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1979/03/28 第91回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第091回国会 本会議 第14号
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1979/03/28 第91回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第091回国会 本会議 第14号

#1
第091回国会 本会議 第14号
昭和五十五年三月二十八日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十一号
  昭和五十五年三月二十八日
    正午開議
 第一 犯罪被害者等給付金支給法案(内閣提
    出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 犯罪被害者等給付金支給法案(内閣
  提出)
 石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関
  する法律案(内閣提出)及び電源開発促進税
  法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣
  旨説明及び質疑
    午後零時十四分開議
#2
○議長(灘尾弘吉君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 犯罪被害者等給付金支給法案(内閣提出)
#3
○議長(灘尾弘吉君) 日程第一、犯罪被害者等給付金支給法案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。地方行政委員長塩谷一夫君。
    ―――――――――――――
 犯罪被害者等給付金支給法案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔塩谷一夫君登壇〕
#4
○塩谷一夫君 ただいま議題となりました犯罪被害者等給付金支給法案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、いわゆる通り魔殺人や極左暴力集団による無差別爆破事件等の犯罪が発生した場合に、その被害者等は実質的にほとんど救済されず、泣き寝入りの状態に放置されることとなる現状にかんがみ、人の生命または身体を害する犯罪行為により不慮の死を遂げた者の遺族または重障害を受けた者に対し、国が犯罪被害者等給付金を支給しようとするもので、その概要は次のとおりであります。
 第一に、犯罪被害者等給付金は、人の生命または身体を害する罪に当たる故意の行為による死亡または重障害を受けた者があるときに、その被害者または遺族に対して支給することとしております。
 第二に、給付金は、一時金とし、その種類は、遺族給付金及び障害給付金としております。
 第三に、犯罪被害の発生につき被害者にも責めに帰すべき行為があった場合等は、給付金の全部または一部を支給しないこととしております。
 第四に、給付金の額は、政令で定めるところにより算定する給付基礎額に、遺族給付金にあっては遺族の生計維持の状況を勘案し、障害給付金にあっては障害の程度を基準として定める倍数を乗じて得た額としております。
 第五に、給付金の支給を受ける権利の裁定は、都道府県公安委員会が行うこととしております。
 最後に、この法律は昭和五十六年一月一日から施行することとしております。
 本案は、二月十九日当委員会に付託され、同日後藤田国務大臣から提案理由の説明を聴取し、三月二十六日には法務委員会との連合審査会を開くなど、慎重に審査を行いました。
 昨二十七日、質疑を終了いたしましたところ、日本共産党・革新共同から修正案が提出され、安藤巖君からその趣旨説明を聴取いたしました。
 次いで、討論の申し出もなく、直ちに採決を行いましたところ、修正案は賛成少数をもって否決され、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対しては、給付金の額の改善等についての附帯決議を付することといたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(灘尾弘吉君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(灘尾弘吉君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律案(内閣提出)及び電源開発促進税法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
#7
○議長(灘尾弘吉君) この際、内閣提出、石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律案及び電源開発促進税法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を順次求めます。通商産業大臣佐々木義武君。
    〔国務大臣佐々木義武君登壇〕
#8
○国務大臣(佐々木義武君) 石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 エネルギーは、申すまでもなく、国民生活の安定と国民経済の円滑な運営に欠くことのできない要素であります。特に、エネルギー供給の大宗を石油に依存し、かつ、石油のほぼ全量を海外からの輸入に依存せざるを得ないわが国にとりまして、エネルギーの安定的な供給を確保することは、国の将来を左右する最重要政策課題であります。
 しかし、最近の石油をめぐる国際情勢は、一段と不安定化の様相を強めており、中長期的にも、世界の石油需給はますます逼迫するものと見られますが、わが国のエネルギー事情もそれに応じて、今後、ますます厳しさを増すものと思われます。
 かかる情勢下において、主要先進国中、最も石油依存度が高く、きわめて脆弱なエネルギー供給構造を有するわが国といたしましては、省エネルギーの推進、石油の安定供給の確保に万全を期するとともに、石油代替エネルギーの開発及び導入を強力に推進し、石油依存度の低下を図ることが、エネルギーセキュリティーを確保し、あわせてわが国に課せられた国際的責務を果たす上で、喫緊の課題となっております。
 かかる状況にかんがみ、昭和五十五年度を石油代替エネルギー元年と位置づけ、石油代替エネルギーの開発及び導入を促進するための体制を確立することといたしました。
 この一環として、石油代替エネルギーの供給目標及び事業者に対する導入指針を策定し、あわせて石油代替エネルギーの開発のための推進母体として新エネルギー総合開発機構を設立するなど、石油代替エネルギーの開発及び導入を総合的に進めるために必要な措置を講ずることを内容といたしまして、この法律案を提出いたした次第でございます。
 次に、この法律案の概要について御説明いたします。
 第一は、石油代替エネルギーの供給目標の策定についてであります。
 通商産業大臣は、総合的なエネルギーの供給の確保の見地から、開発及び導入を行うべき石油代替エネルギーに関する供給目標を閣議決定を経て定め、公表するものといたしております。
 第二は、石油代替エネルギーの導入指針の策定についてであります。
 通商産業大臣は、工場または事業場における石油代替エネルギーの導入を促進するため、石油代替エネルギーの供給の状況、石油代替エネルギーに係る技術水準等の事情を勘案して導入すべき石油代替エネルギーの種類及び導入の方法に関し、事業者に対する指針を定めることといたしております。さらに、この導入指針に定める事項については、通商産業大臣及び当該工場に係る事業所管大臣は、必要に応じ、事業所に対し指導及び助言を行うこととしております。
 第三は、石油代替エネルギーの開発及び導入の促進を図るために必要な財政上の措置等についてであります。
 政府は、石油代替エネルギーの開発及び導入を促進するため、必要な財政上、金融上及び税制上の措置を講ずるとともに、広報活動等により国民の理解と協力を求めるよう努めることといたしております。さらに、試験研究を行う者に対して、国有の試験研究施設を時価よりも低い代価で使用させる等、石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に資する科学技術の振興を図るための措置を講ずることといたしております。
 第四は、新エネルギー総合開発機構についてであります。
 新エネルギー総合開発機構は、本法に基づき、石油代替エネルギーの開発を推進するための中核的機関として設立される特殊法人であります。
 この機構は、官民の能力を結集して、石油代替エネルギーに関する技術の開発、地熱資源及び海外炭資源の開発に対する助成、その他石油代替エネルギーの開発等の促進のために必要な業務を総合的に行うものであります。
 なお、この機構の設立に伴い、石炭鉱業合理化事業団は解散いたしますが、現在、同事業団が行っている石炭鉱業の合理化及び安定のための業務はすべて遺漏なきよう、機構が承継することとしており、本法案におきましてはそのための所要の規定を置くことといたしております。
 以上がこの法案の趣旨でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(灘尾弘吉君) 大蔵大臣竹下登君。
    〔国務大臣竹下登君登壇〕
#10
○国務大臣(竹下登君) 電源開発促進税法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 石油依存度がきわめて高いわが国においてエネルギーの安定供給を確保するためには、石油代替エネルギーの開発及び導入を図ることが緊急な課題であります。このため、各種の施策を総合的かつ計画的に講じていくことが必要でありますが、その円滑な推進を期するには、これに要する資金を長期にわたって安定的に確保していくことが不可欠であります。
 政府としては、その具体的方策の一環として、石油代替エネルギーの発電のための利用促進に要する費用については、これによる受益関係等を考慮して、電源開発促進税をもって充てることといたしました。
 このような観点から、ここにこの法律案を提出した次第でありますが、その内容は次の二点であります。
 その第一は、電源開発促進税を石油代替エネルギーの発電のための利用促進に要する費用にも充て得るように、その課税目的を拡充した点であります。
 第二は、その税率を、千キロワット時につき現行の八十五円から三百円に引き上げることとしたことであります。
 以上、電源開発促進税法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
     ――――◇―――――
 石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に
 関する法律案(内閣提出)及び電源開発促進税法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#11
○議長(灘尾弘吉君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。渋沢利久君。
    〔渋沢利久君登壇〕
#12
○渋沢利久君 私は、日本社会党を代表して、ただいま提案されました石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律案に対し、わが国の今後とるべきエネルギー政策の基本に触れながら若干の質疑を行うものであります。
 わが党はかねてより、中長期の観点に立ったわが国エネルギー政策の中で、いわゆる石炭の多面的利用の拡大とソフト自然エネルギーの開発が中心的な役割りを担わざるを得ない、長期的には、恐らくエネルギー供給の三分の二前後は、これらの分野での開発にゆだねられることもあり得るという前提で、長期ビジョンの検討を行うべしと主張してきたのであります。さらに、これらの分野は、現在の市場メカニズムのもとでの開発体制では不十分であり、総合的な開発体制を公的部門で設置して、それを核として民間部門の投資を誘導すべきことを主張し、新エネルギー開発公団の設立を提案してまいりました。
 今回提案されました石油代替エネルギーの開発及び導入促進法案は、部分的ではありましても、わが党の主張に沿った側面のあることを評価するにやぶさかではありません。しかし、他方、今日のエネルギー事情を勘案するならば、現在実行すべき政府の政策としては、幾つかの点で問題があり、かなりの点で不十分きわまるということを指摘せざるを得ないのであります。
 まず第一に、政府は、この法律により、石油代替エネルギーの供給について、その目標量などを決定すべきことを定めておるわけでありますが、わが国には、その前提となるエネルギー全体の需給の計画というものがありません。さらには、代替エネルギー開発に劣らず重要であり、今後のエネルギー政策における車の両輪となるべき省エネルギーについても、国の目標あるいは計画と言うべきものが制度的にはないのであります。ただ、通産大臣の付属機関としての総合エネルギー調査会が、これらについて通産大臣に意見を述べているにすぎないのであります。
 このように、わが国のエネルギー政策は、その基本となるべき需給の目標、見通しについてさえ制度的に不整合であり、ばらばらであるといっても言い過ぎでない現状にあります。これでは中長期の展望に立った国の総合的な施策などは望むべくもありません。
 政府は、このような政策の基本的枠組みについての現行制度の欠陥を率直に認めて、その見直しを行う用意ありや、まずこれは総理の所見を明らかにされたいのであります。(拍手)
 総理、資源の乏しいわが国のエネルギー政策で最も重要な課題は、長期展望、長期戦略を確立することであります。とれが中短期の施策の中で計画的に総合的に推進されることが求められているのでありまして、この最も重要な部分が、しかも一貫して欠けていたことへの反省が必要だと思います。
 いずれの国かは問わず、本来エネルギー政策は国内資源の開発利用を最優先すべきものであるにかかわらず、わが国はひとときの経済性を重んじて貴重な国内資源の開発を放棄してまいりました。長期展望なき戦後政治の無策が、今日、高価なツケを国民に押しつけているように思えるのであります。安易な海外依存を基調とするのではなしに、困難はあってもエネルギーにおける海外依存からの脱出、エネルギー自立への道を長期の基本姿勢として確立すべきであり、そのためには、ソフト自然エネルギーの開発が果たす重要な役割りと位置づけをより鮮明にすべきであると考えるのでありますが、総理の所見をただすところであります。(拍手)
 きのうの新聞報道にもありましたように、東北大学電気通信研究所が、光を電気にかえる太陽電池用シリコンの製造技術を開発いたしました。原子力発電などよりはるかに低コストで大量生産可能なこの太陽電池発電が、無尽蔵かつクリーンな太陽エネルギー時代への道を切り開くものとして世界の注視を集めようとしているのであります。これらのすぐれた研究開発に惜しみなき援助を行政の障壁を乗り越えて機動的に行い、これを政策化していくことが国の責任であり、この法の趣旨でなくてはならないと思います。通産大臣の所見をただすものであります。
 次に、石油代替エネルギー、特にソフト自然エネルギーの開発と利用のあり方について触れたいと思います。
 水力、地熱、太陽熱等、これらは石炭の利用拡大とともに、今後研究開発の強化と利用の拡大を精力的に進めるべき分野であります。さらには波力などの海洋エネルギー、風力などについても重要な課題であり、ごみ発電などの廃棄物利用につきましても多くの可能性が指摘されております。同時に、エネルギー消費の面からも今日までの実態を見直して、あらゆる用途を石油燃料や電力に依存しようとしてきたこれまでの方向を改め、用途に応じてエネルギー源を選択する。つまりエネルギー利用における適材適所です。熱で済むものは熱を使い、低い温度で済むものは低温のエネルギー源を活用するなど、消費実態に見合った供給を考える必要があるのであります。創意と工夫によってエネルギー利用の質的改善が図られることでエネルギー源の多目的利用を促し、これが本格的な省エネルギーにつながることも多くの識者が指摘しているととろであります。
 本法案においても、当然これらの分野が適切に位置づけられなくてはならないはずでありますけれども、それがありません。
 さらにまた、いわゆるローカルエネルギーの問題も重要であります。再生可能なエネルギーの分野では、大規模開発よりも地域的な小規模開発が適しているというふうに言われ、また家庭廃棄物のごみ焼却発電も、ヨーロッパの都市の二〇%がすでに採用し、わが国でも全国で八十九万キロワット、一千万人分の家庭電力を賄い得ると言われ、神奈川、東京など一部自治体での取り組みはすでに進んでおるのであります。代替エネルギー、省エネルギーともにこれらの政策を推進する上で地方自治体の役割りはきわめて大きく、その積極的な対応が期待されているときでもあります。
 しかし、いわゆるローカルエネルギーと国の政策との関連について本法案は全く不明確であり、新設を予定している新エネルギー総合開発機構の中においても何らの制度づけもされておらないのであります。
 これを要するに、本政府案は、主としてこれまで通産省が手がけてきた分野に限られて、農水、建設、自治、運輸、科学技術庁など、他省庁が手がけている利用分野や開発との密接かっ有機的な関連が全く見られないのであります。いわゆる今日のエネルギー政策のばらばらな縦割り行政がそのまま引き継がれているというのが本法案の特徴であります。省エネルギー法もしかりでありますけれども、本法案の骨組みは、またこうして著しく施策の総合性を欠いたものとなっているのであります。事エネルギーの問題は一通産省の問題ではありますまい。この欠陥は改めなくてはならない。日本に不足しているのはエネルギーだけじゃなくて、総理大臣のリーダーシップだと言われている際でもありますから、これは見直しの用意ありや否や、総理の率直な所見を求めるものであります。
 次に、通産大臣に新機構の具体的業務についてお尋ねをいたしておきます。
 新エネルギー総合開発機構は、地熱、太陽熱、石炭液化等の研究開発を行うとされておりますが、これらの分野の既存の国の研究機関との関連、民間研究部門との関連、これをどう位置づけるか明らかでありません。明らかにすべきであります。単なる研究の調整機能であるならば、国の政策としては不十分、また、本格的な研究の実施機関とするなら既存組織との整理統合が検討されなくてはなりません。また、他省庁の所轄機関との関係はどうなるのか、これも不明確、これらは新機構の基本的性格にかかわる問題でありますので、明らかにされたいのであります。
 さらに、波力などの海洋エネルギーあるいは風力利用、バイオマスや廃棄物利用によるエネルギー化などの分野が新機構の業務からは欠落している理由、これは明らかに示していただきたい点であります。
 さらに、海外石炭開発に調査、資金等の業務が織り込まれておりますけれども、開発輸入体制とはどういう関係に立つのか、石炭液化等の国際協力、国際プロジェクト等との関係についても明確にすべきであります。
 さらにまた、新エネルギー開発部門は、先進国のみならず発展途上国との協力、共同事業が最も望まれている分野でありまして、日本は積極的な役割りを担うべき立場にあります。国際的人的交流や共同事業化等について積極的な措置を講ずべきであると考えます。政府案はこの分野においても何ら具体的規定がなく、資源が欲しいだけの理由で海外開発を促進するという批判を招きかねない内容であります。政府の対応策を具体的に示されたいのであります。
 さて、この法案と関連をして石油の需給動向についてお尋ねをしておきます。
 去年の東京サミット以降、わが国は昭和六十年、一九八五年、一日当たり六百三十万バレルの輸入を上限として位置づけておりますが、今日の情勢においてはそれを下方修正せざるを得ない情勢にあることはだれの目にも明らかであります。それだけ代替エネルギー開発の促進と国の予算の確保の重要性が増大しているわけでありますが、政府は石油輸入の目標値の見直しを行う用意があるか、この点を明らかにしていただきたいと思うのであります。
 電源開発促進税法の一部改正案につきましては、電気料金の大幅引き上げにあわせてさらに国民に負担増を強いるものであり、代替エネルギー財源としても不適切でありまして、賛成しがたいことを明らかにしておきたいと思います。総理大臣並びに通産大臣にお尋ねを集めましたが、ぜひひとつよくわかる答弁を願いますように要望いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣大平正芳君登壇〕
#13
○内閣総理大臣(大平正芳君) 渋沢さんの最初の御質問は、エネルギー需給の目標について、中長期にわたるものでなければならないし、全エネルギーにわたるものでもなければならないし、また、省エネ等の実績を踏まえた上で、実効性あるものを追求しなければならない、いまの体制でそれが可能かというような意味のお尋ねでございました。
 今日まで政府は、総合エネルギー対策推進閣僚会議におきまして、総合エネルギー調査会の審議、御答申などを参考にいたしながら、エネルギー政策全体の整合性がとれて、かつ実効性がある目標を定めて、その推進に当たってまいった次第でございますが、今回この法案におきまして示しておりまするとおり、通産大臣が、総合的なエネルギー供給の確保の見地から、開発及び導入を行うべき石油代替エネルギーに関する供給目標を閣議で決める、そしてこれを公表するということにいたしたわけでございまして、渋沢さんの御指摘のように、中長期にわたった展望を持つものであり、総合性を持つものであり、実効性を持つものであるように、政府としても最善の努力を傾けてまいりたいと思います。
 第二の御質問は、機構にわたるものでございまして、今日、この重要なエネルギー対策に対応するには、従来の市場メカニズムだけに頼ることではいけない。社会党においても従来主張しておったけれども、これに対応して政府はどう考えておるのか、この提案でもって足れりとするかという意味の御質問でございました。
 今度、政府は、新エネルギー総合開発機構というものをつくりまして、これはいわば第三セクターとも申すべきものでございまして、政府と、それから民間の持つ技術、活力を吸収いたしまして、このエネルギー政策の推進に対応しようということでございまして、この機構が今日の状況にこたえて有効に機能できますよう、人事の配置、機構の整備等については十分配慮してまいるつもりでございます。
 それから第三の問題は、政策について、代替工ルルギーとしてソフトエネルギーに重点を置かなければならぬじゃないか、輸入政策、省エネ政策も大事であるけれども、代替ソフトエネルギーというものに力点を置かなければならぬのではないかという趣旨の御質問でございました。
 私も全く同感に存ずるおけでございまして、以上のような目標、以上のような対応した体制を整えながら、仰せのような課題に政府といたしましては積極的に対応して、成果を上げなければならぬと考えております。(拍手)
    〔国務大臣佐々木義武君登壇〕
#14
○国務大臣(佐々木義武君) 私に対する質問の第一は、石油代替エネルギー開発における新機構と、民間機関あるいは他省庁所管機関との関係はどうかという点でございます。
 新エネルギー総合開発機構は、石油代替エネルギーに関する資源開発及び技術開発を強力に進めることが本旨でございます。そうでございますから、民間機関あるいは大学、国立試験研究所等の政府機関等の研究成果並びにその能力等を広く結集していかねば総合的な成果は発揮できないことは当然でございまして、この機構におきましても、これらの機関との密接な連携を保ちつつ開発を進めていく所存でございます。
 それから二番目は、業務の中に波力、風力、バイオマス及び廃棄物の利用等をどういうふうに位置づけているのだというお話でございますが、新機構は、海外炭の開発あるいは地熱資源開発のほか、石油代替エネルギーにかかわる技術開発を主たる任務としております。この技術開発は、石油代替エネルギーに関する技術で企業化の促進を図ることが特に必要なものについてまず第一義的に行うこととしておりますけれども、御指摘のような波力、風力、バイオマス等につきましても、これを取り上げて進めていく所存でございます。
 三番目は、海外炭の開発輸入における新機構の役割りはどうか。海外炭が石油にかわるエネルギーとして非常な重要な任務を持つことは申すまでもございません。でございますので、この機構の主要な業務といたしまして、海外炭の開発輸入を取り上げてございます。機構では探鉱融資、開発債務保証、開発可能性調査補助等を行うことによりまして、民間の開発活動を支援しまして、海外炭の開発輸入を促進することといたしてございます。
 次に、石炭液化はどうなっているのだというお話でございますけれども、石炭液化も主要な業務の一つでございまして、国内におきましてはサンシャイン計画で取り上げております三つの様式の技術開発を進めると同時に、外国との国際的な共同プロジェクトの推進が必要でございますので、SRCII等の技術開発を日米独等で共同してただいま進めているところでございます。機構におきましては、これらのプロジェクトの中枢的な、中核的な推進体としてその機能を果たしてまいりたいと考えてございます。
 発展途上国との協力をどうするのだというお話でございますけれども、これも大変重要な点でございまして、発展途上国からは、わが国の石油代替エネルギーの開発に大変関心と注目を浴びせておりまして、ぜひひとつ協力してもらいたいという要望が大変多うございます。そういう要望にこたえまして、わが国におきましても、この開発の中核体としてのこの機構が、そういう面で所要の役割りを果たしていきたいというふうに考えてございます。
 それから、ローカルエネルギーあるいはソフトエネルギー等をどう考えておるのだということでございますけれども、ローカルエネルギーといたしましては、ほぼソフトエネルギーと符合するわけでございますけれども、地熱とかあるいは太陽熱、小水力あるいは風力あるいは廃棄物処理、バイオマス等がそれに該当すると思われます。このの開発利用に関しましては、政府は全体的にもちろんでございますけれども、この機構といたしましてもこれを取り上げることにいたしまして、当面は地熱、太陽エネルギーの開発促進を中心にしておりますけれども、しかし、その他の問題に対しましても、必要に応じて推進してまいりたいと存じております。
 最後に、石油輸入の目標を、下方修正が不可避のようだけれども、政府はどうするのだという御質問でございますが、石油輸入の目標の修正という問題は、これは経済運営の基本にかかわるきわめて重要な問題でございまして、各国とも協議をいたしつつ、慎重に対処してまいりたいと思います。恐らく五月の末のIEAの閣僚理事会ではこういう問題も出ようかとも存じますけれども、慎重に対処したいと考えてございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#15
○議長(灘尾弘吉君) 森田景一君。
    〔森田景一君登壇〕
#16
○森田景一君 私は、公明党・国民会議を代表し、ただいま趣旨説明が行われました石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律案並びに電源開発促進税法の一部を改正する法律案について、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 イラン革命に端を発した第二次石油危機は、慢性的な石油価格の高騰と供給の不安定の両面から、世界並びに日本の経済に暗い影を投げかけております。
 国民経済や国民生活に欠くことのできない石油の需給安定が、OPECの動向、中東政治情勢に左右されている現状から見ましても、省エネルギーの推進とともに、代替エネルギーの開発、導入を強力に推進して、輸入石油への依存度を低下させることがわが国の緊要な課題となっております。
 昭和五十四年八月に政府が了承しました総合エネルギー調査会の報告「長期エネルギー需給暫定見通し」によれば、昭和五十二年度の実績に対し、昭和六十年度は、輸入石油以外のエネルギー、すなわち代替エネルギーを二・一倍に拡大して、輸入石油への依存度を七四・五%から六二・九%に落とすことになっております。さらに、六十五年度は、代替エネルギーを三・三倍にして輸入石油依存度を五〇%に、七十年度は、代替エネルギーを四・四倍に拡大して輸入石油への依存度を四三・一%に落とすことになっております。
 しかしながら、民間の有力な研究機関の指摘によりますと、この長期見通しは政府の願望をあらわしているだけであって、実現の可能性はきわめて薄いと言われているのであります。
 その理由の一つとして、たとえば石炭やLNGについて言えば、その供給源の手当てについては一応達成できる可能性はあるが、わが国として、それを受け入れる石炭火力発電所やLNG火力発電所の建設が計画どおり進まないのではないかということが挙げられております。
 そうした観点から、まず、石油代替エネルギー開発及び導入の促進に関する法律案について質問をいたします。
 質問の第一は、ただいま申し上げた「長期エネルギー需給暫定見通し」について政府はどう評価されているのか、また目標達成に自信があるのかどうかということであります。特に、本法案では、石油代替エネルギーの供給目標は閣議で決定することになっておりますので、この点も考慮された上で、総理並びに通産大臣の明快な答弁をお願いいたします。
 質問の第二は、今回新たに設置されようとしている新エネルギー総合開発機構についてであります。
 この新機構の創設に当たって、政府は、石炭鉱業合理化事業団を吸収し、民間の活力を十分に活用するために、理事長に民間人を起用し、機構を運営する最高機関である運営委員会にも民間の有識者を起用し、さらに代替エネルギー部門の職員の約六割は民間からの出向者とするなど、一応は行政改革の精神を尊重して努力したとしております。その努力に対して私はある程度の評価はいたします。しかし、問題は、政府が特に配慮したとする民間の活力が果たして十分に発揮できるかどうかということにあります。
 すなわち、民間の活力を生かすためには、一つ、民間からの出向者がじっくりと腰を据えて対応できる、内容の濃い、充実した研究体制を整えること、並びに、二つ、研究者一人一人が実力と多くの経験を身につけながら、すぐれた成果が豊富に供給されるような配慮、この二点が重要なポイントとなります。
 この点について政府はどのように配慮し、どのように具体的な運営を図られるつもりであるのか、総理並びに通産大臣のお答えを示していただきたいものであります。
 質問の第三は、代替エネルギー開発と環境公害問題との関係についてであります。
 代替エネルギーの開発は、現時点におけるわが国の緊要な国民的課題であることは論をまちませんが、それ以前に、人間が健康でかつ快適に生活する権利を有していることを忘れてはなりません。
 たとえば、地熱エネルギーの開発について、政府は、現在運転中の地熱発電所六カ所十六万キロワットを、六十年度は二十カ所百万キロワット、七十年度までには何と七百万キロワットと大幅に伸ばす計画であり、五十五年度予算でも地熱関連予算額は百四十九億円、五十四年度の四十一億円に比べ実に三・六倍にも増加しております。
 確かに、地熱エネルギーは、エネルギー資源の乏しいわが国において、数少ない豊かなエネルギー資源の一つに相違ありません。しかし、その開発については、環境公害問題で解決されなければならない多くの課題があることを指摘しないわけにはまいりません。
 特に、地熱開発については、昭和四十七年に環境庁と通産省の間で、国立、国定公園内での新規の地熱発電は当面認めないという覚書が交わされております。
 また、環境公害問題は、地熱に限らず他のエネルギーについても、その開発に伴って大なり小なり起こるわけであります。そして、本法律案について見る場合、環境保全、公害防除について、実態的に見て多くの危惧を抱かざるを得ないのであります。
 すなわち、本法律案の第三条には、供給目標は、環境の保全に留意しつつ定めるものとする。また第五条には、事業者の代替エネルギーの導入の指針を定める際、環境の保全に留意するとしております。すなわち、精神規定のみであって、具体的な対応については何も触れていないのであります。この程度の規定で、環境保全や公害防除ができるとお考えなのか、またさきに述べた四十七年の覚書はどうなっているのか、環境庁長官と通産大臣の御所見を示されたいのであります。
 次に、電源開発促進税法の一部改正について質問いたします。
 電源開発促進税法は、昭和四十九年の第七十二国会において、政府・自民党の強行採決によって成立したものであります。その審議の過程において、わが党は、新税創設と特別会計新設に対する政府の姿勢が安易過ぎることを強く指摘してまいりました。しかるに、政府は、今回もまた同じわだちを踏もうとしているのであります。
 すなわち、電源開発促進税を三・五倍にも引き上げ、その税収、初年度八百二十七億円を石油代替エネルギー対策に振り向けようとするものですが、実態は、旧来の電源開発促進特別会計の経費が五百九十八億円であることから考えますと、まさに新税の創設と特別会計新設にも匹敵するものであると言わねばなりません。
 石油代替エネルギー対策の重要性については、先ほど来述べてきたように、われわれも深く認識するものであります。緊急の国民的課題である石油代替エネルギー対策を、単なる特別会計の拡充で対応することにはいささか疑問を抱かざるを得ないのであります。
 特に、特別会計は、財政の基本原則である総予算主義から見るならばあくまでも例外をなすものであり、しかも、財政再建の立場からは、現行の三十八特別会計についても洗い直しが叫ばれているものであります。
 私は、こうした立場から、まず第一に、特別会計に対する総理の所信、特に今後の洗い直しについて、具体的かつ明確な答弁を要求いたします。
 質問の第二は、石油税と電源開発促進税との関連についてであります。
 われわれは、五十五年度予算に対し修正要求を行い、電源開発促進特別会計についても、電源開発促進税の安易な引き上げでなく、一般会計からの繰り入れを要求いたしました。特に、五十三年度に成立した石油税は、その税収が一般会計に帰属するものの、必要に応じて石油対策に使用されることになっております。また、石油税は従価税方式となっているため、最近の円安傾向及び原油の値上げにより、五十五年度は五十四年度当初に比べ二千三百二十億円の自然増収が見込まれていますが、昨年末の原油値上げ及び政府見通しの対ドルレート二百三十七円を解る円安から見ると、さらに税の自然増収が十分に予想できるものであります。しかも、石油税の政府税収見通し四千百億円のうち、石炭、石油及び石油代替エネルギー対策に使用されるのは二千五百二十億円でしかありません。それ以外の石油税は一般会計に残されているわけでありますから、これを石油代替エネルギー対策である電源多様化対策にも振り向け、その上で、この対策に使うため、電気料金に新たに上乗せされて、大衆課税の強化としか言いようのない電源開発促進税の大幅引き上げを見送ることが、当面する物価動向からも賢明な対策であると考えるものでありますが、そのためには大蔵大臣の大英断がぜひとも必要なのであります。この際、大蔵大臣の決意のほどをお聞かせ願いたいものであります。
 質問の第三は、一般家庭用電灯料金の電気税についてであります。これは総理にお伺いいたします。
 われわれは、予算修正において電気料金の大幅値上げ抑制を強く要求しました。その結果、家庭用電灯料金については、不満足ではありましたけれども、一応電気税の免税点を引き上げることで対応することになりました。しかし、国民生活にとって欠かすことのできない一般家庭用電灯料金については、将来電気税を廃止すべきであると考えるものでありますが、総理はどのような見解をお持ちか、お示し願いたい。
 また、当面の対策としては、電気税は免税点を超えると使用料全額について課税されているのを、免税点を超えた額のみを課税対象とすることや、税率の引き下げ等を措置することを要求するものであります。総理の決断のほどをお聞かせ願いたいものであります。
 以上をもちまして、私の質問といたします。(拍手)
    〔内閣総理大臣大平正芳君登壇〕
#17
○内閣総理大臣(大平正芳君) 森田さんの第一の御質問は、「長期エネルギー需給暫定見通し」を政府はどう評価しているか、その目標を達成する自信があるか、こういうお尋ねでございました。
 この暫定見通しでございますが、これは東京サミットで合意いたしました石油の輸入上限というものを片一方に踏まえまして、片方におきまして日本の経済の成長、雇用維持というふうな観点から需要の見込みを立てまして、これだけの需要がある、これだけの供給の限界があるという中におきまして、代替エネルギーでどういうように埋めていったらいいかというような展望を示す限りにおきましては、一つの苦心された施策であったと思いまして、政府はこの暫定見通しというものをそういう意味で評価いたしておりますが、これを目標どおり実行する自信があるかと問われますと、そのような方向に向かって最善の努力をしなければならないとは考えておりますけれども、完全にこれを実現する自信を持っておるかと問われましたならば、自信があるとは言えないのでございまして、こういう目標を想定いたしまして、現実の政策の推進に充てようと考えておるわけでございまして、個々の政策をそういう方向にできるだけ集中配備していこうと努力いたしておりますことを御理解いただきたいと思います。
 それから第二点につきましては、新機構の役割りいかん、その活力を生かす方法はどのように考えているかということでございました。
 新エネルギー開発機構は、多額のエネルギー対策の金を賄わなければならぬものでございまするし、民間からの技術、活力を吸収していかなければならぬものであることは、先ほども申し上げたとおりでございまして、この民間の活力を導入するにつきましては、森田さんも御指摘になりましたように、民間からの出向者に対しまして御定着いただけるだけの環境をつくらねばいかぬと思います。また、研究意欲を阻害しないような環境の整備に政府としては十分温かい配慮をしていかなければならぬと考えております。
 それから第三の問題として、特別会計制度について今後どう考えるかということでございます。
 特別会計の新設はみだりにやるべきではないと心得ておりまするし、現に、最近特別会計は漸次これを廃止、縮減する方向をとっておりますことは、御案内のとおりでございます。
 しかしながら、特定の行政目的を達するために、その政策に関する経理を一般会計と区分して行う必要がある場合が将来ないとは限らないと思っております。かかる場合におきましては、財政法の規定に従いまして、特別会計の制度の適切な運用を考えなければならない場合があろうかと考えております。しかし、できるだけこれは制限的に考えていきたいと考えております。
 それから、一般家庭用の電灯料金については電気税を廃止すべきでないかということでございました。
 家庭用電気につきましては、従来から免税点制度を設けまして、消費水準の低い御家庭における電気の使用に対しましては、税負担を排除する制度をとってまいりました。また、電気税は所得課税の補完的な役割りを持っておるわけでございまして、一般市町村におきましては、非常に安定的な自主財源にも今日なっておるわけでございます。したがって、こういう配慮を加えた制度であり、現に市町村財政の有力な歳入の柱になっておる以上、これを廃止するということは当面適当でないと考えております。
 次に、電気税の免税点を超えた額のみを課税対象とするととはできないかという税制上の御意見でございます。
 電気税は、御承知のように、電気の消費に担税力を見出しまして課税する消費税でございまして、生活必需部分についての控除としての基礎控除というような観念は、この税目にはなじまないものと考えておるわけでございまして、現行のように免税点制度によることが私は適当であると考えておりまして、これをいま変えようというつもりはございません。(拍手)
    〔国務大臣佐々木義武君登壇〕
#18
○国務大臣(佐々木義武君) 長期エネルギーの需給見通しの目標を達成する自信があるかというお問いでございますが、ただいま総理からお答えがございましたので、私から付加する要はなかろうかと存じますけれども、たって申しますと、この目標は、私どもといたしましては、官民挙げて達成すべきだという一つの努力目標というふうに観念してございます。
 ただ、その目標を達成するには決して容易なことではございません。原子力、石炭、LNG等の石油の代替エネルギーの開発、導入を促進するために抜本的な対策を講じなければならぬことはもちろんでございますけれども、省エネルギーの問題あるいは石油の安定供給の確保の問題等、今後とも一層強力に推進いたしまして、総合的なエネルギー政策として何とかしてこの目標を達成したいものと念じております。
 それから、新機構の創設によって民間の活力が果たして十分発揮できるかというお問いでございますけれども、これも総理からお答えございました。
 何と申しましても、石油代替エネルギーの開発のためには、多額の資金が必要であるばかりでなしに、非常にリードタイムの多い事業でございまして、長い期間、しかもリスクの大きい事業となるわけでございますから、民間だけにこれを任せておくというわけにはまいらぬと存じます。さらばといって実際にこれを効率的に進めようといたしますれば、どうしても民間の技術とか管理能力等、いわば民間の活力を必要とすることは当然でございますので、そういう点を十分配慮して運営してまいりたいと存じます。
 このために、まず機構に設置される運営委員会、これには民間の達識の士を採用したいと思っております。これを活用すること、あるいは民間の人材をこの機構の中に取り入れること、あるいは機構の開発プロジェクトがたくさんございますので、そういうプロジェクトに民間の方々の積極的な参加をお願いするというふうなことを考えてございます。
 それからもう一つは、環境保全との関連をどう考えておるのだという問題でございますけれども、私どもといたしましては、石油代替エネルギーを開発するのは急務でありますけれども、さらばといって環境を損ねるということは許されませんので、そういう点も十分配慮して進めたいと思っております。
 特に、この開発に関しましては、環境保全に関する技術の開発を同時に積極的に進めてまいりまして、そして環境面に迷惑をかけないようにするとか、あるいは供給目標あるいは導入の指針等につきましても、現在の公害防止の技術の水準というものを十分考えまして、環境の保全に万全を期してまいりたいというふうに考えてございます。
 それから、地熱の関係はどうかという問題でございますけれども、地熱は大変重要なエネルギー資源であることは申すまでもございません。今後、これを開発するに当たりましては、国立、国定公園内においても開発を進めることが必要であると考えておりまして、その際は環境保全にも十分留意しつつ、環境庁と事前に協議を進めまして、その上で万全を期して進めたいと考えております。(拍手)
    〔国務大臣土屋義彦君登壇〕
#19
○国務大臣(土屋義彦君) お答え申し上げます。
 先ほど森田先生が御指摘になられましたとおり、石油にかわる代替エネルギーの利用拡大、国を挙げて強力に推進をいたしてまいらねばなりませんが、あわせて、えてして忘れがちな環境保全に対しましても、十分な配慮がなされなければならないと私は考えておる次第でございます。
 したがいまして、通産省とも御相談を申し上げ、石油代替エネルギーの供給目標等を設定するに当たりまして、環境保全に留意する旨の規定が設けられた次第でございます。
 また、今後、供給目標等が具体的に策定される段階におきまして、関係省庁とも十分協議し、環境保全に遺憾なきを期してまいりたいと存じます。次に、地熱発電の開発に関する覚書の件でございますが、先ほど先生もお述べになりましたとおり、昭和四十七年の三月の「国立公園及び国定公園における地熱発電の開発に関する了解事項」におきまして、公園内の地熱発電は、当面六地点、大沼、松川、滝の上、鬼首、大岳、八丁原とし、公園内の景観及び風致維持上支障があると認められる地域におきましては、開発、調査工事を推進しないことを取り決めております。現在、国立公園、国定公園内の地熱発電の開発はこの覚書に沿いまして行われておる次第でございます。
 今後におきましても、国立公園、国定公園等の自然環境保全上重要な地域の開発は避けることを基本といたしておりますが、今後通産省とも協議をしながら地熱発電の開発と自然保護との調整を図ってまいりたい、かように考えております。
    〔国務大臣竹下登君登壇〕
#20
○国務大臣(竹下登君) 私に対する御質問は税の問題であります。
 五十五年度予算におきまして、石油代替エネルギーの開発利用という観点に立ちまして、電源の多様化を促進することといたしましたが、これらの施策につきましては、まず、今後中長期的に膨大な財源が必要であると見込まれますが、いまの厳しい財政事情のもとで、すべて一般財源でもって措置するということはとうてい困難であると思われるところであります。電気の安定供給を確保することを通じまして一般電気事業者に受益関係がありますということからいたしますと、これらの対策に要します財源は、電源開発促進税の引き上げによって措置することが必要であると考えたものであります。御理解を賜りたいところであります。
 なお、電源開発促進税の税率引き上げの電灯料金に及ぼす影響は現行電灯料金の一・一%程度でありまして、物価、家計に与える影響はきわめて少ないものでありまして、代替エネルギー対策の重要性を考慮いたしますならば、この程度の影響はやむを得ないと御理解を賜りたいと思うわけであります。
 次に、石油税を充てろ、こういうお話でありました。
 五十五年度予算におきまして、石油代替エネルギー対策を推進するに当たりましては、電源多様化対策は、先ほど申しました電気の安定的供給を確保することを通じて一般電気事業者に受益関係が認められるので、それは電源開発促進税に財源を求める、そして、その他の一般的な石油代替エネルギー対策は、石油の需給、価格の安定を通じて石油の消費者に受益関係が認められますので、したがって石油税収入を充てる、このようにした次第であります。したがって、電源多様化対策の財源を直接的な受益関係のない石油の消費者に求める、こういうことは適当ではないではなかろうか、このように考えております。(拍手)
#21
○議長(灘尾弘吉君) 和田一仁君。
    〔和田一仁君登壇〕
#22
○和田一仁君 私は、民社党・国民連合を代表し、ただいま提案されております二法案に対し、質問をいたします。
 まず、石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律案について、総理並びに関係大臣の御見解を伺います。
 一九七三年のあのオイルショックに続く昨年の石油価格高騰は、国民の間に石油を中心とするエネルギー資源に対する不安を蔓延させておるわけでございます。わが国は、一次エネルギーの約九割を海外からの輸入に依存し、さらにその八割近くを石油に頼るというまさに油づけ、油頼みの状態にあります。今後の対策いかんによっては、産業経済はもとより、国民生活の根幹を揺るがす不安が生じるのは当然なことであります。ここにおいて、石油にかわるエネルギーの開発は、わが国の命運をかけた緊急重大な課題となっておるわけでございます。
 総理は施政方針の中で、わが国エネルギーの供給構造を石油依存型の今日のこの形から脱却させるために、その石油依存度を現在の七五%から十年以内に五〇%程度に引き下げるとの目標を示されておるわけでございます。
 そこでまず第一に、総理、果たしてこれはいかなる裏づけを持って立てられたものであるのか、具体的な方策あってのことと思いますけれども、それをお聞かせ願いたいのでございます。石油代替エネルギーの開発と供給を確保する具体的な計画を国民の前にまず明らかにしていただきたいのであります。(拍手)
 特に、この中にありまして、今後石油代替エネルギーの主力は原子力でございます。その究極的目標は核融合の実用化と考えられますけれども、二十一世紀のエネルギーと言われているこの核融合について、政府はいかなる位置づけと開発の方策を立てているのか、明確な御答弁を要望いたします。
 この核融合の実用化に至るまでの間は、原子力安全利用対策を一層強化しつつ、原子力発電を積極的に推進すべきは当然であると考えております。
 政府は、従来より、昭和六十年度には三千万キロワットの原子力発電を目指しておる、こう言ってきておりますけれども、昨年度、昭和五十四年度にはこの原子力発電所の新規着工はゼロというありさまであり、このままでは目標達成は不可能ではないのでしょうか。
 今後、いかなる対策によって原子力発電の画期的推進を実現していとうというのか、具体性ある御答弁をお願いいたします。
 さらに、原子力開発には国民コンセンサスの形成が大前提となるのでございますが、先ほど、スウェーデンで行われた原子力発電所建設に関する国民投票の結果、すなわち国民のほぼ六〇%が原発支持であったというこの結果にいかなる見解を持たれておるのか。国民コンセンサスづくりの責任ある立場からの御見解を伺いたいと思います。(拍手)
 次に、石油代替エネルギーの開発を総合的に推進する中核体として設立するんだという今度のこの新エネルギー総合開発機構についてでありますが、財政再建が叫ばれ、そのために行財政の改革が重要課題となっている今日、新たに特殊法人をここで設立して、従来の石炭鉱業合理化事業団の人と中身を引き継いでいくという今度の新法人は、単なる衣がえに終わる危険があるのではないか。この新機構によって石油代替エネルギーの開発と供給を促進するというけれども、それを効果的に行うという保証が一体あるのかどうか。もし、その目的が達成されなかった場合、これはまさしく国家的な危機を意味するわけであるけれども、そうならないために、業務実績について、経過途次においてどのようなチェック体制をやっていくつもりがあるのか、その用意があるのかどうかをお伺いしたいのであります。
 従来の特殊法人が繰り返してまいりました過ち、すなわち、業務目標がありながら、計画どおり事業が進捗しようがしまいが何のお構いもなく、きのうあったのだからまたきょうもあるわい、きょうあるのだからまたあしたも、こういった惰性そのままで放置されてきているという無責任体制、こういう過ちが今回は断じてないように対策を講ずべきだと考えておりますけれども、いかがでございますか。(拍手)
 また、この新エネルギー総合開発機構は、民間の活力を十分に生かしたい、こういうことでありますけれども、従来の公社、公団、事業団の実体を知っております民間が、その組織や人材をこの新しい機構に投入するという積極的協力が果たして得られる見込みがあるのでしょうか。百歩譲って、そこに優秀な民間の頭脳が投入されたといたしましても、各分野、各種の技術開発の評価は一体だれがするのか、また、評価に応じて研究開発費が機能的に配分されるという保証体制が本当にできるのかどうか、大きな疑問を抱かざるを得ないのであります。恐らく、役人が資金を握り、研究者は形式的書類をたくさん書かされて、頭を下げて役所から資金をありがたくいただくという、役人支配の研究開発体制となるのではないかと心配されるのであります。もし、そうだとするならば、これはまさに役人上位、研究下位ともいうべきものであって、期待する実績はおぼつかないばかりか、事実上の財源負担者である国民を裏切ることになるのは明らかであります。
 以上の諸点についての御答弁をお願いいたします。
 次に、電源開発促進税法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 石油代替エネルギー開発の重要性は、かねてよりわが党が政府・自民党に先駆け、強く主張してきたところであり、現下最大の国家的課題ともいうべき重要問題であります。しかるがゆえに、この問題への取り組みは、国家財政全体の中で、最優先順位としてしかるべき位置づけがなされなければならないにもかかわらず、政府は、代替エネルギー対策に要する費用を、今回の電源開発促進税の増税をもって充てようとしております。すなわち、電源多様化対策たる原子力開発、地熱開発、太陽エネルギー関係技術開発、水力開発など、重要なエネルギー開発の財源を電源開発促進税という目的税の収入のみをもって充てんとする近視眼的政府の方針には断じて納得がいかない。のみならず、これでは将来的展望がないと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 今回、電源多様化勘定の中で行おうとしている諸対策の中の約半分は、昭和五十四年度までは一般会計の中で行われていたものであり、それを一般会計支出から除外して、今回の電源開発促進税の増税分という限定された収入で賄おうとしているのであります。
 わが党は、電源多様化対策という国家的課題の遂行に当たっては、石油税を初めとするエネルギー関係諸税の総合的かつ効率的運用を強く主張してきたのであります。ところが、政府は、一つの目的税に財源を限りました。
 総理、あなたは、いかなる理由から、みずから自分の手足を縛るがごとき愚挙をあえてなさろうとしておるのでしょうか。それでもなお電源開発促進税に固執されるというのであれば、そのことが将来にわたっていかなる事態を招くかを考えておられるのか。開発の財源が不足するたびに、電源開発促進税の増税が不可避となってくるのではありませんか。政府はこれに対しいかなる考えを持っておるか、その見解を伺いたいのであります。
 この増税案をもって石油代替エネルギー対策を推進せんとする政府の姿勢に大きな疑問が残されたままであることにさらに加えまして、現在の物価の動向を勘案するとき、との時期に当たってこのような増税案を提案するとは、物価上昇に拍車をかけるだけであり、政府の見識を疑わざるを得ないのであります。(拍手)
 すなわち、今回の改正案では、電源開発促進税の税率を千キロワット時につき、現行の八十五円から三百円へと、三倍強もの大幅引き上げを図るものであるわけです。
 政府は、さきに東京電力など電力八社の平均値上げ幅を五〇・八三%、そのうち家庭用の電灯料金を四三・三%とする値上げ認可を正式に決定したばかりであります。この電力料金の値上げによる消費者物価に対する影響は、直接効果だけでも〇・七%の上昇になるわけであります。
 この改正案による電源開発促進税の引き上げは、電力料金をさらに平均で一・四三%押し上げることになるが、これは消費者物価上昇の火の手にさらに油を注ぐものであると言わなければなりません。(拍手)
 公共料金の軒並み上昇が、津波のごとく国民生活に襲いかかり、国民が政府への疑念と怒りにいまうちふるえている最中、それに追い打ちをかけるかのような電源開発促進税の増税は、国民無視もはなはだしい暴挙と断ぜざるを得ないものであり、断固容認しがたいものであります。(拍手)
 しかも、増税をしようというこの六月は、消費者物価の上昇が深刻化すると予想される時期に当たっているわけであります。時は春、桜の季節が訪れようというのに、国民の上には依然として暗く冷たい冬のあらしが吹き荒れんとしているのが現状ではありますまいか。
 物価上昇、インフレは国民生活の敵であります。インフレは国民生活の敵であるとするならば、われら国政の場にある者は、物価の安定、インフレの抑制に全力を挙げて取り組むことこそ目下の急務ではないでしょうか。(拍手)
 厳しい物価情勢のもと、いまこそインフレに対し全力でブレーキをかけるべきとき、総理、あなたは、インフレへ向かって暴走のアクセルを踏まんとしていると言うべきであります。
 膨大な赤字国債を抱え込み、政府はインフレを心ひそかに待望しているのではないかと、こういった国民の大きな疑念があることは間違いございません。
 インフレを恐れ、怒りに耐えている国民に対し、総理並びに関係大臣の真摯な御答弁を要望いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣大平正芳君登壇〕
#23
○内閣総理大臣(大平正芳君) 第一の御質問は、石油依存度の引き下げ目標達成のために具体的にどういう対策で対応するかという御質問でございました。
 まず第一は、申すまでもなく省エネルギーを一層推進していかなければならぬと考えております。と同時に、環境保全に十分留意しながら、原子力、石炭、LNG、水力、地熱等の石油代替エネルギーの開発、導入を積極的に進めてまいりたいと考えております。そのためには、予算の重点的な配分と同時に、新たなエネルギー機構の整備等に政府はいま力点を置いて、努力をいたしておるところでございます。
 それから第二の原子力の開発利用のための対策でございます。
 これは申すまでもなく、安全対策の一層の強化拡充が第一義的に大事であることはよく承知いたしておりますが、さらに強力な立地促進対策を実施しなければならぬと思っております。と同時に、自主的また整合性のとれました核燃料サイクルの確立、それから高速増殖炉などの新型動力炉の開発利用など、一連の政策を精力的に推進していかなければならぬと考えております。
 第三の問題は、スウェーデンにおきまして原子力発電についての国民投票が行われたが、日本において原子力発電に関するコンセンサスをどのように高めてまいるかということについてのお尋ねでございました。
 スウェーデンにおきましても、先般国民投票によりまして、原子力発電の必要性が再認識されたとの報道に接しましたが、昨年六月の東京サミットの宣言にも見られますように、これは、原子力発電の推進は、主要先進国の共通の認識になっておるように私は認識をいたしております。しかし、わが国におきましても、原子力発電につきましての一層の国民の理解と支持を高めていかなければならぬと考えております。そのためには、安全性の確保に万全を期しながら、積極的な広報活動の展開を通じて一層の理解を求めてまいりたいと考えております。
 それから最後に、インフレ抑制の問題についてのお尋ねでございました。
 今日、私は、和田さんとやや見解を異にいたしますのは、わが国自体にはインフレ要因は乏しいと考えております。海外から押し寄せるインフレ要因に対しましてどのように国民の協力を得ながら乗り切ってまいるかということが、今日われわれの任務であろうと考えておるわけでございまして、そういう観点から、先般、一連の財政、金融、産業全般にわたりましての物価総合対策を発表いたして、これをいま着実に実行に移しておるわけでございます。われわれといたしましては、これを通じましてインフレの防遏に、外から来るインフレの波の防除に最善を尽くしてまいりたいと考えておるわけでございます。
 開発財源の問題等につきましては関係大臣から御答弁いたします。(拍手)
    〔国務大臣佐々木義武君登壇〕
#24
○国務大臣(佐々木義武君) 私に対する御質問の第一は、新エネルギー総合開発機構の新設は行政改革の基本方針にもとるのではないか、反していないかという御質問でございます。
 新エネルギー、石油代替エネルギー対策の強力な推進は、申すまでもなしに国家的な課題でございまして、この新エネルギー総合開発機構は、まさにこの国民的なニーズにこたえるために設立しようとしているものでございます。他方、行政改革の要請にかんがみまして、これの新設の裏には、石炭鉱業合理化事業団の解散、中小企業共済事業団と中小企業振興事業団の統合等を行いまして、行政改革の要請に応じて組織の改編を行っております。
 次は、この機構の重要な役割りにかんがみて、業務実績のチェックなどをして、運営を適当にしていくのがいいのではないかというお話で、全くそのとおりだと存じます。まず、通産大臣が監督責任を持っているのでございますから、それでいいかと申しますと、そうはまいりませんので、私どもといたしましては、機構の内部においても、民間の有識者から成る、先ほども申しましたが、運営委員会というものをつくりまして、この運営委員会で業務実績の評価、チェック等を行ってみたいと考えてございます。
 三番目は、民間の活力の活用のための方策いかんという問題でございます。
 これは、民間の技術力、管理能力等、民間の活力を生かすことが必要でありますことは申すまでもございません。そのために、ただいま申しました運営委員会、これはほとんど民間の有識者で構成されますけれども、運営委員会の設置あるいは民間からの人材の登用、あるいは各プロジェクトに民間の皆さんに御参加いただくというふうなことで、十分民間の活力の活用が図られるものと考えてございます。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇〕
#25
○国務大臣(竹下登君) お答えいたします。
 代替エネルギー対策は一般財源でやれ、こういうお尋ねであります。
 今後代替エネルギー対策を進めるに当たりましては、中長期的に巨額の資金を安定的に確保していくことが必要であります。しかし、現下の厳しい財政事情を考慮いたしますと、このような安定的に確保する資金というものをすべて一般財源で賄うということは、これはとうてい困難なことであります。そこで、代替エネルギーの開発、利用は、エネルギーの安定供給の確保を通じまして、石油の消費者や一般電気事業者、これはひいては電気の消費者になるわけでありますが、に受益関係を生ずるものでありますことから、石油税と電源開発促進税に財源を求めることとした次第であります。
 また、これらの税は、特定財源として、あるいは特別会計に直接繰り入れる目的税として対策に充当される仕組みとなっておりますので、中長期にわたり安定的に代替エネルギー対策を推進する上では適切な仕組みであるというふうに考えております。
 なお、石油代替エネルギーの開発に関する施策でありましても、基礎的研究段階、こういうものにつきましては、引き続き一般会計において一般財源により措置しておるところでございます。
 次に、電発税は電気料金の再引き上げと同じことではないか、けしからぬ、やめろ、こういうことでございます。
 これにつきましては、石油代替エネルギーの開発利用という観点に立って、電源の多様化を促進することといたしましたが、これらの施策につきましては、まず、今後、中長期的な膨大な財源が必要であると思われますが、先ほど申し上げましたように厳しい財政事情で、一般財源ですべて措置するというわけにはとうていまいりませんので、そこで電気の安定供給を確保することを通じて、一般電気事業者、電気の消費者の方に受益関係があるというところから、これらの対策に要する財源は電源開発促進税の引き上げによって措置することとする必要があると考えたものでありまして、重ねて御理解をお願いいたしたいところであります。(拍手)
 なお、電発促進税の税率引き上げの電灯料金に及ぼす影響は現行電灯料金の一・一%で、月にいたしますと四十円程度でございますので、これは物価、家計に与える影響というものは、代替エネルギー対策の重要性というものを考えますならば、この程度の影響はやむを得ないと、これまた御理解をいただけることを心から期待をいたしておるところでございます。(拍手)
#26
○議長(灘尾弘吉君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#27
○議長(灘尾弘吉君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時四十六分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  大平 正芳君
        大 蔵 大 臣 竹下  登君
        通商産業大臣  佐々木義武君
        国 務 大 臣 後藤田正晴君
        国 務 大 臣 土屋 義彦君
 出席政府委員
        大蔵大臣官房審
        議官      福田 幸弘君
        通商産業大臣官
        房審議官    尾島  巌君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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