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1978/04/27 第87回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第087回国会 文教委員会 第8号
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1978/04/27 第87回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第087回国会 文教委員会 第8号

#1
第087回国会 文教委員会 第8号
昭和五十四年四月二十七日(金曜日)
    午前十時二分開議
 出席委員
   委員長 坂本三十次君
   理事 石橋 一弥君 理事 小島 静馬君
   理事 近藤 鉄雄君 理事 森  喜朗君
   理事 木島喜兵衞君 理事 石田幸四郎君
   理事 中野 寛成君
      石川 要三君    唐沢俊二郎君
      久保田円次君    塩崎  潤君
      菅波  茂君    津島 雄二君
      塚原 俊平君    辻  英雄君
      羽田  孜君    藤波 孝生君
      渡部 恒三君    安島 友義君
      池端 清一君    小川 仁一君
      中西 績介君    長谷川正三君
      湯山  勇君    池田 克也君
      鍛冶  清君    伏屋 修治君
      玉置 一弥君    山原健二郎君
      西岡 武夫君
 出席国務大臣
        文 部 大 臣 内藤誉三郎君
 出席政府委員
        行政管理庁行政
        管理局長    加地 夏雄君
        文部政務次官  高村 坂彦君
        文部大臣官房長 宮地 貫一君
        文部省大学局長 佐野文一郎君
        文部省社会教育
        局長      望月哲太郎君
        文部省体育局長 柳川 覺治君
        文化庁次長   吉久 勝美君
 委員外の出席者
        人事院事務総局
        給与局次長   斧 誠之助君
        文教委員会調査
        室長      中嶋 米夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十七日
 辞任         補欠選任
  石田 博英君     辻  英雄君
  久保田円次君     渡部 恒三君
  坂田 道太君     羽田  孜君
  長谷川 峻君     津島 雄二君
  嶋崎  譲君     池端 清一君
  千葉千代世君     安島 友義君
同日
 辞任         補欠選任
  津島 雄二君     長谷川 峻君
  辻  英雄君     石田 博英君
  羽田  孜君     坂田 道太君
  渡部 恒三君     久保田円次君
  安島 友義君     千葉千代世君
  池端 清一君     嶋崎  譲君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 オリンピック記念青少年総合センターの解散に
 関する法律案(内閣提出、第八十五回国会閣法
 第六号)
     ――――◇―――――
#2
○坂本委員長 これより会議を開きます。
 オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中西績介君。
#3
○中西(績)委員 オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案提案の理由の中に幾つも理由が挙げられています。それとオリンピック記念青少年総合センターについての構想が出されておるわけでありますけれども、この提案理由の中を見ますと、「近年の社会構造の急激な変化に伴い、青少年の学習要求は多様化、高度化し、これに対応してオリンピック記念青少年総合センターにおける青少年のための研修機能を一層充実強化することが必要とされるようになりました。」と、これが一つの理由であろうと思います。二つ目は、その後にありますように、「全国的な観点から、青少年教育指導者に対する研修、青少年教育に関する施設及び団体の連携の促進、青少年教育に関する調査研究等を行う中核的な機関の設置が強く要請されております。」とあって、これが二つ目だと思うのです。三つ目に、「かつ特殊法人の整理合理化の要請にこたえるため、オリンピック記念青少年総合センターを解散し、新たに文部省の」云々と書いてありまして、「特殊法人の整理合理化の要請にこたえる」という、この三つがこの提案の理由ではないだろうかと私は思うわけであります。
 そういたしますと、第一の問題でありますけれども、青少年の学習要求の多様化、高度化と、これに対応するオリンピック記念青少年総合センターにおける青少年のための研修機能を一層充実強化するという、この一つの問題でありますが、これは一九七六年、昭和五十一年にオリンピック記念青少年総合センターの労働組合が提案をしたオリンピック記念青少年総合センター改善案というものがあるのですが、これは御存じですか。
#4
○望月政府委員 ただいま先生から御指摘のございましたオリンピック記念青少年総合センター労働組合が作成いたしました「センターのあるべき姿(改善案)」というものは承知しております。
#5
○中西(績)委員 そういたしますと、この改善案の中身を御存じであるということは、この改善案はいま皆さんが提案をしておる「青少年のための研修機能を一層充実強化することが必要とされる」という理由に合致するかどうか。どうでしょうか。
#6
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま御指摘のございました「センターのあるべき姿(改善案)」の中には、後半にオリンピックセンターのあり方についての意見がいろいろと集約されておりまして、その中には、センターの事業内容についても、改善に必要なこととしてこういうことが考えられるというような考え方がいろいろと盛り込まれております。
 基本的には、センターの内容を充実するという方向づけを意図しておるものでございますので、そういう意味におきましてはセンターの研修機能の充実ということに相通ずると思います。
#7
○中西(績)委員 そうすると、一点目の問題については、一応この内容等をある程度充実強化していけばそれに沿うということで確認したいと思うのですが、よろしいですね。この内容はある程度それを具備しているということを……。
#8
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 この案に盛られております内容につきましては、先ほど申し上げましたように、研修機能をより充実する、事業内容をより充実するという考え方におきましては、研修機能の充実と相通ずるということでございますが、われわれが今般オリンピックセンターを特殊法人から直轄の社会教育施設に切りかえる基本的な考え方の一つに、特殊法人というのはどちらかと言えば施設管理を中心とする運営をしていくというところに一つの大きな役割りがあるわけでございまして、研修機能を充実するということを考えていくならば、むしろ直轄の社会教育施設にして、その充実を図ることの方がより適切ではないかという考え方がやはり基本にはあるわけでございます。
#9
○中西(績)委員 後段の分についてはまた後でお聞きしますが、一応充実をするという面からの提案については理解しているということですね。
 そこで、二点目に、「全国的な観点から、青少年教育指導者に対する研修、青少年教育に関する施設及び団体の連携の促進、青少年教育に関する調査研究等を行う中核的な機関の設置が強く要請されております。」ということを言っておりますけれども、この問題について、連携の促進あるいは調査研究等について、いまのオリンピック記念青少年総合センターは特殊法人としてこれが全くできないとお考えになっていますか。この二番目の連携については、ですね。
 このことは後の要綱とのかかわりも出てまいりますけれども、これはむしろ文部省なり社会教育局なりが一定の力をそこに注げばこういう問題を解決することもあるし、特別これを改組してまでやる必要はなくて、いまあるやつを改善していくことによってそのことは達成できるのではないか。そして足りない分は文部省なり社会教育局において当然これはやらなければならぬ問題がたくさんありますね。この要綱等を見ますと……。
 そういうことになりますと、このことはあえてやらなければならないかどうかについてお聞かせ願いたいと思います。
#10
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 ただいまの先生の御指摘の、調査研究、あるいは各種青少年教育施設との、あるいは団体との連絡、協力ということにつきまして、特殊法人オリンピックセンターでやれるのではないかというお話でございますが、私どもといたしましては、こういう仕事につきましては、たとえば青少年教育施設につきましても国公立の施設が中心でございますし、また青少年団体のいろいろな連絡等に当たりましても、やはり国の直轄の施設でやる方がより適切であるというふうに考えておるわけでございます。
 また、その調査研究につきましては、実際に青少年が出入りをし、活用する、そういう具体的な場でその特色を生かしながら調査研究を進めることによって、より具体的ないろいろな調査の結果がいろいろな施設、指導の具体的な面に生かしやすい調査ができるというふうに私どもは考えております。
#11
○中西(績)委員 それは技術的なことです。それをよりうまく活用するとかなんとかという問題については、あなたが後段に申されていることについては、これはあくまでも技術的なことであるし、皆さんが注意をすればできることなんですね。
 いままでそこに力を注いでおらなかったからそれができなかったことなんであって、わざわざ直轄にしなければならぬという理由になるかどうかという問題、そこはどうなんですか。
#12
○望月政府委員 先ほど申し上げましたように、特殊法人の場合には、オリンピックセンターは、具体的に考えてみましても、やはり、施設管理を中心に事業を進めていくということをねらいとして設置されたものでございまして、ただいま申し上げましたようないろいろな仕事につきましては、やはり特殊法人よりは直轄の施設でやる方がより適切であるという考え方がございまして、かねがねいろいろなところからもこれは直轄に移した方がいいのではないかという御意見等もあったわけでございます。
 私どもといたしましては、そういうことを考えながら、かつ、特殊法人の整理合理化という一つの行政改革の動きとあわせまして、この際特殊法人から直轄の社会教育施設に切りかえる方が従来からいろいろと考えてきた仕事を充実して進めていく上により適当であると、このように考えておるわけでございます。
#13
○中西(績)委員 いま言われたことは、三番目の理由の特殊法人の整理合理化というものとあわせ考えるということなんだけれども、そういうことを抜きにして、いまの特殊法人としてあるこのセンターが、いま皆さんが言われる一、二の提案、そしてしかも私が指摘をしているように二の提案の中のこの部分においては、これは調査にしても連絡にしても、文部省が社会教育局においてそれだけの一定の施策と方針を持ち合わせて実施していけばできることなんです。
 それでは、わざわざそれを直轄のものをつくらなければできないことなんですか。それをお聞きします。
#14
○望月政府委員 直轄のものをつくってやる方がより適当であるということでございます。
#15
○中西(績)委員 いままでサボっておって余りやらずに、今度はこの三番目の理由とくっつけるためにこういうことを意図したのと違うのですか。
#16
○望月政府委員 これは三番目の理由と意図的にくっつけたわけではなくて、三番目のいろいろな事情が出てきた中で、将来の青少年教育の充実の方策等についてかねがねいろいろと検討してきたことをあわせ考えますと、この際、直轄の社会教育施設にオリンピック記念青少年総合センターを切りかえることによってかねて考えていたことがより進めやすくなる、充実しやすくなる、このように考えておるわけでございます。
#17
○中西(績)委員 理由は後でつければ幾らでもつくので、そういう感じがしてならないわけなんですね。
 それでは、こういう提起の仕方ではなくて、それが必要でなおかつ重要であるというなら、少なくともなぜ事前にそういう案をつくって出さなかったのか。そして、しかも、新たに別個にどこかに新しい施設をつくってそういうことを充実していくという方針が文部省にあったのかどうか。ちょっと聞かせてください。
#18
○望月政府委員 先生の御指摘のように具体的に新しい施設をどこかにつくるという考えがあったかということにつきましては、それほどのところまで文部省の中の議論が進んではいなかったわけでございますけれども、かねていろいろなところから、青少年の施設の連絡、協力あるいは団体の連絡、協力あるいは各種の調査研究等について中心になってやってくれるところがあることがやはり望ましい、それは具体的には直轄の施設が望ましいという御意見はございました。
 そこで、私どもといたしましても、かねがねそういうこともあったということも念頭に置きながら、先ほど申し上げましたように、特殊法人の整理合理化という問題も出てきた時期を契機に、新しい構想のもとに、この特殊法人であるセンターを直轄の社会教育施設に切りかえ、そしてそこでかねてからいろいろ懸案になっていた問題をあわせて解決をしてまいりたい、このように考えております。
#19
○中西(績)委員 いま聞けば聞くほどそれをいま目指しておる。ここにありますように、「研修機能を一層充実強化する」こと、それから「団体の連携の促進」あるいは「調査研究等を行う中核的な機関の設置」の、この二つの大きな理由を挙げておるのですけれども、いまの答弁からすると、これをするためには新しい施設を設けてでもやるように重要視されておったとは考えられませんね。それがぜひ重要だということであるならば、少なくとも新しい施設なり何なりをつくってでも、国が設置をしてでもそれをやるというなら話はまだわかるのですが、たまたまこれが出てきたから何とかしなければならぬじゃないかということで法人を数え上げてみたところが、ではこれをやりましょうかというような話、しかもそれがたまたま合致したというような言い方なのです。さっきから聞いているとそういうこととしか受け取れないのです。
 もしそれが最重要であり、あるいはこれは大変重要であるということであるならば、少なくともそういうものを設置するぐらい――いろいろなものをつくってあるでしょう。青年の家は幾つありますか。十三ありますよ。少年の家は三つあるでしょう。婦人会館だってできたじゃないですか。ということになりますと、社会教育の中におけるこういう青少年を育成するに当たっての大変重要な機関が必要だというなら、なぜつくらなかったのか、私は、ここが問題だと思うのです。
 少なくとも行政のあるべき姿として、大臣はこの点をどうお考えですか。
#20
○内藤国務大臣 あなたのお考えはよくわかりますけれども、実は、このオリンピックセンターというのはオリンピックのときの宿泊所だったんですよね。そういういきさつで、これは宿泊中心の特殊法人だったわけです。
 ところが、あなたがいま御指摘のように、その後全国に青年の家、少年の家ができてきた。ですから、そういうものを統括して青少年団体の指導を徹底するためには、やはり特殊法人よりは直轄の方がいいので直轄をつくれとおっしゃるのだから、本当につくるつもりでこれが今度できたわけですから、そういうふうに御理解をいただきたいと思うのです。
#21
○中西(績)委員 それじゃ確認しますよ。
 いま大臣が言われましたね。全国にそういう青少年のためのいろいろな施設というものができ上がってきた、だからそれを統括するのに必要なものとしてこれをつくったということで確認していいですか。――大臣だ。大臣だ。大臣がいま答えたから大臣に聞いているのだ。
#22
○内藤国務大臣 統括するという意味じゃなくして、とにかく連絡、協力をするわけですよ。
 少年、青年の家がたくさんできたのですよ。そういうものと連絡、協力をしながら青少年活動を活発にするには、特殊法人でやるよりは国立の機関の方がいいと私は思うので、それがたまたま一緒になったということで、そういうふうに御理解をいただきたいと思うのです。
#23
○中西(績)委員 時間が来たようですからこれで打ち切りますけれども、あと継続して大臣にまたお聞かせ願いたいと思います。
#24
○坂本委員長 正午に再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前十時二十一分休憩
     ――――◇―――――
    午後零時七分開議
#25
○坂本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案について質疑を続行いたします。中西績介君。
#26
○中西(績)委員 先ほどの答弁の中で、大臣は、統括をするということを改めまして連絡、協力という表現に置きかえたようでありますけれども、これはどうしてですか。最初に言われたことを誤りだというのですか。それとも内容的に十分でなかったということを意味しているのですか。どちらですか。
#27
○内藤国務大臣 私は統括というようなことを言ったような記憶は実はないのですけれども、ただ、要するに、今後青年の家、少年の家とか関係団体がたくさん出るから、そういう意味で、このオリンピックセンターがやはりその中心的な機関として連絡、調整をするわけですから、そういう意味でございます。
#28
○中西(績)委員 全国に十三ある青年の家あるいは三つある少年自然の家、こういうたくさんあるものの中心的な役割りを果たす、こういうことで理解をしてよろしいですね。
#29
○内藤国務大臣 そういうふうに御理解願いたいと思います。
#30
○中西(績)委員 ということになれば、すべてが国立であるがゆえにこれも国立でなくてはならぬ、直轄でなくてはならぬということに起因するのですか。そういうふうにつながるわけですか。
#31
○望月政府委員 ただいまの先生の御指摘の点は、国立の青少年教育施設として、国立青年の家あるいは国立少年自然の家のことについての御指摘でございますけれども、同時に、最近は地方公共団体でも大変積極的に公立青年の家あるいは公立少年自然の家の整備に努められておりまして、たとえば昭和四十一年には公立の青年の家は九十四、少年自然の家はございませんでした。ところが、現在では公立の青年の家が四百五十八、少年自然の家が百三十六、これは五十三年度でございます。
 そういう関係の方々も、自分らがいろいろ連絡をとったり資料の交換をしたり、いろいろ施設の運営について話し合ったりするような、連絡、協力をしてくれる中心的な役割りを果たす施設がどこかにあることがそれぞれの施設の事業内容もより充実していくし、あるいはそれぞれがいろいろと共同し合って仕事をしていくようなことを考える際にも非常に好都合であるというようなこと等はかねがね青少年教育施設関係者からもお話がございましたので、国立の施設に加えまして公立の施設のためにもいろいろと世話役として連絡、協力の場を提供するということもまたセンターの一つの大きな役割りではないかと思っている次第であります。
#32
○中西(績)委員 いま話を聞けば聞くほど次々にいろいろな理由が加わってくるわけです。その理由を聞いていますと、先ほどから申し上げているように、それをある程度統括して中心的な役割りを果たすものがぜひ必要なんだということを強調しておるわけですから、この最初にある従来のセンターが果たしておる役割りとあわせて、いまの私が指摘をしました一と二の提案理由、特にこの一の点については、これはいまのセンターを充実させれば、そこにいる人たちすべての人たちからそういう要求が強かったわけでありますから、そういう方針なりを強化してほしい、拡充してほしいという改善案すら出されているわけです。ですから、それによって充実すれば事が済む中身なんですね。
 そうすると、二番目のこの問題については、先ほどから指摘がされておりますように、それをすることによってある程度抑えられることが一つあるのと、私が指摘しておるのは、もう一つは、文部省社会教育局として当然しなくちゃならぬ業務としての内容がこの中には含まれているのじゃないですか。強化をしていけば、拡充をしていけば、そのことはいまあるものをわざわざなくしてしまったり直轄にする必要なしにできる内容なんです。ですから、一と二の半分については、百万人に上る利用者があり、これを存続させてほしいという人が六十万人も署名をし、二千団体が署名をしているという状況があるじゃないですか。いまのままで存続をしてほしいという要求の出ているところが、ですね。
 そういうことになりますと、この一と二の提案理由については、まさにいまあるものを充実強化していけばできることなんであって、そして二の半分は社会教育課で果たすべき役割りがあるはずですから、それを充実していけばできるということになるめじゃないですか。私はこう言っているわけです。でも、なおかつ足りないというのだったら、新しく何かを設けてでもそういうことをやるということの方針がなぜ早く出てこなかったのか、それがどうしてもぼくは納得できないのです。
 私はこの三の理由は後でまた申し述べますけれども、いままであなたたちの言っていることを聞いておりますと次々に出てくるのですね。ちょびちょび出てきて、それを全部総合するとそうなりますというようなかっこうになっちゃっているけれども、当初から私が指摘しているのはそういう中身なんですね。ですから、この点について特別にいま直轄にしなければどうだこうだと言うなら、なぜ以前からそういう問題が提起されなかったのか。その点をお答えください。
#33
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 ただいまの先生の御指摘の点につきましては、先ほど来申し上げておりますように、研修の機能の充実という課題につきましては、どちらかと言えば、施設管理法人よりはさらに直轄の施設といたしまして研修教育機関としての性格をより明らかにしていくことが必要ではないか。あるいはまた国立公立の青少年教育施設についていろいろお世話をするとなれば、これはやはり特殊法人よりは国の直轄の機関の方が適当ではないか。
 調査研究等につきましても、いろいろのことを考えますと、その施設においてあわせて実施することが具体的ないろいろな施策を考えていく上に最も適当であるというようなこと等がございまして、それで先生から一つ一つの理由について分けていろいろお話がございますが、やはり、提案の趣旨は、特殊法人の整理合理化まで含めまして、そのことを契機にいままで課題であったいろいろな青少年教育の充実振興のための新しい方策もあわせてその際取り込ませていただく、こういう考え方で私どもとしてはオリンピックセンターの直轄化の方針を決定いたしまして、法案を提出して御審議をいただいておるというのが今日の状況でございます。
#34
○中西(績)委員 分けてやると言うけれども、分けているのじゃなくて、あなたたちがちゃんとそのように書いてあるから、それを一つずつわかりやすく整理をしてみるとそうなるのじゃないですか。こういうことを私は言っているのであって、わざわざ分けているのじゃないですよ。皆さんが書いているから、このように提案なさったから、それを私は指摘しているのであって、別にこれは分けたとかなんとかじゃなくて、そういうふうに理解していただきたいと思うのです。
 そこで、研修を強化するのに直轄でなければならぬという理由をいま言われたのですけれども、これは私はどうしても納得がいかないのです。直轄であれば研修がうまくいって社団法人であればこれがうまくいかないなんということがどうしてできるのか。さらに、また、直轄になればお世話が行き届いて法人であればお世話が行き届かないという言い方をいましたのですが、これはまた当たっていないことを言っている。一方的だと私は思うのです。
 そういう調査をした結果があるなら、その点についてお示しください。
#35
○望月政府委員 これは先ほど来申し上げておりますように、特殊法人の場合には、オリンピックセンターが設置されたときはオリンピック東京大会の選手村の跡の宿泊施設を施設の管理を中心として運営していくということで特殊法人という形態をとったわけでございまして、今後の青少年教育の方向を考えますと、この際、施設管理ということを中心に考える特殊法人よりは、そういう研修教育活動というものを核に置いた直轄の施設にすることの方がよりふさわしいのではないかということを私どもは考えておるわけでございます。
 それから、国公立の施設に対するいろいろなお世話あるいは……(中西(績)委員「調査した資料があるならお示しくださいと言っておるのであって、一々そんなことを私は聞いておるのじゃないのだ。時間がかかるばかりだ」と呼ぶ)はい。そういうことを考えますと、やはり、国立公立の施設に対しての位置づけとしますと特殊法人よりは国の機関の方がふさわしいということでございまして、これは調査の結果ということよりはむしろ別の視点からそういうことを考えておるわけでございます。
#36
○中西(績)委員 委員長、私は政府委員に注意をしていただきたいと思うのですよ。質問する内容については一言も答えずに、べらべらべらべらとほかのことばかり答えているのですよ。時間がかかってしようがないのです。決められた時間内ですから、調査した資料があるならお出しくださいと私は言っているのです。
#37
○望月政府委員 それは先ほど申し上げましたように、むしろ国公立の施設に対するお世話という位置づけということで考えたことでございまして、特に調査の結果を踏まえてということとは別のことでございます。
#38
○中西(績)委員 それはだれが考えたのですか。
#39
○望月政府委員 オリンピック記念青少年総合センターの直轄化に当たりまして、かねていろいろな青少年団体あるいは関係者等からも、やはりそういう世話をする機関が欲しい、それは施設管理という観点よりは、むしろ国の直轄の機関としてそういうものを置く方がふさわしいのではないかという御意見等はいろいろな方面からもあったわけでございます。
 私どももそういうことを踏まえまして、この特殊法人の整理合理化の際に直轄の教育施設にオリンピックセンターを切りかえ、その際かねがねいろいろなところで御要望のありましたそういうことについてもあわせて取り込ませて青少年教育の振興充実に資していきたい、こういう考えでこういうことにいたしたわけでございます。
#40
○中西(績)委員 それはだれが考えたのか。いまあなたは考えたと言うから、だれが考えたのか、あるいはだれがそういうことを決めたのか、このことが重要なんで、ほかに言う必要はないのです。簡明に答えてください。
#41
○望月政府委員 法案を提出いたしましたのは、文部省から閣議を経て国会に法案を提出させていただいたわけでございますので、青少年教育施設のあるべき方向づけということを念頭に置きながら、文部省としてもこれが適当な方策であるということで法案を提出させていただいたということでございます。
#42
○中西(績)委員 そうなりますと、文部省がそのように直轄にした方が先ほどからあなたが言っておる研修が強化をされる、あるいは教育面で効果が上がるということを認識をし、方向づけをしただけなんであって、では、利用者だとかあるいはそこで働いておる人たちの意見は聞きましたか。
#43
○望月政府委員 ただいまいろいろ御指摘のございましたような青少年教育充実のための方策といたしましては、各施設の連絡、協力あるいは各種団体の連絡、協力あるいは青少年教育に関する具体に即した調査研究をするための機関が必要だということにつきましては、青少年団体関係者等からもかねがね御意見があったわけでございますので、われわれといたしましてはこの考え方を取り上げて、進めていくに際しては参考にさせていただいておるわけでございます。
#44
○中西(績)委員 それでは、昨年百万人の使用者がいたということはおわかりですね。どうですか。
#45
○望月政府委員 承知しております。
#46
○中西(績)委員 その内容を分析していますか。
 先ほどあなたがおっしゃった青少年団体などの意見によれば、充実方策としてそういう機関が必要だということを言っていますね。あなたはそうおっしゃった。ところが、そのことを受けた文部省はそういう方向づけなりそういうことをやっていったと言いますけれども、直轄の方がよろしい――しかも、恐らく青少年団体なるものはそういう直轄の方式がよろしいということを言ったでしょうが、しかし、百万人というそれを使用した人たちの意見について追跡調査なり何なりをしたことがあるのかどうか。むしろ六十万人に上る人たちはこれを法人として存続してほしいと要請している。あるいは二千団体の人たちはこれをそのまま存続してほしいという要請のこれにみんな署名をしておるあけでしょう。
 それでは、それを超えるものからそういう要求なりがあって、果たしてあなたたちはそれをやったということになるのですか。
#47
○望月政府委員 ただいまの先生の御指摘のように、センターの直轄化に伴って、特殊法人で運営しておるときよりも利用が制限されるのではないかという観点からいろいろな団体からお申し出があったことは承知をいたしておりますし、私もその団体の方にもお目にかかったことはございます。
 ただ、その際に私どもが申し上げたことは、センターが直轄になっても従来御利用をいただいたような団体の利用が制限されることはないということをお話を申し上げておるわけでございます。
#48
○中西(績)委員 私が聞いておるのはそんなことではなくて、百万人の使用した人たちの後の追跡調査なり何なりをしているかということです。あなたの言によると、たくさんの人から、大部分の人たちからそういうふうに直轄にしてくれという要求があったのですからね。
 それでは、その青少年団体とは何と何かということを言ってごらんなさい。そういうことを言ったところはどことどこか言ってごらんなさい。
#49
○望月政府委員 いろいろな方面からセンターの将来についての御意見はございましたけれども、私どもが一つここで持っております資料では、青少年総合センター拡充推進青少年団体委員会というところから「オリンピック記念青少年総合センターの拡充計画について」という御意見が出されておりますが、その中には、ボーイスカウト、子ども会連合あるいはユース・ホステル協会、日本経済青年協議会等二十七団体がございます。例を挙げますと、いま申し上げたような団体から御意見が出されておるわけでございます。
#50
○中西(績)委員 そうしますと、その方たちが昨年そこで使用した数は何ぼですか。何人ですか。
#51
○望月政府委員 いまの先生の御指摘のような資料は、ちょっと整理をいたしてございません。
#52
○中西(績)委員 そこで、私が先ほどから申し上げておるように、百万人が使用しました。ところが、いまあなたがおっしゃったのは青少年総合センター拡充推進青少年団体委員会というものであろうと思いますが、それに加盟をしておるのが二十七団体ということでしょう。そうしますと、たとえばその方たちが昨年百万人使用したうちに何人いるかということが問題であろうと思います。特定の人によって左右されるのではなくて、少なくともあなたたちはそういうふうに方向づけをし、文部省としてこうした方がよろしいという一方的な判断を下すということになると大変問題です。
 ですから、私が聞いたところが、こういう団体が機関が必要だということを言っていますとあなたは申されたわけですね。ところが、それを言った団体の数は二十七団体で、実際に使用しているのはそのうちの何人なのか、何分の一なのか、そこが問題だろうと私は思うのですよ。全国に散らばっておる十三の青年の家でも四十七万人でしょう。しかもそれは会社、企業なんかの人たち全部を入れて十三カ所で四十七万人となっている。だから、そういう点から考えたら、都心にあって日帰りはあるといたしましても、そこに百万人を超える人たちが集中し、そして利用したということの意味は大事にしなくちゃならぬことじゃないでしょうか。一つの宿泊施設でそれだけの者が利用してきたということの意味、そしてそこに参加した人たちが今度全部当たることはできなかったけれども、六十万人がそれに反対をしておるということです。
 二十七団体どころじゃないんだ。二千団体の人たちが、少数のくくりの団体もあるでしょうけれども少なくともそれに反対をしているという事実、そのことをあなたは無視したということで確認してよろしいですか。
#53
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 そのことを無視したというわけではなく、直轄の施設になっても、いままで利用された方については従来どおり利用をしていただくという考え方で対応いたしておるわけでございます。
#54
○中西(績)委員 直轄にしたときの危惧あるいは問題、これがすでにこの十三に上る青年の家だとかなんとかでみんな知っているのですよ。だから、もしそれを直轄にすることがよろしいなら、その認識をするのだったらみんな反対をするわけはないでしょう。賛成をするはずなんです。
 では、反対をするのはなぜですか。直轄に反対ということになっているのですからね。だが、そのことを無視してあなたたちはやっている。これは一方的に考えているということになりはしないのですか。しかも、さっき言う二十七団体の、その利用した人の数すらもはっきりしていない。この点についてもう一度確認しますけれども、無視をしたということで確認しますよ。
#55
○望月政府委員 先ほど先生が青年の家の例をお挙げになりましたけれども、先生も御承知のように青年の家は青年の団体宿泊訓練の機関でございます。オリンピックセンターは御承知のように都市の中にある、しかも非常に大きな研修施設でございます。団体宿泊訓練といわゆる一般の研修とは、いろいろな施設の運用のあり方等についても、おのずからそこにそれぞれの目的、性格に即した違いがあるわけでございます。
 私どもにお見えになった団体の方のお話を承ってみますと、直轄になると青年の家と同じようになるのではないかという観点からの御心配がずいぶんおありのようでございましたが、それにつきましては、施設のそれぞれの目的なりによっておのずからあり方は違う、その点は青年の家とは違うあり方でいくので、従来皆様方が御利用いただいた姿と基本的には変わらないということを御説明をさせていただいたわけでございます。
#56
○中西(績)委員 いま青年の家とは違うという言い方をしておりますけれども、青年の家がなぜいま問題になっているかという、その中身はおわかりですか。わかっているかわかっていないかだけ聞きます。
#57
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 団体宿泊訓練を目的とする青年の家でございますので、一応生活の時間はきちっと守っていただくということをあらかじめ利用者の方に申し上げておるわけでございます。
 中には夜を徹して話し合いたいという御希望の方もおありかと思いますけれども、青年の家の場合には、団体宿泊訓練、生活規律をきちっと守り、その中で共同、友愛、奉仕の精神を培うという、そういうねらいでやっておりますので、その点についてもう少し楽に使いたいというような観点からの御意見等はときどき伺うことはございます。
#58
○中西(績)委員 非常にたくさんの制限条項があるということですね。また、そこを使いたいと思っても、何々団体に所属するとかいろいろなことを全部挙げていくとだめだということになるわけです。
 ですから、制限条項が多過ぎてそれは使えないということになるのですね。そう私は理解をしているのですが、どうですか。
#59
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 制限条項が多いから、これはちょっとほかの施設に行った方がいいなという団体がおありのことは承知いたしますが、ただ、同時に、その団体宿泊訓練が非常にいいということで、その観点からまたそこを活用していただいている団体もたくさんあるわけでございます。
#60
○中西(績)委員 使いたいという人を制限するからそこには行けない人がいるということを私は聞いているのであって、使いたいという人、それをよろしいという人はいいです。問題は、そこに制限があるからこそ青年の家というのは特殊なものになっておるわけです。
 だから、いま私がなぜこのことを言うかといいますと、先ほどあなたが答弁し、あるいは大臣が答弁しましたように、全国にたくさんの、国立についても十三と三の青年の家あるいは少年の家があり、それから今度は各公立のものが青年の家は九十四が四百五十八になり、そして少年の家はすでに百三十六になっておるという現状の中で、その後の中心的な役割り、さっきからあなたたちは中心的な役割りを果たすものがそこには必要なんですと言っているわけですが、ということになると、あなたたちが直轄にしようとするセンターと青年の家とどこが違うのですか。
#61
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 青年の家につきましては、御承知のように国立の青年の家は団体宿泊訓練を目的とする施設として設けられております。これは団体宿泊訓練という特別の目的を付しておりますが、公立の青年の家につきましては、そういう形で運営されるものと、都市型の青年の家というようなことで、勤労青少年その他が自由に出入りをしながらいろいろと情報を交換したり友達をつくったり、あるいはそこでいろいろ学習活動をしたり、あるいは先輩の話を聞いたりするような施設もあるわけでございます。公立の青年の家の場合には都市型ということもございまして、国立の青年の家とはおのずから構えを異にしております。
 したがいまして、今度のセンターがいろいろとお世話をし、あるいは連絡、協力の世話役をする青年の家の場合には国立の青年の家とタイプを異にしたそういう青年の家も含まれておるわけでございまして、むしろ、今後は、そういう面におきますところの施設の運営のあり方等について、都市の抱えているいろいろな問題を解決していく上にも必要なことであると私どもは考えておるわけでございます。
#62
○中西(績)委員 そうなればなるほど、そうであればあるほど、直轄にする必要というものがだんだん薄らいでくるわけですね。直轄にせずとも、そういうものはそういうものであってよろしいわけですから、それはちゃんと残しておいて、そしてあなたたちがどうしても直轄的なもので都市型のものが必要なんだというなら、それをどうつくるかということを考えたらいいわけなんです。
 あなたたちは、ここに「近年の社会構造の急激な変化に伴い、青少年の学習要求は多様化、高度化し、これに対応して」云々とありますように、多様化し高度化しているという条件の中では直轄にしなければならないという理由は何もないです。むしろそれをあなたたちが整備をしてまとめていこうとか、あるいはそういうことを調査なり研究してそういうものを強化していくということであるならば、やはりそのためのものをつくるべきですよ。それだのにごちゃごちゃしてしまってわからなくなってきているのですよ。
 だから、ここからすると、何も法人のセンターをいま改めて直轄に切りかえるという理由は出てこないと私は思うのです。そういう意味で私はこのことを時間をかけて聞いているのですよ。そこはどうですか。
#63
○望月政府委員 先ほど来御指摘のございますように、新しく別の機関を考えたらどうであるかという御意見も確かに一つの御意見であろうかと思います。
 ただ、別にそういう機関をつくるということはなかなか大変なことでございますし、また、研修施設などもあわせて持っているオリンピックセンターを特殊法人の整理合理化の一環として直轄にする際に、直轄の機関として実施するにふさわしいいろいろな機能も付与しまして、総合的な役割りを持たせて青少年教育の振興に寄与してまいりたいということで、私どもとしてはこのような考え方をとらせていただいたわけでございます。
#64
○中西(績)委員 いま言ったことの中からは納得するような理由は何もないですよ。
 先ほどからいろいろ言っておるけれども、ではもう一つ三番目の問題について言うと、「特殊法人の整理合理化の要請にこたえるため、オリンピック記念青少年総合センターを解散し、」そして直轄にするということを明らかにしておりますが、ということになりますと、まず一と二の問題については、先ほどから申し上げるように、特殊法人だからそれができないとかなんとかいうことではなくて、むしろその理由は、天下りの人事だとか評議員会のあり方であるとか運営だとかいうものを十分に考えて改めさえすれば、さらにさらにこれらの問題については充実ができるのです。
 それをいまここで一挙に取り払ってしまって、しかも六十万人もの人が反対をし、二千団体の人が反対をしているにもかかわらずやるということになると、この三番目の問題がまたクローズアップされるのですが、そのように理解していいですか。
#65
○望月政府委員 私どもといたしましては、特殊法人の整理合理化の際にこれを発展的に改組いたしまして、特に国公立の青少年教育施設に対する連絡、協力などにつきましてはやはり国がやる方がふさわしいし、それから今後研修機能を充実していく際にも、これは国立の機関にした方がより適当にそのことを進めていくことができる等いろいろなことを勘案いたしまして、先ほど来申し上げましたようにこの方針を決定させていただいたわけでございます。
#66
○中西(績)委員 国がやる方が大変ふさわしいということを強調しましたが、これはちょっと後に残します。
 いま三番目に入りましたから、その問題をちょっとお聞きします。
 いまあなたが言われましたように、特殊法人を廃止して国の直轄にするということになるわけでありますけれども、そうしますと、特殊法人を廃止するというときには少なくともその基準になるものがあるはずなんですね。これは何ですか。
#67
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 これは特に基準というものはございませんが、いままで、特殊法人の整理合理化につきまして臨時行政調査会等で幾つか御意見が出されております。たとえば三十九年九月に出されました臨時行政調査会の特殊法人の整理合理化等の基準においては、「設立当初に目的とした機能を現実に果たしていないものは廃止する。」「政府関係機関等の中で同種の業務を行なうものがあるときはこれらを統合する。財務的または経営的に自律的運営能力をもたないものは本省の付属機関に改組するか、またはこれらの業務を地方公共団体に委譲する。」あるいは「その他の特殊事情」と、こういうことが一つの御意見として出されております。
 私どもは、行政改革というものは、単に経費の節減を図るとかなんとかという観点だけではなく、やはり今後の行政の将来を見通し、新しい社会的なニードに対応するような体制に従来の体制を切りかえていってより適切な行政効果を上げる、こういうことも一つの大きなねらいであるというふうに理解をいたしておるわけでございます。
#68
○中西(績)委員 こちらの問いに対して簡単に答えてくださいね。
 いまあなたが言われました臨時行政調査会の答申の中身は三点ほどありましたが、それに該当しますか。
#69
○望月政府委員 それには直ちには該当いたしません。
#70
○中西(績)委員 そうしますと、その後の社会的な変化ということを言われましたけれども、少なくともこれをする場合には、目的を達成したとかあるいは社会的な変化だとかいうことが――これ以外にも挙げられると思うのですが、社会的変化と言うけれども、むしろこれを重要視されておるということはお認めになりますね。
#71
○望月政府委員 特殊法人の一般的な整理合理化の考え方におきましては、おおむねこういう考え方がとられていると思います。
#72
○中西(績)委員 答弁にならぬことを答えてもらっては困るのです。
 私が言っているのは、この三つの条件の中には入らない、当たらない、今度の特殊法人を廃止するということの条件にはならない、ということになれば、あなたは先ほど、社会的な変化だとか、そういうものに対応しなくちゃならぬということを言われるから、私はそれについて言っているのですよ。
 社会的変化ということになれば、むしろこのセンターというのはますます重要視され、うまく活用して設備を拡大していけば百万人が百十万人、百二十万人とどんどんふえる、こういうことを社会的変化としてとらえるべきではないか、重要視されているのではないかということを私は言っている。こう言っているのですが、どうですか。
#73
○望月政府委員 オリンピックセンターで今日まで実施してきている青少年の研修活動というものは、今後社会的には必要の度合いはますます増すものだと思います。
#74
○中西(績)委員 ということになりますと、解散をする理由というものはここには何も見当たらないと私は思うのですが、それはどうですか。
#75
○望月政府委員 先ほど来申し上げておりますように、特殊法人の整理合理化という問題についていろいろな観点から政府部内で検討が進められました。
 それで、その際いろいろな御議論がございましたが、このオリンピックセンターにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、研修の機能をより充実していく、非常にたくさんできた国公立の青少年教育施設の連絡、協力の世話をする、青少年団体についてもいろいろなサービスをする、あるいは青少年教育についてのいろいろな具体的な調査研究をする等、そういう仕事を実施していくことを考えた場合に、やはりこれはこの際ひとつ発展的に直轄の社会教育の施設にする方がふさわしいというふうに考えてこの案を提出させていただいたということでございます。
#76
○中西(績)委員 いまあなたの言われたことは、第三の解散をするという理由ですね。
 いわゆる特殊法人を存続していく、維持していくということ、それをつぶさなくてはならぬという理由にはならぬでしょうと私は言っているのだから、その理由はそこにはないと言ってもらわなければ困るんだ。あなたのは答弁になっていない。
#77
○坂本委員長 質問に対しては、答弁は簡明に願います。
#78
○望月政府委員 ただいまの先生の御指摘のような意味でございますならば、この臨時行政調査会の勧告の中に出ております「ア、イ、ウ」には該当はいたしておりません。
#79
○中西(績)委員 調査会がやった三項にも適応していない。あなたが指摘をした社会的変化という面からしても、特殊法人をいまことさらにつぶす必要はない。ますます重要性が増していっておるからね。数はどんどんふえてくるし、それはちっともない。そういう点から言うと、この面だけに限って言うなら、特殊法人というこれを解散する理由は何もないじゃないですかとぼくは言っている。
 この三についてはないとあなたは言ったんだ。だから、あとはもう一つなんだ。社会的な変化、この点ではどうなんですかと私は言っておるのですよ。よく聞いてから答えてください。
#80
○望月政府委員 先ほど来申し上げておりますように、そのことでオリンピックセンターを直ちに無原則に解散するという意味ではございませんで、私どもといたしましては、整理合理化を進めるに当たって、青少年教育の充実を図るためにより適切な機関にいたすという観点でいま御説明申し上げておるような考え方をまとめたわけでございます。
#81
○中西(績)委員 だから、ぼくはわざわざしぼって質問をしているのですよ。はっきりしなきゃいかぬ。
 社会的な変化というものがある、そしてそれは必要なんだとあなたは言っている。いままで来た経緯からしましても、百万人を超えるものがさらに百十万、百二十万になっていくだろう。そのことだけに関して言うならば、社会的変化ということからしても、いま改めてこれをわざわざ切りかえをする必要はないでしょうとぼくは言っている。
#82
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 ただ、そこのところは、先生の御質問はあれでございますけれども、私どもが解散ということを考えましたのは、先ほど来申し上げておりますように決して無原則な考え方ではなくて、そういう新しい時代の要請に対応するということでこういう考え方をとらせていただいたということを重ねて御説明申し上げて御了解いただきたいと思うのでございます。
#83
○中西(績)委員 これは答弁になっていないと私は思うのです。時間が制限されている中で幾ら言ったって、あなたはそれを知っていてやっているから私は腹立たしくなるのですよ。
 いずれにしても、そういう社会的な要求がますます強まってくることは事実なんです。だから、そのことだけによれば第三の理由というのは大変薄い理由になるのです。ということになると、さっきから問題になっている一のところで問題になるのです。あるいは二のところで問題になる。というのは、私が言った一、二についても問題になるのだけれども、それを充実強化していく、そのことによってこのことは補うことができるのです。ということになると、あなたたちは新たに何かをやろうとしておるということになる。そこが先ほどからあなたたちが言っておる問題だろうと思うのです。ところが、さっきの答弁の中で、そこでもとに返りますけれども、あなたは盛んに国がやることがふさわしいということを言うのです。これは新たな理由じゃないかと私は思うのです。
 問題は国がやることが望ましいということです。ですから、そこのところをもうちょっと整理して、これとこれだという二言ぐらいにまとめてくれませんか。しぼれないですからね。
#84
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 国がやるにふさわしいということは、先ほど来申し上げておりますように、特殊法人は施設管理を主体とすることに主たる目的があって運営をされておるわけでございますので、これからの研修機能の充実あるいは国公立の青少年教育施設の連絡、協力というようなことを考えますときに、やはり直轄にした方がより適切にそういう仕事を進めることができる、こういうふうに考えておるわけでございます。
#85
○中西(績)委員 だから、国公立にした方がより効果があるという、それは何と何ですか。
#86
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 研修の充実、それから特に国公立の青少年教育施設の連絡、協力あるいは青少年教育に関する調査研究等につきましては、国の直轄にする方がより適切な業務の遂行ができるのではないかと考えております。
#87
○中西(績)委員 それで、最初から私が言っているように、この二のところは充実強化をすることが一つと、もう一つは社会教育局なり何なりがやればできることじゃないかと私は言っているのです。それをいままであなたたちはサボってきたのじゃないか。そうじゃないですか。
#88
○望月政府委員 施設の連絡、協力というのは、文部省が直接いたしますよりは、そういう同じような仕事を大規模にかついろいろなスタッフを集めてやっている青少年教育施設が勧進役になっていろいろとお世話をする方が、それぞれの集まられる方等についても具体的なお話も出やすいし、またお互いに仲間だということでいろいろな点できめ細かく御連絡がとりやすい等々を考えますと、これはやはりこういう青少年教育施設のどこかをそういう中核的な施設として整備をすることがより適切であると私どもは考えております。
#89
○中西(績)委員 たとえば調査研究なんというようなものは、これは社会教育局がやろうとここがやろうと同じだと思いますよ。屋上屋を重ねることなのだ。
 先ほどからあなたが言う連絡だとかいろいろな交流だとかいうのは、文部省が直轄をせずとも、そういうことについては具体的にできますよ。むしろそういうものを助成するような体制をいかに文部行政の中でつくっていくかということが大変重要だと私は思うのです。そこを落としてしまって、いつもあなたたちが中心に座って引き回さなければならぬというところに問題がある。そういうことが先ほどから私が言っている文部省の方向づけという問題――これはあなたが言ったのだが、文部省が方向づけをしてこうして提案をしているのだと言うけれども、一番の問題の焦点はそこにあるのじゃないかと思うのです。百万人あるいは六十万人の意見は聞かずに、二千団体の意見は聞かずにわずか二十七団体の意見は聞く。これは特定ですね。しかも今度は数はどのくらいかと言うと、その数はわかりませんと言うのだ。わかっていないということは、その人たちの二十七団体というものの性格とあれは、知りさえすれば数だとか何だとかは問題はないということを意味している。
 そういうものすべてを考えて、いままであなたが答弁された中身を考えてみますと、まさに文部省が一方的に方向づけをした、閣議で決定をした、こういうことになりはしませんか。文部大臣。
#90
○内藤国務大臣 御指摘のように、あなたのおっしゃることも大変よくわかるのですけれども、ともかくこれはオリンピックの記念につくった村ですから、二十年前の古いものですよ。ですから、いま局長が申しましたように、その後青少年関係の団体が飛躍的に発展してきたものですから、それについて役割りを果たす。いま百万人とおっしゃるけれども、もう施設も古びてしまって、あれじゃだめだと私は思うのです。
 これからそういう意味で飛躍的に発展するために、これを一つの契機にしたいというのが私の願いです。
#91
○中西(績)委員 だから、私が提言をしているように、飛躍的に発展をするということになれば、むしろいまのセンターを維持し、そして拡大をしていき、古びている宿舎があるならそれを改造して集中管理をする方式だとか、それはいろいろありますよ。それは先ほどから私が言うように、組合が提言している中にはそういう提言はたくさん入っています。
 だから私が知っているかということを聞きましたら知っていると言うから私は言いませんけれども、それはそれとして、いま大臣が言われるようなことについては私も同感だから、そのことは拡大をしたりあるいは充実をするということに私は反対しているのじゃないです。ただ、これを直轄にしなければならぬという理由が私はどうしてもわからない。だからこのように聞いているわけです。いまあなたが答弁をなさったことからしますならば、直轄にする理由もそこにはあえてないわけですよ。充実をしていただけばいいわけですからね。ですから、先ほどから言っているように、もし社会教育局でいろいろなそういうものができないというなら、ああいう法人で設立されているものは別個に一つの形態としてあっていいと思う。幾つものものがあっていいと私は思いますよ。
 だから、そのことはそれとして充実をしていただけばいいのだし、片一方どうするかという、いまあなたたちが目的としておる問題を解消するための手だてはどうするかということになると、いままで私が聞いた範囲では、少なくとも社会教育局で充実をし、力を入れていけばこれは達成可能ではないかと私たちは主張しているわけです。それがもしできぬというなら、別個に青年の家と同じような組織になるのか、都市型の別個のそういうものをつくるのか、そういうことを提言しているならいいと私は言うのです。
 少なくともこれはいま急に降ってわいた中身じゃないわけですから、二、三年前なりに新しい提言をして、そして行政としていかにあるべきかということを追求すべきだと思うのです。そのように私は考えていますが、大臣はどうお考えですか。
#92
○内藤国務大臣 中西さんの御意見は私もよくわかるし、それも確かに一つの方法なんですけれども、先ほど来申しましたように、とにかく二十数年も前の古い建物で、その施設を中心にやるのも確かに一つの意見ですし、それを改善することが大事なことでございますけれども、せっかくこういうチャンスでございますから、このチャンスを利用して思い切って改善していき、そして青少年教育全体の飛躍的な発展を図るということも大事だと思います。
 青年の家、自然の家、いろいろなものがありますから、そういう連絡、協力もし、そして研修もする。そういう一つの中心的な機関というものがやはり欲しいという気もするわけですから、先生のおっしゃる意味もよくわかりますけれども、せっかくこういう機会ですから、この機会に飛躍的な発展を遂げるようにしたいと願っておるわけです。
#93
○中西(績)委員 そういう特殊法人によるそういう施設なり何なりがあって、多様化し高度化したものに対応してこれは社会的に必要なんだと皆さんは言っているわけですから、これをするとすれば、そういうものがチャンスではなしにむしろおたくはつぶしてしまって、同じ人員でさらに今度はたくさんのそういうものもみんなに請け負わせてやらせようということになるわけですから、これは人員の増加はないのですよ。
 ということになれば、これは果たしてできるかといったら、そんなことはできっこないのです。だから、むしろいままでのそのような宿泊施設を使っての社会教育面の充実強化というものが逆に抑え込まれてくるということになる。同じ人員で内容的にはこれを補充しないのですから、むしろ社会教育局がサボっていると私はとりたいと、こう言っているわけですよ。ですから、この点を大臣はどのように思うのかですね。
#94
○内藤国務大臣 ですから、先生がおっしゃることもよく私もわかります。わかりますけれども、こういうことになったのですから、そこで、できればこの機会にあなたの目的を考慮しながら、飛躍的な発展を遂げるにはこれも一つの考え方だと私は思っています。できちゃったものを飛躍的な発展をということはなかなかむずかしいものですから、この機会に思い切って改善をしていくという一つのきっかけにつくりたいと思うのです。
#95
○中西(績)委員 これは改善をするということをあなたはおっしゃるけれども、先ほどから指摘をしているように、私はこれにずいぶん時間をかけましたけれども、一つ一つずっと取り上げてまいりますと、強化をしなければならぬ、拡充をしなければならぬ、飛躍的発展をしなければならぬとあなたたちは言われるけれども、本当に発展をするためにはそんなことではだめですと私は言っているわけです。むしろこれは抑え込むことにしか作用しない。二兎を追おうとするところに問題があるわけですね。ですから私はその点を指摘しているので、この点についてはいま聞いたってもう答弁が出ないから打ち切りますけれども、この点についてもう一度あなたたちは十分検討してください。
 それからもう一点だけお聞きしますけれども、今度切りかえるに当たって、労働組合との関係の中でどのようにあなたたちは対処してきたかを聞きたいと思うのです。
 その一つは、このセンターの理事者と労働組合との間で組織の改編などが生じた場合は事前協議を行うということを約束をしていました。ところがそれは全然されずに、急速あなたたちから攻め立てられてこういうことを決定してしまったわけですね。閣議まで決定を持ち込んだ。だものですから、五月の二十九日に理事長は、「前任者が、事前通知を無視してセンター直轄化を決めたことは、遺憾である。」という意思表明を文書でちゃんとしています。そこで、この「遺憾である。」ということを受けまして、このセンターの理事長とセンターの組合との間で労働者の犠牲を伴うような合理化は行わないという趣旨の確認書がある。このことについて御存じですか。
#96
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 いまの先生の御指摘のようなことにつきましては、センターの方から報告を受けております。
#97
○中西(績)委員 そうしますと、その中に、「職員は、特殊法人として存続することを強く希望しているので、労働者の犠牲を伴うような改組が行なわれないよう極力努力する。」ということを言っているわけですね。それでそういうことを聞いたとおっしゃいますけれども、では今回の場合にはこの文言とどうかかわり合ってお考えになったのか。
#98
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 組織が切りかわるに際して一番重要な問題は雇用の問題でございまして、このことについては理事長以下理事者の方からも強く定員を確保してほしいというお話がございまして、私どもも今回の予算の編成に当たりまして理事者と一体になって定員の確保に努めまして、現在のオリンピックセンターの定員と同じ定員を確保するなどいろいろ努力をしてまいっておるところでございます。
#99
○中西(績)委員 そうしますと、犠牲が伴わないということを確認してよろしいですか。
#100
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 雇用の面に関しましては、一応すべて受け入れる体制を整えてございます。
#101
○中西(績)委員 犠牲という意味は、「特殊法人として存続することを強く希望しているので、労働者の犠牲を伴うような改組が行なわれないよう」ということになっていますから、これを尊重するということになれば、雇用関係だけではなくて他のいろいろな問題等もございますけれども、それが犠牲、本人の犠牲――犠牲というのはおわかりでしょう。どうなんですか。
#102
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 先生の御指摘の点は、一つは給与の問題について端的に出てくると思います。
 給与につきましては、特殊法人の職員を国家公務員に切りかえます場合には、やはり国家公務員としての給与法の規定が適用されるわけでございます。
 したがいまして、従来特殊法人は国家公務員に比べて身分が不安定であるということで給与が若干かさ上げをされておるわけでございますけれども、その部分については国家公務員になった場合にイコールとはいきがたい。ただ、私どもはできるだけ人事院と御相談をしてその減を少なくいたしたいと現在努力をいたしておるところであります。
#103
○中西(績)委員 私は細かく聞く気持ちはありません。というのは、私は労働組合の労働者ではないわけですから……。ですから、こういうものがあるけれども犠牲を伴わないという、この文言は達成できるように努力はするのですか。
#104
○望月政府委員 先ほど申し上げましたように、給与の面につきましてはおのずから限度はあると思いますが、減額を最小限にとどめるように努力をいたしておるところでございます。
#105
○中西(績)委員 私は給与などと言っているわけじゃありません。犠牲になるものはすべて――だから私は犠牲ということをお聞きしたわけなんで、そういう一切のものについて、これはなくすように努力をする、こういうようにとってよろしいですか。大臣。
#106
○内藤国務大臣 できるだけ御趣旨に沿うように努力いたします。
#107
○中西(績)委員 それでは、大臣の、そういうことのないように最大限努力をするということの、その言葉をもって私たちも承服をするわけでありますけれども、後になって変にこじれたりあるいは逃げたりということはしないようにしてほしいと思いますが、よろしいですね。
#108
○内藤国務大臣 承知しました。
#109
○中西(績)委員 そこで、一点だけ聞きます。
 先ほど答弁の中に大変な問題がありました。それは国がやることが最高のような言い方をしたわけでありますけれども、これは大変な問題があると思いますので指摘だけをします。
 特に今回の場合、これはただ単にオリンピックセンターだけでなしに――オリンピックセンターは設置法の第十条の五号の二にこれを今度繰り入れるわけでありますから、国が直轄するということになるわけです。ということは、いままでと同じように、国立青年の家あるいは少年自然の家、あるいは婦人教育会館もそうなんですけれども、すべての管理運営が文部省に任されているわけですね。そうしますと、これは文部省が直接支配しやすい条件を持っているということはお気づきだろうと思うのです。
 ですから、この点、初等中等教育機関についてもあるいは高等教育機関についてもすべてどうなっているかというと、これは文部省は指導、助言の域を逸脱することができなくなっていますね。そしてなおかつ今度は、社会教育法の第三条からいたしましても、あるいは教育基本法の七条、九条というところにいたしましても、直接支配をするというやり方については、大変な間違いをこの中には内蔵すると私は思います。ですから、戦前の問題として、、社会において行われる教育に対しては国または公共団体が当事者となるという、この戦前の社会教育観を引き継ぐようなことが起こりかねない条件が、この設置法第十条の五号の二にこれを位置づけしますと出てくると思うのです。この点は十分気をつけていただかなければならぬ点だと思います。
 また、青年の家でやっている研修とそれから資格取得、社会教育局長が出している上級の指導者に対する資格付与、終了証を授与しているでしょう。こういうことはほかのところにないですよ。初等中等教育についても大学についても、どこにもない。それを直接やることができるということになっているわけですね。こういうことから考えますと大変な問題をこの中には内蔵しておりますから、これからの運営面でそういうことができるだけ起こらないようにすべきだと私は思うのです。
 細かく申し上げて質問する時間がもうありませんから、特にその点一つにしぼって大臣にお尋ねします。
#110
○内藤国務大臣 全く同感でございます。私は、あくまでも文部官僚は皆さんのために奉仕するという気持ちがなければいかぬと思うので、命令するとか指導するとか、そういう考え方は私は絶対にきらいなんです。あくまでも皆さんのためにいいように奉仕したい、こういうふうに思っております。
#111
○中西(績)委員 終わります。
#112
○坂本委員長 小川仁一君。
#113
○小川(仁)委員 八十四国会におきましてもこの法案を審議いたしましたのですが、一遍廃案になっておりますから、亡霊がよみがえったみたいな状況でもございますが、改めて新しい装いをしてきた法案でございますので、再度質問を申し上げますので、大臣以下御答弁をお願いしたいと思います。
 先ほど中西委員の質疑にもありましたけれども、端的にお聞きいたしますから、ひとつ答弁も端的にお答え願いたいということを重ねてお願いを申し上げておきます。
 最初に、行政管理庁に質問を申し上げますが、「特殊法人の整理統合を図るため、」ということがこの理由の最初に書いてありますが、行政管理庁は、特殊法人の整理統合についての昭和三十九年の臨時行政調査会の答申の「公社・公団等の改革に関する意見」を受けて、それが変わることなくこのオリンピックセンターの解散について対処されたと思いますが、いかがでしょうか。
#114
○加地政府委員 先生も御承知のように、行政改革の一環といたしまして、特殊法人の整理は、実は四十年代からそのときそのときの状況に応じましてやってまいったわけでございます。いま御指摘のございました昭和三十九年の臨時行政調査会の答申の中で、この特殊法人の整理合理化の問題が提案されておるわけでありますが、直接にはその答申を受けまして昭和四十二年から三年にかけて特殊法人の整理をやってまいったわけであります。そのときの時点におきましてはオリンピックセンターそのものの問題はもちろん出ておりませんけれども、その後、四十五年あるいは先般の五十年、あるいは一昨年の五十二年という形で、社会経済の変動に応じまして、そのときそのときの状況を見ながら特殊法人の整理をやってまいったわけであります。
 したがって、御質問のように臨時行政調査会の答申で直にどうこうという話ではございませんが、特殊法人全体の整理をやっていく場合の一つの考え方の基礎には臨調答申の御指摘の事項も十分踏まえてやっておるわけでございます。
#115
○小川(仁)委員 そうすると、情勢の変化によってつけ加えられた基準は何と何ですか。
#116
○加地政府委員 いま申し上げましたように、この特殊法人の整理合理化の問題につきましては、一番古くはいまの三十九年の臨時行政調査会の答申でございますし、その後昭和四十二年とか四十五年の時点におきましても、たとえば行政監理委員会とか、あるいはいろいろな関係団体とか、そういうところから特殊法人の整理についての御提案があるわけでございます。その場合に、それぞれの御提案の際には、具体的な特殊法人の整理をやりなさいと言う以上、われわれはこういう基準で考えたからこういう具体的な法人の整理をやってはどうかという、いわばその委員会なり調査会の考え方の基準をお示しになった上で具体的な合理化の御提案をなすっておるわけであります。
 したがいまして、私どもは、最近の問題で申し上げますれば、昭和五十年に全体の特殊法人の見直しをやりまして、その整理合理化を進めてまいっておるわけであります。その延長が今日まで至っておるわけでありますが……
#117
○小川(仁)委員 ちょっと待ってください。私は経過を聞いているのではなくて、何と何の基準が追加されましたかと聞いているのです。基準の中身を聞いているのです。
#118
○加地政府委員 失礼しました。
 示された基準は調査会、委員会の御提案でございまして、もちろん、そういう特殊法人の整理をやってまいります場合には、私どもは調査会なり委員会の御提案の基準というものは十分頭に入れてやってまいるわけでございます。
 若干細かくなりますが、どういう作業でどういう形で進むかということを申し上げれば御理解いただけるので申し上げたいと思いますが……
#119
○小川(仁)委員 いや、私は作業とか経過を聞いているのではなくて、臨時行政調査会が三つの基準を出しているのは知っていますね。そのほかに情勢の変化によって基準が加わったと言っていますから、どういう基準が加わったのか、その基準の内容を聞いているのであって、経過は聞いていません。
#120
○坂本委員長 答弁は簡明に願います。
#121
○加地政府委員 端的に申し上げますと、あの臨時行政調査会の基準の中で具体的に直に例示されたものが当てはまるという問題ではないと思います。前回管理局長が申し上げたのは、いわば従来の特殊法人を直轄することも行政改革、特殊法人の整理の一環であるということで申し上げたわけであります。
 今回のオリンピックセンターの問題につきましてどういう基準というものはございませんけれども、昨年の当時にも管理局長が申し上げましたように、いわゆる行政改革を進めていく場合の考え方といたしましては二つございまして、目的とかねらいというのがございますが、一つは、これは当然行政経費の節減とか、そういう合理化をやるためでございます。
 ただ、そのほかにも、たとえば時代の変遷に応じましてこういった方向に変えた方がベターであるということも当然入ってまいるわけでございます。オリンピックセンターの場合で申し上げますならば……
#122
○小川(仁)委員 ちょっと待ってください。私はオリンピックセンターが何だと聞いているのではないですよ。三つの基準のほかに、あなたは情勢の変化によって基準が加わったと言うから、その加わった基準は何と何かと、これだけ聞いているの下すよ。オリンピックセンターがどうだという質問を私はしていませんよ。
#123
○加地政府委員 基準の問題で端的に申し上げますと、たとえばオリンピックセンターでございますと、御承知のように……
#124
○小川(仁)委員 それを聞いているんじゃなくて、一般的な基準を聞いているんだよ。
#125
○加地政府委員 基準は先ほど申し上げましたように、私どもは、臨調なり行政監理委員会でお示しになったそれぞれの基準を十分頭に入れた上で改革をやっておるわけでありまして、その場合に、たとえば臨調で申し上げますと、御指摘の三項以外にもう一つ「その他の特殊事情」という問題がございます。ですから、整理をしてまいります場合に基準を立てますけれども、これはもちろん行政管理庁が推進をする側でございますから、関係各省と十分話を進めながらやっていくわけであります。
 そのときに、当初考えた基準で必ずしもそのとおりに当てはまらない場合もございましょうし、いろいろな実情を十分伺った上で判断をしていくわけでございまして、先生の御指摘のように基準というものがきちんと決まっておって、その基準の箱の中にはまったものだけやるんだという窮屈な基準ではないということを申し上げたかったわけです。
#126
○小川(仁)委員 私は、基準が箱の中にはまっているということ一言も言っていないのですよ。臨時行政調査会が出した三項目のほかに基準があるかと聞いて、あるとおっしゃるから何ですかと聞いただけの話であって、あなたの答弁によって聞いているのですからね。
 何か、箱の中にはまったような考え方だなんというように妙に規定をされますと私の方で物を言いにくくなってしまうし、何か、私自身があなたの考え方の中で一つの肯定された人間みたいな感じを受けてしまうので、とても質問しにくくなります。私もそんなに箱の中に入っている男じゃありません。どっちかというと外へ出て飛び歩く方です。そこを御承知の上で、基準はあるかないかということだけ返事してくださいと言っているのです。あったら何ですか、これだけですよ。解釈を聞いているのじゃないですよ。
#127
○加地政府委員 このセンターの……
#128
○小川(仁)委員 センターを聞いているのじゃない。基準を聞いているんだ。
#129
○加地政府委員 基準は、先ほどから申し上げておりますように、過去にいろいろな調査会なり監理委員会等で示されたものを十分頭に入れながらやってまいっております。
 具体的に申しますと、たとえばすでに設立目的を達した場合でございますとか、あるいはいまお話に出ましたように、臨調で申しますならば、「財務的または経営的に自律的運営能力をもたないものは本省の付属機関に改組するか」、云々という、こういうものも一つの具体的な例として挙げられた基準でございます。
 そういうことを頭に入れてやっておるわけでありまして、基準は何かといいますと、各調査会で示されたものとか、私どもが十分実態調査をして各省とも実態を話し合いながら方針を決めてまいったもの、こういうことになるわけでございます。
#130
○小川(仁)委員 そうすると基準というふうなものはない、各調査会で決められたいろいろなものをあなた方の頭の中に入れて、その頭の中から出されたものが行政改革の一つのあらわれ方となって出てくると、こう理解していいですか。あなたのお言葉をそのとおり私は解しているんですよ。
#131
○加地政府委員 私が申し上げた趣旨がなかなか不正確なあれかもしれませんが、統廃合の基準について、たとえば臨時行政調査会は、御指摘のような三つのものと、それからもう一つ加えて「その他の特殊事情」という基準を示されたわけでございます。そういうものをまた同様な形でその後監理委員会とかでいろいろおっしゃっているわけであります。
 それをわれわれは行政段階で現実にそういう改革を進める場合には、そういう御意見を十分頭に入れて一つの基準的なものとして考えていくことは事実でございますが、その中でやはりいろいろその団体の実態というものを十分調べまして、それで関係各省の間で話を進めながら決めていくということでございまして、これは基準が全然ないということでもございませんし、そういう実態の調査とか関係団体の御意見、あるいは各省の御意見、そういうものを十分伺いながら、政府案としてこういう方向がいいのではないかというふうにまとめていくわけでございます。
#132
○小川(仁)委員 そうすると、基準というものはないと考えていいですね。
#133
○加地政府委員 全然ないわけじゃございません。もちろん、統廃合する以上はそれなりの統廃合の理由を十分考えていくわけでございまして、法人によりましては、たとえばかつてすでに特殊法人として廃止をいたしました中には、まさにその基準に当てはまるものもあるわけであります。
 たとえば……(小川(仁)委員「その基準て何なの」と呼ぶ)それはたとえば設立目的を達したものであるとか、そういう基準が一つあります。
#134
○小川(仁)委員 理由と基準は違うでしょう。これはおわかりですか。字から違うんだから、わかりますね。どうですか。理由と基準は違いますね。
#135
○加地政府委員 おっしゃるとおりでございます。違っております。
#136
○小川(仁)委員 オリンピックセンターの議案だからだけれども、あなたは余りそれだけを意識してお答えになるが、私は一般的な問題として、将来の行政改革にかかわる問題を――文部省だって、これ以降まだ幾つか問題がありますので、一般的な問題として基礎的な基準をお聞きしたがったのですけれども、オリンピックセンターがあなたの頭の中に固定観念としてあるから、無理無理そっちへ引っ張っていって基準があるようなないような話をすぐするけれども、各委員会ごとにお決めになったものも、あるいは監理委員会がお決めになったものも、それは行政調査会で答申した際の基準と同じ比重でお考えになっているのですか。
#137
○加地政府委員 お話しのとおりでございます。
#138
○小川(仁)委員 では、そういう委員会で出した基準を、これからすぐに休憩が入りますから、午後の質問までに出していただきます。
#139
○坂本委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午後一時二十七分休憩
     ――――◇―――――
    午後三時四十分開議
#140
○坂本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案について質疑を続行いたします。小川仁一君。
#141
○小川(仁)委員 先ほどの基準につきまして、できたものがありましたらいただきたいと思います。
 ただいまいただきました項目のどれにオリンピック青少年センターは該当いたしますか。
#142
○加地政府委員 先ほども申し上げましたように、この監理委員会とかあるいは調査会で基準を示されましたので、今回の特殊法人の整理に基準をつくっておるかどうかと、こういう御質問でございましたが、先ほども申し上げましたように、私どもはこういった調査会、委員会の基準を十分頭に入れてやっておるわけでございます。
 具体的に申し上げますと、いまお手元にお配りいたしました臨時行政調査会の基準で申し上げますと、これはやはり一番最後の「その他の特殊事情」というものに入ろうかと思います。
#143
○小川(仁)委員 そうしますと、先ほどあなたが御答弁なさった二並びに三、これは変わりないわけですね。
#144
○加地政府委員 そのとおりでございます。
#145
○小川(仁)委員 あなたはさっきから時間ばっかりかけてえらい答弁をするものだから、何か特別なものがあるかと思って資料請求をしたのですが、これからはなけりゃない、あるならあるとはっきり答えてくださいよ。そうしないと時間ばかりかかってこっちも大変困ります。
 それで、この前の八十四国会で私は同じような質問をしておりますが、当時の辻政府委員の御説明の中で、行政改革は経済的効率と社会的要求の二つの面から行われるというお話がございましたが、この臨時行政調査会の「ア、イ、ウ、エ」の「エ」の項の解釈は、この社会的要求ということを内容として含んでおりますか。
#146
○加地政府委員 基準で申し上げれば御指摘のとおりでございます。
#147
○小川(仁)委員 そういたしますと、今回のオリンピックセンターにつきましては、「エ」の項並びにこの前の辻政府委員の御答弁をあわせまして、あなたはどういう立場でこれを行政管理庁として提案をしたか。重点的に簡潔に御説明願いたいと思います。
#148
○加地政府委員 行政管理庁が提案申し上げたというよりも、これは政府として実は御提案申し上げておるわけでございます。
 直轄化の考え方につきましては、いまの先生の御指摘のように、われわれの考え方といたしまして、一つは、行政改革の一環として特殊法人の整理合理化を進めていくという場合に、経費の節減と申しますか、そういった観点から物を考えるわけであります。
 それから、もう一点は、いま御指摘の社会的要請と申しましょうか、そういう特殊法人の実態を十分考えまして、新しい時代の要請に沿ったような形で改革をするのが適当ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
#149
○小川(仁)委員 それでは、その後段は、先ほどのお話を聞きますと、関係省庁ともよく打ち合わせをして事情を十分聞いた上でおたくの考え方を出されるというお話でありましたし、ただいまも新しい観点というお話もありましたが、あなたは文部省から今回のセンター解散とそして直営化ということについては具体的に十分御事情をお聞きになっておられると解釈していいですか。
#150
○加地政府委員 おっしゃるとおりでございます。
#151
○小川(仁)委員 そうしますと、まず社会的要求、新しい観点、こういう二つの言葉が出ましたが、その二つの具体的な中身、内容をお知らせ願いたいと思います。
#152
○加地政府委員 多少話が長くなるかもしれませんが、私どもの考え方を申し上げたいと思います。
 御案内のように、オリンピックセンターができましたのは四十年でございまして、オリンピックの選手村を継承いたしまして、いわゆる青少年の宿泊訓練の場という形でスタートいたしたわけでありますが、その後青少年の教育という問題に合わせまして、業務も確かにいろいろと拡充されたことは事実でございます。さらにその後の社会情勢を考えますと、当時に比べまして、いわゆる国立青年の家でございますとかあるいは少年自然の家という、そういった国立の新しい青少年教育施設ができてまいりました。同様にそういった施設が自治体においてもいろいろつくられてまいったのは御承知のとおりでございます。そういう時代の変化を見まして、いわゆる青少年の教育施設全体のそういった訓練とか研修とかあるいは研究とか、そういういわばナショナルセンター的な機能が必要であろうという考え方が一つあるわけでございます。
 社会的要請とかあるいは時代の問題とか申し上げたのは、そういう時代の要請を受けとめまして、いわゆる施設管理的な団体よりもより進んだ積極的なそういう施設として考えていくべきであろうということが背景にあるというふうに私どもは考えております。
#153
○小川(仁)委員 そうすると青年の家その他のナショナルセンター、こういう位置づけでございますか。
#154
○加地政府委員 ちょっと正確な意味で、いま青年の家のナショナルセンターであるかということになりますと、むしろここにいらっしゃる文部省の専門家のお話をお伺いいただきたいと思いますが、直接ナショナルセンターという意味ではございませんが、そういう青年の家あるいは少年自然の家とか、あるいは類似の公共団体のいろいろな施設がございます。そういうところのたとえば研修でございますとか研究でございますとか、あるいは情報の提供とか、こういったいわゆる国のセンター的な形でそういう機能を果たす施設、機関が必要であろうと、こういう意味で申し上げたわけでございます。
#155
○小川(仁)委員 それでは、社会的要求というのはあなた方の文部省から聞かれた観点ということでございまして、社会の多くの皆さんからお聞きになったとかいろいろな団体を調査なさったとか、こういうことではありませんね。
#156
○加地政府委員 おっしゃるとおり、私どもは文部省のそういったお話を十分伺いながら行政管理庁としての意見もまとめてまいったわけでございます。
#157
○小川(仁)委員 そうすると、文部省のことについていろいろお話をお伺いになったようですから、文部省の考え方とおたくと一致したいまの点、いわゆるナショナルセンター的という面があったと思います。
 それで、文部省との話し合いをあなたはお聞きになっておられないと思いますが、文部省から先ほどは社会的要請という問題について、実は私は十分に納得できないような御答弁だったのですが、あなたは社会的要請というものを納得したわけですから、さっきは国立青年の家、青少年団体と言いましたけれども、納得されたからにはよくおわかりと思うのですが、現在の青少年教育のあり方、研修のあり方、これが直轄になればよくなると考えられた理由、行政管理庁が納得した理由についてお答えいただければありがたいと思います。
#158
○加地政府委員 先ほども申し上げましたように、従来、選手村を引き継いだ形で、いわば施設管理法人という形で運営をしてまいったわけでありますけれども、新たにいまお話しのようないわゆる青少年教育施設の問題が出てまいりまして、それに対するナショナルセンター的な機能を果たす必要があるというお話を伺いまして、私どももまさにそういうことであろうというふうに考えているわけでございます。
#159
○小川(仁)委員 ただそれだけの納得ですか。
#160
○加地政府委員 いまの御質問のもう一つの点を実は落としましたので申し上げます。
 その場合になぜ直轄機関にしなくてはいけないかという御質問でございますが、それはそういったナショナルセンター的な機能を果たしていく場合に、たとえば相手方は国の機関でございますとかあるいは地方自治体でございまして、そういう団体と連携をとり、いろいろな調査研究も進めていく場合には、やはり国の直轄機関である方がより適当であろうというふうに考えたわけでございます。
#161
○小川(仁)委員 そうすると、現在のオリンピックセンターの性格の変更ということを含めて納得をした、こういうことですね。
#162
○加地政府委員 おっしゃるとおりでございます。
#163
○小川(仁)委員 では、性格的に、特殊法人から直轄化によって目的が大きく変わっております。現在の法人の目的は、一つはオリンピック記念、オリンピック東京大会を記念するという非常に大きな目的がございました。これは日本で初めてのものであります。将来あるいはあるにしてもいつのことか、四年間に一回ですからなかなか回ってこない。こういう非常に重要なもので、しかもそれは戦後の日本にとっては一つの画期的な行事でもあった。そういう目的というものを全面的に今度の場合は否定をする。
 それから、宿泊訓練を中心にした青少年の育成というものから、御承知と思いますけれども、今度出てまいりました法案では、「青少年及び青少年教育指導者その他の青少年教育関係者に対する研修を通じ、並びに青少年教育に関する施設及び団体との連絡及び協力」というふうに全面的な目的の変更があったわけでございます。
 私は、特殊法人から直轄への性格の変更ということではなしに、青少年教育自体の、オリンピックセンター自体の基本的な性格の変更があったとこれを見ているわけであります。前の「目的」という条項が全部なくなったわけですからね。そういうことについてもあなたの方は納得なさったと考えていいわけですか。
#164
○加地政府委員 いまお願いしております新しい直轄機関の場合は、特殊法人としてやってまいりました宿泊研修とか、こういった業務は従来どおり引き継ぎまして、それに新たに先ほどから申し上げておりますような青少年教育関係のセンター的機能を果たしていくということでございまして、それが全く性格的に変更したというふうに私どもは考えておりません。
 まあ法律上は――ちょっと私はいま拝見いたしましたけれども、内容的にはそういうことであって、従来のセンターの趣旨というものを否定しているというふうには決して考えていないわけであります。
#165
○小川(仁)委員 「オリンピック東京大会を記念し、」ということがいままでのには「目的」にあったのですが、今度のものにはないわけです。これ自体の目的の変更ということは間違いなくあるわけなんです。
 従来と変わらないというのは、どういう点が変わらないというふうに理解されたのですか。
#166
○加地政府委員 いま申し上げましたように、私どもといたしましては、そういったオリンピックを記念した宿泊施設の運営というものは新しい直轄機関にも十分引き継がれておりますし、性格的に変更したというものではないというふうに考えております。
#167
○小川(仁)委員 これは理解だけですから、あとは意見の食い違いになるでしょうから、これ以上言ってもしょうがないと思いますからやめますが、ただ、申し上げておきたいことは、これからの行政改革をなさる場合にいろいろな種類があると思います。しかし、いままであった特殊法人の法律上の目的というものが明確にされております。そういうものが全面的に文章として入れかわり、それが消えていった場合も同じものだというふうなお話はなさらない方がいいと思います。
 今回は私が質問しても、いままでの経過から言うと多分同じお答えしか返ってこないと思いますのでやめますが、その点だけは今後の問題がありますから明確にさせておいていただきたいと思います。
#168
○加地政府委員 私がいま申し上げましたのは、オリンピック記念青少年センターとして運営した業務でございます。
 業務がそのまま引き継がれて、もちろん性格的にはこれは特殊法人から文部省の附属機関になるわけですから、性格とか形態とか、そういうものは当然変わるわけでございますけれども、御質問がございましたように、もともとオリンピックを記念したという事業が継承されるかされないかという点について申し上げたわけでありまして、形式的な性格論という形になりますと、これは当然特殊機関から附属機関に変更されたということになろうかと思います。
#169
○小川(仁)委員 そういうお話になるとまた言いますけれども、いまの法律の「目的」には「オリンピック東京大会を記念し、」とあって、この記念するということがこの法律では目的なんですよ。これが全部なくなったということは、オリンピックセンターという名前が残っていままでと似たような行事をやったとしても、オリンピック東京大会を記念したということはもうすでに消えてしまったということを明確に意味しているはずでございますから、仕事が受け継がれればそれでいいというものじゃないと思います。目的が違ってまいりますからね。
 この点は非常に大きな食い違いだと思いますが、そういうふうに仕事が引き継がれていればいいということだけでございましょうか。それに付加された事業がありますね。それが前の目的とどういうふうにつながりがあるかということも御検討なさいましたか。
#170
○加地政府委員 非常に概略的なお話で失礼でございますが、私の考え方を申し上げますと、仮にいま新しく追加される仕事を非常に重点的に考えましたならば、たとえば新しい機関の名称は青少年総合センターでもいいはずじゃないかと思いますが、やはりオリンピックを記念し、オリンピックの選手村の施設を引き続き運営するということで、施設の名称も従来どおり国立オリンピック記念総合センターという形をとっておるわけでございます。
 ですから、御指摘のようにオリンピック記念ということがなくなってしまうということでもない、事業的にはもちろん先ほど申し上げたように引き継いでおる、こういうふうに私は理解しておるわけでございます。
#171
○小川(仁)委員 それでこの事業が、先ほどの大臣のお話によりますと、これを機会に飛躍的に発展させたい、発展するということでございましたが、行政改革の立場から、この引き継がれた事業が飛躍的に発展することを予想しておられたのですか。またはそれを保障しておられるのですか。どうなんですか。
#172
○加地政府委員 行政改革一般について、特に問題を特殊法人にしぼって、いまのセンターの問題にしぼって申し上げますと、行政改革をやるということは、大きな一つの目的として、行政費の節減とか、そういう問題が当然あるわけでございますが、それ以外に、相当前にできたそういう機関が社会、経済的な変動によりましていろいろ変わってきている場合には、そういった変化に対応した新しい機能を考えることも行政改革として決して無視はできない問題であろう、こういうふうに考えたわけであります。
#173
○小川(仁)委員 そうすると、これに対する定員とかあるいは予算、あるいは施設の拡充などというものに対して、今後おたくの方では文句を言いませんな。
#174
○加地政府委員 現在お願いをしておりますこの法案につきまして、具体的に五十四年度の予算は御案内のとおりでございまして、私どもは一方において行政改革の一つの大きな柱である行政費の節減というものを満たしつつ、しかも新しい業務に対応していただいた、こういうふうに考えておるわけであります。
 ただ、お話しのように、今後新しい直轄機関としていろいろ業務なり事業を発展していくということが将来起こった場合には、それはその時点におきましてそういう実情に合わせていろいろ考えていきたい。これはしたがって、現在行政改革としてそういう機関の切りかえをやるという時点における問題というよりも、これは一般的な問題といたしまして、将来そういった事業の発展があればその都度その実情に応じて考えていく、こういうことであろうと思っております。
#175
○小川(仁)委員 これは一般的な問題じゃないのですよ。この問題について、おたくは行政費の節約等を含めて文部省に御協力を願ったというふうな意味のことをおっしゃっておりますが、文部大臣の方はこれを機会にして飛躍的に発展させるとおっしゃっているのです。飛躍的に発展させるということは、事業ですから当然予算、定員、施設の拡充というものを含みます。いままでの質疑の中では、文部省の理解はそうなんです。
 それをおたくが、いまは一般的な話じゃなしに、具体的にこの問題で文部大臣のお話を了解して切りかえをしたと解釈してよろしいかどうかと言うのです。
#176
○加地政府委員 いま申し上げましたように、お願いを申し上げておりますこの法案につきましては、五十四年度の予算の裏づけが現にあるわけでございます。したがいまして、この法案が五十四年度仮にお認めいただいて施行になった場合には、やはり、五十四年度の事業規模というものは予算によって決まっておるわけでございます。大臣が御答弁なすったのは、恐らく、この直轄機関に切りかえて今後いろいろな業務を積極的に拡充していきたいということをお述べになったと私は思うのでございます。
 そういう意味では、私どもも今後、将来の問題として、五十五年度以降の問題として、そういった考え方が文部省でまとまりまして御要求があれば、その時点で実情を十分お話を伺いながら対応していきたい、こういうことを申し上げているわけでございます。
#177
○小川(仁)委員 そういうふうにその年度年度で物を考える考え方、これは予算措置の上では当然でしょう。私は、一つの事業体の新しい性格を持たせた直轄機構という方向では、これは将来の方向も含めて討議をされたもの、将来の事業の発展を含めて討議をされたものと思うからこういう質問をしているわけなんです。
 五十四年度だけのものとしてあなた方は理解をしている。将来のことは将来のことで別、やはり将来は行政改革の趣旨に基づいて、経費節減その他は徹底してやってもらいますという考え方で臨むのかどうか。この辺は、新しい機構をつくっても、将来発展の要素がないものでしたら何もあわてて変える必要がないからお聞きしているのです。
#178
○加地政府委員 先ほど来の新しく直轄機関に切りかえる考え方というのは、るる申し上げておりますように、積極的に新しい事業を展開していきたいということがあるわけでございます。したがって、私どもも、五十五年度以降はいま御指摘のように五十四年度の予算でもうセットしてしまったのだから後は全然知らないよと、こういうことを申し上げているわけではないのでございます。
 五十五年度以降、文部省のそういった計画なり構想がまとまりまして具体的に出てまいりました場合には十分そこら辺の話を伺いながらやっていきたいということでございまして、それを抑えるとかなんとかということだけを考えているわけでは決してございません。
#179
○小川(仁)委員 続いてお聞きしますが、今回仮称放送大学というのがいま文教委員会にかかっていますが、これは新しく特殊法人としてお認めになるという方針をおたくの方ではお持ちになっているわけですね。
#180
○加地政府委員 そのとおりでございます。
#181
○小川(仁)委員 それに伴って、日本学校給食会と日本学校安全会を合併するという方針が出ているそうでございますが、これはどういう理由でございますか。
#182
○加地政府委員 御承知のように、非常に厳しい財政事情、経済情勢の中で行政改革を政府全体として進めておるわけでございますが、特にこの五十四年度予算に当たりまして文部省さんから放送大学の御要求がございまして、それについて予算編成の際にああいった形で決着を見たわけでございますが、私どもの考え方といたしましては、やはり、新しくつくる場合には、スクラップ・アンド・ビルドと申しましょうか、そういった行政改革の一つの考え方がございますし、現にこの予算編成に当たりましてもそういう考え方をとってまいったわけでありまして、新たにそういった特殊法人をつくる場合にはひとつスクラップをしていただきましょうということで、これは政府部内の調整段階としてそういう結論になったわけでございます。
#183
○小川(仁)委員 スクラップにするのですか。
#184
○加地政府委員 スクラップという言葉は、これは私どもふだん使っておるものですからあれでございますが、やはり、新しい機関をつくる場合には、従来ある機関についての整理合理化をやっていただくという意味でスクラップ・アンド・ビルドと申し上げておるわけであります。
 具体的には先生も御承知のように、二つの学校安全会、学校給食会の統合をしていただくということでございます。
#185
○小川(仁)委員 全然性質の違うもので、片っ方は食糧のいろいろなお米とか何かをめんどうを見るもの、片っ方はけがの方にお金を出すもの、こんな違うような性格を持った法人を一緒にするというのは、仕事の面か、あるいは先ほどからあなたはオリンピックセンターの方で新しい観点とかという物の考え方をおっしゃっておりましたが、そういう観点ですか。それともただ数を合わせるだけの話ですか。
#186
○加地政府委員 ただいま申し上げましたように、政府全体の方針といたしましてそういうスクラップ・アンド・ビルドの方針を立てたわけでございまして、それで放送大学という特殊法人ができます場合に、これはひとつ文部省の中で特殊法人の一つのスクラップを出していただきましょうと、こういう方針になったわけでございます。(「何で文部省の中でやるのだ」と呼ぶ者あり)
#187
○小川(仁)委員 いまこちらからも声が出ましたが、そういう場合には他の法人も全部検討されて、これはというふうにして、どこかを一つやめさせて放送大学をつくる、特殊法人にするという検討はなさいましたか。
#188
○加地政府委員 政府全体のそういったスクラップ・アンド・ビルドの方針に基づきまして文部省にお願いをしたわけでございます。
#189
○小川(仁)委員 学校給食会は政府の検討の素材になっておりましたね。
#190
○加地政府委員 抑せのとおりでございます。
#191
○小川(仁)委員 あれは政府の方針によれば、いわゆる整理統合すべき十八法人の中に入っておりましたね。
#192
○加地政府委員 全体として整理合理化を図るべき法人の中には入っております。
#193
○小川(仁)委員 では、なぜそれを整理なさらないのですか。
#194
○加地政府委員 学校給食会につきましては、これは臨調以来でございますが、従来も何回か整理合理化の話は出てまいっておりますが、最近におきますと合理化ということで実は私どもお願いをしようと思っておった内容でございまして、たとえば新たに米飯給食を取り入れるということによりまして、従来取り扱っておりましたいわゆるパン、小麦粉関係の業務がその分だけ落ちるわけでありまして、そういった問題の業務の増減の実態にあわせて合理化をしていただこうという形で上げてまいったわけでございます。
#195
○小川(仁)委員 そうしますと、その十八法人の中に入って、政府の閣議の中でも検討の対象となっているような法人に何か新しい事態というものが生まれたのですか。
#196
○加地政府委員 先ほど来申し上げておりますように、給食会につきましてはそういった合理化をお願いするという形であったことは事実でございますが、一方、今回の放送大学の特殊法人の新設に当たりましては、文部省で特殊法人で一つのスクラップを出していただくということで出てまいったわけでございます。
#197
○小川(仁)委員 私は別に文教の中でひがむわけじゃないのですが、合理化とか廃止とかいうのを見ますと、何か、文部省だけですね。オリンピックセンターの廃止とか、学校給食会と日本安全会の合併とか。
 文部省以外の省庁に所属する特殊法人でそういう状況が二つも三つもあったという状態はありますか。
#198
○加地政府委員 行政改革の一環といたしまして一昨年の暮れに特殊法人の整理合理化計画を立ててまいっておりますが、その計画の中では実は五つの特殊法人の廃止を計画として定めておりまして、現実に二つの特殊法人が廃止になっておるわけであります。
 そういう行政改革計画の中でお願いをしておる施設がオリンピックセンターでございまして、さりとて、それじゃ御指摘のように安全会と給食会の統合が実際に行政改革にかかわりないかといいますと、それは確かにスクラップ・アンド・ビルドという精神は行政改革の精神にのったものでございますし、この一月十六日の閣議了解の中にも入っておるわけでありまして、そういう意味では関連がございますけれども、必ずしも文部省さんだけで特殊法人の整理をお願いしておるという形にはなっておらないということでごございます。
#199
○小川(仁)委員 スクラップ・アンド・ビルドというお話をしておりますが、給食会の方がスクラップの方ですね。
#200
○加地政府委員 スクラップ・アンド・ビルドといいますか、機構膨張を抑制するということがわれわれのいう行政改革を推進する場合の基本の考え方でございまして、具体的にそのどちらをどうこうするというものではございませんで、二つの特殊法人の統合をお願いしておるということでございます。
#201
○小川(仁)委員 それは数を合わせればいいというだけならいいでしょうけれども、あなた方自身、仕事をしていて自分で疑問を感じませんか。こういう全然性格の違ったものを一つの事業体として特殊法人にするということに疑問をお感じになりませんか。そして一方ではオリンピックセンターは直轄にする。何か一貫したものが全然ないという感じがするのですがね。
 給食会というのは、大平内閣の前の福田内閣のときから検討対象に入っているものなんです。これが問題になって、安全会は全然問題になっていなかったですよ。それをぽっと今回は一緒にしておる。そこには非常に便宜的なものを私は感ずるのですよ。役員の数だけ減らせばいいんだ、やっている仕事は同じなんだというんだったら、たとえば文部省の中に給食課というのがありますから、給食課の仕事へ直轄化させてもよかったのじゃないですか。その検討をなさいましたか。
#202
○加地政府委員 そういう検討は実はいたしておりません。
 先ほどから申し上げておりますように、放送大学の設置に当たりまして、二つの特殊法人の統合をお願いしておるということでございます。
#203
○小川(仁)委員 私は行政改革というものの本質がわからなくなってまいりました。あるときは直轄化、あるときは性格の全然違ったものを一緒にするということで行政改革が行われるという考え方は、少なくとも臨時行政調査委員会が発足して以来、そんな便宜的な考え方で物が考えられたり、あるいは二回にもわたる、福田内閣時代と大平内閣に入ってからの閣議決定事項にもそんな考え方はなかったと思うのですよ。
 官僚の技術的な部分であるときは直轄化あるときは合併、仕事は何も減らない、こんなような話だったら、幾らあなたが美辞麗句をお並べになっても行政改革なんというものは結局はあなた方の便宜主義だということにならざるを得ないと思いますが、あなた方の心中に便宜主義はありませんでしたか。
#204
○加地政府委員 私どもは、先ほどから申し上げておりますように、こういった厳しい情勢の中でできるだけ行政費の節約を図り、積極的に行政改革を進めていくべきであろうというふうに考えていろいろやっておるわけでございます。
 いま御指摘のように、それじゃ二つの統合をやるのは便宜主義的ではないかということでございますが、これは先ほど申し上げたようにスクラップ・アンド・ビルドの原則のもとで一つの整理をやっていただくということをお願いしたわけでありまして、この二つの統合をお考えになったのは、確かに現在それぞれ安全会、給食会という形で業務をやっておりますけれども、あくまでも学校における児童を対象にいたしまして、片や栄養といいますか、そういった意味のものを含めた給食の問題であり、一方においては安全の問題である。そういうことで比較的業務の類似性が強いということで恐らく統合をお決めいただいたのであろうというふうに私どもは考えたわけであります。
#205
○小川(仁)委員 生徒がけがをしたということと飯を食うというのは、それは一つの体で、同じだよ。いまみたいなお話をされますと、満場失笑というふうに記録に残るようなお話なんですよ。そうなれば育英だって何だってみんな一緒になるじゃないですか。私は、素直に便宜主義だとお認めになった方が、行政改革なんというものは便宜主義なんだ、その場の御都合主義で適当にやっているんだというふうにお話しになった方がもっと素直でいいと思うのですがね。
 まだ何か理屈か理由があるようなお話をなさいますか。
#206
○加地政府委員 先ほど来申し上げておりますように、これは文部省において個々の特殊法人の実態を十分御検討いただきまして出していただきました結論でございまして、そういう意味で私どもは決して便宜主義的な形であるとは考えておりません。
#207
○小川(仁)委員 それはあなたの方で一つ減らせということを文部省に言いつけたから文部省が苦労して出しただけの話であって、一つ減らさなければならない理由あるいはどれかを直轄にしなければならない理由が、文部省の言い分を聞いてやったのではなくて、行政管理庁が押しつけるからやむを得ず一番弱い立場にいる文部省が、と言っては大臣に大変失礼でございますけれども、こういうオリセンを直轄化したり、あるいは給食会と安全会を無理してくっつけたりという形になっていると思うのです。
 ですから、行政の経済効率を考えるとかなんとかという言葉ですけれども、そんなものは何も該当しない。たとえばさっきの話ですと、直轄化することによって飛躍的に発展させると大臣は言いますが、将来定員も予算もふえて経済効率が高くなるのじゃなくて、むしろ経済の支出その他は非常に大幅になる。あるいは給食会と育英会を一緒にして、仮に理事長が一人になったとしても、それぞれ仕事の性質が違いますから、担当の常務その他は当然置かなければならない。経済効率を高めるなどということにも何にもならない。ただあるものは政府のメンツといいますか、行政管理庁のメンツで、とにかく一つ減らせとか、かっこうをつけて行政改革をやれという押しつけを強引にやった結果がいま言ったようなこういう非常に矛盾した結果になっていると思いますが、これについてのあなたのお考えを述べていただきたいと思います。
#208
○加地政府委員 先ほど来同じことを申し上げるようで恐縮でございますが、こういったように新しく特殊法人なり行政機構の膨張の抑制をやろうというのが実は政府の方針でございまして、そういう方針に沿って……(「その方針を問題にしているのだ」と呼ぶ者あり)
 私どもは、行政改革というのは、積極的な意味で膨張抑制というよりももっと進んでいろいろな見直しを行いまして、不用なものは廃止していくとか、こういう努力も当然やるべきでございますが、この問題につきましては、御承知のように予算編成の段階に立ち至りまして、一つの政府の方針として特殊法人の新設が行われたわけでありまして、それに伴ういわばスクラップ・アンド・ビルドの趣旨によって行われたものでありまして、私どもはそういう意味でやむを得ない措置であると考えております。
#209
○小川(仁)委員 これはまた改めて法案が出るでしょうから、その際にお聞きすることにいたしますから、給食会、安全会の問題はおきますけれども、それを申し上げたのは、おたくの行政改革というものは目的もなければ、経済効率を高めるなどということもうたい文句であって何ら意味がないものだ。本当に政府の意向を身に体しておやりになるのでしたら、むしろまだまだ検討すべきものが幾つもあるはずなんです。しかしそれは他の省庁で非常に勢いが強いものだから手はつけない、文部省はちょっと弱いものだからここだけ手をつけた、こういう印象だけで私たちはこのオリンピックセンターでも給食会でも、あるいは安全会の合併でも受けとめておりますので、そういう誤解がなくなるようなこれからの具体的事実をもってお示しを願いたい。そういうことを希望しておきます。
 文部省の方にお聞きいたしますが、大臣、このオリンピックセンターをおやりになったのは愛知大臣のころですね。大臣はそのころどういうお立場でしたか。このセンターを最初おつくりになるころどういう役割りをなすったわけですか。
#210
○内藤国務大臣 愛知さんが文部大臣をおやりになったころは、私はちょうど次官をやめた後くらいです。
#211
○小川(仁)委員 そうですが。そうするとオリンピックセンターには直接おかかわりはなかったわけですか。
#212
○内藤国務大臣 直接かかわっておりません。
#213
○小川(仁)委員 これも前に御質問を申し上げた議事録を見ながら、この前の砂田文部大臣のお答えを中心にして考えをお聞きしますけれども、さっき行政管理庁に聞いたと同じで、目的を全面的に変更しておいて、業務は同じだ、業務は前のものを引き継ぐと、こういうお話でしたね。そして飛躍的に発展させるというお話も、前のお話ときょうの大臣のお話を総合しながらお聞きしたいのですが、飛躍的に発展させる部分はどこで、それから引き継いで仕事をやる部分はどういう形でおやりになって、それが目的とどういうつながりをお持ちになるのか、こういうことをお聞きしたいと思います。
#214
○内藤国務大臣 オリンピックの選手村でございましたから、その宿泊施設は今後も継続していきたいと思うのです。
 ただ、先ほど来申しましたように、青年の家、少年の家と全国的に非常に発展したものですから、やはり青少年教育のセンターとして大いに活用する、その意味において改善をしていきたい、こういう意味です。
#215
○小川(仁)委員 局長、何かありませんか。
#216
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 まず、目的のことを全面的に変えたではないかという御指摘でございますけれども、これは既定の動き方でございまして、私どもは、特殊法人から国立の所轄の機関に変えるに当たりまして、やはりあの場所がオリンピックゆかりの場であるということは十分に念頭に置きまして、「オリンピック記念青少年総合センター」というふうにわざわざ「オリンピック記念」という名称をつけさせていただいたわけでございまして、オリンピック記念という現在の法律の趣旨は十分受け継いでまいりたいと思っておりますし、施設整備その他の計画を立てるに当たりましても、その趣旨が十分生きるようにしてまいりたいと思っております。
 それから、どういう部分を拡張するのかというお話でございますけれども、まず一つは、ただいま大臣からお話のございましたように、あの施設は現在宿泊研修のための施設として青少年のために活用されておりますが、御承知のように老朽化も進んでおりますし、研修施設としてはなお工夫をしなければならないことがずいぶん出てまいっておりますので、直轄を契機といたしまして、施設につきましては十分各方面の御意見を伺いながら、しっかりした整備計画を立てて積極的に整備に取り組んでまいりたいと思っております。そういう意味におきましては、これは従来やってきました仕事がさらに拡大をするという意味においての発展拡充でございます。
 そのほかに、先ほど来申し上げておりますような新しい機能といたしまして、たとえば国公立の青少年教育施設の連絡、協力あるいは青少年団体の連絡、協力等の仕事につきましてはこれから新たに取り組んでまいって、そういういろいろな施設なり団体というものが相互に連絡し合い協力し合うことによってそれぞれの力をさらに一層高めていくという基盤を整備いたしたいと考えております。
 それから、同時に、実際に青少年が具体的な研修活動をし、日々生活をする場所におきまして調査研究を行うことにより、その面におきますところの成果を広く各方面の利用に供するような方向で仕事の整備をしてまいりたい、このように考えております。
#217
○小川(仁)委員 業務の内容が変わらないということは、使用規則その他もいままでのとおりおやりになるということになりますか。
#218
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 利用の関係につきましては、従来から申し上げておりますように、現在のオリンピックセンターにおきましては、まず青少年のために活用するということが一番の目的でございますが、目的の達成に支障を来さない限りにおいて一般の利用に供するということになっておりますので、その点につきましては、新しい機関になりましても、その立地条件あるいは施設の規模等を考慮いたしまして同様にやってまいりたいと思っております。
    〔委員長退席、森(喜)委員長代理着席〕
 ただ、利用規則等につきましては、国立の機関になりましたときには、やはり国立の他の施設とのバランス等も十分念頭に置いて整備をいたすことになろうかと思います。
#219
○小川(仁)委員 国立の他の機関というと、具体的には青年の家のような形ですか。それとも婦人会館のような形態の使用規則ですか。
#220
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、青年の家は団体宿泊訓練を目的とする施設でございます。婦人教育会館がむしろこのオリンピックセンターに近いような研修施設でございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、もちろん青少年と成人の婦人との間に生活のやり方その他にいろいろ違いがございますので、そこらについてはきめ細かく各方面の御意見を聞いて適切な配慮を加えたいと思いますけれども、基本的には、どちらかと言えば婦人教育会館に似たような運営になろうかと思います。
#221
○小川(仁)委員 そうしますと、利用者制限は一応ないということで、具体的にお聞きしますが、これからの施設等を考える場合に、身体障害者のような人たちが使えるような施設を拡充し、そういう人たちの団体も使えるということになりますか。
#222
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 身障者の問題につきましては、最近はたとえば少年自然の家をつくる場合でもその点については特に配慮を加えて、身障者のための特別なベッドルームあるいは階段その他施設を整備いたしております。
 したがいまして、オリンピックセンターにつきましても、まず現段階におきましてもいろいろと工夫をこらしてまいっておりますけれども、新しい機関をつくる場合には特にその点は十分な配慮を加えたいと思っておる次第でございます。
#223
○小川(仁)委員 それから、いままで使っておりました演劇とか音楽というふうなサークルやグループ、あるいは主婦の集まりといったようなものにも利用させるわけですね。
#224
○望月政府委員 従来と同様に御利用いただきたいと思っております。
#225
○小川(仁)委員 具体的にお聞きしますけれども、たとえば日本フィルハーモニーといったような団体もかなり利用させていただいておりますが、ああいう団体の利用は支障ありませんね。
#226
○望月政府委員 支障ございません。
#227
○小川(仁)委員 それから、スポーツ団体から非常に御意見が出ておりましたが、たとえばいま生活時間が決まっているために、選手の強化合宿等の場合には、時間のずれ、食事の関係が大変困るというふうなことがこの前参考人のお話でありましたが、そういう部分についても十分配慮できるような運営をなさいますね。
#228
○望月政府委員 現在も、施設の状況の許す限りセンターでいろいろなことをやっております。なおそれでもすべての方に御満足いただくということもなかなかできないとは思いますけれども、少なくとも従来センターでやってまいりましたと同様の配慮は直轄になりましてもいたしたいと思っております。
 ただ、施設の形態その他からそういう御注文があってもなかなか受けかねる点もおのずからございますが、これらにつきましては、今後の施設整備計画をつくる際には従来よりもそういう弾力的な運営が可能なように配慮をいたしてまいりたい、このように思っております。
#229
○小川(仁)委員 では、将来といっても来年度あたりから御期待を申し上げてよろしいわけですね。
 それから、事業がそのまま引き継がれて新しい業務が加わったわけでございますが、定員を見ますと予算上は七十八、現在も四名欠員の七十四でございますが、同じ業務を引き継いで新しい仕事が行わったらこの数じゃこなし切れないのじゃないですか。
#230
○望月政府委員 これは、一つは営繕の関係が特殊法人の場合は自前でやることになっております。しかし、今度直轄になりますとこれは建設省の方で一まとめでやっていただくことができるようになりますので、いわゆる管理部関係が人間をかなり整理することができるわけでございます。
 それから、施設の警備とか、そういう関係につきましてもいろいろ工夫をいたしまして、さらに従来の業務を外部に委託するというようなことで人を浮かせるようなことも考えております。
 それから、直轄に当たりまして、従来料金を宿泊、研修室それから設備と、それぞれ利用ごとに徴収しているような形態になっておりますのを一本に整理することにいたしまして、料金の徴収事務その他につきましても合理化を図ってまいる等によりまして、当面新しい業務に対応するための人間を余力を生み出すように配慮いたしておるところでございます。
#231
○小川(仁)委員 それは労働強化にならないように十分配慮を願っておきます。
 さて、その次なんですが、この前の質問の中で残っておりましたものに雇用促進事業団の研修館の問題がございます。
 これは当時のお答えですが、谷口さんとかおっしゃいました方のお答えによると、雇用促進事業団法、あの法律によれば国に委託する法的根拠はないという御答弁でございましたが、その後これを発足させるに当たりましてあなたの方ではどういう交渉をなさり、どういう形で研修館を御利用になることになっておりますか。お知らせ願いたいと思います。
#232
○望月政府委員 先般の国会で先生から御質問のございました研修館の件でございますが、まず、私どもは、オリンピックセンターが特殊法人から直轄になっても従来と同様に一体的にその施設が活用できるようにするということについて関係省庁といろいろ御連絡をとらせていただきました。その結果、国の土地を無償で雇用促進事業団にお貸しするかわりに無償でその施設を使わせていただくということで関係省庁の間に了解が成り立ちましたので、従来と同様に、あの施設がオリンピックセンターにおきますところの青少年の研修を中心とする各種の活動に一体的に利用することができるような形になったわけでございます。
#233
○小川(仁)委員 関係各省庁というのはどこどこでございますか。具体的に検討しましたか。
 同時に、もう一つは、特殊法人の場合は契約書か何かで使用をお決めになっておりましたが、今回はそういう手続その他はどういうふうになっていますか。
#234
○望月政府委員 検討いたしました省庁は労働省と大蔵省でございます。
 それから、土地の貸借契約については、現在御審議をいただいておりますところのこの法律によりまして債権債務は国に引き継ぐことになっておりますので、現在雇用促進事業団とオリンピックセンターとで結んでおります契約をそのまま引き継ぐことにいたしております。
#235
○小川(仁)委員 法的根拠がなくてもやれることになるというのは、この前促進事業団法には国に貸与するということについての法的根拠がないということを明確にしておられましたが、大蔵省と労働省が了解すれば法的根拠が出てくるのですか。
#236
○望月政府委員 先般、雇用促進事業団の関係で法的根拠はないというお話は、国に業務を委託するということについて法的な根拠は明定したものがないという趣旨でのお答えであったと私は理解しておるわけでございます。
#237
○小川(仁)委員 だから、どうして法的根拠のないものが借りることができるかという聞き方なんですよ。
#238
○望月政府委員 若干私の御説明に不十分な点があったかと思いますけれども、先般の国会での法的根拠がないという趣旨のお答えは、特殊法人である雇用促進事業団の施設の運営について、それを国の機関に委託するという法的根拠はないというお話でございます。
 今回はそうではなくて、土地を無償でお貸しするかわりに建物を無償でお借りするということでございまして、この方は貸借契約ということで法的にも可能なわけでございますし、根拠もあるわけでございます。
#239
○小川(仁)委員 当時の記録を読んでみます。
 谷口(隆)という政府委員が、「雇用促進事業団法の法文には委託するという規定はございません。」と言って、「解釈上できるというふうに思っておるわけでございます。」と言っているのですが、その解釈というのが、いま土地を無料で貸しているから建物を無料で借りるという解釈になったと、そういうふうな理解ですか。
#240
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 したがいまして、委託という形式をとらない方式で、土地を無償で従来契約で貸しておるのをそのまま引き継いで、そのかわり建物をセンターの方が無償で雇用促進事業団からお借りをする、そういう形になっておるわけでございます。
#241
○小川(仁)委員 そうすると、研修館そのものは雇用促進事業団が建てた目的的な利用ではなく、文部省の直轄化されたオリンピックセンターの目的的な使用ということになりますか。
 それとも、依然として雇用促進事業団が勤労青少年に優先的に貸与するという考え方の研修館として生きておりますか。
#242
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 いろいろと両者で御相談をして、いま申し上げたような形での貸借関係で一体的にあの施設を運営していくということにいたしたわけでございますが、私どもといたしましては、やはり、勤労青少年のための研修活動というものを、少なくとも一般的にもオリンピックセンター全体でもそれを考えてまいりたいと思っておりますけれども、あの施設につきましては特にその点についてはきめ細かい配慮をいたしてまいりたい、このように思っております。
#243
○小川(仁)委員 この前のときには優先的に使いたい、優先的に使用させるという事業団の方の答弁がありましたので、そういう趣旨に理解していいですか。
#244
○望月政府委員 そう御理解いただいて結構でございます。
#245
○小川(仁)委員 そうしますと、これからの運営の問題になりますが、おたくの方で運営委員会というものをお置きになりますね。
 勤労青少年が優先的に使える研修館が存在するとすれば、当然、そういう運営委員会のメンバーの中に、勤労青少年の団体の代表とか、そういう者を参加させるというお考えはありませんか。
#246
○望月政府委員 現在のところ、どういうところから運営委員会のメンバーをお願いするというところまでまだ具体的に考えておりませんが、いずれにいたしましても、青少年団体の基盤はやはり勤労青少年の教育というものを支えていくということが一つの大きな役割り、目的になっておるわけでございますので、私どもといたしましては、青少年団体の代表者をお願いをする際、そういう点についても十分念頭に置いて人選を進めさせていただきたいと思っております。
#247
○小川(仁)委員 資金そのものが勤労者のかかわりのある資金でございますだけに、あれを優先的に利用したいという団体もあると思いますので、研修館運営の面から考えてもそういう配慮をぜひ十分やっていただきたいと思います。これはお願いでございます。
 それから、最後に、大臣、先ほど来私は行政管理庁にいろいろと質問を申し上げてまいりましたが、あれを聞いておりますと、行政改革というのは一体何だろうかど、わからなくなってきたのですよ。あれはその都度その都度非常に便宜的ですよ。結局言ってみれば、オリンピックセンターにしても給食会にしても、安全会にしても、文部省はだらしがないから押しつけられたという実感しか私にはわいてこないのですよ。
 大臣は当時大臣でおられませんでしたからセンターの問題についてはかかわりのないことかと思いますけれども、本当にその事業が必要なものであるならばこれはむしろ独立機構として残すべきであって、何か安全会と給食会と、同じ生徒が対象だから一緒になってもいいといったような物の言い方で、満場失笑を買うような、いわゆる特殊法人の整理といいますか統合、こんなものにやすやすとお乗りにならないようにひとつしっかりした腹を据えていただきたい。これが要望でございますが、いかがでございましょうか。
#248
○内藤国務大臣 オリンピックセンターにつきましては、先ほど来申しましたように青少年団体がたくさんありますから、そういうものの中枢的な機関として青少年の活動を活発にするという趣旨でこれが国立になったということは御理解いただきたいと思うのです。
 安全会と給食会の問題は、放送大学をつくるためにどれか一つ特殊法人をつぶさなければ認めないということになりましたので、確かに御指摘の点についてはよくわかりますけれども、特殊法人の整理を前提に放送大学学園をつくるということになったので私も大変遺憾に思っておりますが、やむを得なかったと思うのでございます。
 今後は御指摘のようにしっかりやりたいと思います。御支援を願いたいと思います。
#249
○小川(仁)委員 私はオリンピックセンターにしてもそうだと思いますよ。というのは、当時行政管理庁から出された十八法人のうちで、行政改革という名のもとにたった一つ廃止されたのが文部省のオリンピックセンターですよ。ところが、あけてみたら行政改革どころか大変な金のかかるものに仕上げられたわけなんですが、しかし、仕上げるというのはあなたの希望であって、さっきからお話を聞いていると、行政管理庁はなまやさしく定員をふやしたり予算をふやしたりするような、そんな雰囲気は決してございません。また、今度も給食会、安全会がこういう状態でしょう。
 政府が国民に対して必要な施設だというのでおつくりになるならば、何ら遠慮することなく、むしろ国民に信を問うぐらいの勢いで放送大学を特殊法人としておつくりになればいい。いまあるものを文部省内でごちゃごちゃ処理して受け付けるなんていう考え方は、大臣の見識としてはとうていいただけません。
 その二つの点を、前の点から今回の点を含めて、文部省はもっと腹を据えてしっかりやらないとどうにもならなくなるではないかというおそれさえあるものですから、あえて苦言を呈しながら、今回のオリンピックセンターについても、本来であれば特殊法人で残すべきものだという認識を持って質問をしているということを申し上げて、終わらせていただきます。
#250
○森(喜)委員長代理 山原健二郎君。
#251
○山原委員 いま小川議員から質問をしておりましたことにつきまして、行管の加地局長もおいでになりますから最初に伺いたいのです。
 私もこの問題は幾たびか取り上げてきましたけれども、このオリンピック青少年センターを特殊法人にしたときの政府答弁をこの段階でいま一度思い起こしてみる必要があると思うのです。一つは、これは国の直轄でやれば弾力性を失う可能性があるから特殊法人にするのですということですね。それから二つ目は、公務員の増員はこの際好ましくないという観点があるから特殊法人にいたしますということで、三つ目は、文部省の恣意的な活動になりがちな点も考慮して特殊法人にいたしますということで、これが当時の愛知文部大臣が繰り返し巻き返し国会において答弁をしておるところでございます。こうして特殊法人として発足をして十余年を迎えるわけでございますが、ただいま御質問がありましたように、これが今回行政改革の対象となりまして、そして廃止をして国立化するという法案となってあらわれてきたわけです。
 そこで、先ほどからの質疑応答を聞いておりますと、とにかく行政改革の基準が三つありまして、それには該当しないということで、つまり、該当する面は何かと言えば、「その他の特殊事情」ということにかかってくるわけですね。これは大変なことでして、「その他の特殊事情」ということでありますと何でもやれることになるわけでございます。
 それで、いままでの三つの基準で言いますと、目的に対して機能を果たしておるかどうかという点では、これは機能を果たしております。それから二番目の「同種の業務」ということになりますと、前に国立競技場とオリンピックセンターの統合案が出たときにこの問題が出ましたが、これはもう消えてしまっているわけです。三番目は財政経理の問題で、自律的な運営ができるかという問題で、これもできておりますから全く関係がないわけですね。
 そうしますと、結局このオリンピックセンターの廃止というのは、行政改革の一環としてではあるけれども、行政改革の政府が考えた基準から全くはみ出したものとして考えられると思うのですが、そういうふうに受け取ってよろしいですか。
#252
○加地政府委員 私どもが行政改革の一環といたしまして特殊法人の整理合理化を進めていく場合の考え方でございますが、いま御指摘のように、かつて臨時行政調査会の答申でございますとか、あるいはその後監理委員会等でいろいろ御指摘があるわけでありまして、それぞれの調査会、委員会におきましては、その調査会としてはこういう基準で考えた結果こういう特殊法人を整理あるいは統合すべきであるという、いわば委員会、調査会の答申になるわけであります。
 したがって、私どもがこれをいただきまして現実に整理を進めていく場合には、そういう調査会、委員会の御意見を十分頭に入れて、そういった基準から物を考えていくのは当然でございますけれども、現実の個々の特殊法人の実態というものは非常に複雑でございまして、特に私どもはここ五十年以来特殊法人の見直しをやり、改革の構想をいろいろ立ててまいりましたけれども、こういった尺度のほかにその特殊法人個々のいろいろな事情があるわけであります。そういう意味で、先ほど端的に、それでは臨調の基準で言えばどうかという御質問でございましたので、それはまさに四番目のその他の事項でございますと、こう申し上げたわけであります。
 それで、現在私どもがやっておりますのは、一つは、やはり行政改革の基本の一つでございますけれども、過去にできました法人を見直す場合に、その法人ができた当時の社会的な事情と今日における社会経済情勢の変動を十分見ながら、今日においてはどういう最適の組織でやっていくのがベターであろうかという観点から実は考えてまいっているわけであります。
 そういう意味では臨調答申の場合には「その他」ということになりますけれども、やはり行政改革の基本の考え方に沿って考えてまいったということでございます。
#253
○山原委員 結局、お聞きしましてもあれなんですが、そこにはたくさんの職員も働いていますし、オリンピックセンターにしても十何年間の仕事をされているわけでしょう。そういう職員もおるわけですね。それなりの目的もあってつくられたものを廃止するとか統合するとかいう場合には、官庁、政府がやることですから、一定の基準、それなりの基準がないと、たとえば「その他の特殊事情」というようなことだけでやるべきことではないと私は思っています。新しい情勢とか社会的要求とかいま言われますけれども、それだって実際はつかみどころのないものなんですね。
 しかも、オリンピックセンターの存続については、存続をしてほしい、東京都の真ん中にいつでも自由に使えるこういうものがあってほしいという声は強いわけですからね。圧倒的に強いと言っても間違いではないくらい強い状態のときに、この基準にも合わない、しかも実態のつかみようのない理由で廃止するのですということは、少なくとも政府のやるべきことではないと私は思うのです。
 ついでに聞きますけれども、今度の安全会と給食会の統合の問題にいたしましても、これはどこを見てもこの三つの基準には合致しませんわね。同じ業態でもありませんしね。そういうことになってきますと、これもまた「その他の特殊事情」ということでやられるのか、情勢の変化ということになるのか。
 なぜここにこだわらなければならぬかというと、特殊法人というのはたくさんありますから、私たちが国会で審議をしても、そういう実態のつかみようのない理由によって特殊法人がつぶされたり統合されたり生まれたりするようになってきますと、国会の審議は非常に困難になってまいります。そういう意味で、いま便宜主義というお話がありましたが、これは全くこの特殊法人をもてあそぶやり方だというふうに私は考えざるを得ませんが、この点はどうでしょうか。
 これは行政管理庁長官に聞くべきことかもしれませんが、しかし、この点ははっきりさせておかないと、一つのオリンピックセンターに限らない問題ですね。ここのところの基準というものをはっきりしておかないと、特殊法人はどうでもこうでも、政府の恣意的な考え方によりまして、ああこういう理由があるんだとか、ああ情勢は変わったんだとかいうようなことで統廃合が行われたり廃止をされたりすると、これはたまりません。
 これは特殊法人全体の問題としても明らかにしておくべきことだと思いますが、この点について改めて見解を伺っておきたいのです。
#254
○加地政府委員 先ほど来申し上げておりますように、調査会とか委員会が特殊法人の整理合理化についての見解を御発表になる際に、調査会、委員会としてはたとえばこういう基準で見た場合の問題としてこうであると、実はこういう御提案でございます。私どもはそれをいただきまして、具体的に行政改革の一環としてそういった問題を考えます場合には、個々の特殊法人につきまして、その業務の実態でございますとか、運営の実態でございますとか、そういうものを十分話を伺いながら、関係省庁とも十分御相談をしながら、どういう方向で改革をやっていくかということを進めるわけであります。
 その場合、当然のことでございますけれども、そういった調査会なり委員会の示された基準は御承知のとおりきわめて明快でございます。たとえばもうすでに設立の目的を達したとか、そういう形の明快な基準でございますが、現実のそういった実態をいろいろ考えてまいります場合には、そういった一つの基準以外にもいろいろな問題があるわけであります。そういうものをいろいろ詰めながら進めてまいっているということでありまして、具体的に特殊法人の整理統合をする場合には、やはりそういった基準に沿ったものもございます。
 全体としてはやはり行政改革の趣旨に沿って話を詰めていくということでございまして、決して示された基準を無視するわけでもございませんし、行政管理庁が恣意的にやっておるということでもないわけでございます。仮にそういう恣意的なものであるならば政府全体としての決定はできないわけでありまして、それぞれ所管の各省が十分その実態を認識しておられるわけでありますし、その各省とも十分話を詰めながらやっていくという、こういう形になっておるわけでございます。
#255
○山原委員 この基準を頭に入れておるということはわかりますけれども、基準と全く違う。これは本当に幾ら読んでも、「その他の特殊事情」ということで言われますと、「その他の特殊事情」と言えば何もかも当てはまるわけですから、それでやるということになりますと、もう一回行政改革そのものについてわれわれは検討しなければこれは論議ができないという問題まで起こってくると思うのですよ。
 私どもは行政改革を全部否定しているわけではなくて、私も予算委員会で行政改革について、いま各種審議会などについてはもうきわめて非民主的なものが出ておるからこういうものはやめなさいとか、そういうことを九十分にわたってやったこともあるのです。けれども、この場合はこの基準に照らしても全く照合しない。考えてみると一番弱い。あるいは東京都の真ん中にありまして、労働三権を持っておる労働組合が存在するからこいつをつぶしてやれというようなことさえ起こることが憶測されかねない。余りにも基礎のないやり方になっているわけですね。だから、そこらの揣摩憶測が生じてくるのは当然でして、では行政改革の一つの犠牲として、余り理由はないけれどもこれはつぶすんだという形になっているのじゃないかということまで感ずるわけです。
 それから、もう一つは、いまお話がありましたが、スクラップ・アンド・ビルドと言うのですけれども、では文部省関係から言うならば、オリンピックセンターは廃止でしょう。一つなくなって、これを国立化するのですけれども、特殊法人の立場から言うなら、文部省関係の特殊法人が一つなくなる、一つは放送大学学園ができる、こういうことですね。これはここで相殺されておると考えてもいいわけです。
 ところが、もう一つ、今度は安全会と給食会を統合する。しかも文部大臣は、私としてはやりたくなかったと言っているのです。所管の文部大臣はやりたくなかったんだけれどもそこへ攻め込んで統合するという、これは相当無理なやり方ですね。これは文部省がそういう面では非常に弱体なのか、あるいはこの無理を行管が通しておるのか、その辺は一体どうなっておるんだろうという感じがするわけです。
 それから、もう一つは、私たちこの文教委員会、特に衆議院の文教委員会は放送大学について小委員会までつくって一年間にわたって審議をしてきました。そして、その結果としてわれわれは、現在の法律のもとでは、放送大学、放送学園をつくる場合は特殊法人以外にはなかろうという結論でした。国会側がそういう一定の見解を出しまして、そして今度特殊法人として政府が出してきた。これにも問題はありますよ。問題はありますけれども出してきた。そうすると今度は、ああそれが特殊法人になったんだからもう一つ特殊法人を統合しなさい、つぶしなさい、一つ減らしなさいというような、数合わせから見ましても矛盾があります。しかも文部大臣はいやだと言っている。どうしてこんなことになるのか。
 これは文部大臣の見解は余りあいまいな見解ではいかぬですよ。文部省の権威の問題としても明らかにしなければなりませんし、この問題については文部大臣からしかとした見解を伺いたい。同時に行管の局長からもこの問題について見解を伺っておきたい。
#256
○内藤国務大臣 行政改革は政府の一つの大きな指導方針でございまして、新しく放送学園をつくるために特殊法人をつくるならいままでの特殊法人を一つ整理するという既定方針がございましたので、その線に沿ったわけでございます。
 それから、このオリンピックの特殊法人については、すでにその前にこの問題は整理の対象になっておったのだからこのところは関係がなかったわけでございます。
#257
○加地政府委員 ただいま文部大臣から御答弁いただきましたとおりの考え方でございます。
#258
○山原委員 もう一回言いますけれども、こういうやり方でいきますと、これは特殊法人全体の問題ですね。特殊法人というのはそういう形で廃止、統合などということができるとするならば、これは大変なことです。本当にまじめに真剣に勤めてやっていこうという気力も失うわけですね。
    〔森(喜)委員長代理退席、委員長着席〕
 それから、文部大臣、いまおっしゃったように本当に政府の方針ということならば政府間で解決しなければならぬ問題でしょう。文部省の一つのセクションの中で解決しなさいというようなことが行政改革の本旨だとは私は思いませんよ。政府全体が行政改革をやるというたてまえですからね。文部省の中で解決しなさい、放送大学は特殊法人でなければいまの法律ではできないという――これは国立の放送大学にしてもいいのじゃないかという意見もあったけれども、いまの法律のもとではできないというから特殊法人として出してきたわけでしょう。だから、それだけの理由があるわけですね。
 では、それが出てきたら一つつぶしなさい、しかも文部省の中で一つつぶしなさいなんということをあなたが引き受けたらいかぬじゃないですか。政府全体の問題じゃないかということでやらなければならなかったのじゃないんですかね。その点はどうですか。
#259
○内藤国務大臣 御指摘のとおり政府全体の問題です。しかしながら、放送学園は文部省が所管でございますから、各省ともやはり自分のところにいろいろ問題がありますから、それは文部省所管の中で解決することが一番早道だと思ってやったわけでございます。
#260
○山原委員 これはこんな答弁をしていたら審議がとまりますよ。全体の特殊法人でたくさんの人が働いているわけでしょう。その人たちが不安な状態に置かれるかどうかという境目なんですよ。あいまいな理由で廃止するとかあるいは統合するとかいうことはしてはならぬことなんです。全体に特殊法人がたくさんあって、そこでそれぞれ国家機関の一つの役割りを果たして、それぞれの仕事をしておられる。その苦労しておられるその人たちが、あいまいな基礎によって、あいまいな基準によって、しかも基準があるんだけれども基準は適用しないで、そのほかに何かあるのだというようなことで統廃合されたり廃止されたりするということになりますと、これはオリンピックセンターだけの問題じゃなくて全特殊法人の問題なんです。
 だから、この辺はどうするのか、はっきりさせてもらいたい。
#261
○内藤国務大臣 放送学園問題につきましては、お話のように全体の特殊法人の整理統合の問題が一つあると思いますけれども、これはなかなかむずかしい問題で、言うべくして行うことは非常にむずかしいのでございまして、結局放送学園は文部省所管でございますから、文部省所管の中からやることはやむを得なかったと私は感じておるのです。
#262
○山原委員 文部大臣は、けさでありましたか、私としてはやりたくなかったと言っているのですね。私はその気持ちはわかりますよ。大体安全会と学校給食は性格も何も全然違うものではないですか。しかも、予算折衝の中か何かから突然出てきたわけでしょう。しかも学校安全会はこの間法律を変えたばかりですよ。一年間この委員会が小委員会を開いて、この間法律を変えたばかりの学校安全会ですよ。それを何の根拠もなしに予算折衝か何かの中でぱっと出てくる。特殊法人に勤める職員の身分あるいは職員の勤務意欲などは一体どうなるのですか。基礎もなく基準もないのに、簡単につぶすとか統廃合するなんということはしてはならぬことです。
 政府機関としてこれだけの根拠がありますと言うならばはっきり示してください。それがないのに話し合いをしているうちに消しましょうと、こんなことでは私は納得しません。特殊法人全体の職員の身分とその性格を守る意味においても納得しません。はっきりさせてください。
#263
○内藤国務大臣 予算折衝の最終段階に私はおりましたが、放送学園特殊法人をどうしてもつくるなら、文部省所管でともかく特殊法人を一つどれかをやらなければならぬ、それはよく検討してやれということになりましたので、検討した結果、安全会と給食会は健康の問題で関連がありますので、これをひとつ統合しようということに決めたのでございます。
#264
○山原委員 そうすると、結局文部大臣はいやだったのだけれども、そういうことはすべきではないと思ったのだけれども、つまり泣かされた、こういうことですか。
#265
○内藤国務大臣 放送学園法案をつくるためにはやむを得なかったと私は思っております。
#266
○山原委員 これはやはり少しこだわらないといかぬと私は思っているのです。全特殊法人の問題に関係してきますからね。
 行政管理庁の局長に伺いたいのですが、この安全会と給食会の統合などに至っては根拠も何もありません。根拠も何もなくて、こんなことがたとえば予算折衝の中で出てきて――やりましょうと何年も前から考えて、これはこういうふうにしなければならぬとその特殊法人にも知らせて、あなたのところの任務は大体終わりかけたとか、あるいはほとんど同じ業種だからとか、経理上もずいぶん自立的な運営ができなくなっておるからとかいう理由があらかじめありまして、では何年後には統廃合あるいは廃止をする運命にありますよとかなんとかいう行政改革の基準に基づいてやられるならばまだわかりますけれども、そうではなくて、全く突然こういうふうな形で出てきたとしますと、これはいま幾つあるのですか。これから特殊法人の運命は一体どうなるのですか。
 どういう基準でやられるかわからない場合に、どういう不安な状態に置かれるかということを考えましたときに、全特殊法人の問題として、もう一度この基準については明確にすべきであると思いますが、その点はいかがですか。
#267
○加地政府委員 放送大学学園ができるに当たりまして、五十四年度の予算編成の際に文部省に一つの特殊法人のあれをお願いするという政府全体の方針が決まったことは御承知のとおりでございます。したがいまして、予算編成に当たりまして、今日の非常に厳しい状況の中で、部局でございますとか特殊法人は極力増設を抑制するという政府全体の一つの原則があったわけであります。どうしてもつくらなければいけない場合には合理的な再編をお願いするというのが実は政府の方針であったわけでございます。
 一方、放送大学が新設されることになったわけでありまして、その方針に沿いまして、文部省で一つ特殊法人を整理するという御方針でお願いをしてまいったわけであります。もちろんこれは広い意味の行政改革の一環ではございますが、五十四年度予算の決定の際に政府全体として決めた方針であるわけであります。
 それから、御質問の行政改革として特殊法人をやっていく場合の基準の問題でございますが、これは先ほど来申しておりますように、私どもは調査会なり委員会で一つの基準としてお示しいただいた点を十分念頭に入れながら、個々の特殊法人の実態につきまして十分検討を加えてやってまいったわけでありまして、決して恣意的にやってくくというものではないわけであります。
#268
○山原委員 いろいろおっしゃればおっしゃるほどぐあいが悪いですね。予算編成の困難な財政状態の中でとおっしゃいますけれども、放送大学だって問題が出てきますよ。放送大学法案だって通らなくなりますよ。放送大学問題は、特殊法人でなければ現在の法律でできないということで必要性から出てきておる。ほかに何もない。だから、国会側でも小委員会を開いて検討した結果、こういうふうな方向しかないのだということで、それにも私たちはずいぶん疑問を持ちながら、あの小委員長の意見というものが出てきたのです。
 そのときに、それができたら文部省の中の一つの特殊法人を消しますよなんということがあったら私たちはそのときにまた考えるところだったのですよ。そんなことを知らぬものだから、特殊法人という嶋崎小委員長報告が出まして、そして来てみたら今度はこいつができたためにこれを消すのだと、こういうようなかっこうになってきたら私たちに責任がかぶってくるわけですね。しかもあなた方は財政上の問題が困難だからとおっしゃいますけれども、放送大学だってまだ財政問題、将来展望と物すごい金が要る。それも明らかになっていませんけれども、文部省がいままでおっしゃってきた計画から見ますと相当莫大な金が要るものなんです。私たちは放送大学ができるために既存の大学予算が相当削減されるのじゃないかという、そんな心配まで持つくらい放送大学というのは金の要るものなんです。
 しかも、オリンピックセンターだって、いままで言ってきた中核的、総合的存在だということでこれを拡充強化していく。社会教育局長、文部大臣のお話によると、とにかくすごいものができるということなんですね。これは財政上から見たって何から見たって理由は出てこないのですよ。これは行政改革ではない。行政改革の趣旨に立ってやろうとすれば全く違ったものが出てきておる。行政改革で政府がねらったのは、本来は財政の縮小でしょう。とにかく、政府機関の職員がたくさんおり過ぎるとか、特昇がたくさんあり過ぎるとかいうようなこと、それを減らして財政収支を縮小していこうというねらいから行政改革が出ているわけでしょう。それとも違うのです。
 だから、これは一体何なのか。ただの数合わせで、一つ特殊法人ができたから一つつぶせという形で出てくるのであれば、これは全特殊法人の職員の問題であり、現在あるところの特殊法人全体の問題でございますから、いま政府が所管しております特殊法人全体の問題として、もう一回行政改革の基準に照らして、それは正当であるのかどうかということを明らかにしなければならぬと思うのです。
 全特殊法人の問題としてこれを私は提起したいと思うのですが、こういうことに歯どめがここでかけられなければどこまでもこれは続いていきます。その点はどうですか。
#269
○加地政府委員 最近の行政改革の中で特殊法人の整理合理化を進めておりますのは、御案内のように一昨年の十二月の暮れに決定をいたしました政府の方針が一つございます。それに沿いまして現在着実にその実施を図っておるわけでございます。
 その特殊法人につきましていろいろとそういった整理を考えていきます場合には、先ほどから申し上げておりますように、そういった過去の調査会なり委員会がお示しいただきました基準というものを私どもは十分頭に入れてやってきておるわけであります。
 ただ、そういった調査会なり委員会でお示しいただいておりますのは、いわば一つの事例的なものとして非常に簡明な形でお示しをいただいておるわけでありますが、個々の特殊法人につきましてはやはり特殊法人の実態がございまして、そういう実態なり業務の実情というものを十分考えながらやってまいりましたのは、先ほど申し上げました一昨年の十二月に決めた方針でございまして、現在それを着実に実施をしておるという状況でございます。
#270
○山原委員 納得できませんね。もし実情に合わなければ、たとえばきょうもずっと中西議員と小川議員から質問がありますように、また前には石橋議員のときにもこの問題も出ましたけれども、行政改革の基準は大変大事なものですよ。局長も頭に入れてやられておるとおっしゃるわけですから、それだけ大事なものでしょう。
 でも、このオリンピックセンターの廃止の問題でも、実情に合わなくなったならば、たとえば行政管理庁としては、実情に合わなくなったから基準についても御検討いただきたいというようなことがなければ、いま私たちが持っている基準はこれですから、これにはオリンピック青少年センターを廃止する基準は該当するものは一つもないわけです。ましていわんや安全会、給食会の統廃合の問題につきましては、この基準は全然合わないでしょう。あなたも矛盾を感じておられると思うのですよ。
 だから、特殊法人のいろいろの事情がありましてとおっしゃいましても、行政改革の観点からするならば基準としてはこれでは不十分なら不十分だということがなければ、こんなものが出ているんだけれども、頭には入れておくけれども、これに関係なしに特殊法人はつぶすこともできるし統廃合することもできるとなったら、特殊法人に勤めておられる人たちは一体どういう状態に置かれるか、わかるでしょう。これは全然関係ないものによってやられるわけですからね。考えてみてください。
#271
○加地政府委員 先ほど来ずっと申し上げておりますが、それぞれの調査会、委員会がそういう特殊法人の整理合理化についての考え方を示される場合に、その調査会なり管理委員会としてはこういう考え方から特殊法人の整理をやるべしと考えたのであると、こういう一つの御提言あるいは答申になるわけであります。
 私どもは、行政改革を推進している立場から申し上げますと一そういった調査会、委員会の御意見を十分頭に入れてやることは当然でございますけれども、行政改革の考え方の基本に立ち返って、そういった観点から個々の特殊法人の実態とか業務の実績を十分見ながらいよいよと合理化の検討をしていくという形でございまして、その場合に全く恣意的に私どもがそういうことをやるということではございませんで、政府の決定としてそういう方針を決める場合には、行政管理庁が仮にそういうことを申し上げましても、当然それぞれの関係省庁と十分話を詰めてやってまいるわけでありまして、そういう合意の上で政府の方針として決まっていくわけでありまして、行政管理庁が全く合理性のない、いわば恣意的なものでやっている場合には決してそういう形で済むというふうには考えておらないわけでございます。
#272
○山原委員 幾らお聞きしてもわかりません。あなたのおっしゃり方は、これはあるんだけれども、どの特殊法人でもつぶせるということです。ねらったらつぶせるということです。こいつをつぶしてやろうと思ったら、この基準に合致しなくたってつぶせるということなんですね。そんなことを政府がやれるはずはないと私は思います。そんなことまで政府には権限はないと思いますよ。この特殊法人を廃止する。この特殊法人はこれとこれとは一緒にする。前にありましたように国立競技場とオリンピックセンターとを統合する。これはまたそのときはそのときでございますけれども、業務としては大体似たようなことだと言えるかもしれません。それもまた問題がありますけれどもね。
 そういうことなんですけれども、この場合はこれが全く基礎にならぬといたしますと、頭の中には入れているのだけれども、幾らお話を聞いても統合するとかあるいは廃止をするという場合の根拠というものはないのですね。だから、政府がこれはつぶしてやろうと思えばどうにでもできる。これは私としてはちょっと許せませんね。この点ははっきりさせておかなければならぬと思うのです。
 ことに、そのいい例として、予算の折衝の最終段階で、私はいやだったけれども安全会と給食会を一つにするんだということになってきたら、理由は全く行政改革の基準も何もあったものじゃないです。要するに文部省が弱腰で泣かされた、ああまいりました、一つできますから一つつぶしましょうと、そんなことでやられたら全部の特殊法人を何ぼでもつぶせる。これは許せませんから、基準というものははっきりさせて、この基準に合致しないオリンピックセンターの廃止はおやめなさいと私は言いたいんです。
 それくらいの理由はちゃんと背景に持って法律というものは出してくるべきものではありませんか。文部大臣、どうですか。
#273
○加地政府委員 同じようなことを申し上げて恐縮でございますが、行政改革という形で特殊法人の整理合理化を図っていきます場合には、やはり全体の特殊法人の実績あるいは実態というものを十分見直しまして、そういう実態を踏まえた上で個々に検討してまいるわけであります。
 その場合に、いわゆる調査会、委員会というところで示された基準というものがございまして、それも私どもは十分頭に入れてやってまいりますが、たまたま示されていないもの、あるいは全体として包括的に、たとえば臨調で申し上げますと「その他の特殊事情」という形で示されている場合もございますけれども、ともかくそういった観点から個々の一そういった観点と申しますのは、個々の実態を見まして、たとえば過去にできた特殊法人につきましてそういう実態も洗っていった結果、いろいろ社会経済の変動がございまして、そういった変動に対応するという意味では、どういう性格の組織であり機関であればいいかということも当然のことながら行政改革の基本の考え方として、そういう一つの基準的なものとして私どもは考えてまいるわけであります。
 ですから、具体的に申し上げますと、いまお願い申し上げておりますオリンピックセンターの場合で申し上げますならば、これは四十年に特殊法人ができまして、御案内のように結局選手村の宿泊施設の管理を中心に特殊法人でお願いをしてまいったわけでありますけれども、最近のいろいろな社会情勢の変動を見ますと、国の青年の家とかあるいは少年自然の家とか、あるいは自治体のそういったいろいろな青少年教育の施設が充実整備をされてまいりまして、そういったものに対しましていわばナショナルセンター的な機能を発揮する機関が要るのではないかという御判断があったわけであります。
 そういう意味で、ナショナルセンター的な機能を十分果たすためには、そういった時代の変化に対応いたしまして、いわゆる施設管理を中心にした特殊法人よりも国の機関としてやっていく方がよりベターであるという考え方が基本としてあるわけでございます。
#274
○山原委員 これは幾ら言ってもいけませんけれども、あなたのおっしゃり方は、行政改革のにしきの御旗があれば何でもできるということです。これは大変なことでして、あなたのお考えであれば、行政改革というにしきの御旗を掲げてやるならばどんな特殊法人でもつぶすことができます。「その他の特殊事情」なんて何にも実体のないものですからね。「その他の特殊事情」なんてものはどうでもこうでも解釈できるものですよ。オリンピックセンターはもう十何年たったんだから、「その他の特殊事情」だから廃止をしますよとも言えるのです。しかし、これは本当に特別な場合だろうと思いますよ。基準は三つきちんと文章に書いて、しかも長々と書けるものではない。理由は三つしかないのですからね。個条書きに書いて、最後に「その他の特殊事情」ということは、これは本当に特殊な場合だろうと思いますね。そういうことでございますから、結局行管の加地局長のおっしゃる言い方でございますと、どの特殊法人でもねらえばつぶすことができる。
 それから、また、いまあなたの方でおっしゃいました連絡、協力とかいう、青年の家などが幾つか出てきましたが、それの連絡、協力を図るという、これなんかもちゃんと書いてありますよ。特殊法人としてやれる。各省庁と地方公共団体との連絡、協力はちゃんと特殊法人オリンピックセンターに付与された任務なんです。何にも新しいものではないのです。そういう点から考えますと、それが不十分であるというならば、文部省が指導すれば連絡、協力の体制もできるわけです。
 だから、今度のこの法律の出し方そのものが、言うならば本当に弱い者いじめといいますか、ねらい打ちといいますか、そういう立場でやられておるという点はまことに遺憾千万であります。この点を指摘しておきたいと思うのです。
 文部省は連絡、協力などということを先ほども盛んに言っていますが、文部省も現在やっているわけでしょう。社会教育局長、どうですか。やっておられるのでしょう。それを今度は国立オリンピックセンターへ文部省の権限を移譲するのですか。文部省の業務の移譲をするのですか。その辺も私たちはわかりません。
 文部省はいま連絡、調整なんかやっていますね。社会教育局がやっているわけでしょう。青少年自然の家にしてもやっているわけですね。今度国立にしたらこっちでやりますというのだから、そうすると文部省の権限、業務の移譲を考えておられるのでしょうか。そこらもわからぬのです。その点を聞いておきましょうか。
#275
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 ただいまの山原先生の御指摘の件でございますが、私どもは、国公立の青少年教育施設の連絡、協力は、現実にそこで青少年団体の研修が行われている、そういう具体的な活動が行われている施設を中心にやる方が私ども文部省が直接やるよりはいろいろと密接な連絡もつけやすいし、具体的なケースを共同で持ちながらいろいろと御相談をしていただくという点においてもよりベターであると思うわけでございまして、私どもも、国立婦人教育会館ができました際に、従来文部省婦人教育課でやっておりました幾つかの事業を国立婦人教育会館に移しまして、むしろそういう施設を中心にいろいろな活動を展開していただくという考え方を持っておるわけでございます。
#276
○山原委員 もうちょっと伺っておきますけれども、文部省の御説明を聞きますと、今度国立にしました場合には総合的中核の青少年社会教育センターとしての充実をしていくということなんですね。それを聞く限りにおきましては相当の予算をつけてやられるような感じでございますけれども、行政改革の立場でこのオリンピック青少年センターの廃止を要請してまいりました行政管理庁としてはそういうお考えですか。特殊法人を廃止する、そして相当の予算をつける、こういうかっこうでの行政改革としてお考えになっておるわけですか。
#277
○加地政府委員 いまお願いいたしております法案につきまして、五十四年度の予算の問題につきましては、もうすでに御案内のとおり現実に予算化の問題が出ておるわけであります。私どもは、このセンターの直轄の考え方につきましては、やはり、行政改革ということでございますので行政費の節減という観点もあるし、またそういった青少年教育の拡充という問題も含めて、全体として行政改革の趣旨に沿った形でやっていけたというふうに五十四年度の予算を見る場合には感ずるわけでございます。
 ただ、五十五年度以降の問題につきましては、かねがね文部省の方のお考え方といたしまして、これをより積極的に拡充をしていきたいというお考え方があるようでございますし、そういった構想なり具体的な要求が五十五年度以降に出てまいりましたならば、そういう場合に事情をいろいろ伺いまして十分御相談をしてまいりたい、こういうふうに私どもは考えておるわけであります。
#278
○山原委員 これはここで聞いておりますと、行政管理庁が大蔵省になったという感じを抱くわけです。
 今度の予算の施設費だって予算総額が七億幾らですね。現在特殊法人が約十億の予算でやっていますから、これだって減っているわけです。それから施設整備費は、初年度とはいえ何と二千四十六万円ですよ。そういうことですからね。行政管理庁としては、来年度からは国立にした場合には文部省がお考えになるでしょうとおっしゃるけれども、その背景にあるものは、行政改革の趣旨は予算を減らしていくということでしょう。なるべくお金がかからないようにしていくということですからね。そして、文部省が出してさましたらその点は考えましょうとなってくると、行政管理庁というのはわけがわからぬですよ。
 オリンピック青少年センターを廃止するということはこの三つの条件には適合しないんだけれども、とにかくつぶすということ、そしてそれを国立に移管して、発展する場合については文部省から予算が出てくるでしょうから、その際には文部省の要望に従うかどうかわかりませんけれども、その辺は見ていきましょうと、こうなると、内藤文部大臣、これはずいぶんなめられた話ですね。所管の特殊法人はつぶされる、予算については先行きはわからない、行政管理庁の指示に従わなければならぬ、こんなものですか。
 こんなことでこのオリンピック青少年センターの廃止法案を出してきたのですか。あなたは文部大臣ですよ。最近なられたばかりだけれども、少なくとも文部大臣なんだ。日本の教育、社会教育全体に対して責任を負う最高の責任者ですからね。いままで文部大臣が参議院議員としておられたときと違いまして、本当に日本の教育全体に責任を持つ立場です。いまのお話を聞いたら、全く行管のおっしゃるとおりに差配されているという結果になるじゃありませんか。文部大臣、この点はどうなんですか。
#279
○内藤国務大臣 最近社会の推移は非常に激しく変わっております。
 このオリンピックセンターは、ちょうど昭和四十年でしたか、御承知のとおりオリンピックのときにつくったものでございまして、もう施設も非常に古いわけですから、そこで今度国立に移管しまして、理由はそれだけじゃございませんが、特に青少年施設が青年の家、自然の家、少年の家とたくさん全国にできたので、その中核体として、連絡、協調という意味で、従来の特殊法人のオリンピックセンターに比べましてその活動範囲が非常に広くなって、同時に研修も大変だと思いますので、研修施設としても国立の方がより適当ではなかろうかと、かように思って私どもは国立に賛成をしたのでございます。
#280
○山原委員 八十四国会で私たちがオリンピック青少年センターの廃止問題について、これは二年越し三年越しなんですが、ずいぶん論議をしてきまして、そして文部省に対していろいろ質問をしますと、これは国立にしたならばこんなふうによくなりますということを望月社会教育局長もお答えになるし、そして砂田文部大臣も何遍も何遍も、施設の問題は現状ではだめだ、だから宿泊棟から何からずっとつくっていかなければならぬ、そこで総合的中核の施設にふさわしいものにしていくんだ、それからいろいろな団体からも要望が出ているからそれもちゃんとやっていかなければならぬのだというふうなことを言われておるのですね。
 私たちの聞く限りにおいては相当なイメージがあるんだろうと思いますけれども、ことしはとにかく初年度ですから二千四十何万円という、去年のお話とは全く話にならぬ予算が組まれておるわけでございますが、これは文部省から来年度こういうものが出てきたときには、行政管理庁として、行政改革の一環としてこの廃止をやった限りにおいて、そういう膨大な予算を予想しておられたのですか。子、の点はどうでしょうか。
#281
○加地政府委員 先ほどちょっと私は言葉が足りませんで、予算まで含めてというふうにお受け取りいだだきましたが、決してそういう意味で申し上げたわけじゃございません。
 この五十四年度は現実にそういう形でありますけれども、文部省のお考え方としましてはこれを積極的に拡充していきたいという御方針があるようでございます。もちろん、この現在お願いしておりますものも、従来の業務のほかに新たに青少年教育の研修とか研究とか、そういうものを加えて直轄機関にするわけでございまして、そういった一つの構想なり考え方があることは私ども十分理解できるわけであります。
 ただ、行政改革という形でいまお願いしている五十四年度の問題については、すでに予算の上で予算額とかあるいは定員機構についてもああいう形になっておりますけれども、五十五年度以降は、そういった事業の構想とか考え方に基づきまして当然文部省からいろいろ要求が出てまいるわけであります。定員にしましても機構にしましても要求が出てまいりますが、その場合には私どももそういった今回の直轄機関にする趣旨を十分に踏まえて御相談をしてまいりたいということを申し上げたわけでありまして、行政改革でこういう形にしたから、五十五年度以降いろいろと定員なり機構の需要があっても抑えてしまうという、そんなつもりで申し上げたわけじゃ決してございませんで、そういった実情を十分伺いながら文部省とよく相談してまいりたい、こういうことを申し上げたわけでございます。
#282
○山原委員 局長の答弁はそういうことであろうと思いますけれども、かなり矛盾があることはおわかりだと思うのです。というのは、もともと相当無理をして出てきておるわけですからね。そういう点でどうも納得がいかないのです。だから、私は、この法案の採決というようなことは、この辺のことも本当にもうちょっとはっきりさせないとまだぐあいが悪いんじゃないかと思っております。
 それから、職員の処遇の問題についても、たとえばいままで文部大臣を初めとしまして絶対に職員には犠牲を出さないということをおっしゃっておりましたね。
 それから、今度の予算を見ますと、人件費の場合でも、いままでの人件費と一億五千万円程度の差がこの予算の中に出ております。一人当たりにしてみますと、七十八名の方で年間大体七十万円、月にしまして五万円ぐらいの差が出てくるということもこの予算の面では出ておるわけでございますが、これは改善をされるのでしょうか。犠牲は出さないとか言っておられたわけでございますから、この辺は当然解決する案を持っておられると思いますが、時間がありませんから簡単に聞きますけれども、その点はどういうふうにお考えでしょうか。
#283
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 前国会におきまして前回御審議をいただきましたときに、砂田文部大臣から首切りは絶対に出さないという御趣旨の御返事は申し上げました。私どもも定員の確保に努めまして、一応センターの定員と同様の定員を、予算におきまして行管ともいろいろ御相談をして確保をいたしたわけでございます。
 それから、ただいま御指摘の人件費でございますが、役職員の給与費三億九千万が二億四千四百万になっておりますが、一つは役員組織を廃止することによって四千数百万の経費が浮きます。それから職員につきましては、実は予算の積算の技術上の問題でございますけれども、新しく採用する職員については予算の積算はとりあえず七等級なら七等級の一号、八等級なら八等級の一号という初号の計算で算定をすることになっておりますので、個々具体にこれから職員の方を引き受けて、人事院と協議をして決定いたしましたときには、必要な部分の経費というものは別途これに加算をされるわけでございます。
 それから、先ほど施設のことについてちょっとお話がございましたが、私も出だしで文部省は負けたのではないかと言われたのではちょっとしんどいので、そこのところは御説明をさせていただきたいと思います。
 というのは、今年度の予算で施設整備費として計上いたしましたのは、スポーツ研修館、宿泊棟、研修棟の屋根の防水改修工事ということで、従来から計画されておりました経費について必要な経費二千数十万を計上したわけでございます。
 ただ、センターの将来計画につきましては、別途基本計画策定のための調査研究費を本省の予算に計上いたしまして、関係各方面の方々の御意見あるいは各種団体その他の御意見を聞きながら、将来に向かってりっぱな施設を整備するように検討を行っておるところでございますので、この点につきましては、文部省としては全力を挙げて整備に努力をしてまいり、青少年教育の振興に資したい、このように考えておる次第でございます。
#284
○山原委員 いま社会教育局長がおっしゃったことですが、これから先の問題もありますから、こういう場合の職員の給与の問題でございますけれども、いま方法を講じていわゆる満額を保障していくとお考えでしょうね。
#285
○望月政府委員 ただいま先生は満額ということをおっしゃいましたけれども、先ほどもお答え申し上げましたように、特殊法人の職員が国家公務員になりますときはおのずから国家公務員としての給与上のいろいろな法令の適用その他がございます。御承知のように、特殊法人の職員は国家公務員に比べて身分が不安定だ等の理由から給与に若干の上乗せがされております。
 したがいまして、国家公務員に受け入れる際にはそこのところについては減額をせざるを得ない状況がございますが、私どもといたしましては、人事院と十分協議をいたしまして、できるだけきめ細かい配慮を加えて、その減額する部分を極力小さくしようと現在努力をしておるところでございます。
#286
○山原委員 人事院の斧給与局次長がおいでくださっておりますが、いまの社会教育局長のお話に対しましてどういう対処をされる御予定ですか。
#287
○斧説明員 ただいま文部省からお答えになりましたように、特殊法人から国家公務員になりますと、これは当然給与法の適用ということになります。その際文部省が給与はお決めになるわけですが、原則的な決め方とそれからいろいろ人事院と協議して決める決め方とあるわけですけれども、いまお話しのように、やがて国に移管になりましたら人事院に正式に協議があると思います。
 その場合は、いま文部省からお答えがありましたように、実は現在のオリンピックセンターでは相当給与が高くなっておりますので、したがいまして、それを満額そのまま保障するということはなかなかむずかしい問題があるわけですけれども、こういう移管という非常に特殊なケースに当たりますので、その点は考慮しまして、給与法で裁量できる最大限の幅の考慮はいたしたいと考えております。
#288
○山原委員 いままでの政府答弁は、犠牲にはしないということを、これは単に給与だけの問題ではないと思いますけれども、そういう点はずいぶん強調されてきております。特に、今度の場合は、政府の都合によって国立にするということになるわけですから、これは法律が決まりましたならば、当然それに対する対応がなければならぬと私は思います。
 ことに、よほど慎重に考えなければならぬことは、何といっても、この法律が通った場合には民間の方が国家公務員になるわけですからね。しかも、いままでは労働組合を構成しまして労働三権というものを持っている職員の人たちがおいでになるわけです。ただごとではないのですよ。政府の都合によって、労働者の基本的に持っておる労働三権まで国家公務員になることによりましてなくなる可能性だって出てくるわけです。
 そういう点から考えますと、この職員の処遇の問題については万全の体制をもって、いままで政府が説明してきましたように犠牲にはしないこと、あるいは不安は持たさないこと、砂田さんの言葉をかりると職員の方に絶対に不安は与えないようにすべきであります。そういうふうにはっきり言ってこられたわけですから、この点については文部大臣から確たる回答をいただいておきたいのであります。
#289
○内藤国務大臣 先ほど来申しましたように、人員については所定の人員は確保しております。ただ、給与の点につきましては、政府の都合でこれが特殊法人から国立になったわけでございますから、私ども最善の努力をして、犠牲をなるべく少なくいたしたいと考えております。
#290
○山原委員 そういうふうに、法律を採決する段階になってだんだん煮詰まった段階になってくるとだんだんトーンが下がってくるわけですね。あれはなるべくなんという言葉を使っていないのですよ。この点はどうですか。
#291
○内藤国務大臣 いや、私は最初からこれは絶対に現状維持と申し上げておりません。砂田先生だって首にはしないとおっしゃった。確かに人員だけは確保してあります。ただ、給与単価になりますと、いままで国家公務員でなかったものが国家公務員になるわけですから、そこに問題があるわけです。
 しかしながら、従来の実績を考慮しながらできるだけ被害の少ないように最善の努力をする、こう申し上げているわけです。
#292
○山原委員 この特殊法人の職員の方たちは、みずから望んでいるわけではないのですね。国の都合でやろうとされてこういう法案を出されたわけですから、それについての処遇については当然国の方で考えるべきことでしょう。だからはっきりさせておいてください。その点はどうですか。
 文部大臣の責任においてそういう点は心配をかけません、ここにおいでる文教委員の先生方にももう心配をかけませんとはっきり言っておいてください。
#293
○内藤国務大臣 給与の点につきましてはよく人事院と相談して、できるだけ優遇するようにいたしたいと思っております。
#294
○山原委員 人事院、よろしいですか。大臣のいまの意向が出ました場合には人事院においても十分な配慮をするということですね。
#295
○斧説明員 国家公務員になりますと、現に国家公務員として勤務している職員が多数いるわけで、そういう職員と全くバランスが崩れるということも非常に問題がありますので、その辺は考慮しながら文部省の協議に最大限努力して応じたい、こういうふうに考えております。
#296
○山原委員 質問しておるうちにだんだん後退してくるわけで、人事院に聞けば人事院はそういうふうにおっしゃると思うのですけれども、これはやはり文部大臣のあれですね。
 幾つも犠牲にしてこんなことをやるのですから、相当決意を固めてやられるということをもう一度はっきり伺っておきたいのです。
#297
○内藤国務大臣 法制上の問題ですから、それは私の意見だけでいくわけにいかない。
 私の気持ちは、あなたにも申し上げたように、これは国立に移管したのですからできるだけ被害の少ないようにしたい、こういうふうに申し上げているのでございます。
#298
○山原委員 文部大臣も、さっきから私も言っていますように、ずいぶん犠牲を強いられておると言っても間違いではないと思うのですよ。私はいやだったということを言っておられるのですからね。安全会と給食会のことにつきましてはね。
 いわばそれだけ攻め込まれてきておるこの状態の中で、このオリンピックセンターの問題については相当責任があると思いますので、その点はしかと腹に入れてこの折衝にも当たられるべきだと思いますが、よろしいですか。
#299
○内藤国務大臣 オリンピックセンターの問題につきましては、私が文部大臣以前にこの問題は提案されておりまして、私も主務大臣としての責任は痛感しておりますけれども、前のときからの懸案でございますので、私もできるだけの努力はすると申し上げているわけです。
#300
○山原委員 これはまたおかしいですよ。前の大臣のときに出された法案だからと言うならば、あなたのお答えの仕方は、私には余り責任がありませんよという言い方じゃないですか。前の大臣が提案をされてきておる問題でございますから、たとえば教員の給与の問題などについては私はそれほどの責任はありませんよということじゃないですか。
#301
○内藤国務大臣 私に責任があることははっきりしているのですから、そんな逃げることはしません。
 ただ、従来のいきさつがあるから、人事院とよく協議して最善の努力をすると申し上げているのです。
#302
○山原委員 この職員の方たちの将来のことまでお聞きしておく必要もあると思うのですが、就職の問題とか、たとえば公務員にはなりたくないという方もいらっしゃると思いますし、そういう場合に、この法案が通った場合、それに対しては文部省は責任を完全に負いますか。
#303
○望月政府委員 私どもといたしましては、首切りは絶対にしないという方針のもとに、先ほど来申し上げましたように、現在のオリンピックセンターと同様の定員を確保いたしまして、職員の受け入れには万全を期しておるわけでございます。したがいまして、その点においては首切りという問題は起こさないということになっておるわけでございます。
 なお、個々の職員の方々の事情については理事長の方で取りまとめられることになると思いますので、よく理事長の方とも連絡をして状況は伺いたいと思っております。
#304
○山原委員 その七十八名の枠は確保しておるということをおっしゃっておると思います。しかし、職員の中には、私は公務員にはなりたくないとか、あるいは私はいままで特殊法人に勤めてきたんだから特殊法人へ行きたいとか、あるいはこの際民間に行きだいとかいう方が出てくることは当然のことですね。
 前に、東京教育大学が廃止になりまして筑波大学ができましたときには、あれは時間があったのです。時間がありましたからかなり文部省も苦労されたことを知っております。でも、今度の場合は、もしこれが通りましたならば、公布されたということになりますと、これは事態がまた変わってきますからね。その時点で全部国家公務員になってまた民間へ行くなんということはちょっと困難な場合も出てくると思います。いろいろなケースがあると思いますがね。これについても責任を持つべきじゃないですか。
 そういう民間就職の問題とかあるいは別の特殊法人に行くとかということについては、もう知らないということではないでしょうね。
#305
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 理事長の方で、先ほど申し上げましたように個々いろいろな事情については取りまとめられることになろうかと思いますので、よく事情は聞いていろいろと努力もさせていただきたいと思いますが、私どもといたしましては、繰り返すようでございますけれども、最終的に首切りが起きないような事態は整備をして体制を整えておるということもあわせてお含みおきいただきたいと思います。
#306
○山原委員 ちょっとその点も違いますけれどもね。これは個人の自由の問題ですよ。廃止なんですからね。廃止になって、あなたの方ではそれを国立化するという法案を出しておられるのですけれども、廃止されたオリンピック青少年センターに勤めておられた職員の方たちが、廃止になった場合は、私はこの際にどちらかへ行きますという方々の行方については、これは当然文部省として責任を持ってあっせんをすべきではないですか。しかも、その期間はどれくらいを考えておられますか。そういうことは全く考えていませんが、枠は七十八名としてつくってありますから何にも心配ありませんでは、これは実情に沿わないのですよ。
 その点は社会教育局としてはお考えになっても当然のことだと思いますが、いかがですか。
#307
○望月政府委員 お答え申し上げます。
 先ほど来申し上げておりますように、個々具体の個人の事情については理事長の方で取りまとめられることになろうと思いますので、よく理事長の方とも連絡をとりながらいろいろと検討させていただきたいと思いますが、最終的に首切りという事態は起きないということになっておるということもあわせてお含みおきをいただきたいと思います。
#308
○山原委員 そうしますと、理事長が取りまとめる期間ですね。そしてあなたも素人じゃないでしょうし、私どもも労働運動をやってきていますから、一つの企業が廃止になった場合にどんなふうな事態が起こるか知っていますよ。
 今度の場合は、国がこの職員の方たちの相当の部分の意思に反して廃止統合、国立化をされるわけですから、それに対して国が責任を持って行方その他についてやるのは当然のことです。本当にそれだけの期間も実際に必要ですね。年齢にもよりましょうけれども、たとえば田舎へ帰りたいとか民間へ行きたいとか、別の特殊法人に行きだいとかいうようなことを取りまとめてこれをお世話をしていくということは大変な仕事です。本当に長い期間、半年かかったって一年かかったって解決しない問題だってあるわけです。
 それくらいの深刻な問題があるということぐらい認識しておって、そして、その解決をする見通しとして大体どれだけの期間をあなたの方で考えておられるのか、伺っておきたいのです。
#309
○望月政府委員 個々の具体的な御事情については、先ほど来申し上げておりますように、理事長とよく連絡をとって掌握をいたしたいと思っております。
 ただ、切りかえに当たりまして首切りが起きないという事態も確保いたしておりますので、ある一定の範囲の中では、私どもといたしましては、場合によれば国家公務員に一遍なっていただいて後にいろいろとお世話をするということもあろうかと思いますので、その点は一応そういうことも起こり得るということをお含みおきいただきたいと思います。
#310
○山原委員 大体の期間はどれくらいですか。
#311
○望月政府委員 理事長の方で事情を十分聞くようにこれからいろいろと御努力を願うことになろうかと思いますけれども、せっかく定員も確保いたしておりますし、予算につきましても、現在は国庫補助がございませんので積立金を取り崩して予算を編成しているような状況でございますので、私どもといたしましては、そういう異常な状態をできるだけ早く解消いたしたいと思っておりますので、法律の施行につきましてはできるだけ早くお願いを申し上げたいという一つの考え方はございます。
 したがいまして、その範囲の中でなかなかうまくいかないケースというものも、これは引き取っていただく相手のあることでもございますので、その場合には一応国家公務員になっていただいて対応をすることもあり得るということを申し上げさせていただきたいと思います。
#312
○山原委員 この点はこれでおきますが、特にいままで労働組合もございましたし、また、御承知のようにこの労働組合の方たちは、本当にオリンピック青少年センターを特殊法人として存続していきたいという利用者の方々の要望にもこたえまして、この二年、足かけ三カ年にわたって、この委員会にも傍聴にも来られましたし、また政府に対する要請もなされてきたわけです。また、積極的な建設的な意見も出してきたことは大臣も御承知と思います。そういう立場でこられたわけでございますから、この組合の方たちの意向というものを、理事長もその任にあると思いますけれども、本当にこれから先お聞きになって、そして、この条件の問題とかあるいは就職の問題とかいうことについて話し合いに十分に応じていってほしいと思います。
 いま私が言ったようなことは先々言ってきましたので、ちょっと私が足をすべらせたようなかっこうになっておりますけれども、しかしこれは当然危惧すべき問題でありますから、この点については十分に話し合いをして方向を見出していただきたいと思いますが、その点は大臣も局長もよろしいでしょうか。
#313
○望月政府委員 よく承りました。
#314
○山原委員 最後に、あと二、三分いただきたいと思いますが、少し問題はそれますけれども、今度文部省が出されております中学校における柔道、剣道の週一時間行えるようにという柔剣道の振興策の問題でございます。
 これはいま社会教育その他でずいぶん普及しておりますから、その点で、伝統的なスポーツでありますところの柔道、剣道、相撲というものの振興を含めて、日本の学校教育における体育の問題を考えなければならぬと私は思うのです。しかし、これは学習指導要領にもあるわけでございます。スポーツなら角技、それから集団スポーツ、個人スポーツ、ダンスというふうにそれぞれ学習指導要領の中で一定の時間配当もあって、それによって学校におきまして自主的に子供の体位、体力というものを考えて配置をしているわけですが、今度のこれは、私は率直に言って、文部省がこういうふうに突然出されてきたことが学習指導要領の実質上の修正になるというふうな懸念を抱いております。
 だから、当然、教育課程審議会、現在の法律のもとにおきましても公の機関にかけて諮るべきものではないかと私は思っていますし、それから、また、教育の問題について常に審議をしておりますところのたとえば衆議院の文教委員会、当委員会等にも意見を聞くのが当然のことでございますが、文部省だけの考え方でこの柔剣道の振興策というものを出して、新聞によりますと自民党の了承が得られたということが書かれておりますし、また、武道議員連盟の話も新聞に出ております。
 これは真偽のほどはわかりませんけれども、しかし、問題は、いろいろな議員連盟もあるわけです。芸術の議員連盟からいろいろあって、それぞれが学校教育に介入をするわけではありませんけれども、それぞれの意向を聞いておったのでは学習指導要領が実質上修正になる可能性だって出てくるわけでして、これは当然その現場における専門家である体育の先生方あるいは当委員会あるいは教育課程審議会等において審議をされまして、その意見が民主的に反映して、そして初めて柔剣道を含めての日本の体育というものが振興していくということにならなければならぬと思うのでございますが、私は新聞を見る限りでございますけれども、これは余りにも文部省の一方的な行き過ぎではないかと思うのです。
 だから、その点につきまして一言御説明をいただきたいと同時に、委員長にもお願いを申し上げたいのですが、この問題につきましては当然本委員会におきましても審議をしていただきたいということを申し述べまして、お答えをいただきたいと思います。
#315
○柳川政府委員 御指摘の柔道、剣道につきましての中学校、高等学校教育の推進の課題でございますが、この問題につきましては、かねてより私ども文部省体育局といたしまして、中学校、高等学校における体育の実技指導の実態及びこれの充実策ということを検討してまいってきております。
 昨年も中学校、高等学校で具体に――いま体育の指導は六領域でございますが、その六領域につきまして個々の先生が充実した指導になかなかに困難をされておりますが、その実態を調査いたしまして、その結果、たとえば水泳とか器械運動あるいは柔道、剣道につきましては指導しにくいという多くの先生からの御回答もいただいております。それから実態におきまして、柔道、剣道につきましても一時ブランクのときがございましたから、その面から指導者の確保につきましてなかなかに困難を示しておるという実態もございますので、この学校体育の実技指導の充実、その一環においていろいろな施策を講じていこうということで、ことしはたとえば水泳、器械運動あるいは柔道、剣道等につきまして堪能な民間の方を教育委員会の指導協力者に委嘱するというようなことで、全国で千人の方を委嘱するというようなこともいたしましてこの面の取り組みをしておるわけでございます。
 たまたま柔剣道の振興策にしぼった形で報道もされましたのでそのような御懸念をいただいておるわけでございますが、十分学校におけるバランスのとれた体育指導の充実という観点に立ちましてこの問題に対応してまいりたいというように考えております。
#316
○坂本委員長 山原君に申し上げます。
 この問題につきましては、理事会に諮ってしかるべく審議をしたいと思います。
#317
○山原委員 最後に、いまの問題につきましては委員長のおっしゃるとおり審議をしていただきまして、文部省が勝手にその振興策などというものを出されるのではなくて、そういうやり方は撤回していただいて、現場の教師の民主的な声ももっと聞き、そして真に体育の、スポーツ教育の振興を図ってもらいたいというふうに考えます。
 それから、私はこのオリンピックセンターの国立化の問題につきまして一番懸念をしております。これがまかり間違って国家統制の方向にいくことは断じて許されないことだと思っております。これは砂田文部大臣もそういうことは絶対にありませんとおっしゃいましたけれども、しかし、その歯どめは今日の段階ではありません。たとえば運営審議会の性格等もはっきりしておりません。
 この点については、もしそういうことになりましても、文部大臣としてはそういうことは一切ないということを明確に御答弁をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#318
○内藤国務大臣 御指摘のとおり、そういうことは絶対にありません。
#319
○山原委員 終わります。
#320
○坂本委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#321
○坂本委員長 この際、本案に対し、自由民主党、民社党及び新自由クラブの共同提案に係る修正案が近藤鉄雄君外二名より提出されております。
 提出者より趣旨の説明を求めます。近藤鉄雄君。
    ―――――――――――――
 オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#322
○近藤委員 私は、自由民主党、民社党及び新自由クラブを代表して、ただいま議題となっておりますオリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案に対する修正案について、その趣旨を御説明申し上げたいと思います。
 案文はすでにお手元に配布されておりますので、朗読は省略させていただきます。
 修正案の要旨は、本法律案の施行期日はすでに経過しておりますので、これを公布の日の翌日から施行することに改めるとともに、これに伴い、オリンピック記念青少年総合センターの解散に伴う決算等に関する規定につき所要の整備を行おうとするものであります。
 何とぞ委員各位の御賛成をお願い申し上げます。(拍手)
#323
○坂本委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#324
○坂本委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。小川仁一君。
#325
○小川(仁)委員 私は、日本社会党を代表してオリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案に反対の意見を表明いたします。
 反対の理由はすでに質疑の中で明確にいたしましたが、この際整理して申し述べますと、その一つは、オリンピック記念青少年総合センターを特殊法人として設立する理由として文部省が明らかにした提案理由と、設立当時の文教委員会の各位が質疑を通じて明らかにした幾つかの重要な内容を持つ諸点は現在も妥当性を持っております。
 それは、昭和四十年三月二十六日の衆議院文教委員会において、当時の愛知文部大臣がわが党の長谷川正三委員の質問に答えて述べられたもので、「一、国の直営にすると弾力的な運営に欠ける。二、特殊法人として管理運用すれば法律に基づいて適正確実な運用ができる。三、評議員会を置き、青少年団体、スポーツ団体、社会教育団体、各省庁間の十分な意思疎通を図りながら運営できる。四、文部省の恣意によるセンター利用が排除される。」などなどでありました。これらの諸点はむしろ一層強く要請されなければならない性質のもので、変更されなければならない条件も事情も生じておりません。加えて、センターの設置に当たって各党の先輩議員が施策の拡充に示された熱意や満場一致の可決の態度など、先輩の功績は尊重されなければならないものと思います。
 第二の反対理由は、国の直轄下になれば、設立当時の文部大臣、文部省の慎重にして賢明な配慮が一挙に覆り、文部省の恣意的運営が行われることは必然であります。そして業務方法、使用規則などが文部省通達などによって一方的に決定されることとなり、現在よりも非民主的な反動的なものになる危険性を持つでありましょう。利用する青少年や一般市民に対しての国の管理的支配が強くなる危険性もまたございます。
 第三の反対理由は、社会教育施設としてのセンターは、文部省の直接運営によって社会教育内容への国家の支配、介入のおそれが多分に出てまいります。教育基本法は、第十条の中で、「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである。「(2)
 教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければならない。」と定めています。文部省がこの精神を深く考え、その責務を遂行することを考えるならば、直轄をやめて現在の特殊法人としての運営を行わせることが必要であり、現行のまま評議員会などの拡充などにより運営することが適切と思います。
 第四の反対理由は、政府の行政改革は、その基準にもあるように、国家財政の浪費や国民のために不急なものを対象にすべきであります。しかし、オリンピック記念青少年総合センターの直轄化は全く行政改革の精神に反しております。センターは民間利用者が百万人を超え、青少年団体はもとより一般市民、各種サークルが利用しております。利用者である国民にとっては非常な利用価値のあるものとなっております。しかも、特殊法人として国民の声が反映される運営方式が歓迎されていることは、センター直轄反対の六十万人を超える反対署名によっても明らかであります。
 このような事実に目を背けて、便宜的に、あるいは力の弱い特殊法人に対して改革と称する強権的な態度で臨むことは政治の邪道であります。そして国民に対しては行政改革を実施しているような印象を与えていることは欺瞞的な政策であるとも言わなければなりません。他に改革しなければならない不急不要の特殊法人あるいは補助金交付政府機関のあることは御存じのはずであります。いまオリンピック記念青少年総合センターを最初に解散する理由は存在いたしません。
 最後に、これまでも特殊法人の統廃合は、常にそこに働く労働者に対して雇用、労働条件など犠牲を強いてきております。今回のセンターの文部省直轄化についても、その例外と考えることはできません。職員の大多数が特殊法人として存置を望んでおりますし、このことが働く者に希望を与え、雇用、労働条件などの変更もなく、生活も安定すると思います。国民として、働く者としての権利を守る立場から強く反対いたします。
 以上のほかに、質疑の中で明らかにした反対理由もあることを申し添え、原案並びに修正案に対して強く反対を表明いたします。(拍手)
#326
○坂本委員長 池田克也君。
#327
○池田(克)委員 ただいま議題となっておりますオリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法律案につき、私は公明党・国民会議を代表して、本案並びに修正案にそれぞれ反対の立場を表明し、討論を行うものであります。
 まず、第一に、オリンピック記念青少年総合センターに対する私の率直な認識について申し上げます。
 一口に言って、この施設はオリンピック東京大会を文字どおり記念して、つまり、東京オリンピックの聖火のもとに全世界から集まった若人が夢を結び鍛錬の成果を競った、あのスポーツマンシップを忘れずに、青少年の育成をするという趣旨で設立されたものであります。すなわち、スポーツの振興を通じて社会教育を行う、これがその使命であったはずであります。
 これを行政の面から見るならば、スポーツ振興法は体育局が所管し、社会教育は社会教育局が所管をし、双方分かれております。この両者のたくまざる調和の上に、さきに述べた設立趣旨、すなわちスポーツの振興を通じて社会教育を行うということが生かされてきたわけであります。
 いみじくも愛知元文部大臣が、いまから十二年前本センターが出発したとき、国の直営にすると弾力的運営に欠けるおそれがあるとして特殊法人としたことを説明しているのであります。以来十三年間、従事する職員の懸命の努力により年間百万人を超える利用者を見、特にその存亡に異論を唱える声も聞かなかったのであります。しかるに歳月の流れとともに東京オリンピックに対する意識は薄れ、施設の老朽化とともに、設立当初の精神とは異った発想が首をもたげてきたように思われてならないのであります。
 第一に指摘したいのは、オリンピック記念青少年総合センターが、昭和五十一年七月の文部省省議において、従来の体育局所管から社会教育局所管に移されたことであります。一体この移管は何ゆえでありましょうか。スポーツ振興、そして社会教育、この比重を一概に比べることは避けるとしても、立地といい由緒といい、本センターを体育サイドから社会教育サイドへと移しかえたことは本案の審議を通じても承服しかねるものであります。愛知元文相のいわゆる弾力的運用が可能な特殊法人のもとでさえ社会教育サイドに寄せられた本センターが、今度はさらに国立直轄化へと進むことは、さらにさきに述べた傾向が固定化されるでありましょう。本案審議の過程で、政府委員からオリンピックの名を残すかどうか部内で議論があったとの発言を聞くとき、政府の意図を思い、オリンピック記念とはまさに名のみで、実態ははるかにオリンピック競技とはかけ離れたものになるとの感を深くしたのであります。
 事実、本センターの事業内容を見ても、オリンピック競技そのものとは縁故の薄いもので、その第十九条の三項に「オリンピック競技に関する資料収集」を定めているにすぎません。オリンピックの言葉の使用についての総務長官通達を見ても、オリンピック競技大会に関係する活動に限定されており、記念資料館のごとき非活動的施設では十分この意に沿わないと考えます。
 第三に、わが国のスポーツ振興はまさに焦眉の急であります。体位の向上に伴わない体力の低下の防止、青少年の非行防止やルール遵守精神の養成にスポーツの振興と研究は急務であります。オリンピック競技がもたらすこれら国民スポーツへの影響はバレーボールの普及を見ても明らかでありますのに、オリンピック振興策は、自衛隊の施設やギャンブル収益による施設、さらには一部の実業団の選手強化に依存している実態はまことにお寒い限りであります。
 本案審議の過程においても、国立直轄化にした場合、その利用実態は従前に変わらずと答弁されておりますことは当然としましても、将来いつまでそれがかなうのか、憂慮にたえません。
 念のために申し添えますが、私は決して社会教育を軽視するものではありません。むしろ社会教育のセンターとしては、自然のふところ深く、さらに広大な気宇を養える、よりふさわしい土地を求めることであって、今日のこのオリンピック記念総合センターは社会教育の施設としてふさわしいものではないと考えるのであります。
 以上、数々列挙しました点から、本案に強く反対し、私の討論を終わるものであります。(拍手)
#328
○坂本委員長 山原健二郎君。
#329
○山原委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、オリンピック記念青少年総合センターの解散に関する法案に対し、反対の態度を表明します。
 反対の第一の理由は、特殊法人としてオリンピック青少年センターの充実と存続を求める国民の声があるにもかかわらず、これが廃止がそれを納得さすだけの説得力を持たないということであります。これは行政改革の一環として提出されたものですが、政府の行政改革の基準に照らしても何一つ該当するものがないばかりか、逆行するものさえあります。また、本センターが設立された当時の政府見解である、「(4)国の直営にすると弾力的運営に欠ける。(11)公務員の増員にも問題がある。(20)文部省の恣意的運営が避けられる。」として特殊法人とした見解を突如百八十度転換するものであります。さらに、今回放送大学設立に当たって特殊法人を新たにつくることに起因して、突然学校安全会、学校給食会の二法人を統合する案も飛び出すなど、その便宜主義は行政府の権威を著しく失墜する所業と言わざるを得ません。
 反対の第二の理由は、社会教育への国家統制、官僚統制の可能性を内包している点であります。国立化によって青少年社会教育の総合的、中核的役割りを果たすと言っているが、その内容もいまだ不明確で、社会教育への統制強化につながらぬ保証がないことであります。
 第三に、今日まで十四年にわたって本機関を支えてきた職員の問題についても、七十八名の枠の確保にとどまり、犠牲を負わせないという保証が明確でありません。
 第四に、年間百万人を超える利用者及び関係団体には依然として存続の声がきわめて強く、廃止についての合意にはいまだ達していません。ことに首都東京の中心にいつでも自由に使用できる機関が欲しいとの声はいまなお切実であります。
 以上の観点から、私は、この法案の廃案を強く主張しつつ、本法案と修正案に対する反対討論といたします。(拍手)
#330
○坂本委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#331
○坂本委員長 これより採決いたします。
 まず、近藤鉄雄君外二名提出の修正案について採決いたします。
 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#332
○坂本委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。
 次に、修正部分を除いた原案について採決いたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#333
○坂本委員長 起立多数。よって、修正部分を除いた原案は可決し、本案は修正議決いたしました。
 なお、ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#334
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
#335
○坂本委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 放送大学学園法案の審査のため、参考人の出頭を求め、意見を聴取することとし、その人選及び日時につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#336
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#337
○坂本委員長 次に、連合審査会開会に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会において審査中の放送大学学園法案について、逓信委員会から連合審査会開会の申し入れがあります。
 この申し入れを受諾し、本案に関し、逓信委員会と連合審査会を開会するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#338
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、連合審査会の開会日時等につきましては、両委員長の間で協議の上決定するのでありますが、来る五月十日に開会の予定でありますので、御了承願います。次回は、来る五月九日、午後零時二十分理事会、午後零時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後六時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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