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1949/04/21 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 内閣委員会 第22号
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1949/04/21 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 内閣委員会 第22号

#1
第007回国会 内閣委員会 第22号
昭和二十五年四月二十一日(金曜日)
   午前十一時五十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○恩給法等の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○電気通信省設置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○農林省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○理事の補欠互選
○社会保障制度審議会設置法の一部を
 改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いた」ます。恩給法等の一部を改正する法律案を議題といたします。すでに離日の委員会において大体質疑は終了したものと認めまするから、これから本案に対する討論に入りたいと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは討論に入ります。
#4
○三好始君 今回の恩給法等の一部を改正する法律案は各方面に亘つておりますけれども、中心をなしておりまするのは恩給の給与事由の生じた時期による不均衡の是正であります。これは理論的にも、又今日の恩給受給者の現状から考えましても極めて妥当な改正と認められますので、我々は全面的に賛成いたすところであります。ただ一、二本案の決定に当つて政府側に強く希望いたして置きたいのは、事務の関係から改正案に基く恩給の支給が相当遅れることは止むを得ないといたしましても、極力事務の促進を図られまして、速かに新恩給法による支給が行われるように措置されたいことが一つ。もう一つは改正法律案において條文の整理等が行われておるのでありますけれども、まだ残されておる点があるのではないかと認められるので、そうした問題につきましては次の機会に十分御検討の上條文の整理等を完全になされたいことであります。以上の希望を附して本案に賛成いたします。
   〔委員長退席、理事大隈信幸君委員長席に着く〕
#5
○河井彌八君 只今三好議員の御発言中、特に速かに新らしいこの恩給の支給が行われるようにということの御要求があかましたことには全面的に賛成いたします。それがためには、恩給局の所在が小田原でありまして、東京にも事務所があるという現状では随分事務の進行の上に支障があるのではないかということを心配いたします。この点につきましては、当局はさようなことのないように十分努めているとは思いますが、何分その点について我々は心配しているのでありますから、それらの点につきましても、円滑に迅速に行くような御配慮を願いたいということを申述べて置きます。もう一点、いわゆる高額所得の受給者に対するこの恩給の減額の規定であります。これは先般当局の御説明を伺いましたが、まだ十分に納得のできない点があります。物価騰貴の現状から考えまして、更にもつとこの所得を殖すべきものであるというように考えるので、これは修正案でも提出すればそれが正しいと考えまするが、只今ところいろいろな事情を考えてみまして、修正案を提出するという考えには至つておりませんが、これは他日恩給全体について検記する場合において、政府においてこれは深甚の考究を遂げて、もつと適正なものになるようにして頂きたいということを希望して置きます。かような希望を述べまして、この案に賛成いたすものであります。
#6
○理事(大隈信幸君) 他に御発言ございませんですか。他に御意見もないようでございますから討論は終局いたしたものと認めて御異議ないでせうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○理事(大隈信幸君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。恩給法等の一部を改正する法律案について採決いたします。本法案を原案通り可決することに御賛成の方の御挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#8
○理事(大隈信幸君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきもの決定いたしました。
 尚本会議におきます委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條により予め多数意見者の承認を経なければなりません。これは委員長において本案の内容、本委員会におきまする質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果報告することとして御承認願うことに御異議ございませんですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○理事(大隈信幸君) 御異議ないものと認めます。
 それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書に多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とされた方は順次御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    竹下 豐次  鈴木 安孝
    城  義臣  河井 彌八
    三好  始  伊達源一郎
   〔理事大隈信幸君退席、委員長着席〕
#10
○委員長(河井彌八君) それでは続いて電気通信省設置法の一部を改正する法律案、これを議題といたします。本案につきましてもすでに大体の御質疑は尽きておると思いまするので、これから討論に入ることに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは御意見のある方はこの際お述べを願います。
#12
○三好始君 本法律案は電気通信委員会に付託されております電波監理委員会設置法と関連しておる点が多い法律案でありますが、電波監理委員会を総理府に設けるということにつきましては、行政機構の点から考えて、果して適当であるかどうかについては問題なしとしないのであります。こういう厖大な電波監理委員会の機構が総理府に果して恒久的に設けられる意図であるかどうかについても明らかでない点がありますけれども、我々といたしましては今後の機会に十分検討さるべき問題であると考えております。政府においてはそういう点について更に十分の研究考慮を加えられることを特に希望申上げて本案に賛成いたします。
#13
○委員長(河井彌八君) 他に御発言がありませんならば、本案の採決をいたします。御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。本案につきまして贊成の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#15
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 委員長の報告は委員長にお任せ願いたいと思いますが、如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶあり〕
#16
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは賛成の諸君の御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    竹下 豐次  鈴木 安孝
    大隈 信幸  城  義巨
    伊達源一郎  三好  始
#17
○委員長(河井彌八君) 内閣委員会は午後二時まで休憩いたします。
   午後零時六分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時二十一分開会
#18
○委員長(河井彌八君) これより開会いたします。農林省設置法り一部を改正する法律案を議題といたします。
#19
○三好始君 只今の中国四国農業試験場に関連するかと思うのでありますが、先程試験研究機関の統合の構想についてお伺いいたした際に、新らしい方面の研究が必要であるということで、畑作の問題なり、或いは能率の問題などをお示しになつたわけでありますが、畑作という点から考えますというと、四国、特に香川のような所は、特殊な状態の下にあるわけでありまして、畑作研究、殊に傾斜地の農業研究などの最も必要な地域に属するのでありますが、畑作を新らしい研究のテーマとして取上げるとナれば、それはどういうところで行われるように予定されておるのでしようか。
#20
○政府委員(磯邊秀俊君) 中国、四国におきましては、そういう畑作の試験研究の一番重要な任務を揃えますものは、香川の善通寺の試験場であります。これは現在農林省の農事試験場の四国文場になつておるのでございますが、これは外の文場と違いまして、畑作を重点といたしまして営農の試験も加味いたしまして設けられた試験場でございますが、設立日がまだ浅くて十分な設備行かんのでありますが、ゆくゆくはこれに果樹の試験も加味たしまして、瀬戸内海地方では最も重要な試験場になる可能性が非常に強いと思います。今度の中国四国試験場の木場というものをどこに置くかという場合にも、姫路と善通寺とどちらかということをいろいろ検討、たしました。取敢えず姫路におきまして、ゆくゆくは善通寺を拡充いたしまして、そこにおくということも強く考えているよろな状態でありまして、現在の措置は取敢えずの措置でございます。
#21
○委員長(河井彌八君) 委員諸君に申上げますが、本多行政管理庁長官がお見えになりましたから、農林省設置法の一部を改正する法律案は、只今のところ、これで暫く中止しまして、国家行政組織法の一部を改正する法律案に関して本多長官と懇談会を開きたいと思います。御異存ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それではさように取計らいます。
   午後三時二十五分懇談会に移る
   ―――――・―――――
   午後四時三分懇談会を終る
#23
○委員長(河井彌八君) それでは社会保障制度審議会設置法の一部を改正する法律案、これに移ります。農林省設置法の一部を改正する法律案はその後にいたします……先ず第一に委員の大隈さんが門屋さんとお替りになつたのであります。従つて理事の欠員を生じたわけであります。この際理事の補欠選挙を行いたいと思います。
#24
○三好始君 只今議題になりました理事の補欠選挙については、成規の手続を省略して、委員長に一任することの動議を提出いたします。
#25
○委員長(河井彌八君) 三好君の動議に御異存ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○委員長(河井彌八君) 御異存ないと認めます。それでは門屋盛一君を指名いたします。
  ―――――――――――――
#27
○委員長(河井彌八君) 次に社会保障制度、審議会設置法の一部を改正する法律案、これを審議いたします。すでに前回において御質疑は相当に尽されておるものと認めまして、この際討論に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(河井彌八君) ではさようにいたします。別に御発言がなければ本案について採決いたします。本案に賛成の諸君の挙手を願います
   〔総員挙手〕
#29
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。よつて本案は可決せられました。
 つましては最近の機会にこれを議場に報告をしなければなりませんので、その報告につきましては、委員長に御一任を願いたく存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは本案に賛成の諸君の御署名を願います。
  多数意見者署名
    鈴木 安孝  城  義臣
    町村 敬貴  竹下 豐次
    伊達源一郎  三好  始
#31
○委員長(河井彌八君) 御署名漏れはございませんか……御署名漏れないと認めます。
#32
○委員長(河井彌八君) それでは次に農林省設置法の一部を改正する法律案の審議に入ります。
#33
○三好始君 質疑を続けさして頂きますが、先程お尋ねいたしました中国四国農業試験場に関連して、もう一言だけ簡単にお伺いして置きたいと思いますが、それはいろいろ御説明を伺つておりますというと、中国四国農業試験場を兵庫県に置くという設置法の改正法律案は、必ずしも恒久的なものとして考えられているのではないようであります。将来の問題としては四国に本拠が置かれる場合もあり得るようなお話もあつたかと忌うのでありますが、私の答弁を通じて受ける気持といたしましては、むしろ中国四国を一つのブロツクとして考えて行かなければいけないといつところに再検討を要する問題があるのではないか。中国四国をどうしても一つのブロツクとして考えて行くということになれば、或いは中国に本拠が置かれなければいけないという主張がなされたり、四国に本挺が置かれるのが合理的だという主張がなされたりするわけでありますが、もつと各種の立場から考えて中国四国は農業事情が必ずしも同じでないわけであります。地理的にも交通的にも又他のいろいろな例から考えましてもむしろブロツクを二つに分けて中国農業試験場、四国農業試験場、こういうふうに考えるのがすべての点においてよくなつて来るのではないか。その方が試験研究の効果を挙げる上からも適当ではないかと、こういうふうに考えるのでありますが、これについて政府の御意見を承わりたいと思います。
#34
○政府委員(磯邊秀俊君) この問題は今お話のような考え方も一応できるかと思うのであります。地域を区分するにつきましては成るべく同じような研究所、或いは農業を対象といたしまして同じようなところに相関連さして研究する方が研究の能率も上りまするし不必要な重複も省けると、こういうことで地域を分けたのでありますが、そういたしますと瀬戸内海の、中国の南の方の瀬戸内海沿岸と、四国の北の方の瀬戸内海沿岸は農業が非常に共通性がありまして、農業の研究所でほ瀬戸内地方と呼んでいる程でありまして、これを両方に分けてしまいますと、その間にいろいろ重複ができて能率を挙げることにどうかと思いますので、できますならば今の案のように四国中国を一体といたしまして、瀬戸内地帯の今申上げました姫路は主として水田を中心とし、それからこの善通寺は水田もありますが、主として畑作、果樹、傾斜地の試験、こういうものを中心としてやつて行けば直ちに両々相待ちまして瀬戸内地方の開発に役立つようになるのではないかと、かように考えております。
#35
○三好始君 只今の御答弁がありましたから今の問題をもう一度申上げて見たいのでありますが、瀬戸内地方一帯が同じような條件の下にあるとは我々は考えておらないのでありまして、気候的な点から申しましても、気温、降雨量等にやはり相違が認められる点があるのでありまして、殊に地質なり、土性の問題、傾斜地の分布状況、土壌浸蝕の状況、それから農業の集約度等においても必ずしも同様でないのであります。従つて瀬戸内地帯として、中国側と四国側とを同一税することについては私達としては必ずしも承服できない点があるのでありますが、この問題は相当専門的な角度から詳細に申上げますというと際限のない問題でもありますし、こうした点にばかり時間を費すのもどうかと思いますので本日は一応この程度にして、次の問題に移りたいと思います。
#36
○政府委員(磯邊秀俊君) 先程申落したのでありますが、この地域を決定しるにつきましては、少くとも三回以上の地域別の審議会、相談会を開きまして、その審議会には各地域の関係の試験場長、県の関係当局者及び農民を代表されております農業改良委員の代表者、こういう方々が集まりまして、その地域審議会の答申に従いまして、それをできるだけ考慮いたしましで、かように決定いたしたのでございます。先程三好さんからお話のように細かく申しますといろいろ違いもあるかと思いますが、日本全体から大きく睨みますと大体似たような地帯になると、かように申上げたのであります。
#37
○三好始君 只今の御答弁に関連して申上げて置きたいのですが、中国四国農業試験場の場合は民主的な方法で決定されたと申しましても、実は中国四国から出ている委員の表決なんかをすれば、県の数の多い中国側に試験場の本拠が決まるのはこれは極めて当然でありまして、四国出身の人々がそれによつて完全に了承したといろわけではないのでありまして、最初から中国、四国を一つのブロツクとして考えて審議会等を開くところに問題がある。私はこういうことを先程申したわけなんであります。これは四国各農業機関の輿論の上にはつきりと現われて来ておる点であることを申上げて置きたいのであります。私が次にお伺いいたしたいのは、頂いております資料を拝見いたしますというと、それぞれの農業試験場で、研究する内容が同じものもあれば、又特殊な少数の研究に限られておるような試験場もあるわけでありまして、北陸農業試験場の場合は栽培部があるに止まるようなことになつております。こういうふうに試験場によつてそれぞれ試験研究すべき内容が違つておるわけでありますが、これらの横の連絡と申、しますか、そういう研究上の連絡についてどういう措置が考えられておりますか。一応承つて置きたいと思います。
#38
○政府委員(磯邊秀俊君) この各地域農業試験場を御覧願いますと、大小さまざまになつておりますが、これは現在の施設を中心にいたしまして若干の整理統合をいたしましたので、これをもつと理想的にいたしますには非常な経費も伴いますし、今日一挙にしてはできませんので、取敢えずこういう形で発足いたしまして、欠けておるところは段々事情の許す限り補つて行きたい。かように考えております。その次の連絡の問題でありますが、これは国立の各地域試験場及び都道府県の試験場との間の連絡が今後多くなつて参りますので、改良局の研究部に各専門的な研究企画官を置き、その企画官のところで專門別に連絡調整を図つて、そうしてその全体の計画、専門の連絡は研究部の首悩部でやつて行く。こういうような仕組であります。
#39
○三好始君 試験研究機関の統合整理につきましては又いろいろお尋ねしたい問題がありますが、農林省設置法の改正案は随分広範囲に亘つておりますので、他の点について重要な点が相当あるわけであります。次にそうした問題についてお尋ねいたしたいと思います。資材調整事務所が廃止されて一部の事務が地方庁へ委譲され、一部の事務はブロツクの食糧事務所が受継ぐ。こういうような形になるわけでありますが、地方庁へ委讓されるのはどういう事務であり、どういう委譲の仕方がなされるのか。或いはブロツクの食糧事務所が受継ぐ事務というのはどういうふうにして事務の処理を行われるように予定されておるりか。こういうことを承わりたいのですが、特に前の地方庁へ委譲する問題につきましては、曾て通産局の分室が地方庁へ委讓されて商工資材事務所となり、陸運局の分室が地方庁へ委譲されて陸運事務所になつた場合には、予算とか人事について依然として中央が一定の権限を留保しておつたというところから非常に不徹底な形が見られた。今回は通産省設置法の改正法律案の内容として商工資材事務所の場合にはそめ問題を解決したわけでありますが、資材調整事務所を地方庁へ委譲する場合にその委譲の仕方が相当問題になりますので、どういろ方法で行われるのか。特に御説明願いたいのであります。
#40
○政府委員(平川守君) 御承知のように従来配給統制をいたして跨りました指定生産資材の割当事務が中心でありまするが、これらにつきましては逐次統制が緩和せられて参りましたりで、この際国が直接統制をいたすことを止めまして、地方庁へその事務を移管いたしたいと、かように考えておる次第でございまして、従いまして従来農林省資材調整事務所において担当しておりました事務を原則として全部地方庁に移管するわけであります。即ち石油製品或いは漁網綱その他の漁業用資材、或いは電力、労務用物資、或いは輸送関係の証明というような各般の事務が全部地方庁に移管せられるわけであります。但しブロツク別に事務を残しますのは各県限りですべて解決しない、具相互の間において或る程度の調整をいたす必要がある問題だけを縮減して残すわけでありまして、即ち電力の問題につきましては原則として県に委讓いたしますけれども、数県に跨りまして調整を図る必要がある、或いは輸送の資材の問題につきましてもそれがあるわけであります。交特に緊急配分を要すべき資材、例えば災害の際の石油の配分でありますとかは、若干ブロツク刷に留保しておりまして、或る県において緊急に必要がある場合に、特に重点的に割当をいたすというような必要のあるものをブロック別に残すわけであります。地方庁に移管いたします場合におきましては全く都道府県にお任せをいたすわけでありまして、従来の商工資材事務所のような予算或いは人員を中央で留保するような形は全然とりませんで、全く地方庁に全部お任せをいたすというつもりでございます。尚人員で申しますると約千五百名地方庁に移管になりまして、ブロツク別に残りますものは大体百名程度でございます。
#41
○三好始君 資材調整事務所を廃止されるということになりますると、その残務整理というようなものが問題になつて来るわけでありますが、それはブロツクに残る人によつて行われるわけですか、それとも別に何か特別な残務整理の必要はないとお考えになつておりますか。
#42
○政府委員(平川守君) すでに或る程度準備を進めておりまして、各資材事務所において整理の準備を進めております。但し包括的に移管になりますので、例えばそこの所有物資等につきましては、この設置法の中にも経過規定か設けまして、物によりまして大部分のものは一括県の方に物自身も移管をするというようにいたしておりまして、引継事項を成るべく簡便にやるような方法をとつております。
#43
○三好始君 提案理由の御説明の第三点の審議会等の整理統合でありますが、これは特に資料を作つて頂きまして配付されておるわけでありますが、応審議会の整理統合について、法案の内容に関して御説明を頂きたいと思うのであります。
#44
○政府委員(平川守君) この客種の審議会につきましては、それぞれその項目につきましてできる限り各方面の意向を反映するという意味において、諮問機関として設けられているあけでありまして、それぞれの項目につきまして従来も少いもので年数回、多いものは十数回というような開催をいたしまして諮問に応じて参つたわけでございしますが、行政を、成るべく簡素にしたいという考え方からいたしまして、できる限り整理統合をいたしたのであります。これによりましてこの表にありまするように、大体一千万円弱程度の予算の節減を図り得るわけであります。併しながらこの資料にも記載しておきましたように、ものによりましては随時関係の機関或いは関係の専門家等に連絡を行いまして、従来の審議会の果しておりましたような目的を、そういう形において達して参るという工合にいたして参りたいと考えているわけであります。
#45
○三好始君 農林省に設けられております各種審議会には、設置法に根拠を持たない審議会がありましたが、それを今度どういうふうに措置されましたか、その点について承わりたいと思います。
#46
○政府委員(平川守君) この設置法の以前におきましては、ころいう法規的でないものが随分ございましたのですが、この設置法のできます際には、こういうふうに全部これに載せまして、必ずしも法律の根拠のない審議会でありましても、農林省の諮問機関として設けられておりますものは、すべてこれに載せましたわけであります。
#47
○三好始君 提案理由の御説明の第四点に関してでありますが、それは食糧庁の部制が改正になつております。この食糧庁の部制が変つたことの大きい根拠として、輸入食糧の増大が考えられているわけでありますが、輸入食糧の増大に基いて、そうした食糧の検査事務等が相当増加するようなことになりはしないか、こういうことが考えられます。それらが定員の関係にどういう影響を持つているとお考え唐なつていますか。その点と、参考のために食糧輸入が将来ほぼ農業状態が安定した場合にどの程度入るような見通しでありますか、それを同つてみたいと思います。
#48
○説明員(清井正君) 只今御質問のありました点でございますが、輸入食糧につきましては御承知の通り相当数量只今までに毎年輸入をいたしているのでありまして、その内容といたしましては、小麦、大麦、麦類を主といたしているのでありますが、御承知の通りその中の大部分はいわゆるガリオア資金、救済資金でありますが、それによつて輸入されておりましたものが、大部分でございまして、いわゆる商業勘定、コンマーシヤル・フアドによつて輸入されておりましたものは極く僅かの数量であつたのであります。試みにいわゆる前会計年度と申しますか、昨年の四月より今年の三月までの輸人の実績は約三百十万トンばかり入つたのであります。そのうち大体二百三十万トン、即ち七四%ばかりが援助資金によつて輸入されております。残りは商業勘定によつて輸入される、こういうようなことに相成つておるのであります。二十五年度におきましてはすでに御承知ではございますが、大体三百四十万トンばかり入つて来るという一応の計画に相成つておるのであります。今後の状況につきましてはなかなかむずかしい問題でございまして、直ぐにどの程度ということも簡単には申上げられない事情であることは御承知の通りでございますが、大体私共といたしましては三百万トン程度のものは、どうしても必要であろうということは間違いないのであります。そこでこの三百四十万トンにつきましても結局これは商業勘定と、今申しました救済資金との割合が一体どのくらいになるかというようなこと、或いはこちらの輸出貿易がどの程度伸張するかというようなことにもかかつておりますりで、果してこの三百四十万トンの数字がその通り確実に入つて来るかということにつきましては、今直ちに確信し得ない実情でありますけれども、我々需給計画を立てます建前上只今の状況におきましては大体二十五会計年度におきましては三百四十万トンは入つて来ると、こういうふうに考えておるのであります。従いまして我々といたしましてはこの程度のものは今後入るであろろと一応現在のところは推定せざるを得ない、こういうような状況にあると言えると思います。そこで只今申しました通り輸入食糧につきましては従来はいわゆるアメリカからの援助資金によることが多くて同業勘定の方が少かつたのでございますが、今回民間の輸入に切替わるということになりましたと共に、又将来救済資金の方が下りまして商業勘定の方に依存する方が大きくなつて来るということに相成つて来るわけであります。そこでこの援助資金によつて購入いたします場合は、我我の支払は貿易特別会計に支払をいたすというようなことになつておるのでありますが、商業勘定り方になりますと少し趣が変つておるのであります。而も民間輸入になりますと一定の商社が輸人する、輸入したものを食糧庁において買上げをするということになつて来るわけでありまして、従いまして輸人されたものを、政府が買上げて呉れるかどうかということを商社が申請を私のところにいたすと同時に、貿易庁にそれに基く外貨資金の獲得を申請する、従つて貿易庁は我々の方と協議いたしまして輸入の決定をいたすというような順序になるのであります。従つてそういうように民間輸入ということになりますと、見聞の支払はそのもとはコンマーシヤル・フアンドであります。而もその割合は従来より非常に多くなつて来る。ガリオア・アアンドが少くなるに従つて商業勘定が多くなつて来るということでありますから、従つて漁人食糧の買入れの実務ということも、そういつた意味合におきまして従前とは非常に様相が変つて参るということに相成るわけでありまするが、従来におきましても例えば横浜に輸入食糧が到着いたしました場合におきましては、その数量、或いは品質、その確認をそれぞれ食糧事務所の検査員がいたしておるのでありますが、何しろガリオアで来るものでありますし、而も貿易庁が支払をするというような関係もございますので、そこの数量の確認、或いは品質の確認につきましてもおのずから民間輸入による場合と、政府との間において若干の差があることは免れないと思うのであります。民間輸入になりますとなかなか簡単に参りませんので、或いはこれを着港地の船側から買いました場合におきましても、或いは発港の船側から買いました場合におきましても、それぞれその数量なり品質なりということの確認の方法というものは、従来以上に精密を期さなければならんということになつておることは、当然のことであります。従つて我々といたしましては、かくのごとくに輸人食糧の買付け状況も変りて参りますれば、従つて検査に要する人員は相当殖えるのではないかというふうに考えておるのであります。ただ本庁の人は若干殖えることもあるのでありますけれども、事務関係につきましてもそう余計に殖やすことはせずに、内部の配置転換によつて大体本庁の人を賄つて行こうじやないかという考えを持つておりますが、大体輸入港は全国で十港ばかりでありますが、一港当り仮に十人といたしましても、百人程度は増員するということになるのであります。これは直ぐに増員いたすということもなかなか困難な状態でありますので、只今のところはできるだけ労働時間といいますか、勤務時間の強化なり、或いは能率の改善なりその他によつてできるだけ一つ賄つていつて将来できるだけ速かな機会に増員して行くということを考えなければならんというふうに考える、こういう次第であります。
#49
○城義臣君 私ちよつと食糧事務所り定員の問題につきまして、或いはちよつとこれまでに御説明があつたかも知れませんけれども、私他の委員会に出ておりましたので、重複しておるかも知れないが伺いたいと思います。先に行政整理で食糧事務所の方の定員が、非常に不足しておる。特に検査員が足りないというような声もしばしば問いたのであります。そこで作報辺りから関係の人が来られ、尚且つ実際の事務の運営に支障を来たしておるという声も聞いたのでありますが、現在の段階ではこれに対してはどういうふうなお考えを持つていらつしやいますか。念のために伺いたいと思います。
#50
○説明員(清井正君) 只今御質問のありました定員増の問題でございますが、これは只今議題になつております機構の改革とは別途お願いをいたしておるのでございますが、只今のお話の通り食糧検査員増加の問題につきまして、我々といたしましても前の行政整理が一律になりました点につきまして、食糧庁の実情から是非ともこれは増員をして頂きたいということを度度お願いをいたしておつたのでございます。特にこれから食糧関係がいわゆる量より質へという転換をいたしております。今のようなお米のごとく単に一等、二等、三等ということでなしにこれは地域別に昔の銘柄というものも復活ということを当然いたさなければならんといふことになりますし、又検査の実態というものが、より以上に精密になり自主的にならなければならんというようなことからいたしましても無論現在あります検査員の強化も      いたしたいのでありますが、尚所要の増員をどうしてもお願いしなければならんということから申しまして、是非ともこの際増員をして頂きたい。特に御指摘になりましたような万止むを得ざる措置として、一時極く似通つた作報事務所等より義務職員の数が、兼務は九百五十人ばかり、いたしておつたのでありますが、そういつた無理をいたすのも如何かと思いますので、できるだけ無理を解消するとい意味合におきましても是非とも増員をお願いいたしたいということで、政府部内でいろいろ折衝を申上げておつたのでありますが、これは私よりお答え申しますのは如何かと思いますが、只今まだ政府部内といたしまして一応結論に達しまして或る程度の増員をいたすことに相成つたのでございますが、最後り決定に至らないように私聞いておるのでございます。
#51
○三好始君 先の輸入食糧に関連する問題はへ機構り問題だけでなくして、定員にもおのずから触れる問題になつて来たので、話がそつちに向いて行つたのでありますが、話が出たついでにもう一度はつきり念を押してお尋ねいたして見たいのですが、虫聞による食糧輸人が増大することは、従来の方式に比べて検査その他の実務の増大が必然的に起るこういう御説明のように伺つたのでありますが、そういうふうに了解してよいでありましようか。
#52
○説明員(清井正君) 只今御質問のありました通り数量も毎年殖えて行くというような状況でございますから、その数量の点におきましても増員の必要があるという点が一つと、それから品質の調査と申しますか、入りました食糧の需給なり、数量なり、或いはどういう品物であるかということを調査を要することが民間輸入であります場合には、政府擬人でありますよりもより精密にしなければならん。こういうような総体的な輸入食糧というものと、その後の検査の方法の問題、両面から言いまして、今後輸人食糧につきましても、検査員は必然的に殖やして行かなければならんというふうに私は考えている次第であります。
#53
○三好始君 次の問題に移りますが、作物報告事務所が、統計調査事務所に名称が変更されるようになつております。現在の作物報告事務所の事務の内容が、必ずしも作物に限定されておらないところから考えましても、これは一応穏当な名称変更であるようにも思うのでありますが、お伺いいたしたいのは、統計調査事務所というふうに名称が変更されることは、現在の事務の状況に適応するように名称の変更だけが行われるのか、或いはこういうふうに名称が変つたことは、今後の事務所の事務の内容の上に、従来とは異なつた考え方で新たなものが追加されるような構想の上に立つておるのか、この点についてお伺いいたしたいと思うのであります。
#54
○政府委員(平川守君) 只今お話の通り、現在の状況におきましても、作物報告事務所という名前は少し適切を欠いているのでございまして、現在実施しております事務におきましても、いわゆる農作物の収穫の調査の他に農家の経済調査のようなものもいたしておるのであります。又一般的な農林関係の統計調査も相当にいたしておるわけであります。従つてこの名前自身が適切を欠くということから、予てこの名前を改正いたしたいという考えを持つておつたのであります。殊に最近におきまして、いろいろ作物報告以外の統計調査を実施する必要が起つて参りました。例えば世界農業生産事情とか、いろいろな関係の事務を執つております。又本年度の予算におきましても、新たに漁獲高の調査の仕事をするように事務が変つて参りましたので、この機会に、予て適切を欠いておりました名称を変更いたしたいと、かように考えておるわけであります。
#55
○三好始君 作物報告事務所が、その由来から考えまして、供出に関して最も多くの事務を執つて来たことは周知の事実でありますが、新たに名称を統計調査事務所と変更したことは単なる供出関係だけでなくして、広汎な統計調査事務を担当する事務所のような印象も受けるわけでありますが、政府の方では、これを臨時的な機関とお考えになつておりますのか、或いは供出制度が廃止されるような時期が来ましても、統計調査方面を担当する機関として残して行かれるような方針なんですか、その点をお尋ねしたいと思います。
#56
○政府委員(平川守君) この統計調査事務所は先程申しましたように、可なり広汎な農林関係の統計を掌つておるわけでございまして、農林省といたしましてはこの種の統計を恒久的な調査事務所としてこれに担当せしめたいとかように考えております。
#57
○町村敬貴君 この農業改良局ができましたことは、私もこれに対しては非常に賛成をするものでありまするが、従来ややもすると、この農林省の仕事がお互いにどつちかというとセクシヨナリズムになつておつた関係で、又それと同時に農業者と直接の結び付きが非常に不足しておつたということは、随分日本の農業の発達にはこれは大きな影響を及ぼしておつたのだろう。例えば一方に農事試験場があつても、その隣りにおる農家は殆んど無関心で何ら農業の改良をしない、試験場だけ全く独立してやつておるという不可解な点が相当日本ではあつたのですが、今回この改良局ができて農業者と実際に技術面り人が接触をするという、そして農業者と相談づぐでその仕事を進ましているということ、これは非常に私は結構なことだと思うのでありますが、併しこれは農林省として総体的にこれを又眺めて見る必要があるのではないかと思うのは、現在の日本のいろいろな食糧問題というものが、終戦以来非常に大きな変化を生じております。これは確かにやはりこれは、輸入食糧のお蔭が大きくあるのでありまするけれども、併しこの輸入食糧というものが、こうやつて入つて来る以上は、果して日本の従来の農業者の行き方が現在までのやり方そのままでこれがいいものかどうかということは、頗るこれは大きな問題じやないかと思われる。つまり米麦本位を後生大事にやつて来たところの石本の多くの農業者が、若しこの輸入食糧が或いはいろいろな貿易関係から沢山の食糧が日本に入つて来るということになれば、まあこれは必然的に日本の米麦農業者はこれに対して恐怖を感せざるを得ないことになりはせんか、こういうような面から考えて見まして、やはりこれは国としての大きなこれに対する一つの方針が絶対必要ではないか。只今の農業改良局が、農民と直接接触していろいろな技術面の改良をすることは必要でありまするけれども、又一方においては、農林省の或いは食糧庁の、或いは農政局又畜産局というような各大きな部門がお互いに離れておつては……改良局がいろいろのよい面を吸収して、あすこにあらゆる機関が今度はできたわけですが、国としてやはりこれは大きく一つ農林省の中の機構を日本の現在の農業の立場から十分考えて見る必要があるのじやないかと思われるのです。それで私は従来の米麦本位の農業といろものだけで押して行ぐことが果していいものか、それともこの日本の農業の中に、何か一転換をうえる必要があるのでないか、これに対して私が考えまするのは、従来の農業者はとにかく売つて物を買う、すべてそういう習慣が多くなつております。今度は段段外国からいろいろな食糧などが入つて来るようになれば、或いは日本の農作物は価格も下落をするかも知れません。そういう面に来まして、従来の物を売つて物を買うという農業者の建前では、或いはこれはやつて行けなくなるかも知らん。どうしてもこれは農業者もやはり一つの建前として、成るべく物は買わなくてもやつて行ける、こういうような方針を定めて行く必要があるのじやないか、つまり自給自足と心うものを建前とした成るべく物は売らないけれども又買わない、勿論売らないわけには参りませんが、つまりその建前を変えて行くというようなやり方、こういう面から行きますというと、農業者が自分の生活の状態というものを従来のいわゆる米麦主義ばかりでどうしてもこれは非常に危険がある。そこで私はどうしてもこれは有畜農業というものがこれに十分加わつて行くというような行き方を一つここに大きく考える必要があるのじやないか、それでこの有畜農業と申しましても、従来の有畜農業の行き方というものは、ややもすると日本のは専門的になつておる、例えば乳を売つて、つまりそれによつて農業の経営を立てるという行き方が非常に多かつたのであります。又そういう方針で農林省もすべてがそういうふうにやつて来たように思われるのですが、今度は建前を変えて乳は自分のところで飲むとか、或いは豚は潰して自分のところで食べるとかいうような、こういう自給をつまりあれにしたところの、全く副業の範囲を脱しない、その代りもう日本の農業者というものは全部もう無畜農業ではいかん、有畜農業でやるが、そのやり方は、つまり自分のところの自給自足、つまり生活の上と、或いは堆肥の増産とか、或いは畜力を使うとかいうような建前から、全日本の北海道から九州に至るまでのあらゆる農家がその時期々その建前々々に応じてこういつた方針を一つ全般的に持つて行くというような、一つの方針を、これは私は農林省の各局において連合したそういう一つの建前を作つて、そうしてこの力を改良局に実践をするというときに、私は初めてこの改良局というものは本当に国の方針に向つてここにあるようなことをやりますから、一層徹底するのではないかと、こういうふうに私は考えるのですが、今日は官房長がいらつしやいますが、一つこれについて御意見をお伺いしたいと思つております。
#58
○政府委員(平川守君) 非常に包括的な問題のようでありますから、最初私からお答えいたしまして、尚改良局長その他からお答えしたいと思います。只今の御趣旨の点につきましては、農林省といたしましても古くからそういう方針は採つているわけでございます。農業というものの特質上でき得る限り自給自足の体制を採るということが何と申しましても有利なわけであります。農業は一般の商工業等に比べまして、非常に不利な、例えば僻地におりますというようなことが、非常に散在しておるとかいうようなこととか……いろいろ不利な事情を償い得まする農業独得の有利な点は、衣食住に関する生産をみずからやつておる、これをみずからの生活に入れることによつて、生活自体を非常心安く且つ内容を豊富にすることができるというところが、非常な強味でありまするので、曾て昭和の初め頃の農業不況時代におきましても、経済更生運動の中心の眼目といものが、自給自足態勢の強化というものにありましたわけでありまして、農林省の根本方針といたしましては、自給自足態勢をできるだけ強化する。併し一面において販売作物、その年々に応じて、できる限り改良して行かなければならんということは申すまでもありませんけれども、お話の点についてば農林省り古くからの根本の考え方でございます。ただ戦時中以来食糧不足、そ分地の窮乏の事情からいたしまして、供出というような問題が非常にやかましくなり、そのために多少しの根本方針が歪められたやの感もございまするけれども、併しこれは飽くまでも変態的な現象であると考えておるのでありまして、根本的にはお話の通りと考えます。従つてその一環としての有畜農業という問題も、必ずしも販売という見地から考えるだけでなしに、例えば小家畜の導入、繁殖というようなことについて、畜産局としても非常な力を入れておるようなことも、その一つの現れであると考えておるのであります。こういう一つの根本的な考えに立ちまして、各局において、それぞれの担当部面において、その方向においての改良なり或いは増殖なりということを図つて参るということに力を入れておるわけでございます。一面から申しますれば、農家の生活の問題としての農業ということが重要でありまするので、生活り改善につきましては、特に改良局にも一部門を設けて力を入れておる。又有畜農業の農業経営全体として、お話のような根本精神に最も合致しまするためには、有畜営農課というような、専門のその経営の上から見た畜産の農業への織込みということを担当いたしておる部面もあるくらいでございまして、お話の点については全く農林省としては御同感であるわけであります。
#59
○城義臣君 先程作物報告事務所を統計調査事務所に改めるという点について三好君からも御質問がありましたが、資材調査事務所の冗員が整理で困る、そこで名称も変えるが、人間もこつちに受入れるというような含みもあるんじやないですか。
#60
○政府委員(平川守君) 実は作物報告事務所が非常に急速に拡充せられました関係上、なかなか適当な人員が得られなかつたどいう情勢が逆に最近までありましたわけでありまして、昨年のごときも非常に事務が多くなりましたために、相当増員を認められましたけれども、具体的に人員を得られなかつたという情勢にありましたところ、たまたま資材事務所の方では逆に事務の方が縮小いたすという関係上へ大体同じような專門の農業の関係の人が多いものでございますから、その中の適材はそちらの方に配置換えをするという意味でございまして、お話のような考え方ではございません。
#61
○城義臣君 そういたしますと、この資材調整事務所を一部切り離してやつた従来の作物報告事務所というものの定員については、俗にいう紐付きということによつて、何か我々日本政府自体の考えでは及ばないというような、そこに力も入つておるというようなことを、よく巷間では言つておりますが、そういうことのために、先程の御説明によると、供出制度といろものと関連した臨時的なものではなくして、将来も恒久的に日本の甚だ不備な農業統計を徹底的にやるんだということは、これはそういう角度からは立派なんですけれども、併し経済的に見て行くというと、どうもやはり一つのセクシヨナリズムで、何かこう食糧事務所の方には増員ということが具体的に起きて、それも我々は了承できるけれども併し作報の方ではそれの必要がないんじやないか、率直にそういう声がある。併し昨報自体は、いやもつと人間が足りないのだというような主張をきれるというようなところにですね、この行政整理をやるという精神、若しくは機構を簡素化するというような大きな考え方からしてですね、どうも我我に納得のできんようなものがあるような気がするのです。そこでそういう伏線がないものとすれば、仮に作報自体としてはやはり多少この機構を縮小するとか、或いは人間を減らすというようなことも考える余地があるような私共も一応の見方をとるのですが、それはどういうふうにお考えですか、その辺を率直に伺つて置きたいと思います。
#62
○政府委員(平川守君) これは作物報告事務所を設立します経営的な経緯としましては、お話のように殊に供出と絡みまして地方から切離した、又食糧事務所のような供出を担当する機関から切離した独立の、まあ公正に収獲高を調査するという意味において、独立の事務所を作る必要があるということが、直接而も大きな動機になつておりましたことは事実でございます。併しながら又一面、マ司令部の方の考え方といたしましては、役所の仕事の大きなものは統計の整備ということにある日本の統計は非常にまあ不備である、この点に大きな力を入れなければならんということで、必ずしもこの作物の報告だけでなしに、一般の統計事務につきましても、非常にこれを強化しなければならんといお意向が相当強いわけでありまして、この点は我々といたしましても正にその通りと考えますので、経緯といたしましては、特に大きな部分として作物の収穫高の報告ということもございますけれども、これも勿論統計に必要と思いますけれども、併し他の一般の農林統計の整備ということも重要でございます。そういう意味におきましてこれを存続して行きたいというわけでありまして、何かこの事務所の仕事の中に将来縮小するよろなものが出て参りますれば、その分は縮小することはともかくといたしまして、機構自体としては一般航計の機構として存置して行く必要があるのではないか、かように考えております。
#63
○三好始君 根本的な問題につきまして一つお伺いいた七九いのでありますが、現在の農林省の機構全体について、いろいろな問題が一部で考えられておるわけであります。例えて申しますと水産関係者の間では水産省を独立のものとして作るべきであるという意見が以前からあるのでありますが、最近も相当強い意見が出されております。又一方では国土省のごときものも設けて、現在農林省で所管している林野行政を、国土省に移すのがいいのではないかという意見が示されていることも御承知の通りでありますが、そういうふうに農林省の根本的な機構について意見が出されておる際でもありますので、農林当局として将来の農林省の機構についてどういうふうにお考えになつておりますものか、そういう根本的な問題をお伺いいたしたいと思うのであります。もう一つそれに関連するりでありますが、戦時中から引続いて食糧の不足しておる時代の農業行政なり、或いは機構はどうしても食糧なり資材という物本位の状態が起つて来る。これは情勢上止むを得ないというふうにも考えられるのでありますが、今後の問題としては食糧とか資材とかいろものをどうするかという、物資の欠乏時代から欠乏を前提とした考え方から、重点が農、民経済を如何にして行くかというふうに移行して行くのじやないか、こういうことが考えられます。そういう情勢の推移に応じた農林省の機構の変遷ということは、どういうふうに考えられるかという問題もあるかと思うのでありますが、それらの点についてお考えを承わりたいと思います。
#64
○政府委員(平川守君) 水産の方面におきまして、水産省の独立という議論がかねてございまするが、一体農林省というものの性格を私共は単に農林物資の生産、或いは配給の機構とは考えておりませんので、同時に農林省の任務の非常に大きな問題として農山漁村民に対する政策というものを持つておると考えておるのであります。従いまして水産或いは山林というような方面は、半農半漁或いは半農半林といつたような形の非常に錯綜いたした国民階層を持つておるわけでおりまして、これらの政策は相互に緊密に調整せられ、総合的な施策にならなければならんと考えておるのでありまして、水産省につきましては事務分量の関係もありますかと思いますが、政策上からいたしましても、そういう半農半漁民といつたような形におる国民に対する政策という意味においても、やはりそれは統一せられておる方がいいのではなかろうかというように考えておりますし、特に況んや林野の行政を農林省から切り離すということは、産業面として考えて見ましても、又山村民に対する政策を統一せしめるという点から考えましても、甚だ不可であるというふうに考えておりまするので、一部そういう御意見も、国土省に移管とかいう意見もあるようでありますが、農林省といたしましては、これに対しては反対を唱えておるのであります。
#65
○三好始君 私も大体同意見であります。その点につきましてはこれ以上重ねてお伺いいたしませんが、先程私のお尋ねしました第二点、戦時中と今後とで農業政策の重点が移行して来る。それに伴う機構の変化というものが考えられる、こういうことについての御答弁がなかつたのでありますが……
#66
○政府委員(平川守君) 申し落しました。戦時中物の配給統制といつたようなことに事実上重点が移つて参りましたことは事実でございますが、農林省の機構といたしましては、そのために非常に大きな変革があつたということもないのでありまして、強いて言えば食糧庁というものが非常に大きくなつたということぐらいでありまして、あとは資材の関係等において、いろいろな資材関係を所管する課が各局に設けられて参るという程度のことでございます。政策の重点といたしましては、お話のようにいわゆる配給の面から特に農業者の、農林漁業者の経済の安定というような面に重点が移行しますることは当然と思いますが、機構といたしましては配給面の資材課というような課が逐次廃止せられるというようなことに現在現われております。特に局相互の間におきましては戦時中もそう大きな変革がございませんので、やはり農政局というようなものが農家経済の安定という方向に向つて大きく仕事の中心を担当して参る、こういうことになることかと思います。
#67
○町村敬貴君 さつき官房長からいろいろ御答弁がありましたが、この自給自足という問題は、これは口には非常に言い易いのですけれども、なかなか実際問題というものが非常にむずかしいものであるので、こういう点を本当に実行して行くのがまあ改良局の私はこれは今後の大きな仕事であると思いますが、先程申上げたように、やはり日本の現在の食糧問題を国内だけでこれを若し考えて見まするというと、現在日本で生産するところの勿論米麦、雑穀、或いは「いも」というようなものがですね、これが最も能率的に有効に消費されなければ到底日本の食糧問題というものは解決しないと思います。ところがなかなか立派な米が沢山ある、或いは白い小麦粉が沢山来るときに、雑穀を食え、或いは「いも」を食えといつてもなかなかこれは口では言いますけれども、容易な問題じやないと思う。ところがこれをどうしてそれじや完全に利用するかということになれば、結局これはさつきから申上げたような家畜の力、つまり言うと、小動物、殊に豚のごときもの、こういうようなものと、つまり自分のところで生産するところの「いも」や何かと完全にこれを結びつけることによつて、初めてこれが有効に消化されるということは、これは北欧洲の諸国において、はつきりこれは証明されておることでありますが、私はなかなか日本の現在の人に、直ぐに「いも」を食えということを申しましても、これは四、五年前の食糧のないときには十分にあれはみんなが消化しましたけれども、こういうふうに食糧が十分になつて来れば、なかなかこの問題は解決しないのでありますけれども、併し今後です、この方面の一つ教育というものが、農民に対する徹底した教育というものができたならば、これは却つて米は食べなくても、「いも」を食べるという時代が来るんじやいか、これは日本の例よりも、欧米の例ではつきりしておることであります。こういうような点から私は改良局の仕事というものが、そういうところまで及んで、そうしてこれを農民に徹底させるときには、私はまだまだ日本の食糧問題というものが、努力次第によつては相当な大きなまだ主食の面を補つて行くことができるりではないか。こういうところから考えますというと、今後改良局の中においていろいろな生活改善とか、いろいろな方面も皆その分野において努力するならば、私は日本の農業というものも、たとえ小さい日本でありましても、この全生産物を有効に処理して行くということになれば、随分日本の主食の面を補つて行く点があるのではないか、こういう面から言つてどうしても一つ、今後の農林省の方針としましては、もうこれは無畜農家というものを絶対解消するというような一つ大方針を国が樹てる、こういう行き方によつて、それが決して自給自足というものを建前として行くのでありますから、生活の面に或いは堆肥、厩肥の増産というような上から、これをやつて行くという、先ずこういう大きな一つの方針を樹てて、改良局が向つて行かれることを私は熱望するものであります。
#68
○説明員(清井正君) 今お話の点は、改良局でも非常に関心を持つておる問題でありまして、改良局の普及におきましては農業技術の普及と同時に、生活改善に力を入れておりますが、この生活改善も、農業を離れてやりましては意味がございませんで、今お話のように、農産物を有効に農家が生活に取入れまして自給いたすような、そういう食生活の改善ということにも十分力を入れておるのであります心ただ発足しましてまだ間もないことでございまして、十分なことはできませんが、今後一段とそういう方面に力を入れたいと思います。又農業の改良にいたしましても単に米麦作の改良だけでなくて、これに家畜を取入れたり、或いは園芸を取入れたり、その土地々々の事情に応じまして経営を合理化するということにも努力いたしておるわけであります。
#69
○委員長(河井彌八君) 如何でしようか、本日はこの程度に止めておきまして、月曜日の午後開くことにしては…
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○委員長(河井彌八君) ではさように決します。これを以て散会いたします。
   午後五時十七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           大隈 信幸君
   委員
           城  義臣君
           鈴木 安孝君
           竹下 豐次君
           伊達源一郎君
           町村 敬貴君
           三好  始君
           本多 市郎君
  政府委員
   総理府事務官
   (恩給局長)  三橋 則雄君
   行政管理庁次長 大野木克彦君
   農林事務官
   (大臣官房長) 平川  守君
   農 林 技 官
   (農業改良局
   長)      磯邊 秀俊君
   農林事務官
   (畜産局長)  山根 東明君
  説明員
   建設事務官
   (大臣官房文書
   課長)     小林與三次君
   農林事務官
   (食糧庁総務部
   長)      清井  正君
ソース: 国立国会図書館
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