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1949/04/25 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 地方行政委員会 第38号
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1949/04/25 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 地方行政委員会 第38号

#1
第007回国会 地方行政委員会 第38号
昭和二十五年四月二十五日(火曜日)
   午後二時十分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員波多野鼎君辞任につき、その
補欠として三木治朗君を議長において
指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方税法案(内閣提出・衆議院送
 付)
○地方財政平衡交付金一部概算交付暫
 定措置法案(内閣提出・衆議院送
 付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。
#3
○岩木哲夫君 これは皆さんのお手許にも全国市町村会議長及び会長の名等で、地方税法を早く通して呉れという陳情などが昨日乃至今日あたり電報又は文書及び人が院内に入つて、そういう陳情をお受けになつたと思うのであります。そこで私がその人に昨日も夕方会いましたし、今も会つて、これらの内容を聞き、よくこれらの陳情の人と意見を討かわしますと、結論するところは、地方税法がよいから通して呉れというのじやなくて、それは別ものであつて、とにかく今の状態であると、地方財政上空白が生じつつあつて、非常に困るから、早くまあ税金の取れる法律を早く通して貰いたい、通らなければ通らないで、地方財政確立上に必要な措置を早く講じて呉れというのが結論であります。これらは私がこれらの陳情者と面談いたしました結論であります。そこでこういう陳情が非常に誤解を招いておる点も不覚考慮されますので、今も私はその全国市町村会議長の代表者五六大に誤解のないような方法を採つて貰わなければいかんということを強調して、これらの方々もよく分りました、狙いは空白が生じつつある地方財政上の財政措置を何らか一つ早く講じで貰えばそれでいいのだという結論に了承したわけであります。そこでこういう事情に鑑みまして、この地方税法は当委員会では、三十日か一日か存じませんが、本会議に上程しようという運びで委員長はもとより、各委員努力しておると思いますが、たとえこれから一週間にしても八日間にしても、そういう地方財政上に非常に空白を生じつつある事態というここは、本法案の性格というものと、別個の問題であろうと存じまするので、この際当委員会は平衡交付金の一部分割拂に関する法律案があつたと思いますが、これを是非早く御審議を願つて、できることなら今日中にでも討論、採決をして頂いて、本会議に上程されるように、先に一つ拔萃して、委員会として議事の進行を図つて頂きたい、かように思うわけであります。
#4
○委員長(岡本愛祐君) それに関連して申上げますが、昨日岩木君が席を外しておられましたときに、全国の知事代表が四人当委員会に陳情に参つたのであります。鈴木委員が案内して参られました。北海道の田中敏文君、石川県の柴野和喜夫君、兵庫県の岸田幸雄君、埼玉県の大澤雄一君、右四人でした。それが見えまして、速記を止めまして、その陳情の趣を聞き、且つ質問をした次第であります。何とかして今岩木君がおつしやつたよう地方方財政の木がなくて困つておるから、その状態を早く脱却したいから、御承知を願いたいということと、併せて地方税法は成るべく通して貰いたいというようなことでありました。尚先程も茨城県知事が見えまして、同様な陳情がございました。それから四月二十四日附で全国知事代表東京都知事、北海道知事、埼玉県知事、石川県知事、兵庫県知事、山口県知事、千葉県知事、滋賀県知事の名を似て、「地方自治及び財政の確立を期する地方税法、平衡交付金法及び地方財政委員会法の成立が遅れているため、地方公共団体は財政資金の窮乏を来し、公務員の給與にも差支える状況になつている。よつて政府及国会は右三法の修正すべき点は速かに修正して、これらの至急成立を図ると共に平衡交付金の概算交付を早急に行われたい。右要望する。」という旨の要望書が委員長宛に出されておる、こういう状況であります。そこで先程岩木君から御提案になりました平衡交付金の概算交付に関する措置法案というものを、成るべく早く当委員会においても採決できる態勢に本委員会を置いたらいいという御発言御尤もでございますが、この点につきまして衆議院から先程中島委員長の代理で有松専門員が見えまして、中島委員長からというので、議院編の地方行政委員会は今日午前に右法律案を可決したそうです。そこで今日の午後の本会議にこれを上程いたしまして、可決になるだろうという見込だ、だから参議院においても、成るべく早くこの進行をお願いしたいものだという希望意見を申述べに出て参りました。そういうような状況であります。そこで岩木君の御提案如何でございましよう、向うが上りましたらば、いずれ今日は五時頃までお願いいたしたいと思つておりますから、その間に、上り次第に、本審査をいたすことにいたしまして、上げて行きたいと思います。
#5
○濱田寅藏君 もう上つていますよ。向うの人に会つたらもう上つたと言つていました。
#6
○岩木哲夫君 これはもう衆議院で上つたということならば、ここにこれから当委員会の審議する対象案件は、この法律案を対象として本日中に委員長において上げて頂くように御努力願いまして、委員も又努力いたしたいと思いますが、明日の本会議があるならば、明日の本会議、なければ議運に御相談願つて、本会議を開催されるように要求して、明日上げられるのが妥当と私は考えるのでありますから賛成いたします。それからただ私は今委員長にお伺いいたしたいのは、まあいろいろの知事、どこの知事が来られたか、知事の名前を伺いたいのですが、そこで知事の陳情の要点が地方財政の空白が生じて非常に困難だからというのが目標でありまして、今回上程されておる地方税法をまあ修正するなら修正という言葉もあつたようでありますが、地方税法を通して呉れというのが先でなく、地方財政の確立上その空白を生じないように早く措置して呉れというのが先の問題と、かように受取つておるのでありままが、その点はそのような工合に陳情を考えられましたかどうかということを一点と、来られました知事の名前をこの際参考のために承つて置きたい。
#7
○委員長(岡本愛祐君) 来られた知事は先程申上げましたように、海道知知事田中敏文君、それから埼玉県知事大沢雄一君、石川県知事柴野和喜夫君、それから兵庫県知事岸田幸雄君、この四人であります。今日見えたのは茨城県知事友末洋治君であります。それからその知事代表の要望書に先程読上げましたように、結論は、よつて政府及び国会は右三法、というのは地方税法、平衡交付金法及び地方財政委員会法の修正すべき点は速やかに修正してこれらの至急成立を図ると共に、平衡交付金の概算交付を早急に行われたい、こういう要望であります。
 それから今日先程見えましたのは全国町村議会議長会長齋藤邦雄君で参ります。これは書画を持つて見えました。それ「地方税法改正法律案の絶対国会通過御配慮方要望の件、地方税法改正法律案は、四月二十一日衆議院において可決、目下参議院おいて検討されつつあるが、会期終了を目前に控え果してその成立するや否やを危まれる次第である。勿論この法律案について修正あるも貴院の自由とするところであるが、万一本法案の不成立に終らんか、この法律によつて税収を得んとする地方町村の運営上誠に由々しき大事である。よつて貴院においては、この点を御賢察の上、右法案の絶対通過、速かに成立するよう万全の御配慮を煩わしたく、ここに全国町村議会の総意を代表し、これを要望する次第である。」これは委員長宛に出されております。本人も見えました。
#8
○岩木哲夫君 私は不幸にして知事の方々とお会いする機会はなかつたので残念でありますが、今委員長の言われた全国町村議会の齋藤氏とは今私はここへ参るまで会つておりました。そうして今文書に絶対通過を図られたいというような書面も私は受取りました。この内容につきましては、只今議論をいたしました結論は、私先程申上げた通り、ただ地方財政の空白を生ずるというのは困る、地方財政の確立を念願とすることが主であつて、若しこれが審議未了であるとか、或いは否決に陥るという場合等であるならば、それに代る地方財政確立の趣旨をやつて貰えばよいので、この法案を通すのが絶対條件ではないかということは、まだはたに四、五人おつた者も言われておるのであります。この点は余程明瞭にしないと、私はこれは由々しき運動であるし、考え方であろう、それで私は前段で申上げました通り、地方財政の空白があるからそれを埋めて呉れという陳情、及び地方財政の確立上適切なる税法なり処置を講じて実れということが狙いであつて、この税法をこのまま通さなければならんのだというようなことが主であるがごとき印象を受けることは、凡そ我々も参議院議員として登院して以来ここに三ケ年、これ程全国民の反対の法律案というものはないのもあります。こうしたような中にこうした賛成運動をするかのような解釈をせられること、将来非常な私は問題となる気持が湧くのでありますから、その点は当委員会としての受けた感じの解釈論につきましても、明確にして置かなければならんということを私は一応お願いいたして置くわけであります。
#9
○委員長(岡本愛祐君) 昨日町村会の代表の方が見えまして、専門室の方へ見えたものですから、丁度私と吉川末次郎君と二人でお目にかかり、それでいろいろのことを質問して見たのですが、青森県、秋田県の連中です。それはやはり今までの地主とかの負担は非常に重くなるけれども、一般の町村民の負担というものはそれ程でもない、むしろ軽くなるんだから、速かに通して貰いたい、こういうことを申しておりました。だからいろいろあると思うんです。
#10
○岩木哲夫君 それはいろいろあると思いまするが、全国町村会議と言えば、いわゆる全国の市民を代表し、町民を代表し、村民を代表して、その上知事が又代表か何か知りませんが、知事来ているということは、いろいろあるうちについても地方自治体の長なり、地方自治団体の関係公吏といたしましては、地方財政の確立の上に何でもいいが財政収入の方途があればよいということは、又別個の立場から見てこれはそういう主張をすることは頷けると思います。但し知事にしても、市長にしても、村長にしても、今委員長が言われように、地主と小作人との間における多少の等差はあると私は思います。これを私は否定するものではありませんけれども、大体の者がこれはいけない、或いは知事の立場、或いは市長の立場にいる者がこれを賛成するがごとき態度をとるということは、国内相剋摩擦はここから始まるような態度であることは、私は深く憂慮しているのでありまするが故に、そこで私はここに申上げます通り、これらの方々と議論しますと、究極するところはこの税法の善し惡しを言うているのではない、地方財政の確立に十分の御配慮があるならば結構だということになつて、そういう字句が惡かつたところは今後訂正しますというような事態でありまするから、当委員会としてそれらから受ける感じの解釈等につきましての態度等につきましては、この際明確にする必要があると私は思います。
#11
○委員長(岡本愛祐君) 尚先程濱田委員の御発言がございましたが、衆議院じやまだ本会議を開いていないようです。
#12
○濱田寅藏君 通したというのは委員会だけですね。私の聞き間違いだつたのです。
#13
○委員長(岡本愛祐君) それで先程岩木君から御意見がございましたが、先ず地方税法案の逐條審議を続行いたします。そのうちに向うが上つてからその方をする、そういうことにいたしたいと思います。
#14
○岩木哲夫君 それより先に通産省の資料、この間波多野議員及び私達から要求した通産省の資料が出ておるようですが、ちよつとこれが分らんのですから、どなたか先にこれを説明して頂きたいと思います。
#15
○委員長(岡本愛祐君) 今日通産省の方が見えておりませんから、一応御覧置き下さいまして、明日呼びましよう。
 それではこれより地方税法案第二章第六節の漁業権税の審議を行います。
#16
○政府委員(荻田保君) 第六節は漁業権税に関します規定でございます。第二百九條におきまして、漁業権税に関しまする通則を謳つてございます。漁業権税につきましては殆んど従来と変りございません。従来の府県税と市町村税とに分れておりましたものを合せた程度でございます。先ずこの課税対像は漁業権ということになつております。漁業権の中で入漁権を除くことは従来もございましたが、今度新らしく共同漁業権というものが漁業法の改正によりましてできましたのでこれを除くことにいたしました。
 それから課税方法につきましては、従来規定がございませんでしたが、一応課税標準は賃貸料とするということを決めました。課税主体、納税義務者は今までと同様でございます。第二項におきまして、課税標準になります賃貸料がございまするが、賃貸料の必ずしも定めのないところがございますので、そういうところでは評定賃貸価格というものを決めまして、これを賃貸料とみなして課税標準にするという規定でございます
#17
○委員長(岡本愛祐君) 御質問願います。
#18
○鈴木直人君 共同漁業権というものを個人に貸すというような場合はどうなりますか。
#19
○政府委員(荻田保君) 共同漁業権は漁業法の規定によりまして、原則といたしまとて漁業組合にしか認められない権利でございますので、その組合員がそれを使うという共同漁業権につきましては、課税しないわけであります。
#20
○鈴木直人君 その協同組合が持つておる漁業権を特定の個人に使用せしめるというような場合は、勿論これは法律的にそれができるか、できないか問題ですが、可能であつてそれをやつた場合にはどうなりますか。
#21
○政府委員(荻田保君) 共同漁業権を何か個人一人に独占でもさしてしまう、こういう場合でございますか。そういうことは恐らく漁業法によりましてできないことになつております。
#22
○鈴木直人君 漁業権を持つていた者が、要するに個人が持つべきものを実際において共同漁業権としてそれを持つていて、その個人がその下請をやつて事実上の漁業を個人がやつておる。こういう場合ですね。
#23
○政府委員(荻田保君) ちよつと御質問の趣旨が受取りにくいのでありますが、共同漁業権に非ずして、一般に使用さしている漁業権、これに対しまして漁業権税がかかるかどうか。こういう御質問なんですが。
#24
○鈴木直人君 一つの漁場があつたとします。それを従来個人で長い間持つておつたわけですが、それが協同組合に権利を譲るという形になつて、而も依然としてその個人が協同組合から下請をして実質的に個人がその漁場を経営して行く。これはまあ協同組合と個人の漁業者との関係ですけれども、事実そういう場合においてもこの共同漁業権というものには課税はない、こういうことになりますかということを申上げております。
#25
○政府委員(荻田保君) そうしますと法律上は共同漁業権ではないけれども……
#26
○鈴木直人君 法律上は共同漁業権なんです。
#27
○政府委員(荻田保君) それを個人一人で独占して使うというのですか。
#28
○鈴木直人君 従来個人がここに実際に漁場を持つておる。ここにも持つておる。そういうものが今回とにかく協同組合に権利が吸収されて、協同組合が実際の漁業権を持つことになるわけですけれども、併しながらその仕事は従来の個人が協同組合の何と言いますか、下請という形で同じように仕事をしておる。こういう場合です。
#29
○政府委員(荻田保君) いわゆる共同漁業権は一般に開放する。組合員に開放しで漁業を営ませるものでございますが、その外に協同組合が共同漁業権以外の権利を持つておりますれば、これは漁業権税はかかるわけでございます。
#30
○鈴木直人君 よろしうございます。
#31
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか。次へ移ります。第二百十條。
#32
○政府委員(荻田保君) 本條に漁業権税の非課税の範囲を規定したのでございまして、国とそれから地方団体、これだけを以ちまして漁業権税を課することができないものと定めてございます。
#33
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。次二百十一條。
#34
○政府委員(荻田保君) 二百十一條は漁業権税の標準税率を定めたのでございまして、漁業権税の標準税率は賃貸料の百分の十ということにいたしております。
#35
○岩木哲夫君 これは遊興飲食税の場合と似たような税率のように思いますが、これじやなかなか日本の漁業というものは発達しないのじやないですか。税率が少し高いのではないですか。
#36
○政府委員(荻田保君) 課率を少し下げる程度で決めております。現在のかけ方は、御承知のようにこのように一つに定まつておりませんので、一ケ所に幾らとか、或いは収獲高に対して幾らというようなものもございますので、今度統一いたしまして、漁業権の賃貸料を標準にいたしまして標準税率を定めましたので、その際は少し収入が減る程度で税率を決めております。
#37
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか。……次に移ります。二百十二條。
#38
○政府委員(荻田保君) 本條の規定は漁業権税の賦課期日及び納期でございまして、これはいずれも道府県の條例で自由に定められるように規定いたしました。
#39
○委員長(岡本愛祐君) 次に二百十三條。
#40
○政府委員(荻田保君) 二百十三條は漁業権税の納税義務の発生、消滅等に伴う賦課の仕方でございます。賦課の仕方が謳つてあります。
#41
○委員長(岡本愛祐君) 二百十四條。
#42
○政府委員(荻田保君) 漁業権税の徴収方法を決めたのでございます。普通徴収にいたすことにいたしております。
#43
○委員長(岡本愛祐君) 以下殆んど同じでございますが、違つたところだけ説明させたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○委員長(岡本愛祐君) では、違つたところだけ、漁業権の……
#45
○政府委員(荻田保君) 以下二百三十四條までの規定は全部外の税と同じ普通徴収のやり方が書いてあるだけでございまして、別に変つたところはございません。
#46
○委員長(岡本愛祐君) 二百三十五條。
#47
○政府委員(荻田保君) 二百三十五條は経過規定を書いてございますが、丁度漁業法が改正になりましたので、その規定を決めたのでございます。従来の漁業法によれば専用漁業権というものがございますが、これにつきましては、これを共同漁業権とみなしまして課税をいたさないということになります。
#48
○鈴木直人君 私はこのことを先に聽いたのです。この條文でこうなつておるならよろしうございます。
#49
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。
#50
○三木治朗君 この協同組合はすべて税がかからないのですか。それ以外のものにかかるような法律のように思うのですが、そういうものは、例えて言えばどういう人々がかかるのですか。
#51
○政府委員(荻田保君) 協同組合以外では、現在の漁業法では協同組合以外ではこれは課するようになつております。定置漁業とか、区画漁業とか、そういうものに対しましてすべてかかるわけでございます。
#52
○三木治朗君 河川で鮎とかいろいろなものを独占してやつておるようなのがありますね。ああいうものにかかるのですか。
#53
○政府委員(荻田保君) 個人で権利を持つております者に皆かかります。ただ協同組合として持ちます場合にはかかりません。
#54
○三木治朗君 河川などでは大体協同組合にするのが政府の欲するところであるけれども、協同組合を作り得ないようなところだけはかかつて来て、協同組合を作つては税がかからないというそこにちよつと矛盾があるように思うのですが、そういう関係はないのですか。
#55
○政府委員(荻田保君) ちよつと詳しく存じませんのですが、大体今度の新らしい漁業法によりまして、個人の持つておりますような漁業権は一度買収いたしまして、これを協同組合等に戻すというのが原則になつておりますから、大体この新らしい漁業法が完全に施行されますと、そういうものが段々消えて行くことになると思います。
#56
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。
 それでは第七節狩猟者税に移ります。
#57
○政府委員(荻田保君) 狩猟者税に関しまする規定は、一切従来と同様でございます。先ず二百三十六條におきまして定義等を書いておりまするが、狩猟の免許を受けておる者が課税客体で、その所在の道府県において課税いたします。
#58
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。じや次に移ります。二百三十七條。
#59
○政府委員(荻田保君) これは税率でございまして、一定率にしております。その額は三千六百円でございまして、従来の道府県税と附加税と合せた額でございます。
#60
○委員長(岡本愛祐君) この狩猟者税につきまして、社団法人大日本猟友会の会長から委員宛に請願書というものを出しております。それは「今回関西猟友会の連絡会議での決議に基く狩猟者税を手数料に改め千二百円に決定せられたい件については、大日本猟友会の意見としても全狩猟家の声と全く一致する意見でありますので、是非とも左案の貫徹せられるよう請願いたします。」理由は「狩猟免許は戦後有害鳥獣駆除を貫徹することに重要眼目を置かれたが、千八百円の均一税に改められたため、十三万の狩猟者が二十四年度には九万人を割る少数者となり、全国の約三分の一の府県においては減少した免許者が密猟者となることと、いま一つは過少の狩猟者が従前の半期間において捕獲する鳥獣の数では、食糧増産の確保ができないため、町村附加税の約半額を有害鳥獣駆除奨励費として交付している現状に徳するも、千二百円程度の手数料と改められるが至当と認められる。」とこういうのであります。
#61
○三木治朗君 これはあの一般の嗜好によつてやる狩猟と、それから商売にやつておる山で、つまり猟師と言いますか、それが同様なのですか。
#62
○政府委員(荻田保君) その点同じになつております。昨年までは狩猟者の納めます所得税の額によりまして、三段階設けてあつたのでございますが、一つにした方がいいという意見も強かつたものでありますから、一本にいたしましたので、所得の如何に拘わらず、或いは営業用嗜好用も同様にこの額になつております。
#63
○三木治朗君 営業用の人に軽くなつたのですか。
#64
○政府委員(荻田保君) その人の納めます所得税の額で差等をつけておりましたので、必ずしも営業用というわけでありませんでしたが、大体営業用の人は所得も十分でないと思いますから、安い税率になつたわけであります。
#65
○鈴木直人君 普通の人で、私の知つておる小学校の先生なんかおるのですが、これはしよつちゆうやるのではなくて、休みのときに楽しみにやるのですけれども、そういうような人も免許を受けた以上は年額三千六百円を納めなければならない、こういうことに三木さんの質問ではつきりしたのですが、そういうことになりますか。
#66
○政府委員(荻田保君) まあ一切の狩猟は免許を受けなければなりません。免許を受ける以上はこの税を拂わなければならんということになります。
#67
○委員長(岡本愛祐君) この狩猟者税というものはどういう税ですか。例えばゴルフをやる人、そういうのもやはりスポーツで、これも一種のスポーツと見てゴルフをやつたりする人にはかからないで、狩猟をやる人にかかるというのはどういう考え方なんでしようか。この請願の趣の、手数料にして貰つてこういう税の対象からは省いて貰いたいというのが、我々意味があるように思うのですが……
#68
○政府委員(荻田保君) これは従来国におきまして免許料を取つておりまして、地方で税を取つておりました。それを一緒にいたしまして、税にしたわけでございます。それで税の性質としましては、鉱区税とか漁業権税と同じように普通の人のできないことを、一種の特権を與えて貰つておる、その特権に対しまする課税というように考えております。でそれを手数料に切替えたらというお話でございますが、手数料となりますと、やはりこの免許なら免許をする事務に要する経費、この額を徴収するために手数料を取るということになりますので、何もこれにそう沢山事務費を要するわけでございませんので、この程度の税をかけようといたしますと、必ず税の方が経費より多くなる。これはちよつと手数料の原則に反するというような趣旨から、今申しました特権税というような意味で、税として存置しておるようなことが適当であろうと思つております。
#69
○鈴木直人君 この條文は、例えば二百二十七條の條文は六條の二項が適用がありますか。例えば「地方団体は、公益上その他の事由に因り必要がある場合においては、不均一の課税をすることができる。」こういうことになつておりますが、こういうことの適用によつてその市町村において適宜この税額の増減ということができますか。
#70
○政府委員(荻田保君) 六條二項の規定の適用はございます。
#71
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか……それじや次に移ります。二百三十八條。
#72
○政府委員(荻田保君) 本條は狩猟者税の賦課期日及び納期を規定しておるのでございまして、これは道府県の條例に委任しております。
#73
○委員長(岡本愛祐君) 二百三十九條。
#74
○政府委員(荻田保君) 本條につきましては狩猟者税の徴収方法を規定しております。普通徴収を原則といたします。特別の場合には証紙徴収の方法によつても差支ないという建前になつております。
#75
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか……二百四十條。
#76
○政府委員(荻田保君) 二百四十條から二百五十七條までは普通徴収に関しまする普通の手続を書いたものでございます。
#77
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか……次の二百五十八條に移ります。
#78
○政府委員(荻田保君) 二百五十八條は証紙徴収の手続でございまして、これは狩猟者税を徴収しようとするとき即ち免許を與えます際に、道府県で発行いたします証紙をその申請書なり何なりに貼りまして、これによつて徴税をすることができる。これは選択的な規定でございますが、置いたのでございます。
#79
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか……御質問がないようでありますから、第八節道府県法定外普通税に移りたいと思います。御説明願います。
#80
○政府委員(荻田保君) 以上列記してありまする法定税目の外に道府県が必要ある場合には法定外独立税を徴収することができるわけでございます。この場合には地方財政委員会の許可を受けなければならないのであります。この点現行制度におきましてはこのような税を新らしく作ろう、或いは変更しようという場合には、條例を決めましてから直ちに地方自治庁に報告をいたしまして、その報告を地方自治庁で見まして、若しこれを設けることが適当でないとか、或いは変更する必要があるというふうに考えます場合には、別に設けております地方税審議会にその旨を申出ます。そうしますと地方税審議会が審査いたしまして、若し変更すべきものであれば変更するという処分をいたします、若し設けることができない、設けるのは適当でないと考えますれば、これを否認することができたのであります。今回このように制度を改めまして、地方財政委員会の許可にいたしたわけであります。
#81
○岩木哲夫君 道府県の普通税の設定については地方財政委員会の許可を受けてみなければならない、こういうわけであります。地方税の立法は地方自治庁がこれを行うという。併しそれ以外のこうした法律は財政委員会の許可を受けなければならない。この財政委員会が後で大蔵大臣に通知しなければならないというようなことで、大蔵大臣の異議があつたらこれができないということは、午前中の審議の地方財政委員会及び地方自治庁の性格、権限等と極めて矛盾と申しますか、ややこしいのではないかと思うのですが、如何ですか。
#82
○政府委員(荻田保君) 地方自治庁におきましては、この地方財政に関しまする根本の制度を立案する、根本と申しますと結局具体的に法律なり政令なりに規定すべきこと、これを立案することが権限になつております。それはつまり單に地方財政だけの問題ではなく、国家財政をひつくるめまして、一般的に国家的の利害関係のあるものであります。そういう意味におきまして、飽くまで自治庁、つまり内閣総理大臣の権限に属さしたわけであります。併しその作られました法律の運用という面におきましては、これはもう大体そのような点は薄くて、むしろ地方自治の問題と考えられますので、これは地方財政委員会に移したのであります。そこで法定外独立税の新設、変更の問題でありますが、これは後に申上げます二百六十一條におきまして、どういうものは許可し、どういうものは許可しないという大体の方針は法律で決めております。従つて地方財政委員会の許可は、この範囲内で行われますので、このようなものにつきましては、地方財政委員会が独自に判断して差支ないと考えておるのであります。
#83
○岩木哲夫君 この範囲内のことと申しましても、二百六十一條を見ましても、地方団体間における物の流通に重大なる障害を與えることとか、国の政策から見て不適当であるといつたような場合に対しましてのいろいろ取捨選択権を地方財政委員会に與えておるのであります。ところが地方自治庁は国の総合的なことをやると言い、そうして地方税法に関しての立法機関であると言つておりますが、これらと不可分の関係にあるこの二百六十一條の條文に照らして、地方財政委員会にこうしたものの許可を與えるということは、ますますどうもややこしい御見解だと思うのですが、これは何とかどちらかに統一できないのですか。
#84
○政府委員(荻田保君) 只今申上げましたように、大きな基本を作りますことに、これはまあ地方財政委員会だけの権限にすることは適当でない。国家全体として判断しなければならないので、働くまで地方自治庁の権限として残す。併しその範囲内におきます行為はむしろ国家的官庁の百パーセント色彩の強い地方自治庁で許可いたしますことは、これはむしろ自治の侵害になるのじやないか、地方の代表者の入つておる地方財政委員会で決めた方が適当ではないか、こういう趣旨で両者使い分けをしておるわけであります。
#85
○岩木哲夫君 そうであるならば、地方財政委員会の枠内の小さいことであれば、これくらいの程度は委してよかろうというのであれば地方税法に関する立法機関は地方自治庁であるから、地方自治庁を経てか、或いは地方自治庁の許可を求めるということが望ましいのであつて、大蔵大臣の許可を求めなければならないということは、この場合地方自治庁は浮いてしまうことになりはしませんか、どうでしようか。
#86
○政府委員(荻田保君) この大蔵大臣の規定は、別に大蔵大臣が許可するのでなくて、大蔵大臣は国税についての主管大臣でございますので、どのような新らしい税を持つて来るか分りませんが、それにつきまして国税の側から見た意見を、ただ地方財政委員会が許可する場合の参考になるように申送るだけの程度になつておりまして、大蔵大臣に別に許可、不許可の権限があるわけではございません。
#87
○岩木哲夫君 併しながら地方税法に関する立法機関は地方自治庁であるから、地方自治庁にも併せて通告し、その許可を求めるのが適切ではないですか。
#88
○政府委員(荻田保君) 地方自治庁は勿論地方財政委員会と違いまして、国家的な機関であります。ただその所管しておることは同じく地方財政なり、地方自治の問題でございまして、特にこの観点から、更に地方自治庁で審査し直すことは必要ないと考えます。その点は、大蔵大臣がその意見を申出ることは、いわゆる地方自治とか地方財政とかいう問題ではなくて、国税という観点から、別の観点から見るのでございますから、大蔵大臣にこそ必要でございまするが、地方自治庁には必要はないと考えております。
#89
○岩木哲夫君 国税の観点から言う必要があるとかないとかいうことを大蔵大臣が査定するのだから、自治庁は別にそれにはタッチしなくてもいいということを言われますが、地方自治庁は地方々々のこうしたような連絡機関だというので、是非必要だから残すのだということを言つておる。地方々々の連絡機関として大きな役割を演ずる、国務大臣を以て長とする地方自治庁に地方財政上の立法権を與えておりながら、こうした枠内と雖も二百六十一條の範囲丙においては国の経済のいろいろのものに関連する事項等を、関連事項であるのに、地方自治庁にそれを連絡しない、或いは協議しないということは、どうも政府の御説明は一致いたしませんね。合点が行かんです。
#90
○政府委員(荻田保君) そういうお考えもあるかと思いまするが、私共といたしましては、二百六十一條の範囲内において許可する以上は、地方財政委員会に委して差支ないものと思います。若しそれでも何か非常に支障が起れば、それはむしろこの二百六十一條なりの法律の書き方の問題であつて、その点について法律の立案をするのは地方自治庁でございますから、地方税の運用等は一切地方財政委員会に委して支障ないと考えております。
#91
○岩木哲夫君 若し大蔵大臣が異議を申出たらどういう方法を探るのでありますか。
#92
○政府委員(荻田保君) 地方財政委員会は大蔵大臣の異議を重大なる一つの資料といたしまして、許可、不許可を判断することになります。
#93
○岩木哲夫君 大蔵大臣の異議の場合には、それは重大なる資料としてということでありますと、絶対権は大蔵省にない、ただこれも助言的に、逆に裏返して見れば、地方財政委員会の助言機関みたいになつておつて、進言機関みたいになつておつて、絶対権は地方財政委員会が持つということになると思います。法定外のこういう普通税については、地方財政委員会が主でありまするならば、最終の決定権を持つという場合と、地方自治委員会が、先程繰返して申上げました通り、地方自治庁が地方税制定の立法権があるということは、どうしてもこれは不即不離の間になければならん性格のものが、全然別個のコースを迫るような気がしますが如何でしようか。
#94
○政府委員(荻田保君) この地方財政、地方税法に関しまする運用の権限が大体地方財政委員会に委されて、ただ立法の権限だけが、一方の立案をいたしまする権限だけが地方自治庁に委されて、たしかにこの点におきましていろいろの問題が起ると思います。併したびたびお話いたしましたような点におきまして、法規上と申しますか、制度上は多少きつぱりいたしませんけれども、このような制度によりまして、将来地方財政委員会と地方自治庁との運営を円満にやつて行くことによりまして、よりよい効果を達するものと考えております。
#95
○岩木哲夫君 大蔵大臣にこれを申請して、大蔵大臣がこれを拒否した場合に、異議を申立てた場合には、重要な参考資料としてやることについては分るわけでありますが、併しながらその決定権というのは地方財政委員会が持つのであります。ところがそうしますと、政府との連絡というものは、その点切れてしまう。平衡交付金に関しましての地方財政の内容検討としりものについては、非常にここでちぐはぐを来す。地方財政委員会では、地方自治に関しましての、こういう法定外の普通税の制定権が與えられているというようなことと、平衡交付金の割当査定という問題と、地方税の立法機関が地方自治庁と、こういう問題でますます複雑を極めるのではないかと思いますが、どうでしようか。もう一遍お尋ねして置きます。
#96
○政府委員(荻田保君) 先程も申上げましたように、たしかに一つの財政という問題につきまして、権限が二つに分れておりますことは、それだけ複雑になることは否めないと思います。併し先程から申上げておりますような事情によりまして、飽くまでこの立法の問題は政府全体としての考え方を強くしなければなりませんから、これは本来の行政庁たる自治庁に委せる。ただ運用についてはその法規内におきまして、むしろ地方自治の立場からこれを運用しなければならんわけでありまするから、地方財政委員にこれを委しているわけでございまして、この方法で国家目的と地方自治とが円満に調和すると考えております。
#97
○岩木哲夫君 どうも残念ながら、政府の御説明は納得できません。これは非常に複雑な事態を起す虞れが必ずあると私は深く感じますが、これは議論になりますからこのことはこれで打切ります。
#98
○委員長(岡本愛祐君) 二百五十九條、御質問ございませんか。
#99
○三木治朗君 道府県で以て、條例で以て税を決めて、それを地方財政委員会の許可を受けることになるのですが、條例で決めたことを許可しないという場合があるとすれば、いわゆる地方の自主性というものは、非常に傷つけられることになるわけですが、今までの岩木さんとの応答のお話を聞いていると、そういう條例を作るときには、もう事前に自治庁あたりと連絡するとか、了解をした上で條例となるのが普通じやないかと思うのです、そのことは法文にはないですけれども、事業はそうなるのじやないでしようか。
#100
○政府委員(荻田保君) お答えいたします。私共として実際の運用といたしましては、大体やつて行けばどのような税が許可になる、どのような税が許可にならん、極めて新型でも考えます場合には、恐らく予め地方財政委員会に打合せに来るということもございます。運用の問題としては、そういうむずかしい問題は起らないと考えております。
#101
○三木治朗君 そういう点で、ちよつと地方財政委員会というものが事前に民主的に地方自治でやらせようとする意図と、それから、自治庁に残つたということはいわゆる官僚の力と言いますか、従来の官僚的な地方の支配力というものが依然として残るという結果になるのじやないでしようか。
#102
○政府委員(荻田保君) そういう懸念がございますので、地方自治庁の方に残した権限は專ら法律の立案ということでありますし、この点につきましては、飽くまで法律でございますから国会に権限があるのでございます。單なる立案をする、従つて何も別にそういう場合におきましては、自治庁の権限は残らない。單なる法律の準備をして国会に出すというだけでありまするから、そういう意味で地方財政委員会を独立したことが地方の自主性を強化することになると考えております。
#103
○委員長(岡本愛祐君) 青森県のりんご税の場合は今三木さんが御質問になつたように、青森県ではりんご税を又取ろうとしたところが、地方自治庁の方で許可しなかつた、こういう場合がありますね。今度もこれは許可を貰わない以上はいかんということになるわけですね。
#104
○政府委員(荻田保君) さようでございます。青森県のりんごの問題は三年ばかり前からの問題でございまして、勿論先程申上げましたように、この場合は地方自治庁の権限でなくて、地方税審議会の権限が相当強いわけでございますから、そこにおきまして大体好ましからざる税だと考えまして止むを得ず年度を区切つて認めておつた。つまり逐次廃止するような方向という意思は一応表明されておりました。併しなかなか青森の財政状態からもやはり継続しようというので今年も取ろうとしたのでありますが、地方税審議会がこれを認めませんでしたのでああいうことになつたのでございます。
#105
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか。……次に移ります。二百六十條と二百六十一條は一緒にやることに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#106
○委員長(岡本愛祐君) それでは一緒にやります。
#107
○政府委員(荻田保君) 二百六十條は先程御質問の間に大体申上げました地方財政委員会が許可の申請を受付けました場合にはその旨を大蔵大臣に通知して置く、そうして大蔵大臣は今申しましたように国税というような観点から適当でないと考える、その外に意見がありますればその旨を地方財政委員会に申送ることができるのであります。二百六十一條におきまして、その地方財政委員会の許可の條件を規定しておるのであります。成るべくその地方の自主性を満足させるため法定外独立税は広く認めるというのが方針でございます。従いまして地方財政委員会が許可をいたします場合もここにございまするように、ちよつと読上げますると、「当該道府県にその税収入を確保できる税源があること及びその税収入を必要とする当該道府県の財政需要があることが明らかであるときは、これを許可しなければならない。」、濫りに許可してはいけないのだという精神を謳つております。併しその不許可にいたします場合は次のような場合においては、むしろ国会全体の負担或いは経済施策というような観点から許可をしてはいけないということを書いております。この点は国税や又は他の地方祝と課税標準が同じであり、且つ二重負担になるために住民の負担が著しく過重になる場合、二は地方団体間における物の流通に重大な支障を與えるとき、いわゆる国内関税的なもの、尚その外に国の経済施策に照らして適当でないと思われるも、例えば低物価を国の方針としておりますときに、徒らに物価の引上げをするようなものというような意味でございます。二項におきまして、この外の場合に條件を附けたり、又は変更を加えで許可することかできる。非許可、不許可にいたしませず、その中間におきまして條件を附けたり、変更許可をすることができるという規定でございます。
#108
○岩木哲夫君 この委員会がこういう新らしい税を設定するというものは、これらの税は法律的根拠、例えば罰則規定などはやはりこれにも準用するのか、どうですか。
#109
○政府委員(荻田保君) この法定独立税の徴収方法とか、罰則等につきまして、後の條文に全部書いてございます。
#110
○委員長(岡本愛祐君) 今青森県の例を言いましたが、青森のりんご税というのは許さないとすれば但書のどこに当るのですか、当らんように思いますが、許すようにならなければならないと思いますが……
#111
○政府委員(荻田保君) 非常に不合理に、実際の判断のむずかしいところと思いますが、当ると考えますと、これはいずれも全部該当することになるわけでございます。例えばこの「他の地方税と課税標準を同じくし、」とございますが、この取引にかかりますから、取引者の附加価値税なんかと同じようなことにも考えます。又一つの物を移出する場合にかけますから、物の流通に重大な損害を與える。それから又この低物価というような意味で、国の政策にも反するということになりますから、非常にその点実際問題の判断として、果してこの法規に該当するかしないかということを判断するにつきまして、法規裁量ではございますが、相当幅のある問題であります。従いまして地方財政委員会のような地方自治の利益に相当反映しておるところで、單に国家的意思だけでなく、地方側の意思の反映する委員会において許可するということになつております。
#112
○岩木哲夫君 この新らしく財政需要があることが明らかであるとか、そして新たに財源が発見されたとかいうようなことは、各地方議会の当初一般予算面においてそういうことをやらなければならん原則か、一般地方議会の地方予算は通過して後の臨時的な予算措置として考慮ができるのでありますか。その辺は如何ですか。
#113
○政府委員(荻田保君) 單にこの予算だけに制限されるわけのものではございませんが、実際問題としましては、年度初めにこういう税を起します場合には、恐らく当初予算、一般予算について検討を加えなければならんと思います。途中で、年度半ばでこういう税を起します場合には、恐らく追加補正予算等も併せて検討しなければならないと思います。
#114
○岩木哲夫君 そうすると、当初予算でこういうことを組入れるということであるならば、新たに当該道府県の財政需要が別途にあるというウエイトは、地方財政委員会では了承するのでありますか。これが他の同様の府県と同じような率にこれは削られるのですか。事それだけウエイト認められるわけでありますか、どうですか。歳出予算のウエイトを認められるかどうか。
#115
○政府委員(荻田保君) やはりこの平衡交付金が併せて実施されまするから、普通の基準財政需要を賄つて行く限りにおきましては、法定外独立税を起す必要は大体の場合ないと思います。
 法定外独立税を起す場合は、基準財政需行以上の仕事をしようというときには、薪らしい外の財源が要るわけでございまして、従いましてそういうような基準財政需要以上のどういう性質の仕事をするのだ、そのためにどれだけの金が要るのだ。そういう金を、そういうものをわざわざ法定外独立税を起してまでやる必要があるのであるかというようなことを考慮いたしまして、地方財政委員会が判断することになります。
#116
○岩木哲夫君 それから「地方団体間における物の流通に重大な障害を與えること。」ということについては、今青森県のりんごの例も出ましたが、その他の府県においては非常に特定の物資が豊富に生産される生産県だと隣県においてはそれを非常に熱望しておるという場合においては、重大な支障と申しましても支障がない両方の県が非常に合意で、その場合と、一方の県では県外移出を拒否する、他の一方の県は非常に熱望するといつたような場合に対して恰かもこの関税制度みたいなことにこの税が陥る。ものによつては、或いは場合によつては陥る虞れがあるように思いますが、そういうようなことも政府は予想しての話ですか。
#117
○政府委員(荻田保君) 今お話申上げましたように大体この狙いは国内における関税のようになりまして、物の流通が阻害され、これは日本全体のために好ましくないというようなことで、この二号をわざわざ入れたのであります。
#118
○岩木哲夫君 これはその関税のような使命を持つ、或いは要素を持つということは、私は一長一短であろうと思うので、或る場合にはよいが、或る場合には非常に弊害になるということは、地方自治の確立という点におけるいわゆる小さいサークルで自分の独善をしようという場合に惡用される虞れがある。非常にそれは同じ国民でありながら隣県がその品物を欲しいという場合、ここまで来いの関税引上げ的な極めて国民間の友誼に反する経済倫理にもとるようなことがこの法定外の税制において生ずる虞れがあるということは或る意味におきましてこれが相当問題が起りはしないかと思いますが、如何がでしようか。この点は余程運営は注意をされねばならんと思いますが、そういうことは政府は予想しての考えでありますか。
#119
○政府委員(荻田保君) おつしやいましたような点を予想してこの條文を置いておるわけでございますが、例えば物の流通を阻害いたしまして、阻害しても別にその国民経済上そうむずかしいことは起こらない。差支ない、こういうようなものにつきましては差支ないと思いますが、苟くもそういうことがあつては国民経済全体を麻痺させるようなものになるというようなものは、不許可になると思うのであります。そこで先程例が出ておりました、りんご税が問題になるので、やはり一種の国内関税的なものでございますけれども、必ずしもりんごにその程度の流通を阻害するような支障を、原因を與えましても、これが非常に日本経済の全体に影響を及ぼすものではないと判断いたしますれば、これは許可することになるわけでございまして、そういうわけで二十三、四年度は許可になつておつたわけであります。
#120
○委員長(岡本愛祐君) この二百六十一條の第一項の第一号の「国税又は他の地方税と課税標準を同じくし、」とありますが、例えばりんご税ならりんご税を青森の産地の何とか村で許可されてかけたとする、そうするとそのことによつて青森県ではりんご税というものはかけられないということになる。一つの町村で許可されておるとすればもう青森県ではかけられないということになりますか。
#121
○政府委員(荻田保君) 同じ物を、町村税として、更にこの上県税として起せるかという御質問ですか。
#122
○委員長(岡本愛祐君) そうです。
#123
○政府委員(荻田保君) これは下の「且つ、住民の負担が著しく過重となること。」ということの判断だろうと思います。二重になつても住民の負担が著しく過重になると認めない場合には両者許可することができると考えます。
#124
○委員長(岡本愛祐君) 二百六十條、二百六十一條御質問ございませんか……では二百六十二條に移ります。
#125
○政府委員(荻田保君) この法定外独立税を課税してはいけないものの範囲でございます。第一号、第二号におきましては道府県の区域外にあります土地とか家屋とか、或いは道府県外において行われます事業或いは收入、こういうものに対しては道府県は課税できない。これは当然なことだと思います。それから第三号は健康保險とかそういう公共的な保險によりまして受けますところの保險給付金或いはその他の品物。それから第四号は生活保護法。身体障害者福祉法によりまして給付を受けますもの。それから第五号は労働基準法によつて給付を受ける災害補償。それから第六号は未復員者給與法その他によりましてやはり受けますところの一時金とか経費。それから第七号におきまして放送法によつて、新らしくできます放送法によりまする放送を受信する受信施設、これは今までラジオ税というようなものがございましたが、今後はこれはいけないことになります。
#126
○岩木哲夫君 これは二百六十二條で、左に掲げるものに対しては、課することができないということであつて、それ以外のものは課することができるということでありまするか。課することができる方の分野が非常に大きい、広いと私は思うので現在の、今度の新らしく税法の上に更にこれをもう一つ名目を変えて同じ物件、同じ立地條件のものに課するということは可能なのか、可能でないのか。例えば一例を言えば私は税金のことは詳しく分らんのですが、扇風機税を取るとか電蓄、ラジオ税を取るとかいうようなこともそれじやこれでできることになるわけでありますか、どうでありますか。
#127
○政府委員(荻田保君) そういうここに書いてあるもの以外のものは一応法律的には可能になるわけであります。ただ前の條文によりまして許可いたす場合にここに一号乃至三号に掲げる場合は許可することができなくなつておりますから、おつしやつたような電気蓄音機税、扇風機税というようなものは固定資産税、事業用でございましたら固定資産税の課税標準と同じようになります。併しその結果がさつき申しましたように住民の負担が著しく過重になるようにならんかというところに判断の余地があるのでありまして、必ずしも重複するからいけないということにはならないので、その結果住民の負担が著しく過重である場合課税することができないであります。
#128
○岩木哲夫君 一定の枠内での意味であると、法定外は一定枠内での普通税であるといつて非常に軽い意味に我々つい政府解釈の御説をそのまま受取つておつたのですが、これから見まするというと随分地方住民の重荷になるかならんかということについての判断は、これは非常に又問題でありまして、こうした広範な新税法の設定権を地方財政委員会に委すということは地方税法を新たに改正したという趣旨と非常に関連いたしまして重大な問題と思いまして、これだけでも随分大きな法律案の内容を含むような気がいたしますが、もとより地方議会においても地方議員においても地方自治庁においても日本国民たるの良心といろいろの事情を無視した非常識のことはやらないと思いますが、併し今日税金という問題は、敗戰下の日本の国民の負担というものが逃がれることのできないような今日の段階において地方が又独善的な、折角地方税法で仮にいいか惡いか知らんが、取捨選択、軽重を取入れて新たに税法の趣旨をここに構想された、シヤウプ使節団において構想された、ただ問題は基準であるとか倍数であるとか税率であるというような問題については我々大いに異議を持つのでありますが、これ以外の新らしいこうした税法を設定することができるというようなことは相当大きな問題のように思うのですが。これにつきましては、政府はそういう心配は、而も大蔵大臣が或いは内閣といたしましても地方財政委員会につきましては、絶対権は持たないのであります。これは又国の、国会にも地方財政委員会が制定される新らしい法律案に対しまして、何ら異議を言うことはできないというようなことは、中央地方の税制を一貫して地方自治庁が地方税法は立法するということで、辛うじて中央地方の税法が繋がれておるのに、ここにおいて又別個の行き方が考えられるというような気が深いのでありますが、これは如何がでしようか、一度承わりたいのであります。
#129
○政府委員(荻田保君) 結局地方税制について地方の自主性を認めるか、或いは認めるとしてどの範囲までを認めるかということに帰すると思います。本当に地方自治を尊重するという建前で行きますれば、これは極めて理想的なことでありますが、地方税法など一切なくて地方の税については地方団体自体に百パーセント委せるならばよろしいのでありますが、併しながらそれだけではやはりいけないのでありまして、国家的全体の負担ということも考えなければならん、従つてここに地方税法というものの制定というものが必要になつて来ます。従いましてその両者をどこで調和させるかということになつて来ますが、法定税目だけで税を取るのだということになりますと、こういうことは必要ないわけでありますが、それでは余りに地方自治を束縛する、従つてどうしても法定外独立税というものを認めるようにしなければなりません。併しそれを又野放しにすれば、地方の自治の方が強くなつて好ましくない、どうしてもここに許可というような制度が要るわけであります。然らばその許可を本当の政府機関でやりますか、或いは地方の利益を代表し得る地方財政委員会で許可するかということになるのでありますが、これは先程から申上げましたように、地方財政委員の許可とした方が請いと考えるのであります。地方におきまして法定外独立税を設定いたします場合には、すべて地方の議会の同意を得るのでありますから、地方自治を今後認めて行く、信頼して行くという観点に立つ以上、そう無理なことは起らない、又例えが過重になつたとしても地方財政委員会におきましてチエツクされることがありますから、この程度についてはこれは差支ない、むしろこの程度のことは認めなければ、地方財政の自主性はなくなるのではないかと考えておるのであります。このような法定外独立税の規定は昔明治の恐らく初めからずつとありましたような制度でございまして、その間国家の全体の目的と地方自治と調和されて、適当に運用されておるものだと考えております。実際問題といたしまして、現在非常に法定外独立税が多くて中には余り好ましくないというものもあるのでありますが、結局いたしますところ、それで地方の一般財源、法定税目等による税收入、これが少いために、それともう一つは、地方財政調整の作用が十分でないために、そのような税まで起さなければならない必要性に迫られておるのでありまして、この点は今回改正に相成りまする地方税法及び地方財政平衡交付金法等によりまして、そのような原因はなくなると思いますから、段々法定外独立税まで使わなければならないというようなことはむしろ少くなつて行くものだと考えております。
#130
○岩木哲夫君 それでは逆に法定外新税法により今回新たに制定された地方税法で、思惑より取り過ぎた地方事情、経済事情等のような場合には、これによつて減額に類するような措置でも活用する途もあつて然るべきだと思いますが、減額にするような意味合を含んだ新考法を制定してもこれは差支ないことでありますかどうか。
#131
○政府委員(荻田保君) ちよつと御質問の趣旨が受取れないのでございますが……。
#132
○岩木哲夫君 もう一度申上げましようか。この税法の法定外の普通税によりまして、普通税の措置によりまして、今回法定税として取決められます一般地方税のうち、例えば固定資産税、例えば附加価値税、その他新たに制定された税法で取り過ぎたというようなものは、別個に国の調整機関がありますけれども併し取れ過ぎたということはその県内の住民の負担が非常に過重の場合と、経済事情によつては応じ得る場合もあると思いますが、とにかく取れ過ぎた場合において、これを減税するというような措置を法定外普通税の措置で採れる途がありませんかどうか、又そういう考慮をこの法律この條文において活用することが必要ではないかと思いますが、どうでしよう。
#133
○政府委員(荻田保君) 法定外独立税の制度を以ちまして、そういう作用を強めさせようとは考えておりませんが、おつしやいましたように、取り過ぎるというような場合には、本年度に限りまして、固定資産税の税率が法定されておりますけれども、それ以外は大体標準税率でございますから、標準税率以下の税率を以て賦課することによりましてかような財源調整はできると考えております。
#134
○岩木哲夫君 若し最低標準税率でも取れ過ぎた場合には、これはそういう働きをこの普通税でなすような措置も講ぜられる途を講じて置かなければいかないと思いますが如何でしよう。
#135
○政府委員(荻田保君) 税率に最低がございませんから幾ら低く取りましてもよろしいわけでございます。それから仮に非常に極端な例だと思いますが、税を取らなくていいのでしたら取らないで済ませることもできるのでありますから、その方におきまして調整できると思います。
#136
○委員長(岡本愛祐君) 二百六十二條御質問ございませんか。次に移ります。二百六十三條。
#137
○政府委員(荻田保君) 法定外独立税の徴收の方法を規定しておりますが、これはその税によりまして、いろいろの方法を採らなければならないと思われますので、普通徴收とか特別徴收、証紙徴收この三つの方法をどれでも採つていいことになつております。
#138
○委員長(岡本愛祐君) 次に移ります。二百六十四條。
#139
○政府委員(荻田保君) 二百六十四條から二百七十四條まではそのうち普通徴收の規定でございます。これは一般の普通徴收と同じでございます。
#140
○委員長(岡本愛祐君) 二百六十四條乃至二百七十四條同様でございますから、省略することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#141
○委員長(岡本愛祐君) それでは次に移ります。二百七十五條。
#142
○岩木哲夫君 これは私が先程質問したことに関連することでありまして、法律によらざる新らしい税法を地方議会が決めて、地方財政委員会の承認を得ることによる、新税法による税金徴收の方法及びその罰則の規定でございますものでありますが、法律によらざるものに対してこういういろいろの懲役、罰金を課すということは、差支ないのでありますかどうか。
#143
○政府委員(荻田保君) 法定外独立税でも單に税目が法定されていないというだけで、根拠はやはり地方税法に基きます税でありまして、普通の税と変更はないのでございます。従つて賦課徴收につきまして他の税と全く変りのない取扱をいたしております。
#144
○岩木哲夫君 私はこうした専門家ではないので分らんのですが、法定外普通税として大幅にまあこの條文では謳つてはありますが、おのずからその内容でありますとか、その他におきましては、内容を決定するものは地方議会及び財政委員会が決めるのであるのであります。それが直ちに枝葉に分れた大きな法律的性格を持つのだということは疑義があるのではないでしようか。もう一度伺いたいと思います。
#145
○政府委員(荻田保君) この立法論といたしまして、そういう権限を法律で與えることは適当でないとおつしやいますような意味でございました。これはやはり先程申しましたように、同じく地方税であります。而もその制定に当りましては地方議会の同意、地方財政委員会の許可がありますからそう無茶な税ができるということは全然予想もしておりません。従いましてそういうものにつきましてこの程度の強制権能を與えることは税として当然なことだと思います。殊に仮にこの法律がないといたしましても外の地方自治法によりまして、地方団体の許可に対しましては相当の権限を與えられておるのでありますからこの程度のことは差支ないと考えます。
#146
○岩木哲夫君 そう無茶なこともない、これくらいの権限を與えられておるということは今までにおきまする実際からそういう御判断を持たれておるのでありますが、いわゆる法定外普通税と、こういう地方税の中にも例えば扇風機税であるとか、いろいろ電気蓄音機税その他のいろいろの税金が新らしい税目として生れて来るという場合は直ちに立法機関を経ず、地方議会の協賛と協議決定と財政委員会の決定だけで法律的根拠があるとは解釈できませんが、如何でしようか。
#147
○政府委員(荻田保君) 法律的根拠といたしましては、先程のこの法定外独立税を設定し得るという二百五十九條以下二、三條の規定によりまして根拠が出るわけでございまして、この根拠に基いた税を徴收するのについては他の税と全く同様の権能を地方団体に與えて差支ないものと考えております。
#148
○鈴木直人君 国税であろうが、都道府県税であろうが、町村税であろうが、或いは法律によつてはつきりした税であろうが、或いは法律に基いて法定外の普通税として規定されていたものを法律の規定によつて、新らしく法定外普通税に応じて法定外の税が決定しましようが、一度税としてそれが決定した以上は、これは効果は全く同等のものであつて、国税が非常に強くて地方税はその次に軽いとか、或いは法定外普通税はもつと軽いから納めなくてもいい、そういうようなものではないということを実は明らかにして置く必要があると思うんです。どうも一般の人達は国税は非常にこう納めなければならんが、都道府県税はその次位で、町村税になるというと、何か軽く感ずるようなことが今まであつたのですが、一度條例によつて税が設定された以上は、これは全く対等の拘束力を持つものであるということはこれはもう明らかなことでありまして、この点については法定外独立税であるから罰金は軽くしなければならんとか、そういうことは私はないものだということをこれが全く正しい議論だと私は考えますので、その点が余りこう誤解のないようにはつきりして置く必要があると思つておる一人でありますことを申上げて置きたいと思うのであります。
#149
○岩木哲夫君 今そうした鈴木先生の御意見もあるわけですが、法定外の收税の場合は、特に收入を必要とします別個の当該都道府県が何らかの特別の仕事をしようと思う場合にこの普通税を設定してやろうというのであるように先程説明を聞いたのでありますが、基本的な当該都道府県の財政收入支出においては一般税法、今度制定される一般税法及び平衡付金によつてその骨幹というものをつけられるのであります。法定外普通税においては、そういう特殊の事情に基いてやるという要素が大きく現われておつて、然るが故に国の法律、国会の審議を経ずして地方議会で決めて、財政委員会の許可を得たならば発するというようなことにつきましては、この税は思い軽いということよりは、凡そその法定外普通税を設定し、これを取立てる。内容、要素には多少意味が違つたような気分を持つのでありますが、それは如何でありますか。又これは国税に優先して地方税を先に納めねばならんというような前の規定もあつたように思いますが、やはりそれらと同様な要素を含んだものでありますかどうか、これを伺いたい。
#150
○政府委員(荻田保君) おつしやいましたように、この法定外独立税の使途につきましては、今申しましたこの基準の財政需要以上の場合に該当する場合が多いということを申上げだのでありますが、併しながら苟くも地方団体が自主的判断によりまして、そのような経費の支出をする必要ありと認め、而も法定外独立税を取る必要ありと認めて決まりました以上は、税としての価値は同じものだと考えております。
#151
○岩木哲夫君 私はどうも合点が行きませんが、これ以上は議論になりますから差控えましよう。
#152
○委員長(岡本愛祐君) それでは二百七十五條に移ります。
#153
○政府委員(荻田保君) 二百七十五條から二百八十九條までは特別徴收の規定でございまして、入場税とか遊興飲食税と同様でございます。
#154
○委員長(岡本愛祐君) 二百七十五條乃至二百八十九條までは前と同様でありますから省略することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#155
○委員長(岡本愛祐君) それでは省略いたしまして二百九十條。
#156
○政府委員(荻田保君) 二百九十條の証紙徴收の手続でございまして、前にございました規定とやはり同様の趣旨でございます。
#157
○委員長(岡本愛祐君) 二百九十條御質問ありませんか。……次に二百九十一條。
#158
○政府委員(荻田保君) これは改正に際します経過規定でございまして、従来の地方税法によつて起しておりました道府県の法定外独立税で、この法律施行の際現に存しておりますものは、地方財政委員会規則で定める税目を除き、第二百五十九條の規定による地方財政委員会の許可を得て新説した道府県法定外普通税とみなして、そのまま徴收することができることになつております。地方財政委員会規則で定める税目でございますが、今回の税制改正の趣旨に照らしまして適当でないものと認めたものは指定いたしまして、一応効力を切断いたしたいと考えております。
#159
○鈴木直人君 具体的にその税目はどういうものですか。
#160
○政府委員(荻田保君) これはすでにお配りしてあつたと思いまするが、先般地方税法の一部を改正する法律というのが出ましたとき、その際徴收の延期を指定いたしました法定税目がございますが、電気税、動力税以下相当沢山、四十ぐらいでございますか、そういう税はこれはこの規則によりましても指定いたしたいと思います。その外に調べまして尚牲触して好ましくないものは指定していきたいとも考えております。
#161
○鈴木直人君 そうしますと今のものは二百六十一條によるところの但書に該当する、こういう見解でございますか。
#162
○政府委員(荻田保君) 大体さようでございます。
#163
○岩木哲夫君 この條文で別に何がなければこの際暫時休憩を願つて、平衡交付金に関する一部交付の法律案ですか、あれが来るまでちよつと休憩して、来たらあれを少々遅くても上げて行くというような取計らいは如何でしようか。
#164
○委員長(岡本愛祐君) 速記を止めて下さい。
   午後三時三十九分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時十五分速記開始
#165
○委員長(岡本愛祐君) それでは地方税法案の審議は一時中止いたしまして、次に地方財政平衡交付金一部概算交付暫定措置法案の予備審査を続行いたします。御質問をお願いいたします。
#166
○西郷吉之助君 この法案に盛つてある内容ですね、内容におきまして、地方公共団体に総額二百億を支給するという、そのことに対しては私も非常に賛成なんですが、この法案の形式ですね、この法案の形式にどうかと思う点があるのです。というのは、地方財政平衡交付金一部概算交付暫定措置と、こうなつておりますが、この冒頭に掲げてある地方財政平衡交付金法案は、未だ未提出なんであります。未提出の法案を持つて来て、その一部概算交付暫定措置法ということになつて来ると、その点は主客転倒したような恰好になつて、地方財政平衡交付金法案がまだ出てないのですから、それに基いてもその一部を概算拂いするといつたところが、元が出でないものを取つてあるという形式、これは非常に妙なことになりやせんかと思いますが、その点はもう時間が差迫つておりますから、私はこれを修正するとか、そういうことは申しませんが、一応政府にその点をお尋ねして置く。元来、まだ平衡交付金法案というものが出てこないので、その一部の概算ということは非常におかしいのじやないか、むしろそうではなくて、平衡交付金というものをここに持つて来ないで、外の理由によつて二百億を出せばベターであつたのじやないか、ここに平衡交付金ということを持つて来たことは、どうもその点がおかしいのじやないか、そう思うのですが、その点について一つ所見を伺つて置きたい。
#167
○政府委員(荻田保君) 全く、御指摘になりましたような通りの矛盾があるわけでございます。平衡交付金法そのものの提出を焦つているのでございまするが、いろいろの事情がございまして、未だ提出されませんことは、非常に遺憾に思つております。これも、今明日ぐらいには必ず提出できると考えております。然るにも拘わりませず、このような法律の書き方をいたしましたのでありますが、これは御承知のように、予算におきまして一千五十億の金が地方財政平衡交付金として計上をされております。併しその中にもはつきり地方財政平衡交付金法によつて交付するというような言葉もあつたと思います。そういうこともございますので、一応出します金もその予算の科目の中から出すということにせざるを得なかつたのでございまして、従いまして、一応この平衡交付金法に関しまする法律が、制定実施されるものという前提の下に、その間の暫定措置としてこの金を概算交付するというような規定にしたのでございまするが、理論的に突詰めますと、多少矛盾したところがあることは、御指摘の通りだと思います。
#168
○西郷吉之助君 今の御説明で、政府も非常に苦心しておられることは私もよく分るのですが、今のお話にもありました通り、予算の場合において、すでに千五十億というものが地方財政平衡交付金としてその中に含まれておることそのこと自体に対して我々もいろいろな角度からそれを不適当なことをついておるのです。法案が出て、それを通過した後あれするのが本当でありまするのですが、その点は非常に差迫つておりましたから、不適当なことは分りきつておつたのにあれを採決するようになつたわけですが、この点はもう時間的に間に合わず、地方公共団体が一日も早く財源として貰うことを希望しておりますから、その点はこの程度で、これ以上追及しません。
#169
○岩木哲夫君 この概算交付というのは地方自治庁から配付するのですか、どちらから配布するのですか。
#170
○政府委員(荻田保君) 地方自治庁におきまして、その事務を取扱うのであります。
#171
○岩木哲夫君 平衡交付金の按配、配分は、地方財政委員会で行うということを、目下審議中の財政委員会の法律案で審議いたしておりますが、そうすると、それができるまでは自治庁というものなら……それに伴う法律案が必要じやないかと思いますが、どうですか。
#172
○政府委員(荻田保君) 一応この法律としましては国が交付するということだけを謳つております。地方税制委員会という言葉は出ておりませんので、現在の官制によりまして地方自治庁がこの分を取扱つて差支ないものと考えております。
#173
○岩木哲夫君 これは西郷さんの今のお尋ねにも関連すると同様でありますが、地方財政平衡交付金と名付けるものは地方財政委員会が交付することになるんで、そうでない場合ならお説の通りでありましようが、これはどうなんですか。
#174
○政府委員(荻田保君) 平衡交付金法ができましてからはその中にも規定するつもりでございまするが、地方財政委員会がこれを扱いますから地方財政委員会に非ずんば交付することができませんが、まだそれができておりませんので、一応書いてありますように実際に国が交付いたしますからその事務をどこでやるかは、現在の役所で差支ないと考えております。
#175
○岩木哲夫君 そうすると財政委員会の法律案が通つたならば、その事務を直ちに讓渡すると、こういうことになるわけでありますね。
#176
○政府委員(荻田保君) 役所の変更がありましたときに、従来所管しております官庁の事務を新らしい機関が引継ぐことは普通のやり方によつてやりたいと思つております。
#177
○岩木哲夫君 お尋ねいたしますが、地方各自治体の過年度收入というものはどのくらいの推定でありますか。余剩收入と申しますか、過年度收入は。
#178
○政府委員(荻田保君) いわゆる過年度收入は繰越金という意味です。
#179
○岩木哲夫君 国の会計における場合と同じように繰越金と申しましようか、四月一日以降において前法律に準拠するいろいろの地方税でありますが、地方税は四月一日以降幾ら入つておるか。
#180
○政府委員(荻田保君) 昨年度の例あたり、昨年度と申しましても二十三年度の例あたりを見ましても、大体税の徴收額の九十%あるようでありますので一〇%ぐらいは後に残ります。そのうち欠損になるものもございますので一〇%の以内におきまして過年度收入がございます。
#181
○岩木哲夫君 今度この法律が今日明日通りますれば、地方には六月分までの意味でありますか、二百億円は……。その内容を……
#182
○政府委員(荻田保君) 二百億は四月分と見ております。六月分は新しい法律によりまして道府県に対しまして百十八億の金を出したいと考えております。
#183
○岩木哲夫君 これは四月分とおつしやいましたが、四、五月の二ケ月と違うのですか。
#184
○政府委員(荻田保君) 一応これはこの平衡交付金は年四回に分けて交付するという考えでありまして、第一期分が道府県も市町村も四月に交付いたします。第二期分を道府県につきましては六月、市町村につきましては七月になつております。従いましてこの金は四月分に相当するものでございます。現金をカバーする期間といたしましては、お説のように道府県につきましては四、五月、市町村につきましては四、五、六月分ということになります。
#185
○岩木哲夫君 地方税法が仮に通過しても、施行期日は六月一日だということになつておるのですが、この四半期分を今回渡しますれば地方の財政はその繋ぎが十分できる自信がありますか。
#186
○政府委員(荻田保君) 先程おつしやいました過年度收入の徴收、それからこの金によりまして、どうしても毎月支拂わなければならないような金、主として人件費関係、これに対しましては大体これでやつて行けると考えております。
#187
○岩木哲夫君 二十五年度の地方議会の予算を見れば、過年度收入がお説のような工合に出ておりませんが、それはどういうわけなのですか。
#188
○政府委員(荻田保君) 過年度收入はそれぞれの科目のうちの内訳として出ておりまして、項目としては例えば税に関しまする過年度收入は税の科目に入つております。
#189
○三木治朗君 今度の地方税法の改正案及び地方財政委員会設置法案、それから一般平衡交付金の法案、これがみんな通るという考えの上でこれが出ておるのですが、これが仮に可決されないということになりまして、前に申しました三つの法案のうち、どれか一つでも否決になつたような場合はどういうことになりますか。
#190
○政府委員(荻田保君) 一応この法律に関しましては平衡交付金法と地方財政委員会法は通るものと前提を置きませんと、この法律は立案できないわけであります。従つてそのように考えております。若し何かの問題がございましたらそれはそのときに改めて立法措置等を要するものだと考えております。
#191
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ありませんか。
 この字句の問題で小さい問題ですが、第一條の第二項ですね。都は云々とありまして、「その特別区の存する区域を市町村とみなす。」こうあるが、これは書き方が非常にまずくありませんか。そうするとこれは屁理窟になりますが、八王子とか立川とか青梅とか、そういうところはどうなるのだとか、そこで正しく書けば「その特別区の存する区域は市町村とみなす」と言わなければならないので、「その特別区の存する区域を」と言い切つてしまうと、その区域が市町村とみなされると非常にまずいじやないかと思います。それでこの法文以外はうまくてなつておりますから、これについてはこの「特別区の存する区域は市町村とみなす」と言わなければならん。これは「を」と「は」の二つの違いでありますが、「を」と言い切つてしまうと、それじや青梅や立川はどうなるのか、こういうことになると思うのです。
#192
○政府委員(荻田保君) これは配付税法につきましてはこのような規定を置いておつたと思いますが、字句としては都を市町村とみなす。都についてはその特別区の存する区域を以て市町村とみなす。特別区の存しない区域につきましてはいわゆる市町村に、こういうものにつきましてはこれは一般市町村としまして市町村という言葉を使つたらいいと思います。
#193
○委員長(岡本愛祐君) それですから「その特別区の存する区域は市町村とみなす。」ということなら分りますが……
#194
○政府委員(荻田保君) 先程のは間違つておりました。配付税法につきましては「その特別区の存する区域については、これを市町村とみなす。」こうなつております。
#195
○委員長(岡本愛祐君) それは言葉が惡い。併し意味は同じであります。そういう意味で明らかにして置いて貰つたらいいでしよう。そういう意味で呼ぶことにしましよう。
 それからこの際附則の第二項の意味を説明して頂いて、ちよつと分りませんから……。附則第二項。
#196
○政府委員(荻田保君) 一応現在といたしまして、この地方配付税法と義務教育費国庫負担法のこの二つが適用になつておるわけでございます。従いましてそれぞれの規定によりまして、四月或いは五月あたりに交付しなければならない規定があるわけでございます。で若しこの規定を置きませんとそちらの配付税なり義務教育国庫負担金なりを支出する義務が出て来ます。それを暫時止めて置くというのが附則二項の趣旨でございます。
#197
○委員長(岡本愛祐君) これは地方税法の一部改正法律の場合と同じく、一時その法律の効力を止めるだけあつて生きておることはもう確かなんだから若し先程三木さんから御質問がありましたように、この地方財政平衡交付金法というものが制定施行されることがないときには津法律的措置をしてこれを復活させなければならない。どうしても法律的措置が又必要になつて来る、こういうことですね。
#198
○政府委員(荻田保君) その場合は法律的措置が必要でございます。
#199
○委員長(岡本愛祐君) 或る人から聞いたのですが、地方税法の一部を改正する法律をここで制定いたしましたが、その二條が現行の地方税法において定めてある重要な事業税とかその他の重要な税を徴收しないという規定が設けてある。それはこの新らしい全面的に改正する地方税法が制定施行されるまでの間は徴收しない、こうあるのですから若しも不幸にして今問題になつております地方税法案が否決になつたときには、その措置と心てこの地方税法の一部を改正する法律の第二條を削除しない限りは、現在の税法による徴收ができないことになる、つまりそういう法律的措置なくしでは当然に現行地方税法の重要視の徴收ができないことになると思いますが、それを衆議院の地方行政委員会において政府委員はそうでなくして、当然にそれは否決になつてその二條は効力を失つて何ら法律的措置を要せずして現行税法が完全に働くようになる。こういうような説明をしたということを或る人が言つておつたのですが。そういう事実がありますかどうですか。
#200
○政府委員(荻田保君) 私の記憶に誤りがございませんでしたら、むしろ逆に若し地方税法の全部改正が成立いたしませんでしたら必ずもう一度立法的措置を要するということは、一番初めに塚田委員の御質問に対してお答えしておる筈であります。
  ―――――――――――――
#201
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか。只今情報が入りましたが、まだ衆議院の本会議におきまして議題になつていないそうでありますから、もう少しお待ちを願いたいと思います。その間お疲れでございますが、中止しました地方税法案の審議を進めたいと思います。御了承を願います。
 第三章の市町村の普通税のうち市町村民税及び固定資産税は後廻しに願いまして、三百九十四頁の第三節自転車税に移りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#202
○委員長(岡本愛祐君) それでは政府委員の御説明を願います。第三節自転車税。
#203
○政府委員(荻田保君) 自転車税の規定は全面的に従前と大体同様でございます。先ず四百四十二條につきまして、自転車税の定義を正しておりますが、これも従来と全く同様の規定でございます。
#204
○委員長(岡本愛祐君) 四百四十二條御質疑ございませんか。それでは四百四十三條。
#205
○政府委員(荻田保君) 四百四十三條の規定は非課税の範囲でございまして、従来は総則にずつと非課税の範囲が並んでおつたのでありますが、自転車税に適用されるべき部分だけをここに引拔きましたのであります。
#206
○委員長(岡本愛祐君) 四百四十三條御質問ございませんか。次に移ります。四百四十四條。
#207
○政府委員(荻田保君) 四百四十四條は、標準税率を決めたのでありまして、年額二百円でございます。大体従来の実際の課税等からこの額を決めた次第でございます。
#208
○岩木哲夫君 これはこの自転車に馬力といいますか、僅かなモーターを附けておるようなものは、これは違うわけでありますか。
#209
○政府委員(荻田保君) モーターの附いておりますのは自動車税の方に入ります。
#210
○三木治朗君 この自転車税はいわゆる市民の足として生活必需品のごときものなのですが、この二百円の税額でどのくらいの程度の税額になりますか。
#211
○政府委員(荻田保君) 二十五億円ぐらいの收入を見ております。
#212
○三木治朗君 そんなに大きくなる筈はないと思いますが、間違いございませんか。
#213
○政府委員(荻田保君) 大体自転車は六百万台でございますので、それから計算いたしましてこのくらいになります。……失礼いたしました。二十五億円は二十四年度の徴收見込額でございまして、二百円といたしますと十四億でございます。大体七百万台を少し切れます。
#214
○竹中七郎君 この法律案が通らなければ自転車税は取れないですか。二十四年度の税率で取れば取れますか。その点を……。
#215
○政府委員(荻田保君) 二十四年度の税率で大体二十五億円程度と考えております。
#216
○竹中七郎君 ちよつと質問が違います。そうじやないのです。二十四年度の税率で二十五年度に税が取ることができるかどうか。自転車税をこの法律が通らなくても取れますかどうかと聞いたのです。
#217
○政府委員(荻田保君) 先般の一部改正法律によりましては、たしか中止をしておりませんでしたからそのまま取れることに相成ります。
#218
○三木治朗君 二十四年度は自転車税は幾ら取つておつたのですか。
#219
○政府委員(荻田保君) 二十四年度は二十五億でございます。
#220
○三木治朗君 いや、その内容は……
#221
○政府委員(荻田保君) 各市町村によつて非常にまちまちでございます。
#222
○鈴木直人君 四百四十五條によれば四月一日に賦課するわけでありますから、この税法が通りましても本年度は賦課できないことになると思いますし、そうしますと、四月一日には前の自転車税法が存続しておるわけですが、それが廃止になると四月一日に遡つて廃止するということになりますと、前のものは勿論取れなくなる。そうすると今度新らしい税法によつても四月一日が賦課期日でありますから、これも取れないということになりはしませんか。
#223
○政府委員(荻田保君) 先程の答弁は間違いまして失礼いたしました。先般の地方税法の一部を改正する法律によりまして、自転車税は地方税の全面的改正ができるまで徴收を止めるということになつておりますので、この法律が通過いたしませんと、先程からのお話の通り、自転車税は徴收できませんです。
#224
○竹中七郎君 実はこれは或るところで取つておるというようなことがありましたので、実は伺つたのですが、これはいかないですね。
#225
○政府委員(荻田保君) あの地方税法の一部改正が非常に遅く四月ぎりぎりであれしましたので、地方は徹底してなかつたのだろうと思います。
#226
○鈴木直人君 私の質問に対する答弁を願います。
#227
○政府委員(荻田保君) はあ。
#228
○委員長(岡本愛祐君) もう一度おつしやつて下さい。
#229
○鈴木直人君 この法律が通りましても四月一日が賦課期日でありまするから、もうすでに四月一日で済んでしまつたという段階においては徴收できなくなるのですかとお尋ねしたのです。
#230
○政府委員(荻田保君) その点につきましてはあとでこの法律の一部修正を政府から出しておりますから、それによりまして本年度に限りまして地方財政委員会の規則でこの賦課期日は特例を設けることができることになつておりますから、それによりまして恐らく六月一日ぐらいに延ばすことに相成るかと思います。
#231
○鈴木直人君 その法律というのはそれだけの法律ですか。それを又提案するのですか。
#232
○政府委員(荻田保君) これは先般この修正法律としてすでに御提出してある筈でございます。
#233
○委員長(岡本愛祐君) これはこういうのが参つております。「内閣甲第七十七号昭和二十五年四月十四日……去月二十三日提出した地方税法案中別紙のとおり修正することに、国会法第五十九條の規定に基き、本日衆議院に要求したから通知する。」というので、こちらは予備審査になつておりますから地方税法の修正という形でそれが来ております。
#234
○鈴木直人君 その中に入つておりますね。
#235
○委員長(岡本愛祐君) その中に入つております。これは四百四十五條ですから……。
#236
○鈴木直人君 それはいつの賦課期日になるのですか。
#237
○政府委員(荻田保君) この附則によりまして「昭和二十五年度分の地方税に限り、地方財政委員会は、この法律の規定に基いてすべき納付若しくは納入又は申告、届出若しくは書類の提出の期限が昭和二十五年四月一日から同年六月三十日までの間に係るものについては、地方財政委員会規則で特別の定をすることができる。」この規定がございますので、この規定によつて適宜賦課期日は四月一日でございます。この納付の期日を後に延ばすことができます。但し自転車税については、納期は当該市町村の條例に委してありますから、これは修正を待たずに実行できます。
#238
○委員長(岡本愛祐君) 四百四十五條、よろしうございますか……では四百四十六條。
#239
○鈴木直人君 四百四十五條についてそうすると四月一日以降において入手した本年度分については全然税はかからないということになりますね。要するに四月二日以後十二月三十一日までの間において入手したものの分については本年度の税はかからないことになりますね。
#240
○政府委員(荻田保君) その通りでございます。
#241
○鈴木直人君 そうすると、本年四月二日から十二月三十一日までの分は税を納めなくてもいいわけですから、自転車税の中心は税を納めないという、要するに税を納めた証拠のない自転車というものが相当沢山走つておるということになりますが、そういう際に検査等の場合においてそれははつきりするのでしようか。
#242
○政府委員(荻田保君) 従来もそのようになつておりまして、賦課期日以後において取得したものについては、その分には課税しおりません。これは理論的には月割とか、いろいろ方法もありますが、非常に小さい例でありますので、事務の繁雑を避けるために一年ごとは課税するという考えを持つております。
#243
○鈴木直人君 税を納めた自転車と税を納めない自転車とが一見して分るような証票がどつかに規定してありますか。
#244
○政府委員(荻田保君) 法律には別に書いてございませんが、大体市町村あたりの條例でいわゆる鑑札というものを出しておると思います。
#245
○鈴木直人君 その際に四月二日以後に入手した分については鑑札がないわけになるわけですから、それが間違つて一般の人、或いは税務官吏がどうもお前の自転車に鑑札がないからいかんというようなことになりやしないでしようか。
#246
○政府委員(荻田保君) そういう場合もあると思いますが、鑑札のないものにつきましては、何故鑑札がないかということを追及いたしますれば、四月二日以後に負つたという証拠がありますれば、それは当然課税されなくて差支ないわけなのであります。
#247
○鈴木直人君 従来ありました税につきましては、自転車については四月一日を以て賦課期日とするものであり、その後においては入手した都度税を納めて、そうしてその鑑札を渡すというような方法によれば、あらゆる自転車には税が賦課された鑑札が附いているということになるので、入手の都度賦課をしまして税金を取つて、そうしてそれを使用せしめるというような方法はいけないものなのでしようか。
#248
○政府委員(荻田保君) いろいろ市町村で工夫すると思いまするから、おつしやいましたような方法も結構かと思います。ただ先程も申上げましたように自転車税は余りに少額でございまするので、一応一年限りにしております。この点例えば自動車なんかと違うわけでございます。従いましてまあその市町村の便宜によりまして、そこまで嚴密にやろうとすればおつしやいますような方法も考えて差支えないと思います。
#249
○鈴木直人君 併し四百四十三條によつて、自転車税の賦課期日は四月一日とするとなつておる限りにおいては常に入手の都度二百円を納めしめて、そうしてそれに鑑札をやつて、そうしてその鑑札を自転車に附けて走らせるという便宜的措置はとれないと、この條文から見れば思うのですが。
#250
○政府委員(荻田保君) 税金を納めさせることはできないと思いますが、單にそのような整理のために鑑札だけ渡すことは差支ないと思います。
#251
○竹中七郎君 今の政府委員の答弁によりますと、実は愛知県では非常に脱税が多いというわけで、各市町村で、非常に大型の鑑札をハンドルのところに附けている。こういうことになりますから、若しもこれが使えないということになれば、一見して分つてしまう。盗難防止と両方やつている。こういうときに今のような御答弁がありますと、それは滅茶々々になつてしまうじやないかとかように考えますので、この点は御一考せられなければいけないのじやないかと、こう考えるのですが、あなたの方では軽少だと言いますが、市町村自体では、非常に自転車税は多いので馬鹿にならない、こういうことになりますので、この点御答弁願います。
#252
○政府委員(荻田保君) 一応納税の方四月一日だけで納めて行きたいと思いますが、脱税防止のために鑑札の交付等につきましては、おつしやいましたような点も十分考慮いたしまして、地方に指導いたしたいと考えております。
#253
○三木治朗君 この自転車税はリヤカーのごときものにもかかるのですか。
#254
○政府委員(荻田保君) リヤカーは後に出ます荷車税の方に入つております。
#255
○三木治朗君 この税額が、大体十二億というお話がありましたが、これに鑑札を附けるということになりますると、鑑札を作るのに、この頃は物価高で百円くらいかかつてしまうだろうと思う。そうすると、六億になる。これを取締るために相当な人数を要するというと、実際收入になるものは至つて僅少になるので、むろんこんな税は廃止すべきだと思いますが如何ですか。
#256
○政府委員(荻田保君) 自転車税は常に税制整理のときに廃止した万がいいのじやないかという議論も出るのでございますが、殊に町村などの実情におきましては、やはり、自転車を持つておるというのは一種の普通の人以上のものであるというような観念もありまして、むしろ取つた方がいい、却つて負担の公平を期するというような趣旨でずつと残しておるのであります。おつしやいましたように徴税費と差引して余り税收入にならないじやないかという点もたしかにございますので、徴收等につきましては、成るべく簡便な方法を採りたい。尚これは標準税率でございまするから、そういう点につきましては、地方の実情によりまして、必ずしも二百円なら二百円に限ることはないのでございまするから、適当に処置できると考えております。
#257
○三木治朗君 今回は地方税法の根本的な改正を行なつて、一般の国民はいろいろこの税法を誤解もあるかも知れませんが、猛烈な反対の気分がある際でもあるし、この自転車税のごとき重くなる税ばかりでなく、国民一般がやはりこれで助かると思うような措置をとることがいわゆる国の政治として最も望ましいのですが、こういう点に対して少しも考慮を拂われなかつたのですか。
#258
○政府委員(荻田保君) これは新らしくできました固定資産税につきましていわゆる償却資産、事業用の償却資産も全部固定資産の対象になるわけでありまして、従いまして自転車税、荷車税も廃止いたしましても、殊に事業用のものにつきましては固定資産として一括評価する、そういうような問題が起つて来るのであります。そういう点も考えますと、むしろ自転車税は事業用であつても、非事業用であつてもちよつと区別できませんし、このような税金は特別の税として取つた方がいいと考えましたので存置いたした次第であります。
#259
○柏木庫治君 私は今三木さんの心持に賛成でありますが、実際自転車税がこれを取るためにいろいろの人員を要し、することによつて、実際上の收益にならないということでありましたならば、自転車が七、八百万台と申しますと、これを廃止してやつたということによつて、七百万人でなく、七百万の家が一応何らか税金が軽くなつたというような気持で明るくもなるし、税が重いばかりでなくて、なくもするのだというところに非常に税法の妙味と申しますか、明るさがあると思いますので、自転車を持つておることによつて、その人が地方では誇りを感ずるとか、或いはこの技術上の問題もあるのだからというようなことではなくて、実際問題として余り財源にならないことで、七百万台、約七百万の殆んど家といつていい程のものを明るくするか否かという問題でありますから、これは今までの行掛りなんかに囚われずに、本当に税法によつて明るさを投げかけるというような意味においても、私は大した金にならないのならば行掛りをいつそ捨てて、廃してしまう方が最も適当する措置と思いますが、政府の所見如何ですか。
#260
○政府委員(荻田保君) 只今申上げましたように固定資産税が新らしくできますので、やはり自転車に対しても固定資産税がかかつて来るということになりますと、却つて自転車税として特別に抽き出して課税した方が、徴收等からも便利じやないかというようなことも一つでございまするが、尚ここで考えますと、自転車のごとき税をかけるまでもないという考えも御尤もでございまするが、町村あたりに行きましての感じといたしましても、やはり自転車を持つておる人は、普通よりもいいのだ、又道もそれだけ使うのだ、何と言いますか応益的なことも考えられまするし、むしろ町村側の希望としては、残して置いて貰いたいというような希望もありましたので、自転車税という恰好で残した次第でございまするが、これはたびたび廃止すべきかどうかというようなことの議論がされておりますから、将来何らかの機会におきましてそういうことも考えなければならんじやないかと今のところでは思つております。
#261
○柏木庫治君 私は、今国民が、もうその税金が高いということと、税金に苦しんでおるという、この憂欝な皆の肩にかかつておる重荷というようなものを、実際上の大した財源にならないものであるならば、将来適当な時期というようなことでなくて、今が一番いい時期だ、将来皆が、相当生活が楽になつて来てからこれを廃したつて、それは決していい時期ではなくて、今程いい時期はないという見方なんですがね。
#262
○政府委員(荻田保君) まあそれも一つのお考えだと思いまするが、まだ別にこういう考えもあるわけでございまして、普通一般にかかります税が、非常に課率が高いわけでございます。従いまして、今、仮にこれだけでも廃せば、やはりそれだけ他の一般の税にかかる。そうなつて来ますと、どちらの方が税の負担として適当であるか、或いは又徴收がし易いかという点でございますが、そこに、一般の税は一応そのままにして置いて、特別の税、別個の税を取つた方が却つて感じがいいのだというような意見もあるのであります。私先程から申しておりますように、どうしてもこれを廃しましても、固定資産税にかかつて来る、家庭の事業用でないものは別になりますが、事業用のものはすべてそちらの課税になりまするので、むしろそれよりは特別に自転車税を置いた方が、徴税上便宜ではないかと考えて置いた次第でございます。
#263
○委員長(岡本愛祐君) それでは四百四十五條御質問ございませんか。四百四十六條以下。
#264
○政府委員(荻田保君) 四百四十六條以下は、自転車税の徴收につきましては普通徴收の方法によつたのでありまして、他と同じであります。
#265
○鈴木直人君 これに関しては、四百四十五條と関連をするのですけれども、こういう徴收方法、即ち四月一日に一斉に自転車を調べて、市町村役場において調べるということにして、そうして沢山の人を使つてやるということになると、相当経費もかかると思うのですが、今まで相当やつておつた慣例によりますというと、自転車を自分が入手したという場合には、それは御苦労であるけれども一応役場に行つて、そうして二百円納めてそうしてその鑑札を貰つて、それから使つて行く、即ち賦課期日も入手したときに、使用する前にこの納期もそのときにするというふうにしてやつた方が、非常に自転車を持つている人には気の毒なようではあるけれども、まあちよつと役場まで行くだけでありますから、そう役場の吏員を多く殖やす必要もなし、又徴税令書のようなものを作つてそうしてやる必要もなし、非常に簡單にそれができると思うのであります。昔警察においてそういうふうな、これは税ではありませんけれども警察の鑑札を貰つてそうしてやつておりましたが、そういうような自転車税を納める場合にも同じようなやり方をやつておりました。必ずしも、何も鑑札はやる必要はないけれども、入手して使う前にその都度それを納めてやるというようなやり方の方が、徴收方法としても便宜のように考えるわけでありますが、どうしてもこういうような徴收の方法にせられなければならないというようなことになつておるのでしようか。
#266
○政府委員(荻田保君) この自車税は、これは毎年納めるわけでございまして、その年々を捉えれば却つて新らしく取得する人はむしろ少いのであります。ただ従来は自転車を買いますとき、自転車の取得税がございます。それが今度は廃止になります。で取得税は確かに取得いたしましたときにその取得人が税金を拂わなければなりませんので、そういうことも適当と思いまするが、これは今度は毎年年税として四月一日に納めさえすればよろしいのでありますから、まあそのような必要はないと思いまするが、ただ常にこういうものにつきましては恐らく取得のときには届出をして鑑札を貰うというようなことは市町村長が條例でやつて行くことになるのであります。そうしましてこの台帳ができておりまして、それによりまして四月一日に徴税令書を出して徴收するという恰好になつております。
#267
○山田佐一君 結局私も鈴木さんの御意見に賛成ですけれども、事は誠に軽少なと言つても、人間というものは慾がありますから、或いは一年を通じて四月一日以後に買つたものは十何ケ月か無税で行けるということになる。そうしますと三月三十一日に買つたものを四月一日に買つたものとしてこれがあとから分つたときには虚偽の申告をしても、ここに又罰則では六ケ月以下或いは五千円以下の罰金がかかる、誠に人間慾ですからその陷穴を作つて置くようなものですね、これは非常に国民が迷惑するのじやないかと思います。三月三十一に買つたのを四月一日に買つたことにすれば一年に二百円逃れるのだというと、私は存外こういう違反者が出ぬとも限らん、罰則規定もやはり国民が陷らんようにさして行くということが私は親切の一つではないかと思います。
#268
○政府委員(荻田保君) こういう年税といいますか、年一回かけます税には、やはり月割課税というような制度があるわけであります。それにつきましては、従来からも自転車税、荷車税みたいな小さな税金につきましては、除外してやつて来たわけであります。ただ併し今申上げましたように、取得の場合に税がございましたので、そういうことは比較的なかつたかと思いますが、今後は取得税がなくなりますから今おつしやいましたような事例が起ると思いますが、これは一つ十分徴税方法につきまして気をつけるというようなことによつて処置して行きたいと思います。
#269
○山田佐一君 それなら体刑をなくするか、罰則をもう少し軽くするかどうかせんと、国民を陷穴に陥れて行くようなものですよ。よくあるのですからね。
#270
○柏木庫治君 今の山田委員の仰せられたことに全面的に賛成なんでありますが、実際三十一日に買つたのを、四月一日に買つたと書くことが、慾であるばかりでなくて、実際問題としてこういう法律を知らずに迂闊にやるような場合も非常にありますので、而も自転車税がいつも問題になるというような、廃するか否か問題になるような軽いようなものでありますのに、六ケ月以下の懲役又は五千円以下の罰金というようなことは、余りにも国民を罪することが好きだ。ちよつとこういうことをやるのは、どうも立法者のあなた方の頭を疑わざるを得んような気持がしますがね。そういうお互いの同胞を罪人にするのを好きなのか、こう聞きたい気がするのですが、何とかならないですか。こういうことを政府の者が言うことは、私は恥しくないかと思うのですがね。紳士の常識に訴えてどうですか。
#271
○政府委員(荻田保君) 税法につきまして、地方税につきまして、殊に懲役とか、罰金の刑を設けましたのは最近のことでございますが、それも従来は、この総則の規定におきまして一般の税に対してこういう罰則がある。どの税と指定せずに書いてありますので、目立たなかつたのでありますが、その罰則を、各種の税について罰則を設けたときにおつしやいますように、たつた二百円の税で六ケ月の懲役になるということは、非常に常識に反するということは、我々は承知しておるのでありますが、一応地方税として出た以上は、それに反します行為がありました場合、勿論情状の問題がありますが、非常に惡質な者が、仮にありとしますれば、このような罰則の適用になるのは止むを得ないと考えております。
#272
○山田佐一君 非常に惡質というのはどういうのですか。これはとにかく二百円の脱税よりないのですから、非常な惡質というものはどういう惡質ですか。
#273
○政府委員(荻田保君) 従来の規定は、これは先程も申しましたように全般的に決まつておりましたので、一年以下の懲役、二十万円以下の罰金で、自転車税に欠いてこういうような規定で、これは罰金なども少しは軽くしたつもりであります。(「休憩々々」「進行々々」と呼ぶ者あり)
#274
○委員長(岡本愛祐君) それでは第四百四十六條、四百四十七條、終いまで同じだそうです。
#275
○鈴木直人君 まあ私は賛成しますけれども、この全体の手続というものは、自転車税くらいにこういうむずかしい一般手続をしてやるというのは、非常にこれは煩雑になつて、役人の数が多くなるだけのような気がするのですが、まあそれだけ申上げて……
#276
○委員長(岡本愛祐君) それでは第三節自転車税は終了いたしたことにして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#277
○委員長(岡本愛祐君) 第四節荷車税。
#278
○政府委員(荻田保君) 荷車税も別に変りはないわけでございまして、ただ標準税率と賦課期日を決めただけであります。第四百六十四條は荷車税の定義を書いたところであります。
#279
○委員長(岡本愛祐君) 次に四百六十五條。
#280
○政府委員(荻田保君) これは非課税の範囲でございまして、自転車税と全く変わりありません。
#281
○鈴木直人君 この非課税の範囲は皆同じなんですけれども、自転車税も同じですが、特に荷車税のごときは、例えば農村の農業協同組合なんぞのような性質のものについては非課税にするというようなことも、政策的にも必要のような感じがするのですが、そういう点についてのお考えはどうですか。
#282
○政府委員(荻田保君) これは地方税全般を通じての規定でございまするが、大体この地方団体の課税権というものを税法は規定してあるのでございます。従いましてこれを成るべく制限しないというのが税法としての建前だと思います。従いましてこれを制限する、つまり非課税の規定は成るべく少くしておりまして、あとは公共団体の自主的判断に委したい。おつしやいましたようなものも、この団体において若し非課税が相当と考えますれば、第六條の規定によりまして自主的に免税の措置を採らしたい。国の法律を以て課税権を奪うということは成るべく狭義にいたしたいというような考えでございます。
#283
○委員長(岡本愛祐君) 四百六十六條。
#284
○政府委員(荻田保君) これは荷車税の標準税率を決めたのでございます。従来の賦課額等から見まして三つに分けまして、八百円、四百円、二百円としたのであります。大体やはりこれも従来より少し軽減になる税率でございます。
#285
○委員長(岡本愛祐君) どれだけの台数があつて、どれだけの税收になるということが分かつておりますか。
#286
○政府委員(荻田保君) 全体で四百万台でございます。それで十一億七千五百万円の徴收見込があります。
#287
○委員長(岡本愛祐君) それから、四百六十七條以下違つたところを言つて下さい。
#288
○政府委員(荻田保君) 四百六十七條に賦課期日を四月一日に一定いたしました。この点だけが従来と違つております。あとは普通徴收の方法と変りございません。
#289
○委員長(岡本愛祐君) 四百六十七條御質問ございませんか……。四百六十八條以下前と同様だそうでございますから省略することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#290
○委員長(岡本愛祐君) それでは第五節電気、ガス税、四百八十六條。
#291
○政府委員(荻田保君) 電気、ガス税も大体従来と同様であります。府県税と附加税との率を合しただけを取ることになつております。先ず四百八十六條におきましては電気、ガス税の定義を書いてございますが、これも従来と変りございません。
#292
○委員長(岡本愛祐君) 四百八十六條御質問ございませんか……。四百八十七條。
#293
○政府委員(荻田保君) 第一項においてこの共同住宅とかアパート又はビルディングの貸事務所におきまして、家賃と言いますか、貸間代に電気料金を入れて取るという場合にはこれを使つた人ではなく、その貸主の方に課税することにしております。
 それから二項は電気事業者なりガス事業者なりが料金を徴收しないで他人に電気、ガスを使用させました場合には、これは本人でなく事業者が使用したものとみなしております。
 第三項に電気事業者でない者がみずから発電したもの、いわゆる自家発電、この場合はそれに対しましてもやはり電気税を課税することになつております。これにつきましては従来ガス税につきましてもこういう規定を置いておつたのでありますが、ガス税につきましてはこういう例は大体ありませんので削除することにいたしました。
#294
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。これはこの前逐條説明を聞きましたときに多少研究したんですな。御質疑がなければ四百八十八條に行きます。
#295
○政府委員(荻田保君) 前條の一項及び三項の場合におきまして電気料金というものがございませんから、自分で使う場合には他人が使つた場合において普通支拂うような料金を電気料金、ガス料金とみなして課税するという規定でございます。
#296
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか……。では四百八十九條。
#297
○政府委員(荻田保君) これは左に掲げる製品の製造業を営む者又は左に掲げる鉱物の採掘若しくは砂鉱の採取をする事業、そういう事業に関しましてその事業所又は作業場におきまして直接その業務の用に使用する電気に対しましては、電気、ガス税を非課税として課税しないという規定でございます。これは従来ございましたが、その品目を政令でしておりましたが、今度法律で挙げることにいたしました。その際に従来の分と多少変えておりますが、それはただその後の経済情勢の変化等によりまして外したものと、新らしく入れたもの両方でございます。
 それから第二項は、新らしく入れましたものは二号の鋼材以下、それから三号が全部、それから九号、十四号、十五号、十六号、それから第二項でございます。それで従来免税になつておりましたのを今度は課税することにしましたのはセメントと電気炉を使用するもの、それから政府の委託を受けてやつております小麦粉の類、この三つでございます。
#298
○山田佐一君 今の可鍛鑄鉄の下へ電気炉を入れるのを忘れておつたというふうに聞いておつたが、大体外す御意思だつたんですか。
#299
○政府委員(荻田保君) これは整理する趣旨でやつております。
#300
○山田佐一君 なぜ電気炉にはそういう地方税をかけなければならんか、そういう根拠はどこにあるのですか、なぜ電気炉だけを外したんですか。
#301
○政府委員(荻田保君) この鑄鍛鋼と可鍛鑄鉄以外の電気炉については取つてもいいと考えたわけでございます。全体的に非常にいろいろ差入れについて問題があるわけでございまするが、我々一存の判断でも行きませんので、通商産業省、それから物価庁等と打合せまして、むしろ原案を産業省の方で作つて貰いまして整理したわけでございます。
#302
○山田佐一君 ただ取つたというだけでなしに、如何なる根拠によつて銑鉄だけはよろしい、可鍛鑄鉄だけは免税しなければならないかという根拠がありませんか。鑄物も可鍛鑄鉄も同じようなものであるのに片つ方には課税すべし、片つ方には免税すべしということはどういう根拠によつてそういうことができるんですか。
#303
○政府委員(荻田保君) その物資が生産上重要であるかどうか、或いはそれに対しまする公定価格の制度が強く働いておるかどうか、或いは価格差補給金が出ておるかどうか、或いはそれの主としてその製品の原価のうち電気料金が占める割合、こういうようなものを彼此考慮いたしまして標準を決めたわけでございます。
#304
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。
#305
○山田佐一君 結局基礎産業でないという意味ですね。電気炉というものは基礎産業にならんから、片つ方の鑄鉄とか何とかいうのと重要度が違う、こういう御意思ですか。
#306
○政府委員(荻田保君) そうです。
#307
○鈴木直人君 「直接その業務の用に使用する電気」という、これは「直接」ということですが、例えば作業場の中にはいわゆる事務所というものもありますし、或いは公務員の住宅なども置いておるところもある。そういうところにおいては一本にして、そうして電気を他の一般のいわゆる住民の電気と別にして、そうしてその作業場だけのいわゆる何と言いますか、配線をしてメーターを附けて置くというような慣習になつておるわけですが、そういう場合にはどの程度まで「直接その業務の用に使用する電気」ということになるのでありましようか。いわゆるそういう事務所に使つたり、或いは公務員の使用に供したりするところのものについては課税の対象にピツク・アツプされるのであるかどうか、その限界をお聞きしたい。
#308
○政府委員(荻田保君) おつしやいました中の労務者の住宅の用に供するようなものはこの中に含まれておりません。
#309
○岩木哲夫君 これは衆議院の方の情勢はどんなか存じませんけれども、明日の朝一番に平衡交付金の暫定措置に関しましての法律案をかけて、そうして本会議にかけるなり何なりして、本日は社会党もおりませず、非常に勝手ですが、私も約束の時間を大分過ぎてちよつと困つておることがありますので、この辺で打切つたらどうですか。
#310
○委員長(岡本愛祐君) 只今本会議で討論をしておるそうです。もう直ぐ採決だと思いますが、ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#311
○委員長(岡本愛祐君) それでは速記を始めて下さい。
 それでは電気ガス税につきまして今審議中でございますが、間もなく衆議院の方から平衡交付金の一部概算交付暫定措置法案をこちらへ上げて廻す予定になつておりますから、地方税法案はこの程度で今日は審議を打切ることにいたします。地方財政云々の措置法案が参りますまで、暫く懇談いたしたいと存じます。
   午後五時二十九分懇談会に移る
   ―――――・―――――
   午後五時四十二分懇談会を終る
#312
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。これより地方財政平衡交付金一部概算交付暫定措置法案の本審査を行います。御質疑をお願いいたします。別に御質疑もないようでありますから討論に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#313
○委員長(岡本愛祐君) 討論に入ります。
#314
○鈴木直人君 討論を省略して直ちに採決に入られんことの動議を提出します。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#315
○委員長(岡本愛祐君) 鈴木君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#316
○委員長(岡本愛祐君) 御異議ないと認めます。
 これより地方財政平衡交付金一部概算交付暫定措置法案の採決を行います。
   〔総員挙手〕
#317
○委員長(岡本愛祐君) 全会一致と認めます。よつて本法案は可決すべきものと決定いたしました。
 尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によつて、予め多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において本案の内容、本委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#318
○委員長(岡本愛祐君) 御異議ないと認めます。本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書につき、多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    堀  末治  山田 佐一
    岩木 哲夫  柏木 庫治
    西郷吉之助  鈴木 直人
    濱田 寅藏  黒川 武雄
#319
○委員長(岡本愛祐君) 御署名漏れはありませんか。御署名漏れはないと認めます。それではこれにて散会いたします。
   午後五時四十四分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           堀  末治君
           竹中 七郎君
   委員
           吉川末次郎君
           三木 治朗君
           黒川 武雄君
           山田 佐一君
           岩木 哲夫君
           林屋亀次郎君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           鈴木 直人君
           濱田 寅藏君
  政府委員
   地方自治庁次
   長       荻田  保君
ソース: 国立国会図書館
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