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1978/08/15 第87回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第087回国会 運輸委員会 第16号
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1978/08/15 第87回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第087回国会 運輸委員会 第16号

#1
第087回国会 運輸委員会 第16号
昭和五十四年八月十五日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 箕輪  登君
   理事 関谷 勝嗣君 理事 堀内 光雄君
   理事 三塚  博君 理事 佐野  進君
   理事 渡辺 芳男君 理事 西中  清君
     小此木彦三郎君    北川 石松君
      浜田 幸一君    古屋  亨君
      増岡 博之君    太田 一夫君
      久保 三郎君    斉藤 正男君
      田畑政一郎君    有島 重武君
      河村  勝君    小林 政子君
      中馬 弘毅君
 委員外の出席者
        公正取引委員会
        事務局官房審議
        官       中村 雄一君
        経済企画庁調整
        局産業経済課長 勝村 担郎君
        経済企画庁物価
        局物価政策課長 佐藤徳太郎君
        資源エネルギー
        庁石油部長   神谷 和男君
        資源エネルギー
        庁石油部流通課
        長       竹内 征司君
        運輸政務次官  林  大幹君
        運輸大臣官房政
        策課長     中村  徹君
        運輸省海運局長 妹尾 弘人君
        運輸省海運局定
        期船課長    浅見 喜紀君
        運輸省自動車局
        長       飯島  篤君
        運輸省自動車局
        業務部貨物課長 尾松 伸正君
        運輸省自動車局
        整備部長    小林 育夫君
        参  考  人
        (日本バス協会
        副会長)    山本 廣治君
        参  考  人
        (全日本トラッ
        ク協会副会長) 松浦 嘉彦君
        参  考  人
        (石油連盟会
        長)      永山 時雄君
        参  考  人
        (全国石油商業
        組合連合会会
        長)      笹野 好男君
        運輸委員会調査
        室長      榎本 善臣君
    ―――――――――――――
委員の異動
七月十日
 辞任         補欠選任
  石井  一君     稲垣 実男君
  玉生 孝久君     中馬 辰猪君
  河村  勝君     春日 一幸君
同日
 辞任         補欠選任
  稲垣 実男君     石井  一君
  中馬 辰猪君     玉生 孝久君
  春日 一幸君     河村  勝君
    ―――――――――――――
六月十四日
 一、陸運に関する件
 二、海運に関する件
 三、航空に関する件
 四、日本国有鉄道の経営に関する件
 五、港湾に関する件
 六、海上保安に関する件
 七、観光に関する件
 八、気象に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 陸運及び海運に関する件(公共輸送の用に供す
 る燃料確保に関する問題)
 公共輸送の用に供する燃料確保に関する件
     ――――◇―――――
#2
○箕輪委員長 これより会議を開きます。
 陸運及び海運に関する件について調査を進めます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 陸運及び海運に関する件、特に公共輸送の用に供する燃料確保に関する問題について、本日、日本バス協会副会長山本廣治君、全日本トラック協会副会長松浦嘉彦君、石油連盟会長永山時雄君、全国石油商業組合連合会会長笹野好男君、以上四名の方々を参考人として出頭を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○箕輪委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#4
○箕輪委員長 この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。
 本日は、御多用中のところ御出席いただきまして、まことにありがとうございました。
 本委員会は、かねてより、わが国における公共輸送の適切な確保、運営につきまして各般にわたる審査を行ってまいっておりますが、本日は、特に、公共輸送部門における燃料の需給をめぐって全国的にさまざまな問題を生じているやに伝えられておりますので、公共輸送の用に供する燃料の安定的な確保を図りたいとする見地から、関係各界の皆様に率直なお話を承り、もって国民生活の根幹にかかわる運輸政策の確立に資したいと存ずる次第であります。参考人各位におかれましては、この問題につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
 次に、議事の順序について申し上げますが、山本参考人、松浦参考人、永山参考人、笹野参考人の順序で御意見をお一人十五分程度に取りまとめてお述べいただき、次に、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
 なお、念のため申し上げますが、発言の際は委員長の許可を得ることになっております。また、参考人は委員に対し質疑をすることはできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おきを願います。
 それでは、山本参考人からお願いいたします。
#5
○山本参考人 私は、日本バス協会の副会長をいたしております山本廣治でございます。
 本日は、私どもバス業界を初め国民大衆に密着した関係を持ちます公共輸送機関の燃料確保の問題につきまして、直接その実情をお聞きいただく機会をお与えいただきまして、まことにありがとうございました。
 燃料問題は、私どもバス事業の命運を左右するいわば生きるための食糧でございますので、これが安定確保はきわめて重大でございます。
 以下、バス業界の実情を陳述いたしまして、運輸委員会諸先生の御指導と御後援をお願い申し上げたいと存じます。
 まず、バス事業の輸送の現況を申し上げます。
 昭和五十二年度末現在におきまして、全国バス事業者の数は、一般乗り合いバス事業者、すなわち路線バス事業者は三百五十八社、一般貸し切りバス事業者、すなわち観光バス事業者は六百九十五社でございます。全国車両数は、一般乗り合いバス六万七千六百六十両、一般貸し切りバス一万七千三百十九両、合計八万四千九百七十九両でありまして、それぞれの乗者定員は、一般乗り合いバスの平均が七十六人、一般貸し切りバスが五十五人でございます。一般乗り合いバスの免許キロ数は十七万八千八百五キロでございます。年間の総走行キロは、一般乗り合いバス二十八億九千九百九十二万五千キロ、一般貸し切りバス八億三千二百四十五万五千キロ、その合計三十七億三千二百三十八万キロでありまして、五十二年度の年間輸送延べ人員は、一般乗り合いバス八十六億二千五百六十五万八千人、一般貸し切りバス一億九千六百四万三千人、その合計八十八億二千百七十万一千人となっております。これを国内公共輸送機関別の旅客輸送人員の分担率で申し上げますと、民営鉄道の分担率は全国輸送人員の三五・七%、これに次ぎましてバスは二九・三%を占めておるのでございまして、公共輸送機関としましてバスはきわめて重要な地位を占めているのでございます。
 ここで、バスの運行に不可欠なものとしましての軽油の使用量について申し上げたいと存じます。
 先ほど申し上げました年間総走行キロ三十七億キロを走りますためにはどのぐらいの量を必要とするかと申しますと、全国平均で一リッター当たりの走行キロ三キロ弱という基準により算定いたしますと、軽油の年間総使用量は、五十二年度実績におきまして百三十万キロリットルとなります。最近過去三カ年の総走行キロの対前年伸び率一・五%の伸びを勘案いたしますと、この昭和五十四年度につきましてバスの軽油の年間使用量は百三十四万キロリットルと推定されるわけでございます。
 次に、最近の需給状況について申し上げますと、全国的に供給の制限を受けておりますことは御高承のとおりでございます。そのうち一般乗り合いバスにつきましては、地域によりその供給状況は異なっておりまして、昨年実績並みの供給を受けておりますところと、また昨年実績の五%ないし四〇%の供給削減の通告を受けておりますところと、さまざまでございます。その不足分につきましては、前借り的に補給を受けますとか、またスポット買い、いわゆる当用買いにより補給するとか、あるいはインタンクのストック分を食いつぶすなど、いろいろの対策を講じておりますのが現状でございまして、一部緊急事態もございましたが、現在のところは直接バスの運行に支障を来さないよう努力いたしているところでございます。したがいまして、このまま推移いたしますと、一部において運行の休止もやむを得ない事態の生ずることが危惧されている実情にあります。
 一方、一般貸し切りバスにつきましては、一回給油の往復圏内におきましては、乗り合いバスと同様の状況でございますが、遠出の場合、車のタンク満タンで賄い切れない場合には、出先で二十五リッター、五十リッター、所によりましては十リッター、二十リッターという小刻み給油を受けながら運行せざるを得ない状況でございます。したがいまして、遠距離旅行者に対するサービスの低下を余儀なくされる事態が生じつつある状況でございます。
 御高承のとおり、貸し切りバスは観光バスと一般的に称せられまして、レジャー旅客のための輸送機関としての認識が普遍的でございますが、修学旅行、林間学校、臨海学校、遠足などの学校教育のための集団輸送やあるいは国家的行事としての記念式典の参列者輸送など、公共的使命の高い集約輸送の任務が約半数を占めております。他方、また国策として通行車両の総需要抑制策がとられます場合に、大量輸送機関の役目を果たし、この面におきましても省エネルギー対策として重要な公共輸送機関でございますので、この点十分御理解をいただきまして、一般貸し切りバスの燃料対策について格別の御配慮を賜りますようお願い申し上げます。
 当協会といたしましては、運輸省当局の御指導を受けつつ、地方協会に対しまして、必要に応じ燃料対策委員会、仮称でございますが、を設置するよう求めまして、燃料対策についてそれぞれ協議をし、地元陸運事務所、陸運局、通産局、石油業界と会合、話し合いを持ち、陳情、協議を行うよう、また全国的問題として取り上げるべきものにつきましては、当協会に連絡をとるよう指示いたしております。
 さらに、貸し切りバスの遠距離輸送につき、スタンド買いの場合には、同業バス会社に連絡して所要量を賃借りするとか、あるいは適当な契約ドライブインまたは旅館などで買い置きを願うとか、適切な手段を講ずるよう指示をいたしております。
 次いで、軽油の価格の問題でございますが、今年一月ごろの価格は、ローリー買いで一リットル約四十七円ないし四十九円程度でございましたが、六月現在では、全国的にはローリー買いで六十二円ないし六十五円となっておりまして、年初の一月に比べまして約四割高となっております。中でも北海道では、七月におきまして一リッター七十円ないし七十五円と約六割高となっております。スタンド買いでは、この六月で全国平均七十円ないし九十円となっており、中には一リッター百円以上のところもございます。必要量を確保しようといたしますと、価格は高くなり、公共輸送機関は燃料の量と価格の両面で脅かされておりますのが現状でございます。なお、支払い方法といたしましては、長期契約の感覚によりまして、月決め、月末締め、六十日決済とかあるいは翌月現金払いなど、各社によって異なっております。
 バス事業は、るる申し上げましたとおり、公共輸送機関といたしまして大きなウエートを占めておりますので、石油不足のため日常の運行計画に支障を来したり、一部運行の休止をせざるを得ないような場合には、国民の足を確保することができず、重大事態を生ずる結果となります。国を挙げて省エネルギー対策を講じております現在、乗用車などの小量輸送機関の運行効率とバスのような大量輸送機関の運行効率とを比較いたします場合、その効率に大きな差があることは明白でございます。この際、できるだけ大量輸送機関によって旅客輸送を行うことが最もエネルギー対策に適していると考えられますので、ぜひともバスに対しまして軽油所要量の優先確保をお願い申し上げる次第でございます。前年同期の量を維持するというだけではなく、新規のサービス路線、すなわち住宅団地などの新規需要もございますので、これらを考慮しての必要量の常時供給をお願いしたいのでございます。
 貸し切りバスにつきましても、さきに申し上げましたように、学校旅行など必須のものも多いわけでございますので、遠距離旅行のために各地に元売り指定のスタンドを設けるなどして所要量の確保がなされますようお願い申し上げます。また貸し切りバスの燃料価格につきましても、長期大量の安定需要者といたしまして、その低位安定化に御尽力を賜りますようお願いを申し上げます。
 以上、現下バス業界の燃料事情につきましてあらかた御説明を申し上げ、必要量の確保と価格の高騰抑止について特にお願いを申し上げました。
 バスは、国民生活のシビルミニマムと思量いたしますが、公共輸送のバス事業の安定にとりまして、燃料の価格騰貴、物価の高騰とインフレは最大の敵でございます。私どもバス業者といたしましては、省エネルギー国策のもと、バスの重要な使命を自覚いたし、監督官庁であります運輸省の御指導を受けまして、事故の防止に、旅客サービスの改善に、特に燃料の合理的使用に一層の努力をいたす所存でございますので、どうか燃料供給の安定化につきましては特段の御高配を賜りますよう重ねてお願いを申し上げます。
 これをもちまして私の陳述を終わります。ありがとうございました。(拍手)
#6
○箕輪委員長 ありがとうございました。
 次に、松浦参考人にお願いいたします。
#7
○松浦参考人 私は、全日本トラック協会副会長の松浦嘉彦でございます。
 全国の営業トラックを代表する全日本トラック協会といたしまして、トラック業界が直面しております燃料確保問題につきましてお聞き取りいただく機会を得ましたことを、まずもって感謝を申し上げる次第でございます。
 さて、この燃料問題が具体的に私ども営業用トラック業界に影響を及ぼし始めましたのは、本年二月に入ってからでございます。全日本トラック協会といたしましては、このような燃料逼迫の状況にかんがみまして、自主的に協会内部に燃料対策実行委員会を編成いたしまして、業界を挙げて省エネルギー対策を強力に打ち出しまして実施に移しております。
 その大要は、たとえば、駐車するときには必ずエンジンをとめること、急発進、急加速は行わないこと、始業点検時に特にエンジン調整に注意をすること、定速を厳守し、波状運転を行わないこと、輸送効率向上を図るために情報システムを導入すること、共同集配等の共同化のための作業を行いましてむだな走行を省くこと、これらの方策を周知徹底するためにポスターを作成しまして、全事業者に配布、啓蒙を行ったわけでございます。
 こういうことでございますが、さらに、この八月一日から高速道路上におきますところの走行速度制限を七十キロメーターに抑える運動を目下大々的に展開しているところでございます。
 たとえば、この問題につきましては、この七十キロメーターという一つの走行速度制限を打ち出すためには幾つかの実験を試みたわけでございますが、その一、二例を申し上げますと、たとえば東京−大阪間往復いたしますと千百五十キロメーターでございます。これを仮に平均百キロメーターで走行した場合に要する軽油の消費量は四百五十リッターでございます。これを八十キロメーター以下、つまり七十キロから八十キロメーター、この程度に速度を落としまして走行した場合の軽油の消費量は三百二十リッターでございます。したがいまして、百三十リッター、約三〇%の節約になる、こういうことになるわけでございます。
 あるいは近距離の場合をやはり実験いたしましたが、東名高速の静岡−三ケ日間往復いたしますと百八十キロメーターございますが、この百八十キロメーターのところを四トン車で百キロ走行を八十キロメーターに落とした場合、二五・七%軽油が節約になるわけでございます。あるいは十一トン車の場合は、同じような形でいきますと一三・二%の軽油の節約になる、こういう実験例が出てまいりましたので、この八月一日から、トラック協会といたしましては大々的に七十キロメーター運動を目下展開いたしている次第でございます。
 さて、御承知のように営業用トラックは、生鮮食料品を初め日常生活必需物資あるいは産業経済物資を輸送いたしておるわけでございますが、数量的に見ますと、営業用トラックの保有車両は全トラック保有車両の約六・三%にすぎないわけでございます。ということは、現在のいわゆる免許を要するトラックは七百八十万台ございますが、そのうち営業用トラックは四十九万台でございます。したがいまして、約六・三%ということになるわけでございますけれども、その六・三%にすぎない営業用トラックが、輸送全体の、トンキロで見た場合でございますけれども、五五・七%を輸送しているという実態でございます。つまり、五十二年度の数字を申し上げますと、貨物自動車輸送トンキロは全体で千四百三十一億トンキロでございますが、そのうち営業用は八百億トンキロ、つまり五五・九%でございます。自家用は六百三十一億トンキロでございますので四四・一%ということになるわけでございます。いずれにいたしましても、わずか六・三%にすぎない保有車両をもって、その輸送トンキロにおきましては全体の六〇%近い輸送を行っているということでございます。したがいまして、公共輸送機関としての中核的な存在であるということを少なくとも私たちは自負しておりまして、片時も輸送を滞らせることはできないわけでございます。
 また、営業用トラックは、自家用トラックに比較いたしまして約十九倍もの輸送効率を保持しておるわけでございます。つまり、一台当たりの輸送効率を見てみますと、これは五十二年度の統計でございますが、営業用は十五万八千五十三トンキロでございます。自家用は八千三百九十一トンキロでございます。したがいまして、この比較は十九対一、こういうことになるわけでございます。しかも燃料使用効率も、リッター当たり輸送トンキロにおきまして約三・六倍の効率を上げておるわけでございます。
 これは数字を申し上げますと、営業用の場合は、先ほど申し上げましたように、輸送トンキロで八百億トンキロのシェアを持っておるわけでございますけれども、それに使用する油は五百八十三万七千二百九十五キロリッターでございます。したがいまして、これをリッター当たりで見ますと十三・七トンキロになるわけでございます。ところが、自家用の輸送トンキロは、先ほども申し上げましたように六百三十一億トンキロでございます。これに使用する燃料は千六百四十七万五千五十キロリッターでございます。したがいまして、これを台当たりで見ますと三・八トンキロになるわけでございます。営業用が一三・七トンキロに対しまして自家用は三・八トンキロである、したがいまして、営業用は約三・六倍の効率を上げているということになるわけでございます。したがいまして、わが国のいわゆる省エネルギー対策に大きく貢献している業種と申してもよろしいのではないかというように考えているわけでございます。
 一方、軽油の価格あるいは量面における影響というものは、日を追って非常に深刻になってまいってきておりまして、まず価格でございますが、価格の面では、三月の値上げを皮切りに、五月には、三月のOPECの臨時総会における大幅値上げの影響がございまして、第二次の値上げとなり、さらに六月に入りまして第三次値上げが、これは軽油引取税の増税とともに行われまして、続いて今月からは第四次の値上げが行われるということが予測されるわけでございます。
 これらの値上げを合計してみますと、昨年末と比較いたしまして、一リッター当たり二十円ないし二十五円の値上げとなりまして、値上げ率では約四〇%に及ぶわけでございます。さらに九月以降におきましても値上げが予想されるわけでございまして、トラック事業者の経営コストに与える圧迫感はきわめて大きいものと言わざるを得ないわけでございます。
 各地から寄せられましたところの情報を取りまとめますと、現在のスタンド購入価格は約八十五円でございますが、長距離輸送で他県で購入した場合、大体リッター当たり百円ないし百四十円というようなものがあるわけでございます。
 それから、量の面におきましても、地域とかあるいは事業者によって差異はございますけれども、前年度の実績の大体二〇%ないし三〇%のカットがございまして、従来からの取引条件によりまして、場合によりますと五〇%カットというところもございますし、あるいは全面的にもうゼロだ、全面カットだというところさえあるわけでございます。
 これに伴いまして支払い条件も手形サイトの短縮とともに現金購入というものを余儀なくされておりまして、全国の三万二千トラック事業者の九八%以上を占める中小零細トラック事業者にとりましては、まさに死活問題と言わざるを得ないわけでございます。特に長距離運行便の帰りの燃料の確保というものは、ドライバー自体に多くの不安感というものを起こさせまして、給油にかかわるトラブルも全国的に発生している状況でございます。
 さらに、地域的にはかなり偏差はございますが、たとえば長野県の高原野菜でございますが、こういった夏場の生鮮野菜の生産地におきましては、車両の確保に非常に支障が生じまして、生産地経済にも非常に多くの影響を与え、需要地からの要請にもこたえることが困難となりまして、県議会でも大きな問題を提起しているような実例もあるわけでございます。
 資源エネルギー庁におきましては、対前年一一〇%以上供給しているはずだと言っておられますが、末端におきましては、ユーザーの手に渡る石油は大体七〇%から八〇%前後しか正規のルートでは供給されていない事実というものをお考え願いたい、かように存ずる次第でございます。
 現在の市況は完全に売り手市場でございまして、その価格あるいは量あるいは取引条件等、すべて売り手側の言いなりになっておりまして、安定価格といったものがございません。供給量との絡みできわめて混乱した状況を呈しているというのが実情であると思います。
 私ども営業トラックの使命の重大性を考えますときに、このような状態を何とか打破し、安全で、かつ確実、迅速な輸送を行うために、私どもの会長を委員長といたしますところの特別委員会を編成いたしまして、再々にわたりまして、関係御当局に、燃料の安定供給にかかわる要望をいたしましたし、あるいは陳情を繰り返して行っておるわけでございますけれども、まことに残念ながら、いまのところ、具体的な施策が功を奏しておるとは言えないわけでございまして、まさに困窮し切っている実情でございます。
 すでに関係行政機関には提案をいたしておりますけれども、最低限次のとおり将来の対策を含めてお願いをいたしたい、かように存ずる次第でございます。
 関係御当局にお出しいたしました要望書をちょっと読み上げますので、簡単でございますので、しばらくお聞き取りいただければ幸いかと存じます。
 まず第一点は、営業トラックに対する給油を保証する制度の確立につきましてでございます。従来発給されている給油保証カード及びその後発給された給油補助券、こういったものにつきまして、トラック事業者は軽油の安全供給が保証される重要な制度として評価をいたしておるわけでございます。しかしながら、実態は給油の拒否とか、あるいは二〇%ないし三〇%の供給カットが随所に多発しておりまして、生活関連物資を主体とした公共輸送としての責務を全うすることができない窮状に立たされておりますので、少なくとも、五%節約を織り込んだ石油供給計画による対前年比一〇六・八%の給油の保証をする制度の確立を強く要望いたす次第でございます。
 第二点は、自家給油施設保有業者に対する供給の確保についてでございます。自家給油施設を保有するトラック事業者に対する供給カットの実例が各地で生じております。軽油の安定供給につきましては、自家給油施設の有無は選別供給の対象とはなり得ないと存じます。したがって、自家給油施設事業者に対しましても給油の保証を要望いたす次第でございます。
 第三点は、指定給油所の設置でございます。現下の逼迫した燃料需給状況下におきまして、国民の輸送需要の負託にこたえるためにわれわれ営業トラック事業者は日夜努力を続けておりますが、需給のアンバランス等から、最近に入り地域によっては無用のトラブルを生じ、安全運行全体の確保すら危ぶまれる状況を呈しております。このような事態を解消するための制度として、全国の主要な国道沿いに元売り各社ごとの営業トラックに対する指定給油所の設置をぜひ実現されるよう要望いたす次第でございます。
 第四点は、代替車両に対する給油保証カードの発給についてでございます。代替車両は給油実績がないということを理由に販売店から給油保証カードの発給を拒否されている実情でございますが、代替車両にもぜひ給油カードを発給されるよう要望いたす次第でございます。
 最後の五点目でございますが、現地苦情処理機関の設置についてでございます。トラック事業者と末端給油所間で多発しておりますトラブルを円滑に処理し、両業界間に安定した取引秩序を回復するために、私たちは、元売り各社がそれぞれの販売店に対して適切な御指導を願うとともに、そのための苦情処理機関を元売り各社に設けられるよう要望いたす次第でございます。同時に、これと対応して、トラック事業者側も中央、地方に相応した機関を設け、会員各社の指導を強化する所存でございます。
 以上、五点を申し述べましたが、許されている時間の関係もありますので、業界事情の概要を申し上げましたが、何とぞ国民経済的な立場から、国政の場でぜひとも御理解ある御措置をおとりくださるようお願い申し上げまして、全日本トラック協会としての報告並びにお願いにさしていただく次第でございます。どうもありがとうございました。(拍手)
#8
○箕輪委員長 ありがとうございました。
 次に、永山参考人にお願いいたします。
#9
○永山参考人 石油連盟の会長の永山時雄でございます。
 本日御調査をいただきます問題及びそれに関連をいたしまして石油あるいは石油産業に関する問題、これを御参考までに冒頭陳述いたしまして、お聞き取りを願いたいと思うのでございます。
 申すまでもなく、石油産業はわが国第一次エネルギーの約七五%を供給して、わが国のエネルギー安定供給を支えておるのでございますが、この際、その現況について若干申し述べさしていただきますと、企業の数は三十六社、精製会社が二十三社、それから元売りが六社、それから精製、元売り両方を兼業いたしておりますものが七社、すなわち元売り販売を行っている者の合計は十三社あるのでございます。
 それから、原油の輸入量は、昨年五十三年度二億七千百万キロございました。それで、これに要する輸入金額は、製品輸入を含めまして二百七十五億ドルとなり、これはわが国の総輸入金額の三二%を占めております。
 また、この原油を処理する精製設備能力といたしましては一日当たり五百九十四万バレルあるのでございまして、わが国の場合、若干の製品輸入を除き、この設備を用いまして輸入原油を国内で精製し、国全体に販売をいたしておるという姿でございます。
 次に、石油産業の経理状況を申し述べさしていただきますと、まず五十三年度決算、三十六社合計で売上高は約十四兆一千億円という巨額に達しておりますが、経常利益はわずかに五百三十九億円でございまして、五十二年度の経常利益に比べますと約五分の一に転落をいたしておるのでございます。なお、経常利益五百三十九億円のうちには、一過性のいわゆる為替の決済のユーザンス差益が二千三百八十億含まれておるのでございまして、したがって、実際の営業活動によって得られた利益は約千八百四十四億円の実質赤字でございます。五十二年度のそれよりもさらに悪化した状況にあったのが昨年の決算の姿でございます。とりわけ下期は、昨年の十月以降は製品価格の一層の値下げ等に加え、円安化などの事情により経常利益自体が赤字に転落しておりまして、特にことしの三月期決算の二十二社について見ますると、ほとんど全社が経常損失を計上するに至っておるというのが実際の状況でございます。
 次に、翻って四十八年下期の石油危機以降五十二年度までの経理状況を見ましても、四十八年度下期以降今日に至るまで、五十一年度だけを除きまして連続的に実質大幅赤字決算を余儀なくされておるというのが実際でございます。こうした事情から企業の体質も非常に悪くなっておりまして、たとえば、その指標として自己資本比率を見ますると、六・七%で、日本の製造業の平均は二一%半でございますが、石油産業はわずかに六・七%と、際立って体質が悪いというのが実態でございます。
 それから次に、OPEC原油の値上げの問題をざっと御説明いたします。
 イラン政変に端を発した第二の石油危機とも言うべき国際的石油需給の逼迫を契機といたしまして、原油価格は、OPEC総会の決定により、数次にわたって再々大幅値上げが実施されてまいりましたことは、御承知のとおりでございます。すなわち、本年一月からの四段階のスケジュール値上げが、昨年末OPECで決まったのでございますが、それによりまして、まず年間一四・五%値上げする、最初一月に五%値上げするということで始まったのでありますが、四月に至りまして、四段階に分けて値上げをするはずのものを、繰り上げて一遍に四月に実行をいたしたのでございます。また本年六月のOPEC総会におきましては、基準原油価格が、バレル当たり十四ドル半から十八ドルまで引き上げられた。それからバレル当たり二ドルを上限として、さらにその上乗せを認める。また原油はいろいろ種類がございますが、その質のよしあしによって、さらに、いま申し上げた値段に、三ドル半を上限としてもう一つ上乗せを認めるというように、二重、三重にも値上げをされたのでございまして、七月以降、バレル当たり二十ドル七十五と試算をされておりまして、これは昨年の十二月当時の値段に比べますと、六一%の値上がりになっておるのでございます。
 なお、この六一%はドルベースによるものですから、最近為替の円が安くなっておりますので、これにこの問題を加味いたしますと、日本円の表示はさらに高くなるということになるのでございます。
 こうしたOPECによる原油価格の連続的大幅引き上げに加えまして、本年六月からまた実施されましたガソリン税、軽油引取税がそれぞれ二割五分増税になりまして、今後の国内石油製品価格は大幅な影響を受けざるを得ないという状況になっておるのでございます。
 なお、石油に課せられた税金は、現在、五十四年度の予算の中で約二兆五千億円計上されておるのでありますが、こうした莫大な課税は、ただでさえOPECによるエネルギーコストの上昇に直面している産業界、消費者の混乱をさらに増幅させるものである。大体石油一キロ当たり平均して一万円足らず、九千円何がしというのが税金になっておるのであります。石油諸税については、この際、その負担軽減を図ることを今後の問題として、十分に根本的な検討をしていただきたいと私どもは念願をいたしておるわけでございます。
 それから、最近の原油の需給状況でございますが、国際石油需給の逼迫化は、ただいま申し上げましたとおり、原油価格の高騰をもたらすとともに、需給面では、エクソン等のメジャーによるわが国への一部原油削減措置など、短期的にも長期的にも著しい不安定が露呈をされてまいっております。
 こうした中にありまして、石油産業はDD原油――直接産油国から買う原油、それから政府ベースの協定で買いますGG原油の引き取り増など、原油の輸入確保に最大限の努力を傾注いたしておりますが、当面の需給事情を述べますと、次のとおりでございます。
 まず、上期の原油輸入量につきましては一億三千五十万キロ、これは先般、資源エネルギー庁が公表いたしたものでございますが、一億三千五十万キロが見込まれております。これは前年同期に比べて三・九%増加であります。また石油供給計画に比べますと、約百八十万キロの減少になっておるのでございます。この原油輸入量を前提といたしまして、内需量が供給計画どおりであるといたしますと、九月末の備蓄は八十四日分程度が見込まれるのでございます。
 下期の原油輸入についてでありますが、サウジアラビアの増産の見込みなど、若干緩和の兆しがありますが、他方では、依然としてイランを初めとする中東産油国の生産動向が不透明であるというようなことから、国際石油情勢は楽観を許さず、その見通しはきわめて困難でございます。また東京サミットで合意されました石油輸入目標との関連で言いますと、各消費国ともその確保に苦慮しておりまして、わが国にあっても、五十四暦年の石油輸入目標、一日当たり五百四十万バレルを輸入できるか否か、今後の問題は依然として不透明である、かなり困難ではなかろうか、かように感じておる状態でございます。
 燃料油需要と自動車燃料の問題について申し上げますと、最近の石油製品の内需動向を見ますと、景気の順調な拡大などにより、四−六月は燃料油合計で五千四百三万キロとなり、前年同期に比べまして三・一%の伸びを示しております。
 製品別に見ますと、特に自動車燃料であるガソリンは前年に比べて六・六%の増、それから軽油は同じく九・三%増と高い伸びを示しております。
 なお、御参考までに申しますと、灯油は三・九%の増加になっておるという状況でございます。
 ガソリン、それから軽油需要の増加要因を考えますと、その需要主体である自動車保有台数が着実に増加をしておる、これは五十四年五月末は前年同期比六・七%保有台数が増加をしておりますが、そういうことに加えまして、貨物輸送体系が、貨車などからトラック輸送へシフトする傾向にあること、さらには過積み規制による延べ輸送車台数の増加等が、その要因になっているものと思われます。
 また、ガソリンに比べ軽油需要の伸びが特に高いのは、最近の傾向としては、小型四輪車のトラックを中心といたしまして、ガソリン車から軽油車へのシフトが非常に高度に行われておるということも、その一因であろう、かように考えております。
 いわゆる中間三品、灯油、軽油、それからA重油、この中間三品問題でございますが、最近のわが国の石油製品の需要構造は、自動車輸送の拡大、それから灯油の暖房機器の普及、さらには公害規制の強化などに伴いガソリン、灯油、軽油、それからA重油等のいわゆる軽質の石油製品、とりわけ中間三品と呼ばれる灯油、軽油、A重油の需要が著しく高まっており、今後ともこの傾向は続くものと考えられます。
 一方、これに対する供給面を見ますると、まず原油の種類によって軽質石油製品の得られる率が大体決まっております。すなわち、軽質原油からは軽質石油製品が、重質原油からは重油などの重質石油製品が多く生産されるわけでございまして、いずれにしても、ある特定の石油製品だけを大量に生産するということは不可能なのであります。
 したがって石油業界は、今日までアラビアン・ライトなど、軽質原油の輸入を拡大するとともに、生産段階におきましても、生産技術的に極力軽質油の生産を高める努力をしてまいりました。たとえば中間三品の得率は、五十二年度以前は二六%以下でありましたのが、五十三年度は二七・一〇%までとるというような努力をいたしてまいっておるのでありますが、軽質石油製品の需要の伸びが著しく大きく、これに対する供給が非常に困難をきわめておる現状でございます。
 しこうして今後の原油事情を見ますると、世界的に軽質原油の生産が伸び悩む一方、重質原油の生産がだんだん拡大をする傾向にあり、また原油生産設備面からは、軽質石油製品の得率を現在以上に高めることには限界がございまして、軽質の石油製品を今後とも安定的に供給するためには、まず短期的には石油製品規格の緩和などの措置をとる必要がある、それから中長期的には重油分から軽質石油製品をつくる、いわゆる重質油の分解技術の開発などが必要となるのでございます。いずれにいたしましても、これによる石油製品のコストが高くなるということは免れ得ないところだろうと思うのでございます。
 したがいまして、需要者側におかれては、省エネルギー、節約の励行により、極力石油の消費を少なくするとともに、用途に見合った上手な石油製品の使い方をしていただくようにお願いをいたしておる次第でございます。
 以上申し上げましたように、最近の厳しい国際石油情勢の中で、OPECは次々と衝撃的な原油の値上げを繰り返しておりますが、こうした量的確保と高価格の両面にわたる困難な局面下におきまして、今後とも石油を安定供給していくためには、石油産業自身による原油入手努力をすることはもちろんのことでございますが、OPEC値上げなどのコスト要因が適正に反映された石油製品の価格水準が形成される、要するに、円滑なる転嫁がされるということに消費者側の格段の御理解を得ることが必要である、それから石油の節約についても、申すまでもなく一段の各方面からの御協力を得たい、かように念願をいたしておる次第でございます。
 以上をもちまして私の陳述といたします。ありがとうございました。(拍手)
#10
○箕輪委員長 ありがとうございました。
 次に、笹野参考人にお願いをいたします。
#11
○笹野参考人 全国石油商業組合連合会会長の笹野好男でございます。
 私ども連合会は、中小企業団体の組織に関する法律に基づき昭和三十八年に設立されました石油販売業者の全国組織でございまして、今日、傘下組合員数は約三万五千業者、組織率では九〇%強となっておりますが、組織の構成上においては、その大半が経営基盤の脆弱な典型的な中小企業者であります。
 改めて申し上げるまでもなく、私ども石油販売業者は、ガソリンを初め軽油、灯油、重油など国民生活並びに国民経済上欠くことのできない貴重な石油製品を精製、元売り会社より仕入れ、全国約五万九千に及ぶガソリンスタンドを拠点といたしまして、最終消費者の皆様一人一人にくまなく配分する末端供給者としての機能を果たしておりますが、こうした私どもに課せられた社会的責務を確実に遂行していくためには、何よりもまず、石油販売業者の経営が適正な姿で営まれること、言いかえるならば、石油販売業者が総体として健全な発達を遂げていくことが必要不可欠な条件かと存じます。
 したがいまして、私ども連合会は、個々の企業努力に加え販売業全体の近代化、合理化を推進しながら、中小企業者である販売業者の経営の安定化を図り、ひいては石油製品の安定供給の確保を図ることを目的といたしましていろいろな事業に取り組んでおるのでございます。
 さて本日、当委員会でお取り上げになりました軽油の安定供給問題につきましては、私ども石油販売業者の立場から申し上げますと、軽油は、ガソリン、灯油などいわゆる民生用石油製品と同様、主として全国のガソリンスタンドを通じ、小口かつ不特定多数の需要家を対象に供給する商品であり、こうした供給対象の不特定性あるいは多種多様性にも起因いたしまして、常に問題を生じやすい傾向を有しているということが言えると思います。それゆえ、昨今のいわゆる品不足状況のもとで、私どもに対して需要家の皆様から実にさまざまな苦情、要望等が寄せられ、正直なところ、私どもといたしまして、その対策に苦慮いたしているのが実情でございます。
 本日は、こうした苦情、要望を踏まえまして、軽油問題に関連し関係各方面より提起されている諸問題を、量と価格にかかる二つの問題に整理して、本日御審議をいただく案件に関しての意見表明にかえさせていただきたいと存じます。
 まず、第一に量の問題ですが、一部には、軽油不足はガソリンスタンドの隠匿あるいはまた売り惜しみに原因があるのではないかとの御意見もあるようでございますが、軽油需要は、わが国経済の着実な景気回復のテンポと合わせまして、昨年秋以来、対前年同月比で一〇%台の高い伸びを示しており、とりわけ本年五月には、同じく前年同月比で一四・八%もの記録的な伸長を示すに至っております。このため、本年四月から六月の第一・四半期においては前年同期と比べ九・四%の増となっておりまして、本年度通産省が五%節約を踏まえて通年ベースで六・八%の需要増を見込んだ石油供給計画と比較しても二%増となっているのでございます。もちろん、こうした急激な需要増の背景には、国際的な石油事情の悪化を契機とした需要家側での先行き不安感による買い急ぎや、特に五月には、六月からの軽油引取税の増税を見込んでの思惑買い等がかなりのウエートを占めているのではないかと推測いたされますが、いずれにいたしましても、石油業界としての懸命の供給努力にもかかわらず、仮需要も含めた昨今の大幅かつ急激な需要増に対し、生産が追いつかないことに今日の流通市場における品不足の原因があると思われます。
 もとより、一部で伝えられております売り惜しみあるいは隠匿などの不正な行為については、私どもとしても、まことに遺憾とするところでございまして、今後とも、組織を挙げて厳しい監視の目を光らせ、不正行為の根絶に努めていく所存でございますが、それと同時に、石油製品の安定供給の確保に日夜努力している大多数の石油販売業者の姿についても正しく御理解を賜りますよう特にお願いいたす次第でございます。
 次に、第二の価格の問題についてでございますが、軽油の小売り価格が大幅な上昇傾向をたどっていることに関連して、品不足を利用して販売業界ぐるみで便乗値上げをしているのではないかというような声を耳にすることがございますが、御承知のとおり、OPEC諸国のたび重なる原油価格の引き上げにより、石油製品の仕切り価格は上昇の一途をたどっており、また軽油については、私どもが特別徴収義務者として税の徴収に当たっております軽油引取税が、六月一日より一リットル当たり二十四円三十銭と一挙に二五%アップされ、その結果、商品代金中の税金がかなりのウエートを占めるに至っております。無論、これらの価格上昇要因につきましては、私どもといたしましても、企業努力によりまして、何とか吸収に努めているところでございますが、冒頭申し上げましたように、何分にも私どもは大半が中小企業者であって、そしてその経営基盤が脆弱であるということ、主力商品であるガソリンを中心とする長期にわたる乱売競争によって経営が極度に疲弊状態にあることから、一般的趨勢として仕切り価格の上昇分あるいは増税分を小売り価格に転嫁せざるを得ない状態でございます。
 したがいまして、私個人の見解といたしましては、価格をめぐる苦情、トラブルの多くは、今日の石油事情あるいは石油販売業の経営実態に関し、販売業者と消費者との間でのコミュニケーションが不足していたことに起因するものでありまして、大多数の石油販売業者は、消費者の皆様方の御理解のもとに今日もなお節度ある販売姿勢を堅持しているものと確信いたしております。
 しかしながら、時節柄、業界の一部にでも便乗値上げ等の不正な行為があった場合には、長年築き上げました私どもと消費者の皆様との信頼関係にひびが入ることになりかねませんので、社会的にも大きな混乱を招くおそれがあります。したがいまして、連合会会長としての立場から、全国組合員に対して、機関誌を通じまして節度ある販売姿勢の堅持を強く要望いたすとともに、傘下組合に対しては、いろいろな会合などを通じまして、その趣旨の徹底を図るよう指導いたしている次第でございます。
 なお従来、軽油市場においては、他の石油製品市場と比べ貸し倒れの発生事例が多く、しかも売り上げ代金の回収期間の長期化に伴う過重な金利負担等が経営を圧迫しがちなことから、私どもといたしましては、時期並びに方法の是非は別といたしまして、取引条件の改善に努めることはむしろ当然のことと考えている次第でございます。その点、御理解を特に賜りたいと存じます。
 軽油問題に関する私どもの意見は、以上のとおりでございます。
 最後に、私どもといたしましては、今後とも、消費者と密着した末端流通部門の担い手としての自覚を持ち、消費者の皆様方との合意に基づく適正な小売り価格の実現を通じ、従来にも増して石油製品の安定供給、公正配分に全力を傾注する所存でございますので、特に当委員会に御出席の諸先生方におかれましては、今日の石油販売業の実態を十分御理解の上、私どもに対しよろしく御指導、御高配を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
#12
○箕輪委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の開陳は終わりました。
    ―――――――――――――
#13
○箕輪委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三塚博君。
#14
○三塚委員 本日、大変御繁忙の折とは拝察申し上げますが、こうやってお忙しいところを参考人の四氏においでをいただきまして、当面いたしますわが国の石油問題、特に公共輸送に関する基本的な問題の解決、こういうことで委員会を開かせていただいたわけでありますが、ぜひ忌憚のない御意見を承っておきたいと存じます。
 ただいま参考人四氏の御意見を拝聴いたしたのでありますが、バス協会とトラック協会、これは公共輸送のトップに立ち、大変今日の燃油の確保につきまして御苦労いただいておる。このいまの状態では、先行き軽油の問題にも大きく影響するであろう、こういう御見解、数々の要望などもただいまいただいたのでありますが、同時に、石油関係の二社の代表からは、今日の逼迫する状況について、これはまことに外的要因に根差すものであり、全力を尽くしているのであるが、なかなかもってと、こういう御意見の開陳であります。また石油商業組合連合会の笹野会長さんからも、若干のトラブルは認めるとするも、今日までベストを尽くし、ユーザーの御要望にこたえている、こういうことで、その逼迫の原因についても御説明をいただきました。
 私は、いずれもそれは今日の状況では当を得たもの、立場、立場の中からそういうものでありますという確信に満ちた御意見の開陳であろうと思うのでありますが、しかし政治として、私ども国会として、さはさりながら今日の状況から一歩踏み込んで当問題の解決を図っていかなければならない使命があるのであります。そういう点で暫時質疑を申し上げますので、ひとつ御回答を賜りたいと思います。
 そこで、石油部長に最初お聞きを申し上げます。
 ただいま四氏の意見をあなたもそこでお聞きをしておられるわけでございますが、政府として今日の石油需給の見通しをどう考えられておりますか。特に本日の主題であります軽油を中心とした状況、ただいまの石連の永山さんのお話は、外的要因のしからしめるところであり、いかんともなしがたい状況にあるという、簡単に言いますと、そんなことのように受け取れるのであります。そういたしますと、政府として、これに対応する長期計画の中で、その確実性と申しますか、見通しと申しますか、こういうものについて、これも国際的要因はあるということでもあろうけれども、しかし政府は、やはりそれを乗り越えていかなければならないのが使命でありますから、そういう意味で石油部長の政府としての見解をまずお伺いしておきます。
#15
○神谷説明員 ただいま御質問のございました石油の需給状況全般につきましてどう考えておるかという点につきまして、かいつまんで私どもの見解を述べさしていただきます。
 先ほど参考人の方も述べられましたように、上期の原油の輸入の見通し、これは九月まででございますので、まだ見通しの分も含んでおりますが、一億三千万キロリットル強といったものは確保できるであろう、これは現時点でもそのように考えております。供給計画に比べてやや不足ぎみでございますし、もちろん、当初供給計画が考えておりましたような備蓄のある程度までの積み増しということはとうていできませんが、上期の需要に対処する程度の原油は確保できたものというふうに考えております。
 問題は、下期でございますが、御承知のように、石油供給計画におきましては、二億九千二百万キロリットル弱という原油の輸入の見通しを考えておったわけでございますが、この中には千百万キロリットルの備蓄の積み増しがございましたので、これを、こういう時期でもございますし、サミットの申し合わせ等も勘案して抜きますと、二億八千百万キロリットルのものをぜひ本年度中に確保したい、こういうことになるわけでございますが、上期の一億三千万キロリットルをこれから単純に引きますと、残りは一億五千万キロリットルになる、こういうことでございますし、また下期の供給計画で見ますと、一億四千八百八十万キロリットル強のものを確保したいと考えておるわけでございます。上期の一億三千万に比べまして千数百万ないし二千万近くふやしたい、あるいはふやすことが必要である、こういうことになるわけでございますが、現時点において下期に上期よりも多くこれだけの原油が確保できるかどうかの見通しを述べることは非常に困難であろうというふうに考えております。
 ただ、御承知のように、OPEC総会後あるいはサミット後の世界の原油マーケットは、その前のいわゆる五月中のスポット価格の暴騰、あるいは原油マーケットにおける原油の品がすれ状況といったようなものからは一転しまして、やや小康状態に落ちついておる、こういう状況にございますので、原油マーケットそのものの状況は悪い方には向かっていない、小康というところでございまして、完全に緩んできておるわけではございませんが、五月のような状況ではないということを勘案いたしますと、上期を下回ることはなかろう、上期よりは若干は取れるのではないかというふうに期待をしておるわけでございます。
 したがいまして、上期の一億三千万キロリットルにある程度の、相当量のものを上積みして獲得できるということでございますれば、下期は備蓄の弾力的運用等も図りながら需要に対応した供給をぜひ確保するようにしたいと考えておるわけでございますが、これは当然、ユーザーサイドにおける省エネルギー、節約というものが前提になっておるわけでございまして、それに基づく供給計画にのっとった供給は、大きな事情変更、天変地異といったようなものがない限りはぜひ確保したいと現段階では考えておるところでございます。
#16
○三塚委員 そこで部長、ただいまトラック協会及びバス協会から意見の開陳がありましたような現況、これは現実のものだと思います。私ども運輸委員も、北海道を中心に東北各地を一週間にわたって調査した折、大変な需給逼迫についてのいろいろな陳情を各地において実はちょうだいいたしたのであります。公共輸送という物価体系の上からいきましても、国民生活上欠くことのできない輸送体系というものは、いまの体系のまま維持していかなければなりません。そういう観点から、今日のこの状況というものを、ただいまの意見の開陳にもあるのでありますが、政府は、現時点におけるこの問題をどう分析をされておるのか、さらに、これらに対する対応策をどのように考えられておるのか、この点についてお伺いをします。
#17
○神谷説明員 御指摘のように、軽油あるいは軽油を中心とする中間三品の需要の伸びが、燃料油全般の伸びの中で特にきわ立って大きいということは御高承のとおりでございますし、また現在のように、石油の需給が逼迫化してまいりますと、それらの石油製品の中で特に需要の伸びの大きい石油製品に種々の問題が生じてくるということは、私どもも、当然承知をいたしておるわけでございます。
 ちなみに、軽油の販売あるいは需要見通しといったようなものにつきましては、これも先ほど参考人がお述べになりましたように、私どもの供給計画では、年度を通じまして六・八%のアップ、七%弱というものを見込んでおるわけでございますが、この四月−六月の販売実績は前年同期より九・三%の増でございましたし、特に五月は、先ほどの参考人の御指摘のような要因もあってか、かなり高い販売の伸びが出現したわけでございまして、このような高率の伸びでございますと、通常の状況でもいろいろ問題が出る可能性がございますので、現在のような状況のもとにおいては、このような傾向が続けば非常に大きな問題であるということで、われわれ動向をきわめて慎重にこの五月来ウォッチしてまいっておるわけでございますが、六月に入りましてやや物の動きが落ちつきぎみになっておりまして、六月の速報ベースでの販売あるいは売り上げの実績は前年同期比七・六%という数値になっておるわけでございます。先ほどのトラック業界の代表の参考人の方のお述べになりましたような節約その他の方途をユーザー業界で講じていただければ、われわれは、年度間を通じては六・八%という供給計画の見通しておる範囲内に需要が落ちついていただけるものというふうに考えておりますし、現下の石油情勢を勘案いたしますと、やはりそれなりの伸びにとどめる努力も関係者にお願いいたしたいと思っております。
 したがいまして、月によっての若干のぶれはございましても、年度間を通じてこの数値はぜひ確保したいと思っておりますし、また先ほど御指摘のような公共輸送その他の面に関しましては、その需給状況のもとで個別にさらに具体的な推移をウォッチしてまいり、適切な指導を行ってまいりたいと考えております。
#18
○三塚委員 そこで、次に運輸省にちょっと聞いておきます。
 ただいまのような現況の中で所管官庁として今日まで各業界、各団体の要望についてどのような認識をしておるのか、また、そういう事態に対応しどのような措置を今日まで講じ、そしてまた今後どのように講じようとしておるのか、まずこの点、お聞かせください。
#19
○飯島説明員 お答えいたします。
 営業用のバス、トラックといった公共輸送機関というものがほとんど軽油を使っておりまして、最近の軽油の需給逼迫の事態を迎えまして、一部でいろいろ輸送の確保に問題が起きていることは、先ほどから参考人が申し述べておるところでございます。私ども運輸省といたしましては、この事業の公共性にかんがみまして、燃料の確保というものは非常に大事な問題であるという認識に立ちまして、燃料油の確保の状況あるいは価格の状況等について状況の把握に従来から努めておりまして、具体的な問題が発生しました場合には、中央では通産省の資源エネルギー庁、地方におきましては通産局と折衝いたしまして問題の解決を図ってきたところでございます。
 昨今、また一段と需給状況が厳しくなると予想されましたので、八月二日付で地方の陸運局及び沖繩総合事務局の運輸部に対しまして、自動車運送事業者の団体、石油関係業界及び通産局あるいは地方公共団体等によります懇談会あるいは協議会を設けまして、必要に応じて開きまして、自動車運送事業の現状の説明あるいは燃料の確保につきまして、協議を行い、対策を講じていくことといたしたわけでございます。
 また、燃料油の確保に支障が生じたり、あるいは生じるおそれがあるような場合には、運送事業者から相談を受けました場合に、苦情処理カードというものをつくりまして、これに記載させ、統一的な処理を行うことにしたいということで通達を出したわけでございます。
 また、関係の運送事業者の方々に対しましても、同日付で、石油関係業界との協議体制を整備すること、問題が生じた場合には、陸運局とも十分相談することを内容とした指導通達を出しております。
 また、いままでも聞き取り等で各出先機関で業界と話を行っておりましたが、七月末に詳細な実態調査を行うこととして書類の発送をいたしております。
 本件につきましては、根気よくきめ細かに地域の実情に応じまして、個別に解決を図っていきたいというふうに考えております。
#20
○三塚委員 局長、主管官庁でありますし、同じ政府部内でありますので、エネ庁と連携を密にされて、これに対応していただかなければならぬと思うのです。
 お聞きしますと、販売業者とのトラブル等がありまして、うまくまいらないことにつきまして通産局にお願いをし、その筋からのいろいろな御連携をいただきながら急場をしのいでおるという話などを聞くのでありますが、その辺はうまく連携を密にされて進められたいと思います。
 そこで、石連の永山会長にお伺いいたしたいのでありますが、昨日の記者会見で、灯油の見通しはやや明るい、こういう意味の御発言があられて、灯油は大変国民生活に関連の深いものですから、私どもも安堵をしたのでありますが、遺憾ながら、軽油とLPG、これは特にタクシー関係ではほとんど使用されていることは御案内のとおりでありますが、そういう点につきまして、これらの燃油の供給状況、ただいまの政府の答弁などを踏まえられまして、今後の見通し、さらに石連としてこれにどう対応されようとしておるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#21
○永山参考人 お答えをいたします。
 まず、LPG問題は、別にLPGの協会がございまして、そちらからお聞き取りをいただくことがむしろ適当かと存じますので、私は、軽油、自動車用燃料の問題に限ってお答えをさせていただきます。
 灯油の問題につきまして、けさほど新聞に出ておりましたような見解を私ども持っておりますし、それから、これは石油の性質からいきまして、灯油のみならず、当然ほかの石油製品についてもある程度傾向としては共通したものである、かように考えております。
 ただ、軽油につきましては、何と申しましても、恐らくいまの石油製品の中で一番需給関係がタイトだと思うのでございます。これは先ほど申し上げましたように、いろいろな事情が幾つか重なってそういうような状況になっておるわけでございますが、一方、出荷の方も、これまた先刻御説明をいたしましたように、少なくとも今日までは、昨年の実績に比較いたしまして相当上回って、九ポイント何がし上回って出荷をいたしておるのでございます。したがって、基本的には節約を第一にして、よく実情に合った措置というものが軌道に乗ってまいりますれば、かなり問題は解決をするのじゃなかろうか。先刻自動車局長のお話のようなことがだんだん軌道に乗ってまいりますれば、問題は相当解消するのじゃなかろうか、かように考えております。
 何と申しましても、石油は御承知のとおり、いままでむしろ買い手市場で、わりあいに物がふんだんにあったのでございまして、それが一変して非常にタイトな状況になりましたので、いろいろ流通関係の事情にも変化がございます。スポット物がなかなか手に入らなくなったとかいうような事情がありまして、すぐにそれに順応し切れないような点も、それに基づく現象として幾つか出てまいったのだと思いますが、私どもとしましては、できるだけ今後も、供給計画に沿った出荷をするように努めてまいりまして、具体的な問題は、その問題、問題に応じて通産省指導のもとに解決をしていく、こういうように考えておる次第でございます。
#22
○三塚委員 そこで、石商の笹野会長にお伺いをするのでありますが、いま、元売りの永山会長からの御見解がありましたとおり、大体九%弱上回って供給をしておる、こういう状況であります。需要は、ガソリン車から軽油車への転換、その他等々の理由、ただいまお聞かせをいただきましたこと等でありまして、一〇%前後伸びておる、こういうような話、これもわかります。そうしますと、大体供給と需要がタイになるのじゃなかろうか。そういうことでありますと、いま騒がれておりますようなカットを行うとか、その他いろいろな問題があるわけでありますが、こういうことがどうして起こるのだろうか、こういうふうに国民各位は端的に思うのですね。
 言うなれば、政府のお話のように、順調に原油の輸入が上半期行われておりますにもかかわらず、中間三品、主として軽油が大変タイトになってまいりました、こういうこと。そうしますと、感情的に、入ってきておりますのにどうしてこうなるのだろうか、こういう疑問が当然そこに出てまいってくるわけであります。私は、売り惜しみや油隠しなどというものがスタンド各位において行われておるとは思いたくありません。相当熱心にユーザーの期待にこたえる、そういう意味で努力をされておるところもよく知っております。そういう点で、しからば一体、この状態はどこに原因があるのだろうか、こういうふうに思うのであります。
 そういう意味でもう一度、先ほど御意見の開陳の中で述べられたことでやや理解はできるのでありますが、なおかつ国民サイドから言いますと、その点の疑問が残るわけであります。そういう点でひとつ端的な御見解をお聞かせください。
#23
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 ただいまの先生の御意見のとおり、私どもは、実需に応じた安定供給に努力をいたしております。ただ、数多い販売業者でございますので、一部には不心得者もないとは申し上げられませんことは、いま先生の御指摘のとおりだと存じますが、私どもといたしましては、この不足を解消して、販売業者に対し、安定供給を阻害する行為は厳重に慎むような指導をいたしておりますし、また、したがってわれわれといたしましては、仕入れただけのものを売るという能しかわれわれにはございませんので、それこそ実需に応じたものを、仕入れから消費者の方にお売りするということでございます。
#24
○三塚委員 そこで、また石油部長、お答えください。
 この現象面を政府はどのように解釈をされ、分析をされておるか、いま申し上げたような趣旨の質問に対しましてひとつ御見解を……。
#25
○神谷説明員 マクロの数字につきましては、すでに申し上げましたが、その際御説明申し上げましたように、需要もかなり強い。これは全般的な荷動きその他もございましょうし、さらには先行きに対する不安といったようなものも、やはり根強い需要を支えておるというふうに考えられるかもしれませんが、いずれにいたしましても、需要が、先ほど申し上げましたように、かなり強く、供給面におきまして、備蓄を取り崩して幾らでも売りに向かっていったらよかろうというような状況にない以上、需給関係はかなりタイトに推移してまいりますが、加えて、いわゆる流通面におきまして、この需給のタイト化と相並行して一つの変化が出てきておるというふうに考えられます。
 要するに、軽油等は、どちらかと申し上げますと、従来、比較的業転市場に多く出回っておったわけでございますが、需給が今日のようにタイトになってまいりますと、当然のことながら、業転市場は枯渇してまいりますので、これらに大きく依存しておりました特約店、あるいはその特約店に依存しておった三次店等々は、やはり玉の調達が十分でなくなる、他方、別途の正規のルートからも思うように引けない、こういう形になってまいりますので、これらの販売店から供給を受けておりましたユーザーは、間々言われますように、二割カット、三割カットといったようなカットを受ける羽目になるというふうに考えられます。
 この流通の混乱というものは、マクロの需給関係とは別にミクロで進行してまいりますので、私どもは、これらについて、特に実需がしっかりしており、かつ先ほど来お話のございましたような公共的な目的に関連するもの等については、地方通産局、本省等を通じて、流通経路の乱れから来る調整を行い、あっせん等を行って、これに対処しておるところでございます。
#26
○三塚委員 ただいまの現況、やや私もその認識なんです。いわゆる実績主義というものをスタンドがとらざるを得ない、これは言うなれば、お得意さんを大事にしていきませんければ、経営の基盤が崩れるわけですから、実績主義でそういうところにはきちっとやる。ですから、そこを中心として購入しておりましたところは大体そんな程度でいく。水産の関係のいわゆるA重油の系統に依存をしてやっておりましたところはやや操業ができる。しかし非常に安かった、だぶついていた時期でありますから、安いもの、安いものと言って買っていった、そのことはいまおっしゃるとおり。しかし、それもやはり経営上の問題であり、いろいろな要素の中でそれをとらざるを得なかったとやはり解釈をせざるを得ない。しかし、また政治としてこういう状況が出ております以上は、今度はわれわれそちらを放置するわけにはいかぬわけであります。特にトラック協会傘下の大手はきちっとされておる。バス協会もそうであります。弱小の貸し切り、レンタ、さらには一、二台あるいは四、五台のトラック業界の会員の諸君は、これはまさに四苦八苦、こういうことになるのです。これも公共輸送の重要な一面を担っておるわけでありまして、やはりこれに対してもきちっと、これは政府として、われわれとしても手当てを講じていかなければならぬ、こういうことになります。
 そういう意味で、いまの実需とそれから供給は、従来のぴしっとした方式の中で来ておるところは行っておるわけでございますが、それでも二〇%カットをしてくれ、こういう話も、あるいは三〇%という話も聞くわけでありますが、まあまあ最近、政府の指導等もありまして、一つの方向が出たやに思います。しかし、救われませんのは、それらの諸君、いま申し上げました諸君であります。
 そういう意味で、端的に申し上げさせていただきますが、これに対して、ミクロの問題というのは、やはり政治が拾い上げていかなければ行政はなかなか拾い上げられない。政治が指摘し、行政がこれに取り組むということで初めてこのことがなされるわけでありますので、そういう点から、備蓄九十一日、政府備蓄はたしか七日分ぐらいあるのじゃないですかね、それをひとつ思い切って取り崩してこれに向けるという、折々聞くのでありますが、そんな対策ももうすでに進んでおるやに聞くのでありますが、石油部長、あなたが一番の責任者でありますから、どうぞその辺の御決意をお聞かせいただきたいと思うのであります。
#27
○神谷説明員 御指摘のように、業転玉に依存しておりました関連業界の方も二種類ございまして、一つは流通業者そのもの、業転市場に依存しておった流通業者が自己の取り扱う玉が非常に不足して苦境に陥っておるという問題と、それに関連しておるユーザーの、それらの特約店がそういう業者であるということを必ずしも知らないで依存しておったユーザーの問題と、二つあるかと思います。
 前者に関しましては、これはそのような企業経営を行う石油販売業者の判断の問題でございますので、だぶついているときはそれによって利益を上げますが、タイトになった場合には思うように利益が上げられない、これは自己責任であろうと考えております。ただ、ユーザーにつきましては、私どもは、それらの流通経路の乱れによって、実需があり、あるいは公共的な輸送その他に携わっておる方々が不測の影響を受けるということは極力回避したいというふうに考えておりますので、これらについては、正常な裏づけのある実需のものは通産局等が小まめにあっせんをするという形で対処をいたしております。
 それから、全般的な需給関係につきましては、九十日強の備蓄は、確かに政府分も含めますとございますが、御承知のように、中東情勢というのは、必ずしも今後常に安定とは言えないような状況でございますので、やはり第二弾、第三弾のショックに備えるものは用意しておかなければいかぬと思っております。ただ現在、われわれが予想しておりますようなものが下期に入るのであれば、若干不足にいたしましても、それは備蓄を弾力的に運用して需要期は乗り切りたい、このように考えております。
#28
○三塚委員 どうぞよろしくひとつお願い申し上げます。
 そこで、特に業転玉が今日の流通を困難にさせておる原因だということがここで大体理解されてきたわけであります。流通機構がきわめて複雑だ、いろいろ資本主義社会でありますから、あらゆるものがそういうことになるのも一つの欠点でありますが、しかし、石油事情がきわめてこういう先行き不安定の中で推移をしてまいるわけでございますから、特に流通機構の整備という意味で、業転玉の問題を、石油部長、今後どのようにぴしっとするのか、この辺お考えありますか。
#29
○神谷説明員 業転玉あるいは業転に関連する業者の存在といったようなものに関して、しばしば私、申し述べておりますように、立法府におかれましても二つの御意見がございまして、系列化をして、そのような流れをなくすべきであるという考え方から、他方、系列化というものは流通業者を締めつけることになるので、やはり自由な競争のためには、それらの存在というのはやむを得ない、あるいはむしろ系列化に反対であるという御意見と二つございます。
 私ども、それぞれおのおの理があるというふうふうに考えておりますが、他の品物その他を見ましても、石油以外の物資につきましても、いわゆる業転玉であるとか市中物であるとか、いろいろ呼び名は異なっておりますが、それらが絶無の品物というのは私は余り存在しないというふうに考えております。
 ただ、石油を他の商品と全く同じに今後考えていってよいものかどうかという点がございますので、これは非常にむずかしい問題ということで受けとめて、現在私は、まだ結論を出しておりませんが、今後、諸先生の御見解を承りながら検討してまいりたいと思っております。ただ、余り大きな乱れは好ましくないというふうに考えております。
#30
○三塚委員 これ以上申し上げません。私は、やはりきちっとそういう整備はされるべきものだという見解を持っておりますものですから、それだけ申し上げておきます。
 そこで、石連の会長にお伺いをいたしますが、この価格が今日やはり一方において問題になっておるのであります。そういう意味で、一部便乗値上げが行われておるのではないかということが言われるわけでありますが、今日の百四十円とか百二十円というのは、これはけしからぬ話でありますけれども、いま七十円あるいは八十円、こう言われておるのでありますが、これは現況においては適正な価格なんでしょうか。これを石連の会長と笹野さん、お二人にひとつお聞かせをいただきたいと思います。
#31
○永山参考人 お答えをいたします。
 価格は、現在は自由価格制度に御承知のとおりなっておりまして、しこうしてまた、私ども元売りの関係は、特約店を通じて消費者の方に出荷をしているわけでございますけれども、その特約店の販売価格に対しても私どもは何らの指図、規制もできないことに、これは独禁法でそういうことになっております。
 それで、私どもの仕切り価格、元売りから特約店に対する仕切り価格は、これは先刻来申し上げておりますように、数次にわたって原油の値段が上がりましたし、それから為替の関係が昨年後半から一転して円安になって、それがほとんど棒下げのような形で最近までやってきた、そこへもってきて、また新しく六月からガソリン税あるいは軽油税というような税金が賦課されたとかいうような価格変動要因というものがしばしば出てまいりまして、したがって、価格が非常に流動的であります。それから、元売りによりまして原油の値段というものが非常にまちまちでございます。いま御承知のとおり、原油の値段は国際的に統一価格というものがございませんで、非常に多重価格になっておりますから、したがって、精製、販売の立場からしますと、ある会社は比較的安い原油を買っている、ある会社の原油は比較的高くなっているというようなことで、コストも従来以上に非常にまちまちでございます。したがって、そういうコストの変動要因に基づいて製品価格の是正をする場合には、通産省の行政指導を受けながら、世の中から便乗値上げだとか高過ぎるだとかいうような批判を受けないように、行政指導を受けながら価格是正をしておりまして、したがって、私どもの値段は、自分で申すのもなんですが、むしろ適正価格あるいは若干それ以下じゃなかろうかというように考えておるのでございまして、われわれから先の特約店の値段については、どうも私どもは、八十円が適正だとか百円は高過ぎるとかということを言える立場じゃないのですが、ただ、やはりおのずからどうも物には常識的な限界がある、こう思いますので、したがって、特約店に対しては、具体的な価格の指導や指定はいたしておりませんけれども、こういう事態だから石油業界全体が世の中から批判を受けないように、常識的な販売をしてもらいたいという程度の指導をいたしておりますので、さようのところでひとつ御理解をいただきたいと思います。
#32
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 ただいまの価格の問題については、われわれ団体といたしましては、いわゆる公取等に、独禁法に抵触することでございますが、強いて申し上げれば、われわれの流通経費は二〇%か二五%の程度は適当じゃないかということを考えております。
#33
○三塚委員 そこで、石連の永山会長にもう一度お伺いするのでありますが、今日、マクロ、ミクロの問題がきちっとなってまいりましたが、先ほど全日本トラック協会の副会長からいろいろ今後の要望について話がありましたが、私も、考えておったことと一つ合致したやつがあるものですから、それを取り上げて、ぜひ御善処をいただければと思うのです。いわゆる指定給油所の設置についてというやつ、言うなれば、全国の主要国道沿いに元売り各社ごとの営業トラックに対する指定給油所の設置をぜひ実現されたい、これが公共輸送を完全なものにしてまいりますために大変大事な指摘であろうというふうに思います。
 これはどういうことかと申し上げますと、ただいま申し上げましたように、実績主義できちっと幾分は供給していただけるのであります。ところが帰り足が、入れてくれぬということになりまして、大変走行経済面から言いましても、そのままで帰ってこなくちゃいけない、遠距離は飛ばせない。先ほど言われましたような青果物、桃のような腐れの早いものなんかの出荷体制につきましても、トラック屋さんが行きたがらぬのですね。というのは、帰りの軽油の手当ての自信がない、こういうことで行きたがらない。
 そんな点から言いましても、何とかこんな方式が石連においておやりいただけますならば、大変国民的喝采をいただくことではないかと思うものでありますから、さように取り進めいただくのであれば、これは大変ありがたい話でありまして、ひとつ御見解をお聞かせいただきます。
#34
○永山参考人 お答えをいたします。
 ただいまのは復路、帰路給油の問題だと存じますが、まことにごもっともな御意見でございまして、これに対しては、当然これに対する対応策を講じなければならぬ、こう思っております。通産省の御指導も受けながら、日本石油なら日本石油、昭和石油なら昭和石油という同じ系列の中において、他の地域、他の場所におきましても給油が受けられるような給油保証の補助券と申しますか、そういうものを発行いたしまして、そして復路の給油が確保できるように措置をしたい、かように考えております。
#35
○三塚委員 ぜひひとつ、いま申し上げましたような方向を結論づけていただきますようにお願いを申し上げておく次第であります。
 そこで、次にお伺いしたいのでありますが、特に運輸省が、いま言われましたいろいろな対策の中で、省エネ対策、これはやはり重要な問題であり、それぞれ代表からも意見を開陳されたところでありますけれども、今後さらに強化をしていかなければならぬ問題であろうというふうに思うものであります。こういうことで、どんな指導と申し上げますか、そんなことをやられておるのか、ひとつお聞かせください。
#36
○飯島説明員 今般の石油製品を中心としますエネルギー需給の逼迫の事態に対応いたしまして、当省では、いままでも業界に対しまして、石油の消費節減対策の推進について周知、協力を呼びかけてまいったわけでございますが、バス、タクシー業界につきましては、六月に開かれました総合エネルギー対策推進閣僚会議の決定を受けまして、輸送機関の冷暖房が過度にわたることのないよう周知、指導を行った次第であります。また八月の二日付で、バス、タクシー、トラック及び通運関係事業者に対しまして、運転の仕方といいますか、急発進、急加速運転の自粛、定速走行の励行、エンジンの空吹かしの自粛、駐停車時のエンジン停止、エンジン点検整備の励行等について、その徹底を指導した次第であります。
 なお、トラック業界に対しましては、共同受注あるいは共同配車によります実車率の向上、積載効率の向上等に努力していただくよう従来から指導をしているところでございます。
 なお、今後の石油製品の需給状況を見きわめながら、必要に応じまして節減対策に取り組むことといたしておりますが、省エネルギーの観点から、エネルギー効率の高い大量公共輸送機関を活用していくこと、いわゆる共同輸送等の活用をしていくことにつきまして、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#37
○三塚委員 次に、海運関係につきまして、御承知のとおり、離島航路などを中心に、これまた非常に重要な公共輸送機関であります。いろいろ聞いてみますと、これまた大変逼迫をしておるということでありまして、特に一例を申し上げますと、燃油の不足のために十和田地区、九州の小倉・若松地区、淡路島地区などでは減便を余儀なくされて今日に至っております、こういうことであります。これはまさに離島という大変恵まれぬ立場の中にあって、そこからの通学通勤航路でありましたり、また生活の重要な生命線と言っても過言ではないわけでございまして、これが今日のようなことでありますと大変であります。これについて運輸省はどのように認識をし、対応しようとしておるのか、この点ひとつ説明をいただきたい。
#38
○妹尾説明員 海運関係について申し上げます。
 まず、外航海運につきましては、これは年間約二千二百万トンぐらいの油を使用いたしまして、そのほかに日本に来る外国船に対してさらに五百万トンぐらい供給する、合計二千七百万トンぐらい、主としてC重油でございます。これにつきましては、ことしの一月ごろからに比べますと、値段がトン当たり八十ドルぐらいから百六十ドルぐらい、約倍ぐらいに上がっておるということでございますが、供給量につきましては、いまのところ問題はないということでございます。
 それから、内航海運につきましては、これも主としてC重油でございますが、約六百万トンぐらい使用いたしておりますが、これにつきましては、ことしの五月ごろに二割ないし三割ぐらいの供給カットの通告を受けたりいたしまして、その後、価格のネゴというような段階を通じまして、いまのところ必要量は確保されているというのが現状でございます。
 いま、先生御指摘になりました内航の旅客船でございますが、旅客定期航路につきましては、これは特に小型船を中心といたしまして、A重油ないし軽油というようなものを使用しなければならない、この辺の需給関係、非常に逼迫いたしまして、同じくことしの五月ごろ二割ないし三割のカット通告を受け、その後、もちろん業者同士の価格交渉の問題というようなこともございましたし、また私どもの方といたしましては、資源エネルギー庁あるいは現地において地方通産局と地方海運局というようなところで供給の確保について要請いたしまして、現在のところ、供給量についてはほぼ確保されていると思いますが、一部の航路におきましては、先生御指摘のとおり、何便かが欠航するというような問題も生じているわけでございます。特に問題は、ことしになって新船を建造したというような場合に、昨年までの実績がないというようなことで非常に困難な事態が生じているというようなこともございましたが、今後とも、通産当局あるいは石油の業者団体というようなところを通じまして、供給量の確保に努力いたしてまいりたい、そのように考えております。
#39
○箕輪委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#40
○箕輪委員長 速記を始めてください。
 三塚君。
#41
○三塚委員 最後に申し上げさせていただきます。
 ただいま戦後三十四年、早いものでございまして、あの戦争の惨禍からよくぞわが日本ここまで来たというふうな感懐を持ちながら、御英霊に対しまして深く哀悼の意を表させていただいたところでありますが、まさに今日の経済繁栄は国民の絶えざる努力の中にあったと思います。また、その最大の原因が石油にあったということも見逃せないことであります。わが国の経済構造はまさに石油構造であります。また、わが国の経済は、まさに石油によって死命を制せられると言っても過言でない今日の現況にありますことも、参考人各位御承知のところであります。しかるがゆえに、省エネ対策を政府が強行に推進をしなければなりませんし、さればとて経済レベルを達成しながらこれを遂行しなければなりません。だといたしますと、やはり国民コンセンサスの中でこの難場を乗り切っていかなければならない重大な時局に到来をしたと思います。今後、政治経済の中における最大の課題はまさに石油エネルギー問題に尽きると言っても過言ではございません。
 そういう中にありまして、四十八年、四十九年におきましては、オイルパニックの貴重な体験を私どもはいたしておるわけであります。また、この体験の中から、今日の石油業界が立ち上がられてきましたことも理解いたしておるところでありまして、先ほど一々指摘は申し上げませんでしたが、大方の販売業者の諸君に大変な御努力をいただいておることも認めるにやぶさかではございません。しかし、この際こういうことで、まさに看過できぬような事態が一部起きておりますこともまた事実であります。この点について、特に石商の笹野会長を初め皆様方、今後、業界指導という意味におきまして、さらに御努力をいただかなければなりません。もちろん通産省といたしましても、この問題について毅然たる態度の中できっちりとしていかなければならぬことは言を要しない。また石連の永山会長の率いる、この重要な場面を占めておられる各位におかれましても、今後の難局の中で、獲得と精製、販売面におきまして、さらに一層、一段の努力を御要請申し上げなければならぬわけであります。
 以上申し上げまして、本日御来会いただきましたことに深く敬意を表し、私の質問を終わらせていただきます。
#42
○箕輪委員長 これにて三塚博君の質疑は終了いたしました。
 午後零時四十五分から再開することとし、この際、暫時休憩いたします。
    午後零時四分休憩
     ――――◇―――――
    午後零時四十七分開議
#43
○箕輪委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。久保三郎君。
    〔委員長退席、堀内委員長代理着席〕
#44
○久保(三)委員 参考人の皆さんには大変御苦労さまでございます。一応のお話をお聞きしましたが、なお二、三の点でお伺いしたいと思うのであります。
 なお私どもは、運輸に関係しては多少詳細に知っているものでありますが、油についてはそんなに細かく存じ上げておりません。そういう点で、あるいは的外れのお尋ねがあるかもしれませんが、そのときには遠慮なく御訂正をいただいて説明をしていただきたいと思います。
 まず第一に、先ほどもお尋ねがありましたが、問題は二つだろうと思うのです。あるいは一つかもしれませんが、最近における油の事情は、四十八年のオイルショックのときとはちょっと内容が変わっているのではないかというふうな受けとめ方をいましております。四十八年には、大体ガソリンスタンドでガソリンを中心にして、パニックと言ったら語弊がありますが、多少そういう問題が出まして、これは一般不特定多数というか、国民大多数の直接関係する分野でありますので、言うならば世論もあるいは国民の中でも、大変な危機感というか、そういうものを持ちまして、問題が大きく燃え上がったと思うのです。
 今度は、一つには、だんだんじわじわでありますが、そういう問題が出てきていることはいるのでありますが、ガソリンではなくて、いま問題にしております中間三品、その中でも軽油の問題を中心にして、直接産業に関係するものに打撃を与えるようなかっこうで影響が出てきている。だから、一般国民にすれば、利用者なりの立場から間接的な問題になってきているので、必ずしも四十八年と同じような、オイルショックと言われるような危機感を持たないでいるのではないかというふうに思うのであります。しかし、考えてみれば、公共輸送と言われる輸送の関係に大きな打撃が与えられれば、これは国民生活にとって残念ながら幾つかの問題が出てくるわけでありまして、そういう問題から考えると、四十八年あるいはそれ以上の問題であろうというふうに手前どもは受け取っているわけです。しかし、先ほどの特に当局者、政府側の御答弁の中からは、残念ながらそれほどの緊迫感というか、そういうものを受け取れないでいるわけでありまして、何かもどかしさを感じております。
 そういうことを前提にしてお尋ねするわけですが、まず石油連盟の永山さんにお伺いします。
 問題になっている軽油の供給が円滑でない。バスにおいてもトラックにおいても、お二人の参考人からお話がありましたように、対前年比二〇%ないし多い場合は五〇%のカットを申し渡されている、こういうことであります。これが一つと、もう一つは、業転物については供給が全面的にカットをされた例がわれわれの手元にも来ております。先ほどもお話がありましたが、いずれにしても軽油の供給が円滑ではない。円滑でない原因には、先ほどもお話がありましたが、言うなら需要量がかなりふえている、こういうお話ですが、供給量についても、通産当局からお話があったように、これは対前年比では多くなっているわけですね。そういうものを差っ引き考えますと、そんなに問題になるほど供給が不円滑であるはずはないというのがわれわれの受けとめ方なんです。しかし実際は、参考人のお二人からも話があったとおり、われわれが経験しているとおり、所々方々で問題を起こしているわけですね。これについて石油連盟としてはどういうふうに考えられているのか。
 先ほど通産省の石油部長のお話では、いま私が質問している問題はミクロの問題である、こういうような話なんです。ミクロもマクロもひっくるめて、なぜミクロがそうなってマクロがいいのかという問題ですね。その中身について、中間についてどういうふうになっているのか、やはりこれは明らかにする必要があると思うのです。
 もう一回お聞きしますが、そういう問題に関連して、なるはずがないものがなっている原因は何でありましょうか。それを直す工夫はいかようにとられてしかるべきなのか、いかがでしょう。
#45
○永山参考人 お答えをいたします。
 まことにごもっともな御質問だと思うのですが、私どもも、先ほど来申し上げましたように、特に軽油につきましては、生産も、昨年の同期に比較いたしまして一一一%生産をしている、それから出荷も九ポイント何がしかふやしているというような状況でございますので、したがいまして、特にこの軽油については、ほかの油に比較して出荷量としては格段に優遇されていると言うとおかしいのですけれども、重点を置いておるのでございます。
 ただ、これまた先ほどから出ておりますように、何にいたしましても、軽油の場合においては非常に需要がふえている。過積みの禁止の問題だとか、それから小型軽量トラックにおいて非常に顕著でありますが、その他の自動車についても、かなりそういう現象が出ておりますが、非常にディーゼル化している、エンジンがガソリンエンジンからディーゼルの方に移っている。これは車ばかりでなく、漁船その他に至っても同じような現象になっておるというようなこと、それから鉄道輸送からトラック輸送の方に切りかわってきているというようなもろもろの現象から需要が非常にふえている。特に景気が向上いたしますと、その輸送用の需要というものはよけいふえてまいりますから、その関係も多分に効いていると思うのですが、そこで、他の油種に比べまして確かに需給関係は一層タイトになっているだろう、かように思うのです。
 一方、流通経路の問題につきましては、先ほど石油部長の答弁の中にもあったようですが、輸送関係につきましては、スポットあるいは業転、そういうものから取得をしているものが比較的多いように思います。非常に競争が強いせいでしょうか、われわれ販売をしている場合におきましても、値段の点については、きつい話がいままで何度かあって、したがって、恐らくは石油を調達されるルートが通常の、正規のルート外の、いま申し上げたような他のルートに依存しているところがわりあいに多いのではなかろうか、こういうような気もいたすのでありまして、したがって、その辺がいろいろ重なってそういうような現象が出てきているのだろうと思います。
 ただ、元売りといたしましては、何と申しましても、昨年に比較して一〇%前後出荷をふやしているわけですから、従来からのお得意や長い間のお得意に対して、そうむちゃくちゃにカットしたり何かしているはずはないのでありまして、こういう払底した時期ですから、一々お得意さんのその実際の需要の内容、状況というものをよく承って、そしてそれに応じた手当てをしているということが一般だと思います。それにはやはり昨年の実績だとかなんとかというようなことも、一つの有力な決定をするファクターになっていると思いますが、そういうようなことでそれぞれの元売りからトラックの業界、企業、あるいは特約店を通じて流す場合におきましても、昨年の実績というものを、無論その内容は検討はいたしますが、それを相当尊重して流している、こう思っておりますので、やはり問題は、いままであった市中のスポット物、業転物、そういうものが一転してなくなったというところに過渡的ないまのような現象が出てきておるのではなかろうか、かように判断をいたしております。
#46
○久保(三)委員 そうしますと、いまの業転物とかスポットが全然なくなったからいまのようなことである、こういうことのようでありますが、それじゃこの業転物やスポットにいままで回っていたものは、供給計画の中にいままでは入っていなかったのかどうか、どこか別な、供給計画の外のものであって、そういうものに流れていったのかどうか。それで、今度業転物やスポットが切られたと言うが、大体元売りとして特約店に流すというか販売する場合、そういうものは前とどんなふうに違うのか、素人でありますから、ちょっと御説明いただきたいのです。――おわかりになりますか。業転物やスポットが切られたから混乱が起きているというお話のようでありますが、いままではそういうものはどういうルートで回っていたのか、いまの供給計画というか、あるいは供給の体制というのは、前とそういうものとの関係はどんなふうに違うのか、一応の御説明をいただきたい。
#47
○永山参考人 業転物といいますのは、元売りからいたしますと、従来から生産と販売とが必ずしもぴったりしない、これは自由経済ですから、しょっちゅう需要の方も変化をいたしますから、したがって、その調節弁としてある品物が若干余剰が出るとか、ある時期においては多少余剰が出るとかいうようなことがありますと、それを扱う業者の方に流す、そうすると、それがまたお客さんを見つけて販売するというようなことで、これは一つの自由経済の中の調節弁になっているわけです。
 それで従来から、石油はどちらかといいますと、四十八年のときのオイルショックのような事態なり近ごろのことは、むしろ石油のいままでの歴史からしますと異例なことで、大体においてはむしろ買い手市場といいますか、物が非常に余っている事態の方が多かったのでございまして、したがって、そういう業転というものがある程度公然と行われており、そしてそれに依存をして調達しているというところも結構従来からあったように思いますが、こういうように払底をしてまいりますと、むろんそういうものは、元売りとしては一番最初にそこに流すことをやめて、そして本来のお客さんの方の需要に応ずるというような形になりますので、そういう調節弁がなくなってきたということだと思うのですが……。
#48
○久保(三)委員 なるほどそうだろうと思うのです。そうだとすれば、これからの石油を中心にしたエネルギー、そういうものの長期展望を見ても、いまお話のような業転物やスポットが出る余裕というのはもうないと思うんですね。それともありますか。いかがです。
#49
○永山参考人 全体として長期的に見ますと、石油はだんだんと不足になってくることは、これはもうほぼ疑いを入れないことだと思いますが、しかし時々の状況、そのときにたとえば不況が出たり、世の中の景気、情勢の変化というものはしょっちゅうありますから、そういたしますと、やはり時に需要が伸び、時に需要が縮むというような経済現象は、自由経済の中においてはしょっちゅう繰り返し行われることでございますので、今後も、絶対物がたるんでくる、需給関係がたるんでくることがないということは言いかねるのじゃなかろうか、こう思います。
#50
○久保(三)委員 そうだとしますと、石油の流通の問題は、言うならば石油連盟というか石油業者というか、そういう者の手に一手に握られていて、自由競争のマーケットは、先ほどもお話がありましたが、全然これからはつくられ得ないと思うんですね。そうだとすれば、やはり供給の側に大きな責任を持ってもらわなければいかぬと思うのです。
 だから、いつでも国民生活に必要なもの、もっとも総体的に制限がありますから、その制限を前提にして、これはやはり公平に安定した供給が図られねばならぬと思うのです。
 そういう問題について、これは通産省石油部長さんにお伺いした方がいいと思うのですが、いまは売り手市場だ、こう言うが、先行き買い手市場になる見込みはほとんどないのじゃないかと思うのです。しかも自由競争を前提にしてというのは、ちっとも競争の原理が働いていないですね。全然働いていない。働く余地もないし、働かせることもできない。そういうときに当たって供給は不円滑であるということになると、まず第一に、値段の問題は別として、供給の問題が円滑を欠くということになると、国民生活にとってこれは重大な影響が出てくることは当然だと思うのです。
 いままでバス協会あるいはトラック協会からお話があったとおり、不円滑のためにまず第一に困っていらっしゃるのです、一般の流通なりあるいは交通なりが。こういうことに対して通産省としてはいかに考えますか。これは硬直した形でいるのに、それを自由競争だからまあほって見ておけと、いま石連からのお話では、今後緩むことがないと見る見方もないだろうと言うが、大体、いまのような状態で硬直したものが将来に向かって緩むはずはないと私は思うのです。しかも、そこの中が緩むというのは、業転物が出てきたりスポット買いが出てくるというようなことは恐らくないのじゃないか。あるとすれば石連の都合だけではないのかという判断ですが、その点についてどう思いますか。
#51
○神谷説明員 今後の石油製品の需給関係を見通すのは非常にむずかしゅうございまして、ただいまも参考人がお話申し上げましたように、連産品でございますので、全体としての石油の需給がある一定の条件のもとにあっても、ある特殊の製品が需給関係が緩むという場合もございますし、全般的に見てそれほどタイト感がなくてもある石油製品、特定の製品が需給がタイトになる、こういう事態というのは、全般的に石油がタイト化していく中においても今後も起こり得るというふうに考えられます。
 第二に、石油の供給関係は全般的にきつ目になってまいりますが、当然のことながら、代替エネルギーの開発あるいは省エネルギー等が進みまして、需給関係が一定の緊張した状況のもとで今後常に推移するというふうにも考えられませんので、全体といたしましては、元売り十三社あるいは石油販売業者十万軒弱というような業者が販売あるいは供給の衝に当たっておる品種といたしましては、今後も、競争関係というのはかなり条件として整備し得るのではないかと考えられます。
#52
○久保(三)委員 遠い将来の話を聞いているのじゃないんですよ。遠い十年も二十年ものエネルギー政策をいま議論しているんじゃないのだ。当面の問題をどうやって処理するかで、近い将来そんなことは起きないのじゃないかというふうにわれわれは思っている。そうだとすれば、やはり供給に責任を持ってもらう。自由競争のマーケットにほうり投げてあると言うが、言葉だけの話であって、硬直しているのでしょう。硬直しているのに、これは自由競争ですから、これでいいです、足りなくなれば、スポットもなし、業転物もありません、カットされるのはあたりまえです、こんな無責任な話ってどこにありますか。これを聞いているのです、行政の責任として。
 供給計画というのは大体年に一偏立てるようですが、計画を立てるだけならだれでもできる。それをどういうふうに円滑に供給できるかどうかが私は本命だろうと思うのです。通産大臣は油買いに歩いているようですが、油売りの方も、はっきり言ってひとつまじめにやってもらわなければいかぬ。いかがです。
#53
○神谷説明員 ただいま御指摘のございましたように、やはり原油の確保というのが、現時点においては特に重要だと思います。さらには不足する石油製品の輸入というものも、現在の経済機構を通じて最大限効率的に獲得しなければならないだろう。これらを前提といたしまして、供給計画に基づく供給量を確保していくということが私どもの務めでございますし、これについての協力を関連業界にお願いしておるところでございます。
 その方法といたしましては、一つは供給計画に基づく生産あるいは販売状況というものを私どもは常時ウォッチいたしまして、これに基づく生産というものは、少なくとも現時点においては私ども今年度ぜひ確保したいと考えております。これを実現するための原油の確保その他につきましては、現在の市場メカニズムというものを活用しながら、最大限効率的に妥当な価格においての石油並びに石油製品を、関連企業の努力によって獲得せしめるということが必要であろうと考えておるところであり、そのように現在指導しておるところでございます。
#54
○久保(三)委員 生産のことを聞いているのじゃないのです。流通のことを聞いているのです。もっと安定した、だれにもわかるような流通を確立すべきではないかということが聞きたいところなんですよ。いかがですか。業転物があったからとか、スポット物がみんなカットされたからそこでカットされているんです、こういう話ですが、これは地元の茨城県ですが、茨城県の業界からも言われてきているのは、七月ですが、大体前年同月に比して一〇%から二〇%のカットを特約店からも言われている。全部が全部業転物を売っている特約店ではないでしょう、スポット物をやっているのじゃないでしょう、はっきり言って。ところが、これは最小に見積もって前年に対して一割ないし二割カットされている。さっき石連からお話があったいわゆる過積載のために車が多くなったとかいうようなこととはちょっと違うのです。前年に対してこれだけカットされている、これはどういうふうに思いますか。これは石油部長から聞きましょう。
#55
○神谷説明員 流通につきましては、まず全体としてマクロでの需給関係、これが供給計画に見合うものが出るようにするということが流通を円滑にする大前提でございますが、もちろん、そのためには常時供給過剰ぎみに推移させておけば全く問題ございませんが、現状ではそのようなことはきわめて困難というより、非常に無謀なことだろうというふうに考えます。
 したがいまして、需要に見合った、要するに、節約をしていただいた需要に見合った供給をぎりぎり確保していく、こういうふうに需要と供給はかなりきつくリンクしておるというふうに考えられます。そういたしますと、いわゆる余裕といいますか、そういうものの発露である業転市場がタイトになってくるということはある程度避けられないことでございまして、これにつきましては、私ども、個別に事情を聴取いたしながら、これについてのあっせんその他を行っておるところでございます。
 全体としては、私どもは、すべてのユーザーが一割ないし二割カットされておるとは考えておりませんで、特別な流通経路の乱れから不測の迷惑を受けておるユーザーの方々、これらに関しては、通産省通産局、さらには関連官庁の御協力を得ながら対処しつつあるところでございますし、これによって現状は乗り切れるというふうに考えております。
    〔堀内委員長代理退席、委員長着席〕
#56
○久保(三)委員 いまの部長のお話は、何かやっているけれども、なかなか実現ができないということに解釈しますが、こういう例があるのです。これは業転物の例ですが、大倉商事というのがある。この大倉商事はエッソの特約店である。ここで業転物を扱っているのです。それで、大東産業というところから出荷のオーダーがあって、ある運輸業者は買っているわけです。全面的に買っていた。調べてみたら業転物だ、こう言う。
 例として聞きますが、これは石連に聞いた方がいいのですか、大倉商事はエッソの特約店であると言うが、特約店でもこういう業転物を扱っていらっしゃるのですか。
#57
○永山参考人 私は、大倉商事がエクソンの特約店になっているというその事情は承知しておりません。
#58
○久保(三)委員 そうですね、あなたに聞いてもしようがないかもしれません。これは通産に聞いた方がいいですね。
 これは一つの例ですが、あなたのところにもこんなのがいっているのではないかと思うのです。言うならば大倉商事からの出荷のオーダーで、大東産業というのが松一運輸というところに売っていたのです。ところが全面カットになった。どうしたのかと言ったらば、これは業転売りのものであるからだめです、こういうふうに言われた、これはどんな理由かな。
#59
○神谷説明員 具体的な大倉商事、大東産業の件は手元ではわかりませんが、一般的に申し上げまして、ある石油会社の特約店あるいはその他の石油販売業者が、石油の供給過剰時において、他の業転物、スポット物を仕入れ、それによって正規のルート物のコストを下げて販売しておる、こういう事例は過剰時においてはしばしば見受けられます。したがいまして、その場合に需給がタイトになってまいりますと、スポットで薄めるというスポット物が入ってこなくなりまして、正規の物のみが入ってくる、こういう形になろうかと思います。恐らくそのためにそのユーザーが迷惑を受けた、こういうことになっておるのだろうと思いますが、問題は、そのユーザーと石油販売店の契約がどのような契約になっておったかというような点をフォローいたしながら、実需に結びつくものについてはあっせんを行っておるところでございます。
#60
○久保(三)委員 いずれにしても、絶対量が前年に対して一割もよけい流れているわけです。そうだとすれば、需要増がかなり多いにしても、さっきも例に引いたように、前年同期に比較して二割ものカットが出るはずはないというのがわれわれの常識なんです。これに対して石油部長はいろいろおっしゃる、あるいは石連もいろいろおっしゃっているが、われわれの常識からすると、一割も増産しているのに、なぜ前年同期に対して二割も三割もカットされているのだろうか。よしんば業転物であろうがスポット物を含めても、絶対量はそれだけ出ているのでありますから、ルートは別にして、あるいは販売のやり方は別にしても、絶対量はかつかつでも間に合うはずだ、そういうふうに考える。ところが、どうもいままでのお話を聞いているとちっともわからぬ。なぜそうなるのか。その内容は別として、もしもわからなければわからぬでも、少なくとも増産している、あるいはかつかつでも間に合うということなら、それに応じた供給計画というか、そういうものを進めていく必要がありはしないか。自由競争だから勝手に野放しですよというのでは、もはや国民生活にとっては大変なことになる。余裕があるうちは自由競争で結構ですよ。かつかつなんです。だから、石油の元売りから小売りまで全部、ガソリンスタンドまで流れをきちんと整理しなければいかぬじゃないですか。流れを整理する考えはお持ちですか。
#61
○神谷説明員 現在、業転市場が枯渇いたしておりますので、私どもは、個別に、いままで取引のなかった元売りに対してユーザーをあっせんする等の措置を、通産局あるいは本省、さらには関係官庁と御協力をしながら行っております。これによりまして、実需に結びつくものはかなり正規の流れのものが確保できるような形になっていくのではないかというふうに考えております。
#62
○久保(三)委員 それはいつになるの。いつそういう正規のものの軌道に乗るの。
#63
○神谷説明員 現時点におきましては、個別の対応によって十分対処し得ると思いますので、このような方法で実際に必要なユーザーのところに物が行くよう措置いたしておりますが、私どもは、特定のユーザーが特定のところから、あるいは石油販売業者から、あるいはそれらが特定の元売りから必ず買うように、一つの系列を固定していくつもりはございませんで、要するに、実際の需要のあるところに物が行くように、現段階において個別の対策を講じていくということでございまして、さらに需給が落ちつけば、一般の市場メカニズムにゆだぬてまいりたいと思っております。あるいは、さらに事情が急変すれば、それに応じてもろもろの法制あるいはいろいろな手段が整備されておりますし、私どもも、検討いたしておりますので、それに応じての対策を考えていきたいと思っております。したがって、いつどのようになるということではなくして、現時点ではそのように対処しておる、こういうことでございます。
#64
○久保(三)委員 あなたの答弁を聞いていると、気長な話というか気楽な話というか、失礼な話だが気楽な話と言ったら適切かもしれませんね。気楽にお仕事をやっているとは思いませんが、末端というか一般国民からすれば、さっき参考人からお話がありましたように、かなり深刻な事態に追い込まれているのでありまして、もちろん通産の立場で、よけいな政治介入とか政策介入は慎むべきだとかいうようなお話もありますから、やりにくいことはよくわかりますけれども、事態がここまできては、ある種の方策を講ずる必要があるのではないか。様子を見てから、そのときにはそのときに考えましょうというならだれでもできる話でありまして、そういうことであっては困るのであります。これについてこれ以上答弁できないのかな。できなければできないとおっしゃってください。
#65
○神谷説明員 私どもの職員は、通産局も含めまして日夜まさに必死の努力をしておるところでございまして、決して気楽に仕事はしておらないわけでございます。現時点において最も適切な方向を追求しておるわけでございまして、全体で十万近い販売業者が一つの石油の流通経路としてあるわけでございまして、これを最大限に活用しながら円滑に物を供給するというのが一番適切な方法であるというふうに考えておりますが、現時点においてその一部にきしみができておりますので、それを最大限、私どもの職員のあっせんその他の努力を通じて補修しておるところでございます。現時点では、マクロの生産計画、供給計画とあわせて、これらの努力によって対処し得ると私ども考えております。
#66
○久保(三)委員 石連、石商にお聞きしましょう。
 時間がなくなってしまったので、簡単にお答えいただきたいのですが、供給を円滑にする方法というのは何かありますか。いまのような事態から逃れるというか、もっと軌道に乗せる工夫というのは何を考えておりますか。それとも、自分は売る方が商売なんで、それがうまく届こうが届くまいが、これはおれの知ったこっちゃないという考えではもちろんないと思いますが、そういう意味を含めていかにお考えでありますか。自由競争を前提にしている限りは、供給を円滑にする責任をそれぞれの企業者が持ってしかるべきだと思うのですが、いかがお考えですか。お二人からお聞きしましょう。
#67
○永山参考人 出荷量は、従来のところは先ほど来申し上げたように、数量は比較的よけい出している。それから今後の見込みは、これはなかなかわかりませんけれども、われわれとしては、大体供給計画に準じた出荷量をいたしていくつもりでおりますので、したがって、昨年の実績に比較してある程度上回り得るのじゃなかろうか、こう思いますが、これはマクロの問題でございまして、したがって、ミクロの問題がそれに必ずしも合わないような事態は、やはり先ほど通産省の方の話にもございますような、通産局を中心にした苦情処理で一つ一つ問題を解決していくことが当面の最善の方法ではなかろうか、かように考えております。
#68
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 私たち流通段階におきましては、仕入れた物に対して公平に得意先に分配していく、こういう方法しかございません。
#69
○久保(三)委員 せっかく言われても、どうも何というかウナギをつかむような話で、油だから手ですくえないのかもしれませんが、こういうことで一々油を売っていたんじゃ、とてもじゃないが国民はたまったものじゃありませんので、責任を感じてもらいたいと思うんですよ。自由競争だとか、市場メカニズムを前提にしてやっておりますという話ですが、先ほど石連のお話では、いままでの決算はずっと赤字でございましたと、何か赤字が国民大衆というか――油の値段にもちろん関係ありますけれども、油の値段はどこで決めたのかですね。国で決めたのなら、なるほど国で助成金出さなければいけませんぞ、通産省。いまだかつて国で決めたという話は、四十八年の安定法発動のとき以外は聞いていないのです。だから、何か供給が円滑でないような話もありますが、これは少し話が違うと思うのです。
 そこで、時間がありませんから値段の話、石商さんにお聞きしますが、こういう例御存じですか。出先で油を入れようとしたんですね、この資料では、言うならば群馬県の方のトラック屋が滋賀県で油を入れようとした、そうしたら、給油の条件として百リッター当たり二十リッター分の手数料を取りますと言う、そこで、百リッター入れてもらって百二十リッターの金を払って、百二十リッターの領収証をもらってきた、だから、領収証を中にして証拠を考えれば、これは不正でも何でもない、百二十リッター入れたことになっている、ところが、二十リッターは手数料だった。これは先ほどお話があったように、あなたの方の業界はたくさんな数だから、数の中には悪いのもあるだろう。これはどこでも同じですが、そういうものがある。
 それからもう一つは、値段にばらつきがあるんですね。これは原油の仕入れ価格や精製の過程における経費、こういうものの差がありますから、必ずしも同じような値段ではないというお話が先ほど来ありましたが、そのとおりだと思うのです。しかし、かなりの差があるんですね。七十円台もあれば百二十円台もある。こういう値段について、あなたは直接販売をする業界として、どういうふうに受けとめておりますか。
#70
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 ただいまの前段の手数料を何がしか取る、これは、それが事実でございますと、まことに遺憾だと存じます。そういう業者がありましたら、われわれとしても、まことに申しわけない、こういう感じがいたします。
 それから、あとは値段の格差でございますが、先ほど私が、流通経費は二〇%から二五%はぜひ必要だということを申し上げましたので、それ以上は不当ではなかろうかと思います。ただし、買い方にも問題があると思いますが、いろいろな状態で大変高く売られているというようなケースも聞いておりますが、私は、妥当な問題といたしましては、やはり二〇%から二五%の流通経費を加算することが妥当ではなかろうか、こう思っております。
#71
○久保(三)委員 それじゃ、店頭売りでいま軽油一リッターの値段はどの程度なんですか。
#72
○笹野参考人 八十五円前後だと存じます。
#73
○久保(三)委員 通産省に聞きますが、百十五円というのは大体妥当な値段ですか。
#74
○神谷説明員 私ども、現在小売り価格について具体的な価格を妥当であるとか妥当でないというようなことは申し上げることを差し控えております。現にこの時点におきましても、元売りの出荷価格が動いておりますし、OPECの引き上げの仕切り価格へのさや寄せというものが行われておる段階でございまして、地域によって新しい価格が形成されつつあるところというふうに考えておりますので、幾らが妥当であるというようなことは申し上げることを差し控えさせていただきたいと思いますが、いま参考人が申されたような価格のものが現時点においてはかなりサンプル頻度の高い価格であるというふうに考えられます。
#75
○久保(三)委員 トラック協会の松浦参考人からお聞きしますが、いま軽油はどのぐらいで買っておられますか。
#76
○松浦参考人 これはまちまちでございまして、一律に幾らということは言えませんが、特約店の販売価格は大体六十八円から七十円前後、しかし、これではカットされた不足分をカバーすることができないわけでございまして、結局それ以上の価格ということでございまして、大ざっぱに申し上げまして、大体八十円から八十五円見当、特殊なものは私、先ほど冒頭申し上げましたように、九十円物あるいは百円物、中には百二十円物とございますが、大体そんなところで、いま不足分をカバーする価格として補給しておるわけでございます。
#77
○久保(三)委員 いま大体八十五円見当ということでしたが、これも手前どもの社会党でコンピューターで試算した結果、一月が六十三円という基準でやりまして、いろいろなデータを入れましてはじいた結果は、七月は七十五円、八月は七十六円、こういう程度にわれわれの方の計算ではなっております。大体十円高ですね。
 これは石連に聞きますが、十円高というか、この八十五円ぐらいというのは、あなたの方の見方からすれば大体その程度かなということですか。それとも少し値が張っているということですか。やぼな質問かもしれませんけれども、あなたの方としてはどういうことですか。いかがでしょう。
#78
○永山参考人 元売りの仕切り価格は、先ほど申し上げましたように、元売りによって非常にまちまち、特に最近においては、原油の価格がばらばらでございますので、非常にまちまちでございます。したがって、私どもの立場として、その先の小売り価格が八十五円が妥当だとか九十円が妥当だとかいうことは申し上げかねると思います。
#79
○久保(三)委員 行き先はどうだかわからぬというので商売しているのだったら、これは気が軽い話ですね、実際言うと。これでは国民生活にとっての大きな柱である油についてはちょっと心もとないと思うのです。もちろん商売ですから、これぐらいに売ったらいいのだどいうようなことは言えないと思うのです。しかし、自分の良心から言って、ここで元売りとしては五十円で出しているのに少しマージン取り過ぎはしないかという話ぐらいは責任上あってしかるべきではないかというふうにわれわれはいま思うわけです。これも無理かもしれませんから、省略しましょう。
 ところで、石商の笹野さんにもう一遍お伺いします。
 ガソリンのレギュラーはいまリッターどのぐらいですか。
#80
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 ただいま百三十五円前後だと存じます。
#81
○久保(三)委員 われわれの試算からいっては、大体百二十円前後なんです。これはあなたの方で不当なもうけをしているかどうかということを言っているわけじゃなくて、妥当な値段と思われるのはこの程度にわれわれは思っている。だから、私の方の思い方と実際に販売している方でかなりの格差がある。さっき、こっちの利用者、ユーザーの方の参考人から言われたように、百何十円の軽油もある、こういうのですね。結局ユーザーとこの販売の方で不信感があるわけですね。これは価格について問題がある。国民だれもが、百三十五円あるいは軽油八十五円が妥当である、ああそうか、多少高いけれどもああそうだというふうに納得すれば、これは余り混乱は起きないですよ。もちろん、物価や何かに対する影響は大きいですから、これはまた別な問題としてはありますが、まず第一に、そういう不信感をなくすることを先に考えなきゃならぬと思うのです、流通の問題でも価格の問題でも。
 そこで、これは石連にお聞きした方がいいと思うのですが、これはなかなかむずかしいことかもしれませんが、言うなら輸入価格というかあるいは輸入数量それから生産費、そういうものの公開をある程度できないものでしょうか。そうすることによって、国民大衆というか利用者大衆の理解を得るという努力をこの際すべきだと思うのですが、いかがです。
#82
○永山参考人 この生産費の問題は企業機密に属しておりますので、これは申し上げかねます。
#83
○久保(三)委員 それはなるほど企業機密かもしれませんよ、しかし、おおよそこの程度かかります、一月はこの程度だが、大体何割ぐらいいろいろな要素で上がりましたというようなことぐらいは発表できるはずなんで、何だかやみくもにどんどん先取りで上げていくというかっこうになりますと、しかも供給がカットされるということが片方にあると、これは大変な事態を招来すると思うのです。トラックでも、いまお盆でこの八月は多少油の使い方は鈍いです。ところが、来月に入るとまた復活しますよ、この油の需要量は。そうなると、値段の問題と供給の問題と相呼応してこれは混乱を招くのではないかというふうに思うのです。国民のコンセンサスを求めるとだれかが言っておりましたが、中身を企業機密と言って一切をベールの中に包んでおいて、それで合意を求めるの、コミュニケーションをつけると言っても、これは無理ではないかと思うのです。いかがでしょう。通産省石油部長どうですか。
 それで、これは先ほど前提に申し上げたように、ガソリンではなくて軽油とか重油に問題が来ているからまだ間接的で、そう世上混乱というかパニック状態にはならぬ、しかしながら、これはかなり深刻だと思うのです。部長の先ほどの御説明で、先は不透明でわからぬ、こう言うのですが、それはそのとおりだと私も思うのです。だれもそう思っている。そういうことを前提にして考えれば、これはこのままに放置することがいいのかどうか、石油業法なり生活緊急措置法ですか、そういうものをある程度発動する時期ではないかというふうに思うのだが、これはいかがですか。
#84
○神谷説明員 ただいま御指摘のように、先の話というのは、いま胸をたたいて自信を持って言える人は世界じゅうにだれもいないだろうと思います。ただ、状況は悪い方向に現時点では必ずしも向かってはいないということが言えるのが第一点。それから第二点といたしまして、それをベースにして現在持っておる備蓄を勘案いたしますと、下期は供給計画どおりの供給を確保できると少なくも現時点では期待しておる、こういう状況のもとにおきましては、やはり現在の社会体制におきます企業の活力というものを最大限に生かして、原油を調達し、石油製品を調達し、これを流通していく、そこにきしみがあるところを、行政あるいは関係者の努力によって補足していくという体制が最善であるというふうに考えております。
 ただ、御指摘のように先が不透明であるということでございますので、いかなる事態にも対処し得るような研究と体制は私ども備えておりますが、現時点においては、それらを発動せずして円滑にこれを乗り切りたいと考えております。
#85
○久保(三)委員 これまた遠い将来のことを言っているのじゃないのです。あなたは研究しておると言われるが、いま今日の事態をどうするかということを聞いているのです。ただ、あなたは何か今日の事態を静観視しているみたいな話ですね。ずいぶんむずかしい立場におられるから、何とも言えないかもしれませんが、たとえば、この法に基づくところの諸対策を発動する前に、少なくとも業界に勧告して、これに相呼応したくらいの対策をとるのがあたりまえじゃないか。標準価格にしてもあるいは供給体制にしても、もうちょっと国民のコンセンサスを得られるような方法をとるべきではないかというふうにさえ思うのです。私は、直ちに法律を適用しろとは、あなたのお立場もあるからこの際は申し上げません。大体ここで言えないでしょう。しかし、われわれの気持ちからすれば、この法律に基づく対策をもう講じてもいい、そうでなかったらこれは困る。
 業界にはずいぶんあくどいのがいるんですよ。前回値上げ分はまだ取っておりませんから、はっきり言うとそれを値段の上に加味させていただきます、これは愛知県の方の販売会社ですが、それがいやなら取引は停止です、こう言うのだ。これはずいぶん強引なやり方で、これまで自由なのかね。これは前の値上げ分は全然取らなかったから、今度は一括して取りますよ、いやなら配給はいたしません、こう言うのだ。こういうままで自由にさせておくことがいいのかどうか。これが自由マーケットというか自由主義の言うならば本領なのかどうか、もっと責任を持って仕事はしてもらいたい。
 そういう意味からいけば、どうですか、この法律に基づくところの標準価格なり何なりを設定するということは無理でも、あるいは供給体制をもっと確立させることについても、法律によることは別にしても、あなたの方の勧告によって、そこにおられる二人に対し、石連なり石商に対してもっと指導を強化すべきだと私は思うのだが、いかがですか。
 それと同時に、時間がありませんから、こちらの二人の参考人にお聞きします。
 あなたたちのお話は、大体結論として将来混乱を招く、混乱の様相が出てきたというようなお話でありました。輸送に混乱が出るということは大変な問題だと思うのです。過疎バスがなくなってしまう、あるいは船がとまる、あるいはトラックが動かぬというようなことになれば大変なことなんですよ。大変な事態がいま目の前に来ているんですよ。そういうことからするならば、石油業法なり生活安定緊急措置法なりを発動するような事態に来ていると私は思うのです。そういうふうに思うかどうか、これをあわせてお二人からもお聞きします。
#86
○神谷説明員 標準価格の設定あるいは石油緊急二法の発動といったような問題は、私ども研究しておりますと申し上げましたのは、いつそのような事態、予期せざるような事態が降りかかってまいりましても、直ちに対応し得るようなことを考えておる、こういうことでございまして、まさに治におるわけではございませんが、現在のややの乱れにおりましても、大きな乱を忘れないという形でおるというわけでございますが、ただ、そのような石油二法は、それなりにまたいろいろなデメリットあるいは非常にぎくしゃくした問題も出てまいりますので、でき得ればそれを発動せずに対処したい、こういう考え方でございます。
 その状況のもとにおきましても、もちろんのことながら、すでに関係業界に対しては、便乗値上げを慎むよう文書をもって要請したところでございますし、元売りの仕切り価格に関しましては、現在、監視制度のもとで、その根拠等についての客観的な詰めを、われわれ自身、われわれが入手し得る範囲内において最大限行っておるところでございますし、さらに個別の、いわゆる異常なあるいは社会的に見て許されないようなものに関しましては、通産局その他で個別、具体的な指導をしておるところでございます。今後とも一層このような措置を強めてまいりたいと考えております。
#87
○山本参考人 お答えいたします。
 バス業界におきましては、年初来今日までの状況、また現在の状況で判断しまして、燃料の供給について非常に不安を覚えている状況にあります。
 冒頭陳述でも申し上げましたように、バス事業は国民生活のシビルミニマムと申すべきものでございますから、これが燃料の供給不足でとまるというような事態になりますと大変なことでございますから、どうかこのバスの燃料の必要量の安定確保については、格別の御指導、御支援をお願いいたします。
#88
○松浦参考人 トラック協会といたしましては、とにもかくにも燃料の確保ということにいま懸命の努力をしているところでございまして、もちろん全国の状況を調べて、ただいまお話の中にもございましたように、多少休車措置をとっておるところもございますが、しかしわれわれとしては、やはり諸活動を推進させるためには、何としても燃料を確保しなければならない、そのためには、たとえば軽油に灯油を混入するとか、あるいはA重油を混入するとかいうような方法まで試みながら、もちろん、こういうものを過度に混入しますと、エンジントラブルを起こして、それこそ文字どおり休車をしてしまうわけでございますので、もちろんエンジントラブルを起こさない程度の軽油以外の灯油ないしはA重油を混入いたしまして、そしてとにかく車を走らせるということに懸命の努力を試みているわけでございまして、いまお話のございました緊急措置法という問題以前の問題として、当面この混乱を何とか打開すべく努力をしているというのが実態でございます。
 以上、お答えをいたします。
#89
○久保(三)委員 じゃお二人のお考えはそれほどじゃないんですね。緊急措置法を発動してもらいたいというほどではないと言うから、大したことないですな。いままでのいろいろな情報は、言うならば、そういううわさがある程度の話なんでしょう。そうでなければ、いまのようなお話があるはずはない。これでは困りますというぎりぎり決着に来ていると思ったから、参考人としておいでをいただいてお話を伺っているわけなんですよ。そうでなければ、これは問題解消ですよ。いかがです。簡単にお答えください。
#90
○松浦参考人 大したことないというお話でございますが、そんなことは絶対ございません。とにかく混乱をしていることは事実でございます。ただ、われわれとしましては、諸活動を停止するわけにいきませんから、あらゆる努力を試みて、何としても、どんなに高い軽油でもとにかく手に入れなければ車を走らすことはできませんから、そのことのために懸命の努力を試みているのだということを申し上げたので、大したことないというような考え方は毛頭持っておりませんので……。
#91
○久保(三)委員 大変失礼ですが、時間がありませんのでようございます。
 私のお尋ねしたのは、混乱しているということは容易ならぬことだと思ってわれわれは見ている、そうだとすれば、気持ちとしては、やるやらぬは別にして、私が通産省の石油部長に言ったように、石油業法の発動を考えてもらいたいくらいの気持ちというものは表明されるのかと思って聞いたら、それほどでもないという話ですからね。まあいいでしょう。しかし、気持ちとしてはそうなのかどうかわかりませんが、私どもの見る目では、どうものっぴきならない事態に来ているなという感じなんです。
 そこで最後に、運輸省自動車局長にお尋ねしますが、公共輸送に対する油の確保、それから値段の安定について、先ほど来の御答弁では、何か地方にも協議会を設けて、一々そこで苦情処理なり要望を突きつけて、ケース・バイ・ケースで解決を図っていく、こういうお話なのでありますが、どうもわれわれからすればなまぬるい感じがします。この際、公共輸送の確保というのは、第一義的な責任は運輸省にありますから、そういうつもりで対処しなければならぬと思うのです。通産省もそのとおりなんですが、これは将来に向かってそういう考えをきちんとここで確約できますか。公共輸送に対しての油の安定供給は確保しますという答弁をしてもらいたい、通産省も運輸省も。
#92
○飯島説明員 公共輸送機関の油の確保あるいは適正価格による供給につきましては、運輸省としても、今後最大限の努力を続けてまいりたいというふうに考えております。地方レベルだけでなく、中央におきましても、情報を的確に収集して、関係官庁と十分連絡をとり、対応していきたいというふうに考えております。
#93
○神谷説明員 公共的な実需に対しましては、私ども、供給計画の中にも織り込んでございますので、できるだけ円滑に実需者のもとに燃料油が供給されるよう、関係方面と協力しながら善処してまいりたいと思っております。
#94
○久保(三)委員 大体質問がやぼだったから、運輸省の答弁もやぼだ。そんなことは聞いていないんですよ、精神訓話みたいな話は。協力をいたしますなんてあたりまえの話だ。ここへ来て協力いたしませんと言ったら首だよ。だから、どういう決意でいるかと言うんだよ。最悪の場合は業法でも何でも適用してやってもらいますというくらいの決意がここであってしかるべきだ。そうでなければ、業界だって何だって言うこと聞きませんよ。いかがですか、もう一遍答弁してください。
#95
○飯島説明員 現時点での情報では、量については何だかんだ言いながらも、一応は確保をマクロで見ますと――マクロと言いましても、さっきから言われているマクロではなくて、個々の業界から伺ったところでございますが、一番問題なのは値段になってきているようであります。こういう事態でありますので、石油二法についての発動を直ちに通産省に要請する時期かどうかについては、若干疑問を持っておりますが、先生のお話のとおり、なお、いま実態把握に努めておりますので、その結果によって、必要があれば通産省に申し入れをしたいというふうに考えております。
#96
○箕輪委員長 佐野進君。
#97
○佐野(進)委員 参考人には大変長時間にわたってお話をしていただいたり、これからまた私が質問するわけですが、お答えをいただくことに敬意を表しながら、今日の事態がきわめて深刻な問題であるだけに、ひとつ誠意をもってお答えをいただきたい。
 なお、運輸、通産両省については、これからの問題処理について、国会閉会中の臨時の委員会としてこのように積極的に取り組んでいるという趣旨を了解の上、ひとつその対応を機を逸しないようしていただきたい、こういう要望を申し上げながら質問をしてみたいと思います。
 先ほど来いろいろな形で質問が続けられておるわけでございますが、私は、まず当面困っておるという立場に立っておられる業界の代表から御見解を聞き、これに関連して政府の見解をひとつ聞いておきたいと思います。
 いま自動車局長あるいは石油部長は、量の面ではおおむねのめどがついている、しかし、値段の面では大変心配だ、こういうようなニュアンスの発言をなされておるわけであります。したがって、業法の発動その他適用等については、いまその時期でないような見解の表明がありました。
 それでは、こういうような情勢の中でいま委員会が開かれ審議をしておるわけでございますが、バス業界並びにトラック業界は、いままでの政府と各委員との質疑応答を通じて得られたその結論に対して、そのとおりであると御認識になっておられるか、あるいはそうでないと御判断になっておられるか、この点、お二方からまず見解をお聞きしたいと思います。
#98
○山本参考人 お答えいたします。
 先ほど来の御答弁、大勢において納得するところもございますが、バス業界の実情から申しますと、やはり多少事情の違った点もある、購買に苦労をした点がある、高い値段で買った点があるということでございますから、その辺の実情を御勘案の上で御指導をいただきたいと考えております。
#99
○松浦参考人 お答えします。
 量的なもの自体をとにかく私たちは緊急かつ必要であるというふうに感じているわけでございまして、量を追えば必然的に価格という問題が出てくるわけでございまして、現実に全トラック事業者の九〇%は恐らく一〇%ないし三〇%、もちろん、それ以外に極端な場合は五〇%というような供給カットを受けていることは事実でございます。ですから、まずそれを確保することに懸命である。当然それを追うていけば、価格的な面がそれにかぶさってくるということは、もう申すまでもございません。
#100
○佐野(進)委員 時間がありませんから、それぞれ御簡潔に答弁していただきたいのですが、私はもう一回聞きます。
 バス業界ないしトラック業界は、いままでにわたって各委員の質疑応答を通じて役所側が発表された見解について、そのとおりだとお思いになりますか、いやわれわれは違う、もっと事態は深刻だと判断しているとお考えになりますか。この点だけどっちか、イエスかノーかでいいですから。
#101
○山本参考人 先ほど来のお話と若干違う点がございます。われわれは、申されましたよりも不安を感じているのが実情でございます。
#102
○松浦参考人 トラック業界も全く同じでございます。
#103
○佐野(進)委員 そこで、質問をしてみたいと思うのでありますが、まず第一に価格の面、これは今度は石油部長にお尋ねしますが、自動車局長もあなたも、量的にはマクロ的な見地からするならばほぼ解消に向かいつつある、しかし、価格の面では非常に不安定であり大変心配している、こういう表現があるわけですが、灯油の値段については一かん千百円以上なら、また千円以上ならとかどうとかという、指導価格をこうだとか、けさの新聞に出ておりましたね。そういうようなことを、あなたはいま軽油についてもお考えになっておられるかどうか、これも簡単で結構ですから。
#104
○神谷説明員 灯油につきましても、ある時点においてかなり異常に高い価格があれば、それは異常であろうという見解は表明いたしますが、幾ら以上がいかぬということを申し上げますと、かなり幅のあるものがそれにくっついてしまうという問題もございますので、私どもは、千円とかあるいは一部報道されておりますように千百円とか、具体的な数値を挙げて適正な価格の上限帯はこれまでも言っておりませんし、今後も申し上げるのは適当でないというふうに考えておりますので、軽油についてもその点御了承をいただきたいと思います。
#105
○佐野(進)委員 私は、いままでの質疑を通じ、あるいは私も前回の石油業法を制定するときの審議に当たった委員の一人として当時の事情をよく知っておる者の一人でありますから、そういう意味において今回の事態に対応して判断したとき、どういうことの結論が最も適切であるかということについて一つの認識は持っているつもりであります。しかし、それはそれといたしまして、いまの事態の中でさてどう対応することが最も好ましいことであるかということは、いまの時点を基礎にして判断することが適切だ、こんなような気がいたしておりますから、その見地から質問をしておるわけであります。
 そこで、先ほど来の質疑を通じて明らかになった点が幾つかあるわけであります。まず第一に需給ギャップの問題であります。政府はあるいは元売りは、それぞれのものを出しておりますよ。前年対比で比較いたして、それぞれ実需に対して一一四%ベースだけれども、供給計画としては一〇六・八%、これがそのとおり出ていけばそう大きな混乱はないはずですよ。しかし、結果的に混乱が起きているのは、先ほど言われておりましたように、スポット物あるいは業転玉その他いろいろな要素によってそれが出ているわけでございまするけれども、こういうような観点から、われわれが先ほどバス業界あるいはトラック業界の方々がいろいろ質問された御答弁を聞いても、不安が解消されませんと言ったことに相関連すると、政府ないし元売りが発表している供給量が需給ギャップを調整して十分であるよ、こういうことについて満足が得られないということになってくるわけであります。
 そこで、石油部長と元売りの代表である石連にお尋ねをしてみたいのでございまするが、あなた方は、今日の事態の中でいわゆる業界が求める需要――正常なですよ、特定な作為が動いて特定な行為があることを除外して、正常な状態の中における取引が行われるならば、いまの供給量で十分需要を満たすことができる、こういうように御判断なされておるかどうか、お二方から答弁をいただきます。
#106
○神谷説明員 先に対する不安感その他が需要サイド、供給サイドにともになく、全くの実需ベースで進んでいけば、私どもは、現在程度の生産増、販売増で需要にはミートし得るというふうに考えております。
#107
○永山参考人 同意見であります。
#108
○佐野(進)委員 そうすると、その原因はユーザーの買いだめ、あるいは業転玉の行方、いわゆるスポット物の処理、こういうところに原因があると御判断なされておられるわけでございますか。
#109
○神谷説明員 基本的には、私はユーザーサイドだけ申し上げるのは片手落ちだろうと思います。石油関連業者も数で言えば十万を超える人間がおりますので、すべての人間が聖人君子ではないと思いますが、やはり大きな経済原則として先行き不安というものが需要サイド、供給サイドにおいてきしみを生む要因をなしておることは否定できないと思いますし、さらに需給関係がタイトになりますと、先ほどの繰り返しでございますが、一定の流通経路に摩擦ができるということだろうと考えております。これはやはり需要の引きが強ければ強いほどこの摩擦が大きくなりますので、ある程度先に対しての安心感あるいは需給関係が落ちついてまいりますれば、このあたりのきしみも徐々に改善していくものと期待しております。
#110
○佐野(進)委員 永山さん、前回の石油ショックのとき当時の山下次官は、石油業界は諸悪の根源であるという有名な言葉を発表しているわけですね。あなた方は大変腹を立てたのだけれども、そしてその結果として、あなた方の業界は何人かの人が起訴され、いま裁判にかかっているわけですね。あなた方の業界としてはきわめて忌まわしい思い出だろうと思うのです。いまなお、その中に浸っておると思うのです。したがって、そういう状況の中で、いままた元売りがそのような諸悪の根源だと言われるようなことをするということに対して、きわめて嫌悪の感をもって臨まれておる、私どもは、そう思っておるわけです。したがって、そう思う立場からするならば、あなた方はいま今日の事態の中で、公明にして正大かつ社会的な批判を受けないようにという形の中で会長であるあなたを中心にせられて結束して対処しておられると思うのですが、事態が悪化すれば悪化するほど元売りが、元売りがという言葉が出てくるわけですね。そしてその元売りが、元売りがという言葉の中で、元売りが正常なるルートに品物を流すのではなく、正常なるルートを離れた、外れたところへ物を流しているがゆえに今日の混乱が起きるのではないか、いわゆる直接的な責任は回避し得たとしても、間接的にはより以上重大な責任を持つような措置をしておられるのではないか、こういうようなことを言っておられる方もあるわけです。永山会長としてはどう判断されますか。
#111
○永山参考人 お話のように、この四十八年当時の石油ショックというものにつきましては、石油関係者は非常な教訓を得ていると思います。私どもは、あのときに世の中の批判を受けたようなことはしておりませんし、それがゆえに裁判ざたにいたしておるわけでありますが、この点はいずれ裁判によってその曲直ははっきりすると思いますから、問題は触れませんが、要するに、そのときの経験に照らして、できるだけ世間の批判あるいは世間の誤解を受けるようなことは身を正すべきだ、こういう信念で全元売りそういう考えで行動をいたしております。したがいまして、いまお話の中にありましたような世間の風評の一部にあるような元来流すべからざるところに流しているというようなことはない、かように信じております。
#112
○佐野(進)委員 そこで、笹野金石商の会長にお尋ねしたいと思うのですが、いままでの質疑を通じてあなたもいろいろお感じになられたことがたくさんあると思うのです。私は、いま需給のギャップの問題についてそれぞれ答弁を求めました。結果的にギャップはなく埋められつつあると言うのですが、実質的には前年度対比の場合における伸びというのがあるんですね。だから、その前年度対比の伸びというのが、いまのギャップの中に入っていないわけですから、結果的にその伸びの差というか、たとえばわれわれの調査によれば七・二%が伸びておるわけで、その七・二%が入っていないから、結局飢餓感、お腹がすいているときに食べたい、食べたいという気持ちがいっぱい出てくるから、お客は買いだめしようという気持ちになる、こんなような気がするわけです。私も若干調べてみたのですが、そういう意味において供給量が全く前年度と同じだということだと言われておるわけでございまするけれども、同じだというのは、大体業者の中で半分程度、あとの半分程度は八〇%ないし九五%程度の供給しか受けてないで実質的に一〇%近いカット、供給が削減されているために、売り惜しみということはないけれども、窮屈な販売をせざるを得ない、そしてその販売をしておる状況の中で、先ほど言った業転玉ないしスポット物その他の条件によるところのいわゆる物がだぶついているところは安売りする、物が高くなってくれば高く売る、そういう中で正常なる、お客の求めに対してこたえるという努力が欠けている一部悪質業者の存在が、今日、販売業者の中にあるのではないかとか、あるいはそれがあなた方の業者の中にあるのではないか、このようなことが言われている重大な要件になっていると思うのです。
 しかし、これには私どもも、石油業法をつくったとき、いろいろ審議したのですが、いわゆるアウトサイダーなり、あるいは元売り系統の商社なり、その他の関係する者の、悪徳と称することが適切かどうかわかりませんけれども、機に臨み利を得よう、しかも不当な利を得ようとする人たちの不当なる行為によって、業界全体が非常に迷惑を受けているということも、あらゆる面にあらわれているのじゃないかというふうに私は感じるわけなんですが、いま元売りの会長は、そういうことはいたしておりません、こう言明されたのですが、これは水かけ論になるかもわかりませんが、そういう実態はあると私どもは思うのでありますが、どういうように御判断になっておられるか、簡単で結構ですから、お答えいただきたい。
#113
○笹野参考人 お答えいたします。
 私ども、元売りとの関係におきましては、いわゆる計画出荷という形で出されておりますことは事実でございます。したがって、それが従来の業転玉によって賄われているというようなところが相当逼迫しているということも事実でございます。したがいまして、足らない、足らなくないというようないまの通産省、元売りさんのお話もございますけれども、現実にはそういうような買い方には問題があるとは思いますが、われわれといたしましては、正常な形において計画出荷の中で消費者の方にお願いいたしておりますので、そういう気味を感じられる、あるいは買いだめというような面も出てきておるのが、なお一層それに拍車をかけておるのではなかろうか、こう思っております。
#114
○佐野(進)委員 そこで、いま石連と石商のお二方から御意見を聞いたのですが、石油部長にお尋ねをいたします。
 いま、立場が相対立する二つの業界それぞれから御見解を聞きました。あなたもお聞きになっておられたと思います。結果的に業転玉とスポット物あるいはユーザーの買いだめ、そういうものの動きその他、その他が加わって、今日、需給のバランスはとれておると言われながら、トラックがどこかへ行って、帰りに油を買おうと思っても売ってくれない、買うとえらい高い値段で買わされるという状況が出ておるわけで、幾らでも品物がありますよということになれば、そんなことは絶対起きないわけです。そうすると、それがなくなったということの意味は、結果的に言うならば、どこへその品物が行ったか。先ほど来議論があるわけですが、どこへ行って、それがどうなっておるかということを追及し、その禍根の原因を断ち切ることこそ、石油行政のエネルギー庁の今日当面する最大の課題ではないのか。業法の適用であるとかどうだとかという緊急の状態の中において対応することも当然必要であろうと思うけれども、いま行政的な指導の中において、そこにあなた方の全エネルギーを集中して、そこで、今日の経済情勢を混乱に陥れるものがもしどこかにあったとするならば、そのどこかにあったことに対して、徹底的な責任の追及をする措置を講ずることこそ必要じゃないかと思うのですが、決意を含めて、簡潔で結構ですから、答弁してください。
#115
○神谷説明員 私ども、いろいろな苦情を受け付けておりますが、それらのケースのうち特に理解に苦しむものに対しては、末端から上に、それから一部の場合には元売りから下へ、ともにルートをフォローしてまいりまして、その過程で、法律上の問題は別といたしまして、社会的にいかがかと思われるようなものに関しては強く指導をしてまいっておりますし、今後も、そのような方向で進みたいと思います。
#116
○佐野(進)委員 永山会長さん、いま石油部長からそういう答弁をもらっておるのですが、あなたの系列でもしそのような行為をしておる元売り会社があったとしたら、あなたは、その元売り会社に対してどのような措置をおとりになる御決意があるのか。ないと信じているということはそれでいいですよ。しかし、もし具体的にあったとすると、そういうように業界全体の秩序を乱し、社会的な名誉を失墜する行為をする加盟の石油会社があったとしたら、あなた方はどのように対応される御決意であるか、この際お聞かせいただきたい。
#117
○永山参考人 私は、先ほどの答弁で申し上げましたように、今回の一種の石油危機につきましては、前回の四十八年当時の事情をよく反省をいたしまして、考慮いたしまして、私のところの系列の特約店に対しましては、自重、自戒をするようにということの注意を十分いたしておるつもりでございます。したがいまして、反社会的行為がありましたら、それはそれに応じて私は何らかの適切な処置をとりたい、かように考えます。
#118
○佐野(進)委員 そこで、もう一度笹野さんにお伺いをしたいと思うのでありますが、いま石連の会長さんはそのような決意を表明されました。あなた方の業界の中でも不心得な方がおる、ということはないと思うのでありますけれども、あながちなしとはいたさないと思うのであります。したがって、業界そのものとしても、毎年あるいはそれぞれの時期に応じて自粛、自戒をされておると思うのでありますが、しかし私は、この一連の動きを見る中で、いわゆる業法を審議したときも痛感したのでありますが、アウトサイダー切り捨てという機械的な考え方はとらないとしても、いわゆるアウトサイダー、統制に服さない、属さないで勝手気ままにやり、あるいは時によれば採算を度外視した乱売をやる、あるいは時によれば全く社会的常識を離れた高値売りをやる、そういうような形の中で石油販売業者というものはこういうものかなと言われるような、こういう人たちが、あなたの組合、全石商に入っている入ってないにかかわらず存在しておるとすると、あなたの組合は日本の中でも一つの大きな組織として存在しておるわけですから、大変なことだと思うのであります。したがって、そういう点についてはどのような御判断で対応されるかということ。
 同時に、関連して石油部長にお尋ねいたしますが、いわゆるあの業法をつくりましたときに、秩序ある流通過程をつくる中で、社会的批判を受けないで安定した供給が行われるようにということが強いバックボーンになって法律ができ上がっていったと思うのでありますが、今日なお、その精神が幾らかこういう、広げられたが、ゆがめられた形の中で、新設ガソリンスタンドが乱売をしたり、あるいは安売りをしたり、あるいは組織に入らない方々がそういうような行為をしているということ、その頻度が大変多いということを私どもはよく聞くのでありますが、そういうことに対する指導というものは石油部長としてはどのようにしておられるか、どうお考えになっておるか。今日の供給が不足しておる事態の中におけるそれら乱立という問題をどうお考えになっておられるか、この点、笹野さんと石油部長さんにお尋ねしておきたいと思います。
#119
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 われわれ組合員に対しましては、流通の混乱は先生が御指摘のような員外にも多分にございますので、そういった問題につきましては、組合員に対しては十分な指導をいたしておりますし、それが員外でございますと、われわれが手が届きません場合が多うございますから、したがって、秩序が大いに混乱してくるという形は大変ございますので、まことにその点は困っておる次第でございます。
#120
○神谷説明員 御指摘のようにスタンドの系列の問題と申しますか、要するに、どこから安定的に玉を流してくるかという問題は、今日のような事態になってまいりますと、その重要性が非常に顕在化してまいります。私ども、先生御高承のとおり、すでに石油、揮発油業法の登録の際には、そのルートを、はっきり元売りから玉が流れてくるかどうか、これを確認しての登録を行うよう措置いたしておりますし、また現時点においては、既存の揮発油販売業者にも日曜、祝祭日の休業等を行政指導で要請しておる状況でございますので、新規の開業というものは自粛するよう行政的に指導しておるところでございます。
#121
○佐野(進)委員 そこで、自動車局長にお尋ねしたいと思うのでありますが、いゆるトラック業界あるいはバス業界のそれぞれの陳情、要請を受けますると、幾つかの問題点が指摘されておるわけであります。たとえば価格の問題あるいは営業用トラックに対する給油を保証する制度の確立、さらには、また指定給油所の設置あるいは現地の苦情処理機関の設置、こういうような当面今日緊急を要する課題について、それぞれの業界から強い要望が出され、われわれも、きょうこの場所で審議する場合においても、それら業界の要望がどれほど具体的に実現されるかということを含めて審議をしておることは間違いないと思うのであります。
    〔委員長退席、三塚委員長代理着席〕
そういう点について自動車局長はどう対応し、きょうのこの委員会が終わった後どのように処置される決意であるか、この点について、簡潔で結構ですから、決意だけを聞かせていただきたい。
#122
○飯島説明員 きょうの御審議で承った御意見、また業界から出ている御要望につきまして、関係の当局とも連絡をとりながら、できるものについてはできるだけ早く処理したいというふうに考えております。
#123
○佐野(進)委員 海運局長にひとつお尋ねしておきたいと思うのですが、今日油が不足している、こう言われながら、直接的なルートを通じて供給が行われず、いわゆる海上取引なるものが行われてタンカーからタンカーへ、小型船から小型船へ油が流れ動いておるというようなこともよく言われておるわけであります。こういうようなことについては、あなたの方ではまだ事情をよくお知りになっておられないかもわからぬけれども、しかし、事情を知る者の中では、いわゆるスポット物ないし業転玉なるものがそれぞれ処置される際において、このようなことが東京港なら東京港の中で、横浜港なら横浜港の中で行われておるということは、私も仄聞しておるわけでございますが、そういうような流通過程におけるところの、海を中心にして行われる取引の過ちによって発生する業界の混乱、そういうようなことについて海運局長はどう処置されるか。特に海運の中におけるところの油の流通問題が今日きわめて重要な課題になりつつあるとき、それについての見解をお伺いしておきたいと思います。
 さらに、これに関連して、いわゆる大型油槽所にはそれぞれ物が相当ある、こういうように言われておりますし、小型タンカーの中でも待船している、いわゆる動くだけでなく待船して値上がりを待っている、こういうようなものがあるということも言われておるわけでございますが、これについては、海運局長はそういうことについての御判断をなされておられるか、石油部長はどうであるか、この点ひとつ御見解を聞いておきたいと思います。いわゆる悪徳業者の存在をなくするという意味でどう対応するかということであります。
#124
○妹尾説明員 ただいま御指摘になったような件について、私どもは、実は具体的には承知していないわけでありますが、そのような流通秩序を乱すような行為がありますれば、通産省ともよく連絡した上で適切な処置をとっていきたいと思っております。
#125
○神谷説明員 石油製品全般の在庫につきましては、出荷傾向がかなり強いものでございますので、前年に比べて、流通在庫も含めましてやや落ち込んでおるわけでございます。そのうち流通在庫だけがどういう動きをしておるかというのをフォローする必要があるわけでございますが、実はまだ、四月までしか統計が出ておりませんので、はっきりわかりませんが、四月までの動きで見る限り、特に大きな動きは出ておりません。ただ、五月、六月の数字が微妙でございますので、よく調べたいと思います。
#126
○佐野(進)委員 それでは、いまの問題ちょっと私の質問とピントがずれていたわけですが、これは個人的に聞けばわかることですが、ただ私の言わんとするところをあなた方理解してもらいたいことは、油がない、ないと言っても、大型注油タンクを持っているところでの油というのは比較的潤沢に存在しているという話があるのだけれども、そういうところに対しては、いわゆる適切な在庫調査、調査に基づく適切な積み出し、そういうことを指導していくことが今日必要ではないか、そういう意味で質問をしておったわけでございます。
 そこで、これはだれに関連するかちょっとわからないのですが、きょうはトラック業界とバス業界だけですが、今日LPG問題は、この前のオイルショックのときは大変大きな社会的問題になりましたが、さっき三塚さんもその点触れておりましたが、いわゆるハイヤー、タクシー、そういう方面に対するLPGの供給状態は今日何ら心配がない、こういうように判断してよろしいのか。スタンドへ並んでおる車の数が幾らか多くなっておるようですが、その需給の見通しについて、あるいはそれに対応する決意についてだけをちょっと聞いておきたいと思います。
#127
○神谷説明員 LPガスにつきましては、中長期的にはLPガスの利用率というのは、世界的に必ずしも高くございませんので、中長期的な需給状況というものは、石油よりは楽観視されておったわけでございますが、御承知のようにナフサの不足その他で化学工業が、これは日本だけではございませんで、特にアメリカあたりのユーザーが、LPG、特にブタン、これを利用するようになりましたので、従来プロパンよりも安かったブタンが、スポット物ではプロパンを上回るような価格上昇を示しております。したがいまして、わが国に入ってまいります契約物も、この七月、八月でかなりの値上がりをいたしておりますので、プロパンの価格は、七、八月に元売り出し値以降値上がりが行われておりますが、量的に見ますれば、特にタクシー関係のブタンが不安になる、こういうような状況にはないと考えております。それから、やはり石油の需給関係あるいは節約がプロパンにも関係してくるもの、このように考えております。
#128
○佐野(進)委員 それでは、最後に要望と質問を若干して終わりたいと思います。
 先ほど来質問を続けてきておるわけでございますが、バス業界あるいはトラック業界の皆さん方が、今日深刻な事態の中で、社会的、公共的役割りを持つそれぞれの輸送機関において全力を尽くしておられるということについては、われわれも心から敬意を表するわけでございまして、この困難を乗り越えて社会公共のためにひとつがんばっていただかなければならぬ、そういう意味においては、声を出すところは出すけれども、また、みずから省エネルギーという先ほどのお話もございましたが、努力するところは努力してひとつ状況に対応していただきたい。
 それから、全石連と金石商のお二方には、先ほどからも申し上げておりますとおり、ともすれば社会悪の根源が皆さん方であると言われるような厳しい条件の中に立たされる場合もありましょうけれども、世の中が求めている声を正しく反映する、つかんで正しい業界の運営その他の中で、最も重大な課題の一つであるエネルギー問題の中の石油部門についての役割りを果たしていただきたい。
 それから、通産省と運輸省に要望しておきたいことは、われわれがこの質問を続ける中で強く痛感することは、政府関係機関がいかにして緊密な連絡のもとに適宜適切に有効な処置をとるかどうかということの必要性を痛感するわけであります。したがいまして、適宜適切な処置を迅速にとることによって、災いを未然に防ぎ、あるいは将来の布石を打つこともできるわけでございますから、今後ともひとつ、緊密な連絡の上に、それぞれの省庁のなわ張りにこだわることなく、今日のこの問題の持つ社会的な意味を理解した上で、最善の善処を尽くしていただきたい、こういうことを強く要望し、私の質問を終わらせていただきます。
#129
○三塚委員長代理 西中清君。
#130
○西中委員 長時間にわたりまして参考人の皆様には大変御苦労さまでございます。
 いままであらかた問題の大半は議論が行われておると思いますが、ある程度重複する面もあり、また、もう一歩お聞きをしたい点もございますので、重複する部分は御容赦をいただきたいし、また問題は、トラック業者、バス業者の命運にかかわる命そのものの油の問題でございますから、ひとつできる限り正確なお答えを賜りたいと思っております。
 まず最初に、先ほどの、午前中からの論議の中でいろいろありましたけれども、依然として私は軽油というものがなぜこういうようにカットをされておるのか、また値段が暴騰しておるのかということについては、十分納得できるようには感じておらないわけで、まだまだ疑問が残っておるわけでございます。
 そういう意味合いで、いま私も地元でトラックの協会の方また組合の方とお会いをいたしまして、陳情要請というよりも運輸行政にかかわる運輸委員会の一人としてぼやぼやしているのではないかというような厳しい御注文をお受けしておるわけであります。先ほどからバス協会並びにトラック協会いろいろお話があるけれども、私が実際にお会いしたのは、ほとんど大半が零細と言ってもいい規模の方ばかりでございますから、とんでもない格差のあるお話でございまして、そのためにまた本日この参考人の御意見の聴取ないしは質疑をいたしておるというのが実情でございますから、失礼なことになるかもしれませんけれども、大手のバス会社、大手のトラック業者、きょうはお二人に来ていただいているわけでございますけれども、末端の零細な運送業者というものは、より深刻な訴えをしておるということをまずきょうは申し上げて、特に行政に携わる運輸省並びに通産省には、先ほどの答弁のようではなくて、深刻に受けとめていただきたいと思うわけでございます。
 そこで、京都の状況も、大体先ほどの皆さんのお話のとおりと私も思っております。ちょっと一例を申し上げますと、これはトラック協会が現在実態調査をなさっておるわけでございまして、十八日といいますから、間もなく調査結果が出ると存じますが、それから同時に、わが公明党におきましても、八月初旬に、これは軽油だけではなくて、石油製品全般にわたっての全国的な実態調査をいたしたわけでございまして、これまた、いまコンピューターにかかっておるところでございまして、分析をいたしております。いずれ、そのデータでもって国会においてまた議論を行う、こういうつもりでございますが、いま京都の方の中間的なデータを一応申し上げます。
 回答数が百八十一でございますが、供給カットの実態、これは二〇%から二五%というのが二十七社、二六%から三〇%というのが十二社、三一%から三五%が一社、三六%から四〇%が五社、こういったようなことであるようでございます。制限されておる方法としては、整理券、補助券、こういう形でございます。大体おしなべて二〇%ないし二五%のカットというケースが多いということでございます。しかも、これは他府県で給油した分は含まれていないわけでありまして、固定的取引であるスタンドで給油をした分を言っておるわけであります。往々にして運送業者というのは、必要燃料の八〇%ぐらい、これを固定的な取引先で、残り二〇%は他府県で給油というのが普通のケースだそうでございます。ですから、二〇%のカットと言っても、他府県では自由には給油をしてくれないわけでございますから、実質的には四〇%に近い給油制限を受けておるというのが事実の姿でございます。
 したがって、いまどこの貨物会社、トラック事業者の会社をお訪ねいたしましても、社長さんは朝から晩まで油をいかに確保するかということにきゅうきゅうとしておる、そればかりやっておるというような感じの仕事ぶりでございます。しかも、一方では百円以上出せば無制限に供給する、こういう調査結果が出てきておるわけでございます。そして価格について高いではないかというような申し入れをした場合には、そういうことを言うなら供給は制限するぞというケースも多いわけでございます。その他取引の決済条件、これは手形でやっておった分がどんどん短縮をされまして、三カ月だった手形が一カ月、こういう形になっておるし、現金取引ということも非常に強いわけであります。
 いずれにしましても、こういうように厳しい状況でございますので、その現状を認識されまして――私も、前に通産省に来ていただきまして、七月の段階でお願いをいたしたわけでございますけれども、個々のケースについておっしゃっていただければ解決をいたしますということですが、こういう業者というのは非常に力が弱い、だれがどう言うたということになると非常にこれは後々の心配がある。現に私は、いま質疑を聞いておっても、石油商業組合の方の立場としても、ここで余り強いことは言えないのじゃないかという気がしておる。スタンドの方でいろいろとお聞きしても、たとえばガソリンを五十本どっかへ隠しておった業者がいるというようなことが書いてあるけれども、それはそれで全くよくないし、悪徳と言えば悪徳、しかし金額的に五十本を隠しておったところで、新聞にでかでか書かれて世間から批判を受けることを考えれば余り大きな動きにならぬわけです。スタンドでどうこうというようなことはたかが知れていると思う。ほとんどはやはりそれなりに正常な取引をしようという努力をなさっておると思います。
 こういう前提の上で、大ざっぱな話でございますけれども、この六月の通産省の速報でもわかりますけれども、油は一応たっぷりしておるといいますか、たっぷりまでいかなくても足らないはずはない、それだけの精製が行われ、元売りが行われている。そしてその理由として、いろいろなことが言われておる。車がふえたとかなんとかいうことですけれども、いまの二割なり三割のカットは、そういうものと関係なしに、前年比として前年実績に対する供給であるから、これは関係がない。それから、そのほか業転玉の問題ですけれども、これは本来出てくるところは、やはり元売り段階ではなかろうかと思います。要するに、総数においては需要と供給はバランスがとれておるというような状況の中で、そういうものが理由としては出てきておりますけれども、決定的な要因にはならないから、先ほどから話を聞いていてもどうもすっきりせぬわけです。
 ですから、まず最初にお伺いをしますけれども、軽油はいま需要に対してあるのかないのか、この点をまず石油部長並びに石連の会長にお伺いをしておきたいと思います。
#131
○神谷説明員 需要の中にもいろいろな需要がございまして、たとえば五月の石油製品に対する需要の中には、正常な状態のもとにおける需要以外のかなりの仮需も含まれていたと推察されます。
    〔三塚委員長代理退席、委員長着席〕
したがいまして、現時点におきましては、やはり一般的に言って、先ほど来お話がございますように、まだ先行きに対する不安というものがございますので、これは満足するまで供給すれば、何%アップまで供給したら、いわゆる海綿体が完全に飽和状態になるかということははっきりわからない状況でございます。したがいまして、引きが強い状況にあるということでございますが、実際の経済活動その他に消費されておるもの、これに関しては、月によりまして若干の差はあるかと思いますが、われわれとしては、それに見合うような供給はぎりぎり確保をしていきたいと考えておりますし、現時点でもそのように処置しておるつもりでございます。
#132
○永山参考人 ただいま通産省の方から答弁のありましたとほぼ同じ意見でございますが、先刻来申し上げておりますように、マクロで言えば相当出ているわけなんですが、ただ元売り十三社ございまして、中には原油事情が苦しくて、それを補うために通産省の了解を受けてある程度備蓄を崩して、そして埋め合わせをする、しかし、それでもなおかつ若干足らぬというところも多少はあるかと思います。したがって、マクロとしては昨年の実績以上に出てはいるのですが、個々の元売りからしますと、あるものは十分出ているし、あるものは若干不足をしておるというばらつきがあることは、これまた事実だと思うのです。
 そして同時に、実績ということがしきりにさっきから強調されるわけでありますが、その実績の中にも、特約店は御承知のとおり一スタンド一特約店というところもございますけれども、特約店によってはたくさんのスタンドを抱えているところもございまして、そういうスタンドの中で、たとえば廃業したとかあるいは店を閉めたとかいうようなところもございますし、それからまた軽油も自動車用燃料、いわゆる輸送用ばかりでなく電力会社その他において使う軽油もございまして、こういうものは一過性で、要するに着火用にそのときだけ使うものですが、それもしかし、昨年あればそれは一つの実績でございますが、これは何も必ずしも継続する必要のない実績でございます。したがって、やはり実績と申しましても、一つ一つ内容を吟味して、そして必要な実績は尊重して出荷をしているという実情でございますので、その辺を御了解いただきたいと思います。
#133
○西中委員 ちょっとお伺いをしますが、山本さんの方では、お答えができればですが、これは無理にとは申しませんけれども、あなたの方では軽油は必要量から幾らぐらい足らぬような状況になっておるのですか、その点お答え願えれば答えていただきたいと思います。要するに、カットは行われておるのかおらないのかということを聞きたい。同時に、松浦さんの方にもお伺いをしておきたいと思う。
#134
○松浦参考人 カットが行われているか否かという御質問であろうかと思いますけれども、カットは当然行われております。(西中委員「会社としてですか」と呼ぶ)私の会社でございますか。――私の会社も当然カットは行われております。私、日本通運でございますが、カットは行われております。
#135
○山本参考人 バス業界については、大手会社と地方中小会社などで若干のばらつきはございます。地方の会社におきましては、一〇%ないし四〇%の削減通告を受けたりしているところがございます。そういう場合には、前借り的に緊急補給をして賄っておるというような状況でございまして、窮屈な状況にあるということでございます。
#136
○箕輪委員長 山本参考人にお尋ねしておりますが、西武バスのカットはありますかということです。
#137
○山本参考人 私の方につきましては、東京中心のうちの会社でございますから、現在の段階におきましては、取引業者と四、五月の段階で十分の協議をいたしまして、当面のところは不安をかけないように供給するという状況でございますが、先行きの不安は覆えない実情にございます。
#138
○西中委員 次に、石連にお伺いをいたします。
 いわゆる業転玉というものは、自由経済の中ではやむを得ないというお話が先ほどございましたが、四月−六月期、ひとつ例を挙げて御説明をいただきたいと思いますが、いわゆる正規のルートといいますか、そういうものが何%ぐらい、また業転物、そういうものの扱いはどれぐらいになっておるのか、お答えをいただきたいと思います。
#139
○永山参考人 これは統計の上には出てまいりませんので、現在においてはちょっと推定がつきません。
#140
○西中委員 四月−六月期には業転物は全然なかったのでしょうか、あったのでしょうか、その点はどうでしょうか。
#141
○永山参考人 ただいま申し上げましたように、はっきりつかめる性質のものでございませんので、答弁は非常にむずかしいのですが、全然ないということは言えないと思います。
#142
○西中委員 正規の特約店ではかなりカットが行われて、なおかつ業転玉を出す、こういう形は、言うならば業転玉なり無印のスタンドなり、こういうものは商い上しようがないのだ、こういうことになるのではないかと思うのです。
 石油部長、要するに、この点については当局としてはどういう御見解を持っておるのか、やむを得ないと考えておられるのか、今日までいろいろと通産省にスタンドからも電話が入ったりしておると思いますけれども、聞いてみると、無印の方はわれわれの言うことを聞かないのだ、仕方がないのだ、こういう言い方で取りつく島がない。しかも一方では、まじめにやっている方へは行政指導の面でいろいろなことを言われる。こっちはやりたいほうだいやったって知らぬ顔だ。しかも通産省は、こちらは手がつけられないのだ、営業権の侵害になるのだ、こういう御返事で、みんな通産省は当てにならない、こういうことになってしまっているんですね。こういう点はどうお考えなのか、お答えいただきたいと思います。
#143
○神谷説明員 業転玉という不安定な取引は、石油製品、特に公共関係あるいは民生関係に関係のありますような石油製品の中では極力最小限にしていきたいという気持ちはございますが、ほとんどすべての物資、非常に系列的な取引が行われておる物資においても、市場物あるいはスポット物はどうしても発生いたしますので、自由経済のもとにおいては配給制その他――配給制でもやみというのは不可避のものと考えられておるようでございますが、自由経済のもとにおいてはどうしても出てくるという前提で、その弊害をミニマイズするような行政をしていく必要があろうかと考えております。
#144
○西中委員 具体的にはどうされるのでしょうか。
#145
○神谷説明員 まず、業転に関連する業者に関しては、これは自己の責任において対処してもらうということになろうかと思います。それに関連しておるユーザーにつきましては、私どもの方では、他の系列の品物あるいは他の元売り系列等をあっせんする等あるいは紹介する等という形で安定的な取引形態に導いていくという形での指導を行っております。
#146
○西中委員 指導は結構なんですが、実効が上がらないというのが何年間もの実績でございますので、私は、いま早急に部長にこうこうせよというようなことは申しませんが、ただ、石油事情が非常に厳しい状況の中に入ってきたわけですから、この問題についても、しっかりとひとつ取り組みをしていただきたいと思うのです。まじめにスタンドで小売りをやっておられる方がある一方、隣の店では日曜もどんどんどんどん売っている。いま夏の海水浴で車がどんどん遠いところを走っている。だから、日曜あけている。値段は大体二割高、それでも油がなければ困るから、お客さんはどんどんそのスタンドを利用する。一日百万もうけているというような話、極端な例かもしれませんけれども。一方では、まじめに日曜日は休んでいる。しかも経営について言えば、またカットはされる、さんざんな目に遭っているという、ある面で言えばスタンドもかわいそうな面があるわけだ。その辺は不平等性のないように行政というものはもう少し強力に指導していただくということが大事だと思います。これは要請しておきたいと思います。
 そこで、業転玉というものを元売りは、市場の品物が余っているときは余っているとき、足らないときは足らないときでいろいろ問題を起こすわけですが、その辺のところはどういうようになっておるのか。やはり社会的な批判を数々受けてきた今日までの石油業界の歴史といいますか、目下も裁判中でございますし、これは先ほどのお話のとおりです。いまもまた、言っちゃ悪いが、スタンドの皆さん方から言わせれば、大手の方の元売りの方がいろいろと操作をしているのじゃなかろうかというような推測ないしはそういうような話を聞いて不信感を持っておるということも事実でございます。たとえば商社を通して、ブローカーを通して、それから無印のスタンドに入る、こういうことをやって片方でカットするなんというのはとんでもないことだ、こういうような意見があるわけですが、永山会長としてはどのようにお考えでしょうか。
#147
○永山参考人 元売りといたしましては、ただいまは御承知のとおりの原油の関係も大変不足をしている状態で、そして需給関係もタイト、正規のルートの要望も非常に多いわけでございまして、したがって、正規の大事なお客さんをないがしろにして業転の方に流すというようなことはないと私は信じております。
#148
○西中委員 ですから、先ほどから疑問がなかなか解けないんですね。どうも話がわからない。元売りの方から言わせれば、わずかなカットであると言うし、実質的にはスタンドの方では二〇%、三〇%カットを受けているのだから仕方がない、こういうように批判をしておる。元売りは元売りで、それは業転玉のあれだ、実績がないからしようがないのだというような反論もされる。先ほどからもそうでした。要するに、総量において別に不足はしておらないのに、現に系列下にあるものがカットをされ、特約店で正規の取引をしておるものまでカットされておる。その辺、話が全然つじつまが合わないわけです。事実またトラック協会もバス協会も困っているというお話です。
 ですから、若干の仮需要があることは認めますよ、しかしながら、これほどの厳しい処置をして、なおかつ皆さん方が大騒ぎをしなければならないというようなこういう状態になるのは、やはり業転玉だって恐らく出ているはずです。それが一時姿を消してしまったということは、どこかでとまっているのでしょう。石油部長、どうでしょう。通産省として、どこにとまっているのか調査をされたことがあるでしょうか。
#149
○神谷説明員 私ども、各段階につきまして適宜調査を行っておりますが、まず、業転業者と申しましても、もっぱら業転に依存している業者というのもございますが、これはきわめて数が少ないわけでございまして、一般的に言いますと、系列から系統的な仕入れをしているほか、一割あるいは二割、物によっては三割スポット物を拾いながら、あわせて供給しておったというような業者がございます。それらについて、このスポットが消えますと、その業者にとっては正規のものが若干、数%あるいは一〇%ふえましても、一割あるいは一割強のカットという形で響いてまいるわけでございます。
 問題は、これらのものがどこに行っているかでございますが、これらは、他の正規のルートのものに関して私どもが見る限りでは、現時点では、供給計画であるいは需給統計で出ております数量、あるいはそれを上回る出荷が行われておりますので、マクロの中では全体としてミートしておると考えられます。
 ただ、そのような状況で流通経路が乱れますと、これは現在の原油市場の混乱もやはりその影響が大きいわけでございますが、非常にふくそうされた大きな影響が出てくると考えておりますので、これらは原因は小さなところにございますので、一つ一つつぶしてまいりたいと考えております。
#150
○西中委員 要するに、正規のルートで流れるもの、これがカットを受ける。しかも生産は前年比一〇%も上がっておる。業転玉が姿を消すということは、日本全体としてマクロで見た場合だって、どこかで滞留しなければ、スタンドでなくなったり、業転玉がなくなるというようなばかなことが起こるはずがないのです。その辺のところにメスを入れなければ、これからも石油事情によってはいろいろな操作が行われる可能性がある。一つ一つ対応するとおっしゃるけれども、みんなあきらめて、これは文句を言ったってしようがないから、泣き泣きそこらじゅうあさっているのです。通産省へ言ったって、先ほど言ったように、なかなか取り上げてくれないケースが非常に多いわけです。ですから、マクロの立場から言ったって、もう少しこの辺のところを徹底的に究明をしていただきたいと思うのですが、石油部長、もう一遍答弁を願いたいと思うのです。なぜそういうふうにどこかで滞留してしまうのか。
#151
○神谷説明員 私どもの需給統計につきましては、流通在庫も調査をいたしておるわけでございます。もちろん、これは速報と確報との間で若干の差が出てまいりますので、本来確報をフォローしなければならないわけでございますが、速報段階で見る限りにおきましては、流通段階の在庫が異常にふくれておるということはございません。しかし、先生御指摘のように、いろいろ問題があるというのは、その社の依存しておる流通経路に問題がある可能性が非常に強いわけでございますので、これらについては、私どもは、下並びに上から問題点を究明してまいりたいと思いますし、御指摘のように問題があれば、それらは指導によって流れをスムーズにしてまいりたいと考えております。
#152
○西中委員 どうももう少しぴんときませんけれども、石連の会長にお伺いをします。
 業転玉ですが、これは先ほどはっきりしたお答えがなかったわけですが、これについては、全体的な供給の中で業界として消費者に迷惑がかからない形にするというようなお話はお互いやっておられるのでしょうか、その点はどうでしょうか。
#153
○永山参考人 業転玉につきましては、私が先ほど申し上げましたように、どこの元売りも、いま大事な石油、大事な玉でございますから、したがいまして、正規の需要を中心にしてそれを流すということに主眼を置いておりますので、業転玉に積極的に流す、意識的に流しているというところは余りないのではなかろうか、私ども、意見交換をしたことはございませんが、さように信じております。
#154
○西中委員 これはもうお答えできないと思いますから、これ以上お聞きしてもどうかと思いますが、同時に、GS並びにSS等の中で優良スタンドを協会の方で指定をされて供給体制を整えるというような説明があったようでございますけれども、実情はどうなっているのか。現にそういう指導が生きておるのかどうなのか、その辺はどうでしょうか。これは石商ですね。
#155
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 ただいまスタンド等におきましては、われわれは、組合員に対しては絶えず、商業道徳に違反するような行為をしてはならないという指導はいたしておりますが、これといって苦情の処理をまだ受けつけている段階ではございませんので、余り多くございますれば苦情の処理の受けつけをしたいと考えております。
#156
○西中委員 次に、価格の方に移りたいと思います。
 現在非常な急騰をしておることは、先ほど京都の方の調査の中間的なデータでありますが、申し上げました。いろいろなケースがございまして、百円以上なら喜んで満タンにしてくれる、そういう話もあるわけですが、それはそれとして、特にひどい例としては、北海道ではリッター二百円というような話も調査の中に出てきておるわけでございます。この価格の地域差、ばらばらに値段がついているということですが、先ほどから幾らが妥当な線かということについてはお答えがなかったけれども、私は、どういうお答えになるか大体わかるけれども、しかし、二百円ということになると、これはもうべらぼうな状態になりますね。この点については、石商並びに石油部長にどういうお考えか、ちょっとお伺いしておきたいと思います。
#157
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 二百円なんというのは適当な価格ではないと存じます。
#158
○神谷説明員 いろいろな話は聞きますが、二百円というのは、きょう初めて聞きましたが、奇想天外な値段だと思います。
#159
○西中委員 要するに、もういま業界はむちゃくちゃな状態に入っているということだと思うのです。特異な例と言えば特異な例でございますけれども、現に現金売りとしては、私も、毎日走り回っておるので、スタンドの中をじっとながめておるのですが、京都におきましては、大体現金売り九十五円というのが普通でございます。これでも私は、非常に問題があるのじゃないかと考えておるわけで、このままいきますと、一体どういうことになるのか非常に心配でございます。
 これも調査結果の紹介ですが、これはトラック協会の方でございますが、七月一日、六十五円から七十円が四十一社、七十一円から八十円までが百二十社、八十一円以上が十七社、これに八月一日から平均して七、八円プラスされてアップをいたしております。そしてこれがまた九月ないしは十月に四円ないしは五円のアップが予想されているわけでありまして、いま申し上げたように、八十円近いものから九十円近いものが大勢を占めておる。これはトラック業者としての取引でございますから、一見の取引になりますと、これはまた話が変わると思います。これに対して値段についていろいろ申し入れをすれば、それなら買ってくれなくても結構ですよ、こういう状況ですね。
 こういうことでございますから、地域差についてできるだけ指導をきちっとして、だれが考えても妥当な線、幾ら幾らが結構ですよなどということは言えませんと先ほど話があったけれども、余りにもばらつきが大き過ぎる。これでは取引上の問題としてやはり問題があると思うのです。この点について、これからどういう努力をされるか、また行政をされるか、通産省と全石商の方にお伺いしておきたい。
 それから同時に、先ほどの質疑でございますけれども、特約店の販売価格については石連としては決められない、確かにそのとおり、独禁法の問題が起こるでしょう。しかし、ここに私、一つの資料を持っております。これも全国調査ですが、私、ここにある地域の資料を持ってまいりました。これは七月一日より実施ということで、特約店が給油所に配っておる書類でございます。何通もあるのですが、日にちは一緒で値段が全く一緒という形で通達が行っておるわけであります。これはある面で言えば、同調値上げという面で若干の問題が出てくるのではなかろうかと私は考えておる。もう少しデータがそろってから、いずれ国会で論議をしなければならぬと思っておりますが、この点どうでしょうか。トラック協会さん、七月一日から一斉に同じようにぱっと値段が上がったということは御存じでございますでしょうか。
 さっきの質問は後で御答弁いただきます。
#160
○松浦参考人 七月からはやはり二円ないし三円程度上がっております。
 先ほど私、ちょっと間違えたのですが、ローリー買いで大体六十八円から七十円、スタンド買いで八十円から八十五円というふうに価格を訂正いたしておきます。
 七月から上がりました。八月もいまのところ大体五円から六円程度のアップが予定されております。
#161
○西中委員 元売りの方ではそのことは御承知でございますか。要するに、一斉にこういうふうに同じ日にちに全く同じ値段で上げているということについてはどうでしょうか。
#162
○永山参考人 ただいまのは特約店の値上げのようでございますので、私の方は存じません。
#163
○西中委員 石連としては全く関与をしない、いまの御答弁ではこういうことでございますけれども、石油部長、これは全国的にやったとしたら、やはりどこかの指示があったと見なければならぬと思うのですが、その場合には、いろいろ法律上の問題でほうっておけないのじゃないかという判断を私はいたしておるのですが、いかがでしょうか。
#164
○神谷説明員 ある日にちから税金が上がりましたり、あるいはかなり大規模な元売りの値上げ等が行われた場合には、間々同日付の値上げが行われるということはございますが、そのような背景なしに行われる場合には、独禁法上の問題の疑いのあるケースというのがかなり多いのではないかと考えられます。いかなる状態のもとにおきましても、行政府といたしましては、法律違反は許されるべきでないと考えておりますので、これにつきましては、独禁当局がしかるべき措置をとられる、あるいはむしろその前に調査をされるべき問題だろうと考えます。
#165
○西中委員 現に私はここに資料を持っております。これは全国調査の結果で、私は、きょうごく一部抜いてきたわけですが、通産省としても、現実にそういうことがあるということだけは十分頭に置いて、この面についての調査なり措置を実施されるように要望します。
 それから次は、クーポン券、チケット制度といいますか、これについてちょっとお伺いをしておきたいと思います。
 ここにコピーを持ってまいりましたが、日石フリーカード給油依頼券二十五リッター、共石クーポン券五十リッター、シェル軽油十リッター、丸善は五十リッター、こういうようにいろいろクーポン券といいますか、整理券といいますか、配給券というのですか、ともかく各社ばらばらでやっておられるわけですね。この点についても、元売りの業界によってこういうようにいろいろ差があるわけですから、利用者としては不便を感じておるというような声も出ておるわけでございます。できるならば、これはある程度共通した形といいますか、こっちでは十リッターの券、こちらは五十リッターというのじゃなくて、統一化をお考えになってはどうか、こう思うのですが、石連の方ではどうお考えでしょうか、お伺いしておきたいと思います。
#166
○永山参考人 ただいまのクーポン券は、元売りの中でも実施しているところもございますし、それから全然取り扱ってないところもございまして、まだその辺から始まって足並みもそろっておりませんので、その辺のことを取り上げて研究するような段階まで熟してないように思います。
#167
○西中委員 この制度を今後も続けていかれるのかどうか。それからこのチケットというか整理券というものの制度、これについては、行政の立場からは好ましいこととお考えなのか、それとも好ましくないと思っておられるのか。今後何らかの指導をされるのか、その辺どうお考えか、お伺いをしておきたいと思います。
#168
○神谷説明員 いわゆるクーポン券を併用しておりますケースは、カード販売と併用しておるケースが現時点ではほとんどであろうと思います。軽油販売量全体の三%程度ということで、余り多くないわけでございますが、ただ遠距離トラックあるいはこれに類するものにつきましては、遠方に行った際に帰りの油が心配であるといった場合に、少なくともこれらのクーポン券によって、その系統の店に行けばそれが確保できる、こういうメリットが現時点でございます。したがいまして、むしろこのようなケースの復路の安心感のためにこれを活用する方法は一方法であろうかというふうに考え、現在、これらを利用しておるような元売り各社に対しては、そのような意味でこれが有効に活用されることを期待し、必要に応じて指導し、サゼストをしておるところでございます。
#169
○西中委員 時間も参りましたので質問は終わりますが、要するに、いまトラック事業者、特に零細な業者というものは、必死で油の手当てをいたしておるわけでございます。議論がずっと行われて、十分意はくんでいただけると存じますけれども、安定的な供給、それから納得できない価格の急騰、こういう点については、関係団体はもとより、行政の立場にあります通産省及び関連いたします運輸省、その他の省庁においてよく検討していただいて、早急な手を打っていただく、これがやはり必要なことだと存じます。その点を要望いたしまして、私の質問を終わります。
#170
○箕輪委員長 河村勝君。
#171
○河村委員 参考人の皆さん、大変お疲れだと思いますが、いましばらくごしんぼういただきたいと思います。
 最初に石油部長に、少しくどいようですけれども、問題を整理するために一、二確認をしておきたいと思います。
 計画出荷をいまやっておられる計画出荷量のうち、それから先ほど出てまいりました五月対前年同期比九・三%増、六月七・六%増というこの販売実績ですね、これにはいずれも業転物と称するものも含まれている、そう理解してよろしいですね。
#172
○神谷説明員 御指摘のように五月、六月の物の中にもやはり業転、これは定義は非常にむずかしいわけでございますが、と称される、あるいは少なくもそう見られるものが皆無とは言えないだろうというふうに考えております。全般的に見まして需要に見合う供給というのが本旨でございますが、現在のように先に不安があり、やはりだれが見ても異常と思われるような買い方がある場合、冬に備えてこれをある程度抑制していただくということは必要やむを得ないものと考えられますし、その一つの目安として、前年実績その他を目安にして、その上で元売り、特約店あるいは特約店、ユーザーが話し合いを行っていくという方法は、現時点ではやむを得ない方法ではないかと考えております。
#173
○河村委員 先ほど供給総量としては大体需要にマッチをしているのかどうかという質問に対して、あなたは、七月の対前年同期比九・三%増というものには仮需要というものがずいぶん含まれているという説明でありましたが、ということは、そういう仮需要等を除けば、いま通産省が考えておられる五%節約前提の上での六・八%増というもので正常な需要は賄える、そういう意味ですか。
#174
○神谷説明員 私どもは、いろいろな諸要素からそのように需要を見てございますが、もちろん、これらにつきましては、月々の状況というものを見ながら、やはり年の後半について硬直的でない姿勢で臨む必要はあろうかと思います。
#175
○河村委員 そうしますと、五月の九・三%前年同期比増というものには仮需要が含まれているにしても、仮需要の量によって違うでしょうけれども、それを考慮に入れても、大体このくらいのふえ方ならば、供給実績がこのくらいであるならば需給のバランスは大体とれているはずだ、そういうことが言えるわけですね。
#176
○神谷説明員 先生御指摘の九・三の数字は、恐らく四月−六月の平均になるのだろうと思うのでございます。その中で五月は私どもの手元ではまだ速報でございまして、確報になりますと若干数字が変わる可能性がございますが、軽油は一二・四%伸びておりまして、これはやはりかなり高い伸びである。このうちどれだけが仮需かというのを決めつけるのは非常にむずかしいわけでございますが、かなり高い伸びであると思っております。また現に、その反動もあってと考えられますが、六月は七・六%に落ちついております。七月、八月の推移をもう少し見てまいりたいと思います。
#177
○河村委員 トラック協会の松浦さんにお尋ねをいたしますが、先ほどトラック業界の中で九〇%の業者は一〇%ないし三〇%のカットを受けているということを言われたのが一つと、もう一つは価格の問題に関連して、大体特約店からは六十五円から七十円くらいで買っておるけれども、それでは必要量に足りないから、足りない分を八十円ないし八十五円の値段で買っている、質問は別でしたが、そういうお答えがあったと思いますが、そうすると正規のルートでは一〇%から三〇%くらいカットしているのが大部分だけれども、業転物その他で補って大体需要量は満たしているということなんですか。値段の高い安いは別として、量としては大体賄えているという説明なんですか。
#178
○松浦参考人 ローリー買いで、七月末の実績でございますけれども、六十七円から七十円の間ぐらい、不足分のいわゆるスタンド買いが八十円から八十五円というふうな実情でございます。
 それから、ほとんど大部分の業者は供給カットの通告を受けておるわけで、結局、車自体をとめるわけにはまいりませんから、とにもかくにも四苦八苦しながらでも、その量の確保は、そういった高い価格でもって、百円以上とかあるいは百二十円とかももちろんございますけれども、これは極端な例でございますが、そういう形でもって補っているということでございます。
#179
○河村委員 そうしますと、結論として供給のルートが混乱しているから、価格の問題やその他で問題はあるけれども、量としては終局的にはいまのところ何とか間に合っている、そういう御説明になるのですか。そうなると、さっきのトータルで需給がマッチしているということとぴったり合うことになるのですけれども、どうなんでしょうか。
#180
○松浦参考人 量として完全に間に合っているかという御質問になりますと、なかなかこれはむずかしいお答えになるのですけれども、いずれにしても、不足分のカバーは、いわゆる高い価格のもの、あるいはまた先ほど私ちょっと申し上げましたのですが、一部灯油でございますとか、それからA重油、これを一〇%ないし二〇%分くらい混入して走らせている。もちろん、それ以上になりますと、先ほどもちょっと申し上げましたが、エンジントラブルを起こしまして、休車せざるを得ないということですから、大体一〇%ないし二〇%の混入であるならば、まずまず通常の運行は可能であるということでございます。そういう形でもって補いをつけているということでございます。
#181
○河村委員 簡単に言えば、灯油、軽油を一〇%、二〇%混入と言いましても、総トータルの中ではウエートはもっと小さいわけですね。そうすると、その灯油やA重油で賄っている分だけが量的には最終的に不足だということになるのですか。そうだとすれば、それは全体の中の何%くらいになるのですか。
#182
○松浦参考人 何%になるかということについての調査はいたしておらないのでわかりませんが、いずれにしても、総体的に申し上げれば、結局、価格の面で高い価格のものによってカバーしているということが結論であろうと思います。
#183
○河村委員 私は、いままでのいろいろな資料等を通じて、高いもので、正規のルート以外のもので補っても、量そのものがかなりの不足になっているのだというふうに考えておったわけですね。すると、いまのお話から言いますと、バスはいずれにしてもそんな大きな不足とは考えられませんから、量的には何とかやっていけるという結論にやはりなるようですね。私は、多分こうした需給がタイトになってきた関係で、やはり中間流通段階でかなりの在庫の積み増し、まあ言いかえれば売り惜しみですね、それと、ユーザーの方でも実力のあるところがかなり買いだめをして、その分がユーザーの消費に直接つながらないから、その分くらい不足しておるので、それが五%や一〇%になるのではないかというふうに想定をしていたのですけれども、どうやらそうではないようですね。
 石油部長、その辺のところはどう考えておりますか。
#184
○神谷説明員 私どものようにマクロで物を見ております人間とユーザーの個別の会社を運営しておられる方と見方が違うのは当然でございますが、私どもの考え方では、仮に需要と供給がぴたり合ったにしても、ぴたり合うということは、やはり流通経路でいろいろなフリクションが起きるということだろうと思いますし、一%足りなくても大変な混乱というのが少なくも当事者には感得されるところだろうと思います。したがいまして、現在の需給関係というのは、少なくも何%か余っておるというような状況じゃございませんので、ユーザーの方がお感じになる気持ちは非常に強いかと思いますが、大きなところでは、私どもは、けさほど来御説明しておりますように、ユーザーの方が節約を進めていただければ、この需要期を乗り切るだけの供給は確保したいというふうに考えておるわけでございますし、それが全く不可能な荒唐無稽な考えではないと考えております。
#185
○河村委員 そうしますと問題は、今後の原油の輸入その他が大きな変化があれば別だけれども、少なくとも当面は、需給よりもむしろ価格の方が問題になっているということに相なろうかと思うのですが、一体、いま普通スタンドで売るものが大体リッター八十五円ということでありますが、この八十五円というのは、昨年の十二月に比べて何%アップくらいになるのですか。
#186
○松浦参考人 昨年の末で四十八円から五十円でございましたから、八十五円というと、パーセンテージでどのくらいになりましょうか。――七〇%、そのくらいになりましょうか。
 それから、いま先生の方から、量は何とかかんとか間に合っているじゃないかというようなお話でございますが、実態はやはりその量を追うための非常な苦労ですね。それともう一つは、コストが非常に上がってきておりますので、第一次石油ショック時、つまり四十九年、五十年ごろの状態から見ますと、総売上高に占めるコストは大体倍になってきております。この八十円とか八十五円という数字は、大体倍になってきております。それが実態でございます。
#187
○河村委員 いまとにかく大局的な見当をつけるために量は大体間に合っているのじゃないかと申し上げたので、その量を確保するために非常な苦労があるであろうということは承知をしております。その上で、だから流通問題は私は残ると思います。ただ問題は、いまおっしゃったように、コスト的に対前年比六〇%アップということは大変なことですね。
 そこで、さっき石連の永山さんは、コストは企業の秘密だから言えないというようなお話でありましたが、同時に、この春から特約店に卸す仕切り値をかなりアップした、アップをしたその理由として三つお挙げになったわけですね。一つが円安の進行、それから原油の輸入価格の値上がり、それにこの場合軽油引取税の二五%アップ、この三つの要因があったので、それに見合うだけ上げたので、まず、これは適正価格だと思う、こういう説明があったわけですね。適正と言うからには適正な理由くらい説明していただかないとわかりにくいので、この三つの値上げ要因をそれぞれカバーするために、これは何%くらいに該当し、それに見合うどれだけの値上げ幅――率だけで結構ですから、どれくらいの幅の値上げをされたのか、それは説明していただけるのでしょうね。
#188
○永山参考人 コストの問題は、平素でも各工場、各企業によってそれぞれかなり違いがあるのですが、特に現在は、御承知のように原油の値段が非常にまちまちで、しかも原油の値段というものが全体のコストの中の、企業によって違いますけれども、七、八割を占めているので、これが三ドルも四ドルも会社によって違いますと大変コストのばらつきがございます。したがって、無論この業界全体の標準的なコストというもの自体がいまは求められないような状況でございますし、それから、もともとこれは石油企業に限らず、日本の企業については、いずれもそれぞれの企業のコストは企業機密として大体一般的なコンセンサスを受けている問題でございます。
    〔委員長退席、堀内委員長代理着席〕
 ただ、一面において、いま石油問題が価格問題を含めて非常に世の中の注目を浴びている問題でございますから、したがいまして、私どもは、値上げの都度、通産省の行政指導を受けて、そして適正な価格に是正をしている。ということは、要するに、役所が内容を調べて、役所の同意を得られるようなところならば、これは公正なコストを反映するものだ、かように信じてやっておりますので、そういう意味で、価格の是正をしておりますので、役所の御指導を御信頼いただきたい、かように存ずるわけです。
#189
○河村委員 それじゃ石油部長に聞きましょう。
 二十ドル何がしまで上げるというOPEC総会の決議は、七月以降になっておるけれども、まだ実施されておりませんね。だから、いままでのところは十四、五ドルくらいのところだと思いますが、原油の輸入価格の引き上げによる影響、それから軽油引取税が五、六円上がったわけですが、これの影響、それと円安の影響、これを一体どういうふうに見ておられるのか、その値上げの指導の基礎として。
#190
○神谷説明員 ことしに入りましてから現在四回目くらいの価格修正が行われておるところだろうと思います。
 それで、先生先ほど御指摘のOPECの価格引き上げでございますが、実は最近は、OPECも非常に世知辛くなりまして、先般の六月末の価格改定で二十ドル原油と言われておりますが、サウジは十八ドル、その他の国は二十ドルから二十三・五ドルくらいまでいっております。平均して二十ドル強という値上げでございますが、サウジはこれを繰り上げて、六月一日からさかのぼって値上げをいたしております。それから、それ以外のほとんどの国は七月一日からこれを値上げしております。さらには、そこに至るまでの間、サーチャージということで適宜値上げをしておった産油国があることは御承知のとおりでございます。
 現在、それらの価格修正が行われておる最中でございますので、これらを織り込んだものについては、私ども、全体の価格修正の終わるところを見きわめたいと考えております。むしろその前に、六月に価格修正が行われましたが、そこまでのところで、大ざっぱに言って、石油製品全般と申しますか、総平均で三三%ぐらいの値上がりになっております。これは石連会長がただいま御説明しましたように、社によって皆異なっておりますので、非常にラフなことしか申し上げられませんが、大ざっぱに申し上げると、原油のFOBドル建てでの引き上げで九千円弱、円の円安で四千円程度というのが石油製品全般の――二対一と私は言っておりますが、これが八月以降の価格修正が終わってどういう比率になるかは、その後の円レートを見なければわかりませんが、六月まではそういう状況でございます。さらに軽油については、それにキロリットル当たり約五千円の軽油引取税の値上げがある。九千円、五千円、四千円、非常に大ざっぱでございますので、そのように御理解いただきたいと思いますが、そのような価格修正でございます。
#191
○河村委員 大ざっぱに言って三五%前後の元売りでの値上げがあったとしても、小売りで六〇%アップというのはどう考えても多過ぎますね。これは石油二法の発動ということは一応別にしても、何とかなりそうなもののように思いますが、何とかならぬのですか。
#192
○神谷説明員 先ほど来お話のように、軽油の価格のとり方が非常にむずかしゅうございまして、タンクローリーの一月の値段とスタンドの比較的高いところの値段を比べますと六割ぐらい上がりますが、われわれがスタンドならスタンドだけでとりますと、現時点ではそれほどの価格引き上げにはなっておりません。
 ただ現在、申し上げましたように、社によって価格修正が行われておりますので、現在の価格がややまちまちになっておることは、しばらく時間をかしていただく必要があろうかと思います。
#193
○河村委員 石油二法のような統制立法というのはなるべく適用しない方がいいには相違ないのですけれども、手をつかねているのも能のない話で、一体、民間の業界で対抗手段をとることはできないのですか。たとえば悪質な小売り業者等に対して不買同盟をやるとかなんとかというようなことは、一体考えたことはありませんか、バス業界、トラック業界なりで。
#194
○山本参考人 私どもとしましては、毎日毎日の量の確保が一番大事なことでございます。
#195
○松浦参考人 そういう非常手段を行うという考え方はございません。むしろ、それよりも末端の個所におきまして、われわれの方の下部機関の県ト協、それと石油連盟さんの出先、あるいはまた石商さんの方とそういった協議を持ちながら、運輸省の指導を受けつつ、何とか適正な価格でもって適正な供給が受けられるという方向でなお一層努力してまいりたい、かように考えております。
#196
○河村委員 やる気がおありでなければ仕方がないのですけれども、不買運動というものの一番発達していないのがわが国ですね。アメリカやヨーロッパでは主婦が簡単にやるんですよね。それで、抜け駆けをやる者がなければ非常な効果があるのです。統制立法以上に効果があるのです。さっきバス協会の参考人がおっしゃったように、量を確保するのに一生懸命ですからというのは、これはおれのところだけよければいいという考えと同じなんですよね。ですから、この種のものには速効性があるということにおいては、私は、相当なる効果があると思うので、ぜひ御検討いただきたいと思います。
 大体事情はわかりました。石油二法をいま直ちに適用する意思がないということは、石油部長がさっきから繰り返し述べていますから、そのことはもうくどく申しません。私どもも、いまの全体の需給が、地域的には別だけれども、少なくともことしから明年に至るくらいの間にそう悪化するとは思っておりません。だから、できることなら、そういうものの適用を避けることは望ましいと思っております。したがって、きょうはいまの段階でそれ以上のことを申す時期ではないと思いますが、状況次第によって、いつでもいざとなったら機動的に対応できるような体制だけはどうかぜひつくっておいてほしい。
 同時に、運輸省は、さっきから伺っていますと通産省任せで、何か余り手出しができないようなふうでありますけれども、運輸省独自に業界と協力して対抗できる方法というのがまだまだあるのじゃないかと私は思いますので、これからひとつ大いに勉強していただきたい、それをお願いして私の質問を終わります。
#197
○堀内委員長代理 これにて河村勝君の質疑は終わりました。
 小林政子君。
#198
○小林(政)委員 参考人の皆さん、御苦労さまです。大分各委員の方々からそれぞれの角度で質問が行われておりますので、私は、若干ダブるところもあるかと存じますけれども、それはお許しをいただきたい、このように思います。
 最初に、まずトラック協会の方にお伺いをいたしたいというふうに思いますけれども、先ほど来お話を伺っておりますと、軽油の供給については対前年比二〇%あるいは三〇%の削減が行われている、こういうお話でございました。私も、地元を調査いたしましたその実績から申しますと、運送業者の方、これは複数のガソリンスタンドで給油を受けている方でございますけれども、やはり七月の段階で対前年比二六%の供給のカットをされております。しかも、そのうち一カ所は、販売所から七月に過去三カ月の実績に基づいて二千百リッターの給油の割り当てを受けた、しかし、その段階では八月の給油量というのはまだはっきりお答えすることができない、こう言われておりました。ところが、八月の給油量は、結局、千八百リッターと七月段階よりもさらに大幅にカットをされている、こういう事実もございますし、また、どうしてこういうカットが行われるのだろうか、この問題については、原油の輸入量あるいは生産量はことしの供給計画から見れば確かに減っています。しかし、昨年の輸入量や生産計画から見れば、やはり一〇%近くふえているわけですから、こういう事態が本来起こるはずがないわけです。ところが実際は、こういう事実が起こっているということは、これは在庫の積み増しとか、あるいはまたいろいろ言われていますけれども、どこかで売り惜しみがあるのじゃないだろうか、けさからの皆さんの発言やあるいはまた質問を聞いておりまして、非常に強くその感を持ったわけでございますが、皆さんの方は、この問題について、一体、売り惜しみや買いだめということがあるのではないか、こういう声が業界の中からも出ているのかどうなのか、この点をまずお伺いいたしたいと思います。
#199
○松浦参考人 先生の御調査なさったことは、多分事実だろうと思います。いずれにしましても、翌月の供給量につきましては、前月に通告を受けまして、そしてたとえば八月分は七月に何リッターという形で受けて、大体それが一〇%から三〇%の幅くらいの供給カットを受けているというのが実態でございます。
 ただ、何とかこのカットを少なくするための努力はもちろん講じなければいけませんし、それから大手のトラック会社は別といたしまして、もちろん大手も、私のところも、先ほど申し上げましたように受けておるわけでございますけれども、大手は別にしまして、九八%が中小零細業者でございますので、個々の業者自体が折衝しましても、なかなかはかばかしくまいりませんものですから、いま全国的に事業協同組合というものがございまして、この事業協同組合の名前でもって折衝いたしまして、できるだけカットを少なくする、あるいはまた全量の確保を図る、こういう努力をしているわけでございます。
 私たちといたしましては、いま先生の御指摘のどうしてこういったものが不足するのか、あるいはまたどこかに売り惜しみという面があるのかないのか、こういったことにつきましては、それを考えるいとまもなしに実は毎日奔走しているというのが実態でございます。
#200
○小林(政)委員 石油部長にお伺いをいたしたいと思いますけれども、いまお話のあった昨年の実績ですね、これに対して同割カットということで実需者のところにおりてきているわけですが、一体こういう事態を石油部長は――本来、生産あるいは輸入の量、あるいは得率だとか販売実績だとか、こういうものから見て、一〇%程度新たな必要が生じてきていますけれども、それがいままでの、昨年の実績というもの、これがカットの対象になるということは、どう考えてもなかなか理解ができない、このように思うのですけれども、こういうものはどういう考え方でやられているのか、この点についての見解をお聞かせいただきたい。
#201
○神谷説明員 私どもも、いまのようなお話はいろいろ伺っておりますし、現実に本省だけでも数百件の苦情処理をいたしておるほか、通産局ではトータルで数千件の苦情処理を行っております。それらについての苦情の内容の分析も行っておりますが、これの過半は、やはり先ほど私が御説明いたしましたような業転物、それに関連する流通経路の乱れからくるものでございまして、これらについては別の元売りを紹介する、あるいは公共的な入札等に関しては共同してこれに当たらせるよう指導をしておるわけでございます。すべてのユーザーが一割以上カットされているかどうかという点に関しましては、私どもは、マクロの統計ではそのようになっておりませんし、若干のサンプルで見ましても、前年同期以上のものを確保しておるユーザーの方々もかなりおられることは、われわれのサンプル調査でも出ておりますので、やはりマクロの数字とミクロの実態との間に乖離がありとすれば、それはやはり業転市況等に関連する流通経路の乱れによるものであるというふうに考えており、これについて対処するよう各通産局に指示しておるところでございます。
#202
○小林(政)委員 業転物の問題につきましては、後ほどお伺いをいたしたいというふうに思いますけれども、いまトラック業界にいろいろお伺いをしておりますので、続いてもう一点伺いたいと思いますが、とりわけ、まず先ほども問題になりましたけれども、給油カードの問題について、最近、元売り石油各社が事実上配給制とまで言われるような給油補助券あるいは保証券というようなものを、私が新聞で読みましたのでは、元売り十三社中約半分の六社がすでにこの実施に入ったというように報道をされておりますけれども、この六社から給油を受けているトラック業者の中で、先ほど来お話の出ておる中小零細の業者も全部保証券が入手できているのかどうなのか。この問題については、私の聞いたところでは、その系列のところであっても小さなところは保証券の入手ができないというようなことも聞いておりますので、業界としてこの実態をどのように把握をされているのか、まず、この点をお伺いいたしたいと思います。
#203
○松浦参考人 保証カードは、実は個々の事業所について受けておりませんが、ただ、これは非常に便利なものでございまして、特に長距離運行をする場合には、運行先におきましての給油の保証がなかなか得られないということから、長距離運行の場合に、こういうものを持って、途中給油を何回も何回もやるということなしに往復が運行できるという形のものに持っていくためにはやはりこれのあった方がいいし、また拡大すべきであろう。ただ、いま先生御指摘の個々の事業者ということになりますと、これは実績主義でまいっておりますものですから、やはりできますれば、私たちの願いとしましては、先ほど私申し上げましたように、各地域ごとの事業協同組合というのができておりますので、この事業協同組合の名前で確保するという形で、要は、長距離運行が遅滞なく行われるという形に持っていきたいというようにも実は考えておる次第でございます。
#204
○小林(政)委員 そういった状態というのがまだ十分把握もされていらっしゃらないようでございますけれども、いまのようなことが実際に進行してまいりますと、中小零細の業者の切り捨てというようなことが、この軽油クーポン券と言うのですか、これで選別されていくというような、一面便利ではあるけれども、もう本当に零細なところは受けられないで切り捨てられてしまうのではないか、私は、こういう心配を持っておりましたので、その点についてはどうなっているのか、お伺いをいたしたわけなんです。
 時間の関係もありますので先へ進みたいと思います。また、これも先ほど陳述の中でお述べになられましたけれども、代替車両に対する給油カードの発行についてということでお話がございましたけれども、具体的に代替車両に対する給油カードの発行がされないというためにどんな問題が現在生じているのか、この点についてまずお伺いをいたしたいと思います。
#205
○松浦参考人 前段の件につきましては、そのようなこともございますので、先ほど来申し上げておりますように、要するに切り捨て――切り捨てということはないのでございますけれども、いわゆる事業協同組合という一つのかたまりの中で、つまり個々の事業者では弱いから一つの事業協同組合というものを結成いたしまして、その名前でもって供給が遅滞なく受けられるという方向に持っていくべく努力をいたしておる次第でございます。
    〔堀内委員長代理退席、委員長着席〕
 それから、後段の代替車両につきまして軽油の供給が受けられないということ、これは要するに、現在の軽油の状態は実績主義でずっときておるものですから、実績がないという理由でもって供給が受けられないということなんですが、私たちといたしましては、実績は実はあるのでございます。ということは、供給を受ける保証カードあるいはクーポン券も同じでございますけれども、そこには結局ナンバーが打ってあるわけでございます。ところが、乗用車の場合は、たとえ古い車から新しい車に代替をいたしましても、ナンバーは変わらないのですけれども、トラックの場合はナンバーが変わるのでございます。そうすると、この車は前に実績があった車じゃないじゃないかというふうに実は言われるわけでございます。車自体は古い性能の悪い車をいわゆる性能のいい車、つまり軽油の使用量から見ても非常に節約可能な車、新しい車に切りかえるわけでございます。ただ、乗用車と違ってナンバーが変わるものだから、それを見ると、これは前の車じゃないじゃないか、だから、実績がないじゃないかというふうな形でもって供給を拒否されるという実態にあるわけでございまして、私たちといたしましては、要望の中にも入れておきましたように、車自体は古い車から新しい車へ変わってナンバーは変わるにいたしましても、一台はあくまでも一台ということでございまして、その保証を完全に得られるようにしていただきたいということも申しておるわけでございます。
#206
○小林(政)委員 この問題については、石油連盟と通産省にお伺いをいたしたいと思いますけれども、いまお話のございましたとおり、老朽車両と言えば、どうしたって古い車ですから、油もたくさん使うし、あるいは公害の問題だとか事故の発生率の問題だとか、こういうような問題もたくさん抱えているわけですし、いま、とりわけ新しい車にすることにようて、私どもの聞いた話では、二〇%から三〇%近く省エネルギーといいますか、違いが出てくるというようなこともいつか聞いたことがございますし、この問題については、これは増車ということで新たな軽油の需要がここでふえるということとは性格が違う問題でもございますし、むしろ燃料効率という点から考えればかえっていいのじゃないか、こういうふうに私は思っております。しかも古い車の供給実績というものも持っているわけですから、それをただ新しい車に供給実績を移すというようなことができれば、これはむしろ省エネルギー対策として積極的に進めていくべきではないだろうか、私は、このように思いますけれども、これがなぜむずかしいのか、これは石連の会長さんと通産省にお伺いをいたしたいと思います。
#207
○永山参考人 お話を承っておりますと、きわめてごもっともなお話に存じますので、よく検討をいたしたいと思います。
#208
○神谷説明員 具体的な問題がどういう形で出ておるか、私も、ちょっと寡聞にして存じません。ただ、お話を伺っておりますと、別に配給制をやっておるわけではございませんで、実際に車の数とか何とかというより、本当に物を運ばなければならぬような油は極力あっせんをしたいというのが私どもの考え方でございますので、そういう観点から私どもが指導し、あっせんできるものがあればあっせんしたいと思っております。
 カードの問題につきましては、これはクーポン券は前からカードを使っていた人に差し上げておる、こういうふうに聞いておりますし、価格がいろいろ動いておる時期でカードが非常にむずかしくなっておるというので、カードについての見直しがあるやに聞いておりますが、このあたりは、いずれ価格関係も落ちついてスムーズにいくことを期待しております。
#209
○小林(政)委員 確かに、省エネルギー対策としては、一つには大いに節約もしていかなければいけないということを言われておりますし、先ほど来のお話の中にも、運輸省はこの対策として、急発進だとかあるいはまた車が急に速度を速めるとか、こういうような問題についてはできるだけ自粛を図っていくとか、あるいはまた駐車時間のエンジンの停止だとか、こういうことも励行しているということが、いろいろといただいた資料の中でも述べられていますけれども、しかし私は、そういうことと同時に、本当に行政指導として、燃料効率あるいは公害対策あるいは安全対策、事故対策、こういう点からも、むしろ車がふえるのではなくして、古い車が廃車になるわけですから、そしてこれを新しくするということが非常にエネルギー効率上もよいのであれば、積極的にこれをぜひ進めていくことが、本当の意味でのエネルギー節約対策ということになるのではないか、このことを強く要望をいたしておきます。
 時間がございませんので、それでは次に入りたいと思います。
 全国石油商業組合連合会の参考人の方に御質問をいたしたいと思いますけれども、きょうは供給カットの問題ということで、いまトラック業界の方からも具体的な実態を伺ったわけですけれども、石油の元売りの制限といいますか、こういう中で具体的には皆様のところにもこれだけの出荷制限をやってほしい、こういう通知が流れてきている、あるいは指示をされているというふうに私どもは聞いております。
 そして私ども、この問題については、もうすでに御承知だと思いますけれども、先般、日本石油とか出光興産あるいは共同石油、エッソの四社の元売り系列のガソリンスタンドの調査を、国民生活防衛対策本部が四十七都道府県にわたって百八十八店舗について調査をいたしました。そしてその中で二十三店は軽油の取り扱いがやられていないお店であったということで除きまして、百六十五店を調査したわけでございますけれども、その中で元売りから何らかの供給カットを受けたガソリンスタンドが四五・五%、調査件数の約半分が供給カットを受けている、こういう結果が出てまいってきておりますし、またさらに、これは東京の石油商業組合、皆さんの方もこの問題と同じような御調査をされたというふうにも伺っておりますが、私、その資料を入手しておりますけれども、それによりますと、二百十六の販売店について調査したけれども、そのうち約八五%を占める百八十三店というのは、全く一社の系列のガソリンスタンドだという数字も出ております。その中でも、対前年実績で本当に削減されたと答えている人が、五月は二十八店、六月は六十七店、七月は百三店と非常に急増して、七月の段階では全体の四八%が供給削減を受けている、こういう数字が出ております。
 こういった問題について、元売りの方から具体的に削減ということがどういうルートでどのようにおりてきているのか、また元売りから直接カットを受けているというのが事実であるのかどうか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。
#210
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 先生が御指摘のように出荷制限はなされておりますが、各系列によって幾分その数量等も違っております。四−六のころは、先生の調査のようにその方は比較的緩慢でございましたが、七月からは相当な数の計画出荷という御通知をいただいております。したがって、それらに対しては、やはり特約店の中でも必ずしもその元売りから従来どおりに買っていないところとかいろいろあるのですけれども、実際には計画出荷を受ける、したがって、消費者の方にもそれを御了解いただくというような働きかけをいたしまして、できるだけ最後はその需要にマッチするような方向には持っていっております。
#211
○小林(政)委員 本当は、具体的に供給削減がどういう形でやられているのか、元売りの方から選別出荷というような形で何か動きがあるのか、こういう点も実はお聞きしたかったわけです。しかし、具体的な内容については、きょうは大変時間がないものですから、また折を改めてお聞かせをいただきたい、こういうふうに思います。
 先ほどの業転物の問題について、これは元売りの石連の方にお伺いをいたしたいと思います。先ほど来、業転玉の問題についてのお話がずっと出ておりましたけれども、この問題について、業転物を市場に流しているというのは、もとをたどっていけば、やはりこれは元売りなんですね。そしてまた、業転物をいろいろな都合があって今日のような状況ではカットしているというようなことも、結局は元売りがこれをやった、こういう事例が私のところの手元に届いているわけで、私自身も、この問題については調査をいたしたわけでございますが、先ほど社会党の久保先生の方からも、ちょっとこの問題は出ましたけれども、東京大田区内の昭寿石油という、これは五十二年の四月から本年五月まで毎月約二十キロリッターの軽油を大東産業から仕入れていた、これを松一運輸に納入していたところが、六月に入って大東産業より昭寿石油に対して、同社が仕入れていた軽油は業転物だった、そのために入手ができなくなった、こういう旨の通知が来たわけでございます。このために昭寿石油は、やむなくいままで給油をしておりました松一運輸の納入を全面的にカットをする、こういう事態が起こったわけです。供給を全面カットされた松一運輸は、事業の存亡にもかかわる、こういうことで非常にこれは大きな問題だということで、わが党の調査団もいろいろと協力をして、この問題について何とかならないかということで通産省にも行ったり、いろいろとやっていたわけですけれども、結局、いままで購入していた月二十キロリッターの軽油は、昭寿石油が大東産業より仕入れておりましたし、その中に新和石油という中間業者が入っていて、そしてそれをたぐっていきますと、元売りであるエッソが、そこがもとになってこの業転物を事実大倉商事に流していた、こういう実態が明らかになったわけです。
 この問題について、全面カットされた運送業者は本当にどうしていいかわからないというような実態に追い込まれた。末端で供給カットされたその源が事もあろうに元売りである、こういうことが許されていいのかどうなのか。私は本当に、従来元売りの都合で供給がだぶついているというようなときには、これはやはり業転物だということで流したに違いないと思うのです。いまこういう逼迫状況になったからといって、これを一挙にカットする、とめてしまうというようなことが、しかも、やっているのが元売りの一方的な思惑やあるいは操作や、あるいはまた、いろいろ理由はあるでしょうけれども、こういうことでやられていたというこの実態について、石連の会長さんとして、どのような社会的な責任、そしてまた、それに対してのお考えをお持ちになっていらっしゃるか、お伺いをさせていただきたいと思います。
#212
○永山参考人 お答えをいたします。
 私は、ただいまのエッソあるいはその他のお名前を挙げられた会社の取引事情については具体的には全然知りません。知りませんが、ただ、先刻も申し上げましたように、石油については厳格な生産統制あるいは配給統制、そういうものは行われていないのでございまして、やはり自由経済の仕組みで事が運営をされておるというわけでありますから、ときによって品物が、ある種の石油製品が、たとえばガソリンが余るとかあるいは軽油が余るとかいうようなことも出てくるでしょうし、それから地域的にそういう余剰が生ずるということも出てまいりますし、そういう意味でこの業転といいますか、スポット品の流れというものが一つの調節として出てまいることは、これは自由経済として、確かに、お話しのようなデメリットの点だけをとらえればデメリットには相違ないのですけれども、また一つの調節弁の作用をしていることは事実だと思うのです。
 それで、お話の場合を考えますと、このエッソの相手方の何とか産業というのは、これは業転だということを承知して業転取引をしていますから、したがって、その取引は不安定なものだということは十分承知していると思うのですが、そこからさらに買っているお話しの昭寿産業ですか、そういうところは、まことにお気の毒だと思うのです。事情を知らずして買っているところはお気の毒だと思いますので、そういうような問題は、やはり通産局なりあるいはエッソなり、そういうところと相談をして問題を取り上げて個々的に解決をするということで問題の救済を図ることが至当じゃなかろうか、かように考えます。
#213
○小林(政)委員 委員長、一言だけ。
 私がこの問題をきょう石連の会長さんに質問をしたのは、一体社会的な責任から言って業転物を、しかも元売りの一方的な、そういう置かれている状況で業転物を流したり、あるいは締めたり、こういうようなことをやっていることが、具体的には下にどんなに大きな被害を与えているか、こういう問題について、私は、業転物といえども、これは調節の制度としてこういうものはやはりカットの対象なんかにすべきじゃないと思っているからです。それは価格をつり上げたり、やみをやるというようなことは、いろいろ問題はありますけれども、事実昨年度の実績の中には入っているのですから、この問題についてはいろいろと今後検討してもらわなければなりませんけれども、ただ、元売りが直接これにかんでいた、そして締めたり緩めたりというようなことをやるというようなことは、企業責任として果たしてこういうことが許されていいのかどうか、その点だけはっきりさせてください。
#214
○永山参考人 先ほども申し上げましたように、自由経済でございますので、厳格な統制が行われているわけではありません。したがいまして、ときに余剰を生じたり不足を生じたりすることは、これはもう当然出てまいりますので、したがって、余り好ましいことではありませんけれども、そういうものをある場合においては扱うということもやむを得ないのじゃなかろうか、かように考えております。
#215
○箕輪委員長 中馬弘毅君。
#216
○中馬(弘)委員 私が最後でございまして、ほとんどの委員の方が御質問になられましたので、あえて質問という形ではなくて、御見解を承る形をとりたいと思っております。
 ずっと議論を聞いておりますと、実際に無資源国日本が中長期にエネルギーをどのように確保し、節約していくかといういわゆる省エネルギーという問題と今回の事態、すなわち末端で燃料が十分に確保されないという問題とが、どうも世間では混同されておるようなんですね。これまでの参考人の御陳述を繰り返すまでもございませんし、また細かい数字を挙げるつもりもございませんが、原油は順調に輸入されておるようでございますし、元売り段階の出荷も前年に比べてかなりふえておる。それなのに末端にないということは、これはもう挙げて流通の問題であるということが言えるかと思います。
 私も、二、三あっちこっちで聞いてみたのですが、小売り段階では五月ごろまでは品薄状況を予想させるような徴候は何もなく、むしろ売り上げ増強を表彰されるようなありさまであった。それが六月末段階で突然七月以降前年実績の一五%カットを言い渡された、こういうことでございますし、また運輸業者の方あたりは正規のルートは前年実績の一五%カット、しかし百円以上出せば量は確保できるといったような状況なんですね。
 それからまた、ある油屋さんなんかは、五年ぶりにまた利益隠しを考えぬといかぬなというようなことをおっしゃっているのです。
 問題は、やはり流通段階にあって、今年度の所得番付に石油屋さんがずっと並ぶようなことになりますと、これは国民の不信を買うことになりますし、また政府不信にもつながってくることになるわけでございますが、こういうことについて永山参考人、笹野参考人の御見解を承りたいと思います。
#217
○永山参考人 お答えをいたします。
 先ほど冒頭陳述で申し上げましたように、石油会社のいまの収益状況は大変によくないのであります。先ほど申し上げましたことしの三月期決算の会社は、普通の商売、営業関係の利益はほとんどなくて、わずかに昨年前半の為替の差益でそれを補てんしておったということで、実質の商売の方は赤字だという状況になっておるのです。その後遺症がいまもってまだ残っておる、累次の値上げでその取り返しを漸次いたしておりますが、まだまだ取り返しがついていないというのがおおむねの状況でございます。
 しこうして石油会社の考え方は、これまた先ほど私が佐野先生にお答えを申し上げましたように、四十八年の石油危機のときに、石油業界は大変世の中の批判を受けたわけでありますが、ふたをあけてみますと、精製、元売りは、そのとき何千億という大損をしたのでありますが、世間は誤解をいたしまして、精製、販売に対しての批判をずいぶん下されたのであります。そのあげくは独禁法違反の裁判にかけられておるという状況で、実質は大変な大赤字をしたという状況であったのですが、とにかくそれが非常に苦い経験になっておりまして、できるだけ世の中の誤解を受けないような心構えをいずれの元売りも十分いたしております。したがいまして、当面の値上げの問題につきましても、十分通産省の行政指導を受け、それに服しつつ事を進めているということでございますので、その辺をひとつよく御理解いただきたい、かように存じます。
#218
○笹野参考人 お答え申し上げます。
 販売業界も元売り業界と同じように御多分に漏れず過当競争体質が多うございまして、昨年の通産省の調査によりますと三〇%が赤字、五〇%程度がとんとんというような大変過当競争体質を保有いたしております。したがいまして、元売りさんの仕切りアップにあります価格に対して、いわゆる適正な流通経費をいただくということにいたしておるのでございます。
#219
○中馬(弘)委員 私が申しましたのは、何か業界がそういうことを意図してやっておられるということではなくて、そういう事態になってくると、悪徳の一部の小売り業者あたりが非常にぼろもうけするような事態になってくるということを恐れておるわけでございまして、元売りはただそれを売ったらいいのだということではなくて、流通業界全体にまでも目を光らせていただきたい、そうしないと国民の側の業界不信、政治不信につながりますよという意味で申し上げている次第でございます。実際に日本列島の中には備蓄も踏まえて石油はたっぷりあるわけです。これが急になくなったからお互いに分け合ってどうしようかという話ではないのです。
 そうしますと、この問題は、先ほど言いましたように、流通の問題、しかもかなり業転玉の問題にしぼられてくるような感じがいたします。このやり方にしましても、前年実績の確保という形にいたしますと、結局、業転玉を扱っていたところが全部切られてしまうという形になるわけでございまして、業転玉自体余り好ましいものとも思っておりませんが、自由経済を前提とした以上、こういったスポットは経済のバッファー機能を果たすことも事実でございます。やはりこれは流通秩序を乱すものであって、どうもまずいのだ、この際にこれを切ってしまおうというような通産省のお考えがたとえばあったとしても、それをいまの時期にこういう形でやるのが果たしていいのかどうか。末端に大きな混乱を起こさしておるということも現実でございますから、そのあたりを通産省はどうお考えになっているのか、石油部長、ひとつ御答弁をお願いいたします。
#220
○神谷説明員 業転玉というものの定義あるいはその実態というのは非常にむずかしいわけでございまして、先ほどお話にございましたように、元売りから不定期に市場に出るもの、それから第一次特約店、かなり大規模な特約店から横に流れるもの、あるいはさらにその下から流れるもの、斜め上に行くものと、非常に複雑な動きを通常いたしておるわけでございます。その中で業転物であるのか、あるいは不定期的な取引であるのか、そのボーダーラインにあるあいまいなものもございます。現時点におきましても、いわゆる系統的なもの、あるいは一特約店が一元売りからすべて仕入れておるという状況ではございませんで、第二番手、第三番手の元売りもございますし、純スポット的なものもございます。
 そういうもののうち定期的、安定的に流れていたものに関しては、やはりドラスチックなカットその他というのは、私は適当でないというふうに考えております。やはりそれらに関連するユーザーあるいは末端の販売店が非常なショックを受ける、こういうことになりますので、われわれやはり従来の実績等をフォローしながら、必要な指導その他も行ってまいりたいと考えております。
#221
○中馬(弘)委員 再度お聞きしますが、通産省としては、この業転物が余り出回ることじゃなくて、一つの元売りからきれいな系列で流れる、流通秩序がはっきりするという方が、今後の石油行政のあり方として好ましいとお考えでございますか。
#222
○神谷説明員 大きなデメリットなしにそのような安定した形ができることは望ましいと思いますが、なかなか通常のままではそういうふうに進んでいかぬのじゃないかというふうに考えますし、そこに人為的な力を加えますと、いろいろなデメリットの問題が出てまいりますので、その辺はさらに勉強さしていただきたいと思います。
#223
○中馬(弘)委員 このように石油を、今回のことでなくて将来のことも踏まえてある程度統制していかなければならないというような事態になることも予想されるわけでございますが、しかし、それを余りにも官僚統制的なやり方でやっていくと、自由経済をみずから放棄する形にもなろうかと思います。日本石油精製販売公社というようなものをつくってやっていけば、通産省のお役人さんが考えられた場合に、これこそ一番すばらしい方法かもしれませんけれども、それでは私たち自由経済をたてまえとしておる者にとりましては、非常に問題があろうかという気もいたしております。
 そこで、経企庁にお尋ねいたしますが、先ほどから流通段階のことを石油部長の方にお聞きしておりますけれども、これはかなり物価の問題に絡んでこようかと思います。物価の問題はもちろん経企庁が監督官庁でございますが、しかし、それはただ元売り段階だとかあるいは末端だけを見ておっても、これは実際の物価監督にならないと思っております。流通段階にまでやはり目を光らせていただきたい。
 そこで、お聞きいたしますが、まず第一点は、末端において先行きに不安があるという、これは実際にはいまのところ私はないと思っておりますが、新聞あたりの書き方にしましても、省エネの問題から先行き不安といったようなことで買い置きが行われていることも事実なんですね。これは何も悪徳という意味でなくて、各家庭でもたとえばポリタンをもう一つ余分にするとか、あるいはドラムかんをもう一つ余分に買っておくといったような意味で買い置きがなされていることは事実でございますが、いわゆる通産省的な意味での流通段階で流通在庫が幾らかということではなくて、末端で余分に買うという意味での買い置きでございますが、これがどの程度需給バランスを崩しているのか、これを第一点としてお聞きしたいと思います。
 それから第二点は、物価は現実の需給バランスだけでは決まらないわけでございまして、先ほど言ったような意味での先行き不安で動く要素が非常に大きいわけでございますが、そういうことに対してもう少し国民に正しい情報をPRする必要があるのではないか、それは経企庁の役目ではなかろうかという気がいたしますが、その点についての御見解を……。
 それから、その原因となる流通面が円滑に行われているかいないか。これは通産省の監督だということではなくて、やはり経企庁がそこまで踏み込む必要があるのじゃないか、その点についての、なわ張りということではなくて、経企庁はどこまでそこにタッチされるのか、この三点についてお伺いしたいと思います。
#224
○佐藤説明員 御説明申し上げます。
 先ほど来の先生のお話にもございましたように、一般的には昨年を上回る生産、販売等が行われているわけでございますけれども、これも毎々お言葉が出ておりましたが、従来スポット物等を取引していたところで末端でいろいろ問題が出ているということも御指摘のとおりでございます。その末端でいろいろ問題が出ました際には、これもエネルギー庁等からお話がございましたとおり、個別の問題としてそれぞれ対処しているというのが実態でございまして、そういうようなことで現在この問題を処理しておるわけでございます。
 私どもといたしましては、現在のところ企業、消費者とも前回の石油危機のような状態に比べましては総じて冷静に対応していただいているというぐあいに考えておるわけでございます。
 そういうぐあいに冷静にしていただいておるわけでございますが、私どもとしても、十分情報を提供すべきではないかという先生のお話は、まことにそのとおりでございまして、私どもとしても、適切な情報の提供ということは考えておりまして、たとえば統計資料で言いますと、消費者物価指数でありますとかあるいはエネルギーの統計月報でありますとかいうような公表資料もございますほかに、政府の広報誌でありますとか政府広報のテレビとかラジオの番組を通じまして正確な情報を国民の皆さんに提供いたしまして、冷静な対応をお願いしているところでございますし、また御存じのように、最近におきましては、総合エネルギー対策推進閣僚会議を開きまして、当面の石油及び電力の需給動向について検討いたしまして、その内容を新聞に発表して国民の皆様にお伝えするというような形でやっておるわけでございます。情報提供につきましては、御趣旨に沿いまして今後とも一生懸命やってまいりたいというぐあいに考えております。
 それから、流通の問題につきましては、確かに大変重要な問題でございまして、御存じのように、私どもとしては、エネルギー庁にお願いいたしまして、個別の問題は個別に対処いたしておるわけでございますが、実態の把握につきましても、関係省庁といろいろ御相談しながら、できるだけ把握に努めていきたいというぐあいに考えております。
 経済企画庁としては、御存じの物価ダイヤルというのを今度の七月からつくりまして、国民の皆さんの生の情報をいただくというようなこともやっておりますし、それから地方公共団体とも、情報ネットワークをつくりまして、相互の情報を交換するというようなことをいたしまして、私どもとしても、価格がもちろん中心でございまして、価格についていろいろ監視しておりますけれども、それ以外の点につきましても、関係省庁とも御相談しながら、できるだけ実態を把握するように努めてまいりたい、こういうぐあいに考えております。
#225
○中馬(弘)委員 経企庁の方も、通産省任せではなくて、流通段階まで踏み込んでいただきたいという気がいたすわけでございます。
 次に、公正取引委員会の方にお尋ねしますが、今回の事態、御存じのように少なくとも公正な形で取引がうまく流れていないということを、きょう一日の議論の中でおつかみになったかと思います。私も漏れ聞いておりますが、先ほど西中議員が指摘されました特約店が一斉に値上げを指令したといったようなこと、これがもし事実であるとしたら、公正取引委員会はどう対処されるのか。それから、たとえば今回のような実際に起こっている問題、それぞれ何か告訴があったから動き出すというのではなくて、現実に何かいろいろなことをお調べになっているかどうか、このことについてお答え願いたいと思います。
#226
○中村(雄)説明員 お答えいたします。
 石油問題は、国民生活に非常に重大な関係のあるものでございますので、公正取引委員会といたしましては、石油の価格動向につきましては、いろいろ情報の収集あるいは監視というようなことで幾つかの県では立入検査も行っておりますし、十分監視に努めておるところでございますが、そのほか、いま御指摘の流通の実態につきましても、今後できるだけ把握に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#227
○中馬(弘)委員 先ほどの西中議員お尋ねの件に関してのことはいかがでございますか、事実であるとするならばということ。
#228
○中村(雄)説明員 先ほども申しましたように、いろいろ情報を収集いたしまして、仮にカルテルで価格引き上げが行われたというような疑いが明らかになってまいりますと、私どもといたしましては、立入検査なりそのほか法的な手続に従いまして、積極的にこれを取り上げて調査をしていくという姿勢でございます。
#229
○中馬(弘)委員 私が申し上げましたのも、自由経済が正しく機能するようにということで、それぞれの監督官庁がそういう意味での対策を打ってほしいという願いを込めての質問でございました。
 長い間どうも御苦労さまでございました。
#230
○箕輪委員長 これにて質疑は終了いたしました。
 この際、参考人各位に一言御礼を申し上げます。
 本日は、御多用中のところ長時間にわたり当委員会に御出席をいただきまして、貴重な御意見をお述べいただき、まことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
    ―――――――――――――
#231
○箕輪委員長 ただいま三塚博君外五名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブの六派共同提案による、公共輸送の用に供する燃料確保に関する件について決議されたいとの動議が提出されております。
 まず、提出者より趣旨の説明を求めます。三塚博君。
#232
○三塚委員 私は、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブの六派共同提案として、公共輸送の用に供する燃料確保に関する件について決議案を提出いたしたいと存じます。
 案文を朗読いたします。
    公共輸送の用に供する燃料確保に関する件(案)
  バス、トラック、海運事業をはじめとする公共輸送機関は国民生活に極めて密着し、かつ、輸送効率の高い事業であるので、その燃料の安定的供給の確保を図ることは、国家的に緊急の課題である。
  よって、政府は次の事項につき、適切な施策を講ずべきである。
 一 関係省庁は、互に協力して、末端に至るまでの燃料の適正価格による安定的供給の確保につき、遺憾なきを期すること。
 二 関係省庁は、エネルギー対策の重要性にかんがみ、燃料の効率的使用につき、関係業界を強力に指導すること。
  右決議する。
以上であります。
 委員各位の御賛成をお願い申し上げる次第であります。(拍手)
#233
○箕輪委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 ただいまの三塚博君外五名提出の動議のとおり、公共輸送の用に供する燃料確保に関する件を本委員会の決議とするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#234
○箕輪委員長 起立総員。よって、さよう決しました。
 この際、ただいま議決いたしました決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。運輸政務次官林大幹君。
#235
○林説明員 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨に沿いまして十分配慮してまいりたいと存じます。ありがとうございました。(拍手)
#236
○箕輪委員長 なお、本決議の議長に対する報告及び関係各方面への参考送付の取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#237
○箕輪委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後四時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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