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1978/03/20 第87回国会 参議院 参議院会議録情報 第087回国会 建設委員会 第4号
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1978/03/20 第87回国会 参議院

参議院会議録情報 第087回国会 建設委員会 第4号

#1
第087回国会 建設委員会 第4号
昭和五十四年三月二十日(火曜日)
   午前十時八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二日
    辞任         補欠選任
     藤川 一秋君     降矢 敬義君
  出席者は左のとおり。
    委員長         浜本 万三君
    理 事
                土屋 義彦君
                堀内 俊夫君
                増岡 康治君
               茜ケ久保重光君
    委 員
                遠藤  要君
                上條 勝久君
                最上  進君
                藤田  進君
                内田 善利君
                桑名 義治君
                二宮 文造君
                上田耕一郎君
   国務大臣
       建 設 大 臣  渡海元三郎君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  中野 四郎君
   政府委員
       国土庁長官官房
       長        河野 正三君
       国土庁土地局長  山岡 一男君
       国土庁地方振興
       局長       佐藤 順一君
       建設大臣官房長  粟屋 敏信君
       建設省計画局長  丸山 良仁君
       建設省都市局長  小林 幸雄君
       建設省住宅局長  救仁郷 斉君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        森  一衞君
   説明員
       大蔵省主計局主
       計官       塚越 則男君
       国税庁直税部資
       産税課長     高木清三郎君
       自治大臣官房地
       域政策課長    末吉 興一君
       自治省税務局固
       定資産税課長   渡辺  功君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措
 置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
○特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正
 化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復
 興特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(浜本万三君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案、以上両案を便宜一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。渡海建設大臣。
#3
○国務大臣(渡海元三郎君) ただいま議題となりました農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 この臨時措置法は、昭和四十六年に、農地所有者等による居住環境が良好で家賃が適正な賃貸住宅の供給を促進するとともに、市街化区域の水田を主とした農地の宅地化に資することを目的として制定されたものであります。その適用期限は、当初、昭和五十一年三月三十一日までとなっておりましたが、昭和五十一年第七十七回国会において三カ年の延長を行うための一部改正法が制定されまして、昭和五十四年三月三十一日までを期限として今日に至っております。
 この制度による賃貸住宅の供給は、これまで着実に実績を上げてきておりますが、三大都市圏を中心とした都市地域における住宅対策の推進は、なお大きな課題であり、この制度は現在においても重要な役割りを持っておりますので、この臨時措置法の適用期限の延長を図る必要があると考えます。
 また、これに伴い、農地所有者等に資金の融通を行う融資機関の貸付条件を改善するため、融資機関の融資の利率を昭和五十四年度当初から引き下げることとし、法律上量最高限度として定める利率の範囲内において、全般の金利体系の中で機動的かつ弾力的に決定し得るようにすることが必要であると考えられます。
 以上がこの法律案を提案した理由でありますが、次にその要旨を申し上げます。
 第一に、農地所有者がその農地を転用して行う賃貸住宅の建設等に要する資金の融通について政府が利子補給金を支給する間における融資の利率は、現行では法律で定められておりますが、この利率を法律で定める限度の範囲内で政令で定めることといたしております。
 第二に、政府が利子補給金を支給する旨の契約を結ぶことができる期限を三カ年延長し、昭和五十七年三月三十一日までとするとともに、昭和五十七年三月三十一日において現に賃貸住宅を建設するために宅地造成に関する工事が行われている土地に建設される賃貸住宅に係る融資につきましては、その期限を昭和五十九年三月三十一日まで延長することといたしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
 ただいま議題となりました特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 この臨時措置法は、昭和四十八年に、特定市街化区域農地すなわち三大都市圏の特定の市に所在するいわゆるA農地及びB農地に対して固定資産税の課税の適正化を図るに際し、これとあわせて、これら農地の宅地化を促進するために必要な措置を講ずることを目的として制定されたものであり、特定市街化区域農地の宅地化促進のための事業の施行、資金に関する助成、租税の軽減等をその内容としております。これらの措置の適用期限は、同法のほか、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法、租税特別措置法及び地方税法により、当初、それぞれ昭和五十年度までとされておりましたが、昭和五十一年第七十七回国会において各法の一部改正が行われ、それぞれ三年間延長されて昭和五十三年度までとされております。
 しかしながら、特定市街化区域農地の宅地化の動向及び今後の三大都市圏における宅地需要を考えますと、昭和五十四年度以降においてもこれらの措置を引き続き適用し、特定市街化区域農地の宅地化の促進を図ることが必要であると考えられるのであります。
 以上が、この法律案を提案した理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。
 前述のとおり、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法に基づく措置につきましては、同法のほか、他の法律によりそれぞれその適用期限が定められておりますが、この法律案におきましては、同法の附則において適用期限が定められている土地区画整理事業の施行の要請及び住宅金融公庫の貸付金利の特例の措置につきまして、その期限を昭和五十七年三月三十一日まで三カ年延長することといたしております。
 なお、前述の他の法律により適用期限が定められている措置につきましては、別途今国会に提案されているそれぞれの法律の改正案において、その適用期限を三カ年延長することといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださるようお願い申し上げます。
#4
○委員長(浜本万三君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○藤田進君 ただいま議題になりましたそれぞれのうち、いわゆる農住法に関連して建設大臣に質疑をいたしたいと存じます。
 御承知のように最近地価がかなり高騰気勢にあるわけでありますが、他面、宅地供給を見ますと、昭和四十七年をピークにかなり急激に下降線をたどっているわけであります。これをどのように打開していくかということ、豊富で良質で低廉な宅地供給という見地からいたしますと、私はなかなか今日並びに将来にわたって問題を持っているように思うのであります。
 そこで、第一の点についてお伺いいたしますが、それは、いわゆる不況対策ということで、特に三木内閣以来公共投資公共事業を大幅に、国債発行等によりまして今日進めているわけですが、こういったいわば大幅な赤字財政において、来年度、五十四年度もすでに参議院は審議中でありますように、公共事業費は相当大幅な国家予算に占めるシェアであります。しかし、このまま五十五年度以降も、これは住宅問題、道路その他を含めて、継続し得るかどうか。財政収入、税収もかなり欠陥というか、多少五十四年度、五十三年度に比べると税収もふえているとはいいますが、しかしこれは微々たるものです。それほど法人税その他伸び率、経済の伸び率も大きくありませんために、期待できない。それから、一方、いわゆる不公正税制の是正といったようなもの等々から見ても、依然として大幅赤字国債発行下における国家財政ということにならざるを得ない。とすれば、大蔵省も常に言っているように、ここで公共投資を含めてかなり引き締めの財政政策にこれ転換せざるを得ないように思われる。建設大臣としては、五十四年度は全貌が明らかになっておりますが、五十五年度以降の見通しに立って、この公共投資の規模といったようなものについて所信を伺いたいと思います。まずこの点から。
#6
○国務大臣(渡海元三郎君) ただいま藤田委員御指摘のとおり、本年度の予算三九・六%に上る公債発行をいたしまして三十八兆六千一億という予算をお願いしておるのでございますが、その額は昨年度と比べまして一二・六%の伸びということになっております。しかし、この予算総額ではせっかく芽生えてまいりました経済の上昇をまた冷やすというおそれもなきにしもあらずでございまして、今回の予算の特徴はできるだけ経常経費は切り詰めまして、景気に影響の深い公共事業を重点に置いて予算が盛られました。その結果、公共事業が六兆三千億ほどの一般会計になっており、その中の七割の四兆三千億ほどが建設省が所管する公共事業費になっておりまして、二二・五%という額になっております。まあそうすることによりまして景気の維持対策を図ってまいるということにいたしておるんでございますが、それでもなお十五兆二千七百億という公債発行、三九・六%になっております。それも建設的な公債発行額が七兆二千五十億ですか、赤字国債と考えられるものがこれをオーバーしまして八兆百五十億、こういった数字で出ております点を見ましたなれば、五十五年度以降における財政の立て直しというものも政府といたしましてもこれは慎重に考慮しておかなくちゃいけないということになりますが、といって私らの受け持ちます公共事業というものが今後予算面からいまは、やっておりますけれども制約されるというふうなことになりましたらあらゆる面で支障が来しますので、大体新経済計画七カ年の分で二百四十兆という七カ年の公共事業の枠を置きまして、大体今後昭和六十年までの経済運営につきましていままでの公共事業の枠を引き伸ばしていくことができるという姿で経済運営をやっていきたいということでございまして、二百四十兆の中の私らの受け持ちます道路、治山、治水あるいは住宅、下水道というふうな部面につきましても、大体今日のシェアを確保し、あるいはふやし得るという姿で運営する計画で組まれておりますので、公共事業に関する限りにおきましてはその点引き続いて昭和六十年までに実施を落とすことなく進めてまいりたいと、こういった方向で進めさせていただきたいと、このように考えておるような次第でございます。
#7
○藤田進君 これ五十四年度と五十五年度の大きな断層がつくということは諸般に問題があります。特に道路等の建設勘定等では途中でやめるわけにいかない、利用効率を考えると、ありますが、しかし従来自民党内閣多年続くわけですが、中長期計画は一応策定され世に明らかにされますが、このことはまた予算等財政運用は別のやはり観点から立てられてきたわけで、五ヵ年計画がもう一年で全くほごになって新しくまた改定ということで、これは資本主義の政策を信奉され実施されているんですからやむを得ない点もあろうかと思いますけれども、予想外に経済成長になったり落ち込んだりですね。いま言われます五十五年度以降もほほ五十四年度規模の公共投資をキープしていこうと、維持していこうということのようですが、これは建設省、建設大臣としての願望なんですか、大平内閣の続く限り、そういう一つの保証といいますか、閣議においても、私どもまだ聞いておりませんが、ほほ来年度以降の公共投資、全体とは言いませんが、ほぼいまおっしゃるとおりに維持していこうということが了解されているのかどうか。私の見るところ、どうも大平総理も、いわゆる再軍備も強化しなければならぬ――表現はそうじやない、自衛力の強化ということですから、これはかなり金のかかる御発言だと思います。かといって、従来の福祉、社会保障に対する減額は許されないでしょうしね。
 そういった、いわば非常に弾力性のない財政に今日なっているところを見ますと、ややもすると公共投資が削られがちだと私は思ってお尋ねしたわけですが、その点はほほ私ども五十五年度以降も間違いない、五十四年度規模ないしそれ以上だと考えてよろしゅうございますか、念のために。
#8
○国務大臣(渡海元三郎君) 御指摘の点ごもっともでございます。
 いま私申し述べました経済七カ年計画の中で二百四十兆という公共事業の分野と言うも、これは建設大臣としての私の願望でありまして、目下またこれ政府部内におきましても検討中でございますので、内閣としての決定には至っておりませんが、大体数字の点につきましては、ほぼそういった方向で決定をされてくるだろうという見通しがつきましたのでいま述べさしていただいたんでございますが、今後ともにことしと来年と格差のないように公共事業費の推進を内閣としても決定して図っていただきますように努力さしていただきたいと、このように考えておるような次第でございます。
#9
○藤田進君 次に、特に建設行政諸般の施策を実行するに当たって、今日住宅の問題が出ておりますが、いわゆる縦割り行政の弊害といいますか、たとえば国土庁の地域振興整備公団が開発着手いたします。周辺部に水質汚濁あるいは枯渇といったような諸般の問題を提起するわけですけれども、なかなか各省それぞれキャッチボールになって受けつけてくれないというので、地方自治体も困っている問題が具体的にはたくさんあるわけです。これは、私は予算委員会でも福田総理の時代にもただしたわけですけれども、なかなかこれ経済企画庁がそれほどの力もないし、またそういうポストでもないということで、宅地開発自体を見ましてもやはり環境整備、これは運輸大臣にも関係する。第一、まあ市町村が今日開発要綱を決めてですね、先般問題になりいたしましたように、これなぞが皆まあ自治省にも関連を持ちますし、国土庁にも持つし、いったようなことの調整が必ずしも十分にできていないわけで、あるいは環境庁、まあこういった面が今日の宅地に対する平米当たりの単価もかなりつり上げる結果になっておりますしね。それから、開発が促進されない、供給がそのためにだんだんと落ちていくか横ばいということなんで、建設大臣もまあ閣外でも党の大幹部でもありますし、これ何とか建設省あたりが強力なリーダーシップ、かけ声をされて、とりあえず国政全体とは言いませんが、こういった建設行政政策の実行面に当たる、縦割り行政の弊害というものを少なくとも早急にこれ除去される必要があると思うんです。先般、自治大臣と御相談の上で宅地開発指導要綱に対してもその是正要望はされておりますが、まあなかなか、これ後でお伺いしますけれども、実際問題としてその実効は上がっていないのみか、むしろ反発を食っているように思うのであります。まあ自治大臣もされていましたときは地方自治中心でいろいろ御発言なすっていることは私も聞いておりますが、いまやこれとはある意味では対立をするような指導要綱と建設大臣でございますが、またその大臣が一年かそこら、これ九月には総選挙だ言われていますから、またこれどなたになるのか、渡海さんが引き続きやられるのか、なかなかこれね、総理に聞いて約束してても、もう次はかわってしまっているというようなことがまあ日本の実態ですけれども、しかしまあ現職ですから、あなたに聞く以外ありませんのでね、お伺いしますが、これ縦割りの行政をとこかで調整――いますぐ内閣組織法変えてしまえなんというようなことは申しませんが、まあ行政運営の段階で現実問題として調整とられなければ、末端に行くほど対立しております。それが、きょうは具体的問題はまあ一応遠慮しますが、具体的にこれでいいのかという問題をたくさん私持っております。その対処されるのかどうか。また、対処されるとすれば縦割り行政弊害をどのように匡救されていこうとするのか、お伺いしたい。
#10
○国務大臣(渡海元三郎君) 総合行政が現在の縦割り行政のために種々弊害を生んでおりますことは御指摘のもうとおりでございまして、実は、後でお聞きくださるそうでございますが、昨年度設けました住宅宅地関連公共施設整備促進費、当初予算で三百億、補正予算で五十億追加さしていただきまして三百五十億、これも建設省は建設省で道路の予算も持っておりますし、あるいは下水の予算も持っておる、河川の予算も持っておりますから、それぞれをその予算に従いまして地方自治体に出したらよいのでございますが、所によって道路が必要なところもあるし、公園が必要なところもある、また下水事業を宅地化するためには必要なところもあるというふうなことがございますので、そういったものを含めてその現地に合った総合的な事業ができるような制度といたしまして、あの三百五十億というものをつくらしていただき、本年度は特に重点を置きまして、当初予算に比べまして倍額の六百億をまあとらしていただいたという姿でございます。
 しかし、これをもってしましてもそれだけで事業はできませんので、各地方自治体になってみましたなればその自己負担という分で、なかなか地方財源もございませんから、結局起債にならなければならない。それも、一般単独の起債でこれを賄うようでございましたら七五%の充当率というふうな姿で、あとまた地方公共団体が見なければならないというところから、なかなか地方公共団体も、せっかく置いた予算でございますが、この事業を運営していく上におきまして、せっかくありましても住宅宅地を広めていくような事業に協力していただくということも困難だろうと、こう思いまして、これは公共事業に間違いないんでございますから、公共事業の起債のめんどうを見ていただきたいと、充当率も九五%にし、この償還も将来財政需要額にして、国が大きな地方財政の枠の中から将来ともに見ていただいて、地方自治体にはそう御迷惑かけないという制度にしなければ真の実は上がらないと、こう感じまして、自治大臣と交渉、お願いをいたしまして、大体自治大臣もその方向で、いままでのように国がせぬもんでございますからして、地方が自衛のために指導要綱をつくって、民間の開発あるいは私たちの公団の行っております開発等に対しても負担金を取るというふうな姿でございましたが、これは本来そうあるべきものでございませんので、本来の原点に戻す。そのためには、国の出すべきものは国が出す、また地方に御迷惑をかけないだけの財源を与えてやっていただくという御努力を自治省の方においてもお願いしたいというところで協議を仰ぎ、いま事務当局同士でその方針に従いまして検討を加えていただいておるというふうな姿でございまして、宅地、住宅と縦割り行政の弊害が、それらの制度の運営によりましてできるだけ総合的に見ることができますように努力さしていただきたいと、このように考えておる次第でございます。
 実際におきましては、なかなか、交通面ももちろん出てきましょうし、あるいは学校等でございましたら文部省関係も出てまいりますし、保育所でございましたら、厚生省も出てくるという姿でございますけれども、さしあたりは建設省と自治省とでお話さしてもらいまして、必要に応じていま申しましたような関係各省にも協力を願いますように進めていきたいと、こういうふうな方針で、目下事務当局で、自治、建設両方で検討をしていただいておるような次第でございます。地方自治体も反発を、いままでの経験がございますから、ございますのですけれども、幾分かこの趣旨が、まだ地方自治体に向かいましてこういう趣旨なんだということは申しておりませんけれども、だんだんわかってきていただけるんじゃなかろうかと、またそういうふうに持っていかなけりゃならないと考えておるような次第でございますので、ひとつお教えを賜りたいと思いますのでよろしくお願い申し上げます。
#11
○藤田進君 非常に懇切丁寧で、少し長いという横の方からのささやきもございますが、どうも確たるものがないときには長く言うように、私もそういう癖がありますが、六百億で今度縦割り行政の弊害という、これはまあ確かに幾分かの効果はあると思うんですけれどもね。これはまあ建設大臣で何もかもというのは無理ではありますが、しかし余りにも建設省を中心とする周辺の縦割りのいろんな介入が多いものですから、努力を今後に期待をいたしたいと思います。
 さて、その問題に入りましたから若干お伺いしますが、宅地供給が急激に下がる、あるいは地価が上がる、やがては公団の住宅開発にいたしましても勤労大衆が負担をする結果になるわけですから、これを個別に検討してみますと、新しく入る住宅のやがて所有者になる人たちがそこまでの負担をしなきゃならないかと、はるか何キロも離れた、駅前の辺から、団地と旧住民との比率から見ても何から見ても、その道路改修まで新しく入る者が負担しなきゃならないかというようなことが、これはやっぱり問題があります。そして平米当たり法外な単価になってしまう。これが今度借金でどうにもならなくなるというのが今日の多くの例でありますけれども、そこで、この根源をなしているものを、私も全部読むあれはありません、まあ一冊の本に出ているのを見ますと、分厚い、電話帳ぐらいになっていますな、いま発行されている本を見ても、開発指導要綱の各市町村のそれを見ますとね。内容は、確かにこれは勧告というか是正要望されるというのを、これはもう当然なことで、寄付は取るわ、もう全く、何といいますか、古い言葉で言えばごろつきに似たようなと思われるようなことがやはりあるです、現実に。そうでなきゃ開発許可しないと、こうなるわけですからね。しかし、自治体の立場から見ますと、急に人口がふえてくる、それにミニ開発がまた加わってくる、ですから社会資本の立ちおくれを回復しなければどうにもならない、財政負担またこれできないという両面それぞれの理由がありまして、そこをやはり六百億で言われてもこれはどうにもならぬと私は思うんです。本来あるべき基準といいますか、これはきめの細かい、市町村別に、あるいはその中でもまた地点別に物を処理していく、そういうことでなきやならぬと思うんです。住宅公団については改めて私いろいろだだしたいこともありますが、住宅公団といえども、そういった末端の分譲なりこれを買い受ける人の立場を、考えないとは申しませんが、ややイージーゴーイングであります。まあやがて具体的に問題を提起いたしますが。
 そこで、せっかく自治大臣と協議され、これが是正への強い要請をされたわけですが、どうもこれに対しては何を言うかという形で一向にこれを是正するという方向にはないのみか、むしろ感情的なものが出てきておるように思うのです。先般の三月当初行動を起こされたその結果がそうなっていると思うんですが、私は。まあ建設大臣はそうではないとおっしゃるのか、いかがですか、こういう是正方を単に抽象的に要望されたわけですけれども、この実効がどのように期待できるものでしょうか。ひとついろんな情報もおつかみでしょうからお聞かせいただきたいと思うんです。
#12
○政府委員(丸山良仁君) ただいま大臣からお話のございましたように、この三月五日に自治大臣と建設大臣で御相談いただいたわけでございます。先生御承知のように、宅地開発指導要綱につきましてはやむを得ずつくったものだと思いまして、すでに八百八十五の市町村にあるわけでございますが、その中で大部分は、良好な生活環境の整備であるとか乱開発の防止であるとかいうことを目的としているわけでございますが、一部と申しましてもまあ三百数十件になるわけでございますが、そういう市町村におかれましては、人口の抑制を目的としているとか、あるいは財政負担を軽減するためにわれわれが考えましても行き過ぎではないかと考えられるような負担金を課していると、こういうような事例があるわけでございまして、これを是正していただくためには、先ほど大臣も申しましたように、公共関連施設の整備を積極的に国の方でやるということが必要だと存じまして、来年度六百億の予算を計上さしていただいているわけでございますが、そのほかに、建設省といたしましては本来の予算の中から来年度におきましては特に重点を置きまして約二千億の予算を宅地開発関連につぎ込みたいということで、いまいろいろと配分作業をやっているわけでございます。このような一方で援助措置を講ずるとともに、行き過ぎた面につきましては是正していただきたいということで、八百八十五のそれぞれの要綱につきまして現在洗い直しの作業をしている最中でございまして、できましたら、なかなか地方の財政事情とか、あるいは宅地開発の状況とか、公共施設の整備状況によりまして一律に一定の基準を設けるということは困難だとは考えますけれども、余り行き過ぎなものにつきましては是正していただくように、いまその基準づくりと申しますか、目安をつくっている最中でございまして、これができました暁には、公共団体等にも自治省とも相談いたしまして十分相談した上で、御納得のいただけるようなものをつくりまして御協力を賜ると、このように考えているわけでございまして、われわれといたしましてはできれば半年間ぐらいの間に行き過ぎの是正はぜひお願いいたしたいと、こういうことで作業を進めている段階でございます。
#13
○藤田進君 まあ意気込みはわからぬでもありませんが、とてもそれは半年や三年たっても、これそんな容易な問題ではないようです、なかなか。これはやっぱり内閣全体としてきちっとしませんと、自治体にうんと言わせる、また自治体が言っていることも十分理解をして国がこれが調整を図っていく必要があろうと思うのであります。
 そのいわば今度の五十四年度六百億について若干触れてみたいと思いますが、すでに昨年、五十三年の五月九日に、建設事務次官と建設省計画局長それから住宅局長名で、宅地関連公共施設、この例の通達といいますか要綱が出ておりますね。これを見ますと、さらに都市局、河川局、道路局からそれぞれ所管について別途通知するというふうに書いてありますが、これをいただきたいんですよ、いま。この次官と住宅、計画局長連名のはありますからね、あといただきたいと思います。
 これは従来伺っているのは、六百億の使途、内容は、大臣も先ほど触れられたように、本来の国庫負担ないし補助工事ですね、下水あるいは道路その他。その本来の予算に入らない、個所づけが入らないものについて、特に住宅開発で一定条件を持っていればこの六百億が出動すると、こういう仕組み。したがって、開発区域内、そして区域外にわたると。区域内も道路なら幹線道路に限定してくれとか、下水しかり。その場合に、仮に下水で四分の三補助だとすれば、四分の一は地元負担と。あるいは道路の場合は、三分の二ならば三分の一は地元が持てとか、そのいわば補助裏というものは、当然六百億から特別に補助対象にした以上、補助裏は地元自治体が持つべきなのか、開発するあるいは住宅公団なり、これが補助裏を持って、地元は一切負担なしというふうにお考えなのか、どっちなんでしょうか。
#14
○政府委員(丸山良仁君) 国が補助金を出す場合、これはいまお話の促進事業につきましても、一般の公共事業につきましても、その裏負担につきましては当然地方公共団体に持っていただくのが筋だと存じます。
 しかしながら、現実にはなかなかそのようにまいらないわけでございまして、開発業者に持ってもらっておるという事例が多いわけでございますが、この点をまず是正していかなければいけないと考えておるわけでございまして、そのためには、先ほど大臣からもお話のございましたように、地方公共団体に対しましてはその裏負担につきまして起債を十分に見るとか、あるいはこの起債につきましては利子補給をするとか、そのような政策を現在も講じているわけでございますが、なお強力にそういうことを実施いたしまして、できるだけ開発者が持たせられております裏負担につきましては本来の公共団体に持っていただくように指導してまいりたいと考えておるわけでございます。
 なお、公共関連と申しましてもいろいろあるわけでございまして、あらゆるものを国ないし公共団体が持つという考えはわれわれもとってないわけでございますし、開発者もそうは申してないわけでございまして、大体現在関連公共負担と言われておりますものの約三分の二は本来開発者が持つべきものではないか、非常に大ざっぱな議論でございますが、場所によっても違いますし。それから三分の一は国ないし公共団体が持つべきものではないか、このように考えておるわけでございます。と申しますのは、細街路であるとか、あるいは子供の遊び場であるとか、そういうものは、本来区画整理事業その他をやる場合におきましてもこれは開発者が持っておるわけでございますから、その均衡上もやはりその程度は開発者に負担いただく。しかし、補助の対象になるようなものについては公共団体が裏負担はしていただく。このようなことが大筋ではないかとわれわれは考えているわけでございます。
#15
○藤田進君 ですから、そういう議論も成り立つわけですが、現実にはその裏負担も一切を開発――つまり、手放しでいまの三メーター道路は四車線になり、駅前広場ができ、小中学校、幼稚園、託児所まで中にできるといったような、下水もかなり、処理場まで持っていくとか、これが実態なんです。それがいやならば、当市は、人口増については指導要綱にもあるように、もう反対ですから、どうぞおいでくださらないように、こうなるわけですよ。ですから、いわゆる線引き、市街化区域よりも市街化調整区域により問題が大きい。ですから、これを一体どうするかという議論はもう今日あるわけですね。これは自治体の抵抗もありましょうし。私は五十二年ぶりに都市計画法を改正したときの建設委員長だったのですが、この線引きをやると、これは問題が起きる。でも大勢がそういうことになって新しい試みやったわけですが、今日あれから長いけれども、同じようにこれ問題残した。私自身も反省しておりますがね。地方自治団体をいじめる意味ではありませんが、しかし、適度な要求というよりもかなり過剰な状態にこれなって、むしろ便乗するという状態が、全部とは言いませんが、諸所に出ている地方自治体があるんであります。それから、これに呼応して、住宅公団自体の態度にもやっぱり問題もありますしいたします。
 そこで、この農住法の内容についてお伺いいたしますが、今度、四十六年創設いたしまして、二回目の延長ですか、五年、三年、三年と。最近非常に小刻みになっていますが、これどうなんですか、五年ですでにもう三年延ばして、今回また三年ということなんですが、この三年というのはどういう根拠なんですか。
#16
○政府委員(救仁郷斉君) いわゆるこういった農住法の延長につきましては、これに御一緒に審議していただいておりますいわゆるあめ法との関連もこざいます。そういった――固定資産税の評価がえとか、そういった関連を見まして一応三年というような期間にいたしたわけでございます。
#17
○藤田進君 どうもそれ理由にならぬと思うので、ぼくは建設省なかなか優秀な諸君が多いのに、三年以後は見通しがつかないような、そんな頭の内容かなという疑いさえ持つので、この種のものはやはり短期的に考えなきゃなりませんが、ある程度のやはり期間を持って、それがまた他の省にもそれだけの、大蔵省初め、それでちょこちょこ三年置きにと。最近思うのは、同和対策特別措置法だってそうだと思うのですね、いや二年だ、三年だと言って。これなんかもそんな小刻みにすべき性質のものじゃないんですけれども。これはまあいますぐ修正とか申しませんが、今後の立法態度としては、もう少しこの種長期を必要とするもの、それから住宅の非常な要請の強いわが国今後の見通し等から照準を合わせてみても問題があるように思うのです。
 さてそこで、この農住法のほかにも同種のものがたくさんあるわけであります。住宅金融公庫の所管のものとか、土地担保賃貸住宅融資とか、特定土地担保分譲住宅融資とか、等々ありますが、これはまた縦割り行政でそれぞれになっているわけですけれども、しかし、どうもこの実効が必ずしも十分上がっていない。農住法についても昭和五十三年度が、いま二月一日が七百七十八戸ですか、これも当初の見込みよりもかなり落ち込んでいるんじゃないか思われますね、五十四年度四千戸一応見積っておられるようですが。これ、いままでのような態度、施策では、それほど期待、この農住法についてもできないようにいま思われてなりません。わが土地を使うとは言いながら、利子補給していただくと言いながら、実際に借家を持つ、賃貸住宅を持つということは、なかなか中の改装あるいは修繕等々支出が多いといったようなことで、これはもっと根本的に本当は考え直さなければなりませんが、それにしても諸般の制度がある中に、今後どういうこれが運用に当たって対処されようとするのか、御見解を承りたいと思います。
#18
○政府委員(救仁郷斉君) まあいろいろ先生お述べになりましたように、いろんな土地の所有者の方々が賃貸住宅を経営されるに当たりましてのいろんな施策がございます。それぞれそういった活用される資金の性格とかあるいは企画、指導を行う機関の性格とかいろいろ相違がございまして、私ども総合的にそういったものを一本化するというよりも、むしろそれぞれの趣旨、目的を生かしていった方がいいんではないかというように考えております。
 この農住について見ますと、これはもちろん水田対策という柱はございますが、住宅政策といった面から見ますと、いわゆる農協資金を住宅に活用するということ、それと農協のいろんな指導力を生かしてもらうということ、この二つが住宅政策上の大きなメリットではないかというように考えております。
 そういったことで、農協の中央会初め各単協に至るまでいろいろそういったことの指導、PRをやっていただいておるわけでございますが、私どもも毎年予算戸数まで全部消化というわけにはまいっておりません。したがいまして、私どもこういった農協系統のそういったPR、指導ということに加えまして、やはり地方公共団体も一緒になってこういったものの推進を図っていただきたいというように考えている次第でございます。
#19
○藤田進君 五十三年の二月一日以降の実績があればお示しいただきたい。
#20
○政府委員(救仁郷斉君) ただいまちょっと手元にございませんが、後で調べて、あったらお届けしたいと思います。
#21
○藤田進君 これは、いまも触れられたように、減反政策というか、水田に対する対策が加味され、漸次多少緩和されてきたんですけれども、今日に至りましてはこの水田というものに対して、現状から見てこれを全面的に水田要件を撤廃されるのが適当ではないかと思われますが、いかがですか。また、水田関係が実際に数量的にどの程度今日宅地化されてきたか、実績をお示しいただきたいと思います。
#22
○政府委員(救仁郷斉君) 確かにおっしゃるとおり、住宅政策といった面から見ますと水田要件というものは要らないわけでございますが、この法律のそもそもの成立の目的から見まして、いま直ちにこれを廃止するということは、むしろこの法律の改正というよりも新たな立法というような形になるんではないかというような考えでございます。また、そういった水田以外の農地あるいは宅地に対しましては、先ほども先生からも御指摘ございましたいろんな活用の制度がございます。そういったもので対処していければいいんじゃないかというように考えております。現在まで、五十二年度末まででございますが、発足以来二十六府県で賃貸住宅が一万八百三十四戸建ったわけでございますが、それに伴います水田の宅地化は三百七十三ヘクタールというように理解しております。
#23
○藤田進君 これ利子補給、農協等を中心にですね。ですけれども、時間の関係で、詳しくは申し上げなくてもおわかりだと思うんですが、どうもこのままで家賃の適正化といったようなことで、実際問題として建築し、賃貸のメリットが非常に薄いものですから、本当に住宅の必要な都市の最寄り周辺というよりも、この実績を見ても静岡県がかなり多いようですが、離れた周辺地帯ということになってもいるわけです。したがって、実情にかんがみて、利子補給だけでなしに、近い将来家賃に対する国の補助というか、そういったものを検討する必要があると思われますが、いかがですか。
#24
○政府委員(救仁郷斉君) 住宅政策の中で家賃問題というのは非常に大きな位置を占めておりまして、農住だけでなく公団家賃あるいはその他のいろんな公的、民間の借家の家賃というものに関しまして現在住宅宅地審議会でも御検討をお願いしているところでございますが、五十年八月の答申の中ではいわゆる応能家賃というような考え方も御提示いただいております。そういったものも含めまして、この農住だけでなくて、全般の賃貸住宅の家賃のあり方、それに対します国の援助のあり方につきまして総合的に今後鋭意詰めてまいりたいというように考えております。
#25
○藤田進君 まあその問題とあわせて、やはり借りる方、利子補給を受ける方の立場から見ますと、そろそろ来年度あたり、五十五年度あたりから利子補給を打ち切るというその十年が来るわけです。ところが、後十五年間元利を利子補給も何もなしで返済するということになるわけでありまして、これでは建物は十年十五年いたしますともうかなり老朽化するといったようなことを考え合わせますと、どうも農住法の将来について一抹の危惧を持たざるを得ないのであります。したがって、十年打ち切り、十五年間は無補助で返済をする。こういつたようなことで大変困るわけで、維持、修繕の管理とか家賃の改定、それから譲渡、売却といったような問題がだんだんと多くなってまいります。したがって、これらの譲渡はまかりならぬとか−一定期間のようですけれども、もう少しこれを包括的に、十年が打ち切られた後について配慮する必要があるのじゃないでしょうか。
#26
○政府委員(救仁郷斉君) 確かに四十六年の分につきましては近く利子補給の打ち切りになるわけでございますが、私ども実際の経営状態を見ておりますと、四十六年、七年ごろに建てられました農住の限度額家賃が約三万円ぐらいでございます。ところが、地代相当額を限度額家賃では五%見ておりますが、実際にはそこまで取れない。地代につきまして約半分ぐらいしか取れないというのが大体の傾向でございます。ところが、管理開始いたしましてから、限度額は高いわけでございますから、その間二年に一遍とかあるいは三年に一遍とか、徐々にそういったインフレと申しますか、それに応じて家賃改定を行っておられるのが実情のようでございます。そして、大体最近では当初の限度額家賃いっぱいあるいは最近のまた限度額家賃に合わせてそれを上回って取っておられるというようなケースもあるようでございます。そういったことを勘案いたしまして、もし、仮に十年後利子補給を打ち切ったとして、そのために償還に必要な家賃の引き上げがどれぐらい必要かということを試算いたしますと、大まかではございますが約三千円程度というように私ども考えております。そういったことから、私どもは経営上からもあるいはそこに入っておられる方にとってもそう大きな激変といいますかはないものというように考えておりますし、またそういったことのないように農協等あるいは地方公共団体を通じて、十分的確な指導をしてまいりたいというように考えております。
#27
○藤田進君 いまの農住家賃表の資料もこれ調査室の方で出してくれていますが、最高限度額2DKで七万八千八百円ですか、それが六万五千円で実施、あるいは最低四万三千七百円、実施が三万三千円。どうもこれが建設され賃貸されている場所、位置等から見ますと、いわゆるシビックセンターでも何でもないかなり離れた環境の地ですから、そうしますと、決してこれ家賃は安いことはないです、借りる側から言いますと。しかし、建設して賃貸側から見ると、これはこの程度はもらわなきゃということになりましょう。そのいわば貸し借りの間におけるやはり大きなわが国はギャップがあるわけですね。ここにいろいろ問題があると思うんですよ。まあ私どもが結婚したころまだ若いから、この間のように思ったが、ずいぶんもうたちますが、(笑声)大体月給の一割でよかったんですよ。渡海さんもそうだと思う、あなた若いからどうか知らぬが。月給の一割で、学校出まして県庁あたりで六十円かね、六十円ぐらいの月給なんだが、それでも六円出せばちゃんと一戸建てのものがあったんですよ。ですから今日のサラリーマンなり、大変これは家賃の占める、つまり住宅費というのは大きいですね。かといって、建設コストから見ると、とてもいま一割なんて問題になりませんが、本俸の、家賃にしたってとてもそれは。ですからその大きなギャップを国の施策でどうするかということが問題なんですね。これをやはり埋めていきませんと、若干のこれはこの法律の需要もあるようですけれども、大きな期待ができないように思われますので、先ほど申し上げたんであります。
 さてそこで、これ当初創設当時の議論を見ますと、水田を宅地化し、賃貸住宅をつくり、そして利子補給を十年間受けながら元利償却しても、農業よりはまだメリットがあると、こういう説明だった。すでにこれ実績も八年か出ておりますから、お手元にあれば、それを立証するものを出していただきたいんです。これは時期的には近い時期ほどがいいです。
#28
○政府委員(救仁郷斉君) 私どもも全部悉皆で調査しているわけではございませんが、先ほど先生御指摘になりましたように、家賃がどれぐらいに決められているか、あるいはそれが十年たってどういうように家賃が上げられてきているかというようなある程度の調査をいたしております。先ほども御説明申し上げましたが、私どもの限度額家賃では、地代は時価の大体五%というように決めておりますが、実際には当初の家賃ではそこまで取れないといったようなのが実態でございます。先ほども申し上げましたように大体その半分、二・五%ぐらいの地代しか取れないというのが実態でございます。これは時間がたってまいりますと、だんだん少しずつ家賃を変更してまいりますから、もう少し利回りとしてはいいわけでございます。それでいわゆる農業の経営とどういうふうになるかということの御説明申し上げますと、大体平米四万円ぐらいの土地というのが大体の平均でございますが、そういたしますと、五%と見ますと約二百万円の地代収入がございます。ところが、当初では、いま申し上げましたように大体半分でございますから、百万円程度というように私ども考えております。一方農業経営の収入を見ますと、五十二年度の農林省の統計によりますと、米で十アール当たりでございますが九万円、それから一番収益の高いトマト、ナス等の生鮮果菜類でございますと六十万円というようなことでございました。私ども裏作等を考えましても大体五、六十万円というのが最高ではないかというように考えておりますから、地代が五%の半分しか取れないとしても、農業経営よりは倍ぐらいの収入が当初においてもあるのではないかというように考えております。
#29
○藤田進君 結構な話です。これで終わります。(笑声)
#30
○茜ケ久保重光君 十二時前に一応質問終わる予定でいますから、大体質問の内容は御承知のはずでありますから、端的にひとつお答えをいただいて、ひとつ委員会運営のスムーズな運行に御協力願います。
 早速本題に入りますが、ずいぶん長たらしい、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案、大変長いんですが、質問はそう長くしませんから、そのことを前提に。
 本案の背景である農地の住宅地並み課税、この制度は三大都市圏の特定市街化区域農地について、昭和四十八年度よりA農地、四十九年度からB農地に、それぞれ適用されてきており、六年のこういう歳月を経過しておる。この間C農地の取り扱い等、対象農地の拡大について検討が加えられてきたようでありますが、大筋では制度変更がないままにきょうに至っております。しかし、五十四年度の税制改正に当たっても、建設省、国土庁は宅地並み課税を三大都市圏の全市町村に網を広げる。さらにA、B農地だけでなくC農地についても適用するなどを繰り返し要求しておられるようであります。結果は、今回も自民党内部の調整段階でこの要求はついに退けられてしまった。このように農地の宅地並み課税に関しては、政府・与党の内部においても意思の疎通を欠いているのが実情のようであります。建設省は、こういう実情を踏まえながら、市街化区域農地の宅地化を遂行していく方向を掲げているんだが、こうした事態をどのように把握し、受けとめてきておられるのか、またどういうふうに対処されていこうとされるのか、この点についてひとつ建設大臣の御所見を最初にお伺いしたい。
#31
○政府委員(丸山良仁君) 委員長。
#32
○茜ケ久保重光君 建設大臣と言ったろう。
#33
○国務大臣(渡海元三郎君) 現在の宅地の価格の強含みの傾向にございますが、これはいま藤田委員も御指摘のとおり、四十七年ごろをピークといたしまして、大体その後ずっと宅地の供給が減ってまいりました。四十七年ごろは一万四千ヘクタールぐらい出たのが、五十二年では九千三百ですか、ヘクタールぐらいにまで下がってまいりました。一方、宅地の需要というものは、現在国土庁で計画しておられます五十一年から六十年までの量にいたしましても十二万八千ヘクタールというふうな数字で、これを年間にしましても一万二千八百ヘクタール。そうすると、この少ないのが一番のがんになっておるんじゃなかろうかと、こういうことも考えます。ところが、現在の市街化区域の中にありますA、B農地だけではいま宅地化されると考えられる農地はもう少ないのでございまして、いわゆるC農地までふやしていただいて、ぜひとも宅地化でき得るものを広げていただくということを願望いたしまして出したんですが、微力のため、今回法案として出すということできませんでした。もちろん市街化になりましたからといって緑が必要である、環境が良好なためには農地というものも必要であると、このことは十分承知いたしておりますし、そのための生産緑地制度というものもこの法律ができましたときにできておりますので、そういうふうな点は従来ともに残していきたいと思いますが、同時に市街化区域をC農地まで拡大していただきまして、もっとゆとりある宅地供給の姿をつくっていきたいと、こういう姿で今後ともに努力してまいりたいと、このように考えております。
#34
○茜ケ久保重光君 政府委員諸君に言っておくけれどもね、大臣と指名したらね、大臣が答弁する。もし大臣が答弁されて補足があったら政府委員がやってくれ、指名したときは構わんから。どうも各委員会でそういう癖があるんだな。建設委員会はそうではいかぬよ。大臣を指名したら大臣が答えなさい。大臣がひとつ政府委員とおっしゃったら、それは結構。今後励行してもらいたい。
 いまの大臣の御答弁で大臣の熱意のほどはわかりました。私もいろいろ意見は持っていますけれども、いわゆる政府と与党と内部調整の意見が違ったことは、これは非常に政治の上では残念なことでありますから、建設大臣そういう御信念ならばどうぞひとつ与党にも了解をさして、まあこの委員会では土屋理事以下よくわかっておられると思うんだが、与党にもいろいろありますからね。ぜひ手を回していただいて、ぜひそういう努力をしていただきたい。
 次に、緑の確保ということがうたい上げられていますね。第三次の全国総合開発計画も「大都市及びその周辺地域に関する計画課題」ということで、都市環境の改善、災害に対する安全性、住民の健康増進のための緑の確保、オープンスペースの保全等々強調しておられる。大変結構なことと思うんですが、また建設省自身も民有緑地、生産緑地の保全を含む緑のマスタープランというものをよく訴えておられます。このことは、昭和四十八年の農地の宅地並み課税が制度化された時点と比較して現在の都市整備、宅地開発に対する国民要請が環境問題等の面より大きく変更しているのではないかと、こう考えるわけでございます。宅地供給が当面の最大課題の一つであることは私も十分理解しておるけれども、一面都市整備において、いま申しましたように、いわゆる緑地の拡大、環境整備等々、いわゆるあるべき姿を想定するとき、この農地の宅地化促進策は見直す必要が来ているのではないかと、こう思うんでありますが、建設大臣の率直な御意見をひとつお述べいただきたい。
#35
○国務大臣(渡海元三郎君) 市街化区域といえども緑が必要であるということは当然でございまして、今後都市計画におきましても緑を確保していくという都市計画のあり方というものは大変私は重要な問題でなかろうかと、このように考えております。したがいまして、そのための生産緑地としての制度がこの法律と同時に生まれたんでございますが、この制度等も十分生かしまして緑ある市街化区域という姿に今後とも都市政策の一環として持っていかなければならないと、そういった方向で各市街化の都市計画を指導していかなければならないと、このように考えておりますので、今後ともその方向で努力してまいりたいと、このように考えております。
#36
○茜ケ久保重光君 計画局長ね、いまの大臣の所信を受けて、当面の責任者である計画局長は何か具体的な案なりまた構想を持っておられるか、あったらひとつここで端的にお示し願いたい。
#37
○政府委員(丸山良仁君) もういま大臣から御答弁があったとおりでございまして、やはり良好な市街地をつくるためには緑地の保全は重要なことだと考えております。しかしながら、一方やはり市街化区域におきましては、これを計画的に宅地化していくという区域として決められているわけでございますから、緑を残しながら宅地もつくっていく必要があると考えているわけでございまして、そのためにはやはり宅地並み課税を存続していただくなり、あるいはわれわれといたしましてはなお強化をしていただきたいというように考えているわけでございます。
#38
○茜ケ久保重光君 宅地並み課税の減免措置について、自治省、見えてる。――現在宅地並み課税は三大都市圏の特定の市に所在するA農地及びB農地に対して適用されておりますが、この地域の農地を重課税により農業以外の土地利用に切りかえることが目的ですね。しかし、実際には農業団体等の強い働きかけなどがありまして、三年以上農業を続けることが適当な土地については税金を減免することとしております。ほとんどの市が条例によってこれらの措置を講じているのでありますが、A、B農地の課税減免の実態について自治省にお伺いしますが、A、B農地の課税減免の実態について、減免条例の制定状況、次に減額措置の適用状況について御説明を願いたいと思うんです。
#39
○説明員(渡辺功君) いわゆる宅地並み課税にかかります減免の状況、条例の制定状況についてお尋ねございましたが、まず条例の制定状況から申し上げますと、御承知のとおり、いわゆる宅地並み課税は三大都市圏の特定市で行われておりますが、これが私どもいま手元に持っております五十二年度の数字で申し上げますと百八十三市でございます。そのうちで百七十四がこの減額条例を制定しておりますが、その制定状況を見ますというと、五〇%未満の減額割合で制定しているところもありますが、六〇から七〇、それから七〇から八〇、八〇から九〇、中には一〇〇%というのもありまして、これが七十市でございます。こういうふうな制定状況になってございます。
 それから減額の実態、これは減免額がどうなっているかというお尋ねだと思いますけれども、特定市街化区域農地の税額は、いわゆる宅地並み課税として計算いたします税額で申し上げますと、固定資産税額で百七億円ということになるわけでございます。それから都市計画税で三十一億円、合計百三十八億円余りでございますが、そのうちで減額されている金額は七十六億強ということになってございまして、当該額を差し引きました金額は約六十二億円弱ということでございまして、六十二億円弱が収入されておる。こういう状態になってございます。
#40
○茜ケ久保重光君 半分ですね、金額でね。そのような課税減免に対することに対して、自治省と建設省の見解をお聞きしたいのですが、宅地並み課税を制度化しているけれども現在の適用区域であるA農地、B農地を見てもその大部分が減免措置の対象になっているのが実態ですね。地方自治体がこのように大きな減免措置を講じている背景には、前述の農業団体のいわゆる圧力団体としての働きかけのほかに地方自治体自身が農地を宅地化したくないという思惑があるんじゃないか。こういうことも考えられると思うんですね。これいわゆる地方自治体が農地を宅地化したくないという思惑があるということも考えられるので、この点に対して自治省の見解。先ほど指摘した農業団体等が農業の維持ということを主体として宅地化に反対することもわかりますが、地方自治体自身がやはり宅地化に対して反対しているんじゃないかということも一考えられる。これに対する自治省の見解。建設省はまたこうした農地の課税減免の状況と地方自治体のいま言った思惑に対してどのように分析し理解しているのか。またその実態をどのように見ておられるのか。これ建設省の御見解お伺いいたします。自治省から先に。
#41
○説明員(渡辺功君) 宅地並み課税につきましては、農業団体を初めとする強い反対の意見がある。しかし、地方自治体自体にも宅地化したくないという気持ちがあるのではないかという御指摘でございますが、たくさんの市町村でございますし、その市町村の置かれている状態というのは区々でございますので、中にはそういう気持ちを持っているところがないというふうには断言できない。御指摘のようなこともあるかと思います。しかしながら、翻って考えてみますというと、市街化区域の線引きそのものは市町村の町づくりということを念頭に置きながら、市町村の意向を強く反映した形ででき上がっているわけでありますし、市町村自体も市街化区域がおおむね十年以内に宅地化されるといいますか、市街化される区域であるということを十分承知しておるわけでございますので、そういう大前提に立ってものを考える以上、市町村としての基本的な方針としてこの宅地化をしたくないということが一般的であるというふうには私どもは考えていないところであります。ただ、当面これは税制調査会のいろいろ議論の中にもありましたけれども、市街化区域の中には相当いろいろな形態の現状農地というものがある。その中にはたとえば道路とか上下水道というようなものもできてないというような状態であるならばそういうところは、やはり当面は農地として保全するということになるのではないか。その辺きめ細かく対応するために減額措置という制度が地方税法で定められているところでありますので、むしろその趣旨に沿った運用がされているということが、ただいま申し上げましたような数字となってあらわれているんではないだろうか。こんなふうに私どもは見ているところでございます。
#42
○茜ケ久保重光君 いまの、自治省ね、そういう経過もあるかもしれぬということなんですが、具体的にそういった例のあるところはあなた知ってないですか。
#43
○説明員(渡辺功君) 具体的にそういう宅地化したくないので減額条例をやっているという具体例は私どもは承知をいたしておらないわけでございます。
#44
○政府委員(丸山良仁君) ただいま自治省からも御答弁がございましたが、減額制度が設けられておりますのは市街化区域内においても一定の期間やはり農地として残しておく場所があるということで減額条例が設けられているとわれわれは解釈しているわけでございまして、これをもちまして市町村が宅地化の抑制策に使うということは適切ではないと考えているわけでございます。しかしながら、いま先生御指摘のとおり、市町村におきましてはやはり人口が急激にふえるというようなことになりますと財政負担が相当かかるというようなことから、先ほども一藤田先生の御質問にございましたように、指導要綱等をつくっておりまして、この指導要綱の中でも八百八十五のうち九十五団体が人口の抑制を目的にうたっている団体があるわけでございまして、そういうことでなるべくなら人口がふえてもらいたくないということを考えておられるのは偽らざる事実であると私は考えております。したがいまして、これに対しましては建設省といたしましては、先ほどから御議論のございますような、いわゆる関連公共施設の負担金を増して公共団体の協力が得られるようにするとか、あるいは自治省に御協力をお願いいたしまして地方債その他の財政負担の軽減処置を講じていただいて積極的に宅地開発に協力をしていただくとか、このような措置を講じていく必要があるんではないかと思っている次第でございます。
#45
○茜ケ久保重光君 意見もありますけれども、きょうは時間もないので意見は差し控えますが、どうもやっぱり所期の目的がなかなかそう簡単に進んでないという実態があることは事実ですね。
 次に、生産緑地についてお伺いします。市街化区域でも農地として保全すべき条件が満たされている区域については生産緑地として指定し得る道があります。宅地並み課税を減免する条例の適用農地は多いが、都市施設としての生産緑地等の指定は余り多くないというようでありますね。第一種、第二種の生産緑地の指定状況はどうなっているのか。また生産緑地に対する行政指導はどういう方向でやっておられるか。これひとつお伺いしたい。
#46
○政府委員(小林幸雄君) まず指定状況でございますが、第一種生産緑地が三百七十カ所、約三百十八ヘクタールでございます。それから第二種生産緑地地区、これが四百七十一カ所、約百五十二ヘクタール。合計いたしまして八百四十一カ所、約四百七十ヘクタールでございます。
 なお、この生産緑地制度の指定の推進についての指導でございますが、国会でも機会あるごとに少し指定要件が厳し過ぎるということがあって、なかなか拡大しないのではないかというふうな御指摘、御議論もございました経緯等にかんがみまして、通達等をもちまして運用上できる限りの緩和を図ってきておりまして、現行では、細かいことは省略さしていただきますが、現在ではもう法律の運用としましてはぎりぎりの限界まで緩和をしておるというふうに申し上げてよかろうと思います。
#47
○茜ケ久保重光君 次に市街化区域農地の宅地転用の状況についてお伺いします。
 大都市近郊における良環境の宅地供給は近ごろますます国民の要請が強くなっているのでありますが、しかし四十七年以降、公的、民間を問わず宅地供給量がダウンしているのも実情でありますね。このことは市街化区域農地の宅地への切りかえが大幅に停滞しているということがその大きな原因ではないかと考えます。農地に対する宅地並みの重課税をむちにたとえ、またそれと相対するいわゆる宅地化促進の措置として本法案がいわゆるあめ法と呼ばれているのが実情でありますが、こうした法制度の目的は現実にどのような実績を上げているのか。先ほど来指摘しますように、いろんな障害いろんないわゆるこれに反するような事柄ももろもろ出ている。市街化区域農地における宅地向けの農地転用の実情をA、B、C、農地の区分別にひとつ御説明を願います。
#48
○政府委員(丸山良仁君) この制度が実施されました昭和四十八年の一月一日から五十二年の一月一日までの四年間の実績でございますが、特定都市のいわゆる宅地並み課税のかかっておりますA、B農地におきましては、四十八年の一万六千四百二十五ヘクタールから五十二年の一万一千五百四十九ヘクタールに減少しておりまして、この減少率は四年間で二九%、約三割、年率にいたしますと八・四%という減少率になっております。
 それから同一地域内のC農地につきましてはこの四年間で二〇・七%、年率に直しますと五・七%ということになりますから、八・四%と五・七%を比べてみますと、この宅地並み課税それだけではないと思いますが、あめ法と両方あわせまして相当な効果が出ているように、われわれは考えているわけでございます。
 なお、あめ法の効果といたしましては、そのほかに住宅金融公庫の融資によります賃貸住宅をこの五年間に五千三十月建てておるわけでございまして、そのような効果もあるわけでございますから、当初の目的のような十分な成果を上げてないと私ども考えておりますが、住宅供給に相当の効果を上げているのではないかと考えている次第でございます。
#49
○茜ケ久保重光君 その点についてもいろいろと意見があるし、問題点もあると思うんだが、私どもから言うと、あんまりあなた方もそう大きな効果があったようにも考えられない点がありますし、さらに個人が民間の開発も期待したほどでも一ないような気がしております。
 次に、市街化区域の整備状況についてお尋ねをいたします。
 市街化区域農地の宅地転用が余り進んでいないことはいまの御答弁で、あなた方はかなりの転用までしているというお考えですが、一応そう大した効果はないというふうに受け取れないでもありません。C農地に比較的――これはいま申しましたようにA、B農地よりもC農地が多いんですね、逆に。いまのあなたのお答えでは。
#50
○政府委員(丸山良仁君) いや逆でございます。C農地が少のうございます。面積は多うございます。
#51
○茜ケ久保重光君 比較的多いのはCみたいですが、しかしよく考えると宅地転用が余り進まないというのも当然かもしれないと思うんでありますが、都市計画法では市街化区域に向こう十年間を目途に施設整備をして市街化を進める区域としておられますが、一体市街化区域内の下水道、街路、河川等の施設整備はどうなっているか。結局宅地化しようとしてもこういったやはり環境というかもろもろの生活に非常に密着したこういう問題が解決しなければなかなか宅地化もできないのじゃないか。したがって、こういう下水道、街路、河川その他の施設の整備はどうなっているか、このことをひとつお尋ねしたい。
#52
○政府委員(小林幸雄君) 市街化区域だけの数字がちょっとございませんので、その他の線引き以外の都市計画区域で用途地域を定めておる区域、おおむね準市街化区域と申し上げていいかと思います。これ全部合わせまして百五十三万ヘクタールございます。これの区域内の施設の整備状況について申し上げますと、街路につきましては方キロ当たり一キロメーター、これはどの程度の整備率になるかということをちなみに申し上げますと、私どもの方で持っております長期ビジョンとの対比で以下逐次申し上げますが、これは六十五年度末における整備目標は一応それぞれ持っておりますので、これとの対比で申し上げてみたいと思います。六十五年末における整備目標は、街路は一・四キロメーター方キロ当たりという目標でございますので、ただいま申し上げました五十三年度末の数字でございますけれども、見込みでございますが、これが一キロメーターと申しますものは約七割強というふうに申し上げてよかろうと思います。
 それから公園でございますが、これが三・五平米、一人当たりが今年度末の整備見込みでございまして、同じく六十五年度末における整備目標がこれが四・九平米、一人当たりでございます。したがいまして、これもほほ七割程度の整備率というふうに申し上げられようかと思います。
 下水道でございますが、下水道が対人口普及率、今年度末見込みが四〇%でございます。下水道につきましては六十五年度末が目標五五%でございます。これは市街化区域内だけではございませんで、全国総人口に対しての普及率しかございませんが、一応これと対比してみましても約八割弱というふうなことになると思います。これ事実でございまして−。(笑声)なお、ちなみに下水道につきまして今年度末の全国総人口の整備見込みは二八%でございます。したがいまして、四〇%、約八割と申しますものは全国平均よりは相当進んでおるということが申し上げられると思います。
 それから都市河川でございますが、これはちょっと五十六年度末の整備目標しかございませんが、これが四四%に対しまして、約三〇%という数字になっております。なお、この都市河川の整備率についてちょっと補足的に申し上げますと、これは時間雨量五十ミリの降雨に対しての整備済みの延長とまだ未整備のもの、これの比率を言っておるわけでございます。以上でございます。
#53
○茜ケ久保重光君 下水などは特に推進しないと、新しい家を建てて水洗便所もないんじゃまことにお粗末で、その点はひとつ、ぼくは道路ももちろん必要だしその他のことも必要だが、ぼくはやはり今後の生活環境としては下水道整備を極力推進をして、ひとつ新時代の住宅というか、宅地というか、そういうものを推進してもらいたいと、これはぜひひとつ君たちに力を入れてやっていっていただきたいと、これは要望しておきます。
 次に、都市計画の線引きについて簡単にお尋ねいたします。
 過般の行政管理庁による行政監察の中に、市街化区域内の施設整備が相対的におくれているということを指摘しておりますね。建設省は各都道府県に対して都市計画の線引き見直しを指示してきておられるが、各地方公共団体の作業の進行状況はどうなっておるか伺いたい。
 この場合、見直しにより市街化区域が拡大され、それにより宅地供給が円滑に進むなどと考えることは間違いではないか。線引き見直しの状況と、ひとつ建設省の行政指導の方向について簡潔な御説明を願います。
#54
○政府委員(小林幸雄君) 見直しの状況から申し上げますが、線引き対象都市計画区域数三百三十七でございます。このうち線引きを決定いたしました都市計画区域が三百十二でございます。さらに、その中で四十六年までに線引きを行ったもの、これが二百八十でございます。都市計画法によりまして五年ごとに基礎的な調査を行う。その調査の結果、必要とあれば線引きのみならず全般の都市計画につきまして必要があればこれを見直し、あるいは変更を行うということになっておりますが、そこで、四十六年までの二百八十と申しますものはちょうど五十一年度から五年目に入ったわけでございまして、二百八十につきまして現在見直しを行っております。進行中でございます。そこで、完了しましたものが百十七、それから縦覧等の手続を進めておりますものが三十三、それから事前協議中のものが四という状況でございます。
 なお、従来までに完了しました百十七区域につきまして、その結果どのような面積の増減があったかという点でございますが、ふえましたものが約二万九千ヘクタール余りでございまして、この対象の区域に対しまして六・三%の増になっております。一方におきまして、市街化区域の中から逆に調整区域に房したというふうなものもございますので、差し引きいたしますと純増五・三%でございます。
 なお、ついでながら三大都市圏について、このうち特に申し上げますと、同じくふえましたものが約六千四百ヘクタール弱でございまして、比率にいたしまして四・三%、それで先ほど申し上げましたように減りましたものもございますので、差し引きいたしまして二・四%が純増分でございます。
#55
○茜ケ久保重光君 まだ幾つかの質問を用意したんですが、もう時間が来ましたので、最後の質問にいたします。
 宅地化促進優遇措置の対象について、これをお伺いいたします。
 市街化区域農地の宅地並み課税が条例によって一〇〇%近く減免されている地区もあるように先ほどの自治省の説明でありました。本案は市街化区域農地の宅地並み課税に対しあめ法として、の優遇措置の意味を持っていることば、これは周知の事実でありますが、一〇〇%近く減免されているという地区に対してもこれらの優遇措置の適用を認めているのか。いわゆる一〇〇%の優遇措置を地方自治団体がやっておる。その上にさらにまたこのいわゆる優遇措置法を適用するのか。そうであれば、政府の説明する公平論から言っても不均衡を来すのじゃないか、その矛盾はどうするのか。これについてひとつ簡潔な御説明を願い、最後にひとつ総括して大臣の御所見を拝聴して質問を終わります。
#56
○政府委員(丸山良仁君) あめ法は御承知のように宅地並み課税と一体としてつくられた法律でございますから、いま先生の御質問のように一〇〇%の減免措置が講じられておるというようなところに適用するということは疑問があるではないかというのは確かに一つのお考えだと存じます。しかしながら、この宅地並み課税が適用されておりまして減免措置が講じられておる地域につきましても、やはりこれはA、B農地でございまして宅地適地でございます。したがいまして、農地として存続する必要があるからこれを減免措置が講じておられるわけでございますけれども、これを宅地としてお売りいただくというような場合には、やはり宅地適地でございますから、そういうものにつきましてはこのあめ法だけを適用して優遇措置を講ずるということも宅地政策の面から見れば望ましいことだと存じまして、不公平という観点から見れば必ずしも適切ではないかとも存じますけれども、現在非常に重要になっております宅地供給を何とか少しでも多くしたいという面からは、この措置もぜひお認め願いたいと私は考えておるわけでございます。
#57
○茜ケ久保重光君 全般的な所見をひとつ大臣から、この法に対して。
#58
○国務大臣(渡海元三郎君) 昭和四十二年ごろから、この農地に対する課税の問題紆余曲折をしながら議論されてきたように思っております。その議論の根拠は、一つは宅地を供給するという議論と、もう一つはいま御指摘のように税の公平化という面でございまして、四十六年に政府提案として出ました当時は、宅地化にこれを資するという議論よりも、むしろ税の公平を図るということが主眼となって政府提案で出されたと、こういうふうに私自身が自治大臣として提案いたしましたので考えておりました。
 と申しますのが、固定資産税の評価は毎三年ごとに評価がえをやっておりますが、農地に対しましては昭和五十年までですか、全然評価がえもやらずにそのまま据え置かれた。したがって、そんな点もありまして宅地と農地というだけで非常に格差ができた。これではいかぬじゃないかというところから出されたのがあの当時の法律でございます。
 その姿でございましたが、後にむしろ第二の理由である宅地の供給ということが非常に重要な経済情勢になりましたので、いわゆるあめ法という姿でこの法律、いま御指摘のような姿になったんでございます。しかし、その間に至る過程におきましてはいま計画局長答弁さしていただきましたとおり、市街化におきましても本当に農地として残さなければいけないというものはこれはございますので、そのために農林省等の意見もございまして生産緑地制度というものが制度化され、それらを一体でもって進められるという姿でございますので、厳格にこれらの諸制度が総合的に機能していきましたなれば非常に円滑にいくのじゃないかと思いますが、現実面をながめますと、ややもするとそういう姿でないのがあらわれておりますので、今回の土地の固定資産税の評価がえにおきましてもいろいろな問題が出てきたように考えております。今後ともこれらの制度が円滑に行われますように総合的に運営をしていかにゃいけないということを考えておるような次第でございます。そのためにも私はC農地をぜひ入れたい、こういうふうな念願を持っておりましたんですが、微力入れることができずに、税制改正党内調整がつかなんだためにおくれたんでございますが、今後ともそういった方向で努力してまいりたい、かように考えておるような次第でございます。
#59
○委員長(浜本万三君) 両案に対する午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   正午休憩
   午後一時八分開会
#60
○委員長(浜本万三君) ただいまから建設委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案及び特定立街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#61
○桑名義治君 午前中の質疑に引き続きまして、重複の部分は避けて質疑を続行したいと思います。
 今回のこの二法案につきましては、農地の宅地並み課税のあめ法としての価値があるわけでございますが、そういった意味から、午前中の質疑の中にも、大臣の答弁で、税の公平化、それから良質な土地の確保という、この二本の柱を求めてこの法案が制定をされたと、こういうふうな答弁があったわけでございます。
 現在の土地をながめてみますと、大都市周辺につきましては、大変な宅地の需要が多いにもかかわらず供給が間に合わないと、そのために土地の値上がりがことしは大変に顕著になってきたというふうに言われているわけでございますが、本法並びに農地の宅地並み課税、この法案が、こういつた宅地の供給に対するいわゆる位置づけというものをどのようにお考えになっているのか、まず基本的な問題でございますのでお尋ねをしておきたいと思います。
#62
○政府委員(丸山良仁君) いま先生お説のように、大体第三次全国総合開発によりますと、五十一年から六十年までの十カ年間に十二万八千ヘクタールの宅地が必要であると、こう言われておるわけでございまして、これを年間に直しますと一万二千八百ヘクタール、こういう状況でございます。これに対しまして最近の宅地供給の状況でございますが、これは五十一年度で一万二百ヘクタール、五十二年度で九千三百ヘクタールという形になっておりまして、差し引き計算をいたしますと三千ヘクタールないし三千五百ヘクタール年間不足していると、こういう状況にあるわけでございまして、これをあらゆる手段を講じてもとの形に直さなければならないという考え方でございます。
 したがいまして、いま御審議をお願いいたしておりますあめ法につきましても、この法律を通していただくことによりまして、その宅地供給の一助にいたしたいと、こういう考えでございます。面積的にどのくらいということはなかなか困難な問題でございますが、われわれといたしましては過去の四カ年間で大体A、B農地の宅地化が五千ヘクタール近く行われたわけでございます。したがいまして、それに伴いましてA、B農地の賦存量が減ってきておりますから、この率でなかなか出すのは困難だとは存じますが、三年間延長していただきまして三千ヘクタールぐらいの農地を農地以外のものに使いたいと、その場合に全部が宅地になるわけではございませんで、宅地化されるものは大体その六割ないし七割と、こういうことでございますから、まあ二千ヘクタールぐらい、しかし、これを本当の宅地に直しますためには道路、公園等をとりますから、やはりその三分の二程度ということになりますから、やはり千二、三百ヘクタールは三年間でこれでカバーしてまいりたいと、その他の不足分につきましては他の政策をもちまして、たとえば公共関連を積極的に行うとか、線引きの見直しを行うとか、その他の施策でやってまいりたいと、こういう考えでございます。
#63
○桑名義治君 いまのお話では三年間延長することによって千二百ヘクタールの宅地を確保したいと、こういうふうな結論になるわけでございますが、果たしてこういったいわゆる施策を講ずることによって、現在の宅地の値上がりをある程度抑制することができるというふうにお考えになっていらっしゃるのかどうか、その点も伺っておきたいと思います。
#64
○政府委員(丸山良仁君) 現在の宅地の値上がりは、確かにわれわれが考えていたより以上なものがあると思います。しかしながら、これは一般的に値上がりしているということではございませんで、比較的立地条件のようところ、たとえば東京で申しますと東京都区部、あるいはその周辺部の値上がりが高い。こういうことでございまして、仮需要による値上、かりだとはわれわれは思ってないわけでございます。これはやはり先ほど申しましたように、宅地の需給のアンバランスによるものが最大の原因であると、このように考えているわけでございますから、先ほど御答弁申し上げましたように、あらゆる手段を講じて三千ないし三千五百ヘクタールの不足分をカバーすることによって需給の均衡を図って、何とか宅地の値上がりをとめたいと、このように考えておるわけでございます。
#65
○桑名義治君 次に問題にしたいのは、午前中にも論議が交わされておったわけでございますが、いわゆるC農地の取り扱いですね。そして対象農地の拡大、この事柄を建設省、国土庁はたびたび要求をしてきたわけでございますが、自民党の内部調整の段階でこれがけられたというようないきさつがあるわけでございますが、そうなってまいりますと、建設省あるいは国土庁の考えている構想が大きくずれてくるんじゃないか、こういうふうに私たちは考えるわけでございます。それに対して今後の建設省としての考え方、あるいはどういうふうにこれを受けとめているのか、あるいは大臣はどういうふうな決意をなさっておられるのか、これをまずお聞きしておきたいと思います。
#66
○国務大臣(渡海元三郎君) 税制改革におきまして昨年末に与党と調整を進めていたんでございますが、私、建設省といたしまして、まず道路財源の充実のためにガソリン税の値上げをぜひやっていただきたいということをお願いするとともに、いま御指摘になりました、もう一つはC農地を宅地並み課税できるような措置をやっていただきたいと、この二本で就任早々努力いたしましたんですが、まあ与党内の税制調査会の段階におきまして、ガソリン税の方は所期の目的を果たすことができましたが、一方宅地並み課税の点につきましてはC農地をどうしても了解を得ることができず破れたような状態でございました。農業団体の強い反対がありましたために、この問題与党内の状態を説き回ることできなかったんでございますが、その後自治省で行われた評価がえの際における、これは全国に及ぶ評価がえのものでございますから、農業団体もいままでの態度はよくなかったと、C農地の分は認めるからある程度建設大臣も評価がえの点について農地については配慮願えるように自治省にも話してくれというふうな要望がありましたんですが、もうそのときにはすでに決まってしまった後でございましたから、それは後の祭りであるということを述べたようなこともございました。そういった姿で農業団体もC農地に対する考え方というものは、いままでの反対態度がありますものですから強く出られましたが、農業団体の内部におきましてもこれはどちらがよいかということについても議論が出たと聞いておりますので、なお私大臣やっておるかどうかわかりませんけれども、来年度の税制改正におきましては引き続いて努力さしていただくことによって、ぜひこの問題建設省として努力してまいり、五十五年度においては党内のコンセンサスも得たいと、このように考えておりますのでよろしくお願いをいたします。
#67
○桑名義治君 C農地の取り扱い問題がこういうふうに難航してまいりますと、とりあえず宅地をさらにこういった立場で供給をしようとするならば、これは当然線引き関係の見直しがこれが成功しなければ、これはもう土地の供給というものは得られないというふうに考えるわけでございますが、この線引きの見直しにつきましても午前中に議論が行われておったわけでございますが、しかしながら、この線引きの問題について建設省としてはどの程度熱意を持って地方団体に働きかけをやっているのか、これがやっぱり一番重要なポイントになってくると思いますし、その主体はあくまでも地方自治団体でございますので、こちらの方からこことここを線引きせいというわけには、強制的な問題はこれは不可能ではございます、一面は。しかしこの線引きの指示が、再見直しが成功するかいなかということは、やっぱり建設省の指導の中身によるというふうに考えるわけでございますが、この点についてはどういうふうにお考えでございますか。
#68
○政府委員(小林幸雄君) 宅地供給の基礎的な条件の一つが線引きの拡大にあるという点については御指摘のとおりに私どもも十分認識をいたしておるつもりでございまして、昨年の通常国会におきましてもこの点につきましてはしばしばいま御指摘のような方向で御答弁を申し上げておった次第でございます。
 そこで、昨年いろいろこの辺につきまして機会あるごとに自治体に対しましては、別に従来の姿勢を変えるわけではございません。二十一世紀初頭までの都市人口の増加、それから現状の百二十七万ヘクタールという市街化区域の面積、これを長期的、マクロ的に見ますとこれは十分足りる、この辺の基本の姿勢は別に変えるわけではございませんが、ただ、昨今の大都市地域における宅地需給の状況からしまして、地域によってはこれはやはり相当線引きについて弾力的に対処していかなければならないということで機会あるごとにそういう指導をしてきたわけでございますが、ごく最近におきましてはことしの一月下旬に全国の都道府県の都市計画担当課長会議を招集しまして、その席上でいま申し上げましたような優良な宅地適地につきましては積極的に線引きの拡大を行う。また同時にあわせまして、既存の市街化区域内におきましても、とにかく相当長期にわたって、これは市街化の見込みがない、また土地所有者、農民自体がこれを農地として営農を継続していく、相当長期にわたってそういう意思があるというものは逆にまた逆線引きをやってもよろしい、調整区域に戻してもいいというふうなこと。それからさらに調整区域につきましても、これは飛び・地によっての線引きを行うということ以外に、優良な宅地適地として開発要求に適合するものにつきましては積極的に開発許可を行うというふうなことをこの会議の席上で指導をしてまいっておるような次第でございまして、今後ともそのような考え方でさらに自治体に対しまして指導をしてまいりたいというふうに考えております。
#69
○桑名義治君 C農地の問題がこういうふうに行き詰まる、それからさらに線引きの問題が行き詰まってくると、かえって今度は乱開発になるおそれだって部分的には出てくるんじゃなかろうかというような危惧も一面に持つわけです。
 そこでお尋ねしたいことは、今回総理が田園都市構想というのを発表しております。これはいわゆる既存の都市、この既存の都市も田園都市構想にのっとって緑豊かな都市にしていかなければならないということも含まれておりましょうし、あるいは新しい都市づくりに関してはこういう理念のもとに都市開発をしていかなければならないという意味合いも含まれておると私は思う。そういった立場から考えますと、今回のこの法律による、こういった一連の法律による宅地の供給というものがいわゆるこの田園都市構想とどういうかかわり合いを持ち、どういういわゆる手法で今後放出された土地を開発をしていこうとなさっておるのか、あるいはまたどういう指示をなさっておるのか、その点について伺っておきたいと思います。
#70
○政府委員(丸山良仁君) 田園都市構想は、われわれの立場から申しますと、三全総で決められております定住圏構想を実現することによって田園都市構想の一部が実現できるという解釈をしているわけでございます。すなわち国土建設の面から申しますと定住圏構想を推進するという考え方を持っているわけでございますが、定住圏構想は御承知のように、都市と農村を一体として、都市の便益と農村の緑豊かな生活の両方を享受できるような形にしたいというのがこの定住圏構想の考え方でございます。したがいまして、これに合うようような建設行政を進めていくことが必要でございまして、そのためには宅地開発におきましてもやはり十分住民の御意向等を承りまして、それぞれの施設についてお互いに連絡をし合って総合的な開発を進めていく、たとえば今回の定住圏構想を実現するに当たりましては、国土庁に十六省庁から成る局長会議を設けまして、お互いの連絡を密にして、午前中にも出ましたように、縦割り行政の弊害をなくして、特に宅地開発のようなものはそれぞれの整合性がとれないとうまくいかないわけでございますから、そういう立場から定住圏構想を実現するというような形でこの宅地開発にも取り組んでまいりたい。そのためにはやはり建設省だけでなく、自治省とか、運輸省とか、あるいは農林省とかその他関係省庁と十分連絡をとりながら宅地開発を進めていかなければならないのではないかと考えておる次第でございます。
#71
○桑名義治君 あなたのおっしゃるいわゆる定住圏構想というものは、新しいいわゆる都市づくりに関しての構想を重点的にいまお話しになったわけですね。だけども、それだけでは現在の都市改造というものはできないわけです。だから、せっかく周辺に、過密の都市であろうとも、いわゆる大都市であろうとも、周辺に農村があり、その農村が線引きやその他によって宅地として開放されたということになれば、都市改造の面において緑を取り入れようとするならばいわゆる手法の中に大きな要素としてこれを取り込んでいくということが非常に重要なことではなかろうかと思うのです。百万都市ぐらいになりますと幾らかの都市の格がございますから、そういった一つの格づくりということにも通ずるし、あるいはまた住工分離という立場から考えましても、こういう農村部をどういうふうにしていわゆる都市づくりの中に生かし切っていくか。こういう一つの考え方も私はできるのじゃないかと。だからそういった立場から田園都市構想とのかかわり合いをどういうふうに建設省としてはお考えになっていらっしゃるのか、このことをお聞きしているわけですから。
#72
○政府委員(丸山良仁君) 私の答弁が足りなかったわけでございますが、大都市地域につきましては御承知のようにやはりこれを再開発という形で進めていかなければならないと思います。その場合にはいままで非常に低層化されていわゆるミニ開発というような形で乱立している都市をりっぱな形に直さなければならないわけでございますから、これからの建設省の行政といたしましては再開発にも特に力を入れていく。その場合におきましては、再開発につきましては現在のところいろいろと手法はあるわけでございますが、いずれも満足な形のものとは言えないような残念な形にあるわけでございますから、現在建設省におきましては住宅・都市政策推進委員会というものをつくりまして、鋭意これからの都市問題、住宅問題をどのようにしていくか、その中心課題としての再開発をどのように進めていくかということを検討しているところでございまして、なるべく近い機会に結論を得てこれを予算要求その他に反映してまいりたいという考えを持っております。
#73
○桑名義治君 そこで、宅地開発の指導要綱について関連があるものですからお聞きをしておきたいと思いますが、まず最初に自治省にお聞きをしたいんですが、宅地開発指導要綱の制定目的、そしてまた必要性をどのようにお考えになっていらっしゃるのか。まず基本的な問題からお聞きをしておきたいと思います。
#74
○説明員(末吉興一君) 宅地開発指導要綱というものの内容でございますが、要綱制定の目的からいたしますと、良好な生活環境の整備というのが大体八三・八%くらいございます。それから乱開発の防止が七九・六%、それから財政負担の軽減が三割程度、それから人口抑制というのが一〇%、その他というのが若干、四%ぐらいございますが、これらを目的といたしまして制定されたものでございます。したがいまして、大都市及びその周辺の市町村が数が多うございまして、宅地開発に伴います関連公共、公益施設等の整備のための財政負担の過大化に悩んでおる実情からいたしまして、これらの目的等に照らして考えますと、やむを得ざる措置として宅地開発指導要綱により開発者に負担を求めておるというのが実情でございます。
#75
○桑名義治君 そこで、現在宅地開発指導要綱についてのいわゆる目的はいま御答弁があったとおりだろうと思いますが、一応数字の上から財政問題は三〇%というふうに言われてはおりますけれども、しかし実際は自治体がいわゆる都市整備をするためには財政が非常に逼迫している。その自衛的手段だというそういう事情が現実的には一番大きなウエートを占めているのじゃなかろうかと、こういうふうに私は思うわけです。ところが、皆さんも御存じのように、開発指導要綱の負担金は宅地価格に上乗せをされる、購入者にそれが過重なる負担になっているということはもうこれは否めない事実だろうと思います。さらに、不動産協力の調査でも公共施設の整備負担は総事業費の六割にも上っているというふうに言っているわけでございます。価格の面についても一割――この指導要綱がなければ、現在の法律のままでいわゆる宅地が造成をされた場合には現在の価格よりも一割は確実に落ちるだろうと、こういうふうに言われておるわけでございます。各市町村別でこのいわゆる宅地開発指導要綱が地域別にできているものですからばらばらの感は免れないわけです。したがって、これがだんだんだんだんエスカレートしてまいりますと、結局最終的な負担増を負わなければならないのはこれは購入者であると、こういうふうになるわけでございます。そうなってくると、ここで一定限度の線を引かなきゃならないんじゃないかと、この問題について自治省において整合性のある負担の一つの基準というものを設ける必要があるんじゃなかろうかと、こういうふうに思うわけでございますが、自治省としてはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
#76
○説明員(末吉興一君) 宅地開発指導要綱は、その地方公共団体におきまして、まあ地域の実情といいますか、それぞれ応じまして、要綱でございますから自主的な判断に基づいて行われてきておるものでございまして、各市町村の内容が、当然でございますが、画一ではございません。そのことば御指摘のとおりでございます。しかし、宅地開発の要綱がそれぞれの、いま申し上げましたように公共団体のそれぞれの地域の地形なり立地条件なりあるいは公共施設の整備水準なりによりまして各地方公共団体によってまちまちでございます。しかも、その要綱が自主的に定められたということ等を考えますと、これらの事情が各公共団体によって異なっておるわけでございますので、これらを統一的にした方がいいかどうか、必ずしも、私どもとしては基準の内容を統一することがいいかどうかということについてはいかがなものだろうかというふうには考えております。要綱の性質ということから見まして、画一的に統一するならば法令なりそういう段階ですべきでありまして、要綱から見れば画一じゃない方がそれぞれ自主性に合っているんじゃなかろうかと、こういうふうには思っております。
#77
○桑名義治君 この要綱ですから、いまの御答弁にもありましたように、いわゆる地方地方で自主的につくったものでございます。したがって、その地域の実情に合わせながら、内容が異なることはこれは当然なことだろうと思います。それも一応理想的にこれが運用されておるとするならば私はこれは理想的ないわゆる姿であろうと思いますが、しかしながら、これが異常にエスカレートしてまいりますとここに一つの大きな問題が起こるわけです。したがいまして、恐らく地域によっては自治省としても余り好ましくない姿であろうというふうにお考えになっていらっしゃる地域もあるんじゃないかと思うんです。そうすると、そういった地域に対して自治省としてはどういうふうな指導をなさろうとしておられるのか、また過去どういう指導をなさってきたのか、その点について伺っておきたいと思います。
#78
○説明員(末吉興一君) 一般的に申し上げますと、宅地開発指導要綱によります行政指導というものは、先ほども目的等から申しまして、私どもとしましては、その方法、内容等において適切なものであればいま先生がおっしゃいましたように認める面があるものと考えておるわけでございますが、行き過ぎの事例がありますればその是正につきましては都道府県を通じまして所要の指導をしてまいりたいと、そういうふうに考えております。
#79
○桑名義治君 過去の事例は。
#80
○説明員(末吉興一君) 過去の事例は私ちょっと記憶にはございませんが、個別に判断を求められまして意見を、これは財政当局の窓口でございますが、一、二件あると聞いておりますが、いま私ちょっと記憶にございませんので。
#81
○桑名義治君 この問題は地域によっては一つの大きな問題になりつつあることは事実でございます。そういうことを踏まえながらひとつこの問題とは取り組んでいただきたいと思います。しかしいずれにしましても、この問題は国がなすべき役割りを自治体に押しつけているというそういう事実がこういった姿になっていることも否めない事実だろうと思います。そういう立場から考えますと、いままで黙認をしてきた国の責任というものは重大と言わざるを得ないわけであります。
 建設省も指導要綱を敵視するだけではなくて、公共施設整備のための自治体の財政措置、それから開発に伴う公共施設負担をだれがどこで分担すべきか、こういった問題をもう少し細かく自治体と一緒に考えるという姿勢が必要であうし、また建設省と自治省との細かい打ち合わせというものが必要であろうと、こういうふうに私は思うわけでございますが、これについて自治大臣にいわゆる要綱の是正を申し入れたと、こういうふうに言われておりますが、申し入れの内容、そしてどういうことがいわゆる決定したのか、そのことをお聞きしておきたいと思います。
#82
○国務大臣(渡海元三郎君) 宅地開発指導要綱でございますが、いま桑名委員御指摘のとおり、自治体の自衛措置として生まれてきたということが事実でございまして、一概にこれは行き過ぎであるということを非難することは私はできないと、このように思います。しかし、本来、公共事業というものはそれぞれの国の補助あるいは地方公共団体の起債、そういったものによりまして地方公共団体がやるべきものであるという原点に持っていくのが当然でございまして、しかしながら、地方財政がなお苦しいという現状はよくわかるものでございますから、昨年度から、公共関連施設としまして単に道路、河川その他の予算だけでなくして、その地区に合うた総合的な公共事業が実施できるという総合的な公共施設の予算を三百億組ましていただき、本年度これを倍額にしていただいたんでございますが、これを徹底して自治体に御認識を賜りまして、また、この予算に伴うところの裏負担も、一般単独予算でしたら七五%の、何といいますか対象起債ということになりますけれども、公共事業でございますから特に自治省にもお願いいたしまして、何とか公共事業としての起債、すなわち九五%までながめ、しかもその分は将来の地方財政の中において財政需要額としてみていただくというふうに地方自治体に過重な負担をかけぬようにしてこの行き過ぎを是正するように御努力願いたいというふうなことを感じまして、私から自治大臣に申し入れまして、両方担当の局長等全部出まして会議を開き、大体の方向では自治大臣も御了承願いまして、いま内部の詰め方を関係各省の局長級で事務的に話し合っておるというのが実情でございますので、その状況は局長の方から答弁させますが、大体方向といたしましてはそんな気持ちでやらしていただいたんでございます。
#83
○政府委員(丸山良仁君) いま大臣から御答弁があったとおりでございますが、やはりわれわれといたしましては、指導要綱そのものを全面的に否定するものじゃございません、これはもうできてきた由来があるわけでございますから。ただし、その学校用地を全部ただで出させるとかあるいは教員の宿舎までも持たせるとか、あるいは名目がはっきりしないような負担金を持たせるとか、こういうような事例があるわけでございまして、こういうものについては是正していただかなければ困る。しかしながら、政府といたしましても、当然持つべきものは持つ。それは建設省が公共事業で持つのは当然でございますが、自治省におきましても起債その他を十分に見ていただくというような形でこれから進めてまいりたい。そういうような措置をとりた上で行き過ぎについては地方公共団体とも十分御相談をした上で是正をしていただく、こういうことでいまお話し合いを進めているところでございます。
#84
○桑名義治君 その話し合いを進める中身について、ある一定限度の問題点を列記をされたと思いますが、そこまで作業進んでいるわけですか、それともまだどれとどれを話し合いの対象にしようかとその検討の段階なんですか、どうでしょうか。
#85
○政府委員(丸山良仁君) 何分にも八百八十五の指導要綱があるわけでございまして、これの分析をいまやっている最中でございます。その中でこれは行き過ぎだなというものをまず拾い出しまして、これは基準を決めるということはそれぞれの公共団体の財政状況とか、あるいは公共施設の整備の状況とかいろいろ異なりますから、一概にはむずかしい問題だと思いますけれども、だれが見ても行き過ぎだと思うようなものをまず拾い出してみようと、こういう作業を現在やっているところでございます。
#86
○桑名義治君 そうすると、基本的な問題を詰めているわけではなくて、行き過ぎの面についての問題点を拾い上げているというようなふうに私は聞こえるわけですね。そうではなくて、指導要綱の中身というのは大体同じような中身が相当あるわけなんですよ。だから、基本的な問題、これは国がすべきであり、これは自治体がすべきであり、これは指導要綱でオーケーだろうと、こういうような基本的な詰めをやることの方が私はむしろ先じゃなかろうか、こういうふうに思うわけですがね、いまのお話では八百以上の指導要綱について、これは行き過ぎだ、これは行き過ぎだ、行き過ぎのところばっかり焦点が当たっているような御答弁でございますので、もう少し基本的な問題、これは国がすべきであり、これは地方自治体ですべきであり、これはいわゆるこの指導要綱にのっとってやるのがベターであろう、大きく分けて三種類分けられると思う。その種別をやってそこら辺の線をどこに引くかという、こういう作業をお互いに進めることの方がむしろまとまったいわゆる今後の宅地開発に対する推進の推進力になるんじゃなかろうか、こういうふうに思うわけですがどうですか。
#87
○政府委員(丸山良仁君) それは先生のおっしゃるとおりだと思います。われわれも最終的にはそういうようなところまで持っていきたいと思うわけでございますが、基本的な考え方といたしましては、国の補助金の対象になるようなものについては、その裏負担も含めて国及び公共団体が負担する。国の補助金の対象にならないもの、たとえば細街路であるとか小さな子供の遊び場であるとか、こういうものについては本来開発者、最終的にはお住みになる方の負担になるわけでございますが、そのような形で扱うべきではないか。ただし、これもなかなか一概に申しかねる問題でございまして、公共団体に事情その他があるものでございますから、やはりそれぞれの指導要綱を当たってみて、どういうところに問題があるかということも探っていかないと、まず基準を決めてこれに従えと言いましても、なかなか公共団体の御了解を得られないではないかということで、いま両面から作業をやっているわけでございます。
#88
○桑名義治君 両面からというお話を最初からなさると私もある程度納得いくんですけれども、行き過ぎの面ばっかりえらい探しているみたいな御答弁なものですから、それじゃいつまででも進まないぞという気持ちが起こったわけです。
 そこで、大臣の御答弁の中に関連公共施設費については、五十三年度が三百五十億円あったと。さらに今回は六百億円出している。それから午前中の答弁でそれ以外に約二千億円の関連公共事業を検討をしている。こういうお話があったわけでございますが、そうしますとこの六百億円の使い道は実際的にはどういう方面に使おうと、こういうふうにお考えになっていらっしゃるのか。ただ、そのほかに関連で二千億円というお話でございますから、この関連の二千億円の使途と、それから六百億円の使途とどういうふうに性格が違うのか、そこら辺がどうもあいまいとしてわからないのです。どうでしょうか。
#89
○政府委員(救仁郷斉君) 先ほど計画局長からお答え申し上げました約二千億というものは、これは住宅、宅地全般にわたる投資でございます。そのうちの約半分が、私どもがこの六百億の中で配分しようとしている団地関連のものがその中の約半分でございます。一般的な宅地開発の分がその残りの半分というように御理解いただけばいいと思います。
 一般公共事業とこの関連公共の六百億の差でございますが、私どもは一応団地内及び団地周辺直接に関係のある公共施設につきまして六百億円を配分すると。ある程度団地外の相当先に続く、たとえば街路でございますと、団地から五百メーターぐらい離れたところまではその六百億円で配分し、そこから引き続いて都市の中心部に入るような街路予算については一般公共事業であると、基本的にはそういう形で調整して配分しているところでございます。
#90
○桑名義治君 いずれにしましても、この宅地開発指導要綱についてはもう一遍しっかりと見直すということが、明確にするということが、これがやっぱり今後の開発にとっては非常に重要なことになるんじゃなかろうか、こういうふうに思うわけでございますので、せっかく作業を進められているそうでございますが、鋭意この作業を終了させるように努力を続けていただきたい、こういうふうに思います。
 そこで、次に、東京、大阪を初めいわゆる人口の急増地につきましては、いわゆる土地の細分化、ミニ開発というものが非常に進んでいる、こういうふうに言われております。私も九州から東京に出てくるとき、新幹線を使って外を見てみますと、同じようなマッチ箱みたいな同じ規格の家がずっとあちらこちらに並んでおるわけですが、これが将来どういうふうになるのだろうかなというふうに非常に心配しているわけでございますが、そのミニ化の実態はどういうふうになっているのか、まずお示し願いたいと思います。
#91
○政府委員(救仁郷斉君) たとえば東京都の区部で申し上げますと、五十一年に着工した住宅につきまして、百平米未満のものが六〇%ということになっております。大阪府で見ますと、これが百平米未満の率が五八%ということに相なっております。
#92
○桑名義治君 そこで、建設省といたしましては、ミニ開発を適切な方向に誘導するためにということでタウンハウス方式、この普及促進を図っていると、こういうふうに聞くわけでございますが、タウンハウス方式というのはいかなるものであるか、説明をまず願いたいと思います。
#93
○政府委員(救仁郷斉君) タウンハウスというのは北米で発生いたしました名前でございまして、これは通称でございますので、明確な定義はございません。しかし、私ども考えておりますのはいわゆる低層の長屋形式のものでございますが、従来の長屋形式と違いますのは、専用庭を持ちながら共有の子供の遊び場、コモンと言っておりますが、そういうものも持った計画的な住宅配置計画というものでございます。これによりますと、いろいろ私どもも作業をしておりますが、同じ土地の面積を使いながら一般のミニ開発よりもはるかに環境のいい住宅ができるということで、北米あたりでは最近非常に主流になっている開発でございます。
#94
○桑名義治君 タウンハウスという新しい住宅形式をわが国で定着をさせるためには、特に共有のオープンスペースが存在することに着目をしまして、いわゆる容積率などについて建築基準法上の弾力的な取り扱いの検討が必要ではなかろうかと、こういうふうに思うわけでございますが、この点についてはどのようにお考えですか。
#95
○政府委員(救仁郷斉君) 建築基準法上敷地とそれから建物という形で建蔽率、容積率が決められております。ただいま御説明申し上げましたように、新しいタウンハウスの形式は、それと共通の庭と申しますか、コモンを持っております。そういった場合に、建築基準法上容積率なり建蔽率をどう取り扱うかという問題が御指摘のとおり問題でございます。建築基準法の八十六条ではそういった総合的設計による一団地の建築物の取り扱いということで、特定行政庁の判断によりましていろいろ緩和できる規定を持っております。私どもはこういったいい計画のタウンハウスにつきましては、そういった弾力的な取り扱いをいたしまして推進してまいりたい、そういった指導をするつもりでございます。
#96
○桑名義治君 そこで、タウンハウスの購入者のいわゆる所有形態、これが一つまた問題になるんじゃなかろうかと思うんです。と申しますのは、先ほどからお話があっておりますように、いわゆる共有のオープンスペースが多く存在をしているということがあるわけです。そこで、いわゆる将来にわたって良好な住宅環境が保たれるような、いわゆる適切な管理運営について指導する必要があろうと、こういうふうに思うわけでございますが、その点についてはどのようにお考えでございますか。
#97
○政府委員(救仁郷斉君) これは、いわゆるマンション等におきます区分所有の制度がございますが、これと若干また別な形の問題がございます。したがいまして、私どもとしては、そういったせっかくいい環境をつくりながら、後に将来にそれが担保されるような形にどう持っていくかということでございますが、私どもは基本的には、現在の制度の中では建築基準法の中の建築協定という制度がございます。これを、タウンハウスの分譲業者がタウンハウスを分譲する際に、先国会で改正していただきました一人協定という建築協定を活用いたしまして、できるだけ将来そういった管理運営について支障のないように指導していってまいりたいというように考えております。
 なおまたタウンハウスの所有形態あるいは管理形態につきましては、それだけでなくていろんな問題が起こるかと思いますので、来年度、予算をいただきましたので、その中でも検討してまいりたいというように考えております。
#98
○桑名義治君 現在はこのタウンハウスは公団、公営が――大体公団がやっぱり中心になってやられているようでございますが、将来は公営だけでなくて、いわゆる民間にまでも広げようというふうに恐らくお考えになっていらっしゃるんではなかろうかと、こういうふうに考えるわけですが、そのときのいわゆる構造上の問題あるいは技術上の問題、そういったいわゆる手法に一つの基準をつくる必要があるんだろうかどうだろうか。これ私は専門家ではございませんので、わかりませんが、そこら辺はどういうふうにお考えになっておられますか。
#99
○政府委員(救仁郷斉君) 現在でも民間でも相当こういったタウンハウス形式の分譲住宅がつくられております。私どもある程度のやはり成果を上げているんじゃないかというように判断しておりますが、なおこれを一層進めるために、来年度におきまして、予算案に調査費を計上さしていただいておりますが、その中で基準と申しますよりも、むしろ指針といった方がいいかと思います。むしろこういった方がいいですよといったような、そういった指針をつくりたい。その指針の中では、いわゆる先ほど申し上げましたコモンの取り方、共有の庭の取り方をどうするか、専用庭の取り方をどうした方がいいかといったような、そういった団地設計上の指針、それから構造上あるいは防火上の取り扱いをどうすればいいかといったような、そういった技術的な指針、それから先ほどもお答え申し上げました所有形態に応じた管理、それから運営、そういったものをどうすればいいかというようなモデルの指針、そういったものを検討したいと考えております。
#100
○桑名義治君 そこで、次に問題になるのは、タウンハウスを民間に普及をさせる場合には、金融上のいわゆる優遇措置を講ずる必要があるんじゃないか。すなわち住宅金融公庫のモデル団地分譲住宅建設購入資金貸付では、ずいぶん長いわけですが、団地の規模が五十戸以上であり、また構造も枠組み壁工法による住宅であると、こういうふうになっておるわけでございますけれども、タウンハウスは不燃化された在来工法、あるいは工業化工法等であり、検討の必要があるんじゃないか、こういうふうに思うわけでございますが、この点はどのようにお考えですか。
#101
○政府委員(救仁郷斉君) 確かに私ども北米流のそういったタウンハウスをまず取り入れてみょうということで、枠組み壁工法によりますモデル団地分譲住宅の融資を住宅金融公庫で五十年度からやっております。さらに、御指摘のように、これをもっと広く活用していきたいということで、来年度とりあえずその五十戸以下のものにつきましても、タウンハウスにつきましては一般建て売りという枠の中で扱えるようにしたわけでございます。なおさらに、来年度行いますそういった技術的な指針ができましたら、これをどう公庫の融資上取り扱っていくかということについてさらに検討を加えたいというように考えております。
#102
○桑名義治君 この後段の融資上の問題につきましては、来年度検討をするというふうに理解していいんですか。
#103
○政府委員(救仁郷斉君) 来年からすでに予算案におきましては、先ほども申し上げましたように、五十戸未満のタウンハウスにつきましても、ほかのマンション等と同じような形で融資できることにいたすつもりでございます。さらに、来年技術的に指針を検討を加えました結果、さらにもう少し強力な誘導措置があるかどうかというようなことを検討さしていただきたいということでございます。
#104
○桑名義治君 そこで、ミニ開発よりも土地のいわゆる有効利用、それから防災上もメリットがある。こういうふうにタウンハウスについては言われているわけでございますが、こういつたタウンハウスを普及をさせるならば、公営住宅での取り入れ、それから住宅金融公庫の融資限度額の引き上げ、固定資産税、不動産取得税の減額こういった誘導措置をとれば、なお一層の普及化が促進できるのじゃないかというふうに考えるわけですが、この点はどうでしょうか。
#105
○政府委員(救仁郷斉君) 公営住宅でもそういった試みをもうすでにやっております。ただ、公営住宅の場合には賃貸でございますので、そういったいわゆる所有形態上専用の庭と共有の庭を持つといったようなことはございませんが、形としては同じようなものをずいぶん公営住宅でも最近やり始めております。そういったことを通じて、公社住宅も含めて公団、公営、公社といったようなことを通じて、また民間にも普及さしていきたいというふうに考えております。また、先ほども御答弁申し上げましたように、金融上の措置の誘導はこれはやはり検討していかなければならないだろうというように考えておりますが、税法上の問題につきましては、これはちょっと住宅対策というよりもむしろ都市形態という形のものでございますので、果たして税法上の緩和の、固定資産税の軽減等の処置が適当なものかどうか、この辺も検討さしていただきたいと考えております。
#106
○桑名義治君 このタウンハウス問題につきまして大臣としてのお考えをお聞きをして終わりたいと思います。
#107
○国務大臣(渡海元三郎君) 何と申しますか、一般的にいままでは公営住宅でマンション形式のものが多かったんでございますが、だんだん質の向上ということで土地を持ちたいという国民の志向が出てまいりましたので、これに応ずるために出てきたのがタウンハウスの構想ではないかと、こういうふうに考えております。先般五十八戸つくりましたのに相当数の応募がございまして六十倍の状態になったということも聞いておりますので、今後ともにこの方式によるタウンハウスを建てまして国民の需要に応じてまいりたい。こういうような方式でいま公団等にも推進を図っていただいておるという姿でございますので、今後ともにこれを推進を図ってまいりたいと、このように考えております。
#108
○二宮文造君 続けて質問をさしていただきますが、法案に入ります前に、住宅、宅地という全般的な問題で若干お伺いしておきたいんですが、去る三月九日に発表されました建築着工統計、これによりますと、一月度の新設住宅戸数が八万六千戸、前月比で三五・七%の減、前年同月比で二一・九%の減と、数字を見れば大幅に落ち込んでおります。で、月間八万台のまあいわば低調な着工と
 いいますか、これは五十年二月の八万二千六百戸以来の四年ぶりと、こういうふうに発表と同時に報道されておりますが、この原因をどう分析されておりますか。
#109
○政府委員(救仁郷斉君) 一月の着工実績は先生御指摘のとおりでございます。これは一月はもう当然のことながら正月でございますために例年落ち込むのが普通でございますが、本年八万六千戸と四年ぶりに低落した原因を私ども分析しておりますと、ちょうど住宅金融公庫の影響がここに出ているというように考えています。と申しますのは、一昨年は第二回の募集を八月に行いました。それから第三回を九月十七日から十月二十九日に行っております。ただ、一昨年は先着順の受け付けでなくて抽せんを行っておりましたために抽せん日が十一月二十八日ということになっております。したがいまして、住宅金融公庫のその第三回目が出始めましたのが十二月、一月、二月というようなところに出ておりました。その影響が出たわけでございます。それから昨年でございますが、昨年の第二回の募集は九月十三日から十月三十一日まで行っておりますが、これは受理戸数が十二万五千戸でございます。これは先着順の受け付けでございましたために、すでに九月からもうすでに出始めまして、十二月でほとんど終わっているという状況でございまして、私ども、これは確報ではございませんが、大体一月の公庫の受け付け戸数か二万戸近く落ち込んでいる−受け付けでございません、公庫融資によります個人住宅の建設戸数が約二万戸ぐらい落ち込んでいると、それが原因だと私考えております。したがいまして、一月末から行いました住宅金融公庫の第三回目の募集が思いのほか好調でございましたので、これが先着順のためにまでにもう二月、三月にはそれが出てくるというように私ども考えております。
#110
○二宮文造君 何か御説明聞いていますと、公庫の受け付けによるタイムラグというふうな理由のように御認識のようですが、しかし全般的な姿から見ますと、五十三年四月から五十四年一月までの累計が百二十七万戸と報じられております。そうしますと、前年の同期に比べて約七千戸落ちているわけですね。まあ新春の住宅金融公庫の受け付けがあったと、それが好調であったと、こうおっしゃっても、この着工はやっぱり三月以降ということになりましょう。そうしますと、いまの局長の話では、二月、三月に着工するから取り返すような言い方ですが、全般的な数字、いわゆる五十三年度の住宅着工戸数という立場で考えてみますと、昨年度よりは落ちるんではないかと、こういうふうに思いますが、これはどうですか、落ちないで済みますか。
#111
○政府委員(救仁郷斉君) 例年一昨年まで抽せん方式をとっておりましたときば、お説のように受け付けて、抽せんをして、それから準備を始めるために二、三ヵ月ずれがございました。ところが最近ではこれをもう先着順で申し込んだ方はすぐ準備に入れるというような形をとっておりますために、たとえば昨年の九月に十二万五千戸募集受け付けたものにつきましては、もうすでに十月で二五尺十一月で四万四千戸というように出ております。したがいまして、私ども今回一月から受け付けまして、個人住宅につきましては十万戸の受け付けをしたわけでございますが、昨年同時期に受け付けたのが七万八千戸でございます。したがいまして、私どもこれがおっしゃるとおり全部三月中に終わるということは考えておりませんが、この影響から考えまして私どもは昨年程度の百五十三万戸は確保できるものというように考えております。
#112
○二宮文造君 まず下回るというのが定説のようですが、局長は非常に強気で、百五十三万確保できると、まあこうおっしゃっているわけですが、問題は、五十四年度の予算案ではもう御承知のように実質六・三%、これの経済成長率を達成するためにやはり民間住宅投資というものは一本の柱になっているわけですね。そうしてその内需拡大を期していきたいと、こういうふうな柱立てになっているので、名目で一一・二%、実質で七・九%の伸びを見込んでいると、こういうことなんですが、それらを含んで五十四年度のそれじゃ住宅建設目標は一体幾らですか。
#113
○政府委員(救仁郷斉君) これは実質六・三%の経済成長率を達成するためにただいま御指摘の名目で一一・二%、実質で七・九%という民間住宅投資を試算しております。ただ、これはいわゆるマクロ経済の立場から経済企画庁で試算されておりますので、当然私どもはその相談といいますか、細目について相談を受けているわけでございますが、経済企画庁と私どもで共同作業をした結果では、大体住宅の着工戸数の見通しとしましては百五十四万戸程度でいいんではないか。といいますのは、七・九%の実質投資の増は一戸当たりの規模の増と、それから実質的な質の向上と、この二つで達成できるだろうというような見通しを持っております。
#114
○二宮文造君 さてその百五十四万戸ですけれども、もう局長も御存じのように、民間のマンション業界ですね、あるいはその建設業界じゃ逆に今度は悲観的な見方が多いわけですね。といいますのは、大都市の宅地の不足、それから地価の上昇、それからいわゆる海外の素材の値上がりですね。こういう、木材価格の値上がりなどを含めてやや悲観的な見通しが強いわけですけれども、そういう中で建設省はこの百五十四万戸建設目標ですね、これに対してどのような方針で臨もうとされているのか。
#115
○政府委員(救仁郷斉君) まあ民間の業界は例年悲観的な見通しを持っておりますが、私どもはいろんな諸条件を考えまして一つの計画を立てているわけでございます。御指摘のように、宅地の問題、これは非常に大きな問題がございます。特にマンション建設用地の不足という問題がこれはネックになることはこれは目に見えておりますが、ただ業界の話でも、いわゆる都心部のマンション建設用地は非常に供給が少なくなったので、若干郊外に出ざるを得ないだろうというような見通しを持っているようでございます。まあそれも含めまして、宅地政策も、土地税制の見直しとか、まあそういったものがとられておりますので、まあ私どもはそういった効果も期待したいというように考えております。そのほか、いわゆる木材価格を中心とした建設資材の値上がり、最近ではまた落ちついてくれてはおりますが、またいずれ海外市況の影響が出ないとも限りません。この点は私どもも非常に心配しておりまして、その資材の価格動向につきましては関係各省とも連絡を密にして、できるだけそういった住宅建設あるいは住宅需要に影響の出ないように業界を指導していきたいと考えております。
#116
○二宮文造君 やっぱりその宅地の問題が重要な課題になってこようかと思います。
 若干重複しますけれども、確認の意味でお伺いしたいわけですが、昭和五十一年ないし五十五年度の第三期住宅建設五ヵ年計画、これで新市街地において新規宅地が六万六千ヘクタール必要になると、こうなっております。それから、第三次全国総合開発計画では五十一年から六十年及び五十一年から六十五年、これに分けまして、六十年までに十二万八千ヘクタール、さらに六十五年までに十九万ヘクタール、これだけ必要だと、こううたわれておりますけれども、これまでの実績、午前中もありましたが、ちょっと私確認の意味でお伺いしたいと思います。
#117
○政府委員(丸山良仁君) 宅地供給の実績でございますが、最大のピークは昭和四十七年の一万四千五百ヘクタールでございましたが、それが逐年減少いたしまして五十一年には一万二百ヘクタール、五十二年には九千三百ヘクタールと、こういう状況になっております。いま先生おっしゃられましたように、大体一万三千ヘクタールぐらい年一間要るわけでございますから、これに比べますと三千ヘクタールないし三千五百ヘクタール落ち込んでいる、こういう状況でございます。
#118
○二宮文造君 もう少し細かい質問をしたいんですが、いわゆる宅地供給量の先行指標の一つであります開発許可面積それから区画整理の事業認可面積、この推移は一体どうなっておりましょうか。あわせてお伺いしたいんですが、開発許可の規模別の推移ですね、これもお伺いしたいと思います。
#119
○政府委員(丸山良仁君) まず、開発許可面積でございますが、開発許可が一番多かったのが四十八年の六千六百七十一ヘクタールでございまして、これも残念ながら逐年減少いたしまして五十一年度には三千五百八十ヘクタール、約半分に落ち込んでしまいました。しかし、五十二年には四千七百十ヘクタールと幾分持ち直しておりますが、この状況では今後の宅地開発に非常に危惧があるというおそれを持っているわけでございます。
 それから、区画整理の事業認可面積でございますが、これは昭和四十六年に一万二千五百五十二ヘクタール、最高でございましたが、これも逐年減少いたしまして五十年度に四千八百四十四ヘクタールと半分以下に落ち込んでしまいました。それが五十一、五十二と持ち直しまして、五十二年度には六千四百二十四ヘクタールになっておりますが、やはりこれも最盛期の半分ということで、この先行指標から見ましても今後予断を許さないという状況にございます。
 それからなお、開発許可の規模別の推移でございますが、これも四十八年には一ヘクタール以上の団地開発が全体の計画的開発の六九%、約七割でありましたものがこれも落ち込んでまいりまして、五十一年には五一%と約半分になってしまいました。これは五十二年度にやはり持ち直しまして四千七百十九ヘクタールになっておりますが、これも最盛期の三分の二程度ということでございまして、やはり開発許可、区画整理の先行指標が落ち込んでいるとともに、開発の規模が大規模開発がだんだんできなくなって小規模開発に向かいつつあると、こういうことでございますから、これに対しては先ほど以来御答弁申し上げているような総合的施策を講じていく必要があると、このように考えるわけでございます。
#120
○二宮文造君 総合的な施策を加えていくという非常に抽象的な発言でございますけれども、結局新規宅地の必要量に対して確保は現状としては困難だというふうな数字がいま列挙されたわけです。それで、結局いろいろ問題点もありましょうけれども、宅地の更地の価格が高騰するというのは、やっぱり先ほどもありました関連公共公益施設、これの経費が増大しまして、最近では宅造の場合は総事業費の六〇%近くその負担がかかってしまう、こういうふうなことで、それが上乗せをされるということで問題になってきた。それで、先ほど桑名委員の方からいわゆる各市町村の指導要綱の問題、それの若干歯並びが悪いと、これを是正しなきゃならぬというふうなことでお話ございましたんで、これは省略いたします。
 ただ、先ほど予算の説明の中で五十四年度は関連公共公益施設の予算として六百億組んだと、こういうふうなお話でございました。その件についてお伺いしたいわけですが、御承知のように、衆議院段階で予算の修正のやりとりがございました。そのときに自民党の方からこの問題について二点文書の回答がございました。一つは、住宅宅地関連公共施設の整備促進事業の増額については、これは公明党、民社党で三百億円を要求したわけですが、それについては「経済情勢等に応じ、必要が生ずれば、機動的に対処する。」という文書の回答が参っております。それから二つ目には、住宅金融公庫の戸数の追加については経済情勢などに応じ弾力的に対処したいと、これは自民党と公明党と民社党、三党の間で五万戸の建設の追加が検討されておるわけですが、「検討されたことに留意する。」と、こういう文書の回答がございます。
 まず、建設大臣、この自民党−与党のこういう公明党、民社党に対する回答、これをどう受けとめておられるのか、まず大臣の御意見を伺っておきます。
#121
○国務大臣(渡海元三郎君) 住宅宅地関連公共施設整備促進事業の増額及び住宅金融公庫の戸数の追加に関して与野党の予算修正の経緯を踏まえ、自民党から回答があったということをよく承知をいたしております。私といたしましてもこの自民党の回答内容について今後誠意をもって検討を進め、適切に対処してまいりたいと、そういう覚悟でございます。
#122
○二宮文造君 大蔵省、どう受けとめられますか。
#123
○説明員(塚越則男君) 大蔵省といたしましてもこれまでの経緯を踏まえまして、自民党の回答内容につきまして今後誠意をもって検討いたしまして、適切に対処したいと考えております。
#124
○二宮文造君 先ほどの市町村の指導要綱、これでどれがはみ出しているのかというふうなことで自治省との間で詰め合わせをされているということですが、一体一般的なルールみたいなものをいつごろをめどに設定されようとしているのか。やっぱりりこれは先ほど桑名委員の質問の中にもありましたように、やはり物差しがないとどうにもなりませんので、いつごろをめどにされようとしているのか。
 それからもう一つ、これは新聞報道なので私は市町村の指導要綱を一つ一つ確認したわけじゃありませんけれども、たとえばある市の指導要綱では開発者に一〇%以上の公園緑地を要求をする。あるいはまた、別の市では、先ほどもちょっと計画局長も触れておりましたが、計画戸数の千戸について一小学校、それから二千戸について一中学校の敷地の無償提供を期待する。こういうふうな中身のものもあるようなんですが、いつごろをめどに図られることになるかということと、具体的にいま挙げました二つの点については、これはやっぱり検討の対象にせざるを得ないのかどうか、その点もひとつ合わせて。
#125
○政府委員(丸山良仁君) 指導要綱の問題につきましてはいろいろとむずかしい問題がございまして、われわれといたしましてはなるべく早く結論を出したいと存じますけれども、まず半年ぐらいは御猶予をいただきたいと考えているわけでございます。
 それから、もう一つの公園を一〇%以上とるのはどうかということでございますが、都市計画法の基準によりますと三%以上と書いてあるわけでございまして、これはいささか行き過ぎではないか。よい公園ができるに越したことはございませんが、これをただで開発者に負担させるということはうちを買われる方に転嫁されるわけでございますから、やはりよいものに越したことはございませんけれども、ある程度の限度でがまんしていただくのが筋ではないか。また学校用地等につきましては国の補助制度があるわけでございますから、やはりその補助制度については十分活用していただいて余り無理なことは言っていただきたくないと、こういう考え方を持っておるわけでございますが、いずれにいたしましても地方公共団体の財政事情とかあるいはその公共団体の公共公益施設の整備状況その他とも関連がある問題でございますから、今後鋭意慎重に検討いたしまして、早く結論を出したいと考えております。
#126
○二宮文造君 それじゃ次に法案の方へ入ってまいりたいと思いますが、これも午前中に若干御説明がございました。なるべく重複部分を避けてまいりたいと思いますが、いわゆる宅地並み課税については、従前のまま三年間延長する地方税法の改正案が今国会に提案をされております。現行の宅地並み課税は宅地供給にどれだけの効果があったのか。あるいはまた将来宅地並み課税をどのようにしようと考えているのか。これまでの効果と将来の見通しと、これを最初にお伺いをしておきたいと思います。
#127
○政府委員(丸山良仁君) 宅地並み課税の効果でございますが、宅地並み課税だけの効果というのを積算するのは非常にむずかしいわけでございまして、その点はお許し願いたいと思うわけでございますが、いわゆる宅地並み課税が行われました昭和四十八年一月一日から五十二年の一月一日までの四年間の宅地化率を見ますと、宅地並み課税の対象になっております特定都市のA、B農地につきましては、四年間で二九・一%、年率に直しますと八・四%の宅地化率になっておるわけでございます。これに対しまして、同じ市のC農地につきましては四年間で二〇・七%、年率にいたしますと五・七%ということになっておりますから、相当の効果があったんではないかとわれわれは考えているわけでございます。なお、A、B農地とC農地と比べればC農地の方が立地条件が悪いのだから宅地化率が落ちるのは当然ではないかという御意見もおありかと存じますけれども、全国の特定都市以外のA、B農地とC農地の宅地化率を見ますと、A、B農地の方はこの四年間で七.九%、C農地は九・六%ということで、むしろC農地の方が宅地化率が高いという状況になっておりますから、必ずしも特定都市についてA、B農地が立地条件だけで宅地化が促進されているというふうには考えてないわけでございまして、宅地並み課税の効果が相当あるんではないかと考えております。
 それから今後の見通しでございますが、これもそのときの経済情勢あるいは金融情勢、地価の上昇状況等によりまして、一概に申し上げることは困難でございますけれども、われわれといたしましては三年間期限延長していただいた期間内に大体三千ヘクタールの農地をその他のものに転用いたしたい。そのうちの約六割が宅地になるのが過去の実績でございますから、二千ヘクタールぐらいをぜひ宅地にもっていきたい。これはやはり道路とかその他のものを取らなければなりませんから、純宅地といたしましては大体千二、三百ヘクタール、このように予想しているわけでございまして、この実現をすべくいろいろと努力をしてまいりたいということでございます。
#128
○二宮文造君 しかし、宅地並み課税はやっぱり都市施設の整備。こういう問題が絡んでまいりますから、なかなかおっしゃるようなわけにはいかぬと思いますが、これも午前中質疑がございましたので……。
 次にお伺いしたいのは、いわば宅地需要が非常に強い。それに対しその要請にこたえるためにいわゆるあめ法といいますか、幾つかの手法を考えておられて、たとえば土地区画整理事業の要請だとか、住宅金融公庫の貸し付けの特例とか、あるいは農住法の特例とか、さらには譲渡所得税の軽減とか、あるいは不動産取得税の軽減とか、さらには固定資産税の減額、こういうふうに次々に考えられているわけですが、問題になりました第一番目の要請土地区画整理事業、これの実績はどうなっておりますか。
#129
○政府委員(小林幸雄君) 現在まで一件でございまして、埼玉県の新座市で施行されておるものでございます。面積が二四・九ヘクタール、そのうちA、B農地が約六七%、要請がありましたのが四十九年の十二月、事業認可は五十年の十一月、事業の施行期間は五十年度から五十四年度までとなっておりますが、これはもう少し先に延ばす変更が出てくる様子でございます。それから地区内の権利者が百二十四名で、そのうち要請同意者が八十九名ということになっております。
#130
○二宮文造君 一件というのは非常に少ないわけですね。でも、あらばっかり探しているわけじゃないのですけれども、考えてみますと特定の市街化区域の農地というのは点在していますよね、ぽつぽつと。ですから要請の要件である五ヘクタール、これを充足するということがむずかしいんじゃないか。したがって従来の実績から考えてみて、要請面積の引き下げというのを検討されたらどうだろうかと、こう思うんですがこの点はどうでしょう。
#131
○政府委員(小林幸雄君) 確かに御指摘のとおり介在農地が非常に多い地域でございまして、ある点から申しますと既成市街地の区画整理と非常によく似ている面がございまして、純粋の一般の新市街地の区画整理と比べまして、なかなか施行がむずかしい、そういう点があろうかと思います。この辺がなかなか出てこないゆえんであろうかと思います。ただ、出てこない理由でございますけれども、これは地権者の間で意見の調整、意思統一が非常に困難であるというふうなことが一つあると思います。ただ、実例から見ますと、それにもかかわらず一応内部意思統一ができまして、しかしその要請をしないで組合でやっておる例もあるわけでございます。これは御承知のとおり、こういう要請制度を設けましたのは、資金調達とか、あるいは施行能力、なかなか厄介な仕事でございますから、こういう点で自治体に対してひとつ頼んできたらこれを引き受けてやってやる道を開いておこうという趣旨でできたわけでございます。ところが、そういうふうな事由でなかなか出てきてないのではないかと推察されますが、そこで面積要件の引き下げでございますけれども、これも土地区画整理事業一般の実例で見てみますと、大体公共団体施行では平均しまして五十ヘクタールぐらいになっております。五ヘクタール未満のものは絶無じゃございません。これはごく少数ございますが、これは大きな公園だとか、あるいは処理場の用地とかなんとかというような非常に大きな公共施設の整備を中心にしたものが大部分でございます。そこで、これらの五ヘクタール未満のものについて見ましても、これも特定市街化区域農地を含んだものは、これは事例は絶無でございます。
 以上のようなことから考えますと、五ヘクタール未満のものにつきましては事業実施が比較的楽にできる、面積が狭うございますので、そのために大部分は組合施行あるいは個人施行で十分やっていける。つまり自治体にひとつ助力を頼んで、いろいろ金のやりくり、あるいは知恵も出してくれ、力も貸してくれというふうなことをしなくても自分らでやっていけるというふうなことからこんなことになっているんじゃないかというふうに思われます。したがいまして、結論的には御提案の御趣旨の面積要件を下げたらどうかという点でございますけれども、どうもいまの実情から見ますと、十分組合あるいは個人施行で対処していけるんではないかというふうにいまのところ考えておる次第でございます。
#132
○二宮文造君 しかし、実績が一件ということは施策としては注目しなきゃならぬ問題だと思います。
 それから二番目に、住宅金融公庫の貸し付けの特例、それからもう一つ農住法の特例、この二つあわせてですが、実績をお伺いしたい。
#133
○政府委員(救仁郷斉君) 住宅金融公庫の貸し付けの特例のうち、特定土地担保賃貸住宅でございますが、これは本制度の発足以来五十四年一月末までの累計で五千三十Fということになっております。特定土地担保分譲住宅につきましては残念ながら実績がまだございません。
 それから農住法の特例でございますが、これはA、B農地内に建てられた農住の実績は四百二戸ございますが、これはたまたま水田要件に合致しておりましたために、いわゆる特例適用というような分類にはされておりません。
#134
○二宮文造君 したがって、統計の上ではゼロということになるわけですね。
#135
○政府委員(救仁郷斉君) はい。
#136
○二宮文造君 いまお話しになった特定土地担保分譲住宅、それから農住法の特例の実績、これは適用されてないということですから、それを頭に置いての話ですが、ゼロになっている。これは理由は原因がどこにあるのか、どう分析されているのか、あるいはいままでゼロなんですね、としますと、存続の必要性があるのかどうか、この問題ですが、あわせてお伺いしたいと思います。
#137
○政府委員(救仁郷斉君) まず、特定土地担保分譲住宅でございますが、これは土地を持っておられる農家の方々が、自分で分譲住宅を建てて分譲されようとする場合に、その建設期間、一年、長くて二年足らずだと思いますが、その期間、金利を若干お安くして差し上げるという制度でございます。これはやはりなかなか実績が出ないのは、一つはやはり土地を所有しておきたいという農家の方々の意欲が強いこと。
 それから、最近の状況では昔と違いまして、分譲住宅もただつくれば売れるという状態ではないということから、そういった危険負担をするよりも、もし売るのなら土地のまま売りたいという農家の方々の希望があるというような問題、それから建設期間中の金利だけでございますので、それほどメリットがないという問題、この三つがやはり原因ではないかというような分析をしております。
 それから、特定市街化区域内の農住の建設でございますが、これは実績としては特例法としての実績ではございませんが、四百二戸ございます。これは水田だけでなくて、やはり畑地等につきましてもこういった要請は今後も私出てくるんじゃないかというような感じを持っております。
 それから分譲住宅につきましても、これはいままでの実績はゼロでございますから、そうたくさん今後期待するということはできないにしても、いずれにしても、やはりあめ法でございますので、門戸をあけておくという必要があるんではないかと考えております。
#138
○二宮文造君 畑だけ抱えてそこへ集まる人がなければ畑もやがてさびれてしまうんじゃないかと思うんですけれども、結局希望がないとか、それから土地を持っておきたいとかいうことよりも一、その前にあめ法らしいいわゆる貸付条件が厳しいということが実績がゼロにつながる最大の理由じゃないんでしょうか。ですから、貸付条件を多少検討し直すということもやはりあわせて考えなければ、門戸を開いておくだけではどうにもならないんじゃないかと思うんですが、この点重ねてお伺いしておきたい。
#139
○政府委員(救仁郷斉君) 貸付条件につきましては、まず対象物件につきましては、これは賃貸住宅も分譲住宅もほとんど同じ条件でやっております。したがいまして、その対象物件につきまして条件がきついからということではないと私どもは考えております。それから金利面につきましては、これは六・八%ということになっておりますが、これも最近の金融情勢からしますと、むしろ民間資金の方が短期資金なら安いということもあり得ようかと思います。そういった問題はこれは非常に短期的な問題でございますので、この点につきましては今後検討は進めてみたいと思いますが、いずれにしてもそういった条件を緩和しても、先ほど申し上げましたように、分譲住宅に対する農家の意欲というものが非常に少ないということから、余り多くは期待できないのじゃないかというように感じております。
#140
○二宮文造君 聞いていると残す理由はなくなっちゃうじゃないですか。外しちゃってもいいけれども一たん決めたのだからこのまま置いておくのだと、要請がなくてもいいのだと、こういうように聞けますがね。
#141
○政府委員(救仁郷斉君) 決して私ども、努力をしないで申し込みがないからこれでいいんだということではございません。
#142
○二宮文造君 条件緩和に頭使ったらどうですか。
#143
○政府委員(救仁郷斉君) 私ども、やはりいろんなほかの施策との均衡とかいろんな問題もございます。したがいまして、私どもも極力そういったことを農協等の系統を通じて進めたいと思いますし、またこういった先ほど申し上げましたように、やはり農家の方々が分譲住宅というものに対して投資することに非常に不安を持っておられるという面もございます。したがいまして、そういったことに対して農協等を通じて的確な指導ができるように農協にお願いしたいというように考えております。
#144
○二宮文造君 問題点を提起するのにとどめておきます。
 それから次に、いわゆるあめ法のいろいろな柱を一つ一つ中身、実績をお伺いしておきたいのですが、第四番目の譲渡所得税の軽減それからあわせて一括して報告していただきたいのですが、第五のあめと言われます不動産取得税の軽減それから固定資産税の減額、この実績をそれぞれ簡単に御説明いただきたいと思います。
#145
○説明員(高木清三郎君) 租税特別措置法三十一条の二の規定にございます特定市街化区域農地等を譲渡した場合の譲渡所得の課税の特例について申し上げますと、この課税の特例の適用件数としましては、昭和四十八年分から五十二年分までの五年間で約一万九千七百件ございまして、最近の二年間を見ますと、五十一年分、五十二年分で約六千八百件となっております。しかし、この課税の特例の適用の結果、税負担が幾ら軽減されたとかということにつきましては特に統計をとっておりませんので、その計数は持ち合わしてございません。
#146
○説明員(渡辺功君) 市街化区域農地におきまして、特定市街化区域農地の所有者が中高層耐火建築物であります貸し家住宅等を新築いたしますというと、固定資産税、不動産取得税の軽減がございます。その状況を申し上げますと、まず固定資産税でございますが、家屋につきましては四十九年から五十三年までの間に二億八千四百万円の軽減がこの中でございます。
 それから土地につきましては、四十九年度分に・つきましてはちょっと調査が漏れておりましてありませんが、五十年から五十三年の四年間で四千五百四十万七千円の軽減、こういうことになってございます。
 次に不動産取得税につきましては、軽減税額が不明でございます。と申しますのは、別に住宅につきましては課税標準の特例措置がありまして、これが当該貸し家住宅についても適用されます。これは三百五十万円の控除ですが、それが行われるためにこの特例措置による軽減化、その別の特例措置による軽減化というふうに区分いたすことができませんで、そのためにこれの関係で幾らという調査も行っておらない、こういうことでございます。
#147
○二宮文造君 それで譲渡所得税の軽減の問題ですけれども、今国会に提案されております租税特別措置法ですね、この改正案で長期譲渡所得税の税率が四千万円までについては百分の十五、それから四千万円を超える分については分離で百分の二十と、こうなっておりますが、こういうことで、宅地化促進の効果がこれによって出てくると、こう判断されていますか。
#148
○政府委員(丸山良仁君) 大変むずかしい御質問でございますけれども、したがいまして的確な御答弁になるかどうかわかりませんが、いままでの実績を見ますと、先生御承知のように、昭和五十年までは、二〇%のときには二千万円以下の取引が八七%で二千万円以上の取引が二%あったわけでございますが、これを四分の三の総合課税にした場合には九五・七、すなわち四・三%しか二千万円以上の取引がない、こういう実情に落ち込んでいるわけでございまして、したがいましてこの税制を二千万円を四千万円に上げるということは相当の効果があるんではないか、こういう類推しかできないわけでございますけれども、われわれといたしましては、この結果から見てある程度の効果はあるんではないかと考えているわけでございます。
#149
○二宮文造君 一方では金持ち優遇ということにもなるしね。それは別の課題ですから。
 それで、いわばこういういろいろあめ法を考えていただきました。これで今後三年間にどの程度の宅地の供給量が増加すると見込まれてこういう手を打たれているんですか。
#150
○政府委員(丸山良仁君) これは過去の例で見ますと、この制度が起こりましてからの五十二年度までの四年間で約五千ヘクタール、A、B農地の宅地並み課税をやっているところから宅地ないしその他の、農地以外の土地が出てきたわけでございます。したがいまして、これと同じような率でわれわれは進めてまいりたい。と申しますのは、これ以上強化したいわけでございますが、A、B農地がすでに一万一千五百ヘクタールしかございませんから、だんだんと宅地化が困難になる。やはり緑地その他の関係で残しておかなければならぬ分もございますから、そういうような点も勘案いたしますと、大体われわれの推計では三千ヘクタールぐらい――一万一千五百ヘクタールのうちの三千ヘクタールぐらいが三年間で農地以外になるんではないか、そのうちの約六割が宅地に供給されるんではないか、このように考えているわけでございます。
#151
○二宮文造君 次は、いわゆる農住法に入っていきたいと思いますが、この農住の予算戸数と実績はどうなっていましょうか。
#152
○政府委員(救仁郷斉君) 昭和四十六年度から五十二年度までの予算戸数が二万四千戸でございますが、実際の建設戸数は一万八百三十四戸ということになっております。
#153
○二宮文造君 要するにその予算戸数の半分ですね、半分程度で終わっている。
 また、いやなことを聞くんですが、実績が上がらない原因はどう見られておりますか。
#154
○政府委員(救仁郷斉君) 農住は、先ほども御答弁申し上げましたように、いわゆる水田の宅地化とあわせて住宅建設を行うということでございます。これは、水田は御承知のように畑地と違いましてどうしてもある程度まとまった宅地造成が必要でございます。そのために農協等を中心といたしましてある程度まとまった区画整理なりあるいは宅地開発なりというのをまず行いまして、そしてその上にこういった農住を建設するというのが通例でございます。そういったことで私どもも方針といたしましてできるだけ計画的な開発をするために区画整理とかあるいは大規模な宅地開発の上に建てていただきたいということを指導しているわけでございますが、そういった関係でなかなか地権者の方がまとまりにくいという問題、それからまとまっても宅地造成に、区画整理に時間がかかるという問題、そういうことからなかなか実績が上がってきていないということでございます。私どももできるだけPRしたいと思っておりますし、農協関係の方々も一生懸命やっていただいているわけでございますが、私どもさらにこれをPRし、あるいは地元の方々にお勧めして推進してまいりたいと考えております。
#155
○二宮文造君 それで、いただいた資料を見ますと、四十六年に制度が発足しましてから実績がゼロという県がちょいちょい目立つわけですね、全くゼロと。こういうゼロになっているのをどういうふうにごらんになるかということが一つと、それからたとえばちょっと地域的には違いましょうけれども、石川県の場合は四十七年から合計千百四十五、五十二年までですね、これだけの実績を持たれている。ところが、同じような米どころ、同じ水田地帯で新潟は全くゼロですね、こういうちょっと、大体しかし豪雪の地帯でもあるし、日本海沿岸でもあるし、内陸部が少し新潟の方が多いですけれども、同じような感じでなぜこういうふうに食い違いが出ているのか。要するに二つの問題を考えながら、一つはPRが十分になされてないんじゃないだろうかということもあるんですが、その農地の所有者にどういう助言とかあるいは指導を行っておられるのか、これらあわせて説明願いたい。
#156
○政府委員(救仁郷斉君) 確かに先生のおっしゃるとおり、石川県では非常に盛んでございまして、新潟県では五十三年若干出てまいりましたが、五十二年度までゼロというようなことでございました。
  〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕
この原因は先ほども御説明申し上げましたが、この農住法のいわゆる住宅サイドから見ましたメリットというのが、農協系統の資金を住宅に活用するということと、それから農協系統のいろんな指導に期待するということの二つを期待しているわけでございまして、私どもがこういった各県によりまして非常に差が出てきているということは、もうおっしゃるとおり、そういったPRが不足しているということでございます。これは私どもも農協中央会等を通じてそういったいろんなPRをしているわけでございますが、やはりそういったことをもっと徹底してやっていかなければならない、また私どももいままでこの農住に関しましては、どちらかというとそういった農協系統だけからのPRに重点を置いておりましたが、今後は地方公共団体を通じてのPRもあわせてやってまいりたいというように考えている次第でございます。
#157
○二宮文造君 それで、こういう制度を見た場合にそれぞれ理由があっておつくりになったんだろうと思うんですが、たとえば先ほど伺ってきました住宅金融公庫の土地担保賃貸住宅融資とか、あるいは特定土地担保賃貸住宅融資、あるいは特定土地担保分譲住宅融資さらにまた土地所有者等の賃貸住宅の建設に当たりましてその建設資金を融資する地方公共団体に国が利子補給する。こういう特定賃貸住宅建設融資利子補給補助制度、これもありますね。それからまた、日本住宅公団が土地所有者で借家経営を行おうとする者に対して、住宅を建設し、譲渡する民営賃貸用特定分譲住宅制度、こういう大体似通った制度があるわけです。それぞれ目的があり、そういうふうに制度が分かれてきたんだろうと思うんですが、われわれから見ますと、また国民から見ますと非常に制度が錯綜していますね、それで、わかりにくいと。ですから、もう少しこれは何というんですかね、一本化というのもあれですが、統廃合するとかそういうふうにして、もう少し利用しやすい、わかりやすい、そういう制度に改善すべきではないかなと。とにかく私ども見ていても、あれこれあれこれあれこれもうとにかく参照しなければどこのどの制度が有利なのかと、また自分に適切なのはどれなんだというふうなことが全く素人にはわからない。まあわからないところがみそかもわかりませんけれども、
  〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕
しかし、私どもがこうやって勉強させていただくと統廃合すべきじゃないかなという感じがするわけですがね。この点はどうでしょう、大臣、いろいろややっこしい制度をおつくりになっているんですが、大臣はどうですか、このいろいろな制度をごらんになって、もっと何とかすべきじゃないだろうかなという御意見もお持ちじゃありませんか。
#158
○国務大臣(渡海元三郎君) 率直にお答えさせていただきます。
 実は私もこの法律、簡単に期間だけ延ばすんだと思っておりましたんですが、この法律をながめたとおり、いまの御指摘のような制度がいろいろあるということを初めて知りまして、いま御指摘のように、これは何とか考えなくちゃいけないという気を私もいたしております。今後、えらいおくれて申しわけございませんが、そういう意味で検討させていただきたいと思います。
#159
○政府委員(救仁郷斉君) 御指摘の趣旨は、私も大臣申し上げましたように十分わかります。しかし、私どもはやはりこういったPRをどの系統からやっていくか、まあとにかく住宅はたくさんいい住宅を建てていただきたいというのが最終的な私どものねらいでございますので、余り統廃合して、その結果、牛を殺すようなことにならないように、私どももやはりそういったことを考えながら、ただ国民に非常にわかりにくいということも事実でございます。したがいまして、その点は十分是正してまいりたいというように考えております。
#160
○二宮文造君 それで、もう時間がありませんので若干あれしますが、団地の規模ですね。この団地の規模について、政令の四条で一団地の面積等の基準とか、それから政令五条の水田の面積とか、こういうふうな三つの条件が決められておりますけれども、これはどうでしょうか、住宅供給という観点からいきますとね、確かにその水田の面積というのもいわゆる米作の問題と絡んでわからないでもないんですけれども、住宅供給の促進という観点からはこの三つの条件というのはそれぞれ緩和した方がいいんじゃないかと、こういう気もしますが、この点はどうですか。
#161
○政府委員(救仁郷斉君) 当初の四十六年におつくりいただいたときは条件はまだいまよりもきつうございました。しかし、国会の御審議を経まして途中で政令を改正いたしまして現在の条件にしているわけでございます。これは、確かに先生の御指摘のように、住宅政策上はいい計画であれば小さいものでもどんどんどんどんつくっていただいた方がいいわけでございます。しかし、農住法そのものの成立の基本的な目的、これは水田の壊廃という問題がございますので、そのある限界はあろうかと考えております。それから、先ほども御説明申し上げましたが、やはり水田の宅地化という問題は、やはりある程度の計画的な規模を持っておりませんと、たとえば残った水田の利用という面にも支障がございますし、それからまた、生活環境といった面にもお互いに問題が起こってまいります。そういった面から私どもはまあこの農住につきましてはできるだけ先ほど申し上げましたような区画整理とか、そういったものを通じて計画的に宅地化していただきたいということを願っているわけでございまして、ただそれに該当しない場合にはほかの特賃とかあるいは土地担保賃貸住宅とかそういうものを御利用をいただくように指導しているところでございまして、先ほど先生からおしかり受けましたが、そういったものをできるだけいろんなやり方につきましてPRを徹底いたしまして住宅政策にも役立てたいというように考えております。
#162
○二宮文造君 ほかの制度を使ってもらいたいと、こうおつしゃいますけれどもね、この農住の場合はその対象地域が広がっているんですよね。それから、ほかの場合は三大都市圏、これに制約されています。その辺のところも加味しながらお考えいただかなきやならぬのですけれども、たとえばこの団地の規模ですね、その一団地の面積が一ヘクタール以上とか、あるいは一団地の住宅の戸数が五十以上と、こういうことですね。それからまた一団地の面積が二分の一以上または一ヘクタール以上の水田の宅地化を伴うと認められることと、こういう政令五条の条件がございますね。ですから、確かにわかります。水田要件については、米の生産調整、これをバックアップするという意味からこういう条件をつけられているということはわかりますけれども、一団地の面積が二分の一または一ヘクタール以上水田面積を持たなければというのはちょっと現況に照らして厳しいのではないかと。ですから畑地の比率をもっと加えてもいいのか、加えるように考え直すのか、検討するのか。あるいは数カ年にわたる継続事業でやっていくと、何年かたてば規定の要件を満たす――しかし、だれしもやっぱりこの何と言いますか瀬踏みしながらやるわけですからね。ですから、一挙にその要件を満たした計画にならなくても何年かの継続でやっていこうという方針を持っている場合は認定をするとか、こういうような考慮を加えてもいいんじゃないかなと、こうも思うんですが、そうすればもっといわゆる総体的に制度の活用というのが図れるんじゃないか、こう思うんですが、この点どうでしょうか。
#163
○政府委員(救仁郷斉君) 確かに、御指摘のように、全体の面積につきましては一ヘクタール以上ということになっておりまして、またそのうちで水田が二分の一または一ヘクタール以上となっております。ただ、こういった農住の形式というのは大抵中高層のアパートでございます。したがいまして、一応一ヘクタール以上と言うと非常に大きいようにございますが、五十戸と、または五十戸でございますので、五十戸でございますと〇・二、三ヘクタールでも五十戸はマンションなら入ります。したがいまして、そのうちの水田がまた半分あればいいわけでございますので、そういったことにつきましては十分PRしてまいりたいと考えております。また、御指摘の継続事業でございます。これは主として農協等に指導していただいておりますので、将来実際に開発が行われるという、そういった確実性のあるものにつきましては御指摘のような運用を現在いたしているところでございます。
#164
○二宮文造君 午前中の質疑で、何か地代相当額が相当に農地の所有者に入ってくるような御報告していただいたんですが、私ども聞いていて、そんなにうまくいくかな――藤田さんも結構な御答弁でと言って、もうこれでやめますわと言っておやめになりましたけれども、要するに、建築資材とか労務費の値上がり、それから――そういうことで住宅の建設費が毎年上がっていますよね。ですから、単なる建設費に対する利子補給、これで適正な家賃で貸し家経営を行っていくというのはちょっとむずかしいんじゃないかなということですね。ですから、やはりこの制度をつくっていただいた、そしていろいろな目標、いわゆる施策の目標を持って制度を開いたわけで、まだ検討していただかなきやならぬ点も数々ありますけれども、やっぱり要するに貸し家経営をやってそれが引き合うというその目安ですね、これをやっぱり農地の所有者の方々に持っていただくということが大事だろうと思います。それがまた住宅の供給にもつながってくるということを思いますのでね。利子補給のほかに家賃に対する国の補助ということも、やっぱりこの制度をもっと広げていく、あるいは活用していくという立場からはそこまで考えてもいいんじゃないか。要するにそれは、先ほどの水田のいわゆる調整をするという基本的な施策がありますね、それを頭に置いて利子補給、いわゆる建設費の利子補給だけじゃなく、家賃に対しても何らかの道を開いたらいいんではないかと、こう思いますが、この点をお伺いして私、時間になりましたので一応これで終わりにしたいと思います。
#165
○政府委員(救仁郷斉君) 先ほど、午前中も申し上げましたように、現在では地代相当額の当初の利回り分、地代の利回りが大体二.五%程度でございます。しかし、これは平均でございますので、実際にはそこまでいってないものも当然ございます。これはやはり農協等のそういった的確な貸家経営の指導というようなものに期待しているわけでございまして、私どもも今後そういったことで貸し家経営の経営指導ということに力を入れてまいりたいというふうに考えております。
 それから、利子補給のほかに家賃に対する国の補助を考えたらどうかということでございますが、この家賃制度につきましては公的、民間を問わずこれからの非常に住宅政策の大きな問題でございます。まだ私ども現在住宅宅地審議会で御審議を願っているところでございますが、五十年八月の答申では応能家賃、これは御指摘の家賃補助的なものも含んでいるわけでございますが、そういったものを検討しろというような御指摘もいただいておりますし、私どもそういったものを踏まえまして住宅政策全般の問題として検討を続けさしていただきたいと考えております。
#166
○二宮文造君 最後に一点、まだ五分あるそうですから、済みません、最後に一点。
 これ関連の問題ですけれども、大臣にちょっと考え方をお伺いしたいんですが、住宅金融公庫の個人住宅の建設資金の貸し付けに割り増し制度、これがございますが、東京の江戸川区で四十七年度から六十五歳以上のお年寄りと同居しているか、またこれから同居しようという人を対象に敬老住宅資金貸付制度、こういうのを江戸川区で実施している。五十三年度には居室の増改の折りは、居室の増改築資金百二十万円に加えて新たに溶室増改築資金五十万円、トイレの増改築資金三十万円等が設けられて最高二百万円まで融資する。これが受けられるようになった。返済期限は六カ月据え置きで最高十二年、利率は年利三・六五%、こういうことで江戸川区が実施しているんですが、割り増し額の引き上げを図る、これは図って結構なんです。しかしその場合に、当該割り増し額ですね、それに対する貸し付け金利、これやっぱり引き下げていく方が割り増し金といういわゆる何といいますか、なぜ割り増しをつけたかという淵源にさかのぼって考えますと、この割り増し額に対する貸し付け金利というのは特別に考、えてもいいんじゃないだろうかと、こう思うんです。すでに江戸川区ではこういうふうに実施されているようですが、この辺で大臣のこういう敬老精神に満ちた考え方、これはどう受けとめられるか。また将来の構想としてどういうふうなことを考えられるかお伺いして終わりにしたいと、こう思います。
#167
○国務大臣(渡海元三郎君) 住宅金融公庫の貸し出しでございますが、ことしは限度額を引き上げるという方向で、利子の面は昨年度やらしていただきましたので、ことしはもっぱら限度額の引き上げということで諮らしていただいたんでございます。いま割り増し金等を使っておりますのは、このごろ省エネルギーの問題もありまして断熱構造の分の割り増しをやらせていただいておりますし、また老人等の割り増しにつきましても、老人福祉の関係からいささかの措置を講じております。このほか私たちは公営住宅について各都道府県に対する補助金並びに土地の起債を認めていますのも、低家賃のものをそういった方々に利用していただきたいと、こういう意味からもっぱらその方もやっております。住宅金融公庫の中にはいまの問題は大きくは取り入れておりませんけれども、将来そこまで私たち住宅金融公庫というものを拡充できるときにはさらに考えさしてもらわなければならない問題の一つであると、このようにも考えますので、検討をさせていただきたいと思います。
#168
○上田耕一郎君 法案審議に入ります前に、ひとつ宅建業法の改正問題一問だけお伺いしておきたいと思いますが、きょう午前十時のテレビのニュースで宅建業法の改正ですね、これを今回国会提出を見送るということが決まったということが報道されましたけれども、事実でしょうか。
#169
○政府委員(丸山良仁君) 宅建業法の改正につきましては、今国会に提案したいということで昨年の十一月に住宅宅地審議会に諮問をいたしまして、すでに七、八回の審議をお願いしているところでございます。ところが内容が非常に複雑多岐にわたりまして、委員の皆様方からいろいろの御意見が出ておりまして、残念ながら法案の提出期限までには間に合わないということで、われわれといたしましては来国会をと申しますか、来年の通常国会を目指してぜひ提出いたしたいということで審議会の方の審議を急いでいただくようにお願いしているところでございます。
#170
○上田耕一郎君 内容はいままで誇大広告の問題とかクーリングオフ問題、それから補償金の増額等々伝えられていたんですけれども、どうも今国会提出見送りにやはり業界の圧力もあると、反対が強かったということなども報道されておりますけれども、例のビル防災法の遡及適用問題でも業界の圧力でああいう状況になりましたが、この宅建業法問題は一部の悪徳業者による被害が非常に大きいわけなので、やっぱり犠牲を受けている国民の側からはいい改正をしてほしいという要望も非常に強いと思うんですね。この点ひとつ大臣の、宅建業法改正問題、非常に積極的に扱うと、今国会は見送っても次の通常国会ですか、必ずいい法案を出そうという準備と決意のほどをまずお伺いしたいと思います。
#171
○国務大臣(渡海元三郎君) これも就任早々この法案を出すべきであるかどうかという問題に直面したんでございますが、業界内部におきまして今度やられるものについてまだ賛否両論がありましてまとまりができてなかったものでございますから、もう一年間業界のまとまりと申しますか、本当の意味の指導を充実さすために待つということに決定さしていただいたんでございまして、そのためにもこの一年間に宅建業界の指導を十分してまいりまして、ぜひとも次の国会に提案できるように指導してまいりたいと、そのように考えております。
#172
○上田耕一郎君 やっぱり業界のことばかりおっしゃるので、やはり気になりますね。やっぱり世論の方を、それから家を買う国民の側ですね、その意見をよく聞いてやっていただきたいと思います。
 さて、このいわゆる農住法、それからあめ法ですが、まあ私は主として宅地化促進臨時措置法とそれに関連する住宅問題についてお伺いしたいと思います。
 午前中からの審議でいろいろ実情が出てまいりまして、ただいまも二宮委員の質問に答えて農住法とあめ法の実績ですね、かなりいろいろと出てきました。まあ率直に言って、やっぱり三年間の実績は余り十分でないというように思います。今後三年間これを続けてもまあどうなるのか、きわめてあやふやな感じがしますけれども、三年たってまた実績がよくなかった場合はどうするおつもりですか。
#173
○政府委員(丸山良仁君) 三年間の間に最大限の努力をいたしましてA、B農地の宅地化を促進してまいりたいと思いますが、三年たちましてなかなか思うようにいかないということになりますと、まあこの法律を含めましてあらゆる対策をいろいろといま見直しの最中でございますから、その見直しを含めまして第四期住宅建設五ヵ年計画が五十六年度から始まるわけでございますから、それまでには住宅、宅地対策につきましてある程度の方針を確立してまいりたい。それと合わして、この問題もどうするかということを考えたいと思っております。
#174
○上田耕一郎君 いまの答弁にもありますように、いまかなり過渡期なんですね。先ほど二宮委員の質問に対して、大臣、いろいろばらばらにあるので、大臣自身も驚かれて、統廃合も考えなきゃならぬというお答えがありましたけれども、かなり過渡期で、困難な問題がいろいろなところにぶつかっていると。根本は、きょうの審議でも出ました宅地並み課税ですね。これについての大問題があると、与党内でもいろんな意見もあるということであります。
 さて、このまあ宅地不足問題で、三大都市圏で第三期住宅建設五カ年計画、昭和五十一年から五十五年までですけれども、この第三期の中で三大都市圏で必要な宅地供給の面積ですね、こればどのくらいになりますか。
#175
○政府委員(丸山良仁君) 五十一年から五十五年度までの第三期住宅建設五カ年計画におきます宅地開発必要量は全国でミディアムグロスで六万六千ヘクタールということになっておりまして、そのうち三大都市圏に必要な部分は三万四千ヘクタール。これをグロスに直しますと、五万一千ヘクタールということになっております。
#176
○上田耕一郎君 五十五年まで、この五カ年間で三大都市圏三万四千ヘクタールというお答えですね。これはまあ年度のあれもいろいろありますけれども、先ほどの丸山局長の答弁では、今後三年間、この宅地、A、B農地がですね、約まあ三千ヘクタール、三年でしょう。と、一年間千ヘクタールですね。そのうちまあ六、七割で、また道路、公園などをとると、千二百ヘクタールと言われたから、四百ヘクタールになりますな、一年。で、どうなるんですか、この三大都市圏三万四千ヘクタール必要で、そのうちこのA、B農地から出てくる宅地というのはもうほんの、これだと何%になるんですかね、きわめて少ないように思うんですけれども、この不足分ですね、これ一体どういうふうにして供給しようとお考えになっているんですか。
#177
○政府委員(丸山良仁君) いま先生おっしゃいましたように、このA、B農地から出てまいりますミディアムグロスの宅地量は年間平均四百ヘクタールぐらいになるわけでございます。したがいまして、三大都市圏で必要な年間必要量は六千八百ヘクタールということでございますから、数%にしかならないということでございますが、問題はA、B農地から出るものだけではございませんで、問題はC農地でございまして、御承知のように、C農地は三大都市圏でA、B農地の七、八倍の面積があるわけでございます。したがいまして、計画的宅地開発をやるためにはC農地の宅地化を進めなきゃいけないということが一点でございます。それから、その他農地以外にも山林原野等もあるわけでございますから、これらの土地の宅地化も促進を図る、これが第二点でございます。それから第三点といたしましては線引きの見直し等を行いまして不足分を補ってまいる。これらいずれを通じましても、やはり公共施設の整備を促進いたしまして宅地化ができるような形に持っていかなければならない、こういうことでございますから、これらの施策を行うことによりまして何とか年間必要な六千八百ヘクタールというものを生み出したいということでございますが、この五ヵ年間の部分は、どれから手をつけてもなかなか間に合わないという問題があるわけでございます。
 御承知のように、宅地を出す場合には長いものでは十数年、短いものでも数年の期間がかかるわけでございますから、これから手をつけたものでは出てまいらない。したがいまして、いま足りない部分、大体年間三千ないし三千五百ヘクタール全国では足りないわけでございますが、これにつきましては、すでに個人で取得しておられる面積が一万四千ヘクタールあるわけでございます。ちなみに、住宅金融公庫にことしの春借りに来られた方々の状況を見ますと、その二割の方が当年度宅地を買ってお家をお建てになるということでございまして、八割の方はすでに建てかえも含めまして何らかの形で宅地を過年度に用意しておられるということでございますから、われわれといたしましては、この五ヵ年計画の期間内に宅地が不足することによって住宅が建たない、このようには考えてないわけでございます。したがいまして、長期的見通しで数年後には手持ちがだんだん減ってまいりますから、これをいまから手当てをしておかないと大変なことになるということで、いろいろの施策を検討していると申しますか、推進しているところでございます。
#178
○上田耕一郎君 業界がかなり土地持っていると思うんですね、販売用土地。先ほど三つお挙げになりましたが、一、C農地、二、山林、三、線引き見直しと、業界が市街化区域に持っている土地ですね、これは三大都市圏ではどのぐらいありますか。三大都市圏の市街化区域。
#179
○政府委員(丸山良仁君) 建設省が調べました千八百五十四の不動産業者の五十二年三月末の三大都市圏における保有状況でございますが、市街化区域につきましては首都圏で五千四百ヘクタール余り、中部圏で千七百ヘクタール余り、近畿圏で四千八百ヘクタール余り、合わせまして一万二千
 ヘクタールということになっております。
#180
○上田耕一郎君 このいまお示しになった不動産業実態調査ですね、それは、最初を見ますと、回答率四五・四%ということになりますが、そうす
 るとどうなんですか、いま言われた一万二千二十四ヘクタール、これは回答率半分以下なんだから、大体この二倍あると推定してもいいんですか。
#181
○政府委員(丸山良仁君) 回答率の中身を見ますと、大手はほとんど全部回答しております。したがいまして、中小が回答しておりませんから、この数字はほとんど持っている数字に近いものだと思います。なお、千八百余りの業者を調べたわけでございますが、その中で土地を持っているというのは千百余りの業者でございまして、持っていないという業者も相当あるわけでございますから、回答率が低いからこの倍だということにはならないわけでございまして、大体近い数字が出ておるとわれわれは解釈しておるわけでございます。
#182
○上田耕一郎君 国土庁の国土の利用に関する年次報告ですと、三大都市圏の市街化区域三一二%で約九千ヘクタールという計算になりますが、いまの建設省の一万二千ヘクタールの方が実態に近いと見て間違いありませんか。
#183
○政府委員(山岡一男君) 少し声をからしておりましてまことに申しわけありませんが、先におわびしておきます。
 お尋ねの点でございますけれども、国土庁で行っております調査は、毎年度企業、これはまあ一部上場企業等全部対象にいたしまして、資本金一億円以上というものにつきましてやっておるものでございます。したがいまして、不動産業と直ちに全部ダブるものではございませんが、その調査結果によりますと、五十二年の三月末現在、販売用土地の所有総面積は約九万二千ヘクタール、そのうちで一二大圏の市街化区域は九千ヘクタールということでございます。ただ、そのうちで着手しているものと未着手のものがございます。未着手分がその中で六万五千ヘクタールばかりございます。その中の三大圏の市街化区域と申しますのは、三千七百ヘクタールばかりというのが実情でございます。
#184
○上田耕一郎君 先ほど毎年六千八百ヘクタール必要だというお話ですが、いままでの質疑で明らかになったように三大都市圏の市街化区域で業者が販売用土地として持っているのが一万二千ヘクタールあるわけですね。宅地並み課税でA、B農地から出てくるのが四百ヘクタールしかないというわけだから、やはり業界の持っている販売用土地ですね、これに対する指導をぜひもっと強化していただきたい。恐らく値上がり待ちで手持ちのままというところもかなりあると思うんですね。この点の指導強化を要望したいと思います。
#185
○政府委員(丸山良仁君) もちろん業者が持っている土地を積極的に出してもらうことは当然でございますが、なお、ちなみに昭和五十一年三月三十一日現在と昭和五十二年の三月三十一日、ただいま申し上げました数字との比較をいたしますと、三大都市圏の市街化区域内で業者が持っております土地は、昭和五十一年は一万四千五百十七ヘクタール持っていたわけでございますが、それが昭和五十二年には一万二千二十四ヘクタールと二千五百ヘクタール減っておるわけでございまして、われわれの見方といたしましては、業者はむしろ手持ちが減っておるというような解釈をしているわけでございます。
#186
○上田耕一郎君 いずれにしろけたが大分違うと思うんです。午前中茜ケ久保委員の質問に対して小林局長のお答えで、市街化区域内での都市施設の整備問題、質問がありました。そのお答えでおやつと思ったんですが、たとえば下水道については昭和六十五年の目標普及率五五%に対して、準市街化区域で四〇%になっておるので八割近いと言われましたね。これはちょっと相当な数字だと思うんですけれども、それはどういう意味でしょうか。正確にひとつお答え願います。
#187
○政府委員(小林幸雄君) お答え申し上げる前に、ちょっと茜ケ久保先生の御質問に対する答弁の訂正をさしていただきます。先ほど私数字を読み違えまして、六十五年と申し上げましたのは六十年の間違いでございまして、大臣も午前中に申し上げました六十年までの中期経済計画の最終時点、六十年の読み違いでございまして、大変失礼をいたしました。
 そこでいまの御質問でございますが、下水道につきましては五十年度末の処理人口二千五百五十二万人に対します普及率が二四%、それから五十五年度末の目標、これが処理人口四千七百二十二万人でございまして四〇%、それから六十年目標が先ほど申しましたような数字でございます。なお、ちなみに二十一世紀初頭の目標としましては処理人口一億二千万人、おおむね九〇%という目標でございます。
 そこで市街化区域内及びこれに準ずる都市計画区域内の用途地域内の処理目標が四〇%というのは非常によ過ぎるのではないかというお話でございますが、もうちょっと正確に申し上げますと……
#188
○上田耕一郎君 いや八割というのがおかしいというんですよ。四〇%はいいんですよ。八割も進んでいるとお答えになったから。
#189
○政府委員(小林幸雄君) 失礼しました。
 六十年度末の整備目標が全国の総人口に対しまして五五%という目標を持っておるわけです。これに対して五十三年度末の見込みが普及率二八%、これに対していまの市街化区域、主として市街化区域でございますが、この中の普及率が今年度末の見込みで約四〇%ということでございまして、やや不正確だったと思いますので、改めておわびを兼ねまして申し上げました。
#190
○上田耕一郎君 つまり茜ケ久保委員は、この市街化区域内で都市施設の整備がどのぐらい進んでいるかということを聞いたわけでしょう。それに対して八割なんという下水道進んでますというお返事は、やっぱり数字のちょっとまやかしでほくらもおかしいと思っていたからお聞きしたんですけれども。つまり五十五年度は全国平均で五五%になるという目標なんですね。市街化区域については約十年でここで都市施設をやっぱり完備しようというのが目標なんですから、それに対して下水道は四〇%しかなっていないということなんですね。だから一般に市街化区域、市街化区域と言われていてもまだ三分の一ぐらいしか本当の土地としてできてないじゃないかと。そうすると、そこへ宅地並み課税で宅地としての税金かけるぞというのはおかしいという問題がやっぱりあるわけですね。その点をやはり指摘しておきたいと思うんです。
 それで、この宅地並み課税についてはもう私が言うまでもなく、これをかけられるとA農地、B農地とも百二十倍から二百倍に上がってしまうと、十アール当たりの米作収入十万円そこそこだというわけで、A農地十七万円、B農地十万五千円かかるんですね。きょうも減額問題も出ましたが、東京都二十三区内ではA農地百十六ヘクタールを持つ農家が四百戸おります。減額が八六%行われているわけですね。もしこの減額措置が打ち切りになりますと、東京都の試算によると税負担はいまの七倍になると、十アール当たり六万円が四十四万円になって農業所得をもう完全に超えてしまうというんですね。そうすると都の影響調査では農業所得よりもはるかに税金が重くなるので、都市農業はもう完全に崩壊するだろうと言われているわけです。やっぱりそうなるだろうと思うんですね。
 それで、ひとつ大臣にお伺いしたいんですけれども、大平さん田園都市構想と言われますわな。田園都市構想と言われるのは、やっぱり農地や緑地や農民をも大事にするんだろうと思うんですけれども、この三大都市圏で都市農業を崩壊させて農家をつぶしておいて何で田園都市構想になるんだろうかと。それから、三大都市圏にどんどんどんどん人口集中してしまうとここで都市の過密問題が起きるわけですね。これについてもやっぱり考えなきゃならぬところに来ていると思うんです。先ほども局長、いまかなり見直しを、この三年後たってもしなきゃならぬと言われていたけれども、どうもこの法案も宅地並み課税も、いままでの自民党内閣の方針どおりずっとこうあくまでやろうという感じなんですよ。せっかく田園都市構想、これもなかなかあいまいなものなんだけれども、そういうものが出ている以上、こういう都市農業を崩壊させるようなやり方そのものは大きな矛盾があるんじゃないかと思うんですね。田園都市構想についても、国土庁は定住圏を言い、建設省は地方生活圏を言い、自治省は広域市町村圏ですか。もう数まで違ってしまうというので、十七省庁が集まって統一見解を持ったとかなんとか言われておりますけれども、どうも基本に非常に大きな問題があるんじゃないかと思うんですけれども、大平内閣の閣僚として、田園都市構想と宅地並み課税との関係をどう統一的に御理解になっていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。
#191
○国務大臣(渡海元三郎君) 田園都市構想、これはいま国土庁を中心といたしまして、いかに進めるべきであるかということを協議会を持ちまして研究していただいております。
 私たちはいま言われました生活圏の問題、これは四十四年から進めてまいりましたのですが、建設省が受け持ちますところの……
#192
○上田耕一郎君 それはいいです。宅地並み課税との関係です。
#193
○国務大臣(渡海元三郎君) いや、それに入る前に述べさしていただきたいと思いましたんですが、当然田園都市構想に総理の言われる分にも協力いたしまして、これを合わしてまいりたいと、このように考えております。
 いま宅地並み課税のことにつきまして、農業を破壊するじゃないかと、こういうことでございましたが、あの宅地並み課税をつくりましたときにも、税の不公平ということと宅地化ということとで出てきまして、むしろ税の不公平という立場から、四十六年は税制調査会等の答申もございまして初めて法案が出されたと思います。しかしながら、いま言われました農業そのものを必要でないかということから、農林省におきましても生産緑地というものをつくられ、いま減免措置を講じておられる。この制度を拡充をすべき点があったら拡充していただいたらよいのでございまして、この制度が総合的に私は進められる限り、宅地並み課税が都市農業の崩壊につながるものだと、そういったものではないと、このように考えております。
#194
○上田耕一郎君 これはやっぱり言葉だけであって、実際にはやっぱり十年間でわずかな生産緑地指定されたもの以外はなくそうというのが方針なんで、その既定方針に対してもし大平さんが本気で田園都市構想なるものをお考えになるんだったら、そういういままでの余りにも矛盾に満ちた方針そのものをやっぱり建設省も国土庁も本気で見直すべき時期に来ている。そういう見直しをしないで、日切れだからと、実績も上がらないからまた延ばそうということでは問題の解決に役立たないだろうと思うんです。
 そこで、さて次の問題に移りたいんですが、この宅地供給問題でいろいろ問題ありますけれども、大事な問題の一つには、先ほども問題になりました住宅宅地の関連施設整備費の運用があると思うんですが、五十三年度補正予算含めて三百五十億円追加――これは評価すべきものなんですが、この配分の仕方について公団、公営、民間ですね、どういう割合になっているかお伺いします。
#195
○政府委員(救仁郷斉君) 三百五十億の五十三年度の予算につきまして配分を御説明申し上げますと、まず地方公共団体あるいは地方住宅供給公社、この分が三七%でございます。それから日本住宅公団、それから宅地開発公団、こういった公団が三四%、それから民間の宅地開発が二九%ということに相なっております。
#196
○上田耕一郎君 大体三分の一ずっということのようですけれども、やっぱり公団、公営が住宅建設が計画達成できないで非常な隘路になっておりますので、この関公費も優先的に公団、公営に配分することが必要だと思う。五十四年度は六百億円と倍増したわけですけれども、今後公営、公団にまず優先的に配分するように方針を立てるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#197
○政府委員(救仁郷斉君) 私ども予算要求に際しまして六百億というのは、地方公共団体からの現実の要望を踏まえまして要求しておりますので、これがどちらに重点を置くとかいうようなことは十分希望に沿えるだけの配分ができると私ども考えております。ただ現実の調整策といたしまして、公団あるいは公営住宅につきましては、関連公共施設の立てかえ施行という制度を持っております。これはそういった急に何かが必要だということが起こったときに、とりあえず立てかえていくという制度でございまして、これにつきましては、五十四年度予算からこの住宅宅地関連公共施設整備事業につきましても同じような立てかえ施行の対象にするということになっておりますので、むしろ公営、公団等につきましては、そういうものも活用しながら将来のこの対象になる事業を先食いしていくというようなことも可能でございますので、それもあわせて運用してまいりたいと考えております。
#198
○上田耕一郎君 公団の問題はこれまでにも何回か取り上げましたので、きょうは少し公営住宅問題を取り上げたいと思うんですが、先ほどのこの第三期住宅建設五ヵ年計画ですね。これは公営住宅四十九万五千戸という計画になっているんですけれども、もしこの市街化区域内で公営住宅を五ヵ年計画どおり建設するとどれだけの用地が必要なのか、またどのぐらい確保されているのか。公営住宅の用地の確保、非常に隘路になっているわけですけれども、国としての方針、またその援助についての対策ですね、これらについてお伺いします。
#199
○政府委員(救仁郷斉君) 公営住宅の第五期の用地面積計算してございますが、いまちょっと手元にございませんので、後で御答弁さしていただきたいと思います。
 公営住宅の建設用地につきましては、残念ながら現在のところ用地難から、ある程度の先行取得は持っておりますが、いろんな原因からなかなか使えないというものもございますし、当年度苦労しながら用地を探しているということも大部分でございます。したがいまして、その第五期に見合うだけの用地がすでに現在確保されているというような状態ではなかなかございません。それを苦労しながら地方公共団体実施しているわけでございますが、まあ私どもできるだけこういった公営住宅の用地の先行取得というものに力を今後入れてまいりたいというように考えております。
#200
○上田耕一郎君 やっぱり自治体は一番これで頭悩ましているというんですね。神奈川県庁で調べましたら、以前は用地買収それから宅造、建設が三年サイクルで順調に回っていたけれども、いまは全くその余裕がなくて、もう頭を下げっ放しで歩き回っているという話なんです。これが自治体の現状なので、先ほど面積については後で資料をと言われましたけれども、それお願いしたいことと、やっぱりできるだけの援助をすべきだと、国のこの援助というのはほとんど無に等しいと言えるのではないかというふうに思うんです。
 一つお伺いしますが、この五十四年度の住宅局関係予算説明資料に、公営住宅が五十三年度から一万戸減にずっとなっているんですけれども、そのかわりに敷地整備事業として二万戸分があると、こう書いてあるんですけれども、これはどういうふうに進んでおりますか。
#201
○政府委員(救仁郷斉君) 先ほども御質問にございましたように、やはり公営住宅の建設が非常に困難になっているということは、公営住宅の用地 の先行取得ということが非常に大切だということで、五十三年度から公営住宅敷地整備事業としまして用地の先行取得ができるような制度を設けております。これは公営住宅の用地につきましては起債でございます。しかし、そういった敷地造成をする費用につきまして一部国庫補助を計上いたしまして、それに対して自治省の方から用地買収費の起債をいただくというような仕組みでございます。五十三年度予算におきましても二万戸分を計上いたしたわけでございますが、新しい制度であったため事業主体への浸透に時間がかかったということ、それからそういう制度ができたからといっておいそれとすぐ二万戸分の用地が手に入るというような用地の事情でもないということから、残念ながら五十三年度においては実績が三千三百三戸ということになっております。五十四年度におきましても、二万戸分のそういった予算を計上さしていただいているわけでございますが、これにつきましては、もう一年間の準備期間が過ぎましたので、地方公共団体にできるだけそういった制度を活用して公営住宅用地の先行取得に努めていただきたいというように指導しているところでございます。
#202
○上田耕一郎君 二万戸分のうち三千三百戸というと、一割五分ぐらいですね。なかなかまあそういう、困難なんで、この点の努力も強化してほしいんですが、つまり新しい公営住宅団地の取得も非常に困難になる、既設の公営住宅も老朽化するということになりますと、一つ建てかえ問題が大事な問題になるわけですね。これは地方公共団体の仕事なんですけれども、国の指導、それから制度、法律のいろいろ問題が生まれてきます。それで、この建てかえについては建設省の通達で、三大都市圏については「既設低層公営住宅は、原則として建替えにより立体化し、環境の整備と戸数の増加を図る」という通達が五十年十一月十七日付で出ています。私ども大体この方針に賛成なんですが、実際には二つ問題があるんですね。一つは、一部政治勢力絡みも一あって、払い下げがもう客観的に適当でないところでも払い下げが可能であるというようにして、公営住宅の払い下げ運動が起きておる。これは建てかえの障害になっておりまして、それだけでなく、入居者の生活設計をも狂わせて、結局入居者自身を苦しめる結果にもなると思うんですが、この払い下げ問題についてはどういう方針でおりますか。
#203
○政府委員(救仁郷斉君) 先生御指摘のように、国民が持ち家を持ちたいという希望が非常に最近高まってきております。それにこたえることも必要でございますが、ただ、先ほども御答弁申し上げましたように、生大都市圏の市街化区域というのは非常に土地事情が悪うございます。しかも、公営住宅、団地だけでなくて、そういった低層の、低利用のいわゆる一般の市街地まで再開発しなければならないという状態でございます。
 したがいまして、私どもは公営住宅の、低層の公営住宅で三大都市圏の市街化区域にある団地につきましては、これはもう必ず建てかえて立体高度利用していくんだということを通達しているところでございます。ただ、その中で持ち家を持ちたいとおっしゃる方、この方に対して持ち家を持つべきでないと言うのもこれはあれでございますので、同じく建てかえ分譲制度ということを考えておりまして、立体高度化された住宅の分譲をしてほしいという御希望のある方に対しては、積極的にそういう制度を活用して、自分の持ち家を持って、その場所で持っていただくというような制度もあわせてつくっているところでございます。
#204
○上田耕一郎君 われわれも、先ほどの通達にあるように、「原則として」ということで、事情によっては本当にもう払い下げが一番いいと。建てかえが不可能なところもありますので、そういうことで進めるべきだと考えますが、もう一つの障害は、建てかえ予定団地の個々のいろんな千差万別の事情があるんですけれども、その事情に対処しないでわりに画一的な建てかえを押しつけているという例があるんですね。それから、面積にもよりますけれども、ほとんど市街地の中にあるので、周りの生活環境との関係も生まれてくる。それで、中層住宅建てると日照権問題も生まれるというケースが非常に多いわけです。
 私、いま手近なので、私の住んでいる国立の例を二つ申し上げますと、青柳第四住宅という国立の例なんですが、これは具体的な名前はいいんですけれども、百戸ぐらいあるところで、戦後三万円の権利金払って払い下げる約束だった。その払い下げがその後うまくいかなかったんですね。長い間払い下げ運動があったんですけれども、最近やはりそれがむずかしいんならというので、建てかえの気持ちに住民自身がなってきている。ところが、なかなかやっぱりうまく進みませんで、周りとの日照権問題その他でですね。もうネックになって−非常に古い三十年もたっている団地なんですね。こういうふうに、三十年もそこで住んでいて、最初払い下げいただけると思ったが、払い下げできなくなってる。しかし、建てかえ問題が非常にネックになってきている、非常に住宅も老朽化している、こういうケースですね。ほかにもいろいろあるんですけれども、こういうケースについては建設省としてはどういう指導方針で臨んでおられますか。
#205
○政府委員(救仁郷斉君) 私どもはやはり三大都市圏の既成市街地にございます市街化区域の公営住宅、団地につきましては、高度利用するという立場から、やはり積極的にできる限りその土地に合わした高度利用の計画を進めて建てかえしていただきたいというように考えております。
#206
○上田耕一郎君 そのまあ、高度利用が日照権問題、それからそれこそ住宅に住んでいる住民のニーズといいますか、要求ですね、それとの間でなかなかうまくいかない。
 もう一つ、やはり国立の例で、これはもっと小さな規模の場合ですが、これは羽衣住宅というのですけれども、狭い三百坪ぐらいの土地に四軒建っているのです、都営住宅が、八世帯ですね。それで、東京都はこれ三階建てにという案なんですね、建てかえについて。ところが、第一種住居専用地域なので、三階にすると日照問題がやはり生まれると、で、宙に浮いてやっぱりネックで詰まっちゃっているんですね。東京都の側はしかし三階にしないと建てかえ条件に合わないので国の補助が得られないのだというので、これももうネックになっているんですね。狭い土地なんですが、こういうケースはどう考えますか。
#207
○政府委員(救仁郷斉君) 公営住宅法上に法定建てかえという制度がございます。これは確かにある高度利用の一定の限界を設けておりますが、ただ、それに合わないからといって、御即答はできませんが、たとえば二階建てにしたからといって国の補助が出ないということはございません。これは同じように出ます。ただ、そういったある一定の高度利用の条件に合いませんといわゆる公法上の強制力がないというような問題がございます。そういった点で東京都はいろいろ苦労しているんじゃないかというように考えられます。先生おっしゃるように、私どもも高度利用をすべきだと考えておりますが、やはりそれはそこの地域の都市計画なり、あるいはそこの地域のいろんな環境の問題、これを考え合わせながらやはり弾力的に高度利用をしていくべきだということは考えております。
#208
○上田耕一郎君 先ほど桑名委員の御質問の中でタウンハウス問題が出ましたね。これは民間住宅、それから公団住宅でずっとはやってきているんですけれども、やっぱり公営住宅でも、周りの生活環境との調和その他で、ケースによってはこのタウンハウスという問題を取り上げるべき時期に来ているんじゃないかというように思うのです。
 私どもの党の政策でもこれ一つうたっているのですけれども、先ほど一つ例に挙げた百戸余りのところでは、住民自身がタウンハウス計画を望みまして、自分たちで専門家と相談して設計をしてみて、いまの百戸よりもかなり戸数もふえると。それから、先ほど住宅局長言われたコモンですね、それもできる。それで周りの人からもどうも喜ばれそうだし、日照権問題も起きないんじゃないか。市と協議して、この協議が煮詰まれば、東京都にもひとつお願いにいこうという運動も起きているんですが、そういう公営住宅に関するタウンハウスの適用、これは、そこまできますと、これまでそういうことを考えていなかった公営住宅法についても、やはりいろいろ見直さなければならぬ点も出てきているんじゃないかと思うのです。公営住宅法の二十三条の四というのを見ますと、一つは戸数が二倍以上になる。これはまあただし書きがありますので、これはひとつ弾力的に運用していただくにしても、その次に、「高層又は中層の耐火性能を有する構造の公営住宅であること。」ということで、「中層」というと五階までですな。そうすると、いわゆるタウンハウスというのは、三階のもあるようですけれども、二階のものが多いのですけれども、そこら辺もこの四にそれうまく考えて、弾力的な運用で済むのか、あるいは法律そのものの改正も必要になってくるのかどうか。建てかえの場合には土地も大体あるわけですので、若干建築費用も上がるにしても、それ研究していただいて、やっぱり付近の住民からも、住んでいる住民からも喜ばれるようなタウンハウスを公営住宅に取り入れる方向ですね、これもぜひ検討していただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
#209
○政府委員(救仁郷斉君) まあタウンハウスと言うかどうかは別にいたしまして、一応公営住宅でも二階建ての連続住宅、これはもうすでにずっと当初からやっております。そういった意味で、タウンハウスを公営住宅の中で取り入れることは、これは当然といたしまして、問題は、そういった建てかえに当たりましてどうするかという問題でございますが、一般論としますと、私は賛成でございます。ただ、三大都市圏の土地事情から考えまして、三大都市圏の既成市街地に近いあたりでそういったことをやる場合、やはりできるだけ中高層化していただきたいということがお願いでございます。
 それから、そういった公営住宅法上の法定建てかえの要件がございます。これは先ほどもちょっと触れましたが、そういった要件に該当していれば、いわゆる公法的な強制力を持って建てかえができるというだけでございまして、それに該当しないから国の補助を出さないんだということではございません。これは、それに該当しなくても、計画がいい建てかえであれば国の補助は出せるという仕組みになっておりますので、そういったことは弾力的に取り扱ってまいりたいというふうに考えております。
#210
○上田耕一郎君 そうすると、低層連棟住宅、タウンハウスというのはこの公営住宅法を改正しないでも、状況によっては弾力的な運用でできると
 いうことですね。――はい、わかりました。
 それで、先ほど一般論としてはいいけれども、できるだけ中層化したいと、高度利用というお話ありました。確かにそうなんですが、ただ、この建てかえ問題というのは非常にやっぱり住民との協議で進みますからね、それで高層化して戸数をふやすという考えを基本にするにしても、周りの環境の保全、改善、日照問題ですね、それから居住水準の向上という点で入居者も喜んで協力できると、周りも非常に喜ばれるということをやっぱり考えるべきなので、ぜひ高度化ということもよくわかりますけれども、そういう点で建てかえの仕事をスムーズに進めていく上で十分弾力的に運用していただきたいと思います。
 それに関連して、先ほどもちょっと出ましたが、この自治体の行っている開発指導要綱ですね、これ全国八百八十五市町村で制定され、首都圏では全市町村の七〇%に上って定着化されているということですね。新聞による建設省の行政指導、これは自治省にも申し入れたと、建設省、自治省の行政指導と出ておりますけれども、具体的にはどのような指導方針で臨んでおられるんでしょう
 か。
#211
○政府委員(丸山良仁君) まず八百八十五の指導要綱の中身をいろいろと検討するわけでございまして、もう一つは適正な指導要綱というのはどう
 いうものであるかということもいろいろ検討して
 いるわけでございます。その場合に、基本的な考えといたしましては行き過ぎたものは直していただく、どこが行き過ぎかというのは大変むずかし
 い問題でございますが、基本的には国庫補助の対象になるような事業については国なり公共団体が持つべきではないか、それまでもデベロッパーなりに負担させるのはいささか行き過ぎではないかというのが基本的な考え方でございますが、これ
 につきましては公共団体の財政事情とか、あるい
 は公共施設の整備状況とか、あるいは団地の規模等によっても違いますから、一概に一律の基準を
 つくるというのはなかなか困難だとは思いますが、その辺をいま検討しているところでございます。
#212
○上田耕一郎君 いま局長は財政事情も勘案すると言われましたけれども、こういう開発指導要綱が出ているのは、一つはやっぱり環境問題でしたね。もう一つは、自治体の財政難ですよ、だから自衛措置でやっているわけで、どんどんどんどん建てられてしまうと、それこそ関連公共事業でどうにもならぬというので、公共用地の無償提供を頼んだり、あるいは協力金を求めるというケースも出ているわけですね。そういうことをデベロッパーに頼まざるを得ないような非常に窮迫した財政事情にあってこうなっているわけだから、いまの局長の御答弁のように国または公共団体が負担すべきものをデベロッパーにやるのはまずいという原則を厳密にやっていきますと、それこそほとんどのこの八百八十五の開発指導要綱というのはすべて触れるという状況になってしまうんじゃないでしょうか。だから十分な財政措置をやれば、これは自衛措置でやっているんだから、財政措置が出てくれば自治体の方も納得するでしょうけれども、それをしないで、国または公共団体が持つべきものをといういまの原則だけで指導されると、これは是正を要請された自治体がやっぱり反発するのは当然だと、また実情にも合わないと思うんですが、どうでしょうか。
#213
○国務大臣(渡海元三郎君) これむしろ事務当局から出てまいりますよりも、私自身がこのことを地方自治体にやっていただきたいと、こう考えたんでございまして、自衛措置と、地方の財政難であるということもわかります。これも緩和されてないということもわかります。それでしかもいままで国の方はこれに対して何らの措置もしないと、そのためにどんどんどんどん開発が進んでいき、各公共自治体は自衛のためにやむを得ずできたのがこれでございますけれども、今度いただきました六百億、昨年からつくりました分もそういったことを加味しまして国が出すべきものは国が出すんだと、しかもそのことをやることによって地方自治体にはこれ以上の負担分を出さないんだということを承知すると同時に、この指導をしていただくのは何と申しましても自治省でございますから、私から自治大臣に申し入れまして、こんな状況になっておると、指導要綱本来の原点に返って考えると、そのためには私たちも努力して補助金は出すと、また地方公共団体が持つべき裏負担分、自治体の負担分は何とか公共事業であるから公共事業としての起債を与えることによって地方公共団体にも御迷惑をかけないと、そういったことで図っていただきたいと。
 なお、一番の問題である学校とかあるいは保育所とかそういったものもあるであろうが、学校等の建設につきましても建てかえ制度があり、やりましてやっておりますが、これらに対しても地方自治体において現実に一戸来たら何ぼ義務教育として要るから金出せというふうな指導要綱もつくられておりますから、そういった部面が起きないように両省で話し合うて、文部省あるいは厚生省、また交通機関等に対しましては運輸省にも働きかけ、まず自治省にそのことを御検討していただきたいということを申し入れたような次第でございまして、いま申されるような姿で国がやるべきものは国がやるから、おまえらするなという姿でなくして、むしろ本来の原点に返ってやっていただくと、そのためには国がすべきことは十分国が行うという姿で検討をしていただき、そのようなもとに指導要綱の行き過ぎ等は指導していただくという姿で自治省にお願いしておると、こんな姿でございます。
#214
○上田耕一郎君 きょうは地方自治体の財政問題の論議するつもりはありませんけれども、元自治大臣もおやりになった大臣ですしね、五十四年度で財源不足は全国で四兆一千億になっているわけですね。この指導要綱をつくっているところはほとんど人口急増都市ですよね。ここではものすごく小中学校から高校を建てなきゃいかぬでしょう。人口急増都市だけようやく小中学校の用地費三分の一の補助なんですよ。高校については用地費の補助ないわけですわね。そこでもう地方債もどんどんどんどん出してくるという状況なので、よく大臣はそういう人口急増都市の財源窮迫状況御存じだと思いますので、いまのような原則論だけでなしに、本当に自治体の実情に合ったやり方をこの指導要綱問題ではぜひとっていただきたいと要望いたします。
 時間がもうありませんので、最後に少し駆け足でもう一つマンション問題をお伺いしたいと思います。
 これは最近かなり大きな問題になっておりますが、分譲マンションのブームになってことし全国で十二万戸売り出されたと。特にやはり三大都市圏に大部分が集中していると。朝日新聞によると、民間、公社、公団合わせた分譲マンションというのは七十万戸から八十万戸に達したという数字なんですね。これは改めて驚くべき数になってきていると思うんです。いろんな問題がありますけれども、当面、社会問題化しているのが三つあります。一つはマンションの管理問題、二つ目が欠陥マンションの問題、三番目は将来スラム化してしまうのではないかという問題です。
 まずこの管理問題についてお伺いしますが、現在の区分所有法によって管理組合が管理しているのが通常ですけれども、ふだんの維持、修理も大変ですが、十年から十五年の後の大規模な修繕になるとなかなか大変になってしまう。積立金もまちまちだと、資金融資の問題もあると、技術的援助ということなどもあると思いますけれども、そういう課題について建設省としては検討されているかどうかお伺いします。
#215
○政府委員(救仁郷斉君) 管理の中でも一いろいろ御指摘のようにございますが、こういった将来修繕が非常に大変になるだろうということは、これは私どもも若干の危惧の念を持っているところでございます。しかし、現実のマンションの管理規約等を見ましても、私どもが考えておりますように、将来の修繕に対して修繕費の積み立てというものが十分でないというのが大部分のようでございます。そこで、私どもとしましては、現在住宅金融公庫の住宅改良資金の貸し付けがございますが、これは個人の住宅だけでなくて、当然御要望があればそういったマンションの皆さんの御希望があればお貸しできるという制度になっております。ただ問題は、そういった修繕をするについて住宅金融公庫の改良資金の貸し付けはできますが、これを、やはり全員の同意がなければ、みんなでやろうということでなければなかなかそれが現実に修繕ができないという問題もございます。そういった問題もございますので、金融面だけでなくて、やはり管理規約の問題あるいは区分所有法の問題まで含めましてやはり検討をしなければならない問題が残されているというように考えております。
#216
○上田耕一郎君 もう時間がありませんのであと二つはまとめてお伺いしますので、まとめてお答え願いたいと思いますが、一つは欠陥問題ですね、欠陥マンションの問題。現在瑕疵保証期間というのは二年になっておりますけれども、最近欠陥マンションの紛争が非常に多くて、住んでみないとなかなか欠陥が発見できないということがあります。工事管理の問題。それから基準法による検査体制など、そういう事前チェックのシステムも必要ではないか。また、瑕疵保証期間を二年じゃなくてもっと長くすべきじゃないか、建築基準法、同施行令の耐震規定の改正、こういうものも必要なのではないか。以上が欠陥マンション問題。
 三番目が将来のスラム化防止対策で、これはやっぱり耐用年数七十年ということを書いてありますが、実際に七十年もつかどうか、維持管理のあり方とも関連して大問題。もし二十年後になるとかなりパニックになるんではないかという議論も生まれているわけですね。その耐用年数が来たときに建てかえ問題というのも生まれるけれども、一人でも反対するといまのお話のように建てかえがなかなか困難だということもあります。ニューヨークのようになってしまうと大変なことになるので、建設省としてはこの問題を取り上げる住宅・都市政策推進委員会というものをつくられたという報道もありますし、スラム化防止のため都市共同住宅居住法という仮称の立法化も検討しているという報道もありますけれども、この二つの問題についてお考えをお伺いしたいと思います。
#217
○政府委員(丸山良仁君) 前段の御質問、私からお答え申し上げます。
 この欠陥マンションから購入者を保護するためにはやはり建築基準法の適確な運用であるとかあるいは工事施工の適正化、建築物の設計及び工事管理の適正化等が必要だと考えられるわけでございまして、このために昭和五十一年十二月に、宅地建物取引業者、建設業者及び建築士の業界団体に対しまして計画、住宅両局長名をもちまして通達を出して指導しているところでございまして、業界におきましてもこういうパンフレットをつくりまして欠陥マンションの防止に努めているところでございます。
 それから瑕疵担保の期間でございますが、この問題は、瑕疵担保の責任内容が損害賠償請求ないし契約の解除でありまして、瑕疵補修はその責任の内容となっておらないものですから、その点に一つ問題がある。むしろ、瑕疵補修につきましてアフターサービスをどうするかということ、それからもう一つは、その建設業者とマンション業者の請負契約が、大体瑕疵担保の期間は二年と、こういうことになっておりまして、その辺から直してこないとこの二年を直すのはなかなか困難であると、こういうような問題があるわけでございますが、現在、住宅宅地審議会におきまして宅建業法の改正案の検討をしていただいておるわけでございますが、そこでもこの議論は出ておって、いろいろと御議論賜っておりますが、なかなかこの二年を直すということは困難ではないかと考えられますけれども、今後とも慎重に検討してまいりたいと思います。
#218
○政府委員(救仁郷斉君) 前段の中で耐震基準の問題がございましたが、これは現在建設省におきましても建築研究所あるいは建築学会等を中心にいたしましていろいろ検討を続けております。もちろん必要な手直しはしなければなりませんが、ただ、どんな地震が来てもひび一つ入らないというような基準まで引き上げるべきかどうか、これはコストとの問題もございます、そういった問題で、まあ私個人的には、ある最低限を確保し、それから上につきましてはむしろマンションの購入者に対して、ここ、これはどこまでの耐震基準で設計してございますというようなそういった一つの指標を与えて購入者に目安をつけてもらった方がいいんではないかというような考えを持っております。
 それから管理の問題につきまして、将来スラム化するのにどうするんだということがございます。これは、一つは管理規約の問題あるいは管理基準の問題いろいろございます。これは私ども住宅局と計画局と共同して現在ずっと研究会を続けておりますし、また民間も、そういった民間のマンションを管理するいろんな会社がございますが、その集まりの中でもいろいろ研究を続けても一らっております。そういった成果を踏まえましてできるだけ一つの標準的な管理問題の基準をつくってまいりたいと。また現在の区分所有法が所有ということに重点を置いて余り管理という問題に重点が置いてございませんが、そういった問題も含めまして検討すべきではないかと。それから、将来老朽化して建てかえるときどうなるんだという問題でございますが、やはりこれは、いま問題になっております再開発と同じようなことではないかと。みんなが集まって何かしなければならないという、そういったルールづくりの場合にルールづくりをこれから検討していく必要があるんではないかというように考えております。
#219
○上田耕一郎君 七十万戸から八十万戸といいますと住宅公団に近いような数で、非常に大問題だと思いますね。結局、これも冒頭に申し上げました宅建業法の改正問題と同じように、業者の商業主義が長期的なやっぱり国民の利害、特に住宅というのは国民の生活の本当に城ですから、そこに触れる問題で、一生かかってようやく一つ買えるというような大金を払って入るわけですから、こういう大きな問題に対してぜひ長期的な視野で政府もいろいろ検討して対策を立てていただきたいと、このことを強く要望しまして質問終わります。
#220
○委員長(浜本万三君) 他に発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#221
○委員長(浜本万三君) 御異議ないと認めます。
#222
○委員長(浜本万三君) 次に、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。中野国土庁長官。
#223
○国務大臣(中野四郎君) ただいま議題となりました奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明を申し上げます。
 奄美群島につきましては、昭和二十八年の本土復帰以来、復興特別措置法、振興特別措置法及び振興開発特別措置法のもとに、復興計画、振興計画及び振興開発計画に基づき各般の事業を実施し、これにより奄美群島の基礎条件の改善とその振興開発を図ってまいったところであります。
 しかしながら、奄美群島をめぐる諸条件は依然として厳しく、なお本土との間に格差が存すると考えられます。今後、その格差の是正を図り、国土の均衡ある利用を推進するためにも、奄美群島の特性とその発展可能性を生かし、積極的に総合的居住環境の整備と地域産業の振興を進める必要があります。
 このような見地から、現行の振興開発特別措置法の有効期限を延長することにより振興開発計画の計画期間をさらに五ヵ年延長し、これに基づく事業を推進する等特別措置を引き続き講ずる必要があると存ずるのであります。
 また、小笠原諸島につきましては、昭和四十三年の本土復帰以来、復興特別措置法のもと、復興計画に基づき各般の事業を実施し、その成果を上げてまいったところでありますが、本土からきわめて隔絶した外海離島であるという自然的条件等のため、人口の定着、産業の育成等が十分には達成されていないと考えられます。
 このような見地から、現行の復興特別措置法をさらに延長して振興特別措置法とし、新たに総合的な振興計画を策定し、これに基づく事業を実施する等特別の措置を引き続き講ずる必要があると存ずるのであります。
 以上が、この法律案を提出する理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明を申し上げます。
 まず、奄美群島振興開発特別措置法の一部改正につきましては、第一に、この法律の有効期限を五ヵ年間延長して昭和五十九年三月三十一日までとし、奄美群島振興開発計画の内容について所要の整備を行うとともに、計画期間を五ヵ年から十カ年といたしております。
 第二に、奄美群島振興開発計画に基づく事業に要する経費について、国の負担または補助の特例を改めております。
 第三に、奄美群島振興開発基金の保証業務に要する資金に充てるため、新たに国が追加して出資することができるようにいたしております。
 第四に、奄美群島振興開発審議会の委員定数を十五人以内とすることといたしております。
 次に、小笠原諸島復興特別措置法の一部改正につきましては、第一に、題名を小笠原諸島振興特別措置法に改め、法の目的についても、新たに総合的な振興を図っていくのにふさわしいものに改めるとともに、法律の有効期限を昭和五十九年三月三十一日まで五ヵ年間延長することといたしております。
 第二には、新たに昭和五十四年度を初年度として五ヵ年にわたる小笠原諸島振興計画を策定することとし、その内容についても積極的な振興を図るための計画事項を定める等の規定の整備を図っております。
 第三に、小笠原諸島復興審議会の名称を小笠原諸島振興審議会と改めております。
 以上が、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ慎重審議の上、速やかに御可決いただきますようお願いを申し上げます。
#224
○委員長(浜本万三君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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