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1978/02/13 第87回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第087回国会 運輸委員会 第2号
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1978/02/13 第87回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第087回国会 運輸委員会 第2号

#1
第087回国会 運輸委員会 第2号
昭和五十四年二月十三日(火曜日)
    午後一時二十五分開議
 出席委員
   委員長 箕輪  登君
   理事 佐藤 守良君 理事 関谷 勝嗣君
   理事 堀内 光雄君 理事 三塚  博君
   理事 佐野  進君 理事 渡辺 芳男君
   理事 西中  清君 理事 山本悌二郎君
      石井  一君    北川 石松君
      玉生 孝久君    西村 英一君
      藤本 孝雄君    古屋  亨君
      増岡 博之君    太田 一夫君
      久保 三郎君    有島 重武君
      草野  威君    薮仲 義彦君
      小林 政子君    中馬 弘毅君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 森山 欽司君
 出席政府委員
        運輸政務次官  林  大幹君
        運輸大臣官房長 中村 四郎君
        運輸大臣官房審
        議官      杉浦 喬也君
        運輸省鉄道監督
        局長      山上 孝史君
 委員外の出席者
        日本国有鉄道副
        総裁      天坂 昌司君
        運輸委員会調査
        室長      榎本 善臣君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月一日
 辞任         補欠選任
  河村  勝君     小平  忠君
同月二日
 辞任         補欠選任
  小林 政子君     不破 哲三君
同月三日
 辞任         補欠選任
  不破 哲三君     小林 政子君
同月五日
 辞任         補欠選任
  小平  忠君     河村  勝君
同月八日
 辞任         補欠選任
  石井  一君     櫻内 義雄君
 小此木彦三郎君     根本龍太郎君
  北川 石松君     正示啓次郎君
  河村  勝君     小平  忠君
同日
 辞任         補欠選任
  櫻内 義雄君     石井  一君
  正示啓次郎君     北川 石松君
  根本龍太郎君    小此木彦三郎君
同月十日
 辞任         補欠選任
  小平  忠君     河村  勝君
同月十三日
 辞任         補欠選任
  河村  勝君     小平  忠君
    ―――――――――――――
二月九日
 国際観光振興会法の一部を改正する法律案(内
 閣提出第一三号)
同月十日
 船舶整備公団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一六号)
一月十九日
 ハイヤー・タクシーの安全輸送確保等に関する
 請願(山本政弘君紹介)(第二七一号)
二月五日
 地方陸上公共交通維持整備の促進に関する請願
 (椎名悦三郎君紹介)(第七一一号)
 地方陸上公共交通事業関連法案の成立促進に関
 する請願(椎名悦三郎君紹介)(第七一二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関
 する件等(運輸行政の基本施策)
     ――――◇―――――
#2
○箕輪委員長 これより会議を開きます。
 陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件等について調査を進めます。
 この際、運輸大臣から運輸行政の基本施策について発言を求められておりますので、これを許します。森山運輸大臣。
#3
○森山国務大臣 第八十七回国会に当たりまして、当面の運輸行政の諸問題に関し所信の一端を申し述べ、各位の御理解と御支援をお願いいたしたいと存じます。
 初めに、今後の運輸行政の進むべき方向について、簡単に申し上げます。
 運輸は、いつの時代においても、国民生活と経済活動の基盤として必要不可欠なものであります。運輸行政の使命は、このような運輸の役割りを十分に発揮せしめ、国民生活の安定と向上に貢献していくことにありますが、近年におけるわが国経済社会の著しい変化に伴い、輸送サービスに対する国民の要請はきわめて多様化しつつあり、これに適切に対処することが運輸行政にとっての大きな課題となっております。
 したがいまして、私は、これからの運輸行政は、このような国民の要請を的確に把握し、あくまでも国民本位の姿勢に立って、国民が真に必要とする良質な輸送サービスを確保することが基本でなければならないと考えております。
 次に、運輸に関する具体的な施策を進めるに当たって特に配慮しなければならないのは、公共輸送の重視であります。交通体系全体の中で、私的な交通手段の占める割合は、年々高くなってきておりますが、こうした情勢の進展に対し、交通安全の確保や環境の保全が一段と重視されるとともに、さらに、基本的に、省エネルギー、交通空間の有効利用等の見地から長期的観点に立って施策を進めていくことが、これからの運輸行政にとってきわめて重要であることを痛感している次第であります。
 運輸省といたしましては、これまでも、都市交通機関の質的、量的な整備充実を図るとともに、地方交通の分野においても、地域住民の生活に不可欠な公共輸送機関の維持のための施策の推進に努めてきたところでありますが、今後とも、なお一層公共輸送の充実強化を図ってまいる所存であります。
 私は、以上のような基本的な考え方を踏まえて、今後運輸行政を積極的に推進していく決意でありますが、当面する諸問題については、次の方針により、全力を挙げて対処してまいりたいと考えております。
 まず第一に、日本国有鉄道の再建であります。
 国鉄経営の健全化につきましては、従来から諸般の施策を講じてきたところでありますが、その財政は、依然として危機的な状況にあり、まことに憂慮にたえないところであります。国鉄は、今後ともわが国の交通体系において重要な役割りを担うべきものであり、そのためには、まず何よりも経営の健全性の回復が必要であります。
 このため、政府におきましては、一昨年暮に「日本国有鉄道の再建の基本方針」を策定し、国鉄自身の徹底した経営努力、適時適切な運賃の改定及びこれらを補完する国の行財政上の支援を柱として、健全経営の回復を図ることといたしました。
 この基本方針によれば、国鉄財政の収支均衡の回復を昭和五十年代に達成することを目標として昭和五十五年度以降健全経営を目指すこととなっており、そのための基盤となる対策を昭和五十四年度早々に確立しなければなりません。まことに重大な時期であります。国鉄再建の道のりは、決して容易なものではありませんが、私といたしましては、各方面の御理解を得つつ、所期の目的を達成するため、最善の努力を尽くしてまいる所存でありますので、よろしく御協力を賜りたいと存じます。
 このような認識のもとに、昭和五十三年度において講ずることとしている具体的施策について申し上げますと、すでに実施している貨物輸送の効率化のための対策をさらに一層徹底すること、退職者の後補充を極力抑制すること等経営改善計画の全面的な見直しについて、これを早急に行うよう国鉄を指導しているところであります。また、構造的な欠損についての対策のうち最も重要なものの一つである地方交通線の運営に関しては、地域における公共輸送サービスの確保に配慮しつつ、所要の措置を検討してまいる所存であります。このような経営改善のための一層の努力を前提として、昭和五十四年度において所要の運賃等の改定を予定するとともに、国鉄の経営負担を軽減するための助成措置を充実することといたしております。
 第二に、造船業に対する不況対策の推進、海運業の経営基盤の強化及び船員雇用対策の推進であります。
 深刻な構造不況に直面している造船業につきましては、金融対策、雇用対策等の充実や適切な操業調整の実施のほか、根本的な対策として、過剰造船施設の処理と工事量の確保が必要であります。
 このため、政府といたしましては、先般、特定船舶製造業安定事業協会を設立し、過剰施設の処理のための体制を整備するとともに、工事量の確保につきましても、計画造船制度の強化等による新船建造と船舶解撤の拡大を初め、官公庁船の代替建造の促進を図るなどできる限りの措置を講じてきているところであり、今後とも努力を続けてまいる所存であります。しかしながら、これらの措置を実効あるものとするためには、関係企業の自主的努力もまた不可欠であり、その積極的な対応を強く期待するものであります。
 次に、海運につきましては、外航海運は、石油危機後における世界的な輸送需要の停滞等により長期的な不況下にありますが、これに加え、日本船の国際競争力の低下という構造的問題を抱えており、また内航海運におきましても、国内貨物輸送需要の停滞に加え、老朽船の増加等による企業体質の悪化が見られ、外航、内航両面にわたり経営基盤の強化が緊急の課題となっております。
 このような事態に対処するため、政府といたしましては、外航海運対策として、利子補給制度の復活等による計画造船制度の強化と不経済船の解撤に対する助成の充実を図ることとしておりますが、これに対応し、労使においても、わが国外航海運の国際競争力の回復を図るため一層の努力をするよう強く要請したいと思います。また、内航海運につきましては、船舶整備公団における内航船の代替建造規模の拡大、同公団による債務保証制度の創設等によりその体質改善を推進することとしており、これらの海運対策の実施により、あわせて造船業の需要の確保を図ってまいる所存であります。
 船員雇用対策につきましても、最近における船員の雇用問題をめぐる厳しい情勢にかんがみ、船員の雇用の促進に関する特別措置法による施策を含め、所要の対策を進めてまいる考えであります。
 第三に、新東京国際空港の円滑な運営と整備であります。
 新東京国際空港は、昨年五月二十日の開港以来順調に運用されてきておりますが、今後周辺対策を中心とする所要の措置を強力に推進するとともに、地元の理解と協力のもとに、その一層円滑な運営を確保しつつ、空港機能の整備拡充を図るため適当な時期に第二期工事に着手する所存であります。
 第四に、運輸関係施設の長期的整備であります。
 国民生活の充実と経済の発展の基盤となる鉄道、港湾、空港等の運輸関係施設の整備につきましては、「第三次全国総合開発計画」に加え、現在策定作業が進められている新経済社会七カ年計画との整合性を保ちつつ、計画的に推進してまいる所存であります。すなわち、東北、上越両新幹線の建設、大都市交通施設の増強等により鉄道輸送力の整備充実を図るとともに、第五次港湾整備五カ年計画に基づき流通拠点港湾等の整備を図り、また、第三次空港整備五カ年計画に基づき国内空港ネットワークの整備を推進することといたしております。
 整備新幹線につきましては、昭和五十四年度において、まず本格的な環境影響評価を実施し、公的助成、財源措置等についての方策の具体化に努めるとともに、これが具体化した場合には、所要の手続を経て工事に着手したいと考えております。
 第五に、交通安全の確保と災害の防止であります。
 私は、交通安全の確保は、運輸行政の最も重要な任務の一つであると考えております。今後とも、人命尊重の基本理念に立脚し、交通従事者の自覚と知識、技能の向上、安全管理体制の充実、交通安全関係施設の整備等の施策を総合的に推進し、交通安全の確保に万全を期するとともに、被害者の救済対策の充実にも鋭意努力してまいる所存であります。
 また、国民生活の安全を確保するためには、防災対策の強化も重要な課題であります。このため、運輸省におきましては、地震、火山等の観測体制の強化、静止気象衛星の本格的運用等による気象業務の充実を図るほか、第二次海岸整備五カ年計画に基づく海岸保全施設の整備、海上防災対策の強化等の施策を推進してまいります。特に、国民の重大関心事となっている地震予知対策につきましては、昨年制定された大規模地震対策特別措置法に基づき、観測、監視体制を大幅に強化していくことといたしております。
 第六に、交通公害の防止であります。
 私は、住みよい豊かな社会を実現するためには、交通機能の整備充実を図ると同時に、交通機関が環境に与える影響についても十分配慮し、交通と地域社会との調和に努めていくことがきわめて重要であると考えております。
 交通に係る公害問題は、航空機騒音、新幹線鉄道の騒音及び振動、自動車の排出ガス及び騒音等多岐にわたっております。これらの交通から生ずる公害の防止対策としては、技術開発と適切な規制措置により公害の発生自体の抑制に努めることがまず必要でありますが、これとともに、民家防音工事、土地利用調整等の周辺対策を推進することにより公害による被害の軽減を図ることが必要であります。交通公害の問題につきましては、今後とも、このような観点に立って有効な施策を積極的に展開し、その解決に鋭意取り組んでまいる所存であります。
 また、海洋汚染問題につきましては、従来より、汚染原因者に対する監視取り締まり体制の強化、環境整備事業の推進等各般の施策を講じているところでありますが、さらに、最近の国際的な動向に沿って、汚染防止に関する規制の強化を図るため、所要の法的措置を講じてまいりたいと考えております。第七に、新海洋秩序に対応するための海上保安体制の整備であります。国際社会における新たな海洋秩序形成の動向に対応し、わが国におきましても、一昨年領海幅員の拡張及び二百海里の漁業水域の設定を行ったところであります。これに伴う領海警備、わが国漁船の保護等の業務の増大に的確に対処するため、引き続き、海上安保体制の整備を推進していくことといたしております。
 最後に、観光、海運及び航空に関する国際問題についてであります。
 国際観光につきましては、近年日本人の海外旅行の増大に伴い、旅行先の諸国において種々の問題が発生していることにかんがみ、これら旅客の旅行の円滑化を図るための対策が必要となっております。このため、国際観光振興会による日本人海外旅行者対策の実施等所要の措置を講じ、国際観光の一層の振興を図ってまいりたいと考えております。
 また、国際海運秩序につきましては、発展途上国や東欧圏諸国の進出等の事態に対処するため、その見直しが必要となっており、諸外国の動向を踏まえつつ、所要の方策を鋭意検討してまいる所存であります。さらに、従来から懸案となっております日米航空協定の改定問題につきましても、引き続き、その解決のため努力していくことといたしております。
 このほか、国際協力の推進、運輸技術の開発、運輸部門におけるエネルギー対策の推進、運輸情報システムの整備、観光レクリエーション施設の整備等の諸問題につきましても、一層の努力を尽くし、施策の進展を図ってまいる所存であります。
 以上、運輸行政の当面の諸問題につき申し述べましたが、これらは申すまでもなく、委員各位の御理解と絶大なる御支援とを必要とする問題ばかりであります。
 終わりに当たりまして、重ねて各位の一層の御指導、御鞭撻をお願い申し上げる次第でございます。(拍手)
#4
○箕輪委員長 次に、昭和五十四年度運輸省及び日本国有鉄道の予算について、運輸政務次官から説明を聴取いたします。林運輸政務次官。
#5
○林(大)政府委員 昭和五十四年度の運輸省関係の予算について御説明申し上げます。
 まず一般会計について申し上げますと、歳入予算総額は、二十二億一千七十六万円であり、歳出予算総額は、他省所管計上分一千百九十五億一千二百三万八千円を含め一兆四千三百八十七億二千六百万一千円でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、比率で一五・五%の増加になっております。
 次に、特別会計について申し上げます。
 自動車損害賠償責任再保険特別会計につきましては、歳入歳出予算額一兆三千八百九十四億五百万円余、港湾整備特別会計につきましては、歳入歳出予算額三千百六十五億七千二百万円余、自動車検査登録特別会計につきましては、歳入歳出予算額二百九十三億一千七百万円余、空港整備特別会計につきましては、歳入歳出予算額二千九億三千七百万円余をそれぞれ計上いたしております。
 また、昭和五十四年度財政投融資計画中には、当省関係の公社・公団等分として一兆六千五百二億円が予定されております。
 運輸省といたしましては、以上の予算によりまして、まず第一に、日本国有鉄道の再建を推進することといたしております。
 国鉄の再建につきましては、昭和五十二年十二月二十九日に閣議了解された「日本国有鉄道の再建の基本方針」に従って引き続き各般の施策を推進していくことといたしておりますが、昭和五十四年度におきましては、国鉄自身のなお一層の経営努力を前提とし、諸般の事情を考慮して所要の運賃等の改定を予定するとともに、国鉄経営上の負担を軽減するため、地方交通線対策等に重点を置き、総額六千百八十一億円の助成を行うことといたしております。
 第二に、海運・造船対策といたしまして、日本海運の国際競争力の回復を図り、あわせて造船業の需要を確保するため、外航船舶のうち高度合理化船及びLNG船の建造融資について新たに利子補給を行う等の措置を講ずるとともに、造船業の過剰施設の処理を円滑に推進するほか船舶の解撤に対する助成を拡充することといたしております。
 また、船員雇用対策も積極的に推進していくことといたしております。
 第三に、新海洋秩序に対応し、領海警備、漁業水域監視取り締まり等の海上保安体制の充実を図るため、巡視船艇及び航空機の整備を引き続き推進することといたしております。
 第四に、交通基盤施設の整備を推進するため、港湾、海岸及び空港の整備につきまして、それぞれの五カ年計画を推進するための予算を大幅に増額いたしております。
 また、東北、上越新幹線を初めとする鉄道の整備を引き続き推進するとともに、整備新幹線につきましては、環境影響評価等の調査を実施し、財源措置等についての方策の具体化に努めるとともに、これが具体化した場合には所要の手続を経て建設工事に着手できるよう措置しているところであります。
 第五に、安全防災及び環境保全対策といたしましては、空港周辺対策、地震・火山対策、交通安全対策、交通被害者救済対策等の充実強化を図ることといたしております。
 第六に、経営改善に努力している地方バス、中小民鉄、離島航路等に対し、地方公共団体と協力して助成を行い、国民の日常生活に不可欠な公共交通サービスの維持、確保に努めてまいります。
 なお、運輸省関係予算の部門別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります昭和五十四年度運輸省予算の説明及び昭和五十四年度日本国有鉄道予算の説明によりまして御承知願いたいと存じます。
 以上をもちまして、昭和五十四年度の運輸省関係の予算についての説明を終わります。(拍手)
#6
○箕輪委員長 次回は、来る十五日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後一時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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