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1949/04/18 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 地方行政委員会 第32号
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1949/04/18 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 地方行政委員会 第32号

#1
第007回国会 地方行政委員会 第32号
昭和二十五年四月十八日(火曜日)
   午後一時四十三分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方税法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。本日は地方税法案につきまして予備審査をいたすのでございますが、その前に小野政務次官から平衡交付金法はどうなつておるのか、地方財政委員会設置法はどうなつて室るのか、又新聞によりますと、地方税法案について一部修正を政府から申出るというようなことに聞いておるのですが、それがどうなつておるのか、そういうことについて説明を承わりたいと思います。
#3
○政府委員(小野哲君) 先ず地方財政平衡交付金法案並びに地方財政委員会設置法案の今日までの経過を御説明いたしたいと思います。御承知のように両法案は、すでに政府としましては相当前項に関係方面に対して手続を進めておつたわけでありますが、一日も早く何らかの意思表示があることを期待しておりましたところ、最近になりまして関係方面の或る程度の意見を聞き得る段階になつたのであります。速記を……。
#4
○委員長(岡本愛祐君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#5
○委員長(岡本愛祐君) 速記を取つて下さい。
#6
○政府委員(小野哲君) 次に御承知のごとく地方税法案が幾多の紆余曲折を経まして、去る三月二十三日にこの国会に上程の運びに至りまして、目下御審議を願つておる次第でありますが、何分にもこの法案は、極めて画期的な内容を含み、現下の我が国の国民生活乃至国民経済に與える影響も、又非常に激しいものがあることが予想いたされますので、法律案作成に当りましては、できるだけ愼重な態度で臨みましたために、このように国会提案が遅れるの止むなきに至つたのであります。而してこの法律案は、これを四月一日から施行することを建前として、納税手続や書類提出の手続等を規定しております関係上、改正地方税法の施行期日の遅延に伴いまして、必然的にこれらの諸点について修正を加えまして、所要の調整措置を講ずることが必要となるわけであります。かような意味合におきまして、政府といたしまして地方税法案を修正いたしたい、こういうふうに考えた次第であります。
 次に修正の内容について概要を説明いたしますと、先ず第一点は、電気供給業等に対する事業税と、附加価値税との切換え時期を、原案では昭和二十五年四月一日といたしておりましたのを六月一日に改めたことであります。
 第二点は、前にも申しましたように、原案では四月一日施行を前提として納税手続等を規定しておるのでありますが、これらの中で地方税の納付、納入、申告その他関係書類の提出期限が、四月一日から六月三十日までの間にあるものにありましては、地方財政委員会規則で、これらの期限について特例を設けることができるものといたしたことであります。以上述ぺましたような修正の理由並びに内容を以ちまして、先般衆議院にこれを提案いたしたのでございますが、衆議院の承認を得ることができた次第でございます。この点につきまして、この委員会に対しましても、経過を御報告申上げまして、御了承を賜わりたいと思う次第でございます。
#7
○委員長(岡本愛祐君) 御質疑をお願いいたします。
#8
○岩木哲夫君 先程の地方財政平衡交付金に関しまする問題について、一二お尋ねいたしたいのですが、それより前にちよつと資料提供のことでお願いしたいと思いますが、小野次官がおいでですが、その外事務当局の方はおいでですか
#9
○政府委員(小野哲君) 間もなく参りますが、私伺つておいてもよろしゆうございます。
#10
○岩木哲夫君 それは以前も私が申上げたのでありますが、先だつて私の要求に基いてでありまするかどうか、地方自治体の財政上に関しまする資料の配付を二三受けたのでありますが、その内容がまだつまびらかでないので、特にお尋ねいたしたい点を、是非資料でお出し願いたいのであります。要するに政府が今度の地方税法を改正するゆえんのものは、地方の財源を充実して、その自治の堅実化を図ろうという気持はよく分るのであります。但し地方の財源の充実ということは、要するにこれら地方の住民から税を取立てて、これに充当するわけであります。そこでこの取上げた税金の使い方、使い途というようなことが非常に重大なことでありまして、これを果して地方議会の処置に一任してよいかどうかにつきましては、非常な今後問題が大きく拡がるのではないかと思うのであります。殊に最近の大新聞の論説、その他いろいろ雑誌にも御案内のごとく論説が表われておりまするが、これら地方自治体の財政支出の内容が、非常に杜撰で放漫に流れておることを多数指摘いたしておるのであります。こうした地方の住民の血と汗によつて搾り上げた税金を、若し地方の議会が独善的に濫費する、或いは地方自治の長がかような予算を立てるというようなことになりますれば、地方自治の健全な発達の上におきまして、非常な冒涜事項と言わなければならないのであります。こういう点に鑑みまして、特に私は全国の地方庁のいろいろの予算の、更に細密なる資料の提出を求めたいのでありますが、何分地方税法の審議期間も今日相当差追つておりますことでもありますので、取敢ず東京都及び五大府県並びに五大都市の二十四年度の知事、それから市長、それから議会の議長、それから議会の種々の交際費、それからこれに類する別途費目の費用総額及び最近大都市等でその費目の重要な部面を占めておりまする食糧費等の、それぞれの総額どれ程になつておるかを至急御提出を願いたい、これは二十四年度であります。更に二十五年度におきましても、今申上げましたようなものを是非欲しいのでありまするが、これは今地方自治庁のお手許になければ、是非本日中に電報又は電話を以て、二十五年度の分の先程私が申上げたような、いろいろの総額を四五日中に当委員会に御提出願いたいということを要求いたします。
#11
○政府委員(小野哲君) 岩木さんから御要求の資料につきましては、できるだけ準備をいたしたいと思つておりますが、或いは報告その他の関係で、できるだけ手配をいたしますとしても、多少時日の点については、御猶予を願わなければならん場合も起つて来るかとも思いますので、この点をあらかじめ御承知おきを願つておきたいと思います。
#12
○岩木哲夫君 地方議会は、予算は全部すでに現在通過後であります。従つて本日中に電報及び電話でお問い合せになりますれば、私は時日を要する筋は立たないと思います。
#13
○政府委員(小野哲君) できるだけ御要望に副いたいと思います。
#14
○岩木哲夫君 それから地方財政平衡交付金に関しまして、今次官からの説明がありましたが、紐つきであつてはならないということは、地方の自主性を尊重する趣旨から見て、或いは然らんとする解釈も生ずるわけでありまするが、私は先般自治庁から提出された各都道府県の予算の内容を二三検討いたしますれば、各府県の歳出予算の内容というものと、国の補給いたしまする平衡交付金の性質というものと、地方の今回の税制改革に伴なう歳入面との釣り合いというものが、非常に食い違つておる部面が多いのであります。税を取るということは、それだけ所得、収入がなければ税を取立てることができないのであつて、海の水から塩を取るようなわけには行かないのであります。従つて地方税制、地方財政というものの独立性を尊重するということは、地方の産業なり、国民所得なりというものを国家的に相当援助し、補給し、或いはそういう場合がなくても、地方自体の商業が独自の勢いで発展伸展するというところに、税を自然に取立て得る源泉が湧いて来るのであります。そういう意味合いから見て、地方の各自治体の取る税金というものと、地方財政の平衡交付金というような国家補給金というようなものとのマツチと申しますか、調整というものは、非常に重要な問題であろうかと思うのでありますが、全く自由にやらせるということも一応分りますが、各府県の立地條件、その税金を納め得る佐民の所得、産業計画、産業成績、こうしたものは、この細長い日本の状態から見まして、非常にまちまちであるのでありますが、この平衡交付金の建前を見まするに、概ね例えば土木費におきましては、道路だとか、橋梁、河川、港湾等を主体とし、教育費は、単校等の学生の数であるとか、構成、労働費は、これらの人口、産業経済もこれらに所属する人口、その他のものも全部人口を基準とし、土地の面積、或いは学校の所在数等によつて、それぞれの平衡交付金の割合というものが算定されておるようなものと、思料いたします。こうしたものと、先程申上げました点とは、非常に矛盾を来しておるのでありますが、こういつた調整を、果して地方財政委員会が処理し得るへうな機能を持ち得るのか、持ち得ないのか、これは、地方財政委員会の性格は、まだ詳しく分りませんが、こういうようなことを考慮いたしますれば、地方の自治経済独立といつたような問題は、重大なこの平衡交付金の要素というものが役割をするのではないかと思いまするが、これに対しましての一つ御見解を承わりたいのであります。
#15
○政府委員(小野哲君) 今、岩木さんから、地方財政平衡交付金の制度の運用如何によつて、地方財政の運営に対して非常に大きな影響があるのではないか、こういうふうな御質問であつたように思いますが、御意見の通りに、地方財政平衡交付金制度の運用につきましては、誠に愼重を要するものと考えております。言い換えれば、今回の地方税法の改正は、地方団体に対して適正な財源を付與すること、これと同時に、地方自治体がその自主性に基きました地方自治の本旨に副うた運営ができるようにして行こう、いわゆる地方自治の強化を図つて行こう、こういうところに狙いがありますと同時に、地方税制自体についての合理化なり、或いは均衡化を図つていきたい、この目的で所要の改正を行うことに相成つておるのでありますが、特に地方財政平衡交付金の制度の運用に際しましては、いわゆる地方自治団体の自主性、或いは地方自治の強化の点と、それから地方財政運営に当りましての地方財政平衡交付金が、これらの目的を阻害しないように、適切なる調節を図つて行くというところに、重要な問題があると私は考えておるのであります。先程、地方財政平衡交付金の考え方が、いわゆる紐付きの考え方でなしに、地方自治団体が自主的にその運営に当る、こういう精神がこの地方財政平衡交付金制度に存するものであるということを申上げたのでありますが、この考え方が如実に具現されますためにおいて、地方財政委員会、即ち今後御審議を願うことに相成つておりますこの委員会において、十分に適切な考慮と、又運営上の工夫をこらして行かなければならんことは当然であると考えておるのであります。若し地方財政平衡交付金制度というものが、立場を変えて、財政地方団体の財政運営について、中央の統制力が一掃強化されるものであるというふうな方向に、これを運用するということは、これは極力避けなければならない一点でありまするし、先程申し幸したように、基本的な考え方に背馳するものであろうと私は考えられるのであります。そういう意味合におきまして、将来設置されようとする、又これに対して御審議を願うことになつております地方財政委員会は、独立性を持つた強力なものでなければならん、かような意図を持つておりまするし、又先程御説明申上げましたような点と彼此御勘案を願いまするならば、この地方財政委員会において、所期の目的を達成し得るように努力でぎるものである、又さような期待を持つておるような次第であります。
#16
○岩木哲夫君 地財委員会の問題は、ちよつと後廻しにいたしまして、平衡交付金の問題について、もう一二点お伺いしたいのは、一千五十億の平衡交付金の算出の基礎なるものは、政府仕新税法、即ち新税法の実施期日を、今も修正案で六月一日に改めるがごとき処置を取つたがごとく、新税法によつて地方の財政を構造されたのか、或いは旧税法によつて千五十億を構造されたのかという点を。
#17
○政府委員(小野哲君) 千五十億の平衡交付金の総額を二十五年度予算に計上いたしましたのは、新税法を基礎として考えて参りたい、かような意図から出たものでございます。
#18
○岩木哲夫君 それでは現在各府県が地方議会で議決された二十五年度の予算というものは、新税法による歳入財源を基礎としてやられたものであるという解釈を持つてもいいわけですが、ところが今お話の施行期日を六月一日にしよう、こういう政府の考え方でありますが、この二ヶ月間は旧税法で取立てるということによりまする歳入面のギヤツプが起るのか、起らんのか、或いはこれらに及ぼす諸般の矛盾というものは現われるではないかと思うのですが、如何でしようか。この辺を……。
#19
○政府委員(小野哲君) 先般来各地方団体において編成されました予算は、旧税法と申しますか、いわゆる現行税法に基いた二十五年度の歳入を見積つたものでありまして、従いまして、新税法が施行されますと、これに伴いまして更に補正をいたされることになるであろうと考えております。従いまして、この間において地方税法の施行が延期されたというふうな場合において、予想される財政上の欠陷につきましては、何らか暫定的な措置を講ずる要があると考えているのであります。これにつきましては、先般でございましたか、この委員会でも、この点についての御質疑等があつた際にも御説明をいたしたと思いまするが、適当な法制的な措置を講じまして、これらの財政欠陷を補うため、いわゆる概算拂いの措置を講じて参りたい、かように考えております。
#20
○岩木哲夫君 新税法により旧税法の安い場合には、補正というのは六月一日以後から、いわゆる追加徴収するということを意味しているのかどうか、それから多く取り過ぎている問題については、それを戻す意味を言わんているのかどうかという点をお伺いしたのが一点と、平衡交付金の第一四半期は四月から六月としているのですが、これは三十日までを意味しているのか六月一日を意味しているのか存じませんが、この平衡交付金の第一四半期の、いわゆる各府県への支給というものは、補給というものは、予定の通りやるのか、やらんのか、やるのだつたら地方財政はそれ程、培われる程、維持できる程財源が滑らかに行き得る県と、行き得ない県があると思うのですが、こうしたものは六月一日までに、非常に各府県のギヤツプと申しますか、府県の、地方によりましては問題が起ると思いますが、これはどうういう、その場合に平衡交付金をオーバーし得るような補給をいたさなければやつて行けないという場合には、政府はどういう金銭上の処置を講ぜられんとするのか、この辺をお聞きしたい。
#21
○政府委員(小野哲君) 岩木さんのお質疑になつておりますのは、地方団体の二十五年度の予算の編成の問題であろうと思います。従いまして、二十五年度の予算の編成につきましては、一応現行制度に基いてやるようにということを前以て通達しておいたのでありますが、新税法の改正等によりまし七、二十五年度分の徴税をいたすことになりますと、予算の見積りの上において変更を生ずることは、これは当然であろうと思うのでありまして、従つてその場合においては、各地方団体において適当な更正予算の編成をいたす必要があるであろう、かように考えておるのであります。従いまして予算の編成の上での更正は必要でありますけれども、その際において税をとり戻したりというふうなことは、これは二十五年度全体を通じての問題になるかと思うのでありまして、直接の関係は起つて来ないであろう、かように考える次第でございます。
#22
○岩木哲夫君 政府はこの入場税、遊興飲食税、電気ガス税、鉱産税、木材取引税、広告税、接客人税等は、四月一日からいわゆる減免と申しますか、低減の措置を講ずるうことを以て国の予算も編成し、或いはこれに伴う政府の資金計画、産業計画というものは、まあ政府は立てないか知らんが、凡そこの予算に伴う一ヶ年間の計画というものは立てられた筈であります。
 それが六月一日から適用されることになりますと、問題は当然四月一日から恩恵を受くべきこれらのまあ利用者と申しますか、関係者は、それだけ二ヶ月間は折角の国としての予算なり政策なりは立てておつたが、実際面では二ヶ月間すれるという問題に対しては政府はどういう処置を講じますか。
#23
○政府委員(小野哲君) その問題につきましては、税の種類によつて扱い方が変つて来るだろうと思うのであります。年税の場合と期税の場合と日税の場合とそれぞれによつて変つて来るのでありまして、一概にこの税法が成立して、六月一日から施行ざれるという場合にすべてが六月一日から更新されるというのでなくして、或いは年税等につきましては、四月一日から二十年度分として徴收し得るものもございましようし、或いは日税についてはすでに地方税法の一部改正等によつて、入場税等の関係につきましてはすでにこれは実施に移されておる。こういうふうにその税の種類によつて必ずしも画一的な取扱い方はできないであろう、かように考えておる次第であります。
#24
○岩木哲夫君 平衡交付金の問題は又法案が出ましてから後お聞きすることにいたしたいと思いますが、地方財政委員会の問題は今次官のお話によりますと、政府案と司令部の意向が解決しないままにあるということに承つたのでございますが、そうでございましたか。
#25
○政府委員(小野哲君) 私の説明の仕方が少し足りなかつたかと思いますが、関係方面からの意向もはつきりいたしましたので、政府はそれに基いて法律案を作成して国会に提案いたしたい、かように申上げた次第でございます。
#26
○岩木哲夫君 そういたしますと、先程小野次官がお話になりましたが、地財の代表者は国務大臣でなくて、独立性を持つた、強力性を持つた組織乃至はその行政をしなければならんということになりますれば、こういう国会で地方税の例えば標準率でありますとか、いろいろの問題を決めましても、地方財政委員会でいわゆる独立性自主性を持つた処置で、国会の審議をしても又そこで地方の実情によつていろいろまあ歪曲はされないだろうけれども、国会なりというものの趣旨と、地方財政委員会の趣旨とが相背馳る部面が現れて来るであろう。然るに国としてはいわゆる地方財政法に関連する地方企業、産業、貿易一切を含めての、或いは国家計画、或いは国の財以金融政策というむのがあるのでありまして、例えば名古屋なら名古屋に大きな企業体があるが、これは地方庁としては地方税法によつて附加価値税なり、固定資産税なり、市町村民税を取立てるが、この種の企業というものは国の貿易政策の上に、或いは国土開発の上に重要不可欠の大きな企業体である。従つてこれらに対して或る方面においては、見返資金を出すとか、或いは債務償還のうちから、或いは預金部の金を融資するとか、いろいろ電力の問題から輸送の問題から総合的な国家計画の線に副つて、いわゆる貿易国としての日本の自立経済を樹立しなければならんという大本、基本に対しましての方針と、地財委員会の方針というものが、いわゆる強力性を持つた独立性なるが故に、地財委員会は地方の自土性、地方の財源さえ完全にとれればよいという観点とは、大いに個々に矛盾を来たす虞れがあるということは極りて国家の経済運営にとりましても、円全体の自立性から見ましても、不合理極まる問題が起つて来るのではなかろうかと思うのです。こういう問題があるから政府は国務大臣を充当しようという意味は分りますが、今日それが不可能だといつた場合に対しては、私が今申上げたようないろいろな問題に対して政府はもう仕方がないという措置か、何らかのこれに対する総合的な考え方を持つような用意があるのか、別途な案があるならば、この際承つて置きたい。
#27
○政府委員(小野哲君) 岩木さんのお話になりました点は確に重要なポイントであろうと我々も考えております。地方財政委員会がいわゆる独立性と十分なる権威を持たなければならんということが、これはシヤウプの税制報告書の中にもその意向が仄見えておるのでありますが、かような基本的な考え方から地方財政委員会というものが構成されなければならない、又運用されなければならないということを私共は了承しているものであります。併しながら只今お話がありましたように、地方財政も又広い意味での国家財政の一環として考えなければならないことであり、地方団体の行う施策そのものにつきましても、やはり国家全体としての調和のとれたものでなければならないということを私共は考えるのであります。言い換えればいわゆる多様性の中に一つの統一を求めて行くというところに、地方分権なり、或いは地方自治体の国家全体の立場から見た運営の一つの原則があるであろう、かように考えるのであります。従いまして地方財政委員会において、主として平衡交付金の問題を例として取上げて見た場合におきましても、その平衡交付金の総額は国家の予算として計上されなければならないことになつておるのでありますが、地方財政委員会の任務から考えまして、各地方団体から資料を蒐集いたしまして、それによつて大体の見積りを立てなければならない責任があるわけであります。その地方財政委員会において計画されましたいわゆる平衡交付金の総額、予算に計上さるべき総額というものが出て来るわけで以りますが、その場合において問題はいわゆる国家財政と地方財政との調和を図るようにして行かなければならない。又平衡交付金の総額を決定いたします場合におきましては、国家財政或いは経済全般的の立場からこれを見る必要があることは当然であろうと思います。従いまして政府との関係においてこの間の調節をとり得るように持つて行かなければならないと同時に、一面予算の審議に当り、又法律案の審議をする国会との関連をつける必要があるであろう、かように考えるのであります。従いまして地方財政委員会が評置されました曉におきましては、これらの点を考慮して地方財政委員会の演営を図つて行きたいという心組みの下に、又諸般の情勢から探り入れなければならない種々の原則をも採り入れまして法律案を準備いたしたい。かように考えておる次第であります。
#28
○岩木哲夫君 国家財政と地方財政の調和を図つて行きたい。その役目を地方財政委員会がやるであろう。これけ誠に仰せの通りそうなくちやならん。ところが例えば今度の地方税法の結果によつて、一例を挙げますれば、広幡が再開されて、従来姫路の予算というものは御案内の通り五億足らず、五億足らずと言つちや失礼ですが、五億足らずの予算で行けるのです。ところが広幡が再開する前までは、あそこの製鉄所が一億円余りの事業税及びその他の税金を姫路市へ納めておつたものが、今度は三億五千乃至四億を納めるということになりますから、従来姫路市の市民が四億程受持つておつた税金が、もう一億足らずで済んでしまう。あとはあそこの製鉄所が受持つということになる場合、……かと言つて製鉄所の税率を安くするという問題もなかなかなりますまいし、これらの姫路市民の税金を安くするということもできないということになるならば、姫路市は厖大な歳入膨脹になつて来る。そこに又自治体の濫費と申しますか、不自然な問題が起る。若しこれを調整するならば、どちらか一定の地域にあるために、広幡というものは、いわゆる国が非常な国務を費やしてここに製鉄事業を起して、或いは見返資金も御承知の通り莫大に投じておるというような問題のみならず、これらの広幡製鉄所が又大きく地方へ貢献をしても、姫路市が広幡製鉄のためにやつたのではなく、広幡製鉄所が姫路市を発展せしめておる。逆である。そういつたようなシヤウプ勧告の地方税法の趣旨と極めて矛盾じたような事態が、今回の地方税法の結果各所で非常に多く現われるのであります。こうしたものを果して地方財政委員会がいわゆる自主的に処理できるか。できるのであつたならば、そこに大きな不公平……、村民税、市民税の場合におきましても、附加価値税の場合におきましても、固定資産税の場合においても、極めて不合理な問題が起るという場合、如何に処理されるかという点をもう一遍承わりたい。
#29
○政府委員(小野哲君) 今回の地方税法の改正の主たる目的が、先程申しましたように税制それ自体を合理化して行きたいと同時に、各税制、各税務機関のできるだけ均衡を保持いたしますと共に、国税及び地方税を通じた改革をやつて行きたいというのが狙いであります。御承知のように今回の税法の改正に当りましては、都道府県税と市町村税とはそれぞれ独立の範鷹にこれを入れまして、独立の立場において徴税をする。こういう仕組になつておるのでありますが、只今お話がありましたように、例えば一つの土地内に非常に大きな規模の工場がある、事業場があるというふうな場合におきまして、その当該地方団体の歳入が、いわゆる財政需要額を超えたものになる廃れがあるではないか。そういうふうな場合が起つた際においては、いわゆる各地方団体相互間の均衡を失する震れがあるであろう。こういうお言葉でございますが、我々といたしましても、そういうふうな事態が起るであろうということを想像いたしておるのであります。例えて申しますならば、只今広幡の例をおとりになりましたが、広幡ができますのは、姫路市のためであろうということも考えられますし、又広幡ができ上つた後におきましては、姫路市という地方団体の恩恵によつて、その事業が運営されておるということも考え得るのではなかろうか。言い換えればかくのごとき大規模の事業場等があります場合においては、その地方団体は、或いは地方住民の一人として、別いは又大規模の企業を経営しておる健常者の立場において、密接不可分の関係に置かれておるということは申して差支ないであろうと思うのであります。その場合に、例えば固定資産税の問題について申上げますと、広幡ならば広幡が相当規模の施設を持つておりますために、多額の固定資産税を姫路市ならば姫路市に納める。こういうことに相成るのでありますが、姫路市のみがこの税を独占するということは、必ずしも当を得たものではなかろうと、かように考えるのであります。こういう考え方からこの固定資産税の税収額につきましては、地方財政委員会が直接にこれを取り上げましで、関係の市町村、地方団体に対しまして、その公共費との関係において、或いは経済的に影響のある程度等を勘酌いたしまして、これを分割、配分する。こういうふうな方法を採るごとによつて、できるだけ均衡を失しないようにして参りたい。こういう心組でこの法律案の中にもこれに必要な規定を設けるようにいたしておるのであります。
 併しながら地方税に独立の建前をとつておりますために、各都道府県すべてが一様に均等の状態に置かれるかということになりますと一実際問題としては必ずしもそうは行かないであろう。こういう見方は私は成立つものと考えております。只今例に取りました固定資産税の問題は、特に顕著なものを申上げたのでありますが、さような顕著な場合におきましては、中央においてこれが調整を図つて行くような措置を講じて行きたい。こういう考えを持つておる次第であります。
#30
○岩木哲夫君 ではこの問題は一応この辺で打切りたいと思います。
#31
○委員長(岡本愛祐君) 外に政務次官は御質問ございませんか。
 岩木君の御質問に関連してお尋ねするのですが、私共頂いたこの資料で、昭和二十五年度都道府県税收入見込額調というものがあります。これは附加価値税なんかが入つておりますから新税法案によつたものと思います。それが北海道は三十八億三千五百万円くらいの地方税收入がある。ところがこの現在の税法によりまして取りますと、北海道は五十三億七千三百万円一その差が十何億あるわけなんです。これらは平衡交付金で按配をすると言われるでしようが、二十五年度の当初予算で、今言つた現行の税法によつたものの各都道府県の総計が九百三十九億もあるのですね。これは大体の予想だつた七百十億というものから非常に超えておるのですが、これはどういうかうなんですか。
#32
○政府委員(小野哲君) 今委員長から御指摘がありました二十五年度の見積りの問題でありますが、御承知のごとく二十五年度におきましては、先程申しましたように地方の自主的な徴税か行われる。又税目自体も独立しておるというふうな観点から、二十四年度に比較しましてそこに凸凹が起つて来るであろう。又起つて来るような数字が現われて来ておるのであります。じこれ等の点は御指摘のように、如何にも均衡を失しておるかのようなふうに見えるのでありますが、併しこの税法の建前から申しまして、その間に、都道府県相互間におきまして凸凹が起り得るということは、これはいなめない事実であろうと思うのであります。只今御指摘になりました二十五年度がん百三十九億の税收があると、こういお見込みで、而も予定が大体現行税制によつて取つておりました七百億程度になつておるというふうな関係でございますが、この点につきましては後刻更に調査をいたしまして御答弁をいたしたいと思います。
#33
○委員長(岡本愛祐君) もう一度申上げておきます。このシヤウプ勧告による都道府県の現行の税法による収入は七百十億になつておる、ところがこの二十五年度当初予算調という各府県の現行税法による府県税の合計というものが九百三十九億、実に只今の七百十億に較べて見ると、二百二十億近くも殖えておるというような奇現象を呈しておる、これはどういうわけでしようか、よくお調べ願いたい。
#34
○政府委員(小野哲君) 承知しました。
#35
○委員長(岡本愛祐君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#36
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。
#37
○西郷吉之助君 先程いろいろ政務次官から御説明を聴きましたが、もう一点更に伺つておきたいのは、最近新聞紙上で現在の地方自治庁を、地方財政委員会ができても尚継続して存置せしめるというふうな意向が新聞紙上で出ておるので、その点について現在の段階でどういうふうなことにそれがなつておるか、その点を政務次官から説明を聴きたいと思います。
#38
○政府委員(小野哲君) 西郷さんにお答えいたしますが、今回の地方財政委員会を設置するに伴いまして、現在の地方自治庁をどう扱うか、こういう問題があつたのは事実であります。この点に関しましては、始終政府におきましても検出を加えておつたのでありますが、地方自治行政の運営につきましても或いは何らかの機関が必要である。こういう結論になつたのでありまして、地方自治庁を適当に改組いたしまして、これを存続することも一つの方法ではなかろうか、こういうふうに研究を進めて参つております。従いまして更に関係方面と折衝をいたしまして、この政府の研究のように地方自治庁を改組して、適当にこれを存続するということに結論が出ました場合においては、只今御指摘になりましたような結果になるであろう、併し目下のところは、まだ政府としての確定案ができておりません。で、内容について申上げるまでには至つておりませんけれども、そういうことについても、政府に御盛をいたしておるということを申上げておきたいと思います。
#39
○西郷吉之助君 今の御親明で大体分りましたが、尚目下研究中であるけれども、若し分つておればそれを御説明願いたいと思うのは、残した場合にはまあ機構の問題をどうするのか、いろいろあると思うのですが、地方財政委員会と併行して存置する場合に、どういうふうな関連性を以て、現在の自治月を残すか、その関係ですね、地方財以委員会との。それは大体概略でも結構ですが、どういうふうな関係においてそれを残すか。
#40
○政府委員(小野哲君) 御承知のように地方財政委員会費ができまして、その委員の構成の一人として国務大臣が入らないというこ上になりますと、政府との関連を密にするための措置をも考えなければならないと思うのであります。と同時に只今御意見がありましたような工合に、地方自治庁が何らかの形で存続されるとした場合において、この長官を国務大臣を以て充でるかどうかという問題も起つて来ると思うのでありますが、私個人の見解を申述べまするならば、やはり地方自治庁は地方自治庁長官として国務大臣を充てるべきである、こういう考えを持つております。かくすることによりまして、地方行政は勿論、財政の制度等に関する研究等につきましても、この国務大臣が閣議との連繋を保ち得るような状態に置き得るのではないか、同時に、仮に地方自治庁が存続される他面、地方財政委員会が設置された場合において両者の関係につきましては西郷さんの言われたように、その間の運営についてはうまくやつて行かなければならないことは申すまでもないのでありまして、これにつきましては機構の上において、或いは人事の上において何らかの工夫を要することになるであろう、こういう線に副うて目下検討いたしておる次第であります。
#41
○西郷吉之助君 今の点は大体それで分りましたが、又更に間まつて来た場合に政府の方から積極的に御説明頂きたいと思います。
 更に私が伺いたい点は、今度できる地方財政委員会と、地方行政調査会議との関連はどういうふうに政府は運用されるかその点……。
#42
○政府委員(小野哲君) 先ず地方行政調査委員会議は、法律が示しておりますように、その所轄の事項についての調査立案をいたしまして、その結果を内閣及び内閣を経由して国会に勧告するというのが主たる任務でありますので、主としてこれは調査機関と申していいかと思います。飜つて地方財政委員会の方は、御承知のようにシヤウプの税制報告書にもありますように、主たる任務は地方財政の運営にあるのでありまして、例えば地方財政平衡交付金の額を決定する任務であるとか、或いは又目下御審議を願つておる地方税法案の中に規定されておりまする地方財政委員会に属する権限の行使であるとか等々、地方財政の運営に関する事項を具体的に所掌することになりますので、いわば執行機関と申してよいかと思つております。従つて地方行政調査委員会議と、地方財政委員会とは勿論併存し得る状態にありますと同時に、将来地方行政調査委員会議が何らかの結論を出しました場合におきましては、これが地方財政運営の上に、或いは地方税制の改善の上に反映さるべき状態に相成りまするので、これは執行機関である地方財政委員会において研究をなし得ることは勿論であろうと考えております。大体概括的に申上げればさような関係があることを御了承願いたいと思います。
#43
○西郷吉之助君 更に伺つて置きたい点は、地方行政調査会議が設立せられて合目に至つておりますが、委員長がアメリカにも行つておるような状況ですが、設立後現在までどういうふうな状況になつておるか、その概略を御親明願いたい。
#44
○政府委員(小野哲君) 地方行政調査委員会議が一月に発足をいたしまして、先ず取上げましたのが行政事務の実体調査であります。この点につきましては国の事務の事態調査と各地方団体の実体調査と、この二つに分けることができるだろうと思います。で、国に関する調査につきましては、関係各省から調査委員会議に出席を求めまして各省の説明を聽取して資料の蒐集に当つて参つたのであります。又地方団体の実態調査につきましては、数回に且つて適当な地方団体を選びまして、班を作つてこれが制費に当ることに相成りまして、勿論委員諸君も必要に応じてこれに参加いたしておるのでありますが、目下のところは大体において国及び地方団体の行政事務の事態調査に専念しておる、こういう状況でります。
#45
○西郷吉之助君 更に細かい点ですが、人員の問題があのときいろいろ問題になつたのですが、現在自治庁からどのくらい会議の方に、兼務の人が出ておるか、概略で結構ですが……。
#46
○政府委員(小野哲君) 地方自治庁も御承知のように非情に手薄でありますので、十分な協力援助もできかねる状態にあるのでありますが、私の知る限りでは謙長、事務官二三名が地方行政調査委員会議に兼ねて、その事務に携わる、こういうことにいたしております。尚又地方行政調査委員会議には、御承知のごとく専門調査員も任命いたしまして、事務局も設置されて、事務同長以下所要の人員によつて運営されておる次第であります。
#47
○委員長(岡本愛祐君) 只今西郷君の質問に連関しでお尋ねいたしますが、地方自治庁を何らかの形において残すこすると先に予定しておられた地方財政委員会の性質というか、事務の所掌事項が少し変つて来るということになつて来るのじやないですか。御説明によると地方財政委員会という名前ではあるけれども、地方財政に影響を及ぼすような、講関係の地方財政に関する事務は、やはり行政調査部ですか、そういうものを設けてやるということになつておつたのですから、若し地方自治庁というものを残すとすれば、そういうものはもう要らなくなる。その方は地方自治庁でやつて、地方財政委員会の予定しておつた行政調査部はなくてもよろしい。従つて政府が今立案を終られた地方財政委員会設置法を、大幅に変えなければならぬということになつて来ておるのじやないか、そういう事情を御説明願いたいと思います。
#48
○政府委員(小野哲君) 委員長からお話がありましたように、政府においては地方財政委員会の性格と、又その実際上の仕事の運営と両方面を考え合せまして、今お話のありまとたような、いわゆる内閣総理大臣を補佐する仕事をも掌らしめることが適当ではないかというふうな考えで、研究して来ておつたのでありますけれども、いろいろその後の情勢の変化なり、或いは有力意見の発表等によりまして、地方財政委員会は主として地方財政の運営、特に地方財政平衡交付金法並びに地方税法に属する権限を行使することを目的とすることが適当である、こういうふうに考えて参りましたので、従いましていわゆる内閣総理大臣を補佐する仕事は、これは地方財政委員会の所掌事項として残すことは適当でない。こういうふうに只今のところ研究を進めておる次第であります。
#49
○委員長(岡本愛祐君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#50
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。
#51
○岩木哲夫君 地方財政委員会の使命なり、性格なり、今度の地方自治財政によつて、地方自治を確立しようということは、行政部面にも相当タツチする、行政の指揮はしないでも、財政を通ずる行政示唆はするということは、現在の大蔵省と同様のような意味合になること等から考えまして、このスタツフ、組織と申しますか、相当重要性を持つて来る問題であろうと思うのですが、それについてどういう構想を、或いは将来どういう予算を拡大強化して行くのかということが一つと、それから地方財政委員会に対して、国会というものはどういう国政調査の上から示唆ができるのか、又地方財政委員会なるものは、国会に対してどういう義務権限等があるのかという点なども承わりたい。
#52
○政府委員(小野哲君) 只今の御質問は、実は法律案によつて一つ御審議を願いたいと思いますので、まだ全然未確定の状態にあるのに対して、私から御答弁を申上げることは少し輝かりがあると思うんですが、先ず第一の予算の問題でありますが、御承知のように、出方税法案の内容を御検討願えばお分りになりますように、地方財政委員会では、或いは固定資産税の評価の基準を定めて見たり、或いは又特定の場合おける固定資産税の取扱いにつきましては、直接地方財政委員会がこれを行うというふうになつておりますので、地方税が地方団体の自主的な運用によつて行われる反面において、これに対する技術的な援助であるとか、或いは法律によつて属せしめられた権限の行使であるとか、いろいろの問題が起つて来るわけであります。従つて現在計上されておる予算で果して十分であるかどうかということにつきましては、尚これは十分に検討を加えなければならない問題があると私も考えております。併し差迫つてこの委員会を発足せしめますためには、最小の人員によつて、これを現在の人員の範囲内において、又予算の範囲内において発足せざるを得ない状況にありますので、この点について尚十分に研究をいたさなければならない問題があることは、私も同感であります。
 それからその後の問題でありますが、この点につきましてはもう少し法律案の内容がコンクリートになつた上で、一つ御審議を願いたい、かように思う次第であります。
#53
○西郷吉之助君 もう一点伺つておきたいのは、地方自治庁が存置された場合に、例えば法案の提案者は地方財政委員会においてこれを計画立案して、地方自治庁を経由して国会に提出するのか、それは依然として法案の立案等は、存置された自治庁が現在のように依然として国会に提案するのか、どういうことになるのですか。
#54
○政府委員(小野哲君) これも先程岩木さんの御質問と同じように非常に具体的な問題になるのですが、もう少しそれでは抽象的な立場で私から意見を申上げたいと思うのでありますが、国会との関係、政府との関係、先ずこの二つに分けて考えられるのじやないかと思うのです。勿論独立性を持つた委員会等におきましても、いろいろの制度について調査をしたり、研究をしたり、或いは資料を蒐集したりすることは、これは勿論可能であります。ただこの機関の性格によりましては、必ずしもその機関が直接法律案の立案をいたしまして、れを提案するということが不適当な場合もあるであろう。従いまして政府が、内閣が提案する法律案につきましては、実質的な内容については当該機関が十分に研究もするでありましようけれども、形式的には政府り直接の機関がこれを提案する事績を取るということも想像に難くないのであります。又一面国会との関係について申上げますと、例えば地方行政調査委員会議のように、多分に独立性を持つておる機関につきましては、勿論国家行政組織法の規定に基いて作られたものでありましても、その性格によりましては、内閣又は国会に勧告をする。こういうふうな道も開かれておるのでありまして、従いまして仮に地方財政なら地方財政というものについて、或る程度独立した立場においてこれを担当する機関ができたといたしました場合においても、国会に対しまして意見を申し出たり、或いは勧告をしたりするような道が開かれ得るものと考えられるのであります。或いは又財政につきまして定期的に内閣及び国会に対して報告をする、こういうふうなことも考え得るのではないか、かように考えておるのでありますが、目下尚研究中でありますので、具体的の地方財政委員会の問題につきましては、尚後刻法律案の提案に当りまして、十分御検討を願いたいと思うのであります。
#55
○岩木哲夫君 法律案作成、原案作成の事前にむしろ論議するごとこそ、貴重な問題だろうと思うのですが、私は今回のドツジ案にいたしましても、政府の財政金融政策にいたしましても、非常に日本の経済なりいろいろの業種によつて分断政策を採つておる。これは丁度この地方財政と地方自治の問題についても同様の見解が生ずるのであつて、特に今回の地方財政委員会の性格、使命、責任、義務といつたような問題と、国及び国会との関連性等を法律案で構想される場合には、これらの矛盾といろいろの経緯を円滑に取運ぶような立案政策が必要であつて、後から、又できてから司令部と折衝しでからであると、非常に何だか掻痒の愚がありますので、この間は政府においても相当重要な問題として、軽い意味でのデイスカツシヨンは私は必要であろうかと思うのですが、特にこの勧告を政府及び国会に出すことができるというようなことは、恰も先般来の人事院のごとく、あらゆる現実基礎資料を以て正当なる勧告だと認められておつても、これが資金上、予算上できでもできないという、できないでもできるというようなことの見解から、さなきだに非常な思想、社会の混乱せんとする震れのある将来に対して、非常に地方と中央との、中央と地方との、財政上或いは税制上、経済上、社会上、非常なギヤツプを生ずる慮れがあるので、私はこの地方財政委員会の構想としては由々しき一大事だと思う。であるから再び、人事院を政府が手を焼いておるのか、労働者の真の福の神とあがめ奉つておるのか、いずれにしても議論があると思うのでありますが、又地方財政の問題を緯つてこうした問題を展開されないように、十分なる私は用意が必要であろうと思うのですが、法律案立案中なるが故に大い々これは検討すべき問題であろうと思うので、政府は今こういう考え方の方針が二つあるんだとか三つあるんだということは、むしろここで政府側から出されて、そうして議論することこそ望ましいと思いますが、如何でしようか。
#56
○政府委員(小野哲君) 岩木さんの御注意は誠に御尤もで、私も別にそれに対して反対の意見を申述べる筋合でなかろうかと思います。ただ目下研究の途上にありますので、こういう案もある、ああいう案もあるということになりますと、御判断をされるのにも必ずしも政府の確定的な意見というものがないのに、これは少し尚早ではなかろうか、こう思うのであります。ただ考え方としては例えば今お話にありましたように、人事院というふうな機関ができて政府に対して勧告をする、これと同じようなことを地方財政委員会等において繰返すのではなかろうかというふうな御懸念もあるようでありますが、併し一面考えますと、勿論これは地方財政委員会も宙に浮いた機関ではないのでありまして、やはり国の行政機関たることについては何ら変りがないのであります。従いましてこの地方財政委員会を、現行の人嘉院的な性格を強く加味することが運営上妥当であろうかどうか、或いは国会なり、或いは政府なりとの関連において相当緊密なつながりを持たせるように持つて行くことが適当であるかどうか、こういうふうな問題は御指摘のように十分に検討に値する問題だと思います。で、私共の考え方といたしましては、先程の岩木さんの御質問に対してお答えをいたしましたように、地方財政計画というものもやはり国家全体の財政計画との関連において見て行かなければならんものであろう、かように考えておりますので、従つて国が国の財政計画を樹立いたします場合において、地方財政計画の樹立との関連を十分に、この地方財政委員会等においてはやはり考慮に入れて行かなければならん問題だと思います。例えば地方財政平衡交付金の総額を見積つて、国の予算に計上するという手続を探らなければならんわけでありますから、この点のみについて考えましても地方財政委員会と、国と申しますか、内閣と申しますか、その関係について全然遊離されたものにしておくということは、却つて運営上妥当でない、こういうふうに考えますので、この点についての工夫検討は是非必要ではないか、こういうふろに思つておる次第であります。
#57
○岩木哲夫君 このお説の是非国との関連性を強くやつて行かなければいかんということは、誰しも同感でありまするが、地方財政委員会は地方の財政確立の上にそれを主体として、いわゆる獲得主義……悪く言えば獲得主義であつて、国は平衡交付金をできるだけ送りたい、こういう気持がこれは人情として起る。ちようど人事院の給料を改善せにやならんという勧告案のごとき気持が……、実際はまあ科学的基礎であると我々は信じますが、気持の上でそういうことが現われるといつたようなことを、それでは具体的にどういう工合に内閣なり、国会と結び付ける御所存でありますか。その具体的方法の考え方を一二例を上げて承わりたい。
#58
○政府委員(小野哲君) 仮に地方財政平衡交付金の増額を国家予算に計上するという場合を例にとつて見ますると、勿論地方財政平衡交付金の増額というものは、国家予算を離れては存在しないわけでありますし、又その当時において国の財政状況とも不可分の関係におかれておるということは私から申上げるまでもないわけであります。従いまして地方財政委員会が全国における各地方団体から資料を集めまして、それによつて当該地方団体の、それぞれの基準的な財政需要額というものを算定することになるわけであります。それに基いて一応その年度においてはどれくらいの地方財政平衡交付金の増額が必要であるかということの見積りが計算されることになると思います。その計算された見積額を財政の方に持ち込んで行くということで、政府と地方財政委員会とが緊密な繋りを持ち、運営されるような仕組みにいたしておくことが必要であろうと思うのであります。併し只今岩木さんが言われましたように、地方財政委員会が地方財政の運営上の衝に当つておるからというので、国家財政と離れて地方財政についでのみ独善的な財政計画を樹てて、そうしてこれを押通して行くということは、これは国家財政全体の立場から見て勿論調和のとれたことにはならないのでありますので、要は一体地方財政委員会で見積りましたその額が、どの程度国の予算の上に計上され得るかどうかということについての折衝等が具体的に行われることは、これはもう当然であろうと思う。或いは国と申しましても、大蔵省との間において行われるであろうということは勿論想像に難くないのでありますが、その場合に受渡しができるだけ支障のないように行われることは、十分工夫はして行かなければならないと思います。それでそれが予算の上に計上されるのですが、その見積る額がどんなふうな形で現われて来るか、又現わすことが必要であるかということは、予算の拠術的な問題にもなるかと思いますが、この辺について十分な研究と運営上支障のないような方途は構じて行く必要があるだろう、こういうふうに考えておる次第であります。その辺のところで御了承願いたいと思います。
#59
○岩木哲夫君 今小野次官のお話によりますと、地方財政、この税法の改正に伴つで地方でどれだけの税金がとれるであろうかということを中央に持ち込んで来るであろう、それによつて政府が平衡交付金の按排を操作するといヶ御見解でありましたが、建前はそういう建前になるのかどうか、もつと地方からの税金が幾らとれるかという目安を中央に報告して、そうして中央の国なるものが、その妥当性を認めて平衡交付金の按配をするというような工合に聴かれたが、平衡交付金の建前で行きますと、いわゆる地面、道路、橋梁であるとかは土木費、教育は学校生徒、その他の産業は入口というようなものを基準としてやるというような問題と相半ばする折衝の仕方のような意味合もあるし、平衡交付金から見るというとそういう建前を主張したいという今の御説によれば、地方から新しい税法によつてどれだけ、例えば今度の町村民税或いは附加価値税、固定資産税その他においてどれほど集計が上るかというところで平衡交付金を按配するような解釈に次官のお話で聴きましたが、どちらが主体性を持つているのかどうか、それが一点と、若し地方の財政が歳入豊富であつた場合には、政府は例えば今度地方財政が一千九百億だといつたようなもので平衡交付金を出しておるならば、これが若し二千五百億も取れたといつた場合には平衡交付金を渡すところじやない、逆に地方から取上げることになるのかどうか、この点をお聴きしたい。
#60
○政府委員(小野哲君) 私共が従前から考えておりました平衡交付金制度の運営につきましては、只今お話がありましたように、平衡交付金の基本的な原則並びにそれに伴う運営の問題を考えて参つておりましたので、従つて原則的には基準財政需要額と、基準財政收入額との総額に按分した、いわゆる平衡交付金の総額というものを算定する。ところが地方財政委員会で算定をいたします場合においては、基準財政需要については各県からの資料も、各地方団体からの資料によりまして地方財政委員会が計算をいたすのでありますが、同時に基準財政收入額につきましても、それぞれの地方団体の標準税率を基礎といたしましてその收入額を計算いたしまして、そうしてその差額を出すということになるのであります。只今お話になりました各都道府県市町村においては、いろいろの行政項目があるわけで、その行政の種類毎にいかなる標準によつて数値を出し、又実際の額を計算するかということが問題になるわけなんで、従つてその場合におきましては、大体行政の種類毎に測定標準を立てまとて、言い換えれば客観的な標準に基いたデーターを掴むという方向に持つて行きたい。例えば道路につきましては、その点県なら県全体の面積と、それから道路の面積と、そういうふうなもので測定標準として取上げて行くのがいいのではなかろうか。文財政收入につきましては標準税率を基礎として考えて行く。これは今回の地方税法案の最初のところにもその点を託つておるわけであります。そういうふうな法案によりまして弾き出された標準需用額と、収入額の基準的なものを睨み合せて、地方財政委員会がその年度に必要な平衡交付金の総額の見積りというものを出すわけであります。これを内閣に持ち込む、こういうふうな段取りになるものとして我々は考えておるのであります。従つて昭和二十五年度は地方税予定税收額を千九百億と抑えておるわけでありますが、それ以外に一千五十億という平衡交付金の総額を予埠に計上しておる。その外にいろいろの雑収入等を込めましたものを併せまして、一応歳計ができておるわけなのであります。今後然らば二十六年度以降はどうなるか、或いは二十五年度分から、この地方税法を適用した場合において、どれくらいの税收があるかということにつきましては、千九百余億円というものは一応の見積りでありますので、従つて多少の異動はこれは避けられないと考えております。併し一応地方財政計画と、国家財政計画とは関連して昭和二十五年度においては働いており、又昭和二十五年度の地方財政平衡交付金一千五十億というものは、新税法に基いてこれを基礎とした計算から割出した額でありますので、昭和二十六年度以降について今具体的に申上げることはできないかと思いますが、一応の見通しといたしましては、いわゆる岩木さんの言われましたように、非常に取過ぎであつて千九百億とか、二千五百億とか、三千億になるというふうなことは万なかろう、こういうふうに私共は考えておる次第であります。尚地方財政委員会におきましては、地方財政の運営全般について研究をしたり、常に改善をするための研究も続けて参ることになりますので、大体において地方財政計画が、今後においてはそう大した違いなく、地方財政委員会において睨むことができるのではないか、こういうふうに考えておる次第であります。
#61
○岩木哲夫君 それは、その政府の御構想はそうあるべきだということば分り切つておるのですが、一般民間においては、その他こうした地方税法を論議し、研究した結果、政府の予想よりは、或いは倍額も取れるのだろうとは、経済界一般一致した意見であります。従つてそう著しく取過ぎということはあるまいということは、そうあるべきを願つている政府の趣旨は分るのでありますが、実際問題として取れた場合には、それがために平衡交付金を削るのか、或いは地方の納税者にそれを返戻するのか、どういう方法を講ずるのですか、その場合を一応お聞きしておきたい。
#62
○政府委員(小野哲君) 只今のは、取れた、余分に收入があつたという場合でありますので、これは一つの仮定の問題になるわけでありますから、私から確定的の御答弁をいたしかねると思いますが、仮にこれを全体の問題としてよりも、当該個々の地方団体について考えますと、税收額が、標準の財政需用額、即ち行政経費から上廻つておるどいうふうなものにつきましては、個々の交付金について適当にこれを処理して行かなければならないのでありまして、差額というか、赤字がないところへ、更にこれを與えるという必要はなかろう、かように考える次第であります。ただ問題は、地方団体自体が、地方財政の、できるだけ効率的な運用をやつて貰わなければなりませんし、従いまして財政の措置につきましては、十分に地方住民の負担の軽減に努力すべき問題であろう、従いまして地方議会においても、その方向に向つて進んで貰えるものとは期待するのでありますけれども、万一税收額の方が需用額を超えておるというような事態がありました場合には、平衡交付金の交付額において加減をして行かなければならない。かように考えておるわけであります。
#63
○西郷吉之助君 一応先程来いろいろ論議されておる問題に関連して伺つておきたいのは、今回地方自治庁が存置せられるのですが、それは確定的でありませんが、地方自治庁も或る程度存在するということになつて行くと、地方財政委員会、地方行政調査委員会議、この三者鼎立の形になるのですか、そうしてそこに各々委員長があるので、その委員長が同格だと思うのですが、例えば地方の予算の問題とか、法案の場合に、地方行政調査委員会議も国会に勧告ができることになつておるのですから、そういうものが、三者が各々の意見を持ち、国会に持つて来て、国会が三者各々の立場からの声を聞いて、審議をし、決定をするのか、或いは地方自治庁が残る場合に、そういうような三人の委員長ができるわけですから、地方自治庁において、その三委員長の連絡会議等を設けて、いろいろな連絡をし、例えば、一つの法案に対する意見を調整するというふうなことを考えておるのか、そういう点についてですね、地方自治庁を存置した場合は、三つのものが地方行財政に閏しては、その三つの委員会なり、会議があるわけなんですが、そうして三人の委員長がおるということになると、それの場合には、なにかそこに最高の機関として三人の委員長が、一つの法案に対しても連絡会議等を開いて、育見の調節なり、できるだけ一本に意見を纏めるということが必要になつて来やしないかと思うのですが、そういうような点について、或いは、そういうようなことを、そういう意味合の機関を設けてやる御意思なのか、そういうことは、むしろ害があるから、むしろ会議は会議、財政委員会なり自治庁は各々三権分立の形において直接そういうようなものを国会が意見を、法案を三者から直接聞いて国会の自主的な結論を出すのか、そういうふうな点について、どういうふうな構想を持つておられるのか、その点を一つ。
#64
○政府委員(小野哲君) 西郷さんの御心配の趣は私も同感できるのであります。仮に地方行政調査委員会議と、地方財政委員会と、それから地方自治庁、この三者が併存するというふうな場合におきましては、この場合において、地方自治庁の長官が国務大臣をもつて当てられるというふうなことを想像いたしますと、地方行政調査委員会議は、御承知のように、調査機関であり、地方自治庁並びに地方財政委員会は執行機関でありますので、その間の連絡調整を図るということは必要であろうと考えるのであります。ただこれを法制的な根拠を持つた機関を作ることが必要であるか、或いは実際の運用によつて相互の連絡を密にすることが必要であるか、これはいろいろ御意見も分れるところであろうと思うのでおりますが、若し地方自治庁長官として国務大臣が当られるというような場合がありました場合においては、謂わば政府とこれらの機関との連絡等をつけますためにも、地方自治庁がその衝に当るというか、三者の適当な協議の機会を設けるというか、そういう方法を考えることが私は適当であろうと考えております。
#65
○鈴木直人君 今のに関係してお尋ねしますが、私は地方財政委員会ができますれば、その権限に属するような、今まで権限に属すると思われていた部分については地方自治庁はいらないと思うのです。若し地方自治庁が存続するならば、その分に属する地方財政に関する分は、地方財政委員会は要らかいのだから、新しく地方財政委員会というものを作らなくてもいいのではないか、即ち諮問機関でなくして、行政組織であるという性質のものならば、今西郷君が言われたように、どうも重復した機構が二つできるように思うのです。勿論地方財政委員会というものの内容が、どういうふうに変つて行くかという点についてはよく承知していないのですが、今まで関係方面と折衝して、或いはシヤウプ勧告案によるところのあの通りの財政委員会であるとするならば、地方自治庁が今までやつていた部面の相当部分があると思うので、その間はどういうふうになるのですか、これはその法案が出てからひとつ実はお聞きして見たいと思つておつたのですが、今までの地方自治庁を廃して財政委員会を置くということを立案され、そうして関係方面で折衝されておつたところが、まあ或る点においてはこちらの思う通りに行かない、そして地方財政委員会というものはまあ国務大臣を以て充てないというだけにおいて、政府は承服せざるを得なかつたという瞬間に、地方自治庁を存置するというような新聞報道などがあると、どうもその点においてどつちか一つは要らないじやないかというふうに考えるので号が、その間をお聞きしたいと思います。
#66
○政府委員(小野哲君) 私の知つております範囲内において概要を申上げたいと思いますが、只今鈴木さんからお話がありましたごとく、地方自治庁を仮に存続す喝とした場合において、地方財政委員会との間の権限の配分をどうするか、或いは又どちらか一つあればいいじやないか、こういう御意見のように承つたのであります。まず第一の地方財政委員会を設置した場合において如何なる権限を與えるのであるか、こういう点について申上げたいと思しますが、私共の目下研究いたしております対象となつておりまする権限といたしましては、主として地方財政、平衡交付金に関する事項及び地方税法によつて地方財政委員会に属せしめられだる権限の行使、その他地方財政に関する事項について、地方財政委員会が所掌するということに考えられておるのであります。従いまして他の部分につきましては、何らかの機関においてこれを所掌いたしまして、国と地方加来との連絡等に当らしめることが必要であろうということになりますので、若し地方自治庁が存続されるとするならは、今申上げました部分の権限の行使については、地方自治庁に属せしめる、こういうことに考えられるのではないか、従つてこの両者は両立し得るものである、かように目下のところは考えておる次第であります。尚この点につきましては、関係方面からの意見もございまして、政府はこれらの意見に基きまして、目下法律案の調整に当つておるような次第で、できるだけ速かにこれを終えまして国会の御審議のために提案をいたしたい、かように目下進行いたしておるような次第であります。
#67
○鈴木直人君 只今の説明で事務の配分についてははつきりいたしたのでありますが、その地方財政委員会から残つた部分と申しますと、曾て地方財政会員会は、これは別の組織であつたでしようけれども、それがあつた時代にての残つた部分については総理庁の、あれは自治課ですかな、一つの課がありまして、そこで所管しておりましたか、その自治課で所管していた程度のものが地方自治庁の権限となりますか。
#68
○政府委員(小野哲君) 鈴木さんの御質問でありますが、観念的に申しますると、大体そういうふうになろうと思います。併し内容的に考えますと、果して地方自治課のようなものだけの程度でよいかどうかという問題が起つて来るだろうと思います。と同時に観念的には地方行政と地方財政とがはつきりと分け得るようにも考えられますけれども、又政府におきましては制度としてこの地方行政の研究、或いは又これと密接な関連を持つような事項につきまして、種々資料の蒐集とか、或いに研究等をも行う必要が起つて来るんではないか、そいうふうな考えを持つておりますので、未だ地方自治庁を存続するということが決定的なものにはなつておりませんので、具体的に内容についてのお答えはいたし兼ねるのでありますが、少くとも目下の研究途上におきましては、今申上げましたような線に副うて両者を一致する方向に研究を進めておる、こういう次第でございます。
#69
○鈴木直人君 その点はよく分ります。ただあとに申されました調査研究等については、すでに地方行政調査委員会議というような政府のこれは行政機関というよりも、独立のいわゆる総理庁の機関としてまあ強い勧告権を持つようなものとして設置されているものでありますから、むしろそれは立案調査する機関でありまして、行政には直接関係はないのでしようが、併しながらあの法令によりますと、相当政府方面の職員をも使うことができるようになつておりまして、あの機関を運営すれば可なり地方行政の組織、或いは財政的の将来の構想等も検討ができるようなふうになつておりますが、それと何だか重複するようなものが又別に政府に行われるような感じもまあするのですけれども、その点はどうなりますか。勿論今の地方行政調査委員会議は二十人ですか、くらいなものでありまして、必らずしも完全なものとは思わないのですけれども、それならばそれを強化するとか何とかという方法はないでしようか。
#70
○委員長(岡本愛祐君) 今西郷君からその話があつたわけです。
#71
○政府委員(小野哲君) 鈴木さんのお話でありますが、地方行政調査委員会議は、いわゆる調査立案をいたしますが、その対象になつておるものは行政事務の再配分の問題、或いは国の補助制度の再検討の問題等があることは御承知の通りであります。而してこの地方行政調査委員会議が調査立案いたしました結果は、内閣及び内閣を経由して国会に勧告するということになつております。で、この勧告を受け取七ました内閣は、勧告を尊重しなければならないということになりますので、自然これに対して具体的の調査立案を更にして行かなければゐらない義務を持つておるのであります。従いまして先程これは仮定の問題でありますが、仮に地方自治庁が存続されるという場合において、制度上の調査研究をするということを申しましたのは、地方行政調査委員会議の任務における調査立案とは、これは必らずしも重複しない意味で申上げているのでありまして、たとえて申しますと、今私が触れましたように、地方行政調査委員会議が調査立案いたしました結果、内閣に勧告された場合に、それを受け取つて研究をし、又法律案その他の立案をいたしますのは、結局当該行政機関になるのではないか。従つてそういうようなことをも含めました意味での制度等に関する調査立案はなし得る、こういうことを私は申上げたのでありまして、さような意味において重複はいたさんだろう、と同時に又行政機関であります執行機関としての地方自治庁におきましては、常に具体的な所掌事務を持つておりますので、その事務と関連した調査は当然行い得るものとかように考えております。
#72
○西郷吉之助君 今日は大臣も見えないようですからこの程度で如何でしようか。
#73
○委員長(岡本愛祐君) 小野政務次官に申上げておきますが、どうも今までの委員各位に対するお答えから考えますと、このシヤウプ勧告によつて地方自治庁は止めなきやならん、又地方財政委員会というものも作らなきやならん、こういう課題を與えられたものですから、それで地方財政委員会を作るが、併し地方行政の方も合せたものを作ろうというので始めて地方自治委員会というものでも作つて、地方財政と地方行政とをここで連絡調整をする機関としようと、こういうふうなことで発足されたのだろうと思うのでありますが、それがやはり地方自治委員会じやいかん、地方財政委員会という名前でなけりやいかんと言われたので、地方財政委員会という名前にして、而も地方財政の連絡調整の外に地方行政の連絡調整をそこでやらせようとした。ところが地方自治委員会において地方行政のことをやるのはいかんといわれたので、今度は苦しまぎれに地方自治庁を存続しようとかかつておるのではないかというような印象を多分に受けるのです。併しそれは私は駄目だということを断言しておくのです。何故ならばシヤゥプ勧告は、地方自治庁は廃めてしまえといわれたのですから、むしろどうしても地方行政の方の連絡調整機関が必要とすれば、又総理庁の自給課のようなものに戻つて行くより仕方がないじやないか。そんなことをぐずぐずしておれば、いつまで経つても地方財政委員会の設置法も、平衡交付金も何も出て来ないということになつてくるのですが、これは余程早く腹を決めなければならんだろうと思います。而も地方自治庁を存置して、国務大臣を以て充てるのだという構想が出ておつたが、それは到底駄目なのでけないか。若しそういう構想があるな二ば、地方行政の連絡調整の方には、卸共が地方自治委員会というものを地方自治庁に代つてお作りなさいということを政府にいつておつたと同じく国家消防庁も廃めて、消防の連絡調整もそこでやらせる。自治体警察の世話役よそこでやらせる。できるだけ地方自治庁ということでは廃めろといつておるのですから到底できないだろうと思います。
#74
○政府委員(小野哲君) 只今の委員長の御意見もございましたが、もう少しこの点についての経過をお話したいと思いますので、速記を止めて下さい。
#75
○委員長(岡本愛祐君) 速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#76
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて、それでは今日はこれで散会いたします。
   午後三時四十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           三木 治朗君
           黒川 武雄君
           堀  末治君
           岩木 哲夫君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           鈴木 直人君
  政府委員
   地方自治政務次
   官       小野  哲君
   総理府事務官兼
   法務府事務官
   (地方自治庁連
   絡行政部長法制
   意見総務室主
   幹)      高辻 正己君
   総理府事務官
   (地方自治庁財
   政部財政課長) 奧野 誠亮君
ソース: 国立国会図書館
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