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1949/02/27 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 地方行政委員会 第16号
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1949/02/27 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 地方行政委員会 第16号

#1
第007回国会 地方行政委員会 第16号
昭和二十五年二月二十七日(月曜日)
   午後一時四十四分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方税法の一部を改正する法律案
 (衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。今日は地方税法の一部を改正する法律案の予備審査をお願いいたします。本法律案は衆議院の地方行政委員長提出のものでございまして、提出前に、去る金曜日に一応その内容を中島衆議院地方行政委員長から、この委員会におきまして説明を聽取いたしました。それで提案理由の説明は省くことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(岡本愛祐君) ではそういうふうに取計います。それではお手許にお廻ししてございます法律案につきまして逐條の説明を説明員から聽取いたします。
#4
○衆議院法制局参事(荒井勇君) ではお手許にございます、地方税法の一部を改正する法律案を逐條的に簡単に御説明申上げます。
 第十條の第四項でございますが、これは全般的に物件の取得課税を廃止するということが要綱にございます点から、第十條の第四項中の「物件の取得に対するもの」という但し書は要らないということでこれは除いたわけでございます。第十條の第四項と申しますと、「舟税、自転車税、金庫税その他命令で指定する税目(物件の取得に対するものを除く)については、第二項の規定」と言いますと、これは納税義務が途中で賦課期日後に消滅をしたという場合に、「その消滅した月まで月割をもつて地方税を賦課する」という、その「第二項の規定に拘わらず賦課後に納税義務が消滅した場合においても、既に交付した徴税令書又は徴税伝令書に記載した賦課額は、これを変更しない。」、こういう取得に対しては別にその取得自体について課するのでありますから、その後納税義務が消滅するということはあり得ないという意味で括孤書きはあつたわけでございますけれども、取得課税を全面的に廃止する建前から括弧書きの但し書は要らなくなつた。この意味の削除であります。
 第十三條、これは入場税に附加税を除く。これも入場税が、要綱にあります通り都道府県税一本に纒めるということから、従来入場税についての附加税というものがありましたけれども除いた、そういう意味の整理でございます。それから第十三條の第二十号から二十四号までの整理は、これも十三條の規定が課税除外に関する規定でありますが、取得に対する課税を廃止するという意味から、例えば二十号以下、読んで見ますと、「相続に因る土地、家屋又は物件の取得、」二十一号、「法人の合併に因る土地、家屋又は物件の取得」、二十二号「保険業法により会社がその保健契約の全部の移転契約により不動産を移転する場合における不動産の取得」、二十三号「委託者から受託者に信託財産を移す場合」、「及び信託の受託者の更迭の場合における不動産の取得」、要するにこれらのものは分配の意味の不動産の移動ではない。ただ一部削除が行われるのであつて、経済的な取引ではないというような観点からこれは非課税ということに、課税除外ということになつておつたのでありますけれども、取得課税そのものを除くということから、わざわざこういう除外規定を入れる必要がなくなつたという点で二十号から二十四号、これまでを廃止したのであります。その二十四号の中の「住宅組合の事業及び住宅組合法による組合員の住宅又は用地の取得」というのがございますが、これは二段に分けて考えなくてはならない要素が含まれております。といいますのは、住宅組合事業というものは、他の公益法人等の事業のように附加税であるという点が第一点、第二点は住宅組合法による組合員の住宅又は用地の取得、これは附加税である。これが第二点、その二点から第二十四号が改正されております。今後不動産に対する取得課税を除くということになりますれば、後段の点は要らない、ただ前段の住宅組合というものはやはり公益法人的な性格を持つものであつて、その事業に対しては非課税の規定を残しておくということが必要であると考えられますので、二十四号の中で住宅組合の事業を残して、後段を削つた。こういうような整理をされております。
 次の第三十六條、これは特別徴収義務者の規定でございます。ここにおきまして、入場税は、都道府県税一本になるというので入場税の附加税というものはいらないわけでございます。
 それから第四十四條は、証紙による税金の拂込という規定でございます。そこにおきましても同様に、入場税の附加税というものの規定が要らなくなりまするので、この両條から入場税附加税という字句を削つたわけでございます。
 それから第四十六條は道府県税の独立税、その税目がずつと並べてございますが、その第十六号を次のように改める、と言いますのは、不動産取得税でございます。
 それから第七十六條、これは入場税の賦課率の変更でございます。入場税につきましては、従来税率といたしまして、「入場税は、賦課率百分の五十によりこれを課さなければならない。但し、展覧会場その他これに類する場所に入場する者又は運動競技で学生、生徒若しくはその競技をなすことを業としない者の行うものについて、観覧のため競技場に入場する者から料金を徴収する場合においては、賦課率は、百分の二十とする。」と、こうございますから、但し、これには市町村の入場税附加税というものが、本税の百分の二百というものが、百一條によりまして規定されておつたわけで、合計いたしますと、入場税は一般のものにつきましては百分の百五十、それから特殊の但書にございます点は百分の六十、こう相成つておつたわけでございます。これをシヤウプ勧告でも認められました賦課率に改めるという意味おきまして、一般のものの賦課率は「百分の百によりこれを課さなければならない。」それから次、後段の但書、「博覧会場、展覧会場、遊園地その他これらに類する場所に入場する者又は運動競技で学生、生徒若しくはその競技をなすことを業としない者の行うものについて、観覧のため競技場に入場する者から料金を徴収する場合においては、賦課率は、百分の四十とする。」こういうふうに改めたわけでございます。
 次の第八十三條は船舶税の規定でございます。船舶税につきましては、これは以下の自動車税、或いは電話税というものについても同様でございますが、所有に対する税と、それから取得に対する税と、その二段からできております。そのうち所有に対する税というものは、今回の改正では取上げていないので全般的に不動産その他の取得に対する税を三月一日から廃止するという趣旨から、それぞれの取得に対する納税義務者、並びに課税という規定を、八十三條、八十四條、それから八十六條、この三ケ條で整理してわけであります。そのうちの八十四條は自動車の取得に対する税、それから八十六條は電話の加入に対する税、それらの取得並びに取得に準ずるものに対する課税という点を削除したわけでございます。
 それから次の八十八條及び八十九條は、不動産取得税の納税義務者、並びに賦課率の規定でございます。不動産取得税を廃止するという建前から、この両條は不要となるという点から削除と改めたわけであります。
 次の第九十二條は、漁業権税の規定でございます。これにつきましてもやはり漁業権の取得に対する税というものが、漁業権が、所有していること自体に対する税の外に、従来課けられておつたというので、漁業権自体に対する税というのは当面のところとしては残して、ただ取得に対する税を、やはり取得税を廃止するという一環として削除したわけであります。
 それから第九十九條は、市町村税の中の道府県税の附加税の税目の規定であります。その第六号削除と言いますのは、入場税附加税の規定でありますから、これは入場税が道府県税一本になるという点で不要でありますから、削除した。それから第十五号、これは不動産取得税の附加税であります。これも不動産取得税そのものを廃止するという建前からこの附加税も削除したわけでございます。
 次に第百一條、これは道府県税の附加税の賦課率中で、入場税の附加税に対する賦課率、これを百分の二百というふうに改めておりましたものが、まあ前述しました入場税の税率に対する規定、道府県税一本とするという点から削除したわけでございます。並びに不動産取得税に対する附加税が、従来不動産の価格の……、本税百分の百というものを、これも附加税の賦課率、課税率というものが不要となつたので削除したわけであります。
 それから次の第百八條は、舟税の規定、それから百九條が自転車税、それから百十條が荷車税、百十一條が金庫税、これは先程の船舶税、自動車税等の例と同じく所有に対する税と取得に対する税、二本建でございますが、そのうちの取得に対する税というものを削除する内容を持つものであります。
 次の第百十六條は、市町村の独立税として第百三條の規定によりますと、道府県において、本来道府県の独立税として取るべきものを府県が課さないというものがあるときは、市町村は、その独立税として、その税を課することができる。その場合の賦課率はどういうふうにするかということがこの百十六條の規定でありますが、そこにおいて従来若し道府県が入場税を取らないという場合には、市町村が入場税の税率百分の五十に対する三倍即ち百分の百五十、十五割というものを取るという規定があつたわけでありますけれども、入場税が道府県一本になるという点から、市町村が若し道府県が課さない場合三倍取るというような規定は、今後税目を団体毎に細分する、明確に分けるという趣旨から全然不要となるというふうに認められますので、これを削りまして、入場税を除くというふうにしたわけであります。
 次の百二十二條の第一項、第七号と言いますのは、地方団体の報告義務の中で、入場税附加税の賦課率を制限したときは、当該地方団体がその旨を内閣総理大臣に報告しなければならない、こうありますが、入場税附加税というものが廃止された以上、この報告の規定を要らないという意味で削除したわけであります。
 次の第百二十條の二、これは犯則取締の規定でありますが、その第六項の入場税の附加税に関する犯則事件というものは、間接国税に関するその他の税と共に、入場税の附加税に関する犯則事件というものの取扱規定でございますが、入場税は本税だけで附加税というものはなくなりますから、所要の入場税の附加税というものを削る意味の修正を加えたわけであります。
 それから第百二十七條は、東京都及び特別市税の規定でありまして、この場合やはり東京都の特別区の存する区域というものについては、市町村の附加税に相当する部分を徴収しないで、東京都が入場税にあつては三倍の額を一括して取るという規定であつたわけであります。この点も東京都が一本で取るというのは都道府県税を一本に改めるという趣旨から当然のことであつて、入場税にあつては三倍の賦課税で取るという規定が残つておれば、百分の百の三倍の百分の三百取られてしまうということになるので、「入場税にあつては三倍」というのを削除しまして、「その他の税にあつてはそれぞれ二倍に相当する率を定めたものとする」というのは、普通の附加税は百分の百であるのに、その百分の百であるものについては、東京都が一括徴収する場合二倍取る。それによつて百分の二百になるという規定でございますが、これに「その他の税」というのに入場税が含まれるというふうに解釈されてはならないという意味から「入場税を除く」という括弧書を加えたわけであります。
 次の第百三十四條の二、これは入場税附加税の賦課率の特別制限という規定でありますが、入場税附加税というものはなくなる点から、この規定は不要に帰するという意味で削つたわけであります。
 それから附則に移りますが、第一項「この法律は、公布の日から施行し、昭和二十五年三月一日から適用する。」こういうふうにいたしましたのは、税法関係の法律については、施行をいつから適用するかという点を、厳格に精密に分けてはつきり規定した方がいいという点から施行と適用というものを二つに分けたという点と、適用を三月一日からの入場税についてしたいという点がはつきり表明されておりますので、この法案審議に当りましても、これにマッチしてやつて頂きたいという意味も含まれておるかと思いますが、この入場税の税率の軽減、或いは取得に対する税廃止というものを、三月一日からやるのだという要綱案によつて、こういう施行の規定を置いたわけであります。
 それから第二項は法案の改正の際考えられる経過規定でありまして、公布の日或いは施行の日以前の税について、まだ取らないものがあるとか、いろいろな問題については、まだ従前の例によるのだという点を明らかにしたわけであります。
 それから第三項は、これも罰則の伴う法律について一部改正した場合、施行前の行為に対する罰則はどうするかという問題は、従前の例によるのだという点を明らかにしたわけであります。
 それから第四項と第五項は関係法律の整理であります。所得税及び地方税による不動産取得税を課さない。郵便貯金或いは当せん金附証票についてそういう規定がありますものを、地方税法にすでに不動産取得税というものがなくなるという意味から、これらの規定は不要に帰するというふうに考えられますので、これを削除したわけであります。
 以上簡単でありますが御説明申上げた次第であります。
#5
○委員長(岡本愛祐君) 只今の説明につきまして御質疑をお願いいたします。
#6
○西郷吉之助君 今の説明を伺いまして細かい点なんですが、第十三條の改正の点ですが、その終りの方に「第二十号から第二十四号までを次のように改める、二十から二十三まで削除、二十四住宅組合の事業、」この点なんですが、これを見ると片方の方は号が入つていて、こつちの二十から二十四号までの号はこつちにないのだが、その号も一緒に削除してしまうというのと、それから法律案に号が付いておらんから、二十号から二十四号までという号は要らないのではないか、それも削除する必要がある。従つて二十から二十三まで削除するようにする。その次に二十四住宅組合の事業と書いてあるが、御説明だと二十四の住宅組合の事業は残す、これは次の行にないのだから、二十四ではなく二十になる、こう思うのですが……
#7
○衆議院法制局参事(荒井勇君) 御説明いたします。それは法制技術の点でございますが、各号に挙げる場合、別に第何号というのは入れないという点は御説明の通りであります。ただ本文に引用する場合、第何條中何号中何々を改正するというふうに、本来の法律文案には第何号ということは書いてなくても、本文で引用する場合には第何号というふうに取扱つております。それから二十四号の住宅組合というものが一つ残るならば、これを第二十号に入れたらどうかというお話でございましたが、確かにそれも一つの方法であるというふうに考えます。ただ今度の改正は暫定的な一部改正でありまして、全面的な改正もあるであろうという点と、それから中間の條文なり、或いは何号というものを削除しました場合、若し他の法案の中に引用されている点があるという場合、その引用箇所を全部訂正しなければならぬという点が伴いますので、急いで作つた関係上削除する点は削除というので残す、こういう方法もありますので、取敢えずこの方法でやつたわけであります。恒久的な整理といたしましては、削除というような点を除きまして、全部整理された方が望ましいというふうに考えます。
#8
○島村軍次君 この問題は前回にお聞きになつたかと思いますが、三月一日からとなりますと、財政上どう影響するかということ、つまり市町村財政及び府県財政にどう影響するかということが一つと、それからもう一つは財務当局の方でこの改正については趣旨は御賛成であると思いますが、條文中に或いはその他細かい点について尚不釣合の点等があるかないか、或いはこういうものはこういうふうに入れるべきであるというような、御意見があるかどうかということについて念の為に伺つておきます。
#9
○政府委員(荻田保君) 先ず収入の点でございますが、これは御承知のように三月からの入場税は、二十五年度分の収入になります。従いまして二十五年度におきましては入場税はすでに引下げたもの、而もそれは道府県に移つたものとして計算しておりますので、財政上困るようなことはございません。こういう趣旨で我々が立案しておりまする地方税法の全面的改正にも、こういう点につきましては三月から実施するというような考えでやつておつたのです。條文の問題につきましては、拝見いたしましたところ、別に部分的に支障のあるような点はございません。
#10
○西郷吉之助君 今の説明に関連しますが、入場税の課率の変更によつて、入場税を引下げることは我々も非常に賛成ですが、どのくらいの穴があいたかというと三十億程度じやないかと思うのですが、それに対する対策はどうであるか、伺いたいと思います。
#11
○政府委員(荻田保君) 只今申しましたように二十五年度の収入でございまするから、大体これは引下げたものと初めから見ておりまするから、別に二十五年に対しまして予定のいわゆる千九百億という数字に対しましては、このために穴があくようなことはございません。ただ引下げのためにどれだけ税が減るかという点でございますが、大体一月十五億足らずのまあ十三、四億ぐらいだと思いますが、それが三分の一軽減になりまするので、四億ぐらいの収入減になるわけでありまするが、そのうち大体半分ぐらいは、そのための入場税が或る程度自然増収があるというような点でカバーできるというように計算しておりまするから、実質一月二三億ぐらいだと思います。
#12
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか。尚お尋ねしておきますが……
#13
○鈴木直人君 只今の御説明についての質問ですか、或いは入場税全体についてですか。
#14
○委員長(岡本愛祐君) 只今は衆議院提出の法律案の各條の審議をしておるのです。それに関連して全体の御質問になつてもよろしゆうございます。
 お尋ねしておきますが、そうすると二十四年度の入場税及び入場税附加税の收入見込というのは百六十億でしたね。それが二十五年度は入場税はこのままで行きますと、都道府県の収入は幾らになるのですか。
#15
○政府委員(荻田保君) 百三十億でございます。
#16
○鈴木直人君 入場税が百分の百五十の場合においては、相当の税収入があつて、その税を映画館等においては映画館が徴収して、そうして一箇月の間それを納めるまでに相当ゆとりがある。従つて一箇月の間相当の金融もできたであつたろうと思うのですが、今度は税が非常に少くなり、その間における業者の何と言いますか、金融のゆとりというものが非常に少くなつて、業者においては相当やはり窮屈になりはしないかと想像するのですが、事実についてはそういう話を直接には聞いておりませんけれども、そんなふうなことで業界から何らかの対策についての陳情なんかを受けた例がございますか。
#17
○政府委員(荻田保君) おつしやいましたようなことは、実際問題として起ると思いますが、業界の方からそのために課率の引下げがどうのこうのというようなことは全然聴いておりません。むしろそういうふうなことになりまして、多少でも税が安くなりまして営業が仕易くなれば、そのための金利くらいは大したものではないと考えておるのじやないかと想像しております。
#18
○委員長(岡本愛祐君) 衆議院の法制局の方にお尋ねしますが、この七十六條の但書きに「博覧会場、展覧会場、遊園地その他これらに類する場所に入場する者」として、新たに博覧会場、遊園地を加えたのはどういう理由であるか。又、博覧会場は分つておりますが、遊園地というのはどういうところを指しておるのか。どういう範囲を指しておるのか。それが一つ。
 もう一つは、博覧会場なんかを加えますと、博覧会はこの春から諸所で行なわれますが、その前売券をもうすでに三月一日までに方々で発売しておる。そのときにもう収入になつてしまつておるのですが、そのときは十五割の税を取つておる。今度は三月一日以後においては四割になるのですが、その十五割の税を原案においてはどうするつもりであつたのか。それから十五割の税を取つてしまつて、それは都道府県側と市町村側とどういうふうに分けるつもりであつたのか。
 それからどうせ三月以降又四月以降に本当に博覧会が行なわれて、そこで入場ということが起つて来るのですが、そのときは、入場税というものはすでに四割に下つておる。そうするとその入場券を買つた人は、あなた方衆議院の側の考え方としては、十五割と四割の差額の請求権を持つておると考えておつたのかどうか。そういう点について説明して頂きたいと思います。
#19
○衆議院法制局参事(荒井勇君) 第一点の、博覧会場とそれから遊園地というものを加えられたのは、これはどういう趣旨であつたかというお尋ねでございましたが、衆議院の地方行政委員長から示されました案に従いまして、法制局としては事務的に賛成したというふうで、ただ考えますことは、従来の展覧会場その他これに類する場所という規定の仕方は、非常にあいまいな漠たる規定であるというので、もう少し例示的なものを加えて、よりはつきりするようにしたいという程度のものであるというふうに考えております。
 それから後段の点は、率直に申上げまして、その点まで考えておらなかつたわけなんでございますが、こういつた途中で税率の変更があつたという場合の取扱いにつきましては、自治庁の方からでも御説明を、実際の取扱いをどうするかという点を伺つて頂きたいと思います。
#20
○委員長(岡本愛祐君) 只今私が衆議院側に質問いたしましたことについて、地方自治庁側はどう考えておられるか、御答弁願いたいと思います。
#21
○政府委員(鈴木俊一君) 今の入場税の税率が途中で下りました場合におきましては、前売りの関係の切符を持つております者の現実に入場した時期が三月一日以降でございますならば、入場の事実に対する税でございますから、余計に取りました分は、当然これは還付しなければならないと思います。若しその点について法律に特に経過規定を設けないといたしますならば、これはやはり一般の規定によりまして、過納の税金の還付という措置を取ることになるだろうと思います。若しこの点に何等か経過的な規定を置くということであれば、その方が親切であろうというふうに考えております。
#22
○委員長(岡本愛祐君) 尚、前売りによりまして十五割の税を徴収したその收入はどういうふうになつておりますか、経過規定がなければ……
#23
○政府委員(鈴木俊一君) それは過納の税金として特別徴收義務者が徴收いたしましたものは、やはり現にそのまま納入さるべきものでありまして、県といたしましては、その過納の部分は当然これを還付しなければならない、還付のために何らかの條例等によりましてその還付手続等を規定すべきであろうと考えておるわけであります。
#24
○委員長(岡本愛祐君) 衆議院の、このままで修正が若しなかつたとすれば、前売券についての十五割の税は、都道府県が一、市町村二の割合で、都道府県と市町村の收入になるのでありますか。
#25
○政府委員(鈴木俊一君) その点はそれぞれ持分によりまして、特別徴收義務者から府県に納むべきものがあつて、市町村の納めるべきものはそれぞれ区分けをいたしまして納入すべきでありまして、過納になりました部分は、それぞれ都道府県、市町村から入場者に対して還付させるという何らかの規定を設けない以上は、当然取らなければならない措置になるだろうと思います。
#26
○委員長(岡本愛祐君) この点について御質問ございませんか……。遊園地というのはどういうのを言うつもりですか。
#27
○政府委員(鈴木俊一君) これは関係方面と私共折衝いたしておりました際にいろいろ話合も出ております。この法案の問題としてではなく、目下政府で考えております法案の問題としての場合のことでございますが、大体兒童の遊園ということを主体にして考えて、そういうような場所、従つて豊島園でありますとか、或いは都内にありますところの遊戯場というふうな……遊戯場というとちよつと語弊がありますが、そういうものが入ります。
#28
○西郷吉之助君 今のあれに関連しますが、遊園地という今の意味はなかなかデリケートですが、遊園地、公園、遊戯場というようなものの差ですね、これはなかなか……遊園地その他これらに類する場所というものを包含するのか、どういうふうになりますか。
#29
○政府委員(鈴木俊一君) 私共衆議院の方の御立案の趣旨がどういう趣旨が守じませんが、同様の言葉を今政府案のなかに用意いたしておりますが、その考え方といたしましては兒童の遊園のための地域、こういうふうに考えております。
#30
○委員長(岡本愛祐君) 何故こういう設間をして置くかというと、遊園地でやはり、興行をやつておる、芝居をやつたり、映画をやつたりするということがある。で映画、又は芝居としての入場料……、遊園地としての入場料を徴收して、そうして自由に中を見せるというのが出て来るかも知れない。そういうものを予定しておるかどうかというわけで設問しております。
#31
○政府委員(鈴木俊一君) やはり純粋の兒童の遊園地であり、そういうようなものが、混つておりまするものはそこに言う遊園地というもののなかには入らないというふうに考えております。
#32
○島村軍次君 只今政府委員のお話によると、兒童のためということで説明されたようですが、衆議院の立案趣旨もそう解していいかどうか、解釈上は一致しておるかどうかということを念のために伺つて置きます。
#33
○衆議院法制局参事(荒井勇君) 遊園地につきましては、現行法の第七十五條の入場税の納税義務者を決めました規程の中に、「競馬場、展覧会場、遊園地その他これらに類する場所」と、ここで「遊園地その他これらに類する場所」というので現行法に規程が設けられておる。ただ賦課率を規定した第七十六條には、展覧会場その他これに類する場所として、明細に列挙するのを避けてある。そういつたような関係でございまして、衆議院の法制局として立案したときには、その七十五條の遊園地という現行法の意味に変更を加えるというような意図はなかつたわけでございます。
#34
○島村軍次君 そうしますると、政府御当局の御答弁の通りに、兒童のための遊園地ということにはつきり解釈していいか、念のために伺います。
#35
○衆議院法制局参事(荒井勇君) その点は自治省の方の現に取扱つておられる点と同じ考えでありまして、これを変更する意図では毛頭ございません。
#36
○岩木哲夫君 私は新米で分りませんが、今初めて出たんですが、遊園地というのは兒童の遊園地であるのですが、親なり父兄なりがついて行かなければならん、そうすると兒童が拂う入場料の概ね倍といつたようなものが親なり父兄なりの入場料であります。目的は兒童の遊園でありますが、親も父兄も一緒に楽しめる、又一緒について入らんならん、子供の遊び場もあるが親も十分エンジョイするところがある、こういつた場合には、先ず親の入場料が二十円で子供が十円だといつたようなものについてはどういう工合にするのですか。これは関西に非常に遊園地がある、宝塚のごときは御案内の通りであります。
#37
○西郷吉之助君 今のに関連して、今の説明があつたけれども、今岩木委員が言われた通り、遊園地の入場料というものは大人幾ら、子供幾らというふうに分けてあるのがむしろ原則のように思いますね。それに対しての解釈を伺いたいのです。
#38
○政府委員(鈴木俊一君) お話のように大人と子供との入場料は、遊園地の場合におきましても分れておるのが多いと思います。その場合にも併し入場税の税率はそれに同じ税率を課けるというのが入場税になると思います。それから尚その中で興行用のためのいろいろ映画館があつたりいたしておりまするが、そういうようなものについて、一般の興行のものと同じようなものでありまするならば、これは普通とやはり同じようになると思います。
#39
○岩木哲夫君 ちよつと分つたような分らんような点でありまするが、親が概ね遊ばれるような遊園地があるのですね。子供も一緒に行つて楽しもうかというので……、今政府委員のおつしやるのは、子供を目的とした遊園地だといつておられるのですが、親がずい分楽しめる遊園地が非常に沢山あると思うのですが、そうするとそれはどうなるんですか。
#40
○政府委員(鈴木俊一君) 親が親として楽しむ、やはり子供が楽しむが故にその親が楽しむという遊園地であつて、親が大人として楽しむというような遊園地はこれは全然別だと思います。
#41
○岩木哲夫君 そうするとここで税率を課けた遊園地というのは一体全体どういう意味でありますか。
#42
○政府委員(鈴木俊一君) それは今の豊島園とか、いろいろメリーゴーランドがございますとか、豆汽車がございますとかいうようないわゆる遊園地でございます。特に子供を我々やかましく申しますのは、普通の総合的な娯楽施設を設けて一種の遊園地のような恰好をしておりますものは、これは何ら一般の入場税率と区別する理由はございませんので、そういうものを除くと、こういう気持であります。
#43
○岩木哲夫君 そうすると具体的に、宝塚の遊園地は御案内かどうか知りませんが、あれはどういう項目に入りますか。
#44
○政府委員(鈴木俊一君) これは具体的の問題として更に事実について見ませんとはつきり申上げられませんが、多くは中に映画場があり、その他舞踊場があり、それは、それぞれやはり單なる兒童の遊ぶためのものよりも、一つの興業であろうと思いますので、そういうものにつきましては、別々の、そこへの入場の際に入場税を、一般の入る者についても課けなければならんというふうに考えております。
#45
○岩木哲夫君 遊園地だというのは、法律にいつから出て来たか知りませんが、そういうややこしいものをするのだつたら、子供の遊戯場とか、児童の何とかという前書きをつけた方がはつきりするのじやないか、今の御説明で半分分つたような分らないような……。
実際問題に、これが地方に行つた場合には随分論争の種になるのじやないかと思いますが、賢明な政府委員だつたら何とか智慧の出し方があるのじやないかと思いますが如何でしよう。
#46
○政府委員(荻田保君) 若し、そういう事項につきまして不明確な点があるようでございましたら、そういう限定した断りがありましたら差支えないと思います。
#47
○林屋亀次郎君 政府委員にお尋ねするのですが、第七十五條を立案なさつたときの遊園地の精神はどこにあるのですか、それさえ置けば一番解決がつくのですが、子供のためじやなかろうと思うのですが……、宝塚の遊園地は具体的にどうなるのですか。
#48
○政府委員(荻田保君) この場合これは課率に違いがございませんから、全部引括めての用語であります。
#49
○林屋亀次郎君 そうすると衆議院提出は、引括めての遊園地であるという解釈に受取れるのじやありませんか。
#50
○衆議院法制局参事(荒井勇君) この遊園地につきまして、地方税法が制定されましたとき、どういう考え方であつたという点、まだ詳しく検討しておりませんが、ここに列挙してあります舞踏場、麻雀場、ゴルフ場、撞球場といつたようなものは、必ずしも子供のものについてだけ低い税率だ、大人のものについては高い税率を適用するという考えではないというふうに思いますので、別に大人が入る遊園地であろうと、子供が入る遊園地であろうと、これは舞踏、麻雀、撞球というようなものは、制定当時同じ百分の二十の低い税率であつたという点から、全般引括めての低い税率に一定して差支えないのじやないかというふうに、今度の一部改正案の提案者としては考えております。
#51
○西郷吉之助君 質疑が前後しますが、さつきの経過規定の問題でありますが、衆議院の案には経過規程がありませんが、さつきの政府委員の答弁では、経過規程があると親切であるけれども、ない場合には、何か一般の方式によつてやるというようなことを伺いましたけれども、経過規定がないと、非常にそこの解釈がデリケートになる、或いは逃げ込むことが可能じやないかと思うのですが、何か経過規程は、こういうことによつて、第何條によつてこう、というふうな場合がありますかどうか、その点を重大な点ですから念を押して置きたいと思います。
#52
○衆議院法制局参事(荒井勇君) 税の一般原則と申しますか、入場税の規定についても同様だと思うのですが、やはり課税対象になる事実が発生したというものを抑えて徴税するというのが徴税或いは税法関係の一般原則であろうというふうに考えます。従つて三月以降に入場したという事実が発生するものに対して、前売りがなされておるというような場合課税事実が発生するそのときの税率に従つて取るということは、これは国税の場合にも同様な一般原則になるというふうに考えます。でまあ特別の経過規程が、そういつた前売りした場合についてはどうかという点まで設ければ、尚おつしやいました通り親切であつたかと思いますが、全国での事例がどの程度あろうか、それほど非常にその解決に紛争を来すような沢山の事例があるというほどではないというふうに考えますのと、それから外の国税の改正のような場合におきましても、そういつた問題は、事実上の取扱い、運用方針というもので解決されておるように、国税法の改正あたりを解釈いたしまして見取つたというような点から、二三のところにおいてはそういつた問題もあるかと思いますが、それは賢明なる税法の一般原則というものに従つて然るべく取扱われれば、そうさして差支えはないのじやないかと思います。これを要しますのに、課税事実が発生したときに税法が適用になるということが税法の一般原則であるという考え方であります。
#53
○西郷吉之助君 今縷々御説明がありましたが、どうも私はつきりしないと思うのですが、税の一般原則、これは常識解釈であるということはこれは別問題ですが、二三に止らず今の御説明に止らず、例えば博覧会のごときものでも三月以後に開場するのだが、もう現に盛んに入場券を前売りしておる、そういうのが二三どころか非常にあると思うのです。何れも博覧会に限らず音楽会の前売りにしても沢山ある。広吉や新聞を御覧になれば何時何日にやることが事実出ておる。それは実際には三月以後に入る、そうすると一つのものに対して二つの法律を適用して多いものと小さいものができますが、経過規定がないからこれは議論の分れるところだと思うのであります。法律論にしてもなかなかそれは今言われた通り、税の一般原則とただ言うけれども、金の問題ですから使つてしまえばそれきりになつてしまうし、何かそこに明確なる法文を必要と思うのですが、税の一般原則と委員会では言うけれども、実際の具体的な問題については現に改正前にやつておるのは、もうその金を使つてしまうと思うのですが、ただそういう漠然たる抽象論でなく、税の一般原則とは何を指すのかそれを指摘して欲しい。
#54
○委員長(岡本愛祐君) これに対する答弁はそれじやあとでよく研究してその上のことにして、それで尚中島委員が見えましたから伺つて置きたいのですが、お出になります前にこの七十五條の改正案における遊園地というのはどういうことを言うのだかということが問題になつております。そこで政府側の答弁としては映画、演劇、観物を催す場所、それは遊園地ではないのだということなんです。まあそうでなければならんだろうとは思うのですが、衆議院の方の立法趣旨はどこにあるのか、中島委員長から御説明願つて置きたいと思います。
#55
○衆議院議員(中島守利君) 遊園地と私共常識的に考えておることでありますが、只今政府委員から答弁されましたように、映画であるとか、或いはその内部に、いわゆる遊園地は百分の四十でありますが、それ以上の入場料を拂わなければならないような設備のあるものは遊園地から除外さるべきものだと思います。遊園地と称するのは俗に申せば運動場の大きなものであると私も考えております。
#56
○委員長(岡本愛祐君) 先程七十五條が林屋君から問題になつたのですが、私共の解釈としては、ここに並べて書いてありますように、演劇、映画若しくは観物を催す場所、競馬場、展覧会場、遊園地その他これらに類する場所への入場、又は舞踏場、麻雀、たまつき場、ゴルフ場、スケート場、つりぼり、貸船場その他これらに類する場所、こういうふうに書分けてあるのですから、若し博覧会場でも又遊園地でも、その他この演劇、映画、観物を催しておる場所であるとするならば、それはその方の規定が適用せられるのである。そうしてそういうものを含まない遊園地であると、こういうように七十五條からでもとれると思うのですが、今中島委員長から御答弁があつたように思うのですが、そういうのでいいのですか。
#57
○岩木哲夫君 ちよつと疑義があるのでありますが、今衆議院の委員長が言われる点について私分らないのですが、衆議院の委員長が言われるのは運動場みたいなところで、その地域の中に映画場だとか、演芸場だとかいつたようなもの、又更にそれ以上の料金を拂うような施設、催しもののあるようなものを含んだものは遊園地としない、ただ運動競技場だとか、子供の砂遊び場だとかいつたようなものに類するのが遊園地であるというような解釈に拝聴したのですが、そういたしますると概ね遊園地と称するものは、子供の砂遊び場もあればぶらんこもあるけれども、中にはその中に更に入場料を又拂つて、映画場もあれば、又更に入場料を拂つて別の催しもあるということで、そのような映画場、演芸場に入る場合に更に又入場料を拂うのであります。地域としてはそれらを包攝した一つのサークルの中にあるといつたようなもの、そういうものは遊園地でないというようなことになりますと、元来通常的に遊園地と称するものは、今私の申上げたのが概ね遊園地の実体であります。そうするとこれらのどういうものが遊園地の取扱をなさるのであるか、ちよつとその点伺つて置きます。
#58
○衆議院議員(中島守利君) 只今のお話の点は、その中に設備がありまして、そり中に映画だとか或いは演劇なり、その他の設備がありまして、それが特殊の入場料を拂つて入りますれば、そのものを包括されたものでも私は遊園地と称しても差支えないと思います。その辺は適当に処理できるのではないかと思うのであります。
#59
○委員長(岡本愛祐君) それではちよつと速記を止めまして懇談会に移ります。
   午後二時四十五分懇談会に移る
   ―――――・―――――
   午後三時二十二分懇談会終る
#60
○委員長(岡本愛祐君) それでは懇談会を閉じまして会議を再開いたします。
 先程問題になりました遊園地の定義をもう一度地方自治庁側から御説明を願つて置きます。
#61
○政府委員(鈴木俊一君) 現在の地方税法の中にございまする遊園地と同様な趣旨において、この衆議院提案の地方税法改正法案の遊園地を解釈することが、税法の運営上適当であろう、こう考えております。
#62
○委員長(岡本愛祐君) 次いで西郷君の御質問につきまして、衆議院側から答弁を願います。
#63
○衆議院法制局参事(荒井勇君) 先程の西郷委員よりの御質問の点でございますが、現行の入場税に関する七十五條の規定等を見ましても、入場又は利用に対しその入場者又は利用者にこれを課するというような規定から、入場した、或いは利用したという事実が発生していないのに徴収するというのは、言わば確定徴収ではなくて、暫定徴収といつたようなものであろうかというふうに考えるのであります。これは国税の場合におきましても、法人税の中間申告に伴う暫定とか、そういつたような未確定的な要素を含めて、中間的に納付、或いは徴収するということはあり得るのであります。併しながら本当に確定的に徴収するというのは、入場又は利用のあつたとき現在である。その意味で若しより多額に暫定徴収しておつたというならば、この七十五條の入場又は利用という事実に対して課けるという規定と解釈からいたしまして、特に規定はなくとも解釈はできるというふうに思います。ただ尚念のために、まあはつきりさせたいという意味でそういうふうに経過規定として入れるということでございますれば、別にこちら側としても異存はございません。
#64
○西郷吉之助君 今の異存あるないは、こちらの参議院の考えですが、今の御説明で、そうすると確定徴収でないものは、その多く取つたものについて、現実入場の際に取るんだと、前売というのは未確定の収入だからというお話でしたが、そうすると予約制度のものは、入場しなければ、先に前売を買つても入場しなければ、売つた方はそれについてそれだけ丸儲けということになるのですか。
#65
○衆議院法制局参事(荒井勇君) まあ特にその特別徴収義務者に対して還付の請求というものがない限り、或いは業者の丸儲けというような恰好になるかも知れないと思います。
#66
○西郷吉之助君 そういう場合があり得るから経過規定を明確にして置かないと、前売はした、それで現実入場して呉れさえしなければ、売つた方は丸儲けと、そういうような規定の設け方をするのは不合理じやないか。そういうように考えるから確定規定が必要だと思います。そういう現実に弊害があるから、ただ現実に入場しなければ、売つたつて丸儲けだということは、甚だ不適当だと考える。そういうわけだから経過規定が必要じやないかと思います。
#67
○委員長(岡本愛祐君) 他にこの法律案につきまして御質疑ございませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
#68
○鈴木直人君 今までの西郷委員の質問に対する答弁では、どうも将来丸儲けというようなことで、入場税がいつも処理されるということは、どうも実際と合わないと思います。従来といえども前売券をやつたものは、大体税務署等において判を捺して置いて、そうしてその範囲内において前売をやつておつて、そうしてその分については後に入場しなくても税を取るのだ。こういうような実質になつておつたのじやないでしようか。それが今度の入場税の改正によつて、実際入場しなければ、その数だけきり税は課からないのだ。それ以上前売した場合には丸儲けになるのだということをそのままにして置いて、その改正法を通すということはどうかと思うのですけれども、もう一度お聞きしたいと思います。
#69
○委員長(岡本愛祐君) この問題は金曜日の委員会におきまして、皆様からいろいろ御意見が出、どうしても附則に経過規定を設けて、業者が不当な利益を得るということがないようにしなければいかんということで、その修正案をまとめることの御委託がありまして、今修正案を作つて見ました。お手許にお廻ししてございますが、これは趣旨を話しまして、参議院の法制局の方でアレンジをして貰いましたから、一応岸田参議院の法制局の課長から説明をいたさせます。
#70
○法制局参事(岸田實君) それでは御指示によりまして、前売発売に関連する地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案を御説明申上げます。
 その前に案を大体朗読いたして置きたいと思います。
 「地方税法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
 附則第三項を第五項とし、以下二項ずつ操下げ、第二項の次に次の二項を加える。
 3 昭和二十五年三月一日以後の地方税法第七十五條第一項に規定する場所への入場又は場所の設備の利用に対する入場税及び入場税附加税を昭和二十五年二月二十八日以前に徴収した特別徴収義務者は、当該入場税及び入場税附加税を、この法律の改正規定にかかわらず、なお、従前の規定による税額により條例で定める期日までに当該都道府県に納入しなければならない。
 4 前項に規定する入場税及び入場税附加税を特別徴収義務者に拂い込んだ者は、その拂い込んだ入場税及び入場税附加税の合計額と改正後の規定による入場税額との差額に相当する金額の還付を、條例の定めるところにより当該都道府県に請求することができる。」
 そこで第一に昭和二十五年三月一日以後に開催されます興行につきまして入場或いはその場所の設備の利用をいたしましたならば、今回の地方税法の改正によりまして減税された新税が適用されることになるわけでございますが、この三月一日以後の入場につきまして、すでに二月二十八日以前に前売券の発売、その他これに準ずる方法によりまして、従来の入場税及び入場税附加税を徴収義務者が徴収しております場合におきましては、入場者からは現行の当該入場税及び入場税附加税をすでに受取つており、新たに三月一日以後その興行等を開催いたしまして、特別徴収義務者として都道府県に入場税を支拂います場合には、新しい減額されました税率を適用した税額だけを支拂えばよろしいというような形になるわけでございます。そこで一面におきましては入場者と特別徴収義務者の関係におきまして、その税率の変更に伴う余つた金を返還する民事上の義務があるかどうかというような問題もありますが、実際問題といたしましては、入場者に特別徴収義務者が一々それを還付するというようなことも十分に徹底して行われ難い虞れもあるという趣旨からいたしまして、実情を考慮いたしまして、この規定ではすでに二月二十八日以前に前売等によりまして徴収いたしました入場税及び入場税附加税に相当する額は、これをすべてこの法律の改正規定に拘わらず、都道府県にこれを納入させるということにいたしてあるわけでございます。その納入の時期等につきましては、條例でこの細則を定めるということにいたしておるわけでございます。かようにいたしまして都道府県に納入されました入場税及び入場税附加税、この附加税は従来は市町村に納入するものでありますが、この特別の特例を設けまして、これを入場税と共に都道府県にまとめて納入するということにしているわけでございますが、この第三項の規定によりまして都道府県が納入を受けました現行規定によりまするところの入場税及び入場税附加税の合計額と、それからこの法律による改正後の入場税額との差額が生じて来るのは当然でありまして、その差額につきましては前売券の購入等によりまして、入場税及び入場税附加税をすでに徴収義務者に拂込んでおるところの者、即ちその請求を待ちまして都道府県から入場者に還付するということによりまして、この税率の変更の過渡期におきまする徴税を行うということにいたしておるわけでございます。若し入場者から請求がない場合におきましては、これは都道府県の収入に、結果においては帰するということになるわけでありますが、何らかの方法によりましてこの還付も円滑に行うようにいたされますならば、入場者に対して減税に相当するものを又返還せしめて、合理的な制度の遷り変りを進めることができることになるのではないかというふうに存じておるわけでございます。
 それらの手続等の点につきましては、條例の定めるところによりまして、細かな規定を設けて実施して頂くということにいたしたわけでございます。
 以上簡単でございますが……
#71
○委員長(岡本愛祐君) 御質疑をお願いいたします。
#72
○岩木哲夫君 私もこれは飛入りで分らんのですが、二月二十八日以前に前売した入場券の金額なり枚数というものはどういう工合に把握するんですか。
#73
○法制局参事(岸田實君) 入場券とか前売券とか、料金を支拂いました場合に受けますところの証票には、必ずその料金を支拂いましたときの日附がスタンプで押すことになつておるわけであります。そこでそのスタンプによりまして、二月二十八日以前のものであるかどうかという区別がつくのでございます。
#74
○岩木哲夫君 そのスタンプの押し方が徴収義務者においていかがわしい行為が起りはしないかという心配がないかどうかということをお尋ねしたいことが一点と、それから差額を実際入場者に都道府県の申請に基いて拂い戻すというような不親切な廻りくどいことをしないでも、徴税義務者がその入口において二月二十八日以前に購入された入場券については税金を、例えば五円か十円か知りませんが、税金分を拂い戻すということをその人がやるということの方が実際入場者に対する親切な、又効果的な措置ではないかと思いますが……
#75
○法制局参事(岸田實君) 徴収義務者に直接支拂わせてやることが、御説の通り入場者に取りましては、最も便宜な方法であろうと私も存ずるのでございますが、その場合に徴税義務者が的確にその支拂いを実行するかしないかという実情の把握という点から申しますと、これもやや困難なことではないかと思うのでございます。結局徴収義務者が正確に入場者に対して還付をするということになりましたならば、それは最もいい方法ではありますが、仮にそれを表示等も適当にいたしまして、消極的に還付するというような態度を取つた場合におきましては、入場者は気がつかないままで還付の請求をしない、又実際におきまして前売券等を購入した者が入場しないという者も出て来ると思いますが、それらの人達が気がつかないまま、或いは僅かの金でありますから、意識的に請求権を放棄いたしまして請求をしなかつたということになりますと、結局特別徴収義務者の手許にその残額というものが残つてしまう。これは国に対して納入する義務もないものであり、結局特別徴収義務者の利益に帰するという結果になるのではないかと思うのでございます。その実情などを予測いたしまして、やや入場者にとりましては不便な方法でありますけれども、この原案のような形でやります方が量も税法の移り変りにおきまして合理的な方法ではないであろうかというふうに考えて立案したわけでございます。
#76
○岩木哲夫君 多少見解の相違するところかも知れませんが、お説は全く官僚主義なところであつて、実際これらの入場者が僅かな差額を、県庁所在地かどこか知りませんが、取りに行く、貰いに行くというようなことは、なかなかそれは事実上理窟は正しいが、それは実行されないのであつて、やはり博覧会なり入場する窓口に十分入場者が気のつくような方法でやはり経営して、その販売の、徴税義務者の営業所、又はその催物の入場口に提示して、入場するときに拂うということが、むしろ私は効率が余計上がるのじやないか、それでも尚漏れたものは何月何日以後は府県庁の何で拂い戻すという、ここに出される前の方が親切であつて、初めからその主義は府県の何収入でありますか、余徳収入、臨時収入にばかり属してしまつて、実際先買した入場者の犠牲の方が大きいというふうに感じますが、如何ですか。
#77
○委員長(岡本愛祐君) 私から岩木君にお答しておきますが、條例で恐らく府県なりでそう定めると思います。請求権は府県にあるのですけれども、入場に際して前売券を買つた人は、そこで拂戻しを受けて呉れ、それからそうでない人は直接請求して貰つてもいいこういうふうに定めると思う。そこは條例に任していいと思つている。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#78
○鈴木直人君 今岩木君の話されるように、実際的だとは思うのですね。どうせこれは三月一日以後実際に入場するわけですから、その際に曾つて前売していたものをどうせ提示することになりますから、提示するときに入場するときに前のやつを拂い戻して貰う。これは非常に簡単であります。明瞭でこれはその方がよいと思うのですが、私はむしろその方がよかつたのではないかと、こう考えておるのですけれども、併しながらこの考え方は、これは條例によつておるという話でありまするから、私もこれは発議者になつておるようですから、(笑声)岩木君の説の方が簡単なようにも思うのですけれども、ここまで来たのだから……
#79
○委員長(岡本愛祐君) 尚この修正について、地方自治庁側の意見を聴いて置きたい。これでいいかどうか。
#80
○政府委員(鈴木俊一君) この修正案の実施につきましては、これで支障はないと存じております。只今いろいろ御論議のございました、どこで誰から返還するかという問題でございますが、これは只今お話の出ましたように、私共といたしましても、この運用上の指導方針といたしましては、その映画館なり、或いは一定の切符を売りましたその場所において県庁の係員が出て参りまして、一定期間そこで拂戻しをするというようなふうに、條例で定めるように措置を講ずべきであろうと考えております。
#81
○委員長(岡本愛祐君) 尚皆さんに申上げて置きますが、中島委員長からの、こういうものがなくてもいいじやないかというふうに思われる御意見もありましたけれども、この衆議院の案の附則第二條を御覧になつて見ても、これは当然あるべきことが書いてあるのです。つまり昭和二十五年二月二十八日までの入場税その他の今度廃止になる税については尚従前の例による。こんなことを書かなくてもよいことですから、こういう附則第二項があるとすれば、もつと重要な、三項、四項というものに上げて置かなければならんというので修正意見を出そうというわけですから……(「賛成」と呼ぶ者あり)御了承を願います。
 それでは、この前金曜日に御修正を願いました遊園地その他これらに類する場所に入場する者、専ら交響楽、器楽、声楽等の純音楽を研究発表する、会場に鑑賞のため入場する者を加える、その修正案と今日お決めを願つた修正案とこの二つを出しまして、この前御出席を願つた方、及び今日御出席を願つた方を発議者として本審査のときに修正案を出して頂きます。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#82
○委員長(岡本愛祐君) それではそういうふうにお決め願います。
 これで散会いたします。明日は一時から開会いたします。
   午後三時四十六分散会
 出席者左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   委員
           黒川 武雄君
           岩木 哲夫君
           林屋亀次郎君
           西郷吉之助君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           濱田 寅藏君
  衆議院議員
   地方行政委員長 中島 守利君
  政府委員
   地方自治政務次
   官       小野  哲君
   総理府事務官兼
   法務府事務官
   (地方自治庁連
   絡行政部長法制
   意見総務室主
   幹)      高辻 正己君
   総理府事務官
   (地方自治庁財
   政部長)    鈴木 俊一君
  参議院法制局側
   参     事
   (第一部第二課
   長)      岸田  實君
  衆議院法制局側
   参     事
   (第一部第二
   課)      荒井  勇君
ソース: 国立国会図書館
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