くにさくロゴ
1978/02/22 第87回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第087回国会 逓信委員会 第3号
姉妹サイト
 
1978/02/22 第87回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第087回国会 逓信委員会 第3号

#1
第087回国会 逓信委員会 第3号
昭和五十四年二月二十二日(木曜日)
    午後一時三十五分開議
 出席委員
   委員長 石野 久男君
   理事 加藤常太郎君 理事 左藤  恵君
   理事 渡辺 秀央君 理事 久保  等君
   理事 野口 幸一君 理事 鳥居 一雄君
   理事 青山  丘君
      伊藤宗一郎君    亀岡 高夫君
      長谷川四郎君    廣瀬 正雄君
      堀之内久男君    阿部未喜男君
      鈴木  強君    武部  文君
      大野  潔君    田中 昭二君
      竹内 勝彦君    藤原ひろ子君
      伊藤 公介君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 白浜 仁吉君
 出席政府委員
        内閣法制局第一
        部長      茂串  俊君
        郵政政務次官  亀井 久興君
        郵政大臣官房長 林  乙也君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  寺島 角夫君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  神保 健二君
        郵政省郵務局長 江上 貞利君
        郵政省貯金局長 佐藤 昭一君
        郵政省簡易保険
        局長      浅尾  宏君
        郵政省電波監理
        局長      平野 正雄君
        郵政省人事局長 守住 有信君
        郵政省経理局長 河野  弘君
 委員外の出席者
        外務省経済局外
        務参事官    遠藤  実君
        厚生省社会局老
        人福祉課長   大西 孝夫君
        通商産業省通商
        政策局国際経済
        部国際経済課長 守屋 一彦君
        労働省労政局労
        働法規課長   岡部 晃三君
        日本電信電話公
        社総裁     秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社総務理事   山本 正司君
        日本電信電話公
        社総務理事   好本  巧君
        日本電信電話公
        社総務理事   山内 正彌君
        日本電信電話公
        社総務理事   長田 武彦君
        日本電信電話公
        社総務理事   玉野 義雄君
        日本電信電話公
        社技術局長   前田 光治君
        日本電信電話公
        社営業局長   西井  昭君
        逓信委員会調査
        室長      芦田 茂男君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月二十二日
 辞任         補欠選任
  椎名悦三郎君     羽田  孜君
同日
 辞任         補欠選任
  羽田  孜君     椎名悦三郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 逓信行政に関する件
     ――――◇―――――
#2
○石野委員長 これより会議を開きます。
 逓信行政に関する件について調査を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。久保等君。
#3
○久保(等)委員 私は、きょうは、当面の緊急課題になっておりますガットの東京ラウンドの問題で、電電公社の電気通信機材の問題に対する開放問題で、特にアメリカにおいて非常に強く要望してまいっておりまする問題がありまして、一昨日も関係閣僚会議が開かれたというような状況にあるようであります。したがって、その問題を中心にして若干お尋ねをして、政府としてひとつ将来の日本の電気通信事業に関する基本的な政策を誤らないように取り組んでもらいたい、かように考えるわけです。特にこの問題についていろいろお尋ねしたいことがたくさんありますが、時間の制約もありますので、お答えの方もできるだけ簡潔にお願いをしたいと思っております。
 この問題について、ごく最近の状況等について、外務、通産からまず最初にそれぞれ簡単に御説明を願いますと同時に、この問題に対して基本的にどういう態度で取り組んでおるのか、そのことについて御説明をお伺いしたいと思うのですが、最初に外務省の方から願いたいと思います。
#4
○遠藤説明員 電電公社の政府調達問題は、現在妥結が目前に迫っております東京ラウンド交渉の一環として行われているわけでございます。
 東京ラウンド交渉におきましては、関税のほかに、非関税障壁を取り除くことによって、世界的規模で特に先進国の間におきまして保護主義が台頭しつつあるのを防ぐ、こういう観点から進められておりまして、わが国としてもこれには積極的に推進、協力をするという立場になっております。
 電電公社の問題につきましては、電気通信事業の特殊性その他わが国といたしましても非常に大きな問題もございますし、したがって、アメリカとの間には現在これが大きな争点になっておりますけれども、従来日本の立場を説明するとともに、わが国の主張について十分に強く訴えているわけでございます。しかしながら、いまだアメリカとの間にこの点についての合意は得られておりません。東京ラウンド交渉の成功ということがわが国にとりまして非常に重要な意義を持つということから考えまして、わが国といたしましては、関係各省で、いかなる方針でアメリカとの間で妥当な結論を見出すかといったことについて検討いたしておりますと同時に、アメリカに対してはこちらの主張を引き続き訴えております。ただし、この問題が非常に緊急を要するということもありまして、できるだけ早期にアメリカとの間で双方が納得するような結論を出したい、こう考えております。
#5
○久保(等)委員 基本的にどういう態度で当たっているのですか。
#6
○遠藤説明員 政府調達につきましては、これが非関税障壁ということにみなされておりますけれども、それぞれ分野によりまして問題を抱えているわけでございまして、この電電の問題もその一つでございます。しかしながら、開放体制の維持ということ、同時にこれを世界的に確保するためには何とかこれを妥結しなければいけない、ただそれについていかなる具体案で妥結するか、このようなことはまだ決まっておりません。しかしながら、いずれにいたしましても、国内におきましては関係各省はもとより、広く関係方面の意見を承っておりますし、それをもちまして米国側と鋭意折衝するということでございます。
#7
○久保(等)委員 外務省ですから、基本的な態度といっても専門的な問題にもなろうかと思いますので、その点はいま御説明がございませんでしたが、私時間の関係から、それでは次に通産省の方にお伺いしたいと思うのです。
#8
○守屋説明員 ただいま外務省の方から御答弁ございましたように、基本的にはこの問題は多国間の問題と申しますか、ガットの一環といたしまして、政府調達コードをつくる場合の調達体をどうするかということから話が始まったわけでございまして、その議論の一環といたしましていろいろな議論が行われていたことは御高承のとおりでございます。
 ただ、こういった多国間の問題と離れまして、日米間の問題といたしましてもこの問題がいろいろな観点から取り上げられてきておりまして、それぞれ関係各省で取り扱われておられるわけでございますが、私どもの承知しておりますところでも、日米摩擦を解消するためにいろいろやっております通商円滑化委員会というのがございますが、こういうところへも、製品輸入を増加する一環として通信機器の大ユーザーである公社がもう少し調達をしてくれないかというような要請が出てきたり、あるいは昨年十月米国の輸出関発使節団というのが参りました場合にも、電電公社あるいは郵政省を訪問されて、いろいろなお話し合いをなさったということを承知いたしておるわけでございます。
 それで、現在の日米関係につきましては、成長率の問題あるいは貿易の不均衡の問題という基本的な問題が問題になっておるわけでございますが、このほかにもこういった政府調達問題に代表されるような個別問題も加わって、現在きわめて憂慮すべき事態に立ち至っているところでございまして、特にこの電電公社問題というのが不幸にいたしまして両国間の大きな個別問題として認識されてしまっているという事態に立ち至っております。
 それで、この調達における開放によりましてもちろんわが国がいろいろな影響を受けるということにつきましては、慎重な配慮をやっていくことはもとより当然でございますが、同時にまた、開放を拒否することによった場合の日米関係の影響といったものも十分比較考量の上決定していくような重要問題でありまして、この場合、特に現在アメリカの中にいろいろな保護主義的な動きが非常に強く出てきておるわけでございまして、こういった米側の要求を拒否した場合のいろいろな報復的措置というようなことを招かないようなことを十分考えながら、一方国内への悪影響を及ぼさないというようなことを比較考量をいろいろしながら決定していくことが必要であろうかと考えております。
#9
○久保(等)委員 問題は、日米間における貿易収支のアンバランスを改善しよう、アメリカ側からすれば要するに赤字解消を図らなければならぬ、こういうことがここ数年やかましく言われ、したがって、その具体的な問題として今回の問題が出ておるんだろうと思うのですが、そういう点からまいりますると、現在の日米間における貿易の収支関係、これについて、時間もありませんからもちろん詳細な御説明を承ることもできませんが、一体収支のアンバランスになっておる貿易品目、そういったようなものはどういった品目か。たとえば自動車なら自動車の場合、日本から出てまいりまする自動車の、これは金額であらわしてもらった方がいいと思うのですが、それと逆にアメリカから日本に入ってくるその同じ品目についての収支状況が一体どうなっておるのか。主だった品目十品目ぐらいについて、ちょっとここでお聞きしておってわかる程度の御説明をひとつ願いたいと思うのですが、なおここで説明し切れない問題については資料でまた別途出していただければ幸いだと思うのですが、その点をちょっと御説明願いたいと思うのです。
#10
○守屋説明員 昨年の日米間の貿易収支につきましては、これはアメリカ側の統計あるいは日本側の統計で若干数字が異なってまいりますが、日本側の通関統計によって見ますと、輸出が二百四十九億ドル、輸入が百四十八億ドル、したがいまして百一億ドルの日本側の黒字、こういう形になっておるのがこれは日本側の統計でございます。貿易というものでございますので、結局相対的に競争力の強いものが出ていき、それによって必要とする原材料あるいは相対的に外国の方がすぐれたものを買っていくというのが貿易の形態になるわけでございますので、いま先生のおっしゃいました個別に輸出入のバランスを商品ごとに見ていくということについて若干の問題がございますが、御質問でございますので、これは商品別に輸出額のやや大きそうなものということで御説明申し上げますと、ただこの場合、いま総額は年間で御説明いたしましたが、実は個別品目になりますと十一月までしかとれませんので、これから御説明いたします数字は一−十一月であるということをお許しいただきたいと思いますが、昨年の一−十一月で御指摘のございました自動車は、日本の輸出が六十四億ドルでございます。これに対しまして向こうから入れておりますのが九千四百万ドルという数字になっております。あと輸出額の大きそうなものを拾ってみますと、鉄鋼が輸出額が二十一億ドル、この輸入が三千六百万ドル、それからラジオが九億ドルの輸出に対しまして輸入が十万ドル、それから二輪自動車が七億ドルの輸出に対しまして二百五十万ドル、テープレコーダーが六億九千万ドルの輸出に対しまして輸入が六百万ドル、それから事務用機器が六億ドルの輸出に対しまして輸入が三億四千五百万ドル、化学製品が五億ドルの輸出に対しまして輸入が十三億ドル、テレビ受像機が四億ドルの輸出に対しまして輸入が四十万ドル、原動機が三億ドルの輸出に対して輸入が二億ドル、船舶が輸出二億ドルに対しまして輸入が六千三百万ドル。輸出の大きそうなものを拾ってみますと、大体このような事態に立ち至っております。
 ただ、最近御承知のように円高等の情勢になってきておりますので、この日米間でも輸出の停滞傾向というのがかなりはっきりとあらわれつつありまして、輸出全体で見ますと、昨年の第三・四半期以降数量ベースで見ますと、前年比では一〇%ぐらい減るというような形でございますし、ドルベースで見ましても輸入の伸びを下回るというような形になってまいっておりまして、そういった観点から、半面輸入がふえておるというようなことも加わりまして、赤字幅と申しますか、日本の黒字幅もだんだん減少してきているということをつけ加えさしていただきたいと思います。
#11
○久保(等)委員 いま日米間における貿易に関しての主要品目についての収支状況をちょっとお尋ねしたわけですが、確かに非常に大きなアンバランスになっておることはいまの数字からもうかがえるわけです。この問題は、もちろんこれは全貌を明らかにするものではないと思いますが、しかしほぼ大体の輪郭はつかめると思うので、こういったところに原因があるとするならば、これらの問題についても十分に配慮をしてまいることが当然必要だと思うのです。それが何か電気通信機材の問題、しかも現実に長い従来の歴史的な経過もあるわけですが、通信というものが何といっても全国的な統一的ないわば有機的な事業体であり、したがって、きわめてデリケートなしかも高度な技術を内容とする事業でありますことは申し上げるまでもありませんが、そういったものに対して、何かアメリカの赤字解消のための一つの手段として使われること自体が、長期にわたる電気通信事業のあり方の問題として、私は非常にどうも腑に落ちません。特に昨年あたりアメリカの方から日本の方にずいぶんミッション等も来られて、日本の状況等あるいはまた日本のいろいろな意向等も十分に調査をせられてまいっておるようです。したがって、そういった点ではいろいろと話し合いがなされておるわけなんですけれども、なかなかしかし理解を得るに至らないというようなお話が先ほどもちょっとありましたが、現在の日本の電気通信事業の実態からいって非常に無理な注文が強い要請となってあらわれておることに、私も実は非常に不審に思いますと同時に、とうてい納得できない感じがいたしております。
 そこで、一昨日もすでにもう関係閣僚会議まで開かれまして、白浜郵政大臣ももちろん御出席になったというお話をきのうもちょっと当委員会でお伺いしたのですが、これはもう非常に大変重要な問題だと思います。アメリカの赤字減らしの問題は、これはもういわばその年度年度の国際収支をながめて改善されていく方向に向かっておるようでありますが、いずれにしてもとにかく一時的な問題であります。その問題と、この電気通信事業に重大な関係を持つその所要機材というものについて、アメリカがどうしても開放しろと言われておることに対して、あるいは新聞等で電電公社が非常にかたくなな態度をとり続けておるといったような批判めいた話も聞くのでありますが、しかし、電気通信事業というものを実際よく検討していけば、これは十分に理解ができる問題だと私は思うのです。にもかかわらず、なかなかどうもその点について理解が得られておらない、非常に実は残念に思うわけなんです。
 きのうも、この電電公社の機材の問題についての、これをもし自由競争、特に競争入札といったような形で調達することは非常に困難だということで、その理由を六つばかり説明が行われました。そのことについて私ぜひお聞きしたいと思うのですが、たとえば標準化をすること自体がなかなかむずかしくて、もし標準化を図れないものを無理やり競争入札等によって非常に不安定な形で調達をしてまいるというようなことになれば、公社の設計の計画はもちろんのこと、建設なりあるいはその後の保守といったような面できわめて能率が低下する、こういったようなことも言われておるのです。このことについて具体的に過去において直接電電公社が苦い経験を持ったというような話も私ちょっと耳にしておるのですが、そのことについてちょっと経験を御説明願いたいと思うのです。郵政省でも電電公社でも結構です。
#12
○前田説明員 お答えいたします。
 いま先生のお尋ねのような件につきましての、標準化ができないあるいはいろいろな会社の統一されてない物が入ったために非常に苦い経験を持ったという経験は公社にも多々ございますが、時間もございませんので二、三御紹介申し上げますと、東京及び横浜等の地域では、関東大震災で重大な被害を受けたのを機会にいたしまして、電話の設備を当時としては一番新しいいわゆる自動交換方式に変えようという大きな計画が国として持たれたわけでございます。それまでは市内の電話もいわゆるオペレーター、交換手さんが手で一々つないでおって、当時の状況ではもうなかなかやっていけないという状況になって、おったわけです。しかし、遺憾ながらその当時、日本にはまだ自動交換機を製造する技術がございませんでしたので、競争入札によりまして東京、横浜の自動交換機を入れたわけでございます。たまたま東京地域は米英系の方式、これをA型と略称しております。それから横浜地域はドイツのジーメンスというところが勝ちまして、われわれはこれをH型と呼んでおりますが、そういう違った方式が東京、横浜に入ったわけでございます。これの名残は現在もまだ東京、横浜に若干残っております。こうしたことのために、戦後復興がだんだん整ってまいりまして、電話というのが市外の通話も自動ですぐ即時に出るようにしてほしいという大きな国民の要求がございまして、これにこたえて東京−横浜間の自動即時サービスをやろうとしたわけでございますが、両方の方式が全く異なった設計思想でできておるということのために非常な技術的な困難を伴いまして、これの実現というものが大変おくれたわけでございます。これを接続するために特別な新しい機器を研究開発、設計する、そういう余分な努力と余分な機械をつぎ込んで、やっとできた。これではいかぬということで、昭和三十年代の初めごろに電電公社が独力でクロスバー交換機という、現在でも標準機種として広く全国に使われておりますが、そういう新しい標準機種を開発いたしまして、以後の増設をこれに統一することによって、現在のように全国自動即時というものが達成できるようになったわけでございます。
 それから一つ典型的な例として外国の例を申し上げますと、オーストラリアは国の法律によりまして国の買う物はすべて入札ということになっておるそうでございます。したがいまして、オーストラリアは自国ですべての電気通信機器を製造する能力がございませんので、入札によって外国からも入れておりますが、そのために一つの電話局の中にいろいろな機種が混在して、保守者のトレーニング、それからその設計とか建設工事の作業というものがてんでんばらばらになって非常に能率が悪くて困っておるということで、私どものところへオーストラリアの電気通信主管庁の相当な地位の方々がほとんどここ数年、毎年のように、何とかこの事態を打開する方法がないか、日本のような能率のいい方法でやる方法がないかということを御相談に見えておりまして、私どもも何回かそういう方たちと討論を重ねたわけでございますが、やはり入札によるという方法では機種の統一はできない、したがって、効率よく事業を経営するということが不可能であるという結論に達しておりまして、何とかオーストラリアにおいても今後法律を改正するなり何なりをして随意契約という形で、みずから開発したものを標準機種として統一的に買っていくということができるように改めたいという意見を申しておりました。
 以上、二つの点について……。
#13
○久保(等)委員 それから、昨年日本の方に、十一月だったようですが、米下院の歳入委員会貿易問題小委員会の日米貿易に関する特別調査委員会というものがあって、そのジョーンズ委員長を初め、来日をせられて帰国をし、本年の一月三十一日になって、いわゆるジョーンズ・レポートなるものを公表されておるようです。いろいろな点を指摘をしておるのですが、しかし、見逃せないいろいろな点を指摘をしております。主だった二、三の問題について、電電公社の見解をひとつお尋ねしたいと思うのですが、ジョーンズ・レポートの中で、たとえば「メインラインの物品調達が研究開発段階から公開されるなら、米国もかなりのシェアを得ることができる。」ということを言っておられるのですが、いまお話があったように、世界各国の状況を見ると、そういった問題についての開放は全くないと言ってもいい状況にあるようですが、このジョーンズ・レポートの見解に対して、電電公社のこれに対する見解を簡単にお聞きしたいと思います。
#14
○前田説明員 お答えいたします。
 先生がおっしゃいましたジョーンズのレポートには幾つかの点が指摘をしてございますが、いま先生がおっしゃいました、このメーンラインの物品の調達という問題に関して私どもが考えておりますことを申し上げますと、メーンラインという言葉、これは必ずしも電気通信のフィールドで定義されておるようなことではありませんで、一般的な言い方として使っておられるのだろうと思いますが、そういうざっとした概念としてとらえますと、これはいま先生がおっしゃいましたように、自国で機器が生産できるあるいは研究開発ができるという先進国で、こういったメーンラインの物品というものを競争入札によって調達しておるという国はまずございません。たった一国、スウェーデンが一部競争入札をやっておりますが、スウェーデンは主管庁自身が製造工場を直営で持っておりますので、そこでほとんどつくって、そこでつくれないものわずかだけを公開入札しておるという形でございますので、メーンラインの物品調達という点から申しますと、先進国においては入札という形でそれを調達している国はないというふうに申し上げてよろしいかと思います。
 これはなぜそういうことになっておるかという点につきましては、昨日たしかここで御質問がございまして、入札にした場合には電気通信事業の運営に非常に困る点がたくさん出てくるという点を六点御説明申し上げました。先ほど先生も、その六点を昨日お聞きになったということでございますので、その点を繰り返して申し上げることはここでは避けたいと思っております。
 以上でございます。
#15
○久保(等)委員 それからそのほかにも、たとえば技術基準に関する情報を得ることが非常にむずかしい、要するに日本の電電公社のことについてですが、そういうことも言われたり、あるいはまた、自営設備の審査期間が長過ぎる、また必要以上に資料の提出が要求をせられるということで、進出をしようとしてもなかなか進出しにくいというようにレポートの中では言われておるのですが、この二点の問題についても簡単にお答え願いたいと思います。
#16
○前田説明員 お答え申し上げます。
 いま先生がお挙げになった問題点は、ジョーンズ・レポートの中でいわゆるインターコネクトマーケットあるいはインターコネクト機器という部分で触れておることだと思います。これは日本では自営機器という言い方で呼んでおりまして、電気通信網の端末につけますもののうち、加入者がみずから買ってきて設置できるというのが自営機器でございます。この自営機器につきましては、非常におかしなものをつけられますと、公衆電気通信網を破壊する、混乱させるといりことになりますので、郵政大臣の認可を得まして、技術基準というものをつくっておりまして、この技術基準に合致するものであればいかような機器をこの電気通信網におつけになってもよろしい、これが技術基準でございます。
 この技術基準につきましては、制定のたびに官報に公示をされてございますし、そのほか市販されております電気通信関係の法令集でありますとか、そういうものにもすべて収録をされております。それから、この技術基準につきましては、さらに世間一般の理解をよくいたしますために、その解説をいたしました技術参考資料といったようなものも一般に市販をされておりまして、技術基準の情報が入手困難であるというジョーンズ・レポートの指摘は、実態に全く合っておらないと言うことができようかと思います。
 それから第二点で、自営の設備の、いまの技術基準に合っているかどうかということの審査の期間が長過ぎる、あるいは必要以上にいろいろな資料を提出させられるというような非難をいたしておりますが、そのようなことは誤解でございまして、先ほどのように、日本の技術基準の情報が得にくいとか、わからないということを言っていることとこれは軌を一にしていると思いますが、技術基準そのもの及びその技術的な参考資料までこれだけ広く市販されておるにもかかわらず、そういうものがわからないと言っておられるわけです。その技術基準がわからないというために、向こうからお出しになってくるものが自国でつくっている物をそのままぽんと、日本の技術基準などを全然気にとめずに持ってまいりますので、そうしますといろいろ基準に合わない点が出てまいります。そういった点を向こうに問い合わせたり、あるいはそういった点を直して技術基準に入るようにするのかどうかというようなことを問い合わせたり、あるいは技術基準に入るのかどうか、向こうが提出している資料ではわからないような点が多々ございますので、もっとわれわれが審査をするのにわかるような資料を出してほしいというようなことを要求をしておるわけでございまして、決して不要に審査期間が長くなり、あるいは余分な資料提出を求めているわけではございませんで、向こうが技術基準に理解がないために、非常に不備な書類を提出してきておるというのが実態でございます。
#17
○久保(等)委員 それからまた「日本は、自国の通信技術の発展のために、自国の市場を確保しながら、一方では米国の開放された市場に急速に進出し、米国市場への日本の電気通信機器輸入が増大している。」というようにも言われておるのです。このジョーンズ・レポートの中に言われておりますいまのこの点に対する具体的な数字等は、きわめてというか、余り大した金額でもないのですが、しかし特にそういったことを指摘をしているのですが、このことについても若干公社の方から御説明を願いたいと思うのです。
#18
○前田説明員 お答え申し上げます。
 ショーンズ・レポートで日米間の公衆電気通信機器の輸出入のアンバランスということで挙げております数字は、日本から米国への輸出は三千五百万ドル、それから日本への米国からの、日本側にとっての輸入でございますが、これが四百五十万ドルという数字を挙げております。確かに、この数字だけの比率をとりますと、一対八とか九といったような感じの数字になりますが、先生もいまおっしゃいましたとおり、この差額は三千五十万ドルということでございまして、数字の絶対額としてはきわめて微々たるものでございます。先ほどの、百億ドルを超す日米間の貿易アンバランスというものに対比しますと、〇二三%程度かと思います。こういうことから見ましても、日本の通信機産業が米国の開放された市場に急速に進出しとおっしゃっておるようでございますが、これは著しく事実認識が誤っておるのではないかと思います。
 アメリカの主たる電気通信業者でございますATT、アメリカ電話電信会社といいますのは、その購入物品の約八六%以上を自分の子会社のウエスタン・エレクトリックから、これは全く随意契約で購入いたしております。それから残る一四%程度の部分につきましても、大部分を随意契約で米国内企業から買っておるということでございますので、このようにアメリカに対する輸入というものも、ジョーンズ・レポートによりましても三千五百万ドルといった微々たる数字でございます。したがって、米国の開放された市場に急速に進出しておるというのは、事実と照らし合わせましたところこれは著しく当を得ていないかと私は思っております。
 以上でございます。
#19
○久保(等)委員 このジョーンズ・レポート、これは一般にも公表せられておるわけでして、アメリカ自体にとっては非常に権威があるというか、一般的にこれの及ぼす影響というものは非常に大きなものがあるだろうと思うのですが、外務省あるいは通産省あたりは、このレポートに対してどんなふうな所見を持っておられるか簡単に、各問題について一々お伺いする必要はないと思うのですが、全体的にこのレポートに対する感想はどういうふうにお考えになりますか。
#20
○遠藤説明員 お答え申し上げます。
 ジョーンズ・レポートそのものにつきましては、一つにはアメリカの議会筋が対日赤字、これに対して大変な危機感、焦燥感を持っている、これのあらわれということで理解はしております。他方、そこに書いてあります事実についてはいろいろと誤解もあるようでございますし、ただいま電電公社の方が指摘されましたような問題点あるいは反論、こういったものは今後の交渉におきまして有効にアメリカ側にそれを主張する、そういうことにしたいと思っております。
#21
○守屋説明員 ただいま外務省で御答弁になったこととほとんど同じでございます。
#22
○久保(等)委員 それからまた、昨年十二月になってからですが、アメリカの貿易開発使節団といったような人たちがやはり来日をされております。ソドルスキー電子工業会の副会長を団長にして、ウエスタン・エレクトリックの副社長であるとかあるいはITTの副社長であるとか、そのほかロックウェル・インターナショナルの副社長であるとか、そのほかいわゆるこの電気通信関係のメーカー、それから専門家と言われる幹部の方々が日本にやってこられて、いろいろ電電公社等とも接触をしたようですが、このことについては外務あるいは通産それぞれどの程度接触をせられましたか。もし接触をせられて意見交換等が行われたとすれば、そういったことについて簡単にひとつ御説明を願いたいと思うのです。
#23
○遠藤説明員 十一月ごろ参りました先方のミッションにつきましては、アメリカの大統領の通商特別代表部、これの担当官、それとそのほかは関係企業から成る、しかしながらアメリカ政府から委託を受けた専門家の方あるいは実業家の方がお見えになったと理解しております。そこで、その中のSTRと申しますか、大統領通商特別代表部から参加しておりました者とはいろいろ技術的な問題も含めまして意見交換をしております。ただ、そのほかの大多数の方とは直接電電公社がいろいろと討議をなさったというふうに理解しております。
#24
○守屋説明員 このミッションが参りましたときに私どもの大臣の方にも、ちょっと正確でございませんが、団長とかあのときクレプス商務長官がおいでになっておりますので、そういう方が表敬訪問においでになったというふうに記憶いたしております。あとはそれぞれのグループに分かれまして、それぞれが関係の企業等と御接触、商談、可能性等を検討されたというふうに承知しております。
#25
○久保(等)委員 ただいま私がお尋ねしたのは、恐らく特に各会社等のトップレベルの専門家の人たちですから、そういった方は当然電電公社と十分にいろいろ議論を闘わせたり、あるいはまた、内情等についての説明等も行ったのではないかと思うのですが、その問題についてひとつどういう経過であったか、特にこの専門家の意見というものが当然これはアメリカ国内における非常に有力な人の材料といいますか、調査の結果の報告ということにもなったであろうと推測されるのですが、一体このことについてどういう話がなされたのか、これも簡潔にお答え願いたいと思うのです。
#26
○前田説明員 お答え申し上げます。
 ただいま先生おっしゃいましたアメリカの使節団といいますのは、たしか昨年十月の三十日に牛場さんとストラウスさんがフロリダ州のオーランドで会談をなさいましたときに、どうもこの電気通信の問題というのは日本も大変強く反対をしておるし、それからEC諸国もこういうものは含めては困るというオファーをしておる、いろいろ論議をしてもなかなか専門的でわかりにくい点もあるので、両国の専門家同士のテクニカルディスカッションを持ってはどうかというストラウス氏の提案を受けて派遣された団体でございます。
 先ほど外務省の方からも御説明がありましたように、この内容は、政府の方々ではございませんで、といいますのは、アメリカは電気通信事業は全部民営でやっておりますので、政府には適当な方がおられなかったということで、団長のソドルスキーさんというのはアメリカ電子工業会という業界団体の副会長でいらっしゃいます。それからあと、御指摘のウエスタン・エレクトリック・インターナショナル、GTE、ITT、ロックウェル・インターナショナル、ノーザン・テレコムといった会社の副社長クラス、これは製造会社の専門家でございます。そういう方々が見えてまして、私どもまる一日半にわたって討論いたしました。
 この内容は、主に昨日本委員会で御説明申し上げました、入札で電気通信機器を購入すると電気通信の事業の運営の上にいかに困ったことが起きるか、あるいはこれに機械を製造して提供する製造業者としてもいろいろ困った問題が起きるといったような点を中心に討論をしたわけでございますが、その内容は、これは私は討論をした当事者でございますので、あるいは少しおまえはひいき目に見過ぎているとおっしゃられるかもしれませんが、そこで論理的に討論をした結果といたしましては、私の感じでは、向こうからは有効な反論はなし得なかった、公社の主張に対して有効な反論はなかったというふうに思っております。ただし、最後のごあいさつとして団長は、いろいろお聞きしましたけれども、どうしてもわれわれは納得ができないということを言って、このアクニカルディスカッションは終わりになっております。
#27
○守屋説明員 私、ちょっと先ほど先生の御質問をあるいは取り違えたかと思いますので、ちょっと補足させていただきますが、私が先ほどクレプス商務長官あるいは団長が大臣を表敬したと申し上げましたのは十月に参りました米国の輸出開発ミッションでございますので、十二月の御質問でございますと当省には関係しておりませんので、その点訂正させていただきます。
#28
○久保(等)委員 いま訂正をされたのでよくわかりました。いま電電公社の方からの御答弁、私は一日半かけてそういういろいろ有益なディスカッションを行ったという事実は非常に大切だと思うのですが、そういったようなことのそれこそ何かレポートみたいな形での記録はないのですか。
#29
○前田説明員 お答え申し上げます。公式の議事録といったようなものはございません。
#30
○久保(等)委員 私は、そういった専門家が集まっての議論こそ十分に傾聴すべきだと思うし、また、アメリカの誤解のある点については、特にさっき申し上げましたジョーンズ・レポート等の中においてはいろいろと誤解をしたふうな報告になっているわけですから、そういった点からも誤解を解く意味において、そういう専門家間においていろいろ議論したことが記録等で伝えられ、報告されると非常に有効じゃないかと思うのですね。それで何かしら政治的な決着、政治的な決着と言っているのですが、やはり物事にはできることとできないことがあるので、できないことをとにかく政治的決着なんというようなことをやると、これはこの前問題になったようないろいろな問題があるので、要するにそういった、アメリカに少なくとも合理的な物の考え方をする人たちだとわれわれも理解しておるのですが、そういう点では理詰めでよく話し合ってもらえれば話が通ずるはずなんだと思うのですけれども、どうも何か最近連日のように報道せられる報道を見ておっても、電電公社がかたくなに拒否し続けておるのだ、したがって何らかの政治的な決着をつけなければならぬといって、いわば焦りぎみで問題の決着を急いでおるようでありますが、もちろん何かこの春あたりの米国における議会筋の動き等の関係からそういう情勢はあると思うのですが、しかし私はあくまでも電気通信事業の百年の大計という立場から見て、一体こういったやり方が正しいのかどうかということを考えると、非常に大きな疑問を持たざるを得ない。疑問というよりも、私はこういったことに強く反対です。これはひとり私個人ではなくて、当逓信委員会にしても電気通信事業というものの性格を考えたときには、先ほど来説明がありますように、世界各国とも電気通信機材について競争入札、いわば市場に開放しておるところが現実にない。また、聞くところによりますると、イギリスあたりでもちょうどいまから十年前に郵電公社になったときに、従来やっておった随意契約をひとつ競争入札というやり方に切りかえた方が品物も比較的低廉に入手できるのではないか、経済的なんじゃないかといったようなことから、一遍ひとつ競争入札に切りかえてみようというようなことで切りかえてみた。しかし、先ほど来いろいろ歴史的な御説明もちょっとありましたが、やはり競争入札による物品調達では非常にうまくいかぬ、電気通信事業にとってはいわばなじまないといいますか、非常に不合理だというようなことで、またその後四年ばかりたってでありますか、数年にしてまたもとの随意契約に返したというような話も聞くのですが、この間のいきさつ等について、これまた郵政省なりあるいは電電公社の方から、時間も余りないのですが、よくわかるように御説明を願いたいと思います。
#31
○前田説明員 お答えいたします。
 私もそのイギリスの事情について非常につぶさに調査をいたしたわけでございませんが、私どもの出張した者の報告あるいは向こうで出版されておりますもの、そういうものから、存じておる範囲でお答え申し上げますが、おっしゃるとおり英国は長らくゼネラル・ポスト・オフィスという中央官庁、日本でいいますとかつての逓信省に当たるようなところが直接電話事業をやっておりました。この場合はずっと長年随意契約でやってきておったわけでございますが、これが郵電公社というものに切りかわりましたときに、すべての品物をそのようにやったというふうには私は承っておりませんが、非常に主要な部分であります電子交換機の開発、製造という大きな問題を競争形態に切りかえたわけでございます。その結果、大変大きな混乱を生じて、現にイギリスは電子交換機の開発が世界でも最も早く着手した国でございますが、最も遅く、先進国の中ではやっと最近どうにか統一機種の開発にこぎつけたという状態でございまして、この競争入札に付したということが非常な障害になっておるというふうに聞いております。その結果、現在ではまた競争入札形態をとりやめまして、再び随意契約形態に戻しておるというふうに聞いております。
#32
○久保(等)委員 いろいろお尋ねしたいことはありますが、時間の関係で、私もう一つ、いま余り交渉の爼上には上っておらないのですが、これがいわゆる雇用の問題との関係に非常に重大な影響を及ぼすと思うのですね。新聞紙上にも全然出ておりませんが、雇用の問題、これは大臣もよくお聞き願いたいと思うのですが、少なくともこの電気通信機器の問題に関連する関係労働者というのは約百万近くいるわけです。メーカー関係だけでも約七十万近くの労働者がいるわけです。今日雇用問題が非常にやかましく言われているときに、いま言ったように生木を裂くような形で無理やりに従来の日本の国内で十分に賄い得ておる現実のこの通信機器のメーカー、またこれを実際やっておりまする電気通信関係の労働者約百万の諸君に、これは家族を含めれば約二百万とかあるいは二百五十万とかという数になっていくと思うのですが、実はこういう人たちの雇用問題に非常に重大な関係を持っておるのです。こういったことを考えますと、これは特に私もここ二、三日以来強い要望なりあるいは要請等を受けて、文書等もいただいておるのですが、大臣、こういったことを御存じですかどうですかちょっとお尋ねします。
#33
○白浜国務大臣 承っております。
#34
○久保(等)委員 こういう問題はこれはもう日本の場合には不況克服、雇用安定ということで大変な、特別立法でもしなければならぬだろうと言われるほど先年来造船だとかあるいは繊維関係等の労働不安、雇用問題が問題になっております。そういうさなかにあえて、非常にうまくいっておるところに何か特別にぎりぎりもみ込んでくるというような形でやられることは、これまた労働者にとっては大変な問題だと思うのです。だから私は、こういった問題等もぜひ郵政大臣は肝に銘じられて、しかも先ほど来申し上げまするようにオレンジだとか牛肉だとかといったようなものの輸入なんかの問題と違って、一遍そういった方法を取り入れますと、途中から簡単に一年、二年で打ち切るとかいったことのできるいわば小回りのきかない性格の品物であるだけに、このことについてはぜひひとつ日本の電気通信事業のあり方の問題、これは要するに世界各国がやっておりまする通信事業のあり方の問題とも軌を一にするわけなんです。そういう立場でひとつ──何か無理やりにできないことを強力に押し込んでくる。したがって、外国製品に対して門戸を閉ざしておるというような、何か抽象的な言葉で電電の問題を扱われることはまことに私は不可解であります。そういう点で、大臣としてもぜひひとつ貿易の赤字の問題は赤字の問題として、時間がございませんから私よく聞くことはできませんでしたが、通産のところでその赤字解消の問題はほかに一体どういう方法があるか、そういった立場で私は考えてもらいたいと思うのです。そういう点からぜひひとつ大臣に、また連続的に関係閣僚会議も開かれ、さらにはまたアメリカとの折衝を続けられると思うのですが、大変重要な基幹産業である通信事業の使命というものをぜひひとつ十分に御理解、御認識を願って、今後誤りのない電気通信事業の遂行に御尽力願いたいと思うのです。
 あと私に引き続いて、私三十五分まで時間があるわけなんですが、その範囲内で関連質問を鈴木委員の方から希望されておりますので、私自体舌足らずのような質問ですが、ぜひひとつ大臣にその点強く要望申し上げ、大臣の決意を伺っておきたいと思います。
#35
○白浜国務大臣 久保委員の御要望に対しては私どもも同様に重大と考えて、いまいろいろ関係閣僚会合などでもその意味で強く発言をし、先ほども予算委員会でいろいろ皆様方の同僚の諸君からも強い要請もありましたので、承って今後対処していきたいと考えておるわけであります。
#36
○石野委員長 関連して質問者がおります。鈴木強君。
#37
○鈴木(強)委員 関連して若干意見を述べ、大臣の見解を承っておきたいと思います。
 今回東京ラウンドに絡む通信機器の門戸開放の問題については、いま久保委員からもお話がありましたように、これはわが国の国策上、電気通信政策上許すことのできない問題だと私は思います。その理由はもうすでに久保委員がおっしゃっておりますから、私は重ねて申し上げることを避けますが、すでに昨年の五月二十四日、本委員会におきまして、ジュネーブにおきましてこの問題が取り上げられました当時、将来の見通しとして政府間における調達品の自由化というものに絡んでこういう事態が来るのではないか、そういうような憂慮もいたしましたので、当時の服部郵政大臣に対しても、そのことのないよう政府は積極的に外交ルートを通じてがんばってほしい、私は強くこういうお願いをしておきました。服部郵政大臣も、全く同感だということでお答えをしておるのであります。ところが、いろいろ御苦労をいただきましたでしょうが、結果的にいましわ寄せがここに来ておるというように私は思います。したがって、アメリカにおきましても世界各国におきましても、電気通信分野における通信機器というものは公開入札によってはできないのだということがもう定着をしておるわけでありますから、アメリカも随意契約をとっておるにかかわらずわが国に公開入札を迫るということは理不尽ですよ、私はそう思います。しかもまた久保委員のおっしゃったように、百万人に及ぶ関係労働者の雇用の問題にも影響してまいります。わが国が過去三十年間、これだけのりっぱな電気通信事業というものをなし上げたその歴史の中には、通信機器メーカーの方々と電電公社が不離一体になりまして世界に誇るりっぱな機器を開発し、その機器の計画的な調達によってここまでりっぱな事業をなし遂げたのでございます。そういう歴史を思うときに、アメリカから持ってまいります機械の中に日本より優秀なものがどれだけあるのでしょうか、私にはわかりません。しかも、持ってまいりましても、その機械がジョイントされた場合に実際にその機能をどういうふうに果たしていくのか。故障があった場合にどうするのか、保守の場合にどうするのか、そういうことまで関連が来るわけですね。ですから、この技術上の整合性というものが問題になってくるわけであります。ですから、どの点からいいましても、これを自由競争入札制に持っていくのは無理だ、これは間違いだ、こう私は思うのです。したがって、そういう態度で大臣もこれから強く推進をしていただきたいと思います。
 そこで、牛場代表も大変御苦労いただいておるようですが、新聞報道によりますと、何か郵政省の方は、従来の事務用品的な国際競争入札制度から何かしら一歩通信機器に対して競争入札の制度を入れるというような方針に変わったように報道しているのですけれども、そんなことはないのでございましょうね。
#38
○白浜国務大臣 いろいろ報道関係のところで誤解されているような点もあるようでございまして、私どもが承っておるのと大分相違した点もないわけではありません。ただ、いろいろと数字の上やあるいは一〇%なり二〇%だというような数字の上で誤解もされておるような点もありますが、二十日の朝の閣僚会合の後で正確に新聞発表も官房長官からされましたとおり、私どもいま御発言がありましたようなことを十分踏まえて慎重に今度は検討しようではないか、また技術者同士の話し合いも、あるいは遅いかもしれませんがこれからやろうではないかということで、いま一生懸命関係閣僚と相談をしておるところでありますので、どうぞひとつ御後援のほどをお願い申し上げます。
#39
○鈴木(強)委員 わかりました。
 それから外務省にちょっと伺いますが、外務省としてはこの問題について牛場代表が政府レベルで大変御苦労いただいておるのですが、特に担当官を派遣してその不当性というものを理解させるようなそういうことを何か考えておりませんか。
#40
○遠藤説明員 この問題につきましては、昨年の夏以前からジュネーブでまず討議をいたしております。牛場代表が最近二度ほど米国を訪れまして、その際にもこの問題が話題になっているわけでございます。その際に、牛場代表のみならず、事務方の担当官もこれを補足する形で先方の担当官と話はしております。さらに、現在この問題の解決が急務であるということから、いつどこでどのようなレベルでまた話をするか、現在詰めているところでございます。
#41
○鈴木(強)委員 いずれにしても、四月の十五日くらいまでに東京ラウンドの調印を済ませようというような外交的なスケジュールも一方にはあるように聞いております。したがって、いずれにしても早急に結論を出さなければならない重大な問題だと思います。関係のメーカーを初めそこに働く労働者、また通信に携わってまいりました多くの見識者、そういった者が頭脳を合わせていまこの問題に取り組んでおるわけでありまして、まず国を挙げてひとつアメリカに深い理解を得る、そして、そういう無理なことはしてもらわないということをわれわれは強く願っておるわけでありまして、関係閣僚会議も開かれるでありましょうしするので、もうよく意見はわかりましたので、ぜひ大臣、もう一つ積極果敢にこの問題について取り組んでいただき、通産、外務両大臣ともひとつ力を合わせて、こういう不当な、国策上何か押しつけるようなことはやめてもらうように最大の努力をしていただきたいと思います。もう一回所信を承っておきたいと思います。
#42
○白浜国務大臣 外交交渉でございますので、おっしゃるとおり大変むずかしい点もあるようですが、アメリカの方でも非常に簡単に考え過ぎたところがあるのではないかというふうに私ども思われるような点もなきにしもあらずでございますので、悔いを残さないように十分努力をしたい、こういうふうに考えておるところであります。
#43
○鈴木(強)委員 ありがとうございました。
#44
○石野委員長 阿部未喜男君。
#45
○阿部(未)委員 大臣、きのう大臣から所信の表明を承りまして、郵政事業全般に取り組む大臣の心構えなり、特に昨年の年末来国民の皆さん方からいろいろな指摘を受けました郵政の労使の紛争の解決に当たっての大臣の所信の表明も承ったわけでございます。私は、最近郵政労使の関係は非常に改善されつつあるというふうに承っておりましたし、そう理解をしてまいりました。したがって、ここ二、三年、労使関係についてはこの委員会での質問も遠慮しておったわけでございます。ところが、昨年の年末来われわれが予想もしなかったような紛争の事態になったわけですが、この紛争の原因がどこにあったというふうに大臣はお考えになっておるのか、まずその点からひとつお伺いしたいと思います。
#46
○白浜国務大臣 私も、いま阿部委員から御指摘のとおり、長い間安定したような形でこの労使間が進んできたというふうに承っておったところでありますが、ちょうどその紛争のさなかに私は着任してまいりまして、いろいろ詳しいことは存じませんけれども、私も考えましてつくづく思いましたのは、やはり郵政事業の運営の基本に関する問題や人事管理の問題などにかかわることが争点となったということで、全面的にこういうようなものを求める、あるいはこれに対してノーかイエスかという一括回答をしろというふうな要求が根本原因で紛争が長期化したというふうに理解をしておるわけであります。このような要求を出されるに至った経緯や理由につきましては、いろいろ組合の立場やあるいは事情があり、あるいは省の方にもまた責任とかいろいろ言われておりますけれども、従来もむずかしい問題が起こったその都度お互いが話し合って問題の解決をしてきたというふうに私も承っておりますので、こうしたさなかでありますけれども、国民に対する社会的責任も考えながら、何とか労使で慎重に話し合いを進めて一つ一つ解決していく方法をとったならばいいのではないかというふうなことで、いま対処しているようなわけであります。
#47
○阿部(未)委員 いずれその問題、原因についてはこれから議論をさしてもらいたいと思いますが、昨日来のいろいろな質問、御意見を聞いておりまして、大臣、ここは国会の場でございますから、どこどこのどこの局で全逓の労働組合の組合員がこういうことをした、これは悪質であるから処分をしろとか、あるいはどこどこの郵便局で管理者がこういう横暴なことをやった、これは不都合じゃないかというような、いわゆる子供のけんかみたようなことをやっていても私は問題の解決にはならないというふうに考えます。やはりここでは、よって来る原因、何がこんな大きい紛争の原因になったのか、なぜ解決ができなかったのか、そのことをお互いが十分議論を詰めてみて、そして郵政事業が国民の負託にこたえられるような運営を図っていく、そういう観点からこの国会の議論を進めるべきだと思うのですが、これについては大臣はどうお考えですか。
#48
○白浜国務大臣 いずれにしましても、これはお互いの立場というものを尊重し合うというか、そうして信頼し合って話を進めていってやらなければ、そうして話がうまく進まなければ、第三者が何と言おうともやはり解決は非常にむずかしいというふうに考えておるわけでありまして、その点を私はできるだけ双方で誠意をもって話し合いを進めてくれということをお願いしているわけであります。
#49
○阿部(未)委員 大臣少し誤解されておるようですが、この国会の場での議論に当たっては、一つ一つの紛争の過程で起こった問題を取り上げて、これは労働組合が行き過ぎであるからここをどうしろとか、これは管理者が横暴であったとか、そういう個々の現象を議論してみても問題の解決は図れないのではないだろうか、やはり何がこの紛争の原因になったんだろうか、なぜ解決ができなかったのだろうかというところをお互いが議論し合ってえぐり出して、そして郵政事業が国民の負託にこたえられるような運営をすべきだ、そういう観点から議論をしたいと思うのだが、きのう来の議論では個々の問題にわたる点が非常に多かったように思いますので、私はそういう立場から議論してみたいと思うが、それについて大臣はどうお考えになりますか、こう聞いておるのです。
#50
○白浜国務大臣 これはたびたびお答え申し上げて私の考え方を申しておるわけでありますけれども、やはり労使双方が正すべきことは正して、そして信頼関係を樹立しながら、そしておっしゃるとおり業務の正常化を図っていく、これは簡単に言えば、そのことができますれば国民の負託にもこたえることができる、私はそういうふうに考えておりますので、いずれにしましても、御主張は御主張として私どもも素直に正しいことは承りながら反省しながら進むつもりでおりますので、国会の論議もそういうような点でいろいろと御指示を賜ればありがたいと思うわけであります。
#51
○阿部(未)委員 舌足らずかもわかりませんが、どうも私の申し上げていることが大臣に素直に入ってないようでございます。
 それで、少し関連して申し上げたいのですけれども、昨日来の議論の中で、どうも管理運営権というものが先行をいたしまして、労働者の立場、使われておる者の立場からの議論が非常に少ないように私は感じられるわけです。憲法にも明らかなように、二十八条には労働者の団結権なり団体交渉権、行動権が保障されておりますし、法の前に国民が平等であるとするならば、労働組合法も労働基準法も国家公務員法と同じような法律としてとらえて考えないと、ただ管理運営権だけが先行していくと誤った議論になるおそれがある、私はこう思うのですが、責任者として大臣、どうお考えになりますか。
#52
○白浜国務大臣 私もおっしゃられるとおりだと思いますけれども、
    〔委員長退席、久保(等)委員長代理着席〕
私は法律的なことは余り詳しくございませんので、局長からひとつ答弁をさせたいと思います。
#53
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、私の方の郵政職員は公務員という一面と労働者という一面を持っておりまして、その労働者という面では、御指摘のとおり団結権もあり、団体交渉権もある。団体行動権の方の問題になりますとこれはいろいろな議論があることは御承知のとおりでありますが、もちろん私の方も郵政事業に関係いたしましていろいろな法律の根拠を持ちまして、いわば公労法で見れば管理運営権、こういうことでございますが、この問題は団体交渉におきまして、私どもは、管理運営権であるからといって入り口の交渉に応じないというふうな角度でこれを最初から拒否するとかそれに応じないだとか、話し合い、団交に応じない、基本的にそういうことではないわけでございますので、この点は御理解をいただきたいと思います。
#54
○阿部(未)委員 人事局長の御答弁、まことにりっぱなもので、私はそこまで言うつもりはなかったのですが、どうも昨日来の議論が管理運営権だけが先行し、国家公務員法八十二条だけが出てきて、処分しろ処分しろという意見になってくるから、逆に使われておる者の立場からすれば、憲法もありますし、労働組合法もあるし、あるいは公労法もある、そういうことを理解した上で議論をしないと本当の結論が出てこないのではないか、そういう趣旨で申し上げたわけでございます。りっぱな御答弁でございます。
 続いてもう一、二点質問しますが、同じように議論の中で、何か最近郵政部内で盗難の事故があるとか不祥事が起こるとか部内犯罪がある、そういう問題が全逓の闘争とかかわり合いがあるのではないかというような御意見もあり、明確なお答えはなかったようでございますが、そういう意見について私も考えさせられたのですが、私は、郵政の盗難事件であるとかあるいは犯罪が労使紛争にそう大きい関係はない、いや、むしろ無縁のものではないか、縁があると言えば逆ではないかという気がするのですが、一、二例を申し上げますと、労使間に余り紛争がなかった一昨年でございましたでしょうか、これは監察の方は御存じと思いますけれども、特定局に対する一連の盗難事件がずっと起こったことがございます。そういったことは労使関係に何のかかわり合いがあったのだろうか。最近は特定局長の部内犯罪が頻発をしております。これが一体労使関係とどういうかかわり合いがあったのだろうか。むしろ、特定局の局長が犯罪を犯す場合には、そこの郵便局の職場に全逓という労働組合がない、あるいは非常に力が弱い場合にそういう事件が起きているということも、かつてこの委員会で議論をされてきたところでございます。きのうは明確なお答えがなかったが、きょうはひとつその点で、全逓労使の紛争が郵政の部内の犯罪なり盗難事件やあるいは不祥事と大変大きいかかわり合いがあるようなことはないと思うのですが、どうでしょうか。これは局長でいいです。
#55
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 部内からの盗難事件に関係しまして、労使の紛争が原因だということは、社会常識から見ましてもとうてい考えられないことでございます。
 もう一つ、先生御指摘のとおり、昨年は相模大野以来の特定局長の犯罪というのが非常に大きな世間的な御指摘、御批判も受けまして、私どもとしてもいろいろ対策を練り、その浸透、多面的なあれを図ったわけでございます。その際にその職場に、まあ先生は全逓とおっしゃいましたけれども、労働組合の組織があるかないかということが何らかのそれの、恐らくチェック機能的な意味だと思いますけれども、そういう点があるのではないかということが昨年のあのケース以降の御議論の中でも出たということを私記憶をいたしております。いろいろな内部犯罪の方でございますが、特定局長に限りませずに、内部犯罪の方は労働組合の組織があるかないかということだけが、まあそういう点もないとは申し上げられないと思いますけれども、何かそれだけが大きくクローズアップされてチェック機能としての原因だ、それさえあればそういう犯罪が起こらないんだということでは決してないと思う。やはりその犯罪そのものは本人自身のいわゆる初心と申しますか、その初心を忘れてしまった、ついついという、そういう危険性を絶えず内包しておる、したがいまして、本人自身の公務員としての自覚というものが非常に大切だ、このように思っておるわけでございます。
 それからもう一つ、きのうも出ました、特に職場のたるみ事故というのが出たわけでございますけれども、これは何も労使紛争が直接とは限りませんが、労使紛争等がありました後の後遺症あたりでいわゆる管理体制が弱まると申しますか、いろいろなことがあったわけでございますので、管理者の方もついついいろいろな心理状態、集団の心理を考えて勤務管理その他につきまして手控える傾向がありはしないか。したがいまして、これは労働運動とは全く別個のものでございます。私はそう認識しております。しかし、このたるみ事故の問題について、きのうも申し上げましたけれども、労働組合としての自主的な立場からも、同じ職員でありますけれども一方では組合員であるという角度から、その辺の労働運動としての自律運動と申しますか、そういうものを私らとしては期待しておる。しかし、それはあくまでも管理者が職場管理、勤務管理というものをきちっとやっていかなければならぬことではないか、このように思っておる次第でございます。
#56
○阿部(未)委員 答弁の重点がちょっと変わったのですが、私はむしろという言葉を使いましたけれども、少なくとも盗難事件あるいは特定局長の犯罪が労使間の紛争に起因して起こるというようなことは考えられない、そこであとは、むしろ組合があった方がチェック機能があるのではないかと──そこが重点ではありません、そういう議論があったということを申し上げたのであって、そこにかかわり合いがないということを明確にしておきたい。盗難事件が最近起こっておる、あるいは特定局長の犯罪がある、これがあたかも全逓の紛争と何か関係があるのではないかということになると、これは大変な誤解でございますから、これは無縁のものである、そこまでのところでもう一遍……。
#57
○守住政府委員 御指摘の盗難事件とか特定局長犯罪というのと労使紛争というのは無縁である。きのうもまた、そういう角度の御論議はなかったと思います。
#58
○阿部(未)委員 それはなければ大変結構ですが、そういう誤解を、ぼくは聞いておって受けるような気がしたので、これはもう一遍聞きますが、やはりきのうのお話の中で、佐賀県の某郵便局の局長代理が年末に亡くなられた。これが何か全逓の紛争との関係があったのではないか、これに対して人事局長は何か、局長の横に何時間とか立っておった、心臓が弱かった──というのはだれが言うたのか覚えていませんが、心臓の弱い人だったという話を私聞いたのですが、これは関係があったのですか、なかったのですか。
#59
○守住政府委員 御説明申し上げます。
 これは佐賀県のある局でございますが、先生最初おっしゃいましたように、余り具体的にあれというなにはございますけれども、実は急性心不全というので昨年の十二月二十四日の夜中に亡くなっておられるわけでございます。それで年末、御承知のいわゆる郵便物の滞留滞貨、職場規律も相当乱れておるという状況の中で、これはこの局長代理さんだけじゃございませんけれども、きのうの御説明にもありましたように、全国的に管理者数十名いろいろ病気で倒れたというのがあったわけでございます。この方も同じように、業務の正常運行ということで日夜非常に苦労して、遅くまで仕事をしておられまして、そして死亡の前々日の二十二日からになりますけれども、例の共闘会議の方々が調査ということでその局にお見えになっていた。もちろん夜はまたいろいろ遅くまで仕事をしなければならぬ。それから当日でございますけれども、さらに二十四日もまた相当長時間、二十名近くお見えになりまして、そして狭い局長室でございますから立ったままで、局長の補佐役でございますけれども昼食もとらずに一生懸命対応した。そしてその後さらに面談模様を取りまとめまして、まあ業務上のこともございますからやりまして、夜遅く、十一時過ぎでございますが、帰宅して、そして夜中零時半ごろ寝ましたけれども、寝た直後、急性心不全でお亡くなりになったということを聞いておるわけでございます。まあ、それが直接だったかどうなのかということにつきましては、私、医学の知識もございませんし、つまびらかにもしてないわけでございますけれども、しかし、もしこういうひどい──ひどいと言うと表現があれでございますけれども、やむを得ざることとはいえ、長時間の勤務が続いた場合、こういうことがなければどうだったかなあ、そういう気持ちに打たれておる次第でございます。
#60
○阿部(未)委員 こういう場合には、よくそのことなかりせばという言葉が使われるわけなんですが、ただ私ども常識で考えて、今日郵便局の職場では三時間や四時間立って作業するというのは常態なんですよ。それが過労で死ぬるというなら、郵便職員の半分くらいは死ななければならぬ状態になる。まず私が聞きたいのは、持病があったのか、なかったのか。持病があったとすればこの程度の労働でも倒れるだろうし、持病がなくて刺し殺されたとか殴り殺されたというのなら、これは大変なことですよ。しかし持病があって、たまたまその郵便業務の上で過労になって死んだからといって、それが労働組合の責任だというふうな考え方はちょっとおかしいような気がするので、まずきょうはその中で、持病があったかどうか、それから大体郵政職員の、特に郵便等の業務の状態で、三時間や四時間立っておる作業があるのかないのか、これはどうです。
#61
○守住政府委員 持病の件でございますが、この点私つまびらかにしておりませんけれども、急遽調べさせましたところ、一つの事実でございますけれども、五十三年の六月十九日に、健康診断の一環として逓信診療所の医師が実施しました血圧、心電図検査では異状がなかった。ところが七月の下旬に自宅でちょっと意識がもうろうとなられた。そこで、その後さらに久留米大学にいらっしゃいまして心電図検査をしましたが、異状がなかったというふうに、これは本人から局長に報告されておる、こういうことでございます。
 それから、もう一つの線は、立ち作業ということは、郵便の内勤の特に区分作業でございますので、そういうことは、もちろん休憩、休息はあるわけでございますけれども、あり得る、また実態もあるわけです。ただし、非常に長い間疲れておられたということとか、いまふだんの労使関係でない実態、雰囲気があるわけでございますので、精神、心理的な緊張感、疲労感というものは、単なる郵便の作業と全く違った状態がいろいろ続いておったのではなかろうか、こう感じる次第でございます。
#62
○阿部(未)委員 これはいわゆる客観的な見方、考え方もあると思うのですが、事例ですから参考までに申し上げておきます。
 ある郵便局、私は特定の固有名詞を出すのは好きではありませんから、ある郵便局の集配の方ですけれども、年末の繁忙のときに、たまたまその日は本人の休暇に当たっておったのですが、仕事が多いから出ていって、休暇のときにも働いておったわけです。特に休日出勤を命じられておったわけではありません。ところが、この人はその作業の途中で同じような状態で亡くなったのです。これは善意によって作業をやっておったのだから、当然公務上の災害として処理をすべきではないかということを私は郵政当局に強く要請したことがあります。そのときの郵政当局の回答は、一つは、この人には心臓が弱いという持病があった、二つ目には正規の勤務時間ではなかったということでこれを突っぱねたことがあるのです。これは客観的に見てそういうことになったのだろうと思うのですけれども、それなら今度の場合だって、原因としてそう大きな違いはないじゃないか、そう私は考えます。
 それまではそれでいいとして、何かきのうのお話では、公式にはできないけれども、人事局長が特別に郵政局長に指示をして何とかかんとかぶつぶつと言っておりましたが、特別に郵政局長に指示して一体何をやったのですか。
#63
○守住政府委員 特別にと申し上げましたのは、私、それを新聞社の方などからお聞きしまして非常に心打たれまして、私のプライベートでございますけれども、庶務係を通じまして現地の局に、金一封で花輪の一つでも上げてほしいということを個人としていたしたわけでございます。
 その他の件は、先生御承知と思いますけれども、何もこの方に限りませんが、一般の職員が死亡した場合に弔慰料等を贈呈する内部規程がございます。したがいまして、大臣名の弔慰料、弔辞
#64
○阿部(未)委員 あとはわかっている。これからもそういう思いやりのある措置を極力講じてもらうように、これは人事局長に要請しておきます。ひとつプライベートでも結構ですから、そういう話があったときには差別をつけずに極力そういう措置をとってもらうようにお願いいたします。
 それから、次にまた質問します。(「まじめにやっていればな」と呼ぶ者あり)ちょっと、委員長、不規則発言を禁じてください。不規則発言があればぼくは質問ができませんから。
#65
○久保(等)委員長代理 発言をされる方は委員長の許可を得て御発言願います。
#66
○阿部(未)委員 それでは、次に参りたいと思います。
 もう一つ大変気になることがありましたので取り上げておきます。
 きのうのお話の中で、処分を受けた者も役付に昇格させろなどというような全逓の不当な要求に対しては、これに屈してはならない、処分を受けた者は永久にこれを区別して取り扱えというふうな趣旨に私には聞こえたのでございますが、人事局長からは明確な答弁がなかったようでございます。処分の当否については後ほど私は議論をいたしますけれども、少なくとも一遍処分を受けたから生涯これを区別をして役付にするななどという暴論がまかり通るとは私は思わないし、また、法はその罪を憎んで人を憎まずとも申します。世界的な常識としても、ILOの勧告の中で、その処分が生涯にわたって不利益をもたらすようなことがあってはならないと勧告されているはずでございます。この点については明確な答弁を求めます。
#67
○守住政府委員 その御発言については私つまびらかにしなかったわけでございますけれども、お尋ねでございますので。
 懲戒処分は、御承知のとおり非違行為があった場合にその責任を明確にして、これを行った職員を戒めて、もって公務秩序の維持を図ること、これがその目的としておるところでございまして、信賞必罰の観点から、人事上の昇任、昇格につきまして、それぞれの処分の量定に応じてそれぞれ一定期間選考の対象外にするということでございます。これは何も永久にということでございませんで、御承知のとおり戒告の場合は一年、減給の場合は二年、停職処分の場合は三年、こういう量定に応じましての一定の猶予期間があるということでございます。
 したがいまして、お話のあった永久にというようなこととか、あるいはILO等のいろいろ御指摘のあることはよく承知いたしておりますけれども、昇任できないということでございませんで、それぞれの一定の期間経過後、またその方の勤務ぶりというふうなことで昇任等をその後実施しておるということでございます。私どもとしては、その職員の方々の処分は処分でございますけれども、その後、これを機に心機一転していただいて、職務に精励して国民の皆様への郵政サービスの提供によりよく励んでいただける、こういうことを期待しておる次第でございます。
#68
○阿部(未)委員 その処分について何か規程があるとかないとかいう問題は後刻また議論をいたしますが、基本的に、生涯にわたって区別をするようなことはないということを承れたから安心をいたしました。
 次に大臣、ちょっとこれを聞いてもらいたいのですが、ことしの一月五日付の読売新聞の有識者アンケートの中で、作家の井上ひさしさんがこう答えております。「僕は、今度の全逓のストライキには大賛成。郵便番号のマスにも「全逓支持」と書き込んでいる。大体、年賀状が届かなくても死ぬようなことはないはず。一通も来なくても、僕は一向に差しつかえありません。いまの日本は、郵便配達やゴミ集めなど、目立たないが、生活の基本となるところで働く人たちへ、十分な光が届いていない。」年賀状が大切であるかないか、それは個人個人の物の考え方だと私は思います。問題は、この後段の「いまの日本は、郵便配達やゴミ集めなど、目立たないが、生活の基本となるところで働く人たちへ、十分な光が届いていない。」という識者の意見があることについて、大臣、どうお考えですか。(「井上ひさしが識者かな」と呼ぶ者あり)井上ひさしが識者でないならないでもいいです。それは解釈ですから勝手です。
#69
○白浜国務大臣 ただいま御指摘の談話は、ある新聞の著名な方々と称せられる人々に対するアンケートの中の一つだというふうに私も聞いております。
 郵便の外務職員の処遇あるいはまた作業環境の整備などにつきましては、これは御承知のとおり従来から私どもは一生懸命になって注意しながらやっておるところでございまして、給与の面などについて申しますならば、他の公務員や民間の方々などに比べまして遜色はない水準でやっている。また、伝えられるごみ掃除人と申しますか、そうした人と一緒にされるということでありますけれども、この人たちに対する給与についても、むしろ一般公務員より多目に給与をやっているというように私ども承っておりまして、井上さんという人がどういうようなことを見ておられるかわかりませんけれども、光が当たるとか当たらないとかいうふうなことを私どもがここで申し上げていいのかどうか。私どもの一般家庭の知る人におきましても──私どもでもたくさん郵便が参りますから、ちょうど行き会いますと、御苦労さんと言うことを私どもは日ごろ申しておるわけでございまして、一般国民の大部分はそういうふうな気持ちで接してくだすっておるものだ、私はそういうように思うわけであります。こうしたことに対する見解については、人々それぞれの立場でいろいろなことをお感じになって御発表になっておられると思うのでありまして、私どもはなるたけそういうようなことのないように心がけていきたい、また日ごろもお報いしているというふうに御理解いただいて御協力賜りたいと思います。
#70
○阿部(未)委員 いや、むしろ私は、同じ職場で働いてきた同僚として、こういう言葉が出ることに、率直に言って非常に不満を感じます。しかし、社会全体がそういう目で見てくれておるだろうかということになれば、いまのせっかくの大臣の御答弁ですが、私は必ずしもそうでないように思えてなりません。これは私ども同僚の名誉のために申し上げたくなかったのですが、同じ本の中に客観的にこういう言葉があります。「あの高度成長期、昭和四十四、四十五年ごろだったか、東京など大都市で、いつも求人を出しているのは、「バーのホステスか郵便配達員」といわれた時代があった。」云々と後続いていますが、これは事実です。東京都内でいつも郵便局のところに職員募集の看板が立っていた事実は何といったって否定ができないですよ。してみると、私は井上さんがおっしゃっていることもあながち否定ができない。仮に給料がある程度高かったからといって、それだけで郵政職員の社会的な地位が高まっておるという理屈にはならない。そこにもつと思いやりのある、配慮のある行政の姿勢がなければならない、こう私は思うがゆえにあえて取り上げたのです。これは聞きおいてもらえば結構です。
 その次に参りたいと思います。
 先ほど大臣は私の質問の中で、労使紛争について、人事管理の基本や事業運営の根本にかかわる問題が争点になったから紛争がなかなか解決できなかったという趣旨の御答弁をいただきましたが、具体的に全逓の──組合が二つありますから全逓と言いますが、全逓の出した要求の一体どこが事業運営や人事管理の根幹にかかわることになったのか。これはちょっと専門的になるから人事局長でいいです。
#71
○守住政府委員 十一月二十五日だったと思いますけれども、その他大会決定要求六百項目というのが別にあったわけでございますけれども、特に今回の年末を通じましての基本要求と申しますか「労務・人事政策の転換に関する要求」、こういうので出てまいりまして、その中で、不当労働行為の根絶というのは当然のことでございまして、これはわれわれ、以前も今後とも真剣に指導徹底を図っていかなければいかぬ、こういう考え方でございますが、たとえて申しますと「職場紛争(労使および労々間)については、一方的処分による力づくの押えこみや警察当局への告訴、告発という従来の方策をとりやめ、すべて労使関係改善委員会での労使協議により、その根源の解決をはかること。」それから「昇任にあたっては、単純先任権順位で任用するとともに、自局任用とすること。したがって高等部一科・二科終了者の優先任用はやめること。」「昇格にあたっては単純先任権とし、勤続二四年以上のものは、定数にかかわらず一級とすること。また、地方局における当務者、係員制度」、これはあれでございますが、その他いろいろございます。たとえば組織に関係するものとしては、班長制度というもの、これは郵便の集配の基本でございますが、班長制度を廃止すること、それから「訓告処分は人事考課の対象としないこと。更に戒告以上の処分の昇任、昇格等の資格保留期間について廃止すること。」これは先ほど申し上げました一年、二年、三年、こういうものでございます。それから「予算の使用は民主的に行い、経費は公開すること。」だとか、あるいはまた「本省、郵政局、研修所の係長任命は当該所属機関の係員から直接登用すること。」あるいはまた、非現の応援はやらないとかいろいろあるわけでございますし、また最後のところで追加されました最後の二十九項目は「表彰基準は労使協議により決定することとし、人事考課の対象となる表彰制度」まあ永年勤続は別だということでございますが、他の表彰につきましてはこれを廃止せよ、あるいは部外表彰を中止しろ、こういう幾つかの点、時間の関係もございますので、幾つか申し上げた次第でございます。
#72
○阿部(未)委員 私は、基本的な、常識的な考え方として、いま申されましたような昇任昇格なり先任権の問題等が、だれが見てももっともだというふうに行われておればこういう要求は出てこなかったのではないかという気がするわけです。やはり不満があったからそういう要求が出てきたのではないだろうか。郵政事業の歴史はきのうきょう始まったものではないわけでございますから、それが今日非常に大きい問題として浮き彫りにされてきたのはそれなりの要素があったのではないか。では、それが果たしておっしゃるようにすべて根幹にかかわる問題なのだろうかということを考えてみますと──労働省見えておりますか、それから内閣法制局見えてますね。ちょっと伺いたいんですけれども、公労法という法律が郵政の労使関係には適用されることになっておるように私は理解をしております。その第八条に団体交渉の範囲が定められております。その二号に「昇職、降職、転職、免職、休職、先任権及び懲戒の基準に関する事項」この事項は団体交渉事項の範囲として対象となり得ると私は理解しておりますが、両方の方から答えてください。間違いないかどうか。
#73
○岡部説明員 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおりでございます。ただしこの場合、法令でそれらの基準に関する事項が定められております場合には、それら法令に従うという条件がつくことになろうかと思います。
#74
○茂串政府委員 ただいま労働省の担当官からお答え申し上げたとおりでございます。
#75
○阿部(未)委員 ちょっと念を押しますが、たとえば、法令で定められておる場合というようなのは、この二号の中に懲戒という言葉がありますね、この懲戒の問題については、これは公務員法でも八十二条があって、公務員法の除外規定になっていない、そういう場合にはこれは公務員法もありますからということになるんであって、こちらだけではいきませんよ、こういうことになっていいということですか。
#76
○岡部説明員 先生のおっしゃるとおりでございます。公務員法八十二条のもとに置かれるということでございます。
#77
○阿部(未)委員 そこで、この八条の二号に言う昇職とか懲戒の基準というものは、具体的に例示をすればどういうものになりましょうか。これも労働省、おたくがつかさどることになっておりますから、ひとつ解釈を聞かせてください。
#78
○岡部説明員 国家公務員法の解釈は、これは人事院その他の権限のある当局のするところでございますが、これは先生御高承のとおり八十二条に第一号から第三号まで掲げてある文言でございます。
#79
○阿部(未)委員 それは懲戒だけで、昇職、降職なんかどうなんです。
#80
○岡部説明員 昇職、降職につきましては、たとえば昇職につきましては、公務員法の第三十七条が中心になろうと考えております。
#81
○阿部(未)委員 その公務員法の規定の範囲内においてはその基準をつくることは逆に公労法八条二号に許される、基準を団体交渉で決めることは許される、こう解釈していいかどうか。
#82
○岡部説明員 公務員法三十七条その他公務員法の精神の範囲内においてできますことは先生の御高承のとおりでございます。
#83
○久保(等)委員長代理 速記をとめて。
    〔速記中止〕
#84
○久保(等)委員長代理 速記を起こして。
 阿部未喜男君。
#85
○阿部(未)委員 そこで、郵政当局にお伺いをしますが、単純先任権というものがいいか悪いか、それは私は議論のあるところだと思います。しかし、その要求を出したことはなぜ根幹にかかわるのだろうか、あるいは懲戒の問題、さっき出てきました懲戒の基準。こういう者はこういうふうに扱ったらどうか。私は人事権というのは特定の個人についてこの者をこうするとかこの者をこうするというのが人事権だと思います。しかし、一般的な基準を決めることは公労法八条によって定められた団体交渉の範囲の中だ。団体交渉の範囲の中であるならば、そのことを要求したことがなぜ根幹にかかわり不当なのか、そこをちょっと説明してください。
#86
○守住政府委員 私ども、何も要求が出てきたこと自体を云々し、かつ、それで団交をしないとか、そういうことではございません。ただし、そういう事の性質、事柄の内容が人事管理の基本だとか組織の基本だとかあるいは訓練制度だとか、いろんな制度論的なあるいは基本方針的な法令との関連もございまして、そういう関係からこれに対しまして安易な妥協と申しますか、なかなかこれがむずかしい基本的な性質を含めておる内容である、こういうことで申し上げておる次第でございます。
#87
○阿部(未)委員 たとえば給与の問題で二十万円のベースアップの要求が出る、これは郵政省の財政の基本にかかわる問題だから、これは交渉がなかなかむずかしくてできませんということになるか、交渉の場がある限りそこに出ていって話し合って、二十万円は無理だが一万円ならどうかというような話、そういうものが大体私は交渉というものの本質だと思うのです。交渉というものが、初めから、おまえの要求はそっちに行き過ぎておる、うちの方はここだからそれは話になりませんというようなことでは、経営責任を放棄したことになる。経営責任がある以上、法律に基づいて要求が出されれば、省の方で譲れるところは譲るという範囲を示しながら話し合いをする、それが私は本来の団体交渉であって、出てきた要求が非常に自分たちの考えとは遠いものであるからどうすることもできませんといって、率直に言って去年の年末段階でどれだけの交渉が持たれ、どれだけの話し合いが進み、どこが一番問題になったのか。入り口でとまってしまったじゃないですか。管理責任、運営責任のある者が、この姿勢はぼくはおかしいと思うのです。なぜ入っていって、単純先任権は困る、しかし常識的に言って、たとえば勤続年数というものはこの公労法の八条による基準の一つとして考えられる、それはどこまでそれをとるのか、それは団体交渉の話し合いの中で決めていく問題であって、単純先任権と言ったからもうだめだ、根幹にかかわる、そういう物の解釈で紛争の解決はできない、こう私は思うのですが、それだけ誠意がなぜなかったのか、そこを聞きたいのです。
 もう一度さらに敷衍をすれば、その要求がいろいろむずかしいというので、何か全逓の方ではさらにわかりやすくまた要求の内容を変えて出したということも聞いておりますけれども、その辺は、どうだったのか。
#88
○守住政府委員 この二十九項目要求が最初基本要求として出てまいったわけでございますが、これにつきましてはもちろん団体交渉を公式にも非公式にもやったわけでございますが、特にそこで議論になりましたのが、トータルとして受けとめろ──実は労使間の問題でございますので、労使間は自主的にやってまいらなければいけませんので、こういう席でいかがかと思うわけでございますが、余り過去を振り返るだけが私は前向きではないと思っておりますけれども、お尋ねでございますので申し上げますと、非常にトータル論議でございまして個々の項目になかなか入れなかった、これが一点でございます。それからもう一つは、先生おっしゃいますように、十二月の二十四日になりまして、最終到達線ということで、表現は多少変わっておりますけれども、十二項目にしぼったということで出てまいりました。ところが、この場合も、冒頭前文に書いてございます、要するに郵政省が、特にそのトップという意味で大臣ということでございましたけれども、いままでの労務人事政策の非を認めて陳謝しなさい、それが交渉の入り口であり、かつ出口であるということで、トータル論議とは多少違いますけれども、入り口、出口論で、しかも二者選択を迫るというふうな、実は交渉の中身、交渉項目というよりも、そういう交渉のやり方でございましたので、ということでございます。
#89
○阿部(未)委員 大臣は去年の暮れに就任をされたばかりだから、なぜさっき冒頭申し上げた今日こういう労使間の不信、大きい紛争になるのかということについて御存じない点もあろうかと思いますが、実は私は、これは郵政当局がまいた種だということをもう一遍振り返らなければならぬと思うのですよ。昭和三十年代の後半に「新しい管理者」という本を出して労働組合の分裂を図った、この事実をあなたが何と言おうと否定できないのです。もういまやめたから言いますが、当時の別府の郵便局長が職員から脱退届をとって局長の机の下に入れておって、ぼくに見せながら恐喝をするのです。しかも、あなた方は裏に回って、不当労働行為は原状回復だけであって罰則はないのだからやり得だ、こういう口頭指導を行いながら──それはあなたが言ったというのじゃないですよ。上部の方から流れてきて、そして下部の管理者はそういう指導を受けながら昭和三十年代の後半に全逓の組織を分断した。この事実はあなたが何と言おうと否定ができない。そういうところから発生をしてきて、第二組合ができ、職場の不信感が生まれ、差別扱いが起こり、仮に差別がなかったとしても差別があると感じさせるような職場の状態になったのでしょう。それならば、冒頭、やっぱり、間違いが仮にあったという断定が困難ならば、あったとするならばこれは遺憾であるというそのくらいな歩み寄りはできないはずはないとぼくは思うのですよ。なぜそれができないのですか。
#90
○守住政府委員 先ほども申し上げましたとおり、私ども、内容云々、項目云々ということでなくて、交渉のやり方自体の中では非常に中に入れないと申しますか、そうしまして要求自体も非常にオープン化されまして、マスコミに発表されるとか、交渉をやりますときもテレビがついてくるとか、実は本当に打ち明けた話、これはというのが全然できなかったわけでございます。もちろん私も、四十五年の一二・四確認以降の基本的な私どものそういう不当労働行為にわたることのないような十分な注意、指導をさらにまた徹底させていかなければいかぬという問題意識を持っておりますけれども、しかし、去年の年末の要求の仕方とやり方と申しますか、いろんな点でその中身になかなか入れなかった。
 そこで、これからということに実はなろうかと思いますけれども、これは大臣の会見以降、こちらから呼びつけましていろいろ昨年のようなやり方でなくて、これを十分お互いに教訓としていこうじゃないかという気持ちを持っておる次第でございます。
#91
○阿部(未)委員 大臣、いま人事局長から、具体的なあれではありませんけれども、何となく私個人としては胸に響くような答弁をいただきました。この点は大臣も同じお考えですか。
#92
○白浜国務大臣 そのとおりでございます。
#93
○阿部(未)委員 それでは、これからの取り組みにつきましては私はいまの人事局長の答弁を是といたしますので、鋭意、ひとつ国民に迷惑が及ばないように、やはり労使間の紛争は郵政の中で話し合いによって解決をしていくという努力を続けていただきたいと思います。
 そこで、その次にお伺いしたいのですけれども、これはきわめて常識論ですが、あの当時私どもが聞いたのは、組合側の主張というのは何も特に変わったことではない、同じ公労法の適用を受ける労働組合として国鉄や電電公社と同じような労使関係であってもらいたいし、取り扱いであってもらいたい、言うならば、三公社五現業同じ扱いであってほしいのだというのが一番要約したところの要求の中心だったと私は理解しておりますが、それを出るものがあったのかどうか。もしそういう趣旨であるならば、要求の内容は、個々の問題は別として、大枠として了解できる線ではないのでしょうか、どうでしょうか。
    〔久保(等)委員長代理退席、野口委員長
    代理着席〕
#94
○守住政府委員 昨年の段階では、言葉、考え方、いろいろあると思いますけれども、郵政マル生反対ということでのとらえ方が非常にアピールされましていろいろな面でございましたが、これはきのうも申し上げたわけでございますが、ことしになりまして、われわれの要求は三公社四現並みなものを求めておるのだ、こういう言い方と申しますか、こういうことに多少変わったような感じを私は受け取るわけでございますが、要求の内容は変わらないということでございます。たとえば三公四現ということでございますが、公労法という意味では同じ公労法一本の法規制下にあるわけでございますが、法律論から言いますれば、私どもは現業公務員の世界、いわゆる五現業の方の世界でございます。また事業の内容、性格とか実態とかあるいは財政とか、実態的な面もまたそれぞれの事業の目的なり状況なりあるいは使命に照らしてのいろいろな面のニュアンスと申しますか、そこはあるのではないか。したがいまして、そういういろいろな多面的な法制下でやはり郵政事業は郵政事業としてふさわしい労使関係をつくっていかなければならぬ、こういうふうなものを私どもとしては基盤に置いておる次第でございます。
#95
○阿部(未)委員 そこのところがひっかかってくるのですよ。郵政は郵政、電電は電電だとおっしゃるけれども、それぞれの特色というようなものを私は否定はしません。しかし、少なくともある意味では公労法という大きい法律の中での労使関係の実態、あるいはまた四現業というならば公務員法というものをかぶった中での同じような実態というものはある、よそと著しいばらつきがある、アンバランスがある、そういう形は好ましくない、だから大きい網で、言うならば公労法の枠をかぶった組合として、事業の実態から言えば電電公社や国鉄に非常によく似通っておるとするならば、その辺が十分生かされる──しかし、あなたがおっしゃるように公務員法があることも私は否定しませんよ、公務員法があることも否定しませんが、労使問題については公労法の大きい枠というもので大体似通ったような運用が図られてしかるべきではないのか、その点では大筋合意が得られるのではないかと申し上げておるのです。
#96
○守住政府委員 実は五現業の中での並みと申しましても、どういう点で並みということなのか。非常に、労使関係というのは具体的なまた歴史的なものを踏まえたものでございますけれども、それを一般論と申しますか観念論と申しますか、それで四現業並みだとおっしゃってもなかなかそこのところが私どもとしても十分理解できない、こういう感じも持っておるわけでございます。一般的に四現業並みあるいは三公社並み、国鉄並み、電電並みとおっしゃいましても、やはり一つ一つの具体的な背景なり実態なり使命なり、あるいは条件を踏まえての関係の中で出てくるものだ、こういうふうに理解をいたしております。
#97
○阿部(未)委員 労働省が公労法の運用をつかさどることになっておりますからちょっと伺いますが、いま私が申し上げておる公労法という少なくとも公共企業体等の労使関係を律した法律があるわけですから、その限りにおいて国鉄であれ電電公社であれ郵政であれ、その労使関係は大筋としては同じような運用になるのではないか、私はこういう理解をするのですが、労働省はどう考えますか。
#98
○岡部説明員 もとより公労法によって労使関係が律せられるということは、公労法の目的から照らしてそのとおりでございます。ただ、いまの御議論は、それぞれの各事業法なりあるいは身分関係の法律によっておのずから三公社グループと五現業グループの間に若干の差があるというふうな点からいたしますと、それはそのとおりではないかというふうに考えるところでございます。
#99
○阿部(未)委員 どうもあなたの御答弁はよくわかりませんが、私がさっき言っておるように、たとえば公労法の中でもこの点とこの点は公務員法の適用を受けるから、これは電電公社や国鉄とは違いますよ、しかし公務員法の適用を受けないこれらの範囲については、これは電電公社や国鉄と同じ公労法の運用になりますよ、こう理解をすべきだ。したがって、特に公務員法をかぶっておる部分で、同じ運用ができない面があることは私は理解をします。それを除けば大筋、公労法の運用の中では、大体同じ運用になっていくのではないのか、こう聞いておるのですが、どうですか。
#100
○岡部説明員 そのとおりと考えます。
#101
○阿部(未)委員 そうすれば、私の言うことは矛盾しておらぬでしょう、人事局長。まだ違いがありますか。
#102
○守住政府委員 私の不十分な、勉強不足かもしれませんけれども、公労法というのは労使関係の手続法だというふうに理解をいたしております。そして、その法律だけの面から申しますと──実態的な面はいま労働省の方からも最初お話しになりましたように、郵便法だとか郵便事業の特別会計法の中での問題とかいろんな事業の使命だとか、あるいはもちろん国家公務員法もございますけれども、実態的な面、法律だけで申し上げましてもそういう面があるのではないか。したがいまして、労使関係の手続としては、手続法としての公労法のコントロール規制下にある、これは同じだというふうに理解しておるわけでございます。
#103
○阿部(未)委員 公労法が手続法だけだという解釈についてはちょっと問題がありますが、時間がありませんからきょうはそのことは争いませんが、仮に百歩を譲って人事局長のおっしゃるとおりとしても、少なくとも三公社五現業と公労法の運用について私は申し上げておるのですよ。公労法の運用については同じでなければならぬ、これが大枠ではないか、こう申し上げておるのですが、間違いがありますか。
#104
○守住政府委員 まず法律あるいはその解釈、これはもう完全に同じでなければならぬ、当然にそう思っております。そしてこれを労使関係、相対の関係でございますけれども、これを実際に運用していくというときに、使用者は使用者としての法規制あるいはまたその実態、そこの面で多少のニュアンスの違いが出るのではないか、勉強が十分ではないと思いますけれども、そういう理解をしておったところでございます。
#105
○阿部(未)委員 法の解釈については同じであるが、運用については違う──私が理解する限りでは、これは三十八条「この法律に特別の定のあるものを除き、」定めのあるものはそれでいいわけです。それがない場合には「この法律の運用及び施行は、労働省がつかさどる」郵政省がつかさどることになっていないのです、運用については。そこで、ぼくは労働省の見解を聞いているところなんで、運用についても同じでなければならぬと思うが、どうですか。
#106
○守住政府委員 申し上げます。
 公労法の解釈、運用については同じだ、これはおっしゃるとおりでございます。私いささか労使の実態論的なもの、特に使用者側の立場ということについて申し上げた次第でございます。
#107
○阿部(未)委員 それでは人事局長、その公労法の運用、解釈、これはもう同じものであるという原点に立ってこれからの話し合いを進めていく、交渉を進めていく、私はそこが糸口になるだろうという気がするわけで、国鉄や電電公社と郵政省は違うという解釈から出発すると困る。そこから入っていって、中で、たとえば公務員法がかぶる部分が出てくる、いろいろ法の運用上の問題は出ると思うのですが、それはそれとしながら入り口は、あなたは手続と言ったが、手続はここからいくのだ、こう理解をしますが、それでいいのですね。
#108
○守住政府委員 そのような御理解で結構だと私も思っております。
#109
○阿部(未)委員 大臣、せっかくこうしてわれわれも一生懸命、余りりっぱでない頭をしぼりながら国会で質問させてもらっておるのですが、どうも郵政当局は、約束をしても国会でその場逃れの約束で、それが過ぎれば後はもう一向本気になって国会での約束を守らない、そういうきらいがあるのですが、これは大臣どうお考えになりますか。
#110
○白浜国務大臣 お約束したことを守らないというようなことはないと私は信じております。
#111
○阿部(未)委員 そこで、これは私のかねてからの主張ですが、人事局長もよく聞いておってくださいよ。最近即決処分などと称して、何かあれば直ちに職場で一方的に行政処分が行われる。このことについて私は非常に不満なんです。これが刑法上の訴追であるならば、たとえ自分の親を殺したような極悪犯人でもその動機や疎明の機会が与えられる。郵政省の職場では使用者の一方的な認定によって即座に行政処分が行われている。これは間違っていないのか。人間の生涯にかかわる、労働者の生涯にかかわる問題であるだけに、もっと慎重な取り扱いはできないのかということを私はかねてからここで主張しています。幸いりっぱな人事局長がおりまして──北さんという人事局長です。この人は私の主張の趣旨がよくわかるから、たとえ労使間の紛争の行政処分でも本人から十分事情を聞き、慎重に取り扱います、こういう約束を私はいただいております。慎重に扱うどころか、近年ますます即決処分などと称して一方的な処分が行われている。これは大臣どう思われますか。そういうことがあっていいのかどうか。
#112
○白浜国務大臣 私はよくわかりませんので、人事局長から答弁させます。
#113
○守住政府委員 私も先生の国会におきます御主張を読んでおるわけでございまして、承知をいたしております。ただなんでございますけれども、この御議論の中で、ストライキのような場合は別ですがというふうなことも、ストライキそのものについてはいろいろ意見の対立が基本的にあるのだけれども、こういうことが御議論の中でも出ておるわけでございます。したがいまして、私どもの方もそういうストライキなど組合の戦術による場合は別といたしまして、ただし、先生の長い間のいろいろの御指摘もございますので、個々の職員の個別的な突発的な懲戒事案の場合は、非違行為を行った職員からも始末書の提出を求めるよう指導しておるところでございます。しかし、この問題も現実のことになりますと、疎明を求めてもなかなか提出されない。もちろん提出される場合もございます。その場合は、先生おっしゃいますようにいろいろな情状というようなことも配慮の中に入れていく、こういうことでございます。
 先生御指摘の今回の問題でございますけれども、今回の闘争において見られました怠業行為などにつきましては、労働組合に対してもその中止を強く申し入れる、職員に対しても郵政職員としての自覚と責任を持って業務と取り組むよういろいろな形での呼びかけをやりまして、注意、指導を個別的にはやったわけでございますが、なお依然として一見して明らかな怠業行為を繰り返す者、こういう者について、具体的に明らかな本人の行為事実に照らして処分を行ったところでございます。したがいまして、今回の闘争に当たって見られました怠業行為などにつきましては、それが戦術であるということはきわめて明確でございますし、また職場内で一見して明らかで、反復、継続が事実上されておるということでございますので、始末書の提出を求めなかったところでございますが、冒頭申し上げましたように個々の職員の個別的な、いろいろ突発的なものもございます。これにつきましては、そういう点につきまして前の人事局長あるいはその前の人事局長当時からの御議論、御回答でございますので、その線に従って会議等で指導を徹底しておる。また十分でなければさらに徹底していきたい、このように考えておる次第でございます。
#114
○阿部(未)委員 私がストライキ等と申し上げたのはその行動の態様を示すものでありまして、多数の人が同時に同じ行動をしたような場合は、わざわざ本人に疎明させなくてもそれはわかるでしょう。しかしいまあなたがおっしゃったのは、個々の職員について能率を低下させておるかさせておらないかという判断によっておやりになる、こういうわけでしょう。
#115
○守住政府委員 これは局内のまずは区分作業から始まっておるわけでございますし、配達したかどうかの実績も結果として必ず出るわけでございますので、職場の中で一見明らかである。五%や一〇%程度でございますと、それは物の見方、受けとめ方でどうだということはあると思いますけれども、私どもが今回行いましたのは、一日の仕事を半分もやらない、中には半分どころじゃない、一通も配達してこない、それが何日間も続くというそういう面でございましたので、これはもう半分もということになりますと、職場の中で一見して明らかでございます。
#116
○阿部(未)委員 人事局長、あなたは特異な事例を取り上げて──そういう者が全部であったならば、今日郵便は全部滞留しておるのですよ。全部でなかったことは間違いがない。あなたは特異な事例だけを取り上げて、こういう者もおったから、こうおっしゃるのでしょう。特異な事例であって、一般論としては全部の人がそういうことをやったわけじゃないでしょう。だから郵便は、何か聞くところによると、年賀の排送が何%できたという理屈になるのであって、そこで私が聞きたいのは、あなたがおっしゃるように郵便の集配に何時に出て何時に帰ってきた、その間に何通しか配達していなかったという特異な事例は事例として私は認めましょう。しかしそれがすべてではない。たとえば個々の職員の能率には若干の差があると私は思うのです。これも私はある局と申し上げておきます、あなたがあえて知りたければ具体的に事例を挙げますが。第一集配課長が職員が能率を落としているかいないか見て歩いた、能率を落としておる職員がおる、おまえはもっと能率を上げろ、能率を上げなければ処分だ、こうやったわけです。びっくりして職員は後ろを振り向いた。それが何と第二集配課の課長であった。第一集配課長の目から見れば第二集配課長の能率は処分に値する能率であった、こうなる。これはどうですか。
#117
○守住政府委員 先生せっかくの御指摘でございますので、私として初めていまお聞きしたわけでございますが、課長というのは課長らしい職務を執行するというのでございまして、ある担当区に、こういう状態でございますから初めてつきまして、道順組み立てをやるというときにはそういう記憶、知識もございませんので、一つ一つ調べながらやるということでございますので、その点は一般の郵便の外務員の場合と課長の場合はおのずから仕事の内容、能率という意味と申しますか、守備範囲と申しますか、それが基本的に違うのではないか、こう思うわけでございます。
#118
○阿部(未)委員 大体職場の課長とかいうのはかつてはその仕事に精通してきた人であるはずですよね。だから私は、ほかの人より高い能率で仕事ができる、作業ができるとは思っていませんよ。しかし一般論としては常識的な作業ができるだろうと思うのです。私が言いたいのは、その課長の能率が若干低かったからどうこうというのじゃないのです。認定をすることがいかにむずかしいかということを言うのです。たとえば個人に若干の能力の差があるとすれば、能力の差を認めるならば認定というのは非常に困難だと言わざるを得ない。それを管理者の一方的な認定によってたちどころに処分をするというそのやり方が果たして妥当なのかどうか、これを聞いておるのです。
#119
○守住政府委員 先ほども申し上げましたように、二割、三割程度とかというのなら、いろいろ一人一人の職員の能率の差という問題はあると思います。ところが、同じ職員でも半分もしないということでございますし、また実は個別に職務上の命令をかけておるわけでございます。したがいまして、職務上の命令違反という面も出てくるわけでございます。
 なお、念のため申し上げますと、一般的には、平常の状態のときには御承知の配達運行記録表というようなことで、どこまで持ち出すか、三日に一回ということにならないように、その順路の後の方から翌日は持ち出しするようにというふうなことでの実態把握ができておるわけでございます。しかも、それが微妙なところの食い違いということでは御議論があろうと思いますけれども、職務上の命令にも違反し、かつ実態もこうである、あるいはまた区分の能率につきましても、これは一日じゅうを調べるというわけにまいりませんけれども、一等か二等だとか、いろいろな角度から事実を現認いたしまして、事実を把握いたしましてやっておる次第でございます。
#120
○阿部(未)委員 人事局長、私が言ったのは、さっきから繰り返して言っておるように、個々の能率というものを判断するのは非常にむずかしい。しかし、それでも本当に自分が能率を低下させておる場合には、おのずから自分でわかると思うのです。しかし管理者の恣意的な判断によって、日ごろあいつは虫の好かぬやつだということで能率が低いと言われたときに、何をもって能率が低くなかったということの疎明ができるのでしょうか。それを私は聞きたいのです。自分が意識的にうんと能率を落としている場合には、それはあなたのおっしゃるようなことはわかるでしょう。しかし一生懸命にやっておるにもかかわらず管理者の感情的な、恣意的な判断によって、おまえは能率が低いと言われたときに、その職員は、その労働者は何をもって私は能率を落としておりませんということを疎明することができるのかとぼくは聞いておるのです。
#121
○守住政府委員 先生御指摘のとおり、一人一人の職員に能率の違いはございます。経験年数その他いろいろな面が入っておると思いますけれども、これは違いがございます。しかし、ふだんの場合にどの担当区でどの程度であるということは、もちろん細かい何通とか何十何通という意味ではございませんけれども、これは把握されております。しかも、私が申し上げますように誤差率五割以上というふうなことでございますので、これは十分話ができる、また把握をされておる、このように見ておるわけでございます。
#122
○阿部(未)委員 あなたはキャリアと言うのですか、余り現場で郵便をお配りになったり郵便作業をしたことがないと思うのです。いまあなたがおっしゃるのは非常に目に見えやすい、郵便の配達に出た場合ですね、半分しか配ってこなかったとかね。しかし内勤で郵便の区分けをしておる人もおるわけです。この人間は一分間に何通区分けをする能力があるかというものはそう簡単に測定できるものではないのです。
 私は特に参考までに申し上げておきますが、郵便の集配をする場合、朝出るときの気分、きょうは何とか少し早く回ってきたいという気持ちで回るときと、何となくぶらっと出かけた、ぶらっとと言うとおかしいが、そういう意識がなくて配達に出かけたときは、意識するしないにかかわらず、帰ってくる集配の時間は同じコースで同じ物数を配っても三十分や四十分の差が出てくる、これは完全に。それほど郵政省は人力に頼る作業をしておるだけに、人間の心というものを大事にしなければならない職場なんです。それをあなたは簡単に機械的に割り切って、何割ダウンした、何割ダウンしなかった。何に比べて何割ダウンしたんだ。個人が疎明する場合に、一体どうして、私はそんなにダウンはしておりません、一生懸命にやっておるということを何によって疎明することができるのですかと、それを聞いておるのです。
#123
○守住政府委員 内勤作業の場合は、先生おっしゃいますようにこれはなかなかむずかしいわけでございますが、外勤の方の段階になりますと、御承知のとおり現在は四十口の道順組み立て台を入れておりますけれども、その中で配達区分されたものを大区分の段階で三十二口、事故その他ございますから通常は三十でございますが、そういう区分けをするわけでございます。そうして道順組み立てをさらにやってそれから出発。したがいまして局内作業の段階でもいろいろな面で把握ができるし、かつはまたいろいろな、たとえて申しますと、事故処理は普通は道順組み立ての作業をしながらやるわけでございますが、事故処理だけをやっておる。道順組み立てをしながら事故処理をしなさいという命令に対しても職務上の命令違反があるというふうな面もございますし、かつはまた外へ出る場合も、たとえば三十束あるのに二束しか持っていかない、五束しか持っていかない、あるいは十束持っていっても五束持って帰るとか、これは具体的に明確に把握ができるわけでございます。また、先生後段でおっしゃいました職員を温かくという点は、私どももそれは基本として持っておらなければならぬところでございますけれども、あのような態様の中で極端な、きのう申し上げましたように個人個人の創意工夫による怠業行為の態様が見られたところでございますので、私ども、極端なもの、一見して明らかなもの、こういうものを十分把握する。ちょっとしたものまでそうすると、労使関係その他、職員の気持ちも、かえってそういう人たちまでの憤激だけを買ってしまう。同じ全逓の組合員でもその態様はいろいろあったわけでございまして、東京都内にあらわれたような極端中の極端な例が決してすべてであったのではない、それは十分把握をいたしております。
#124
○阿部(未)委員 私はあなたと議論しても、あなたの議論とかみ合わないのですが、私がさっきから申し上げておるのは、たとえば職員が、本人は精いっぱいやっておる、それに課長がおまえは能率を落としておると言うと、その場合でも公務員法上の上司の命に従わないというあの項目によって訓告処分をやる、さらに重いものは懲戒処分をやる、そういうことが現実にどんどんやられておるわけでしょう。私はそういうことで処分をして、それで作業の能率が上がったり郵政の職場が明るくなるというふうには考えないのですよ。処分さえすれば事が足りる、そういう考えは間違っておるのではないか。冒頭申し上げたように、やはりこういう紛争を起こさないような基本的な施策がなければならない。そこが基本だ。
 そこで、いまあなたがおっしゃったような個々の具体的な問題が出てきた場合には、課長や課長代理というのか何か知らぬが、その者を絶対信頼して、その者が上司の命を聞かなかったと認定しているから間違いない、あなたはこうおっしゃるけれども、数多い管理者の中には、必ずしも人格神のごとき人間ばかりがそろっておるわけじゃないのですよ。日ごろからあいつは好かぬやつだ、よくにらまれているという言葉がありますね。上司からにらまれていると、一生懸命やったって、おまえは能率が低い、おれは注意した、上司の命を聞かなかった、よって処分をする。どんどん処分をしていく。
 その端的なあらわれを一つ申し上げましょうか。私は個々の事例を余り申し上げたくなかったのですが、端的なあらわれを申し上げましょう。これも写しですから局の名前を申し上げません。私は個々の人を責めるのはきらいなんです。局の名前を申し上げませんが、一つの事例は、何を処分したのかわからないのです。訓告処分だったのか懲戒処分だったのかわからないのです。ちょっと読んでみます。「勤務の者であるが、昭和五十三年九月二日及び九月五日の両日において上司の職務上の命令に従わなかったばかりでなく、ことさらに作業能率を低下したものである。昭和五十三年九月六日」これはどういう処分ですか。訓告か懲戒か減給か全然わからぬでしょう。処分の種類さえ書き込んでない辞令が出されておるのですよ。それでも正当な判断をしたと言えますか。
#125
○守住政府委員 九月でございますので、恐らく東京を中心とする反合理化……(阿部(未)委員「それはどこでもいい、私はわざと言わなかったのですから」と呼ぶ)局名は別でございますが、そういう状況でございましたので、もちろん年末年始に、ある局によりましては非常に広範囲に多数の職員の怠業行為が行われましたので、中にはその手続として日づけを誤ったとか、きょうだいがいまして兄と弟を間違えただとか、こういうのを把握しております。したがいまして、その点につきましては即刻訂正をしておる。それは何も処分事例の方を間違えておるのじゃなくて、処分説明書の方を間違えた。あわただしい中でのことでございますのでこういう事務的なミスが幾つかあった、これは承知いたしております。それはその後全部訂正をさせておる、こういうことも指導し、また聞いておるところでございます。
#126
○阿部(未)委員 私が言うのは、後でやり直したからいいとかいうのじゃないのです。処分の認定に当たってずさんだったということはやはり免れないのではないか、そのことを私は指摘しておるのであって、ちゃんと慎重にやるのならば、日付が抜けたり何の処分かわからないような処分事例を出したり、そんなばかげたことはあり得ない。いかに処分の認定がずさんであったかということを物語る一つの証拠だと私は申し上げておる。後で日付を入れたとか出し直したとかそんなことを聞いておるのではないのですよ。処分そのものの認定が非常にずさんであったのではないかという事例としていま申し上げた。何の処分を受けたかわからないような説明書をやってみたり、事例をやってみたり、日付のないようなものを出してみたりする。そういう状況の中で処分が行われておるというそのこと自体、認定が非常にずさんであると言わざるを得ない。だから、これはもっと慎重にやらなければならない。特に、さっき申し上げたストライキというような統一して行動するような場合の認定は誤りはないでしょう。それだって、たまには、入っておらぬ人間が入っておったことになって過って処分することもあるのですが、ましてや個々の人間にわたる処分については、私がかねて主張するように、仮に処分するとするならば十分な、慎重な検討を重ねて行われなければならない。そのことを私は強調しておるのです。そのことについて異議はないはずです。どうですか。
#127
○守住政府委員 処分というのは慎重でなければならぬ、もちろん当然でございますが、今回の怠業行為というのは、ちょうどきのう公労法の話も出ましたように「同盟罷業、怠業、その他」ということでストライキに準ずるように法制的にもなっておるわけでございます。しかも、私申し上げますように、半分もしないというふうな程度の極端な実態の者についてそれを行うようにというふうな指導をしたわけでございますので、お話のようなふだんの能率とかそういう角度も十分念頭に置きまして、そういう非常に極端な者ということで指導徹底をしておったところでございます。
#128
○阿部(未)委員 後ほどもう一つ事例を申し上げますが、仮に人事局長の指導というようなものがそういう意図のもとに行われておったとしても、あなたの考えがそのまま末端の管理者までびしっと入っていって、手続上も認定の上からも行き違いなく行い得るとあなたは考えておるのですか。何万とおる管理者がすべてあなたの考えどおりに動いておるとあなたはうぬぼれておるのですか。どうですか。
#129
○守住政府委員 別段うぬぼれてはおりませんけれども、その手続上のミス等についても御報告申し上げたわけでございますが、その弁明、疎明の機会という先生の長年の御主張でございますけれども、これはストライキに準ずるような戦術下における行為である。私が申し上げましたような個別的な突発的ないろいろな問題につきましては十分な始末書等を徴しまして、そして事情、情状等もその中で判断していく、これは十分指導の徹底をしていきたい、このように考えておるわけでございます。
#130
○阿部(未)委員 そこまであなたが強弁をするならば、年末の紛争中でない時期、去年の何月ですかの時期に、さっきあなたからそれは東京近郊だろうという話がありましたね、この場合は職員に疎明の機会を十分あなたは与えましたか。
#131
○守住政府委員 この問題も、御承知と思いますが、いわゆる鉄郵合理化に反対する合理化反対闘争という労働組合の統一的な戦術のもとで行われた怠業行為である、このように把握しておりますので、年末の前段行為としての規制闘争、怠業行為、こういうふうに認識、把握しておるわけでございます。
#132
○阿部(未)委員 私の理解と違うのですが、そうすると、全逓が九月段階から年末の前段闘争などというものを仕組んでおったのですか。私はそうは理解していないのですが、いま人事局長は年末闘争の前段闘争などということをお話しになったのですが、そういうものがあったのですか。
#133
○守住政府委員 実は十月一日のダイヤ改正の前にいわゆる郵便合理化、鉄郵合理化反対ということで合理化反対闘争がございまして、当時ホップ、ステップ、ジャンプ、こういうふうなことが全逓新聞その他でいろいろ出ておったということを承知しております。ただし、これはもっぱら鉄郵関係でございますので東日本関係を中心として行われまして、東京とか東北とか、そういう比較的一部の地域であらわれた、こういうことでございます。
#134
○阿部(未)委員 そうすると、郵政省は非常に矛盾した答弁をなさっております。年末段階で全逓が突如としてたくさんの要求を出してきて年末闘争に入ったので実はびっくりしている、こうお話しになった。いまのお話では、九月段階から計画されておった、前段闘争であった、こうおっしゃっておるのですが、どっちが本当ですか。
#135
○守住政府委員 九月段階では、要求といたしましては郵便労働者の労働条件改善だとか鉄郵労働者の労働条件改善、こういう要求であったわけですが、新聞等では、いわゆるマル生反対闘争という言葉の中でホップ、ステップ、ジャンプ、こういうふうな位置づけと申しますか、これは労働組合の内部のことだと思いますけれども、そういうのが全逓新聞等にあらわれておったところでございます。
#136
○阿部(未)委員 だから、答弁が全く食い違ってきている。突如として年末に大きな要求が出てきて予測しない事態になったというふうにお答えになってきた。いま聞いたら、大体九月段階から前段闘争として計画をして、年末闘争が計画されておったのだというふうに聞こえるのです。どうもその辺よくわかりませんけれども、少なくとも私どもが理解しておったのは、下部の職場から大変な不当労働行為であるとか差別人事であるとかいうような問題が出てきて、全逓本部としてはこれを受けて年末に要求せざるを得なかった、だから、要求は十一月の終わりか初めか知りませんがそのころになって突然出てきたのだ、それが原因で根幹に触れるということで年末のあの大紛争になったのだ、こう私は理解しておるのです。ところがあなたは、そういうことが起こるというふうに九月段階から前段闘争があったのだとおっしゃる。よくわかりませんが、これは論争してみても仕方がないでしょう、もう時間もありませんから。ただ、余り牽強付会の議論をしますと第三者が見て余り利口でないと思うのですよ。
 これは私の方も申し上げる気はなかったのですが、人事局長がそうおっしゃるのなら参考までに申し上げておきますから、聞いておいてください。これは「財界展望」という本でございます。恐らくお読みになったと思いますけれども
 日本の官僚シリーズ」も、はや九回。語ろあわせでもないが、昨年から今年にかけて国民にしわ寄せのきた全逓マル生問題をかかえ、さらには郵便貯金や放送電波の割当をめぐる政治家どおしの争いに四苦八苦している郵政官僚達を追ってみた。国家公務員上級合格者のうち下位の者しか採用できない「二流」といわれる官庁だが、退官後も、電電公社云々
こうなっておるのです。これが前段です。私は本当に腹が立つですよ。同じかまの飯を食ってきた者として腹が立ちますよ。しかし、こういう見方があるということだけは率直に受けとめなければいけませんよ、いいですか。
 もう一つ申し上げておきましょう。これは大分の方のかなり有名な雑誌です。前段はずっと労使の言い分を収録してあります。これが最後のくくりです。少し長いですが
 本来、我われの怒りの源泉は「紛争が悪い」ということであったはずだ。ならば、紛争解決のため郵政労使がいかなる努力を払っていくかに注目すべきではないのか。
これは国民の率直な声だと私は思いますよ。
 この郵政不信のそもそもの原因は郵政内部の労使の対立である。国鉄といい、郵政といい、いずれもその所帯が大きすぎる。国鉄当局、郵政当局の中枢で考えた生産性向上運動も下っ端の実行機関では功名心にかられた残酷無惨なものになり果てる。よくいえば親心子知らずという面もあろう。しかし、郵政を例にとれば、この中枢部の官僚、決して第一流の官僚ではない。大臣は陪食、それを支える官僚も、大蔵、通産などに比べると、見劣りするという評判である。中枢部の知恵は二流、三流どころ、そして人情の機微を知らないことは他の高級官僚並ときていては、下部の紛争がいびつになるのは当然という見方もある。
長いからちょっと略します。
 折りしも佐賀、宮崎で全逓幹部の逮捕が伝わる。今後、組合がこれに反発してくるのは必至である。ますますこの紛争泥沼化していくのではないだろうか。少なくとも全逓はいろんな形で責任が問われている。だが、一方の当事者である郵政当局の当事者能力、責任はこの紛争でどう問われたというのだろうか。この長期紛争にもかかわらず、その間郵政大臣が何ら発言をしていないのは我われには解せない。それとも「陪食大臣」というのはこうした大問題になったとき、何も言えないようになっているのだろうか。
 こういう、第三者が堂々と雑誌に発表する意見があるということについて、率直に耳を傾けていただき、特に大臣にいま最後のくだり、「郵政当局の当事者能力」、管理運営に当たって適正を欠き、国民に迷惑をかけた。それはもはや全逓が悪いとか当局が悪いとかいう問題ではない。郵政省として国民にかけた迷惑について当事者、管理運営の衝に当たる者はどういう責任をとるのか、はっきりしてもらいたい。
#137
○白浜国務大臣 御指摘のとおり、年末年始にかけて国民の皆様方に御迷惑をおかけしたことに対しましては、非常に私ども申しわけないと思っておりまして、早くこの紛争を解決して、そして国民に対する責任を果たしていきたいと考えておるわけであります。
#138
○阿部(未)委員 詰めて物を言っても大変だと思いますから、詰めては物を言いませんが、私が申し上げた点について十分配意をし、少なくとも大臣なり、そこにおいでになる幹部の皆さん方が、事の決着をつけるに当たっては、管理者であるとか労働組合だとかいうことによって一方的な取り扱いをすることがないように慎重な配慮を望みます。そしてお互いが何とかいまの不信を回復して、郵政事業が国民の負託にこたえられるように体制を立て直したいということを私は悲願として、大臣の所信を承って質問を終わりたいと思います。
#139
○白浜国務大臣 一生懸命努力して、おっしゃるとおり国民の負託にこたえたいと思います。
#140
○阿部(未)委員 終わります。
#141
○野口委員長代理 次に、藤原ひろ子君。
#142
○藤原委員 私は、郵便事業を進めていく中で、国の責任のあり方ということについて幾つかお聞きをしていきたいと思います。
 まず最初に、ことしの年賀郵便が例年どおりに元旦には配達できない、このように判断をされたのはいつの時点でしょうか、お尋ねをいたします。
#143
○江上(貞)政府委員 十二月の三十日をしばらく過ぎました時点でございます。
#144
○藤原委員 その時点で、国民に対してその事態をどのような形でお知らせになったのでしょうか。
#145
○江上(貞)政府委員 十二月の二十八日に、年賀郵便の遅延につきまして局前の掲示をいたしました。それから、一月を過ぎましてから、これは抽せん日の延期の際に、局前の掲示と同じく新聞広告をいたしました。その際に遅延をいたしましたことのおわびをいたしました。
 さらに十二月の五日、このときには通常郵便物の遅延がぼつぼつ始まっておりましたので、おわびを申し上げると同時に、少しくゆとりを持って出していただきたいということを全国の郵便局の前に掲示をいたしたわけでございます。
#146
○藤原委員 そのほかに、たとえばテレビとか新聞とか広告を出して、周知徹底をされたということはないのでしょうか。
#147
○江上(貞)政府委員 十二月の二十日に新聞広告をいたしております。
#148
○藤原委員 その二十日に出されたのは、これは朝日でございますが、このことだと思うわけですけれども、ここには年賀郵便が例年どおりに国民に届くとかあるいは届かないとか、そういうことが全然触れられていないわけでございます。ましてやそれに対する郵政省の責任についても述べられていないわけでございますが、その点はいかがでしょうか。
#149
○江上(貞)政府委員 十二月の二十日のものにつきましては「郵便の遅配で皆様に大変ご迷惑をおかけいたしております。」ということと同時に「大変ご迷惑をおかけいたしておりますことを深くおわび申し上げます。」という意味で、通常一般の郵便物についてのおわびを申し上げております。
 先ほど、十二月の二十日をしばらく過ぎた時点で年賀がおくれるかもしれないということを申し上げましたが、十二月二十八日の時点については、一般的に郵便物の送達が全国的にかなり遅延し、皆様に大変御迷惑をおかけいたしておりますということを申し上げております。
 さらにこの時点では、年賀状も地域により、または受け持ち郵便局によりましては、その全部を例年どおり元旦にお届けすることができず、遅延を生ずることも懸念いたしております。まことに心苦しい次第でございますが、お許しいただくようお願い申し上げる次第でございますというのを、十二月の二十八日に郵便局の局前に掲示をいたしております。
#150
○藤原委員 その点につきましては、後で述べたいと思うわけですけれども、とにかくこの朝日新聞に出ましたものは、大変御迷惑をおかけしていることを深くおわび申し上げます。これにはという理由で、これは全逓労働組合が「時間外労働を拒否しているとか、作業能率をことさらに低下させ、業務を混乱させる違法な闘争をしているという事情があります。」というのが宣伝をされているということでございます。
 この中で、私は先日京都に住むある人から話を聞いたわけですけれども、特に固有名詞は遠慮させていただくわけですが、これは現物も次に紹介するものはあるわけでございます。
 一つは、北海道の森町から昨年十二月十九日に差し出された速達現金書留ですね、これがこの人の自宅に着いたのは十二月二十六日の午後一時二十分ごろだった。つまり七日間もかかっているわけなんです。また、北海道の釧路市浪花町から十二月二十六日に差し出された速達郵便は、十二月三十日の午後五時三十分ごろこの人の自宅に届いたわけです。さらには、同じところから十二月二十九日に差し出された電信為替が十二月三十一日に届いた、こういうことです。ほかにもまだ三件あるわけですけれども、時間がありませんので…
 とにかく、この人はこれらの郵便物の余りの遅延にがまんができないで、そして配達局の局長さんに苦情を申し入れに行かれたわけです。その局長さんもあえて固有名詞は言わないでおきたいと思うわけですが、そのときに、速達料や電信料については返すことになっております、ひどくおくれたときにはお返しすることになっております、返すに当たりましては請求をしてもらわなければだめなんです、こういうふうに応対をされたわけです。この方は、自分ががまんできなくて文句を言いに行ったら、初めてそのことがわかった、文句を言いに行った者だけが申請をして返してもらうというふうなことは、郵便事業にあってよいものなのかどうかという疑問を私に投げかけられたわけです。こういうことを知らない者あるいは弱い者は泣き寝入りをしてそのままというふうなことでいいのだろうか、こういう疑問があったわけでございます。文句を言いに来たのは自分だけなのか、ほかの方も苦情を言いに来たのはないのか、こういうふうに聞きますと、その局長さんはこう言われました。たとえば取引先の荷物が着かないで商売ができません、こういう苦情が来ております、家からの送金が着かずに学生が帰省できない、あるいは飛行機の切符が着かないで乗れない、こういろいろ聞いておりますと、大変苦渋の面持ちを示しておられたわけでございます。
 こういう中で、私も年末繁忙の状況、京都の普通郵便局を何カ所か訪問させていただきました。労働者の方々も、話をしてみると、自分たちもいままでどおり年賀状一枚だって残さずに本当は配りたいのだ、一生懸命仕事をしたいのだ、しかしながら、いま闘っている不当労働行為その他いろいろある中で、労働者は団結をして闘う以外に何物もないのだ、こういうお話でした。同時に、局長さん及び管理者の方々も、私の目にはもうくたくたになっておられるなと、中間管理職の皆さん方の本当に御苦労といいますか、大変さといいますか、これを強く感じたわけです。ここで私は労使の紛争をとやかくは申しません。それは昨日以来一貫して、十分話し合って早期に解決していきたい、こういうことですから、一日も早い正しい解決方法を心から願っているわけでございます。
 問題ですけれども、ここで私が討論したいと思います問題は、おくれた速達料などにつきましては、料金を返してもらうということを局長とのやりとりで初めて知った、これが問題だというふうに思うわけです。しかもこの人は、おくれたら請求した者にだけ返すというのは納得がいかぬ、むしろ局がおくれた理由を明記したメモでもつけて、局が頭を下げて持ってくるのが本当ではないか、こう言っておられるわけです。怒り心頭に発しているという感じがしたわけですが、私はそのとおりだ、こう思います。言われるには、自分たちの商売なら、こんなことがあったら、頭を下げて申しわけありませんでしたと金を返しに行かないと、その後商売なんてものはできないのが常識なんだ、こう言っておられます。私は、この方の言い分は、多くの国民の感情を代表した言葉ではないかというふうに思ったわけです。
 そこで、聞きっ放しではなくて、私は、どうしてもここでやらなければならないことが郵政省にあったのではないのか、このことをお尋ねしたいわけです。国民に広く知らしめよということです。あるいはやり方が余りお役所的ではありませんか、官僚的ではありませんか、こういうことについてお尋ねをしたいわけです。このような意見につきまして、郵政省はどう受けとめていらっしゃるのか、お答えをいただきたいと思います。
#151
○江上(貞)政府委員 速達郵便の遅延につきましての料金の返還の点に関してのお尋ねと存じますが、御案内のとおり、料金の返還につきましては、郵便法それ自体に規定がございまして、お申し出によりましてお返しをすることになっております。
    〔野口委員長代理退席、委員長着席〕
 御指摘は、さらにもっと積極的に返すべきではないかという御趣旨を含んでおるかと思いますが、実を申し上げますと、意外に郵便の料金につきましては一般の方が知っておっていただけない面もございまして、通常の場合でございますと、一種の郵便物の料金、二種の郵便物の料金というのは大抵の方が御存じでいらっしゃると思うわけでございますが、たまたま私どもの方に入ってくるいろいろ承る話でございますと、切手売りさばき所などに行かれた場合にも、この手紙は東京まで幾らかというお尋ねもあるような状況でございまして、必ずしも通常の郵便物についても料金の取り扱いをよく知っていただいているとばかりも私どもは考えられない面もございます。
 そこで、毎年郵便局の窓口などにいろいろな周知のパンフレットを置きましたり、あるいは一年置きに郵便番号簿をお配りしたりいたしまして、その中でいろいろな御案内を申し上げているところでございます。御指摘の点につきましても、今後そういう点については努力をしていきたいというふうに存じます。
#152
○藤原委員 郵便法第三十八条二号、こういうものには、いまおっしゃったとおり、速達郵便物などが通常よりも遅延した場合はその料金を還付する規定ということがあるわけですね。しかし、江上郵務局長はもちろんその最高の担当者だということでよく御存じ、まあ偉い方は御存じだけれども、普通一般の方はそんなことは知らないわけです。郵政省はこの点について周知徹底、PRをしなければいけないのではないか。国民は知らないというのが実態ではないでしょうかということをお聞きしているわけです。いかがでしょうか。
#153
○江上(貞)政府委員 御指摘のように、私どもの周知に対する努力が足りなかったのかもしれないというふうにも存じます。先ほど申し上げましたように、各種の点でまた努力をさせていただきたいというふうに存じます。
#154
○藤原委員 それで、先ほど説明がありました郵政省がおやりになったことは、本省がつくった先ほどのお願い、これはどうかといいますと、やはり業務規制闘争と称して、こう言って、違法な闘争を指導していることが主な原因であります、このことをお知らせになっただけです。そういう組合攻撃だけで、年賀状がいつ届くとかあるいはどれぐらい遅延するとか、遅延したときには速達郵便物などについては料金を返還するなどのことはたったの一言も触れられていないわけです。同時に、十二月二十八日には、年賀状がおくれますよということを書きましたと、確かに私もこれをいただきました。しかし、二十八日にこのものを窓口に張られたとしても、この十二月二十八日に年賀状を差し出しに来る人はほんのわずかではないでしょうか。この文面を見ましても、郵政省が国民に対して郵便事業の責任を負っていることを明らかにして、料金の還付などの諸規定を国民に周知徹底させようというふうな姿勢はうかがえないというふうに思うわけです。労使の紛争によって年賀状がおくれるぞ、こういうふうに判明したその時点で、すぐに国民に対して手落ちのないように手を打つということが必要ではないでしょうか。さらに紛争は長引くぞ、こういう情勢判断があれば、そういうことが判明すれば、一層国民に対して徹底した特別対策というふうなものを立てて、それを実施していくという必要があるというふうに思うわけです。今回の紛争に当たりまして郵政省の姿勢は、当局が国民に対する郵便事業の責任を放棄したものだ、そう言っても過言ではないというふうに思うわけです。
 このような責任放棄の姿勢が片方ではどうだったかというと、労働者に対する不当労働行為を行っているというふうな根源にもなっているんだというふうに思うわけです。私は、昨年十二月二十二日、当委員会で指摘をいたしました任用差別の問題であるとか、あるいはまた今回私が調査いたしました事例、時間がありませんので簡単に申しますと、たとえば昭和五十三年四月十四日、国立の中央研修所におきまして初等部の集配訓練生対象の講義がありました。この中で、代々木局の集配課主任の全郵政組合員の講師が全逓労組の批判の講義をしていた、こういうふうな事例もあるわけです。こういうことはまさに氷山の一角だというふうに思うわけです。全国の各職場における有形無形の不当労働行為、当局のこういうやり方、この行為の事例というのは数限りがないというふうな状態にあるわけです。
 そういう中で、郵政大臣は、昨日所信表明でどう言われたでしょうか。あなたは「郵政省は、全国約二万二千の郵便局を通じて、国民の日常生活にきわめて密着した郵便、貯金、保険の三事業を行うとともに電信、電話を初めどする電気通信並びに電波及び放送の各行政分野において、国民生活の発展、向上に寄与するよう努めているところであります。」これはおっしゃったとおりです。こう述べられておりますが、これを聞いて国民にはそらぞらしいとしか映らないのではないでしょうか。しかもこれらの事業や行政は、三十数万に上る職員の方々の協力なしにはできないわけです。郵便事業について言いましたならば、郵便法の第二条で「郵便は、国の行う事業であって、郵政大臣が、これを管理する。」というふうになっているわけです。郵便事業の職員に対する不当労働行為を根絶して、郵政大臣みずからが職員の協力を求めて、この条文どおりの郵便事業に責任を持つという事業を行っていただかなければならない。このことを強く要請をして、私は次の質問に移りたいと思うわけでございます。
 次は、電話の問題についてお尋ねをしたいと思います。
 今日、電話といいますのは、国民が社会生活を営んでいく上で欠くことのできない重要な通信手段となっているわけでございます。むしろ国民の間ではもう生活必需品の一つになっていると言っても過言ではないと思います。電話が行っております役割りを考えました場合に、電電公社の事業は大変重要な責務があると思います。電電公社にお尋ねをいたしますが、電気通信事業を独占的に経営している企業体として、利用者サービスの向上を図るためにどのような施策をとられているのか、お答えを願いたいと思います。
#155
○玉野説明員 お答えいたします。
 私たちといたしましては、おっしゃるように電話は国民の必需品ということになっておりますし、またそのとおりであろうと思います。御承知のように公社発足以来六回にわたります五カ年計画をつくりまして、現在、五十二年度から第六次五カ年計画に入っておりますが、御承知のように五十二年度で、いままでお待たせしておりましたお客さんがほとんどなくて、大体一カ月以内ぐらいで電話がつくという状況になりましたし、五十三年度末で、いままで自動改式をやっておりましたが、全国自動即時化が完成するということで、ダイヤルを回されれば直ちにかかるというふうにやってまいったわけでございます。したがいまして、御要望があれば、電話はお申し込みになればいつでもつけますという状況に達しております。
 それから、そのほか、住宅等で移転等が非常にございますので、そういう場合でも移転のお申し込みがあればこれをすぐつけるとか、それからもう一つ計画しておりますのは、たとえば加入区域の問題でございます。これが従来五キロということでございますが、これを七キロということにいたしまして、七キロにいたしますと面積で約倍になりますが、そういうふうにいたしまして、これは五十四年度が終わりますと大体六割くらい終わるということで、あと四割程度しか残らない。それをまたあと二年間ほどかけまして七キロに全部していくというようなことを考えております。
 それから、一般の従来電話がつかない場合に地域集団電話というのをつけまして、これは多数共同でございますが、電話の普及を図ってまいったわけでございます。ここまで普及してまいりますと、これを単独電話に切りかえるという要望がございますので、これを切りかえていくということで、これも五十四年度が終わりますと、四十四、五万程度まで減ってまいるというふうにいたすようにいたしております。
#156
○藤原委員 それでは、利用者一般ということではなくて、具体的に身障者それからひとり暮らしの老人等に対してはどのようなサービスを行っていらっしゃるでしょうか。
#157
○西井説明員 お答えいたします。
 公社は、御存じのとおり社会福祉施策をみずからやるべき立場にはないわけでございますが、いまお話しのとおりに、国民の電気通信事業ということをお預かりいたしております関係で、身障者を初めといたしまして、国民のためになります福祉の各種の機器について開発し、これを提供しておるところでございます。
#158
○藤原委員 それではさらに具体的にお尋ねをしていきたいと思います。
 厚生省が昭和四十六年から行っております補助事業の一つに、一人暮らしの老人等に対して福祉電話を設置するという事業がございます。厚生省にお尋ねをいたしますが、こめ事業を始めた目的はどのような理由からでしょうか。
#159
○大西説明員 お答えいたします。
 厚生省におきましては、昭和四十六年度から一人暮らし老人に対する福祉対策の一環といたしまして、電話のない一人暮らし老人等の居宅にこれを設置するということによりまして、一つは当該老人の孤独感の緩和を図る、と同時に、近隣の住民でありますとか、あるいは市町村あるいは福祉事務所等の関係機関の方々がその安否を確認するために使い、あるいはその老人自身がいろいろな助言、指導を得るために関係機関等に電話するというような目的のために使うということを可能にする手段といたしまして実施したわけでございます。
 ついでながら、身体障害者に対するものにつきましては昭和五十年度から実施しておりまして、こちらの方は一人暮らしということではありませんが、外出が非常に困難な重度の身体障害者というものを対象にいたしまして、その当該障害者のコミュニケーション、特に緊急連絡ということを図るための手段といたしまして五十年度から実施しているということでございます。
#160
○藤原委員 ただいま厚生省が答弁されましたように、老人福祉電話というのは、一人暮らしの老人が社会的な交流を行うために、あるいはまた老人の孤独感を緩和させるために、そしてさらには安否の確認であるとか、いろいろ相談をするために、こういうふうな目的を持って設置をされているわけでございます。したがって、その通信というのは人命にもかかわる非常に重要なものである。この福祉電話というのは大変大切な役割りを果たしているというふうに考えます。第七十八国会の公衆電気通信法の一部改正のときに、当委員会におきましても「寝たきり老人、心身障害者などの生活維持に必要な電信電話の利用については、設備料、通話料の減免及び設備料の分割払いの方法を検討する等、積極的な福祉施策の措置を講ずること。」こういう附帯決議がつけられたわけでございます。
 そこで、郵政省及び電電公社にお尋ねをいたしますが、この附帯決議に基づいて、あなた方はどのような措置を講じてこられたのでしょうか。
#161
○西井説明員 お答えいたします。
 ただいまお話しの第七十八国会におきます附帯決議に基づきまして、寝たきり老人の方でございますとか、心身障害者の方とか生活保護世帯等の方に対します設備料の分割払い、それから債券の引き受け免除という点につきまして、郵政大臣の認可を得まして、公衆電気通信法の一部を改正する法律案の施行と同時に実施をいたしております。
 それから、そのほか、ただいまお話しの設備料、通話料等につきましては、厚生省の方でいろいろな施策を御指導になっておりますほか、市町村等でいろいろ実施をしていただいておりますので、それらに対しましてさらに積極的にやっていただきますようにお願いを申し上げたところでございます。
#162
○藤原委員 分割払いとか債券の引き受け免除、こういうものは講じてきたけれども、肝心の設備料とか通話料の減免については、国や自治体の方にお任せをしているということですけれども、それはどういうことでしょうか。
#163
○西井説明員 現在のところ、ただいまお話しのございます老人福祉電話等につきましては、設備料、加入料等につきましては、すべての福祉電話について全額国あるいは市町村等で御負担をしていただいておりまして、それから基本料につきましても約九〇%の福祉電話につきまして全額市町村等で負担をしておられるわけでございます。そういう実態等も踏まえまして、さらに先ほど申しましたとおりに、厚生省等に対しましてお願いをしたところでございます。
#164
○藤原委員 それでは、国や地方自治体の実績があるから一層それをやりなさい──もしもなければどうされるのでしょうか。電電公社で負担ができるのでしょうか。
#165
○西井説明員 お答えいたします。
 福祉電話等に対しまして料金の減免を行うということは、恒久的な施策といたしましては、公衆電気通信法の改正を行うことが必要になってございます。さらに福祉というものをどのように考えるかということでございますが、公社といたしましては、福祉行政というものはやはり国等においてしかるべき福祉行政のあり方というものを御検討いただきまして、そして国の施策の中の一環として、公社がその中で何を行うべきかということを分担するのが適当なのではないか、このように考えておりまして、先ほど申しましたように、その中で公社が分担するのに適当であると思われる福祉機器の開発等につきましては、非常な力を入れまして開発をしてまいったところでございます。
#166
○藤原委員 私は少々見解が違うわけです。社会福祉というものは、国や地方自治体だけに任せるのではなくて、公的な機関、つまり公共企業体等も積極的に参画しながら、全体として社会福祉の向上に努めるべきではないかというふうに思いますが、この点郵政大臣はどのようにお考えでしょうか。
#167
○寺島政府委員 ただいま先生御指摘のように、現在老人福祉電話等につきましては、社会施策の一環として、国あるいは地方公共団体というものが負担をして行っておるわけでございますけれども、これをたとえば電電公社という公共企業体等が料金の中で軽減していくというか、負担をしていくというか、こういうやり方をとるべきではないかという御意見と承ったわけでありますけれども、こういったいわゆる福祉型料金体系といったふうなものを導入すべきであるという御意見が確かにあることは承知をいたしております。しかし、同時にまた、先ほど公社の方からお答えもありましたように、そういった本来行政サービスに属するものにつきましては国ないし地方自治体等が提供するのが原則であって、独立採算をたてまえにしております公共企業体としては限界のある問題だという意見とに分かれておるところであろうと考えておるわけでございまして、こういった点を含めまして、現在われわれは──ただいま申し上げましたもう一つの意見というのは、たとえばこれは公社の方でございますけれども、御存じと思いますが、電信電話諮問委員会というのを公社が総裁の私的諮問機関としてつくりまして答申を求めたわけでございますが、この中にもこの問題に触れまして、国あるいは地方自治体が提供するのが原則であるという意見が述べられておるわけでございまして、こういったいろいろの意見があることを御承知いただきたいと思うわけでございまして、現在われわれといたしましては、公社が直ちに一つの料金の問題としてこれを負担していくということには一つの限界があろう、こういうふうに考えておるところでございます。
#168
○藤原委員 それじゃ、まことに矛盾があると思うのですけれども、公的な報道機関でありますNHKは、放送法第三十二条第二項に基づいて生活困窮者等に対する受信料免除の措置これをとっているわけです。これはもちろん御存じですね。また郵便事業におきましても郵便規則の第二十条の二の三項によりまして、心身障害者団体の発行いたします定期刊行物につきましては条件の緩和と政策料金、この適用をいたしております。これも御存じですね。
 郵政省にお聞きいたしますが、NHKや郵政省がこれらの措置をとったのはどのような理由からおとりになったのですか。電電公社は、これは諮問機関もそう言っているしとるべきではない、こういうことですか。
#169
○江上(貞)政府委員 郵便について申し上げます。
 低料の郵便料金を設定をいたしますことは、いずれにいたしましても独立採算をとっておる立場からいいますと、ほかの利用者の御負担にかかわる問題でございますので、それなりの限界もございますし、またそれなりに慎重に考えなければいけない点もあると思います。ただ、五十一年の郵便料金改定の際に強い御要望がございまして、いろいろ省といたしまして検討いたしました結果、ただいま御指摘の料金でございますが、この料金を設定いたしました。これにつきましては、ただいま御指摘のように心身障害者の福祉を図ることを目的として発行するものにつきまして通常の低料三種よりもさらに安い料金を適用しておるわけでございます。
#170
○藤原委員 そうしますと、私は法的には現在の公衆電気通信法の範囲内で公社独自の判断で基本料、度数料、これの減免措置ができると思うのですが、公社の監督官庁であります郵政省はそうは思われないわけですね。
#171
○寺島政府委員 ただいま御指摘の点は、先生御案内の公衆法の七十二条に臨時減免という規定がございます。この規定によってやり得るのではないか、こういう御趣旨かと思うわけでございますが、この公衆法七十二条の趣旨を申し上げますと、この条文は「公社又は会社は、その総収入に著しい影響を及ぼさない範囲内において、臨時に、公衆電気通信役務の料金を減免することができる。」という定めをいたしておるわけでございます。したがいまして、この条文から読めますように、この場合でございますと公社がその判断で臨時に減免できるという規定になっておるわけでございます。ただその場合、この法律にもありますように「総収入に著しい影響を及ぼさない」ということ、そしてまた同時に「臨時」であること、この二つの要件を満たす中で判断をして行うべきものだと考えるわけでございます。
 なお御案内のとおり、料金は主なものは法定をされておりますし、その他も認可等にかかっておるわけでございまして、この料金を減免するということにつきましては公衆法の七十条あるいは七十一条におきましてある程度具体的に定めてございます。これはそれに対するさらに例外規定でございますので、そういった全体の趣旨というものを十分考えまして、利用の公平の原則に反しないように判断をしてこの七十二条が適用さるべきものと考えておる次第でございます。
#172
○藤原委員 それでは電電公社にお聞きをしたいと思います。
 公社は、福祉行政というのは本来国や地方自治体が行うべきものだ、こういう理由から基本料とか度数料の減免を拒否してきた。拒否というと強いですが御遠慮なさってこられた。公衆法の第七十二条の枠内で、いまの説明ですと十分料金の減免措置というのはできるというふうに思うわけです。公社は、法的に言ってこの枠内でも料金減免措置ができない、こうおっしゃるのかどうか、いかがでしょうか。
#173
○西井説明員 お答え申し上げます。
 ただいま監理官から詳しく御説明があったわけでございますが、繰り返しになろうかと思いますが、公衆法の七十二条で減免をできます範囲は「総収入に著しい影響を及ぼさない範囲内」というのが一つの条件でございまして、もう一つ「臨時に、」という条件がついてございます。したがいまして、恒常的な施策として行うということは、やはり七十二条の範囲内ではできないのではないか、このようにわれわれは考えておるところでございます。
#174
○藤原委員 公衆法第七十二条によって過去には料金の減免措置がとられたことがあるわけです。つまり昭和三十三年の日本電信電話公社公示の第百四十一号、昭和三十四年の公社公示の第二十九号、昭和三十九年の公社公示第八号、昭和四十三年公社公示の第八十三号、この公示に基づきまして料金の減免がとられた、こういう事実があるわけですけれども、その理由は一体どんな理由でしょうか。
#175
○西井説明員 お答えいたします。
 ただいまおっしゃいました例を具体的に申し上げますと、まず昭和三十三年の公示第百四十一号でございますが、これは南極地域観測隊の電報に関します特例でございます。具体的に申しますと、南極観測と申しますのは国の関係各機関が協力をして実施するものでございまして、南極観測におきます通信の連絡というものは、観測隊の行動及び観測成果に多大の影響を及ぼしますほか、観測予算の制約もございますので、この南極観測隊及び越冬隊につきまして、日本を出発する日から帰着する日までの間の期間を限りまして、かつ観測に関する事項ということに範囲を限りまして、またこれを使える者は観測隊長または越冬隊長と文部大臣との間に送受させる電報の料金、こういうふうに期間並びに対象を限定いたしまして、第三次南極観測越冬隊のときまで臨時減免をしたものでございます。
 それからあと、ただいまお話の昭和三十九年の公示第八号によります臨時減免の例でございますが、これはアメリカとの間で宇宙通信の中継の実験を行いますために、この実験に関する事項の通信連絡に使用いたします市外専用電話回線にかかわります市外回線専用料等につきまして料金免除を行ったものでございまして、具体的には昭和三十八年十一月二十三日から昭和三十八年十一月二十六日と四日間の実験の間を限りまして免除を行ったものでございます。
 それからその次に、ただいまお話しのございました昭和四十三年の公示第八十三号でございますが、これは日本国の万国博覧会が行われましたときに、この万国博覧会参加者及び万国博覧会運営に関係のあります国の機関、もしくは地方公共団体の利用にかかわります電話あるいは専用線等の役務につきまして、臨時電話を加入電話として扱ったものでございますが、この万国博覧会は日本国のほかに諸外国からも多くの国が参加をされました国家的行事でございまして、しかも国際条約に基づくものでございます。それで、この臨時電話等の料金を、かなり臨時電話を長期にお使いになります関係で、これもこの万国博覧会の期間を限りまして、加入電話と臨時電話の料金の差を減免をしたところでございます。
 それから、あと昭和三十四年のただいまの公示第二十九号でございますが、これはテレビジョン中継専用料の料金の減免でございまして、これは昭和二十九年にテレビジョン専用料金というものが制度化されたわけでございますが、その後テレビの専用料金というのは各区間ごとに原価を計算をいたしまして料金をいただいておりましたわけでございますが、この方法によりますと、地方のテレビ局の激増に伴いまして、この回線専用料の設定がきわめて煩瑣となりまして、料金区分も非常に複雑になりまして、事務処理上支障が出てまいりましたので、これを距離比例制の料金に改める等、テレビ中継専用サービスの発展に対処できる料金改正をしたわけでございます。
 具体的には、従来の時間当たりの単金制、一時間当たりの単金、もっと詳しく申しますと、基本時間が一時間、以降三十分ごとのいう料金を改めまして、最低の場合、連続する場合は一日五時間、連続しない場合は一日六時間という専用料金を設けて実施をしたわけでございますが、そういたしますと、五時間未満しかお使いにならないテレビ局に対しまして非常な料金値上げになりますものでございますので、その過渡的措置といたしまして、テレビの中継専用料の料金を、これも期間を限って減免をしたものでございます。
#176
○藤原委員 いろいろ説明がございましたわけですが、一言で言いますと、つまりこういった料金減免措置というのは、公共的な見地、そういうものに立って行ったということだと思うわけですね。よいことだと思います。知恵を出してやるならば、かくかくしかじかとあれだけ御説明ができるほどのことがやれるということだと思うのです。そうしますと、この社会福祉というのは国、地方自治体、公共機関、こういうところが協力し合って初めて十分なものになっていくというふうに思うわけです。しかも、公社内においていろいろ工夫をし、知恵を出ししていただければ、老人福祉電話の基本料とか度数料の減免措置というのは、私が先ほど述べたように公社の判断一つで現行の公衆法の枠内ででも十分運用できるのではないか、御検討いただきたいと思うわけです。
 福祉に役立つ機器を公社としては開発をいたしておりますということでしたが、これも確かに大事なことだと思います。シルバーホン、こういうものは本当にお年寄りの方がお喜びになるだろう、こう思います。しかし、これは高いわけですね。機器の開発も非常に重要です。しかし、開発をしたならば、それがだれでもいつでも公平に使える、この工夫がもう一つ必要だというふうに思うわけです。シルバーホンをすべてのこういった福祉電話に使いなさいなどとは言わないまでも、基本料や度数料の減免措置は、だれでもいつでも生活必需品のようになった、しかも先ほど厚生省の御答弁どおりの、本当にお年寄りを守る、大切にするという立場から考えるならば、重要な措置ではないか、こういうふうに思うわけです。そして、現にNHKや郵便事業においては、独自の施策によって社会福祉の向上のために政策料金を適用しているわけです。法的に見ましても財源的に見ましても、公社がやろうと思えば私はできるものだというふうに思います。検討する余地があるのではないか、ぜひともお考えになっていただきたいと思いますが、総裁いかがでしょうか。
#177
○秋草説明員 公衆法七十二条に関するただいまの先生からの御質問の問題点は、いつもこれはわれわれの課題になっております。
 ただいまのところ、この法律の解釈等につきましてはあくまで監理官の解釈に沿っておりますが、福祉といいましても単に電話ばかりではなくて、福祉行政というものは実にたくさん多種多様なものがございます。したがいまして、いまテレビと郵便だけに特例が出ておる、郵政省限りでできるというようなことがございますけれども、厚生省という立場で、あるいはこうした公共負担というものをどう見るかという大蔵省の見解等もありまして、従来まではそうした統一的な解釈でやる方が一番いいのだろうということで来ております。電電が拒否しているというわけではございません、おっしゃいましたとおり、電電がそういうものは受け付けないという気持ちではありませんけれども、非常にこれは大事な問題でございますので、また監理官とも相談しまして、また厚生省とも相談しまして研究してみたいと思っております。
#178
○藤原委員 総裁は研究してみたいと、こうおっしゃっているわけです。
 そこで郵政省、さっき電電公社は独立採算なんだ、慎重におやりにならなければいかぬ、こう言っておられましたが、確かにこれは軽々にやってはいけない、十分その判断が必要だ、これは賛成ですけれども、実は西ドイツやフランス、ここにおきましても、企業形態の違いはあるにせよ、身障者等に対する電話料金の軽減がもう行われているわけです。たとえばわが国でも、厚生省の発表によりますれば、老人福祉電話の対象者というのは五万九千人なんです。五万九千といえば確かに多い人数です。しかしよくよくこれを検討いたしましたならば、この対象者全部に電話を設置したと仮定をした場合、金額的には幾ら要るのか、基本料が一年間トータルして十一億三千二百八十万円です。慎重にしなければいけません。しかし十一億三千二百八十万円、度数料金百度までを無料とした場合に、試算をしてみますと五千九百万円あればいいわけです。合計幾らか、十二億円弱。十二億円弱、電電公社が負担をしてくだされば、五万九千人の方々がどれだけ喜ばれるだろうかというところに来ているわけです。公社の五十二年度決算を見せていただきますと四千四百億円、こういう莫大な利益が生まれているわけです。先ほど申された総収入に著しい支障があってはいけない。四千四百億円の中で十二億円弱を負担していただくのに、総収入に著しい支障があるでしょうか。臨時でないといけないのだ、いろいろあるでしょうが、それじゃ、よかれという方にみんなで協力をし合って、法改正も必要ならば、またいろいろなものをつくらなければならないなら、国会でやらなければならない仕事も総力を挙げてやるべきではないか、こういうふうに思います。財政的に考えても、このように電電公社から見れば大した額ではないのではないか、私はこう思うわけです。いや、そうじゃありませんといろいろ御説明があるに決まっているし、もちろんそうだろうと思います。十二億円弱というようなお金が少額だとは申しません。けれども、老人福祉電話の料金減免をしたからといって、大喜びをされこそすれ反対するというふうな国民がいるでしょうか。よくやってくれたということで必ず喜んでいただける、私はこう思いますし、とりわけ、あのお年寄りの皆さん方は十五年の長きにわたる侵略戦争を耐えて生き残ってこられた、いわば日本の宝物だと思うわけです。この人が本当に喜んでくださることをぜひともやろうではありませんか。公社の考え一つによって老人福祉電話等に対する料金減免措置は十分できるのではないか。改めて総裁の見解をお聞きしたい。
 実は、先ほど言われました昭和三十九年の減免措置ですね。このときの総裁は大橋八郎さん、米沢滋さんと書かれておりますが、ぜひとも秋草総裁時代に福祉電話の料金減免をやっていただきたい。秋草総裁の名が歴史に残ることをぜひおやりいただきたい。御見解をお聞きして終わりたいと思います。お願いいたします。
#179
○秋草説明員 先ほどお答えしましたとおり、これはやはり法律事項でございますので、この解釈につきましては監理官の解釈に従って今日までずっと参っております。この福祉問題は、厚生省のお話を聞きますと電話ばかりじゃなくて多種多様なものに発展するもので、けじめが一つの法の性格だと思います。したがいまして、私たちは、法に従うだけでございますから、もし監理官なり郵政大臣のところで、これに対してこういう解釈もあるというようなことがあれば、私どもはこれに従わなければならぬと思っています。今後も十分研究していきたいと思っております。
#180
○藤原委員 もう一つ、いまの総裁のお答えを聞かれて郵政大臣のお考え、決意をよろしくお願いいたします。
#181
○白浜国務大臣 非常に貴重な御意見を承りました。いま総裁からもお話がありましたが、福祉の問題はいろいろむずかしい問題でございまして、これはだれかが負担をすれば全体でまたそれを負担をしなければならぬというふうなことでございまして、それにしましても、おっしゃるとおり非常に喜ばれることでございますので、私どもも関係各省庁とよく連絡をとって検討していきたいと思っております。
#182
○石野委員長 伊藤公介君。
#183
○伊藤(公)委員 郵政大臣はこの所信表明の中で、昭和五十四年度におきましては、単年度収支で四百七十三億円の収入不足が生じる見込みだ、これにつきましては借入金により措置することとして、過去年度の収入不足分と合わせて二千四百十九億円の借入金を計上している、こういう所信表明をされているわけでございます。あわせて、赤字経営の上に、昨年来の郵政省の労使の問題はすでに本委員会でも同僚議員の中で御議論をされてきた問題でありますが、ますます国民の信頼というものを失いつつあるのではないかという気がしているわけでございますけれども、大臣はこうした一連の問題を、どのように今後の郵政行政を進めるおつもりなのか、基本的な問題をまずお尋ねしたいと思います。
#184
○白浜国務大臣 おっしゃるとおり独立採算でやっていかなければならないこうした財政のもとで、一生懸命赤字を出さないようにということで、そしてなるたけ料金も上げないで国民の皆様方の負担を少なく済むようにということで努力をいたしておるところでありますが、かてて加えて今度のような闘争が起こりますと、国民の郵務事業に対するいろいろな不満なり不信なりというものも出てまいりますので、どうしてもこれを取り返さなければならぬというふうに考えておるわけであります。
 今回の予算編成についても、大蔵省側からも大分赤字の問題については注意をされまして、値上げをすべきではないかということの示唆もありましたけれども、私ども一生懸命努力してみるからということで一応借入金を考えて今度の予算を編成したような次第であります。
#185
○伊藤(公)委員 大蔵省がこの料金値上げの意向があるというお話を伺っておりますが、いま大臣のお話ですと、ことし一年間やってみる、こういうお話でございますが、大臣率直に、ことし努力をすれば来年は料金値上げをしなくてもいい、大丈夫やれるのだ、いまこういうお見通しを持っていらっしゃるのですか、どうなんですか。
#186
○白浜国務大臣 残念ながら自信があるとまでは申せませんが、一生懸命努力をしてみたいと考えておるところであります。
#187
○伊藤(公)委員 昨年の暮れ以来の労使の問題は、率直な国民感情としても、日教組のストライキと並んで非常に悪評であります。私自身ももちろん、昨年の暮れからことしまで新年会の通知なんかも全部新年会が終わってから届いて、ずいぶん会合に出席ができなくて怒られたというケースも現実にございます。これはもう多くの国民の皆さんが経験をされたことで、もう手紙やはがきでは余り信頼ができない、手紙とはがきを出した上に電話連絡をしなければ確実にこちらの意思が伝わらない、こういう状況が生まれているわけでございます。
 しかも、そのストライキの中で、もちろんいままでの御議論の中でもいろいろなお話ございましたけれども、ストライキをやっていて働かなかった人たちにお金を払っていて、まじめにやっていた人たちのところにお金を支払われなかった。これは協定のひずみといいますか、改革をどうしてもしていかなければならない。これは、郵政大臣が十日に全郵政と会われたそのときのトップ会談では、この問題の善処をする、前向きに検討する約束をした、こういうお話でございますが、前向きに検討をお約束するということは、具体的にどういう形でこの問題を解決しようと大臣はお考えになっていらっしゃるのですか。
#188
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 年末の特別繁忙手当につきましては、時間があればいろいろこの制度的なもの、あるいは物の考え方等御説明したいわけでございますが、もともと二十年以上も前に、年末年始の職員の超過勤務負担というのが非常にだんだん高くなってまいりまして、それを健康管理の面とか労使の協力の面とかいろいろな面で、超過勤務という形だけでなくて労働密度の高さというものを考えまして、繁忙手当制度を労使間の協議によってつくったというのがスタートでございますが、実は御案内のとおり、時間外労働協定が締結されるという大きな、制度的と申しますか労使間の約束が前提になっております。また、過去におきまして、この二十数年間、実は年末から年始へ闘争が越年するということは過去に例もなかったということが一点ございます。それからまた、特に今回のように怠業行為と申しますか、時間外の協力がないというだけでございませんで、時間外労働協定は、御承知のとおり労使間の合意が必要でございますけれども、これは協力をいただかなければならぬわけですが、時間中自体にも、先ほどいろいろ御議論が出ておりますような怠業行為等が非常に広範囲に行われた、怠業もまた極端な面もあった、こういう事態というものはいままでに実はなかったわけでございます。したがいまして、今回この問題が、全郵政からももちろん指摘が出ておりますし、国民世論の中からも、いろいろ考えてみてこれはどうも常識的にも納得いかないのじゃないか、こういう御批判が出ておることは御承知のとおりでございます。
 私ども、いま申し上げましたように過去にも経験のなかったあれでございますし、かつ、いわゆる三六協定を結んでおる事業所へというのが非常に力点を置いた考え方でございますので、全郵政の諸君、未加入の諸君と申しますか、全郵政が三六協定の締結権を持っておる、そこのところに非常に力を入れておるわけでございますけれども、一方では、三六協定が締結されない事業所内における全郵政の諸君で、時間中も一生懸命やったし、時間外は実は時間外労働協定がございませんから違反になりますのでそれはできませんけれども、そういう方々に対してどうだという、量的には一部でございますけれども、そういういわば矛盾と申しますか、そういう点が指摘を受けておる。
 そこで私どもが、かつて過去に経験がなかったことでございますけれども、二つの労働組合があるわけでございますが、労使それぞれこの問題をじっくり議論してみたい。したがいまして、私もちょっと申しておりますけれども、いわゆる報酬と申しますか、働くとはどういうことか、本当にその働きに対しての報酬というのはどうなければならぬだろうかというふうなことの議論も要ろうかと思いますし、交渉事でございますので絶えずいろいろむずかしい面もあろうかと思いますけれども、問題意識を持って理解を求めて、また技術論にも入りますけれども、あれが日額制の問題と時間外に対応する手当と甲欄、乙欄と分かれておりますが、そういう両面があるわけでございまして、またその比重のかけ方等も労使間で十分話し合って、しかし制度的には繁忙手当制度というのが現に長い間のルールとしてあるわけでございますので、それを踏まえながら、今回の経験も念頭に置いて話し合っていきたい。しかし基本は、いろいろ御議論出ております、繁忙手当だけの角度ではなくて、年末年始、毎年あるわけでございますので、労使間の違法な闘争というふうな形でなくて、平和的な中で話し合いで問題を解決していく。それぞれの労使間というのは今後とも永久に続くわけでございます、それぞれパートナーでございますので、そのもとのところを踏まえて、そしてなお繁忙手当の問題は問題として話し合っていきたい、このように考えておる次第であります。
#189
○伊藤(公)委員 お話のように、例年この問題は持ち出されるだろうと思いますし、特にことしの末の協約改定には組合同士の思惑というものも絡み合って、非常にむずかしい問題になるだろうというふうに予測されるわけでございます。しかし、組合同士の問題は、職場の中における組合同士の問題でございます。一般の国民の方は、職場の中のそうした思惑ではなしに、現実の生活で大きな被害を受けるわけでございますので、ぜひ十分な話し合いをすると同時に、こうした国民感情の中で郵政行政が国民の信頼を失うということに対しては十分配慮をして、今後の問題を早急に御検討いただきたいと思います。
 実は先ほど大臣にお尋ねをいたしまして、どうも大蔵省の方は料金値上げというような話が出ているということも私は伺っているわけですが、料金値上げをしないで最大の努力をして、日常生活に非常に欠かすことのできない郵政の仕事に対して信頼を回復してもらいたい、そう考えているわけでございますけれども、たとえば昭和五十一年度の料金改定をされて非常に郵便物数の変化があったということでございますけれども、その郵便物数の回復状況はどのようになっておるか御説明をいただきたいと思います。
#190
○江上(貞)政府委員 御指摘のように前回の郵便料金の改正は昭和五十一年一月でございました。その後、昭和五十一年度でございますが、料金改定の影響というふうに判断をされますけれども、前年度に比べまして七・八%の減少になりました。五十二年度でございますが、相当に回復傾向を見せまして、対前年度五・七%の増加になっております。さらに、本年度でございますが、十一月までしか現在のところ郵便物数の累計ができておりませんけれども、この間三・七%の増加になっておりますので、おおむね回復歩調であるというふうに存じております。
#191
○伊藤(公)委員 仮定の話をするのは大変恐縮ですけれども、五十年から五十三年まで私も実はデータをいただいておるわけでありますが、ようやくことしで五十年度並みに回復ができるかどうかという状況であろうと思います。しかし、第一種の手紙に関しては五十円、はがきは二十円、こういう改定でいまこれだけの落ち込みと変化があったわけでございますけれども、この現状の中で料金改定をするということになると、今度は前回のような回復はできないのではないか、郵便物数に対してもっと大きな変化があるのではないかというふうに考えておりますが、将来の問題でありますから、大臣御自身も、極力料金を上げないでそういう方向で努力をされるというお話でございますけれども、万一これを上げられると大変な状況になると思いますけれども、さらに料金改定をした場合にどんな影響があるか、いまのうちにちょっと考え方だけお尋ねしておきたいと思います。
#192
○江上(貞)政府委員 現在におきましての料金改定の影響でございますが、御案内のとおり「郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」というのが法律の条文でございます。率直に申し上げまして、郵便事業の収入の中でほぼ人件費に換算できるものはおおむね九割でございます。それで、先ほど申し上げましたように、郵便物数はかなり回復の歩調を見せておりまして、決して郵便物数が減っているというわけではございません。私どもといたしましては、それなりに合理化なりあるいはまた機械化というような努力あるいは職員の訓練ということで能率の向上にも努めておりますけれども、九割が人件費であるというような実情から申しますと、端的に申し上げまして職員の給料を減らすとかあるいは人を減らすとか非常にむずかしいことでございます。
 今日、決して顧みて他を言うわけではございませんが、物価指数もかなり上がっておりますし、御案内のとおり国鉄の入場券は八十円であるというような時代でもございますので、それなりに私どもが努力をしていくということ、それなりにまたリーズナブルな料金を考えていくということによりまして、できるだけ上げないような努力はいたしますが、同時にまたそれなりの御理解はぜひちょうだいもいたしたいというふうに存じておるわけでございます。
#193
○伊藤(公)委員 私はいろんなものを通して、とにかくこの郵便事業に対して国民の信頼をこれ以上失ってほしくないという気持ちでいるわけでございまして、そういう意味では今後、たとえば赤字を少しずつ減らしていくという意味におきましても、郵便事業において部分的にはいままでそういう御努力をされているようでございますけれども、民間ができるところは思い切って民間に委託をするということをもっと大胆におやりになったらどうか。あるいは非常にホットな計画をされて、郵便事業に対してもっと国民の新しいアイデアとかそういう具体的な対策を立てられたらいいんじゃないかというふうに思いますけれども、何か具体的なそういう御計画を持っていれば、ひとつお示しをいただきたいというふうに思います。
#194
○江上(貞)政府委員 具体的な計画というお尋ねでございますが、その前に、現在の民間に事業を委託しております仕組みについて簡単に御説明させていただきたいと思います。
 御承知のとおり、郵便の業務の一部を契約によりまして郵政省以外の者に行わせます場合には、郵便法第五条第一項の規定によりまして、法律の定めによるということが必要になっております。そのために、実は郵便物運送委託法という法律がございまして、この法律に基づきまして郵便の仕事の一部を部外に委託しております。現在郵便の輸送部門においては、そのほとんどを民間に委託しておる状況でございます。また山間地等あるいは都市周辺の小包郵便物の配達業務等につきましても、その一部を外部に委託しておるわけでございます。ただ、この法律が昭和二十八年に改正になりましたときに、国会におきまして附帯決議をちょうだいいたしておりまして「郵便業務は国家専掌とする本旨にかんがみ、委託業務は漸次出来得る限り縮少すること。」というような附帯決議もちょうだいをいたしておるわけでございます。したがいまして、私どもとしては、片やこの附帯決議の趣旨を尊重いたしまして減らしてくる努力もいたしましたが、その後著しく都市構造、配達環境等が変わりました都市周辺の小包の集配などにつきましては、一部部外の委託を実施させていただいておるという面もございます。
    〔委員長退席、野口委員長代理着席〕
#195
○伊藤(公)委員 少し細かな議論で恐縮ですけれども、民間委託ということに関連をして一つお尋ねしたいのであります。
 いま全国で、特に大都市においてでありますけれども、三百近い団地ではママさん配達をされているようであります。例年、六カ月以上だと思いますけれども、六カ月以上団地なんかで郵便配達をした奥さん方は、年の暮れ十二月になると、年末の手当というほどでもありませんけれども、正確に何と言うのか、まあ年末の手当をいただいている。これは年々少しずつ上がっておりますけれども、実は六カ月配達をした団地のママさんも、五年とか十年すっとまじめに団地で配達をしている方も、年末の手当は同じなわけです。昭和五十三年、これは二万五千円ですか。配達をしている皆さんの中には、六カ月やった方も五年とか十年とかずっとその仕事をまじめに問題なくやってきた人も一律だというのではなくて、やはりもう少し張り合いを持たしてもらう方法はないか、こういう声が非常にあるようでございます。まあ、いろいろ非常勤の職員の年末の手当等の基準もあろうかと思いますので、いろいろむずかしい点はあろうかと思いますが、何かそこで温かい配慮ができたらもっといいのではないかというふうに思いますが、どうなんでしょう。
#196
○守住政府委員 お答え申し上げます。
 この点はいわゆる民間委託ということではもちろんございませんで、団地等におきます非常勤による配達ということでございますけれども、非常勤の方々に対します特別臨時手当ということを言っております。月二十日以上で六カ月以上ある非常勤の方ということでございますが、御承知のとおり俗称モチ代と申しておりまして、これが結局国家公務員制度とも絡むわけでございますけれども、日々雇い入れる非常勤という制度論的な面があるわけでございまして、国家公務員には外国におきますようないわば契約的な職員、準職員と申しますか、そういう制度が実はないわけでございます。これはいろいろな面であらわれておりますけれども、そのことはさておきまして、おっしゃいますとおり実態的にはもう長年やっておられる方とそうでない方といろいろ声がある、御不満もある、お気持ちがある、これはもう十分私ども受けとめておるわけでございます。もともとが日額制の非常勤だということでございまして、気持ちでモチ代というふうなことでやりまして、雇用条件は別でございますけれども、実態論としてそういう声がある。そこで私ども、他の非常勤の方もおられますし、そこらあたりのところも考えながら、しかしお気持ちはよくわかるし、何らかの形でこれにこたえなければいかぬ、こういうのであれこれ議論をいたしておりまして、今後に向かいましていろいろむずかしい問題はありますけれども、先生の御指摘、お気持ちは私も実態的にも感じておりますので、何かいろいろ知恵がないのかということで検討させていただきたいと思う次第でございます。
#197
○伊藤(公)委員 次に、郵政省は昭和五十四年度の予算にデータ通信のコード化施策というものを昨年の十二月提示をされて、データ通信の振興法案の立法化あるいはそれに基づくデータ通信振興事業協会の設立をする、こういう御計画をされてきたわけであります。この電気通信技術とコンピューター技術の進展は御承知のとおりで、大変目覚ましい進歩を遂げているわけでございまして、このデータ通信は今後ますますわが国の重要な産業の部門になると思いますし、データ通信の果たす役割りという重要性を考えましても、外国からの非常に激しい攻撃等もすでにあるところでありますから、積極的にこの問題には取り組んでいく必要があろうかと思いますけれども、まずわが国のデータ通信の現状がどのようになっているのかをお尋ねをいたしたいと思います。
#198
○寺島政府委員 お答えいたします。
 わが国のデータ通信の現状についてのお尋ねでございますが、この現状ということを一つの指標といたしましてシステムの数で申し上げてみますと、五十三年三月末現在で国内システムが約二千七百、それから国際システムが約六十設置されております。これらのデータ通信システムの過半は製造業等の生産、販売あるいは在庫管理システムあるいは金融機関の預金為替業務のシステム、こういったもので占められているわけでございますけれども、近年におきまして大気汚染の観測でありますとかあるいは救急医療といったいわゆる社会福祉、公害対策といった分野にも利用されるようになってきておるところでございます。こういうふうになっておりまして、データ通信システム、単に企業経営の効率化にとどまらずに、国民生活あるいは社会福祉の向上にも非常に役立つということでございまして、今後も技術の発展に伴いましてますます多種多様の発展を見るであろう、こういうふうに考えているところでございます。
#199
○伊藤(公)委員 重要性を十分認識をしていただいた上で、データ通信振興事業協会、実は郵政省の今年度のまさに目玉商品ともいうべき非常に大事な部分だと思っているわけでありますが、この見通しについてはどのようにお考えになっていらっしゃるのでしょう。
#200
○寺島政府委員 お答えいたします。
 御指摘のとおりデータ通信のいろいろな発展、振興を図っていきます上で特に技術的な問題が大きなウエートを占めておりますので、それの一つの役割りを果たすものといたしましてのデータ振興協会というものを設立いたしまして、それに国も金を出してこういうものを強化していこうということで予算を要求いたしましたことは事実でございます。しかしながら、予算編成の過程におきましてこれは認められませんで、ただいま現在国会において御審議をいただいております五十四年度予算におきましては、このことは予算の中には入っておらないという状況でございます。そこで、われわれといたしましては、そういう状況を踏まえまして今後のデータ通信の振興、発展のためにどういう策をとるべきかということについて現在鋭意検討を進めておるところでございます。
#201
○伊藤(公)委員 これは日本の電電公社というものの位置づけみたいなものも法的に今後どうしていくかという非常に重要な部分でございますから、さまざまな問題があることはよくわかるわけでございます。
 郵政省は、昨年、学者あるいは民間データ処理業者という方々で構成をしてデータ会議を省内に発足をされて、その検討した後の報告書を提出をされているわけでありますけれども、その報告書の柱はどういうものが柱になっていらっしゃるのでしょう。
#202
○寺島政府委員 データ会議と申しておりますが、たしか昨年の春ごろからだと思いましたけれども、先ほど来申し上げておりますようなデータ通信の発展のためのいろいろな施策の必要性を痛感いたしまして、そのために各界の方々のいろいろな意見を十分にお聞きしたいということで、データ会議といいますと大変大げさになりますけれども、そういう一つの会合を持ちまして、大体秋ごろまでかかりまして一応の会議としての考え方というものをいただいたわけでございます。
 その中の主たる点は、わが国のデータ通信の健全な発達を図るためには技術開発の推進が必要である、あるいはこれからのデータ通信の発展の方向を考えます場合に、ネットワーク化の方向に向かっておるわけでございますので、ネットワーク化のための必要な措置をとっていく必要がある、あるいはデータ通信事業の基盤整備の問題、さらには社会生活の中にデータ通信が深く入ってまいりますとともに、データの保護対策といったものもまた一面重要になってまいります。あるいはこういった技術の発展に即して、データ通信技術者の養成等についても国が指導的な立場を持ってさらに積極的に推進をしていく必要があるのではないか、大まかに申し上げますとそういうことの一応の結論を得ておる次第でございます。
#203
○伊藤(公)委員 税制面の保護の問題であるとか開発資金のあっせん等いろいろな具体的な問題もあるようでございますが、当然今後こうした御議論をさせていただく機会があろうかと思いますから、現在の中でデータ通信の発展を図る上での問題点をひとつ明確にお示しをいただきたいと思います。
#204
○寺島政府委員 先ほど現在の、昨年三月末でのシステム数約二千七百六十ぐらいと申し上げましたが、始まりました四十六年度の数字を申し上げますと三百二十二でございます。したがいまして、この数年間にずいぶん大きな発展をしてまいったわけでございまして、こういった目覚ましい発展を遂げてきたわけでございますが、それに伴いましていろいろな問題点が指摘されていることも事実でございます。
 一般に現在言われております問題点を申し上げてみますと、一つは技術面で先進諸国に比べての格差というものがある。しかも、わが国の技術開発力がまだ完全に十分であるとは言い得ないような状況にあるという技術開発の点が一つございます。次に、現在一つの業としてデータ通信のサービスを行っている事業者が、電電公社、国際電電を除きますと約七十社ございますが、これらの事業者の実態を見ますと、まだいずれも非常に歴史が浅いという点もございまして、資金面でございますとかあるいは技術面ですとか、そういった面におきまして解決しなければならない問題を多く抱えているということが指摘をされておるところでございます。
 さらにまた、先ほど申し上げましたようにデータ通信が社会生活に深く入り込んでくるに伴いまして、事故等に対します安全性の確保あるいはデータの保護、こういった対策も重要な課題になってきておるというような点が現在、主として指摘されておる点であると考えておるところでございます。
#205
○伊藤(公)委員 コンピューターの普及によって利用形態が非常に複雑化をしてきているわけでございまして、データ通信回線を開放すべきだ、こういう声は民間の中にも非常に高まっているわけでございます。
 従来はコンピューターと通信回線を切り離して、通信回線の利用に関する規定、規則があったわけであります。今後は、この複数のコンピューターと電気通信回線網を結合をしてネットワークシステム化していくということが緊急の問題だというふうに私は思うわけでございます。日本の今後の産業にとっても非常に重要な部分であろうというふうに思いますので、大臣におかれましてもひとつ強い認識を持たれて、ことしはまさにその出発になる──協会設立の予算も実は削られてしまったわけでありますが、ひとつ強い認識を持たれて取り組んでいただきたいと思いますが、郵政省としては今後、この問題にはどのように対処をしていかれるのか。ことしの予算に取り組むような姿勢では、いま民間の中に高まっている通信回線の自由化をせよという声にこたえることにならないと思いますし、これはもう今後民間の力をフルに活用をしていくという意味で非常に重要な問題だと思っているわけでありますけれども、今後どのように取り組んでいかれるかお尋ねをして、私の質問を終わりたいと思います。
#206
○寺島政府委員 ただいま御指摘のようにデータ通信がネットワーク化の方向に向かっておること、御指摘のとおりでございまして、そういったこれからの将来動向というものをわれわれは十分踏まえまして、それに対処する施策を講じてまいりたいと思っておるわけでございます。先ほども申し上げましたように、協会は、予算として計上はいたさなかったわけでございますけれども、データ通信の高度化のためのいろいろな技術の開発、特にネットワーク化への必要な技術、あるいはデータバンク構築のための基礎的な技術の開発といったふうないろいろな点につきましては、前年度に比しますと、相当大きな予算を現在案に盛り込みまして、国会で御審議をいただいておるところでございます。われわれは、これの予算の成立を待ちまして、こういったことにつきまして今後さらに積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますし、さらにこういった技術の進展に即応いたしました制度面あるいは利用面等につきましても、鋭意検討を進めまして必要な施策を講じてまいりまして、データ通信を主管しております郵政省といたしまして、データ通信が今後の社会において果たします重要な役割り、それが十分にその使命を果たしますように今後とも努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
#207
○伊藤(公)委員 どうもありがとうございました。質問を終わります。
#208
○野口委員長代理 次回は、来る二十八日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト