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1978/03/02 第87回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第087回国会 予算委員会第五分科会 第4号
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1978/03/02 第87回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第087回国会 予算委員会第五分科会 第4号

#1
第087回国会 予算委員会第五分科会 第4号
昭和五十四年三月二日(金曜日)
    午前十時開議
 出席分科員
   主査 藤田 義光君
      青木 正久君    毛利 松平君
      井上 普方君    後藤  茂君
      斉藤 正男君    沢田  広君
      清水  勇君    新盛 辰雄君
      土井たか子君    栂野 泰二君
      水田  稔君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    吉原 米治君
      岡本 富夫君    山本悌二郎君
   兼務 竹内  猛君 兼務 渡部 行雄君
   兼務 谷口 是巨君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 中野 四郎君
        郵 政 大 臣 白浜 仁吉君
 出席政府委員
        人事院事務総局
        職員局長    金井 八郎君
        国土庁長官官房
        長       河野 正三君
        国土庁長官官房
        審議官     四柳  修君
        国土庁長官官房
        会計課長    佐藤 毅三君
        国土庁計画・調
        整局長     福島 量一君
        国土庁土地局長 山岡 一男君
        国土庁水資源局
        長       北野  章君
        国土庁大都市圏
        整備局長    堺  徳吾君
        国土庁地方振興
        局長      佐藤 順一君
        郵政大臣官房長 林  乙也君
        郵政省郵務局長 江上 貞利君
        郵政省貯金局長 佐藤 昭一君
        郵政省簡易保険
        局長      浅尾  宏君
        郵政省電波監理
        局長      平野 正雄君
        郵政省人事局長 守住 有信君
        郵政省経理局長 河野  弘君
        自治大臣官房審
        議官      石原 信雄君
 分科員外の出席者
        警察庁警備局警
        備課長     依田 智治君
        大蔵省主計局主
        計官      川崎 正道君
        大蔵省主計局主
        計官      小粥 正巳君
        郵政大臣官房首
        席監察官    吉田  実君
        建設省河川局開
        発課長     堀  和夫君
        建設省道路局高
        速国道課長   田中淳七郎君
        建設省道路局国
        道第一課長   多田 宏行君
        自治省行政局振
        興課長     矢野  始君
        日本電信電話公
        社総裁     秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社技術局長   前田 光治君
        日本電信電話公
        社経理局長   小川  晃君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        理事)     今野  博君
    ―――――――――――――
分科員の異動
三月二日
 辞任         補欠選任
  井上 普方君     栂野 泰二君
  安井 吉典君     山口 鶴男君
  岡本 富夫君     北側 義一君
  小平  忠君     山本悌二郎君
  山口 敏夫君     依田  実君
同日
 辞任         補欠選任
  栂野 泰二君     水田  稔君
  山口 鶴男君     野口 幸一君
  北側 義一君     古川 雅司君
  山本悌二郎君     高橋 高望君
  依田  実君     山口 敏夫君
同日
 辞任         補欠選任
  水田  稔君     清水  勇君
  野口 幸一君     吉原 米治君
  古川 雅司君     和田 一郎君
  高橋 高望君     小平  忠君
同日
 辞任         補欠選任
  清水  勇君     斉藤 正男君
  吉原 米治君     上原 康助君
  和田 一郎君     岡本 富夫君
同日
 辞任         補欠選任
  斉藤 正男君     新盛 辰雄君
  上原 康助君     後藤  茂君
同日
 辞任         補欠選任
  新盛 辰雄君     井上 普方君
  後藤  茂君     土井たか子君
同日
 辞任         補欠選任
  土井たか子君     沢田  広君
同日
 辞任         補欠選任
  沢田  広君     山口 鶴男君
同日
 辞任         補欠選任
  山口 鶴男君     安井 吉典君
同日
 第一分科員谷口是巨君、第二分科員竹内猛君及
 び第四分科員渡部行雄君が本分科兼務となっ
 た。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和五十四年度一般会計予算
 昭和五十四年度特別会計予算
 昭和五十四年度政府関係機関予算
 〔総理府(国土庁)及び郵政省所管〕
     ――――◇―――――
#2
○藤田主査 これより予算委員会第五分科会を開会いたします。
 昭和五十四年度一般会計予算、昭和五十四年度特別会計予算及び昭和五十四年度政府関係機関予算中郵政省所管について説明を聴取いたします。郵政大臣白浜仁吉君。
#3
○白浜国務大臣 郵政省所管会計の昭和五十四年度予算案につきまして御説明申し上げます。
 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は、二百三十三億二千二百万円で、前年度予算額に対しまして、十五億九千四百万円の増加となっております。
 この歳出予定額には、実用衛星の利用推進を初めとする宇宙の開発と利用の推進に必要な経費二十六億六千九百万円のほか、総合的電気通信施策の強化、放送行政や国際協力の推進に必要な経費を計上いたしております。
 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出予定額ともに三兆二千六百二億二千二百万円で、前年度に対し一千七百九十七億円の増加となっております。
 この歳入歳出予定額の中には、業務外収入及び支出が、一兆二千二百四十億一千二百万円含まれておりますので、これを差し引いた郵政事業運営に必要な歳入歳出予定額は、二兆三百六十二億一千万円であります。これは、前年度に対し一手百十一億六千六百万円の増加となっております。
 なお、昭和五十四年度で見込まれる郵便事業の収入不足額四百七十三億円は、借入金をもって措置することとし、昭和五十四年度におきましては、郵便料金の改定はこれを見合わせることといたしました。歳出予定額におきましては 重要施策としております郵便局舎等の建設予算、一千九十四億六千六百万円計上いたしておりまして、これは、前年度に対し六十八億一千三百万円の増加となっております。
 また、安定した郵便業務運行を確保するために必要な経費、郵便貯金、簡易保険の増強と利用者サービスの向上を図るために必要な経費、職場環境の改善等に必要な経費などを計上いたしております。
 次に、郵便貯金特別会計でありますが、歳入歳出予定額ともに、三兆四千六百三十三億九千二百万円で、前年度に対し三千六百二十三億七千三百万円の増加となっております。
 次に、簡易生命保険及郵便年金特別会計でありますが、保険勘定におきましては、歳入予定額は三兆三千七百六十四億二千六百万円で、前年度に対し三千六百六十一億四千四百万円の増加となっております。歳出予定額は、一兆六千五百十九億七千九百万円で、前年度に対し一千九百八十二億三千四百万円の増加となっております。
 また、年金勘定の歳入歳出予定額は、二十三億六千百万円となっております。
 最後に、日本電信電話公社の予算案につきまして御説明申し上げます。
 事業収入につきましては、三兆六千六百六十四億円で、前年度に対し一千九十四億円の増加となっており、事業支出は、三兆三千七百億円で、前年度に対し一千六百三十億円の増加となっております。
 建設投資額につきましては、一兆六千八百億円といたしております。これにより、一般加入電話百四十万加入の増設等を行うとともに、電気通信網の維持改善に特に配意することといたしております。
 この建設投資及び電信電話債券の償還等に必要な資金は、二兆一千九百九十三億円となりますが、その調達につきましては、内部資金で一兆四千七十二億円を、加入者債券、設備料等による外部資金で七千九百二十一億円をそれぞれ予定いたしております。
 なお、外部資金のうち、財政投融資は五百億円を予定いたしております。
 以上をもちまして、郵政省所管会計の昭和五十四年度予算案の概略につきまして、御説明を終わらせていただきます。
#4
○藤田主査 以上をもちまして説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#5
○藤田主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。栂野泰二君。
#6
○栂野分科員 大臣、私も郵政マル生問題をお尋ねしたいのですが、マル生問題というとまたかということでございましょうが、せっかくの貴重な予算の分科会、三十分しかありませんから、本来なら私も郵政事業についていろいろ提言したいこともあるのですよ。そうしたいのですが、しかし残念ながら今日の郵政省は、マル生問題を解決しない限りはどんな提言をしましてもそれにこたえるだけの機能も果たし得ないような状況になっています。ですから私も、どうしても郵政マル生問題に触れざるを得ないわけです。
 私もこの十五年ばかり弁護士をやってきまして、労使関係についてはかなり知っているつもりです。本来労使関係というのは対立関係にあるわけですから、双方多少オーバーな言い方をする場合もあるのですよ。しかし、この郵政マル生問題、私、現場調査に入りましたが、これはとにかく予想以上にひどいのですね。私いまだかつてこんな経験はないのです。本来労使関係というのは労使間で片づければいいことでありまして、国会が労使関係に口を出すことは差し控えた方がいい。しかし、郵政マル生というのは、もはや労使関係の域を脱していますね。これは社会問題だ。郵政事業が国民に対してその責任を果たし得なくなっている、こういうことですから私はあえてこの問題に触れさせていただきます。
 そこで、話の順序ですが、私も三、四カ所昨年の暮れに調査に入りましたから、私の印象に残っている問題点を申し上げます。
 東京の中央郵便局。ここは職員の総数が二千八百、全逓の組合員が二千五百ですから大体九割は全逓組合員というところです。ですから、全逓の組織率は非常に高いと見ていいでしょう。しかし、相当差別が行われているという実態があるわけです。昨年と一昨年主任になった人たちを調べてみますと、四十五人います。その四十五人の中に、闘争時にはワッペンをつけるわけですから、ワッペンをつけないという、余り闘争に熱心じゃないという人が四十二人いるんです。全逓の指令に従ってワッペンをつけるという人は三人しかいない。こういう状況です。
 一方、二十年以上勤続をして主任になれない人がいる。これが二十七名います。調べてみますと、逆に闘争時にワッペンをつけるという、つまり全逓の組合員として組合の指令に忠実なというのが二十名、ワッペンをつけないという人が七名しかいないんです。だから結果としては、ワッペンをつけるかつけないかということで非常な差異が出ていることがわかる。それから、主任になった人で一番勤続年数の低い人、これが七年五カ月、大塚克芳という人です。この人は確かに大学を出ていますが、これは全逓にも全郵政にも入ってない、こういう人です。それじゃ大学を出ているから七年五カ月という非常に早い出世といいますか、そういうことになるのかといいますと、いま言いました、幾らたっても主任にもなれないという人の中に、たとえば宮沢喜世雄、それから古屋恒雄という人、この二人もやっぱり大学を出て四級職です。宮沢君が四十五歳、古屋君というのが四十四歳、いずれも勤続して二十五年六カ月になる。条件としては、いま言いました大塚克芳君と同じ。一方が七年五カ月でなれるのに、何でこの二人は二十五年六カ月も勤めていてなれないのか。これはみんな全逓の支部の執行委員、役員をしているんですね。
 それから、表彰制度を見ますと、昨年に表彰を受けた人を調べてみますと、郵便協力会の表彰というのがある。これが六十九名ですね。その中でワッペンをつけている人が二十六名、つけなかった人が四十三名。それから二月の業務表彰というのがある。これは百六名表彰を受けていますが、ワッペンをつけた人は二十二名、つけなかった人が八十四名。それから十月に同じく業務表彰というのがある。ワッペン着用者が二十四名、つけない人が六十四名。逓信記念日の表彰がある。これは三十八名、この中でワッペンをつけた者は一名しかないんですね。つけない者が三十七名、こういう結果が出ているわけです。
 そこで、ここは全逓の組織率が九〇%なんです。それでは外の方から、課長代理とか主事とか、ほかの局から入ってきた人を調べてみますと、五十一年に十二人入っている。しかし全逓組合員は一人しかいない。五十二年には十三人入っている。全逓組合員が三人しかいない。五十三年には八名入っているけれども、全逓の組合員は二人しかいない。あとは全部全郵政か、あるいはどちらにも入ってない、こういう人ですね。三年合計してみますと、六人対二十七人、こういう差が出ていますね。
 こういう文書があるんです。「新しく郵政職員となられた皆さんへ」というのがある。ちょっと読んでみますと、
  ご就職おめでとうございます。新しく郵政職員となられた皆さんを心から歓迎するとともに皆さんがこれから立派な郵政事業人として、また良き社会人として歩まれるよう期待しております。
  さて、皆さんが郵政職員となられた事とは別に、今後労働組合の関係者等から皆さんの組合所属問題について、いろいろ説明や勧誘があろうかと思います。現在、郵政省関係には複数の労働組合がありますが、皆さんが組合に加入するかどうか、またどの組合に加入するかどうかは、皆さん自身が判断すべきことで、管理者としては関係できない事であり、また組合所属の如何によって、職員としての身分上の取扱いに差異をつけることはありません。良く説明を聞き、良く理解して自分自身で態度をはっきり決めることが大切です。
  これらの点を良く認識し、組合所属問題については管理者に軽々に相談したり、判断に迷って勤務にまで影響をきたしたりすることのないよう留意していただきたいと思います。
こういうのがあるんですがね、もう少し続きますが。これは言ってみればあたりまえのことなんですよ。あたりまえのことといえばあたりまえだけれども、なぜわざわざこんなものを新しく入ってきた人に出さなければいかぬかというところが問題ですね。何かこれは下心がありはせぬか、こういうことになる。私は思うんだけれども、つまりいま言ったような実態があるから、支配介入が行われている、それが追及されたときに、いや私の方は神経を使い過ぎるほど使って、そういうことは一切しちゃならぬということを出しておりますという、こういう弁解に使おうということかもしれませんよ。しかし残念ながら、ここに本音が出ているんですよ。よく説明を聞き、よく理解して、どっちの組合に入るか入らないか自分で態度を決めてくれ、ここのところですね。ここのところが本音だ。さもしいというか、いやらしいといいますか。こういう実態があるのですから、職場へ入ってくれば。そうするとあなた、どっちがいいか自分で決めなさいよと言われれば、新しく入ってきた職員はどう考えますか。せっかく希望に燃えて郵政職員に入ってきた。その日から、もう何だか知らぬけれども組合をどっちにするかによってえらいことになりそうだなんという、非常に頭を抱えるような状況に追い込む。こういう実態が東京中央郵便局にあるのです。
 それから、新宿北郵便局へ行きましたら、ここは全逓対それ以外のもので三百十六名対二百七十八名ですから、やや全逓が多いという状況ですが、特徴的なことは、共通というのですか、庶務会計、ここには全逓の組合員は一人もいない。二十七人全部全郵政かあるいは入っていないか、こういうことですね。
 それから、第一郵便課というのを見ますと、課長代理以下、主事、主任というのを調べてみますと、課長代理、主事は全部全逓組合員じゃない。主任の中に三人全逓組合員がいるんですね。ところがこの三人は全逓の組合員だが、うち二人はストライキをやったときにも参加しないという人なんです。ここも同じですが、宮澤重喜君という、これは支部長ですが、この人は昭和二十八年の四月に採用されているんです。私、局長に聞いたんだけれども、宮澤君は二十八年に採用されている。古い人はどんどん主任になっているが、一体この人はどこに欠陥があるんだ。全然言えないんです。支部長をやるぐらいの人ですからこれは統率力もあるし、とっくに主任になってもいい。それじゃ支部の役員をやっているから忙しいから主任が勤まらないかというと、そうじゃない。主事になっている篠原清孝というのはこれは全郵政の書記長をやっている。これも理由にならない。だから結局聞いても答えられないという状況がある。
 それからUターンですね。これはみんないま帰りたいでしょう、田舎へ。これを新宿北郵便局で調べてみますと、五十一年の九月二日から五十三年の十月十一日の約二年間ですが、田舎へ帰った人が四十三人いるんですよ。ところがその内訳を見ますと、全逓の組合員が十五人いる。が、Uターンが決まった途端に脱退届を出した人が四人います。ところが全郵政の組合員は十九名、どっちにも入っていないのが九名、合計で二十八名ですね。二十八名対十五名。その十五名のうち、いま言ったように四名はすぐ脱退ということですから、またこの比率が違ってくるわけです。全逓の組合員が多いのですから、当然Uターン希望者は多いのだから、全逓の組合員が多くなきゃならぬ理屈になるはずです。
 それから、部内の集配からできれば内勤に帰りたいというのは、これは人情でしょう。ところが、これを調べてみますと、これも大体二年間ですが、十四名かわっているけれども、部内の、局内の配転ですが、全逓の組合員は三名しかかえられてないのです。それで、内務というのですか、事務の仕事です、部屋の中で。ここへかえられた人は一人しかいない。あとは集配から貯金の外務、保険の外務という、こういうことです。
 仙台の鉄道郵便局にも私は行きましたが、大体同じようなことなんですよ。
 そこで、ともあれ結果としてこういうことなんですね。それは差別するような意図は決してございませんとおっしゃるでしょう。しかし、ともかくこういう結果が出ているのですね。ダグラス、グラマン問題で、真実より強いものはないとおっしゃっておる政治家がおられるけれども、やはり結果ほど強いものはないのですよ。意図があったかどうかは、これは議論になるでしょう。しかし、こういう結果が出ている。これを一体どう見るかです。恐らくみんな行った人は、公平な目で見て、この結果これはひどいなということにならざるを得ないのですね。まあこの国会でマル生はあちこちでやられているでしょうから、ほかにもこういう例がたくさん出されていると思いますが、ともかく本来昇任というのは、国家公務員法の原則で言えば、これは競争試験ですね。例外的に勤務実績でやっている。ここを、言ってみれば勝手にできるということになるでしょう。それを利用してこういう結果が出ている。郵政省は、こういうことになるが、それじゃもう昇任は全部競争試験でやるというようなお考えでもあるのですか、一言言ってください。
#7
○守住政府委員 昇格は別といたしまして、昇任の場合、成績主義によるいろいろな要素がございますが、総合評価による、こういうことになっておりまして、試験制度というのはなかなかなじまない、こういうふうに考えております。もちろん養成訓練の場合は試験によって郵政大学校等へ入れておりますけれども、一般の昇任の場合はどうもなじまない、こう考えております。
#8
○栂野分科員 依然としてこの勤務実績によるというやり方を続けるならば、こんな結果が出ないようにやってもらわなければ因る。
 私は、きょうは余り人事局長、皆さん方に答弁を求めませんが、大体もうわかっているのですよ、おっしゃることは、答弁は。だから大臣にお聞きしたいのですけれども、大臣、今日郵政の中がこういう状況になっていますが、人事局長もおられるけれども、自分たちは差別してない、不当労働行為なんかやっていないとおっしゃるけれども、実際もう胸に手を当てて聞かれればわかっているのですよ。それをいままで自分たちはずっとやってきたわけですね。今度は一番トップの方に座って下級管理者にやらしてきている。その結果、全郵政もできました。いま切りかえと言えば、そういうことをやらせた下級管理者、あるいはその結果できた全郵政、ここから突き上げられてくる、自分自身の立場が危ないということになるだろうと思うのですね。だから、こんなことはもう何とかやめたいと仮に思っても、官僚として私はもうできないだろうと思う、率直な話が。政治家は決断する以外にないのですよ。大臣はお医者さんですが、ここのところで名医ぶりを発揮して解決してもらいたい。
 そこでお聞きしますが、大臣、就任されてからそう日がたってないのですが、現場に入られたことがございますか。
#9
○白浜国務大臣 残念ながら一、二カ所しか現場に入ったことはございません。
#10
○栂野分科員 まあ忙しいし、余り日もたってないですから、なかなかむずかしいでしょうが、ぜひ大臣、現場に行っていただきたいのですよ。それで現場へ行きまして、そこの何とか局長でなくて下級管理者、管理者でも下級管理者に少し集まってもらって、トップの管理者をのけて、よく話を聞いてくださいよ。下級管理者は本当にどう言うか。言ってみれば、支配介入の手先としての役割りを果たさせられているのですよ、実際に。あの人たちはみんな人間ですよ、そんなことはしたくないですよ。どんな気持ちでいるか聞いていただきたい。それから組合員にも会って聞いていただきたい。全逓本部の役員との団体交渉はおやりになるでしょうが、それとは別に、職場へ入って組合員によく聞いてみてくださいよ、どういうことを言うのか。これを聞いていただけば、いま郵政の職場が現場がどんな、言ってみればにっちもさっちもいかない状況になっているということがよくおわかりになる。それは人事局長や郵務局長やそういうような話だけではなくて、組合の本部との交渉だけではなくて、私はまず現場に入っていただきたいと思う。
 私も地元へ帰りますといろいろあちこち回りますが、郵政省をやめた人で、中級、下級の管理者をやっていた人のところに行きましてよく話をすることがあるのですが、その人たちは在職中はやはり全逓とときどきけんかしたりいろいろなことをした人たちですから、全逓のことは確かにそうよく言わないという方もいます。しかし、とにかく郵政省をやめて、もうほっとしたと言うんですな。あんないやな思いをしなくてもいいということを言う。大体、定年でやめて職場のことをそういう言い方をするところが一体あるでしょうかね。いろいろなことがあったにしても、やはりもう仕事がなくなった、なつかしかったなと言う人が普通ですよ。ところが郵政省の退職者は、そんなこと言わない。ほっとしたと言う。いかにいやな思いをしたかですね、させられたかということです。やはり管理者は皆さん人間ですよ。いやな思いをして職場でやりたくないのです、腹の中はみんなわかっているのですから。表向きに答えると、絶対そういうことはありませんとか差別はしませんとか言っているけれども、やめた人に聞けばみんなわかる。ただ、そういうことを今日直せる状況に高級官僚の皆さんはない、自分たちがしてきたから。ここで方針を変えようといっても、そんな勇気は持てる状況にない。だから、どうしても私はこの際、大臣に腹をくくってやってもらいたいと思っておるのです。
 全逓がこの問題についても要求を出していますが、これだって「昇任にあたっては、単純先任権順位で任用するとともに、自局任用とすること。したがって高等部一科・二科終了者の優先任用はやめること。」 それから「昇格にあたっては単純先任権とし、勤続二十四年以上のものは、定数にかかわらず一級とすること。また、地方局における当務者、係員制度を廃止してすべて公平な扱いとすること。」と書いてある。これはあたりまえのことじゃないですか。単純先任権順位で任用する、とにかく勤続年数だけでいけという。それは幾ら何でもひどいじゃないかということを言われるけれども、これは全逓の要求だって、勤続年数以外の要素を一分一厘加えるなという意味じゃないと思うのですね。
 大臣、特に郵政事業というのは特別の技術も知識も要らぬじゃないですか。だから、経験年数が長くなればなれてきますよ。特に集配というのは、何年かたてば、あそこの路地に何がある、それがわかる人の方が仕事ができるわけです。局長にしてくれというのじゃないのですよ。主任か主事です。言ってみればだれでもできるのですよ。勤続年数が一定のところにくれば、その人たちが主任になる、主事になる、あたりまえのことじゃないですか。なぜこれができないのですか。これをやればみんなが職場の中で変ないがみ合いをしないでやっていけるじゃないですか。なぜ主事、主任になるのに、全逓だから、そうじゃないからといって差別しなければいかぬのか。いや、差別はしませんと言うかもしれないけれども、結果が出ている。たまたまこういう結果になりましたと言っても、これは余りに結果がひど過ぎる。
 大臣、とにかくいま郵政事業について大臣もいろいろこれをやろうという抱負がおありになるだろうと思いますよ。しかし、今日の郵政事業は、マル生を片づけない限りは何をやろうとしてもできない。大臣、いろいろおやりになる必要はないと私は思う。大臣、これだけをひとつ片づけていただきたい。最後に御意見を伺って、終わります。
#11
○白浜国務大臣 これは私から申し上げるまでもないことでございますが、郵政事業はどうしても人手をかりなければできないということでありますから、私どもは組合のいかんを問わず、労使という言葉が適当かどうか知りませんが、一体となって誠心誠意仕事に励まなければ、国民の皆様に十分なサービスもできないということは、私から申し上げるまでもないところでありますけれども、やはり国家公務員というふうな立場に立ちますと、いろいろな基準があって、それを公平に各職域で、また担当の諸君も一体となってやっている、私どもはそういうふうに理解をいたしておるわけであります。
 したがいまして、今回のいろいろな紛争につきましても、そういうような点など、あるいはまた御不満があることなども双方じっくりと誠心誠意話し合って解決していくことを考えたらいいではないかということを考えて、各委員会におきましても、栂野委員の同僚の方々からもいろいろ御発言がありますけれども、私はそういうことによって紛争も解決し、将来に希望が持てるようにしたいということをいちずに考えているわけでありますから、どうか少し時間をかしていただいて、私どもに努力をさせていただきたい。誠心誠意双方で、社会的な責任を自覚し合って、正直に話し合いを進めて、そうしたいろいろな不平不満がある点なども十分お聞かせいただいて、そうして解決をしていきたいと考えておりますので、御協力をお願いしたいと思います。
#12
○栂野分科員 時間が来ましたので、大臣、いろいろ話し合うのは必要ですが、とにかく問題は大臣の腹なんですね。腹を決めて、一つでもこれは変わったなということをやっていただきたいのです。
 一言お聞きしたいのですが、いま申しました主任だとか主事だとか、こういうものについて、単純先任権順位でやるという、この趣旨に沿うお気持ちがありますか。勤続年限に圧倒的ウエートを置くという御意思はありますか。
#13
○白浜国務大臣 これはここでいろいろなもの、イデオロギーその他を取り入れるとかなんとかということはございませんけれども、どんな体制になりましょうとも、先任権の問題その他については、いろいろなものを総合して決めていくわけでありますから、これはせっかくのお申し入れでございますけれども、単純にそういうふうなことだけで決めていくというふうなことをお答えするわけにはまいらぬというふうに考えるわけでありますので、御了承をお願いいたします。
#14
○栂野分科員 終わります。
#15
○藤田主査 栂野君の質疑は終了いたしました。
 水田稔君。
#16
○水田分科員 郵政の労使関係の問題については、本会議なり、さらに社労の委員会なり、ただいまの大臣の答弁等をずっと私も聞いてまいりました。三公社五現業という現業部門における労使関係の中で、どこも同じような条件を持っているわけですが、この十数年間にわたってこれだけ労使の間に不信感のある役所というのは、郵政省以外にないわけですね。私はいまの栂野議員の質問に対する大臣の答弁を聞いておりまして、労使関係というのは相手があるわけですから、その中でこれだけの事態が、ほかではないのに起こっているということについて、まず大臣に就任されて、あるいはこの間からずっとの論議を聞いておられて、郵政省側に反省すべき点は全くないのか。いまの御答弁でも、時間をかけて努力し話し合い解決したい、それは公務員だから相手方が悪いということだけの考え方しか大臣にないように私は思うのです。手をたたいて音がした、どっちの手が鳴ったのかということをよく言われますね。これを解決する一番の基本になるのはその点だと思うのですが、大臣、いまの郵政の労使関係の中で、郵政省自身に全く問題がなかったとお考えなのか。そういう点では、これまでのあり方の中で反省もし、そして時間をかけて話し合い、努力をして解決する、そういうことでなければならぬと私は思うのですが、基本の点をどのようにお考えか、まずお聞きしたいと思うのです。
#17
○白浜国務大臣 ただいまの私の答弁に足りないところがあったならばこの際補足させていただきますが、私もたびたびお答えしておりますとおり、これは双方で反省をしていってやらなければならないことでございますから、私はそういう話し合いの場で、お互いに指摘し合って、そして反省するところは反省するというふうなことで進んだ方が、おっしゃるとおり話し合いをする上においてもいいのではないか。自分だけが正しいのだという前提のもとに話し合いをしろ、そういうふうなことで私は申しているわけではないわけでございますので、その点御理解をしていただきたいと思います。
#18
○水田分科員 いまの言葉、私は全逓のことを反省などとかいうことは聞いてないので、大臣の方が一方の当事者としてということで、反省ということもそこに置きながら努力をしていきたい、こういうぐあいに理解をしたいと思います。
 そこで、先ほどの栂野議員の質問と関連いたしますが、東京中郵、いろいろな問題、私も参りました。そこで問題というのは、私ども国会議員が十人ほどそろって行っても、局長はよろいかぶとを着たような応対なんですね。たとえば人事の問題を考えるときに、それは判断基準、いわゆる昇任昇格についての判断というのはある程度客観的な物差しというものがなければ働いている人は納得しませんからね。労使関係をよくするというのは、そういう人事問題については客観的な公正さというものが保証されなければならぬ。そういう中で、これはこの間の社労委員会、いまの栂野議員の質問に対する答えもみんな総合的な判断、こう言うのですが、これは一方的な、どこにもだれも基準がわからぬわけですから、それじゃ勝手にやられておるという印象を受けるのはあたりまえなんですね。ですから、客観的な物差しというのは必ずあるはずなんで、そこでそういうものを見せてほしい、全部郵政局へ聞かなければ答えができません……。あるいは、勤続というのは物差しの中で大きなファクターになるとわれわれは考えているわけです。たとえばそういうことを言っても、先ほどの答弁と同じようなことがここでは返ってくるわけですね。
 それからもう一つ、大変小さなことですが、私の地元で起こった、私自身が経験したことで労使関係をまずくする大きなあれというのは、これは後でまた申し上げますが、こういうこともあるのですね。ある人間を処分した、これは公平委員会で審査をしたら人違いだった。その証言は全部特定郵便局長が書いているのですね。その処分は取り消しになったわけです。そこで普通の人間なら、おい済まなんだなと言うのが同じ職場、周辺の職場なら当然のことなんだ。言わなかった。その局長は病気で亡くなったのですが、死ぬまで言われなかったのです。そういうまずさというのが至るところで起きてくるというのは、人事に関する客観的な公平さと同時に、意識的に労働組合に対する対策というのが悪意を持ってやられておる問題などがあるところに、今日の大きな原因がある、こういうぐあいに思うのです。
 そこでお伺いしたいのは、総合的なというのに大体何と何と何ぐらいはという物の考え方があると思うのですね。たとえば仕事がよくできるかできないか、仕事にどういうぐあいに習熟しておるか、あるいはしょっちゅう休むかとか、これはどこの場合でもあるわけですね。そうでしょう。そういうものが全くないかどうか、その点お伺いしたいと思います。
    〔主査退席、青木主査代理着席〕
#19
○守住政府委員 いまお尋ねの点でございますが、判断要素ということを申しておりまして、基準と申しますか、実を申し上げますと、郵便局にはいろいろなポストがございます。郵便の場合も貯金、保険、内外勤務、あるいは庶務会計、それぞれポストがあるわけでございます。これを何か客観的な基準というものでということで、かつてもいわゆる昇任の基準という問題、公労法第八条の対象にもなっておりますけれども、労使間で長い間団交を続けまして公労委のお世話にもなったということがあるわけでございますけれども、なかなかこれを、まして評定基準化すると申しますか、数字化すると申しますか、そういうのは非常にむずかしい。したがいまして、やはり国家公務員法に定める成績のもとに、勤務成績や職務遂行能力や適性や、もちろん経験も念頭に入れましての結局総合評価にならざるを得ない。当該任命権者が日ごろの仕事ぶり等を把握いたしまして、その中からの総合評価にならざるを得ないというのが実態でございます。
#20
○水田分科員 そうなりますと、大変むずかしいということになれば、勤続というのは習熟という点では大変大きなファクターになると思うのです。いま人事局長言われたように、たとえば郵便を区分けをして配るというのは習熟というのは非常に大きなファクターですね。それ以外に何があるか、事故を起こさないということですね。あるいは貯金とか保険の外務ならどれだけの仕事を取ってくるか。私の地元で、中国郵政局管内で五本の指に入るくらいの成績を上げている、あるいは中ぐらい以上の、とにかくいわばトップに近い成績を上げている、三十年近く勤続していますね。主任にもなりません。それは何で判断するのですか。そういう具体的事実があるのですよ。そんなものは全く出てこないのですか。たとえば、郵便外務なら私が言ったように、先ほど栂野さんも言われたように、勤続というのは、習熟あるいは仕事の処理ということではきわめて大変な能力を持っている、郵便業務の中で、その部門においては最優秀というものがあるわけですね。それでもそれは全くそこでは考慮されない。私は、ほかにむずかしいというなら――だれでもがわかりやすいのはそういうことじゃないですか。あるいは貯金とか保険なら、そこでどれだけの仕事をしてくるかというようなことは大変な評価の基準に私はなると思うのですね。たとえば細かい何点ということはできないにしても、大体大まかなところは、私はこういうものでやっていますということは言えぬようでは、勝手につまみで人事をやっている、こう言われても仕方がないでしょう。その点、どうですか。
#21
○守住政府委員 当該局の管理者として、事個別人事のことにわたりますとなかなか先生方に詳しく申し上げられなかったことがあると思いますが、一般論といたしまして、先生御指摘のように郵便の集配の場合、もちろん経験が長ければそれだけ習熟しておるじゃないか、確かに一つの大きな要素である、こう考えております。しかし、その場合も通区能力がどうであるかとか、また日ごろの勤務ぶりはどうであるとか、あるいは勤務時間中の仕事ぶりはどうであるかとか、あるいはまたいろいろな非違行為その他の処分その他に対しましての物の見方の要素もまたあるわけでございます。さらに、どのように仕事に意欲を持って取り組んでおるか、通区能力などは一つのその例であろうと思いますが、そういう点をやはり多面的に総合的に判断せざるを得ない、こう思っておる次第でございます。
#22
○水田分科員 郵政省に勤めるのは、大臣もそうですが、郵政省の職員が、たとえば郵便の外務なら郵便物を間違いなく正確に決められたとおり配達するというのが仕事じゃないですか。それがまともにできれば一人前じゃないですか。もちろん内部の、管理職は別ですよ、それから貯金とか保険というのは金銭を扱うわけですから、そこに間違いがあってはならぬし、そして目標を定めてやっておるでしょう。それに到達したかどうかというのは大変なファクターです。あるいは人によっては、人間関係でべんちゃらをよう言わぬのもおります。だけれども、黙っておるけれどもそれだけのことはした、あるいは組合で云々というのなら、それは仕事はどの程度のファクター、たとえば百点満点なら五十点までは仕事であれする、あるいは二十点は出勤がどうかというようなことでやる、それは常識でしょう。何ぼ優秀であっても出勤常ならずではこれは郵政の仕事というのは十分にできぬわけですから、そういうものがちゃんとなければ客観的なみんなが納得する人事というのはできないでしょう。それを何にも言わずに総合的にそういうものと言われたら、それは組合の方も納得せぬでしょう。働いている一人一人が納得しないと思うのです。
 何遍言っても同じことを言われますから、おたくの方は持たれておるのですね、たとえばこういうものが外へ出るというのは郵政当局が組織的に大量にとにかく不当労働行為をやっておるということの証拠になるので、たくさんの人が次々例を挙げて言われておると思うのですが、東京鉄郵でこれはストライキに関する問題を含めて評価の基準というのを出しておるわけですね。おたくの方は恐らくこんなものはないと言われるかも知れぬけれども、これは具体的に出ていますね。「職員意識関係」、「知識・勤務関係」、「技能・作業関係」、その中にはまさに勤続というようなものはない。たとえば「遅刻・早退の頻度」も評価の対象になっている。点数が入っていますよ。確かにどこでもやることでしょう。どこの企業でもやることでしょう。「ポカ休の頻度」、「仕事に対する積極性」、「部下・後輩の指導状況」あるいは「作業中の態度」等、そういうものは判断の材料にされておるわけですか。
#23
○守住政府委員 お尋ねの点の東京鉄郵のケースでございますけれども、これは人事考課上のものでは全くございませんで、昨年の十一月二十九日に組合との交渉の席上初めて示されたもので、よくわからなかったわけでございますが、その後詳細に調査いたしましたところ、いま申し上げましたように人事考課上のものでない。
 この内容を申し上げますと、これはメモでございますけれども、五十一年の一月に東京鉄郵で作成されまして、実は五十年にはスト権ストがあったわけでございますが、これが非常に問題になりまして、東京鉄郵としてもストライキに参加しないように職員を指導して業務の確保を図るというための資料としてのものといたしまして、ストライキの参加者にいろいろ不参加を説得をしている、こういうもののための一つの資料としてつくったようでございます。
 その後実態を調べてみましたら、こういうものは適当でないのじゃないかというようなことで、また人事考課にも使っているのじゃないかと疑われてもいかぬというふうな意味合いも含めまして、その年の七月にこれは廃止しておると申しますか、やめておるところでございます。したがいまして、先ほどの主任の昇任等の問題と全く別個のものでございます。
#24
○水田分科員 それでは五十一年にこれが東京鉄郵で資料として使われた、われわれは考課と見ていますが、いわゆる内部的なものであるということは認められますか。
#25
○守住政府委員 ストライキの不参加を勧奨するための一つの資料としてつくった。一月から七月まででございます。それは把握いたしております。
#26
○水田分科員 それではこれを廃止して新しいあれを出したというなら、それはあるわけですね。これはぐあいが悪いけれども、そうでないものを新しく出したというのなら、あるならそれを出してください。基準はあるはずです。先ほど来総合、総合と言われるけれども、これは廃止した、人事考課に使うのではこれは問題が起きるということで廃止した。けれども、これにかわるものをつくらなければ判断できぬわけですから、これだけ詳しいものがあるんですから、これにかわるものというのは、ある程度具体的な点数の入った、あるいは勤続はどう、作業はどう、あるいは勤態はどう、そういったことを評価する何らかのものがつくられておるはずでしょう。それを出してください。
#27
○守住政府委員 最初申し上げましたように、これは人事考課と申しますか、いま議論が出ております昇任の基準と申しますか、そういうことでつくったのでは全くございません。ストライキの対策という意味でストライキの不参加者を呼びかけるというための一つの資料としてつくったわけでございますので、繰り返しになりますけれども、人事の評定基準というのはあくまでも最初申し上げましたような要素によって総合評価するということでございます。したがいまして、これは人事上のものでございませんので、その後全くないということでございます。
#28
○水田分科員 この文書を認められるのならそれはあくまでも詭弁にすぎぬでしょう。この中にちゃんと書いてある。「次のとおり評価基準を作成したので参考としてください。」 この文書を認められたわけです。東京鉄郵ではこれを評価基準として使ったわけです。そして人事局長、何回もこれはストライキを抑えるために使った資料と言いますが、この中に、ストライキを抑えるために「知識・勤務関係」、「技能・作業関係」、各項目でちゃんと点数が入っているわけです。
 たとえば「作業中の態度」、「ポカ休の頻度」、「遅刻・早退の頻度」、「申告書提出状況」、「部下・後輩の指導状況」等は、スト不参加を説得するための資料として何の意味があるのですか。
#29
○守住政府委員 当時の東京鉄郵でどういうあれがあったか知りませんけれども、ストライキの不参加を説得するために、その意思が非常に強固である、ふだんの仕事ぶりから見てもなかなか困難だという職員もおられますれば、必ずしもそうでない、やはり遵法精神もある程度あるというふうな方もおられる、そういう意味合いでそういう資料をつくったようでございます。
#30
○水田分科員 これは東京鉄郵がやったのを本省全く責任がないとは言えぬわけですよ。だれが読んでもこれは「評価」と書いてある。あなたはこれを認められたのです。出したことを事実認められた。こういうことが実際東京鉄郵でやられたことは事実。これは評価基準なんですね。
 しかもこの中で一番問題は、大臣聞いていただきたいのです。「ストライキに対する考え方」、二百点の評点の中で、ストライキに対する考え方で六十点を引くわけです。いいですか、ストライキに参加したことで処分というのはいまの法律上あるでしょう。ストライキに対する考え方だけでこれは評価が二百点満点の中では六十点。六十点というのはもうそれでとるわけです。たとえば治安維持法における思想を罰したと全く同じ考え方がこの中にあるのです。局長はこの文書を鉄郵で現実に出されたということを認められておるのですから、そうしますと、「評価基準」と書いてある。しかもその中で、一番いま郵政労使がこの十数年間にわたっていわゆる不正常なというのは、この考え方が現に現場で出ておるわけです。ストライキに対する考え方。労働者がスト権を持つべきだという考え方を持つだけで評価ががたっと落ちる。まさにこれは独裁政治家の労使関係じゃないですか。大臣、その点これは文書を認められたのですから、恐らく当局は持っておられると思うのです。そういうことをやられたことは事実なんですから、ストライキに対する考え方、思想を罰するという思想が郵政の当局の中にあるということを歴然として示しておるわけですから、大臣の所見を伺いたい。
#31
○白浜国務大臣 そのような考えはないと思いますけれども、なお人事局長からお答えさせます。
#32
○守住政府委員 全員東京鉄郵でスト権ストのときに職員がストライキに参加いたしましたので、したがいまして、この中にも出ておりますように、ストライキに対する考え方などが、ここでは点数を用いておりますけれども、非常に点数が高いということでございます。人事でございますればそんな物の考え方なんかでなくて、参加した事実とか違法の非違行為の事実、そういうものが評価の要素に入ってくるわけでございます。したがいまして、これはあくまでもストライキ不参加をいろいろな職員に呼びかけていくための一つの資料として作成したものである、このように調査の上把握しております。
#33
○水田分科員 そうしますと、大臣、これはストライキに対する考え方を処分するという考え方なんです。そのことに対して大臣に答えてもらいたいのです。郵政省として思想を罰するというような考え方で労働者に対応するという考え方がここで出ておるのです。基本的な問題なんですよ。ですから、何に使うかということよりも、この考え方が郵政省にあったという事実が労使関係をいびつにした最大の原因と言われても仕方がないのです。思想を罰するということですから、大臣その点については明らかです。いまの答弁を聞いても、全部明らかに評価基準としてやられたのです。官僚というのはそれを詭弁に逃れようとしておるだけなんです。幾ら弁解してもこれは通用しないことですが、少なくとも政治家である大臣、いまの日本の中であらゆる官公労はもちろん民間を通じてこのような考え方があったのでは大変なことなんです。ですから、思想を罰するという考え方がここに出ておるという事実は、説得する資料であろうと評価基準であろうととるべきでない。ですから明確にひとつ大臣答えていただきたいと思います。
#34
○白浜国務大臣 思想に対するそういうふうなものではない、私はそういうふうに理解をいたしておるわけでありますが、どうもストライキに対する考え方というようなものが私にはよく理解できませんので、人事局長から答えさせます。
#35
○水田分科員 人事局長の問題じゃないのです。考え方を罰するというのは憲法の問題なんですから、人事局長の具体的なあれじゃないのです。この文書は人事局長は出したことを認めておるわけですから、その中に、ストライキに対する考え方は六十点マイナスというのがちゃんとあるのです。どんな形で使おうと、憲法を守らなければならぬ大平内閣の国務大臣として、そういうことが郵政の中で行われておった。これは事実かどうか知りませんけれども、五十一年の一月から七月まで――七月には廃止した、そう言うのですが、その間現実にはやっておったことを人事局長は認めておるわけです。基本的な憲法に対する、労働者の基本的な権利に対する考え方の問題ですから、大臣に答えていただきたいと思います。
#36
○白浜国務大臣 これは違法行為としてのストライキなどをやめさせるために、呼びかけるための資料であったと思いまして、思想に介入するものではないと私どもは理解をいたしておるわけでありますので、そのとおりに御理解していただきたいと思います。
#37
○水田分科員 私は何に使おうとも、郵政の労務政策として思想を罰するという考え方が大変大きなウエートで出ておるということが問題だと言っておるのです。だから、説得に使うためにやったんだからそれは了承してくれ、そんなことで通用する問題ではないのです。大臣は、思想を罰するということも正しいとこうお認めなんですか。そういうお考えなんですか。そのことを聞いておるわけですから――人事局長は答える必要ないですよ、人事局長はこれを認められたんですからね。一番基本的な、労働者の思想を罰する、労働者だけでなく国民全体の思想を罰するという考え方が郵政の労務政策の中にあるということをここに出しておる。これは、そういう考え方が誤りなら誤りということを言ってもらいたい。それが正しいと言われるなら正しいと言ってください。改めてまたやりますから。
#38
○白浜国務大臣 これはあくまでもストライキに対するところの資料として、そのときには期限を限って、これはこれではいかないということで提出されたのでしょう。しかし、それによって罰しているとかなんとかということはないのでありますから、私は、御指摘のように思想に介入するというふうなことに使われたものではないというふうに理解をしてもらいたいと思います。
#39
○水田分科員 私は冒頭大臣に、労使の関係というのは一方的な反省を求めるだけで解決するものじゃない、当局側にもということを申し上げたのは、こういうことが、現に東京中郵の四級職を通って、そして片一方は課長になり、片一方は三十年勤めて、家族は近所へ顔向けならぬような気持ちで、いまだに主任にもなれないような状態で働いておる。そういうことが起こってくるもとというのは、こういう労務政策の考え方から発生しておるわけですね。この点の反省なくして郵政の労使関係を正常化することはできないと思うから申し上げるのです。時間がありませんから、その点私は大臣に、――この文書は人事局長も認められたわけですけれども、そういう誤りがある。そういう物の考え方を正すことから郵政の労使関係の正常化を図ってもらいたい、そういう要望にとどめておきます。
 それから、もう時間がありませんからこっちの方で一般的に一つだけ申し上げますが、社労の委員会でわが党の島本議員が、人間としてすべきことじゃないじゃないかというような、いわゆる組合脱退の届けを読み上げたと思うのです。東京国際局の清野憲一君という人がおるわけです。この人がいまどこにおるのか、あるいは組合はどこに所属しておるのか、わかっておられたらひとつお答えいただきたいと思うのです。
#40
○守住政府委員 現在、東京国際郵便局に勤務しておられます。組合の所属はちょっと不明だということでございます。
#41
○水田分科員 本人から地元の局へ帰りたいという、そういう希望は出ておりますか。
#42
○守住政府委員 以前と同じように出ておると把握しております。
#43
○水田分科員 これは大臣も聞かれたと思うのですが、これは何も当局にないしょでもらってきたのじゃないのです。本人から組合に出ておるわけですから、原文を筆跡鑑定すれば、本人ということはダグラス、グラマンの筆跡鑑定よりはきわめて簡単にできるわけです。この中に端的にあらわれておるのが、まさに人間の情を踏みにじる郵政の労使関係、労務政策というのが出ておると思うのです。時間がありませんから内容を簡単に申し上げますと、父親が失明して、お母さんが地元に帰ってもらわないと生活できないと泣いて頼む、仙台の方の郵政局のいわゆる実力者、偉い人から、脱退すれば帰れる、こういうことを言われて、本人の気持ちとしては泣く泣く脱退届を出しておるわけですね。これは私は単なる労使の問題というよりは、まさに人間の気持ちを踏みにじる行為だと思うのです。これは島本議員からも聞かれた問題でありますが、大臣にこういうことはぜひ調べていただいて改めるように、時間がもうなくなりましたので答弁はよろしいです。これは郵政労使関係で不当労働行為なりあるいは介入なり、そういった具体的な例がたくさんある中の一つでありますから、そういう点を含めて、冒頭大臣から答弁のありました反省を前提にし、労使の関係正常化に努めてもらいたい。このことを要望しまして、時間がなくなりましたので終わりたいと思います。
#44
○青木主査代理 次に、谷口是巨君。
#45
○谷口分科員 電電公社、見えておりますか。手落ちで、非常に緊急なことで大変御迷惑をおかけしました。最初に、私は電電公社の問題についてお伺いをしたいと思います。
 現在、日米の間で相当大きな問題に発展しつつある問題でございますが、いわゆる電電公社の市場開放の問題についてでございます。これは東京ラウンドとかあるいは東京サミットの大きな一つのポイントだというような意気込みで米側は取り組んでいるようでございますが、これはいずれ政治決着を迫られることになると思います。特殊な仕事の関係上、いわゆるECでもあるいは米国でも、機材の相当部分のパーセントが特定の会社から随意契約で調達をされているわけであります。いわゆる電気通信機材の特殊性、そういう問題から機材の調達を随意契約にしているという実情は、一般に皆知られておることであるし、アメリカも知っておることだと思います。したがって、非常に大事な問題でございますから、随意契約ができる範囲というものは一体どの程度なのか、あるいは随意契約がどうしてもできないという部分はどの程度なのか、そしてそこにいわゆる外国の会社がどれだけ入り込む余地があるのか。五十二年の実績からいきますと〇・五%ということですから、これじゃ恐らく解決はつかない問題でしょうが、公社の内部での検討というものが現在どうなっておるか、ひとつ簡単にお伺いいたします。
#46
○前田説明員 お答えいたします。
 先生ただいまおっしゃいましたように、電気通信の設備を構成しております物品につきましては、その特殊性からいたしまして入札という形式で購入することは、電電公社の公衆電気通信サービスというものを能率よく、よいサービスで安いコストで行うという上からいいまして、どうしても非常に支障を及ぼすということでございます。したがいまして、電気通信の施設用の物品につきましては、随意契約で購入するという原則でいままで参っておるところでございます。
 それから、諸外国の状況につきましても、先ほど先生おっしゃいましたように、電気通信の施設用の物品につきましては随意契約でほとんどを購入しておるというのが現在の実態でございます。
#47
○谷口分科員 そういう状況は知られているわけでございますけれども、そういう状態を知りながら、米国が執拗に迫ってきているというのは非常に問題がありますけれども、いわゆる電電公社というのは長年の間業界を指導してきて、そしてノーハウを蓄積して今日の体制を築いてきた、その中で規格をつくり上げて、いわゆる品質管理というものをやってきて現在の優秀な状態をつくり上げたという経過は私も知っておるし、また世間も知っておる。したがってアメリカもこれは承知していることだと思いますけれども、そういうことを認識しているであろうアメリカが、なぜそれを承知しながらこのように執拗に市場開放を迫ってくるのか、そのねらいは一体どこにあるとお思いですか。
#48
○前田説明員 ただいま先生おっしゃいましたように、米国は現在日本に対しまして電気通信の施設用の物品というものもガットの東京ラウンド、政府調達規約に含めるということを強く主張しております。それで、この国際規約は、御案内のように入札ということを購入の手続の原則といたしておりますので、これに入ることをわれわれ拒否をいたしておるわけでございますが、先生がおっしゃいましたように、ヨーロッパ諸国でもやっていない、アメリカ本国、これは民営でございますけれども、やはりそこでも随意契約しかやっておらないという状況のもとで、なぜ日本にだけこのような無理なことを主張してくるかということのねらいというものにつきましては、われわれも関係の当局等といろいろ相談をし、情報を集めて研究はいたしておりますが、私どもがいままでの経過から考えますところ、アメリカはアメリカの連邦政府並びにそれの関係機関というものを含めまして、大約百六、七十億ドルというものをオファーしておる。EC九カ国が百五億ドル程度のものをオファーしておる。それに対しまして日本の中央官庁の物品購入量というものの総計が大約三十五億ドル程度である。これでは諸国の間のオファー額がGNP等から照らしてバランスがとれない、日本はもっとふやせということを要求しております。この場合、日本の中央省庁のみでは不足いたしますので、いわゆる政府関連の公社、公団、事業団等そういうものを見渡しますと、電電公社の調達量が大約三十億ドルで一番多いということで、それにまず目をつけて攻撃をしておるということがまず第一番の理由かと思います。
 そのほか、いわゆるジョーンズ・レポートにも書かれておりますように、電気通信産業というものは今後発展する未来産業である、こういうものの市場をアメリカとしては大いに求めたいという意図がございますので、そういったことから強く主張しておるものというふうに了解をしております。
#49
○谷口分科員 ジョーンズ・レポートによりますと、三つに分けておりますね。第一は、公社網のメーンラインに関する機器、第二番目は、補助的またはオフネットワーク機器、第三番目には自営端末機器、こういう問題に分けておるようでございますが、この三つを振り返ってみまして、第一というのは非常にむずかしい問題が確かにあるだろうと思いますね。しかし、第二、第三の問題については、ある程度はいわゆる向こうの言うことも考慮できる余地があるのではないかと私は思う。
 したがいまして、アメリカの多国籍企業が日本の門戸に入り込んできて支配しようという考え方があるということは私も予想するわけでございますが、現状のままの〇・五%というような状態では恐らくこれはもう納得はむずかしいであろうし、日米間の解決の問題にならないと思いますね。したがってこれは何らか政治的な考え方がなければなりませんが、電電公社としてはどの程度まで、あるいはどの部分までは何とか考慮しようと考えているのか、ひとつ最後の質問でございますから少し的確にお答え願いたい。
#50
○前田説明員 お答えいたします。
 ジョーンズ・レポートで分けております、いま先生おっしゃいましたこの三つの分類でございますが、一番最後に言っております自営端末機器、これはインターコネクトマーケットと言っておりますが、この分類につきましては日米ともに同じ観念がございますし、電気通信の専門家の間でもはっきりとその定義がわかるものでございますが、一と二の分類というのはちょっと、日米ともに専門家で、たとえばメーンラインということを第一カテゴリーとしておりますが、そのような術語といいますか、分け方というものはございませんので、一体この言葉が何を指しておるのかということが画然としない面がございます。
 したがいまして、このジョーンズ・レポートの分類によらずにお話を申し上げますと、要するに日本に限らず電気通信設備、電話を取り上げて申し上げますと、日本の場合全国に五千万の電話機がございまして、これがケーブルでございますとか同軸の伝送方式、あるいはマイクロウエーブの伝送方式、あるいは市内、市外の交換機というものによりまして、全体が一つに結合されておるわけでございます。そうなりませんと、全国どこからどこへでもかかるというわけにまいりませんので、すべてのものがそういうものを介して接続をされた日本全国を覆う一つの単一のシステムになっておるという形がございます。したがいまして、いわゆる端末機器と言われます電話機というのはネットワークを構成する一番大事な部分でございますし、それから、もちろんいま申し上げた途中のケーブル、市内、市外交換機、各種の伝送装置、それからが一体になって初めて通信ができるものでございますので、これらの一体化された部分につきましては、いろいろとそれと調和のとれないもの、設計思想の異なるものを混在させるというわけにはまいりません。したがって、こういった部分につきましては入札という手続によって購入するということは非常にサービスに支障を来すということになるわけでございます。
 一つジョーンズ・レポートの中で書いてございますオフネットワーク機器というのがございます。これも専門家の間に定義されておりませんが、字義から考えて、全然通信網に接続されない別個の機械、たとえば研究所で使います研究用の設備そういったものと解釈をいたしますれば、こういうものはその範囲に入り得るものがあろうかと存じます。現在でもわれわれはそういったものは外国からもかなり購入をしておりますが、ただし、やはりこういうものは国際競争入札というような非常に事務手続、期間、費用のかかる形ではなく、大体性能等がカタログ等に公表されておりますので、やはり随意契約という形で買いますのが購入期間も短く、かつ事務経費等も少ないという点から、内外無差別の原則で買っておりますが、購入手続は入札形式をとっておらないというのが現状でございます。
#51
○谷口分科員 それでは、一部には現在でも可能性があるような答弁がありますが、現在の〇・五%がどのくらいまでは現状では拡大できそうな空気をお持ちですか。簡単に答弁してください。
#52
○前田説明員 お答え申し上げます。
 これは内外無差別でございますので、外国によくて安い物があればいつでもそちらの方を買ってくるという形をとっておりますので、予想をつけるということは大変むずかしゅうございまして、やはりある品物が入り用だという要求が起きてから世界じゅうを調べてみまして、その時点でよくて安い物が向こうにあれば買う、日本にあれば日本から買うということでございますので、将来を見て数字的な計画というものを立てることは大変むずかしゅうございます。
#53
○谷口分科員 これ以上詰める時間もありませんが、そのような状態では決着がつきそうもない両国間の問題でありますから、真剣にひとつ検討を願いたいと思います。
 それから、次に移りますけれども、離島僻地、この地域における郵便物のいわゆる集配業務、これについては本来の職員の方々がやるべきでございますけれども、いろいろな経済的な問題なんかありまして請負制度あるいは請負契約者というのですか、こういう制度がとられておるようでございますが、これは全国でどれぐらいいるのか、また請負金額というのはどういう基準になっておるのか、伺っておきたいと思います。
#54
○江上(貞)政府委員 御指摘のように、山間地とか離島というようなところでございますと、世帯数も少なくかつまた一日の配達物数も少ないわけでございますので、請負契約によって郵便の集配作業を行っているところもございます。
 郵便区にいたしまして、全国でおよそ一千五百区でございます。給与でございますが、平均月額おおむね十五万円程度でございまして、最近におきましては、本務者のベースアップその他と同じような考え方で年々改定をいたしていくようにいたしております。
#55
○谷口分科員 そうすると、千五百区ということは千五百人ということになるのかということと、それから月に十五万程度というふうにいまちょっと聞いたように思いますが、十五万程度とすると、これは日給制度でありましょうから、一日幾らで計算されておるのか、もう少し補足説明願います。
#56
○江上(貞)政府委員 人数でございますが、御指摘のようにおおむね一千五百人でございます。それから、これは日給で計算いたしておるものでございませんで、月額の契約としていたしております。
#57
○谷口分科員 こういう方々が千五百人いらっしゃるわけですけれども、こういう方々のいわゆる年金だとか保険だとか、いろいろなそういう配慮は何にもなされていないように聞いておるわけですね。すべて全部これは自分がやらなければならない。それから、この請負契約者が何かの都合で自分がその仕事を遂行できない場合は、自分がみずから代人を雇って提供しなければならない。したがいまして、そのときの自分の代役を頼む場合に、雇うその代人の日給といいますか報酬というものについては、自分がいただく金額よりもはるかに大きな金額を払わなければならぬという現状になっているのが実情なんですね。こういう問題についてはどうお考えですか。
#58
○江上(貞)政府委員 請負としての性格もございまして年休等の休暇の制度はございませんが、これは月額というたてまえからいたしましても、そのようなことになっておるわけでございますが、私どもが実態を調査いたしましたところによりますと、何かの御用でお休みになるような場合には、御家庭の方が代人として職務を執行しておられるというような場合もかなり多いように存じます。なお、忌引であるとか冠婚葬祭等といったような特別な理由がある場合には、代人を提供することなく委託業務を休止することができるようになっております。もちろん、委託契約でございますので、その分の契約料は減額をさせていただいておるという実情になっております。
#59
○谷口分科員 私が実は長崎県対馬に行きましたときに陳情を受けたわけですが、この人たちの話を聞きますと、自分は一日四時間ばかりかかる、大体三千円ぐらいにしかならない。そういたしますと、先ほどの十五万くらいということからいきますとはるかに低い。九万円ぐらいになりますな。時間その他で決まっているのじゃないかと思いますけれども、こういうふうな問題についてやはりもう少し考慮していただきたい、われわれも生き身だから、やはりときどき病気になる、病気になるときには相当高い金を出して代人を雇わなければならない。希望者はたくさんおって、かわりは幾らでもいるそうでございますけれども、そういう状況というのはまた別問題でして、一考を要することがあると思うのですが、どうですか。
#60
○江上(貞)政府委員 御指摘のような点もございまして、私どもとしましても、毎年本務者がベースアップになるような際には、極力それに劣らない程度のパーセントでしていくように努力をしていきたいと存じております。
#61
○谷口分科員 これは大臣に伺いたいのですけれども、過日、大阪において「子どもと消費者問題シンポジウム」が行われたわけですけれども、この中において、消費者団体がテレビ番組のモニター調査結果を発表したわけです。これによりますと、ブラウン管に乗ってくる、時間にしますと二十七分に一人の割りで、ブラウン管で人が殺されておるそうですな。一つ一つのいわゆる殺人の事件というものは、あるいはそういう放送劇は一人ずつ殺されたにしても、相当な数になるそうです。二十七分に一人だそうですよ。ところによっては、四時間に四十四人も殺されたというのがあるのですね。こうした暴力番組が頻繁に放映される。番組の構成についてはおたく自身ではないとおっしゃるかもしれないが、大臣個人として、これは憲法並びに放送法三条に基づいて、番組の中身については物を言う立場にはないでしょうけれども、大臣としてはどうお考えですか。個人の意見で結構です。
#62
○白浜国務大臣 私も、いま谷口委員のお話を聞いてびっくりしました。私も好きでテレビを見ますが、そう言われてみるとなるほどなというふうなことを考えて――私どもはながら族で、新聞を読みながらあるいは本を読みながらということで、ちょいちょい目をやって見ているからそう考えませんが、これは子供に対する影響も大変じゃないかという感を深くいたします。
#63
○谷口分科員 大臣はいろいろなところで自由に発言できるわけですから、今度はひとつ、いい機会にこういう問題についてもやはり言及していただきたい。
 もう一つ、ついでに大臣に直接お聞きしますが、これは適当な返答は出てこないと思いますけれども、あなたも長崎県の出身ですからよく事情を御承知で、陳情も受けられてあると思います。というのは、壱岐、対馬の電話料というのは島民の方々にとっては非常に高いのです。いわゆる正当な基準にのっとって計算されていると思いますけれども、御承知のように、長崎県というのは福岡県、佐賀県を通じていくような行政区域になっております。したがいまして、なかなか地元でのことが片づかない。長崎に電話することが、いわゆる役所にしてもあるいは民間の一般人にしても非常に多いわけです。こういう問題は大臣が一番御承知だし、また、あなたも同じ郷土の人、だから、ひとつこの辺、政治的な配慮というものがもう少しなされていいのじゃないかと私は思うのだけれども、見解はいかがでしょうか。簡単で結構です。
#64
○白浜国務大臣 いま全体の問題として、私も離島僻地のお世話を長年やって、お手伝いをしてきてまいったわけでありますが、遠距離の料金が非常に高いということで、きのうも参議院の逓信委員会で大分御意見が出ました。衆議院の方でもそうしたことの御指摘を受けておるわけでありますが、これの是正をしようということで、いま電電公社にも一生懸命検討を願っておるところでありますから、漸次、離島辺地のそうした問題も少なくとも、来年とは言いませんけれども、再来年あたりから解決できるのじゃないか、そういう見通しを持っていま検討さしておることをお答え申しておきます。
#65
○谷口分科員 非常に耳寄りな答弁をいただいたわけですが、真剣に検討しておる、二年間ぐらいの後には何とかある程度何かが考えられるんじゃないか、こういうふうな答弁でございますね。私はそれを承知して帰ります。
 それから、最後の質問でございますが、警察庁の調査によりますと、いわゆる猟銃を保持している方々の中に、過去に殺人だとかあるいは強盗だとかそういうことをやった経験のある方が推定二百万いると言われていますね。これはきのう、おとといの発表でありますからおわかりと思いますが、こういう状況の中で、金融機関に対するいわゆる強盗、そういう事件が非常に続発しているわけですね。こういう問題は銀行だけじゃなく、そのうちに郵便局にも起こってくるんじゃないか。普通の郵便局とそれから特定郵便局あるいは簡易郵便局とありますね。こういう問題について、これは非常に真剣な防犯対策を講じなければならぬと思うけれども、例のごく最近のいわゆる凶悪な事件、あれ以来、まず人命が大事である、お金は渡しても後で取り返せばいいというような考え方でいっておるのですが、その人命すら現在の状況では守れない、いわゆる無防備な状態にあるように思うのですが、この問題について取り組み方を伺っておきたい。
#66
○吉田説明員 お答えいたします。
 最近郵便局におきましても強盗事件が起こっておりまして、先生方に大変御心配をおかけしておりまして残念に思っておる次第でございます。
 強盗事件、もう御承知のとおり昼間お客様と一緒に入ってくるというような関係で、大変不可抗力的な要素の強い事件でございまして、私ども対策に苦心しておるところでございます。率直に申し上げて、私どもも監察官というシステムがございますが、大変手薄でございまして、警察関係の協力を全面的に仰がなければならないという実情でございます。
 私ども内部措置としては、従来から郵便局に防犯ベルをつけるとかあるいは一定規模以上の局には非常警報装置というようなものをつくって施設しておりますほかに、防犯の心構えといったようなものを内部的にもいろいろ指導しておるところでございます。もっともこの二月に入りましてから連続して起こっておりまして、大変異常とも言える状態でございますので、内部的にも緊急にいろいろと会議を持ちましてその対策を立てておるところでございます。
 当面の措置といたしまして、各地方郵政局、それから地方監察局長に対しまして通達いたしまして、さしあたりの防犯体制を固めたということでございます。その一つは、先ほど申し上げましたように警察機関との連携を密にする、特に特定局周辺のパトロールを強化していただくということをそれぞれの対応する機関ごとに強力に依頼申し上げておるところでございます。なお、特推連という組織が特定局長についてございますけれども、こういった特推連機構というようなものを活用いたしまして防犯の指導その他をやる、それについては監察官も可能な限りいろいろと指導に当たるというようなことをいたしております。
 万一、賊に侵入された場合でございますけれども、これはもちろん人命が第一でございまして、それを頭に置いて、しかし機に応じた柔軟、機敏、冷静な態度でもって対処する。一たん賊に入られた場合には、危険な際はどうしようもないことでございますけれども、なるべく早い機会に関係機関に通報して、事後の犯人逮捕に役立たせるようにするというような体制を固めておるわけでございます。こういった対策を早急にいたしたわけでございますが、その他の問題についてもいろいろと検討いたしまして万全を期したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
#67
○谷口分科員 たとえば特定郵便局あるいは簡易郵便局がありますね。こういう問題について、私はやはり国がいろいろな金を出し、あるいは助成金を出して、防犯的な、隠し撮りできるようなカメラ、そういう問題も早急にやらなければいけないと思いますが、この事件がどんどん起こるようになってから、そういうふうな心構えだけじゃなくて、具体的なことはどういうことをされましたか。
#68
○吉田説明員 いろいろ考えられるわけでございますが……(谷口分科員「実施したのは」と呼ぶ)実施したのは防犯ベルの整備というようなことでございます。
#69
○谷口分科員 最後に大臣に伺いたいのですが、事件が起こるのを待っておるのじゃなくて、事件が起こる前に予防するために具体的な、いわゆる心構えでなくてもっと具体的なことがたくさんあるはずですね。これを急がなければいかぬと私は思う。具体的なことは時間が来ましたからやめますが、これは非常に緊急を要する問題ですけれども、大臣の決意を伺って、私質問を終わります。
#70
○白浜国務大臣 いろいろこうした不幸な事故が頻発してまいりましたので、郵政省側からも、また警察庁の方からもいろいろお話し合いがありまして、いま話し合いを進めておるわけであります。具体的にあれした、これしたというようなことをいま首席監察官も言うことを差し控えましたが、大体防犯ベルなどというものは全国的に組織されておるわけでありますが、それで間に合うかどうかという再点検もやっておりますし、いまカメラの問題などのお話も出ましたが、そういうようなものも含めていま検討をして、それでできるものからやろうということをいたしておるわけでありますから、ひとつそういうようなことで御理解を願いたいと思います。
#71
○谷口分科員 防犯体制については十分な体制をひとつ整えて、事を未然に防ぐような態勢に入っていただきたい、要望して私の質問を終わります。
#72
○青木主査代理 次に、吉原米治君。
#73
○吉原分科員 私は、郵政省の労務政策について集中的にお尋ねをいたしたいと思います。
 最近の郵政労使のいろいろな紛争を見聞しておるわけでございますが、少なくとも民間事業体等でもよく見聞されるところでございますけれども、労働組合と言えば企業や事業をつぶすかのように大変嫌悪感を持っておられるいわゆる前近代的な感覚といいますか、そういう事業者、経営者がまだまだ日本国内にもあるのは事実でございますが、少なくとも天下の郵政の職場で年末年始に見られるようなああいう紛争が起こるということ、大変私は奇異に感じておる一人でございますが、そこで、郵政省の方としては一体どういう労務政策を掲げていらっしゃるのか。
 昭和四十一年から五十一年ごろの間にいろんな通達あるいは労務管理指針、こういうものがたくさん出されております。それをずっと読ましていただいて、その中から少し考え方をただしたいと思いまして、何点か問題提起をして、ひとつ省側の労務政策の基本的な考え方、これをただしたいと思います。
 その一つは、通達の中にありますが、これはちょっと資料を見てみませんと日付はわかりませんけれども「良識ある職員の育成と評価について」こういう課題が提起してあります。郵政省の職員はたくさんいらっしゃるのでしょうが、少なくとも公務員の試験をやられて、省側で判断して、良識を持たない人が職責になっていらっしゃるとは思えない。にもかかわらず「良識ある職員の育成と評価について」ということで通達が出されております。一体この良識ある職員とは何なのか。私は、郵政の職場の皆さんは皆一定のテストを受けて郵政省に採用された職員でございますから、そんな良識を持たない職員は一人もいらっしゃらない、そう思っておりますが、省側が通達で出されております良識ある職員とは何なのか。
 時間の関係で一括して申し上げますからお答え願います。二つ目には、残念ながら二つの組合がございます。特に後から出てきました全郵政の組合は、昭和三十九年ごろの結成のように聞いております。当時、迫水郵政大臣の時代だと思いますが、これは官民を問わず、二つの組合ができるとき、つまり後からできる組合のほとんどが当局側のてこ入れによってできるというのはもう労働界では常識になっております。この常識にたがわず、いわゆる全郵政の組合も、私の仄聞しておるところによりますと、関西の方の料亭で当局側から依頼をされて全郵政の組合を結成したという歴史もあるようであります。オープンショプの職場でございますから、組合への加入、未加入は本人の意思によるわけでございますけれども、こういった二つの組合がある限りなかなか労使関係がうまくいかないというのは常識でございますが、この二つの組合に対して公正な論評、批判を加える自由がある、これは四十九年六月の労務管理指針でそういう態度が表明されております。こんな労務政策であっては私はいつまでたっても正常な労使関係は確立できない、このように思います。公正な論評、批判を加える自由がある――私は人間個々人の自由はそういう意味では認めますけれども、少なくとも省側の立場で二つの組合に批判を加える、こういうことが労使の正常な慣行を樹立できない一つの要素にもなっておると思いますから、この二つ目の問題についてお答えを願いたい。
 さらに、四十九年六月の労務管理指針によりますと「良識ある職員については事業に対する貢献度によって評価されるべきである」というようなことが書いてある。先ほどの水田委員の質問でも、いろいろ思想を処罰する減点表とでもいいますか採点表のことがありました。個々人の職員がそれぞれのポストで、それぞれの与えられた職場で忠実に勤務されておるわけでございますが、事業に対する貢献度とはどんな基準で判断されるのか。これが三つ目です。
 四点目は、「職員意識と組合員意識が混同されない労働運動のあり方について正しい理解が求められる」これは同じく四十九年六月の労務管理指針の中に触れられておりますけれども、一体、職員意識と組合員意識が混同されない労働運動とはどんな労働運動を指していらっしゃるのか。
 最初にこの四点を申し上げましたが、郵政省の労務政策の基本的な物の考え方について、この四点の立場から、ひとつ時間の関係がございますから簡潔に要点だけお答えを願いたい。
#74
○守住政府委員 お尋ねの第一点でございますけれども、良識ある職員、そういうことを昔から申しております。これはやはり職員の企業意識と申しますか、第一は企業意識、それから遵法精神を鼓吹する、こういう意味合いのものでございます。これが第一番目でございます。
 それから二番目の点でございますが、二つの組合が同じ職場の中にあるという点でございます。また、それに対しての公正な論評、批評を加える自由はあるという意味をこの中で書いてあるということでございます。私はその詳細をいま記憶いたしておりませんけれども、現実に私どもの職場には二つの組合がある。しかし一方私どもは労使間の当事者、責任者でございますので、それぞれの組合に対して同じように対応していかなければならぬ、こういうふうな考え方でございますので、それぞれ複数の組合に対しまして、二つあるという点で私どもがとやかく言うということではございません、関係労働組合に対しては、それぞれ郵政労使間にふさわしい労使関係の正常化、安定化をつくっていかなければならぬ、こう考えておる次第でございます。
 それから三番目は、事業に対する貢献度ということでございます。これはまあ人事上の総合評価というものももちろん中に入っておりますけれども、やはり郵政事業に働く職員ということでございますので、郵政事業が正常に運行され、地域サービスに遺憾のないようにしながら事業の発展をこいねがう職員、そういう意味だというふうに理解をしておるわけでございます。
 それからまた四番目でございますが、職員意識と組合員意識ということでございます。御承知のとおり私どもの郵政職員も国家公務員でございますし、勤務時間中は職務専念義務がある。しかも、仕事をするための職員でございますので、勤務時間中はひとつ職員意識というもので考えていってもらいたい。もちろん団交その他のルール等でございますので、それはまた組合幹部との関係は別でございますけれども、一般の職員としては仕事中は職員という意識でやってもらいたい。しかし時間外になれば、これはもう組合活動の自由があるわけでございますから、その自由を十分尊重すると申しますか、念頭に置いてやっていただきたい、こういうことであろうかと思うわけでございます。したがいまして、特に勤務時間中に混同されないようにということの考え方が出ておるものと理解しております。
#75
○吉原分科員 最後から申し上げますが、その四点目はきわめて常識的な話でございまして別にとやかく言うことはございませんが、三つ目の良識ある職員については、事業に対する貢献度によって評価される、この貢献度というのは、先ほど水田委員の質問で出ておりましたが、東京の郵便局の考課表、こういう物差しによって良識ある職員の評価をなさるのでございますか。
#76
○守住政府委員 いえ、そういうことではございませんで、従来、ストライキ対策の中でスト不参加ということが非常に著しく意識づけられておったということでございます。したがいまして、そういうものだけでなくて、日ごろからの仕事ぶり全部を含めましての事業に対する貢献度を念頭に置きなさい、ストライキの参加、不参加だけでこれを良識ある職員あるいはそうでない職員というふうに言うのは極端過ぎるというふうなことで、仕事ぶりの中で、事業に一生懸命になって取り組み、貢献し、違法行為もしない、また指導力もあるというふうな方向へ向かって職員指導、職員管理の視点を置こう、こういうことだと理解いたしております。
#77
○吉原分科員 そうしますと、現場の中間管理職といいますか、そういう方の個人的な主観に基づいて良識ある職員とそうでない職員、それを決めるのですか。何か物差しがあるのですか。基準があるのですか。
#78
○守住政府委員 いえ、そういうことではございません。従来ややもしますと、ストライキに参加するしないだけで良識職員とかそうでないとか……(吉原分科員「この表にはストライキ以外のことも書いてあるから」と呼ぶ)その東京鉄郵の例は、いわゆるストの説得をやります際に、多数、千何百人職員がおるわけでございますので、なかなか説得が有効に効かないということで、そのアプローチのメモとしてつくったものであるわけでございまして、これは先ほども申し上げましたように、人事の評価、人事の考課要素、そういうものでは全くないわけでございます。五十年のスト権スト以降の五十一年一月から四月までの中で、ストライキの説得行為のための資料として東京鉄郵がつくったというものでございまして、これを任用上使っておるのでは全然ございませんので、御理解いただきたいと思います。
#79
○吉原分科員 基準があるようなないようなお話でございます。そうしますと、やはり現場における中間管理職の主観に基づいて判断をしておるのが現状だと私は理解するのです、もし基準がないとするならば。そこから不当労働行為事件というものが絶えない。いろいろ四十一年からの通達を見てみましても、あるいは労務管理指針を見ましても、りっぱなことが書いてある。このとおり現場が運営されていく限り不当労働行為事件なんて起きてはならぬはずなんですね。
 そこで、いま良識ある職員の評価について、現場の中間管理職の判断でいい子、悪い子をつける、そういうところに不当労働行為事件が発生し得る温床があるのじゃないか、そういうところにメスをまず向けなければ、郵政の労使というのは正常にならない、私はこう思うのですが、現時点で、そういう点の長年の病弊といいますか、郵政労使間が持っておるそういう土壌といいますか体質といいますか、そういうものにひとつ基本的なメスを入れるお考え方はおありでございますか。
#80
○守住政府委員 お尋ねの中間管理職の判断ということでございますが、私ども中間管理職制というのは組合員たり得る者の方でございますが、地方におきますいわゆる管理職と申しますか、告示一号職員とも申しておりますけれども、そういう問題として、この不当労働行為の根絶に向かっていろいろ徹底をし、実例指導等も含めましてこれは絶えずやっていかなければならぬことである、こう思っておるわけでございます。ただし、実際現実の現場の中でいろいろ不当労働行為と申し上げられておりますものの中には、いわゆるその事実の背後と申しますか、いろいろ背景事情があるというふうなものも多々ある、こういうふうに見ておるところでございまして、その辺のけじめもつけながら、実は正当な組合活動が何であるかという判断の境目のところからいろいろなことが現場の中で言われておるわけでございますので、そこの境目というものを明確にしながら、そして不当労働行為の根絶、起こらないようにいろいろな指導を強化していかなければならぬ、こう思っておるわけでございます。
#81
○吉原分科員 なかなか短い時間で、たてまえは別として、郵政省の本音の労務政策を聞き出すことは無理のような気がいたします。
 そこで、お尋ねをしたいのですが、なぜ郵政の労使間の正常な関係というものが確立されないか、こう考えてみますと、まだたくさん理由はございますが、一つは、団結権、団体交渉権、なかんずく団体交渉権を基本的に否認をしておる立場が根底にありはしないか、こう思われます。特に五十一年六月三日の最高裁判決、俗に都城判決と言っておりますが、職場に団体交渉権ありというその判決の趣旨からいいましても、当然、今日もう明けまして五十四年になりますから、郵政労使のそういった団体交渉というものが文字どおり形骸化されない形で行われておろうはずでございますけれども、特に四十五年あるいは六年ころには折衝ルール、こういう呼び名を使い、あるいは五十三年、昨年の三月からは暫定ルールというような表現が使ってございますが、いずれも私の調査した限りでは形式的、形骸化されておる。つまり、幾ら職場で話し合いをしてもそれが守られていない。こういうことであってはいつまでたってもそれこそ労使の正常な関係というものが樹立できないのじゃないか、労使の不信感が払拭できないのじゃないか。だって、話し合いをして約束したことを守ってもらえぬわけですから。このくらい労使の間では大変悲しい現状なんですが、一体この五十一年六月三日の最高裁の判決をどのように省側は理解をされて、その判決の趣旨に沿って労使の正常化に努力されようとしておるのか。時間も余りございませんからひとつ簡潔にお答え願いたい。
#82
○守住政府委員 時間もないという御指摘でございますので、最高裁判決の内容については触れないわけでございます。
 私ども、お尋ねのとおりそれ以前は折衝ルールということでやっておったわけでございますが、服務表の作成等につきまして中央協約のもとであっても郵便局段階で団交をやり得る余地があるということを中心にいたします判決の趣旨を踏まえまして、これをまた一つの契機にいたしまして、判決に即しました服務表に関する事項のほかに、新たに団体交渉等の対象になる事項を拡充いたしまして、いわば新ルールと申しておりますけれども、全逓本部との間に長い間、一年半ほどでございますが十分議論をし合いまして、団交理論、所属長との権限の関係、中央協約との関係、いろいろな面があるし、また現場でございますので業務遠行の面もあるわけでございますが、そういう多面的な面につきまして労使で議論をし合いまして、新ルールを三月一日発足させたところでございます。もちろん新しいルールでございますので、現場段階でいろいろな体験不足と申しますかふなれがある、ルールについての理解も不十分である、あるいは一部分に硬直的なところもあったとか、労働組合側にも非常に過大なと申しますか受けとめ方もあったというようなことで、この点について多少議論があるところでございますけれども、さらにこの新ルールにつきましていろいろな訓練、体験を現場段階の労使が積んでいくということは、非常に教育的な意味も含めておりますので、訓練助走という言葉も出ておりますが、この新ルールのことにつきまして、十分労使でさらに話し合っていきたいと思っておるわけでございます。
#83
○吉原分科員 暫定ルールだとか折衝ルールだとかおっしゃいますけれども、どうもだんだん郵政省側の答弁を通じて、私自身も不信感を持たざるを得ませんけれども、残念ながらきょうは時間もございませんし、掘り下げた質問はできません。
 そこで、五十年五月の段階で、これは逓信委員会でございますか、そこで決議がなされております。特に郵便事業は人手に依存する度合いの高い、いわゆる労働集約型といいますか、そういう職場でございますから、「特に労使関係の正常化に努力し、業務の円滑な運営を図るようつとめるべきである。」こういう決議がなされております。こういう決議がなされ、さらに五十一年の、先ほど言いました都城判決が出る。そして、省側から出されております通達ないしは労務管理指針なるものを見ましても、一部問題になる点はございますけれども、基本的には何とか正常化のために努力しよう、そういう表面的なといいますか、たてまえ的な論議は、文章から推測できるのでございますが、残念ながら、現場で、今回七千件余にわたる不当労働行為事件が全国で起きておりますし、特に年末年始の郵便事業が大変混乱をした。これに対して大平総理も、何か全逓労組が違法なストライキをやったかのような、違法なという表現を使っておりますけれども、これは三六協定あるいは二四協定、労働者の権利として保障されているそういう三六協定拒否という、やむを得ず全逓労組側がとった、省側に対する反省のための抗議行動でございますけれども、これをとらまえて違法呼ばわりされるというのは、いささか心外でございますし、郵政省側は、本当に年末年始のああいう混乱は、全逓労組側の違法な行為によって起きたものだ、したがって郵政省側は一切その責任はないというお考えでございますか。
#84
○守住政府委員 御指摘の中の時間外労働協定、いわゆる三六協定を締結しないという戦術につきまして、これは、過去にはいろいろ意見があるようでございますけれども、目的、状況によっては意見があるようでございますけれども、私どもは、それを別段違法と言っておるわけではございません。業務規制闘争の名前のもとに行われました、郵便局段階におきますいろいろな怠業行為あるいは職務命令違反等々につきまして、これをそう言っておるわけでございます。しかしまた、私どもも別段労働組合だけにその責任があるのだ、こういうことを申しておるわけではございませんので、やはり業務運行の責任というのは私どもにございますわけで、その点については、大臣以下私どもも、国民の皆様に本当に申しわけない、こう思っておる次第であります。
#85
○吉原分科員 だんだん時間が切迫しますから先に急ぎますが、いま全逓労組は十八万二千五百名ばかり、全郵政の組合は五万八千名余でございます。つまり、労組法十七条から言いましても、一般的な拘束力は、多数組合が少数組合を拘束するという労組法の精神がございますね。これは公労法でも引き継がれておるし、公労法で除外されていない。この労組法の精神からいきましても、この二つの組合のうちの圧倒的多数を持つ全逓労組と物を決める、自動的に少数組合である全郵政の方にもそれが適用されるということに結果的にはなるわけでございますが、そういう観点からいきますと、少数組合といえども、団体交渉に応じぬということになると、これはまた不当労働行為になりますから、それはそうはいきませんでしょうが、少なくとも、多数を占める全逓労組との話し合いを、最優先をしていく精神を持たれていく限り、労使の正常な関係というものが回復してくる。今度、五十二件か五十三件、公労委に不当労働行為の救済申し立てがされておりますけれども、これは審問の結果が出ないとまだわかりませんが、もし救済申し立て書のとおり公労委が審査した場合に、それが明らかになった場合には、もちろん陳謝文は当然のことでございますけれども、少なくともあなたがおっしゃっておる労務管理上のいろいろ細かい指導指針、こういうものが正しく現場でやられていないということなんですから、そういう意味ではひとつその責任者を厳しく処分する、このくらいの強い気構え、決意をこの席で聞かしてもらいたいと思うのですが、どうですか。
#86
○守住政府委員 公労委に現在出されておりますものにつきましては、いろいろ事実関係あるいは法的評価等々を受けなければならぬ、こういうふうに思っております。もちろん不当労働行為ということが確定しました場合は、これは年末の公労委の事実上のあっせんの中で出ておりますように、一つのあっせんの条件と申しますか、委員長のメモの中に出ておるわけでございますが、そういう不当労働行為が確定した場合は、ケース・バイ・ケースで懲戒処分を含む措置をとる、こういうふうなことに相なっておるわけでございます。
#87
○吉原分科員 時間が参りましたから、ひとつ大臣に最後に締めくくりの意味で、こうした全国的にも大変大がかりな不当労働行為事件が発生をして、直接いま大臣が、長らくやっていらっしゃるわけじゃないのですから、あなたの責任とは申しませんけれども、少なくともいろいろな問題を受け継がれた大臣としては、当然こういった問題が起きたことに対する反省といいますか、そのことがあってしかるべきだし、早急にひとつ郵政の労使関係を正常な方向に持っていくための、反省と決意をお聞きをして、質問を終わりたいと思います。
#88
○白浜国務大臣 繰り返しそれぞれの局長からもお話のとおり、年末年始にかけてのこうした紛争のために、国民の皆様方に大変御迷惑をおかけしたことに対しましては、幾度も幾度も私どもおわびを申し上げているわけでありますけれども、このままではこれは済む問題ではございませんので、皆様方の同僚からもいろいろと御勧奨もあり、また、当然私としてもそのことをなすべきことを考えておったわけでありますから、組合の幹部の方々ともお会いしまして、そうしてお互いに反省するところは反省して、いろいろといままでの不満あるいはまた類似行為などについても、話し合って解決していかなければならぬのじゃないかということを話し合いまして、ようやく解決の道に向かっていま歩み出したところでございます。これを機会に、いままで長い間いろいろな不満を、お互いが持ち合ってきたということも考えられるわけでありますから、そういうような問題の解決に、一生懸命にいま努力をして、国民の期待に沿いたいと考えておるところでありますので、どうかそういうような点、御理解を持って御声援をしてくださるよう、私からは特にお願いを申し上げておきます。
#89
○吉原分科員 時間が来ましたから、終わります。
#90
○青木主査代理 次に清水勇君。
#91
○清水分科員 私からも、いわゆる郵政マル生問題についてお尋ねをいたします。すでに同僚委員から、具体的な不当労働行為もしくは不当労働行為と疑われる事例等について指摘をしながら、郵政当局をただしているわけでありますから、私は、この機会に郵政省における労務政策の基本に触れて、主としてお尋ねをしたい、こんなふうに思います。
 ところで大臣にお聞きをしたいのでありますが、あなたは、二月十日に石井委員長ら全逓の役員と、いわゆるトップ交渉を持たれております。その際に、国民に多大な迷惑をかけたことの責任を痛感しているという趣旨のことも言われているわけであります。客観的に見て、少なくとも郵政省は、全逓の協力がなければ、円滑な業務の推進というものを期し得ないにもかかわらず、俗に言われる自力排送体制の確立などと言われて、全逓を相手にせずというような態度をとられたことが、実は、結果として、国民に迷惑をかけるような事態を招来をしたのじゃないか。そういう意味で、大臣が最高の責任者でございますので、どういう反省をなすっておられるか、まず承りたいと思います。
#92
○白浜国務大臣 いろいろいま御質問、また御意見もありましたが、やはり人力に頼っていかなければならぬということの中に、三十二万の中の、御指摘のとおり、三分の二は全逓の組合員であると言われておるわけでありますから、そうした諸君に頼らずして、自力でやっていくというふうなことを私どもが考えておるということは、どこで言われたか知りませんけれども、私は残念ながら耳にいたしておりませんけれども、そういうふうなことは毛頭考えていないわけであります。組合の幹部の諸君と会いました際にも、私はざっくばらんに、双方で反省するものは反省して、一生懸命国民の期待にこたえるように、話し合いの上解決していこうではありませんかということを申し上げたわけであります。当然行政責任は私にあるわけでありますから、私も十分そのことを踏まえて、国民が期待しているようなことにこたえなければならぬということで、そのことを申し上げたわけでありまして、せっかくいま話し合いを進めているところであります。
#93
○清水分科員 大臣は、自力排送体制なんというようなことは考えられないことだから、考えてもいないと言われているわけでありますから、それはそれでおきましょう。
 そこで、いまいみじくも大臣も言われたように、郵政事業というのは、もともと人手に依存をする度合いが非常に大きい、そういう事業だと思います。官業であると民業であるとを問わず、恐らく郵政事業ほど労働集約的な事業というものは、わが国で他に求めることができないと言ってもいいんじゃないかと思うのです。そうであればなおのこと、私は労使関係の安定、なかんずくいま大臣が言われるように、大部分の職員を組織する全逓との信頼関係、これがなければ、いかに言葉の上で円滑な業務というようなことを力んでみても、これは期しがたい結果になるのじゃないか。
 そこで私は、他の企業体以上に、郵政省として安定した労使関係をどうやってつくり上げるかということを、最重要課題に本来据えるべきなんではないかと思うのです。そこで、そうした点について大臣の所見といいましょうか、所信のほどを承りたいと思います。
#94
○白浜国務大臣 正直に申しまして、私は、清水委員の同僚の方々からもいろいろな御意見を承ったり、またこんな資料があるじゃないか、こんなことがあるじゃないかということで、るる個々にいろいろなお話を承っておるわけでありますけれども、どうしてそんなに十何年問も二十年間も不信を抱いてやっておるのだろうか、私は実はそれが不思議であるわけであります。同じ職場でありますから、かたき同士でも何でもないわけでありますから。清水委員もおいでになったかどうか知りませんけれども、社会党の議員の方々が多数郵政省にお見えになりまして、いろいろなお話もありました。私の目の前でいろいろなお話をされた方もございます。ところが、どうもかたきみたような、初めからそういうふうな話をことさらされるということは、私は非常に不愉快であるから、どうかそういうようなことを、私の直接の部下である事務次官や局長や官房長にも余り言わないでくれ、これはどうも応援団でありながら、ことさらにみぞをつくっていくように私には聞こえてならないということを、ざっくばらんに個人的な意見として申し上げておるところでありまして、そういうような点は、同じ職場におり、国民に対して同じ責任を持つ立場におるわけですから、しかも私から見ますと、これは言葉がいいか悪いかわかりませんが、同じ部下であり、同じ組織内におるわけでありますから、そんなことを離れて、国民の期待に沿うということになりますと、やはり話し合いをしていく以外にない、初めから文書でやったりなんというふうなことは、簡単なようでありますが、やはり意を尽くさない。お互いに信頼し合って、何度も何度もじっくり話し合っていった方が、一番解決は早いのではないか、そういうふうな非常に素朴な考えを私は持って、皆さん方はお笑いになられるかもしれませんけれども、それしか方法はないというふうなことを考えて、いま双方にそのことを実は願っておるわけであります。したがいまして、繰り返して申し上げるようでありますが、その方向で解決するように先生方からも御慫慂をしていただきたい、応援をしていただきたいということを、私はむしろお願いしたいわけでありますので、率直に私の意見を申し上げます。
#95
○清水分科員 御存じかどうか、私は長野県なんです。御存じのように山間僻地あるいは積雪寒冷地などを抱えている地域なんでありますが、地域によっては新聞配達の代行までしなければならない、そういう状況で、それこそ腰が曲がるほどの郵便物を背負い、歯を食いしばって業務に励む。そういう職員を見るときに、その職員が気持ちよく働けるような、たとえば職場の環境、条件の整備を図るというようなことは、郵政省の第一番に行わなければならない仕事上の責務だと思うのですね。ところが、率直に私に言わしてもらうと、これが果たされていないんじゃないか、あるいは不十分なんじゃないか、だからこそ職員を代表して、全逓が条件の改善などについて要求を出される。ところが、そういう全逓に、たとえば郵政省が嫌悪の情を持たれるなんというようなことは、本来あってはならないことだと思うのです。少なくとも、そうした職員にどう報いるか、こういう立場がとられなければならない。ところがそうじゃないものですから、いろんなことをおっしゃられるものですから、いま大臣が、何で敵同士みたいな状況なのかと言われたが、私も実に不思議でならない、俗な言い方で言うならば、同じかまの飯を食うような、そういう間柄であるとするならば、どうやっていま私が指摘をしたような状況を解消していくか、よくしていくか、こういう方策をとるのがあたりまえなんであって、ところがそれがそうではなしに、労使関係の正常化という方向に逆行するがごとき、たとえば労務政策がしばしば横行してきているところに、私は今日のような異常な事態があるんじゃないかと思うのです。したがって、その辺、これからは一体どういうふうに対応なさろうとしているのか、お聞かせ願いたい。
#96
○白浜国務大臣 いま清水委員から、同じような環境にお育ちになったということも承りました。私も日本の西の果ての五島出身でございまして、私ども父が商売をしておりました関係で、小学校時分から、また中学時分から、まあ大学の時分には帰る暇がありませんでしたけれども、郵便配達と私どもはそのときは言っておりましたけれども、私のうちは一番遠い、約十キロのところ、端の方にありましたので、また郵便屋さんが来るよ、昼飯を用意しておこうやというようなことで、昼飯を食べて、それから私は小学校四年、五年から櫓をこいで、ちょうど向こう側へ渡す、そういうふうな経験をして育ったわけであります。国民がそれによって非常に期待を持ち、また同時に頼りにしている。そしておっしゃられるとおり、何もかも一緒になって配達をしてくれる、そういうふうな苦労も、私は子供心によく覚えております。
 そういうふうなことを考えてみますと、郵政省の幹部の諸君も、また担当の管理の幹部諸君も、どうしてそれがわからないだろうかという、そういうふうな一方的な話がそのまま――先生のお話を全部信用しないというわけではありませんけれども、そういうふうなことばかりがあるのかどうか、そういうことばかりもまた言えないので、私は長い間の不信を払拭する意味で十分話し合って、そういうふうなものを解決していきたい。またそれに対する労は当然でありますから、何もかも金銭でかえられるというわけではありませんけれども、それに報いるような方途を考えるべきではないか、いまその乙とを私も考え、機会あるごとに幹部の諸君とも話しているところでありますから、ざっくばらんに、お互い身内でありますから、話し合って解決をしていくようにしようではないかということが、今日の私の願いであるわけであります。
#97
○清水分科員 時間もありませんから、余り突っ込んでお尋ねができないことを残念といたしますが、大臣は、この間のトップ交渉の中で、国民の信頼を取り戻すためには、組合に協力を求め、円滑な業務を推進することが重要だ、こういうふうに全逓幹部の諸君に言われている。その気持ちは、一口で言っていまでも変わっておりませんか。
#98
○白浜国務大臣 変わっておりません。
#99
○清水分科員 そうだとすると、先ほど来話に出ているわけですが、たとえば今度の年末年始の繁忙期に、なぜ全逓の協力が得られなかったのか、私はこのことを素直に考えあるいは反省を加え、そして従来とかく一般的にも言われている、郵政省の全逓を敵視をするがごとき、私はあえてそういう表現を使いますが、そういうものが改められなければいけないんじゃないか。言葉の上だけで幾ら言っても、これは仕方がないのでありまして、誠意というものを態度をもって示す、こういうことが必要ではないかと思うのです。釈迦に説法かもしれませんが、労使関係というのは、相互の信頼関係の上に立たなければならない。それから大臣が希望されるような全逓側の協力というものを引き出す、そういう出発点が得られるんじゃないか、私はそういうふうに考えるわけであります。非常に陰湿なと言われるようないまの職場の関係、これが一体どこから出てきておるかと言えば、それはいろいろおっしゃられるけれども、結果的に、たとえば人事をめぐる陰湿と言われるようなさまざまな手法、やり方、こういうものからやはり生まれているのではないか。職場が暗ければ世の中を暗くするのはあたりまえなんです。生き生きとした明るい職場づくりを図るためにも、いまこそ郵政省と全逓との信頼関係を回復する、こういうことをとられるのは当然だと思いますが、私のいま申し上げたような考え方は、どこかに間違いがございましょうか。
#100
○白浜国務大臣 陰湿とかどうとか、そういうふうな表現は私はいささかなじまない言葉でございますが、どうも少し言葉を使い過ぎる、私は余り言葉を知らないものだから、余り使いませんけれども、そういうふうなことで、何となしにそういうふうな言葉にこだわっておるんじゃないかという気もしないわけではないので、いまおっしゃったように、信頼の上に立って話さなければ、初めから不信を持って話したってこれは何にもならぬわけですから、これは信頼の上に立ってやはり話し合ってみる。そうすればいま御指摘のような、そういうふうな空気もだんだんなくなっていくのではないだろうか。いまようやく話し合いを進めて、一つ一つ、環境問題やなんかでも、予算措置ができるところは予算措置をして、手直しをするというふうなことが、だんだん行われてきておると私も聞いておりますので、どうか期待を持って見守っておってもらいたい、私は、そのことをお願いしたいわけであります。
 むしろ、この間私はちょっと気づいたことがありまして、よく郵便一家というふうなことを言われますが、親子で勤務した人がどれくらいいるだろうか、あるいは国鉄なんかで言われるように、じいさん、子供、またその子供さんというふうな、三代、四代――四代はどうか知りませんけれども、続いた人がいるだろうかということを事務当局に聞きましたら、三千組以上そういうふうな人たちがおったということを承りまして、私はほっといたしました。(「それは特定郵便局長だ」と呼ぶ者あり)それを含めてかもしれませんけれども、とにかくそういうふうな話をしておりまして、きのうは参議院で、案納さんも親子三代だということを言われておりました。
 そこで文字どおり、言われるような陰湿な、そういうふうな職場であったら、親子二代も三代も続くということは常識的には考えられない。(清水分科員「いやいや、私は最近のことを言っているのです」と呼ぶ)いや、最近のことかもしれませんけれども、そういうふうなことを考えた際に、どうしてそういうふうな職場になったのだろうかということを実は考えるわけであります。したがいまして、やはりこの際、これを契機に、もっとざっくばらんな話し合いを続けて、そしていい職場をつくってもらうということが最大の急務じゃないか、そうすれば自然といろいろな問題も、ここで解消していくのじゃないかというふうに私は考えているわけであります。余り素朴過ぎて、おまえは単純過ぎるよというおしかりを受けるかもしれませんが、そういうふうに考えておるところであります。
#101
○清水分科員 大臣はそう言われておるわけでありますが、人事局長はどういうふうに考えておられますか。簡潔でいいですよ。
#102
○守住政府委員 年末年始を非常に重大な教訓としていかなければならぬと思っております。また、年が明けましてようやく話し合いに、一部でございますけれども、乗り出したわけでございますので、余り基本的対立の方、ぎらつく方を先にしませんで、いろいろほぐしながら、ゆっくり話し合いをしながら、急に迫る問題もございますし、いやおうなしのものもございますし、いろいろな経済問題もある、そういう中で、本当は年末、実は打ち明けた話し合いが十分にできておりませんので、これを十分やっていきたい、このように考えておるわけでございます。
#103
○清水分科員 大臣は率直な心境を述べておられる。何とか前向きに解決を図ろうということを言われているように思うのです。そこで、この機会に申し上げたいことが一つある。
 四十五年にも紛争がございまして、当時その解決に当たって、井出郵政大臣がこういうことを言っている。法律で禁止されている不当労働行為などはやってはならないのであって、もし仮にそのようなことがあるとするならば、それは親の心子知らずというものだ、こういうふうに言い切っておられる。しかしその後の状況はどうかというと、御存じのとおりなんです。したがって、私は、大臣が責任を持って解決に向かって努力をするということを発言をなさる以上は、それが大臣の一個の胸の内にとどまっているのではなしに、全国すみずみの管理者にまでこれが徹底をされる、こういうことでなければ無意味だと思うのですね。かつての井出さんの発言と同じ結果を繰り返すことになってしまう。その点、一言で結構でありますが、どういうお考えでしょうか。
#104
○白浜国務大臣 これは、私のいままで三カ月足らずの在任中に、私が勉強したことが間違っているかもしれませんけれども、全国二万二千とかという職場があるわけでございますから、すみずみまでこれを行き渡らせるということは非常にむずかしいということで、私は、そういうふうなものを、機会あるごとに徹底をさせてもらいたいということも、また御指摘のとおり考えておるわけでありますが、どうも不信のもとは、そういうところにもあるのではないかと思うし、またいろいろ誤解されるような行為の起こることも、そういうところにあるのではないかと思いますが、どれくらい管理者という者はいるのだということを聞きますと、五%前後だ、七%ぐらいだということになりますと、百人の職場で五人か七人という程度じゃないか。(清水分科員「そんなことはない」と呼ぶ)いやいや、これは私の聞き違いかもしれませんが、そういうふうに私は承っておるわけですが、この諸君をいろいろ教育をしなければいかぬ、指導しなければならぬ、そういうことをやろうとしましても、今度は組合の人たちや、皆さん方と言っては語弊があるかもしれませんが、少しナーバスになって、また変な教育をしようとしているとかなんとかいうふうなことで、聞いてみると、本省の幹部諸君も、いささかナーバスになってそのことを考えているので、私はそんなことなしに、あけ広げて話し合ったらどうかということを考えて、組合の幹部の諸君とも話すときに、そのことを申し上げたわけであります。したがいまして、私は、時間はかかるようだけれども、その方が一番いいのではないかといま考えておるわけでありますので、繰り返し申し上げますが、院外団とは申しませんけれども、皆さん方は応援者ですから、どうかそういうような点も考えて、ひとつ御指導、御後援を賜りたいと申し上げておるわけであります。
#105
○清水分科員 これは人事局長にお尋ねをした方がいいかもしれないが、どうも大臣はそうおっしゃるけれども、これまでの長い経過を見てみると、紛争解決のたびにいま言われるような大臣発言がある。あるが、しかし後はもとのもくあみみたいな結果になってしまう。そこで、
 一体郵政省は、たてまえと本音というものを巧みに使い分けているのかどうか、そういう疑いすら抱かざるを得ないことが間々あるのです。たてまえは不当労働行為というものはやっちゃなりませんよと言われるけれども、現実におやりになっている管理者教育あるいは主任等へ任用するための、まあ洗脳教育と言うと言葉が悪いといって、大臣にまた何か言われましょうが、そういう教育、あるいは新採用者に対し、事もあろうに片方の組合に属する、たとえば第二組合なら第二組合に属する者に教育に当たらせるなんというようなことを重ねて、それらを通して、いわゆるややイデオロギー的に、そして全逓に対する嫌悪感を助長するような、そういうものがそのまま残っていたのでは、これは幾ら前向きに、信頼関係を回復するようにと言ってみても、空念仏に終わってしまうのじゃないか。ですから、大臣がせっかくそこまで言われているのですから、人事局長は、いま私が指摘をしたような管理者教育の方針については、思い切って改めていく、いろいろ疑問のあるような問題については、取りやめていくくらいな決意をもって当たらなければ、なかなかいま大臣が期待をされるようなことへ、事態は進まないのじゃないか。私どもも、応援するなんてそんなことではなしに、郵政事業が円滑に推進されるということは、国民の公共の福祉をいわば助長することなんですから、そのために大いに努力を惜しむものじゃない。ところが、それを妨げるようなことが仮にあるというならば、もうきっぱり、メンツになんかこだわらないで、これは改める。そして労務政策の基本というものについて謙虚に反省をする中で、これから新しい道を求める、こういうことを決意をしてもらうべきじゃないか、こう思います。
#106
○守住政府委員 いま先生から、いろんな御指摘があったわけでございますが、その幾つかは、例の労使間の十二項目の中にかかわるようなものもございます。また、新規採用者の訓練だとかいろいろなこと、事実関係の問題は別といたしまして、そういういろいろな指摘が出ておりますので、その問題につきまして、先ほども御説明しましたように、いま交渉のルールが乗り出しましたので、その中でじっくり労使間で、昨年末のように入り口、出口論というふうなことでなくて、中身の話をしていきたい。そしてまた一方で、そういうことを十分全国の管理者に徹底させなければなりませんので、それは第二の段階になりますけれども、やっていきたい、こう思っておるわけでございます。
#107
○清水分科員 時間がありませんので、聞きたいことは山ほどありますが、また別な機会にいたします。終わります。
#108
○青木主査代理 次に、山本悌二郎君。
#109
○山本(悌)分科員 最初に、切手の売りさばき人問題ですね。手数料、これは四十一年に一度上がっているのかな、四十二年に上がっているのかな、一度上がっておりますけれども、実は大変困っておるんですね。全国で十万七千カ所もあるんだそうですよ。郵政大臣、御存じないでしょうね。十万七千カ所もあるんですよ。その中には特定郵便局もありますし、それから町でたばこを売りながら、酒を売りながらいろいろやっておられる、苦労されている方がいるわけです。ところが、この手数料たるやかわいそうな、微々たるもので、私のところに二つも手紙が来ておりますけれども、ちょっと聞いてあげてもらいたいんです。こういうことを書いてきております。陳情があります。たとえば、私はたばこ屋をやって切手の売りさばきをしております。ところが、いわば同じ国の専売品でありながら、専売局のたばこ屋さんの方はいろいろと気を使ってくれます。郵政省の方はまるっきり、こんちはのあいさつもない。まず第一がこれであります。第二が、手数料がまるっきり違いますというのであります。この人も五十年からやっているんですよ。長いこと、親の代からやっているわけです。ですから長い間の郵政省とのおつき合いでありますので、仕方がない、仕方がないと思っておりました。だけれども、まあまあの話を申し上げますると、いま申し上げたように、専売局の方は、盆暮れになれば御苦労さん、汗もかくだろうと言ってタオルの一本も、それから御苦労だと言っていろいろ招待もしてくれる、こういうわけです。ところが郵政局さんは、全国区の選挙のときぐらいは一生懸命やれやれと言って来るけれども、それ以外のときはまるっきり、こんちはとも言わない。そしてたった一枚の郵便切手を買いに来ても、たんぼも畑もつくっているのにわざわざ来て、そして手を休めなければいかぬ、それもお国のためだと思っております。こういうのであります。
 そこで、まず郵務局長さんですか、郵政大臣は後ほど御答弁いただきますけれども、昨年四月二十六日の逓信委員会で、小宮先生がこれを取り上げております。そしてそのときの神山郵務局長さんは、とにかくこのことについては相当努力をしてまいりたい、こういう答弁をしているんですね。ちゃんとここにあります。どういうふうにお考えですか、まずそこからお尋ねしたいと思います。
#110
○江上(貞)政府委員 御指摘のように、売りさばき所の手数料は、五十二年の一月に改定をされまして現在に至っております。売りさばき手数料につきましては、従来から一貫した考え方をとっておりまして、社会経済情勢の推移等を勘案いたしまして、必要な場合には所要の措置を行うということでまいってきているわけでございます。
 御指摘のように、前回の改定後、今日に至るまでの諸情勢を勘案いたしますと、私どもといたしましても改定の時期に来ている、その必要があるというふうに存じましたので、今回、今国会にお願いしております昭和五十四年度の予算におきまして、そのための措置をいたして、御審議をお願いしている次第でございます。
#111
○山本(悌)分科員 まあ物価も上がっていることだし、当然そうでしょう。しかしこの方が言ってきているのは、たとえばこういう疑問があるというんですね。もう局長さんよくわかっておられると思いますけれども、売りさばき手数料というのは、たくさん売れば売るほど手数料が下がる仕組みになっておる、こういうことであります。ここにその人が送ってよこした一覧表がありますけれども、一万円以下の金額売った場合、百分の十、一万円を超え五万円までが百分の九、それが、二十万円から五十万円になると百分の二と下がっていくんですね。こんな商売というのはないというんだよ。たくさん売ったら手数料たくさん入るのがあたりまえなんでね。それがたくさん売るたびにだんだん減っていくというんだ。これはどうなんですか。
#112
○江上(貞)政府委員 手数料につきましては、御指摘のように、売りさばき額に対して、支払いする手数料の額の料率でございますが、逓減するようにいたしてございますが、御案内のように、切手の売りさばきというのは大変高額なところもございますし、非常に少額なところもございます。高額なところの実態を申し上げますと、手数そのものが、それに比例をいたしまして余分にかかるというような実態でも必ずしもございませんで、たとえば印紙であるとか、重量税印紙とか、あるいは切手にいたしましても高額なものとか、一度に多数お買い求めになるという場合には、その割りに比して手数がかからないというような実態もございますので、ただいま御指摘のような料率をとらしていただいているわけでございます。
#113
○山本(悌)分科員 わかりました。そうでしょう。多分そうなるのがあたりまえのことだからそうだと思いますけれども、最初に申し上げましたように、高額のところ、いわば人口密度の濃いところ、そういうところはいいけれども、そうでない過疎地でもやっぱりそれなりの御苦労をされておる。むしろそれの方が苦労が多いんですよ。多いにもかかわらず、先ほど申し上げたようなことで余り問題にされない。しかもさっき清水さんですか、ここで御質問されておりましたけれども、また大臣も答弁されていましたけれども、一里も二里も三里も四里も山の中まで郵便配達さんがおいでになる。そこで切手売っておる。さあ、いらっしゃい、御苦労さんと言って弁当を食わせ、お茶を出し、そして御苦労をかけているんですとちゃんと手紙に書いてある。そんなところに、こんちはとも言わないというんだな。郵政一家と言われている郵政省さんが、まるっきりそれでは情けないですよという手紙なんであります。
 そういうことで、大変困られている切手の売りさばき人の苦情というものを十分察していただいて、二年間たったら機械的に上げればいい、そんな情けないことを言わないで、もっと温情あふるるものをもって、この人たちに対処をしていただきたいということであります。大臣の御意見を聞きましょう。
#114
○白浜国務大臣 御要望の趣旨については十分私も承りましたので、どうすればいいかということを、ここで私も即答できませんけれども、今後相談をして対処していきたいと思います。
#115
○江上(貞)政府委員 いろいろな御指摘をちょうだいいたしたわけでございますが、お茶を出す場合にも、出しておるがあいさつもないというような御指摘でございますが、実はこれはごあいさつもさせていただいておりまして、外務員が遠くへ出まして休憩をいたします場合には、わずかでございますが、休憩所としての若干、実費あるいはプラスアルファ程度のものも差し上げておりますし、来年度はまた、本年度から多少ではございますけれども、余分な予算も組ましていただいておるわけでございます。
 なおそのほか、毎年逓信記念日でございますとか、あるいは郵便業務表彰でございますとか、さらにはまた、長い間していただいた方、役員として、いろいろ取りまとめその他に御苦労なさっていただいた方々に対しましては、叙勲とか褒章というようなことも、心がけさせていただいてきておるわけでございます。
#116
○山本(悌)分科員 もう一つお伺いします。これはこれから委員会にかかるのだろうと思いますけれども、大体上げ幅というか、その率はどのぐらいでございますか。
#117
○江上(貞)政府委員 ただいま予定しておりますのは、率にいたしまして六・四%でございまして、額にいたしまして、これは実は予算上、来年の一月からと考えておりますが、来年度は二億五千四百万、周年にいたしますとおおむね十億円程度でございます。
#118
○山本(悌)分科員 わかりました。
 それでは次の質問に移ります。
 先ほども話がありましたけれども、大臣、暮れ、正月の年賀はがきの遅配というのは、一般の国民からするとかなり慎激をいたしておるのであります。私のところもかなり投書が来ておりますし、また電話もじゃんじゃんとかかってきて、お前ら何をやっておるのだということなんでありますね。お前ら何をやってるといったって、おれが配達をして歩くわけじゃないんだから、そんなことを一々言われる筋合いはない、こう言うのでありますけれども、そうは言ってみましても、これは大変な問題になりました。まあ大臣、大臣になったばかりでこういう問題が起きたのですが、どんな御感想をお持ちで、またどういうふうに対処していかれるつもりか、まずお聞きをしたいと思うのであります。
#119
○白浜国務大臣 御承知のとおり、紛争のさなかといいますか、その時期に私も大臣を拝命して、郵政省に参ったわけでありまして、こうした紛争というものの中に飛び込んだのは、正直言って初めてでございます。その中で、郵政省の幹部の諸君からいろいろな話を聞きまして、これは何とか早く解決をしなければならぬというふうに考えて、いろいろ状況報告を聞きながら、また私の疑問に思うところなども承ってまいったわけでありますが、何とかして年末には正月に間に合うように配達をしたい、年賀郵便だけでも配達をしたいということで、努力をいたしてまいったのでありますが、思うようにまいらない。特に私は、いろいろな収入面その他から見て、非常に従業員、職員の諸君、家庭の主婦の方々も困っているのではないだろうかということも考えて、何かここで支払いをする方法はないだろうかということも、私なりに、素人なものですからざっくばらんに尋ねておったわけでありますが、なかなか法律や協定や、そういうようなものにしばられて、思うようにいかないというような点もありまして、そういうような意味でも、一部の職員の諸君には非常に迷惑をかけたところもあるし、また家庭を守っておる主婦の方々にも、大変御不満があったんじゃないかというふうに考えるわけであります。
 さて、いろいろと各方面の意見を聞きながら、私も組合の幹部の諸君と会った方がいいか悪いか、そういうふうな話もありまして、特に大多数を持っていると言われる全逓の組合の幹部とは、直接会って話をした方がいいのではないかということも大分検討し、私もその希望を述べたのでありますが、何しろ非常にむずかしい問題を前にして、それも含めた一括回答をしなければならぬというふうな話でありましたので、これでは幹部の諸君と会って、私がそこでノーと言わざるを得ないということであったならば、これは大変なことになるということを考えまして、会う機会を失したわけであります。しかし、これはそのままでは済まないことでありますので、私はいろいろと御教示も受けまして、そして会う機会をつくりまして、そして二月十日に全逓の幹部の諸君とも、全郵政の幹部の諸君とも会いまして、ざっくばらんに、これからひとつお互いに胸襟を開いて、話し合いを進めてもらいたいということを申し入れて、そして郵政省本省の幹部の諸君にもそのことを命じまして、いませっかく話し合いを進めているところであります。
 御承知のとおり、何といいましても郵政事業は人手に頼らなければならぬ、そういうふうな仕事でございますので、部外に急に応援を求めるといっても限度があるわけでありますから、これではとうていできませんので、両組合の幹部ともじっくり話し合って、そしてこの問題の解決を図りたいというふうなことで、一生懸命いま努力をしておるというのが今日の状況であります。
 幸いにして、経済問題あるいは一部では環境問題などについても、話し合いがだんだん出てきまして、予算づけをするものは予算づけして、解決しておるという部面も出てきたやに聞いておりますので、私は内心非常な期待を持って、今日見守っているというのが実情でございます。
#120
○山本(悌)分科員 大臣の答弁が長いものですから、こっちはいらいらしてきます。非常に結構な答弁なんだけれども、時間が限られているものですからね。
 わかりました。非常に御苦労されていることだけはわかりました。
 そこで、わからないことがありますのでお尋ねします。二点であります。これは合法な闘争であったか違法な闘争であったか、あるいはまた、闘争であるのかないのか、この点を大臣、お尋ね申し上げます。
#121
○白浜国務大臣 局長からひとつ……。
#122
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 先ほどもお話が出ておりました時間外労働協定につきましては、労働組合の理解と協力が要るわけでございますので、その点は別といたしまして、怠業その他職務命令違反等が多数行われましたので、そういう部分につきましては違法な闘争である、このように考えておる次第であります。
#123
○山本(悌)分科員 そうしますると、この議論は非常にたくさんあると思うのですけれども、私どもは一つ疑問に思うのがあります。郵便法の七十九条との関係はどんなふうに見ておられますか。
#124
○吉田説明員 お答えします。
 郵便法七十九条は、先生御案内かと思いますけれども、「郵便の業務に従事する者がことさらに郵便の取扱をせず、又はこれを遅延させたときは、」ということで、罰則の規定がございます。通例の場合でございますと、当然職務規律違反という問題もございますが、こういった職員は刑事訴追を免れないというわけでございます。
 ところで、あるいは御質問は、闘争時と申しましょうか、争議行為下における七十九条の問題だと思います。この点について申し上げますと、争議行為として行われた場合、それが郵便法七十九条に触れるようなケースの場合には、これも先生御案内かと思いますが、昭和五十二年の最高裁の名古屋中郵事件判決というのがございます。私どもは、この趣旨にのっとって対処するということにいたしております。この法の適用につきまして、判決の趣旨にのっとっていたすわけでございますが、大変微妙なむずかしい問題を数々含んでおります。事は刑事問題でございまして、私どもは関係司法機関とも十分な連絡をとりつつ、対処してまいっておるわけでございますが、今後ともこういった点は、関係機関と十分連絡をとりながら、こういった事態の現出については対処してまいりたい、こう思っておる次第でございます。
#125
○山本(悌)分科員 そうでしょう。そうだと思います。答弁としてはそれしか方法がないと思いますけれども、なかなか重要なことでございまして、やはり国民はじっと見ておるのです。郵政業務が非常に大変だということも皆承知いたしております。しかし私のところにこういう例が、正月の配達に問題があったのです。佐和田町というところでありますけれども、郵便配達をしていただけないものですから、年賀状を町の商工会が預かりまして、そして、皆で手分けをして配達しようじゃないか、みんな持っていこうじゃないかということになった。ところが、そこへ全逓の方だろうと思いますけれども、おいでになって、何だと言って、足でみんなけ飛ばしてばらばらにしてしまったというのですね。また集めてやらなければならない。こんなことおまえたちがやることじゃないというような調子だというのですね。それを聞きまして、私も実は情けなく思ったのです。せっかくみんなが待っておる年賀はがきを、闘争か何かよく知りませんけれども、遅延をさせておきながら、さらに商工会の会議室で皆手分けをして一生懸命やっておるにもかかわらず、そんなことをされるというのはどういうことなんだ。これは決してうその話でも何でもない。私の義理の兄貴が商工会の会長でございますから、そのとおりです。それで、みんな持って配達したのだから間違いないのであります。そういう実情がありまして、本当に困ったことだと思うのです。これは事実を申し上げたのであります。
 そこで、一、二点お伺いします。
 私の選挙区でございます新潟、信越郵政局の実態でありますけれども、年賀の元配率は全国最低なんですね。そのことを御存じでおるのかどうか、まずそれからお聞きしてみましょう。いかがでございますか。
#126
○江上(貞)政府委員 信越郵政局管内の年賀の元旦配達率が、全国的に見まして低かったことは存じております。
#127
○山本(悌)分科員 それに対してどんなふうにお考えになっておりますか。これは、私は一つは管理者の問題でもあると思うのですよ。管理能力の問題でもあると思う。それからもう一つは、闘争だというのですから、先ほども最初にお聞きしているから、それはそれ以上追及いたしませんけれども、それに対して何らかの手段、方法ですね、民間でさえやろうということで、それぞれのところでやっているにかかわらず、いわゆる配達をしなければならないということの指令をしない。あるいはしているのかわかりませんけれども、できないというのはどういうことでございましょうか。
#128
○江上(貞)政府委員 民間ですらというお話でございますが、ちょっと誤解があるといけませんので、一言だけ申し上げさせていただきますが、暮れにお願いいたしましたのは、皆さんこれは非常勤職員としてお願いいたしておりますので、その限りにおきましては郵政省の職員であるというふうに認識をいたしておりますが、御案内のように、特に新潟地区というのは、大変に激しい闘争が行われたところでございまして、非常勤職員の雇用阻止などというのも、全国的に見て、かなり激しい形で闘争が展開をされたところでございます。元旦の配達は、そのような事情も確かに事実としてございます。と同時に、先生御指摘のように、管理体制あるいは業務運営体制が万全かということになりますと、配達の諸資料が完全にそろっているかとか、あるいは住居表示が、他の管内に比べて十分に行き届いているかということになりますと、私どもといたしましても、今後業務的にも改善をしていかなければならない点が多々ございますので、今後そのような点につきましても、鋭意取り組んでいきたいというふうに思っております。
#129
○山本(悌)分科員 激しい闘争が繰り返されたところだといたしますればなおさらでありますけれども、民間というのは、ちょっと私の方も言い過ぎたかもわからない。しかし、現実には、先ほど申し上げましたように、新潟県内にも、特定局の中でも、やってできなくて、そういうところがあったのです。そういうことで御了解を願いたいと思いますけれども、一生懸命お手伝いをしてやっている組合もあるのだし、またいわゆる職員ですね、管理職の皆さん方だって一生懸命手を出して配達したんでしょうね。そういうことで大分御努力をされたということはよくわかりますけれども、その辺になりますと、やはり多少の信賞必罰というのがあっていいのではないか、私はこんなふうに思いますが、いかがでございましょう。
#130
○守住政府委員 正規の勤務時間の中において、極端な怠業等がいろいろ行われましたし、職務上の命令違反とか、いろいろその他郵便の用具類を損壊することとか、暴力が、全国的には一部でございますけれども行われたわけでございます。こういう点については、それぞれ職務専念義務違反とか、いろいろな面で法律違反にかかわりますので、私ども絶えず注意してなお直らない、それが反復継続される、こういう職員に対しましては、その速やかな中止と申しますか、郵便物の滞貨を前にいたしましてこれを多少でも早く排送したい、こういう考え方と職場規律の維持、こういう点から、それぞれ訓告処分あるいは懲戒処分等を行ってきたところでございます。
#131
○山本(悌)分科員 もう時間が来ておりますから、最後に、普通郵便物でも新潟市内管内、西局、中央局あるのですけれども、内野局も含めまして非常に遅いのですよ。これは、遅配ということではなかなか有名なところでありまして、信越局、頭の痛いところだと言いますけれども、いつも、たとえば私なんか国会報告をやったりあるいは座談会をやりますと、必ず注文が出るのは、なぜ郵便がこんなにおくれるのかという注文であります。これは私は、先ほど申し上げましたように、管理能力もあると思いますし、それから闘争の問題もあると思いますけれども、もう少し郵政省としては考えてもらわなければいかぬのじゃないだろうかと思うのですね。たとえば局と局との間が長過ぎる、その間にたくさんの家ができた、いわゆる密集してきた。配達能力がないというのならば、たとえば特定局に集配局をつけるとか、何か方法を講じたらいいと思うのです。西局の範囲が広過ぎて、内野局が持ち切れないというのがある。それから中央局が広過ぎて、末端まで行き切らぬというのがある。四十万都市で、同じ市内で、一週間もかからなければ、郵便が行かないなんというようなところがあるのですよ。それで、会合通知なんか、全然だめになることがしょっちゅう起きているのです。これは私は本当に慎んでいただかなければいけないと思うのです。大臣、ぜひひとつこれはお願いを申し上げておきますが、まず大臣からその決意をお聞きして、後で局長さんの話をお聞きしましょう。
#132
○江上(貞)政府委員 最近におきまして、滞留を重ねておりました郵便物も、ほぼ正常化いたしましたので、私どもといたしまして、全国的に送達日数を多少調査をいたしました。その結果、御指摘のように、新潟市内の郵便物というのはほかの地域に比べまして、ほかにも若干そういう地域がございますが、一日あるいは一日半といったような形で、場合によると二日程度遅く着いていることがわかりました。それは、調査いたしました郵便物の限りもございますので、それがすべてというふうには申し上げません。中には早く着いておるのもあろうかと思いますし、もっと遅いものもあろうかと思います。
 それで、御指摘のように、新潟市の世帯数は、四十八年から五十三年にかけまして一一%ぐらいふえておりますし、それに伴いまして郵便の配達物数も、ふえておることも確かでございます。私どもといたしましても、この間それなりに郵便区の増区も行いましたし、かつまた内野郵便局を普通局に昇格をして、充実するというようなことも行ってきたところでございます。その他、四十年代には機械をかなり入れるということもいたしてまいりました。ただ、先ほども申し上げましたように、住居表示の実施率が、全国的に新潟市が低いということもございますし、職員の通区能力等の問題もございますし、あるいは労使関係のもつれといったようなこともあわせてございますし、いろいろな点で、体質を改善していかなければならないというふうに存じておりますので、今後、各種の面から取り組んでいきたいというふうに思っております。
#133
○山本(悌)分科員 これで終わります。
 もう一度局長によく言っておきますけれども、一日や二日なんというのは、最近やっとなったのだ。本当に私の方からはっきり申し上げて、一週間というのはざらなんだ。だから、ぜひひとつ徹底してもらいたい。お願いいたしまして、質問を終わります。
#134
○青木主査代理 午後一時三十分から再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後一時十一分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三十三分開議
#135
○藤田主査 休憩前に引き続き会議を開きます。
 郵政省所管について質疑を続行いたします。後藤茂君。
#136
○後藤分科員 まず初めに、大臣にお伺いをしたいわけですが、最近、郵政の労使の問題について世間的にも大変注目を集めているわけですけれども、郵政事業を円満に運営していくために特に留意をしておかなければならない点は何かということを、ひとつ簡潔にまずお伺いをしておきたいと思います。
#137
○白浜国務大臣 何しろ人力によってさばいていかなければならない仕事でございますから、一番大きな問題は信頼関係だと考えております。
#138
○後藤分科員 その健全な労使関係は労使の信頼関係の上に確立されるという大臣の御答弁ですけれども、そこで、実はきょうは時間がございませんので、一点だけについてお伺いをしてみたいと考えておるわけです。
 それは、きょうも私こちらに持ってまいっているわけですけれども、いわゆる「幹部だより」とかあるいは「役職者特報」、こういうものが出ているようでございます。この「幹部だより」とか「役職者特報」というのは一体いつごろから出ているのか、あるいは郵政省が御指導なさってそれぞれの局が出しているのか、あるいは地方郵政局の指示で出されているのか、それとも各郵便局の自主的な判断で出ているのか、この点をまずお伺いしておきたいと思います。
#139
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 「役職者特報」につきまして、いつごろからかというのは、私もよく調べたことがない、把握してないわけでございますが、本来郵政事業の中で、まあ中間役職者と申しますか、非常に大切な機能を発揮しておるということでございます。したがいまして、その中間管理者の機能をよりよく発揮していくというためにはいろいろな施策をやっておるわけでございますが、その施策の中の一つとして、名称は地方ごとにあるいは各局ごとにいろいろ使われておるようでございますけれども、「役職者特報」の発行、これも一つである、こういうふうに考えております。したがいまして、中間管理者の機能発揮のための施策としては本省もそういうものがあるよ、こういうことでやっておるわけでございますが、具体的になりますと主事、主任等の役職者の自己啓発を促して、豊富な業務知識なりを広めていくということ、またお互いの意思疎通も深めるということをねらいとしておるわけでございまして、それぞれの郵便局でそれぞれの郵便局が、役職者の参加意識の問題もございますので、参加意識を求めて企画したりあるいは作成したりして役職者の相互理解なり知識の深さなり、そういうために発行しておる、こういうものでございます。
#140
○後藤分科員 いまのお答えだと発行主体、これは郵便局だと思うのですけれども、その発行は任意なんですか。それとも郵政省としては、いま言われたような、つまり中間管理者、役職者のコミュニケーションというのですか、こういうことも強化をしていくために必要として御指導なさっているわけですか。
#141
○守住政府委員 ちょっと記憶が十分ではございませんでしたけれども、本省といたしましては、昭和三十九年以来これを進めておる、いろんな諸施策の中の一つとして指導をしておる、こういうものでございます。
 それから、いまのお尋ねの点でございますが、やはり役職者の機能発揮のためにはいろいろな施策、手だてが必要だろうと思いますけれども、その一つとしてこれを強く指導しておる、こういうものでございます。しかし、具体的にはそれぞれの局で自主的に作成される、こういうものでございます。
#142
○後藤分科員 その指導文書はあるわけですか。
#143
○守住政府委員 すでに過去において通達が出されておるようでございます。
#144
○後藤分科員 これは通達と理解をしてよろしいのですね。
#145
○守住政府委員 どうも申しわけありませんが、具体的な通達は出しておりませんけれども、会議指導のときに、こういう方法も一つの方法であるということで指導しておるということでございます。
#146
○後藤分科員 そうしますと、もう一度確認をしておきたいのですが、それはよろしい方法であろうということで、通達は出してないが、以心伝心でやった方がよろしいというようになっているのでしょうか。それとも何かそういう文書、通達ではないにいたしましても、三十九年というように先ほど局長おっしゃられましたけれども、その根拠をお聞かせいただきたいと思います。
#147
○守住政府委員 御承知のとおり、各中間職制がおるわけでございますけれども、主事の諸君たちは上司の命を受けて部下を指揮するということでございますし、主任層も指導するということでございます。あといろいろ課長代理とかの程度があるわけでございますけれども、それぞれその中間役職者の機能を発揮させ、また一人一人でなくてお互いに啓蒙し合いながら知識を深めていく、あるいはコミュニケーションを深めていく、こういうためのものとして私ども指導しておるわけでございます。
#148
○後藤分科員 そういう御指導だとすると、数局というのでしょうか。それともこの「幹部だより」なり「役職者特報」なり、これはあるいは局によって名称は違うかもしれませんけれども、各局全部に出ていると理解してよろしいでしょうか。
#149
○守住政府委員 これは自発性ということを非常に尊重するわけでございますので、強制まではいたしておりません。
 また、いろいろな面から、局情等もありまして、そこまで至っていない局と申しますか、そういう局もあろうかと思います。また発行している局もある。詳細は把握いたしておりません。
#150
○後藤分科員 いまの御答弁でおおよそわかってきたわけでけれども、つまり郵政省としては、そういう通達等は出していない、好ましいものではあるけれども、やってほしいものではあるけれども、仮にそういうものを出していないところがあっても、特にそのことによって職務命令違反というわけでもないということですね。
#151
○守住政府委員 職務命令違反というようなぎすぎすした考え方は持っておりません。しかし、なるべくそういうもので役職者の機能意識というものを強めてもらいたい、こういう考え方には変わらないわけでございます。
#152
○後藤分科員 いま人事局長がおっしゃったように、それほど好ましいものである、つまり中間管理者のコミュニケーションを強化していく、それが、先ほど大臣にお答えいただきましたように、健全な労使関係をつくる上においても大変大切だというならば、むしろ強制的に全局で「役職者特報」なりあるいは「幹部だより」等を出すべきであるという通達にされたらいかがなんですか。なぜそこで自主的にやっているところ、やってないところ――およそ郵政省としてそういう御指導をなさっておりながら、末端では、いま局長が言われたような意向がそのまま守られて、実施をされているかされていないかはどうぞ御随意にということでは、どうもちょっと理解に苦しむわけですけれども、いかがでしょうか。
#153
○守住政府委員 やはり具体的な現実の問題になりますと、いろいろそれをやるために投稿者も要るわけでございますし、原稿も要るということに相なります。そこで、非常に積極的な数人の役職者の気持ちだけではだめでございまして、全体としてそういう気持ちが盛り上がらないといけないし、一時的に続いて、また終わってしまうという局もあるようでございますが、そういういろいろ局の中の実情がございますので、それを一通達でただ形式的に指示するだけでもいかがかということで、努めてそういう気分を起こして取り組んでもらうようにというやり方をしているわけでございます。
#154
○後藤分科員 いまの御答弁をお聞きいたしておりまして、本当に自信と確信を持って郵政業務を進めていく上において、中間管理者のコミュニケーションを強めていくためにはどうしてもこれは必要だという確信がおありでないように思う。確信がおありだとすれば、やはり御指導をなさったらいいと思う。私は、正常な労使の信頼関係をつくる上に、どうも「役職者特報」というものは阻害をしているのじゃないか、こう思えてならないのです。局長はこういう「役職者特報」というのはごらんになったことありますか。どこの局のでも結構でございますから、しさいに中身をごらんになったことがありましょうか。
#155
○守住政府委員 私も、過去には何回かそういうものも見たという記憶がございます、中身の詳細な点までの記憶はございませんけれども。しかし、私ども「役職者特報」は一つのあれでございますけれども、非常に力を入れておりますのは、役職者の業務打合会、こういう会合でございます。これは原稿その他の点は表現力その他がございまして十分実らない点がございますけれども、一番大事な会話、対話あるいはミーティング、そういうのが非常に大切な、自然なものでございますので、役職者の打合会、これも一方では非常に力を入れているところでございます。
#156
○後藤分科員 もう時間がございませんので答弁は簡単にお願いをしたいと思うが、役職者という言葉はどこから来ているのでしょうか。慣例的に言っているのでしょうか、それとも郵政省の法律以下通達、省令から何からありますけれども、そういう名称を言っている根拠になる文書があるのでしょうか。
#157
○守住政府委員 職務上の名称は組織規程上あるわけでございますけれども、しかし、それは役職者でなくて、いわば職名みたいなものでございます。だから、通称と申しますか、役目があり、職務上の地位にある者、こういう意味で俗称役職者という名前が使われておると思います。その他の言葉としてたとえば中間管理者だとかそういう言葉も使っておるところでございます。
#158
○後藤分科員 そうすると、そういう根拠になる役職者という言葉を定義づけるようなものはないわけですね。
#159
○守住政府委員 細かく定義づけるというとあれでございますけれども、主事、主任層の中間管理者を役職者と申しますか、管理者という言葉とは区別をいたしておるわけでございます。
#160
○後藤分科員 簡単に答弁をお願いしたいと思いますが、大きな局はともかくといたしまして、三、四十人ぐらいの局で局長、局次長、課長、課長代理、主事、主任というようにあるわけですね。半分ぐらいそういう役職者の方々がいるのじゃないかと思うのですけれども、わずか三十人や四十人の郵便局で、確かに郵便なり保険なりそれぞれの分掌上の仕事はあるでしょうけれども、何でやたらに局長以下主任まで、何もついていないのが少ないのじゃないかと思うくらいあるのでしょうか。こういう制度というものは望ましいとお考えでしょうか。一言で結構ですからお答えをいただきたい。
#161
○守住政府委員 やはり必要だというふうに考えております。
#162
○後藤分科員 これは後でまたお読みいただければいいと思うが、郵便局とは大分違いますけれども、日経の二月二十六日に「第百生命のユニット制」というので「係の仕事をヨコ割りに」という解説が出ている。四月一日からやるようです。この中で言っているのは「管理者は管理範囲の限界とは関係なくふえていく傾向にある。特にわが国の場合は人を処遇するため、組織づくりをすることが多い。」とか「上からの命令や下から吸い上げられる情報も職位階層というろ過装置が多くなればなるほどゆがんだものとなり、命令の実行や意思決定面で問題も起こりがちである。」、こういうように言って、そして上から下までいっぱいあるこういうものをやめようというのですが、これは私は趨勢だろうと思いますね。
 一番驚くのは、郵政省の、特に郵便局におけるそういう役職名がつき過ぎている。しかも主任というのは、大体五年たちますと主任になっていくとか言われております、もちろん若干違いはあるでしょうけれども、そしてやるところの仕事は職員と全く違わない。それが実際には号俸が上がっていくということになっているわけですね。これはやはりいわゆるマル生と世間で言われておる問題と非常に大きなかかわり合いを持っていると思うんですよ。次から次へ、おまえに役職、おれに役職というようにこういう役職をつけていくということについて、重ねてお聞きしますけれども、大変望ましい職務分担といいますか任務、役割りでしょうか。
#163
○守住政府委員 昔から五人組と言われておりますようなもののとらえ方もあるし、長い間私どもの方も五人に一人ということで主任を置いておりますが、なお一般の職員と同じではないかという点につきましては、実はそうであってほしくない、やはりそれは指導者でございます。(「管理職だろう」と呼ぶ者あり)管理職ではございません。いわゆる非組合員ではございませんが、職務上の上司の命を受けて部下職員を指導する、こういう根拠に相なっておるわけでございますので、実態は別といたしまして、そういうふうに一般の職員と全く同じようにやってほしくない、こういうことで機能発揮についていろいろ努力しているわけでございます。
#164
○後藤分科員 やってほしくないということですが、主任、主事というところは、人事考課なりあるいは管理監督なりというものはないのでしょう。どうですか。
#165
○守住政府委員 そうではございませんで、郵便局組織規程の第二十四条に「主事は、上司を助け、従業員を指揮する。」、そういう役割り、機能、職務内容を持っております。「主任は、上司の指揮を受け、従業員を指導する。」、これが根拠、役割りでございます。
#166
○後藤分科員 先ほどは、いわゆる役職者という言葉を定義づけているものはないとおっしゃられた。しかも役職者の中には管理者――管理者というのはあるんですね、後で言ってください。管理者というものといまの主事、主任、つまり組合員ですね、一般に労働組合がある場合には組合員になるが、この二つの性格を役職者というのは持っているわけですね、局長。
#167
○守住政府委員 職場におきましては先生御指摘のように職員、一方では組合員という性格も持っておる、そしてまた一方で、組織上はそれぞれの局長なり次長等の非組合員の管理者と職制上の代理、主事、主任等がある、こういうふうにとらえております。
#168
○後藤分科員 この「役職者特報」は、したがって管理者にも行くわけです。つまり、だれだれ殿と役職者の氏名が書いてあるわけですね。それから組合員の役職者にも行くわけです、主事、主任ですね。
 どうでしょうか、正常な労使関係を確立していく、そのために一般職員には配られない「役職者特報」、しかも、この中に書いてあるのにはたくさんの問題がある。きょうは時間ございませんので、私は、また機会があったらぜひ御質問申し上げたいと思うのですけれども、この「役職者特報」というのは、むしろ職員の中において大変違和感を持つことになりはしませんか。「管理者情報」ならわかります。しかも、三十人とか四十人程度のところで、こういう「幹部だより」だとか「役職者特報」を出さなければその局の管理運営ができないなんて、そんなことはないと私は思うのですが、局長どうでしょうか。
#169
○守住政府委員 やはり勤務時間中は職員でございますし、その職員の中の役職者という役割りを果たしていかなければならぬ。それからまた公務員として職務上、業務上いろいろな問題をコミュニケーションするということが、やはり大切なことではないかと思うわけでございます。
#170
○後藤分科員 明晰なる局長の答弁にしてはよくわからないのですけれども、つまり私が御質問申し上げているのは、この「役職者特報」というのが組合員である主任、主事、管理者である課長以上の方々ですか、こういうところへ同じに行く、そして一般組合員には行かない。別に秘密文書じゃないでしょうけれども、管理者、だけにこうやって配られていくのでしょう。職員はこれを知らない。疑心暗鬼を持つじゃないですか、違和感を持つじゃないですか、あるいは差別意識を持っているのじゃないか。しかも、ここに書かれていることは、人の融和とかいろいろなことを言っておりますけれども、私は、大変失礼ですけれども、前近代的な郵政一家を仲よくみんなでつくり上げていこうというような感じを持つわけです。特にこの中では自主的にこういうものをおやりになっているわけでしょう。そしてほとんど全部署名で書いております。主任とか主事とかが皆さん方の顔色を考えながらお書きになっているのだろうと思うのです。その中で第二号と三号には、職員と組合員とはどう違うのかという講座が載っているのです。これは無署名です。これはどうも役職者が自主的に、サークル的にこういうものをつくって編集をして、そして郵便局、郵政業務はこうあった方がいいとか職場の雰囲気というものはこうあったらいいという乙とではなくて、ここに講座というものが載っている、しかも無署名です。これが役職者の自主的判断で行われていると思いますか、それとも郵政省のこの「役職者特報」を巧みに使っていきながら、職員と組合員とはどう違うかということを御指導なさっているのか、一言でいいです。
#171
○守住政府委員 もちろん自主的な面を「役職者特報」は強調いたしておりますけれども、それは管理者のもとでそういう施策をやっていくわけでございますので、お尋ねの講座でございますか、それは無署名だということでございますが、恐らく管理者とも相談したか、管理者による部分ではなかろうか、こう思っております。
#172
○後藤分科員 講座をやるのなら労働三法もありますし、いろいろな法律もあるわけです。それを役職者にずっと親切に解説をしていくということならわかりますけれども、ここに出てきているのは、公労法の第四条の一項、組合の加入脱退の自由みたいなことをクローズアップしている。つまり自分の都合のいいところだけをこうやって、そしてここを流れておる考えというものは、組合なんというものはない方がいいんですという意識に徹している。二号を見ても、三号に書いてあるのを見てもそうです。そういうところで貫かれているわけです。
 ぜひ局長、ひとつ全国のこの「役職者特報」を集めて、そこに組合無視なり軽視なりあるいは前近代的な労使関係というものを確立していくのじゃないだろうかと思われるような、そういう文章がないかどうか点検をしてもらいたいと思います。
 また、この「役職者特報」というものの費用の問題ですが、だれが費用負担をしているのでしょうか。
#173
○守住政府委員 これは郵便局の経費として紙代、印刷代を出しているわけでございます。
#174
○後藤分科員 そうしますと、出しているところと出していないところ、しかも郵政省としては指導しているということになりますと、勝手におまえら任意で何でも書いていい、サークル的な私の趣味だとか、楽しみだとか、きのう遊んだとか、飲んだとかいうようなことだけなんですか。私は「役職者特報」は任意に行われて、各役職者が金を出し合いながら出しているのかと実は思ったわけです。そうだとすれば、もっと一貫した姿勢がなければならぬと思う。
 それから、重ねて言いますけれども、これは組合員と非組合員とのいわゆる役職者というもので出している。そして私が持っておるこの郵便局では、これが出る前後から九名の脱退者を出しておるわけです。それまでは大変仲よくしておった郵便局が、これが出始めたころから脱退者が出てきている。つまり役職者が脱退してきているわけです。こういうようなことはやめたらどうですか。私は、これを読んでおっても非常に陰湿だと思う。もっと堂々とオープンで労使関係というものはやればいいじゃないですか。こういう陰湿、陰険な、何ともいやらしい、そして書いているものが人の和、人の和と言って、本当にあなた方の顔色ばかり見て書いている。伸び伸びした文章がないですよ。ぜひひとつ、こういうものは再検討して、一時停止しろ、こんなものは毒にこそなれ薬にならないという御指示をなされる意思はないか。
#175
○守住政府委員 役職者が投稿等で企画をしたりするという意味で申し上げたわけで、そのこと自体は局の施策としてやっておることを一言申し上げておきますが、いま再度の御指摘の点、やはり中身によりましてはいろいろ人の見方と申しますか、考え方もあろうかと思いますが、内容による問題ではなかろうか、このように考えておる次第でございます。
#176
○後藤分科員 時間がございませんが、「役職者特報」を私、初めて見ましたが、これはやはりやめた方がいいと思います。本当に疑心暗鬼をよけい強めていくだけだと思うのです。しかも正常な労使関係というものにはならないと思う。
 大臣、いまのやりとりはお聞きになっておられたと思うのですが、正常な労使関係をつくっていくためには、少なくともこれはしばらく見合わせて、そして十分に検討なさって、先ほど局長が言われたように、役職者のコミュニケーション、管理者の伝達事項等を徹底していく、そして郵便事業というものを国民に愛されるようにしていくためにはこういうものが必要だという判断が十分に固まってから、もう一度御指導なさったらいかがでしょうか。このことを私は要望として申し上げておきます。
 時間がございませんが、もう一点お伺いしておきたいと思うのですが、郵政省としては、ぜひみんなに郵便を、手紙を出すように指導していこうじゃないか、最近はもう電話で事を済ましていく、やはり長い歴史を持っております郵便というものを、みんなが手紙を書く、あるいは郵便を出すということをひとつ宣伝していきたい、進めていきたいということから「ふみの日」というものをつくっておられるわけですか。
#177
○江上(貞)政府委員 郵政省がつくるというと語弊がございますが、そのようなキャンペーンをいたしているところでございます。
#178
○後藤分科員 局長、「ふみの日」はほとんど知らないのじゃないかと思うのです。何かそのための宣伝をなさっていらっしゃるか、もう時間がございませんので、短くて結構です。
#179
○江上(貞)政府委員 御指摘のように、見る文化、聞く文化ということがよく言われますが、通信主管庁といたしまして、テレビとか電話とか、大変その方にも寄与しておるわけでございますが、同時に、書くということは考えるということにも通じます。最近の調査によりましても、よく書かれるという方は六・七%ぐらい、あるいはときどき書くという方が二六%ぐらいしかいらっしゃらない。そういう点で「ふみの日」というキャンペーンも始めて、手紙を書く習慣をつけてもらおう、こう思っておるわけでございますが、多少ごろ合わせのきらいもございますので、周知のやり方、PRのやり方といたしまして、地方から自主的に始めるか、あるいは中央から大がかりに始めるか、いろいろございますけれども、昭和五十年から実は私どもといたしましては、地方からぼつぼつ始めてまいりました。御指摘のように、ぼつぼつ中央でもそのようなことをいたしてみたらどうかというふうに思いまして、大臣の御指示もございまして、大いに書く、考えるということのためにいろいろと準備をいたし、検討いたしておるところでございます。
#180
○後藤分科員 大臣に一言、この点について要望を申し上げまして、私の質問を終わりたいと思うのですが、せっかく月の二十三日を「ふみの日」として設定なさっている、ところがほとんどの人は知らない。しかも、手紙を書く、はがきを書くということは非常に少なくなってきている。これは去年も私は御質問申し上げたのですけれども、国際文通週間に、使えないような額面でお出しになる才覚がおありだとすれば、ぜひ二十三日の「ふみの日」にはそれにふさわしい切手を発行されて、五十面シートなり百面シートで発行されて、その日に郵便をお出しになる方にはその切手を張ってあげる。こういうようなことを考えられたらいかがかということを要望申し上げたいのですが、大臣どうでしょうか。
#181
○白浜国務大臣 御提案の「ふみの日」につきましては、私どもも、いま御指摘のとおりいろいろ検討をいたしておりまして、その切手の発行などについてもどうしたらいいだろうか、あるいは「ふみ月」というものを考えたらどうだろう。だんだん私どもも不精をして電話で済ませていることが将来のためいいのかどうかということも反省されますので、十分検討していきたいと考えております。
#182
○後藤分科員 終わります。
#183
○藤田主査 後藤君の質疑は終了しました。
 土井たか子君。
#184
○土井分科員 郵政省の方では、五十二年度の統計というのは大体集約できていますか。いろいろなデータについての集約はいかがですか。
#185
○河野(弘)政府委員 お答えいたします。
 私ども決算の上で出ました数字につきまして、一応現在拾っております。
#186
○土井分科員 そうすると、これについては当然集約されていると思うのですが、ずばり、五十年度から五十一年度へ、五十一年度から五十二年度にかけての、各年度の生理休暇取得率というのはどういうことになっているかというのをひとつお知らせいただけませんか。
#187
○守住政府委員 ただいま手元に資料がございませんので、即刻取り寄せて、先生の方へ後で御説明申し上げたいと思います。
#188
○土井分科員 これは通告しておいたんですよ。きょうの質問はと聞かれたので、生理休暇の問題も含めて、労基法で言うところの母性保護の内容に対して質問しますよと言ってあるんですよ。
#189
○守住政府委員 御通告いただいておりますが、実は各局段階における女子の方の採用とか、そういう数字は持ってまいりましたけれども、生理休暇の取得数まではちょっと持ってまいりませんでした。
#190
○土井分科員 これは労基法にあるところの母性保護の内容がどのように郵政当局によっていままで取り扱われてきているかということに対しての基本的なデータじゃないですか。生理休暇の取得率ということについて、一体どうなっているかという点検もなさらないのですか。どういうことになっているかという実情把握に対する熱意もないのですか。いかがです。
#191
○守住政府委員 生理休暇を初めとして、いろいろ産前産後休暇とか育児休暇等々の問題もございますし、夜間労働等の制限等もございます。これは承知いたしております。それぞれ労使間の労働協約の中で、基準法の最低限度を基礎として、それを上回るような協約を締結して、それぞれ職場の中で労使がその協約を守っていく、こういうことで措置をいたしておるというところでございます。
#192
○土井分科員 労働基準法を上回る協約とおっしゃいましたね。それを銘記しながら、ひとつ実態に対して話を進めたいと思うのですが、これはいまデータについて示されるのが当然だと私は思うのですが、そちらの方がそういうデータのお持ち合わせがいまないようでありますから、大体私の方で掌握していることについて申し上げましょう。
 機関別に見たところの総数では、よく聞いていただきたいと思いますが、一年を通じて平約二・三、年間二日なんです。地方別で、各郵政局管内についての総計を見てまいりますと、生理休暇については、これも一年間を通じて一・三という数字なんです。こういう調査によりますと、生休取得をめぐるいろいろなトラブルが絶えないのではないかということが当然考えられる。内容を見ていきますと、いろいろ出てきました。これは点検を始めたら切りがない。いやがらせのたぐいなんて、これだけ老獪ないやがらせがよくやれたものだと思うようなやり方があります。一々挙げていたら、これは枚挙にいとまがありませんが、どういうことが具体的にあるかということを二、三申し上げていきますと、二日請求を生理休暇についてしますと、一日ずつ出しなさい、一日ずつ出すと、それじゃ一日でいいのじゃないか、というふうなことを言われる。京都の方でそういう実例がございます。青森の方では、朝電話で生理休暇本日とりたいということを通告しますと、きのうのうちにしてもらわなければならぬ、こういうことを言われて、その次は、明くる日からの生理休暇についてこれの通告をすると、何であすのことがきょうわかるか、こういうことを言われる。青森の実例であります。滋賀に至っては、生休はとらないでくれ、こういうふうに局長に言われて、その後要求を二、三度繰り返してやっても、そのたびに局長からは約束が違うと言われて、とれないような実例があったりいたします。
 それからさらに、いろいろ具体的に生理休暇をとるときの手続の上での問題ということがございますが、生理休暇について手続をとりますと、生理のために休暇をとるというその要求の部分に「生理のため」という記載をすると、その事由欄に本人が知らないうちに「生理のため」というところに一字入れてあるのです。何と入れてあるかというと「生理痛」という「痛」という字が後で入れてあるのです。半強制的に、課長、副課長に囲まれて、この「痛」、痛いという字を入れなければ認めるわけにいかないといういやがらせをしょっちゅうやられる。書き込まないでおると、本人に断わりなく、この字が後で挿入されているという実例があったりいたします。
 こういうことがあっちこっちでいろいろあるのですが、生理休暇をめぐるこういうトラブルというものが事実絶えないのです。中身は請求者に対するいやがらせの一言に尽きるわけですけれども、これは郵政省側から言えば、この弱い者いじめが、先ほど私が申し上げた年間を通じてわずか一日か二日程度、これしかとれないという低い取得率につながっているのじゃないか、こういうことは客観的に言えるわけでありますが、どうお考えでいらっしゃいますか。
#193
○守住政府委員 いろいろ具体例も例示されながら、また統計的な数字も挙げながら御指摘を受けたわけでございます。そこで、私どもも十分この点、さらにもっと先生のおっしゃいました具体例も挙げて注意喚起をしていきたい、このように思っております。
#194
○土井分科員 もうこんなことは申し上げるまでもないと思うのですが、労働基準法の六十七条というのは、これは母体保護の思想に基づいて規定されている条文なんですね。女性の労働者に精神的な圧迫を加えるための条文ではないということが、これはもうはっきり言えると思いますが、郵政省としてはどのように認識されていますか。
#195
○守住政府委員 御承知の六十七条の法律の趣旨に照らして、これを適正に運用していかなければいかぬ、こう思っておるわけでございます。したがいまして、女性保護の観点というものを踏まえながらやっていかなければいかぬ、こういうことでございます。
#196
○土井分科員 それは大学で講義やるような中身ですわ、いまおっしゃったのは。行政当局としては、やはり行政責任を持ってこういう問題に対して具体的にどのようにやるのかということが問題になってくるのです。そこで、この生理休暇についての取得手続をめぐって、先ほど私が申し上げたとおり、婦人労働者に対してのいろいろな人権侵害というものが発生しやすいということは、現実の問題として当然考えておかなければならない。したがいまして、労働基準法のこの条文をめぐって、過去、立法当局からもそういうふうなことに対しての注意が喚起されるというこどもありましたし、それから行政解釈においても、人権侵害にわたらないようにこれに対する取り扱いは重々に保障されなければならないということも、いままで何回となく言われ続けてきておるのです。このことは郵政省としても御存じのはずだと思うのですが、今日でもこういう点に対しては十分注意をしてやっていかなければならないことだと思うのですが、具体的に郵政省とされてはどういう注意を、この節おやりになる必要があるとお考えですか。
#197
○守住政府委員 いろいろな法律はもちろんでございますし、労働省からの行政勧告を受けておるところでもございます。また私ども、先生具体的に御指摘なさいましたような点、いろいろな面を含めまして、この際、さらに人権侵害にわたらぬように、法の適正な運用が図られるように徹底をしていきたいと思います。
#198
○土井分科員 さっき、この労働基準法を上回る協約に基づいてと、こう言われたわけですね、上回る協約というのは、いつ、どこで締結されたのですか。
#199
○守住政府委員 育児時間の関係を申し上げたということでございますが、そのほかは官公庁同じでございますけれども、基準法上は無給が有給になっておるということでございます。その他、産前産後の面も多少あるわけでございます。
#200
○土井分科員 無給が有給になっているといまおっしゃいましたが、基準法のどこに無給と書いてありますか。どこに無給でなければならないと書いてありますか。無給とも有給とも労働基準法では一言半句こんなことは述べてありませんよ。おかしなことをおっしゃいますね。
#201
○守住政府委員 そのとおりでございます。何ら規定していないわけでございます。
#202
○土井分科員 少し勉強してから出ていただきたいと思います。
 それで、いま協約の問題についてはいいかげんな御答弁なんですが、これは昭和四十五年でございましたか四十六年でございましたか、全逓と郵政省との間で実は生理休暇についてのやりとりがあったということを私は承っております。その間・にどういうことがあったかというと、過去において郵政当局が日常生理休暇の考え方を一般的に周知することはあっても、本人から請求があった限りにおいてはこれを認めるという趣旨のやりとりがあったということを私は聞いているわけでありますが、郵政省としての考え方はこのとおりですか、どうなんですか。
#203
○守住政府委員 昭和四十五年ごろの確認のこの部分自体は、私、詳しく承知しておりませんけれども、精神はそのようにしてやっていくということに相なっておると思われる次第でございます。
#204
○土井分科員 それでは、省の考え方は、このとおりにお考えになっていらっしゃるというふうに理解をしていてようございますね。
#205
○守住政府委員 そのように理解しております。したがいまして、先生先ほど具体例と申しますかいろいろなことをおっしゃいましたのを、一つの事例として指導していきたいと思うわけでざいます。
#206
○土井分科員 先ほどは管理機構の問題についても御質問がございまして、これに対して十分意を尽くしているような向きの御答弁がございましたが、こういうことに対して権利を守っていくという立場から、周知徹底させるといった面の努力というものは、管理統制を厳しくすることによってできるわけじゃないのです。現場のそういう実情がどういうことになっているか、集計の上で出てきたこういう数字というものが、これは常識で考えられない、年間一・三とか二・三程度にとどまっているというのはどういうわけだろうか、こういうことに対してもっと現場の実情というものを十分に把握する努力というものをやっていただかないと、これはどうにもならぬ問題じゃないかと思います。管理者から聞いた、管理者からいろいろと集約したことがこうだというのでは話にならないのです。管理者自身が、先ほど言ったようないやがらせをやっているわけでありますから、そっちから聞こえてくるニュースだけをうのみにして、これに対して一層のいろいろな行政指導をやっていきたいとおっしゃったって、それはだめだと思いますよ。
 大臣、この話をお聞きになっていてどういうふうにお思いになりますか。
#207
○白浜国務大臣 私も法律の内容については、正直なところ何もわからないわけでありますけれども、いま局長も申されているとおり、これは今後は十分気をつけてやらなければいかないことだ、私どもも注意して約束どおり守るようにしていきたい、こういうふうに指導していきたいと思います。
#208
○土井分科員 いま女性の問題について私はお尋ねを進めているわけですが、郵政事業について女性の労働者の分布状況というのはどういうぐあいになっていますか、雇用の実態ですね。
#209
○守住政府委員 郵政省内の特別会計の方でございますが、機関別の女子の職員の方の在職状況、五十二年の十月の四日でございますけれども、当時の職員総数三十一万八百五十七人の中で四万七千九百六十二名、割合が一五・四%でございます。
#210
○土井分科員 これは年々ふえていく傾向ではなくて減少していっている傾向だということをお認め願えますね。
#211
○守住政府委員 例の電話の自動化が進んでまいりまして、電話交換の方、主として女子でございましたが、それが自動化されて電電公社直轄になるという状況の中で女子の方がだんだん減っておる、総定員も減っておりますけれども、そういう状況でございます。
#212
○土井分科員 その中で無集配特定局、この部面に女性が多いということはお認め願えますね。
#213
○守住政府委員 そのとおりでございます。
#214
○土井分科員 無集配特定局となりますと、いろいろ労働管理の上ではほかの部署と少し違いがございまして、労働条件についてもやはり定員が不足する、非常に厳しい条件の中で労働に勤務しなければならない、中にはお昼御飯を窓口で食べ、お客さんとの応対の間だけお弁当を横に置いておいて応対しなければならないという、局員一名というふうなところすらあっちこっちにまだまだあるわけでございます。
 ところが、ここで問題になってくるのは、女性の立場からするとたくさんあるわけですが、先ほどの生休については当然とりにくいという条件も出てまいりますし、さらに産前産後の休暇などについては、いろいろこれについてむずかしい条件というのが、無集配特定局また集配特定局等々について特にございます。いろんなこれも事情を述べていきますと、その例にいとまがございませんが、具体的な例を一、二挙げてまいりますと、普通郵便局でも妊娠初期の女性を郵便に担務がえして、重い郵便袋を扱う仕事をことさらにさせるという、いわば労働基準法に抵触するような例がございます。それから、いまの無集配特定局の中では、二人女性の職員がいる場合に、二人ともが同時に妊娠することは差し控えてほしいとか、年末は大変忙しいのだから忙しい時期に妊娠をしないようにというふうなことを厳しく言われたりするんですね。こういう人権侵害もはなはだしいような実例があっちこっちに散見するのです。お茶くみとか局長の私用といったいろいろな労務を供せられる例というのは山ほどあるわけであります。
 こういうふうな実情の中でいま非常に深刻な問題というのは、この二月になってからも、ニュースでまたきょうもまたきょうもと言ってもいいくらいに問題になるのが郵便局の強盗の問題なんです。交番の隣の郵便局が襲われたり、交番に近い郵便局が襲われたり、火炎びん強盗が入ったり、手おのを持って入ってくる強盗があったり、局外者によるところのいろいろな部外犯罪に脅かされているというのがいまの特定局の実情でございます。こういう緊急課題である問題に対して、なぜ無集配局がねらわれるというふうにお考えになっていらっしゃいますか。
#215
○吉田説明員 お答え申し上げます。
 無集配局は、先生お説のとおり大変規模が小さく定員が少ない、そういったような事情であろうかと思います。
#216
○土井分科員 そういうこともあろうかと思いますが、その職員の大半が女性であるというところに原因がありゃしませんか。ねらわれやすいのですよ。そういう御配慮はなさいませんですか、いかがですか。
#217
○吉田説明員 お説のとおり女性の多い職場でございます。
#218
○土井分科員 そういう女性職員が無集配局に偏っているということの理由は、特定局長側からすると、無権利状況で使えるというふうな考え方があるからじゃないかということも言いたいのですが、いかがですか。
#219
○守住政府委員 先生御承知のとおり、郵便局では交代制勤務が大局であるわけでございます。そうしまして、やはり大局の方は御承知のとおり、なかなか重量のある小包、郵袋等を扱う交代制深夜勤務もある。したがいまして、やはり小さい局の方にどうしても女子の方が多い、また御希望も多い、こういうふうに聞いておるわけでございまして、試験合格者から採用していくわけでございますから、別段そういうふうになるというふうにも思えないわけですが、私としても本当のところは把握しかねるところでございます。
#220
○土井分科員 これも実態に対しての掌握というものがまだまだ甘いですよね。これはやはり、実情に対してきちっと現場の状況を知る努力を払われることからやっていただかないとならないことだと、いまの御答弁を承っていて思います。
 いずれにしても、部外犯罪から局を守っていくという使命は郵政省当局にあるわけですね。こういう考えからしますと、今後、こういうふうな犯罪は減るのじゃなくて多発の傾向にあるのじゃないか、このことは考えておかなければいけない。しかも郵便局側からすると、特定局からすると、これは全く受け身の立場なんですから、そこに働いている方々の心情というものは察するに余りがあります。不安におののきながら、しかも無権利に近いような状況で毎日働いているという女性局員が多い。このことを考えますと、省としては今後、この対策としてどのような具体策を持っていらっしゃるわけですか。
#221
○吉田説明員 郵政省といたしましては、従来から特定郵便局全局に非常ベルを設けて警戒しております。それからまた、防犯に対する心構え等につきましても再三指導しておるところでございます。二月以降、先生御指摘のとおり連続発生しておりますので、これまでに数回にわたり防犯対策本部会といったものを開催いたしまして、いろいろな知恵をしぼり合っておるわけでございます。過般、郵政局長並びに郵政監察局長に対しまして、概要次のような対策をとりあえずの措置として徹底したわけでございます。先生御指摘のとおり、女子職員の多い特定郵便局でもございますので、その周辺を重点的に警察官によるパトロールの強化を、それぞれの対応する警察の機関に対してお願いいたしております。内部的には、賊に侵入された場合、警察への通報等について手順とかあるいは分担を定めるというような、平素かろそういう訓練をする。それから万一、賊に侵入された場合のことでございますが、これは申すまでもないことでございますが、人身被害の防止ということを第一義といたしまして、冷静かつ柔軟に対処をしてもらうようにいたしております。なお、保安体制の再点検を初め、特定局には業務推進連絡会というものもございますので、この組織を通じて、組織的な防犯活動をしてもらうというようなことを指導いたしておるわけでございます。
#222
○土井分科員 幾らそういうふうなことの御答弁を承っても、いままで経営者側というのは一般的に安全対策とか予防対策にはお金を渋るという傾向があるわけです。しかし、この問題は事、人命にかかわる重大問題なんだから、大胆な方策というものを、これに対して講じていただかなければならないと思うのですが、最近十年間のこの問題に対して起こった件数などを見てまいりましても、どんどんふえる一方です。この二月に入ってからの件数というのは、また大変な件数です。こういうことを考えていきますと、予算の額というものを見て心さびしいものがあります。五十三年度で一億八千七百六万八千円、そういう数字が出ているわけですが、これは額の上でも大胆な策を講ずるための措置というものを必要とすると同時に、何といっても基本的には、郵政省当局が口をきわめて、いつも言われる人の和。人の和という点からいったら、信頼関係というものが保たれて初めて、こういう問題に対しても協力体制というのがとれるんじゃないですか。無権利に近いような状況で、働け働けの一点張りで、生理休暇についても本人は非常に苦しみながら、この権利について、それを取得していくことができない、こういう状況を抑えつつ、何とか防犯体制をと言ったって、そんなものはできるものでないということだけははっきりしています。そうでしょう。だから、こういうことからすると、まず何といっても使用者側の日常の常識とか――良識とまでは言いませんよ、常識がないのです、いま。常識とか、日常のそういう人的関係について権利を十分に保障していくという努力や配慮というものが欠けているということも、ここではっきり申し上げなければならないと私は思います。こういうふうにはお考えになりませんか。
#223
○守住政府委員 防犯にも関連いたしまして特定局の問題等も出たわけでございますが、特に小局になればなるほど局内の一致体制というのは非常に大切になってくる。まして、こういう凶悪犯になってくれば男子も女性も同じような問題でございますから、そういう局内のチームワークの中で防犯等にも対処しなければいかぬし、日常のほかの仕事その他についても同じような気持ちでやっていかなければならぬ、こういうふうに思う次第でございます。
#224
○土井分科員 そこで最近、女性の雇用状況というのが年々低下していくという現象に郵政省としてはあるわけでありますが、どうも新規採用が減っていっている状況です。それをお伺いしてみると、出てくるのには、女性の職種ということから考えると、女性に対して不向きな部面であるというふうなことをよく言われる。特に、それは集配部門、郵便部門、そういうところを指しておっしゃっているようでありますが、最近、男性の職場と言われていた郵便集配部門に多くの女性のエプロン部隊、団地ママさん配達、職場ヘルパー、こういういわゆる短期雇用の方々がたくさん雇用されているという現象です。いわゆるパートタイマーですね。だから本来、男性の職場だと認識されて、いままでやってこられた男性も、これによって脅かされるというかっこうになっているということ。新規に正規採用する分はシャットアウトしておいて、こういうふうなパートタイマーの方向にたくさん雇用していくというふうなこの状況を、いま郵政省としては展開されているようでありますけれども、こういう問題も含めまして、働く女性の労働者の雇用と、その権利保障に対して積極的な姿勢を示してもらわなければならないと思うのです。積極的な姿勢ということになると、郵政省としては、いまどういう決意で、この問題に対して臨んでいらっしゃるかということが一つ。あと一つは、きょう私がお伺いしたこの中身である、そういう意味からいって生理休暇というものを保障していくための後補充をどのように郵政省としてはお考えになるかという問題、これをお伺いして私の質問を終わります。
#225
○江上(貞)政府委員 女性の職場の拡大ということにつきまして申し上げたいと思いますが、女性の職場が減ってまいっておるというのは、先ほど人事局長がお答えいたしましたように、かつて電話交換手がおよそ五万五千人程度おられました。郵政省の職場から、これらの方々が全部去られましたので、必然的に、これはほとんどの方が女性の方でいらっしゃいましたので、ことしの三月で全部合理化が完了いたしました。そういう点で自動的にやむを得なかったという点もあることは御承知かと思います。
 また同時に女性の職場の拡大ということでございますが、職場ヘルパーというのは御案内のとおりの仕事でございますので、男性というわけにはまいりません。女性の方がおよろしいと思います。また同時に、郵便の職場でございますが、先ほど先生御指摘のように、これは大変重労務を伴う職場が多うございますので、女性の方にはなかなか向かないと同時に、女性の方の職場も拡大しなくてはならないということで、それこそ私どもとしては、御指摘の常識と申しますか良識と申しますか、その辺のバランスをとった上で考えさせていただきたいというふうに思っておるわけでございます。
 また特定局でございますが、先ほど御指摘の二人配置の局になりますと、私どもといたしましては、これは男女の区別なく採用していきたいところでございますし、現に試験の合格者から採っておりますので、その辺の差別はしておりませんけれども、先ほど御指摘の問題もございますので、できれば局長との組み合わせによりまして場合によれば男性の職員を配置していかなければならないという場合もあろうかと思います。しかし、いずれにいたしましても御指摘のような点については十分関心を持ち、心がけていきたい、このように思っております。
#226
○土井分科員 それで、まだ具体的にお答えがないのは……。後補充の問題。
#227
○守住政府委員 生理休暇の後補充につきましては、生理休暇だけということでなくて諸休暇が実はあるわけでございますので、そういう諸休暇の中の後補充というものの中で十分対処していかなければならぬ、こう思っておるわけでございます。
#228
○土井分科員 それで十分とは思いませんよ。後補充というのは、それで事足れりなんとお考えになったらとんでもない話です。
 それから先ほども御答弁の中で、配達であるとか集配、それから郵便部門、これは重労働が伴うので男性向きだというふうなお答えですが、その男性向きの職場に、どうして現在パートタイマーであるエプロン部隊、団地ママさんというのをたくさん雇用していっているのですか。これはとてもじゃない、おかしな御答弁をなさいますね。
#229
○江上(貞)政府委員 団地でお願いをいたしておりますのは通常郵便物の配達でございます。かつまた配達いたしていただく地域も大変少のうございますし、スクーターに乗ったり自転車に乗ったりというような地域をお願いしておるわけではございません。かつまた、本務の職員でございますと交代制勤務もございますし、小包の扱いもしなければいけない、スクーター、自転車にも乗らなければいけないというような事情もございますので、労働条件が違いますので、その点御説明をさせていただきます。
#230
○土井分科員 最後に、もうこれで時間が来ましたから終えますが、先ほど来、郵政大臣はお聞きになっておりまして、国際婦人年が七五年にございまして、それから、こちらに十年計画の国内行動計画が日本ではちゃんと政策として盛られております。ことしはいよいよ五年目に向けて中間の実態をいろいろ掌握しながら、職場の女性のあり方などについても差別であってはならない。本当にいまの日本の法制度上保障されている権利というものが女性の職場で十分に守られていかなければならない。こういうことが具体的に施策としてあるわけでありますが、郵政省とされては一きょう私が取り上げたのはもう氷山の一角ですよ。こういう女性の職場としてございます郵政省が担当されているそれぞれの職場における、いまの女性の権利の実態をお聞きになって、本当に決意新たに臨んでいただかなければならないと思うのですが、最後にひとつ大臣の決意のほどを聞かせていただいて、私、終わります。
#231
○白浜国務大臣 国としても、いま御指摘のとおりの方向で進むことに相なりますれば当然、郵政省といたしましても、その方針で今後進んでいって、御期待にこたえたいと思います。
#232
○土井分科員 終わります。
#233
○藤田主査 以上で土井君の質疑は終了しました。
 斉藤正男君。
    〔主査退席、井上(普)主査代理著席〕
#234
○斉藤(正)分科員 同僚議員のやりとりを聞いていましても、全く木で鼻くくったような回答ばかりでございまして、私は並んでいる郵政省の幹部の諸君にはお答えをいただくつもりはございません。すべてを大臣から伺いたいと思いますけれども、全部承知をしているわけではないと思いますので、必要最小限度において関係幹部の答弁を許します。主査もそのように扱っていただきたいと思います。
#235
○井上(普)主査代理 了承しました。
#236
○斉藤(正)分科員 いまの郵政行政というのが大変困った事態になっているということは、大臣も私も認識は同じだと思うわけであります。問題は、どうしてそうなったかということだと思います。したがって、原因を究明し、一刻も早く労使の関係を正常化し、国民の郵政業務を円滑にしなければならぬというのは、最高責任者の大臣の最大の仕事であると同時に、われわれ国会に籍を置く者といたしましても十分な関心を持ち、あるときは協力も申し上げ、あるときは、おしかりも申し上げなければならぬという気持ちで、謙虚に具体的な事例を提示しながらお尋ねをいたしたいと思います。
 人の子と生まれて、特に成人になれば、朝行き会えば、おはようございます、晩仕事が終わって帰るときには、お休みなさい、仕事が終われば御苦労さま、お疲れさま、最低限の人間性の発露だと思うのですけれども、今日の郵政の職場において、このような常識では当然交わされなければならないあいさつが交わされていると思いますか。
#237
○白浜国務大臣 私は、そのような職場であってもらいたいと念願をいたしておりますが、いろんなことを承りますと、なかなかそのようなことばかりも行なわれていないというふうに承りまして、非常に心配しておるところであります。
#238
○斉藤(正)分科員 これは相手のあることでございまして、片一方がおはようございますと言っても、相手がおはようと言わなきゃ、あいさつにならないわけであります。職員の方があいさつをしても、上司の方がこれにこたえないということになりますれば、明らかにこれは上司の方が人間性が喪失されていると私は思うのです。現に私の選挙区の磐田市の郵便局の集配課長は、組合員が、中にはオスと言うのもありますね、おはようございますと言うのもある、おはようと言うのもある、それはまあいろいろありますけれども、絶対、組合員の朝のあいさつに対して、おはようという返事をしない。どういうことなのか私にはわからないんです。
 郵政では病気欠席をする場合には、すべて診断書が必要だという規則でございますか。
#239
○守住政府委員 すべてという規則はございません。一週間以上が原則で、必要とあれば一週間以内の場合でも、いただく場合があります。
#240
○斉藤(正)分科員 歯医者にかかる場合でも診断書が必要ですか。
#241
○守住政府委員 短期間の歯の治療などは必要でないと思っております。
#242
○斉藤(正)分科員 ところが歯医者さんへ簡単な歯の治療に行く際も診断書を必ず出せと言って指導をしておる局があります。また病気だと称して手続をとって休んでいる。二十キロ余り離れているところへ、わざわざ上司が二輪車に乗って見舞いと称して、本当に病気で寝ているかどうか調査に行っている。そういう事実を御存じですか。
#243
○守住政府委員 忙しい管理者のことでございますし、大体、告一職員を含めまして九%ぐらいの管理者の数でございますが、そういう状況でございますから、やはり、そこには何らかの背景というか事情というか、あったのではないかと思います。詳しいことは存じておりませんが……。
#244
○斉藤(正)分科員 あなた、管理職もしくは、それに近い人たちを常に色目で見て擁護する立場で物を言うから、そういう答弁になっちゃうんだよ。何かの背景があったから、やったんでしょう、何の背景がある。それじゃ聞きますが、静岡県藤枝郵便局に勤めている某君が、家は大井川を越した金谷というところだ。病欠をした。なぜ管理職が見舞いに行ったんだ、どういう背景があったんだ。
#245
○守住政府委員 その件については、いま調べておる最中でございますので、細かい点までつまびらかにいたしませんけれども、昨年の十月三十日に職員から電話で、歯が痛くて休みたいとの申し入れがあったときのことではないかと思われますけれども、実は、その数日前に、この職員から、やはり同じ十月三十日に休みたいという年休の請求がありまして、この日は業務の支障があるので他の時期に振りかえるという経緯もございまして、この管理者が多少不審に思ったということもあるということは事実のようでございますけれども、職員のその後の勤務の見込み、病状などを聞くために、職員の、お話のようなところまで訪問したということのようでございます。その際その職員の方は、診断書はすでにその職員自身が持っておられまして、訪問した管理者にそれを見せたというのが実情のようでございます。そこまで把握をいたしておるわけでございます。
#246
○斉藤(正)分科員 だから、その実情を把握すれば病気であることは間違いないでしょう。診断書もすでに持っていた。あるときに年次休暇を請求して不許可になった。また今度も、うそを言って診断書などを用意して病気と称して休むのではないかという色めがねで見ていたから、そういう行動をやったんでしょう。
 鼓笛隊というのがございますね。小中学校の児童生徒が笛や太鼓で道路を行進する。この鼓笛隊が行進をするときには警察官が出て道路の規制をやります。たまたま、その道路の規制にぶつかって、ある集配の職員が二輪車をとめて鼓笛隊の通り過ぎるのを待っていた。これを称して業務をサボタージュして鼓笛隊を見物していたとなじった。その事実を知っていますか。
#247
○守住政府委員 承知しておりません。
#248
○斉藤(正)分科員 交通規制をやっている警察官に規制をされて、鼓笛隊が通り過ぎるまでしばらく待て、通り過ぎてから行ってくれと言われて、二輪車をとめて鼓笛隊の通り過ぎるのを待っていた、そのことをサボタージュだと言うのです。鼓笛隊を見物していたと言うのですよ。一から十まで全逓組合員のやることは悪。その判断の前には法律もなければ倫理もなければ道徳もない。まして人間関係なんて全くない。二重三重の色めがねをかけて常に監視の態勢にあるというのが、いまの一、二の例だってはっきりするじゃないですか。
 大臣まだ羅列すればたくさんありますけれども、いま私が二つばかり例を申し上げましたが、そういうことをどのように思いますか。もう少し温かい人間関係、信頼関係がなければならぬとお思いになりませんか。
#249
○白浜国務大臣 いま、いろいろ御指摘があったことを承りましたが、私どもも職場に全然問題がないとは思っていないわけでありますが、しかし、いまのようなお話については、そこだけお伺いすると、なるほど、そうだというふうに思いますけれども、まあ前後の事情なり、あるいは長い間の不信の積み重ねが、お互いに疑心暗鬼を生んで、そうしたことが出るのではないかと思われるような点もないわけではないので、非常に職場としては、まことにどうも愉快でない職場ではないか、そのことを痛感をするわけでありますので、今後そうした不信の念を起こさないように十分に話し合っていかなければならないと考えるところであります。
#250
○斉藤(正)分科員 大臣、ぼくがどうにもならぬと思っている郵政幹部の書いた答弁を読んじゃだめですよ。朱に交われば赤くなるという言葉もありますけれども、あなたは大臣就任後まだ日も浅いが、私は、あなたが人間性豊かな郵政大臣として、いま国民の最大関心事である郵政業務の正常化について、特に労使の正常化について政治生命をかける人だと思っているのですよ。余り、そんな郵政官僚が書いたものを読まないで率直に答弁してください。
 大臣「コトナ」という言葉と、その意味を御存じですか。後ろからメモが回ってくるでしょうが、そんなもの見ないでもいいですよ。「コトナ」。
#251
○白浜国務大臣 わかりません。
#252
○斉藤(正)分科員 私にもわからぬですよ。新造語といいますか新しくつくる言葉。流行語じゃないですね、やはり新造語だと思います。ここに藤枝市郵便局長木村昇の「藤枝局のコトナ」という論文があるのです。彼は「コトナ」というのをどういうように意義づけているかというと、
  職場における小児病的ないたずら者は、実はオトナの姿形をした奇妙なコドモである。
  コドモの幼稚性を成人期にまで延長してしまったオトナのことを、最近の俗語ではコトナと呼ばれるそうだが、当局の非違者は、コトナの典型的な人物といえる。
この木村何がしという局長は「コトナ」という言葉が実はほかにはやっているのだ、さしずめ、うちの局の局員は、その「コトナ」だと言っているのですけれども、博識の大臣でも知らぬのですからね。「コトナ」というのは、この木村がつくった言葉なんですよ。そして
  どこの職場にも、会社にも、かならず次の三通りの人がいるといわれている。
  1、どうしても、いてくれなければならぬ人
  2、いても、いなくても、どちらでもいい人
  3、いっそ、いない方がましな人
  さしずめ、当局のコトナは、3の「いっそ、いない方がましな人」である。
  コトナよ、大いに反省し、名乗り出たまえ、名乗り出る勇気がなかったら、サッサと職場を去るべきである
こう言っているのですよ。どこの職場にも、こういう三通りの人間がいるんですかね。大臣いかがですか。
#253
○白浜国務大臣 私はどうも何とも、どう思うかと言われましても答えようがございません。
#254
○斉藤(正)分科員 そんなことはないでしょう。「どこの職場にも会社にも、かならず次の三通りの人がいる。どうしても、いてくれなければならぬ人 いても、いなくても、どうでもいい人 いっそ、いない方がましな人」どこの会社や職場にも、この三通りの人間がいるって、この木村さんは言っているのです。どこの会社にも職場にも、こういう三通りの人がいますかと私は聞いているのです。答えられないことはないでしょう。
#255
○白浜国務大臣 私は余り広い職場に関係したことがございませんので、残念ながら、はっきりはお答えすることができないと申し上げているわけであります。
#256
○斉藤(正)分科員 それじゃ郵政当局の各局長を見て、この局長はどうしてもいなければならぬ局長だ、この局長はいてもいなくてもどうでもいい局長だ、この局長はいっそいない方がましな局長だというようなことを、あなた言えますか世間に向かって。物に書けますか。
#257
○白浜国務大臣 私はいま、そのようなことを考えてませんから、外に向かっても内に向かっても言うつもりはございません。
#258
○斉藤(正)分科員 ですから普通常識ある人だったら、こういうことはよほどの確証がなければ言えないと思うのですね、また、あったって。これは名古屋郵政局管内に全部に回っているのですよ。毎月出している藤枝郵便局の局報なんですよ。それにこういうことを書いているのです。しかも、
  コトナよ、大いに反省し、名乗り出たまえ、名乗り出る勇気がなかったら、サッサと職場を去るべきである
 こういう気持ちで人事管理を局舎内外でやられていては、うまくいくわけがないじゃないですか。いっそいない方がましな人が郵政の職員にたくさんいるというような認識で郵政業務ができるわけはないと思うのですよ。人事局長、これ見ておりますか。
#259
○守住政府委員 全文は読んでおりませんけれども、その「コトナ」というのだとか、名のり出てほしいだとか、そういうところは拝見いたしております。
 そこで早速調査をしたわけでございますが、実は藤枝郵便局はいろいろ労使関係の問題以前の問題などで職場の中が長い間ごたごたしておるようでございまして、またこの「幹部だより」につきまして、これを調べたわけでございますが、当該局のトイレの中に、実は非常にお恥ずかしいことで、はばかるわけでございますが、ちょっと、この席では言葉をはばかるようなことがいろいろ書いてある。また課長用の朱肉入れのふたに白マジックで、これも悪い言葉が書いてあって、なかなかだれがやったかわからぬし、いたずらが相続いておるということで残念に思って、反省し名のり出てほしいというようなことが筆が走っておるようでございます。非常に感情に走った表現など、そういう場合でも局長としてのあり方、しかも、これは「幹部だより」でございますから、こういうものにつきまして、そういう実情があるにもせよ、やはり冷静さを欠いておるというふうに考えておるわけで、郵政局でも当該局長に対して、私の考え方と同じような趣旨で注意をしておるようでございます。
#260
○斉藤(正)分科員 トイレに落書きがしてあったとか、あるいは朱肉の入れ物のふたに何かがしてあったとか、それは形にあらわれた現象ですよ。私は、なぜそういうことをするのか、なぜそういう職員にしてしまったのかという点で、こういう物の考え方をしている局長がいることが問題だと言っているのです。いっそ、いない方がいいというような職員をだれがつくったか。先ほど言いましたようなことからいきましても、私は、やはり郵政幹部は考え直さなければならぬときが来ているというように思うわけです。
 しかも、この中に「再たび訴える……コトナよ大いに反省せよ。反省できなかったら、サッサと職場を去りなさい。」「コトナの横着を見すごすようなことは、私が絶対に許さない。我々幹部の最大の任務は、立派な後継者づくりであるということを忘れ、コトナの指導ひとつできない幹部は、潔よく役職を返上せよ。」――「返上せよ。」ですよ。ゲーぺーウーみたいな局長ですね。こんなことを文章に書いて世間に出すなんという局長の常識のほどを私は疑うわけです。
 だから、パレードの通過で交通規制をやっている警察官がおった。警察の指示に従って集配の二輪車をとめていた。それを、パレードを見ていた、仕事をサボっていたと即断をする。病気だからといって欠勤をすれば、本当に病気であるかどうか、数十キロ離れたところへ管理職が二輪車で見舞いと称して監視に行く。そういうことが積もり積もって、こういうことになっているのじゃないですか。人事局長、この局長の精神状態あるいは、こういうものを書いたことを妥当だと思うのですが、いかがですか。
#261
○守住政府委員 先ほど申しましたように決して妥当だとは思っておりません。
#262
○斉藤(正)分科員 行き過ぎでしょう。誤りでしょう。
#263
○守住政府委員 非常に冷静さも欠き、常識と申しますか、そういう点で、この部分は非常に欠けておる。厳しさの中にもやはり温かさとか、そういう点をいろいろ考えていかなければならぬはずだ、こう思っております。
#264
○斉藤(正)分科員 しかし、彼はこれを得意になっているのです。われわれの忠告に従って一号でやめると思ったのです。そうしたら、また翌月二号を出している、この「コトナ」について。どういう神経だかわからないのですね。そして、その中に「ましてや、謙虚、感謝の心はどこかへおき去られてしまい、あるのは、エゴと卑屈、間違いだらけの組合意識だけである。」全逓労働組合がエゴと卑屈と間違いだらけなのですか。これは最大の罵倒じゃないですか。エゴと卑屈と間違いだらけだ、いかがですか。
#265
○守住政府委員 二号を郵政局が知りまして、郵政局の方でこれをとめておる、それが配付をされるのをとめておるというふうに聞いております。
#266
○斉藤(正)分科員 当然のことですよ。こういう物の考え方の人が名古屋郵政局にも覚えめでたい、こういう考え方の局長が郵政本省にも覚えめでたかったのです。これで郵政労使の正常化ができるわけがないじゃないですか。
 大臣、大きな声を出しましたけれども、私は、やはりこの際、人間関係の回復だとか、あるいは信頼の回復という点に力を注がないと、どろ沼になっていく心配をするわけですよ。いかがですか。
#267
○白浜国務大臣 個々のケースについては、いろいろな問題があるかもしれませんが、私も詳しくそれを承知しているわけではないのでありますが、長い間のいろいろな紛争の経過を見て私なりに判断して、やはりこれは話し合いをしていく以外にないというふうなことで、お互いに反省をするところはしながら、これはじっくり話し合いをしていってくれということを労使双方に話していて、それがいま進行中でございます。
#268
○斉藤(正)分科員 歴代大臣が努力するのですよ。ところが、どこで立ち消えになるのか私にはわかりませんけれども、きょうは幸いにして官房長以下ほとんどの局長も出ておられます。本気になって大臣の気持ちを体して労働組合と話し合うような意思があるのかどうなのか。委員長、官房長以下、指名して答えさせてください。
#269
○白浜国務大臣 私も機会あるたびに大臣室で食事をしながら話し合って、そのことは進めておりますので、事務次官以下一生懸命それに取り組んでまいると思いますので、御信頼していただきたいと思います。
#270
○斉藤(正)分科員 大臣が代表して、せっかくのお答えですから信頼いたします。私と大臣との間は人間関係きわめて円滑なのです。決して私はあなたを敵視したり差別をしたり、あるいは色めがねで見ているつもりはありません。しかし、歴代大臣がここ十数年そういうことを繰り返し繰り返し言ってきて今日の状態なのですよ。だから、よほどの決意がないと、郵政幹部というのは、なあに大臣なんて政変があればかわるんだ、なあに、あと一年がまんしてりゃかわるんだと、みんな腹の中でそう思ってますよ。そんなことでは、とてもじゃないが、この難事業は達成できないと私は思う。異常な決意で臨んでいただきたいと思いますが、もう一遍決意のほどを述べてください。
#271
○白浜国務大臣 斉藤委員のように、それほどまでに疑うというふうなことは私の性分でもできませんし、私は一生懸命になって、そのことを事務次官以下にも繰り返し話しておりまして、みんなそれを了承しておりますから、そのように信用しておっていただきたいということをお願いいたします。
#272
○斉藤(正)分科員 仏の白浜じゃどうにもならぬほど郵政幹部は行き過ぎているのですよ。それでなければ、ここまで来ていませんよ。ぜひ異常な決意を持って対処をしていただきたいと思うわけであります。
 通告した質問がまだ残っておりますが、時間が来ましたので最後に一点だけ。これはやるつもりはなかったのですが、答弁が余りぶっきらぼうですから――大臣の答弁じゃないですよ。ですから聞きますけれども、FM放送の電波の認可に当たって、ラジオでもテレビでもそうですけれども、私どもが、こういう電波が認可されるそうだが、どうなっておりますかと聞いたときに、電波監理局長以下そんな事実は全くありません、こう言う。そのときには、すでにキー局には審議室が設けられ、責任者がいる。現地にはもうちゃんと準備室長がいるんですよ。そして社屋も建っている。アンテナももうできているんだな。私が伺って二カ月たたぬうちに本免許がおりた。九州のあるところでも落選している自民党のかつての大物代議士や郵政高級官僚が発起人になって免許が出ると言われているが、表向き、われわれ政治の端くれに参画している者が聞いても、そのようなことはありませんと言うのです。社屋は建っている。アンテナは立っている。キー局にも出先にも責任者がちゃんと業務をやっているのに、何でそんなことを隠すのですか。私は株主になりたくて言っているんじゃない。発起人になりたくて言っているのではないですよ。地元にそういうものができるそうだということが、もう一〇〇%明らかになっているのに、仮免なり本免までひた隠しに隠している。これはどういうことですか。大臣お答え願いたい。
#273
○平野政府委員 FM放送、テレビジョン放送につきましては、先生御承知のように昨年、周波数割り当て表の変更をいたしました。これは郵政大臣の諮問機関でございます電波監理審議会に諮りまして御答申を得た上で周波数割り当ての変更ということをいたすわけでございます。その段階以降におきまして申請書の審査をいたしまして、先ほど御指摘がございました予備免許に至るわけでございます。それで予備免許の対象になりました放送事業者が、それから工事にかかるということに相なっておるわけでありますし、ただいま先生がおっしゃいましたような事情につきましては、もし仮にあるといたしましても、放送事業者のリスクにおいて行われておったというふうに考えるわけでございます。
#274
○斉藤(正)分科員 大臣、また、ああいうぬけぬけしい官僚答弁をやるんだね。関係者のリスクでかけをやっている、冗談じゃないですよ。具体的に人の名前まで全部出して言ってもいいのですけれども、それはまあ、きょうは言いませんよ。もう少し電波は国民の公共物だ、国民のものだという認識に立って、免許することは一〇〇%間違いないところを私が聞いたんですよ、電話かけて。そうしたら、そのような事実は全くありませんなんということを言わないで、そうなるかもしれませんが、手続はしかじか、かようですと言ってくれたらいいじゃないですか。木で鼻くくったように、そんなことは全くありません、存じておりません。こうだよ。見解はどうですか。
#275
○白浜国務大臣 いま斉藤委員からの御指示もありましたが、なるたけ親切に扱うようにお答えもするように指導してまいりたいと思います。
#276
○斉藤(正)分科員 終わります。
#277
○井上(普)主査代理 次に、新盛辰雄君。
#278
○新盛分科員 いまも、いろいろ御指摘ございましたが、このどろ沼化した、職場の荒廃が一層高まっていると言われている郵政の労使紛争となっているマル生というのは一体何なんでしょうか、大臣お答えいただきます。
#279
○白浜国務大臣 マル生という運動については私も、どういうふうにお答えした方がいいかわかりませんが、年末年始から今日まで続いている今度の紛争については、非常に紛争のために御迷惑をかけて国民の皆様方に申しわけないと思って、いま一生懸命その解決に向かって努力をいたしておるところでございます。
#280
○新盛分科員 郵政省というのは公共性の強い郵便事業を扱っているわけですし、その担い手である労働者の労務管理について、どういうふうにいままで指導し、あるいはまた、そのことに対する全逓といういわゆる逓信労働組合があるわけですから、そういう対応機関との労使慣行という、従来積み重ねられた経営者側と労働者側との間の取り決め等もあるわけです。
    〔井上(普)主査代理退席、青木主査代理着席〕
なぜ今日まで――この不当労働行為のいわゆる救済申し立て書がすでに五十三件、昨年年末の十二月段階から、この一月にかけて出ているわけです。しかも類似行為と目される不当労働行為案件に近いものが七千件もある。その本質は何であるか、なぜこんなものが職場の中から出てこなければならないのだろうか。差別の問題とか人権の問題とか、あるいは全逓の組織を破壊してしまわなければ、根絶やしにしなければ、この労使の紛争は解決をしないとまで思い込んで、郵政省当局はこの問題に対処しておられるのか。大臣就任早々でしょうけれども、あなたはいままで労使問題について早く話し合いをしてほしいと一生懸命やっておられるようでありますけれども、その本質をとらえてもらわなければ問題の解決にはならないと思うのです。どうでしょうか。
#281
○白浜国務大臣 私も就任以来、微力でありますが一生懸命この解決をしなければならないと考えて努力をいたし、各方面の御意見をまた承りながら、いろいろ私なりに考え、きょうも午前午後にわたって委員の各位からも御意見を承っておるわけでありますが、十何年もこうした不幸な紛争が続いているということを承りまして驚いているところでありますが、ことしの年末年始の闘争には私ちょうど紛争のさなかに参りまして、何とか年末には解決をして、年始には国民の皆様方の御期待を裏切らないようにということで一生懸命努力をいたしたわけでありますが、なかなか思うようにまいらないで今日に至っているわけであります。
 考えてみますと、やはり私どもの経営の基本に関する問題、そうした問題が表に立ちまして、そうして、それに対してのいろいろな回答を一括して回答しなければならないということで、年末にもとうとう、また正月に入っても、そうしたことで組合の幹部の諸君とも会うことができないというふうなことで、じんぜん長引いてきたところでありまして、まことに私としても遺憾に思っているところであります。
#282
○新盛分科員 今回、大臣も乗り出したことでありますから、この際、決着をつけるといういわゆる労使慣行を確立するために、この際、結論を出すというおつもりですか。
#283
○白浜国務大臣 もとより私も皆様方関係各位の御示唆もあり、また御指導もあって、話し合いをして、それによって決着をつけるという方向で組合の幹部の諸君とも会う機会がありまして、私は率直にそのことを申しているわけでありまして、いろいろな過去のいきさつはいきさつとして、また解決しにくい問題を冒頭に掲げて、そして言い合うということになると、それはなかなかむずかしいのであるから、一つ一つ解決できるものから解決した方がいいではないか。お互いにそうしないと郵政事業も国民からの信頼を失うことになるから、話し合いを積極的に進めて解決していこうではないかということを両者ともに頼んで会合を開いてもらうということを考えておりますので、どうしても私が在任中に軌道に乗せたい。その意欲を持って、いま取り組んでいるところであります。
#284
○新盛分科員 そういう意欲の上に立って――このマル生の問題については過去に例がなかったわけじゃないのです。御承知のように国鉄はマル生の問題で大混乱をしました。その際に、昭和四十八年でありますが、結局総裁が国会においても謝罪をし、組合側に対しても遺憾の意を表したことによって、急速にその問題の解決を図る兆しが見えたし、今日まだ根絶やしになったとは申しませんけれども、ずいぶんと労使の間における相互信頼関係が生まれていると私は聞いております。言ってみれば、郵政当局が事業政策の根幹に触れることであると、全逓の二十七項目にわたっての提起についても突っぱねましたし、十二項目の内容も、一々申し上げませんが、そうしたことについても寛容と協調という気持ちを一つも持っておられない。ここに、すさんだ、荒れた労使の紛争というものが出てきたのではないかと私は思うわけです。
 今回の年末年始のことについて、同盟罷業であるとか、あるいはサボタージュであるとか、争議行為であると理解をしておられる一部がございますが、もともと時間外労働を拒否する権利を労働者は持っているわけです。時間外労働をしたくないと言えば、それを強制することはできないわけです。だから、その行為が争議行為だ、サボタージュだ、そして処分ということに移り変わっているようでありますが、これ自体、間接的に、郵便物が滞貨したということによって、あなた方はそういうふうに理解をされたのでしょうが、郵便法の七十九条におけること、さらに郵便の取り扱いについてサボタージュをしたということではないわけでしょう。あるいはまた公労法の十七条による、いわゆる総罷業という形をとったわけではないでしょう。そういう面から見ましても、そうした処分のあり方につきましても、信頼関係はかねがねできていなければならないものなんです。昭和三十八年以来まさに長い間、職場の中でこうしたお互いの信頼が欠けてきたということは、結局その経営者側にある郵政当局にその非を求めなければ、問題の解決をするにしても、あるいはまた組合側の方に行き過ぎたことがあれば一歩下がるという面においても、解決をすることはできないのじゃないかと思います。それで今次の年末年始における全逓の行為は争議行為であったと理解しておられるのか、しておられないのか、ひとつ、ずばりお答えいただきます。
#285
○守住政府委員 いまお尋ねの点でございますけれども、時間外労働協定を締結しないということにつきましては、その目的、状況によりましては公労法に言う争議行為に該当することもあり得るという、これは昭和三十二年ごろの見解でございますけれども、そういう見解がございます。今回のケースは、私どもといたしましては、その時間外労働協定が結ばれなかったということを違法だときめつけておる、こういう考え方は毛頭とっておりません。問題は、正規の勤務時間中に業務規制闘争という名のもとに、いろいろな能率ダウンによる怠業行為が行われた、その他いろいろな職務上の命令違反等々が行われた。これは先生御承知のとおり公労法第十七条によりまして「同盟罷業、怠業その他業務の正常な運営を阻害する行為」はしてはならない、こうなっておりますし、また国家公務員法上、業務専念義務があるわけでございますので、そういう点が問題である。
 したがいまして私ども、公労法第一条の精神に基づきまして、労使いろいろ問題があるにしても、平和的な状態の中で話し合いを尽くさなければならぬ、これが一番基本であるわけでございますが、遺憾ながら後段申し上げましたような事態が出ましたので、職場規律、公務員秩序、いろいろな面から、郵便物も多数滞留しておるし、目の前で一見明らかな能率ダウン、怠業行為、命令違反等が行われるということで、やむなく処分を行ったところでございます。
#286
○新盛分科員 そうした理解があるとするならば、時間外労働を拒否しなければ経営者側の方が言うことを聞いてくれない。郵政当局の方がもっと真剣に問題をとらえて、組合側の諸要求について問題解決に積極的に当たってくれないという、もうぎりぎりいっぱいの行為で出ていたと思うのです。
 だから、結局せんじ詰めるところは、いままでいろいろないきさつがあったでしょう。大臣は、そうしたことにもこだわらないで前向きに話し合いをしていきたいという積極的な姿勢を見せておられるわけですが、どうしても、その根底にあるものが労使の紛争という形になってきてしまった事実について、実は私も鹿児島の中央郵便局、南郵便局を調査したわけであります。ところが、驚くべきことが次々に暴露されてまいりました。
 もちろん現地の局長ともお会いして二、三時間、国会の調査権を発動しているわけじゃありませんが、私どもの同僚の衆参両議院の皆さん方も含めまして、いろいろと対談をしました。その際に、現場局長というのは、郵政当局が指示する方向の中で全逓切り崩しということが前提になっているのかどうか知りませんけれども、そのあるべき姿というのは、職場の中に信頼関係をつくり上げるような雰囲気でないわけであります。
 そういう面でひとつ申し上げてみますと、これは大臣は恐らく知らないことでしょうが、評価基準というのが全逓対策要項として一これは東京の鉄郵の中の評価基準というのを拝見しました。これは「職員意識関係」で九十点で、たとえば「ワッペン着用状況」とか「闘争時の腕章」とか、あるいは「交通スト時のう回による出勤状況」「ストライキに対する考え方」「組合活動の状況」こういうことで、特に「ストライキに対する考え方」は六十点減点であります。それは参加することが正しいと言えばだめなんです。そういうふうな点数制で「知識・勤務関係」あるいは「技能・作業関係」それが基礎になって昇任、昇格、配転での差別扱いの参考資料になる、こういうふうになっています。
 特に「ストライキに対する考え方」の中では、これは管理者が持っている極秘の文書でありますから、職員に対して、その思考方向を見るために、組合員だからストライキに参加する――指令によって団結する権利を持っているのだから当然でしょう。そうするとマイナス五十点。組合の指示に従って現実行動に移ったらマイナス六十点。こんなふうに決められているわけです。それは持っていないと言ったって、これは国鉄の場合もあったのです。いわゆるその評価基準という内容があるからこそ、その組合員に対して、これが差別扱い的な参考資料になるという事実であります。
 しかも職場の中で、私は振りかえ代休が欲しい、きょうは休みたいので休暇を下さい、あるいはトイレに行きますから、その時間少し勤務時間中ですけれども中座します、食堂にたばこを買いに行きますから少し時間を下さい、それを一々そこにおる主事なり主任なりに話をして出ていくんだそうであります。ところが、俄然、課長やあるいはその補佐や、あるいはその下の主事を含めて十数名が、ぼっといつの間にか集まってきて、そしてその人に、あなたは早く仕事につきなさい、勤務時間を超過していますよ。こういうことで、わずか一分間の賃金カットです。この一分間の賃金カット、よう計算もしたものですが、一分間の賃金カットというのは幾らなんですか。まず、それを答えてください。その人によって違いますけれども、平均的に出るでしょう、いまの給与からいって。どんな計算をするのですか。
#287
○守住政府委員 一分間の賃金カットということはございませんので、実は職場の中で、もちろん正規の勤務時間中でございますが、いろいろ職場の中で正規の仕事につかない諸君、たとえば職場協議等が行われるわけでございます。そういう場合に管理者の方で、仕事につきなさいという命令を出すわけでございますが、それがなかなか聞かれない。そういう場合に欠務処理ということをいたしておりますが、ただいまから欠務処理をいたします、そうすると、人によりましては三分、五分とか、十分とか二十分とかいろいろあるわけでございますが、それを欠務処理といたし、まして、賃金カットの方は、これは協約で決まっておりますように、一給与期間中に三十分以上になったときにノーワーク、ノーペイの原則で賃金カットをする、こういうことでございます。
#288
○新盛分科員 私が聞きたいのは、この一分間の賃金カットを連続して二分とか三分とかあるいは五分とか、こういうふうにちゃんと持っています。こういう計算をおやりになる方はどなたがおやりになるのか知りませんが、むだな労力でしょう。郵政事業は本当に公共性が高いのですから、課長はなぜ自分の机を離れて来るのですか。そしてまた、なぜ係長はそのところへ来るのですか。その間は全部仕事は放棄しているのですよ。そして、その人に、仕事につきなさい。しかも、年休はあなたはだめですよ、こう言われたから、その理由はどういうことなのですかと言っただけで、みんな集まるというのです。腕章やリボンをミーティングで外すようにと言ったので抗議すると、また、おまえさん早く仕事しなさい、カットだ。抗議をするので勤務時間中たまさかそういうふうな状況になったら、それでもう賃金カットだ。問答無用の就業命令を発して、そしてそこで抗議をすると退去命令だ。今度は、中央郵便局と鹿児島東郵便局では、組合の地区本部の書記長、団体交渉の窓口である書記長が局長のところへ、そういう日常紛争の話を何とか早く正常化させようと話に行くと、あなたは作業中に何だここへ来て、じゃまだからのきなさい。そこで、退去命令に従わなかったというので不退去罪、そして業務執行妨害、こんなことで警察にこれをまたパクらせる。私は検察庁に行っていろいろ話をしましたが、驚いておられました。まさに、こういうことをしておいて、寛容と協調もへったくれもないその中で、労使の間の対話というのが果たして正常化するだろうか。
 しかも、Uターンどきにおける、いま非常にUターン現象が起こっているのですが、転勤扱いがまた差別扱いであります。そしてその差別扱いは、現実に中央郵便局の内容を見ましてもそうでございますが、一対十の割合であります。全逓が一で全郵政が十という事実が明らかなんだ。そういうような形をとっておられることも、これはやはりお互いの話の雰囲気を破壊をしてしまう。
 しかも、こんなこともありました。新規採用があります。その採用者に対して皆さんが、郵政事業というものはこういうものだ、あるいは仕事の内容あるいは規則、そういうものを教えていく、いわゆる指導訓練であります。その担当者が全郵政鹿児島地区支部の組織部長である。そして採用どきのいわゆる人事訓練、そうしたもので利益誘導的に、ここに全逓という組合がある、こちらに全郵政という組合がある、あなたはどちらがいいかそれはわからぬでしょう、言うならば、こっちはストライキをする組合で大変迷惑をかける組合だ、こちらは仕事を一生懸命する組合だ、こういうふうな形で、あなたはこちらへ入りなさいということをして全員――これが全逓に入っておる人がおるならまだしも、全員これは向こうに行っちゃっているという事実。
 しかも、不当労働行為の案件、五十三件の全国から来ているこの内容を見まして、やはり同じようなことをやっているのですよ。これだけの案件ですよ。これは同じようなことが内容的に出ています。だから、これは全国各地においても同じようなことがやられているという事実なんです。だから、こういうことが茶飯事行われておってどうしようもないじゃないか。全逓が十二項目の要求にしぼってお出しになった内容は、正常化させようと、労使の問題にこれからもっとお互いに相互信頼を回復して、日常のこういう仕事を、公共性の高い郵便事業をしっかりやっていこうじゃないか、明るい職場をつくろうじゃないか、もっとお互いが話しやすい職場をつくろうじゃないかというそのムードつくりをする案も、こういう事実によって破壊されているのですね。だから、ここに今次の紛争の芽がある。いま白浜郵政大臣はそのことについて、行きがかりを捨ててお互いがいま話し合いのムードになっています――結構なことです。それは組合側の方に行き過ぎたこともあったかもしれない。しかし、当局側の方はいつもそういうように仕事を離れて監視、労働させる。こういう前時代的な労働環境の中では、いわゆる本当の労使協調というのは生まれてこない、労使慣行というのは生まれてこない。そのことについて大臣並びに関係者のお答えをいただきます。
#289
○守住政府委員 いま各般にわたって御指摘がございましたが、私ども、やはり勤務時間中は勤務管理の問題がございますので、これはこれとして対処せざるを得ないわけでございますが、一方、現場の中では労使の出会いといいますか、ルールに従った意思疎通――なかなか現在、年末年始の闘争後でございますので、現場段階もいろいろなわだかまりが残っておるのじゃないかという気がいたしておりますけれども、しかし、そういう現場段階の安定化を図りますとともに、一番大事なのは中央労使の問題でございますので、先ほどから大臣がたびたびお話しなさっておられますように、年末のような――十二項目あったわけでございます、最後の段階で。しかし、その従来の政策を改めて、陳謝して、謝罪せよということだけに焦点がしぼられたようなやり方でなくて、それぞれの項目についてもっと現実的な話し合いをやってまいりたい、そして、いろいろこじれておりますが、何とかこの修復を図っていきたい、このように思っておる次第でございます。
#290
○新盛分科員 それで、いままで皆さん方は、争議行為が行われるというのはその都度いろいろな条件によって生まれてくる要素もあるでしょうけれども、通常、組合旗というのはどういうふうに理解しておられるのか。組合が団結のシンボルとして持っておる組合旗、それを正常な労使慣行として長年つくり上げてきたものがあるわけですね。しかも、皆さん方の方では庁舎管理規程というのがあって、その中における一定の個所に組合旗を掲げることについて、いわゆる取り決めまではいってないでしょうけれども、黙認するという、これは一つの慣行ですわな。ところが、この組合旗を、こういう昨年末のようなことになりますと強制撤去して持ち去ってしまう。盗難ですわ。鹿児島の中央支部の皆さんは、すぐ地元の警察署に盗難届を出した。四旗ですね。勝手に組合財産を持ち去ってしまう。しかも通告なしである。これは全国的に指導しているのですか、こんなことを。
#291
○守住政府委員 もちろん、先生がおっしゃいましたように、全逓旗自体は団結のシンボルである。それぞれの労働組合、同じでございます。しかし、庁舎のことになりますと、全国いろいろな庁舎の構造等あろうかと思いますが、一般的には、やはり庁舎は庁舎としての御承知の国有財産法庁舎管理権の及ぶところでございますし、また、国の事業としての品位と申しますか世間の目というものもあるわけでございますので、その取るやり方といたしましては、組合の方に十分忠告を重ねまして、間合いを置きまして、そしてなお取られないという場合に、やむなく当局側が取ってこれを保管をして、いつでも取りに来てくれという、そういうやり方、ルールで間合いを置いたやり方でやっておるわけでございます。
#292
○新盛分科員 そういうことを指導しておられるやにいま承ったわけですけれども、結局公労法による組合の結成、そしてまた、そのことにおけるいろいろな規制もありますし、いままでも郵政省との間でも労働協約を結びまして、いろいろ取り決めもしてあるわけですよ。その決められているものを逸脱して、いい慣行も悪慣行である。たとえば、お茶を飲む時間が長過ぎるから直すべきである。長年つくり上げてきて、数十年になっているものを、ある局長が来ると急に直さなければならないという、そういうところに職場規律を高めよう、生産性向上運動は職場規律からまず立て直し、そして所属長の言うことは絶対服従、そうした自主管理じゃなくて強制管理、こういうことになっているのがあの趣旨であります。それを地でいくように皆さん方の方が今回の場合指導されたから、長年の間の紛争が各地に発生した。
 片や、こんなことがあるんです。あの南郵便局で、事実労働基準局の方でおやりになったので私びっくりしちゃったのですが、人事権乱用、不当労働行為を、枚挙にいとまないくらいここの方はおやりになっているんですが、その方が超過勤務、いわゆる時間外労働を無協定中におやりになって、そしてまた非常勤者に六時間以上も働かせた、休憩時間も与えなかったというので、十二月四日、労働基準監督署長より注意を受けているんですね。こういうふうな注意まで受けなければならないほど労務管理に一生懸命なのか知りませんが、やはり労働者もただ働くだけが能じゃないのでありまして、決められたルールに従って、法律に照らしてすべてが完全に法治国家の中でそのことが生かされておれば別ですけれども、ところが、こういう管理者自体がそんなことはもう打ち破っちゃって、基準監督署から体裁の悪いそういう注意指導を受けるなどというのは、許すべきことじゃないでしょう。管理者能力として、そういうことに対してもいいんだというふうに郵政省は御指導になっているんですか。どうなんです。時間がありませんから、私はそれをぜひお答えをいただいて、郵政大臣、いまのこの問題が各同僚議員の方から幾つか例が挙げられて、いろいろといままで議論があったでしょう。それほど問題がたくさんあるということは何かあるということですね。あなたは、それはよくわからないけれども、両方言い分がいろいろありましょうということかもしれませんが、しかし問題は、冒頭から申し上げておりますように、寛容と協調、大平内閣総理大臣がいろいろおっしゃいますけれども、現実、職場の中で荒廃しているのですから、それを立て直していくためにはもっと胸を広げて、そして全逓の本部がそれを集中的に集約をしているのですから、話を聞くという度量を持ってほしい。謝るべきところはしっかりと謝ってもらう。これが国鉄マル生の解決の糸口になったことも御存じのとおりであります。どうかひとつ英断をもって、今次紛争が長引かないように、泥沼化しないように早急に労使の新しい慣行をつくっていただきますように希望して、終わります。お答えいただきます。
#293
○守住政府委員 鹿児島南の問題でございますが、昭和五十三年七月三十一日に同局の貯金課の主事が「口締決算で三百三十万円の過剰金を生じ、出納官吏としてその原因究明のため、課長から二回に亘り「調査をやめて帰るよう」注意されたが、こと現金の問題であるとして、管理者の目の届かない中で、自主的に一時間の超勤を行った」これが注意をされた一点でございます。
 それから二点目は、昭和五十三年八月三日から九月十四日までの間に「八回にわたり、六時間パートの非常勤職員Aに対し、繁忙のため一時間の勤務の延長をさせた際、六時間勤務を超える場合四十五分間の休憩を付与しなければならないのに、付与済と誤認して法所定の休憩の未付与を生じた」。
 この二点が、鹿児島の労働基準監督署から注意を受けております点でございます。また、一般的にこういうことは、法令に従って職員を使っていかなければいかぬ。非常勤の場合も同様でございますので、そのような考え方で今後とも注意をしてまいりたいと思います。
#294
○新盛分科員 大臣、最後にひとつ。
#295
○白浜国務大臣 先ほども申し上げましたように、また御指摘もありましたように、双方で正すべきは正して、そうして話し合いを進めていって国民の期待に沿うように努力をしたい、このことを考えているわけであります。
#296
○青木主査代理 次に、沢田広君。
#297
○沢田分科員 きわめて短い時間でありまして、簡潔にひとつお答えをいただきたいと思います。
 それぞれ同僚の委員からあらゆる場合を指摘されていると思います。私も、幾つかの郵便局を回りました結果から、大臣並びに関係者からお答えいただきたいと思います。
 先ほどの答弁で、従来の行きがかりを捨てて、これから全逓さんとあるいは当局とが円満な労使関係をつくる、このことについては大臣が答弁されたことですから、そのとおり理解してよろしいのですね。簡単にお願いします。
#298
○白浜国務大臣 そのとおりでございます。
#299
○沢田分科員 その行きがかりを捨てるという方法についてでありますが、これは大臣の権威を尊重することはもちろんでありますけれども、言うならば当局幹部それ自身が発想の転換が必要になってきているんじゃないか。行きがかりを捨てるという方法について、従来のいろいろな細かいことを全部白紙に戻して改めて出発するということはできないですかどうですか。
#300
○白浜国務大臣 お互いに反省すべきことは反省をしていかなければならぬというふうな前提に立って話し合いを進めていきたいと考えているわけであります。
#301
○沢田分科員 いまここは国会であるし、郵政当局を相手にして質問しているわけですから、まず当局が反省をしてもらうということを前提に言ってもらわなければ話が進まないわけでありまして、その辺、人事局長、従来の賃金カットであれ、差別の人事であれ、あるいは服務規程であれ、あるいは署内の取り締まりであれ、いろいろな問題について一応白紙に戻す、そして改めて再構築する、言うならば局長自身がかわってもらいたい、私はそういうふうに思うのでありますが、その点、局長からひとつ、この場合の打開策を自分でとるためにどうしたらいいかお答えいただきたい、これも簡潔にお願いいたします。
#302
○守住政府委員 局面はいろいろ多面的で複雑でございますので、簡潔にというのはなかなかあれですけれども、これからの取り組みの考え方、気持ちといいますか、そういうものにつきまして――十二項目はああいういろいろないきさつがあったわけでございます、労使交渉の。そういういきさつの中から教訓を、現場の実態からいろいろな声を聞いておりますので、そういうものを踏まえて、新しい気持ちで労使関係の修復ということに臨みたいと思っておるわけでございます。
#303
○沢田分科員 行きがかりを捨てると大臣は決めたわけであります。行きがかりを捨てるということは、従来のいろいろやってきた通達なりそういうものは一応なしにして、そしてゼロから出発をする、こういうことでしょう。そういう気持ちをあなたが持てますか。
#304
○守住政府委員 現場の管理指導その他は、法令に従っていろいろなものが長い間構造的にあるわけでございます。ただ、労使間の問題ということでの労使の確認等につきましても、十分それを踏まえながら新しい目で今後話し合っていきたい、こう思っておるわけでございます。
#305
○沢田分科員 では、一面の労使関係については白紙に戻して、従来の行きがかりを捨てるということはお約束できますね。
#306
○守住政府委員 労使間の交渉上の、年末いろいろこじれたわけでございますので、そういう行きがかりを捨てる、労使の確認というのは守っていかなければいけませんので、そういうことも踏まえながら、こういうことでございます。
#307
○沢田分科員 答弁になっていないですよ。だから、あなたがやめて交代していかなければ、いまのような答弁でとにかくこの場を何とか言い逃れすれば事が済むという問題ではない。国民的な期待を今日寄せられている、言うならば郵政の再建である。そういう場合に、とにかくそのような言葉のてにをはの問題じゃない。腹の問題なのだ。だから、従来いろいろ取り来った問題点をとにかく白紙に戻して、いろいろな通達や服務評価や考課表やあるいは賃金カットやこういう手段はやめて、それからひとつ出発をするということについての行きがかりを捨てるということなんです。これは私も、言っている以上は、全逓さんにもそのことはまた言わなければならぬと思いますよ。しかし、この場で言っているあなた自身がまずその腹構えをつくらなければ、そんなことは言えるものじゃないでしょう。あなたは特別に事を逃れようとしている。大体不見識だよ。今日の事態を起こした責任はあなただよ。英国のチャールズさんだって言っているじゃないですか、ストライキが起きているのは経営側の責任だと。そういう反省はちっともないじゃないですか。この行きがかりを捨てると言っている大臣の見解をもう少し謙虚に、親身に受けて答えてください。
#308
○守住政府委員 労使間で年末の交渉がこじれましたので、これの行きがかりを捨てるというのがいま一番大切であるというふうな意識でおるわけでございます。
#309
○沢田分科員 そういうことを言っているんじゃない。いままでやってきた――私らも行きましたよ。山花議員とも一緒に行った。どこの人が出したかわからぬけれども、山花か高花か知らないけれどもというような怪文書が、とにかく堂々とまかれている。そして一方のビラまきには厳しい制限がある。そういうようなことも、これはいままでの議員の皆さんがみんな言っているから私は重複することを避けて、しかも私の質問する時間がもう十何分しかないのですよ。もう少し当局幹部の腹を据えた答弁で、この問題を一挙に解決するためにどうしたらいいか。私はあなたがやめて、腹を切って、そして従来の行きがかりを捨てるという方法が再建の一番近道だと思っている。私があなたの立場にあったならば、そうして郵政の再建を図る。島田さんじゃないけれども、飛びおりなくてもいいけれども、とにかくそのくらいの覚悟がなければ再建できないのじゃないか。あなたがいまのようなことにこだわっていたのではだめだ。だから、いままでの通達や手段は全部捨てて新しい郵政労使の友好関係を結んでいく、謙虚にその姿勢になれる、このことがきわめて大切だと私は考えますが、もう一回、言葉のてにをはじゃないんだ、従来のものを全部やめる、そして新しく出直します、あなたのその言葉を私は聞きたいのです。いかがですか。
#310
○守住政府委員 従来のものという意味が、正すべきは正していかなければならぬと思っておりますので、それを踏まえて、ただ従来のものと言いましたときは、法令に従って仕事、業務を進め、事業目的を図っていくというその基本のところは捨てるわけにはいかない。したがいまして、組合の要求に対しまして白紙で、年末みたいなことでなくて新たな気持ちで臨んでいきたいと思っているわけでございます。
#311
○沢田分科員 私は年末だけのことを言っているのじゃない。考課表や服務規程や、これを具体的に挙げている時間がないので結論だけを詰めているのですよ。行きがかりを捨てるという意向を大臣は約束をした。行きがかりを捨てる。法令法令と言ったって、法律だって、とにかく解釈はいろいろあるのですよ。だから法令だけで、これも法令だと言うが、後で問題を起こしたくない。だから、あえていままでの行きがかりというのは、いままで起こってきた事実関係、そのいままでの起こってきた事実関係をゼロとしてこれから新しい事実関係をつくっていく、そういう解釈に立ってください、こういうことを言っているわけです。
#312
○白浜国務大臣 いままでの全体のものをみんな白紙に戻してそうして話し合いをしろということになりますと、これは一体どういうふうなことになるかということを考えました際に、私もそういうふうなつもりで申し上げたつもりはないわけでありますが、いろいろな行きがかりがありました、また過去の長い間の経緯もありました、そういうようなものを踏まえながら話し合いを進めてもらいたい、私はそのことを両方に申し上げているわけであります。
 いま沢田委員は、人事局長にやめたらいいじゃないかということをおっしゃられますけれども、いろいろないままでの交渉の経過を一番知っているのはやはり人事局長守住君でございますから、これがやめてそしてまた交渉に入るというふうなことは、これはいま考えられないわけでありますから、そのことはどうぞひとつ、取り消せとは申しませんけれども考え直していただきたい。それならば、一体全逓の諸君あるいは組合の諸君がそのままおっていいのかどうかということもまた、当然問題になろうと思いますが、そんなことまでは話さないで、私どもはざっくばらんな話をお互いにし合っていけば、自然、ここは思い違いだったとか、あるいはこれは少し指導者の方も行き過ぎがあったとかというような話でだんだん解けていくのではないかということを私は期待をいたしておるわけでありますから、そういうふうなことで御理解をしていただきたいと思います。
#313
○沢田分科員 とにかく、局長に私があえて言うのは、たくさん事実があるけれども、十七年もの後輩が、われわれが客観的に見ると、郵政の第二組合にいることのゆえで追い越して昇進するのですよ。これはいろいろの方から言われたでしょう。それから、公園で立ち話していたら、立ち話していた分は、これは欠務というか、あなたの方で言えば欠務という賃金カットの対象にする。どこのどんな日本の職場に行ったってこんなのはないですよ。刑務所よりまだひどい。刑務所だってもう少し緩やかですよ。それ以上の職場管理というものは、これは行き過ぎ以外の何物でもない。ですから、行きがかりをというのはそういう立場の発想をまずなくすことである。もっと緩やかな、お互いの人間同士の間の問題として物を考えていくということに力点を置くべきだ。だから、従来のような労務管理をやっていくのだったら、私は、やめてくださいというのは撤回しない。処罰されようが何しようが撤回しない。
    〔青木主査代理退席、主査着席〕
 今日の日本の国民の逓信に対する不信感を打開し、労使関係を正常に戻していくというためにとるべき方法は何か、これを模索しなくてはいかぬ。その誠意というものがどうあらわれるかということによって、組合としてもそれに対して対応していくわけです。だから、大臣はそう言ったけれども、あえて私は、ここではそういう急場をしのぐ方法が必要である。そういう方法を選ばなかったならば、いままでのおれのやっていたことは正しいのだ、ただこういう論理では解決しない。お互いに反省ということを大臣も言っておりました。それはそれで謙虚に私も受けとめます。そのためには、まず当局がそういう姿勢を改めるこが大前提でなければならぬだろうと思うのです。そういう意味において、行きがかりを捨てるということは貴重な発言だ、また英断でもあろうと私は思うのです。大臣から、やめるという言葉をひとつ撤回してほしい――だから、撤回をするのには、あなた自身の物の考え方が変わらなければやめる以外にないのです、これを打開するために。さもなければ、あなた自身の考え方を改めてもらうこと、選択はこのどちらかなんです。そういう意味で大臣にも私は言っているのですから、大臣の言われた言葉に答えとしては、局長がどう答えるか、それによって私の言葉の中身も変わるわけですよ。いや法令に触れ、法令にと、法律ばかり万能で、公園で立ち話して三分賃金カットするなんという、そういうことが法令の何なんですか。それが法律を守るというあなたの人生観なんですか。そんなことで世の中を生きていけるわけじゃないですよ。あなた自身の生活がそれで生きていけますか。あなた自身が完全に法律を守っていられますか。あなた自身を省みて言ってください。日常生活の中であなた自身がそれをちゃんとやっていますか。たばこの吸いがらは捨てませんか。たんは吐きませんか。時間中にたばこは吸いませんか。どうですか。みずからを省みて、それだけのことができるのかどうかを言ってください。それで大臣のお答えにかえたいと私は思うのです。
#314
○守住政府委員 先生御指摘の点、私の個人のことに話が及んでおるわけでございますけれども、私ども、個人としてではなくて、それぞれの組織としてそれぞれの業務の運行、職場の管理、労使関係に当たっておるわけでございますが、個人ということになりますと、私もたばこも吸います。したがいまして、現場でもそういう温かい判断、事情の理解というものも必要だ、こう思うわけでございます。また一方、職場管理というものもやっていかなければならぬ。したがって、そこのところの実態というものをよく管理者が把握をした判断の中で適切にやっていくということであろうかと思うわけでございますが、そのことはさておきまして、いま、いろいろ具体例としておっしゃっておられます。たとえば人事考課だとかそういう問題につきましては、私どもこれを否定しているところでございますので、さらにそういうことが起こらぬようないろいろな面での見直しというか、指導の徹底というか、そういうことも必要だと思います。しかし、何よりも一番大切なのは、郵政の基本である労使関係の団交、話し合いの問題を軌道に乗せて共通の理解を生み出して、そこに一致点を見出していく、これが一番大切である。したがいまして、年末の反省、教訓も受けましての姿勢として、そういう新しい気持ちで臨んでいく、これが一番大切ではなかろうかと思っておるわけでございます。
#315
○沢田分科員 いま言ったような形であなた自身のことを省み、局長――あなたじゃなく、地方の局長も同じだと私は思うのですよ。いわゆる使われている人だけが守らなければならない法律というのはあり得ない。使う人にもそれは適用される。刀はもろ刃であります。それは郵便局長にも適用されることなんです。ですから、その局長は権力を持っているからということであるかもしれませんが、いまの言葉を聞いていて、いままでの賃金カットであるとかあるいは勤務評定の問題であるとか、そういうような形についてとにかく是正をしていく、行きがかりを捨てるということは直していくという方向であるということだけは間違いないですね。
#316
○守住政府委員 現場の中での問題の方でございますが、賃金カットをしなくて済むような、そういうことが頻繁に行われておるのじゃないかという御指摘を受けないような職場、その基本のところをつくっていかなければならぬと思う次第でございます。
#317
○沢田分科員 われわれはことさらに事を挙げて、きょうこの大ぜいの議員が出てきて、何も郵政を悪い悪いと言って追い詰めようと思って来ているのではない。客観的に見てこれは常識を逸脱している、こういうことなんです。そうでなければ、われわれも国民の前に責任を持ってここで述べるということはできません。客観的に見て常識を欠いている、こういうふうに受けとめているからこそ来るわけです。だから、われわれも言っているわけです。その意味において、いま述べられたよりもう一歩進めて、ひとつ発想をかえてこれからの労使関係を樹立するように、私は心から願ってやみません。また、大臣も行きがかりを捨てると言ったのでありますから、できれば従来のそういうような勤務評定なりあるいは賃金カットなりともかくやめる、まずそれをやめる、そして、どうだ、組合も協力してくれ、こういう姿勢を打ち出していただくことを願って、これは大臣なり局長からそういう方向を――まず自分から頭を下げてくださいよ。夫婦関係ではないけれども、どっちかが謝らなければけんかが続くのです。それは当局がまず一歩を譲って、改めるものは改めるから協力してほしい、こういう姿勢を打ち出してもらうことを心から願って、最後にお答えいただきたい。
 あともう一つですが、郵便切手というものは、言うならば、あるAという特定の人がBという特定の人に自分の心情その他を送達する約束をして、郵政事業としてそれを行っていることだと思うのですね。ですから、ある住民から一週間なら一週間、これは郵政としてはどの程度期間を置いているかわかりませんけれども、言うならば一種の契約であると思うのです。国民は郵便切手というものを買って、その料金を払ってそしてBという人に配達をしてもらうための、これは料金なんです。そのBという人に到着する時間というものは、ある一定の原則が当然あると思うのですね。それが一回配達と二回配達あるいは三日に一回しか配達されない人、こういう不平等というものが現在あります。これは要員が足らないということ、現在の要員で何とか間に合わせようと思っている無理もあると思うから要員問題は一応触れないにしても、郵政事業というものはその意味においてどういう種類に該当するものであると思われているのか、一応その点、これは大臣にお答え願うか、他の方にお願いしたい。
 それと私のもう一つの質問、警察を呼んでおりますから、それだけ質問をして終わりますが、今回の問題で二十九人逮捕をされておりますね。これは労働組合の自主交渉の中に干渉をし過ぎる。酔っぱらって突き飛ばしたとかなんとかということなんかは、世の中往々あり得るわけなんです。しかし、全逓の組合内に関する限り、つばがかかったくらいなことでも、とにかく踏み込んでいって逮捕する。警察には警察の理由はあるでしょうけれども、これまた、第三者的に見て少し行き過ぎである。当局から要請をされて行くのか、だれから通報があって行くのかわかりませんけれども、どうもわれわれが判断をしてみたところ行き過ぎが多過ぎる。この点はひとつ、警察としての権威を守る必要性があることは認めないものでありません。しかし、第三者として正確な判断の中に行動してもらうことを切望して、お答えがあればお答えをいただいて、次の委員会へ行かなくちゃなりませんので、私は十五分ぐらいしがなかったのでありますが、質問を終わりたいと思うのであります。郵政の大臣及び当局幹部がひとつ心を改めて、みそぎでもやって、水でも浴びて、改めて出直して労使の友好関係を持続できることを心から願って、質問を終わりたいと思います。
#318
○江上(貞)政府委員 日にちによって郵便のサービスにアンバランスが生じるが、郵便事業というものをどういうふうにとらえているかという御質問ではないかというふうに理解をいたしましたので、その意味でお答えさせていただきます。
 郵便の物数というのは毎日毎日違いますので、配達物数であるとかあるいは取り扱い事務量あるいは配達個所数あるいは走行キロというのをバランスをいたしましてそれぞれの定員を算出いたしておるわけでございますが……
#319
○沢田分科員 いや、そういうことを聞いているんじゃない。
#320
○江上(貞)政府委員 どういう御質問の趣旨でしょうか。
#321
○沢田分科員 じゃ、後でいい。次へいってください。
#322
○依田説明員 全逓が本格的に業務規制闘争を開始した十一月十六日以降、二十五件検挙しております。これはもとより警察は、当事者の本当に円満な解決を望んでいるわけでございまして、正当な労働運動に関する限りは関与しないという立場に立っているわけでございますが、今回のような事案の場合、公務執行妨害、傷害、暴力行為等があるという状況でございますので、警察の方として独自の判断により、それを法の定めるところによって捜査しておるということでございます。今後ともそういう方針で臨みたいと思います。
#323
○沢田分科員 もう時間がありませんので、どうも……。
#324
○藤田主査 以上で沢田君の質疑は終了しました。
 渡部行雄君。
#325
○渡部(行)分科員 郵政省当局にお伺いいたしますが、ことしの年賀郵便が非常におくれたり、あるいは配達されなかったり、あるいはそれが階段の裏に落ち込んでおったり、そういういろいろなトラブルが出た原因についてはどういうふうに考えておられますか。また、その本当の責任はどこにあるでしょうか。
#326
○守住政府委員 これは遠因、近因と分ければいろいろあると思うわけでございます。遠因の方につきましては労働組合からもいろいろ指摘を受けております。それから新聞の社説とかいろいろなものにいろいろな面が出ておるわけでございますが、やはり一番焦点となりました具体的な問題としては年末の、人事政策、労務政策を変更せよという要求の交渉であった、私どもはこういうふうに思うわけでございます。それが難航してなかなかに解決がつかなかった、ついにつかなかった、最後は公労委のお世話になったわけでございます。それから一方では、やはり現場段階におきまして時間外労働協定の協力が、そういう要求が通らないということでございますので、そういう面がございますけれども、またその中でいわゆる能率ダウン等の怠業行為等がいろいろ行われた、こういう面と両面あろうと思います。遠因につきましてはいろいろな、十七年間のとか過去の確認が十分守られていないだとか、いろいろな御指摘があることは承知しているところでございます。
#327
○渡部(行)分科員 遠因と近因ですか、これは私は、そんなに簡単にそういう区分けはできないと思うのです。というのは、自分の家で何かトラブルが起きた場合に、それはこういう遠い原因によるのだ、それは子供が、おまえが悪いからだ、こういうことで済まされるものじゃないと思うのです。やはりそういうトラブルができたら、なぜできたかという、トラブルの原因をむしろ真剣に考えることが、私は管理者としての責務じゃないか。家の中のトラブルだって同じだと思うのです。その家の主人がそのことを真剣に考えなければ家の統制なんかとれるものじゃないし、これは私はすべて同じだと思うのですが、その辺についてはどうお考えでしょうか。
#328
○守住政府委員 先生御指摘のとおり、もう遠因、近因というのは密接不可分に結びついておる。だから、現実の年末という時点の具体的なこととしてはこういうことではなかったろうかということでございます。
#329
○渡部(行)分科員 そこで、私は具体的な問題に入りますけれども、会津若松郵便局に起きた問題でございますが、今日のこういういろいろな問題の一つの大きな原因として、やはり職員が管理者によって差別待遇を受けておる、このことが第一点であります。それから第二点は、何にもわからないアルバイト学生を使って重要な郵便物の配達をさせておる、この二点が私は一番問題があるのではないだろうか。たとえば子供の中にでも、おれは兄貴と差別されているんだ、こういうふうに子供が考えたときには、それは親に対する反抗となりあるいは不良化の傾向になっていくのは、これは世上あたりまえの話じゃないでしょうか。
 ところが、時間がありませんからその要点だけを申し上げますけれども、具体的に官側で差別を指導してやっておる。差別された職員からすればこんな不愉快なことはないでしょう。だれが考えてもそう思いますよ。ところが、ある課長がメモしたものが落ちておって、これが組合側に流れたのです。これは「職員づくりを如何にすべきか」というテーマで局の幹部会が開かれた中での問題ですが、「現勢力の拡大を如何にとりくむべきか」、定員百八十九と書いて、メモですから、良勤職員、庶三、会、これは会計課でしょう、四、それから郵と書いたのは郵便課と思いますが、八、集配十一、貯金九、保険十二、合計四十七。この者について今度はグループ活動とかあるいは対話交流、こういうふうにして、訓練というような項目になっておる。こういうふうに局が意識的に、これだけの職員は良勤職員として育ててこの影響力をほかに及ぼそう、こういうようなことで初めから差別している。そして、その差別の具体的な例としては、主任の発令状況を見ればはっきりしてくるのですよ。しかもここには、ストライキに参加したかしないかまでちゃんと備考に載っておるのです。そして、高等部を卒業したかしないか、これで、いわゆるこれは跳び越し昇給と言うんですか、跳び越しになっているのは「跳び越し」となっておりますが、これは全部スト脱落者なんです。普通は、一番勤務年数の多い人が主任になるまで四十年かかっているのです。ところが、このスト脱落者は、一番短いのがわずかに十五年、これでもう主任になっておる。大した能力もないのに、若いのにと思っているその人たちがどんどん頭を跳び越えて自分たちの上に座ったら、一体職員はどういう感じになるのでしょうか。しかも、この跳び越している人はわずか六名ですよ。六名の人が跳び越えてあとの百何十名が皆跳び越えられて、あなた、この百何十名を、秩序ある労使慣行として指導できますか。これが具体的な例です。これで差別しないと言えますか。
#330
○守住政府委員 労働組合別の差別ということはもちろんあってはならぬことでございますし、私どもは常日ごろから国家公務員法の精神、いわゆる成績主義でございますけれども、これに従ってあくまでも職員として見る。職員の勤務成績なり業務遂行能力なり適性なり、もちろん経験も要素の中に入っておりますけれども、そういうものの総合判断の中で、その仕事に積極的に取り組んでいく職員を、役職者はそれぞれ任務を持っておりますので、指導者は指導者らしく、指揮者は指揮者らしい人をその総合評価の中から簡抜する、こういうのが国家公務員法の精神を受けての私どものやり方である。したがいまして、組合別あるいはまた組織別、組合員という見方をそこにしてはいけない。ただし、仕事ぶり、勤務ぶりの中で、ストライキというのは違法行為でございますし、その他の非違行為等があったかないのか、そういうのも大きな判定要素になる、こういうことでございます。
#331
○渡部(行)分科員 それが公正に、本当にだれが見ても能力があり、確かにこれは主任になってもいたし方ない、こういうふうな人がなっているなら問題はないでしょう。しかし、そうでないから問題なんですよ。あなた、正しい人事管理をやっているとおっしゃるならば、職場で選挙をやってみなさい。一回、試しに選挙をしてみなさい。その職場の人からその人はどのくらい信頼があるか。信頼がない者に指導をされるというくらいつらいことはありません。信頼しておれば、その人のためにやってやろう、みんなでやろう、こういう気持ちができるけれども、このやろうと思っている者に一々指図されて、言うことを聞く人がおりますか。そういう関係がいま郵便局の中に充満しているのですよ。だからこのようなトラブルが起きてくるのです。その充満しているこのような不愉快な陰湿な問題をいま払拭していかないと、郵政の円滑な執行はできないじゃないか、私はこういうふうに思うのです。どうですか。
#332
○守住政府委員 もちろん、同じ職場のことでございますから、先生御指摘のように、その職員との相互の信用と申しますか、信頼と申しますか、そういうものも十分考えの中に入れていかなければならぬことでございますが、だれが見てもというのはなかなかむずかしいわけでございましていまた、その物の見方というものもございます。実は、違法行為等で処分を受けたという事実がございましても、これに対しての物の見方というものもまた変わってくるわけでございまして、そういう点、物の見方ということで、やはり私ども、郵政事業人であり国家公務員であるという角度からの見方をしていかなければならぬ、こういう立場にあるということでございます。
#333
○渡部(行)分科員 それなら、きのう、おとといあたりですか、ちょっと記憶が定かではありませんが、年賀郵便が一万何千通、ベルトコンベヤーの後ろに落ちておった。これについての責任はだれにあるのか。その責任をはっきりさせたのかどうか。
 そこで、私が言いたいのは、一つの例として申し上げるのですが、組合員が組合の決定に従うというのは、これは義務なんですよ。そうでなければ、法的に承認されている組合は維持できないのです。それをこの昇給の一つの要素にするということは、まさに、組合をつぶそうとする意思以外にないのじゃないですか。そうでしょう。組合員が組合の決定に従えば、今度は昇給させない、進級させない、そういうものであってはならないと思うのです。郵便物の取り扱い、そういう郵政事務について本当に無責任なことをやったとか、あるいはお客さんに迷惑をかけたとか、そういう具体的なものがあれば、これはしようがないでしょう。しかし、そうでなくて、組合の決定に従ってやった行為を一々昇給、昇格に皆関係させられたのじゃ、組合をつぶす以外にないでしょう。そんなことをやったら憲法違反でしょう。そういうことに対してはどうなんですか、あなた。
#334
○守住政府委員 先生御指摘のとおり、組合員というのは労働組合のもとに団結権を持っておるわけでございます。ただ、いろいろな法律によって規制、禁止を受けております違法な組合活動の場合はまた別であろう、こういうふうに思っておるわけでございます。しかし、その場合であっても、処分を受けた者の人事上の考課が永久に及んではいかぬということでございまして、それぞれの処分段階に応じて一定期間候補者から外れる、これだけはやっておりますけれども、それがずっと残るということではいけない、あくまでも職員としての仕事ぶりを見て判断していく、こういうことでございます。
#335
○渡部(行)分科員 時間がありませんので前に進みます。
 そこで、十二月三十日に会津若松郵便局に雇われた学生アルバイトが、総評全国一般労働組合に加盟して、十二月三十一日に会津若松支部の執行委員長小椋司からその加盟の通告がなされて、そして一月一日、元日に団体交渉をぜひ持ってくれ、こういう申し入れをしたのですが、これについては、全国一般労働組合にアルバイト学生が加盟したことは認めておりますか、どうですか。
#336
○守住政府委員 全国的にそういう団交申し入れが出ておりますけれども、約五十カ所未満だ、こう記憶いたしております。その中でアルバイトの諸君が入っておるのか入っていないのか、私どもそれを求めておるわけですけれども、なかなかお答えがないというふうな情報として聞いております。
#337
○渡部(行)分科員 とにかく、認めておるのかおらないのかを私聞いておる。その相手の主体を認めたのか認めないのかと言っているのですよ。
#338
○守住政府委員 もちろん、一般労組というものはよく承知しておるわけでございますが、その労使関係の存在確認という意味で、その中に郵便局の非常勤職員が入っておるか入っていないかという意味で申しただけでございます。
#339
○渡部(行)分科員 具体的に若松の場合は入っていたというふうに確認しておりますか。
#340
○守住政府委員 今日の時点で確認いたしております。
#341
○渡部(行)分科員 これはちゃんと正式に文書で通告をされておるわけですから、団体交渉の申し入れがあればこれに応ずるのが当然じゃないでしょうか。ところが、元日に私も行って驚いたのですが、まだ交渉も始まらない、何もしないうちから、郵便局に私服警察官を十六名も入れて待機させていたということはどういうことでしょうか。
#342
○守住政府委員 会津若松局では、昨年十二月三十一日に御指摘の団体交渉の申し入れがございましたが、当時ちょうど年末の三十一日、元旦ということで大詰めでございまして、非常に滞留もあったということで管理者は郵便業務処理に追われていた関係で、この日といいますか申し入れの日に応ずることは現実的に困難であるということは、一般労組の方にもお伝えしたようでございます。それからまた、全国的に見ましても前例のない初めてのことでございますので、当該局としては、団体交渉申し入れにどのような対応をするかということを、上局と申しますか郵政局の方あるいはまた私ども本省の方にもいろいろ連絡、どう検討するかというふうなことで待っておったという段階と聞いておりまして、私服の十六名ということは把握しておりませんが、その後何かあっせん案が出て、それから団交、話し合いの場を持ちまして、その後逮捕が出たということだけを聞いております。
#343
○渡部(行)分科員 そうすると、私服が入った、警察官を導入したということは聞いていない、そうすると、これは郵便局長から要請したのではなくて、警察の方で自発的に来たものでしょうか。その辺はっきりしてください。
#344
○守住政府委員 元旦でなくて一月三日に一般労組の役員ら八名の方が集団で局長への面会を強要して、これを制止した管理者側に対して暴力事件があった、こういうふうに把握をいたしておるわけでございます。
#345
○渡部(行)分科員 私は元旦のことを言っているのですよ。元旦は私が行ってこの目で見ているのですから。確かめているんですから。そこの警備の責任者とも話をしているんです。もしそのことがこっちに報告がないとすれば、全くこれでたらめだということですね。私に対して局長は何を言ったかというと、全部これは郵政省の指示でやってます、しかもこの元旦の団体交渉は、三十一日の申し入れに対してあす答えるということでその話がされたというので、労働組合側は三十一日はそのまま帰っているんですよ。そして今度一日に行ったら、もうそういう状況で一切会わない。そしてハンドマイクで、局から退去してください、盛んに課長連中が出てきてそのことを言っておる。そしてこれでは話にならぬじゃないかというので、また組合幹部が局長に話を申し入れた、そうしたら三日に来い、こういうことで三日に行ったら、また今度は入局を拒否して、そしてそこに入ったところにまるでちょうどわなをかけてウサギをとるようなそういうやり方で、そして今度の三日の刑事事件がでっち上げられているんですよ。そういう関係についてはっきりした答えをしてください。そして初めから郵政省は警察の導入を要請するように指示したのかどうか、本人は上司の指示に基づいてやっていると言っているのです。
#346
○守住政府委員 三十一日にあす答えるということで郵政局とも絶えず連絡をとっておったようでございますが、その内容はまだ検討が十分でない、しかも三十一日、元旦ということで年末、正月という時期でもあったというふうに聞いておりますが、なお三日は今後の進め方の窓口を持とうというふうな話をお約束したと聞いております。ところが三日に、いや局長に会わせろというふうなことでトラブルがあった、こういうふうに聞いておるわけでございます。
#347
○渡部(行)分科員 相手は総評全国一般だ、そこに自分の雇っておる学生アルバイトが加盟した、この事実を認めて、そこから団体交渉の申し入れをされたときに、なぜこれを拒否しなければならないのか、その拒否した理由。しかもなぜそういう全国一般の労働組合に加盟したかというのは、全国的に見て一時間当たりの報酬、賃金が皆違うのですよ。東京で六百円払われているのに会津若松で三百円払われていないじゃないですか。そういう事実があるから、自分たちの労働条件を改善しようとするのは当然のことでしょう。こういう立場で団体交渉を申し入れたのをなぜ拒否しろと指令したのですか。それについて、ひとつ。
#348
○守住政府委員 拒否という意味でございますけれども、お申し出のときに交渉がなかなかできない。御承知のとおり前例もない初めてのケースでございます、これは会津若松に限りませんわけでございますが。それからさらに、時期的に見ましても、年末年始郵便の年賀の配達を一通でも多くということで管理者はいろいろ努力をしておった時期である。したがいまして、十分検討してからというふうなことのようであった、こういうふうに把握いたしております。
#349
○渡部(行)分科員 それでは話にならぬですよ。しかもこのアルバイト学生というのは一定の期間働けばもう労使関係は切れてしまうのですから、そうすると交渉権がなくなってしまうのです。その期間の中にやらなければならないのですよ。それほど緊急性があるのです。だから四日に、この公共企業体等労働委員会東北地方調停委員会に、今度はあっせんの申請がこの全国一般の方からなされているわけです。それについてこの調停委員会では直ちに団交を開始せよ、こういう指示を与えたはずですよ。これでは郵政省側の誠意が全くないじゃありませんか。その点について。
#350
○守住政府委員 御指摘のとおり一月四日に地労委の方へあっせんの申請が一般労組の方からなされまして、十日に口頭勧告の提示があり、双方受諾して一月二十四日に組合と場を持って、というふうに事実関係の報告を受けておるわけでございます。
#351
○渡部(行)分科員 一月の二十四日ではもう遅いのですね。大体十日までが適当な期間とされておったはずですよ。それなのに、しかもこれは全然交渉にならなかった、内容についてはほとんどもう話がされていない、こういう実態であります。こういう権力者がいたけだかに労働者側に対した場合に、一体その中から近代的な労使慣行というものがつくられるでしょうか。こういうことでは私は大変な問題に発展すると思うのですよ。権力で抑えれば、必ずそれは物理的な反発が来るのです。作用には反作用があるんですよ。あのイランのパーレビだってそうじゃないですか。だから、抑えればいいという考え方を直さない限り、この問題の解決にはならぬと思うのです。その点について。
#352
○守住政府委員 もちろんそういうふうにお受けとめになることは非常に残念でございます。これは十分私ども留意してやっていかなければならぬ、こう思っておるわけでございまして、何せ冒頭申し上げましたように、郵政省初めてのことでございました。
 全逓と全郵政との関係はいろいろ団交、これは習熟いたしておりますけれども、初めてのことでございましたので、なかなかすぐ――年末のアルバイトでございますから、おっしゃしゃるように一月の十日とか十五日ごろまでというのもあったと思いますけれども、あっせん案の、あるいは公益委員の先生方等のいろいろ御示唆なども受けながらやったわけでございます。これで一つの体験と申しますか、非常に苦い体験でございますけれども、これを得たわけでございますので、今後に向かいまして、いろいろな各地方段階でもあっせんやいろいろなものが出ておりますから、その間の中のいろいろな労使関係の存在確認だとか、おっしゃいましたような賃金の決定、その局だけではなくて、周辺の局とも相談し合ってあれを決めておるわけでございますが、いろいろなわが郵政局での対応と申しますか、あるいは郵便局への指導と申しますか、そういう点も十分念頭に置いて今後やっていきたい、こう考えております。
#353
○渡部(行)分科員 最後に大臣にお伺いいたしますが、ただいままでの経過を聞いておられて大体想像はつかれたと思うのです。私はこういうトラブルというのは、安定した労使の秩序と申しますか、そういうものがないところに問題があるんじゃないか、したがって、この安定した労使関係をどうつくったらいいかという問題、これにひとつ真剣に取り組んでいただきたいと思います。
 そこでまず、安定した労使関係をつくるには、やはり差別は絶対しない、これはもう先ほどから何回も言うように、差別をしたらその職場はもう暗くなってだめですよ。だから差別はしない。そしてアルバイト学生をそんなに雇わないで正規の職員で、そして責任ある配達をさせる、こういうことをさせなければ。ことし私のうちに渡部という名字の、名前は全然違うよその年賀はがきが二十何枚来ているのですよ。渡部ばかりでありません、そのほかの人の年賀も入れて。こういうでたらめな配達をアルバイト学生はやっているのですよ。ところが、電報局で電報を一回間違えて配達したら局長がわざわざおわびに来ますよ。郵便局はなぜその責任を感じないのですか。これはやむを得ないですよ、アルバイトですから、この返事じゃないですか。同じ配達の任務にある電報局と郵便局とではまるっきり対応が違う。だから、その批判が郵政にどんどんと国民から向けられているのです。こういうことを真剣に反省していただきたい。そして、どうかひとつ労使の安定した慣行をつくり上げて郵便局の中に笑いが出るような、そしてお互いに愛情を持ち合って、お互いの思いやりというものを持って仕事が楽しくやれるような職場をつくっていただきたい。時間で、ストップウォッチで賃金カットをしたりするようなことは、これは本当の話、刑務所よりひどいですよ。賃金は生活につながり、生活は命につながるのですから。それをあなた、本当におまえ三分で小便たれるのかどうかとついていられたらどうなりますか。出るものも出なくなって長くなるのじゃないですか。そういう監視の仕方がなされている……
#354
○藤田主査 渡部君に申し上げます。時間が経過しております。
#355
○渡部(行)分科員 こういうことですから、その辺についてそういうことのこれから絶対ないようにお願いいたします。大臣の所信をひとつお願いいたします。
#356
○白浜国務大臣 繰り返し各委員の方々にも御回答を申し上げておるのでありますが、いま御指摘の点も踏まえ、いろいろなことが考えられるわけでありますが、いずれにしろ、明るい職場にしなければならないということについては、これはお互いに一生懸命努力をしていってそういうふうな職場にしなければならぬというふうに考えておるわけであります。幸いにして私も両組合の幹部とも話し合い、また郵政省の幹部の諸君も立ち会って、いろいろな今日までの経緯などにかんがみまして腹を割った話し合いをして、そして国民の期待に沿えるような職場にしようではないかということで努力している最中でありますので、しばらく時間をかしていただきたいと思います。
#357
○渡部(行)分科員 終わります。
#358
○藤田主査 以上をもちまして郵政省所管についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#359
○藤田主査 次に、昭和五十四年度一般会計予算、昭和五十四年度特別会計予算及び昭和五十四年度政府関係機関予算中国土庁所管について説明を聴取いたします。国土庁長官中野四郎君。
#360
○中野国務大臣 総理府所管のうち国土庁の昭和五十四年度一般会計歳出予算について、その概要を御説明いたします。
 国土庁の一般会計歳出予算は、二千四百八十四億一千六百余万円を予定しておりまして、前年度(補正後)予算に比べ三百四十六億八千六百余万円の増加となっております。
 その主要な内容は、第一に、第三次全国総合開発計画の柱である定住構想の具体化を図るための調査及び調整等の国土計画の推進、第二に、地価の安定、適正な土地利用の確保等の総合的土地対策の推進、第三に、水資源の開発、水源地域対策の強化、水資源有効利用の促進等の水資源対策の推進、第四に、良好な都市環境の整備を図るための大都市圏整備の推進、第五に、人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の形成を図るための地方振興の推進、第六に、地方都市の開発整備、工業の再配置及び産炭地域の振興を図るための地域振興整備公団の事業の推進、第七に、国土を保全し、国民の生命、財産を災害から守るための総合的災害対策の推進であります。
 国土庁予算の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります昭和五十四年度国土庁予算概要説明によりまして御承知願いたいと存じます。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
#361
○藤田主査 以上をもちまして説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#362
○藤田主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
 この際、竹内猛君の質疑に入るのでありますが、同君の質疑に際し、参考人として日本住宅公団理事今野博君が御出席になっております。
 なお、御意見は質疑をもって聴取することといたします。
 竹内猛君。
#363
○竹内(猛)分科員 私は、茨城県の筑波研究学園都市の問題について質問します。
 昭和五十四年、ことしをもって一応日本住宅公団の仕事が概成をする、そして六十年には学園都市が完成をするということでありますが、しかし現実に状況を見ると、人口の移転あるいは交通あるいは社会施設、環境まだ完全とは言えないと思います。こういう点について、特に人口の移転などがおくれていることについて、関係者としてその原因等々について説明をしていただきたい。
#364
○堺政府委員 人口の定着が必ずしもはかばかしくないという御指摘でございますが、移転は、御存じのように概成移転が五十四年度の末ということで、今日まで一万四千ばかり地区内の人口が定着しているわけでありますが、今日までの基幹人口の定着状況を見ますと、一つは、単身赴任でございますとか、それから東京からの通勤者が比較的多いというような問題が一つございますこと。それから、何分にもまだ概成しておらなくて、全部が移転しておりません関係上もありまして、関連産業といいますか、関連人口の定着が非常におくれておるわけでございまして、今後は移転職員の定着ということにつきましても国土庁としては大いに努力をいたしたいと思いますし、また関連産業でございますとか関連企業の定着あるいは都心地区の開発といったことで、都市づくりに従いまして人口定着を促進していきたいと考えております。
#365
○竹内(猛)分科員 建物ができたのですから、当然人口がそこに入ってきて定着をしないと、それぞれの仕事が十分にうまく連携がとれない。中に倒産する企業がないように努力をしてもらわないといけないと思うのですね。
 そこで、次に日本住宅公団にお尋ねしますが、今日まで日本住宅公団が立てかえをした仕事の量、この金額はどのくらいになっておりますか。
#366
○今野参考人 お答えいたします。
 先生の御質問の立てかえというお話はいろいろな意味にとれますが、いままで住宅公団が用地買収から基盤整備事業をずっとやってまいりましたが、その全事業費を申し上げますと、五十三年度末までに千九百八十七億円でございます。その中に、例の関連公共事業に対する立てかえというのがございまして、これは国費を前もって公団の方で立てかえて出しておるという立てかえがこの中に含まれております。その数字は三百六十億でございます。
#367
○竹内(猛)分科員 そこで、この三百六十億の処理を自治体が将来やるのか、それとも公団がしょい込んでしまうのか、それとも国に向かってこれを要求するのかという、このことについてはどのように取り扱いをされるか検討されたことがありますか。
#368
○今野参考人 いままでに立てかえました三百六十億につきましては、今年度末までに国の方から二百二十八億回収といいますか、返ってきております。大体こういう立てかえは、予算がつきまして原則としまして大体三年間で国の方から金が返ってくる、こういう仕組みになっております。
#369
○竹内(猛)分科員 そうすると、日本住宅公団が一応概成をして引き揚げることになるかあるいはまた残って次の仕事に手をつけていくのか。今後はどうされますか。
#370
○今野参考人 五十四年度概成ということに相なっておりますが、現在までに私どもの仕事は大体七〇%進捗をしておりまして、今後恐らく五十四年概成後やはり二、三年は続くのではないかと思っております。と言いますのは、新しい仕事が入ってまいりまして、新交通でございますとかあるいは真空集じんの事業でありますとかあるいはことしからかかりますセンタービルでございますとか、いろいろな新しい仕事が入ってまいりまして、こういう仕事をこなすのにやはりあとしばらくかかると思います。
 それから、その後どうするかということについては、いま私どもはっきり申し上げかねるわけでございますが、国の方でこの仕事をやれとか、あるいはいろいろな具体的な話で私どもが乗れるような話でございましたなら喜んで残りたいと思っております。
#371
○堺政府委員 施設の概成後に住宅公団がさらに残ってやるかどうかという話でございますけれども、いま今野理事からお話がありましたように、従来住宅公団が施行してきました仕事がなお残っておりますし、さらに都心地区におきましても学園センタービルの設計、これがなお二、三年かかるわけでございます。さらに周辺地区の開発等いろいろ今後の問題があるわけでございまして、今後どういう体制でやっていくかということにつきましては、私どもも関係省庁と協議をして検討を進めていきたいというふうに考えております。
#372
○竹内(猛)分科員 できることなら、日本住宅公団がなれているのですから、人間関係もよく覚えていることだから、残ってやってもらいたい。第三セクターなどは余り使わないようにしてほしいということを要望しておきたいと思うのですね。どうも第三セクターは会社で利益を中心に考えているということで評判が余りよろしくない、性格があいまいだということですから、日本住宅公団の方がこれはいいと思うから、それの方でやってもらいたいということを要望しておきたい。
 続いて、これは長官にお尋ねしますが、きのう実は科学技術庁長官と質疑をする中で、五十九年、やがて六十年、このときに筑波の研究学園都市の完成を待って、その延長線の上に国際科学技術博覧会の開催をという話がありました。すでに国土庁の会計の中にも予算がついておるし、それから通産省にもそれなりのものがあります。もちろん若干性格が違うかもしれませんね。あの二百五十万円というのは完成をしたときにどういう事業をやるかということでありますから、違うかもしれませんが、きのうの大臣のお答えでは、早急に閣議の決定をして、そうして国際博覧会協会に立候補し、その承認をとって実施計画に入っていく、こういうお話でございます。これはぜひ進めてもらいたいと思いますが、長官の御見解を承りたい。
#373
○中野国務大臣 科学技術博覧会は、筑波研究学園都市の概成を記念して世界に紹介することにもなりますので、その意義はきわめて大きいと考えております。また、今後本格的な都市づくりを控えて、昭和六十年を目標にしまして、都市施設や関連公共施設等の整備が一段と促進されることになりますので、この都市の成熟に大きく寄与することになる、こう思っております。このような見地から、科学技術博覧会を本都市において開催することについては時宜を得たものであると考えております。その開催推進にぜひ協力してまいりたいと考えております。
#374
○竹内(猛)分科員 いま長官からのお答えのように、ぜひこれは進めていただきたいと思います。
 続いて、これは建設省にお尋ねをしますが、そういうふうになって進んでいくということになると、あのところで一番の問題は、これは人間が入ってこないという一つの原因でもありますが、交通の問題でありますね。いま常磐高速道路を建設中であります。そしてまたもう一つ、一方には国鉄についていろいろ努力をしておりますが、まだこれは確定しておりませんが、その常磐高速道路は目下着工中であって、いよいよあの方面に入ってくる中で、幾つかの点についてトラブルがあります。これについてはすでにあれこれと調査もし、それから話し合いもしておりますが、いまのところ、努力によってほぼまとまりそうでありますけれども、これは誠意を持ってまとめてもらいたい。もしそれがまとまらないときには、もう一度問題が出てくると思います。特に、古くからそのところに住んでいた者が道路によって移転をされる、そういうこと。あるいはまた、道路が変化をするということについては、大変地元の人間は不満を感じておるわけですから、それに十分にこたえるように建設省は住民の立場に立って考えてもらいたい、こういうふうに思いますが、これについて簡単でいいですから答えていただきたい。
#375
○田中説明員 お答え申し上げます。
 公団が御指摘の高速道路の事業用地を取得する場合には、先生御案内のように、昭和三十七年六月に閣議決定されました公共用地取得に伴う損失補償基準要綱、これに基づきまして正常な取引価格で買収し、適正な補償を行うよう現在建設省も指導してきたところでございます。
 常磐道につきましては、道路公団は、茨城県と昭和四十七年七月一日に締結しました常磐自動車道用地事務の委託に関する協定に基づきまして、県に公団から用地事務を委託しまして、実際の用地交渉は茨城県において実施しているところでございます。個別の折衝に当たりましては、用地提供者の方々あるいは移転される方々と誠意をもって交渉に臨み、十分話し合いをするよう指導してまいる所存でございます。
 それから、公共事業施行によりまして機能が阻害されます公共施設等の機能回復につきましても、昭和四十二年二月に閣議決定されました公共事業の施行に伴う公共補償基準要綱に基づきまして実施することになっております。これに従いまして、高速道路と交差します道路の構造の問題につきましては、当該公共施設の機能あるいは利用状況等地域の実態を十分把握し、その管理者、地方公共団体及び地元関係者の方々の御意向も十分しんしゃくした上で、適正な補償や工事を行うよう指導をしてまいりたいと考えております。
 それから、その他公共補償以外の一般的な補償につきましても、誠意をもって対処するよう指導してまいる所存でございます。
#376
○竹内(猛)分科員 もう一つ建設省にお伺いしますが、国道六号バイパスの問題、これは十数年もかかっております。去年の三月三十日に二・七キロが完成をした、あと残った部分についてまだ見通しが非常に暗いということで、あの辺の人々、特に東京なり都心の通勤者が非常に不満を持っている。市に聞いてみると、ごねている人間がいるのか、あるいは金がないのか、こういうことであるわけですけれども、どうも金が足りない、こういうふうに言っておりますが、あれだけの年月をかけてどうしてこれができないのかということについては大変問題があるようですけれども、この点は建設省はどういうふうに考えられておるか。
#377
○多田説明員 お答えいたします。
 六号の土浦市内地域が交通量が非常に多うございまして、市街地部分では朝夕のラッシュ時を中心に渋滞が発生しておりますので、さしあたり土浦バイパスの早期完成を建設省としては考えております。いま先生からお話がありましたように、一般国道百二十五号以北の終点側二・六キロを五十三年三月に供用を始めましたが、残につきましても鋭意促進中でございます。
 そこで現況を申し上げますと、おかげさまでほとんど買収を完了いたしまして、ほぼ全線にわたって工事を進めておりますが、何しろこの計画ルートには軟弱地盤が多うございまして、盛り土工事に時間がかかります。たとえば盛り土の大きいところだと九メートルも盛らなければならないところがあるのですが、軟弱地盤でございますので、一遍に九メートルどかっと盛るわけにいきません。ちょっと話が細かくなって恐縮ですが、三メートル盛っては半年寝かし、三メートル盛っては半年寝かすというような、私ども技術用語で言う段階施工を余儀なくされております。それですから、今後供用までにざっと三年を要する見込みでございます。
 それで、これはお金の問題でございません。工事工程に支障を来さないように必要にして十分な予算はいままでも手当てしてまいりましたし、これからもそうしていきたいと思います。
 それから、お話の中に、いまごねているといいますか、例のどこか引っかかりがあるということがございましたけれども、それは恐らく始点側の問題と終点側とそれぞれ一カ所ずつ、いま用地に残件がございます。先ほどおかげさまでほとんど用地の取得ができましたと申し上げましたが、その二つがございます。この二件の方々も、道路建設そのものには反対しておられるのではなくて、補償の問題に対する不満などがおありのようでございますので、現在私ども鋭意解決に努力を進めておりますが、だからといって供用がいつまでもおくれてはなりませんので、供用開始までの必要な工事工程というようなことを頭に入れながら、誠意をもって用地問題の早期解決に努めてまいりたいと考えます。
 終わります。
#378
○竹内(猛)分科員 土浦市の方にいろいろ聞くと、金がないということを盛んに言うわけですね。いまのお話を聞くと工事の工程に努力をしているということですから、これは市の説明が不十分だと思います。いまの話を聞くとその話の方がもっともだ。金はあるけれども工事のやり方に問題がある、そのとおりだと思いますね。
 それから、終点に一軒ガソリン屋があります。いま係争中でありますから、あの問題については建設省でも係争している人間の権利というものは認めてもらいたい。そうでないと解決つきません。
 そこで、自治省にお尋ねしますが、いま六十年を目標にしていよいよ筑波研究学園というものが一つの都市の形成をなしていこうとしている。そのときに、三つの郡、六つの町村、こういうところで細長い位置にあるあの学園というものが、いまのような形であれば行政上非常にやりにくい。科学博覧会を契機にして何がしか都市的な方向に進めていきたいということがこの間の県議会でも問題になっております。もちろん自治体でありますから主権はなるべく住民の方になければいけない。上から指導するなんというごとはよくないけれども、しかし、これは国がつくったものでありますし、それから県もこれを導入してきたわけですから、ここに一つの都市的な方向で進めていく、行政を一元化するということについて、しばしば私もこの席上で言っているのですけれども、自治省の方ではその後どのように考えられているのか、ちょっとお答えをいただきたいと思います。
#379
○矢野説明員 お答えします。
 筑波研究学園都市はおっしゃるとおりに三郡六町村で構成されております。地区内に設置されたいろいろな施設がございますが、施設ごとの管理水準の格差でありますとか地域間の行政水準の格差、いろいろな問題があります。そこで、この地域全体が一体化された体制で全体の管理運営を行うことが要請される方向に進んでいくのだろう、こういうふうに私どもも考えているわけでございます。
 ところで、これに関しまして、広域にわたる行政等につきましては、御存じのとおり現在ここでは地区内地方広域行政事務組合がございまして、この研究学園都市建設事業の一端を担ったり、あるいは下水道、消防事業等の管理運営を行っているのが現状でございます。そこで、今後さらにこの建設事業が進行して地域の一体化が進むということが想定されているわけでございますが、その結果によって、場合によっては合併であるとかあるいはまた行政単位がいかにあるべきか、こういう問題に移っていくわけでございますが、いずれにいたしましても、地方自治の原則に従いまして、最終的には地元住民及び関係地方公共団体というものが判断すべきものであるというふうに私どもは考えております。ただ、その過程において、いろいろ私どもとしてできる範囲の適切な指導あるいは助言というものについては行ってまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
#380
○竹内(猛)分科員 最後に要望しますけれども、地元優先ということで、研究学園が筑波に入ってくると地元は大いに繁栄する、こういうふうに期待をしているわけですが、いまのところ余り繁栄もしていないようですね。というのは、建物の方が多くて人間が少ない。それから小さな印刷屋などからの要請では、印刷物などはできるだけ近辺のものに出してもらいたい、細かいようですけれどもそういう要請もあります。それから什器等についてもいろいろありますね。それから雇用関係については、地元から確かにパートなり何なり雇用しておりますけれども、これもいろいろ意見があるようですが、いずれにしても、こういう点をなお考慮する余地がある。
 それからもう一つの問題は、三郡六町村ということでこれが学園の周辺地域という形になっているが、土浦市であるとか牛久町であるとか、そこのところは確かに学園の入り口ではあるけれども、直接関係をしてないということです。しかし、学園へ行くにはあの町を通らなければ入れない。そういうところは関連都市として考えてもらわなければ、それを疎外してしまったのでは困るだろうと思うのです。そういうことで先般も土浦の青年商工会議所ですか、そういうところからも強い要望がありました。だから一体となってあそこを発展させるということにしなければ、お互いに争うことではうまくないと考えられますね。そういう点で、これから交通の問題や何かを考えても、さらにあそこには検討する余地が十分にあると思います。またいずれ別なところでも質疑をしたり要請もしますが、きょうはこれで終わりたいと思いますけれども、これから十分に御検討いただきたいと思います。
 終わります。
#381
○藤田主査 以上で竹内君の質疑は終了いたしました。
 山口鶴男君。
#382
○山口(鶴)分科員 昭和二十二年、だったと思いますが、カスリン台風あるいはその後アイオン台風が関東を襲いまして非常な被害を出しました。やはり利根の治水が重要であるということで、群馬県地内に八斗島というところがありますが、そこで少なくとも毎秒三千トンのカットをしなければ首都東京を守ることができないということで、建設省は群馬県にその協力を要請いたしました。群馬県としましても、やはり首都東京を守るということはこれは重要なことでございますから、できる限り協力をしようということで、たとえば矢木沢ダムあるいは薗原ダム、藤原ダムあるいは下久保ダムあるいは相俣ダムという形で、県内に国の直轄あるいはは県営のダム、その後相俣のように国の直轄になったものもございますが、大変なダムを実はつくってまいりました。すでに八斗島における三千トンのカットは、それ以上に実はなし遂げることができたはず、だと思います。
 その後、別な水系ではありますが、草木ダムもできた。まあ大体アメリカのTVA、これをまねしたんだろうと思うのですけれども、総合開発だというようなふれ込みで、いま申し上げたようなダムを各地につくりました。アメリカのTVAの場合は、私も本で読んだことしかございませんけれども、少なくとも工場地帯に対する利水のためにこれをつくったのではないと思いますね。その流域の公衆衛生の面あるいは農業開発の面、あるいは安い電力を当該地域に供給する等々、沿川住民のいわば幸せを守るためにもろもろの施策をやった。だからこそ総合開発事業の名にふさわしいことだったろうと思うんです。
 ところが群馬県の場合、点検しますとそうなっていないんですね。ダムのできました地域は過疎化がますます進む。それからまた水没をいたしました住民の方々のその後の生活というものを、私ども社会党の群馬県本部で追跡調査もいたしました。異口同音に言われるのは、以前よりは生活が苦しくなったということなんです。建設省も釜房ダムとかあるいは下久保ダムについてその後の追跡調査をやっておられるそうでありますから実態は承知していると思うのですが、そういう状況なんですね。これではもうこれ以上、首都東京のためだ、あるいは首都東京の利水のため、だと言っても、群馬県民がなかなかこれに協力するという気持ちにはなれないと思うのです。
 昨年の夏でございましたが、前橋で利根治水同盟の大会がございました。会長は前代議士の三ツ林弥太郎さんです。私は出席をいたしまして、もちろん関東各県の当局の方もお見えになっておられましたし、当該市町村の市町村長さんや議員の方々も多数お見えでございました。私は、以上申し上げたことを実は申し上げたんです。確かに治水あるいは首都圏の利水、それは重要かもしれない、しかし、このような状態にほっておいて、これ以上この水源地域に協力をせよ、地域住民の人たちに耐え忍べ、こう言っても、これはもう無理ではないんですか、やはり下流県の方々も、そういった上流地域といいますか、水源地域の今日までの血のにじむ努力と、また水没された住民の方々の気持ちというものを十分理解してもらわなければなりません、それにこたえる施策をしない限り、もう群馬県内にダムをつくることは至難だ、このことをよく理解をいただきたいということを実は申し上げたのであります。
 建設省に伺いますが、その後、こういった水没住民のその後の生活はどうなっているかという追跡調査をどの程度やっておられますか。また、その水没者のその後の生活の実態はどうなっていますか。簡単で結構ですから、まずお答えをいただきたいと思います。
#383
○堀説明員 お答えいたします。
 先生御指摘の利根川水系のダム群でございますけれども、追跡調査につきましては下久保ダムについて実施しております。それから全国的には各所でやっておりますが、釜房ダムあるいは土師ダム等でやっておりまして、その後の水没者の生活再建の問題を含めましてずっと追跡をやっておるところでございます。
 なお、利根川上流のダム群につきましては、相俣ダム、下久保ダムにつきましてダム貯水池周辺の環境を整備するということが重要であろうという観点から、ダム周辺環境整備事業を発足させておるところでございます。
#384
○山口(鶴)分科員 追跡調査いたしました資料は後で提出をしてください。
 下久保ダム、相俣ダムについてその後の対策事業も進めているというお話ですが、それはその後、水特法ができましたものね。水特法の不備の点については後からお尋ねしたいと思いますが、この水特法ができる以前にダムができました地域におきましては、早まって結局損をした、水特法で保障しているような事業をわが地域においてはやってもらっていない、それとほぼ同じことはせめてやっていただきたいということを考えるのは私は当然だと思うのですね。いまこれこれのことをやっておられるというような話がありましたが、せめて水特法で規定しているくらいのことはやって差し上げておるんですか。
#385
○堀説明員 いま利根川上流ダム群につきましては観光客等が入っておりますので、下久保ダム、相俣ダム等につきましては貯水池周辺の遊歩道あるいはパーキングエリアとか、河川事業でできる範囲内で現在やっておるところでございます。
 それから水特法に準じた措置、この問題につきましては私どもいま十分検討しておるところでございまして、この問題については関係省庁とも十分御相談をいたしまして勉強しておるところでございます。
#386
○山口(鶴)分科員 勉強しておるなんということでは大変怠慢ではないかと思います。水特法は国土庁所管の法律ですから、せめてそのことは当然国土庁とも御相談をして積極的に進めていただくようにお願いしたいと思いますが、大臣いかがですか。
#387
○中野国務大臣 ダムの建設は、申すまでもなく水資源の開発、治水対策等の見地からきわめて重要と考えてはおりますが、その建設に当たって関係地域の住民の十分な理解と協力が必要であることは当然であります。
 水源地域対策特別措置法に基づくダム指定は、ダム予定地の所在する都道府県知事の了解を得た上で行うこととしており、八ツ場ダムについても群馬県知事の意向を尊重してまいりたいと考えております。本年のダム指定につきましては、群馬県知事からダム指定を見合わせるようにという要望も来ておりますことでございまするから、十分その点に留意して行う考えでございます。
#388
○山口(鶴)分科員 大臣いまお答えになりましたが、結局すでに水没をした人たちの生活が以前よりも悲惨な状態になっている、こういうことでは、新たにダムをつくろうといたしましてもそれは私は不可能だと思うのです。
 いま八ツ場ダムのお話が大臣の方からありましたけれども、結局八ツ場ダムの関係地域の住民は約八割が絶対反対ということで結集しておられるわけですよ。それはなぜかと言えば、ダムのことが問題になったときに、それではすでにダムのできた後の住民はその後どうなっているだろうかということを関係住民の人たちがお調べになるのは当然のことではないかと思うのです。そういう立場で八ツ場ダムの関係住民の方は、あるいは藤原ダム、薗原ダム、下久保ダム、こういったすでにダムができた地域で水没をいたしまして離村いたしました住民の方々の後を追って、そしてお会いをして、その後一体どうでしたかということを聞いて回られたわけですね。そういう中で、これはとてもではないが賛成をしたら大変なことになる、したがって八割の人たちが反対で結集する、こういう結果になったのです。ですから問題は、これからの施策も重要でしょう、しかし、すでにこのダムができた地域のことを考えることがまずなすべきことではないのでしょうか。当該の町村、いずれも人口の減少で悩んでいます。それはいまお話があったように少しはレストランができたり、若干の観光業者の方がお店をお開きになったということはあるかもしれません。しかし、地域の人口全体を見ればはるかに減っているわけなんですからね。そうして、その当該の町村、たとえば下久保ダムの場合は鬼石町という町では、結局ダムができたために過疎化が進んで大変なことだ、これではいかぬ、せめてこの水特法が規定しているような、水特法の場合は不十分だとは思いますけれども、たとえば公共施設について当然水没したものは新しくつくらなければならぬ、その場合には補助金のかさ上げもします、それからこの利水でもって利益を受けた方々からはお金を取って、そうして当該地域の負担分についてはこれを穴埋めするということもやっている。ところが現実には、おれたちの地域は水特法ができる前だったので水特法で認められているような一つの計画を立てて、そうしてその地域の振興計画というものも十分やってもらえなかった、これでは私たちは残念だという気持ちを持っているのは当然だと思うし、さらにそれ以上不満なのは、この水没しましたために離村をして、住みなれたところではない新しい地域へ行って苦労して生活をしておられる方々こそが、さらに大変ひどい目に遭ったというお気持ちを持っておられると思うのです。ですから問題は、そういう方々に対して法律がさかのぼることのできないことは私も百も承知ですし、当該地域の人たちもよく知っている。しかし、それにかわる何らかの当該地域の振興計画というものはせめてやっていただきたいということを思うのは当然だと私は思うのです。それを、いまお話しのようなこれから勉強してというようなことではこれは話にならぬと思いますね、どうですか。
#389
○堀説明員 私ども個々のダムを管理しておるわけでございますが、関係地元の御意見は十分お聞きいたしまして、まず直ちにできることは何かということでダム周辺の環境整備にかかっているわけでございます。それで、先生おっしゃった基本的な問題については、状況につきまして十分調査をし、いま検討しておるところでございます。姿勢としては前向きでございます。直ちにできるものとしてダム周辺環境整備を取り上げているということでございます。
#390
○山口(鶴)分科員 さらにひとつ、地域の事情を踏まえた振興策についてもっと熱心に対処いただくようにお願いをいたしておきましょう。
 そこで、大臣にお尋ねしたいのですが、さっき大臣もちょっとお触れになったのですけれども、私は毎年予算委員会分科会に出まして、ダムをつくるに当たっては、関係地域住民の理解と協力がなければ、これはできないよということを申し上げ、大臣としてのお考え方を聞いてまいりました。ちょっと思い出しただけでも、瀬戸山さん、保利さん、金丸さん、あるいは田澤さん、櫻内さん、こういう方々いずれも、ダムは必要ではあるけれども、ダムを建設するに当たっては、あるいは着工するに当たっては、関係地域住民の理解と協力なしにはできませんということを、異口同音におっしゃったわけです。その点、やはり明確に大臣の御所信を承っておきたいと思うのです。
#391
○中野国務大臣 全くそのとおりでありまして、前大臣らの申し上げたとおりに私も考えております。
#392
○山口(鶴)分科員 そこで、事務当局で結構だと思うのですが、幾つかお尋ねしたいと思います。
 さっき大臣もお触れになりましたが、結局群馬県知事もそういった県民の意向というものを踏まえて、水特法による二条の政令指定を軽々にやっても済みませんよ。水特法には三条の規定もございます。あるいは九条の規定というものもあるわけで、特に三条の規定の場合には、当該都道府県の知事が総理大臣に申し出をする。その申し出をする場合には、関係市町村長の意見を聞くということになっている。八ツ場ダムの場合は、たまたまダム反対同盟の委員長が町長に当選をいたしまして、現在町長を続けておられるわけです。この場合は長野原の町長でありますが、、当該市町村長の協力なしには、一方的に幾ら二条の指定をやったところが、それ以降の仕事というものは全く進む保証はないわけです。そういう意味で群馬県知事も、二条の指定をやってもらっては困る。昭和四十九年に、たしか第一回の水特法二条の政令指定があったと思いますが、それから今日まで、いずれも控えてこられたわけですね。今回も大臣のお話で、そういう申し出があったために、二条の指定は控えますという御答弁があったわけでありますが、その姿勢は、事務当局としてもきちっと堅持をされますね。
#393
○北野政府委員 お答えいたします。
 ただいま先生のおっしゃるとおりでございまして、一方的に二条の政令指定をやりましても、それに続きます地域の指定、それから整備計画の決定につきましては、知事が地元関係市町村長の意見を聞いてつくることになっておりますので、そういう姿勢を堅持してまいりたいと考えております。
#394
○山口(鶴)分科員 それから、水特法、正確に言えば水源地域対策特別措置法でありますが、私はこの法案の審議の際にも、当時の建設委員会に出まして、いろいろ意見を申し上げたことがあるわけなんです。これを見ますと、三条で水源地域の指定をする、そうして水源地域整備計画を決定をする、そうして第九条で「国の負担又は補助の割合の特例」ということで、補助金のかさ上げもいたします。それから、十二条で「整備事業についての負担の調整等」ということで、利水者が経費の一部を負担するということになっています。結局公共施設については、そういう意味ではある程度の恩恵といいますか、特例がある。ところが問題は、肝心の水没する方々、これらの方々の措置はどうかということになれば、生活再建のための措置ということであって、これでは、「当該生活再建のための措置のあっせんに努めるものとする」ということであって、あっせんに努める、しなけければならぬということではないわけなんですね。私は、これではまさに画龍点睛を欠く法律だ、こう言わざるを得ないと思うのです。
 したがいまして、八ツ場ダムの関係地域ばかりではないと思います。他の地域においてもそうだろうと思いますが、結局いまの水特法では不備ではないか。水没する直接の人たちの措置というものが不十分ではないのか。これをもっときちっとやってもらわなければ困る。いままでのように、公共用地の取得に関する基準要綱、要するにお金でもって始末をいたしますということではなくて、本当に生活再建のために、国が真剣な措置をやっていただけるということにならない限り、われわれはあくまでも断固反対ですよというのが、あの地域の方々の声なんです。私も、さっき申し上げた利根の治水同盟では、そのことを申し上げました。やはり水特法を改正する、そのために、水源地域ばかりが走り回るということではなくて、むしろ利水県の人たちこそが、法律改正のために努力することが必要ではないですかということを申し上げました。
 大臣、いかがですか。水特法の不備については、これは前向きに検討し、改正する、足らざる点は速やかに直していく、こういうお考えはお持ちでございますか。事務当局並びに大臣の御見解を聞きたいと思います。
#395
○北野政府委員 水特法も施行後五年を経過しまして、現在この法律に基づきまして、三十五ダム等が指定され、十九ダム等について整備計画がつくられまして、水特法の精神に沿って着々と事業がなされております。地域によりましては、この法律によって非常にダムが促進されておるというのが実態でございます。
 先生御指摘の水特法と申しますのは、地域の整備計画に重点が置かれておる。生活再建措置については、まあ八条を読みますと努力規定であるということで、水源地域全体の再建という点から見ますと、どうも補償による措置と、水特法による措置の間に何か抜けておるんじゃないか。従来これにつきましては、県が単独事業等でやっておりましたが、そういうことでございますので、われわれといたしましてはこれを補うという意味で、重要水系については水源基金というものをつくりまして、下流の関係地方公共団体も含めまして、そういった生活再建の措置の足らざるところを、それで十分補うということで努力しておりますし、また、水特法第五条の水源地域整備事業の中にも、生活環境や産業基盤等を整備するということで、対象事業をきめ細かく追加することによりまして、水没関係者の生活再建を円滑に進めるというものもございます。これにつきましては、昨年の六月に政令の改正を行いまして、たとえば農林漁業の経営近代化のための共同利用施設、そういったものの充実を図るということで、実体的な内容の充実をいま図っておるところでございます。
#396
○中野国務大臣 山口先生が、この問題を毎年熱心にいろいろ追求されておるという点、よく記録によって拝見いたしました。私も実は自分のくにの方には、やや似通った問題を抱えておる一人であります。したがって、この水没関係者の生活再建対策を、一層検討を充実させるということは、重要な課題であると私は思っております。
 それから水源地域の整備事業並びに水源地域の対策基金を、いま当局からもお話をいたしましたが、十分に活用して、その万全を期するように努力をいたしたいと考えております。
#397
○山口(鶴)分科員 大臣は、私どもと同じ、官僚出身ではない党人派の方ですが、昨年は予算委員長として非常に御努力もいただいたわけですけれども、やはりこういう問題は、官僚の発想ではなくて、地域住民の気持ちというものをそんたくして、人間的な立場から、一つの方向というものをきちっと打ち出していくということが、私は必要ではないかと思うのです。かつて国土庁長官をされた金丸さんなんかも、同じような感想を漏らしておられました。そういうところに、私は、この問題の解決のかぎがあるのじゃないかと思うのです。ですから、いまの水特法でもって、幾ら国土庁が努力をされても、また特に私はこの際建設省に申し上げておきたいと思うのですが、かつて、昭和四十五年だったと思いますが、そのころはもちろん水特法もできていません、建設省は当該地域に出先もつくりまして、くい打ちなど一生懸命やろうとしたわけですね。事もあろうにお盆の日に、関係地域住民が反対しておるのに、くい打ちまでやった、こういう、まさにとんまなことをやったわけですね。お盆といえば祖先をしのぶ日ではないですか。祖先伝来の土地を守るためにダムに反対している、そういう住民の気持ちを逆なでするようなことをやるから、いまなお建設省に対しては、当該地域の人たちは非常な不信感を持っているのですね。そんなことをやるから私は地域住民の気持ちはほぐれないと思うのです。大体水特法というのは、八ツ場ダムのためにつくった、こういうふうに言われておったわけですね。ところができて、いまお話のあったような五年間、二条の政令指定を幾つものダムでやった。しかし、いまなお八ツ場ではできない。八ツ場のために水特法をつくっておきながら、第二条の指定すら八ツ場ダムではできない。その理由は一体何かと言えば、いま言ったような、地域住民の心を逆なでする官僚の、まあそう言っては失礼ですけれども、大変愚かな仕打ちというものが、このような結果になったということを、私はやはり建設省は率直に反省する必要があると思うのですね。
 きょうは河川局長もおいでになりませんから、これ以上のことは申しませんけれども、やはり大臣、そういうことではだめじゃありませんか。ですから、やはり住民の気持ちというものをくみ上げた施策というものが必要だ。当該地域の人たちは、水特法あるいは公共用地の取得に伴う補償の基準要綱、昭和三十七年の閣議決定ですけれども、これではどうも幾らなんでも不十分ではないか。あれからずいぶん時代もたっている。金銭補償を中心とする思想では、とてもじゃないがおれたちは納得できない、こういう気持ちを持っている以上、私は率直に言って、ダムの反対運動を皆さんと一緒にやっているわけですから、水特法が改正されない、基準要綱が改正されなければ大いになお結構だということにはなりますが、しかし、この暖冬異変で、水源地域に対する降雪量というのは非常に少ないですね。ことし東京の水は一体どうなるだろうか。率直に言って非常に心配です。それはもちろんことしの対策にはならないことは当然ですけれども、しかし将来の首都東京というものを考えた場合に、やはり地域住民の人たちが、これならば心から賛成だとは言わないけれども、やむを得ないなというような施策を国が用意することが、この問題解決のただ一つのかぎではないかと思うのです。それができない限りは、このダムは絶対できませんよ。そういうことを申し上げて、大臣の党人派政治家としての御見解を承っておきたいと思うのです。
#398
○中野国務大臣 全く同感でありまして、水没地区の人々の問題は、まず精神的な問題、それから自分の一番大事な土地であります。先祖伝来の土地でありまするだけに、こういうところをば立ち退いて、利水者の便に供しようとするには、よほどその周辺の環境の人々には注意をし、留意をしなければいけないと、私は深く考えておる一人であります。
#399
○山口(鶴)分科員 大臣そういうつもりでひとつ今後ともお願いします。
 時間もあれですから、いま一つのことを聞きたいと思っているのですが、それは過疎対策の問題です。過疎地域対策緊急措置法という法律がございます。昭和四十五年第六十三国会で成立をいたしました。私はこの法律については思い出がございます。当時、自民党におきましては山中貞則さんが責任者で、自民党としての過疎対策の法律をおつくりになりました。当時、私、地方行政委員会におりましたものですから、同僚の山本弥之助さん等と協力をいたしまして、社会党としての対策、考え方というものをまとめました。そういう中で、山中代議士ともお話し合いをいたしまして、そして自民、社会、公明、民社、四党共同提案で議員立法としてこの法律を実は作成をいたしたのであります。その期限が五十五年の三月三十一日をもって来るわけですね。この法律によって過疎地域として指定をされました市町村が全部で一千九十三団体ございまして、昭和五十四年度の計画事業費を見ましても、市町村計画が八千三百八十七億円、都道府県計画が五千九百九十六億円、合計一兆四千三百八十三億円、こういった計画事業費が組まれております。今日まで十年間の事業費を累計いたしますと、七兆七千百十三億円、こういった計画事業が都道府県、市町村で行われてきたわけです。ところが、この法律は、中心になっているのは過疎債でありまして、そのほか補助金のかさ上げでございますとか、あるいは融資の特例でございますとか、いろいろの措置がございますけれども、これが来年度ばったりなくなるということになりますと、これは大変なことではないかと思うのです。まあ議員立法ですから、普通、期限の延長というのは、これまで議員立法でやるというのが普通でございますけれども、少なくともやはり政府として、これを所管してまいりました国土庁として、いままでの過疎を運用してまいりました評価というものを、どのようにしておられるのか。そして今後の展望を一体どうするのかということをお考えになるのは当然ではないか、またその責任があるのではないかと私は思います。今後どうされるおつもりですか。
#400
○佐藤(順)政府委員 先に私の方からお答えさせていただきます。
 過疎対策の成果をどのように評価しておるか、そして現在の状況をどう考えるか、まずこういう御質問でございます。
 御承知のとおり、昭和四十五年に過疎地域対策緊急措置法が制定されまして以来今日まで、お話がありましたように、市町村そして都道府県の過疎地域振興計画に基づきまして、計画的に過疎対策事業が実施されてまいっておるわけでございます。現在までに実情の判明いたしております昭和五十二年度までの数値によって見ますと、この間、八年間の過疎対策事業の実績といたしましては、約四兆九千億円に上る過疎対策事業が行われておるわけでございます。このような多額な行政投資が行われました結果といたしまして、各種の施設の整備状況も、相当充実してまいっております等、過疎地域の振興につきましては、それなりの成果が上がっておるというふうに、私どもは評価をいたしておるわけでございます。
 しかしながら、過疎地域の人口は、最近減少が鈍化の傾向を見せているとは申しながら、なお引き続き減少の傾向を続けておるわけでございますし、また他の地域との行政水準の格差というものを考えます場合に、あるいはまた、所得水準の格差というようなものを考えます場合に、依然として解消されていない状況を認識いたしておるわけであります。そのような意味におきまして、今後におきましても、さらに一層各種の対策を強力に推進してまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#401
○中野国務大臣 これは全国的な、なかなか大変な問題でして、先ほど先生のおっしゃった過疎の市町村は、全国で一千九十三市町村、これは市町村の約三分の一を占めております。そうして、国土面積から言えば四四%か四五%くらい。こういう過疎地域の振興は、国土の調和ある発展と、住民の福祉の向上という点から、非常に重要な問題だと私は考えております。このため、昭和四十五年以来、過疎地域対策緊急措置法に基づいて、計画的に過疎対策を講じてきたところではありますけれども、今後においても積極的に総合的な過疎対策を実施して、過疎地域の振興に努めなければならない、こう考えております。
 なお、過疎法延長の問題ですが、これは申すまでもなく議員立法でありますから、関係の各方面と十分に協議をいたしまして、これを延長するかないしは名前を何か改めて、新しく立法措置をとるか、私としては以上のように考えておりまして、ぜひいまの考え方を推進できるように取り計らいたい、かように考えております。
#402
○山口(鶴)分科員 実は私も、福田内閣当時、福田総理のところへ参りました際に、卒直に言って、私のところは群馬県でございまして、過疎町村というのはそんなに多くはございません。むしろ北海道、九州あるいは山陰、東北という地域が一番大変だと思いますが、しかし過疎法を制定したときの経過もございますので、昭和五十五年三月三十一日をもって切れて、これで終わりということではこれは大変なことになりますよ、したがって、何らかの施策を講ずる必要がありますよということを申し上げました。また先日も、山中代議士とたまたま一緒になりましたので、当時の話もいたしまして、これをどうしようかという話も実はいたしたのであります。社会党におきましても、この自動延長をするか、あるいは装いを新たにした法律に直すか、その点を真剣にやはり検討する必要がある。特に千九十三の市町村の中には、その後人口が相当増加しているという町村も、数は少ないですけれどもございます。減少が鈍化した市町村もございます。それから依然として大幅な減少を続けている市町村もあるわけですね。ですから、そういった過疎地域のその後の状況というものも、真剣に検討してみる必要があるだろう。その上に立ってどうするかという考え方をまとめようではないか。そのための特別委員会も党内に設置しようではないかという話を、実はいたしているところであります。
 ただ、そこで一、二お尋ねしておきたいのは、確かに若干人口の減少の状況が鈍化したところはございますけれども、依然として減少が続いているところもある。それからさらに、問題は、当該地域の年齢構成が、非常に老齢化が進んでいる。全国的な規模で言えば零歳から十四歳、十五歳から六十四歳、それぞれ増加をしておりまして、六十五歳以上のお年寄りの方ももちろんふえているわけでございますが、過疎町村を見ますと、零歳から十四歳は、全国では八・三%ふえておるのに二〇・七%も減少をしている。それから生産年齢におきましても、全国的には五・一%ふえているのに六・一%も減っている。お年寄りの状況につきましては、全国がふえているわりあいにはふえてはおりませんけれども、しかし若い人たちが減っているわけなんですから、その地域の老齢化はますます進んでいるということだと思います。
 それからさらに、道路に一番力を注いできたのだろうと思うのですけれども、道路の舗装率あるいは改良率、全国と比較をいたしますと、依然として率が低いですね。
 それから、学校建築等についても、補助金のかさ上げをいたしまして、進めてきているのだろうとは思いますが、老朽校舎の比率等を考えてみますと、全国的な水準よりはるかに老朽校舎の面積比率というものが高い。こういう点が問題ではないかと思います。
 それから、それでは農林業の方が、いろいろな施策で少しは進んでいるかと思いますと、結局専業農家は激減している。第一種兼業農家も激減している。そうして第二種兼業がふえ、それから農家以外の方々もふえている。こういうことでございまして、こういった施策を講じておきながら、依然として農林業については余り進歩しておらないということが、この統計の数字でも言えると思うのです。
 こういった状況を踏まえていけば、五十五年の三月三十一日で、もう過疎地域の振興計画はやめたということになれば、依然としてその悪い状況のままに放置をされるということではないでしょうか。ますます老齢化が進んで、地域の自治体の共同的な運営というものも非常に不可能になる。消防なんというのは、全くなり手もいないというような状況になるのではないでしょうか。
 それからさらに産業も、一体それじゃ過疎地域の産業立地というものはどう考えるのかということも、大変大きな問題ではないかと思うのですね。
 そういった問題について国土庁としてどう状況を認識しておられますか。また、今後の過疎地域に対しては、どのような施策が必要だというようなお考えをお持ちでありますか。承っておきたいと思います。
#403
○佐藤(順)政府委員 お答えいたします。
 人口老齢化の傾向というようなものにつきましては、ただいま御指摘のとおりでございまして、御指摘のような結果といたしまして、国勢調査の結果で見ますと、昭和五十年の老年人口比率が全国平均の七・九%よりははるかに高い一二・八%というところに達している状況でございます。このため地域社会の機能維持の面などでいろいろと問題を生じておるということは御指摘のとおりでございます。
 したがいまして、この面では、今後は重点的な老人対策を行います一方、さらに基本的には、産業の振興、公共施設の整備等を行いまして、若年層の方々の定住を図るということによりまして、年齢構成のひずみをなくすというふうに努力していく必要があると思います。
 それから、第二点の施設整備の状況でございますが、これまた御指摘のとおり、道路を初めとする交通体系の整備ということで努力をされてまいりましたものの、道路の改良率とか舗装率におきましては、少なくともこの対策実施の期間におきまして伸びてはまいっておりますものの、全国との格差は依然して大きいわけでございます。学校等の危険校舎の改築の状況などについても、まだ思うに任せておらないわけでございます。これは一段と力を入れてまいらなければならないと思うわけでございます。
 それからまた、第一次産業就業人口などの問題につきましても、御指摘のとおりでございまして、第一次産業就業人口の比率が、昭和四十五年には約五割を占めておったわけでございますけれども、これが五十年に至りまして約四割にまで低下をいたしております。依然としてこういう傾向を示しておるわけでございますけれども、しかし、全国の比率一割五分に対しましては大きく上回っておるような状況でございます。
 逆に、過疎地域におきます第二次あるいは第三次の産業人口の比率は、それぞれ全国の比率を下回っておるような状況であるわけでございます。
 そのような意味におきまして、今後の産業関係をどうするかということにつきましては、将来の産業構造の見通しにつきましては、わが国の内外経済の動向などと関連もございますので、的確な見通しを立てることができないわけでございますけれども、最近の各県におきます振興計画の策定に当たりましても、こういった点に留意をいたしまして、一方では、しかるべき工業の誘致を初めとする産業構造の変化とか、さらには人間居住の環境整備ということを目的といたしました生活環境施設の整備、最近の各県、各市町村の振興計画の樹立の方向も、次第にそういう方向に向かってきておるわけでございまして、この面をさらに推進いたしてまいる必要があるかと考えておる次第でございます。
#404
○山口(鶴)分科員 過疎対策の一つの目玉は、過疎債だったわけですね、ことしは過疎債が千二百十億でございますか、一団体平均すれば一億一千万ぐらいだったろうと思うのです。そのほか辺地債が四百五十億ばかりあるようでございますが、各地方自治体を預っております自治省として、過疎法がなくなってしまえば過疎債を発行する根拠はなくなるわけですね。そうなってまいりますと、これは当該自治体にとっては大変なことだろうと思うのです。自治省としては、このような山村の町村に対して今後、やはり過疎債等でさらにめんどうを見ていく必要があるというふうにお考えになっておりますか。また、今日まで過疎債を発行いたしまして、それがこれらの町村に対してはずいぶん大きな振興策の中心になってきたと思うのですけれども、そういった実績を踏まえて、将来の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
#405
○石原(信)政府委員 御指摘のように、過疎地域におきましては、これまで特別措置法の規定に基づきまして各般の施策が講ぜられ、中でもいわゆる過疎債が大きな役割りを果たしてきたものと思います。その結果、これらの地域における公共施設の整備その他の面でかなりの前進があったことは事実でありますが、現状におきましても、いろいろな面でなお多くの課題を抱えていることもまた事実であります。したがいまして、現状においてこの法律をやめてしまう、この法律の失効をそのままにしておくということは、関係団体も非常に心配しておりますし、私ども自治体を預かる立場からいっても、これがそのまま廃止に至るということは適当でないのじゃないか、このように考えております。やはり何らかの法的な措置を講じ、この過疎債を初めその他の施策を継続する必要があるのじゃないか、このように認識しております。
#406
○山口(鶴)分科員 これで終わりたいと思いますが、どうか大臣、いまのような過疎地域の状況を十分御認識いただきまして、議員立法でつくった法律で私どもも責任がございますので、党としての考え方も決めて各党と十分な話し合いをいたしたいと思いますが、少なくとも政府としては、この法律をそのまま延長するということばかりではないと思うのです。装いを新たにした別個な過疎地域の振興法をつくるということも一つの方法だと思うのですが、少なくとも何らかの方法によって、今後とも過疎地域に対して十分な振興計画が立てられ、事業が進むような措置をやっていくということが必要だと思いますので、その点の決意を承りまして終わっておきたいと思います。
#407
○中野国務大臣 この措置法の有効期間がすでに九年を経ておりますから来年の三月末までであります。しかし、私の方といたしましては、十分変化に対応して積極的に前向きの姿勢でこの問題と取り組んでまいりたい、そういう所存でおりますので、ひとつ御理解をいただきたいと思います。
#408
○藤田主査 以上をもちまして昭和五十四年度一般会計予算、昭和五十四年度特別会計予算及び昭和五十四年度政府関係機関予算中国土庁所管についての質疑は終了いたしました。
 これをもちまして本分科会の審査はすべて終了いたしました。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 分科員各位の格段の御協力によりまして、本分科会の議事を無事終了することができましたことを、ここに厚くお礼申し上げます。
 これにて散会いたします。
    午後六時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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