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1978/05/24 第87回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第087回国会 逓信委員会 第12号
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1978/05/24 第87回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第087回国会 逓信委員会 第12号

#1
第087回国会 逓信委員会 第12号
昭和五十四年五月二十四日(木曜日)
    午前十時五分開議
 出席委員
   委員長 石野 久男君
   理事 加藤常太郎君 理事 左藤  恵君
   理事 宮崎 茂一君 理事 渡辺 秀央君
   理事 久保  等君 理事 野口 幸一君
   理事 鳥居 一雄君 理事 青山  丘君
      亀岡 高夫君    長谷川四郎君
      堀之内久男君    村上  勇君
      鈴木  強君    武部  文君
      田中 昭二君    竹内 勝彦君
      藤原ひろ子君    伊藤 公介君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 白浜 仁吉君
 出席政府委員
        文部省大学局長 佐野文一郎君
        郵政政務次官  亀井 久興君
        郵政大臣官房長 林  乙也君
        郵政省電波監理
        局長      平野 正雄君
 委員外の出席者
        通商産業省機械
        情報産業局電子
        機器電機課長  小林 久雄君
        参  考  人
        (日本放送協会
        営業総局営業技
        術部長)    白水 末喜君
        逓信委員会調査
        室長      芦田 茂男君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 電波法の一部を改正する法律案(内閣提出第六
 三号)
     ――――◇―――――
#2
○石野委員長 これより会議を開きます。
 電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、本日、日本放送協会営業総局営業技術部長白水末喜君を参考人として御出席を願い、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○石野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#4
○石野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。久保等君。
#5
○久保(等)委員 今回電波法の一部改正案が提案をせられて審議に入るわけですが、電波法の姉妹法といいますか、きわめて重要な関係にあります放送法の一部改正、これは文教委員会にかかっておるわけですが、もともと電波法と放送法の改正問題は、もうすでに二十年来の非常に長い間の重大な懸案になっております。ところが、当委員会にかけられております電波法の一部改正、これは提案の趣旨説明を先日伺ったわけですが、この法案そのものについても、電波法の改正が、いま申し上げたようにかねがね非常に重要な改正法案の一つになっておるわけであります。今回この電波法の一部改正がこういう形で出てきた理由、これをそういった過去の経緯との関連においてどういうふうにお考えになっておるか、お尋ねしたいと思うのです。
#6
○平野政府委員 お答えを申し上げます。
 電波法、放送法の全体的な改正につきましては、現在、省内の電波・放送関係法制調査委員会におきまして鋭意検討を進めておるわけでございますけれども、国際的あるいは国内的な流動的な要素が多々ございまして、基本的な改正につきましては、それらの動向を十分見届けた上で措置していく必要があるであろうというふうに考えておるわけでございますけれども、一方、ただいま先生が申されました今回の電波法の一部改正につきましては、一九七四年の海上人命安全条約の批准に絡む国内措置の問題でございますとか、あるいは通信衛星、放送衛星を初めといたします実用衛星時代が間近になってまいったということ等を踏まえまして、この際、緊急やむを得ない電波法の一部改正をお願いしたわけでございます。ひとつよろしく御審議をいただきたいと存じます。
#7
○久保(等)委員 懸案になっております電波法、放送法の改正問題、これも先ほどちょっと申し上げましたように、きのうきょうの問題ではなくて、非常に長い経過があり、特に当委員会で、もうそれこそ二十年前後にわたって、国会の開会せられますたびに、特に大臣の交代をせられたとき等に当たっては、逓信委員会等で問題になっております。放送法の改正あるいは電波法の改正問題について一体どう対処しようとしておるのかといったようなことで質問を重ねてまいり、郵政当局の答弁では、極力とにかく問題を煮詰めて、できるだけ早い機会に改正案を提案したい、こういうことがもう何十回となく言われて今日に至っておるわけです。いま電波監理局長のお話だと、緊急当面の問題について今回改正案を提案したということでありますが、そういったことでは私は答弁になっておらないと思うのです。郵政省自体が、顧みますると、例の臨時放送関係法制調査会というものを設けたのが昭和三十七年です。昭和三十七年に開いて、この調査会に諮問をした。そのときに諮問をした理由の中に何と言っていますか。すなわち、あの電波法なり放送法が制定されたのは昭和二十五年、したがって三十七年になりまするともう十数年たっておる、そういう非常な情勢の変化の中で放送法、電波法というものを根本的に再検討しなければならぬ、したがって、その方向づけについて諮問をするので、ひとつその答申を出してもらいたい、こういうことが言われたのが昭和三十七年です。そして、その後鋭意根本的な再検討がこの調査会の中で加えられて、昭和三十九年九月の答申となって出ておるわけです。この答申に基づいて昭和四十一年に国会に電波法、放送法の改正問題が提案されてまいった。国会でもいろいろ議論をして、ほぼ煮詰まって成立寸前と言ってもいい状態の中で、若干修正問題をめぐって与党の内部においても意見が一致しない、そういったようなこともあってついにこれが廃案になった。これが昭和四十一年のことです。それから今日考えてみますると、これまた十数年たっておるわけですね。その間、一体廃案になった後、もちろん改正しなくてよくなったような事情はございません。むしろますます情勢の非常な急変があって、ますます放送法、電波法というものが現状に合わない状態になってまいっておる。そういったことについてどう取り組んでまいったか。さっきちょっと言われた、局内に小委員会的なものを設けて検討しておるのだということなのですが、昭和四十七年当時の郵政省の説明では、電波監理局内に法制小委員会というものを設けて、いろいろその改正方について取り組んでおるという説明だったのです。その当時、四十七年の九月ごろの情勢では、すでに法制小委員会というものは四十四回にわたって開いておる、こういうことが中間的な報告として報告されております。昭和四十七年と言ってももう七年も昔の話です。一体いつが来たらどうなっていくのか、どうしようとしておるのか。片や国会においても、余りにも郵政当局そのものがいまの改正問題について四十一年以来、廃案になって以来というもの、ほとんど具体的な動きが出てこない、したがって国会に提案する動きも残念ながら出てまいらない、したがって、われわれも見るに見かねて、実は国会の中にも電波・放送に関する小委員会、これを設けて随時国会内においても検討を加えてまいっておる、そういう経過があるわけです。
 したがって、私は、この電波、放送の改正問題については、電波、放送というものは姉妹法で、いわば不離一体の関係にあると言ってもいい、電波行政なりあるいは放送行政を考える上において切り離すことのできない車の両輪みたいな法律だと思うのです。したがって、そういう二法についての改正に取り組んでまいった郵政省、それがいまの電波監理局長のような程度の答弁では、一体電波監理局そのものが、あるいは郵政大臣が、今日この電波法なり放送法改正問題について、長い間の懸案である問題に対して、一体どう情熱を燃やし、改正しようとする熱意を持っておるのか、非常に疑問に思わざるを得ないわけですが、われわれの国会における小委員会等の動きを見て、今日までずっともちろん電波監理局の方でも対処してこられていると思うのですが、どういうふうにお考えになっておるのですか。
#8
○平野政府委員 お答え申し上げます。
 昭和四十一年に放送法改正案を国会に提出いたしまして、それが審議未了、廃案となったことはいま先生御指摘のとおりでございまして、それ以降におきましても、実は郵政省といたしまして昭和四十二年三月当時、電波法及び放送法についての要綱案というものを作成したことがございます。これはいろいろな理由がございまして国会提出に至らなかったわけでございますが、その後四十二年に至りまして電波関係法制改正準備協議会を省内に設置をいたしまして、その年のうちに電波法改正要綱案を作成したことがございますが、さらには、四十三年段階におきましても放送法改正要綱案を作成いたしましたが、これはいろいろな理由で国会提出に至らなかったわけでございます。
 その後、電波研究会を設置いたしましたり、あるいは法制小委員会を、それぞれ省内でございますけれども設置をいたしましたり、努力を続けてきたわけでございますが、さらに五十年以降、先ほど申しました電波・放送関係法制調査委員会というのを省内に設置をいたしまして鋭意検討を続けてまいっておるわけでございますが、やはり何と申しましても、四十一年段階にも問題になっておりましたNHKの経営動向の問題があるわけでございまして、NHKの関係につきましては、御承知のような調査会を設置されまして、秋に向けて鋭意検討をNHKがされるというふうに承知をいたしておりますので、私どもといたしましてはNHKと連絡をとりながら、また四十一年あるいはそれ以降における各方面の御意向を踏まえながら検討を進めていく必要があるであろうと考えておるわけでございます。
 さらに多重放送などの問題がございます。これは御承知のように、テレビジョン放送の音声の補完といたしましてのステレオあるいは二カ国語放送を免許できるようにいたしたわけでございますけれども、音声につきましても独立音声をどうするかという問題、さらにはいわゆる静止画放送をどうするか、ファクシミリ放送をどうするか、そういう問題があるわけでございまして、技術的な検討と相まって、やはり相当先々のことを考え合わせながら電波法、放送法の改正の中に盛り込むべき要素の一つではないか、そういうことで鋭意検討をしておるということでございます。
 さらには、放送衛星の利用につきましての国連の宇宙空間平和利用委員会における審議の問題がございます。これは先生御承知のスピルオーバー等にどう対処していくかという問題でございますが、これも長年の議論が行われておりまして、だんだん詰まってきておるやに聞いておりますけれども、いまだ最終的な結論が得られない。
 こういうふうに、私どもといたしましては、先生がおっしゃるように何とかひとつこの問題に取り組んで、いわゆる放送法、電波法の改正に持ち込むための努力をしておるわけでございますけれども、これらの流動的な要素が多々ございますために、これらの動向を十分に見きわめる必要があるであろうということでございます。
 いずれにいたしましても、言論の自由にかかわる重要な問題でございますので、先ほどおっしゃいました小委員会等の場におきまして関係者の御意見を十分にお聞かせいただきたいとも思っておりますし、さらには世論の動向を十二分に踏まえた上で真剣にこの問題に取り組んでまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#9
○久保(等)委員 監理局長は長々と答弁せられておりますが、時間が余りありませんから、私の聞かんとすることにもう少し要領よく簡潔にお答え願いたいと思うのです。
 私のお尋ねしているのは、そういった中身の問題になると、これはいろいろあります。しかし中身の問題についても私が言いたいのは、将来の動向とか展望だとかいうようなことを考えれば、これはまことにいろいろ見方も出てくると思います。だから、それよりも今日ただいままでの現状の中でどうするか。それ自体だって、いま申し上げたように二十年前後の歴史的な経過と変化があるわけですから。将来どうなるだろうかこうなるだろうかというようなことばかり考えて、そして現状に対して適応するような、即応できるような法体系というものができ上がらない、あるいは法の改正が行われない、こういうことを繰り返して実は二十数年に及んでいるのですよ。私は、だから動向動向というようなことは、将来の問題については、率直に言ってはっきりした見通しはなかなか立てにくいと思いますよ。だからそういうことじゃなくて、ある一定のところにめどを置いて、現状がとにかく合わないのですから、将来の問題じゃなくていま現在が合わない。合わない、合わないと言って二十数年、今日まで経過してきているのですから。それで一遍法案まで国会に提案したんだが廃案になった。それならばひとつその後の情勢を見きわめながら、それで今日に至る間の情勢を把握して、その上に立って当然法の改正を考えるべきだと思うのですが、いまの監理局長のお話でも、先ほど法制小委員会というものが何か昭和四十七年ごろに設けられておったのが、いままたお聞きすると何か法制調査委員会とか言っているのですが、正確にはどういう名称のものを局内に設けられてずっと真剣に取り組んでおるのか。そのことをひとつ簡潔に、中身の問題についてここで説明をお聞きしようとは思いませんから、どういうふうに取り組んできたのか、今日に至るまでの経過について、できるだけ簡潔にお答え願いたいと思うのです。
#10
○平野政府委員 お答え申し上げます。
 四十一年以降省内に御指摘の、名前がときどき変わっておりますけれども、委員会をつくったわけでございます。順次申し上げたいと思います。
 これはそれぞれが並立しておるわけではございませんで、発展的に解消いたしまして、そして逐次このような名前で現在に至っておる、こういうようなことでございます。
 四十二年八月に省内に電波関係法制改正準備協議会を設置いたしました。そして四十三年に放送法改正要綱案を作成いたしております。それから四十五年十二月になりまして、同じく省内に電波研究会を設置いたしました。これは改正案要綱を作成いたしております。さらに四十七年九月でございますが、同じく省内に法制小委員会を設置いたしております。これが五十年八月、電波・放送関係法制調査委員会の発足に伴いまして発展的に解消をして現在に至っておる、こういう状況でございます。
#11
○久保(等)委員 いまの御説明、日時等を書いたものの資料をまた後でひとつお出しを願いたいと思うのです。
 とにかく省内ではそういう形で検討を進められてまいったというお話なんですが、それならばそれが一体今度の放送法の改正問題とはどういう関連があるのか、省内で一体どういう形で検討してこられたのか、放送法だけの問題に限って御説明願いたいと思うのです。
#12
○平野政府委員 お答え申し上げます。
 まず放送大学構想でございますけれども、昭和四十四年に郵政、文部両大臣の私的諮問機関といたしまして放送大学問題懇話会を設けることになりました。郵政省といたしましても、放送の教育的機能を発揮する上において有効適切な施策であるというような結論を、省内における先ほど来申し上げております各委員会におきまして検討して詰めてまいっておるわけでございます。その結果、テレビジョン放送及びラジオ放送用周波数を全国一系統留保するという決定もいたしております。この問題につきましては、先生御承知のように臨放調の中におきましてもそのような要請が行われておったというような記憶をいたしております。
 さらに、昭和四十七年、文部省におきましては学識経験者から成る放送大学設置に関する調査研究会議を設けられたわけでございますし、四十九年には放送大学創設準備に関する調査研究会議を設けられたわけでありますし、詳細な検討を進められて、それぞれ文部省側におけるこのような会議等からの御連絡等がございますたびに省内の会合を持ちまして、お互いにさらに協力できることがあるかないか、さらには郵政省の方の意見を申し述べる必要があるかないか、そのような検討をしたわけでございます。
 これらの審議に積極的に協力をいたしまして、意向を十分に反映させてきたというふうに考えております。特に電波・放送関係法制調査委員会におきまして、この放送大学の放送のあり方につきまして鋭意検討を続けてきたつもりでございます。
#13
○久保(等)委員 その法制調査委員会というのはどういうメンバーですか。
#14
○平野政府委員 電波監理局長を長といたします部内関係の有識者を網羅いたしております。
#15
○久保(等)委員 部内の有識者というとどういう顔ぶれですか。それで何人ですか。
#16
○平野政府委員 親委員会が十名ぐらいから構成されておりますが、その下に小委員会を置いております。それで、それをさらに細かく電波関係の法制を主として担当する部門、それから放送関係の法制を担当する部門というように分けてまいっております。それから十年ぐらい前からは衛星放送の規律を担当する部門、そういったものをつくりまして、それぞれその当時におきます法規課長でございますとか、放送企画課長でございますとか、あるいは宇宙企画課長でございますとか、そういった方を小委員会の主査といたしまして、その下に各課の関係担当者、そういった者を網羅して活動した、こういうことでございます。
#17
○久保(等)委員 省内の細かいそれぞれの担当がいろいろと検討することは当然でしょうが、少なくとも委員会を設けて検討しようということになれば、役所の機構外の人たちにも参加を願っていわゆる学識経験者を含めて委員会をつくらなければ、そんなものは委員会ということにはならぬですよ。それと、いま言われた細かいのは別として、親委員会というのは、では十名というのは一体どういう構成メンバーですか。
#18
○平野政府委員 お答え申し上げます。
 電波監理局審議官、放送部長、無線通信部長、監視部長、それから各課長、会長が別に指名する調査官、こういうメンバーになっております。
#19
○久保(等)委員 その十名で構成する親委員会を設けたのはいつですか。
#20
○平野政府委員 昭和五十年八月二十七日でございます。
#21
○久保(等)委員 放送法あるいは電波法改正問題に省内で取り組んだ具体的な委員会担当者、そういったようなことをいま御説明を聞いたわけですが、こういう程度で電波法、放送法の改正ができるとは考えられないと思うのです。さっき申し上げたように非常に大きな政治問題といいますか、国会で法案をとにかく審議をして――先ほど局長も言われるように言論問題でありますから非常にむずかしい問題です。それだけに、やはり幅広く国民一般の参加のもとに検討するということが私は最後の決め手になると思うのです。だから役所の中で局長やあるいは部長、課長が集まって委員会をつくらなくたって、役所の機構の中で検討すればいいんですから、そんなものは委員会をつくったことにはならぬし、改正のために取り組んでおるという姿勢ではないと思うのです。それで時時刻々出てまいる問題には、それこそ緊急課題というようなことで、いわゆる外部の事情からどうしても改正せざるを得ないという問題をそのときどきにどうにか国会へ出して法の改正を行う、したがって、長い間の懸案である根本改正については一向に手がつかない、そういう実態だと思うのです。
 特に私は今度の放送法の改正問題について、ああいう根本的な、根幹に触れる大改正をやることについて当然調査会等が設けられて数年にわたって検討せらるべき問題であったと思うのですが、一体なぜ調査会等を設けないのか。電波、放送法改正について、先ほど申し上げたように昭和三十七年につくった、そして三十九年に答申をもらったあの調査会、ああいった性格のものをその後設けて、外部の学識経験者なり国民一般の意向というものを十分に反映する、あるいは吸収する、総括をする、そういう形で成案を得ていかなければ、電波監理局長やあるいは無線部長や放送部長あるいはその他関係の課長が集まって議論してみたって、それは結局は省内における事務当局の単なる専門家の集まった意見であって、国民の感覚とはどうしたって一致しないと思うのです。調査会をなぜ設けないのですか、また設けなかったのですか。これは大臣を含めて最高方針の一つをお聞きしたいと思うのですが、電波監理局長からでもいいですが、一体なぜ調査会を設けないのですか。
#22
○平野政府委員 調査会を全然設けなかったということではございませんで、先生御承知のように難視対策関係の調査会、これも電波法改正に向けてのいろいろな議論をお願いしたわけでございます。またテレビジョンの多重放送に向けての調査会、そういったものも設けたわけでございます。さらに現在第二回目の難視対策関係の調査会、そういったものを設けて鋭意検討を継続しておるわけでございます。
 それ以外の全般的な問題につきましては、先生御承知かと思いますが、昭和四十一年法案提出をいたしました時点における各方面の御意見、特にNHKにつきましてはNHKがさらにその対策をしてきた実態、そのようなものをやはり踏まえて次の段階に向かう必要があるというようなことから、私どもといたしましては、臨放調のような長期にわたる調査会を設けはいたしませんでしたけれども、個々に関係の外部の先生方の御意見を伺ってみたり、あるいはいろいろな書き物等を拝見いたしましたり、臨放調答申あるいは四十一年法案のその後のあり方、流れ方、そういったものを懸命にフォローをしてまいったわけでございます。御理解をいただきたいと思います。
#23
○久保(等)委員 私の質問に対しては的確な答弁になっていません。調査会という名がつけばいいということを私はお尋ねしているのではないのですよ。四十一年にああいう改正をしようと思って改正案を国会に出されたわけですから、あのときに設けた調査会、それを受け継いでその後一体どういう動きをしたかということなんですから。ただ単に難視聴対策の調査会を設けたとかなんとかというのは個々の問題に対する調査会であって、私の言うのは、改正をしなければならぬという問題は、あの昭和三十七年に答申を求めるための諮問をしたときの大臣の文言の中にもはっきり出ておるわけですよ。要するに、法律をつくってからもう十数年になるから、ひとつ何とか当面の――ここにこう言って書いてありますよ。「現行放送関係法令は、十余年前の制定に係るものであり、その後数次にわたる小改正は行われたものの、放送事業の発展等放送界の事情の変更を考慮するとき、この際放送関係法制を根本的に再検討して、適切妥当な法制を確立する必要があると思われるので」諮問をするのだ。これは昭和三十七年の話ですよ。一体その問題をどこへ見失ってしまったのか。現実に出てくる個々の問題に目を奪われたと言っては失礼かもしれませんけれども、とにかくそういう問題に対応するだけで手いっぱいだ。私は、その機構なり人員その他からいって非常に無理があると、率直に申し上げて思っております、いまの電波監理局そのものも。そういう点では個人的には十分に御同情申し上げたいのだけれども、しかし少なくとも重要な放送、電波の行政を預かる郵政省として、一体途中からとぎれたまま――先ほど来お話しがあるような話は検討しているうちには入りませんよ。大臣、私のいまお尋ねしている範囲内で大臣が理解されてどんなふうにお考えになりますか。
 だから、本来改正すべき大変な根本問題があるその電波、放送法改正問題について、どう取り組むべきかということになれば、少なくとも、一遍設けた臨時法制調査会といったものに類するようなもの、それに似たようなものをつくって根本的な改正問題を考える。今度の放送法の問題についても、先ほど来、放送問題について一体省内でどういう委員会等を設けてやられたかということについても、これは放送も電波も一緒にお考えになっておるようですから、特別そういったものも設けない。今度の放送法の改正なんかは非常に大きな問題ですよ。ところが、どうも私の仄聞するところによると、きのうあたりの委員会等での答弁でも何か牽強付会のような答弁をせられて、従来の放送体系を変えるものではございませんというような答弁をしたような話を聞いているんですが、きょうは時間がなければあすまた連合審査の中で十分にお聞きしたいと思っているんですが、そういう解釈なり理解の仕方ではこれはまことに驚くべき認識だと思いますよ。実際扱っておる専門家が、従来の放送体系は変えないのです、従来の放送体系の中で処理していくつもりなんですなんというような程度で糊塗しようとしても、現実はそんななまやさしいものではないですから。
 一体二本立てか三本立てかという話もぜひゆっくりお聞きしたいと思っておりますけれども、二本立てなんかの枠の中でおさめようなんという考え方でもしいるとすれば、あるいはそういう構想でああいう法律の改正案をもし出しているとすると、これはそれこそ根本的に見直して、もう一遍出直さなければなければなりません。それこそ調査会をつくってその中で十分に検討する、一体二本立てにすべきか三本立てにすべきかということをまず根本的に、そこからスタートしないことには、何かあいまいな、三本であるような二本であるような説明をしてああいう放送学園といったようなものをつくって、結局中途半端なものをつくっていままでやってきた。しかも調査会の中で言われているように、従来ある二本立て、民間放送とNHKの公共放送という二本立てはまことに妙味のある制度だ、こう言ってあの調査会は礼賛を少なくともしているわけです。そういうことを前提にしながら、一体根本的な改正をどうするかということで私は今日まで取り組んできておると思っておったら、今度出てきた放送法の改正問題につながる放送学園問題については、何か新しい体系ではないとかなんかというようなことを言われておるやに聞くのですが、これはまた十分にお聞きしたいと思っております。
 そういったような非常にむずかしい長い経過があるのですが、いまのような取り組み方では根本改正問題なんかとても私は不可能だと思うのですけれども、大臣どんなふうにざっくばらんにお考えになりますか。
#24
○白浜国務大臣 いまの久保委員の御質疑を承りながら、私ども非常にむずかしい問題であるということをいまさらながら痛感するわけでございますが、何しろ日進月歩のこうした技術と取り組んでまいりまして、局内の諸君も省内の諸君もその日に追われてきた、御指摘のとおりそういうふうな感がしないわけでもございません。根本的な問題は、御指摘のとおりこれは大調査会をつくって考えなければならないと思いますが、今回の件につきましては、いま局長が話しましたとおり、根本的な問題というふうなことの考えもないようでございますので、私の理解の程度が悪いかもしれませんが、今度の電波法の改正については御審議を進めていただいて御理解をしていただきたいと思うわけでございます。大きな問題については御指摘のとおり、私ども真剣にいままでの経過を承りましたので、省内でも意見を取りまとめてまたこれに対処したいと思いますので、御理解をお願いいたします。
#25
○久保(等)委員 大臣の御答弁は御答弁として承ります。
 先ほど電波監理局長の方からいろいろ御答弁のあった役所の中における小委員会みたいなものについてのなにを資料でひとつ、できればきょうじゅうにまとめてちょうだいしたいと思います。それをここでお願いしておきます。
 それで、文部省の方からもおいで願っておりますから、ちょっと経過についてお尋ねしたいと思うのですが、例の放送大学創設準備に関する調査研究会議、これが昭和四十九年に持たれて五十年に基本計画に関する報告書をつくられております。その報告を拝見しますと、二つの専門委員会、それから六つの部会でそれぞれ検討した結論がこれなんだという形で報告されているわけですが、その中で、施設部門の委員会の報告はまた後日別途何かできるんだといったようなことが書かれてあるのですが、その施設専門委員会の報告はどうなっておるのか、できたとすればいつできたのか、中身はどういうものか、私これまた資料でひとつ手元に、きょう夕方にでも届けていただきたいと思うのですが、その点ちょっと、施設専門委員会がどういう動きをしてどういう結果になっているのか、それをお尋ねしたいと思うのです。
#26
○佐野政府委員 御指摘の施設専門委員会につきしては、報告が取りまとめられました後は、文部省の方でその作業を引き継ぎまして、本部あるいは学習センターの施設のモデル設計を実施したり、あるいは本部予定地の地質調査を実施したり、さらには本部の施設について基本的設計を行うというような形で作業をいたしております。それまでの間の施設の専門委員会の報告については、結局取りまとめられないままに終わっているわけでございます。
#27
○久保(等)委員 それはなぜ取りまとめられないのですか。
#28
○佐野政府委員 それまでの施設の関係の専門委員会での検討の成果というものは、その基本計画の中で、施設の規模の問題であるとかあるいはそれに伴う資本的経費の試算の問題等においてあらわされているわけでございますけれども、それをさらに進んで、本部あるいは学習センター等を具体的にどのようにしていくかということについては、事が単なる計画の問題ではなくて具体の事柄に係りますので、行政の方のベースに移したわけでございます。
#29
○久保(等)委員 この放送大学の基本計画に関する報告書の中で、最後のところに「施設に関する専門委員会が担当する部分については、後日、この報告に追加する予定である。」となっています。この報告書は五十年の十二月十七日付で出されたものですから、これまた少なくともまる三年ぐらいたっておるわけです。これまた放送大学学園設置に関する重要部分で、特に施設専門委員会といったような専門委員会ですから、ここらがそれこそ専門家なんですから結論を出さなければ大体計画ができたということにはならぬじゃないですか。どうでしょうか。
#30
○佐野政府委員 問題が二つございます。
 一つは、具体的に放送大学の将来計画ということを考えていく場合に、どのように施設を設けていくかという計画の問題がございます。これについては、御案内のように、基本計画において第一期の事業の目標を示し、それをいわば年次的に完成をしていくという計画が出されておりますけれども、この場合には、たとえば放送衛星の問題についてはその構想の外に置くというようなことが示しておりますように、今日の時点においては将来計画というものは、われわれがいま考えております放送大学の第一期の事業計画等を十分に見定めた上で、さらに関係省庁と協議をしながら慎重に検討しなければならない課題になっているという点が一つございます。
 それからもう一つ、これもいま申し上げましたように、施設の専門委員会の方で検討しようとしていた本部施設なりあるいは学習センターの具体的な構想というものについては、これはその後の進展によりまして文部省の方でモデル設計あるいは基本的設計等の段階に準備の進捗に伴って入っている、そういうことでございます。
#31
○久保(等)委員 私は、実はこの施設専門委員会というものは電波監理局あたりが非常に重要な役割りを果たしている専門委員会だとある程度考えておったのですが、いま聞けばそうでもない。ところが、その専門委員会も結論的にはどうも取りまとめをする段階に至っていないというのですが、これでは放送大学学園をつくる計画なり準備ができておるとは言えないのじゃないですか。特に放送を使って大学教育をやろうというのですから、もともとの趣旨が、都会の恩恵あるいはまた交通便利な地域とは違った不便な地域における国民の方々に、できるだけ教育の機会均等という立場から教育の恩恵といいますか、教育の機会を与えていこうというのが目的なんですから、そうだとすれば、むしろ重点を置くべきは大都会だとか都会ではなくて、辺陬の地と言っては極端かもしれませんが、比較的そういった教育の機会に恵まれない地域が重点でなければならぬと思うのです。したがって、そこに重点を置いた計画というものが当然できてこなければいかぬと思うのですよ。そういう点からいくと、この放送大学学園というものの趣旨からいって、私はだから準備がまことに実は不十分だと思いますよ。いま初めて聞いて、私も、当然報告書ができておるのだけれども、たまたま私が不敏にして知らないものだと思って実はお尋ねをしておったのだけれども、いまのようなお話だと、どうも非常に準備が不足だと思います。特に、放送衛星の問題、これは今日、確かにある程度具体的に昭和五十八年あたりに打ち上げるという情勢にあります。私はむしろ、だから、そういう放送衛星というものが現実に実用化される段階でスタートしたって決しておそくはない、そんなふうに考えます。しかし、状況は状況として御説明がありましたから、わかりました。しかし、これもはなはだ私の思わない、放送大学学園設置に関する準備不足の現実の事実だと思います。このことは私も銘記しておきますが、あすまた連合審査がありますから、そこでもお尋ねをしてまいりたいと思うのですが、いま出されております電波法の改正問題についても質問を当然しなければならないのですが、時間がだんだんなくなってまことに質問がしにくいのです。
 それで、なお放送大学問題について、これはあす主としてこの問題が大きな問題でありますが、先ほどちょっと触れましたけれども、一体放送大学学園放送の放送上の性格、これはどういうものか、電波監理局長の方から御答弁を願いたいと思うのです。余りやりとりをする時間がありませんから、最も重要な問題ですから、その点についてどういう見解なり考え方を持っておるのか、これはぜひひとつ電波監理局長から、きのうあたりの質疑を通じてひとつできるだけ煮詰めた結論的なものを簡単にお答え願いたいと思うのですよ。これはまたあすも、もちろん私、お尋ねしたいと思っているのですが、この問題そのものが果たして明快にきちっと、われわれが審議する中で理解できるかどうか、これは非常に重要なポイントだと思いますよ。
#32
○平野政府委員 放送大学学園は、放送大学の教育課程に定める基準に準拠した大学教育の手段といたしまして放送を行うことを本来の業務として設立される特殊法人でございまして、その放送が放送大学学園の教学の一環として放送されるものでございますから、どうしても大学の自治を高度に保障する必要がある。したがいまして、番組基準策定の義務づけの排除でございますとか、番組審議機関の設置の義務づけの排除でございますとか、あるいは広告放送の禁止等、一般放送事業者と異なる規律の態様をとることが適当であろうというふうに考えまして、NHK、民放とは別に一章を設けることにしたものでございます。したがいまして、その意味におきましては、先ほど先生が申されておりましたように、別に一章設けたわけでございますから三本立てと言えるわけでございますが、その放送は、いわゆるNHKの要請も十分に勘案をいたしまして、大学教育のための放送に限定されております。したがいまして、また一方、民放がその財政基盤といたしております広告放送、こういったものも禁止をしたわけでございます。そういうことから、NHK、民放のいわゆる既存の放送事業者の放送内容等とは異質のものでございまして、私どもといたしましては、別に一章設けましたので三本立てではございますけれども、その及ぼす影響はきわめて少なかろうというふうに存じておるわけでございます。
#33
○久保(等)委員 いまの電波監理局長の御答弁は、要するに放送体系としては三本立てだというふうな御答弁と理解していいですか。
#34
○平野政府委員 お答え申し上げます。
 別に一章設けたわけでございますので、その限りにおきましては三本立てでございます。
#35
○久保(等)委員 何かちょっと歯切れの悪いような、一章設けたから三本立てになったのだというのじゃなくて、名実ともにとにかく一放送体系が新しく従来の二放送体系に加わったのだ、したがってその法律改正の中では、一条ではあっても一章設けたのだという理解でいいですか。
#36
○平野政府委員 既設のNHK及び民放との関連を十二分に考慮いたしました一章であることには間違いないわけでございますが、一章設けたというその内容をごらんいただければおわかりかと思いますが、先生おっしゃるように三本立てとお考えいただいて結構でございます。
#37
○久保(等)委員 しかし、非常にそれはまた問題が出てきますよ。それは、きょうは承った程度にいたしておきます。私がお尋ねしたことに対して、そういうふうに理解してもらって結構だということですから、三本立てと理解いたしておきます。ただし、郵政大臣の本会議における答弁はそういう答弁にはなっていませんから。これは速記録を、まだ正式には配付されていないようですが、ぜひひとつそこら――まず郵政省は、だから一体省内でどの程度検討したのか、まことに心もとない話だと思って先ほど来ちょっと経過をお聞きしたのですけれども、結構です。時間があと十分ぐらいしかございませんから、この法案の中身に入ります。それはそれとして承って、明日ぜひまた連合審査の中で煮詰めたいと思っております。
 この現在出された電波法の一部改正については私は賛成で、結構だと思っています。したがって、そういうことを前提にしてもお尋ねしたいことが若干あるのですが、余り時間がありませんから簡単にお答え願いたいと思うのです。
 海上人命安全条約の関係で一部は法改正を今回行うことになったわけなんですが、この条約そのものの批准、あるいは来年あたりに大体発効するだろうと言われておるのですが、この関係を簡単にちょっとお答え願いたいと思うのです。
#38
○平野政府委員 一九七四年の海上人命安全条約でございますが、これは世界の商船船腹量の五〇%以上となるような二十五カ国以上が締結国となった日の後十二カ月で効力を生ずるということになっております。五月八日現在でございますが、リベリア、パナマ、英国、米国等二十三カ国がすでに批准を終えておりますし、かつ、船腹量はすでに五〇%を超えておりますので、明年中には発効するものというふうに予想しておるわけでございます。
#39
○久保(等)委員 それから、郵政大臣がレーダー等については検定をし、合格した――当然合格しなければならぬわけですが、検定に合格したレーダーを施設をしなければならない船舶というものは一体幾らになりますか。幾らあるのか、ちょっとお尋ねしたいと思うのです。
#40
○平野政府委員 対象となります船舶局数は、昭和五十四年一月現在で約千八百でございます。
#41
○久保(等)委員 それから、やはり同じ第三十七条のところに郵政省令で定めたものを除くとなっていますが、これはどういうものを予定しておるのですか、除外するものは。
#42
○平野政府委員 お答え申し上げます。
 この郵政省令では、郵政大臣が行います型式検定と同等程度の型式検定を外国において受け、これに合格しているものと認めるレーダー、及び国内の船舶安全法の規定に基づきまして運輸大臣の行う型式承認を受けたレーダーの二つを定めたいというふうに考えておりまして、この前者につきましては、レーダーを施設している船舶を外国から購入することも考えられるわけでございまして、そのような場合、これらのレーダーが外国政府の行う型式認定に合格しているものにつきましては、その性能等が保証されておるというふうに認められますので、改めて郵政大臣の行う検定を受けることを要しないと考えるわけでございます。
 また後者につきましては、船舶に施設するレーダーについては運輸大臣も型式承認を行っておるわけでして、その試験方法も郵政大臣の行う型式検定の場合とほとんど同様でございますから、その重複を避けるため、運輸大臣の行う型式承認を受けたレーダーについては、重ねて郵政大臣の行う検定の対象とはしないということにいたしたいというふうに考えておるわけでございます。
#43
○久保(等)委員 それから、六十五条に聴守義務というのが規定せられております。その最後の方に表になっておりますが、その表の中にある国際航海に従事する船舶局のうち船舶無線電話局について、五百キロヘルツに加えて今度二千百八十二キロヘルツの周波数による無線聴守を義務づけておるわけなんですが、その理由はどういうことでしょうか。
#44
○平野政府委員 今回無線電信の設置が義務づけられているいわゆる電信船でございますが、無線電信用の五百キロヘルツの周波数の聴守義務に加えまして無線電話用の二千百八十二キロヘルツの周波数の聴守を義務づけることにいたしましたが、その理由についてのお尋ねでございます。
 現在の海上における遭難救助のための通信制度が、電信用の五百キロヘルツによるものと電話用の二一八二キロヘルツによるものとに分かれて存在しておりますので、五百キロヘルツを発信する電信船は五百キロヘルツしか聴守していないということになります。これらの電信船の近くで、もし二一八二キロヘルツを発信する電話船が遭難をいたしましても、その遭難信号がキャッチできないということに相なるわけでございますので、この点を改善するために新たに電信船については二一八二キロヘルツの聴守を義務づけることにしたわけでございます。なお先ほどの関連で、わが国の対象船舶数はおよそ千六百でございます。
#45
○久保(等)委員 今回さらに、これはいま言う条約関係の問題になるわけですが、それ以外に宇宙無線の関係、これがこの改正の中に取り入れられたのですが、これはどういう理由からでしょうか。
#46
○平野政府委員 わが国の宇宙開発につきましては、先ほども先生おっしゃいましたように、実験用中容量静止通信衛星CSというものと、実験用中型放送衛星BSというものの開発成果及び実験結果を踏まえまして、五十七年には実用通信衛星の、また五十八年には実用放送衛星の打ち上げが予定されるなど、実用化の方向に向かって相当なスピードで進展をしておるわけでございます。しかしながら現行の電波法は宇宙の無線局を予想したものではございませんで、宇宙の無線局に適用しようとする場合に若干不適当な面があるわけでございます。たとえば、宇宙の無線局に対する周波数割り当てに当たりましては国際的な調整を要するわけでございますが、そのための情報が現行の電波法では必ずしも全部免許申請書の記載事項になっていない。宇宙の無線局が持たなければならない基本的条件が必ずしも明らかになっていないということでございます。したがいまして、今回の改正によりまして国際的な周波数あるいは衛星の位置というものを確保してまいりますために必要最小限度の電波法を改正さしていただきたい、こういうことでございます。
#47
○久保(等)委員 最後に、それはもちろん実用衛星についてもそうですが、実験衛星についても現在すでにいろいろと実験はされておるわけです。そういったものも当然含まれるわけですね。
#48
○平野政府委員 先生がおっしゃいますとおりに、実験衛星も含まれるわけでございます。
#49
○久保(等)委員 終わります。
#50
○石野委員長 次に、鳥居一雄君。
#51
○鳥居委員 電波法の一部改正の御質問を申し上げたいと思うのですが、この法案に関連いたしまして、船舶のいわゆる五百KCワッチ、これに新たに人命救助のたてまえから法律の上で整備をし、さらに強化をしていこう。特に海上における船舶の緊急通信あるいは非常通信につきまして、こうした措置が大変重要な役割りを果たすであろうことが考えられるわけでありますが、最近いわゆる不法電波、これが漁船の通信を非常に妨害していることが問題になっております。
 最近のマスコミ、これを見てみますと、今月に入りまして五月八日、NHKのニュースセンター九時、これの特集で、北海道における漁船、特に二十七メガ帯、十トン未満の漁船においては、命綱とも言える緊急通信波、これが大変に妨害をされている様子、報道の中では海上保安庁が実際に困っている様子が報道されておりました。続いて翌日の五月九日、これは朝日新聞でありますが、電波の暴走族ともいうこうした不法電波、これが大変な勢いで、全国に百万局を突破するであろう不法のものが存在する、こういう報道が実際になされているわけであります。この背景等をいろいろ調べてみますと、当然起こるべくして起こってきている要因が非常に強い、そういうことがわかるものですから、この現状、また対策について伺っていきたいと思います。
 特にこの妨害電波の被害を受ける面はさまざま考えられるのですが、NHKの方で掌握していらっしゃるテレビそれからラジオ等の混信、あるいは妨害電波によって画面が非常に壊れてしまう、こういう実態はどうなっておりますでしょうか。
#52
○白水参考人 白水でございます。
 先生の御質問にお答え申し上げますと、CBによりましてテレビに妨害を与えている症状を申し上げますと、斜めのしまとかあるいは縦のしまの模様が出るわけでございまして、妨害が強くなりますと音にまで妨害を与えるというようになります。CBの方はラジオには影響はございません。
 そういうCBの問題が出始めましたのは、特に顕在化してまいりましたのは昭和四十六、七年からでございまして、当時私どもの方にテレビがおかしくなったというような御依頼がありまして、お宅に参上し訪問して絵柄を見ますと、どうもCBであるというように考えられて、われわれとしてはCBだというように推定しておりますのが、昭和四十七年で約千百ぐらいでございました。それから四十八年、四十九年、五十年と大体千八百件から二千件足らずでございましたが、五十一年になりまして二千三百件、五十二年において三千件、五十三年においては五千五百件というように少しずつ増高しておる傾向でございます。なお、この数字は丸い数字でお答えいたしましたので、大体現在においては、五千五百件程度は昨年はやったというふうに御認識いただければ幸いかと存じます。
#53
○鳥居委員 NHKの方で掌握されているいわゆる雑音、ノイズで苦情を受けて処理をされる、こういう中でいろいろ原因があるだろうと思うのですが、これはまさしくCBだと断定できるものはどのぐらいの比率になっておりますか。
#54
○白水参考人 一般には受信障害と申し上げましても、建造物による障害とかあるいは電気的雑音による障害、われわれとしましては電気的雑音の障害というのが五十三年度約五万件程度ございましたので、約一割に相当するというふうに推定をしております。
#55
○鳥居委員 五十三年度CBによると見られるもの四千四百七十八件、推定だそうでありますが、これはどういう数字でしょうか。原因者を突きとめて処理をされる、告発をするとかあるいは行政指導を郵政当局がされたという数字ですか。どういう数字でしょう。
#56
○白水参考人 ただいま申し上げましたように、私どもの方へテレビの映りがおかしいというような申告がございまして、お宅へ訪問してCBであるというような場合、あるいはその中には道路沿いにありましてダンプカー等が通ったときにそういう症状が出る、これは明らかにCBだと思いましても移動体のことについてはちょっと捕捉がむずかしゅうございますので、御近所でCBを使っておられる方がわかりましたら、そこのお宅へ参りまして合法的なCBの使い方をお願いしてまいるというのがわれわれの務めでございます。
#57
○鳥居委員 そうすると、動いてないCBによるもので、移動している原因のCBについては全く手が出ないということだと思うのですね。そうすると、実際にはいわゆるダンプカーに設備されている高出力のCBによると見られるもの、これは全く手が出ないという状況でしょうか。
#58
○白水参考人 捕捉が非常に困難でございまして、やはり固定した局でないとそういう指導はできかねるということでございます。したがいまして、われわれといたしましては、放送あるいはいろいろな機関紙を通じまして合法的な使い方、適正な使用法ということについてもっぱらPRをするとともに、業界の方に働きかけまして、販売の際にはそのようなお使い方を指導されるようにお願いをしております。
#59
○鳥居委員 NHKとしては、動いているのを追っかけていってつかまえるということはできませんし、実体そのものをつかみにくい、非常に目に見えない暴走族と言われるものだけにつかみどころのない大変なしろものだと私たちは思うのですね。
 それで、実際の数字が出てきている四千四百七十八件、五千件に満たない数字でございますけれども、これはよりどころのあるものであった。そうすると、何といいましょうか捕捉できたものという数字ははるかに何十倍というものになってくるのじゃないかと見るのですが、その辺についてはつかみ切れませんか。どうでしょう。
#60
○白水参考人 その点につきましては、非常に残念でございますが明確につかんでおりません。
#61
○鳥居委員 電波監理局に伺いますが、監視業務の中でこの種の不法無線局の監視の状況についてまず伺いたいと思うのです。
#62
○平野政府委員 お答え申し上げます。
 郵政省の監視機関がいま全国に十三カ所ございまして、それぞれ十三カ所におきまして固定的な監視をいたしております。
 それからまた一方、ただいまの二十六メガあるいは二十七メガの市民ラジオの対策でございますけれども、みずから把握いたしましたような場合、あるいは申告がございましたような場合、そういった場合におきましては移動監視あるいは移動探査を実施いたしまして、そして不法局の発見に努める、こういうことをいたしております。なお、そのような場合には司法機関と申しますか、警察機関の協力を求めることが多々ございまして、現在全国的に電波法令のレクチャー等を通じまして、また現場に一緒に行っていただくなどいたしまして、司法機関が協力しやすいような状況に努力をいたしております。非常に協力をしていただいております。
 それで、実際の把握の仕方でございますけれども、先ほど申されました移動による利用というのが非常に多いわけでございます。たとえば、ハイパワーの機械を車に載せまして山の中へ出かけていって、ある一定時間同好の者同士が通信を楽しむというようなことが全国的に行われるケースが多いわけでございます。そのような場合には、何日も張り込みまして状況を把握する、必要な場合には司法機関の協力を得て突きとめる、こういうことをやっておるわけでございます。
 また一方、たとえばトラックが高速道路等を通ります場合にどうしても重量制限の関係がございまして、そのような情報を交換しておるとか、あるいは不法な送信機を自家用車に積んで走っておるとか、そういうケースがあるわけでございますが、そういったところにはなかなか郵政省としては踏み込めませんので、警察署によりましては、警察署がそういう車両のチェックをされるときに立ち会わしていただくというようなこともいたしております。
 このようなことで従来から移動用の監視車の増強に努めておる、それから二十六、七メガ帯の監視ができるような高品質の機器の開発、入手に努めておる、こういう努力をしておるわけでございます。
 また一方、例年八月におきましては一掃運動月間というものをつくりまして、これはふだんもやっておるわけでございますけれども、新聞、テレビ等を通じて電波法の周知、指導に当たるほか、司法関係あるいは通産省関係に協力していただきまして、メーカー方面あるいは販売方面に対して協力の呼びかけをする、あるいは国民に対しても協力を呼びかける一方、先ほど申しましたような不法使用の巣と申しますか、そういったところに対して集中的に探査を行う、こういったことをやっておりまして、ここ数年来相当実績が上がってきておる、こういうふうな状況でございます。
#63
○鳥居委員 五十二年と五十三年の監視結果、つまり不法無線局として捕捉をしたその数、それから不法市民ラジオ、いま問題のいわゆるCBの数、これはどうなっていますか。
#64
○平野政府委員 五十二年度と五十三年度について申し上げます。
 まず五十二年度の監視結果でございますが、捕捉局数、これが不法市民ラジオにつきまして六千六百四でございます。一般不法局あるいは不法アマチュア局に比べまして相当多い数字でございます。所在確認局数が九百十三でございます。それから措置件数でございますが、告発件数が七十六、行政指導等の件数が六百九十八でございます。
 それから五十三年度について申し上げますが、まず監視結果のうち捕捉局数が九千五百七十四、所在確認局数が千三百八十九、次に、措置のうち告発件数が百二、行政指導等の件数が九百六十一となっております。
#65
○鳥居委員 電波監理局監視部において不法電波に目を光らせている。その不法電波の九九%に近いものがCBじゃないですか。そうすると、CBに対する対策というのが当面の急務だ。しかも、ここ五年間の傾向を見ると急増しているのです。五十二年、五十三年、けた違いに大きくなっているわけです。ですから、その対策として、さまざまな分析をやり、実態調査をやり、対策をお立てになる、これは行政当局として当然だと思うのです。それでにわかに動き出したのが不法電波一掃月間なるもので、毎年一回八月に行うというのを五十二年からやり始めた、私はこう見ております。しかし、それだけでこの不法CBを一掃できないことは明白であります。もう野放し状態です。成り行き任せという状況では大変なことですよ。
 五十二年一月一日からアメリカ向けの輸出の――これはアメリカにおけるCB市場の九九%近くが日本製品だというのです。FCCでいわゆる二十三チャンネルから四十チャンネルに広げました。公開の方向をとりました。同時に、機器の性能のすぐれてないものは締め出す、そういう方針をとっているのです。ですから、五十二年の一月一日以降、当然生産の立場にある日本の国内、いわゆるブラックマーケットに流れるであろう、これはもう予想にかたくない事実でありまして、何らかの手だてをとらなければ大変なことになりますよ。
 直接被害を受ける漁船、沿岸漁業のいわゆる零細な十トン未満の船、これの一ワットDSB局の免許の許可をした数、つまりいま近海、沿岸を航行している漁船の数になるわけですけれども、行政指導でどんどん一ワットDSBを取りつけるように進めてまいりました。かなり進んでおります。その一ワットDSB局の数はどのくらい免許されていますか。
#66
○平野政府委員 二十七メガヘルツ帯のただいまおっしゃいましたDSB一ワットのみを装備する漁船の船舶局数が約四万六千局でございます。その他の船舶局、主としてヨットでございますけれども、約四百八十局でございます。このうち漁船につきましては、ほとんどが沿岸から約五十キロメーター以内で操業いたします十トン未満の漁船に相なっております。
#67
○鳥居委員 この四万六千局の緊急通信波というのはいわゆる二十七メガ帯の二七五二四キロヘルツ、これを使うわけです。問題はこれなんです。非常にここに近い妨害電波。このために大変な混信を来しているわけですね。いわゆるオートアラームをつけている海上保安庁の巡視艇は別といたしまして、漁業海岸局と一ワットDSBを設備した局との間の緊急通信というのはこれなんです。ですから、二十七メガ帯のいわゆるCBを何としても改善をさせる以外に人命救助の立場からいってもこの緊急通信を守る方法はない、こういう状況の中にあるわけですね。
 それで通産省に伺いたいのですが、日本の国内におけるシチズンバンドトランシーバーの生産台数、輸出台数、ここのところの傾向。それから五十二年というのが一つの大きな山だったと私は見ているのですが、五十二年に国内のブラックマーケットに流れるルートができてしまった。その道が一回開かれますと、それ以降国内も一つの市場――違法であろうが不法であろうが、需要に対しては供給をしていく、こういう形になっておると思うのですね。生産台数は大体どういう傾向をたどってきているのか。最近ではもうガソリンスタンドでも売っていますし、秋葉原ばかりじゃありません、自動車修理工場にもありますし、手を伸ばせば、お金さえ払えばどこでも手に入る。しかも高出力です。アメリカにおける電波法のもとでは五ワット以下という制限がありますが、手を加えれば十ワットにもできる、簡単にできるという形のものでありますから、日本の電波法のもとで五十ミリワット以下というこの制限の出力のラインというのをはるかに超えたそういう妨害電波のしろものでありますから、その辺の生産の傾向というのはどういうふうになっているのでしょうか。
#68
○小林説明員 お答えいたします。
 CBトランシーバーは石油危機以降のアメリカにおきます一種のブームがございまして、昭和五十一年にピークになったわけでございますが、対米輸出が千三百十万台に達しておるわけでございます。それに対しまして、先ほど先生からも御指摘がございましたように、五十一年七月にアメリカにおきまして規格の変更がございました。それから昨年の四月からはアメリカへの輸入に対して関税の引き上げが行われたというようなことがございまして、対米輸出は昭和五十二年には六百二十万台に激減しているわけでございます。さらに昨年は二百万台に下がっております。
 一方、生産でございますけれども、ほぼアメリカへの輸出の傾向に歩調を合わせまして減少を続けておるわけでございまして、昭和五十一年にはピークでございます。これは通産省で統計をとっておるのでございますが、五十人以下の事業所については調査をしていないというようなことで正確な数字はつかめないわけでございますけれども、推定で千七百三十万台程度、昭和五十一年に生産が行われたのではないかというふうに考えておりますが、五十二年には九百七十万台、五十三年には三百六十万台と大きく減少を続けているのが現状でございます。
#69
○鳥居委員 推定で、国内にはどのぐらい輸出向けのものが流れていると見ていらっしゃいますか。
#70
○小林説明員 これは私どもも正確な数字はつかんでいないわけでございまして、私ども、たとえば日本電子機械工業会というような工業会がございまして、こういうところを通じて調査をしたところでは、メーカーとしましては輸出向けのものを国内には一切販売をしていないというふうに言っておるわけでございまして、ただ、一部の輸出業者から国内に流れているのは先生御指摘のとおり事実ではないかというふうに考えておりますが、実態については把握しておりません。
#71
○鳥居委員 そうすると、現在製造メーカーは二十社と言われている。その二十社以外のものがブラックマーケットに流れると見ていらっしゃいますか、それとも二十社の中から流れているとごらんになっていますか。
#72
○小林説明員 CBのメーカーとしましては約二十社程度というふうに考えております。それ以外には余りないのではないかと思います。
#73
○鳥居委員 そうすると、その二十社ででき上がった製品が国内のブラックマーケットに流れる。これはもう当然輸出向けとしてできるわけです。現在ではアメリカ向けは四十チャンネル、国内ではとても許可のできるようなしろものではない。すると、対策はこの一点にしぼられるのじゃないかと思うのですね。郵政省としては鳴り物入りで八月に一カ月間一掃月間をやる、これも結構だと思うのです。ありとあらゆる手だてをとらなければならないと思うのですが、五十二年二月、私が指摘をいたしました、問題提起をいたしましたが、それ以後どんな対策をとってきていらっしゃるのですか。この月間をつくっただけですか。
#74
○平野政府委員 先ほど申し上げましたように全国十三カ所で固定監視を行い、心要な場合には移動探査をするということでございまして、そのための陣容の強化ということは十二分に進めてきたつもりでおります。
 それからさらに主要機関との協力体制、これはまだ地方によりましては完全ではございませんけれども、個々の警察署との協力関係だけではございませんで、警察本部との連携動作というようなことも局によっては進めております。これは現在も非常に急ピッチで進めつつあるところでございます。
 それから、雑音対策協議会というのが各地方にございます。中央にもございますが、各地方にございまして、ここにいわゆる関係機関が参加をしていただきまして、長期間にわたりまして無線障害等の対策もここで行っておるわけでございますが、このCBによる問題を重要視いたしまして、こういったところで申告を受けつけ、対策も行っていく。そのための協力動作と申しますか、NHKとも協力をいたします、民放とも協力をいたします、さらには警察、アマチュア無線家、そういったところと十二分に協力をしながら対策に取り組んできたという状況でございます。
#75
○鳥居委員 よって来る原因というのが明確なわけですね。相手は四六時中動き回っている、移動をするものですよ。それを、違法だからといって追っかけてつかまえる、これは大変むずかしい。しかし、現実に生産をし販売をするというルートの中で、買い求めれば、次の段階は使うということになりますね。ですから、もっと根本的な対策というのは手を打とうとされないのですか。百万を超える、一説には二百万を超えているという説がありますよ。対米輸出は年間千五百万台だそうですよ、昭和四十五年ごろから。しかも、オイルショック以降というのは物すごい流行です。ワンテンポおくれて日本の国内にいま押し寄せています。これはやはり抜本的な対策を対策としてとっていく以外に手の打ちようがないのじゃないですか。目に見えないからほうっておくのですか。
#76
○平野政府委員 漁業無線への妨害でございますけれども、現在のところ、先ほど先生がおっしゃいました重要波に対する妨害が幸いにして起こっていない、こういう状況でございますけれども、漁業用海岸局が国道あるいは県道等の道路に近い場合または近接している場所に所在する漁業用海岸局の中には、トラックが装備したハイパワーの市民ラジオによって妨害を受ける可能性があるわけでございまして、万が一重要無線に妨害を与えるということになりますと御指摘のように大変なことになるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、最終的には、ただいま先生の方からも申されましたように、もし持たれましても国内で免許になる可能性がないわけでございますので、何とかひとつ販売面を遠慮していただく。実は先ほども申しましたように、通産省あるいは電子機械工業会その他関係方面には協力方を文書で呼びかけておるわけでございますけれども、なかなかその成果が上がってこないというのが実態でございますので、ひとつ今後、郵政大臣からも強力にそういった抜本策について検討しろというお示しもございますので、非常にむずかしい問題ではございますけれども、関係省庁と相談をしながら抜本策について検討していく必要があるというふうに存じております。
 それから、さらに先ほど来お話しございましたアメリカとの関係でございますけれども、実はアメリカが先にこの市民ラジオ制度というものをつくりまして、日本が追っかけてこの制度ができた。非常に電波が国民の身近になったということで喜ばれた政策だったはずでございますけれども、いま一つ間違えると大変なことになるというような状況でございます。日本だけが困っているのかと思いましたら、アメリカも非常に困っておるという話でございますので、国際的に周波数帯を統一していくことを目標にいたしまして、まず手始めにアメリカ、場合によれば西独等と協議をいたしまして、ひとつこの市民ラジオ問題に電波行政の面からも取り組んでいく必要があるのではないか、そういうふうに思っております。
 それで大臣からのお示しもございまして、そういった点につきまして現在検討を進めているところでございまして、それぞれ非常にむずかしい問題があるわけでございますけれども、積極的に努力をしてみたいというふうに考えております。
#77
○鳥居委員 それで、この不法電波問題のCBの占める割合というのはやはりもう九割を超えているのですね。ですから不法電波問題というのはCB問題と言っていい段階に来ているわけです。去年の暮れ、省内に法規制の対策がとれないものかということで関係者の協議会ができたそうですけれども、それはどんな運びになっているのでしょうか。
#78
○平野政府委員 先ほども申しました機器の販売に対する制約だけではございませんで、できるだけ広い観点からこの問題に取り組みたいということで、現在鋭意検討中でございます。
#79
○鳥居委員 それで、現在では電波法のもとで五十ミリワット以下と抑えられているわけですね。一つには申請をして免許を受ける。五十ミリワット以下の出力で甘んじるという向きには結構だと思うのですね、簡単な工事現場で使っているトランシーバーですとか。しかし、いまの需要というのは、もっと高出力のもので相互に通信ができるようにしたい、法があろうがなかろうが使っているという、これは好ましいことではありませんで、対策ということになるわけですけれども、アメリカにおいてはその需要が大変なもので、二十三チャンネルの中で混信でとても話ができないということで、とどのつまり要求にこたえて四十チャンネルに広げた。しかし不良機器を使われたのでは通信の秩序が保てないということで、型式検定も非常に厳しく、その意味で、高調波なんかが出るあるいはノイズが出ることについて、厳しく機器そのものに制約をしていった。しかし、広げる方向で開放したわけですね。
 どうも国民に親しまれる電波、その意味では、交通整理をして開放していくということも解決の一つの方法じゃないですか。二七五二四に緊急波として使うその場合に、市民ラジオが邪魔になってとてもじゃないけれども不法だ不法だ、こういう事態。当初のうちはいいと思うのですが、何らかの対策をとる必要があると思うのです。
 それは一つは、現在五十ミリワット以下で八波、八チャンネル認める方向ですけれども、これをアメリカ並みとはいかないでしょうが、いわゆる二十六メガ、二十七メガ帯、四十波、四十チャンネル、それに近い線の開放というのはどうなんでしょうか、できないものでしょうか。
#80
○平野政府委員 市民ラジオ用といたしましては、ただいま先生申されましたように二十六メガヘルツ帯及び二十七メガヘルツ帯の中から八波、それも空中線電力が〇・五ワット以下というふうに定めておるわけでございます。組み込み数を途中若干緩めました。しかし、先生がおっしゃるように、アメリカの状況とは非常に遠い状況になっております。
 御指摘の市民ラジオの枠を拡大する問題でございますけれども、これは日本の国土が非常に狭小といいますか、しかも使われる場所が比較的共通しておる、無線局数がどんどんふえてくる、いまや百七十万局近くになっております。市民ラジオも三十万局になっております。また周波数帯は、市民ラジオ用のほかに、先ほどお話がございました漁業用でございますとか海上係安庁用あるいは海難救助用あるいは国鉄の使用とか、比較的重要な業務にも使わしておるということでございまして、市民ラジオとしてこれ以上このバンドで周波数をふやすことはなかなかむずかしい。それじゃほかのものを動かしたらいいじゃないかということにも相なるわけでございますけれども、これも比較的狭い場所で有効に電波を使っていくためには、この二十六、七メガ帯というのは実は非常にいいバンドでございます。運送用の波止場だけでこういったものを使っていくとか、あるいは国鉄の駅あるいはその周辺だけで使っていくとか、非常に使いいい周波数のものでございますので、そちらの方の重要無線の方を動かすということもなかなかむずかしい。また空中線電力につきましても、増力を認めますと漁業用、海上保安用あるいは海難救助用等の無線局の運用に支障を及ぼすというおそれがございますし、先ほど来お話がございましたようにテレビ等の受信に妨害を与えるおそれがますますふえてくるということでございます。
 当初はこの〇・五ワットで東京のような建築物のありますところでも四キロから五キロぐらいは通達できた。それがだんだん建物がふえるに従いましてその伸びが少なくなってくるということでございます。さらに、先ほども申しました海や山に持っていこうということになりますと、電波が伸びてしまうわけでございます。したがって、電力をふやすばかりが能じゃないという逆の面もあるわけでございますけれども、現状といたしましては、なかなかこの二十六、七メガ帯で周波数をより多くとるとか電力をふやすということがきわめてむずかしい。そこで、これはまだ十分に確かめておるわけでございませんけれども、アメリカにおきましても発想を変えまして、もっと高い周波数に集めようかというような気配もあるやに聞いておりますので、その辺のこともよく承りまして、連絡あるいは協議をしながら対策を進めてみたい、こういうふうに考えておるところでございます。
#81
○鳥居委員 そこで、どうでしょうか大臣、つまりCB問題は、輸出向けだといって生産する、生産の過程では恐らくこれは規制をするとかいうことはむずかしいのじゃないかなという感じはします。しかし、輸出向けとしてできたものが国内に流れる段階では、明らかに電波法違反の前段ですね。その機械を使った段階でもう明らかに違反ですが、これはつかまえようがない状況になるわけです。しかも道が開けてしまいましたから、何百万台でも今後ふえていくでしょう。ですから、これに対する対策というのは、販売の規制の段階で協力を求めるというそんな、いまの経済ですから特別な規制の措置をとらない限りはこれはむずかしいことなんですが、その段階で抑えるしか手はない。その方向でぜひとも詰めるべきだ、それしか方法がないと私は思うのですが、省内でひとつその方向でぜひまとめ上げて対策の実を上げる、この方向をお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
#82
○白浜国務大臣 先ほどから局長からもお答えいたしておるとおり、一生懸命になってこの問題と取り組んでいるようですが、御指摘のとおり非常にむずかしい問題ではございますが、私どももまたより一層力を入れて検討して対処していきたいと考えております。これは聞けば聞くほどなかなかむずかしい問題のようでございまして、私もどうしたら一番いいかということを、素人ながらいま考えているところでございます。
#83
○鳥居委員 それでは、海上の人命安全条約関係で二、三伺いたいと思うのですが、今回、電波法の一部改正法案が出ておりますが、これが成立しなかった場合、条約との関係はどういうことになりますか。
#84
○平野政府委員 国内法が成立をいたしませんと、外務省とも相談をしておるわけでございますけれども、条約の批准は先になるであろう、そういうふうに聞いておるところでございます。
#85
○鳥居委員 この改正によりまして新たに無休聴守義務が強化される局数、船舶数、これはどのくらいになりますか。
#86
○平野政府委員 約千六百と存じております。
#87
○鳥居委員 レーダーですけれども、郵政大臣の行う検定に合格しなければならない、その理由はどういうことでしょうか。
#88
○平野政府委員 これは、条約を策定いたします前に国際間の技術関係の検討をいたしたわけでございますけれども、それぞれの主管庁において検定行為がございませんと、非常に厳しい環境の中で使用されるレーダーでございますのでその性能を確保することが困難である、こういう結論が得られておるわけでございます。
#89
○鳥居委員 郵政大臣が行う検定に合格したレーダーを設置しなければならない船舶局の数というのはどのくらいあるのですか。
#90
○平野政府委員 約千八百というふうに考えております。
#91
○鳥居委員 私の質問を終わります。ありがとうございました。
#92
○石野委員長 この際、委員長から一言小林課長にお聞きしておきたいのですが、平野局長からは、通産省、電子機械工業会に対して大臣からCBトランシーバーの問題についていろいろお願いしているけれどもなかなか効果が出ないというお話でありました。CBトランシーバーはほとんど輸出用に製造されておって国内には残ってないという御答弁でございました。したがってこの機会に、もし国内にあるものを把握しようとすれば、生産台数と輸出認証との差をメーカーごとに把握することは可能であろうかと思うのでございます。そういう点については不可能でしょうか。そして、それができれば国内滞留の台数も把握できる、このように思うのでございますけれども、そういう点は皆さんのところでは不可能でしょうかどうか、その点をひとつ。
#93
○小林説明員 突然のお尋ねでございますので明確な御答弁はいたしかねるわけでございますが、輸出の実態といたしましては、メーカーが直接輸出をしている場合もございますが、商社経由の場合が多いというようなことがございまして、いま委員長から御指摘の点はなかなか困難な点があろうかというふうに考えるわけでございます。
#94
○石野委員長 重ねてもう一問だけ聞かしていただきます。把握することの努力は通産省としてはできませんかどうですか。
#95
○小林説明員 従来からも私ども、業界それから流通業界も含めまして国内にそういうものが出回らないようにということを指導してきておるわけでございます。今後ともそういう点で努力をしてまいりたいと思います。
#96
○石野委員長 次回は、来る三十日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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