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1978/03/22 第87回国会 参議院 参議院会議録情報 第087回国会 地方行政委員会 第4号
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1978/03/22 第87回国会 参議院

参議院会議録情報 第087回国会 地方行政委員会 第4号

#1
第087回国会 地方行政委員会 第4号
昭和五十四年三月二十二日(木曜日)
   午後三時二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二日
    辞任         補欠選任
     渡辺  武君     神谷信之助君
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     神谷信之助君     山中 郁子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         永野 嚴雄君
    理 事
                衛藤征士郎君
                金丸 三郎君
                志苫  裕君
    委 員
                加藤 武徳君
                熊谷  弘君
                坂元 親男君
                鈴木 正一君
                中村 太郎君
                小山 一平君
                佐藤 三吾君
                阿部 憲一君
                上林繁次郎君
                山中 郁子君
                藤井 恒男君
                前島英三郎君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  森山 欽司君
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    澁谷 直藏君
   政府委員
       警察庁警備局長  鈴木 貞敏君
       運輸省鉄道監督
       局長       山上 孝史君
       運輸省航空局長  松本  操君
       自治政務次官   大石 千八君
       自治大臣官房審
       議官       石原 信雄君
       自治省財政局長  森岡  敞君
       消防庁長官    近藤 隆之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
   説明員
       厚生省医務局指
       導助成課長    瀬田 公和君
   参考人
       新東京国際空港
       公団総裁     大塚  茂君
       新東京国際空港
       公団理事     角坂 仁忠君
       新東京国際空港
       公団理事     増村啓一郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の
特別措置に関する法律の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(永野嚴雄君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。欠として神谷信之助君が選任されました。
 また、本日、神谷信之助君が委員を辞任され、その補欠として山中郁子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(永野嚴雄君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、参考人として新東京国際空港公団総裁大塚茂君、同理事角坂仁忠君及び同理事増村啓一郎君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(永野嚴雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(永野嚴雄君) 次に、新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。澁谷自治大臣。
#6
○国務大臣(澁谷直藏君) ただいま議題となりました新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律は、新東京国際空港の周辺地域における公共施設その他の施設の計画的な整備を促進するために必要な国の財政上の特別措置を講ずることを目的とし、本年三月三十一日までの時限立法として昭和四十五年三月に制定されたものであります。
 政府としては、同法に基づき空港周辺地域整備計画を策定し、鋭意、整備事業の実施に努めてまいったところでありますが、諸般の事情により、成田用水事業及び一部の公共施設の整備事業は、法律の有効期限内に完了できない見込みであります。また、最近における諸般の事情の変化に対応し、かつ、関係地方公共団体の要望を考慮して、新たな事業を整備計画に追加する必要があると考えられるのであります。
 このような状況にかんがみ、空港周辺地域における道路、農地及び農業用施設等の計画的な整備を促進するため、引き続き、国の財政上の特別措置を講じてまいる必要があると存ずるのであります。
 以上が、この法律案を提案する理由であります。
 次に、法律案の内容について御説明いたします。
 まず第一に、新東京国際空港周辺地域における道路、農地及び農業用施設等の公共施設その他の施設に要する経費に対する国の補助負担割合を引き上げる措置を昭和六十三年度まで継続することといたしております。
 第二に、この法律の施行期日を公布の日といたしております。
 以上が、新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。
#7
○委員長(永野嚴雄君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○佐藤三吾君 まず、警察の方に聞きたいと思いますが、ちょうどあの管制塔の事件があって一年目がめぐってきておるわけです。また、最近非常に険しい情勢が伝えられておりますが、最近の状況はいかがですか。
 同時に、この一年間で警備の面、施設の面、各面でいろんな取り組みが行われてきたと思うんですが、成田にかかわる事件の大要で結構でございますが、動員など必要経費も含めて、もし数字があればお知らせ願いたい。
#9
○政府委員(鈴木貞敏君) お答えいたします。
 昨年の三月二十六日の管制塔侵入事件以降の成田現地での状況等の問題でございますが、極左暴力集団としましては、三・二六以降成田現地におきまして、五月二十日、五・二〇、それから七月二日、七・二、それから九・一七、九月十七日、これが全国動員によりまして成田現地に集めまして、集会、デモに取り組んだわけでございます。この三つが三・二六以降の大きな全国的規模の集会、デモであるわけでございますが、この日曜日、三月二十五日でございますが、三・二六の一周年というのが二十六日、ちょうど月曜日でございますので、一日繰り上げて日曜日の二十五日に成田現地で開港阻止闘争一周年全国総決起集会というふうなことで、全国的な規模で再び集会、デモ等がもくろまれておるわけでございます。
 で、三・二六事件以降の主な闘争あるいはそれに対する警察措置の概要でございますけれども、現地は通常約百五十名の極左暴力集団が団結小屋あるいはとりで、そういったところに常駐しておりまして、その間いろいろの物日といいますか、何かある際には、若干その数には変動がございますが、きょう段階では百九十名ぐらいになっておるようでございます。しかし、百五十名前後が常駐しておるというふうなことでございまして、こういった大きな全国的な規模の集会、デモ以外でもちょいちょいいろいろゲリラ的な行動があるわけでございます。
 主なものとしましては、三・二六以降五月二十日の成田の現地闘争、この際は五十名近くが検挙されておるということ、がございましたし、また五月段階では、富里の下水道ポンプ場に火炎びんを投てきしたというふうなことがございますし、また七月二日の現地闘争では、これまた五十人ぐらいの検挙を見ておりますが、全国的な規模の闘争がございまして、相当の違法行為に出たわけでございます。その後、八月段階になりますと、八月初旬、東京シティー・エア・ターミナルに火炎車を突入させるというふうな事件、また八月下旬には箱根の航空路監視レーダー、この施設を襲撃いたしました事件で、この際は現場で一名を検挙しておる。また九月段階になりますと、米本無線中継所のマイクロ回線を切断するというふうな悪質な事件がございまして、これも検挙一名を見ております。九月段階では、荒海のアウターマーカーを襲撃いたしまして、この際は検挙を四名現場でいたしておりますが、さらに指名手配もやっておるということでございます。また十二月段階に入りますと、松戸警察署の管内の検問所に放火するというふうな事件がございまして、ことしに入りましてからは、御承知のとおりきょう現在ですでにゲリラ事件として十五件ほど発生いたしております。三月に入りましてから非常に多いわけでございまして、三月十四日は京成電鉄に対しまして二カ所、盗んだ車に火炎びんあるいは古タイヤ、こういったものを積み込みましたものを線路上に突入させるという非常に悪質な事件が二件発生しておりますし、またその後、全国的に警察施設あるいは空港施設をねらいまして、中核派と見られる者からのゲリラ行動があるというふうなことでございます。
 これが主なものでございますが、総じて見ますると、五十三年中の一年間で成田闘争関係のゲリラが百二十一件ございます。そのうち、三月二十六日以降が七十九件。ことしに入りましてから、先ほど言いましたように成田関係でゲリラが十五件というふうなことでございます。
 警察としましては、こういうふうな情勢を踏まえまして、昨年空港警備隊というものが設置され、それの充実強化というふうなものとあわせまして、これら極左暴力集団の違法行為、これは断然許さないということで、厳正なる措置をとるということで、その都度捜索、押収あるいは検挙というふうなことで、組織の力を挙げまして不法行為の未然防止とこれらの検挙に努めておるというふうな状況でございます。
#10
○佐藤三吾君 これらの必要経費は大体どの程度ですか。
#11
○政府委員(鈴木貞敏君) 経費は、こういった全国動員というふうな際には、千葉県警だけではとうてい応じ切れませんので、全国から機動隊を中心に支援をいたしましてやります。今回の三月二十五日も一万二千名の規模でこれら集会、デモ及びゲリラ等に備えるということでございまして、費用は、申すまでもなく警察の総合力を挙げて成田関係の各種の警備に当たっているわけでございまして、防犯、交通、刑事を含めまして、まさに組織を挙げて取り組んでおるというふうなことでございますので、率直に言いまして幾らこれに金がかかるかということはいまの段階で定かでございません。
#12
○佐藤三吾君 公団見えていますか。――昨年の交通安全特別委員会で、三月二十六日の事件はこういう結果を予測しなかった、言うなら予測をして施設をつくっていなかったために不覚の事件となった。したがって、これを教訓として、再び再発しないように、施設その他の面を含めて再発防止の体制に万全を期したい、これが公団側の御意見だったと思うんですが、この一年間どういう施設を含めた再発防止体制がつくられてきたか、この経過を簡単にひとつお願いします。
#13
○参考人(大塚茂君) 三・二六の事件にかんがみまして、私どもといたしましては、過激派に暴力的な破壊行為をする口実をなるべく与えないように、またすきも与えないようにというふうな大きな考え方からいろいろの対策を講じてきたつもりでございます。口実を与えないという点から言いますと、たとえば騒音対策等周辺の環境対策あるいは地元対策等に努力をいたしまして、そういう過激派の口実になるようなことをなくするということに努力をいたしました。
 他面、警備といいますか、防護施設の整備というようなことにすきを与えないという意味から努力をいたしまして、これは関係方面ともよく連絡をとりながら、たとえば場周さくを二重にするといったような事柄、それから二重さくの内側に必要な場所にはごうを掘ると、そしてその中に鉄条網のらせん形のものを入れるというような措置をとるというようなこと、あるいは検問所とか監視所というものを増設をいたしまして、これにガードマンを配置をいたしまして監視を強化する。また場周その他の。パトロールを強化をいたしまして、そうした不法な者の空港内あるいは空港周辺における扇動を防ぐというような措置もとってきたわけであります。
 そのほか、空港内外の重要な施設については、場外のいろいろ航空保安施設等についても同様な施設強化を行っております。それからいろいろ、窓からの侵入を防止するために、一階の窓には鉄の格子をつくるとか、細かい点を申し上げますとたくさんございますが、そうしたこと等に努力をし、また監視体制の一部としましては、事件が発生をしましたとき直ちにその発生の場所が表示されるような、通報用のインターホンをつけました非常警報受信盤というようなものを公団の中と警察の中に設けまして、事件が発生しますと直ちにそれに対して即応体制がとれるような体制をつくるというようなこと等をいたしております。
#14
○佐藤三吾君 時間がございませんからなかなか深く掘り下げられないんですが、言うならば、公団としては、昨年の三・二六を教訓として、少くとも施設の面では空港で万全を期してきたと。警備の方も、警察の方も、内容を見ますと、ほとんど毎月のように事件が起こっておるけれども、それぞれ対処しているということが言われております。
 どうですか、警察、警備、公団として、この一年間取り組んできて、こういう国際空港としては異常な状態の中できたわけですね。この基本的な解決は、警備や施設を強化することによって排除できるのかどうか。そこら辺の、あなたたちが責任者として取り組んできて率直な感想、意見があったら聞かしていただきたいんです。警察、公団双方から。
#15
○政府委員(鈴木貞敏君) 警察といたしましては、やはり五月二十日段階で空港が開港されるということでございまして、まさに日本の国際的な玄関として生きた活動を続けておるということでございます。これはそれぞれ関連施設を含めまして大変近代の最新のいろいろなものが集まっているわけでございます。しかもまた直ちに人命に影響するという場でもあるわけでございます。そういう意味も含めまして、これはやはり絶対安全な運営を守るというのが警察の責務でございまして、そういう意味で、何が何でもこれは違法行為を未然に防止し、そして安全なる運営を守っていくと、こういう一つの基本姿勢でいままで一貫してやってきておるわけでございます。
 率直に言いまして、千葉県警の力だけではあの広大なるキャンパスをそれぞれ守るというのは、いわゆる物日等ではできませんので、実は平常も、千葉県が約千五百、応援部隊が千五百、約三千の数で平常も守っておる。しかし、今度のような全国動員というのがありますと、一万二千規模で、八千名ぐらいの応援を投入いたしましてこれに備えるというふうなことでございまして、警察の立場としましては、やはり何といいましてもこういう空港の円滑なる運営というのは国民の、こぞって国民全体がこの空港を守り抜くということが基本になくちゃならぬわけでございまして、それが何といっても肝心だろうと思います。われわれ警察としましては、そういう点を一番祈念しておるわけでございまして、そういう意味で、いろいろの総合的な各種の施策が着実に進行されるということ、これをまた心から祈念しております。
 さればと言いまして、極左はこの空港を廃港にすると、こういうことでございますので、とにかく何とか廃港に持っていくというために彼らの知恵をしぼっていろいろよからぬことをやるという実情でございますので、こういった過激暴力集団の違法行為に対しては、これはやはり何としても厳正適確なる処置をとるというのがわれわれの職責であろうと、こう思っております。
#16
○参考人(大塚茂君) 私が申し上げるのもどうかと思いますが、過激派というのは、御承知のように暴力的な行動によって革命をなし遂げようという目標をもって、何か口実があれば体制側に対して反抗し、抵抗していくというのが彼らの行き方だと考えております。したがって、これに対しましては、公団として、当然できるだけすきを与えないように自主的な警備防護を強化する必要がございますし、またそれをやってきたのでありますが、どうしてもこうした集団的な暴力行為ということになりますと、これは公団の自主的な防護だけでは防ぎきれるものではございませんので、どうしても警察のお骨折りをいただかなきやならぬというのが実情でございまして、またそうやっていただいて今日までどうやら一応安全な運航を続けてきたというふうに考えております。
 それと、他面、先ほどもちょっと申し上げましたように、彼らは暴力革命を目標としておるのでありますが、やはり国民的な、何といいますか、反撃を受けるということになると、彼ら自身の目標も達成がむずかしくなるという点もありますので、やはり一応もっともらしい口実というものを見つけて行動を起こすということだと思います。そういう意味からいいまして、なるべく彼らにそうした口実を与えないようにというふうに私どもは考えて、先ほども申し上げましたような環境対策あるいは地元対策、農民対策というようなものをできるだけ公団もやりますし、政府にもお願いをしてやっていただくというふうな行き方をとっておるわけであります。
 成田空港が必要であり、またりっぱな空港であるという地元並びに国民的なコンセンサスを得られるということになりますと、過激派といえどもそうやたらにこれを破壊するということがやりにくくなるというふうに考えるわけでございまして、そうした両方面から私どもは努力をし、長いいきさつがありますので、一朝一夕にすべての問題が解決というわけにはまいりませんけれども、時間をかげながら忍耐強くそうした両方面からの努力を積み重ねていくならば、私はこの空港の安全な運営というものは実現できるというふうに確信を持っておる次第でございます。
#17
○佐藤三吾君 警察、公団ともに警備の面では万全を期す意味で、同時にまた、今後の運営の正常化を図るという観点から見て、それぞれ御意見いただきましたが、その中で、警備や公団の対策だけではどうにもならない。やはり諸施策が並行してというか、それが先行して進んでいかなきゃならぬということが言われたわけです。その一つの施策がこの整備法だと思うんですが、この報告を見ると、大変おくれているような感じがするわけですが、一体この十年間の中での進捗状況というのはどうなっているのか、自治省の方でお答えいただきたいと思います。
#18
○政府委員(石原信雄君) 御指摘のとおり、周辺整備事業全体として当初の予定より大変おくれております。
 おくれた原因を分析してみますと、一つは新空港の開港そのものが大幅におくれたことに伴いまして、成田ニュータウン事業がおくれております。そのために、このニュータウン事業に関連する各種の環境整備事業あるいは教育施設の整備事業などがおくれてきております。それから、もう一つの原因は、全体の事業に共通する問題でありますが、用地の買収等が計画どおり進んでいない。そのために事業がおくれているということが指摘できると思います。
 現在までの状況を申し上げますと、関連事業三十九事業のうち、十八事業が現行法の有効期限内には完了しないと、このような状況になっております。
#19
○佐藤三吾君 この問題、後で自治大臣が来てさらにお聞きしますが、どうですか、運輸大臣、あなたが一番主管大臣ですが、いま公団、警察、自治それぞれございましたが、福永前の運輸大臣の場合には、やはりこの問題は基本は政治の対応がおくれたことだ、もし私が――私がというのは運輸大臣ですが、私が十年前に運輸大臣をやっておったらこういうことまで起こすことはなかったんじゃないかと思うと、反省しておると、こういうことを昨年の交通安全特別委員会の中で御答弁なさっておったわけです。その基調は、やはり話し合いを基本に置いていかなきゃならぬ、同じ日本人だから。一方的に干犯を見つけていくような姿勢では問題の解決はできない、こういうことを強調しておったわけですが、一体運輸大臣就任以来現地に行かれましたか。同時に、地元の皆さんとの話し合いが、就任以来何回行われたか。さらに、言うならいまの状態というのはまさに異常な状態ですから、この異常な状態が一年間続いておるわけですから、その正常化についてあなたの基本的な見解というか、そういうものがあったらひとつお示しいただきたい。
#20
○国務大臣(森山欽司君) 昨年の十二月の初めに、大平内閣発足に際しまして運輸大臣を拝命いたしまして、その就任の当初から、成田問題については従来からの対話路線というものを継承していくと。成田のいわゆる二期工事についても、これはいますぐやるというわけではないと、適当な時期に考えるということをもって終始いたしておるわけであります。
 私は、昨年十二月着任以来、御承知のとおり着任早々いろいろな仕事があります。そして通常国会再開になりますれば、ほとんど予算委員会で今日まで忙殺されておりますので、この予算委員会再開前の一月二十三日には、私自身成田に参りました。そして千葉県知事、千葉市長、成田市長、芝山町長等と現地でお目にかかりました。また、東京にそれぞれの代表者がお立ち寄りになられました際にはお目にかかって、地元の御要望等いろいろ承っておるわけであります。したがって、就任以来成田問題の解決のためには全力を尽くしておる次第であります。
 来る三月二十五日、六日、昨年の騒ぎの一周年を目指しての動きは、これはもう過激派の諸君の記念行事みたいなものでありまして、六月の先進国首脳会議へ目指しての一連の行事の、何といいますか幕開きのようなつもりでおやりになっておるのであろうと思いまして、その点、もし昨年の類似の事態が起きるとすれば、これははなはだ遺憾至極、ゆゆしき大事と考えておる次第でございます。
 なお、先般成田の二期工事についての着手の問題について、年内に着工したいという、私のいわゆる発言についてでございますが、私が申し上げていることは冒頭に申し上げたとおり今日まで一貫をいたしておるのであります。あの発言がございましたのは閣議及び閣議後の記者会見でございまして、今日成田空港には一日百七十便飛行機が入っておりますが、すでに航空協定を結んでおる国三十一カ国、最近イラクが三十一カ国目に入ったわけでありますが、そのイラク国との航空協定の締結に際しての私の所感であったわけでございますが、なお航空協定を結んでない国が三十三カ国ある。そしてすでに協定を結んでおる三十一カ国もわが国への乗り入れを希望しておる。それに対して、わが国において外国航空機を受け入れる正面玄関である成田空港は、主滑走路のみがようやくできたところであって、平行滑走路及び横風滑走路は未完成であって、この成田空港における平行及び横風滑走路を一日も早く実現すること、すなわち二期工事が一日も早く成立するということは急務である。またそれとあわせて、成田における航空燃料の問題が心配ないようにするというパイプラインの完成ということが急務であるということを私は強調をいたしたわけであります。そして、できれば年内に二期工事に着工したいという希望を申し述べたわけであります。
 年内という言葉を使いましたのは、大体各閣僚は入閣しますと一年ぐらいで任期が、いままでのところ、交代いたしますから、自分の在任中にやっておきたいのだと。率直なところそういう軽い意味で申し上げたのでございまして、二期工事に着工するための具体的な準備というものは、いま全くいたしておりません。二期工事に着工するために、ここにおられる公団総裁とかそこにおる航空局長に、いよいよそれをやろうではないかというような指令は、現段階において一切やっておりません。というよりは、むしろ従来から現地に対するところのいろいろな問題、騒音対策等の環境問題についてできるだけの手を尽くすということ、それから、この空港地域と周辺の農村地帯の調和を図るためにできるだけの農業対策を講ずるということ、そのことに全力を傾倒をいたしておりまして、当面、二期工事の着工についての指示は、具体的に全くいたしておらないのであります。
 ですから、そういう意味におきましては、私の申し上げているとおり、年内着工云々が大きく取り上げられはいたしましたけれども、それは私の希望でありまして、別に二期工事を具体的に大号令をかけたわけでもない。現に昨年以来地元とのいろいろお約束したことなどを着実に一つ一つやっているということは、もう万事御承知のとおりであります。
 ただ、当時一部の新聞、読売新聞だったと思いますが、の書いてあることは、全くこれはでたらめでございまして、それは何か針小棒大に強い大きなことが書いてございましたが、それはそういうことはございません。三月二十五、六日に新聞の方が調子を合わして、私の発言を調子を合わして取り上げたということであって、真意はあくまでも私が就任以来申し上げているとおり、対話路線で進み、二期工事の問題はあってもいま直ちに着工をするわけではない、これは適当なる時期の問題であるという基本方針は、今日まで堅持して、いささかも変わるところがないということを申し上げたいと思う次第であります。
#21
○佐藤三吾君 私はもう時間がありませんからね、いろいろ言いたいことはあるんですが、後でまた二十分ありますから、後の段階で申し上げますけれども、しかし大臣、いまあなたがおっしゃった話を聞きましても、ちょっとふまじめ過ぎるんじゃないですか。
#22
○国務大臣(森山欽司君) 何ですか。
#23
○佐藤三吾君 不謹慎じゃないですかと言っているんです、あなたの発言は。
#24
○国務大臣(森山欽司君) 委員長……
#25
○佐藤三吾君 ちょっと待ってください、まだいま質問中なんです。――たとえば内閣が一年の大体期限しかないと言うけれども、今度の内閣は、もう東京サミットが済んだら内閣が終わるという報道すらあります。いままでだって一年とは限りませんよ。しかしいま警察当局が、警備の面で御報告があったように、軍事基地とか特別な問題ならともかく、普通の国際空港でこういう状態というのはまさに異常な状態なんです。しかも、この異常な状態が一年間も続いて、なおかつ一年目を迎えて、いまあなたもおっしゃったとおりに、まああなたは記念行事というような言い方をしておったけれども、再び盛り上がるんじゃないかということは十分予測される時期ですよ。
 しかも私は特にこういうことは言いたくないけれども、さっき聞いてみると、あなた一月二十三日に現地に入ったと。会ったのはだれかと聞いてみれば、知事とか市長とか。それもいいでしょう。しかし問題は、現地で反対している農民の皆さんやそういう方々とどう話し合いのルートをつくるのかというのが話し合い路線でしょう。そこには全然会っていない。予算編成があった、忙しかったと。しかし、この東京と千葉との間で、あなたにそれだけの熱意と誠意があるならね、向こうを呼ぶことだってできるし行くことだってできますよ。そんな問題じゃないと思います。そういう状態でありながら、いまのあなたの答弁というのは、私はやっぱり本当に不謹慎きわまりないと思うんですよ。現地で体を張って、いま政治のしりぬぐいと言われるこの事件の警戒に当たっておる警察官や公団の皆さんがそれは真剣にやっているでしょう。しかし、一番肝心な地域の環境整備というものについては、いま自治省から答弁のように、四〇%から四五%しか進んでいない。そういう中であなたは就任しているわけですね。ですから、もっとこの問題に対して真剣に対処して、いまあなたのおっしゃるように、真の意味は話し合い路線、そのとおりです。それをどうして真剣に取り組もうとしないのかということについて、私は非常に憤りを感じます。同時にまた、まあ読売新聞がでたらめ書いたかどうか知りませんよ。しかし、少なくともいまあなたの発言を聞いている限り私は誠意は感じられない。担当主管大臣として責任を持ってこの処理に当たっておるとは感じられない。もっとそこら辺は私は真剣に取り組んでもらいたいと思うのです。いかがですか。
#26
○国務大臣(森山欽司君) 誠意が見られないとあなたが主観的におっしゃられても困るのでありまして、まさに誠意に満ち満ちておるわけであります。大臣に着任後通常国会再開まで、通常国会再開後はしばらくどの大臣も身動きはできませんが、成田に行きましたのは私が初めてであります。それだけでもやるのは、十一月ごろかわって、大臣が現地に行くというのはなかなか容易ではありません。しかし私はそれをやったのであります。しかも私が第一号であります。それでもなお足りぬとこうおっしゃられても私は困るのでありまして、ただ、一般農民の方々と会ってないじゃないかとおっしゃられれば、表面的に私はまだお会いをいたしておりません。それは一つには、会うべき時期がいずれはくるでございましょう、しかしいまはその時期ではないということであり、またそういう農民の方々とは、私は直接お会いしてなくてもいろいろ関係者の方々は御連絡をつけておるのでございまして、周りから形だけ見て誠意がないとおっしゃることは、私は断じて受け取ることはできません。そしてまた、周りから見れば、何といいますか、国会が始まる前に駆けつけた大臣は私が初めてなのですからね、これ。また、それ以外の方々ともこれから会わなきゃいかぬ。いま時期ではないから、いろいろなやり方で現地の考えを模索しているというのが現状でございまして、あなたがおっしゃられるように一概に、おまえふまじめじゃないか、けしからぬじゃないかと言われましても、私は直ちにさようでございますというふうにお受けするわけにはまいりません。
#27
○佐藤三吾君 後でまた。ここで一応時間ですから。
#28
○上林繁次郎君 私も何点かお尋ねをしてみたいと思いますが、まず最初にお尋ねをしたいことは、昨年五月の開港に当たって、私ども公明党としては現地の不安をなくすという、そういう立場から、いろいろな角度から実態調査をやってまいりました。それを十一項目にまとめて要望書をつくりました。で、その要望書を提出した。このことについては、私は本会議で、前総理でありましたけれども、福田首相にこの点をただした。誠意をもってこれに取り組んでいくと、こたえていきましょうと、こういうことで答弁があったわけであります。この十一項目についてどの程度まで受け入れ、それが実施されておるのか、その点をひとつ明確にお聞かせ願いたいと思います。
#29
○政府委員(松本操君) 昨年三月に公明党の千葉県本部の方から官房長官の方にお申し越しがございました。さらに開港後、いま先生おっしゃいましたように、六月であったかと記憶しておりますが、重ねて公明党の方から私どもの方にも直接的に具体的なお申し越しがございました。これらにつきましては、私どもの方といたしましては、できる限り御要望の趣旨に沿って対応するということで、関係機関とも協調をとりつつ逐次その対策を講じてまいっておる次第でございますが、一応逐一説明せよとのことでございますので、そのあらましをお答え申し上げたいと思います。
 まず第一に、騒音対策の問題でございますが、これは何としても最大の問題であろうかと思います。そこで、ここにも書いてございますように、全室防音化の取り組みにつきましては、全国的には五十四年度からということでございましたが、五十三年度中にこの方向に成田空港としては踏み切りました。現在、残念ながら、三百五十五戸お申し越しを承って二十三戸着工ということで、ややペースとしては大きなことが言えないかもしれませんけれども、しかし私どもとしては積極的に公団を督励いたしまして早期にこの目標を達成するようにしたい。
 それからさらに、その中に触れております騒音区域の見直しでございますが、開港直後の時点におきまして八十五WECPNLをもとにいたしました線引きそのものにつきましては特段重大な修正を要するということはなかったように考えておりますが、しかし、五年後には七十五Wというところが目標になってまいりますので、まず中間の八十というところに目標を置こうということで、これは来月中には地元の県、その他関係の市、町ともお話し合いをつけた上で、八十Wでの線引きということを行いまして、これに向かって、まずその中間目標の達成ということに全力投球をしていきたいと、このように思っております。
 それから次に、監視装置その他につきましては、これはすでに公団が開港前から固定の観測所を置きまして監視をしておるわけでございますが、その後随時状況に応じまして騒音測定装置を持って現地に出かけてまいりました。御注文等があった場合、あるいは苦情があった場合、直ちに行って測定をするほか、地元の市あるいは町あるいは県等が行いますのと共同あるいは御協力を賜るという形で具体的な調査を繰り返しておるわけでございます。
 それから、電波障害につきましては、従来の電波障害というものは、いわゆるほかの空港でもやっておりますように、一定の範囲内においてのテレビの視聴料の減免措置ということをもって対応しておったわけで、もちろんこの点につきましては成田空港においてもそのように措置をしてまいってきておりますが、それとは別に、たまたま北総台地及び茨城県をも含めます一部の地域が非常に電波の強さが弱いということもありまして、航空機の航行によって画面が乱れるという影響が顕著に出ているところがございます。そこで、まずそういったような影響を防止するための特殊のアンテナが開発されたものがございますので、すでに一万二、三千本のアンテナをこれらのお宅につけたわけでございますけれども、なお、さらにあと数千本は付加してつけてまいりたい。それからさらにこの種のアンテナの設置のみでは必ずしも十分な成果を期し得ないような部分もあるようでございますので、その点につきましては、たとえばサテライト局と申しますか、電波の中継局のようなものを設けるということも含めて、これはかなり専門的な分野のことでもございますので、関係のNHKその他のテレビ会社等とも協力して、現在具体的にどう措置をとるかということを詰めさせております。
 それから、その次の問題といたしまして、周辺地域におけるいろいろな影響を逐一調査をしていくという点につきましては、これは必ずしも公団のよくするところでもございません。しかしながら、成田市その他ともいろいろお話し合いをしながら、たとえば保健センターのようなものを新たに成田市に設ける、それらの金をどうするかという議論がございますけれども、他の空港におきます燃料譲与税に相当いたします交付金というものがございますので、それも五十四年度から増額いたす予定でございますが、そういったようなものの活用の方法等をも含めて、地元の市町村といろいろとお話しをしながらできる限りのことをしていくようにいましている段階でございます。
 交通対策につきましては、特に現在総武線の複々線化、成田線の複線化、これは国鉄の方に依頼をいたしまして鋭意急いでおるところでございます。この点につきましては五十五年度ないし五十六年度には一応の完成を見るのではないかと、このように考えております。
 それから、農林水産関係の問題、この振興、これはあの北総台地が農業的な地域であるという点から非常に大事なことであると思っておりますので、昨年の十二月の一日であったと記憶しておりますが、「農業振興の基本的な考え方」というものを閣議報告をいたしました。この「基本的な考え方」というもの自身は、県のいろいろと示唆を受けながら、さらに農林省のアドバイスももらいまして一つの考え方をまとめたわけでございますが、具体的には千葉県の方が積極的に、現在成田市あるいは芝山町及び関係農林団体というふうなところと連絡をとりながら、具体的にどう措置をしていくか、たとえば公団の所有に係ります百五十ヘクタールをどういうふうに具体的に農業用地として活用していくかというふうな問題をいま詰めている段階でございます。ただいま御審議を願っておりますこのかさ上げ法の中にも成田用水の事業の拡張が入ってくるかと思いますが、これらに関連いたしましても、公団はその中に所有地の何がしかを提供して成田用水の地域の拡大がスムーズにいくようにしたいということを心がけておるわけでございます。
 それから、地元企業の育成、振興につきましては、すでに芝山の工業団地等にはかなり大きな工業が一部来ておりますけれども、そういうふうな面を含めまして、最近ようやく景気が上向いてきたとか言われるような事態にもなってまいりましたので、今後ともそういう点について一層努力をしてまいりたい、このように考えております。特に、地元企業の空港内の出店等につきましては、前々からの御指摘もあり、公団をして努めてこれらに対する優先措置を講じてきたわけでございますが、ただ、先ほど来の御質問にもございましたように、多少、空港の運営上警備を厳重にしなければならないというふうなこともございまして、一部の方々が、出店をしたにもかかわらず必ずしも当初予期したほどの経営成績を上げておられない向きもあるようでございますが、これは追って、事態の改善に伴ってそれなりの成果を上げていかれるように公団の方もできるだけの援助をしていくようにしたいと思っております。
 それから、下水道の改修、あるいは生活道路の整備、その他の生活環境の改善という問題につきましては、その中にはすでにかなりの程度終わったものもございますし、これもただいまお願いいたしております法律の延長によりましてさらに積極的に手当てをしていこうという部分も含まれるわけでございます。なかんずく、芝山の鉄道の問題とか、あるいは同じく芝山から御要望のありました航空記念館、こういったような問題については、具体的には省略させていただきますが、かなり前向きの姿勢でここ一年取り組んでまいりました結果、ある程度のめどがつくような段階にまで来ておるというふうに考えておる次第でございます。
#30
○上林繁次郎君 細かくお尋ねすればいろいろありますけれども、この問題はこの程度にしておきます。
 それで、全室防音工事の問題ですが、いまもちょっとそちらの方から話がありましたけれども、申し込みが三百五十戸、全体からいくと八百十七戸というのですね、実施されたのは二十何戸とか言っておりましたね。非常におくれている感じなんです。これは、そのおくれている原因は何なんですか。
#31
○参考人(大塚茂君) おくれている原因にはいろいろございますが、一つは、時期が寒い時期でございますので、家の改造に着手をするということを控えておるという、時期的な問題がございます。それから、従来のいろいろないきさつもございまして、早くすると損をするのじゃないかと。後になる方が条件がよくなるというような考え方の方もいらっしゃるようでございます。十分われわれの説明が徹底しないという面もあると思いますので、これから個別に一月ずつ訪問をいたしまして、全室防音工事の内容、やり方、その他についていろいろ御説明を申し上げてやっていただくようにいたしたいと思っております。
 その際、一つは、相当古くなっております家屋をこの際改修築をしたいと、しかしそれには自己負担をしなければいけないというような点もございまして、その資金の借り入れあるいは利子負担等についてのいろいろ問題もございましたので、そういう点については千葉県及び地元の市や町といろいろお話しをしお願いをしまして、そういう借り入れができるように、そしてまた利子補給をしていただけるようにというふうなことでお願いをいたしておりますので、そういう点がはっきりまた決まりますと促進をされることになるだろうというふうに考えております。
#32
○上林繁次郎君 あれだけいろいろと、騒音ということについてこれをどう防ぐかということが大きな問題になってきているわけですからね、そのために国の方も相当補助限度額なんかも上げてこれを推進しようとこうなってきたわけですから、それにしては非常におくれている。時期的な問題等があるといういまお話ですけれども、総裁の話では、これから一戸一戸を訪ねてと、こういうようなお話です。われわれからすれば、この要望をしたのは何もきのうきょうのことじゃありませんからね。もうその時点からやはり進められていってしかるべきだろう、こういうふうに感じますね。ですから、これはひとつ大いにがんばってもらって、これだけの計画を立てているわけですから、それが一日も早く遂行されるようにがんばってもらいたいと、こう思います。
 それから、騒音対策なんですが、運輸省は離陸後のコースを指定していますね。これを守らないために特に西側地区に騒音が集中している、こういうことのようなんですが、この点はどうなんですか。
#33
○政府委員(松本操君) 開港後一、二カ月の間、いま先生おっしゃいましたように、コースがどちらかと言えば西側にずれるケースが多いのではないかという地元の強い御指摘がございます。私どもも早速にその点について調査いたしました結果、あそこの空港の中に一種の無線標識がございますが、この無線標識が滑走路の実は西側に二百五十メートルぐらいずれて設置してございます。そこでパイロットが、離陸後この無線標識から出ます電波を使った方がコースが安定してとりやすいというふうなこともあって、少し早目にこの無線標識を使ってしまう、そのためにコースがやや西側へ、南側も北側も西へずれるということがわかりましたので、ノータムというものを早速に出しまして、北へ飛ぶ場合も南へ飛ぶ場合も、別のNDBと呼ぶ無線標識までは真っすぐ飛ぶ。そのNDBを越えてから、いまの空港の中にございます、VORと呼ぶわけでございますが、この無線標識に乗ってコースを正確にとるというように指示をいたしました。その後、風による流れ等が多少あるようでございますけれども、当初言われたほどの激しいコースずれというのは、離着陸の直進部分については実は起こっていないようでございます。
 ただ、私どもその後断続的に観察をしておりまして、まだ完璧というところまではまいっておりません。ただこれは、いまも申し上げましたように、地上と違って、上空に上がってまいりますと風の影響をどうも受けやすいようでございまして、多少のコースずれというのは避けられない面があるようでございます。そこで、今後公団の方で騒音関係のコンターをいろいろかきます場合には、現実にある程度のずれが避けられないとすれば、それを念頭に置いてコンターをかくという方がより合理的ではないか。一方、パイロットの方に対してはより正確にコースを守るよう繰り返し指示をしつつ、騒音の方の分布図をかきます場合には多少のずれがあるということを前提にあらかじめコンターの作製の方で配慮する。この両方から、現実問題として異常なまでにコースのずれが起こったり、あるいはそれによって予測と違うところに極端に大きな騒音が出てくるということがないようにということで今後とも努力をしていきたい、こう思っております。
#34
○上林繁次郎君 コースが多少ずれるとかずれないとか、これは専門的にわかりませんよ、私はね。わからないけれども、問題は、コースがずれても、いわゆる飛行機が飛んでいくコースが多少ずれたからといって、その飛行機それ自体に危険がないというならまずこれはいいです。しかし、いま申し上げているのは、そのコースがずれることによって、いままで予想していなかった地域に騒音が集中してくる、ここが問題です。ですから、そういうことのないように気をつけていきましょうと、当然気をつけなければいけない。だけれども、現実にそういう問題が発生しているとするならば、いままではその西側の地区の騒音対策、その騒音対策は、このコースを飛んでいけばまずこの程度であろうというそれを超えるわけですよ。そういう可能性があるわけですね。そうすると、その騒音地区のいわゆる見直しというか、そういう地域に対する何らかの対策というものが必要になってくるのじゃないか、こういうことをぼくは心配するわけですね。この点、どうですかね。
#35
○政府委員(松本操君) いまの私の御説明、多少舌足らずだったかもしれませんが、離陸をいたしまして北または南に直進をします部分については、コースのずれと申しましてもまず二百メートルとか三百メートルとかいう程度のずれでございます。ただ、先生がおっしゃるようなことが起こるおそれがございますので、そこで先ほど私のお答えの中で申し上げました八十Wのコンターをもとに、いろいろと当面の施策を講じていく場合に、多少のコースずれが起こることあり得べしという前提で八十Wのコンターをかいてみる。そういうふうにいたしまして、地元の方々から見た場合に、ここではこんな音が出るはずがなかったというところに音が出てくるということを未然に防ぐようにしたい。一方、航空機の方に対しては、より正確にコースを飛ばせるように今後とも指導を強化していくということによりまして、先生御指摘のようなことが起こらないようにしていきたいと、こういう趣旨で申し上げたわけでございます。
#36
○上林繁次郎君 時間も余りありませんので、どんどん先へ急ぎますけれども、夜十一時以降の離着陸、これ、その禁止が守られているのかどうか、現在の状況、どうですか。
#37
○政府委員(松本操君) 具体的には公団からお答えすべきかとも思いますけれども、開港以来、二月の二十二日までで十一時以降飛行機を飛ばしましたケースが十六件ございます。この十六件の中で、非常におくれたと申しますのは、実は二月の二十二日の午前零時二十九分に着陸さした機が一機ございます。これが極端にずれた例でございまして、その他は大体三十分ないし一時間、極端なものは数分という程度でおくれてしまった。このおくれた理由も、いろいろと逐一細かな点はございますけれども、航空機の側においてやはり安全上緊急にもうおりざるを得ないような状況があっておろしてしまったとか、あるいはちょっとした飛行場の側のトラブルのために出発時間がおくれたものですから、まあ一、二分のところなら何とか間に合うかと思って出したのが結果的に一、二分おくてしまったというようなことでございまして、私どもとしては、われわれももちろんそうでございますが、公団の方にもこういったようなことが起こらないように厳重に配慮しておりますし、航空会社の方には、ごく最近も重ねて、AOCと申します一つの会議所がございます。そこに各会社が全部入っております。そのAOCに対してはかねがね何回も繰り返し注意を喚起したところでございますが、最近のような事例がございましたので、今後はある一定の時刻以降成田に着陸する、あるいは成田の出発準備が整わぬというふうなものについては一切受け付けないからということを重ねて申し入れをいたしました。こういうことが今後頻発するということがないように、あくまで例外中の例外ということでないと地元の御了解も得られないわけでございます。幸いいままでのところは一万回のうち二、三回という程度のところにおきまっておりますけれども、これが決してなれっこになることがないように十分に心してまいりたいと考えております。
#38
○上林繁次郎君 問題は、いろいろな理由はあるでしょう、いろいろな理由があるけれども、それが地元の皆さんから見れば納得できるかできないかという問題になってくるわけです。十一時以降離着陸をしないというそれにはやっぱり意味があるわけですよね。ですから、その意味、趣旨にのっとった、それ以降の離着陸というやつは、これはやはり万全を期さなきゃいけない、こう思いますね。ですから、確かにほっておけばそんなことが何回も繰り返されるという可能性がありますからね。いまのうちにやっぱり適切な処置、対策をこれは講じなければならぬだろうと。いまお話しあったように、十分にひとつその点を気をつけてもらいたいと、こう思います。
 それから燃料輸送ですね、これの現況と将来の見通し、これについてひとつお答え願いたい。
#39
○参考人(大塚茂君) 成田の航空燃料につきましては、最初からパイプラインによって千葉港頭から空港まで輸送するという計画でございまして、途中ちょっといきさつがございまして、四十七年の八月以来暫定的に鉄道輸送に切りかえまして、その間パイプラインについての地元との話が一応ストップしたような形になっておったのでございますが、その後話を再開をいたしまして、五十三年の一月二十日に新しいルートの案を千葉市及びその他の沿線市町村に提示をいたしまして協力を要請したわけでございます。それから、三月から千葉市の沿線住民に対しまして説明会を約四十回余りいたしまして、八月にようやく千葉市と運輸省並びに公団の間にお話し合いがまとまったわけでございます。
 それに基づきまして工事計画を公団としては作成をいたしまして、その工事計画の認可を十月三十一日にいただきまして、その後、またいろいろ道路、河川等の占使用の許可を関係の向きからいただかなければ工事ができませんので、そうした点についてそれぞれ関係の向きに申請をいたしまして、三月に入りまして千葉県及び企業庁から八カ所についての占使用許可をちょうだいをいたしました。それに基づきまして一部すでに三月の八日に工事の請負契約を締結をいたしております。これから地元に対しまして工事説明をいたしまして、そして地元の御了承を得て工事に着工したい。
 それから、これはとりあえず工事に一番長い期間を要しますいわゆる花見川の部分についてまず工事を始めまして、その後その他の区間についても占使用の許可を得次第工事に着工していく。そしてお約束の、暫定輸送開始後三年、すなわち五十六年の三月までに工事を完成させるということで全力を傾注しておるところでございます。
#40
○上林繁次郎君 いまパイプラインの敷設というのか、これについての説明。最近、特に動労の千葉地方本部が反対同盟を支援すると、こう発表しているわけですね。そうなってきますと、パイプラインのことについてはまた後でちょっと聞きますけれども、現在貨車輸送でしょう。そういった状況の中で、いわゆる輸送の安全確保というものができるのかどうか、その見通しですね。そういったことになりますと、ストあるいは輸送のボイコット、こういったものも考えられるわけです。こういったことに対する安全性というか、こういうものをどう考えているのか、この点ひとつお答え願いたい。
#41
○政府委員(山上孝史君) 先生御指摘の、鉄道による航空燃料輸送に対する安全の問題というのは、大きく言って二つあると思います。一つは、御指摘のような妨害の防止の問題、それからもう一つは貨車輸送そのものの安全性の確保の問題だと思います。
 まず妨害の防止につきましては、国鉄におきまして関係官署との連携を緊密にいたしまして、鉄道公安職員等の配置を増加したり、あるいは鉄道沿線の巡回監視を強化する等、警備体制に万全を期しております。
 それから、第二点の貨車輸送の安全性の確保の問題でございますが、これにつきましては新造タンク貨車の使用あるいは軌道の強化等の具体的な対策を講じまして万全を期している次第でございます。
#42
○上林繁次郎君 パイプラインの問題ですが、まあいまもお離しあったんですけれども、花見川の川底につくるわけでしょう。これ非常に難工事じゃないか。素人ですからわかりませんよ、いまの技術は非常に進んでますからね。だから総裁は一年間でやるなんと言うかもしれないけれども、なかなかこれ難工事じゃないかと、こう思うんです。あと二年しかないんです。まだまだ地元住民のいわゆる納得を得たというところまでいっていないでしょう。そういうものを含めて、本当に二年後にこれが完成されるのかどうか。もし完成されないとこれ大変なことでしょう。その点どういうふうな確信を持っているのか、この点ひとつ聞かしてください。
#43
○参考人(大塚茂君) 確かに期間が切迫をいたしてまいりまして、私どもも非常に、率直に申しまして、はらはらしておるという状況でございますが、しかし、何といってもこれは閣議決定までして約束をしたことでございますし、どうしてもお約束は果たさにゃいかぬということで私ども努力をいたしております。
 まだ地元の十分な了承を得ない点があるじやないかということについては、真砂地区についてのことだと思いますが、千葉市内のパイプラインの沿線に八十幾つの自治会といいますか、町内会といいますかがございます。そのうちの八十余りは御了承を得まして、たった四つの、真砂町の町内会だけがまだ賛成をしてない、了解してないということでございます。これについては、すでに私どもも二回ばかり説明会をやったのでありますが、その後いろいろ説明会のやり方その他について話が整わぬ点もございますが、なおわれわれとしては、大体八十幾つのうち八十余りの御了承を得ておりますので、大方の地元の御了承は得たというふうに私どもは考えておりますけれども、残された四つの真砂町の町内会についても、なお今後できるだけ説明会等をやりまして、理解を求めるような努力をしていきたいと思っております。
 それと相まちまして、先ほど申し上げましたように、工事的にもひとつ大馬力をかけまして、これは何としても間に合わせなければいかぬということでやっておる次第でございます。
#44
○上林繁次郎君 一番心配されることは、貨車輸送の安全性と、それから二年後につくるという――ここまで乗りかかった船ですからね、やっぱり安全性とともにその住民の納得を得ながらこれができ上がるということが一番好ましい。そういう意味で、本当にそういったことが、いま総裁も言われたように、まだ四つの町会ですか、納得が得られてないというようなお話もあった。そういったものも急がなきゃならぬでしょうし、とにかく何といったってやっぱり地元の皆さんの納得を得られないということは、何をやるにしても支障を来すそれは一番大きな原因になるわけですから、その点を十分に踏まえて進めてもらいたい、こう思います。
 それから、このパイプラインの建設を千葉市が承認をした、それに当たって千葉駅周辺の国鉄用地の払い下げだとかモノレール建設、まあいろいろと約束しているわけですね、公団側と。これはこれからやっていかなくちゃならないことなんですが、これに対してどういうふうに対処されているのか。約束はしたけれども、その後どういうふうにこれに対して――なかなか内容的にもむずかしい問題がいっぱいあるのじゃないですか。簡単に引き受けたかどうか知りませんけれども、非常にむずかしい問題があるんじゃないかと、こう思いますけれども、どうですか、その点。
#45
○参考人(大塚茂君) パイプラインの建設に関しまして千葉市とお約束をした事項は、大きく分けまして二つございます。一つは、沿線地域の環境保全対策でございますし、もう一つは公共施設の整備促進というようなことでございます。そのうち、公団が責任を持って約束をし、遂行しなければならぬことは、沿線地域の環境保全対策でございます。これにつきましては、大体においてやることが、パイプライン工事に関連をしまして河川敷の埋め立てをやるとか、あるいは工事に必要な周辺の道路の舗装をやるとか、あるいは側溝を直すとか、そういったふうな事柄でございまして、これは工事と関連し、工事と同時にあるいは工事の直前にやっていくというようなことになりますので、公団としては誠意をもってこれをやるということで対処してまいりますし、十分なし得るというふうに確信をいたしております。
#46
○上林繁次郎君 いま申し上げたように、モノレールだとか駅周辺の国鉄用地の払い下げなんていうのは、この点どうなんですか。――これはどっち。運輸省……
#47
○委員長(永野嚴雄君) 答弁される方にお願いいたしますけれども、質問者の発言の趣旨をよく聞かれて、時間の関係ございますから、ポイントに合わせて的確な答弁を願います。
#48
○政府委員(松本操君) いま御質問のございました、モノレールの問題でありますとかあるいは国鉄用地の払い下げの問題とかいうことは、これは公団だけで支え切れる問題でもございませんので、私どもも一緒に相談にあずかっております。モノレールのこときものはすでに事業として着手をいたしております。私どものみならず、建設省も参画をいたしまして、調査費その他についていろいろと配慮をしてまいっておるわけでございます。
 それから、国鉄用地の払い下げの問題につきましては、現在国鉄と千葉市、これが主体になりましていろいろと話を詰めてきております。私が最近までに得ております状況といたしましては、かなりの点まで議論が煮詰まってきておる、具体的に後どうするかという細目の点についてもう少し時間をかけて詰めれば、いろいろほかにもあるのでございますけれども、いまおっしゃいました、国鉄千葉駅のそばの西千葉の気動車区のことではないかと思いますが、この点についてはかなり具体的な点まで詰まっておりますので、遠からずして結論を得るものというふうに考えております。
#49
○上林繁次郎君 もう時間ありませんから最後にしますが、いまも佐藤委員の方からお話ありましたけれども、運輸大臣が三月の六日の閣議で、成田空港の第二期工事を本年じゅうに着工すると、この問題、いろいろといまお話ありましたけれども、第二期工事の内容はどういうことなんですか。――簡単に言ってください、時間ありませんからね。
#50
○参考人(大塚茂君) 横風用滑走路、Cランと申しておりますが、それから平行滑走路、Bラン、それに付随すると申しますか、エプロンあるいは旅客及び貨物ターミナルビル等をつくるということでございます。
#51
○上林繁次郎君 昨年私、これやっぱり委員会で質問したんですよ。日本のいわゆる国際空港――世界に国際空港というのは各国いろいろある。で、横風用のない空港というのはどのくらいあるのかと、こういった質問をしたことがある。私、心配だった、いまのA滑走路一本だけではね。それはいわゆる事故という大きな問題につながらないとは限らない。だから心配だから聞いた。そしたら、そういう横風用についてはいますぐという必要はないと、世界にもこういう横風用のやつがない空港があるんだと、国際空港で。必要ないんだと、いますぐには。こういう答弁なんですよ。それを、一年もたたないうちに大臣は閣議でもって二期工事をやると。ということは、どういう変化を来したんですか、これは。これは運輸大臣がこの発言をしたわけなんです、今回。前回私がお尋ねしたときはそういう答弁だった。どういう変化が起きてきたのか、一年たたずしてやるということは。
#52
○政府委員(松本操君) 数字的な点でお答え申し上げたいと思いますが、先生からそのような御質問のあったことは私も記憶に残っております。その時点におきましては、横風滑走路がないのが欠陥空港ではないかと、こういうふうな強い世の中の批判もございました。それに対して、横風の起こる率が統計的に一・数%であるので、まあ欠陥空港というほどのことはないと思います、これでやっていけると思いますと、こういうお答えをしたわけでございます。しかし、私どもの試算によりましても、五十五年ごろになりますと、乗降客数は恐らく一千百万前後になるでございましょうし、したがって飛行機の発着回数も十二万回前後、十一、二万回ということにはなるであろうかと思います。そうなりますと、現在の滑走路一本という形ではこれは非常に限界、あるいは限界を超えた状態になってくるわけでございますし、また二期工事というもの自身が一年、二年でできるものでもございませんので、やはり成田空港を日本唯一の表玄関として整備するという最終目標のために、空港を整備するための手順というものはいろいろございますが、きちんと踏んだ上でその方向に向かって進んでまいりたいと、こういう趣旨で現在申し上げておるわけでございまして、この前のお答えとはなはだしく違ったことをあえて申し上げているということではないつもりでございますので、御了解いただきたいと思います。
#53
○上林繁次郎君 最後に一つ。
 私は去年聞いたときに――できることならばやっぱり一緒にできた方がいいんだということですよ。あんなああでもないこうでもないって、いまごろになって……。それは確かに数字を示して何年ごろにはこうなるからどうだという答弁もあった。しかし、まだ一年もたたないんです。それは、あの時点でもって二期工事をやれば、ますますいわゆる現地を刺激するということでしょう。だから控えたんでしょう。だとするならば、一年たたない今日、こういう大臣の発言というのは私はおかしいと思う。そういう事情を知ってこういう発言をされているのかどうか。佐藤委員にもいろいろなことを言いましたね。私から言えば、時間があればうんと大臣のこの発言で、もうきゅうっというまで本当はやりたいんです。だけど時間がないから。幸いなことに。で、一つは、自分の就任中にやっておきたいと。これは自分のためとしか考えられない。大号令をかけた覚えはないと。大臣が大号令とか大号令じゃないって、あなたの立場から言えば、こそこそっと言っても大号令になっちゃうんです。それを大みえ切って大号令かけたわけではないという、そういう発言はこれは納得できませんよ。
 で、不謹慎とかなんとかということは私は申し上げません。別に佐藤委員が言ったことだって、それは見方からすればそういうことにもつながるんだけれども、そういう言い方をするとまた大臣がかっかするといけないので言いませんけれども、いま言ったように大臣のこういう発言が――昨年私が聞いたときには、そういう現地を刺激するということ、これがやっぱり一番頭にあったと思う。だから一挙にこれをできなかった。だからこそ、いまの答弁でもああでもないこうでもないと言っているけれども、根本はそうだ。だとするならば、いまの時期に、一年たたない今日いまの時期に、大臣がこういった発言をするということは少し私は早計ではないか。去年の、去年といったって一年たたない、そのときの論議をあなたが踏まえているならば、私はこれは少し時期尚早だ。で、聞いてみれば、私の就任中に。就任中にできるかできないかわからない。それを、影響性というもの、あなたの立場よりも、この発言をすることによって地元に対するいわゆる影響はどういう影響を与えるであろうと、あなたの立場でなくて、地元の立場というものを踏まえた上で発言をするということが私は至当ではないか、こう思うんです。だから、あなたははっきり自分の就任中にと言うんです。就任中とかなんとかというのは問題じゃない。問題は、現地があれだけ騒いだ空港、その原因はどこにあるんだと。これはやっぱりその原因につながってくるんですよ。だからそういう意味でこの発言は少し時期尚早。
 あなたは現地へ行ったのは私が一番乗りですと言って胸を張るけれども、そう言うけれども、問題は、市長でもなければ町長でもないんです、一般の住民の方たちなんです、被害を受けるのは。だからその辺の説得、納得をどうあなたがやってきたのか、あるいはまたこれからやっていこうとしているのか。その辺のやっぱり一つの確信みたいなものがここで披瀝された上で、なるほどあなたがこういうふうに言ったことはわかると、そういう説明をしてもらいたい。
#54
○国務大臣(森山欽司君) 私は、先ほど申し上げましたように、イラク国との間の航空協定で、ちょうどこれが三十一カ国目になる。まだ乗り入れたいという国が三十三カ国もあるがどうも油の都合や滑走路の関係で表玄関に入っていただくわけにはまいらぬ。しかも、いままですでに航空協定をもうずっと結んでいる三十一カ国もひとつ増便してもらいたいとわいわい言ってくる。で、国際社会における航空路の確保というものはやはり大きな問題でございますから、したがって成田の空港の問題について、四千メーターの主滑走路だけでは足りない、平行滑走路、横風滑走路、少なくも今日国際空港と言われる空港の常識的な滑走路を整備し、それに対する付属設備を整備することは必要である。ひとつ私のときにできるだけやりたいと、こういう趣旨で申し上げたことであります。
 ただ、しかしながら、現地の希望を十分に取り上げて、そしゃくをして、そして現地と話し合いをできる限りやって、そしていわゆる二期工事に手をつけるという基本姿勢は今日も変わらないのであります。そして、私が申し上げますように、二期工事に着工するということを私は公団の総裁や運輸省の主務局長に具体的に相談したということはないんです。私が、大号令か小号令かそういう表現の問題は別にしまして、特にそれをやろうということをしたわけではないということだけはどうか御理解おきを願っておきたいと思います。
#55
○上林繁次郎君 言いっ放しで一言。一分間だけ。
 イラクがどうだイランがどうだといういま話があった。そんなことは前から決まっていることであって、だからこそ、心配したから横風用二期工事というものは必要ないのかということを聞いたんですよ。そんなこと、わかり切ったこと。もう一つは、いわゆる成田空港ができたということは、羽田ではもう国際空港の役割りを果たすことはできないんだ、世界の言うなれば要望なんだと、だからこそつくるんだ――だから成田につくってもいいという結果が出てないんです、あれだけ地元が騒いでいるということは。それを無視してつくったわけなんです。だから、いま問題になっているのは、ああいう問題を再び起こすまいという努力、あらゆるものを含めて。その努力を一生懸命やっているんだよというんですよ。そういう中で、イラクがどうだ、イランがどうだというようなこと、そんなことはもう初めからわかっていることなんで、だけれどもあれだけのものをつくった、それはもう国際的な要望にこたえてつくったんだけれども、結局は地元をあれだけ混乱さした。そして、いまだにそれが尾を引いている。尾じゃない、これからもまだ起きるかもしれない。そういったものをいかに防いでいくかということがいま最大の課題になっている。だから、イラクがこうだからといって、すぐそれにこたえるために発表していいというものではないということなんです、そういう事情がわかるならば。だから、そういう意味から言うならば軽率ではないか、こういうことなんです。
 以上です。
#56
○山中郁子君 引き続く形になりますけれども、二期工事に関連して、先ほどから問題になっております森山運輸大臣の年内着工の発言についてなんですけれども、大臣の先ほどからの御答弁を伺っていますと、結局周辺市町村の理解と協力を得てと、こういうことを言われている。そういうことはいささかも変わらぬと。私どもも当然の問題としてあらゆる意味を含めて第二期工事は民主的再検討をまず前提とすべきだと思っておりますが、そうすると、年内着工というのは実際上はあり得ないというように理解をしてよろしいか。
#57
○国務大臣(森山欽司君) 二期工事はやらぬということではありません。いますぐやるということではないと、こういう考え方です。そして、地元とできるだけ話をしていくと、こういうことでございます。
#58
○山中郁子君 私の質問は、地元に大きな混乱を与え、先ほどからも議論になっている大臣の発言の適切さという、適切であるかどうかという問題について、これはやっぱり年内着工というところに問題が出てきたわけですよね。だから申し上げているんで、いろいろおっしゃっているけれども、当然年内着工なんというスピードで地元との了解とかあるいは民主的な再検討が行われるはずはないと、常識的に考えてですよ。その年内着工ということが問題になっているので、そうしたことはあり得ないだろうと常識的には考えられるけれども、そのように判断してよろしいかということを伺っている。
#59
○国務大臣(森山欽司君) まあ地元からいろいろ宿題がたくさんございまして、その宿題を一つ一つ片づけていく。それは、一つ一つ片づけていくというのは、一つ一つ全部が済むというわけではありません、めどをつけてやっていくと。そういう段階で次の仕事にかかっていくという段取りになろうと思います。そういう意味では、いまはいままでの約束を一つ一つ積み上げていこうという努力を鋭意やっておるのでありまして、そのいわゆる二期工事にさあ手をつけようじゃないかということを言っておるわけではありません。そういうことをやっておるわけではありません。しかし、そういう地元の要望についてめどをつけるということが年内にはできないんだというふうに頭から決めてかかることはできましょうか。その辺は私は山中委員と所見を異にするのではないか。少くもできるだけ早く実現するように努力をしていくということが私どもの責任でありますから、そういう意味で私は、年内はそういう話がつくわけないと頭から決めてかかる気持ちはいささかもないと、こういうことでございます。
#60
○山中郁子君 だから、いわば衣の下によろいを着ているわけなんだわ、あなたは。結局その問題が議論になって、いままでの成田空港の経過を見たって、先ほどから両委員から御指摘があったように、そんなに簡単にいくはずないことははっきりしているんですよ。後また触れますけれどもね。いずれにしても、そういう点、だから幾ら大臣が地元住民とのいろいろ協力も得て十分納得の上でやりますと、その基本線は変わらないと言っても、そのようにおっしゃるから、いままでもそういう問題でもって不信が積み重ねられてきているんですよ。それをまた上塗りするという結果にならざるを得ないということを私は強く指摘をしておきます。大臣発言ということについての不用意さ、いろいろ先ほどからお話が出ましたけれども、やはり十分お考えいただかなければならない政治的な責任がおありになるということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 それから、先ほど二期工事の問題に関して、現段階では一切何らの具体的な指示もしていないと、こう言われておりまして、これから一つ一つ積み上げるんだと、こういうお話でございましたけれども、具体的にどういう手順を踏まれるのか、お聞かせいただきたい。
#61
○国務大臣(森山欽司君) この一期工事の過程において、地元といろいろな、何といいますか、折衝、やりとり、またその中には、こういうふうにいたしますというようなことをはっきり約束したもの、そういう方向で検討していくこと、まあいろいろあるわけですね。だから、そういうたくさんの項目がありますから、その項目一つ一つについて、先ほど上林先生からもそういう地元の要望の一部についてお話がございましたが、そして航空局長がるる御説明申し上げましたように、あることは相当進んでおる、あることはまだ足りないことありますが、とにかくそういう面について一つ一つめどをつけていくということに当面精力を傾倒しておると、こういうことであります。
#62
○山中郁子君 そうすると、見通しというのはどのように持っていらっしゃるんですか。
#63
○国務大臣(森山欽司君) できるだけ早く片をつけていきたいと、こういうように思っております。片をつけるという意味は、この問題はこういう方針で処理するんだということでありまして、それが全部できちゃってからといったらもう何年も、事柄によっては何年もかかることが多いわけでございますから、とにかくそういうことでいろいろの懸案についてのめどをつけてと、目途を得てと、こういうことであります。
 具体的な問題は、航空局長あるいは公団の総裁の方からお話しいたします。
#64
○山中郁子君 じゃ、具体的にお聞かせいただけますか。
#65
○政府委員(松本操君) 大臣が概略的にお答え申し上げました中で一番大きな問題は、やはり地元といろいろお約束をしてきたことがございます。開港に当たりまして、県、成田市及び芝山町、これからだけでも八十四項目のお申し越しがございました。その中のほとんどにつきましては、大臣がいまお答えしました言い方を取りますと、めどをつけるというか、目途をつけるということで、それによって昨年の開港についての地元の御了解を得たというふうに私どもは理解をしておるわけでございますが、その目途のつけ方にもやはりまたおのずから軽重がございます。その方向でやると言いながらも残っているものがございます。たとえて言いますと、先ほどの御質問にもございましたが、総武線の複々線化とか、成田線の複線化あるいは成田駅の問題あるいは芝山町の鉄道の問題あるいは航空博物館の問題、こういったような問題は、その他、つけかえ道路その他ございますけれども、これらはその方向で進んではおりますが、まだ地元の方からめどがついたというふうな御理解を得るに至っていない。これらはさらに詰めることによって、具体的なめどがつきましたねと、こうお互いに確認できるところまで持っていく、これが一つでございます。
 それから第二点は、これも不可欠の要素でございます周辺対策中、とりわけ騒音問題でございます。これについても、現在いわゆる全室防音あるいは八十Wへの線引きの拡大といったような点について、一部は実行に移し、一部は地元と御相談に入ってまいっておるわけでございますけれども、これらもやはり三百五十五件のお申し越しというのはまだ半数でございますし、手をつけたのが二十三戸というのもこれはまだお申し越しの一割にもなっておりません。したがって、どこまでいけばということはこれはお話し合いの過程でございますから一概には申せないかと思いますけれども、少なくとも地元の方から、まあこの問題も少しは目鼻がついてきましたねと言われるところまでは全力を挙げて取り組んでまいりたい。
 それから、周辺対策の中のもう一つの農業対策の問題。これはかねてから各方面から指摘を受けておったことでございますが、昨年十二月に「基本的な考え方」というものができまして、これによって周辺の農業振興策を土地の面及び人間の面の両方からやるということの、これは大きなめどだけでございます。これに沿って現在、県の方が関係の市及び町及び農業団体、こういうふうなところとお話し合いに入っていっていただいておりますけれども、これらにつきましてもまだ具体的に、たとえば公団の持っております総用地百五十ヘクタールのどことどことをどういうふうな目的に使うと、あるいは地元の農業団体にお貸しする場合にどの土地をどのくらいの額でお貸しをするとかいうふうな点の詰めがまだできておりません。こういうふうな点を鋭意詰めていく必要があろうかと考えております。
 それから、さらにそのほかの問題といたしまして、地元に対しての芝山鉄道の延伸の問題。それから航空博物館の問題、特にこれは芝山町から強い御要望がございます。これらもあるいはコンサルタントに発注し、あるいは町長みずから外国の関係博物館を見てきていただく等いろいろと手順は踏んできておりますけれども、たとえば記念館につきましては、場所もまだ町の方の御提案について結論が出ておりません。そういう点を詰めませんと、これはまた具体的なめどがついたというふうにはいささか申しかねるかと思います。
 そういうふうな点を一つ一つ詰めていきますことによって、少なくとも周辺の方々からいろいろと公団あるいは運輸省としてあれをやるこれをやるということでやってきたが、まあ何とか形がついてきましたねと、こう言われるようになるところまで詰めていくというのがまずもって当面の目標であると、このように私ども考えております。
#66
○山中郁子君 ちょっと個別の問題にもなりますから、後ほど順次お伺いいたしますが、そうしますと、この点につきましてはいまお答えがあった範囲ででも量的にもそれから質的にも、実態に照らしてもかなり懸隔はあるし、結局騒音だとか環境対策の確立その他で私どもやはりこの二期工事の問題についてはまず大臣が口で何とかつじつまを合わせて、そして衣の下によろいをちらつかせて押し切るという姿勢では、根本的に本当に解決しないんだから、民主的再検討をまずするべきことであるということを私は重ねて申し上げておきます。
 次に、この二期工事に関連して、Cランですね。横風用滑走路ですけれども、この問題を、すでに使用頻度一・数%ということでこれもかなり問題になっているんですが、実際上使用頻度が一・数%ではとても済むまいというのが地元住民の皆さんや関係者の方たちの心配でもあるわけですわ。私が言いたいのは、それを何とかとにかく納得させつじつまを合わせるために一生懸命少なく見積って、この程度なんだこの程度なんだ、だから大丈夫なんだということであってはならない。そういうことであっては本質的な解決にならないんだということを私は申し上げていますのでね、そこよく理解をしていただきたいんです。
 で、一つ御紹介をしたいんですが、これは「世界のエアラインカタログ」という本で、藩平太という方で、読ませていただく限りではかなりの専門家だと思うんですけれども、「成田空港の気象条件とフライトに対する影響」という論文を書かれていまして、その中で、乾いたときとぬれたとき、つまり雨やなんかのときと、それはかなり違うんだということを言っているんですね。で、「滑走が乾いた状態であると考えれば横風のために離着陸に支障があると思われるのは公団の発表通り」、これは公団の基礎的な数字からの引用だと思うんですが、「約〇・五%程度、すなわち年間二日未満である。しかし横風の発生するのは主として六、七、八月の夏期である。このうち六、七月は梅雨のため降水量が多い。成田で月平均の降水量が百ミリメートルを越えているのは四、六、七、九、十月であるから、六、七月には滑走路がぬれている。又は滑走路上に水のある可能性は高いと見るべきであろう。すると、成田で横風のために着陸できない可能性は〇・五%どころか五%に近い。」と、こういう論を展開されているんですね。そのほかいろいろと専門家の方が分析もし検討もされているんですけれども、たとえば、こういうことについては、使用頻度一・数%というふうに運輸省も言っておられるけれども、こういうこともいろいろ勘案されて、責任を持ってそれで大丈夫なんだと言える数字として出されていらっしゃるのかどうか、その辺の根拠も含めてお示しをいただきたい。――簡潔にお願いをいたします。
#67
○政府委員(松本操君) いま具体的に御指摘がございましたわけですが、通常横風の分力は二十五ノットと、こういうふうに言われてございます。二十五ノットということで勘定いたしますと〇・何%と、これは過去の統計からそうなる。ただ、この場合は、滑走路が乾いているというのが前提でございます。したがって、滑走路がぬれているということを前提に考える必要があるのではないか。その場合にいろいろな押さえ方がございますけれども、十三ノットという数字で押さえるのが、これはICAOの議論からいきましても、滑りやすい状態が頻繁に経験される滑走路の横風分力の限界十三ノットというのがICAOの付属書十四に言うところの一つの目安であろうかと思います。この十三ノットという数字で押さえますと、その年次のとり方によって数字がばらつきますので、一・数というその「数」を幾つにするかということが議論でございますが、まあ二%には至らないんですと、こういうことを申し上げているわけでございます。
 したがって、この数字は、いま御指摘のございました滑走路がぬれているというふうなことを念頭に置いた場合には〇・幾つという数字ではおさまらないので、しかし五%というふうな大きな数字には私はならないと思います。これは過去のいろいろなデータから見ましてもそんな数字にはなっておりませんので。しかもこのデータは、滑走路がもうでき、建物もできという状態になってから、開港がおくれている間継続してあすこに気象台があって観測をしておりましたデータからいっても、五%というほどの数字にはならないだろうと、そういう意味で一・数%と申し上げておるわけでございますが、この数字をどこに設定をして、そしてそれをどういうふうに今後運営していくかという点については、さらにもっと詳細に詰めた上、地元とも十分に話し合いをした上で確立していくということが必要だろうと思っております。
#68
○山中郁子君 だから、必ずしも運輸省が言われているように――水の状態で、私が先ほど御紹介したような専門家の分析もあるわけです。そして、気象庁、気象関係者あるいは管制の関係の方たちに伺う範囲の中にも、とても運輸省が言うような一・数%というところで押さえられるものではないだろうと、こういう判断はやはり率直に言ってかなりあるんです。公平に言ってあると思います。その辺を、先ほども申し上げましたように、何とか低く少なく押さえて、つじつまを合わせて早く進めたいということでなくて、実際上の危険を承知の上で、実際上危険があるにもかかわらずこういう工事を早くしたいというふうなことからなるべく少なく押さえるみたいな、まあそれは邪道だと思いますけれども、そういうことになってはいけないし、私はそういう危険がある。少なくとも専門家の方たちの一定の分析による主張の中にはそういうものは十分に見受けられるわけだから、その点についての基本的な考え方、姿勢としてそれを科学的に、そしてだれもが納得できるような数字で算定をして、そしてしかるべきそれについての対応をするという上に立って初めて解決していく問題であるということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 それで、この問題とも関連するんですが、空港公団は、横風十三ノット以下の場合に使用を禁止する情報、ノータムを世界に出すということを検討しているというお話があったと伝えられておりますが、それはそのようになさるわけですか。
#69
○参考人(大塚茂君) 先ほど航空局長から御説明がございましたように、私どもとしては十三ノット以上の場合だけCランを使わせると、風についてはですね。そのほか主滑走路が事故等で閉鎖をされたというような場合もあります。それらを加えて、まあ年によってばらつきがございますが、平均をとりますと一・数%で間に合う。これは、その根拠は、はっきりと地元にも御説明を申し上げて御理解を得るつもりでございます。
#70
○山中郁子君 Cランの、いまの問題とも関連する騒音対策の問題ですけれども、結局一・数%だからと、そこから出発するからWECPNLのその計算テーブルにのらないと、こう言っているわけですよね。そういうところに結局つながっていっちゃうわけね。だけれども、実際騒音の被害に悩まされるわけだし、WECPNLのコンターにかかわらず、私が先ほど指摘した問題もあるわけだから、だから実際にどのような騒音が発生するのかということを提示して、そして住民に対して明らかにするということはどうしても必要な問題だと思います、そのコンターにかかわらずですね。その点についてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
#71
○政府委員(松本操君) 御指摘の点は、ごもっともと思われる点もあるわけでございまして、まず、前提となっておりますのは、年間の平均の数字をいまここで論じておるわけでございますので、ある特定の月なり日なりというわけではございません。年間平均で一・数%だと、こういうことを申し上げておる。したがって、コンターをかきます場合には、御案内のように、年間の平均的なと、こういうのが頭についてまいりますので、コンターを従来の手法でいきなりかくということについてはいろいろとむずかしい問題があろうというふうに私ども思いますが、しかし、現実に横風滑走路に飛行機が飛ぶわけでございますので、そうすればその滑走路の延長線上にお住まいの方にはいろいろと御迷惑をかけるということに当然なるわけでございますから、したがって、コンターの手法によるよらないは別といたしまして、騒音の及ぶ範囲あるいはその程度がこの程度であろうということ、あるいはそれに対して公団としてはこのような手段方法を講じますということ、そしてそれの起こる頻度がどのくらいでどうなるというふうなことを逐一御説明して、そして御了解を得ると、こういう段取りを当然とるべきであろうかと考えております。
#72
○山中郁子君 結局一・数%だから大したことないんだというふうに提起をされて、実際詰めていけば、平均がそうだから、実際上は、その日によってはもっと騒音があると、ひどいこともあるんだと、こうなってくるわけですよね。で、それは当然だとあなた方おっしゃるんだけれども、芝山町長が、それではその一・数%ということを協定として考えて守ってくれるのかと、こういう趣旨の意見を出されているということを私伺いましたけれども、結局住民の、関係者の気持ちになればそうなってくるわけなのよ。運輸省は一・数%だと、大丈夫なんだと、こう言っているけれども、それならいつの場合でも一・数%で、それを超えるような場合にはもう離着陸させないと、そういうことをやってくれるのかと、これはこういうふうになってくるんです。私はそこのところを指摘をしておきたいと思います。
 それで次に、先ほど若干御説明があったんですが、成田空港周辺地域整備計画に追加される京成線の芝山延伸についてですが、この点について質問をいたします。
 もう一度、簡単でいいんですが、現在の計画がどこまで進んでいるか、ちょっとお示しいただきたい。
#73
○政府委員(松本操君) 芝山鉄道につきましては、私どもは航空局でよくわからないものですから、鉄道の専門家に対してどの程度のものになろうかという点の基本的な計画を委託してつくってもらいました。その結果私どもがいま得ております資料といたしましては、大体七十億足らずの金ではないだろうか。長さが二・七キロぐらいになろうか。そのうちの相当部分は空港公団の敷地の中をトンネルを掘って抜けると、こういう形になるだろう。そこで、これの運営の仕方としては、これは初期のころから議論があったわけでございまして、第三セクターによる運営というのが適当ではないだろうか、こういう議論になっております。
 そこで、いま最後の詰めの段階として問題になってきておりますのは、七十億足らずの工費の中において相当部分は公団の用地の中を、ちょうどいま問題になっておりますC滑走路の下を抜けていきますので、この部分を一体どうするのか。それから、それにしてもなおかつ第三セクターをつくる場合に、どの程度の資本で、どの程度の分担で、だれが分担するか、これもおおむね公団、県、市、あるいはあそこに乗り入れております航空会社あるいは一般の金融機関、こういうふうなものが、通常の第三セクターと類似の形でそれぞれ資本金を出し合うというあたりのところまでは合意ができておるわけでございますが、細かにどこが幾らどこが幾らというふうな詰めをしていくというのが多少残された問題になっております。
 それから、運賃をどうするかとかというふうな点も実は全体計画に響いてくるわけでございますけれども、これなども一応の仮定を置いていろいろと計算をして、その中でどれが一番具体的であろうか。ここら辺になりますとまた私どもの方の運輸省としましても、航空局だけで律し切れない問題も出てまいります。これ以上具体的な問題を詰めていくためには、関係の専門家の向き向きが集まって、さらに作業を仕上げていく、こういうふうな段階まできておるわけでございます。
#74
○山中郁子君 一昨年の十一月十六日に、当時の田村運輸大臣から芝山町にあてた回答の中で、昨年八月ごろを目途にそのいまの第三セクターを設立する計画だと、こういうたしか回答になっているんですね。これがおくれているということなんだと思いますけれども、芝山町――まあ市というのはここ町になりますね、芝山の場合は。町に言わせると、町の総予算が十四億程度であるので、とてもその出資の分担ということについてはできないというふうに言っておられますし、この点についての空港公団としての責任ある分担、負担ですね、これは当然考えなければならないことだと思いますけれども、その点はいかがお考えでいらっしゃいますか。
#75
○参考人(大塚茂君) 公団としては、当然応分の負担をするつもりでございます。ただ、これについては、出資をいたしますためには公団法の改正が前提になりますので、ぜひこの国会中に公団法の改正をひとつお願いをいたしたいというふうに考えております。
#76
○山中郁子君 先ほどの、航空局長にもう一度ちょっと確認をしたいんですけれども、県、市、航空会社、公団とおっしゃいましたね。それでいいんですか。
#77
○政府委員(松本操君) まず、先ほどの御質問の中の、当時の田村大臣が答えました中に、昨年の八月をめどに第三セクター云々というのは、これは大臣の答弁ではございませんで、大臣の大きな趣旨を踏まえまして、当時航空局長から、五十二年の八月、第三セクターの設立をめどといたしたいということを御返事申し上げたのは事実でございますが、ただ、いま総裁から御答弁申し上げましたように、この第三セクターの設立のためにはどうしても公団の応分の出資ということが不可欠でございます。公団が出資をしますためには公団法を直さなければ出資ができないという法律上の制約がございます。その他、具体的な案が集まらなかったということもあって、御指摘のようにおくれておるわけでございます。
 それから、だれが出資するかという点については県、市――市と私申し上げたかと思いますが、それは間違いで、県と町でございます。県がほとんどで、町はいまおっしゃいましたように、何億なんという負担をお願いするのはとても無理でございますし、町の方も恐らくお受けになりますまい。応分のという形でございます。それから公団と、あとは地元という意味において空港の使用者、あるいは一般的にこういうところに出資をいたす例が多い金融業者、金融業者といいましても銀行等でございます。こういうふうなものを念頭に置いている、こういう趣旨でございます。
#78
○山中郁子君 これの問題と関連して、最初の二期工事の問題に絡むんですけれども、この一昨年の運輸省の答弁、回答書で、その延伸はいまのところおおむね新空港の第二期工事計画完了時点を一応の目途と考えていると、たしかそういうように述べられていますね。結局そうなると二期工事の着工と刺しちがえというか、その見返りでやるというのが見え見えの言い方になっているわけですよね。本来そういうものではない。この問題については空港建設のためのさまざまな――芝山町にしてみれば町が二分される、分断されるとか、それを多くのいろいろな点から町の繁栄のために実施するということでもありますから、二期工事とは関係ない、ちゃんとした本来の趣旨にのっとるべきものであるということははっきりさせておきたいと思いますけれども、その点はいかがでしょうか、この運輸省の回答書の表現と関連して。
#79
○政府委員(松本操君) いま先生おっしゃいました回答も、これまた航空局長の補足回答であったかと思いますが、ただ、申しわけないんですが、先生、多少誤解をなさっておられるのではないかと私ふと思いましたのは、先ほども御説明申し上げましたように、この鉄道はCランの下をトンネルで抜けていくわけでございますので、したがって、二期工事については手も足も出ないという状態でトンネルが掘れるはずもないわけでございます。ですから、条件だとか何とかいうことでは全然ないのでございますけれども、二期工事ができるような状態でなければトンネルを掘ることができませんので、したがって、その表現の適否は別といたしまして、その答えの中で書きましたのは、これが前提ですとかなんとかいうことではないのでございます。二期工事のころが大体の目途になりますというのは、二期工事ができるころでないとトンネルを掘ることができませんので、したがって、二期工事の目鼻がついたころ、すなわち芝山鉄道も実際に工事をすることができるのはそのころになろうという趣旨で書いたものでございますので、その点はひとつ御理解いただきたいと思います。
#80
○山中郁子君 それじゃ、もう少しはっきりさせておきたいんですけれどもね。それじゃやっぱり時期的に関連させて考えざるを得ないのだと、こういう御趣旨ですか。
#81
○政府委員(松本操君) まず、芝山鉄道の構想を、県、町を入れた段階で確認し合う。次の段階といたしまして、それに従って必要な諸手続を進める。その中には先ほど来話題に出ておりますような公団法の改正も十分に含まれる、こう御理解いただきたいと思います。そこで準備万端整い、仮に第三セクターができたといたしましても、実際に工事を着工することができますのは二期工事が可能になるような時点でないと、ちょうど鉄道が通りますあたりのところにいろいろと問題のある土地も残っておりますので、そういう意味において、実際の工事そのものは二期工事の可能となる時期と大体似たり寄ったりになるのではなかろうかと、こういう趣旨でございますので、その前に必要な準備というものは十分に終わらしておく。いつでも二期工事ができる状態になれば、あるいはもっとはっきり申しますと、C滑走路予定地について掘削ができるような時点になれば工事に直ちに着工する、こういう考え方と御理解いただきたいと思います。
#82
○山中郁子君 ちょっと、次の問題もありますので、余り時間とれないんですけれども、それでは基本的に、お考えとして、一つは芝山町の町の繁栄という問題ですね、そういう本来の趣旨、二期工事にはいろんな問題があるわけですわ。私どもも、だからその点については、基本的にまず二期工事の前提として民主的な再検討すべきだということを重ねて主張しているわけなんですけれども、そういうこととの引きかえみたいなお考えではないと、このことははっきりしているんですか。
#83
○政府委員(松本操君) 先生の引きかえとおっしゃる趣旨を私多少誤解しているのかもしれませんが、芝山鉄道をつくることになったから二期工事を何とかしてくださいとかいうふうな、その駆け引きの材料という意味ではないのでありまして、これは開港の前に約束したことでございますから、その約束をあくまで果たすというのが大前提でございます。ただ実際に工事を始めるのは物理的にそうなりましょうというだけのことでございます。その点十分に御理解いただきたいと思います。
#84
○山中郁子君 もう一つ次の問題がありますので、その点については駆け引きというか、どっちにしても条件みたいにして、とかくそういう面が出てくるわけですわね。そこの点について私は少なくとも指摘をして、そういうことではないということを確認しておきたいと思います。
 次に、これもいろいろと問題になっておりますが、富里村で、空港の建設に協力してきて代替地も提供してきたと言っておられるんですけれども、農地として提供したところで、その一部に自分の家を建ててそうして生活をするということはそれは当然のことなんだけど、その周辺の道路が舗装されていないので村当局に舗装してくれと、こういう要望が出てくるわけですね。村の財政からいえばまた大変な緊迫をしている財政状況ですから、代替地も提供し、その上道路の舗装だとかそういうことでは村の財政がもたないというのが実際のところです。そういうことについて、宅地として提供した代替地で、公団が道路舗装をしたところもあるという話も聞いているんですけれども、その状況と、そういう要求に対しては十分こたえていくということが必要だと考えているんですけれども、その点はいかがですか。
#85
○参考人(大塚茂君) 富里村にはいろいろ代替地について御協力をいただきまして、代替地を整備いたす場合に中に道路をつくるわけでございますが、それの舗装につきましては県と富里村と公団と三者がそれぞれ検討し約束をいたしまして、どの道路は舗装しましょうということで、その経費は三分の一ずつ三者が負担をするという約束が何年か前にできております。そうしてそれに従って、約束した道路の舗装というのは全部一応終わっております。したがって、われわれとしてはもうお約束は一応果たしたというふうに考えておる次第でございます。
#86
○山中郁子君 だから実際に済んだところもあるというわけなんだと思うんですけれども、結局全部済んではない、実際上はそうなんですね。希望があるということなんです、それは。舗装してくれというのが村に対する実際希望になってくるわけですよ。ですから私は、やはりこの時点でそういう状況をもう一度調査をして、それで必要な負担をすべきだという段階だと思うんですけれどもその点はいかがですか。
#87
○参考人(大塚茂君) 地元からそれだけでは足りないので、そのほかの道路の舗装もしてほしいという御意向があるということはわれわれもある程度承っております。しかし、これについては、先ほど申し上げたように、県も入りまして話がついた後の問題で、これはまた全然新しい問題になってくると思いますので、そういう要望が正式に出た場合には県とも相談をしなきゃならぬということになりますが、先ほど申し上げたように一応もう約束したことは果たしてございますので、なかなかこれはむずかしい問題だというふうに考えております。
#88
○山中郁子君 それじゃ、これ何件くらい、どういう状況なんですか。新たに要望が出ているということは把握していらっしゃる様子なので、ちょっとお示しいただきたいんですが。
#89
○参考人(大塚茂君) 私どもが承っておりますのは、大体金額にいたしまして、五十四年、五十五年、五十六年と分けまして、三カ年、一億五千万程度の要望があるというふうに聞いております。
#90
○山中郁子君 総額でですね。
#91
○参考人(大塚茂君) はい。
#92
○山中郁子君 それではやっぱり私は、もう一たん約束は済んだことだという先ほどからの御答弁ですけれども、まあ深追いはいましませんけれども、少なくともこれについてもう一度考えていただきたい。県とも相談もしていただきたい。大変切実な要求として出されているというように私どもも承っておりますので、一たん済んだことだから、もう後は一切何が起きてもやらないよということではなくて、実情がやはりあるからこそ要求が出ているんだと理解いたしますから、そういう点に沿って少なくとももう一度検討してみると、実情を調べて。そのように対処していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#93
○参考人(大塚茂君) 正式に要望が出てまいりましたら県と相談はしてみたいと思っております。
#94
○山中郁子君 ちょっともう一つだけ。
 正式な要望というのは結局どういうことですか。いままでも要望していらっしゃると思うのだけれども。自治体から正式に要望が出てきたら、文書か何かで出てきたらという意味ですか。
#95
○参考人(大塚茂君) いろいろ、パイプラインや何かの話し合いの段階でお聞きしてはおるのですが、まだ正式に――村の議会でそういう意見書を村長さんに出されたというようなことは聞いておりますが、まだ公団に対して正式の要望とか要求という形では出てまいっておりません。
#96
○山中郁子君 正式の要望というのがどういうものかということは一応理解いたしました。
 私、この点について申し上げるならば、いままで話し合いの中でいろいろ聞いていらっしゃるわけだから、公団も、正式な要望が出れば検討してみるみたいなそういう態度じゃない方がいいですよ。それはやっぱり問題なんだわ、そういうことが。そのことを申し上げておきます。
 終わります。
#97
○委員長(永野嚴雄君) 午後六時から再開することとし、暫時休憩いたします。
   午後五時十一分休憩
     ―――――・―――――
   午後六時三分開会
#98
○委員長(永野嚴雄君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#99
○佐藤三吾君 消防庁にお伺いしますが、富里村の消防施設事業が計画では二億四千四百万になっていますね。消防ポンプであるとか、はしご車であるとか、救急自動車とか、消防化学車であるとか、そういうものは計上されておるようでありますが、町の要求というのは消防庁舎を一億三千万ですか、こういうことで要求をしておるのがそれが対象外ということで外されておるというわけですね。これは、今回の要求というのは、この成田の財特法の中で示しておりますように、やはり万が一航空機事故が起こった場合、そういうことを想定して消防の強化というものが言われておるわけでありますから、この点についてはぜひ町の方では設置をしてもらいたいと、こういう強い要望をしておりますし、それなしには体制ができないということを強調しておるわけですが、いかがですか。
#100
○政府委員(近藤隆之君) 御承知のように、消防庁舎につきましては現在国庫補助対象になっておりません。したがいまして、必要に応じましては地方債のあっせん等をいたすわけでございまして、富里村につきましても、その必要があれば自治省の財政局の方と十分打ち合わせて所要の財源措置をとりたいと思います。
#101
○佐藤三吾君 一般的に言えばそのとおりですね。ただしかし、後ほどまた申し上げますが、大臣にも聞きたいと思っておるのですが、いま富里村を一つとってみましても、大変な現債高なんですね。昭和四十一年を例にとりますと、約百二十二倍の借金を抱えている。こういうような状態にあるだけに、なかなかそうはいかないというのが実態じゃないかと思うんですよ。ですから、成田のこの財特法の中で、ぜひひとつ消化してもらいたいというのが強い要望ですから、そこら辺は、問題は航空機のことでありますからね、事故が絶対にないという保証はないわけだし、そういう意味で、こういった問題が一つ財特法の計画の中に入っておると思うんですね。そういう趣旨から言うならば、他県の例とかいうような発想でなくて、この際ひとつ、当然やっぱりここら辺の防災対策という観点からいって、要求して組み込むべきじゃないかと私は思うんですが、いかがですか。
#102
○政府委員(近藤隆之君) もう先生十分御承知のように、消防は市町村本来の事務ということで、市町村の一般財政によりまして賄っていくというたてまえのもとに、地方交付税の消防費の積算を毎年実態に合うように努力をしておるところでございます。ただ、現在の消防力の水準が、私どもが定めておりますところの水準に至っていないという点もございますので、消防の機械器具につきまして国庫補助制度を創設いたしまして、三分の一の国庫補助ということにしておるわけでございます。特に緊急に整備を必要とするものにつきましては二分の一ということで、今回別途人口急増地区におきますところの消防施設につきまして、二分の一の特別補助要求をお願いしておるような次第でございますが、そういった基本的な考え方のもとに立ちまして、成田周辺におきましても、消防の機械器具につきましては、通常三分の一の補助率を二分の一とするということで今回の法案を提案しておるような次第でございます。
#103
○佐藤三吾君 そういう姿勢になると、できる話ができなくなる。――先ほどちょっと触れましたが、富里村の財政状況を見ると、年度末の現債高が十六億八千五百十八万円ですね。償還額が二億一千九百万に毎年上っているわけですね。それが四十一年の規模から見ると約百二十二倍の負債と、こういう状況にあるだけに、本来なら、こういういまの施設で結構なんですよね。いわゆる成田空港というものができたために置かなきゃならぬという、そういう支出であるし、この特別措置法の中でも、第二条の中にそういう意味で、「消防施設」というものが織り込まれていると思うんですよ。それを、三分の一のところを二分の一にかさ上げをするんだから云々ということでは、これは小さな財政規模の町村ではとてもじゃないけれどもできないと思うので、これは御答弁は要りませんが、ぜひ、ひとつ消防庁、もう少し検討してもらって、これらの財政措置については地元町村にこたえるような方向をひとつぜひ検討してもらいたいと思います。
 それから成田用水の問題について、これは自治省になりますか、農林省ではないですね。――この問題でちょっと触れておきたいのですが、先ほど上林先生からも意見が出されておったようですが、いわゆるこの関連地域という中に対するこの特別措置法の適用ということになっておりますが、現実は、先ほどの答弁などを見ると、騒音対策の一環としてやるという中で、もうすでに八十というものを考えなけりゃならぬ段階に来ておると、来月からその検討も始めたいというさっきの航空局長の答弁もございましたが、そういう中に含まれる地域、たとえば下総町の香取西部地域、もしくはこの滑川地域の土地改良区、こういったところなり、松尾町の豊岡地区、こういったところも当然この成田用水の中に含めて補助対象として検討すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#104
○政府委員(森岡敞君) 具体的な土地改良事業の実施内容につきましては、農林水産省の方で県といろいろ話し合いを重ねてまいったわけでございます。
 私どもが承知いたしております範囲内で申し上げますと、新空港が設置されまして一定の騒音区域がある。その中でどこまでを対象に土地改良事業を行うかということにつきましては、県が地元市町村の意見を十分聞きまして、それを集約いたしまして地域設定をしたという経緯でございます。いまお示しの民家防音その他の騒音対策の区域と成田用水関連の土地改良事業を行います区域とは必ずしも一致していないという面はございますけれども、その点につきましては、いま申しましたように、県で十分地元の市町村なり農民の方々の御意見を伺って区域設定をしたというふうに承知いたしておる次第でございます。
#105
○佐藤三吾君 その県が――県にももちろんこれ出しておるわけですけれども、現地では。ところが県の回答を見ると、成田用水事業は騒音区域内を対象として行われる事業ですので、残念ながらできませんので御了承くださいと、こういう文句になっておるわけです。先ほど航空局長の答弁を聞きますと、当然この地域も来月から検討される騒音地区の中に入るわけですね。高岡が入っているわけですから、そういう面から見れば滑川などが入らない理由はないし、先ほど上林議員の質問の中にもありましたように、現実には飛行機が離陸の際にそれていっておる部分だってたくさんあるわけだし、ですからそういう面から見ると、こういった、言うなら政府の施策の方向に基本的には賛成しながら、なおかつ被害を実際受けながら、つくられた区域がちょっと外れておるということだけでやられることについては、これはなかなか納得しがたいものが私はあると思うんですよ。ですから、いま御答弁聞きますと農林省の所管のようでございますから、ひとつこの特別措置法の適用を含めての、何というんですか、主体は自治省ですから、県との取り次ぎは。ぜひそういう意味で、こういった要求が採択されるように、自治省の方でも努力をしてもらいたいと思うんです。この問題の解決に当たって、ひとつ責任ある対処の仕方をしてもらいたいと思いますが、いかがですか。
#106
○政府委員(森岡敞君) 土地改良事業につきましては、これはもう重々御承知のことと思いますが、関係農民の同意がもちろん必要でございますし、地元の方々のいろんな意見がふくそうする場合もあり得るかと思います。ですから、この段階で県が要請してまいられました区域及びその事業の内容の中に入っていないということは、単に防音のための、騒音区域との関連で事柄を判断しているのではなくて、そういういろんな要素が実は織りまざっているんじゃないかというふうな感じも私どもいたしておるわけでございます。
 いずれにいたしましても、そういう問題も含めまして地元の要請がまとまって、県もそういうふうな姿勢が明確になりますならば、十分農林省と話し合いたい、こう思います。
#107
○佐藤三吾君 いや、この成田用水事業というのは騒音区域内を対象として行われると県も回答しているわけですよ。まさにこの地域は騒音区域――設定した区域じゃないけれども、現実には騒音の直撃の中にあるわけですからね。そこら辺はひとつぜひ自治省としても県とも相談して対処してもらいたいと思います。
 それから、厚生省おりますか。――この区域内で調べてみますと、病院関係というのは、公立病院というのは成田の日赤病院と多古の中央病院だけですね。
#108
○説明員(瀬田公和君) そのとおりです。
#109
○佐藤三吾君 地元の強い要求として出されております内容を見ますと、やはりこの特別措置に関する法律の中にもございますように、万一ということも考えられるし、同時に、いまの二つの病院を見ると、ベッド数その他が非常に限界に来ておるわけですね。これらについて、具体的に地元の不安をなくして拡大強化していく、改善していく、そういう具体案をお持ちですか。
#110
○説明員(瀬田公和君) 先生のお申し越しの件は、救急体制をどういうふうに整備していくかということだろうと思うんですけれども、この点につきましては、昭和五十二年度以来抜本的な整備を図るということで、軽症の救急患者に対しましては休日、夜間の急患センター、それから重症の救急患者に対しましては、これは周辺の私立の病院等も含めました病院群の輪番制の制度、それからさらに脳溢血とか心筋梗塞とかというふうな重症な患者に対します救命救急センターというふうな体系的な整備を千葉県全体として図りたいというふうに考えまして、現在千葉県に救急医療対策協議会というものを設置していただきまして、そこで検討していただいているところでございます。それで、現在は一応印旛郡市医師会会員が百四十人ほどおりますけれども、そこの在宅当番医制で救急対策を実施していただいているということでございます。
 また、航空機事故等の災害が起こった場合にどうするかということでございますが、これは災害対策基本法によります地域防災計画等がございますけれども、成田空港に関するものとしては、空港公団との契約によりまして現在では成田市の藤倉病院が一応対応すると。その他、成田日赤また国立の佐倉療養所等がそれぞれその状況に応じて対処するという形になっております。
#111
○佐藤三吾君 そうしますと、いま検討しておる千葉県全体を含めて、救急医療体制については早急に結論を出して強化していくということですね。
#112
○説明員(瀬田公和君) そうです。
#113
○佐藤三吾君 わかりました。
 そこで、もう最後になりますが、自治大臣、私はこの関連町村の財政状況をちょっと数字を拾ってみたのですが、四十一年を一〇〇として予算、公債償還額、こういうものを拾ってみると、成田の場合に、五十四年度の予算案で見ますと、ちょうど十六倍に予算はなっているのですね。ところが、いわゆる借金の方は二十八倍になっている。それから富里の場合も、いま申し上げましたように、これはもう最もひどいんです。五十四年度の予算は十倍なんですが、借金の方は、現債高の場合には百二十二倍になっていますね。多古町はどうかというと、予算が七、それから借金の方が三十八倍、芝山も二十二倍ですね。大栄も二十二倍、下総も二十四倍と。こういうことで、総額を見ると、六市町村で現債高が歳入の二五%に達しておるわけですね。――いや、二五%じゃない。四十一年の場合が、歳入が十六億九千万ですか、それから歳出が十五億、現債高が四億、償還額が四千九百万なんですが、五十四年度を見ますと、歳入は、予算では、二百三億、現債高が百二十五億、償還額が十三億、言うなら歳入の六〇%が借金と、こういう実態にあるんです。十年を経てそういう財政実態に追い込まれてきておる。この法案では、これからまた十年、起債を含めて進められるわけですね。先ほどあなたがおられないときに、石原審議官から聞きますと、実態的に見ると、当初の計画から見て四五%ぐらいしか総体的に進んでいないと、大変おくれておるという表現でしたが、そういう面から見ると、私がつかんだ数字を見ると、それを今後十年間やっていくとすれば大変なこれは借金の累増になってくるんじゃないかというような気がするんですが、この問題は、御存じのとおりに、関係市町村にしてみれば、まさに求めてやったわけじゃないわけですね。言うなら反対する中で、政府の一方的な責任で押し切ってやってきたという経緯があるわけですね、いままでの経緯からしましても。そういう面から見ると、当然これはこういう措置じゃなくて、やっぱり全面的に政府の方で措置していく、財政保障していくと、こういう姿勢にならなきやならぬと私は思うんですが、大臣の見解をお聞きして私の質問を終わりたいと思いますが、真剣に検討した答弁をひとついただきたいと思います。
#114
○国務大臣(澁谷直藏君) 成田空港の建設に伴って、成田市及びその周辺の町村が非常に大きな財政負担を抱えるようになってきておると、そのために非常に借金が積もってきておると、こういう御指摘、まさにそのとおりでございます。それで、そういう成田空港の建設によって生ずる関係市町村の財政負担の増大というものに対しては、御指摘のように、政府が最大限の責任を持って手当てをしなければならない立場に置かれておると、私はそう思います。いま御審議をお願いしておりますこの財政特例法という法案も、まさにそういった政府の考え方に基づいて提案をされておるわけでございます。
 なお、御指摘がございましたこの成田及び周辺の町村の借金の高が非常な倍率になっておるという御指摘、確かに成田空港の建設による面もあると思いますが、これはもう御承知のように、昭和五十年度から五十三年度までの三年間、異常な歳入の減少によって、国全体の自治体が全部やはり借金に大きく依存せざるを得ないという状態に追い込まれて、その全国の自治体の抱えておる負債高もとにかく大変な状態になっておるのは御承知のとおりでございます。数字的に検討してみますると、全国の市町村それぞれの抱えておる負債の状態の平均値があるわけでございますが、成田及びその周辺の町村は、この全国平均に比べると平均よりも高い地区もございます。しかし、それよりも低い地区もあると、こういうことでございまして、必ずしも全国平均値に比べて異常な状態にあるということには、数字的にはなっておりません。これはまさしく私どもが当委員会においても御論議をいただいておりまする地方財政の再建をどうすればよいかという基本問題につながっておるわけでございまして、そういう状態であればこそ、私どもはこの地方財政の再建というものに本当にもう真剣に取り組んでいかなければならないと考えておるわけであります。御指摘のございました成田市及び周辺地区の今後十年間、どういう状態になるか、こういう点については、私どもといたしましては、十分ひとつ注意深くその動向を見守りながら、政府としてなすべきことはこれはもう最大限の努力を払って対処してまいりたいと、このように考えます。
#115
○上林繁次郎君 私がお尋ねしたいのは、もう時間もありませんので、いまも佐藤先生の方からいろいろ話がありましたけれども、この十年間延長をする根拠ですね。十年間延長しようと、その根拠はいろいろとあると思うんですけれども、ある程度具体的にひとつお話を願いたいと思います。
#116
○国務大臣(澁谷直藏君) これはもうすでに御説明もあったかと思いますが、当初予定された事業が三十九であったかと思いますが、それが十年間経過した現在、そのうちの十八事業が完成しないままに残っておる、つまり残存事業が残っておるということ。それから、その後の情勢の変化によって、新たにこの財特法の対象事業としてつけ加える必要性が出てきたという問題が出てまいりまして、地元の町村、千葉県を中心にして慎重にいろいろと検討をした結果、新たに五つの事業を追加するということに大体方針が決まったわけでございます。それで、既定計画の残存事業十八、新たに追加する事業五つ、合計二十三の事業を完成するためにどの程度の期間が必要かということを検討いたしました結果、特に成田用水事業の完成には相当の期間がかかる。そういった点を検討、配慮いたしました結果、十年間さらに延長をすることが必要であると、こういう結論に到達いたしましてお願いを申し上げておる次第でございます。
#117
○上林繁次郎君 そうしますと、あと残された二十三事業ですね、これを実現するための予算を執行するわけですが、その財源はどのくらい必要とするんですか。
#118
○政府委員(森岡敞君) 今後十年間の事業費でございますが、全体で約千六億円でございますが、そのうち地方負担を伴わないものが約二百二億円ございます。したがいまして、地方負担を伴うものは八百四億円でございます。これを事業主体別に負担額を推計してみますと、国が三百九十七億円、県が百五十三億円、市町村が百二億円、空港公団が五十八億円、その他が九十四億円というふうに見込まれます。
 なお、地方公共団体の負担額の財源内訳を推計いたしますと、県が地方債三十五億円、一般財源百十八億円。市町村は地方債六十七億円、一般財源三十五億円程度と見込んでおります。
#119
○上林繁次郎君 事業の進捗率について先ほどから話がありましたけれども、この中で、成田用水事業についてはいまもお話あったんですが、その他特におくれているという事業はどういう事業ですか。
#120
○政府委員(森岡敞君) 全体としての事業の進捗率は現在八五%程度でございます。その中で、おくれておるものを例示して申し上げますと、たとえば道路事業につきましては、つけかえ道路、地域開発道路等の一部が完了しておりません。進捗率がこの分でおおむね七五%でございます。河川事業はおおむね七割程度であります。それから教育施設、これは五割程度でございます。ただ、これは成田ニュータウンの建設事業自体がおくれております。したがって、人口の張りつきが当初予定しておったようなことになってきておりませんので、それと並行して進捗率が低いと、こういうことでございます。それから、成田用水関連の農地及び農業用施設の土地改良関係が五割程度ございます。この辺のところがおくれておる主要なものでございます。
#121
○上林繁次郎君 この財特法を十年間延長するに当たりまして、千葉県の方から新規追加事業の要望もありましたね。この要望については、どうなんですか、全面的にこれを受け入れるという考え方を持っているのか、それともそのうちのどれだけかを受け入れようという考え方なのか。その辺の考え方についてお尋ねしたいんですがね。
#122
○政府委員(森岡敞君) 千葉県が関係市町村の意見を十分聴取いたしまして、その要望を踏まえて、昨年の六月三十日に知事から自治大臣あてに、十年延長していただきたいということと事業の追加を内容とする要望書を提出してまいられました。私どもは関係省庁とこれにつきまして十分連絡をとりまして、千葉県の要望どおり、その要望の内容は全部満たすようなことで今度の事業計画を立てるという見込みを持っております。
#123
○上林繁次郎君 そうしますと、後からまた聞きますけれども、千葉県のこの要望した事項については、これは整備計画の中にはめ込むということですか。
#124
○政府委員(森岡敞君) この期限延長の法律が成立いたしましたならば、私どもは直ちに整備計画の改定をいたして決定いたしたいと思います。その中に全部盛り込みたいと思います。
 ただ、この中で京成線の芝山への延長問題、これにつきましては、事業主体あるいは事業遂行の方式その他につきましてなお固まっていない点がございますので、それにつきましては、事柄は明記いたしますが、内容につきましてはその具体化を待って計画の中に盛り込むということに相なろうかと、かように思っております。
#125
○上林繁次郎君 そうしますと、これはひとつ千葉県の要望は受け入れよう。で、事業計画の中にはめ込むと。そうなりますと、ここで千葉県が要望したのは五項目ありますね。地域開発道整備事業、三里塚地区内の公共下水道、富里の消防施設、成田用水事業それと京成線の芝山延伸、こうあるわけですが、これ、予算的に言いますとどのくらいのものになりますか。
#126
○政府委員(森岡敞君) 先ほど申し上げました鉄道の延伸を除きますと、約二百三十億円程度というふうに見込んでおります。
#127
○上林繁次郎君 わかりました。これは全部とにかく要望どおり受け入れようと、こういうことになりますね。それはわかりました。
 そこで、次、警備の関係、昨年三月二十七日の管制塔乱入事件、これから一年たったわけですが、反対同盟がこの三月の二十五日に過激派分子を動員して反対集会をやろうと、これはもう御承知のとおりですね。すでに反対派による京成電鉄等の妨害行為、これも起きた。そこで、公安委員長はこれらの過激派に対する対処、方針ですね、これをどういうふうに考えておられるのかお聞かせを願いたいと思います。
#128
○国務大臣(澁谷直藏君) 御指摘のように、三・二五、一周年記念と、こういうことで、極左暴力集団が大集会を持ち、またデモ行進も行うと、こういう計画で進んでおります。どのくらい集まるか、正確な数字はもちろんわかりませんけれども、彼らの言っているところを総合すると、彼らとしては一万五千名くらい動員したいと、こういうふうな計画を持っておるようでございます。もちろん警備当局としては、不測の事態が起きるようなことがあっては大変でございますから、これの警備に対しましては、あらゆる角度から情報を収集し、万全の態勢で臨むように手配をいたしておるところでございます。
#129
○上林繁次郎君 直接この問題には関係がないと言えば関係ないんですが、先ほど、大臣いらっしやらなかったけれども、運輸大臣の発言、いわゆる二期工事に対する運輸大臣の発言、これが問題になった。当委員会でもって、それぞれの立場の質問がそこに集中されたと言ってもいいんじゃないかと思うんですよね。で、私どもは、不謹慎であるとかあるいは時期尚早ではないかとかいうことで、大臣にその点の考え方をただしたわけです。この影響、私はあると思うんですね。それでなくても三月二十五日にはこういったことをやるんだという、その行動に対する気持ちというか考え方、それを刺激するような発言にもつながると、こういうふうにわれわれは思うんです。
 そこで、やぱっり警備当局、それから公安委員長両方の御意見をひとつお聞かせ願いたいと思います。
#130
○国務大臣(澁谷直藏君) 二期工事の問題ですか。
#131
○上林繁次郎君 そうそう、二期工事で大臣がああいう発言をしたでしょう。それがこの委員会でもって先ほど問題になったわけ。皆さんの立場でどう受けとめているか。
#132
○国務大臣(澁谷直藏君) わかりました。――この点は、衆議院の地方行政委員会でも各委員からいろいろと御議論があったところでございます。私は、運輸大臣の二期工事年内に着手するという発言が、極左暴力集団の成田反対闘争に影響がなかったというふうに見るわけにはまいらぬと思います。やはり影響があったと、こういうふうに見るのが至当と考えております。
#133
○政府委員(鈴木貞敏君) 警察としましては、現実に二期工事が始まるという段階になりますれば、これは極左暴力集団は挙げて二期工事絶対阻止でございますので、これはその際はやはり全国的に相当の数の者が現地に集まりまして、各種のゲリラなりが発生すると、それに対応してわれわれも処置せぬといかぬと、こう思っておりますけれども、現実に始まってないこの段階でとやかく言うのは何でございますが、ともかく極左暴力者集団の不法行為を未然に防止すると、やればそれを逮捕するというふうなことで、いろいろの角度から十分ひとつ検討してこの二十五日にも臨みたいと、こういうふうに思っております。
#134
○上林繁次郎君 二十五日の件もお尋ねしたんですが、後から聞いたことは、いわゆるあの運輸大臣の発言に対する影響性ですね、その点についてお尋ねをしたわけです。
 で、大臣はいまお答えいただいたように実にはっきりしている。私もそう思う。警備当局としては、いわゆる二期工事が始まった段階でもって、その起きてくるであろうという一つの予想ね。そうなったらやりますよという考え方。当然それはやるのはあたりまえでしょう。だけれども、そういったことを起こさせないためにいろいろなことを考えなければならないということは事実でしょう。だから、あなた方の立場からしてもいろいろな、これから地域住民あるいはそのほかいろいろな面において、迷惑をかけない、混乱を起こさせない、そういう手だてをしていかなきゃならぬ、そういったことはもう当然考えていると思うんですよ。だから、二期工事が始まってからもしそういうことになればやりますよ、全国から動員しますよと、そんな話をしているのではなくて、運輸大臣がああいう発言をしたということは、少なくともあなた方にも影響があるんじゃないかと、それを心配しているわけです。まあ御苦労なことだなというふうにも思っている。だから、あなた方はどう受けとめているのかという、そのあなた方の受けとめ方を私は聞いておきたいんです。
#135
○国務大臣(澁谷直藏君) これは私が所管の大臣として代表して答弁を申し上げたわけでございまして、あの発言が、かねてから反対闘争を呼号しておりまする集団に対して全然影響がなかったのか、刺激にはならなかったのかという御質問に対しましては、これはやはり影響があると、こういうふうに断定せざるを得ないと、こういうふうに答弁申し上げておるわけでございます。
#136
○山中郁子君 いわゆる成田財特法ができて十年たったわけで、その延長の問題が提起をされているわけですけれども、この間さまざまな空港関連事業を行われてきて、関係の地方自治体の財政にこれがかなりやはり大きな影響をさまざまな面で与えているということは否めないと私どもは考えておりますけれども、現在の関係市町村の財政状況、この点についての基本的な認識をまず初めに伺っておきたいと思います。
#137
○政府委員(森岡敞君) 先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、空港設置という事態は、ほかの市町村では類を見ないプロジェクトが実施されるわけでございますから、それに伴って関連の公共施設の整備のために相当の投資が必要であると、これはもう否むべくもない事実でございます。それに伴って財政規模も相当程度膨張しておりますし、また地方債もかなりふえてきておるということは事実でございます。
 ただ、私どもこの関係市町村の財政を非常に注意深く見守ってまいりましたが、現段階におけるたとえば地方債の償還費を全国の市あるいは町村の例と比較をしてみますと、たとえば成田市の場合には、公債費の占める比率が一〇・三%程度でございますが、全国市町村も大体その程度でございます。したがって、非常に際立った公債費の負担が大きく出てきておるというふうに成田市については必ずしも見れないというふうに思います。
 ただ、周辺町村で見ますと、たとえば先ほど御指摘のありました富里村などは、全国町村の公債費率が八・七%であるのに対しまして、これは五十二年度の数字でございますが、一二・四%ということで、これはもうかなり高い。しかし反面、たとえば大栄町とか多古町になりますと、七・九%あるいは七・五%ということで、公債費比率は一般の町村よりは若干低目に出ておると、こういうふうな状況でございます。
 しかし、いずれにいたしましても、そういう数字で出ました比率もさることながら、財政の実態といたしましては、ほかの町村とは平面的に比較できないいろんな問題点なりプレッシャーがかかっておるということは、私どもも重々承知をしております。
#138
○山中郁子君 公債費の例を挙げられまして、大きな問題ではないという認識をしつつも余り楽観はもちろんしてないんだと、こういうお話のように承りましたけれども、具体的に自治省の資料で算出いたしましても、かなりやはり四十一年度から五十二年度までの十二年間で膨張をしております。それで、その要因が空港関連事業にあることはこれは明らかだと思いますが、たとえば成田市を見ますと、この十二年間で歳入で一六・七倍ですね。歳出で一八・一倍。歳出の構成比では、普通建設事業が四十一年の三四・五%から五十二年には六〇・九%に急膨張しているという結果が出ると思いますが、これは普通建設事業といってもほとんどが空港関連事業ないしはそれに準ずるもの、内容的にはそうなると思います。ほかの市町村でも、それほど比率は高くなってないまでも、基本的には同じような傾向にあるということは事実なんです。
 それで問題は、現状の問題もありますし、それだけふくれ上がりますと、さまざまの面で今後の、将来の維持運営に関する部分の膨張ですね。将来の問題として、これらがかなり経費がふえてくるということは当然考えられてしかるべきだと思うんですけれども、こういう面からの関係市町村での今後の財政の見通しですね、この辺についてはどのように認識をされていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。
#139
○政府委員(森岡敞君) 一般的に、各種の公共施設が整備されてまいりますと、御指摘のようにそれを将来にわたって維持管理していくために相当の経費がかさんでくる、これはもう当然のことでございます。私どもは、各種公共施設の整備につきましては、いま御審議いただいております補助率のかさ上げのほかに、地方債はできるだけもう良質の政府資金でもって資金手当てをするというふうな措置も講じておりますし、また、ことに特別交付税の配分に当たりましては、そういう実態も十分頭に置いて必要な財政措置をやってきたつもりでございます。
 将来の経常経費の増加という点につきましては、やはり交付税算定などを通じまして適切な財源措置を関係市町村に講じていきたいと、かように思っております。
#140
○山中郁子君 私どもも関係市町村に調査にも参りましたし、御意見も伺ってきました。それで、やはり財政計画を立てるのに困っているという状況も現実にあります。特にいま申し上げました将来の維持運営費ですね、こうしたものが相当財政を圧迫することになるだろうという懸念をかなり持っていらっしゃる。
 そこで、いま、その点については全然そういう心配はないんで何にも考えないんだということではなかった御答弁でしたけれども、やはり将来の維持運営に対して何らかの助成ですね、それから補助率の引き上げなどについても検討してきたところだというお話でございましたけれども、将来の問題として、具体的なはっきりした目安というんですか方針ですね、それらをお持ちになっていらっしゃればお聞かせいただきたい。
#141
○政府委員(森岡敞君) 私どもの守備範囲で申しますと、地方交付税の算定の際に、経常経費も含めまして必要な財政措置を適確にやっていくということが一つでございますが、いま一つ、空港公団から周辺対策交付金というのが交付されることになっております。現在五億八千万円程度でございますが、これは原因者であります空港から周辺市町村に対して必要な財源の手当てをしてもらう種類の交付金でございますが、これなどを私どもは運輸省及び公団に対しまして極力増額するように要請してまいりたいと思います。そのほかに、たとえば特別の国庫補助制度を設けるとかいうことは、ちょっといまの財政の仕組みから申しますと、なかなかこれは困難ではないかと思います。交付税の措置と周辺対策交付金の拡充によりまして関係町村の財政運営に支障がないように努力をしてまいりたいと思います。
#142
○山中郁子君 その「特別の」が困難だということなんですけれどもね、いま実際に将来の、これだけ膨張した財政規模になってきますと、現状とはやっぱり格段な違いでもって維持運営経費などがかかるということははっきりしていますよね。その点はやはりちゃんとお認めになっていらっしゃるわけですか。
#143
○政府委員(森岡敞君) 先ほども申しましたように、学校、保育所その他の施設がふえてまいりますと、当然それに伴う維持管理費はふえてくるわけで、これは、もう一般的に言い得ることでございます。それらにつきましては、交付税で適切な措置を講じ得る仕組みになっておりますから、それはそれで措置しますが、そのほかにもいろいろあるんだろうと思います。それらにつきまして、個別に国から一定の補助金をつけるとかあるいは補助率を引き上げるとかいうことよりも、率直に申しますと、原因者である空港公団がやはり思い切って交付金をふやして、これでそういうものも、もろもろの経費をやってくださいと言う方が私は現実的だと思うんです。ですから、そういう意味合いで申し上げたつもりでございます。
#144
○山中郁子君 たとえば、市町村では、具体的にかなりいろいろ心配されているのは、いまおっしゃった学校だとか保育所だとかということもありますけれどもね、そうでないところでたくさんいろんなところで影響が出てくる。たとえば役場の、役場というか自治体の規模だって、職員の数だとか、そういうことだってどんどんふえていくわけですわ、財政規模が十倍にも二十倍にもなっていけばね。そういうものはかなり大きな財政上の圧迫になって、それは一時的なものじゃなくて将来、結局ずうっとかぶさってくる問題でしょう。たとえば一例を挙げればそういうこととして認識をされてしかるべきだと思うんですけれども、そこの点について、いまお答えの中でははっきりした保証という形でなるんですか。私、地方財政の問題について専門家ではありませんので、ちょっとわかるように教えていただきたいんですけれども。
#145
○国務大臣(澁谷直藏君) 御指摘のようないろいろな状態が出てくるだろうと思うんです。ただそれを、来年になったらこういう状態が出る、二年目になったらこういう状態が出るということをこの段階で的確に予想することはできないわけでございますので、私どもとしては、財政局長からお答えいたしましたように、そういった問題が具体的に固まってきた、そういう状態に対して、交付税、それから場合によっては特別交付税、こういったものの運営を適切にやって、行政運営に支障のないように対処してまいる考えでございます。
#146
○山中郁子君 私はやはりそのことに関して、これ、国の重要な施策として行う大規模な事業ですよね。それで、地域的には限られたところに集中して、その地方自治体の財政にかなり決定的な影響を与えると、こういう問題ですからね。その地方自治体の財政への影響を、まあ一年後、二年後ではそう予測できない部分があるんだと、こういういま大臣のお話でしたけれども、私は当然予測をするべきだと思うんです。できないはずはないと思うんですよ。できないはずはないし、当然するべきだし――そのとおりに一分一厘違わずに予測できるかどうかは別問題として、まず規模としては予測もできるし、予測できれば当然のこととして財政への影響ないしはそれに対する必要な対策、そうした一定の長期見通しですね、そういうものは当然国の責任としてまずやらなきゃいけないと思いますけれども、いかがでしょうね。
#147
○国務大臣(澁谷直藏君) これから十年間延長をすることによって、どの程度の事業を行うことになるかという先ほど御質問がございまして、それに対しての大体事業規模の額もお答えを申し上げたわけであります。そういったものを基本として、それぞれの関係市町村の財政需要がどの程度伸びていくかということは、これはある程度予測することはもちろん可能です。ただ、私の申し上げておるのは、そういった全体的な、ラウンドな予測は可能でございますけれども、私どもの財政措置というものはそういった大ざっぱなものでやるわけにはまいりませんので、毎年毎年いろんな諸条件がもう具体的に固まってくる、その結論として財政需要がこれだけ伸びてきたと、こういうものが固まってくるわけでございますから、それに対しては行政運営に支障のないように適切な運営をやってまいりますと、このように申し上げておるわけであります。
#148
○山中郁子君 私は、やはりそれはレッテルでの何らかの助成だとかあるいは補助率の引き上げという問題も当然入ってくる、適切な処置でならなきゃいけないと、こう思っておりますので、その点については重ねて意見として申し上げ、要望も強くしておきたいと思います。関係市町村の強い要求でもある、その辺は御認識いただいていると思いますけれどもね。
 最後に、これも先ほど質疑があったようでしたけれども、追加事業の問題です。これはいままでも何回か関係市町村から追加事業が出てきて、今回も出されているわけですけれども、今後の問題としても可能性はあるわけですよね、いろいろと。で、これらについての対応をもう一度お聞かせいただきたい。
#149
○国務大臣(澁谷直藏君) 今回追加を内定いたしました五つの事業につきましては、千葉県を中心に関係市町村、それから地元の住民、そういった方々と十分話し合いをいたしまして、その結論として、この五つの事業を追加してほしいと、こういう具体的な要望が参りましたわけでございまして、それを私どもといたしましては関係省庁と十分協議をした上で、千葉県の要望どおり全面的にこれを追加することに決定をいたしたわけでございます。したがって、この法案を審議をいただいておる現在の段階におきましては、この五つの事業を追加すると、こういうことで御理解をいただきたいと思うのです。
 ただ、今後一体どうなんだと、こういう御質問でございますが、とにかく十年間という長期間を予定しておるわけでございますから、その間にどのような情勢の変化が起きるか、これは何人も予測することは困難であります。したがって、そういった情勢の変化が起きて、その結果新たにこういう仕事を追加してもらわなければならぬという状態が起きるかもしれません。それについてこの段階で、いやそれは困るとかいいとか言うことは適切ではございませんので、そういう情勢になった場合は、その現実の事態に対応して私どもは適切な結論を出してまいりたいと、このように考えております。
#150
○山中郁子君 確かにいまの段階で、将来どういうことが起こって、それについてはこれはよしとするしこれはだめとするというようなことが出ないことは当然のことなんですけれども、基本的な考え方として、過去にもそういうことでやはり追加が出てきている問題だから今後も十分あるわけで、そしてそれはしかるべき理由を持った、耳を傾けるべき中身として出てくることは大いに予想されるわけですから、その点については地元の要求をよく聞いて、そして適切な積極的な措置をとられると、このように理解をしてよろしゅうございますか。
#151
○国務大臣(澁谷直藏君) ただいまお答えいたしましたように、十年間の期間の中でどのような情勢の変化が起きるか予想できない、私どもが現在予想できないような大きな変化が起きて、その結果こういった仕事をどうしても新たに追加しなければならぬという、私どもが本当に施行できるようなそういう内容を持った事態が起きてまいりました場合は、常識として適切な対応策を講じなければならぬというのは、これはもう当然のことだと考えております。
#152
○山中郁子君 もう一つ言いたいのは、国の事業として吟味をしたというところにやっぱり大臣の御答弁のニュアンスが強いんですよね。私が申し上げていますのは、もちろんそのことは紙の裏表の問題になりましょうけれども、やっぱり地元の関係市町村の要望として出てくるわけですわ。そういうところもよく聞いて、積極的に適切な措置をとられるおつもりはあるでしょうねと、このことも伺っていますので、ひとつ片手落ちにならないような基本的なお考え方を聞かせていただきたい。
#153
○国務大臣(澁谷直藏君) 今回の新たな五つの追加事業を決めるに際しても、先ほどお答えいたしましたように、県が中心になって関係市町村それから地元の住民、そういった方々と十分話し合いをした、その結論として出てまいったものを、私どもは全面的にそのとおり追加することに決定したと、こういうことでございます。でありますから、私どもは、国のサイドで一方的に国の考え方を押しつけるというような考え方は毛頭持っておりません。何といっても、この大きな仕事を遂行していく場合に一番肝心な点は、地元の方々の理解と納得をしていただく、こういうことが基本だと考えておりますので、御心配のような、地元の意向というものを無視していくというような、そういった姿勢でないことはもうはっきりと申し上げておきたいと思います。
 ただ、現在の時点で、いま申し上げたような経過を経て新たに五つの事業が追加が決まった。そして、それをこれから実施していこうというスタートにこれからつこうとしているわけでございますから、この段階で――三年後、五年後、情勢の変化が起きて、新たに追加の仕事が出てくるかもしらぬ。それに対してイエスかノーか言えとこう言われても、この段階でそういたしますとはっきり答弁申し上げることは困難でございますと、こう申し上げておるわけでございます。
#154
○山中郁子君 だから、基本的な姿勢を伺っているわけです。
 終わります。
#155
○藤井恒男君 なるべく重複することを避けて、かいつまんで二、三点に限って大臣の御見解をお伺いしたいと思うのです。
 運輸大臣が、将来の需要増加に合わせるために、成田における第二期工事の着工を急ぐという発言をなすっておられるわけだけど、一方、国際航空の需要を成田のみに集中せずに、これを大阪だとかあるいは福岡、新潟、鹿児島などの地方の国際空港の拡充によってカバーする方途もあるんじゃないか。さらには千歳、小松、長崎、熊本などの地方における空港の国際化ということを図る方法もあろう。あるいは羽田の沖合いをさらに拡充して、ここへ国際空港の一部、成田の一部を移転して、需要増に見合う措置を講じたらいかがかと、実はこういう考え方もあるわけなんです。基本的にはこれは運輸省にかかわることかもわからぬけど、大阪にしてもあるいはその他既存の国際空港にしても、これをまた拡充するということになれば、それなりに自治省としても大きな問題を抱えることになる。あるいは分散した形で既存空港を国際空港化するということについても、これもまたいろいろな問題があるわけです。
 しかし現実問題として、この国際間の航空協定というものが、成田が狭隘であるがゆえに、新たな乗り入れを希望する国との間に大変な摩擦も起こしつつある現状にかんがみて、いま言ったような構想に対して自治大臣としてどのように考えるのか。日本の国としての受けとめ方にもなるわけなんだけど、その辺の考えを一度フランクに聞かしていただきたいと思います。
#156
○国務大臣(澁谷直藏君) 恐らく運輸大臣からいろいろ答弁があったと思うんですが、とにかく日本に対して乗り入れを希望しておる国が何か私の記憶ではもう三十数カ国、現実にいまそういう申し入れが来ておると、こういうような状態でございますから、とにかく日本としてはこれに対する対応策を急がなければならぬ、こういう状態にあるわけであります。ただ、それの対応策として、この成田新空港だけではなしに、もっと分散して多角的な対応を考えるべきではないかという御質問でございますが、私はその方面の専門的知識もございませんし、また所管の立場でもございませんので、私が答弁するとかえって混乱を増すおそれもございますので、答弁は差し控えさせていただきますが、確かにそういった御意見が各方面から出ておるということは私も十分承知をいたしております。
#157
○藤井恒男君 国務大臣として日本の国を背負っておられるわけだから、フランクな話を聞かしてもらおうと思ったんだけど、まあいいでしょう。そういった動きがあるということ、これは地方自治体にも敏感に影響する問題であるし、恐らく自治省においても種々御検討のことと思いますが、そういった考えもある。私はそれをしろと言っておるわけじゃないんですが、考えもあるということは十分御記憶いただきたいと思います。
 そこで、今日的な問題として話題になっております、また非常に国民が心配しております過激派の動きについてお伺いするわけだけど、昨年の五月二十日に成田空港が開港されてからおよそ一年近く経過し、その当時非常に心配されておった過激派による大きな妨害もなく、今日まで空港が円滑に処理されたきたということは大変喜ばしいことだと思うんです。これについてはいろんな見方がありましょうが、一つには過激派集団に対して厳正な態度で臨んできたということも見逃せない大きな原因であろうと思います。今後も国家公安委員長として、反対農民とそしてこれに便乗する過激派集団を峻別して、そして過激派の妨害行動に対しては最大の努力をすべきであると、私はそう思います。
 そこでお伺いするわけだけど、反対同盟では、昨年三月二十七日のテレビにも放映されて、全国の国民の前にあの暴力行為をまざまざと見せつけたわけですが、管制塔乱入事件の一周年ということで、全国の過激派を動員して、三月二十五日に大々的な反対運動を展開しようとしておる。すでに数日前にも京成電鉄に対するゲリラ活動などの妨害活動が活発化しておるわけです。三月二十五日の集会、あるいはその前後の警備体制は十分に行われておるのかどうか。また昨年のような空港乱入事件というようなことを繰り返さないような万全の措置がとられておるのかどうか。この辺について空港の安全確保に対する国家公安委員長としての現在のお考えをお聞きしたいと思います。
#158
○国務大臣(澁谷直藏君) 先ほどもお答えいたしましたように、三・二五、この日を期して極左集団が大々的な行動を起こそうということで計画を進めております。詳細は警備局長から答弁申し上げますが、私どもといたしましては、御指摘のように、とにかくこのような不法な行動はこれはもう断じて鎮圧しなければならないわけでございますから、警察の全力を傾けて警備の万全を期してまいる決意でございます。
#159
○藤井恒男君 警備局長入ってないようだから、ひとついまのことをよく伝えていただきたいと思います。
 警備局長がおらなきゃこれ答えられないかわからぬけど、いま大臣のお答えになったのは、三・二五のいわゆる成田周辺における警備の問題、恐らく一万二千人の動員とかその他のこともありましょう。しかし同時に、この関連施設に対する広域にわたる妨害行動が出ておる。箱根の山の上だとかあるいは地域における電線の切除、こういったものが、成田に一万二千人動員する、成田は万全にやったけど散発的に地方で関連施設が妨害されて、そのために航空の運航が阻害される、あるいは善良な市民が巻き添えを食って迷惑をこうむるというようなことも当然想像される。これもう現に起きておるわけだ。これらについても私は同様の措置が必要だと。なかなかむずかしいことではあろうが、成田ということにおいて全国的にそのような行動が現に起きておるわけなんだから、この辺についても十分万全の措置をとってもらいたい。その点についてもひとつ大臣のお考えをお聞きして質問終わります。
#160
○国務大臣(澁谷直藏君) まことにごもっともな御指摘でございまして、私どもといたしましてはそのような認識に立って、単に成田空港その周辺の警戒だけではなしに、これに関連する広範な施設に対するゲリラ攻撃というものも十分予想されますので、そういった点も含めて万全の体制を講じておる次第でございます。
#161
○委員長(永野嚴雄君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#162
○委員長(永野嚴雄君) 御異議ないと認めます。よって、本案に対する質疑は終局いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時十五分散会
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ソース: 国立国会図書館
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