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1978/03/19 第87回国会 参議院 参議院会議録情報 第087回国会 予算委員会 第11号
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1978/03/19 第87回国会 参議院

参議院会議録情報 第087回国会 予算委員会 第11号

#1
第087回国会 予算委員会 第11号
昭和五十四年三月十九日(月曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十七日
    辞任        補欠選任
     井上  計君     栗林 卓司君
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     岩崎 純三君     石破 二朗君
     吉田忠三郎君     村田 秀三君
     小平 芳平君     中尾 辰義君
     渡辺  武君     神谷信之助君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         町村 金五君
    理 事
                井上 吉夫君
                岩動 道行君
                糸山英太郎君
                嶋崎  均君
                久保  亘君
                瀬谷 英行君
                多田 省吾君
                内藤  功君
                栗林 卓司君
    委 員
                浅野  拡君
                石破 二朗君
                上田  稔君
                亀長 友義君
                熊谷  弘君
                下条進一郎君
                鈴木 正一君
                田代由紀男君
                成相 善十君
                秦野  章君
                林  ゆう君
                真鍋 賢二君
                八木 一郎君
                山本 富雄君
                粕谷 照美君
                野田  哲君
                広田 幸一君
                福間 知之君
                村田 秀三君
                矢田部 理君
                安恒 良一君
                和田 静夫君
                太田 淳夫君
                黒柳  明君
                中尾 辰義君
                矢原 秀男君
                神谷信之助君
                橋本  敦君
                三治 重信君
                青島 幸男君
                円山 雅也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菊地  拓君
   証 人
                海部 八郎君
                有森 國雄君
      (海部証人随伴者 井本 臺吉君)
      (有森証人随伴者 河合 弘之君)
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○昭和五十四年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十四年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十四年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(町村金五君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 委員の異動に伴い理事一名が欠員となっておりますので、この際、その補欠選任を行います。
 理事の補欠選任につきましては、先例により、その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(町村金五君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に栗林卓司君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(町村金五君) 昭和五十四年度一般会計予算
 昭和五十四年度特別会計予算
 昭和五十四年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題といたします。
#5
○委員長(町村金五君) この際、御報告いたします。
    ―――――――――――――
 本日、午前十時に出頭を求めておりました証人川部美智雄君から、安井議長あてに、医師の診断書を添え、書面をもって病気のため出頭できない旨の申し出があり、一昨十七日、議長より委員長に通知がありました。
 この際、診断書を朗読いたします。
 なお、この診断書はデュッセルドルフからドイツ語原文で送られてきたものを参議院事務局において翻訳したものであります。
     診断書一九七九年三月二二日
 川部美智雄氏 一九一九年八月一〇日生
 目下のところ継続して治療する必要がある。
 上記理由により川部氏は旅行不能と認む。
 入院期間は約十四日の見込みである。
 (医学博士 イエンジエス)
      科女医 イエンジエス博士 署名
 以上であります。
 証人川部美智雄君不出頭の件につきましては、後刻理事会で協議することといたします。
 午後一時から委員会を再開することとし、これにて休憩いたします。
   午前十時二分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時一分開会
#6
○委員長(町村金五君) 予算委員会を再開いたします。
 昭和五十四年度総予算三案を一括して議題といたします。
 昭和五十四年度総予算に関し、外国航空機購入予算問題について、海部八郎君から一証言を求めることといたします。
 まず最初に、委員長から確認をさせていただきます。
 あなたは海部八郎君御本人ですか。
#7
○証人(海部八郎君) はい、海部八郎でございます。
#8
○委員長(町村金五君) 一言ごあいさつを申し上げます。本日は、御繁忙中のところ本委員会に御出席くださり、まことにありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。
 証言を求めるに先立ち、証人に申し上げます。
 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人には、証言を求める前に宣誓をしていただきます。
 宣誓または証言を拒むことのできるのは、次の場合に限られております。
 証言が、証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族、または証人とこれらの親族関係のあった者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、並びに医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、助産婦、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあった者がその職務上知った事実で黙秘すべきものについて尋問されたとき。
 以上の場合以外は、証人は宣誓または証言を拒むことができません。
 正当の理由がなくて証人が宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられます。
 また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。
 なお、今回の証人喚問についての当委員会理事会の決定事項については、すでに証人には文書をもってお知らせしたとおりでありますが、この際、その主要な点について申し上げておきます。
 その第一点は、証人が随伴者に助言を求めることが許される場合についてであります。
 すなわち、証言は、証人がみずから知り得た事実を証人自身の記憶により申し述べるのが原則でありますが、証言を求められた事柄が議院証言法上証言を拒否することが認められている事項に該当するかどうか確認しようとするとき、その他委員長がこれを中心として判断し、許可を与えるのを相当としたものについては、証人は随伴者に助言を求めることができます。これらの助言は、いずれもその都度証人が委員長にその旨を申し立て、委員長の許可が得られた後に認められるものであります。
 その第二点は、資料についてであります。
 証人は、すでに御通知いたしましたとおり、一証言を行うに際し、あらかじめ当委員会に提出された資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。
 その第三点は、証人はメモをとることは認められておりません。
 その第四点は、随伴者についてであります。
 随伴者は、委員会では発言することはできませんが、メモをとることは許されます。
 また、随伴者は、証人が委員長の許可を得て助言を求めた場合は助言することができますが、自分の方から証人に対し助言することはできないこととなっております。
 以上の点を十分御承知願います。
 それでは、法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。
 全員御起立を願います。
  〔総員起立〕
#9
○委員長(町村金五君) 海部八郎君、宣誓書を朗読してください。
  〔証人は次のように宣誓を行った〕
     宣 誓 書
 良心に従って真実を述べ、何事もかくさず、又
 何事もつけ加えないことを誓います。
             証人海部八郎
#10
○委員長(町村金五君) 宣誓書に署名捺印してください。
  〔証人、宣誓書に署名捺印〕
#11
○委員長(町村金五君) 全員御着席ください。
 これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際はその都度「委員長」と呼んで許可を得て御発言なさるようにお願いいたします。
 なお、質問を受けているときは御着席のままで結構でございますが、お答えの際は起立されて御発言をお願いいたします。
 この際、委員各位に申し上げます。
 本日は、申し合わせの時間内で証言を求めるのでありますから、不規則発言等、議事進行を妨げるような言動のないよう特に御協力をお願い申し上げます。
 それでは、お手元の質疑者名簿に従い順次発言を許します。熊谷弘君。
#12
○熊谷弘君 証人にお伺いいたしますが、去る十四日、機械第三本部の幹部二名の方が、外為法違反と私文書偽造行使の容疑で東京地検に逮捕されております。この二名の方は、証人の直属の部下でもあると思われるわけですが、容疑事実について心当たりはございますか。
#13
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 ただいま先生のおっしゃいました山岡、今村両君は、直属の部下と――実際は島田常務の部下であったわけでございますが、島田常務が亡くなりましたので、まあ直属の部下と申し上げればさようでございますが、直属の部下でございます。
 ただいま先生から言われました私文書偽造の容疑その他につきましては、われわれとしましては非常に残念なことであると思っておりますが、ただいま司直の手で究明中でございますので、できるだけ解明に御協力申し上げたいと、こういうぐあいに思っております。
#14
○熊谷弘君 いま外為法違反と私文書偽造行使の二つの被疑事実で逮捕されているわけでありますけれども、この点について私の質問は、証人が何らかの形で事前にあるいは事後にこの事実について承知をすることがあったかという質問であったわけですけれども、この点いかがでしょうか。
#15
○証人(海部八郎君) お答えいたします。この二つの容疑事実について私があの前後に知っていたかどうかという御質問でございますが、それについてお答えいたします。
 外為関係の財務処理につきましては、これは私の職責範囲と違いますので、実はああいうことになるまで知りませんでした。
 それから私文書偽造という件でございますが、これも、申しわけないのですが、ごく最近になりましてそういうことがあったということで内容を承った次第でございます。
#16
○熊谷弘君 今回の事件はいわゆる交互計算勘定を利用して裏金を調達したものじゃないかと疑わせるものなんですけれども、ロッキード事件の場合の全日空の例をとりますと、経理担当の専務が裏金調達の主役となっているわけでございます。今回の場合は、日商岩井さんは、事業本部制の各部門において資金経理がそれぞれ独立して運営されているようだと、しかも逮捕された方が実務担当という点を考えますと、こういう方が独断でそういう操作をしたというのはちょっと考えがたいわけでありますけれども、証人はこの点どういうふうにお考えでしょうか。
#17
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 独立採算制でやっておるというお話なんですが、財務経理関係は財経総本部というのがございましてそちらでやっておりまして、交互計算ですか、そういうものにつきましては、私たちの方までそういう問題について相談その他はございませんのでございます。
#18
○熊谷弘君 この点について押し問答していても仕方がありませんので、さらに問題をブレークダウンをいたしまして御質問申し上げたいと思うのです。
 まず、この事件につきましては、二つの会社に関係をしているように思われるわけでありますが、第一のボーイングについてでございます。私ども一が、衆参両議院での国税庁等の税務関係、あるいはSECの資料等で、ボーイング社について流れた手数料というものを見ますと、ボーイング川SR七機の販売について、これは追加手数料という形ではないかというふうに言われているのですけれども、百五万ドルのお金が日商岩井さんの方に行っておる。このうち五十万ドルについては収益計上額、まあ収益として正式に計上されたわけですけれども、残り五十五万ドルが使途不明金だと言われているわけであります。ただ、国税当局の説明によりますと、この五十五万ドルのうち、米国日商岩井に対する寄付として八万ドルのお金が流れたと。したがって、残りの四十七万ドルが全く国税当局と日商岩井さんの間で意見がたがいまして重加算税を課せられることになったと、こういうふうな形になっていると承知しているわけですけれども、この五十五万ドルの内数としての八万ドルも含めて、一体どのように経理処理をされておったのか、あるいは税務処理をされておったのか、この点証人の御承知の範囲内で御説明をお願いいたします。
#19
○証人(海部八郎君) お答えいたします。
 ボーイングの百五万ドルというのは、私の知っている範囲では、たしか七機分の十五万ドルを掛けるで百五万ドルと、こういうぐあいに承知しております。そのうちの五十万ドルは入金処理され、それからあと七万ドルか八万ドルはニューヨークの子会社の方へ持っていき、それから残りは、たしか中近東の公団の入札資格ですか、何かそれの方の、及びインドネシアの電信総局か何かの入札資格のための金に使ったというぐあいに前の亡くなりました担当者から承っております。
#20
○熊谷弘君 公団の中近東入札関係及びインドネシア関係に使われたというその証拠といいますか証明するに足るものは、証人は社内で説明資料を見たことがありますか。
#21
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 その足る書類というものを、これは実は五十二年の秋に大阪国税局からの御調査がございまして、そのときに初めてこういうものがあったと、こういう処理をされていたということを、まあ亡くなられた方のことですから申し上げたくないのですが、初めてそういうものを私は拝見しました。そうして、それによって国税当局の税務処理がなされて重加算税を支払ったと、こういうぐあいに記憶しております。
#22
○熊谷弘君 この逮捕された方の被疑事実の中で、三十万ドルのいわゆるアンゴラ航空へ売り込みに関するものとして、にせ契約書――検察側の主張によればですね、にせ契約書に基づいて、裏金として銀行に置いてもらったと三十万ドルの金が言われておるわけですけれども、この金と百五万ドルのお金とが何らかの関係があるわけですか。
#23
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 実は、はなはだ申しわけないのですが、そのアンゴラ航空というような名前は、一月のたしか十八日か十九日前後に、これはたしか二百三十八万ドルのうちの一部のお話だと思うのですけれども、一体どういうことになっているのだと聞きましたら、こういうことでこういう問題がありますということを、まあ繰り返したくないのですが、故島田常務から報告がございました、問い合わせたわけでございますから。私も初めてアンゴラ航空というような名前を聞いたものですから、一体これはどういうことなんだということを聞きました。ですから、その三十万ドルといま先生のおっしゃった百五万ドルというのは、これは全然関係ないのじゃないかと思います。
#24
○熊谷弘君 いまお話をお伺いしますと、今回の被疑事実について間接的でありますけれども島田常務はかなり熟知しておったということがうかがわれるわけでありますけれども、そういたしますと、いわゆるボーイング社から入ったよということで経理処理された表金にいたしましたところの三十万ドルは、一体どこから来た三十万ドルであったのかということが問題になるわけですけれども、この点、証人は何か御存じでしょうか。
#25
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 その三十万ドルがどこから参りましたということは、私は全然わかりませんでした。さようでございます。
#26
○熊谷弘君 そういたしますと、被疑事実に入っております、キヨシ・ニシヤマ名義になっているのだそうですが、このキヨシ・ニシヤマなる人物は日商岩井関係者にいるわけでありますか。
#27
○証人(海部八郎君) 実は、そのキヨシ・ニシヤマなる人物の名前につきましては、私自身実は新聞を見てびっくりしたわけでございます。そこで、いまの点については正直に申し上げますが、実は新聞を見まして、キヨシ・ニシヤマという人物がおるのかどうかということを社員名簿を調べたのですけれども、そういうのはございませんでした。いま申し上げましたとおり、実はびっくりしたわけでございます。
#28
○熊谷弘君 そういたしますと、証人は全然事前には承知していなかったけれども、とにかく俗に巷間言われておりますボーイング747SR七機の販売に関する追加手数料の百五万ドルがいわゆるキヨシ・ニシヤマ名義の三十万ドルの方に流れていたのではなさそうだということになるわけでございます。そういたしますと、何かよくわけのわからないお金がためられておって、そしてそれがいろいろな形で交互計算その他で帳簿上非常に不審な形で金が流れておる。
 そこで、私、率直に伺いたいわけでありますけれども、実はこのエアバス売り込み、ボーイング等の売り込みに関して、非常に不審な動きがあるというふうなことが前々から新聞報道等で、あるいは週刊誌の報道等で言われているわけです。ちなみに、恐らく証人もこの点についていろいろ言われておりますから読んだことがあると思うのですけれども、たとえば昨年六月五日のいわゆるロッキード事件の全日空ルート公判の中で、「藤原被告が、裏金をもらったのはロッキード社が初めてではなく、最初はボーイング社からであり、その額は九千万円にものぼっている――と認め、」そうして、その新聞記事の記述をそのまま読ましてもらいますと、「ボーイング社(日商岩井経由)から九千万円の裏金を受け取ったのは、「ボーイング社の副社長や日商の担当課長とアメリカ大使館近くのしゃぶしゃぶ屋で会って裏金の話をし……」、「裏金の受領は飛行機の購入の時がいい……」というわけで「四十六年の暮れに四千万円、四十七年十月ごろには五千万円……」、「日商岩井が金の用意ができた――といって持ってきたので私が受け取った……」と」これは藤原発言があるわけです。一体こういう事実について証人は御承知かどうか。
 さらに、もしそういうことが事実だといたしますと、全日空ではなくて、日本航空に対する、今回の場合は百五万ドルというのは売り込みの追加手数料でありますが、B747機を日航が購入するに当たっても同じようなことがあったのではないか、こういう感じも受けるわけでありますけれども、証人はこの点についてどうお考えでしょうか。
#29
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 ただいまの全日空の藤原さんが、五千万円、四千万円、合計九千万円をあれされたというのは、実はロッキード事件が発覚しましたときに島田君から聞いたわけでございます。そこで、なぜそういうものがあるのかと言ったら、いや、実はこれは依頼によってやったと、こういう説明がありまして、いまの熊谷先生のおっしゃるような、しゃぶしゃぶ屋かどこか、そういう話は私は全然聞いておりませんでした。
 それからいま先生のおっしゃった百五万ドルのうち、これがボーイングの747のSRでございますか七機、日本航空に関連して、その中から日本航空に藤原さんの言うようなかっこうで出たかという御質問でございますが、それはもう全然私はないと確信しております。そういうレポートを故島田常務あるいは山岡部長からも聞いたことはございません。
#30
○熊谷弘君 お話をだんだん進めてまいりますと、ますます島田常務がこの航空機販売については核心的な方であったという証人からお話を伺ったわけでありますけれども、少し今度は証人自身の名前が出ている報道を引用してみたいと思うのですけれども、「週刊文春」という週刊誌の中で、森路さんという方が、海部証人から電話を受け取って、エアバス売り込みのときに、ある政治家から一機幾らのお金をよこせと言ってきた、それを記事にしろというような内容のものが出ているわけですけれども、証人とこの森路さんとの関係、それからこの週刊誌における森路さんの発言に対して証人はどのような反論をお持ちですか。
#31
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 その森路さんというのは森路さんだろうと思うのですが、それは大分もう前にときどき会社へ来られたこともございます。しかし、まあある人の紹介でお目にかかったわけでございますが、私はどうも体質的に合わないということで、もう長いこと全然つき合いはございません。
 それから電話でエアバスの売り込みにそのときにこれこれだというような事実は全くございません。
#32
○熊谷弘君 結局、どちらかが虚偽のことを述べているということになるわけですけれども、ボーイングだけやっておれませんので、ダグラス社関係について質問を移したいと思うわけでありますけれども、ダグラス社から日商に流れた資金を整理いたしますと、いわゆるF4Eライセンス生産関係の資金、それからRF4E関係の資金、こういうふうなものが言われているわけです。そのほかに、証券取引委員会いわゆるSECの8Kレポートの脚注には、航空機以外の製品についてもお金が支払われた、ただそれが日商かどうかということは確定的に書いてないわけですけれども、航空機以外の製品についてダグラス社から日商に何らかのコミッションその他の形でお金が払われている事実がありますか。
#33
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 いまの8Kレポートの脚注に航空機以外についての云々というあれが先生の御指摘なんですが、実は8Kレポートというのは私は詳しく読んでおりませんです。それでその脚注がどういうものかあれですが、私の記憶では、まあ非常に的確にお返事できるかどうかわかりませんが、ダグラスで航空機以外のものはなかったと思います。事実私の記憶している範囲でも、ダグラスのそのほかの製品というのはなかったのじゃないかと思います。
#34
○熊谷弘君 それでは、今回の事件の中心になっておりますRF4E関係について御質問申し上げたいのですけれども、時間がありませんので端的に御説明いただきたいのですが、このRF4Eにつきましては、防衛庁からの六千万円、それからいわゆる手数料四十三万一千ドルに加えて、今回の明らかになった事務所経費二百三十八万七千ドル、これを合計いたしますと、いかにも過大な感じといいますか、うまみのある話であったというふうに感ぜざるを得ないわけです。しかも、一方でこのRF4Eの導入に当たりまして、すでに予算委員会その他で明らかになりましたように、生産ラインを中止するというふうなダグラスからの申し入れがあった、そしてあわ食って導入したと、こういうのが一方であるわけです。この点について、証人の知っていることを、そのいきさつ、それからこの手数料が非常に大きいことの意味、こういう点について御説明をお願いします。
#35
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 RF4Eの十四機の導入に関して、手数料がトータル金額の約四%ぐらいになる、これは非常に過大ではないかというお問い合わせでございますが、御回答申し上げますと、このRF4Eという偵察機を購入しますときに、私の記憶している限りでは、不正確になるかもしれませんが、初めて完成機の輸入日商岩井株式会社――要するに主契約者でございますね、大体、飛行機は、お買いになる航空会社とメーカーと直接契約いたしまして、われわれはその代行ないしということでやっておりましたのですが、あのときは為替のリスクの問題が非常にございまして、為替がたしか非常に変動して一時二百六十五円ぐらいになって円高になりまして、さらにまたそれが円安に二百八十円ぐらいに戻ったり、非常に大きなリスクがございまして、契約自体に伴う日米両方の契約書の解釈の相違、それから輸送の問題、それから補償の問題、輸送途中に飛行機が落ちた場合の保険の問題、これは国家の持ち物でございますから保険がつかないわけでございます、そういうような問題、それからいろいろございまして、実は膨大な人件費と、それから金利、それから経費がかかりまして、われわれは四%で、まあこういうことを言うとしかられるかもしれないのですが、四%でも非常にむずかしかった。特に、私はまだ記憶しておりますのですが、たしか三月三十一日の会計年度の終わりだったと思いますが、私はちょっと会社の人たちと一緒によそへ行っておりまして、夜電話がかかってまいりまして、どうしても為替の問題があるのでもうやりたくないと。私は、申しわけないのですが、三月三十一日は会社の連中とスキーに行っておりまして、電話がかかってきまして、それで、これは島田常務でございますが、これは私に言われても為替の問題はわからぬからあれしてくださいということで、東京で私よりももう一つ上の上司がたしか防衛庁へ出向いてようやく踏ん切りをつけたということになっていると思います。
#36
○委員長(町村金五君) 熊谷君、時間が参りました。
#37
○熊谷弘君 ありがとうございました。
#38
○委員長(町村金五君) 以上で熊谷君の発言は終了いたしました。
 次に、久保亘君。
#39
○久保亘君 社会党の久保亘です。
 海部証人は、衆議院に続いて本日再び御出頭をいただき、御苦労さまです。
 本日、あなたに証言していただきますことは、商社の社会的責任だけでなく、国家の政策、予算の行方に大きな関係を持っております。その意味で真実を述べていただくようお願いをいたします。
 最初に、三月十四日、日商岩井に対する東京地検の強制捜査が行われ、あなたの部下である航空機部長及び部長補佐が逮捕されて、大変御心労の多いことと思いますが、このことについて海部証人は責任があるのかないのか、端的にお答えください。
#40
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 まことに残念なことでございますが、山岡航空機部長、それから今村航空機部次長が逮捕されまして、それから引き続き強制捜査を受けたということでございます……
#41
○久保亘君 説明は簡単でいいですから、責任があるかないか。
#42
○証人(海部八郎君) これは、いま先生が一番先におっしゃったように、この疑惑を一刻も早く解明することが私のするべき仕事であると、こういうぐあいに思っております。
#43
○久保亘君 それでは、あなたは、一月の三十日、記者会見で、「ダグラス、グラマン両社の問題については不正はないとかたく信じております。そして、本件に関する当社の責任は私海部でございます」と、こう申されております。また、植田社長は、衆議院における証言で、会社の権限規定によってこの問題の責任、航空機部の責任は海部氏にあると言われておるのでありますが、この点についてはいまもそのとおりお認めになりますか。
#44
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 記者会見で、確かに私は、このいろいろな問題についての責任は私にあると申し上げました。それから植田社長は、予算委員会で、そういうことを、私に責任があると、こういうぐあいに申されたと聞いております。私は、この問題につきましては、積極的に解明努力することによって責任を果たしたいと、こういうぐあいに思っております。
#45
○久保亘君 それでは、今回の容疑事実については、職務権限上の責任は私にはない、海部にはない、こういうふうにおっしゃるわけですか。そこをはっきりしてください。
#46
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 職務権限上について責任があるとかないとかというお話でございますけれども、現在は島田常務も事故死いたしまして、それからいろいろ逮捕者が出たりいろいろなことがございまして、もう何と申しますか、非常にむずかしい事態になっておりますので、そちらの方に懸命に疑惑の解明に努力したいと、あるいは協力したいと、こういうのが私の現在の心境でございます。
#47
○久保亘君 肝心のお答えをいただけないのですが、いみじくもだれが名付けたか海部軍団と言われております。この海部軍団の副団長は、「男は堂堂とあるべき」と書き残して死を選ばれたようであります。また、あなたの直属の部下、幹部である人たちは、この容疑事実によって暖冬とはいえ真冬の拘置所に被疑者として捕らわれているのであります。そういう中で、この海部軍団の最高指揮官たる海部八郎あなたが、よもや部下に責任を転嫁して、自分には職務権限上もう一切責任がないのだとは申されないと思うのでありますが、あなたの責任があるのかないのかということについて、もう一遍あるかないかできちんとお答えをいただきたいと思います。
#48
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 ただいま先生のおっしゃった、何といいますか、海部軍団とか、そういうお話は、私としては非常に心外な言葉でございます。私のやっておりますのは、この前も衆議院で申し上げましたように、産業機械、重機械、それから建設部、船舶部、それから航空機、溶材部、そういういろいろなことをやっておりまして、それが決して軍団とかそういうような……
#49
○久保亘君 責任があるかないかをお答えいただけばいいんですよ。
#50
○証人(海部八郎君) いや、いま申し上げます――ということで言われるのは、私としては非常に困るわけでございます。
 そこで、いま先生のおっしゃいました責任があるかないかの問題は、この問題については、ただいま司直の手でいろいろ御調査が進んでおりますんで、それにつきましては御回答申し上げるのを差し控えたいと思います。
#51
○久保亘君 それでは、いまのあなたに責任があるのかないのか、これは職務権限上の問題でございますが、この点については答えられない、こういうことでございますね。
#52
○証人(海部八郎君) 申し上げます。
 それに職務権限上問題があるかどうかにつきましては、私がよくこれを調べまして、また司直の方もお調べになっていると思いますので、それからに結論を出したいと思っております。
#53
○久保亘君 それでは、次に、いわゆる海部メモについてお尋ねいたしますが、いわゆる海部メモについては、海部さんはいまでも一切かかわりはない、書いたことも見たこともないときっぱり御否定になりますか。
#54
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 いわゆる海部メモというものにつきましては、この前、衆議院の予算委員会で御質問がございましたんですが、その新聞紙誌等でこのいわゆる海部メモというものは拝見しております。しかしながら、このメモにつきましては、申し上げましたように、はなはだ非常に不愉快なメモでございまして、これについては私は一切関知しておりません。
#55
○久保亘君 それでは、海部メモの筆跡鑑定を積極的にあなたが御自身の署名を提出してお受けになることがよいのではないかと考えているのでありますけれども、衆議院で要望されたあなた自身のサインの御提出はなかったようであります。
 それで、私は、海部証人にお見せしたいものがありますが、委員長、よろしゅうございますか。
#56
○委員長(町村金五君) よろしゅうございます。
#57
○久保亘君 いま証人にごらんいただきました海部八郎の署名は、昭和四十七年の暮れから四十八年の二月にかけて、中国冶金技術視察団が来日した際、四十八年一月三十日午後六時半からホテルニューオータニで鉄鋼五社主催のもとに開かれた歓迎パーティーに関係があるのでありますが、このパーティーに御出席になった御記憶がございますか。
#58
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 たしか中国の、昭和何年でしたか忘れましたが、ホテルでパーティーがありましたときに出席した記憶がございます。
#59
○久保亘君 その際、このパーティーの席上で、さる雑誌社の社長が、出席した政財界の方々に対して新たに発刊する雑誌への協力要請の署名をお願いをされたんでありますが、多数の方々が署名をされております。その中に海部八郎の署名があるのでありますが、それはあなた御自身のお書きになったものとお認めになりますでしょうか。
#60
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 その新しく発刊する雑誌についての賛同を得るために署名を求められたかどうか、それについては記憶は定かでございませんが、この字は、昭和何年か、あるいはそのときに私が書いたものではないかと思います。
#61
○久保亘君 それでは、書いたものではないかということでありますから、ここに現物がございますので、これをごらんになりまして、あなたが書いたものだとお認めいただきたいのであります。
#62
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 ここにいろいろ賛同者のあれが入っておりますのですが、これは私が書いたかどうか、これにつきましては、よくこの字が……。申し上げますが、私は手がふるえまして、こういう場所でこういうようなきれいに私は書けないはずなんですけどもね。ですけども、おまえが書いたんだろうと言われれば、これを書いたのじゃないと言うのも、これもおかしいし……。こういうぐあいに、私は手がふるえまして、なかなか書けないんです。ですから、これは――どういうんですかね……。
#63
○久保亘君 わかりました。
#64
○証人(海部八郎君) ええ、そういうような事情です。
#65
○久保亘君 手がふるえてと申されますが、いま最初に、私が書いたのではないかと思うと、こういうお答えでございました。これはその芳名録を持っておられる方が直接あなたに目の前で書いていただいたものだそうであります。で、その点は御否定はなさいませんね。
#66
○証人(海部八郎君) その方がどなたか存じ上げませんが、そういう記憶は――それ、どういうお方だったか知りませんが、記憶にいまその方のお名前はございません。
#67
○久保亘君 ただいま御否定になりませんこの署名は、さる専門の鑑定家によりますと、いわゆる海部メモとは同一人物の筆跡と見て差し支えない、こう言われております。それでもあなたは海部メモに関して、その中身はともかくとして、すべて御否定になりますでしょうか。
#68
○証人(海部八郎君) 申し上げます。
 いわゆる巷間出回っております海部メモということにつきましては関知しておりません。
#69
○久保亘君 それでは、衆議院において、有森証人は、海部メモが本物かにせものかということを問われて、このことについてはみずから訴追を受けるおそれがあるという理由で証言を拒絶されております。そしてまた、昭和三十八、九年ごろから四十一、二年にかけて、みずからの良心に恥ずるいやな思い出があると言われているのであります。このことは、私は、証言拒否ということによって海部メモの本物かにせものかということについて、このメモを否定していないだけではなく、このメモの中にあることの実行行為もまた外為法違反のおそれがあるということでありますから、有森証人は否定されておらぬのであります。そういうようなことがありましても、あなたはがんとして、この海部メモについてはあずかり知らないところであるという御否定をなさいますでしょうか。
#70
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 衆議院の予算委員会で有森氏がどういう御返答になったか、御回答をされたか知りませんが、私はこの件については関知しておりません。
#71
○久保亘君 それでは、私は、ただいま海部証人は、これは私が書いたものだとも思うと、こういうことを先ほどお答えになっておりますし、この筆跡と海部メモとの照合をお願いをしたいと思います。よろしゅうございますか。
#72
○委員長(町村金五君) 理事会で……。
#73
○久保亘君 鑑定をお願いしたいと思います。
#74
○委員長(町村金五君) はい。
#75
○久保亘君 次に、今回の強制捜査になりました容疑事実に関連して海部証人にお尋ねをいたしたいんでありますが、あなたは先ほど私文書偽造についてはごく最近になりて知ったとお答えになりましたが、ごく最近とはいつごろのことでしょうか。
#76
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 この私文書偽造という問題につきましては、ごく最近と申し上げましたのは、たしかいまおっしゃったアンゴラー――前の熊谷先生がおっしゃったアンゴラ航空のことだと思いますが、これは確かに、多分一月の十七、八日ごろじゃなかったかと思います、はい。
#77
○久保亘君 次に、外為法違反については、財経総本部でやっているので、私はそのことには一切関係はないということを申されておりますが、なぜ、それでは外為法違反であなたの部下である航空機部の幹部が検挙されたのか、この点については、あなたはそれでは検察の捜査は筋違いであるとお考えになっておりますでしょうか。
#78
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 いまおっしゃった点につきましては、為替管理問題、実際にどういう仕組みでそういうことをやったかについては、まあいまになってわかったわけでございますけれども、そういうような入金とか出金の処理というのは全部財経本部でやっております。
#79
○久保亘君 それでは、この外為法違反で山岡、今村のお二人が被疑者として捜索をされているのは腑に落ちない、こういうことでございますね。
#80
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 腑に落ちないというような問題ではございませんで、これはまあいま当局がお調べになっておりますんで、私どもとしてはそれについての意見は差し控えたいと思います。
#81
○久保亘君 その次に、もう一つ確認をしておきたいと思いますのは、先ほどアンゴラ航空の仲介手数料のにせ契約で引き出されて本社に送金された三十万ドルは、ボーイングの百五万ドルとは関係がない、これはいわゆるRF4Eの二百三十八万ドルのうちだと思うと、こうお答えになっておりますが、これは間違いございませんか。
#82
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 まあ実際にこの数字が、私自体も混乱しておりまして、何とかして思い出したいと思っておりますんですが、このアンゴラ航空の三十万ドルというのは、私は、確かではございませんが、百五万ドルとは関係がないんじゃないかと思っております。
#83
○久保亘君 そうすると、この三十万ドルは二百三十八万ドルの中の三十万ドルということでございますね。
#84
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 先生にちょっとお断り申し上げたいんですが、この三十万ドルが二百三十七万ドルか八万ドルの中の三十万ドルかどうか、こういうことにつきましては、私自身が非常に混乱しておりまして、まあ釈明になるわけじゃないんですが、先ほど新聞で初めて、何とかキヨシとか、そういうようなあれで、はっきり申し上げますと、きのうもいろいろ説明を聞いたんですけれども、まことに申しわけないんですが、私はちょっとわからないんです、内容が実は。
#85
○久保亘君 航空機部の航空機売り込みに関しては最高の責任者として長年これに関係をしてこられたあなたがわからないと言われるのは、はなはだ私たちとしては解せないことなのでございますが、先ほどもお尋ねありましたけれども、カリフォルニア・ファースト・バンク・ロサンゼルス支店というのは日商岩井と取引があるのでございましょうか。
#86
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 カリフォルニア・ファースト・バンクが日商岩井と取引があるかどうかという問題につきましては、私は取引があったかどうかについては、いままで全然知りませんでした。
#87
○久保亘君 それでは、日商岩井がいわゆる手数料として受け取った金を正規に本社の経理に計上をしていない金が五十五万ドル、それから二百三十八万ドルのうち何がしかあると、こういうことが言われているのでありますけれども、これらのものを留保しておくための預金口座のようなものが海外にあるということについては、証人は全く御承知になりませんか。
#88
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 この入金処理、それから交互計算、そういうものは私たち営業は全然わからないわけでございます。
 それから、先生に申し上げますが、私のところへ、何といいますか、伝票とかそれから帳簿とか、そういうものは私のところまで上がってこないわけでございます。ですから、アグリーメントに基づいてこれだけの入金はあるだろうということは想像はできますんですが、それから後の入金、出金の処理というものは全部営業関係では扱っておりませんので、いま先生がこういう銀行に預金があったのを知っているかと言われましても、私は残念ながら今度の新聞で初めてそれを見たと、こう申し上げるよりもう仕方ないんでございます。
#89
○久保亘君 それでは、これらの金の動きについては、経理部の責任者でありました山村謙二郎氏や、それから同じく経理関係に携わられた井上潔氏は、そのことについて、あなたのいまのお言葉からいたしますと、十分御承知だということになりますね。
#90
○証人(海部八郎君) お答えを申し上げます。
 十分御承知かどうかは、一遍御本人に聞いていただきたいと思うんですが、ともかくわれわれの財務処理に関しては私は関係しておりません。
#91
○久保亘君 それでは、あなたの会社はだれが責任持って莫大な資金を動かしているのか杏としてわからない会社だということになるようでありますけれども、売り込みの工作費などをおたくでお使いになります場合、あなたは、そうすると、どこに金があるかなどはわからずに、経理の方へこれだけ必要だから出してほしいということで御請求になられるわけでございますか。
#92
○証人(海部八郎君) お答えを申し上げます。
 売り込みの工作費とか、それからあるいは仲介人に対してブローカーレージを払うとか、そういうのは、まあ主として工作費じゃございません、ブローカーレージでございますが、これはたとえばプラントを輸出しますときに何%の手数料をここへ払うと、そこまでの取り決めは営業関係でいたします。
#93
○久保亘君 取り決められた後は、そうすると、あなたの方から経理へ請求されて、その金を支払われる、金銭の授受には一切立ち会われない、こういうことでございますね。
#94
○証人(海部八郎君) 申し上げます。
 いまのように、プラントの、たとえば何%の手数料を払うという契約ができました場合に、当然、向こうのブローカーをおやりになる方とアグリーメントを結びまして、何と申しますか、支払い先へ、契約ができた場合に経理の方に送金を依頼して、もちろんその前にはプラントの代金が入ってなくては払えないんですが、払う、こういうかっこうになっております。
#95
○久保亘君 それではボーイングから受け取られた百五万ドルの手数料、それからRF4Eの防衛庁売り込みの手数料や、その他、特に今回の捜査の際に容疑事実としてもう明らかになってまいりました事務所経費二百三十八万ドルなどというお金に、ついては、あなたは一切関係をされていない、こういうことでございますか、この点はひとつはっきり答えておいてください。
#96
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 初めの先生のおっしゃった百五万ドルのこれこれの、つまり手数料として入金するというボーイング747のSRの七機分についての入金のアグリーメントは、私がサインしております。それが、それから後の財務処理その他については私は関知しておりません。それが例の国税局の調査によるあれになったわけでございます。
 それから、いまのおっしゃられました二百三十八万ドル、私の記憶している限りにおきましては、これのアグリーメントは私の担当者が――ちょっと、名前は申し上げてもよろしゅうございますが、いま取り調べを受けておりますので――アグリーメントを結んでやったと、アグリーメントを結んだと、こういうぐあいに了解しております。ですから、この分につきましては私は全然タッチしておりません。
#97
○久保亘君 二百二十八万ドルのアグリーメントについては承知をしている、こういうことでございますが、それでは一これ知らないということですか。
#98
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 いまの二百三十七万ドルとか八万ドルという、そういうアグリーメントがあったということは、申し上げましたとおりに、ここ約――私か一月のたしか十八日か十九日ごろに初めて聞いたわけでございまして、そのときにこれは一体どういう性格のものであるか、つまり事務所経費ですね、それについての説明を求めて、先ほど申し上げましたように、経費が非常にかかり過ぎるんで、為替負担その他もあったから、こういうことにしてもらったんだと、こういう説明を受けて初めて知ったわけです。そのときに、私は、そういうアグリーメントをサインした覚えがないが、どこにあるから見せろと、こう言いましたら持ってきたわけでございます。それで初めて気がついた、こういうことでございます。
#99
○久保亘君 それでは、この種の防衛庁にも報告できない事務所経費というのは、あなたの立場では、こういう事務所経費というのは一体どんな金だとお考えになりますか、全然わかりませんか。
#100
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 この事務所経費というのは、私もそのときに亡くなられた担当者――部長に聞きましたところ、何と申しますか、防衛庁からRFについての売り込みの手数料はメーカーからちょうだいするのが全部で四十三万何千ドルでございましたですか、それから防衛庁から六千万円ですか、いただいた。それで、もうそれ以上の、それでも全然、長いこと時間がかかりまして、人件費もかかって非常にもう何といいますか、全然利益が上がらないというかっこうになっているので、これを何とかひとつ差額を、差額といいますか、損を負担してほしいという交渉を続けて、そういうものをもらうようになったと、そういうぐあいに聞いております。
 その内容は、先ほど申し上げましたんですが、要するに人件費、それから為替リスクの問題、それからいろいろございました。そういう契約に伴うリスク、メインコントラクターでございますから、代行ではなくて、そういう問題の補てんをしてもらったんだと。それで、そういう性質のものが入ってその分だけ入れていただいたと、こういうぐあいに聞いております。
#101
○久保亘君 それでは時間がありませんので、もう一、二点お尋ねいたしますが、海部証人はE2Cの売り込みについて多額の経費を必要としたので、これでは採算に合わないということからハリー・カーン氏との契約を解除しなければならなくなったと御説明になっておりますが、競争機種がないE2Cでそんなに多額の売り込み経費がかかったということになれば、競争機種のあったF15の売り込みについてはかなり多額のあなた方の言われる工作費が必要だったのではないかと思いますが、その点はいかがですか。
#102
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 このE2C、いま先生の御質問のグラマンのE2Cでございますが、これにつきましては、先生方あるいは御了解願えないかもしれませんが、初めはたしか六九年のときには、その前に住友商事さんが長いことやっておられまして、これが私の方に仕事がいただけるならもう余り時間はかからないんじゃないかということで、たしか……
#103
○久保亘君 簡単でいいですから。
#104
○証人(海部八郎君) 御推薦によって引き受けたと思います。ところが、この前にも御説明を申し上げましたんですが、途中で国産化になるとか、あるいはドル減らしとかいろいろな問題がありまして、ずいぶんの予想以上の年月を要したと。御承知のとおり、人件費その他物件費もそうでございますが、七年にもなりますと相当な経費を要してくる。そういうことで、これではもう支払う方も、それから武器輸出取り締まり……武器輸出規制法とかいうのもできまして、これじゃもう実情に全然合わないから、もうこれは減額するなり、あるいは取りやめてほしい、取りやめようと、こういうかっこうになってきたと思います。
#105
○久保亘君 最後に、いまいろいろお聞きいたしますと、何かあなたはこの種の契約、それに基づく金銭の授受について今回この容疑事実となっているような問題についても職務権限として何にも責任がなかったようなお答えに終始されておるのでありますが、本当にそうですか。もう一遍最後にあなたにお聞きしたいと思うのです。
#106
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 先生に申し上げますが、この前も衆議院の予算委員会で申し上げたのですが、私の担当している部門には約一千人以上の社員がおります。そこで、何と申しますか、お言葉を返して恐縮なんですが、朝から晩まで、私は一年三百六十五日毎日飛行機をやっていたわけではないのでございます。そこで、ほかにもずいぶんいろいろ仕事がございまして、決裁書類もずいぶん多うございますものですから……
#107
○久保亘君 なければないと言ってくれればいい。
#108
○証人(海部八郎君) ですから、そういうものについては実務段階のことは常務もおりますし取締役もおりますし、その段階ですべてできる限り処理していく、こういうことでやってきたと思います。
#109
○久保亘君 あと矢田部委員から質問いたします。
#110
○委員長(町村金五君) 矢田部君。
#111
○矢田部理君 関連して私の方からお尋ねをしたいと思いますが、限られた時間でありますので、端的にお答えいただきたいと思います。
 あなたはしばしば海外に出られるようでありますが、シアトルのオリンピックホテルに泊まられたことがございますね。
#112
○証人(海部八郎君) 申し上げます。
 シアトルのオリンピックホテルに泊まったことございます。
#113
○矢田部理君 いわゆる海部メモを証人に示します。
 一九六五年ごろ、ホテルに泊まりますと、たいていはレターペーパーとかメモ用紙が備えつけられてありますが、オリンピックホテルではそのような様式のレターペ−パーが使われていたという御記憶はございませんか。
#114
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 はっきり、古い話なんでこういうレターヘッドのペーパーが使われていたかどうかについては確たる記憶はございません。
#115
○矢田部理君 私どもが先般アメリカに行って調査をしたところでは、マネージャーは、この種のものを使っておったという趣旨の発言、証言をしておられるわけでありますが、思い出しませんか。
#116
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 はっきり思い出しません。
#117
○矢田部理君 その次のページをめくっていただきたいと思いますが、これは日商岩井のメモ用紙だと思われますか、この種メモ用紙を日商としてお使いになっていたことはございますか。
#118
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 この種のメモ用紙は、たしか、ちょっと余りこれがはっきりしないんですが、この種に似たものは使っていたと思います、はい。
#119
○矢田部理君 この海部メモの真偽ではなくて、別のことを伺うのですからよく注意をして聞いてほしいと思うのですが、一九六五年の七月、あなたはアメリカにお出かけにはなりませんでしたか。
#120
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 一九六五年の七月にアメリカへ出かけたかとおっしゃるんですが、アメリカはずいぶん何遍も仕事の関係で行きましたんで、あるいは七月にアメリカへ行ったかもしれません。定かな記憶はございません、はい。
#121
○矢田部理君 行ったかもしれないということでありますから、引き続きお尋ねをしたいと思いますが、そのアメリカで岸前総理とお目にかかった記憶はございませんか。
#122
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 そのアメリカで岸前総理とお目にかかったことがあるかどうかというお話でございますが、その記憶はございません。
#123
○矢田部理君 岸前総理の秘書中村氏、これは多分中村長芳氏ではないかと思われるのですが、中村氏とお目にかかったことはございませんか。
#124
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 岸先生の秘書をしておられる中村さんですか、中村さんとは東京でお目にかかったことがございます。ただし、もうそれは少なくとも十一年以上前の話でございます。
#125
○矢田部理君 私が伺っているのは、アメリカではお会いしたことありませんか。
#126
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 アメリカでお目にかかったかどうかにつきましては、非常に古い話なんで余り確たる記憶はございません。
#127
○矢田部理君 この六五年の夏ごろ、アメリカ以外の国、たとえばカナダであるとか、場合によっては日本国内であってもいいわけでありますが、あなたはお目にかかったことありますか、岸総理または中村秘書などと。
#128
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 アメリカかカナダか東京か、どこかで会ったことの記憶がないかという御質問でございますが、これにつきましては全く確たる記憶はございません。
#129
○矢田部理君 完全否定ではないようでありますが、次の質問に入ります。
 海部メモの二枚目をめくっていただきたいと思いますが、ここに英語等でドレスナー銀行ですか、の口座番号あるいはスイスのユニオンバンクの口座番号が出ておりますが、この二つの口座番号についてあなたは知っておりますでしょうか。
#130
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 この二つの口座番号につきましては、この種の、何といいますか、メモが出回ったときに番号というんですか、これ全体ですね、これ全体については見たことがございます。これ全体については、これが回ってきまして、その前からもこれが流布されておりまして、見たことがございます。
#131
○矢田部理君 文章を見たことがあるかと聞いているのではなくて、ここに記載されている銀行並びにその銀行にこの種口座番号の口座があることを知っているかと、事実を聞いているのです。
#132
○証人(海部八郎君) 申し上げます。
 この口座番号がドレスナーですか、と、それからスイスの銀行、この二つに口座番号のあることは私知りません。
#133
○矢田部理君 あなたはスイスやドイツ等にみずからの名前で、あるいは架空人名義で口座を持っていることはございませんか。
#134
○証人(海部八郎君) 御回答申します。
 ございませんです。
#135
○矢田部理君 キヨシ・ニシヤマという名義の預金口座があるようでありますが、これはいつごろ開設をしたものでしょうか。そこに三十万ドルが振り込まれていたようでありますが、それ以外のお金は振り込まれていたでしょうか。
#136
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 ただいま、前の質問の先生にお答え申し上げたんですが、キヨシ・ニシヤマというアカウントがそこへあって、それで、そこへおまえは、いや三十万ドル払い込まれているのをおまえ知っているかというお話でございますが、この問題につきましては、先ほど申し上げましたとおり、新聞を見て、実はびっくりしたと、こういうことが実情でございます。私はそれがいつアカウントが開かれ、いつ三十万ドルが払い込まれた、それについては私はもうはっきり申し上げますが、全然そういうアレンジメントは私は関知しておりませんでした。
#137
○矢田部理君 RF4Eに関して二百三十八万ドル強を受け取ったことは知っておるのでしょうか。また、その受け取った金額の受領を隠蔽しようとしたという嫌疑もかけられているように思われますが、そういう事実はあったのでしょうか。
#138
○証人(海部八郎君) 御回答申します。
 二百三十七万ドルでございますか、という金が入るのを知っておったかということにつきましては、先ほど申し上げましたように、アグリーメントが、そういうオフィスエクスペンスというアグリーメントがあるということを知りましたのはごく最近でございまして、それを見て、こういう金が入ることになっているんじゃないかと、それからそれにつきまして、いま先生のおっしゃったように、それをおまえは隠蔽するという事実があるということを知っておったと、こう言われるんですが、私はそういう事実は全然関知しておりません。
#139
○委員長(町村金五君) 矢田部君、残り時間がわずかとなりましたので、御質問は簡潔に願います。
#140
○矢田部理君 日商として政治家に献金をしたことがあるでしょうか。政治資金規正法として公に届けられておりますのは、七四年に松野氏に百万、福田氏に六七年に百万となっておりますが、たとえば松野氏に対しては……
#141
○委員長(町村金五君) 時間が参りました。
#142
○矢田部理君 マンション等の譲渡を一件だけではなくて、四件ぐらいやっているのではないでしょうか。その種の問題については知っておれば答えてください。
 それから、もう一問だけ伺いますが、あなたはお金の操作や動きには直接関係をしておらなかったということを再三強調するわけでありますが、外為や財務処理について、それならば直接かかわった担当者、責任ある地位の者はどなたでしょうか。
 以上、二点をお聞きしたいと思います。
#143
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 政治資金の、何と申しますか、拠出につきましては、私の知っている範囲では、従来とも秘書課でまとめまして、社長決裁で支払われていたと、これは前の衆議院の予算委員会の集中審議のときの社長の回答のとおりであろうと思います。
 それから、いま先生のおっしゃいました松野頼三議員の、何というんですか、アパートでございますか、アパートにつきましては、私の記憶では、たしか白金に私の方がマンションをつくりましたときに、あそこでフラワーショップを奥さんがおやりになるんで買いたいというお話がございまして、それは確かに定型的取引でお分けしたことがございます。それ以外に四つも五つもお分けしたという事実は私は聞いておりませんです。
#144
○矢田部理君 家族に対して。
#145
○証人(海部八郎君) 全然聞いておりません。
#146
○矢田部理君 それから財務の責任者。
#147
○証人(海部八郎君) 御回答申します。
 財務の責任者といいますと、これは財経本部の部長でございますから、いまは武内専務でございます。
#148
○矢田部理君 当時は。
#149
○証人(海部八郎君) 当時は、大阪、東京と分かれておりましたから、あるいは大阪は亡くなられた中川専務じゃなかったかと思います。
#150
○矢田部理君 東京は。
#151
○証人(海部八郎君) 東京は、そのときに中川専務が兼任をしていたかどうか、ちょっとそれは調べてみないと覚えておりません。先生方は、大会社でそんなことはないと言われるんですけれども、まあよけいなことをしゃべると後で怒られるんですけれども、営業と経理というのは特に仕事範囲が離れておりまして、余り交流ないんですね。ですから、そう詳しく、何年何月までだれがあそこの責任者であったかと言われても、これはもうやっぱり調べてみないとわからないです。
#152
○委員長(町村金五君) 以上で久保君及び矢田部君の発言は終了いたしました。
 次に、黒柳明君。
#153
○黒柳明君 公明党の黒柳明でございますが、御多忙のところ、ありがとうございました。
 まず第一に聞きたいことは、もう一部政治家にとっては非常に痛烈な言葉と感じるであろう、亡くなられた島田常務さんがお残しになりました、政治家は便乗だと、本当の力はわれわれだと、こうおっしゃっているわけでありますが、海部さんはこれと同じ考えをお持ちでしょうか。
#154
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 故島田常務がそういう、政治家は便乗だとか、非常に不遜な言葉を残したのを私個人としてははなはだ残念に思っております。これは私の考えとして、国会議員に選出されるということはなかなかもう大変なことでございまして、そんな便乗だとかいう、そういう失礼な言葉は、われわれとしては使うべきではないと、こういうぐあいに思っております。
#155
○黒柳明君 先ほどから、亡くなられた島田さんにというお考えを非常に私も残念なことだと思うんですが、あの島田さんに対して、なおかつ死者にむちうつような、不遜であると考えをお述べになったわけでありますが、そうすると、亡くなったあの間際において真実を吐露したその言葉でも、これは不遜であり誤りであると、不遜であるということはこういう感触でしょうか。
#156
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 これは私の最も、何といいますか、非常にまじめによく働いた人なんで、私が死者に――亡くなった、事故死で亡くなった島田、故島田君に対して、そういうようなことを申し上げるのははなはだ失礼じゃないかと言われると、おっしゃるとおりでございます。しかし、言葉というものは非常に注意して使わなくちゃいけないもので、国民の選良の方々が国政に努力されることに対して、便乗だとか、私はそういう言葉は使いたくないと、そういう趣旨でございます。
#157
○黒柳明君 マスコミはいろいろ日商と政治家とのつながりを書いております。これ、この一つなんです、御存じのように。三人の大物政治家の名前がこのマスコミの一部の報道の中に書いています。この人、御存じでしょうか。あるいはこの人、おつき合いあるでしょうか。おつき合いあったら、どの程度のおつき合いがあったでしょう、お述べいただきたい。
#158
○証人(海部八郎君) 御回答申します。
 いま黒柳先生のお話の――この四人の方でございますか、写真の。
#159
○黒柳明君 うん、そうそう。
#160
○証人(海部八郎君) この四人の……
#161
○黒柳明君 いやいや、一人、二人、三人。
#162
○証人(海部八郎君) わかりました。
 この三人の先生方とのおつき合いにつきましては、これは通常の社交的なおつき合いであると、そういうぐあいに確信しております。私自身、ここ、もう少なくとも長い間お目にかかったこともお電話をしたこともございませんので、全然あれしておりません。
#163
○黒柳明君 通常社交的のおつき合いですけれども、それにまたいろいろ意味があると思いますね。松野さんには先ほどのマンションの一画をと。そうすると、ほかの方にはそのようなおつき合いはあるんですか、あるいは松野さんにはそれ以上のおつき合いもあるんでしょうか。
#164
○証人(海部八郎君) 御回答申します。
 黒柳先生の御質問でございますが、松野先生には、先ほど申し上げましたとおり、白金にマンションをつくりますときに、あの一画を譲ってくれないかというお話でございまして、それでわれわれとしては定型的な取引で買っていただいたというお客様でございます。そのほかの、いまおっしゃられたお二方の先生につきましては、マンションとかそういうものをお買い上げ願ったということはございませんです。
#165
○黒柳明君 さきの衆議院の予算委員会の証言で、昭和四十七年のハワイ会談の前後、及び十月九日の国防会議で白紙還元されるまでの間に田中総理邸を訪問したと、前後、こういうふうに述べてありますが、これはそのハワイ会談の前でしょうか後でしょうか、あるいはどのぐらい時間総理宅にいたんでしょうか、あるいはそのときは海部さんお一人でしょうか、話の内容はどんなことだったんでしょうか。
#166
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 まあ何分古い話なもんですから、はっきりした記憶がないんですが、ハワイ会談の前であったか後であったか、これについては私はもう全く記憶ございません。
 それからたしか表敬にお伺いしたことは、事実はございます。しかし、それは時間が五分であったか、あるいは十分であったか、それについても全くいま記憶がございませんです。ともかく非常にたくさんの人がおられまして、ちょっとごあいさつして、それで帰るということだったと思っております。
#167
○黒柳明君 RF4E、先ほどからいろいろ話ありますが、人件費がかかった、為替のリスク、こういうふうなことから、先ほどおっしゃったのは、要するにそれで二百三十八万ドルというものを上司が防衛庁に行ってそうしたんだと、こうおっしゃった。これはだれと防衛庁に行ってだれに会って、どのような話をしたんですか。
#168
○証人(海部八郎君) 上司が防衛庁へ行って話をしたということが……
#169
○黒柳明君 人件費がかかる、為替リスクがある、四十三万ドル、六千万じゃどうしようもないということで……。
#170
○証人(海部八郎君) はい。
 上司が――私が申し上げたですか、上司が防衛庁へ行ってですか。
#171
○黒柳明君 はい。
#172
○証人(海部八郎君) 申し上げます。
 それはちょっとあれでございますが、先ほど申し上げましたように、その三月三十一日に、私は、はなはだ申しわけないんですが、会社のスキー部を連れてスキーに行っておりました。それで、そのときにまだ、たしか夕方に電話がかかってきまして、たしかあれは島田さんだと思いますが、電話がかかってきまして……
#173
○黒柳明君 いや、だれが行って、防衛庁のだれに会ったか。上司とはだれで、防衛庁はだれか。
#174
○証人(海部八郎君) 上司は私の、当時の橋本副社長でございます。
#175
○黒柳明君 防衛庁はだれに会った。
#176
○証人(海部八郎君) それは私は記憶しておりません。
#177
○黒柳明君 そうすると、その内容は先ほどから繰り返されておりますが、結論としては、要するに、これじゃもうもうけがないと、だから二百三十八万という事務経費をもらわなきゃだめだ、防衛庁了承してくれと、こう言って防衛庁を了承させるために橋本副社長が行ったと、こういうことでよろしゅうございますね。
#178
○証人(海部八郎君) 申し上げます。
 いま、ちょっとその点混乱がございます。私が訂正したいと思います。というのは、この上司が行ったという、まあ黒柳先生がおっしゃったんですが、それは三月三十一日に、たしか年度末で三月三十一日に話を決めて調印をしないといけないということで、あれたしかしたと思います、契約自体はですね。航空機自体の、その二百何万ドルのそのときの。ですから、上司というのは、ちょっと混乱しておりまして、その向こうに、防衛庁へ、そのときに私がスキーへ行っていたために、三月三十一日で契約はもうきょうが最後だから、何が何でも十二時までにやらなけりゃいけないんだということで、そのときに行かれた上司が橋本副社長でございます。
#179
○黒柳明君 外為法違反あるいは私文書偽造を知らなかったと。そうすると、この海外に口座を開く職務権限はどなたが持っているんですか。
#180
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 海外に口座を開く権限、どこの銀行にどういう口座を開く、こういう権限は営業ではございません、やはり財務でございます。
#181
○黒柳明君 それは当然重役会議にかかるんじゃないんですか。要するに、一支店が口座を開いて秘密のプール金なんか全くできない。これは本社との関係で当然あるものでありまして、たとえば直接の責任者が財経総本部あるいは総務部長であっても、当然、それは重役会議にかかってしかるべく、要するに副社長なり航空の営業役員が当然それを知る、これはもうあたりまえじゃないでしょうか。
#182
○証人(海部八郎君) お答え申します。
 この海外のどこにどういう銀行の口座を開くと、たとえば先ほどおっしゃられたカリフォルニア・ファースト・バンクに口座を開く、そういうのは、これはもう全然新しく、よほどのことでない限り、私どもは、重役会にどういう口座を今度開きましたという報告はいままで私は聞いたことございません。
#183
○黒柳明君 これはちょっと私、そういう重要な一流会社のポスト、重要な職務についたことありませんが、海外の口座を開くのに、それが全く支社と本社の一本部長だけで重役会に上がらない。そしたら、そこだけで秘密口座で秘密プール金ができるという可能性ができてくるんじゃないですか。それこそ日商岩井はそういうことをやって裏金をつくって、あるいは航空機で政府高官に流れるルートをむしろつくる、こういう可能性が出てくるんじゃないですか。そのために重役会議、取締役会議があって、そこで承認、みんなの前で周知の事実をつくるわけじゃないですか。
 本当ですか、本当に財経の総本部長、財経の担当の本部長と要するに出先の者だけの関係だけで新しく海外の口座を新設できますか、間違いありませんか。
#184
○証人(海部八郎君) お答え申します。
 いま黒柳先生が断定的に、それはそれじゃ重役会に出ないんであれば、財経本部長と、たとえば向こうの支店長ですかが新しく口座を開く、こういうことが自由にできるんじゃないかというお話でございますけれども、事実、新しくどこの、銀行取引ももうずいぶん取引先ございますから、新しくこういうものを、こういう銀行にこういう口座を開くというようなことは重役会には私は上がってきたのは実は見たことありませんです。
#185
○黒柳明君 二百三十八万ドルは事務所経費ですね。この事務所についてはまずいろんなことはお知りでないと、こういう前提で聞きますが、この海外に対する事務所を開設する職務権限はだれが持っていますか。
#186
○証人(海部八郎君) お答え申します。
 海外に新しく支店、出張所、こういうものを開く場合には、まず第一に、たとえば新しいこういうマーケットがあると、これについてはまず出張員を出してマーケットの調査をやり、それからその次には駐在事務所を置いて、これは許可条項でございますから、それからそれでも仕事が非常に次々に……
#187
○黒柳明君 最終職務権限者。
#188
○証人(海部八郎君) ですから、順番に申し上げているんですが。やっていきまして、そうすると、大体まず海外の事務所を開くときには、海外統括本部というのがございまして、そこへ現地の方から、今度はこういう支店にしてほしいとか、人数はどれぐらい要るとか、経費はこれくらいかかると、そういうのを海外統括部でいろいろ調査検討いたしまして、それが企画本部へ回りまして、企画本部長から重役会に、こういう新しい事務所をつくる、経費はこれだけかかる、こういうので採算はどうである、マーケットの見通しどうであるという説明がありまして、重役会で決定いたします。
#189
○黒柳明君 そうすると、この二百三十八万ドルの重役会にかかった事務所経費の内容については、当然、重役会で知ってますね。
#190
○証人(海部八郎君) お答え申します。
 この二百三十八万ドルの事務所経費というのは、私の方はもうすでにその当時にセントルイスに事務所がございまして、この事務所経費というのは、特に新しく事務所を開くとか、そういう問題とは関係なかったんじゃないかと思います。
#191
○黒柳明君 そうすると、事務所経費とはなっておりますが、実態はそうじゃないんだと。事務所はもう開設してあって、その他のもので使われた金である、その中に四十五万ドルの架空がロンドン日商支店に行っていた、こう理解していいですか。
#192
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 これが、それじゃ事務所経費というのは、従来事務所があるんだから、そういうものはほかに使われたんじゃないかとおっしゃるんですが、この事務所経費と申しましても、たとえばいろいろ――たとえば飛行機の輸入にしましても、いろいろ調査とか、それからいろいろな制服の方も来られて、もう非常に実際に行き来が激しくなります。そこで人数の人件費もふやさなくちゃいけないし、いろいろ間接費もかかるということで、事務所自体が、もうこれは普通の――赤字になってしまうんで、そちらの方にやはり事務所経費というもので人件費、物件費その他含めましてどうしてもこれだけかかるから、これだけもらわないと四十二万幾らでは大赤字になってしまうと、そういう意味でございます。
#193
○黒柳明君 そうすると、事務所経費という名目の、事務所経費でない人件費と諸経費、その中にはPR費、対外工作費も当然入っていると、こう理解してよろしいですね。
#194
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 対外関係のPR費あるいは工作費と言われたんですが、そういうPR費というのは、まあこれはどういうあれになりますか。それから工作費と言われますが、そういうものは入っておりません。純然たる契約に伴うリスクの問題と、それから先ほど申し上げました為替の問題ですね、そういうものはあらわしようがないものですから、多分工作費ということで処理されたと、こういうぐあいに了解しております。
#195
○黒柳明君 だから、あらわれそうもないから工作費として処理されたって、盛んに工作費工作費とお使いになる。まあ言葉じりをとるわけじゃありませんけれども。
 そこで、日航側の七機、747売却したことは、一機十五万ドル。一昨日、日航の社長朝田さんが出てきて、これ知らなかったと言う。私たちは知ってたと思うんですが、日商岩井さんは一機十五万ドルのボーナスコミッションを取るということを日航は知ってた、どうでしょう、日本航空。
#196
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 これは日本航空さんとボーイングとの契約というのは直接でございまして、それに販売奨励費とか、何といいますか、そういうようなことは日本航空は、朝田社長は御存じないと、こういうぐあいに思います。契約はあくまでも自本航空さんとボーイングの直契約でございます。
#197
○黒柳明君 日商岩井さんは、代理店契約は当然ボーイング、ダグラスとやっている。そのほかにコンサルタント的な契約を結んでおりましたか、あるいは航空会社、通例な言葉で言うと、ソールエージェンシー、いわゆる眠り口銭が入る可能性がある、そういう契約ですね、そういうものをあわせてやっていたでしょうか、あるいはボーイングのウィルソン会長が超党派の議員団に言いましたが、日商さんは韓国――いまやってない、台湾、フィリピンもやってたと、これに対しての代理店ないしコンサルタント的な動きもあったでしょうか、お仕事もあったでしょうか。
#198
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 ただいまの黒柳先生の御質問でございますが、ウィルソン会長が超党派の議員の方に言われたということは私もお聞きしております。これにつきましては、大韓航空につきましては、ボーイングのかわりに頼まれて、長年のおつき合いなものですから、代理行為をやったということを承知しております。
 それから台湾につきましては、私の方も何かごく非常に小さい仕事を一つしたと、それ以外の720という飛行機でございますね。それからバートルにつきましては、バートルのヘリコプターは、御承知のとおり、昔から伊藤忠さんが代理店をやっておりまして、バートルはボーイングにたしか大分前に吸収されまして、バートルディビジョンということで、そのヘリコプターにつきましては依然として伊藤忠さんがお扱いと、こういうぐあいに承っております。それからボーイングの720という飛行機につきまして台湾への売り込みにつきまして私も調べましたんですが、その代理行為をしたという記録は私は記憶しておりません。
 それからフィリピンにつきましては、確かにコンサルタントといいますか、あるいは代理店といいますか、そういうことで販売のおつき合いをしたのがあったということを了承しております。
#199
○黒柳明君 そうすると、代理店と同時にコンサルタント的な行動、お仕事もしていたと、こう理解します。
 それから、各航空機販売について非常に激烈な闘いがあったと、F15につきましても、五十二年の十二月に決定する前まで、これは相当厳しい闘いがあったと思うんですが、その御苦労、どんな御苦労があったでしょうか。
 また、前空幕長の平野さん、前々空幕長の角田さん、このお二人に御面識があるでしょうか。
#200
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 黒柳先生の言われたF15でございますが、これの販売についてのいろいろな苦心があったろうからそれについて申し述べろという、こういうお話でございます。この飛行機と申しますのは、これはもう非常に何と申しますか、近代電子工学の最先端をいくものでございまして、私のような全くはっきり言えば素人はどの飛行機がいいかどうか、まあ非常に選定がむずかしいと、ただ私どもの会社が従来やってきました方針というのは、世界で一番売れている飛行機を売ったらいいじゃないかと、それでこれが最も売りやすいはずであると……
#201
○黒柳明君 簡単で結構です、時間ないから。
#202
○証人(海部八郎君) はい。
 そこで、当時F14、F15、F16という三つの機種があったと思います。それでF14につきましては、これは非常に値段も高いし、ヘビーなものであると、それからF16につきましては、これは非常に優秀な戦闘機であると、ただしちょっと、これはもう人の意見、個人的なことでございますから、もし御迷惑かけたらいけませんが、よその会社に――ちょっと飛行機として非常に軽快な性能を持った飛行機であるけれども、もう少し重い方がいいんじゃないかということで、私の方は、これでもう売れても売れぬでもいいからもうF15でやりますという報告がございましたので、それで一生懸命やって売れなかったら、もうそれは売れなくてもしようがないと、そういうことでやったわけでございます。
#203
○委員長(町村金五君) 黒柳君、時間が参りました。
#204
○黒柳明君 済みません、最後です。恐縮です。
 新聞等で発表されております海部さんの資産、これは総理大臣も、法務大臣も、大したもんだ、すばらしいと、こうおほめの言葉をいただいたわけです。これにつきまして四十八年から五十二年、あの国税庁で申告の内訳が出ておりますね、千八百万から二千四百万、ここを見ますと、これは五十年だけでも三つマンションを購入している。あるいは五十二年でも五十一年でもこれはもう私言うまでもありません、御自分のですから、海部八郎さん名義が九つもあるんです、別荘と自宅、マンション含めましてですね。非常にこれは数が多い。その他行方不明もあります。御自分のことは御存じのとおりでありますが、これ申告漏れはありませんか、税務届け。修正申告はなさったことありますか。これに対しての資産財源と言っては失礼でございますけれども、全く疑義がないと、こう御自分で証言できますか。
#205
○証人(海部八郎君) 大変に資産を持っているというお話でございますが、申し上げますと、いずれも古いものと、それから小さいものばかりでございまして、そのうちの、ちょっと釈明さしていただきますが、私どもが販売しましたマンションにつきましては、実はたとえばリゾートマンションはつくりましても非常に売れ行きが悪かったと、私自身も投融資委員会で、ああいうものを許可しておいて売れないじゃないかというので責められまして――責められるというと言葉が悪いですが、私自身があっちこっちに頼み回って買っていただいたと、そのために銀行ローンその他もやったということでございまして、何といいますか、売れないというと非常に士気が上がらないものですから無理を承知して買ったと。
 それから税金、国税の方につきましては、これは税理士さんにお願いしまして、毎年、ぴちんと税金を納めております。
 それで、非常に資産を持っているとおっしゃるのですが、内容を調べていただきましたら相当借金もございますし、それから、ことしの実は三月十五日の修正申告も半分しかできない、五月の三十一日までに残りを支払わしていただく、そういうような状態でございます。したがって偉い先生方が驚くほどの大きなあれではないと思います。
#206
○委員長(町村金五君) 以上で黒柳君の発言は終了いたしました。
 次に、内藤功君。
#207
○内藤功君 グラマン・インターナショナルの前の社長をしていたチータムという人とあなたは何回ぐらい会ったことがありますか。
#208
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 チータムさんとは何回と正確に言われますとあるいは誤っているかもしれませんが、グラマンにおられたとき、それからグラマンをおやめになってボーイングのコンサルタントを……
#209
○内藤功君 端的に何回ぐらいか、それだけ答えてください。
#210
○証人(海部八郎君) 何回――約でよろしければ……
#211
○内藤功君 約でいいです。
#212
○証人(海部八郎君) 約でよろしければ申し上げますが、約で申し上げますと、少なくとも何回か――七回か八回は会っております。
  〔委員長退席、理事岩動道行君着席〕
#213
○内藤功君 私もこのチータム氏に会ってきたんですけれども、海部氏、島田氏についてこういうふうに言ってるんですね、日本では政治家に賄賂を払うのは当然のことだというように非常にはっきり語っていたと、政治家に金を握らせれば商社としては思いどおりにやらせることができると、こういうのがあった。たとえば海部氏らは田中内閣が成立した際にも、これでうまくいくと言っていた、こういうことを私どもに言っております。いかがですか、これは本当のあなたの本音を私は言っているのじゃないかと思うんですけれども。
#214
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 いま内藤先生のおっしゃったような、そういうような、この何と申しますか、失礼なことは一切申しておりません。それから故、亡くなった島田君も全く同じだと思います。それから田中前総理がなったときに、これでうまくいくと、そういうようなあれは、あるいは翻訳のあれかもしれませんが、これは要するにこの自民党政権が続くんで、同じ国防思想でいくんじゃないかと、そういう意味で言ったんではないかと、いまどういうことを言ったかはっきり定かな記憶ありませんが、恐らくそういう意味じゃないかと思います。
#215
○内藤功君 チータム氏は会社をやめた人ですし、海部氏を陥れるために話したんじゃない。過去の事実として話したんだ。私はやはりこれは将来海部氏とこのチータム氏お二人にはっきりとさせていただきたいと思っております。
 ところで、次の質問は、いろいろ飛行機の売り込みをなさいました中でF15についてお伺いいたします。
 このF15イーグルの輸入に当たっての日商岩井の契約の手数料の約定及び支払い条件はどうなっておりますか。御証言いただけますか。
#216
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。内藤先生に御返事申し上げます。
 F15の契約の輸入についての条件、それから約定その他について、いまここで申し述べろと言われたんですが、もうこれはちょっと私いま全然ここの、ここではどういう条件であったか思い出せませんので、これは後に返事さしていただきたいと思います。
 一言、先生に申し上げたいんですが、このアグリーメントのその何かいろんなことございまして頭がもう全く混乱しておりまして、F15のアグリーメントの内容がどうであったか、それもうはっきり覚えておりませんです、実際のところ。
#217
○内藤功君 航空機部門の最高責任者ですが、はなはだ遺憾なことです。後で至急出していただくことを要求します。
 ところで、イーグルについては、昭和五十一年の十二月の九日に防衛庁で内定をして、十二月の二十日に国防会議で決まると、三木内閣のときですね、末期ですが、このときにあなたの方としては、これでF15は決まったと一応お思いになりましたか。
#218
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 内藤先生の方が正確な資料を持っておられますので、私はここに持っておりませんから何とも申し上げられないんですが、これで決まったというような、私は帰って聞いてみないとわかりませんです。
#219
○内藤功君 内閣が防衛庁で決定をし国防会議で決めたと、それなのにその決まったかどうかわからない、まあ大変錯乱をしておられるようですね。この点どうなんですか。国防会議で決まって防衛庁で決定すれば、これで決まったという感じは持つと思うんですがね。錯乱をしておる、大分。
#220
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 いま先生が錯乱をしておると言われるんですけれども、このF15につきまして、その契約の内容その他についてはっきりいまここで思い出せないものですから、決して錯乱なんかで申し上げているんじゃないんです。これは通常のあれであれば、防衛庁が決定されて、国防会議で決まって、それでその後予算が通れば決まると、こういうぐあいに思いますんですが、まあそういうところでございます。
#221
○内藤功君 翌昭和五十二年には今度はF14が出てくる、F16が出てくる。FMの関係でハリー・カーン氏が盛んに福田総理を訪問している。それからF16で郷氏がいろいろ動いている。こういった動きがあったことは当時知っておられますね。
#222
○証人(海部八郎君) 御返答申し上げます。
 ハリー・カーンさんはグラマンのコンサルタントをしておられたようですから、当然F14をおやりになっていたと思います。それからF16につきまして郷さんがおやりになったということは私は記憶にございません。
#223
○内藤功君 この昭和五十二年の年というのは、あなた方にとって、F15の売り込みにとって非常に労力も使い、大変な年であったと、こういう御記憶ありますか。
#224
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。内藤先生に御返事申し上げます。
 先ほども御質問がございましたんですが、このF15の売り込みについて大変な年であったと言われるんですが、先ほども申し上げましたように、私は、私どもは、このわれわれとしてはF15という飛行機はいいと思うと、しかし、それはお選びになるのは防衛庁がお選びになることで、これでその選定に入らなければこれはもう仕方ないじゃないかと、そんなに無理することはないんじゃないかということを私はたしか山岡君にも島田さんにも、故島田さんにも言った覚えがあります。
#225
○内藤功君 昭和五十二年の十二月二十九日、国防会議で決定をしたわけですが、このときのあなたの心境としては、これで済んだと、ほっとしたという心境でしたか。
#226
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 昭和五十二年のその十二月何日かの国防会議で決まったときに、それで、あなたはそれで、まあ海部はほっとしたかという御質問でございますが、私は、その決まったからほっとしたということじゃなくて、まあ当時のことですから、はっきりしたどんな心境であったかですね、言えと言われても無理なんですが、無理だと思うんですが、これは国防会議で決まっても、まだ予算審議もあることですし、そうかという程度のことじゃなかったかと思います。
#227
○内藤功君 田中角榮宅の訪問についてお話が出ましたが、あなたは総理がかわるたびに行っておられるわけではないわけですね。
  〔理事岩動道行君退席、委員長着席〕
#228
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 私は、総理がかわるたびにお伺いしていると、そういうようなことはございません。
#229
○内藤功君 それであるならば、この異例の田中角榮氏宅の訪問であります。私どもの得ている情報では早期だとも聞いておりますけれども、朝だと聞いておりますけれども、これはE2Cの話、ハワイ会談の前後の話、これと関係があるわけでしょう。
#230
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 早朝といいますと七時半から八時ごろぐらいのことだと思いますが、そのころにお伺いしたことがございますが、E2Cその他というようなお話は私は申し上げた記憶はございません。
#231
○内藤功君 はっきり否定なさらなかったわけです。そこで……
#232
○証人(海部八郎君) いや、ちょっと申し上げます。
#233
○内藤功君 記憶がないということですから、結構です。
#234
○証人(海部八郎君) そういうことをお話し申し上げた記憶はございません。
#235
○内藤功君 そこで、いろんな政治家との関係ですが、岸事務所の中村長芳さんとはだれの紹介でお会いになりましたか。
#236
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 中村長芳さんとは十年以上ぐらい――十年ももうたっておりますが、それよりも前に何かの、別に特に御紹介者があったという記憶ありません。どっかのパーティーかどっかで御一緒になったときに、だれかが御紹介、あるいはお互いにごあいさつしたと、こういうことかと思います。
#237
○内藤功君 この中村長芳さんあてに、海部さん、あなたから空幕長牟田空将早期退職のうわさの件と題する文書が出されて、これは牟田が空幕長に座ったのは、先生つまり中村さんや松野先生の多大な御努力によるものだと、それからこの人事は次期戦闘機の決定に結びつけるものだと、後任にもし田中耕二空幕副長が来ると売り込みに支障を来たすから、明年夏まで牟田を空幕長に置いておくようお願いします、こういう手紙を出したということが非常に多くのいろんな出版物に出ておりますね、活字になって出ておる。これについてあなたはどう考えておられるか。
#238
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 そういうような文書を私が書いたという記憶はございません。
#239
○内藤功君 ないのですか。
#240
○証人(海部八郎君) はい、私はそういうことを書いた記憶は定かでございません。
#241
○内藤功君 事実がないのか記憶がないのか、どっちですか。
#242
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 そういうようなことを私が書いたとか、それからもしもそういうことをしたんじゃないかとか、そういうことについての私は記憶も心当たりもございません。
#243
○内藤功君 このことを書いた雑誌を告訴したり、訂正の申し入れをして訂正させたことがありますか、ありませんか。
#244
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 そういうことの内容について、そういうものがどこの雑誌に出たかそれも記憶ございませんが、そういうものを、記事の訂正とかそういうことをしたことはたしかなかったと思います。
#245
○内藤功君 次に、セントルイスにある日商岩井のF4Eや、あるいはRF4E売り込みのための事務所は、総勢何人ですか。
#246
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 いま何人おりますか、あるいは十年前に何人いたか、その記憶ははっきりしませんが、いまはたしか三人、日本から行っている社員は三人じゃなかったかと思いますが、はい、現地の人を除きまして。
#247
○内藤功君 この日商岩井の社内報を示します。その社内報によりますと、日商岩井のセントルイス事務所、日本人の方が三人、現地の方が三人、合わせて六人でやっておると書いてあります。
 そこでお伺いしたいことは、RF4Eの仕事のためにこの人数をふやしたことはありますか、ありませんか。
#248
○委員長(町村金五君) 内藤君、残り時間が少なくなりましたから、御簡潔に願います。
#249
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 これは一九七四年の社内報でございますが、確かにこれ、現在の総勢六人、日本からの派遣社員が三人と現地のあれが三人、こういうことになっております。で現在何人おりますかですね。
#250
○内藤功君 ふやしたことがあるか、ないかという。
#251
○証人(海部八郎君) それはちょっと、まことに申しわけないんですが、このふえたかどうか、これは私は調べて御返事いたします。
#252
○内藤功君 最後に、一問。
 これはふえたことがないんですよ、RF4Eの仕事のために人をふやしたりしたことがないんです。それなのに事務所経費が二百三十八万七千六百三十四ドル、日本円で約七億二千万円、これはもうけた外れの高額だと思うんです。しかも、こういう高額の中で、四十五万ドルはブリティッシュ・カレドニアン航空の手数料収入に見せかけるということまでしておる。これはもう明白にいまの裏金づくりというもの、裏金操作の私は一環だと見るしかない。裏金というのは表へ出すとまずいものでありますから、これはたとえば政府高官という関係の疑いもやはり出てくるお金だと思うんです。
 あなたはさっきの質問で、一月十七日に初めてこの日のことを聞いたと言いますけれども、この聞いて以来、社内でのこの問題の責任はどのようにあなたとしては感じておられるんですか。さっきからの質問で、責任を感じているのかいないのか、責任があるのかないのか、もう一つはっきりいたしません。そこを明確にしていただきたいんです。責任がないと言い切りますか。
#253
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 いまの御質問は二つに分かれるんじゃないかと思います。このセントルイスの人間がふえてないじゃないかと、一九七四年から変わらないというお話でございますが、それ以外に、いろいろな調査団も来られますし、この日本の防衛庁の制服の方もいろいろ来られますから、それはいろいろ、何と申しますか、間接費というものがかかるわけでございます。したがって、その人数がふえてないから、これが多過ぎるじゃないかというお話もございます。ございましたが、これはちょっといろいろ商社の実情というものはずいぶん金がかかるものだということを御認識願いたいと思います。
 それから非常に大きな手数料じゃないかと。だけど、その中には、先生にも申し上げたいんですが、当時、為替が非常に変動しておりまして、為替が一円上がっても下がっても、大変なその差額が出るわけでございます。したがって二十円も当時上がったり下がったりしたことがございますんですね、これはもう非常に大きなその為替のリスクを背負う、こういうことになっておりますから、決してそのトータルの四%になりますこの代行ではないメーンコントラクターとしての費用としては、決してパーセンテージとしては高くはないと、こういうぐあいに私は思っております。
#254
○内藤功君 後の方はどうなっている。
#255
○委員長(町村金五君) 時間が参りました。
 先刻、内藤君から発言のありました資料要求の件については理事会で協議いたします。
 以上で内藤君の発言は終了いたしました。
 次に、三治重信君。
#256
○三治重信君 民社党を代表して御質問をいたします。
 いままで議論になりました二百三十八万ドルの事務所経費は非常に経費がかかって、それで追加で要求してもらったんだという御証言ですが、もしも本当に必要な経費であったならば、経理に経費として、収入で支出がきちんと載って国税の調査でそれが載らぬということはないはずじゃないかと思うんですが、どうしてそういうふうな必要な人件費だとか為替リスクとか、そういう問題の当然商社の活動として要る経費が帳簿に載らなかったんですか、また載せないというのはどういう理由であるか。
#257
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 そういう大きな収入があるんなら当然載せてもいいじゃないかというお話でございますけれども、御承知のとおり、飛行機は、この規定の、たとえば申し上げますと一%とか、そういうパーセンテージによって契約金額によって変わりますんでございますが、それ以上、それでやるというと非常に赤字になります。それでしかし、またそれ以上よけいな、それ以上多く表面に、何といいますか、つまりアグリーメントの手数料を一挙に四%とか、一挙に五%上げるということはこれはなかなか通りにくい。事実、飛行機でもうけ過ぎているんじゃないかとか、商社はいろいろ批判で、少しでももうよけい収益が上がると、たたかれるというような配慮もございまして、実際はもう本当にあれだけの金がかかるわけでございます。したがって、そういうような経費補てんというかっこうで事務所経費というものでちょうだいしたと、こういう報告を、私はまあ亡くなった方のことを余り言いたくないんですが、故島田常務から私は受けておりました。
#258
○三治重信君 よく日商岩井の航空機商法と言われますけれども、向こうの多国籍企業のおたくが取引されておられますダグラスやグラマンやボーイングの企業というのは、日商岩井だけに特別な商法をしているわけではないと思うんですね。したがって、その向こうの出すコミッションとかいろいろの手数料、こういうものについてお伺いしますんですが、先日、三月五日の衆議院における予算委員会で会計検査院長の答弁で、日商岩井さんその他航空機輸入の商社は独占販売代理店契約、こういうものを結んでおって、いわゆる一手販売、こういうふうな契約をやっているんだと、したがって日航なんかが直接契約をやっても、その独占販売代理契約によって、いわゆる眠り口銭ですか、自分の販売努力をせぬでも、一般的な販売努力だけで売れれば、それによって一機幾らというボーナスコミッションが入ると。こういう契約というのが一般的なんですか。どこでも、何と申しますか、DC10で三井物産なんかも日航に入れているやつではもらっているようでございますけれども、この点について、どうしてそういう契約になっているのか。また、それが一般的な多国籍企業の商法なのか、ごく簡単にひとつ御説明してください。
#259
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 三井物産さんとDC10との間のアグリーメントその他については、私どもは承知しておりませんので申し上げられませんが、ボーイングとの関係につきましては、契約はその日本航空さんとそれからボーイング社と直接契約をいたしております。しかし、いま先生の――お言葉を返すようでございますけれども、飛行機、まあいろいろ売り込みにつきましては、資料の説明、それからPR、それからいろんな何と申しますか、資料の作成、提出、カタログ、その他いろいろやはりセールスのプロモーションが要ると思います。そういうような費用に対してメーカー側から手数料が払われる、こういうぐあいに了解しております。
#260
○三治重信君 そうすると、結局、このF4のように、防衛庁に日商岩井が直接為替のリスクをしようとか、いろいろ実質上販売をやるということで、先ほどのお話では、メーンコントラクターという契約というのは、一般の独占販売代理店契約の上に、個々に、そういう事件事件によって商売、取引ごとにやって、それで日航のように、直接おたくは関与しないときには、独占販売権によってボーナスが入ってくる。それ以外のやつは、個々に直接介入しておられるやつにはそのたびごとに契約をして、また特別の手数料やコミッションを取る、こういうことですか。そのほかに入る要件はどういうのがあるわけですか、会社に。
#261
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 先ほどお話の出ました航空機の輸入について、メーンコントラクターと言いまして、つまりLCを契約をしまして、それから現地からデリバリーをしてLCを開いて、輸送までやって、そしてお客様のところまでお届けする、こういう例は余り飛行機の関係ではないんでございます。ただ、日本の――これは外国の、あるいは政府も一緒かもしれませんが、為替リスクの問題ですね、をなかなかかぶっていただけない、買っていただく方に。それからもう一つは、先ほど申し上げました輸送中の事故の問題でございます。これは非常に大きなリスクでございまして、国のものについて国家保険というようなものはございませんので、その輸送というもの、それから実際に飛行機が着きましてからの保証の問題がございまして、事実、なかなか輸送問題も大変なわれわれとしては神経を使ったと、こういうぐあいに思っております。
 そういう形式と、いま申し上げました日本航空の場合あるいは全日空さんの場合のように、契約は直接おやりになって、それであとは代行でやらしていただく、こういう場合の二種類に分かれると思いますが、大体はもうこういう非常に大きなリスクのものでございますから、飛行機の輸入というものは代行がほとんどではないかと、こういうぐあいに思っております。
#262
○三治重信君 そうすると、何というんですか、衆議院の二月十四日のときの御証言だと、普通の代理店契約で飛行機の販売をやる場合には、本体が二%で部品が五%だと、これがいわゆる独占販売代理店契約のときの一般的なコミッションの標準の価格だと思うんです。そうしてメーンコントラクターとかいうことになると、その要った経費をまたこれは直談判で取る、こういうふうなことだろうと思うんですが、それにしても、そういうふうな特別要った金を経理に載せないからこういう疑惑になることなんで、どうしてそういうふうなことがあるのか、またそれを使途不明金の中に入れるということについて――使途不明金というのは、恐らくこれは一般的におたくの方が税務当局と話されて、この使途不明金で処理されるのは、大体対人に使った金が使途不明金だと、こう理解していいですか。
#263
○委員長(町村金五君) 三治君、時間が参りましたから、御簡潔に願います。
#264
○証人(海部八郎君) 御返事申し上げます。
 ただいま先生が言われた二%、五%というのは、たしかE2Cの場合のことだと思いますが、これはもうほかのいろいろなプラントあるいは船舶についても一緒でございまして、金額が張れば手数料は一%になることもあるし、あるいは一・五になることもありますし、部品も、五%もいただける場合もあるかもしれませんが、またない場合もあると、いろいろその金額によって変わると思います。
 それから、いま先生のおっしゃったそういうものを、オフィスエクスペンスとか、そういうものをちゃんと出せば何ということはないんじゃないか、こう言われるんですが、御承知のとおり、商社は表面上の手数料が多いと少しもうけ過ぎじゃないかとか、実際ずいぶんいろんな経費がかかるんですけれども、言われるものですから、ことにこの飛行機の関係につきましては、余り表面上こんなに利益があるのかと言われると、実際はもう全然その利益がないんですけれども、まあそういう顧慮もあってそういう形式を踏んだんじゃないかと、こういうぐあいに私は推察しております。
#265
○委員長(町村金五君) 以上で三治君の発言は終了いたしました。
 次に、青島幸男君。
#266
○青島幸男君 第二院クラブの青島幸男でございます。よろしくどうぞ。
 私に与えられました時間はきわめて限られておりますので、簡潔にひとつお答えをお願いしたいと思うんですけれども、まず、商社の企業活動の前提といたしまして、情報に非常にたけておらなければならぬというのは常識だと思うんです。特に売り込みの際にそれを成功させるためには、あらゆる情報を集められるというのは当然だと思うんですが、その辺のところからお尋ねしますが、いかがでございましょうか。
#267
○証人(海部八郎君) 青島先生に御回答申し上げます。
 商社のいろいろな企業活動につきまして、情報を集めるといいますか、情報活動というのは、それは先生のおっしゃるとおり、情報の流れを物流にかえるというのがまあこれ教科書に書いてあるとおりのあれなんですか、そういうことを――確かにいろんなところから情報を集めて物流にかえる、そういうようなことをやっていると思います。
#268
○青島幸男君 ちょっとさかのぼることでございますけれども、御記憶をお呼び起こしていただきたいんですが、ハリー・カーン氏と交渉を持たれるころ、E2Cに関してなんですけれども、まず防衛庁はE2Aを輸入しようといたしまして、国防総省に四十二年に申し入れをいたしまして、これ拒否の回答を得ておったんですが、その辺のことを思い起こしていただけますか、御存じですか。
#269
○証人(海部八郎君) 御返答申し上げます。
 いま先生のおっしゃった、防衛庁がE2Aを買おうとしてアメリカの国防総省から拒否されたと、こういうことでございますか。――それは私ちょっと記憶ございません。
#270
○青島幸男君 続けてお尋ねしますけれども、翌年、つまり四十二年には、E2Aを売りましょうと米側から言ってきたんですが、このときは日本側が拒否したんですが、そのときの事情も御存じですか、簡潔にお願いします。
#271
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 アメリカ側が売ろう、今度は売ってやろうというときに、日本側がそれを拒否したと、その事情は私全然存じません。
#272
○青島幸男君 そこで、私、冒頭にそのことを明確にお尋ねしたつもりなんですけれども、その後、国産化の研究が進められているということも御存じなかったですか。
#273
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 国産化の計画がありましたことは、私も新聞その他で記憶しております。
#274
○青島幸男君 そこで、ハリー・カーン氏が日商さんに話を持ってこられる段取りになるわけでしょうが、このE2Cの契約をハリー・カーン氏が持ってこられたときに、ハリー・カーン氏をどういう方だという認識をお持ちで接しられたんでしょう。
#275
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 ハリー・カーン氏が住友商事さんのおやりになっていたのを、たしか六九年でしたか、夏ごろでしたか、いや春でしたか夏でしたか忘れましたが、持ってこられて、興味あるなら推薦してやろうということで、後ほどグラマンのチータム社長なんかと相談されて、チータムさんが全般的な価値判断で日商岩井に決めたと、こういうぐあいにお聞きしておりますんですが、先生の言われた、ハリー・カーン氏が――ちょっと先生、もう一遍。
#276
○青島幸男君 結構でございます。続けて質問さしていただきますから、どうぞお座りになって結構です。
 つまり、大変むずかしい実情にあったと、住友さんも交渉に当たっておられてなかなかまとまらなかったという実情にありながら、ハリー・カーン氏、元総理級の有力政治家も知っておる、そういう方が間に入ってくれるんなら話が簡単にまとまるんじゃないかと、こういうふうに思われたというふうに前回の証人のときにおっしゃっているわけですよね。でハリー・カーン氏に――商社はいまもうそれほど利益はないんだというようなことを再三おっしゃられておりますけれども、そのときに、ハリー・カーン氏に四〇%もの手数料をお払いになるという契約をなさっているわけですね。この辺がとっても納得いかないんでお尋ねしているんですけれども。
#277
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 ハリー・カーン氏が非常に有名な方で、まあ日本のいろいろな政財界の方とも非常におつき合いがあると、だからハリー・カーン氏、そういうのに頼めばうまくいくんじゃないかと、そういうことを私は申し上げた記憶がございませんのですけれども、まあいずれにしましても、それとは別に、四〇%という手数料がいま青島先生は非常に高額だとおっしゃいましたんですが、これは前にも申し上げましたんですが、もう長いこと、この飛行機、E2Aですか、については、日本での国防上必要な飛行機じゃないかという議論が行われておりました。ところが、したがって、こういうもうすぐ決まるような話を持ってきていただいたんなら、決して五分五分、まあ五分五分と言うと非常に言葉は汚うございますが、五〇、五〇でも、まあそんなに時間がかからないんならいいんじゃないかと。それをたしか何か四〇、六〇に分けたと、そういうぐあいに私は報告を受けております。
#278
○委員長(町村金五君) 時間が参りました。
#279
○青島幸男君 すぐ終わりますので。
 非常にむずかしい事情にありながら、ハリー・カーン氏を通せば話がうまくいくんじゃないかというふうに認識されたというその辺の認識ですね、その認識を実は承りたかったんですが、時間が参りましたのでこの程度でとどめますけれども、ありがとうございました。
#280
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 ハリー・カーン氏を通したらうまくいくんじゃないかという認識は、持ったと言われるんですが、私はそれはそうじゃなくて、先生のお言葉を返すようでございますが、この飛行機についてはずうっと住友商事さんがおやりになっておりまして、私はまあ余り――故島田君の話で、これはあるいは近くこの二、三年で決まる飛行機かもしれないからやりますという報告は受けましたので、ハリー・カーンを通したから、ハリー・カーンに頼んだからというのとちょっとニュアンスが違うんじゃないかと、こういうふうに認識しております。
#281
○委員長(町村金五君) 以上で青島君の発言は終了いたしました。
 次に、円山雅也君。
#282
○円山雅也君 円山でございます。質問時間がわずか五分でございますので、簡潔にお願いいたします。
 二月十四日の衆議院の予算委員会でのあなたの御証言、それから本日の委員会での御証言で、海部メモに関してしばしば問題になりました。その点につきまして、証人の御証言は、一切関知していないという御答弁でございます。では、示されたメモについては、そのものずばりについては関知してないけれども、示されたメモと同じような、または似たような内容のメモを、またはそういう文書をあなたはおつくりになったことがありますか。
#283
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 この先ほど見せていただきましたメモと同じようなものは、あるいは違っているようなものを見たことがございます。しかし、このメモと違っている、あるいはこの似ているというような、そういうメモをつくったことはございません。
#284
○円山雅也君 それでは、内容において半分ぐらいでも似ているようなのをつくったことはございますか。
#285
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 ございませんです。
#286
○円山雅也君 となると、大変おかしいんですけれどもね、私は。というのは、二月十四日の衆議院の予算委員会で大出委員からコピーを示されての質問に対して、あなたは、現物を見ないとわからないからお答えができかねますというお答えをしているんですよ。そうすると、似たような書面もつくったこともない、半分の似たような書面もつくったことがないというあなたならば、現物と何で比較しなければわからないんですか。比較するまでもなく、そんなものは全然知りませんよというお答えが即座に出るはずだと思うんです。その点はどうなんです。
#287
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 その現物を見せていただきたいと、それから入手先をお教え願いたいと、それで見せていただきましたらよく記憶を呼び戻したいと思いますと、こういう御回答を申し上げました。しかし、これに、先ほど見せていただきましたのと、これとはまた似たようなものがほかにもあるということを見せられたこともございます。そういう意味でございます。
#288
○円山雅也君 それだけじゃないんですね。というのも、あなたがいまここで私に、そんなようなもの、似たような内容の文書すらも、半分の似たような文書すらもつくったことがないと答弁されているんですね。ところが、二月十四日のやはり大出委員の質問は、実にあなたに対する質問は簡単だったんです。コピーを示されて、このコピーはあなたが書いたものですかという簡単な質問なんですよ。それに対して、まずあなたは第一回目は全く見当外れな答弁をされた。また、さらに大出委員が二回繰り返して質問されたら、今度はまた全く別なことに持っていって質問をはぐらかそうとしたんで、大出委員は、いや、そんなことは聞いてないと注意された。そこで初めて現物を見ないとわからないという答えが出てきたんです。そして、さんざん堂々めぐりして、今度は三回目にまた書いたものですかと聞かれたときに、初めて今度は一切関知していないという答えが出たんですよね。ところが、同じ日の同じ質問に対してあなたは、この種のものはここ十年ぐらい何回も見たとか、この種のものは新聞、週刊誌その他であることは承知していたと答えられているんですよ。としますと、初めて見せられたものじゃないんです。しかも、かつ全然それに似たような文書もあなた書いていないんなら、示されたときに、こんなもの全然知りませんよという答えが当然に出てくるのが常識なんです。
 ところが、じゃこの海部メモ以外の二月十四日の衆議院のあなたの証言を見ますと、ほかの点では実に用心深く的確にお答えをしているんです。きょうだって時間食うために一生懸命になって質問を繰り返したりして時間をかせいでおられる。それだけ用心深いあなたが、この海部メモになると、こうやってしどろもどろというか、つじつまの合わないお答えを出す。結局、似たようなものを書いたか、あるからこそ比較の問題が出るとか、滑った転んだで、こうやってごまかさなきゃならない、簡単な答えについて、だったんじゃなかったんですか。それ以外に考えられないんですけれども。
#289
○証人(海部八郎君) 御回答申し上げます。
 これは先ほども、衆議院予算委員会でも申し上げたんですが、これは最も非常に不愉快なメモでございまして、私はもうこれをはっきり申し上げると見るのも不愉快で、この問題は、全然何といいますか、非常に不愉快だと、こういうぐあいに思って、まあときどきいろんなものにも出てくるんですが、もう見る気もしないと、こういうように扱ってきたわけでございます。
#290
○委員長(町村金五君) 以上で円山君の発言は終了いたしました。
 これにて海部証人に対する証言聴取は一応終了いたしました。
 海部証人には長時間にわたりまことに御苦労さまでした。御退席くださって結構でございますが、なお本日再び証言を求める場合もあるかもしれませんので、まことに恐縮でございますが、控え室にて待機していただきたいと存じます。
    ―――――――――――――
#291
○委員長(町村金五君) 引き続き、有森國雄君から証言を求めることといたします。
 まず最初に、委員長から確認をさせていただきます。
 あなたは有森國雄君御本人ですか。
#292
○証人(有森國雄君) 有森國雄でございます。
#293
○委員長(町村金五君) 一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御繁忙中のところ、本委員会に御出席くださり、まことにありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。
 証言を求めるに先立ち、証人に申し上げます。
 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人には、証言を求める前に宣誓をしていただきます。
 宣誓または証言を拒むことのできるのは、次の場合に限られております。
 証言が、証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族、または証人とこれらの親族関係のあった者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、並びに医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、助産婦、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあった者がその職務上知った事実で黙秘すべきものについて尋問されたとき。
 以上の場合以外は、証人は宣誓または証言を拒むことができません。
 正当の理由がなくて証人が宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられます。
 また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。
 なお、今回の証人喚問についての当委員会理事会の決定事、項については、すでに証人には文書をもってお知らせしたとおりでありますが、この際、その主要な点について申し上げておきます。
 その第一点は、証人が随伴者に助言を求めることが許される場合についてであります。
 すなわち、一証言は、証人がみずから知り得た事実を証人自身の記憶により申し述べるのが原則でありますが、証言を求められた事柄が議院証言法上証言を拒否することが認められている事項に該当するかどうか確認しようとするとき、その他委員長がこれを中心として判断し、許可を与えるのを相当としたものについては、証人は随伴者に助言を求めることができます。これらの助言は、いずれもその都度証人が委員長にその旨を申し立て、委員長の許可が得られた後に認められるものであります。
 その第二点は、資料についてであります。
 証人は、すでに御通知いたしましたとおり、証言を行うに際し、あらかじめ当委員会に提出された資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。
 その第三点は、証人はメモをとることは認められておりません。
 その第四点は、随伴者についてであります。
 随伴者は、委員会では発言することはできませんが、メモをとることは許されます。
 また、随伴者は、証人が委員長の許可を得て助言を求めた場合は助言することができますが、自分の方から証人に対し助言することはできないこととなっております。
 以上の点を十分御承知願います。
 それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めます。
 全員御起立を願います。
  〔総員起立〕
#294
○委員長(町村金五君) 有森國雄君、宣誓書を朗読してください。
  〔証人は次のように宣誓を行った〕
     宣  誓  書
 良心に従って真実を述べ、何事もかくさず、又
 何事もつけ加えないことを誓います。
             証人 有森國雄
#295
○委員長(町村金五君) 宣誓書に署名捺印してください。
  〔証人、宣誓書に署名捺印〕
#296
○委員長(町村金五君) 全員御着席ください。
 これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際はその都度「委員長」と呼んで許可を得て御発言なさるようにお願いいたします。
 なお、質問を受けているときは御着席のままで結構でございますが、お答えの際は起立されて御発言をお願いいたします。
 この際、委員各位に申し上げます。
 本日は、申し合わせの時間内で証言を求めるのでありますから、不規則発言等、議事進行を妨げるような言動のないよう特に御協力をお願い申し上げます。
 それでは、お手元の質疑者名簿に従い順次発言を許します。熊谷弘君。
#297
○熊谷弘君 本日は、伝えられる報道によりますと、有森証人にはお越しいただけないんじゃないかと大変心配しておったわけであります。また、昨日のテレビを見ておりますと、たぶん自宅の前だったと思いますが、出られないような御発言であったわけですけれども、こうして真相解明のための証人喚問に証人が積極的に応じていただきましたことを、まずもって厚く感謝いたします。
 そこで、御質問を申し上げたいわけでありますけれども、前回といいますか、衆議院の予算委員会におきまして、証人におかれては証言をされたわけでありますけれども、この証人喚問におきまして、多くの議員の質問に対して、外為法違反等を理由にいたしまして証人は証言拒否をされておられますが、こうした質問項目についての証言拒否の証人のお立場というのは、その後も変わっておられませんか。
#298
○証人(有森國雄君) お答え申し上げます。
 私が先般の衆議院予算委員会において証言拒否をいたしました、あるいはそれに関連する事項について再び証言拒否をするのではないかという御趣旨だろうと思いますが、これにつきまして私は正当な理由をもって証言を控えさしていただく権利があると確信しておりますので、ただいまの御質問については、その立場に変更はないというふうに御理解いただきたいと思います。
#299
○熊谷弘君 それでは、同じことを繰り返しても仕方がありませんので、少しポジションを変えながら御質問を申し上げたいと思うんですけれども、まず、実は証人は衆議院における証言の後、身の危険を感じられたとして警察へ保護願を出されたというふうに伺っておりますけれども、それは一体どのような危険だったのか、具体的状況をお述べいただきたいと思います。
#300
○証人(有森國雄君) ただいまの御質問につきましては、先般、衆議院の予算委員会におきましても一部お答えをしたんではないかと思いますが、多少重複する面もあると思いますが、当時、私は全くこのような事件が発生している、あるいは自分も巻き込まれるというようなことは全く予測し得ないような状況にございまして、アメリカに行っておったわけでございますから、そこへ大変突然に、何と申しますか、非常にわけのわからないようなことが多発いたしまして、しかも、そこに非常に親しくさせていただいておりました島田三敬さんが突然お亡くなりになるというような状況がございまして、大変いま考えましても精神的に大変異常になっておったというふうに考えております。
 それで、確かに私自宅に帰りました以降、成城署の方に、何と申しますか、身辺の警護をお願い申し上げました。その際、成城署の方からも、一体どういうことであなたはそういう心配があるとお思いになるのかと御質問いただいたんでございますが、そのときもお答えいたしましたんですが、具体的にどうということは実はないんですと、ないんですが、とにかく非常に私が精神的にまいっておると、それに加えまして、もし万一、もし万一何かあったときに私としては取り返しのつかない思いをすると思うので、ひとつよろしくお願いしたいというふうに申し上げまして、そのことは現在も変わっておりません。それで、大変一部に私がおびえているということが報道されましたんですが、それはすべて私自身の精神的に異常になっていたということが原因であったろうと思います。そのことのさらに原因と申しますか、源は何かといいますと、やはり非常に親しくしていただいた島田常務がお亡くなりになったということにあると思います。
#301
○熊谷弘君 ただいま証人はわけのわからぬことが多発したと、まあ言葉じりをとらえるようで恐縮なんですけれども、それはいまのわけのわからぬことの多発というのは、次々にグラマンそしてダグラス、ボーイング社のSEC関連の事件が出てくる、新聞報道されるということを意味しておるのですか。それとも、そうではなくて、何か自分の身の回りに、よくわからないけれども、そうした恐怖心のようなものを持たせるようなことが起こっているということなんですか、どちらでしょうか。
#302
○証人(有森國雄君) ただいまの御質問にお答えいたしますと、前回もそういうお話を申し上げたと思うんでございますが、いわゆるグラマン事件というものが発生したということを私が知りましたのがたしか一月の十四、五日でございます。それまで、私は御迷惑になるのでお名前を出しておりませんが、ある非常にりっぱな企業の幹部の方と同道で旅行しておりまして、全く日本の報道に接する機会というものが全くなかったわけでございます。したがいまして、突然そういうことを知った。知っても私自身には全く関係がない、私はもう十年以上前にこの業界を離れまして一切関係がないことでございますから全く何とも思っていなかったわけでございます。しかるところ、その後業務上のことで日本と電話で話しましたときに、大変たくさんの報道関係の方がお見えになっているということがありまして、少々仕事の上でも差し支えがあるぐらいなんだと、小さな会社でございますから。それで、それに対しまして、それでは報道関係の方はもう一切とにかく、言葉は適当かどうかわかりませんがシャットアウトしてくれということを会社の方にも自宅の方にも申しました。ところが、それが後から考えますと誤解の発端になりまして、たしか二十何日でございましたか、私が突然蒸発したというような内容の記事が某新聞に出まして大変びっくりしたわけでございますが、それに続きまして島田常務のお亡くなりと、こういうことでございます。それがただいま申し上げました次から次へと何かいろんなことが起こって、しかも次には私が証人喚問だとかいうような話になってまいりまして、証人喚問と言われましても私は一体どうしていいのかわからない、こういうようなことがもう心理的に非常に――情報もありませんし、旅行中でございますので、そういうことの積み重ねだったわけです。それが私の申し上げたいろいろわけのわからないことが起こったということでございまして、決してグラマン、ダグラスあるいはボーイングというようなことを意味するものではございません。
#303
○熊谷弘君 なぜこんなことをしつこく質問しているかといいますと、巷間まことしやかといいますか、あるいは真実かそれはよくわかりませんけれども、一つのうわさが流れております。それは何かといいますと、この航空機を日本に売り込みに来ている代表その他にはCIA要員というのが入っているというような記事、現にこれは日本の新聞じゃなくてニューヨーク・タイムズとかウォール・ストリート・ジャーナルなんかで出ている。しかも、どうも有森証人が大変、言葉を選ばずに言わしていただきますと、おびえておられるのは実はある機関を恐れておるんだと、ロッキード事件でもたくさんの人が死んだ、そして、それは実はCIAじゃないかなどというような記事すら出ておるわけです。こういった点について、それが誤解なのかどうか、そうした点について、この際、有森証人から率直な御意見を伺いたいわけであります。
#304
○証人(有森國雄君) 先ほど申し上げましたように、大変私が神経に異常を来しておりましたときには、何といいますかいろんなことを考えたことがございますけれども、実際にそんなことがあり得るのかと冷静になって考えてみればあり得るはずがないじゃないかと、こういうことでございまして、決して御指摘のようなことはございません。
#305
○熊谷弘君 それでは質問を変えたいと思います。
 まず証人の過去の経歴に基づいて御質問を申し上げたいわけですけれども、証人が日商の航空機部に在職されて、昭和四十二年の八月に退職されたわけでありますけれども、その間、航空機売り込みに関して一体どういうような実務を御担当になっておられたのか、お聞きしたいわけであります。
#306
○証人(有森國雄君) 何分大変古いことでございますので正確は期しがたい点があるかと思いますが、それを御了解いただきます。
 私は日商岩井に入社をいたしまして直ちに発足早々の航空磯部に配属になりました。当時、先ほど申し上げました故島田常務と一緒に仕事を始めたわけでございます。その後三年か四年たちましてニューヨーク駐在を仰せつかりまして、三年ほど、たしか三年ほどニューヨークに駐在いたしまして、帰国後ボーイングの727という飛行機がございます、これの売り込みを終始一貫担当いたしました。その後、いわゆる第二次FXのはしりと申しますか、初期のあたりには私もスタッフとして多少関与しております。その程度でよろしゅうございましょうか。
#307
○熊谷弘君 そこで、そうした実務をやっておられた証人が日商岩井を退職された。まあ退職の経緯についてすでに衆議院の証人喚問で海部証人もお話をされて、円満退職であった。多少、有森証人の方は、円満というよりは多少無理して、慰留されたけれども振り切ってやめたから、それが多少傷になって残ったかもしれないというような趣旨のことを述べておられるわけですけれども、ここでもいま一度、このいわゆる退職したときの経緯、そして、その後に証人はロッキード社のコンサルタントとなったと言われておるわけですけれども、このコンサルタントになった経緯というのはどういうことであったのか、お述べいただきたい。
#308
○証人(有森國雄君) 私が日商岩井を退社いたしました、当時日商でございますが、たしか日商だったと思いますが、退社いたしましたいきさつは衆議院の予算委員会で申し上げたとおりでございます。それで、再三慰留があったのにということについてでございますが、これは実際にございまして、全く申し上げたとおりの経過でございます。
 なおつけ加えれば、当時相談役をやっておられたと思いますが、高畑相談役からも、なかなか人間一人独立してやっていくなんということはむずかしいんだと、しかし、どうしてもいまでなきゃいかぬということでないのならば、もう少し考え直したらどうだというようなことまで実はお言葉をいただいたようなことがございます。したがいまして、先日申し上げましたように、私のような若輩が、いや、おれはやめるということについてはあるいは不愉快なお気持ちが残ったんじゃないかというふうに申し上げたわけでございます。
 なおロッキード社との関係でございますが、先般、私が証言いたしましたときには、何分アメリカから直行で帰ってまいりまして、しかも睡眠もほとんどとってないような状況で大変頭がぼやけておりまして、あるいは誤解を招いたんじゃないかと思うんでございますが、私がロッキード社のコンサルタントになりましたのは、いまもって私は手元に何にも当時の記録というものを持っておりません、したがいまして、正確を期すことはとてもできないのでございますけれども、よく考えてみますと、私が退社して少なくとも半年以上たってからだろうと思います。実は余り古いことでございますので、私の弁護士にも当初しかられたんですが、退社したのが四十二年だったのか四十三年だったのかすら自分でははっきり思い出せないというぐらいのことでございます。
 なお、ロッキードのコンサルタントになったことにつきましてどういう経緯があったかということでございますが、これはたしかクラッター氏の方から、あなたはコンサルタントをやらぬかというお申し出がありまして、もっともこれはクラッター氏だけではございませんで、ほかの方からも同じようなお話がございました。それでそれをお引き受けしたという次第でございます。
#309
○熊谷弘君 ほかの方というのは日本の方なんですか。具体的に言うことができますか。
#310
○証人(有森國雄君) ちょっとよけいなことを申し上げたような気がするんでございますが、実は当時ダグラスからもそういうお話がございまして、これは決して妙な話じゃございません。私あえて誤解を招くようなことを言ってしまうんじゃないかというような気がするんでございますが、ボガートさんという方がおられまして、この方が、私がボーイングの売り込みをやっておりますときに、たしかアメリカ大使館におられまして、大変いろいろ御助力いただいた。その方がおやめになって、たしかダグラスにお入りになって、日本へ来ておられたというふうに記憶するんでございますが、その方からもちょっとそういうようなお話をいただいたことがございます。
#311
○熊谷弘君 さてそこで、大体昭和四十二年から四十三年ぐらいにかけて、およそ六カ月程度ロッキード社のコンサルタントをなさっておられたと衆議院の予算委員会で御証言になっておられるわけですけれども、この間にあなたがロッキード社に対して行った仕事の内容でございますとか、報酬あるいは正確な期間、こういうことがいまわかりますか。
 それからまた、一体六カ月程度でなぜおやめになられたのか、その辺の経緯についてもお話をしていただきたいと思います。
#312
○証人(有森國雄君) 先ほど申し上げましたように、当時の記録が全くございません。ございませんので、私自身で正確を期することができないんでございますが、たしか当初から六カ月ごとの更新であったか、六カ月何といいますか、仮にそういうことをやってみて、さらに延長するということだったか、その辺も全然記憶に定かでございませんが、そういうようなことでございました。
 それで、やった仕事というのは、コンサルタントという名前が示すとおり、全般的ないろいろなアドバイスというようなことでございまして、それをやめるに至った経緯というのは、結局私のサービスが不満足であったのかということもございますし、それから私自身もそのころにはもう航空機の業界から引きたい、当初考えたとおり全く関係のない分野で自分の力を、言うならば第二の人生をスタートしてみたいという気持ちがございまして、その両方相まちまして、もうそれじゃやめようということになったと思います。
 それから報酬でございますが、これはちょっと本当に記憶がないんでございます。ございませんが、いずれにいたしましても、莫大な報酬というような性質のものじゃございませんで、まあいいかげんなことを申し上げるわけにもいかないのであれなんですが、本当にこれは記憶ございません。しかし、大した金額ではございません。
#313
○熊谷弘君 二つほどの新聞によりますと、あなたは日商時代からロッキード社と接触していたというような記事が出ていて、中には、それが一つの原因で実は海部さんとうまくいかなくなって、退社の理由になったというようなことも推測記事として出ているわけですけれども、この辺の事実関係はいかがでしょうか。
#314
○証人(有森國雄君) そのような事実は全くございません。これは私は断言をいたします。同時に、それを立証することも可能であろうかと思います。いま私の手元に何もございませんが、立証する方法はきわめて容易だろうと思います。そういうことはあり得ないということです。
#315
○熊谷弘君 昭和四十一年当時、いわゆる海原治氏の追い落としに利用されたと言われる怪文書が出回った。二人の執筆者が逮捕された。あなたは、これらの人と知らぬ仲ではないという趣旨の証言をされておられるわけです。あなたはこの件について当時海部氏から何か言われたことがございますか。たとえば二人との関係は切れとか、そういうような趣旨のことを言われたことがあるかどうか。また、そうしたことについての対立があなたのいわゆる日商退社の理由と関係があるのではないか。そういうことが一つのマスコミの報道として伝えられておりますので、この辺についても事実の確認をさせていただきたい。お願いいたします。
#316
○証人(有森國雄君) 巷間いろいろなことを言われておるようでございますが、衆議院予算委員会でも申し上げましたように、刑事処罰を受けました二名の者を私よく知っております。しかし海部氏から、あるいはその問題によって対立を引き起こしたとか、そういうことは絶対ございません。ただ、記憶が定かでございませんので、何分余りにも古いことでございます。ただ、そういう人間との接触には注意しろというぐらいの御注意はあったかもしれません。ただ、これは私の記憶で申し上げるんじゃなくて、むしろそんなことはあったと言われればあったような気がするという程度のことでございます。
#317
○熊谷弘君 あなたは日商を退社されたときに、それまで御自分でいろいろ実務をやっておられる、それについてそういう手がけられた仕事に関係するデータ、資料、あるいは個人的に持っておるいろいろな資料のたぐい、あるいは書類といったものはどういうふうにされたわけでございますか。――御理解がいただけないようですからちょっとつけ加えますと、いわゆる海部メモというものが出回っておる、証言を拒否されておられますけれども。その海部メモというのは、実は証人がその写し的なものを一部取り出して、それがあちこちに出回るようになったんだというマスコミ報道があるわけですね。それとの関係で、こうした資料というものを本当に持ち出したことがあるのかどうか。一般的には持ち出したけれども、そういうものはなかったとか、そうした点についてお話を伺いたいわけであります。
#318
○証人(有森國雄君) ただいまの御質問でございますが、私が何か持ち出したのではないか――持ち出したということはございません。ただし、この質問に関しまして、ただいま海部メモ云々という御質問に関しましては、すでに衆議院の予算委員会にお出しいたしました最終上申書、あるいは今般証人喚問撤回のお願いとして提出いたしました上申書にるる申し述べましたような理由によりまして、私といたしましては、いわゆる海部メモの存在、あるいはその内容、あるいは共同通信社の保有していると称する録音テープの存在、あるいは内容、さらに一はこれらに関する事項で私の刑事訴追を惹起する可能性のあることにつきましては、一切証言を控えさしていただきたいと思いますので、そのように御理解いただきたいと思います。
#319
○委員長(町村金五君) 熊谷君、時間が参りました。
 以上で熊谷君の発言は終了いたしました。
 次に、瀬谷英行君。
#320
○瀬谷英行君 最初にお伺いいたしますが、あなたが日商岩井に在職をされていた当時に、海部さんあるいは島田さんとの職務的な間柄というのは上司と部下、こういう関係であったというふうに理解してもよろしゅうございますか。
#321
○証人(有森國雄君) 結構でございますが、その関係というのは、長い期間がございますから、ある時期には直接の上司であり、ある時期では直接の上司でないというようなことがございますが、全般的に申し上げれば、そういうことでございます。
#322
○瀬谷英行君 衆議院の予算委員会におけるあなたの発言によりますと、いまもおっしゃいましたけれども、島田氏の亡くなったことで非常に大きなショックを受けたと、こういうことをおっしゃっておられます。島田氏の自殺の動機といったようなことについて思い当たる節がございますか。あるいはまた、島田氏の亡くなられたことについていろいろな憶測があるわけであります。つまり、これは自殺ではないんではないかといったような憶測を含めて、いろんな憶測があるわけでありますが、それらの憶測等があるために、あなたも非常な恐怖感を持ったといったようなことがございますか、その点はどうでしょう。
#323
○証人(有森國雄君) 再三申し上げておりますように、島田さんの、私には非常に異常に映りましたお亡くなりのなり方によりまして、私は非常なショックを受けたということは事実でございます。それで、お亡くなりになった方のことをいろいろ申し上げるのは、実は何と申しますか、余り私は申し上げたくないことでございますけれども、悪い意味じゃございません、私は非常に島田さんという方は、入社以来私が退社するまでの間非常に親しくしていただいた方なんです。それで私としては、島田さんという方の物の考え方とか、あるいは事に当たってどういうふうな行動をされるのかということが非常に手にとるようにわかるような、私が勝手に思っておることでございますが、それぐらい親しくしていただいた方なんです。それで、実はお亡くなりになったと、しかも非常に異常であるというようなニュースが私どもアメリカにおりまして聞きまして、それでいまから考えれば一種の妄想だと思いますが、いろいろな妄想が頭をもたげまして、私が精神的に、自分でもいま考えれば異常であったなというような状況になったわけでございますが、なおつけ加えますと、当初そういう妄想状態の中では、あるいは島田さんは自殺じゃないんじゃないかという感じを持ったことも事実でございます。これ何も根拠はございません。それは非常に島田さんをよく知っておられる方たちはみんな同じ感じを持たれたろうと思うんですね、みんな同じ感じを持たれたんじゃないかと思うんです。つまり、とてもああいう陽気で明るくて正直な方でございますから、そういう方がなぜお亡くなりにならなきゃいけないんだと、しかもああいう異常な形でお亡くなりにならなきゃいかぬのかということで、私は非常に、何といいますか、ショックを受けまして、実はそこへ証人喚問で帰れというようなお話もぼちぼち出てまいりました。どうしていいかわからないものですから、私も一人で悩みまして、実はアメリカ人の一流の実業家とか企業家とかという、私が非常に親しくしております友人が二、三おります。こういう方々に、実はこんなことがあって、全く予期しない、十年以上前に向こうの業界を去って全く関係ないんだが帰国せいというようなことなんだけれども、どう考えても何か異常さが感じられる。どう解釈したらいいんだろうかということを実は聞きましたところが、これはすべておのおのお互いに何も知らない方でございます。しかもアメリカの社会におきましてそれ相応の尊敬を得ているりっぱな方たちでございますが、その方たちが三人とも、おまえやっぱり帰らぬ方がいいと、アメリカ人の自分たちの常識に従ったら帰らない方がいいんだということを言われまして、実は私、非常にそのことでも悩みました。そういうようなことがございます。
#324
○瀬谷英行君 要するに、島田さんの自殺の動機については考えられなかったという意味のことだろうと思いますが、それでは今度は、やはり衆議院の予算委員会でもっていろいろとやりとりがございましたが、そのものずばりで申し上げますと、海部メモを知っていたのかどうか、この点について、先ほどの御答弁では持ち出したことはないと、こうおっしゃいました。しかし、衆議院の予算委員会のやりとりでは、このことについてはっきりとやはりおっしゃらないで、証言されなかったということがございますが、いま持ち出したことはないとおっしゃいましたけれども、海部メモについてあなたは御存じなかったのか、あるいは知っておったのか、その点についてお答えいただけますか。
#325
○証人(有森國雄君) 先ほどの御質問に対する御返事は、一般的に日商の資料を持ち出したんじゃないかという御質問でございましたので、そういうことはございませんと、ただし、その海部メモという御質問もその中に含まれておりましたので、先ほど申し上げましたように、海部メモの存在あるいはその内容等々に関することについては私は証言を控えさしていただきたいということを申し上げたわけでございます。したがいまして、私が海部メモを持ち出したことがないという意味の発言ではございません。
#326
○瀬谷英行君 海部メモを知っているのか知っていないのかということになるんでありますが、答えとしては三通りしかないと思う。一つは全然知らないという答え、一つは知っているという答え、もう一つは知っているとも知っていないとも答えられないという答え、この三つに分けますと、あなたのお答えは一番ですか二番ですか三番ですか。
#327
○証人(有森國雄君) 再三申し上げておりますが、海部メモの存在ないしその内容に関する証言は控えさしていただきます。
#328
○瀬谷英行君 そうすると、私の分類によれば三番になるわけです。知らなかったならば知らないと、断じて知らないと言えばそれまでなんです。後、質問のしようがないんです。知っているということになれば、どういうことかと追っかけて聞きたくなるんです。ところが、あなたのお答えは知らないというふうに断言もされない。知っているともおっしゃらない。ということになると、知っているとか知らないとかということは言えない、つまり知っているという可能性を含んだお答えになっておる。こういうふうになるわけです。つまり私の言っている、知っているとも知らないとも、どちらも答えられない、こういうことで理解してよろしいですね。
#329
○証人(有森國雄君) 言葉というのは非常にむずかしいものでございまして、そういう意味で、同じことばかり繰り返すことは大変失礼にあたるかもしれませんが、私のお答えとしては、再三、最前から繰り返しておりますように、海部メモの存在及びその内容、これらに関することについては私は正当な権利を持って証言を拒否させていただきたいということでございます。
#330
○瀬谷英行君 それはそうすると、まず知らないということではないというふうに、逆に言うと理解をされるわけです。
 それでは、時間の節約で単刀直入に申し上げますけれども、共同通信との記者会見の件についても、やはり証言は控えさせていただきたいというあなたのお答えがございましたから、このことについていろいろ申し上げません。しかし、その共同通信の記者との会見の中で、岸さんの事務所に行った、あるいは中村長芳さんと会った、いま官房長官をやっておる田中六助さんのところへ海部氏の後についていったといったようなことがございますけれども、つまり田中さんのところへ行って、あるいは一緒に酒を飲んだといったようなことはございますか。
#331
○証人(有森國雄君) 最前御返事申しましたように、私といたしましては、共同通信社のインタビューないしその録音テープの存在あるいはその内容に関する御質問に関しては、同様の理由をもって証言を控えさしていただきたいと思います。
#332
○瀬谷英行君 あなたは、海部さんの腹心の部下だったということはお認めになりますね。
#333
○証人(有森國雄君) 腹心、まあ腹心という意味でございますが、大変かわいがっていただいたことはあります。それは事実でございます。ただ、腹心という意味をどういうふうにとっていいのか、そこのところはちょっとわからないので、適切な御返事になるかどうかはわかりません。
#334
○瀬谷英行君 いや、別に腹心という意味が当たろうと当たるまいと、かわいがっていただいたという事実があれば大体同じようなものなんです。
 そこで、そうすると海部さんから命ぜられた仕事をおやりになる、こういう立場にあったということになるわけです。で、海部さんから命ぜられて、たとえば岸さんとお会いになったとか、岸さんの事務所にいらっしゃったとか、こういうようなことはございますか、あるいはございましたか。
#335
○証人(有森國雄君) 海部さんの命令を受ける立場にあったかという御質問については、私の直接の上司ということでございませんで、私の上には、ある時期には島田さんがおられましたし、あるいは山岡昭一さんがおられたこともございますし、いろいろございますので、職務上の命令系統としては、私には別の上司がおったということでございます。
#336
○瀬谷英行君 私がお伺いしたのは、岸さんの事務所にいらっしゃったことがあるか、あるいは岸さんとお会いになったことがあるか、海部さんのお供をしてそういうところへ行ってお話しになったことがあるかといったようなことを、具体的な問題としてお伺いしたわけです。
#337
○証人(有森國雄君) お答え申し上げます。
 これも非常に古いことでございますので、正確を期しがたいことでございますが、海部さんと、かばんを持ちまして岸事務所へ伺ったことはあると思います。
#338
○瀬谷英行君 別に、いつどこで何をしたかということを聞いたわけではございませんので、じゃ岸さんの事務所に伺ったことがあるということだけお伺いすればそれで結構です。
 それから、海部さんについて岸事務所へ行って、中村長芳さんという岸さんの秘書の方にお会いになったことも、あるいは話をされたこともございますか。
#339
○証人(有森國雄君) 私は一介のかばん持ちでございますので、私がお目にかかったかと言われますとあれでございますが、お顔を拝見したことはございます。
#340
○瀬谷英行君 かばん持ちとおっしゃったけれども、それは、そのかばんは海部さんのかばん、つまり海部さんに同行して岸さんとお会いになったと、そういうことがあるんだということですか。
#341
○証人(有森國雄君) 私の記憶に誤りがなければ、海部さんと同道して岸先生にお目にかかったことはございません。
#342
○瀬谷英行君 この海部メモとか、あるいは共同通信の方々とのインタビューとかいうのをしさいに拝見をいたしますと、岸事務所とか、あるいは岸さん、中村長芳さんという方の名前が出てくるし、海部さんがいろいろと話をされているということがうかがわれるわけなんでありますが、それではあなたは海部メモについても、あるいはこの共同通信の記者会見の内容についても、いずれも証言することはできないと、こういうふうにおっしゃったけれども、その証言することのできない理由というのは、その外為法に関連して刑事訴追を受けるおそれがあるからと、こういう理由なんですか。
#343
○証人(有森國雄君) これは私再三申し上げておりますように、衆議院予算委員会に提出いたしました最終上申書に申し添えました理由によりまして、これらに関することについては私の刑事訴追の問題を惹起する可能性があるということで証言を控えさしていただきたいと思います。
#344
○瀬谷英行君 証言を控えさせていただくということであると話が進まなくなってしまうわけなんですが、じゃどうしたら証言をしていただけるか、その点をお伺いしたいと思うんですよ。あなたは証言を拒否される理由について言われました。きわめて大ざっぱに言われましたけれども、事柄は証言を拒否されるというと五里霧中になってしまうわけなんです、それでなくたって五里霧中なんですから。これでは話が進まないので、何とか話の糸口をつけるためには話してもらわなければならない、それにはどうしたらよろしいか。条件があれば話してもよろしいということが言われますか。あるいはこういう方法があるんですよ、証人として御出席いただいているけれども、参考人として出席をしていただくという方法もあるんですよ。たとえば、そのほかの方法で内容について話していただくことができる条件があったならばおっしゃっていただけませんか。
#345
○証人(有森國雄君) 私が証言を拒否しております根本の理由は、私が外為法に関連して刑事訴追を受ける可能性があると考えているからでございます。したがいまして、ただいまの御質問に対して、もし私が免訴の判決をいただけるならばそのおそれは当然解消するわけでございますので、証言を拒絶することもできないだろうと思います。
 ただ、私は現在衆議院の方から、予算委員会の方から証言拒絶罪で告発をされております。したがいまして、いろいろお話しすることにも当然制限もございますし、私自身、そういう表現が適切かどうかわかりませんが、大変危険な立場にあるんだということをひとつぜひ御理解をいただきたいと、こういうふうに思っております。
#346
○瀬谷英行君 免訴の判決があればということでございましたが、残念ながらここで免訴の判決をするわけにはまいりませんので。しかし、その一つのあなたのいま言われたことの中に、免訴の判決があれば、あるいは刑事訴追のおそれがなければ話してもよろしいということはいまおっしゃいましたが、たとえばそういう方法があれば話してもよろしいんだというふうに理解してよろしいですね。
#347
○証人(有森國雄君) 当然、そういうことが可能かどうかは別にいたしまして、そういうことができるとすれば私が証言を拒絶する理由はなくなるだろうと、かように思います。
#348
○委員長(町村金五君) 野田君。
#349
○野田哲君 先ほど来の瀬谷委員の質問に対して、岸事務所に行ったこと、あるいは田中六助氏と会ったことなどについて外為法に関連をして訴追を受けることがあるので証言できない、こうおっしゃっているわけですが、検察庁の扱いとしては、時効になっている問題については起訴をしないと、こういう扱いになっているはずだと思うので、すでにあなたが日商岩井在勤当時のことは、その意味から言えば時効になっていると思うんですが、それでもなお証言できませんか。
#350
○証人(有森國雄君) お答え申し上げます。
 時効ということは非常に判断のむずかしい問題ではないか、かように思いますので、私自身は時効が完成しているという確信は持てない状況にございます。
#351
○野田哲君 田中六助さんと会ったことや、あるいは岸事務所に行ったことがなぜ外為法に違反をするということになるんでしょうか、私にはそのつながりがわからないんですが、説明いただけますか。
#352
○証人(有森國雄君) つまり、先般の衆議院での御質問もそういうことだったんでございますが、たとえばその共同通信社のインタビューなるものでございます。これに関連いたしましてそういう御質問を受けているわけでございますが、つまりそれは一連の時効の一部分という形での御質問でございます。したがいまして、それにつきましてだんだんにお話をしてまいりますと、行き着く先は同じところだというふうに考えますので、それに関連することについては一切証言は控えさしていただきたい。
#353
○野田哲君 事務所を訪問したとか、あるいは田中六助さんと酒を飲んで会ったというような報道が共同通信の記事であるわけですが、一緒に酒を飲んだり事務所を訪問したりすることと外為法、これは全く私は関係ないと思うんです。あなたの説明でもそこのところのつじつまは合わないんですが、この点もう一回伺います。
#354
○証人(有森國雄君) 大変僭越なことを申し上げるようでございますが、当委員会でのいろいろな御質問、その目的ということは、つまるところ、そういう私がだれと会ったことがあるかとか、酒を飲んだことがあるかとか、そういうことじゃないと思います。したがいまして、そういうことをだんだんにお話ししていきますと、そのもとになるものが一つございますので、行き着くところは私の刑事訴追の問題、そういう問題を惹起するということでございます。
#355
○野田哲君 有森さんに伺いますが、外為法というのは私よりも商社におられたあなたの方が詳しいと思うんです。外為法というのは、外国からのお金を正規の手続を経ないで持ち込んだ、あるいはそれをだれかに渡した、こういうことが外為法違反ということになると思うんですが、岸さんの事務所を訪問していたり、あるいは田中さんに会ったことについて証言をしていれば行き着くところへ行くというのはそういうことに関連をしてくる、こういうことですか。
#356
○証人(有森國雄君) まあ外為法というのは非常に幅の広い法律でございます。したがいまして、ただいま御指摘になりましたような外国からの金の出し入れ、主としてそういうことでございますが、それに関連する事項は非常にたくさんございます。
#357
○野田哲君 その方にも関係をすると、こういうことなんですか。
#358
○証人(有森國雄君) 再三同じことばかり申し上げるようで恐縮でございますが、私の証言拒絶の理由につきましては、余り衆議院の予算委員会に提出した最終上申書ということを繰り返すことは適当でないかもしれません、あるいは当委員会に提出いたしました申し入れ書、ここに詳しく述べてございます。必要があれば、私きょう、お許しを得まして、ここに持ってきておりますので御説明をさしていただいても結構でございますが、そういう理由によりまして証言を拒否しているというふうに御理解いただきたいと思います。
#359
○野田哲君 時間がたちますからこの問題はこれで終わりまして、先ほどの熊谷委員の質問の中で、四十一年ごろに防衛庁の関係についていろいろ文書が出回ったことについて、執筆者の二人はよく知っていると、こうおっしゃっておられますが、正確に名前をおっしゃっていただけませんか。
#360
○証人(有森國雄君) 一人が恩田、一人が山辺という、二名だと思います。
#361
○野田哲君 森路英雄さんという人を御存じですか。
#362
○証人(有森國雄君) これも非常に古いことでございますが、会ったことはあると思います。
#363
○野田哲君 先ほどの証言で、第二次FXの問題についてもタッチした、こういうふうにおっしゃっておられたわけですが、そのころ、防衛庁の官房長の海原さんについて、日商岩井の中では、何かあの人の存在について相談をされたことがありますか。
#364
○証人(有森國雄君) 存在についての相談という御質問はよくわかりませんが、当然FXの軍用機の売り込み対象というのは防衛庁でございます。したがいまして、防衛庁の方々のお名前はもう当然よく出るような性質のことでございます。
#365
○野田哲君 海原さんの存在というのは、あなたが日商岩井で扱っておられた航空機の売り込みについては都合のいい存在であったのか、都合の悪い存在であったのか、どういう印象をお持ちになりましたか。
#366
○証人(有森國雄君) どういう印象を持っておったかという御質問ですが、当然、私どもが売りたいと思っております商品に関心を持っていただければ大変ありがたいというふうに考えておったと思います。
#367
○野田哲君 先ほど恩田、山辺をよく知っていると、こういうふうにおっしゃったわけですが、恩田氏と山辺氏がつくった文書が刑事事件になった経緯については御存じですか。
#368
○証人(有森國雄君) 経緯について知っているかという御質問はちょっとよくわからないのでございますが、もし御質問の趣旨が、何か一部に私が実は執筆者なんだとかいうような説があるそうでございますが、そのようなことは全くございません。事実無根でございます。
#369
○野田哲君 当時、防衛庁の官房長であった海原さんのことに関してのいろんな文書が出回りましたね。その中身は御存じですか。
#370
○証人(有森國雄君) そのいわゆる怪文書なるものを見たことがあるかという御質問であれば、見たことはあると思います。つまり、非常に広範囲に流布されておりまして、私どもの会社にも当時こんなものが出てますよということで持ってきてくださる方もあるしということで、見た記憶はございます。
#371
○野田哲君 書かれていることについては、当時の日商岩井の航空機の売り込みにはかなり影響を持つような内容があったわけですが、あのような文書が出回ったことについて、あなたが日商岩井での職務を遂行していくについてどのような印象を持たれましたか。
#372
○証人(有森國雄君) 何かいろいろのことが書いてございまして、一体内容は真実なのか、全くでたらめなのか、多少は何かあるのか、そういうことについて全くわからぬと申しますか、まあお尋ねのことが、十数年前に一体おまえどう思っておったのかという御質問でございまして、それで後で、いやおまえの言ったことは違うと言われましても非常に困るのでございますが、まあ大ざっぱな言い方をすれば、何やらいろいろなことが書いてあるなという印象は持ったと思います。
#373
○野田哲君 話題をちょっと変えますけれども、有森さんは一九六五年の七月ごろにアメリカに行かれたことがありますか。
#374
○証人(有森國雄君) これは隠すわけでもつくるわけでもございませんが、記憶がはっきりいたしません。私は、当時でもかなり頻繁にアメリカへ出張を命ぜられておりましたので、これはどうすればわかるか、一九六五年の何月にアメリカへ行っておったかと言われましても、ちょっと御返事のしようがない、記憶がない、記憶がはっきりしないということで御了解をいただきたいと思います。
#375
○野田哲君 それではヒントを申し上げますが、シアトル、そしてホテルはオリンピック、これで御記憶はいかがですか。
#376
○証人(有森國雄君) 先般御回答申し上げましたように、私はボーイングの727の売り込みに非常に力を入れてやっておりました実際の担当者でございます。したがいまして、シアトルには恐らく十回や二十回は出張しております。それから、オリンピックホテルというのも泊まったことはございます。しかし、いつだとかいうようなことになりますと、ただ、先ほど申し上げましたように、つくるわけでも隠すわけでもございませんが、私の記憶では御返事ができません。
#377
○野田哲君 あなたが日商岩井にいらっしゃった当時に、航空磯部として海外の銀行に口座を持っていた、こういう記憶がございますか。
#378
○証人(有森國雄君) 委員長、ちょっと随伴人と相談をさせていただきたいと思いますが、御了承をよろしくお願いします。
#379
○委員長(町村金五君) どうぞ。
#380
○証人(有森國雄君) ただいまの御質問の趣旨が実ははっきりわかりません。つまり航空機部として海外に口座を持っていたかという御質問でございますが、ちょっと質問の意味が私に明確に理解できませんので、再度御質問をいただけませんでしょうか。
#381
○野田哲君 財務部とか経理部とか、そういうところを通さないで、航空機部独自で海外の銀行に口座を持っておられたかどうか、こういう意味です。
#382
○証人(有森國雄君) 最も的確なお答えは、記憶が定かでないということだと思います。
#383
○野田哲君 まあ記憶が定かでないと言えばそれ以上質問することがちょっとむずかしいんですが、海外に航空機部の独自の口座があったかないか、そしてそのことの一件について記憶がないと、こうおっしゃったことについて、なぜ随伴者と相談をする必要があるんですか、これは社内の問題で随伴者とは関係がないことだと思うんですが、その点いかがですか。
#384
○証人(有森國雄君) 航空機部の口座という意味が私に理解できないんでございます。
#385
○野田哲君 あなたが社内の問題で理解できないことを相談されたことは私にも理解できないんですが、つまりこの財務部とかあるいは経理部というのか、おたくの会社のその方の手続を経ないで、航空機部独自で海外の銀行口座との出し入れができるような口座を持っておられたかどうか、こういう意味です。
#386
○証人(有森國雄君) お答え申し上げます。
 そういうものは少なくとも存在し得ない性質のものでございますし、私の記憶する限りなかったと思います。
#387
○野田哲君 先ほどの質問に返りますが、シアトルへ何回も行かれて、一九六五年ごろ、オリンピックホテルにも泊まったことがあると、こうおっしゃったわけですが、そのシアトルのオリンピックホテルに宿泊されたときに、海部八郎さんと御一緒のことがありましたか、いかがですか。
#388
○証人(有森國雄君) 本当に作為でございません、これを信じていただきたいのでございますが、十数年前のことにつきまして、しかもめったに行かないところということじゃございません、年じゅう行っているところでございます。海部さんと同時期にシアトルを訪問したこともございますし、いろいろございますけれども、同宿した記憶があるか、あるいはそれが証言としておまえあるのかと言われますと、これは記憶がはっきりいたしませんということしかお答えできないと思いますし、先ほど来、いろいろ十年以上前のことをお尋ねでございます。その中には私の記憶の間違いとか、できるだけ私は自分の記憶を呼び戻して誠実にお答えをしているつもりでございますが、何かそれは間違いがあるかもしれないということについてはぜひ御理解をいただきたいと思います。
#389
○野田哲君 同行という、一緒に行ったかどうかは別にして、シアトルにあるオリンピックホテルで、あなたがお泊まりになっていらっしゃるときに、海部さんもそこに泊まられたことはあると、こういうことですね。
#390
○証人(有森國雄君) 逃げる意味でも何でもございませんが、これは私の一身上の問題だけじゃなくて、海部さんにもかかわる問題でございまして、私がいいかげんなことを申し上げるわけにいきません。そこで、確かに二人でおまえ泊まったことがあるのかという御質問であれば、やはり私は責任を持ってお答えすることはできないのでございます。余りにも古いことでございます。
#391
○野田哲君 有森さんはアメリカへ何回も行っていらっしゃるということですけれども、向こうで日本の政治家、あるいは政治家の秘書の方とお会いになったことはありますか。
#392
○証人(有森國雄君) 私が渡米したときに、政治家なり政治家の秘書と会ったことがあるかということでございますが、ございます。
#393
○野田哲君 それはどなたですか。
#394
○証人(有森國雄君) 当然全部を記憶しているわけではございませんが、たとえば一例を挙げろということであれば、非常に古い話でございますが、私の記憶に明瞭に残っていることは、たとえば保科善四郎先生がおいでになりましたときにお目にかかったり、それから私ニューヨークの駐在員時代、特に駐在員時代には非常に多数のそういう関係の方もお見えになっておりますので、恐らく正確を期せば、相当数の方々にお目にかかっていると思います。
#395
○委員長(町村金五君) 時間が参りました。
#396
○野田哲君 岸さん、あるいは松野さんとお会いしたことはありませんか。それから秘書の中村長芳さん。
#397
○証人(有森國雄君) この御質問に関しましても、最前来の同一の理由によりまして証言を拒否させていただきます。
#398
○野田哲君 委員長、もう一言。
#399
○委員長(町村金五君) どうぞ、最後に。
#400
○野田哲君 ホテルニュージャパンにある松野頼三衆議院議員の事務所に何回ぐらい行かれたことがありますか。
#401
○証人(有森國雄君) そのようなことは一回もございません。
#402
○委員長(町村金五君) 以上で瀬谷君及び野田君の発言は終了いたしました。
 次に、黒柳明君。
#403
○黒柳明君 公明党の黒柳明でございますが、お疲れのところ恐縮でございます。
 先ほどもちょっとありましたが、昨日まで全く御出頭なさらないのではなかろうかと、一昨日テレビを見ていましたら、ゆかた姿で非常に強気の記者会見といいますか、発言をされておりました。片方で告発し片方で呼ぶとは何事かと、こんなことで、全く先ほどまでは御出頭なさらないんではなかろうか、こう思っておりました。急に、前の海部さんが終わるころに出頭されると、こう聞きまして、私たちもちょっと戸惑ったわけでありますが、一昨日の夜、玄関の前で記者会見じみたことをおやりなって、昨日ないし本日で心境が変わったと、こう見ざるを得ないんですが、どういうようなところがきょう御出頭なされる心境の変化をもたらした理由なんでしょうか。
#404
○証人(有森國雄君) 実は先生も御存じいただいていると思いますが、私も先般、私の弁護人を通じまして証人喚問の撤回をお願い申し上げました。これにつきまして御返事をいただけると、しかも私は、その中にるる申し述べました理由によりまして、必ず私どもの願いを聞いていただけるんじゃないかというふうに確信をしておりました。ところが、御返事をいただけないということで実は大変、あるいは私、何といいますか、何と申しますか、記者会見で、記者会見と申しますか、あそこで新聞記者に発言したようなことで、発言したような理由で、私自身非常に憤慨しているようなことがございまして、ついああいうような発言をしたわけでございますが、本日ぎりぎりになりまして、その上申書に対して、こちらの委員会としては返事をしないという御返事をいただきました。したがいまして、これはお取り上げいただけないんだという御回答をいただきましたので、その上で弁護人とも相談し、あるいは私の信頼する方たちにも電話で御相談した上で、これを聞いていただけないのなら出頭する以外にない、出頭する以上は、私としては誠意を持って発言できる範囲内のことはいたしたいと、かように考えております。
#405
○黒柳明君 報道記事ですから正確にこうおっしゃったかどうかわかりませんけれども、いかに古いこととは言え、十年以上昔の行為に対する一種の制裁と思っていると。これが、国会での証人喚問が一種の制裁、しかも十年以上昔の行為に対する。これ十年でも二十年でも悪いことをすれば当然精神的にも悩むでしょうし、それについて精神的な苦しみ、これを除去するためにはある時点において制裁を加えられるということはむしろ精神的にはすっきりするでしょうし、それから同じく物心両面の要するに損害をこうむったとおっしゃっておるわけですけれども、ひとつこの物心両面というのはどのようなことであるのか、これも御説明いただけますでしょうか。
#406
○証人(有森國雄君) ちょっと私の言葉が足りないのか、報道機関の報道の仕方が多少ニュアンスが違うのかしりませんが、私が一種の制裁として甘受すると申しましたことは、国会に証人として喚問されたこと自体ではございません。ただこれに伴いまして、先生方も御存じだと思いますが、とにかく荒唐無稽に属するようなことまでわんわん書き立てられたり、それから私自身非常に精神的にまいる、しかも告発まで受けたというようなことがございます。それから私は体の調子もよくない、そこへ非常に精神的な負担がございまして、ほぼ一カ月仕事もしておりません。したがいまして、そういう意味のことを全部ひっくるめまして、これは私としては、けしからぬと言ってもしようがないと、言うなれば私自身が制裁を受けているんだというふうに思っておったわけでございます。しかし、そこへまた証人として出頭せよというお話でございまして、しかも私の方としては非常に条理を尽くしてと申しますか、正当にお願いを申し上げたと思ったのでございますが、それについての御返事もいただけなかったものでございますから、大変私としては心外だったと、こういうことでございます。
#407
○黒柳明君 衆議院のときには、確かにえたいの知れない電話が二、三本あったと、脅迫に関してですね。すると、この一カ月ですけれども、全くそういうものは一つもなかったんでしょうか。えたいの知れない電話あるいははがき等の舞い込むなんということは何にもなかったんでしょうか。いわゆる恐怖におびえていたような、あるいは脅やかしたような黒い影というものは全く何も現実的になかったのでしょうか。
#408
○証人(有森國雄君) これは成城署の方にも申し上げましたが、私が帰国いたしまして衆議院の委員会に出頭して帰りました後で、何回かえたいが知れないと申しますか、要するにかかって切れてしまうといったような電話がございました。ただそれ以降、私が成城署の方に万一をおもんばかりまして警護をお願いいたしまして、大変当初は厳重な警護をしていただきましたそのおかげかどうか、そのせいかどうかわかりませんが、以後そのようなことはございません。なお、はがき等ということでございますが、発信人不明のいろいろな手紙が参りますけれども、そういう脅迫的言辞というものはございません。
#409
○黒柳明君 日商退社後、何らかの形で日商とかかわり合っていたことはないんでしょうか。
#410
○証人(有森國雄君) 日商自身とかかわり合っていたことは全くございません。ただ、私が現在の会社を興す前に関与しておりました会社というのは、日商の出身者でつくった会社でございますから、そういう非公式なものでございますから日商との関係というものは全くございません。
#411
○黒柳明君 また外為法違反と刑事訴追のことなんですけれども、これはもう時効三年ですから、常識的に、先ほどからありましたように全くないはずである。にもかかわらず、いろんな形でというようなことで、私たちそれがわからないんですが、そうなると一つの可能性は、このことで有森さんだけじゃなくて、だれか共犯者と断定できないかと思うんですけれども、言葉が悪いかどうかわかりません、そういうような人がいらっしゃって、その人にも迷惑がかかるからだと、おれはもう時効なんだから大丈夫なんだと、こういうことがあるんでしょうか。
#412
○証人(有森國雄君) 自分は全く刑事訴追を受けるおそれがないけれども、だれかがあるからという御趣旨の御質問であれば、そういうことではございません。私自身に刑事訴追のおそれがあるというふうに認識しております。
#413
○黒柳明君 そうすると、海外生活は衆議院の場合には非常に長くてと、その間は時効は停止になりますね。すると、もう三十八、九年から四十二、三年に心に恥ずることがと、もう十二年、十数年たっているわけです。そうすると、その間どうでしょうか、海外生活を七年も十年もされたという計算になるのでしょうか。
#414
○証人(有森國雄君) その時効が停止するのは、必ずしも海外生活だけなのかあるいは海外生活をしたことが全部入るのか、その辺私はわかりませんが、過去十年の間に、そうでございますね、多分三分の一ぐらいは海外で過ごしている、あるいはもっと多いかもしれないと思います。それでよろしゅうございますか。何かほかに御質問がございましたか。
#415
○黒柳明君 結構ですよ。そうすると、まあ十年としまして、三分の一だから三年ないし四年ですね。六年ないし七年は日本国内。こうなれば完全に時効なんですよ。その時効についてあくまでも証言を拒否する。これはもう常識的におかしい。共犯者もいない、全くみずからのことである。
 それからもう一つ。先ほどから行き着くところはそれなんだと、こうおっしゃった。そうなると、もう一つ考えられるのはこの海部メモのことについてじゃなくて、この海部メモとほかに何か有森さんが外為法違反で刑事訴追を受けるような可能性があるものがもう一つあるのか、この点いかがでしょう。別に。可能性で結構です。
#416
○証人(有森國雄君) ただいまの御質問でございますが、黒柳先生、ただいま私については時効は絶対完成しているはずだという御指摘でございましたが、私は必ずしもそうではないと思っております。
 それから、共犯がいないとおっしゃいましたけれども、そう申し上げた覚えもございません。共犯もなくて、しかも時効になっているのであれば、証言拒否するのは私……
#417
○黒柳明君 いま御自分のことだと言ったから。共犯はいないっておっしゃったから。
#418
○証人(有森國雄君) それは私が、私自身が刑事訴追を受けるおそれがあるということであって、共犯といいますか、何者かが、私以外の人間が刑事訴追を受けるから私はいやだという意味じゃございません。
#419
○黒柳明君 要するに御自分のこと。そうすると、共犯と言っていいかどうかわからないと私は言いましたけれども、やっぱり第二者の人はこれに絡んでいる可能性があるということを示唆したわけですか、いまのお言葉は。
#420
○証人(有森國雄君) ここで、ただいまの御質問につきましてはやはり同じ理由によりまして、証言を御勘弁いただきたいと思います。
#421
○黒柳明君 衆議院ではこれまた包括一罪になる可能性、そんなことをおっしゃいましたけれども、確かにそういうものはありますけれども、論理的には全然判例がない。ということは、あくまでもそういうことで証言を拒否しているんではなかろうかと、こう感ぜられるんですが、その点いかがでしょう。
#422
○証人(有森國雄君) 私はきわめて法律のことには疎うございます。包括一罪ということも、率直に申しまして、私本当に深い意味はわかりません。あるいはその判例があるとかないとかいうようなことは、私は専門家じゃないのでよくわかりません。ただ、当然そういうおそれがあるという立場に立ちますと、最悪の事態ということを想定しなきゃいけないと、こういうふうに思います。
#423
○黒柳明君 まあ非常に注意深くて。
 こういうことはどうでしょうか。昭和三十八、九年から四十二、三年まで心にざんきにたえないことがある、こういう御発言は、海部メモに対する発言を外為法違反の刑事訴追で拒否せざるを得ないということと関連があるということは否定しない、こういう論理はどうでしょうか。
#424
○証人(有森國雄君) ただいまの御質問は、私が申しました良心に恥じることということと刑事訴追を受けるおそれがあるということとの間に関連があるのではないか――おっしゃるとおりでございます。
#425
○黒柳明君 島田さんにつきまして、明るくて楽しくて非常に正直な方。私もいろんな面ですぐの関係者から聞きましたら同じようなコメントでした。どうなんでしょうか、非常に正直な人、しかもお亡くなりの間際、それこそ正直以上に正直な発言をされてお亡くなりになったんだろうと私は確信せざるを得ません。となりますと、もうこれは言うまでもありませんが、政治家便乗だと、最後はおれたちの力だと。あの島田さんの発言というものは、島田さんの正直な中での最後のもう本当に心からの叫びであった。私は私のこの取材といいますか、調査の範囲でも固く私は信じたのですが、まあ先ほどから有森さんは島田さんにかわいがられた、長くつき合っていた、その中において正直、明るい。全く私の認識と同じなんです。どうでしょうかね、政治家の便乗ということは決してうそじゃない、島田さんの本当の最後の真実の叫びであった、こう思うんですが、お考えはいかがでしょうか。
#426
○証人(有森國雄君) ただいま先生からその一点につきまして特に強調した御質問でございましたが、私も島田さんの最後のメモというのを新聞で読みまして、非常に心を打たれました。非常に心を打たれました。どういう事情でお亡くなりになったのかわかりませんが、どんな事情であっても本当にお気の毒だったというふうに思っております。
#427
○黒柳明君 当然私もそうだと思うんです。お気の毒である以上に私はやっぱり島田さんのある意味では死を無にしないことが私たちの役目であり、当然あの有森さんがここに御出頭なされた大きな理由でもあろうかと、根底的にはですね。であるんですが、いまのお答え、重ねて本当に恐縮でございますけれども、本当の最後の叫び、真実の叫びであったと、こう思うんですが、これについて、この一点、ほかのことは私は聞くつもりはないんです、この一点だけを私は聞きたい、一番近かった有森さん、いかがでしょうか。これはうそでしょうか、不遜な叫びだったのでしょうか。真実だったと私は確信しますけれども、一番長いおつき合いをしていた有森さんはどうこの叫びをお受けとめになりますか。
#428
○証人(有森國雄君) 政治家の便乗ということがどういうことを意味するかは私わかりません。ただ、島田さんの性格を私なりによく知っていると思いますし、ああいう異常な事態でお亡くなりになるに際して書かれたことは、心からの叫びだろうと私も思います。
#429
○黒柳明君 先ほど海部さんはそれは不遜な言葉だと、こうおっしゃったので、まあこれは海部さんなりの考えだと思うんですけれども、結構です。
 それから先ほどからの、かばんを持たれて岸さんのところ、松野さんのところ、こうおっしゃられましたけれども、国内におきましてほかの政治家のところを御訪問されたという記憶はございますか、海部さんないし島田さんと御一緒に。
#430
○証人(有森國雄君) 私が日商に在職中といいますと、十年ぐらいの期間になりますのですが、当然いろいろな政治家の方に陳情に伺ったことはございます。
#431
○黒柳明君 済みません、重ねて。たとえばということで、お差し支えなければ、お名前をお挙げいただけますか。
#432
○証人(有森國雄君) ちょっとあれでございますね、先ほどお名前を申し上げました保科先生でございますとか、あるいは源田先生、特にそういう、何といいますか、関係のお深い議員の方にいろいろ飛行機の説明を申し上げるとか、あるいは、私はそういうことに随行した記憶はちょっとございませんけれども、いろいろな方にはお目にかかると思います。
#433
○黒柳明君 防衛庁の空幕ないしは内局のえらい方にお会いする機会は相当あったんですか。島田さんないし海部さん、上司と一緒に。あるいはお供をして。
#434
○証人(有森國雄君) それは当然ございました。
#435
○黒柳明君 このことは事実なんでしょうか。たとえばロッキード事件のころ、参考人として警視庁に呼ばれて、日商から政治家に渡されたお金のリスト等につきまして、英訳をしてそのリストを渡したと、こう供述したというようなことが巷間伝えられているんですが、こういうことは事実なんでしょうか。
#436
○証人(有森國雄君) 先般も申し上げましたが、警視庁の取り調べといいますか事情聴取の際の中心事項は、私とロッキードとの契約関係でございますとか、そういう事実関係のものが中心でございました。
#437
○黒柳明君 それからこういう事実はどうでしょうか。例の海原さんのスキャンダルにつきまして、ブラックジャーナリストの問題ですけれども、東京の銀座の商社マンのたまり場になっているバーで密談が行われた。それで有森さんが自分でその配布先を決めて、それでしっぽをつかまれないようにしかもその友人に頼んだと、こう逮捕された人に語ったと。しかも、その週刊誌の記者の方が逮捕されると、時を合わせてアメリカに飛んだと、こんなことがこれまた巷間伝えられているのですが、このことは事実でしょうか。
 また、こういうことについて、上司海部さん等にお話ししたことはあるでしょうか。
#438
○証人(有森國雄君) これは、その記事につきましては私も見たと思いますが、全くでたらめでございます。
 それからただいまそのバー・黒馬というのが出ましたけれども、私も確かに行った記憶はございます。記憶はございますが、別に何も不正なことと関係のあることじゃございません。
#439
○黒柳明君 アメリカから帰られたときに、会社に机もなかったとか、こういうこともありますですね。
 それから住商と関係があったから海部さんが首を切ったんだとか、これまた巷間のうわさかもしれません。これについて事実関係はどうでしょうか。
#440
○証人(有森國雄君) 机がなかったなどということは当然事実無根でございます。
 それから住商と何か特殊な関係があったというようなことが巷間で言われているということを私も承知しておりますが、各商社の担当者同士というのは意外とこれで私的には仲のいいようなこともございます。また、業務上そういう――何もこれは不正な意味じゃございませんが、連絡会議のようなものも存在しております。今日あるかどうか知りませんが、当時もございましたし、したがって私も住友商事にも親しい人もおりましたし、それからほかにもあったと思いますが、なぜそんなことを言われるのか、全く理解に苦しむところで、事実無根でございます。
#441
○委員長(町村金五君) 黒柳君、時間が参りました。
#442
○黒柳明君 終わります。
#443
○委員長(町村金五君) 以上で黒柳君の発言は終了いたしました。
 次に、橋本敦君。
#444
○橋本敦君 証人、御苦労さまです。
 御存じのように、いま問題になっております航空機をめぐる疑惑を解明するということは、日本の政治を正す上で非常に大事ですし、国民もそのことを心から期待しておるわけですね。あなた自身も、前回衆議院での証言におきまして、自分が一番こわいのは自分の良心だと、こうはっきりおっしゃった。だから、私は、あなたがおっしゃる、自分が刑事訴追を受けるおそれがあると考えられる以外の問題については可能な限り真実を明らかにする、そういうお気持ちがおありだと思いますが、その点は間違いありませんか。
#445
○証人(有森國雄君) ただいま先生のおっしゃいましたこと、もう全く間違いございません。
#446
○橋本敦君 その範囲でお聞きしたいこともたくさんあるのですが、先ほど、あなたは、海部さんのかばんを持って岸事務所を訪問したということはおっしゃっていただきました。何回ぐらいお行きになりました御記憶がありますか。
#447
○証人(有森國雄君) 何せこれはもう本当に、私隠しているわけじゃございませんが、余り古いことでございますのであれでございますが、そんなに、たとえば十回も二十回も行ったというようなことじゃございません、当然。まあせいぜい数回程度ではないかと思います。
#448
○橋本敦君 そのせいぜい数回程度というお話はわかりましたが、その際、島田さんと御一緒だったということもその数回の中にはありましたか、海部さんとだけですか。
#449
○証人(有森國雄君) 島田さんとという記憶はちょっと私ございません。
#450
○橋本敦君 その岸さんの事務所へお行きになったときに、その数回で主としてお会いいただいた方はどなただったでしょう。相手方ですね。
#451
○証人(有森國雄君) 再三申し上げておりますように、私は、私が訪問したわけでございませんし、私がお目にかかったわけでもございませんので、ちょっとその御質問にはお答えに窮します。
#452
○橋本敦君 そういたしますと、海部さんがどなたかにお目にかかっている間は、あなたは事務所の入り口でお待ちしておった、一緒にだれかとお会いになることではなかったと、こういう状況だったわけですか。
#453
○証人(有森國雄君) 大体おっしゃるような状況だったと思いますが、再三申し上げますが、とにかく古いことでございます。後でおまえの言ったことは違うじゃないかと言われましても、よっぽどよく思い出しませんとその種の質問に御回答しにくいのでございますが。
#454
○橋本敦君 そういたしますと、数回お行きになりますと、岸さんが不在のときもあれば、おられたときもある。おられたなという御記憶はありますか。海部さんがお話しする際の話ですね。あなたが直接お目にかかっていなくても、岸さんがおられたときもあったなという記憶はありますか。
#455
○証人(有森國雄君) ちょっと私の記憶の限りでははっきりそういう記憶はございません。
#456
○橋本敦君 しかし、そういたしますと、だれと話をしたかということが問題になる。秘書の中村さんだったという可能性もあり得ることになりますね。そんなにたくさんおられるわけじゃないと思うのです。
 中村さんがおられたということは、秘書をなさっていたそうですから、これは間違いありませんね。どんな話をしたかは聞いているのじゃないのです。
#457
○証人(有森國雄君) それはそういう記憶はございます。
#458
○橋本敦君 この数回お行きになったというのは、あなたが四十二年の八月に退社をされておられるわけですが、退社をされるころに近いころでしょうか。時期ですね、何年何月と言えば記憶がないと思います。退社をされるころに近いころの話だったと、こういう状況だと伺ってよろしいでしょうか。
#459
○証人(有森國雄君) そうですね、近いというのがまあ数年以内ということであれば、そうだと思います。
#460
○橋本敦君 あなたは、先ほどの御証言でも、ボーイング727の日本航空あるいは全日空への売り込み、これをお仕事としておやりになったと、こういうことですが、大体727の売り込みは、昭和三十九年、このころ決着がついていた問題ですね。これは御記憶ありますか。
#461
○証人(有森國雄君) 何年とおっしゃられますとちょっとあれなんでございますが、全日空と日本航空が導入を決定するまで私関与しておりましたし、その後も、旅客機のことで申し上げれば、たとえばあのころはたしか超音速機でございますとかジャンボとか、いろいろな話がございまして、そういうことについても御説明を申し上げたことがございます。
#462
○橋本敦君 全日空の藤原さんという方、これは御存じかもしれませんが、第六十四回公判におきまして、その727の導入に関連をいたしまして日商さんが政治家にあいさつをなさったということを証言されておるんです、あいさつをなさったということですね。まああいさつはいろいろありましょう。そういう御記憶は証人はありますか。
#463
○証人(有森國雄君) もし、あいさつということが、お金を贈ったとか、そういうことを意味するのであれば、私の知る限りはそういう記憶はございません。
#464
○橋本敦君 あいさつという意味はほかにわかりますか。わからないならわからないでいいです。
#465
○証人(有森國雄君) あいさつという意味は、かなりいろいろな意味があるのだろうと思いますが。
#466
○橋本敦君 政治家にあいさつを全然しなかった、話をしなかった、こういうことではないということは言えますか、お金の問題は別にして。
#467
○証人(有森國雄君) それはやはり関連する政治家の諸先生方に飛行機の説明をするとかいうようなことはいろいろやったと思います。
#468
○橋本敦君 大庭さん――先日亡くなったんですが、その大庭さんがある新聞にお話しになって活字になっていることですが、このボーイングの売り込みに関しては松野頼三さんがついておられたというように語っておられるところがあるのですね。それで、日商さんと松野さんが大変親しい間柄にあるということはあなたも御存じのようにいろいろなところで報道されているのですが、大庭さんもそう語っていらっしゃる。あなた自身、二ユージャパンの事務所でなくてよろしいんですが、海部さんと御一緒にかばんを持ってでも松野さんを訪問された、あるいはお会いになったことはありますか。
#469
○証人(有森國雄君) 防衛庁長官をしておられたときに訪問をしたことがあるかもしれません。ただ、先ほども申し上げましたように、松野先生の事務所へ出入りしたとか、そういうことは一切ございません。
#470
○橋本敦君 お会いになったことはあると。グラマンに私どもの正森、内藤両議員が調査団で参りまして、松野さんは日商さんと大変親しい、グラマンとよく名が知れておりました、PFという暗号で呼ばれている方だという話を聞いてきたんですが、あなたは日商におられて、松野さんと日商は大変親しい間柄だ、PFというかそういう文字でグラマンでは呼ばれている、お聞きになったことはあるのじゃないでしょうか。
#471
○証人(有森國雄君) そのようなことを聞いたこともございません。それからちょっと時期的に私の在社中のことじゃないのじゃないかと思います。
#472
○橋本敦君 時期的に証人の在社中のことでないということでいまの点は了解しておきます。
 先ほど、あなたの御証言の中で、日商さんは727の売り込みが終わりまして、あなたが退社される終わりのころですが、第二次FXの問題でスタッフを編成し、あなたもそのスタッフの一人だったというお話がございました。そのスタッフの責任者はどなただったんですか、社内で。
#473
○証人(有森國雄君) ちょっとうっかりしていまして、いまのはFXに関する御質問でございましたか。
#474
○橋本敦君 はい。
#475
○証人(有森國雄君) 当時の航空機部長は海部さんが取締役で兼務をしておられましたので、海部さんが最高責任者でございます。
#476
○橋本敦君 わかりました。海部さんが社内の第二次FXのスタッフの責任者であるということですが、島田さんはどういうお立場でした。
#477
○証人(有森國雄君) これもまた記憶が定かでございませんが、もし私の記憶に誤りがなければ、まあFXというのはいつの時点からあれするのかという問題がございます。しかし、その非常に初期の段階で、山岡さんと島田さんが、シアトルの事務所長、それから東京の課長でございましたか、を交代された時期がございます。したがいまして、それがいつであったかちょっとはっきりしておりません。
#478
○橋本敦君 スタッフに加わられたことはあるわけですか、いつか島田さん自身が。
#479
○証人(有森國雄君) はい、それは当然あると思います。
#480
○橋本敦君 先ほどあなたの御証言で、防衛庁の海原さんが、私どもが売り込む飛行機に海原さんが関心を持ってくださればありがたいなという気持ちは持っておりましたというお話がありました。これは私はあなたのお立場として当然だと思うんですね。日商はファントムを売り込む、このために努力をなさっている。ところが、海原さんは、ファントムはおもちゃだという有名な論を展開されまして、むしろノースロップ、これを推していられた。ところが、あなたの御期待に、日商の期待にかかわらず、海原さんに、あなた方が売り込もうとするファントムについに関心を持ってもらうというところへはいかなかった、これは事実でしょう。
#481
○証人(有森國雄君) 私FXの最後までやっておりませんから……
#482
○橋本敦君 あなたの在職中関心を持ってもらえなかった……
#483
○証人(有森國雄君) 関心というのは、ちょっと非常にむずかしい御質問でございまして、お答えしにくいのでございますが。
#484
○橋本敦君 海原さんはがんとしていまでも関心をファントムにお持ちでないんですが、だから海原追い落とし文書という問題が世の中で言われるようになるんですね。ずばりと伺いますが、海原さんは、そういうこともあって、自分の追い落としの背後には日商さんがいたと、そう思っていらっしゃる。この国会でもそういうふうに証言していらっしゃる。
 そこで、あなたに聞きますが、海原さんがそう思われても仕方がないなという事情はあなたとしてお感じになりませんか。
#485
○証人(有森國雄君) 私も海原さんの御発言を新聞等で読みまして、海原さんがああいうことを言っておられるならば、あるいはそういうことが事実なのかなというふうには思いますが。
#486
○委員長(町村金五君) 橋本君、残り時間がわずかとなりましたので、簡潔に願います。
#487
○橋本敦君 あるいはそういうことかもしれないというお話でした。
 最後に伺いますが、あなたは御退職になってから目礼のコンサルタントをなさって、お取り調べを参考人としてお受けになっている。その際、この間ここで小林刑事局長も答弁されたんですが、あなたのロ社に対する有森メモといいますか、有森レポートといいますか、それがその当時存在したということが明らかになったのですが、これはあなたがロ社のコンサルタントとしての情報提供として第二次FX戦争をめぐるいろいろな問題をお書きになったのを提供されたものではありませんか。これを伺って質問を終わります。
#488
○証人(有森國雄君) 私がリポートを提出したこともございます。ただ、あくまでも警視庁でのお取り調べは、お取り調べといいますか、事情聴取の内容は、私がどういう機縁で何年の何月からどういう経緯でというその事実関係だけでございまして……
#489
○橋本敦君 レポートを提出されたことはあるんですか。
#490
○証人(有森國雄君) 私がロッキードに対してリポートを提出した事実はございます。
#491
○橋本敦君 はい、わかりました。
 終わります。
#492
○委員長(町村金五君) 以上で橋本君の発言は終了いたしました。
 次に、三治重信君。
#493
○三治重信君 民社党を代表してお伺いいたしますが、有森さんがこの飛行機関係に関係されたのは古いことだということで、記憶に定かでないということとまた刑事訴追の疑いがあるということで証言拒否が多いということで質問者が非常に当惑をしているわけなんですが、まず最初に、五十一年の九月ですね、ロッキード事件のさなかに、東京都内で共同通信社の記者と三回、約八時間にわたって録音テープをとられながら会見をしたというのが二月十三日の東京タイムズ記者に詳細に報告されていますが、これはどういういきさつでこういう詳細なテープをとりながらの共同通信社の記者との会見を応諾されたわけですか。
  〔委員長退席、理事岩動道行君着席〕
#494
○証人(有森國雄君) これも前回の証人喚問のときに申し上げたと思いますが、それはロッキード事件なるものが発生いたしまして非常に大ぜいの報道関係の方がお見えになりました。幾らお断りしてもお断りできませんで、多分共同通信の方にお目にかかったこともあると思うということは前回にも申し上げております。
#495
○三治重信君 この新聞報道の中からの関係で質問するわけなんですが、こういう会見をされたときの発言の政治家とのかかわり合いの根拠は、やはりあなたが海部さんのかばん持ちをやって政治家のところへたびたびあちこち訪れられたと、こういうときの印象、あるいはその間の話を耳にして、それを根拠にこの記者会見のときに政治家へのいろいろな金銭の授受だとか、政治家に近づかないと商売はうまくいかぬとかいうようなことの発言、また、そういう発言のソースというものは、主にそういう海部さんやあるいは日商岩井の幹部のかばん持ちをしていた経験からの発言でございますか。
#496
○証人(有森國雄君) 再三繰り返すようでございますが、共同通信のインタビューにかかわる、あるいはそういう録音テープの内容でございますとか、それに関する証言につきましては、私自身の刑事訴追の問題と関連がございますので、ひとつ証言を御勘弁いただきたいと、かように思いますが。
#497
○三治重信君 だから、証言を拒否されていますから中身についてお伺いするわけではないが、その当時のインタビューに語ったことは、有森さんが海部さんの、また社長とか副社長のかばん持ちで政治家の事務所へ、まあ岸事務所には数回行かれたという証言もあるわけなんですが、その他政治家と日商岩井の海部さん、あるいはそれ以上の幹部の方のかばん持ちをやったときのいろいろの経験からそのときに話したと、こういうことですかと、こういうことです。中身についての証言を拒否されることについてお尋ねしようとしているわけではありません。
#498
○証人(有森國雄君) 一般論といたしまして、当然新聞記事というものは必ずしも表現していることが正確ではございませんし、いろいろな取材をもって一つのあれを書くということでございますが、当時私がいろいろな方にいろいろな取材を受けた、そこでもし私が何かしゃべったことがあるとすれば、当然自分の経験に基づいたことであろうということは言えると思います。
  〔理事岩動道行君退席、委員長着席〕
#499
○三治重信君 そのかばん持ちであったというときの社の中では大体課長補佐時代で、主にそういう社の幹部が政治家とのつき合いをやられる場合には、やはり有森さんがほとんど専属的にかばん持ちをやってみえたか、またそのほかあなたと同僚なり同じような人がそれぞれ分担をしてかばん持ちをやっていたんですか。
#500
○証人(有森國雄君) 決して私だけがどこへ行くにもお供をするということではございません。ただ、ほかにどなたがそういうことをやられたかということはちょっと私にはわかりかねます。ただ、決して私だけがそういうことをやって、どこへ行くのでもお供をするんだというような関係といいますか、そういう慣例であったわけではございません。
#501
○三治重信君 そうすると、全部じゃないということになると、政治家に行くかばん持ちの持っていくときの相手方というんですか、相手の政治家の範囲がそれぞれ別々になっていたのか。そのときに海部さん以外にもそういうかばん持ちをやったことがあったのか。それからこれは証言を拒否されていないと思うのですが、海部さんがアメリカから帰ってこられて、日本でいろいろ政府や何かに売り込む場合に、政治家に近寄らないと仕事ができないという考えを持っていたと、こういうあなた自身の理解というものは間違いないわけですか。
#502
○証人(有森國雄君) 御質問の趣旨が、海部さんがそういうような、つまり政治家の先生にもいろいろ陳情等をしないと、いろいろな仕事がうまくいかないだろうというようなことをお考えになったのじゃないかと私が推測したということであれば、それはそういうお考えをお持ちになったのじゃないかなとは思います。
#503
○三治重信君 それからちょっと話が変わりますが、向こうの在外にもおられたということですし、そういう交際関係のかばん持ちもやっておられたということで、そういうやはり売り込みなり何かをしていく場合には、それぞれ何というのですか、役所では予算制度で仕事によってあらかじめ予算がつけられるわけなんですが、商社の方でも、防衛庁関係に売り込み、それからほかの民間の航空会社にも売り込みには、あらかじめその年度ごとに大体予算をつけて、そしてそれに対して使う範囲が決められて、またそれがその活動によってその収益と比較をされていわゆるメリットが決まっていく、次の予算も一決まっていく。それが余分に要ると、こういうことになった場合に、きょうの海部さんの説明だと、非常に為替リスクがあったときには大変な人が要った、人がえらいよけい来たときによけい要ると。在外で予算計画されて、そういうふうに与えられた予算に対して二倍も三倍も大変な経費が要るというのが商売の常道ですか、在外を経験されておられて。
#504
○証人(有森國雄君) ただいまの御質問の第一点は、商社において活動する上で予算をどういうふうに取るのかということではないかと思いますが、当然商社においてもその年度の各部門の予算というのはつくります。それは人件費、営業経費その他いろいろございます。それから交際費というようなものも大体年間幾らというような割り当てが決まるわけでございます。
 御質問の第二点は、それが異常にふくれ上がるというようなこともあるのかということでございますか。――それは場合によってはあり得ると思います。つまり、よけいな事業に投入するとか、交際費が大変膨大になってしまうというようなことはあり得ることだと思います。
#505
○委員長(町村金五君) 三治君、時間が参りました。
#506
○三治重信君 そういうふうな活動の場合には、大体そういう商売の方でどれだけの収入があるから、あるいは相手側からボーイングなりダグラスからこれだけちゃんとめんどう見てもらえるからこれだけの金をよこせ、経費に使わせろと、こういうような折衝が当然事前にあるのじゃないですか。
#507
○証人(有森國雄君) それはいろいろなケースがございまして、純粋に、まあ通常でございますと、商社の商売というのは成約ができまして初めて利益が上がる。したがって、それは自分たちで見通しを立てまして、これは今期あるいは来期必ず売れるだろう、したがってそれに見合う経費としてこれだけ使おうと自分の方で立てる場合と、これがほとんど一般だと思います。ただ、例外的には、固定費的なものまである程度メーカーの方でめんどう見てくれるというケースもあると思います。
#508
○委員長(町村金五君) 以上で三治君の発言は終了いたしました。
 次に、青島幸男君。
#509
○青島幸男君 第二院クラブの青島幸男でございます。
 若干の質問をさせていただきますけれども、まず、証人は、昭和四十年前後、日商岩井の航空機部で航空機の売り込みをしておられたと伺っていますけれども、売り込みに当たりまして特に多く努力なされるという点はどんな点でございましたでしょうか。
#510
○証人(有森國雄君) やはり一番多くの方にその商品を理解していただく、多くの関係の方に商品の理解をしていただくということがいかなる商売でもやはり基本になるのではないかと、かように思いますが。
#511
○青島幸男君 ですから、特に性能の調査とか、あるいは買い手への説得ということ、もう一つは商いが成り立つような環境づくりをしなきゃならぬという点もあるのでしょうけれども、その三つに分けましてどの点に一番重点的に心をお砕きになっていらっしゃいましたか。
#512
○証人(有森國雄君) たとえば性能といいましても、ただこういうカタログをお持ちして、あるいはお届けしても、読んでいただけない。したがって、何とか読んでください、何とか理解してくださいということがやはり一番重点、基本だと思います。
#513
○青島幸男君 売り込みに当たってもかなり方法があったと思うのですけれども、重要なことは、当時航空本部長だった海部さんの指示あるいは相談を受けておられたと思うのですけれども、特に金の出入りなんかについては、海部さんに関係なく口座を設けてそこに金をプールするなんということは当時でき得たでしょうか、どうでしょうか。
#514
○証人(有森國雄君) 先ほども似たような御質問がありましたが、それは航空機部のだれかが個人で口座をつくって金を出し入れするという意味でございますか。もしそういう意味であれば、まあそういうことはちょっとあり得ないだろうと、そのこと自体がですね、あり得ないのじゃないかと思いますが。
#515
○青島幸男君 そうすると、海部さんの指示あるいは海部さんへの相談なしにそういうことはできないだろうということで理解しますけれども、海部氏または島田氏が個人で海外に銀行口座をお持ちになっていたということは御存じですか。
#516
○証人(有森國雄君) ただいまの御質問は、会社の金を個人で外国の口座に持ったということになるのだろうと思いますが、それは私が知る限りそういうことはございませんでしたし、あたりまえであればあり得ないということだと思いますが。
#517
○青島幸男君 たとえ架空の名義であってもそういうことはあり得ないと、こういうことですね。
#518
○証人(有森國雄君) 恐らくこれは会社の規定から言えば許されることではないのじゃないかと、もしそういうことをやるとすればですね、というふうに思います。
#519
○青島幸男君 わかりました。
 防衛庁の戦闘機決定に当たりましては、政治家の力が大きく作用するだろう、あるいは影響するだろうということは聞いたことがおありと思いますけれども、先ほどの島田さんの最後の言葉じゃないですけれども、政治家の影響力はかなりのものであるという認識をお持ちになっていらっしゃいましたですか。
#520
○証人(有森國雄君) たとえば軍用機の機種の決定というのは国防会議が最終的に決定するわけでございまして、当然国防会議の議員は政治家の先生方でございますから、そういう意味で政治家は非常に大きな力があると言われれば、これはもう一〇〇%政治家がお力をお持ちになっているというふうに思います。
#521
○青島幸男君 ボーイングの727の売り込みを担当していたときのことをお尋ねしますけれども、全日空の元経営管理室長の藤原氏は、ロッキード公判の中で、全日空が727を採用するときにしかるべき先生方に現金を贈ったというような証言をなすっているのですけれども、このことは御存じですか。
#522
○証人(有森國雄君) 先ほども同じような御質問をいただきましたが、727につきましては私終始一貫関与しておりましたが、少なくとも私の知る限りそのような事実はございません。あるいは私はそういう事実を存じません。
#523
○青島幸男君 ちょっと質問の方向を変えますが、F4E売り込みに際しまして、あなた方日商にとって売り込みに一番障害になったことはどんなことだったでしょう。
#524
○委員長(町村金五君) 時間が参りました。
#525
○証人(有森國雄君) これは時期がいろいろな時期によっていろいろな問題が起こるのだろうと思いますが、当初一番大きな問題だったのは、代理店契約をしたのはいいんですが、米軍がこれを日本にリースしてくれるのかしてくれないのかということがまだはっきりしておらなかった時点がございます。したがいまして、そう申しますと非常に妙なことになりますけれども、売れる飛行機なのか売れない飛行機なのか、アメリカ政府が売っていいと言うのか言わぬのかわからない飛行機を実はやっていたということになりますね。
#526
○青島幸男君 最後ですけれども、その全くわからないということに政治家の影響力を考慮しながら営業活動なすっていたというのはちょっと理解がいかないのですが、その辺もう一度だけ御説明いただいたら終わりにいたします。
#527
○証人(有森國雄君) ただいま申し上げましたのは、いろいろな時期によりまして何が障害であったのかということが起こると思います。全部の流れの中から言いますと、私が関与していた時代というのは非常に初期のころでございまして、当然これは米軍用に開発された航空機でございますので、米軍がこれを日本政府に売ってよろしいと、あるいはこういう資料を出してもよろしいという許可がございませんと、大体こんな飛行機でございますという説明しかできないわけでございます。したがいまして、それが最大の障害でございましたが、それじゃなぜそんなことをやったのかという御質問になれば、それはいずれ解除、そう遠くない将来に解除されるだろうという見通しで、これは確たる根拠は別にあるわけではございませんが、そういう見通しでそういうことを始めたということでございます。
#528
○委員長(町村金五君) 以上で青島君の発言は終了いたしました。
 次に、円山雅也君。
#529
○円山雅也君 新自由クラブの円山です。
 先ほど瀬谷委員の質問で、事件が表ざたになった後、あなたがアメリカの知っている方に三人ほどに意見を聞いたと、そうしましたら、三人とも帰国しない方がよろしいという意見だったという御答弁がありました。この帰国しない方がいいという意味は、仮にですよ、一つの例を申し上げれば、あなたの身が危険だからというような意味でございましょうか。
#530
○証人(有森國雄君) おっしゃるとおりでございまして、私が意見を聞きました三名は、自殺なさったのではないのじゃないかというふうに受け取ったようでございます。もっとも、それは非常に詳しい状況がわかっての上ということじゃございませんですけれども。
#531
○円山雅也君 それから、やはり瀬谷委員の質問に対するお答えですが、自分はこれはいまになって考えれば妄想かもしらぬけれども、島田常務が亡くなられたことについて、ある時期、自殺じゃなかったのじゃないかというふうに考えたこともあったと、また島田常務を知っておられる親しい方々も同じような考え方を持たれたという御答弁でした。これは、そうすると、裏返せば、島田常務はその当時、あなたのお考えでは消される危険性があったというふうに考えたということになりますか。
#532
○証人(有森國雄君) そういうことではなく、逆でございます。つまり、そういう可能性があるからなったのだということじゃなくて、島田さんを非常によく知っている人間から見ると、どんな困難なことが仮にあったにしても、ああいう異常な形で自殺なさるというふうにはだれも信じられないということでございます。
#533
○円山雅也君 証人は、発覚当時、御存じになった当時、本件が明るみに出たとすると、本件の事情を知っている島田さんとかあなたとかの身に危険が及ぶ可能性があるというような事情があなたの胸のうちでは予測されましたですか。
#534
○証人(有森國雄君) 先ほど御説明しましたように、私が一月の十三日か四日ごろこういう事件といいますかこういうことの発生を知りまして、それから一月の二十四日ですか五日ですかには私が蒸発したとか行方不明だというような記事が出て私自身がびっくりしたわけでございますが、この時点では私は別にそういうことは全く危険ということは感じておりませんでした。ただ、何か自分の名前がどんどん出てくるものですから、非常にいやではございましたけれども。ですから、あくまでも島田さんがお亡くなりになったということによってどうも私は妄想が生じまして、わが身にも何か起こるのじゃないかというようなことを思ったということでございます。
#535
○円山雅也君 二月十四日の衆議院の予算委員会で御証言をされております。そのときに、大内委員からあなたが証言拒否をされる理由についてお尋ねをされまして、こういう質問をされたんです、大内委員が。「そうすると、贈収賄の問題は関係ない、こういうふうにおっしゃっているわけですか。」という御質問に対して、証人は、「私自身が贈収賄の罪に問われる可能性はないだろうと思っております。」というふうにお答えになっている。これを裏返しますと、私自身は贈収賄に問われる関係はないかもしらぬけれども、他の方は贈収賄に問われる危険性があるかもしらぬという意味を含めての御答弁でございましょうか。
#536
○証人(有森國雄君) 決してそういう意味を含めて御返事をしたつもりではございませんで、ただ、おまえはどうなんだという御質問でございましたので、私は贈収賄というようなことに連座するというようなことはないと思うと、こういうふうに御返事をしたつもりでございます。
#537
○円山雅也君 では、改めてお尋ねします。あなたのいまの現時点で、あなた自身は贈収賄の危険性はないかもしらぬけれども、あなたの知っている他の方はそういう危険性があるとお思いでしょうか、どうでしょうか。
#538
○証人(有森國雄君) 他のというおっしゃる意味は、日商岩井の関係ということでございましょうか。
#539
○円山雅也君 はい。
#540
○証人(有森國雄君) とにかく私も日商岩井は十年も離れております。その後何が起こっているか全く知りませんですから、決して他の方の人格を云々ということではございませんけれども、あえてそういう形の御質問でございますれば、私としては絶対ないとは言い切れないだろうというふうにしかお答えのしようはないと思います。
#541
○委員長(町村金五君) 時間が参りました。
#542
○円山雅也君 一点だけ。これは大変失礼な質問になるかもしれませんが、昨夜まであなたは当委員会には出席を拒否されて、もう国会相手に一戦を交えても出席せぬという意気込みでございました。それが突然きょうがらっと気が変わって御出席なのは、何か意味があったのでございますか。
#543
○証人(有森國雄君) 先ほど黒柳先生にも御返事申し上げましたが、私といたしましては、証人喚問の撤回をお願い申し上げておりましたので、それに対して御返事をいただかないままずっと来ておりまして、必ず御返事をいただけるだろうと最後まで実は一縷の望みを持ちましておりましたところが、これについては回答できないという御説明をいただきましたものですから、それでは次善の策としてはどうするかということで実は出頭を決めたような次第でございます。
#544
○円山雅也君 終わります。
#545
○委員長(町村金五君) 以上で円山君の発言は終了いたしました。
 この際、証人に申し上げます。
 本日、各委員の尋問に対して証言を拒否された部分がございましたが、この際、いま一度証言拒否の理由を疎明願いたいと存じます。
#546
○証人(有森國雄君) 一連の証言拒否はすべて同一の理由に基づいておりまして、それは、それらに関する証言をいたしますと、私自身外為法にかかわる刑事訴追を受ける可能性、そういう問題を惹起する可能性があるということが理由でございます。
#547
○委員長(町村金五君) ただいまの疎明に対する措置は、後刻理事会において協議することにいたします。
 これにて有森証人に対する証言聴取は一応終了いたしました。
 有森証人には長時間にわたりまことに御苦労さまでした。御退席くださって結構でございますが、なお本日再び証言を求める場合があるかもしれませんので、まことに恐縮でございますが、控え室にて待機していただきたいと存じます。
 理事各位にはこの席まで御参集を願います。本日のこれからの日程について御協議を願います。
 速記をとめて。
  〔午後六時七分速記中止〕
  〔午後六時二十分速記開始〕
#548
○委員長(町村金五君) 速記を起こして。
    ―――――――――――――
#549
○委員長(町村金五君) 海部証人には再度にわたり御出席くださり、まことにありがとうございます。
 この際、委員長から海部証人にお尋ねをいたします。
 有森國雄証人は、海部氏と一緒にアメリカに行ったことがあるし、また同行して岸信介氏の事務所を訪ねたこともあると証言されておりますが、海部証人はこの事実をお認めになりますか。
#550
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 アメリカへ一緒に行ったことは、何年前か記憶にございませんが、確かにあったと思います。
 それからいまの――それは何年ぐらいの前のことでございましょうか。
#551
○委員長(町村金五君) それはいつということではありませんけれども、同行して岸信介さんの事務所を訪ねられたことがあるかと。あると言っておられるのですが。
#552
○証人(海部八郎君) 岸先生の事務所に有森氏と一緒に行ったことがあったかどうかは、ちょっとはっきり記憶にありません。
#553
○委員長(町村金五君) 次に、有森氏は、いわゆる海部メモについて証言をすること、及びアメリカにおいて岸信介氏らと会合したことについては、外為法に係る刑事訴追を受けるおそれがあるという理由で証言を拒否されておるわけでありますが、海部証人は、有森氏がこの点について真実を証言すれば有森氏が刑事訴追を受けるおそれがあるというふうにお思いになりますか、お尋ねをいたします。
#554
○証人(海部八郎君) お答え申し上げます。
 その内容がどういうことでそういうことを言っておられるのかちょっとわかりませんですけれども、どうもそれは――要するに証言拒否ということがでございますか。
#555
○委員長(町村金五君) そうです。
#556
○証人(海部八郎君) これについてはちょっと私は想像もつきませんでございます。
#557
○委員長(町村金五君) これはいま申し上げましたように、もしそういうことを証言いたしますと刑事訴追を受けるおそれがあるというので証言を拒否すると、こう言っておられるわけです。そこで、海部証人は、有森氏がこの点について真実を証言すると刑事訴追を受けるおそれがあるとお考えになるかどうかということのお尋ねなんですがね。
#558
○証人(海部八郎君) それはですね、お答え申し上げますが、どうも内容その他について有森氏がどういうことを言っておられるのか、私にはちょっと理解できないです。わかりません。
#559
○委員長(町村金五君) 以上をもちまして、海部証人に対する証言聴取は終了いたしました。
 海部証人には、再度にわたる証言にもかかわらず、御協力をいただきまして、ありがとうございました。本日はこれでお引き取りを願って結構でございます。遅くまで御苦労さまでございました。
 なお、有森証人に対する証言聴取も終了いたしました。
 明日は午前十時から公聴会を開会いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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