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1979/04/15 第91回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第091回国会 内閣委員会 第10号
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1979/04/15 第91回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第091回国会 内閣委員会 第10号

#1
第091回国会 内閣委員会 第10号
昭和五十五年四月十五日(火曜日)
    午前十時三十分開議
 出席委員
   委員長 木野 晴夫君
   理事 逢沢 英雄君 理事 唐沢俊二郎君
   理事 塚原 俊平君 理事 岩垂寿喜男君
   理事 上原 康助君 理事 新井 彬之君
   理事 中路 雅弘君
      麻生 太郎君    大城 眞順君
      三枝 三郎君    住  栄作君
      森  美秀君    伊賀 定盛君
      石橋 政嗣君    市川 雄一君
      鈴切 康雄君    山田 英介君
      辻  第一君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 大西 正男君
 出席政府委員
        行政管理庁行政
        監察局長    佐倉  尚君
        郵政大臣官房長 小山 森也君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  寺島 角夫君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  神保 健二君
        郵政省郵務局長 守住 有信君
        郵政省貯金局長 河野  弘君
        郵政省電波監理
        局長      平野 正雄君
 委員外の出席者
        警察庁刑事局捜
        査第二課長   漆間 英治君
        厚生省社会局更
        生課長     板山 賢治君
        通商産業省機械
        情報産業局情報
        処理振興課長  西川 禎一君
        建設省道路局路
        政課長     山本 重三君
        会計検査院事務
        総局第三局審議
        官       佐藤 龍馬君
        日本電信電話公
        社総務理事   玉野 義雄君
        日本電信電話公
        社営業局長   西井  昭君
        日本電信電話公
        社業務管理局長 稲見  保君
        日本電信電話公
        社計画局長   岩崎 昇三君
        日本電信電話公
        社施設局長   前田 光治君
        内閣委員会調査
        室長      山口  一君
    ―――――――――――――
四月十日
 行政改革の推進に関する請願(菅波茂君紹介)
 (第三八一八号)
 旧勲章叙賜者の名誉回復に関する請願(原田昇
 左右君紹介)(第三八一九号)
 同(北口博君紹介)(第三八九九号)
 青少年健全育成のための社会環境浄化に関する
 請願(石井一君紹介)(第三八二〇号)
 同(畑英次郎君紹介)(第三八二一号)
 同(二階堂進君紹介)(第三八二二号)
 同(森山欽司君紹介)(第三八二三号)
 同(片岡清一君紹介)(第三九〇〇号)
 同外二件(毛利松平君紹介)(第三九〇一号)
 同(森喜朗君紹介)(第三九〇二号)
 国家公務員等の定年制・退職手当法改正反対に
 関する請願外二件(小川国彦君紹介)(第三九〇
 三号)
 同外二件(小川省吾君紹介)(第三九〇四号)
 同(神沢浄君紹介)(第三九〇五号)
 国家公務員の定年制・退職手当法改悪等反対に
 関する請願(神沢浄君紹介)(第三九〇六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 郵政省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第六号)
     ――――◇―――――
#2
○木野委員長 これより会議を開きます。
 郵政省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大城眞順君。
#3
○大城委員 ただいま議題となっております郵政省設置法の一部を改正する法律案について若干御質問を申し上げたいと思います。
 当法律案の提案理由の中に「最近における電気通信行政は、目覚ましい科学技術の進歩発展に支えられて監理官制度発足当時には予想もされなかった新しい行政分野が発生してきていると同時に、従来の事務も複雑化の度を増すなど、電気通信監理官の所掌事務は、著しく増大、かつ高度化してきております。」こううたわれております。素人ながら最近の技術進歩の点についてはわかっておるつもりでございますけれども、今日まで電気通信監理官のもとでこれら通信行政の監督に携わっておったわけでございますが、なぜこれを電気通信政策局に持っていかなくちゃならないかという理由をまず簡単にお聞きいたしたいと思います。
#4
○大西国務大臣 お答えいたします。
 電気通信監理官の制度は、昭和二十七年電気通信省が廃止をされまして、電気通信に関する行政事務が郵政省に引き継がれた際に、大臣官房の特別な職として設けられたものでございます。当時は、日本電信電話公社及び国際電信電話株式会社の監督以外の行政事務はきわめて少のうございまして、したがって、二人の監理官とこれを補佐する若干の要員を置けば十分であると考えられておったわけでございます。これは、専売公社監理官の例にならいまして、監理官制度がそういう理由でとられたわけでございます。
 しかし近年、電気通信の分野は、目覚ましい科学技術の進歩発展に支えられまして、監理官制度発足当時には予想もしなかったほどに著しく量的に拡大をいたしますとともに、質的にも複雑化、高度化してまいっております。それに伴いまして、行政需要も増大かつ多様化してきておるわけでございます。
 今日、国民の基本的な通信手段の一つとなっております加入電話の積滞がほぼ解消し、また、全国ダイヤル自動化が達成をされますとともに、他方データ通信、画像通信、あるいはキャプテンシステムなど新しい通信手段の出現によりますところの多種多様な通信メディアの調和ある発展の促進、あるいはわが国の国際化の進展に伴いまして、一層活発化した国際電気通信衛星機構あるいは国際海事衛星機構などの国際機関における諸活動の推進、それから通信全般の長期的総合的な将来ビジョンの検討と電気通信政策の樹立など、わが国の今後の経済、社会、文化の発展にとりましてきわめて重要な行政課題が山積をしてまいりまして、これらに積極的に対処していくことが強く要請をされておるところでございます。
 したがいまして、この際、内外に対しまして電気通信行政の責任と権限を明確化し、かつその一層の充実を図るため、現在大臣官房に特別の職として置かれております、先ほど申し上げました電気通信監理官を廃止いたしまして、わが国の行政組織上通例とされておりますところの、基本的な組織単位であります局組織へ改組することが必要であるといたしまして、新たに電気通信政策局を設置しようというものでございます。
 以上、お答えいたします。
#5
○大城委員 法案の改正内容を見てみますと、今日まで電気通信監理官のもとに、現行法の第六条の十二の二、十二の三、十二の四、十二の五にまとめられておるわけでございますが、これが電気通信政策局ということになりますと、十四項目にわたるいろいろな事務がうたわれておりますが、これを比較してみた場合に、改正の方に現行のものが盛られておるものが第十条の二で四つしかないのでございます。そのほかのものは現行法の中でどう取り扱われておったのか。いま大臣がおっしゃるように、電気通信の多様化あるいは技術の進歩でこれだけでは応じられないということでしょうけれども、たとえば第一番にうたわれておる電気通信の政策の企画、立案、推進、こういったものについては現行法の中では全然取り扱われておらなかったのか、その辺についてお伺いいたしたいと思います。
#6
○小山政府委員 ただいま御指摘の点につきましては、本来郵政省の任務とされていると考えられておりましたので、これにつきましては、大臣官房の通信政策課におきましてこれらのことをやっておりまして、これは政令によって決められていたわけでございます。
#7
○大城委員 今回の改正については、法律の上に、政令でもって取り扱われた件が事細かく多々盛られておるわけでございますけれども、先ほど来お話がありますとおり、多様化し、技術が進歩している電気通信事業の中で、うたわれておりますように、その責任と権限を内外に明らかにするという目的を持って改正されるわけでございます。現行法では、そういった多様化した電気通信業務がどうしてもカバーできないというようなことでございますけれども、その辺のことからいたしまして、今回の改正の理由には、今回のKDD事件に関して姿勢を正していこうということがここに改正としてあらわれてきているのかどうか、そういったKDDの今回の事件との関係はあるのかどうか、それをお聞きしたいと思います。
#8
○小山政府委員 監督行政全体の一つの姿勢としては、間接的に環境としてはあるかも存じませんけれども、今回の法改正とKDDの問題とは直接には関係していないわけでございます。
#9
○大城委員 直接には関係ないのでしょうけれども、今回のKDD事件の発生を考えた場合に、その監督とかいろいろなことがうたわれておりますが、これだけ十四項目にわたる電気通信政策局の事務になりますと、相当厳しい監督もでき、指導もできると思うわけでございます。やはり直接的には関係なくても、これでもってある程度こういった事件が発生しないような方向に監督ができるのじゃないかということを考えた場合に、きっかけではなくしても間接的には関係あるのじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#10
○小山政府委員 郵政省の職務権限のあり方といたしまして、今回電気通信政策局を設置いたしますと、やはりそこには、まず組織的には行政一般事務を行う上に当たりまして、通例行政組織法上とられております基本的な形態でありますところの局の組織を導入するということ、これによりましてまず入れ物としての組織上の問題が整備される、それと同時に、そこに職を奉ずる者、これのそれぞれの職務における責任というものが非常に明確化される、そのことによりまして、行政の姿勢というものが一段と責任あるものになるということは考えられる問題でございます。
#11
○大城委員 それでは質問を変えまして、大臣にお聞きいたしたいわけでございますけれども、日本電信電話公社の五十五年度予算について、どういった方針で予算を編成しろというようなことを郵政省では日本電電におっしゃったかどうか、その辺についてはいかがでしょうか。電電公社の予算編成方針でございます。
#12
○寺島政府委員 電電公社におきましては、二十七年に発足以来数次にわたる五カ年計画を立てまして、電話の積滞の解消と全国自動化の達成という二つの大きな目標を掲げまして、これが達成に取り組んできたわけでございますが、おかげをもちまして、この二大目標を、一部を除きまして達成することができたわけでございます。そういう情勢を踏まえまして、五十三年度を初年度といたします第六次五カ年計画というものを策定をいたしまして、現在その進行過程にあるわけでございます。
 この第六次五カ年計画の主眼となりますのは、そういった二大目標が達成されました以後の状態を考えまして、そういった状態をさらにいい状態で維持していくこと、同時にその二大目標達成のために、いままで手がつけにくかったいろいろなきめの細かいサービスの充実に努めていくこと、こういった点を主眼として行っておるわけでございまして、五十五年度予算の編成に当たりましても、そういったことを基調に編成をいたしたわけでございます。
#13
○大城委員 おっしゃいますように、五十五年度の日本電信電話公社の予算編成方針につきましては、積滞が解消し、そしてもう一つは全国自動化が達成された、それを踏まえまして、今後の加入電話の需給均衡の状態を維持していくとともに、よりよき電信電話サービスの改善ということになっているわけでございますけれども、さらに、先ほどまた大臣がおっしゃったように、積滞電話が解消されたということにもつけ加えまして、私大変疑問に思っていることがございます。
 と申し上げますのは、これから沖繩の電話事情についてお聞きしたいわけでございますけれども、惨たんたるありさまでございます。沖繩では復帰時点におきまして、いろいろの分野で特例措置を設けまして復帰いたしたわけでございますけれども、その中で電信電話事業というものが一番スムーズに引き継がれた、みごとな祖国復帰だったとわれわれは評価いたしております。しかしながら、今日に至っては、沖繩の各分野において一番悪いのが電話事情でございます。そういった点を踏まえて、私は、今度の日本電電公社の予算編成につきまして、ある程度疑念を抱かざるを得ないわけでございます。
 沖繩の電話事情について申し上げますと、戦火によりましてほとんどの施設が壊滅的打撃を受けた中からざらに諸制約があったにもかかわらず、当時の琉球電電公社の精いっぱいの経営努力で電気通信事業を守り抜いてきましたし、復帰時点におきましては、おおよそ二千五百万ドルの資産と八万四千の加入者を日本電電公社に引き継いだわけでございます。しかしながら、当時のRTTが最大限の経営努力を続けてきたにもかかわらず、いかんせん限られた資金と米国施政権下という制約のもとで、県民の熾烈な要望を満たすことができませんでした。したがいまして、加入電話申し込みの積滞も約四万件引き継がれたわけであります。それにしましても、他の分野が、先ほど申し上げましたようにいろいろ特例措置によって支えられて復帰したにもかかわらず、電気通信事業だけは、設備料が当時の日本電電と琉球電電とは違いましたので、設備料その一件だけの特例措置によって引き継がれて、みごとな復帰体制ができたわけであります。
 復帰後はさらに積滞がふえ続けまして、一時は、五十一年ですか、六万九千件にも達したような事態がございました。基礎設備の拡張整備は全くもって遅々として進まず、つかない電話、いわゆる待てど暮らせど来ぬ人をじゃなくて、待てど暮らせど入らぬものはそれ電話なりという言葉が沖繩ではやっております。
 そういったことでございますけれども、最近、自動化につきましては、南北大東島というところを最後にいたしまして、全国のどんじりではございましたけれどもようやく自動化が達成せられたわけであります。こういうことで、公社の二大目標の他の一つの積滞解消につきましても、いま大臣、そして監理官の方からお話がございましたように、全国の積滞は解消できたし、沖繩についてもいろいろと解消に励んでおられるということは私もよく存じ上げておるわけでございます。けれども、それでもまだまだ加入電話、公衆電話の普及率は全国のおおよそ半分。復帰後今日まで各分野におきまして半分にしか達していないものはございません。電話だけなんです。そして積滞を抱えた唯一の県であります。そういったところから、先ほども申し上げましたように、積滞が完全に解消したと言われましても、沖繩も日本ですから、解消されていないのです。
 また、電気通信サービスは、これはまだもってどんじりもどんじりなんです。全国最低でございまして、故障率は何と全国の三倍でございます。サービスどころの話じゃございません。こういうふうにして、一番うまく引き継がれたはずの電気通信事業が、一番おくれているのは一体どういうことだろうという疑問を持つわけでございまして、これらの点を踏まえまして二、三点お伺いいたしたいと思います。
 まず特例措置、積滞についてでございますけれども、電気通信事業の復帰時点における引き継ぎにおける唯一の特例措置、先ほど申し上げましたような設備料、これは琉球電電当時は九千円であったわけです。第一次要綱発表の日、これは四十五年十一月二十日までの申し込みを一応特例として九千円で認めよう、返還協定調印の日、四十六年六月十七日でございますけれども、それまでに申し込んだ者は三万円でよろしゅうございます、次の日、四十六年六月十八日以降の申し込みは本土並み、当時の五万円にしようというような三段階の特例措置を設けたわけでございます。
 それでお伺いいたしたいと思うのは、復帰時にそれぞれのケース、いわゆる第一次要綱発表の四十五年十一月二十日までの申し込み、返還協定調印の日までの申し込み、それぞれのケースの積滞が一体何件あったのか、これらの積滞はすべて架設されたのかどうか、これについてお伺いいたしたいと思います。
#14
○稲見説明員 お答えをいたします。
 先生のおっしゃられました特例措置の第一の方でございますが、設備料九千円を単独電話につきまして引き続き適用するという件、これは復帰時におきまして、少し細こうなりますが、総数三千三百十四件ございまして、その後これの開設と申しますか、解消につきまして鋭意取り組みまして、四十七年度に約二千二百、それから四十八年度一千七百といったように開通を進めてまいりまして、以後は数百程度ずつ措置をしてまいりまして、五十四年度末では、私どもの方の把握では、いま残っておるのが四件というふうに承知をいたしております。
 それから次に、単独電話につきまして三万円適用の特例措置、これの該当が復帰時点におきまして七千八百十三件ございました。これの開通につきましても、第一点の場合と同様鋭意努力をいたしまして、四十七年度には約六千四百、四十八年度約四千というふうに開通を進めてまいりまして、五十四年度末の現在では一件というところまでまいっております。合わせますと、特例積滞と申しますか、これは復帰時点に一万一千百二十七件ございまして、その後逐年開通をし、五十四年度末現在では合わせて五件ということに相なっております。この五件につきましても、五十五年度中には、おおむね秋ごろというふうに予定をいたしておりますが、五十五年度の秋ごろまでにはすべて開通ができる見通しということに相なっております。
#15
○大城委員 四十五年十一月二十日までに申し込んだのは設備料九千円という特例措置でございまして、いま御説明をお聞きいたしますと、四件残っているということなんですけれども、四十五年と言いますともう十年前なんです。十年前に申し込んだ電話が残っているということはどういうことですか。いろいろ事情があると思うのですけれども、この四件についてお聞きしたいと思います。
#16
○稲見説明員 お答えいたします。
 具体的な四件につきましては、御指摘のとおり十年も経過ということに相なるわけですけれども、先生御承知かと思いますが、沖繩県の国頭のエリアの安田というところにこれは集中をしておるわけでございます。ここへの基礎設備の用意がおくれておりまして、ようやくことし、五十五年度中におきまして新しく基礎設備を用意する、具体的には交換局を開始するわけでございますが、それによって特別の負担なしに、普通加入区域という扱いになりまして開通ができる、そこまでの見通しを得るに至ったということでございます。
#17
○大城委員 安田という部落は、山間僻地ではありますけれども、そんなに人が踏み入れないようなところじゃないのですよ。いろいろ設備がおくれて云々と言いますけれども、何かほかに特別の事情があるのじゃないですか。ほかにも、陸の孤島というところまでいかないけれども、そういったところも全部入っているのに、この安田部落、そんなに山間僻地じゃないですよ。ただ設備がおくれて四件、十カ年間入っておりませんということは、やはり住民の立場からすると納得いかないと思うのですけれども、もう少し詳しくお話を聞きたいのです。
#18
○稲見説明員 安田という集落につきましては、二十数世帯あるように承っております。御指摘のように全くの山間僻地ということではないかと思いますが、従前の電話のサービスの仕組みといたしましては、遠距離ということで特別加入区域といいますか、区域外になっております。そういうことから、実際に開通を進めようといたしましても、お客様の方の負担が著しく大ということから容易ではない状態があったわけですけれども、沖繩の基礎設備についても逐次充実が進んでまいりまして、この際国頭の安田の地域につきましても新たに交換局を一局起こしまして、それによって、大変お待たせしたこの四件につきまして、ようやくサービスができるというところまでこぎつけたというのが実情でございます。計画自体、沖繩県全体をカバーして進めていくのにはかなり大規模でございますので、ある程度順序立てをしながら進めていくということもやむを得ないことでございまして、大変遅くなったことにつきましては、お待たせをしたお客様に大変申しわけなく思いますけれども、ようやくここで待望の開通ができるということでお許しをいただきたいと思います。
#19
○大城委員 ぜひ促進していただきたいと思います。
 沖繩の電話事情がいかにプアなものであるかということを、他の県の皆さん方にもおわかりいただきたいということで、ちょっと申し上げたいわけでございます。
 まず五十一年末に加入数が十三万四千五百台、普及率は百人当たり一二・五%、全国平均がその時点で二八・五%。われわれ沖繩が常に比較申し上げております類似県、佐賀が二三・五%、宮崎が二四・二%、半分であります。普及率ワースト、これは都市地区に限って抽出してみますと、普及率ワースト九位までが沖繩なんです。糸満、石川、名護、そういったところにおいては百人のうち十台未満、こういった状況であります。ちなみにその時点で大阪はどうかというと、四十四・九台、五十台です。五〇%。五十台と十台では話にならぬわけですね。
 五十三年加入数が十五万六千、普及率がようやく二%上がりまして一四・二%、そのときすでに全国平均は三〇・六%いっておる。五十四年二月、加入数が十七万八千六百件、普及率が一六・二%、この五十四年における全国平均を私、調べてないのでございますけれども、恐らく三十数%になっているのじゃないかと思う。追いつけない。
 こういったことでございまして、沖繩におきましては、電話は架設されないものだというような認識が先立ちまして、電話の売買が物すごく激しい、電話を担保にした金融業も盛んであります。これでは本当にみじめなものじゃないかと考えておりますけれども、まずこれらの電話の積滞の解消、そして先ほど申し上げました故障率が全国平均の三倍、この状態について、大臣のこれからの施策について、まずはお聞きいたしたいと思います。
#20
○大西国務大臣 この問題に関する格差の解消ということは、沖繩県民の方々の非常な御要望だと思います。したがいまして、私どもといたしましても、電電公社をその解消について指導し、督励をしてまいりたいと存じます。
#21
○大城委員 こうして全国的に積滞を解消した、これからサービスの改善を図っていくという中で、全国的に進めば進むほどこういった落ちこぼれはますます差がついてきますので、その辺はやはり公正、平等な政治という立場から、片手落ちのないようにぜひひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。
 さて、いま大臣に御質問申し上げた電話架設、積滞解消、これが一体いつまでにできるのか、どういった御計画を五十五年度、そしてそれ以降持って、いつまでに解消できる計画を持っておられるのか、それについてお伺いいたしたいと思います。
#22
○岩崎説明員 お答えいたします。
 沖繩につきましては、本土復帰以来電話局の増築並びに新電話局の建設ということを主体といたしまして、鋭意建設工事を進めてきたわけでございますけれども、現在まで三十六局の建設計画を決めております。その中で、五十四年度のうちに二十九局完成いたしまして、なお五十五年度内に残りの七局が完成する予定でございます。そのようになりますと、基礎設備の大宗はでき上がるということになりますので、その後あと局外設備の末端の設備等の建設にも努力いたしまして、第六次五カ年計画中には積滞を解消したいというふうに思っておりますし、先生の御趣旨を踏んまえまして、少しでも早くそれが解消できるような努力を続けたいと思っております。
    〔委員長退席、逢沢委員長代理着席〕
#23
○大城委員 もう少し具体的にお聞きいたしたいわけでございますが、五十四年末に積滞数どのぐらいになり、五十五年末に積滞数どのぐらいになる予想ですか。
#24
○岩崎説明員 お答えいたします。
 五十四年末の積滞数としては、予想といたしましては三万二千でございまして、五十五年度末は一万四千になるという予定を現在立てておりますけれども、沖繩におきます新規需要が非常に激しゅうございまして、これを少し上回ることになるのではないかというふうに想定されております。
#25
○大城委員 そうすると、これは全然追いつかない、ますます開いてくるのじゃないですか。五十四年末が三万二千、そして五十五年末それを上回るということになりますと、ますます追いつかぬというかっこうになるのじゃないんですか。これは時間ございませんのでぜひ御検討いただきたい。というのは、五十四年度末、ちょっと数字が違う。私が沖繩からとった資料では四万二千になります。いずれにいたしましても、この調子ではますます開いてくるのじゃないかというようなことが考えられますので、ぜひ抜本的な策を講じていただきたいと思うわけでございます。
 それで、今日までこのような形になってきた。特に五十年前後、四十九年、五十年、五十一年、積滞が六万、六万六千、六万九千、そして六万二千、五十三年ではちょっと減りまして五万と、この数年間が非常に積滞が多いのですけれども、いかなる理由でございますか。
#26
○岩崎説明員 お答えいたします。
 沖繩では、先生がいまおっしゃいましたような年次、毎年二万を超します新規需要が発生しておりまして、先ほど来申し上げましたけれども、約一千三百億円の建設資金を投じまして電話局の建設等に励んだわけでございますが、工事が完成いたしませんで、その間新規需要が積滞に積み重なったということでございます。
#27
○大城委員 工事が完成できなかった、進まなかった。土地などの買収についてもいろいろ時間がかかったんでしょうし、いろいろありますけれども、そのほかに大きな原因はございませんか、この数年。お聞きしたいと思います。
    〔逢沢委員長代理退席、委員長着席〕
#28
○岩崎説明員 その他の大きな原因はございません。
#29
○大城委員 ちょっと言葉は厳しいようですけれども、その時点では組合運動が激しくて働かなかったのです。沖繩の電信局が、あるいは各局とも、管理者は縮こまっておったのです。組合から命令を受けておったのです。全然働かなかったのです。そこはわれわれが一番よくわかる。これを、積滞解消をおくらした一つの原因としてわれわれはとらえております。そうじゃありませんか。隠す必要はないと思いますよ。それも原因しているのじゃないですか。
#30
○玉野説明員 お答え申し上げます。
 先ほど計画局長がお答え申し上げましたように、沖繩では、土地問題が非常に複雑でございまして、土地の買収その他、基礎設備をつくるのに非常に時間がかかったわけでございます。また、先生がおっしゃいました組合関係があったことも確かでございます。それで、その点につきましても、私たちといたしましては、五十年前後ごろから鋭意組合に話をいたしまして、組合も最近ではその点理解してまいりまして、それにつれまして積滞解消もほぼ進み出したという点もございます。したがいまして、その辺は、私たちといたしましても十分配慮しながら、御要望に沿うよう、できる限り積滞を早く解消するということで努力してまいりたいと思っております。
#31
○大城委員 その辺の点はやはり明らかにしていかないと、何も組合に遠慮して一方的に、土地の買い占めが遅かったとか、まあこれもまたそれと関連あるわけでございますけれども、本当に働かない組合で有名だったわけですよ。各局舎とも全くどこかのアジトみたいに、汚い鶏小屋みたいに、これが数年間続いてきたわけです。その辺のことをはっきり根本的にえぐっていかないと、沖繩電信局はよくなりませんよ。幸い最近組合とのぎくしゃくもなくなりまして、正常化しているということは大変うれしく思っておりますけれども、どうかその関係を大いに努力して堅持していっていただきたい、このようにお願いをいたすものでございます。
 それでは、時間もないようでございますので、組織についてお聞きいたしたいと思います。沖繩の電信電話事業の組織でございます。
 公社といたしましては、沖繩の電信電話事業の格差をできるだけ早期に是正するために、沖繩の組織をまず最初本社直轄としたわけでございます。そして臨時の建設事務所というものを設けてその意欲を見せたわけでございます。その後組織は九州に移管したと聞いておりますけれども、現在どうなっておるのか。さらにまた、建設が峠を越したというのであれば、あるいはまた峠を越すような時点になりましたら、この臨時の建設事務所というものは廃止していく姿になっていくのかどうか、こういった点についてお伺いいたしたいと思います。
#32
○玉野説明員 お答え申し上げます。
 先生のお話にございましたように、最初本社直轄でやっておりましたけれども、ほかの通信部等も同様でございますが、それぞれ通信局で皆管轄しておるわけでございますが、それを当初直轄にいたしましたのは、移行時の仕事その他をスムーズにやるためにやってまいったわけでございますが、自後それがほぼ通信局に任してもうまくいく状態になってきましたので、それで通信局に移したわけでございます。といいますのは、本社ですと余りにも離れておりまして、直轄にはいたしておりましても、先ほどございました組合関係その他もございますし、それから土地買収その他直接的にやるためにはやはり九州通信局で直接的にやった方が非常に簡便といいますか、スムーズにいくというか、時間的にも早くまいりますので、そういうふうに移してまいったわけでございます。しかし、当分はまだ現状の通信局に所属する沖繩管理局ということでまいりたいと思っております。
#33
○大城委員 最後にお尋ねいたします。
 先ほど申し上げましたように、電話の故障率は全国平均の三倍でございまして、これから大変サービスの改善が望まれるわけでございます。電話の積滞解消といい、サービスの改善といい、いろいろな方法、技術があると思うのでございますけれども、沖繩にはいま三つの地元の主な業者の中に二つの大手の業者が入り込んでおります。この沖繩の業者の方々は、何にもない時代から、アメリカ軍からくずみたいな裸線を拾ってきて、電柱じゃなくて木にひっかけて電話を開始した廃墟の中からの立ち上がりというものを考えた場合に、この人たちの、いわゆる業者に対する気持ちというものは、われわれとしては大変な功労者だ、このように評価いたしております。しかし、最近大手の業者が入り込んでしまって、相当仕事をとられておるということをお聞きいたしておりますけれども、できるだけそういったものも地元の業者にさしていかないと、長年の労苦に報いる道がないではないかというように考えますけれども、これらの点についてお聞きいたしたいと思います。
#34
○前田説明員 お答えいたします。
 沖繩県におきます電気通信設備工事につきましては、技術的内容から見まして地元の業者で施工可能なものにつきましては、極力地元の業者が受注できますようにいろいろと考慮いたしております。現実に、たとえば五十三年度で申し上げますと、金額にいたしまして半分以上のものが地元業者の受注ということになっております。先生おっしゃいました御趣旨のとおりにわれわれも考えておりまして、今後ともこのような方針でやってまいりたいと思っております。
#35
○大城委員 これで終わりたいと思いますけれども、申し上げましたように、沖繩の電話事情は大変に悪いのでございますので、どうかひとつ抜本的な対策を講じて、早く本土並みに歩ましていただきたいことを心から所望いたしまして、質問を終わります。
#36
○木野委員長 次に、唐沢俊二郎君。
#37
○唐沢委員 二、三伺いますが、時間がございませんので簡潔にお答えをいただきたいと思います。
 最初に大臣に伺いますが、先般、事務次官、郵務局長が退官されまして、首脳部の人事異動があったのですが、例年ですと七月に行われておりました。ことしに限って四月に行われたので、何か特別の理由があるのではないかといろいろ憶測が飛んだり誤解もあるようであります。その点について、大臣から明らかにしていただきたい。
#38
○大西国務大臣 お答えいたします。
 先般の郵政省の人事異動は、KDD事件に関連をする不祥事が発生をいたしまして以来、省内に生じておりました沈滞した空気を一新いたしまして、省内人心の刷新を図る必要があるとかねてから考えておったところでございますが、神山前事務次官にそのことを伝えましたところ、同人からも、私の思いを理解いたしまして、五十五年度予算が成立した時期に退任をしたい、こういう旨の意向が漏らされたのでございます。そこで、私といたしましても、今後提出法案の審議が本格化するなどといったこともあわせ考えまして、この時期が最も適切な節目である、このように感じましたので、人心刷新の観点から後進に道を譲るよう勇退を求めたものでございます。
 また、江上前郵務局長につきましては、御承知のように、だれかが事務次官に就任をすることになりますと、同期に入省した者は勇退するというのが官界の不文律でございますが、これを尊重いたしますとともに、人心の刷新を図るため同人の退職を求めた次第でございます。
#39
○唐沢委員 KDDの問題につきましては、同僚議員からも御質問があろうと思いますので、あと一つだけ伺いたいのでありますが、いろいろな経理内容が、監督官庁に優秀な監理官や参事官がおられてなぜわからなかったのかという素朴な疑問があるわけであります。私はもともと金融機関出身で、大変ずさんでアバウトで、いまはここにおるわけでありますが、それでも営業報告書だとかあるいはバランスシートとか、万分の一はわからないのですが、千分の一くらいの異同があればわかるわけであります。また、小切手でも裏返せば千万単位のものならわかるわけであります。それがなぜ郵政省でわからなかったのか。これは事情を知っておったのか、よくよくチョンボだったのか、さもなければ法律や政令か省令か知りませんが、そういう権限がなかったのか、この三つですから、はっきりお答えをいただきたいと思います。
#40
○寺島政府委員 先生御案内のとおり、現在私どもか行っておりますKDDに対します監督は、国際電信電話株式会社法に基づきまして行っておるわけでございます。で、この法律におきましては、ただいま御指摘のありました財務面につきましては、一つは年度の事業計画というものが認可の対象になっておるわけであります。そしてまた、決算的なことにつきましては、決算そのものではございませんで、決算の結果生じます利益金の処分というものが認可の対象となっておるわけでございます。
 ただいま、それでわからなかったのかという御指摘でございますが、事実行為といたしまして利益金処分の認可をいたしますときに、その利益金というのは決算の結果生ずるわけでございますから、決算の状況をあらわします貸借対照表あるいはそういったものにつきましては、実体的に目を通しておったわけでございますけれども、もう一面、KDDは株式会社でございますので、当然、商法等の規定によりまして監査役の監査あるいは公認会計士の監査等が行われまして、それで適法とされておるものという前提に立って審査をしておる次第でございます。そういうことで、いわばマクロ的な把握をしておりましたもので、御指摘のような個々の点につきまして承知をするに至らなかった、かように考えておるわけでございます。
#41
○唐沢委員 有価証券報告書に公認会計士の意見が、いろいろ問題があればつくわけですが、KDDについてはそういう意見はついておりましたか。
#42
○寺島政府委員 公認会計士から特別の意見が付されたということは聞いておりません。
#43
○唐沢委員 公認会計士さんと、いろいろその件についてお話し合いになったことはありますか。
#44
○寺島政府委員 郵政省といたしまして、公認会計士あるいは監査法人と特に話したことはございません。
#45
○唐沢委員 公認会計士さんは細かいことまでよく知っておられるわけであります。別に、公認会計士さんに責任があるとまで私強くは申しませんけれども、監督官庁としてやはりよくお話し合いになって、どういうことをされるかはお任せいたしますが、国民の納得のいくように処置をお願いいたしたいと思います。
 その次に、電電公社おられますか。
 週休二日制について伺いたいのでございますが、児島局長さんおられましたら、公社の週休二日制、四週五日とか四週六日とかいろいろありますが、どういう週休二日をやっておられますか。
#46
○玉野説明員 お答え申し上げます。
 週休二日制にいたしましたのは、五十一年度になったわけでございますが、それまでに四十一年度ごろから順次生産性の向上を見ながら実施してまいったわけでございますが、現在やっておりますのは、完全週休二日にいたしますと、土曜日窓口が開けなくなりますのでそういうふうにはいたしませんで、土曜日は窓口を開いてちゃんとお客さんには迷惑をかけないというやり方でいたしております。
#47
○唐沢委員 よく四週五日とか四週六日という、その何に当たりますか。
#48
○玉野説明員 四週に四日加えますので、四日の日曜日と合わせまして八日、こういうふうになっております。
#49
○唐沢委員 実は、私は党内で週休二日の問題を取りまとめておりまして、国民の間にもいろいろ御意見がある。またわが党内にも強い反対の意見もあるわけであります。
 その一つに、郵政省で週休二日をやっていらっしゃる。それもいま総理府で検討している法案は四週五日でございますが、郵政省は四週七日か八日か知りませんが、大変進んだことをやっておられるようであります。これは公労法八条からいって電電公社でお決めになれば結構なんでございましょうが、一体、その件については監督官庁の郵政省に報告なり相談はされてやったのかどうか、伺いたいと思います。
#50
○玉野説明員 お答え申し上げます。
 四十一年に四週について一日いたしましたときには公表いたしておりますが、それ以後はいたしておりませんので、郵政省には御相談はいたしておりません。
 しかし、私たちの方としてそういうふうにいたしましたのは、公社といたしましてもやはり生産性の向上ということがないとこういうことは問題でございますので、その間ほぼ要員の合理化といいますか、これを十四万九千やっております。したがいまして、現在三十二万の要員にとどまっておりますが、設備は二十六倍というようなことでございまして、そのために職員の配職転ということを十一万九千やっております。しかも、新技術の進歩が非常に激しいものでございますので訓練量が非常に多くございまして、訓練をしないとやはり生産性は上がってこないということで、三十八年から五十三年度までに訓練いたしましたのが延べ二百二十万ございます。それが、最近は技術の進歩が非常に激しいものでございますから、五十三年度について見ますと、延べで訓練量は二十二万に及んでおります。
#51
○唐沢委員 郵政省に御相談は余りないようでございますから郵政省に責任はないわけでございますが、そのくらいなめられているからどうしてもやはり電気通信政策局にしなければいけないのかというふうにも思うわけであります。
 ところで、それは各公社で自主的に労働条件をお決めになるのは結構でございますけれども、しかし、やはり程度問題があると思います。日本は乏しからざるを憂えず、等しからざるを憂うところでございまして、ほかの国家の機関で、省庁や公社公団あるいは特殊法人、週休二日を全然やってないところもあるわけでございますね。そういうときに電電公社だけは非常に仲よくどんどん進められていくということが果たして公の機関としていいのかどうか。
 と申しますのは、もう一つちょっと私伺いたいのですが、最近慶弔電報が非常に多くなったが、辺地、離島までどこも電話があるのに電報はもう時代おくれではないかというのですが、電報を廃止される御計画はありますか。
#52
○玉野説明員 お答え申し上げます。
 電報につきましては、先生おっしゃいますとおり、かつては昭和三十八、九年ころでございましたか、九千五百万通あったわけでございますが、現在は四千万通を割るというような状況で、先生おっしゃいますように七〇%は慶弔電報になっております。それにいたしましても、やはり電話では証拠が残りませんので、どうしても証拠を残したいという要望があるわけでございます。それに対しましては、テレックスがある方はテレックスでやられますし、ファックスを持っておられる方はファックスでやられるということがございます。しかし、いずれにいたしましても、そこまでの資力がないという商店とかそういうようなところは、電報を御利用になるという点がございますので、そういう点につきまして――さらに電報について先生おっしゃいますように赤字は大きうございますが、これは電話が普及するにつれてこれが減っていくという点もございます。
 しかし、いま申し上げましたように、証拠が残らないという欠点がありますので、これにつきましては、私たちといたしましては、電報を受け付けます一一五の局がありますが、これを集中して合理化するとか、約二百三十ほど集中いたしておりますが、それから電報の配達を民間の請負でやっていただく、非常に通数の少ないところは要員を置きますと非常に高くついてまいりますので、それを民間に委託するということですでに七百局ばかり委託しております。そのほかにさらに、最近ファックスがどんどん進んでまいりましたので、公衆ファックスというのを私たちも考えております。それで都市においては電話局を指定していただきまして、そこでファックスを打って相手の指定局へ送る。そこに相手方が取りにきていただくというやり方にしますと、かなり合理化されまして非常にベイラインに乗ってくるという点もございますので、その辺とあわせて検討いたしたい、こういうふうに考えております。
#53
○唐沢委員 時間がありませんので、一つだけお願いをいたし、御注意をいたしておきたいと思うのです。
 いま二、三年はいいと思うのですが、電電公社でも電話料金をいずれ将来改定したいということもあると思うのですね。いま私も党内で報告をしてきたのですが、行政管理庁設置法の改正案で地方ブロックの廃止がありますね。これは大体八局以上ある局は一局削減しようということでやっておる。電気通信局は何と十一あるわけですね。国鉄は一番多いんですよ、これは三十あるのです。こういうのを手をつけなければだめじゃないかという声があるわけでございます。そういうときに、ほかの政府機関よりも多い週休二日制を実施され、そして行政監察からも指摘されている電報の合理化を積極的に進められないという場合は、なかなか料金の値上げのときもむずかしくなるだろうし、あるいはいずれ行政改革の対象ともなるんじゃないかと私は思うのです。
 いまお話しのように非常に合理化に努められていることはわかりますけれども、やはり休日とかまたそういう不採算部門の合理化というものは、いまはうまく採算はとれておっても必ず将来問題になると思いますので、その点をよく御検討をいただきたい。時間がありませんので、それだけ申し上げまして、質問は終わらしていただきます。
#54
○木野委員長 次に、岩垂寿喜男君。
#55
○岩垂委員 いま、自由民主党の唐沢理事から、公労法に認められているいわゆる団体交渉権によって確保された労働条件の問題について、自民党から介入をするというようなことになるから労使関係がうまくいかぬわけであります。そうではなしに、生産性あるいは利益を上げるために精いっぱい努力をしている現場の働く労働者の立場というものを、私たちは、労使の間の自由な話し合いあるいは協議ということによって確保していくことを望みたい。これは質問の事項にはなかったわけですが、最初に私は、春闘の山場を迎えている時期でもございますので、その点をはっきり申し上げておきたいと思います。
 最初に御質問をいたしますが、郵政省設置法の一部を改正する法律案というのは、経理局を経理部に格下げをして、電気通信政策局の設置を図るというものでございます。それは、電気通信監理官という大臣官房の任務の格上げであって、官僚統制といいましょうか、監督権だけが強化をされることになるという懸念があることは御承知のとおりでございます。郵政省は、この懸念は杞憂であると断言できるかどうか、この点を含めて、今回の法改正の背景について御説明を煩わしたいと思います。
#56
○大西国務大臣 お答え申し上げます。
 この電気通信監理官の制度が、昭和二十七年電気通信省が廃止をされまして、その行政を郵政省が引き継ぎましたことは御承知のとおりでございます。当時は、日本電信電話公社、それから国際電信電話株式会社の監督以外の行政というものは大変少なかったわけでございます。したがって、二人の監理官とこれを補佐する若干の要員があればそれで十分だというような状況であり、かつ、そのように考えられたわけでございますけれども、その後の今日に至る社会の進展の中におきまして、電気通信の分野は、御承知のように目覚ましい科学技術の進歩発展、これに支えられまして、監理官制度発足当時には予想もしなかったほどに著しい量的な拡大と、質的にも複雑化、高度化してまいっておるわけでございます。それに伴いまして行政需要も増大かつ多様化してきておるわけでございます。
 今日、国民の基本的な通信手段の一つとなっております加入電話の積滞がほぼ解消し、また、全国ダイヤル自動化が達成をされますとともに、他方ではデータ通信、画像通信、あるいはキャプテンシステムなど新しい通信手段の出現によりまして、多種多様な通信メディアの調和ある発展の促進、あるいはまたわが国の国際化の進展に伴いまして一層活発化してまいりました国際電気通信衛星機構、あるいは国際海事衛星機構などの国際機関におけるいろいろの活動の推進とか通信全般の長期的、総合的な将来ビジョンの検討、そうして電気通信政策の充実、こういったわが国の今後の経済、社会、文化の発展に伴いましてきわめて重要な行政課題が山積をしてきておる現状でございます。これらに対しまして積極的に対処していくということがいま強く要請をされておるところでございます。
 したがいまして、この際、内外に対しまして電気通信行政の責任と権限を明確化し、かつ、その一層の充実を図りますため、現在大臣官房に特別の職として置かれております、先ほど申し上げました監理官を廃止いたしまして、わが国の行政組織上通例とられる基本的な組織単位でございます局組織へ改組することが必要である、このように考えまして、新たに電気通信政策局を設置しようとするものでございます。
#57
○岩垂委員 いま大臣のおっしゃったことは提案理由の説明の中にもあるのですが、最初のやりとりで申し上げたように、やはり監督権だけが強まってくる、官僚統制が強まるという危惧があることは事実だと思うのです。その辺を意図したものではないということをまずはっきり御答弁を煩わしておきたいと思うのです。
#58
○大西国務大臣 この電気通信政策局といったような局を設けたいということは、郵政省にとりましては、名称はいろいろ異なっておりますけれども、もうかなり以前からの悲願といいますか、でございまして、今日KDD問題等を通じてのいわゆる監督権限の強化とかいったようなこととは全然別個の問題として、歴史的な経過から考えましても、もちろんそれが主眼ではございませんので、その点はひとつ御理解願いたいと思います。
#59
○岩垂委員 経理局を大臣官房経理部に移す、これは、いまの行政改革の方向で、既存機構の合理的再編成によるというふうになっているのでそういうようになったのかもしれませんけれども、これで対応できるのですか。その点はどうなんですか、官房長。
#60
○小山政府委員 郵政省の事業部門は相当大きいわけでございまして、おっしゃいますように、いままで経理局という単位でやっていたわけでございます。今回の改正によりまして経理局を経理部に改組するという案を御提出申し上げておるわけでございますけれども、中の権限事項につきましては基本的には変えてないということでございます。ただ経理局というのを官房の経理部に格下げをしたということでございまして、仕事の内容そのものについては格別変えておりません。
 なお、しかしながら経理局から官房の経理部というところに移したわけでございますので、そういった共通的な事務というものが省かれますので、若干の減員と、次長格でございます審議官を廃止しておりますが、今後郵政事業運営に当たりましても、経理事務は支障がないものと思っております。
#61
○岩垂委員 私は余り玄人じゃないのですけれども、そこでお尋ねをするのですが、今日的な電気通信事業の範疇に入るものはどのようなものがあるか。たとえばサービス、技術などを含めてでございますけれども、将来の展望を含めて、さっき大臣から若干御説明がございましたけれども、ぜひこの際御答弁をいただいておきたいと思います。
#62
○寺島政府委員 今日的な電気通信事業の範疇というお話でございますが、御案内のとおり、基本的なサービスでございます電信、特に電話でございますが、電話の分野におきましても非常に大きな技術革新が見られておるわけでございまして、伝送手段一つをとりましても、従来の回線に新たにマイクロ回線あるいは同軸ケーブルを使うといったいろいろな技術の進歩によりまして、大容量のものの伝送が可能になっておるわけでございます。
 さらに加えまして、従来のそういった音声によって一種の伝達を行うという電話に加えまして、たとえば電気通信回線とコンピューターを結合いたしましてデータ処理を行いますデータ通信でありますとか、あるいはファクシミリ通信などのような画像通信あるいは電気通信網のディジタル化、そういう問題に伴います新しいサービスの提供といったふうないろいろのものが現在すでにできておるわけでございますけれども、何分にも非常に技術進歩の激しい分野でございますので、これからもさらにいろいろ、いままでになかったような新しいサービスというものが可能になるというふうに考えておるわけでございます。いずれにいたしましても、高度化、多様化いたします国民のニーズにこたえますこういったいろいろなサービスを提供していくことが可能になる、かように考えておる次第でございます。
#63
○岩垂委員 いまいろいろ御説明をいただきましたけれども、電気通信事業というのはどうも電報と電話というふうについ考えやすいけれども、それどころではなくて、もっと新しい分野が大変な変化を遂げているというふうに考えるわけですが、この種の仕事というのは事業としての将来性はどんなふうに展望していらっしゃいますか。これはあなた方の判断で結構です。
#64
○寺島政府委員 事業としての将来性というお話でございますが、まずいわゆる公衆電気通信を担当しております日本電信電話公社並びに国際公衆電気通信を担当しておりますいわゆるKDD、この二つの事業体におきましては、そういった事業の果たします役割りというものは今後ますますふえこそすれ減ることはない、大変に大きな使命と課題を担っておるものと考えておるわけでございます。
 と同時に、それ以外のたとえば先ほど申し上げましたデータ通信のように、そういった公衆通信事業者以外の者が行ういろいろなサービスというものもどんどんふえてくるだろうと思うわけでございまして、これは国民のニーズにこたえるという形で今後ますます大きな発展をしていく可能性を十分に持っておるものである、かように考えておるわけでございます。
#65
○岩垂委員 いま寺島さんから御説明をいただいたのですが、たとえばデータ通信の分野だけとらえてみても、政治や経済、産業、医療、教育等々の分野でコントロール機能、将来的には家庭用ファクシミリやキャプテンやデータテレホンなどの普及が予想されるということを私どもも理解をするわけですが、そうした多様化といいましょうか高度化といいましょうか、両方なんですが、これは私は国民生活にはかり知れない影響というものをもたらすだろうと思うのです。そういう点の認識をどうとらえていらっしゃるか。つまり国民生活とこうした電気通信事業の発展というものが非常に深いかかわりを持ってくると思うのですが、そういう点についての御認識をこの際尋ねておきたいと思うのです。
#66
○寺島政府委員 御指摘のとおり、結論的に申し上げますと大変に深いかかわり合いを現に持っておると思いますし、また、もっと強く持ってくることになるだろうと考えておる次第でございます。いわゆる国民生活の多様化に伴いますいろいろなニーズが新しいそういったサービスの需要を生み、そういったものを要請する。同時にまた、電気通信の分野におきます技術の進歩というものがそういった新しいサービスの提供を可能にするというこの両面がそれぞれ因となり果となるという形で発展をしていくと考えるわけでございまして、そういう意味で、先生御指摘のとおり大変に重要な役割りを今後とも担っていくものと考えております。
#67
○岩垂委員 私、川崎ですけれども、公害監視だとか環境保全あるいは気象観測、災害の予知、流通の監視、救急医療情報、過疎地域を初めとする医療充実のための心電図の伝達とかあるいは映像やデータ伝送の実施などの社会福祉的なシステム、これをやはりもっと積極的に進めて国民のニーズにこたえていく。つまり技術の進歩を国民生活の向上といいましょうか、そういう社会的な福祉のために役立てていかなければならぬというふうに私は考えるのですけれども、こういう点での国民生活へのかかわりというのはますます強くなる。これらに対して郵政省はどのような方向を持っておられるか、念のためにお尋ねをしておきたいと思うのです。
#68
○寺島政府委員 御指摘のように、公害でございますとかあるいは医療でございますとか、そういったいわゆる国民生活に非常に関係の多い、そしてまた国民の福祉の増進に大変に有用なものを持っておりますシステムというものが電気通信の分野におきまして今後ますます発展すると思いますし、また、国民生活の向上、福祉の増大という観点からいたしまして、重点を置いて取り組まなければならない大事な分野である、かように考えておるわけでございます。
#69
○岩垂委員 正直申し上げて、私は電気通信事業がこれほど国民生活のすみずみにまでかかわっているということに対する理解がきわめて不足していたということを告白をせざるを得ません。科学の進歩に伴って電気通信事業はいま申し上げたように高度化しあるいは多様化する、そして発展をしていくということが予測されるとすれば、とりわけこの八〇年代、情報化社会と言われておりますけれども、電気通信事業というのはあらゆる情報通信手段の基盤となるネットワークを持って、中核的なというか中枢的な機能を担う事業だというふうに理解をせざるを得ませんが、政府もそういう認識、そういう見解にお立ちかどうか、確かめておきたいと思います。
#70
○寺島政府委員 先生お話しございましたように、今日、電気通信というのは国民の日常生活にとりまして欠くことのできないものとなっておることは御指摘のとおりだと思うわけでございます。しかもこの電気通信というのは、全国的なネットワークが形成をされておりまして、これを通じてサービスが提供されておるわけでございまして、こういったいわゆるハードの面から申しましても、全国的なネットワークというものはほかにないわけでございますから、これをいかに活用して、さらに国民生活の向上に資するかという点では、まさに国民生活あるいは国家全体から見ましても基本的なものであるという認識を持っておる次第でございます。
#71
○岩垂委員 いまやりとりをしたように、これだけ国民生活にとって重要な意味を持っている。国の経済の発展にとっても不可欠な存在になっている。今後さらにその傾向が強まるということを考えますと、言うまでもないことなんですけれども、電気通信事業の公共性というのもますます拡大をする、よもや縮小することはあり得ない、こういうふうに考えられますけれども、この点は共通の認識として理解してよろしゅうございますか。
#72
○寺島政府委員 電気通信、特に公衆電気通信事業と申しますものが、国民生活に不可欠なものとして現在機能しておるわけでございます。したがいまして、今日におきましてもまた今後におきましても、その公益性と申しますか、その点は高まりこそすれ少なくなるものではない、かように考えておるわけでございます。そしてまた、現にその事業を行っております日本電信電話公社あるいはKDDにおきましても、その公共性というものを十分に認識をして業務の執行に当たるべきものである、かように考えておるわけでございます。
#73
○岩垂委員 私、KDD事件が起こったから申し上げるのではないのですが、いまみたいに電気通信事業の公共性がますます大きくなっていく、そして通信伝達の公正というものが確保されなければいけませんね、国民の生活に非常に身近な問題なんですから。また同時に、技術の性格から考えてみますと、エレクトロニクスというような点から考えますと、どうも国際通信を含めて全国を単位としての一元的な運用を図っていくことがむしろ重要になっているんじゃないか、そのことが望ましいんじゃないかと私は思うのです。その点については、これはなかなか答えにくいと思うけれども、やはり今日の状況、現実から踏まえて、そういうふうにお考えになっていらっしゃらないかどうか、これはできれば大臣に御答弁を煩わせればありがたいと思います。
#74
○大西国務大臣 先生の御意見はまことに貴重な御意見だと思います。ただ私ども、KDDが民間の株式会社形態で発足をいたしました当時のことを考えますと、これは言うまでもございませんが、国際経済といったものに非常に左右をされるものだと思います。したがいまして、そういったものに対応していくために非常に機動性のある、そして活力のある経営というものがなされなければならない、そういうことが根本にありまして、民間の活力を生かしていこうということで発足をしたものと私たちは理解をいたしております。
 その状態は現在も変わらないのみならず、ますますその必要性が生じておる、こう思うわけでございまして、そういう意味合いから申しまして、KDDについてはやはり民間の株式会社形態をとっていくということが必要だ、こういうふうに考えているわけでございます。
#75
○岩垂委員 国際経済に左右されるという点はわからぬではございませんけれども、今度のような事件というふうにきっかけで申し上げるわけではないのです、それも含めて実は申し上げなければなりませんけれども。しかし、それよりももっと、最初に私が申し上げましたように、電気通信機能の公正ということですね。それから、こういう国際情勢の中で日本の電気通信産業のあり方というものが問われている状況を考えると、私はすぐできるとは言いませんけれども、望ましい姿はさっき監理官が言われましたけれども、全国的な単一のネットワークです。それから、国がある意味でかかわりを持たなければならぬ課題だとおっしゃっているわけですから、望ましい姿としてということについてコメントを願ったわけでありまして、その点はぜひもう一遍御答弁をいただけたらありがたいと思うのですが、御判断を願いたいと思うのです。
#76
○大西国務大臣 先生がおっしゃいますように、もちろん国際電気通信事業というものは非常に公共性の強い事業でございますから、したがいまして、先ほど申し上げましたことの反面においてそういうことを十分念頭に置きながら、その経営のよろしきを得るような、いろいろな面における監督と申しますか指導と申しますか、そういうことは十分その要請を満たすような方向でやっていかなければならない、こう考えております。
#77
○岩垂委員 電気通信事業というのは非常にたくさんの関連産業を持つわけですが、トータルとしてやはり健全な発展ということが望まれると思うわけです。今日の関連産業の現状というのは一体どうなっているか、それは今後どう展望することができるかということについて御答弁をいただきたいと思います。
#78
○前田説明員 お答え申し上げます。
 先ほどから先生もおっしゃっておられましたように、電気通信関係は技術の進展が大変早うございます。そういった意味でも競争というのはかなり厳しい面がございますし、今後非常に発展していく分野でございますので、国際関係の競争ということも大変激化してまいると思います。
 一方、電電公社は、先ほど申しました二大目標の積滞の解消と全国自動即時というのを達成をいたしまして、一応量的に非常に大きな拡張という時期を過ぎた感はございます。しかし、常に良好な電気通信サービスをやってまいりますのには設備の改良、それから陳腐化あるいは故障の多くなった、古くなった設備の取りかえといった点にまた改良投資というものをかなり必要としてまいります。そういった点から見まして、今後発展していく分野であるだけに競争はかなり激しくなると思いますが、やはり内容はより高度化をいたしますし、それから量的な非常に急成長という場面はないのではないかと思いますが、質的な内容の向上といったような点で成長が望まれるのではないかというふうに思っております。
#79
○岩垂委員 電気通信事業というのは、素材産業としての鉄鋼あるいは自動車産業とは違った意味ではございますけれども、現に国の基幹的な産業としての地位を占めているし、将来的にも、産業構造のあり方から見てわが国の戦略産業、言葉が適当であるかどうかは別として、そういう位置づけを持っているというふうに私は考えるのです。この点について政府はどんなふうにお考えになっていらっしゃるか。
#80
○寺島政府委員 御指摘のように、鉄鋼でございますとかあるいは自動車というものが、それぞれ産業用素材としての重要性あるいは産業社会におきまして幅広いすそ野を有しておるというふうなことからわが国の基幹的産業である、こういうふうに位置づけられておる点は御指摘のとおりだと思うわけでございます。さらに、これから日本におきますあるいは世界的な情報化社会の進展、そしてまた日本の置かれました立場から、日本におきましていわゆる知識集約的な産業の分野におきまして十分な発展を遂げていかなければならない、そういった要請もまたあろうと思うわけでございまして、そういうことを考え合わせますと、現在国民生活に不可欠な役割りを果たしておりますこの電気通信事業というものも、同様な意味で基幹的な重要性を持っておるもの、かように認識をいたしております。
#81
○岩垂委員 これは最近の、四月十一日の毎日新聞ですけれども、IBMが衛星通信会社SBS社を通して通信分野に進出をする可能性が強い、そして「とくに同社はSBSの強化のため、世界でもトップレベルとされる日本電信電話公社の通信技術の導入に強い関心を示しており、最近再燃している電電公社資材調達の門戸開放要求も戦略の一環とみる向きもある。」という記事がございます。内容はごらんになったと思いますけれども。こうしたことが実現をするようになりますとどういう事態が起こるか。これは私素人ですから素人でもわかるように御答弁をいただきたいと思います。
#82
○寺島政府委員 御指摘の新聞記事につきましては、私もこれを拝見したわけでございます。このSBSの問題につきましては若干の経緯がございまして、先生御案内のこととは存じますが、SBSと申しますのはサテライト・ビジネス・サービスと申しておりますが、これは一九七五年にIBMとコムサット・ゼネラルとそれからエトナと申します損害保険会社、この三社がそれぞれの子会社を通じまして設立をいたしました会社でございまして、これはアメリカ国内の通信を衛星を使って行うということをねらいとしておるものでございます。
 このSBSがアメリカ国内におきます衛星通信業務を始めることにつきまして、FCCが一九七七年にこの提供を条件つきで認可したわけでございます。
 しかしながら、これに対しましてATTその他等から、一九七七年三月にこの認可に対しまして連邦高等裁判所に提訴がございました。そこで、裁判所におきまして審理の結果、七八年八月に至りまして裁判所はFCCの認可というものを取り消しまして、今後の措置のためにこの措置をFCCにもう一遍差し戻しをしたわけでございます。それに対しまして、さらにFCCの方ではこの裁判所の決定を不服といたしまして、いわゆる再審の請求を七八年十月に行いました。これを受けまして、七九年の五月に裁判所におきまして再審理を決定をした、こういうことは承知をしておるわけでございます。
 その結果、今度はFCCの認可を適法であるという決定を下したかのように新聞報道されておるわけでございますが、この点につきまして、実は私どもまだ公式に確認はいたしておりません。したがいまして、そういう結果になったかどうかをここで正確な形で申し上げかねるわけでございますけれども、もしそういうことであるといたしますならば、近いうちにこのSBSがアメリカ国内におきます衛星を使います通信業務を始めることに相なろうかと思うわけでございます。
 いずれにいたしましても、そうなりましても、これはアメリカ国内通信でございますので、直ちにそれが日本に何らかの影響を持つ、特にただいま日米経済摩擦の問題が一つの問題としてあるわけでございますけれども、これに影響を持つとは現在のところ考えておらないわけでございます。
#83
○岩垂委員 ついでに、去年の六月の牛場東京ラウンド担当政府代表とストラウス通商交渉特別代表との間で、電電資材調達について一九八〇年末までに解決するという合意を見ていることは御存じのとおりです。大平総理大臣が訪米に当たって、この問題を避けて通ることができないのではないだろうかということも言われています。
 たとえば日本経済新聞ですが、「電電の譲歩案が焦点 日米経済調整大詰め」こういうふうに報道をしておりますけれども、これは郵政省と関係なしにやられるわけはないのですけれども、郵政省としてはこれらの対応をどのようになさろうとしていらっしゃるか、お尋ねをしておきたいと思います。
#84
○寺島政府委員 東京ラウンドの問題につきましては、先生御案内のとおり、いわゆる国際的な自由貿易の拡大ということをねらいといたしまして東京ラウンドが行われておるわけでございますけれども、それに関連をいたしまして、政府の調達をもそのコードの対象にするということで、一昨年来論議の対象となってきたわけでございます。いろいろな過程を経まして、ただいま先生からお話がございましたように、昨年の六月二日に牛場代表とストラウス代表の間で共同発表という形になりまして、そこでは日米間の問題を日米間、さらにはEC等他の主要諸国も含めて相互主義を原則としてこれの解決を図る、そしてこのコード自体が来年の一月に発効いたしますので、それまでの間、すなわち本年じゅうには解決を図ろうではないかということで一応の整理を見たわけでございます。
 それを受けまして、昨年の七月以来今日まで、日米間におきまして事務レベルで四回の外交折衝を重ねてきたわけでございます。この折衝には郵政省からもあるいは電電公社からもこれに参画をいたしまして、主としてこの四回の事務レベルの折衝におきましては、この相互主義の原則を実現するために日米それぞれの市場の実態が一体どうなっておるのか、たとえば日本におきますならば、電電公社の資材調達の実態はどうであるか、そしてまた、アメリカにおきましては、アメリカは先生御案内のとおり、電話事業は民営でございまして、たくさんの電話会社があるわけでございまして、その中でも最大のものがATTでございますけれども、このATTの調達実態はどうなっておるのかというそれぞれの双方の事情につきまして、お互いに正確な認識を持とうではないかということで四回にわたり折衝を重ねてきたわけでございます。
 大体、今日の時点におきまして、お互いの実態というものを解明し得た、かように考えておるわけでございまして、この実態の認識の上に立ちまして、今後合理的な、共同発表の趣旨に沿った妥当な解決に至るように私ども努力をしてまいりたいと思っております。
 郵政省といたしましては、先ほど来お話がございましたように、公衆電気通信業務という大変大事な仕事に、このことによって悪い意味の影響が出るということでは相ならぬわけでございまして、良質のサービスを提供していくことができる、また、それをしなければならないということを基本に踏まえまして、納得のできる合理的な解決に向かって、今後とも外務省を初め関係方面と密接な連絡をとりながら対処をしてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#85
○岩垂委員 蛇足ですけれども、大平訪米の中でのポイントとさせない、事務レベルでの詰めを、これからも求めていく、そういう努力が積み重ねられていると理解をしていいわけですか。つまりアメリカが目に見える形での開放ということを指摘をしていることに対応する日本側の対応は、共同研究というレベルにとどまるものかどうか、その辺の認識はなかなかむずかしい面もあろうと思いますが、やはりあなた方の立場というものはきちんとしなければいかぬ、そのことが前提になければいかぬ、私はこのように思いますので、御答弁を煩わしたいと思います。
#86
○寺島政府委員 ただいまお答え申し上げましたように、事務レベルで相互の実態を認識するということにつきましてはほぼ事を済ました段階ではないか、かように考えておるわけでございますが、それじゃそれを踏まえまして今後どのような合理的な解決ができるかということにつきましては、これは今後の問題でございます。本年一ぱいの解決ということを双方に確認し合っておるわけでございますので、それに向けまして、しかしながら、合理的な納得のできる解決ができますならば、それが早期にできますことは歓迎すべきことでございますので、できるだけ早く具体案を詰めまして折衝を進めてまいりたい、かように考えております。
#87
○岩垂委員 こんな機会ですからお尋ねをしておきたいと思うのですが、電気通信事業の国際的な動向というのはちょっと大げさですけれども、諸外国でどんな議論が行われているか。たとえばアメリカとかイギリスとかフランスなどでどんな議論が行われているかということを簡単に御説明いただければありがたいと思います。
#88
○小山政府委員 私の方から、電気通信の政策について各国でどのような形で検討がされているかということをまず申し上げたいと存じます。
 まずアメリカでございますが、いわゆる電気通信政策をどのように考えるかということにつきましては、実行官庁でありますFCC以外に電気通信情報庁というのが設けられておりまして、これはいわゆる政策論をいたしましてFCCに助言をするというような形になっております。ただいまFCCでは、先ほど監理官から申し上げましたように、FCCの電気通信の政策の対応の仕方といいますのは、自由競争という形に持っていくという傾向が強いということが申し上げられようかと存じます。
 また、イギリスでございますが、イギリスにおきましては、もうすでに先生御存じかと思いますが、電気通信事業は郵政省が独占的に行ってきたわけでございますが、一九六六年に郵便と一緒に電気通信事業も独立の公社でやっております。これにつきましても、基本的には監督官庁というのがございますけれども、この郵便と電気通信をあわせ持っております公社、これが政策を決めておりますが、いわゆる監督官庁といたしましての具体的な指示は、国の安全上または外交上必要な場合や、公社が不合理な差別を行っている場合とか、そういった場合に限って公社と協議した上でいろいろ指示をするというような形になっております。
 なお、現在それではどういうような方向で通信政策を持っていくかということにつきましては、一つの試案といたしまして、郵便と電気通信を分けたらどうかというような案が出ているやに聞いております。
 なお、西ドイツにおきましては、これも現在通信の設置、運営は連邦政府が独占的に行っておりますが、システムの開発委員会等におきまして、将来に対してどうあるべきかということにつきまして、政府の電気通信システム開発委員会というのを設けまして、今後の電気通信政策をどのような形に持っていくべきかということについて検討いたしまして、その結果、電気通信システムの将来的発展に関する西ドイツ連邦政府の構想というものを最近、一九七六年に発表しておりまして、これは電気通信を広義にとらえて社会的な役割りを強調しているというような状況になっております。
 非常に大ざっぱな説明でございますが、大体そういった傾向でございます。
#89
○岩垂委員 いま諸外国の動きを御説明いただきました。それぞれの国は歴史がございますけれども、今日の情報化時代と言われる条件のもとで総合的な政策の立案、そしてそれを現実の行政の面に生かしていくための手だてというものを研究していることは御説明のとおりでございます。アメリカにしてもイギリスにしても西ドイツにしても、その状況というのは同じだろうと思うのです。
 先ほどからやりとりをしてきましたけれども、やりとりのことを総合して考えてみますと、電気通信事業の国際化の動向と言われることもずいぶん強調をされてまいりました。これに対して日本がどう対応しようとしているのか、その方針というものはどういう形で立てられているのかということについてお伺いをしておきたいと思うのです。
#90
○寺島政府委員 御指摘のように、近年におきますいわゆる国際化の進展と申しますか、そういった情勢によりまして、経済、社会、文化、あらゆる面におきます国際交流が非常に増大しておることは御指摘のとおりでございます。それに伴いまして、一面国際間の通信需要というものも非常に増加をしておりまして、こういう面でも国際化が進展しておるわけでございますので、私どもの立場から申し上げますならば、一つは、こういった特に国際公衆通信業務というものが安定的に、かつまた世界での高水準を維持しながら、世界におくれないような体制でこういった国際化の需要というものに対応できる体制を常にとっていかなければならない、そういうふうに一面考えておるわけでございます。
 同時にまた、いろいろな国際関係の諸機関との交流というものも盛んになっておるわけでございまして、こういった国際的な協調という面もますますまた重要になってくるわけでございまして、こういった点をも踏まえまして、国際的な視野でわれわれ電気通信行政というものを遂行していくことが必要であるというふうに考えておるわけでございます。
 一面また、通信というものはわが国の将来におきましてきわめて大きな役割りを果たすものでございまして、また情報を扱うというところから、国益上から申しましてもまた大変重要なものでございますので、御指摘のとおり、こういったものを総合的に頭に置きまして、今後適切な電気通信行政を行うよう努めてまいりたいと考えておるところでございます。
#91
○岩垂委員 その適切な電気通信事業ということなんですけれども、いま国際的な動きやら、日進月歩の技術の発展やらあるいは国民生活とのかかわりというようなことを考えてみますと、どうもいままでの電気通信事業というふうな概念で包摂できない新しい問題が提起されている。そういった点にあわせて、国際化、国際競争という重大な局面がある。ということになると、従来の日本の電気通信事業というものを新しい視点からとらえ直す、あるいは発想の大転換を迫られている、こういうふうに私は思いますが、その点はいかがですか。
#92
○寺島政府委員 お話しございましたように、国民の側から申します需要と申しますかニーズの面から申しましても、また技術的発展の側面から申し上げましても、そういったものが非常に重要なものであることは言うまでもないところでございます。それだけに、われわれといたしましてもそういった変化に対応できる考え方というものを常に持ちながら、その変化に対応できるような行政を展開していかなければならない、かように強く認識をしておるところでございます。
#93
○岩垂委員 さあ、そういう認識を共有しながら、郵政省はこれまでどんな場でこういう議論、こういう問題を検討してこられたか、これは関連して電電公社にも私少し詳細に伺っておきたいと思うのです。
#94
○寺島政府委員 端的に申し上げまして、そういったいろいろな政策を考え、展開をしていく過程で広く国民各層の意見をどういうふうに吸収しながらやっていっているのかというお尋ねかと思うわけでございますが、郵政省といたしましては、現在郵政審議会というものが郵政省にございます。その中に電気通信部会というのも設けておるわけでございまして、この郵政審議会にそのときどきの当面する諸問題につきましてはお諮りをしておることもございますし、また、そのときどきの重要な問題につきましては、学識経験者あるいは民間の方々を構成員といたします調査会あるいは研究会というものを設けまして、そういった御意見を行政に反映させるように努めてきたわけでございますけれども、今後におきましてもより積極的にそういった各界、各層の御意見をお聞きして反映をさしていきたい、かように考えておるわけでございます。
#95
○岩垂委員 いまずっとやりとりをやってきましたよね。そのときどきの課題で、別に私はその日暮らしと申し上げるつもりはないが、そういう形で十分だと思いますか。
#96
○寺島政府委員 御指摘のように、電気通信行政の役割りというもの、ますます大事になってまいりますので、政策の立案に当たりましては、広くいろいろな方の御意見を聞きながら十分な検討をしてまいらなければならないというふうに考えておるわけでございますが、そのためにも、たとえばそういった広い御意見を聞くような場というものを、現在のほかにさらに考える必要があるのかどうかという点も、確かに大事な御指摘かと思うわけでございまして、そういう点も今後われわれが、特に法案の御承認をいただきまして電気通信政策局ということに相なりますならば、より重要なことになってくると思いますので、そういうことも十分積極的に検討してまいりたいと考えております。
#97
○岩垂委員 電気通信政策局ができてそこでという議論もございましょうけれども、問題意識として、やはりいまこの膨大な、しかも日進月歩の技術進歩、国際関係、国民生活のニーズ、あらゆる面から考えて、総合的な、しかもその速やかな政策の立案というものが迫られている、こういう認識は共通ですね。
#98
○寺島政府委員 御指摘のように私どもも認識をいたしております。
#99
○岩垂委員 電電公社おられますか。いまの点について。
#100
○西井説明員 お答え申し上げます。
 公社は国民のための電信電話事業を運営しております関係で、利用者委員会でございますとか、あるいは各種のユーザーの団体でございますとか、各家庭の奥さまモニターでございますとか、そういう団体を通じていろいろの御意見を承りまして、そしてそれを公社事業に反映をいたしておるところでございます。また、個々の問題につきまして、監督官庁でございます郵政省と御相談を申し上げますような問題が出てまいりましたときには、その問題ごとに郵政省とその都度御相談なり御意見を承りまして御指導を賜って、この電信電話事業というものを運営してまいってきておるところでございます。
 ただいま先生のおっしゃいましたとおり、電気通信事業というのはこれから非常に多彩に、かつ各方面に発展をしていくものでございますので、公社としましては、今後ともなお一層郵政省と緊密に連絡をとらしていただきますとともに、関係の国民の皆様方の声もなお一層十分取り入れまして、公社の事業の運営に当たってまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#101
○岩垂委員 いまの認識をまず共有した上で、電気通信行政の仕組みについてちょっとお尋ねをしておきたいと思うのです。
 電気通信監理官の機能あるいは責任、そしてKDDや電電公社に対する指導監督の現状というのは、先ほど唐沢委員とのやりとりもございましたけれども、どうなっているのか、ちょっとお尋ねをしておきたいと思うのです。
#102
○寺島政府委員 現在の郵政省におきます電気通信行政というものは、電波及び放送の規律に関しますものを除きまして、二人の電気通信監理官がこれを所掌しておるわけでございまして、さらにその補佐をする電気通信参事官あるいは副参事官等の要員が配置をされておるわけでございます。
 現在公社、KDDの監督のほかにも、たとえば有線電気通信の規律、監督でありますとか、あるいは国際電気通信の管理に関します国際的な取り決め、あるいは国際電気通信連合その他の機関との連絡等に関します事務等をいろいろ行っておるわけでございます。
 公社、KDDに対します現在の監督と申しますのはすべて法律に基づいて行われておるわけでございまして、公社法あるいはKDD法あるいは公衆電気通信法等に基づきまして監督を行っておるのが現状でございます。
#103
○岩垂委員 今回のKDD事件の経験に照らして、電気通信行政の最大の問題点をどのようにお考えになっていらっしゃるか。
#104
○寺島政府委員 指導監督の現在最大の問題点あるいは隘路として何を考えておるのか、こういうお尋ねでございますが、私はそれは二点あろうかと思うわけでございます。
 一つは、先ほど来申し上げておりますように非常に著しい技術革新と、それから通信に対します需要の高度化あるいは多様化、そういった情勢に対応いたしまして、単に電電公社、国際電電の監督にとどまらず、新しい通信手段の出現、あるいは国際化の進展に伴い発生いたしました諸問題の解決、あるいは各種の通信メディアの調和のある発展を促進するといったような、通信全般の総合的な将来ビジョンの検討など、いろいろたくさんの課題を抱えておるわけでございますが、こういったものに積極的に対処をしていくことが必要であろう、こういうふうに考えておるわけでございます。
 いま一点は、電電公社、国際電電というものの適切な監督ということにあろうかと思うわけでございますが、これは先ほど申し上げましたように、それぞれ法律に基づきまして行っておるわけでございます。
 なお、KDDにつきましては、先生御案内のとおり、今回のことにかんがみまして、KDD法の一部改正案を現在国会に御提案申し上げておるところでございますが、御承認をいただきますならば、その新しい法律の趣旨に沿って監督いたすわけでございますが、いずれにいたしましても、公社にいたしましてもKDDにいたしましても、大変大事な国際通信業務、電気通信業務というものを独占的に行っておる事業体でございますので、これらの事業体の活動が国民の要望にこたえるようないい経営をやる、そしてまた合理的な節度のある経営がなされなければならないという点がやはり電電公社、KDDに対します監督の一つの大きなポイントではなかろうか、私かように認識しておる次第でございます。
#105
○岩垂委員 大臣、今回のKDD事件の発生の原因というものを郵政省は郵政省なりにとらえていらっしゃると思うのです。省内でそういう忌まわしい事件の調査をなさった、しかし、その調査がきわめて真実とはかけ離れたところにあるというのがその後の事件の進展によって明らかになっていると思うのですが、この原因というのをどういうふうに受けとめておられるか、この際、率直な見解を承っておきたいと思うのです。
#106
○大西国務大臣 御指摘のように、KDDを監督する立場にあった者が収賄容疑で逮捕、起訴される、こういった事態を招きましたことにつきましては、心から国民の皆さんにおわびを申し上げるわけでございます。私どもといたしましては、このような事態を生じましたことを真剣に受けとめまして、KDDに対する国の監督のあり方、そういうものにつきまして反省を加えるべきものと考えまして、従来の国の監督につきまして法制面から見直しを行いまして、先ほど監理官から申し上げましたように、KDD法の改正案を提出して御審議をお願いいたしておるところでありますが、この原因にはいろいろあろうと思います。
 KDDの経営姿勢と申しますか、そういう点にまことに遺憾な点があったということは否めないことであると思います。同時に、そのことによって、監督の立場にある郵政省内に先ほど申し上げましたような事態が発生をしたということはまことに申しわけないことでありますが、これを反省してみますと、やはり制度の面におきまして十分な監督の目の届くような方法を講ずることが必要であろうということで、監督の範囲を拡大いたしますとともに、KDDの会計を会計検査院の検査対象にすべきである、こういうことでKDD法の改正をお願いしておるところでございます。そういうことでございます。
#107
○岩垂委員 いま大臣もおっしゃったように、KDDの汚職が収賄という形で郵政省幹部に及んだ。私は、やはり指導監督を行ってきた郵政省自体の責任というものを問わざるを得ないのであります。大臣はなるほど就任をなさって間もなくでございますけれども、郵政省自身が持っている責任というものを免れることはできないと私は思う。先ほどやりとりの中で、事務次官なり、あるいは郵務局長の辞任というのはそれらとの直接的なかかわりはないとおっしゃいました。やめるということだけが責任なのかどうかは別としても、とるべき責任というものは免れない。そのことだけは私は強調せざるを得ないのであります。
 そこでお尋ねをしておきたいのですが、郵政省自体の責任をどのように受けとめておられるか、これはぜひ御答弁をいただきたいと思います。
#108
○大西国務大臣 御指摘のように、郵政省内部におきまして、監督の立場にある者がきわめて遺憾な事態を引き起こしている、このことは何とも国民の皆さんに申しわけのないことでございます。心からおわびを申し上げる次第でございますが、そういうことでございますので、郵政省におきまして、公務員としての原点に立ち返って、そして綱紀の粛正を図り、今後再びこういう事件の発生をしないようにすることが最も重要な責務ではないかと思っております。
 そういう点にかんがみまして、せんだって、私といたしましては、綱紀粛正に関する訓示をいたしまして、公務員としての原点に立ち返ってもらうようにということを強く求めたわけであります。しかしながら、そのことのために、郵政省内部におきまして、事柄の重大さを反省する余り萎縮をして、そして空気が停滞をして、積極的に国民の御期待にこたえるべき重大な業務の推進について遺憾なことが生じてはいけない。これも一つの大きな私どもとしての責務でありますから、本来の業務にいそしんでもらわなければならない。
 そういうことで、それをするにはどうしたらいいかということを実は考えておったわけでございますけれども、折から予算の審議時期でございまして、それを具体的にどうすればいいかということについて、私も頭の中で十分な詰めが行い得なかったわけでありますが、その間に、そういった停滞した空気を一掃して、人心を刷新するためには、どうしても人事の刷新を図るべきではないだろうかという考えが浮かんできたわけであります。漠然とした考えでありましたけれども、それを当時の次官に伝えましたところ、次官の方におきましても、人心を刷新するためには、この際、予算が終わればその時期に私は退任をしてもいいといった考えが漏らされたわけでございまして、次官と私との考えが一致をしたわけであります。
 そこで私として決断をいたしまして、次官に退任をしてもらうことを求めたわけでございます。その時期は予算が一方において終わりますと同時に、いろいろわが省が抱えております、国会に対して御審議を願わなければならない法案が本格化するちょうど節目に当たるわけでございますので、この時期を逸してはいけない。この時期こそその時期だ、こういうふうに考えまして、先般の人事異動を行ったわけでございます。そういうことでございまして、省内の人心を一新いたしますとともに、十分自戒をしてもらう一方におきまして、積極的に本来の業務にいそしんでいただきたい、これが私の切なる願いでございまして、そういうふうに向いてくれることを心から願っておるものでございます。
#109
○岩垂委員 江上郵務局長は、同期の人が次官になればということで自動的におやめになったということですが、江上前郵務局長は、大臣に対して、事件にかかわる責任という問題点については一切触れなかったわけですか。
#110
○大西国務大臣 江上前郵務局長は、衆参両院の委員会におきましても、自分として過度の接待を受けたりしたことはない、また、その他とがめられることはないということを明言しておりました。私自身に対しましてもそういうことはないということを申しておられました。でございますから、江上氏が過度の接待を受けたり、その他指弾をされる行為があるとは私としては考えられないわけでございます。
 したがいまして、今回の江上氏の進退は、いま先生も御指摘のように、先ほど別の委員にお答え申し上げましたように、他の人が次官になりましたので、官界の不文律と申しますか、それに従いまして、同期に入省した人でありますからこの際勇退をしてもらう、こういうことにしたわけでございます。
#111
○岩垂委員 それでは、大臣の方から辞職を求めたということですか、それとも本人から辞任を申し出た、どっちなんですか。いまの御答弁によると、大臣の方から求めたというふうにおっしゃっていらっしゃいますが。
#112
○大西国務大臣 これは先ほど申し上げましたように、官界の不文律でもあります。そこで江上氏の方としても、私よりも官界の長い人でございますから、そのことは十分――私は政治家として郵政省を担当することになったわけでございますけれども、そういう不文律の存在は十分承知をしておったことだと思います。したがいまして、江上氏の方からも私に進退を任してよろしいという話もございました。したがって、私としてはそういうことも参考にしながら、最終的に決断をしてやめてもらうのは私でございますから、私がやめてもらった、こういうことでございます。
#113
○岩垂委員 KDD事件はまだ解決したわけではございませんけれども、この事件の教訓は、先ほどからいろいろ郵政省の見解なども承りましたが、板野前社長をトップとするいわゆる社長室のグループと言っていいのかどうかわかりませんが、それが企業を私物化していた、そこに最大の問題点がある、私はこう思います。その後の捜査の状況などを見てもそんな感じが非常に強くいたします。なぜ私物化し得たのか、そこを私は問題にしなければならぬと思うのです。それは経営に対する国民の日常的な監視といいましょうか、そういう場がなかったからこういう事件が起こったのではないだろうか。
 私は、事件のその後の経過の中で、たとえば円高差益の還元に対するやりとりなどをじっと読ましていただいてみると、ますますそんな感じがする。情報通信産業というのが、先ほどからやりとりをしたような重要な役割りを持っている。だとすればするほど、国民の納得と理解の上にその社会的な責任を全うしなければならぬ、こういうふうに思います。そのためにどうしても国民に開かれた運営形態を確立することが、災いを転じて福となすチャンスではないだろうか、こういうふうに思うのですが、大臣の御認識をこの際正確に承っておきたいと思います。
#114
○大西国務大臣 KDDは、先ほど来申し上げておりますように、民間の株式会社形態をとっておりますが、やっておる仕事は独占的な国際電気通信事業という非常に公益性の高い事業を扱っておるわけでございます。したがいまして、株式会社にした理由は先ほど申し上げましたようなことでございますけれども、その反面においてこれはやはり国民の会社である、こういう考えに立たなければならないものだと思います。したがって、KDDの方におきましても何かそういった衆知を集めるといいますか、そういう機構について考えておるようでございます。ですから、KDD自身がそういう方向に進まれることはまことに結構なことだと考えております。
#115
○岩垂委員 KDDが国民参加の道を検討している、それは結構なことだ、これは一点確かめておきます。
 その次に、電気通信事業全体としても私はこういう問題点をやはり指摘をせざるを得ないのであります。まして、KDDを監督すべき電気通信監理官の汚職事件というのは、ミイラ取りがミイラになったということわざじゃございませんけれども、官僚的な監督権を強化するだけでは問題解決には至らないということを雄弁に物語っているように思われてならないのであります。まして、服部前郵政大臣の疑惑が毎日毎日新聞をにぎわしています。
 これは、一面で何か規制をすれば、その規制の枠の中でうまくやるために癒着みたいな問題が起こったり、政治的な介入の道を残したりということになるのではないだろうかということも含めて、私は、公社経営あるいは民間であってもKDDの、ある程度経営の自主性とあわせた民主化ということはどうしても避けては通ることができない、そういう立場で電気通信事業全体を含めて経営の自主性とか民主化という問題も必要だと思いますけれども、大臣はどのように認識しておられるか、御答弁を煩わしたいと思います。
#116
○大西国務大臣 今度政策局の設置をお願いいたしておりますのは、先ほど監理官からも話がございましたけれども、これからの情報化社会の進展に伴いまして、これに行政の面におきましても対応のできる体制を整えておくということが必要だという点から出発をしているわけでございますが、同時に、その運営につきまして万全を期するという意味で、いま先生のおっしゃいましたことはまことに貴重な御意見だと思います。私どもといたしましても、その御意見を十分に検討してまいりたいと思っております。
#117
○岩垂委員 いままで長いやりとりをいたしてまいりました。私は、この際、電気通信事業のあり方を検討するために、郵政大臣の諮問機関を速やかに設置して、国民の負託にこたえる体制をつくることが必要ではないか。そしてその諮問機関には利用者や労働組合の代表の参加を保証する適正な構成とすることを提案をしたいと思うのであります。これは、電気通信政策局ができて、そこで検討するといういわば内輪の議論というものもさることながら、やはりこの事件をきっかけにし、さらに先ほどからやりとりをいたしてまいりました電気通信事業の、国内外の、そして国民生活とのかかわりを含めた重要性という観点から考えて避けるべきでない、そういう提案をいたしたいと思いますが、それに対する大臣の御答弁を煩わしたいと思います。
#118
○大西国務大臣 御提案につきましては前向きに検討し、その実現に努力をいたしたいと存じます。
#119
○岩垂委員 大臣、私はどうも前向きというのが気になって、ときどき国会のやりとりでは前向きというのは何もやらないことを言う言葉だということを先輩から教わったことがございますが、そうではなしに、諮問機関を設置するということを、これはもういろいろなことで悩んでいらした、そして同時に、大臣として郵政省のあり方というものに悩んでいらしたいわばその総括として、この際、ぜひ歯切れのいい答弁を私は聞きたいのです。
#120
○大西国務大臣 御提案の趣旨に沿いまして、郵政大臣のもとに早急に適正な構成による何らかの形の諮問機関を設けまして、そこにおいてその問題を検討してまいりたいと思います。
#121
○岩垂委員 私は、大臣の積極的な御答弁に感謝をしまして、この諮問機関では最低限――これは私の提案です。たとえば電気通信事業の公的かつ一元的な運営の確保をめぐって議論を願うこと。二つ目は、経営の民主化のために電気通信事業への国民的監視と関与を保証する道を確立すること。三番目は、経営の自主性というものを確立すること。それから四番目は、不公正を排除して健全な経営基盤を確立すること。これは言うまでもないことです。五番目は、公正な料金制度というものの確立、国民の電話料金に持っているさまざまな問題意識というものにこたえていく、このことを検討して、そして速やかな成案を得るように要請をいたしたいと思います。
 討論の中身にまで私は触れませんが、最低限これらのことが議論されなければ、いままで一時間有余にわたってやりとりをしてきた事柄も、答弁だけで終わってしまったということになりますので、その点について御答弁をいただきたいと思います。
#122
○大西国務大臣 ただいま、先生の御意見は貴重な御意見として拝聴いたしました。そのことを踏まえて、いまの諮問機関の中で検討してもらいたいと思います。
#123
○岩垂委員 関連をいたしまして、一九七八年の通常国会で、特定機械情報産業振興臨時措置法というものが採択をされたわけですが、その際に附帯決議がございます。その二項で
  情報産業が経済社会に及ぼす影響の重大性及びこれをとりまく客観情勢の厳しさを認識し、国全体としての大局的観点から、情報産業のあり方及びその発展方向について、広範な各界の意見を聴いて検討する場を設け、速やかにこれに関する基本政策を策定するよう努めること。
  なお、基本政策の立案に際しては、情報の民主的かつ平和的利用、国民に対する公開及び基本的人権の保障の諸点に留意すること。
ということが決議されていることは御承知のとおりだと思います。
 この決議の意味は、いろいろな受け取り方がございましょうけれども、現在の状況を見たときには、郵政省の中だけで議論をするのではなしに、各省庁を超えたナショナルなレベルで政策の確立を急いでいくということが必要ではないかというふうに私は思います。その意味で、この附帯決議の実現の方向と、先ほどの、諮問委員会との関連が多少すっきりしませんけれども、それらを含めて、これは決議ですから、各界の意見を聞くためのプロジェクトを内閣に求めるというふうなことを郵政省としてやはりお考えになる時期ではないだろうかというふうに思うのですが、附帯決議がもう二年前のことでございますから、それを生かす道筋をどのようにお考えになっていらっしゃるか、これは認識と大臣の率直な見解で結構ですが、承っておきたいと思うのです。
#124
○寺島政府委員 ただいま御指摘ございました機情法に関します附帯決議、機情法は御案内のとおり通商産業省所管の法律でございますが、先生ただいま御指摘ございましたのは、郵政省が所管をしております電気通信事業に関します政策の立案に当たっても、ナショナルな立場と申しますか、現在、国家の行政というものはそれぞれの省でそれぞれの権限に基づいて分担をして行っておるわけでございますけれども、それぞれの各省庁間におきまして、問題に応じ、常にナショナルな立場というものを頭に置いて、十分に連絡をとりながら展開をしていかなければならない、こういう御趣旨だと思うわけでございまして、そういう趣旨で私どももいままでも進めてきたつもりでございますけれども、なお一層そういった総合的な観点というものを踏まえて取り組んでまいりたいと考えております。
#125
○岩垂委員 私の申し上げたのは、各省の中で横で連絡をとり合ってという点もございましょうけれども、やはり国民各界の意見というものを求めていくようなプロジェクトとしての役割りを求めているわけです。私は、この附帯決議の精神というのはまさにそのことを示してはいないだろうか、こういうふうに理解をしますので、これはもう一遍御答弁をいただきたいと思うのです。これは国会の決議ですからね。はっきり答えてください。
#126
○寺島政府委員 私ども、電気通信行政の現在担っております役割り、責任の重大さというものを十分認識をいたしまして、これに関します基本政策の樹立に当たりましては、先ほど大臣からもお答えございましたように、広く各層の意見を聞く場なども設けまして、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
#127
○岩垂委員 私は、意見だけ申し上げておきます。いま、大臣の諮問機関をつくった上で国全体、つまりナショナルなレベルでそういうものをつくっていくという方向であれば、それはそれで決議の趣旨も生きるわけでございますけれども、そうでなくて、各省庁でやっていることです、結構でございますというのでは、これは国会の決議を生かす道ではありませんので、その点は念を入れて私はお尋ねをしておきたいと思うのです。しかし、それはいますぐ答えろと言っても答えられないでしょう。大臣、そういうことなんです。つまり郵政省内部で大臣の諮問機関としてつくっていくものを、やはりナショナルなレベル、全体に広げていく、内閣全体の問題にしていく、あるいは国会も含めてそのことを議論をし合っていく、そういう役割りにひとつぜひ討論の内容を方向づけていただきたい、このように思います。大臣、いかがですか。いまお読みになったから、大体わかるでしょう。
#128
○大西国務大臣 これは私の権限を越すことにもなるかもわかりません。でございますから、郵政省は郵政省としての電気通信行政の中における分野がおのずからございますから、その面において、先ほど申し上げましたことはここでお約束をいたしたいと思います。
#129
○岩垂委員 まあ、それ以上言ってもなんですけれども、やはり郵政省として国全体の、つまり内閣全体、あるいは政府全体というところへ広げていかないと、やはりなわ張り争いがあってみたり、縦割り行政があってみたりということになるわけですから、その点は御配慮願いたいということだけ申し上げておきます。
 電電公社に伺いますけれども、中央、地方に利用者委員会というものが設置されましたね。これの評価はどんなふうになっているのか。やはり県レベルまでそれをつくって、住民あるいは地域社会と融和するということが私は必要だと思うのですけれども、その点についてどのような御見解を持っておられるか、お尋ねをしたいと思います。
#130
○西井説明員 利用者委員会につきましては、ただいま先生からお話のございましたとおり、五十二年から現在に至りますまでに地方と中央に利用者委員会が設けられまして、それぞれ非常に活発に活動をしていただいておるところでございます。そしてそこに利用者の皆様方の各層の代表の方に出ていただきまして、公社の業務に関する御要望を承る場として非常に重要な意義を持っていると考えているところでございますので、今後ともその内容あるいは運用等についてなお一層充実に努めていきたい、このように考えているところでございます。
#131
○岩垂委員 具体的に伺っているのは、県レベルまでつくっていくということを私提案しているのですが。
#132
○玉野説明員 ただいま西井局長から説明いたしましたように、利用者委員会は中央利用者委員会と通信局単位の地方利用者委員会がございますが、先生御指摘の県単位につきましては、実は各局ごとに奥さまモニターというのを設置いたしておりまして、これは年二回募集いたしておりますが、それが現在で累積いたしましてほぼ一万名を超えております。これも毎年募集いたしまして、ほぼ全国で千八百名から千九百名ぐらいになりますが、やはり話が地域に限定されてまいりますので、ある程度数をふやしてやる必要があるという点もございまして、現在奥さまモニターで対処いたしておるわけでございます。したがいまして、その辺も見きわめた上で検討さしていただきたいと存じております。
#133
○岩垂委員 電話を利用する人は奥さんだけじゃないから、奥さまモニターだけで利用者をすべて代表するわけにはまいりません。皆さん方の経営自身がわりと地域的な、住民の気持ちというものを交流の場を通して理解をし合っていくということは、経営の上でも重要ではないかと私は思いますので、やはり県単位につくっていくということを検討いただけますね。
#134
○玉野説明員 先ほども申し上げましたように、通信局単位といいましてもやはり地方の意見はどんどん出ておりまして、それで実現いたしてまいっておりますので、奥さまモニターといえども、住宅だけじゃございませんで、奥様ですから奥様の意見だけしか言わないというわけじゃございませんで、だんなさんが事業所に勤めている方もいろいろございます。かなり多方面の意見も出ておりますので、その辺もよく検討した上で研究さしていただきたいと思います。
#135
○岩垂委員 ここはさわりなんで、研究じゃなくて、県レベルにつくるために検討していく、こういうふうに考えていいですね。
#136
○玉野説明員 その辺は、利用者の方の御意見も大事でございますので、その辺も承りながら対処してまいりたいと思っております。
#137
○岩垂委員 利用者という問題点を挙げましたが、私は、やはりそこに働いている労働者の労働条件、たまたま春闘の時期でございますけれども、これも重要だ、それも電気通信事業の今後の発展を保証する手だてだと思うのです。その意味では、国際的な事業だという先ほどのやりとりがございましたが、国際水準を含めて、そこに働いている労働者の労働条件を確保することが必要ではないか。現在のように画一的に、あるいは政治的に統制を加えていくというやり方では、電気通信事業の将来にとって憂うべき状態を招くおそれなしとしないという点で、この問題について郵政省はどのようにお考えになっていらっしゃるか、御答弁をいただきたいと思います。
#138
○寺島政府委員 電電公社職員の労働条件につきましては、御案内のとおり、労使間の団体交渉事項として扱われる問題が多いわけでございますが、そういった公労法によりまして団体交渉事項として扱われております問題につきましては、郵政省といたしましては、法令あるいは予算などの範囲内におきまして公社当局が自主的にこれに対処すべきものと、このように理解をしておる次第でございます。しかしながら、同時にまた、電電公社は全額政府出資でございますし、公共性のきわめて高い業務を独占的に行っておる事業体でもございますので、そういう点にかんがみまして、国民の納得を得られるような客観的妥当性のある対処というものが当然に期待されるものと、かように考えておるわけでございます。
#139
○岩垂委員 大臣に念のために伺うのでございますが、さまざまな労働条件というものは、労使のよき慣習、話し合い、そういうことの中で打ち立てられてきたものがあるんですね。そういうものは、ぜひ私は尊重してやっていただきたいというふうに思いますが、言うまでもないことなんですが、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
#140
○大西国務大臣 電電公社の職員の労働条件などは、労使間の団体交渉事項として扱われる、そういう問題につきましては、私としても法令や予算の範囲内におきまして公社当局が自主的に対処すべきものだと理解をいたしております。同時にまた、電電公社は全額政府出資でございまして、公共性の高い業務を独占的に行う事業体である、こういう点にかんがみまして、やはり国民の納得の得られるような客観的に妥当性を持った対処の仕方が期待をされる、こういうことを申し上げておきたいと思います。
#141
○岩垂委員 精いっぱい働いてそれなりの利益を上げる、そしてその利益を上げた部分というのはある程度御苦労願った人たちに還元をしていくということも世の中のならわしでございますし、これは決して社会の不自然な出来事ではございませんので、公社職員がそういう点で励みを持ってやれるように御配慮願いたい、このように思います。
 ちょっと選挙区のことに触れて申しわけないのですが、川崎市に日本住宅公団の虹ヶ丘団地というのがございます。これは千九百七十八世帯、六千百七十七人の人たちが住んでいるのですが、実はここに郵便局がなくて、ずいぶん私どももつくってくれつくってくれと怒られているのです。関東郵政局に去年からお願いしている経過があるのですが、開設の期日、規模、ちょっとはっきり答えていただけませんか。
#142
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 御指摘の地域は、川崎市の虹ヶ丘、それから横浜市緑区のすすき野ともみの木台、連携しておるところの住宅公団の大規模団地だと承知いたしておりますが、この中心的な位置に御指摘のように郵便局がございませんので、この中心的な位置に開局をしようということで現在準備を進めております。その規模は、住宅公団の建設による局舎でございますけれども、局舎面積として約百平方メートルでございます。それからなお、十二月ごろには開局できるということで、それを目途に準備を進めておる次第でございます。
#143
○岩垂委員 最後になりましたが、KDD事件に関連をいたしまして警察庁の漆間捜査第二課長にお越しをいただいておりますから、お尋ねをいたしたいと思います。
 板野前社長の逮捕の経過、そしてその後の取り調べの状況などについて、御答弁願える範囲で御答弁をいただきたいと思います。
#144
○漆間説明員 板野社長の逮捕に至るまでの捜査の経過ということでございますが、大変にいろいろ曲折を経ておりますので、初めから申し上げるのもなにかと思いますけれども、御承知のように昨年十二月四日に警視庁でKDD本社等を捜索をいたしまして以来、このKDD事件の捜査が始まっております。
 その後の主な節目だけを拾って申し上げますが、本年の二月二十四日に佐藤前社長室長を逮捕いたしております。引き続きまして三月十八日に元郵政省幹部等二名を含む贈収賄事件で検挙いたしておりますが、それに引き続きまして、これは一連の捜査の過程におきまして収集されました証拠の検討、関係者の証言等を踏まえまして、去る四月五日にKDD元社長板野氏を業務上横領の容疑で逮捕いたしました。現在勾留中でございまして、いま逮捕事実の固めに鋭意努力いたしている、そういう段階でございます。
#145
○岩垂委員 業務上横領ということにとどまるのかどうか。これは調べている最中ですからなかなか言いにくいことだと思いますけれども、業務上横領ということだけに私ども受けとめてよろしいかどうか。
#146
○漆間説明員 御承知のように、いわゆるKDD疑惑と言われるものにつきましては、さまざまな内容があるというように私ども理解いたしております。したがいまして、板野社長の取り調べ等に当たりましては、そういうことも踏まえて警視庁は捜査に当っていると思いますけれども、何分にも逮捕いたしまして第一回目の勾留の段階でございますので、現在はその逮捕事実の固めに精いっぱいということであろうかと存じます。
#147
○岩垂委員 佐藤陽一前社長室長については業務上横領で起訴済みでございますけれども、これは追起訴というものは考えられますか。
#148
○漆間説明員 正確に申し上げますと、業務上横領だけでなくて、第一回目の業務上横領と次の贈賄と、この二つの容疑で現在起訴になっております。これ以外に追起訴の容疑があるかどうかというのは今後の捜査によるわけでありまして、現時点では申し上げられません。
#149
○岩垂委員 郵政省の幹部二人の関係について、松井、日高両人でございますけれども、先ほどの板野前社長の逮捕の経過と関連をいたしまして御説明をいただきたいと思います。
#150
○漆間説明員 郵政省の元幹部等二人の方を収賄容疑で逮捕いたしましたけれども、それには板野社長は直接かかわっておりません。
#151
○岩垂委員 江上郵務局長の辞任と捜査との関連について伺いますが、すでに江上氏から事情を聞いているかどうか、お尋ねをしておきたいと思います。
#152
○漆間説明員 事情聴取いたしておりません。
#153
○岩垂委員 毎日の新聞や週刊誌に服部前郵政大臣の疑惑が報道されていますが、すでに事情聴取は行われているかどうか。
#154
○漆間説明員 これもいまだ事情聴取には至っておりません。
#155
○岩垂委員 これだけ国民に疑惑が広まっているという状況でございます。今後事情聴取なり真実の解明のための対応があるべきだというふうに思いますが、この点の判断はどのように考えておられますか。
#156
○漆間説明員 KDD疑惑解明に寄せる国民の声というのは、警視庁は重々承知した上で捜査に当たっていると思います。しかし、今後どのようになるかということはまさに捜査の発展状況によるわけでございますので、現時点で申し上げることは差し控えたいと存じます。
#157
○岩垂委員 料亭における会談や、あるいはこれはきのうの朝日新聞に出ていますけれども、豪華美術品というふうなことの記事が載っかっております。これについてやりとりが記事になっているわけですけれども、これらもこれからの捜査の対象として考えられるというふうに受けとめてよろしゅうございますか。
#158
○漆間説明員 KDD事件あるいはKDD疑惑に関しましては、実はさまざまな新聞記事が紙上をにぎわしているわけでありますけれども、私ども捜査に携わっている者の立場から言いますと、その中には必ずしも私どもが捜査で確認している事実と一致しないものもあるわけでありまして、その報道されている事実がすべて警視庁が捜査している対象であるかということは、実は申し上げにくいわけであります。その中には一部捜査対象にしているものもあれば、そうでないものもあるというようにしかお答えのしょうがないのであります。
 ただいま例の挙がりましたような問題につきましては、具体的な事柄ですから、ひとつ答弁を差し控えさせていただきたいと思いますが、概括的に申し上げればそういうことでありまして、関心を持っているものもあればそうでないものもある。その一つ一つを論評することはひとつ差し控えさせていただきたいというふうに思います。
#159
○岩垂委員 これも新聞報道などで、あるいは雑誌などで私も見るわけですが、捜査はいまや最終段階というふうなことが各紙で共通して報道されております。この点について感想を述べろと言ってもなかなか感想は述べにくいと思うのですが、真実そんな形になりつつあるのかということについて、御答弁が願える範囲で御答弁をいただきたいと思います。
#160
○漆間説明員 いずれにいたしましても、問題の渦中の人物である板野社長が現に逮捕されているわけでありますから、捜査はやはりそれなりに重要な段階に入っているということは否定できないと思います。
 警察といたしましては、このKDD疑惑に絡みまして刑事責任を問うべき事実があるかということを基本に置いて捜査に当たってまいりまして、今後も同様でございますが、およそその刑事責任を問うべき事実がある限り、厳正に対処するという基本方針で今後も最後まで捜査に当たりたいというふうに考えております。
#161
○岩垂委員 KDD事件がこれだけ社会をにぎわしているわけでございまして、問題の解明のために御努力願っている捜査当局に対しましては敬意を表しますけれども、やはり国民がぜひ理解できるような、納得できるような、そういう対応を求めながら、私の質問は、ちょっと時間が早うございますけれども、終わらしていただきたいと思います。
#162
○木野委員長 午後二時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後一時十一分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時三十九分開議
#163
○木野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。新井彬之君。
#164
○新井委員 郵政省設置法の一部改正案につきまして質問いたしたいと思います。
 郵政の仕事といいますのは非常に国民生活に密接な関係がございますし、これからの技術革新の時代を迎えまして、その技術革新がますます私たちの生活を変えていくだろう、こういうぐあいに考えるわけでございます。これは何も日本の国だけではなくて、世界各国がやはりその技術革新の中にありまして、いままでの制度とか体制というものもその技術に沿って変えていかなければいけないのではないか、こういうぐあいに考えておろうかと思うわけでございます。
 そこで、現在無線については電波監理局が、有線については電気通信監理官が所掌しているわけでございますが、そもそも有線については局ではなく監理官として設置した経緯というものはどういうことであったのか、お伺いいたします。
#165
○小山政府委員 電気通信監理官というのは、昭和二十七年に電気通信省よりその所管業務を郵政省に移した際につくられた職務でございます。監理官制度をとりましたのは、当時国際電電と日本電信電話公社の監督以外の電気通信行政一般に対する行政需要というものはきわめて限られたものであると考えられまして、いわゆる公社公団の監督をする場合の形態をとっております監理官制度というものをとったわけでございます。その後そのような形でもって監理官制度で進んでいたわけでございますが、その後、非常に行政需要が高まってきたという経緯になっております。
#166
○新井委員 現在KDD事件が非常に重大な展開を示しておるわけでございますが、この問題と今回の法改正との関係というのはどのようになりますか。
#167
○小山政府委員 ただいま申し上げましたように、増大する電気通信に対する行政需要に応ずるためには、ただいま申し上げました監理官制度では応じ切れない、いわゆる行政一般というものを監督する体制または行政を進める体制というのは、行政組織法上にいうところの基本的な形態であります局組織とすべきであるというようなことから、かねてよりこの監理官制度を改正して、電気通信行政に対する責任と権限を明確にすべきである、このように考えていたわけでございまして、KDDの問題が起こります以前に、すでに予算要求等をしていた次第でございます。
#168
○新井委員 いまのままでは今後の行政に対応し切れない、こういうことでございますが、電気通信政策局を設置した場合のメリットと、ことに局になればどうしても権限の強化になるのではないか、たとえば、法案によれば「所掌事務に関する法令を立案し、実施する」とうたわれておりますが、そうなれば当然権限は強化され、官僚統制が強まるのではないかという心配の向きがございますが、この点についてはいかがでございますか。
#169
○小山政府委員 監督規定の問題でございますが、これは国際電電、日本電信電話公社、いずれも監督はそれぞれの法律、日本電信電話公社法あるいは国際電信電話会社法によって監督するという形になっておりますので、電気通信政策局をつくることによりまして直ちに監督強化になるとは考えておりません。
#170
○新井委員 監督権の強化ではなくてあくまでも政策的な立場ということであれば、電気通信事業の高度な、かつ多様な発展を展望する政策を、郵政省の一部局という立場で企画したり立案したりし得るかどうか。ことに電気通信事業の国際化の動向、ガット、東京ラウンドにおける電電資材の調達問題等々の諸情勢を見ると、かなりの国際的な感覚も要請されておるわけでございます。したがって、専門家を初め幅広く各階層の意見を反映させて、対症療法的ではなくて、長期的な展望に立った政策、電気通信事業のあり方、管理の方向について検討を急ぐ必要があると思います。
 そういうことで、先ほどの委員会でも、郵政大臣が長期的なビジョンに立った審議会というものをつくられるというぐあいに答弁をなさったようでございますが、通産、郵政、いろいろの中で一歩飛躍したといいますか、もう一歩上の段階での審議会というものが必要ではないか、こういうぐあいに、今後の通信行政というものを見た場合に思うわけでございますが、その辺についてもう一度郵政大臣からお聞きしておきたいと思います。
#171
○大西国務大臣 お答えいたします。
 先生のお考えはまことに貴重な御意見と存じますが、郵政省その他を超える何らかの機関をつくるということは、これは私の権限を越える問題でございまして、ここでお答えをすることは適切でないと思います。
 その間に処しまして、郵政省の所管に係る電気通信事業のこれからのあり方というものにつきましては、先刻来申し上げておりますようにきわめて重要なことでございますので、その意味においてこの局を新設いたしまして、これからの転変きわまりない情勢に対処し得る、臨機応変に対処し、かつ恒久的なビジョンをも考覈をしていく、そういった基盤をこの際つくっておくことは大変重要なことであると同時に、これはいまなら間に合うけれども、あすでは遅過ぎるといった感があるわけでございますから、それを急ぎたいというのが私たちの考え方でございます。
#172
○新井委員 これはいままでの過去の経緯等を見まして、本当に非常に大事な問題であろうかと思います。したがいまして、なわ張り争い的な発想ではなくて、それだけの技術革新に基づいて生活環境といいますか、そういうものも非常に変わっているわけでございますから、国際的なあるいはまた技術的なあらゆるものを包含したような審議会の中で、逆に今度は郵政省としてどうすべきか、あるいは通産省としてどうすべきか、こういうようなことの答申というものが出てこなければならない、このように考えるわけでございまして、郵政大臣の方も鋭意そういう開かれた審議会を活用されて、今後国民のために資する行政をやっていただきたいと思うわけでございます。
 それから、いまKDDの問題がございますが、郵政省としては今後この問題に対してどう対処されるのか、また現状、指導監督の責にある郵政省の幹部にまで問題が及んでこようとしておるわけでございますが、こういう問題についてどう考えておるのか、お聞かせを願いたいと思います。
#173
○寺島政府委員 KDDの監督に関しましては、いわゆるKDD事件と呼ばれますもの、まだその全体が明確にはなっておらないわけでございますけれども、いわゆる経理面におきます問題にかんがみまして、経理面におきまして郵政大臣の監督権を広げる、同時にまた、その経理につきまして会計検査院の検査の対象にする等を内容といたしますKDD法の改正案をただいま国会に提出をしておるところでございます。
 そういった法的な問題を含めまして、こういった事件の再発防止ということに全力を挙げてまいりたいと考えておりますが、同時に、われわれその衝に当たる者といたしましては、今回の事件にかんがみまして、より一層綱紀の粛正ということに思いをいたし、えりを正して厳正かつ公正に職務の執行に当たってまいりたい、かように考えております。
#174
○新井委員 ここでちょっと機構的にどこに問題があったかということだけお伺いしておきたいと思うのでございますが、日本の場合は立法、行政、司法というぐあいに分かれております。その中で国家公務員の皆さん方が一生懸命に国民の負託にこたえまして真剣に仕事をされているわけでございます。したがいまして、何か問題が起こりました場合は、その担当者が責任を持って調査をしたりいろいろ解決に当たるというぐあいに行政組織もなっているわけでございます。
 私は、去年の十二月に、公務員給与の引き上げのときにこの問題についてお伺いをしたわけでございます。きょうは行政管理庁参っておりますが、行政管理庁としては今回の問題の指導権限というものはどこにあったと見ておられますか。
#175
○佐倉政府委員 いまお話しの監督権限でございますけれども、KDDに対する監督権限というものは一時的には郵政省にある、郵政省の中の電気通信監理官が所掌しておるというふうに考えております。
#176
○新井委員 そうしますと、今回のこの問題が起こったときに電気通信監理官がたるんでいたのか、それとも、法的にいろいろなことを細かくチェックするようになっていますが、そういう内容では今回の問題がわからなかったんだ、法律的な立場からそれができなかったんだ、こういう二つに分かれようかと思います。
 そこで私は、前回のときにこの問題について、悪く言えばたるんでいて、あるいはまた信用してそんなことはないだろうということで見逃していたのか、それとも一生懸命調べてみたんだけれども、やはりそこまでのチェックの法律的事項がないためにできなかったんだ、そのどちらかということを尋ねたわけでございます。そのときに答弁が返っておりますが、局長が何か参議院の方に行っておりましたので塩谷さんが答弁をしておりますが、どこに問題があったのか、そういうことをひっくるめてよく検討いたしますという答弁です。今回の場合一体どこに問題があったのですか、御答弁願いたいと思います。
#177
○寺島政府委員 まず、郵政省のKDDに関します監督という点でございますが、監督が法律に基づいて行われることは先生御案内のとおりでございます。KDD法におきまして監督の具体的な内容というものが決められておるわけでございまして、従来郵政省におきましては、そういった監督の趣旨というものを頭に置きながら監督に当たってきたわけでございます。
 もう少し申し上げますならば、昭和二十八年に、KDDを株式会社といういわゆる民営形態で、国際公衆電気通信業務というものを独占的に運営していく会社として発足をさせたわけでございます。しかしながら、同時に大変に公益性の高い企業でございますので、それに対する国の一定のコントロールというものが必要でございます。それと、いわゆる株式会社、民間企業としての自主性、活力、機動性というものを発揮させるというねらいとの一つの調和点として現在の法律があるものである、こう理解をしておるわけでございまして、そういう趣旨で当たってきたわけでございます。
 ところで、御指摘の財務と申しますか経理と申しますか、そういう面について申し上げますと、現在の法律では年度当初の予算というものは認可の対象になっておりませんで、主として設備計画が認可の対象になっているわけでございます。また、決算的な面で申し上げますと、決算そのものではございませんで、決算の結果生じます利益金の処分というものが認可の対象になっておるわけでございます。利益金の処分と申しますのは、株主への配当をどうするか、あるいは役員賞与をどうするかといったいわゆる社外に流出をしていく金の問題でございます。
 そういう趣旨でございますので、経理の個々の細かい内容につきましては、これを一々チェックをするということではなくて、いわば財務諸表等を通じましてマクロ的に把握をするにとどめておったわけでございまして、その点から、ただいまいろいろ問題になっておりますような事柄につきましての事前の把握ということではできなかったわけでございます。
 また、そういった制度的な面と同時に、われわれの監督というものが厳正かつ公正に行われなければならないということ、この事件を通じまして改めてその思いを私どもかみしめておるわけでございまして、そういうことで今後心を新たにして当たってまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#178
○新井委員 いま答弁のありましたことは私よくわかるわけでございます。
 そこで、私が言っていますことは、こういうところに問題があったからこれを直しさえすればこういう問題は起こりませんということについて一体どうすればいいのか、それを簡単に答えていただきたいと思います。
#179
○寺島政府委員 いわゆるKDD事件と申しますか、今回の事柄につきましての全体というのはいまだに明確になっておらないわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、一つはそういった特に経理面に着目をいたしまして、法律的にこれを担保する必要があろうということで、現在KDD法の一部改正案の御審議を国会にお願いしておるところでございます。
 また一面、もう一つ大変大事な点は、こういった公益性の高い企業の経営に当たる経営者の責任と申しますか、経営姿勢、経営倫理の問題が大変に大事であろうと思うわけでございまして、この点につきましては、御案内のとおり去る二月に新会長、新社長という新しい執行体制ができたわけでございまして、この新しい体制のもとで二度とこういった事件を繰り返さないように、再発がないようにということで現在鋭意努力中と承知しておりますけれども、いずれにいたしましても、経営の衝に当たる者が自浄作用と申しますか、そういった強い公益事業の経営者としての責任感を持って事に当たるということもまたきわめて大事な点である、かように考えております。
#180
○新井委員 さっきも事件の概要が全部明確でない、先ほどの警察の方とのやりとりの中では、まだいまその内容が余り明確になっておらないようでございますけれども、少なくとも電気通信監理官、これは言ってみればこれだけで何時間もまた言わなければいけないぐらいの問題がありますが、これは逓信委員会の方へ譲るといたしまして、とにかくそれが今度は政策局になる。その場合でも当然監督権というものはそこに移ると私は思うわけでございますが、どこに問題点があって、人がたるんでいたのか、あるいはそういう法律的なことを整備した方がいいのかということを明確にして、いまもKDD法案ですか、そういうものを提出されておるわけでございますが、その法律さえ通れば法律的には一切問題はありませんと、これは言えますか。
#181
○寺島政府委員 ただいま御審議をお願いしておりますKDD法の一部改正案が御成立いただきますならば、少なくともいままでよりも財務会計面につきましてより踏み込んだ、突っ込んだ監督ができると考えておるわけでございまして、その点ではこの種事件の再発防止ということに効果を持つものである、かように考えております。
#182
○新井委員 郵政大臣にお伺いしておきたいのでございますが、先ほど監理官の方からお話がございまして、社長なりそういうような任命の問題でございますが、ああいう人がずっと任命されておったということがあるわけでございます。そういう面については郵政大臣としてはどのようにお考えになりますか。
#183
○大西国務大臣 いま監理官がお答えしたとおりでございまして、やはりKDD側におきましても経営の姿勢というものが非常に大切だと思います。と同時に、KDDにおいてその経営状態をいままでよりももっと踏み込んで、制度的にそういう遺憾な問題が起こらないような何らかの担保をしておくということも必要だと思います。
 でございますから、一方におきましてはKDD法の改正をお願いをいたしておるところでございますし、それからKDDの方ではいま監理官からお答え申し上げましたように、首脳陣の交代がございまして、新しい首脳陣が非常な抱負を持って経営にいま当たられつつあるわけでございます。これに私どもも大きく期待をいたしておるわけでございます。
#184
○新井委員 そこで、この政府の監督権限というものを強化すればこういうたぐいのものはなくなるというぐあいに一つは考えられるわけでございますが、幾ら法律を厳しくしてみても、また、監督権限を厳しくしましても、やはりそういう問題が出てくる可能性というのは、何もKDDだけではなくてあろうかと思います。
 そこで、やはり国民の皆さんにわかりやすい内容にしておくということが非常に大事ではないか。専門的に言えば、確かにKDDはこれだけのもうけがある。それで、これは一つは民間の活力だから株式会社にする。これはいろいろなことがありますが、どう考えても、国際の電信電話料金と比べて日本の料金は高いのではないか。国民の皆さんというのは、やはり利用者側とかそういうことで見ておりますね。そうしていろいろなことがある中でとういう問題が出てきた。一体郵政省の監督というのは何をやっていたのだろう、こういう本当にあたりまえのことを非常に疑問に思う、こういうことだろうと思うわけでございます。
 そこで、電電公社についても最近大幅黒字が問題になっておるわけでございますが、この点については、公社経営の制度的な実態について国民が知らないところに問題があろうかと思います。ことに国民の側から見ると、予算で拘束され、たとえば真の意味での黒字ですら公社の自由にはならないといったこと等についてほとんど知らされていない。こうした問題点は今後の電気通信政策を策定する上において見直さなければならないと思うわけでございますが、これについてはいかがでございますか。
#185
○寺島政府委員 御指摘のように、電電公社は公共企業体として公社という形態をとっておるわけでございます。したがいまして、KDDよりもそういう経営形態の面ではより公共性の高いと申しますか、そういった色彩を持っておるわけでございます。したがいまして、ただいま御指摘ございましたように、予算につきましても国会の御審議を経るという形になっておるわけでございますし、また、経営委員会等も法律によって置かれておりまして、重要な事項の決定に参画しておるわけでございます。
 しかしながら、そういった法律上の制度だけではなくて、そのほかにいろいろな形で各界各層の御意見、特に利用者の方々の御意見をいろいろな形で吸い上げていって、それを事業の運営に生かしていくということもまた大変大事な点であろうかと思うわけでございまして、そういう意味では、たとえば利用者委員会というものを公社でも自主的に社内に設けまして、社外のそういった利用者の方々の御意見に十分耳を傾けておる、こういうふうな形をとっておるものと理解をしております。
#186
○新井委員 国際電話も、ISDですか、東京あたりからはダイヤルでかけられるというような、そういう時代になっているようでございます。そういうような時代でございますし、また、国際化の方向から考えた場合に、最低でも国際、国内の電気通信事業については一体的に管理することが考えられてよいのではないか、こういうぐあいに思うわけでございますが、この点は政策局が設置されることによって対応し得るのかどうか、お伺いしておきたいと思います。
#187
○寺島政府委員 お尋ねの点は、電電公社とKDDを合体をさせてはどうかという御意見かと伺ったわけでございますけれども、そういう御意見がありますことは承知をいたしておりますけれども、私どもの考えといたしますと、昭和二十七年に電気通信省から電電公社というふうに国内が公社形態をとり、二十八年にKDDが株式会社形態をとって発足をいたしました。そういう形態をとる一つの政策判断をいたしました理由というものは、それほど変わっておらない、現状でもそのことは十分に意義のあることだと考えておるわけでございます。
 なお、この運営形態と申しますものは、世界各国いろいろでございまして、必ずしも同一ではございませんけれども、日本は政策としてそういう形態のもとに運営をされておる、かように理解をしておるわけでございます。
 なお、もしこの両者を合体をいたしますならば、現在公社はすでに三十三万人ほどでございますけれども、さらに巨大な独占企業体というものにもなるわけでございまして、こういう観点からいたしましても問題のある点でなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
#188
○新井委員 経営の主体性に関連して、午前中の答弁で諸外国の例が出されたようでございますが、いずれも政府の監督権はきわめて制約されていることが明らかになっておるわけでございますが、この点について、わが国の場合と諸外国と比較すればどうなるのかということをお聞かせ願いたいと思います。
#189
○小山政府委員 一例をアメリカにとりまして、ここには連邦通信委員会というのがございますが、これは略称FCCと申しておりますが、このFCCは有線、無線及び海底ケーブルによる州際通信及び国際通信の規制を任務とする連邦の常設行政委員会でございます。この内容でございますが、これは放送業務の秩序ある発展と運営を図ること。それから電信電話業務を合理的な料金で全国的かつ世界的な規模で迅速かつ能率的に利用できるようにすること。三、通信方式の改善によって人命財産の安全を図ること。四、これらの手段によって国防を強化することを主な目的としているというようなのが、アメリカにおける連邦通信委員会の基本的な監督の体制でございます。
 なお、アメリカに例をとりますと、若干日本の場合と異なりますのは、アメリカは電信電話事業がすべて民間企業によって行われておりまして、その監督体制という形でこういう形になっております。
 なお、先ほども、午前中にも若干申し上げましたところですが、英国におきましては公社そのものがいま事業を行っているということでございまして、いわゆる公社に対する主官庁というのはきわめて小さい形での監督権限しか持っていないという状況でございます。ただしかしながら、公社というものが郵便、それから電気通信全般にわたる一つの運営方針というものを決める形になっております。
 なお、西ドイツにおきましては連邦が直接運営している、独占的にやっているという状況でございます。
#190
○新井委員 KDDについては国際経済の変化に機敏に対応するために株式会社にした、それで主体性を持たせてやっている。電電公社の場合はじゃどうなるのかというと、官営の電気通信省から公社に移行させたわけでございますが、私的企業でないまでも、公社としたのは同様のことを考えてやったのではないかと思われるわけでございます。イギリスが公社化したこと、また、西ドイツの場合でも政府の干渉はきわめて小さいということがあるわけでございますが、そういうことと比べてみてどうなのか。
 経営に国際水準並みの自主性を認めていないという声が大きいわけでございますが、その辺のところはどうなのか。経営の自主性が与えられたからといって、国民的な立場からのチェックが行われ、国民に開かれた経営にすれば公正な運営が可能ではないか、だからもっと権限を外してやったらどうかという意見があるわけでございますが、こういう問題についてはいかがお考えでございますか。
#191
○寺島政府委員 日本電信電話公社のあり方につきましては、公社という形態をとっておることは御案内のとおりでございますが、公社という形態をとりまして、それではどの程度のことを公社が自主性を持ってやっていくかという点は、現在の日本電信電話公社法という法律によりまして定められているわけでございます。
 この法律の仕組みが諸外国の例と比較いたしましてどうかということは、ちょっとお答えをいたしかねる次第でございますけれども、少なくとも公社という形態をとりましたというその政策の中には、国が直接国営の形でやるのよりも、より自主性を発揮させる政策があったものと考えられるわけでございまして、そういった現在の公社法の趣旨にのっとりまして経営が行われておるものと考えております。
#192
○新井委員 こういう声につきましては、確かに公社法の中で明確にあるわけでございますが、やはりそういう意見がある中で、いろいろとそういう問題についても今後検討をしていただきたい、こういうぐあいにお願いするわけでございます。いままではいままででございますが、これからはどう開いていくことが国民のためになるのか、こういうことを基本にしてお考えになっていただきたい。
 それから、国際的動向について、たとえばIBMの通信事業分野への進出は、アメリカ国内通信だから目下のところ心配がないという答弁が先ほどあったようでございますが、その第一歩がたとえ国内通信であったとしても、IBMが子会社を通じて通信事業に進出しようとすることを可能にしたというのはやはり重視すべきではないか。IBMがコンピューターのハード部門では国際市場の六〇%程度を制覇しているのは事実でございますし、そういう問題を的確にとらえる必要があるのではないかと思いますが、いかがでございますか。
#193
○寺島政府委員 午前中岩垂先生にお答え申し上げましたように、SBSという企業体はIBMほか二社の共同設立によるものでございまして、これがアメリカの衛星を使います国内通信業務に参加をしたいということで、いろいろ法律上の争いがあったというふうに承知をしておるわけでございますが、いずれにいたしましても、アメリカの国内通信の問題であるというふうに理解をしておるわけでございます。
 と申しますのは、御案内のとおり、アメリカというのは大体におきまして競争を原則といたすといいますか、そういう形でございまして、電話につきましても民営で行われておる国でございますので、直ちにその例は日本に当てはまるものではないと考えております。そういう意味で、先ほど御答弁申し上げましたように、このことが直ちに日米間の経済摩擦という問題に影響を与えるものとは考えておらない、かようにお答えをした次第でございます。
#194
○新井委員 ヨーロッパにおいてEC各国がIBMに対してどのように対処しているのか、ちょっと参考までにお伺いしておきたいと思いますが、わかれば答弁いただきたいと思います。
#195
○寺島政府委員 いわゆるデータ通信と申しますか情報を売ると申しますか、そういった業務におきまして、ヨーロッパ各国においてアメリカ系資本の業者が相当大きなシェアを占めておることは承知をいたしておりますが、ただいま先生御指摘の点の詳細につきましては、明確にお答えできないことをひとつお許しをいただきたいと存じます。
#196
○新井委員 いままでの電気通信監理官というのは二名設置されておりまして、一人は事務系統、一人は技術系統、こういうことになっているわけでございますが、これでは権限及び責任の所在が不明確ではないかというぐあいに言われておったような一面もあるわけでございます。それで、電気通信監理官のうち一名は電電公社の出身者、こういうぐあいに聞いております。そういうことになりますと、公社に対する監督上の問題があるのではないかというような意見もあるわけでございますが、電気通信政策局次長は電電公社出身者にするようなお考えがあるわけでございますか。
#197
○小山政府委員 ただいま人事構成につきましては細かにまだ考えていない次第でございますけれども、電気通信の分野というのは技術面が非常に多い行政でございます。したがいまして、電信電話公社との人事交流というのはこれからも考えていかなければならない問題だと思っております。
#198
○新井委員 電気通信政策局の設置に伴って経理局を部に格下げすることになっておるわけでございますが、郵政省は貯金、保険等の事業を運営し、膨大な経理事務を抱えておるわけでございますが、経理局を格下げすることに問題はないのか。また、官房長と経理部長の職務権限はどのようになるのか、お伺いしておきたいと思います。
#199
○小山政府委員 今回の法改正によりまして経理局の権限その他については異動がない形になっております。ただ、支障がないということはけさほど申し上げましたけれども、官房の部にする関係上、共通的な事務、これに要する人員が省けますので、こういった点では人員削減となっております。
 なお、経理局には次長としております審議官がおりますが、官房の部になった場合にはこの審議官も減員ということになります。この制度改正によって十分であるとかいうことをここでお答えするというよりかは、今回のスクラップ・アンド・ビルドという一つの行政組織の改編に伴います行政改革の問題がありまして、これは十分であるようにわれわれが努力すべきである、そういったやむを得ない一つの措置であると考えております。
 それから、官房長と経理部長との関係でございますが、これは上下関係はございませんでして、ただいま官房長は特に命じられた職務に対しまして掌理する、こうなっておりまして、今回できます官房の経理部には上下関係はないということになっております。
#200
○新井委員 わが国の電気通信回線の利用制限に関して、民間企業から制限が余りにも厳し過ぎるという声が大変強いわけでございます。郵政省として現在の法制度は欧米諸国と比較してどのように考えているか、また、今後どのようにしようとしているのか、お伺いしておきたいと思います。
#201
○寺島政府委員 お尋ねの、データ通信の用に供されております電気通信回線の利用制度につきましては、昭和四十六年に公衆法改正によりましていわゆる回線開放という措置をとりまして以来、わが国のデータ通信は大変発展を示しまして、企業活動のみならず、交通でございますとか公害、医療、防災といった非常に公共的な分野に活用されておりまして、ますますその重要性を増してきているところは御案内のとおりでございます。
 この回線をこういう形で開放いたしたわけでございますけれども、ユーザーの方々から、回線の利用につきましてもっと自由に使えるように、かつまたもっと料金を安くするようにという御要望があることは、ユーザーの方のお立場としてはある意味で当然かと思うわけでございまして、こういう声を私ども当然耳にしておるわけでございます。しかしながら、郵政省といたしましては、そういったユーザーの方々の声というものを踏まえながら、もう一つ高い次元で国民全体の福祉というものを頭に置きながらこの問題を処理していかなければならないと考えておるわけでございます。
 そういう意味で申し上げますならば、先ほど申し上げましたように、四十六年の法改正によりましていわば日本のデータ通信の第一世代と申しますか、そういったものができ上がったわけでございますが、それから今日まで十年近い月日が経過をしておるわけでございまして、この四十六年当時には予想しておらなかったようないろいろな技術の進歩、あるいは回線の利用のされ方というものが出てきておることも事実でございます。
 こういうものを考え合わせまして、現在の回線制度というものがそういったものに適合しておるのか、あるいはもっと検討し直す点はないかということにつきましては、郵政省といたしまして鋭意取り組んでおるところでございますが、何分にも大変大きな問題でございますし、各方面の十分なコンセンサスを得ながら進めなければならない問題と考えておりますので、現在のところまだ具体的な結論には到達をしておらない、かような現状でございます。
#202
○新井委員 答弁とすると非常にすらっとした答弁をしてくれるのですけれども、中身が何もないのですね。非常に困るのでございます。
 とにかく、昭和四十六年から確かに思いもかけないぐらいそういう面が技術革新とともに発展をしてきた、これはもう明確でございます。それがますますまた技術革新とともに活用されなければいけない時代に入っているわけですね。その場合に、先ほども国民の福祉を考えてというお話がございましたが、やはりそういうものを安くて適正にどんどん使わしてあげるということは、やはり国民の福祉ということでわれわれは考えるわけでございますが、まだ具体的なことについては検討されていないようでございます。この通信回線の利用制限をどのように開放していったらいいのかということですね。
 それと、いまも料金が高いというお話がございましたが、その適正化についてどのように検討していったらいいか、ひとつ早速、これは大きな問題であり、大事な問題でございますから、郵政省挙げて御検討願いたい、このように思うわけでございます。
 それから、国際電話料金等の引き下げについての検討がなされているなら、その検討状況はどうなっているのか、お聞かせ願いたいと思います。
#203
○寺島政府委員 国際電話料金の問題についてお答えいたします。
 国際電信電話の料金につきましては、御案内のとおり現在の法律によりましてすべて郵政大臣の認可料金となっております。この料金につきまして一昨年来いろいろな御議論があったわけでございます。
 それは、一つはいわゆる円高差益による利益が上がっているのではないかという問題、それから為替レートが変動いたしますことによりまして、為替レートというものを介しまして日本円に換算をいたしました場合には、諸外国の例と比べて日本の方が割り高ではないかという御議論もございました。そしてまた同時に、KDDそのものが全体的に収益状況が好調である、いわゆる値下げをするだけの余力を持っておるというふうな、こういった点を総合的に勘案をいたしまして、この料金の検討方をKDDにずっと指導してきたわけでございます。
 若干時日がかかりましたが、昨年の十二月一日から、対米二五%を初めとする、環太平洋地域を中心といたします電話並びにテレックスの料金についての引き下げを行ったところでございます。ただ、そのときにたとえばヨーロッパといった地域が手つかずで残っておることもまた事実でございます。
 そういう点を踏まえまして、昨年十二月一日の値下げの実施に当たりまして、郵政省といたしましては、KDDに対しまして、今後一層経営を合理化し、利用者への利益還元の見地から、五十四年度決算の概要あるいは今後の収支見通し等を考慮の上、国際電気通信料金の引き下げについてさらに検討されたいということを文書で伝えまして、KDDの方からも、早急に検討して結果を報告するということを受けておるわけでございます。ただ、五十四年度が現在終わったばかりでございますので、現在検討を急がしておりますけれども、その具体的な形というのはいましばらく時間をおかしいただきたい。検討は進めておる、かような現状でございます。
#204
○新井委員 この国際電話料金、これも非常にいろいろ意見があろうかと思うわけでございますが、やはり電話をかける人はかけざるを得ないわけですね。だから、独占企業と言えば独占企業みたいなものでございますし、株式会社でございますから、利益があってあたりまえでございますし、その辺のところが、公共料金、そしてまた独占企業、そしてまたそれらの利益、こういうようなものの配分というのが、非常に論議があってむずかしかろうと思います。だけれども、極力国民の皆さんにわかるような形の料金体系でなければいかぬ、こういうぐあいに私は思うわけでございまして、そういうものをひっくるめまして、よくわかるような内容において実現をさしていただきたい、このように要望しておきます。
 それから、これも非常に金がかかって大変なことだそうでございますが、五十三年八月の行管の勧告におきまして、電話及び電報事業に関する監督行政の監察というのがありまして、電話料金の内訳サービスの提供について指摘されているわけですね。これも、機械をかえなければならないとかいろいろ大変な、予算もありますし、そんな短期間にできるような問題じゃないと思いますが、確かにそういう面のトラブルというのは、わからないために非常にあるようなこともお伺いしているわけでございます。これは実施の方向だということをお伺いしておりますが、その実施はいつごろにこういうぐあいになるんだということがわかれば、お伺いしておきたいと思います。
#205
○寺島政府委員 いわゆる料金明細サービスと申しますものについて、たしか一昨年の八月だと思いましたが、行管の勧告の中に記載をされていることは御指摘のとおりでございます。なお、それ以前からいわゆる電話料金についてのお客様からの苦情が相当ございまして、その苦情を解決する方法として、その内容がはっきりすれば大変に有効であるということから、この制度のことにつきまして国会での御議論もあったわけでございます。そういうことを踏まえまして、現在公社においてこれの実施につきまして検討を進めておるところでございますが、一面また、このことによりますプライバシーの侵害であるとかそういった問題提起もあることも事実でございまして、こういったいろいろな点を踏まえまして現在公社で検討中でございますので、いつから実施というところまで現在明確に申し上げる段階に至っておりません。
#206
○新井委員 いまお話がありましたプライバシーであるとか、また、それのために多額の金額がかかって逆に電話料金にはね返るとかそういうことでも――国民はそういうことの内容も一切わからないわけでございます。ただ、自分がかけてないのにこんなに料金がきたんだ、おかしいじゃないかという、全くそういうようなお考えで言ってくることだと思います。したがいまして、やはり一つのことをやればいろいろな問題というのは波及効果があるわけでございますから、そういうことも、いや、これをやったらこういう問題が起こりますよというようなことも、どんどんやはり発表して、それでそういうことも踏まえて、国民の皆さんがやれと言うならやるというような、陰で一生懸命検討していただいているのはよくわかりますけれども、そういうこともひとつあわせてどんどん教えていただきたい、このように要望をいたしておきます。
 それから、電信電話公社は、前はもう積滞、積滞というのですか、とにかくつけてくれと言ってもなかなかつかなかった時代、それから、一〇〇番といいますか、何かダイヤルを回しまして市外通話が全然かからなかった時代から、一生懸命に努力をしていただきまして、いまはほとんど電話もすぐにつくようになりました。それから、ほとんどがダイヤル通話になったわけでございますが、もう一歩今度それを推し進めて、目標にするならば、いろいろなサービスもありましょうけれども、やっぱり電話を直接かけるといういまの方法、いまのやり方というのは、これは永遠に変わらないことだろうと思います。したがいまして、それを便利にしてあげるということがやはり一番基本的なサービスにつながるのではないか。
 そういうことから見ますと、一つの町あたりで一つの局がある。市外局番なんですが、だから覚えるのも大変です。言ってみれば、もう少し技術革新ができなければそういうことはできないかどうかわかりませんが、東京都の場合なんかは、極端に言えば、一つの〇三という局の中ではたくさんの人が加入できていると思うのですね。したがいまして、一つの考え方なんですが、私は兵庫県に住んでおりますが、兵庫県というのは〇五だけじゃ足らなければ〇五五ぐらいをつけて結構なんですが、兵庫県に住んでいる人はとにかく〇五五なんだ、それであと局番を回せばいけるのだというこういう方向へ、これは私が言わなくても当然検討もされていると思いますが、そういうような内容については、どこぐらいまで市外局番を減らしていくというようなお考えはございますか。
#207
○神保政府委員 お答えいたします。
 電話番号というもの、これは先生のおっしゃいますとおり大変大事なものでございますので、長期にわたって変更する必要がないということ、したがいまして、将来予測されます加入者の数、需要ということを十分に考えまして最初に局番を決める、こういうことをやっておるわけでございます。
 それからもう一つ、けた数というものをできるだけ少なくしてわかりやすいものにしよう、これも先生のおっしゃるとおりだと思います。電話番号のけた数ということ、これは市外をかける場合、それからいわゆる市内電話、ゼロ幾らというのをつけないで、東京の場合でございますと七けたというので回すという場合、両方あるわけでございます。こういうわけでございまして、電話の番号というのは市外と市内と合わせまして最大九けたということで現在やっておるわけでございまして、この全体の市外局番、市内局番というのは、東京も地方もほぼ同じ九けた以下ということになっているわけでございます。
 しかし、市外局番だけを比較いたしますとけた数に差がある。東京の場合は〇三でございますけれども大阪の場合は〇六ということで、けた数に差がございますけれども、地域の識別であるとか需要状況ということに応じて番号を設定しておるということでございまして、いろいろ各県で需要数が異なっておるというような段階におきまして、市外番号というものを県単位までにまとめるというのは、これは技術的に見ても困難ではないかというふうに思っているわけでございます。
 なお、ついででございますけれども、電電公社で、同一単位料金区域というもの、これが電話の料金の最低単位になっているわけでございますけれども、その中におきます同一行政区域内におきましては市外番号を回さずに接続できるいわゆる閉番号というようなものを推進しているところでございまして、この件につきましては今後ともその促進を図るように指導してまいりたい、このように考える次第でございます。
#208
○新井委員 専門家でございますから、そういうような要望もたくさんあろうかと思いますので、技術の許す範囲、そしてまた、そういう予算を最大限に活用されたようなことで、ひとつそういうことを鋭意進めていただきたいことをお願いしておくわけでございます。
 それから、通産省お見えになっておりますが、通産省にお伺いしたいのでございます。
 五十三年に機情法という法律が委員会に提案をされて可決をされたわけでございます。そのときの考え方というのは、ハード、ソフト、機械と情報というのは一体である、機情一体ということから、そういう業界に対しまして、高度化計画、七年後を見通して今後のそういう情報処理サービスというものがどういうぐあいになるのかということを描いて、それに対して、資金計画あるいは技術向上あるいは合理化、そういう目標を定めて助成をしよう、資金その他の助成でございますが、こういうことで来たわけでございます。
 このときに、どういう考え方かわかりませんが、とにかく電気通信回線利用とそれからまたオンラインの情報処理、それから情報処理サービス業ということ、こういうようにいろいろ専門的には分かれるようでございますが、たまたまそういう業種が抜けておる。大体人数にしましても六万人ぐらい。ほかの業界で見ますと、一つの例を挙げれば、広告業であるとか証券業とか無機化学工業、化学繊維業、このくらいの業界の方々と同じくらいの人数が働いている。企業数は当時千百社ですか、それから事業所数では千二百七十六、平均五十九人ということで、一社一事業所制、中小企業でございますから何とか育成をしたいということでございますが、この法律の中から外されたこの方々に対して通産省はいまどのような助成措置というものを行っているか、お伺いしておきたいと思います。
#209
○西川説明員 ただいま新井先生からご指摘がございましたように、いわゆる機情法の中からは情報処理サービス業という範疇が抜けているのは事実でございます。私どもは、立法の原案を提出する際にこれが抜けたということにつきまして、この情報処理サービス業が情報処理産業の中で重要でないということは決して考えたわけでございません。非常に重要な産業だというふうに理解いたしておりますので、法律の対象にはいたしておりませんが、各般の施策でこの産業の育成というものに力を入れてまいりたいということは、当時の審議の場においても強く御説明いたしたところでございます。
 具体的には、私どもの所管協会でございます情報処理振興事業協会を通じます情報処理サービス業に対する各種の助成措置、あるいはこの業種が中小企業が多いという実態から、中小企業金融公庫あるいは信用保険公庫等の制度を活用した資金面の提供等々のことを行い、この業界の育成に意を砕いているところでございます。
 なお、この業界は、技術の問題でありますとかあるいは技術者の育成の問題だとか、いろいろまだ残された問題が多いかと思いますが、それにつきましては今後とも十分勉強いたし、その事態の進展に即応いたしまして、私どもこの情報処理サービス業の所管官庁としてその責任を十分全うしてまいりたいという決意でおります。
#210
○新井委員 そこで、郵政省にお伺いしておきたいのですが、これはピント外れかどうかちょっとわからないのですが、この機情法が上程されましたときに、私から見れば、当然そういう助成措置というのは通産省の分野でございますからどんどん助成をしていただきたい、こういうぐあいに考えるわけでございますが、たまたまこれが抜けた。抜けたからといって、通産省が別に差をつけているわけではないとは言いますが、そうかといって、やはり一つの法律の中に繰り込まれれば、それだけの特典というのは当然あろうかと思います。そういうわけで、この機情法に、本来、いまの業種の方々を入れてあげた方がいいのじゃないかと私は思いますけれども、現在、郵政省はどのようにお考えになっておりますか。
#211
○寺島政府委員 機情法の対象から外しました理由につきましては、ただいま通産当局の方から御説明のあったとおりであると考えておりますが、いわゆるオンラインによりますデータ通信業の振興ということにつきましては、郵政省といたしましてもいろいろな努力をしてまいらねばならないと考えておる次第でございます。
#212
○新井委員 何でそれを外さなければいけないのか、それも業界の助成ということでございますから、別に何も外さなくても、そういう業界があればどんどん成長させてあげた方がいいのじゃないか。これは私の考えでございますが、それについては一応意見だけ申し述べておきたいと思います。
 それで次に、もう一つ専門的なことをちょっと聞いておきたいのですが、電波法というのは早晩改正になるだろう。いま電磁波を使っているのは、「三百万メガヘルツ以下の周波数の電磁波をいう。」ということになっておりますね、電波法第二条一号ですか。それで、この光通信の分野では、波長一ミクロン、千分の一ミリ前後の赤外光が当面の主役である、こういうことで、これができるともう全然電話でも何でも変わってしまうようなことになるのではないかと言われておるのでございますが、こういういまの「ハイオービス」計画を運営して、光応用計画の大型プロジェクトをもう進めつつあるということでございますが、これが実用化されて表へ出てくるのはいつごろでございますか。
#213
○神保政府委員 お答えいたします。
 先生いま御指摘ございましたように、光通信、これは無線の場合、有線の場合、いろいろあるわけでございますが、いま盛んに喧伝されておりますのは、その中で特に光グラスファイバーを用いました通信でございまして、これが多大の効用を有する。
 いろいろとメリットはございますが、長くなりますので簡単に申し上げますと、一つは、ガラス等の材料を使っておるということで、銅に比べて大変省資源的である。それから二番目に、ガラスを使っておりますので、電力線などからの電磁的な妨害に強い、つまり遮蔽などを必要としないということ。それから三番目に、光ファイバー自体小さくて軽いということがございますので、建設工事なども簡便であるということ。それから四番目に、いまお話がございました大容量の通信を行うことができるということで、従来の電話を主体といたしました通信、これにも当然使えますけれども、それ以外に、大容量が必要でございますディジタル通信、それから画像通信というものに大変有効であるということ。それから、これは当然でございますけれども、最近の研究開発の成果といたしまして、低損失のファイバーが実用に供されたためにこういうようなことが経済的に可能になった、こういうようなことで、現在、光ファイバー通信というものが、大容量でかつ高品質な通信を経済的にできる有望な方式であるというふうにされておるわけでございます。
 それで、これがいつ実用化するかというお話でございますけれども、これにつきましては、現在、郵政省の管轄にございます電電公社、KDDにおきましていろいろと研究開発を進めておるわけでございますが、すでに光ファイバーケーブルによります近距離の伝送方式というものにつきましては電電公社で実用化を進めておりまして、さらに、長距離化とか海底ケーブル化への道、それからKDDにつきましても、長距離の海底ケーブル方式の適用を目指して研究を進めておるということで、一部はもうすでに実用化にいまや入ろうとしておるというふうにお考えいただいて結構ではないかと思います。
#214
○新井委員 次に、有線音楽放送事業のあり方についてお伺いをいたします。
 有線音楽放送事業が数年前より百億産業と言われるように非常に繁栄してきておりますが、この有線音楽放送事業の施設数、事業者数、事業団体、業者団体等の過去五年間の推移はどのようになってきておるのか、郵政省にお伺いをいたします。
#215
○平野政府委員 お答え申し上げます。
 まず施設数でございますが、昭和四十九年度末四百五十九施設、五十年度末四百九十四施設、五十一年度末五百二十九施設、五十二年度末五百八十施設、五十三年度末五百八十六施設となっております。
 また、事業者数でございますが、五十年度以前は正確な数字がございませんけれども、五十一年度末で百九十八事業者、五十二年度末で二百一事業者、五十三年度末で二百四事業者でございます。
 業界団体数は四団体でございまして、社団法人全国有線音楽放送協会、日本有線放送連盟、東京音楽放送協同組合及び北海道有線音楽放送事業者協会、以上四団体でございます。
 無届けの施設につきましては、五十年度以前につきましては正確な数字がございませんが、五十一年度末で五十一施設、五十二年度末で百施設、五十三年度末で百二十九施設ということになっております。
 なお、この無届け施設の中には、電柱添架の同意書でございますとか道路の占用許可書の添付がございませんので受理されない、不受理になったものが含まれてございます。
#216
○新井委員 この有線音楽放送事業が数年来問題になっております。また、それより以前にも問題になっておりますが、会計検査院の四十六年度決算の過程で判明し、指摘されているわけでありますが、最初に、会計検査のその当時の検査報告の背景及び内容、そして実態というものについて、検査院当局から説明をお願いいたします。
#217
○佐藤会計検査院説明員 ただいま御指摘の検査報告に記載しました事項の概要でございますが、有線音楽放送業者が、建設省の直轄国道に電力会社または電電公社が立て込んでおります電柱に、有線放送線を建設省に無断で架設しまして国道を占用している事態となっているものが、四十六年度末におきまして二十四万五千七十三メーターございました。
 このようなことは、建設省におきまして、まず第一に、現場の実態の把握が十分でなかったということ、それから、電力会社等の電柱所有者と有線放送業者との間で電柱に放送線を架設する契約が存在いたしましたのに、その情報を得る体制になっていなかったという二点が主な理由でございました。
 これに対しまして建設省に見解をただしましたところ、建設省におきましては、有線放送事業の監督官庁でございます郵政省、それから電柱の所有者でございます電力会社または電電公社、これらと協議をいたしまして、まず第一に、電柱所有者は建設省が道路占有の許可を与えた有線放送線でなければ架設の承諾を与えない。それから第二点としまして、郵政省は放送事業者から設備設置の届け出がありました場合には、電柱設置者の架設の承諾を得ていないものは扱わない、このような処理がなされたわけでございます。
 この二点につきまして関係者で合意ができまして、この点につきまして実際の取り扱い部局であります建設省の地方建設局、これらに建設省は通達を発しまして、実態の把握と管理の適切な執行方につきましてその方途を講じましたので、その処置の状況を記述したものでございます。
 以上でございます。
#218
○新井委員 建設省にお伺いしますが、いま、道路管理と有線音楽放送の関係につきましては、会計検査院が四十六年の会計検査において指摘した経緯、概況の説明があったわけでございますが、現在の時点まで道路管理状況がうまくいっているのかどうか。一つは道路不法占用の件数及び不法占用の延長距離、電柱の本数は現在どのくらいありますか。
#219
○山本説明員 建設省が現在把握しております有線音楽放送線の不法占用の実態は、国道の建設省が直轄管理しております部分につきましては、五十二年度末で百キロメートル、五十三年度末で五百八十キロメートルに上っております。また、都道府県あるいは指定市が管理しております道路につきましては五十二年度末で二千三百四十三キロメートル、五十三年度末で四千百五十七キロメートルに及んでおります。現在こういう状況で、その後不法占用の状況は悪化しておる状況でございます。
#220
○新井委員 建設省ではこの問題に関して過去において通達を出しております。すなわち、昭和四十七年九月二十日付、有線音楽施設の道路占用のとり扱いについて、四十八年八月二十二日付有線音楽施設に係る道路の不法占用等の是正について、五十二年三月十四日付有線音楽放送施設の道路占用について、この三回出しておると認識しておりますが、これら通達に基づく措置について、その後それぞれ効果が上がっているのかどうか、お伺いします。
#221
○山本説明員 ただいま先生御指摘のように、この有線音楽放送線の不法占用の状況を改善するために、郵政省、日本電信電話公社あるいは電気事業連合会等の関係機関とも協議の上、昭和四十七年九月に先生御指摘のように有線音楽放送施設の道路占用の取り扱いを定めまして、これを関係道路管理者及び関係機関に通達いたしました。また、四十八年八月に郵政省との間に、有線音楽放送の違法状態を是正するために有線音楽放送の正常化についての申し合わせを定め、これもやはり道路管理者並びに日本電信電話公社、電力会社等に対しても協力を求めたところでございます。
 なお、この状況がなかなかその後も正常化されないために五十四年の三月には関係業界等に対して警告を発するような措置をとったわけですが、四十七年、八年、当初通達を出しまして正常化を図りました段階ではこれらの問題の改善が図られつつあったわけですが、残念なことに、五十一年ごろからまた有線音楽放送業界の秩序の混乱等によって不法占用の問題が再燃し、先ほど申しましたような大変残念な状況になって今日に至っておるわけでございます。
#222
○新井委員 建設省も一生懸命にそのことについては努力をされて、いまもお話があったように通達も出しておりますし、いろいろな打ち合わせ会をやっておるようであります。そして道路占用料というので一メートル年間八十一円ですか、そういうような金額からいきますと大分の金になるのですけれども、そういうお金が国に徴収されていない、こういうことについては一つの問題であろうかと思います。
 そこで警告とかいろいろなことをやっておられるわけでございますが、不法占用については、建設省では必要な場合には道路法に基づく監督処分ということで撤去を命ずることもやってきているということも聞いておりますし、また、場合によっては、言うことを聞かないときには代執行をするということもやっていると聞いておりますが、監督処分ということで撤去を命じた件数は幾らあって、言うことを聞かなくて代執行した件数はいままでどのぐらいありますか。
#223
○山本説明員 私どもの方で、不法状態がはなはだしい場合に道路法第七十一条の規定に基づきまして監督処分、いわゆる撤去命令等を行っておりますが、五十二年以降三年間に、私ども直轄管理いたしております指定区間にかかわる不法占用事案に対しまして、全体で三十六件の監督処分を行っております。
 また、先生いまお話がございました行政代執行でございますが、行政代執行を私どももできればということでいろいろ検討し、関係機関とも打ち合わせをしたのですが、御承知のように、代執行法の中では、その要件として「その不履行を放置することが著しく公益に反すると認められるとき」でなければ代執行することができないということになっておりまして、実際に不法占用の状態が直接道路工事の執行に支障になるとか、あるいは道路の構造の保全上支障があるとか、あるいは交通安全上非常に危険がある、そういったような場合でなければ、なかなか代執行を執行することができないということ等もございまして、現在までのところ、代執行をした事案はございません。
 以上のような経過でございます。
#224
○新井委員 代執行をしようとしてもなかなかできない。これは公益に反する場合ということでございますから、勝手に電柱に電線を張られても、それがたれ下がっていて危ないとか、何か理由がないと、まともに張られておった場合は代執行できませんですね。あるいはまた、ようやく代執行したとしても、その次の日にはまた線を引いてしまう。こういうようにイタチごっこみたいなことがずっと行われておるのでございます。
 そういう状況を踏まえまして、建設省忌憚ない意見を言っていただきたいと思うのですけれども、たとえて言いますと、法律のこういうところをこういうぐあいに変えないとこの問題は解決できませんとか、郵政省に対しても、いまは届け出制になっておりますが、許可制にして、罰則規定を強くするとかいろいろあろうかと思いますが、そういうことについて何かお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。
#225
○山本説明員 ただいままでお話し申し上げましたように、私どもとしては、現在道路法によります規定でできますこと、監督処分の実施であるとか、あるいはそれになお違反した場合にはさらに道路法違反で告発をするとかいう措置をとっておるわけでございますが、何せ、私どもの方で取り扱っておりますのは、実際に不法占用の現象面の状況でございます。こういう状況が実際には有線音楽放送業界の秩序の混乱に起因して出てきておるものと私ども理解しておりますが、そういう面で何とかこの業界秩序の改善が図れる措置ができないものかということを考えておりまして、この業界に対して指導監督権限を持っておられます郵政御当局等といろいろ現在御相談申し上げているところでございます。今後とも、郵政省御当局の御協力を得ながら、この問題の根本的な解決に私どもは努力してまいりたいと考えております。
#226
○新井委員 次に、電電公社にお伺いしますが、有線音楽放送の添架されている電電公社所有の電柱の総数はどのぐらいあるのですか。また、そのうち何本が無断添架に相当したものであったか、また、距離にしてどのぐらいのものであったか、それを二年間ぐらいの分を教えていただきたいとおもいます。
#227
○前田説明員 お答えいたします。
 まず五十二年度末と五十三年度末、二年分とおっしゃいましたのでここの数字を申し上げたいと思います。
 電電公社所有の電柱の有線音楽放送線を添架しております総本数は、五十二年度末で二十九万八千、それから五十三年度末で三十六万四千四十二本ということでございます。それぞれ延長キロメートルで申し上げますと、五十二年度末が約八千九百四十キロメートル、五十三年度末が約一万九百キロメートルというところでございます。このうち無断で線が張られておりますもの、これの本数と延長を申し上げますと、五十二年度末が一万六千三百本、延長にいたしまして約四百九十キロ、それから五十三年度末が二十一万一千六十二本ということで、延長にいたしまして約六千三百キロ、ざっとこういった数字でございます。
#228
○新井委員 郵政省にお伺いしますが、先ほど無届けでこの事業をやっているというそういう無届け件数、それから無届け施設数の数を聞きましたが、これは五十三年度末で、もう一度確認の意味でお答えになってください。
#229
○平野政府委員 無届け施設につきまして五十三年度末ということでございますが、百二十九施設となっております。
#230
○新井委員 それを、先ほど言っていただきました四団体、日本有線放送連盟、東京音楽放送協同組合、北海道有線音楽放送事業者協会、それから社団法人全国有線音楽放送協会、この四団体に分けた場合は、どういうグループになりますか。
#231
○平野政府委員 昭和五十三年度末現在で、先ほど申し上げましたように無届け施設が百二十九施設でございますが、この業界団体別内訳についてのお尋ねでございまして、全国有線音楽放送協会に属する事業者のものが十八施設、日本有線放送連盟に属する事業者のものが百十一施設でございます。なお、東京音楽放送協同組合及び北海道有線音楽放送事業者協会に属する事業者の無届け施設はございません。
#232
○新井委員 郵政省にお尋ねをしますが、以前より問題になっていることですが、業者間の対立があり、連盟系が数としては非常に不法占用なり無届け、無断添架が多いわけでありますが、いずれにしてもこれらの団体、業者に対しどのような対処の仕方をしているのか、実が上がっていないではないかという声がありますが、お伺いをいたします。
#233
○平野政府委員 先ほど来お話がございましたように、無届けで設備を設置しております有線放送事業者に対しましては、法令で定める所要の届け出を行うように強力に指導をいたしましたり、これに従わない特に悪質な業者に対しましては、関係法令に基づく告発を行うというようなことをいたしまして、事態の正常化に努めてまいっておるわけでございます。しかしながら、違法施設が後を絶たない状況でございまして、こうした状況に対処するために、郵政省、建設省、通産省、電電公社、電気事業連合会といった関係機関とその正常化について協議を重ねておるわけでございます。
 また、業界団体でございます社団法人全国有線音楽放送協会及び任意団体の日本有線放送連盟に対しましては、責任者から事情説明を求めるとともに、有線音楽放送の正常化についてそれぞれの会員に対する指導の強化を強く要請をしておるわけでございます。なお、違反業者のうち大手業者でございます大阪有線放送社あるいはゆうせん、あるいは日本音楽放送、あるいはまた日本有線放送の各社につきましては、特に責任者を郵政省に呼びまして違法の是正を強く求めているところでございまして、今後とも努力を重ね、実行の確保を図ってまいりたいというふうに考えております。
#234
○新井委員 郵政大臣にお伺いしておきますが、いま郵政省、電電公社、建設省、それぞれ有線音楽放送事業について、いわゆる違法行為の実態というものが示されたわけであります。これらの行為が年々縮小されてきたというのなら話はわかるわけでございますが、いまの需要にこたえてと申しますか、だんだんとそれが増大をしている実態であるわけでございます。先ほども言いましたように、すでに四十六年の会計検査院の指摘があって、そして今日までそれぞれの所管官庁があらゆる努力をして協議を重ねてきておるわけでございますが、なおかつ現在堂々と違法行為がまかり通っておりますし、なおかつそれが増大の傾向にある、こういうことについて大臣はどのように認識されるか、お伺いをしたいと思います。
#235
○大西国務大臣 法を無視する事業経営者が有利な立場に立って、そして正直な業者がばかをみる、こういう状態はいつまでも放置しておくわけにはまいらぬ問題だと考えております。いま御指摘のように、これまでもいろいろ関係機関で対策を検討していろいろやってきたようですが、必ずしもその成果を上げていない、逆にふえている傾向も見られるという状態でございますから、いま鋭意その検討をさらに急いでおるようでございますので、私といたしましても、これを督促をして、早く結論を出して、こういう状態が一日も早く解消されるようにしたい、このように考えます。
#236
○新井委員 大臣も早く解消したいということでございますが、具体的にまた聞いてまいります。
 法的に見て、無届けであるとか無断添架、不法占用、これに対する罰則規定というのが郵政省関係の場合はどのようになっておりますか。
#237
○寺島政府委員 まず有線電気通信法の関係でございますが、同法第三条第一項もしくは第二項で規定されました有線電気通信設備の届け出をしない者は、同法第二十六条第一号によりまして一万円以下の罰金に、または同法第十三条で規定されました改善命令に違反した者は、同法第二十五条第四号によりまして一年以下の懲役または一万円以下の罰金にそれぞれ処せられることになっております。
 また、有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律の関係で申し上げますと、同法第三条で規定されました業務の開始届け出をしない者は、同法第十四条第一号により三万円以下の罰金に処せられますし、同法第八条で規定された業務の停止命令または業務の運用の制限に違反した者は、前者については同法第十二条により六カ月以下の懲役または五万円以下の罰金に、後者については同法第十四条第四号により三万円以下の罰金にそれぞれ処せられることになっておるわけであります。
#238
○新井委員 有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律の第八条に、「郵政大臣は、有線ラジオ放送の業務を行う者が、この法律若しくはこの法律に基く命令又はこれらに基く処分に違反したときは、三箇月以内の期間を定めて、有線ラジオ放送の業務の停止を命じ、又はその業務の運用を制限することができる。」こういうぐあいになっておりますが、郵政省で、いまのこの第八条や先ほど説明のあった罰則規定、これらが適用された実例はどのようになっておりますか。
#239
○寺島政府委員 有線電気通信法及び有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律の違反に対します郵政省といたしましての告発でございますけれども、これは昭和四十七年九月に広島で一施設一件、昭和五十二年十二月に神奈川で一施設一件、それと東京都内で二施設一件、合計四施設三件につきまして告発を行ったところでございます。
 その結果でございますが、広島の事案につきましては、業者が自主撤去いたしましたために解決をいたしておりますが、神奈川の事案につきましては昭和五十三年十一月三十日付で、また東京の事案につきましては昭和五十五年三月十九日付でそれぞれ不起訴処分と相なっておるわけでございます。
#240
○新井委員 処罰適用の実例というのは、いまそういうぐあいにあったわけでございますが、この四施設というのは、まだたくさん事例があるわけでございます。そういう事例に対してもっと有効な手段というものを用いなければいけないと思うのでございますが、そういうことについてはいかがお考えでございますか。
#241
○寺島政府委員 ただいまお答え申し上げました四施設につきましての告発でございますけれども、先ほど電波監理局長がお答え申し上げました無届け施設の中には、電柱等への添架の承認あるいは道路占用の許可を得ていないものは受理をしておらないわけでございます。
    〔委員長退席、逢沢委員長代理着席〕
この告発をいたしましたものは、届けも全くされておらないという悪質なものにつきまして、いわば代表的に行ったわけでございまして、こういった告発の件数としては少のうございますが、郵政省といたしましては、これらの状況を見ながらその次の手段、方法を考えたいということでこういった法的な手段に訴えたわけでございます。
#242
○新井委員 現行法上は届け出制の枠の中で事業が開始されるということになっているわけでございますが、具体的にはどういう方法でこの無届けをなくすようにするのか、そういうことの検討は一体どのように行われているか、お伺いしたいと思います。
#243
○寺島政府委員 先ほど大臣からもお答え申し上げましたように、法を守る業者がかえって損害をこうむる、そして法を守らない業者が優位に立つということはあってはならないというふうに私どもも考えておるわけでございまして、こういう違法施設をなくすように関係諸機関でも努力をいただいておるわけでございますけれども、現行法上の制約等もございまして、違法状態の解消が進んでいないことはまことに残念なことだと考えておるわけであります。したがいまして、関係機関の御協力を得まして、目下法的措置を含めまして、何か抜本的な対策がとれないかということで検討を進めておるところでございます。
 ただ問題点の一つは、電柱への無断添架あるいは道路の無許可占用でありますことから、こういった道路あるいは電柱の管理者なり所有者なりに、いわゆる自力救済的な措置を認めるかどうかという点が一つの大きなポイントとなろうかと思いますので、これはいろいろその方面の関係機関とも十分に協議をしなければならない問題だと考えております。そういうことで、現在こういった法的検討をあわせまして鋭意検討を進めておるところでございますが、残念ながらいまだにそれの結論を得るには至っておらないところでございます。
#244
○新井委員 では電電公社にお伺いをいたしますが、有線音楽放送の添架されている電電公社所有の電柱の総数は、約三十六万四千本のうち無断添架というものに相当するものが二十一万一千本、約六割に相当する数があるということを聞いておりますが、具体的には今後どのような方法で無届けをなくしていくつもりなのか、何か案があったらお聞かせ願いたいと思います。
#245
○前田説明員 お答えいたします。
 現在でも鋭意この無断添架の発見に努力をいたしておりまして、発見いたしました場合には速やかにまずその張った業者の所在を確認いたしまして、責任者の出頭を求めて、強くその不当性を追及して外すようにということを求めるわけでございます。それと同時に催告書を発送いたしまして、直ちに撤去をするように要求をいたします。これに応じない場合には、現在の法制下でとり得る一番最大の処置といたしまして、まず撤去の仮処分を申請いたしまして、仮処分によって撤去をするといったような方法を講じております。また、無届けの業者を抱えております二つの団体につきましては、公社から強い警告の文書も発送いたしております。
 いかにしましても、今後郵政省、建設省あるいは電力会社等々と十分御協力を申し上げまして、なるべく早くこの不法な状態というものを改善していきたいというふうに考えております。
#246
○新井委員 いま最終的には仮処分の申請をするというようなことなのですが、その仮処分の申請はどの程度行われておりますか。
#247
○前田説明員 五十二年以降の三年間の数字を申し上げますと、二十四件でございます。
#248
○新井委員 郵政省、建設省、電々公社にお伺いをいたしますが、昨年二月二十五日の新聞報道によりますと、「連盟側は、ケーブルの架設を無断でしたが、これについては「法律に違反してはいない。法の運用が実態に即していないだけだ」と主張しており、これに対し協会系も「建設省や電電公社、電力会社が違法ケーブルに断固たる処置をとらない以上、こちらも電柱使用料の支払いは留保する」」こういうぐあいに対抗手段に出ているという報道がされておったわけでございます。これについて郵政省、電電公社、建設省はどのように考えるか、お答え願いたいと思います。
#249
○平野政府委員 ただいま御指摘の報道記事でございますが、郵政省といたしましては、事業者や業界団体の体質がまだまだ未成熱であるというふうに考えておりまして、まことに遺憾に存じております。このように法を無視して事業を営む者が優位に立つというようなことはあってはならないことだと考えております。これらの業界団体や違反業者の大手のものに対してはこれまでより強く違法の是正を求めてまいりたいと思っておりますが、関係機関ともより一層連携を密にいたしまして、法改正の問題を含めて、今後とも正常化について努力を重ねてまいりたいと存じております。
#250
○山本説明員 ただいま先生御指摘の日経の昨年二月の報道は事実でございますが、連盟系の大阪有線放送社は、そもそも有線音楽放送線は道路法第三十二条一項一号に言う電線に該当しないものだ、したがって、道路占用の手続は不要であり、道路占用料も支払う必要はない、こういう主張をしておるわけで、その後、不法占用を拡大し、許可を受けているものについても占用料を滞納しておるという状況が続いておるわけでございます。
 しかしながら、有線音楽放送線であっても道路法三十二条一項一号に掲げます電線に該当いたしますことは明らかでございますし、このことは昭和四十八年五月の札幌地裁の有線音楽放送線除去処分の効力停止申請事件の決定の中でも明らかになっておりまして、有線音楽放送線は道路法第三十二条一項一号の電線に該当する、したがって、その架設行為は同条の所要の許可を受けなければならない、こういう判示がすでに出ております。それから協会側の意見ですが、これにつきましても、みずからの不法行為による混乱をむしろ関係行政機関の責任に転嫁して、それで不法占用あるいは占用料の滞納ということを続けておる状況でございます。
 いずれにいたしましても、私どもは、道路法の規定に基づく監督処分あるいは道路法違反による告発等を通じまして、道路管理上可能な措置をとるよう、いままでも努力をしておるところでございまして、いずれの主張もためにするいわれなき議論であろうと考えております。私どもは、このような主張に対しましては、今後ともあくまでも厳正なる態度でこの不法占用状況の排除に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
#251
○前田説明員 いまのような違法な状況を是正いたしますためには、先生も御指摘のとおり、とにかく不法添架をなるべく早期に発見し、これに法的に厳しく対処していくということが第一番であろうかと思っております。ただいまお話のありました郵政省、建設省両省の御指導も得まして、厳重な態度でこれに対処してまいりたいと思っております。
#252
○新井委員 建設省や電電公社、電力会社等では、いろいろお伺いすると、むしろ被害者である、根本の郵政省にもっと強力な対策を考えてもらわないと困る、こういうような声を聞いたことがございます。これも大変むずかしい問題であることは承知いたしますが、届け出制で無届けがどんどんふえる一方で、しかも手も足も出ない。だからといってこのままほうっておくわけにはいかない。そうなれば果たして法律がこのままでいいのかどうかという点まで及んでくるわけでございますが、法改正なりあるいは別途立法するとかいうようなことは考えなくてもよろしいのでございましょうか。
#253
○寺島政府委員 御指摘のように、現在、有線音楽放送の施設の設置をめぐりまして違法な状態が多発しておりますことはまことに遺憾なことであると思うわけでございます。先ほど大臣からもお答えがございましたように、法を無視して事業を行うものが優位に立って、法を守るものが損害をこうむるというふうな点は放置できない点であるということにつきましては、十分に認識をしておるところでございます。こういう観点から、悪質な事例について告発をいたしたわけでございますけれども、いずれも不起訴処分となったことは先ほどお答え申し上げたとおりでございます。こういった事態を踏まえまして、法務省を初めとする関係機関の御意見もいただきながら、法的措置も含め、また現行の届け出制のあり方そのものをも含めまして何か有効な措置がないかということで、現在鋭意検討しておりますし、また今後も検討を進めてまいりたいと考えております。
#254
○新井委員 その法改正もやはり早くしないといけないと思うわけです。悪意を持って、届け出をしないで意識的に堂々とやっている業者がいるのが非常に問題でございまして、もちろん使用料などは一切払わない。また一方、まじめに届け出をして、法にのっとって事業をされている人がいるわけです。無法状態が長年続いて、結局正直者がばかをみるというような行政が、どんなむずかしい理由があったにしても、結果的には放置されているのと同じ状態に置かれていては、国民やまじめな業者から見て納得できるはずはないわけでございまして、電波を扱う郵政省の指導による断固たる措置というものをひとつとっていただきたい。これも具体的な抜本的な対策をやっていただかないと、先ほどから何回も議論したように、いろいろなことをやっておってもちっともらちが明かない問題であるわけです。
 電電公社の方としましても、今後の見通しとしては、いまのままでいけば無断添架に相当するものがだんだんふえるという見通しを持っておるようでございますが、そういうことについてはどのように想像されておりますか。
#255
○前田説明員 無断添架の本数は、先生御承知のように、業界の中の競争が非常に激化したようなところで、ある時期に急激にふえるというような非常に変動の多い形をいたしておりますので、今後それが年々どのように推移していくかということを推計いたしますことは不可能であろうと思います。いかにいたしましても、われわれといたしましては、とにかくこの数を早く減少させるべく努力してまいりたいと思っております。
#256
○新井委員 このままでいくと、建設省の方といたしましても、占用については三年ごとに更新をしなくてはならないようになっていることから、今後不法占用が約三分の一ずつふえていくというふうに見ておるようでございますが、不法占用の開始以来、不法占用による占用料の滞納と、許可をとりながら納めていない分はそれぞれどのぐらいの金額になるか、お聞かせ願いたいと思います。
#257
○山本説明員 現在私どもの方で把握しております有線音楽放送線にかかわります占用料の未納額は、私どもが直轄管理しております国道の指定区間につきましては、五十二年度分で約二百万円、五十三年度分で約一千五百万円、両年度で一千七百万円という額に上っております。
 不法占用をしておりますものの占用料相当額がどのぐらいになるかということにつきましては、正確に把握することはできませんが、推計では、ただいま申しました占用料の未納額とほぼ同程度ぐらいになるのではないか、かように考えております。
#258
○新井委員 会計検査院にお尋ねをいたします。
 会計検査院は、四十六年度決算検査の過程で判明した道路の占用料の未納分として約一億五千万円、また、この年の電柱使用料の未納が約二千万円、計一億七千万円の国損があると指摘をしました。マスコミの報道によりますと、四十七年当時の業界の年商は約五十億円程度であったが、昨年は百五十億円、そのうち、地域によって差があるから一概には言えませんが、五%から二〇%ぐらいが道路、電柱の使用料だと、ある音楽専門誌の記者がコメントで言っておりますが、仮に一〇%がこの使用料とすれば、年額十五億円が国庫や関係機関に入らない勘定になるとも述べているわけでございます。
 会計検査院は、昭和五十二年の国会答弁におきまして小沼会計検査院説明員が、「その後も検査院におきましても引き続き、同じような事態が再度起こらぬように、処理状況について十分関心を持って見守ってきている」と言っておりますが、現実はますますひどくなる一方であります。その後検査院ではどのような調査をしたのか、もし何らかの調査なり掌握なりをしていれば、その結果を明らかにしていただきたいと思います。
#259
○佐藤会計検査院説明員 先ほど御説明申し上げましたように、電柱所有者は、建設省の道路占用の許可なしには有線放送線の架設は承諾いたしません。したがいまして、先ほどからお話がございます無断で架設している放送線の件に関しましては、これはもちろん建設省にも無断でやっておるということでございます。こういうような不法ないしは不正な事態の解消につきましては、もちろん根本的な根絶を図らなければなりませんが、そのためにはかなりの人員、日時を要しますし、建設省だけでこの事態を把握するということはまことに困難な模様にあると聞いております。したがいまして、電柱所有者であるところとの共同作業によってこの事態を把握するというような状態でございます。
 ただいまお話がございましたように、このような無断占用の事態というのは、直接そうなるとは申し上げかねますが、ひいては国庫収入の喪失をしているという事態と判断されます。ただいま郵政省御当局、建設省御当局並びに実際の電柱所有者であります電電公社のそれぞれのお立場での御努力の方途を述べられておるわけでございますが、いずれにいたしましても、そのような事態に対応いたしまして敏感に反応しなければならないと私どもは考えておりますので、その処置にさらに着目していくというふうにして検査を進めてまいりたい、このように考えております。
#260
○新井委員 日本は法治国家でございますし、いかにどうあれ、法律をきちっと守っていただきたい。ただしその法律も、使いやすいといいますか、開かれたといいますか、国民の皆さんに利益が還元されるような形のものでなければいかぬ、こういうぐあいに私は思うわけでございます。やはりこの業界というのは、いまの需要関係から見ましてどんどん伸びていくだろう、そこで業界とすれば、そんなむずかしい手続をしてお金を払うよりも、少しでも過当競争に勝ち抜かなければいけないといういろいろな状況もあるようでございまして、こういうことにもなっておるかと思います。
 しかし、こういう法律をくぐってやるということが黙って何年も見逃されているなんていうことは、やはり国民の目から見ておかしなことでございますので、占用料をもっと安くしてあげるとかあるいはそれなりのことを考えるということも必要かとは思いますけれども、やはり法律をきちっと守るように、いままで建設省も郵政省も電電公社もみんながんばってこられたわけでございますが、実のある実行をしていただきたいということを要望いたしておくわけでございます。会計検査院の方も実態を調査していただいて、法律的な不備があればやはり立法措置というものも当然必要かと思います。そういうことで、その一角というものは守っていただきたいと思うわけでございます。
 最後に、今回郵政省設置法の一部改正の法案がかかったわけでございますが、郵政省とすれば、電気通信監理官室が廃止されて電気通信政策局ということになって、言ってみれば、今後のやり方によってはもうどのぐらい大きく発展するかわからないという通信行政の基礎がいまできつつあろうかと思うわけでございます。国民の皆さんも大いに期待をしておるところでございます。これは、先ほどから私が言っておりますように、監督権限の強化だけではやはり何もできるわけではありません。したがいまして、技術革新とともに、その機能も十二分に発揮されて、国民の皆さんに納得され、開放された政策局でありますことを心からお願いをしたいわけでございますが、その決意のほどを郵政大臣から一音お伺いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#261
○大西国務大臣 先ほども申し上げましたように、今回この政策局をつくることをお願いをいたしております根本精神はそこにあるわけでございまして、これが成立を見ましたら、先生の御意見を十分参考にしながら、これからの運営に努めてまいりたいと存じます。
#262
○新井委員 終わります。
#263
○逢沢委員長代理 次に、中路雅弘君。
#264
○中路委員 最初に、この郵政省設置法について一、二問お聞きをしたいと思います。
 今度の電気通信政策局の設置目的ですが、電気通信行政が科学技術の進歩に対応するため必要だと言っておられるわけですが、この局の所掌事務に新たに加わったものを見ますと、「政策の企画、立案及び推進」という一項目が加わっているわけです。特に行財政の合理化を基本方針としているいまの内閣のもとで、現行電監室を局にするわけですが、その理由について最初にお聞きしたいと思います。
#265
○大西国務大臣 電気通信監理官の制度は、昭和二十七年に電気通信省が廃止をされまして、郵政省へ統合されたわけでございますが、当時は、日本電電公社あるいは国際電信電話株式会社の監督業務以外には大した行政事務もなかったわけでございます。しかし、その後の技術の進歩、社会の発展、こういう中にありまして、先ほど来申し上げておりますように、電気通信の分野における発展と将来の情報化社会というものの展望を見ますときに、この際、電気通信政策といったものについて、これを時代に即応して、そして行政の面におきましてその需要を満たしていくということはきわめて重大な問題であり、喫緊の要事だと考えたわけでございます。したがいまして、この電気通信監理官制度を廃止いたしまして、電気通信政策局を設置したい、こういうわけでございます。
 いまおっしゃいますように、行財政の合理化ということが一面において大変重要な時期でございますので、この新局を設置するにつきましては、旧来からございます一つの局、つまり経理局を廃止をするといったことを、いわゆるスクラップ・アンド・ビルドの原則といいますか、その原則にのっとって新局を設けたい、こういうことでございます。
#266
○中路委員 提案理由の中で、「電気通信行政の責任と権限を内外に対して明らかにし、」ということがうたわれているわけですが、この権限を内外に明らかにするというのは、局にしなければ内外に権限を明らかにできないのかどうか。この点もう少し具体的に、この提案理由との関連で、局にしなければならないという問題について、もう一言お聞きをしたいと思います。
#267
○小山政府委員 電気通信行政分野におきます山積する課題というのは、ただいま大臣から申し上げたとおりでございますが、いわゆる法律上の特別の職でございます電気通信監理官が所掌するという組織形態は、行政一般の事務を行う上においてはきわめて特別な形での組織形態だと言えるのではないかと思います。したがいまして、わが国の行政組織法上でも基本的な組織単位とされております局を組織すること、こういうことによって行政に対する姿勢をその形態とともに整えることが、いわゆる行政運営の責任と権限の所在を明確にして、行政の執行体制を確立するということに当たるのではないかと存じております。
#268
○中路委員 今度のKDDの事件に関連して、元電気通信監理官室に関係をした二人が収賄容疑で逮捕されているわけですが、いわば現在のKDD腐敗事件の中心の一つが、今度の法案でいま問題になっています、主要な改正点になっている電気通信監理官室が中心になっているわけですね。
 この問題について二、三またお聞きしたいのですが、KDDの事業計画や利益金処分、料金の許可権などはこの電気通信監理官室を窓口にして郵政大臣が行っているわけですが、これまでの郵政大臣の許認可を受けた、KDDの申請を受けて審査された件数について、最近の七六年度から七九年度、三年ぐらいにどのくらいの許認可の件数があったのか、大体年平均幾らくらいか、お答え願いたいと思います。
#269
○寺島政府委員 法律に基づきます国際電電に対します許認可といたしましては、国際電信電話株式会社法に基づきます事業計画、利益金処分等の認可、あるいは公衆電気通信法に基づきます料金その他の業務の提供条件、国際通信回線の設定等に関する認可などがございます。その件数について申し上げますと、七六年度が八十八件、七七年度が百二件、七八年度が九十二件、七九年度が五十九件でございまして、これを平均いたしますと大体八十五件ぐらいに相なります。
#270
○中路委員 年平均百件近い許認可の件数を扱っておられるところですし、職務権限という点では特に電気通信監理官室は大きな責任、役割りがあるところだと思います。KDD事件が、密輸発覚以来五カ月たって郵政省まで波及し、KDDと郵政省との癒着の問題が収賄という形で二人の元関係者の逮捕というところまでいま発展してきたわけですけれども、先日神山事務次官、江上郵務局長が退任された。発表では、これは省内の人心の一新を図るということが理由にされていますが、通常は定期異動というのは七月、政治日程で繰り上がっても六月末ごろだったと思いますけれども、郵便法の改正など重要な案件を抱えておる中でこうした退任というのは異例なことだと思いますが、これはどういう理由でこうした時期に退任をされたのか、省内の人心の一新ということが新聞報道では出されていますけれども、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#271
○大西国務大臣 先般四月八日付で人事異動を行ったわけでございますが、これはいま先生御指摘のように、省内の人心を一新したいということで行ったわけでございます。
 KDD事件に関連をする不祥事件が発生いたしましてから、省内に沈滞の空気と申しますかそういうものが生じておったわけでございまして、一面において、逮捕に関連をいたしまして、公務員としてえりを正して綱紀の粛正を強く求める意味の訓辞を私したわけでありますけれども、そのことによって一面萎縮をするというふうな空気も出てまいったように私ははだで感じたわけでございます。
 そこで、異例ではございますけれども、こういった空気を一日も早く一掃をして、そして本来の業務にいそしんでもらうということも、また郵政行政にとっては国民に対する当然の義務でもございますから、それを早くするためにはどうかということで、予算が成立を見ましたその時期同時にそれは郵政省が抱えております、国会にお願いをしておりますいろいろの法案について御審議が進められる時期に当たるわけでございますから、その間のこの時期が一番適切な時期だ、こう考えまして、神山前事務次官に後進に道を譲るよう勇退を求めたものでございます。また、江上前郵務局長につきましては、同期のだれかが事務次官になることになりますれば他の者は勇退するという官界の不文律がありますので、これを尊重いたしますとともに、人心の刷新を図るために同人の退職を私から求めたものでございます。
#272
○中路委員 ある新聞の報道によりますと、さきの二名の逮捕の後まだ灰色官僚と言われるのが十数人いるという、捜査当局筋の話というようなことで報道されているのもあります。私は、今回の不正、腐敗事件の問題について、郵政省みずから積極的に解明する努力がぜひ必要ではないかと思います。
 昨年十一月、省内に官房長を委員長とした綱紀点検委員会というんですか、設けられたということは聞いておりますが、この調査の、現時点での結果について、たとえばKDDから料亭などでもてなしを受けたとかあるいは贈り物をいただいたとか、海外出張のせんべつをもらったとか、こうしたKDDとの関係でどのぐらいの人が調査の中でおられるのか、係長以上ぐらいでいいと思うのですが、それを含めて、調査結果についてひとつ御報告をしていただきたいと思います。
#273
○小山政府委員 先生御指摘のとおり、昨年十一月に綱紀点検委員会を設けまして、KDDに幾分でも職務上関係のあった者を対象にいたしまして調査をいたしました。調査対象は管理者であります者約百十名でありまして、一昨年の七月以降についてそれぞれの者に対しまして、まず自己申告をするということと、さらに面接による調査をいたした次第でございます。
 その結果、当省職員がKDD関係者と会食いたしましたのは十六回、延べ六十一名に上っていること、また贈答といたしましては中元、歳暮の時期に二十二名から二十三名、延べ六十八名の者が中元、歳暮のたぐいを受け取っております。そのほか、七名の者が海外出張のみやげを贈られているという調査結果が出ております。
 なお、先生御指摘のせんべつ等につきましての申告はございませんでした。
#274
○中路委員 新聞等の報道ですと、その他数万から数十万の商品券を贈られているとか、あるいは海外での接待、こうしたさまざまな問題が次々と報道されているわけですけれども、これは警察庁の方にお聞きしたいのですが、二人の逮捕の後、こうした問題について関心を持たれているのか、新しく捜査に着手をされているところがあるのか、ちょっとお聞きしたいと思うのです。
#275
○漆間説明員 この問題に限りませず、警察はいわゆるKDD疑惑にかかわる容疑内容を幅広く解明に努めているわけでございますけれども、この郵政関係の職員の絡みます事件といたしましては、さきに起訴になりました二名の者以外につきましては、現在のところ、特定の容疑があるというようなことについて警視庁から報告を受けておりません。
#276
○中路委員 おやめになった江上前郵務局長が電気通信監理官を務められたのは、いつからいつまでですか。
#277
○小山政府委員 江上前郵務局長が電気通信監理官に在任した期間でございますが、昭和五十二年七月十九日から同五十三年六月三十日まででございます。
#278
○中路委員 いまお話しの約一年間ですが、この一年間の期間が一つはいま非常にいろいろ問題になっている期間だと思うのですね。円高差益に絡む電信電話料金の値下げ問題あるいは会社幹部をめぐる問題こうした時期に当たって、また、KDDとの関係では職務権限の上で最も大事な窓口のところですが、これも、いままでのは社会的な儀礼の範囲のものだったという報告をされているのが報道されていますが、報道されたものを全部拾ってみますと、たとえば五十三年五月十五日から六月二日までのスイス・ジュネーブでの国際電気通信連合理事会へ公務出張の際のKDDの接待、あるいはジュネーブ滞在中のレストランでのもてなし、市内観光のめんどうも見てもらっていますし、帰途パリに立ち寄った際のKDDのもてなし、あるいは出張に先立ってのせんべつ、それから監理官就任の祝いなどの背広の贈答、あるいは赤坂、銀座のクラブでのもてなし、こういったことが出ているわけです。報道されたものだけ合計しましても、百数十万に上るのじゃないかと思うのです。
 一つ一つの接待、もてなしということは社会儀礼的なものだということになるかもしれませんけれども、わずか一年の間に、その担当の職務権限を持つ監理官が百万を超えるいろいろもてなしを受けている。もちろん、金額にかかわらず職務の対価として受け取った場合には、当然これは贈収賄にかかる問題になるわけですけれども、しかし、金額としても相当大きな額であるわけですね。これがわずか一年の間に起きているわけですから、やはり社会儀礼上の範囲を超えた重要な問題があるのではないか。こういった点については、郵政省内部の点検としても、もう少し厳しく点検もし、解明もしていかなくては、国民の疑惑も晴れないのではないか。KDDと郵政省の癒着ということが言われていますけれども、この問題についてやはり明確な決着をつけなければいけないというふうに私は考えているわけです。
 先ほど捜査当局はまだそれ以上のあれはやってないというお話ですが、江上氏についての事情聴取はまだされていないわけですか。
#279
○漆間説明員 これまでのところ、行っておりません。
#280
○中路委員 人心一新を図るためということで神山次官と一緒におやめになったのですけれども、重要なこういう職務におられた方の問題として、みずから姿勢を正していくという立場から見れば、せっかく綱紀点検委員会というものをつくられているわけですから、私はもう少し厳正な点検が必要ではないかというふうに感じているわけですが、大臣、この問題についてのお考えはいかがですか。
#281
○小山政府委員 まず私からお答え申し上げますが、実は先ほど調査結果を申し上げましたが、点検委員会の調査の対象期間が五十三年七月以降でございまして、これにつきましては調査の対象にしてなかったわけでございます。
 なお、そのほか、いろいろ私どもが聞いているところによりますれば、江上前局長は、絶対に疑惑のあるような行動はしてない、疑いを受けるようなことはしてないという御答弁が、すでに国会という場において行われているということも非常に貴重な資料ではないかと存じます。
 それからなお、私どもの綱紀点検委員会は、この事実究明ということは確かにおっしゃるとおり非常に大事なことでございますが、それと同時に、この事件が起きまして、十一月私どもとして点検委員会をつくりましたことの一番の問題は、過去において、大方どういうようにKDDとの関係において職員が交わっていたかということと同時に、これから先、私どもの綱紀というのは、公務員として行政の中立性を守るためにどのような日常の行動をすべきかをここにもう一度改めて検討し直す、その資料として大いにこれが使われなければならないという、これから先の点もございました点をひとつ御理解いただきたいと存じます。
#282
○中路委員 江上前郵務局長の問題もそうですし、あるいはいまの点検の調査結果の中でも、たとえば接待で六十一名、贈答で延べ六十八名、海外出張のみやげ七名、合計しますと延べ百三十六名に上っているわけですね。KDDに職務権限を持つ郵政の関係の公務員の皆さんのこうした問題について、調査結果においても出ているわけですが、姿勢を正していくという意味で、この調査結果について今後どのように対処していかれるのか、この点についてもう一度大臣にひとつお聞きしておきたいと思います。
#283
○大西国務大臣 郵政省としましては、先ほど官房長からお答え申し上げましたように、内部における綱紀の点検を行いますと同時に、先ほど申し上げましたように、当時の社会的通念によれば、社会的儀礼だとされる季節によるものがあったり、それから会食等のこともあったようでございますが、しかし、従来のそういった社会通念上許されておると考えられるものであっても、今後はそんなことはすべきでない、こういうことで、昨年の十一月の十六日に、部内に対しましては、そういうことも一切慎むように、さらに関係の向きに対しましても、従来そういうふうに儀礼的にやっておったことについても今後は慎んでもらいたい、こういう通達を出しまして、そして自後そういうことはなしに今日に至っておるわけでございます。
#284
○中路委員 KDDに関する問題は、後でまた同僚の辻議員から質疑があると思いますので一応これで打ち切りまして、別の問題に少し入りたいのです。
 これも一言お聞きしておきたいのですが、電話料の値下げの問題ですけれども、先日、二月ですか、電電公社の北原副総裁の記者会見で、四月から十二月までで二兆八千三百六億円の収入を記録している、当初の予定より七百四十四億円多くなっているということもありまして、この傾向は三月まで続くだろうと言われているわけですが、そうしますと、ざっと一千億ほど当初より利益がさらにふえるということになるわけですが、最終的に電電公社の収入、利益ですね、どのくらいになるのかおわかりになりますか。
#285
○寺島政府委員 電電公社の五十四年度におきまする収入と支出の差額でございますけれども、これは先生御案内のとおり、予算上二千九百六十四億予定をされておるわけでございまして、これは全額他の資金と合わせまして設備投資などの財源に回るわけでございますが、この収支差額が最終的に幾らになるかということにつきましては、まだ現時点では確定をしておらない状況でございます。
 ただ、先生御指摘のように、支出の面を離れまして、事業収入という点だけからとらえてみますならば、現在のところ予算で予定しております数字に対しまして二・数%の増収が上がっておりますので、若干大まかな数字でございますけれども、予定収入に対しまして約一千億ぐらい増収になるであろう、まだ確定をいたしておりませんが、大体そういう見当でございます。
#286
○中路委員 当初より一千億ぐらい増収になるとしますと、三年連続して四千億台になるわけです。これとも関連して、たしか国会でも答弁されていますが、総裁が夜間の長距離料金の値下げについてお話をされています。この長距離料金の値下げの具体案について、すでに具体化されているのか、また、いつごろからこれは実施されるのか、一口お聞きしておきたいと思います。
#287
○寺島政府委員 今日、電話というのはいわゆる生活必需品というものになっておると私どもも考えておるわけでございますけれども、この料金につきましては、かねてからいわゆる遠距離料金が高いのではないかという御指摘があるところでございます。諸外国の例と比較をいたしましても、近距離においては日本の方が安いわけでございます。中距離におきましては大体同様で、遠距離におきましては日本の方が高い。この遠近格差と申しますか、一番近いところと一番遠いところを比較いたしますと、現在一対七十二という倍数になっております。この一対七十二という格差というのは非常に大きいものでございますので、これは年々と申しますか、過去にはそれが二百倍を超えたようなときもあったわけでございますけれども、いろんな機会にこれが格差の縮小に努めてきたわけでございますけれども、現在まだ一対七十二という格差があることにつきましては、これを何らかの方法で是正しなければならないということで、一つの大きな政策課題として私どもも考えておるわけでございます。
 そのための当面の措置といたしまして、現在御案内のように夜の八時から翌朝七時まで四割の割引を行っておるわけでございますけれども、この割引の時間帯を前後に延長する、あるいはさらに、距離の遠いところにつきまして、さらにもう少し割引率の高い時間帯を深夜帯に設けるといったふうなことにつきまして、その具体案につきまして公社に検討をさせておるところでございまして、公社におきましても現在鋭意検討中でございます。この夜間の割引ということは、法律によりまして郵政大臣の認可事項となっております。したがいまして、その認可申請が出てまいりまして、それを受けて決定をするわけでございますので、まだその具体的内容につきまして申し上げる段階に至っておらないわけでございます。
 ただ、その時期でございますけれども、これを実施いたしますにつきましては、必要な関連の機械設備の工事が必要でございまして、これが、現在の公社からの報告によりますれば、大体ことしいっぱいぐらいかかる、早くて十二月ぎりぎりぐらいではないかという報告を受けておりますが、これが実施ということは国民各層からの御要望の強い点でございますので、この実施時期を少しでも早めることができるならばと、その促進に努めるよう督励をしてまいりたいと考えておるところであります。
#288
○中路委員 これから後二、三要望的な質問になりますけれども、一つは、御存じのように来年、一九八一年は国連決議に基づいた国際障害者年であるわけですし、ことしはその前年ですから、いずれにしても国内のいろいろ行動計画を決めていかなくてはならない。障害者に対する施策を一層充実することが求められていると思います。政府の方でも、総理府の中に推進本部を設けられて、いま具体化に取り組んでおられると思いますが、たとえば郵政省としてこの障害者年に向けての何か具体的ないま考えられている施策、障害者の日常生活への自主的な参加ということを一層容易にするというのがこの決議の一つの柱でありますけれども、最初に、もし現在具体的に検討されている問題がありましたら、お話しいただきたいと思います。
#289
○小山政府委員 これからやることについて考えているかということの御質問でございますが、現在郵政省におきましてやっておりますところの内容についてまず申し上げたいと存じます。
 心身に障害のある方々の福祉増進のため、盲人用の点字郵便物等の無料扱い、それから、心身障害者団体の発行する定期刊行物の郵送料の優遇措置を講じているところでございます。また、NHKの受信料の減免、手話放送の実施を初め、電話設備料の分割払い電信電話債券の引き受け免除、身体障害者用の電話機器の開発等、心身障害者の福祉施策の推進、こういったものを指導しているところでございます。
 今後におきましても、心身障害者の福祉増進には十分配意していく所存でございます。
#290
○中路委員 きょうは、いまおっしゃった中の電話機器の開発と関連した問題で御質問したいのですが、五十四年度版の厚生白書で見ますと、障害者は年々ふえておりまして、恐らく各種の障害者は、障害児を含めまして、現在二百万を超えると推定されるわけですけれども、この中で、聾唖者、聴力の障害者というのは全国的にどれぐらいおられるのかおわかりになりますか。
#291
○板山説明員 五十三年度末におきます身体障害者手帳の交付台帳に登載されました聴覚言話障害者は、三十九万五千人という数字がございますが、この中には若干の死亡者とか地域的な重複というものがありますので、三十五万から三十九万の間、このように考えていいと思います。
#292
○中路委員 神奈川県でも、県で調べますと、聴力障害者は全県で、新しい数字で、五千百三十九名というのがあります。川崎市内だけとりましても六百七十四名。こういう人たちは電話が全くいま使えない不自由な人たちであるわけですけれども、川崎市で先年、耳や口の不自由な人のための福祉政策として、テレメールといいますか、電話を利用して紙で交信できる、いわゆる加入電話の回線に接続をして、聾唖者のためのいわば目の電話といいますか、大変小型なものですけれども、これを、市の福祉課と聴力障害者の、いまのところは会長と事務局長のところに、五十三年の暮れに設置をされまして、私も設置されたときにそのお宅へ行って、実際に手話通訳を介さないで、自分一人で、筆談で可能ですから、見てきたわけですが、そのときにも要請されまして、こうしたことが全国的にもっと普及できれば、大変聾唖者には助かるという話も聞きました。他の都市で設置されている状況をお聞きしましたら、横浜でもその後五台ばかり五十四年の八月に設置をされていますし、宇都宮市とか旭川とか、全国的に幾つかの都市でこれが広がってきています。
 ただ、どんなものがいいのか、いろいろまだ研究されているところで、お聞きしますと、電電公社では電話ファックス、ホームファクシミリというのを開発をいまされているそうですし、アメリカでタイプ方式のが出ているそうですけれども、どういう方式がいいかということはさらに研究もしていただきたいと思いますし、できるだけ費用も安いのがいいわけですけれども、一番の障害は、全くこれについて補助もいまないわけですね。
 そういう点で、先ほどお話をしました、来年は国際障害者年でもありますから、そういう聴力障害者に対する施策として、どういう方式がいいか、まだ研究しなければいけませんけれども、こういう問題について国の補助制度でもできれば、各自治体ももっとこれが進むんじゃないかというふうにも思うのです。
 そこで、最初に、郵政省がつかんでおられるこうした機器についての研究の現状だとか、そういった点についておわかりになっていれば、お話をしていただきたいと思います。
#293
○神保政府委員 お答えいたします。
 現在電電公社で、聴力のない方々のためと申しますか、耳の遠い方々のために開発いたしております機器、これはいろいろあるわけでございますけれども、一つございますのが、従来からございますのに、シルバーホンの「めいりょう」という機器がございます。これは、耳が不自由な方に、もう少し大きい音を出しまして電話をお聞きいただくということでございまして、要するに音量を上げるというものでございます。この数量でございますけれども、五十三年度末に約二万九千というものが出ておるわけでございます。
 それから、最近でございますが、ことしの一月から、同じくシルバーホンという名前でございますが、「ひびき」という名前のものが開発されておりまして、これは骨伝導というふうに言っておりますけれども、相手の声を頭部の骨に振動させて聞く骨伝導方式ということでございまして、音を大きくしただけでは聞き取りにくい方に大変便利であろうということで、これはことしの初めから売り出したものでございますので、数がどのくらい出るかということについては、まだつかんでおりません。
 それから、先生先ほど、簡便なファックスというものができるのではないかというお話でございますが、現在ございますファックスというのは、大変大型でそれから値段も高いということで、大口の利用者、事業者用等に利用されているわけでございますけれども、現在、小型でより使いやすい電話ファックスというものを電電公社でも開発しておりまして、ホームファックスとかミニファックスとかいうような名前で呼ばれておりますけれども、これが近いうちに開発をされまして、いずれサービスの提供ということがされるのではないかというふうに考えております。
 以上でございます。
#294
○中路委員 いま電電でもミニファックスの開発が進んでいるというお話ですし、私が御紹介しました川崎でつけたのはNECの開発したものです。小型で、工事費を含めて六十万ぐらいだと思いますけれども。
 これはこれからの問題ですが、大臣にひとつお願いしたいのです。厚生省ともいろいろ御相談も必要ですけれども、こうした福祉施策について、機器も開発されてきていることですから、障害者年とも関連して、何らかの国の補助をも含めたもう少し充実した施策、対策が前進すれば、関係者は多いわけですから、大変喜ばれるのではないかと思うのですが、検討していただけますか。ひとつ厚生省とも一度協議をしていただきたいと思うのですが、いかがですか。
#295
○大西国務大臣 ここに厚生省からも来ておられるようでございますが、これは大変便利なもののようでございますから、これを国の福祉事業として推進してはどうかという御提案のようでございます。これにつきましては、御承知のように現下大変厳しい財政事情のもとでございますけれども、そういう御意見があったということを担当省に私の方からもお伝えしておきたいと思います。
#296
○中路委員 厚生省、せっかく来ておられますのでちょっと。どうですか、厚生省とも相談するというお話ですから、積極的に推進していただくということで。
#297
○板山説明員 ただいま大臣からも答弁がありましたように、両省で十分に御相談を申し上げた上で、身体障害者福祉のために前向きの努力を私どもはお願いを申し上げたい、このように思っております。
#298
○中路委員 郵政大臣という意味でなくて、政府の代表ということで大臣にこのことを要望しておきたいと思いますので、関係のところとも十分検討していただきたいと思います。政府の方の障害者年の具体的な施策というのはこれからのようですから、それを中心にして各関係の省庁で検討されていることですから、その中に反映できるように努力をしていただきたいということをあわせて要望しておきたいと思います。
 時間もそうありませんのであと一、二問聞きますが、これは先ほど岩垂議員から御質問のあった問題ですから飛ばしてもいいのですが、一間だけお聞きしておきますと、先ほどお話があった郵便局の話ですけれども、昨年の春以来、地元で署名運動が起きたり郵政省にもお話しした問題です。
 先ほどのお答えですと、十二月ですか、何か年末に開局というお話なのですが、四月十日から公団が局舎の工事に着工しているわけですから、もう少し早く完成するのじゃないか、完成と開局について、公団の建物ができれば郵政省が借りられると思うのですが、この局舎は大体いつでき上がる予定なのですか、おわかりになりますか。
#299
○守住政府委員 御指摘のように着工は四月十一日と聞いております。そして建物の方の完成は十月三十一日、住宅公団側で執行なさるわけでございますが、一応の目途はそのように聞いておりまして、事務の開始というのは、職員等の訓練あるいは局長等問題がございますけれども、一応いままでのところでは、十二月の初めには十分開局できるようにというつもりでこれを進めたい、このように考えております。
#300
○中路委員 遅くても十二月の初めには開局というお話ですから、これはぜひお約束どおり実現をしていただきたいと思います。
 あと時間が十分余りですから簡潔にお聞きしておきたいのですが、三月二十八日に地方ブロック機関の整理再編成についての閣議決定が行われましたけれども、郵政省については「為替貯金業務の総合機械化に伴う事務処理の変化に対応して、昭和五十九年度末までに、計画的に地方貯金局二十八局を九局に再編成し、残余の十九局を貯金事務センター(仮称)に縮小改組する。」とされているわけですが、この二十八局についての具体的な整理再編成についてはまだ明らかにされていません。利用者に対するサービスへの影響もありますし、職員の雇用問題、労働条件等に対する影響も非常に大きいわけですし、一方的押しつけになるとまた問題ですから、できるだけ早急にその内容を具体的に明らかにして、関係者とも合意が得られるようにしていただきたいと思うのです。
 それに関連して具体的に二、三お聞きしておきたいと思うのですが、総合機械化というのは主としてオンライン化の問題だと思いますけれども、オンライン化を整理再編の方針によって進める場合に、二十八局の地方貯金局をどのように再編成されようとしているのか、具体的に教えていただきたいと思います。
#301
○河野政府委員 お答えいたします。
 私どもが進めております為替貯金業務の総合機械化、オンライン化でございますが、この計画は、為替貯金業務のうち、現在二十八の地方貯金局で行っている業務の中で利子計算、原簿記録等の事務を九カ所の地方貯金局に集中いたしますとともに、そのサブセンターといたしまして十九カ所の貯金事務センター、これは仮称でございますが、貯金事務センターを設置することによりまして、事務処理を行うことを予定しているものでございます。こうした為替貯金業務の総合機械化に伴う業務処理の変化に対応いたしまして、かつ昭和五十五年度以降の行政改革計画の趣旨にのっとりまして、計画的にこの地方貯金局二十八局を九局に再編成し、このほか十九局につきましては、貯金事務センターということに縮小改組していきたいというように考えているところでございます。
#302
○中路委員 この問題はいずれまた出てくるときに具体的にきょうはお考えだけお聞きしておきたいのですが、九つの地方貯金局ということになりますと、郵政省設置法上地方貯金局として残るわけですが、残る十九局、仮称事務センターですが、縮小改組された場合に、郵政省設置法上の地方貯金局として扱われるのか、あるいはそれの出張所として扱われるのか、どういう扱いになるわけですか。
#303
○河野政府委員 九局は当然地方貯金局として残るわけでございます。これ以外のただいま私御説明申し上げました貯金事務センターにつきましては、郵政省設置法第十二条に定めます地方貯金局の出張所といたしまして、これはやはり設置法の第十三条第八項によりまして郵政大臣が設置するということになるものでございまして、先生のお示しのとおり出張所でございます。
#304
○中路委員 もう一、二お聞きしておきますが、事務センターが設置される地方貯金局の処理業務はどういうように変化するのか、たとえば不要となる業務あるいは九局で定員がどのぐらい減員になるのか、残る業務はどれぐらいになるのか、五十九年度末で。また、貯金事務センターの処理業務はどのように変化するのか、同じく不要となる業務やあるいは定員減員、それらについて具体的にお尋ねしたいと思うのです。
    〔逢沢委員長代理退席、委員長着席〕
#305
○河野政府委員 オンライン化に伴います業務内容の変化でございますが、為替貯金業務のうちで、現在二十八の地方貯金局で行っております業務のうち、利子計算、原簿記録等の事務は、再編成後の九局の地方貯金局で電子計算機により集中処理したいということでございます。その他の業務、これは利用者に対する各種通知書等の発行、送付、この通知書と申しますのは振替口座の受け払い状況の通知とか、あるいは満期通知などでございます。さらにまた利用者からの各種請求の処理、この利用者から請求として出されます改印届とかあるいは転居届等の処理でございますこれらの事務、さらに郵便局の端末機から直接計算センターに入力することになじまないデータの入力事務、これはたとえば給与預入とかあるいは財形預入などがございますが、これらの事務は貯金事務センターで行うことといたしたいというように考えているところでございます。
 また、いま先生から定員関係につきましてお話がございましたが、この要員関係の変化につきましては、総合機械化が昭和五十九年度ごろの完成を目途としたものでありますこと、さらにオンライン化によります給与預入とかあるいは自動振替などの新しいサービスの利用動向等が、現時点におきましては明確にこれを把握できかねる現状でございますので、予測に基づく数字でございますけれども、定員といたしましては地方貯金局の現在の要員、約一万五千人でございますが、これのほぼ二〇%程度、各局によりましてそれぞれ業務内容も異なりますので全部が全部二〇%ということではございませんけれども、ほぼ二〇%程度の節減が可能になるんではなかろうかというように私どもいま現在見ているところでございます。
#306
○中路委員 オンライン化等によって、いまお話しのように地方貯金局、現在の二十八局の定員約一万五千人が二〇%程度の減員となるというお話ですが、これは関係者の雇用や労働条件にとって重要な問題ですから、当該の労働組合やその関係者との合意が必要なわけですが、こうした問題についてまだ協議等は行われていないと思いますが、今後どのように進めていかれるおつもりなんですか。
#307
○河野政府委員 為替貯金業務の総合機械化でございますが、先ほど申し上げましたとおり、長期にわたります計画の実施でございます。従来から、この要員計画につきましても、必要に応じましてその都度関係労働組合と意思疎通を行ってまいっておりまして、その理解を求めながら取り運んできたところでございます。今後とも、私ども極力関係労働組合の理解を得まして、その円滑な実施が図られるように努めてまいりたいと思うわけでございます。
#308
○中路委員 時間なので終わりますけれども、この問題は当該のそこで働いておる皆さんの労働条件というだけじゃなくて、雇用問題というだけでなくて、利用者に対する影響も大きいわけですし、十分私たちも検討していかなければいけない問題だと思います。
 いずれにしても、国民的な合意、そういうものなしに一方的に押しつけるということになると重要な問題になりますから、そういう立場で、改めてこの問題についてはまた御質疑をしたいと思いますが、一応お約束の時間になりましたので、きょうの質疑はこれで終わらしていただきます。
#309
○木野委員長 次回は来る十七日木曜日午前十時理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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