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1979/12/21 第91回国会 参議院 参議院会議録情報 第091回国会 文教委員会 第1号
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1979/12/21 第91回国会 参議院

参議院会議録情報 第091回国会 文教委員会 第1号

#1
第091回国会 文教委員会 第1号
昭和五十四年十二月二十一日(金曜日)
   午前十時三十九分開会
    ―――――――――――――
  委員氏名
    委員長         大島 友治君
    理 事         高橋 誉冨君
    理 事         前田 勲男君
    理 事         粕谷 照美君
    理 事         小巻 敏雄君
                山東 昭子君
                塩見 俊二君
                土屋 義彦君
                内藤誉三郎君
                藤井 丙午君
                望月 邦夫君
                吉田  実君
                対馬 孝且君
                松前 達郎君
                宮之原貞光君
                安永 英雄君
                柏原 ヤス君
                白木義一郎君
                田渕 哲也君
                有田 一寿君
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月二十一日
    辞任         補欠選任
     対馬 孝且君
     粕谷 照美君     勝又 武一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         大島 友治君
    理 事
                高橋 誉冨君
                前田 勲男君
                勝又 武一君
                小巻 敏雄君
    委 員
                山東 昭子君
                内藤誉三郎君
                藤井 丙午君
                望月 邦夫君
                宮之原貞光君
                柏原 ヤス君
                白木義一郎君
                田渕 哲也君
                有田 一寿君
   国務大臣
       文 部 大 臣  谷垣 專一君
   政府委員
       文部大臣官房長  宮地 貫一君
       文部省管理局長  三角 哲生君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        瀧  嘉衛君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○調査承認要求に関する件
○昭和四十四年度以後における私立学校教職員共
 済組合からの年金の額の改定に関する法律等の
 一部を改正する法律案(第九十回国会内閣提
 出、衆議院送付)(継続案件)
○委員派遣承認要求に関する件
○理事補欠選任の件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(大島友治君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
 調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、教育、文化及び学術に関する調査を行うこととし、この旨の調査承認要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(大島友治君) 次に、昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は前回聴取いたしておりますので、これより直ちに質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○宮之原貞光君 四十八年二月の社会保障制度審議会の答申は、「共済年金は、国民皆年金時代にふさわしく、被用者年金の中核である厚生年金を基盤としたうえ、これに企業年金的性格を加味することとし、恩給法によって制約されている部分は、今後これを最小限にとどめるよう根本的に再検討すべき時期である。」という答申が出ておるわけでございますが、文部省はこの答申に基づいて、私は、やはり本提案説明にもありますように、「国・公立学校の教職員に対する給付の水準と均衡を保つ」ためということ等を考えながら、逐次改善を重ねてきたと思うんですが、今日まで、この答申を受けた後、この著しく改善をされたところの諸点があれば、まず説明を願いたいと思います。
#7
○国務大臣(谷垣專一君) いまの御質問の点につきまして、局長の方からひとつ答弁をさしていただきたいと思います。
#8
○政府委員(三角哲生君) ただいまの御指摘にもございましたように、私立学校の教職員に対します福祉の水準を、国・公立学校の教職員のそれと極力同一のものにしていくという目標のもとに改善を続けてまいりまして、ただいまではほとんど同じ状況、同じ水準であるという状況にまでまいっておる次第でございます。
#9
○宮之原貞光君 ほとんど同じだということは、文字どおりそのように理解しておいてよろしゅうございましょうか。
#10
○政府委員(三角哲生君) いわゆる法定給付につきましては共通になっております。それぞれの共済組合の実情に応じて整備をしてまいっておりますいわゆる付加給付の点につきまして、若干の出入りはございますが、他の制度に比べてよい部分もあれば、若干下回っている部分もあるというようなことで、それを総合的に見ますと、まあほぼ同一の状況と申しますか、全体をくるめまして、ほとんど等しい状況にまで努力を続けてきている次第でございます。
#11
○宮之原貞光君 その付加給付の同じだという中身示してください。
#12
○政府委員(三角哲生君) 付加給付としていろいろなことがあるわけでございますが、一つ一つ。
#13
○宮之原貞光君 そのプラスの点、あるいは落ちておる点だけ言ってもらえばいいですから。
#14
○政府委員(三角哲生君) 療養の給付につきましては、たとえばこれは入院費一日につき三百円といったような、そういう内容でございますが、これは公立共済と同じでございます。ちなみにこれは文部共済については、この付加給付というのはいたしておらないのでございます。
 それから家族療養費、これは国家公務員と同様でございます。
 それから出産費、これは公立共済と同様。配偶者出産費につきましては、これも同様でございます。
 それから、育児手当金につきましても同じ水準でございます。
 それから、埋葬料につきましては、これは国家公務員よりは上回っておりますが、公立共済よりは若干下回っております。それから家族埋葬料は、これは三制度とも同一でございます。
 それから傷病手当金につきましては、これは公立共済と同様の措置にいたしております。
 それから弔慰金につきましては、これは公立共済はございませんが、私学共済、文部共済が同様の手だてになってございます。家族弔慰金についても弔慰金と同じでございます。
 それから、災害見舞い金は、文部共済と同じような措置になっております。
 結婚手当金は、文部共済と同じ、公立共済よりは若干五千円程度下回った金額でただいま決められておるというようなことで、制度それぞれの沿革等もございますので、若干の出入りはございますけれども、まあ非常に努力をしてきたというふうに私どもは見ておる次第でございます。
#15
○宮之原貞光君 まだ低い点があるということは事実ですよね、これ。だから、その点はやっぱり早急にぼくは是正をしておいてもらいたいと思うのですよ。ほぼ同じですと言わぬで、やっぱり落ちておるところは落ちておるところであるんだから、そこは鋭意私は均衡を保つようにさせていただきたいと思うのですよ。
 それでまあお尋ねしますが、時間の関係もありますから。短期経理の収支の問題ですね。これは四十八年度から、この資料を拝見をいたしますと非常に黒字に転化しておるという点は結構だと思うのですが、この付加給付が若干落ちておるというところは、こういう短期経理の収支状況も影響をしておるのですか、どうですか。
#16
○政府委員(三角哲生君) むしろ付加給付を充実してまいったというのがこれまでのプロセスでございまして、先ほどのお言葉ではございますが、他の共済に比べて上回った付加給付をしている項目もあるわけでございますので、そうして、ただいま御指摘のように、やはり短期給付の経理状況の推移を見まして、私立学校教職員共済組合としては、付加給付を改善をしてまいったのでございます。でございますから、これまでの経過としては、短期経理の状況がだんだん好転してまいっておりますので、付加給付の方もそれなりに改善充実をしてまいったという、そういうことになっておるわけでございます。
#17
○宮之原貞光君 あなたは付加給付のいいところだけ言っているけれども、さっきあなたの報告にもありましたように、結婚手当も公立学校共済よりは五千円低いということはまだ厳然たる事実なんですよね。あるいは先ほどお話あった埋葬料の問題にしてもそうでしょう。それはやっぱり均衡を保っていくようにきちんと直していくということは、これは当然じゃないでしょうか。それがお言葉ではございますがというのはちょっと聞こえない話ですわね。下がっていいという話はないんですから、上回ればなお結構なことなんだから。それでなければ、後から話ししますけれどもね、ほかのものがみんな六十になったから、これも六十にしますというのでは、どうもつじつまの合わないことになりますよ、それは。
 それでもう一つお尋ねしますが、この米加入校ですね、特に私学の雄だと言われている六大学、早稲田とか慶応あたりは依然として入っておらぬし、四十九年のチャンスを逸しておるわけですがね。これはやはり給付や負担の問題とも関連があるんじゃないですか。ただその組合健保の方に従来やってきたそれになれておるからということだけで私はこの問題は理解できないんですがね。どうなんですか。
#18
○政府委員(三角哲生君) これは個々の学校が、当時、中でいろいろと議論をいたしましたり、相談を重ねましたりして、ちょうどその機会に加入するかどうかについて、たしか二ヵ月間の期間があったかと思いますが、そこで全体の合意が得られたところが加入したということでございまして、やはりかなりの規模の組織体でございますので、その全体の合意が得られなかったところはやはり加入をせずに、従来のままの状況にとどまっておるということで、一々のその合意が成り立たなかった正確な原因といいますか、理由といいますか、要素と申しますか、それは一概には言いにくいことであろうと思います。ただ、おっしゃいますように、必ずしもその給付内容だけの問題ではないということもございましょうし、それからやはり年々厚生年金の方の内容も充実してまいっておりますといったこともあったんではなかろうかというふうに思っておる次第でございます。
#19
○宮之原貞光君 だって、私学の早稲田とか、慶応という特に大きな大学では、依然として入ってないわけなんですよ。確かに給付面では改善をされてきましょうけれども、やはりそれぞれの加入組合員からすれば、やはり掛金との関連も出てくるんですよね。だから、これが私学共済に入った方が従来の健保よりはいいんだということになれば、だれだっていつの間にか入っているんですよ。それをやっぱり入らなかったというところにぼくは一つの問題点があるということを皆さんは理解をしておかなければ、この問題の改善策というのは実を結ばぬじゃないんですか。ただ、従来のしきたりで依然として健保に入っているんですと、こういう理解なんですか、皆さんは。
#20
○政府委員(三角哲生君) 当時の改正としては、やはり学校側にそれまでの経緯と申しますか、いきさつからの選択の自由と申しますか、それが与えられておったわけでございますので、そういう意味で、たとえば非常に歴史的にいろいろな蓄積を重ねたり、充実をしておりますようなところについては、有利不利という問題が生じて、あえてその機会を生かすという方に踏み切りがたかったという状況であったかというふうに思います。健保でございますから、そのある特定の方々の組合をつくる場合には、大きなプールの中に入る場合よりは状況がよろしいということはあり得ることではないかというふうに見ておるわけでございます。
#21
○宮之原貞光君 やはり健保とかそういうものよりも、給付の面、あるいはまた給付でなければ掛金の面、負担の面で差があるから入ってこぬのじゃないですか、こなかったんじゃないですか。それを従来のしきたり云々ということでは、それは局長納得できませんよ。
 じゃ、これから具体的にお尋ねしますが、掛金はどうなんですか。この掛金率を資料で見ると、長期の方は千分の九十八というふうにずっと現在上がってきておるんですが、じゃ健保関係の早稲田とか、慶応は掛金はどうなっています。
#22
○政府委員(三角哲生君) 健保の掛金につきましては、それぞれの大学がそれぞれに決めておりますので、私どもとしては、いまいわゆる短期給付に見合う健保の特定の大学の掛金がどうなっているかということにつきましては、資料の持ち合わせをいたしておりません。
#23
○宮之原貞光君 それは持ち合わせないはずですよね。それは皆さんの方が有利なんだから、余り都合の悪いのは持たぬという主義じゃないですか、だって、たとえば国・公立学校の共済の場合見ましてもね、掛金は今度の場合で一千分の五十一・五でしょう。けれどもこれは一千分の九十八ですよね、長期給付の場合見ますとね。だから、健保の場合は後からいろいろお尋ねしますところの事務費補助、いろんな面においても十分な国庫補助があると。こういうようなところから対比いたしますと、やはりそういう面でも選択をする場合には問題があるんですよ。それだけに、ぼくはここで言いたいことは、これはもう四十九年で一応線を引いておるから、いまから入れといったって入れぬ、これは見直しをしなきゃならぬわけですね。けれども、そういうことはとりもなおさず、やっぱり私学共済に対して、全私学関係者が強大な魅力を感ずるように、皆さんが積極的に改善をしていくというところの意欲がなければ、この問題は私は解決せぬと思いますよ。
 そこでお尋ねしますがね、事務費補助がこの資料を見ましてもきわめて低いんですね。これは掛金の中に含まれておるわけですが、お尋ねいたしたいのは、現在この組合員の事務費補助が、負担額が一人当たり長期、短期幾らに積算の基礎を置いておられるのかお聞かせを願いたいんです。というのは、四十六年当時、補助は一人当たり換算をいたしますと、長期が百五十円、短期が二百四十五円、総計でここにも響いてありますように、七千八百八十六万円と、こういう計数が出ておる、これは当時のこの委員会におけるところの議事録の中でも明確にされておる点なんですがね。そういう点から見れば、今日の長期、短期のこの一人当たりの負担額というのは幾らになっていますか。
#24
○政府委員(三角哲生君) 事務費の補助につきましては、昭和五十四年度におきまして総額が二億二千七百二十八万八千円でございます。これは、積算といたしましては、短期組合員一人当たり三百八十一円、それから長期組合員一人当たり二百九十六円、それから既年金者一件当たり二百九十六円、それに給与改善分というようなことで二百三十一万五千円を加算いたしまして、総計が先ほど申し上げました二億二千七百万円余ということになってございます。
#25
○宮之原貞光君 その当時でもね、実際のいろんな決算、予算書から見ると、総額で六億円前後で、一人当たりならしますと、やっぱり三千円ぐらい使っておるんですね、必要だったわけなんですよ。けれども、補助費はいま申し上げたように、百五十円、二百四十五円のプラスにしかならなかった。いまあなたのところの説明からいたしますと、これが六百七十七円ですか、七百円前後になると、こういっても、これは実際の事務経費というのは当時よりは相当上がっておるというふうに見るのが常識なんでしょう。こういうところから見ても、ぼくはこの事務費補助というのが、やっぱり低いという、そこにも一つの問題点があるんじゃないだろうかと思うんですね。それは手元の資料の掛金率を見ましても、事務費財源が掛金の中から短期は二、長期は一というようなかっこうでずっと出ておる、これを見てもわかるわけですね。たしかぼくは厚生年金とか公立学校の場合は、この事務費補助というのはほとんど国庫補助になっているというふうに理解しておるんですが、そういうものと対比しても大分やはり不利な面があるんじゃないですか。
#26
○政府委員(三角哲生君) 事務費の補助費につきましては、まあいろいろな要素を勘案して計上しておるわけでございますが、おっしゃいますようにいろいろと、まあ数年前に比べますれば必要経費が大きくなっておるということは事実でございます。
 ただ、組合員数がだんだんふえたりいたしまして、そういう意味で一人頭の必要金額というものは、必ずしも必要経費の増大に正比例しては上がってまいらないということもありますし、それから極力いろいろな事柄を、電算を使うとかいったようないわゆる事務の合理化、能率化等も図っておるわけでございます。それから、ただいまちょっとお話にあったかと思いますが、公立学校共済組合につきましては、国からの事務費の補助というものがございませんで、これは私学共済とか、農林年金制度とかいった方面についてこういった組合員一人当たり幾らというやり方をしておるわけでございます。
#27
○宮之原貞光君 ですから、この事務費補助というものをやっぱり積極的に今後拡大をしていくということもぼくは私学共済の関係で言えば大きな課題だと思うんですよ。それをやっぱり皆さんがやってもらわなきゃいかぬのだよ。すべて給付も同じですと言いながら、肝心かなめの掛金が違うんだから、何たって。そうすると、やっぱり私学共済に入ろうと、恐らく今後も各専修学校でいろんなものが出てまいりますから、いずれかの時期にやはり見直さなきゃならない問題があるわけですから、ぼくはやはりその問題について、積極的な努力をしてもらわなきゃ困ると思いますよ。
 そこで、続いてお尋ねしますが、補助のやっぱり一番大きな問題は、長期給付に対する補助率の問題ですね。これは毎回この委員会で問題になるんですがね。これは資料を見ましても、四十七年以降は百分の二十というものでなくて、百分の十八にほとんど固定しておる。それで、委員会において大臣の答弁はいつでも、百分の二十に努力いたしますとみえを切っておっしゃる、あるいは附帯決議も上がる、いつまでたってもこれは実現されておらないんです。よくそのことをお尋ねしますと、過去はこう低かったんで、ここまで上げてまいりましたと言うけれども、過去の努力は私は評価するにしても、四十七年以降は変わってないわけでしょう。これでは私は困ると思いますよ。せっかく附帯決議なり、大臣答弁として努力しますと言いながら、全然これも前進の目が見られないということは、これは大蔵省の壁が厚いということもわかりますけれども、皆さんの努力に不足の面があるんじゃないですかね。その点どういうことを考えておられますか。
#28
○政府委員(三角哲生君) 御指摘のように、四十七年四月以降、長期給付の国庫補助の負担率というものは、その状況で今日まで推移してきております。ちなみに私学共済は、まあ同種の制度として農林年金というものがございまして、それといわば大体歩調が合っておりまして、百分の十八ということになっております。
 それから、国家公務員共済、あるいは地方職員共済、これは双方とも百分の十五ということでまいっております。一方、厚生年金につきましては百分の二十ということで、そしてこの厚生年金並みにすることが望ましいのではないかということで、かねて当委員会でも御議論がございましたし、附帯決議もちょうだいしておるという状況なわけでございます。私どもといたしましては、年々百分の二十ということで附帯決議の御趣旨を体しまして折衝いたしておるのでございますが、昭和五十四年度につきましても実現を見るに至っておらないわけでございます。
 ただ、今回のこの長期給付の改正に関連をいたしまして、五十四年度国家公務員共済組合の国庫負担金が、従来の百分の十五の負担率のままではございますが、そのほかに特別の国庫負担というようなそういう名目で、百分の一相当額を国家公務員共済組合に対して負担することとしておるわけでございます。それで私学共済につきましても、この措置がとられましたことに関連いたしまして、いわゆる従来財源調整費というものを百分の十八のほかに積み込んでおりましたが、この財源調整費の若干の増額をいたしまして、実質国庫補助金の割合を百分の十九・八二ということに五十四年度いたしたわけでございます。
 なお、五十五年度の予算要求におきましても、国庫補助率の引き上げを行うように概算要求いたしておりまして、これから鋭意努力をいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
#29
○宮之原貞光君 やっぱ予想しておったような答弁ですわね。またぞろ財源調整費の方に逃げ込んでおられるんですがね。何もあなた、あたかも財源調整費が最近大幅に上がったみたいな印象を与えるような答弁ですけれども、そうじゃないでしょう。財源調整費は四十八年は八千一百万円で、これは一.八二八ですよ。五十二年は確かに一・七七になっておるですよ。今度は一・八二にしたからといって、あたかも大幅に財源調整費をとってみたかのような答弁でちょっとごまかされたんじゃ困りますよ、これは。四十八年のものは、あなたの前の前の前の局長が本委員会で明確に答弁しておるところの数字なんですからね、これ間違いないはずなんですよ、安嶋局長時代のね。そういたしますと、幾ら合わせてみてもまだ百分の二十には達していないんです、これは。しかも、財源調整費というものと、長期掛金の補助金の問題というのは同じ性格じゃないでしょうが。全く年金計算においても、利率計算にしても同じ結果になるというなら、みんな繰り入れたっていいことなんですから、両方分けておるというところにまた非常に問題点があるんでしょうが。しかも、毎回附帯決議が出ておるところにまた問題があるわけなんだから、これはどうしても肝心かなめの補助率をやはり百分の二十に引き上げていくところの努力をするということがこれ本道じゃないですかね。財源調整費でちょろまかされたら困りますよ、それは。そうでしょう。
#30
○政府委員(三角哲生君) おっしゃいますように、補助率ということで決めますれば、それは一つのある程度継続的な定着した措置になるということでございますが、次善の策として財源調整費というものをさらに増額していくという方法もあるというふうに思っておるわけでございます。実質はやはりこれが組合員の利益につながるわけでございまして、そして財源調整費というのも確かにただいまお話しのように、昭和四十七、八年当時から若干率は下がって一・七七ということで、四、五年推移いたしまして、そしてことしまた一・八二にいたしたわけでございますが、しかしやはりこれも年々継続をちゃんとしてきておりますので、そうまあ一時、暫定的な措置ということでなくて取り扱ってきておるというふうに考えておりますが、しかし、おっしゃいますように、極力正式な補助率ということでやりますれば、それにこしたことはございませんので、私どもとしてはそういう意味の努力をいたしたいと考えます。
#31
○宮之原貞光君 それにこしたことはないと言うがね、それが本筋じゃないんですか。あなた方一体国会におけるところの附帯決議というのはどういうふうに理解されておるのですか。ぼくは大臣にお聞きしたいんだな、これ。何回やったって同じような、審議するたびに、この問題の補助率の引き上げというのは出ますよ。その決議に従って努力するのが皆さんの仕事じゃないんですか。それは本筋だけれどもと、こういうような、これでは幾らやっても私はこの附帯決議というものにむなしさを感じますよ、これは。皆さんは、国会におけるところの附帯決議というものはそういうような理解なんですか。大臣いかがなんですか。ぼくは大臣からお伺いしたいね、これ。そもそも附帯決議というものに対する物の考え方を。
#32
○国務大臣(谷垣專一君) 附帯決議の考え方は、宮之原先生の考え方と私も一緒だと思います。ただ、これはいま局長がいろいろ答弁しておりますように、この制度自体の問題が含まれて、いろんな経緯があるんじゃないかというふうに思っております。
#33
○宮之原貞光君 これは大臣、おたくは農林省出身ですから、農林共済のことも十分中身は御存じだと思いますけれども、ここに私は昨年の五月の本委員会の附帯決議を持ってきておるんですがね。ここにもやはり「百分の二十以上に引き上げるよう努力すること。」と、こう決定をされて、時の大臣ですから、これは砂田大臣ですかね、いや、御趣旨のとおりに、ごもっともですからやりますと、こう大臣はいつでも答弁をされておるんだよ。しかし、これは二回やっても、三回やっても同じことなんだ。どうもいまの話を聞いておると、こういう決議があったから、いっちょうこれを盾にしてでもやってやろうという気魄が一つも感じられない。十年一日のごとく財源調整費が〇・一上がりました上がりませんでしたということだけに憂き身をやつしておるような感じがしてなりませんがね。ぼくはやはりそれでは困ると思いますよ。恐らくきょうのこれから出るところのほかの方々の質問、どういうあれが出てくるか知りませんけれども、きわめて基本的な問題ですから、私はこのことだけを強く申し上げておきたいと思うんです。
 なお、その附帯決議のことと関連してお尋ねします。
 私学の振興財団助成金の強化の問題ですね。それと都道府県補助の充実問題。これまた何回も決議があって、努力しますと大臣はそのたびにお約束していただいておる。これ大分前進をしておりますかね。皆さんの努力の跡をちょっとお聞かせ願いたい。
#34
○政府委員(三角哲生君) 長期給付に対します日本私学振興財団の助成金につきまして、必要な強化措置を講ずるよう努めることという決議をちょうだいをいたしていたわけでございます。昨年もいろいろ御議論いただいたわけでございますが、昭和三十年度以来、旧私学恩給財団の年金者の年金増額分、それから長期給付財源のうち整理資源に要する経費の一部について助成を行ってまいったわけでございますが、やはり私学振興財団の経営の状況との兼ね合いがございまして、昨今は私学振興財団の、何と申しますか、利益金というものの幅が、非常に前に比べましてきつくなっておるわけでございます。そういう状況下におきまして、五十四年度既年金者年金増額分につきましては三億三千六百万余、前年度が三億二千二百万余でございました。それから整理資源分につきましては、前年度一千万円でございましたが、二千万円。合計三億五千六百八十六万円余を予定いたしておりまして、前年度に比べまして約一千五百万円の増額ということで、やはり率直に申しまして、私学振興財団のいわゆる借り入れの利息と、貸し出しの利息との幅が非常に窮屈になっておりますので、その中で努力をした結果がいま申し上げたようなことになっておるわけでございます。
 それから、やはり都道府県の長期給付掛金に対する補助につきましても、必要な措置を講ずるべしという決議をちょうだいいたしておるわけでございますが、これにつきましても、これはやはり都道府県が努力をしてやっていただくことでございますので、前にも申し上げましたような手法でいたすことが重要であると思いまして、私学担当の都道府県の課長、部長等の会議の席、あるいはその都度の接触の場を通じまして、できるだけ全学種に対する補助が行われるように要請を行ってきておりますが、御指摘のように、都道府県の財政もなおいろいろな意味で困難な状況下にありますので、私どもとして、率直に申し上げまして、昨年と比べてそれほどはかばかしく大幅な改善を見たというふうには、まだまいっておらないのが実情でございます。
#35
○宮之原貞光君 もう少しお尋ねしますが、私学振興財団の助成金は、たしかこれ財団法二十条三項に基づいた財団側と共済組合側との協定で、大体率を決められておったと思うんですが、これ幾らだったですかね。
#36
○政府委員(三角哲生君) ただいま御指摘の協定と申しますか、これは両方の機関の内々の協議に基づく申し合わせでございますが、これによりますと、長期給付財源のうちの整理資源の三分の一相当額ということで、当時の掛金率にしておおむね千分の六相当額ということであったわけでございます。
#37
○宮之原貞光君 千分の六ですね。そうすると先ほどの局長の答弁は、非常に増額に努力をしておるというお話なんですが、しかし、実績そうなっていましょうか。ぼくは、またそこを、どうも正直なところをお答えしていただかなければ、何か、努力しておりますで通ろうと思えば、それで黙って見過ごされると思われておるかもしれませんけれども、どうなんですか、なっていますか、それ。ちょっと聞きますけど。
#38
○政府委員(三角哲生君) ただいま申し上げましたように、当該の事項に対します助成金は、五十四年度は二千万円。五十三年度一千万円を二千万円にしたわけでございますが、これは非常に額としては少ないわけでございまして、千分の六というわけにはまいっておらないのでございます。御質問でございますから、あえてお答え申しますと、これ千分の〇・〇三相当額の補助ということでございます。ただ、もう一つの既年金者の年金増額分、これはいわゆる積み立てと違いまして、現実に支払う必要な金額でございまして、それの方が三億三千六百万円余ということでございまして、これは、たとえば五年前の四十九年度一億一千八百万円というものでございまして、これはいわば三倍近くにまでそちらの方がふくらんでおるというようなこともありまして、正直ないものは出せないといったことがぎりぎりの段階であるものでございますから、その中での努力という意味で申し上げたわけでございます。
#39
○宮之原貞光君 ぼくは、別のところにすりかえて、いや、助成金は実質的に変わらぬのだと、そういうものの理解では困ると思いますよ。
 大臣、よく聞いておいてくださいよ。私の手元に資料があるんですけれども、この申し合わせは三十七年四月十八日に行われておるんです、これは。それで、当時これは整理資源という名目ですわね、両方の申し合わせの。その物の言い方は、当時の整理資源率は一千分の十四・二七四で、このうち当時は百分の十五だったわけですね、国庫補助が。だから残りの相当額の二分の一を計算をするととして、一千分の六が出ておるんですよ。ですから理屈で言えば、当時の補助率の百分の十五が今度いま十八になっているんだから、当然率も上がらなければならぬ計算なんです、この申し合わせの趣旨によると。ところが実績はどうですか。五十二年度の整理資源率は一千分の二十七・三九四ですよ。これは先ほど申し上げたような率でいくと千分の十一にならなきゃならぬ理屈です、六じゃなくて。五十三年度はその率からいくと千分の十五にならなきゃならぬ、あの申し合わせの趣旨からいけば。ところが、実際は当初の約束の千分の六にも達しない、千分の二にもならない、いまの話のように去年のごとくは一千万でしょう。一千分の〇・〇〇何とかと言われておった、こういうように、努力どころかどんどんどんどん下がっておるんですよ。ここに私学経営者の皆さんもおられるんですけれども、下がっている。国会の附帯決議はちゃんと、日本私学振興財団の助成金については、必要な強化措置を講ずるように努力しなさい。承知をいたしました、努力をいたしますと何回でも答えておられる。ところが、実績を見ますと、どんどんどんどん下がっておる。そういうことで増額に努力しましたと、こう言えるでしょうか。大臣どうですか、その点、お聞きしておって。本当におたくの部下の皆さんが努力をしているとこれで言えますか、この数字から。
#40
○政府委員(三角哲生君) 宮之原委員の御指摘はそのとおりだと思いますが、また宮之原委員も御理解になった上での御質問であろうかと思いますが、これは日本私学振興財団という一つの法人と、私立学校教職員共済組合という一つの法人との間柄の問題でございまして、そして日本私学振興財団は、自己資金並びに財政投融資資金、あるいは私学共済からの借入金等を私学の施設の充実等のために私学に貸し付けをいたしまして、そしてその私学から入ってまいります貸し付けの利息、これをいま問題になっております助成金の財源にいたしておるわけでございます。そういうことでございますが、借り入れの利率というものは、やはり財政投融資資金からの利率が決まっておりますし、それから貸出金の利率もできるだけ長期低利に私学に有利に貸し出さなければならないというそちら側からの要請もございまして、そして昨今のここ数年来の金利の相違でございますとか、それから自己資金と財政投融資資金との構成比率がだんだんに変わってまいっております。そういったようなことが反映いたしまして、やはり利益金というものの、先ほど申し上げましたように幅が非常に窮屈になっておりますので、でございますから、おのずから限界が生じてきてしまうわけでございます。その限界の中で、やはり直接組合員に直ちに支払わなければならない金額でございますところの、既年金者の年金増額分の方は、これは絶対に極力確保するということで、その上で余力があれば極力ただいま御指摘の整理資源の、当初千分の六というような申し合わせで始まったようなものにつきまして、これをふやしていくという、これが必要なわけでございますが、ぎりぎりのところ、先ほど御説明申し上げましたところが精いっぱいであったというのが実態でございます。
#41
○宮之原貞光君 そういう私学振興財団の財政上の云々と言うなら、そのように方針を変えなさいよ。それならば、そういうものはこれは見通しとしてありませんからこういう方法でやりますならやりますと、附帯決議が上がるたびに、はい努力しますと皆さん約束しておって、中身についてずっと尋ねていけば全然やっていない。ぼくはそれではちょっとやはり国会におけるところの審議のあり方としてもどうかと思いますよ。ちょろまかし方もはなはだしいと言わざるを得ないんです。全体的な財政上こうならこうだから、今後はこういう方針でいきますならいきます、別のところにあれを求めますと、こうやっぱり明確な方針というものを示しておいてもらわなきゃ困りますよ。そのことは追及されなければ、いや増額に努力しておりますという形で通り過ぎて、附帯決議があったら、努力しますと、これくらいぼくは皆さんのやり方がごまかしというか、ちゃらんぽらんなやり方はないと思いますよ、これは。ぼくは本当に国会に身を置いておいて、附帯決議をやって、これはやってくれるだろうと思いながら、その点が全然やられておらないということになると、一体どうなるかと思いたくなりますよ。これはさっきのあれと同じですよ。そればかりじゃありません。都道府県の補助金の充実問題もそうじゃありませんか。もうお尋ねしませんけれどもね。これは四十八年当時は、当時の安嶋局長はこう答弁していますよ、私学共済発足当時、国庫補助率が百分の八時代、当時の長期給付率の財源は千分の八十七・一五に対し、その一割の千分の八、すなわち〇・八%という補助というのは都道府県の皆さんに決められておった。だから、こういう計算でずっといくと、百分の八が百分の十八になっておるんだから、当然都道府県の補助率も変わらなきゃならないんですと、こう皆さん方の考え方を、議事録をたどってみれば明確に答えておられる。ところが、実際はどうですか。そうなっておらないでしょう。そこにもぼくは、いかにそれは地方財源が圧迫されて非常に困難ですからということを言うかもしれませんけれども、守られておらない。守られておらないばかりか、どんどんこの比率は下がっておる。それでいて国会決議が上がれば努力しますと、私は、皆さんが努力しますと約束した以上は、きちんとやって、努力の跡を見付てもらわなきゃ困ると思うんですよ。一体こういうあり方がいいのかどうか。先ほどの国庫補助の問題といい、いまの都道府県の問題といい、私学振興財団の助成金の問題だといい、事実とむしろ逆の方向をいっておる。これを一体大臣ね、いまのを聞いておられて、どうお考えになっていますかね。ぼくは大臣のお考を聞きたいね、この問頴に対する。
#42
○国務大臣(谷垣專一君) 篤と実は拝聴しておるわけでありますが、この私学振興財団その他の経緯が私にはまだ十分にのみ込めておりませんので、局長の方の答弁に任しておるわけでございます。ただ先生が御指摘のとおりに、国会の附帯決議に対しまして、尊重して努力をいたしますのは当然のことでございまして、いままでの努力が十分な効果が出ていなかったといたしますれば、十分な今後における努力をしていかなければならない、こういうふうに考えるわけでございます。
#43
○宮之原貞光君 大分大臣は慎重な言葉を選んでおられますけれどもね、努力した結果が出ておらないとするならばと、こうおっしゃるんですけれども、出ていないでしょうが、これ。これは数字の方が歴然として出ているんです。ぼくはやっぱりそれぞれの行政府としては、本当に最大の努力をしてもらいたいんですよ。一気にこれはこのとおり実現するとは思いませんよ。けれども、一つでも二つでも前進したというものがあって、初めて行政府というものと国会とのやはり関係というのが明確になるんじゃないでしょうかね。行政府がこの国会よりも優先するんじゃ困りますね、これ。それだけは申し上げておきますよ。
 それで、時間もありませんから、次の問題に移りますけれども、この本法案の重要な問題点となっている支給開始年齢の引き上げの問題ですね。この問題は形式的に言えばこれは別かもしれませんけれども、本質的には停年年齢とやはり密接な関係がありますね、停年の問題と。第一その支給開始年齢自体が一般的な稼得能力の減退またはその喪失に着目をし云々と、一つの基準を引いておるわけなんだから、これないとは言わせませんね。そこでお尋ねしたいんですがね、私立学校におきますところの停年とか、あるいはまたこの退職年齢ですね。この実情はどうなっておるんですか。
#44
○政府委員(三角哲生君) 私立学校の停年の状況がどうなっておるかということにつきましては、私どもは調査をしておりませんので、正確なところは把握していないのでございます。
 なお、昭和五十二年度の私立学校教職員共済組合の退職年金の新規の裁定者について見てまいりますと、その退職時の平均年齢は六十五歳ということでございます。そして、その中で六十歳以上で退職した方々が全体の七八・五%を占めておるという状況になってございます。
#45
○宮之原貞光君 あれですか、この支給開始年齢というのと、この停年年齢と申しますか、退職年齢と申しますかね、これと非常に関連する、相関関係があるというこの物の考え方はそれは同意されますね。どうなんですか。
#46
○政府委員(三角哲生君) 年金は年金の方の責任と申しますか、体制でいろいろな検討が行われますし、停年の方は、これは個々の学校が決めることでございますので、そういう意味では結びつかないのでございますが、停年でやめますれば、多くの方々がそれまでの収入がなくなるか、あるいは減少するということが通例であろうかと思いますので、そういう意味で、先ほど御指摘の年金の方の決める一つの要素として、稼得能力の減退あるいは喪失ということがあるわけでございますから、実態としてはこれが特に個々の受給者の側から見れば、非常に関連があるというふうに私どもも思っておるわけでございます。
#47
○宮之原貞光君 これは一つの、要素じゃなくてね、これはやはり最大の要素だと思いますよ。また、してもらわなきゃ困ると思うんですよ。それをどうも今度出されておるものを見ると、年金財政上との関連云々という副次的なものだけ正面に打ち出している。そして、みんな右へならえをするという物の考え方から出されておるということはこれは明白ですよ。少なくとも重要な要素であるとするならば、あなた方がこの法案を提出する際には私学の退職年齢、停年年齢は現在どうなっておるかぐらい調べておいてもいいんじゃないですかね。ぼくはそれは行政府の責任だと思いますよ。それをほかの国公立共済いろんなものが引き上げたから、私のところも引き上げますというように、そんな安易な考えで私はやられたんじゃこれは困る。当事者にとってごらんなさい、大変な問題ですよ、これ。少なくとも五十二年度の退職年金新規裁定者ですか、これは確かにいま局長から答弁をいただいたような数にはなっておるようですが、しかし、六十歳以上で停年をした人は七八.五%でしょう。二一・五%というのはその前にやめていることなんだよ、これはね。そういうところの人々に対するところの手だてということは、これは当然最優先して私は年齢引き上げの場合には考えられなければならない問題だと思うんですがね。その点どういうこの層に対するところの手だてを考えておられるか、それをお聞かせ願いたい。
#48
○政府委員(三角哲生君) やはり今回のこの改正につきましては、非常に老齢化社会になってきておりますし、そういう意味では民間でもいろいろな意味の対応があろうかと思います。そういうことで、いわゆる稼得能力というものにつきましても、そのこと自体を延長と申しますか、相当高齢になっても収入があるような状況に持っていくという世の中の動きというものが必要なのであろうと思います。そして、一方現在のままで置いておきますと、年金財政と申しましても、組合でございますから、結局それは先々の組合員にはね返ってくるということでございまして、そういう意味合いでの改正でございます。そして、御承知のように、こういった改正でございますので、急激な変化ということは避けなければならないということで、十五年ないし二十年の経過期間ということを設けてございます。それで、私学について調査はしておらないわけでございますが、先ほど御指摘の二一・五%の方々の中で、どの程度停年という理由で退職なさった方がいるかというようなことについても、どういうぐあいな把握の仕方があるか十分検討してみたいと思っておりますが、この経過期間というものもございますので、私どもとしては世の中の動きも十分学校法人という立場で認識、理解をしてもらって、この経過期間の中で、できる限り停年と年金との支給開始年齢というものが近づくといいますか、マッチをしてまいりますような改善が行なわれることが非常に好ましいという立場で、学校側ともいろいろな機会で話をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#49
○宮之原貞光君 しかし、ほかの法案の審議でしたら皆さんはいろんな質問に対応していろんな調査もしておられるはずなんだけれども、私学共済の問題やるときに、私学関係の年齢引き上げという重要な問題を皆さん提起しているときに、現実の調査もしておらないというのは、ぼくは監督官庁としてどうかと思うね、これね。これは皆さんのやっぱり責任じゃないですか。ほかのものへ右へならえだからという非常に安易な考えで、皆さんはこの法案審議に対するところの心構えじゃないですか。それはもうとんでもない考え違いですよ。監督官庁であるならば、関係法案出すならば、それならば現実に私学の停年の状況はこうなっていますと、あるいは私学共済に入っているところの学校の中でいわゆる停年制がしかれておって、それが六十以下のところは同校あります、ここにはどういう手だてをしますと、こうやってこそが本当に行き届いたところのこの移行措置に対しますところの行政の手だてというんじゃないんですかね。どうもぼくはその点が冷た過ぎますね。恐らくこれ公立共済だったらいまのような答弁ははね返ってこぬと思いますよ、これは。しかも経過期間の問題、あるいは世の中の動き等について十分考えてもらいますという、人ごとみたいな話ではぼく困りますね。なるほどこの私学に対するところの行政の限界というのはありましょう。ありましょうけれども、実質的にはあなた方いろんな指導しておるんだから、具体的にこういう方向で指導したいなら指導したいと、こうあってしかるべきじゃないですか。それでいて、これだけは延長賛成してくれといってもそれは無理ですよ。こういうやはり具体的な手だてをしますからと、こういう答えがはね返ってこぬ限り、なかなかこれは私も決断に迷いますね。もう少しこう具体的におっしゃってくださいよ。
#50
○政府委員(三角哲生君) 停年制度を個々の学校法人が設けるか設けないかとか、あるいはどのように設けるかとか、それから停年制度の決め方も必ずしも同じような方式ばかりではなくて、いろいろな態様があろうかと思いますが、これはまあ申すまでもなく学校法人の経営と申しますか、大きな意味で運営の基本の一つでございまして、いわば人事の方針にもかかわるということでもあろうかと思います。そういう意味で、極力私どもも所轄庁の立場として、そういった事柄の調査は、従来ともできるだけ慎重にというふうな考えも基本にございましたために、個々の具体の調査はしておらないというのがこれまでの実情でございます。ただ、まあいろいろなことで、行政上私学全体の利益のために調べることが必要な場合には、私学の協力を得まして調査を進めたいというふうに考える次第でございます。
 なお、今回の改正につきましては、どちらかと申しますれば、私学の場合は停年が六十歳未満というようなところはわりあいと、ほかと比べますと少ないということはある程度把握をしておったわけでございます。そういうこともございますし、それから先ほど来の御質疑にもございましたように、私学共済組合のこれまでの努力の歴史と申しますのが、極力国・公立の教職員の水準とバランスをとっていくということでもございますので、国・公立の共済組合の今回の改正とやはり歩調を合わせた改正をとるということで、そういった全体の前提の上で、今後とも内容の充実改善に努めてまいりたいというふうなことで御提案を申し上げたのでございます。
#51
○宮之原貞光君 ちょっと残念ながらそれは答弁になりませんわね。なるほどいままでは調査の必要なかったかもしれぬけれども、これは五歳も年齢を引き上げるという提案なんですよ。それならばこれで非常に不安を感じておるところの層というのはあるんでしょう、現実に。あるならば、こういうところの層に対してはこういう手だてを講じます、あるいは共済に入っておるところの学校の中の私学の実態を調べて、停年が五十七とか五十八というのがあるならば、それは少なくとも六十歳に持っていくところの行政面の指導をするという、そういう手だてがあってこそ、所管官庁の任務が果たせるんじゃないですか。そういうものがあってこそ、いまあなたが答弁したところの国、公あるいは地、公の公立学校の共済との均衡がとれていくんですよ。ただ年齢のところだけ均衡をとるんですと言って、肝心かなめの不安なからしめるような処置の問題を全然とらないということでは、これは見殺しだと言われてもしようがないじゃないですか。もっと皆さん積極的な、これに対するところの事後処置というのを考えなければだめですよ、いまからでも遅くないですよ、これ。調査をし、そうしてそういうところの学校については、十分にやはりその入っているところの組合員の皆さんに、不安を与えないような可能な限りの行政指導をするというのが当然じゃないでしょうか。ぼくは大臣、これは行政の姿勢の問題として大臣に聞きたいんですが、どうなんですか、そのことは。これまた実情知らないからみんな任すと、こうおっしゃるんですか。きわめて基本的な行政指導の姿勢の問題ですよ、これ。聞かしてください。
#52
○国務大臣(谷垣專一君) 宮之原先生の御指摘は私はもっともだと思っております。ほかの共済制度その他から見ますと、私学のいわゆる停年というものは、ほかよりも少し実は高年齢まで停年を認めておられるというのが常識的にあると思います。そのことによって、文部当局が調査その他が不十分であったかは、それは私はよく存じておりませんけれども、御指摘のように、私学に対します文部省がどの程度の干渉ができるかという問題はございますけれども、やはりそういう停年がどうなっておるかという実態は、これはやはり確実に持っておるべきものだと思います。御指摘のように、それが私学の共済組合の民間の団体ではっきり把握されておるか、されておらないとすれば、他のそういうような統計等を整理すべきものがあるじゃないか、これはいろいろ方法はあろうと思いますが、私は御指摘のとおりだと思います。
 それから、確かにこの年金と停年の問題は、政治的にも立法的にも十分考えていかなきゃならぬ点であることは私もよく承知をいたしております。しかし、いわゆる高年齢の状況になって、後代への負担をどうするかというような問題が年金制度全体共通の問題として言われておるわけでございます。これはこれとして、それに対する対策を考えていかなければならない。
 それから、この六十年というこちらの考えておる開始年齢よりも若くて職場から離れられる方々に対する対策の問題につきましては、これはどの程度具体的にやれるかという問題はいろいろあろうと思いますけれども、幸いにいたしましてこの経過年齢というものがございます。この間に十分な対策をやはり努力すべきだと思います。それは私は宮之原先生の御指摘に十分こちらとしてもおこたえする必要があると思います。
 それと、先ほどお話がありましたが、高齢者社会へ移行していきます場合、これは単に学校だけじゃございませんでしょうが、ほかの会社、事業体等におきましても、従来の停年を見直しをして、ある程度それを延ばしていこうという動きは、これは当然起きておるわけでありまして、そういうものの中にこの私立の大学の停年制というものをどういうふうに見ていくか、一つ一つの具体的な指導は少し行き過ぎになる点があろうかと思いますが、全体としてのそういうものに対しましての指導はこれは必要ではないか、こういうふうに考えて、先ほどからの宮之原先生の御質問を拝聴しておったと、こういうことでございます。
#53
○委員長(大島友治君) 宮之原君、時間もあれだから。
#54
○宮之原貞光君 時間が参りましたので、あと一問だけにとどめますけれども、ぼくはやはりいま大臣から御答弁いただいたような姿勢でもって、相当文部省の事務当局はこの問題についての対処をしてもらわなきゃ困ると思いますよ。なるほど常識的には先ほど六十五歳と、それはそう思いますよ。しかし、現実の数字の上からは二一・五%という六十歳以上の退職者が出ておるわけなんです、少なくとも。恐らくやはり今後もあるものと考えなきゃならない。具体的にそういうものを切り上げていくときにはどうすればいいか、さらには経過期間について、たとえばぼくは昭和七十年までと承知しておるけれども、その間までの間はこうしますとか、あるいはまた衆議院で附帯決議が出たところのその減額率の問題についても、こういう考えでおりますから、ここしばらくの間は、いわゆる経過措置の期間は、これは心配要りませんなら要りません、こういうものをやっぱり明確に皆さんは皆さんの方針を明らかにしておかぬことには、不安ばかりが残るじゃありませんか。さっきからそういうものを具体的に皆さんはきちんと答弁してもらわなきゃ困りますということでいろいろ聞いておるけれども、一向に出てこない。僕は最後にそういう問題について、具体的なものがあればきちんとやっぱり話をしてもらいたいと思う。答弁求めますよ。
#55
○政府委員(三角哲生君) 御意見を十分踏まえまして、そして私立学校教職員共済組合とも相談をいたしまして、たとえば必要な調査をどのようにして実施するかということ、それから、そういった調査の結果を踏まえまして、御意見に沿ってできるだけの努力をしてまいるようにいたしたいというように考えます。
#56
○宮之原貞光君 おかしいね、それ。
#57
○委員長(大島友治君) 時間です。
#58
○宮之原貞光君 時間であるけれども、いわゆる経過期間の適用者についての減額率を現行どおりにやれということなども、明確にそれぞれの閥で合意できているんでしょうが。大蔵委員会などで明確に答弁してますよ。何でここで答弁できないんですか。四%維持するなら維持するということが。それも相談をいたしましてと、こう言うんですか。
#59
○政府委員(三角哲生君) 経過期間のいわゆる経過措置に該当する教職員につきましては、従前より不利にならないような措置をするように、これはそのように持っていきたいというふうに考えております。
#60
○宮之原貞光君 全く言われなけりゃ物言わぬというそういう態度はだめなんですよ、皆さんは。ほかの委員会で明確になっていることさえも言わない。
#61
○委員長(大島友治君) 宮之原君、時間ですよ。
#62
○宮之原貞光君 はい、これで終わる。だめですよ、そんな物の考え方では、態度では。不安を助長するだけじゃないですか。
#63
○白木義一郎君 初めに、私学共済における年金額のアップや、制度上の改正は、国家公務員共済組合法を準用するというが、いまの答弁を伺っておりますと、右にならえというようなことによって、今回も行われようとしておりますが、そこで、このたび行われる国共済の改正点と、それが私学共済にどのような影響を与えていくのかということをまず最初に御説明を伺いたいと思います。
#64
○政府委員(三角哲生君) 今回の国家公務員共済組合の改正法案につきましては、従来例年行っておりました既裁定年金の年金額の引き上げ等の給付の改善を行いますほか、年金制度の改正といたしまして、第一に、退職年金等の支給開始年齢の引き上げ。第二に、高額所得を有する退職年金受給者に対する年金の支給の制限。第三に、減額退職年金の改正。それから第四に、退職一時金等の廃止など。それから第五に、公庫等の出向職員に関する取り扱いの変更。それから第六に、公務上の死亡者に係る遺族の範囲の緩和。第七に、衛視等の特例年金制度の廃止。第八に、国庫負担の特別措置といった、概要以上のような改正を行うこととしているのでございます。
 私学共済組合が行います給付につきましては、国・公立学校の教職員に係る給付と均衡を保つということをたてまえとしておりまして、御指摘のように、給付関係の規定については国家公務員共済組合法を準用しているところでございますので、今回の国家公務員共済組合法の改正の事項のうち、ただ後の方で申し上げました公庫等の出向職員の問題でございますとか、公務上の死亡者の問題でございますとか、あるいは衛視等の関係などは、これはまあ公務員特有の改正事項でございますので、そういったことは除きまして、改正点が準用になって、同様の改正を行うという内容にいたしておる次第でございます。
#65
○白木義一郎君 そのような影響がある中で、これもいま宮之原委員からもいろいろと質疑、あるいは意見が出されましたが、改めて退職予定者の年金支給開始年齢を五十五歳から六十歳に引き上げるという点について、明快に、その理由を重ねてお尋ねをしておきたいと思います。
#66
○政府委員(三角哲生君) 国共済の場合と同様に、御指摘のように、今回年金支給開始年齢を従来の五十五歳から六十歳に引き上げることにいたしたのでございますが、なお、それからこういった制度の改善でございますので、十五年ないし二十年の経過期間といったものを設けまして、その改正の実現を図ろうということにいたしておりますが、まず第一点に、やはり年金財政というものを、昨今のいわゆる高齢化社会への推移とも関連いたしまして、将来ともに健全に保っていくということが必要であるということが一つの理由でございます。
 それから、やはりそれは基本的には同じところから出てくることでございますが、年金の支給開始年齢を現行のままに据え置きますと、これまでも若干ずついわゆる掛金が上がってまいっておりますが、現在のままに据え置きますと、さらに将来の組合員の負担増を招くおそれがあるということでございます。
 それから、厚生年金の支給開始年齢とのバランスといったようなことも一つの理由になっておるわけでございます。
 それともう一つは、やはり先ほど来申し上げましたが、私学共済組合というものが、従来とも国・公立の教職員と、給付の内容あるいは取り扱い等について、均衡を保ってくるということで、極力これにあわせるということで、従来水準を上げてまいってきたという経緯もございまして、今回の改正につきましても、国・公立の教職員に対する措置とあわせた、これにならった措置をとるということにいたしたのでございます。
#67
○白木義一郎君 要するに財源の枯渇といいますか、財源難、あるいは制度上の種々の問題等が将来にわたる点を十分考慮して、国共済に準用して年齢を引き上げたいと、そういうことを御説明ですが、この国共済改正法附則の第二十条の二において、長期給付費に対する国の補助率を当分の間総財源の一%相当額を別途特別の国庫負担として措置されるべきであるとなっておりますが、財源難を含んでの国共済の準用であるならば、かねがね本委員会においても決議を繰り返されているごとく、私学共済における長期給付費に対する国の補助率を、われわれもさらに当然現行の百分の十八から百分の二十に引き上げるべきである、このように考えるわけですが、その点重ねてお尋ねをしておきたいと思います。
#68
○政府委員(三角哲生君) 国共済につきまして、ただいまお話しのような措置を講じることにいたしておるわけでございます。これに対しまして、私学共済につきましても、国庫補助率の引き上げについては、五十四年度の予算編成の際にも百分の二十ということで要求をし、折衝もし、検討も進めたわけでございますが、実現は見なかったわけでございます。しかし、いま御指摘の国家公務員共済組合に係る特別の国庫負担措置ということに関連いたしまして、私学共済につきましても、従来からございます特例的な措置としてやっております財源調整費について増額を図った次第でございまして、これは直ちに百分の二十ということにはならないわけでございますが、現在国共済が百分の十五ということで、私どもこれを厚生年金並みの百分の二十に段階的に持っていく考えが底流にあるのであろうというふうに見ておりますが、したがいまして、私立学校教職員共済組合、あるいは農林年金の制度等におきましても、段階的に実質百分の二十に持っていくという、そういう一つの経過かと存じますが、その結果として、今年度は百分の十九・八二ということでいたしておるわけでございます。
 なお、五十五年度の概算要求としては、附帯決議の御趣旨を踏まえまして、昨年同様百分の二十ということで提出してございまして、これの実現方については努力をいたしたいというふうに思っておる次第でございます。
#69
○白木義一郎君 次には、掛金率についてお尋ねをしておきたいと思いますが、文部省からの資料によりますと、組合員の掛金率が年々急速に値上がりをしておりますが、従来千分の七十六であったものが、五十年八月には千分の八十二、五十三年六月には千分の九十二、そして本年度四月には千分の九十八と、このように上がってきております。かつての高度経済成長の時代ならばともかくといたしましても、現在のような不況な状況のときに、組合員の負担が逐次増加する、大変大きくなっていくということでありますが、今後の見通しについて、この掛金率の問題について御説明を願いたいと思います。
#70
○政府委員(三角哲生君) 掛金率がここ数年来上がってまいっておることは、ただいま白木委員御指摘のとおりでございます。ただいまのところのいろいろな計算によりますと、私学共済におきます所要財源率は、現在千分の百二十六ということになっております。組合員と学校法人との掛金率は千分の九十六でございまして、それぞれが千分の四十八というふうになってございます。都道府県からの助成、これは通常千分の八でございますが、これが行われる場合が従来からも多いわけでございますから、その場合には実質的な掛金率は千分の八十八。したがいまして、組合員、学校法人それぞれ千分の四十四ということになってございます。これを五十三年度末現在ということで、ただいま御提案申し上げております改正法案により所要財源率を試算いたしますと、千分の百三十四ということになりまして、掛金率としておよそ千分の八がなお不足するという、そういう計算になっておるのでございます。この不足分をどうするかということにつきましては、もちろん掛金率の引き上げということも一つの手だてではございますが、やはりそれにあわせまして資産の効率的な運用でございますとか、それから公的助成を、ただいま御指摘のようにさらに充実を図っていくといったようなこともございますので、いろいろな手だてにつきまして、共済組合として十分検討を重ね、しっかりした対処をするということが必要でございますので、文部省としてもそのように組合に対して要請をしてまいりたいというように考えておる次第でございます。
#71
○白木義一郎君 時間の関係で、最後に繰り返し附帯決議の点についてお尋ねをしておきたいと思いますが、先ほどからの議論を伺って、一言で言えば、私も附帯決議という問題についてのむなしさを感じるわけでございますが、繰り返し当委員会においても真剣な議論の結果、将来においてかくすべきであるという附帯決議が繰り返されているわけですが、その中でも、前年度の附帯決議の第四項目には、「短期給付に要する費用について国庫補助の措置を講ずるとともに、組合員に対する福利厚生事業の充実について、なお一層努力すること。」という附帯決議について、本年度の予算において概算要求すらされてない、このように承知をしておりますが、さらに先ほどの答弁を伺っておりますと、財源調整費によって先ほどの一八%が一九・八二に実質的になっていると。実質というのは、金額の面でそうなっているからいいじゃないかというような説明を伺うと、まことに教条的といいますか、何とも当局のこういった問題についての考え方について、非常に不安を持たざるを得ない。恐らく今回も、大臣も附帯決議の線に沿って、さらに努力をというようなことをおっしゃるに違いないわけですが、こういった点について、最終的に大臣のこの問題についての努力に対する具体的なお答え、御決意を伺わないと、何としてもこれは、いずれその賛否を明らかにしなければならないわけですが、このままわれわれとしてもその点を明確にしていただかないと、結論をなかなか出す勇気が出てこない、こういうことですので、最後に大臣の今後の、いま述べたような問題についての取り組み方の決意を伺っておきたいと思います。
#72
○国務大臣(谷垣專一君) 先ほどお話をお聞きいたしておりまして、お答えをいたしたところでございますが、附帯決議をつけられましたものに対しまして、私たちがその実現を図るために努力をいたしますることは、これはもう当然のことでございます。いままでその結果がなかなか思うように出ていないというおしかりを受けておるわけでございますが、これはしかし、私たちが努力が至らなくて、そういう結果がなかなか得られなかったということもございましょうけれども、この制度自体のむずかしさ、また財政的な窮迫の度合いというような点が、いろいろこんがらがっておりまして、すっきりしたことにいかなくて、財源調整費のやり方でやると。これは単に私学共済だけでなく、他の制度の共済におきましても、その点はそういうことが行われておるわけでございます。私たちはしかし、附帯決議の御趣旨、また千分の二十の問題につきまして、十分にひとつ御趣旨を体して努力をいたしますことを、ここで明らかにしておきたいと思います。ひとつ一生懸命やっておりますので、結果が出てこないじゃないかという大変おしかりを受けておるわけでありますが、努力のところはひとつお認めを願いたいと、かように考えるわけであります。
#73
○小巻敏雄君 文部大臣にお伺いをするわけであります。
 この私学共済のこの組合は文部省が明らかに所管するところであって、法律の改正案を閣法として提出されるについては、関係職員の利益の観点から、これは当然現状の把握と、そして法改正が行われた結果が具体的なそれぞれの人たちにどういう影響を及ぼすのか、十分調査をし、手当ても尽くした上で提出されるものと思うわけでありますが、本法案はむしろ文部省が主導的に調査結果をもとにして改正を図ったというような性格を持つよりは、大蔵省の方で、経過はあるわけでありますが、特に国家公務員共済組合審議会が大蔵大臣に答申を出すというような状況をてこにして、大蔵大臣が閣議に提出をしたところから一連の法案が提出されるくだりになったというふうに承知をしておるわけですが、そういうことですか。
#74
○政府委員(三角哲生君) やはり私立学校教職員共済組合の制度というものは、これまでも国・公立学校の教職員に対する同様のこの制度としっかり均衡を保って内容を改善していく、あるいは充実を図っていくということで参っておるわけでございますので、従来からこの国共済の制度改正に準じて、給付の内容その他について措置をしてもらっております。そういうこともございまして、今回のこの支給開始年齢の引き上げにつきましても、国共済と同様に措置することが妥当であるというふうな判断に立っておるわけでございます。
#75
○小巻敏雄君 ちょっと質問の趣旨にかみ合わない機械的答弁だと思うわけですよ。それは確かに私学共済は速やかに国家公務員あるいは地方公務員のレベルに追いつくようにと、これを準用をして格差を詰めていくというような趣旨で、できる限り私学の教職員の利益を守ってその準用がなされてきたと思うんですけれども、結果的に見て、なお私学の場合には、制度的にも、内容も不安定であり、不十分であり、十分に目的を果たしたとは言えない状態にある。ところが今度の場合には、教職員の側に、現状を改悪をして不利益を与えると、明白にそういう要素での法改正が準備をされるわけですから、今度はでき得る限り、この際に機械的な措置で一層私学の方が前進をしつつあるものが痛手を受けるというようなことがないように、この点は担当官として十分に検討した上で法改正に当たられる必要があったと思うわけです。国、公の方が直されたら、そこへ接近するんだから、悪くなれば機械的に適用するのがあたりまえというようなことではぐあいが悪いと思うんですが、どうでしょうね。
#76
○政府委員(三角哲生君) ただいまその経緯についての御説明を申し上げたわけでございますが、この支給開始年齢の引き上げの理由としては、いろいろあるわけでございますが、やはりその中で一番私どもとして認識をきちっとしておかなければならないという点は、やはりいわゆる平均余命というものが非常に延びてまいりまして、今後避けられない費用の負担の増大というものが予想されるわけでございまして、これに対してやはり年金財政というものを将来ともに健全に保っていく必要があるわけでございます。これをやはり必要な時期にそういった措置をとりませんと、その結果は結局は組合員、ないしは将来の組合員にはね返ってこざるを得ないということでございますので、そういう意味で、必ずしも総合的にこの全体を見ました場合に、これが一概に組合員に不利な措置であるというふうに決めるわけにもまいらない、むしろ将来の組合員――組合でございますからこれは組合員全体がつくっております組織でございます。その組合員全体の将来にわたってのやはり経営と申しますか、総合的な利益と申しますか、そういうものを勘案しての判断が入っておるというふうに考えておるのでございます。
#77
○小巻敏雄君 やっぱり聞けば聞くほど、私は、よそで問題が、勝負がついたら、機械的にこれが導入されていく、一般論でそのまま押しつけられていくという、こういう印象を強めざるを得ないわけであります。先ほども言いましたように、少なくとも国公共済は直接自分の意見を反映させるというような方法を手続の過程でとっておるんですね。私はこの内容にも労働者側の意見が無視をされて、そしてかなり強引な点があったというふうな点も承知しておりますので、もし引き続く審議が許されるなら、これは連合審査なり、何なりの方法で、当然全体像をたださなければならぬところだ。この私学の個別の問題を聞くと、全体の一般の問題で答弁が来る、ここのところに私は今日の私学の問題についての不十分さがあると思うんです。私学共済の運営審議会は、この法律案を上程する前に、あなた方と十分な協議を遂げて、問題点について訴えるなり、意見を具申するなり、あなた方の方でもこの中身についての調査を終了をして、個別の影響については数字を承知すると、こういうところまでやられたわけですか、どうですか。
#78
○政府委員(三角哲生君) 私学共済に限らず、公立学校教職員共済組合というのもございますが、今回のこの改正につきましては、それぞれの組合の内部で十分に検討をしていただいて、その上でこういった御提案をいたした次第でございます。
#79
○小巻敏雄君 運審は具体的な意見を挙げたわけですか。
#80
○政府委員(三角哲生君) 改正案について、運営審議会においては特に異論はなかったというふうに報告を受けております。
#81
○小巻敏雄君 特に要望がないというようなのは奇怪な話だと思うんですよ、将来に向けて非常に重大な影響を及ぼす問題で。私はこの点は十分な話し合いがなされなかったと、要望を出すに至るような接触がなかったというふうに聞かざるを得ないと思うわけであります。たとえば、この年金支給年齢という問題と、雇用保障の問題というようなのは、どの保険においても最大に問題になるところであります。この問題一つとっても、さまざまな実態と内容を持ったこの私学経営、それを土台にした私学共済でありますが、この雇用保障を具体的にいって、これとの関係でお伺いをしたいと思うわけです。
 先ほどからも出ておるのでありますが、五十九歳以下の現実の退職者が現在何人いて、それが何%になっているわけですか。
#82
○政府委員(三角哲生君) これは昭和五十二年度における受給権発生者の年齢構成でございますが、五十九歳以下の者が全体で二一・五%、六十歳以上の者が七八・五%という比率になってございます。
#83
○小巻敏雄君 人数で言うとどんなもんですか。
#84
○政府委員(三角哲生君) 受給権発生者の総数が千百三人になっておりまして、五十九歳以下は三百三十七人でございます。
#85
○小巻敏雄君 現実に私学の場合にはこの問題での痛手は少ないと、これの該当者はそう多くはないと、先ほどの答弁でも出されておるわけですけれども。受給者千百三人のうちで、三百三十七人がこの問題によって関係を持つ人数になっておって、これは少なからざる人数と言わなければならぬと思うわけであります。経過措置が保障されるとは言い条、現実に、五十五歳になるのを待ちかねて年金を受給する、たとえば私立幼稚園に勤めておる女性の職員とか、その他、この問題というのはかなり、不利益をもたらさないようにというので、強い関心が持たれるところであります。さらに聞けば、それでは、経過措置といいますけれども、現在三十九歳以下の教職員はことごとく六十歳まで勤めなければ年金を受け取ることができなくなるわけですね。この点については、将来について、この前提としてどんな措置を行って、いわば従来の既得権の延伸を保障されるわけですか。
#86
○政府委員(三角哲生君) ちょっとその前に、先ほど申し上げました数字が、ちょっと私ここで暗算で計算して間違っておりましたが、五十九歳以下で受給権発生した者は、三百三十七人ではなくて、二百三十七人でございましたので、訂正さしていただきます。なお、そのうち五十五歳から五十九歳までの者が九十九人と、そういう数字になってございます。
 それから、ただいまの御質問でございますが、すでに御承知のように、今回の制度改正は、やはり制度の改正でございますので、十五年から二十年という経過措置を設けておりまして、この間で急激な変化を避けるという、そういう配慮がなされておるわけでございます。
 それから、なお、私学共済組合を早く何らかの理由で、退職等の理由で私学共済組合の組合員でなくなった方は、その後はいろいろな形があるかと存じますが、通常引き続き国民年金に加入するという、そういう例が多いとも考えられます。この場合、両方の組合員期間が通算して二十五年以上ということでありますれば、通算退職年金というものが支給されるという、そういう制度になっておりますので、そういった道を踏んでいただくということが一つのいま決まっている方法でございます。
#87
○小巻敏雄君 こういう法案を出されるについては、たとえば勧奨退職というようなことをときどき五十五歳などで特に女性なんかに対してはやっておりますが、こういうことは行政指導で全部やめてもらうというような考えも持っているわけですか。
#88
○政府委員(三角哲生君) この年金の制度は、一つの年金としてのシステムとして、これまでもいろいろな意味で運営をし、そうして改善を図り、充実をしてまいったことでございます。
 ただいま御指摘の勧奨退職云々等の問題は、これは個々の学校がそれぞれの学校の運営の上でなさることでございますので、私どもとしてはやはり個々の学校の人事、あるいは運営等の問題につきましては、これは学校がそれぞれそれなりの判断と良識を持って対処すべき事柄であるというように考えておるわけでございます。
#89
○小巻敏雄君 全体としては国情としてすべての国民の、高年齢化といいますか、こういう状況の中で、特に修業年限も高学歴化しておる。だから、従来の五十五歳は六十歳に、六十歳は六十五歳にと、こういったふうな社会的な実態の成長のつり合いがとれる中で、一定の措置が行われるというようなことだと、この動きの中心としては納得のいくものがあるわけですね。しかし、現実に言われますように、少なくとも改善の場合と違って、期待権が阻害されるような問題については、裏打ちの手だてを十分に行った上で提起するのでなければ、私は個別の人々は、人生的に大きな破綻を来すような場面がしばしば出てくるんじゃなかろうか。いまも言われますように、勧奨退職その他の問題は、今日の状況は個別のところで行われるので、それについて特別な指導措置等については言及しかねる、こういう状態の中で、この法改正が行われていくということになれば、私は現実にはかなりの被害を生んでいくに違いないと思います。先ほども挙げましたが、たとえば幼稚園の職員というような方があります。国家公務員その他の場合には、危険職種とか、重労働職種とか、大体六十歳まで勤めるといっても無理だというような、こういう人たちの場合がありますし、学校の教職員でも、体育の先生で現実の第一線指導が困難になるような方の場合も存在をするわけですね。こういうみずから選んで五十五歳を目安にしてやってきたというような人にとっては、かなり大きな改悪になるわけであります。こういう点を考えると、まだなお調査と裏づけの問題を尽くしていくということこそ、この法案提出に先立って重要なことだと思うわけであります。どうも局長の答弁を聞いておりますと、これは大蔵省の方からどっとやってきて、全体一連一環のものだから、歩きながら問題が出たらそれに対してこう薬張りにでも措置をしていこうというふうに聞こえるですな、私は。先ほどの宮之原委員の質問、あるいは白木委員の質問に対する御答弁を聞いておっても、いま直ちに大急ぎでこれを実現させて、やっぱり私はあえて改悪と言いたいんですけれども、その改悪の方の事実の上に立って、後の取りつくろいを行うということではいけないんじゃなかろうかというふうに思うわけであります。まあ時間も制限をされておる状況もありますし、特にこの行政姿勢の問題について、私もまた文部省の努力にかかわって、前回の私学共済法の改定の際に、本文教委員会で付した附帯決議の問題についてお伺いをしていきたいと思います。
 この長期給付に要する費用に対する国の補助率百分の二十、これは概算要求に上げているわけですね、ことしは。
#90
○政府委員(三角哲生君) 概算要求をいたしております。
#91
○小巻敏雄君 先ほどから局長の御答弁をいただいているんですが、文部大臣お聞きのとおりなんですね。こういう問題を出すときは、大蔵折衝の中でも、格段に努力をいただいて、こういう問題を文部省も重点施策に挙げて、どうしてもこの際に実現をしていくというような裏づけがあってしかるべきだと思うんですが、展望はいかがでしょう、大臣。
#92
○国務大臣(谷垣專一君) 御存じのとおり、今年度の予算はなかなか厳しい環境のもとで、いよいよその締めくくりをいたさにゃならぬときに迫ってきておるわけでございます。御趣旨のように、いまその見通しを私が申し上げるのにはまだちょっと時間が早い感じがいたしておりますが、この問題に関しましては力を尽くしたいと、かように考えておるわけであります。
#93
○小巻敏雄君 文部省の中でも努力目標として重い比重をかけて、この点を重点的に努力するというような立場に立たれるわけですか。
#94
○国務大臣(谷垣專一君) 御指摘のように、今度の場合この各共済組合、年金制度のものがずっとあるわけでありまして、これに関しまして、財政当局がどういう応待をいたしますかは別といたしまして、文部省といたしましては重点的にこれを進めてまいりたい、かように考えております。
#95
○小巻敏雄君 長期給付に対する振興財団の助成金についてお伺いをするわけですが、この点につきましても、繰り返し決議も行っておるところでありますが、現状一体どのくらいの額、あるいは財政の中で占める率になっておるのか。そもそもの出発点の時点では、千分の六というようなことを言っておりまして、実際問題として千分の六近いものがあったと思うんですが、現状は一体どうなっておるのか、こういう点をお答え願いたいと思います。
#96
○政府委員(三角哲生君) 長期給付に対する日本私学振興財団の助成金でございますが、額について申し上げますと、昭和五十四年度におきましては既年金者年金増額分、これは旧私学恩給財団の既年金者の分を含みます分と、それから取り扱いを旧制度を選択した既年金者と両方含んでおるわけでございますが、これにつきましては三億三千六百八十万余でございます。ちなみに前年度が三億三千二百十五万余でございました。それからただいまの整理資源分、これは発足当初両団体間のいわば申し合わせと申しますか、そういったことで千分の六と定められていたものでございますが、これが本年度は二千万円、ちなみに前年度は一千万円でございまして、合計本年度は三億五千六百八十六万円余を予定いたしておりまして、前年度に比して約千五百万円の増額になっているわけでございます。なお、これを先ほどの整理資源分を比率で申し上げますと、概算でございますが、千分の〇・〇三という数字になっておるのでございます。
#97
○小巻敏雄君 いま挙げられましたように、実に日本私学振興財団の助成金については、昭和三十年ですか、出発点の時期にはこれは千分の六ということで発足をして、現実に千分の五・六ぐらいはあったものが、年々年々ダウンをいたしまして、ついに、いま言われたように、本年度では千分の〇・〇二とか〇・〇三とかいう、非常に低率になってしまっておるわけです。この状況の中で「必要な強化措置を講ずるよう努めること」というような附帯決議の内容も死滅していると言っていいと思うわけですね。これもひとつ大きく協議をされて、目に見えた改定を、筋を正して行われる必要があるだろうと思うのですが、その点についても大臣ひとつ御勉強いただいて、こういう時期には非常に大きな努力をされる必要があるだろうと思うんです。
 続いて、前回の附帯決議の三番目では「地方財政の実情にかんがみ、長期給付掛金に対する都道府県の補助を充実するため、必要な措置を講ずる」と、こういったふうなことも決めておるわけであります。いま都道府県のこの私学共済に対する補助の問題では、どういうふうな状態になっておるのか、これは局長把握しておられますか。
#98
○政府委員(三角哲生君) これは、まず先ほどの長期給付の振興財団の問題でございますが、私どもといたしましては、やはり当委員会の御決議でもございますので、これを極力尊重し、最大の努力を払わなければならないと思っております。それで、助成金について強化措置をとれれば、本当にそれが好ましいことではございますということで、相努めてまいっておりまして、先ほど御指摘のこの整理資源の方は比率がどうしても落ちているのは事実でございますが、一方に既年金者の増額分というのは、これは現実に直ちに支払わなければならない、そういうお金でございまして、そちらは年々逆に増額をせざるを得ないという状況になっておりまして、そちらの方をまず確保して、三億三千万円という、五年前に比べますと約三倍ぐらいの金額に相なっておるわけでございます。強化措置をぜひ講じたいのでございますが、これはやはりお金を持っておらないとそのお金が出せないという、そういう限界があることにつきましては御理解をお願いいたしたいと思っておる次第でございます。
 それから、ただいまの都道府県の助成の問題でございますが、これにつきましても、昨年の御審議の際にも御意見があったわけでございます。私どもはそれを踏まえまして、さらに御決議も踏まえまして、機会をとらえまして、これは都道府県の側におきます御努力をさらに深めて、強めていただきますように働きかけを続けてまいった次第でございます。五十三年度はいろいろな意味での都道府県の財政の困難さもありまして、若干後退的な傾向になったわけでございますが、五十四年度につきましては、予算計上の状況で申しますと、五十三年度に比べましてある程度と申しますか、改善のまた傾向に立ち戻ったというふうに私どもは見ておるのでございます。
#99
○小巻敏雄君 私学の教職員も公立学校の教職員もここに子弟を通わせる親の立場なり、そこで教育を受ける生徒、学生から見れば、これは同じく公教育機関であると。私もそれは惨たんたる戦後もしくは昭和二十年代の状況を思えば、今日の私学の状況は大きな前進をしてきたというふうに見るわけですね。
 しかし、この中で、たとえば高等学校は、これは大体都道府県が責任を持っておるというような点もあり、私立に対しても都道府県の補助と助成というものが、この発展に大きな役割りを果たしてきたということは否定できないことだろうと思うんですが、これがいまこの領域では長期給付掛金に対する都道府県の補助の段階では、一斉に後退をし始めておるというのが今日の状況じゃないかというふうに思うわけですね。どうも局長の答弁を聞いておりますと、まあこれも機械的な官僚的な印象を受けるわけです。
 たとえば、東京はどうなってますか。前には高等学校にも私立大学に対してもこの問題育成のために一定の補助金を計上しておったのが、もう大学問題は都道府県のらち外だというようなことで、どっと手放してしまって、大きな後退をしているんじゃないですか。そういう状況を知ってますかな。
#100
○政府委員(三角哲生君) 都道府県からの長期給付の掛金に対する助成でございますが、高校以下の、高校以下と申しますか、高校から幼稚園までの者に対しては、これは各都道府県やっていただいておるわけでございまして、昨年来後退的なある程度減少と申しますか、傾向が生じましたのは、大学、短大等に対するこれまでの助成について、補助をしないところも若干ありますし、それから補助対象期間の短縮といったような、そういう減額的な状況が見られたわけでございます。高校以下については、各都道府県とも御努力いただいておるというふうに見ておるわけでございます。
 それから、東京につきましては、五十三年度におきまして、大学、短大について補助をしないという、そういう状況になったわけでございますが、これはどういうことかと申しますと、三月開催の都議会で補正予算を組みまして、高校以下については全額を措置することになりまして、やらないのは大学、短大であると、こういうふうな実情でございます。
#101
○小巻敏雄君 せっかく附帯決議をつけたら、その努力の結果を当委員会としても大いに確認をしていかなきゃならぬと思うんです。今後のこともありますし、ひとつこれは委員長にお願いしておきたいわけですが、附帯決議等が講じられた場合には、その後文部省における努力の結果、もしくは状況について、報告をされる機会を設けていただくように、今後の運用の中でもお願いしていきたいと思うわけであります。
 以上時間も参りましたので、質問を終えるわけでありますが、私は質問を通じて明らかにされましたこの法案提出者としての文部省ですね、私は主体的な努力と、そうして積み上げにはなはだ欠ける点もあり、未熟なままで、十分なこれに対する見通しというようなものを得られないままで提出をされておるということについては、強い私は不満を持つものであります。当然、もちろん影響の大きい問題ですから、これは各共済ともあわせて反復をした審議と議論がいまなお必要な段階の中で、私はこれを出されてきておると思いますので、引き続く討論の中で、これについての意見を述べることにいたしまして、いまの質問を終わります。
#102
○委員長(大島友治君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#103
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認めます。
    ―――――――――――――
#104
○委員長(大島友治君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、粕谷照美君が委員を辞任され、その補欠として勝又武一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#105
○委員長(大島友治君) それではこれより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
 なお、修正意見のある方は討論中にお述べを願います。
#106
○小巻敏雄君 私は、現在提案をされておりますこの政府原案に対して、反対の意見を述べるとともに、修正案を提示をして、この提案の趣旨を説明したいと思うわけであります。すでにお手元の方に修正案文をお配りをしておるわけであります。
 昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案、これを私は日本共産党を代表いたしまして、趣旨説明をいたします。
 修正案の内容は、年金支給開始年齢を六十歳に引き上げるのではなくて、現行どおり五十五歳とすることを主たる内容とするものであります。
 以下、提案理由を御説明申し上げます。
 今回、政府より提出されました法律案は、国家公務員共済法の改正に準じて、共済年金の支給開始年齢を現行の五十五歳から六十歳に延伸するまことに重要な内容を含んでおります。
 この内容は、昨年三月以来開かれてきた共済制度懇談会が昨年十二月に取りまとめた共済制度改革構想のうち、制度の改善部分をたな上げにして、財政面から見て政府や大蔵省にとって都合のよい部分のみを一方的につまみ食いをしたものであって、共済組合員の意向を無視したきわめて非民主的なものであります。
 年金支給年齢と雇用保障のあり方との関係など、今後十分検討されるべき課題を残したまま、一方的に年金支給開始年齢の延伸を打ち出した点でも重大な問題を持っております。さらに重大なのは、共済年金の支給開始年齢の延伸が、厚生年金や国民年金など、公的年金制度の本格的改悪の一里塚となることであります。このことは、去る四月に年金制度基本構想懇談会が厚生大臣に提出した報告書が、公的年金の支給開始年齢を今後長期的に六十五歳に引き上げる必要があると、はっきりうたっていること一つをとってみても明らかであります。十八日の野呂厚生大臣の厚生年金支給開始年齢五歳延伸の発言によって、ねらいは一層明白になっております。
 わが党は、以上の理由で、原案中の年金支給開始年齢の延伸をやめて、現行どおり五十五歳から年金支給が行えるようにするため、本修正案を提案するものであります。
 なお、原案中、修正部分以外については、たとえば、年金額の引き上げがわずかな額に抑えられていること、本委員会が数次にわたって決議している長期給付に対する国庫負担率の引き上げなどの改善がなされていないことなど、不十分な内容となってはおりますが、賛成できるものであることを念のために申し添えておきます。
 以上が修正案の趣旨並びに提案理由の説明でありますが、同僚委員各位が御賛同くだされんことをお願いいたしまして、説明を終わります。
#107
○委員長(大島友治君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案について、採決に入ります。
 まず、小巻君提出の修正案を問題に供します。
 小巻君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#108
○委員長(大島友治君) 少数と認めます。よって、小巻君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#109
○委員長(大島友治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 高橋誉冨君。
#110
○高橋誉冨君 私はただいま可決されました昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党、民社党及び参議院クラブ共同提案に係る附帯決議案を提出いたします。
    昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案
  政府は、次の事項について検討し、速やかにその実現を図るべきである。
 一 退職年金の支給開始年齢を六十歳に引き上げるに当たっては、将来の雇用保障との関連に十分配慮し、段階的に退職勧しょう年齢等も引き上げてゆくよう、行政指導に努めること。
 二 減額退職年金の減額率については現行の率とするよう検討すること。
 三 長期給付に要する費用に対する国の補助率を百分の二十以上に引き上げるよう努めること。
 四 長期給付に対する日本私学振興財団の助成金について、必要な強化措置を講ずるよう努めること。
 五 地方財政の実情にかんがみ、長期給付掛金に対する都道府県の補助を充実するため、必要な措置を講ずるよう努めること。
  右決議する。
 以上でございます。
#111
○委員長(大島友治君) ただいま高橋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方は挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#112
○委員長(大島友治君) 全会一致と認めます。よって、高橋君提出の附帯決議案は、全会一致をも、って本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、谷垣文部大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。谷垣文部大臣。
#113
○国務大臣(谷垣專一君) ただいま御決議がありました事項につきましては、御趣旨に沿って十分検討いたしたいと存じます。
#114
○委員長(大島友治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#115
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#116
○委員長(大島友治君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化及び学術に関する調査のため、委員派遣を行うこととし、その取り扱いにつきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#117
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#118
○委員長(大島友治君) この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 現在本委員会の理事が一名欠員となっておりますので、ただいまから理事の補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#119
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に勝又武一君を指名いたします。本日はこれにて散会いたします。
  午前零時五十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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