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1978/02/08 第87回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第087回国会 交通安全対策特別委員会 第2号
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1978/02/08 第87回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第087回国会 交通安全対策特別委員会 第2号

#1
第087回国会 交通安全対策特別委員会 第2号
昭和五十四年二月八日(木曜日)
   午後零時三十一分開議
 出席委員
   委員長 有島 重武君
   理事 左藤  恵君 理事 佐藤 守良君
   理事 太田 一夫君 理事 後藤  茂君
   理事 宮井 泰良君 理事 青山  丘君
      石川 要三君    石橋 一弥君
      北川 石松君    玉生 孝久君
      野中 英二君    水平 豊彦君
      沢田  広君    吉原 米治君
      石田幸四郎君    寺前  巖君
      伊藤 公介君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 森山 欽司君
        建 設 大 臣 渡海元三郎君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      三原 朝雄君
        国 務 大 臣
        (国家公安委員
        会委員長)   澁谷 直藏君
 出席政府委員
        内閣総理大臣官
        房交通安全対策
        室長      三島  孟君
        警察庁交通局長 杉原  正君
        運輸大臣官房審
        議官      杉浦 喬也君
        建設省道路局長 山根  孟君
 委員外の出席者
        日本国有鉄道常
        務理事     藤田 義人君
        特別委員会第一
        調査室長    綿貫 敏行君
    ―――――――――――――
二月八日
      左藤  恵君    佐藤 守良君
      中村 弘海君    前田治一郎君
      太田 一夫君    後藤  茂君
      宮井 泰良君    青山  丘君
 が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の互選
 交通安全対策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○有島委員長 これより会議を開きます。
 理事の互選を行います。
#3
○北川委員 動議を提出いたします。
 理事の員数は八名とし、委員長において指名されんことを望みます。
#4
○有島委員長 ただいまの北川石松君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○有島委員長 御異議なしと認めます。よって、委員長は、理事に
      左藤  恵君    佐藤 守良君
      中村 弘海君    前田治一郎君
      太田 一夫君    後藤  茂君
      宮井 泰良君    青山  丘君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#6
○有島委員長 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 この際、交通安全対策の基本施策について、関係大臣より、それぞれ所信を聴取いたします。総理府総務長官三原朝雄君。
#7
○三原国務大臣 一言所信を述べさせていただきます。
 今国会における交通安全対策特別委員会の審議が開始されるに当たり、交通安全対策に関し、所信を申し述べます。
 わが国の交通事故による死者の数は、昭和四十六年以来連続八年間にわたり減少を続け、昨年一年間の死者の数は、対前年比一・八%減の八千七百八十三人となりました。
 しかしながら、なお六十万人に及ぶ交通事故による死傷者を生じており、また交通事故発生件数については、むしろ増加したことなど、交通情勢は依然として厳しいものがございます。このような情勢下において、国民を交通事故の脅威から守り、交通安全を確保することは、大きな政治的課題であると言わなければなりません。
 私は、昨年十二月総理府総務長官に就任し、交通対策本部長となりましたが、交通安全は国民福祉の根幹であるとの認識のもとに、各省庁の協力を得まして各般にわたる交通安全施策の推進に万全を期する所存であります。
 今後政府といたしましては、交通安全対策におけるこれまでの成果とこれからの厳しい情勢を踏まえ第二次交通安全基本計画にのっとり交通安全施設等の整備を初め、交通安全運動、交通安全教育の充実を図ること等を重点として、総合的な交通安全対策を強力に推進いたしたいと考えております。
 このような施策の実現を図るため、昭和五十四年度の予算編成に際しましては、関係省庁の陸上交通安全対策関係の予算の調整を行い、その結果、総額九千八百九十億円を計上いたしたのでございます。
 特に、交通安全施設等の整備を初めとする道路交通環境の整備には、九千三十億円を充てることになっているほか、交通安全思想の普及、安全運転の確保、交通事故被害者の救済等各般にわたりきめ細かく予算が計上されております。
 なお、総理府所管の予算といたしましては、交通安全思想の普及活動の推進及び交通事故被害者の救済を重点施策としておるのでございますが、交通安全思想の普及活動につきましては、家庭における安全意識高揚対策の実施、交通安全母親活動を推進するための委託事業を拡大することといたしたほか、ダンプカー協会に対する助成の充実を図ったところであり、また、被害者救済対策につきましては、都道府県の交通事故相談所の増設などを図ってまいっております。
 また、当委員会でも決議のあった沖繩県交通方法変更に伴う特別事業につきましては、昭和五十四年度からおおむね四カ年間において六十億円を交通方法変更対策特別交付金として沖繩県へ交付することといたしまして、五十四年度には十二億五千万円を計上いたしました。
 以上、交通安全対策に関しまして所信を申し上げましたが、委員の皆様方の一層の御指導、御鞭撻のほどを心からお願い申し上げます。(拍手)
#8
○有島委員長 次に、国家公安委員会委員長澁谷直藏君。
#9
○澁谷国務大臣 本日、交通安全対策特別委員会が開催されるに当たり、一言ごあいさつ申し上げるとともに、所信の一端を申し述べ、一層の御指導を賜りたいと存じます。
 委員各位には、平素から交通安全の問題について多大の御尽力をいただいており、まことに感謝にたえません。
 御承知のように、昨年の交通事故による死者数は八千七百八十三人で、前年に比べて一・八%の減少、昭和四十六年以来八年連続交通事故死者数減少という成果を上げることができました。特に、昨年は、年初から、厳しい交通情勢を反映して、全国的に増加の兆しが見られるなど困難な状況のうちに推移いたしましたが、関係機関を初め国民各層の方々の御協力のもとに、異例の夏の全国交通安全運動を実施するなどによって、その増勢を食いとめ、さらには十二月一日から施行された改正道路交通法の適切な運用を通じて、一時は困難かと思われた交通事故死者数連続減少の目標を達成することができたのであります。
 しかしながら、年間の交通事故による死傷者は、いまだ約六十万人にも達しており、依然として交通事故防止が緊急な課題であることには変わりはございません。また、自動車交通による騒音、振動、大気汚染等が生活環境に及ぼす影響も見逃すことのできない大きな問題であります。
 さらには、運転免許保有者数や自動車保有台数の著しい増加によって、いまや国民皆免許時代、大量交通時代を迎えており、それにふさわしい道路交通秩序を確立することが重要な課題となっております。
 警察といたしましては、このような情勢に対応しつつ、交通事故防止のための諸対策を強力に推進しているところでありますが、特に、本年は、国民各層の方々の御理解と御協力のもとに、改正道路交通法の適切かつ積極的な運用に努め、交通事故の減少傾向の定着化を一層進めるとともに、自動車交通と人間生活との調和のとれた新しい車社会にふさわしい道路交通秩序を確立するよう努力してまいる所存であります。
 委員各位の一層の御指導と御鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、私のごあいさつといたします。(拍手)
#10
○有島委員長 次に、運輸大臣森山欽司君。
#11
○森山国務大臣 運輸省における交通安全対策に関し所信を申し述べます。
 運輸省といたしましては、人命の尊重が何ものにも優先するという認識のもとに、従来から陸海空各々の交通機関の安全の確保に努めてきたところであります。
 幸いにして、交通事故による死傷者数は漸減の傾向にあり、特に、道路交通事故による死者の数は、二年連続で九千人を下回る水準まで減少しました。このことは、関係者の一致協力した努力のたまものであり、その貴重な成果であると考えております。
 今後とも、交通事故の未然防止という観点から、鉄道、港湾、空港等の交通施設についてその安全性を高めるよう所要の整備を行い、車両、船舶、航空機等の安全基準の強化と検査体制の充実を図り、交通従事者の安全意識を高揚させ、企業を挙げて安全管理に取り組む体制を徹底させる等、すべての交通機関にわたって総合的な安全対策を強力に推進するとともに、事故発生時の救難体制の整備や被害者の救済対策にも積極的に取り組んでまいる決意でございます。
 次に、交通安全に関する当面の重点施策について申し述べます。
 まず、鉄軌道交通の安全につきましては、列車運転の高速化、高密度化に伴う運転事故の防止を図るため、列車集中制御装置、自動列車制御装置等の運転保安施設を充実させるとともに、踏切事故防止総合対策に基づいて、引き続き踏切道の立体交差化、構造改良及び踏切保安設備の整備を進めてまいります。
 次に、自動車交通の安全につきましては、特に、大型トラックの左折時の事故防止のため、昨秋、まず、新たに生産される車両について、ミラーの改善等三項目の緊急対策を実施したところでありますが、さらに、現に使用されている車両についても同様の施策を講ずることとする等、今後一層対策の強化を図ってまいる所存であります。そのほか、過積載防止のための指導の徹底、自動車の検査体制の充実強化、自動車整備事業者に対する指導監督の強化等、自動車による事故を未然に防止するための施策を総合的に推進してまいりたいと考えております。
 さらに、被害者の救済対策としては、自動車損害賠償保障制度の適切な運用を図るほか、自動車事故対策センターの業務として、新たに重度の意識障害者に対する介護援助を開始するなど対策内容の充実を図ってまいる所存であります。
 次に、海上交通の安全につきましては、施設の面からの対策として、第五次港湾整備五カ年計画に基づき港湾及び航路の整備を推進するほか、航路標識の整備充実に努めてまいります。
 また、船舶の安全運航の確保に万全を期するため、旅客航路事業者に対する指導監督の強化により運航管理の一層の徹底を図るとともに、特に、狭水道等船舶交通のふくそうする海域において、海上交通関係法令の励行や海難防止思想の高揚に努めるほか、巡視船艇及び航空機による航法指導の強化、強制水先制度の充実等により、安全の確保に遺憾なきを期したいと考えております。
 さらに、小型漁船につきましても、すでに昨年の八月よりその検査の範囲を拡大し、本邦の海岸から二十海里を超える海面で操業する小型漁船について検査を開始したところでありますが、今後ともこれらの船舶に対する検査体制の一層の充実強化を図ることとしております。
 一方、新しい海洋秩序に対応するため、海上保安庁において巡視船艇及び航空機を逐次整備増強してきておりますが、これらの船艇及び航空機を多角的に運用することにより海難救助体制を強化していく所存であります。
 次に、航空交通につきましては、レーダーによる航空交通管制を一層充実させるため、航空路監視レーダー網の拡充整備を進めるとともに、コンピューターを利用した管制情報処理システムの機能の向上を図る等、航空交通管制業務の処理体制の強化に努めるほか、航空事業者に対し運航管理の適正化について指導の徹底を図る等の施策により安全の確保に万全を期してまいる考えであります。
 また、台風、豪雨、豪雪、波浪、霧等の異常な気象、海象に関する予報警報は、あらゆる交通機関の安全運航にとってきわめて重要でありますので、これらの業務のなお一層の充実強化についても十分留意してまいりたいと考えております。
 以上、運輸省における交通安全対策の重要事項について申し述べてまいりました。これらの施策の実施につきましては、国民の積極的な協力を得ることが何よりも重要でありますので、今後とも各方面の十分な御理解を得てその推進に努力してまいる所存でございます。委員長初め委員各位におかれましても何とぞよろしく御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。(拍手)
#12
○有島委員長 次に、建設大臣渡海元三郎君。
#13
○渡海国務大臣 昨年十二月に建設大臣に就任いたしました渡海でございます。よろしくお願い申し上げます。
 交通安全対策に関する諸施策について御審議をお願いするに当たり、一言所信を申し述べたいと存じます。
 御承知のとおり、わが国の経済、社会の発展に伴い、道路交通需要はますます増大し、多様化しており、これに対処するため、政府としては、昭和五十三年度を初年度とする第八次道路整備五カ年計画に基づき、道路事業の積極的な推進を図っているところであります。
 申すまでもなく、道路交通、特に自動車交通の増加は、反面交通事故の多発をもたらしております。
 しかし、近年においては、関係者の懸命の努力によって、死傷者はピーク時に比し、著しく減少しておりますが、その数は、昨年一年間でなお約六十万人余に及び、交通安全をめぐる情勢は依然として憂慮すべき状況にあります。
 かかる事態に対処するため、昭和五十四年度は、より一層強力に交通安全対策の推進を図ってまいる所存であります。
 まず、道路を新たに建設する場合におきましては、交通安全対策基本法の精神にのっとり、交通安全施設等の完備した道路を整備することにしております。
 次に、既存の道路につきましては、昭和四十一年度以降交通安全施設等整備事業に関する計画により、総合的かつ計画的に交通安全施設等の整備拡充を図ってまいりましたが、引き続き、本年度は、昭和五十一年度を初年度とする第二次交通安全施設等整備事業五カ年計画の第四年度として交通安全施設等の整備を進めてまいりたいと考えております。この場合、特に弱い立場にある歩行者、自転車利用者を交通事故から守るための施設の整備に重点を置くこととしております。
 さらに、道路の改築事業におきましても交通の安全を確保するため、歩道等の設置、バイパスの建設及び自転車専用道路、歩行者専用道路網の整備等の事業を行い、また、落石、のり面崩落、なだれ等の危険を防止するため、道路防災事業を強力に推進してまいることといたしております。
 また、踏切道における交通事故の防止と交通の円滑化を図るため、引き続き、立体交差化等の事業を推進することとしております。この場合、多数の踏切が連続する中心市街地等においては、これらを同時に除却する鉄道高架事業を推進してまいることとしております。
 次に、居住地区内における交通事故を防止し、居住環境の改善を図るための居住環境整備事業及び中心商業業務地区等における道路交通の安全と円滑化を図るための総合都市交通施設整備事業を推進するとともに、通勤通学等のための自転車駐車場整備事業等、自転車駐車場対策を推進することとしております。
 また、交通事故防止及び児童、青少年の心身の健全な発達に資するため、第二次都市公園等整備五カ年計画の第四年度として、都市における国民の日常生活に密着した児童公園等の基幹公園及び緑道の緊急かつ計画的な整備の推進を図ることといたしております。
 最後に、道路管理体制を強化して道路交通の安全の確保と交通の円滑化を図ることといたしております。特に、大型車両による交通事故の発生を防止するため、道路法に基づき、これら大型車両の通行に対する指導、取り締まりを強化し、その秩序ある通行を確保するとともに、道路交通に関する情報の収集及び提供について、体制の強化拡充を推進することとしております。
 以上、交通安全に関する諸施策について所信の一端を申し述べましたが、交通事故防止のため今後一層徹底した総合的な交通安全施策を強力に推進していく決意でありますので、委員各位格別の御指導、御協力を切にお願い申し上げます。(拍手)
#14
○有島委員長 次に、昭和五十四年度における陸上交通安全対策関係予算について説明を求めます。三島総理府交通安全対策室長。
#15
○三島政府委員 昭和五十四年度の陸上交通安全対策関係予算につきまして、お手元に配付してあります予算調書によりまして、関係各省庁の分を一括して御説明申し上げます。
 昭和五十四年度の予算総額は、一ページの上段に示しますように九千八百九十億一千百万円でありまして、前年度予算額八千四百三十億一千七百万円に比べまして一七・三%の増加となっております。
 各項目ごとに御説明いたしますと、一ページの1、道路交通環境の整備につきましては、九千三十億二千四百万円、対前年度比一七・六%増を計上しております。
 (1)の交通安全施設等の整備は、第二次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画の第四年度目といたしまして一千二百二十七億一千百万円、対前年度比二二・五%増を計上しております。この内訳は、アの交通管制システムの整備、警察庁分が百六十八億七千八百万円、対前年度比一七・四%増となっております。これは、交通管制センター、信号機、道路標識等の交通安全施設の整備に要する費用について補助するための経費でございます。また、イの特定交通安全施設等の整備、建設省分は一千五十八億三千三百万円、対前年度比二三・四%増となっております。これは、歩道、自転車道、立体横断施設、道路照明等の交通安全施設の整備に要する費用について負担し、または補助するための経費でございます。
 (2)の改築事業による交通安全対策事業、建設省分は四千八百二十四億八千三百万円、対前年度比一八・一%増となっております。これは、現道拡幅による歩道等の交通安全施設の設置、並びに現道に歩道等の設置が困難な区間における小規模バイパスの建設等に要する費用について負担し、または補助するための経費でございます。
 (3)の道路防災対策事業、建設省分は八百五十六億二千二百万円、対前年度比三一・五%増となっております。落石、なだれ等を防止するための道路施設の整備、路肩整備、交通危険個所の局部的改良等に要する費用について負担し、または補助するための経費でございます。
 (4)の踏切道の立体交差化等は八百九十六億六千七百万円、対前年度比一九・〇%増となっております。この内訳は、アの踏切保安設備の整備、運輸省分が三十五億一千万円、イの踏切道の立体交差化等、建設省分が八百六十一億五千七百万円でございます。
 二ページに移りまして、(5)の交通安全対策特別交付金、自治省分は七百七億七千四百万円で、対前年度比一〇・一%減となっております。交通反則金の収入額に相当する金額を地方公共団体が行う交通安全施設の設置に要する費用に充てさせるため、地方公共団体に交付するものでございます。
 (6)の基幹公園の整備、建設省分は、第二次都市公園等整備五カ年計画の第四年度目といたしまして四百八十八億九千万円、対前年度比二九・三%増を計上しております。子供の遊び場を確保するための児童公園等の住区基幹公園及び総合公園等の都市基幹公園の整備に要する費用について補助するための経費でございます。
 (7)の緑道の整備、建設省分は十億二千五百万円、対前年度比四三・八%増となっております。これは前項目と同じく第二次都市公園等整備五カ年計画に基づくものでございまして、路上における遊びや運動による事故を防止し、市街地における都市生活の安全性及び快適性の確保を図るための緑道の整備に要する費用について補助するための経費でございます。
 (8)の居住環境整備事業等、建設省分は七億六千八百万円、対前年度比二四・九%増となっております。幹線街路に囲まれた居住地区内の交通事故を防止し、居住環境の改善を図るため、補助幹線街路、区画街路、歩行者専用道等を総合的に整備する費用について補助するための経費でございます。
 (9)の自転車駐車場整備事業等、建設省分のアの自転車駐車場整備事業は、通勤通学等のための自転車利用の増大に対処するため、鉄道駅周辺等で行われる自転車駐車場の整備に要する費用について補助するための経費でございますが、現在実施計画を作成中の段階でございまして、金額は未定となっております。イの機械式自転車駐車施設開発経費は新規項目でございます。市場調査、施設の試作、実地運転等によりまして、安全かつ機能的、経済的な機械式自転車駐車施設の開発を行うための経費五千万円を計上しております。
 三ページに移りまして、(10)の総合都市交通施設整備事業、建設省分は、都市の商業業務地区等の都心部、特に駅前周辺等における道路交通施設整備を総合的に実施するために要する費用について補助する経費でございますが、現在実施計画を作成中の段階でございまして、金額は未定となっております。
 (11)の市町村基礎体力づくり・スポーツ振興事業、学校体育施設開放事業、文部省分は十億三千四百万円、対前年度比六・七%増となっております。学校体育施設を地域住民のスポーツ活動や子供の遊び場に開放する等のために要する費用について補助する経費でございます。
 2の交通安全思想の普及につきましては二億二百万円、対前年度比三六・五%増となっております。
 この内訳は、(1)の総理府分のダンプカー事業者に対する交通安全指導のための経費二千五百万円、(2)の同じく総理府分の交通安全母親活動推進事業の委託費等七千四百万円、(3)の警察庁分の交通安全に関する広報事業等の委託費二千五百万円、(4)の文部省分の交通安全教育指導等の経費六百万円、(5)の厚生省分の母親クラブの活動促進に要する費用についての補助経費七千二百万円となっております。
 四ページに移りまして、3の安全運転の確保につきましては、三百三十八億七千五百万円、対前年度比一三・七%増となっております。
 (1)の運転者管理センターの運営、警察庁分は四億七千五百万円で、電子計算組織による同センターの運営経費でございます。
 (2)の交通取り締まり用車両等の整備、警察庁分は十一億九千六百万円、対前年度比二四・一%増となっております。交通取り締まり用パトカー、同二輪車等の整備に要する経費でございます。
 (3)の交通取り締まり体制の充実強化、警察庁分は十三億七千五百万円、対前年度比一二%増となっております。交通事故事件の捜査活動の強化等に要する費用について負担し、または補助するための経費でございます。
 このほか、(4)の裁判所分の交通事件裁判処理体制の整備に要する経費七千百万円、(5)の法務省分の交通事件処理体制の整備に要する経費十二億三千九百万円、(6)の運輸省、沖繩開発庁分の自動車運送事業者等の監査指導経費等一億八千六百万円、(7)の運輸省分の自動車検査施設の増設、民間車検を行う指定整備工場の監督体制の強化等に要する経費二百九十三億一千八百万円、(8)の労働省分の自動車運転者の労務改善対策経費一千五百万円となっております。
 五ページに移りまして、4の被害者の救済につきましては五百十二億一千六百万円、対前年度比一五・六%増となっております。
 (1)の救急業務施設の整備、自治省分は二億二千三百万円、対前年度比一四・四%増となっております。救急指令装置及び救急医療情報収集装置の整備に要する費用について補助するための経費でございます。
 (2)の救急医療施設の整備等、厚生省分は八十六億一千万円、対前年度比四六・二%増となっております。救急医療の体系的整備を図るため、初期救急医療体制、その後方病院としての第二次救急医療体制、さらに重症救急患者を対象とする救命救急センターの整備とあわせて広域救急医療情報センターの整備等を推進していくことといたしております。
 なお、従来計上されておりました施設・設備整備費分が他の費目との統合によりまして、五十四年度予算額には含まれておりませんので、この調書では前年度予算額は施設・設備整備費分を除いた額となっております。
 (3)の脳神経外科等の充実、文部省分は、救急医療体制整備の一環として、国立大学に脳神経外科学講座及び救急部等の新設整備を行うための経費で、二億七千五百万円となっております。
 (4)のむち打ち症対策、労働省分は四百万円となっております。
 (5)の通勤災害保護制度の実施、労働省分は三百五十九億八千万円で、通勤災害について被災労働者及びその遺族の保護を図るための経費でございます。
 (6)の交通事故相談活動の強化、総理府分は三億四千三百万円、対前年度比五・九%増となっております。既設の交通事故相談所の充実を図るほか、支所を増設する費用について補助するための経費でございます。
 (7)の法律扶助事業の強化、法務省分は七千四百万円で、法律扶助事業に要する費用について補助するための経費でございます。
 六ページに移りまして、(8)の自動車損害賠償責任再保険特別会計による補助等、運輸省分は五十七億七百万円、対前年度比一二・六%増となっております。この内訳は、アの自動車事故対策センターに対する助成費四十三億二千七百万円で、この中には、新規事業として自動車事故による重度の意識障害者に対する介護援助費三億三千七百万円が含まれております。イの被害者救済等は、交通事故相談業務、救急医療施設の整備等に要する費用について補助するための経費十三億八千万円でございます。
 5のその他は調査研究費でございますが、六億九千四百万円となっております。この内訳は、(1)の通産省分の自動車安全公害等対策費百万円、(2)の運輸省分の自動車事故防止に関する研究開発費五千百万円、(3)の建設省分の道路交通安全対策に関する調査研究費五億七千三百万円、(4)の総理府分の交通安全調査等六千九百万円でございます。
 以上、昭和五十四年度陸上交通安全対策関係予算について御説明いたしました。
#16
○有島委員長 次に、昭和五十四年度における海上交通及び航空交通安全対策関係予算について説明を求めます。杉浦運輸大臣官房審議官。
#17
○杉浦政府委員 お手元の資料に従いまして、昭和五十四年度の海上交通及び航空交通安全対策関係予算について御説明申し上げます。
 初めに、海上交通安全対策関係予算でございます。合計千二百六十五億五千五百万円でございまして、五十三年度に比べまして百九十七億八千八百万円、一八・五%の増加になります。
 次いで、内訳、各項目につきまして簡単に御説明をいたします。
 まず、1の交通環境の整備でございますが、八百五十六億百万円を計上いたしております。
 内容は、(1)が港湾等の整備でございまして、七百五十九億三千万円でございます。
 内訳を申し上げますと、1の航路の整備といたしまして、東京湾口、瀬戸内海、関門航路ほか七航路の航路整備のために百四十五億八千五百万円、2の避難港の整備といたしまして、石川県の輪島港ほか八港の整備のため二十八億八千三百万円、3の防波堤・泊地の整備等といたしまして、防波堤、泊地の整備のほか、特に石油類等危険物扱いの多い神戸港などの係留設備の整備等のために五百八十四億六千二百万円を計上いたしてございます。
 以上申し上げましたものは、昭和五十一年度を初年度といたします第五次港湾整備五カ年計画に基づいたものでございます。
 次に、(2)の航路標識の整備でございますが、灯台等の光波標識、ロラン、デッカ等の電波標識等の新設、改良、改修を行うための経費九十六億七千百万円でございます。
 次に、2の船舶の安全性の確保といたしまして一億四千六百万円を計上してございます。
 内容といたしましては、まず(1)の船舶の安全基準の整備等といたしまして千四百万円がございます。これは危険物運搬船等に対する安全基準を整備するためのものでございます。
 それから(2)の船舶検査の充実といたしまして一億三千二百万円を計上してございます。その内訳は、当省が直接船舶の検査を行いますための経費一億二百万円及び小型船舶の検査を国にかわりまして実施しております日本小型船舶検査機構に対する出資のための経費三千万円でございます。
 次に、3の安全な運航の確保といたしまして九十三億一千五百万円を計上しております。
 内訳といたしましては、(1)の海上交通関係法令の周知徹底等といたしまして五千八百万円を計上しております。これは巡視船艇による交通整理、取り締まりのほか、船舶動態調査等の経費でございます。
 次に、(2)の海上交通に関する情報の充実といたしまして十四億八千五百万円がございます。これは海図の刊行等の水路業務及び海洋気象情報の提供等の海洋気象業務の充実のための経費でございます。
 ページを繰っていただきまして、(3)の運航管理の適正化等といたしまして、旅客航路事業者に対する監査、船員労務監査及び船員災害防止指導のための経費二千六百万円がございます。
 それから、(4)の船員の資質の向上といたしまして七十七億四千六百万円を計上してございます。内訳は、まず1の船員養成機関の充実といたしまして、航海訓練所、海員学校及び海技大学校におきます教育等の充実のための経費七十五億八千六百万円がございます。2の海技従事者国家試験の実施等といたしまして、船舶職員として船舶に乗り組むべき者の資格試験のための経費等といたしまして一億六千万円がございます。
 最後に、4の警備救難体制の整備といたしまして三百十四億九千三百万円を計上いたしております。
 内訳といたしましては、(1)の巡視船艇及び航空機の整備強化といたしまして、二百海里時代に対応いたしまして、ヘリコプター搭載型巡視船を初めとする巡視船艇の増強、代替建造並びに航空機の増強及び航空基地の整備を行うための経費三百七億二千七百万円がございます。
 それから、(2)の海難救助・海上防災体制の整備といたしまして、海上防災体制及び海上保安通信体制の充実強化を図るための経費七億六千六百万円がございます。
 以上が海上交通安全対策関係の経費でございます。
 次に、ページをめくっていただきまして、航空交通安全対策関係予算について御説明をさせていただきます。合計一千七百四十一億六千九百万円でございまして、前年度に比べまして四百二十四億九千三百万円、三二・三%の増加となっております。航空交通の安全対策につきましては、昭和五十一年十月閣議決定をいたしました第三次空港整備五カ年計画を中心といたしまして、各種の安全対策を図っておるところでございます。
 その内訳、各項目につきまして逐次御説明を申し上げます。
 まず、1の交通環境の整備といたしまして千六百七十六億三百万円を計上しております。
 内容といたしましては、(1)の空港の整備・維持運営といたしまして、滑走路等の空港施設及びILS等の空港用航空保安無線施設の整備、運営のための経費千五百二十八億二百万円がございます。この中には新東京国際空港の整備費も含まれております。
 それから、(2)の航空路の整備・維持運営といたしまして、航空路監視レーダー、管制情報処理システム等の航空交通管制施設並びに航空路用航空保安無線施設等の整備、維持運営のための経費百四十八億百万円がございます。
 次に、2の航空安全対策の推進でございますが、六十一億三千七百万円を計上しております。
 内容といたしましては、まず、(1)の航空安全対策といたしまして、航空機の耐空証明検査、機長路線資格審査、航空従事者技能証明等を行うための経費一億三百万円がございます。
 それから、(2)の航空機乗員の養成といたしまして二十六億六百万円、(3)の航空保安要員の養成といたしまして十二億七千七百万円がございます。これは、航空大学校及び航空保安大学校におきます操縦士及び航空保安要員の養成のための教育等の充実のための経費でございます。
 (4)の航空保安施設の検査でございますが、航空保安施設の運用状況につきまして飛行検査機による検査等を行うための経費十四億四千百万円がございます。
 さらに、(5)の航空気象施設の整備・維持運営といたしまして七億一千万円がございます。
 最後に、3のその他でございますが、衛星航法に関する実験的研究その他航空交通の安全確保のための技術研究を行うための諸経費四億二千九百万円を計上してございます。
 以上が航空交通安全対策関係予算でございます。
 簡単でございますが、以上、海上交通、航空交通関係予算の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
#18
○有島委員長 次に、昭和五十四年中における交通警察の運営について説明を求めます。杉原警察庁交通局長。
#19
○杉原政府委員 お手元に配付いたしました「昭和五十三年中の交通事故発生状況」によりまして、昨年の交通事故の概況につきまして御説明をいたします。
 資料の一ページにありますように、発生件数四十六万三千七百六十一件、死者数八千七百八十三人、負傷者数五十九万二千九百七十一人。前年に比べまして、死者数と負傷者数はともに減少をいたしておりますが、発生件数はわずかに増加をいたしております。
 特に昨年は、年初から厳しい交通情勢を反映をいたしまして、全国的に交通事故が増加する兆しが見られました。特に七・三〇の時点、七月末には、前年同期に比べまして三・七%も増加するという、きわめてむずかしい状況のうちに推移したのでございます。しかし、異例の夏の全国の交通安全運動を実施していただいたり、秋の全国交通安全運動以降におきます関係機関初め国民各層の方々の努力によってこの増勢に歯どめをかけることができました。さらには、十二月一日から施行されました改正道交法の運用を通じまして、交通死亡事故をかなり大幅に減少させることができたのでございまして、一時は困難かと思われておりました交通死亡事故八年連続減少の目標を達成することができたのでございます。しかしながら、年間の交通事故によります死傷者が六十万人にも達する、しかもこの死亡事故の減少傾向がかなり鈍化をし始めているという状況もございます。また、内容的に見ましても、解決すべき多くの問題が残っておるように思います。
 昨年発生いたしました交通死亡事故の特徴を一ページから三ページにかけて書いてございますが、かいつまんで申し上げますと、第一に、都道府県間の事故率に著しい格差が見られることが問題でございます。人口十万人当たりの死者の事故率を都道府県別に見ますと、全国平均では、ここにありますように年間で七・七人でございますが、高いところは、ここにあります香川県、年間に十四・九人に対しまして、東京が二・五人でございます。都道府県間に大きな格差がございます。
 次に、問題でありますのは、歩行者と自転車乗りの死者の比率がわが国は非常に高いということでございます。歩行者の死者は前年と比較して三%減少しておりますけれども、なお全体の死者の中に占める比率は三三・一%、相変わらず高いわけでございまして、自転車乗用車の一二・七%と合わせた、いわゆる交通弱者の死者の比率は全死亡事故の四五・八%を占めておるということでございます。
 特徴の第三点は、二ページにございますように、年齢的に見ました場合に、小学生と中学生の層だけが増加をしておるのでございます。幼児、十六歳以上の年齢層、老人、いずれも減少しているにもかかわらず、小学生の層が九・八%、中学生の層で六%増加しているのはこれから考えていかなければならない問題点であろうと思います。
 特徴点の第四は、いわゆる五十cc以下の原動機つき自転車と自転車乗車中の死者が増加しているということでございます。原動機つき自転車もまた一般の自転車もともにその保有台数がきわめて高い伸びを示していることに伴いまして、事故も増加しております。前年と比較して、原付自転車につきましては六・四%、自転車は二・四%、それぞれ増加しております。しかし、幸いなことに、昨年の十二月一日からの改正道交法の施行後は、自転車乗車中の死者がかなり減少いたしまして、十二月中だけを見ましても、前年同期の一昨年の十二月に比べて二〇・六%も減少しているという状況が出ております。
 特徴点の五は、事故の第一当事者、事故を発生させた方、いわゆる第一当事者別で見ますと、三ページにありますように、事業用貨物自動車と事業用普通乗用自動車、いわゆるハイタクであります。これによるものが増加しております。特に事業用貨物自動車によるものが目立っておりまして、前年と比べて一〇・八%増加しておるのが特徴でございます。
 特徴点の第六は、酒酔い運転と最高速度違反に起因する死亡事故が多いということでございます。全体の死者の中に占める割合を見ましても、酔っぱらい運転が九・二%、最高速度違反が二一・九%、合計しまして三一、二%という比率を占めておるわけでございます。しかし、これも改正道交法の施行後は、特に酔っぱらい運転によります死亡事故が大幅に減少いたしまして、十二月を一昨年の十二月と対比いたしますと、五七・一%酔っぱらい運転による死亡事故は減っております。
 以上が昨年中におきます交通事故の概況でございますが、警察としましては、このような現状を踏まえながら、本年も交通事故の減少傾向を長期的に定着させるとともに、昭和四十五年のピーク時における死者数の半減目標の達成に向かって所用の対策を進めていきたいと思っております。
 そこで、本年におきます交通警察の運営について申し上げたいと思います。
 お手元に配付いたしました「昭和五十四年中における交通警察の運営」と題しました資料に基づきまして、本年の交通警察の取り組み方について申し上げたいと思います。資料の一ページをごらんいただきたいと思います。
 御承知のように、わが国の道路交通の規模は、昨年中に自動車の保有台数が三千五百万台、バイクを含めますと四千五百万台を超える。さらに運転免許人口が三千九百万人を突破しております。逐年かなり大幅に増加をしておるわけでございまして、ドライバーの面から見ますと、国民皆免許時代、車等を含めて考えますと、大量交通時代と言われる時代を迎えようとしておるわけでございます。したがいまして、今後の交通警察の運営に当たりましては、国民の方々の理解と協力のもとに、このような新しい情勢に対応した施策の方向づけを行っていく必要があると考えておるわけでございます。
 そこで、本年は特に、一ページの下の方から二ページにかけて書いてございますように、「交通事故の減少傾向を定着させるとともに、運転者にとって安全かつ円滑な運転が期待できる交通環境を、地域住民にとって安全かつ平穏な生活が期待できる交通環境を確保すること。」と、さらに「社会に対する責任を十分に果たし、他の交通や沿道の住民に対する思いやりのある運転者の育成を図ること。」この二つを重点目標として、各種の対策を進めていきたいと考えております。
 以下、これらの対策の主な点について申し上げたいと思います。
 三ページから七ページをごらんいただきたいと思いますが、まず第一に、「運転者管理の新しい展開」という問題でございます。
 先ほど申し上げましたように、国民皆免許時代を迎えました今日、運転者は、単に自動車を運転するために必要な知識及び技能を備えているだけにとどまらず、社会に対する責任を果たし、他の交通や沿道の住民に対する思いやりのある運転者でなければならないと考えております。
 このような観点から、今後体系的な運転者教育の充実に努める必要があると考えておりまして、そのための施策の一環として、初心運転者の段階におきます運転者としての自覚を持たせるための教育、二輪運転免許の初心者、特に高校生等に対する講習の計画的な実施、更新時講習あるいは処分者講習の充実、指定自動車教習所の近代化と指導員の資質の向上、教習内容の改善等運転者教育の充実を図ることといたしております。
 また、運転者の一層の理解と協力を得るため、今後の運転免許行政におきましては、運転者対策の充実を図り、悪質、危険な運転者の迅速、的確な排除に努める一方で、多くの優良なドライバーに焦点を合わせ、それらの人が車社会の主流を占めるような施策を積極的に推進していく必要があると考えております。
 昨年の道路交通法の改正によりまして、無事故、無違反の優良ドライバーについてはこれを積極的に評価し、誇りと自覚を持って安全運転が励行されるような方策が取り入れられることになりましたので、今後その効果的、積極的な活用を図ってまいりたいと考えております。
 なお、企業等におきます組織的な安全運転管理の徹底を図るため、改正道路交通法の趣旨に沿って、安全運転管理者制度の整備充実に努める一方、企業等の事業活動に伴う違反行為の防止に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 第二に、八ページから十一ページでございますが、「多様化する交通情勢に対応した交通規制等の推進」についてでございます。
 多様化する交通情勢に対応するためには、今後の交通対策は、交通事故防止を基本に据えながら、生活環境の保全、都市交通機能の維持等、多面的に実施する必要があると考えております。このため、それぞれの地域または路線の交通情勢及び交通規制の現状を常に分析検討し、交通実態に即した合理的な交通規制を実施することにいたしております。
 第三に、「交通安全施設の計画的整備」についてでございます。資料の十二ページから十四ページまでをごらんいただきたいと思います。
 交通安全施設は、交通規制と相まって交通事故防止に果たす役割りがきわめて大きいことにかんがみまして、昭和五十一年度を初年度とする交通安全施設整備五カ年計画に基づいて、信号機の増設を初め、信号機の系統化、感応化、交通管制センターの整備等を積極的に推進したいと思っております。同時に、これらの交通安全施設を常に良好な状態に保つための保全管理につきましても配意していきたいと考えております。
 第四に、「適正かつ効果的な交通指導取締りの推進」についてでございます。資料の十五ページから二十ページを御参照いただきたいと思います。
 まず、街頭指導活動につきましては、歩行者や自転車利用者に対する保護、誘導活動を積極的に推進し、特に改正道路交通法の定着化を図るようにしていきたいと考えております。
 また、運転者に対しましては、悪質な違反の取り締まりを強化する一方、危険な行為を未然に防止するための交通監視活動等も積極的に推進することにいたしております。特に、過積載や過労運転等重大な事故を引き起こすおそれのある違反につきましては、運転者の行為を取り締まるだけではなくて、その背後にあります自動車の使用者や荷主の責任を明確にして、道路交通法改正の際の国会の附帯決議の趣旨に沿って事犯防止の徹底を期するよう配意したいと考えております。
 また、交通指導取り締まりの運営の適正化を図るために、幹部による交通指導取り締まり管理を徹底いたしまして、事故多発路線、危険な場所及び時間帯を選定した取り締まりを実施するとともに、危険個所に標示板を設けるなど、安全運転を促す措置や違反の再発防止を図るための措置を講じ、運転者の理解と共感に支えられた交通指導取り締まりとなるよう一段の工夫をこらしていきたいと考えております。
 なお、暴走族につきましては、改正道交法の施行後現在までのところ、従来のような大規模な暴走行為は影をひそめておりますが、警察の対応いかんによっては再び蠢動するおそれもありますので、今後ともその動向把握に努め、不法事案の未然防止に努めてまいりたいと考えております。
 第五に、「高速道路における交通秩序の確立」の問題でございます。資料の二十一ページ以下を御参照いただきたいと思います。
 ハイウエー時代を迎えまして、高速道路における安全で走りやすい交通環境づくりのためには、運転者の良識とよりよい運転マナーの確立が不可欠でございます。そのため、あらゆる機会を通じて啓発に努めるとともに、高速道路における運転者の遵守事項、故障等の場合の表示義務、自動二輪車の二人乗り禁止等、改正道交法の内容の周知徹底と実践指導に努めたいと考えております。
 第六に、「交通安全教育等の推進」についてでございます。資料の二十三ページ以下を御参照いただきたいと思います。
 子供と老人の事故率が依然として高い状況にありますので、関係機関と協力しながら、あらゆる機会を利用して交通安全教育を推進することにいたしております。
 また、自転車利用者による交通事故の防止等を図るために、あらゆる機会を利用して自転車の正しい乗り方、自転車のブレーキ及び反射器材等の整備など、改正道交法の規定の内容の周知徹底に努めていくことにいたしております。
 以上が、本年の推進しようとする施策の概要でございますが、特に本年は、改正道路交通法の適切かつ積極的な運用に努め、交通事故の減少傾向の定着化を図る一方、八〇年代の新しい車社会に対応するための諸施策について十分検討しなければならない年であると考えております。
 諸先生方の一層の御指導と御鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、説明を終わります。
#20
○有島委員長 次に、昭和五十四年度における交通安全施策の概要について説明を求めます。杉浦運輸大臣官房審議官。
#21
○杉浦政府委員 お手元の運輸省の「交通安全施策の概要」につきまして簡単に御説明申し上げます。
 この資料は、運輸省が五十四年度におきまして予定しております交通安全対策を部門別にまとめたものでございます。目次を見ていただきますとおわかりのとおり、二部構成になっております。第一部は「交通安全対策の概要」といたしまして、運輸省の交通安全施策に関する基本的な考え方、交通事故の現状、それから交通安全対策関係の予算のほか、各部門別に実施する交通安全施策の概要を取りまとめたものでございます。
 第二部は、「部門別交通安全対策」といたしまして、交通安全の細かい内容を交通環境の整備、ハード面の対策、ソフト面の対策、あるいは交通安全に関する研究というような順序にまとめたものでございます。
 この中身の概略は、先ほど運輸大臣から交通安全対策の基本施策についての御説明を申し上げました。また、先ほど交通安全対策室長、それから私が、交通安全の予算の説明で申し述べましたとおりでございますので、詳しい説明は省略をさせていただきたいと思います。
 簡単ではございますが、安全施策の概要について説明を終わらしていただきます。よろしくお願いいたします。
#22
○有島委員長 次に、昭和五十四年度における交通安全施策について説明を求めます。山根道路局長。
#23
○山根政府委員 昭和五十四年度におきます建設省の交通安全に関する施策につきまして、お手元の資料「交通安全施策について」によりまして御説明申し上げます。
 まず、昭和五十四年度の道路事業につきましては、昨年五月十九日に閣議決定されました第八次道路整備五カ年計画に基づいて、その第二年度として事業の推進を図ることといたしております。
 一ページの、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に基づく事業等でございます。昭和四十一年度以降の二次にわたる三カ年計画及び昭和四十六年度以降の二次にわたる五カ年計画により、交通安全施設の計画的整備を図ってまいっているところであります。
 現在進行中の第二次五カ年計画におきましては、道路管理者分の特定交通安全施設等の整備事業として、総額五千七百億円を計上し、歩道及び自転車道を初め、利用しやすい立体横断施設、道路標識等、各種の交通安全施設の整備促進を図っていくことといたしております。
 昭和五十四年度は、この五カ年計画の第四年度として、特定交通安全施設等整備事業費千四百五十八億円を計上しております。これは対前年度比二四%の増になります。
 また、既存道路の交通安全対策としては、道路の改築事業においても積極的に推進することといたしております。現道に歩道等の設置が困難な区間における小規模バイパスの建設、現道拡幅などの事業として、昭和五十四年度は、対前年度比一八%増の約六千四百四十八億円を予定しております。
 次に、三ページにございます道路防災対策事業であります。昭和四十三年の飛騨川バス転落事故以来、重点的に実施しておりまして、昭和四十六年、四十八年及び五十一年と三度にわたる点検を実施し、逐次危険個所の整備を図っているところであります。昭和五十四年度は、防災対策事業費として、対前年度比三〇%増の約千二百二十八億円を計上しております。
 次に、四ページにございます踏切道の立体交差化事業であります。これまでの施策によって踏切道は漸次減少してきておりますが、なお重大事故が発生しているのであります。これらの状況にかんがみ、踏切道改良促進法に基づき改良すべき踏切道を指定し、その整備を推進することといたしております。
 昭和五十四年度は、事業費約千二百七十四億円をもちまして、単独立体交差化事業三百四十四カ所及び連続立体交差化事業七十二カ所を実施することといたしております。
 次に、六ページの大規模自転車道の整備事業でありますが、道路整備事業の一環として、昭和四十八年度から整備に努めているものでありまして、昭和五十四年度は、事業費約百十四億円をもって、継続事業の四十四路線のほか、新たに五路線を追加して整備を進めていく方針であります。
 次に、八ページの都市交通環境整備事業についてであります。
 まず、居住環境整備事業等でありますが、本事業は、居住地区内における通過交通の進入を排除し、居住環境の改善を図るため、補助幹線街路、区画街路、歩行者専用道等を総合的に整備する事業であります。昭和五十四年度は、事業費約十五億円をもって新規二カ所を含む十五カ所の事業を実施するほか、八カ所について調査を実施することにいたしております。
 次に、十ページの総合都市交通施設整備事業であります。本事業は、中心商業業務地区における道路交通の安全と円滑化を図るため、広域総合交通規制、バス路線網の再編成等、道路の利用方法の合理化とあわせて、地域の環状道路、歩行者専用道、広場等都市交通施設を総合的に整備するもので、昭和五十二年度より街路事業で実施することとしております。
 次に、自転車駐車場整備事業でありますが、都市における通勤通学、買い物等のための自転車利用の増大に伴い、駅周辺等において大量の自転車が放置されている現状にかんがみ、昭和五十三年度から三大都市圏等で、地方公共団体が都市計画事業により整備を推進することといたしております。
 次に、十一ページの、民間自転車駐車場の育成等でありますが、駅前等の限られた空間を効率的に活用し、民間自転車駐車場の整備を促進するため、安全性が高く、機能的かつ経済的な機械式自転車駐車施設の技術開発を新たに行うことといたしております。
 次に、自動車駐車場整備事業でありますが、都市における安全かつ適正な自動車交通機能の確保と都市機能の更新を図るため、都市計画で駐車場整備地区を定めるなど、駐車場の計画的な整備を図っているところであります。昭和五十四年度は、地方公共団体が設置する都市計画駐車場についての無利子資金貸付事業として、事業費約十億円を予定しております。
 次に、十二ページにございます都市公園整備事業についてであります。児童や青少年の遊び場を確保し、路上における遊びや運動による事故の防止を図るため、昭和五十四年度は、第二次都市公園等整備五カ年計画の第四年度として約千二百二十二億円の事業費をもって、住区基幹公園、都市基幹公園及び緑道二千五百十七カ所の整備を実施することといたしております。
 次に、十四ページにございます道路の管理についてであります。道路交通の安全を確保するため、不法占用物件の排除や地下埋設物に対する監査の強化を重点的に行う考えでございますが、特に上下水道管、電気供給施設等の掘り返しを極力少なくするため、共同溝の整備を推進する考えであります。このため、昭和五十四年度は事業費約二百六十一億円を計上しております。
 次に、大型車両等による事故防止対策でありますが、昭和五十四年度におきましても、関係機関と密接な連携をとりつつ、道路法及び車両制限令違反車両の指導、取り締まりを強化してまいる方針であります。
 さらに、道路交通情報の充実についてでありますが、道路の状況、交通規制等の道路交通情報を迅速、的確に収集し、提供することは、道路交通の安全確保にとってきわめて重要であることは申すまでもありません。
 建設省といたしましては、昭和四十五年に設立された財団法人日本道路交通情報センターを中心として道路交通情報の収集、提供体制を一層充実してまいる所存であります。
 次に、十七ページにございます高速自動車国道における救急対策であります。昭和五十四年度は必要経費として約十四億円を見込んでおります。
 次に、道路交通の安全に関する調査研究であります。交通事故及び道路災害の発生を防止するため、交通安全施設等の整備に関連する調査研究を実施しておりますが、昭和五十四年度は約六億円をもって実施する予定であります。
 最後に、十八ページにございます建設業者に対する交通安全についての指導でありますが、地域連絡会等による輸送計画の作成と輸送経路の選定等の安全対策に関する指導、市街地で施工する土木工事についての公衆災害防止対策など、これまで実施してまいりました施策を今後とも強力に進めてまいる方針であります。
 以上、簡単でございますが、昭和五十四年度の建設省の交通安全施策についての説明を終わらせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。
#24
○有島委員長 次回は、公報でお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後一時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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