くにさくロゴ
1979/09/04 第88回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第088回国会 社会労働委員会 第1号
姉妹サイト
 
1979/09/04 第88回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第088回国会 社会労働委員会 第1号

#1
第088回国会 社会労働委員会 第1号
本国会召集日(昭和五十四年八月三十日)(木曜
日)(午前零時現在)における本委員は、次のと
おりである。
   委員長 森下 元晴君
   理事 越智 伊平君 理事 竹内 黎一君
   理事 戸井田三郎君 理事 向山 一人君
   理事 村山 富市君 理事 森井 忠良君
   理事 古寺  宏君 理事 米沢  隆君
      相沢 英之君    井上  裕君
      石橋 一弥君    大野  明君
      川田 正則君    木野 晴夫君
      斉藤滋与史君    戸沢 政方君
      友納 武人君    葉梨 信行君
      服部 安司君    水平 豊彦君
      村上 茂利君    山口シヅエ君
      湯川  宏君    安島 友義君
      枝村 要作君    大原  亨君
      金子 みつ君    川本 敏美君
      島本 虎三君    水田  稔君
      矢山 有作君    草川 昭三君
      谷口 是巨君   平石磨作太郎君
      和田 耕作君    浦井  洋君
      田中美智子君    工藤  晃君
―――――――――――――――――――――
昭和五十四年九月四日(火曜日)委員長の指名で、
次のとおり小委員及び小委員長を選任した。
 医療保険制度に関する小委員
      相沢 英之君    川田 正則君
      木野 晴夫君    竹内 黎一君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      友納 武人君    水平 豊彦君
      向山 一人君    湯川  宏君
      大原  亨君    金子 みつ君
      川本 敏美君    村山 富市君
      古寺  宏君   平石磨作太郎君
      和田 耕作君    浦井  洋君
      工藤  晃君
 医療保険制度に関する小委員長 戸井田三郎君
    ―――――――――――――
昭和五十四年九月四日(火曜日)
    午前十時三十三分開議
 出席委員
   委員長 森下 元晴君
   理事 越智 伊平君 理事 竹内 黎一君
   理事 戸井田三郎君 理事 向山 一人君
   理事 村山 富市君 理事 森井 忠良君
   理事 古寺  宏君 理事 米沢  隆君
      相沢 英之君    井上  裕君
      石橋 一弥君    大野  明君
      木野 晴夫君    斉藤滋与史君
      戸沢 政方君    友納 武人君
      葉梨 信行君    服部 安司君
      水平 豊彦君    山口シヅエ君
      湯川  宏君    枝村 要作君
      大原  亨君    金子 みつ君
      島本 虎三君    水田  稔君
      矢山 有作君    谷口 是巨君
     平石磨作太郎君    和田 耕作君
      浦井  洋君    田中美智子君
      工藤  晃君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 橋本龍太郎君
 出席政府委員
        厚生省薬務局長 中野 徹雄君
 委員外の出席者
        社会労働委員会
        調査室長    河村 次郎君
    ―――――――――――――
八月三十一日
 医薬品副作用被害救済基金法案(内閣提出第二
 一号)
 薬事法の一部を改正する法律案(内閣提出第二
 二号)
 国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨
 時措置法及び特定不況業種離職者臨時措置法の
 一部を改正する法律案(内閣提出第二三号)
九月三日
 定年制及び中高年齢者の雇入れの拒否の制限等
 に関する法律案(古寺宏君外三名提出、衆法第
 七号)
八月三十一日
 良い医療制度確立に関する請願(金子みつ君紹
 介)(第三号)
 同(川俣健二郎君紹介)(第四号)
 医療保険制度の改善に関する請願(大原亨君紹
 介)(第五号)
 同(島本虎三君紹介)(第六号)
 医療保険制度改善措置に関する請願(枝村要作
 君紹介)(第七号)
 同(矢山有作君紹介)(第八号)
 健保改悪阻止、医療保障制度の改善等に関する
 請願(安島友義君紹介)(第九号)
 同(加藤清二君紹介)(第一〇号)
 同(川本敏美君紹介)(第一一号)
 同(日野市朗君紹介)(第一二号)
 同(千葉千代世君紹介)(第一三号)
 同(美濃政市君紹介)(第一四号)
 同(水田稔君紹介)(第一五号)
 同(森井忠良君紹介)(第一六号)
 同(八百板正君紹介)(第一七号)
 同(横路孝弘君紹介)(第一八号)
 昭和五十五年度の保育費増額等に関する請願(
 安宅常彦君紹介)(第一九号)
 同(井上一成君紹介)(第二〇号)
 同(岩垂寿喜男君紹介)(第二一号)
 同外一件(小川仁一君紹介)(第二二号)
 同(大出俊君紹介)(第二三号)
 同(大島弘君紹介)(第二四号)
 同(太田一夫君紹介)(第二五号)
 同(岡田春夫君紹介)(第二六号)
 同(加藤万吉君紹介)(第二七号)
 同(金子みつ君紹介)(第二八号)
 同(川崎寛治君紹介)(第二九号)
 同(久保等君紹介)(第三〇号)
 同(栗林三郎君紹介)(第三一号)
 同(小林進君紹介)(第三二号)
 同(兒玉末男君紹介)(第三三号)
 同外一件(沢田広君紹介)(第三四号)
 同(田口一男君紹介)(第三五号)
 同(中野寛成君紹介)(第三六号)
 同(西宮弘君紹介)(第三七号)
 同(野口幸一君紹介)(第三八号)
 同(馬場昇君紹介)(第三九号)
 同(長谷川正三君紹介)(第四〇号)
 同外一件(原茂君紹介)(第四一号)
 同(古川喜一君紹介)(第四二号)
 同(湯山勇君紹介)(第四三号)
 健康保険法等の一部を改正する法律案反対等に
 関する請願(村山富市君紹介)(第四四号)
九月三日
 昭和五十五年度の保育費増額等に関する請願(
 谷口是巨君紹介)(第五八号)
 同(玉城栄一君紹介)(第五九号)
 同(鳥居一雄君紹介)(第六〇号)
 同(中川嘉美君紹介)(第六一号)
 同(西中清君紹介)(第六二号)
 同(野村光雄君紹介)(第六三号)
 同(林孝矩君紹介)(第六四号)
 同(春田重昭君紹介)(第六五号)
 同(平石磨作太郎君紹介)(第六六号)
 同(二見伸明君紹介)(第六七号)
 同(古川雅司君紹介)(第六八号)
 同(長谷雄幸久君紹介)(第六九号)
 同(正木良明君紹介)(第七〇号)
 同(松本忠助君紹介)(第七一号)
 同(宮井泰良君紹介)(第七二号)
 同(宮地正介君紹介)(第七三号)
 同(矢野絢也君紹介)(第七四号)
 同(薮仲義彦君紹介)(第七五号)
 同(山田太郎君紹介)(第七六号)
 同(吉浦忠治君紹介)(第七七号)
 同(和田一郎君紹介)(第七八号)
 同(渡部一郎君紹介)(第七九号)
 同(神田厚君紹介)(第八〇号)
 同(浅井美幸君紹介)(第九八号)
 同(新井彬之君紹介)(第九九号)
 同(有島重武君紹介)(第一〇〇号)
 同(飯田忠雄君紹介)(第一〇一号)
 同(池田克也君紹介)(第一〇二号)
 同(石田幸四郎君紹介)(第一〇三号)
 同(市川雄一君紹介)(第一〇四号)
 同(大久保直彦君紹介)(第一〇五号)
 同(小川新一郎君紹介)(第一〇六号)
 同(大野潔君紹介)(第一〇七号)
 同(大橋敏雄君紹介)(第一〇八号)
 同(近江巳記夫君紹介)(第一〇九号)
 同(岡本富夫君紹介)(第一一〇号)
 同(沖本泰幸君紹介)(第一一一号)
 同(長田武士君紹介)(第一一二号)
 同(鍛冶清君紹介)(第一一三号)
 同(貝沼次郎君紹介)(第一一四号)
 同(北側義一君紹介)(第一一五号)
 同(草川昭三君紹介)(第一一六号)
 同(草野威君紹介)(第一一七号)
 同(古寺宏君紹介)(第一一八号)
 同(権藤恒夫君紹介)(第一一九号)
 同(斎藤実君紹介)(第一二〇号)
 同(坂井弘一君紹介)(第一二一号)
 同(坂口力君紹介)(第一二二号)
 同(広沢直樹君紹介)(第一二三号)
 同(伏木和雄君紹介)(第一二四号)
 同(伏屋修治君紹介)(第一二五号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
九月三日
 健康保険法等の一部を改正する法律案反対に関
 する陳情書(名古屋市中区栄四の一四愛知県医
 師会長中村道太郎)(第二五号)
 国民健康保険財政の確立等に関する陳情書(鹿
 児島県市議会議長会長鹿児島市議会議長稲葉茂
 成)(第二六号)
 最低賃金制に関する陳情書外二件(大阪府泉南
 郡田尻町議会議長馬野弘外二名)(第二七号)
 積雪寒冷地冬期雇用促進給付金制度の延長等に
 関する陳情書外七件(帯広市議会議長木ノ内国
 明外七名)(第二八号)
 市町村社会福祉協議会の法制化及び拡充強化に
 関する陳情書外一件(滋賀県東浅井郡湖北町議
 会議長脇坂新吾外一名)(第二九号)
 老齢者医療保障制度の創設に関する陳情書外二
 件(柏原市議会議長武田安弘外二名)(第三〇
 号)
 国民健康保険財政の確立に関する陳情書(枕崎
 市議会議長田畑次雄)(第三一号)
 被爆者援護法の制定に関する陳情書外一件(平
 田市議会議長湯浅勇外一名)(第三二号)
 療術制度化の促進に関する陳情書外一件(原町
 市議会議長志賀恒八外一名)(第三三号)
 保険外負担解消に関する陳情書外一件(宮崎県
 議会議長長谷川迎外一名)(第三四号)
 労働基準法の改悪反対に関する陳情書(摂津市
 議会議長阪本義春)(第三五号)
 乳幼児、重度心身障害者及び母子家庭の医療費
 公費負担制度創設に関する陳情書外一件(中国
 四国九県議会正副議長会議代表香川県議会議長
 福田政雄外十八名)(第三六号)
 民間戦災傷害者の援護に関する陳情書(伊勢原
 市議会議長能条和夫)(第三七号)
 生活保護制度の改善に関する陳情書(石川県議
 会議長大松庄左エ門)(第三八号)
 重度戦傷病者と家族の援護に関する陳情書(伊
 東市竹の内二の六の四一大川直弌)(第三九
 号)
 高知県横浪地区等の大規模年金保養基地早期着
 工に関する陳情書(中国四国九県議会正副議長
 会議代表香川県議会議長福田政雄外八名)(第
 四〇号)
 健康保険の制度間財政調整反対に関する陳情書
 (東京都千代田区大手町一の九の四経済団体連
 合会長土光敏夫外三名)(第四一号)
 軍艦足柄戦歿者の遺骨収集に関する陳情書(北
 九州市八幡東区枝光三の一〇の三鎌田七郎)(
 第四二号)
 戦後強制抑留者の補償に関する陳情書外三件(
 相模原市議会議長河本文吉外三名)(第四三
 号)
 社会福祉対策の充実強化等に関する陳情書(福
 岡市中央区天神一の一の八福岡県町村会長藤本
 巧)(第四四号)
 スモン患者の恒久補償対策に関する陳情書(福
 山市議会議長小林保)(第四五号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 小委員会設置に関する件
 医薬品副作用被害救済基金法案(内閣提出第二
 一号)
 薬事法の一部を改正する法律案(内閣提出第二
 二号)
     ――――◇―――――
#2
○森下委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 厚生関係の基本施策に関する事項
 労働関係の基本施策に関する事項
 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する事項
 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する事項
以上の各事項について、その実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。
 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○森下委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#4
○森下委員長 次に、小委員会設置の件についてお諮りいたします。
 理事会で御協議願いましたとおり、小委員十九名よりなる医療保険制度に関する小委員会を設置したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○森下委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 次に、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○森下委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 小委員及び小委員長は、追って指名の上、公報をもってお知らせいたします。
 なお、小委員及び小委員長の辞任の許可並びにその補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○森下委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#8
○森下委員長 内閣提出、医薬品副作用被害救済基金法案及び薬事法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、順次提案理由の説明を聴取いたします。厚生大臣橋本龍太郎君。
    ―――――――――――――
 医薬品副作用被害救済基金法案
 薬事法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#9
○橋本国務大臣 ただいま議題となりました医薬品副作用被害救済基金法案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 医薬品は、今日、医療上必要不可欠なものとして国民の生命、健康の保持及び増進に大きく貢献しているところでありますが、他方、このような医薬品の副作用による健康被害の発生もまた、近年見逃すことのできない問題となっております。
 これら医薬品の副作用による健康被害対策の基本は、その発生防止にあることは申すまでもありません。この丸め、国は、医薬品の承認審査の厳格化、医薬品副作用情報収集体制の整備、既承認医薬品の安全性及び有効性の再評価等各般の対策を進めてまいったところであり、また今般、この観点から、これまでの行政の実績を踏まえて薬事法改正の実現を図りたいと考えているところであります。
 しかしながら、医薬品の特殊性から、現在の医学薬学の水準によっては、医薬品の副作用による健康被害の発生を完全に防止することはむずかしいこともまた事実であります。これらの健康被害については、現行法制度のもとでは、その救済を円滑に図ることが困難である場合が多いことから、その救済のための制度を一刻も早く確立することが社会的に強く要請されているところであります。本法案は、この要請にこたえるため、医薬品の副作用による健康被害に関し所要の給付等を行うことを業務とする医薬品副作用被害救済基金を設立することとするものであり、御承知のように、第八十七回国会において御審議を煩わしたのでありますが、審議未了となったものであります。今回は、第八十七回国会での御審議の経過を十分に尊重し、修正点を全面的に加えて、再度、御審議を煩わしたいと考え、この法案を提出した次第であります。
 以下、この法案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、医薬品副作用被害救済基金は、医薬品の副作用による健康被害の救済について学識経験を有する者が発起人となり、厚生大臣の認可を受けて設立することとしております。
 第二に、医薬品副作用被害救済基金は、医薬品の副作用による疾病、廃疾または死亡につき、医療費、医療手当、障害年金、障害児養育年金、遺族年金、遺族一時金及び葬祭料の給付を行うこととしております。
 第三に、医薬品副作用被害救済基金がこれらの給付を行うに当たり、医薬品と健康被害との因果関係等専門的判定を要する事項については、同基金の申し出により、厚生大臣が中央薬事審議会の意見を聴いて判定を行うこととしております。
 第四に、医薬品副作用被害救済基金は、厚生大臣の承認を受けて、医療費、障害年金、遺族年金等救済給付の支給に係る者について保健福祉事業を行うこととしております。
 第五に、医薬品の製造業者及び輸入販売業者は、医薬品副作用被害救済基金の業務に要する費用に充てるため、同基金に対し、拠出金を納付しなければならないこととしております。
 第六に、特定の医薬品の副作用による健康被害の救済を円滑に行うため特に必要があると認めた場合における、医薬品副作用被害救済基金に対する政府の補助その他同基金に対する監督命令等所要の規定を設けることとしております。
 第七に、この法律は、公布の日から施行することとしており、救済給付は、医薬品副作用被害救済基金の設立の日以後において、厚生大臣が告示で定める日から起算して六月を経過した日以後の医薬品の使用により生じた健康被害について行うこととしております。
 以上のほか、医薬品副作用被害救済基金は、当分の間、従前に使用された特定の医薬品の副作用による健康被害の救済を円滑に行うことが特に必要であると認めた場合には、厚生大臣の認可を受けて、健康被害の救済のための給付を行う者に対し、その給付に必要な限度で資金を貸し付けることができること等、同基金の行う業務の特例等について所要の規定を設けることとしております。
 以上が、この法案の提案の理由及び内容の概要であります。
 次に、ただいま議題となりました薬事法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 現行薬事法は、占領下において制定された旧薬事法を昭和三十五年に全面的に改めて制定されたものであり、以後ほとんど改正が行われずに今日に至っております。
 しかしながら、医薬品を取り巻く環境は、この間に大きく変化してきており、特に昭和三十六年に発生したサリドマイド事件は、世界的に大きな衝撃を与え、医薬品の有効性と安全性の確保が、各国薬事行政の最重要課題として改めて深く認識されるに至ったわけであります。
 このような状況に対し、諸外国においては、薬事法の改正を行い、各種の対策を講じてきたところでありますが、わが国においては、新薬承認の厳格化等、主として行政指導により各般の施策を積極的に展開してきたところであります。
 今回の改正は、これまでの行政指導による施策の実績を踏まえ、さらに、その徹底を図ることを主眼とするものであり、したがって、医薬品等の有効性及び安全性の確保がその中心課題となっております。本法案は、御承知のように、第八十七回国会において御審議を煩わしたのでありますが、審議未了となったものであります。今回は、第八十七回国会での御審議の経過を十分に尊重し、修正点を全面的に加えて、再度、御審議を煩わしたいと考え、この法案を提出した次第であります。
 以下、この法案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、薬事法は、医薬品等に関する事項を規制し、もって医薬品等の品質、有効性及び安全性を確保することを目的とすることとしております。
 第二に、日本薬局方におさめられている医薬品についても原則としてその製造または輸入を承認にかからしめること、承認拒否事由を明示すること等、医薬品等の承認に関する規定を整備することとしております。
 第三に、すでに承認されている医薬品と有効成分等が明らかに異なる新医薬品については、承認を受けた後原則として六年後に、厚生大臣の再審査を受けなければならないこととするとともに、この間、当該医薬品の使用の成績等に関する調査を行い、その結果を厚生大臣に報告しなければならないこととしております。
 第四に、厚生大臣が中央薬事審議会の意見を聴いて公示した医薬品については、厚生大臣の再評価を受けなければならないこととしております。
 第五に、厚生大臣は、薬局等における医薬品の試験検査の実施方法その他薬局開設者、医薬品の製造業者、一般販売業者等がその業務に関し遵守すべき事項を厚生省令で定めることができることとしております。
 第六に、医薬品等の使用の期限の表示、一定の成分を含有する化粧品及び医薬部外品の成分の表示等医薬品等の表示に関し所要の規制を行うこととしております。
 第七に、医薬品による保健衛生上の危害の発生または拡大を防止するために必要な場合に、厚生大臣が発する緊急命令に関する規定を新たに設けるとともに、承認の取り消し、回収等の規定の整備を行うこととしております。
 第八に、医薬品または医療用具の製造業者、卸売一般販売業者等は、薬局、病院等の開設者または医師、薬剤師等の医薬関係者に対し、医薬品または医療用具の有効性及び安全性等に関し必要な情報の提供に努めるものとするとともに、薬局開設者等は製造業者等が行う情報の収集に協力するよう努めることとしております。
 第九に、承認申請資料として必要な臨床試験成績の収集を目的とする治験の依頼に関し、治験計画の事前の届け出等所要の規制を行うこととしております。
 第十に、一定の動物用医薬品について、食用に供される肉、乳等への残留を防止する観点から、使用できる対象動物、使用の時期等につき所要の使用規定を行うこととしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、また、この法律の施行に伴い所要の経過措置を設けることとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
#10
○森下委員長 これにて両案についての提案理由の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#11
○森下委員長 両案に対しましては質疑、討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決いたします。
 まず、医薬品副作用被害救済基金法案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#12
○森下委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、薬事法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#13
○森下委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○森下委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#15
○森下委員長 本日は、これにて散会いたします。
    午前十時四十六分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト