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1978/03/30 第87回国会 参議院 参議院会議録情報 第087回国会 予算委員会第三分科会 第3号
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1978/03/30 第87回国会 参議院

参議院会議録情報 第087回国会 予算委員会第三分科会 第3号

#1
第087回国会 予算委員会第三分科会 第3号
昭和五十四年三月三十日(金曜日)
   午後一時三十一分開会
    ―――――――――――――
   分科担当委員の異動
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     大森  昭君     片山 甚市君
     松前 達郎君     勝又 武一君
     相沢 武彦君     矢原 秀男君
     立木  洋君     山中 郁子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    主 査         井上 吉夫君
    副主査         久保  亘君
    分科担当委員
                小澤 太郎君
                亀長 友義君
                鈴木 正一君
                真鍋 賢二君
                山本 富雄君
                大森  昭君
                片山 甚市君
                勝又 武一君
                矢原 秀男君
                山中 郁子君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  白浜 仁吉君
   政府委員
       外務省経済局次
       長        羽澄 光彦君
       郵政大臣官房長  林  乙也君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   寺島 角夫君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   神保 健二君
       郵政省郵務局長  江上 貞利君
       郵政省人事局長  守住 有信君
       郵政省経理局長  河野  弘君
   説明員
       通商産業省機械
       情報産業局電子
       機器電機課長   小林 久雄君
       日本電信電話公
       社総裁      秋草 篤二君
       日本電信電話公
       社総務理事    山本 正司君
       日本電信電話公
       社職員局長    坂部 政夫君
       日本電信電話公
       社計画局長    福富禮治郎君
       日本電信電話公
       社資材局長    小原  明君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和五十四年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十四年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十四年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○主査(井上吉夫君) ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。
 分科担当委員の異動について御報告いたします。
 本日、松前達郎君、相沢武彦君及び立木洋君が分科担当委員を辞任され、その補欠として勝又武一君、矢原秀男君及び山中郁子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○主査(井上吉夫君) 昭和五十四年度総予算中、郵政省所管を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○大森昭君 大臣にお伺いいたしますが、衆議院、参議院の本会議で、そしてまた予算委員会、逓信委員会、決算、各種の委員会で、年末始における郵便の大混乱につきまして厳しい質疑が行われておりましたけれども、その都度、大臣または所管局長も所見を述べておりますが、今日の段階で、郵政省の責任のあり方、今後の労使改善などについてどのように具体的に措置されておりますか。
#5
○国務大臣(白浜仁吉君) 御承知のように、どうしても人力によらなければならない郵政事業でありますので、職員の一人一人が労働意欲を、勤労意欲を持つようにと、そのためにはまた労使間の安定を図らなければならないというふうなことを考えまして、そのための努力を今日重ねているわけであります。したがいまして、今後とも、お互いに社会的な責任を十分自覚しながら、信頼の上に立っていろいろな問題について平和裏に交渉を進めていくということで正常化を図っていきたいと、それによりまして国民の私どもに対する信頼を取り戻していかなければならないというふうに考えて、いませっかく努力をいたしておるところであります。
#6
○大森昭君 大臣、そういうふうに言われますが、大臣が二月の十日に組合側と会われて、すでに四十日を経過をしておるわけでありますが、聞くところによれば、問題は何ら前進をしておらないし、一つも解決をしていないというふうに言われておりますが、大臣、そういう答弁だけじゃ中身がないんじゃないですか。
#7
○国務大臣(白浜仁吉君) 大森委員がどの点で御指摘をされるのかは存じませんけれども、いままで大分交渉を積み重ねてまいりまして、いろいろな基本的な問題で対立するものがありますので、私どもも全部が全部を楽観をいたしているわけではありませんけれども、随時経済的な問題については解決をしているということを私も承って、心ひそかに喜んでいるところでありますが、なお具体的な問題につきましては政府委員の方からお答えさせますので、御理解をいただきたいと思います。
#8
○政府委員(守住有信君) ただいまのお尋ねの具体的な点でございますけれども、年末の基本要求でございました十二項目、これはいろいろむずかしい問題を含んでおるわけでございますが、そのものの中からでも、何らか解決のしやすいものだとか、焦眉の急になっているようなものから話し合いに入りたいということで、訓練関係、特に四月からの新規採用者の問題がございますので、この点については労使間で一定の整理ができまして、私どもも幹部の方にその趣旨の具体的な徹底を図るということでやったわけでございまして、そのほか団交問題もございます。
 あるいはまた差別人事等の問題これらにつきましては、何と申しますか、郵政省国家公務員の成績主義の原則と、労働組合の勤続年数という問題の考え方の基本的な対立があるわけでございますけれども、しかし、何らかそこで共通の理解、認識を持っていこうということで、非公開のやり方でフリーな意見交換をやる。あるいはまた宿舎の問題につきましても、困窮度合いを何らか合理的、客観的なものが労使間でつくれないかということで、意見交換中であるとか、その他大臣がおっしゃいました給与、経済問題等につきましては、年度末手当だとか、定期昇給だとか、通勤手当、宿直勤務手当等々につきまして合意を見て妥結を見たところでございます。
 あるいはまた労働条件の問題として、郵便職員の五十四年度におきます祝日の休配につきましても了解を得た。あるいはまた事前協議協約で郵便貯金のオンラインという大きな計画が進んでおるわけでございますけれども、そういう問題、あるいはまた郵便の自動読み取り区分機等の配備計画等につきましても、目下、事前協議協約に従って掲上して労働組合側からの意見表明を求めておるところでございます。その他労働安全、振動障害、あるいはまた防犯関係等々につきましても、いろいろ話し合いを重ねておるところでございます。
#9
○大森昭君 年末始における郵便業務の混乱というのは、いま人事局長がずらずら言われましたけれども、そういうところに問題の本質があるんじゃないんですよ。いわゆる年末始の繁忙を私は単に労使関係だけにとらえるというところにも、もう基本的に問題の誤りがあると思うんです。正直に申し上げますが、きょうの予算の補足説明書を読みましても、局舎の建設が前年度に比較して幾らふえたとかどうとか書いておりますが、郵政事業というのは現業官庁でありますから、そういうことを考えますときに、古い伝統的なしきたりの中でいままで業務の運行を行ってまいりましたけれども、今日の郵政省の機構のあり方が果たしてこれだけ世の中が変革をしておる中でいいのかどうなのか。あるいは単年度計画になっている予算についても、長期的な、あるいは中期的な計画を立て得ない郵政の経営の責任のあり方について一体どうなのか。
 そしてまた、人事制度の問題もそうであります。一つの例でありますけれども、郵政の本省の部局長は一年でもって交代しておるじゃありませんか。そういう上から下までの人事制度のあり方について、いわゆる古い官僚的な発想を根本から転換をしなければ、年末のような混乱が再び来るということを私は考えますけれども、そういういま人事局長が宿直手当でどうだとか、事前協約がどうだとかという問題じゃなくて、もっと本質的に省としてあの年末の混乱について深い反省というものをされたのですか。
#10
○政府委員(守住有信君) 年末におきましての反省と申しますか、私どもいろいろな教訓を得たわけでございまして、私ども交渉の一方の当事者といたしまして、何とかこれをまとめなければならぬという気持ちでおりましたが、非常に基本的な問題がいろいろございまして隔たりがある。しかし、その隔たりがある中で、まあ交渉の持ち方などの点もあったわけでございますので、さらに年が明けまして、もっとざっくばらんにと申しますか、もっとほぐした形での意思疎通、意見交換、そしてまた私どもの状況、立場も十分理解を求めていく、こういう気持ちでおるわけでございます。また、年末年始に再びあのようなことがあってはいかぬという、前車のわだちを踏まないように、こういう気持ちを踏まえましておる次第でございます。
#11
○大森昭君 冒頭言いましたように、各委員会の質疑のやりとりは全部私は勉強してきていますから、郵政省は年末の混乱を避けるために努力をしたと言いますけれども、実際に努力したんですか。たとえば、回答に対しましても合理化の事業計画の根本にかかわるとか、管理運営事項にかかわるとか、人事制度にかかわるとか、従来労使の中でいろんな進みぐあいがありましたけれども、そういう個別に話をするよりかも、冒頭もうのっけから要求自体について一括回答しないという態度をとったし、加えて大臣お伺いいたしますが、あなたは年末のぎりぎりの段階で組合側と何回お会いになったですか。
#12
○国務大臣(白浜仁吉君) 遺憾ながら、私は年末までにお会いする機会がありませんで、一回も会う機会がなかったわけであります。
#13
○大森昭君 大臣が新しくなられた気持ちはよくわかります、私も。それから役所の方々に聞けば、長い歴史の伝統の中でいろいろ大臣に御進講されたと思います。しかし、大臣がなられたばかりで、なかなかむずかしい問題もありますけれども、やはり事業というものを円滑にやるためには、組合側に理解を求めることを何回か努力をしなきゃいけないでしょうし、これは一つの例で、実は大臣を例に出して申しわけないのでありますけれども、私は、居並ぶ事務官僚の皆さんが、大臣ひとつお出ましをしていただきたいと、それで組合側がこのままいったんでは年賀がもう混乱をするということを御進講するのが今日の、いま置かれている部局長の立場だと思うんです。
 そういう意味からいきますと、どうも具体的に年末の繁忙を解決をしようという意識がないところに意識があるような言い方をするから、ことしの年末も心配なんであります。そしてまた、きょう――きょうというか、今日行われている交渉というのは、長い歴史の中で郵政の交渉を見ていますと、よくわかるんですよ。年末の繁忙時でなければ物事は解決しないという伝統的なしきたりがありますよ。ですから、絶えず日常平和のうちに交渉を進めておけば、二十八項目だとか、二十九項目だとかという要求が年末に集中しないんですよ。そういう問題の反省やら、さらにもっと端的に申し上げますが、私は労使関係以前の問題でこれは指摘しなきゃいけないんですが、新聞報道によりますと、郵便の配達は隔日配達をいたしましたね。どの根拠に基づいて隔日配達をしたんですか。
#14
○政府委員(江上貞利君) 御指摘の隔日配達でございますけれども、郵便物の配達度数等のサービス基準につきましては、御承知のように、各郵便局の置かれた地況でございますとか、あるいはその地域の通信力等によりましてそれぞれ異なった定めをする必要がございますので、郵便規則では配達の度数でございますとか、時刻等を各郵便局に掲示をするというふうに定めてございます。そこで、具体的な内容につきましては郵便集配運送計画規程によりまして運用をいたしておるところでございます。今次の年末年始の隔日配達筆につきましても、この規程によって行ったものでございまして、滞留物数その他いろいろな状況を勘案いたしまして、毎日配達を実施するよりも、ある日は道順に専念をいたしまして、次の日に一括して配達するという方式をとった方が結果的に排送を効率的にすることができると、利用者の方にも御迷惑をおかけする度合いがより少なくて済むというふうに認められる場合に限って実施をさしていただいたということでございます。
#15
○大森昭君 いまの局長の答弁だと、郵便規則でやったというわけですね。度数とか時刻は、別にその遅配があろうとなかろうと、その各局によって度数だとか時刻というのは、当然その運送ダイヤの関係で取り集めの時間というのは郵便局長の権限なんですよ。いま話をしているのは隔日ですよ。隔日というのは、少なくとも郵便法第七条に基づいてやらなければ、隔日だとか、あるいは三日おきだとか四日おきというのはできないんじゃないですか。いまあなたの答弁は隔日じゃないじゃないですか。度数の問題だとか時刻の問題というのは、何が隔日と関係あるんですか。
#16
○政府委員(江上貞利君) 郵便集配運送計画規程によりまして、この規程によりがたいときは、諸般の事情を考慮して別段の取り扱いをすることができるという弾力規定が定められておるわけでございます。その弾力規定に基づきまして運用をさしていただいたということでございます。
#17
○大森昭君 きょうは時間がありませんからこればっかりやっているわけにいきませんが、私はなぜこの問題を一つの問題として提起したかといいますと、労使の関係はいろいろありますよ。いろいろあるけれども、最終的に経営者側が譲れるところは譲るし、組合が当局側を理解しなきゃならないところは理解してもらうというのは原則でしょう。ところが、のっけから確実に配達できる状態にないにもかかわらず、告示しましたか。しもしないで一方的に、組合の協力を得なければどういう形で――業務を運行するということを先行したじゃないですか、年末の中で。だから、町内会配達にしてもしかり、あらゆることがまさに郵便混乱を一層深め、郵便の配達について国民の多数の皆さんに不安を抱かせるような状態をいち早く計画をしながら労使の関係に臨むということになれば、当然そこに信頼関係がないんですよ。その例としていま隔日配達の問題を私は指摘をしたわけでありますけれども、たとえば遅配の問題につきましても、郵政省側の遅配の発表は何を根拠にして、どういう形でこの新聞発表をされたんですか。
#18
○政府委員(江上貞利君) 遅配につきまして発表いたしておりますのは、毎日のいわゆる外務滞留というものを中心にいたしまして発表いたしております。
#19
○大森昭君 郵務局長は素人じゃないんですから、国鉄には国鉄ダイヤがあるんですよ、そうでしょう。郵便には郵便の配達日数、度数、何日に東京で引き受けたら何日に配達をするという表があるでしょう。少なくともそれは国民の皆さん方に約束をしているんですよ。たとえば、郵便局にどのぐらい滞留があるがなんていうのは滞留の基礎じゃないんです。郵便というのは確実に迅速に配達をするという意味なんですよ。そういう視点からいけば明らかに今度の混乱というのは、年賀の抽せん日を十五日を三十日に延ばしたことでお茶を濁していますけども、個々の郵便の配達について一体どのくらいこの送達速度がおくれているか、こういうことについて具体的に調査したですか。
#20
○政府委員(江上貞利君) 個々の郵便についての送達がどの程度おくれているかということでございますが、郵便物は常時流れているものでございまして、郵便物の差し出しには波動性があるということもございまして、運送途中であるとか、あるいは内務段階では平常時でもかなりの郵便物が動いておるという状態でございます。この段階での郵便物の状況というのは、外務の段階におきますそれとは異なりまして把握が大変に困難でございます。しかし、必要な場合にはいろいろな仮定を設けまして調査をいたすこともございますが、いずれにしましても外務滞留と内務滞留とは相関関係があるわけでございますので、郵便業務の運行の状況はおおむね外務滞留の状況によって全体を評価できるというふうに存じておりまして、本年の年末年始につきましては外務の滞留を把握するということによりまして全体の状況を把握するという措置をとったわけでございますが、先生御案内のように、このような滞留の状況の把握の仕方というのは伝統的に長いこと続けてきているものであるわけでございます。
#21
○大森昭君 私は郵務局長だけをいじめているわけじゃないのでありますが、実はきょうはいろんな方が見えておりますが、この年末年始における郵便の混乱というのは、ものすごくそれぞれの方方に多大な迷惑をかけたという認識を十分してもらわないと、次にこういう問題が起きたら大変だという意識がなくなるから私はあえて言っているのであります。たとえば町内会配達にいたしましても、明らかにこれは憲法違反ですよ、あなた郵政省のやったことは。隔日配達にいたしましても、先ほどの答弁で――時間がありませんから質疑は長くできませんが、明らかに郵便規則でもってできる問題じゃありませんよ。そういうように多くの法違反を行い、国民の皆さん方に多大な迷惑をかけて、あの年末の混乱が起きたということを考えるときに、これから再びこういうことがあってはいけないというまず反省がなければ、多くの問題について改善をするという発想も起きないから私は二、三の例であなたに言っているのであります。
 先ほどもちょっと指摘をいたしましたけれども、いま人事の制度のあり方についても、職場の中ではもうどういう状態ですか。信賞必罰などという名のもとに、まさにだれが一体主任の発令、主事の発令、課長の発令、だれがやっているんですか。ですから、現業官庁というたてまえをとるならば、郵便局長が七十名の局長になって二年いたら百名の局長になる。百名の局長になったら、百二十名の局長になったら偉くなるんだなんていう、そういうがらがらがらがら人事ばかりやっていて、きょうは予算審議ですから言いますけれども、一年に行う人事の配置についてどのぐらい金がかかっていますか、調べたことがありますか。――なきやないでいいですが、あなた方はその程度だろうと思うんですが、実際によく皆さん方考えていただきたいんです。
 いま私が言うような仕組みになっていますから、大臣ですね、七十名の局にいて百名の局に行かなきゃ偉くならないという仕組みですから、仙台から青森にやってみたり、それはそうでしょう。青森から今度はまた仙台へよこしてみたり、がらがらがらがら相当な金なんですよ。この赴任旅費を払ったり、それからその赴任する間に三日なり五日なりの休暇を与えて、奥さん方は、単身でもって一緒に来られない。子供は一緒に生活できない。一つの例ですよ。現業官庁の中でこういう古い伝統を直そうともしない。そういう中で今日多様化している郵政事業を運営できますか。
 たとえば一つお伺いしますが、郵便局には主事というのがあります。外務の主事さんというのがいますけれども、主事さんなんか広域人事でしょう、皆さんがやっているのは。江戸川の郵便局の主任さんが浅草郵便局の主事さんになるんですよ、そうでしょう。そうしたら、外務の主事さんというのは江戸川なら江戸川の中にいて、ああ、あの家には、あの辺には団地ができた。あの辺はいままで郵便は何区にしておいたけれども、団地ができたから少しむずかしいわと。この人が浅草郵便局に行っちゃうんですから。そうでしょう。まだいいわ、江戸川と浅草なら近くて。荻窪あたりまで行っちゃうんです。そういうことは、ときに必要かとは思いますよ、ときに。しかし、全く郵便事業なら郵便事業をやりやすくしようとしている人事じゃないでしょう。しかし、これはそういうような形の中で皆さん方が人事を行うことによって組合にどういう形のものを、影響力を与えるかどうか知らぬけれども、そういうようなことは、現業の官庁の中では外務の主事さんなんかは地域がぽんと変わったところへ行けば、もう初めからやり直しでしょう、そうでしょう。郵便課長だって、いま何年ですか、ちょっと長い人は三年でしょう。二年でかわるでしょう。このような人事のあり方。
 それから、あなた方はいろんなことを言われます。しかし、組合が合理化に反対するとかなんとかという以前に、少なくとも三年先、四年先の合理化計画というのは、郵便なら郵便でもって組合に明示していますか、計画をつくっていますか。計画もつくらない、計画も示さない。野業の運営の推移についても郵政当局みずからの計画がなくて、何が組合に合理化について協力を求めても反対するんだなんていう言い分が出てくるんですか。私は、そういう予算が単年度予算であるがゆえに、ある意味合いではわからないわけではありませんが、現業官庁になれば単年度予算であっても、ここから五年なら五年、六年なら六年、十年なら十年先を見通してこうあるべきだという計画を立てない状況では、郵政事業はまさに百年の道を全然からを破って発展するということにならぬじゃないですか。大臣、どうなんですか。
#22
○国務大臣(白浜仁吉君) 大森委員からどうですかと聞かれましても、私もここの場ですぐお答えすることはなかなかできないことでございますが、いま人事の異動その他については大森委員が御指摘されたこともごもっともだと思いますが、いろいろなことを考えますと、やはり本人の希望もあり、あるいは勉強ということも兼ねて、やはり勤務場所を変えるというのも一つの勤労意欲の刺激ではないかというふうなことも考えられますので、こうした御指摘を受けました点については、私どもも今後いろいろな面でどうしたならば一番正しい運行ができるかということも考えまして検討してまいりたいと思います。ありがとうございました。
#23
○大森昭君 大臣に余りそういうことをなかなか詰めても無理があろうかと思いますが、どうかひとつ今日まで郵政省の皆さんというのは、とかく長い体質の中で事業を運営しているんですよ、一口に言いますと。やっぱり大臣というのはその上に立ちまして、事業の運営について一体、いろいろ部局長から話を聞いて、これでいいのかどうなのか。新しいことを発想しましても、それは長い伝統の中でいい伝統もありますから、いま大臣が言われたように、勉強させるということもあるでしょう。しかし、おおむねそれは一部分のいい例で大臣言われているのでありまして、大多数はまさに現場の管理者だけで七回も八回も動いているんですよ、実際の話。容易じゃないですよ。
 ですから、いま労使関係の問題について真剣にやっぱり考えるということは、郵政省みずからの経営政策について、人事制度について、それから今日まで続いてきた郵政省の長い伝統の中で、やはりみずからどこか直すという気持ちがありませんと、労使関係の変化を即座に求めても、組合はなかなか省の言うことを理解してくれないとか、組合の要求は無理だとか、そういう発想にばかり立ちますから、どうかひとつ、大臣がせっかく出られまして、今日労使関係――交渉はしているようであります。問題は進んでないようでありますけれども、しかし、精力的にやっていただくと同時に、省みずからがもう少し今日までとってきた事業のありようについて深い反省をしていただきませんと、またことしの年末、このままの状態ではうまくいきませんし、国民に多大の迷惑をかけることは、これ労使ともいいことじゃないのでありますから、どうかひとつそういう視点でやっていただくことをお願いをいたしまして質問を終わります。
#24
○勝又武一君 昨年末におきまして、地方の郵便局においてどのように処分が行われていたか、大臣は御存じでしょうか。
#25
○国務大臣(白浜仁吉君) 私は残念ながら就任早早で余り詳しいことは存じませんので、局長の方から……。
#26
○勝又武一君 いや、いいんです、大臣知らなきゃ知らないで。
 私は、静岡県の藤枝郵便局、富士市の吉原郵便局の現場でも立ち会いましたし、処分書も見ました。そして郵便局長にも確かめてあるんですが、それによりますと、作業能率の低下という理由だけで戒告処分であります。そして課長がこう監視労働――見てましてね、目で見ていた課長の感じだけで、この男は作業能率が低下した、こういうことで、すぐ郵便局長名で、しかも即決処分ですね、直ちに戒告を出している。こういうことについては、大臣は知っていらっしゃいましたか。
#27
○国務大臣(白浜仁吉君) いろいろなことを私も承っておりまして、これでいいのか、いいんだろうかということも私どもも考えるわけでありますので、いま御指摘を受けました点なども、お互いに話し合う機会にざっくばらんな話し合いを何回も何回も続けて、お互いに反省すべきものがあれば反省をしていった方がいいのではないかということを考えまして、できるだけ話し合いを進めてくれということを双方に私はいま頼んで進めておるところであります。したがいまして、御指摘の点なども、どうか忌憚のないところを、こういうふうなことであったということもまたお示しいただければ、話し合うときの資料、参考になるだろうと思いますので、その点どうぞ遠慮なしにひとつ私にもお聞かせいただき、また役所の方にもお伝えいただきたいと思います。
#28
○勝又武一君 この即決処分の数は、全国で何万名ぐらいになっていますか。数だけで結構です。人数だけでいいですよ。
#29
○政府委員(守住有信君) 怠業と申しますか、能率タウン、業務規制――怠業関係でございますが、その関係といたしまして戒告以上の懲戒処分が約二千五百名、訓告規程による訓告が五千三百名、そのほか広範囲に休暇戦術が行われましたので、これにつきましての戒告以上の懲戒処分が約三千百名、訓告規程による訓告が一万四万三百名、合わせまして二万五千二百名でございます。
#30
○勝又武一君 この公務員の処分につきましては、公務員公平の原則、こういうことが適用されなければならないというように私は考えますけれども、大臣はいかがですか。
#31
○国務大臣(白浜仁吉君) 当然公平でなければならぬということは、おっしゃるとおりだと思います。
#32
○勝又武一君 私が立ち会った、二つ挙げました藤枝あるいは吉原郵便局の場合、課長がこう目で見ていて、そしてそれに基づいて郵便局長名で処分を出す。これは各郵便局ごとにもう不公平が生ずるのはあたりまえですね。同じ程度の態様であって各郵便局ごとに任しちゃっているんですからね。これはもう処分の発令状況が大変なアンバランスを生じている。このことについては、私はもうその近辺の郵便局を全部回ったんです。具体的な事実も全部知っているんです。反省はありませんか。
#33
○政府委員(守住有信君) 懲戒処分につきましては、国家公務員法に従いましてその委任規程をつくっております。私どものように大きな普通郵便局でも千二百ほどあるわけでございまして、その現場の事実、実態に即して公正厳正に処分が行われるためには、やはり一定の委任が必要であります。したがいまして、普通郵便局長に対しましては、所属長権限としての訓告規程による訓告処分のほか、戒告と減給処分まで委任しておるところでございます。
 今回、いろんな怠業が行われました。年休戦術につきましては、いろいろ疎明を求めて、これは事実関係が非常に明確でございますが、怠業関係につきましては、今回の業務規制闘争の中でいろいろ判断権を組合の下部に委譲いたしまして、組合員一人一人の創意工夫によってこれを行うようにというふうな事実があったわけでございますので、その態様も非常に多様に分かれたわけでございます。郵便局により、あるいはその組合員によるというふうないろいろな違いがあらわれまして、したがいまして、私どもといたしましては、能率ダウンの中で一割、二割という程度もございましたが、一見して明らかなというふうな、平常の仕事、配達部数等々から見まして半分もしないというふうな非違行為の職員に対しまして、その委任行為の中で処分をさせますとともに、事前には郵政局の方に十分連絡をとらせまして、その調整のもとに処分を執行した次第でございます。
#34
○勝又武一君 どうも反省がないようでありますね。処分は公平で客観的な基準が必要である、恣意的であってはいけないというように私は考えますが、いかがでしょうか。
#35
○政府委員(守住有信君) もちろん、客観的な事実に即してやらなければいけませんし、公正で、恐意的であっては当然ならないところでございます。
#36
○勝又武一君 私は、委任ということ、それから怠業が非常に多様にわたっていて、判断は任したということ、人事局長ですか、そういう御答弁がありましたけれども、実はそこが一番問題じゃないか。つまり、一郵便局長に処分の発令を任せる、しかもそれは即決処分、そして委任はしたというけれども、怠業の状態がきわめて多様であって、判断が非常に違ってくる。ある郵便局では戒告の対象になったけれども、ある郵便局では訓告の対象にさえなっていない――同じ状態であってですよ。こういうことについて、まさにこれは即決処分そのものも、それから郵便局長に委任することも、法令に照らしてみて行き過ぎとお考えになりませんか。
#37
○政府委員(守住有信君) この普通郵便局長に対する懲戒権の委任につきましては、何も今回だけでございませんで、ふだんから委任規程に基づいてこれは委任をしておるというところでございます。
#38
○勝又武一君 これ、他の公務員とか――これは大臣にお聞きしたいんです。これは非常に常識的なお話ですから、大臣の方がよくおわかりいただけると思う。他の公務員、他の公共企業体で見ますと、たとえば、そういう規模の郵便局長ですから、国鉄で言えば駅長ですね、学校で言えば学校長ですね。大体そういうバランスだと思うんです、社会的常識からいけば。一郵便局長でしょう。その人が戒告、減給の処分権持っているんです。ばかばかばかばか即決処分やる。他の国鉄の駅長とか学校長などがこんなことをやっているというように、あるいはそういうことまで国鉄とか教育委員会とか、そういうところが任しているというように大臣はお考えですか。――いや、大臣がお考えですかって聞いているんですよ。常識的な話なんです。やっていますか。じゃ、逆にお聞きしますけど、国鉄の駅長とか学校長などがそういうことをやっているというようにお考えでしょうか。それだけで結構です。
#39
○国務大臣(白浜仁吉君) いや、私は余りその辺のことは詳しくわかりませんけれども、大体一応郵政局長を中心にして標準を決めているんじゃないのか、違うの……。
#40
○政府委員(守住有信君) いや、任命権者に委任をしておるということで……。
#41
○国務大臣(白浜仁吉君) 詳しいことは局長から答弁させますので、お許しを願いたいと思います。
#42
○勝又武一君 結構です。
 それでは、この問題については、処分権の乱用ということについては、そうお考えになりませんか。どっちかで結構ですよ。
#43
○政府委員(守住有信君) もともと、いろんな能率ダウンが行われたわけでございまして、私どもはその能率ダウンの中でまず本人に注意をする。それ以前には労働組合等に対する警告等もやっておるわけでございますけれども、本人に注意をする。しかし、その翌日になっても言うことを聞かれたい、能率ダウン、怠業が続くというので訓告処分をやり、なおかつまたその翌日も注意をする、なおまた聞かれないというようなことで訓告を繰り返す、そういう注意と訓告処分を繰り返しまして、なおまた能率ダウン、極端な能率ダウン――半分以上もしないというふうな極端な能率ダウンが続く者につきまして懲戒処分を行う、こういうやり方で、しかも、その中身につきましては、郵政局の方に電話連絡等をさせまして、郵政局の方からもきめの細かい指示をしながらこれを執行していったわけでございます。
#44
○勝又武一君 静岡県という、私の選挙区ですけれども、非常に広いわけですよね。特定の郵便局しかないわけです、起きているのは。みんな同じようなことをやっていた。常識的に見てみんな同じことをやっていた、どこの郵便局でも。ところが二つか三つの郵便局でしかそういうことが起きてない。きわめて顕著に、著しく戒告というのが行われている。そうしますと、同じことをやっていても、片方は戒告処分を受ける、片方は訓告さえ受けない、まあ訓告を受ける場合はありますね。そういう目で見た感じだけの処分で戒告をする。つまり戒告をしただけで終わるのではなくて、この戒告されますと毎月の給料が減る。そして一人の労働者の一生涯の賃金総額に莫大な損失額を与える、これは余りにもひど過ぎる、行き過ぎだと、こういうようには大臣はお考えになりませんか。
#45
○国務大臣(白浜仁吉君) そのために非常な、いま御指摘のとおりのいろいろな損をされるといいますか、言葉はよくないかもしれませんが、経済的な損をされるというふうなことは非常に気の毒だとは思いますけれども、やはり信賞必罰という言葉が適当かどうかしりませんけれども、何かそこになければならぬということになりますと、やはりお互いの勤務の状況を見ながら判断をしていかなきゃならぬ。したがいまして、そういうふうな問題がいろいろ起こりますので、省内においても話し合いをしている過程で、もう少しこの教育というものをやり直してみたらどうか、そういうふうなもので一生損をするんだとかどうとかいうことを本人に知らせた方がいいのではないかということを、私は素人なりに判断をしていまその話をしているところでございます。
 そうしないというと、やはりこんなことをしても大丈夫だというふうに安易に考えておられるということになりますと、国家公務員という、そういうふうな立場でいろいろまた処分を受けなければならぬというようなことになりますと、いま御指摘を受けたようなことになりまして、大変一生の間に迷惑をする面が多くなって、非常に家庭的にもお困りになることが多いのではないか。特に年末に際しまして、私素人ですから、これはざっくばらんの話を申し上げますが、こんなに非常に金が要るときに働かぬでもいいのだろうか、何か出す方法はないだろうかということを私は幹部の諸君にざっくばらんにお尋ねいたすわけでありますが、なかなか長い道中の協定やいろいろな申し合わせがあってこれが出しにくいとか、どうしても出ないんだというふうな話を聞いて、私は自分の家に帰ってもいろいろそんなことを考えながら悩んだということが私の気持ちなんです、経験です。
 そういうようなことで、私は、もう一遍職場の教育というか、あるいは新しく就職する、仕事につかれる諸君にも、もう一度そういうふうな長い道中のことなども話して教育を進めた方がいいのではないかという、そういうふうな指導を怠らないようにしてくれということをかねがね申しているところでありまして、なかなかこれはむずかしい問題だと思いますので、どうか勝又委員その他の専門家の先生がここに並んでおられるわけですから、皆様方の後輩にもそのことを繰り返しひとつ御指導していただきたいと、これは郵政大臣として特に私はお願いをしておきたいと思います。
#46
○勝又武一君 そこで、戒告というのはしかりおく、こういうことであって、私は、それ以上の処分ではない、そう思うのでありますけれども、つまり、法律上からいけば、免職なり停職なり減給と比較して、法律上ですよ、最も軽い処分ではないでしょうか、どうですか。
#47
○政府委員(守住有信君) 国家公務員法上の懲戒処分の中では、御承知のとおりの戒告、減給、停職、免職まであるし、またそのほかに分限免職もあるわけでございますけれども、そういう体系の中では非違行為を犯した懲戒ではございますけれども一番軽い、こういうように理解しております。
#48
○勝又武一君 ところが、しかりおくという戒告というのは、実は一度戒告になりますと昇給延伸を受ける、毎月の給料が減る、毎月の給料が減るということはそのまま置けば退職時まで給料の損失が生じてくる。退職したときの退職金の手当の計算基礎にもなる、年金の額にもなる。つまり、死ぬまで、年金にまで影響を及ぼす。もっと言えば、亡くなった後の遺族年金にも影響を及ぼす。一体、しかりおくという戒告ということを一度受けたら、一人の働く職員、国家公務員ですよね。この人が亡くなるまで損害を受ける。一体、郵政省はこの点につきまして、平均的な職員が、たとえば二十歳で処分を受けた者がいま私が言った退職時までに受ける賃金の減少する損害総額、退職手当の損失額、あるいは平均寿命七十五歳と仮に仮定しても、それまでの年金の損失額、言えばこれに年五分の複利計算ぐらいをしてどの程度ぐらい違うか、一度ぐらい計算されたことがございますか。
#49
○政府委員(守住有信君) 処分上は懲戒処分の中で戒告は一番軽いわけでございますが、一方、定期昇給というのがございます。この定期昇給はその期間中、一年間でございますが、勤務成績良好な成績をおさめた者が定期昇給するわけでございますし、実は病休が長かったり……
#50
○勝又武一君 そういうことはわかっているのです。結構です。
#51
○政府委員(守住有信君) 非違行為がありました場合は、戒告の場合は年間四号俸でございますが一号俸だけ――三号俸は昇給するわけでございますが、一号俸だけ勤務成績良好な者と比べて低い、こういうことでございます。いま先生の御指摘の七十五歳までということで計算したことはございませんし、また、途中で昇格とか昇任とか、いろいろなものがございますけれども、しかし、こういう長い目で見ました場合は相当な金額になるであろう、このように理解しておるわけでございます。
#52
○勝又武一君 皆さん、処分をなさっているわけですよね。処分をなさっている方がやはり当然最低の責任として、二十歳の職員、三十歳でも結構ですよ、そのされた方が亡くなるまでどれだけの気持ちでいるかね、そういう温かい気持ちが仮になくても、計算してみるくらいのことはあたりまえじゃないんですか。そのくらいの気持ちを郵政省はお持ちになっていらっしゃらないのですか。一度もされたことがないと言うけれども、本当なんですか。私はちゃんと計算はして知っているのだけれども、余りに金額が大きいからちょっと言うのを差し控えている、このくらいにさえ思うのですけれども、本当にされたことがないんですか。
#53
○政府委員(守住有信君) 私としてやったことがないということでございまして、それぞれのセクションの方では……。
#54
○勝又武一君 わかりました、局長が知らなければ。
 もう一つ、処分の具体例でお聞きしたいのですが、処分を受けている者が人事上の差別、たとえば主任とか、そういうものに昇任するときに差別をしているんでしょうか、いないんでしょうか、郵政省というところは。
#55
○政府委員(守住有信君) 差別というお言葉はいかがかと思うわけでございますけれども、私ども、やはり国家公務員法に定める成績主義の原則でございます。ただし、処分にもいろんな量定あるいは事案がございますので、その辺のところは、比較的軽微な処分につきましては、これはきめ細かく弾力的に、あるいは期間の経過という問題もございます。その点はきめ細かく考えているところでございます。
#56
○勝又武一君 たとえば、私が例に挙げた戒告ではなくて、そのランクの一つ上の減給処分等を受けている者が主任に昇任というような場合にも、一切関係なくやっていらっしゃいますか。
#57
○政府委員(守住有信君) 関係ないことはないわけでございます。それは訓告につきましても戒告につきましても関係があるわけでございますが、処分の量定が軽くなればなるほど、よりきめ細かく運用しよう、こういう考えでおるわけでございます。
#58
○勝又武一君 これは浜松市ですね、浜松西郵便局で三人の職員がおりまして、三人とも同じような処分なんです。減給処分を受けている。そうして三人とも主任になっていなかったんです。ところが、このうちの一人の方は、この全逓を脱退されて全郵政に加入されたら、一年もたたないうちに主任発令になった、こういう事実があるんですが、こういう点についてはどうお考えですか。
#59
○政府委員(守住有信君) 仮に処分を受けましても、一定の期間――一定と申しますか、期間の経過があり、あるいはまた、その後の勤務ぶりと申しますか、勤務成績があるということで、勤務評価の総合評価の中で主任等の任用はやっておるわけでございますので、単に非常に新しいと申しますか、最近処分を受けているという問題はいろいろこれはあろうかと思いますが、古い事案等につきましては、その後の仕事ぶりをより重視して、その主任なら主任にふさわしい勤務成績や能力等があるかどうかを判断の基礎にいたしておるわけでございます。
#60
○勝又武一君 ここでの答弁はそうおっしゃっていらっしゃいますが、本当は片っ方が全郵政にお入りになったからじゃないんですか。
#61
○政府委員(守住有信君) 私ども現場の任命権者に対しましても、組合の所属別とか、組合の加入の有無というとらえ方は絶対してはいけませんと、あくまでもその職員として、郵便局員としての仕事ぶり、勤務成績、勤務状態、まあいろいろな面がございますけれども、そういうのでやっていくようにということで指導をいたしておるところでございまして、この浜松西の件につきましても他に未昇任者の勤務状況等も――プライバシーになりますけれども、固有名詞は差し控えさせていただきますけれども、いろいろ調べたところでございますが、やはり作業能率が低いとか、積極性や指導力あるいは健康状態、いろいろな点があったように聞いておる次第でございます。
#62
○勝又武一君 これは大臣にお伺いしたいんですが、ドライヤー勧告、いわゆるドライヤー勧告と言われているのを御存じでありましょうか。
#63
○国務大臣(白浜仁吉君) いいえ、存じません。
#64
○勝又武一君 ドライヤー勧告、御存じないようでありますが、第六部第四十七章の二千百九十三項に、次のようにございます。かかる一括解決は、過去において課せられた解雇、過料及び戒告のような行政罰について、もしも政府がイニシアチブをとって寛大なゼスチュアを示すことを可能と考えるならば、大いに促進されるであろう、というふうにあります。ドライヤー勧告を御存じなくても、この点は常識的によくおわかりいただけるんじゃないんでしょうか。具体的に御理解がいただけると思いますので、政府が積極的にイニシアチブをとって、この勧告にあるように寛大な態度をおとりになる気持ちはございませんか。そうすることがきわめて国際的な常識と考えますし、国際世論に沿っていく方向というように考えますが、大臣はいかがでしょうか。
#65
○国務大臣(白浜仁吉君) まあ国際的に云々というのは別にして、私はやっぱり日本人的に考えましても、なるたけそうしたことが行われるようにしていきたいと。いま私どもの方でも、そういうような制度を何とかというふうなことで考えてみたらどうかという話を組合とも話をいたしておるわけでございますから、私は先ほど申し上げましたが、先生方からもどうぞその点を協力をしていただきたいと、私はお願い申し上げたいわけであります。
#66
○勝又武一君 さらにこの勧告の中には、次のような個所も見られます。ささいなまたはつまらないものであっても、こういう表現とか、業務遂行を大きく妨げるおそれもないものにまで争議行為の言葉を拡大適用している、という指摘の個所もございます。私が最初にこう挙げてまいりました、最も軽い――しかりおくという程度の戒告処分の例などは全くこの指摘どおりだというように考えますけれども、いかがでしょうか。
#67
○国務大臣(白浜仁吉君) 非常に人間の気持ちの問題も含めてむずかしい問題でございますが、私どもできるだけこれはお互い人間同士でございますから、特に同じ職場に働くパートナー同士でございますから、処分などということはない方がいいと、私ども日ごろ考えてその話をしているところであります。その点は同じ気持ちではないかと私は思いますので、繰り返し申し上げますが、そのようにひとつ御協力をしていただきたいと思います。
#68
○勝又武一君 さらに、懲戒処分というのは、その事件が発生してから約一年後に行われているという、こういう点について非常に高く評価をしておりますね。それから、あるいはまた懲戒処分を受けた労働者が二年後に俸給及び手当について同僚と同様の地位に復帰した、こういう個所についてもきわめて高く評価をしているわけであります。これは私は先ほどから、くどくなりますけれど、戒告という程度のものが一生涯賃金差別を受ける、これなどはもう全くいい具体例でありまして、当然実損回復を図るということがもうあたりまえじゃないか、こういうように思いますけれども、この辺、いかがでしょうか。
#69
○国務大臣(白浜仁吉君) どういうような方法をとったならば一番いいだろうかということは、局長の諸君もいろいろ知恵をしぼり、私もまた私なりの考え方でいろいろな話をしている最中でございますので、繰り返しお願い申し上げますが、そうしたことに話を持っていって進めてもらいたい、そうしないと、話だけに終わってしまっては、これは何にもならないことでありますので、その将来のお互いの話し合いの場でそういうようなものが決定していただければ非常にありがたいと思うわけであります。
 ただ単に言葉の上で、まあ実損を補てんするというのか知りませんけれども、そういうようなことだけで解決される問題ではないと思いますので、長い時間をかけてそうした点を取り返していける方法を、やはり御本人自体も心がけていただかなければならないところでありますから、その点も十分御指導していただければ非常にありがたいと思うわけであります。
#70
○勝又武一君 いまのお言葉の中に、どういう方法がよいかという大臣の御意見がありました。お手本は無論ドライヤー勧告や外国を待つまでもなく、わが日本のすぐ周りにたくさんある。たとえば、国鉄なりお隣にいらっしゃいますけれども電報電話局なり、三公社五現業をごらんになったらいかがでしょうか。他の国家公務員なり地方公務員をごらんになったらいかがでしょうか。このときのドライヤー勧告、当時のそういう国際世論あるいは国内の社会的な常識、そういうものに基づいてもうみんなおやりになっていらっしゃる。みんな実損回復をされている。他の外国にまで範を求める必要はない。皆さんの一番すぐそばの、郵政省の一番すぐそばの三公社五現業の中にみんなのお手本がある、全部されている。こういう点について、ひとつ勇断を持って大臣はこの際一歩前に出て、実損回復について、すぐ近くにあるほかのところが全部済んでいる、そういうところのひとつ何というんでしょうか、いままでされている具体例をいいお手本とされて、どういう方法がよいかという御意見については私はそう申し上げまして、ちょうど持ち時間が終わりましたので、このことを最後に切に大臣に御要望して、私の質問を終わります。
#71
○国務大臣(白浜仁吉君) いま勝又さんからお話がございました点については、省の方から提案をしている特別昇給制度ではないかというふうに私も考えますので、その点が話し合いの上で成立するように御指導賜りたいと思います。
#72
○勝又武一君 終わりましたけれども、いまの特別昇給制度ということと私が言っている意味は全然違いますよ。私が言っているのは、他の三公社五現業並みのところは、そういうような方法をとらないで実損回復をされている。このことを特に、私の言っている意味は違いますので、強く申し上げておきます。
    ―――――――――――――
#73
○主査(井上吉夫君) 分科担当委員の異動について御報告いたします。
 本日、大森昭君が分科担当委員を辞任され、その補欠として片山甚市君が選任されました。
    ―――――――――――――
#74
○片山甚市君 近日、新聞紙上をにぎわしておりますところのガット東京ラウンドの問題について若干の質疑を行いたいと思います。
 郵政省の管轄下にある電電公社の資材調達に関するアメリカ側の要求について、基本的な姿勢をまずお伺いしたいのでありますが、第一は、牛場・ストラウス会談にどのような基本姿勢で臨んでおられるのか。これはまず外務省の態度をお聞きし、その次に郵政省の態度をお聞きをしたいと思います。まず、御答弁願います。
#75
○主査(井上吉夫君) 外務省、来ていますか……。
#76
○片山甚市君 外務省は昨日事前に通告をしておりますから、来ておるはずです。
 それでは、郵政当局はこれに対してどのような態度で臨んでおるかということからまずお答えを願いたい。
#77
○政府委員(寺島角夫君) 先生御案内のとおり、このガット東京ラウンドの問題の中で、自由貿易の拡大ということで、政府調達の問題が現在関係国の間で論議をされておるわけでございますけれども、この辺のことにつきましては外務省の方から御答弁があろうかと思いますので、郵政省の立場について申し上げますならば、先生御案内のとおり、郵政省は通信というものを所管しておる省でございます。特に電気通信につきましては、現在世界でも最高水準と考えられております、われわれそう考えておりますレベルを維持しておるわけでございますが、この電気通信のサービスというものを安定的に、かつ経済的に維持運営をしていかなければならない、そういう責務を持っておるわけでございまして、その観点から、そのことをわれわれは第一義的に考えておるわけでございまして、その観点から、この東京ラウンドの問題がそういったことに大きな影響を与えないように、そういうことで対処をしてまいりたいと考えておりますが、このガット東京ラウンドの問題、一面、また非常に大変大きな問題でもございますので、そういうものをあわせまして真剣に、かつ慎重に対処をしておる、こういう段階でございます。
#78
○政府委員(羽澄光彦君) お答え申し上げます。
 先生御存じのように、牛場代表が、きょう二十九日でございますが、午前、午後ストラウスと会いましたけれども、結局、妥結に至りませんで、交渉はいまの段階では中断のやむなきに至ったということでございます。そこで、アメリカ側もそう言っておりますけれども、この問題につきましては、日米間で引き続き交渉を行うということで、これは東京ラウンドの中で話し合われておりますので、その他の問題につきましては、要するに政府調達以外の問題につきましては四月早々にも仮署名ということになると思いますが、政府調達につきましては引き続き継続して交渉するという態度でまいりたいと考えております。
#79
○片山甚市君 通信は、御承知のように、通信の秘密を守るだけじゃなくて、公平で、しかもあまねく行き渡らなきゃならぬ、こういうことでありますから、新聞報道によりますと、ある程度妥協する用意を持っておるというような外務省の意見でありますが、そのような状態でしょうか。
#80
○政府委員(羽澄光彦君) お答え申し上げます。
 東京ラウンドというものは、世界の貿易体制を自由なものにしていかなければいけないということで、外務省としてもぜひこの達成にいま努力しているところでございます。また、アメリカとの間におきましては、特に貿易バランスの問題などありまして、アメリカの議会等におきましても対日的に保護主義的な措置をとろうというような動きがございますので、その面も防ぐ意味で、単に東京ラウンドの円満解決のみならず、日米間の経済摩擦というものも解決していかなければならない、このように考えております。
 片や通信機械につきましては、ただいま先生御指摘のような事情もございますので、その間において何とか円満な妥結を図りたいということでございます。今回、そのために牛場代表がアメリカに行かれまして、日本政府としては、できるだけの努力をした結果としてアメリカと話し合ったわけでございますが、アメリカ側の方がそれを受け入れるに至らなかったということは大変残念だと思っております。しかし、この問題につきましては、アメリカもなお交渉をする心構えでおるようでございますし、これで終わりというわけではなくて、やはりいまどういう解決策があるかということは、牛場代表が帰られてからさらに実情をよくお聞きいたしました上で政府側で検討しなければならないと思っておりますけれども、何とか解決を図りたいと、このように考えておる次第でございます。
#81
○片山甚市君 アメリカのジョーンズ・レポートに対しては、これを受け入れる用意があるのですか。
#82
○政府委員(羽澄光彦君) ジョーンズ・レポートというものに関しましては、傾聴すべき点ももちろんございますけれども、事実認識の面におきましてもかなり違った点がありますので、わが方ではそれを指摘いたしまして、向こうに認識の是正を求めておる次第でございます。また、特に電気通信に関しましては、特にジョーンズ・レポートは、かなり具体的な解決策というようなものを中に書いております。特に本体に触れないまでも、その周辺機器などについて何とかできないだろうかとして、それらしいことを書いておりますけれども、あれのそういった考え方は一つの考え方であって、日本政府としてその立場をそのまま受け入れるとか、それに従って解決を図るとかいう性質のものでもありませんし、またアメリカ側も、現在までのところ、ジョーンズ・レポートそのもののラインに沿った要求をしておるわけではございません。
 特に、今度の会議で見ますと、アメリカ側の要求は、ジョーンズ・レポートよりは、あるいは量的の面ではどうかと思いますが、質的の面では厳しいような面もございまして、ジョーンズ・レポートの線でいけばいいということは必ずしも言えないと思います。したがいまして、これもまあ牛場代表が帰られてからのことになりますけれども、解決策というものは、そういったアメリカ政府の立場なども勘案いたしまして、日本として一体何ができるかということで、ジョーンズ・レポートとは離れて――離れてといいますか、それは勘案する一つの要素ではございますけれども、独自に考えなければならないと、このように考えております。
#83
○片山甚市君 考える必要はないのは、メーンラインの物品調達が研究開発段階から後退されるならば、アメリカもかなりシェアを得ることができる、メーンラインに入りたいと、こう言っておる。言葉をかえて言えば、コンピューターに参入したい、こういうことで、日本のいわゆる情報通信網を一手に、アメリカのIBMやGEのやつどもが乗っ取ろうということですから、国の国防政策上から言っても、こんなことは許すことはできません。あなたの方は、そういうへっぴり腰で対米従属の外交をしておればそうですが、うっかりしておったら、日本の国はヨーロッパと同じようになるんでありますから、気をつけてください。まあ気をつけてもだめでしょうが、頼りないものは頼りないで、しっかりすればしっかりするんで、言葉が多いからではありませんから、ひとつ帰ったら……。いい加減なことではない。昭和二十七年に二百二十七万から今日三千五百万の電話をつけてきた国内の着たちの努力というものは、アメリカ人のやつらにわかる道理がありません。あなたもわからぬかもわからぬから、よく私らに聞きに来てください、教えてあげるから。
 そこで、政府調達に含まれることでありますけれども、ECの国ではこれは随意契約というようなことになっておるようでありまして、ECの国には余りアメリカは言わないで、アメリカは自分の国内ではATTを初めとして民営でやっておるから、日本の政府もアメリカの州、ジャパン州にしたいというふうに考えているように思われるんですが、そんなことでなければ、国営でしょう、実際は。公社という、コーポレーションという名前をつけておるけれども国家が経営しているんですから、それほどなぜ言わなきゃならぬか。といいますのは、外務省として、食糧はもうすでに外国から六割も調達しなきゃならぬ、エネルギーは一〇〇%いただいておる、加えて黒い翼はまた全部いただいて、軍事品はアメリカの御厄介になっておる。残されておるのは、ただノーハウの、人間の知恵だけだと、情報だけだと。これまで全部盗もうとするどろぼうのアメリカに対してぺこぺこぺこぺこと頭を下げておるのがわからぬのですが、外務省、まだ頭を下げますか。イランと同じように、要らぬ要らぬと捨てられますよ。パーレビ国王はおるんだから。
#84
○政府委員(羽澄光彦君) 先生のおっしゃるとおりでございまして、外務省も決してアメリカにぺこぺこ頭を下げているつもりはございません。これは私のみならず、大臣以下全部外務省そうだと思います。
 それで、確かに先生もおっしゃいますように、ECの方は、これは政府が直接やっておるものとか、あるいは公団の形式でやっているものとかということもございまして、ECとして共通のオファーができないというような事情があるというふうに説明はまあしておりますけれども、政府調達コードの面において、何も電気通信に関してはオファーをしておらないわけであります。それに対して日本だけどうして、何といいますか、この問題が非常に政治的に取り上げられて大きくプレイアップされるかということでございまして、わが方としても、いままで、国会議員の方ももちろんでございますが、政府からも人を出したり、あるいは技術者同士の会合を持ったりして、この電気通信機器というものはほかの貿易物資とは違った事情が多々あるということで、アメリカの認識なり理解を深めるように努力してまいった次第でございます。
 いずれにしましても、現在のところはまだアメリカとしては、非常に黒字幅が日本の方に大きいというようなこととか、議会方面における大変なプレッシャーがあるとかということで、今回わが方が持っていった、何といいますか、オファーもそのまま受け入れなかったわけでございますけれども、政府としては、あるいは外務省としても、今後ともこの電気通信機器に関する実情等、アメリカの理解を深め、何とか円満な解決を図りたいと、こう考えております。
#85
○片山甚市君 御答弁で私少し満足いたしました。
 その次ですが、日本通信機器市場の特殊性と雇用問題について少しお聞きするんですが、これは郵政当局、電電公社、通産省、それぞれありましょうが、通信機材は電電公社の独占的な市場として今日まで公衆電気通信が発達してきたと思われます。今度の問題によると、大体電電公社では五億ドル程度のものをアメリカから買わなきゃならぬようになる手はずだというように聞きます。すなわち七十五億ドルから六十億ドルぐらいのものをアメリカが買えと。勝手に、日本のものが安いものだから、どんどん自動車とかテレビとかいろんなものを買ってくださったのはいいんですが、買ったのはうそでありまして、売りつけたいものがありまして、黒い翼とか、あるいはいま言うようにコンピューターとか、おのれが困り抜いておるところのウランですな、原子力発電所とか、そういうように、日本人がもうどうにもこうにもならぬ、国内に騒動が起こるようなものをやっておると思うんです。
 そういうことで、まず通信機器における電電公社の状態、それから電電公社としてこれから投資はふえていくのか、年々どういうことになっていくのか、こういうことを郵政あるいは電電から。通産省の方は、門戸を開放したときにどのようないわゆる雇用状態、中小企業にはどのように影響を及ぼすのか、こういう点についてお聞きしたい。私の方の調査は、時間がありませんから言うと、約二十万人程度の人たちに影響を及ぼす今度の問題であると思っておるので、雇用を十万人ふやすのに目を白黒する大平総理大臣でありますから、二十万にも影響を及ぼすようなことになれば大変だと私は思うんです。それを簡単にお答えください。
#86
○説明員(小原明君) お答え申し上げます。
 現在電気通信の物品を公社に納入しております業者は約二百社ほどございますが、そのうちの半分は資本金が一億円以下、あるいは従業員三百人以下というような中小企業になっております。御案内のように、通信用の機器は一般の民生用の機器と違いまして非常に市場性に乏しいものでございまして、また、総売り上げの中で電電公社に占めます割合も、売り上げの面におきまして非常に高い比率となっております。そのようなことから、私どもは、この発注におきましてはできるだけ計画的に平準した発注を行いまして効率的な製造を可能とする、また、もって経済的な物品の調達ができるように努めておるわけでございます。
 一方、また電気通信技術は総体的に現在非常に高い技術にあるわけでございますが、官公需比率が高い、あるいは販売体制面で国際競争力というものには弱いという面もございまして、これらの企業の本格的の実施によりまして、欧米の電気通信事業体が本規約の対象外に置かれて、かつ、なおこれらの私どものハンディキャップを負ったままに国際競争の場にさらされるということになりますと、かねてから日本市場への進出につきまして意欲的でありましたアメリカの大企業等から受けます影響というものははかり知れないものがあるわけでございます。したがって、そのようなことから、関連企業の雇用問題にも相当影響が大きいものであろうというふうに考えておるわけでございます。そのような影響につきましては非常に広範囲に及ぶものと考えられますので、関係各位の皆様方に格段の御理解と御配慮を賜りますように現在お願いをしておる次第でございます。
 以上でございます。
#87
○片山甚市君 投資計画。
#88
○説明員(福富禮治郎君) 公社の今後の投資計画がどのような傾向にあるかといいますと、ちょうど五十三年度から第六次五カ年計画というのを策定したわけでございますが、電話の新規加入、移転の申し込みに関しては積滞等がたまることのないようにいたし、さらに良好なサービスを提供するように考えている次第でございます。さらにまた、各種のこれから多様化していく、電話サービスだけでなく、データ通信とかあるいは画像通信等の普及も図るために、五カ年間のマクロで考えますと九兆円程度を見込んでいるものでございまして、初年度であります五十三年度は一兆六千四百億円を計画し、五十四年度の予算においても一兆六千八百億円を計上しているわけでございます。今後におきます建設投資におきましては、いま申し上げましたような安定した良好なサービスを提供していくために電気通信網の拡充整備を図っていく必要がございまして、いままでとほぼ同様な傾向で推移していくものと見込まれます。具体的には各年度の予算によりまして公社を取り巻く経営環境に即応しつつ対処していく考えでございますが、投資傾向としてはそう急激な変化はないものと考えられます。また、総体的には、各種の電話サービス、データ通信あるいは画像通信等の比重は次第に高まっていくものというふうに考えている次第でございます。
  〔主査退席、副主査着席〕
#89
○片山甚市君 通産省。
#90
○説明員(小林久雄君) 電電公社の開放をどのような形でどの程度開放していくのかということによりまして、雇用に与える影響というのはそれぞれ変わってくるというふうに考えられると思います。私どもといたしましては、中堅中小企業の中には電電公社に対する依存度がかなり高い企業もあるということでございますので、そういう雇用の問題等を含めまして、企業への影響等については十分配慮をする必要があるのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。
#91
○片山甚市君 自給自足をして、去年も三百億ドルも頼みもせぬのにアメリカは油を買って買い占めをするほど余裕がある国が、先ほど申しますように、五億ドルですから一千億円ぐらいになりますでしょうか、そのぐらいのものをもし電電公社に売りつけるとすれば、その関係する人数というのは、私の方の対象、それに直接ではありませんけれども、二十万人くらいの職場に関係する。簡単にお金で解決ができる問題でない、こういうふうに私の方から申し上げておきますから、通産省としては、安易に自動車を売ったりテレビを売った見返りに、そんなものはやめよう、切り捨てようじゃないか、安ければよかろう、こういうことはやめてもらいたいとだけ言っておきます。答えてもらうと、あなたまた好きなことを言われるから、損するからやめておきます。
 日米の貿易不均衡の問題と、ガット東京ラウンドの問題ですけれども、日米貿易不均衡というものは基本的には何から起こったのか。それをなぜ政府調達物品などというものに目をつけるのかですね。大体独立国ですから、余り国家予算についてはとやかく言ってほしくないんですよ。どなた様か知らぬけれども、アメリカ合衆国に入ってないんだよ。生意気じゃないか、カーター大統領というのは。少しはっきりさせて――だから、このことについては郵政大臣は答えられなければ、答える勇気のある外務省ぐらいが答えてください。
  〔副主査退席、主査着席〕
秋草さんはよろしい、公社の方は物言いよるとぐあい悪いでしょうから。答えてください、ぱっと短く短く、もう胸がすっとするように。何も日本の国会じゃないですか、アメリカの星条旗と違う。
#92
○政府委員(羽澄光彦君) お答え申し上げます。
 どうしてアメリカとの貿易バランスが百億ドルにもなんなんとする大きな額になっておるかということでございます。これに関しましては、これは日米間だけでございまして、アメリカの世界全体に対する枠とバランスというのはもっと大きいわけでございますが、その中で、しかし、日本との不均衡というものが一つの主要な要素となっておる。これはどうしてであるかということに関しては、いろいろなもちろん考え方なりがございますけれども、まず第一に、アメリカにおいてやはりインフレが進んでおる。したがって、昨年におきましても相当程度円の値段が上がったわけでございますけれども、なおアメリカにおけるインフレのために日本の輸出が伸びて、輸入が思ったほど伸びなかった。特にそれをドルの価格で表現しました場合には、数量的には大分改善は見えておるわけでございますが、ドルの表示によって見た場合には、ドルが安くなっておりますために不均衡というものがなかなか直っておらない、私どもとしては、こういうような事態があるのではなかろうかと思います。
 また、アメリカは盛んに日本に、一次産品を買ってくれるのはありがたいけれども、製品をもっと買ってくれというようなことを言っております。しかし、これも日本の統計を見ますと、製品輸入というのは、最近では全体の三割近くなっておりまして、その枠内でアメリカの対日製品輸出も伸びておるわけでございます。したがいまして、理由にはいろいろのことが考えられます。そのほかアメリカの産業というものは、国内のマーケットになれておって、余り輸出努力をしないのではないかというようなことがございます。それで、最近はアメリカも日本にミッションを派遣しまして、一体どういう物が日本では売れるだろうかと。この前参りましたミッションなどは、アメリカとして出した最大の輸出促進ミッションと言うことができるのではないかと思いますが、そういった面もございますので、日本としても、もちろん、その面でアメリカの対日輸出増大のためにできるだけの協力はするけれども、もともとはアメリカの努力が大事なんであるから、アメリカ側で努力してくれと、インフレの抑制とか、そういった輸出促進でございますけれども、そういうことをかねてから要請し、これからもまた要請していきたいと考えておる次第でございます。
#93
○片山甚市君 アメリカが余って仕方がない農産物を買ってあげたり、アメリカがもうセコハンでどうにもならぬ飛行機を買ってあげたり、いろいろやってきたんですから、お礼は言うてもらっても、何もアメリカには頭を下げる必要はない。貿易の不均衡というのは、自由だから、不均衡になった方が一生懸命努力するのがあたりまえで、脅迫がましく政府レベルでやると言うんだったら、国営貿易すればいいんでね。いまカーターと大平とで国営貿易をやっているようなものだ。ハワイ会談のニクソンと田中のあの汚いことも同じことであります。こういうようなことでありますから、私は、貿易問題はあくまでも、いままでの商人や財界の人たちの言葉で言えば、いわゆるわれわれは、商売は商売だと、政治は政治だと。いままで何回も、国会を通じても、世の中の言葉で言うとぬかしたという、われわれの言葉で言うと、言うてきたんですから、これは納得できない。ですから、いまのような態度できちんとしてもらいたいと思います。
 電電公社として、先ほどのジョーンズ報告については受け入れられないという態度だと思いますが、いま置かれておる総裁の立場として、どういうような御心境というか、これは大変言いにくいでしょうから、当たりさわりのないところでよろしいが、きちんと言うてくれませんか。
#94
○説明員(秋草篤二君) 私どもは、常々電電公社としては、三千六百万の加入者、あるいは国民の寄託を受けて電気通信事業を預かっておる責任者でございます。そのためには、何をもっても信頼されるサービス、それからより安い料金ということを目途にいろいろとやってきております。
 このガットの問題は、そういう面から見ますると、とにかくコードの、規約の根っこに、随意契約ではなくて競争契約ということがもう規定されておりますので、どうしてもこの問題に触れざるを得ない。なお不思議なことには、欧州は全部除外されております。アメリカは、先ほど先生がおっしゃったように、民営でございますから初めから除外されている。電電だけが枠に入ると。そういうことになりますると、いろいろな通信上の安定した信頼されるサービスというものはどうしても徐々に低減せざるを得ない、大きな障害になります。
 それからもう一つ、一番わかりやすい問題としますると、競争契約でやるということは、世界各国にオファーを出しますから、二十社なり、多いときには五十社も来るかもしれませんが、少なくとも五社にしても十社にしても、一番札あるいは二番札ぐらいで全部これ入札するなら競争契約ではございません。そうした場合には非常に大きな問題が起きます。というのは、私どもの製品というのは、電電公社だけしか買わないと言っても過言ではない非常に特注品でございます。そういう電電公社だけに依存する市場に競争契約を構えるということは、来年、再来年という安定した計画生産ということはできません。したがいまして、経営上、生産者、製造者あるいは供給をしてくださる相手方からしますと、非常にこれは迷惑な、非常にコストを下げにくい相手方になります。したがって、財産の償却を早くするとか、あるいは従業員をしょっちゅう配転するとか、貴重な技術者がしょっちゅううろうろするという事態が必ずこれは出てまいります。そういうことで、一時は多少安い物が入るかもしれませんが、二度、三度、四度するうちには、必ずこれは原価が高くなるということで、私どもはどうしてもこれはひとつ勘弁してほしいということを常々言っているのが基本的な姿勢でございます。
#95
○片山甚市君 実はECがこれに全然該当してなくて、自分の母国である――アメリカ人にとっては大半はヨーロッパは母国でありますから、それにはやらないで、われわれ黄色人種にだけこういうようにしようとしておるという――私はもう偏見を持って物を言いますから。こういうことは許されない。先ほど総裁は非常に紳士的におっしゃっておるけれども、私たちが持っておるいわゆるマイクロウェーブあるいは同軸などというようなこのネットワークというのは世界に冠たるもので、実際大変な宝物であります。これらのものをまさか門戸を開放すれば国防上大変なことになる。このごろ、国防という言葉を使わないで自衛と言うけれども、自衛じゃない、国家防衛のためにならないから。
 そんなものは、そこらの何でしょう、自動車を買うとか何とかというようなことなら、アメリカの、少し日本より安い、ガソリンの余計食わないようないい車があれば、少し頭よく使って、しかし、アメリカの車はガソリンはうんと食うわ、そんな大きな車走れますか、日本の国。外務省は知っていますか、日本で一番よけい自動車を持っておるのは電電公社なんです。ガソリン節約させようと思ったら、ここが一番早いところ、わかっていますね。そのぐらいですから、売ろうと思うんなら本当は自動車ですよ。日本の自動車の半値ぐらいで持ってきてくれたら、日本の自動車会社もあたふたとして、もっとまじめになりますよ。くそ生意気にならないで、モデルチェンジばかりせずに。
 さて、最後の問題に移ります。
 私は代表質問で大平さんにお聞きをしました。情報通信基本政策の確立でありますが、これはもう御承知のとおり、これは内閣からお答えを願いたいんですけれども、実は情報といいましても、今日はテレビがある、ラジオがある、FMもある、また今度は通産省の方でも開拓をされるものが、通信機がありますね。こういうような段階でありますから、とにかく私の方の言いたいことは何かというと、情報基本法というものをつくって、この仕事は電電公社が、この仕事は通産省が、この仕事は何々省がという、ありましょう、この役割りが。通信の一元的なものと、それとプライバシーですね、いわゆる通信の秘密をどうして守るかということについての合意を速やかに取りつけてほしい、こういうように申し上げたいんです、結びとしては。そういうことによって国家全体の安全保障ができる。国家保障という、国防、国家の保障というか、安全保障ができると、こういうように思いますから。
 この間のときには検討してまいりますと言ったのをこれを契機に特別に速やかに内閣を中心として進めてもらいたいんです。内閣がもし答えられなかったら、白浜大臣はお医者さんですから、これだけ病気の状態が、カルテが出たんですから、これはもう郵政省がやるべき仕事としてやりましょうと、こうお答えを願いたい。これはもうどうしても、何日という日を切るんじゃなくして、情報基本法――情報は一元的にやらなきゃなりませんね。私が申し上げたのは、協力をしてもらうところがたくさんある。しかし、通信というものはあくまでも一元的に、コストが安くてしなきゃならぬ、こう思いますから、内閣にと申しましたけれども、もし御都合が悪ければ、郵政大臣の方が目が光っておるようだから、ばっと答えていただいて結構です。お願いいたします。
#96
○国務大臣(白浜仁吉君) 総理も本会議で先生にお答えしたように、私どもも同じような考えでこの問題と取り組んでいきたいというふうに考えて、せっかく努力をしている最中であります。先ほど秋草総裁からもお話がありましたが、今度の問題は衆参両院の諸先生方に大変御後援をいただいて、私どもも叱咤激励を受けてそれを強く感じておりますので、今後また一生懸命努力をしていきたいと考えておりますので、よろしく御指導のほどをお願い申し上げます。
#97
○片山甚市君 時間が来ていますけれども、情報基本法については各省庁にわたる問題であるだけに大変むずかしい問題でありますけれども、環境基本法をつくったように、やはりいま野放しにデータ通信あるいは情報がそのままになれば大変だ。今度は放送大学もできまして、宇宙衛星が飛ばされます。それは一個打ち上げたら一年間に百億円かかるんです。その負担も、NHKもそうですが、電電公社も負うと言っておるんですね。しかし、それは五年しかもたないわけです、きのうの話か、おとといの話か。そういうことを考えると、速やかにお願いをしたいと思いますが、一段といまの言葉を強めて申しまして、よろしゅうございますか。
#98
○国務大臣(白浜仁吉君) 私どもも十分そのことを心得て努力していきたいと思います。
#99
○片山甚市君 どうもありがとうございました。終わります。
#100
○矢原秀男君 いま片山委員からもお話がございましたが、非常に重要な問題でございますので、重複する場合があるかもわかりませんが、この問題について質問をしたいと思います。
 まず、外務省にお伺いをするわけですが、二十八日の午後、首相官邸において、東京ラウンドの政府関係者の方々が、河本さん、田中さん、それから牛場さんですね、協議をしながら、訪米をされたわけです。先ほども簡単に横で聞いておりましたけれども、いまの時点における日米の交渉、その結果を教えていただきたいと思います。
#101
○政府委員(羽澄光彦君) お答えいたします。
 牛場代表は、具体的には二十九日の午前と午後二回にわたりましてストラウス代表と、アメリカ側と折衝したわけでございます。しかしながら、先生御存じのとおりに、米側がわが方の立場をこの段階ではのめないということで交渉は成功しなかったわけでございます。アメリカ側が何を特に不満としたかという点につきましては、質と量の問題がございますけれども、特にアメリカ側がその交渉の席上で強く言っておりましたのは質の問題でございます。すなわち、電気通信機器のオンラインと申しますか、メーンラインと申しますか、そういった部分に関する日本側のオファーがなければアメリカとしては納得できないというような態度であったために、交渉は結局この段階では妥結するに至らずということになったわけでございます。
 しかしながら、これで終わりというわけではございませんで、交渉はこれからもなお続けられることに、これは日米双方で了解といいますか、理解されております。これに対して、今後の交渉に対してどういうふうに対処するかということは、牛場代表が帰られて、アメリカ側の態度がどういうものであったかということもさらに具体的に聴取の上、政府の中で決めることになろうと考えております。
#102
○矢原秀男君 この日米問題の中で、金額的にはどういう金額の面で折衝がされたのか、その点を伺います。
#103
○政府委員(羽澄光彦君) ただいま申し上げましたように、今回はまことに残念ながら交渉は妥結しませんでしたけれども、なお引き続き交渉を続けることになっております。したがいまして、この席上でわが方がどういった数字を持っていったというようなことを明らかにするのは、今後の交渉の都合もございますので差し控えさせていただきたいと、このように思います。
#104
○矢原秀男君 じゃ、日米問題のことですから、はっきりできないと言えばそれは協力をしようと思いますが、ここで外務省の対応について一言私も言いたいわけですが、いま片山さんからもお話がございましたが、向こうでは、いわゆる米国の国会議員、すなわちアメリカの下院歳入委員会の貿易問題の中に小委員会が設けられてやっている。そのほかには米国の政府関係省、それから米国貿易開発のそういうような財界等も入ると思いますけれども、こういう巨大な国が、日米経済の中で通称アメリカがくしゃみをすれば日本がかぜを引くと言われているような長い歴史の中で、外務省が出先として一番こういう問題を敏感に知っていらっしゃるわけです。
 もちろん、外務省のトップは外務大臣になりますが、その裏には政府というきら星のような人たちが並んでいらっしゃる。それが東京ラウンドというものを逆に限定をする中で、短い期間の中で、米国が強腰になればなるほどそれに対応しながら唯々諾々とするというか、そういう形でやっている。こういう問題は、その国その国のいろんな事情の中で、長い歴史的な時間の中で折衝を平等の立場でしながら、あらゆる関係階層の者が時間を重ねていきながらやっていくのが外交交渉の私は特に日本の置かれた立場であろうと思うわけです。
 いまお話が出ておりましたが、私もこの航空問題で外国に行っておりまして、話が余談になりますけれども、グラマンにしても、ダグラスにしても、ボーイングにしても、お金さえ出せば、日本の商社やコンサルタントと言われるような連中がその国のプライドまでも外しても平気で動いていく。そうして、その国の人たちの見識を下げながら、お金を出しているそういう強力な国々にしっぽを振っていく。それを私はまざまざと向こうの会長や社長と話をしてみて本当に感じた。これは極論していけば、いま人種差別の話が出ましたが、白人、黄色、黒人という段階、いまだに私は人種の差別というものが、パーセント的にはそうではございませんが、なおウエートを持っている。
 私は実感としてそういうことを感じながら、また、ちょうど向こうに行っておりましたら、この公社の問題が出ておりました。外務省のある向こうの方の一人とお話をしたわけです。その人は一生懸命日本の立場でやっておりました。その人が言うのには、いろいろな日米関係の開放のことで攻撃をされたと。しかし、貿易に対してアメリカも努力をされていないのではないか。たとえば車の一つにしても、これは公社の関係の非常に精密な問題は別として、簡単な車の問題にしても、日本からアメリカに車を運んでいるのに、輸出しているのに、ハンドルはどうなっているかと言うんです。アメリカの交通規制にきちっと合わしてやっているんでしょう。ぼくは、日本の自動車メーカーに対しても、こういう交通事故の問題とか、生産過剰の問題とか、決して納得はしておりませんけれども、ハンドル一つにしても、売るために一生懸命努力をしてアメリカの交通規制にきちっと合わしている。では、アメリカは日本に車を持ってくるのに、日本の交通規制に合わした車体、運転方式でやっているかというんですね。その外交官の方は、一生懸命その反発の中で、そういう話を一つ一つ具体的にしながらやったら、いや、これはアメリカが本当に日本にむちゃを言っていますねと、だからいろんな面で話し合いをしてもらわなくちゃいけないですねと。そういうふうにして話を聞いた人の大半が、よく話がわかったと、こういうふうにして一面では出先で一生懸命していらっしゃる方もある。もう一面においては、アメリカから言われたら、ああそうですか、何とかせにゃいかぬ、こういうふうにして、これの最たるものは、前の福田さんだっていろいろなことを外交で簡単に決めてしまう。大平さんがそれに追随する。さあ日本でこういう問題がやってくる、期限が迫っている、早くやらなくちゃいけないことになれば全部しわが寄せてくる。しかし、その下には中小企業や働いていらっしゃる方々が非常に多いわけです。そういう問題には長い期間をかけて対策をしていかなくちゃいけない。
 私がいま言いたいのは、外務省に対して、もちろん日本政府ですけれども、牛場さん一人で、牛場さんを中心とした数人だけで、これだけのアメリカの大国ががっちりと組んで押してきているものに対してなぜ簡単に構えてやっていくのか。これはあなたに言ってもどうしようもないんですけれども、これは大臣、どうなんでしょう。アメリカの議会構成というのは、アメリカの国会議員は、通れば、十七名から十八名の専門家が国の費用できちっとつくようになっているんです。日本の国会の制度とアメリカの議会の制度とは違いますから、日本の国会議員を見るような形で政府や関係者が見ておればえらい目に遭うことは当然なんです。向こうの国会議員のそういうふうなアメリカで占める位置というものは、すべての面において非常に重要視をされた段階の中で動いているわけです。そういう中で、米国議会、政府関係者、そうして貿易関係ががっちり組んでぐうっと押してきているわけです。牛場さんの足、力があるとかないとかは言いません。しかし、余りにも日本の対応の仕方がいいかげんではないかということをまず私は外務省に対して一いまこの二十世紀の中で八〇年代を迎えているときに、一人の英雄の出現やなんか、そんなものは関係ないんです。すべての英知を結集していま対応していかなくちゃいけないときに、こんなアメリカのがっちりしたような体制の中で、日本が、牛場さんが英語がうまいから、向こうで非常に友人がおるからと、何を一体言っているんですか。日本の国民の立場で、働いている者がどんなに苦労しているか、それを日本の政府がわからぬか、総理大臣以下。あなたに言っても申しわけないと思いますけれどもね。
 そういう点について、外務省はいま交渉の段階だから金額を言われない、いいですよ、幾らでも協力しますよ。交渉が大変だったら私たちは言いません。言わないけれども、もうこじきのような外交はやめにゃいかぬです。もう片山さんにも言っていたけれども、本当に航空機の調査に行って私たちは涙が出るような感じなんです、ばかにされているんですから。関係ありませんと。そうですよ、飛行機の問題だって。アメリカでは株主を保護するためにあの問題が出ているんですから、日本の法律と違うんですから。そのためにSECに航空会社からすべてのもの、刑事事件にならないようにきちっとなっているんだ。日本と立場が違うんです。
 そういう意味で、これは外務大臣にもあなたからきちっと、もっともっと日本の国民の代表として、そうしてもう一つは、私は日本のエゴだけを言っているんではないんです。世界の大きな立場から見ても、ヨーロッパの一部の国のように、対等の立場で意見の調整ができなければ、東京ラウンド、ああ、そこに来ている――そんなことではなしに、時間をかけて本当に友好の中で話し合いをしていかなくちゃいけない。私はそれを思うんです。それをただ単に、ああ牛場さんは英語がうまい、実力がある、向こうに御友人がいらっしゃる、そんなことで国と国の外交交渉ができるんだったら、各国のいろんな問題はたちどころにいままで解決してますよ。総理大臣以下何を考えているのかと思います、私は。
 まあ私、取りとめのないことを言いましたけれども、この交渉問題の中で、私いま申し上げていることについて外務省の対応が非常に軽過ぎるのではないかと思うわけです。その点、いかがでございますか。
#105
○政府委員(羽澄光彦君) ただいま先生からお話がございました点は、間違いなく大臣にもよくお伝えいたしまして、われわれ外務省としても、先生のおっしゃった趣旨に沿って、日本の国益が損なわれないようにという観点から、世界のまた経済の円滑な運営を来すようにということで努力してまいりたいと思います。
 また、交渉の体制でございますけれども、いまは牛場政府代表が国際ラウンド担当ということでやっておられますけれども、もちろん、先生御存じのとおりで、牛場代表は常に各関係省の責任者ないし代表者と協議を重ねておられますし、また、民間業界なり労働界なり、関係者から実情をつとに聞いておられるというふうに承知しております。しかし、先生のおっしゃいましたとおり、こういった面は外務省としてもますます強化すべき点であろうかと思いますので、その線で大いに努力をしてまいりたいと、そういうようにまた大臣にもお願いしたいと考えております。
#106
○矢原秀男君 時間がございませんので、結論が先のような形で進んでおりますけれども、大臣、閣僚の中の――私きのうも申し上げたんですが、私は閣僚の中でもやはりあなたの占める位置というものはトップクラスにあるわけですから、そういう点から御質問いたしますと、日本政府の対応というものは、やはり距離感から見れば非常に近視眼的なところがあると思います。いま外務省には申し上げましたが、やはり外務省の立場もあるでしょうから、国際摩擦を回避するために何とか無理のないというふうなことで御苦労もされておると思いますけれども、これは結論的に見ますと、いたずらに政治的な決着のみを急いで、非常にいまいろいろなところで公社のプラス面だマイナス面だ、いろいろな論議が交わされておりますけれども、やはり公社の立場というものを考えた場合に、多角的に検討しながら慎重な対応を行うことが私は政府としては必要だと思うんです。そういう点は大臣いかがでございますか。
#107
○国務大臣(白浜仁吉君) いま外務省からのお答えもございましたが、この問題が起こりましてから私もたびたび総理ともお目にかかり、また関係の外務大臣あるいは通産大臣、あるいは官房長官あるいは小坂経済企画庁長官などとも会いまして、いろいろいま御指摘をちょうだいしたようなことにつきましては私ども十分話し合いをいたしておるところであります。ただ、その外交の折衝の方法ということについては、いろいろ見方、考え方がおありだと思いますが、私ども、本問題につきましては、外務省の方からの御要請もあり、また小坂経済企画庁長官などからも御示唆がありましたので、それぞれ電電公社から技術者を派遣し、同時にまた業界からも代表を出し、あるいはわれわれの同志の自由民主党の方からも国会議員の数名の方をお忙しい中を御足労願っていろいろ折衝をするというふうなことで、できるだけ日本の立場を主張し、また日米間の間を将来にわたって損なわないようにという配慮をしながら一生懸命いま努力をいたしておるところであります。
 けさも閣議で実は報告がありましたので、私も今後どういうふうに対処すべきかということで外務大臣にお会いして、詳しい話を聞きたいということでいま折衝をしている最中でございますが、総理にもまたお目にかかって、いろいろと御意見を承りながら努力をしていきたいと思いますが、総理を中心にして、いま御指摘がありました点、日本の利益を損なわないように、また私どもが主張すべきことは主張しておいて、将来に悔いを残さないようにということを考慮に入れながら、また電電公社として、今日まで長い間苦労してこれをつくり上げてまいりました国民皆様方に対しての期待を損なわないようにと思いまして一生懸命いま努力をしてまいりましたが、今後も一層この問題と取り組んで努力をしたいと、外務省とも十分連絡しながら進めていきたいと思いますので、今後とも御支援のほどを切にお願い申し上げる次第であります。
#108
○矢原秀男君 それで、大臣、やはりその対応の仕方がおくれてくるわけですね。ですから、アメリカで下院でも上院でもこういう委員会ができたという段階で、外務省からニュースを政府へ入れていただく。政府はそうなればやはり国力の違いがありますが、向こうの国会議員に対してはこちらの国会議員も対等の立場でわれわれも意見を言っているわけですから、議員が一人か二人行くのではなしに、こちらにも委員会というものができて強力に運動をしていく。向こうの議会に対してはこっちの議会というものががっぷり組んでいくような形にならないと、いろんな階層からあわてて行くというのは、やはり哀れみを請うような形の中での外交しかできないようになりますので、だから、そういう点は外務省へも要望をしておきますけれども、議会に何ができて、これが日本でどういう問題になるかということを早くキャッチしたら、過小評価ではなしに過大評価しながら、議会に対しても示唆のある一つ一つをやっていただくというようなことでないとこれはいかぬと思うんですね。
 これは総裁にお伺いしたいと思うんですが、関連の労働組合、そうして中小企業、非常に切実な声を上げていらっしゃるわけですね。中小企業も労働組合関連の方も、やはり景気の問題、倒産の問題ですね、心配することは。雇用の問題、こういうふうな問題で、公社への依存度が高い関連の中小企業、そこで働いていらっしゃる働く人、一様に深刻な受けとめ方をしているわけですね。先ほどもお話がございましたように、電気通信産業を構成するメーカー二百社のうち半分は中小企業である。こういうふうなことで、非常に雇用不安とか、また組合存亡の危機であるとか、非常に心配な声が出ているわけです。
 それで、まあ何回も総裁から答弁があったと思いますけれども、重ねてお伺いをするわけですが、電電公社の資材調達のこういうふうな国際的な競争入札によって、メーカーへの影響がいろいろあろうかと思いますけれども、こういうふうに何回も日米でやりとりされている段階の中で、特にそういうふうな点で心配な点を公社の方から話をしていただきたいと思います。
#109
○説明員(秋草篤二君) 先ほど来、矢原先生のいろいろ御所見を承って、非常に私感銘深く承りました。また、口幅ったいことですけれども、外務省は私どもの要望どおり今日まで長い間外交交渉に当たってくださいまして、私は、予算委員会でも、もう本当にこの点につきましては外務省に対しては感謝にたえないということを表明しておる次第でございます。
 御質問の中小企業に対する影響というものは、先ほど来いろいろございましたけれども、確かに私どもは、アメリカのようにウエスタンエレクトリックという一社だけで、八五%も一社だけでやっているのと違いまして、二百社もあるたくさんの中小企業にばらまかれております。これに対する影響はもう申すまでもなく、まあ一社だけは喜ぶところが起こるかもしれませんけれども、大部分のものは、外れたところは非常に大きな悲嘆に暮れると。悲嘆に暮れるだけならいいが、そこに働く労働者、技術者というものも非常に路頭に迷うことになるという問題が出てきます。この問題は簡単に電電公社の方から言って救済できるものではございません。結局、政府が何らかの手で、いろいろな手で御援助を願わなければ大きな社会問題になろうと思っています。そういうことは見えすいておることでございまして、それだけに非常に憂慮しているところでございます。
#110
○矢原秀男君 時間が参りましたので終わりますけれども、非常に影響が大でございますので、この点については外務省も政府関係も、やはり公社の意向等も十分勘案をされて今後の折衝に生かしていただきたいと思います。特に外務省の方、お願いいたします。
 以上で終わります。
#111
○山中郁子君 私は、きょうの機会に電電公社の人事任用問題についてお尋ねをいたします。
 具体的な内容の事例として東京中電についてお尋ねをするわけですけれども、現在、東京中電には運用係長、運用主任は何人いますか。
#112
○説明員(坂部政夫君) 現在、東京中電には係長が約百九十名、運用主任が約百六十名でございます。
#113
○山中郁子君 その係長、運用主任が任用された時点の平均年齢は何歳になりますか。
#114
○説明員(坂部政夫君) データが五十年三月末現在のデータでございますが、任用時の平均年齢、運用係長の場合は約四十三歳でございます。運用主任が約三十歳でございます。
#115
○山中郁子君 それで、係長、運用主任になるのに一番早くなった人の勤続年数、それからまた一番長くかかった人の勤続年数、それぞれ何年ぐらいですか。
#116
○説明員(坂部政夫君) これも五十年三月末のデータでございますが、運用係長で勤続年数が一番早い人が六年でございます。長い人が三十三年でございます。それから運用主任の方が早い人が四年で、長い方が二十三年というような数字になっております。
#117
○山中郁子君 平均すると、どのくらいになりますか。それと、五十年の末しか数字はないわけですか。
#118
○説明員(坂部政夫君) はい、そうであります。
#119
○山中郁子君 そういうのを調べてないのですか。
#120
○説明員(坂部政夫君) 平均勤続年数ということでございますか。
#121
○山中郁子君 はい。
#122
○説明員(坂部政夫君) 運用係長の場合が約二十三年、それから運用主任の場合が約十年でございます。
#123
○山中郁子君 じゃ、ひとつ私具体的に昭和四十二年七月の時点についてお尋ねをするわけなんですけれども、このときの東京中電の印刷通信部には係長、主任、社員、それぞれ何人いましたか。
#124
○説明員(坂部政夫君) 四十二年でございまして、相当古いものですからそのときの数は把握でき得ませんでございます。
#125
○山中郁子君 東京中電だけでないわけですけれども、東京中電では職員録を毎年つくって全職員に配付しているんですよね。昭和四十二年当時はこういうものをつくって配付していたかどうか、お尋ねをいたします。
#126
○説明員(坂部政夫君) 四十二年は発行いたしておりません。
#127
○山中郁子君 電電公社は、いままで職員の思想とか信条とか、宗教や所属のサークル、団体、そういうものについて調査をしたことがありますか。
#128
○説明員(坂部政夫君) 思想、信条の調査はいたしたことございません。
#129
○山中郁子君 いま私が申し上げましたけれども、宗教とか所属のサークルだとか、団体、そういうものについてはあるわけですか、思想、信条はないけれども。
#130
○説明員(坂部政夫君) それも統一的にどうこうということでやったことはございません。
#131
○山中郁子君 やった場合があるというふうにうかがえるんですが、どういう場合に、統一的でないにしても、どういう目的でやられたわけですか。
#132
○説明員(坂部政夫君) 何か宗教でどうこうということで、集まりをどうこうするということ、具体的にどうこうというお話を申し上げておるわけではございませんが、そういうときにはあったかもわかりませんが、思想、信条的なもので調査するということは一切ございません。
#133
○山中郁子君 当然のこととしておわかりになっているはずですけれども、思想、信条とか宗教とか、所属のサークルや団体ですね、こういうものを調査するということは、憲法で保障された個人の基本的人権その他の条項に反するものであって、ある意味では重大な人権侵害にもなるということは当然なんですけれども、こういうことについては、公社が職員の管理責任の立場からどういう見解を持っていらっしゃるか。これはもう何回も私自身も以前に逓信委員会でも問題にしたことございますけれども、ちょっとこの次の質問を申し上げる前に、総裁から御見解を伺っておきます。
#134
○説明員(秋草篤二君) いつも御答弁申し上げますとおり、私どもといたしましては、従業員に対する思想、信条というもので区別する、差別する、そういうことは一切やってはいけないということを申しておる次第でございます。
#135
○山中郁子君 実は私のいま手元に、昭和四十二年の七月二十七日付で、東京中電の印刷通信部のゴム印が押してあります文書があるんです。これは電電公社得意のマル秘という大きな判が押してあるんですけれども、――委員長、これをちょっと郵政大臣と電電公社総裁にお示しをしたいのでお許しをいただきたいと思います。ちょっと、郵政大臣も重要な関係がありますので、ごらんいただきたいと思うのですけれども。(資料を手渡す)
 これ、ごらんいただけばわかるんですけれども、印刷通信部第一印刷通信課となっておりますね。そして、昭和四十二年七月二十七日の日付で印刷通信部という判が押してあります。この資料には、当時の印刷通信部の職員、これはこれで計算いたしますと、先ほどはわからないというお話でしたけれども、二百二十三名分になっています。ですから、当時二百二十三名いたということになると思いますけれども、この氏名が課別に全部書かれているんです。そして、氏名の横欄に色別という欄がありまして、その次にマル五と書いた欄があるんです。それから組という欄がありまして、その次に備考と、こういう欄があります。そして色別の欄には、個々人にマルやバツや三角がついているんです。それでマル五の欄には、中にマル五と書かれている人たちがいるわけです。ほかは空欄になっていますね。これは公社当局が印刷して出したものですから、内容はもちろん知っていらっしゃると思いますけれども、この色別とかマル五というのは、一体どういう意味でしょうか。
#136
○説明員(山本正司君) 私も初めてこの書類をただいま拝見したわけでございまして、何しろ時期的に見ても十二年前のことであり、本社から一々指示したものでもないようでございまして、ただいま御指摘のいろいろな項目が何を指示するか、ちょっと見当もつかないわけでございます。
#137
○山中郁子君 十二年前のことだとおっしゃいますけれども、これはまさにいまにつながっている問題で、それはおいおい私申し上げていきますけれども、総裁、ちょっと――総裁でもほかの幹部の皆さんでも、東京中電でマル五というのを何か連想されませんか。まあ、わからないふりしていらっしゃるみたいだけれども、わからないんですね――わからないですか。
#138
○説明員(山本正司君) 見当もつきません。
#139
○山中郁子君 私は、当時、東京中電の隣の東京市外電話局におりましたし、十八年間ここで働いておりましたから、よく知っていますし、皆さん方がよく知っているということも私は知っています。マル五というのは、五月会のことなんですよ。知っていらっしゃるでしょう、東京中電に五月会というインフォーマル組織があったのを、親睦会という装いを持った。これはごまかすのもいいかげんにしてほしいと私は思いますけれども、五月会であるということは知れ渡っていたことですし、あなた方だって十分知っていたわけです。第一、これは公社の指導でつくった組織なんですよね。
 伺いますけれども、この資料のように、印刷通信部の全組織の二百二十三名の人名、役職が掌握できるのは、電電公社当局以外に当時だれかいましたか。
#140
○説明員(山本正司君) 先ほど職員局長が申しましたように、当時の職員録等も出しておりませんし、当時の管理職等も十二年の歳月の経過によってそれぞれ退職したり、散り散りになっておりまして、いま、にわかにこれを把握をしようとしてもちょっと不可能だというふうに思います。
#141
○山中郁子君 当時、職員録ないんだから、だれが把握しようとしても大変なんですよね。当時も大変だったという意味でしょう、当局以外には。そしたら、この文書をごらんになっていただければわかりますけれども、名前全部ゴム印ですよ。二百二十三人の全部ゴム印が押してあるわけね。そして、この役職も全部ゴム印になっているんですよね。これを当局がつくった以外のだれがつくれるか、つくれないでしょう。やっぱり当局がつくった以外には考えられませんね。
#142
○説明員(山本正司君) 当局がつくったかどうかすら私どもには明確に判断しかねるわけでございます。
#143
○山中郁子君 だから、だれがつくる可能性があったかと言うの。あるんだから、ちゃんとこれ。マル秘まで押して、ゴム印が押してあって、職員録さえないし、ほかの人はみんな印刷通信部二百二十三名、どういう人たちがいるかというのはみんな知らないですよ、わからないですよ。当局がつくる以外にないでしょう。総裁、どうですか。あなた方がいま知らないとおっしゃるのは、そういうふうにおっしゃってもいいけれども、それ以外に考えられないですよね、どうでしょう。
#144
○説明員(山本正司君) 当局がつくったかどうかという御指摘でございますが、つくったかどうかということ自体を明確にお答えするということは、いまの時点ではできないと、こういうふうに申し上げておるわけでございます。
#145
○山中郁子君 どう思いますか、総裁。これは当局がつくる以外にだれがつくれますか。当局がつくる以外につくれないでしょう、だれも。二百二十三人分のゴム印、役職名までゴム印で押してあるんですよ。
#146
○説明員(秋草篤二君) そういう可能性をはらんでいると言いますけれども、これはゴム印というものは各人の机の前に一人一人が自分で持っておるわけでなくて、恐らくどこかに保管されていますから……
#147
○山中郁子君 そうそう、庶務にちゃんと保管されているんですよ。
#148
○説明員(秋草篤二君) これは当局でなくても、つくるということになればできるかと思いますけれども、これはわれわれはそう一概に、当局がつくった、当局以外の人がつくったということは何とも判定はできませんですね。しかし、これはこのマル五というのは、初めていま先生から、五月会というのは公社がつくったとか、初めて伺うのですが、全く新しい知識でございます。
#149
○山中郁子君 当局がつくった可能性は一応お認めになっているんですけれども、これはちゃんと当局が管理しているんです。私、十八年公社に働いていたんだから、総裁よりもたくさんいろいろなことを知っているのかもしれないけれども、みんなこんなのをほかの人が、部外者が全部そんなどこかのをみんな持ってきてこんなものをつくることはできないようになっているんです。そんないいかげんになっていないんですよ。そんないいかげんになっているんですか、公社のデスクの仕事というのは。だれか部外者なり一社員が一つの部の二百二十三人分のを全部こうやって書類につくるような、そんないいかげんなシステムになっているんですか、そういうこともあり得るんですか。
#150
○説明員(山本正司君) 文書の管理には常々厳重な注意を払うように指導をしておるわけでございますが、ただいまの御質問に対して、これは公社がつくったものかどうかということと関連をするんだろうと思うのでございますけれども、何とも申し上げかねるわけでございます。
#151
○山中郁子君 常識的に考えても、理屈から言ったって、絶対よその人がつくれるはずのないものを総裁からしてそういう苦しい答弁をなさっているということは、これが何を意味するかというのをあなた方がよく知っている一番の証拠ですよ。五月会というのは、結局、公社があれをつくらせて、そして何に使ったかといえば、その会則の中に「この会は、会員相互の親睦をはかり組織の一員として組合の国主化につとめるとともに、我々の意見を組合に反映させることを目的とする。」と、こういうことを言っているの。私は当時よく知っていますけれども、この五月会が先頭に立って労働組合のストライキのスト破りをやったり何かしたということだって大きな問題になっていたんですよ。そういうことをごまかして、知らないと言い張ることは、結局その内容に問題があるから認められないということをあなた方は裏づけている。
 もう一つ申し上げますけれども、これは明らかに公社の管理者が持っていた書類で、置いていった書類なんです。引き続きこの問題については私は追及しますけれども、きょうは限られた時間ですから、次に進んで、ごらんになっているこの欄の色別ですね、それからマル五、そうしたものが何を意味するかということは、いま申し上げておいたわけですけれども、これが現在に至るまでも公社の人事任用、任用差別の基準になっている。基準というか、その物ずばりになっているんですよ。このマル、バツ、三角ですね、この色別のところの。この人たちのその後について調査してみますと、マル印の百八十六名のほとんどが主任以上になっているんです、十二名が。そしてバツ印、三角印の三十七名の中からは四年前に初めて一人、しかも勤続三十年です。勤続三十年という平均の三倍ですよね。平均の三倍の長さでやっとたった一人主任になっているんです。それ以外はいまだに全部平社員なんです、この三角とバツ。もちろん、この資料の意味するところがおわかりでしょう。そういうことなんです。
 そして私は、当時の印刷通信部第二印刷通信課に所属している職員で、その後どうなっているかということについて資料を要求いたしました。そして、きょうこれをいただいたんですけれども、そこであなた方もおわかりになると思うんですが、印刷二課ですね、社員のままになっている人が荒木さん、菊池さん、酒井さん、坂田さん、平田さん、藤芳さん、この名簿の中に六人いるんですけれども、その六人はそのまま全部いまだに社員です。あなた方のつくってくだすったこの資料によっても全部社員なんです。そして、それらの人たちが勤続幾らになっているかというところ、二ページ目を見てください。第二印刷通信課のところですね。左の欄からいきますと、社員というトップに、これはちょっと印刷が薄くて読めないかもしれませんけれども、これが荒木さんです。判読していただけると思うんです。荒木義男となっているんです。この人は勤続三十三年です。その次が平田実さん。この人は勤続三十一年です。それから菊池庸雄さんというのかな、この人が二十一年です。その次が坂田さん、この人も勤続二十一年です。その次が何人か置きまして、藤芳克也さんといますでしょう、バツ印のところがね。この人は勤続十七年。それから右の欄にいきまして上から五人目にやはりバツ印で酒井よし江さんという人がいますね。この人が勤続二十九年です。いま私が名前を挙げた六人の人たち、この人たちだけが社員として当時からここまで、先ほど電電公社からいただいた資料によっても、依然としてずうっとこの同じ課に社員として残っているんです。これは一体どういうことですか。
#152
○説明員(山本正司君) ただいま御指摘の六名の者でございますが、公社といたしましては、職員の人事あるいは任用、昇進、こういった問題につきましては、それぞれの勤務成績だとか能力、こういったものの実証に基づいてやっておるわけでございまして、何年か後にただいまのような状況になっておるということにつきましては、そういった人事任用の考え方に基づいた結果というふうに考えておるわけでございます。
#153
○山中郁子君 総裁にぜひ私は答えていただきたいんですけれども、いま申し上げましたこの文書の中の印刷二課のバツ印がついている六人の人たちが勤続三十一年、二十年以上、そういう人たちが全部そのまま、その人たちだけがですよ、社員としていまだに残っているんです、任用されないで。ほかは全部任用されているんです。その人たちが何でそれじゃ四十二年のこの公社がつくったこの文書の中にバツ印がついているのか。これは思想調査以外何物でもないでしょう。どうなんですか、何なんですか、そしたらこれは一体。
#154
○説明員(秋草篤二君) 先ほど来私も初めてこういう資料を拝見したし、バツ印とか、あるいはマル五とかいう意味も先生から初めて解明されたわけで、いずれにしましても、こう長期勤続の人方を何がゆえにこう残しているか、これは一概に私は簡単にここでは判明できませんですから、もし現場でいろいろと事情を聞きまして是正すべきものは是正すると、決してその思想、信条によって区別するというようなことは一切やってはならぬということをよく言っておりますから、私どもその趣旨を体しまして今後また検討してみるという以外にはちょっときょうは申し上げられません。
#155
○山中郁子君 私は、余りにも電電公社えげつないと思うんですよね。私、十八年間、さっき東京市外電話局で働いてきたと言いましたけれども、私自身本当に身をもってそれはもう体験してきたんだから、たとえば共産党員だということでさんざん差別をされてですよ。そういうようなことが随所にやられていて、たとえばこの四十二年当時の文書のころのいわゆる五月会とか、そうしたものが幅をきかせていた当時の職場の状況はどうだったか。いま解決しているということじゃありませんよ。忘年会から送別会から歓迎会からレクリエーションにさえもみんなこういうバツ印つけたり三角印つけたりして全部参加をさせない、妨害する、公社がそういうことをやっていた。それはもうあなた方知っているのに、百も知っていてそういうことを言っちゃいけないんですよ。
 とにかく、そういうことを申し上げておきますけれども、あわせて、いま総裁からお答えがありましたので、私はちょっと要求をしておきますけれども、この方たちを含めて、これは一九七五年の段階で総裁に申し入れ書を出しているんです。前総裁ですね、米澤さんのときですわ。一体どういう理由でわれわれがこう二十年も三十年もまじめに電電公社で仕事をして働いてきているのにこんなにひどい差別をして任用しないのかと、その理由を明らかにしてほしいということで申し入れ書を出しているんです。内容証明でもって公社にお送りしているんです。私は、まあ秋草さんがこの当時の総裁ではおられなかったわけだから、ぜひとも、このこともあわせて――委員長、これも総裁の方にお渡ししますけれども、(資料を手渡す)もう一度この点について調査をして、先ほど調査をして検討なさるというお話でしたけれども、その点も含めて調査をされ、御検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#156
○説明員(秋草篤二君) この文書も私初めて拝見しまして、あるいは副総裁時代でございますから、私の怠慢かもしれませんが、拝見さしていただきまして対処したいと思っております。
#157
○山中郁子君 郵政大臣にお尋ねするんですけれども、いま私がお渡ししましたそれは、全く何にもないところで当局以外のだれがつくったということは一切予測できない、不可能だと思われる文書として私は提起したんですけれども、まずこの点についての御見解はどうですか。事実は知らないとおっしゃってもいいから、考えられることをおっしゃってください。
#158
○国務大臣(白浜仁吉君) 正直に申してこれはもう全く私はわかりませんね。経験もないし、そういうふうな場面に遭遇したこともなししますので、全くわからないというのがもう本音でございます。
#159
○山中郁子君 二百二十三人分のゴム印を押して、職名も全部ゴム印で押してある、こういう文書を当局以外のだれかがつくれると思われますか、経験何にもないとおっしゃっても、郵政大臣としていま管理をやっていらっしゃるわけだから……
#160
○国務大臣(白浜仁吉君) どうも、どうしてつくれるかというお尋ねですけども、私にはもう全くわからないと言う以外にお答えのしようがないわけでございますので、御了解いただきたいと思います。
#161
○山中郁子君 総裁に、先ほど十分調査して検討なさるというお話でしたけれども、私が申し上げたいのは、毎回毎回こういうことが問題になると、いや、それは知らなかった知らなかった、下でやったかどうかについては調べて善処をしますって、こうおっしゃるわけね。それはうそだというの、私は。実際問題としてこういうことが中電だけでやられているんじゃないんですよ。あらゆるところでそういうことがやられているんです。だから本社指示以外の何物でもないんですわ。職員局長なら多少そういうこと知っていらっしゃるでしょう。こういう思想差別です。
#162
○説明員(坂部政夫君) 公社は、先ほども総裁が答弁いたしましたように、そういう思想差別をやっているとはとうてい思いません。
#163
○山中郁子君 それだったら、これは東京中電が管理者が勝手にやったと、こういうものがあるとすればですね、ないしは印刷通信部なら印刷通信部の部長が勝手にやったと、このように判断されるわけですか。
#164
○説明員(山本正司君) だれがつくったのか、公社がつくっておるのかすら判断いたしかねるわけでございますから、ただいまの御質問には何ともお答えいたしかねるということでございます。
#165
○山中郁子君 総裁もさっき当局がつくったという可能性はそれはあると、それは常識的に考えてそうですわね。ほかの人はこういうものをつくれないんですよ。それは一人や二人のゴム印ならともかく、二百二十三人分ですから。だとすれば、公社は、これは下部の判断でやったことだというふうに考えざるを得ないと、こういうことですか。そこを伺っている。
#166
○説明員(秋草篤二君) ゴム印ですから、社印とか部長の印とかそういうものじゃありませんですから、保管の程度もどの程度にやっているか、まあ文書そのものでもないですから、あるいはそういうものが恐らくこれはまとめてあるならば、公社内部の人でも管理者でなくてもできる可能性はあるし、しかし、管理者の方がそういう立場に多いですから、私はそういう可能性もあるだろうということで、私はいまのところどっちかということはまことにわからない不思議な文書であるという考えを持っております。これは一遍先生の御趣旨を体しまして調べさしていただきます。
#167
○山中郁子君 もう一つそれじゃ伺うんですけれども、前段は仮定としてもいいですわ、まずわね。一歩譲って仮定としますね。だとしても、現在まで結局二十年も三十年も、平均の昇格年数十年と、それが三十年を超えても任用されないままにずっと同じ職場にいるという人がすべてこの時点でバツ印がついていた人たちだということについては、一体どういうふうに考えられますか。仮定の問題としてでもいいですよ、前段は仮定だとして百歩譲って。
#168
○説明員(山本正司君) ただいま御指摘のその文書そのものについては、私ども全然承知いたしておりませんので、その記号が何を意味をするのか。したがって、人事任用の現在の結果がそのいろんな記号といかなる関連を持つのか、本当にわかりかねるというふうにしかお答えできないのでございます。
#169
○山中郁子君 最後に、総裁と大臣にそれぞれお伺いもし、お約束もしていただきたいわけですけれども、先ほどから秋草総裁がお答えなさっていますように、責任を持って――これはちゃんとした管理者が置いていった文書なんです。だから、あなた方ちゃんと調査をしてください。そうして中身が何を意味するものであるのか、結局、思想差別をそれではしていたのかどうか、そういうことについての調査を御報告ください。それと、当然のことながら、今後は直ちに、先ほどお示しをいたしました申し入れ書も含めて、直ちに任用差別を改善するという問題のお約束をいただきたいということと、郵政大臣には監督大臣として、こうした電電公社における大変露骨な際立った思想差別ですが、これを一掃するという点での責任ある指導を約束していただきたい。以上です。
#170
○国務大臣(白浜仁吉君) 人事の任用についていろんな問題がいろいろ指摘されるわけですが、思想、信条などについていろいろ差別をしてはならぬというようなことは、これはもういまの世の中に通っていることでございますし、電電公社においてもそういうようなことが行われるとは考えておりませんが、私に責任を持てとこうおっしゃられても、電電公社の方ですべての人事をやっておるわけですから……
#171
○山中郁子君 責任ある指導をされたいと言っているんです。
#172
○国務大臣(白浜仁吉君) 私の方では、これは責任を持つというほどのところまではいけないということを私は申し上げておきます。いま山中委員から御指摘もされたことでございますから、当然公社としてそうしたことをすべてとり行うだろうということを考えておりますので、私はそのことを信頼していきたいと、私の感じを申し上げておきます。
#173
○説明員(秋草篤二君) 長年平社員で置かれた人がすべて思想、信条に基づくものだということは、もう絶対私はあり得ないと思っておりますから、一応調査いたしまして、中身を調査しましてまた正式にお答えするようにいたしたいと思います。
#174
○山中郁子君 善処ね、是正、差別の是正、調査の上で……。
#175
○説明員(秋草篤二君) 思想、信条というようなことは私ないと思いますけれども、そういうことでもあれば、私はこれは是正しなけりゃならぬと思っております。
#176
○山中郁子君 委員長、一言最後に。
 郵政大臣ね、もう私質問しませんけれども、あなたね、そんないいかげんなことでよく郵政大臣務まりますね。だって思想差別というのは憲法違反なんですよ、憲法違反のことをさせないということについて大臣として責任持てないというんですか。電電公社の監督官庁である郵政大臣でしょう。憲法違反のことが仮にあったとしても、そういうことは大臣として責任持てないと言うの。そんなばかな話ないでしょう。そんな無責任な無力な大臣なんですか、指摘しておきます。
#177
○国務大臣(白浜仁吉君) 電電公社に対しては、公社の総裁にそうしたことを一切任せておりますので、私が指導するとか監督するとかというふうなことまではなかなか申し上げられないということを私は思っておりますので、そのことを御理解いただきたいと申し上げておるわけであります。
#178
○山中郁子君 監督官庁じゃないの、郵政省が。
 これで終わりますが、それは大変重大な問題をおっしゃっています。郵政省は電電公社の監督官庁でしょう。引き続きこの問題は問題にしてまいりたいと思いますが、きょうは、これで終わります。
#179
○主査(井上吉夫君) 以上をもちまして郵政省所管に関する質疑は終了いたしました。
 これをもちまして、本分科会の担当事項であります昭和五十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土庁、農林水産省、運輸省、郵政省及び建設省所管に関する質疑は終了いたしました。これをもって本分科会の審査を終了いたします。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを主査に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#180
○主査(井上吉夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。これにて散会いたします。
  午後四時八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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