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1978/05/25 第87回国会 参議院 参議院会議録情報 第087回国会 航空機輸入に関する調査特別委員会 第4号
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1978/05/25 第87回国会 参議院

参議院会議録情報 第087回国会 航空機輸入に関する調査特別委員会 第4号

#1
第087回国会 航空機輸入に関する調査特別委員会 第4号
昭和五十四年五月二十五日(金曜日)
   午後一時四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     原田  立君     中尾 辰義君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         二木 謙吾君
    理 事
                岩崎 純三君
                平井 卓志君
                野田  哲君
                矢原 秀男君
                神谷信之助君
                和田 春生君
    委 員
                浅野  拡君
                遠藤 政夫君
                亀長 友義君
                佐藤 信二君
                戸塚 進也君
                成相 善十君
                降矢 敬義君
                山本 富雄君
                穐山  篤君
                久保  亘君
                寺田 熊雄君
                矢田部 理君
                中尾 辰義君
                橋本  敦君
                市川 房枝君
   国務大臣
       法 務 大 臣  古井 喜實君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  山下 元利君
   政府委員
       防衛庁長官官房
       長        塩田  章君
       防衛庁防衛局長  原   徹君
       防衛庁人事教育
       局長       夏目 晴雄君
       防衛庁装備局長  倉部 行雄君
       法務省刑事局長  伊藤 榮樹君
       国税庁長官    磯邊 律男君
       国税庁直税部長  藤仲 貞一君
       自治省行政局選
       挙部長      大橋茂二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        奥村 俊光君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○航空機輸入に関する調査
 (いわゆるダグラス・グラマン問題に関する捜
 査状況の報告に関する件)
 (航空機輸入に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(二木謙吾君) ただいまから航空機輸入に関する調査特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二十三日、原田立君が委員を辞任され、その補欠として中尾辰義君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(二木謙吾君) 次に、航空機輸入に関する調査を議題といたします。
 まず初めに、いわゆるダグラス・グラマン問題に関する捜査状況について、刑事局長から報告を求めます。伊藤刑事局長。
#4
○政府委員(伊藤榮樹君) ただいま委員長から御指示のございました捜査状況について御報告を申し上げます。
 検察当局は、昨年十二月来、米国証券取引委員会におけるダグラス社及びグラマン社のいわゆる8K報告書の公表を契機といたしまして、わが国の航空機購入に絡んで犯罪が介在したのではないかとの心証を抱くに至りましたので、本年一月、これについての捜査を開始し、日米司法取り決めに基づき米側非公開資料を入手いたしますとともに、国内関係においても鋭意関係者の取り調べ、関係証拠の収集等を行い、右の8K報告に含まれております事項はもちろん、国会等において御論議になりました事項など広く航空機購入に絡む疑惑に関し、犯罪の嫌疑の認められるものについて逐次強制捜査を行うなどして、五月十五日までに日商岩井海部八郎前副社長らを起訴し、捜査の過程で提起された疑惑についてもほぼその全容を解明し、おおむね捜査は実質的に終了いたしました。
 捜査の結果について概略申し上げますと、航空機購入に絡む疑惑に関します個々の事項ごとにその捜査結果の内容を逐一具体的に申し上げますことは、捜査の秘密に係り、また公訴を維持する上において支障を生ずるおそれがある部分もございますので差し控えさせていただくのでございますが、許される範囲でさしあたり申し上げるといたしますと、次のとおりでございます。
 まず、ダグラス社及びグラマン社のいわゆる8K報告書で指摘されました事項につきましては、これまで本委員会等におきます御答弁に際しまして、その幾つかの事項につきましては検察当局から犯罪の容疑は認められないとの報告を受けている旨申し上げてきているところでありますが、今般検察当局からの報告によりますと、捜査の結果そのすべての事項について犯罪の容疑を認めることはできなかったとのことでございます。
 なお、特に御議論のございましたE2Cに関しましては、8K報告書で、一九六九年グラマン社はE2Cの売り込みに関し一日本政府関係者の示唆により日本における代理店を変更したこと及び一九七五年同社は日商岩井が手数料の一部を米人コンサルタントに支払う可能性があり、その一部がさらに日本の公務員に支払われる可能性があることを知ったことが問題がある事項として指摘されているところでございますが、前者につきましては、代理店の変更の経緯は判明いたしましたものの、その事柄自体犯罪を構成するものではなく、後者につきましては、グラマン社から日商岩井にE2Cに関する販売手数料が支払われた事実はなく、また、日商岩井が手数料の一部を米人コンサルタントに支払う旨の契約が存在した事実は認められますが、それ以上犯罪の容疑を認めるには至らなかったとの報告を受けております。
 次に、ダグラス社関係の二百三十八万ドルについて申し上げますと、これの名目は事務所経費とされておりますが、実質はダグラス社から日商岩井に対して支払う販売手数料でありまして、日商岩井の経理処理の際、右販売手数料であることが秘匿され、他の名目の収入金として同社及び米国日商岩井の正規の帳簿に全額計上されており、この経理操作に関して山岡昭一航空機部長、今村同部次長が私文書偽造、同行使の事実で四月四日起訴されております。
 なお、右のような不正な経理操作が行われた理由は、海部らが日商岩井の航空機販売活動に関連して、ある単数の政治家に対する工作費としておおむね五億円相当額の資金を米国日商岩井などを通じて支出項目を粉飾仮装して支出していた事実があり、その穴埋めをする必要があったことと、防衛庁に対し多額の手数料をダグラス社から取得していることを秘匿する必要があったことによるものと認められるとの報告を受けております。
 次に、ボーイング社関係の百五万ドルについて申し上げますと、国税庁の調査で使途不明として処理された四十七万ドルも含めまして、この百五万ドルの資金の流れはおおむね解明されております。この四十七万ドルの一部は航空機の販売活動資金に充てられておりますが、これが政界ないし政治家に流れた形跡は認められないとの報告に接しております。
 この百五万ドルは、B747SR七機の日航に対する売り込みに関し、ボーイング社から日商岩井に対して支払われた追加手数料でありますが、これが簿外資金として米国内の銀行に預金され、簿外経費として使用されるなどしておりましたところ、ロッキード事件発生後、その一部三十万ドルを日商岩井の正規の経理に計上する必要が生じ、そのための経理操作に関連して海部八郎副社長が外為法違反、山岡昭一航空機部長が同法違反及び私文書偽造、同行使の各事実で、前者は四月二十三日、後者は四月四日、それぞれ起訴されております。
 なお、この四十七万ドルの使途について、日商岩井側のサウジアラビア及びインドネシア関係の営業関係経費に充てた旨の弁明は事実に反するとの報告に接しております。
 次に、ボーイング社から韓国大韓航空関係に三百六十万ドル支払われたとの事項につきましては、犯罪の容疑は認められなかったとの報告に接しております。
 次に、いわゆる海部メモに関して申し上げますと、検察当局は、いわゆる海部メモと称して巷間流布されておりました一九六五年七月二十四日付川崎重工業砂野社長あての次期戦闘機に関する書簡写し及び昭和四十一年三月十八日付経理部長あての外国銀行への送金依頼書写し各一通の原本の作成者が海部八郎自身でありますことのほか、右文書の作成の目的、内容の真偽につきおおむね解明いたしており、右文書の内容中、政治家に金員を供与したごとく記載されている部分等は事実に反するとのことであります。
 なお、海部メモに関連する福田赳夫氏の告訴事件につきましては、なお捜査を尽くすべき事項が若干残っており、その処理には多少の日時を要する見込みであります。
 次に、有森氏に対する議院証言法違反すなわち証言拒絶事件につきましては、検察当局は事実関係を詳細に捜査しました結果、証言拒絶の正当な理由はないものとの判断のもとに、五月十五日同法違反で同人を起訴いたしております。
 次に、千歳空港予定地に係るいわゆる土地の転売に関する事項につきましては、主として国会で御論議がなされたところでございますが、検察当局の報告によりますと、これに関しても犯罪の容疑は認められなかったとのことであります。
 次に、パシフィック・サウスウェスト・エアライン、俗にPSA及びその子会社でありますジェット・エア・リーシング社が全日空に旅客機を賃貸ししたことについて日商岩井に支払う仲介手数料に関する事項につきまして捜査を遂げました結果、山岡昭一がほしいままにこれを費消したことが判明し、同人を四月二十八日付で業務上横領で起訴いたしております。
 以上が捜査の概要でございますが、今回のいわゆる疑惑に係る事件の捜査に従事いたしました陣容は、検察官二十二名、検察事務官四十二名でございまして、捜索差し押さえ場所二十五カ所、押収点数三万五千点、取り調べ人員は実人員五百十五名、延べ人員一千六百名に及んでいるとの報告に接しております。
 以上でございます。
#5
○委員長(二木謙吾君) これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○矢田部理君 刑事局長の報告に関連いたしまして質疑を行いたいと思いますが、二百三十八万ドルのうち一部が単数の政治家に工作費として渡されたという意味の報告がございますが、この単数の政治家とは松野頼三氏であるかどうか。さらに、渡されたお金の金額、時期、方法等について刑事局長から説明をいただきたいと思います。
#7
○政府委員(伊藤榮樹君) 昨日、衆議院航空機特別委員会において松野氏が御証言になりまして、御証言になりました内容と、従来私どもが単数の政治家ということで申し上げております内容とが外形的にほぼ一致するようでございますので、単数の政治家と申し上げましたのは松野氏のことと御理解いただいてよろしゅうございます。
 で、渡りました金額は、諸般の事情から端数がございますが、おおむね五億円、時期は昭和四十二年秋ごろから昭和四十六年終わりごろまでの間、十数回というふうに御理解をいただきたいと思います。
 渡しました方法は、必ずしも同じ方法に限られておりませんが、手渡ししました者につきましては確認ができませんが、その多くが故島田三敬氏によって手渡されたというふうに思われます。
#8
○矢田部理君 重ねて伺いますが、四十二年秋から四十六年の終わりごろまでの間、十数回、いつ幾らということまで検察庁はつかんでおられるのかどうか。つかんでおられるとすれば、その点を明確にできないかという点であります。
#9
○政府委員(伊藤榮樹君) 日商岩井の社内におけるいろいろな帳簿あるいは銀行関係等の捜査から、日商岩井が出しました回数及び個々の金額は一応把握されております。しかしながら、ただいま申し上げましたように、実際に手渡しをされました方が亡くなられております。また、受け取られた方も、御証言を拝聴する限りでは、個々の金額について具体的な御記憶がないようでございます。まあ、そんなこともございまして、私どもとしてはその個々の金額につきまして確信を持ってこれが島田氏から松野氏に渡ったというふうに申し上げるのはいかがかと思いますので、その程度で御勘弁願えたらと思います。
#10
○矢田部理君 日商側に支出についての帳簿等があれば、当然のことながらそれを示して、松野氏の事情聴取に当たっては記憶の喚起を求めるとか状況について確かめるとかいうことをしてしかるべきだと思いますが、その点はいかがだったんでしょうか。
#11
○政府委員(伊藤榮樹君) 私さっきちょっと言葉遣いが悪かったかもしれませんが、帳簿に載っておるというようなものではないのでございまして、主として銀行勘定その他、金の動きの痕跡と申しますか、これを申し上げておるわけでございます。そういった点につきまして、いろんな人から事情を伺いますときに、必要に応じてお示ししたりするのが常でございますけれども、一般論として申し上げますと、それを示されても自分の記憶がはっきりしないのであるから、一回一回についてこれを肯定するわけにはいかないというような場合もあるわけでございまして、そういう意味で、どんな調べ方をしたとかいうような点については御容赦いただきたいと思います。
#12
○矢田部理君 そこで、五億円前後のお金を渡した趣旨でありますが、先ほど刑事局長は単数の政治家に対する工作費として渡したという意味のことを言われております。この工作費というのは、衆議院の法務委員会でも説明があったように、ファントムの売り込み工作費あるいはその成功報酬というふうに確認的に伺ってよろしゅうございますか。
#13
○政府委員(伊藤榮樹君) 少なくとも日商岩井側といたしましては、F4ファントムの売り込み工作に関連いたしまして支出した金であるというふうに認められます。先ほど申し上げましたように、その最初が四十二年でございまして、終わりが四十六年でございますから、ファントム購入決定の時期からいたしますと、工作依頼の時期から成功の時期と、こういうことになろうかと思います。
#14
○矢田部理君 そういう時期の関係以外に、ファントム等の売り込みにかかわる工作費だと認定をした裏づけ、根拠みたいなものはございますか。
#15
○政府委員(伊藤榮樹君) これはだれがどう言っておると言うわけにいきませんけれども、関係者の供述というものを総合いたしますほかに、単なる政治献金であるといたしますと、先ほども簡単に御報告しましたように、この金の捻出には非常な苦心をいたしておるわけでございまして、米国日商におきまして非常に複雑な粉飾経理をいたしまして捻出をいたしておる、それからまた、その穴埋めにも種々苦労をしておるというようなところも見受けられるわけでございまして、そういった全体の状況から、私どもとしてはF4ファントムの工作並びに成功に関連して渡されたものと認定しておるわけでございます。
#16
○矢田部理君 そうしますと、整理をいたしますが、時期の関係、関係者の供述、捻出方法等に非常に苦労をしたと、あるいはその後の穴埋めにもいろんな努力の形跡が認められるなどの諸般の情勢から、ファントムの売り込み工作費並びに成功報酬だと認定をしたというふうに伺ってよろしいわけですね。
 加えて、松野氏に対してファントム売り込みのために日商側としてどのような努力をされたか。第二次FX商戦のためにお金が払われたとすれば、その前提として当然のことながらさまざまな工作が行われたと想定をするわけでありますが、その辺の取り調べ状況はどうなっておりますでしょうか。
#17
○政府委員(伊藤榮樹君) 具体的なファントムに決定されるまでの過程におきましては、日商岩井としても相当大きな商いでございますから、それぞれそれなりの努力をしておるようでございますが、何分私どもの捜査の対象といたしましては、五億円の金が流れたということがRF4Eの事務所経費のよって来たるゆえんであるというところから、そこへさかのぼって調べたわけでございまして、ファントムの売り込み工作の全貌を正確に解明するということ自体が目的ではございませんので、捜査の過程におきまして必要な限度において関係者から話を聞いておる。その中の一つが先ほど申し上げております五億円を差し上げた方に対するいろいろな依頼でもございましょうし、それからまた事務的な売り込みのための活動もやっておると、そういうことであろうと思います。
#18
○矢田部理君 五億円授受の趣旨がファントムの売り込み工作である、あるいは成功報酬であると認定する少なくとも一つの材料には、当然のことながらそのための工作が行われたという事実をある程度調べ、少なくともそれについて相当程度の感触を得るというのが大事だと思いますが、その点はいかがだったんでしょうか。
#19
○政府委員(伊藤榮樹君) この際お断りいたしておきますけれども、この五億円の授受が刑事事件として成立をいたしまして訴追をするというようなことでございますれば、微に入り細をうがって証拠をいわゆるがちがちに固める必要があるわけでございますけれども、そういう関係ではございませんでしたから、ある程度総体的にはラフな固め方になっておるかもしれませんけれども、全体として先程御報告しましたような趣旨のものであるということを認定するに足る十分な資料は一応あるというふうに考えておる次第でございます。
#20
○矢田部理君 もう一点確認的に伺っておきたいと思いますが、この五億円がファントムの売り込み工作費等だと検察が判断をした前提としては、当然のことながら松野氏の事情聴取を行った上で、なおかつそういう判断をした、そういう結論に達したというふうに伺ってよろしゅうございますか。
#21
○政府委員(伊藤榮樹君) 特定の方から事情聴取をしたかどうか、これは申し上げるわけにいきませんけれども、まあ捜査上必要な方からはいろいろ事情を聞いた上でのことでございます。
#22
○矢田部理君 昨日の松野証言によりますと、検察庁の判断、認定にもかかわらず、繰り返しこの五億円の性格については政治資金だと、政治献金であるという主張をいたしておるようでありますが、松野氏はこの受け取った金銭の性格について認識し得る立場、状況に当然その当時あったと見てよろしいかどうか、その点はいかがでしょうか。
#23
○政府委員(伊藤榮樹君) まあその辺は主観の問題でございまして、一番微妙なところでございますが、常識論で恐縮でございますが、まあ大体わかる状況であったろうというふうに思います。
 ただ、ひとつお断りしておきますが、政治献金と、何といいますか、工作費あるいは報酬というものは必ずしも矛盾する概念ではないんじゃないか。ですから、物には二面がありまして、一枚の円盤を裏から見るか表から見るかといういろんな主観の問題があるんじゃないかというふうに存じます。
#24
○矢田部理君 関連してもう一点伺っておきたいと思いますが、この五億円前後のお金がF4の成功報酬だと、少なくともそういう趣旨が込められているということであるとすれば、事前に、成功すれば報酬を出す、何らかのお礼をしますというような話し合いあるいは暗黙の了解等があってしかるべきだとも思われるのですが、松野氏−日商間もしくはダグラス社等も含めて、そういうニュアンスのものが事前にあったというふうに伺ってよろしいでしょうか。
#25
○政府委員(伊藤榮樹君) まあだんだん細部になってまいりますとなかなかお答えしにくい面があるわけですけれども、五億円というお金は、さっきある種の事情で端数がついておると言いましたけれども、わりあい、こうきっかりした数字でございまして、何回にも分けて渡しておるけれども、結局トータル五億円というようなことから、御推察をいただきたいと思います。
#26
○矢田部理君 関連して国税庁に伺っておきたいと思いますが、国税庁は、この二百三十八万ドル等の捜査が山場に差しかかった段階で、捜査が前面に出てきているので答弁については差し控えたい、しかし金の流れはつかんでおりますという答弁があったかと思うのでありますが、日商の五億円の支出について、どのような流れであったのか、本社の正式経理から出されたのではないというふうにも感じられるわけでありますが、その辺どのように把握をされておるか、あるいはまた、支出をするに当たっても名目を粉飾仮装したというような説明もなされているように思われますが、その点はどうであったのか、何点かについてとりあえずお答えをいただきたいと思います。
#27
○政府委員(磯邊律男君) まず最初に、二百三十八万ドルの資金の流れの点でございますが、去る予算委員会におきまして私も御答弁を申し上げた記憶がございます。そのときに私が資金の流れをつかんでいると申しましたのは、とことんまでつかんでいるという意味ではございませんで、改めて御説明さしていただきます。
 まず第一に、この二百三十八万ドルの件につきましては、御承知のように昨年の七月、8Kレポートなるものが出まして、国税当局といたしましても、その8Kレポートの脚注に書かれておる種種の項目につきまして疑問を抱きまして、日商岩井につきましてこのコミッションあるいは事務所経費なるものについての調査を始めたわけであります。そのときに先方の担当の課長から確認書を徴しまして、その確認書によりましてこの二百三十八万ドルなるものの趣旨、それから経理処理、そういったことをこちらの方で調査いたしたわけでありますけれども、これは当時日商岩井側といたしましては、対防衛庁との取引でもあり、コミッション以外にMD社から収入を得ているということは明示したくないという意図があった。したがって、この四十八年九月二十九日付で収入金となっておりました二十一万九千五百六十ドル七十九セントというのは別といたしまして、それ以後の入金は、事務所経費とはしないでブリティッシュ・カレドニアン航空から受領した航空機の販売あっせん手数料という名目にして収益を計上し、それを本邦法人である日商岩井とそれが小会社の間に案分したと、こういう説明でありました。事実その先方の帳簿の方を――帳簿といいますか、先方の申し立てをこちらで整理いたしますと、二百三十八万ドルにつきまして、契約書による配分というのは、日本日商分といたしまして百十八万八千ドル、それからアメリカ日商分といたしまして百十九万九千ドル、端数はございますけれども、そういった金額になっております。実際に計上いたしましたのは、四十八年九月期から五十三年九月期までの間にそれぞれの年度に分けて計上されておりまして、まず、そのMD社の社員が東京に来た場合の経費として、立てかえ払いとして出しましたのが十二万六千ドルであります。これは先ほど申しました中に入っておるわけでありますが、そのほか、その後の入金といたしまして日商岩井に対して百六万二千ドル、それからアメリカ日商に対しまして百十九万八千ドル計上されておるということでございまして、それから未入金といたしまして日本日商に対しまして十万ドルございます。それからアメリカ日商におきましては二十一万一千ドルあると、こういった仕分けまでは確認できたわけでありますけれども、私らとしましては、しかし、これは実際の帳簿において確認しなければならないと、それからさらに、そういった名目でその収益を計上していると言っているけれども、果たしてそれが本当であるかどうかということをさらに実地において詳しく調査いたしたいと思っておりましたところ、御承知のように、東京地検の方の捜査が始まったというところで、わが方としてはこういうふうな二百三十八万ドルの資金がどういうふうにして入ってき、それがどういうふうに分配されているかということまでつかみましたけれども、それ以降の出というものに対してはつかんでないというのが事実であります。
 で、もちろん、これは検察庁の捜査も終わりましたので、今後の私たちの独自の調査も可能と思われますので、今後この問題についてはさらに調査をいたしまして、それが正当に経理されておるのかどうか、どのような勘定科目で経理されておるかということについて詳しく調査いたしました上で適切な税務処理をいたしたいと、かように考えております。
 それからなお、松野氏に係る五億円の件でございますけれども、これは時期的にも、先ほど刑事局長御答弁いたしましたように、昭和四十二年から四十六年にかかるかなり古いものでございます、しかも、私も昨日の航特委の証人喚問をずっとテレビで見さしていただいたわけでありますけれども、証人の方の証言では、大部分がキャッシュにしてふろしきに包んで持ってこられたと、しかも先方は、これは表面に出さないでくれというふうな依頼があったというふうなことを証言しておられたように私記憶しておりますが、こういったことから考えますと、恐らく日商岩井から出ましたこの五億円の資金というものは簿外で何らかの形で捻出された資金であろうということは容易に想像できるわけであります。で、こういった資金の課税につきましては、われわれの方で追及いたしましたら、これは行き先は言えないということで、これがいつも問題になっておりますいわゆる使途不明金であります。それから同時に、会社の方から、初めから追及されては困るといったような場合には、初めから経費として支出しておきながら自分で経費性を否認して所得に加算して、いわゆる自己加算という形で税金を納めてしまうというふうなことがございまして、税務の調査といたしましてはやはり調査そのものに対する限界がございますので、一応、その使途が判明しない、しかしその経費性については疑いがあるといったような問題、それからさらにまた、経費そのものを当初の申告において自己加算してきたといったような場合には、やはり法人税だけで済ませるというのがわれわれの税務の処理でございますので、恐らく、その当時におきましては、日商岩井に対する課税処理というのは、使途不明金による否認もしくは自己加算による自主的な納税というふうな形で納税がされておるんではないかというふうに考えるわけでございます。
#28
○矢田部理君 そうしますと、五億円の支出について粉飾ないしは仮装があったという状況については従前の税務調査では把握をしておらなかったということにもなりましょうか。
 それから、もう一点ついでに聞いておきたいと思いますが、今後、国税庁として、まだこういう点が残っている、今後さらに調査を進めたい――到達点と今後の課題についてお話をいただきたい。
 さらに三点目といたしまして、海部八郎氏なりあるいは松野頼三氏なりについて資産形成上の問題が幾つか出ておりますが、これも調査の対象にしているかどうか、しているとすればその内容、今後の見通し等々についてあわせて答弁をいただきたいと思います。
#29
○政府委員(磯邊律男君) 検察庁の捜査が終了いたしましたので、私どもとしてはまた私たち独自の立場でもろもろの問題についての見直し、あるいは再調査をする事由ができたわけであります。ただその場合に、検事捜査でわかりました、判明しました事実というのは、これはあくまでも刑事訴追のための資料でございますから、われわれとしては、単なる課税上の処理については、検察庁からそういった資料をいただくというわけにはいかないというわけでございますけれども、幸いにいたしまして、この捜査の過程においていろいろと新聞、週刊誌、いろんな面においてマスコミからの情報もございました。われわれとしても非常に重大なヒントを得た問題もございます。それからさらにまた、今後の起訴になりました場合の検察官の冒頭陳述等にも、かなり具体的な内容も冒陳で述べられるんじゃないかということをわれわれは期待しておりますので、こういった各種の資料を総合いたしまして、すべての問題について見直しをしていきたいと考えております。
 日商岩井につきましても、先ほど申しました五億円の問題につきましては、これは遺憾ながらもう時効の壁でございますので、ここまでの調査というのは私どもとしては不可能かと思います。しかしながら、その後の二百三十八万ドルの処理の問題については、これはまだもう一度見直すだけの法的権限がございますから、その点については見直しをしていきたい。それからさらにまた、いろいろと問題となりあるいは取りざたされました個人の方々の所得の見直しにつきましては、これまた私ども独自の調査というところで早急に見直しをし、それから課税すべきところは課税し、適正な処理をしていきたいと、かように考えております。
#30
○矢田部理君 じゃ、国税庁は、いろいろ伺いたいこともありますが、他の点で時間が限られておりますので、結構でございます。
 そこで、また法務省に戻りたいと思いますが、五億円前後の支出については正規の経理処理はなされていなかったように思われますが、その点いかがだったのでしょうか。本社経理からの支出だったのか、それ以外の捻出方法だったのか。それ以外だったとすればどういう中身であったのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
#31
○政府委員(伊藤榮樹君) 若干の捻出方法の例外がございますが、ほとんどのものは米国日商岩井におきまして架空の前払い金勘定を立てまして、その前払い金として支払ったことにした金を本国へ送金させまして、それを円にかえておると、こういう操作でございます。
#32
○矢田部理君 それは本社経理がかかわったのでしょうか。それとも経理以外のところで独自にやられたものでしょうか。独自にやられたとすればどういう人が関与してやったのか。それから、関与した人の中に、松野証言によりますと、高畑元社長ですか、の名前がしばしば出てくるのですが、そういう人たちもかかわっていたのかどうか、含めてお答えをいただきたいと思います。
#33
○政府委員(伊藤榮樹君) ただいま申し上げましたように、米国日商岩井、米国法人であります米国日商岩井の粉飾経理に基づくもので、日本へ参りましたのは送金上銀行の窓口を通ったというだけでございまして、そういう意味ではもっぱら米国日商の経理の粉飾で行われておるということでございまして、その仕組みを組み立てました一番の大もとは海部氏でございます。その上はまあないといいますか、横並びがあればあるということで、いま御指摘のような人物は関係がないように思います。
#34
○矢田部理君 確認的に伺いますが、そうしますと、高畑氏が松野頼三氏の父親の時代からいろいろかかわりがあって、実際上は松野氏を育てるために従来の経過を踏まえて贈ったお金だというような説明もなされておるわけでありますが、高畑氏は関係がないというふうに確認的に伺ってよろしゅうございますね。
#35
○政府委員(伊藤榮樹君) 五億円の問題については、関係がないというふうに御理解いただいていいと思います。
#36
○矢田部理君 松野氏が受け取ったと思われる五億円前後のお金の使途でありますが、それについてはどの程度捜査をし、どの程度内容が明らかになっているでしょうか。
#37
○政府委員(伊藤榮樹君) 結論から申し上げますと、五億円の金の使途はほとんど明らかになっておりません。と申しますのは、検察当局が訴因として構成しましたのは二百三十八万ドルのしっぽでございます四十五万ドルの交互計算の問題と、それから海部氏の二百三十八万ドルについては関知しないという偽証の関係でございまして、そういうことが行われるようになった動機という意味で、すなわち訴訟的には間接事実として五億円の問題が出てきたわけでございます。
 その流れた五億円のまたその先ということになりますと、間接事実の間接事実というような関係になりますので、必ずしも犯罪捜査として解明を要する部分ではございません。したがって、そういうことと、それから渡りました先の方の性格と申しますか、人となりと申しますか、お金の使い方と申しますか、そういうものなどと相まって、余り解明されていないわけでございます。ただ、たまたま渡し方がちょっと特異な渡し方をしておるというようなことである程度わかっておるものも中にはあるわけでございます。しかし、それはごく一部分でございます。
#38
○矢田部理君 全体的にはつかみ切れなかった、しかしある程度解明し、一部は特異な形で渡っている事実をつかんでいるということでありますが、それは政治家に渡っているというふうに伺ってよろしゅうございますか。そうだとすれば、その金額は、あるいは人数は、場合によっては名前はどうなっているかということについてお話しいただけませんでしょうか。
#39
○政府委員(伊藤榮樹君) ごく一部わかっておりますものにつきましても、その金を使った方はプライベートな関係にある方でございまして、ここで明らかにするのは適当でないと思います。一般的に申しまして五億円がさらに政治家に渡ったというふうに認めるに足る証拠はございません。
#40
○矢田部理君 過般の参議院の航特の理事会で、伊藤刑事局長は、余り多くはないが政治家に渡っているという意味の話をされたということが報道等によって伝えられております。いまのお話と矛盾するように思われますが、いかがでしょうか。
#41
○政府委員(伊藤榮樹君) 国会の権威のある秘密理事会で申し述べましたことにつきましては、述べた途端に忘れておりますので、それがどういうふうに報道されたか、報道によって私がこういうことを言ったかのような報道があったことは承知しておりますが、まずもって、私が秘密理事会で申し上げたことにつきましては忘れざるを得ない立場にいるということだけをまず申し上げておきます。
#42
○矢田部理君 その意味ある、何か内容を含んだような発言について、私はちょっと理解をしにくいのですが、その点が一つ問題点の重要な点だと思いますので、扱いについて関連して野田委員から質問します。
#43
○野田哲君 かなり重要な部分を伊藤刑事局長は秘密理事会で述べたことであるから、述べたらその後は忘れることにしている、こういうふうに言われたわけですが、私はここにメモを持っているわけでありますが、いまの伊藤刑事局長の答弁とかなりニュアンスが違う点がある、こういうふうに感じられますので、委員長、これは取り扱いについて、そこのくだりについてちょっと協議さしてもらいたいと思うんですが、理事会で、この場で。
#44
○委員長(二木謙吾君) いまこの場で。
#45
○野田哲君 はい。
#46
○委員長(二木謙吾君) 速記をとめて。
  〔午後一時四十八分速記中止〕
  〔午後二時三分速記開始〕
#47
○委員長(二木謙吾君) それじゃ速記を起こして。
#48
○矢田部理君 先ほどの答弁で、松野氏が受け取った五億円についてその先はどうなっているかということを伺ったんですが、つまり政治家に流れているかどうかということを伺ったわけですが、それについて忘れましたということになると私としても結構ですと言うわけにはいかないので、そこは取り消していただきまして、私の質問ももう一回やり直しますが、松野氏が受け取った五億円のうち一部が政治家に流れたような事実をつかんでおりますか、その点について答弁をいただきたいと思います。
#49
○政府委員(伊藤榮樹君) 最初に、忘れたということを取り消すようにというお話でございますが、私は秘密の理事会で申し上げたことにつきましては忘れるようにいたしております。したがって、これは取り消しをいたしません。
 それから、先ほどお答えいたしましたように、松野氏が受け取られました五億円につきましては、ごく一部それから先の行方が解明されているというふうにお答えをしたわけでございますが、その一部の解明されておる部分につきまして、まあこれを明らかにいたしますと、松野氏の私的な関係に触れることになりますので、その私的な関係の先の方が政治家であるかどうかを含めて、御容赦をいただきたいと思います。
#50
○矢田部理君 次の質問に入りますが、海部メモについて伺います。
 六五年の七月二十三日午前中サンフランシスコのホテルで岸・フォーサイス会談があったというふうに言われておりますが、事実でしょうか。あったとすれば、その中で、海部メモによりますと、日商社員一名が参加をしているということになっておりますが、それはどなたでしょうか、会談の内容をも含めて、説明をいただきたいと思います。
#51
○政府委員(伊藤榮樹君) 川崎重工砂野社長あてのオリンピックホテルの用せんに記載されましたいわゆる海部メモについてのお尋ねでございますが、この海部メモのうち、一九六五年七月二十三日――まあ午前九時からというのが正確かどうかわかりませんけれども、この日にサンフランシスコのホテルに宿泊されておった岸元総理のところを海部氏がマグダネル社のフォーサイス当時副社長を伴って訪問いたしまして、F4ファントムの性能について説明をし陳情をしたという事実はどうも間違いないようでございます。日商社員の名前も判明しておりますけれども、ちょっとこの方のお名前まで明らかにすることはお気の毒かと思いますので、できましたら御容赦いただきたいと思います。いままで新聞紙上に出てきているような人ではございません。
#52
○矢田部理君 この会談の内容について岸信介氏から事情は聞いたでしょうか。
#53
○政府委員(伊藤榮樹君) 一般論を申し上げるよりいたし方がないわけでございますけれども、これは福田赳夫氏からの名誉棄損の告訴、これはもう一枚の海部メモに関することでございますけれども、一連のものとして、一括のものとして出回っております関係上、その内容についての真偽を一応判定せざるを得ないということでございまして、その真偽の判定に必要な限りにおきまして、必要と認められる方の調べを尽くしておると、こういうことで御理解いただきたいと思います。
#54
○矢田部理君 この海部メモ、オリンピック用せんの海部メモでありますが、これによりますと、イニシエーションフィーとして二万ドル岸氏に支払いましたという部分がございます。この二万ドルは岸氏には支払われていないということでしょうか。岸氏には支払われていないけれども、日商岩井としては支出はしたのでしょうか。岸氏に払われていないとすればどこに行ったんでしょうか。
#55
○政府委員(伊藤榮樹君) お尋ねに即してお答えいたしますと、この「日商よりは岸氏にイニシエーションフィーとして二万ドル支払いました。四機輸入の場合の謝礼等フィクスしました。」とあります部分は全く海部氏がはったりで書いたというふうに認められまして、岸氏に行っていないのみならず、これに見合う日商の――当時は日商でございますが、支出はございません。
#56
○矢田部理君 関連して伺いますが、岸信介氏及びその周辺に対しては日商岩井から政治献金その他名目のいかんを問わず、お金が支払われた形跡は一切ありませんか。
#57
○政府委員(伊藤榮樹君) その周辺というのがちょっとわからないんですけれども、岸氏に対して全くお金が行っていないかどうかについては私は自信がございません。と申しますのは、さきに会社の関係者が国会で証言しましたが、約九億円の政治献金があるということを言っておりました。その中には岸氏に対する分もあるかもしれません。私いまそれを覚えておりませんが、そういう意味において自信がないわけでございます。
#58
○矢田部理君 第二の海部メモといわれるものに関連して伺っておきたいと思いますが、ここに二つの口座番号が書かれておりますが、この口座は現に存在したのでしょうか。存在したとすればだれのものか、その口座に対してはこの海部メモに記載されているような金額が日商から支出をされ、かつ振り込まれているのかどうか、その辺はいかがでしょう。
#59
○政府委員(伊藤榮樹君) ただいまのお尋ねは海部八郎から経理部長殿というメモのことだと思いますが、このメモはわりあい真実に合致する部分が多うございます。真実に合致しないのは、岸氏から頼まれたという部分と、松野、福田両氏に対する支払いと、この固有名詞が出てくる部分が間違いでございますが、当時こういう口座にそれぞれ邦貨で計算すれば一千万円、二百万円という額が日商岩井の経理の方から送金された事実はあるようでございます。
 この一千万円が送られました口座につきましては、古いことでございまして、すでに現在存在しませんので、当時の名義人がだれであったか、必ずしもつまびらかに確言をすることができません。それから二百万円が送られました口座は、これもスイスのことでありまして、正確な調査ができませんけれども、これは海部氏の口座ではないかと思われます。
#60
○矢田部理君 そこで、振り込まれたお金が何らかの営業活動に使われたというが、その具体的内容はつかんでおりますか。
#61
○政府委員(伊藤榮樹君) これはまあ営業活動といえば営業活動でございますけれども、航空機と関係のない商取引に関連しまして口きき料というようなものを送っておるわけでございまして、まあそういう関係で、政治家以外の方に送っておると、こういうことでございます。
#62
○矢田部理君 ファントムについて重ねて伺っておきたいと思いますが、日商岩井から松野氏以外の政治家またはその周辺の人たちに金が払われたという事実は一切つかめませんでしたか。
#63
○政府委員(伊藤榮樹君) 松野氏以外ですか。
#64
○矢田部理君 はい。
#65
○政府委員(伊藤榮樹君) 航空機購入に関して松野氏以外の政治家に金が流れた事実は一切認められませんでした。
#66
○矢田部理君 その周辺部、秘書とか……。
#67
○政府委員(伊藤榮樹君) 周辺というのは、ちょっとよくわかりません。
#68
○矢田部理君 まあその当時の秘書とか関係者とかという意味で聞いているわけです。
#69
○政府委員(伊藤榮樹君) 私ども、人様の名誉に関することを扱っておるものですから、ちょっとその周辺とか関係者とか……
#70
○矢田部理君 元秘書とか……。
#71
○政府委員(伊藤榮樹君) 秘書と言われる人とか、そういうことになりますと、ちょっと自信を持ってお答えできません。
#72
○矢田部理君 時間がありませんので、E2Cについて伺っておきたいと思いますが、代理店をとられた住友商事側から事情は聞いているでしょうか。
#73
○政府委員(伊藤榮樹君) しかと記憶にありませんけれども、SECの報告でいろいろ挙げられましたことの中には住商の扱いのものもあるわけでございまして、さらにE2Cの関係におきましては、冒頭に御報告しましたように、代理店変更の問題もありますから、当然所要の事情は聞いておると思います。
#74
○矢田部理君 昨日正森議員が示した島田書簡なるものはありますか。いわば五億円の支払い方について島田から日商本社社長あてに示した文書のようですが、その真偽、内容等については確認をしているでしょうか。
#75
○政府委員(伊藤榮樹君) ちょっと正森委員から示されたものというものを失念しておりまして失礼しましたが、いま確認いたしましたが、私もそういうものがあることを承知しておりますが、大筋は大体合ってるんじゃないかという気がします。
#76
○矢田部理君 真実だとすれば、これはE2Cのリベートないし利益の一部が五億円の穴埋めに予定されております。この辺もさらにこれは詰めなきゃならぬ課題でありますが、時間がありませんから、防衛庁長官に最後に一問だけ伺って終わりたいと思います。
 ダグラス社側はこの二百三十八万ドルの支出をどこで結局穴埋めすることになるのか。一つは、RF4Eの価格に埋め込んだのではないか。あるいはまた、F4関係の収益で補ったのではないか。さらには、F15の価格で織り込むつもりだったのではないか。いずれにしても、防衛庁が調達をする、アメリカから買う軍用機の価格の中に織り込まれた、そう見なければ理解しにくい内容になっておるわけであります。その点、ダグラス社側に防衛庁としてはどのような詰めをしたか、その経過と内容。日商側にどうただしたか、含めてお答えをいただきたいと思っています。
#77
○政府委員(伊藤榮樹君) ちょっと事実関係が混乱しておるといけませんのでお断りしておきますが、島田氏のメモと称するものは、五億円の穴埋めをどういうふうにしてやるかというメモでございます。大体そのとおりに穴埋めが行われておると申しますのは、五億円の穴は最初ファントムの手数料で埋めておりまして、余り額が多いので埋め切らないのでRF4Eから埋めたと、こういうことでございますので、一言だけ申し上げておきます。
#78
○政府委員(倉部行雄君) 防衛庁といたしましては、航空機の購入につきましては前にも予算委員会で御答弁申し上げましたように、たとえばこのRF4Eについて見ますと、その向こう側の提示しますクォーテーション、つまり見積もりというものを詳細に分析いたしまして、その上になおかつ西ドイツ等の調達価格も取り寄せまして、十分に契約の際に調査して、適正な買い方をしたというふうに私ども考えております。ただ、今回の問題につきまして、捜査中でもございましたので、そういった捜査の推移を見ましてということも申し上げておりましたが、私どもとしましては、従来のそういった価格についての契約に際しましての調査等は十分やっておりまして、適正な買い方をしていたというふうに現在のところ考えております。
#79
○矢田部理君 全く納得しませんが、ちょっと次の質問ありますので、私は終わります、これで。
#80
○寺田熊雄君 時間がございませんので、一括して伺います。
 刑事局長にお伺いしますが、これは松野頼三氏をお調べになりましたのは、世上、参考人というふうに言われておりますね。これは本当に参考人としてお調べになったのか、それとも被疑者としてお調べになったのか。
 それから、きのうの松野頼三氏の証人尋問で、質問者から何回検察庁の取り調べを受けたかという質問がありましたときに、そういうことは検察庁に聞いてほしいという松野氏の答弁がありましたね。そこで伊藤さんにお伺いするのですが、何回ぐらいお調べになったのか。それは結局その五億円は賄賂性を帯びた金員であるという御報告ですけれども、そうしますと請託をした時期ですね、これは明示、黙示を問わず請託がなければいけないと思いますが、海部が松野氏に請託をした時期はいつごろなのか。これは防衛庁長官当時なのか、その後なのか。それから、そういたしますと、またあなたの方でこれは時効の壁があると、それから職務権限の壁もあるというような御発表のように聞いているんですが、職務権限が全くないということになると時効の問題は起きませんわね。そういう点はどうなのでしょう。
 それから、もし職務権限があって、請託があって、やはり時効だけの問題だということになりますと、これは事後収賄、百九十七条の三の第三項の事後収賄に当たるというふうな、そしてそれが時効で刑事責任は追及できないと、こういう御趣旨なんでしょうか。その点ちょっと一括してお答えをいただきたいと思います。
 それから法務大臣、こういう構造汚職に対していろいろ御所感を述べていらっしゃいますが、簡単に、こういう構造汚職をなくすためにはどうしたらいいかという点の御所感を、御意見を伺いたいと思いますが、お二方に。
#81
○政府委員(伊藤榮樹君) 御質問の順序に従わないでお答えをすることになりますが、御質問の第三点でございましたが、賄賂性ありとの報告であるがというお尋ねでございましたが、私、賄賂性ありという御報告をしたつもりはないのでございます。
 それからまた、時効の壁で云々というようなことはこれまで申し上げたことがないのでして、この松野さんに渡ったお金は職務に関しという構成要件に当たらないという意味において収賄罪を構成しないということであり、かつ古い話でございますと、こういう申し上げ方をしておるわけでございます。
 それから、防衛庁長官在任の時期といわゆる請託その他の時期との関係についてお尋ねであるわけでございますが、海部氏が松野氏と近しくなりましたのは、私も、もしきわめて正確を期するならばもう一回確認しますけれども、私の記憶では昭和四十二年の初めごろであると思います。したがいまして、そのころは私の記憶では防衛庁長官から農林大臣をおやりになってやめられた後のおつき合いというふうに考えております。したがいまして、おっしゃいました事後収賄とかということも問題にならない案件のようでございます。そういう方から事情を聞くということになりますと、おのずから参考人として聞いたか被疑者として聞いたかもおわかりいただけると思います。
 また、何回調べを受けたか聞いてくれというお話があったそうでございますけれども、検察当局に聞いてくれとおっしゃいましても、私の方でそれではというわけにもまいりませんので、御理解を賜りたいと思います。
#82
○国務大臣(古井喜實君) 構造汚職という観念、言葉がいいか悪いか、これもわかりませんですけれども、当初から私は、ただ一つ一つの犯罪とか、一人の人間とか、そういうふうなとらえ方では、この一連の出来事というものの実態がつかめないような感じを持っておったのであります、それが構造汚職とかいう言葉とぴったり合うのかどうか知りませんけどね。幅が広いし根が深いとかいうようなことも言ったこともありますけれども。
 それで、この問題を考えますときに、過去は過去としましても、将来を考えますのに、やっぱり全体的に根源まで、なぜこういうことが起こってくるかというところまでさかのぼって考えていかないというと、いわゆる再発防止ということがなかなかできないんじゃないかというふうな気持ちが実はあるのであります。ただ犯罪の点だけ言っとったってそれだけでは済まぬ。きょう、国民の方の側から見ましても、何か割り切れぬと言っておるのは、犯罪関係だけの処理を見ると割り切れぬということであるので、国民はそこだけを言っているんじゃないんですね。もっと広い見方で言っておりますから、それには検察はこたえなかったんじゃないかと、こういうことになるんですね、検察は犯罪のことだけですから。それだけを国民が頭に描いておったとは思わぬのですね、政治的な道義的な問題もあろうし、そこを全体的にこれは考えていくというにはどういうふうに考えていったらいいか。実はない知恵をしぼって考え考えしてみたり、これからひとつそのあたりを広い立場から論議をして、やはりこういうふうに、こういうふうに、こういうふうに、こういう問題というふうに詰めて、再発防止の対策として取り上げるべき問題を煮詰めていかなきゃいかぬのじゃないだろうか。
 そういう意味で、もう御案内のようにこの二十二日の閣議で、総理自身も乗り出して、そして再発という言葉は使っておりませんけれども、防止策を探求する、きょうの時点に立ってもう一遍考えて防止策を見出す協議会をつくったわけであります。閣僚も入りますし、閣僚だけの見方では足らぬ、不十分な点もあるかもしれませんし、閣僚以外の人にも何名か参加してもらうというようなことで、そこで全体的にひとつ議論をしまして、結局こういうこと、こういうこと、こういうことが急所になるということを見出していきたいと思いますので、そこで議論しますについてどういうことを議論したらいいかということを、実はいまは、ああもこうもと考え考えしてみておるというような状況でありますので、煮詰めた後のようなところにはまだきておりませんで、でありますから、いつかの段階においてはそれをとにかく煮詰めてと、こういうことをまず考えなきゃいかぬというようなことになるでしょうから、こいねがわくはもう少し時間をかしていただきたいものだと、きょう逃げるために言っておるのではありませんで、いま取り組んでおる段階からいいまして、まあそういうことでありますので、御了承願えたらと思うのであります。
#83
○岩崎純三君 先ほど刑事局長は、今回の捜査で検察当局は実人員にいたしまして五百十五名の事情聴取をされた、こうした報告をされたわけでございますが、その五百十五名の中で日商岩井にかかわる人は何名あったのか、あるいは、商社マンではなくて、たとえば今井氏とか伊大知氏とか、こうした民間人は何名であったのか。さらにグラマン社代理店変更にかかわる住友商事についても、先ほど矢田部委員の質問に対して、事情聴取をされたということでございますが、その関係の社員は何名あったのか、正確にお知らせをいただきたいと思います。
#84
○政府委員(伊藤榮樹君) せっかくのお尋ねでございますが、実はこの内訳の詳細を私承知をいたしておりません。検察当局でもそういうような数の数え方をしていないようでございまして、大変申しわけございませんが、ただ、いまお挙げになりましたような方面は、おおむねくまなく事情を聞いていると思います。特に日商岩井の関係は、国外におきます関係者が非常に多うございましたので、これは相当膨大な数になっておるのではないかというふうに思っております。
#85
○岩崎純三君 それでは重ねてお尋ねいたしますけれども、商社マン、民間人、あるいは外国人も事情聴取の対象になったかどうかわかりませんけれども、こうした方々と政治家並びに政治家の秘書等々についての事情聴取の大綱についてお話しはいただけませんでしょうか。
#86
○政府委員(伊藤榮樹君) 事情をお聞きした中には、もちろん政治家の方も、またあるいはその秘書の方もおられると思いますが、その数は必ずしも多くはないんじゃないかと思います。
#87
○岩崎純三君 必ずしも多くはないと。具体的な、特に政治家並びにその秘書についての具体的な数字についてお教えをいただくことはできないでしょうか。
#88
○政府委員(伊藤榮樹君) その点も、先ほど申し上げましたように数を数えておりませんので、御容赦いただきたいと思います。
#89
○岩崎純三君 ときには数も数えていただければ、小学生の一年生に戻って、数を数える勉強をしていただければありがたいと思います。
 次に、第二次FXの選定の中でF4E選定の経過について、防衛庁からお知らせをいただきたいと思います。
#90
○政府委員(原徹君) 第二次FX、F4Eの選定の経過でございますが、昭和四十年の初めごろから、当時ございましたF86F、これがほとんど将来なくなると、それから、川も若干減っておると、そういう状況でございましたので、三次防の防衛力整備計画の主要項目につきまして、「将来における防空要撃能力の向上のため、新戦闘機の機種を選定の上、その整備に着手する。」と、そう決められたのが最初で、それを受けまして、まず防衛庁では広く公刊資料から、自由圏の中にある航空機をまず九種類ばかり選びまして、そうしてその九種類の中につきまして、四十二年にヨーロッパ五カ国とアメリカへ行ってまいりまして、その一応選んだ九種類につきまして、資料の収集をまずいたしました。それから、その資料を収集した結果に基づきまして、新しい戦闘機について選考の基準を決めたわけでございます。それは一つには、総合的に要撃機といたしまして、その当時使っておりました104よりも性能的にすぐれているということ、それからいわゆる全天候要撃能力を持っているということ、それから将来も引き続き生産を継続するというようなこと、それから所要の時期までにわが国において取得し得るものであること、あるいは最後に、わが国に対して提供される可能性があること、こういう基準に基づきまして、九種類の中から、四十三年の五月でございますが、その中からCL一〇一〇−2というのとF4EとミラージュF1Cという三機種にまずしぼったわけでございます。
 その三機種につきまして、今度は四十三年六月でございますけれども、それ以後の選定基準といたしまして、まず飛行機の単体といたしまして、飛行性能あるいは戦闘能力という運用要求とどういうふうに合うか、あるいは開発、生産、航法、安全あるいは成長の可能性、そういう分野につきまして、その三機種について優劣の検討をいたしました上、また、いわゆるオペレーションズリサーチでございますが、それをやりまして、所要兵力の検討とか、それからいわゆる費用対効果の関係、そういう分析もいたしたわけでございます。そうして四十三年の七月に、約五十日間、その三機種につきまして調査団が行きまして、現実に戦闘機にも乗り、そういうことの結果、四十三年の十月の八日でございますか、航空幕僚長が諸般、全般を総合的に評価を行いまして、F4Eが最適であるという結論が出て、上申書が防衛庁長官に出されたと、こういうことでございます。四十三年十一月の一日に、防衛庁長官はその上申書を慎重に検討いたしました結果、航空幕僚長の上申どおり、F4Eがよろしいということに決めまして、そうしてこれを四十四年の一月の十日の国防会議におきまして決定をし、そうして百四機の国産をすることが決定された、こういうのが大体の経緯でございます。
#91
○岩崎純三君 ありがとうございました。
 F4ファントムの選定の経過についてよく理解することができたわけでございます。
 これを受けて、伊藤刑事局長に重ねてお尋ねいたしますけれども、局長は、五億円近いお金はF4Eファントム絡みの金である、そうしてそれが政治家に渡っているとお話をされております。きのうの衆議院航特の証人喚問の席上におきまして、松野氏は終始そのお金は政治献金である、そのように証言をされております。なおその際に、伊藤刑事局長の言葉もそれなりに尊重する、そうした証言もつけ加えられておるところでございますけれども、この件に関しまして、海部の言い分と、もらった政治家の言い分が趣旨の点で違っておる、こういうお話も局長はされております。また、しかしながら海部の立場から言えば何らかの事実がなければこのような多額の金を出さなかったと思う、早く見つけるべきであったと思うと、五月二十三日の衆議院の法務委員会におきまして、感想というのか、反省というのか、いずれにも受けとめられる言葉を加えながら答弁をされております。確かに金の流れについて、その趣旨がきわめて、二つに明確に分かれておるわけでございますから、国民も、そうして私どもも、いずれに真実があるのか、その判断に迷っておるわけでございます。松野氏の証言が正しいとするならば、税法上の問題は残るかもしれませんが、その政治的経済的責任追及の矛をわれわれはおさめていかなければならぬだろうし、また、もしそのお金がF4E絡みの金であるとするならば、刑事責任はないにしてもその政治責任を明らかにしていかなければならないのであります。
 そこでお尋ねでございますけれども、海部を捜査した結果では五億円近いお金というものはF4E絡みである、そうした捜査の結果が出ておるように受けとめておるわけでございますけれども、ただいま防衛庁から話があったように、ファントム機種選定の経過の中で、もしファントム絡みであるとするならば、松野氏はいつの時点にどのような姿で介入をいたしたのか。先ほど伊藤刑事局長は、ファントム絡みのものであるけれどもF4E全貌について解明をする必要のない事件であるというお話をされたわけでございますけれども、F4Eファントム絡みの金であるならば、いま防衛庁から話のあった一連の選定経過の中でいずれかにかかわりがあった、こう理解せざるを得ないので、この辺についてお尋ねをいたしたいと思います。
#92
○政府委員(伊藤榮樹君) 私が申し上げております趣旨は、日商岩井側といたしましてはF4Eファントムの導入の件がなければこれだけの金を出さなかったであろう、そういう意味において明らかにF4ファントム絡みの支出であるというふうに認められるわけでございます。しかしながら、果たして松野氏がこのお金を受け取ったことによって具体的にどういう行動をされたかという点になりますと、私ども実はそこまでの捜査は詰めておらないわけでございまして、確信を持ってこういうことがありましたというようなことを申し上げるような程度の捜査はいたしておりません。
#93
○岩崎純三君 ファントム絡みの金である、にもかかわらずファントムの機種の選定あるいは決定、そういう一連の流れの中にそのファントム絡みの金であるということを位置づけることができない、そうした御答弁のように承ったわけでございますけれども、位置づけることができなくて、逆から言えば、ファントム絡みの金であるという言葉がどうして出てくるのか。その辺についてお尋ねしたいと思います。
#94
○政府委員(伊藤榮樹君) その辺の認定の根拠についてすべて申し上げるということになりますと、日商岩井と松野氏との間に最初始まりました話から、その後のもろもろについてきわめて細部にわたって申し上げざるを得ないことになるわけでございまして、そうなりますと、全く捜査の内容を全部ストレートに申し上げることになるものですから、そういう意味である程度抽象的なお答えになってしまうわけでございますけれども、たとえば昨日の松野氏の御証言、私他の重要会議がございまして直接テレビで拝見することができなかったのでございますけれども、果たして松野氏はF4ファントムの件について日商岩井からいろいろ陳情を受けたりなどされたことがないとおっしゃったんでございましょうか、その辺私ちょっとよく聞いておりませんでしたが、F4ファントムの話は相当お二人の間であったんじゃないかと思うわけでございます。ただ、その話に基づいてどういうことをされたか、その辺は私どもは自信を持って申し上げられるほど詰めておらないわけでございます。
#95
○岩崎純三君 松野さんはきのうの証言で、ファントム絡みのことについても抽象的な言い分であったわけです。局長と同じような、抽象的な面という面においては同様の答弁内容になったかと思います。
 次に移らしていただきたいと思いますけれども、岸氏に関係いたしまして、航空機の輸入に関して岸氏がいろいろな運動をした、そのように言われておるわけでございますが、検察当局の捜査過程でそうした事実が把握をされたのかどうか、この件についてお尋ねいたします。
#96
○政府委員(伊藤榮樹君) 結論から申しますと、航空機輸入に関して岸氏がいろいろ動かれたという関係は検察は一切把握しておりません。ただ一つ、先ほども申し上げましたように、サンフランシスコにおいてF4ファントムの性能についての話を聞かれ、陳情を受けられたことがある、これが唯一把握しておるところでございます。
#97
○岩崎純三君 把握をしていないということは、運動をしなかった、そのように理解をしてよろしいのか。
 それから、ロスでファントムについて陳情を受けたということでございますが、政治家であれば陳情を受けることはやむを得ないことではなかろうかと思うわけでございますが、把握していないということは、そういう事実がなかったと、こう理解してよろしいでしょうか。
#98
○政府委員(伊藤榮樹君) 問題となりました航空機につきまして、お金の流れをずっとたどりながら、それに絡むもろもろの出来事を捜査したわけでございますが、その金の流れ及びこれにまつわるもろもろの場面において、岸氏の登場する場面はなかったということでございます。
#99
○岩崎純三君 いわゆる海部メモの問題については矢田部委員からも触れられたわけでございますが、重ねて確認の意味でお尋ねいたしたいと思いますが、一つは一九六五年七月二十四日の川崎重工業あてのものと、もう一つは昭和四十一年三月十八日の経理部長あて、いわゆるこの海部メモ二通の記載内容の真偽について捜査をいたしたわけでございましょうが、その結果についてお尋ねをいたします。
#100
○政府委員(伊藤榮樹君) まず、オリンピックホテルの用せんを使いました方でございますが、これはこのメモに書かれておりますように、一九六五年七月二十四日に海部氏がシアトルのオリンピックホテルで書いたものであることは間違いございません。
 このものを海部氏が書いた趣旨は、当時川崎重工業坂出工場を建設しておりまして、そこの門型クレーン、相当大きなもののようでございますが、の売り込みを日商が策しておりまして、石川島播磨の門クレーンを何とか納めたいということで躍起になっておった時期のようでございまして、そういう意味で川崎重工業の砂野社長に対して、高名な政治家との自分の密着度、あるいは川重関係会社の大きな関心を持っておりますF4ファントムの問題等につきまして、ある程度はったりを示しまして、門クレーンの売り込みを成功させよう、こういう商取引上のテクニックから書いたものと認められるわけでございまして、前文の中で、先ほど申し上げましたように、七月二十三日に岸前総理とそれからそのお供の方とに対しまして、フォーサイス、海部、それから日商社員一名が赴きましてF4ファントムの性能等について説明し陳情した、こういうことは事実のようでございますが、その余の事実はほとんど誇張ないしは虚偽の事実であると認められます。たとえば岸前総理とともに中村秘書がいたというこの点も明らかに真実ではございませんし、それから、最低百機、三年間に二百機云々という点も、そういう話は出ていないことが明らかでございます。それからシェアの問題、三菱五〇、川重五〇というシェアの問題、この問題も明らかでございませんし、それから、イニシエーションフィーとかその他の謝礼の問題は事実と相違する、こういうことでございます。すなわち、サンフランシスコで岸元総理とフォーサイスを引き合わせたことをきっかけにしまして、誇大な記載をして川重への売り込みを策した、こういうもののようでございます。
 それからもう一枚のは、経理部長あてに一千二百万円の出金を頼んだときのメモでございますが、この金が出やすくいたしますために、岸氏からの依頼であるとか、松野、福田両氏に対する支払いであるとか、全く虚偽の事実を記載しておりまして、その結果かもしれませんが、この一千二百万円の経理からの出金に成功した、こういうもののようでございます。
#101
○岩崎純三君 といたしますと、いわゆる海部メモ二通に記載されておる部分の中で疑いを持たれる部分、あるいは事件として発展をするような部分については全く事実無根である、このように理解してよろしいのでしょうか。
#102
○政府委員(伊藤榮樹君) 岸氏に関する限りはそのとおりでございます。
#103
○岩崎純三君 また、報道によりますと、岸氏については文書で今回のただいまお話にあったような一連の問題について照会をされた、こう承っておるわけでございますが、照会をされたのかどうか。もし照会をしたとするならば、その照会に対して岸氏から返答があったのかどうか。あったとすればその内容はいかん。この点についてお尋ねをしたいと思います。
#104
○政府委員(伊藤榮樹君) 特定の方においで願って事情を聞きましたりあるいは文書で照会をしたりいたしましたことの有無についてはお答えをいたしかねるわけでございますが、仮に岸氏から何らかの方法で事情を伺っておるとすれば、先ほど来申し上げておりますところからおわかりのように、一九六五年でしたか、サンフランシスコでフォーサイスから陳情を受けたことがあるかどうかという程度のことではなかろうかと思います。
#105
○岩崎純三君 岸氏の問題についてはいま国会でも証人喚問の問題に絡んできわめて微妙な中にあるわけでございますので、ただいま詳細にわたってお尋ねをいたしたわけでございますが、いまの刑事局長の答弁の中で判断をいたしますると、照会をしたその内容のものはサンフランシスコ会談のものである、こう受けとめてよろしいと思うわけでございますが、ただいまの質疑のやりとりの中で、海部メモの問題あるいは航空機輸入に関する疑惑を持たれるようなもろもろの運動の問題、一連の流れ、一連の問題等について質疑応答の中で明らかにされたように、そういう事実がない、トータル的にそう理解してよろしいのかどうか、最後にお尋ねをして質問を終わります。
#106
○政府委員(伊藤榮樹君) 私の口からお答え申し上げる範囲をちょっと超えておるかもしれませんが、おおむねそのように思います。
#107
○岩崎純三君 終わります。
#108
○矢原秀男君 防衛庁長官御用事があるそうでございますので、最初に質問を申し上げたいと思います。
 私は、きのうの松野証人の質疑応答、これを中心にしましてきょうは若干ただしてみたいと思います。いずれにしましても、国民は商社と政界中枢が結びつき、多額の献金、そうして見返りとして政策決定がなされたのではないか、こういう形の非常にすっきりしない気持ちで見詰めていることも事実でございます。私はきのうの関連の中から具体的にただしてみたいと思います。
 まず長官にお伺いをいたしますけれども、二点だけお伺いをいたします。
 一つはE2Cの問題でございますけれども、きのうの松野氏の証言の中からは、E2Cの代理店の変更については一切話を聞いていなかった、しかしそういう話の中からE2Cの話も出た、ところが日本の財政状況ではむずかしいと思った、こういう中で、SECの資料にございますように、示唆した高官が私であるかどうかは自信がない、こういう発言があったわけでございますが、私は聞いておりまして、松野さん自身が示唆した高官が私であるかどうか自信がないということは、逆に言えば、SEC資料の中にもあるように、私自身の発言というものが大きく影響をしつつあったのではないかということにもとれるわけでございます。
 私もこの問題でアメリカに渡りましたときに、SECの資料そのものがやはり他国のいろんな感情、いろいろのものを余りに激してはいけないというのでポイントがぼかされている事実、これは向こうではっきり言っておりました。そうして高官に成功報酬としてお金が渡るという非常に問題点の中からいろいろ手が打たれたことも事実でございます。そういう一つ二つを私じかに体験の中からきのうも興味深く伺っておったわけですけれども、長官といたしましてはこういう中でE2Cの今後に対してどう取り扱っていくのか、そのあなたの姿勢を、きのうの証言も聞かれていると思うわけですけれども、まず伺いたいと思います。
#109
○国務大臣(山下元利君) E2Cの問題につきましては、私どもはかねがね申し上げておりますとおりに、純粋に防衛上の見地から専門的、技術的にその選定を進めてまいったわけでございまして、外部からの働きかけなり圧力によりましてそのことが影響を受けたことはないと申し上げておるとおりでございますが、ただいまお話のとおり、昨日の衆議院航空機特別委員会におきますところの証人の御発言等も承りましたけれども、ただいま申し上げましたことにその気持ちには、気持ちと申しますか、そのことには変わらないと思うわけでございます。
 ただ、E2Cにつきましては、現在議長さんの御判断を尊重することになりますので、その御判断を待つわけでございますけれども、すでに予算としてお認め願いましてから時日もたってまいりますし、アメリカのこれはFMS方式でございますので、その手順もございますので、議長さんの御判断をいただきますならばいただきまして、防衛上に支障ないように、これは私どもの気持ちはさような気持ちでございますけれども、いま議長さんの御判断をいただきたく願っておる次第でございます。
#110
○矢原秀男君 SECの資料では、何回もここでも質疑が交わされておりますけれども、四十四年に一人の日本政府高官の示唆でE2Cの販売代理店を日商岩井に変更した、一人以上の政府高官に手数料の一部が渡される可能性があった、こういう形の中で私もきのうは証言の一部を分析いたしておりますけれども、チータム氏と海部、故島田氏等々の四人でいろいろと話というものが進められている。
 こういう形の中で、局長に伺いたいと思いますけれども、E2Cの話について今度は海部氏の方では――松野氏も完全な否定はしておりません。E2Cの話も出た、日本の財政状況がむずかしいと思った、示唆した高官が私であるかどうか自信がないと、全く拒否はしていない。こういうことになりますと、海部氏がこの関係に対してどういうふうに松野氏との話が進められたかということは大きなこれは関心事になると思うんです。この点について御披露できる段階まで調査をされていらっしゃればお伺いをしたいと思います。
#111
○政府委員(伊藤榮樹君) 御質問が多岐にわたっておるわけでございますが、SECの8K報告書でE2Cの代理店変更が日本の一人の政府関係者の示唆によると書いてございますことはそのとおりでございまして、いろいろ調べてみますと、SECがそのとき頭に描いておった一人の人というのが当然あるわけでございまして、捜査の結果その辺が明らかになっておるわけでございますけれども、何分代理店変更を示唆したということ自体犯罪になることでもございませんので、その名前についてはここで明らかにするのを御容赦いただきたいと思うわけでございます。
 なお、海部氏とE2Cないし松野氏との関係というようなお話でございますけれども、私の知ります限り、大体昭和四十六年の終わりごろに五億円の最後が渡りまして、その後はどうも海部氏と松野氏の関係が冷えていったようでございまして、仮にE2Cの関係で政治家の方と関係といいますか、連絡を持っておったとすると、どうも亡くなられた島田三敬氏のように思われるわけでございます。
 余りお答えになっておらないと思いますけれども、大体そんな感触を持っております。
#112
○矢原秀男君 この当時に、局長、グラマン社にある国会議員の方が行っていらっしゃるわけでございますが、その方は参考人としてはいろいろお伺いをされたことがあるわけでしょうか。
#113
○政府委員(伊藤榮樹君) その方から事情を聞いたかどうかはともかく、どうもその特定の一人の政治家の方が代理店の変更を示唆されたと指摘されておる方であろうということはわかっておるわけでございます。
#114
○矢原秀男君 じゃ、長官急がれておりますので、もう一点伺います。
 で、長官、きのうの証言で松野氏が、防衛庁の人事については内局には一切触れていないということの中、そうして防衛庁の人事についても一切私は当時の長官に電話をかけたこともないし、またいろんな、行ったこともない、こういうふうに証言をなさっておられたわけでございます。私たちの仕事として現実的に、よい悪いは別として、どこでもやはり相談があれば動いていって、事の善悪はそこで判断されるわけですけれども、非常に不自然に感じたわけでございます。
 そこで、きょう朝の報道によりますと、防衛庁の人事は昨年の秋まで介入があった、こういう見出しで報道もされているわけなんですね。そこで、この松野証言を受けて長官にお伺いをしたいと思うんですけれども、松野氏は防衛庁の人事のことでは行ったことも電話をかけたこともない、こういうふうに言われているわけでございますが、逆に自分が農林大臣になったときにも、防衛庁から非常に自分がかわいがっている人を農相の秘書官として出向さした、そうしてまた帰ってからもその処遇についてある筋へいろいろとお願いをした、こういう記事でございますが、私も一部当局でいろいろお伺いをしておりますと、確かに松野さんが大事にされていた方であるということはみずから知っているわけでございますけれども、きのうの証言ときょうの報道でございますように、防衛庁の人事が昨年の秋まで介入があったんではないかと、こういうふうに言われているわけでございますけれども、長官のお考えはいかがでございますか。
#115
○国務大臣(山下元利君) 昨日の証人の御発言の中にも、人事は現職の大臣の――正確な言葉は私は、ちょっと申しわけございませんけれども、たしか権能、権限、見識というふうなお言葉があったと思いますけれども、それによって人事が行われるという御発言もあったと思います。そのように、すべてそのときの現職の大臣が責任を持ちまして人事をするのでございまして、確かに証言のとおりであると考えるわけでございますが、ただ、ただいま御指摘のございました報道につきましては、それに伝えられますような要請と申しますか、介入というふうなこともございます。介入と申しますか、そのようなことを松野氏から要請を受けた幹部はおりませんし、また、報道されたようなことはございません。あくまで人事は現職の大臣が自分の権限をもちまして行っているとおりでございます。
#116
○矢原秀男君 しかし、長官、きのうも大出さんから、これは別な関係になりますけれども、四十二年に行われた海原元防衛庁の官房長ですね、これを更迭する人事異動をめぐって日商岩井と政治家四人からの圧力があったというあれでメモの御披露があったわけですね。きょうのやはり報道を見ますと、松野証言に海原氏が反論をしております。この中を見ておりますと、政界の表裏と当時の松野氏の行動を知り尽くした上での発言で、変える考えはない、どちらの主張を信ずるかは国民の判断に任せる、こういうふうにも発言をしております。
 ここで局長、私、こういうきのうの証言があって、つめほども、そういう気配すらも一切ないという発言があったわけですけれども、逆にまた、こういうふうに話というものが出ているわけですけれども、これはやはり海原氏からもしっかりといろいろと参考意見を伺うべきではないかと思いますけれども、こういう点については局長はいかが考えていらっしゃいますか。
#117
○政府委員(伊藤榮樹君) 防衛庁の人事問題の関係でございますが、きのう衆議院の航特委の証人尋問のときに、大出委員が第三海部メモというものをお示しになってお尋ねになったように承知しておりますが、そのメモというのは、これに類するものはいっぱいどうもあるようで、大体みんな同じですけれども、きのう大出委員がお示しになったものは、検察当局の調べの結果では、海部氏が書いたものであるようでございます。ただ、第一、第二海部メモについて私が御説明いたしておりますように、海部氏一流のはったりとデモンストレーションに満ちたものがありまして、大体知っているような政治家の名前をずらずら挙げてみたり、いろんなはったりに富んだ、誇張に富んだ表現がなされておりまして、そういう意味において、その第三海部メモに書かれたことが事実であるとして判断することはどうかと思われますけれども、少なくとも海部氏が社の中あるいは外に向かっても言っていたのかもしれませんが、そのメモに書いたような考えを持っておったというようなことは認めざるを得ないかと思うわけでございまして、またあるいは政治家の方にそういう力があるというふうに信じて、そういう考え方に基づいてある程度のアクションをしておったというようなことも考えられないわけではないと思うわけでございます。
#118
○矢原秀男君 刑事局長に伺いますけれども、国民も、きのうのテレビを見ながら、五億円の政治家の受け取り、そうしてどこに流れていったのか、こういう問題は率直にして非常に厳しく注目をしておったと思います。
 そこで、きのうは四億か五億かの点というのが話はございましたが、きょう明確に五億という点の御答弁をいただいております。で、もう一度その五億の受け渡しのときの状況、受け取る方がだれとだれだったのか、単独だったのか複数だったのか、ある場合には。持ってきた方についてはお名前が三人出ておりますけれども、一、二きのうも出ていることでございますので、当局の方でつかんでいらっしゃれば、もう少しこの受け渡しのときの状況、参画をしておられた方々、話していただきたいと思います。
#119
○政府委員(伊藤榮樹君) 十数回にわたります合計五億円の受け渡しの状況は、そのほとんどが自信を持って申し上げられません。と申しますのは、渡した人が島田氏でございまして、亡くなっておられますので、自信を持って明らかにすることはできないわけでございますが、ただ、一部明らかになっておりますのは、通常でない場所で受け渡しがなされておるというようなものにつきましてはその辺が明らかになっておる次第でございます。
#120
○矢原秀男君 通常でない場所というのは、きのうの話では、事務所でという形のものが少し出たと思うんですけれども、通常でない場所というのはどこでやっているわけなんでしょうか。
#121
○政府委員(伊藤榮樹君) 端的に申し上げると、外国でございます。
#122
○矢原秀男君 場所はどこでしょうか。
#123
○政府委員(伊藤榮樹君) ヨーロッパとアメリカであります。
#124
○矢原秀男君 アメリカの場合は、どなたとどなたになるんでしょうか。
#125
○政府委員(伊藤榮樹君) まあ、きわめて詳細を申し上げるというのはいかがかと思いますけれども、外国で受け渡しする場合は送金の形をとりますので、どなたとどなたというような関係にはどうもならないように思います。
#126
○矢原秀男君 じゃ、金額だけこの場合聞きますけれども、ヨーロッパとアメリカという場合、どの程度の金額ということになりますか。
#127
○政府委員(伊藤榮樹君) 個々の金額を一々明らかにするのは適当でないと思いますが、何しろ五億円を十数回に分けたうちの一口でございますから、ドル換算何万ドルというようなあたりでございます。
#128
○矢原秀男君 それで、きのうも証言を聞きながら、また私も非常に疑惑の点があるわけでございますが、四十二年から四十六年までの間に巨額の金が集中している。
 この場で改めて伺いたいと思いますけれども、四十二年以前、それから四十七年以後については、日商からは本人に対してどの程度の金額が献金されていたのでしょうか。
#129
○政府委員(伊藤榮樹君) 一般の政治献金につきましては、私どもが訴追しております事件と直接関係がないわけでございますし、さらに今回の航空機問題と関係のないものでございますので、申し上げるのを差し控えさせていただきたいと思いますが、昨日の御証言によれば、その四十二年より前には余りなかったようにおっしゃっておったんじゃないかと思います。それからまた、四十七年以後も余りないようにおっしゃっておったんじゃないかと思いますが、いずれにしましても、いわゆる私どもが見ましても純粋の政治献金であり、航空機問題と関係のないものにつきましては申し上げることはいかがかと思いますので、御容赦いただきます。
#130
○矢原秀男君 この五億円のやりとりについては重ねてわかったわけでございますけれども、この五億円の性格について、刑事局長、もう一度お伺いをしたいわけですが、松野氏は、あくまでも政治献金であると、つけ加えて、政治家として育てようという広範なものだと、こういうふうにしきりに強調をされているわけでございます。しかし、私は、やはり四十二年以前と四十七年以後の問題、きのうも話が出ておりましたが、この間隙の四十二年から四十六年まで五億に近い巨額な金が一挙に出ていく、これは単なる政治献金としては非常に理解しにくい点がある、これは国民のだれから見ても非常に疑惑のある点である、こういうふうに一斉に注目していることは事実でございます。そういう中で、局長、もう一度この五億円の性格、これについて改めてお伺いをしたいと思います。
#131
○政府委員(伊藤榮樹君) いずれにいたしましても、少なくとも日商岩井側としては、純粋な、本当の純粋な意味での政治献金として出したものではないと認定しております。政治家を育てるということもいまおっしゃいましたけれども、私、政治のことは全くわかりませんけれども、政治家を育てるのに何億というお金を差し上げないといけないものかどうか、私ども常識的にもよくわかりませんし、また、利益を追求しております商社がそれだけのお金を純粋な気持ちで出したというふうにも思わないわけでございまして、そういう私どもの常識の上に立ってファントムに関して出したんだと、こういうことになりますと、私どもとしては、一応、出した方の側に立ってなるほどと思うより仕方がないわけでございます。
#132
○矢原秀男君 じゃ、刑事局長、いまあなたのお話を本当に私も厳しい立場から伺っておりました。確かに、商社が、利益を追求しているそういう会社が、ある期間だけ巨額のお金をもって政治家を育てようというふうなことは非常にナンセンスだなと私も感じます。
 そういう中で、もしこれが前々からいろいろと取りざたされておりますように、もし時効でなければ一これは別な人でもいいわけです。別な形でこういう事件が起きた場合に、こういう形のものがもしよそで起きたとして、そういう場合に、時効という壁がなければどういう形のものになるのか、お伺いいたします。
#133
○政府委員(伊藤榮樹君) 一般論として、こういうような形のものが起きて、まだ時期が新しいころに発見されたと仮定をいたしましても、遺憾ながらという申し上げ方は不遇かもしれませんけれども、ほとんど犯罪にはならないというふうに思うのでございます。贈収賄の関係で見ますと、「職務ニ関シ」という構成要件がございません。それから政治資金規制の問題につきましても、まあ一社が今日ではこんなにたくさん出すことはできませんけれども、個人に対する政治献金ということになりますと、いわゆる規制の対象になっておらなかったわけでございます。すみからすみまで重箱のすみをつつくようにして考えてみまして、せいぜい外為違反、外国で金を受け取られれば外為違反というようなものしか出ないんじゃないかと思うわけでございます。
#134
○矢原秀男君 刑事局長、五億円のこの金の流れでございますけれども、いまも質疑がございましたけれども、この流れについて、松野氏はきのうも、五億円近く受け取ったと、そうして政治活動に使ったと、個人の責任においてと、こういうふうになっておりますけれども、松野氏からどなたとどなたにこのお金の一部が流れたのか、こういう点については知っていらっしゃるところを伺いたいと思います。
#135
○政府委員(伊藤榮樹君) 先ほども申し上げましたように、松野氏に五億円が行ったということが、すでにして起訴しました事実に対して、間接事実のまた間接事実の、あるいは場合によってはさらにその間接事実かもしれませんので、松野氏の所得に帰した五億円がどこへ行ったかということを追及するのは検察の機能の向こう側の問題になりますので、積極的に明らかにする努力はできないわけでございます。たまたまわかりましたもの、これにつきましては知っておりますけれども、たとえば外国で渡されたような場合にどういう方がそれをお使いになったかというような点はある程度わかっておりますけれども、それは先ほど言いましたように、まことに松野氏と個人的な関係の問題になりますので、そういう方がどういう身分の方であるかも含めて、申し上げることを差し控えたいと思うわけでございます。
#136
○矢原秀男君 時間も参りましたので、最後に法務大臣に伺いますけれども、ちょうどあなたは、この関係の航空機疑惑の問題に対して、構造汚職であると、たしか私、テレビか、見ておりましたそのときにも伺ったと思いますが、ここでもどうかなと思いますけれども、こういうふうに感触を持っていらっしゃるわけでございます。そうなってまいりますと、国民の前に、やはり国民の税金で航空機というものを防衛問題と関連をしながら賄っていくと、こういう形態の中でこういう疑惑の問題が大きくクローズアップされるということは、国民から見ると、もっときしっとしていただきたい、こういう中で憤りが大変なものがございます。こういうことになりますと、こういう前後のいきさつについて国民の前に公表をする義務が私はあると思います。その点についてはいかがでございますか。
#137
○国務大臣(古井喜實君) 先ほども、また従来も何回か申し上げたんですけれども、この一連の出来事をどうとらえるかというとらえ方について、一人あるいは二人の人間の犯罪あるいはこういう事実とか、一つ二つの事実とか、そういうふうにとらえてこの一連の出来事が一体十分に理解できるだろうかと、まあそういう意味で、構造汚職と言ったかどうかは知りませんけれども、そうとられても仕方がないですけれども、幅の広い底の深い出来事であったと、こういうふうな、初めからそう私は言い――初めに言ったことです、これは。このごろ言ったんじゃなくて。そういう角度から見ますと、これをただ犯罪追及というようなことばかりで一体議論しておって足るだろうかと、初めから私はそれを言ったんです、初めから。
  〔委員長退席、理事平井卓志君着席〕
 で、大きく政治的道義的に国民が問題にしているんだから、犯罪になるかならぬかだけ、そういう法律的な、技術的な問題ばかり国民は問題にしてないと私は思うんですよ。政治的にむしろ考えていると思うんですね。
 そこで、そういうふうに考えていかないと国民にこたえられないんじゃないかと。ただし、そこで問題なんですよ。こんがらかっちゃうんで困るんですよ。私どもは犯罪しか追及できないんですよと、検察が政治的道義的な問題や責任やなぞを論じたり追及したりなぞするということは私はもってのほかだと思うんです。これは検察ファッショですよ。ですから、それはやるべき立場の人がやってくださいよということを何遍も言っておるんですよ。そうじゃないでしょうか。それじゃ、どこで広い意味の政治的道義的含めてこの問題を究明する、論ずるというのはどこだろうと、これは私は申すまでもない話だと思うんです。そっちの方、まあそういう言い方は悪いけれども、しっかりやってくださいよと、私はそういう意味を何遍も言ったんです。きょう、国民の不満はそこに残っておると私は思うんです、どっちかというと。
 アメリカでウオーターゲート事件があんなに起こった。あればアメリカでは、法律犯罪だというような、そういう角度からは論じていませんよ、あれは。大きな政治問題としてアメリカは論じたんです。ああいうふうにやってもらわぬといかぬじゃないかということを言ったのが私の真意であるんでありますから、こいつを検察に、おまえが全部調べなかったんじゃないかというふうに持ってこられるのは、これはどうもちょっと間違いじゃないでしょうか、そういう行き方は。そういう行き方をもう広げていっちゃいかぬと私は思うんですよ。何でも検察の権力で――これはどうも日本を誤ると、私はそう相変わらず思っております。
#138
○橋本敦君 先ほどからの刑事局長の御答弁を伺っておりますと、裏を返して申しますと、この五億円の松野氏への日商からの支払いにつきましては、松野氏に職務権限ありとせば贈収賄罪は成立したということが、逆に言えばはっきり言えると思いますが、いかがですか。
#139
○政府委員(伊藤榮樹君) 職務権限があれば成立したかどうかは、職務権限があるということを前提としてもうぎりぎり詰めてみませんとわかりませんが、まずもってそこのところで犯罪構成要件から外れたと、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
#140
○橋本敦君 だから、したがって、詰めてみなければならないというのは事実関係の話ですが、あなたのおっしゃることを逆に裏返せば、職務権限がありということになれば、この五億円というものは法律上賄賂の性格を持った、賄賂性のある金だということは、一層強くはっきりあなたも報告できたはずだと、こう思いますが、いかがですか。
#141
○政府委員(伊藤榮樹君) そのとおりでございます。
#142
○橋本敦君 この五億円について、通常の支払いは島田氏がニュージャパンの松野事務所へ持参をしたというように理解してよろしいのでしょうか。先ほど、通常でない支払いという言葉がありました。
#143
○政府委員(伊藤榮樹君) 昨日の松野氏の御託言を伺う限り、大体そういうことだろうと思います。
#144
○橋本敦君 そこで、通常でない支払いとして御答弁いただきました外国への送金ですが、外国への送金となりますと、松野氏が外国に自分の口座を持っていて、そこに振り込みを依頼したというケースと、自分の口座はないけれども特定の人の口座に振り込むように指定をして依頼をしたということが考えられますが、いずれのケースだったんでしょうか。
#145
○政府委員(伊藤榮樹君) 松野氏の口座へ振り込んだということではございません。
#146
○橋本敦君 そうしますと、松野氏以外の名義で口座が存在し、松野氏がそこへの振り込みを具体的に依頼したと、こういうことですね。
#147
○政府委員(伊藤榮樹君) そういうことでもないわけでして、先ほどちょっと私、思わずお話し申し上げてしまったのですが、ヨーロッパに海部の口座があったり、いろんな事情がございますので、まあそういうようなことであるというふうに御理解いただきたいと思います。
#148
○橋本敦君 わかりました。
 そういたしますと、複雑な経路をとって、そして、日商の海外支店あるいは海部の口座があるというような、そういう機構を通して支払われたというように理解できるわけです。
 この五億円というお金が、先ほどの刑事局長の御報告を聞いておりますと、アメリカ日商からのドル建てでの送金ということもありまして、五億円きっちりという日本円ではいかないわけです。端数が若干あるということですが、結論的に言えば日本円として言えば五億円きっちりという趣旨だと、こう理解してよろしいですか。
#149
○政府委員(伊藤榮樹君) 外国で授受されたものがドル建てであるという意味において五億円きっちりでないと、こういうことでございます。
#150
○橋本敦君 そういたしますと、この五億円という金につきまして、順次四十二年の秋ごろから支払っていって結果的に五億円になったと、こういうことではなくて、五億円という、初めから支払いを五億円するということが、日商岩井の海部側としては、これはもうはっきりしておった金を順次支払った、あるときはドル建てで送金したと、こういうことだと理解してよろしいですね。
  〔理事平井卓志君退席、委員長着席〕
#151
○政府委員(伊藤榮樹君) 表現がおかしゅうございますが、「初めに五億円ありき」と、こういうことで御理解いただきたいと思います。
#152
○橋本敦君 私もそういう趣旨でお尋ねをしたわけでございます。
 そういたしますと、ロッキードでも、まさに初めに「よっしゃ」という言葉があり、「五億円ありき」と、こういうことになるわけで、非常に大事な問題だと思うんですが、この五億円が、刑事局長が懇切丁寧に御説明なさるように、ファントム絡みの工作依頼、そしてまた成功の報酬に類する金だと、こういうようにお考えになっていらっしゃる。そうしますと、松野さんが衆議院で御証言なさった政治家として育てる政治献金だという趣旨とは異なるわけですが、この異なるというのは、考え方が異なるというより、むしろ、私は、捜査の結果の客観的事実と、そして松野氏の証言が異なる、こういうことだと思いますが、いかがでしょう。
#153
○政府委員(伊藤榮樹君) まあ、およそ贈収賄などというような金のやりとりでございますと、いつも贈賄側の意図あるいは趣旨と収賄側の意図、趣旨が食い違いまして、それが裁判の結果でどちらかに判定されるわけでございます。そういうことでございますが、今回の問題につきましては、再々申し上げておりますように、訴追の対象といたしておりませんので、私どもも、訴追の対象としたものあるいは裁判の結果が明らかになったものというような意味における厳格な詰めをいたしておりませんので、そういう意味で、一応の私どもの認定として、ファントム絡みということを申し上げておるわけでございます。
#154
○橋本敦君 だから、現在までの捜査の結果の一応の認定という、その認定と証言とは客観的に現に食い違っている、こういう事実がいまあると、こう理解して私どもは理解できるわけですが、それでいいわけですね、一応の認定の結果と異なると。
#155
○政府委員(伊藤榮樹君) 確かにそのとおり、私どもの一応の認定と御証言の中に述べられたお話とは多少食い違いがございます。しかし、まあどちらが正しいか、これを確信を持って述べられる立場にございません。
#156
○橋本敦君 で、話を少し戻しますが、昭和四十年にいわゆる海部第一メモに記載された岸・フォーサイス会談がございます。これはメモに書いてあるとおりということでお話ございましたが、ここに中村氏が立ち会っているという記載がありますが、これは間違っておりませんか。私はこれはむしろ川部氏ではないかと思ったりするんですが、事実はどうでしょう。
#157
○政府委員(伊藤榮樹君) 中村氏と書いてあるのはうそでございます。川部氏でもございません。
#158
○橋本敦君 そうすると、岸さんの秘書的な方もしくは関係する方は立ち会われたんですか。
#159
○政府委員(伊藤榮樹君) 岸さんにおつきの方が御一緒に旅行して泊まっておられたことは事実のようでございますが、その方が果たしてその場におられたかどうか、そこまでは確認できておりません。
#160
○橋本敦君 この陳情ということですが、これはもちろん三十九年に日商岩井がダグラスのファントム売り込みの代理店契約をやっておりますから、ファントム売り込みのための陳情をフォーサイス氏と一緒にやったと。陳情の内容は、日本ヘファントムを売り込みたい、それをよろしくと、こういう陳情であったことは間違いないですね。
#161
○政府委員(伊藤榮樹君) ファントムの性能をいろいろ説明して陳情されたようでございます。
#162
○橋本敦君 だから、刑事局長、恐れ入りますが、説明して陳情ですから、その説明した後の陳情というのは、日本に採用をわれわれは期待をし希望し願っておると、こういう意味で陳情ということですね。
#163
○政府委員(伊藤榮樹君) いま橋本委員がおっしゃったようにその場の会話がなされたかはともかくとして、まあ大体そんなことだろうと思います。
#164
○橋本敦君 刑事局長御慎重なので、なかなか時間がかかっちゃうんですが、そこで刑事局長、海部氏が三十九年あるいは四十年ごろから四十三年ごろにかけまして、つまり有森氏が会社をやめますまでの間に岸事務所を数回訪れておられる。これは有森氏が私の質問に対してこの場で証言をいたしました。かばん持ちで岸事務所へ行きました、中村氏もおられましたと言っております。海部氏が岸事務所へ、その有森証言にあるように、そのころ数度訪れたという事実は検察庁はつかんでいらっしゃいますか。
#165
○政府委員(伊藤榮樹君) その辺の細かいことになりますと私も一々記憶しておらないんですが、恐らく岸事務所で中村さんなどと会ったことは何度もあるというようなことになっておったと思います。
#166
○橋本敦君 そのころ岸事務所へ行ったというのは、サンフランシスコでの岸・フォーサイス会談の陳情を受けて、国内で引き続きファントム問題について岸事務所へ陳情に行ったというように、当然、当時の状況から理解できると思うのですが、いかがですか。事実はいかがですか。
#167
○政府委員(伊藤榮樹君) だんだんわかってまいりますと、海部という人は非常にはったりをかませることの上手な人でして、たとえばフォーサイスを岸氏に引き会わせるというのも、たとえばマクダネル・ダグラス社に対しては自分の交際範囲を誇示するという意味があったようでございますし、そういう意味のはったりがいろいろあるんでございますが、海部氏としては、このファントムの件はどうも松野さんをもっぱら頼りにしていたようでございまして、岸事務所と申しますか、中村さんと会うような機会があったとしても、それはそれなりにいろんなほかの要件で行ったりしておるようでございまして、必ずしもファントムの件というふうには私理解しておりません。
#168
○橋本敦君 しかし、ファントムの件が話に全然出なかったという保証も、刑事局長、ないですね、状況から見て。全然出なかったとは言い切れない。
#169
○政府委員(伊藤榮樹君) 何分私自身立ち会っておりませんから、出なかったという保証はいたしかねます。
#170
○橋本敦君 私は、この四十年の岸・フォーサイス会談、これがあなたのおっしゃる「はったり」、プレスティージかどうか知りませんが、それがベースになって、ずっと岸事務所への陳情があり、そして松野氏への、いまあなたのおっしゃった重点的な工作依頼、こういうようにオーバーラップしていくと事実関係は見ているんですが、それはともかくとして、先ほど刑事局長がおっしゃった、海部と松野さんとの関係が四十六年以後冷たくなった。そこで、じゃ次に海部氏はだれと、どなたと、あるいは自民党のどの派閥と熱い関係になっていったんだろうか。私は、四十七年に田中内閣が成立をいたします、当然権力の中枢へという海部の志向からすれば、松野氏と冷たくなった後は田中氏を目指していったのではないか。現に海部氏は、正森議員の質問に対して、早朝田中邸を表敬ながら訪問したことがあると、ここで証言をいたしました。
 そこで、刑事局長に伺いますが、日商岩井がここで明らかにしました九億八千万の政治献金、表に一億二千万しか出ておりません。その中で岸さんへの金が全然動いていないとは言い切れないとあなたは御説明なさいました。そうでしょう。私もそう思いますが、田中角榮元総理へも政治献金がなかったとは言い切れないのではないでしょうか。
#171
○政府委員(伊藤榮樹君) 何分政治献金、純粋の政治献金の関係は航空機の問題と直接関係がありませんので、検察当局としてはおのずからにしてわかったものは知っておると思いますが、その中にだれが入っており、かれが入っておらないということは、ちょっと申し上げかねます。
#172
○橋本敦君 あなたは、岸さんへは言い切れないとおっしゃった。だから、申し上げかねるということは、同じようにはっきりは断定できないということで、入っていないとも限らないというようにも私は受け取れると思うんですが、慎重な御答弁ですから、それはそれで置いておきましょう。
 ところで、先ほど、この松野氏の尋問に対して、正森成二衆議院議員が島田氏のいわゆる社内の工作費の穴埋めのメモを示して聞きました。このメモが明らかになりました。大体大筋はこのとおりだという、そういうお話がございました。そういたしますと、社内で島田氏がこのように工作費の穴埋めをきちっと計画的に報告をし、また、そのとおり埋めていったと、こういうことになりますと、これは前に日商岩井の山村氏や井上氏が、社内では全然二百三十八万ドル、こういった関係の金は知らぬ、そう言って、まさに財経本部はこういう工作費の穴埋めなどについて全く知らないといった趣旨の証言をしておりますが、そうではなかった。社内ではきちっとやっぱり工作費の穴埋めということで財経本部も承知の上でやられておったという事実を推測させる重要な事実ですが、いかがでしょう。
#173
○政府委員(伊藤榮樹君) 御推察のとおり、財経本部が全く関与しなければ、相当複雑な資金操作でございますから、できなかったはずです。
#174
○橋本敦君 そういたしますと、証言を精査いたしますが、日商の山村氏や井上氏については偽証の可能性も新たに浮かび上がってくるという、こういう問題もあり得るわけですね。
 さて、ところで、松野氏の職務権限に関して、海部が松野氏と親しくなったのが、防衛庁長官、農林大臣をおやめになった四十二年の初めごろというお話がございました。そこで、結局、松野氏を頼りにファントム売り込みを海部がやったというのは、松野氏にファントム売り込みのためのいろんなことをお願いをし、そしてそれが成功すればということで「初めに五億円ありき」という、こういう話になると思うんですが、何をどう頼んだかということについて、これは正確に捜査ができておるんでしょうか。
#175
○政府委員(伊藤榮樹君) 先ほども申し上げましたように、完全な詰めばできておりませんが、F4ファントムが採用になるようにいろいろお願いしたいという、そのいろいろの中身などは多少判明いたしております。
#176
○橋本敦君 その中に、海原氏追放、こういった人事問題、あるいは空幕長の次期人事、こういった問題があるでしょうか。
#177
○政府委員(伊藤榮樹君) あるというふうに自信を持って申し上げるわけにもいきませんので、いろいろあると、こういうことにしていただきたいと思います。
#178
○橋本敦君 慎重な御答弁なので、いろいろあるということになれば、いろいろこっちも入れて考えたくなるわけなんで、大事なことですから、できれば正確に私お話を伺いたいと思うんですが、このファントムについて松野氏は、四十二年、みずから防衛庁長官時代に何もなさらなかっただろうか。私は、このファントムの採用経過を見ますと、そうは言い切れないと思うんです。たとえば、刑事局長も捜査の経過の中で事実を把握していらっしゃると思うんですが、防衛庁は、三十九年当時、第三次防において、これは次期戦闘機を採用するという、FXを新しく採用するという方向ではなくて、むしろ、F104を引き続いて生産をする、こういう方向を行っていた。だから、防衛庁はその立場に立ちまして、追加生産、現に発注をするという、そういうことを決定し、また事実、追加生産という方向が新聞でも多く報道されていました。ところが、松野氏が防衛庁長官に就任いたしますとこれがどうなっていくかと、こう申しますと、四十一年四月には三次防原案をまとめて、その中でFX六十機導入という方針が公式に出てまいります。そして、この松野氏が就任をなさって、第三次防の基本路線が敷かれるわけですが、このところで、FX、これが入ってくるレールを松野氏はまず敷いた。そして、具体的にファントムが採用されるように、人事問題その他を絡めて――まあこれは局長おっしゃいませんけれども、いろいろな動きが報道されているように、その後にあるとすれば、私は、四十年の岸・フォーサイス会談、あるいはその後の海部の岸事務所への陳情、こういった四十年から始まった経過を受け、そして松野氏が防衛庁長官になったときにファントム導入のレールを敷いた、そのことは、私は、海部は岸事務所を通じてか、あるいは松野氏と古くから親しい関係にあった旨の証言をしておりますから、もうすでにそのころから松野氏に的を当てた、防衛庁長官時代に工作が日商海部からなされたと見て間違いないと思ってこの事実を見るんですが、そこまで具体的な追及はなされなかったでしょうか。
#179
○政府委員(伊藤榮樹君) どうも橋本委員、常々いろいろな御推理をなさいまして、一つの御推理だと思って伺っておるわけですが、検察がどういう推理をしたかというようなことは、どうも申し上げる限りでないんじゃないかと思います。
#180
○橋本敦君 私の質問が推理で、当てずっぽうだと言われると困るんですが、客観的事実がそういうことだという指摘をして私の一定の判断を申し上げておるわけで、根拠のない推理というようにあなたもおっしゃっていないと思うんですけれども、そういう趣旨で私も言っているつもりじゃありません。
 私は、ここのところをしっかり掘り崩すことが、先ほど局長がおっしゃった職務権限問題で非常に重大だ。そのことは、五億円の賄賂性、贈収賄罪の成否、これにかかわる重大な問題だ。検察庁は、ここのところをほんとに掘り崩して捜査を遂げていただきたい。これが国民の願望であり、私の願いであり、真相究明の道だと思うんですが、残念ながら職務権限がないとあなたがおっしゃった最大の理由が、四十二年になって初めて海部が松野氏とつながったという、そういうことになる。だから、私は、これは海部がそう言っておれば、そういう供述をしておれば、その供述はうそではないか、もっと真実はさかのぼって松野・海部ラインはあったのではないか、こういう点をさらに究明をしてもらわねばならぬと、こう思うのであります。
 私の質問時間はきょうはもう四時で終わりですから、この点について議論はできませんが、端的に言えば、海部がそう言っているなら、そのことをうのみにして、それで私が申し上げたところに捜査のメスを徹底的にお入れにならないということだったのならば、私は、これは海部の手に乗って――贈収賄罪の成立という職務権限問題に関連をして海部の手に乗って、松野氏の贈収賄罪の成立という問題を検察庁は見逃してしまったことになりはせぬかと心配する、こういう意味でございます。
 この点は非常に重大なので、いずれまた機会を改めて伺いますが、いずれにしましても、法務大臣、いかがでしょう、巨悪を逃がしてはならぬと刑事局長はおっしゃって、捜査を努力された。法務大臣もまた、そのような立場で努力をなさった。しかし、結果的には職務権限の壁に阻まれたのか、すり抜けられたのか、巨悪は逃げてしまったんではないか。端的に言って、法務大臣、いかがですか。端的に言って。
#181
○国務大臣(古井喜實君) つまり、犯罪人として追及してそういう責任を問うという点から言うと、ああ巨悪を逃がしたなあという批判が起こるかもしらぬと思うんであります、それは。しかし、それは犯罪のことばかり言っておればそうなると思う。私は、そういう見方が狭いと前から言っているんです。
#182
○橋本敦君 逃げた、逃がした、やっぱり私は問題だと思いますから、さらに検討して伺いますが、最後に法務大臣、そればっかりじゃ狭いとおっしゃっている。あなたは非常に大きな、大事なことを言っておられるんです。朝日新聞四十三年十一月十九日付、古い新聞ですからお忘れになったかもしれませんが、中身は覚えていらっしゃるでしょう。四十三年十一月十九日付といえば、これは十一月一日にファントムが庁議で決まってまいります。そして、佐藤第三期政権へ向けて十一月二十七日に総裁選、これが展開をされます。その中であなたは「佐藤政権には、汚職が絶えず、利権臭がふんぷんとしている。その背後には、岸政権以来の金力政治の哲学が顔をのぞかせている。金力政治の中に身をおく人間はマヒしているだろうが、その悪臭はぬぐえぬ状態にまで達した。」と、こうおっしゃっている記事が朝日新聞にあるんです。縮刷版でも図書館でもございます。この佐藤政権の、このあなたがおっしゃった、利権臭がふんぷんとしている、汚職が絶えない、これがもう本当に極限まで来ている――まさに今度の事件はファントム絡みなら、あなたがおっしゃったこのことを検察は追及し、国会は追及しているんですが、おっしゃったように巨悪は逃げたか逃がしたかの残念な状態ですが、法務大臣、あなたは当時法務大臣でありませんでしたが、こういうファントム絡みの汚い商法が政権絡みであったことを御存じだったんじゃありませんか。だからこうおっしゃったんじゃありませんか。だからこういうことをなくそうと当時もおっしゃったんじゃないんでしょうか。
#183
○国務大臣(古井喜實君) 具体的なことを知っておって言ったんじゃないんで、私の政治的な洞察というか、感覚です。ですから、こんなことがあるとかないとか、そんなのは無関係です。これは事実そうです。多少物は大きく見る力ぐらい持っておると思っておりますから。
#184
○橋本敦君 烱眼だということで質問を終わります。
#185
○和田春生君 五億円の金の流れに関してのいろいろな疑問点については同僚各委員からあらゆる面にわたって質問が行われまして、この場でこれ以上この問題をいろいろ追及いたしましても、そう新しい事実は出てこないと思うんです。ただ、率直に言って、疑惑が解明されたのではなく、ますます疑惑が深くなったという印象を強く持っておりますから、証人の喚問その他を含めまして、この点についてはさらに追及をしていきたいと思います。
 そういう前提に立ちまして、私はもっぱら法務大臣としての古井さんにお伺いをいたしたいと思うんですが、法務大臣は、先ほどにも同僚委員からの質問にも出ておりましたが、今度の事件を指して構造汚職であると、こういう表現を使っておられます。もちろん、これは報道等にも出ておりますし、一再ならずそういう表現をお使いになっているわけでございます。そこで、構造汚職であるとあなたがおっしゃったそういう認識はどういう認識に基づいておられるのか、さらにその認識を裏づける事実関係をどういうふうに把握しておられるのか、その点をまず最初にお伺いしたいと思います。
#186
○国務大臣(古井喜實君) そういうふうなことを言いましたのは、そもそも出発点のときでありまして、その後における捜査などから出てきた事実、それをもとにして言ったんではないのでありまして、大体全体を、いろんな報道だとかいろんなことを見て、それから日本の経済の実態、それからアメリカの経済の実態、それからアメリカが日本にどういう商戦を、経済戦争と言っていいかどうか知らぬが、やっているか、それから日本の企業がどんなにたくましくやっているか、それから政界がどういう姿でおるか、そういうことを全体を見まして、私は一々の事実から言ったんじゃない、早い時期からそう言っているんです。そういう背景があると、こういう意味でですね。
#187
○和田春生君 そういたしますと、構造的な汚職であるとおっしゃったことは、具体的な事実関係をつかまえてそうした認識のもとにおっしゃったんではない、感じとして、言うなればそういうふうに感じたと、感想を言ったということですか。
#188
○国務大臣(古井喜實君) その事実が何で感想がどうだなんというお話だけれど、政治家というものは、事実だって、何も犯罪で調べた事実だけしか見ないものじゃないんですよ。世の中に行われている事実は何だって気をつけて見ておらにゃいかぬし、ですから、そう狭い意味で、じゃ感想だと、事実をとらえてですね、ただぼやんとした感想、そんなことを言いやしませんよ。やっぱりそれなりの私なりに物を見ていって言っているんですから、感想と言われるのはちょっとぴんと来ませんな。
#189
○和田春生君 私は、検察が犯罪を追及をしているという問題に関してお尋ねしているんではないんです。刑法に触れる犯罪的な事実があれば、それは検察の調べにより司法当局、裁判所で決定をされればよろしいことであります。あなた自身が再々おっしゃるように、ただそういうような検察の捜査とか、そういう点だけに問題をしぼって矮小化したのではいけないではないか、もっと政治的道義的な問題を明らかにする必要がある、そのことに国民は期待と関心を持っているんだ、あなたおっしゃっているわけです。私はその観点に立ってお伺いしているんです。ですから、あなたは現職の法務大臣であり、自民党の領袖であり、国務大臣であるのです。そのあなたがこれは構造的な汚職だとおっしゃった場合には、当然、そういう発言に、もとになった認識がある。その認識には事実関係というものを踏まえているというのが、五億円の金の流れがどうこうという矮小化された問題でなくて、その事実関係をどうあなたはとらえていらっしゃるのかと、こう聞いている。
#190
○国務大臣(古井喜實君) 何か事実関係というのが、後の出てきた問題にまた戻ってきたような気もしますが、そういうことから言ってないことは初めに申し上げたとおりです。ですから、私は初めから言い過ぎでした。国会でしっかりやってくださいよと、検察の守備範囲というのは決まっているんだから、そういうことに考えないで……。で、しかられましたよ、よけいなことを言うと言って。議場で言ったんじゃないけれども、言ったのを持ち出してしかられたことがありますよ。だからやってくださいと私は言っているんですよ。これはだれがやるかと言ったら、政治的な観点、道義的な観点からこの問題をとらえてこれを究明していくということをだれがやるかと言ったら、日本に国会以外にないじゃありませんか。それを検察にやれなんて言ったら、これ、さっき言ったように、間違ったことになります、日本が。それだから同じことを私は終始言っているんです。このごろやっと、どうやら、なるほどそうだなとはおっしゃらぬけれども、ことにどうも認識はなってきたように思いますけれども、私の本意はそういうことであります。
#191
○和田春生君 逃げてはいけませんよ。私は一言も、検察にやれと、あんたが検察の親分としてなせやらぬかということを聞いてないんですよ。あなたは現に、再々言うように、現職の閣僚でしょう。自民党の幹部の一人でしょう。そして法務大臣のいすに座っていらっしゃるわけでしょう。法務大臣というのは単に検察の親分か指揮官だけではないでしょう。閣僚として。そのあなたが構造的な汚職だと言っているから、その事実認識はどういうことを指してあなたは言っているのかということを聞いている。そのことをあなたがおっしゃらなければ、全部そういうことを振りまいておいて、あなた一人はいい子になっていることになるんですよ。発言に責任を持ってくださいよ。そういう意味で私はあなたにお尋ねしているんです。
 そこで、抽象論ではなくて、具体的に一つ一つお伺いいたしましょう。
 これは直接あなたに伺ったわけではございませんが、新聞の報道によりますと、あなたは検察の会議に出て、「巨悪を逸することなく」ということをおっしゃっている。出ておりますね。巨悪とは何でしょうか。
#192
○国務大臣(古井喜實君) 何も言葉の議論をする必要はありませんけれども、いわゆる犯罪は、やった人間なら、雑魚を捕らえて呑舟の魚を逃がすなんということはいけないということです。別に辞典の解釈を言っているんじゃありませんけれども。
#193
○和田春生君 そういたしますと、法律にひっかかって逮捕されたりしている人たちは、これは民間の人ですが雑魚でありまして、職務権限と、まあ古いことであったので時効と言うかどうかは別として、そういう関係で刑事責任を追及をされなかったけれども疑惑の焦点に浮かんでいる松野さん、これは中雑魚ぐらいで、もっと大きな魚がその後ろにおるという意味ですか。
#194
○国務大臣(古井喜實君) きょうのこっちの問題と検察会同と話は別でありますがね。さっきのお言葉は検察会同の話でありますがね。
 それで、きょうのこっちの方の問題から申しますと、私の方は、いわゆる巨悪を逃がそうとか、そんなことでやってきませんでしたよ。これは本当に公正にやったつもりですよ。しかしながら、われわれは法律のもとにおいて法律で決められた犯罪を追及しているんですから作為したわけでもなんでもないけれども、法律のもとで犯罪を追及するということでは、きょうごらんのごとき犯罪の方の関係はなったんですよ。それがどうして悪いんでしょうか。それはそうなるんですよ。法律を執行しているんですから、そうなっちゃうんですよ、これは。それ以上のことはやりようないんですよ。怠っておったというんなら問題です、われわれが。また、故意に大物を逃がそうというようなことをやっておったというんなら問題ですよ。そういうことはあったらおっしゃっていただきたい。絶対にありませんよ。
#195
○和田春生君 本当にわからずにお答えになって――知っておってとぼけているんじゃないかと思うんですけれどもね。そんなこと聞いてないんです。「巨悪を逸することなく」ということをこの事件に関連してあなたがおっしゃっているから、あなたの言っている巨悪というのはどういう意味かということをお伺いしているわけですね。
 そこで、それじゃ、もう一つお伺いします。
 検察のところにいつも逃げてしまいますけれども、私は検察でもっとやれといま言っているんじゃないです。その側にある政治的道義的な責任の問題について、あなたにいろいろこの場でこういう形式をとっているから伺っているわけです。
 それじゃ、お伺いいたしますけれども、刑訴法第四十七条のただし書きという規定があるのは法務大臣御存じだと思います。今度は、これによりますと、もう読み上げるのは、時間の関係もありますから、御承知と思いますから読み上げませんけれども、まさに刑事訴追の対象にならなかった。しかし、今回の事件で逮捕された海部その他の関連においていろいろ名前が出てきている。それが全部がきわめられたわけではないけれども、調査の過程でそういう事実があったとか、こういう人が介在したとか、こういう人に突き当たったということを刑事局長もおっしゃっているわけですね。そこにこそこの問題の大きなかぎがひそんでいるわけですから、いかがでしょう、この刑訴法四十七条のただし書きを適用して、それに関する資料を公開されたらいかがでしょう。
#196
○国務大臣(古井喜實君) 資料の公開の問題は、何回か繰り返して私の見解も申し上げております。それから、ごく最近も参議院の本会議で申し上げたはずであります。それで私の方は、犯罪の関係は法律にちゃんと基準もあるし、これにのっとって調べておりますが、道義的な政治的な責任とか、そういう分野のことには基準が法律にあるわけじゃなし、で、その基準をもし考えるとすれば国会で考えていただいて、こういう基準にのっとって資料がないか、協力しないかと、こうおっしゃっていただきたいと私は申し上げているんですよ。そういう基準を勝手にわれわれがつくって、政治的な道義的な基準をつくって、いや、これはこっちから勝手にこう決めました、出しましたと、そうはいきませんよ。ですから、そこをちゃんと順序を踏んで考えていただけば最大限度に協力いたしますと本会議でも言っておるんです。勝手にこっちで見計らいで出すわけにはいきませんよ。ここはひとつ御了解願っておきたいと思います。
#197
○和田春生君 国会の方に逃げ込まれるようですが、それでは、国会で基準を決めたら、法務大臣としてはそれに応じて必ず提出されますね。
#198
○国務大臣(古井喜實君) 同じことを繰り返すのは私も好みませんが、本会議ではっきり申しました。そうであれば、今後の訴訟の追行、それから犯罪捜査の方は大体終わったと思いますけれども、そういうことに支障があるときは御免こうむりますと、そうでない限りは最大限度にそのときは御協力を申し上げますと、はっきり申し上げましたよ、これは。同じことをいままた言っておるだけにすぎない。
#199
○和田春生君 それでは、それを裏づけるために、もう一つお伺いいたします。
 私たち野党側がその問題を提起をいたします、いままでの経過でいくと、証人喚問その他、あなたは国会でお決めなさいとおっしゃる、国会で決めようとすると、常に自民党の反対によって決まらなかったというのが厳然たる事実なんです。そして現在は自民党の大平内閣。自民党は単独の与党なんです。そしてその領袖で、あなたはいま大臣の席にあるんです。野党側がそういう提案をした場合に、党内において積極的に応ずることを主張されますか。捜査上支障があるという場合は別であります。ただ国会に押しつけておいて、お決めになれば応ずると言いながら、私たちがそのことを提案をしたときに、与党側の抵抗ないしはサボタージュによって決まらない。そしてあなたが何もしないということは、やっぱりあなたはいいかっこうしておるだけで責任を他に転嫁していると、そう言われてもやむを得ませんよ。あなたも責任ある政治家です。われわれが提案した場合に必ず与党の中にそれに同調するように説得の役を引き受けますか。
#200
○国務大臣(古井喜實君) 何か政治の実際問題と議場におけるわれわれの職務権限とがこんがらかってきてわかりにくいんですけれども、きょう私は法務大臣としてここにあらわれて、行政部内の職務を持った人間としてあらわれておるんでありまして、自民党の人間でという党員の立場で出ているんじゃないんです。そういう意味で党員としての意見を言えというんなら、私、法務大臣の責任じゃないから何とでも勝手言いますよ。しかし、これは法務大臣の言葉にはなりませんでしょう。きょうは法務大臣の立場で物を申しておるんですから、何かそこをごっちゃにされるということは、筋道を立てて物は考えぬと私はいかぬと思いますが、何回かあなたはそうおっしゃるけれども、明晰な頭のあなたがどうしてああいうふうにおっしゃるんだろうかと、実は私はわからぬのですが。
#201
○和田春生君 そういう形式論に逃げておったんでは、こういう構造汚職なり、こういうものの腐敗の構造を解明することはできないんです。私はそのことを政治家として重きを置いているからあなたに言っているんです。法務大臣としておいでになっていることはわかっておりますよ。
 それならば、私はもう一つお伺いをしたいんですが、そういうものの構造汚職の究明は国会の仕事だということをこの前の質問でもあなたはおっしゃいました。国会でやってください、そういうことは国会でひとつやってもらうことで、法務省当局、検察にやれと言われても無理だということを繰り返し言ってこられた。ところで、五月二十二日付の新聞によりますと、政府では航空機疑惑防止協議会というのを設ける、これは首相の私的諮問機関として航空機疑惑問題等防止対策に関する協議会を発足させることを報告して二十二日の閣議で了承をされた。そのメンバーの中に法務大臣あなたもお入りになっておりますね。そうすると、この航空機疑惑問題の防止対策協議会にあなたは法務大臣としてお入りになっておりますが、どういうような認識と役割りを果たそうとしてお入りになっているんですか。
#202
○国務大臣(古井喜實君) これは総理大臣の諮問機関としてできたものでありまして、その中には御承知のように民間の人も入っております。閣僚だけじゃありません。ここでは全部の人が所管もくそもなしにこの問題を論じて、どうしたらいいかという防止策を探求しようという意味でありますから、そこでは、国会に出てわれわれが法務大臣として答弁しておるというような立場と違いますので、これは何のかんのなしに十分やろうと思っております、そこでは。
#203
○和田春生君 そうすると、国会の置かれた立場とは違いますから、十分にやるということですから期待をいたしておきたいと思います。
 まあしかし、そろそろもうみんなシロになってあと出そうにないから、ここらで対策協議会でもつくって、かっこうだけつけようかというふうにしか受け取られぬのですけれども、そういう皮肉は申しますまい。あなたが大いにやるとおっしゃるんですから、それは期待をいたしておきたいと思うんですが。
 さらにお伺いしたいんですけれども、いままでの追及で、結局松野さんも刑事訴追の対象にならなかった、幾人かの政治家の名前も浮かんだようであるけれども、それは犯罪事実を構成しなかった、その理由は、職務権限が直接かかわりがない、あるいは時効とはあえておっしゃってないけれども古いことである、こういうふうな説明があったわけですが、職務権限という形にいきますと、私は日本の政治構造から言って、そのポストについている人が本当の意味での職務権限を持っていると考えておるとすればちょっとおかしいと思うんですね。たとえば国会の問題でも、理事会を開きます。職務権限は理事が持っている。委員長が持っていらっしゃる。その背後に党があるわけです。党議が決めていく。そうすると、それは直接の職務権限は持っていないけれども政治を動かす上で大きな力を発揮しているわけだ。そういう関係で私は松野さんに関してお伺いするんですが、当時もあなたはいらっしゃったわけです。さっきも当時のあなたの発言が紹介をされましたけれども、直接の職務権限は防衛庁長官でなかった、そういう役職ではなかったけれども、むしろ防衛庁長官も含めて、そういうような航空機の機種選定その他について非常に強い影響力を持つ立場にあったと思われますか、そんなことは全然影響力は持たない立場にあったと思われますか、その点をお伺いしたいと思います。
#204
○国務大臣(古井喜實君) 職務権限と事実上の影響力というものは別問題だと思いますね、これは。それは職務権限が関係する場合もあると思いますよ。それは職務権限なくったって政治的に事実上影響力を持つという人もあると思いますね。別問題じゃないかと思いますね。
#205
○和田春生君 確かにそうだと思うんですね。そういたしますと、構造汚職とか、こういう腐敗を防止するというときには、単に職務権限のそこでとどまっておったんではできないと思うんです。そこまでは検察の仕事だと思う。そこの奥に一歩突っ込むという場合には、直接的な職務権限はないけれども非常に大きな影響力を持っている、あるいはそういうものを具体的に動かすパワーの存在するところにメスを入れなくちゃいけないわけです。それが、あなたがもどかしがる検察にやれと言ってもやれませんと、その奥が大事だということなんですね。そこにメスを入れるということについて、検察の立場において歯ぎしりをかんだあなたは、どういう方法をとったらいいというふうに、巨悪を逃がすなと言われている立場でお考えですか。
#206
○国務大臣(古井喜實君) 具体的にどういう対策を取り上げたらいいかということは、きょうの段階で申し上げるのは少し私として早いと思っておりますが、思っておりますけれども、しかし、いろんな問題があるんですね、本当に。犯罪を追及するにしましても、時効になっているというような問題にぶつかってしまう。それじゃ早く手がかりを得て始めたら時効になってないじゃないか、そういう問題もありましょう。じゃ、どうしたら早く手がかりが得られるかですね、現行法のもとにおいても。そういう早く手がかりを得るようなシステムはないのかと。アメリカで言えば証券取引委員会のごときですな。日本じゃないんですから、そういうことがあれば早く手がかりが得られるから時効になってないということにもなる。そういうこともさかのぼって考えなければいけませんですよ。だんだんさかのぼって考えますとね、やはり改善というか、対策、こうしたらああしたらという問題は私はたくさんあると、そう思っておりますので、これはもう極力探求しなきゃならぬと思っております。
#207
○和田春生君 きょうは非常に時間が限られておりますから、これ以上申し上げませんけれども、やはり法務大臣の職務権限の枠内に逃げることなく、あなたもそういう構造汚職の解明に積極的な姿勢を示すことが再発防止にとっても非常に重要な手段であるという私の感想を申し上げて、質問を終わりたいと思います。
#208
○市川房枝君 いままで御質問になりました委員の方々の内容と重複するかもしれませんが、私は私なりの常識的なことを二、三伺いたいと思います。それも、去る四月十六日のこの委員会での私の発言と重複するかもしれませんが、今度明らかになった松野前防衛庁長官の、日商岩井から五億円という莫大な金をもらったというのに、地検の捜査は名前も発表されず罪にもならないと、こういうのを国民一般は非常に怒っております。それで、時間をいただきましたので、そういうことに関連して、法務、自治、国税当局に対して、国民の立場で簡単な質問を二、三伺いたいと思います。
 法務当局に対して、まず法務省刑事局長さん、先ほどからいろいろお疲れになっているかもしれませんが、東京地検は去る五月十五日にグラマン・ダグラスの航空機疑惑の捜査を終結したと宣言をなさいましたけれども、工作費あるいは謝礼として総額五億円を受け取ったという政府高官は、その時効と権限の問題で不問に付され、その氏名さえ発表をされませんでした。この処置は、法的には終了したかもしれませんけれども、国民は非常に不満で、納得をしておりません。この点、刑事局長さんは、そういう点もお含みの上で、しかし法的にこうなんだから仕方がないというふうな御見解ですか。御見解をちょっと伺いたい。
#209
○政府委員(伊藤榮樹君) 捜査とか裁判とかいう分野で申しますと、罪を犯したということになる人とそうでない人とはシロとクロということになりまして、灰色というものはないわけでございます。そこで、私どもの立場からは、灰色というような方の名前を明らかにするということは、刑事手続のたてまえからは許されない。しかしながら、この問題については国民の大変な御関心がございました。また、国会でも熱心に国政調査をなさいました。そういう関係を踏まえまして、一応、名前を申し上げるわけにはいかないけれども、実は政界の方へ金が流れておりましたんですということを御報告させていただいたわけでございます。そういたしましたら、その後の推移を拝見いたしておりますと、国会で、道義的責任あるいは政治的責任の観点からと存じますけれども、大変熱心にまた国政調査を御継続になりまして、昨日は証人喚問もございました。こうなってまいりますと、もうその方のお名前も明らかになりましたので、私どもといたしましても松野さんという名指しでお答えを申し上げると、こういうことになったわけでございます。また、そういう重大な問題でございますので、国会での御質問につきましては、お答えできる範囲でなるべくお答えをすると、こういう姿勢でやっておりますし、今後もやってまいりたいと思っておるわけでございます。
#210
○市川房枝君 いまのお答え伺いましたが、いかがでしょうか。一般国民を満足させるような、いや、あるいは徹底的にもっと追及するというのにはどうしたらいいのか、それは法の改正を含めてですね、御意見を伺いたい。いま国会の問題なんかお話しになりましたけれども、そのほかで御意見を伺いたいと思う。
#211
○政府委員(伊藤榮樹君) 私どもの力の範囲内でまず考えなければならぬと痛感しておりますのは、こういった諸問題を新しいうちに見つけ出すということに全力を挙げなければいけない。それには検察がもっともっと力をつけて、かつ、何といいますか、細心な気配りを社会経済事象全体に払いまして、検察の指揮官は決断力を持って、もし悪があれば時を逸せず活動を開始すると、こういうことでやっていかなければならぬということを痛感しております。これが私どもの分野でどうしてもしなければならぬことでございましょう。
 それから、やはり検察当局としては、現在の法律のあり方というものについての若干の希望めいたものがございます。しかしながら、それらの問題につきましては、これから再発防止関係の懇談会等で大所高所から御検討になるわけでございますので、何かまた私どもに意見を求められるようなことがございますれば、そういうときに忌憚のない意見を申し上げて御参考にしていただけたらと思っておる次第でございます。
#212
○市川房枝君 次は、法務大臣にちょっと伺いたいんですが、大臣は、五月十五日の地検の発表の後で新聞記者会見をなさいましたね。そのときの記事を拝見しますと、検察の方のだけでは国民が納得しないだろうということをおっしゃっておりまして、私は、その点、大臣が国民の立場というものをちゃんと踏まえていてくださるということを評価したわけなんですが、地検は、いまお話しのように、その高官の名前をずっとお出しにならなかったわけですけれども、しかし、このことは、私も覚えておりますが、ロッキードのときですね、灰色高官というのの名前を発表なさったでしょう。そうすると、何だか今度は名前も出さないというんじゃ、ずいぶんその扱いが違うじゃないか。むしろ、あのとき、あれは三木内閣のときでしたけれども、いま大平内閣ですが、その大平内閣というか、あるいは古井法務大臣の下で、何だかこういう問題について少し弱いんじゃないかという感じを持ちますけれども、いかがですか、それは。
#213
○国務大臣(古井喜實君) 市川さんはずっと長く国会においでになるんですから当時のことも御記憶でしょうけれども、当時いわゆる灰色高官名を公表するかどうかというのは大変な問題になって、政治問題に。議長裁定までいった問題ですよね。そのあげくの果て、まあ秘密会で出しましょうというようなことになって、出すということになったんですね、あのとき。
 で、今回の場合だって、国会の方が求められてそれを拒否すると言ってないんですよ、われわれは。私どもは見計らいで、あ、これは灰色ですよという、そんなことを出すわけにいきませんと、そういうことを言っておるのでありますから、国会の方が発動されぬのに、おまえ何をぐずぐずしておるのだと言うのはちょっとこれはどんなものでしょうかな。そういう段取りにならぬのじゃありますまいかな。
#214
○市川房枝君 法務大臣、もう一つ伺いたいんですが、この前、四月十六日の委員会で、私は大臣に、政治献金というのと賄賂というのはなかなか区別がつかないというか、私は、賄賂も政治献金ということで逃げられてしまった、過去にそういう事実があるんだということで、大臣のその二つの問題についての御意見を伺ったんですよ。そうしましたら、大臣は、いや、それはなかなか限界がむずかしいと、非常に重大な問題だけれどもなかなかむずかしいということだけおっしゃって、実は逃げられちゃったといいますか、と私はとったんですが、今度はっきりと松野さんの場合に、検察の方は先ほどからまあある程度賄賂に似ているというような御発言があったんだけれども、松野さん自身は政治献金だと、もう初めから突っ張っておいでになるんだけれども、まあそれでうまく逃げられるのじゃないのかと思うんですけれどもね。だからこの問題をこの際はひとつ本気にといいましょうか、重大にひとつ考えてもらいたい。さっき大臣おっしゃいましたけれども、内閣に再発防止の新しいあれができて、大臣もその中にお入りになるようですから、そこでひとつ、政治献金の問題もちろん問題になると思いますけれども、私はやっぱり政治献金、企業からの政治献金というものを認めている限りはやっぱりこういう問題は絶えない、こういう考えで、どうしてもやっぱり個人の献金ということを主にしなければならないと思いますから、それをお願いするのですけれども、もう一遍それについての大臣のお考え方を伺っておきたい。
#215
○国務大臣(古井喜實君) おっしゃるとおり、政治献金というのが、言葉は悪いが一番くせ者でありまして、これが大問題なんですね。ことに企業の政治献金、企業献金ですね、これがとかく何ですな、物事が混雑してくるもとになるんですね。
 そこで市川さん、あんたのように本当に政治献金も何も要らぬで個人の浄財でずうっと選挙をおやりになっている方はそれなりに御苦労がおわかりにならぬかもしらぬが、選挙に金がかかるという現実がありますために選挙をやる者がどんなに苦労しておるか。そこで、金のかかる選挙という問題が前提にあって、そこで政治献金は、じゃ一切やめてしまえと、そういうことで一体できるだろうか、選挙が。つまり金のかからぬ選挙という根本問題に取り組んで、そこから、どうしたらそういう選挙になるかというところからこないと、政治献金という問題にすぐ飛ぶわけにいかぬように私は思うのですよね、これ。これは市川さんのようにみんながやれればいいんですけれども、しかしこれは大問題ですから、一体選挙のあり方、選挙制度までさかのぼらぬとだめです、これは。それと政治資金と、そこまでですね、私はそういうふうに思いますね。
 それと、市川さんですから、ついでですが、どう考えても、政治家も考えるべきでしょうが、企業も倫理がなくなってきてしまった。何でもいい、もうけるためなら。しかし越えてならぬ一線はあるはずです、ミニマムは。手段を選ぶ。
 それから政治家のことは、申すことは、もう触れませんが、国民の方も、有権者、国民も一緒になって考えてもらいませんと、政治家がもしそうやってもみんな落とされてしまうんじゃ政治家は立場が立たぬです。りっぱにやればみんな落とされてしまうという話では。それだから金のかからぬ選挙というのを総がかりで考える、政治倫理ということを総がかりで考えるということにできないものでしょうか。これが根本だと思いますがね。
#216
○市川房枝君 私、いまの御意見ごもっともでもあるけれども、やろうと思えばできるんですよ。それをしないんです。まあ私はそう思うんですが、その議論はまた別の機会にしまして、自治省の方にちょっと伺いたいんですよ。
 五十三年度の政党、政治団体の届け出の収支報告、五十三年のをいつ発表になりますか。
#217
○政府委員(大橋茂二郎君) 五十三年の政治団体の収支報告でございますが、現在鋭意取りまとめ作業中でございます。
 先生御承知のとおり、五十一年のは五十二年の九月十日でございましたですね。それから五十二年のは五十三年の七月二十日でございます。例の統一地方選挙が実は間に入りましたので昨年よりは少しはおくれるかと思いますが、鋭意作業中でございます。
#218
○市川房枝君 その五十三年度の収支報告が出たら、この前申し上げましたように、政治資金規正法の附則第八条に、新しい政治資金規正法が五年たったら個人献金を中心とした方向で見直しをする、検討するということが書いてありまして、そうして、この前自治大臣に伺いましたときには、あの三年目の調査ができたらそれを参考にして検討に着手するとおっしゃったわけなんですが、その準備には、いまのお話ですというと、五十三年度のは九月よりはもうちょっと早いみたいに伺ったんですよ。もう準備おできになっていますか。
#219
○政府委員(大橋茂二郎君) 先生の前のお話がございますので、実は速記録等を見ましたんですが、三年目の報告も近く出ることでございますし、今後の公表の結果等も踏まえながら研究を進めたいということでございまして、実際問題、私どもとしましても、三年分だけで直ちに改正ができるかというと、やっぱり資料不足ではないかと思います。もちろん、近く発表されるものを含めて、三年間の公表結果ということは重要な参考になると思いますが、さらに今後の公表の問題、さらにはいままでの法の施行状況、それから関係各方面の意見等を十分に勘案しながら作業を進めなきゃならぬのじゃないかと思います。したがいまして、現段階におきましてちょっとスケジュールに、いつごろまでにどうなるということではなくて、公表事務等も進めながら並行して研究を進めたいと、こういうふうに考えております。
#220
○市川房枝君 今度の検討の中で、これは言うまでもなく、現在の政治資金規正法は個人は対象にしてないわけですよね。ところが、個人の政治献金というものに対する問題、個人の政治家の収入支出を明確にするという問題について、私は大蔵委員会で大平総理に実はそのことを質問をしたわけなんです。そうしたら総理は、いまの五年目の見直しの際にその問題も含めて検討しますと、こうおっしゃったわけなんですが、総理の方からそちらに御連絡があったかどうかわかりませんけれども、その点をちゃんと含めていただきたいし、それから、この問題はいま法務大臣もおっしゃったように非常に重大な問題なんで、私は法務省の中で御検討なさること、もちろん基本にはそうなんですけれども、やはりいろんな方面のこの問題についての関心を持っている人たちでもって検討するという、まあ内閣の方にできるものの中に、もちろん私は、政治献金は問題になるけれども、しかしほかの問題もいろいろありますから、やっぱり政治献金については自治省が責任をお持ちになっているんだから、ひとつそこで、なかなかむずかしい問題だけれども、方向は附則第八条にちゃんと書いてあるわけなんで。
 この間、総理と自民党で政治献金の準備をというお話があったときに、自民党の幹部の方ですか、あの政治資金規正法ができてから金が集まらなくて困るんだ、もっと緩和の方向を出してほしいような御意見が出て、それを新聞に書いたらいろいろな新聞からいわゆる反発が出て、それは後戻りじゃないか、そうじゃないということがあって、総理はすぐその晩に訂正をなすってと言うか、念をお押しになって、あれは前向きに検討するんだということがありましたから、まさか後戻りはしないだろうと思いますけれども、そういう点を含めて、ひとつこの問題は、ことに今度の松野さんの問題が出てきて私はよけい一般の国民の関心を集めておると思います。
 実はこの問題に関連して国税庁にもお願いしていたんですけれども、時間がなくなりましたからまた別な機会に伺いますけれども、松野さんの場合、五億円という金、あれは税金払ってないんでしょう。払わなくてもいいんでしょう。そういう点でも国民がまた非常に心配をしているというか、憤慨をしているわけでして、やはりこの問題は大蔵省として、納税の問題は大蔵省として考えていただかなきゃならぬと思いますが、その点、あわせてひとつお願いします。
 これで、時間が来ましたので失礼します。ありがとうございました。
#221
○委員長(二木謙吾君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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