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1949/04/11 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 内閣委員会 第16号
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1949/04/11 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 内閣委員会 第16号

#1
第007回国会 内閣委員会 第16号
昭和二十五年四月十一日(火曜日)
   午後一時五十七分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
四月十一日委員横尾龍君辞任につき、
その補欠として小杉繁安君を議長にお
いて指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○労働省設置法等の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○理事の補欠互選
○北海道開発法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○日本政府在外事務所設置法案(内閣
 提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いたします。
 労働省設置法等の一部を改正する法律案、これを議題といたします。労働大臣から提案の理由の御説明をお願いします。
#3
○国務大臣(鈴木正文君) 労働省設置法等の一部を改正する法律案の審議をせられるに当り、提案の理由を御説明いたします。
 御承知のごとく昨年第五国会におきまして、労働省設置法が全面的に改正せられたのでありますが、労働省としましては、爾来同法によつて労働行政組織の整備及びその円滑なる運用に努めて参つた次第でありますが、今般、審議会等の整理及び労働基準監督官研修所の設置等の関係上、現行の労働省設置法及び職業安定法の一部を改正することを必要とするに至つたのでありますが、以下その要点について申上げます。
 第一に審議会等の整理であります。政府といたしましては、かねてから行政機構の簡素化に力をいたしておるのでありますが、今般各省附属の各種審議会等をできる限り整理し、行政効率の向上を図ることとなり、労働省といたしましても規程労働省に附属する審議会等のうち、船員労働連絡会議、安全装置性能審議会、特別地区職業安定審議会、職業安定連絡協議会、労働統計調査審議会、衛生管理者試験審議会及び職業指導協議会を廃止し、中央特殊技能試験審議会と地方特殊技能試験審議会を統合することといたしたのであります。今回整理することとなつた審議会等は、單なる官庁間の連絡に資せんとするもの、或いは未だ現実に設置に至らなかつたもの、或いは行政の運営途上適宜労働関係者の意見を聽くごとにより、その欠を補うことができるもの等でありまして、政府の審議会整理の趣旨に即応するど考えられるものであります。尚、現在職業安定法に基き設置されている都道府県職業安定審議会を今回地方職業安定審議会といたしましたのは、單に名称の変更に過ぎませんが、別にこれを労働省設置法に新たに規定いたしましたのは、法律形体の單なる整備でありまして、何ら実態的変更を加えたものではありません。
 第二に、労働基準監督官研修所の設置であります。労働基準監督官はその職責、権限から言つて、その素質如何は国民に至大の影響を與えると考えられるのでありますが、従来予算等の関係から研修機関を置かず極めて短期間の講習等によつて職員の教養訓練を行なつて来た実情にありますが、今回新たに労働基準監督官研修所を設けて、新任の監督官のみならず在来からの監督官に対しても長期の訓練を行い、労働基準監督官の素質を向上し、以て労働基準監督行政の一層の充実を図ることと、いたした次第であります。
 第三に、国家公務員その他国会の議決を経た歳出予算によつて給與が支給される職員が退職した場合には、昭和二十四年政令第二百六十三号及び政令第二百六十四号により、失業保険法の規定する條件に従つて相当金額を退職金として支給することとされていますが、これを公共職業安定所で支給する七とが退職者にとつて便宜である関係から、今回設置法中職業安定局及び公共職業安定所の事務にこれを加えたのであります。
 以上本法案提出理由の概要を御説明いたした次第でありますが、何とぞ御審議の上速かに可決あらんことをお願い申上げる次第であります。
#4
○委員長(河井彌八君) 委員諸君においてこの際質疑がありますれば、御発言を願います。
#5
○梅津錦一君 そうすると、退職手当の支給をするという余分の仕事が殖えたわけですが、これに対する人件費は、定員が殖えるか、殖えないか、或いはそれに対する万般の処置ですか、そうした会計面が非常にむずかしいと思う。特に手落のないような、会計に精通しているような公務員が配置されるように計画ができているかどうか、その点をお伺いいたします。
#6
○国務大臣(鈴木正文君) これはちよつと速記を止めて置いて下さいませんか。
#7
○委員長(河井彌八君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#8
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて。
#9
○竹下豐次君 この労働基準監督官研修所の内部組織はどういうことになつておりますか。労働大臣がお急ぎでしたら、大臣から御説明して頂かないでも後で政府委員から御説明を伺つてもいいのですが、どういうふうな組織になさるお心組であるか、それを一応承つて置きたい。
#10
○政府委員(富樫総一君) 目下この研修所の組織を定める省令を審議中でございますが、大体の予定といたしましては、第一に予算に縛られるわけなんですけれども、二十五年度におきまして約三百万円の予算が計上されております。将来はもつとこれを増額いたしたいのでございますが、その予算面から申しますと、年二百人の監督官について研修するをいう程度に止まりまとて、現在のところの案といたしまして砥産業安全研究所の中にこの施設を設けまして、新任教養と現任教養の二種類ございますが、監督官試験に合格した者を現場に配置して仕事をさせる前に、本年度におきましては約一ヶ月間教養訓練する。それから現在教養は現在すでに監督官として働いておる者について一ヶ月ばかり引あげまして教養する。それから教授関係でございますが、予算上專任教授の予算が二十五年度はございませんので、本省の基準局長が研修所長になりまして、関係の官吏が随時その教授を兼任するということで、本年度は余り……ぶちまけて申しますと威張つたことはやれないのでありますが、将来一つ漸次拡大させて行きたいといふうに考えます。
#11
○竹下豐次君 現在に比べて組織も完備して立派な教養のできるように御努力になるだろうということは分りますが、私などよく聞いておりますところによるというと、監督官の育成が非常に多いとか、いろいろな非難もあるようでありまするし、そういう点も気をつけて教養されるだろうと思つておりますが、もう少し具体的に今度できたのと今までとの違いが、教習の期間がどう違うとか、或いは集まる人の数がどう違うとか、その教課目と申しますか、どういう点に重点を置いて研究させるのだというふうなことがもう少し大体の見通しがついておるようなら承りたいと思います。
#12
○政府委員(富樫総一君) 現在と今後と申しますと何でありますが、今まで研修ということを予算の関係上遺憾ながら全然やつておらんわけでございます。今度初めてこういう制度になりましたものですから、いろいろと基準局では研究はしておるようでございます。具体的に先ず、教科書なり研修材料の整備というようなことから始まりまして、実際に研修に取かかるのは本年度の下半期ぐらいになると思います。今ここで余り具体的に予想して申上げますと、実際と離れることとなると思いますが、教科目といたしましては一応憲法、行政法、労働基準法、或いは作業心理学というようなこと、いろいろありますけれども、勿論一ヶ月や三ヶ月でそういうことを全般的にできるわけではございませんから、やはり実務本位の何をやる、殊に労働監督の手引と申しますか、アメリカでもできておりますですが、そういう実務心得といつたようなものに重点を置いてやるという心構えで検討を進めております。
#13
○梅津錦一君 この労働時間ですね、八時間労働の問題で現在八時間労働のままでは会社工場がやつて行けない。この労働時間の問題が大分問題になつておるようですが、経営者側から言えば表面上は八時間であるが、実際においては九時間乃至十時間でなければ採算がとれない、こういうことを言つておるわけです。基準局が相当これに対して強い監督をしておるということは生産を低下させるという声があるわけです。これに対してこういう声がある場合、監督官の再研修をして、政府としてはもぐりの八時間以上使つておるもの、或いは未成年者を使つておるもの、こういうものを徹底的にやる意思があるか、或いは緩めるつもりでおるのか、適宜ここに監督官の研修をして弾力性を持たせるという意味か、或いは弾力性を持たせないで徹底的にこの違反は追及させるというために研修をして行くのか、この政府の見解を聞きたい。
#14
○国務大臣(鈴木正文君) これは大変しばしば出て来る面も非常にむずかしい御質問なんですが、労働省といたしましてはそのどちらでもない、要するに労働基準法は一つの労働者の労働條件の憲法であつて、世界共通的なものでもあつて、日本も当然これを守つて行かなければならなやという原則であるのでありまして、これはやはり如何なる内閣でも、いつでも近代的な生産組織の中においては必ず守つて行かなければならない基本的な法律だと考えております。併し実際の運用に当りましては、それぞれの国情、段階に応じて手加減をして、緩めるというそういう意味ではありませんけれども、不当なる行過ぎとか何のないように、そうして労使双方の意向をよく聞いて法の精神を円滑に運用して行く上には、どうしても人の問題が一番重要な事項になつて来る。これはよその関係でありますが、例えば大蔵省関係の税金の問題にしても、その人自身の問題が大きな意味を持つておると同様に、労働基準行政におきましても、法律の解釈は今申した通りでありますが、その運用に当つては第一線でそれに当る人の素質というものは非常に重要なことになつて参りますからして、研修所を設けた意味は基準法自体を強めようとか弱めはうということとは何の関係もなやのでありまして、不当な摩擦は避けて円滑に実情に照しながら法の精神を活して行く、そういうことがやり得る程度の基準監督官を揃えたいというところにあるのでありますからして、緩めるとか強めるという御質問に対しては、緩もも強める筈もありませんので、円滑にやるのだ、実情に適したやり方で法の精神を活して行くということを以て了解を得たいと思います。
#15
○島津忠彦君 只今大臣からこの改正案の趣旨について伺つたのですけれど心、この改正案の内容につきまして伺つた方がよいじやないかと思いますが……。
#16
○政府委員(富樫総一君) それでは少し具体的内容につきまして極く概略を申上げます。
 第一に整理される審議会につきまして簡單に申上げます。整理される審議会の第一といたしまして、船員労働連絡会議というのがございますが、これは船員労働行政が運輸省で所管しております関係上、労働行政全般を取扱つておる労働省と行政方針等につきまして緊密な連絡を取りたいということで設けちれた連絡会議でございますが、その実体は役人が委員になつておるのでございます。制度的にに審議会といつたまうなものを置かなくても随時必要に応じて役人に連絡させればよろしいという趣旨で廃止するということにいたしたわけであります。それから特殊技能試験審議会、これは現在中央と地方にありまして、おのおの汽かん士とか、汽かん鎔接士とか、機重機の運転士とか、危険な作業に従事するものにづきましては、現在基準法に基いて免許制度を取つておるのであります。この免許に際しまして試験をするのであります。その試験につきまして試験の問題とか、試験の基準、問題の作成とか、或いは実技試験につきましてどういう機重機を使うとか、こういう問題を審議することが今後とも必要なのでありますが、この機会に中央と地方を一元化いたしまして、中央と地方と有機的に連繋したものに改正したい。形の上からいいますと、中央、地方が一旦廃止されたようになり、新たに両者を統合した特殊技能試験審議会を作るということにいたしておるのであります。それから安全装置性能審議会というのがございますが、これは労働基準法に基きまして、本省の基準局長が安全装置の性能基準を定めることになつておるのですが、その性能認定の基準を局長が決めるに際しまして、学識経験者の意見を聞くために設けられた審議会である。ところが基準法制定以来ここ数年間に大体所要の性能認定の大半の仕事が終りましたので、今後この仕事は殆んどない。仮にあつてもその都度関係の学識経験者の意見を聞いてやれるので、制度として廃山するということであります。それから特別地区職業安定審議会、現在安定審議会は職業安定法、失業保險法等の施行に関する諮問機関でございますが、これは労働省本省。それから二府県以上を所轄するブロックごとの安定審議会と、各都道府県にある審議会と、それから県内の一部を管轄する地区安定審議会という四段階になつておるのであります。これをこの際整理いたしまして。労働本省にある審議会と都道府県におる審議会、この二本建にして、他のブロックごとのものと、県内の一部を管轄するものは原則として設けないというふうに整理する。だだ国際労働條約等にもありまして、その筋の要望もありますので、ブロック或いは地区ごとに設けられたやつは原則として設けないが、必要に応じては設け得るという根拠だけは残して置きたいということで、その旨を設置法と安定法の両面に跨りまして、改正規定を設けたのでございます。尚職業安定連絡協議会というのも整理される一つになつておりますが、これは職業安定行政につきまして、関係省の役人の連絡会議なのであります。役人の連絡会議はこれを設けられましてから二回ばかり開いた例がありますが、常設的に委員を決めて何いたしますよりも、必要の事項に応じて関係官吏の会議をその都度開いても一つも差支ないし、場合によりてはその方がいいということもございますので、整理をすることにしたわけであります。それから労働統計調査審議会というのも、これはつい最近できまして二回ばかりしか開いてございませんが、これも労働統計の審議機関として設けられたのでありますが、大体労働統計の企画といつたようなことは整備いたされましたし、内閣に別に統計委員会というようなものもございまするので、制度的なものとしてはそれ程重要ではない。必要に応じて学識経験者の意見は聽くこともできるというので廃止したのもあります。それから衛生管理者試験審議会というのがございますが、これも基準法に塞ぎまする衛生管理者の試験をする際における資格問題だと地何とかでございますが、これは前の特殊技能とは違いまして、極く年に一遍とか二遍とかでございまして、その都度試験委員を臨時にお願いする、こういうことで常設の試験委員として顔触れを一定しておく必要もないということで、その都度試験委員をお願いするという意味合から制度として廃止することにいたしてございます。最後の職業指導協議会を廃止するごとになつておりますが、これは職業安定所の所長の諮問機関でございまして、特殊の職業指導を要するものについて安定所長が職業指導するときの諮問機関とい、ことでございまするが、これは最近におきまして非常に整備された職業指導に関する手引その他ができまして、それから一方職業補導所等も整備されましたので、殆んどその存続の必要を感じないというようになつたわけであります。
 それから改正の要点の研修所の問題は、先程申上げました通りでございます。それから先程ちよつとお話が出ましたが、政府職員が退職した場合の退職金が失業保険法による失業手当と差額を生じた場合には、その不足分を従来は政府が直接に支拂つておつたのであります。この制度はポツ勅に基く政令によつてやつておつたのでありますが、この政令を、この設置法の改正と並行して改正いたしまして、その差額を支給する條件として失業しておるという認定を職業安定所がすることが合理的であり、必要であるというので、安定所がその退官を、政府職員の失業を認定し、そしてその差額の手当を支給するということに改正することになりましたので、その政令改正と並行して、その旨を明かに規定するということでございます。
 その他一、二字句、或いは実質的な改正、変更でない字句の設備等がございますが、この説明は省略させて頂きます。
#17
○竹下豐次君 この際質問してよろしうございますか。
#18
○委員長(河井彌八君) よろしうございます。
#19
○竹下豐次君 特殊技能試験審議会に改めると書いてありますね、その間に括弧して「労働基準法に基く特殊技能試験の基準に関し、調査審議すること」とありますが、これはどういうことなんですか。試験審議会の性質をこの註釈で説明しておられるのですか、どういうのですか。
#20
○政府委員(富樫総一君) これは現在の規定かこのように表になつつてございまして、上の方に名前、下に所掌事務の分の註釈が書いてあるのです。現在の法律でその部分がこういう枠になりた表があるのですけれども、その部分を改正する技術が、現在法務庁で世こういうふうな書き方になつておるので……
#21
○竹下豐次君 どうも普通の日本の文章の読み方からすると、調査する、審議する会とすれば、この会の説明にならぬようでございますが。
#22
○政府委員(富樫総一君) 表の方から見ますと上は名称、下に目的と書いてありまして、その名称として特殊技能試験審議会、下は目的としての欄のところに該当する。
#23
○竹下豐次君 そうですか、分りました。
#24
○委員長(河井彌八君) 如何でしようか、労働省設置法等の一部を改正する法律案の只今予備審査で、大臣の説明を聽きまして直ぐ質問に入りたのでありますが、今月はこの程度に止めて頂きたいと思いますが、如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○委員長(河井彌八君) ご異議ないと認めます。――速記を止めて下さい。
   午後二時二十六分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時五十九分速記開始
#26
○委員長(河井彌八君) では速記を始めて下さい。議案の審査に入るに先立ちまして、理事の補欠選挙をしたいと思います。それは民主党の門屋君がお辞めになりまして、大隈君がこちらにお入りになりました。それで門屋君は理事でありましたので、理事が欠員になりましたので、補欠選挙を願いたいと思いますが、どういう方法にしますか。
#27
○梅津錦一君 委員長一任の動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(河井彌八君) 委員長に一任で御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○委員長(河井彌八君) 御異存ないと認めます。それでは大隈信幸君を指名いたします。
#30
○委員長(河井彌八君) 次に、北海道開発法案を議題といたします。これにつきまして、この際御質疑があります、れば御質疑を願います。
#31
○梅津錦一君 この北海道開発庁は、各省ごとに参與、その他関係の職員が選ばれると思うのですが、関係の省を聞きたいと思うのですが。
#32
○政府委員(高辻正己君) この第七條の参與は関係行政機関の職員の中から長官が任命する、そうしてこの参與は十人以内ということになつておりまするが、との北海道開発計画に基く事業実施について関係の深い行政機関ということで、只今具体的にどこの行政機関というふうに決めているわけではございませんが、事業の内容から考えまして、農林省、建設省、或いは安定本部、場合によりましては地方自治というようなものもこの中に入るのではないかと考えております。併しながら今申上げましたように、只今どこの省の人を参與にするかということは、まだ具体的には考えておらない状況でございます。
#33
○梅津錦一君 参與は関係行政機関の職員の中から長官が命ずると、こういうことになつておりますが、第七條の第二項です。とかく問題が起ると思うのです。農林省は農林省関係の意見を強硬に出すでしようし、或いは農林省の中でも水産庁との関係は又別になりますし、或いは通産省の方も関係が出て来る、建設省も関係が出て来る、凡そ北海道開発という総合的な分野から行けば分化しようとして分化できないような仕事が相当含まれるのじやないか、言換えれば開発するという点から考えれば、すべて総合さるべき、開発計画だと思うのです。とかく現在は各省がお互いの権利なり或いは意思を強行ずるために或いはこれがそうした紛争に巻き込まれるまうな形があるかどうか、特に官房長官も北海道におられて非常に造詣が深いと思うのですが、こういう点から適宜開発庁の長官がまとめまして、北海道開発一本の大きな力を結集できるかどうか、その点をお聞きしたいと思うのです。
#34
○国務大臣(増田甲子七君) お答え申上げます。参與は各省の幹部を命ずるつもりであります。そこで各省それぞれおのがじし、自分の立場で主張して、参與会議等において議事がまとまらないような傾向がありやしないか、その際北海道開発長官は北海道開発という見地からしまして、独房の最高善と信するところを断行した方がよろしいという御質問は全然同感でございまして、各省参與において必ずしも北海道開発庁自体がこうやろう、ああやろうと考えていることとは或いは反対の見解を述べる場合もなきを保しがたいのでありまして、併しながら参與会議には全会一致というわけでもございませんし、参與会議の大体の意向を聞きまして、北海道開発長官が最高善と信ずるところを企画し立案する、こういうふうにお考えを願いたいと思います。又そういうつもりであなたのお心持を休してやるつも。でございます。
#35
○梅津錦一君 この法案全体を見て、こけ法案から受ける感じは何かこう開発するための企画のために作られた法案で、形式的には非常にできておると思う。併し内容的にどういうことをやるのか、この性格がはつきりまだこの法案に出ていないのであります。具体的なこれに対する政府の見極しをお聞きしたいと思います。
#36
○政府委員(小野哲君) 只今御質問がありましたが、この法案によりまする狙いは、北海道開発庁を設けまして、これが中心となつて総合開発計画を立てまして、又これに必要な調査もいたし、立案もいたしまして、更に先程お尋ねになりましたような参與会議案をも設けまして、できるだけ事務の調整を図つて行きたい、又計画の実施に当りまして、北海道開発庁ですかが主体となつて推進を図る、こういうことにいたしておるのでございます。昨日のこの委員会におきまして、只今お話になりましたような点について、将来の運営方法に関する政府の所見をお求めになつたのでありますが、その場合におきましても申上げましたように、政府といたしましては、北海道総合開発ということが重要な国策である点から考えまして、特に北海道開発庁を設けて、総合開発計画を立てる一つの推進力に当らせることといたしておりますような点から考えまして、将来できるならば、昭和二十六年度から予算の運用につきまして、能う限り北海道開発計画に関する経費については総理府の予算としてこれを一本にとりまとめまして、それぞれの実施官庁にこれを移して行くというふうなやり方もとつて参りたい。ただ事柄の性質によりまして、直接事業の実施に当りまする点につきましては、御承知のように国の事業として北海道の総合開発を考えておりまするために、それぞれの実施機関たる行政機関がこれに当るということは申すまでもないのでございます。これをも一本にまとめて北海道開発庁が一面予算の編成権を持ち、更に実施に必要な権能をも持つということになることが極めて望ましいと思うのでありますけれども、以上申上げましたような見地から、差当り近き将来において、予算の上について総合開発計画を推進するのに支障を生じなやような措置を先ず考えて行きたい。更に北海道総合開発計画が樹立ざれまして、これを具体的に実行いたします場合におきましては、その実施の掌に当る機関をどういうふうにするか、或いは必要に応じて特別な公社というような機関を設けることも考えられるのでありますが、とれらは幸い北海道開発庁に諮問機関として北海道開発審議会をも設けるごとになつておりますので、できるだけ当該地方公共団体の関係者なり、或いは国会議員なり、又は学識経験者の衆智を集めることによりて北海道開発庁長官が企画いたすように仕向けて参りたい、かように考えておるような次第でございます。従いまして、少くとも北海道総合開発計画を立てて、これを推進して行きます場合に、北海道の特殊事情に鑑みてこれらの機関を整備いたしまして、運営をする場合においては只今御指摘になりましたようないろいろの御註文も十分に念頭に置いて運営に当りたい。増田国務大臣からお答えいたしましたように、参與制度の運用につきましても、御趣旨に副うように取計らつて参りたいということを考えている次第でございます。
#37
○梅津錦一君 大体趣旨はよく分りましたが、例を挙げて言えば、漁港の問題があります。それから道路の問題、移植するための道路の問題があると思う。この道路の問題はことによると違つた意味なんですね。道路を作られる。移植するための、或いは開発するための道路ではなくして、違つた方に曲げられては困ると思う。こういうような具体的な例はすでにお考えになつておるかどうか、その具体策を伺いたい。移植のための耕地開発が先か、漁港が先か、或いはそのために横断的な大きな道路を先に作るか、こういうような政府はすでに企画以前にめどがあると思う。どこにめどを向けて行くか、その点を開きたいと思います。
#38
○政府委員(小野哲君) 今お話になりました、例えば道路の敷設等の問題につきましても、北海道の開発上極めて重要な事柄でございます。如何なる地域に、如何なる目的を持つた道路を作り上げるかということにつきましては、勿論北海道開発庁でこれに対する企画立案をいたさなければなりませんと同時に、当該所管の官庁である建設省自体においても検討を加えることは申すまでもないと存じます。道路の種類によりましてそれぞれの所管の行政機関が異つて来ると思うのであります。要は北海道の開発計画を促進するために必要な目的を持つている道路の開発或いは改修というような点につきましては、先ず以て恐らく北海道開発審議会においてこれを採上げることでございましようし、また北海道開発庁が建設省とよく協議をいたしまして、これを採上げる場合におきましても、恐らく北海道開発庁繋官はその諮問機関たる北海開発審議会にこれを付しまして、十分意見を徴した上これを実行されるであろうと考えておるのでございます。勿論従来におきましても、北海道の道路が極めて不十分な状態にあるということは申すまでもないのでありますが、北海道即ち公共団体である北海道庁自体におきましても種々計画を持つておると考えておりますが、今回のこの法律案の趣旨から考えまして、これらの計画をもう一度検討いたしまして、果して開発上必要なものであるかどうかというようなことを仔細に検討いたしました上で、基本的な北海道開発計画を立てる、こういう目的があるわけでございますので、只今のところ具体的に如何なる路線をどの地方に設定するかということの計画の内容を申上げる時期には至つていないのでございますが、さような心組をもつて恐らく北海道開発庁長官としては、この種の問題も採上げるであろうと期待をいたしておる次第でございます。
#39
○堀眞琴君 只今の問題に関連するのでありますが、地方公共団体と新設される北海道開発庁との関係でありますが、第三條によりますというと、「関係地方公共団体はも開発計画に関し、内閣に対して意見を申し出ることができる。」ということになつておりまして、その間の関係は一応これで整理がつくと思いますが、併し関係地方公共団体の中でも一番関係の深い北海道庁と開発庁との関係はどのように考えられておられるか。恐らく計画される総合計画、その実施面、これは国の仕事としてやられることには勿論開発庁が主としてやられるだろう、これは当然でありますが、併し北梅道庁としても、北海道の開発についてはいろいろな計画や何かを持つておられる。北海道開発庁はそれらの事業の実施に関する事務の調整及び推進に当るというので、一応はそこで関係ははつきりして参るのですが、併し北海道庁の考え方が北海道開発庁の方にどのような筋道を通とでこれが反映して行くのであるか、参與の中には恐らく北海道庁の職員は入らないだろうと思いますが、僅かに審議会だけに北海道知事並びに道議会議長が入つている程度でありまして、その間の関係についてもう少し具体的にお答えを願いたい。
#40
○政府委員(高辻正己君) 北海道開発庁の所管いたしまする国の開発事業の計画の立案ということと、地元でありまするところの北海道との関係はどうかという御質問のように伺つたのでございますが、仰せのように北海道開発庁の行いまするところの計画、又それに基く事業なるものは、北海道が実施事務として行いまするところの事業とは直接の関係はないわけでございます。併じながら現在でも国の行う北海道開発事業は、現地におきましては、北海道知事に委任して実施せしめておりまする場合が多いのでありまするし、将来も又そういうような仕組で行く場合もあろうかと思うのでありまするが、国の行う事業も北海道の行う事業も密接な関係の上に立つて北海道の完全な開発が一体的に行なわるべきものでありまするので、この間の調整につきましては、地元でありまする北梅道ど連絡を密にして、遺憾のないようにして行くのが、これは筋道だろうと思います。ところでこの法案に驚きましては、こういうような考え方から、関係地方公共団体、即ち道及び関係市町村、そういう方の意向を北海道総合開発計画に十分に反映せしめまするために、関係地方公共団体が開発計画に関しまして内閣に意見を申出るという途を一つ作つておりまするのと、それから更にもう一つは、御指摘もありましたように、北海道開発審議会の委員の中に北海道知事なり道会の議長なりを加えることによりまして、その間の調整が実際上円滑に行われますような措置を法案の中に講じておるような次第なのでございます。
#41
○堀眞琴君 北海道開発審議会の問題でありますが、北海道開発審議会は第九條によりますると、調査審議の機関であり、諮問機関である、こういう形になつておりますが、その構成を見ますと、両院の議員が八名も入つておる、大体二十名以内で以て組織するということになりまするというと、大体両院議員が半数近くも占めるということになつているのでございます。その開発議会の任務から申しまとて、諮問機関であり調査審議の機関であるということになつているのでありますが、七の点につきましても、両院議員がこんなに多数参加するということが果して適当かどうかということが一つ。それからもつと根本的には、政府の行政機関の中に国会議員がこのように多数参加するということが果して認めることができるかどうかということの二つの問題について御質問申上げたいと思います。
#42
○政府委員(小野哲君) 只今御指摘になりました北海道開発審議会に国会議員が両議院を通じまして八名を予定いたしておりますごとにつきまして、お答えをいたしたいと思いますが、先ずこの北海道開発の問題は、提案の理由にも申述べましたように、国民経済の復興及び人口問題の解決どいう国家的見地からこれを行うことになつておりますので、この重要な施策を実行して行きます場合におきましては、さような見地からこの計画を樹立し、又この計画を樹立する際にいろいろと意見を徴するということが必要だろうと存じます。国会議員の中にはこれらの事柄につきましての相当見識のある方々も大勢おいでになるわけでございますので、国民の代表たる両院議員の皆様方の御意見を十分にとり入れるどいうこどは、北海道総合開発計画の性格から申しまして適当であろう、こういう意味合から国会議員の御参加を願うことに予定しておるのであります。
 次に、国会議員が行政機関に関與するということが如何なるものであろうか、こういう御質問でございますが、国会法第三十九條の趣旨によりましても、勿論兼職は一応禁止される建前にはなつてお力ますけれども、或いは国会の承認を得ました場合においては、委員なり或いは顧問なりにも就任し得る途が開かれておるのでございまして、これらの事情をも勘案いたしまして、恐らく国会としてはこの種重要な国策に対しまして意見を述べる機関に対しましては、衆参両院議員がこれに参加されることにつきましては、十分御理解を、得るものではなかろうか、かように考えてお力ます。勿論法理論としてこれに対する御意見もあろうかと存じますが、一応私共は三権分立の精神から申しまして、国会法との関連からこれは可能である。又かくすることが北海道総合開発計画を円滑に、円満に樹立し且つ遂行するのに適当である。こういう考えを持つている次第でございます。
#43
○堀眞琴君 只今の御説明で、一応了解できるわけですが、ただ審議会の構成員の中で八名もの両院議員が占めるということは、これは私はどうしても適当ではないと思うのです。なぜならば、国の施策の一環として総合的な計画を立てる。而もその内容は土地問題、水面、山林、鉱物、云々と第二條の第二項にありますように、相当広範囲に亘るものと予想されるわけです。而も学識経験のある者として審議会の委員に任命される者は本名以内ということになつておるのでありまして、そうしますというと、多方面に亘る学識経験者をここに吸收するということが相当困難な場合が起きて来るのではないかどいう工合に考えられるのです。従つて学識経験者を実はこの審議会の根幹として、国会議員は国民の代表としてとれに参加する、僅かに参加するという程度の方が却つて審議会の機能を発揮させる上には適当ではないかというふうに考えられるのでありますが、その点につきましては如何お考えでございますか。
#44
○政府委員(小野哲君) 只今お話がありましたように、両院議員を五名乃至三名ということに決めましたことについては、いろいろ立案に当りまして研究をいたしたのであります。これにつきましては、現在他の機関におきましても或る程度両院議員が参加しておるものもありまするし、これらを参考といたしまして、又事柄の性質から考えてやはり相成るべくは成るべく多数の方に御参加願うことが審議会の本質から考えて必要ではなかろうか、こういう見地から大体両議院の定数によりまして五人と三人と、こういうふうな数字を出したわけでございます。先程申しましたように、勿論学識経験のある方が多数参加して頂くことは結構だと思うのでありますが、同時は国民的な事業として、又国家的な意義を持つ北海道開発計画がございますので、やはり成るべく多数の国民の意向が反映するようにすることがよいのではないか、こういう意味合からこの数についていろいろ御意見がございましようが、大体において両議院の数に按分いたしまして、かような人数にいたしたような次第で、政府といたしましてはこの程度が適当ではなかろうかと、かように考えておる次第でございます。
#45
○堀眞琴君 私が申上げるのは、学識経験者が十名以内となつておることの問題なんです。御承知かと思いますが、あの資源委員会ですね。あれが相当細部に分れて資源の調査をやりておつたわけです。あれを見ましても、総合開発のために必要な学識経験者の動員ということは相当多方面に亘らなければ、本当に完全な総合計画というものは私はできないものだと思うのです。例えば土地の問題に関しましても、土地の問題の学識経験者が一人で足りるという形のものではなくて、農地の関係もありましようし、それから又道路関係もありましようし、つまり土木関係も、それからその他の諸関係も入つて来るものと予想されるわけであります。又ここに挙げられておりまする主なるものだけを見ましても、土地、水面、山林、鉱物、電力その他となつておるのでありまして、こういう重要な方面を拾いましても、恐らく十指に余ると思うのです。そういう方面の関係者、或いは学識経験者をむしろ根幹として総合計画の審議調査を行う方が非常にいいのではないか。勿論国民の代表者がこれに参加するということもこれも認めていいと思いますが、それよりもこの審議会の機能そのものが調査審議の機関であります。国民の代表の意思がここに反映するということよりも、どうしたならば最も効果的な調査ができるか、調査したのをどういう工合に能率的に実施するかというその実施する方面は、これは開発庁がやるでありましようが、諮問機関としての審議会は飽くまでも調査審議会でありますから、そういう面から見ましてむしろ学識経験者の方をもつと比率を多くする方が適当ではないかという工合に考えるのでありますが、その点は如何でしよろか。
#46
○政府委員(小野哲君) 誠に御尤もなお考えで、私もこの点については別に反対を申上げる筋合のものでないと存じます。ただ私共考えましたのは、審議会が北海道開発計画の重要な事項についで調査審議をすみに当りまして、如何なる人数がよいかということについていろいろ比較検討をして見上のであります。その結果、学識経験のある方々につきまして大体十人程度であるならば目的が達成できるのではないだろうか、こういうふうな考え方で、この法律案といたしましては、先程御楯摘になりました開発計画が、土地、水面その他に亘つておりますけれども、それぞれの代表的な人材に御参加願えるならば、大体十人程度で目的が達成し得るのじやなかろうかというふうな考え方から、余りに審議会の構成員を殖やすことを成るべく避けまして、能率的な運営をいたします場合におきまして、質の問題から考えましても二十人以内程度が妥当であろう、こういう結論に相成りました結果、かように定めたいと考えておる次第でございます。
#47
○堀眞琴君 もう一度それをお尋ねしたいのですが、国民代表を参加せしめるしいうことは、これも結構だと思いますけれども、衆議院議員五名、参議院議員三名というのを、衆議院議員三名、参議院議員二名という工合にしまして、あとの衆議院の方からの二名と、参議院からの一名と学識経験者の方に廻すというお考えはありませんでしようか。その方が総員二十名を以て組織するという枠を外さないで、而も審議会としての機能を十分発揮することができるのではないかと考えるのでありますが、その点については如何でございますか。
#48
○政府委員(小野哲君) 只今お話になりましたような考え方もあろうかと思います。ただこの法案といたしましては、他の機関の例もございまして、且つ大体人数に応じてその人数を決めるということが一応常識的であろうという気持からかようにいたしておるのであります。この際は衆議院の五名を二人減して、その二人を学識経験のある者の方へ廻すという実は考えは持つておらないのでございます。
#49
○梅津錦一君 やはり第十條の問題ですが、北海道の開発計画が勿論国土開発の一環として大きく取上げられているわけですが、この衆議院議員のうちから、或いは参議院議員のうちからの委員の問題ですが、この五人をどういう形で衆議院が指名するか。恐らくこれは年次計画を樹てて行くので、今年限りという問題ではない。凡そ相当期間をかけてこれは開発して行くべきものだ、こういう建前から考えて、私はこれには政党的な色彩がない筈だと思うのです。衆議院が指名する場合に或る党派の勢力関係がこれに影響するかどうか。参議院も勿論だと思いますが、この問題に対しては超党派的にやつて行く関係から、各党或いは各会派も当然代表として入るべきである、こういうふうに考えられるわけです。国民全体の代表と言えば、これは現在自由党が人数は多い、併しながら将来までも数が多いとは考えられない、こういう点から考えて、党の勢力関係を考慮してやるか、或いは党の勢力関係は全然考えないで、一つの新らしい性格の下にこの委員を任命するかにかかつておると思うのですが、これに対して官房長官の御意見をお伺いしたいと思います。
#50
○国務大臣(増田甲子七君) 梅津さんにお答え申上げます。堀さんの御質問も御尤もでございまして、我々は学識経験のある方々に北海道開発計画の立案、調査に是非参画を願い、一番働いて頂くことを期待いたしております。それから学識経験関係としてここに本名挙げておりますが、北海道開発審議会の委員は学識経験者を主として私はいいのじやないかと考えております。北海道のことについて特に学識経験あるということについては、もつ経験の方においては極めて豊富にお持ちのことは道知事、道会議長等いずれもその通りであります。それから衆議院、参議院におきましても、堀さんの御指摘の学識経験といつた見地から我々は途行いたしたい、そうして御指名申上げたい。こう考えております。
#51
○梅津錦一君 そこで学識経験者の中から、両院から選ぶという御説明ですが、そうするとこれを凡そ政党というものは考えない、数の勢力は考えないで、少数の中にも学識経験者は相当多いと思います。数が多いから学識経験者はそれに比例するとも限もない。そういう点からもう一度この選考に対しての官房長官の御意見をお伺いしたいと思います。
#52
○国務大臣(増田甲子七君) 学識経験といつたような見地からどうしても私共が御指名申上げる方が適当ではないかと考えております。ただ併し数が多いから必ずしもその逆比例になるということも言えませんでして、まあ数が多ければ学識経験者の数も賞然多いというふうに考えられます。併しながら主として私共は学識経験という見地から選考いたしたいということは、この場合明言し得るわけです。
#53
○梅津錦一君 この委員の数が非常に少ないのです。五名と三名ですから、こういう場合はその数がものを言うということについて、正しい解釈かどうかといす点を一つお聞きしたいと思います。
#54
○国務大臣(増田甲子七君) 私は数に比例してというふうには考えません。ただ数に逆比例するとも考えないのです。要するに多い方の中には自然学識経験者も多いということは自然の道理ではないか、こういうふうに考えます。
#55
○梅津錦一君 それは委員の数が多い場合はそれは理論は成立つのです。そういう方程式ができると思います。併し数の少ない場合にはそういうことも凡そ式の中に当嵌らない、こういうふうに考えます。それに対する一般的理論をお聞きしたいと思います。
#56
○国務大臣(増田甲子七君) 一般理論としては学識経験者である方を中心に選考いたして行く、これ以上は申上げかねる次第であります。
#57
○梅津錦一君 そうするとと政党的な問題は凡そ考えられないということで了解してよろしうございますか、その点をお聞きしたい。
#58
○国務大臣(増田甲子七君) 主として学識経験者という見地から選考いたしたい、こう考えております。
#59
○梅津錦一君 政党はですね、この問題に学識経験者の中から政党というものは完全に拂拭して考えるかどうかという、その点をお聞きしたいと思います。
#60
○国務大臣(増田甲子七君) 私共の選考する標準は、飽くまでも衆参両院の方々はもとより学識経験者であるから衆参両院に選ばれている次第であります。併しながら北海道開発の見地から、又学識経験というような一つの枠なり物差が出て来るわけでありまして、そういう見地から衆参両院の中から指名申上げる人を選びたい、こう考えておりまして場政党に頓着するしないということはこの際明言いたとかねます。併しながら先程から申上げております通り、数の多いところには必ず学識経験者も比例的に多いということはものの道理ではないか、こう考えております。
#61
○梅津錦一君 どうもそうすると論理が両立すると思うのです。学識経験者一本で行けば必ず片方は否定される。数が多ければ学識経験者がいるということと、これは二本建になります。そこで学識経験者という点から特に考えれば、その他の問題は当然否定されると私はこう考えるのです。それに対して数の多い中から……、今大変に学識経験者が多い、これはいても構わない。併しながら原則として学識経験者を基準に考える、それなら政党の問題は枠外に取らなくちやならない、こういうようなふうに私は考えてるのですが、長官のそれに対する論理をもう少し明快にして貰いたいと思います。
#62
○国務大臣(増田甲子七君) 併しながらものには公算というものがありまして、凡そ数の多いところには学識経験者も多いというような一つのこれは科学上の真理ではないかと思います。
#63
○梅津錦一君 もうこの程度で了解して置きます。
#64
○委員長(河井彌八君) 如何でしよう交、尚御質疑がありますれば、この際お願いします。――なければ本案の討議に入りたいと思いますが、御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#65
○委員長(河井彌八君) 御異議ないものと認めます。
#66
○町村敬貴君 私はこの法案は、今後の日本の人口問題の解釈に相当大きな役割を持つものであると思いますので、今後これを実行するに当りまして、政府が開発庁並びにこれを実行いたしますところの各省、それと北海道庁との、この最も緊密な関係を取られますことを切に希望いたして、本案に賛成するものであります。
#67
○梅津錦一君 もう再三出ておると思いますが、この開発に当つて、各省のセクショナリズムに陷らないように政府は十分注意をして貰いたいということが第一点、それから開発には必ず開発ボスというボスの跳梁を十分警戒して、北海道開発の本当の、長官の言われる真理のために推進してやられることを希望して私は賛成いたします。
#68
○竹下豐次君 本法律案の附則第一項但書の「附則第二項の規定中、総理府設置法附則第五項及び第六項の改正規定は、同年四月一日から施行する。」ということになつておりますが、この法律の成立見込み期日が都合によりまして今日まで遅延いたしておりまするので、本決案の一部を修正する必要があると思います。以下修正案を朗読いたしまして、修正案に対して御同意を願いたいのであります。
  北海道開発法案の一部を次のように修正する。
  附則第一項中「同年四月一日」を「公布の日」に改める。以上の通りであります。
#69
○委員長(河井彌八君) 大体御意見の御発表はこれでよろしうございますか。――それでは御意見はもうこれで盡きたものと認めます。只今竹下委員のお述べになりました修正の点でありますが、昨日これはカニエ委員からも御発言がありまして、そのとき取敢えず関係筋の許可を得る手続きを取つていたので、而して本日それは差支ないという許可が参つておりまして、それでこの北海道開発法案について採決をしようと思います。只今の竹下委員の修正案を議題といたします。同意の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#70
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。
 次にその他の全部を議題といたします。賛成の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#71
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。つきましては、これで北海道開発法案は修正議決すべきものと決定いたしました。そこで委員長の報告につきましては、委員長にお委せを願いたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#72
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。両賛成の諸君の御署名を願います。
  多数意見者署名
   町村 敬貴  竹下 豐次
   梅津 錦一  大隈 信幸
   島津 忠彦  小杉 繁安
   堀  眞琴
  ―――――――――――――
#73
○委員長(河井彌八君) それでは次に日本政府在外事務所設置法案、これを議題といたします。本案につきましては、昨日大分質疑がありましたのですが、尚引続いて質疑がある方はご発言を願います。
#74
○政府委員(千葉皓君) 昨日の委員会で御質疑のありました点につきまして説明し、又説明いたしました点に間違いがございますので、訂正いたしたいと思います。委員長から御質問がありました設置法案の第十條在勤手当及び住居手当の日割計算について先ず御説明したいと思います。この規定は在勤手当、住居手当の日割計算の方法を実際に会計職員が計算をいたします、その順序を逐いまして規定いたしたもので助力まして、現在公務員の本俸につき日割計算をいたします場合と全く同じでございます。この文面を用ますと、「勤務した日数」或いは「その月の現日数」とか或いは「勤務を要しない日数」とかいつたような表現を用いまして、非常に分りにくいのでございますが、これはこの勤務を要しない日数という表現が別に一般職の職員の給與に関する法律中に用いられてございまして、法律によつて内容が決まつておるものでありますが、この日割計算の場合におきましても、この表現を用いますことが実際の計算に当りまして便宜でありますので、こういうふうに規定したのでございまして、例えば「その月の現日数から勤務を要しない日数を差し引いた日数」といつたような文句になつておりますが、これを「勤務を要する日数」というふうに置き替えても同じではなかろうかという御意見があつたようでありますが、実際には同じでありまして、ただ先程も申しましたように、実際の計算に当ります場合に、こういうふうにいたしました方が便宜であるのでこういうふうにいたしました。その点につきましてはそのように御了承を願いたい、のであります。
 第二に竹下委員から第八條の二項、住居手当につきまして、職員が現地に配偶者を同伴いたしまして現地で離婚があつた場合にもかような規定が或いは必要ではないか、こういう御意見であつたと存じますが、ここにございますこの規定は職員が死亡いたしました場合に、その配偶者を特に気の毒と考えまして、又別に外に救済の方法がありませんので、特にこの住居手当を支給するという趣旨のものでありまして、離婚の場合につきまして考えますと、この住居手当は本来配偶者を同伴しております故を以て職員に支給されるものであります。どこまでも支給される者は職員であるわけであります。離婚のあります場合には、離婚によりまして職員の方から言えば支給を受ける原因がなくなる。又離婚された方から見るともともと直接には支給を受けておらなかつたのでありますが、この場合又支給を受ける根拠もない、又実際問題として離婚の場合には外にも救済方法があろうかと考えられますので、国が離婚された配偶者に住居手当を引続き支給するという理由もありませんし、又その必要もないと考えられますので、そのことはここに規定しておらないのであります。以上御了承願います。
#75
○竹下豐次君 只今の御説明私は十分納得行きかねる点がありますけれども、昨日の御説明を承わつておりますというと、外国で実際離婚されるといす事例は殆んどないというお話でもありましたから、一応今の御説明で了承いたしまして、特に修正案を出そうというところまでは考えないことといたしたいと思います。
#76
○委員長(河井彌八君) 私から一つお伺いしますが、この別表の在勤手当の年額ですね、これは一号から十号まであつて相当開きがある、これは身分に応じて、勤務に応じて違う、或いは場所において違うと思いますが、大体どんな標準でこれを與えるのですか。
#77
○政府委員(千葉皓君) 在勤手当について、一号から十号まで等級が付けてございますが、これは支給を受けます職員の本来の級でございますね、階級に応じまして、外務大臣において適当な格付をいたしまして、支給することになつております。
#78
○委員長(河井彌八君) 何かそれの標標か、内規か定つておるのですか。
#79
○政府委員(千葉皓君) 現在におきましては予算の関係がございますので、はつきりした標準というふうには申されませんが、一応米国側と打合せてございます予算を以て十分賄えるようにする。大体現在におきましては、所長になる者に一号、二号、三号のうちいずれかを支給する、それから所員と申します階級の者には、四号五号六号のうちいずれかを支給する、それから補助職員と申します比較的年輩の若い者には七号、八号、九号、十号のうちいずれかをそれぞれ本人の現在の持つております、公務員として持つております給與の高低によりまして支給するつもりであります。
#80
○梅津錦一君 日本政府の在外事務所の設置ですね。現在では大体全部アメリカになつておりますが、将来在外事務所をその他の国に設置する政府は意図があるかどうか。それをちはつとお聞さたい。
#81
○政府委員(島津久大君) 差当りアメリカ関係で発足するわけでございますが、アメリカ以外の国で通商関係の深い所、又在留民の沢山おる所というような国にはできるだけ数多く成るたけ早い機会に設置したい希望でございます。
#82
○梅津錦一君 もう少し具体的に場所等についてお話願えると、よく分ると思いますが、貿易関係方面とか……。
#83
○政府委員(島津久大君) この事務所の設置は元々招請国と申しますか、相手国の意向と官本政府の意向とが合致しなければできない関係がございますので、こちらから希望しましてもなかなかその通りには行かないような関係もございます。どこどこに設置を日本政府が希望するということも一般的には言いにくいように考えております。でございますから、具体的な場所については申上げることを差控えたいと思います。
#84
○委員長(河井彌八君) もう一つ伺います。第二條の第二項によつて、特別の必要のある場合においては政令の定むるところによつて予算の範囲内において在外事務所を増置することができるとあるのですが、その場合に給與の外勤手当ですね、それはやはりこの標準によるのですか。国によつて大分違うと思いますが、別に規定を作るのですか、どうですか、その点を、若しそういう場合が起つたならばどうですか。
#85
○政府委員(島津久大君) この別表の範囲内で賄うつもりであります。
#86
○委員長(河井彌八君) それではもう一つ、アメリカでない他の国でもこれに準じて行くのですか。
#87
○政府委員(島津久大君) 御意見の通りでございまして、アメリカ以外の場所でもこの表によるのでございます。
#88
○委員長(河井彌八君) 分りました。――大体御質疑は終了したものと認めてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(河井彌八君) それでは御質疑は終了したものと認めます。
 次に本案に対して御意見のある方は御意見の御陳述を願います。
#90
○梅津錦一君 政府は相手国と緊密な連繋をとつて、その他の諸外国にも早くこうした処置がとられるよう格段の御努力をお願いして、この法案に賛成いたします。
#91
○委員長(河井彌八君) それでは本案を採決に付しまして御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。ついては本案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#93
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。本案につきましても、委員長の報告は委員長にお任せを願しとう存じます。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。尚、賛成の諸君の御署名を願います。
  多数意見者署名
    町村 敬貴  竹下 豐次
    梅津 錦一  大隈 信幸
    島洋 忠彦  小杉 繁安
    堀  眞琴
  ―――――――――――――
#95
○委員長(河井彌八君) では本日はこれを以て散会いたします。
   午後四時四分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           大隈 信幸君
   委員
           梅津 錦一君
           島津 忠彦君
           小杉 繁安君
           竹下 豐次君
           町村 敬貴君
           堀  眞琴君
  国務大臣
   労 働 大 臣 鈴木 正文君
           増田甲子七君
  政府委員
   地方自治政務次
   官       小野  哲君
   総理府事務官兼
   法務府事務官
   (地方自治庁連
   絡行政部長、法
   制意見総務室主
   幹)      高辻 正己君
   外務政務次官  川村 松助君
   外務事務官
   (大臣官房会計
   課長)     千葉  皓君
   外務事務官
   (政務局長)  島津 久大君
   外務事務官
   (條約局長)  西村 熊雄君
   労働事務官
   (大臣官房総務
   課長)     富樫 総一君
ソース: 国立国会図書館
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