くにさくロゴ
1949/02/17 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 内閣委員会 第4号
姉妹サイト
 
1949/02/17 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 内閣委員会 第4号

#1
第007回国会 内閣委員会 第4号
昭和二十五年二月十七日(金曜日)
   午後二時三十三分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○社会保障制度審議会設置法の一部を
 改正する法律案(内閣送付)
○府政機関職員定員法実施後における
 行政運営に関する調査の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いたします。
 社会保障制度審議会設置法の一部を改正する法律案、予備審査、これを議題といたします。この前の委員会におきまして、この法律案に関して特に経験のおありの人に御意見を伺いたいという御希望がありまして、幸いに議員の中山君がその方の最高権威でいらつしやいますので、この席にお出で下さいましたので、中山君からこの前の質疑を御説明願いたいと思います。
#3
○三好始君 社会保障制度審議会設置法の一部を改正する法律案は、審議会に事務局を設置するということを内容にした法律案でありますが、これは提案理由の御説明によりますと、社会保障制度審議会の要望を容れてこのような法律案が提出ざれることになつたと承わりましたわけでありますが、そういう法案提出の経緯に鑑みまして、審議会として事務局を必要とする事情等につきまして御説明を承わることができれば結構だと思うのですが、中山さんにこの点お伺いいしたいと思うのであります。
#4
○説明員(中山壽彦君) この社会保障制度審議会は御承知の通り、昨年五月から発足いたしまして、いろいろ当初研究調査もいたしたのでありますが、とにかく社会保障制度というものは何を審議するか、今後審議すべき大綱を一つ決めなければなろないということで、昨年八月以降大綱の起草委員というものを挙げまして、漸く十一月に覚書の九項目という心のを決定いたしたのであります。御承知の通り社会保障という問題は非常に広範囲に亘つておりまして、今日の厚生行政の殆んど大部分を含むというようなわけでありますが、殊に覚書が確定をいたしましん、それぞれ覚書の各項を深く掘り下げて審議を進めていくという段階におきましては、どうしても直属の事務局というものがなければならない、是非事務局を置いて貰いたいということが審議会全体の要望であつたのであります。漸く二十五年度におきましては、そういう要望の下に僅かな定員ではありますが、直属の事務局を置くことになつたのであります。この事務局を置くことにつきましても、定員法の改正等の直後でありますので、政府当局としては非常に困難なような事情を訴えられたのでありますが、どうしてもこういうものがなければ審議の進行が不可能である。委員の人が一々事務局のするような仕事に当つておりましては、なかなか進行いたしませんので、この事務局と委員の研究と相俟つて何らかの結論を早く求めたい、こういうような意味合から事務局設置を審議会として要望いたしたわけであります。さよう御承知を願いたいと思います。
#5
○三好始君 現行設置法によりますというと、審議会に常務委員一人、それから三十人以内の幹事と二十人以内の書記、こういう用のが置かれて事務的な方面、技術的な方面を担当されておるようでありますが、今回の事務局の設置の案になりまして、これらが事務局の中に移るよあになるのじやないかと思うのですが、ただ幹事が事務局機構の外に置かれて、そのまま現在通りになることになつておりますが、充実した事務局を設置して行くということは私も賛成なのでありますが、その点から考えまして幹事をむしろ事務局の機構と離して外へ置かないで、事務局機構の内部に幹事を取入れて、例えば事務局参與といつたような形なり名称で仕事を進めて行く方が却つていいのじやなかろうか、こういう感じがするのでありますが、これに対して、幹事をそうした形で事務局機構の中に取入れることが特別に支障がありますかどうか、お伺いいたしたいのであります。
#6
○説明員(中山壽彦君) 一応三好さんの御意見も御尤もだと思つていたのでありますが、幹事の人は各省ごとにその省の仕事を事務局長からお願いをするという建前にいたしたのであります。その方が事務の統制、総合の上のにいいのではなかろうかというので、幹事を外に置いたのであります。これはまあ今日までの審議会の一般の空気でありましたので、今後それを、幹事というものを事務局の中合入れて参與にするというようなことにつきましては、私一人の考えでお答えすることもいたしかねるのであります。少くとも今日まで審議会の空気というものは只今申述べました通り、幹事というものを事務局の外に置くというように一応相成つておるのであります。
#7
○梅津錦一君 幹事の身分というものは、一般の行政官庁の幹事と同じ身分上の待遇をされるわけですか。
#8
○説明員(小島徳雄君) 幹事は大部分が関係各省の局長が現実にはなつておりまして、この法律を執行する場合におきましてそういう方針で進んで行きたい、かように考えておるわけです。これは結局只今中山委員からお話がありましたように、社会保障制度に関する問題は非常に各省に関係がございまして、各省との関係をうまく連絡を取りながら、一つの結論をつけるということが一番この問題が円滑に推進する方法である。こういうわけで関係の方面の局長が幹事になつておるわけでありまして、従いましてその外民間から入ります場合においても非常に社会保障に関係する団体、そういう方面から選んで行く、こういう考えでございまして、別に待遇という問題につきましては特別に現職を持つている人が幹事になるわけでありますから、あらゆる審議会の委員が現職にありながら委員になるのと同じようなことでありまするから、名誉職でございまして、特に待遇というものはございません。
#9
○委員長(河井彌八君) 外に……。
#10
○カニエ邦彦君 今の中山さんのお話を承つておりますと、幹事は大体次官とか或いは局長の現職にある人がやつておちれる関係上、今日まででもその幹事の仕事を実際に十二分にやつておられたというようなことがないように思われるのですが、その点は実際はどうなんでございましようか。
#11
○説明員(中山壽彦君) それは幹事の方もそれぞれ自分の局長としてのいろいろな職務を持つておられるのでありますから、なかなかこの審議会の方の用を専門的にして頂くことがいろいろの場合において困難な事情があるのでありまして、なかなかこちらの思う通りに応かない。その点は一つ御了承願いたいと思います。
#12
○カニエ邦彦君 そうしますると、そういつたようないろいろな一つの欠点というものがあつて、今回こういつた事務局の設置というようなことに大体なつて来たんじやないかという感じをするのですが、そめ点はどうですか。
#13
○説明員(中山壽彦君) 実際その社会保障という面が余程その広範囲なものでありまするから、これに事務局なくしてこの審議は進められるか、どうしても相当大きな直属の事務局というものを持たなければこの審議の進行は困難じやないかということに審議会の一般が考えておるわけであります。今日漸く国会に出ましたとの案のごときは余力に小規模でありて、この大きな仕事に当る事務局としては非常に貧弱じやないか。二十五年度において何か適当の機会にもつと事務局を強化して行かなければならないということで、審議会は今日非常にあせつておる。そうしなければ委員の方が先刻申述べましだ通り、事務局がやらなければならないような仕事を委員がやらなければならないめ委員は全体の仕事の専門家じやないのであります。併し一月のごときは減る数人の委員は一月に十六回も会合した、そうして朝早くから夜遅くまでやるというような事例がありましたので、どうしても事務局を強化して、委員のやる仕事と事務局のやる仕事というものは違うのであります、事務局のやる仕事を委員にやらせては済まない、こういうことがやかましく言われておみのです。もつと事務局を強化して貰いたいという要望が非常に強いのであります。若しそういうことができんのならば、社会保障審議会というものを置いても実が挙らない。今日の世相はそんな生ぬるいものじやない。もつと事務局を強化して早く審議会の進行ができるようにならなければならんということが委員会全体の強い要望でありますということを御了承願います。
#14
○カニエ邦彦君 そうしますと、この法律案で事務局ができますと、今まで事務局がそういつた全体の事務局というものがなかつたから、勢いこういつた幹事制度というようなもので運営せねばならないというところに幹事があつたので、事務局ができ上りますれば、従つてもう幹事制度というものは殆んど要らなくなるのではないか。又要らなくなるというふうに至らないでも、非常に実際は仕事ができなくなるのではないか。そういう風味からもこの幹事の制度というものを省いて、もつと簡素化して行つて、そうして事務局一本でやるということについてはお考えはどうなんでありますか。
#15
○説明員(小島徳雄君) 例えて例を申上げますと、向うのワンゲルの勧告にもありますが、年金制度というものを例えば我々にとりますと、官吏には従来恩給法というものがあつて恩給がある。ところが恩給では足らないで共済組合ができておる。雇傭員についてもそうである。片方府県の吏員においても府県の吏員は恩給制度の退隠料という問題が起つて来る。今度はそれと同じように市でも同じ問題が起る。町村でもそういう恩給制度というものがある。それから官吏が一つ機構が変りまして、今度は鉄道公社、或いは専売公社というようになつた場合も、今までの官吏の恩給がどうなるかという問題がある。又府県におきましても例えば警察とか、消防、学校教員というものが従来県にあつたものが市に行つた場合、自治体になつた場合の恩給制度の通算がどうなるかというようなこと、片方は船員に対しては船員保険という厚生年金がある。一般労働者に対しては厚生年金がある。こういうような日本においては複雑な、それぞれ沿革に基いてそういう制度ができておるわけでありますから、今日の日本の状態から社会保障的見地から見た場合におきまして将来どうあるべきかというような問題を研究するときには、各省でそういうことをやつておる制度というものを過去の歴史と現在の状態というものをよく調べまして、更にこれを新らしい綜合的な立場に立つて、社会保障制度というものを将来どうあるべきかということを研究する場合におきましては、各省関係のそういうような関係局長の方々からいろいろの資料とか、実際の現実の状況等の調査につきまして御協力願いませんと、余程何百人という人数のスタツフでもありますれば、或いは可能かと思いますけれども、現在の予算にあるような、僅かな人数では殆んど不可能だ。そうしますと事務局が運営する場合においては、各関係官庁の協力を得る意味におきまして、それらの資料等の整備というものについて一つ御協力を願うという意味において幹事というものを置いておいた方がうまく行くのでにないか。そうしなければ、相当の人数、何百人のスタツフを揃えなければできな心。こういうことになるのではないふと思いまして、現在の規定はそういうふうにしてはどうかということで置いておるわけであります。
#16
○三好始君 今日は定員法施行後の行政事務の実情調査等もありますから、社会保障制度審議会設置法の一部を改正する法律案に関しましては、この程度で切上げたいと思います。
#17
○委員長(河井彌八君) 如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(河井彌八君) それでは只今の議題、社会保障制度審議会設置法の一部を改正する法律案につきましては、これで止めます。
  ―――――――――――――
#19
○委員長(河井彌八君) それから今本多国務大臣の出席を要求しております。暫くお待ちを願います。
 それでは大臣がお出でになりましたので……。行政機関職員定員法の実施後における行政運営に関していろいろ委員諸君においても調査せられたのでありますが、本多長官がお出で下さつたので、その範囲におきまして委員諸君からの御質疑を願いまして、政府の御説明を願いたいと思います。
#20
○三好始君 政府は第五国会で成立した行政機関職員定員法を改正して、定員の減少或いは増加せられる機関もあるかと思いますが、とにかく定員法の改正を考えておられるように承つているのであります。又事実現在までに提出されている法律、予算なんかにおきましても、定員に直接触れる問題が沢山出ているわけでありまして、定員法改正は必至だと思うので彫りますが、聞くところによりますと、予算案は今月の二十四日に衆議院の本会議に上程されるそうでありますが、そういたしますと、予算成立後に定員法の審議をするという不自然な結果が起ることが予想されるのであります。このことにつきましては臨時国会で私から本多国務大臣に要望いたしました。第五国会で起つたのと同じように予算が確定してから定員法の例えば修正などを持出そうと思つても、事実上不可能になる、こういうことが繰返されては困るので、定員法改正案を出すような場合には、その提出時期について特に御考慮頂きたいということを申して置いたわけでありますが、未だに定員法の改正が法案として出ておらない状況にあるのでありまして、非常に遺憾に思うのであります。そこで先ずお伺いいたしたいのでありますが、定員法の改正案が遅れている事情、それから現段階において政府でお考えになつております定員法の改正の内容につきましてお尋ねいたしたいと思います。
#21
○国務大臣(本多市郎君) 前国会におきまして本委員会の席上、三好委員から特に御注意がありましたことは、私の常に銘記しているところでございまして、予募の審議と平行して提案いたしたいと考えまして、極力努力を続けておつたのでございますが、定員法は特に関係するところが非常に多く、更に又折衝等に相当時間を要する点が多うございましたために、今日までまだ政府の決定を見て提案することに至つておりませんことは、誠にこれは申訳ないと考えております。併し各省等の折衝等も大体において結論に到達いたして参りましたので、極めて最近において政府の最後的決定をいたしまして、関係方面の承認を得次第提案をいたしたいと思つております。この今回の定員法の改正の方針といたしましては、これはすでにこの席上申上げたこととがあるのでございますが、経済統制の撤廃に伴う事務量の縮減に対応する人員の縮減というものを、これを行うこと、更に新規増員につきましては、その統制撤廃による縮減以外の部分において、でき得る限り部内事務の合理化、配置替え等によつてこれを満して行くこと、只今もお話のありましたように、どうしても外局等の設置で新定員を要する場合、或いは部内事務の特別な使命が附加されましたために増加しなければならんというような定員については例外的に、原則ではありませんけれども例外的にこれを認めて増員をする外はあるまい、その他止むを得ざるところの新規増員の程度に止めたいという方針を以て実は調査をして参つたのでございます。その結果を極めて近い機会に提案いたしたいと、今準備中ででざいますが、この席上でその内容については、まだ政府部内の決定を見ておりませんので、御説明申上げる段階にないことは遺憾に存じますが、極めて近い機会には御審議をお願いすることができると思つております。只今政府の考えておりまする今回の定員法改正の方針は以上申上げた通りでございます。
#22
○三好始君 各省で要求する定員を総合的全般的な立場から行政管理庁が調整して行くということは大いに必要のあることだと思うのでありますが、行政管理庁はそれぞれの省内の事務の内容に十分に立入つて専門的な角度から人員を決定するということについては、どうしても不十分になり易い一面もたしかにあると思うのであります。先般の第五国会で成立した定員法施行後臨時国会で指摘いたしましたように、特に食糧庁などにおきましては借定員をする、或いは他の方面には余り見られないかも存じませんが、非常勤職員が著しく激増するというような形で、定員法の不合理性を現わして来たようなこともあつたわけでありますが、ところが行政管理庁の立場から考えますと、表面的には定員を借りているところはそれだけ事務の実情が、借りなければやつて行けない程忙しいに違いないが戸一方貸すところがあるのだから、貸す方はそれだけ余裕があるのだろう、こういうふうに考え勝ちでないかと思うのであります。この点については私も多少調べた点もあるのでありますが、更に詳細な模様を実は関係者から本委員会としても承わる必要がある、こういうふうに感じている問題なのであります。恐らく行政管理庁としてはどうしても広範囲に問題を取扱います関係上、極く表面的に観察し易いのじやないかと思いますが、この点について先ず本多国務大臣に食糧庁の借定員の問題を今回の定員法改正案を作成する土にどのように考慮されておりますかその点を承わりたいのと、それから本日統計調査部の管理課長がお見えになつておるようでありますから、定員を食糧庁に貸した事情について承わりたいと思うのであります。
#23
○国務大臣(本多市郎君) 食糧庁におきまして、本省の定員を借定員ということで人増しをしておりましたということは私も聞いているのではございますが、場これは農林大臣限りでやつたとで、私の方でそれを何名の借定員が適当であるというふうに認めてこれをやつたわけではないのであります。かようなことは定員法の趣旨を非常に混乱させることでもありますので、そういう二とは今後ないように処理して行きたいと思つております。従つて今回定員法改正のときにもそうした趣旨は十分徹底したいと思つております。
#24
○三好始君 私が申したいのは借定員というような、むしろ違法の現象が起つて来たのは、定員と事務の実情とがマツチしておらないところから起つて来た問題でなかろうかというふうに思うのでありますが、そうしますと、定員法改正案を政府として出すのでありますから、その機会に事務の実情に応ずるような定員を新たに考えて行かなければいけないのであります。こういうところから本多国務大臣に、そういう実情を十分に考慮して定員の問題を考えられておられるかどうかを承つておるのでありまして、ただ形式的に借定員というような事実が起らないように注意するというようなことでなしに、事務の実情に応ずるように改正案を出す機会に定員の問題を考えなければならないのじやないか、こういう立場からお尋ねいたしておるわけであります。
#25
○国務大臣(本多市郎君) これは農林省の本省定員と、外局食糧庁の定員の間における融通が、借定員ということになつているのでありますが、そうしたものはやはり適正に必要な定員を必要な方に確保するという方向に是正すべきであると思つております。この点につきましては農林大臣とも借定員といろ状態に置かないで、これを実情に副うように是正すべきではないかというようなことについて、相談をいたしておるところでございます。
#26
○三好始君 只今の問題は借定員の問題だけでなく、非常勤職員の問題にも同様のことが考えられると思うのでありますが、身分上の保障が殆んどない非常勤職員が不自然に増加しておるという状態は、やはり定員法改正の機会に考慮すべき問題ではないかと思うのでありますが、この点についての行政管理庁の御意見を承わりたいと思います。
#27
○国務大臣(本多市郎君) この点も只今お話の趣旨は全く同じに私の方でも考えておりますが、食糧庁の時期的な繁忙ということを考えますと、相当時期的に人員を調整して行くということは、これは止むを得ないことと考えております。御承知のように市町村の数は一万以上もありますし、食糧事務所の数も数場千に上つておるのであります。一事務所に僅か一人の臨時雇職員を雇うようなことによつて数千人という数字が出て来るのでありまして、或る程度のことは止むを得ないと存じますが、どうしても本当の定員法による定員を持つて当てるべきであるというような問題は、勿論定員法の中に定員を増加して行くべきであると考えておりますが、食糧庁の仕事の中にも、さつまいもの統制撤廃の関係もあり、その増減等について今尚研究をいたしておるところでございます。
#28
○三好始君 食糧庁の定員に入らない非常勤職員がどうしても相当数生ずるということは、食糧庁の事務の性格から考えまして認め得るのでありますが、これが不自然に増加することはどうしても避けなければいけないと思うのでありまして、支拂証票の発行業務であるとか心その他非常勤職員では処理するのに適当でない仕事も相当あるわけであります。この問題は特に行政管理庁において十分に調査の上、考慮頂きたいと思うのであります。
 又最初に私が申上げました行政管理庁が総合的に全般の定員を見て行く関係上、表面的な観察に流れ易い点があるのじやないかということにも関係するでありますが、いもの統制が撤廃されたらそれだけ定員を減らし得るのではなかろうかということも、実情を調査して見ますと、單にいもの統制が撤廃されて、少くともその範囲で事務分量が減るといたしましても、それが必ずしも定員の減少を可能にするものでないというような事情も段々分つて来たのでありますが、そういう点についても、單にいむの統制が撤廃されるのだから、或いは撤廃されたのだから、定員を減ちしてもいいのではなかろうかというふうに簡単にお考えにならないように、この点についても十分に調査に基いた御考慮をお願いいたしたいと思うのであります。
#29
○国務大臣(本多市郎君) お話の通りでございまして、いもの統制を撤廃されましても、来年度相当数量政府買上げも残つておりますので、いもの統制撤廃のための減少、更に昨年度の買上げのための必要人員というような方面も、実情に副うように調査して結論を出したいと思つておりますが、食糧庁といたしましては、今日のところいずれにいたしましても、内部の仕事の実情から見まして、減員といつ方向にはならないものだろうと見通しいたしておる次第でございます。
#30
○三好始君 先程私がお尋ねいたしました、食糧庁に定員を貸しておる立場にある統計調査部の管理課長から、その実情について御説明頂きたいと思います。
#31
○委員長(河井彌八君) 農業改良局統計調査部管理課長の山内さんにお願いします。
#32
○説明員(山内一夫君) 只今の御質問に対して、その当時の経緯を申上げます。実は統計調査部並びに作物報告事務所を通じまして、定員が一昨年の十二月の国会におきまして、約一万一千名増員になりまして結局合計一万九十千八百十名といず数字が出ておつたわであります。この一万一千各の増員と申しますのは、実は農地委員会の書記が各町村に三名ずつおりましたものが、その当時二名にするということになりまして、一名の減員が農地委員会の書記について行われるということに相成りまして、その当時の経緯からいたしましてそめ落ちるどころの一名をこれを作物報告組織に採用するというてとになつておつたわけであります。ところが十二月にそういう増員が実現いたしまたのでありますけれども、その後行政整理を現在の内閣で行われるということになりまして、私共の方といたしましては、その農地委員会の書記を各事務所におきまして、受入れつつあつたわけで彫りますが、これは全部一万九千八百十名の定員ぎりぎりに充員いたしますると、その行政整理が何割勘るかほその当時は分つてはおりませんでしたけれども、これは実際上の実人員も首切りになるのではないかというようなことが、農林省全体として警戒されまして、そうしてそこで作報組織の充員を、大体におきまして、一万九千八百十名に対しまして三割空けて置け、つまり七割の充員に止めて置けということに実は相成つたわけであります。従いましてその関係から行きますと、一万九千八百十名の定員に対しまして、五千七百名の欠員を空けて置けという指令を内部的に受けたわけであります。一従いまして私共の方は、実はそのときすでに五千七百名の空きはなかつたわけなのでありますが、その線まで六月頃までに実は更しておつたわけであります。
 ところがいよいよ行政整理ということになりまして、行政整理の案が、遂に作物報告組織につきましては、大体二割という線になりました。そういたしますと、その定員が結局一万五千五百四十九名という定員に今なつたわけであります。
 その関係をちよつと申上げますと、農地局に更に二割の上に二百九十九名という定員を貸しましたので、結局今申上げました一万五千五百四十九名という数字が出たのでありますが、ところが一方において実際の実員は五千七百名を空けた数字になつておりましたがら、そこの行政整理を二割やりました後でも、約千四百名の空き定員があつたわけであります。それで行政整理がいよいよ実施される段階になりますと、それを農林省各局において事情が違いましたけれども、この或る部分を食糧庁に貸定員をしたらどうかという話になりまして貸定員の意味は、実は私共の方は、食糧庁の充員が非常に定員一杯まで行つておりますので、食糧庁の二割の削減を受けますと、やはり実際に血が出るということになるというふうに聞きましたので、ここで大体八百四十四名の貸定員をするという省議決定があつたわけであります。私共の方の経緯としては、実際上の出血を防ぐというふうに聞いております。食糧庁自身の仕事が忙しいかどうかは、これは食糧庁の方の御説明を待つ以外にありませんけれども、私共の方の了解しておるところにおきましては、実際の出血を防ぐということであつたわけであります。
 それで案は、一万五千五百四十九名の定員に対しまして、そういつた八百四十四名の貸定員……、現在はずつとそれが減つておりますけれども、その貸定員をいたしますと、私共の方の仕事が実際上運行に支障を来すということになりましたので、八百四十四名の貸定員をいたしました引換えに、約千二十名の非常勤職員の手当を私の方に貰いまして、そうしてそれだけの人間を各作報に置いてあるわけでございます。この数字は現在は減りまして、現在の数では、貸定員が六百四十一名になつております。これは一月の三十一日現在であります。
 それから先程も申しました非常勤職員手当、この関係を臨時集計員と我々は称しておりますけれども、この数字が八百五十名、こういう数字になつております。それで私共の方は、定員を貸しましたについては、決して私共の仕事は暇があるというわけではなくて、そういつた実際の出血を防ぐという意味で我々は了解した、こういう形になつております。
#33
○三好始君 只今の管理課長の説明を聴いておりますというと、決して仕事が暇だというわけではないけれども、出血を防ぐというような、省内でのいわゆる事情から定員を他に貸したというようなことで、暇ではないけれどもという但書は附いておりますけれども、表面的に受取りますというと、とにかく貸せるだけ余裕があるんじやないかという印象をどうしても與えると思うのであります。私がいろいろ聞いております範囲では、人事院がいろいろ現地での実情を調査した結果によりましても、あれだけ忙しい食糧事務所よりも、非常に作物の報告事務所が事務分量が多くて、過重労働に陷つておるという結果が現われておるというふうに承つておるのであります。一体作物報告事務所は、こういように定員を貸して、事務が支障なくやれておるのかどうか、この辺の実情が分つておりましたらお伺いいたしたいと思うのであります。
#34
○説明員(山内一夫君) 実際、なぜ定員を貸したかというその理由をもう一つ御説明いたしますると、実際の出血を防ぐというだけならば、食糧庁の人を八百四十四名だけ配置転換をしたらいいじやないかというお考えが当然出て来ると思うのであります。ところが実際上におきましては、食糧庁の人を配置転換するということは、勤務地の関係、或いはその事務所に対する愛着の関係であるとかで、それが一応そういう貸定員という形になつておりましても、その当時すでに食糧庁の方で増員の可能性があるというようよ、大体の空気がありましたので、なかなか実際に作報事務所に来ることを肯んじないわけです。それで結局は配置転換を受けましたのが、食糧庁につきましては百四十人とも大体今記憶いたしておりますが、そのくらいの配置転換しか実際上は来ないわけでありました。で、私共の方は、今の非常勤職員手当の千二十名、そういうものと我々の実際の人員とを合せまして仕事をいたしておるのでありますけれども、これが非常に忙しくて、実際二十四年度におきまして一番忙しかつた時期は七月、八月、九月という夏作の調査の期間でありましたが、この期間におきましては、大体におきまして、一月一人五十時間から六十時間の超過勤務をいたしておるような実情であります。又この過労が原因になつ実際倒れたという人も、我々の手許へ集まつております人間だけでも、二十人から二十三人ぐらいが実際あるわけでございます。それで業務の支障といいますのは、職員のオーヴァー・ワークによつて、幸うじて防いでおるというような実情で
#35
○三好始君 千二十名の非常勤職員を以て事務を処理しておるようなお話でありますが、件物報告事務所の仕事はもともと季節的に繁閑があつて、本質的に非常勤職員を必要とするような性質のものであるか、或いは單に定員不足を補うために非常勤職員を以て補完しておるものであるか、その点をお伺いいたしたいと思います。
#36
○説明員(山内一夫君) これは、確かに季節的に繁閑のあることはおつしやる通りであると思います。何と申しましても、夏作調査、米、甘藷の調査のときが一番忙しいわけであります。併しながらこの仕事の実態から行きましても、やはり農家の田畑に踏入つて、そうしてそこの作付面積の実績を知る、或いはできておりますところの稻なり麦なりを刈取る坪刈りをやるとかいうようなことで、相当責任のある仕事でありますことが一つと、それからやはり測量なりそういつた坪刈なりには、粒数計算というような調査の技術部面におきましても、やはり一人前の役人としてその知識を日頃から習得するまうな種類の人間でないといけませんと私は思います。従いまして非常勤職員というような形でこれが解決できるものではないと思います。ただ坪刈なりいたしました場合に、それを刈つたものを集めるとか、或いは作付面積の調査に行きますとき、荷物を持つて行つて貰うとかも案内をして貰うとかいうよつな仕事が若干ありますので、これは各市町村におりますところの、作物調査員の人に手伝つて貰うし、或いは現地で人を雇うというようなことはいたしております。
#37
○三好始君 只今の御説明は、仕事の性質が非常勤職員では不適当だというふうに了解したのですが、ただそういうことだけですか。或いは仕事の量、事務分量に繁閑があつて、その点から非常勤職員が必要だというような事情が、それとは別にやつぱりあるのですか心或いはそう大して繁閑の差が、分量的になくて、従つて非常勤職員は定員の関係から採用するという結果になつたものですか。事務の分量の点から言つて御説明願いたいと思います。
#38
○説明員(山内一夫君) そうですが。事務の分量は先程から申上げました通りに、夏作の調査におきましては、大体一月六十時間ぐらいの超過勤務をやつているような状況でありまして、これが普通の場合でも、殆んどフルにやは久仕事をしているわけでありましても多少仕事の繁閑、繁閑と申しますか、それは仕事の量に時期的な変遷はありましても、まあ暇だというときで、すでに普通の職員とそう変りない仕事になるわけでありまして、これは仕事の量の点から行きまして非常勤職員でそれを間に合せるというようなことは、私はできないというふうに考えております。
#39
○三好始君 まだいろいろ定員法関係についてお伺いいたしたい問題がありますが他の委員諸君も御質問があるだろうと思いますから、一応この程度にして置きます。
#40
○梅津錦一君 本多国務大臣にお尋ねしたいのですが、定員法そのものが政府の方針ですか、無理押しやつたということは現在よく分つていると思う。尚且つこれを無理押しにやつて行くという形を現在見せているのですが、私はこれに対して三点お伺いしたいと思う。
 新らしい憲法下、特に生活の保障とか、或いは基本的人権とか、ということは相当考えなくちやならん。今も新らしい憲法に一貫している精神というものは、定員法とどういう関係があるかということはおのずから分ると思う。今度三好君初め、一緒に行つたのですが、この整理者に対する配置転換なり、生活保障をどこがやつているかということを先ずお伺いしたい。誰がその衝に当つているかということの実態をお聽きしたいと思う。
 第二点は、この新らしい定員法の施行によつて、超過勤務のために身体的障害を受け、或いはそのために及ぼすところの社会的影響ですか、そういうようなものを一つどういう調査があるかですね。手取早く言えば定員法によつて生れて来た犠牲者ですね、どういう犠牲者がどういう分布状態をもつておるかということを先ずお聞きしたい。
 第三点はこの超過勤務を強度にやると、これは勿論労働基準局で許された範囲のものではありませんが、許されない範囲以上の極端なる超過勤務をやつておるために個人の家庭的におけるところの悲劇が相当ある筈であります。これは私は大体幾つか資料を掴んでおりますが、こういうようなことに対して本多長官の親切なお考えを聞きたい。第三点はお伺いですが、前の二点は調査内容、資料内容ですが、ありましたらお聞きしたいと思います。
#41
○国務大臣(本多市郎君) 一番の離職者の世話は誰がやいているかという問題でございますが、これは行政整理と併行いたしまして、各省におきまして、大臣の責任においてできるだけ配置転換、就職の斡旋等もやつたのでございます。更に残る問題といたしまして退職手当の増額ということにつきましてこれを司令部方面ともできるだけの折画をいたしました。それから失業手当の内容の充実、期間等につきましてもそれぞれ国家財政の許す範囲内においてやつたのでございます。更にその後の就職の斡旋につきましては、これはどうしても一般的な公共職業安定所の就職先の開拓に力を入れる外ないのでありまして、そうした方面におきましても行政整理によつて離職した人達が相当数吸収されておる筈でございます。更に一般的の問題になりますけれども、全体的に失業対策事業。殊に応急対策事業等に力を入れまして最後的には産業の振興によつてそれらの人達が安心した職場の得られるようにという、これらに力を注いでやつておる次第でありますが、この行政整理によつて離職した人達の各方面の吸収率等につきましては省においてどれくらいを斡旋し、公共安定所等においてどれくらいの斡旋をしたというようなことは或る程度の統計は労働省で作成いたしておると存じますので、それは又別の機会に労働省から計数を取寄せましてそれから御報告を申上げたいと存じます。更にいろいろと退職に伴つて家庭的な悲劇等が起きていやしないかというお話、或いは又職場が非常に労働強化になつていや上ないかというお話でございますが、この点はできる限り事務の合理化、更に又公務員諸君の能率的な努力によつて解決して貰つておる次第でございまして、これは今日支障なく運営されておりますつということは、一に公務員諸君の努力によるところではございますが、併し行政整理のために特に事務による支障を来したり、そのために特に公務員等の健康を害し、それが原因となつて、特にこれが理由となつて非常なその公務員の状態が健康その他の方面においても悪化しておるとは政府の方では只今思つておらないのでございます。
#42
○カニエ邦彦君 この機会にちよつと聞いて置きたいのですが、この定員法が施行されて後必ずしも各定員が適当にぴつたり行つているということには私は考えておらんですけれども、その点どうなんですか。
#43
○国務大臣(本多市郎君) これはお話の通り、この行政事務の性質上この事務量というものが誠に不確定の性質を持つております。これに対する人員ということが完全に一致して均衡を保つようにということは誠にむずかしいことであるのでございます。人事院等で職階制等の今日研究が進めら別ておりますが、そうしたことによりましても実質的な点になりますと、結局見積りで行く外はないものじやないかと考えております。各省各庁、局長、或いは課長等それぞれその事務を担当しておりまする者の見るところを資料として調査して行く外はないと考えております。これはでき得る限りその事務量等に釣合うようにということに努力はいたしておりますけれども、厳密な意味においてそういうことを査定できるものであるかと申しますと、非常に困難なことだと考えております。でありますから只今の政府の定員法決定の段階といたしましては最善を盡しておるという以外に計数的にも科学的な根拠というようなことは示しにくいもので彫ると思つております。
#44
○梅津錦一君 さつきに続くのですが、最近はつきりしたのですが、これは本多国務大臣にお考え置き願いたいと思う。愛知県のこれは食糧事務所関係ですが、二十三年度定員法施行後死亡したものです。千人に六人、六%です。それから二十四年度はその数が殖えて千人中九名、これは超過勤務のためと大体言われておる。現在尚その危険に曝されておる。療養所において再起不能と思われるのが十名ある。こういうような統計を一つ一つ取つて見ると、定員法が如何に非人道的なことをやつたか。私はこの問題に対してはどこの職場でも大体千人中六名二十三年度に死ぬとか、二十四年度においては千人中九名死ぬというようなことは殆んどないと思う。あつても現職のまま死んで行くというようなものは恐らく考えられないと思う。併しこれは皆現職のまま倒れて行つたのです。一旦倒れるともう再起不能の形になつてしまう。本多長官もこうした点は非常にお考え置き願いたい点だと思うのですが、実は先程申上げました悲劇というのはこれだ。尚誤算のために責任を負つて自殺したという人もあるわけです。尚この外に離職して自殺したという者も相当あるのです。こういうような調査は絶えず長官がお持ちになつて、そうして定員法を決定して行く上にバロメーターとして考えて頂きたい。これ正しい意味のわたしのじやな行だと思う。首切りが正しいのじやなくして、如何にしたらこの首切りをしてもこういうへ悲劇が生れないという賢明な実情に即したものの考え方をやつて頂きたい、こういう意味で先程の二点の御質問を申上げたわけですが、こういう実情がありますので、今回における定員法改正に対しても成るべくこうした犠牲者の出ないようなふうなお考えをして頂きたい。先程申上げた理由を申上げて御参考にいたして置きたいと思います。
#45
○国務大臣(本多市郎君) 十分研究いたしたいと思います。
#46
○カニエ邦彦君 先程に続いてちよつとお聞き申すのですが、大体前回の定員法実施によつて凸凹があるということはこれはお認めになつておるのですね。
#47
○国務大臣(本多市郎君) 定員法を御決定願いました当時は、あれが最善の研究の結果でございまして、あの当時あれで均衡を得ておるものと考えておるのであります。但しその後の部局の事務の繁閑の変化によりまして、勿論その後の事情に即応するよう極端なところは是正しなければならないと思います。
#48
○カニエ邦彦君 そこでいろいろ伝え聞くところによると、第二次行政整理と言いますか七この国会で又大幅な整理をやられるということを聞くのですが、それが政府としては今のところやるという方針でおられるのですか。この国会ではそういつた大幅な行政整理は行われないという御方針ですか。
#49
○国務大臣(本多市郎君) 只今今回提案いたしまする定員法改正案についての方針を申上げましたのでございますが、あの方針による調整をやるだけでございまして、今回の国会で別に大幅な行政整理などというものをやる考えは持つておりません。
#50
○カニエ邦彦君 そうしますると、是正をやるについて大体多いところもでき、又削ねばならんところも勢い出て来ると思うのですが、それらを総合して、大体削ずる方になるのか、或いは増員をせなければならないというお見込なんですか、どちらですか。
#51
○国務大臣(本多市郎君) 今の段階では確定的なことは申されませんが、現在の定員法を下廻るものと考えております。
#52
○カニエ邦彦君 大体ですが、どのくらいの量を下廻るようなお見込でございますか。
#53
○国務大臣(本多市郎君) これは万を以て数えるような大きな数字にはならないということだけを申上げて置きたいと思います。
#54
○カニエ邦彦君 そこで今いろいろ問題になつております食糧庁の問題でありますが、これは私共可なり長い期間を通じて現地に赴き、いろいろ委員会としても調査をしたわけでありますが、非常に無理をしておるということを現実に見て来ておるのです。従つてどういう工合に無理をしておるかということは、今その極く一、二の例を三好君なり、或いは梅津委員から話されたと思いますが、そういつた一部分の例でなくして、もつと予想以上深刻なものがあり得ると思います。そこでこれらのものに対しては何としても現状で放つて置くわけにいかないという考えを持つておるのですが、政府としてはこういつた実情に対して、所要の人員を増加するということの用意はお持ちですか。
#55
○国務大臣(本多市郎君) 食糧庁全体としての定員増減については、只今決定いたしておりませんので、ここではつきり御答弁を申上げかねますが、今御指摘のような、或いは食糧事務所というような部分的なことで非常に無理が行つておるところがあるといたしますと、あの何方という食糧会計の中におきまして内部的に調整をしなければならないという面も出て来ようと存じます。そうした内部的な問題についても、十分今回の定員法が決まりましたならば、内部部局の定数の決定に当りまして、でき得る限りの調整をやりたいと思つております。
#56
○カニエ邦彦君 内部的にと申されますが、併しそれが内部調整でなくして、内部でもうとても賄い切れないというような事態にあるということであれば、それでも術強いてその内部だからという枠を固執されるのですか。或いはそういう場合であれば、これはもう自然所要の人員だけはやはり増加して、そうして重要な食糧行政を円滑ならしめるというお考えはあるのですか、ないのですか。
#57
○国務大臣(本多市郎君) 全体的に定員が不足であるという結論に到達いたしましたならば、勿論食糧庁の定員を全体的な枠から増加しなければならんと思いますが、それを増減すべきか、或いは現定員で内部的な調整等によつて、努力によつてやり得るか否かということについて今研究中であります。
#58
○カニエ邦彦君 それからこれは先程ちよつと三好議員からも言つたのですが、いろいろ法案が出て、機構関係の法案が出て参るのですが、併し設置法が出て参りまして、肝心の定員関係のものが遅れておる関係上、この設置法が、枠が適当であるかどうかということですね、いわゆるこういう組織機構にしたいというものが出て参りましても、その中にどれだけの一体人を配置して入れるかということが並行して出て参りませんと、非常に我々としては組織が果して妥当であるかどうかということの判定に苦しむわけなんですが、先程の御説明では近い機会にいろいろ検討しておるから、近い機会にその定員法を出すと言つておられるのですが、近い機会と申されましても、おのずからそういうような関係上、我々としてはやはりいろいろな設置法が、或いは設置法一部改正等が出て参りますと、審議に困ると思うのですが、大体いつ頃定員法の全貌をお出しになられるお見込ですか。
#59
○国務大臣(本多市郎君) 政府といたしまして、案を大体決定したいと思つておりますのは、遅くとも来週中ぐらいには決定したいと思うのであります。実はこの決定いたしました後にこの法案が司令部に参りますと、それぞれ関係の部局の意見等がありまして、その承認を得るのにも多少の期日を要すると存じておりますので、最後的に国会に提案する時期は、今のところでは成るべく早くいたしたいということは考えておりますけれども、正確には申上げかねるということであります。
#60
○三好始君 大臣の御説明によりますと、今国会に提出される定員法の改正案は、統制撤廃などに伴つて生じて来る定員の調整の問題の程度であつて、第五国会で定員法を制定したときのように二割とか、三割とかいう標準を決めての整備は行わない。こういう御説明だつたと思うのですが、そのように了解してよろしいですか。
#61
○国務大臣(本多市郎君) お話の通りでございます。但し統制の撤廃された、この統制に伴う事務量の減少が七或いは何割ぐらいが適当であろうという場合には、その減少の程度が一割とか、二割とかになるかも知れませんが、それは統制撤廃のための減少の事務の度合を見て、そういう割合が出て来る場合があるのでありまして、それ以外のところでこの前のような同割というようなことはいたしません。
#62
○三好始君 現在提出されております、予算上やはり定員が、現行定員法よりは少くなつておると了解いたしておるのですが、予算上の定員は、現行定員法に比べて全体でどの程度減つておりますか。
#63
○国務大臣(本多市郎君) 予算上の定員は、今提案いたしておりまする予算上予定されておる定員と思われるものは、八千ぐらい上廻つていると思います。定員法よりも……それで私の方といたしましては、昨年末以来、予算案が政府部内において決定いたしました後に、相当の大幅な統制の撤廃が行われ、行われつつあるのでございますので、その予算定員に囚われず、この二十五年度内に行われる統制撤廃の事務量の減少を、できる限り予測できるものは見込んで定員を決めたいと思つております。
#64
○梅津錦一君 現在の予算は、結局前年度より八千名殖えている、そうすると予算も殖えておるわけになるのですね、それなのに政府はまだ減らす、そうして非常に金は、予算は余るわけですね、余ることを見越してやつておるわけですか、それとも一杯に使う、いずれのお考えですか。
#65
○国務大臣(本多市郎君) この点につきましては、余剰を生じました場合、不用額として来年度に繰越すというのが定石でございますが、人件費の中の余剰額は、場合によつて流用というようなことで、実質的には残つた公務員の実質的な待遇改善と申しましようか、或いは超過勤務手当等に流用されるというような途を開くこともできるのでございますからそういうふうにでき得る限りすべきではないかと考えております。
#66
○委員長(河井彌八君) 一つ伺つて置きます。政府で、定員等を最初に割当てて決定してしまつて、そうして直ぐこの通りだからというのでは、随分委員会の審議に困ることがあるのでありますが、大体の方針が決まつたら、そのときに委員会に言つたりして、相当はつきりした説明をして頂く機会を頂きたいのですが如何でしようか。
#67
○国務大臣(本多市郎君) 承知いたしました。
#68
○委員長(河井彌八君) 実はこの間新聞に、各省の定員のごときものが発表されておつたのですが、あれなどは非常に方々へ誤解を招くのである。内閣委員会といたしましては、やはり迷惑をするわけなんです。ああいうことの出る前に、あれはまあ確定じやないと思いますが、ああいうことの出る前にやはり委員会に相当にはつきりした説明をして頂きたいことをお願いいたします。
#69
○国務大臣(本多市郎君) 承知いたしました。
#70
○梅津錦一君 先程、その犠牲者の問題は、愛知だけだつたのですが、岐阜だつて言えと申せばありますし、皆あるわけです。ただ土地の状況、その他の状況で、これは非常にまちまちだと思うのです。これはおのおの犠牲者がある。幸い今田食糧庁関係の総務部長さんが来ておられるから、この事務分量と、現在総務部長としてどんな悩みを持つでいるか、この点を一応ここで、私の言葉の裏付として嘘でないという、嘘なら嘘でも結構です、それをお聞かせ願いたいと思います。
#71
○説明員(清井正君) 只今梅津委員から、食糧庁の現在の職務遂行上の問題について、どう考えるかという御質問でございましたのでございますが、私共の食糧庁の仕事は、御承知の通り大量の主要食糧の買入れ、受渡しをいたしております現業の職員が、大部分を占めておりまして、新らしく定員が決まりました二万九千人の中で、食糧事務所の人間は二万八千四百人という、大部分が食糧事務所の人間でございます。而もその食糧事務所の人聞の大部分が、末端で直接農民と接しまして食糧の検査をいたし、或いは管理台帳という非常に供出の基礎となりますむずかしい帳面を作り、或いはいろいろの支拂証票と申しますか、小切手に代る証票を発行して農民に交付する、こういう仕事をやつておるのであります。そういつたように大部分が現業をいたしておりまして、食糧関係の職員でございます。その定員が先般の行政整理で六千六百三十五人定員が減員に相成つたのでございます。私共といたしましては、かねてより食糧事務所の仕事が非常にむずかしいから是非増員して頂きたいということを関係方面にもお願いしておつたのでありまして、特に支拂証票の発行という事務が二十三年の五月たしか実施されましたときに、少くともこの支拂票というのは非常に大切な仕事だから一町村に一人くらい是非とも増員して頂きたいということを実は大蔵省の方面にもお願いをいたしだのでございます。一遍に一方人というわけには行きませんが、それは趣旨はよく分るから段々殖やして行こうというようなことで一万人の増員に対して三千人ばかり認めて頂いたのでありますが、その後いろいろ事情の変化によりまして、その後の増員は認められないといつことになりまして、麦押証票発行だけにさえ一万人の要求に対して三千人しか認めない現在に至つておるというような実は状況なのであります。而も亦先程お聞きいたしたのでありますが、いもについての問題がございますが、実を申しますと、いもの買入れということにつきましては、初めて買入れを行なつたいもの買入れのどきにも新らしい増員は実は認めていなかつたのであります。今までの米麦の検査をいたします人だけで以ていもの検査を行うというふうに定員上なりまして、新規定員というものはいもの仕事を始めてから殖えなかつたという実情があるのであります。従つて今でもいもをやります人も米もやりますし、麦もやりますというふうな工合でありまして、仮にいもの仕事が殖えましても、それによつて人を殖やすことができない。本来仕事を殖やしていなかつた状況でございまして、而も支拂証票の仕事は一万人殖やすところを三千人しか殖やさなかつたということでございまして、我々といたしましては、例えばそういうふうにいもの仕事が減りましても、むしろその減員どころかかねて問題にしておるところの増員をお願いしたいというふうに考えておるのであります。特に最近におきまして、この間の行政整理が行われました結果、今までは大体一町村平均二人ぐらいの割合であつたのでありますが、これが平均いたしまして二七人というふうに減りましたのでございますが、〇・三人というふうに数字的には僅かでありますけれども、東京とかその他食糧の関係のないところを甲均しましての数字でありまして、この数字は、所によりましては非常に供出するけれどもその供出する町村に検査員がいないというようなところが相当できたのであります。そこで昨年から米の供出その他いろいろ問題がございましたが、当局でも各地方から我々が折角急げ急げと言うから供出をしても検査員が検査して呉れないじやないかという声が起つておるのであります。それで我々といたしましてはそういうことがあつては申訳がないから、非常勤職員を採用いたしておりまして、それを補助にやりますとか、一人の人間に二三ケ所を受持ちさせてやりますとか、臨機の処置を食糧事務所長をして行わせまして、そうしてとにかくやつて参つておりますけれども、そういつたふうに相当末端の農民から不満の声が起つておることは事実でございます。又一人当りの仕事の負担が非常に多くなりましたので、相当勤務時間も長くなつておりますということが事実でございまして、他日私の方でも実地に実際調べて参りましたけれども、これによりましても、少くとも一日平均十時間以上は働いており、年がら年中十時間働いておるということですから、仕事の忙しいときに相当長時間に亘つて働くということは証明されるのであります。
 それから先程病人のお話もございましたのでございますが、事実私共もそういうふうなことは知つております。その外の事務所におきましても、相当の病人が出ているというふうな事情でございます。ざつくばらんに申しますと、私共食糧庁の事務担当の者といたしましては、とにかくこういつた大事な仕事を受持つておりますし、末端の検査員が少くて検査事務が遅れるということは、結局農民の方々も計画的な出荷や供出が思うように行がないということになり、而も又検査員が受持つております仕事の重要部町である管理台帳というものが不十分でありまして、供出の割合も不十分になるということがございますので、何とかして私共はこれを増員して頂きたいものであるというふうに私事務者の一人として考えておるわけでございます。特に先般の整理に当りましては、どうしても全部退職させますことはできませんために、先程申しましたように、非常勤の職員を採用い止むますとか、或いは作物報告事務所その他から何とかして無理に兼務職員をつけて頂くというようなことでやつておる事情でございますので、我々といたしましては、食糧事務所の常勤職員でありますと支拂処分ができませんし、而も兼務職員でありますと不都合なこともございますので、何とか仕事の円滑にできるように一つしたいものであるというふうに考えておるわけでございます。只今御質問ございましたので事務家としての一応の考えを申上げた次第であります。
#72
○委員長(河井彌八君) ちよつと諸君に申上げますが、本多国務大臣がもう一つ外の用事が迫つておるということですが、大臣に関する質問はこれでよろしうございますか。
#73
○梅津錦一君 ここで丁度調査したときのものがございますから、昭和二十三年の五月一日から二十四年七月十月までに全国の供出米麦の過誤拂の件数が三万五千二百三十二件ふその過誤の金額三億二千九百余万円という大きなものになつております。これは人員が足りなくて杜撰にやつたということ、大体これ砥支拂証票を出す手が足りなかつたのであります。これだけは問題だと思う。尚米がぼろぼろこぼれまして、あの俵の検査が足りないものすでから一俵で百瓦減ると日本中の米では大変です。土の上にこぼれて雀の餌になりますからこういう問題も小さな問題じやなくて、こういうところに大きな損があると思う。これを減して行くことによつて、これだけでも非常に予算が浮くわけです。こういうことがあるから検査員がしつかりすればこういうことがなくなると思います。
#74
○三好始君 本多国務大臣に一点お伺いしたいのでありますが、定員法が事務の分量に応じないように不自然に定められると一先程から問題にしておりますような定員の退職であるとか、或いは非常勤職員の不自然な増加であるとかいうような、こういう事情が起つて来て、事務の実情に応ずるように何とか辻棲が合わされることになるのでありますが、その範囲に止まるのでなくて、現地の実情を調査して見まするというと、例えば食糧事務所の定員不足の関係からどういうことが起つで来るかというと、農業協同組合とか、役場などの職員をしてどうにか食糧事務所の定員不足を補つておる、つまり農村の負担において定員の不足がどうにか補われておる。こういう事実も随所に認められながら、又他方では食糧事務所の出張所長が自分のポケツト・マネーを出して忙しいときに私的に人を雇つて事務を処理しておる。こういう事実も相当認められるのであります。これは放置できない問題でありまして、我々としてはこうい事態を何とかして解決しなければいけないという決意を強くしたわけでありますが、行政管理庁の方ではこうした状況が起つておることが調査せられておるのかどうか、こういう事実をお知りになつておるのかどうか、お伺いしたいのであります。
#75
○国務大臣(本多市郎君) 食糧事務所の仕事にいろいろな間違いを生じておるというようなことはよくお伺いするのでございますが、これは支拂証票の発行という従来の検査員には誠に経験の少い仕事が附加されましたために、その事務に経験が乏しい点から特にいろいろな不都合を生じだものと考えております。この経理的な仕事は熟練をいたしますと、数人分を一人でやれるくらいに実は熟練し得るものでありまして、検査員諸君もこの苦い経験に鑑みまして努力勉強をいたして呉れまして相当今日では支拂証票の作成などにも能率が上るようになつて来たように私も実地に各地へ参つて闘いで参つたのでありますが、そうした面も定員の無理から来るものではないかという点を勘案いたしましてこれは決定すべき問題であると思つております。
#76
○三好始君 私の質問に対してはお答えがないと思うのでありますが、農業協同組合、役場などが職員を置いて食糧事務所が担当すべき職務を手伝つておる、食糧事務所の職員が自分の負担において私的に人を雇つて事務を処理しておる。こういう実例が行政管理庁の方ではお分りになつておるのか、或いはそういうことは初耳だとおつしやるのか、それをお伺いしたい。
#77
○国務大臣(本多市郎君) これはそれも限界の点に至りますると、解釈上いろいろむずかしいことになるとは思いまするけれども、元来農村相手の仕事でございますので、いろいろと協力願わなければならん場合が生じて来ると存じます。併しそれが純然たる市町村の役人が農林省の仕事を市町村の仕事を止めて手伝わなければならんという状態になつておるとしますと、これは適当でないと存じます。そうしたところは内部部局の調整、或いはその他仕事の区分等によつて解決するか、或いは定員を持つて解決するか、そうしたことで解決しなければならんと思います。
#78
○三好始君 そういう事実が相当ありますから、十分に調整の上善処して頂きたいと思います。
#79
○国務大臣(本多市郎君) これは協同組合等に非常に援助を願わなければならん。つまり援助して呉れるこの仕事がどの限界までが食糧事務所の仕事であり、どこまでが協同組合の仕事であるというむずかしい面がある。この支拂証票の件につきましては、最後的な認定は検査員がやつて、管理は複写紙で協同組合の人が件つて来ることがございます。そうしたことが協力願うことであります。向うといたしまして亀能率の上ることでございますから、これは計数等には間違いが生じてはならんことでありますから、是非協力してやりて頂きたいと思います。
#80
○梅津錦一君 その間違いは大体そこまで来ると話がよく分るのであります。農業協同組合が支拂証票は検査員が検査をやつているから暇がないのであります、片一方は支拂証票の期限があるのですから、神様でなければできない。それで協同組合を神様とする以外の途はない。ここにその原因があるのです。それはよく分つている。検査しているものが支拂証票を直ぐ作るわけに行かないので、その日のものはその晩のうちに作つてしまわなければならん、そうすればどろしても協同組合め人が帳面上の仕事をやつて呉れる、そういう形でなければならない。事務官が一人いて、どんどん検査官がやれば、どんどん集めて来て、やつて置けば、これは長官もおつしやるように事務能力が非常にすぐれた人が一人いればよい。ところが検査をやつている人が夜なべの仕事にやつたのではやり切れないから協同組合の人に頼むということが多いと思う。それから村とか町とか、そのために専門に一人補助員を出して食糧事務所の仕事をやらしておるわけです。そうしなければ仕事が間に合わない。これが実情なんですから、もう一度長官はお調べを願いたいと思います。
#81
○カニエ邦彦君 本多国務大臣が今日はまだ外にも御用がおありのように委員長からお聴きしたのですが、私は本問題についてはまだまだ御質問申上げたいのですが、無理にお引止めして質問するということは何ですから一応これで何したらどうかと……。この次の機会には一つできるだけ勉強して出て頂きたいと思います。
#82
○堀眞琴君 私質問じやないが、お願いしたいが、私病気で委員会をずつと休んでおつた。本会議も出ておりませんでしたが、できるだけ早い機会に私にも少し質問をさして頂きたいと思うのです。
#83
○委員長(河井彌八君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#84
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて。それでは本日はこれを以て散会いたします。
   午後四時三十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事      カニエ邦彦君
   委員
           梅津 錦一君
           小林 英三君
           竹下 豐次君
           堀  眞琴君
           三好  始君
  国務大臣
   行政管理庁長官 本多 市郎君
  政府委員
   内閣官房副長官 菅野 義丸君
   行政管理庁次長 大野木克彦君
  説明員
    農林事務官
   (農業改良局
   統計調査部管理
   課長)     山内 一夫君
   農林事務官
   (食糧庁総務部
   長)      清井  正君
   総理府事務官  小島 徳雄君
   社会保障制度
   審議会委員   中山 壽彦君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト