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1978/03/30 第87回国会 参議院 参議院会議録情報 第087回国会 予算委員会第四分科会 第3号
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1978/03/30 第87回国会 参議院

参議院会議録情報 第087回国会 予算委員会第四分科会 第3号

#1
第087回国会 予算委員会第四分科会 第3号
昭和五十四年三月三十日(金曜日)
   午後一時三十一分開会
    ―――――――――――――
   分科担当委員の異動
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     矢原 秀男君     相沢 武彦君
     下田 京子君     沓脱タケ子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
   主 査          嶋崎  均君
   副主査          太田 淳夫君
   分科担当委員
                上田  稔君
                田代由紀男君
                鍋島 直紹君
                秦野  章君
                田中寿美子君
                相沢 武彦君
                沓脱タケ子君
                柄谷 道一君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (北海道開発庁
       長官)      澁谷 直藏君
   政府委員
       警察庁長官官房
       長        山田 英雄君
       警察庁長官官房
       会計課長     城内 康光君
       警察庁刑事局長  小林  朴君
       警察庁刑事局保
       安部長      塩飽 得郎君
       北海道開発庁総
       務監理官     吉岡 孝行君
       北海道開発庁予
       算課長      岩瀬多喜造君
       自治大臣官房長  石見 隆三君
       自治大臣官房会
       計課長      大嶋  孝君
       自治省行政局長  柳沢 長治君
       自治省行政局選
       挙部長      大橋茂二郎君
       自治省財政局長  森岡  敞君
   説明員
       科学技術庁研究
       調整局海洋開発
       課長       島田  仁君
       水産庁振興部長  矢崎 市朗君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和五十四年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十四年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十四年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○主査(嶋崎均君) ただいまから予算委員会第四分科会を開会いたします。
 分科担当委員の異動について御報告いたします。
 昨二十九日、桑名義治君が分科担当委員を辞任され、その補欠として矢原秀男君が分科担当委員に選任されました。
#3
○主査(嶋崎均君) 昭和五十四年度総予算中、警察庁、北海道開発庁及び自治省所管を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○田中寿美子君 澁谷国務大臣、私はきのう厚生大臣に対しまして、売春における前借金の問題、特にそれを沖繩の問題にしぼりまして、一体それを厚生省としては更生保護の方を担当している立場からどういうふうに取り組んでいられるかということを主にお伺いしたわけです。このような問題にきょうははからずも一時間もらって、めったに売春の問題に時間をいただくことは少ないんでございますので、きょうは私は、警察が把握していらっしゃる状況を篤とお伺いしたいと思っているわけです。
 私は、こんな問題で大臣と質疑応答するなんてちょっと想像もしておりませんでした。昔なじみの大臣で、労働省にいらっしゃいましたころ、大臣が秘書課長をしていらっしゃった。私は婦人課長をしておりました。その当時に、今日の売春防止法をつくる仕事を私は担当したわけなんです。ですから、ほとんど大臣の頭の中には売春問題なんてないと思うし、きょう初めてこの問題にお出かけになったと思うんですけれども、当時、婦人少年局というのは、戦後の婦人解放と婦人の地位の確保のために大わらわの活動をしたわけです。そして、戦前から続いていた売春問題が戦後の占領によって基地売春というか、街娼が発生して大変な問題になっておりました。しかし、占領軍がおります間は、私ども、売春を禁止せよとか、大きな声で売春問題を取り上げることができなかった。占領軍が引き揚げていった後、婦人運動も猛烈に盛んになりましたし、国会の超党派の衆参婦人議員団が、日本の、国家の公認あるいは黙認しているような売春制度をなくすべきだということで立ち上がったわけでございます。私の立場は、しかしそれは、そういう管理売春で婦人が肉体や精神をじゅうりんされる、全人格の尊厳を損なわれるという立場から、これを管理してその肉体を搾取するような業態をなくさなけりゃいけない、こういう立場から一貫してこの問題に取り組んだはずです。そして婦人少年局には売春問題に対する諮問が労働大臣からされまして、そして売春問題対策特別委員会というのをつくられました。それの委員長に神崎清さんがなられまして、私は事務局担当でございました。
 ですから、この売春防止法というのができましたのは昭和三十一年で、そして完全実施になったのは三十三年ですけれども、その前の段階で、占領の終わった昭和二十六年以降、この準備のために日本全国に調査活動もしました。業界やそれから従業婦の人たちとずうっと面接して歩くような仕事もみんなで手を分けてやりましたし、それから国会方面、婦人運動との連絡、そして売春防止法の立案のために法務省、厚生省、労働省、文部省、その他関係する各省が連絡協議会を持っておりまして、そしてその法案作成については、これは婦人の問題という立場から婦人少年局が非常に熱心に取り扱ったものですから、でき上がった当時の犬養法務大臣は私どもをいつも呼んで相談をしてくださる、法案作成の準備のことも私どもがやったということを、私ども非常に深い印象を持って記憶しているわけなんです。ですから、この防止法を生み出す過程で労働省が果たした役割りというのは大変大きかったと思いますけれども、今日ではこの一番ネックになっているなと思いますのは、売春防止法を本当に一番主管する官庁というものはほとんどない。防止法のたてまえから申しまして法務省がもちろん関係して、売春というものを禁止し、それをさせた者及び勧誘した女性自身もですけれども、刑罰に処せられることになっております。それから、そういう者の更生の方の法務省の仕事もあります。ですけれども、あとは今度は転落したその女性、要保護女子と言っておりますけれども、それは厚生省が更生させる任務を持っておりまして、そして婦人相談所及び婦人相談員がその仕事に当たっているわけですね。この法律そのものが実施されているかどうかということをきちんと見きわめ、そしてそれに違反する者を取り締まるのが警察の役割りでございます。ですから、そういう意味で警察がほとんどいまではこの売春事犯に関しての取り締まりの仕事を受け持っていられると思うんです。
 当時、本土もそうでしたけれども、沖繩は本土から切り離されておりましたので、本土に売防法が施行されて、そして赤線地帯が全部ともしびを消して管理売春という形態がなくなりました後も、ずっと本土復帰のときまで、昭和四十七年までもとのままの姿で、集娼制度、つまり管理売春の地域もあるし、さらにそれにつけ加えて大きな基地がありますために、米軍人相手のバー、カフェーの中あるいはそこを根城にして売春を行うということがずっと続いておったわけです。
 本土復帰のとき、私ども婦人運動をしております者が以前の沖繩を訪ねまして、そして沖繩でも売防法がもちろん施行されなければならないけれども、果たしてそれが本土のようにうまくいくだろうかどうかということを大変心配しまして調査に行ったことがあります。その当時約一万四、五千名の売春をやっている女性がおったと思いますけれども、その人たちの九八%までが前借金というのを持っていた、こういうことでございますね。それで、売防法九条では、売春をさせる目的で前借金、金を貸すということは禁止されていて、それに当たる者は処罰されることになっておりますわけです。本土では昭和三十年に最高裁の判決で、売春のための前借金無効という判決が出ました。ですから、あのとき業者たちは皆前借金無効ということについて納得して、それで初めのうちは補償せよなんて言っておりましたけれども、売春に補償した国はないので、やっぱり転業するという指導をして転業資金の貸し付けなどをしたわけなんですね。それでもう売防法が施行されるときにはあきらめて、全部前借金は大げさな計算によると全国で四十億ぐらいあっただろうというふうに業者の方は言っておりますけれども、それを皆棒引きにしたわけですね。したがって、私どもは沖繩が復帰しますときに、沖繩のこういう風俗営業をやっている女性のうちの非常に多くの部分が売春をやっている。経済的にも非常に苦しくて、母子家庭なんかが困り果てると、そういうところへ行けばすぐお金を貸してくれるというような状況から、もう本当に九八%まで前借金があるということを知りましたので、そこで復帰と同時に、前借金無効の宣言をしてくれということを日本の政府に私どもは迫ったわけです。そして当時、沖繩では前借金無効ということを放送なんかでも知らせまして、そして女性にも企業にも訴えたわけなんです。ところが、事実上は売春の業態は非常に多様化していて、そしてたくさんお金を貸している業者からすれば、これを無効にされてはたまらないということで、いろいろ巧みな手をもって、売春による前借でないような肩がわりをしたんですね。ですから、銀行なんかにもずいぶんいろんな形で……。
 それから、これは労働省にいらっしゃいましたから、労働基準法の中に前借金で労働の相殺をしてはいけないとか、それから賃金は本人に直接全額を金銭で支払わなきゃいけないとか、それから強制労働をしてはいけないという法律もありますので、風俗営業に働いている人たちに対してもそういうような借金との相殺ということをしてはいけないと思うんですけれども、それはもういまでも非常にたくさんあるという状況です。これは最近現地を見てきた方々の報告から私はそれを承知したわけなんですね。それで、今回、せっかく四月は婦人週間で、私どもが参政権を獲得したのを記念して婦人の権利とか婦人の地位を最も一生懸命にキャンペーンする時期でもありますし、しかも国際的にも国連婦人の十年の真っ最中でございまして、七五年のメキシコシティーで開かれた世界婦人会議のときにあらゆる種類の売春の制度を廃止すること、そして女性の肉体及び精神、人格をじゅうりんすることは一切禁止されなければならないという宣言をしているわけです。ですから、私はそういう人権の立場からぜひ考えてみていただいて、売春のための前借と言わなくて、事実上は売春のための前借、売春によってお金を返させていくような形がいまだに沖繩に横行しているという状況に対して、何とかもう一度手を打っていただきたいということが一番のきょうの私の要望の主眼なんでございます。
 そこで、警察庁の方に私は資料をとってくださいということをお願いしてあったんですけれども、ほとんど資料らしい資料が出てこないんですね。これはどういうわけか。つまり前借金という形になっていない。だから、管理売春というのは何かそこで金で縛っておかなければ管理することができないから、事実上管理売春をみんな前借金の形にして、着るもの、食べるもの、あるいは生活費を支給して、現金をやらないでおいて、ことに米軍なんか相手のときにはチケット制になっておりますね。こういうような状況になっている事実上の前借金制度、こういうものをどんなふうに把握していらっしゃるか。沖繩の前借金、あるいはそれとおぼしき管理売春の状況についてもう少しちゃんとした報告をいただきませんと、本当にこんなの、もう資料にならないような資料しかいただいていないんです。少し事実の御説明をいただきたいと思います。
 その前に、大臣、売防法をつくり出した当時の労働省の幹部でいらっしゃったわけです。それで売春防止法そのものがもっと本当に生きるように――私どもは女の人をいじめるとか、そんな立場では全然ないわけで、女性の肉体や精神をじゅうりんして人権を侵害するというようなことは好ましくないので、売春防止法の施行がもっときちっとされるべきだというふうに思っているんですが、いかがですか。初めに御意見を伺っておきたいと思います。
#5
○国務大臣(澁谷直藏君) 田中さんから売春防止法の問題について質問を受けようとは私は全く予想してなかったので、実はびっくりしたわけですが、お説のように、とにかく女性の肉体、精神というものを金もうけのために強制的に利用するという行為は、これは最も卑劣な、許されない行為だと私は思っております。したがって、そういう、幸いに国内といいますか、沖繩を除く日本では、この売春防止法が施行されて以来、まあ国内全体が豊かになったということも基本にあると思いますが、そういったいわゆる管理売春というものがほとんど影をひそめてきておるということは非常に喜ばしいことだと、このように考えておりますが、いま御指摘になりました沖繩では、残念ながらまだ依然としてそういう悪質な管理売春という形が横行しておるという御指摘を承って、実は私もびっくりしておるわけでございますが、資料は多少事務局の方で準備もいたしておりますので、その実態について御報告いたさせますけれども、私はもうこの問題についての基本的な考え方は田中さんと全く同じ考えでおります。
#6
○政府委員(塩飽得郎君) 田中委員からただいま詳細な御説明がございまして、私も沖繩でのいわゆる管理売春というものについて、かねてからうわさとして、あるいは耳にはしております。したがいまして、かなり潜在的にはあるんではないかというふうな気がいたしますけれども、現実に警察の捜査の手の中に入ってきて検挙をしたと、したがって実態もわかってきたという事件としては、残念ながら数が多いとは申せない実情にあります。たとえて申しますと、昨年一年間、五十三年中にいわゆる前借に絡む悪質な事犯ということで検挙しました事件としては四件ございます。その内容としましては、いずれも売春防止法違反ということで検挙したわけでございますが、おっしゃるとおり、カフェーであるとか、あるいは料理屋であるとか、そういうところで前借金というふうな形で縛って売春をさせたという事件がございました。そういうふうな実情でございまして、全体的にいまどのような形で行われておるかという数字的な問題についてはちょっと暗数といいますか、まだ十分にまとまった数字というのは把握しておりません。
#7
○田中寿美子君 私、大分前から沖繩の売春の状況について、特に前借金に関連あるものの資料をとっていただきたいというふうにお願いしたんですけれども、沖繩県警の方からはほとんどそういう報告というのはお受けにならなかったんでしょうか。いまの四件のことだけですか。
#8
○政府委員(塩飽得郎君) 全体の数字としまして御参考までに御報告したいと思いますが、沖繩県の売春の問題で復帰前と復帰後という問題がございます。それで、復帰前の売春関係事犯ということで取り締まりをしました数字は、これは昭和四十四年ごろが二十件ぐらいございます。それから四十五年に二十四件、それから四十六年に十二件ということで、復帰の時点が四十七年でございますが、その時点の数字が実は復帰の年でありますので、正確なところがまとまっておりません。ただ、復帰後、四十八年以降につきましては、四十八年が五十二件、四十九年が二十二件、五十年が二十七件、それから五十一年になりまして三十六件、五十二年が二十七件、五十三年が二十件というふうなことで取り締まりの件数として数字は上がってきておりまして、そのほか特に悪質な問題につきましては具体的にこういう事件があったという、検挙したというふうなことは報告が参っております。したがいまして、先ほど申し述べました前借に絡む事件ということについてはどんな事件であったというふうなことも私ども承知しております。
#9
○田中寿美子君 だから、承知しておりませんで済んでしまうんじゃ、実は困るんですね。実は前借金でどうにもこうにもならない女の人たちが婦人相談所に逃げ込んでくる。そして、その処理をあとは婦人相談員がやるわけです。しかし、これは私も復帰前と後にもちょっと行きましたけれども、まあ特に警察の方は御存じのとおりの暴力団、これは管理売春のところにはみんなつきものなんです。まあ見張りをしていると。これは外人向けのバーのところでもそうなんですけれども、車がちゃんとあってそこにとまっているというような状況で、ですから逃げれば逃げたで跡を追っかけてきて、どこまででも捜し出すわけなんですね。ですから、しばしば婦人相談員も身の危険を冒しながらやっているわけなんです。そして、婦人相談所に収容したり、一時収容所に収容したりする過程でですね、この人たちを一生懸命に守らなければならぬ。そういうときには警察がやっぱり一緒になって努力してるはずだと思うんですね。その辺のことは全然御存じありませんか。
#10
○政府委員(塩飽得郎君) いまおっしゃいますように、現地ではそういった前借金に絡む売春その他そういった実態について努力して検挙しておるわけでございますけれども、私どもとしましてもできるだけ機会を設けまして、報告も受けておりますし、また指導もしてございます。ただ数字として上がりますと、先ほど申しましたように、最近の検挙件数は何件ということでございますが、たとえて申しますと、先ほどもちょっと申しました昨年じゅうの前借絡みの悪質な事犯というものは一体どんなものであったかということを御参考までにお話ししたいと思いますが、たとえばまず一つは、これは金武村の事件でございますが、カフェーを経営しておる夫婦が女の人二人をホステスとして雇い入れたわけでございます。そのときに、売春することを条件としましてそれぞれ百三十万円、それから七十万円の貸し付けをいたしました。そうしまして、自分の借り受けたアパートにその女性二人を住まわせまして、営業時間中は営業所からの外出を禁止いたしまして、そして、その二人の婦人を拘束してアメリカの軍人を相手に売春をさせるというふうなことをやりました。そしてしかも、この二人のかせいだ金は、売春の対象というものにつきましては前借金の返済であるという名目で搾取していた事件がございます。この件につきましては、売春防止法の第十二条違反と、これはまあ管理売春といいますが、そちらで検挙をしております。
 それからもう一つの例は、これは浦添市内の例でございますが、料亭の経営者が、ある婦人が二百七十万円の負債を抱えており、非常に困っておりました。そこで、女給として住み込ませまして、負債の肩がわり、飲食客を相手に売春をさせていた事犯がございます。これはまあ料理屋の経営者ということがやった事犯、これも場所の提供というふうなことで、管理売春というふうなことで検挙をしております。
 そのほか、大変悲惨な例でございますけれども、やはりこれは沖繩市でございますが、料亭の経営者が家出中の少女――十六歳でございます、少女を雇い入れるに当たりまして、売春をすることを条件として七十万円貸し付けたわけでございます。そうして住み込ませまして、飲食客を相手に売春をさせまして、そして、また売春の対価というものを借金返済という名目で搾取して巻き上げていたと、こういう事犯がございます。大変気の毒なんですが、この少女は余りつらいために自殺未遂を図ったというふうな大変悲惨な例がございます。
 またもう一件、四件目でございますけれども、これはやはり沖繩市内のカフェーの経営者でございますが、やはり同じように、十六歳の少女をホステスとして雇い入れまして、五十万円を貸し付けたわけでございます。そして営業所の裏の部屋に住まわせまして、飲食客を相手に売春をさせたと、そして、やはり借金返済という名目で売春の対価を巻き上げたと、いずれも同じように拘束をして借金ということで縛り、そして売春をさせたというまことに悲惨な例でございまして、こういった悪質なものを私どもも次々と検挙したわけでございます。
 さらにこの四件の問題の借金の問題ですけれども、やはり婦人相談所でいろいろとやっていただきまして、その借金の返済その他の問題についても相談に乗ってくれているんだというふうなことは伺っております。
 したがいまして、私どもも先ほど田中委員おっしゃいましたように、警察とさらに婦人相談員その他の人と一緒になってこういった悲惨な例が少しでもなくなるように、現地としても努力しておりますし、まあ私どもも従来に変わらずこれからもまた鋭意指導なり、あるいは調べたりしていきたいと考えております。
#11
○田中寿美子君 いまの事例ですね。本人が逃げてきたのか、それとも婦人相談員が見つけたのか、どちらですか。
#12
○政府委員(塩飽得郎君) 最初の金武村の場合は婦人相談員の方からのお話だそうでございます。それからあとの三件は逃げ込んできたという例でございまして、御承知と思いますけれども、なかなか前借で縛られ、あるいは場合によってはおどかされるということもあるかもわかりません。警察が情報としてキャッチをして捜査に至るというのが大変むつかしいわけでございまして、そういう意味で、相談員からの相談あるいは逃げ込むという例があったということは、こういった四件の検挙につながったということでよかったと思います。
#13
○田中寿美子君 ですから、本人がよくよくのことで逃げてくるか、あるいは婦人相談員がそれを察知して引っ張り出すか、でなければほとんど警察の手にも来ない人たちが非常にたくさんあるというのが実は事実だと思います。いまの御説明でも、初めに売春することを納得させといて、そして金を貸すという形で、そのあとは売春するごとに本人には渡さないで前借金の返済に充てるんだといって差し引いていくと。しかし実は具体的にはそれよりどんどんふえていく、前借金というのは着物も着なければならない、食べる物の費用もこれだけかかっているということで、どんどんそれをふくらましていくのが実際の例でございますね。ですから、いつまでたっても前借金がなくなっていかないで、逃げ込んできたときも相当の期間働いてきたにもかかわらず、それが減っていない、むしろふえているという状況であったと思います。それで、いま警察としてはなかなかそこまで踏み込んで、業界から引っ張り出すということは困難であると、婦人相談員がそれを見つけて警察に連れてくると、あるいは警察に話すというようなことで、密接に婦人相談員と手を組んでやっていらっしゃることだと思いますけれども、いまのお話の場合も、一体あと婦人相談所で借金の返済その他についていろいろとやっているというふうにおっしゃいましたけどね。売春のために前借させること自体――売春も禁止されている行為です。それから前借も禁止されている行為です。それが売春でない労働であったとしても、これを相殺することも禁止されている行為、それなのにその借金の返済その他について相談中というのはどういうことですか。おかしくないですか。何を返すんですか。
#14
○政府委員(塩飽得郎君) 取り調べの過程で、前借という問題で検挙したわけですけれども、その金の一体性格、それから借金の状態、それがどうであったかということについて恐らく相談を、相談と言いますか、調べているのだというふうに理解しております。
#15
○田中寿美子君 ですから、前借金を与えて売春させているということが非常に明らかになって見つかった事犯ですら、前借金の棒引きとか無効という原則がすでに国の意思としてきちんと出ているにもかかわらず、そういう処理がされていないということは私は非常に重大な問題だと思うのですね。借金の中身をいろいろと言い立てて、これは何も売春のための借金じゃないというふうに言い立てていると思いますけれども、事実上は売春行為によって返していってるわけでしょう。相殺さしている。そうすると明らかに売防法九条の違反になっていると思います。その上、これは管理されているから管理売春の違反にもなっている。売春そのものも違反になっている。これだけのことがあるのに、なぜ前借金無効の原則を適用させて棒引きさせることができないのか、私は非常に不思議に思うのです。ですから、最初に申しましたように、本土では全部棒引きさせた。しかし、沖繩は非常に上手に、複雑に事を運んでいて、そして国の意思があそこでは実現できないようにさせているのは一体どういうことだろうかということなんですが、どういうふうにお答えいただけますか。
#16
○政府委員(塩飽得郎君) 売春目的で前借させるというふうな、そういった本来公序良俗に反する契約というものは、これは無効であるというふうなことで最高裁の判例が出たということはもう承知しております。警察で、そういうことでたとえば売防法の九条で前借ということで検挙した。さらに管理という事実をとらえまして――前借より管理の方が罰則は重うございますから、そういう意味で管理売春というふうな形で十二条で検挙した。その取り調べの中でその借金の状態がどういうふうであったかということは明らかになりつつあると思いますが、ただ、その契約自体、これは無効だから返さなくていいということについて、実際それではどういうふうに警察の立場からできるかという問題が一つ出てまいりまして、捜査機関の立場と、それから行政機関の立場が絡みますので、私どもははっきりこれはもう無効だということは教えてはありますけれども、しからばその先はどうしたらいいかという点についてはちょっと手のつきかねる点がございます。
#17
○田中寿美子君 ですから、検挙してもちっとも解決されていないのですよね。
 長官、どうお思いになりますか。こういう場合の解釈ですね。売春をさせながら返しているのですから、明らかに売春のための前借金だと思いますけれどもね。それをきちっと法的に解釈するのはどこの責任ですか。警察は私はその法解釈の責任の権限を持っていないと思うのですね。ですから、この場合はどこがそういうことをやるべきでしょうか。
#18
○政府委員(塩飽得郎君) 契約そのものについて、先ほどもちょっと民法の問題も出ましたけれども、所管はどちらかと言えば法務省であろうかと思いますけれども。
#19
○田中寿美子君 それで、そういう問題が起こったときに、沖繩にも法務局があると思いますし、必要ならば法務省に当然連絡するべきことだと思うのですが、それをしないでこのくらいの件数しかないとお思いになっていたら事実はそうではないですね。これは沖繩にちょっと行ってみていただきたいんですけれども、外人バーや外人のカフェーで働いている女性の非常に多くが事実上売春もしているわけです。ところが、この人たちはその業者たちの管理のもとにありますね。そしてチケット制というので、外人が入ってきたらまずチケットを買って入ってくるわけですね。女の人はチケットを渡される。そのチケットが相当枚数たまらなきゃ――千枚とか言われていますけれども、たまるまでは現金に引きかえることができない、現金をもらえない。そしてそのチケットの半分は業者が取ってしまうというような形で、しかもその人たちの必要な装身具とか、衣類だとか、食べる物とかいうのはみんなそれに加算されていって、売春でもうける金と、それからそういうものとごちゃごちゃに一緒にしてふくれ上がっていくという状態を大部分の女性がやっている状況なんですね。そういうことをきちんととらえていただくところというのは一体どこであるべきなんでしょう。いつも売防法に関してそれが非常に困る。だから、売防法が、ちゃんとした法律があるんで、その法律に照らして違反かどうかというのは警察は見て歩いたらわかるでしょう。それはおやりになっていますか。
#20
○政府委員(塩飽得郎君) ただいま一つの例としてチケット制のお話もございました。またそのほかにもいわゆるドリンク制というふうなこともあって、実際には一見普通のバーの営業であるというふうに見られましても、中身は事実売春行為が行われている。そういう実態というのは相当あると思うのです。また警察でもそういったうわさなり、あるいは想像として、あるいは疑いとして、そういう店に対して監視しなければならないということでかなり目をつけてはおると思うのですけれども、実際に検挙をして――先ほど前借金がらみで四件と申し上げましたけれども、数としては大変少ないと思います。それは本当に氷山の一角を検挙しただけだと思いますが、その現実に検挙をして明るみに出すということが、なかなかその捜査の技術的な問題、いろいろなのがありましてむずかしいわけであります。だから、努力はしますけれども、あるいはまた実態というのがかなりあるだろうということは感じてはおりますけれども、現実に明らかになって検挙に至るまでが大変むずかしいものですから、わかりながらも手が出ないという点もかなり現地ではあると思います。それと、特にこういった場合、売春の相手方になる人の、男性側の協力というのが原則としてなかなか得られない。そういった困難な事情もございますので、いま言った実情になっていると思います。
#21
○田中寿美子君 基地があって軍人がたくさんいて、その相手方を調べることが困難であるというようなことが非常にありますから、非常にやりにくいことはよくわかるのですけれども、それでは、たとえばこの逃げてきた人、そして婦人相談員が手がけて相談している、わずかの事例であっても、もしこれがきちんと解決されれば私は大きな一つの指導になると思うのですね。
 それで、一体これまで――昨年四件ですけれども、その前からもあると思いますね。一昨年から昨年にかけて十件あったというふうに私は伺っておりますが、これはやっぱりさっきおっしゃったように、自分で逃げてきたか、婦人相談員が見つけたか、どっちかなんですね。そういう事件が挙げられてもなおいまおっしゃったように、前借金の解決がきちんとできないというようなことですね。そっちの方は一体どこにネックがありますか。
#22
○政府委員(塩飽得郎君) この昨年挙げた四件につきましても、実は警察が検挙してそれで後は婦人相談員の方にお任せして、それでおしまいというのではなくて、その後も一体結果としてどうなったのだろうということは、これは十分関心をもって、またその後の措置についてもよく協力をしていかなければならないと思います。そういう意味で、私どもも現在、昨年の事例の後が具体的にいまどこまでという細かい点まで実は私自身がちょっとまだ聞いておりませんけれども、十分な関心をもって、警察が検挙して送致したら終わりというのだけでは事は済まないという気はいたします。
#23
○田中寿美子君 ですから、本来なら、そこのところで前借金はもう棒引きですよということで処理すべきものだと思うのですけれども、それができないで――事実上現地に行ってきた方のお話を聞いてみても、何となく沖繩の人たちというのは、非常に困ったときにお金を助けてもらった人だ、だから返さなければいけないというような間違った義理がたさがある。これは本土でもそうだったわけですね。親が娘を売ってもかまわない。親が困ったときには娘を売ってもかまわないという、そういう日本の精神的な風土があったわけですが、特に沖繩にはそういうところが幾らかあるかもしれない。そして長い間非常に苦しい生活の中であれしか仕事がないというときに助けてもらったという、初めはその恩義を感じているようなところがある。けれども、それはやっぱり間違った恩義であって、そして人の肉体を売らせることでピンはねをしていったり、さらにそれにいろいろな口実で借金をふやしていくというようなことは許されないのだということをぴしっと実行させるだけの、何というか、主体性というのは一体どこが持つべきだとお思いになりますか。
#24
○政府委員(塩飽得郎君) 沖繩で売防法が施行になった時期が本土の場合とは多少時期がずれております。そういう意味で、売防法自体ができたというああいう画期的な出来事があって、その後いろいろ啓蒙活動なり、あるいは取り締まりの面なり、あるいは行政指導の面なりで各関係者がそれぞれ努力をして現在の状態になっておるわけですけれども、そういう意味では、沖繩としての法の施行が遅かったというふうな事情が多少あるかもしれません。それからまた沖繩自体の置かれた地理的な環境、それから歴史的な状態、あるいは経済状態、あるいは産業の状態、そういったいろいろな問題が絡んで今日の状態というふうになっているように思いますけれども、私どもとしましては、そういった違法な状態はあくまでも違法であるというふうなことを、売春はやってはならないんだということを少しでも理解してもらうようにPRの面なりあるいは取り締まりを通じて少しでも広めていきたいという問題がございますし、それから関係者の方々ともいろいろ相談をしながら少しでも減るような、ある意味じゃ教育の問題もあると思いますし、社会教育と申しますか、ある意味では広報の問題というふうな意味もあると思いますが、そういったそれぞれの担当者、機関なりが共同してやらないとものが解決しないんだろうというふうに感じております。
#25
○田中寿美子君 最初に申しましたように、売防法そのものの施行の権限というのが法務省、厚生省、警察、それから労働省、文部省、その他非常にみんな重なっていて、ほかの法律のようにぴしっとそれの一番の主管の官庁というものがきちっとしないというところでよけい手抜かりになっていると思うんですけれども、やはりこれは、私も今回法務省に対しての質疑をしませんでしたけれども、今後どうしても何とかしなけりゃいけないというふうに思うんですが、これまでのお話からもすでに検挙された管理売春として、実は前借金もみんな伴っている管理売春として検挙された事件がまだぴしっとした解決ができていないということが非常に重大な問題だ。もう一度国が国の意思として、私は売春による前借金なんというものは無効であって棒引きにすべきだということを宣言しなければならないというふうに思っておりますが、これは警察の方にお願いすることではなくて、私どもまた別途これは努力しなければならないと思っております。
 それで売春業者の指導も私非常に大事だと思うんだけれども、果たして業者の指導が特に沖繩の場合、私は本土もそれがあると思うけれども、特に沖繩の場合に非常に困難になっている原因、それは何ですか。
#26
○政府委員(塩飽得郎君) 業者の指導については、これはあらゆる機会を通じいろいろな催し物、会合がございますし、また警察と接触する機会もありますから、そういうのをとらえて、売春というものがいかに悪いかというふうな点はこれはもう十分伝わっていると思いますが、しかし現在のそういった管理売春でも何にしましても悪いということは重々承知の上でやる。それから売春をする人も決していいことをしているとは思ってない。それから相手になる男性側にしても、これは法令には違反するものであるということを承知の上でやっていると思うわけです。したがいまして、売春がどうである、それはいいことか悪いことかという段階はもうすでに通り越しておるんであって、実際にはどうやったらその悪質なものをなくすことができるかということで検討しなければならないというふうに思っております。
#27
○田中寿美子君 その悪質なものを存続させていく力というのは何ですか。
#28
○政府委員(塩飽得郎君) これは先ほどもちょっと申し上げましたように、なぜ売春が行われるかという基本の問題にも絡むもんですから、そのあたりは警察の立場だけですと非常に申し上げにくい点がございますが、本能に根差す問題もあるかもしれませんし、経済的な問題あるいは社会的な環境、そういったものが絡み合ってなかなかなくならないというふうに思います。ただ、私どもが最初売防法が施行されたときに一つの基本の方針としまして、どうしてもこういうものは取り締まり、検挙してなくしていかなければならないというものがございます。
 それは一つは、いわゆる女性を管理して売春させる、これは前借の問題も入ると思います。そういったことはなくさなくてはならない、こういった事犯に重点を置いて取り締まろうではないか。それからもう一つは、婦人の保護、更生を妨げるような、たとえば暴力団が介在するとか、そういったふうな事件については、これはもう徹底して検挙していこうではないかという、この二つを重点として法の本当の目的であります更生保護といいますか、そういったことに警察の立場から援助し、協力をし、検挙してまいろうというふうなことを続けておるわけでございます。したがいまして、なぜ売春がなくならないかということを言われますと、実は私どもも努力の至らない点もございますし、大変反省しなければならないんですけれども、大変残念なことだとは思います。しかしできるだけの本当に努力をいたしまして、こういった悪質な事犯が少しでも減るようにこれからも努力し、またそのフォローアップと申しますか、検挙した後がどうなるかという点についても十分関心を持ってまいりたいと考えております。
#29
○田中寿美子君 私はなぜ売春がなくならないかなんて、そんなことを伺っているんじゃない、それはもう本土だって問題があるから。ただ、沖繩で特にさっきから言っているような事実上の管理売春とか、金を貸し付けて前借金というより一般的な雇用契約みたいな形をとりながら借金をさせていくというような、そういうものをどんどんやっていきながらも制度が栄えていくというのにはあの制度を資金源にしている組織があるということです。いまちょっと暴力団の話が出ましたけど、私はやっぱりそれと大きな関係があるように思います。ですから、暴力団とか、麻薬とか、売春を資金源にしている暴力団組織というものがあるから、沖繩では特にこの問題の解決が困難だというふうに思うんですけれども、警察ではそういうふうにはごらんになりませんか。
#30
○政府委員(塩飽得郎君) こういった管理売春その他の背景に暴力団があるというふうなことは、これはもう十分想像もつきますし、また現実にそういうことで売春関係事犯ということで検挙した中に暴力団絡みというのも幾つかございます。そういうことから考えましても、なくならない、はびこる一つの理由の中にそれで利益を得ている集団なり、者が存在するということは十分想像しております。
#31
○田中寿美子君 暴力団対策ですね。それはどういうふうに、特に沖繩に関していま伺っているもんですからね。どういうふうに警察はやっていらっしゃるのですか。
#32
○政府委員(塩飽得郎君) これは先ほど申しました私どもの取り締まりの基本の方針の中に、売防法の中で二つの柱を立てまして、これは特にやりたい。その一つがやはり暴力団絡みのことでございまして、これは売防法の関係ばかりではなくて、そのほかの一般的な問題としましても、治安上暴力団というものがいかに悪い影響与えているか、いかに各種の犯罪に絡んでいるかということは承知しております。そういった意味で、これは全国そうですけれども、沖繩も例外ではございません。暴力団の取り締まりにつきましては常に努力をしている実情にございます。
#33
○田中寿美子君 私はさっきから本土復帰まで、本土の方が売防法が完全施行になったのは昭和三十三年で、そして沖繩の復帰は四十七年ですから、十五年近い間の差がそこにあると、そしてその間あちらではどんどん管理売春も栄えていたという歴史がありますので、それで復帰の日が売防法これから実施するための始まりだというふうに私たちもあのとき行ったときからそういうふうに思ったわけですがね。あれからもう、七二年ですから、七年たっているわけですね。そして検挙数は減っているわけです。だけれども、実際にはそういう管理売春のような制度はやっぱりまた復活したような形になっている。
 で、そういうのは警察が見つければつかまえやすいと。しかし、その中で搾取されていたり、強制させられたり、それから借金をどんどんふやしている女性の数はむしろふえていっているというふうに思うんですね。ですから、こういうことでは本当に私らもちょっと、昨日も申し上げましたけれども、復帰の前後に一生懸命に本土で婦人運動があんなにあった。それから、婦人議員たちもあんなにやったと。私たちも行政官の立場からやったことだったわけなんで、そういう動きが沖繩の場合には不幸にしてなかったと。そういうことから業者が非常に栄えた。おまけに基地があって、基地売春というものがあるという非常に不幸な状況の中で女性の人権じゅうりんが行われてきているというものだと思うんですね。
 そこで、こういう状況をそのままほっておいたんでは、私どもは婦人の人権の立場から言って、これまた日本全体に反映してくることでございますので、現状の認識を少し私たちも欠いていたなというふうにいま反省し直しているわけなんです。それでもう一度新しく運動も強化しなきゃいけないというふうに考えておりますけれども、一体、これ所管がたくさんあって、一番警察に頼り、そして婦人相談員に頼っている状況、こんな状況をこのままにしておいていいと思えないんですけれども、長官、何かいいお考えありませんか。そして関係している閣僚に、やはりこれはかつて、こういういやな問題だけれども、解決しなければならないために連絡協議会があったんですよ、各省の。そういう新しく何かそういうことをやって、もうちょっと沖繩の状況もほったらかしにしないでおいていただきたいと思うんですが、何かいいお考えはないですか。
#34
○国務大臣(澁谷直藏君) まあ沖繩という土地が非常に本土と違う特殊性を持っておると。それで、売春防止法の施行も十何年もおくれておると。それ以前はアメリカの占領下で、いま言った売春というようなものが恐らく公然と行われてきたと。こういった特殊ないろんな条件が積み重なっておるために、いま御指摘のような事態が依然として続いておると、こういうことだと思うんです。
 で、これは田中さん御指摘のように、やはりそれぞれの関係の役所の連携プレーがどうしても私は必要だと思うんですよね。ですから、せっかくの御質問のこれを機会に法務省、厚生省、警察と、この三者が何と言っても一番関係深いわけでありますから、これに当然沖繩県というものが、これは中心になってもらわなくちゃなりませんが、そういう形でとにかく管理売春、しかも、それも暴力団も絡んでいるでしょう、恐らく。そういった事態をとにかく一日も早くなくすように、ひとつ真剣に取り組んでみたいと思います。
#35
○田中寿美子君 それで、警察も私はこの際一遍特別調査か何かしてみていただきたいし、それから婦人たちがそういう形で前借金とも言えないようにいろいろな外借金、内借金みんな一緒くたにさせられてしまって、そしていつまでたってもそういう仕事から足が抜けない状況に置かれながら、もうこれはあたりまえのことだというふうになってしまうのが私は一番恐ろしいと思うんです。それは女性自身にとっても恐ろしいし、それから回りの男性ももちろんそうですし、日本の人権問題についても私は重大な問題があると思いますので、何かキャンペーンなり何なりして、特別活動でもう一度この問題をちゃんと、例の前借金無効のあの宣言ですね、国家の意思、そういうものもはっきりわからせること。そしてそれをいろいろな形を変えてやっていてもこれは問題なんだということは、これは私は法律家や何かの調査が、法務省関係でも調査が必要だと思いますけれども、第一線でそれの取り締まりに当たられる警察官としてはやはりその法的な根拠はきちんとしていないとなかなかできない問題があると思いますので、いま長官もおっしゃいましたような連携プレーを、私どもももっとこれからほかの省に要望しようと思っておりますが、ぜひ警察としても大変困っていることだろうと思うし、私が御質問してもなかなか沖繩県本部からの報告もよく上がってこない状況というのは、やはりいささか現状に対する認識が不足のように思われますので、もう一度認識し直していただいて、そして特別の調査なり活動をしていただくように、ぜひそういう提案を長官してみてくださいませんか。私どもの方からも各関係省庁に要望しようと思っておりますので、今回私は特に、しばらく沖繩の問題を少し私自身も軽視していたような感じがいたしまして自分自身が愕然としているわけなんで、ぜひ警察の方も、それから昨日は厚生大臣も調べてみるとおっしゃっておりましたし、それから婦人相談員が大変涙ぐましい努力をしているわけなんです。これは本土の婦人相談員も優秀な人は本当によくやっていらっしゃる。しかし、余り報いられることのないこの仕事をやりながら自分たちの無力というか、手を出すことのできないたくさんの女性たちがいることに対して非常に苦しんでいるわけですね。ですから、警察の皆さんと婦人相談員とがよく連携していただくことは第一線では必要だけれども、そもそも国の方の意思がはっきりとそこにあらわれてこないとだめだと思いますので、重ねてそのことをお願いをして私の質問を終わりたいと思います。
#36
○政府委員(塩飽得郎君) 田中議員のお話につきましては、私どもまことに同感でございます。
 それで、この話はかつても昭和四十七年ごろに申し入れがございまして、田中議員が御中心になられたと思いますけれども、暴力団の取り締まり、あるいはこういった売春問題どうするというふうなことでお申し入れがございました。その後私の方でも特にこの前借金の問題もとらえまして沖繩県にも指示してございます。ちょっと古くなりますけれども、昭和四十八年にこちらの防犯、少年課長の方から、こういった前借金の問題は実はこういう性格のものである。したがって、本来無効なんで返す必要ないものだというふうなこともよくPRしろと。それから、なお取り締まりもしっかりやれというふうな趣旨で指導したこともございます。いずれにしましても各省ともよく連携をとりまして、また沖繩の問題については十分調査もし、今後もまた検挙をしてまいるというつもりでおりますので、何分よろしく御了解いただきたいと思います。
#37
○田中寿美子君 長官、よろしくお願いいたします。
#38
○国務大臣(澁谷直藏君) もう一つ、私ね、この質問聞きながら感じた点は、やはりそういった場所へ喜んで行く人は恐らくいないわけですから、いやいやながらそういう状態に入らざるを得ないというその基本に職業の問題があると思うのですよね。ですから、そういう点で労働省あたりがもっとやはり積極的に乗り出すべきじゃないかという感じが、いま私、したわけなんですが、そういう意味で労働省もこの中に入ってもらいまして、とにかくしっかり取り組んで善処します。
#39
○田中寿美子君 一言それじゃつけ加えまして、私も実はそのことを言いたかったけれども、最初に労働省のお話したものですから。私どもが売防法をつくるときには労働省が主体だと、推進力になりました、各省の。だから、それは婦人解放の問題として取り上げていたわけなんです。その意欲をこのごろ失っている感じがしますので、労働省出身の澁谷長官ですから、労働省に、私どもも婦人少年局などに強く申し入れますけれども、ぜひそれも中に入れてください。そして事実上、強制労働だとか賃金の前借との相殺は禁止されているわけですから、もし雇用契約を結んでいれば完全に労働基準法の対象にもなるわけです。そういう意味で、ぜひそのことはいまおっしゃったことを実行していただきたい。よろしくお願いします。
#40
○国務大臣(澁谷直藏君) わかりました。
    ―――――――――――――
#41
○主査(嶋崎均君) 分科担当委員の異動について御報告いたします。
 本日、矢原秀男君、下田京子君が分科担当委員を辞任され、その補欠として、相沢武彦君、沓脱タケ子君が分科担当委員に選任されました。
    ―――――――――――――
#42
○相沢武彦君 昨年の十月二十八日に札幌市を窓口にしまして、札幌の母なる川、豊平川にサケの稚魚を放流して、再びこのサケの回帰する川にしようという目的で「さっぽろサケの会」というのが発足をいたしております。水質汚染の影響でこの豊平川からサケが幻の魚になって久しいわけですけれども、ここ数年前からサケが遡上しているという目撃者も出てきておりまして、水産専門家の調査でも、豊平川はよみがえってきたと、そしてサケの遡上は可能だと、こういうふうに保証をされております。そういうことで、札幌在住の学者、文化人の方たちが中心になって会を発足させまして、ことしの三月八日の日に第一回目のサケの稚魚放流が行われたわけでございます。百二十八万の札幌市民の注目を集めたんですが、私も豊平川をサケの自然増殖地にすることによって市民の自然保護の精神の高揚をもたらす効果があると思うし、市民運動として大都市でのサケの遡上の意味はまことに大きいものがあって、イギリスのテムズ川の例を引くまでもなく、一つのロマンの実現でもあり、自然と人間の共存をシンボライズするというところにも大きな意義と効用を持つと思うわけでございます。「サケの会」の趣旨に賛同共鳴している立場から、私もぜひこの事業を成功させるために尽力したいと願っておるわけでございます。
 さて、過日、「さっぽろサケの会」が豊平川に稚魚放流百万尾の募金キャンペーンを行った際、協力メンバーに水産庁と北海道開発庁が名を連ねております。これがそのポスターでございますが、「SALMON BABY 私はサケです――大きくなる力を与えてください!!」。一粒のサケの卵が載っている、余白の美を生かした鮮やかなポスターでした。この下のところに、「協力水産庁・北海道開発庁」とございますが、この放流に当たって協力というのはどういう意味合いを持っているのか。また、どんな点で今後協力されようと思っているのか。それぞれ御答弁をいただきたいと思います。
#43
○国務大臣(澁谷直藏君) この間、その何の会というんですかね。
#44
○相沢武彦君 「さっぽろサケの会」。
#45
○国務大臣(澁谷直藏君) 「サケの会」ですか。その会長の方が私のところにお見えになりまして、その説明を承りました。そしてそこに書いてあるシンボル。そのシンボルも私一ついただきまして、私は話を承って、まことに結構なことだと。いまロマンの実現というお言葉ございましたが、まさに私はそんな感じするんですよね。ですから、これはひとつ、せっかくそういった会も発足したことでございますから、関係者がひとつ力を合わせて、その仕事が成功するように私どもとしても私どもの立場でできることは御協力をしていきたい、こういうふうに考えます。
 それで恐らく、開発庁がその協力の中にメンバーとして名を連ねたという意味は、川の管理者が開発局でございますから、そういう立場で川の管理者の理解と協力なしにこれはやれるわけありませんから、そういうことで名を連ねたんだろうと思いますけれども、基本的には私はもう賛成でございますから、できるだけの協力をしていきたい、このように考えます。
#46
○説明員(矢崎市朗君) 北海道におきますサケ・マスのふ化放流事業につきましては、従来から水産庁の組織であります北海道さけ・ますふ化場が第一次的に当たっておりまして、豊平川におきましてもその遡上を図っていく、よみがえらせていくということになりますと、もちろんそのためのふ化放流、当分はふ化放流用の卵を他の河川から、あるいは他のふ化場から移殖し、さらにいろいろとここに技術も集めてその推進を図っていくということになりますので、そういう面から、専門の立場からふ化場が果たす役割りというのは非常に重要だという意識のもとに参画いたしておりまして、そのための全面的な御協力をする、こういうつもりでおります。
#47
○相沢武彦君 過去において豊平川でサケの捕獲事業が雁木橋付近で行われていたんですが、それは一体何年ごろまでやったのか、伺いたいと思います。
#48
○説明員(矢崎市朗君) 豊平川におきましてサケの新魚の捕獲は昭和二十八年ごろまで、いまお話の雁木橋付近で実施しておったようでございます。二十九年くらいからは新魚の捕獲はなくなっているのが現状でございます。
#49
○相沢武彦君 遡上しなくなった主な原因は、昭和二十二年で豊平川へのサケの稚魚の放流事業を中止したという記録が発見されているんですが、そのせいじゃないかと言われておりますが、なぜ放流事業を中止をされたのか。また雁木にあった捕獲施設は現在どうなっているんでしょうか。
#50
○説明員(矢崎市朗君) お話のとおり、当時、この豊平川はサケの遡上河川ということで放流事業がずっと行われておったわけですが、都市開発の影響等で水質が著しく悪化したというふうなことで、昭和二十三年の放流を最後に事業を中止しているわけでございます。そういうこともございまして、二十九年ころからは遡上がなくなったというふうに私どもも見ております。
 それから、その次の御質問の捕獲施設でございますが、二十八年までは捕獲をしておったわけでございますが、当時の捕獲の方法としましては網ウライを使って、網を張って捕獲をいたしておったようでございます。そこで、事業中止に伴いましてそれは撤去いたしておりまして、現在はもうその施設は残っておりません。
#51
○相沢武彦君 そうしますと、現在この豊平川はサケ増殖のための事業河川に承認されているんですか。それとも、されていないんでしょうか。
#52
○説明員(矢崎市朗君) その後、二十九年以降はいま申し上げたような状況のもとで遡上がございませんでしたので、私どもの方では、これにつきましては事業河川ということでなく、事業河川の扱いはいたしておりませんが、ただ、最近これは非常にまた水質が逐次良化してきたということで、その可能性も大いにあるということで、私どもはいわば調査河川、そのための試験実施といいますか、一つの前段階の調査河川扱いとして、先ほどお話のあったようなふ化放流事業も実施しようということで現在いたしておるわけでございます。
#53
○相沢武彦君 サケの遡上の可能性は、過去の実績から見ても十分期待できると思うわけでして、今回放流した稚魚は千歳のふ化場から供給してもらったわけですが、今後毎年継続的にサケの稚魚を放流し回帰させるためには、稚魚にするための専門ふ化場を豊平河川に設置することの方が理想だと思うんですが、水産庁としてはこの設置のお考えがあるのかどうかをお伺いしたいと思います。
#54
○説明員(矢崎市朗君) 最近豊平川は増殖河川としての役割り、可能性というものが非常に強くなってまいっておりまして、私どもも石狩川水系の中で千歳川だけをふ化放流していくということになりますと、どうしても過密放流というおそれも出てまいりますし、できるだけ分散放流をしていこうという趣旨からも、この豊平川を今後育てていく一つの河川ということで考えておくのが望ましいというふうに思っておるわけでございます。
 そこで現在は試験実施、この期間は恐らく今後四、五年は当分そういう形で実施していくことが必要だと思いますが、この期間中は、幸い千歳ふ化場が一時間ほどのところでございますので、そこから移殖をしてやっておりますが、将来これが事業河川として定着し、恒常的にそういうことが可能になるという段階を迎えましたときには、そのための専門的なふ化場を整備していくということも十分に私どもは検討する必要があるというふうに考えております。
#55
○相沢武彦君 将来恒常的にこの放流事業、ふ化事業が可能ならば十分検討に値する、こういうわけですね。
 そこで、提案なんですが、豊平川をサケ増殖のための事業河川として捕獲、採卵、ふ化場施設をつくると同時に、「サケの会」の趣旨をも生かして、サケの遡上を市民の目に触れさせ、楽しませるというこの二つの目的を同時に満足させる法の運用というものができるのかどうか、この点法制上どういうふうになっているのか、御説明いただきたいと思います。
#56
○説明員(矢崎市朗君) 水産庁としては、私どもはやはりあくまでもサケ・マスの資源をふやして、それの安定供給を図っていくという趣旨でやっておりますが、それがいわば一つの情操教育的な役割りも果たしてくるということは、これはなお非常に望ましいことだというふうに考えておるわけです。そういうことで第一次的に教育目的でということではございませんけれども、私どもが考えておるようなサケ・マスの振興というものが、またそういった役割りも果たすことは大いに期待をいたしておるところでございます。
#57
○相沢武彦君 たとえば従来あった雁木橋付近に再び捕獲場をつくって、親魚の雌だけ捕獲して採卵、ふ化させる、雄の親魚だけは上流に遡上させて市民の目を楽しませるというふうにすれば、水産庁の資源増殖の目的と「サケの会」の趣旨、これを同時に満足させる妙案になると思うんですが、作業的に、専門的に、技術的に、そういうことが可能なのかどうか、その辺はどうなんでしょう。
#58
○説明員(矢崎市朗君) 技術的には可能だというふうに思っております。
#59
○相沢武彦君 ああそうですか。
 さらに、現在の豊平川の河川の実態から考えますと、サケの遡上の際障害になる点がちょっと私ども素人にも幾つか考えられるわけなんですが、それは、一つは川の性状ですし、それからまた川底の深みのことらしいんですけど、みお筋というんですか、この点なんです。現在豊平川には雁木橋付近から幌平橋付近に至る流域には七つの堰堤が設置されておりますけれども、この七つとも魚道はつくられていないわけです。サケの遡上には工作物の高さの二倍の深さを持った川底――河床ですね、河床を工作物のすぐ下流につくってやらないと、その工作物を越えることはできないんだと、こう言われております。そこで、この七つの堰堤に魚道と深みをつくってやる必要があると思われます。それからまた九月以降の、秋のサケ遡上時期の水量が問題なんですが、豊平川のこの堰堤は七カ所とも河床の工事が行われていて、コンクリートで平らになっている。水量の調整は上流のダムの放流等である程度はできるようなんですが、水量自体少ないことは否めないわけです。そこで、河床の平たん化による水深の浅い状態からサケが十分に遡上できるだけの河川にしてやる必要があるんじゃないかと思います。それを解決するためにこの河川の流れに沿ってみお筋と呼ばれる深みをつくってやる必要があると思うんですが、これらの改善を勘案した工作物改修事業、これができるのかどうか。これは開発庁の仕事になると思いますが、これはいかがでしょう。
#60
○政府委員(吉岡孝行君) 豊平川にサケを放流しまして、それを遡上させることにつきましては、現在の河川の状況でも不可能ではないように聞いておりますが、新たに魚道など、施設をすることが必要というようになれば、先ほど水産庁の方からもお話ありましたが、それぞれの事業目的に従って、それぞれの事業主体においていろいろ計画されることと思うわけですが、われわれの方としましては、ですから、河川管理上の立場から支障のない範囲で、先ほど長官がおっしゃいましたように、そういう事業者と十分連携をとって協力してまいりたい、こういうふうに考えております。
#61
○相沢武彦君 水産庁としては、この堰堤部分でサケが上流へ行く方法としてどんな方法を検討してましょうか。
#62
○説明員(矢崎市朗君) 豊平川におきましては幌内橋、そこからの下流から石狩川の合流点までの間で、お話にも出ましたように、六カ所の堰堤がございます。特にそのうち、最も下流にあります雁木堰堤というのが落差が一・六メーターぐらいあるようでございまして、遡上はこれでも可能かと思いますが、よく調査はしてみないと何とも申せませんけれども、やや困難な問題があるとすれば、やはりこの辺のところが一つの魚道と申しますか、またいまお話しのように、堰堤に付帯するコンクリート張りのところにおきますみお筋と申しますか、そういうふうな整備がありませんと、十分にそれを越えて遡上していくということにはややどうも困難性があるのではないかというふうに私ども見ておるわけです。ただ、再生産確保するという見地から申しますと、従来もそうであったわけですが、雁木堰堤のところで捕獲をしていくということで十分用が実は足りるわけでございまして、特にそれから上流に遡上を図っていくという必要性は必ずしもない。そういうことから言いますと、当面は雁木堰堤のところで捕獲をしていくことが必要だというふうに思います。ただ、別の観点と申しますか、特に教育上の目的等でさらにこれを上流まで延ばしていくということになりますと、この辺のところはよく私どもも調査してみませんと、果たして現状でいいのかどうか、いま言ったような問題点もございますので、そういう点はよく調べてみないと何とも申せないというふうに思います。
#63
○相沢武彦君 堰堤を越える方法として魚道をつくる考えのようなんですが、開発庁としては技術的にどのようなお考えを持っているんですか。
#64
○政府委員(吉岡孝行君) 魚道をつくる必要があるかどうかというのを、われわれ聞いている話では現状でも不可能ではないというように聞いておりますが、さらにそれらの魚道をつくる必要があるとした場合、それから先ほどお話がありましたように、床どめの下に深みをつくってジャンプしやすくするとか、いろいろ方法があるようでございますが、その辺につきましては、いろいろ河川の実情によりそういう堰堤なり床どめの形態というのもいろいろ違うようです。それから水量によってもいろいろ違いがあるようでございます。その点いろいろケース・バイ・ケースで問題を検討してまいりたい、こう考えているところでございます。
#65
○相沢武彦君 この点は、豊平川の場合は洪水等の防災の役割りを大いに持っているわけなんでして、関係官庁でしっかりと煮詰められて、将来市民に迷惑の起きない方法で、しかもサケ遡上に効果のあるような方法をひとつ考え出して実施していただきたいと思います。
 最後に、この問題で長官にお尋ねしますが、先ほど最初におっしゃられたように、「サケの会」のメンバーともお会いになったそうで、大変皆さん方も長官に御理解いただいたと言って喜んでおられるようです。そこで、豊平川にサケの稚魚を放流すれば順調にいけば四年ぐらいですか、戻ってくるんですが、このサケの遡上に今後障害が出るおそれのある場合、関係省庁に有効な施設をつくる、あるいはつくりかえることについて、開発庁長官としてその労をとっていただきたいと思うんですけれども、お考えいかがでしょう。
#66
○国務大臣(澁谷直藏君) 先ほどお答えしましたように、私も基本的に賛成ですから、ですから、それを今後具体化していく際に私どもの立場でできることがあれば喜んで協力をいたします。
#67
○相沢武彦君 次に、私は沿岸漁業を守るためのこの流結氷防止対策について伺いたいと思います。
 北海道は毎年冬期問流氷による影響を少なからず受けております。その影響海域は日本海の北部、それからオホーツク海、根室海峡及び東太平洋沿岸など延長約一千百キロメートルの広範囲にわたるわけです。昭和四十九年の一月サロマ湖の湖内に大量の流氷が流入して、湖内に施設されたホタテガイの養殖施設や越冬責に総額で二十二億七千万円に及ぶ大きな被害を与えたことは御承知のとおりなんですが、この流氷被害を機に政府は特別研究を始められましたが、その内容と五十年の十二月に発表された流氷災害に関する特別研究報告書の内容を科学技術庁からかいつまんで御説明いただきたいと思います。
#68
○説明員(島田仁君) いまの御質問ありましたとおり、四十九年のサロマ湖の災害に対して私の方の特別研究調整費という枠で特別研究の実施を緊急研究として一年間やったわけです。そのときの主な内容というのは三つありまして、一つは流氷の挙動、これがまず第一です。それから第二がその流氷がサロマ湖にどういうふうに浸入して被害を与えたかという研究、第三番目がホタテガイが非常に大量の被害を受けたわけですけれども、ホタテガイがどういう原因で被害を受けたのかという原因探究、この三つであったわけです。
 第一のまず流氷の問題ですけれども、これについての研究の内容というのは、昭和四十二年ごろから宇宙衛星による気象の状況が写真でたくさんもう撮られておりますので、それをもとに気候と海氷の動きというものの解析を行ったわけです。その結果として一応わかったことは、一般にもう流氷について常識的に言われていることの科学的な立証という形になったわけですが、十二月の初旬にオホーツク海の結氷というのが北西部から始まり、それが大体一月中旬に北海道沿岸に姿を見せる。二月下旬が最盛期になりまして、大体沿岸まで氷で埋まる形になりまして、三月の下旬が海明けということになり、大体五月の上旬には姿を消すと、これが一つのパターンになっております。
 どういう気候条件のときにそれでは流氷が岸の方に来るかということですけれども、いわゆる冬型気圧配置――西高東低というようなときには、大体風が陸から海に吹く風になりまして余り沿岸に押し寄せるということはないわけですけれども、逆にオホーツク海の上に高気圧が停滞した場合にこれが海風になって岸の方へ流氷をたくさん押してくると、こういう結果が出ております。それからもう一つ、その時点において低気圧が通過する。こういう気候の急変があった場合に非常に大きな被害をもたらすということがまず第一の点の研究成果です。
 それから第二番目のサロマ湖の中への海氷の流入の問題ですけれども、これの大きな原因がありますのは、主として潮位の変動、それから先ほど申し上げました風の方向、それからその時点における低気圧等、海の荒れ方、こういったものが影響しまして、それがたまたま重なった場合に四十九年のような大量の海氷の流入となるということが判明しております。
 それから三番目のホタテガイの養殖被害ですけれども、これはいろいろな原因を想定して研究したわけですけれども、原因は究明した結果は、流氷がサロマ湖の中で風で揺れてホタテガイを湖の底に落としてしまって、沼の底で変死したということが原因でありまして、淡水、海水の混合の問題あるいは非常に冷たい水が入ったから死んだということではないということがわかっております。
 以上が四十九年の研究の成果です。
#69
○相沢武彦君 このサロマ湖沖は砂浜地帯で流氷防止対策としてはいろいろな案が出されて現在検討中のようですけれども、これは大変むずかしい事業だと聞いております。五十二年度から開発庁は特定海域沿岸漁場整備開発事業推進調査を始めているんですが、サロマ湖に対する五十三年度の調査内容を伺いたいと思います。
#70
○政府委員(吉岡孝行君) いまお話しのように、北海道開発庁におきまして五十二年度から特定海域沿岸漁場開発事業推進調査というのを実施しております。その一環としまして、五十三年度サロマ湖についてのいわゆる流氷対策の検討を始めたわけです。
 五十三年度は、問題になっております防氷堤という施設を設けた場合、湖内への海水供給がどのように変化するかということについての基本的な数理解析を行っているということでございます。
#71
○相沢武彦君 北海道沿岸の流結氷に関する調査研究なんですが、これは近年ようやく緒についたばかりで、余り十分な知見が得られていないと思うんですね。そのためには流結氷の下にある漁場、この造成技術というものもまだ未解明な部分がずいぶん大きいと思うんですが、そこで、こうした流結氷の影響、海域での沿岸漁場整備開発事業の実施なんですが、サロマ湖あるいはコムケ沼、野付湾、こういった内湾開発及び魚礁設置事業を除く外海部、ここで技術的制約を受けて他地域に比べると非常に進捗がおくれている。
 そこで開発庁としては、こうした流結氷地帯に対する開発による漁業生産の拡大に対してどういうようなお考えを持っているのか。それは開発庁と水産庁と両方からお聞きしたいと思います。
#72
○政府委員(吉岡孝行君) ただいま申し上げましたように、サロマ湖周辺における流氷対策ということで調査を始めているわけでございます。それで、この流氷対策はきわめてむずかしい問題でありまして、防氷堤の設置につきましても、そもそも構造物を設置した場合、対象生物の生育環境条件を悪化しないのかどうか、その海域における流氷なり波、流砂、漂砂等の自然条件にどういう影響を与えるか、いろいろ基本的な問題を究明していかねばならぬわけでございます。そういうことで、現段階でははっきりした結論は申し上げられないわけでございますが、われわれとしては各方面の研究とも相まって、いろいろその調査を進めてまいりたいという段階でございます。
#73
○説明員(矢崎市朗君) 流結氷の水域におきましても、沿岸漁業振興のために、いわゆる一般的な諸般の施策は実施してまいるわけでございますが、ただ、それが流氷等のために所期の効果を必ずしも十分に発揮しないということが出てまいるわけでございます。そこで、何と申しましても、やはり流氷の防止対策そのものが講ぜられていくことが、これは沿岸漁業の振興上から見ましても非常に効果的な方法であるわけでございます。これにつきましては、先ほども科学技術庁の方からもお話しございましたが、私どもも関係省庁いろいろと詰めをやっておりますが、まだ残念ながら決め手になるような答えが出てきていないというのが実態でございます。
 そこで、さっき開発庁の方からもお話しございましたが、私どもも特定海域の沿岸漁業の開発事業推進調査ということで、五十三年度からこれに取り組んでまいっておりますし、道の方も網走の水産試験場におきましては、別途、流氷域におきますコンブの養殖試験等をやっておるようでございます。私どもとしては、これらの調査研究、これまで積み重ねられたもの、さらにこれから手がけられていくもの、こうしたものの成果を踏まえながら、なお地元では大規模増殖場の開発事業等の構想もあるようでございますので、こういった構想も受けとめながら、今後も引き続き検討し、有望な手だてが講ぜられるようにということで努力してまいるつもりでございます。
#74
○相沢武彦君 二百海里時代を迎えて漁場開発整備の緊要性というものがますます高まっていると思うんですが、オホーツク沿岸の興部町というのがありますが、そこで、社団法人北海道水産資源技術開発協会、ここに依頼して、沙留海域での漁場整備開発事業推進を目途として基礎調査を行いまして、五十三年の三月に報告書を発表しているんですが、これについて北海道開発庁としては御存じでしょうか。また、農林水産省としては御存じでしょうか。
#75
○政府委員(吉岡孝行君) 先ほどおっしゃいましたように、興部町が単独で調査をなされましたわけですが、われわれとしても、このような調査をされたことに対して大いに敬服しておるわけでございます。報告書の内容は、御存じのように、調査海域における地形なり、底生生物、流氷等に関する観測データの整理とその評価並びに防氷堤構造に関する一般的な技術から成り立っておるわけでございます。われわれとしても、今後結氷地域における浅海漁場の整備を具体的に取り進めるに際しましては、これらも十分参考にさせていただきたい、こう考えております。
#76
○説明員(矢崎市朗君) 水産庁におきましても、ただいまお話しの基礎調査は私ども承知いたしておりまして、これに対します判断、それから今後へのこれの利用と申しますか、そういった面に対します考え方は、ただいま開発庁の方からお答えになったのと全く同様でございます。
#77
○相沢武彦君 五十四年度予算の中で、沿岸漁場整備開発事業調査の補助事業として総事業費七千万円が計上されているんですが、国からはこの六割補助四千二百万円が出ることになっていると思いますが、新規地区四カ所の地域指定は未定であると聞いています。地元の興部町に単独でこういった調査をし、報告をまとめた熱意をくんで、本年度新規事業に採択するお考えはあるのかないのか、この点を伺いたいと思います。
#78
○説明員(矢崎市朗君) 興部、雄武地域から根つぎ資源の増産を図るということで、大規模増殖場開発事業の指定調査の要望がございます。私ども、もともとこの事業と申しますのは、浅海域におきます有用水産生物の発生なり生育の環境づくりをやっていくというところにねらいがあるわけでございまして、二、三年の調査期間を経て全体実施設計等も要しまして事業化に進んでいくという性格のものなんですが、五十四年度にどこの地域についてやるかという点につきましては、この地域の御要望も含めまして、そうした要望等も踏まえて、予算成立時点で十分に検討の上、確定をいたしたいという段階で、いまの段階はまだ未定でございます。
#79
○相沢武彦君 雄武、興部両町の地元構想の中で、過去十年間のコンブ、ウニの生産量の指数なんですが、昭和五十一年にはコンブの干し上がり状態で十八万四千八百八十キログラムの生産が上がっていますし、またウニにしても五十二年度で、むき身で一万二千六百五十二キログラムの生産量を上げております。こういった点から考えて、防氷対策を沖合い三百メートルから五百メートルの線で設置をしていけば安定した増産体制というものは見込まれるように思われるんですが、ぜひこの新規事業の中に入れるよう十分の御検討をいただきたいと思います。
 それから、興部町の沙留地先浅海漁場整備開発基礎調査報告書に防氷堤の形式について三案を発表しているんですが、一つは三角柱防氷堤、二つにはなぎさ型防氷堤、三つ目がブロック三個連結をもととした球型ブロック防氷堤となっています。浅海漁場においていろんな防氷対策が考えられると思うんですけれども、雄武とかあるいは興部などの岩場地帯ではどういう防氷堤がよいとお考えなのか。現在における研究成果に基づいて御説明願いたい。
#80
○政府委員(吉岡孝行君) 先ほどもお答えしたわけでございますが、いわゆる防氷対策と、何分非常にむずかしい問題でございまして、そもそも防氷堤の設置そのものが可能なのかどうか、そういう構造物を設置した場合、対象生物の生育環境条件がかえって悪化しないのかどうなのかというような非常に基本的な問題があるわけでございます。それで、われわれとしてはまずそういう点を究明していかねばならないわけでございまして、いろいろそういうことで現在、先ほど来お答えしていますいろんな各面の研究と相まって、われわれとしても調査を始めているわけでございます。今後の調査と相まっていろいろその辺をさらに究明していきたいと、こう考えております。
#81
○相沢武彦君 サロマ湖の場合は砂浜地帯ですね。それで、その対応は岩場と異なると思うんですけれども、興部町の出した調査報告書の図を見まして応用できる部分もあるんじゃないかと思うんですが、各調査機関の調査結果については開発庁として十分掌握されていると思うんですけれども、お互いによい点を採用し合って、よりよい効果の上がる施設をつくっていただきたいと思いますが、その点についての検討はされているんでしょうか。
#82
○政府委員(吉岡孝行君) いろいろと各方面の研究を参考にし、さらに究明していかねばならぬわけでございますが、興部町の報告書に出ております防氷堤の構造問題、これは一つのアイデアとして出されているのかと思うわけでございますが、これにつきましてもいろいろそういう構造のものについての流氷の圧力の大きさなり、分布等に関する構造力学的な問題、それから施工の難易なり、建設費等の問題がいろいろあると思います。そういう点も総合的に検討していかにゃならぬわけでございますので、具体的に示されている防氷堤の構造についてどうかと言われても、ちょっと現段階ではまだ私の方の結論を申し上げられるような段階にはございません。
#83
○相沢武彦君 長官、厳冬の期間に北海道のオホーツク沿岸歩かれたことはないと思うんですが、流氷が寄せて、それから去っていくとき、根こそぎ岩場の魚礁類なんかを削り取って持ってっちゃうわけです。せっかくつくった、ホタテガイだとか、その他の浅海漁場、これがだめになっちゃうんで、何とかそれを防ごうということで地元の人たち知恵を働かせ、いろんな研究頼んだりしながら、防水堤ということを思いついて一生懸命やろうとしているわけですが、ぜひ長官も強い関心を流氷防止対策に持たれて、今後鋭意取り組んでいただきたいと思うんですが、最後に一言伺って、私の質問を終わりたいと思います。
#84
○国務大臣(澁谷直藏君) 新しい二百海里時代を迎えて、沿岸漁場というものと真剣に取り組んでいかなければならない、そういう時期に来とるわけでございますから、御趣旨を踏まえてひとつ真剣に取り組んでまいりたいと思います。
#85
○沓脱タケ子君 それでは、ちょっと最初にお伺いしておきたいことがあります。
 それは、大阪の新日鉄の堺製鉄所の外注管理課長らが公選法違反で告発をされた事件がございます。これについて、三月十五日の予算委員会で国家公安委員長は、「警察で捜査中でございます。」というふうに御答弁をされたようでございます。で、今日までの捜査状況でございますね。それを簡単にちょっと最初にお伺いをしておきたいと思います。
#86
○政府委員(小林朴君) お尋ねの告発事件につきましては、三月の七日の日に告発を受理をいたしまして、現在捜査中のものでございます。大阪の府警で現在受けておるわけでございますが、本件の告発人が五名でございまして、大阪府警といたしましては、告発人から告発の事実の詳細をまず聞きたいということで、事情聴取をする必要がある旨を告発の代理人でございます弁護士の方に、三月の八日から十四日まで四回にわたりまして連絡をいたしましたが、連絡がつきませんでした。それで、三月の十六日になりまして、そのうちの一人の方が出頭されましたので、事情聴取をしたわけでございます。しかし、その方が告発事実について、内容の具体的な点につきまして全く供述をしていただけなかったというようなことがございまして、さらに他の四人の方の出頭を求めておりましたところ、三月の二十六日に告発代理人である弁護士の方から捜査二課の方に電話がございまして、他の四人の告発人の出頭の要請をその際にしたわけでございますけれども、現在まだ出頭していただけないというような形になっておりまして、若干、捜査に協力をしていただきたいというのが私どもの方の願いなんでございますけれども、そういう現段階になっておるわけでございます。
#87
○沓脱タケ子君 実は、その告発者の弁護人から伺ったんですが、すでに告発者側は二回にわたって事情聴取を受けているということです。これはきのう私の方に連絡があった。で、そういうことで、そのときに府警の捜査二課の宮口監理官にお話ししてあったそうですけれども、被告発人については、新日鉄についてはまだ捜査してないと、こういうお話のようでございましたが、で、私ちょっとわからないのですけれども、なぜ告発をされた側の新日鉄の捜査をなさらないのか。で、告発した方をいまもお話しのように五人の方においでをいただきたいと言われてると。で、二回にわたってはもうすでに調査済みだと、こういうふうに言われているんですけれども、ちょっと逆じゃないかというふうに思いますのでね。これは被告発人の捜査をすぐにお始めをいただかなければならないのではないかと。そのことをちょっと御見解を伺っておきたい。
#88
○政府委員(小林朴君) 私どもが調査いたしましたのでは、先ほど申し上げましたとおり、一回だけ来ていただいた、後事情がわからないという形になっておるんでございます。
 それで、こういう告発上の捜査と申しますのは、告発のことに書いてあるものにつきまして具体的に補充のまあ調書といいますか、そういうものをつくって、そうして、それから告発人へというのが常道なんでございます。で、どうしてもその段階のところで現在行き詰まっておるという状況なんでございます。
#89
○沓脱タケ子君 まあ、当面の課題の問題でもありますので、鋭意急いでやっていただきたい。そのことを申し上げておきます。
 限られた時間でございますので、次に行きますが、政治資金規正法、それから公選法の関係について若干お聞きをしていきたいと思います。政治資金規正法あるいは公選法の解釈についてなんですが、まず、その一般論としてお聞きをしておきたいと思うんです。
 で、公職の候補者という表現がございますね。この公職の候補者とは、衆参両院議員、それから地方公共団体の議会の議員並びに首長で現職、それから立候補者並びに立候補しようとしている者のことを指すというふうに理解をしてよろしゅうございますか。これは解釈のようでございますので、まず最初にお伺いしておきたい。
#90
○政府委員(大橋茂二郎君) 公職選挙法及び政治資金規正法についてお答えしますが、それぞれの条文によりまして、ただいま公職の候補者と言います場合においては、一般論として、公職選挙法八十六条によりまして立候補の届け出をした者ないしは推薦届け出をされました者をまあ言いますが、それ以外に、立候補しようとする者あるいは公選法の三条に規定する公職にある者までもを含むかどうかは、それぞれの条文の規定の仕方で違います。ですから、たとえば何条においてはどうかという御質問ならお答えできますが、公職選挙法全部で公職の候補者はいまの意味かと言われますと、そういうようには必ずしもなっておりません。
#91
○沓脱タケ子君 これまあ条文の解釈になりますのでね。で、私はまあ公選法と政治資金規正法、それぞれに出ているところをまとめて申し上げたつもりなんですけどね。だから、まあ一条一条ということになるとこれはとても時間がありませんが、いまおっしゃった範囲で、確かにこの立候補者あるいは立候補をしようとする者あるいは現職の人ということになるわけですね。これはいろいろな条文はありますよ。
#92
○政府委員(大橋茂二郎君) お答えいたします。
 先ほど申しましたような条文条文によって仕組みが違いますんで、たとえば選挙運動中の立候補者というような場合につきましては、まさに立候補者しか規定しておりません。ただ、たとえば政治資金規正法上におきます公職の候補者というような場合につきましては、条文上に括弧をしまして、候補者となろうとする者とか、第三条に規定する公職にある者を含むというような明文の規定がありますんで、そのような解釈ができる、こういうことでございます。
#93
○沓脱タケ子君 政治資金規正法の方が明確に書いてありますね。だから、そういうふうに理解をしてそれじゃよろしゅうございますね。
#94
○政府委員(大橋茂二郎君) 政治資金規正法の方が明確に書いてあるというのは、これは先生、政治資金規正法は括弧何々を含むと書いてあるので、そういうふうに読むということでございまして、書いてない場合まで読めるかというと、書いてない場合はそういうふうには読めません、こういうことでございます。
#95
○沓脱タケ子君 いやいや、書いてある範囲を言うているんだよ、私。そんな妙なこと言いなはんな。括弧して書いてある範囲のことをあわせて申し上げているんだから、そういうふうに確認させていただいてよろしいんでしょう。
#96
○政府委員(大橋茂二郎君) 書いてある限りはそのとおりでございます。
#97
○沓脱タケ子君 それで、たとえばある株式会社が、自分のところの社員であるいわゆる公職の候補者に対して選挙運動のためにかなりの期間にわたって会社の社宅や、あるいは寮などの会社の施設を無料で貸した場合、借り上げ相当額というのは寄付になると考えてよいのかどうか。まずその辺からお伺いいたします。
#98
○政府委員(大橋茂二郎君) 初めに、寄付の、要するに政治資金規正法上の寄付の概念について若干御説明いたしますが、「金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付で、党費又は会費その他債務の履行としてされるもの以外のものをいう。」という規定がございまして、その場合における「財産上の利益」というのは必ずしも金銭、物品に限られませんで、有体物、無体物を含めて言っているわけでございます。したがいまして、公職の候補者、職員でありましても公職の候補者が会社からいま言ったような施設の無償提供を受けるという場合につきましては、それ自身が、使用相当分が寄付になるというのが一般論であろうかと思います。ただ問題は、一体、選挙運動に関する寄付あるいは政治活動に関する寄付、これは政治活動に関する――寄付の中には選挙運動も含まれますが、に関するものであるかどうかということに対するやはり判断が個々具体的にしなければならぬので、一般論としては先ほど申したとおりでありますが、具体的にいまの事例がそういうふうになるかは個々によって判断しなきゃならぬと思います。
#99
○沓脱タケ子君 そうしますと、これ一般論で私いまお伺いしましたので、一般論ではそういうことになるわけですね。さらに、同じような条件で会社の電話ですね、電話を貸して電話料金を会社がかわって支払った場合、その料金相当額というのは寄付になるのかどうか。これはなると思いますが、一般論では。それはどうですか。
#100
○政府委員(大橋茂二郎君) 電話の場合でございますが、電話も先ほど申しましたように、一つの利益でございますから、それを提供して政治活動のために利用させるというような場合については成立すると思います。ただ問題は、御承知のとおり、たとえば選挙運動に関して電話を使うという場合につきましては、選挙法の取り扱いとしてこれは収支報告に出さないことになっております。したがって、たとえば電話を提供したというんじゃなくて、ある人のために電話による選挙運動を行ったという場合においては、必ずしもその人の方の収入にはなりませんというような場合もございますんで、これまた個々によって判断しなきゃならぬと思います。
#101
○沓脱タケ子君 個々の具体例というようなのももちろん出てくると思うんですが、私いまお聞きしたのは一般論でお聞きをいたしましたが、一般論で言えば寄付ということにならざるを得ないわけですね。そういうことになりますと、寄付ということになれば、選挙の終了後その旨をこれは選挙管理委員会に当然報告をしなければならない、個々の場合でも、具体的にはね。故意に報告しなかったり、あるいはうその報告をしたら、これは処罰されるということが条文にありますね。そういうことになるんですね。
#102
○政府委員(大橋茂二郎君) 選挙運動に関する寄付でありますれば、それに対します収入に計上して報告するということは義務づけられております。問題は、そこらが一体寄付になるのかどうかの具体的な問題は議論はあると思います。また、その報告をしなかった場合については虚偽の報告ということで罰則の適用がございます。
#103
○沓脱タケ子君 それで、いま申し上げたようないわゆる便宜供与ですね。こういう便宜供与のあり方というのがいま大分社会問題化されてきておりますけれども、企業ぐるみ選挙の一つの姿になってきているわけです。たとえば去る三月二十六日の参議院予算委員会でわが党の小巻議員が指摘をいたしましたが、関西電力、あるいは中部電力、それから東京電力、川崎市の三菱自動車、日立市の日立製作所、大津市の東レなどでいま申し上げたようなことが行われているというのがわれわれの調査では明らかになっておるわけでございます。
 具体例でないと判断しにくいとおっしゃるから、たくさんあるんで幾つも申し上げるわけにいきませんが、たとえばこれは兵庫県の例ですが、西宮市会のO議員、あるいは候補者ですね、この方は自分のお住まいは西宮市の鳴尾町なんです。ところが会社の施設の西宮市笠屋町二十四の社宅、この社宅に二月二十一日からO候補の看板をかけておるという問題がある。あるいはこれは尼崎市会ですが、I候補者です。この方も会社の施設の場所は尼崎市南武庫荘三の三十三の社宅ですが、これは空き家だったけれども、社員の選挙運動集合場所にして使い、会社名儀の電話もそこに付設をする、こういうやり方をしておられるわけですね。あるいは神戸市会のT候補者、これも神戸市東灘区田中町四丁目の千二百七十の一の寮です。これも選挙運動員の集結場所になっておって、最近社内事業用電話が設置されているというふうなことが、これはごく一例でございますけれども出てきている。
 そこで、これは国家公安委員長にお聞きをしたいと思いますけれども、一般論で言えば寄付に当たるということが考えられる、そういう御答弁でありましたが、その一般論では寄付に当たると言える同じ便宜供与を、関電など、先ほど申し上げた各社がそれぞれの社の社員である公職の候補者に与えていた場合、その候補者はその旨を選挙管理委員会に届けなければならない。もし報告しなかったり、あるいは虚偽の報告をした場合には、それは法違反になるというのは先ほど御答弁のとおりですね。ですから、従来もその種のことは私どもも散見をいたしておりましたけれども、従来の状況からいいますと、それは公選法で報告をしていないというのが通例のようです。したがって、今回も報告しないと考えるのが大体従来の例からいいますと、妥当だと思うんですが、警察としてはこういうことは黙って見過ごしておくのはよくないんではないか。もし黙って見過ごしておいて、報告をしなかった、あるいはそれが虚偽の報告になったということになれば明確に法違反になるわけですから、当然各企業に対して警察庁としては周知徹底を図る必要があるのではないかと思うんです。その考え方からいきますと。そこで国家公安委員長に御見解を伺いたいのは、経済団体等にそういった法違反のおそれのあるようなことについてはきちんと申し入れをなさるとか、あるいは府県の選管委員長に対して御意見を、各企業にそういうことに留意をするようにという注意喚起の措置をおとりになる必要があるのではないかと思いますが、その点はどうですか。
#104
○国務大臣(澁谷直藏君) わが国は言うまでもなく法治国であって法のもとに選挙も行われる。したがって、定められた法に違反すれば、それは法違反、こういうことでございますから、その企業についてだけ特にこういう点は注意しなさいよという警告みたいなもの、注意を出すということはいままでもやった事例恐らくないと思いますし、私はやる必要はないんじゃないかと、現に法に触れるような具体的な事例が起きれば、これは警察は法に照らして厳正に捜査すると、こういうことだと思います。
#105
○沓脱タケ子君 いや、私は特に企業にだけやれと言ってないんですよ。そういうふうにもし報告がなされなかったり、虚偽の報告になれば法違反になるんだから、そういうことについて注意を喚起なさるということは必要ではないかと言うているんです。それは企業に対しても、あるいは府県の選管委員長に対しても、これは当然おやりになったらいいんじゃないかと。私の方はそういった事実を、事実があるんだということを申し上げているんだから、あなたの方はまだいま聞いたばっかりでよくわからぬとおっしゃるなら御調査になった上でもいいんじゃないですか。これは注意を喚起なさる必要があると思うんですよ。そうでなかったら犯罪行為を起こすおそれがあるということになるのにそれを容認するという結果になるおそれがありますよ。その点どうですか。御調査の上で必要な警告なり、あるいは勧告なり、これはなさる必要があるんじゃないですか。
#106
○国務大臣(澁谷直藏君) 選挙についてはいろんなことが行われておるわけでございまして、それについては選管が法のもとで厳正な、公正な選挙をやりなさいと、こういうことで監視をしておりますし、それの違反については警察なり検察当局が具体的な事例があれば法に照らしてこれはもう裁くわけでございますから、その一々の事例について国家公安委員会が一々注意するなんということは実際問題としてこれはできないと思うんですよね。そのためにそれぞれの選挙管理委員会が道府県にもございますし、市町村にもあるわけでございますから、それはちょっとせっかくの御提案でございますが、直ちにどうしたらいい、あるいはすべきだというような返答はちょっと私できかねます。
#107
○沓脱タケ子君 余り時間がありませんので、それじゃちょっと次行きますが、もう一遍一般論でお伺いしておきたいと思いますが、それじゃ株式会社が自分のところの社員である公職の候補者に対して就業規則の上で何ら支払うべき義務もないし、同時に両者問に特別の契約に基づかない金銭を支払われた場合、それがどういうような名目であろうと、政治資金規正法上は寄付になると考えてよいと思うんですけれども、それはどうですか。
#108
○政府委員(大橋茂二郎君) ちょっといまの御質問だけの内容では何ともちょっと判断しかねるわけでありまして……
#109
○沓脱タケ子君 一般論ですよ。
#110
○政府委員(大橋茂二郎君) 一般論といたしましても判断いたしかねるわけでございまして、実際若干私の方からつけ加えて申し上げますれば、たとえば選挙運動のために何かの労働力を提供するというような形の場合はもちろん寄付になります。というのは、今度反面先ほど大臣からも申しましたように、会社自身もすでに最高裁で認めてあるように、社会的実際としての政治活動なり選挙運動ができますので、そういうような形の中として社員を使ったとなれば、これはむしろ企業内における仕組みの問題で、選挙法上の問題としては出てこないことになるわけです。そこらのところでございますと、一般論としても必ずしもちょっと明快ではないと思います。
#111
○沓脱タケ子君 ちょっとやりとりしたいんだけれども、時間がないですからね。
 それじゃ、もう一つ聞きたいんですがね。地方自治体がある会社の株を取得していると。で、その取得の理由が、これは地方自治体は財産管理のために株を取得するというのはまず少ないので、一定の行政目的のために取得しているわけですがね。そういう会社がその株式を買っておる、取得しておる地方自治体の公職の候補者に寄付をするということは禁じられておりますね。政治資金規正法の二十二条の三で、どうですか。
#112
○政府委員(大橋茂二郎君) 御指摘ございましたように、政治資金規正法の二十二条の三の第四項にそういう該当規定がございまして、「地方公共団体から資本金、基本金その他これらに準ずるものの全部又は一部の出資」を受けている会社は当該地方公共団体の公職の候補者に対し政治活動に関する寄付をしてはならないと、こう書いてあります。したがいまして、問題になりますのは、一体それが政治活動に関する寄付かどうかということが一つ問題になります。それからもう一つは、先ほど私申しました株式の取得というものがここにいうところの「資本金、基本金その他これに準ずるものの全部又は一部の出資」ということで読めるかどうかということでございまして、御指摘のように、地方公共団体が株式を取得する場合におきましては一定の行政目的のためにする場合と、それから単なる財産管理の場合とございます。御指摘のような一定の行政目的のときの株式の取得というものは本条に該当するのではないかというふうに解しております。
#113
○沓脱タケ子君 この条項についての違反行為は三年以下の禁錮または二十万円以下の罰金に処せられると。これも政治資金規正法に書かれておりますが、そういうふうに理解してよろしいですね。
#114
○政府委員(大橋茂二郎君) 罰則の規定はそのとおりになっております。
#115
○沓脱タケ子君 この違反が行われている事実がわかれば、これは警察は当然捜査の対象になると思いますが、これはそうですね。そういうふうに理解していいですね。
#116
○政府委員(小林朴君) 具体的な事実がそういうような容疑に触れるということであれば、当然捜査の対象になると思います。
#117
○沓脱タケ子君 ここに政府、公共団体が所有する九電力の株式に関する通産省の資料があるわけです。たとえば関西電力というのは大阪市が五千七百十八万一千株、全体の九・七五%です、大分パーセント下がりましたけれどもね。神戸市は二千二百十九万二千株、三・七八%、いずれも大株主です。ですから、いまの政治資金規正法の条項からいけば、大阪市、神戸市が、これは株式取得の理由というのは財産管理でないということは私ども長く大阪市に関係をしていてよく知っているのですが、そういう関係から見ますと、これは一定の行政目的を持っているんだから、一口に言えば関電は大阪市や神戸市の公職の候補者に寄付をしてはならないということになっているわけですね、さっきの話では。ところが、こういう実例がある。たとえばこれは関電の例ですけれども、関電の神戸支店の支店長室勤務のTという公職の候補者に数百万円の寄付が支払われている。このT氏は支店長室勤務でちゃんと机もあるんですよ。ところが、ほとんど出社しないで、机の上には仕事上の書類も何もない。だから仕事はしてない。休職しているかというとそうでもない。ところが、関電の就業規則がありますけれども、この就業規則によりますと、四十四条に「社員が勤務時間中に勤務しない場合は、賃金は支払わない。ただし、特別の事由のあるときは、この限りでない。」と定めていて、「特別の事由」というところに、別表三というのがありまして、これに詳しく書いてあるんですけれども、たとえば市会議員がその公務のために一カ月通算七日まで勤務しない場合は有給だが、七日を一時間でも超えれば賃金カットされるということが契約上なっているわけですね。
 で、そのことはそのとおりやられているんです。たまたまわが党の地方議員の人が関電の職員におりまして、これはそのとおりやられているんです。ところが、いま指摘をしましたT氏の場合には、昭和五十二年度に関電から約四百二十五万円の金額を受け取ってる。これはもちろん別に議員歳費を九百十九万二千百円もらっているんですね。だから、この四百二十五万円の金銭というものを就業規則の上から見ますと、どこから考えてもこれは支払われる根拠はないわけだ。だから、これは当然、先ほどの御答弁からいいましても政治資金規正法上は寄付とみなさざるを得ないと思うんですけれども、こういうことがあるんです。
 で、初めて申し上げるわけですから、時間もありませんからね。私が指摘をしたことを一遍御調査をいただいて、これがそのとおりだとしたら、関電が政治資金規正法二十二条違反やっているということになりますので、ひとつ御調査をいただきたいと思うんですが、いかがですか。
#118
○政府委員(小林朴君) 一応実情を聞いてみます。
#119
○沓脱タケ子君 国家公安委員長、最後に。
 確かに、選挙に際しまして法をきちんと守らなければならないということでございますけれども、今日ではいろいろな形での問題が出てきているという状況でございますから、指摘申し上げた点については、これは御調査をいただいて、法違反を未然に防げるものは防ぐ、あるいは疑いのあるものについてはこれはきちんと処分をするということを厳正にやっていただきたい。そのことを特にお願いを申し上げたい。最後に一言。
#120
○国務大臣(澁谷直藏君) 法を守って公正な選挙を行うということは、これはもうきわめて大事なことでございますから、その法に違反して選挙活動をやるというような事例があれば、これはもちろん厳正に対処してまいる決意でございます。
#121
○柄谷道一君 ややミクロ的立場に立つ質問が続いたものですから、私は非常にマクロ的な立場ではございますが、若干の質問をいたしたいと思います。
 まず、さきに閣議で了解されました五十四年度の地方財政計画を拝見いたしますと、現在地方自治体が直面している危機的な状況というものをそのまま浮き彫りしているように読み取れます。すなわち、歳出面では五十二年度に引き続きまして景気浮揚のための公共投資優先型となっております。しかし、その反面、歳入面では借入金、地方債の比重が増加いたしております。この結果、五十四年度の元利償還費は二兆六千億円に達しまして、五十四年度末の地方債の残高は二十五兆円をはるかに超えるという現状でございます。私は、こうした慢性的借金財政をいかにして立て直すか、その抜本的対策及びその方向というものが当然地方財政計画の中には盛り込まれるべきであると思うのでございますが、残念ながらこういう具体策に欠けているとしか読み取れないわけでございます。これは非常にむずかしい問題でございますけれども、大臣として、現在の地方財政の現状をどのように打開していこうとしておられるのか、まずこの点をお伺いいたします。
#122
○国務大臣(澁谷直藏君) 地方財政の現状についての御指摘は、まさしくそのとおりだと私も存じております。そうして、このような状態を今後も持続していくということはもう許されない、もうそういう段階に来ておると、このように認識をしております。したがって、今後としては、このような危機的な状態に置かれておる地方財政というものをどう立て直すか、これに真剣に取り組んで具体的な対策を打ち立てなければならない、抽象論ではなくて具体的にどうするか、こういう形で結論を出さなければならない時期にもう来ておると、このように考えております。
#123
○柄谷道一君 私も、まさに大臣おっしゃいましたように、そのような時期にいま到来していると思うんですね。
 そこで、今日までの自治省としての対策を私が見ますと、確かに給与関係費の増額を抑える、一方、一般職員の定員抑制を行う、その分をできるだけ投資的経費に回す、こういう努力をされておることはそのとおり認識いたしております。しかしそれだけでは、いま大臣がおっしゃいましたように、この危機的地方財政を立て直すということにはならないわけでございますね。これはまあ現状以上に悪化をするものをいかにして少しでも軽減していくかという、いわば当面の対応策と言えると思うんです。
 そこで、大平総理は今度施政方針演説の中で田園都市構想というものを強調されているわけでございますけれども、現実にいま地方自治体では、当面しております財政状態の中で、しかもその田園都市構想というものの内容もまだ定かではないし、しかもその構想というものに乗っかっていこうとする場合のいわゆる財源対策というものも必ずしもまだ明確に示されていない。したがって、この総理の言われます田園都市構想は財源の面で地方自治体としてどのようにすればいいのかという、率直に言えば戸惑いの実情にあるというふうに認識するわけでございます。大臣の御認識いかがでございましょう。
#124
○国務大臣(澁谷直藏君) 総理の提唱されておりまする田園都市構想、まさにこれは構想でございまして、総理の言葉をかりれば、これは一つの理念であると、こう言っておるわけですね。したがって、従来から御承知のように、いろんな各省それぞれの施策をやってきております。それを総理の提唱された田園都市構想という理念のもとに、従来それぞれの各省が進めてきた施策というものを見直していく、そしてこれを統一的に秩序を立てていくと、こういうことだと思うんです。したがって、これはこれから長期にわたって日本の国づくり、町づくりの基本的な構想と、こういうことになるわけでございますから、その仕事の性格からいって非常にやはり基本的、長期的な仕事である、こういうふうにまず御理解をいただきたいと思うんです。
 それで、確かにいろいろ言われますけれども、それでは具体的に一体何をどういう方法でやるのかというということになりますと、現在のところ、まだはっきりしたものは示されておりません。したがって、国民サイドから見ればどうもわからないという感じを持たれることもこれはまた私はやむを得ない、現在の状況からしてはそういう感じを持たれる方がむしろもっともではないかと、こういうふうに思うんです。そこで、政府としてはせっかく総理が提唱された構想でございますから、いま私が申し上げたようなこれを一つの基本理念として、従来各省のそれぞれ進めてきた政策というものを見直して、そしてこれに一つの秩序を立てて、そして統一的な手法でこれを逐次実施に移していかなければならない。地方が分担しなければならない財源の問題もそういった中でどうすべきかということも、当然これは対策を考えていくべきであると、このように考えております。
#125
○柄谷道一君 いま大臣おっしゃいましたように、地方財政につきましても抽象論ではなくて、いわゆる具体論としての方針を確定しなければならぬ時期である、私もそう思います。それからまたこの田園都市構想、これが現在理念の段階である、これは私たち十分承知しております。しかし、理念というものはこれは実行していかなければならない。しかし、実行に長期の時間を要することは、これはもう当然でありますけれども、せっかく総理が理念を打ち出したとすれば、これを体系的にどういうプロセスを踏んでいくべきなのか、そういう具体的プログラムと、このプログラムを実行するに足る財源措置、こういうものも早く確定していかなければならないと、これは当然思うんですね。
 そこで、大臣、一体いつごろを目標に、いま大臣のおっしゃいましたようないわゆる具体策を目途として成案をまとめようとしておられるのか、その点お伺いします。
#126
○国務大臣(澁谷直藏君) 先ほどお答えしましたように、ひとつ新しい理念のもとに町づくり、生活空間をつくっていくと、こういう新しい角度から新しい仕事に取り組んでいくわけでございますから、これは少しく時間を与えていただきたいと、基本的にそう思います。それで、ただ時間をくださいと言ってのんべんだらりとしておったんでは、これはどうにもならないわけでございますから、まあ私としては各省庁と十分討議をしながら、田園都市構想というものはこういう考え方で、こういう手法でやっていきますよというような具体的なものはとにかく年内には私はこれはまとめるべきだと、このように考えております。
#127
○柄谷道一君 いま大臣、私が指摘いたしましたこの二つの問題は、少なくても明昭和五十五年度からは緒につくと、こう理解してよろしいわけですか。
#128
○国務大臣(澁谷直藏君) 五十五年度から緒につくように持っていかなければ私は政治にはならないと、こういうふうに考えております。
#129
○柄谷道一君 ぜひそのような国民が期待する成案が早期に結論を得られますように、私もそれに期待を持ちつつ注視をいたしたいと、こう思います。
 そこで、問題はこれから検討が詰められていくわけでございますが、その検討の一つの素材として行政事務の再配分という問題がございます。これは国と地方自治体の行政事務の再配分を含む税制の抜本的改革が提言されましたいわゆるシャウプ勧告でございますが、それからことしはちょうど三十年目に当たっております。よく八〇年代は参加と分権の時代である、もしくは地方の時代である、こういうことがよく言われるわけでございますし、いま行われております統一地方選挙で各党、各候補者もこのことを非常に共通して強調しておる、これが実態だろうと思うんですね。しかし、現実はどうかというと、参加と分権、いわゆる地方の政治というよりもむしろ中央集権が依然として強化の道をたどっている。したがって、地方地方の実態に応じた地方自治というよりもむしろ画一の方向すらいまあらわれているのではなかろうか。本当の意味でのこの地方の時代というものを確立していくためには、シャウプ勧告から三十年経た今日、これを一つの転機といたしまして、改めて国と自治体との行政事務の再配分、これと関連する税制のあり方、いわゆる財源のあり方、これを大臣の言われる具体策検討の中の一つの大きな課題として取り上げる時代ではなかろうか、こう思うんですが、いかがでしょうか。
#130
○国務大臣(澁谷直藏君) 私は御所説に全く同感です。そういう時代に来ておるというのが私の基本的な認識でございまして、私はこういった、これはもう時代の流れでもあり、時代の要請でございますから、政治はこれに対してこたえなければならぬ、このように考えておりまして、現在地方制度調査会で昨年からやっていただいておるわけでございますが、これは本格的にひとつ取り組んで、これからの国と地方の事務の再配分はどうあるべきか、それに伴って税財源のあり方はどうあるべきか、そういう基本にまで掘り下げた一つの結論を出していただきたい、こういうふうにお願いをしているわけでございまして、調査会も非常に真剣に取り組んでいただいておりますので、やがてこの結論が出てくるわけでございますから、私どもはその答申を受けてこれはもう本格的に取り組まなくちゃならぬ。もちろんこれはもう大変な大きな仕事になるわけでございますから、半年や一年でそれが直ちにできるというようなふうにはもちろん考えておりませんけれども、やはりそういう方向に向かって大きな改革をやるんだという基本姿勢だけはこれははっきり打ち立てておきませんと、結局いままでと同じ、こういうことになるわけでございますから、私はいま申し上げたように、それはもう日本という国の流れでございますから、やはりそういった基本姿勢に立ってこれは本格的に取り組んで実効を期さなければならぬと、このように考えております。
#131
○柄谷道一君 私は、行政ベースにおいて、いま大臣お答えになりましたように、調査会が精力的な検討を進められておる、それは私は当然のことでございますし、また評価もいたします。しかし、これ行政ベースだけではなくて、いわゆる立法の段階におきましても、大改革でございますから、単に調査会の答申を待つというのではなくて、各政党私はいずれも同じだと思いますが、民社党でもこれからの地方の時代にどう対応すべきか具体的に成案も持っておりますし、その具体的裏づけも用意いたしておるわけでございます。ひとつこの問題につきましては調査会の検討と相並行して、一度大臣が、これ全政党が参加するかどうか知りませんけれども、やはり与野党の持つ構想というものを大臣がひとつ聴取されて、そしてそれを参酌しつつ自治省としてのまた検討が進められる、こういうやはり立法段階におきましてもいま対話が必要ではないか。私はきょうこの限られた時間内で私の考えのすべてを申し上げる時間はないわけでございますけれども、そういう配慮がいま必要な時期ではないんだろうかなとつくづくそう思っておるわけです。そういう機会をひとつ大臣御配慮願えますでしょうか。
#132
○国務大臣(澁谷直藏君) 私はまことに貴重な御提言だと思います。もちろん、この大改革をやるためには政府だけの力でやれるなんというものではもちろんございません。基本的にはこの国会、立法府の理解と協力を得なければこれはできないわけでございますから、そして日本の政治は言うまでもなく政党政治なんですから、それぞれの政党がこの大きな課題に対してどのような考え方を持つのか、どういう対策を準備しておるのか、こういうことはきわめて重要なことだと私は思います。でありますから、せっかくの御提言、私は貴重な御提案だと思いますので、私はいつでも機会をつくりますから、ぜひひとつおたくで考えておられること、準備されておる政策、そういうものがありましたならば、ぜひひとつ聞かせていただきたいと思います。
#133
○柄谷道一君 私は、調査会が意見を出す、それに基づいて自治省が改正案をつくられると、そして政府案と野党が委員会で渡り合う、こういうパターンを何とかして改革しない限り、もちろん立法府における審議も、これは中心でございますけれども、その事前段階における相互理解というものを深めていく、これが大改革というものを成し得る一つの大きな力になるんではなかろうか、まあこう思っております。いま大臣の非常に前向きの御答弁をいただきましたので、ぜひ民社党といたしましてもそのような線に沿って今後も動いてまいりたいと、こう思っておるわけでございます。
 そこで、視点をちょっと変えますけれども、最近、市町村の権限強化と住民サービスという視点から、知事の持っております許認可や届け出受理の権限の一部を市町村長に移譲するという動きが全国的に強まりつつございます。大臣も御承知のように、広島、愛媛両県ではこの四月から約六十件の事務移譲を実施する。さらに、静岡県、群馬県なども五十四年度中に実施をしたいという動きがある。また、先鞭をつけた広島県に対しては全国の三十以上の県からその実態に対して照会が来ておる。こういう県から市町村へ権限移譲というものは一つの時の流れともいまなりつつあるわけですね。これに対する大臣としての評価ですね、御評価、どのように評価していらっしゃるのか、お伺いいたします。
#134
○国務大臣(澁谷直藏君) まあ私は先ほど来からお答えしておりますように、長い間日本のあり方としてきたこの中央集権、画一主義、こういったものがもう限界にきてその重心が漸次地方に移行しようとしている、これはもう日本という国の流れであると、こういうふうに私申し上げておるわけでございますが、いま御指摘になった都道府県の事務の一部を市町村に移譲していこうと、こういう動き、まさにこれはいま私が申し上げておる流れの一つの象徴的な動きだというふうに私は受けとめておるわけです。ですから、この地方がすでにもうそういう方向で動き出しておるわけでございますから、国がこのままで、じっとしていままでのあり方をそのとおり守っていくということは、もう私は許されない、そういう段階に来ておるというのが私の認識でございます。したがって、地方の時代、地方分権の確立ということを言う以上は、国の持っておる許認可事務あるいはその他の事務の――私は相当これはあると思うんですよ。そういったものは漸次都道府県にこれを移していくと、都道府県のものは市町村に移していくと、最終的に地方の時代というものの主体、中心というものは市町村であると、こういうふうに考えておるわけであります。
#135
○柄谷道一君 私も、県から市町村へという、こういう移譲の動きが出てきた、これはまあ一向に国から都道府県に対する権限移譲がいろいろ論議されても前へ進まない、もう待ち切れないという、いわば国のゴー指令を待ち切れないという状態が、とりあえず県から市町村へという動きになってあらわれてきておる。これはやはりいま大臣も申されたわけでございますけれども、やはり国というものもそういう姿勢になり、今度は国から県へという権限移譲というものが相伴ってまいりませんと、一体的な地方の時代というものがつくり得ない、これはもう大臣、深く認識されておるところであろうと思います。ぜひ国から都道府県への権限移譲が進まないということが一つの地方自治の、地方の時代というものに対する阻害要因にならないように、この点につきましては検討を早急に進めていただいて、国、都道府県、そして市町村、これを全般を通じての事務権限の再配分ということに立体的に組み合わされますように、その検討をお急ぎ願いたいと、こう思うのです。よろしゅうございますか。
#136
○国務大臣(澁谷直藏君) 全く同感でございます。
#137
○柄谷道一君 そこで、私はそういういま大臣同感の意を表されたわけでございますが、そういう動きをしていこうと思いますと、これは地方財政を根本から立て直しまして、自主財源を確保するという施策がこれに伴ってまいりませんと、伴わなければなりませんし、それがまた一つの基礎的条件でもあると、こう思うのでございます。で、私は現在の補助金行政の転換を図るということになりますと、一つには現行の地方交付税率を具体的に見直すということも必要でございましょう。ただ問題はそれだけにとどまらないと思うのですね。私たち民社党がいま主張しておりますのは、いまの補助金のすべてというわけではございませんけれども、ある部分をいわゆる第二交付税的なものにいたしましてその財源のトータルを地方に落とすと、そして落とされました財源いわゆる第二交付税の中でそれぞれの地方が優先順位をつけ、住民の意思というものをそんたくしながら地方地方の実態に適応した、応じた予算執行ないしは予算の決定というものを行っていく、こういうことが私は本当の地方の政治というものを実現するきわめて大きな条件になろうと、こう思うのでございます。このような第二交付税、これは名称は別でございますが、第二交付税的な構想というものを今後検討の中に含まれるお気持ちはございますか。
#138
○国務大臣(澁谷直藏君) その地方の時代という意味、その中心は地方自治体に自主性を持たせる、主体性を確立すると、こういうことだと私は思うのですよ。その自主性を持たせる、主体性を打ち立てるというためには、やはり地方自治体が自主的に自分の判断で使える財源というものを与えるということが、これはもう基本になるわけでございますから、ですから、マクロな議論としては、私は御提案の考え方は十分私は理解できます。第二交付税という形がいいか悪いかということは、これは今後十分検討を要すると思いますが、少なくとも従来のいわゆる各省縦割りの補助金行政というもののあり方に対しては、これは大きくメスを加えなければ地方分権の確立なんということは、これは絵にかいたもちになってしまう。どうしてもここにメスを入れなくちゃならぬ、このように考えております。
#139
○柄谷道一君 その点で私も全く同感でございまして、やっぱり補助金行政の実態をいかにして打破するか、そして部分的であろうとも漸次地方の財源の方にこれを移していって、そして地方の自主的な選択というものにゆだねていく、これが私はやはり流れとしてはマクロの方から言えば当然あるべき姿であろうと。問題はこれを各論として、具体論としてどのような執行をしていくか、これは非常にむずかしい問題でございますけれども、やはりそういう姿勢といいますか、方向を見定めて、自治省としての検討、そして指導、さらに大蔵等に対するぜひ強い発言を大臣に期待をいたしておきたいと、こう思います。
 そこで、次に自治体の一般会計歳出の中で人件費の占める比率は平均で五〇%を超えております。どう見てもこれは異常だと言わなければならないわけでございます。この体質をそのままにして幾ら財源に自主性を持たせましても、現在当面している事態を打開するということには、これはならないと思うのでございます。私は現在の自治体の職員構成を見てみますと、何といいますか、ピラミッド型ではなくて、いま円筒型になってきておるんですね。そういうことを考えますと、定年制の導入、それから思い切った配置の転換、さらには人事管理システムの洗い直し、こういうことが伴ってこなきゃならないわけですね。いわゆる財源措置、そしてこれを消化する地方自治体の機構と申しますか、こういう問題が車の両輪のごとく相並行してこないと、いま言われておる趣旨に沿うことができないと、こう思うわけでございます。これはいろいろ労使関係が絡んでまいりましてむずかしい問題ではございますけれども、しかしそれを避けては通れないと思うのですね。この点に対して大臣のひとつお考えを、率直な御所見をお伺いいたしておきたい。
#140
○国務大臣(澁谷直藏君) 私は、率直に申し上げますけれども、国の財政がもうぎりぎりのところへきておる。地方の財政もややこれに近い状態にある。いままでのように赤字公債も含めた公債というものに依存して予算をつくるということは、もう許されないぎりぎりのところまできておるというのが私の認識なんです。ではどうするかという、その非常に重大な問題に私どもは直面しておるわけでございまして、この大問題と取り組んでこれを解決するためには、私は正直言って、これはもう大変なやっぱり決意が必要である。死にもの狂いの決意と努力がなければ、私はこの問題は解決することはできないと思っております。ですから、そういう観点に立って国民に一般消費税という形で増税をお願いしなくちゃならぬと、こう言っているわけですから、増税をお願いする前に、政府なり地方の自治体というものがもっとやらなければならぬことがたくさんある、こういうふうに私は思っておるわけです。したがって、財政の収支のバランスをとるためには、一つにはやっぱり出る方を減らすという努力が当然これはもう必要になってくる。その努力を十分にやらないで国民に増税をお願いしますといっても、その議論は通らないと、こういうふうに私は考えておりまして、そういう意味でこの地方自治体のいままでのあり方というものに対しては、人件費の問題だけじゃありません、歳出全般について私はもう真剣なぜい肉の切り落としというものをやらなくちゃならぬ。これは大変むずかしいですよね。むずかしいけれども、それをやらないで私どもが当面しておる国、地方を通ずる財政の再建対策ができるとは私は考えない。どんなにむずかしくともこれはやり抜かなくちゃならない、こういうふうに私は考えておるわけです。
#141
○柄谷道一君 私は決意の問題としては、過般予算委員会の総括質問で大平総理に対していわゆるゼロベース発想というものを御質問申し上げたわけです。従来の増分査定主義ですね。現在の機構、そして財源、財政、これをそのまま一応固定のものにしてどこを減らせるか、どこの伸びを規制していくか、こういう発想では、いま大臣の指摘されましたように、いわゆるチープガバメント、中央、地方を通ずるチープガバメントというものを確立することは、これはもうできない。そこで、ジミー・カーターがかつてジョージア州でとりましたような、これは日本は日本的な一つの思考というものが必要ではございますけれども、ひとつ日本の現状を御破算に願いまして、いわゆる一遍ゼロに戻して、新しいこれからの時代というものを展望しつつ地方行政のあり方を再構築すると、こういうことを提言いたしました。理念として、大平総理、全くそのとおりであると、こうお答え願ったわけですね。引き続きまして、私決算委員会で行管の長官に対しまして同じような質問をいたしました。行政管理庁長官も、全くそのとおりであり、そのような決意で臨んでいきたいと。私はこれをあえて御質問申し上げなくても、恐らく大臣も理念としてはそのようなお気持ちを否定されるものではないと、こう思うのです。
 そこで、総論は一致したのです、これ。総論は一致しているのです。問題は各論なんです。この各論ということになりますと、いろいろなところから抵抗が出てくることは、これはもう当然でございます。しかしその抵抗というものを地方住民のために、また国民のために、大局的に見て、これがベターである、私はその決断こそがいま大臣のおっしゃいました地方の政治実現を期待し得るか否かのいわば決め手になると、こう思うのでございます。
 きょうは私は本当にマクロ論だけで質問の時間が切れるのはまことに残念なんでございますが、最後に大臣に、いま私の質問に対して非常に意欲的な御答弁をいただいたわけでございますけれども、それを具体化していくための大臣としての決意のほどをお伺いをいたし、私もまた、民社党もまた、野党ではございますけれども、そういう地方の時代実現のために必要な問題については最大限の協力を惜しむものではないという所見をあえて申し添えまして、私の質問を終わりたいと思います。最後の大臣の決意を伺います。
#142
○国務大臣(澁谷直藏君) 私は、先ほどから申し上げておるように、現在私どもが当面しておるこの事態というものは恐らく戦後最大の難局だと私は思っているのです。ですから、なまやさしい覚悟と努力ではこの難局を切り抜けることはできないと思っているのです。ですから、全野党の皆様方の御協力もぜひこれはいただかなければなりませんが、何といっても、その責任を持っておるのは政府であり、自由民主党でございますから、この政府・与党というものが本当にふるい立つような気魄でこの問題と取り組まなければ、この問題は解決できませんよ。私は閣僚の一人でもあり、自由民主党のメンバーでもございますから、その責任が非常に重いということを痛感しておるわけでございまして、微力ではございますけれども、とにかくこれはもうやり抜かなくちゃならぬと、こういう気持ちだけはしっかり持っているつもりでございます。
#143
○柄谷道一君 終わります。
#144
○主査(嶋崎均君) 以上をもちまして、警察庁、北海道開発庁及び自治省所管に対する質疑は終了いたしました。
 これにて本分科会の担当事項であります昭和五十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、警察庁、北海道開発庁、環境庁、文部省、厚生省、労働省及び自治省所管に対する質疑は終了いたしました。これをもちまして本分科会の審査は終了いたします。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを主査に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#145
○主査(嶋崎均君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 これにて散会いたします。
   午後四時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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