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1978/04/26 第87回国会 参議院 参議院会議録情報 第087回国会 内閣委員会 第6号
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1978/04/26 第87回国会 参議院

参議院会議録情報 第087回国会 内閣委員会 第6号

#1
第087回国会 内閣委員会 第6号
昭和五十四年四月二十六日(木曜日)
   午前十時三十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
     野田  哲君     高杉 廸忠君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         桧垣徳太郎君
    理 事
                岡田  広君
                林  ゆう君
                山崎  昇君
                向井 長年君
    委 員
                斎藤栄三郎君
                塚田十一郎君
                中西 一郎君
                林  寛子君
                原 文兵衛君
                堀江 正夫君
                片岡 勝治君
                高杉 廸忠君
                村田 秀三君
                和泉 照雄君
                黒柳  明君
                山中 郁子君
                森田 重郎君
                秦   豊君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  橋本龍太郎君
   政府委員
       人事院事務総局  角野幸三郎君
       給与局長
       文部省大学局長  佐野文一郎君
       厚生大臣官房長  大和田 潔君
       厚生省医務局長  佐分利輝彦君
       厚生省社会局長  山下 眞臣君
       厚生省児童家庭
       局長       竹内 嘉巳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木 源三君
   説明員
       労働省職業安定  
       局業務指導課長  田淵 孝輔君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○厚生省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(桧垣徳太郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、野田哲君が委員を辞任され、その補欠として高杉廸忠君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(桧垣徳太郎君) 厚生省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本法律案につきましては、前回趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 貿疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○村田秀三君 実は一昨日、当委員会として所沢の現場を見せていただきました。工事中でもあり、未完成で、いまあるものは巨大な建造物だけでありますから、すべてにわたっていろいろ見てみようというわけにはまいらぬ時期であります。開所後も機会を見て内容を見せていただきたいと、こう思ってはおりますが、当面する問題でいろいろ現地でも説明を受けました。私どもも拝見をいたしまして感ずるところがございますので、開所に至るまでの当面の問題、移転に伴ういろいろの問題もあるようでありますが、それらのことについてお伺いをいたしますけれども、その前に現地の説明を聞きまして、ずいぶん計画というものは早い時期から進められておる。そして具体的には五十一年度の九月にすでに着工をいたしております。法案は今国会に提案をされている。こういうことでありまして、国会は御存じのごとく、これいつでも順調というわけじゃまいらぬわけでありますから、四月計画いたしましても、七月開所に至らない場合もあるということを考えてみますと、これは他の問題でもしばしばあったようでありますが、少なくとも予算をつけて法律改正が必要である、そういうものについて工事はどんどん進める、既成事実はつくる、そして目の前に来てひとつ法改正をお願いしたい。まあこれは決して悪いものでないんだから、だれしもが反対しないだろうというような、安易な気持ちもあったのかもしれませんが、まことに遺憾であると、こう私は思っております。大臣どのようにお考えですか、まずそれをお伺いいたしたい。
#5
○国務大臣(橋本龍太郎君) この点につきましてはもう最初におわびを申し上げます。実はこれは衆議院においても御指摘をいただき、私は実は昨年十二月着任をいたしまして、前のことをよく存じませんでしたところ、厚生省はこれで前科二犯だというおしかりを受けました。確かに法令審査権との関係において決してほめられた形ではないと私自身も思います。その点につきましてもおわびを申し上げます。
 ただ、そこで私どもはたと困りましたのが、現実の問題として計画をつくる、そうしてそれがマスタープランから実施案に移っていく、そうして逐年予算が計上をされ、工事が進んでいく。その過程において全体の規模が動いていき、最終的に定員の査定が行われるまでの間しばしば計画の変更がありましたり、また予定年次以内に工事が完成をしないというような点がありまして、厚生省設置法としての正式な記載をいたすには内容が確定をしないという場面が多々あるわけでございます。まさに今回の問題もその問題の条件をすべて具備したような形のものでありまして、確かにこれは設置法の御審議を願う場合において政府全体としても考えなければならない一つの大きな問題点だと私も思います。
 先般来政府全体といたしましても、この問題については内閣官房を中心にして、どういう形をすれば国会における御審査というものと実態とを合わせ得るかということについての検討をいたしておりますが、これという最終案が決定をいたしておる状況ではまだございません。ただ私は、これは個人的な考え方でありますけれども、先般来厚生省自身として内部で相談をいたしておりますのは、たとえば何らかの付属機関を整備をしてまいります場合において、それがその設置法の変更につながるようなものであります場合においては、その計画の時点におきまして、これは内閣委員会がよろしいのか、あるいは内閣委員会の理事会がよろしいのか、その辺においてはこれは委員としても御判断を願いたいことでありますが、内閣委員会の方にそういう計画を持っておりますということを最初に御報告を申し上げる。そしてそれが実際に実施計画になり、工事が進んでいきます段階においては、逐年その過程を御報告を申し上げる。その間において内閣委員会としてこうした点についてなお配慮を加えろというような御指摘を受けましたものにつきましては、その都度御相談を申し上げる。そして最終的に完成時において、定員その他はっきり定まった時点において、設置法を御審議願うというようなやり方が一番実態に合うのかなというようなことも、これは個人的には考え、厚生省の立場としては、そういうことも含めていま対応を検討いたしておるところでございます。ただ今回の設置法の御審議を願います際につきましては、そうした点について考慮が足りませんでしたところは私からおわびを申し上げます。
#6
○村田秀三君 いろいろおっしゃいましたが、ほめられた話ではないというのではなくて、これは必ずそうあるべきだ、こうひとつ理解をしなくてはならないんじゃないかと思っております。現地へ行ってみましていろいろ問題点私も考えてまいりましたが、もしももっと早い時期に、つまり議論ができる状態になっておれば、目の前に移転を控えていろいろ課題を処理しなければならぬということがなくても済んだであろうしというふうなことも実は思って帰ってきたわけでありますが、その点はきょうは本旨じゃございませんから、それ以上のことを申し上げませんが、これは確かに一厚生省だけではなくて政府全体の問題でありますから、今後はこのようなことのないようにひとつやってもらいたい、これはお願いしておきます。
 そこで、視察に参りましていろいろ説明を聞きました後、質問等も出たりしましたが、施設が身障者の収容施設でございますから、まず第一にこの交通安全対策というものは重要視されなければならない。実は私自身帰ってまいりましてから関係者の意見もいろいろと聞いてみました。そこが問題なんだということなんです。センターの西のT字路、新しい道路ができておるわけでありますが、あの道路が完成をいたしますと、かなりの交通量が予想されるということでは、私どもが聞いております限りは歩道橋だけだということなんです。希望としては地下を通してくれとか、スロープにして上を通してくれとか、いろいろな意見が出されたと聞きますけれども、とにかく同じ身障者でも視力の弱い方、あるいは車いすの方があるわけでありますから、それぞれに適合させるというのにはなかなか困難があるんだという説明でもございました。もっと何か方法があるんじゃないかとこう思って、私自身案は持っておりますが、この間の説明以外に何かいい知恵がありますかどうか、局長にお伺いします。
#7
○政府委員(山下眞臣君) ただいま御指摘ございましたセンター西側のT字路のところでございます、公園前道路の行き当たりのところでございますが、立体交差にいたしますのは非常に地理的条件として困難が伴うということで、市側とも十分検討を重ねたわけでございますけれども、無理であろうということで、私ども当面二つ考えておりますのは、一つは、近辺の学童、老人の方たちともあわせ使用するという意味におきまして、歩道橋をできるだけ整備したような形で整備いたしたいというのが一点でございます。
 それから少し離れたところに横断歩道を設置をいたし、そこには信号を設置いたす。その信号なり信号の間隔等につきましても、警察当局とも十分お打ち合わせをいたしまして、身体障害者の方が横断するに足るような配慮をしていただきたい。歩道橋を使用される方は主として視力障害の方となると思うんですが、視力障害の方は横断歩道をも使用されるということもあろうかと思います。そのような場合、その信号につきまして点滅信号と同時にチャイム等の配慮等もお願いをいたしたい。これからそういうことで進めてまいりたいというふうなことを考えておる次第でございます。T字路のところにつきましてはそのように考えております。
 あと駅からの問題もございますが……。
#8
○村田秀三君 そのような配慮がされているということ、いま初めて聞きました。この前の説明では横断歩道の話はありませんでした。市等の話によれば、とにかく歩道橋ができるんだからいいじゃないかと、かなりの数といってみても、総交通量の比較からいえば微々たるものについてわざわざいろいろな施設をする必要がないんじゃないか、こういうような意見があるというようなことを聞いております。歩道橋ができますとその下に横断歩道ができるなどというのは、これは建設省の基準の中にはないんじゃないかと、こう思っていますから、あるいは特別な措置になると思うんですね。だから押しボタン式にして当該人がやれば、かなりの間隔をおいてやれば交通渋滞にも関係ないわけですから、その点は最小限度の問題としてぜひ実行するように県や市ともよく折衝してもらいたい、こう思っております。
 その次の問題ですが、七月に開所をする、生徒さんたちは向こうに移転する、こういうことになりますね。そうすると、春でありますからということになりますが、車は十五キロ、後ろを見ろと、こう書いてある、ほこりを立てるなというのですね。だから工事をする人さえもそういう配慮をしなくてはならぬほどの砂じんが巻き上がるわけですから。だから工事車は入る、その辺は穴ぼこだらけになる、道路は凹凸がある、砂じんは巻き上がるということでありますと、一応はそこに入りました方々、車いすの方あるいは視力の弱い方、全く見えない方もおろうかと思うんでありますが、そういう人のことは十分に配慮しなければならぬと私は思って帰ってまいりました。その辺のところはどのように考えておりますか。
#9
○政府委員(山下眞臣君) 全体といたしまして、門、さく、へい等の整備を開所までにいたしたいと思っておりますが、ごらんいただきましたように、病院の建築は今年度いっぱいかかるわけでございます。その部分の工事がなされておるということに伴う問題がございますので、当面その部分につきましては防護壁を設けまして、一応使用いたします本館部分との間を区切るという考え方を一つ持っております。それから工事のための資材運搬車等の出入り口につきましては、一つの場所を指定をいたしまして、道路もその道路を使うように指定をいたしまして、一般の者が使う道路と区別をしてやるように配慮をいたしたいと思っております。
 それから全体といたしまして、確かに風の強い日でもございましたが、ほこり等が多うございます。当然芝張り、植樹の問題があるわけでございます。開所までにできれば一番よろしいのでございますが、実は適期というものがございますものですから、芝張り、植樹につきましては、いまの工事部門はどうしてもそれで終わった後になると思いますが、その他のところの芝張り、植樹があるわけでございますが、これにつきましては、秋の適期を選びましていたしたいと、かように考えておる次第でございます。
#10
○村田秀三君 その辺はいまここでどこの部分をこうせよという案もございませんけれども、その辺のところは十分に配慮して危険のないように、入所される方々の意見も聞きながら措置をしていただきたい、こうお願いをしておきます。
 それから、これは少し専門的になるわけでございまして、もちろん関係者の意見も若干聞いてはみたんですが、つまりあんまであるとかマッサージであるとか指圧の生徒さんですね、ここが練習場ですと、練習をする部屋だと、こういう部屋を見せていただきました、板張りなんですね。まああれは後で畳でも敷くようになるのかどうか、その辺のところをお伺いいたしますが、同時にその練習するために、つまり臨時患者をかなり多数確保しなくてはならぬと。そのためには付近の人たちの協力を得るということになるが、しかしまるっきり健康人が練習台になるわけでもないでしょうから、やっぱり患者さんですね。そうすると地元の業者に迷惑をかけるとか、まあかなりの人数――二十名とも六十名とも聞きますけれども、その数字は実際に必要な人数を確保するということが前提だと思いますけれども、そういうことの措置というのは手配されておるんでしょうか、その辺のところをちょっとお伺いいたします。
#11
○政府委員(山下眞臣君) まず治療実習をいたします部屋につきましては畳の部分の部屋ももちろん用意いたすことになっております。
 それから、御指摘のいわば治療実習の問題でございます。この三療の勉強のために治療実習というのは非常に重要な役割りを果たすということは私ども認識をいたしておるわけでございまして、ぜひこれがうまくできるように努力をいたさなきやならぬと思っておるわけでございます。御指摘のとおりに地元の鍼灸師会の方の業圏の問題との調整がございます。昨年来地元鍼灸師会ともお話し合いを申し上げておりまして、鍼灸師会の方々も御理解をいただきまして、リハセンターが所沢に移転してくる、そのことについては反対をしない、それは了解する。ただし無条件というわけにはまいらぬので、現在梅里の方におきまして大体一日の実習に見えられる方の平均が十七、八名という実績を持っておるわけでございますが、二十名は確保するということについては了解をいたしますと。まあ私どもの関係者だけでもあそこに宿舎なり、あるいは隣に防衛医大や公害研究所の宿舎等もございます。そういった職員宿舎等の人でぐあいの悪い方等はもちろん対象にみんなするわけでございますが、それで二十名に及ばないような場合につきましては、十分地元鍼灸師会といたしましても御相談に応じまして協議を重ねていきましょうということに相なっておるわけでございます。私どもはそのほかになおできればむしろ市内ではなくて市外であって結構なんですけれども、いわばボランティア的にリハセンターのそういう患者になっていくというような人があれば、そういう方の登録的な指導とか、あるいはあの近郊周辺に相当数の社会福祉施設がございます、老人福祉施設等もございます。そういったところの入所者等を希望があればお連れするというようなこと等も検討しまして、十分この実習に事を欠かないようにいたしてまいりたいと。当面二十名の従来梅里で持っておりました実績をちょっと上回る程度のものの患者をとるということにつきましての御了解はいただいておるというのが実情でございます。
#12
○村田秀三君 その点十分にひとつよく生徒さんたちの意見なんかも聞きながら充足をする努力をしていただきたい、これもお願いしておきます。
 それから、あと目の悪い方でありますから、まあしょっちゅうお医者さんにかかる必要があるということで、付近に著名な信頼できるお医者さんがいるのかどうか、そういう点もかなり心配しておるようです。もちろんこれは生業を得るための訓練と同時に、治療をするということはあわせセンターの中で考えられるべきことであろうと、こう思いますんで、その辺のところはどのように考えておられますか。
#13
○政府委員(山下眞臣君) 病院部門につきましては、当面七月移転の際は二十床規模であの本館棟の建物を活用していく。それでごらんいただいております病院の建設工事が五十四年度いっぱいで完成をいたします。五十五年度からは規模五十床の病院をスタートさせる、翌年からは百床に拡張する、こういう考えを持っておりまして、五十床の病院を開きます五十五年当初からの段階におきましては、眼科につきましても専任の医師を配置したいと考えておるわけでございます。それまでの間の問題がございます。現在、梅里では嘱託医ということで月一回か二回眼科医が参っているわけでございますが、この際どうせ専任にいずれするわけでございますので、週二回程度の濃厚な嘱託医の配置ということを考えまして、それによりまして一般的な点眼、投薬等の治療はできるようにいたしたいと思っております。より高度の医療ということになりますれば、近隣の医療機関等の協力も得ながらそれまで万全を期すようにいたしたいと、かように考えておる次第でございます。
#14
○村田秀三君 お医者さんだれでもいいということにまあならなければならないわけでございますけれども、われわれ初め目医者で有名な人はこの方だ、この方にかかりたいという希望というものは患者それぞれ持つもんですね。いろいろ私も聞きますると、すべての人がそうかどうか知りませんけれども、特定の名前を出して恐縮でございますが、順天堂の中島先生に診てもらいたいんだという希望もかなり強いと、こう言うんですね。だから、この場所でいろいろ言うのは適切でないかもしれませんけれども、そういう点は十分配慮して満足のいくような措置をしてもらいたいもんだと、こう思いますが、それはお願いだけしておきます。
 次に居室ですね。いま見ましてかなりりっぱな部屋です。スペースもあってきれいに感じられましたけれども、収容される人々の障害の種類にもよりましょうが、とりわけ目の悪い方々、これは訓練もしながらそこに生活をするわけですが、さてどうだろうかなと思ったんですが、これはまあ感覚の問題ですから、若い人と年寄りいろいろ違います。私なんかも指圧好きなもんですから、旅に行っては時間があればやってもらうことあります。最近はホテルでして、あのベットでやるというのはどうも力が入らないで、これはばかに会ったみたいなもんですよ。ですから、むしろマットを下へおろしてやってもらう、床の固いところで毛布を敷いてやってもらう、その方がかえって効きがいいんですという経験を実はしておるわけです。あれはベットです。何となく寂莫とした空疎なといいますか、白々しいというか、そういう感じを実は私自身持ってきた。これはまあ年寄りの感覚だから仕方ありませんが、しかし考えてみて、プライバシーを尊重するからとこう言いながら、ベットがありましても、私が乗ったら夜中に転げるんじゃないかと思うような小さなベットです。そしてカーテンでぐるっと巻いてね。プライバシーを守れるというのはベットの中だけなんだな。病院――私も入院したことがあります。これはカーテンで仕切って隣のベットと遮蔽されますよね。入院ならまだ話はわかりますが、二年なり三年なりかなり長期にそこで生活をするということであれば、やっぱり人間性をもっと尊重されてもいいんじゃないかという感じを持ってきました。
 それで四人だと言うんですね。まあ三人寄れば文殊の知恵ということわざが昔からありますけれども、しかし三人というのは人間関係まずい、三角関係なんという言葉もありますが、それは冗談ですが。だから四人では多過ぎるから二名にしてくれという意見があるんですよね。それは私もその方がむしろいいんじゃないか。そして畳敷きに変えたらどうだと、こういう感じを持ってきたんです。その辺のところはどう考えていますか。
#15
○政府委員(山下眞臣君) 実はセンター全体の収容定員、当面五十四年度は四百八十名、五十五年度から内部・重複障害者入れますので五百八十名ということで考えておりまして、それを前提にいたしまして宿舎棟の建設を行っているわけでございます。また部屋の広さにつきましても、あの一部屋が約三十六平米ございます。一人当たり九平米ということでございます。一人当たり面積も他の一般の社会福祉施設その他の施設に比べましても決して狭くない施設なんでございます。当面私ども四人部屋ということでまいりたいと思っておるわけでございますが、ただ移転の当初におきましては、実はいま在京三施設に入っておられる方が当面移られるわけでございます。そうしますと、その定員までのまだ間がありますので若干のゆとりがございます。そういったものの活用等は暫定的には検討いたしたいと思いますが、たてまえは先ほど申し上げたような考え方でまいりたいと、こう思っておるわけでございます。
 それからもう一つは畳の問題でございます。一般的に入居されまして居住上こういう点が不便だというふうなことがございますれば、十分合理的なものは取り上げて改善に努めてまいりたいと思っておるんでございますが、あれ全体を畳部屋にするかどうかというのは慎重な検討を要するんじゃないかと。特に三療を勉強される方につきまして自習の必要があるので、もちろん訓練棟の方に畳部屋の実習室が用意されることは当然でございますが、宿舎棟におきましてもそういう部屋がほしいということであれば、そういう部屋をまあ空き部屋を利用して一部屋用意するというようなことの検討は可能かと思っております。居室の中のありようにつきましては、十分ひとつ今後入居される関係者の方ともお話し合いを詰めまして、合理的でかつ可能なものにつきましての工夫は検討いたしてみたいと思っておりますが、現在のところはそのように考えている次第でございます。
#16
○村田秀三君 かなりむずかしい話も聞くしまた検討するということでもございますが、まあ和室べったりと、こういうふうに私は申し上げたいわけだけれども、いろいろこれ若い方なんかベッドの方がいいという人もあるかもしれない。かもしれないですよ。いま出てきている意見というのはこれは畳の方がいいということ。私も畳の方がいいと、こう思っているわけです。だから物は考えようでして、和室にはできないんだと、すぐにはできない、こういうことであれば、畳のベットを置くというつもりになって、その畳のベッドを敷き詰めればいいわけだから、言ってみれば。そうして二人にすれば一番いいのだけれども、しかし当面は、将来の問題としてこれでやってくれと、そうして収容人員が完全に満たされない間は二人の場合もあり得ると、これは認めていくと、こういう話でもありましたが、開所の当初からひとつ――畳のベッド敷き詰めるという物の言い方はこれ詭弁です。詭弁ではありますが、そのつもりになれば結局通路は真ん中に置いて両側につまり畳敷きの床をつくることはできるわけですから、そうしてそれを二分の一、真ん中にアコーディオンカーテンでも置けば、自分の食べたい物、自分の私物きれいにそこに収容して、そうして一人の時間を楽しむということだってあり得るわけですからね。だから完全にすべてを改造しろということが今年度無理であるとするならば、とにかく当面、開所の時期に全部とはいかぬけれども、かなりの数が収容できるそういう設備もまたやってみてはどうかと、こう素人考えです。別に関係者の意見を聞いているわけじゃありません。ありませんが、畳敷きを希望する、しかしそれがいまできない、できなければこういう方法だってあるじゃないかという一つの提案です。これだったら幾らも金かからないんだからできるんじゃないかと思うんですよ。その方が生活しやすい。あの部屋見まして、ベッドが四つ真ん中にあって、あとテーブルとかいすとかあるのかもしれないけれども、とにかく外国旅行してホテルに入って、わずか八時から次の朝の八時ごろまでの時間だって、テーブルがあっていすがあって、そこでぽつんとしているなんというのは全く私らどうも情ない気持ちになりますよ。だからそういうことをひとつ開所の時期に、これから二カ月あるわけですからやってできないことはない、こう思うんで、その辺のところひとつ配慮してください。お願いいたします。どう考えますか。
#17
○政府委員(山下眞臣君) ただいまここでこのようにいたしますという結論めいたことを申し上げる段階にございませんけれども、十分先生のお話を含めまして話し合いと研究を続けてみたいと思っております。
#18
○村田秀三君 いや建物はできましたわ見た目はいいですと、これは世界的にも誇れる施設だなんて言うけれども、そこに入っている人がいやいや住んでいるようではこれどうしようもないですね。ましてやいまいるところがいいんだからおれは行かねえんだという話になったんじゃ、これはもう厚生省汚点を将来に残しますからね。でありますから、関係者の意見は十分に聞きながら、これは法案成立後きわめて早い機会に話を詰めて、いま私が申し上げましたような措置をしてください。これはもう強い希望を申し上げておきます。
 それから今度は働く人々の問題です。かなり数はあるんですが、当面引っ越しをするについて必要な問題を二、三伺ってみたいと思います。
 最初に、人事院の給与局長おいでをいただきましたが、これは今回ばかりじゃなくて、結局勤務地が、現在の勤務施設が移転をするというような問題のときにはいつでも起こっておる問題だと、こう思うんです。そこで、その都度問題の処理というのもこの時期いかがなものかと。東京都の公的施設というものはとにかく分散を図ろうという世の中でありますから、かなり今後もそういう問題が起きてくるということで、一番やはり働く人々の関心事は給与ダウンです。本俸は変わりないけれども、東京都は調整手当がついておる。これは私の記憶では物価調整手当とかと昔は言ったような時期もあったと思うんですが、そこでお伺いいたしますけれども、この調整手当というのは給与の性格、目的というのは何ですか。
#19
○政府委員(角野幸三郎君) 給与の関係でございますので人事院の方からお答えいたしますが、現在の国家公務員の地域給の仕組みの問題でございます。それで、現在は給与上は調整手当という名前になっておりますが、これはたてまえといたしましては民間賃金それから物価、生計費等が特に高い地域に在勤する職員にその上積みとして支給する、こういうことになっておりまして、これは考えますれば、公務員の給与は全国平均で均衡をとっておるというところにまず前提がございますが、全国平均でありますれば都会と地方とのバランスがとれませんものですから、それについて調整手当で埋め合わせをしておるという、全国平均で均衡をとっておるものに対する民間賃金との高さにおける調整ということが本質的な性格でございます。
#20
○村田秀三君 賃金水準までもこれ出ましたから多少議論はややこしくなるんだと、こう思うんですが、賃金にいたしましても所沢と東京とが変わるとも思えないんですが、つまり物価がつくわけでありますからこれは生活給ですね、言ってみれば。生活の保障だと、こう理解していいと思うんですが、その点はどうですか。
#21
○政府委員(角野幸三郎君) 法のたてまえで申しますと、やはり当該地域の民間賃金と公務員の給与を合わせませんと、やはり採用いたしますときに競合関係にございますのでいい人が来ないというふうなことで、当該地場なり地域における民間賃金との均衡ということが第一義でございます。しかしながら、やはり給与というのは一般的にそれでもって生活をしておると、その地域の物価、生計費という関係もかたがたございますので、そういう意味では生計費的な要素を持っているということも事実でございまして、先生いまお話しのそういう側面は確かにございます。
#22
○村田秀三君 そこで、この制度ができた時点ではいまほど交通が便利ではなかった。そうしてまた施設の移動なんかもなかったということで、そこに勤務するから支給する、こういう考え方なんです。これはまあそうなっていますから特にお伺いする必要はないんですが、そうすると、生活給的要素がきわめて強い給与であるとすれば、生活の場が主体になって支給さるべきものであろうと、こう私は理解するわけです。
 で、私の持ち時間これ二十分まできりございません。だから、いまの局長の答弁からすれば当然そういう推論できるわけですから、特にお答えはいただきませんけれども、だとすれば施設が所沢に行った。そこは無給地である。しかし生活の本拠は東京である。しかも通勤にむしろ時間的空費であるとか、それに要する雑費というものはむしろ増高する傾向がある。東京に勤めていれば八%もらって、所沢に行ったらゼロだということは、これは理屈に合わないです。だから私としては、もはやその理論体系をもうきちっとして、そうして矛盾の起きないようにやっていくべきであろうと、こう思っております。
 そこで、きょうは時間ございませんからそれはいずれ本格的な議論を仮にやるにいたしましても、その観点に立つ限りこの今回の施設が所沢に移転したからこれはゼロにする。いやゼロにするというのじゃなくて三年間の猶予があるんだというような話も聞いておりますけれども、これは理屈にならないですよ。三年間たったら打ち切りますなんというのは理屈にならない。生活給なんですから、生活の保障給なんですから。だとすれば制度を大きく見直す必要があるし、また最近の傾向においては筑波大学が移転するとか、あるいは成田空港ができて向こうに公的機関が移動するとかということがかなりあるわけですから、もう見直す時期であると、これが一つ。それからあとは、三年間などと言わないで、とにかくずっと将来も本人がそこに勤務する限りは認めてやれ、やってはどうかというのが私の意見なわけですが、所見をお伺いいたします。と同時に、この問題は厚生大臣かなり政治的な問題もあるわけですから、職員の身になって考えてやるとすれば私の意見に同調なさるはずだと、こう私は思っております。どうぞひとつ御意見を承りたいと思います。給与局長から先に。
#23
○政府委員(角野幸三郎君) 調整手当問題につきましては、いま基本的な運用として問題があることは事実でございます。これはちょっと経緯がございまして、この地域問題につきましては、特に昔勤務地手当、それが昭和三十二年に暫定手当、それから四十二年に現在の調整手当、こういう経過をたどっておりますが、その十年、十年、十年というようなことで来ておりますが、三十二年、四十二年、いずれの法改正のときにも、特に地域については非常に慎重な取り扱い、考え方をとっておりまして、またそういう御決議をいただいておりまして、原則としてという前提はございますが、将来地域は動かさないという御趣旨の御決議もいただいておるということでございまして、私どもこの地域問題を考えますときに、そういう行政区画主義をとっておりますことからくる現在の都市の周辺の発展に対してどう対応するか。しかしながら地域は、原則として慎重に扱うというそういう両面のことで非常にむずかしい側面を持っておるということは事実でございます。しかしながらいま先生お話のように、たとえば所沢、大都市周辺の発展というのも顕著でございますし、行政区画という地域の指定ではとても動かせないとすれば、個別にその官署がありますところについてどうなのかという見直しをすべきではないかという問題提起もございますし、私どもいまそういう問題意識を持っております。ところがそこへ、差し迫った問題といたしましては、いま先生御指摘のように官署の移転ということが、職員の意思以外に官署そのものがそこへいってしまったというようなもう一つの要因が出てまいったものですから、そういう意味で大変私どもも心配しながら検討しておるということでございまして、いま三年間の異動保障という当面のつなぎのようなことでございますが、その三年の間にまた所沢なら所沢都市周辺がどんなに発展していくかということもございますが、個別にその官署の状態をよく見てその地域の賃金、物価、生計費の状況が東京なら東京とどういうふうに類似しているかどうかという検討をいたしたいと思っております。
 で、いずれにしましても、これは官署と言いますからスポットのような話でございますが、私どもの立場から申しますと、点を指定するようなことになりましても、考え方の基本はやはり物差しが必要でございまして、ここはいいけれどもここは違うというような運用はできませんものですから、たとえばこの所沢問題がどうだというときには、全国的にこういう物差しをどうすべきかということをやはり考えながら検討せざるを得ないということで、現在そういう検討をしておるという段階でございます。
#24
○国務大臣(橋本龍太郎君) いま人事院としてのお答えはありましたけれども、私どもといたしましては確かに三年間の異動保障はあるわけでありますが、その後においての保障のない今日の状況として、今後においても同じような問題が起こり得るということもありますし、またこの移転が本当にスムーズに関係者の御協力を得て実施ができますためにも、この問題は避けては通ることができないと考えております。
 村田さんの御指摘のように、移転後の職員の処遇が不利になったのではこういう仕事はできないわけでありまして、厚生省としては今後ともに人事院に対しても十分御相談をいたし不利にならないような努力を全力を挙げて行ってまいりたいと、そのように考えております。
#25
○村田秀三君 給与局長のお答えですね、検討されている、苦労しているんだろうと思うんです、私もよくわかります。ただ、いま申し上げましたのは所沢の生活環境を調査して、それじゃまあ東京は八%だが、あそこは新たに乙に指定するかと、こういうことの検討はこれ当然日常の問題としてされねばならぬと私は思うんですね。でいま私が申し上げていますのは居住地がここにあるんだから、東京に。だとすれば、結局生活保障給の要素がかなり強いとするならば、生活の場を重点に給与を考えてみてはどうか、これはいままでとられてまいりましたところの基本的な給与の理論構成を考えることにもなるわけですから、これは大変なことです。一朝に結論が出るとは思いませんけれども、そういうものを考えてよい時期であるという一つの問題提起、同時にまたこれはまあ永久にそこに勤務する限りは認めていくんだということであれば、官署指定ということもこれはあるわけですから、そういう問題も含めてやはり厚生大臣かなりの決意を持っておるようですから、政府全体の問題になっていくだろうと私は期待をいたしますけれども、そういう方向で処理を願いたい、こう思います。
  〔委員長退席、理事林ゆう君着席〕
 時間がございませんので、高杉委員にこれから引き継ぐ部分も出てくるわけですが、その入口の問題として、この間説明を聞きまして、あそこの職員ですね、定数は二百十三名だと、こう言うんです。いままでの三センター現在員が二百七名、それで六名追加したと、こう言うんですね。これは何か目の子計算でやっているんじゃないかという感じがしてきました、率直に言って。あれだけの膨大な施設でもありますよね。それからあと内容的にもいままでに例のないような充実されたものができるであろう、こう私は思っておるんです。で、それに何といいますか、管理部門なんていうのはかなりやっぱり縮小されるという、三センターの人員そのままつまり庶務に全部充当するということになるのかどうかそれはわかりませんけれども、そういう部門は多少縮小――いままでの三センターの人員よりもかなり変化があるんじゃないかという感じはいたしますが、しかしどうも目の子計算じゃないかということなんですね。だから、基準は一体どういうふうにして算出したんだろうという疑問を一つ持ってまいりました。まあやってみてから検討するというならそれでもよし。いずれにしろ、これはまさに施設に適合したところの管理でなければならないし、人員配置でなければならぬ、こういう問題です。
 それからあと、聞きますとそこの職員が宿日直をやるんだと、こういうことなんですね。ところが、収容されている人は特殊な方々ですよね。介護を必要とする人々です。まかり間違って間違いがあったら、これはもうあなた方の責任になるわけですから、そういう意味ではやっぱり多少その身体の障害の度合いに応じて、また種類に応じていろいろ介護をできる専門的な知識も持ちながら、なおかつ夜間の責任を持つというためには専門的な人を配置しなくてはなるまい、こう思っているんです。庶務の人が一週間に一遍ずつ泊まりましたと、八時になりましたら一回りしてきて寝ましたでは。朝八時になりました、起きました、次の日一日勤務したでは、これはちょっとあの施設について世界からあなた多くの人々が見学に来たときに恥ずかしい話だと私は思っているんです。その辺のところの所見をひとつお伺いいたします。これは検討しなくちゃならぬと私は思っているんです。
#26
○政府委員(山下眞臣君) まず定員の総数の問題でございますが、二百十三名でスタートするわけでございまして、純増六名でございますが、御指摘ございましたように、人事事務、総務事務、庶務事務、会計事務というようなものを三施設統合することによる若干の財源拠出があるわけでございます。私どもの考え方としては、現在三施設のそういう部門の総数が七十一名になっているわけでございますが、今度は約五十三名程度でやれるんじゃないかと、すると約十八名程度のその分の増があると。それと六名プラス二十四名の増になるわけですが、これを当面七月から移転しました当初フル稼働いたします更生訓練の実施部門、これに投入をするという考え方でおるわけでございます。御指摘のとおりに、そのほかに四本柱と申しておりまして、情報の問題あるいは養成・研修の問題、あるいは病院につきましても、これから本格的に増大をしていくわけでございます。そういったものの進展につれまして、必要な定員はこれを確保したいと、要求をいたしていきたいと、かように考えておる次第でございます。
 宿日直の問題につきましては、まさしく御指摘のような性格を帯びておりますために、通常の宿日直と区別をいたしまして、いわゆる更生援護当直という形にいたしておりまして、普通の単価千六百円のところを二千四百円というように、単価を引き上げる措置はすでに人事院において講じていただいているわけでございます。しかしながら、この宿日直のあり方というものについて、なお検討を進めなきゃならぬ面が多数あるということは十分承知をいたしております。私どもといたしましては、この休日、夜間における業務のあり方、場合によってはそれと必要に応じて勤務時間の割り振り変更といいますか、交代制勤務と申しますか、そういったことについても真剣に検討いたしてまいりたいと、かように考えておるわけでございます。当面三施設統合してあそこに大きなものに一緒になるものですから、職員数もふえますために、専門職員、関係職員等の宿日直の頻度と申しますか、これはどうしても緩やかになっていくということはございます。
 なお、いわゆる管理当直と申しますか、警備部門につきましては一部委託をいたすところもございますので、そういった意味の軽減はございますわけでございますが、御指摘を踏まえまして十分今後研究いたしてまいりたいと思います。
#27
○高杉廸忠君 ただいま村田委員から指摘もありましたし要請もありましたが、私はまずこの機会に大臣から基本的な問題についてお伺いをいたしたいと思います。
 身体障害者のリハビリテーション、国民の皆さんへのメディカルリハビリテーションの実施、充実の視点から国立身体障害者リハビリセンターの問題並びにリハビリ関係職種の養成の問題について質問をいたしたいと思うんです。
 まず、国立身体障害者リハビリセンターの、ここで言いますこの「リハビリテーション」というのは何を言っているのか、これが一つであります。
 それから法律的にはそれがどう位置づけられているのか、これをまず大臣からお伺いをいたしたいと思います。
#28
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私どもが今回御審議をお願いをいたしております厚生省設置法そのものが、まさにその法的位置づけという意味ではお答えをする第一のポイントになろうかと思います。すなわち身体障害者の福祉の向上というものを考えます場合に、これはリハビリテーションの充実強化を図るということが緊急の課題ということであることは間違いのないところでありまして、その観点からまいりますと、その中で国立の身体障害者リハビリテーションセンターとして受け持つ役割りというものを厚生省の付属機関という位置づけにおいて今回設置法で御審議を願いますと同時に、その具体的な業務についての規定をするということが第一の視点かと思います。同時に、身体障害者福祉法の適用上、まあ国立身体障害者リハビリテーションセンターというものが肢体不自由者更生施設あるいは失明者更生施設、聾唖者更生施設、内部障害者更生施設としての性格と機能を保有するということになりまして、これは身体障害者福祉法第二十七条一項の、国の身体障害者更生援護施設の設置義務に関する規定を受けたということも法律的な問題から言えばあろうかと思います。同時に、その限りにおきまして、このセンターで行いますリハビリテーションというものは設置法の二十五条第一項で規定をいたしておりますように、その対象となります身体障害者の方々の御相談に応じ、そしてその身体的、心理的また社会的特性及び職業的な適応性、そうしたものを総合的に評価、判定をすると同時に、治療から機能回復訓練、さらに職業訓練等の各種の訓練を総合的に、また一貫して行うというものを内容とするものであろうと存じます。そうした視点から労働省の方にも御協力を願い、障害者の職業訓練センターを同一構内に設けていただいて職業訓練の方の便にも資しておるところでございます。
#29
○高杉廸忠君 いま基本的な問題で伺いましたが、それならば大臣にさらに伺いますが、いかなる法律に基づいて運用されるのか、またいかなる対象を扱うのか、ここをまず一つお伺いをし、そしてこのことは、このリハビリテーションの基本を定めるものと私は思う。したがって大臣から明確にひとつお答えをまずいただきたい。
#30
○国務大臣(橋本龍太郎君) ですから、法的根拠と申しますならば、いま申し上げましたように厚生省設置法、まさに現在御審議を願っております設置法と身体障害者福祉法の問題と思います。
 で、いかなる対象ということになりますと、これは私は二つの側面があろうかと思います。
 一つは、収容施設としての、また訓練施設としての性格から位置づけておきますものは、これはすでに障害者となられ手帳を保有しておられる方々を対象として回復訓練から職業訓練等までを一貫して行うということが一つあろうと思います。同時に病院部門を併設するわけでありますから、この病院部門においては主としてその障害手帳を保有しておられる方々が対象にはなるわけでありますけれども、同時に現在障害者ではないが、ほっておけば障害者となる可能性を持つ、おそれを持つ方々に対する医療というものもその職務であろうと思います。
#31
○高杉廸忠君 非常にそこのおそれのあるという範囲について私はもっと具体的にお答えをいただきたいんですが、現に身体障害者福祉法で言うなら手帳を持っている方であると。しかし説明を受ければ、たとえば腕が切断した、これは現に手帳はないんだが、これはおそれがあるというような一部の説もあるようであります。しかし私は切断をしたときにはすでに障害者であると思います。ただ手帳の交付がない、こういういろいろな論争もありますけれども、そのおそれのあるという点について私は非常に問題があいまいになるんではないだろうか。特に今度の所沢で行われます国立身体障害者のリハビリテーションでありますから、やはり身体障害者福祉法に基づいた運営というものがなされるべきが基本であると、こういうふうに思うんですが、それではいま大臣からお答えをいただきましたように、リハビリテーションというのは、一つには医学的なリハビリ、それから生活ができるようにする、そうしてまた職能訓練をやる、あるいはまた職業訓練、職能から職業訓練まで行うような、そういう包括をすることがリハビリテーションであると、こういうふうに言われるわけでありますが、基本的にいま国立身体障害者リハビリテーションセンターでありますから、やはり基本は身体障害者福祉法にのっとっての基本をしっかり踏まえるべきだと思いますが、所見をまず。
#32
○国務大臣(橋本龍太郎君) 基本はそのとおりであります。
#33
○高杉廸忠君 先ほど村田委員から指摘されました移転に伴う問題について局長に伺いますが、先ほど村田委員からきめの細かい指摘がありました。そこで患者さんの確保について私は確認をいたしたいと思うんですけれども、先ほどの村田委員へのお答えの中にありましたが、ボランティアの開拓等もおやりになっていただく、非常にありがたいと思いますが、地元の業界に対する施設開放はできる限り行うような形は考えないのか、あるいはまた必要があれば現在の梅里の施設、これはどういうふうになさろうとしているのか、この点を確認をいたしたいと思います。
#34
○政府委員(山下眞臣君) 地元鍼灸師会におかれましてもリハセンターが所沢へ移転することについての御了解をちょうだいいたしているわけでございます。私どもといたしましては御指摘のとおり、地元の鍼灸師会の方にあの施設をできるだけ開放する、お使いいただく便宜を図るということは十分考えてまいりたいというふうに第一点考えておる次第でございます。
 第二点目の問題でございます。私どもは長い目で見ます場合には十分実習に事欠かない所沢での体制ができ上がるものと確信をいたしておるわけでございますが、いまの梅里の実習室をどうするかという問題ございます。この点につきましては十分ひとつ、特に明年四月の卒業期を控える卒業生については実習の問題きわめて重要でございます。よく入所生と話し合いをいたしまして、梅里の実習室を暫定的に残すということについても検討いたしてみたいと、かように考えております。
#35
○高杉廸忠君 次に、私は言語治療士の養成とその資格、制度についてお伺いをいたしたいと思うんですが、これについては最近の三月十八日の朝日新聞や四月十八日の日本経済新聞が問題を掲載しております。この中で両紙とも、全国で約五百万の言語障害者がいるのではないか。にもかかわらず専門の養成機関は国立聴力言語障害センター付属の聴能言語専門職員養成所一カ所、定員はわずかに二十人。現在言語治療士と呼ばれる人は全国で約六百名であると、こういうふうに新聞は報じているわけです。ごらんになったとおりだと思います。で、この体制が非常におくれている、極端に不足をしていると、こういうふうに私は思うんですけれども、この点についてはいかがですか。
#36
○政府委員(佐分利輝彦君) 言語療法士の養成とかあるいは要員の確保がおくれていることは御指摘のとおりでございます。ただ、ただいまお話がございましたけれども、新聞紙上に言語障害者が五百万人というふうに記載されましたが、私どもの過去の実態調査などの結果から見ますとそんなに多くはないのじゃないかと思っております。また協会のアンケート調査によりますと、いわゆる言語療法士が六百名程度と言われておりますけれども、その数も少し少な過ぎるのではないかと思っております。と申しますのは、社会局の養成施設のほかに文部省の大学関係の養成課程があるわけでございまして、お茶の水大学あたりはもう二十五年から始めているわけでございまして、特殊教育関係で十課程、その他の児童とか心理の関係で八課程はございますから、一年間にやはり四百人前後は卒業していらっしゃるのじゃないかと思うわけでございます。ただ、現に医療機関とか社会福祉施設で活躍なさっている方はあるいは六百名程度かもしれません。多くの方々は学校の特殊教育だとかその他で活躍していらっしゃるのかもしれません。しかし最初に申し上げましたように、御指摘のとおり言語療法士の養成計画また確保計画については大きな問題があるということは事実でございます。しかしながらこの言語療法士の業務について見ますと、たとえば病気によって言語障害が起こっているという者と、そういった症状がすでに固定してしまっていわゆる身体障害者になっているというような方と、最後に心理的、情緒的な障害で言語障害が起こっているというような方々の三つに分類されるわけでございまして、これを簡単に申しますと医療面と福祉面と教育面があるわけでございます。したがって言語療法士の業務の性格をどの面からとらえるかといった大きな問題がまずございます。
  〔理事林ゆう君退席、委員長着席〕
 また次に、言語療法士の仕事の進め方でございますけれども、医療のチームの中に入って医師の指示のもとにその補助者として活躍するというような従来の医療補助者のあり方のような形と、医療のチームからは離れて独立して活躍するというようなあり方と二つあるわけでございます。こういう関係から厚生省の中でも医務局が所管した方がいいのか、社会局が所管した方がいいのか、あるいはもっと文部省の方に元気を出していただいた方がいいのかというような問題がございますし、また業務の内容によりましては養成課程、その養成年限とかカリキュラムとか、こういった問題も大いに出てくるわけでございます。要するに日本聴能言語士協会といったそういった方々の団体と、医学の方には日本音声言語医学会とか、あるいは日本リハビリテーション医学会とか、日本耳鼻咽喉科学会とか、そういった関連医学会がございますが、その間の意見がなかなか調整できないわけでございまして、言語療法士の重要性については御指摘のとおり、私どもも十分認識いたしておりますので、今後も積極的にこの問題には対応したいと思いますけれども、ただいま申し上げたようないろんな問題がございますので、いましばらく時間をいただきたいと考えております。
#37
○高杉廸忠君 それでは、言語障害者の数はどのぐらいあるとあなたの方では集計しておるんですか。
 それから同時に、言語治療士の数はどのぐらい把握されているか。
 もう一つ、新聞は報道によりますと、「新たに国家試験による資格制度を導入する方針を決めた」と、こういうように報じているわけです。だとすれば、これらの養成は、これらの対応する積極的なやはり養成計画というものをあなたの方でも積極的に策定する必要があると思うんです。その点どうですか。
#38
○政府委員(佐分利輝彦君) まず第一の言語障害者がどれぐらいあるかという御質問でございますが、残念ながらそのような全国的な調査は昭和四十五年以来行われていないと思うのでございます。これは一部の自治体でいろいろ反対がございましたためにその後行われなかったわけでございますが、四十五年の調査では二十五万人程度であったと思います。そうすると当時の調査で、あのような基準で調べますとかなり重い方が把握されているんじゃなかろうかと、そこで、それを補正しなければならないわけでございますが、それを補正する場合に普通は三倍程度に補正するのが普通じゃないかと思うんでございますが、ただ、小中学校の教育で問題になっておりますような軽い言語障害等を入れてまいりますと、先ほど申し上げました心理、情緒的障害に基づく言語障害、そういったものを入れますとあるいはもっと大きな数になるかもしれません。
 次に、いわゆる言語療法士の数でございますけれども、私は先ほども申し上げましたように、現時点においては約二十に及ぶ講座があるわけでございますから、決して六百というような数ではないと考えております。もう千とか、あるいは千五百は超えているんじゃないかというふうに考えておりますが、これについては適確な調査資料を持ち合わせておりません。
 それから次に、身分法の制定でございますけれども、先ほどお答えいたしましたように、私どももこの問題の重要性を強く認識いたしまして積極的に対応するつもりでおりますし、また従来もしてきたと思うのでございますけれども、まず、あの新聞報道が一体どこから材料が得られたのだろうかという疑問があるわけでございまして、現時点においてはっきり申し上げますと……
#39
○高杉廸忠君 策定するのかしないのか言ってください。
#40
○政府委員(佐分利輝彦君) あのような新聞に書いてあったように、いま直ちに関係団体、学会等の意見をまとめて七月までにまとめ上げるということは少し困難ではなかろうかと、もう少し時間がかかるのではなかろうかというような感じを持っております。
 最後に、養成計画でございますけれども、これはいろいろこれまでも事務的に検討をしたものがあるわけでございますが、そういった医療関係者の養成計画でいつも問題になりますのは、一体どのような計画が最も適当な、妥当な計画だろうかということが問題になるわけでございまして、最終的には先進諸国の例を見まして、その人口対比等を参考にして決めるような方法をとらざるを得ないのではないかと思います。
#41
○高杉廸忠君 時間がありませんのでお答えの方も簡潔にひとつお願いを申し上げたいと思うんですが。
 いま私の手元に日本聴能言語士協会からの養成制度に対する要望書というのがあるのです。この要旨は、言語治療士の資格制度並びにその基盤としての養成制度が早急に確立されることを要望する、ということが一つであります。
 それから二番目として、言語治療士の養成は、各種学校ではなく学校教育法による四年制大学での教育を基盤にすることを要望する。
 三番目として、現在の言語治療士の不足にかんがみ、暫定措置としての現行の認定コースの存続、内容の充実を図ることを要望する。
 こういうように要望書が私の手元にあるんです。したがって、このいまの養成計画策定等も遅々として進まない、私はこういう、現に当事者の協会としても意見を出しておるわけでありますから、これを十分生かしていく、このことが必要だろうと思います。そしていまお話がありましたように、先進諸国に見合うようなわが国の体制をとる、こういうこともあるわけでありますから、早急にひとつこれは、これらの協会の意見も十分入れて具体的に省の方でも取り組んでいただきたい、こういうふうに思います。大臣、所見いただきたいと思います。
#42
○国務大臣(橋本龍太郎君) いま医務局長から申し上げましたような関係学会あるいは関係者間の意見のそご等はございますけれども、できるだけの努力をしてまいりたいと、そのように思います。
#43
○高杉廸忠君 大臣からお答えいただきましたから、この件は、御承知のとおりに医療、教育、福祉にわたる問題でありますから、厚生省それから文部省――文部省の方もおいでいただいておると思いますが、当事者たちの意見を十分ひとつ生かしていただくように文部省の方にも強く私はお願いを申し上げておきたいと思います。
 時間がございませんから次に移らしていただきたいと思いますが、理学療法士、作業療法士の養成についてひとつ大臣に伺いたいと思うんですが、これは関係の協会の方々から三年制の各種学校をつくるようならこれはやめて、資格取得後の研修の場、いわゆる卒後研修に十分重点を置いてほしいという意見、これも出ているわけです。したがって、三年の各種学校から関係者の間に強くそういう要望があるわけでありますから、まずひとつそういう要望を入れて、思い切って四年制の大学に見合う一つの養成というものをこの際していくようなことについて、まず大臣の所見を伺いたいと思います。
#44
○政府委員(佐分利輝彦君) 技術的な面につきまして私からお答えいたしたいと存じます。
 確かにこれまで理学療法士、作業療法士の養成制度は各種学校あるいは専修学校といったような制度でございましたけれども、たとえば本年から金沢大学の医療技術短大といったものが、いわゆる短期大学が発足いたしましたし、今後もできていくと思うのでございます。
 そこで、四年制の大学課程に全部切りかえたらどうかという御要望でございますけれども、これは理学療法士、作業療法士だけの問題ではございません、医療関係者すべての問題でございまして、多くのパラメディカルの方々といったものの養成は、もちろん大学も短大も必要ではございますけれども、やはり各種学校、専修学校のようなものも必要でございまして、幹部とか教員養成のために大学等が一部設けられるのでございますけれども、大部分は各種学校、専修学校のような形で養成されるというのが国際的にも通例になっていると思うのでございます。まあそういう意味で、全部を大学に切りかえるというような考えはございませんけれども、しかし大学も将来つくっていかなければなるまい、また短大もふやしていかなければなるまいと考えております。
#45
○高杉廸忠君 局長、この昭和五十二年の五月二十三日に日本学術会議会長から当時の内閣総理大臣福田赳夫氏にあてた勧告がありますね、御承知のとおり。この内容に、「リハビリテーションに関する教育・研究体制等について」という勧告の中身は、これは「理学療法士、作業療法士教育の充実について」こう書いてある。「現行の三年制各種学校による養成制度を学校教育法に基づく四年制大学における教育に改め、大学院課程を付置すること。」と、こういう勧告、以下暫定的な問題もあり、言語療法士等々についての教育、勧告が出ているわけです。で、しかもこれは総理大臣にあてたと同時に、文部大臣にも厚生大臣にも当時出ているわけです。これについてはどうなんです。
#46
○政府委員(佐分利輝彦君) その五十二年の学術会議の勧告はよく承知をいたしております。またその勧告の内容もよく拝見をいたしております。まあ一つの将来の理想的なあり方としてはそのようなことが考えられるかと思うのでございますが、その勧告の説明、経過措置のところにもございますように、なかなかそう一気にまいるものではございません。やはり大学をできるだけ早くつくり、短大をできるだけ多くふやしというような過程もあるわけでございます。まあ長い将来で見ますれば、ほかの先進諸国も全部大学以上の資格だというようなことになってくるかもしれませんけれども、現時点におきましてはいろいろ医療要員の確保の問題もあり、またその処遇、それがはね返っては医療費の国民の負担というようなこともございまして、先ほども申し上げましたように、全部を大学にするというのはまだ時期尚早ではないかと思っております。
#47
○高杉廸忠君 これは大臣にぜひお答えをいただきたいし、所見を伺いたいんですが、このように数年来から勧告もあり、教育制度等についてはそれぞれ当事者からも強い要望もあり、あるいはまたいままでの論議の過程でも明らかになりましたように、早急に養成をしなきゃならない、こういう時期であります。したがって、いま私が申し上げたことも含めて、ひとつ今後の養成あるいは学校教育制度等々についての大臣の前向きなひとつ御答弁をいただきたいと思いますが、所見をひとつ伺います。
#48
○国務大臣(橋本龍太郎君) PT、OTともにこの養成がなお必要であることも、またその資質の向上をより高度化することもその必要性は私どもとしてもよく理解をしておるつもりでありまして、そういう趣旨における努力というものは今後ともに続けてまいりたいと思います。またその関係の協会からの御意見というものは、実は私は詳細に存じておりませんでしたけれども、これは今後ともに連絡を密にしながら御相談をしていきたいと思います。ただ、やはりこれは学校教育法の体系にかかわるような部分につきましては、学術会議の御指摘といえども文部省当局としてもなかなか対応し切れない部分も私はあろうかと思いますので、まあ今後ともに研究は重ねてまいりたい。同時に、その質的向上と要員の確保というものについては最大限の努力をしてまいりたい、そのように思います。
#49
○高杉廸忠君 時間がありませんので私の方もそろそろ結論に入りたいと思うんですが、非常に心配もありますし、いよいよ開設されるわけですが、移転に伴う問題については先ほど村田委員からも指摘されましたし、私も確認いたしました。で、残る問題は、国立身体障害者リハビリテーションに設置される病院の性格について私ちょっと確認をいたしたいと思うんですが、当面二十床だと、こういうふうに聞いておりますが、百床になると言われるこの病院ですね、どのような患者さんを扱っていこうとするのか、この点についてまずちょっと伺いたいと思います。
#50
○政府委員(山下眞臣君) 先ほどの大臣に対する御質問にもございました点にも絡むわけでございますが、身体障害者を中心といたしまして、身体障害のおそれのある者、現に身体障害の症状を有する者、そのおそれのある者を一般的に考えているわけでございます。
 具体的なやり方といたしましては、各福祉事務所からの紹介あるいは一般の開業医その他の医療機関から、これは身体障害者リハビリテーションの病院が適切であるということで紹介があった者というふうに考えておるわけでございます。中心的には、身体障害者を中心とするということでございますが、おそれのある者という者をたとえばどういうふうな者かということにつきまして例を一、二申し上げますと、脊髄損傷等で麻痺の状態がいまだ固定しない者、あるいは手術直後の切断端がまだ固まらないので義肢装着に至らないで機能回復訓練をやった方がいいような者、あるいは三番目には、交通事故等で視覚障害、言語障害、手足の麻痺、こういったものがまだ固定する状態に来ていないと、御承知のとおりに、身体障害者法上の手帳交付というのは症状が永続する者ということで、ある程度固定した段階で手帳を交付するわけです。それに至らない段階の者等でございます。あるいは脳卒中等で手足の麻痺、言語障害の状態がいまだ固定しないという状態の者、あるいはべーチェット病等で視覚障害が完全にまだ固定しないけれども、リハビリ医療は必要だというような者――医務局長おられますが、最近の医療におきましては、リハビリは医療と並行してできるだけ早くリハビリ医療を施した方が有効であるという説も強いようでございまして、そういった者等を対象として考えてまいりたいと、かように考えているわけでございます。
#51
○高杉廸忠君 いま出ました問題は、これは昭和五十年二月に衆議院の予算委員会の分科会でわが党の堀昌雄委員が、違法のひとつおそれがあるような点についての指摘があったことは御承知だろうと思います。これは、この病院の運営についてはやっぱり厳正でなきやならぬと思うんです。これは基本は、最初に私が大臣に伺い、大臣からもお答えいただいたように、身体障害者福祉法にのっとる、こういう点を確認をしたいと思います。したがって、そういう点について、今後の病院の運営についてはいま申し上げました身体障害者福祉法に定めるところにより厳正な私は運営ということを行っていただきたい、このことを強く要望いたすところであります。重ねて大臣からひとつお答えをいただきたいと思います。
#52
○政府委員(山下眞臣君) 大臣が当初答えられましたものの繰り返しになるわけですが、その失明者更生施設、聾唖者更生施設、肢体不自由者更生施設あるいは内部障害者更生施設としての性格上は当然身体障害者福祉法上の更生援護施設に当たるわけでございますから、そこに収容する者は身体障害者手帳を有する者を対象とするわけでございます。
 病院につきましては更生援護施設ではございません。考え方といたしましては、大臣が当初申し上げましたように、身体障害者を基本といたすわけでございますが、法律上そのおそれのある者、そこまで広げても決して違法ではないと考えております。
 運営のあり方といたしましては、御趣旨を体しまして、身体障害者を中心に、それを重点としつつ、その周辺の必要な者も見ていくと、そういう考え方でやってまいりたいと、かように考えている次第でございます。
#53
○高杉廸忠君 時間が大体来たようですから最後に確認をいたしたいと思うんですが、人事院、大変恐縮でありますが、確認をいたしたいと思いますが、本法改正については衆議院で附帯決議がなされております。その内容は、「移転後の職員の処遇が不利にならないよう必要な措置を講ずること。」、こう決議ではなっておりますから、ぜひともこれは、尊重をいただくと思いますけれども、確認の意味で、検討ではなく私は尊重していただくことが決議のそのこたえるべき形だろうと思うんですが、その点確認をいたしたいと思います。
#54
○政府委員(角野幸三郎君) 委員会での御決議の意を体して移転に伴う調整手当の問題につきましては検討いたしたい、こういうふうに思っております。
#55
○高杉廸忠君 最後に厚生大臣、私はお願いと確認を申し上げたいと思うんですが、いままで移転に伴う問題、細かい問題、居室等についても、あるいは生活環境整備についても、心配されている移転を実際する方々の身になって、村田委員から細かな指摘もありました。いよいよ移転であります。したがって、本法成立後も移転については、まだまだ移転をされる方々との合意を得るには時間がかかるだろう、こういうふうに思います。しかし私は、今日まで社会局長を中心に皆さんとよく話し合って、そうして皆さんと合意の上に円満に移転をしたい、こういうお気持ちはおありだろうと思います。しかし問題は、生活環境が急に変わるわけでありますから、残された問題は幾つかあると思います。しかし私は、本法成立後もそういう意味では温かくやはり大臣も十分合意が得られるような形の移転をしていただかなきやならぬ、こう思います。したがって、その最後に大臣の所見と私の要請を受けてのお答えをいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
#56
○国務大臣(橋本龍太郎君) いままでも移転に伴う諸問題につきまして関係の方々と十分お話し合いの機会を持つように努めてまいりましたし、これからも当然そういう努力はいたしてまいりますし、またその中において出てきた問題について場合によって県とか市と話し合わなければいけないようなものについては、そういう努力を継続していたします。
#57
○委員長(桧垣徳太郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後零時一三十分から再開することとし、暫時休憩いたします。
   午後零時二分休憩
     ―――――・―――――
   午後零時三十一分開会
#58
○委員長(桧垣徳太郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 午前に引き続き、厚生省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#59
○和泉照雄君 私はまず大臣に、先ほど村田委員の方から質問がございましたが、厚生省がこの法案を国会に提出した姿勢についてお尋ねをしたいと思いますが、この問題はもう御承知のとおり衆議院の内閣委員会あるいはまた当院においても過去に何回も問題になったところでございますが、国立身体障害者リハビリテーションセンターの建物があらかた完成をして業務の開始が間近になって法案を国会に提出して審議を行う、こういうことは国会の審議権を軽視すると言われても否めない事実ではないか、このように思うわけでございます。過去にあったことは、総理府の設置法のときに迎賓館ですか、あるいは運輸省設置法のときに気象衛星センター、厚生省設置法の国立循環器病センター、で今回。そのほかに、環境庁設置法のときにも水俣病研究センター。もう数え上げればいろいろとあったわけでございますが、過去にも、官房副長官の場合は善処すると、こういうことが言われておるわけでございますが、今回はもう大臣も前科二犯とこう自認をしておられるとおりでございますので、閣議等でこの問題を提案をされて、今回の場合でありますと昭和五十一年の九月ごろ建設に着工しておるわけでございますから、その前に審議ができるようになれば非常に私はいろんな問題も解消できたのじゃないか、こういうふうなことを考えるわけでございますが、そういうような、閣議等でこの問題を是正するという一つの議題としてお出しになって解決のそういう前向きな姿勢をおとりになるお考えはないかどうか。
#60
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先ほどもおわびを申し上げたわけでありますが、実は和泉さんの御指摘よりも問題の発足が早く、このリハビリテーションセンターにつきましては四十九年からスタートしておったわけでありまして、十分な配慮が欠けておった点については先ほどもおわびを申し上げたとおりであります。いま御指摘がありました、確かに御趣旨はそのとおりでありまして、ただ、いままで施設をつくる方針を決定をいたしましてから完成までの時間差の問題、また予算あるいは組織、定員等の関係から計画どおりの進捗が担保できるかどうかの問題、最終的に結局設置法という形態にするためにはそういうものが全部確定をしないと法律案の形にならないといった問題、そういうような問題が幾つかありましてなかなか成案を得なかったわけでございます。ただ、今回の御審議の中において御指摘をいただきましたような点も踏まえて、政府全体の問題として私ども検討してまいりたいと思います。
 御参考までに申し上げますと、衆議院の内閣委員会でも同じ御指摘をいただきましたわけでありますが、その際内閣官房の方から、単年度で一年度目二年度目、それぞれ予算がついたりあるいはある種の施設の大ざっぱな原案ができた段階において、内閣委員会の各委員に個別に御説明をする方法でありますとか、あるいは政府部内のどこかの機関において各省庁の設置法絡みの問題、動きというものを全部統括的に総合をしそれを資料として内閣委員会の各委員の方々に御説明を申し上げるといったような手法を現在検討中である旨の答弁を申し上げております。また私は個人的に、やはりこれは確かに問題でありますから、将来その施設が完成をした段階において設置法の改正を要するような問題につきましては、それを計画した段階から概要を当委員会――委員会の形がいいのか理事会の形がいいのかあるいは個々の委員の方々に御相談をかける方がいいのかはこれはむしろ院としてお決めをいただくことでありますけれども――に対して御報告をし、その御報告をした内容に従って計画の進行途中において各年次ごとにその進捗状況等についての御報告を申し上げ、その過程においてまた委員会としての御意見もちょうだいをして最終的な仕上げに持っていくといったようなことを考えたい。事務当局にもそうしたことを検討を命じておるわけでありまして、この点につきましては再度おわびを申し上げます。
#61
○和泉照雄君 では次は、法案の中身といいますか、国立身体障害者リハビリテーションセンターの設置の目的によりますと、リハビリテーションを「一貫した体系のもとに総合的に実施する」、まずこのように規定をされておるようでございますが、そこで、「一貫した体系」とかあるいは「総合的に実施する」ということ、この抽象的なことではなくて具体的にはどのようなことをお持ちなのか、その内容について説明していただきたいと思います。
#62
○政府委員(山下眞臣君) 若干お時間いただきまして。リハビリテーションの定義というのがWHOにおきましては、身体的精神的社会的経済的にできるだけ十分にできるだけ早く回復させる措置のすべてを言うと、こういうことを申しておるわけでございます。これを受けまして、私どもこの身体障害者リハビリテーションセンターにおきまして行いますリハビリテーションは、医療から始まりまして職業訓練に至りますまでの総合的一貫のリハビリテーション、こういうことを申し上げておるわけでございます。
 具体的にそれではその内容ではどういうことが行われるのかということでございます。ある程度時系列的に幾つか例を申しながら申し上げますと、まず最初に相談、指導、評価の部門がございます。身体障害者の方がおいでになりました場合にまず相談を受け評価、判定をいたす、あなたはこういう点の障害があるからこういうことをやった方がいいのじゃないかという評価、判定がございます。で相談、評価、判定をいたしました後、この者についてはこういうリハビリテーションを行った方がよろしいというプログラム編成がございます。こういったふうな相談、指導、評価というのが第一の部門としてまずあるわけでございます。
 それからその次は、二番目については医療部門がございます。これはその人によるわけでございますが、リハビリテーションの医療を施さなければならぬというような場合がございます。これは病院医療部門におきまして必要な処置、治療等を行い、かつ、あわせてその病院部門におきましては機能回復訓練を行うわけでございます。そういった医療的部門が第二番目にあるわけでございます。
 それから第三番目には、心理部門がございます。心理的な検査、診断でありますとか、その者の意欲とか、そういった見地からする心理療法的な心理的部門が第三番目にございます。
 第四番目といたしましては、社会的教育的部門があろうかと思うのでございます。一つは、生活指導でありますとか、あるいは社会適応訓練を行うとか、あるいは教養の指導を行うとか、そういった社会教育部門のリハビリテーションが第四番目にあると思うのでございます。
 第五番目には、職業前の職能訓練でございます。能力と申しますか、職能訓練でございます。これはごらんいただきましたようなことで、あるいは縫製でありますとか、あるいは木工でありますとか、その人に適した職能を付与するという訓練行為がございます。あわせて御承知のとおり、あの施設におきましては、失明者の方につきましてはあんま、はり、きゅうという三療の教育を行うわけでございまして、これは職能と申しますよりも一種の職業訓練をもあの身体障害者リハビリテーションセンターの中で行うという要素が入るわけでございます。それらが厚生省の方のセンターでございまして、それと引き継ぎまして労働省の方におきましては職業訓練ということに至るわけでございます。相談、評価から始まりまして職業までただいま申し上げましたようなことを一貫して行うという形に相なるわけでございまして、そういったリハビリテーションを行います過程におきましても医師、理学療法士、作業療法士あるいは言語上、聴能士、義肢適合士あるいは心理判定員、職業指導員、生活指導員といった各種の専門職員が相互にいわばチームを構成するような形で相互連絡をとりながら、その人につきまして各段階ごとに相互関連を持ちながらこのリハビリテーションを実施していく、こういう考え方を内容として持っているわけでございます。
 以上が大体総合的リハビリテーションの実施と申しますものの内容でございます。
#63
○和泉照雄君 いま御答弁になったように、厚生省サイドだけじゃなくて、労働省の部門も大分入ってくると、そうなりますと、いままで数多く指摘があったとおり、縦割り行政の非常な弊害ということがこの中に持ち込まれますと、一貫性というのが非常に阻害されるわけでございますけれども、労働省の国立職業リハビリテーションセンターとの有機的な密接な結合をするためには具体的にどういうことをお考えになっておるか。
#64
○政府委員(山下眞臣君) あの同じ場に職業リハビリテーションセンターが設置されるということに至りました経緯につきましては、検討の過程におきまして中央心身協等からの指摘に基づきまして縦割りの弊をなくすということを目的といたしているわけでございまして、まさに先生がいま御指摘になりました点重要な点だろうと思っておるわけでございます。具体的なやり方といたしましては、常時必要に応じて連絡をとり、総合会議を持つことは当然でございますけれども、入居者、個々の身体障害者につきまして、私どもの方の身体障害者リハビリテーションセンターの専門家と労働省の方の職業リハビリテーションセンターの専門家との相互合同の判定会議という組織を持ちたいと思っております。そこにおきまして両方で話し合いをしながらすべてのことを円滑に運営していく、そういう仕組みをぜひ考えてまいりたい、かように考えているわけでございます。
#65
○和泉照雄君 そこで事業内容についてお尋ねをいたしますが、国立リハビリテーションセンターは日本の中の中枢的な機能を発揮するために設置をされると、こういうふうに理解しているわけでございますが、このセンターが成果を全国の関係施設に及ぼすと、こういうふうにも言われておりますけれども、そこで全国の関係施設というのはどのような施設があるのか、その施設の数と国立、公立、民間立に分けてお知らせ願いたいと思います。
#66
○政府委員(山下眞臣君) いわゆる身体障害者更生援護施設、これにつきましては九種類あるわけでございますが、まず総数を申し上げますと、昨年の十月現在で総数三百四十九の施設がございます。総数についての設置主体別に申し上げますと、国立九カ所、公立――地方公共団体立でございますが、九十七カ所、法人立二百四十三カ所、これが総数でございます。
 以下その種別を申し上げますと、まず肢体不自由者更生施設がございます。これにつきましては国立一、公立四十四、法人立八、合計五十三という数字になっております。
 それから第二番目の種類といたしましては、視力障害者の失明者更生施設がございます。国立五、公立三、法人立四、合計十二という数字になっております。
 それから第三番目の種類といたしましては聾唖者更生施設がございます。国立一、公立一、法人立二、総計四という数字になっております。
 第四番目といたしましては、内部障害者更生施設、これが公立十二、法人立十一、合計二十三。
 それから五番目は、身体障害者療護施設というのがございます。これは非常に重い方でございまして、そこで相当長く収容するという趣旨の施設でございますが、これにつきましては最近非常にふえてきておりますが、公立四、法人立七十、合計で七十四カ所ございます。
 それから第六番目の種類といたしましては、重度身体障害者の更生援護施設がございます。比較的重い方を収容いたしまして更生を図る施設でございます。国立二カ所、公立十三カ所、法人立二十カ所、合計三十五カ所ございます。
 それから第七番目の施設といたしましては、一般の身体障害者の授産施設でございます。公立十七、法人立五十五、合計七十二でございます。
 それから第八番目の種類といたしましては、重度身体障害者授産施設、身体障害者の方で障害の重い方についての授産施設でございます。公立三、法人立五十六、合計五十九でございます。
 それから最後に九番目の種類といたしまして、身体障害者福祉工場、これは一種の雇用関係を結びながら職を得るという施設でございますが、福祉工場でございます。これが法人立十七でございます。
 以上合計いたしまして、五十三年十月現在で三百四十九施設現在全国にございます。
#67
○和泉照雄君 よくわかりました。
 私たちもおとといですか、所沢の国立身体障害者リハビリテーションセンターの現地調査をさせていただきましたが、先ほどいろいろ問題になりましたが、一番感じたことは、やはりあの施設の周辺の交通安全対策を図るべきことが一番の問題点ではないか、こういうふうに思ったわけでございますが、新所沢駅からこの施設までの間に将来信号機、ガードレール、側溝のふたとか、そういうふうな細かいことを含めまして、また横断歩道の整備、これについてはどのような対策をお持ちなのか、それが一点。
 それから、あの三角地帯のところに地下に埋蔵物が大分あるんじゃないかということを私も懸念をしたんですが、マスタープランの報告を見ますと、あの地区はよけて余り埋蔵物がないようなふうに理解がされるんですが、そうであるとすれば、やはりいろいろ委員の各位からお話がありました、歩道橋というのは非常に利用率が低くて問題になっておる現今でもありますんで、学童のためにもあそこをスロープを持った隧道式の、人だけが通る、そういうような歩道を考えられないものか、それが三点目。
 それから三点目は、やはりこれも問題になりましたが、宿舎棟の中の四人室のベッドですね、これは身体障害者の関係の学友会の方々からも要望があったやはり畳でないと、三年から五年の長い間生活をするということになると、畳の方が皆さんが非常に要望が強いというような、そういうような意見もあります。そういうことになりますと、さっき局長がおっしゃっておった話し合いの過程において将来そういうような意見が強くなった場合には改善をする、そういう余裕をお持ちなのか、その三点についてお答え願いたいと思います。
#68
○政府委員(山下眞臣君) まず交通安全の対策でございます。
 新所沢駅自体の問題もございます。西武鉄道並びに所沢市と協力をいたしましてエレベーターの設置についてほぼ見通しを持っておる次第でございます。
 次に、駅からリハセンターに至ります道路の問題がございます。御指摘のとおり、横断歩道の設置、それから道路につきましての車道と歩道の区分それから段差の解消、誘導ブロックの設置、それから信号機等の設置、これにつきましては所沢市当局において快く理解を示していただいておりまして、開所に至るまでの間に整備を図ると、こういうことでお話をいただいております。所沢の町全体についての一般的な障害者のための町づくりということについても地元とよく相談をしてまいっていきたいと思っておる次第でございます。
 最後に、けさほど村田先生の御質問にもございましたんですが、リハセンターの前の公園通りが行き詰まったところのT字路のところの角の問題がございます。御指摘のような地下道を掘るということについても市当局ともよく相談をいたしてみましたんでございますが、やはり技術的及び環境的に非常に無理がある。地下埋設物もあるようでございます。そういったことからやはり私どもといたしましては歩道橋を設置いたしますと同時に、それからちょっと離れたところにしかるべき横断歩道をつくりまして、信号の設置、そのあり方等について万全の措置を講じていきたいと、かように思っておるわけでございます。なお、当面はごらんいただきましたように、あの道路が行きどまりになっております。行きどまりになっております先のところを横断歩道を通しておけば当面は問題がないわけでございまして、いずれそれが開通するまでの間にただいま申し上げました歩道橋の完全なものを設置するというようなことを含めまして交通の安全対策について万全を期したいと思っておる次第でございます。
 それから、第三番目の宿舎棟の問題でございます。
 けさほども村田先生に申し上げましたとおりでございまして、まあ実習のために宿舎棟の中においても畳の部屋を一部屋用意するというようなこと等につきましては十分検討の余地があるわけでございますけれども、全体といたしましてはごらんになりましたとおりに、洋館の施設としての建物になっておるわけでございます。しかしながら、そこに何らの工夫の余地がないかということでございますれば、よくひとつ話し合いをいたしてみまして実現可能なかつ合理的なものであるならば検討いたしてみたいと、かように考えておるところでございまして、現段階でまだこういう形になるという結論までは至っておらないという状態でございます。
#69
○和泉照雄君 国立リハビリセンターは開設時には入所者というのは四百八十名、それから五十五年度からは内部・重複障害者が百名、合計五百八十名になると、このように言われておるようでありますが、一方これに対応するところの職員の定員というのは開所時に総長以下二百十三名であると、このように聞いておりますが、この程度の職員の配置で十分な事業運営ができるのかどうか非常に心配でございますが、そこで職員定員の二百十三名の部門別配置の計画を説明していただきたいわけでございますが、まず管理部門とか企画部門、研究部門あるいは相談・指導・評価部門とか医療部門、職業部門、社会教育部門、心理部門、栄養部門。あなた方の方で業務内容別の職員配置計画がいろいろあろうかと思いますが、あるいはまた職員定員の職種別の内訳ですか、これであろうと思いますが、私が申し上げたいのは、マスタープランの中で八百五十名という数字がありますので、この八百五十名の職種別という、あるいは部門別の配置はどのようになっておったのか、そこらあたりを仕分けて説明願いたいと思います。
#70
○政府委員(山下眞臣君) 実は細部に至りますまでの職員配置につきましては、この国会におきましてこの設置法を成立さしていただきました後政令で大きな部門を決め、省令で各部門を決め、それを受けまして組織細則を定め、定員訓令を発すると、こういう段取りを経ていくわけでございますので、きちっとした配置に至りますのはどうしても六月半ばごろまで時間がかかるかと思うのでございます。ただ、現段階でおおむね考えられます総枠と申しますか、そういう感じで申し上げることができる範囲ということを申し上げてみますると、おおむね管理事務部門につきまして五十三名程度、それからリハの実施部門につきまして百六十名程度、そのうち相当部分は当初は更生訓練部門が主要な中枢をなすというふうに御理解をいただいて結構かと思うのでございます。
 二百十三自体で十分かどうかということにつきましては、当面の措置としてはあれで出発するといたしますけれども、先生も御承知のとおりにこの後から情報部門の稼働、養成・研修部門の稼働、病院の本格的な開所等の事態が出てくるわけでございまして、それにつれまして必要な人員増加を各年ごとに図ってまいると、こういう考え方でおるわけでございます。
 ただいまお触れになりましたマスタープランにおける八百五十名という数字、これの根拠いかん、こういうことでございますが、実は率直に申し上げまして八百五十名という数字の積み上げた内訳はございませんのでございます。と申しますのが、マスタープランというものの主たる作業目的が、あそこの二十四万平米の土地をいかに割り振るか、割り振った中に建物をいかに建築するか、その場合入所者はどのぐらいのものと想定し、それから職員は大体病院も全部完成した場合にはどの程度の数になるかということを想定をして、工学的、建築学的なプランを立てるというところに主目的があるわけでございます。そういったことから諸外国の例あるいはあの規模等から見て、まず職員数は八百五十と置いてマスタープランをつくってみようじゃないかということで出されたものでございまして、いわゆる定員の積み上げ、きちっとした業務からの分析という形での八百五十という数字になっておりませんために、大変申しわけないのでございますが、その内訳数字というものは特にないというふうに御理解をいただきたいと思うわけでございます。
#71
○和泉照雄君 私はやはりマスタープランの報告書というのは、あの地域にこれだけの施設をして、これだけの人員を配置して完全な機能を発揮するという、そういう報告であるはずだと思うんですよ。いまあなたがおっしゃったとおり、その根拠がないということになりますと、職員数は全部門含め約八百五十名と、こういうようなことの報告書であるとすると、私はこれは余り権威がないんじゃないかと、こう言わざるを得ないと思うんですが、そこらあたりのお考えはどうでしょう。
#72
○政府委員(山下眞臣君) マスタープランの主たる目的が、ただいま申し上げましたように環境それから地域それからその土地の使用方法、それからその土地に建てられる建物の区分、それから建物の工学的あるいは身体障害者のためにはどういう構造でやった方がいいのかということを設計いたしますのが主たる目的であったのがマスタープランなんでございます。そういう意味から申しますと、いわゆる定員の詰めという見地から申せば、その点に関してはおっしゃるとおり権威があるものというふうには申せないと思うわけでございます。ただその場合、やはり諸外国の大きなリハビリセンター等における職員数、そういったものも参考にいたしておることはあろうかと思います。
 たとえばドイツでは七百名程度の職員を擁したリハセンターがあるようでございますし、またアメリカ等におきましては千名程度の職員を擁したリハセンターもあるようでございます。そういったことで当面この八百五十名程度の職員を想定して事務室や本館棟の配置規模等も考えておこうという程度のものというふうに御理解いただいた方が正しいと思うわけでございます。
#73
○和泉照雄君 どうも私は理解ができないんですがね。やはりマスタープランで、これだけの広さにこれだけの施設を持ってこれだけの人員を配置をしたらこういうふうな中枢的な機能が発揮できるという報告なんですから、それだけの人員を配置しなければ、私たちも行ってみて、あれだけの広大なところに二百十三名で果たしてできるか。将来あなたがおっしゃったように情報収集のそういうこと等を拡大をしていって、将来やはり八百五十に持っていかれるつもりがあるのかどうか、あるいは病院の最初のマスタープランは三百でしたよね、それを一遍に三分の二、ばさっと百切り落とすという、そういうこと自体も私はこのマスタープランというものの信頼度が非常に落ちるんじゃないか、こういうふうに思うんですよ。二百であっても定員が四分の一に減ったというその証拠には私はならないと思うんですが、将来どんどんいろんな点で増強されていって定員は幾らぐらいに持っていかれるつもりなのか、そこらあたりをはっきりお示し願いたいと思います。
#74
○政府委員(山下眞臣君) 当然二百十三名のままで推移するということではございませんので、直ちに、五十五年度予算は間もなく編成が始まるわけでございますが、その時点から増員要求をいたしていくつもりにいたしております。それは年度を追うわけでございます。いま具体的に私どもが持っております計画といたしましては、まず病院部門につきましては、今年度は二十床、五十五年度は五十床、それから五十六年度百床までは考えておるわけでございます。それに伴う人員増は当然にいたすわけでございます。
 それから一方、情報部門につきましては、当面は企画課におきまして準備事務を行うわけでございますが、図書の収集程度でスタートするわけでございますが、五十六年度からはこれの本格的活動を考えております。そのための定員要求は当然五十六年度においてなさなきやならぬというふうに考えておるわけでございます。
 それから、重要な一つの柱と考えておりますのは、職員の養成・研修の問題でございます。養成・研修と今年度実施設計料が入りまして五十五年度から建設に着手いたします。これが完成をいたします場合には、養成だけでも六種類の専門職員、研修につきましては十五種類ぐらいの専門職員の研修を行いたいと思っております。完成の姿としては、研修対象年間千余り、養成対象二百五十程度の規模を考えておるわけでございます。そういう規模になってまいります場合には、当然それに応じました必要な定員というものは要求し積み上げをいたしてまいりたいと、かように考えておるわけでございます。おおむね考え方としてはそういう考え方を持っておりますので、二百十三にとどまるのではなくて、どんどんふやしてまいりたいということは当然でございまして、ただその数がいまの段階でどの程度かということはまだ申し上げる段階に至っておらないわけでございます。
#75
○和泉照雄君 在京の三施設に入っておる人たちがお移りになる、その方々が非常に心配をしておるのは、移りさえすれば全部解決するんだという前の局長さんの説得もあったように聞いておるわけでございますけれども、入れ物がよくなったから、その環境が変わるから内容までよくなったとは皆さんは納得してないわけですよ。だから、そういう職員の定数も非常に少ないということになると、前よりは機能が非常に落ちるんじゃないか、こういうようなことを非常に心配をしておるわけでございますので、そこらあたりはもう少し真剣になって検討をされる必要があるんじゃないか。外側だけがよくて、外国の人たちが見て、これはりっぱだと言っても、中身が問題であったら、これこそナンセンスな話でございますから、御検討を強く要請をしておきます。
 それからまた、先ほどの説明がありましたが、在京の三施設からお移りになる。そこで人員の差が二十五名だったですか、三十何名かになる。その方々を更生のそういうような方に投入をするんだと、更生訓練の部門に。果たしてこれも、一般の事務職員であったような方々がそういうような更生部門に、訓練部門にすぐ適応できるかどうか、そこらあたりはどういうようにお考えか。準備の段階でいろいろ施策をお考えになっておるかどうか。
#76
○政府委員(山下眞臣君) 三施設統合によります庶務、人事、会計部門の浮きと申しますか、十八名でございます。それと純枠の定員増が六名ございますので、二十四名を主として更生訓練部門の充実に投入をしたいという考え方を持っておるわけでございますが、まさに先生御指摘のとおりに、これは右から左に直ちにということではなくて、若干の時間を要する面があろうかと思います。と申しますのは、現在、在京三施設におられる方は、おおむね御本人の御希望がそうであろうと思いますので、当然所沢リハに移っていただく方が大部分でございまして、合理化などということは全く考えておらぬわけでございます。したがいまして、事務部門の方が更生訓練部門の方に移ります場合の措置の問題ございます。更生訓練部門におきましても若干の事務部門があることはこれは当然でございます。そのつかさつかさで事務処理をいたしますので、その部門についてはスムーズに入っていけることができるかと思うのでございます。ただ、現在事務部門におられる方が、あるいは民生専門職的な仕事に転換をしていただくというようなケースがございます。そういうケースにつきましては、まず御本人だつきまして十分の御希望を徴した上で、研修を施す、こういう必要があるかと思うのでございます。そういう意味におきましては、完全な形において完成された姿での移行という形になるためには、若干の期間を要するということはあるかと存じておる次第でございます。
 なお、そういう移転に伴います職員の研修等につきましては、在京三施設の職員によりますプロジェクトチームを作成いたしまして、現在その計画をほぼ立案、検討を終了しておるような段階にまで来ておる次第でございまして、具体的研修計画ができ上がっておる状態でございます。
#77
○和泉照雄君 ここで大臣にお尋ねをしますが、いま二、三御指摘を申し上げたとおり、定員の問題それから配置転換の問題ですね、そういうことからして私は身体障害者対策というのは、国において基本的なものがきちっと決まっておらないような感じを持たざるを得ないのでございますが、最初マスタープランあたりで報告をされたそれが四分の一ぐらいに定員が削減をされても、それをあっさりのみ込んでおやりになって、それで果たして内容が充実できるかどうか、そういうこと等の検討等も含めて、もう少し私は基本計画というものがあったら、こういうことは遵守されるべきではないか、こういうふうに思うんですが、そういうことを含めて国に基本的なそういう計画があるのかないのか、私はないんじゃないかと疑わざるを得ないのでございますが、その点についての御説明をお願いしたいと思います。
#78
○国務大臣(橋本龍太郎君) 心身障害者対策の総合的な推進につきましては、心身障害者対策基本法を初めとして、身体障害者福祉法、児童福祉法、精神薄弱者福祉法、身体障害者雇用促進法等多くの法令に基づいて広範多岐にわたる施策が現に展開をされているわけであります。しかしこれらの政策はそれぞれの法律に基づいて設置されている審議会等の意見を伺いながら推進を図られているわけでありまして、これらのうちで身体障害者福祉対策につきましては、リハビリテーションあるいは雇用、所得保障、教育、生活環境改善等広範な施策をまさに総合的に必要とするものでございます。私たちは当面、重度障害者対策、生活環境整備等による社会参加の促進でありますとか、働く場の確保でありますとか、あるいは施設の充実でありますとか整備でありますとか、また障害別のきめ細かな対策等を講ずる必要もありますので、こうした点に留意しつつ五十四年度予算の編成に努めてきたわけであります。
 ただ、いま御指摘のように、最近における障害の発生原因及び態様の複雑化、また障害者の方々のニードの多様化といったようなものに対応した長期的な展望に立った施策の推進をする必要があることは御指摘のとおりでありまして、そうしたことも踏まえまして、去る三月、身体障害者福祉審議会に対しまして、今後における身体障害者福祉を進めるための総合的方策についての諮問を行って、現在御審議を願っておるところでございます。できるだけ早い時期にこれについての結論をちょうだいをし、方策を確立したいと、このように考えておるところであります。
#79
○和泉照雄君 次は、入所者の資格についてお尋ねをいたしますが、たとえば現行の国立身体障害者更生指導所入所規程の第二条によりますと「入所資格」というのがございますが、これによりますと、「身体障害者福祉法第十五条の規定により身体障害者手帳の交付を受けた肢体不自由者で十八才以上のもの」と、このようになっておりますが、そこで国立リハビリセンターでは、入所資格としてこのような制約がついておると思うのでございますが、そこらあたりはどうなっていますか。
#80
○政府委員(山下眞臣君) ごらんをいただきましたように総合的な大施設でございまして、その部門というか性格、病院もでき上がった姿で申し上げますと、まず、失明者の方を二百九十でしたか、収容する。その部門については身体障害者福祉法上の失明者更生施設になるわけでございます。それから肢体不自由者の方を百名収容する、その部門につきましては身体障害者福祉法上の肢体不自由者更生施設になる。それから耳の聞こえない方、物のあれだという聾唖者の方、これにつきましては身体障害者福祉法上の聾唖者更生施設になる。それから五十五年度から内部障害者百名入所するわけでございますが、これにつきましても身体障害者福祉法上の内部障害者更生施設になるわけでございます。そういう意味におきまして、宿舎棟に収容をし、更生訓練を受けるという方につきましては、御指摘のとおりに身体障害者福祉法上の手帳の交付を受けた身体障害者という方が対象になるわけでございまして、具体的には全国の福祉事務所から措置を受けて入ってこられるという形になるわけでございます。ただ、けさほどもお話が出ましたように、病院部門につきましては、これは更生援護施設じゃございませんで、病院でございます。したがいまして、そこの病院で行います対象者というものにつきましては、ただいま申し上げましたような手帳の交付を受けられた身体障害者であられる方が基本であり中心になるということは運営上間違いないわけでございますけれども、それに限るものではございませんで、そういった手帳所持者たる身体障害者になるおそれのある方も含むと。先ほど例を申し上げましたようなことで、なお症状固定には至りませんけれども、身体障害者になる可能性がきわめて高いその方々について、早目にメディカルな医療のリハビリを施したいというような方につきましても病院部門への入所はあり得ると、そういう形になるわけでございます。
#81
○和泉照雄君 やはり障害が最近の社会の発展に対応していろいろ多様化しております。交通事故の問題だ、労働災害とかあるいは薬害、公害ですね。そういうことで固定した人というよりは、いまおっしゃったとおり治療して完全に治癒することも私は一つの大きな目的ではないかと。五十二年の当内閣委員会でもいろいろ論議がありまして、今後そういうことは検討すると、こういうようなことで検討をされておると思いますけれども、いまおっしゃったとおりですね、手帳所持者だけではなくて、やはり広い意味で障害者になる人を救済して完治させることにもそういう病院というのはやはり働く必要があるんじゃないかと、こういうふうに思いますので、前向きでひとつやっていただきたい。
 それから次は、人事院にちょっとお尋ねをいたしますが、先ほども調整手当の問題でいろいろ論議がありましたが、三年間ということは猶予期間があるようでございますけれども、その間に先ほどいろんな定員の関係で新しくまた入ってくる人たちはこの制度が適用されないという、要するに差があるわけですよね。それとこの地図を見てみますと、あなたの方の人事院規則九−四九によります東京都の甲地、乙地という中の、あるいは地図で配置をしてみますと、ほとんど甲地のところと乙地のところ、それから所沢ですね、赤線を引っ張ってみますとほとんど変わらないんですよね。だから、この調整手当の趣旨から言っても、やはり所沢というのは入るべきではないかと、こういうような考えを持たざるを得ないんですが、そういうことも含めて、あるいは新しく入ってくる人に、三年のそういう延長の期間に入ってくる人たちに対するその差といいますか、それをどういうふうに考え、また解消をされる考えがあるのかどうか、その辺のところをお聞かせ願いたいと思います。
#82
○政府委員(角野幸三郎君) 公務員の地域給といいますか、調整手当のお尋ねでございますが、三年間の現在異動の場合の異動保障の制度がございますが、これはもともとを申し上げますと、東京のような都市から地方都市に、賃金なり物価なり生計費が低い地域に異動しました場合に、やはり突然異動しましても、その土地のやはり生活なり環境になれるまでもとの都会の生活を持ち込むわけでございますので、馴致期間として三年を置いたというのがこの制度の趣旨でございます。
 いま問題になっております、その所沢にセンターが移りましたことによって東京にほとんどおられます職員の方が所沢というところに移られることによる地域給の差をどうするかという場合の問題は、主として現在その調整手当の制度の地域のあり方がどうなのかというもっと基本問題の方が問題になる問題でございます。
 ところで、その支給対象の地域は現在行政区画による方法が原則でございますが、これはやはり従来の経緯もありまして、まあ原則としてという前提はあるにしましても、将来動かさないという、そういう御意思をいただいておりますこともありまして、非常に昔のいわば勤務地手当時代の地域をそのまま使っておるというような、非常に窮屈な運用をやっております。しかしながら、やはりここ十数年の高度成長の大都市の周辺の膨張、発展を考えましても、このままでいいかどうかという基本問題がございまして、東京の周辺の東村山、さらに所沢という点についてはまさにそういう問題に当たるところでございます。
 それで、現在そういう制度改正を考える前に、現在の制度の中でそれではやれる方法がないのかといいますと、官署指定という別段の方法がございます。それはしかしながら、その個別官署を取り出して指定するわけではございますが、その官署が所在するそのところが、東京なら東京とやはり賃金、物価、生計費が類似していなければならぬということと、それから近接するという条件を法律上規定いたしております関係上、これまたきわめて限られた範囲で、東京都から離れましてもきわめて限られた範囲の運用をせざるを得ないというような状況にございます。その限られた範囲の近接するというところの問題でございまして、そうおおらかな運用をやれるわけではございませんが、所沢の場合にそれがどうなのかということで検討いたしておりますが、きょう午前中もお答え申し上げましたように、官署指定といいますのは官署を、個別の問題のようではありますが、やはりそれを認定いたしますには、その前提となります物差しを私どもはやはり確定して持っていなくちゃいけませんが、そういうことで問題は所沢だけに限らず、そういう問題についての対処の仕方として都市周辺の問題をどうするかということとの関係でもって現在精力的に検討している最中でございます。
#83
○和泉照雄君 次に、国立身体障害者更生指導所の跡地利用についてお尋ねをいたしますが、国立リハビリセンターが完成をして七月一日に開設をされますと、新宿区の戸山町にある国立身体障害者更生指導所は廃止をされて所沢に移ることになります。そこで戸山町の跡地利用については更生指導所の出身者で構成されている国立身体障害者センター更友会からかなり以前から厚生省に要望が出されておりますが、これについての取り扱いはどのようになっているのか。
#84
○政府委員(山下眞臣君) 御指摘のとおりに、あの在京三施設を特特会計で処分いたします際に、約三千三百平米、千坪になるわけでございますが、新宿の地域に留保をいたしてございます、ただいまの問題でございます。したがいまして、今後これからその三千三百平米の跡地にいかなるものを建設していくかということを決めていかなきゃならぬわけでございますが、先般成立をいたしました今年度の五十四年度予算におきまして、そのための調査研究費というものを計上いたしております。これの執行ということに今後なるわけでございますので、その調査研究費をもとにいたしまして広く関係者の方々の御意見も伺いながら内容の構想を固めていこうと、これから取りかかっていくという段階になるわけでございます。
#85
○和泉照雄君 そうなりますと、この前のいろんな話し合いで検討委員会というのを四月の末につくるようなお話もあるようでありますし、また更友会の方からいろいろ要望されておる宿泊施設とかいろいろな要望が出ておると思いますが、あなた方の方で一応の青写真ができておるんじゃないかと、またその運営はどういうふうにするかと、そういうこと等を含めて青写真ができていたら、概略でもいいですがお示し願いたいと思います。
#86
○政府委員(山下眞臣君) お答えを申し上げます。
 検討委員会等設置して検討していくという考え方を持っております。遠からず発足をさせたいと思っておるわけでございますが、率直に申し上げまして、現段階でまだ青写真、内容についての固まったものは持っておりません。当然更友会で宿泊設備、歯科等の医療設備あるいは補装具の修理設備、スポーツ設備あるいは理美容設備、相談設備等の御要望が出ておりますので、そういったことも踏まえながら、十分それを検討しながら案を固めていく、そのための検討委員会でございますので、すべてはこれからというように御理解いただきたいと思います。
#87
○和泉照雄君 運営の場合は、別途法人をつくってその運営をさせるということではなくて、更友会の方でいろいろ御要望があるわけですから、運営の方も更友会でやることも含めて前向きでひとつ御検討をお願いしたいと思います。
 労働省の方々はちょっと質問が時間の関係でできませんので、お許しを願って、私の質問を終わります。
#88
○山中郁子君 初めに労働省にそれではお伺いをいたしますが、リハビリテーションを通じての障害者の社会復帰、この問題につきまして一番大きな問題は、やはり希望する仕事に、そして可能な業種にそれを推進していくという点が日本の場合は大変現状が立ちおくれているということはいままでもすでに問題になっておりました。私、先日も労働省関係の施設もあわせて見せていただきましたけれども、さまざまな――まだまだそれは十分ということではないんでしょうけれども、いろいろと作業の施設などをつくられるという予定で準備が進められています。果たしてそうしたところで身につけられた技術を本当に社会復帰して有効に使えるのか、つまりそういうことで社会復帰ができるのかという点につきましては、現状から言いますと、視力障害の関係の方たちですと三療にしぼられてしまうと。もともとがそういうことでしか入所できないという状況でもあるというふうに伺っておりますので、その点についてのかなり抜本的な、事業者に対する指導も含めて抜本的な取り組みが必要だというように私は認識しております。
 それで、ここに視覚障害者雇用促進連絡会議というところで調査をされたデータがあるんですけれども、これですと五百人の方に大体希望職種の調査をされているんです。この回答ではそれが約百種以上に及ぶ職種が出されております。この点をやはり今後国として実際にそうした職種を身につけると同時に、それが社会復帰していけるという保証を実現していくことがまず抜本的に重要な問題だと思っておりますけれども、その点についての方策、それから現状の取り組みの実情などについて簡単にお話をいただきたいと思います。
#89
○説明員(田淵孝輔君) お答えいたします。
 確かに先生御指摘のとおり身体障害者の雇用促進法が改正されまして雇用義務が強化され、納付金制度が取り入れられましたけれども、経済的な停滞から雇用、失業情勢が非常に悪いという時期でもございましたけれども、なおやはり社会的な条件整備等もおくれておりまして、雇用の促進については期待に反してなかなか伸びていないというのが実情で、私どもも率直に反省しなければいけないと、こういうふうに思っておるわけでございます。中でも特に重度の方々に対する対策としましては、従来労働省としては身体障害者一般には身体障害者の専門の職業訓練校を置くとかやっておりましたけれども、重度についてはまだまだ非常に立ちおくれておりまして、いままで不十分だったというふうに認めざるを得ないわけで、このたびの所沢に設置いたします職業リハビリテーションセンターにおいてはこういう面で新しい分野を開いていって御要望にこたえたいということで、訓練職種の選定等に当たりましても十分配慮したつもりでございまして、ここの訓練期間二年の訓練を受けていただいた方々につきましては、就職のあっせんについては職安行政の方では全力をもってお世話し、十分社会復帰ができるように対処したいということで、職員の配置とか、そのような点についてもいろいろ検討を加えているところでございます。
 また、職域の拡大ということについては、諸外国ではいろんな重度の方々の職場が広がっておるようでございますが、わが国ではまだまだ狭うございますので、そういう面の調査研究もこのセンターの中におきます調査研究部門であわせて実践的にやってみたいと、こういうようなことも検討しているわけでございます。
#90
○山中郁子君 リハの権威であると言われているアメリカのケスラー博士が、入ってくる人に応じて必要なことをやることが重要なことだということを言っておられますね。私が申し上げるまでもないんですけれども、いまの日本の現状は逆にリハに入るのに選考するみたいな、一定の力量というか、能力というのか、そういうものがなければ入れないみたいな逆立ちしているわけですよね。この点が一つ重要な問題としてあると同時に、結局それと結びついて社会復帰が、いま申し上げましたようにいろんな職種に、職域にそれが適用されないという狭い現状がありますから、いまお答えはいただいて、そういう方向で努力をなさることについて否定をされているわけじゃないんですけれども、私はやはり国がかなり積極的にそして責任を持った形でそれを実現を図っていくと、ある程度計画もはっきりさせて、事業者に対する指導だとか、それから中途失明者の場合には現職に復帰させるという強力な指導だとか、あるいは就職の専門の専任の教官を置くとか、そういうような具体的な手配を早急になさるべきだと思っておりますけれども、その点についてもう一つお願いいたします。
#91
○説明員(田淵孝輔君) 確かに御指摘のとおり、障害の程度の軽い方だけを取り込んで職業訓練所に入所させるというのじゃなしに、やはり重い方であってもその職種によってはいろんな可能性、能力を引き出せると思いますので、そういう面につきましては、一人一人の方々の適性に応じたリハビリテーションを行うように厚生省サイドとも十分密接な連携をとりましてきめ細かなリハビリテーションを行いたいと、こういうふうに思う次第でございます。
 なお、事業所に対する指導につきましては、私どもも重度対策としては今年度新たに一、二級の重度障害者あるいは四十五歳以上の中高年の障害者の就職促進のために月額十万円二年間事業主に対して支給するというようなことで、相当事業主に対する採用意欲を喚起するための施策も講じておりますし、重度障害者を多数雇用する事業所に対する助成金も五分の四まで助成するとか、限度額を五千万円を一億円に引き上げるとか、そういうようなことで重度の方を多数雇用する事業所をたくさんつくるというようなことの施策も心がけでおるところでございます。
#92
○山中郁子君 肝心なところは事業者に対する指導、それは中途失明者とか中途障害者に対する現職場復帰、それから最後に申し上げました社会復帰のための専門の教官を置くということにつきましてもぜひ確実に実行してほしいということを重ねて申し上げておきます。私の質問につきましては労働省はそれで結構でございます。
 それで、先日現地を見せていただきました。もうすでに御討議があったんで簡単に一つだけ確認をしておきたいんですけれども、やはり入所者の方の強い要望として例の歩道橋の問題をぜひともやはり平面交差にしてほしいと。それは無理もない話で、現地でも、局長もいらっしゃいましたけれども、私どもも、委員の方々もこもごも意見を申し上げて、意見の交流もしたわけですけれども、いずれにしましてもいまは歩道橋ということの計画であるということを伺いましたから、その点は重ねて御説明いただかなくていいんですけれども、やっぱり人命にかかわる問題でございますし、あのときもお話出ておりましたけれども、普通障害がない者であっても事故が起こるわけです。起こるはずはなくて大丈夫だと、その信号の期間を長くしたりというふうなことでしたとしても事故が実際に起きているわけです。そうすればやはり車いすなどの場合にはその事故の発生の可能性というのはもう何倍にも高くなるということは、これはもう常識的にも明らかなんで、ぜひとも平面交差の要望が実現していただけるような検討を、もうとてもそれは検討も今後はしないんだということではなくて、それはぜひ積極的に意見もさらにお聞きになって検討されるというお約束だけはぜひともしていただきたいと思っております。
#93
○政府委員(山下眞臣君) 現場並びに今朝来御説明申し上げましたようなことで、あそこの地理的条件からいたしまして立体交差はきわめて困難だということでございます。したがいまして、なるたけ使いやすい歩道橋を設置し、同時に、平面交差ということは当然でございますので横断歩道を整備すると、で、そのあり方についても十分留意をしてやっていくということでございます。御指摘もございまして、検討もしない、工夫もしない、勉強もしないということではございませんけれども、現在のところはそのように考えておる次第でございます。
#94
○山中郁子君 立体交差で平面横断ができるようにというのが皆さんの御希望で、強い要求だということは知っていらっしゃるわけね、そのことを私は申し上げている。だからそれについて今後やはりぜひ研究してください、技術的にも。
 それから、あのとき局長は、地元の方たちの車がそうすると出られないというようなお話もございました。だから、地元の方との合意を得ることも必要だし、技術的にも研究していただく必要があることなので、その点については国立リハというのは大変画期的な、国としては大きな指標となるような施設としてつくったんだし、今後もそういうものとして発展させると、こうおっしゃっているわけですから、その点については一番国立リハが運営されていく上でのかなり主要な問題の一つなんですよね、そこに入所されている方ないしはそこを利用される方たちの生命の安全の問題ですから。それは大変基本的な問題ですので、そこのところはぜひ研究をしていくということについてはお考えいただきたい。これはちょっと厚生大臣にひとつ、局長に聞いても同じ答えしか返ってこないので、それはぜひお答えをいただきたいところですけれども。
#95
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私も現場を見、また途中の経緯、さらに県、市の話等も伺っておりまして、技術的に大変困難な問題があるということは間違いないと思います。しかしそれは将来ともに勉強もしないということではございませんで、技術的に対応ができる時点においては当然そういうことをまた考える場面もあろうかと思います。
#96
○山中郁子君 なるべく早い時期に積極的に、能動的に取り組んでいただくということを重ねて要求をしておきます。
 それから、具体的な内容の問題について、理療科の教員養成が期間が一年と、これ衆議院の質疑の中でたしか出てきたと思うんですが、期間一年で定数十名と、こういうお話がございました。私、問題は、期間一年というのはどういう根拠で一年になっているのか、これはたしか教育職員免許法による理療科の場合には二年になっておりますよね、で、現実に筑波大学の付属理療科教員養成施設の場合でも二年になっているはずだと思います。これはやはり何の根拠で一年になっているのか、やはり国の法律で二年ということがあるわけですから、その二年が十分かどうかは別問題といたしまして、最低やはりこれに準拠した二年という養成期間が必要だと、常識的にも考えておりますけれども、その点いかがでしょうか。
#97
○政府委員(山下眞臣君) 従来視力障害センターにおきます教官、相当の経験者の方につきまして一年の研修を経た上で理療教官に採用するというやり方をやってきております。それをもとにいたしまして当面一年で十名というふうに考えておるわけでございますが、御指摘もございましたようなことで検討すべき問題だというふうに考えますので、今後十分検討いたしてみたいと考えます。
#98
○山中郁子君 国立リハの発足を契機にひとつぜひ前進を図っていただくというようにお願いをしたいところでございます。
 それから、臨床実習の問題につきまして、この点も若干お話もありましたし、また地元の業者の方たちとの関連その他がございましたけれども、ちょっとつづめて言ってしまいますと、臨床実習のカリキュラムで一週四時限の予定であるというお答えがありましたけれども、これはこのとおり理解してよろしいですか、四十五分授業で四時限と。
#99
○政府委員(山下眞臣君) 実技の時間につきましてはそのとおりでございます。
#100
○山中郁子君 そうしますと、計算をしますと、その計算は、ちょっともう時間がないから細かくは言いませんけれども、一日六十名の患者が必要になるという数が出るんです、この定員で。所生さんの定員に基づいて実習一日四時限ということで計算をいたしますとね。それで、厚生省の方は、いままでの審議の経過の中で一日二十人の患者さんを確保したいと、こうおっしゃっておられるんですけど、それじゃやっぱりちょっと足りないと思いますんですけれども、その辺はいかがですか。これも、お一人の患者さん二時限というふうに一日二人という、一人が四時限の実習を二人の患者さんでするというふうに計算した場合で六十人要るということになるんです。
#101
○政府委員(山下眞臣君) おっしゃるような計算をし、実技の時間はすべて患者に対する実習だけにするという計算になればあるいはそのような計算の数字も出るかと思うのでございますけれども、何分にもこの面につきましては地元鍼灸師会との関係もございます、かつまた、従前から阿佐ケ谷でやっておるわけでございますけども、その実績を落とさないようにする、当面それを目標といたしまして二十名ということで地元鍼灸師会とも合意を得ておる次第でございます。そういう線でひとつ実習の問題につきましては支障のないようにいたしてまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
#102
○山中郁子君 臨床実習の時間、いまおっしゃった四時限ということを基準にいたしますでしょう、それは臨床実習というのは患者さんが要るわけでしょう。
#103
○政府委員(山下眞臣君) 臨床実習というのは患者をとってそこでやるということですね。実技というのはそれ以外にもあるわけでございます。
#104
○山中郁子君 私が申し上げたのは、臨床実習で計算すると五十ないし六十という患者さんの数が必要になってくるんです。その点についてやはり、だから、二十人を確保するということではちょっと足りない、臨床実習が十分に行えないという危険があるわけです。で、それには、先ほど来からお話がありました地元の方たちとの問題だとかいろいろございましょう、ですけれども、だから、細かいことは申し上げませんけれども、そうした実際の臨床実習が中身あるものとして保証される、そういう患者さんの確保なり何なりについての目標を、二十人を確保すればいいんだということではなくて、目標を持っていただくということを私は申し上げている。それはよろしゅうございますか。
#105
○政府委員(山下眞臣君) 当面、移転をいたしますに際しましての地元鍼灸師会との合意につきましては、二十名の実習を確保する、それによってやっていくということで話をいたしておるわけでございます。先生のお話しのような気持ちはそれはそれとしてわかっておるわけでございます。
#106
○山中郁子君 それは十分また御調査もいただいて御検討もいただき、前進的に解決を図っていただくということを申し上げておきます。
 それから、眼科医の常駐問題につきまして、いわゆる所沢の国立リハに、今度病院ができた時点には常駐する医師を配置するというお話は先ほどあったように伺いましたけれども、国立リハ――所沢はちょっと別にして、今度吸収される東京視力を除いては国立光明寮は全国にまだ北海道、栃木、兵庫、福岡が残るわけですね。これはいままでの問題でもあったわけなんですけれども、ここに常駐の眼科医が配置されていないわけです、嘱託だけで。これは私やはり「身体障害者更生援護施設の設備及び運営基準について」という厚生省のこの通達からいいましても、これはちょっと違うのではないかと思うんですね。それで、この基準には明らかに「失明者更生施設には、次の職員を置かなければならない。」として、「眼科の診療に関して相当な学識経験を有する医師」ということがちゃんと明記されているんですね。これは私は、だから早急に国立リハが、所沢病院ができた時点では置きますということとは別問題で、国立リハの、所沢にしても病院できる前に、もうちゃんと発足する前に常駐させる医師を配置させなきゃいけないし、それからそのほかの残った光明寮の各施設、ここにも常駐眼科医師の配置をすぐに、当然この基準の趣旨から言っても、また実態的に言っても図るべきだと考えておりますけど、その点について。
#107
○政府委員(山下眞臣君) この最低基準と申しますか、全国に失明者更生施設多数ございますが、眼科の医師を置くようにということを決めておりますが、これは嘱託でも可であるという解釈をいたしておりまして、現実に大体はそういう形になっているわけでございます。で、御指摘の、東京以外の、所沢以外の光明寮につきましても、専任の眼科医を常駐させよということにつきましては、理想としてはそうであろうかとも存ずるのでございますけれども、やはり医師の確保その他もろもろの問題がございまして、直ちに実現することは困難だろうと考えております。当面嘱託医によってこの内容を充実していくというやり方でいかざるを得ないのではないかというふうに考えておるわけでございます。なお、地方の国立光明寮に入所を希望されます方の中で、特に眼科の専門的な医療を要するというような方もおられるかもしれません。そういう方につきましては、幸い今度所沢にリハセンターができます場合には、病院部門が整備されますと専任の眼科が設置されて充実をいたします。そういった新センターへの入所ということについては十分配慮をいたしてまいりたいと考えております。
#108
○山中郁子君 嘱託医でも可であるというのは、私はやっぱりそれごまかしだと思うんです。というのは、この第一章の「共通事項」のところに、いわゆる「し体不自由者更生施設、失明者更生施設、ろうあ者更生施設、身体障害者収容授産施設の設備及び運営基準」となっているところに、「健康管理の責任者を定め、医師、保健婦又は看護婦その他適当な者が常時その任に当ること。」で、「医師を置かない施設にあっては、嘱託医師を定めておくこと。」と、こうなっているわけね。で、いま局長が答弁なすった論拠は、多分このことをおっしゃっているんだと思うんですけれども、これ自体をとってみても、まず置くこととなっていて、そして置かない場合であったら嘱託医師を定めておくこととなっているのね。だからこの限りにおいてもこれは例外措置なんですよね。どっちかと言えば従的な取り決めですわね、当然のことながら。置くことというのは最初にあるんだから。で、置かない場合であっても必ず嘱託医師は置かなきゃならぬと、こういうことでしょう。で、その例外の方を常態でいいんだなんていうのは、これは明らかに故意な読み、なんて言うかしら、故意にこれをゆがめて理解をしているということにしかならないと思うんですね。で、それだけでなくて、光明寮の場合には失明者の更生施設でしょう。で、その項は第三章にあるんですよね、失明者更生施設として、この基準にね。そしてその中には嘱託医師でもいいということはないの。医師を置かなきゃならぬとなっているんですよ。これは明らかにごまかしなのね。だからそんなごまかし言ってないで、この基準に基づいてちゃんと眼科医を配置するように努力をするという答弁をなさらなきゃいけないんだけど、どうですか。
#109
○政府委員(山下眞臣君) 先ほども申し上げましたように、理想といたしましては毎日常駐の眼科医がおることが理想であろうと思うのでございますけれども、現実の問題といたしましていま全国の失明者更生施設に一人ずつ常駐の眼科医を配置すると、常駐させるということはきわめて実情上は困難であろうと存じておる次第でございます。
#110
○山中郁子君 それでは、基準の趣旨から言えばそれは配置しなきゃいけないんだと、配置するということが百歩譲ってあなたの理想という言葉使ってもいいですわ、だけど、配置するということにはなっているんだと。だけど、現状がそうなかなか簡単にいかないのでいま嘱託なんだということだったら、当然基準の趣旨に基づいて配置するように厚生省としては努力をなさると、こういうことでよろしいですか。
#111
○政府委員(山下眞臣君) 現実に実現することが短い期間に可能であるとは存じませんけれども、そういう方向での努力を志向するということは御指摘のとおりでございます。
#112
○山中郁子君 ちょっとそんな言い回しをされる必要は一つもないの。というのは、基準の趣旨がそうなっていて、これ以上読み取りようがないんですよね。いずれにしても、そういうことでもってやらなきやならぬとお思いになっているようですから、そのことはもっと基準がちゃんと守れるように、で、これはもう大変切実な要求で、現状からいっても何よりも厚生省が一番よく知っていらっしゃるわけだから、そこはすぐおやりになっていただきたいということで、何か遠い将来の志向みたいなことでごまかさないで、すぐにやってほしいということです。またやるべきであるということです。
 最後に、職員の方たちの問題について一点だけお尋ねをいたしますが、養成を、研修ですね、新しい国立リハに移るに当たって。これは全厚生の労働組合の方たちと局長との交渉の中で局長が、おいおい行ってからやってもらうみたいなことをおっしゃっているんですね。その研修はいまやっている仕事が中心であり、移転後お互いにやってもらうつもりだと、何かこういう言い方をされていて、移転をするに当たってのちゃんとした責任ある研修をやるという、そういう厚生省の態度が見受けられないんですけれども、これはとんでもない話で、厚生省みずからが認める、世界に誇るまでにいくのかどうかわかんないけれど、日本としては画期的な新しい施設として目標を持っておやりになるところに、だから新しいいろんな設備入れるわけでしょう。だったら、いままでと同じだということはないのであって、当然その必要な研修をした上で開所するということでなければならないと思いますが、お約束をいただきたい。
#113
○政府委員(山下眞臣君) 先ほど和泉先生の御質問にもお答え申し上げたところでございますが、事前研修を含めて十分研修については努力をいたします。
#114
○山中郁子君 最後に。いまの事前研修を含めてということで努力なさるというお話でしたので、当然のことながら労働組合の関係者の方たちとの合意、それから入所の問題につきましては入所者の方たちとの合意、十分な意見の交流、そうしたことを尊重されて進められるようにということを最後に要望を申し上げて、質問を終わります。
#115
○向井長年君 実は、質問時間が二十五分でございますし、先ほどから各委員が質問をそれぞれされておりまして、私が聞こうとすることがほとんど答弁されております。したがって、ごく簡単に念を押す意味で二、三点を質問して終わりたいと思います。
 まず、医学的治療から職業訓練に至る総合的なリハビリテーションセンターが発足することはまことに結構なことであると、こう思いますが、ただ、それが真に身体障害者の更生、自立に役立ち得なければならない。そういう観点から若干の質問でございますけれども、ここには一貫したリハビリテーションを行うことから、病院でできるが、ここで加療される患者をどのように限定されるのかということでございますが、これは先ほども答弁あったと思います。本施設が真に身体障害者福祉にのっとって運営されるとすれば、それは身体障害者に限るべきではないか。したがって、これは具体的には手帳保持者であると、まあこういうことであろうと思いますが、いかがでしょうか。
#116
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに国立身体障害者リハビリテーションセンターの病院で行います医学的なリハビリテーションというものが、身体機能の障害の軽減、また障害の予防及び機能回復のための医学的診断、治療、各種療法訓練、あるいはまた評価、判定を含む医学的な処置のすべてについて行われるわけであります。ですから、その御指摘の観点は確かにそのとおりであります。
 なおしかし、この病院の性格上、その対象は身体障害者がその中心でありますけれども、福祉の向上を図るという観点からまいりますと、早期のリハビリテーションの結果、その障害の程度が著しく軽減できる可能性が十分あるという者が考えられるとすれば、私どもは、やはり現に身体に障害があるが、症状が固定しておらないために手帳はまだ交付されておらないという方々も対象としてやはり考えていくべきではなかろうかと、そのように考えております。
#117
○向井長年君 というのは、国立の機関で、全国で唯一のものであるということ。それから地域の医療機関に堕してしまってはならないのであると。そのためには優先して身体障害者のものでなければならない。当然ですね、これは。で、医療と福祉を明確に区分してかかるべきではないかという感じがいたします。この点は先ほども若干答弁されておると思います。そうなってまいりますと、身体障害者福祉法による更生医療を所掌する専門医となるのかどうかということをきょうお聞きいたしたいのでございます。
#118
○政府委員(山下眞臣君) 身体障害者福祉法に基づく更生医療、これもリハビリテーションの中心的な部門をなすものでございます。当然当該リハセンターに設置されます病院におきまして、更生医療を行うことは当然でございます。それと同時に、ただいま大臣が申し上げましたようなことで、手帳所持者には至らないけれども、身体障害になるおそれがきわめて高いということにつきましての早期の医学的リハビリの実施ということもこの病院におきましてはあわせ行うわけでございますが、ただ御指摘がございましたように、単なる一般の地域医療病院に堕することのないようにという点は、当然運営の基本に持たなきゃならぬことでございまして、私どもの現在の考え方では一応ここで診ます患者につきましては、全国の福祉事務所から紹介のあった方、これは更生医療等の方も中心になっていくと思います。そういう方でありますとか、一般の医療機関におきまして、これは身体障害のリハビリとしての医療を受けた方がよろしいという御判断をいただいて紹介を受けた者を受け入れるというようなことを中心的な仕事として考えてやっていくという考え方を持っているわけでございます。
#119
○向井長年君 まあいまの答弁でそういう一つの趣旨を生かして、よりよい運営をされることを望みたいと思います。
 そこで、最後に私は、こういう機関は全国で所沢一カ所に今度設けるわけでありますが、これはサンプル的行政のそしりを免れないと思うんです。そういう意味から考えて、全国の身体障害者のものとはなり得ない。ここで研究開発されたソフトウエアは全国の身体障害者に恩恵が浴されなければならない。そうなってきますと、将来施設の増加が必要になってくるのではないか、これだけではとうてい十分なあれができない、こういう要望になってくると、将来の問題あるいは既存の身体障害者訓練校に生かしていく方途を考えるのか、こういう点を今後の問題として、これはこれで結構でございますが、今後の問題として厚生省はどういうようにひとつ計画をされ、進めようとするのか、この点を大臣にお聞きいたしまして、私質問を終わります。
#120
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私どもは現在の時点におきましてこのリハビリテーションセンターそのものを最良最高の状態にまで仕上げていくことに全力を尽くしたいと考えております。そうした観点からまいりますと、地方に同種の組織を新たに作成するというところまでは、私どもはちょっと当分の間対応し切れないと考えております。ただ、ここにおいて研究あるいは開発され、あるいは新たな診療技術等が出てきたもののデータを国公私立を問わず、こうした方面に知識を有し、またデータを必要とする機関に送付することによりまして、全国的なレベルアップを図っていく、そうした努力は積極的に行ってまいりたい。そういう仕方によってこの総合リハビリテーションセンターの全国的な役割りというものを果たしてまいりたい、そのように考えております。
#121
○森田重郎君 私は、三点ほど大臣に直接御答弁を賜りたいと思いますが、もうすでに各問題点等につきましては、委員の諸先生からいろいろお話がございましたようですので、重複する部分はひとつ避けていただいて結構でございます。なお御答弁は一括してちょうだいできれば結構だと思いますので、三点ほど大臣にメモをとっていただきましてひとつお願い申し上げておきます。
 まず第一点は、実は私ども去る二十四日にこの国立身障者のリハビリテーションセンターを拝見させていただきまして、私ども自身が大変勉強になったわけでございますけれども、実はその折に問題となりましたのは、やはりこの設置目的あるいは事業内容あるいは開設の時期の問題であるとか、あるいは各棟の開設場所、そういったような問題、あるいは整備状況、こういうような問題が中心であったかと思うのでございますけれども、これずばり私申し上げまして、これが実際に七月に開設をいたしました折に、大臣御自身が最も懸念をされます問題、まあ懸念をされます問題と申し上げますのは、あるいは開設したならばこの点が若干気になる、心配だというふうな点がございましたならば、大臣からの直接の御答弁をお願い申し上げたい、それが第一点でございます。
 それから次に第二点といたしましては、私は埼玉県でございますけれども、埼玉県の県政資料によりますと、昭和五十三年の一月三十一日現在の身体障害者の方々の数がこれ六万一千六百五十人、大変な数でございます、埼玉県だけで。この中で特に肢体不自由者の方々が約四万人いらっしゃるわけです。県内だけで実はこういうような大変お気の毒な方々がいらっしゃる。非常に総合的な近代的な今回のセンターを身障者の方々が一つの、何と申しましょうか、近代的な設備が整ったということで、全国的にお集まりになってこられるような方々が私は相当な数に上るんじゃないかというふうに考えておるわけでございますが、そういった患者数が相当膨大な数に上る、その辺をどういうふうに把握をされておられるのか、これが実は第二点でございます。
 それから第三点といたしまして、実は私も過去二年ほどこのリハビリの訓練を受けた者の一人なんでございますけれども、治療を受けたい、早く治りたいと、あるいはこの不自由な体が治るであろうかどうかというようなことで、これ恐らく通院をされるような方も大変心配をなさりながらあるいはホテルからあるいは知人宅からあるいは周辺の旅館から、そういうような意味でお集まりになられる方々も相当おられるんじゃなかろうかというような感じがするわけでございます。したがいまして、そういうような意味で市御当局、所沢市とこれまでいろいろとこう煮詰められた問題があろうかと思いますが、そういった交渉過程ないしは交渉経過、あるいはその中で問題点が幾つかあったか、あるいはなければそれで結構でございますが、その辺につきましてひとつ大臣の御答弁を賜りたい、かように思っております。
#122
○国務大臣(橋本龍太郎君) ちょうど私はこの工事現場というものをときどき見ておりましたけれど、ちょうど先月の半ばごろに実地に参りましたのが最後の時点でありますので、そのときの印象でお答えをさせていただきたいと思います。
 私は一番やはり心配をいたしておりますことは、一つは、七月から入所の開始をするわけでありますが、病院建設が同時並行的に行われておりますために、入所される方々の安全確保がいかに完全に行えるであろうかということが一つ。これは私自身が率直に現場を見て、最後に見ました先月の段階で一番心配をいたしたところでございます。
 それからもう一つの問題としては、これは従来からも同じ感じを持っておりましたけれども、いよいよ具体的に入所の時期が切迫するにつれてやはり非常に大きな、きょうもすでに何遍も御論議をいただいておるわけでありますが、センター周辺の環境整備がどういうふうに行えるかということ、現に実はセンターの隣の公害研修センターの方でもいま工事を一部いたしておるような状況もございまして、この周辺における環境整備安全対策というものがどのように実施していけるかということ、さらにいま御質問の中にありましたが、私も実は全国からどの程度の方が見えるかという、これはもうちょっと想像がつきませんけれども、恐らくやはりそういう方々がたくさんおられるでありましょう。そうした方々が、たとえば障害を持っておられる方々が自力でお越しになる、付き添いの方がないといった場合に、センターに通われる上での安全確保、いま私自身が問題だと思っておりますものは、細かい問題は別として、大きな部分でそういったところがあろうかと存じます。これは作業現場における安全確保というものは、これは当然センター開所後において十分細かい配慮をしていくべき問題でありますし、これはまた当然工事現場の責任者の方とも相談をし、安全を確保していく、これは当然のことであります。いま私どもは、具体的に社会局長から県または市に対して何回も接触をしてもらいまして、いろいろな点の煮詰めをしておるわけでありますが、最寄りの駅であります西武鉄道の新所沢駅とセンターとの間を結ぶ周辺道路について、道路の整備あるいは誘導ブロック及び信号機の設置などの通行の安全確保のための対策というものをお願いをしてまいりました。幸いに、所沢市また所沢警察署の協力で相当きめの細かい配慮のもとに環境整備が進められておるという状況でございます。
 具体的な事項として御相談をしてまいりましたものは、一つは新所沢駅そのものの駅舎の改善の問題、また段差の解消、点字ブロックの敷設、歩道橋の設置、信号機の設置といったような問題点でございまして、非常に地元の所沢市からも積極的な御協力をいただいておるわけでございますが、いま私どもはこの目に見える交通安全対策及び環境整備といったものだけではなくて、地元の住民の方々によるボランティア活動の育成等の、いわば身体障害者の方々が社会復帰をしていただくことを促進していく上での、ソフトの面からの積極的な御協力を得たいということを考えております。そこで、五十四年度の予算から実施をいたすことになっております障害福祉都市推進事業の指定を所沢市に対して行いたいということを考えておりまして、現在、埼玉県及び所沢市と協議中でございます。
 またこれはちょっと小さな問題ではありますが、実際上使われる方々にとっては非常に深刻な問題でありました新所沢駅の駅舎の構造が、特に車いす利用の方々にとって非常に不向きな構造があったというようなことから、西武鉄道と所沢市に御相談をかけておりまして、いまようやく具体的にその協力を得て障害者用のエレベーターの設置ができるというところまでまいっておるわけでありまして、いま私どもが現実に持っておりました問題点、これは職員の方々に対するいろいろな問題点は、これはちょっと全然別にさせていただきますけれども、施設の性格から見て問題と思っておりましたような問題点並びにそれについての県、市への協議の様子、またその具体的希望等について概略を御報告を申し上げた次第でございます。
#123
○森田重郎君 大体御説明でよくわかりましたが、実はけさほども所沢市の方からちょっと御連絡がございまして、こういう表現を使っておりました、市御当局といたしましては、身体障害者用という言葉は大変当を得ないような感じがいたしますけれども、身体障害者の方々に向けてのやはり全市的な意味でのゾーニングというような感覚の中で、特にそういった意味での地づくりを進めていただきたいというような御要望が市御当局からもございましたので、以上をつけ加えさせていただきまして、私の質問を終わります。
#124
○秦豊君 幸いきょうは元号法案の審議ではありませんので、珍しく全会一致の法案を練っているわけであって、したがって、恐らく各委員の方の質問のアングルを指摘すべきポイントは同じ方向を向いていると思います。したがって、しかも、私の場合はしんがりですから、多少の重複があるかもしれません、大臣。しかしそれはだめ押しという意味合いを多分に含んだものであるという点で皆さんにもお許しをいただきたいんです。
 そこで、最初に大臣に伺っておきたいんですけれども、歴代の厚生大臣はさまざまな大きな荷物をしょって奮闘、悪戦苦闘をされたわけだが、あなたはいい意味で張り切っていらっしゃる大臣だから、まだ移転も終わってないし、これからだし、あなたにはぶつけがいがあるという意味合いを含めて御質問申し上げたい。それで私は地方日程があって大変失礼をしたのですが、現場は拝見はできなかった。しかし障害センターの学友会の皆さんその他代表の皆さんとは二、三回触れ合って、ついさっきもお話を伺いましたけれども、それを踏まえて御質問をしたいと思います。
 私の印象ですけれども、大臣間違っていればあなたがただしていただきたいのだが、器は、殿堂はなるほど壮麗にでき上がる。問題は仏つくって魂入れるかどうかにあるのであって、やっぱり基本的なとらえ方をさしていただければ、あえて、やはりこのリハビリテーションという領域というのは、治療とかあるいは予防というふうなものがそれぞれ医学の独立をした分野を確立しているとすれば、リハビリテーションというのも恐らくはすでに第三の領域を確立している、あるいはしつつある医学の厳然たる分野であると思うわけですね。そういう観点に立って見た場合に、所沢のいわゆるセンターが質と量をともに、質量両全で高いレベルを備えており、したがって厚生医療行政上のショウウインドー足り得るかという点はやはりまだ若干問題があるのではないかという私は偏見を持っている。恐らく偏見であろうと思うが、それを踏まえて伺いますが、大臣、これまであなたの前任の厚生大臣、当時の社会局長等患者代表の方、入所生代表の方々とのさまざまな触れ合いがあったのです、交渉が。そういう中でこういうことがあったのですね。たとえば前の社会局長は、現在の東京視力の現状より、水準より下回る形での移転はいたしません、これが一つ。それから同じく前社会局長ですけれども、リハビリテーションの利便からいいまして、強制的な移転は全く考えていないと、これは記録にとどめられた一つの答弁ですよね。両者が誠意を持ってその点を確認している。衆議院の附帯決議においても、所沢市への移転の時期並びに移転そのものについては、在学中の訓練生の教育上不利にならぬようという附帯決議が現についているから当委員会でもやがてそれが採択されるわけだ、この委員会らしい表現で。ところが私、まず大臣に伺っておきたいのだが、この附帯決議の不利にならないようという条件を今回の所沢への移転は十全にそれを満たしているかどうかという、そういう点についてまずあなたに伺っておきたい。
#125
○国務大臣(橋本龍太郎君) 現在の時点において、完全にその条件は担保はされておりません。典型的な一つの例をとれば、先ほどからの御質疑にもありましたけれども、職員の方々の調整手当の問題、これはまだ人事院との交渉中の問題でありまして、今後も折衝を続けていこうとしておる問題でございます。ですから、これは職員処遇の面からの一つの例でありますが、そういった点でなお話し合いを続行し、同時にいま申し上げておりましたように、県あるいは市との間において、周辺の環境整備等でなお話し合わなければならない問題もございます。また現在の各施設の入所者の方々の中で、移転に伴う状況の変化の中で不安を持っておられる部分について、なお話し合いをしなければならない部分もございます。これは私どもも積極的に継続してそういう努力をしていくということを衆議院段階でも申しましたし、本日も申し上げておるわけであります。
#126
○秦豊君 そうだと思いますよね。そうしますと、内容はだんだん詰めていきますけれども、たとえば非常に基本的な時期の問題ですね。皆さん代表の方の御意見を伺ってみると二学期ということになるわけ、移転の時期というやつは。二学期という時期は大変悪い時期であって、皆さんは資格試験を一生懸命ねじりはち巻きで試験勉強中、猛勉中の期間ですわな。仮に当初の予定どおりセンターへの移転が行われるとすれば、たとえば引っ越しの準備を含めて引っ越しの完了までにほぼ十日ないし十二日、それから移転先で完熟するというか、完全に周辺の状況、環境、勘をつかみ取る、こういうところまでで大体十日、オリエンテーション含めてですね。そうすると三週間くらいというのは空白になると。受験準備というのは間がとぎれると、語学の勉強と同じでとぎれるとやはりどうしてもなかなか力がつながっていかないという特徴がありますよね。そういう期間の三週間くらいの空白というのは大変大きいと思うんです。だから、厚生省の予算もあれした、こうした、つくった、できた、だから移転すると、それはわかるんだけれども、早く華々しくくす玉をあれして医療行政の目玉にしたい。確かによくわかるんだ、わかるんだけれども、こういう時期ということについての配慮はおありになって、なおかつそれでいいとお考えなのかどうか、その辺だけ念のために伺っておきたい。
#127
○政府委員(山下眞臣君) 私ども夏の移転ということを考えましたのは、まさに入所生の立場にも立ちましてその方が適当なんではないかという考え方でおるわけでございます。と申しますのが、夏は比較的に夏休みの期間が長うございます。その間に引っ越し、移転等をいたしまして九月から新しい新学期でやっていくという形が一番時期的にも適当じゃないかと。もし仮に御指摘のように年度末ということになりますと、どうしてももう正月明けますと移転準備ということでがたがたせざるを得ないわけでございます。そうなりますと、まさに卒業直前の、また試験直前の、場合によっては就職直前の時期にまたそういう時期が来るわけでございます。私どもといたしましては、この七月に開所いたしまして七月半ばから八月にかけましての夏休みがございます。その間を利用して、そして九月からともに力を合わせましてよりよいものにお互いに努力をしていくというやり方が一番いいのではないかと、かように考えておるわけでございます。十分ひとつ入所生の皆様方ともお話し合いを続け、私も実は先ほど先生のお話にはございませんでしたけれども、入所生の方とも円満にひとつ話し合いをつけてまいりましょうよと、強行ということではなくてそういうことでまいりましょうというお話し合いをいたしております。そういうつもりでお話し合いをし、努力をいたしてまいりたいと。それまでの間に最大限、いきなり開所した九月一日あるいは八月いっぱいに百点の状態になるというふうに言うことはできないかもしれませんけれども、最大限の努力をわれわれもいたしますと、入所者の方にもひとつわれわれとともに新しいいいものをつくるという気持ちになって協力し合ってまいろうではないかと、これが私の率直な気持ちでございます。よくお話し合いをいたしてまいりたいと思います。
#128
○秦豊君 恐らく各党の先生方、委員の方は駅からセンターまでのコースを実際に見られたから交通問題はさっき大臣もちらっとおっしゃっておられたからかなり反すうが行われたと思います。だから違った観点で伺えば、こういう点は万全に行われておりますか。
 たとえばこういう大きなものが所沢に行くということになりますと必ず事前に地元の関連業者というか、専門業者との了解を得るというのが一種の行政としても慣例になってますよね。大きいものが移転をする。たとえばはり、きゅうその他を含めて常識ですよね。今回それが従前になされているのかどうか。努力に恨みがあるとする、欠落があるとすれば、移転までにどういうふうなことを、これは局長だろうと思うが、考えておられるのか。たとえば専門の業者だけじゃなくて一般の市民の皆さんも今度そういういいところができたんなら自分たちにも利用できるんじゃないかと当然期待をお持ちになる――開かれていると思いますよね。そういうことを喜んで治療を受けに来てくれるようなためにも、やはり地元のまず専門筋との了解工作というのは必要だろうと思うが、その点はどうなっていますか。
#129
○政府委員(山下眞臣君) 実は今朝来の御質問の中にもございましたところでございますが、確かに地元鍼灸師会にとりましてはリハセンターが所沢に参りまして三療が行われるということにつきましては非常に関心のあるところでございます。自分たちの業圏と申しますか、これが侵されるのではないかという危惧を持っておることは事実でございます。そういったことも踏まえまして、昨年来何度かにわたります話し合いを続けてきております。その結果、現時点におきましては所沢にリハビリセンターが移転することにつきましては、地元鍼灸師会としては反対はしないと。しかしながら、無条件というわけにはまいらぬので、一応実習患者を町の人から患者をとる、そういったことも考えまして、一定の限度ということでやっていこうじゃないかと。現在、梅里におきまして視力障害センターで実習患者とっております。大体平均いたしまして十七、八名程度でございます。そういったことでございますので、当面二十名を目標にして実習患者の確保はいたしましょうと、こういう話し合いになっておるわけでございます。
 なお、そのほかにもけさほども申し上げたわけでございますが、私どもといたしましては近郊各市の福祉施設でございますとか、あるいはボランティアとしての方でございますとか、そういったものの開拓には十分努力をいたしてまいりたいと考えておる次第でございます。
#130
○秦豊君 それから、これは恐らくは皆さんがお気づきで、多分局長に質問されたと思うんだけれども、今度のセンターの場合、一般の内科臨床医、これは一応融通がきくわけですね、常駐体制もあると。問題は専門眼科医ですね。検診、検査じゃなくて、治療を継続的に行う、それから症状の急変に備えるという意味の眼科医の方の常駐体制というのはすでに見込みが立っているんですか。それとも、立っていないとした場合にどういう備えがおありになるのか、それは開所までには埋め合わせがつくのかつかないのか、この点はどうですか。
#131
○政府委員(山下眞臣君) まず病院につきましては、五十三年度、五十四年度の予算で完成をいたしますので、明年度五十五年度から五十床ということで発足いたします。したがいまして、その五十床で発足いたします明年度の時点におきましては、専門の眼科を設置し、専任の眼科医を常駐せしめるということで完全に体制ができるものと考えておるわけでございます。しかしながらそれまでの間、七月移転といたしますと半年有余ございます。その間はどうするかということでございます。その間は嘱託の眼科医を配置する。現在、梅里におきましては、月一回ないし二回程度の嘱託医でございます。リハセンターに移りました場合には、いずれ専門の眼科医を置くわけでございますから、週二回程度の臨床ができるような体制に持っていきたい。そこで通常の点眼でございますとか、あるいは投薬でありますとか、そういった軽易な治療は行えるようにいたしたい。必要な機器につきましても医師の意見を聞きまして整備をいたしたいと、かように考えておるわけでございます。
 ただその間、より、何といいますか重い眼科の治療ということがございます。その点につきましては近郊の医療機関等への協力をお願いするという形ですでに話も進めておるところでございます。けさほど、実は順天堂の大学の先生の名前も質問の中に出ましたけれども、そういった先生方ともお願いをいたしまして準備をいたしておるところでございます。
#132
○秦豊君 それから、リハビリテーションセンターだから社会復帰寸前までのカリキュラムがありますよね、いろんなプログラミングが。そのときに問題になるであろうと思われますのは、いわゆる専門職員の充実ということ、これも恐らく皆さんがお触れになったかもしれないが、一番この場合に問題があるのは、たとえば歩行訓練であるとか、もっと具体的な、あるいは家政訓練、感覚訓練士というふうないろんな専門職があるでしょう。これはどうしてもこういう場合に、ともすればそのうちにできます、次の年度でできますでね、だんだんだんだん一〇〇%から下がっていって、六、七〇%で充足と、それで何となく既成事実でそのまま行っちゃうというところがあるんですがね。これは国立のセンターだし、りっぱなものをつくらねばならないし、またつくっていこうとされているようだし、この点の専門的な職員の充実体制、その予定、それを念のためにやはり聞かしてください。
#133
○政府委員(山下眞臣君) 先生お忙しくておととい現場をごらんいただかなかったわけでございますが、実はあの中にごらんいただきまするとわかるのでございますが、生活訓練室それから感覚機能訓練室それから感覚機能評価室それから視聴覚教室、家事を行う訓練室それから一般教養訓練室というようなものをすでに整備をいたしておるわけでございます。従来の施設におきましてはこのようないわば社会適応訓練、これは一般の指導科におきまして就職その他の指導とあわせまして入所生の指導ということで行ってきたわけでございますが、御指摘のとおり、このリハセンターということで大きくいたします際に、この部門につきましての十分な充実を考えたいということで実は組織上も生活訓練科という独立した科を設けまして、そこによって民生専門職等の専門職員を配置してこういったことに当たっていきたいと考えております。そういう意味では必ず充実をいたすということが申せると思います。
#134
○秦豊君 私はこの質問で終わりにしたいと思うんですが、代表の方のお話伺ってみると、まあ教育訓練を受けてほっとしたい時間のプライバシーと休息の問題ですね、居室の環境を最後に伺っておきたいんだが、やっぱりたとえばカーテン仕切りというようなことになると、常識的になかなかプライバシーが守りにくい。一番融通むげに使い増しがきくのはむしろ和室スタイルで、一定のプライバシーを守れるような環境と雰囲気というと、わりと人数的にも融通があると、いままだ完成し切ったわけじゃないから、まだ移転までに時間があるからその辺への配慮もやはり特殊な条件を考えて配意がなされているのかどうか。いまのままだとちょっとプライバシーが守られにくいのではないかという懸念が私二、三伺っているんですけれども、それに対しては局長の備えはどうなっていますか。
#135
○政府委員(山下眞臣君) 実はけさほども問題になりました点でございます。実は、入所生の方にも従来何度か所沢の現地をごらんいただいておるわけでございますが、まだ広い空洞の居室だけごらんいただいているわけでございます。モデルルームみたいなものができまして、一部屋ベッドも入れてみました部屋の形ができております。一度そういうものも入られる方にも見ていただきたいと思います。私どもといたしましては、いろいろ実際に入られて御不便な点等があるかと思いますが、そういったことについてはできるだけの努力をいたしていきたいと思っておるわけでございますが、当面和室の問題につきましては、けさほどもお答え申し上げたわけでございます。三療を実施する場合に自習というふうな問題もあって、ベッドの上ではどうもぐあい悪いというふうなお話等もございます。そうであるのならば一室宿舎棟の方にも和室を用意するというようなことも必要かとも思いますし、そういったことも含めましてよくひとつ入所生の皆さんと話し合いをしまして、私どもとしてはそれが合理的かつ実現できるものであるかどうかということを十分検討いたしまして努力をいたしてまいりたいと、かように考えておるわけでございます。
#136
○秦豊君 終わります。
#137
○委員長(桧垣徳太郎君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#138
○委員長(桧垣徳太郎君) 御異議ないと認めます。
 山中君から委員長の手元に修正案が提出されております。修正案の内容はお手元に配付のとおりでございます。
 この際、本修正案を議題といたします。山中君から修正案の趣旨説明を願います。山中君
#139
○山中郁子君 私は、日本共産党を代表して、厚生省設置法の一部を改正する法律案に対する修正案の内容とその趣旨の説明を申し上げます。
 お手元にお配りしてありますが、修正案の内容は、第一に、国立光明寮の設置目的についての改正案の規定に、現行の国立光明寮設置法に規定されている、視力障害者を「保護し、その更生と福祉を図る」との明文を加えること、第二に、国立光明寮の位置及び寮長についての現行法の規定を改正案に盛り込んで残すとともに、寮長の任命範囲の規定に所要の改定を加えること、以上二点であります。
 次に、提案理由を申し上げます。
 第一の修正部分は、改正案が国立光明寮の設置目的についての現行法の規定を矮小化し、政府の恣意的な解釈、運用いかんで視力障害者に対する福祉、保護及び更生のための諸施策が後退させられるおそれがあるため、これに歯どめをかけようとするものであります。
 第二の修正部分は、国立光明寮の設置規制形式を省令に移管し、政府の判断一つでその統廃合ができるようにしようとする企図に歯どめをかけ、政府の恣意的な一方的な判断だけでその統廃合ができないようにしようとするものであります。
 以上が修正案の内容とその趣旨であります。委員各位の御賛同をお願いして提案理由の説明を終わります。
#140
○委員長(桧垣徳太郎君) それでは、ただいまの修正案に対し、質疑のある方は順次御発言を願います。――別に御発言もないようですから、これより原案並びに修正案について討論に入ります。――別に御発言もないようですから、これより厚生省設置法の一部を改正する法律案並びに修正案について採決に入ります。
 まず、山中君提出の修正案を問題に供します。
 山中君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#141
○委員長(桧垣徳太郎君) 少数と認めます。よって、山中君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#142
○委員長(桧垣徳太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、林君より発言を求められておりますので、これを許します。林君。
#143
○林ゆう君 私は、ただいま可決されました厚生省設置法の一部を改正する法律案に対しまして、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党、新自由クラブ、社会民主連合共同提案に係る附帯決議案を提出いたします。
 まず、附帯決議案を朗読いたします。
   厚生省設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、国立身体障害者リハビリテーションセンターの開設にあたつては、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
 一、所沢市への移転については、その時期を含め、在学中の訓練生の教育上不利にならないよう十分配慮し、かつ、円満にこれを行うこと。
 一、移転後の職員の処遇については、不利にならないよう必要な措置を講ずること。
 一、言語士、聴能士、歩行訓練士などの養成訓練を充実させるとともに、資格制度等についても早急に検討を行い、その実現に努めること。
 一、本センターが、今後、十分な機能を発揮することができるよう予算、人員の確保について特段の配慮を行うこと。
 一、本センターの開設にあたつては、身体障害者等の交通安全を確保するため、周辺の整備について万全を期すること。
 一、在京三センターの跡地利用については、地域住民の福祉の充実を考慮して行うこと。
  右決議する。
 以上でございます。
#144
○委員長(桧垣徳太郎君) ただいま林君より提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#145
○委員長(桧垣徳太郎君) 全会一致と認めます。よって、林君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、橋本厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。橋本厚生大臣。
#146
○国務大臣(橋本龍太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましては御趣旨を体しまして善処してまいりたいと存じます。
#147
○委員長(桧垣徳太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#148
○委員長(桧垣徳太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時二十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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