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1949/05/01 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 内閣委員会 第29号
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1949/05/01 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 内閣委員会 第29号

#1
第007回国会 内閣委員会 第29号
昭和二十五年五月一日(月曜日)
   午後一時四十四分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○行政機関職員定員法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○経済調査庁法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○調査承認要求に関する件
○調査報告に関する件
○連合委員会開会に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) それでは内閣委員会を開会いたします。
 先ず行政機関職員定員法の一部を改正する法律案を問題といたします。委員諸君から御質問がありますればこの際願います。
#3
○三好始君 直接改正案の内容の問題ではありませんけれども、基本的な問題として一応お伺いいたしておきたいのでありますが、人事院が今日厖大な機構を擁して活動をいたしておるわけでありますが、人事院の定員が定員法上除外されております。これは現行法第一條で明らかに含まれておらないのでありますから、法律そのものとしては技術的に何も問題がないのでありますが、実際問題として人事院の定員を今日のままの形にして置くのが適当であるかどうかについては、いろいろ問題もあるかと思うのであります。そういう点について長官の方でどういうお考えなのか承りたいのでありますが、これは国家行政組織法上規定するところとは全然別な存在になつておるように思うのでありますが、これらの点を併せて御見解を承りたいのであります。
#4
○国務大臣(本多市郎君) お話の点は私といたしましても行政管理庁の所管ではございませんけれども、やはり国家機関の厖大化という点かも心配いたしておる点でございます。国会、裁判所、会計検査院、人事院等、行政管理庁としてはこれに関与することができませんので、專ら国会においてその御判断を強力に願わなければならん今日の状態になつておるのでございます。人事院の現状についてそれではどうであるかと申しますと、国家公務員法上、人事院の職務は極めて重大であり、又複雑なる職階制等が制定されようといたしておる際でございまするので、只今の程度の規模は止むを得ないものではないかと考えますが、他の行政機関のように定員法等がないために将来更に厖大化の慮れがありはしないかということにつきましては、今後十分考えて行かなければならん問題であると考えております。この点につきましては将来の政府全体の問題として研究して行きたいと存じます。人事院の独立性と関連する問題でございますので、相当その点から研究をしなければならないと考えております。
#5
○三好始君 只今の問題で、人事院の出定員が定員法上含まれておらないのは、人事院が行政機関でないという見解に立つものですか。それとも人事院の独立性を尊重する建前なり何らかの特殊な事情からそうなつておるということなのですか。
#6
○国務大臣(本多市郎君) これは人事院の独立性を確保するという見地から、国家行政組織法の適用が除外されておるものと考えております。
#7
○三好始君 独立性を尊重する建前から特別な取扱いをしておるもののように了解いたすのでありますが、独立性という点から言えば人事院に準ずるような組織権限を持つておるものも他に例が全然ないとも言えんのじやないかという気持がするのであります。例えて申しますと目下審議中だと思いますが地方財政委員会設置法に、よる地方財政委員会は、権限の上から申しますと人事官に準ずるような独立性を持つておるように記憶いたしておるのでありますが、財政委員会もそうしますと行政組織法上或いは定員法上特別な問題が起つて来るように思うのでありますが、人事院だけが恐らく行政機関として特別の取扱を受けておるのじやないかと思うのですが、将来そういう独立性を持つた機関がいろいろ現れて来た場合に、それらは定員法にも規定するけれども、人事院だけはどうにも動かせないというような特別の事情でもあつたのですか。
#8
○国務大臣(本多市郎君) 全くお話の通りの状態でございまして、只今のところ独立性という点において人事院のような形、即ち内閣の所轄という建前を取つておるもの、更に今回の地方財政委員会のように内閣総理大臣の所轄というような形を取つておるものがございます。この人事院が国家行政組織法の適用を受けないというのは、国家公務員法の規定によるところでございます。その独立性の権限内容によることでございますが、地方財政委員会設置法の内容におきましては、殆んど人事院と予算その他についても同じような独立性が確保されておるのでございます。これに対しまして人事院と同等の内閣所轄にして国家行政組織法の適用からこれを外すべきではないかという意見もありまして、研究をいたしたのでございますが、政府といたしましては、やはり国家機関の厖大化を行政組織法或いは定員法によつで抑えて行くという意味からも、是非これは総理大臣所轄……国家行政組織法に基く機関でやつて行きたいと考えまして、内容においては人事院に等しい独立権限を持つておりますけれども、かようにいたした次第でございます。この人事院につきましても今後の問題といたしましては研究いたしたいと存じます。
#9
○三好始君 改正案の第二條の表について数字的な問題を繞つていろいろお尋ねして、一応これらの全貌が明らかになつた後お尋ねする方が或いは適切な御題かも分りませんが、便宜上長官が御出席でありますから、第二項以下についていろいろお尋ねしてみたいと思うのであります。これは定員を一定の範囲内で政令に委任する規定であります。即ち引揚援護庁及び電気通信省の本省の職員の定員でありますが、表に規定しておる数字に拘わらず、「特に必要がある場合においては、予算の定める範囲内において、政令の定めるところにより、増加することができる。」この規定が何故必要なのか。又定員法の一部を政令に委任することが適当なのかどうかということが問題なんでありますが、この規定の生れて来た事情を御説明頂きたいと思うのであります。この問題は、私の一応の気持を卒直に申上げますと必要があるのかないのか非常に疑問に思うのであります。一応御説明頂いんその上更にお尋ねいたしたいと思います。
#10
○国務大臣(本多市郎君) 引揚援護庁につきましては、今日までの実情が示しております通りに、この引揚送還の計画等が政府の一方的な見通しと一致しないような状況になることは止むを得ないところでございます。そういう状況にありますために、その実際の引揚者の数等の状況に対応して、その定員を一定限度において妥当な範囲に調整し得る途を開いたのでございます。これは引揚計画等が相当大きく発表せられたことがありますけれども、その大きな引揚計画を直ちに実施されるものとして定員を定めて置きますことは、それが計画通り実施されなかつた場合に非常な冗費になりますので、一定限度のそこに数を予定して置きまして、先ずその範囲内ならば最大限引揚がその年に行われるととても賄えるであろうというところを押えておきまして、ての範囲内においてでき得る限り経費節減のために、現実的な数を政令を以て押えて調節を図つて行きたいという趣旨かち生れておるのであります。
 電気通信事業につきましては御承知の通り只今活溌に復興中でございます。そうして電話交換局等の落成に伴ないまして増員して行くのでありますが、大体本年度只今行政管理庁といたしまして、確実に必要であると認められるところの増員を定員法上行い、更にそれ以上に若し交換局等の落成が非常に促進されたということでありましたならば、定員がないために開設が遅れるということは、非常に採算の上からも不利益でありますから、予算の範囲内においては政府で十分その必要を調査いたしまして増員することができる、国会で御承認を頂きました予算も限度としてその範囲内においては、予定以上に落成が促進されて開設ができるという場合には殖やして行くことができる。この両方の規定は、いずれも国会というものが年二回或いは三回開かれん、その国会の承認を頂いて一々変更していたのでは、実情に対応することができないという関係から、政令に讓つて頂くことの御承認を求めて留る次第であります。
#11
○三好始君 そういたしますと、予算の定める範囲内においてのみ政令によつて増加することだできるのでありますから、予算が第一項応規定している表よりは相当多いという前提の上に立つておるわけであります。勿論事実そうなつておるようでありますが、これは予算を定めるときに必要な人員を最大限と申しますか、少し大きく見積つた予算を定めておる、こういうことなんでありますか。
#12
○国務大臣(本多市郎君) 幾分予算を査定いたしましたときの充員の必要な状況と、その後この定員を査定いたしましたときの、只今申しました落成の進行状況との、その時期を異にいたしましたための見込の相違もあると考えております。又定員査定という見地から、予算以上に更に合理化して定員節約のできる面というようなものも考慮されておるわけでございます。
#13
○三好始君 次に第三項の問題でありますが、各行政機関を通じて二千三百九十二人以内の職員を第一項に定める定員の外に置くことができるという規定がありますが、この非常に端数のある具体的な数字はどういう根拠で生まれて来たのか、お伺いいたしたいのですが、時間の関係もありますから詳細な説明は必要ないと思いますので、具体的な事務の計画があつて、こういう数字が集計の結果恐らく出て来たのだろうと思いますが、その辺の事情について一応承りたいと思います。
#14
○政府委員(大野木克彦君) この経費は各省に亘りますので二十五年におきましては、大蔵省で特殊財産処理の附帶事務費四人、賠償施設費の処理附帶事務費四十四人、賠償施設の処理の事業費に二千七十四人、合計大蔵省だけで二千百二十二人、文部省の賠償施設処理附帶事務費に一人、賠償施設処理事業費に四人、合せて五人、運輸省の特殊財産処理附帶事務費に十五人、賠償施設処理附帶事務費に六人、賠償施設処理事業費に二十人、終戰処理事業費に一百二十四人、合せて二百六十五人、全体で二千三百九十二人となります。尚これは御必要なれば資料として差上げてよろしうございます。
#15
○三好始君 時間もありませんから結構だと思いますが、これはいずれも暫定的に必要な職員と考えていいのでありますか。
#16
○政府委員(大野木克彦君) そうです。
#17
○三好始君 附則についてお尋ねいたしたいと思います。第一項で「この法律は、公布の日から施行し、昭和二十五年四月一日から適用する。」ということになつておるのでありますが、四月一日から適用するということは、実際問題としてどういう取扱いになるの、か、これはちよつと分わかねる点もあるのでありますが、現に四月一日から遙かに日数を経過いたしておるわけでありますが、遡つて適用するということになりますと定員増減関係が実際問題としてはどういうことになりましようか。
#18
○政府委員(中川融君) この公布の日から施行いたしまして四月一日かし遡つて適用するということにいたした次第でありますが、現実問題といたしましては、定員法が公布せられませんと果して、の定員を置けるかどうかということが各省について分りませんので、増員の分につきましては、その公布した日が例えば五月何日かでありますれば、その五月からその人間が俸給を貰えるということになろうと思います。併しながら四月一日に遡りました理由といたしましては、例えばこの定員法の趣旨の中には、或る省にあります学校を外の省に移したというようなこともあるのでありますが、やはりその職員につきましては、四月一日から遡りましてまあ新らしい省の職員となつたというように観念いたしませんと、俸給の支払その他予算等の関係におきまして、支障を来す面がございますのでかようにいたした次第でございます。
#19
○三好始君 細かくなるかも存じませんが、四月一日から適用するということになりますと、現に今日は一日でありますが、五月一日現在ではこの法律の適用が行われておるという論理的な結果になるのでありますが、そうするとこの法律自身で減員になつておるのに拘わらず、而もこの附則等で暫定的な現在員の維持が規定されておらないのに拘わらず、第二條第一項のそれよりも多い人数がおるということは、形式的にこの法律の違反ということになりはしませんか。
#20
○政府委員(中川融君) この減員の面につきましては、さような疑念が起りますので、附則第十二項におきまして「六月三十日までの間は、定員の外に置くことができる。」とうようにいたしておきまして、多い余つた分を一応六月までは差支ないというような措置をとつております。
#21
○三好始君 附則第四項「引揚援護庁の職員の定員は、第二條第一項の改正規定にかかわらず、昭和二十五年九月三十日までの間は、三千百五十八人とする。」これは意味がよく分るのであります。ところが但書の規定がちよつと了解し難いので御説明頂きたいと思います。即ち「但し行政機関職員定員法第二條第二項の規定の適用を妨げないものとする。」これはどういう意味なのか、一つ承りたいのであります。
#22
○政府委員(中川融君) その点は一応引揚援護庁の職員は暫定的に九月三十日までの間は三千百五十八人という定員を附則で認めたのでありますが、それと同時にその三千百五十八人という数を一応決めておりますに拘わらず若し引揚事務の都合によりまして、どうしてもこれを殖やさなければならないというような事態が突発的に起きました場合には、この定員に拘わらず尚第二條第二項の規定を適用いたしまして、政令を以てそれを超ゆる職員を置くことができるということをここで規定している次第でございます。
#23
○三好始君 この四項の規定はこういうことになるのじやないかと思うのであります。改正案の第二條第一項によつて引揚援護庁の職員の定員が二千六百九十一人と規定されております。ところがそれを九月三十日までの間は暫定的に三千百五十八人を置けるわけであります。ところが但し第二條第一項に現行法で規定されている五千六十六人を置いてもちつとも差支えないのであるということでは、非常に引揚援護庁の職員の定員が幅の広いものになつて、規定の仕方としてもこういう三段階のようなことになるのですが、いろいろ研究の余地があるのではないかというような気がいたすのですが、五千六十六人を置いてもいいというのが但書の趣旨になるかと思うのですが、この点御説明頂きたいと思います。
#24
○政府委員(中川融君) 五千六十何人という現在の改正前の現行定員法の定員をそのまま置いてもいいという趣旨ではないのでありまして、第四項の但書の趣旨は、一応三千百五十八人というのが九月三十日までの定員になる、この範囲内で援護庁は事務を賄うのでありますが、突発的な情勢の変化等によりまして、どうしても殖やさなければならなということになりました際は、改めて法律改正の手続を取らずに、政令で以て必要な人数だけ予算の範囲内で殖やすことができるという趣旨でございます。
#25
○三好始君 第二條第項というのは、改正された二千六百九十一人を指ておりますか。
#26
○政府委員(中川融君) 「第二條第一項の改正規定にかかわらず、」と書いてあります趣旨は、応現行定員法を今度の改正法律案で改正いたしました数、即ちこの改正法律案に新らしい表として出ておりますめその表の数を指しておるのであります。
#27
○三好始君 そういたしますと、九月三十日までの間は又三千百五十八人というのは、三千百五十八人を必ず置かなければいけないという趣旨ではなくして、恐らくこれは最大限の数字だというのが規定の精神ではないかと思うりです。その範囲で二千六百九十一人になろうが、それ以上になろうがそれ」は但書を要せずしてできるのじやないかというふうに考えるのでありますが、何故それにも拘わらず但書の規定とするのですか。
#28
○政府委員(中川融君) これは先程から申上げております通り、三千百五十入人が一応の九月三十日までの新らしい定員というふうになります。これは勿論只今御指摘になりました通り、最大の置き得る数を書いているのでありまして、ここまで置かなければならないといつことはないわけであります。この範囲内で何人を置くかということは引揚援護庁が自分で決め得ることでありますが、併しながらこれ以上にむしろ置かなければならないという事態がこの九月三十日までの間に発生いたしましたときには、この数に拘わらず更に政令を以て予算の範囲内でこれを殖やし得るというのが、この後段の但書の趣旨でございます。
#29
○委員長(河井彌八君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#30
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて下さい。
#31
○三好始君 只今の質疑はミスプリントに基く間違いでありましたので、規定の趣旨は了解できましたから、この点はこれで終つて次の問題に移りたいと思いますが……
#32
○委員長(河井彌八君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#33
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて下さい。それではちよつと休憩いたします。
   午後二時十五分休憩
   ―――――・―――――
   午後八時五分開会
#34
○委員長(河井彌八君) 休憩前に引続いて内閣委員会を開会いたします。
 この際経済調査庁法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#35
○堀眞琴君 ちよつと質問いたしたいと思いますが、経済調査岸法の一部を改正する法律案の提案の理由の説明によりますというと、第一点は「経済統制の励行を確保」することを目的としておつたものを「今度は経済関係法令一般の円滑な運営を確保すると共に新たに特別調達庁及び公団の監査を行うことができると、こういうことにしたというのでありますが、この点につきまして一二の疑念があるのであります。一つは経済統制の円滑な運営の励行を確保するということから、経済関係法令般の円滑な運営ということに変りましたことと、特別調達庁及び公団の監査をそこに加えるということになりますると、行政事務の内容が大分変つて参ると思うのでありますが、その点につきまして行政事務を担当する職員の面におきまして、どういう変化が参わますかその点が第一点。
 もう一つは監査という言葉が使つてあるんでありまするが、これと会計検査院との関係、この二点を先ずお尋ねいたしたいと思うのです。
#36
○政府委員(奧村重正君) 只含お尋ねの後の会計検査院と経済調達庁の今度の監査との関係についてお答えをさして頂きます。会計検査院は政府に対して独立の立場に立ち「実際止の運営といたしましては事後にいわゆる決算を監査いたします。決算報告書を作り更に国会にそれを提出するというのが事務の主な内容になつておるように承知しております。調査庁の方の院監査は会計検査院と若干異なりまして、飽くまで政府の内部の機関といたしましていわゆる政府の中での事後監査の立場で仕事をやつて行くわけであります。尚仕事のやり方も検査院が実際上概ね事後の決寡を中心にしていわゆる検査をやつておりますのに対しまして、調査庁の方の監査は、原則といたしまして政府の施策の執行の過程におきましてこれを監査いたしまして、荷監査をいたしました結果を先方に通知し、その協力の下にその改場の実を挙げて打くというふうなことを中心の狙いといたしております。尚検査院の方は概ね会計法規と手続の問題を中心にして検討いたすようでありまするが、私共の方は大体の見当といたしまして、何と申しまするかこの施策運用の面におきまして、経費上無駄なもの、能率の悪いもの、そういう点がないかどうか、経済的の追求といつたような言葉を使つておりますが、そういう心組で仕事をやつております。その点もいくらか大分違うかとかように考えております。
 尚今回の法律の改正によりまして、お示しのように業務の範囲が大分広まつて参るわけでございます。尤も一方におきまして経済統制の面が非常に縮小せられましたので、彼此その関係を勘案いたさなければならないことになりまするが、統制の縮小ぶりが非常に大きく減つて参りました。今回は定員法の関係におきまして、大体三割弱ということに相成ります。三千七百十九名に対しまして千六十六名という頭数で、定員の減少ということに相成つております。尚それらのものの実際上の運用の仕方でありまするが、従来中央、管区、地方、と三つの段階に調査庁は分れておりまして地方の方はいわゆる今回中心事務としてやろうとしておりまする監査の事務は原則としてやつておらなかつたのでございます。それを今後は地方の役所にもその仕事をやらせるというふうなことで、人の実際の運用の面におきましては若干のそこに差違が生じて来る、監査部、査察部長というような名前を便宜まだ使つておりますが、実際の運用におきましては彼此融通いたしまして機動的に活動せしめて行きたい。かように考えております。

#37
○堀眞琴君 只今の政府委員のご説明で大体分つたのですが、重ねて第一点の点についてお尋ねしたいのですが、前には経済統制の円滑なる励行を確保するということを目的とすると書いてある、後の方には特別調達庁及び公団の監査を行うことができることとしてという工合にありまして、單に励行を確保するという」とだけでなくて、今度はそれが監査を行うということになりますると、行政事務の内容が根本的に変つて来ると思うのでありますが、この点に関しましてはどういう工合にお考えか、ちよつとお尋ねしたいと思います。
#38
○政府委員(奧村重正君) お示しのように、今回の改正によりまして調査庁の性格が相当大幅に変つて参るわけでございますが、いわゆる監査という事務につきましては、現行法におきましても第一條の三号に行政機関に対する監査とい三言葉がございます。これは経済統制に関連する立場におきまして、関係行政機関の監察、こういうまあ意味でございます。その経済統制法令の励行のための監査ということが、今度は経済関係法令の励行のための監査ということになりますので、従いまして対象たる府政機関の数も、の限度において殖えて参ろうかと、かように考えております。
 尚公団及び特別調達庁を特に二つ具体的に名前を掲げましたのは、専ら立法技術上の問題でございまして、第一、條の三号の改正案によりますると、経済関係法令の運営のために行政機関を監査するという意味の表現になつておりまするが「清算段階に入りました公団並びに特別調達庁のごときは、その仕事の中心になつておりまするいわゆる経済関係法令というものはございません。特別調達庁に例を挙げますと、結局物を買いましたわ、作りまし参たり、或いは不要になつた物を売捌くというふうなことになりましていいわゆるその中心になりまする経済関係法令がございませんので第一條の三号のような表現では適当ではないというふうなことから「特にこの二つの公団及び特別調達庁を特掲するという形式によつた次第でございます。
#39
○委員員(河井彌八君) 他に御質疑がありませんならば、これから討議に入りたいと思いますが、御異議ありませ
   〔「異議なし」」と呼ぶ者あり)
#40
○委員長(河井彌八君) それではこれより討議に入ります。
#41
○三好始君 今回の経済調査庁法の一部を改正する法律案によつて、経済調査庁の性格は従来と相当異なって来るわけでありますが、経済調査庁の任務に鑑みまして、経理の監査等については最近いろいろな問題も起つておる状況にありますので、最善の能力を盡されまして、事務の遂行に遺憾なきを期せられたいと思うのでありまうす。
 次にこの法律案については政府原案に対して衆議院が修正を加えたわけでありますが、その修正部分についていろいろ検討してみました結果、むしろ政府原案に戻すことが適当だと考えられる部分がありますので、この点に関して修正案を提出いたしたいと思うのであります。
 修正案文を先ず朗読いたしてみます。「経済調査庁の一部を改正する法律案の一部修正案、経済調査庁法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。第一條のこの改正規定の但し書を削る。」この理由について簡單に御説明申上げます。第一條には政府原案として決定されておるわけでありますが、これによりますと、「経済調査庁は前條に規定する事務の外、特別調査庁及び法令による公団の業務の調査及び経理の監査を行うことができる。こういうことになつておつたのを、衆議院は更に但書を加えまして、「但し特別調達庁については年間を限り行うものとする。」こういうふうに衆議院は修正しておつたわけでありますが、経済調査庁が特別調達庁の業務の調査及び経理の監査を行うにつきましては、これを一年間に限ることは何も必然的な根拠が認められないのであります。この調査及び監査の性質から考えまして当を得ないと考えられますので、この衆議院の修正部分のうち、修正部分を削除いたしまして、第一條の二を政府の原案に服するのが、修正案の内容及び理由であります。
#42
○委員長(河井彌八君) 只今三好委員かう修正案が発議されました。この修正案応対して賛成の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#43
○委員長(河井彌八君) 全会致でございます。
 次に法案の全部即ち只今決議せられました修正の部分を除いて他の部分について採決をいたします。他の部分について原案に同意の諸君の挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#44
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。つきましては経済調査庁法の一部を改正する法律案は修正議決となりました。それではこれを本会議に報告します場合には、報告については委員長にお任せ願いたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。次に本案に賛成のお方の御署名をお願いします。
  多数意見者署名
    カニエ邦彦 梅津 錦一
    小杉 繁安 竹下 豐次
    伊達源二郎 堀  眞琴
    三好 始
#46
○カニエ邦彦君 行政機関の事務運営の状況に関して本委員会が調査をする動議を提出いたします。その内容といたしましては行政機関の事務の運営の状況、特に綱紀の粛正を目的とする調査、その目的はい現在までに行われた行政機関改革後において、行政機関が如何なる状態に整備されたか、又今後現状の行政機関を如何に整備すべきかを調査し、今後行わるべき行政機関の刷新に資するということであります。
#47
○委員長(河井彌八君) 只今カニエ委員から御発議になりました調査要求の件でありますが、これは議長に対して委員会から許可か求めなければならんと思います。つきましては許可を求めますことに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
#48
○委員長(河井彌八君) 速記を止めて下さい。
   (速記中止〕
#49
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて下さい。カニエ委員の調査承認要求書についての御発議は御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり。〕
#50
○委員長(河井彌八君) 要求書の内容については委員長に任せられたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり。〕
#51
○委員長(河井彌八君) それではさように決しました。
 尚本院規則第七十二條によつて、議院運営委員会の決定では、調査未了の場合でも調査報告書を議院に提出することになつておりますが、その内容は委員長に一任願いたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
#52
○委員長(河井彌八君) それではさように決しました。尚調査報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますから、御署名を願います。
 多数意見者署名
   三好 始  カニエ邦彦
   梅津 一  堀  眞琴
   伊達源一郎 竹下豊 次
#53
○委員長(河井彌八君) 御署名漏れはありませんかちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止)
#54
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて下さい。それでは経済安定委員会と国土総合開発法案について連合委員会を開くということに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#55
○委員長(河井彌八君) 明日の一時に開くことに予定いたして置きます。さよう御承知願います。
#56
○委員長(河井彌八君) それでは次に定員溝の審議に入ろうと思います。ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
   〔委員長退席、理事カニエ邦彦君委員長席に着く〕
#57
○理嘉(カニエ邦彦君) 速記を始めて下さい。
#58
○梅津錦一君 お尋ねしたいのですが、特許庁関係でありますが、特許庁はまあ専売特許、実用新案、意匠登録、商標、いろいろのその事務内容が分れておるのですが、特にその問題になるのはこの特許に対する処理問題ですが、三月末現在に未処理の件数が、どのくらいあるかちよつとお尋ねしたいのでが。
#59
○三好始君 議事進行について、本日の委員会は政府委員の出席の関係もありますので行政管理庁に対する質疑に止めて各省に関する具体的な問題については明日にいたしたら如何ですか。
#60
○梅津錦一君 ではそういうことにお願いしたいと思います。
#61
○理事(カニエ邦彦君) それでよろしうございますね。
#62
○三好始君 休憩前に続いて二、三お伺いいたしたいと思うのですが、配付頂きました資料によつて欠員の状態を検討してみますと、殆んどすべての機関に亘つて大小はありますけれども欠員が認められるわけであります。その総計が二万五千六百二十七人となつているのでありますが、これらの欠員の中には、今回改正案によつて増員せられることになつている機関にも相当数の欠員のあるものもあるのであります。
   〔理事カニエ邦彦君退席、委員長〕
着席欠員がこんなに沢山あるのは将来の行政整理を見越して行政機関の方で補充を抑制した結果認められるのか、或いは自然退職等によつて自然に起つて、特別な抑制を加えたというわけではないけれども、この程度の欠員が生参じているということなんでしようか。その辺の事情はどうなつておりましようか。
#63
○国務大臣(本多市郎君) 特に将来の行政整理を見越して抑制したという理由によるものではございません。例事えば文部省だけでも、現在ではどうなつておりますか、査定いたします頃は四千九百人ございました。これらはやはり国立学校の講座がありましてそこに専門の講師を迎えなければならないが適任者が得られない、学校の卒業者を待つてその人達を入れるとか、或いは講習所に欠員があるが適任者がないとかいうような事情で相当欠員がありますが、これは抑制ということでないのでありまして、全く適任者が得られないための止むを得ざる欠員であると思つております。
 法務府におきまして拘置所などに必要な守衛さんその他の職員が、希望通りになかなか適任者が得られないという実情でございます。これは今日までの相当期間をずうつと通覧いたしますと、大体それくらいの欠員は平常の状態ではないかと思つております。
#64
○三好始君 休憩前に人事院の定員の、問題についてお尋ねしたのでありますが、性質は違いますけれども公団の定員についてもこれを定員法に規定すべきかどうかということについて、ほぼ類似の問題が考えられるのじやないかと思うのであります。各公団の職員が特別職の政府職員と考えられておるとすれば、これを応定員法に規定することも問題になる点ではないかと思うのでありますが、これについて長官の方で、どういうふうにお考えになつておるのでしようか。
#65
○国務大臣(本多市郎君) 公団の定員につきましては大体安本長官が権限を持つておることになりておると思いますが、業務の繁閑又はその性質士その他の一般行政事務に当るものと異にしております関係で、やはりこれは定員法外にして置いた方が適当ではないかと考えられます。そういう公団等の職員を他の行政官庁の職員と同じような数の中に併合いたしますことは、却つて般官庁の普通行政機関の職員の総数定員等について見にくくなるのではないかと思われますし、業務の性質上別途に置いた方が適当ではないかと思つております。
#66
○堀眞琴君 極く根本的な非常に幼稚な質問でありますが、この行政機関職員定員法の部改正案によりますと、成る官庁については或る程度の増員が認められる、又他の官庁においては減員が認められている。その説明としては統制経済が漸次撤廃されて来たのでそれに関係する行政事務を担当する職員が整理されるのだというのですが、もつと根本に遡つて行政というものを国家の職能として見た場合には、今の政府は一体どういう工合に行政職能というものを考えておられるか。その点お尋ねしないと今後の定員の問題についてちよつと納得ができないので、一つお伺いいたします。
#67
○国務大臣(本多市郎君) どの程度の職能を考えておるかというお話でございますが、それと動じに又その一人当りの行政事務処理の能率に対応する。今度は行政事務についても大体どういう程度の分量であるかということと、その職員の職能と対応して初めて定員というものは決まるものだろうと存じます。この点につきまして誠に行政事務というものの事務分量というものは、一面からはその分量に限界があるようでございますが、随時やはり行政事務にはいろいろ難易等の相違が生じて来ますので、なかなかこれを科学的にその事務分量と更に人当りの職能を以て何人を要するかということは、誠にこれは算出しにくいのでございます。そこで結局はこれを監督しております各省におきまして、その繁閑の釣合それから人当りの仕事の釣合等を考えて査定をして行くのではないかと思つております。尤もその事務の性質によりまして本当の事務的にものを処理するという範囲内においては、大体において人当りでどれくらいだから何人を要するだろうというようなことが見られるのでございますけれども、全般的にはなかなかそうした基準は只今のところでは科学的に掴まれないのではないか、更に研究を要するものではないかと思つております。これも職階制等によりましてどういう部局にはどういう職の者が何人というような制度が段々確立されて行者ますと、おのずからその職能、それに対するその部局の仕事に対する定員というものが段々固まつて行くのではないかと存じますけれども、只今のところでは只今申しましたような比較から釣合を取つて行く外はないように考えております。
#68
○堀眞琴君 私のお尋ねしたのはそういうことよりももつと根本的なことです。ファンクションとしての行政というものを政府がどう考えているか。フアンクシヨンとしての行政の観念というものは、ナハトヴエヒタースタート、夜警国家ですか、国家の中立性が要求された場合と、そうじやなくてウオルフアルツスタートと申しますか、現在の福祉国家という観念の下においてとは、違つて来ておると思うのです。従つてそのことをはつきり認識しないと機械的にこの統制事務がなくなつたのだからそれだけ人を減らせばいいのだ、或いは終戦処理事務がなくなつたから人を減らせばいいという形になつて出て来たのでは、本当の国家の職能としての行政の十全を来すことができないと思います。その点についてお尋ねしておるのです。
#69
○国務大臣(本多市郎君) これもやはり行政事務に対する政府の考えが、どの仕事にはどのくらいに重点的に考えて行くか、そうしてその仕事はどの程度に充実されなければならんというようなことから決まつて来ると存じままが、例えば今回の国税庁の職員を、国税としての徴税額は減少し、更に廃止された税等があるに拘わらずこれを増員とております。それはやはり只今お話のような一つのそうした方面に対しては、ただ現在までの事務量の減少に正比例して人員を査定するという方法でなく、その内容を今少しく向上さしたいという点を考慮いたしまして増員しておるのでありまして、お話のように今後福利施設等に重点を置いて行かなければならないということも「やはわ国力に相応いたしまして充実して行くように考えて行きたいと思つておケます。
#70
○堀眞琴君 まだ少し私の…
#71
○国務大臣(本多市郎君) 余りむずかしくて分らない……(笑声)
#72
○堀眞琴君 いやむずかしいのじやないのですよ。根本的の考え方から、例えば産業行政というものがありますが、夜警国家の時代においてはできるだけ、殊に国家は中立性ノイトラーリテートを主張するわけであります。ところが最近のような情勢になつて来ればこれに対して産業保護政策を採るとか、尤も十九世紀だつて或る遅れた国では保護政策を採ります。併しともかく国家は中立性を要求されておるわけであります。そういう場合と、現在とでは産業行政がおのずから違うと思う。機械的に例えばこの行政についてはこれだけの仕事があつた、だからこれだけの人数が必要だ、今日はこれだけの行政上かないから減らしていいのだ、或いは殖やしていいのだという形は私は出て来ないと思うのです。その点について政府のお考えをお尋ねしているのです。
#73
○国務大臣(本多市郎君) とこれは政府といたしましても努めて政府の施策の推移に従りて定員についても勘案して行かなければならんと思つております。お話の通りそのときそのときによりまして、その施策の重点は推移するものでございますから、やはりその重点と考えられるところには増員をするというふうに考えて行きたいと思つております。
#74
○カニエ邦彦君 提案理由の説明の中に統制の廃止と事務の地方委譲等に伴いということがあるのですが、この事務の地方委譲されるものに伴う行政は一体何と何とであるか、又それの人員の総計は体どれくらいになるのですか。
#75
○国務大臣(本多市郎君) これは資料に出ておりますが、主として指定資材の割当事務が地方に委譲されまして、その機関がそつくり行くものもありまするし少し残るものもあります。例えば農林省資材調整事務所は管区のブロックに百数十名の人を残しまして仕事と共に委譲される、そういうものもございます。
#76
○カニエ邦彦君 そうしまするとそれらの委譲される人員は大体総会合計で……
#77
○政府委員(大野木克彦君) 総合計で四千二百五十三人でございます。内訳を申上げますと、「大体農林省から千五百二十七、通商産業省から千百、運輸省から千六百二十六、大体そういうことになつております。
#78
○カニエ邦彦君 そうしますると、この四千なにがしという地方庁に委譲されるのは、各省共に二十五年度予算には計上されておると思うのです。その点どうなんですか。
#79
○政府委員(大野木克彦君) これは運輸省の部がいわゆる地方自治法の附則八條の地方事務官として残りあとは地方の職員となりますが、全額国庫補助の職員となります。ですから予算ではそのまま載つております。
#80
○カニエ邦彦君 そうしますと予算ではそのまま載つておるが身分だけは地方庁の役人になる、こういうことになるわけですね。
 それじや大臣がお出掛になるそうで大臣につ質問して置きますが、私はこの前の第五国会で大臣の御存じのように農林省の食糧庁の修正を本委員会が出したときに、農林省の方としては人件費の予算ではない、外の流用する予算があるということであつたのです。ところがその場合予算の流用ということには可なり問題があつて、そういろ増員が修正ができなんだというのです。ところがこの場合私は考えますのに、第五国会のときにそれと同じ予算があるにも拘わらず、そういうことことであつたにも拘わらず、今度この二十五年度予算の中に、人件費としてある予算を今度補助金の形で地方庁にやるというようなことが、これが容易にできることじやないのじやないか。そういう措置を今度取られているというのですが、その点が一体どういうような法的の根拠においてそういうことがなされるのか、応大臣の御答弁を願いたいと思います。
#81
○国務大臣(本多市郎君) お話の通りこれは法的な措置を講ぜられていることと存じますが、次長から……
#82
○政府委員(大野木克彦君) 予算総則の中に所管又は部局等の間において、職務権眠に変更があつて、別冊申号に定める組織区分により、予算を実行することができない場合においては内閣は、所管若くは部局等の設置若くは廃止を行い、又は所管若くは部局等の間において、予算の移し替えをすることができる。」こういう規定がありまして、これによつて仕事が移りました場合に所管を変えることができることになつております。
#83
○梅津錦一君 食糧公団の今後の整理に対しては、特別な立法措置で退職手当を出し、あれはこの前と同じように退職すると、併し今回整理される者はそうした法が適用されるかどうか。今の食糧公団の問題は特別という意味で政府が特別な考慮を払つたということになるのでしようけれども、併し同じ今度は整理される者もそういうような措置が適用されるかどうか、それを伺いたい。
#84
○政府委員(大野木克彦君) 今日提案いたしたと思いますが、今度の退職手当の臨時措置に関する法律案によりまして、公団の職員につきましても、昭和二十五年度における機構の改廃又は予算実行上の要請によつて退職する者については、行政機関職員定員法の一部を改正する法律の施行に基く定員又は定数の改廃によつて退職する者と同じように扱われることになつております。
#85
○梅津錦一君 場もう一つ、今度整理される者に対してその退職に対する退職金の問題は分りましたが、不本意に整理される者に訴願の道があるかどうか。前回においては大量の被整理者のためにその事務的な処理ができないからという條件で訴願の道がなかつたの宣すが、今風の被整理者は総体として千名を僅かしか越えていないという少数です。この少数の被整理者が訴願の道があるかどうか、その点をお聴きしたいと思います。
#86
○政府委員(大野木克彦君) 今度の定員法の改正によりましては、行政機関の職員全体の定員のプラス、マイナスにおきましては千九百余りの退職になりますけれども、これは各省別にいたしますと、例えば安本でありますとか、或いは統制の余計に外れます農林省とか通産省とかいう所におきましては相当数の退職者が出るわけであります。それでまあ我々見積りましたのでは、やはわ四千乃至五千くらいの退職者が出るのでないかという見当を附けております。従つてやはり相当数の退職者になりますし、又それらに対する審査に対しまして、御承知のようにまだいわゆる職階法ができておりませんので、事務の手続上から申しましても昨年と同じような状況にございますので、将来職階制ができ上りますとその点合理的な措置ができると思うのでありますけれども、只今の段階におきましてはやはり、数から言いましても、そういう面から申しましても、一応この規定の適用がない方が適当じやないか、こう考えまして、排除する規定を置いた次第でございます。
#87
○梅津錦一君 職階制が施行されればそういう道も開けるけれども、職階制は現在施行されておらないというのがつの理由ですね。尚只今のお話だと、数が四千乃至五千という少数でないという御意見のようですけれども、公務員全体量かう考えれば四千乃至五千というのは極く少数であつて、これに対する苦情を申し立てたところでその全員ではない、「私はこう考えます。ですからその苦情申し立てというのは、万止を得ず結局いずれにしても就職の当てもない者であると思うのです。これを淡して数が多いとは私は考えられない、少数と考えられると思うのです。これらの少数の人の苦情処理ができないということになれば、将来この苦情処理機関を折衝設けた人事院並びに政府の政治的な責任は負わないと、こういう結果になると思うのです。この点に対して政府の将来に対する考え方を御披瀝願いたい、こう思うのです。
#88
○政府委員(大野木克彦君) 職階制等が完成いたしますれば、只今お話のように、いつまでもこの審査制度を排除する態度はやはり取るべでないので、公務員法に規定されております精神に副つたように、余程の大量の場合でない限りはやつて行くべきだと思います。
#89
○梅津錦一君 職階制とこの訴願との関係がどういう関係にあるか、私は詳かでないのですが、何故に職階制が施行ざれなければ訴願の形式はとられないのか。その点が柳か理解に苦しむのですが、如何なる理由でそういうことになりますかよくこと細かに御説明を願いたいと思います。
#90
○政府委員(大野木克彦君) 職階制はつの方法、つまり退職の場合の合理的な方法のつの目安になるのでございまして、職階制だけでそのすべてが合理化されるというようなわけではございません。ただ、今職階制さえもまだできていないような状態でございますので、これができれば将来退職等の場合非常に役立つだろう、こういう意味でございます。
#91
○梅津錦一君 職階制は結局読んで字の通りで、この職階によつて各職能の分野が決まり、それに対する号俸がはつきりするわけだと思うのです。そのことと訴願のこととは凡そ縁が私は遠いのではないかと思う。その処分の権限というものは結局人事院が良識によつて判断でき得るものである。若し職階制が施行されないうちにそれができないということになりますと、人事院がそれ程弱体でそれ程のけりがつかないということになるが、もつと大きな処理をしているのです鉄道の裁定のああした大きな問題も職階制に何ら関係がないと思う。然るにああしたものが人事院として割り出されるというならば一人々々の個々の訴願というような問題は過去における経歴その他によつて当然その身分や位置というものは出て来ると思うのです。そうなればこれに対してこれが適当であるか、不適当であるか、訴願の採択ができないという理由はないのではないかこう思うのですが、その点如何でしようか。
#92
○政府委員(大野木克彦君) 職階がすべてでないということは只今申しましたようにつの手段なんですが職階制ができれば合理的な退職等の目安になりますので、合理的に解決して行くことができる。従つてその訴願等の審議にも非常に役立つようになる。そういうこともない今の段階でございますので、相当整理して退職が出るというような場合には非常な困難が伴うということもあると思います。
#93
○梅津錦一君 前回のこの訴願を否定したという点には、過分に何か或る意味が含蓄れておつたのではないか。そういうことを付度しなてとも今回もそういうことを処置するとすれば、恐らく前と同じような意味における整理があるのではないか、こう考えるのです。若しそういうことがないとすれば今回の定員法の改正にその訴願の途を塞ぐということは、余りにかたくなな政府の態度ではないか、私はこう考えるのです。いつになつたならば訴願の形式が解除されるかというその点、体いつ頃なんですかもう度お尋ねしたい。将来幾度も続くと思うのです。職階制というものが基準にならないとすれば現在でもすてに訴願の形式がと取られていいのではないか、こう考えるのでありますが、この点もう一度諄いようですが……
#94
○政府委員(大野木克彦君) 政府の最高の政策にもよると思いますけれども、まあ私共事務的に考えましたのでは、非常な大量でない限りは今後そう続くものではないというふうに考えております
#95
○三好始君 今の梅津委員の質問に関連するというよりは同じ問題なんですが、改正法案の附則第十三項、第十四項の国家公務員法第八十九條から第九十二條までの規定の適用除外の問題なんですが、これと同種の規定が現行定員法にもあるわけであります。ところが現行定員法によるこの規定と、それから今回の改定法案にまる附則十三項、十四項とでは、規定の仕方は同じであつてもその意味については非常に違つておるのじやないかと思うのです。意味というよりむしろ整理の事情そのものが非常に達つておると思うのですけれども、この前は二割とが三割とかいありまして、その整理した人数も相当数に止つておつたわけでありますし、二割とか三割とかいう根拠についても必ずしも科学的なものはなかつたわけですから、実際問題としてこういうふうに国家公務員法第八十九條から第九十二條までの適用除外という措置も政府の方で取られると思うのでありますが、今回の改正案に出ておるような定員法の改正は今回を以て止まるものでなくして、殆んど毎年起つて来る性質のものじやないかと思うのです。一つ一つの機関について検討してみますと、極めて僅かの減員、僅かの増員、こういうものが堆積されてこいういう数字が出ておるのみでありまして、決して第五国会で成立した現行定員法による行政整理とは同じではないと思うのです。ですからこの前を同じような方法で国会公務員法第八十九條から九十二條までの適用を除外するということになりますと、いつたい公務員法八十九條から九十二條までの規定はどういう工合に適用するのかということが非常に疑わしくつて来るのです。恐らく今後定員の増減で殆んど毎年法案改正の形に出て来るようにも考えられるのですが、その度に問題じやないかと思うのであります。この点は梅津委員と考え方が殆んど同じなのでありますが、現行定員法と今回の改正案とが性質が違うという点から考えまして、一応十三項、十四項は疑問である、こういう私の考え方に対する見解を重ねて承りたいのであります。
#96
○政府委員(大野木克彦君) ご承知のように今度の定員法の改正は昨年定員法を制定いたしましたときと事情が異なつております。それでこの審査排除の規定も、先程申上げましたような用意ができ、又一ときに退職を予想される数がそれ程でないならば、やはり国家公務員法の精神に従つてこの排除はしない方がよいのかと存します。ただ今年の状態におきましては、やはり相当数の退職者が或る一定の時期に出ることが予想され、又先ほどから申上げますような事情でもございますので、まあ今年の程度であれはまだ必要じやないと考えておりました次第で、将来の状況によりましてはこれが本来の形に戻すのが適当だろうと思います。
#97
○堀眞琴君 先程本多さんにお尋ねしたのだが十分な回答を得られなかつたのですが、統制経済を外したらそれだけ定員を減らしてもいいのではないかという考え方は、行政事務というものはもうすでに固定的なものであるとい与考え方の上に立つておると思うのです。ところが行政事務というのは常に進展して行くものである。例えば中小企業庁を通産省の中に設ける、戰争前にはなかつたものが出て来ている。のみならず個々の行政事務につきましてそれぞれ例えば現在の産業を振興するためには産業行政上において今までとは違つた役目をそれに持たせなくちやならないという点があると思いますが、そういう点については政府はどういうお考えでありましようか。
#98
○政府委員(大野木克彦君) 今度の定員法の査定をいたす場合にはやはりそういう点も考慮いたしまして例えば番そういう点で影響のあります通商産業省の定員を見る場合、例えば貿易関係の人数であるとか従つて又輸出に関する検査の事務とか、具体的に申上げますとそういつたような方面に重点を置きまして人の配置も考えたつもりであります。
#99
○堀眞琴君 この提案理由の説明によりますと、先ず第一点として結局差引一千九百何人が減少となる勘定になつているのですが、併しよく見ますと実際に出血を見るのは一千九百何人という少数ではなくて相当多数の人が整理されることになる。尤も他方においては増員れさる部面もありますが、出血を見る、整理される人がそのまま配置転換によつて増員される部分を持つということには私はならないと思うのですが、学校の職員であるとか或いは結核療養所の職員であるとかいうような特殊なものは全く新らしく増員されるものだと思う。そうしますと差引一千九百何人という出血はただ数字の上に現われたことであつて実際の上においては相当多数の整理が行われると思うのです。而もその整理が今の政府委員の説明や、昨夜の本多大臣の説明によると、必ずしも十分には納得できないと思う。どうも貿易関係の方で検査事務の増加を見越して増加するとか何とかいうお話ですが、例えば中小企業の問題にしても従来やつて来たような政策よりもつと積極的にこれを助長するような方向に持つて行かないと、全く中小企業というものは潰れてしまうわけです。そういうようなことを政府当局としては十分見込んで行政職員の定員を決めることが最も合理的だと考えられるのですが、その点について私は考えていないと思うのですがどんなものでしようか。
#100
○政府委員(大野木克彦君) 参今度の定員を決めます根本の方針でございますけれども、大体におきまして行政機構なり人員なりが戦争中並びに戦後において現在まで置かれております日本の国力に比べてまだ膨脹し過ぎていはしないか、従つて又国民負担にそれが転嫁されているというような根本的な考えがございます。それでできるだけこれを日本の国力に相応したものに圧縮して行きたいという気持がございます。併しそれを急激に又不合理にやることは無理でございますので、従つて事務的に見て、不用になつた事務の面から機構におきましても人員におきましてもその圧縮を図つて行く。從つて今年の状態から申しますと、戰争中並びに戰後の経済的な事情によつて相当膨脹しておりました経済統制関係の仕事が縮減されて來ておりますので、從つてその方面の人を整理とて行く。それで大体に昨年の末今年の定員を査定する方針として応了解されましたところでは、統制関係の職員は落してその他の事務についでも極力縮減を図つて、原則とじて新規の増員はその合理化によつてはみ出された方の人員を以て充てるということを方針としてやつて行くということになりまして、大体定員の査定もそういう方針に從つてやつて行くということであります。併しながらもとよりそれは原則でございまして、先程來お話の情勢の変化に伴い必要な増員等には相当振り替つて來ております。
#101
○堀眞琴君 国力にふさわしい政府職員の定員を設けるというお話でありますが、国力というものを政府の方では具体的にどのように考えておられますか、よく国力ということを大臣もいわれるのですが、ちよつと国力ということを説明願います。
#102
○政府委員(大野木克彦君) 甚だむずかしいのでございますけれども、例えば国民所得でありますとか、或いは又版図の状況とかいろ点から勘案しまして、それと以前の基準年度と申しますか、そのありましたところと比較いたしまして、今日の状況ではまだ少し機構、人員共に大き過ぎるのじやないかという考えを持つておりますが’それを的確に今どうと申上げることは困難だと思います。
#103
○堀眞琴君 国民所得乃至は版図を大体その基準として見て勘案するというお話ですが、基準年度というのは昭和の何年ですか。
#104
○政府委員(大野木克彦君) 大体昭和五年くらいから十年くらいまででありまして、まあ昭和七年くらいのところでやつております。
#105
○堀眞琴君 昭和五年から十年までで七年前後を基準とされるこういうお話なのでありますが、当時のやはり国力、国民所得乃至版図の面とそれから今日とを比較されて、政府では今日とその当時と比較してどの程度にあるとお考えですが。
#106
○政府委員(大野木克彦君) 今月の状態ではいろいろな要素からそれは考えなければならんと思いますけれども、例えば国民所得などの点から見ますれば、まだ当時の水準にはそう大した距りはないようでございますけれども、及んでいないようでございます。而も版図におきましては御承知のように四割近くが減つておるというような点を考慮に入れております。
#107
○堀眞琴君 今の問題ですが、確かに国民所得は当時の貨幣価値に直せば私はまだあそこまで達していないと思います。版図も確かに現在は少いと思います。併し内地の人、労働力から見ますれば、当時と比較にならない程殖えておると思います。あの当時の内地の人口は六千何百万ですか、本州を初めとする四大島の人口だけで見ましても大体四千何百万になると思います。現在は八千万からの人口もある。從つて労働力も私は倍近くなつておると思います。そういう点からいえば映じて私は当時の基準年度と比較してそう落ちておるとは思わないのです。ただそれをどういう工合に、例えば労働力を配置して労働の生産性を高めるかという点は、政策の点にかかつて來ると想います。その点に関しましてこういう工合にただ單に無暗に仕事を減したから定員を減すというような形で、徒らね失業市場だけを増大するということは却つて労働不安も醸成しますし、從つて又十分なる行政能率を高めるという点でも私は非常に悪い影響を与えるのじやないかと思いますが、その点につきましては如何お考えでしようか。
#108
○政府委員(大野木克彦君) 当時に比べますと、まあ現在の八十何万という職員の数、これは当時のことはよく分りませんが、大体昭和七年の頃を見ますと、国鉄、專売等を除きますと、たしか推計でございますが約三十五、六万ぐらいの職員、それに比べますとまだ二倍半ぐらいの増員というふうになつておると思います。これらはやはり只今お話のような福祉的な、例えば社会政策と申しますか、社会福祉とか労働とかいうふうな面に同けられでおりますので、只今仰せの通り、当時に比べれば人口は増加いたしておりますし、その外戰後いろいろの特殊の事情も無論ございますし、当時と経済状態は決レて同じとは考えられませんので、それらを勘案いたしまして応まあ推算をいたしまして、まあ若干縮減の余地があるのじやないかというふうに考えております。
#109
○堀眞琴君 只今のお話ですと、大体当時の予定の人口数或いはその他の数と、それに比例して当時置かれておつた職員の定員と現在との比率を出して少し多過ぎるこういうお話ですが、当時のような行政事務をやつて行政職能がああいう形で行われておつたならばそれでもいいと思います。併し現在は当時とは違つた職能が国家の上に置かれていると思うのです。それで私は先程ああいう質問を申上げたのでありますが、機械的にあの当時の二倍半になつているから多いとか三倍になつているから多いという考え方は間違つていると思うのですが、どうしてもこれはやはりもつと行政能率の度をどう高あるか、現在の例えば産業行政というものをどうしたら最もその機能を発揮させることができるかという、そこに重点を置いてこの定員を決めなくちやいかんと思う。ところが去年定員法を通過じて又今度は定員法の修正案を出す、又來年になれば同じように修正案が出て來ると思う。何故ならその統制経済がなくなつたからそれを減すとかその他引揚援護事務がどうなつたからどうするのだというので、一面では減らし又片方ではこれだけ足らないから殖やすというふうに、非常に機械的に動かしている傾向が見えると思うのです芽常にそういう点で定の定見がないように私は考えられるのですが、政府ではどういうお考えでその点をやつておられるのですか。まあ事務のいろいろの繁閑の事情によつて、今後も又定員を増減するのだどいうお考えでいられるのですか。それともそうでなくて大体ここでこう決つた定員は、将來の或る程度の事務の増加をも見越しにこういう定員を出しているのだと、こういうお考えなんですか。
#110
○政府委員(大野木克彦君) 根本的には、いろいろ問題はあると思いますけれども、やはり、まあ單純であるかも知れませんが、その不要になりました労働、事務の人数を減らし、又重点を置かなければなりない。例えば国立学校とか療養所とか或いは又電氣通信の関係であるとかいうような方面の、国民の福祉的な方面に職員を増して行くというような方向をとつております。
#111
○カニエ邦彦君 堀君の質疑中でありますが、実は時間も十時くらいになりまして、いろいろ外の職員の人達も乗物の関係もございますので、本日はこの程度で質疑を打切りたいと思います
#112
○委員長(河井彌八君) カニエ君の動議に御異存はありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#113
○委員長(河井彌八君) じやさように決します。本日はこれを以て散会いたします。明日は午前十時から続行いたします。更に午後一時には経済安定委員会と連合会を開くであろうということを御承知置きを願います。有難うございます。
   午後九時四十分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事      カニエ邦彦君
   委員
           梅津 錦一君
           淺岡 信夫君
           小杉 繁安君
           城  義臣君
           竹下 豐次君
           伊達源一郎君
           堀  眞琴君
           三好  始君
  国務大臣
           青木 孝義君
           本多 市郎君
  政府委員
   行政管理庁次長 大野木克彦君
   総理府事務官
   (行政管理庁管
   理部長)    中川  融君
   中央経済調査庁
   次長      奧村 重正君
ソース: 国立国会図書館
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