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1978/03/22 第87回国会 参議院 参議院会議録情報 第087回国会 内閣委員会 第4号
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1978/03/22 第87回国会 参議院

参議院会議録情報 第087回国会 内閣委員会 第4号

#1
第087回国会 内閣委員会 第4号
昭和五十四年三月二十二日(木曜日)
   午前十時四十九分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     森田 重郎君     円山 雅也君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         桧垣徳太郎君
    理 事
                岡田  広君
                林  ゆう君
                山崎  昇君
                向井 長年君
    委 員
                斎藤栄三郎君
                塚田十一郎君
                中西 一郎君
                林  寛子君
                堀江 正夫君
                片岡 勝治君
                野田  哲君
                村田 秀三君
                和泉 照雄君
                山中 郁子君
                円山 雅也君
                秦   豊君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  金子 一平君
   政府委員
       人事院総裁    藤井 貞夫君
       人事院事務総局
       給与局長     角野幸三郎君
       人事院事務総局
       職員局長     金井 八郎君
       大蔵大臣官房審
       議官       天野 可人君
       大蔵省主計局次
       長        禿河 徹映君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木 源三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(桧垣徳太郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本法律案につきましては、前回趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○山崎昇君 時間があんまりありませんために、いろんなことを大蔵大臣に聞きたいと思っておりましたが、はしょって二、三聞いておきたいと思います。
 これは議題に直接関係ありませんが、予算全体の回し方とも関連すると思いますからまず一、二点聞きたいんですが、予算委員会で総理は、いまの財政を立て直すためには、従来とってまいっております増分主義だとか、あるいはまあ予算に飛躍なしなんということもありますが、こういうことではなかなかできないんじゃないんだろうか、言うならば、カーターさんの言っているゼロベース予算というようなものも考えなきゃならぬだろうという答弁をしております。
 そこで大蔵大臣、第一点としてお聞きしたいのは、このゼロベース予算というものについてどういうふうにされていくのか、まずお聞きをしておきたいと思います。
#4
○国務大臣(金子一平君) いまお話しのゼロベース予算の問題でございますが、最近のように財政事情が厳しくなってまいりますると、従来のように、ことしは前年度の何割何分増しだというようなやり方はもうできないと思います。したがいまして、相当思い切った見直しを予算編成の際に従来の経費につきましてやらなきゃならぬと考えておる次第でございまして、まあことしはその点は必ずしも十分いっておりませんけれども、来年の予算編成に当たっては、ゼロベースからやり直すかどうかは別といたしまして、従来以上に厳しい予算全体の見直しを私どもはしてまいりたいと思っております。ただ、これ総理も予算委員会でちょっと触れておったかと思うんでございますが、今日の補助金の状況を見ますと、八割四分が社会保障関係、文教振興関係、それから公共事業関係でございます。それから御承知のとおり法律補助と予算補助がございますけれども、法律の規定による補助がやはり八割三分なんです、補助金の。それから地方公共団体を対象としておる補助が約八割二分というようなことでございますので、やはり制度の見直しを伴いませんとなかなか簡単にいかないと思うのでありまして、こういった問題全般を絡めて明年度の予算編成に当たりましてはひとつしっかりと取り組んでまいりたいと、こういう気持ちを持っておる次第でございます。何といっても法律をいじるとか地方公共団体に影響を及ぼすというようなことになりますとまたいろいろ御議論もあるかと思いますので、どうかひとつその点、国会におかれましても十分これから御協力をまたお願いしたいという気持ちでおります。
#5
○山崎昇君 そうすると大蔵大臣、多少の見直しはそれはやるにしても、いま国会等で議論になっておりますゼロベース予算という編成方針そのものではないんですね。したがって、また八月ごろになりゃ五十四年度予算の何%増し、ただしいろいろ再検討していらっしゃい、この程度になるんであって、いま議論されているような、根本的に予算編成のやり方を改めるということにはならぬじゃないんでしょうか、いまの大臣の説明聞いておりましても。
 それからもう一つ、時間ありませんから重ねてお聞きしますが、たしか私の調査では、昭和四十四年に科学的財政管理方式といって一億ばかり調査費をつけて大蔵省は検討した時期がありました。それから十年たっているわけなんですが、一体、当時PPBSと言われました科学的財務管理方式というのはどういう検討をされて、それがなぜ今日まで全然その結果が生かされないで、そして依然として増分主義という方法でやられてきておる。だから私は、強いて言うならば、せっかく大臣の答弁でありますが、ことしもまた従来と同じような方式で、多少補助金にいたしましても、いま説明ありましたけれどもそう大して変わらないんじゃないでしょうか。私、五十三年度の数字まだ持っておりませんが、五十一年度と五十二年度を見ましても、結局は多少件数では減りますけれども、補助金そのものは物すごくふえていっているんですね。何にも改善になっていません。ですから、あのカーターさんの言っております、いまの予算編成のやり方を全く根本から改めてやっていくというこのゼロベース予算のやり方というものをどうおとりになるのか。極端に言うなら、私は大蔵省でも解体しなきゃこれはできないんじゃないんだろうとさえ危機を持っているんですけれども。もう一遍ひとつお聞きします。
#6
○国務大臣(金子一平君) 来年度はこれは相当思い切ったやはり見直しをしなきゃいかぬ。ことしある程度の見直しをいたしましたが、とてもそんなことではこれからいけませんよという気持ちは持っておるわけでございまして、全く山崎さんのおっしゃるとおりに考えておるわけでございますが、ただ、全部解体して新たに見直すことにするのか、そこら辺の柱の立て方をどういうふうにするかをいま検討しておる最中でございます。
 それから、何年か前に検討した問題の、その後どう取り上げておるかにつきましては禿河次長から答弁をさせます。
#7
○政府委員(禿河徹映君) ただいまお話がございましたPPBS、この方式につきましては、私ども係官をアメリカに出すとかというふうなことで実はいろいろ勉強を重ねてきたわけでございます。やはり予算というものを科学的に、システマチックに管理していかなくちゃならないと、こういう考え方につきましては、私どもも大変得るところが多く、いろいろな点でできるだけそういう考え方を持ち込むように努めてまいったわけでございますが、PPBSの手法そのものにつきましては、実はアメリカにおきましてもなかなかうまくいかない。考え方はそれでも、実際それを動かしていくという場合になかなかうまくいかない。いわば完全に成功いたしておりませんで、現在中断いたしておると、こういう状況でございまして、私どもこれまでに蓄積いたしましたノーハウ等はございますけれども、なかなか実際に直ちにこれを活用するというわけにいかない。しかし考え方は十分頭に置きまして予算の編成に努めておるつもりでございます。
#8
○山崎昇君 これは大蔵委員会等でやるべきことでありまして、旅費法のときに余り議論する内容ではありませんが、ただ私は、いま財政再建ということが目下の急務なもんですから関連していまお聞きをしているわけです。
 そこで、次に大蔵大臣にお聞きをしますが、三月十六日のたしか予算委員会じゃないかと思っていますが、銀行法十八条の改正については次の通常国会に提案いたしますと、こういう答弁かなされているように聞いています。これをお聞きしますのは、週休二日制という問題は公務員の問題としても大変大きな課題になってきておりまして、日本の働いております全体の週休二日制ということになりますというと、この銀行法が改正されませんというとなかなか全体的に前進しない。そういうこともありまして、せっかく大蔵大臣がそういう御答弁なされておりますんで、重ねてこの機会に確認をしておきたい。それからあわせまして、これにすぐ、変な話ですが、新聞報道等によりますというと日経連の桜田さん等々がかなり反対の意向も表明しているようでありますが、そういう動向がありましても大蔵大臣としてはこの銀行法の十八条の改正を持っていくんだ、そういうふうに私は理解をしているんですが、一言だけここで確認をしておきたいという意味でお聞きをしているわけです。
#9
○国務大臣(金子一平君) 銀行の週休二日制はほとんどの先進国で実施をしておりますことでございますので、私自身の気持ちとしてはぜひこの際手をつけたいという気持ちで、いま金融制度調査会で御議論をいただいておる最中でございます。問題点は、山崎さんも御承知のとおり中小企業が週休二日制をやってないもんですから、その間の反応というか摩擦をどう食いとめるかということと、もう一つは、やはり郵便局、農協等の問題がございますので、そういう方面ともやはりできれば連携をとって実施に持ち込みたいという気持ちでいま議論をしていただいている最中でございます。銀行法の改正法案は次の通常国会に出す予定でおりますので、ぜひその機会に盛り込んで、いま山崎さんおっしゃった突破口と申しますか、そういうことにでも持ち込みたいなという気持ちでおることを申し上げておきます。
#10
○山崎昇君 そこで、関連して人事院にお聞きしておきますが、三月三十一日で二回目の試行期間が切れますね。そこで、その後一体人事院は、いま大蔵大臣のお話を聞いたと思いますが、銀行法の改正すら通常国会でやっていきたいという大蔵の決意です。そういう点等も踏まえて、公務員の週休二日制について人事院はどういう方向をとられようとしておるのかこの機会にひとつお聞きしたい。
#11
○政府委員(藤井貞夫君) 国家公務員の週休二日制の問題に関しましては、いまお話がございましたように、ただいま第二回目のテストをやっておるわけで、三月三十一日までということになっております。これが終わりました後は詳細な問題点、その他いろいろ対応策等に関しまして各省庁の報告を徴しまして、これに対して広範な角度から検討を加えました結果、次の措置を講ずるということにいたしたいというふうに思っております。私たちもいままで累次申し上げておりますように、やっぱり週休二日制というのは世界の大勢でございますし、わが国におきましても、中小企業等についてはなお問題がございますけれども、全体として見ますると、われわれの調査対象といたしておりまする企業では六九・二%という実施率になっておりまして、ほぼこれは安定した制度として定着しつつあるというふうに見てよいのではないかというふうに考えております。そういう観点に立ちまして次のステップというものをどういうふうにやっていくかということを現在慎重に検討いたしておりまするし、また試行の結果というものも前提といたしまして、その後の措置を講じたいというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても前向きの姿勢で取り組んでまいるという所存は変わりはございません。
#12
○山崎昇君 そこで、これは新聞報道ですから一応私ども参考にはしていますが、たとえばサンケイ新聞によれば、人事院は何か四週五休を決めたという報道もあります。それから別な報道によれば、大蔵省は孤独な抵抗で何か定員増だからだめだという見解を持っているとも報道される。そこで、受けます公務員の方は一体どこへ行くんだろうかというふうにこれはかなり心配の向きもあります。そこで、せっかく人事院総裁と大蔵大臣と並んだわけでありますから、きょうこの席上で大蔵省も人事院が週休二日制に踏み切るならば、それで大蔵も応じてやっていくんならやっていくんだというふうにきちんとひとつこの場で答弁をしてほしい、こう思うんで、総裁の具体的にどうされるかということと、受けて大蔵大臣は大蔵から見てもそのとおりやるんならやるんだ、そういう方向でひとつ答弁してほしいんです。
#13
○政府委員(藤井貞夫君) 週休二日制の問題について本格の実施をどういう形で、どういう時期からやっていくかということについては、現在第二回の試行というものの結果も踏まえてこれから鋭意検討をしていくということにいたしたいという段階でございます。したがいまして、いまのところまだ内容の具体的なものについては決めておりませんので、ここで申し上げる時期ではございませんですが、いずれにいたしましても次のステップをやるということに相なりますれば、内容いかんにもよりますけれども、やはり一種の勧告のような形というものを取り入れざるを得ないのではないかというふうに考えております。したがいまして、勧告というような形になりますれば、人事院が正式に物を申すのでございまして、これは内閣に対しても、国会に対しても同時に意見の表明をするということに相なります。したがいまして、この内容の実現については各省庁とも当然尊重していただくというたてまえになるのは、他の給与勧告その他と同様であるというふうに私は確信いたしております。
#14
○国務大臣(金子一平君) いま御答弁がございましたように、これ勧告という形で出ますならば、これは政府全体として受けとめて、どう執行するかという問題に入るわけでございまして、大蔵省としては予算、人員の問題の関連がありますから、そういう点につきましても十分検討して、増員をしたり、予算が特にふくらむということのないように何とか持っていきたいという気持ちを持っておることを申し上げておきます。
#15
○山崎昇君 それでは旅費の問題について二、三お聞きをいたします。
 実は、昔といってもそれほど昔ではありませんが、旅費については大体三年に一遍ぐらいの割合で改定されておりました。そこで、福田さんが大蔵大臣の当時、それでは少し実情に合わぬではないかという私どもの点もありまして、できるだけ毎年ということになればなかなか実務的にも問題があろうと、そういう点もありまして、二年に一遍ぐらいでやっていきたいもんだという、当時大変前向きといいますか、そういう答弁等ございまして、私どもも一応それでぜひやってほしいということになっておりました。ところが、今回のこの旅費法の改正を見ますというと、五十年は政治情勢もありまして成立がおくれたわけでありますから、三年半ほどになっておりますが、実態は四年ぐらい変わってないという状況であると、したがって、二年ぐらいに一遍改定すれば多少実情に合うんじゃないかなとぼくら気を持っていますが、四年も五年もということになってくるとかなり実情と合わなくなっているんじゃないだろうか、そういう気もいたしますが、大蔵大臣としては今回はこれでやるといたしましても、次回あたり、できれば毎年でも民間の状況を調べておいて、場合によっては毎年改善してもいいと思いますが、繁雑ならばせめて福田さんの大蔵大臣当時みたいに二年に一遍程度はやっぱり変えるという考え方を示してほしいと思うんですが、どうでしょうか。
#16
○政府委員(禿河徹映君) 旅費と申しますのは、御存じのとおり実費弁償というものをたてまえといたしております。したがいまして、物価の動向等情勢の変化に即応いたしまして、その改定は時期を失することがないようにやらなくちゃならない、こういう点は御指摘のとおりでございます。かつて四十八年当時でございましたか、愛知大蔵大臣も必要があれば毎年、一年に一回でもその改定をすることも考えないわけではないと、こういう答弁をしたことも私ども存じております。ただ実際問題といたしまして、最近のように特に物価がかなり落ちついておるようなときに毎年その改定を行う必要があるかというふうなこともあろうかと思います。従来の例で申しますと、大体三、四年に一回ぐらいの実は改定の頻度でございまして、私ども決して労をいとうわけでございませんが、そういう今後の物価その他の経済情勢の推移等を見ながら、時期を失することがないようにこの改定を図りたい、かように考えております。
#17
○山崎昇君 なるほど多少世の中落ちつけばあなたの言うこともそうだと私は思っています。ただしかし、少なくともどういうふうになったとしても四年だの五年たったんではとてもじゃない合いません。ですから。毎年ということになればそれは実務的にも大変だろうと私も思います。そういう意味では福田さんもいろいろ考えて、私どもまた提案しましたのは、せめて二年ぐらいどうだろうかということですから、これはまあ希望意見みたいになりますが、ぜひひとつそれらの点は十分判断されまして、四年も五年も投げるようなことのないようにしてほしいということだけ申し上げておきます。
 次にお聞きをしておきますのは、今度旅費法の改正の中で一つの特徴は、グリーンが言うならば一等級以下やめようと、しばらくですね。そこで具体的にお聞きしますが、附則で「当分の間」というふうになっております。しかしこれは財政がいつどうなるかわかりませんから、恐らく「当分の間」という言葉なんだと思いますが、大蔵大臣としてはどれぐらいの期間を当分の間と判断をされているのか。判断だけひとつきょう聞きたいと思うんです。
#18
○政府委員(禿河徹映君) 大変どうも恐縮でございますが、この「当分の間」というのを具体的にいつまでかというのにお答えするのは実は大変むずかしいあれでございます。私ども今回御提案申し上げました一等級以下の職員全員につきましてグリーンの料金支給を停止いたしたいと考えましたのは財政状況等にかんがみということでございまして、やはり最近におきますような非常に高い国債の依存度、こういう財政の状況、いわば危機的とでも言えるほど非常に厳しい財政状況でございます。それからかたがた民間の実情等照らしてみますと、かなりの会社がやはり職員につきましてはグリーンの支給を行っていない。大体私どもが調べました点でいきますと、約四割の会社が役員以外の職員につきましてはグリーンの支給をいたしていない。こういうふうな状況にかんがみまして、当分の間は公務員の方の姿勢を強く訴えるという点からも一等級以下の職員につきましてグリーンの支給を停止いたしたいと、かように考えたわけでございます。そういう点から申しますと、やはり今後の財政の状況とか民間の実態等から見まして、やはり一等級以下の職員についてグリーンの支給を停止するというのは厳し過ぎるではないかと、こういう感触が得られました時期、そういう時期が参りましたら私どもまたその時点におきまして、その緩和とかというふうなことにつきましてまた国会の方に御提案申し上げ、御審議をお願いいたしたいと、かように考えております。
#19
○山崎昇君 確かにいま法律出しておいて、いまからいつごろかという予測はなかなか困難だということは私も理解します。
 そこで、私の方から聞きますが、財政再建については、財政再建の収支計算とかいろいろなことをあなた方やられておるんですが、少なくともその完成時期ぐらいというふうに判断をすれば、私は七年か八年かそこらぐらいかなあという気がしているんです、財政再建との関連でいけば。そういうふうにとりあえず私の方はこの「当分の間」というのは理解をしておいていいかどうかが一点。
 それから、一体グリーンをこういうことをやって、財政再建との関連なんですが、どれぐらいのこれは財政的に節減になるんだろう。私は余りそうならぬじゃないかと思うんです。むしろあなた方の方は民間だとか世論だとか、そういうことの方にかなり力点があって、たまたまいま財政が苦しいからこの期に来てということじゃないかという推論をしているんですが、いずれにいたしましてもいま私の判断としてはその方に思うんですが、その点についてどうか。
 それから、お聞きをしますというと、一等級以下グリーンを廃止した場合にどうしてもその事情によれない場合がある。その場合には大蔵大臣と協議をするんだというような方向になっているようでありますが、しかしそれでも一々大蔵省と協議したんでは実務的に大変だというので、何かこれこれの事情の場合は大蔵省と相談せぬでも各任命権者のところでやってくださいというような考え方があるとも聞いています。したがって、もしそういう基準等があればここである程度明らかにしてほしい、こう思うのです。
#20
○政府委員(禿河徹映君) まず第一の、「当分の間」というのはいつまでかと、先生、七、八年ぐらい頭に置いておるのか、あるいは八、九年後ということを頭に置いておるのかと、こういうお尋ねでございますが、財政の観点だけで申しますと、一番簡単なのは、たとえば赤字公債から脱却をした年次ということも考えられるかもしれませんが、そこまで実は私どもまだ具体的に現段階考えておるわけではございません。しかも一等級から七等級までございます。その中で、グリーンの支給対象に、またもとに戻すのがどの辺がいいのかというふうなこともございましょう。そういうふうないろいろなこともございますので、何年後とか、あるいは財政の姿だけで判断するだけでなくて、やはり民間の実態等々とも照らし合わせまして、これは全く仮定のあれでございますが、たとえば数年後におきまして日本の経済情勢も落ちつき、民間の企業におきましても、たとえば部長クラスとかというものについてはかなりグリーンの支給がまた復活をしたというふうなことになれば、たとえば一、二等級ぐらいはまあグリーンの方を復活してもいいのかなとか、こういうふうな観点もまた出てこようかと思います。そういうふうな全般的な状況をにらみまして、その時点におきましてまた私ども考え方をまとめまして、国会の方の御審議をお願いいたしたい、かように考えておりまして、いつの時点で、あるいは財政の状況がぴたっとなった時点においてとかということをいま申し上げる段階ではございませんので、その辺は御了承願いたいと思います。
 それから、今回のグリーンの支給を停止するということによる節減効果でございますが、一般の職員旅費におきまして約三十億円ぐらいがこのグリーンの支給停止によって節減されるものと考えております。
 それからその次の、グリーンの支給は原則として一等級以下は支給いたさないといたしておりますが、特別の事情があります場合にはやはりグリーンの支給ができるような道は残しておかなくてはいけないであろうということで、私ども法案の成立を得ましたならば具体的にその辺の基準を考え、各省とも御相談いたしたい、かように考えておりますが、まあ現在一応頭の中にございますのは、たとえばいろいろ各審議会の先生方あるいは国会の先生方と同行いたしまして、その車中におきましていろいろ打ち合わせ、会議等をしなくちゃならぬ場合とか、あるいは在外におきまして指定職でない公館長なんかでもやはり国の体面上どうしても飛行機の場合ファーストクラスでないとぐあいが悪いであろうとか、そういうふうな事態もあろうかと思います。そういうふうなことに遭遇いたしました場合に、やはりグリーンの支給ができるようにという措置を講じなくちゃなりませんので、そういうふうなできるだけ具体的な例を挙げまして各省にも御連絡をし、そして最後はやはり各省庁におきましてどうしてもグリーンの支給をしなくてはならないような時点におきましては各省大臣の御判断で支給ができるような道を講じてはいかがかなと、かように考えております。
#21
○山崎昇君 だから、本当はあなた方がそういう方式をとるというならば、あらかじめ考え得る基準で、附則でもやるべきであって、いきなり全部だめですよ、しかしこういうふうな例外で認めましょうというやり方は、私は法体系上余り納得せぬのですけれども、しかしいま出てきていますから、説明のあった点は聞いておきます。ただ、私は結果としてあなたもちらほら言うように、事実上は上級職員についてはある程度復活するような方向で、下級者だけはどうも抑えられるような印象がある。それは印象ですよ。たとえばいまの基準一つ、そのほかにもあるでしょう、あるでしょうが、これ一つ見ても市議会の議員に同行するとか国会議員に同行するだとか、あるいは公館長の体面だとか、あるいはまあどうしても各省庁の責任者が認めた場合なんというようなことになってくるというと、やっぱり事実上は下級職員だけ規制されちゃって、上の方はしり抜けみたいになってくるじゃないだろうか、そういう気がします。だから、そういう後で不公平にならぬように、実際に職務上必要なら必要なんだという点できちんとしませんというと、これは問題を残しますんで、その辺だけは申し上げておきたいと思うんです。
 それから人事院に、この点も後でも重ねてお聞きしますが、前に私が旅費についで質問したときに、当時の給与局長は、実費弁償ではあるけれども、公務員にとりましては、大変広い意味で言うならば勤務条件の一つと考えていいんじゃないだろうか、そういう意味では十分な注意を払っておきたいというお話がありました。そこで今度、いままであったものを規制したり、あるいはどうしたりするものだから、いろいろ問題が私は起きてくるだろうと思う意味で、人事院はこの旅費というものについて、大蔵省の所管であることは承知していますが、どういう関心を持たれて、どういう考え方をお持ちになるのか、ごく簡潔にちょっと述べてほしい。
#22
○政府委員(角野幸三郎君) 旅費の関係でございますが、旅行を伴います勤務をまあいわばいかなる経済的条件のもとに行わせるかという関係の問題でございます。したがいまして、そういう意味で申し上げますと、広い意味の勤務条件に当たるものである、そういうふうに考えております。いま先生お話の、もう大分古い話でございますが、前給与局長がそういうふうにお答えしたというのもそういう趣旨でございまして、私ども現在においてもそういうふうに考えております。それで、そういうことでございまして、これは所管は大蔵省さんでございますけれども、そういう広い意味の勤務条件ということで私どもも大変無関心以上の、非常にそれに対して関心を持ってございます。今回の場合におきましても、この民間一般の情勢、社会一般の情勢に対応して、それがどうなのかというような観点を含めまして所管でございます大蔵省さんでも非常に注意して検討をなさっておる。それから検討の過程においても御連絡をいただきましたし、私どもも御相談を受けかつ感想を述べたり何なり事務的にも詰めてございます。そういうことで広い意味のそういう私どもも深い関心を持ってきておるということは事実でございます。
#23
○山崎昇君 次にお聞きをしますが、日当の算出の根拠というのは一体どういうものだろうか。私ども数字見ると、宿泊料金の甲地方の何かずっと計算してみるというと、二〇%ぐらいに当たっているようですが、一体日当というものに対する考え方を改めて聞いておきたい。
#24
○政府委員(禿河徹映君) 旅費法上の日当と申しますのは、出張中におきますたとえば昼食代とか、あるいは出張先におきますいわば足代等のその諸雑費、これを定額で支給しようとするものでございます。この金額をどの程度のものにするのが一番いいのか、こういう問題がございますが、私ども従来も甲地の宿泊料の大体二割というふうなところが大体いわば穏当なところかなということで従来からそういうふうなことでやってきておりまして、今回におきましてもそういう考え方を踏襲しておるところでございます。
#25
○山崎昇君 そこで、これが等級区分に分かれているわけなんですが、いまの説明によりますというと、昼食代、足代等雑費に充てる。私は多少の差のあることは認めたとしても、どうしてこの六つの区分ぐらいに分けなければならぬのかというのがわからない。なぜかというと、仮に一番下のクラスである六等級以下を一〇〇として計算すると、総理大臣が二〇七・一、それからその他が一七八・六、指定職で一五七・一、二等級以上で一三五・七、三等級−五等級のところで一一四・三と、こうなる。私は仮に六等級以下の諸君が課長と一緒に出張しておって、昼飯食うときに別なものを食うわけでないと思う。だから、従来から私ども言っておりますように、なぜ役人の身分そのままがこの実費弁償であります宿泊など日当まで六つも七つも等級つけて差をつけなければならぬかということにどうしても納得できない。全部一緒くたにせいなんという極端なことは申し上げませんが、少なくともこれはもっと縮めにゃいけませんね。そういう意味では、今度の場合も計算をしてみているんですが、私は宿泊のところも申し上げますけれども、この等級区分というものをもう少し縮める必要があるんじゃないか。私の方から提案せいと言われれば、総理その他の方が一群、指定職か一群あとは一等級以下――グリーンだって一等級以下全部だめにするわけですから、一等級以下ぐらいは全部一緒にしてもいいのではないんだろうか。そんなに違ったところに泊まっているわけじゃないんじゃないだろうか、あるいは雑費等についてはそんなに違いがないんじゃないだろうか、こう思うんですが、その点どうでしょうか。
#26
○政府委員(禿河徹映君) 日当、宿泊料の定額の等級区分につきましては、これ先生よくもう御承知のとおりでございますが、かつては国内の旅行の場合に、たしか九ランクに分かれてございましたが、三十七年か八年、その段階におきましてこれを六段階に大きくくくると申しますか、等級区分を少なくいたしたわけでございます。前回の五十年の改正のときにおきましても、そのくくりの区分を少し一部変更いたしまして、区分自体の数は同じでございますが、そのくくりの中身を若干変更いたしたわけでございます。そういうことというふうにいたしまして、私どもできるだけ余り細分化し、大きな差が細かい段階でつくというふうなことは避けてきたつもりでございますが、一般職の場合現行の、総理大臣は別といたしまして、一般の公務員の場合に六つに分けられてございますが、一応この区分は先生御指摘のような非常に実態にそぐわないというような区分とも実は考えておりません。やはり旅費は、おっしゃいますとおり、実費弁償という性格はもちろん基本的に備えておりますけれども、やはりその職員の職務あるいは責任にふさわしい旅行をしてもらうという点もやはり必要でございます。したがいまして、その職員の地位に応じまして若干その支給額が変わってくるのもやむを得ないところではないかと、かように考えております。ただ、今回の宿泊料等の改定に当たりましては、もちろん実態を基礎といたしまして今回の改定を御提案申し上げておるわけでございますが、私どもその上下の倍率と申しますか、それにつきましては従来より若干その倍率が少さくなるようにいたしておるわけでございますので、一応現段階におきましてはこの辺のところで何とか御了承いただけるんではないか、こういう気持ちでございます。
#27
○山崎昇君 これ宿泊にも関連するんですが、まさか私自身も学校出たすぐと、総理大臣と一緒にせいなんていうことを言っているつもりはありません。しかしわれわれも、公務員時代、出張してみまして、大体私は実態としては六等級以下なんぞというのは単独でそんなに出張しませんね。やっぱり係長と一緒に行くとか、課長と一緒に行くとか、そういう方が大半ですよ。ですから、行きゃ泊まるところもほぼ一緒です。それから食う物も一緒ですよ。かかる物も一緒。まあ多少課長が車呼べばそれに便乗するという意味では車代等は浮くかもしれません。浮くかもしれませんが、実態はほとんど同じですよ。それなのにかかわらず、こういう区分の仕方をして、多少今度は〇・一か〇・二確かに縮まっています。縮まっていますが、そんなもので考えましたなんていうことにはなりませんね。ですから、やっぱり大蔵省は思い切って指定職なんていう俸給表つくったわけだから、指定職は指定職でいい。総理大臣のクラスはクラスでいい。あと一般職は一等級以下同一にするとか、思い切ってそのくらいのことはやっぱり公務員に対して考えるべきじゃないでしょうか。
 それから宿泊も、参考までに申し上げますというと、これも甲地方で計算してみまして、六等級以下一〇〇にして、これは三等から五等級の間で一二四・二、指定職が一七一・二、二等級で一五〇、総理大臣は二四〇・四、その他が二〇〇、これはまあ改正後そうなる。いずれにいたしましても、直ったのは幾らに直ったんだろうか。三等から五等のときでいままで一二五、それが一二四・二ですから〇・八ぐらい確かにそれは縮まってますよ。宿泊だってそんなに違ったところへ泊っていませんよ。自分で調査できませんから大蔵省の調査にあれこれ言うのは少しまあ筋違いかもしれませんが、どうもあの調査そのものについて私は多少の疑問持っています。そういう意味では、日当も宿泊も実費弁償だということをもう少し強めるならば、私は当然この等級区分というものは改めてしかるべきじゃないのかと。宿泊もそうです。
 それから、時間がだんだんありませんから、まあ一括して言っているようですが、あわせてこの甲乙の区分も、これも従来は一〇〇対八五ぐらいでしたが、大分まあ縮まりまして、一〇〇対九〇ぐらいになっています。一〇%ぐらいの差のあることは承知しています。しかしこれも、もうこの甲と乙を分けている一体理由がどこにあるんだろうか。そう分ける必要がないんじゃないんだろうか、一割ぐらいの違いで。ですから私は、この甲乙の区分も含めて、実はこの等級区分の撤廃もあわせてひとつ検討願いたい、こう思うんです。
 それで、特に私はなぜこの甲乙の区分と申し上げるかというと、私は大蔵省に、これは給与課長からもらったわけですが、ビジネスホテルの料金を調べてもらいました。大変労作をかけたわけでありますが、これ見ますと、多少ブロックに分かれておりますが、高いところで四千四百円から、――まあ一番高いのは関東の六千四百円というのもありますが、高いのは四千四百円から五千円前後です。安いのになりますというと二千六百円から三千円前後です。平均出しますというと、三千五百八十八円というのがビジネスホテルの、これは泊まるだけでありますが、なります。ですから、大都会になってくるというと、こういうところに泊まる可能性がある。しかし地方になりますと、選択の幅がなくなってきます。そういう意味で言うと、私は宿泊のこの甲乙を区分するなんていうことはもはやナンセンスじゃないんだろうか、こんなの思い切って改めるべきじゃないんだろうか、こう思うんですが、大蔵大臣。まあ、この法案は私ども賛成で通しますが、今後やるときには、少なくともこれらのことはもう撤廃してもらいたいと思うんですが、どうですか。
#28
○政府委員(禿河徹映君) 第一の、等級区分の問題でございますが、私ども現状におきましてはこれまでの経緯等もございまして、一応従来どおりの区分ということで必ずしも不当なあれではないと考えておりますが、なおこの点につきましてはこれからのいろいろ実態の推移等をよく見まして私どもも十分検討はいたしてまいりたいと、かように考えます。
 それから、甲乙の区分でございますが、実は私ども財務局を通しまして甲乙やはり調査をいたしたわけでございますが、なお、実は甲乙の地域につきましては宿泊料について格差がかなりあることもまだ事実でございました。全体的な数字で申しますと、甲地の宿泊料に対しまして乙の方が八一%と、こういう数字も実は出ておるわけでございます。ただ先生いまお話しのとおり、甲地につきましてはビジネスホテルあるいは交通機関とかというものもかなり整備されております。それに対しまして乙の方はそこまで至っていないと、こういう状況もあるものでございますので、私どもが得ました数字だけで単純に言えば一〇〇対八一でもいいわけでございますけれども、以上のような点を勘案いたしまして従来どおり一〇〇対九〇と、こういう区分を今回も実は踏襲いたしたような次第でございます。この点につきましては、なおまた今後その甲乙の宿泊料等がどういうふうな経過をたどっていくのか、その辺を十分見まして検討いたしていきたい、かように考えます。
#29
○山崎昇君 私もその資料をもらっておりまして、これ見ましても、係員クラス、課長補佐クラス、課長クラス、局長クラスと、こう調べてありますね。私はこれそのものに多少疑問を持っているんです。疑問持っているんですが、私自身調査して反駁するだけの材料ありませんから、一応これ前提にしましても、私はこれ実態と少し違うんじゃないかという気がしますね。たとえば係員が課長と一緒に来たら一緒に泊まりますね。しかし係員だからこっちのクラスですよというような調査にこれはなると思う。さっき申し上げましたように、前提としては七等級だの八等級だのという職員というのは単独の出張というのはあんまりない、ぼくの見る限り。そういう意味でいうと、どうもこの区分は私はやっぱり納得できないんです。いまも皆さんに数字申し上げましたが、泊まるところが、たとえば二等級の人は宿泊料が五割五分増しですよ、六等級以下一〇〇にしても。指定職は八割増しですよ。総理は倍以上です。そんなに――まあ総理これは基準にならぬかもしれません、一国の代表ですから。これは基準にならぬかもしれぬけれども、どうしてこんなに差をつけなきやならぬのかという、大体が、実費弁償という性格から言って。ですから、これは大蔵大臣、ぜひ次の機会にはもう少しやっぱり私は整備してもらいたいと思う。大臣の見解を聞いておきたい。
#30
○国務大臣(金子一平君) クラス別のというか、グループ別の分け方につきましては、実態に即するようにこれからも十分ひとつ検討して、次の改正の機会にでも御提案申し上げたいと、そういう感じでおります。
 それから甲地、乙地のやつは、いろんな調査あるものですから、まあ今回は例年の手法を踏襲いたしておりますが、これまた実態に即するように十分検討さしていただきます。
#31
○山崎昇君 本当に重ねて言いますが、私は、大都会の場合、仮にビジネスホテル利用すれば、この宿泊料金が、これは平均でありますけれども、これと日当で十分だという計算だって成り立つ。ところが乙の場合はそうはならないんです、実態論として。ですから、重ねてこの点は強く私は申し上げておきたいと思います。
 それから次に、移転料についてお伺いしておきますが、一体この移転料を構成する内容というのはどういうものをお考えになっているのか、お聞きをまずしたいと思います。
#32
○政府委員(禿河徹映君) 移転料につきましても、私ども実際に移転をいたしました職員の方にアンケートをいたしまして、その中身をいろいろ出していただいて検討いたしておるわけでございますが、大体移転料のうちの六〇%が大体荷物を運びます運賃、その残りがいろいろ荷づくりの人夫賃だとか、そういうふうなものになっておるわけでございます。
#33
○山崎昇君 そこで、これも大臣、四つの区分になっているんですよ。いま説明ありましたように、運賃の方に六〇%ぐらい、その他の梱包といいますか、人夫賃といいますか、そういうものか四〇%ぐらい。ところが、運賃の方が上がると、これは多少調整されますけれども、こっちの方が構成内容としてはだんだん減ってきますね、たとえば梱包料が上がったり人夫賃が上がったりしてきますというと。そうすると、相対的にはかなり低くなるという状況になってくる。そういう意味では、この移転料についてもう少しきちんとしてもらいたい。
 それから、これも私はどうも身分、等級でこの移転料というのを分けること自体についても納得できない。むしろこれは家族が多けりゃ、これも実費弁償というなら、家族が多ければやっぱり引っ越しだって金がかかる。課長だから荷物が多くあるというわけでもない。だから、そういう点も私はもう大蔵省少し考え方を改めてもらいたいと思うんだね。いつまでも身分で等級区分して、実費弁償だ、実費弁償だと言いながらやり方は全然違う。こういう点はひとつぜひ改めてもらいたいと思うことが一点。
 それから二点は、別表の二の「備考」というのを見ますというと、水路及び陸路の場合には四分の一キロで鉄道の一キロに該当して計算をしています。ところが、沖繩なんかは鉄道がないんです。それから離島に赴任する場合なんかは船で行きますから、帰りの分も見なきゃとてもできない。そういう意味ならば、片道だけ計算して、はいということで赴任料と私はならぬじゃないか。だから、沖繩の場合だとか離島なんかに行くような場合には、特例的にある程度帰りの分もこれは見なきゃいかぬのじゃないんだろうかと思うんだが、その辺について大蔵省はどういう見解を持つか聞いておきたい。
#34
○政府委員(禿河徹映君) 移転料の等級区分の問題でございますが、確かに若い人で家族数が多くて家財道具も多いとかいうふうな場合は多少つらいというごとはあろうかと思いますが、この移転料といいますのは、先ほど申しましたとおり、貨物運賃とか荷物の集貨配達料とか荷づくり費用とか、そういう経費を支弁するためのものでございます。で、その際に一番問題になりますのは家財道具というものの量でございますが、やはりこういう家財と申しますのは、移転をいたします職員の長い生活の間の蓄積、それによるものでございまして、現在の給与の体系等々から見まして、やはり年齢の高い者ほど家財道具も普通多いというのが一般的な姿であろうかと思います。そういう点から私ども等級区分に応じました移転料と、こういうものを設定いたしておるわけでございまして、確かにごく例外的にその費用では足りない、あるいは号俸が非常に高くてもただ子供が一人もいないとか、家財道具も大変少ないとかいう人もあろうかと思いますけれども、なかなか行政事務の余り繁雑化を来すのもどうかというふうなことで、現在のような構成をとっておるわけでございます。ただ、この点につきましては、やはり等級の区分による宿泊料等につきまして、そこのところをもう一回今後とも見直せという点につきまして私どもさらに検討は重ねてまいりたいと、かように考えます。
 それから、水路、陸路の問題、特に沖繩の関係でございますが、内国旅行の場合、一般的に申しまして水路とか陸路によって荷物を運びます際には、鉄道によりますよりも運送賃というものは割り高に相なります。そういう点に着目いたしまして、現在でも水路、陸路、それの四分の一キロメーターが鉄道一キロメータというふうにみなして適用して、その辺のところを配慮いたしておるわけでございます。その中でもまた特に沖繩でございますが、沖繩への旅行と申しますか、赴任等が他の内国旅行の場合と異なりまして、家財を移転するというふうな場合に船便がやはり主体でございます。そういうふうな特殊事情を考慮いたしまして、私ども沖繩の関係につきましては移転料定額に三〇%の加算というのを運用方針で、これは法律の四十六条第二項の規定に基づく運用方針で、沖繩は三割の加算という措置を講じておるわけでございまして、これで対応できるのではないかと、かように考えております。
#35
○山崎昇君 やっぱりそれではまだまだです。実際やりょうがないわけですから。
 それから、離島へ行く場合なんか、たとえば私が長崎へ行ってみましたら、あそこ島だけでも大変なものですよ。私は北海道ですが、北海道だってやっぱりそうです。そういう意味で言うと、こういうところはもう少しやっぱり検討願いたいということを申し上げておきたいと思うんです。
 それから、次にお聞きをしておきますが、法第十八条の運用について一つお聞きをします。「航空賃の額は、現に支払つた旅客運賃による。」と、こうなっています。だから、いまどういうふうに大蔵は処理をしているのか知りませんが、恐らく実際は会計の方で航空券を買うことにして会計上は処理していると思うんですね。本人が払ってから、領収書をもらってきてやっているなんということではないと思う。もしそうだとすればこの十八条は実情に合わない。だから、やっぱりその点は変える必要があるんじゃないかということが一点。
 それから、この四十六条等々を見ますというと、運用方針で二等級以上だけに飛行機が出すようなあんばいになっていますが、これも私はもう実情に合わないんじゃないんでしょうか。いまやあなた、スキーに行くといったって、学生ですら――すらと言ったら失礼ですが、飛行機で行っちゃう。そういういま世の中なのに、依然として、公務で行くのに、二等級以上だけは飛行機で、その他の者は特別でなきゃだめだなんていう物の考え方が、世の中の進みぐあいと大蔵省はずれているんじゃないかと私は思う。そういう意味で言えば、やっぱり飛行機というのは全体的には交通機関として使うということに改めるべきじゃないかと私は思うんですよ。その点はどうですか。
#36
○政府委員(禿河徹映君) 航空賃の支給につきましては、いまお話がございましたとおり、法第十八条で支払った額ということに相なっておりますが、実際の支給に当たりましては、まず概算で実はこれを行っておきまして、後でこれを精算すると、こういう形をとっておるようでございます。ただ、この航空賃の場合には鉄道の場合等と違いまして領収書の発行もありますし、また領収書が発給されないという場合でも航空券というものが手元に残ります。そういうことで後で精算がきくわけでございますので、特に航空賃の支給の場合にこの十八条を変えなくても対応できると、かように考えております。
 第二点の、ただこの航空機利用の範囲を非常に現在の運用方針で限定的にやっておって、実情に合わないのではないかと、こういう御指摘の点でございますが、確かに現在航空賃の支払いというものは、一般的にはたとえば千キロメーター以上の行程にあるものとか、災害調査等緊急の場合等に限定いたしておりますが、御指摘のとおり、最近におきます航空機利用の普及というものには大変著しいものがございます。あるいは鉄道運賃と比較いたしましてもその関係に従来とは違った変化が出ておることも事実でございますので、私どもこの点につきましては今後そういう状況の変化を踏まえまして、この航空賃支給の対象については前向きに検討いたしたいと考えております。
#37
○山崎昇君 前向きといってよく言葉は使われるのだけれども、少なくとも私はいまの時代であなたも認めているように、たとえば東京から札幌へ行くということになりますと、鉄道の方が高いですよ。仮に昔のようなグリーンという形を使えば。だからもう私の出身であります北海道庁なんかでも全部飛行機ですよ、いまや日帰りですよ、まあ任務にもよりますけれども。だから旅費を節減するというならばむしろ航空機については、それは八等級であろうが七等級であろうが、きちんと利用するんだということを大蔵省は踏まえてやるべきであって、何でこのいまも二等級以上ぐらいに運用方針がなっているのかさっぱり私どもわからぬわけです。そういう意味でいまあなた前向き前向きと言うなら、それじゃ四十六条の運用方針変えますね。変えて実情に合うようにするという意味で、私は前向きということを受け取っておきますが、いいですね、それで。
#38
○政府委員(禿河徹映君) お話しのとおりでございます。
#39
○山崎昇君 次に、衆議院からまいりました際に附帯決議もついておりまして、私は必ずしもこの旅費法のところで議論するのはふさわしいとも思いませんが、あの中で公務員が出張中にたとえば脳溢血だとかそういう内臓疾患といいますか、そういうものによって倒れた場合の公務の扱いの問題が議論されたようです。そこでこの点は、人事院に私からもどういう見解をお持ちなのか聞いておきたい。
#40
○政府委員(金井八郎君) 職員に出張中災害が生じました場合の公務部内における災害補償の取り扱いにつきましては、これは労災とも全く同様に取り扱っておるところでございます。出張中の災害の場合、まず負傷の場合でございますけれども、これは出張というものが命令に基づいて職員が場所を異にしてやはり勤務しているわけでございます。いわば官の支配下にございますので、特定の場合を除きましてすべてこれは公務と因果関係があるということで公務上として取り扱っております。これは通達でその点も明記しておるところでございます。
 それから、いま先生のおっしゃいました内臓疾患等、主として疾病の場合でございますけれども、これは基本的には出張中であっても実は通常の勤務中でございましても基本的考え方は同じでございますけれども、事柄の性質上、やはり本人の素因と申しますか、そういうものがもとになりまして、それに勤務というものがどういうふうに加わって発病に至ったかという点がポイントになるわけでございます。そこで、そういう点は医学的な問題ということを中心にいろいろその他の条件というものも調べまして、公務と因果関係があるものはこれは上という扱いで行っております。この点も労災と公務の場合は全く同様でございます。
#41
○山崎昇君 それではもう時間ですから最後の一点聞いておきますか、この旅費法が通ると恐らく大蔵省は日額旅費も改めると思うのですが、どれぐらい改めるのか、まずそれが一点と、もう一点は、日額旅費については十分私は現場の職員であるだけに配慮してもらいたいと。それは二、三現場の方々に聞いてみると、いま財政の事情がありますから旅費の総額が少ないということもあるんでしょうが、たとえば工事現場の監督にしましても半分ぐらいしか行かれない。そして工事ができ上がっていざ検定だとか会計検査なんてくるときになると、大変なあわて方になる。そういう実情もあるようであります。
 それから日額旅費の場合には、現場行って何も金かからぬじゃないのだろうかという考えもあるようですが、決してそうでない。あそこへ一カ月も二カ月もおったら大変なものです、精神的な苦痛からいきましても。そういう意味では現場職員の問題でありますだけに、日額旅費については十分ひとつ配慮してもらいたい。いま何か仮に日曜日そのまま休んでも二十日から二十四、五日監督に行かなきゃならぬのに十日か半分ぐらいしか行けないというのが実情のようですね。そういう意味ではこれから公共事業ますますふえるわけでありますから、当然ひとつこの日額旅費について十分な配慮を願いたいということを含めて御答弁いただいて私の質問を終わりたいと思います。
#42
○政府委員(禿河徹映君) 日額旅費の単価の改定の問題でございますが、これは法律の二十六条の規定に基づきまして、これから各省の長が私どもの方に御協議がございまして決まることになるわけでございますが、その際私どもといたしましては、今回の宿泊料等の改定率、そういうものを十分勘案いたしまして、しかるべき改定を図りたい。こういう気持ちでございます。
 それから第二の日額旅費の総体の予算額の問題でございますが、こういう財政状況のもとで私ども大変つらいわけでございますが、またこの点につきましては今後の予算の編成の段階におきまして、十分頭に置いて取り組みたい、かように考えます。
    ―――――――――――――
#43
○委員長(桧垣徳太郎君) この際委員の異動について御報告いたします。
 本日、森田重郎君が委員を辞任され、その補欠として円山雅也君が選任されました。
    ―――――――――――――
#44
○委員長(桧垣徳太郎君) 質疑を続けます。
#45
○和泉照雄君 私はきょうは、せっかく大蔵大臣がいらしておりますので、旅費法に関連する事項もありますので、二点ほどサラ金の問題についてお尋ねをしてから質問をしていきたいと思います。
  〔委員長退席、理事林道君着席〕
 サラ金の問題については、その規制に対する世論の高まりを背景に、大蔵省を初めとする関係六省庁で昭和五十二年九月に第一回の連絡協議会を開かれてサラ金規制立法について検討を続けてきておられますが、大蔵大臣も国会の答弁で政府の責任において立法措置を行うとの意向を繰り返し述べておられるのは御承知のとおりでございますが、また昭和五十三年十月には大蔵省がサラ金の実態調査も行い、その実態は相当ひどいと認識をされたはずでございます。最近政府は各省庁間で調整がつかないということで貸金業規制法案の国会提出を断念したという報道があるようでございます。政府のサラ金規制がかけ声だけに終わり腰砕けのような感じを私は抱くわけでございますが、サラ金による被害は今日でもなお続いており、一刻も早く国の適切な措置が必要であるにもかかわらず、このように断念をしたという報道があることは非常に残念でございますが、こうなりますと政府の責任が非常に私は重いと思いますが、そこらあたりの事情について大蔵大臣の御見解をお示し願いたいと思います。
  〔理事林道君退席、委員長着席〕
#46
○国務大臣(金子一平君) サラ金の問題は今日大きな政治問題になっております。社会問題というよりもむしろ政治問題になっておりますので、私どもは一刻も早くこの規制の強化に乗り出さなきゃいかぬと思っておるのでございますが、いまお話のございましたとおり関係の六省庁でいろいろ議論を詰めておるのですが、なかなか結論の出ない問題がございます。それは金利をどうするかという問題、関係の省が分かれておるものですから、まだ話がつかないと承っておりまするけれども、一方において各党からいろんな御提案をいただいておりますし、それから衆議院の大蔵委員会の方でも、いまいろんな問題点を煮詰めております。できましたならば、私は今国会にでも結論が得られれば、政府提案というわけにいかぬかもしれませんけれども、議員立法の形でもひとつ提案をしてもらいたいということで、その話し合いの煮詰まるのを待っておる段階でございます。法案の一つの点は、現在は貸金業は届け出制になっておりますけれども、これをひとつ免許制に持っていきたいということ。この点については異論がないようでございます。
 それから、行為規制でございますが、取り立て行為等に関する行き過ぎがないように規制したいという点、これも大体問題はないようでございますけれども、問題は出資取締法の金利と利息制限法の金利とが大分離れておるものですから、この間の調整をどうするかということでいま議論をお願いをしておる段階、こういうふうに御理解いただきたいと思います。気持ちとしては各党間の話し合いが煮詰まれば、ひとつ一刻も早く提案に、政府提案か議員提案かこれは別といたしましても、国会で御審議いただくように持っていきたいという気持ちでおります。
#47
○和泉照雄君 六省庁にまたがるいろんな関係がございまして、いま大臣がおっしゃったとおり非常に難航しておるということは承知しておりますけれども、やはり去年あたりは世論に相当押されたようなかっこうで、法務省とか、あるいはまた大蔵省も重い腰を上げて、いよいよ八十七国会ではその法案を提出をする、こういうような非常な積極性があったわけでございますけれども、いまちょっとお伺いをしますと、議員立法を何か期待をしておられるような、非常に後退した弱腰の姿勢が見えるということは非常に私は大きな責任問題ではないか、こういうふうに思うわけでございますが、この六省庁の意見の調整ということを大蔵省がもう少し積極的に調整に乗り出すというような、去年の後半みたいなあのような積極的な姿勢がないのではないかというふうに、国民もそういうふうに感じますし、私もいまの答弁からしますとそういうような感じを受けるわけでございますが、そういうことをまずやって、議員立法を期待するというような弱気の姿勢は私はおとりにならない方がいいんじゃないかと思いますが、そこらあたりの御見解いかがですか。
#48
○国務大臣(金子一平君) 先ほど申し上げました和泉さんの御質問に対する答弁の中で、貸金業者は現在届け出制でございますが、これ登録制にしたいということでやっておるというふうに申し上げなきゃいかぬところ、あるいは間違ったかもしれませんから、登録制の採用ということでいま進めておる、その点もし間違っておりましたら御訂正申し上げておきたいと思います。
 それから、大蔵省が弱気になっているということは全然ないのでございまして、金利をどうするかというのは、これは法務省の所管なものですから、それとの話をどうやって煮詰めるかということと、それから各党でいろいろ案が御提案になっております。そういうことも全部持ち寄って、何とかひとつ妥当な結論を、この出資等取締法では一〇九・五%というのを最高限に出しておりますし、それから利息制限法では一五%から二〇%といっておりますから、それをどういうふうに調整して貸金業の金利の最高限を決めるか、そこがひとつ問題――問題はそこなんです。これはできるだけひとつ皆さんのお知恵をかりて煮詰めたいということで、いませっかく努力をしている最中であることを申し上げておきたいと思います。
#49
○和泉照雄君 最後になりますけども、その努力は今国会中に実りあるそういう結果を生み出すかどうか、見通しについて。
#50
○国務大臣(金子一平君) できるだけひとつ今国会に間に合わせたいという気持ちで私はおることを申し上げておきます。
#51
○和泉照雄君 じゃ旅費法の改正の問題について御質問をいたしますが、提案理由の説明によりますと、「最近における宿泊料金の実態等を考慮し、」という説明がございましたが、過去における旅費の定額の改正に当たっては、消費者物価や賃金の上昇、日銀の宿泊料金指数の伸び、大蔵省が行う宿泊料の実態調査の結果などが考慮されているようでございますが、今回の改定に当たってはそのような調査がなされたものであるかどうか、なされておるとすればその結果について御報告を願いたいと思います。
#52
○政府委員(禿河徹映君) 宿泊料につきまして、私どもの財務局におきまして、昨年の四月の時点で全国的に調査をいたしました。これは大体公務員が通常利用しております旅館百八十一都市、七百八十九軒につきましてその宿泊料金の調査を行ったわけでございます。その結果で申し上げますと、前回の調査が四年前の四十九年の四月でございましたが、その時点に比べまして私ども基準と考えております六等級以下の係員クラスの宿泊料、それは甲地におきまして三八%の増加であると、こういう数字が得られております。三八%増加いたしたわけでございますが、実は前回の旅費の改定を行いましたのが五十年でございましたが、その際には四〇%の改定を行いましたが、その四〇%という中には、四十九年の四月で調査いたしまして、当時法の施行を私ども五十年の四月と、かように予定いたしておりまして、その一年分の上昇分といたしまして消費者物価の上昇率一五・一%を入れまして、前回四割の改定を図ったわけでございます。そういう意味で一五・一%分がこれがすでに見込まれておりますので、三八から一五・一を引きました二二・九%というのが改定幅としてまず出てくるわけでございます。それにさらに五十四年度の消費者物価の上昇率、政府見通し四%の分を加えますと二六・九%と、おおむね二七%と、こういう数字が出てくるわけでございまして、まず、この二七%の改定を今回御提案申し上げておるようなわけでございます。もちろん私どもといたしまして、そういう実態調査をもとにいたしますが、さらに最近におきます消費者物価の上昇率あるいは日銀の経済統計の宿泊料金指数というものも比べてみておりますが、たとえば前回改定時からの消費者物価の上昇率が大体三〇%でございます。それから日銀統計の宿泊料金の指数四十九年を一〇〇といたしますと、昨年の八月でございましたか、その時点で四三%のアップとかいうふうな数字も出ておりまして、私どもの実態調査で三八%上がっておると、こういうふうなことも大体妥当な数字であろうということでこれをもとにいたしたわけでございます。
#53
○和泉照雄君 大蔵省が作成をした旅費法改正に関する実態調査、これによりますと、甲地方での必要宿泊料金は係員クラスで六千四百六十九円、課長補佐クラスで八千二百十六円、課長クラスで一万一円、局長クラスで一万三千百八十七円、このようになっておるようでありますが、一方今回の改定額の方はそれぞれ六千六百円あるいは八千二百円、九千九百円、一万一千三百円であるようでございます。課長クラスで百一円、局長クラスで千八百八十七円調査額より低く改定をしておるのはどのような理由によるものなのか。また必要額を支給するということが、これは実費支弁でございますので、そういうことをやらなかったということは、いままでこのようなケースが過去にあったかどうか、この辺の事情を御説明願います。
#54
○政府委員(禿河徹映君) 財務局の調査によります等級別の大体の区分に従いました宿泊料金の調査の数字は、ただいま先生からお話がございましたとおりの数字を私ども一応得たわけでございます。ただ私ども、等級別のこういう旅費の定額につきましては、従来から実はまず六等級以下の職務にある者、そういう人たちの甲地の実額というものをもとにいたしまして定額を定め、あと上下倍率ということで算出をする措置をとってきておるわけでございます。今回の宿泊料の改定に当たりましては、全体で見てみますと、上位等級者が大体泊まるであろうと思われる旅館等の宿泊料の伸び率は、下位等級のもののそれに比べまして伸び率としては若干低くなっております。そういうふうな点をいろいろ踏まえまして、いままでの倍率、端的に申しますと六等級以下の現行の倍率、六等級以下を一〇〇といたしまして三−五等級が一二五、それから一、二等級が一五五、指定職が一八〇、こういうものを見直しをいたしまして、今回六等級以下のものを一〇〇といたしまして、三−五等級は一二六という数字が出ましたので従前どおり一二五、それから一、二等級につきましては一四八という数字が出ましたので従来の一五五を一五〇というふうに五ほど下げたわけでございます。それから指定職につきましては一七三という数字が出たわけでございますので、従来の一八〇を一七〇に調整をいたした、こういうことでございます。
#55
○和泉照雄君 先ほどもいろいろ論議をされた甲地と乙地の問題でございますが、外国旅行における宿泊料の甲地と乙地については従来からいろいろこの解消について論議をされておるところでございますが、今回も約一〇%の格差が出されておりますが、これは前回のときとほぼ同じようでございます。このような結果が先ほどの答弁の中からしますと理解できるわけでございますが、実際いろいろ先ほどの論議の中で甲地という六大都市及びその周辺の宿泊の状態あるいは乙地の、たとえて言いますと観光地あたりは相当宿泊料が高いとか、こういうようなことで、格差が本当に一〇%のそういう状態が出てきておるのか、調査の仕方にもよると思いますけれども、もうここらあたりでそういうことを一つの対象にした調査をおやりになって格差の是正をすべきじゃないか、こういうような格差を解消した方がいいんじゃないか、こういうふうに思うんですが、そこらあたりの調査の状態とかそういうことを御答弁願いたいと思います。
#56
○政府委員(禿河徹映君) この問題につきましては、先ほど山崎先生の御質問に対しましても御答弁申し上げたわけでございますが、財務局の調査結果によりますと、なお依然として甲、乙の間には若干のまだ格差があって、大体一〇〇対八一という数字を私ども得ました。そういうこともございまして、従前どおりの甲、乙の差一〇〇対九〇というものを今回も御提案申し上げたようなわけでございますが、先ほど来お話がございますとおり、私どもも今後のそういう宿泊料等の実態を十分考えまして、この点につきましては今後よく実態を把握すると同時に、どうすべきかを検討してまいりたい、かように考えております。
#57
○和泉照雄君 次は、日当と食卓料についてお尋ねをしますが、宿泊料の甲地の額の約二割になっているようでございますが、実際問題としてそのように自動的に決められるものではないのではないか、こういうように思います。あの表を見てずっと出た数字からしますと二割に当たっておるようですが、調査していると言われるのであればどのような調査をされたのかお伺いしたいと思います。
 また日当、食卓料などのようなものは、先ほどもお話がありましたが、その性格から等級間で格差を設けるのはおかしい、このように思うわけでございますが、その辺の点も含めて御答弁願います。
#58
○政府委員(禿河徹映君) この点につきましても、先ほど来御指摘をちょうだいしておる点でございますが、繰り返しで大変恐縮でございますが、日当と申しますのは、出張旅行中の昼食代とかあるいは目的地内におきますそこを巡回等いたします場合の足代とかいうふうなものを支給するための旅費でございます。で、従前からこの日当につきましては、甲地の宿泊料定額の大体二〇%というふうなことを頭に置いてやってきておるわけでございまして、私ども実はこの二〇%というものにつきまして特に不都合だとかいうふうな話は各省からも聞いてないわけでございますので、今回もそういう方針を踏襲いたしたような次第でございます。その辺の実態が非常に合わなくなってくるというふうな事態がございますれば、私どもこの辺もう一回検討しなくてはならぬかと思いますけれども、それで特に不都合だという話は実は現段階で聞いておりませんので、今回従前どおりのことを御提案申し上げたようなわけでございます。
 で、問題は、そこに等級間格差がいまのようにあることがいいかどうかという問題であろうかと思いますが、基本的にはやはり日当につきましても、その職員の職務と責任にふさわしい旅行を行うための実費と、こういう考え方から申しますと、ある程度その支給額に差があるというのはやむを得ないことだとは思います。しかし、先ほど来御指摘いただいております点もございますので、この辺につきましても私ども今後なお十分検討はしてまいりたい、かように考えます。
#59
○和泉照雄君 やはり日当、食卓料ということについては、関係省庁の方から意見が余り出ないから妥当じゃないかというようなことで、大体甲地の宿泊料の二割を掛けておるというようなことのようでございますけれども、やはり実費支弁ということからしますと、そういうような意見が埋もれている場合もあるかもしれませんので、やはりそういうような一つの目標を持って調査をおやりになることが大事じゃないか、こういうふうに思いますが、調査をやってごらんになりますか。
#60
○政府委員(禿河徹映君) ちょっと現段階で具体的にどうするかということは申し上げられませんが、私ども内部でも検討し、各省の御意見も伺い、必要があれば何らかの方法で実態の調査をやることも考えてみたいと思います。
#61
○和泉照雄君 次は、移転料についてお尋ねをしますが、大体一律に上げておられるようでございますが、大蔵省による不足額の調査によりますと、五等級以下で七・三%、三、四等級で九・六%、一、二等級及び指定職で一〇・九%となっているようでございます。この数字を踏まえていながら、下位等級にあっては不足額より多く、上位等級にあってはそれより低く改定しているのはこれは傾向としては私はうなずけるわけでございますが、理由はどのような理由なのか、お答え願いたいと思います。
#62
○政府委員(禿河徹映君) 移転料の実態調査の結果出てまいりました不足額の率、それは先生のただいまお話がございましたとおりの数字でございます。全体的に申しますと、昨年の四月、五月二カ月間に転勤をした職員、それにその移転に要した費用の調査をいたしたわけでございまして、平均いたしまして約九%、八・九%の不足というものが出たわけでございます。そういう点を勘案いたしまして今回移転料のアップを一〇%というのをめどにいたしたわけでございます。で、この移転料につきましては、確かにおっしゃいますとおりに調査の結果、五等級以下の不足率に対しまして三、四等級ないしそれ以上のものの不足額というものの比率が高いという結果が出たわけでございますが、まあさほど特にいままでの考え方を変えなくてはならないほどの大きな差とも考えられませんので、従前からとっております五等級以下の職務にある者の改定額を基礎といたしまして、現行の等級別の上下倍率一一五ないし一三五と、こういう数字をとったわけでございます。
#63
○和泉照雄君 この移転料について昭和五十二年の十二月に国鉄運賃の法定制の緩和ということがございましたので、これからは運賃のアップというそういう機会が多いんじゃないかと思いますが、これにはどのように対処するおつもりか。
#64
○政府委員(禿河徹映君) 私ども移転料の改定に当たりましては、従来から実際に赴任した各省庁の職員の移転に要した費用の調査を行いまして、その結果に基づきまして必要があると認められる場合には改定をお願いすると、こういうことを行っております。御指摘のとおり、また今後運賃のアップとか物価の上昇等がございました場合にはそういう点も十分配慮いたしまして、全体といたしまして移転料が不足してきたと、こういうふうに思われる時期には適宜その改正は図ってまいりたいと考えております。
#65
○和泉照雄君 次は、外国の旅行費について今回は改定が行われてないようでございますが、これは円高ドル安というそれによって宿泊料等の上昇分が補てんができる、こういうような判断に立ったためだということのようでございますが、しかし実際にはなお四%弱の不足があるようでございます。しかしながら許容範囲ということでこれも改定をしなかったということでございますが、しかしながら実費の弁償ということからしますと、その許容範囲というものを何をもってそういう基準を定められたのかですね、この辺の事情もひとつお聞かせ願いたいと思います。
#66
○政府委員(禿河徹映君) まあ外国旅行の場合におきます旅費の定額の問題は、確かに前回改正以降諸外国のホテル代とか、あるいは消費者物価というものが上昇いたしておりますが、他方におきまして、最近におきます大幅な円高ということで大体これを相殺しておるような状況でございますので、ごく一部でこぼこという点はございましたけれども、地域的なばらつきとかという点も若干ございますけれども、全地域で見れば大体現在の定額で賄い得ると、かように判断いたしました結果、今回改定を見送ったわけでございます。ただ、現行の定額でもう全く宿泊ができないとかというふうな地域が出てまいりますと、これは指定都市に指定いたしまして高い宿泊代等が支給できるような道もございまして、私ども現在頭にありますのは中東地域あたりではかなりホテル代も高くなってきておりますので、そういうものの手当ては必要であろうと考えておりますし、それからまた現行法の四十六条の第二項の規定によりまして、特に現在の旅費定額では賄い切れないような場合には特別に定める旅費を支給してこれを救済するという道もございますので、今回そういう方法によって対応すれば全体として特に支障はないものと、かように考えて改定を見送ったような次第でございます。
#67
○和泉照雄君 今回の特別車両料金等の支給対象の範囲を指定職以上に限ると、このようになっておるようでございますが、その背景なり理由はどういうことによるのか伺いたいと思います。
 それから、またこの附則による改正にした理由、これについてお述べください。
#68
○政府委員(禿河徹映君) グリーン料金の支給の停止を、当分の間一等級以下の職員について行いたいと考えて御提案申し上げましたのは、もう私から申し上げるまでもなく最近におきます国の財政のいわば危機的な状況、この中におきましてやはり姿勢といたしましても公務員の旅行に当たりましてグリーンで乗るのをできるだけ遠慮してもらう方がいいのではないか、こういう判断が一つと、それから民間の実態、これは完全な把握かどうかわかりませんが、財務局におきましてもこの調査をやってもらいましたところ、最近におきましては約四割の企業が役員以外の職員につきましては、部長であれ課長であれ、グリーンを一切支給していない、こういう姿も出てきております。そういう財政の状況あるいは民間の実態というものを踏まえまして、私ども当分の間、厳しいことになるかもしれませんが、一等級以下の職員についてはグリーンの支給を行わないことにいたしたい、かように考えたわけでございます。
 ただ、これを本則でなくて附則におきまして「当分の間」といたしましたのは、やはり今後の財政状況の推移あるいは民間の実態の推移等というものを十分考えまして、またこれを改めるということも十分考えられるわけでございます。この「当分の間」というのをいつどういうふうにして行うかというのは、今後の推移を待たなければなりませんが、本則をいじるよりは最近のそういう実情に即応いたしまして暫定的に厳しい線を出したいと、かように考えたわけでございます。
#69
○和泉照雄君 グリーン車のこの規制をされたことで、さっきの答弁で約三十億の節減がなされたということでございますが、今度の改正に要する予算の所要額というものは幾らぐらいになって、その相互関係はどういうような状態になるのか。
 それから、最後に人事院の方にお尋ねをしますが、先ほども質問にありましたが、出張中における脳疾患、心臓疾病等の内部疾患による事故のうち、公務災害と認定をされなかった例は過去に幾らぐらいあるものか。内部疾患はなかなかいろいろお話を聞いておりましても公務災害と認定されにくいというそういうような面があるようでございますけれども、やはり広く認定されるように検討してほしいというのも皆さんの御要望ではないかと思いますが、これらについてどのように対処されるおつもりかお聞かせ願って、私の質問を終わりたいと思います。
#70
○政府委員(金井八郎君) 災害に対する公務上外の認定でございますけれども、補償法上は各省庁を実施機関といたしまして、その実施機関がこの認定に当たることになっております。したがいまして疾病と公務との間に相当因果関係があるかどうか、これを実施機関が判断しておるわけでございます。ただ、各実施機関の方で出張中の特に疾病につきましては、認定につきまして疑義が往々にして生じますので、その点につきまして人事院の方に協議をしてきておる次第でございます。
 過去三年間について見ますと、協議件数は十六件ございまして、そのうち脳、心臓疾患関係は十二件でございますが、これらのうち公務上とするように指導申し上げたのが十一件ございます。したがいまして、五件が公務外というふうにしております。
 出張中のいわゆる疾病につきましては、統計上何件生じたということはそういうわけでちょっと明らかでございません。
 それから、先生おっしゃいます第二点目の脳、心臓疾患系は公務上になかなかなりにくいのではないかという点でございますけれども、まあ疾患を大別いたしますと、職業性疾患と、それから通常の疾患と、こういうふうになるわけでございます。職業性の疾患につきましては、一定の要件を持っておりますればこれは反証のない限りすべて業務上の災害というふうに認定することになっております。一般の疾患につきましては、これはやはり本人の素因というものがございますし、その他身体的な条件であるとか、どういうような形態の業務にどういう形で従事していたとか、そういうような種々の事実関係ということに着目いたしまして、発病と業務との関係につきまして十分に医学的な関連等も調べ、その上で相当因果関係が認められる場合は上という形にしております。ただ、御指摘のごとく、なかなかこれは態様が千差万別でございまして、明確な基準をもって律するということがむずかしい点がございますけれども、こういう疾病が最近非常に多いということもございまして、私どもの方で近々専門家会議を設けまして、その中におきまして、適確により認定ができるようにということで何らかの判断基準あるいは指針というものが設けられればそれにこしたことはないということで、その点を研究することにいたしておりますので、さらに十分詰めて、できるだけ明確に認定ができるように今後努力してまいりたいと思っております。
#71
○政府委員(禿河徹映君) 来年度の一般会計予算におきまして、職員が通常出張いたします場合のいわゆる普通旅費で見ますと、今回の旅費法の改正によります日当、宿泊料等の引き上げによります増加分といたしまして約二十五億円、これを見込んでおりますが、他方におきまして、グリーン料金の支給制限によるいわば節約といたしまして約三十億円、こういう見込みをいたしております。ただ、それ以外にやはり件数の増等がございまして、それによる旅費の増というものはございますが、一応グリーンの関係ではそういう数字を見込んでおるわけでございます。
#72
○山中郁子君 主として移転料の定額改定に関してお尋ねいたします。
 先ほど宿泊料に関しての御答弁がありましたけれども、移転料についても昨年の四月の段階で調査をなすっていらっしゃるようですけれども、移転料のどういう項目についての調査なのか、それからその調査の結果と今回の改定との、まあ関連というか、そのことについて簡単にお伺いをいたします。
#73
○政府委員(禿河徹映君) 移転料の調査でございますが、私ども今回調査いたしましたのは、昨年の四月の一日から五月の三十一日までの二カ月間扶養親族を伴って赴任をいたしました職員千百六十八人につきまして実態調査をいたしたわけでございます。その中身でございますが、運送費あるいは荷づくり材料費あるいは手伝いをしてもらった人に対する謝礼とかいうふうなかなり細かい点につきまして調査をいたしたわけでございます。
#74
○山中郁子君 さっきお尋ねした分の回答がなかったんですけれども、まあいいです。それで、その結果がおたくの方で出されている不足額、五等級以下七・三%、三、四等級以下九・六%、一、二等級、指定職一〇・九%と、こういう数字になって、それで平均一〇%の引き上げという数字が出たということだと存じますけれども、五十三年ですよね、そうすると一つの問題として、もうすでに一年たっているわけです。その間の物価の上昇分、それからこれから先の改定のものが、けさほど来から議論になっていますけれども、そういうことも勘案しなければならないと私は思いますけれども、その辺の問題についてはどのように認識をされていらっしゃるのか。つまり、たとえば三、四等級を見ても、大蔵省の数字、データから引き出した数字で一年間で〇・四ないし〇・五%しか物価上昇分は考慮されていないという状況ですから、たとえば四月時点からまたすぐにこの問題が出てくるわけですね、この先二年後に改定するのか三年後に改定するのかとしても。で要するに、だから後追いになって、もしこの数字が実態にちゃんと即していたとしても、いたとしても結局は後追いになっていって基本的には常に持ち出し分があるという矛盾があると思いますんですけれども、その点についての認識、それから今後の対処のお考え方を伺わせていただきます。
#75
○政府委員(禿河徹映君) 確かに、お話がございますとおり、私ども調査いたしましたのは昨年の四、五月の時点でございます。その点だけで申しますと、ある意味では後追いというふうな点は否めないわけでございますが、私ども実態調査を行いましてこの千人余りの方から実は出していただいたわけでございます。そこで大体八・九%の不足という平均の数字が出まして、まあその後若干の運賃の上昇等もあるということで丸めて実は一〇%といたしたわけでございます。ただ、実はこの千百六十八人の方の実態調査表の記入の中身をとってまいりますと、中には極端に実は不足して、現行の定額の倍必要であったという人も、ごくもうきわめて少数でございますが、実はございました。そういう非常に極端な例を外してみますと、大体五%余りぐらいの不足というのが平均的な数字として求めることも実はできたわけでございます。そういうふうな事情を勘案いたしまして、総合的に丸めて一〇%のアップであれば特に移転料の不足を来すこともあるまいと、こういうふうなことで判断いたしたわけでございます。
#76
○山中郁子君 時間がないので細かい点についてちょっと詰められないのですけれども、大臣に、そこで、いま認められたんだけれども、やっぱり論理的に言っても後追いになるわけですわ。この点は今後の問題として検討をしていただきたいことだと思っておりますけれども、いかがでしょう。
#77
○国務大臣(金子一平君) 先ほども御指摘がございましたけれども、今後の運賃その他の物価状況の推移によってこれは実情に合わなくなりましたら、あるいは合わなくなりそうになったら早急にまた検討をさしていただいて改正案を提出いたします。
#78
○山中郁子君 そういうだけじゃなくて、仕組み自体が、仕組み自体が後追いになるような仕組みになっているんです。そこのことも十分念頭に入れて改善の検討をされたいと、こういう趣旨なんです。
#79
○国務大臣(金子一平君) 何%物価が上がったら旅費を何%上げるというようなスライド式のやり方もあるかもしれませんけれども、これはやっぱりなかなか問題がございまして、十分山中さんの御指摘の御趣旨に沿えるようなやり方があるかないか、ひとつ検討をさしていただきます。
#80
○山中郁子君 そのためには少なくとも毎年調査をする必要あるんだと私は思うんです、それがイコール、ダイレクトに改定につながらない場合があるにしても。いかがでしょう。
#81
○政府委員(禿河徹映君) 本当に毎年やらなくてはならないかどうか、この辺はやはり物価、運賃の上昇のぐあい等を見て私ども判断いたしたいと思いますが、たとえば物価がかなり過去一年間大幅に上昇いたしたとか、運賃の改定がかなり大幅に行われたとかいうふうな場合には、たとえば毎年になりましてもその辺の実態もあわせて調査をするというふうなこともあろうかと思います。
#82
○山中郁子君 それで、特に繰り返し実費弁償のたてまえでというお話があるわけで、そういう点からいって私は、ちょっと問題提起なんですけれども、余りにも実態と離れた負担を移転者がしているというケースがあるんですね。これはいま、御承知だと思いますが、たとえば筑波学園都市への集中的な移転が行われますね、そこの中でもかなりたくさんの問題として出てきているんですが、先ほど対象が引っ越し料とか荷づくり費とか言われましたけれども、この中で特に問題として出てくるのがピアノの移転なんですよ。ピアノの運送なんです。これは御承知だと思いますが、かなりたくさんお金かかるんです。それで、いまいろんな状況でピアノを持っているということがすごい特別な事態ではないんですね。私はたまたまこの筑波学園に移転する方たちの中から本当に任意に四人の方について実情を調べたんです。そうしたら、これは本当にたまたま四人ともピアノを運ぶということになっていたわけです。それで、せっかく調査をさせていただいたので数字をちょっと申し上げますけれども、一人の人の例ですと、結局普通の引っ越し移転料の範囲で八万三千円出るというところですけれども、これが八万四千五百円実際かかったと、だからこの場合は千五百円の赤字ですね。だけれども、このほかに、いまの場合、ピアノではないんですけれども、住んでいたところのカーテンとかカーペットとか、それから照明器具だとか、そういうものがいやおうなしに取りかえなきゃならなくなるわけですね。そうすると、そういう金額が結局それぞれ数万円ずつかかって十数万円のよけいな出費になる。カーテンとかカーペットとか、そういうものを全額出せということにはならないと思うんですけれども、これは移転に伴うどうしても出てくる経費なんですね、余りにも多い。それからピアノの場合で申し上げますと、共同で運んでも三万円かかるし、単独で運ぶと五万円どうしてもかかるんですね。これは私、運送業者の方からもみんな調べたんですけれども、そうしますと結局引っ越し料自体でもってそれぞれ何千円か不足になる、人によっては一万円不足になる。大臣はそういうこと御存じかどうかわかりませんけれども、いままで三階にいた人が今度筑波へ行って五階に移転するとするでしょう、そうすると一階上がるたびに特別にお金とられるんですね、余分なプラスアルファがつくんです。そういうものを積み重ねていきますと、引っ越しの、皆さんが根拠にしている運送費だとか荷づくり費だけの分でも万を超す赤字になるというケースは出てくるんです。そのほかにピアノを運ぶと五万円は最低持ち出しになると、こういう状態が出てくるんですよね。ものすごい特別な持ち物じゃないわけですから、いまの実際の生活環境からいきまして。これらのことについてはやっぱり何らかの持ち出し、全部持ち出しになるみたいなことでない善処の方向を検討する時期ではないかと私は思っているんですけれども、その点についてはいかがでしょうね。
#83
○政府委員(禿河徹映君) 住まいが変わるといいますのは大変な生活の環境の変化でございまして、そこで実費が弁償できないというのは、私どもそういうケースにぶつかりますと大変つらいわけでございますが、なかなか家具その他のインテリアになりますと個人差というものも実はかなりございまして、どの辺にその基準を定めるべきか、大変実はむずかしい、頭の痛い問題でございます。ちょっと繰り返しで恐縮でございますが、私ども実態調査をいたしましたところで平均八・九%の不足というのが出ましたが、非常に極端なケース等を除いてみました場合には五・三%のアップという数字も得られたわけでございます。ただ、その後の運賃の上昇とか、そういう諸要素を見まして丸めて一〇%というアップを図った、ある意味ではアローアンスを見たというところでございますが、いまみたいに一階に住んでおられた方が五階に上がる、三階に上がるということでピアノの運送代が違うというのもたしか事実でございましょうが、その辺を移転料の中にどう織り込むのかというのは大変実はむずかしいことでございます。私どももしあれがあれば今後移転料の実態調査をいたします場合にその表の中身をもう少し工夫をこらすようなことを配慮いたしまして、そういう実態の把握、それを十分ひとつ努めていったらいかがかな、こういう実は感じがいたしております。
#84
○山中郁子君 ちょっといま、あれもう一度申し上げますけれども、先ほど私が申し上げました三階にいた者が五階に移るという場合には、ピアノとは関係なしに引っ越し料自体が高くなるんです。一階上幾らということで。二千円ですか。だから、一つはそういうことがある。それからピアノを運ぶときにはもう最低五万円別にかかるんですよね、全く別に。それとそれから移転に伴う最低限の、そうぜいたくなことまでというふうには言いませんけれども、カーテンだとかカーペットだとか、照明器具はやっぱりかえなければならない場合にはかえなきやならないわけでしょう。カーテンとか、カーペットは大概前のを持っていくということはできないですよね、間取りや何かの関係で。
 そういう私はいま三つのケースの場合申し上げたんですけれども、いまお話がありまして、そういうことについても実態に即した合理的な対処の方法を探るべく実態調査をするというお話でございましたけれども、もうひとつ確認をしたいんですか、そういうことも当然、だから公務員――この場合公務員ですけれども、公務員の負担にさせてしまうということではないんだ、そのインテリアなんかの問題については、全部が全部でないにしても、一定程度のやはり保障ですか、そうしたものを考えていくという基本的な考え方はよろしいかどうか、もしあれでしたら大臣からもお考えをいただきたいと思います。
#85
○政府委員(禿河徹映君) 基本的な考え方は先生のお話のとおりでございます。私ども今回の実態調査におきましてもかなりきめ細かく見たつもりでございますが、今後なお社会情勢の変化等に即応しない面があってはいけませんので、実態の調査に当たりましては十分その辺もまた配慮してまいりたいと考えております。
#86
○山中郁子君 ちょっと御参考までに申し上げておきますけれども、これは七五年の調査なんですね。それで、ピアノの保有率というのは研究職の方になりますと三〇%近くなっているんです。七五年の調査で二五・九%です。それから教育職の方で三八・七%、これは七五年ですから、もうかなり前ですよね。この間の普及というのはまた大変なものだと思うんです。公務員の世帯が国民の全体の生活の実態から特別にかけ離れているとは思えませんから、これは社会的な動向として言えますので、やはりこの辺も十分認識をしていただくということと。
 もう一つ、私先ほど筑波の移転の問題申し上げましたけれども、いまやはり皆さんの中でこの四月に集中的に筑波移転なさって、これがほとんど単身赴任じゃなくて、全部家族ぐるみの移転になるんですね、こういう点でのいまやっぱり現状と違ってかなり大幅な持ち出しになるということについては不満というか、批判というか、要望が大変あるわけなんですね。この四月の筑波学園都市への移転に際して特別な措置というか、検討ができないかどうか、この点はいかがでしょう。
#87
○政府委員(禿河徹映君) ちょっとただいまの先生のお話でございますが、筑波研究学園都市への移転について、それに特別の何か措置を講ずるということは、旅費の支給という点ではちょっと困難だと考えます。もともと筑波の研究学園都市に対する移転につきましては、職員の処遇の面で別途の配慮もなされておりますが、移転料等につきまして特別の配慮をするということは困難と申し上げざるを得ないと思います。
#88
○山中郁子君 その点は繰り返しませんが、強く善処方を要求をいたします。
 最後に、宿泊料の問題で一点ですけれども、これは先ほど来から議論になっておりますが、一つは等級格差の問題ですね。これは私もやはり余りにも格差があり過ぎるって、額の問題だけじゃなくてやっぱり不合理だと思いますので、その点についての意見を強く申し上げておくと同時に、たとえば今度の改定になっても六等級以下の職務にある者ということで区分されていて日当が千四百円、たとえば乙地方をとりますと、宿泊料五千九百円ですね。そうするとこれで七千三百円です。七千三百円でしょう。そうですね。七千三百円でいまやはり一泊できないところは相当多いです、実際上。まあ、それは場所によって、ビジネスホテルかなんかに泊ってラーメンでも食べればそれで済むということもあり得ますけれども。そういう意味でも私は、格差の問題と同時に実際問題としてこれでは足が出るケースがやはりかなり考えられると思いますので、この点についてのやはり実態の今後の把握の仕方と、それからいままではたとえばグリーン料金が出ていたという面もありましたけれども、これが全部なくなるわけですから、だんごにしてやりくりするという余地がなくなってぎりぎりになっちゃうわけですよね。そういう点についての御見解を伺っておきたいと思います。要望は要望として申し上げますけれども。
#89
○政府委員(禿河徹映君) 宿泊料等の等級区分の問題につきましては、先ほど来いろいろ御論議もございます、御指摘もちょうだいいたしております。私ども現在の一般の公務員の場合の四つの区分というものが必ずしも不合理なものとは考えませんが、今後なお、この点につきましては十分検討は重ねてまいりたいと思います。
 それから、今度の改定でもなお六等級以下の職員、不十分ではないかと、こういう御指摘がございますが、私どもかなり実態も調査いたしまして二七%のアップというかなり大幅なアップも考えておるわけでございまして、これであれば何とか足を出すというふうなことのないような態勢はできるのではないかと、かように考えております。
#90
○山中郁子君 足は出ますよ。
 終わります。
#91
○委員長(桧垣徳太郎君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○委員長(桧垣徳太郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#93
○委員長(桧垣徳太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、林君から発言を求められておりますので、これを許します。林君。
#94
○林ゆう君 私は、ただいま可決されました国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党、新自由クラブ、社会民主連合共同提案にかかる附帯決議案を提出いたします。
 附帯決議案を朗読いたします。
   国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について善処するよう要望する。
 一、旅費の定額については、実費弁償を建前とすることにかんがみ、社会経済情勢の推移に即応して、時期を失することのないよう改定すること。
 一、内国旅行における甲乙両地方の区域区分については、宿泊施設、交通機関の状況等を勘案して、実態に即するよう検討すること。
 一、特別車両料金等の支給については、財政状況の推移等を勘案して、回復を含め、適正化に努めること。
 一、日額旅費については、その増額に努めるとともに支給条件等について検討すること。
 一、公務員の出張中の公務災害の認定にあたつては、脳疾患、心蔵病等についても検討すること。
  右決議する。
 以上でございます。
#95
○委員長(桧垣徳太郎君) ただいま林君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#96
○委員長(桧垣徳太郎君) 全会一致と認めます。よって、林君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、金子大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。金子大蔵大臣。
#97
○国務大臣(金子一平君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましては御趣旨を体しまして十分検討いたしたいと存じます。
#98
○委員長(桧垣徳太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○委員長(桧垣徳太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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