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1978/05/30 第87回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第087回国会 科学技術振興対策特別委員会 第7号
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1978/05/30 第87回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第087回国会 科学技術振興対策特別委員会 第7号

#1
第087回国会 科学技術振興対策特別委員会 第7号
昭和五十四年五月三十日(水曜日)
   午前十時四十分開議
 出席委員
   委員長 大橋 敏雄君
   理事 木野 晴夫君 理事小宮山重四郎君
   理事 塚原 俊平君 理事 与謝野 馨君
   理事 田畑政一郎君 理事 日野 市朗君
   理事 貝沼 次郎君 理事 吉田 之久君
      宮崎 茂一君    安島 友義君
      上坂  昇君    渡部 行雄君
      瀬崎 博義君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      金子 岩三君
 出席政府委員
        科学技術庁長官
        官房長     半澤 治雄君
        科学技術庁原子
        力局長     山野 正登君
        科学技術庁原子
        力安全局長   牧村 信之君
        資源エネルギー
        庁長官官房審議
        官       児玉 勝臣君
 委員外の出席者
        議     員 日野 市朗君
        特別委員会第二
        調査室長    曽根原幸雄君
    ―――――――――――――
五月二十六日
 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関
 する法律及び放射性同位元素等による放射線障
 害の防止に関する法律の一部を改正する法律案
 (日野市朗君外五名提出、衆法第二五号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
五月十二日
 日本原子力研究諸機関の管理運営等に関する陳
 情書(水戸市城東二の五の一八大日本皇道会井
 坂貞儀)(第二五九号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関
 する法律及び放射性同位元素等による放射線障
 害の防止に関する法律の一部を改正する法律案
 (日野市朗君外五名提出、衆法第二五号)
     ――――◇―――――
#2
○大橋委員長 これより会議を開きます。
 日野市朗君外五名提出の核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律及び放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、趣旨の説明を聴取いたします。日野市朗君。
    ―――――――――――――
 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律及び放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#3
○日野議員 私は日本社会党を代表しまして、ただいま議題となりました核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律及び放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 日本の国民が、たん白源の多くを依存している水産物は、いわゆる高度経済成長の中で、すでに重金属や合成化学物質等により、深刻に汚染されております。水俣病のようにその影響が短期間に激しく顕在化した場合もありますが、問題はそればかりではありません。PCBが南極でも検出されるほどになっている状態で、これから長期的に見て、私たちや子孫にどのような遺伝的影響があらわれようとしているか、またがんを初めとするさまざまな病気の発生率にどのように影響していくのか、解明はこれからの課題であります。
 今日、日本の政治に課せられている重要な任務の一つは、海洋のこれ以上の汚染を確実に防止しなくてはならないということであります。
 もしこの上に、放射性廃棄物が海に投棄されるようになれば、それを許したものは、後世の者から必ず強い非難を受けることとなるでしょう。
 政府は、廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約の批准を契機として、国内法を整備し、放射性廃棄物の海洋投棄を大々的に開始しようとしております。
 しかし、その安全性評価の根拠として使われている、一九七六年八月に科学技術庁から出された試験的海洋処分の環境安全評価に関する報告書を見ると、底層流の調査は最大二週間の記録にすぎません。しかも全体としてきわめて不十分な、欠陥の多い調査しかなされておりません。それをもとに、あとは不正確な仮定を積み重ねて、放射能は広大な海洋に拡散し、希釈され、魚類にはほんのわずかしか吸収されず、人体に影響はないとされております。プランクトンから小さい魚へ、さらに大きい魚へという食物連鎖による濃縮汚染は軽視されております。この報告書の論理によると、あの有機水銀ももう少し深い所に捨てておけば、水俣病は発生しなかったことになります。
 トンガ海溝等、世界の十二の海溝を詳しく調査したソ連のクレプス教授等によると、深海底の海水の動きはかなり早く、海溝の底に沈められた廃棄物は必ず海面に達することが確かめられ、海水中のこの放射性物質は遅かれ早かれ植物に吸収され、それをえさとする魚類の体内に入ることが報告されております。
 前述の条約の第四条には、「この条約のいかなる規定も、締約国が廃棄物その他の物であって附属書1に掲げられていないものの投棄を自国について禁止することを妨げるものと解してはならない。」と規定されております。日本が低レベル放射性廃棄物の海洋投棄を禁止するのは、この条約の精神と規定に反しないばかりか、むしろ公害先進国であり水産国である日本の、世界に率先してとるべき道であると言わねばなりません。
 日本社会党は、このような状況にかんがみ、この法律案を提案する次第であります。
 この法律は、放射性物質またはそれによって汚染された物を、船舶、航空機もしくは人工海洋構築物から海洋に廃棄し、または船舶もしくは人工海洋構築物において廃棄する目的で燃焼させてはならないことといたしております。
 なおこの法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行することといたしております。
 以上、この法律案の提案理由及びその内容につきまして、御説明申し上げました。
 この法律案は、全国民にとっての、いや世界諸国民にとっての切実なる課題であることを十分に配慮され、御審議の上、速やかに御可決されんことを切望いたします。(拍手)
#4
○大橋委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 次回は、明三十一日木曜日午前十時理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十時四十五分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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