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1978/06/05 第87回国会 参議院 参議院会議録情報 第087回国会 文教委員会 第11号
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1978/06/05 第87回国会 参議院

参議院会議録情報 第087回国会 文教委員会 第11号

#1
第087回国会 文教委員会 第11号
昭和五十四年六月五日(火曜日)
   午前十時七分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月一日
    辞任         補欠選任
     成相 善十君     塩見 俊二君
     鈴木 正一君     藤井 丙午君
     前田 勲男君     吉田  実君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         望月 邦夫君
    理 事
                後藤 正夫君
                世耕 政隆君
                粕谷 照美君
                小巻 敏雄君
    委 員
                亀井 久興君
                山東 昭子君
                高橋 誉冨君
                増田  盛君
                久保  亘君
                松前 達郎君
                柏原 ヤス君
                白木義一郎君
                田渕 哲也君
                有田 一寿君
   国務大臣
       文 部 大 臣  内藤誉三郎君
   政府委員
       行政管理庁行政
       管理局長     加地 夏雄君
       文部大臣官房長  宮地 貫一君
       文部省大学局長  佐野文一郎君
       文部省社会教育
       局長       望月哲太郎君
       文部省管理局長  三角 哲生君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        瀧  嘉衛君
   参考人
       オリンピック記
       念青少年総合セ
       ンター理事長   安養寺重夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○オリンピック記念青少年総合センターの解散に
 関する法律案(第八十五回国会内閣提出、第八
 十七回国会衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(望月邦夫君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案の審査のため、本日、参考人として、オリンピック記念青少年総合センター理事長安養寺重夫君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(望月邦夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(望月邦夫君) オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案を議題といたします。
 前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○田渕哲也君 それでは、オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案について、若干の質疑を行いたいと思います。
 この法律案は、従来特殊法人であったこのセンターを国立にして、文部省直轄にされようとするものでありますけれども、まずその理由をお伺いをしたいと思います。
#6
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 ただいま特殊法人でございますオリンピック記念青少年総合センターを文部省直轄の社会教育施設にする理由といたしましては、御承知のように、オリンピック記念青少年総合センター、特殊法人のセンターでございますけれども、この目的は、「その設置する青少年のための宿泊研修施設を適切に運営し、青少年の心身の発達を図り、もって健全な青少年の育成に寄与する」ということが目的でございまして、昭和四十年に特殊法人として設立されたものでございます。
 このセンターを特殊法人とするに当たりましては、設立当時、青少年教育の重要性にかんがみ、慎重に検討したところでございますけれども、同センターの施設がオリンピック東京大会の選手村の施設を引き継いだものであるということから、宿泊施設が主体でございまして、施設管理を中心とした運営が予定されていたために、その事業に適する組織形態として、特殊法人にいたしたものでございます。しかしながら、その後同センターは、スポーツ研修館等の研修施設を整備し、青少年の研修活動の場として活用されてまいりましたが、近年の社会構造の急激な変化に伴い、青少年の学習要求もいろいろと多様化し、高度化をしてまいりましたので、これに対応して、センターに対する各方面からの御要望といたしまして、単に施設管理にとどまらず、青少年のための研修機能を充実することが期待されるようになってまいったわけでございます。また、そういうことと並行いたしまして、一方、国・公立の青少年教育施設の整備も進んでまいりまして、大変数多くの国・公立の青少年教育施設が整備をされるようになったわけでございまして、そういうことを考えますと、こういう国・公立の青少年教育施設と連携を図りながら、全国的な視点に立って、青少年教育指導者の研修、青少年教育に関する調査研究及び情報の提供等、多様な業務を積極的に実施し得る青少年教育のための機関というものを設置するということの必要性が大変強くなってまいりました。たまたま今回行政改革を推進するために、特殊法人の整理合理化という問題が出てまいったわけでございますけれども、その整理合理化の一環といたしまして、いままで申し上げたようなことを踏まえまして、同センターを文部省直轄の社会教育施設として発展的解消を図ることにいたしたわけでございます。
 われわれといたしましては、このセンターを先ほど来申し上げましたような施設管理の主体としての特殊法人にとどめておくよりは、時代の進展に対応した新たな機能を果たす機関とすることが適当であり、そのためには、これを国の直轄施設とすることが適当であると判断をいたして、方針を確定し、現在法案の御審議をいただいておるというような状況でございます。
#7
○田渕哲也君 この法案が出てきた経緯、それからいまの御説明をお伺いしますと、私は二つの考え方があると思うんです。
 一つは、行政改革の一環としてやる。それからもう一つは、それとやや逆行するような気もするんですけれども、むしろ機能の充実を図っていくということだと思うんですけれども、これはその二つの目的を持っておると解していいわけですか。
#8
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 一つは先ほどもございましたように、行政改革の一環といたしまして、特殊法人を整理合理化するという課題がございますが、他面、行政改革の一つのねらいといたしましては、やはり行政組織を常に時代の要請にこたえるように、発展充実していくということもまた行政改革の一つのねらいであるということでございますので、二つの面がございますけれども、ある意味におきまして、いずれも行政改革のねらいに即したという考え方もその中には出てくると思っております。
#9
○田渕哲也君 機能の充実を図るということもきわめて重要な点だと思うんです。まず、その点についてお伺いをしたいと思いますけれども、単に行政改革でこういう問題が提議されたから、何となく思いつきにやるということでは、私はいけないと思うんです。将来、このオリンピックセンターというものの機能を充実していこうというならば、やはり、その年次計画、年次整備計画とか、そういうものがなければならないと思うんですけれども、その点はどうなっておりますか。
#10
○政府委員(望月哲太郎君) 御指摘のように、現在の特殊法人であるセンターを直轄に切りかえ、先ほど来申し上げましたように、時代の要請に応じた青少年教育施設として整備するに当たりましては、十分な計画をもって対応すべきであるということは当然の御指摘でございます。私どももあそこにございます、いい環境に恵まれた場所にございますこのセンターを直轄にするに当たりまして、いろいろな機能を備えたりっぱな施設として整備をしていきたいということについては、強く念願をしておるわけでございまして、その際も単に思いつきのことで、その整備が進められるということではなく、将来の社会の動きを展望しながら、また青少年の関心なり、あるいは学習意欲なりの将来の動向というものをよく見きわめながら、十分計画を練りまして、その計画を着実に、先ほど先生もおっしゃったように、年次計画を立てるというふうな方向で、がっちりしたものにしてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
#11
○田渕哲也君 本年度予算において、施設整備に関する基本計画の調査研究費として、百四十六万円予算が計上されておるわけですが、これは具体的にどのようなことをやろうとしておられるのか、お伺いしたいと思います。
#12
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 これは私どもといたしましては、この特殊法人でございますセンターの直轄化の問題が出てまいりました時点におきまして、やはり直轄に当たりまして、これを契機といたしまして、しかも直轄に際しまして、従来の機能のほかに青少年教育施設、あるいは団体等の連絡、協力、あるいは青少年教育に関する調査、研究等の新しい事業もそこに取り込む、あるいは都市における一つの青少年教育のための施設のモデル的なものにもいたしたいというようなことも考えまして、ぜひ将来において計画的にりっぱな施設として整備をいたしたいということを念願いたしまして、昭和五十三年度予算から施設整備のための調査、研究の経費を計上いたしまして、青少年教育関係者、あるいは学識経験者等の御参加をいただいて調査、研究のための会議を持ちもして、五十四年度におきましても引き続きその会議を持ちまして、りっぱな基本的なプランというものを練り上げてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#13
○田渕哲也君 管理運営経費として本年度は七億三千七百六十一万予算が計上されております。ところが、現在のオリンピックセンターの五十三年度の予算額というのは九億四千八百三十一万円、約二億円ほど減っておるわけですけれども、これはどういうわけでしょうか。もし機能充実を図るとすれば、こういう運営経費が減るというのは理解しがたいと思うけれども、反面、行政改革の趣旨にのっとって経費が節減されたものなのか、その辺をお伺いしたいと思います。
#14
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、五十四年度の直轄の施設となりましたときのセンターの予算が、特殊法人でございます五十三年度の予算に比べまして二億ほど減っておりますが、その中で、一つは特殊法人の予算では必要だけれども、国の予算では必要でないもの、あるいは運営のあり方が変わることによりまして、若干不要になるというような経費がございます。
 一つは、固定資産税等の公租公課は、直轄になりますとこれは支払う必要がございません。あるいは、大変大きな施設でございますので、利用者を増加するというために各方面に御協力をいただいておりますが、そういう御協力をいただいた方面に若干の手数料を出しておりましたが、直轄になりますとそういうことは必要でなくなるわけでございます。それから、予備費を特殊法人ということでございまして計上しておりますので、その分は、国の直轄になりますと特に予備費というものを計上するということがございませんので、そういう部分が予算の中からなくなるわけでございまして、一つは二億一千万の減の中にそういう要素で減るものがございます。それからいま一つは、文部本省に一括計上されるようになるということで、たとえば社会保険料であるとか、それから退職手当積立金というものを計上しておりますが、これは退職手当の経費は本省で計上いたしますので、これも特殊法人その施設として特に単独に組む必要がなくなる。それから、各所修繕費も本省で一括計上いたしますので、この分がなくなるということで、そういう面で減少するものがございます。
 それから、他に特殊法人でございますと役員組織がございますけれども、直轄になりますと特に役員組織を設けるわけではございませんので、このための経費は直轄になることによって減額になるものでございます。それから、職員の給与につきましては、これは、切りかえ後個々の職員につきましては、従来の経歴等を参考にしながら、国家公務員として給与法に基づきまして算定をするわけでございますけれども、予算の算定の過程におきましては、一応それぞれの等級の初号をもって計算するという予算の方式がございますので、現在職員の給与費につきましても減額されておりますけれども、これは個々の職員の移管後の再計算によりまして、必要な経費は計上することになるわけでございますので、まるまる現在出ている数字が減額になるということではないわけでございます。
 以上の三つの要素によりまして、先ほど申し上げましたような二億一千万円の減が出ておるということでございます。
#15
○田渕哲也君 そうすると、二億円余りの減が出ておるけれども、実際上やる内容というのは、前と比べて別に減っているわけではないと解していいわけですね。
#16
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 ただいまちょっと先生の御質問に私の方からお答え申し上げる部分が漏れまして失礼いたしましたけれども、ただいまのは減額の要素を申し上げました。しかし、一面先ほども申し上げましたように、センターには青少年教育施設、あるいは青少年団体との連絡協力、あるいは青少年教育に関する調査、研究、あるいは青少年教育施設として研修機能をできるだけ整備していくというような観点から、事業費につきましては、そういう新たな要素を加味しながら増額を図ったわけでございますので、予算の上で二億数千万、先ほど申し上げましたもので減額が出ておりますけれども、それとは別に、事業費につきましてはいろいろと充実改善の方策を講じておりますので、その部分はむしろ増額になっております。
#17
○田渕哲也君 それから、これからの青少年教育事業の一つの重要なポイントとして、私は、国際交流の充実強化というものが挙げられると思うんです。これは、青少年相互の国際交流を深める、あるいは国際間の青少年同士の信頼と連帯感を高める、こういうことは世界平和のためにも、あるいは国際化時代を迎えておる現在に対処する意味からもきわめて重要なことだと思います。この点、今回オリンピックセンターを改組されるに当たりまして、国際交流の拡大という面についてどう考えておられますか、お伺いをしたいと思います。
#18
○政府委員(望月哲太郎君) 交通機関の発達、あるいは情報組織の非常に飛躍的な整備等から、国際的な問題につきまして青少年の関心が大変高まってきておる、国際交流も大変盛んになってきておるというのが現状でございまして、各青少年団体等でも盛んにわが国の青年を諸外国に派遣をして、それぞれの国の青年と交歓をし、相互に理解を深めていく、あるいは各国の青少年を日本に迎えて、日本の青少年と大いに交流をしていただく、また日本の現状を知って理解を深めていただくという活動が大変活発になっておることは、私ども大変心強いことだと思っておるわけでございます。
 ただ、われわれそういう青少年団体の関係者の悩みを聞きますと、日本の場合に、受け入れの施設がどうも十分整備をされていないというところに大変な悩みがある、安くて快適な受け入れのための施設がほしい、こういうことが大変強い希望になっております。たまたまセンターにおきましても、場所も大変便利なところでございますし、比較的利用料も安く、また大変規模も大きいということで、現在のセンターにおきましても、外国人の団体百四十七団体、実員七千七百五十五人を受け入れておりますが、利用をしながら、もっとこれがいい施設であったならばということは大変希望があるわけでございます。
 したがいまして、私どもも、先般来申し上げておりますように、直轄に際しまして、各方面の御意見を十分聞きながら、がっちりしたセンターの施設の整備計画を立てて、それを着実に実施をしてまいりたいと思っておりますが、その際、国際交流の面につきましても十分な配慮をしてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
#19
○田渕哲也君 それから、青少年活動というものは、本来自主的な活動でなければならないと思います。その意味で、このオリンピックセンターの施設の利用とか、あるいは運営について、青少年団体の利用者の声というものを運営にできるだけ反映させるような制度が望ましいと思うのです。そのために運営委員会というようなものが設けられるようでありますけれども、現在ある組織と、これから設けられる運営委員会というものとどのように違うのか、その辺についてお答えをいただきたいと思います。
#20
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 現在の特殊法人であるセンターにおきましては、センター法の規定に基づきまして、評議員というものが置かれておりまして、その評議員で構成されます評議員会というのがございまして、評議員会では、業務方法書の変更、毎事業年度の事業計画及び予算、その他青少年総合センターの業務に関する重要事項等について、いろいろ御意見も承るし、また評議員会としてもいろいろな御意見を承る。その評議員会には、青少年団体関係者、学識経験者等をお願いをいたしまして、これは定員は十五人以内ということになっておりますが、そういうものが置かれております。
 そこで、今度センターが文部省直轄の社会教育施設になりますと、たとえば婦人教育会館等でもございますように、運営委員会というものを設けまして、その運営委員会でいろいろと施設の運営についての基本的な事項等について御協議をいただき、御意見を承る、そういうことになっておりまして、その場におきまして、各方面のいろいろな御意見を伺わしていただいて、施設の運営というものが、本当に関係者の御要望に沿ったような形で運営されるようにということを、婦人教育会館なんかの場合も考えておるわけでございますけれども、それと同じように、新しいセンターにも運営委員会を置いて、青少年団体関係者、学識経験者初め、体育の関係者等、いろんな方面の方々に御参加をいただいて、このセンターの運営というものが、各方面の方々の御意向を十分反映した形で運営されるようにしてまいりたいと思っております。特に、都会におきます青少年の施設のあり方というものは、今後いろいろと検討していくべき課題もたくさんございますので、運営委員会等におきまして十分その点につきましては御意見を出し、いろんなお考えを練っていただきたい、このように考えておる次第でございます。
#21
○田渕哲也君 現在ある評議員会のメンバーと運営委員会のメンバーというものは、大体似たようなものになるのか、あるいは全然がらりと違った構想になるのか、その辺はいかがですか。
#22
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 これは新しい機関が発足いたしましてから検討することになっておりますけれども、現在のセンターの評議員の方々も、青少年教育に関しては大変関心と御識見とまた経験をお持ち合わせの方でございますので、具体的にその方々がそのままおなりになるかどうかは別といたしましても、要するにお願いをする分野ということを考えますと、ほぼ現在の評議員会と似たような形になるんではないかと考えております。
#23
○田渕哲也君 オリンピックセンターの国への直轄化に反対しておる人々の中で、理由として挙げられるものにこういうものがあるわけです。直轄化すると特殊法人であるときよりも利用が制限されるのではないかということですけれども、この点はどうでしょうか。現在でも一般の利用者というのはかなりあるわけでして、それが国立になる締め出されてしまうのではないかという危惧を持っておられる方が非常に多い。この点についてどう考えておられるのかお伺いをしたいと思います。
#24
○政府委員(望月哲太郎君) 特殊法人でございますオリンピックセンターを直轄の社会教育施設に切りかえるという問題が提起されまして以来、大変各方面で御心配をいただいているのが、従来利用していた者が利用できなくなるんではないかという御懸念でございますが、私どもといたしましては、現在のセンターも、これは御承知のように、まず主たる業務は、健全な青少年の育成に寄与をするということが主たる目的でございまして、目的達成に支障のない範囲で一般の利用に供するということになっておりまして、先生先ほどもおっしゃっておりますように、一般の方が利用されておるわけでございますし、また大変規模の大きい施設でございますので、数的にも一般の利用の方々の数というものが相当多数に上っておるというのが現実でございます。
 直轄になりましても、私どもといたしましては、もちろん青少年教育施設としてできるだけこの施設を整備をするように努力することは当然のことでございますけれども、御承知のように大変足の便のいいところでございますし、また大変大きな施設でございます。この施設をやはり一般の方々の利用に供することも、また生涯教育その他の観点からも大変意味のあることでございますので、私どもといたしましては、このセンターが特殊法人から直轄に切りかわった後におきましても、従来のように青少年の教育という主たる目的の達成に支障のない範囲におきまして、一般の方々に十分この施設を御活用いただくように考えておるわけでございますので、その点は、特に国の直轄になりましたら、一般の利用が制限されるというようなことは考えていないわけでございます。
#25
○田渕哲也君 青少年以外の一般の人々の研修活動にも利用するとなれば、私は、施設の使用とか運営について、そういう人たちの意見の反映ということも必要ではないかと思うんです。そのために、たとえば一般利用者協力者会議というようなものでも設けて、その人たちの意見の反映を図るべきだと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
#26
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 先ほど運営委員会のことについて御説明を申し上げたわけでございますけれども、私どもは、やはり個々の事業についていろんな方々の御意見というものはできるだけセンターに集約できるようなパイプというものを設けることは大変必要だと思っております。したがいまして、今回の予算におきましても、青少年教育施設、あるいは青少年団体との連絡協力事業や、あるいは青少年教育に関する調査研究のための事業につきましても、協力者会議を設けまして、実際に青少年の団体活動や、青少年教育施設の運営に従事をしている方々の意見、あるいは広く青少年教育関係の方々の御意見も伺いたいと思っておるわけでございますけれども、いま御指摘のように、一般の利用者の面につきましても、それらの方々の御意見というものが、いろんな形でセンターの関係者に十分把握さしていただく、あるいは気楽にいろんなことを申し出ていただく、そういうふうな体制を十分考えてまいりたい、このように考えております。
#27
○田渕哲也君 現在センターの中に、ボーイスカウト連盟外各種団体の事務所がありますけれども、この事務所は現在どういうものがありますか。
#28
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 現在入っております団体は、社団法人青少年育成国民会議、それから社団法人ガールスカウト日本連盟、社団法人日本青年奉仕協会、財団法人ボーイスカウト日本連盟、社団法人日本フォークダンス連盟、財団法人ハーモニーセンター、社団法人日本女子体育連盟、財団法人日本学校体育研究連合会、日本キャンプ協会、社団法人勤労厚生協会、財団法人日本生産性本部、社団法人日本経済青年協議会、以上十二団体が事務所を利用しておるわけでございます。
#29
○田渕哲也君 オリンピックセンターが国の直轄になった場合に、これらの事務所はどういう処置をとられますか。立ち退かなければならないのか、将来にわたってこれは引き続いて事務所が置けるのか、いかがですか。
#30
○政府委員(望月哲太郎君) ただいまセンターに事務所を置いておる団体は、その目的及び事業内容等が同センターの事業と密接な関係を有することから、その施設の一部をお貸ししているわけでございますが、新センターになりました場合におきましても、これらの団体は青少年の育成に資する事業を行うものでございますので、引き続き使用していただくことにいたしたいと考えております。
#31
○田渕哲也君 時間が大体来ましたけれども、最後に、現在働いておられる方の雇用並びに労働条件、これについてどう考えておられるかお伺いしたいと思います。
#32
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 私ども五十四年度の直轄の施設としてのセンターの予算編成の際に、最も配慮いたしましたのは、特殊法人であるセンターが、直轄に際して職員の首切りが起きるようなことがあってはならないということもございまして、その定員の確保に最大の努力をいたしたわけでございますけれども、幸い関係方面の御協力、御理解もいただきまして、現在のセンターの定員と同数の七十八人を確保することができたわけでございまして、その点はわれわれといたしましてもほっとしたわけでございますが、給与につきましても、私どもとしては、特殊法人から国の直轄の社会教育施設に移行するという特別な事情を考えまして、通例でございますと、給与法の適用を機械的にいたしますと、かなり大幅な給与がダウンすることになるわけでございますけれども、人事院ともいろいろと御相談をしながら、現在の給与法の許す範囲におきまして、できるだけきめ細かい配慮をいたしまして切りかえに際して、給与のダウンというものができるだけ小幅になるように現在努力をいたしておるところでございます。
#33
○田渕哲也君 以上です。
#34
○久保亘君 最初に行政管理庁にお尋ねいたしますが、これまでずいぶんたくさんの方からオリンピックセンターの解散と行政改革との関係について御質問があっておりますけれども、率直に言って今度のオリンピックセンターの解散というのは、行政整理の視点に立つものではない、こういうことで行政管理庁もはっきり割り切ってお考えになっておりますか。
#35
○政府委員(加地夏雄君) 私どもは、行政改革につきましては、ねらい、目的という面で二つの面があると考えております。
 一つは、いま先生御指摘のように、行政改革を行うことによりまして行政経費を節減すると、こういう問題でございます。それからもう一つの面は、時代がどんどん変わってまいるわけでありますから、世の中の社会経済変動に対応いたしまして、そういう変動に対応した行政の体制なり、組織というものを考えていくと、この二つの面から行政改革というものが必要ではなかろうかというふうに考えておるわけであります。
 そこで、具体的にいま御提案申し上げておりますオリンピック記念総合センターを直轄にする問題でございますけれども、いま申し上げた二つの点から見まして、私は行政改革の趣旨に沿ったものではないか、こういうふうに考えておるわけであります。
#36
○久保亘君 最初に、行政管理庁がこのオリンピックセンターの解散について、整理について検討を始められたときには、行政整理という視点から考えられたんじゃありませんか。
#37
○政府委員(加地夏雄君) ただいま申し上げましたように、確かにこのいまも御提案申し上げておる結論に達する前には、五十年にいろいろ考えた経緯がございます。これは、一つは政府部内の調整の問題でございまして、結果として五十年の閣議了解には、統合の問題を含めまして、そのあり方を検討していただくと、こういう形で実は先送りの検討事項にいたしたわけであります。それが一昨年の行政改革計画の中で、いま御提案申し上げておるような趣旨に最終的に決まってきたと、こういうことでございまして、その意味では、私ども先ほどから申し上げておりますように、やはり行政改革、まあ行政改革の中には、先生御指摘のように、行政整理という狭い、狭義の言葉もあろうかと思いますけれども、私どもは実はそういった、いま申し上げた二つの点から行政改革というものを考えていくべきではなかろうか、こういうふうに考えているわけでございまして、ですからその考え方は、五十年時代を含めまして変ってないわけでございます。
#38
○久保亘君 いまあなたがそういう答弁をしなけりゃならぬ立場はわからぬでもないけれども、本来行政管理庁としては特殊法人を整理をしようと、その中でもちょっとやりやすいところからやろうと、こういうことであのオリンピックセンターに目星をつけていろいろ検討された。その段階においては明らかにこれは行政整理という視点に立つものであった。これは私はあなたが否定することはできない問題だと思うんですよ。その後文部省の方で、このオリンピックセンターをいわゆる行政整理的に廃止するということについては問題があるという意見もあって、そして、このオリンピックセンターをどういうふうにやっていくか、文部省流に言えば、この体質を改善をするというような立場で見るようになった。その段階では行政整理という視点は消えたんじゃないんですか。その辺は明確にされた方がいいと思うんです。何かぐあいが悪いから、これは両方、一般論として行政管理庁がやっていることに二つの側面があるということを否定するわけじゃない。しかし、このオリンピックセンターという問題に限って言えば、発想は行政整理であったが、そのうちに文部省側の意見もあり、行政管理庁としても行政整理という視点は、これは放棄せざるを得なくなった。そして行政上の体質改善、こういうような視点から、行政管理庁としてもこのオリンピックセンターの解散ということについていろいろ作業を進められた、こういうことではないんですか。
#39
○政府委員(加地夏雄君) 私どもが考えてまいりましたのは、先ほど来御説明申し上げたような考え方でやってまいったわけであります。具体的にたとえばいま御提案申し上げている法案につきましては、すでに五十四年度予算が認められまして、施行段階に入っているわけでありますけれどさ、五十四年度予算をごらんいただきましても、いま私が申し上げているような経費の節減の問題と、それから経済社会変動に対応したそういうふさわしい一つの組織づくりと、二つの面から満足されておるのではないかと、こういうふうに私どもは考えておるわけでございます。
#40
○久保亘君 そうすると、あなたの答弁が矛盾してくるわけですよ。オリンピックセンターというものを時代に対応したより効率のあるものに、社会教育の上に効果のあるものにしようという立場でこの改革を考えるんだというんなら、それじゃ予算が減りましたということは自慢にならぬじゃないですか。そういう時代の要請にこたえるような改革ということなら、オリンピックセンターに関する予算というものがふえていかなけりゃ、施設管理的性格――私はそう思っておらぬですけれども、施設管理的性格の法人から、一歩進んだものにしようというので、予算を削ってそんなことができるわけないじゃないですか。だから、そういう詭弁を弄しないで、何とかして行政整理で片づけようと思ったけれども、どうもうまくいかぬ。だから、直轄ということでこれを一応解散させてしまう、そういうことで、結局今後の行政整理の一つの突破口をここで開く、特殊法人に関する。そういう考え方は行政管理庁にありませんか。
#41
○政府委員(加地夏雄君) 先生御承知のように、実は行政改革全体の中で特殊法人の整理合理化を進めてまいったわけでありまして、五十年の際には、十八の特殊法人を取り上げまして、その十八の特殊法人の整理合理化を進めてまいったわけであります。さらに、一昨年の行政改革計画の中では、三つの特殊法人を追加いたしまして、二十一の特殊法人につきまして、それぞれ整理合理化を進めておるわけであります。そのときの考え方の基礎は、先ほど来申し上げている考え方でございますが、その五十年、五十二年の特殊法人の合理化関係を若干要点だけ申し上げますと、二十一の特殊法人を取り上げまして、全体の見直しをやったわけでありますけれども、そのうちですでに廃止をいたしました特殊法人が二つあるわけでありますが、あとこのオリンピックセンターを含めまして三つの特殊法人を廃止する計画でおるわけであります。残りの十六の特殊法人につきましては、その特殊法人の中の事業の統合とか、縮小とか、あるいは定員の縮減とか、そういう合理化努力を現在着々と進めておるわけでございます。その中の一環として、このオリンピックセンターも取り上げてまいったわけでありますし、それから、いま先生御指摘のように、その二つの目的のうちの一つだけを考えるならば、予算の問題についてはむしろ減少はおかしいではないかと、こういうお話でございますが、先ほど申し上げましたように、五十四年度予算をごらんいただきますと、二つの要請を私どもとしては満たすような努力をしてまいったわけであります。たとえば、経費の節減の問題で申し上げますと、これは当然のことではございますが、特殊法人が直轄機関になることによりまして、まず特殊法人の役員組織というものは要らなくなるわけであります。その関係の経費が五十四年度予算では約五千八百万計上されておるわけであります。
 それから、人員の問題も、現在の特殊法人の七十八名と同じ数を、直轄機関としては計上いたしておりますけれども、そのうちの三十五名は文部省の既定の定員の中からの合理的な再配置をお願いしておると、こういう問題もございまして、私どもはそういう行政費の節減という要請の面にも十分こたえておると。同時に、特殊法人から直轄化に移るに当たりまして、積極的な社会教育施設のセンターとして、従来特殊法人でやらなかったいわゆる国あるいは地方公共団体の社会教育施設のいわばセンター的機能として、研修とか、研究とか、いろいろそういう問題もお取り上げになっておるわけでありますけれども、そういう事務についても十分やっていただくわけでありますけれども、経費的に見ますと、ある程度の合理化をやっていただきまして、その業務も十分やっていただけると、こういう体制を考えてきたわけでございます。
#42
○久保亘君 その二十一の検討された特殊法人というのはどこどこですか。それから、廃止を考えている三つの特殊法人というのは何々ですか。
#43
○政府委員(加地夏雄君) 現在、廃止という計画で進めておりますのは、このオリンピックセンターのほかには外貿埠頭公団でございます。これは阪神と京浜に二つ御承知のように外貿埠頭公団がございますけれども、この埠頭公団がいわゆるコンテナ時代に対応して、御承知のように大型シーバースを造成してまいったわけでありますけれども、相当そういった事業が進展をいたしておりますので、これは本来港湾法の規定に基づく個々の港湾管理者に移管すべきではないかと、こういう考え方で、これはそういう方針のもとに現在関係省庁と話を詰めておる、こういう段階でございます。それ以外の十六法人の中で、たとえば具体的に主なものを申し上げますと、一つは住宅公団と宅地開発公団につきまして、宅地開発部門をむしろ宅地開発公団に統合するという考え方。それから、海外協力事業団につきましては、いわゆる移住関係の業務が非常に御承知のように縮小してまいっておりますので、そういった移住部門の機構を大幅に縮減をするとか、こういったことを中心にした整理合理化を進めておるわけでございます。
#44
○久保亘君 いま言われた特殊法人以外のものについて統廃合を行政管理庁として考えられているものはありませんね。
#45
○政府委員(加地夏雄君) 統廃合を現在の計画の中で考えておるのは、先生御指摘のようにございません。
#46
○久保亘君 いま行政管理庁の話を聞くと、三十五人文部省の定員を実質的に吸収した場合には縮小する形で人員も節減になった、こういう話ですね。そして予算の上でも節約になった。そうすると、オリンピックセンターを直轄にして、これからオリンピックセンターの役割りをセンター的なものにして、社会教育施設の中心に据えようというあなた方のかけ声とは大分違うんじゃないですか。
 それから、文部省はそんな簡単に操作がつくほど、いままで三十五人も定員は遊ばせてあったんですか。
#47
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 予算につきましては、先ほどの御質問にもお答え申し上げましたように、九億数千万円から七億に減っておりますが、これは他のところに計上するもの、本省に計上するもの、あるいは特殊法人であるがゆえに必要であるけれども、直轄の施設になれば必要でなくなるもの等も含めての金額でございまして、金目として大きな減額は役員の給与費等でございますが、しかし、いずれにいたしましても、特殊法人から直轄になることによって、できるだけ合理化できるものはいたしたいと思っておりますが、一面、新しい施設として機能していくための必要な経費につきましては、とりあえず五十四年度におきましては芽を出すという形で、それぞれ一応の方向づけをするために必要な経費は確保いたしまして、その面におきましての事業費等は増枠をいたしておりますが、これにつきましては今後年々充実をしてまいるように努力をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
 それから定員につきましては、一応、先ほど行管の管理局長の方から御説明ございましたように、三十五人を文部省の定員から合理的な再配置をすることによって措置したわけでございますけれども、その内訳は国立青年の家から二十人、それから本省内部局から十五人という内訳で、この課題の重要性にかんがみ、極力努力をいたしまして、それだけの措置をいたしたわけでございます。
#48
○久保亘君 本省内部局からの操作というのはある程度大世帯だから多少融通がきくかもしれない。しかし、社会教育局が国立青年の家の定員を二十名切って、そして操作をするということにあなたが同意をされたとすれば、それは社会教育の今後の振興のために、オリンピックセンターを直轄にして大いにやるんだということとこれは、大変矛盾してきませんか。
#49
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のような面もございますけれども、私どもといたしましては、オリンピック記念青少年総合センターをいま御審議をいただいておるような形で青少年教育の中心的な役割りを果たして、各方面にいろいろとサービスをし、お世話をして、全国の青少年教育施設の機能も従来以上により活発に活動するように、相互の間の連絡も十分とれるように、またいろいろなプログラム等をみんなと一緒になってお世話をしながら検討していって、新しい時代に即応した青少年教育の充実発展を図っていくという観点に立ちまして、この際青少年センターの方に、国立青年の家からできるだけ運営のあり方について検討を加えながら、二十人という人間を振りかえるということによって、総合的に青少年教育施設の前進を図っていきたい、こういう考え方で決断をいたしたわけでございます。
#50
○久保亘君 つまらぬ決断をしたものだと私は思うんです。国立青年の家だって私は人があり余って困っているということじゃないと思いますよ。それを削って、そして直轄オリンピックセンターの方へ持ってきますと、全体に社会教育施設が非常に充実してよくなりますというような、そんな話は通用せぬので、実は行政整理を強いられてやむなくそういう措置をせざるを得なかったんです、こう言わなきゃ、あなた話が合わぬでしょうが。社会教育の前進のために大いにこれからやっていきますと言いながら、国立青年の家からは二十名供出しましたという、そんな話では社会教育局長の、あなたの所管される仕事の上からは、それは話は通りませんよ。だからやっぱり、行政管理庁が行政整理もやったんですと、こう言うのですよ。だから文部省は一貫しなけりゃいかぬですよ。だから行政整理を強いられて、やむなくこういう措置をとらざるを得なかったという言い方でないと、いまの局長の答弁ではちょっとこれ納得のできる話じゃありませんね、いかがですか。
#51
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 いろいろな経緯はございますけれども、最終的には先ほど申し上げましたような形で、私どもとしては、この方法が総合的には、青少年の教育の振興、充実のためにより役立つということも十分考えた上でこういう措置をとったわけでございます。
#52
○久保亘君 それほどあなた言うなら、国立青年の家は人員を減らした方が今後の発展のために大変いいことだと、こういうことですか。
#53
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 それはどの施設であっても、定員が十分であることが望ましいわけでございますけれども、全体を考えまして、一応事務処理の合理化その他ということを念頭に置きながら、総合的に判断をいたしたわけでございます。
#54
○久保亘君 文部大臣、オリンピックセンターは、先ほど局長が、施設管理を主体とする法人であると、こういうようなことを御答弁になっておりましたが、大臣もそうお考えになっておりましたか。オリンピックセンターというのは、施設管理を主体とする法人であったと、こうお考えになっておったんでしょうか。
#55
○国務大臣(内藤誉三郎君) ちょうどオリンピック村だったものですから、いままでのセンターは大体施設管理が中心でございました。
#56
○久保亘君 オリンピックセンターの法律はそうは書いてないじゃないですか。もし施設管理的な性格があったと、こう言われるならば、センターの法律でこの法人の持つ目的というのが明示されているのに、そういう性格のまま文部省が今日まで人員もふやさず、予算もつけず、放置してきたことが、いまあなた方がそういう性格づけをしてしまう結果になっているんじゃないですか。
 これは、センターの理事長見えておりますか。――理事長、あなたは文部省にもおられたし、そしていまセンターの方に行かれて、センターというのは、これは施設管理人だとお考えになっておりますか。あなたはその施設管理人の代表だと思っておられますか。
#57
○参考人(安養寺重夫君) 現在のセンター法には、主たる業務の中に宿泊施設を管理し、運営するという規定もございまして、施設管理法人というような面を持っていることは事実でございます。現実の業務の実態からもそういった面をわれわれとしては感じておるわけでございます。ただし、これはつくられましたときの基本的な業務というのは一つでございまして、あくまで精神は、ここを利用していただく青少年を中心とする研修の施設の場であるわけでございまして、われわれ施設に勤務する者といたしましては、単なる施設管理法人ということではなくして、そういう研修の場を良好に管理、保全して利用に提供するというための内容も持っておるというように考えておるわけです。
#58
○久保亘君 いや、このセンター法の十九条にちゃんと書いてあるのですよ。もちろん施設で仕事をする以上、施設の管理をするというのは、これは当然のことですよ。だから、施設の管理というのは一つの仕事であることはわかりきったことですが、いままでのセンターというのは、施設管理を主体とした法人として仕事をされてきたのかどうか。いま安養寺さんは微妙な答弁をされて、隣の局長とは少し違うようだけれども。あなたが体育局長でそこにおられたら同じことを言われたのかもしれぬけれども、実際に当時体育局が管轄しておったこの法人に理事長で行かれて、このオリンピックセンターの役割りというのは、単なる施設管理ではなくて、法の十九条に示す重要な役割りを現に遂行しつつあるのだというふうには、あなた理事長として考えておられませんか。そこをひとつ隣に遠慮せずはっきり言ってください。
#59
○参考人(安養寺重夫君) お示しのように、現行法の十九条のまず冒頭に、「青少年のための宿泊研修施設を設置し、及び運営すること。」ということがございまして、その他これに並ぶ事業内容が列記してございます。なお、一般の人たちにも開放するということも付随的な事業として限られておりまして、現在そのすべてについて、センターとしては十分対応できるように努めておるつもりでございます。
 御指摘のように、単なる施設管理法人ということの域を脱しまして、われわれとしましては、現在求められており、かつまた将来を展望いたしまして、必要とされておる青少年教育のために何がしかの貢献をしたいという意気込みで、その実体を整備しておるということでございます。
#60
○久保亘君 そのことは、理事長、あなたがいま大変意欲に満ちた決意を述べられたが、そういう決意のもとでやれば、法人としてのオリンピックセンターでやっていけるのでしょう。そういう法に基づいて設置された法人が、その認可権者の方は、これは施設管理法人だと言って切って捨てておるけれども、理事長の方はそうではないと言う。そしてわれわれとしては、法律の示す目的を遂行するために一生懸命努力しているのだと言う。私はあなたの言っている方が正しいと思うのです。とにかくここでオリンピックセンターをひとつ法人として始末をつけぬとどうにもならぬというようなことで、事務的にやろうとするものと、現地にあって、ここのセンターの意義、目的を社会教育のために、青少年教育のために、十分に果たそうとしているものとの違いがそこにあるわけなんですね。だから理事長は、あなたがいまお考えになっておるような意見を、文部大臣や社会教育局長に対して、この解散の法律案を提出される段階でお述べになったことがありますか。
#61
○参考人(安養寺重夫君) 私のかつての履歴も御紹介いただいたわけでございますが、通じて私の意見を申し上げれば、この膨大な他の目的のためにつくられた施設を転用いたしまして、青少年の教育と、日増しにニードが高まる教育に対応していかなくてはならないというようなことを考えました際に、いろいろ難点があるわけでございます。これは一つは、特殊法人として改善すべき方法をとるか、あるいはその他いろいろの方法がございましょうけれども、これは多年、私自身の経験からしますれば、問題になっておったものでございます。私も立場をかえまして、二年前理事長を拝命いたしまして、現地のささやかな体験でございますが、早速に経験いたしましたことは、こういうことがございます。
 現在「宿泊研修施設」という法に明記されました第一等の目的に対して、実は宿泊利用団体の数が年々減っておるわけでございます。おかげさまで研修館の新設等もございました関係もあり、日帰り利用の研修者というものの数が年々これはふえてまいりまして、そのカーブが逆転をして数年になっておるわけでございます。
 どうしてそういうことになるのかと、われわれとしましては、やはりこういう環境の地で宿泊研修というようなことをおやりいただくということを望んでおるわけでございますが、いろいろこれには問題がある。大変卑近な例を申し上げますと、施設が古くなってまいっておりましてよく機能しない。あるいはさまざまな研修団体がお見えになっていただいているわけでございますけれども、研修の意図なり、御利用される御意図がさまざまでございまして、中でございます生活規律というようなことについての反発が大きいと。あるいは食堂が古くて手狭でございまして、そういう食環境というものの整備が必要だと。さらには、一律に朝夕の集いというようなことをやっておるわけでございましたが、そういうことについての難点があると。これは利用団体の意図、目的、性格等々からくる、ある意味ではやむを得ない御要求だと思いますが、それが右から左までいろいろにさま変わりしておると。私どもも生活規律、食堂、朝夕の集い等につきましては、最小限皆さんの意見を聞きまして直すべきものは改めました。最小限の共同生活を維持する、あるいは食生活を改善する食堂の手当て、あるいは朝夕の集いの画一的な実施というようなものをやめるというようなことをいたしましたが、いかんせん、この施設の機能上の、あえて言いますれば不十分さ、古さというものがございまして、これをそのまま青少年の施設ということでいつまでも維持するわけにはいかないだろうと。そのためには相当膨大な経費が改修等々のために要ると。こういうことにつきましては特殊法人の手に負えないんではないかと。これは単に物理的な問題ではございませんで、この施設を研修の場としてより充実したものにするという基本にかかわる問題でございまして、これは特殊法人としての経営の能力の外にあるのではないかというようなことがございます。
 これは全く卑近な例でございますが、他面教育的な問題を考えましても、三十年から四十年にかけて、いろいろ始まりました青少年の教育施設がいまや全国にさまざまな形であるわけでございまして、相対的にはこのセンターが果たしました大きな役割りにかげりを持ってきているんではないかと。もう少しりっぱな施設として御利用いただきたい。そのためには従前以上のいろいろなサービス性といいますか、ファンクションを持つということを合わせいたしませなければ、施設としてのこれから先を展望した使命を十分に果たすわけにはいかぬのではないか。そういうことのための事業の整備でございますとか、職制の交流、充実いろんなことを考えまして、これは特殊法人がいろいろ問題になりまして、そのあり方を考えるという際に、ひとつ国の施設というようなことで取り上げていただくという議論も十分妥当性を持っておるんではないか。私はそういう考え方をずっと持っておったわけでございまして、文部省の関係者にもそういう意味でここが充実されるというようなことが検討されてしかるべきじゃないか、こういうことでございます。
 これに関連いたしまして、現実にわれわれあそこで長年そのために苦労してまいりました先輩、同僚、現職の者がおるわけでございますので、そういう全員が在来の苦労をねぎらわれ、かつ現在の人々が生活の安堵を得るようなことを十分この際あわせて検討していただくというようなことを、私としては希望しておったわけでございます。
#62
○久保亘君 いまの理事長の話を聞きながら、私は少し奇異な感じがするのです。なぜかというと、あなたは文部省でオリンピックセンターを所管される責任者の立場にもおられたわけです。いまのお話を聞いていると、施設が古いとか、それから食堂が狭いとか、そういうことをいろいろお話しになりましたけれども、そんなことは、この十年余りのうちに文部省がもっとオリンピックセンターの法律に定める役割りを十分に果たさせようという気持ちがあれば、予算上の措置をすればできたことじゃありませんか。そういうことを放置しておいて、そうして私が、文部省がオリンピックセンターに対してどんなに熱意がなかったかという気持ちがするのは、このセンターの歴代の役員を見てみますと、それがよくわかるんです。この人たちがつまらぬというのじゃありませんよ、それぞれりっぱな人だったかもしれませんが、初代の理事長さんは、文部省から学校安全会の理事長に行かれて、それからセンターの理事長にこられて、そうして今度はセンターの理事長から著作権協会の監事に行かれて、そうして有名な愛知医大にいらしたわけです。それから二代目の方は、日本国際教育協会の常務理事に最初に行かれて、学校給食会の理事に行かれて、センターの理事長をされて、青少年育成国民会議の理事に転出をされた。三代目の方は、学校給食会の理事長になられて、センターの理事長になられて、海外子女教育振興財団の理事に転出をされておる。そしていまあなたがなっておられる。このことは、この役人の天下りとか、渡り鳥とかいうことがありますが、オリンピックセンターぐらい、責任者が華やかに渡り鳥で、そして、ここに腰かけ的におって、やれないようにしていったのは文部省なんじゃないですか。なぜなら理事長は文部大臣が任命するんだから。もっとこのセンターというものをいまごろになって、これは社会教育施設、青少年教育施設のメッカとしてここを充実発展させなければいかぬというようなことをいまごろになって言われるなら、もっと理事者の選任とか、この十年間にわたるセンターに対する、いま理事長が行かれて、これは大変だと思っておられるような施設の古さとか、狭さとかという問題については、文部省が積極的にやらなければならない責任がこれまであったんじゃないですか。それを放置しておいて、今日になって、これは解散した方がいいと、自分のといろへ直轄にした方がいいというのはちょっと聞こえぬ話だと私は思うんですが、いかがですか。
#63
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 先ほど来、先生の御指摘の点でございますが、やはり私どもはオリンピック記念青少年総合センターが、特殊法人として発足するときのいろいろな経緯を考えますと、これはやはりオリンピック東京大会の選手村の施設を引き継ぐ、これを管理運営していく、施設管理ということに主体の仕事があるということで、特殊法人という形で設置をし、運営していくということに相なったと考えておるわけでございます。
 その後のことにつきましても、やはりそういう施設管理法人として発足したという経緯が、大なり小なりいろいろな形でできるだけ収入を上げるという形で、やはり運営について、関係者としては大変御苦労もあったと思いますけれども、やはりそういう面にかなり傾斜がかかっていかざるを得なかったという点はあろうかと思うわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、この際、国立の社会教育施設にこれを発展的解消することによって、これを基本的に整備計画を確立をして、きちっとしたものにしていくことが時宜に適したことと考えて、今回のような方針を確定をいたしたわけでございます。
#64
○久保亘君 いまのあなたの答弁はちょっと間違いじゃありませんか。先ほどから施設管理を主目的とする法人であったと、設立当初からそうであったと、そのことを力説されますが、これ設立するときに愛知文部大臣はそういうことは言ってないですよ。国の直営では弾力的運営ができない、そして文部省の恣意による運営であってはならぬ、それから関係省庁や都道府県との協力関係がよくいくと、この施設管理を主体とする法人などという、そんな立場からの説明は行われておりませんよ。またその次には、センターの十年史に安養寺さんの前の理事長さんは、設立の趣旨が果たされていると、特殊法人としての特色が生かされているということを十年史に書いておられる。恐らくこの十年史は文部省も見られたことだろうと思いますし、私この十年史の抜枠しか持っておりませんので、現物を見ておりませんが、この現物には多分文部大臣の序文だってあるんじゃないかと思うんですよ。そういう評価がされてきているのに、どうしていま文部省が、何とかこのセンターを解散させるために、これは施設管理法人だったんだということを言い切らにゃならぬのですか、施設管理を主体とする法人であるということが、これまでの政府答弁や、あるいは法律の中にどこにあらわれておりますか。この問題を論議し始めてからはだめですよ、あなた方が言っておるんだから。少なくともセンターが法人として出発するときから、順調に運営を続けてきた過程において、このセンターは施設管理を主体とする法人であるということが言われたことがあれば、具体的に示してください。
#65
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 ただいまの御質問でございますけれども、やはり特殊法人にするか、直轄にするかという議論が行われる過程においては、どこを主体にその設置形態を考えるかということは当然な議論になるわけでございまして、そういう意味におきましては、やはり施設管理ということにウエートがかかる場合におきましては、特殊法人として運営する方向が、議論の中でその方が適当であるということになることは、私どもこれはいろんなケースでの議論でも当然のことだと思うわけでございまして、これは表にどこに出ているかという御指摘でございますが、これは基本的なところで、その設置形態を議論する過程において当然議論されるべき課題でございますので、特殊法人として設置されている場合には、やはりそこのところのニュアンスを強く考えて、そういう設置形態になったということでございますので、特に事改めてどこに何か出ているかという意味ではございません。
#66
○久保亘君 あなたはこのオリンピックセンターが設置されるとき何をしておられましたか。
#67
○政府委員(望月哲太郎君) 昭和四十年のことでございますので、ちょっとあれでございますが、私は管理局の福利課長をやっていた時期だと思います。
#68
○久保亘君 じゃあ、そのときのことについて、この特殊法人としてオリンピックセンターがどういう経過で設置されたかということについては、後の記録に頼るよりほかにあなたもしょうがないわけだ。そういう一方で、言葉であらわれたということはないけれども、特殊法人というのは施設管理を主体とする場合には望ましいんだと、こういうことを言われる、じゃいま文部省が抱えている特殊法人で施設管理を主体としている法人というのは何と何ですか。
#69
○政府委員(望月哲太郎君) 全部申し上げ得るかどうか、ちょっと記憶が全部はあれでございますけれども、たとえば国立競技場などは施設管理法人であろうかと思います。
#70
○久保亘君 ずいぶんたくさんあるけれども、一つしかないじゃないですか。そうすると、施設管理を主体とする場合は特殊法人がいい、そうでない場合は直轄がいいという議論は成り立たぬ。ほかの特殊法人もみんな施設管理が目的じゃない。オリンピックセンターだって、いまあなた方がこれは施設管理だ、施設管理だと言っているけれども、施設管理を目的として生まれたんじゃないですよ、この法人は。法律にちゃんと書いてあるんだから、国会で決めた法律に。施設管理も仕事の一つと、そういうことになっておるんです。それをサギをカラスと言いくるめるようなことで、何とか理屈をつけて解散しないと、行政管理庁や大蔵省に対してぐあい悪いと、こういうようなことでおやりになったんでは、あなた方が言われるように、社会教育の中心としてこれからオリンピックセンターの役割りはますます大きく重くなるという話には通じてこぬわけです。だから、そういう点はごまかしなしに、実は文部省としてもいろいろ政府からも詰められている、一つ特殊法人を何とかしなければいかぬところへ追い込まれて困っておるんです、それで実はこれを直轄ということでやって逃げ延びようとしているところなんだという話なら、まだあなた方の衷情としてはわからぬでもない。それを、そういうふうにもっともらしくいろいろ理屈をつけてやろうとするから無理が出てくると私は思うんです。
 今度は、それじゃ法律について少し具体的にお聞きしますが、あなた方がこの法案を提出をされた段階では、五十四年の四月一日から施行するということでお出しになった、衆議院が修正をいたしましたけれども。それならば、いま青少年総合センターの資産、並びに債務は幾らですか。
#71
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 昭和五十三年三月三十一日で固定資産の内訳及び価額を申し上げますと、土地が四十六億六千三百九十七万四千四百円、それから建物が十二億七千三百七十円、工作物が九億一千六百八十一万八千五百九十二円、器具及び備品が七千八百三十三万等いろいろございまして、六十八億七千四十九万二千九百十五円、これが固定資産の内訳でございます。
#72
○久保亘君 債務は。
#73
○政府委員(望月哲太郎君) いま細かい債務の数字がございませんが、これは未払い金等の金銭債務については、解散に際してはできる限り残さないように努力をしてまいりたいと思っております。それから、流動資産については、国庫に歳入納付することを予定しておりますが、債務の細かい数字についてちょっといま手持ちがございませんので、後ほど整理をして御連絡いたします。
#74
○久保亘君 この固定資産の評価はいつの評価ですか。
#75
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 五十三年三月三十一日現在でございます。
#76
○久保亘君 理事長が忙しいようだから、理事長の方に少し先にお聞きしましょう。
 第十四条に定めるセンターと理事長の利益が相反する事項というのは、これはどういう場合を指すのですか。
#77
○参考人(安養寺重夫君) これは一般的にこういう規定を散見いたしますが、具体的にはいろいろ取引とか、そういうような商行為その他の権利関係の問題ではないかと思います。
#78
○久保亘君 権利関係の問題というと――しかし、あなたは、これは法律によって営利企業に関係することはできないんですよ。関係すれば理事長をやめにゃいかぬですよ。そういう関係で、利益が相反するということはあり得ないんじゃありませんか。
#79
○参考人(安養寺重夫君) 何か、私がたとえば物品を売るというようなことをセンターとするというような場合に、こういうようなことがあるというように聞いております。
#80
○久保亘君 そのときは利益は相反せぬじゃないですか。センターも買いたいと思っているし、あなたも売りたいと思っているなら、それは利益が相反することにならぬじゃないですか。
#81
○参考人(安養寺重夫君) その例で申しますと、高く売りたい、安く買いたいというような利害が相反するということになるのじゃないかと思います。
#82
○久保亘君 むしろオリンピックセンターの解散ということはあなたと利益が相反するんじゃありませんか。
#83
○参考人(安養寺重夫君) 御趣旨をよく了解いたしかねますけれども、何ら利害関係なしと思っております。
#84
○久保亘君 利害関係があるでしょう。解散したらあなたは理事長の職にとどまることができないんだから、当然相反するということになりませんか。それは一致しますか、利害関係ですよ。利益が相反するということなら、あなたは解散によって自分の職を失うということは、明らかに利益相反するんじゃありませんか。
#85
○参考人(安養寺重夫君) センターがどういうあるべき姿をとるかということについては、国会の御詮議の結果でございまして、ある状態のところで文部大臣から任命されておる理事長でございますので、他に転換すべきであるというような御決定がございますれば、それはそのとおり結果は私自身の身に当然来ることがあるわけでございます。それは全然利害関係云々の問題ではないと思っております。
#86
○久保亘君 いや、いまその話をぼくがわざと聞いたのは、法律に対してあなたがどれだけきちんとおやりになっているかということを、後をお尋ねしたいために聞いたんです。
 十七条に定める評議員会の任務がありますが、この評議員会に対してセンターの解散に関する意見を聞かれたことがありますか。
#87
○参考人(安養寺重夫君) 私が理事長を拝命する前の経過におきまして、評議員会で国立の社会教育施設にすることについての議論がございまして、結論的に申せば、国立の社会教育施設とすることについて了解するということでございました。
#88
○久保亘君 それはあなたが理事長に就任される前と言えば、五十二年以前の話ですね。新たに政府が法律をセンターの解散に関して提出するというときには、当然評議員会を開いて、その評議員会の意見を徴するのが法律に対して忠実ではありませんか。十七条の四項には、評議員会に諮問すべきこの事項、四項に基づいて考えれば、評議員会に当然センターの解散は諮問すべき事項ではありませんか。そうすると、あなたが理事長在任中にこの法案はつくられ、そして提案され、廃案になった。そしてまた新たに法案が提出される。その段階においても当然に評議員会に対してこのことについては諮問すべき法律上の義務があると私は思うんですが、ずうっと昔そういう話があったということで済む問題なんですか。
#89
○参考人(安養寺重夫君) 多少煩瑣になりますが、経過の一端を申し上げます。
 五十二年の四月の評議員会におきまして、当センターの統廃合問題の経緯を御説明をされておるわけでございます。その際、文部省の社会教育局所管という形で、センターの事柄をこれから取り進めていくということと、今後国立の社会教育施設にするということで、細目が整理されていくということについての御承認を得ておるわけでございます。その後いろいろにこの議論が煮詰まってまいりまして、その都度、あるいは内閣の行政改革の御決定の該当部分の御説明、あるいは具体的な法案の作成、国会上程の御報告、その後の経緯につきましては、つぶさにその都度御連絡、あるいは御報告を申し上げておりまして、評議員会として御了承を得ておるわけでございます。
#90
○久保亘君 さっきの答弁と違うんじゃありませんか。さっきはあなたが就任する前に評議員会の了承を得ておる、こういう話だったんじゃありませんか。いまのあなたの話を聞くと、ずうっと自分で報告をして了承を得てきたと、こういうことなんだけれども、どういうことになっておるんですか。それで、評議員というのは任期がありましょう。評議員は任期があるんだからかわるはずです。かわった場合には、しかもその法案がずうっと前から続いておればいいんですよ。この法案が最初に国会へ出てまいりましたのはそのなに古い話じゃないんです。しかも、一遍廃案になって、また改めて法案を出す、その段階で当然評議員会に諮問をすべきことではありませんか。評議員だって任期がえになっとるはずです。
 一体今度の法案について、いつ評議員会に報告され、どういう意見があったのか、それを報告してください。
#91
○参考人(安養寺重夫君) 先ほど申しましたことについてなお補足させていただきますが、五十二年四月に直轄の社会教育施設にするという基本的な文部省の御方針の御説明を評議員会でしていただいたようでございまして、そのことについて、結論的には承諾を、了承という形で得た、これが基本にあるわけでございまして、先ほどのような私のお答えをしたわけでございますが、なお、私の代になりまして、具体的に閣議の決定、あるいは法案の作成、国会上程あるいは廃案、さらに前年の十月でございましたか、臨時国会への再度の提案、その後の二回にまたがる継続審議等々の模様は、その都度評議員会の皆様方に文書で御報告申し上げたり、その該当する時点での評議員会でそのような細目についての内容説明、経過の説明等をいたしまして、その都度御了承を得ておる、こういうぐあいに考えておるわけでございます。したがいまして、最初に出されました法案に関連いたしまして、これは五十三年一月の評議会でございますが、社会教育局長から法案を提出するということと、こういうものであるというような御説明をいただきまして、その後、そのままで同じものの扱いが続いておるということで御了知をいただいておるわけでございます。
#92
○久保亘君 五十二年の三月の末に、文部省とセンターの理事者は直轄にすることについて合意をした経過がありますね、それはどうですか。
#93
○参考人(安養寺重夫君) ございます。
#94
○久保亘君 いまあなたは五十二年の四月の評議員会と言われた。そうすると、センターの理事者は文部省と合意した後、評議員に対して報告されたんじゃないですか。その報告を了承させたということで、事前に評議員会に対して、諮問をして意見を聞くということはやられないじゃないですか。
#95
○参考人(安養寺重夫君) 当時の理事長のお計らいがどういうことか、細目は承知いたしたおりませんが、五十二年の末に、お話しのように、文部省の当局と理事長とのこの問題をめぐる扱いについての相談がございました。五十二年の四月七日の評議会におきまして、この問題の扱いについて御説明を、たしかこれは文部省の局長からも伺って、そのようなことについての御承認を得た、このように記憶しております。
#96
○久保亘君 そのときは四月の七日というと、あなたはまだセンターに関係ございませんね。あなたが理事長になられたのは四月の二十五日じゃありませんか。そうすると、四月七日に担当の所管の局長は社会教育局長なのに、局長から報告があったと記憶いたしておりますと、そういうことにはならぬのじゃありませんか。あなたは当時主管の局長でもないし、理事長でもない、四月七日というのは。それで四月七日の評議員会の議事録というのは残っているんですか。
#97
○参考人(安養寺重夫君) 四月七日、私が体育局長だと思いますが、当時オリンピックセンターの扱いは社会教育局で事実上いろいろと御相談をするというような内部的な取り進めがございまして、いわば両局でいろいろと御相談申し上げるというようなことでございまして、そういう意味で、当時の関係者が出張ったと、このように記憶しておるわけでございます。その席上で直轄化の基本的な御承認をいただいた、こういうことでございます。議事録はございます。
#98
○久保亘君 評議員会のことでもう一つお聞きしたいのは、五十四年度の事業計画並びに予算について、文部大臣の承認を求められるに当たって、評議員会の意見を求められておりますか。
#99
○参考人(安養寺重夫君) 求めております。
#100
○久保亘君 いつですか。
#101
○参考人(安養寺重夫君) 三月の末でございます。
#102
○久保亘君 末ということはない、日にちがあろじゃないですか。
#103
○参考人(安養寺重夫君) 三月の二十九日でございます。
#104
○久保亘君 しかし、この事業計画書とか、それから法律に基づいて大臣の認可を受けなければならない書類というのは、三月の三十日に起案されておるんです。ここに稟議書があるんです。三月三十日に起案されまして、それからあなたもここへ印鑑を押されておるんです。三十日からこの書類は回ったんです。二十九日の評議員会にどうしてかけることができるんですか。
#105
○参考人(安養寺重夫君) 評議員会として関係の評議員のお集まりをいただいたのではございませんで、書面によりまして事前に御了承をいただくというようなことをしたわけでございます。
#106
○久保亘君 それは法律違反じゃありませんか。そんなことはできませんよ。法律に明確に書かれておるんです。そして、先ほどは二十九日に評議会を開いて了承を求めたと言われたが、今度は書面でやったと言われる。十七条の三項に、「次に掲げる事項については、理事長は、あらかじめ、評議員会の意見をきかなければ」ならぬ、認可を求める前にですよ。「毎事業年度の事業計画及び予算」と明示されております。それで、評議員にとは書いてないんです。評議員会の意見を聞かなければならぬとなっている、法律で。これはおかしいじゃありませんか。
#107
○参考人(安養寺重夫君) お話しでございますが、センターといたしましてはいろいろこの準備もいたしたわけでございます。もうすでに御案内のとおりに、多少例にない予算の編成を今日しておるわけでございます。そういう間におきまして、評議員会の議長とも御相談を申し上げまして、このために評議員会を開くということをこの際省略をいたしまして、議長のお目通しをいただきました理事長名の評議員あての書面を送りまして、内容を御説明するということで御了承いただくというようなことで、その手続をとったわけでございまして、先ほど私、評議員会を開いて二十九日に通知を終了したと申したつもりはございませんで、評議員に書面を持ちまして事前に御了承をいただいたということでございます。
#108
○久保亘君 いや、だから、そういうやり方は法律上認めていないんじゃありませんかとぼくは言っているんです。事業年度の事業計画及び予算は評議員会の意見を聞かなければならないとなっているんです。評議員の意見を聞けばいいとはなっておらぬ。評議員会の議長の意見を聞けばいいともなっておらぬです。「評議員会」とはっきり法律にうたわれておるんです。だから、そういう手続上の不備のある事業計画書が、大臣によって認可されているというのも私はおかしな話だと思うんですよ。このことをはっきりしてもらわぬとちょっと質問がしにくいんですがね。
#109
○参考人(安養寺重夫君) 事情を御賢察いただけるかと思いますが、法案の審議、その当時の政府原案の施行の期日の規定と、五十四年度、いわば国立にセンターが転換いたしますところの新しい期間の予算の成立の見通し等との関連におきまして、特に法律の施行によりまして、特殊法人でございますセンターの債権、債務を承継をするというような規定で符合しておるというような関係から、三月末日に至るまでいろいろと苦慮しておったわけでございます。まあお互い、これは機構を抱えての事務でございますので、準備に十分留意したことは当然でございますけれども、そういう国会の御審議ということの関連におきまして、あらかじめそれがどうこうというようなことに至らないというような気持ちもございまして、当時評議員会の議長ともそのような間のいきさつを御相談申し上げまして、それなれば評議員の各位に漏れなくそのような経過、内容をお伝えをして御了承をいただくことにしようというような手はずを、私としてはこの際とり得る最大の措置というようなことでいたしました。御指摘で、はなはだ粗漏であったということで、私としては大変遺憾に存じておりますが、当時、そういうような環境下におきまして、尽くすべきところを私なりに尽くしたという状況でございましたことを御賢察いただきたいと思います。
#110
○久保亘君 事情を賢察してくれと言われれば、それは私もセンターの置かれている立場というのを、当時の状況を理解しないわけではありません。しかし、三月の末というのは、まだ、予算が成立する日がそのころは大体もうわかっておったんで、これは四月の四日ごろになるというのははっきりしておった。それから、センター解散の法律が三月中に通過するなんていう情勢は、国会の事情を政府の役人としていろいろいままで知っておられるあなたがわからないはずはないんで、まだ当時は衆議院にあったんです。それで、そういうことは、事情を賢察してくれと言われれば、同情はいたしますけれども、私はそういうことでもって、法に明示された手続が省略されていいというものではなかった、こう思います。
 しかも、もうこの解散を見込んで、きわめて場当たりの手続がとられたなと思うのは、三十日に起案されたものが三十一日に決裁をされまして、そして三十一日付で文部大臣にこの認可の手続がとられて、文部大臣は同じ日に大蔵大臣と協議をされて、大蔵大臣の同意書をとられておりますね。そして、その日のうちにオリンピックセンターに対して認可の通知書がまた送付されておるわけであります。三十一日は残念ながら土曜日であります。こんな器用なことは私はできないと思います。だから、こういうことでやられたということは、明らかにこれはもうどうせ解散するんだからということで、場当たりで、しかも一カ月の事業計画と予算をさらさらっと書いて、しかも私びっくりしておりますのは、この一日前の日付でもって、同じ日に処理されたものの中に、オリンピックセンターの会計規則の改正まで入れておる。この会計規則の改正も、また文部大臣が同じ日に認可をされております。そして、修繕のための引当金を経常費に使ってもよろしいということで会計規則を変更されている。これで一カ月の事業計画が出されている。こんなむちゃな話は私はないと思う。しかも法律では、事業年度というのは四月一日に始まって、翌年の三月三十一日に終わると、これもはっきり書かれております。事情によっては一カ月で終わりにしてもよいとは書いてない。この表題は「五十四事業年度収入支出予算案」として文部省に認可を求められた。中身は四月一カ月分、これも法律が明確に、事業年度というのは四月一日から三月三十一日までだと決めている以上、全体の事業計画とか、資金計画とか、そういうものがあって、そして、その上に立って暫定的な措置としてこういうことにならざるを得ないというなら、まだまじめにやったということになる。一カ月一カ月、何とかつじつまを合わせながらやっている。この点には文部省に私は責任があると思うんです。法律が決まらないのに、予算の中でオリンピックセンターの予算を消滅をさせてしまっている。それは成立したからと言われたって、三月はまだ成立していないんですからね、三月三十一日というのは。成立していない状況の中で、成立したという前提に立って事業計画が提出されたことも問題だと私は思う。こんなやり方が認められていいのかどうか、文部大臣、どう思われますか。
#111
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 いま先生御指摘の件は、オリンピック記念青少年総合センターの五十四年度の予算について、一月ごとに認可をしているのは問題があるのではないかという御質問でございますけれども、私どもがこういう措置をいたしましたのは、現在国会におきまして法案の御審議をいただいておりまして、私どもといたしましては法律案の一日も早い成立を心からお願いを申し上げておるわけでございますけれども、その法案が現在御審議中でございますので、私どもとしては、センターの新しい年度の事業計画、予算の組み方をどうするかということについては、従来の前例、その他いろんなことを検討しながら、いろんなケースを考えまして、大蔵省ともいろいろ協議もし、また、センターともいろいろ御相談をいたしたわけでございまして、一応ある考え方をセンターから資料を出していただきながら、作業を三月中旬ごろからしてまいったわけでございまして、そこでいろいろ御相談した結果というものが、先ほど理事長からもお話のございましたように、評議員の方々にも一応御連絡をとられたわけでございます。そこで一日ごとにどうも認可をしていくというのも、法案の審議と関連してやっていくのもどうかと、そういうことで、一応それでは一月ごとにしようではないかと。しかし、法案の審議の模様もございますので、実際にそれをあれするのは、やっぱり三月三十一日、その新しい月の始まる一日前にやるのが一番筋が通っておるではないかということで、あらかじめいろいろ御相談をしながらやってまいって、具体的な認可の申請、あるいは認可の手続は三月三十一日でやれるような態勢をあらかじめ整えておいて、遅滞なく措置をさしていただいたわけでございます。なお、会計規則の改正につきましては、御承知のように、五十四年度の予算は直轄で計上してございますので、国庫補助金がございません。予算に計上しておりませんので、実際に収入と支出の差を埋めるとすれば、借入金か積立金かということでございますが、現実やはり積立金で対応することが当面適当であるということで、会計規則の必要な改正を行いまして、修繕積立金、あるいは後ほどには退職手当積立金を取りくずして、収入と支出の差を埋めて、運営に支障のないようにするということで、今日まで措置をしてきたわけでございます。
#112
○久保亘君 私はいまのあなたの説明は全く理解できないです。そういう言い方で、これは遅滞なくやったんですとか、こういう方法で十分いろいろと協議をした上でやったとか言われても、どんな事情があろうとも、あなた方が法に違反するような手続で事業計画や予算を決めていいということはないんです。それから三十一日の日にどうにもならぬから、きょうとにかく書類でぱっとやってしまえということで、やっていいものじゃないんです。当然そういう事態が予測される場合には、ちゃんと法律に短期借入の手続などについても明確に決めておるんですから、会計規則を変えなければならぬようなやり方をして、積立金を食うというようなことは、これは文部省が指導すべきことじゃないと私は思う。しかも、法律はまだどうなるかわからぬときなんです。これらのセンター並びに文部省がとられた措置については、私は全く納得ができません。この法律に対する違反については罰則まであるんですよ。それぐらいのものを事情やむを得なかったからということでやられたり、それからどうにもならぬからというので会計の原則にもかかわってくるような流用の措置を、規則を変更しておやりになるということについても、私は将来いろいろな会計の処理について問題のある先例を開くものだと、こう思っております。いまの御回答については私は了解ができません。時間が来ましたので、午前中はこれで終わります。
#113
○委員長(望月邦夫君) 本案に対する午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時五分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時十分開会
#114
○委員長(望月邦夫君) ただいまから文教委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#115
○久保亘君 午前中に私がお尋ねいたしました事業計画の認可に関する手続については、文部大臣、これはやむを得ないということでお済ませになりますか。やっぱり手続上法的には落ち度があるとお考えになりますか。
#116
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 先ほど一カ月単位で組むのはおかしいではないかという御指摘がございましたけれども、これまでも、たとえば暫定予算の場合、あるいは特殊法人日本てん菜振興会の場合も、年度当初から解散までの予算を作成いたしました例もございますし、私どもといたしましては一カ月単位で組むことも、国会で法案が御審議中という事情を考慮した場合に、やむを得ない措置としてはこういう措置もあり得ると思っております。
#117
○久保亘君 私が聞いておることに答えにゃいけませんよ、あなた。私が言っておるのは、認可の手続に問題はないかと言っているんです。ほかの話にあんたそらして答えることはない。法律に決められた評議員会の議を経てやらなければならぬとなっている手続がとられていないのはどうかということを聞いているんです。
#118
○政府委員(望月哲太郎君) 評議員の御意見を、連絡をとられて聞かれておるということでございますので、それで必要な手続が補完されていると思います。
#119
○久保亘君 そんなことでいいんですか。法律にきちんと決まっておることをそのとおりやらぬでもいいということを、あなたはここで、こういう公式の場でそういう答弁をされるんですか。
#120
○政府委員(望月哲太郎君) 一般的に会議を構成されている場合に、それぞれの会議体でその会議の運営についていろいろと必要に応じて、やむを得ない場合の便宜措置等一般におとりになっておるのが通例でございますので、そういう一般的な通念の中で、便宜会議を持たないけれども、それぞれの方に御連絡を申し上げるということで、会議にかわるというようなことは一般的に私はあり得ることだと思います。
#121
○久保亘君 あなたはいま自分で答弁されていることの意味がおわかりなんですか。法律に決められている会議の手続を経ずにやっても構わぬ。文部省はそうすると、そういうやり方でこれからいろいろなことをやられるんですね。
#122
○政府委員(望月哲太郎君) 評議員会で皆さんお集まりになっておやりになる場合、あるいは便宜皆さん方にそれぞれ御連絡を申し上げて、いわばそれにかわるという形で処理するということは一般的に例がないわけでは私どもないと思っておりますし、十分御趣旨のほどはそういうことでそれぞれの委員の方にもお伝えをし、御了解もいただいているという意味において、そのことで補完されていると思うわけでございます。
#123
○久保亘君 連絡をしたということと、了解を得たということは違うんですよ。あなたがそこでいまどんなに強弁されようとも、二十九日から三十日起案をし、三十一日にすべての手続を終わるというような過程で、事業計画や予算の収支表をそういうことであんた了解できるわけないじゃないか。そういうやり方でいいと言うなら、それじゃもういまから文部省のつくる法律はこの法律によらなくてもよいということを書いておかれたらどうですか。わざわざ法律に明示されておるんですよ。それをあなたがやらぬでもいいと言われるなら、私は絶対承知できません。大臣にその見解を求めたいと思います。
#124
○国務大臣(内藤誉三郎君) 手続的に遺憾な点があったようでございますが、今後はこういうことのないようにしっかりやりますから、どうぞよろしく。
#125
○久保亘君 私がそのことにこだわっているのは、やはり文部省がいろいろおやりになるときには、法律どおりにきちっとやられなくてもいいんだと、そういう考えでオリンピックセンターを解散をして直轄にした場合には、私はいまこの利用や運営について危惧されているような問題が、社会教育局長のような法に対するあなたのいまの姿勢ならば、容易に起こり得ると思うんです。行政の勝手な判断で何でもやれる、そういうことならば私は問題だと思いますよ。社会教育局長のさっきの答弁は取り消してもらわなければ私は承知できません。
#126
○政府委員(望月哲太郎君) 文部省が法律を無視して勝手なことをするというようなことは当然許されることでもございませんし、毛頭私どもとしてそういうことをしようと考えているわけではございませんので、先ほど理事長からもお答え申し上げましたように、現在の特別な事情の中でそういうことが行われて、しかも、それは具体的にはそれぞれの方に御連絡をとったという意味におきまして、補完されているということを申し上げているわけです。
#127
○久保亘君 私は評議員会として規定されているものを、連絡をとったからそれで補完されているという妙な言葉を使われるけれども、補完されているという意味は、法律にかわってその条件を満たしているという意味ですか。
#128
○政府委員(望月哲太郎君) 実際の運用の面において、法律の考えているところと同じ線に沿って必要な手続をし、連絡をとられたという意味でございます。
#129
○久保亘君 いや、それは法律にかわってというのは、法律に定めた条件をそのことによって満たしたという意味ですか。そこをはっきりしてくださいよ。
#130
○政府委員(望月哲太郎君) 法律に書かれております趣旨を十分体した上での措置であると解しておるということでございます。
#131
○久保亘君 それであなたがこれで法律の趣旨を解していると思えば、それが法律の決めたことよりも優先するんですね。
#132
○政府委員(望月哲太郎君) いや、決してそういうことを申し上げておるわけではございません。
#133
○久保亘君 じゃ、どういう意味だ。
#134
○政府委員(望月哲太郎君) 評議員会に事業計画についてお諮りするという趣旨は法律に書かれておりますけれども、その実際の運用につきまして、会議を開くかわりにそれぞれの方々に御連絡をとり、御了解をいただいたという意味でそうなっておるということでございます。
#135
○久保亘君 評議員会の議を経るということが、評議員に連絡すればそれでよいのだということは、私は、あなたがそういうふうに言われるからそれで納得ができぬのですよ。やっぱりこれは手続上は瑕疵があるということを認めるべきですよ。だから、その事業計画書がだめだとか、そんなことを私は言っているんじゃないんだ。それをやっぱり強弁して、そして文部省としては何ら間違いないんだというようなことで開き直られるなら、私はこのことについては絶対承服しませんよ。そういうことでいろいろなことを文部省がおやりになるんなら、文部省の行政姿勢全体について私は問題があると思う。
#136
○政府委員(望月哲太郎君) 決して開き直っておるわけではございませんで、評議員会を開いてやることの方が適当であるということは、これは当然のことでございまして、やむを得ない過程においてできるだけの御連絡をとったという意味において、評議員会の皆様方の御意向を無視をしたということではないという意味において申し上げたわけでございます。
#137
○久保亘君 あなたそんなことを言っておられるけれども、センターは、評議委員会というのは一月二十二日に開いてから今日まで開いてないんですよ。だから、そういう便法でもって何でもやられるんですか、文部省は。私はそんな言い方でこの場をあなたは済まされるんなら、文部省の法律に対する物の考え方、今後センターの直轄化された場合の運営などについても非常に私は問題が起きてくる。運営委員会などというものをたとえ置かれたって、そんなものあなたの判断で、これは電話一本かけておけばいい、こういうことになって全部無視されていくんです。そこがいま直轄化に対して国民の間からいろいろと不安が起こっているところなんですよ。やっぱり文部省も法の定めるところに従って行われていない点については、その手続に誤りがあるということを素直に私は認めるべきだと思う。それはどうしてもお認めにならぬですか、局長は。
#138
○政府委員(望月哲太郎君) 先ほど大臣からもお答えございましたように、評議委員会を開いてそこでお諮りすることが適当なことは当然のことでございまして、今日までそれが開かれていなくて便法で行われていることについては、これは必ずしも適当なことではないということでございまして、十分センターと連絡とりまして、今後そういうことのないように十分配慮をしてまいりたいと思います。
#139
○久保亘君 きょうは時間が限られておるので、それで私もこの問題についてはいまのあなたの御回答では納得がいきませんから、また、この問題については質問を留保しておきたいと思います。
 最後に、きょうお尋ねいたします法律に関する問題の最後に、業務上の余裕金というのは、これは何を指すのか、それから業務上の余裕金というのは現在あるのかどうか、その点を御説明いただきたいと思います。
#140
○政府委員(望月哲太郎君) お答え申し上げます。
 オリンピックセンターには業務上の余裕金はございません。
#141
○久保亘君 それでは事業計画書の中に「前年度よりの繰越金」となっているのは、これは何でしょうか。
#142
○政府委員(望月哲太郎君) これは現金だそうでございまして、たとえば、前年度にもう実際にある債務が発生していても、支払いが次の年度にまたがるというようなときには、その現金がそのまま繰り越しで後年度の予算に入ってきて、そこで支払われる、そういうふうなことで繰越金というのは出ているということのようでございます。
#143
○久保亘君 繰越金については、法律並びに規則の中に、扱いについて制限規定ございますね。
#144
○政府委員(望月哲太郎君) 先生いま御指摘のあれに合うかどうかちょっとあれなんでございますけれども、センター法の二十五条に「青少年総合センターは、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。」、「青少年総合センターは、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。」という趣旨のこの条文のことでございますでしょうか。
#145
○久保亘君 そうです。さっきあなたは繰越金は未払金だということを言われたけれども、出された資金計画では、前年度未払金というのはちゃんと計上してありましてね、そして前年度よりの繰越金というのは一億四千七百六十一万あるんです。そして、前年度未払金というのは五十万なんです。ちゃんと資金計画の中にきちっと出ておるんですよ。だから、この繰越金の問題については、法律の定めるところによってその扱いが決まっておるはずです。しかし、私急にお尋ねしたから計数上のことはすぐはわからぬ点もあろうかと思いますから、さっきの問題などを含めながら、これらの問題について私はまた別の機会に詳細お尋ねをしたいと思っております。
 なお、五十三事業年度の決算は、すでに法律に基づいて完結をしていると思いますので、五月三十一日に完結しなければならないんですから。この五月三十一日に完結した五十三事業年度のこの結果はどうなっているのか、それらも含めていまの繰越金の説明がつくようにしておいてください。よろしいですね。
#146
○政府委員(望月哲太郎君) 承知いたしました。
#147
○久保亘君 センターのこの指導監督の問題などについていろいろお尋ねをしているわけでありますけれども、この際、私は文部省の指導監督の問題に関連をして、先般文部省に調査をお願いをいたしておりました大東文化学園のことについて少しお尋ねをしたいと思います。
 先般この大東文化学園には、理事長の退任を求める合同教授会の決議などが再三にわたって行われている。その原因は、一つはことしの高等学校の入学式並びに新任教師に対する訓示、それらの中で理事長が軍国主義的な発言をされていることが一つであります。もう一つは、現在明らかになっておりますだけでも、五十一年度、五十二年度にわたって、かなりの不正ではないかと思われる入学判定が行われているということであります。直接にはこの不正入学に関する学内の調査に基づいて、理事長の退任の決議が二回にわたって出されているという経過があります。
 それからもう一つは、大東文化学園振興会とか、大東文化学園後援会、大東文化学園体育後援会とか、いろいろな会がつくられまして、この会に父兄から相当な資金が集められ、その経理がきわめて明らかでない。しかも、この振興会は、不正入学ではないかと指摘されている者の特別寄付金を受け入れる機関として存在をしている、こういうことが明らかになっております。これらの点について、先般、私は文部省に調査をお願いし、大臣は速やかにこの問題について調査をするということを御回答いただいておりますので、文部省が調査をされました結果並びにどのような指導を行われているかについて最初にお尋ねしたいと思います。
#148
○政府委員(佐野文一郎君) 大学局の方で調査をいたしました不正入学の関係についてお答えを申し上げます。
 大東文化大学の昭和五十一年度の入学者選抜に当たりまして、補欠合格となった者は五百八十二名あったわけでございますが、そのうち六十二人について入試委員会、あるいは学長、学部長などの教学側の判断を経ることなく、理事者側の一方的な決定によって入学手続が行われたのではないかという問題についてでございます。
 この件については、五月十日に学長から事情を聞き、さらに六月二日に総務部長から、また六月四日には常務理事から事情を聴取いたしました。この大学の五十一年度の入学者選抜のやり方は、各学部の教授会が合否の判定をするという方式をとらないで、それまでの方法を踏襲をしまして全学的な入試委員会というものを設け、この入試委員会は各学部長、学科主任、各学部から選出された入試委員をもって構成をいたしておりますが、この入試委員会が問題の出題、試験の実施、答案の採点、集計、合否判定の基準作成に当たっております。また実質的な合否判定もこの入試委員会で行う方式がとられているわけでございます。そういう状況のもとで行われた入試でございますが、理事者側の説明によりますと、六十二名の補欠合格者の追加につきましては、入試委員長や、あるいは各学部長に要請をして、その了解のもとに行われたものであり、また四月下旬から五月にかけて、各学部の教授会の了解を得ているので問題はないと、いわゆる不正入学と言われるべき事柄の問題ではないという見解をとっております。これに対して学長側は、このことについて事前に了承を与えたということはないということを申しておりますし、また事後における教授会の了承につきましても、必ずしも学部教授会の見解は一致をいたしておりません。いずれにしても理事者側と教学側の主張に食い違いがございます。しかしながら、少なくとも入試委員会の正規の手続が、六十二名について行われていないということは認められます。したがって、厳正であるべき合否判定の手続としては問題があったと認めざるを得ません。
 なお、この大学は、五十二年度の入学者選抜からは判定の厳正を期するという趣旨をもちまして、いま申しましたような入試委員会にすべてをゆだねるという方式を改めまして、各学部の教授会が実質的な合否の判定を行う、その上で学長の決裁を得て入学者を決めるという方法をとることといたしております。また、五十二年度からはその方式によって実施されているということは認められるわけでございます。入試委員会の方法よりも、この学部教授会が実質的な合否判定を行って入学者を決めていくという方法が、より適切であることはもとよりでございます。私どもはその方式によって、まさに教学側の責任において、入学者選抜が行われるようにさらに、大学側に実質的な、十分な選抜手続の公正確保について要請をいたしたところでございます。
#149
○久保亘君 五十一年度の入試については、六十二名の入学生について入試委員会の承認を得ていない、これについては問題がある、こういうことでいまお答えいただきましたが、五十二年度以降は入学試験が正当に行われたという御報告でありますが、私は大変不思議に思いますのは、ここに昨年退任勧告に伴う所見として出されました学長の所見があります。この中に、六十二名入学での理事長の役割りは明らか、時は過ぎても事実は消えぬ、五十二年度入試でも学長へ圧力、こういう見出しつきで、五十二年についてもそのようなことが行われたということが記されております。
 なお、私はいろいろと調べてみまして、五十二年度においても、特別入学許可申請という書類がありまして、それに書いて出された人たちがたくさんあります。これには紹介者と、それから推薦者と二人の名前も書かれております。紹介者の方は、推薦者でしたか、一方の側は、これはあなたがいろいろ事情をお聞きになられた方々もそうでありましょうが、学内の有力者が推薦者になっておりますね。そして紹介者としていろいろな方の名前が記入をされております。そしてこの特別入学許可申請がある手続によって認められますと、これは同時に今度は特別寄付金申込書というのを提出しているわけであります。この特別寄付金申込書に百万ないし二百万の、人によって違うようでありますけれども、特別寄付金の申し込みをいたしまして、これが入金になりますと、その生徒の入学が認められる、こういうような手続が現にとられておるようでありますが、これは五十二年度においては何ら問題のなかったことなのであろうか、どうか、大学局長はその辺については御確認になりませんでしたか。
#150
○政府委員(佐野文一郎君) 先ほど申し上げましたのは、入試委員会による選抜という方法が、各学部教授会による実質的な合否の判定ということに改められている点は、入試のあり方としては確かに改善であるということを申し上げたわけでございます。御指摘のように、五十二年度までは、補欠合格者は寄付金を納入して初めて合格とされるという状態がございます。これは大学への入学というものが寄付金によって左右をされるということになりかねないことでございます。きわめて好ましくない状況でございます。これについてはかねて、この大学に限らずに、それぞれの大学について、入学の条件となるような寄付金の収受というものをやめるようにという指導をいたしてきております。大東文化大学の場合にも、五十三年度からは補欠合格者の寄付金納入は廃止をされまして、正規学生と同様に学債による協力という方式をとるに至っております。
#151
○久保亘君 私が知っております資料では、先ほど推薦者と紹介者と申し上げましたけれども、申請者と紹介者になっていますね。申請者の方が学内の幹部です。紹介者の方がいろいろな人たち、元総理大臣をされた方などもありますね。そして、昭和五十二年度特別入学許可申請書となっているんです。これを出しますと、これに基づいて特別寄付申込書というのを今度はまた書いて出しまして、五十二年度でも二百万の特別寄付を申し込んだ人たちがたくさんおります。そして、この人たちが入金済みということになると入学を許可されているわけであります。そして、この人たちの判定は、少なくともその試験の正規の判定の段階においては不合格として見られたものが、後でこれらの人たちによって持ち込まれている、こういう筋のものなんですが、五十二年度にはそういうことは一切なかったと学園側は報告しておりますか。
#152
○政府委員(佐野文一郎君) 私どもが大学側から事情を聴取をいたしましたのは、五十一年度のいわゆる六十二名にかかわる点について事情を聴取いたしております。したがって、五十二年度におきましても、いわゆる特別入学というような形で、いま御指摘のような入学が行われている可能性は十分にございますし、また、一部新聞紙上で報道をされているところでもございます。もちろん、大学が入学者を最終的に決定をする際に、補欠合格というようなシステムをとらざるを得ない場合があることは当然でございますけれども、それが通常の入試の判定の際に、公正に判断されるべき学力その他の資料以外の事情というものを考慮に入れて行われるということであれば、これはきわめて不適切であります。
 それらの点につきましては、五十二年度の入試のあり方全体について、さらに大学側から事情を聴取をいたしたいと考えております。
#153
○久保亘君 この理事長は、特別入学を入試委員会に認めさせるに当たって、いろいろ言われている中に、三つのルートがあるというようなこともあるんだそうでありますが、文部省、私学振興財団、それと後援会、しかし、私はその間に実際にどういうことがあったかということはわかりません。ただ、中には、だれだれのところに電話をかけるといまくいくそうだという話を聞いて、そして、電話をかけたら、どこどこの口座に幾ら振り込んだらいいという電話の返事をもらって、半信半疑、少し冒険だと思いながら振り込んでみたら入学許可書が来た、こういう話も出てくるのでありますね。これは私は非常に問題だと思うんであります。それで、いわゆる申請者である学内の理事長などが、入試委員会に認めさせるために、場合によっては、これは文部省の紹介だとか、私学振興財団の紹介だとかいうようなことを言ったのかもしれません。その辺の経緯は明らかでありません。ただ一つ明らかなのは、岸元総理大臣の事務所だけは、この特別寄付申込書に父兄が住所、氏名を書きました下に、不思議なことに代岸事務所、そして、何と読むのか知りませんが「十川」というのが書いてありまして、そして拇印が押してある、こういう特別寄付申入書というのは何通も出てくるのであります。これは私は大変不思議なやり方だと思うのです。二百万の特別寄付申込書に、どうして政治家の事務所がその下に添え書きをされるのか。添え書きをして、印鑑でなくて拇印を押してある、こういうことは、私はやっぱりこの大学の入試に関して、学内の幹部と学外の有力者との間で、特別寄付金という媒体を通して、入学が特別に行われたという事実を物語るものだと思うのであります。これを不正入学と言わなければ、何と名づけたらいいのか。これは五十一年度にも、五十二年度にも、かなりの数が見られるのでありまして、こういう点については事情調査の中では明らかになりませんでしたか。
#154
○政府委員(佐野文一郎君) 五十一年度の補欠合格者は五百八十二名、先ほどの六十二人を含めてあるわけでございますが、これらの者は五十万円から百万円までにわたって、金額は違いますけれども、それぞれ寄付金を納入をしているという事実は、私どもも大学側の説明によって了知をいたしましたが、ただいま御指摘のような形で特別寄付の申込書が収受されているということについては承知をいたしませんでした。
#155
○久保亘君 ぜひ大学側に、特別寄付申込書の正式な書類の提示を求めて、お調べいただきたいと思うのであります。そして、これらの特別寄付金というのはどこへいったか、お調べになりましたか。
#156
○政府委員(三角哲生君) 特別寄付金でございますが、これは私ども学園側並びに学長から五月の十日以降今月初めまで四回にわたりまして説明を求め、事情を聴取いたしましたところで、現在までに承知しておる限度で申し上げますと、先ほど久保委員が御指摘になりました団体の中の一つに、大東文化学園振興会と称するものがございまして、これは、形式上の設立は五十二年三月一日ということになっておるようでございますが、一応事業の目的としては、寄付金を資金として、資産として運用いたしまして、その果実で東洋文化の研究を行うという、そういう定めになっておるようでございます。
 それで、この大東文化大学振興資金として、五十一年度と五十二年度に、入学者の父兄及び卒業生外一般を対象として、募金をするという計画であったわけでございますが、五十一年度につきましては、恐らくその全部というと、正確さを欠くといけませんが、大部分が入学者の父兄からのようでございます。五十二年度についても同様ではないかと思われますが、五十二年度についてはまだ確認をするに至っておらない次第でございます。そういたしまして、五十一年度におきましては、合計五百八十二口、三億六千万余が収納されております。
 それから五十二年度につきましては、千三十口、六億三千万弱の金額が入りまして、両方で、合計九億九千万余のお金でございます。これが、このお金がどうなったかでございますが、五十二年十二月二十三日以降、五十三年二月二十八日までに、五回にわたりまして、それぞれ、学校法人に入金をしたということになっておりまして、合計総金額が入金されたという説明でございます。そういたしまして、これは五十二年の九月に主として  主としてと申しますか、医科と歯科の大学に対しまして通達を出したわけでございますし、その前から、入学を条件とするような寄付金はやめるべきであるという指導は前からも行っていたわけでございますが、そういったこともございましたかどうか、そういったことを勘案されましたかどうか、これも精密には確認をいたしておりませんが、昭和五十三年六月五日にこの振興会というものの残余財産を学校法人会計に引き継ぎまして、事実上、この振興会を解散したというのが経緯でございます。でございますから、当該金額は学校法人の方へ引き継がれておるというふうな説明を、私どもは受けておる次第でございます。
#157
○久保亘君 そういたしますと、特別寄付金が大東文化学園振興会に振り込まれている。五十一年度に三億余、それから五十二年度に千三十口、六億幾ら入っているといういま御報告でしたね。そうすると、五十二年度まで、この特別寄付金というのは五十一年度よりももっと多く続いておったということになるんです。私、ここに、少し詳細な資料を持っておりますけれども、これらの特別寄付金というのは、三つの銀行の支店が指定されておりまして、そこへ振り込まれていっておるわけです。五十一年と五十二年と合わせて、九億九千五百二十万を、特別寄付金として大東文化学園は振興会の名のもとに集めた。ところが、いま管理局長が言われるように、この振興会というのは、設立されたのは五十二年の三月なんです。五十二年の三月に設立されたはずの振興会が、五十一年度の入学生から三億幾ら、振興会の名のもとに特別寄付金を徴収している。これは大変不思議なことなんであります。私、調べてみましたら、五十二年の三月に監査人の方から、こういうやり方をしていると、不正入学寄付金として文部省に知られると大変だぞという指摘を受けて、あわてて、この大東文化学園振興会というのを正式に会則を決めて設立することになった。ところが、その後問題があって、一年たったら解散して、学校経理の中に残っておった九億九千何がしを繰り入れた、こういうことになっているようであります。この大東文化学園振興会というのは、いまは存在しないんでしょう。管理局長、どういうふうに聞いておられますか。
#158
○政府委員(三角哲生君) 先ほども申し上げましたように、残余財産を学校法人会計に引き継ぎまして、事実上、解散しておるというふうに聞いておりますけれども、いわゆる役員会等を開いて正式に解散を決定をしたというような手続がどうなっておるかにつきましては、これは六月五日に残余財産を引き継いだというような話でございますので、今日の、ただいまの時点では確認をしておらない次第でございます。
#159
○久保亘君 それから、さっき補欠入学のことについて言われたんだけれども、この大学の入学定員は千四百五十人であります。ところが、五十一年には二千八百人入学いたしております。五十二年には三千人入学いたしております。私がお聞きしましたところでは、定員の一五〇%を正規の入学として発表しているようであります。これは、私立大学はいろいろ経営の問題もありますから、合格発表するときに定員の一・五倍ぐらい発表する。来ない人もおるわけですから。それは当然のことだと思うんです。それで、その次に、今度は正規の補欠を決めておるようであります。ところが、この正規の補欠というのは、やっぱり寄付金なしでは入れぬ仕掛けになっているようですが、大学局長、それはそのとおりお調べになりましたか。
#160
○政府委員(佐野文一郎君) 五十二年までは補欠の合格者、いわゆるいま先生御指摘の正規の補欠の合格者であっても、寄付金を納入して初めて合格となり、入学できるという実態にあったということは承知をしております。
#161
○久保亘君 そこまでは、正規に補欠として入試委員会が判定をした者に対して、五十万とか、七十万とか、百万とかいう金を入れれば入学を許可するということは、これは、そういう寄付金を取ったということにおいては文部省の指導に反するけれども、不正入学としては私は当たらないのかもしれないと思います。その後に、今度は特別補欠というのがあるんですね。ここが問題なんです。この特別補欠というのが、さっき言いましたような手続を経て、成績と関係なく、寄付金によって入ってくるという段取りになるわけでありますね。これを、教授会は五十一年度において六十二名のそういった不正入学があったと指摘をしている。このときには入試委員会もそのことについて了承しておらないというような経過も残っておるわけであります。五十二年度においては、入試委員会がこれを認めたのかどうかということについては、内部の問題で私よくわかりません。しかし、五十一年度と同じような形でそういう特別補欠が学内の有力者によっていろいろと操作をされることによって、正規の補欠から入った分と合わせて、六億数千万の収入を得ているわけであります。これは明らかに不正入学であります。この特別寄付金として大東文化学園振興会に集められたお金が、振興会はたった一年しか存在しない、その前は架空の団体でありましたと、当時経営の幹部になっておられた方もそういう手記を残しておられる。つまり、五十一年度は架空団体が受け入れていた。これは、私は大学の経理のあり方として、非常に問題があると思うんですが、この点については管理局長、事情は明らかにされておりませんか。
#162
○政府委員(三角哲生君) 後援会といったようなものは、従来、私立学校の場合にそういうものを持っているといいますか、そういう仕組みのある学校がいろいろあったわけでございます。その仕事の中身も区々でございますけれども、ただいま御指摘になっておりますような入学に関する寄付をもっぱら学校の代行をするような形で集めるというようなものは、本来の後援会組織として好ましくございませんので、私どもはそういったものはやめるべきである、学校法人がそういったいわゆる学生納付金というふうな形で経費を直接収納するように、学校法人が収納すべき経費はそういった中間機関を設けないでやるべきであるという方針で指導をしてまいっておりまして、また、こういった一種の任意団体的な機関につきましては、私どももなかなか調査が行き届きかねるような分野でございますので、こういったものはやはりできるだけ速やかに財産を引き継いで、解散してもらいたいという立場でございます。いま御指摘の振興会の過去のそういった事業の実態につきましては、先ほど御説明申し上げました程度しかまだ把握してございませんで、若干、たとえば五十二年度の六億何がしの寄付につきましては、五十万、百万、百五十万、二百万といったような四種類の納入金額の種類があるようでございますけれども、そういったことは承知しておりますが、それ以上細かくは現段階ではまだ私どもは説明を受けておらない次第でございます。
#163
○久保亘君 私が大東文化学園振興会については先般指摘をしておったんでありますから、これは寄付による不正入学の寄付金の受け入れ機関なんですから、それは明確にしておいてもらわにゃいかぬし、この振興会長と学園理事長、同じ人間だったんですね、前は。この両名あての寄付金申込書が、さっき言いましたようにいろいろな人たちの名前が連書されたりして出てくる。このことを私は、だから、ここの大東文化学園の不正入学のからくりというのは、要するに入学試験をやって、そして正規の合格者を決めて、それで、もし定員割れになるといかぬので、正規の補欠合格者を内定をする、正規の補欠合格者はお金を出さないとしかし効力を発しない仕掛けになっている。そのほかに今度は外部の有力者から紹介をされた者という形をもって、学内の理事長などが入試委員会にこれを入れるようにということでいろいろやって、そして、この人たちには今度は特別寄付金が二百万というような額で入学が決められている、ここで不正が起こる、こういうからくりになっていると私は思うんであります。しかも五十一年度以前においてこのようなことは一切なかったという確証はないのでありまして、その当時はどういうところへ受け入れられたのかというのも、これは私は、文部省は助成金を出しているんでありますから、調べるべき必要がある。それから、五十三年度からは補欠入学に対して寄付金を取ることはなくなった、学債を買わせることにした。確かに、ことしの「入学手続要項」を見ますと、入学者は全父兄、すべての父兄について学債を、「一口十万円一口以上(無利息とし十年後償還)」、こういう学債を入学の条件として手続要項に明示をして募集しているようであります。しかし、こういう形をとれば不正がなくなったと言えるのでしょうか。
 ある子供に送られた銀行振込依頼書があります。この子供は入学しませんでしたから、そのまま残っております。これによると、銀行振込通知書、五十万円五口、向こうから指定してきております。学債の払い込みを五十万円五口という指定がきておりますね。そうすると、形を変えた「一口十万円一口以上」とこう入学手続要項に書いてあれば、学校側がそれを押しつけても文部省の指導に反しないのかどうか。そして、取扱銀行へお願いと書いてありまして、印刷してあるんです。表示金額を書きかえたものは受け付けないでくださいと書いてあるんですからね。それだったら、五十万円五口と学校側から書いてきておったら、これだけ納めなきゃ入れてもらえないということなんです。これは文部省の指導と関連をすればどういうことになりましょうか。
#164
○政府委員(三角哲生君) 学債を入学の手続時にすべて納入を要請するのであれば、これはやはり募集要項でございますとか、入学案内でございますとか、そういったものにはっきり明記すべきことでございます。そして、明記をする場合も、ただいま御指摘のように、「一口十万円一口以上」と、必ず五口取るならば五口と書くべきでありまして、一口以上何口でも、これもし任意でいいというならばそういう表示をすべきでございますし、そこのところがただいまのお話では非常に不明朗であるというふうに考えます。
#165
○久保亘君 これは不明朗ということよりも、子供によって違うんですよ。正規に合格した人は一口引き受ければいいんです。ところが、補欠の人は学校側が指定する口数引き受けなければ合格通知が来ないんだから、それだったら五十二年度まで特別寄付というやり方でやってきたものを、学債の形に変えただけじゃありませんか。しかも、募集要項に明示してあるんだから文部省にいろいろ言われる筋はない、「一口十万円一口以上」と書いてあるからね。これは全然子供に対して特別なことをやったのではないと言えばそういうことになるんですけれども、これはしかし、非常に形を変えた寄付金による入学許可ということにはなりゃしませんでしょうか。こういうやり方でまた特別入学生というのがやっぱり出てくると見なければいかぬのでありますけれども、その点は調べられておりませんか。
#166
○政府委員(三角哲生君) 五十三年度でございますか、この入学の状況につきましては、まだ詳しく調べておらないわけでございます。ただ、ただいま先生のお述べになりましたように、同じ入学を許可をした新入生の間で、必要な義務的な納付金に差を設けるということであれば、これは非常に問題であるというふうに私も考える次第でございます。
  〔委員長退席、理事世耕政隆君着席〕
それからなお、五十一年度までは少なくとも特別入学というようなことをやっておったわけでございますし、五十二年度についても同様ではないかというふうに考えられる節もありますので、やはり、そういった従来のやり方がここになお尾を引いておるというふうに考えられなくもないというぐあいに思うわけでございます。
#167
○久保亘君 ここの学園の不正入学を調査された、その調査の結果などをお聞きしたり、資料を見せてもらったりしますと、判定資料の中に、もう初めからいわゆる申請者というのか、理事長などが、受験生の名前が書いてある、その横に欄があるんです。そこに理事長の名前が書き込まれておる。そして欄外にいろんな人の名前が勝手に書き込まれておるんです、これはまあ勝手に書き込まれたんでしょうがね。そして、そういうことが入試委員会に対して、理事長がこれだけは入れてもらわなきゃ困るという、学長の言われる圧力ですね、そういうものになってあらわれる。そして、入れる肩がわりに、振興会に対して二百万の寄付が強要されている、申し込みという形だけれども。その寄付の申し込みの仲介にいろいろな人たちが立っている中に、政治家の事務所などが出てくる。これは私は大変問題が大きいと思っております。
 それから、この大東文化学園振興会の経理についても、ぜひ文部省としては収支決算書などを求めて、どうなっているのか、明らかにされる必要がある。
 それからもう一つ、今度は、募集要項にも、入学手続要項にも何にも書いてない金が集められる、まことに複雑な仕掛けになっておると私は思うんでありますけど、先ほど振興会の話で、管理局長が、ほかの学校によく後援会などというのがあってと言われました。だから、振興会が後援会のかわりのような話をされましたけれども、この学園には後援会は後援会でまた別にあるのであります。大東文化大学後援会というのは、設立以来岸信介さんが会長になっておられまして、そして、七七年に出されました後援会趣意書では、後援会長岸信介衆議院議員と書いてあります。副会長福田赳夫内閣総理大臣、衆議院議員と書いてあります。椎名悦三郎衆議院議員、同じく副会長。何かこれ政治家の後援会じゃないかと思ってひょっと見たんですがね、しかし、大東文化学園後援会趣意書となっているんですね。この後援会の趣意書とか、それから後援会は、一口一万円以上を会員は寄付するということになっておりまして、この趣意書と振替用紙も納入用紙も同時に入学者に送られるようであります。そうすると、大抵の父兄というのは、大学の、文化学園後援会と書いてあるから、これは、後援会費というのは払わにゃいかぬと思って送るのであります。
   〔理事世耕政隆君退席、委員長着席〕
そうすると、この後援会のことに関係をしておられた元大学の幹部の一人が「事実関係報告書」というので、「大東文化大学後援会(通称岸後援会)の学生父兄よりの寄付金集めの事実関係について、私の見聞しました点は」ということで、ずっと書かれて、「後援会の募金の主たる方法は、入学許可通知の際、秘書課の事務員が、理事長の指示によって、後援会の趣意書と現金書留封筒を加えて通知者に郵送をして送金を受けておりました。この募金については、一切大学会計とは無関係で、理事長の指示によって特定の事務員が出納しておりました。」と、こう書かれておりますね。こんなものが大学に後援会と称して存在してもよいのか、私は大変不思議に思うんであります。この大学後援会については、管理局長お調べになりませんでしたか。
#168
○政府委員(三角哲生君) 前回も久保委員から御指摘がありましたので、先ほど申し上げましたような数度の事情聴取の際に説明を求めた次第でございます。これまでに学園当局から話を聞きましたところでは、この大東文化大学後援会なるものは、昭和三十六年に、大学が当時ございました池袋から現在所在しております高島平に移転した時期にたまたま当たるようでございますが、その際、三十六年のこの大学の創立――学園と申しますか、学園の創立四十周年記念事業として、校舎の建設を行うために、その資金の募集について財界等へ働きかけるという目的でそもそも設立されたようでございます。
 そういたしまして、事業としては、ただいま申し上げました建設資金の大学への寄付募集について働きかけを行うということと、それから、ある時期には、学生の補導に関する経費の一部を後援会から大学に援助したというようなこともあったようでございます。
 そういたしまして、収入源としては、新入生の父兄等からの寄付金及び卒業生からの寄付金ということで、五十二年度いっぱいまで活動をしていたようでございますが、この後援会は、組織としてはなお存続しているようでございますが、昨年四月以降は一切の活動を停止しているというような説明でございます。
 私ども文部省といたしましては、直接これは学校法人の組織に含まれない、いわば任意団体でございますので、調査のやり方にも限度があるかというふうに危惧もいたしますが、関係者の協力を求めまして、今後なおこれまでの後援会の活動の実態について、調査を進めてみたいというふうに考えております。
#169
○久保亘君 あなたがいま言われましたようにね、大学とは直接関係を持たない任意の団体だということですね。ところが、趣意書も、それからその経理の操作も、全部大学の中で行われておりました。ただ、だれが会員で、だれが幾ら金を納めたのかということだけが明らかにならない。昨年の四月に事実上解散したようなお話でありますけれども、昨年の四月に事実上解散したとすれば、そのときこの後援会はどういう清算をしたのか、そういうことも一切不明のままであります。これは私は、父兄に入学通知書と一緒に送られて募金をしたのでありますから、この経理については明らかにされるべきものと、こう思います。
 もう一つ、この大学には体育後援会というのがあるんです。これは、体育費とかいろいろ学校が当然に納付させるお金というのは別に入学のとき払っとるんですよ。それで、体育後援会というのが今度別にまたつくられましてね、こちらの方は今度は岸信介さん、椎名悦三郎さん、福田赳夫さんというのは顧問になるわけであります。そして、会長に福永健司衆議院議員が就任をされる、こういうことになっておりまして、この大東文化大学体育後援会はまた、その父兄は一口、これは会則の中に決まっておるんです。父兄は一口金一万円なり、同窓は一口金五千円なりを負担するものとする、これが普通会員ですね。そのほか特別会員、賛助会員と、いろいろ出とるんですが、これも一緒にこういう振替用紙、ちゃんと「大東文化大学体育後援会」あてになりましたもう振替用紙が印刷されておりましてね、これが送られていくわけであります。そうすると、入ってくる子供は、これは払わにゃならぬものだと、親も思い込むわけであります。それで、まあここに私、納めた子供の郵便振替払込金の受領証というのをちょっと借りておりますがね、一万円、五十二年のことですよ。五十二年の六月十五日に払い込んでおりますから、当然この後援会はいまもあるのか、つい最近まであったということになるわけであります。
 二重にも、三重にも、こうしてその後援会という仕掛けでお金を取る。不正入学に絡まっては特別寄付金を取る。そして、そういう後援会とか体育後援会とか、こういうものの組織に政治家がごっそり絡まっていって、そして残念なことに、これらの後援会というものは、その収支について会員に明らかにされたというふうには聞かないのであります。こういうことが学園を舞台にしてあっていいものかどうか、私は大変不思議な気持ちがしてるんであります。大臣、どんなもんでしょう。
#170
○政府委員(三角哲生君) 体育後援会なるものにつきましては、ただいま久保委員のお話で初めて承ったような次第でございまして、これにつきましてもなお学園側から私どもも説明を聞きたいというふうに思う次第でございます。
 それから、いろいろな名目でいろいろな会費等の納入をさせるということでございますが、これはまあその学校の事柄の進め方、あるいは、いろいろな活動の展開の仕方にもよるかとも思いますが、やはり、そういった会、たとえ任意団体でございましょうとも、会の組織というものはきちんとさせまして、責任関係が明確になるようにし、会の各年間における収支――予算、決算等については、会員等に当然報告をするというような手順を踏むべきことだというふうに考える次第でございます。
#171
○久保亘君 文部省の指導は、入学募集要項または入学手続要項に明示されない金は、学生または父兄から徴収してはならぬというのが指導の基本じゃありませんか。
#172
○政府委員(三角哲生君) そのような指導を続けてまいっております。
#173
○久保亘君 そうすると、文部省が、政府が私学に対してそういう指導をされて、そして、私学が十分に教育の任務が果たせるように、助成金ももっと上げにゃいかぬと私は思っておりますが、そういう努力をされている。その一方で、政治家が会長になって募集要項や、入学手続要項にもない会費を、父兄や生徒から徴収をするということになれば、これはどういうことになりますか。これは私はやっぱり一つは政治家のモラルにかかわる問題だと思いますよ。政府が一つの教育方針として持っていることを、一方では、趣意書の中に内閣総理大臣という肩書きまでつけて、役員に名を連ねて、そういう後援会費を募集される――もちろん本人は余り御存じないことかもしれぬと思いますよ。しかし、受け取る側はこれはもう、偉い、日本の総理大臣をした人とか、いま総理大臣の人とか、そういう人たちが会長や副会長をされているわが大学の後援会のことだから、お金を納めにゃなるまいと、こう思って父兄は苦心して払うわけです。
 私がこのことをぜひ言いたかったのは、非常に気の毒な手紙を読ましてもらったからです。それは、ここに、ある高等学校を卒業して、大東文化大学の試験を受けたら補欠入学になって――恐らくこの子は正規の補欠入学だと思いますね。
 「このたび私の息子が大学進学の受験で補欠入学となり、大学より寄付金五十万円の通知に接し困窮している次第でございます。自分の主人は長く病弱で失職しておって、やっと現在就職先に落ち着いているところです。私も体を悪くして入院、病院通いを続けておりましたので、支出が多く、とてもそれだけ用意しておくことはできませんでした。普通、無事に入学できても入学金その他で五十万円ぐらい必要と思い、その分ぐらいは用意をしておりました。」これは、入学手続要項に出てくるお金が大体五十万ちょっとなんです。「ところが、その上に五十万円の寄付は私どもにおきましては不可能なことでございます。大学進学をあきらめるよう子供に言いましたが、子供にとってもかえって落ちてしまった方があきらめがついてよかったのではないかと思っています。」これは、この子が出た学校の校長先生にあてているわけです。「校長先生から分割納入の要望をしてくださるとのことですが、でもどのようになるか不安でございます。もしできることでしたら、よい方法をと申し上げたら失礼ですが、何とぞよろしく伏してお願いをいたします。」だれだれ君の母拝、と書いて送られた手紙であります。
 私は、こういう子供たちがいる中で、やたらといろいろなものをつくり立てて、そして父兄から金を徴収をする。その経理は明らかでない。振興会もつくって、そこへ特別寄付金を十億円もたった二年間で集めて、その十億円の前はどうなったかわからない。そういうようなことで、もうどうにも世の中が騒がしくなると、しょうがないというので振興会を解散して、残っておったお金を一般会計に繰り入れる。こんなことをやられたのでは、父兄、子供は大変かわいそうだと思う。こういうような後援会がやたらに大学の名のもとにつくられることについて、文部大臣のお考えをお聞きしたいと思うんです。
#174
○政府委員(三角哲生君) 後援会でございますとか、体育後援会でございますとか、そういったものと、ただいま久保委員が御指摘になりました政治家の方々の実質的な関与がどの程度あったのか、あるいはなかったのか、これについては私どもも現時点ではつまびらかにしてございませんので、なお機会を設けまして学園側から説明を求めるようにいたしたいと思う次第でございます。
 それから、やはり学校で本来必要とする経費は、正規の学生納付金という形で納入を求めるというのが本来のあり方でございますし、ただ、事情によりまして、後援会というものがございます場合にも、その経理なり事務処理なりはやはり公正に、かつ明朗に行われるべきものでございます。私ども、私立大学等経常費補助金の適正な執行に関連いたします公認会計士ないしは監査法人の監査に関連いたしまして、その監査事項に後援会の経理についても注意をしていただくというふうな改正を先ごろ施した次第でございまして、なお御指摘のような点につきましては、機会をとらえて各大学に指導をしてまいりたいというふうに考える次第でございます。
#175
○久保亘君 この大学の経営をめぐっては、すでに昨年の四月に、これは朝日新聞の東京版に報道をされたことがあるんです。「水増し入学で寄付一〇億」、私がいま申し上げました振興会のことです。「文部省近く実情調査」、こういうことで新聞にかなり大きく取り上げられている、一年前。だから文部省がこの問題について、私学に対するこういうお金をめぐる不正の疑いなどがある場合には、ここで指摘をされなくても私は調査すべき問題だったと思う。そして、この経営陣の内輪もめから今度は、この新聞によりますと、ナンバーワンにナンバーツーの人が首を切られた。このナンバーツーの人は身分の保全を申し立てて東京地裁に訴えて裁判になった。そのときに、この身分保全の訴えを起こした方が事実報告書というので、大東文化学園の経理の実態についていろいろと書いて出されたその要約が、そのときの新聞にも載っております。この中で、私もちょっと気になったりしましたのは、たとえば大東文化のやっぱり関連の一つの会社が――会社といいますか、大学がつくっております組織が、理事長が五十一年十一月に総選挙に際し、鹿児島及び愛媛に出張をしたときの陣中見舞いと旅費であるというのがあるんですね、この事実報告書に。それで、そういうのを見たりしますと、私がその経理が明らかにされない、全く政治家絡みの後援会が幾重にもつくられる。そういうことになれば、これは学園としては全くふさわしくない、こういう感じがいたすわけです。時間がありませんから、これらの問題についてぜひ当局が、私が指摘いたしましたような問題について、かなり私もいろいろな資料によってお尋ねをいたしましたので、大学側に私が申し上げましたようなものについて資料の提示をお求めになれば、必ずあると思います。だから、そういうものによって、ひとつお調べになって、ぜひ学園が父兄や子供から不当な徴収金を取ったり、あるいは特別寄付金を納めさせることによって不正入学をさしたり、そういうことがないようにきちんとやってもらいたい。
 もう一つは、こういう問題のすべてにかかわっている理事長が、学園の合同教授会かち、もう一年有余にわたって、何回も退任の勧告を受けているにもかかわらず、いまだにこの理事長は責任をとらないばかりでなくて、自分たちは何も間違ったことをしていないということで、非常に強気に出ているわけであります。こんなことでよいのだろうか。文部大臣が絶対やってはならないことだと言われたようなことを、平気で入学式で演説をしてみたり、新任の教師たちに訓示をしてみたり、一方では外部の圧力を利用して不正入学をさせることによって特別寄付金を徴収をしたり、そんなことを平気でやってきた人が、学園の理事者として、理事長としてとどまっていることについて、文部省は何らかの勧告をすべきものではないかと、こう思うんですが、いかがでしょう。
#176
○政府委員(三角哲生君) ただいまお話の、前段の調査につきましては、私どもといたしましては、なお事実関係につきまして、より細かく調査を進めるようにいたしたいと存じますし、その調査結果を待ちまして、必要に応じ指導を行ってまいりたいと思います。
 それから理事長の問題でございますが、先ほど先生も若干御指摘のございましたように、前の常勤の理事との間の問題と申しますか、争いもあるようでございますし、それから教学側との摩擦と申しますか、衝突もあるわけでございますが、いろいろなことが非常に絡まっておるようでございます。要は、やはり理事会がきちんとした運営をしていただき、かつ教学側との意思疎通を図って、学園全体としての責任体制を確立するということが肝要かと思う次第でございますが、何分にもそういった複雑ないろいろな関係が絡み合っておりますことと、それから、やはり私学の非常に重要な人事にかかわる問題でございますので、私どもとしては、いろいろな事実関係を今後も調査をいたしまして、慎重な判断のもとに、必要に応じて助言を行ってまいるようにいたしたいというふうに考える次第でございます。
#177
○久保亘君 文部大臣、合同教授会が数次にわたって理事長にやめてくれという勧告をするということは、これは大変異常なことだとお考えになると思うんですがね。大臣はどうしたらいいと思われますか。
#178
○国務大臣(内藤誉三郎君) やっぱり私学の問題は、非常に大事な問題です。私は、国からもまあ不十分でございますけれども、できるだけ私学に対する援助を強化しまして、なるべく不当な寄付金を取らないで、正常な運営ができるように、文部省としては最善の努力をいたしております。
 ただ、私学というものは、やっぱり公の機関ですから、これは私は私学の理事会はしっかりしてほしいと思うんです。それから、大体、入学や何かは、これは教授会の権限ですから、教授会に任せるべきであって、理事会が不当な干渉をしちやいかぬと思うんです。理事会の問題は、理事会自体がもっと厳正にやってほしいと思うんです。そして、国民の信頼にこたえるように、理事会が一致団結していくようにして、少なくとも理事長が勧告を受けるようなことは、これはもうほんとに情けないと私は思うんです。そんなことじゃりっぱな運営はできません。理事会自体がしっかりしてほしいと、それから教授会は教授会で、しっかり教学の方をやっていただく、そして両々相まって私学を振興していただきたいと心からお願いをいたします。
#179
○久保亘君 いろいろお尋ねをしてまいりましたけれども、私も、現に入学をしている生徒の立場とか、そういうことは、私どもは大切にすべきだと、こう考えておりますので、具体的に不正入学の一つ一つについて申し上げることはいたしませんでした。しかし、文部省側から、すでに六十二名の五十一年の不生入学の事実について調査の結果として御報告がありましたし、また五十二年度についても、六億数千万の特別寄付金が徴収されたこと、当然それにかかわって不生な入学が考えられることについて御説明がありましたから、ここが金を媒体にして不当な、不正な入学をやらしていたという事実は、それも一つや二つの事例ではなくて、かなりな数に上って存在をするということ、しかも、これらの金の使途が必ずしも明朗とは言えない、こういう点については、私はぜひ文部省としてできるだけ早く調査を進めていただいて、そして、文部省として当然やらなければならない必要な指導、監督をやっていただきたい。このままではやっぱり学生や生徒が大変気の毒な気がいたします。理事長が教授団によって不信任をされているという状態の中で、学生たちもやっぱり不安な気持ちがある。一万人を超す学生、生徒を擁している学園でありますから。
 それから、ぜひ文部省としては、私は政治家が学園を経営することや、政治家が学園にかかわることがすべて否定されるべきものだとは申しません。しかし、それはあくまでも、学園の経営者が政治家になった場合と、政治家が政治家の立場で学園にいろいろ関係していく場合とは、おのずから違うのであります。その出発点が違うのであります。だから、そういう点については、私はやっぱりいろいろと政治家と学園のかかわり方というものについても留意をすべき点があるのではなかろうか。これは一律に否定すべきかどうかということについては、私がいま申し上げるのではありませんけれども、それはなぜそういうことを申し上げるかというと、大東文化学園の不正入学については、きわめて遺憾なことであるけれども、そういう政治家の事務所のかかわりが、本人ではなくて、事務所の秘書の署名で特別寄付申込書がやられた件数は、これは一件や二件じゃありません。そういうものがあるということ。
 それから、後援会の事務所も不思議なことに、設立からしばらく、どれぐらいまであったのか知りませんけれども、この大東文化学園の後援会の事務所というのは、学園の中にはなくて、永田町のグランドホテルの三百十六号室に後援会の事務所が存在をしていたということが記録によって明らかであります。永田町のグランドホテルといいますと、どうやらこれ政治家の事務所であったのではないかというような感じもいたすのであります。いまは永田町にはグランドホテルというのは私は見ることができませんけれども、当初に出されました後援会のパンフレットはそのようになっております。こういうようなかかわり方というのは私は絶対によくないと思っております。いまでも、だから大東文化学園の後援会というのは、どういうわけか後援会だけがその事務局を秘書の部屋に置いているのであります。理事長のいわゆる秘書、ここは秘書課でなくて秘書部と言っているようでありますが、その秘書部のところに置いておるのであります。そして、その後援会の金銭の収受等はその秘書部を通じて行われる。大学の一般の経理とは切断をされている。こういうところにも私は政治家の学園へのかかわり方というものについて、非常に問題があるのではないか、こう考えております。ぜひひとつ厳正な調査をされて、この大東文化学園で学んでいる学生たちにとって、いい方向で速やかに解決をされるよう、文部省の努力をお願いをして私の質問を終わります。
#180
○委員長(望月邦夫君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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