くにさくロゴ
1949/04/27 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 地方行政委員会 第40号
姉妹サイト
 
1949/04/27 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 地方行政委員会 第40号

#1
第007回国会 地方行政委員会 第40号
昭和二十五年四月二十七日(木曜日)
   午前十時四十分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方財政平衡交付金法案(内閣送
 付)
○飲食営業臨時規整法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出・衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。
 今日は地方財政平衡交付金法案の逐條審議を行います。政府委員から説明を求めます。
#3
○政府委員(荻田保君) 平衡交付金法の逐條につきまして御説明申上げます。重要なものは読み上げて御説明申上げます。
 第一條でございますが、第一條はこの法律の目的を書いております。「この法律は、地方団体が自主的にその財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能をそこなわずに、その財源の均衡化を図り、及び地方財政平衡交付金の交付の基準の設定を通じて地方行政の計画的な運営を保障することによつて、地方自治の本旨の実現に資するために、地方団体に対し適当な財源を供與し、もつてその独立性を強化することを目的とする。」ここに書いてございますように、地方財政平衡交付金の根本の目的といたしますところは、地方自治の本旨を実現するために地方団体の独立性を強化する、自主性を強化するということが目的でございます。そのために地方団体に対しまして適当な財源を供與するのがこの法の狙いとするところでございます。併しそれを供與いたしますにつきまして、地方団体が自主的に財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する、この権能をそこなうことがないようにというのが一つの要件でございます。これは今までございましたような補助金、負担金のように、一定の事務を地方団体に強制することによつてその補助金を出すということと違う点であります。それからもう一つ、地方財政平衡交付金の交付の際に基準を作るわけでございます。これは後に申上げますが、その基準が全国的に均衡のとれたものに相成りますので、この基準によつて財源が一応保障されることに相成ります。従いまして地方財源の均衡化を図ることができますと共に、地方行政をその基準に従つて計画的に運用することが保障されることに相成るのでございます。
#4
○委員長(岡本愛祐君) 第一條、御質問ございませんか。
#5
○鈴木直人君 地方財政平衡交付金と、従来ありました地方配付税との違いが、その目的に謳われるところにようて違うと思いますが、更に一つどういう点において違つているか、その性質、目的等についての比較した御説明をお願いいたしたいと思います。尚前は税の一つであるというようなことで、配付税という税目にしてありましたが、今度は交付金というものになつているわけですが、その点についての考え方における違い等についても説明して頂きたいと思います。
#6
○政府委員(荻田保君) 配付税と違います点でありまするが、先ずこの地方財源の均衡化を図るという狙いにおきましては、これは前と、配付税と同様でございます。併しその均衡を図る具体的な配分の仕方におきまして非常に変つて来るのであります。これは後に出て参りますが、簡單に申しますれば、配付税におきまして、やはりその団体の税金を取り得る力、課税力と、その団体の財政需要、どれだけの経費を要するか、この二つを基準にして配分しておつたのであります。具体的には課税力に対しましては、反比例的と申しますか、課税力の高いところには少く、課税力の低いところには多くの配付税が行くようになつておりました。それから財政需要に対しましては、財政需要の沢山あるところには多くの配付税が行き、少いところには少い配付税が行く、こういう狙いを以ちまして分けておつたのでございますが、その二つは、両者組合せませずに、それぞれ別々に行なつておつたのでありますが、大体この配付税の半額を課税力に反比例的に、半額を財政需要に正比例的に分けておつたのであります。この新らしい平衡交付金は、やはりそういうふうに財政需要と課税力とを考えて配付するのでありまするが、二つを組合せまして、その団体の必要といたしまする財政需要というものを測定いたしまして、そうしてそれからその団体の取り得る税の額を測定し、両者の差額を必ず平衡交付金を以て埋めるという思想に出ております。従いまして狙いは同じでございますが、そういう意味におきまして財源の調整が一〇〇%でき、配付税に比べまして徹底して財源の調整ができるというのが一つの違いでございます。
 それから第二に、その財政需要を測定いたしますのにつきまして、従来は極めて大雑把に、主として人口の多少によりまして財源に異同があるという程度のことを考えておつたのでありまするが、今回の交付金法におきまして測定いたしまする財源需要は、そのような大雑把に計算ではなくて、行政を各費目に分けまして、後に申上げますが、そうしてそれにつきましてそれぞれの測定基準というものを作ります。それによつて行政の項目別の基準財政需要というものを出して、そうしてそれの総額を以ちましてその団体の財政需要にするという点が違つておるわけでございます。
 それから第三に、これは御質問の後の、この配付税という税として扱つておつたものを交付金にしたというような点と関係あるのでありますが、従来のこの配付税は国税の所得税、法人税の一定割合は、これは頭から地方税にしてしまつて、地方税と観念してしまつて、それをただ一定の標準によつて分けてやる、従つて貰つた金ではあるけれども、みずから徴收した税と同じように、その使途については何らの制限がなかつたわけであります。ところが今回の交付金法によりますると、そのように国税の一定割合を以ちまして交付金にするというのではなくして、先程申上げましたように、各団体につきまして基準財政需要額から基準財政收入額を差引きましたその額は、全部の団体に埋めてやる。従つてその総額を以ちまして毎年度地方に交付いたします交付金の総額、つまり国家予算に計上すべき交付金の総額、こう決めるわけでございます。その点が非常に違つておるのであります。併しながら交付金がやはり單なる補助金と違いまして、国が自分の好みに応じて毎年度分けてやるというようなものでなくて、後に申上げますように、この総額につきましては必ず今申しましたような額だけは必ず計上しなければならない義務を負つておるのであります。従いまして性格的にはやはり交付金は地方みずからの財源である。ただ地方団体が個々にその財源を税として徴收するのではございません。一度国庫の予算を通すことになりますけれども、併しこれは飽くまで国が地方団体に恩惠的に配つてやるものだというようなものでないのでありまして、やはりこれは地方みずからの財源だという考えを持つております。そういう意味におきまして前のような配付税という、税という名を付けても付けなくても大体同じような考えで全体を立案しておるわけであります。大体以上のような点が配付税と比べまして違つておる点であります。
#7
○鈴木直人君 次に、この法律は、自治体の本趣の実現に資する、そうしてどこまでも自主的に自主性と独立性を強化するというところにあるわけでありまするが、基準財政收入額というものが非常に多いということになれば、従つてこの平衡交付金というものは少くて済む、こういうことになるわけなんですが、これと共に現在提出されておりまする地方税法等によりまするというと、相当これは多過ぎるというようなことが世間に言われておる、いわゆる税率が高過ぎるというようなことが言われておるのであつて、あれより以上の税を與えるということは困難になつて来ると思うのです。従つて現在の情勢としては独立性なり自主性を地方団体に付與すると言いながらも、この平衡交付金の額の増額を期待する面が非常に多い。いわゆる地方税の税率を少くして、むしろ平衡交付金の額を多くする、こういうような要望が多いということになつておるわけであります。こういう傾向というものは必ずしもいいことではないと思うので、地方財政平衡交付金というものを非常に少くして、これがなくてもやれる、併しながらその府県なり市町村の特異性によつて税源というものが非常に少いというような地方、或いは基準財政需要が特殊的な理由から、その市町村においては多過ぎるというような場合にのみその平衡を保つために付與されるというようなことが本当は正しいと思うのですが、恐らくこの地方財政平衡交付金はそういうものでなくて、恐らく全国の府県、市町村に隈なく交付されるものであると思うのです。いわゆる特殊的な少数の市町村にのみ付與されるのではなくして、恐らくこれは全国の市町村に対しても或る程度のパーセンテージが交付されるようになると思う。そうするとやはりどうしても地方財政平衡交付金によらずんば市町村がやつて行けないという実情になつておるわけでありますから、どうしても現在の日本の段階においてはこういうものがないというと、みずからの財源のみにおいては到底これはやつて行けないという現状にある。そこにこの地方自治法においては権限を地方団体に極端に付與して、そうして自主性、独立性を保ちつつも、この財政という面においてはこの平衡交付金というようなものに頼らなければならないというような現状が、第一條の目的はそうなつておりまするけれども、併しながらやはりこの平衡交付金に期待するところが多いという現状からして、必ずしもこれは独立性を強化するというものではないのではないか、恐らくこの法律が通りますというと、全国の県、市町村におきましては基準財政收入額と基準財政需要額とを見比べて、そうして足りないということで恐らく中央に対して平衡交付金のいわゆる増額なり、より大きい交付を要請するものが、運動が非常に起るのではないかということを考えるのであります。そういう傾向についてはどういうふうに予想されておりますか。いわゆる強いものがうんと買えるというようなことが従来もありましたのですが、そういう点についてはこの平衡交付金の内容を私まだ見ておりませんが、本当に正しく基準財政收入額と基準財政需要額というものを算定して、科学的にこれは交付できるものであるかどうかという点を一点お聞きしたいのであります。
#8
○政府委員(荻田保君) 今鈴木さんから御質問のございましたことは、我々も実は誠に御尤もだと考えておるのであります。常にその心配をいたしておるのであります。でこのような、これは先程申上げましたように地方みずからの財源だと観念的には考えておりまするけれども、国から交付いたします金が余りに地方財政中に占める割合が大きくなりますことは、何と申しましても地方の国に対する依存性を高めるゆえんでありまして、地方財政の自主性を強化する上から好ましくないのでありますが、併し一方におきまして、何と申しましてもこの地方財源が地方の多くなります財政需要に均等に配分されていない現状におきましては、やはり財政調整作用をこういう形において行いますことがどうしても必要なのでございます。従いまして完全に財政調整の作用ができる限度におきまして、成るべく交付金の額は少くするというのが理想でございます。今回の制度で千五十億の平衡交付金と千九百億の財源、合計二千九百五十億、このうち千五十億が交付金になつておりまして約四割の額になつております。この額は必ずしも低くないと我々考えております。将来やはりもう少し地方税を殖やして平衡交付金を減らす、換言すれば国税を平衡交付金という形を通じて地方団体に流さずに、むしろ国税自身を減らしてそれを地方税に委讓するという形で行くべきものだと思います。併しながら現在の情勢ではなかなか財源の分布が一様でございませんので、如何なる税を地方に委讓いたしましたら公平に財源の配分ができるかというようなことも懸念されるわけでありますが、とにかく将来といたしましては、そのような方面に進むべきだと考えております。それから尚個々の団体に分けます際に、地方から国に対しまして交付金を余計貰いたいためにいろいろな運動とか或いは作為と言うようなことが行われますことは最も避けなければならん点でございます。従いまして成るべく交付金の分け方は、客観的な基準に基きまして、而もその計算の方法はすべて法律或いは法律で規定できないものは少くとも規則に書きまして、單にこれを扱う者は機械的な算盤さえすればよいというような方向に振り向けて行きたいと考えておる次第であります。
#9
○鈴木直人君 次に質問いたしまするのは、この建前は、基準財政收入額と基準財政需要額というものとを科学的に検討して、そうしてその差額について平衡交付金として地方団体に財源を供與するということになるわけです。従つてその平衡交付金の額というものは、みずから出て来るわけです。而もその收入額なり、需要額が只今の説明によりまするというと、全く科学的であつて、そうしてよくできておるということであります。その計算の上において出て来たところの不足額というものは自然出て来るわけです。そうした場合に必ずしもその総額というものは、私は一千五十億ということにはならないと思うのです。或いは或るときには九百億にもなることもあるでありましようし、或いは二千億になることもあるでしようし、そのときの科学的な集計によつて当然その結論というものは自主的に、自然的にこれは出て来るものである。そうして出て来たものは当然この法律によつていわゆる国がそれに相当するところの金額を計上する義務があるのではないかと思うのです。ところがそれにも拘わらず、このやり方というものはそうじやありませんで、主として国の財政需要というものに強い拘束力を持たせて、そうして国の都合からして一千五十億なら一千五十億きり出せないということになりまして、そうしてその範囲内において平衡交付金というものが各府県、市町村に配付される、こういうことになるのであつて、この法律の仕組が只今の説明のような仕組にはなつておりながら、やはりその金という点においては、私は上からの配分というようなことになつてしまう憂いがある。そうしてただその一千五十億というものを配分する場合に、今のような計算の方法によつて、そういう割合を以て一千五十億を分けるというようなことになつてしまうのであつて、その点が第一條の目的と実際の財政のやり方とが食い違いを来したおると思うのです。これはなかなかその通りにはならないと思いまするけれども、今後この法律が通つて、まあこの二十五年度は止むを得ないとしても、二十六年度のごときは、二十六年度におけるところの府県、市町村の財政收入額或いは財政需要額というものを予め取つて、そうして科学的に計算されたところのその総額をそのまま筆を加えることなくして、そのまま国が財政交付金の総額として計上するということが可能であるかどうか、その点をお聞きしたいと思います。
#10
○政府委員(荻田保君) 平衡交付金の総額、先ず総額算定につきまして、只今おつしやいましたような懸念が非常にあるのでございまして、この制度を理想的に運営いたしますにつきまして最も注意すべきことだと我々も考えておるのであります。で法律は、丁度今おつしやつたと同じことを、一応法律の條文としては書いてあるのでありまして、三條に法律で書いてございまするが、その場所におきまして詳しく説明いたしたいと思います。
#11
○西郷吉之助君 私は今鈴木委員の第二点の御質問に大体関連するのですが、第一條に、自主的に地方の財源の均衡化を図り、尚且つ計画的な運営を保障するという、強い地方財政にとりましては極めて必要なることが書いてあるのですが、この地方財政平衡交付金の総額は、地方財政委員会において今後総額を見積るわけなんでありますが、その決定は国の方が決定することになつておるのですが、過去においてもその配付税が相当額国の財政との睨み合せの関係上制限されたようなことが事実あるのです。今後地方財政委員会は地方自治庁と大分性格を異にして、非常に独立性の強い委員会なのですが、そこで見積る際に、総額を見積る際には、勿論地方財政の科学的な検討を加えて、尚且つ如何に地方財政の運営はあるというものの、総額を決定する際には相当一般国家財政との観点に立つて、勘案して総額を見積ると考えるのですが、こういう際に、この第一條の目的がこういうふうに保障とか均衡化を図るということになつておりまするが、国家がそれではその科学的な総額の見積りに対して、この第一條の目的を非常に重要視するならば、その総額をやたらに削るというようなことはできないと思う。然るに過去においてそういうことがあつたんですが、今後国家の財政の立場から総予算にその平衡交付金予想額を決定して入れる際に、それを削るような場合は、この第一條の目的に書いてある意味合とどういうことになるか。その点はどういうふうに考えておられるか。その点を伺いたい。
#12
○政府委員(荻田保君) 誠に過去の配付税の経験等から非常にそのような懸念があるのでございます。それで成るべくそういうことの起らないようにと、それを保障するために必要な條文を今回の法案に入れておるのでございますが、先ず第一條におきまして、そのようなことを抽象的に書いてありますが、更に第三條におきましてこれは申上げるといたしまして、要するに今申しました財政需要額から財政収入額を引いたこの残額は必ず国の予算に計上しなければならない義務を負わしておるのであります。そうしまして抽象的にそのような義務を負わすと同時に、具体的には地方財政委員会がそのような計数を算定いたしまして、それを予算要求として内閣に出しまして、若し内閣がこれを削りました場合には、必ずその地方財政委員会の原案を国会に附けて出し、国会におきまする議決に俟つということになるのであります。まあこれ以上にどうも政府に対しまして支出を強制する方法も考えられないのでありまして、この範囲におきまして最高の保障をしておると我々は考えておるのであります。
#13
○西郷吉之助君 この交付金法案は極めて重要な法案であつて、逐條説明を聞いて質疑応答して行くのでありますが単に事務当局に対して質問をするのでは非常に満足できないので、やはりこういうふうな問題は大臣に対して質疑応答するのが極めて必要なんですが、大臣は一昨日あたりから、午後から、昨日も、又今日もここに姿を現わさないのは、どういうわけですか。
#14
○委員長(岡本愛祐君) 大臣は只今地方財政平衡交付金法案を衆議院において本審査をしておるものでありますから、その方に出席しておつて、小野政務次官は昨夜不幸で、実父の死去で、故郷へ帰られました。それで今日は出ていない。こちらへ荻田次長が出て参りまして、向うは大臣と奥野課長が参つておる、こういうのでございますから、いずれ大臣が参りますから、大臣に対する質問はそのときにお願いをいたしまして、一応荻田次長の方から説明をして頂くことに願いたいと思います。
#15
○西郷吉之助君 それで、従つて今次長からの説明を聞いた際にやはり質問しますが、大臣に同様な質問をする場合があるのですが、その点は重複することは御出席がないのですから、見えてから或いは重複するようなことになるかも知れないのですが、予めそれを御了承を得て置きたいと思います。
#16
○委員長(岡本愛祐君) 止むを得ません。第一條。
#17
○岩木哲夫君 お尋ねいたしますことは、昨年度は配付税の総額は幾らであつたんですか。
#18
○政府委員(荻田保君) 六百六十七億でございます。
#19
○岩木哲夫君 六百六十七億が今度一千五十億になつたのは、地方財政需要額を測定された結果増額になつた点と、それから地方税法改正に伴う増收見込というのと合されたと思うのでありますが、地方財政が昨年度より今年度の方が、先般政府委員の説明によれば、約八百億予算が増大しておるのでありますが、その八百億増大の理由としては、政府はどういう根拠にそれを置かれておるのであるか伺いたい。
#20
○政府委員(荻田保君) お配りいたしました資料によりまして、大体歳出が八百億程度増加しなければならない費目を書いておるのでございますが、大きく申しまして、公共事業費関係におきまして三百億増加しております。これは一般の公共事業費が増加いたしますと共に、災害に関する災害復旧費関係の公共事業費も殖えておりますので、三百億程度事業分量が殖えておるわけであります。それから後の残る五百億は、これは一般の経費でございまするが、給與費につきましては、給與ベースの改訂、それから人員の増加等が余りございませんで、多少あつた程度でございますので、大体変りございません。従いまして経常費の給與費以外の物件費が五百億程度殖えておるわけであります。その殖えました理由でありまするが、これは実は二十四年度の国の予算を作りまする際に、配付税を非常に削減されたのでありますが、その際にむしろ地方の財政を普通程度にやつて行く以上の圧縮が加えられておつた。従いましてその計算の下に地方の歳出の方を、逆に歳入の方から歳出の方を圧迫するという恰好になりましたので、その歳出の額を割振りいたして行きますと、どうしてもそこに、つまり人件費の方は定員がありましてベースが決まつておりますから、これに圧縮を加えることもできません。又臨時費の方も国庫補助金等が決まつておりまして、事業分量が決まりますので、圧縮を加えることができません。従いましてその二つ以外のもの、つまり経常経費の中給與費以外の分につきまして節約を強いるという恰好になります。従いましてその額が普通程度に事業をやつて行く以上の圧迫が加わつた。今回これを通常程度のものに引き直す。それには大体五百億円くらいの金が要ると考えております。そのようにいたしまして四千八百億の歳出の枠、これに対しまして国庫支出金の額、地方債の発行予定額、使用料とか手数料等の徴收見込額、それを先ず見まして、それから地方税の増税関係を四百億と見込んで千九百億、そうして最後、の差額千五十億を平衡交付金に持つて行つたわけであります。
#21
○岩木哲夫君 国の予算は非常な緊縮をしておるのに対して、地方の財政予算を通常の状態に戻すという單なる理由で、八百億に余る予算増大ということは、中央地方の財政なり経済なり、諸般の操作をして行く上におきまして、政府の政策は一貫しておらないのであります。地方公共費が三百億殖えるということでありますが、国の予算において公共費は御承知の通り九百億でありますか、増加いたしておる状態であります。その上に、地方の公共費の負担を三百億査定するについては、適切かどうかはこれはよく調査をせねばならんことだと思うのでありますが、一般経費があと五百億増加したということは、今の漠然たる意見だけでは、訳が分らんのでありまして、御説のような工合に給與ベースも改訂されず、人員も増加しておらないのであります。又地方自治体におきまする物件費におきましても、価格は低落によつて安くなつておる筈であります。すべてこういう状態に対し、殊に教育費におきましても、六三制費も国の予算として相当増額されておる。いろいろこうしたような状態に拘わらず、五百億増加したという金がどこへ行つておるのかということを、二十五年度当初予算の各府県ごとの政府提出の表を見ますというと、四十五府県でありますが、てんでんばらばらに増額したり、減額したり、例えば人件費が含まれると思うような各庁費が殖えておる府県もあれば減つておる府県もある。それも著しく減つておるのと、著しく増大しておるのとあるというような工合で、全く掴み所のないような地方予算であります。地方自治体が要望されたこうした予算を、政府は鵜呑みにされてやつておるのか、どういうわけでかような八百億の増大をするような結果を招来したかにつきましての内容、細目についての査定というものが極めて薄弱であります。こうした点はどのようにお考えでありますか。
#22
○政府委員(荻田保君) お配りいたしました道府県別の実際の予算額は、これはその県がそれぞれ本年度組みました予算の額であります。それには非常にいろいろの組み方をしておるのであります。例えば大きな点から申しましても、税法等が決まりませんので、いわゆる骨格予算というような程度に止めておるところもございます。それから又それを予想いたしまして、一応完全な予算を組んでおるようなところもございます。それから費目等におきましても、必ずしも同種類の経費で同じ費目に計上されるという場合もないのであります。そういうことで、個々の府県の行います予算につきましては、まちまちになると思います。併し先程申上げましたような計数は、そのような現実の予算の組み方というようなことには根拠を置いておらんのでありまして、客観的に見まして地方でどれだけの金が要るかということを、費目別にこちらで推算いたしまして、それによつて計画したのでございまして、決して各府県が任意にやりますものをそのまま鵜呑みにして計数を立てたのではございません。
 それからもう一つお断りして置きたいのは、先程申しました八百億本年度殖える、つまり昨年度は四千億であつたのが今回度は四千八百億、こうして差額を八百億と見ておりますが、四千億という数字が大体無理なのでありまして、單に政府の各配付税の額から計算すればその程度の数字になる、こういう資料にしか過ぎないのでありまして、恐らく我々の観測では、四千億では到底二十四年度は收まつていない、相当額が増加しておるだろうと考えておるのであります。然らばそれをどうしたかと言いますと、それはたびたび申上げておりますように、地方税を標準税率以上に取りましたり、法定外独立税を起しましたり、或いは先般来問題になつております寄附金に移行いたしましたり、或いは極端な例を申しますれば、予算の経費の支出を翌年度に繰越すというような、いろいろな財政上余り好ましくない手段を講じても、やるべきことはやらなければならないので、それだけの経費は出しておるのであります。従いまして、恐らく四千億という数字は内輪に過ぎたものと思います。そういう意味から申しますと、二十四年度と二十五年度の間におきまして八百億からも殖えておりますが、そう増加の割合は多くないのではないかと考えております。
#23
○岩木哲夫君 そう多くはないとおつしやいますけれども、又各府県がそんなに銘々にやつて、無見当なことがないというような意味合を言われまするけれども、地方自治庁は、こういう地方平衡交付金の一千五十億、又地方増税が四百二十三億増税せなくてはならんという根拠については、地方財政需要額というものを、愼重の上にも愼重な調査査定をすべきであると思うのであります。然るに今、荻田次長の説明の内容では、国が非常な予算を緊縮して行かなければならんというような状態の下に、何故かような八百億も増税をせなければならんかという基本的な方針には国民としても非常に疑惑を持つわけであります。でこういうような、地方が成行き的に出された予算というようなものを、私は事実上そう深く査定をせず、そうしてそれを鵜呑みにされて、それじや八百億需要が増大したからというところに地方増税なり、平衡交付金の一千五十億というものが生れて来たような感が深いのであります。と申しますことは、今私が申上げます通り、各府県の予算を総対的に見まして、例えば東京都の予算のごときは、各種目について、全部前年度の予算より減額であります。或いは前年度の予算と殆んど同調のものもあります。ところが、前年度よりも何も彼も全部殖えているのが兵庫県であります。その外もういろいろ出たらめと申したら、又お怒りになるか知らないが、人件費、物件費などが非常に殖えている。こうしたようなのがあると思えば、減つているところがある。その他、まあ議会費、庁費、警察、消防費のごときでも、警察費がある筈がないのに、警察費と名付けたもので計上されている。その他教育費はもとよりでこぼこもありまするし、産業経済費のごときも非常なでこぼこがあるのであります。こうした結果、先般私がお尋ねしたような工合に、一国の総理大臣の交際費の数倍の交際費を知事が取つている、或いは議会議長が取つている、相当繰入れられて使用さるべき食糧費、宴会費というものが取つてある。普通の国務大臣ですら予算で計上されておらない。それもやり繰り算段して三十万か五十万くらいしか交際費が取れないのに、各府県の知事とか、市長は何百万円も交際費を取るということが、果して中央、地方を総体的に見た政府の一貫した財政計画であり、経済政策であるかということについては、ちよつとあなたの説明だけでは不十分でありまするから、もう少し堀り下げて御回答を願いたい。
#24
○政府委員(荻田保君) 先程も申上げましたように、この二十五年度の予算が非常にまちまちでございまするのは、骨格予算だけを組んだというようなところであります。恐らく東京都もそうだつたと思います。そういうところでは、却つて二十四年度の数字より減つております。そうじやなくて、一応税制改正も予定いたしまして、財源の増加も考えまして組みましたところは、二十四年度の数字より殖えておることになつておると思います。
 それから非常に費目によりましてまちまちでありますことは、これは地方の財政につきまして自治を認める以上は、いたし方ないのでありまして、国の方から地方の予算を決めてしまうというようなことは、到底考えられないわけであります。総体的に與えました財源の範囲内において、その地方が独自の見解によりまして計上いたしますことは、これは当然のことだと考えております。で我々の平衡交付金を推算いたします場合の基礎及びこれを現実に配分いたします際の、この方法等は後にも申上げますが、すべて現実にその地方団体が幾らの予算を計上してあるから、それだけを見てやるのだというようなことは、全然考えてないのでありまして、客観的に見まして、妥当な数字によりまして地方に配分いたしまして、その貰いました金を、如何に使うかは地方の自治だという建前に立つておるのであります。ただ御指摘になりましたように、苟くも冗費であつてはいけないということは、これはもう如何なる場合でも絶対的に必要のことでありまして、この点につきましては、我々も十分地方に対しまして徹底するように勧告をしておるのであります。御承知のように、今その地方の予算の計上のし方が、どうだ、こうだ或いは経費だということによりまして、直接これをどうする、こうするということは、中央政府にはできないのでありまして、これは地方の議会或いは地方におかれまする監査委員、この活躍に期待するよりし方がないと考えております。
#25
○岩木哲夫君 地方予算に対して、どうする、こうするという権限はないし、意思はないというような、いわゆる極端に言えば、成行き的予算を提出することであろうと思います。それを根拠として一千五十億の平衡交付金を算定し、いわゆる地方税法の基準收入額を見積るといつたようなことは、どうも国が一千五十億出し、国がそういう地方税法の法律を、国会がこれを立法化するといつたことは、相当関連性がなければいかんのであります。又地方自治を尊重し、地方財政を確立するということは好ましいことでもあるし、そうなくてはならんと思うのですが、ただ地方自治を確立し、財政を確定せしめる目的のために、余りにも手段方法の内容において等閑に付すべからざる内容が沢山包攝されておるということは、国会においても、又は政府においても一大調査をしてからじやないと、平衡交付金なり、地方税法の基準なり、範囲なり、收入予定額というものが見積ることができないわけでありますから、今次長が言われるような工合に、地方の予算に対してああいう、こういう権能はないし、又そうする意思はないということでは、一千五十億の根拠というものがどこから出て来たのが、全く話がちぐはぐで分らないのでありますが、苟くも一千五十億は、国民の血税で賄われるものが、どんな予算を立てるのか、内容を十分検討せず、而も今私が申上げましたる通り、僅かの府県の食糧費と、知事、議長の交際費だけでも数億を超過しておる。これは全国一万数千の町村と、市町村と都道府県を併せますれば、恐らく予算的に交際費と称するものは莫大なものであると私は思料します。よつてこれらが冗費だとは思いませんが、苟くも今日、敗戰下の日本の今日のこの段階において、地方自治体において交際費の余計要ることも分りますが、比較にならないじやないかと思う。苟くも国政を対外的にされるような国務大臣・全国の諸般の司令部関係方面等の折衝をしたり、随分重要な役を持つ国の大臣ですらも、その一割にも達しない交際費ということが国民の前にこれを露呈いたしたら納得できるかどうかは大いに疑問だと思う。国会議員としての立場においても、国会におきましても、これは地方の自治に容喙するとか、地方財政に嘴を入れるという意味じやなくしまして、国民の代表といたしまして、総合的な財政経済政策を遂行して、妥当な立法をするという職責の上から見ても、これは、この問題は一応一つ精査をせねばならん、そうして一千五十億円支出のゆえんを探究せなければならん、科学的に探究しなければならんと私は思うのです。先般も荻田次長は、これくらいの交際費は次長としては妥当なものだと考えるということを言われておる。私はこれはなかなか重大な問題であつて、そういう簡單な言い廻しだけでは了承できないものだと思いますが、如何なものでしようか。
#26
○政府委員(荻田保君) 交際費の問題につきまして、先般来いろいろ御意見を承つておるのでありますが、勿論その妥当な交際費を出すことは適当であると我々は勿論考えております。併しただ現実にその地方団体が交際費を多く出すか、少いかというようなことを以ちまして平衡交付金の千五十億を算定したわけでもございませんし、又個々の団体に交付金を配りますところの基準にもいたしません。そういうことは全然無視いたしまして、客観的に妥当と思われる標準行政費を配分するのであります。で、その貰つた金をどこに使うかは、先程申上げましたように地方団体の自由に任しておる次第でありまするが、その際に外の経費に食われてしまつた、その交際費を沢山使つてしまつた、こういうようなことは勿論穏当ではないと思います。併しそれにつきましての直接のああせい、こうせいという命令、監督権等は中央政府にございませんから、おのずから輿論なり、或いは内部の監査委員の機構等によりまして是正されるものだと考えております。
#27
○岩木哲夫君 ああいう、こういうことは政府にはないという、その千五十億出すということは、地方財政が適切であるかないかという良心的な、科学的な算定に基いて千五十億という数字が生れて来たわけであります。それがただ交際費だけの問題を私は申すのではないのですが、目に余るこういうような措置を政府が頬被りしておるのか、知らん顔をしておるのか、それを正しいと認めるのか知れませんが、若しこれが正しくないということであるならば、千五十億の平衡交付金は修正せらるべきが妥当だと思うのですが、そういう今回の二十五年度地方議会の予算の内容を検討して、不妥当と認められるようなものがあつたならば、政府は修正すべき金額になつて来ると思いますが、如何でしよう。
#28
○政府委員(荻田保君) 只今申上げましたように、千五十億出します根拠につきまして、交際費等を多額にその計算の基礎に入れるというような計算方法はしていないのであります。従いまして千五十億を如何に見積るかという問題と、現実に或る地方団体が経費を濫費しておる問題とは別個に考えたいと考えております。で若しそういう濫費するようなところがありますれば、一般的に地方財政委員会の勧告等の権限によりまして例示いたしたいと考えております。
#29
○岩木哲夫君 そういうものがありますればというのじやなくて、あるのであります。そういうあるのを、それじやどういうわけで千五十億と査定したのか。これはもうある、ありましたらではありません、あるのであります。政府資料において現われておるのであります。政府自身が資料を委員会に出されたのであります。そういつたことを挙げておるということはちよつと私は合点が行かないのであります。
#30
○政府委員(荻田保君) 具体的に地方団体に平衡交付金を配りますときに、その団体の交際費がどれだけ計上されておるかということは、計算に入れていないのであります。多くても少くても同じ額が行くわけであります。ただ地方財政の運営につきまして、自主的な、自粛を望みたいということはこれは我々も同感でございます。併しそうかと申しまして、これに対しましてどういう措置を講ずるということも我々としてはできないわけであります。
#31
○竹中七郎君 私は次長に聞きたいのは、千五十億という金と、昨年の配付金は六百六十七億ですが、この間におきまして千五十億というものは、さように政府の方から沢山出しておるのじやない、こういう観点を私は持つておるのです。というのは、千五十億の中には昨年度補助金とかいろいろの名において出されたものを交付金の方に組入れまして、そうして出す。出しておるのであるから、純粹に殖えておるというものはどれだけあるか、その点を伺いたい、こういうことです。
#32
○政府委員(荻田保君) おつしやいます通りでございまして、昨年度六百六十七億、これが配付税でございますが、その他に補助金等が沢山出ておつたわけでございますが、その中三百五億、これだけの補助金はなくなりまして、そうしてこれが平衡交付金に合算されたというような恰好になつております。従いましてこの二つを引きました七十八億が純粹の増加でございます。
#33
○竹中七郎君 そうすると結論は八十億殖えただけという計算になるのですね。
#34
○政府委員(荻田保君) はあ。
#35
○竹中七郎君 私達は地方財政が非常に困窮しておるのであるからもう少し多い方がよいと、こう思つておつたに拘わらず千五十億だと、今岩木君が言われたのは、地方財政のいろいろの納得の行かない点がありますが、私達は五十億でも政府が非常にうまいことを言つておる、約八百億ぐらいですか、四百億ぐらい殖やしておると言いますが、本当の自節的には補助金を交付金の方に廻して配付金と補助金とをやや殖やして、交付金だ、平衡交付金だと言つて、如何にも地方自治体に沢山出しておるように言つておるが、本質的にはそうじやない、こういうことを私は言いたいのでありまして、これだとあなたの方では八十億だけ殖やした、こういうことに相成つております。これにおきましては平衡交付金に対しまする使い途の問題におきまして、教育費の方へ、この中から或る程度政府の方におきましてこれだけを教育費の方に入れてしまえ、そうして後のものでやれということで、先般来各地方庁からこの地方交付金というものは一律的に各都道府県に渡して、その使途というものは自分の方で、都道府県においてこれを按分するようにしたい、こういうような陳情が参つておるように伺いますが、この点につきましては政府はどういうようなお考えになつておるのでありますか。教育というものは千五十億の中で或るパーセンテージ取つてしまつて、あとのものに交付金を使えというふうにお考えになつておりますか、この点をお伺いしたい。
#36
○政府委員(荻田保君) 今おつしやいましたように、実はそう地方の財源が増加していないのでありまして、四千八百億の枠が四千億になりましても、実質的に増加しておる分は大してないのでありますが、その点をもう少し申上げますと、大体シヤウプ勧告によりますと、当時の、二十四年度の数字に対しまして、地方では一千億の財源が不足しておる、一千億なければ現在やつておる程度の仕事を円満にやつて行けない、従つて寄付金なんかも四百億も取つておる、外にも無理なことが沢山あると、こう言つておるわけです。ところが今度のこの改正税及び平衡交付金その他の国庫補助金或いは地方債の枠、こういうようなものを引括めましても実は七百億足らずでございまして、シヤウプ勧告の線よりすでに三百億程度減つておるのであります。従いましてなかなかこれだけの財源強化がありましても、地方の財政はいわゆる潤沢という程度には至らないのであります。昨年見たいなことはなくて或る程度やつて行けるといたしましても、豊かな財政をやつて行くということはできない。況んや今度地方税におきましては上るのでありますから、国民負担の面から考えますれば、そうゆとりのあることはできないと考えております。従いまして四千八百億の枠がぎりぎりのところだと思います。先程から言つておりますように、一銭一厘と雖も冗費に向けられるようなことがあることは、これは我々といたしましては絶対に避けなければなりませんし、そのためには現在與えられております権限におきまして、万々の措置を講じたいと考えております。
#37
○竹中七郎君 只今の交付金の中の教育費とか、特殊のものに一〇〇%を政府の方から支出されてお渡しになりますかどうかという点であります。
#38
○政府委員(荻田保君) これは標準義務教育費法を別に作るかどうかという問題だと思いまするが、政府といたしましてはやはりこの義務教育費につきましては、特殊な性格がございまするので、他の一般財源と違いまして、或る程度支出を地方団体に強制するような措置を講ずる必要があるということを考えておつたのでありますが、この点につきましても相当議論がございますので、末だ決定しておりません。若し標準義務教育費法が提出に相成りますれば、そのようなことになりますが、現在のところではさようなことはございません。
#39
○委員長(岡本愛祐君) それでは第二條に移りたいと思います。第二條の説明を願います。
#40
○政府委員(荻田保君) 第二條は、この法律におきまして用いまする言葉の意味を書いてあります。「地方財政平衡交付金」でありますが、これはこの法律全体を通じて書かれております平衡交付金のことを簡単に書いたわけでございます。
 「地方団体」は、都道府県、特別市及び市町村、この範囲に対しまして交付金が交付されることになります。それから「地方行政」、つまり地方行政に要する費用というような言葉が出ておりますが、これは「地方行政」というのは、地方団体みずからの行政、その外に地方団体が経費を負担して行う事務、そういうものもすべて入れることに考えております。「基準財政需要額」、次の「基準財政收入額」、これは平衡交付金を交付するに当りまして基準になるものであります。「基準財政需要額」は、交付金を出しますために各地方団体の財政、需要額を合理的に測定するために、当該地方団体につきまして後に申します十一條の規定によつて算定した額、一応客観的に見てその団体は幾らの金が要るかという妥当な数字を算定するわけであります。その額を言うわけであります。これは成るべく低く定めてあります。そして後にゆとりを持たせておるわけでありますが、その点につきましては後で十一條で申上げたいと思います。「基準財政收入額」は、その地方団体の財政力が幾らと、当該地方団体につきまして十五條によつて算定する額でありまして、要するに標準税率を以ちまして計算いたしました税額の七割をこれに充てることになつております。これも後に詳しく申上げたいと思います。次の「測定單位」、「單位費用」、この二つは基準財政需要額を測定するために用いるのでありまして、簡單に申しますると、基準財政需要額イコール單位費用掛ける測定單位ということになるのであります。測定單位は要するに地方行政の種類ごとに、警察費とか、土木費とかいうように種類ごとにその経費を測定するためにそれぞれの單位を設けたのであります。例えば土木費の道路費でございますれば、道路の面積、延長、幅を掛けたもの、これを以ちまして道路費は幾ら要るということを算定するのでありますが、その單位の数字であります。單位費用は、今申上げましたように、道路で申しますと一平米幾らの金が要るというその單位の金でございます。これに測定單位を掛けますと、その団体の道路費の基準財政需要額というものが算定されることになるのであります。
#41
○三木治朗君 基準財政需要額、基準財政收入額は、各地方団体で算定するということになりますと、結局この差額の不足分を平衡交付金で貰うということになるのですが、そうなると市町村なり県なりでは今年は幾ら貰えるということは分ることになるわけですか。
#42
○政府委員(荻田保君) 理想はそのようにいたしたいと思います。ただ本年におきましては、單位費用が、一体道路一平米幾らであるということがまだ決定してございませんので、今後これを研究いたしまして決定いたしますが、そうしますと来年度以降は、自分のところの道路行政の基準財政需要額は幾らであるかということがはつきり出て来るわけであります。従いまして全部の基準財政需要額が出、又自分で取る税額も分りますし、これから基準財政收入額も出ますから、従つてその差額は必ず国から補償されるのだという測定がみずからできるようになるわけであります。
#43
○三木治朗君 地方団体で算定したその数字と、財政委員会或いは地方自治庁あたりで以て検定した額との食違いというようなものの生ずる場合はあり得ないのですか。
#44
○政府委員(荻田保君) これはこの單位費用を幾らと一応決めて置きますが、若し国の方で変更でもいたしました場合には、差は生じます。それから又その計算に用います測定單位等の計算の仕方が間違つておつて、自分では警察官は三百人として計算しておつたのに、それが間違いであつたという場合には、食違いが起ります。原則としては一致するようになります。
#45
○委員長(岡本愛祐君) 第二條について他に御質問ございませんか。
#46
○岩木哲夫君 この基準財政需要額及び收入額等を、地方財政委員会は国会に内閣を経て提出しなければならんというふうになつておるようでありますが、これは平衡交付金を国会で審議し、査定し、従つてこれに伴う国の予算を編成するという時期と、国会に地方財政委員会が出す時期とはどういうふうになりますか。
#47
○政府委員(荻田保君) 今回は、この法律があとになりましたので、そういうことはできませんでしたが、将来は必ず国会におきまする予算審議の際に間に合いますように、こういう参考資料は全部国会に提出されることになります。
#48
○岩木哲夫君 そうすると、二十六年度の、例えば予算を審議する国会にやはり同様、財政委員会が地方の財政需要のこうした額、測定基準額を国会に出すというのは同時期になりますか。若し同時期になりましたならば、それに修正が加えられる場合、或いは審議が万一的に食違つた場合はどういう措置を講じますか。
#49
○政府委員(荻田保君) これは後で申上げますが、地方財政委員会の数字と国及び内閣の数字が一致いたしますれば、両者一致した総額、それからその基礎になります資料が出るわけであります。国会で若し御審議がありまして、そこに修正等が行われます場合は、おのずから両者につきましての修正が行われると考えます。従いましてそれがその翌年において実行されて行くことに相成るわけでございます。
#50
○岩木哲夫君 それからもう一つお尋ねして置きたいことは、先程私聞き落したのかどうか知りませんが、平衡交付金と、平衡交付金以外の收入との凡そ国としての見積りはどちらが何割ずつであつたかを承わりたい。平衡交付金が凡そ四割で、その他地方税法等による收入見積りが大体何十パーセントであるというパーセンテージが分りますれば伺いたい。
#51
○政府委員(荻田保君) 四千八百億の歳入総額のうち、外の補助金であるとか、手数料、使用料或いは地方債、こういうものを除きまして大体二千九百五十億という数字が出ております。そのうち千五十億が平衡交付金で、千九百億が地方税に相成るわけでございます。従いましてそのうちの四割弱が平衡交付金に相成ります。
#52
○委員長(岡本愛祐君) 第三條に移ります。第三條御説明をお願いいたします。
#53
○政府委員(荻田保君) 第三條は、平衡交付金の運営の基本を規定したものでございます。先ず第一項におきまして、これは非常に重大なことだと思いするが、「国は、毎年度地方団体が提出する資料に基き、すべての地方団体について、この法律に定めるところにより、財政需要額と財政收入額とを測定し、財政需要額が財政收入額をこえる場合における当該超過額を補てんするために必要且つ充分な額を、地方財政平衡交付金(以下「交付金」という。)として、国の予算に計上しなければならない。」ここで毎年度の国が支出すべき平衡交付金の額を保障しているのでありまして、先程もお尋ねがございましたが、これ以上具体的にも書けませんので、抽象的ではございまするが、これ以上のところはないと考えております。次に、「国は、その予算が成立した後は、当該年度の中途において、地方団体の負担となるような測定単位の数値の増加を直接生じさせる措置は、とらないようにするものとする。」、一応国が予算を決めて、交付金の額を決定しましたあとにおきまして、地方団体に対して或る種の事務、事業を強制いたしますそのために、どうしても予算に計上されておる平衡交付金の額では足りなくなるというようなことが起らないようにいたしたいと思います。従いまして逆に申上げますれば、必ずそういう措置をとる場合には、国の予算を増額しなければならないという問題が起きて参ると思います。次は、この各団体に対しまする配分の基準を書いたのでございまして、根本方針を書いたのであります。「地方財政委員会(以下「委員会」という。)は、常に各地方団体の財政状況の的確なは握に努め、国の予算に計上された交付金の総額を、この法律の定めるところにより、財政需要額が財政收入額をこえる地方団体に対し、衡平にその超過額を補てんすることができるように配分しなければならない。」、地方財政委員会は、この地方団体側から取りました資料を十分検討いたしまして、そうしてそれによりまして財政需要額が財政收入額を超える地方団体に対しまして、この国の予算に計上されておりまする交付金の総額を衡平に按分するということになるのであります。補填するように配分する義務があるわけであります。何故これは按分というようなことになるかと言いますと、その超過額がぴつたりその額だけに達するならば……予算は前年度の資料によつて計上されます。勿論前年度でも、前年度の実績だけではなくて、翌年度においてこの新らしい事業を行うとか何とかするようなことを全部予想をして出すのでありますけれども、現実に分配いたします場合には、その直近いたします四月一日現在の資料によりまして、大体使用計数をまとめ上げるということになります。従いましてそれがぴつたり合わない場合が出て来ますので按分という恰好になります。併し按分と申しましても一割も二割もそれが食違うということは勿論予想しておりません。それから第四は、交付金の交付後の使途についての規定でございます。非常に重要な規定でございますが、「国は、交付金の交付に当つては、地方自治の本旨を尊重し、條件をつけ、又はその使途を制限してはならない。」、交付金を支出いたします以上は、これは地方団体の独自の財源と考えるべきであります。従来の補助金のようにその使い途に制限を付けたり、或いは條件を付けたりするようなことはしてはいけないという規定であります。
#54
○濱田寅藏君 さつき荻田さんが竹中委員にお答えになつておつたと思いますが、平衡交付金から例の義務教育費の制限の問題、あれは法律ができれば、それをば一応特例のような形で渡すとおつしやつたと私記憶しておりますが、この第四項で見ますと、非常に、絶対に條件を付けてはならないと書いてありますが、そういつた法律ができた場合には、これはおのずから出せないということになりますが、如何ですか。
#55
○政府委員(荻田保君) 標準義務教育費法を出す必要があるかどうかということは、まだ政府で検討中でございまして、最終的決定を得ていないわけでございますが、この趣旨から申しますれば、おつしやいましたように、そういう法律を作るべきでないというふうに考えられます。併し義務教育の経費を保障するという点を非常に強く考えますれば、そのような法律はこの例外規定として設けるということになるわけでありまして、ここはそういう地方財政の自主性と、義務教育費を国家的に保障するという見方と、この両者兼ね合いの問題だと考えます。
#56
○濱田寅藏君 もう一つ、この第一項と第三項ですが、この需要額が收入額を超える場合における超過額の補填をこれからやると、そうすると超えないところには交付金はやらない、こういうことなんですね。
#57
○政府委員(荻田保君) さようでございます。
#58
○濱田寅藏君 そうしますと、さつきどなたか言われておつたが、いわゆる地方の需要額を作為的に各地方団体がやる虞れがありやせんかと、こういうふうに考えるのですが、その点は如何ですか。
#59
○政府委員(荻田保君) これは後に御説明いたしますが、この基準財政需要額というものを測定いたします際に、現実にその地方団体がどれだけの予算を計上しているか、或いはどれだけの経費を使つたかという現実の数字を捉えないで、そういうことを全然離れました客観的数字を算定いたしますから、地方団体の財政運用如何によりまして、交付金が多くなつたり、少くなつたりすることにはならないと考えます。
#60
○岩木哲夫君 第四項に、「條件をつけ、又はその使途を制限してはならない。」ということになつているのでありますが、平衡交付金の内容を国会が審議する場合に、地方財政委員会から提出されたる各都道府県の議会の予算と申しますか、或いは財政需要額及び財政收入額の内容、費目等が提出されて、従つてこれも国政審議の上から審議される場合があると思う、その結果、妥当でないといつたような、地方議会のこういう予算上の内容について国会がこれを意思表示をする、その結果平衡交付金の金額に相違を来たして来るというようなことは、結果においては地方自治の本旨は尊重するが、或いは條件は付けないが、その内容、使途については制限的な見解なり決議がおかれる場合に、どういう方法をおとりなさるのですか。
#61
○政府委員(荻田保君) この国会の意思表示がどういう形において行われるかの問題でありますが、若しこれが非常に重要な問題でございまして、法律で以てそういうことに使つてはいけないという規定を置かれる、これはもう法律がそのまま遵守されると思います。そうでなくて決議とか、一致の御意見等が出ますれば、これは地方団体側と雖も、おのずから政治的な束縛を受けるようになると考えております。
#62
○岩木哲夫君 分りました。
#63
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質疑はございませんか。では第四條に進みます。
#64
○政府委員(荻田保君) 第四條は、この平衡交付金につきましての地方財政委員会の権限と責任とを書いたわけでございます。第一号は、毎年度分として交付すべき交付金の総額を見積りまして、これを内閣に出すことに相成つております。決定するのは、内閣及びその後にあります国会におきます予算の審議によりまして最終的な決定をするわけであります。第二号は、各団体に配付すべき交付額の決定。これは財政委員会の権限でございます。そうしてその決定した額につきましては現金を交付する。これもその責任でございます。第三号は、後に出て来ます例外的な場合におきまして交付金の額を変更したり、減額したり、返還させるのでございます。それから第四号は、この交付金の交付額に対しまして、地方団体側から審査の請求がありました場合に、これを受理し、これを決定することであります。それから第五号も、やはり異議の申立を受理し、これを決定する。それから第六号は、聴問の規定でありまして、今のような決定をいたしました場合に聽問を行わなければならんという規定であります。それから第七号は、この資料の収集をする権限であります。それから第八号は、常に交付金制度の運用について改善を図るということであります。第九号は、この法律を実施するために必要な財政委員会規則を作るということであります。それから尚その外に法律に定めてある事項を所管いたします。
#65
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。
#66
○岩木哲夫君 この第四條に委員会の権限と責任の内容を書くというのは、これは財政委員会のことをこれで書いておるのでありますか、どういうわけでこれに書いてあるのであります。
#67
○政府委員(荻田保君) 権限の規定は、いわゆる官制でございます委員会法に書けばよろしいわけでございますが、最近は立法におきましてそれぞれ分り易くいたしますために、重複いたしますけれども、交付金に関します権限だけはこちらに書きまして、この法律を見れば委員会の権限と責任が分るようにしたのでございます。
#68
○委員長(岡本愛祐君) 外に御質問ございませんか。第五條に移ります。
#69
○政府委員(荻田保君) 第五條は、交付金の算定に関しまする資料の収集規定でございまして、これはそれぞれ都道府県知事或いは市町村長から取るわけでございますが、その場合に、これは現在はございませんが、都道府県と特別市は直接委員会に提出する。それから市町村は非常に多うございますから、これは都道府県に出しまして知事がまとめて出す。その場合に知事は意見を付けて送ることができます。第四項におきまして、その意見を付けました場合に、修正を加えるということを委員会に言うて来た場合には、必ずその旨を市町村長に通知して置きまして、その意見に対しまして不服がありましたら、市町村長は直接更にそれに対する意見を委員会に申し出る。つまり市町村の権限が都道府県において中断いたさないように配慮しております。それから尚第五項におきまして、この基準財政需要額の中に含まれる経費に関係のある地方行政を所掌しております国の機関、つまり教育費については文部省でありますが、土木費については建設省、こういう所に、委員会から要求がございましたら、その行政に対します資料を委員会に提出する義務を負わしているのであります。
#70
○岩木哲夫君 これは私の錯覚かどうか知りませんが、割合重要な事項ではないかと思うのでありますが、都道府県及び特別市例外でありますが、それ以外の市、即ち現在の東京都を除く全国の各市町村長の出したる資料を知事が審査する権限を有し、そうしてこの資料に修正の意見を付けることもできるというようなことも、尤も不服があつた場合には、委員会に市町村長がこれを申し出ることができまするが、これは二重監督を排除しなければいけないという、非常に現在のいろいろの自治体制の問題と逆行しておるような、従来市町村の予算の審査権を知事が持つということは、地方税法を各自治体にそれぞれ区別をした。市町村の持つ税法と知事が持つ税法と区別した意味合等から見て、非常に矛盾があるように思いますが、如何でございますか。
#71
○政府委員(荻田保君) 新らしい自治法ができまして以来、この市町村に対しまする府県知事の監督、勿論それだけではございません。地方団体に対しまする一般的監督というものは成るべく少くするという精神でやつております。そういう意味におきまして、そういう規定はない方が適当は考えまするが、何分にも一万有余の市町村がありますので、それを地方財政委員会におきまして、それぞれその資料が的確かどうかということを一々直接調査いたしまするのはちよつと不可能だと考えられますので、中間に知事を置きまして、その検討を意見として地方財政委員会に出して貰うというやり方をせざる得ないのであります。併しその場合に飽くまで自主的に、市町村の権限が損傷されることのないように意見の申立等の規定を置いておけるわけでございます。
#72
○柏木庫治君 今のその場合に、知事の意見と市町村の意見が相違があつた場合に、委員会はどちらを……これを平等に持つて行くか、どちらの権限を強いと、知事の意見と市町村長の意見とのどちらに重きを置くかというような定めと申しますか、態度というものは決まつておるのですか。平等に見て行きますか。
#73
○政府委員(荻田保君) その際平等に取扱いたいと思います。委員会の責任におきまして、必要ならば実地調査等もいたしまして、両者の意見を平等に考え、本当の資料を使うというふうに努力したいと思います。
#74
○岩木哲夫君 今柏木先生の言われたような問題で、平等に取扱われるということは委員会として当然であろうと思いまするが、市町村長が出したこういつた財政計画に対して修正を加えるということが、すでに早大きな要素となつておるのであります。そうすると例えば学校の問題、こうした問題、公共事業費などの問題については相当に府県と市町村との各地方におきまする意見が対立し、見解が分れておることは、よく事例にもあるのであります。なかなかそれは恰も上級機関のごとき審査権を持つ、修正権を持つ、それが知事にあるということは上級自治機関のことをこういう場合において認めるような感じがする。税法施行についての問題については、それぞれ市町村なり府県は独立して別個の権能と責任を持つておるのに、財政計画に対しての内容については上級機関のような感じを受けますることは、先程も申上げた公共事業費などの問題にからんで極めて複雑化する虞れがあると思いますが、これはそういう予想を政府は少しも持たないのでありますかどうか。
#75
○政府委員(荻田保君) これは後に御説明いたしますれば御納得頂くと思いますが、出して貰う資料は、経費の額と、どういう仕事をして行くかというような、そういうものではないのでありまして、例えば学校について申しますれば、幾ら経費を出して貰うかというようなことでなくて、兒童数が何人であるかという資料さえ出して貰えばいいわけであります。従いましてこれにつきましてただ本当の数字かどうかということを検討すればいいだけでございまして、仮に或る町村で千人の生徒がおるということを言つて来たけれども、それは嘘だ、九百五十人しかいないということが分りますれば、その九百五十人という意見を出して来る。その村ではいやそうじやない、千人いるという数字を持つて来る、それで地方財政委員会が千人おるか九百五十人かということを調査して決定するだけであります。現実に例えば補助金の交付のようにどの村に幾ら出すかということを主観的に判断を加える余地はないのであります。
#76
○柏木庫治君 今の話ですが、実際は直接委員会に出し、委員会が直接受取るのが当然であるけれども、それでは非常に数が多いので技術的に実際それをやることが困難であるということが本筋であつて、だから県知事に出すのだ、それから県知事が初めてそれに意見を付けるというのですが、その委員会に出すのが本筋であるけれども、実際整理上それが困難なるが故に県知事の手を経るということになるのならば、市町村と県知事の権限が同じではなくて、委員会から見たときに、市町村の方を主に置いて、県知事の意見はこれを正しいかどうかを調べる参考に、強い意味の参考、尊重すべき参考と申しますが、というような意味であつて、実際は平等ではないのじやないのですか。
#77
○政府委員(荻田保君) 今おつしやいましたような意味といたしましては平等ではございません。やはり飽くまで市町村長の出しましたものが財政委員会まで来て、これが基本になりまして、それに対して知事がこう直したいという意見を付けて来ることになりますから、その市町村長の出しましたものが基礎になるわけであります。
#78
○柏木庫治君 それではさつき平等だとお答えになつたことは一応取消しですね。
#79
○政府委員(荻田保君) どちらの意見も十分聞いて判断すると、こういう意味で平等と申したのであります。基本はやはり市町村長の提出しました資料が基本になります。
#80
○米倉龍也君 関連して、今のお話でどつちが権限がどうということでなくて、委員会が当然やるべきことを、非常に数が多いというので府県知事に委任するような、府県知事のやることは結局委員会がやることだと思うのです。ですからして結局府県知事の修正が適当だとしたものは、結局委員会の修正が適当だと、こう考えて私はいいと思うのです。併し出たものは、市町村長の方から出たものは一応市町村の方に通知するのであります。やはり府県知事の修正するものが、委員会としては、委員会自身が修正したもの、こういういつたい解釈の方がいいのじやないですか。そうすればむしろ府県知事の意見の方が自分の意見ですから強い、こういうふうに私は思うのです。そうじやないですか。
#81
○政府委員(荻田保君) 今おつしやいましたように、委員会は知事の一つの補助機関或いは事務の委任というような意味で使いますが、二つの場合がございまして、單に府県知事が修正してその意見だけ出した、市町村長が納得して何とも言つて来ないというような場合には、やはり府県知事の意見に従つて財政委員会の意思を決定するわけであります。併し市町村から不服の申出がありました場合、そういう場合にはやはり市町村の意見を基礎にいたしまして、府県知事の意見を斟酌しましてこちらで判断をいたしたい、こう考えております。
#82
○岩木哲夫君 財政委員会が知事の修正意見を又修正するかどうか分りませんが、いずれの場合においても、その市会なり自治体の議会で後で修正された、議会が別の意見を持つた市町村長がこうした案で知事に仮に事前に案を出しましても、それが委員会で決定された、ところがそれをやはり各自治体の議会が又修正された場合には、委員会と議会との修正決議とはどちらが優先或いは重要性を持つのでありますか。
#83
○政府委員(荻田保君) 先程申しましたように、報告いたします。数字は、兒童数であるとか、人口であるとか、面積というような客観的な数字でございますから、こういうものについて市町村長が報告いたします場合に、更に当該議会の議決を得るということは考えておりません。
#84
○岩木哲夫君 第五條の交付金の算定に関する資料の提出でありまするから、ただ人口とか学童の数が違うといつたようなことでも、相当広範囲の資料であると解釈されるのでありますから、それは基本的な資料については、必ず議会と知事、それから委員会、この三つを中心としての意見が必ず分れることは想像に難くないのであります。そういう事態が当然予想されると思いますが、如何ですか。
#85
○政府委員(荻田保君) これはどれだけ貰いたいというような主観的な意思を表示するような資料は全然取らないことになつております。客観的な資料でございますので、議会がこれを議決するというようなことは起らないものだと考えております。
#86
○林屋亀次郎君 第三項に、「都道府県知事は、前項の規定により提出された資料を審査し、意見をつけて委員会に送付しなければならない。」ということで、「修正」というような文字を第四項に置く必要はないのではありませんか。第三項でもう盡きておるであろうと思うのでありますが……。
#87
○政府委員(荻田保君) 第三項では、修正とか、正しいとか、これはこう直したらどうかというような意見を付けて出すわけであります。このうち修正意見を付けましたときには、関係市町村長に通知しろということが第四項の規定でございまして、四項は三項を受けての規定でございます。
#88
○林屋亀次郎君 併し意見を付けて送付しなければならないと言えば、修正もその意見の中に含むものじやないですか。
#89
○政府委員(荻田保君) その通りでございます。三項によりまして修正意見を付けて出すことは三項において規定しておるわけであります。
#90
○林屋亀次郎君 四項に、特に「修正を加えるべき意見をつけ」てということは、市町村に対する自治権を侵害するのではないかというような気分が起るのでありますが。
#91
○政府委員(荻田保君) これは三項で修正の意見を付けて出すことができるわけでございます。これを書き放しにして置きますと、市町村の自治権を侵害いたしますから、四項でそういう場合には、必ず市町村長に通知させる、そうして市町村長は更に不服がありますれば、直接委員会に対して異議を申出ることができると解釈しております。
#92
○林屋亀次郎君 この市町村が不服の場合は、この案は私はいいのでありますが、特に修正を加うべき意見ということは、どうも腑に落ちないような気がするのですがね。第三項にある以上には……。
#93
○政府委員(荻田保君) 三項では、このいろいろな意見をそれでいいとか、それで正しいとか、或いはここは間違いである、こういう意見を付けるわけです。そのうち、それを承りまして、その意見のうちで修正を加えなければいけないという意見を付けた場合には、こうしなければいけないという点の規定でございます。
#94
○岩木哲夫君 地方自治体の心理として、政府から貰う、国から貰う平衡交付金でも少しでも余計貰おうということは、丁度地方自治体が中央に、昔の内務省にいろいろ陳情、運動をして、少しでも余計貰おうというような運動と同じようなことになつて、各自治体の交付金を余計貰おうということで、必ず知事がこれは多過ぎるからというて修正ということが必ず起つて来る、大多数私は謙虚な交付金の交付要素を含んだような予算でなくて、余計貰うような予算編成を持つて来るだろうと思う。当然知事はそこはお前のところは多いからと言うて修正せられるような立場が頻繁に起つて来るということを考えますと、やはりその地方自治体のこの重要な交付金交付内容を含む資料の修正ということが絶えず起つて来る場合があり得ると思いますので、なかなかこれは地方の自治体がそうしたことの侵害をする点が非常に濃いと思いまするが、これがために市町村長と、それから都道府県等の相当これを中心として、又二重監督、二重機関、或いはいろいろの抗争を起す虞れがあると思いますが、これはもつと簡便な方法はないですか。
#95
○政府委員(荻田保君) この報告をして貰いまする資料は、大体この十二條に掲げてありますようなものが大きなものでございまして、これは後に御説明申上げますが、大体人口であるとか、学校の兒童数であるとか、面積であるとかというような客観的に見まして分る数字であります。で主観的に多くしようか減らそうということはできないのであります。ただそういう場合は仮に嘘をつくとか、或いは間違つたとかという場合にしかこの意見の違いの出ることはないのでありますから、そういう心配は大体ないと思います。
#96
○林屋亀次郎君 それじや一応これで打切りまして、十二條の説明を聞いてからこれを論議したらどうですか。
#97
○委員長(岡本愛祐君) それじやそういうことにお願いいたしまして、午前はこの程度に……。
#98
○吉川末次郎君 先程来竹中委員や濱田委員から標準義務教育費ですかと、その法案との関連性の質問がありましたが、これは極めて重要な問題であると思いますので、特に私は、今は文部大臣でないと思いますが、前文部大臣の高瀬君に質問したいと思いますが、適当な機会に高瀬君に質問できるように委員長においてお取運びを願いたいと思います。
#99
○委員長(岡本愛祐君) 承知いたしました。今文部大臣を兼ねておりますから。
#100
○吉川末次郎君 それではお願いいたします。
#101
○委員長(岡本愛祐君) それでは午後は一時半から。それでは休憩いたします。
   午後零時二十三分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時五十七分開会
#102
○委員長(岡本愛祐君) 休憩前に引続きこれより委員会を再開いたします。ちよつと速記を止めて下さい。
   午後一時五十八分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時三十三分速記開始
#103
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。第十一條乃至第十四條につきまして質疑を行います。
#104
○岩木哲夫君 第十二條に経費の種類、測定單位の基準を示されておると思うのでありますが、今度の二十五年度の地方議会の予算にはこういう費目種類の、こういう方法で、政府に向つて要請されておるのかという点を承りたいと思います。
#105
○政府委員(荻田保君) このような予算の分け方、直接地方が現実に行なつておりまする予算の科目とか、算定の方法とは違つております。主観的にその地方団体がそれぞれ予算を見積るのでございまして、必ずしもそれに捉われるのではなくて、これの交付につきましては、ここに書いてありますような方法で全国一律に計算いたしたいと考えております。
#106
○岩木哲夫君 二十五年度の地方庁の予算を見ますれば、この経費種類以外の名目、例えば議会費、町費、それから財産費、統計調査費、選挙費、諸支出金、予備費と、こういう工合にこの示されておる以外の項目で、而もそれが非常に大きな予算の要素となつておる、ウエイトを持つておるというようなことについては、これは関係がないのでありますか。
#107
○政府委員(荻田保君) ここに書いてございます中で、この六号の「その他の行政費」の2の「その他の諸費」というこの部分が、大体今おつしやいましたような、ここに特定ではありません経費に該当するものでありまして、従いましてこの費用が外のに比べまして相当大きくなると考えております。そういう点に、例えば今おつしやいました議会費とか、統計費というようなものにつきましては一々特定いたしませず、総括いたしまして、その他の行政費のその他の諸費といたしまして、人口だけによつて計算するという考え方をしております。
#108
○岩木哲夫君 各府県には警察、消防費というものがあるんですか、ないんですか。
#109
○政府委員(荻田保君) 警察費は県の公安委員会の経費、この経費だけが多少ございます。従いまして市町村と違いまして、非常に少うございまするから特定するまでもありませんので、その他の諸費に入つております。それから消防費につきましても管内の消防の絡連指導をするという事務が府県の事務になつておりまするが、これも非常に小そうございますから、その他の諸費の中に含まれております。
#110
○岩木哲夫君 非常に小さいとおつしやいましたが、或る都府県においては五十五億の警察消防費がある、それからまあそういう工合で実に大きい金額でありまして、議会費、町費におきましても、今ここでここの欄に出ておる費用に匹敵するものが、その他の費用で、むしろその方が多い、明示されておらない費用に拘わらずその方が多いような数字が現れておりまするが、どうもその辺ははつきりしませんようですが如何でしようか。
#111
○政府委員(荻田保君) 今おつしやいました警察消防費の五十億八千九百万円、これは東京都の例でございまして、東京都はこれは市町村の性格を併せ有しておりますから、ここに書いております分の都府県分につきましては、東京都と雖も少いわけであります。市町村分の警察消防費、こちらで算定される額が多うございますから、予算として一本になつておりますから、ここに大きく出て来るわけでございます。
#112
○岩木哲夫君 東京都の例は分りましたが、その他の県でも何千万円という何は沢山あるのでありますし、県の公安委員会が何千万円も要るのでございましようか。
#113
○政府委員(荻田保君) これは、この消防が御承知のように国家警察、自治体警察に分けられておりますので、この相互間の連絡を図るとか、或いは全体的に警察官の共済的な仕事をする、そういうようなことを府県の事務として行なつておるところがございますので、そういうところにおきましては或る程度予算を計上しておるようでございます。
#114
○岩木哲夫君 その他の経費という部面が、今ここの表に現われておる以外のものとして非常に沢山ありまするが、これはむしろ非常に大きい要素でありますから、ここへやはり経費の種類として出されるのが適当ではないかと思うのでございますが、如何でございましようか。
#115
○政府委員(荻田保君) これは初めの方の條文にもございましたように交付金の使途につきましては、国から成るべく制限を加えないということになつております。従いまして、この計算の基礎は單なる計算の基礎でございますので、むしろここに書きました理由は、勿論その経費が大きい小さいということもございますが、それよりも測定單位、これの種類ごとに書いたような次第であります。幾ら大きな経費でありましても人口で大体分けることができるというものは、その他の諸費というところに持つて来ておるのでございまして、相当多額のものが人口だけでやつて差支ないものでございましたら、その他の諸費の中に入れるというような制度、方法を取つております。
#116
○岩木哲夫君 そういつたものを、その他の費用として中央から余り肘も干渉しないという意味がありますが故に、最近ここにこういう公示された以外の種目において、いろいろの経費が各府県の思い思いと申しますか、政府側に言わせると実情に副つた態度かも知れませんが、計上されておりまして、これが世間に噂のある来るべき来年の知事の選挙とか、市町村の選挙とか、県会議員の選挙とか或いは市会議員の選挙に、いろいろ間接的にこれが活用されるという噂が專らあるということが起るのであります。そういつたようなものを仮に噂にしてもそういうことが起るというようなことについての問題については、自治庁としてはどういう考えを持つておられるのか。
#117
○政府委員(荻田保君) 仮にも御指摘になりましたようなことがありましたら、地方自治の運営につきまして非常に歎かわしいことだと考えておりますが、併し仮にそのようなことが起り得るからといたしましても、そのために地方の予算につきまして精密な国の方から枠を示しまして、これ以上のことはいかんとかいうような制限を加えるというようなことは余り好ましくない、角を矯めて牛を殺すというようなことになると考えます。併し飽くまでも先程からおつしやつております財政の使途に剰余がございますならば、これはこのような時代に好ましくないことでありますから特に目立つもの等につきましては或いは勧告というような措置もできますが、現在與えられておる権限において善処したいと考えます。
#118
○西郷吉之助君 私は十二條と十三條の測定単位について伺いたいのですが、最初に十二條の方の土木費その二項に橋りよう費の測定単位が、橋梁の面積だけがここに挙げてあるのですが、その際に橋梁の数をも測定単位に加えた方が妥当ではないかと思います。その次の3の港湾費におきましても船舶のトン数だけが単位に挙がつておりますが、これも港湾の数を測定単位に加えた方がいいのではないと思うのです。更に十三條の一号におきまして小学校の兒童数というのがあるのですが、それも小学校の兒童数だけでなく、小学校そのものの数を挙げられた方がいいのではないかと思うのです。更に四番目の寒冷度、積雪度というのがありますが、場所によりましては単にこれだけでなく、むしろ寒冷度と積雪度というのは寒帯、寒い方のことだけがここに挙がつておるのですが、九州等のことを考えれば、その外に雨量度といいますか、雨量の度数、それから台風度、台風の度数、それから早魃度又は、非常に九州には「しらす」といいますか、或いはそういう不良な土壌が多いので特殊土壌を有する地帯、こういうようなもの単位に加えて頂いた方が全国的に非常にいいのではないかと思いますが、それについての御意見を伺いたい。
#119
○政府委員(荻田保君) この基準財政需要を正確に的確に把握いたしますことは、この交付金の運営につきましては最も重大なことだと思いますので、この点につきましては十分研究いたしたいと思います。その場合に個々のいろいろ特殊事情がございますのでそれぞれの特殊事情を加味できますように精密に規定するのが理想的と考えますが、そういたしますと却つて非常に煩瑣になりまして、何のことか分らなくなつて来るというような点もございますので、その両者を成るべく簡素にして而も成るべく特殊事情を加味し得る、こういう方向において解決いたしたいと思います。差当りこの程度を見れば或る程度実情に即した基準財政需要が算定できるのではないかと考えておりますが、おつしやいましたような点は十分考慮しなければならないと思いますが、差当り今回はこの程度にいたしたいと考えております。
 尚御指摘になりました個々の項目について、例えば橋梁につきましての個数というようなことをおつしやいましたが、これは橋梁の面積を取ります場合にも、単に一平方メートル、全部幾ら、パーで幾らとせずに、小さい橋と大きい橋とは差等をつけるというようなことも考えられます。そうすれば個数がおのずから計算に入つたことになると思います。それから学校につきましては、これは学校数は算定にいれておりますので、その点でも地域が広く学校が多いというようなところは、これによりまして処置ができるのではないかと考えております。おつしやいます通りもつと精密に計画しなければならないのでございますが、差当りこの程度にしておきまして、その代り、後に申上げますが、一割程度の特別交付金を交付しまして、この基準ではカバーし切れない特殊な財政事情に対しましてはこれを以ちまして対処いたしたいと思います。
#120
○西郷吉之助君 只今の御説明でよく分りましたのですが、今後共更に私が今挙げましたような諸点につきまして、運営経験の後訂正を加えるべきものは加え、又追加すべきものは追加いたしまして、全国的に今言われたようにあらゆる状況を加味した結果が出るように今後共一つ研究せられんことを特に希望しておきます。
#121
○委員長(岡本愛祐君) 今の西郷委員の触れられました点につきまして、当委員会に宛てて鹿兒島県知事、岐阜県知事等から要望事項が出ております。鹿児島県の方は今西郷君がお述べになりましたような点、岐阜県のは町村の消防費に山林の面積を加えること、そういうふうな数項目が出ております。
#122
○岩木哲夫君 荻田次長が言われたような工合にこの十二條に公示されている以外のその他の諸費、その金額というものが非常に大きなウエイトを持つて各地方の自主裁量的な取扱でできるということであるから、第五條の問題で市町村長が知事に査定を受けた場合に、知事がそこで修正をするとか、変更の意見を出すとかいうようなことの起る一番の原因として憂慮する点であります。そこでこうして地方自治体といい、中央といい、非常に政党色がこの頃強くなつて来ているのであります。地方の市町村長が例えば野党側、或いは知事が與党側、與党、野党はその国の政府の担任政党を仮に意味した場合、或いはそれが逆になつた場合、要するに違つた政党ごとに知事と市町村長のあつた場合には、そのようなことはないとは難しも人の前では言いますが、実際問題におきましては、中央地方共こういう政党色が強くなつて来て、現在及び将来においては、いわゆる市町村の予算に対する容喙権というものが強くなつて来ることに問題があるのですが、そういうことは政府は予想しているのか、おらないのかを伺います。
#123
○政府委員(荻田保君) このような大きな金を中央から地方に分けます場合に、最も我々の懸念しておりますのは今岩木さんのおつしやいましたような点でございまして、地方のいろいろな事情によりまして作意が加えられまして、不公平なことが起るということは最も避けたいと考えております。無論実情に即した配分をするということと、今申しました作意を加える余地がないようにするということとは多少矛盾するのでありますが、両者を調和せしめる中間におきましてできるだけのことを我々は立案したと考えておるのであります。で、ここに書いてございますものは恐らくこれは主観的な作意を加える余地はないのではないか。例えば市町村にいたしましても、これは数字が決つております。それから家屋の床面積、これも固定資産税等によりまして現在は家屋台帳がございますが、それらによりまして決ります。又道路につきましてもこれはすでに市町村のちやんと認定したものがございますから、それによれば差支えない。大体以下そのような作意を加える余地がないものと考えております。ただ後で申上げます一割の特別交付金については多少この基準がはつきりいたしませんから、ここに或る程度自由裁量の余地がございますが、これは先程申上げました機械的な計算をする以上、これを補足するために多少裁量的な額を残しませんと実情に合わないということになりますので、止むを得ず残した次第でありますが、おつしやいますようなことには大体ならないようにできておりますし、又これを以ちましてそのように運営して行きたいと考えております。
#124
○岩木哲夫君 十二條で明示されておることにつきましては、或いは荻田次長の言われるような工合のこととも考えられますが、その以外のことが地方で自由の裁量されて、こういう基準、測定単位を現わしていないから、しばしば私が指摘いたしましたように厖大な食糧費が計上されておるとか、或いは知事の交際費がどうであるとか、或いは統計調査費だとかいろいろな名においていろいろの政党色、或いは地方議会特有の独自性といいますが、悪く脱線すればこれは独善化の傾向であります。こういうことが非常に濃化して来るのであります。でありますから、例えば自由党のときには、反対党の社会党の市のそういつた要素を含んだと見られる予算に対しましては、恐らく文句を言うだろうということは想像に難くないのであります。でありますから。こういう制度を残すことによつて、地方の自治というものに相剋摩擦を生ぜしめ却つて基礎を危うくする、混乱事態を発生させる虞れがあるのではないかという点が五條の心配の点でありますから、これに対しては恐らくこの法案を地方の自治体が十分まだ周知する時間がないからでありますが、恐らくこれが周知する時間があつたならば猛烈な反対運動が起るだろうということを私ら予想しておるのであります。この辺は如何でしよう。
#125
○政府委員(荻田保君) 只今申上げましたように、大体客観的に認め得る数字でございますから、市町村長の出しましたものがそう問題いが……これに対して一々知事が意見を言うというようなことはないものだと考えております。が仮にありといたしましても、ここにありまするように最後的に市町村の意見というものが地方財政委員会に達する途を開いてございまするから、この程度の市町村の自治権の侵害といえば如何かと思うのでありますが、これは何といたしましても事務的にも止むを得ないところだと考えております。
#126
○岩木哲夫君 止むを得ないと言えばそれまでですが、地方長官が審査権、修正権を持つておる、異議の申立は市町村長が財政委員会に言われましても、上級機関のような、監督機関のような立場にあるような修正意見を持ち得るような制度にしたということは、地方自治の独自性を尊重する趣旨からいいまして非常に歎かわしいことだと我々は痛感いたしますが、政府は如何にそんなことのないように努力すると言いましても、政府は地方自治に余り容喙しないということで、地方自治に委して置けば、こういう事態が、地方団体同士喧嘩をするようなことが起つて来るというようなことは非常に私は問題だろうと思うのですが、何か別の方法でこれらを調整することを政府は考えなかつたのか。こういうことは予測しておつたのか、予測せざることであつたのか、これを承りたい。
#127
○政府委員(荻田保君) 先程も申上げましたように、この制度は元来地方自治の理想的な姿から申しますれば、何といいましても国から交付いたしまする金でありまするから適当でない。併し一方財政調整をしなければならないという必要がありまするから、その妥協の手段としてどうしてもこれが必要になつて来る。その意味におきまして、これの運用につきましては全く地方団体の自主性が完全に害われずして行われるということは期し得ないので、この程度はどうしても制限を受けることになる。これは止むを得ない制度ではないかと考えます。たとえその場合、地方自治委員会対市町村という関係が、その間に道府県知事という一つの段階が入りますけれども、これは現在の一応ひとり交付金だけではございませず、自治法上或いは外の制度におきましても、やはり国家的な調整を加えなければなりませんときに、市町村に対しまする権限はこれは国だけで行いませず、その一部は道府県知事がこれを行い得るという全体の建前になつておりまするから、配付税法につきましてこの程度府県知事が市町村のことに関しまして干興することは、又これも止むを得ないことであると考えております。
#128
○岩木哲夫君 よろしうございます。
#129
○委員長(岡本愛祐君) 伺つて置きますが、この前のところで一応審議した原案、あの場合には十二條の測定単位につきまして市町村と、こうしないで、大都市それから都市、町村と分けましたね。それを市町村と一つにまとめたのはどういう理由ですか。
#130
○政府委員(荻田保君) この市町村を差別的に扱うということを初めから予想いたしますことは、却つていけないのじやないか、必要なものについてだけ差をつければいいのじやないか、こういうふうな考えでこれは一本にしたわけでございます。従いまして十三條の補正係数の中に、三号の「測定単位の数値の帰属する市町村の規模」というところによりまして、ものによりましては、大都市と市町村を差別をつけるというような途を代りに置いたわけでございます。
#131
○委員長(岡本愛祐君) 尚十三條につきまして、そのことはこの委員会で寒冷度並び積雪度並びに面積、河川の延長を加えたらいいのじやないかという議論が出たのですが、それは四号、五号でそういうふうに加わつたということは、当委員会として結構だと思います。
#132
○吉川末次郎君 議事の進行についてでありますが、先般渡米議員団が帰朝されて議院運営委員会等で話されたところによりますと、米国の議会においては専門員というものが非常に重要な役割を演じておつて、委員会等においても積々の法案等について、議員と同様に質疑をしたり又デスカツシヨンしたりするということでありまして、これは大変いいことではないかと思うのでありますが、多少そうしたことを今日まで、専門員にもして貰つて来たこともあると思いますので、決して我々の委員会においても前例がないわけではないと思うのでありますが、できる限り専門員の諸君もそういうような勉強をして、いろいろデスカツシヨンに加わつて貰うということも我々の参考になると思いますが、この法案も又この委員会におきまして、地方税法案と相並んで相当の重要性を持つておる法案であると思うのでありますが、この際、又或いは準備がなければ次の機会でもいいと思いますが、専門員の方でもこの法案について我々と同じく質疑したい点があるならば質疑させられて、又意見等も開陳するように、ひとりこの法案に限つたことではありませんが、そのように今後専門員をして議事に参與せしめるようなことを奨励するといいますか、まあそういうように運営して貰いたいと思いますが、如何でしようか。
#133
○委員長(岡本愛祐君) 私としては結構だと思つております。これまでも必要があればそうして頂こうと思つておつたのですが、どうも事務局の方でもう少し待つて呉れ、今度のこの問題につきましてももう少し待つて貰いたい、いずれ各委員会とも参議院の方針というものを決めてからにして貰いたということで、そのままになつておるので、私は早くそういうふうになりたい、こういうふうに思つております。
#134
○吉川末次郎君 今日でも結構でありますが、そうでなければこの次の委員会等において、地方財政平衡交付金法案に対する専門員の今申しましたような質疑或いは意見の開陳等を、是非本法案に対してして貰うようにして頂きたいと、希望を申上げておきます。
#135
○委員長(岡本愛祐君) それでは十四條まで御質問ございませんか。……十五條に移ります。
#136
○政府委員(荻田保君) 十五條は基準財政収入額の算定方法を規定しております。「基準財政収入額は、規則で定める方法により、基準税率をもつて算定した当該地方団体の普通税(中略)の収入見込額とする」。前項の基準税率は、地方税法にある標準税率の百分の七十に相当する率とするという規定でございます。基準財政収入の方は考え方といたしましては非常に簡単な点でございまして、要するにその団体の取り得る税額を算定すればよいわけでございます。
 そこで問題が二つあるわけでございまして、一つはここに「規則で定める方法により」とこうございますが、この規則の定め方についての現在の考えを申上げたいと思いますが、これはこの委員会でもたびたび問題になつておりまするが、税額を算定するにつきまして、税率の方はあとに申上げますように、各団体が如何なる税率を採るのかということは別に考慮に入れないで、標準税率の百分の七十になるのでありますが、ただその基礎として然らば何を使うかという点が非常に問題になるのでございます。当該団体が現実に徴收いたしましたり或いは調定いたしました税額を見ますると、地方団体は恐らく税の徴收を怠つて来るだろうと思います。税を少く取つてそれだけ交付金を余計貰えば、何も住民に対して負担を掛けて税の徴收をする必要はないのでありますから、段々怠つて来ることになると思います。従いましてそういう主観的な事情が入りますことは適当でないと考えられますので、成るべくこれを客観的に算定いたしたいと考えます。この規則で定める場合にそのような趣旨によりまして決めたいと思います。例えば附加価値税を計算する場合に、その府県の取りました附加価値額を基準にいたしませず、国税で決まつております附加価値税の対象になります事業の利益とか、或いはその事業が拂つておりまする給與所得というようなものを基礎にして、そうしてそれから附加価値税がその府県においては如何程であるのが客観的に見て妥当であるか、というような意味で計算をいたしたいと考えておるのでございます。
 第二の問題は税率の問題でありますが、標準税率は、地方税法の御審議の際にも申上げましたが、大体その税率を以てすれば、その団体の普通の仕事はやつて行けるだけの税が取れるという基準になります税率でございます。従いまして普通の団体はその税率を以て課税することになるわけでございます。然らばそれを何故にその全額を用いずに百分の七十を用いたかという点でございますが、これは一つには百分の百まで全部を計算に入れてしまいますと、基準財政需要額の方もそれに応じてここに決めなければならないということになります。勿論初めに申上げましたように、この交付金の使途につきまして国の方から制限する意思はございませんけれども、併し何分にもこのような項目ごとに算定の基礎を計算いたしていまいますると、それが一つの基準になつて参りまして、やはり地方団体がこれに牽引されるということに相成りますと、余りに地方財政の自主性がそこなわれて来るのではないかという虞れがございます。それからもう一つは、この地方税を百分の百で計算いたしますと、先程申しましたように、基準そのものは客観的なものを使いましても、地方税の挙がりますところは挙がるだけ、やはりそれだけ交付金が少くなる、ちつともゆとりがなくなつて来るということが考えられますので、つまり百分の三十に相当するものが一応地方団体の自由財源と申しますか、自由に使える財源である、こういう趣旨におきましてこれを外へ残しておく。つまり前條の規定の二項にありますように、交付金の総額と標準税率を以て算定した地方税の額の百分の七十、この両者を合したものを以て基準財政需要というものを計算し、これだけに合うように配分をいたします。従いまして地方税につきまして、標準税率で調定した額の百分の三十というものは地方団体が自由に使う、そこにそれだけは自主性が残るというような心持を以ちまして、この七十という率を定めた次第でございます。
#137
○委員長(岡本愛祐君) 十五條、御質問ございませんか。
#138
○西郷吉之助君 今の二項の百分の七十についてのいろいろの御説明を伺つたわけですが、そうしますと、或いはそういう相当の理由によりまして、今度の改正地方税法においても、その地方税の総額というものはやはり標準税率でやつておるものが多いから、結局地方自治団体は百分の七十程度を徴收すれば、大体それに加えて平衡交付金があるならば、大体のところはよいのだ、百分の百は取らなくてもよいのだ、百分の百になると却つて取り過ぎる結果になる、標準税率というものはそういうようなものであるから、地方税の総額も徴收額も百分の七十程度でいいのだ、そういうことになりますね。
#139
○政府委員(荻田保君) この基準財政需要額のレベルと申しますか、これの問題だと思いますが、基準財政需要額の基準という言葉は多少不穏当かも知れませんが、最低のつもりにしておりますので、どうしてもやつて行かなければならない最少限度のものがこの程度である、従つてそれは平衡交付金のものは標準税率の百分の七十を以て算定した額に相当する。併し普通の最高では更にやはりこれについてもう三〇%を加えた額、こういう何と申しますか、目安で決つておるわけであります。従いましてそれぞれのこの項目にございまするが、それぞれの項目につきましてもやはり準標財政需要額に、いわゆる標準と申しますか、むしろ通常のレベルとの差額をどうするかというと、それは実は項目によつて変つて来るだろうと思います。つまり小学校、中学校というような義務教育のようなものは経費は最低も標準も殆んど同じような工合であります。自由に裕りのあるものは割合に標準よりもその準標にと申しますか、レベルが下るという費目につきましてその間に差が出て来る。そういたしますれば理想的な運営ができるのではないかと考えております。
#140
○鈴木直人君 今の西郷君の質問と関連して地方税との関係ですが、標準税率ですべてが算定されて、平衡交付金の算定というものが百分の七十ということがはつきりした場合、それぞれに市町村がそれならば五分の七十となつておるからして、百分の三十だけは一つ標準税率から下げて減税をしよう、自分の町村はそうして百パーセント納めるように、町村が協力して行こうじやないか、その課する標準税率よりは一つ百分の三十だけ減税して百分の七十の実際の税を課するというようなことを或る町村がやつたとします。その場合に、この基準財政收入額を規定する場合には、やはり基準税率ということを基礎として計算してもよろしいか。実際においては百分の七十だけしか課税をしていない場合、その町村が平衡交付金の交付を受けようとする場合には、実際の課税とは別に税率を基礎として税收入というものを書類として現わして申請してもよろしいですか、こういうことについて。
#141
○政府委員(荻田保君) 交付金の算定に当りましては、勿論いかなる率で団体が取つておりましても、そういうことは無視いたしまして、全国一律に標準税率の百分の七十で計算いたしますから、何ら差支ございません。又大体百分の七十程度を以てすれば今申したように最低の行政費だけは賄うことは大体できると思います。従いまして、仮に或る団体がありまして殆んど仕事なんかしなくてもよい、いわゆる最低に押えてやつて行こうというところがありましたら、その程度の安い税を取りましてもそれは地方団体の自由でございます。
#142
○岩木哲夫君 この平衡交付金のことは、地方税の方に関するいろいろな要素の重要なことが掲げてありますが、これは財政委員会にもこういうものが現われておるのですが、財政委員会にこういうふうなことが法律條文として現われるものだと思うのですが如何ですか。
#143
○政府委員(荻田保君) 先程も申上げましたように、この地方財政平衡交付金の運用につきましての財政委員会の権限は、この法律にも書いてございまするが、財政委員会法にもやはり規定してございます。
#144
○岩木哲夫君 これは條文化されているのかどうか私は知りませんが、平衡交付金に関する問題は、財政委員会が平衡交付金の見積りを立てるとかいうことになつているのですが、平衡交付金それ自体は国がやる。ところが財政委員会は、総理大臣の所轄の下とはどういう意味か知りませんが、形式上は外局として実質上非常に権力を持つた機関だ、そういつた場合に、財政委員会にもそういう法律案中出ているということに対して、若し意見が競合するとか分れるとかいつた場合にとる措置は、どちらが優先するのでありますか。
#145
○政府委員(荻田保君) 財政委員会法にこの地方財政平衡交付金についての権限を書いております点は、平衡交付金に書いてありますより少くて、むしろ基本的に概括的に書いておるのでありまして、詳細は平衡交付金法に書いてございます。いずれにいたしましても両者が矛盾するような規定は書いてございませんです。
#146
○委員長(岡本愛祐君) それじや次に移ります。第十六條。
#147
○政府委員(荻田保君) 第十六條は、この算定されました平衡交付金の現金を交付する方法が書いてあります。道府県市町村共に年四回に分けて交付する。はつきりここに書いてありまするような時期に交付いたしまするが、前の二回におきましては前年度の実績、それの四分の一ずつを交付しておる。そうして後の二回におきまして、この年度におきまして交付する額から五月、七月に交付いたしました金額を差引きまして、その二分の一ずつを当該交付期に交付するということに相成ります。それから二項は、今年の場合は正にそうでありまするが、国の予算が成立しないとか或いはその他変更があつたという場合に、この通りできませんときには、特例を財政委員会が決めることができるようになつております。第三項は、初めの二回におきまして一応概算交付をいたします、併しながらその地方団体に対しまして交付するその年度の総額が少しその額より小さくなつてしまつた、こういう場合があるわけであります、こういう場合にはその額は全国に還付しなければならないというのであります。四項は、四月一日以前一年内に地方団体の廃置分合がありましたときに、前年度の交付金の額、五月、七月に交付いたします場合の基礎になります前年度の交付金の額というのは、先程の廃置分合の場合の規定にならいまして算定することになります。
#148
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。それでは次に移ります。第十七條。
#149
○政府委員(荻田保君) 第十七條は、先程から問題になつておりまする市町村交付金支出についての都道府県知事の義務でございまして、これは規則で定めるところによりまして、都道府県内の区域内における市町村に対する交付金の額の算定の基礎をとるとか、或いは現金交付の事務を取扱う、こういう事務を都道府県知事に義務として課しております。で、そのために都道府県知事は日頃よく市町村の財政状況を的確に知つておるように努めなければいけないという義務を負わせております。
#150
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。
#151
○鈴木直人君 こういう際に府県知事というものは、いわゆる自治体ではなくして自治体の長の資格において、国の事務の委任を受けてやるという委任機関というのですか、こういう委任機関の事務に必要とするところの経費は国が支拂わなければならぬのですが、これは別途にそういうことの費用は国から交付するのですか。
#152
○政府委員(荻田保君) おつしやいまするように確かにこれは国の機関委任事務でございます。そういう経費につきましては、現在の地方財政法の建前は、仰せの通り必ず国から負担金を出さなければならないことになつておりますが、これは最後の附則で申上げますが、このシヤウプ勧告を通じまして平衡交付金ができまして、一つの大きな違いは今申しますような国と地方の負担区分というような観念はなくなつておりまして、いわゆる負担金は出さない、従いまして、これに要する経費は必ず平衡交付金の基準財政需要の中にむしろ含まれるということになります。
#153
○委員長(岡本愛祐君) 十七條質問ございませんか。それでは十八條に移ります。
#154
○政府委員(荻田保君) これは交付金の額の決定それから変更の通知を受けました場合には、これにつきまして不服がある場合には、委員会に対しまして審査の請求をすることができる、地方団体側の権利を保護しようという規定でございます。
#155
○岩木哲夫君 これは地方の小さい市町村から直接委員会に出していいというのか、或いは知事を経由しなければならんのですか。
#156
○政府委員(荻田保君) これは直接で結構でございます。
#157
○委員長(岡本愛祐君) 外の御質問ございませんか。では十九條に移ります。
#158
○政府委員(荻田保君) 十九條は交付金の額の算定に用いる数に誤りがあつた、そういう場合の結果、交付金の額が誤つて算定されたという場合の善後措置の規定でございます。こういう場合にはそれぞれ計算をし直しまして、過少に見積られておる場合にはこれを追加交付する、若し過大に見積られて交付されておつた場合にはこれを減額する、減額する場合にすでに現金を交付してしまつたものではこれを返還するというようなことを規定しております。その返還させるというような場合には、これはとにかく一度地方の会計の中に入れた金でございますから、なかなか直ぐには返しにくいと思いますので地方団体側の意見も十分聞きまして、どういう方法で返すかということを相談させるつもりでございます。
 それから二項はやはり誤りの場合でありまするが、これは少し程度が過ぎて、積極的に嘘をつこう、作為を加えよう、こういう場合でございまして、これは直ちに減額又は返還させます。地方団体の意見を聞かないでこれは返させることにいたします。それからこのいずれの措置をいたします場合にも文書によつて理由を示すということを考えております。そして尚先程申上げました二つの例のうちの後の方、つまり積極的な作為虚偽というようなことがありました場合に、何故この返還を命ぜられたのかということを文書で自分の住民に周知徹底させる、そしてこれは何故に住民の方が損をしたのか、これは確から住民の方には罪はないのでありまして、理事者、当局者に罪があるのであります。住民が何故損を蒙つたかということが分るように、理事者の責任が徹底するように、一般に周知させるようにするということでございます。
 それから四項、五項は異議の申立の規定でございます。
#159
○鈴木直人君 市町村が資料を提出してそうして交付金を受けるという手続をした場合に、府県知事が中に入つて、その資料の提出なりそういう事務を取扱うわけですけれども、そうしてこれは府県知事自身がその市町村長に対して割当をしたり、或いはこの点はまあ少いときはいいのですが、多過ぎるとか少な過ぎるとかいうことをやる権限はないと、そうすると非常にまちまちなところの基礎によつて全国の市町村長から相当財政委員会に申出ることになると思いますが、従つて中間の知事はやはり実質的には中に入つて各市町村の指導という形において申請の調整をすることになると思う。そうしてそれを地方財政委員会に申請して来た、そうして交付を受けたという場合においては、恐らく相当多くの市町村長がこれに対して不服を持つことが多いのではないかと思う。非常に額が少いということで不服を持つということになりはせんか。そういう際に、さつきの第十八條は府県知事を経由しないで、直接委員会にその審査を請求するというようなことになりますと、地方財政委員会というものは実際において事務がとりにくくなると思いますが、この第十八條のごときものは、府県知事を経由して申請させるということにする方法も可能であるかどうか。そうしてその際に府県知事が地方財政委員会の委任を受けて、その指図の下に実際的な調整をするというような事務をやる得るのかどうかという点と、又十九條の場合においても府県知事が中間に入つてそういう事務をやれるのかどうかという点をお聞きしておきたいと思います。
#160
○政府委員(荻田保君) 地方財政委員会で必要でございましたら、そういう場合知事に或る程度の仕事を頼むとか、或いは事務の取次をさせるということはできると思います。
#161
○鈴木直人君 そうして実際の場合は地方財政委員会において、交付するというその金額が予め市町村において分つておる、いわゆる市町村の申請通りの金額が交付されるということになりますか。或いは相当市町村としては申請をするけれども、その額とは別個の額を市町村長の知らない間に交付決定されるという形になるでしようか。
#162
○政府委員(荻田保君) 本年は測定單位の補正係数とか單位表というようなものが公示されておりませんから分りませんけれども、明年度以降におきましては、市町村でもすでに自分の資料を作りますれば、作つただけで自分の貰うところの交付金の額が算定されて自分で分るようになります。
#163
○鈴木直人君 併しそういうことになりましても、国の総体的な交付金のいわゆる予算が不足したという場合には、必ずしも市町村において申請した通りの額が貰えないということになるのではないでしようか。
#164
○政府委員(荻田保君) これは先程申上げましたように、この按分という方法を用いますからぴつたりとその額だけ必ずというわけに行きませんが、そう違いはないと考えております。先程申しました一割も二割も違うということはないと考えております。
#165
○鈴木直人君 そういうことになりますと、全国の町村から今までと同じようにどうも自分のところは不足である、或いは外のほうが非常に多過ぎる、自分のところは少い、そういう問題が相当やはり起つて来て、現在の十八條、十九條という問題が可なり出て来はしないかと思うのですが、そういう場合にどの程度に委員会が府県知事を使うか、こういう点を一つ。
#166
○政府委員(荻田保君) 只今ちよつとこの運用がどういうふうになるか予定も立ちませんので考えておりませんが、相当多数のものが出て来ます場合には到底地方財政委員会の職員だけでは処理できませんので、府県知事の協力を求めることが相当あるだろうと考えております。
#167
○西郷吉之助君 この十九條の減額したり返還させる場合ですね。これは原則としてその次の時期に交付すべき金額から按排するということが原則ですか、その点。
#168
○政府委員(荻田保君) 大体そう考えております。それから尚翌年度になりましても減額というような恰好でやる場合も考えております。そういうことにつきまして余りに市町村の地方団体に迷惑になりませんように、よく返還の方法につきましては地方団体側の意見を聞くことにしております。
#169
○岩木哲夫君 これはずつと五條以後のこの條文を見まするとなかなか大きな問題だろうと私は思うので、市町村長の出したものを減額、返還、修正というようなものをやつたならば、必ず紛擾が道府県知事との問に起るし、又委員会にこれが提訴されるというようなことで三つ巴になつて、委員会はどうにもこうにもならなくなつて来ることによつて、平衡交付金はもとより地方税法の基準の問題等にも関連して極めて複雑なことが起ると思うので、何らかこれは財政委員会とこの平衡交付金に関する法律案とを合体したようなことで、地方の知事にそんなにまで大きな権力を持たすというようなことは、非民主的な逆行制度であろうと思うので、これは併し大いに政府は考えるべきことだと思いますが、如何がでしよう。あなたはなかなかこれについて巧妙な御答弁をなさつておりますが、実際問題としてはなかなか大きな問題だろうと私は思う。
#170
○政府委員(荻田保君) これは非常に摩擦と申しますか、紛擾が起るということを予想いたしますといろいろ考えることもあると思いまするが、まあ我々といたしましてはそう紛擾は起らないと考えております。従いまして財政委員会だけでできるだけのことはいたしまするが、やはり一万有余の市町村を相手にして、而も一々その実情情も常時よくは知つておりません。財政委員会だけではできませんので府県知事の助けを借らなければならないと思うのでありますが、この点につきまして市町村の自治権を府県が侵害するというような点でございますが、これは勿論理想的には府県知事が市町村行政にタッチしないというのが適当かと考えておりますけれども、これは先程も申しましたように、ひとり平衡交付金だけの問題でなく一般に現在の行政制度としまして、やはり国と市町村の中間にありまして、府県知事がいわゆる監督というような意味ではなく一つの府県内の調整を図るというような趣旨におきまして、市町村に関する一定の現限を持つことは止むを得ないかと考えております。
#171
○委員長(岡本愛祐君) 十九條御質問がなければ、第二十條に移ります。
#172
○政府委員(荻田保君) 二十條の規定は、今まで申上げました減額等をいたします場合には、十分関係地方団体の意見を聞く必要がございますので、この公けの聽聞をいたしまして、この聽聞の結果を重要なる参考資料として決定なり処分なりをいたさなければならないようにしてあります。
#173
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。
 この関係地方団体について聽聞をするということはどういうふうなことをするのですか。
#174
○政府委員(荻田保君) その問題になつております地方団体の長なり吏員なりを喚びまして、公けの方法によりまする聽聞会というようなものを開いて意見を聞くことになります。
#175
○鈴木直人君 これは相当中央の委員会と町村とが直結をしておるような形になつておるわけですが、勿論それは直結すべきものであると思うけれども、こういう聽聞にいたしましても、或いはいわゆる陳情にいたしましても、直接多額の費用を使つて小さいところの市町村が委員会に来るということは経費が非常にかかり過ぎはしないか。この平衡交付金を貰つた額くらいのものはそういうもので使つてしまうという傾向にもなつてします。そうして従来も地方配付税なんかの実情を見ますと、確かにその町村或いは市において、中央に来まして実情を訴えたほうがどうもやはり有利な交付を受けておるように思われるのですが、従つて直結するということはこれはまあ理窟から見れば当然ですけれども、なんだか中間的に知事において適当に現地に則応したやり方をするということが必要だと思うのです。この聽聞の場合にもやはりその不服であるところの市町村の団体全部東京に喚んで、そうして旅費を與えてやる、こういうことになるわけですか。府県でやることはあるのですか。例えばこちらから行つて府県である……。
#176
○政府委員(荻田保君) この聽聞はやはり当事者について聞くことを原則にしております。従いまして二十條のこの一項につきましては、聽聞をすることができるのでありまして、必ずしもそういうようなことまでも必要ない場合には何もしなくてもよいのであります。
 尚二項の場合には「聽聞を行わなければならない」とございますが、この場合はすべて関係地方団体の側から来て呉れという申出があつたときでございます。従いまして義務的に地方団体の者が出て来て聽聞をするということを規定しておるわけではございません。
 尚聽聞につきましては参考人を喚ぶこともできるようになつておりまするから、その際府県知事等も県の職員等も喚んで、参考のために聞くことができるようになつております。
#177
○岩木哲夫君 今鈴木先生の言われたような点非常に我々も憂慮しておるので、一万数千のものが委員会にいろいろの異議を申立てる場合に、これを聽聞と言つたつて聞くだけ問うだけで、どういう判定をするのか知りませんが、財政委員会で判定してものは絶対それで決定されるものか。若し市町村が行政裁判といいますか、何か裁判所へ提訴することができるのかできないのか。そういう途は開かれておるのか開かれておらないのか。それから財政委員会が決定したことと国の予算、国会が決めたことと、平衡交付金の交付内容について食違いが生じたならば、どちらがより権力を優先するのですか。その辺をお聞きしたい。
#178
○政府委員(荻田保君) この地方財政委員会が決定いたしましたことに、法律上違法があるというような点がございましたら、これは勿論裁判所に出訴することはできます。それから財政委員会が決定しまして、現実に現金を出しますのは勿論予算の範囲内において行わなければなりませんので、仮に減額とか或いは追加交付というようなことをいたしますれば、その場合に予算を超過するというようなことが起りますと、これは翌年度において予算の措置をしてからでないと、義務は政府側にできますけれども、現実の支拂ができないという問題が起つて参ります。
#179
○岩木哲夫君 その政府の負う義務というものは絶対の義務なのでありますか。翌年度の予算において修正しなければならぬ義務でありますか。ただ現在の人事院の勧告のような意味でのこことでありますか、その辺をお聞きしたい。
#180
○政府委員(荻田保君) これは法律的に義務になつております。従つて必ず来年度におきましてでも、予算的措置を講じなければならなくなると思います。
#181
○岩木哲夫君 そうすると、なかなかこれはずつと一連に考えますと、財政委員会は総理大臣の所轄の下にあつてそういうことをやる。議会の予算のいわゆる修正意見も持つ、場合によつたならば……。ということになるような結論になりますか、その通りでありますか。
#182
○政府委員(荻田保君) そのような大きな誤謬というようなことが起るとは予想しておりませんが、実際問題としましては小さな額と思います。従いまして当該年度におきましては特別交付金等の操作によりましても適当な措置ができると思いまするが、それでもその年度において足りませんときは、翌年度においてこれを追加する義務を負うわけでありまして、これは政府としまして直接予算をどうこうという意味ではありませんが、予算の原案に少くともそのような点を盛りまして、国会に提出する義務は生じて来るものと考えております。
#183
○委員長(岡本愛祐君) この「公開による聽聞」という制度はこれまでしばしばあつたのですが、公開によらない聽聞というのが第一項にあるように思うのです。これはどういうのですか。
#184
○政府委員(荻田保君) これは意見を聽することを多少法律的に形式を與えるため書いた程度だと思います。
#185
○委員長(岡本愛祐君) そうすると、関係地方団体について問い質すということだけですな。
#186
○政府委員(荻田保君) その程度に考えております。ただ委員会組織のものでございますから、五人の委員がこれを聽くということは一種の形式的なことになるので、まあ聽聞と書いたわけです。
#187
○委員長(岡本愛祐君) それでは二十條について御質問ございませんか。……第二十一條に移ります。
#188
○政府委員(荻田保君) 二十一條は、都及び特別市の特例でございまして、都につきましては、道府県に対します交付金の交付はその全区域を道府県とみなしまして、道府県交付金を交付する。市町村に対する交付金の交付につきましてはその特別区の存する区域を市町村とみなしまして、市町村交付金を出すことにいたします。特別市につきましては、これは制度としてだけ置いたわけでございまするが、両方の交付金を交付する。それから第三項で全部事務組合は町村とみなして、一町村としての扱いをいたします。
#189
○委員長(岡本愛祐君) 第二十一條御質問ございませんか。
#190
○鈴木直人君 特別区については市町村とみなして行くということになりますと、ここで規定してありまするところの市町村の分は、全部特別区に適用されるということになつて、特別区が市町村と同じような形式によつて東京都の委任事務……、東京都の知事はその場合に特別区の仕事を政府の代りになつて手伝つてやることになる、委任機関になるわけですが、その程度までに特別区というものは独立した取扱いになるわけですか。
#191
○政府委員(荻田保君) そうではございませんで、これは「特別区の存する区域」というので、都を市町村とみなしておるのでございまして、これに対しましては交付金は直接行かないわけでございます。
#192
○鈴木直人君 そうなりますと、第二條に地方団体というものの中には東京都の特別区というものは入つておりませんし、又二十一條にも特別区というものが全然ありませんから、この平衡交付金に関する限りにおきましては、特別区……、東京都のいわゆる区ですね、特別区というものは、全然何といいますか、法律的には認められていないということになり、大阪等におけるところの行政区と同じような考え方を以て進んで行つておる、こういうふうに解釈してよろしうございますか。
#193
○政府委員(荻田保君) さようでございます。
#194
○委員長(岡本愛祐君) それでは附則に移ります。
#195
○政府委員(荻田保君) 附則の第一項は施行の期日でございまして、これは公布の日から施行する、適用は四月一日に遡つて適用することに相成つております。
#196
○島村軍次君 これは一括して御説明願つたらどうですか。
#197
○委員長(岡本愛祐君) 御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#198
○委員長(岡本愛祐君) それでは一括して御説明願います。
#199
○政府委員(荻田保君) 第二項は特別交付金を設けるという規定であります。昭和二十五年度及び昭和二十六年度に限りまして、交付金の総額のうちその十分の一に相当する額は特別交付金として別の計算をいたします。これは先程申上げましたように施行早々でございまして、十二條、十三條等によりまして基準財政需要というものを正確に測定されない場合があるというようなことからいたしまして、特別の場合を謳つたのでございます。尚それにつきましては後に、三項はそれの関係がございますので、交付の時期を変えるわけでございます。つまり特別交付金を最後に交付いたします。二月中に交付いたしますので、それに応じまして一般の交付金を大体一月くらい繰上げて交付することになります。四項は特別交付金の分け方の問題でありますが、「第十二條の測定單位によつては捕そくし難い特別の財政需要があること、」これが一つと、「交付金の額の算定期日後」、交付金は四月一日現在で分けますが、それ以後に生じました災害、こういうような場合に特別の財政需要があるという地方団体に対しまして交付する。それから五項はこれに関しまする資料を当該地方団体は委員会に提出することになつております。この場合に五條二項、先程問題になつております市町村につきましては、やはり都道府県知事を経由して出すことになります。六項は特別交付金の額を地方団体に通知すると共に、その現金は二月中に交付するということになつております。それから第七項におきまして、二十五年度に限りまして第十三條第一項中「この法律」とあるのを「規則」と読み替える。第十四條第一項によりまして法律で決めるつまり單位費用は非常に重大な費用でございますので、国会の審査を受けて法律で決めることが適当であると思いますが、何分にも、本年は間に合いませんので、本年度だけは規則で定めた次第であります。それから第八項は、二十五年度に限りまして初めに交付いたしますが、これは昭和二十四年度の地方配付税の額等を考慮して定めることになります。尚この点につきましては、すでに暫定交付の法律が適用されておりまするので、そちらの規定の適用をされることになります。
 それから九項は、十二條第一項に掲げる経費のうち厚生労働費に関しまする測定單位、これにつきましては国の補助金又は負担金との関係で必要があります場合に限りまして、同項に列記してあります測定単位より別のものを用うることができるようになつております。この点につきましては、これは非常に補助金、負担金につきまして交付の方法が変つて参りますので、それと見合つて特例を設け得る余地を残しておる。ちよつとはつきりいたしませんが、こういう負担息等に関する法律の特例案が別途提出されておるのじやないかと考えております。それから十項は、配付税法、配付税配付金特別会計法は廃止いたします。ただ二十二年度以前の分與税、二十三年度分の配付税につきまいては、これはそのままであります。それから特別会計につきましても同様でございます。それから特別会計におきまする会計の残は、一般会計に併合することになります。
 それから十四項で地方財政法を一部改正いたしておりますが、初めの方は、二十六條に「地方公共団体が法令の規定に違背して著しく多額の経費を支出し、又は確保すべき収入の徴收等を怠つた場合においては、国は、当該地方公共団体に対して交付すべき地方配付税の額を減額し、又は即に交付した配付税の一部の返還を命ずることができる。」一種の監督的と申しますか、政策的な規定があるわけでございますが、この配付税を平衡交付金に直す。そりから次の改正は、先程鈴木委員からお尋ねがございました、地方財政法によりまして国費徴收の負担区分を列記しておりますが、これにつきましては先程申上げましたように、大体このような観念はなくするというのが今回の方針でございますが、如何にするかという根本的なことは今行われております地方行政調査委員会議におきまして、結論の出ることと思われますので、一応二十五年度に限りまして適用をしない、眠らして置く規定で、根本的な改正はいずれにいたしましても、この委員会の結論が出てから明年度以降において行われることになると考えております。
#200
○島村軍次君 附則に関係の事項ではないのですが、昨年大蔵委員会との合同審議をやりましたとき、災害の国庫負担に関する法律に関連して、この平衡交付金の算定の基準に農林関係の災害に関する費用で、地方費に属するものが相当あると思うのですが、法律が出ませんので、算定基準に入るのかどうかということを伺つて見たいと思います。
#201
○政府委員(荻田保君) 当該年度におきまする災害をこの一般の基準に入れる考えはございません。過去におきまする災害復旧事業費に当てました起債の財源、これは公債費として当該年度におきまする分は四月一日以後のことでございますから、必要ならばこの附則の特別交付金において措置したい考えでおります。
#202
○島村軍次君 災害復旧に関する経費は御承知の通り政府が指令を出し、或いは又実際に約束した経費の中で、予算の関係上ずれがあるものが相当あると思います。又府県の財政から言つてもどうしてもやらなければならんというような問題があとあとに残されておるものがあると思います。それで只今の説明分りましたけれども、即応における災害費に対する起債でなくして、今後の負担に属するものが相当あると思います。それに対する措置をどう考えておりますか。
#203
○政府委員(荻田保君) この農林関係の災害に対しまする国庫補助なり又府県の助成なりの問題でございますが、これは大体個々直接の利害のものであるから、財政経費を以て賄わないという建前で相当先般来大きな改革があつたわけでございまするが、ただそうは申しましても、どうしても公費で行わなければならん部分があるわけでございますから、それにつきましては国庫補助金として残るわけでございます。地方の負担も残ることになりますが、そういうものに対しましては、大部分起債にして行くとか、或いは極めて小さいものにつきましては経費が必要でございますから、これもやはり特別交付金を以て措置をいたしたいと考えるのでございます。
#204
○島村軍次君 あの法律によりますと「地方公共団体の施行する」と、こうなつているわけでありますが、そこで町村あたりで具体の問題を取り上げて行きますれば、農道というようなものは公経済であるという解釈を取ると思うのでありますが、或いは港湾の中で漁港に属する問題とか、或いは溜池を市町村の、全部組合、或いは一時組合でやるとかいうような実例があるのじやないかと思います。又事実そういうようなものが別途の特別な法律によらずしてやつているものがあると思うのでありますが、そういう問題に対する法律がどうなるのか、ちよつと疑問があると思うのでありますが、その点はどうですか。
#205
○政府委員(荻田保君) その農林関係のものにつきましては、昨年あたりから相当大きな変更があつたのでございますが、本年度におきましては大体昨年行いました程度は継続いたして行きたいと存じます。その点については別に土木費のように法律を出しませんでも、大体今までも予算の範囲内におきまする補助等になつておりますので、大体その方法で進めて参りたいと思つております。
#206
○島村軍次君 新聞によりますると、農林大臣は、災害に関する問題は十五万円以上のものは農林関係のものでも今度のシヤウプ勧告案によつて出すというようなことを新聞に出して、これは新聞が果して正確であつたかどうか分りませんけれども、そういうふうに地方には印象を與えていると思うのであります。それからやはり聞くところによりますと、別途法律案を出すのだというふうな話もされておつたと思うのでありますが、これは次長の直接の関係でないかとも考えますけれども、昨年も災害国庫負担に関する問題と併せて政府部内のはつきりした見解なり答弁をお願いしたいということを申上げて置いたのであります。連合委員会の機会があればともかくでありますが、若しないとすれば、この財政法及び平衡交付金法にも間接に関係のある事項でありますから、一つ御相談の上で次の機会に御答弁を願うように……。
#207
○政府委員(荻田保君) 関係者をいずれまとめまして、次の機会にお話いたすことにいたします。
#208
○鈴木直人君 二十一條で答弁を得たのですが、この二十一條の第一項でする。「特別区の存する区域」というのは二十三区のある区域全体を指すのですか。
#209
○政府委員(荻田保君) 二十三区の全域を以ちまして一つの市と見なすというような意味でございます。
#210
○鈴木直人君 そうしますと、東京都におきましては二十三区の区域だけはかけ離した、都とは別途の地方団体とみなして、そうして基準財政需要額なり、基準財政收入額なんいというものの算定をしつつ、そうして都とは切り離した市町村と同じような立場においてやる別個の地方団体であるというような、独立した人格というような形の取扱いということにしようというのがこの二十一條の規定ですか。
#211
○政府委員(荻田保君) このような規定は配付税法施行以来ずつとある規定でございまして、都につきましてはいわゆる区の存する区域は、県というのをちよつと別にいたしますれば、大体都が普通の道府県という性格と市町村という性格と二つあるわけでございまして、従いまして道府県交付金につきましては問題がございませんが、市町村交付金につきましては、その区の存する区域だけを以ちまして一つの市とみなし、それを都に交付するという規定でございます。尚郡部につきましては、勿論市町村がございますから、これは一般の市町村と同様に取扱います。
#212
○鈴木直人君 そうしますと、二十三区だけを一つの市とみなして、そうしてそれの代表となる者は誰がやるのですか。
#213
○政府委員(荻田保君) 二十三区の区域を以ちまして、都を市とみなすのでございます。区を捉えるのではなくて、区の存する区域で、法人たる区自身を言つておるのではございません。存する区域、これを都を以て市とみなすというのであります。
#214
○鈴木直人君 その点は分りましたが、そうしますと、この経費の算定等においては、例えばその区域内から税收入はどれだけある、或いは支出についてはこれこれであるというふうに、それだけを切離して計算をするというようなことにするわけですね。
#215
○政府委員(荻田保君) さようでございます。併し、例えば小学校費なら小学校費にいたしましても、市で持つ分と県で持つ分と違つておりますから、おのずから市町村の経費につきましては府県と違いますから、郡部の場合と区部の場合とはつきり違つておるわけでございまして、そうむずかしい問題は起らないと思います。
#216
○島村軍次君 全般……附則と直接関係ないのですが、前の項の中でちよつと伺つてみたいと思いますが、よろしうございますか。
#217
○委員長(岡本愛祐君) ちよつとお待ち下さい。附則について御質問があつたら先にいたしたいと思います。
#218
○鈴木直人君 これはまあどうでもいいことですが、附則の第八項ですが、二、三日前に通りました法律が施行されることになりますと、その項目は本当は修正されて、四月及び七月に交付すべき交付金の額はあの法律による、こういうふうなことにするのが本当じやないでしようか。そうでないというと、別々のことをやらなければならないことにならないでしようか。
#219
○政府委員(荻田保君) 一応先般の法律は、この地方財政平衡交付金制度に関する法律が制定施行されるまでの間の暫定措置として出すことになつております。後でこの関係が書いてありまするが、「この法律の規定によつて交付した交付金は、地方財政平衡交付金制度に関する法律が制定施行された後においては、この法律の規定により交付すべき地方財政平衡交付金の一部となるものとする」という規定がございまするが、このうち四月に交付いたします分はつまり暫定交付の分が乗り代ることになります。尚、この六月分が残つておりまするから、これはこの法律によりまして、新しく六月、七月の額はこの法律によりまして交付されることになつております。
#220
○委員長(岡本愛祐君) 附則について御質問ございませんか。この第九項は予防接種法等による国庫負担の特例等に関する法律案、これは別途提出されておるものでありますが、これだろうと思うのであります。それでこれは予防接種法、「トラホーム」予防法、食品衛生法、民生委員法、その他の法律の「規定は、その規定により国庫及び都道府県の負担が、地方財政平衡交付金法に基く平衡交付金に繰り入れられるため、昭和二十五年度に限り適用しない。」こういうことが書いてある。そういう繰入れられないために、この九項は必要なんですか。
#221
○政府委員(荻田保君) さようでございます。この関係がございますので、特にこのような廃止になりまする補助金につきまして、尚この測定單位の計算方法につきまして特別な註文があるようでございまして、そういう点をもう少し検討する余裕がなかつたものでございますから、この規定で尚今後の研究によりまして規則で以て改正することができるようにしたのでございます。
#222
○委員長(岡本愛祐君) 右の法律案は明日午前十時から御審議を願いたいと思つております。
 それでは附則について御質問がなければ、島村君。
#223
○島村軍次君 この第十二條の「前項の測定單位の数値の算定方法については、規則で定める。」とありますが、規則の原案というものはできておるのですか。又いつ頃までに施行される規則は作られる予定ですか。
#224
○政府委員(荻田保君) まだ規則の原案はできておりません。大体七月、遅くとも八月くらいまでには本年度の作業を終りたいと考えておりますので、それまでに作りたい。それにつきましては單に規則だけでなく、この現実の調査に相当手間が取れますので、少し遅くなると思いますが、ここでこの十二條の二項で、そういうような規則で例えば入口なら入口はどういう入口を用いるのか、これは多分最近の国勢調査ということになり、小学校の兒童数はいついつかのどういう資料を用いるのか、そういうことを規定するのでございます。
#225
○島村軍次君 私のお聞きしたいと考えましたのは、例えば道路の面積、橋梁の面積というようなものの調査をして、そうしてその数字の單位はどういうものを基準にして掛けるというようなことの基礎数字が、規則の中に決められるのかどうか、こういうことをお聞きしたかつたのですが、ちよつと質問の足りなかつたためでありますけれども、そこを……。
#226
○政府委員(荻田保君) 例えばこの警察吏員数というものでございましたならば、当該年度の四月一日現在における警察法に示された定員とするというようなことを書くわけでございます。道路の面積でございましたならば、四、月一日における道路台帳に記載されたものによる、こういうような計算の仕方だけでございます。
#227
○鈴木直人君 私は十二條のときにおらなかつたので、重複はしないと思うのですけれども、ちよつとお聞きしたいと思つておるのですが、この十二條の形式は市町村の予算の形式とは同じでしようか。
#228
○政府委員(荻田保君) 大分違つております。この点お話があつたのでございまするが、相当違つております。それで一つの点はこの「その他の諸費」の中に相当大きな部分がこれに含まれております。例えば議会費から一般の職員、それからもう一つ違つておりますのは、このそれぞれの人件費でございますね。道路費ならば道路行政に従事しております人件費、これなどは普通の予算では府県庁職員費ということになつております。
#229
○鈴木直人君 同じ説明ならよろしいです。そうしますと、この標準行政費というものは、実際に府県市町村の必要とする予算というわけでなくて、これは全く形式的な教育費に過ぎないということになるのであつて、必ずしも実情に即したものに対するところの財源を付與するという内容のものではないと考えておるわけでありますが、それはいいといたしましても、この市町村の教育費というものは、実際は現在のところは府県の教育委員会がやつておりまして、市町村が負担するというのは極めて少いと思う。将来市町村が全部学校の教育費を市町村税で以て賄うという時代になれば別でありますけれども、当分の間はそうなつておりませんから、市町村の場合に、教育費というものをこういうような形で提出せしめて、そしてそれが標準行政費の需要額であるというふうに見積ることは、私はナスセンスだと思うのですがこれはどういうふうになつておりますか。
#230
○政府委員(荻田保君) これはやはり現在の負担区分によりまして、道府県と市町村と両方分けて出します。従いまして小学校費ならこれが総額の大体人件費の部分を教育費に、その他の物件費は市町村の方に算定されます。
#231
○吉川末次郎君 午前の委員会において、本法案と標準義務教育費に関する法律案の政府よりの提出との関連性につきまして、高瀬文部大臣に質問いたすようにお願いして置いたのでありますが、先程委員長から大体四時頃に文相が見えるようなお話であつたのでありますが、まだ見えられないのですがどうなつておりますか。若し今日できなければ明日でも結構でありますが……。
#232
○委員長(岡本愛祐君) 吉川委員にお答えいたしますが、四時頃になれば状況が分るであろうということで、必ず出席するという意味でもなかつたようですが、明日にして頂いたらどうでしようか。
#233
○吉川末次郎君 明日でもよろしいのです。
#234
○委員長(岡本愛祐君) それでは明日出るように今日申します。
#235
○岩木哲夫君 議事進行について……もう大体愼重審議がよく行われて疲れておりますので、この辺で休憩は如何ですか。
#236
○委員長(岡本愛祐君) ちよつとお願いしたいのですが、午前に申上げましたように、飲食営業臨時規整法……。
#237
○岩木哲夫君 まだそれがあるのですか。
#238
○委員長(岡本愛祐君) これをお上げ願いたいと思うのです。これは五月一日から施行のものでございまして、極く簡單なものであり、而も民衆に関係が非常に多いものでありますから、是非これをお願いいたしたいと思います。丁度農林省から見えましたし、今資料をお配りいたしますから、ちよつとお待ち願います。ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#239
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて、それでは地方財政平衡交付金法案の審議は今日はこれで打切ります。
  ―――――――――――――
#240
○委員長(岡本愛祐君) 次に、飲食営業臨時規整法の一部を改正する法律案の本審査をいたします。本法案につきましてはすでに予備審査でございましたが、政府当局から提案理由の説明を聞きまして、一応審議をしたのであります。ところが衆議院におきまして修正をせられまして、その修正案を付けて参議院に付議された次第であります。その衆議院に修正案につきまして、衆議院議員竹山祐太郎君から説明を聴取することにいたします。
#241
○衆議院議員(竹山祐太郎君) 衆議院における経済安定委員会の委員長に代つて私から衆議院の修正の点を極く簡單に御説明を申上げます。條文は極めて分りにくいので、後から御質問があれば便宜政府から具体的に申上げると思いますので、簡單に趣旨を申上げます。
 これは御承知のように、一ヶ年この法律の施行を延期するということでありましたが、御承知の通り実情は全く、事実は法を無視した税が行われておりますので、この法を断続する意味がないじやないかというのが大体の委員会における意見でありまして、その線に沿つて交渉をいたしたのでありますが、これを準備をすることは今日の状況として困難であるということでありました。そこで第二段の問題としては、いわゆる委託加工というものはありますが、この委託加工を許して、その委託加工の製品を販売をするということを第五條と七條に一部の修正を加えますことによつて、まあ現実に行われておる実態と事実法律が一致するというような結果になりますので、その問題を第二段の方法として交渉をいたしたのでありますがこれもいろいろ一利一害があつて実行を見るに至りません。それは代る第三段の案として、政府が一応これは実は事務的に用意をいたした問題でありますが、いわゆる今日の配給量の外に業務用の配給を別にすることによつて、事実上緩和をして行という問題であります。この点は可なり食糧政策の面から言いますならば、考えようによつては非常に大きな問題でありまして、我々としてはそういうことが一面においては配給を辞退したもの等を材料として行おうという政府の大体の用意を想像して行いますけれども、併しこれは食糧政策全体とすれば、これによつて現在の配給制度というものは、或る意味においては根本的に実体が変つてしまうということも考えられるし、又一方農村に対しましては、強権供出まで命じておる現段階において、配給の面がさように緩和するということは両々調子が合わないという点からいたしましても、この点は問題がないではありませんけれども、これは食糧政策全体の問題であるし、政府はその点について速かに調整をする用意を持たなければならんということをよく念を押しまして、この法律としては今申す通り、業務用を一部出すことによつて今日実行上無理の起つておるような面を緩和する。そこで詳しいことは又御質問によつて申上げますが、委員会としての考え方としては、政府が予想をしておる二万トン近い小麦を中心として、米以外の業務用の食糧については飽くまで社会政策的に厚生を意味するところの食堂であるとか、或いは旅館、外食券食堂、或いは麺類の委託加工の店であるとか、そういうような方面に主として先ず業務用の配給をして、キヤバレーやカフエーにこれを堂々とやるのではないけれども、全然やることを禁止する趣旨は法律には一々書き切りませんから、そういう点は政府の行政的な措置によつて、議院の立法の精神を酌みまして十分に誤りのないようにするということをよく念を押しまして、業務用配給を含む修正をいたしたのであります。それが主として第三條の修正の問題であります。
 それからこれは部分的ではありますけれども、「外食券と引替に」という所を今度は「麺類の購入券と引替に」というふうに入れましたし、今日麺類の購入券で以て生うどんの配給をいたしておりますが、それをビジネス・センター等においてはその麺類の購入券を持つて行けば、直ちに安い公定価格のものが食べられるということをしてもよいじやないか、クーポン制にすればそれでも差支えないのだということで、これは修正をこちらから言うて修正をいたした点で、非常に便利になるわけであります。
 その他これは酒の問題、これも今まで事実、やつておつて、禁止をしておるということでは意味がないから政府も酒が売れることがよいならば、これも成る程度拡げるというのが第五條の改正であります。
 大体内容はいろいろ非常に分りにくい條文にこれは事情がなつておりますが、中味は以上申上げたような点で、さような食糧政策の問題、管業務用の配給の点についての問題等についてはよく政府に注意を促し、又今後も十分状況を見つつ運営をするということを條件にこの修正をいたしたようなわけであります。簡單でありますが、修正の趣旨を申上げました。
#242
○岩木哲夫君 今村山議員からの何は、半分分らんのですが、結論を言いましたら、どんなことになりますか。
#243
○委員長(岡本愛祐君) 尚申上げますが、只今政府委員として食糧庁長官安孫子藤吉君、それから説明員といたしまして食糧庁企画課長立川宗保君が見えております。
#244
○岩木哲夫君 要するに公共的な設備のある食堂、或いは公益事業的な食堂経営には自由だという意味を言つておるのですが、どうなんですか。
#245
○衆議院議員(竹山祐太郎君) 簡単に申上げて、あとは政府の……。それは、ちよつとさつき申上げましたように、御専門で御承知のように、大体政府が予想しておるのは、月に約二万トンの小麦粉を現在の配給の枠以外に、飲食営業規整法に限定された業種に別途の配給をしよとしうことでありますから、その分については自由といいますか、配給をさりたものの販売は自由ということに、この法律上は自由ということになるわけであります。
#246
○岩木哲夫君 それでは安孫子長官もお見えになつているようですから、一つ伺いますが、この二万トンの割当はどういう業種、或いは地域といいますかの割当方針と、それからもう一つ、配給辞退の食糧、粉であるとか、或いはいろいろ出ているようですが、配給辞退の食糧はこの法律と又別途に考慮されることはお考えにならないのか、これに含んでおるのかお聞きしたい。
#247
○政府委員(安孫子藤吉君) 私共は、概ね月二万トン程度のものを業務用の配給にいたしないと考えております。これを食糧庁といたしましては県別に、大体各県の料飲店の数、その他の事情を基準といたしまして割当てて行く。そりから一挙に料理屋等に流れることは困りますので、順位といたしましては外食券食堂等を第一順位に考える。その次には職域食堂、会社、工場、その他の職域食堂、それから飲食店の規整法によつい営業許可を受けました旅館、それからその次に飲食店とか喫茶店というような順位で考えて見たいと考えております。大体そんなことでこれを実行いたして参りたいと思いますが、その実行の細目につきましては、今関係筋と交渉をいたしておる最中でございます。
 それからもう一点配給辞退品も無論これに充当して参りたいと思います。併しそれがなくなりました場合には普通の品物もこれに充当して参るつもりであります。
#248
○岩木哲夫君 順位の選定については、いろいろ又こういう食糧品業界において摩擦が起ると思うのですが、駅弁であるとか、ターミナル或いは駅の近くの特定の食料店、食堂というものも旅行者の便宜のために御考慮願いたいと申しますか、御審議が望ましいのでありますが、それからもう一つは屑米というようなものはこの割当以外に自由に売れることになつておると思うのですが、これはどういうような目標を立てておられますか。この屑米が販売される推定数量というものはどのぐらいのものでありましようか、お聞きしたい。
#249
○政府委員(安孫子藤吉君) 屑米はいろいろ経過がございますが、結局屑米につきましては、政府が買入をするということに結論的に相成ります。そうしてこの用途につきましては地方庁におきまして計画を立てまして、それに基いて食糧管理理特別会計の方で売却をして行くという方針をとることにいたしました。
#250
○岩木哲夫君 それから孤兒院とか母子寮であるとか、或いは学校給食、現在アメリカの救済物資でありますか、学校給食も開始されるようでありますが、こうした方面にも現在のストツクの状態等から見て考慮があることが望ましいと思いますが、そういうことについてはこの場合には考えられないのでありますかどうか。
#251
○政府委員(安孫子藤吉君) 学校給食につきましては別途措置をとつて参りたいと思つております。それから孤兒院でありますとか、さようなものにつきましては、ここの関係でなく、勿論この中に職域というわけにも参らんかと思いますが、そういうようなことで処理のできるものはやつて頂きたいと思いますが、孤兒院その他については特別の扱いをするというようなことは只今のところ考えておりません。
#252
○岩木哲夫君 それからこういう主食を原料とした菓子類につきまして、こうしたものが流れるということの心配よりは配給を受取るということにおいてその飲食店がいろいろの副業的なことをやるというような経済違反防止の方法は考えられておりますか。
#253
○政府委員(安孫子藤吉君) 菓子その他については端的に申しますれば、砂糖につきましても現在正規の配給を受けておりますのは幼兒食等のものでありまして、いろいろ問題を掘り下げて参りますればあるわけであります。この主食の点につきましては、順位についていろいろ御議論があろうかと思いますけれども、一番おしまいの順位といたしまして、主要食糧を加工して販売する業者に対しましても、業務用の配給をいたしたいと考えております。これは端的に申しますれば、菓子業者等を実は予定いたしておるわけであります。順位といたしましては、先程申上げましたもの等のずつと後の順位といたしまして考えて参りたいと思つております。
#254
○岩木哲夫君 それから料理飲食店等がこの配給を受けることにおいて、その僅かな実績でも政府から割当を受けるのだ、拂下げを受けるのだということにおいて闇米販売というようなものが半面公然化される虞れもなきにしもあらずと思いますが、それに対してはどういう監査、査定方法を講じますか。
#255
○政府委員(安孫子藤吉君) その点は、この料飲店に対しまして米を出すか出さんかというところに私共としては一番悩みを持つたわけであります。先程竹山議員から御説明がございましたように、米についてはこれを出すということにいたしますと、取締りが非常に困難になり、只今御指摘のように果して出しておりまする米が配給の割当を番けたものであるか、闇米であるかという点について識別ができないのであります。従つて取締りの点から申しまして、これははつきり線を引いたらよかろうというような考えで米は出さんということにいたしたわけであります。勿論その事情は麦製品についてもあると思いますけれども、この点については社会常識から申しまして、或る程度の判定と申しますか、取締りの限界というものがあろうかというふうに考えております。
#256
○岩木哲夫君 もう一点、こうした制度を布かれることにおいて、農村、農業者方面はどういう気持を持つか、これに対して供出上その他に何らか影響する、大なり小なり影響されると思われる点はあるかないか、大臣にお聞きしたいと思います。
#257
○国務大臣(森幸太郎君) この措置が農業生産者の立場としてどう精神的に考えられるか、影響するかというお尋ねでありますが、決して今日の農村の、農業者の生産物の販売がこれがためにその観念を変えて行くということは恐らくないと存じます。従来作柄にもよりますが、非常に屑米を多く持ちまして、始末に困つておるという場合が相当昨年の推定から見ましてもあるのであります。併しそれを売ることは検査に不合格であるますから売らさない、そうして自分のところには食うに食い盡せん程そういう屑米を持つておる、こういう農業も昨年のような作柄であると相当あるのであります。そういう農家に対しましては特別な価格で一応公団が買いまして、そうしてその買いました価格によつてこれを知事の指定するいろいろの方面にこれを売るということは、屑米が整理ができるという意味から申しましても、農家は決してこれに対して不満足であるということは考えられません。その他の、主食の特配をいたしますと、メリケン粉等の特配をいたしますこと等については、農村の供出に別段関係を及ぼすものではないと、かように考えておる次第であります。
#258
○島村軍次君 この問題は新聞紙上へ出ましてので、大分いろいろ不安なり誤解を招いておるのじやないかと思うのです。そこで根本的な御説明は只今承りましたが、配給辞退というものが主体になつたのか、或いは小麦がダブついて腐るから政府がここで出すんだというデマが飛んでおるのですが、月二万トンという数字は頗る僅かのようでありますが、只今岩木君からお話のありましたような、農家にとつてはいろいろのことが想像されておる際でありますので、この際農林大臣からその点をはつきり御説明をお願い申上げたいと思います。
#259
○国務大臣(森幸太郎君) 政府の配給計画は、一定の供出を予定いたしまして、そうして配給の基準を定めておるのであります。又法律の建前といたしまして、割当以上に供出がありましても、これを受入れるということも予想いたして計画を進めておるのであります。いわゆる超過供出も或るパーセンテージをこれを確保するということになつております。又輸入食糧につきましても、或る程度の数量は是非確保しなければならんと、こういう計画を以て進めておる場合に、いろいろの事情で配給を辞退されるということにつきましては、その処分の上においてこれを二合七勺を二合八勺にするとかいうほどの数量でもないわけでありますので、今ここで申上げておるようなところに配給するということは、この配給辞退等のあつた場合の処置として考えたのであります。尚屑米の問題は、先程申しました通りその作柄等によりまして、農家の保有する分量の過剰な場合において、これの処置をいたしたいということに考えておるわけであります。
#260
○島村軍次君 然らば配給辞退というものからこの問題が起きたと、こう考えていいのでありますか、それにプラス多少の余裕があると、或いは又余裕がなくとも一時的に数量がダブついて、小麦粉を長く置いては食糧の配給の操作上にも多少の支障を来すと、そこでこの際そういう問題を勘案して、つまり配給辞退というものが起きたのであるが、プラスそれに今のような問題を加えだと、この解していいのでありますか、只今その点がはつきりしていなかつたようであります……。
#261
○国務大臣(森幸太郎君) 御説の通りであります。実は二合七勺より幾らか余計配給いたしたいという気持も持つておるわけでありますので、今お話になりましたようなことによりまして、そういう特別な配給をいたしたい、かように考えておるわけであります。
#262
○島村軍次君 そこで直接の関係はありませんが、麦の供出完了後の自由販売というものが新聞紙上で盛んに論ぜられて、田舎に出ますというと、麦は今年は自由販売を許されるのだというふうに考えて、いろいろ論議されておるようでありますが、この問題と関連を持つて、麦の自由販売についての考え方は政府の当局の御意見がはつきり決つたのでありますか、どうでありますか。
#263
○国務大臣(森幸太郎君) 供出後、麦は完了した上において政府が買取る。幾らか高くした特別な価格を以て買取つて行くということで、二十五年度の食糧計画を立てておるのであります。一部に供出完了後においてはこれを自由にしたらどうだと、こういう意見も伝つておるのであります。併しこの麦類は御承知の通り大麦、裸麦は消費者が直接これを消化しやすい立場にありますが、小麦のごときはこれを一応加工せなければ食糧に供給されませんので、自由販売いたしましても、それは加工業者の手に入るということが多いのではないかということも想像されるのであります。政府におきましては、まだ供出完了後の自由販売ということに改めるという意思決定をいたしておりません。現在におきましては、当初計画をいたしておりまする通りの超過供出の特定価格、その価格もまだ閣議で決めておりませんが、価格によつてこれを買取るべきものであるという気持で現在おるわけであります。
#264
○島村軍次君 先程長官のお話によりますと、外食券食堂を第一とし、職域、旅館、喫茶店その他菓子業者も含むと、こういうふうなお話であつたと思うのでありますが、この菓子業者の使う量というものは相当の多額な量と考えられまするが、今の順序から行きますると、一番最後に月二万トンに限つて、極めて少量を若し余裕があつたら配給すると、こういうお見込みでありますか、初めから計画の中に入れてやるという予定であるか、その点を承つて置きたいと思います。
#265
○政府委員(安孫子藤吉君) 菓子業者に対する点は、私共の一応案といたしましては、一番後順位といたしまして考究いたしておるわけであります。この点はまだ話が付かないわけであります。話が付きましたならば、多少のものを予定して考慮いたしたいと考えております。
#266
○岩木哲夫君 もう一点伺いたいと思います。雑穀の供出完了後の自由販売と申しますか、それは決つたのかどうかお伺いしたいのが一点と、若しその場合にこうした工合に全く自由なような販売ができることになつても差支えないのでありまするかということをお聞きしたいのと、この二合七勺の基準で足らない者も足る者もあるわけでありますが、現在のストツクの状態、それから配給辞退の問題、それから又こうした二万トンを出そうという一つの構想等から考えて、特に職域でありますとか。或いは年齢に応じてこうした配給辞退の者が生じた場合に特配、増配を願いたいという申請があつたならば、政府は業務用に出すぐらいであるならば、そうした者に対して優先的な考慮があつて然るべきだと思うのでありますが、そういう考慮はないのでありますかどうかをお聞きしたいと思います。
#267
○政府委員(安孫子藤吉君) ちよつと聞き洩らしたのでありますが、配給辞退品があつた場合に、かような業務用特配の外に、或る業種或いは営業につきまして特配の申請をすれば、そういうことを認めて然るべきものではないかというような御意見だと了承いたします。端的に申しますと、特殊の業態、或いは特殊のそういうものについてどういう判定をして参つたらよいかということについて、なかなか面倒な点があろうかと思います。又消費者の一般的な消費生活の安定という点から考えましても、業務用の特配というようなことをやることが最も適切ではなかろうかというふうに実は考えて参つて来ておるのであります。これも御承知のように、終戦直前まで業務用の配給というものがあつたわけでありますが、その後非常に需給が緊迫いたしましたので、これをストツプした。多少でも需給の安定が来ておりまする昨今においては、これを復活することが食生活の安定の上に非常に寄與するところが多かろうという観点から取り上げた問題であります。従いまして、只今お話のございました、或る業態、或る特殊の団体等について申請がありましたならば、別に又主食の配給を考慮すべきではないかという御議論は、私共はそういう申請を全般的に取り上げるという心構えは只今のところ持つておりません。十分研究して見たいと存じます。
#268
○鈴木直人君 これは衆議院において相当修正されておるようですが、衆議院の修正案の正式なものはどこにあるのですか。
#269
○委員長(岡本愛祐君) すでに配付してございます。
#270
○鈴木直人君 そうすると、今度は主要食糧という言葉は使わないで、指定主食と、こういう言葉になつたわけですか。
#271
○委員長(岡本愛祐君) 皆さんにお諮りしますが、ちよつと分りにくいですから、政府委員から逐條要点を説明して貰つたら如何でしよう。
#272
○説明員(立川宗保君) 只今お手元に差し上げました資料の中に、「飲食営業臨時規整法の一部を改正する法律案に関する資料」というのがございますが、その中に従来と変りました点を書き挙げてあります。従つて、これに従いまして、従来と変つた点を御説明をいたすことにいたします。
#273
○委員長(岡本愛祐君) 逐條的にやつて下さい。
#274
○説明員(立川宗保君) それでは條文に従つて御説明を申上げることにいたします。
 先ず第三條というところでありますが、従来はめん類外食券食堂は外食券と引換えに「うどん」とか「そば」とか、そういうめん類を提供しておつたのでありますが、今回の改正によりまして、外食券でもよろしいし、それから又めん類購入券というものを二合七勺の中で出しておりますが、そのめん類購入券でもよろしいと、それによつてめん類を販売をするということになつた次第であります。それから、次に三條の四号というところでございます。これによりますと、従来料飲食店、料理屋その他でありますが、これは主要食糧は出せないという規定をいたしております。ところが、今回「いも」及び「いも」の加工品の販売の制限が十二月から解けましたために、これをこういう所で出せるということに改めました。それから次に三條の五号というところでございますが、そこでは、従来喫茶店では酒類は出せないということになつておりましたのを、酒も自由でございますので、酒類も喫茶店で今後提供することができるということに改正いたしたのであります。
 大体以上のような点が主な改正点でございまして、あとは若干の文章の訂正といつたようなところであります。それからもう一つ、この法律が五月一日で効力を失いますために、更に来年の五月一日まで一年間効力を延ばすというのが最後の附則のところに書いてあるわけでございます。
#275
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか……伺つて置きますが、先程岩木委員から質疑応答があつたのですが、屑米はどうなるのですか、それを伺つて置きます。
#276
○政府委員(安孫子藤吉君) 屑米は、これは食糧管理法の建前から申しますと、都道府県知事が特別の條例を作りまして、そうして販売その他に関する特例を設けることができるようなことになつておるわけでございます。併し従来は需給が相当緊迫しておりましたので、さような特別の條例を作るということを行政の運用上認めておらなかつたのです。今年は先程来大臣からもお話がございましたように、相当屑米が多いので、特別の條例を作りまして、これが使用の緩和を図りたいと実は考えたのでありますが、いろいろな経緯がございまして、さような措置ではなく、屑米については政府が買上げ、そうしてそれを政府が売却をして、政府の特別会計を対してこれを処理して行くということに変つたのでございます。
#277
○委員長(岡本愛祐君) そうしますと、今度の改正の第三條の軽飲食店の場合でありますと、食糧管理法又は同法に基く命令の規定によつて入手したものというので当りますか。及びこれらを調理加工したもの……。
#278
○政府委員(安孫子藤吉君) これはこういうことになつております。屑米も全部政府が買う建前になりますから、政府からその屑米の配給を受けますけば、軽飲食店で出せる。政府の方で軽飲食店に屑米を出さなければ、できないということになるわけでございます。
#279
○委員長(岡本愛祐君) それからもう一点伺つて置きますが、やはり軽飲食店のところの、指定主食というものの定義のところに書いてありますが、その販売について「同法」というのは食糧管理法、「又は同法に基く命令の規定による制限がないもの」というと、主なものはどんなものですか。
#280
○政府委員(安孫子藤吉君) これは「いも」と「いも」の加工品でございます。これが制限の規定が取れましたために、ここに入つたわけでございます。
#281
○委員長(岡本愛祐君) それだけですか。
#282
○政府委員(安孫子藤吉君) そうです。
#283
○委員長(岡本愛祐君) それから参議院の方に請願が参つておりますが、これは少し古い請願でありますから、もう今の場合には適用しないと思いますが、全国の外食券食堂組合同盟から参つております。それは外食券食堂に酒類を提供することを許可して貰いたいという請願であります。これはどういうふうに今後なりますか。酒類は統制が取れたのだから、そこでどんどん出して差支えないのかどうか、それを伺つて置きます。
#284
○政府委員(安孫子藤吉君) 外食券食堂で酒を出しますことは、実は法律的には非常にこれを抑えることは困難でありまして、出せるような解釈もできるのでありますが、非常にこじつけますれば、端的に言うと出せないことにもなる。運用上はこれは出せんということにいたしておるわけであります。これは関係筋とのいろいろな関係がございまして、出せないというので取締をいたしておるわけでございまして、供し実情から申しましても、必ずしも適切ではないかと私共考えますので、この点は出せるように関係筋と今交渉をいたしておるような次第でございます。
#285
○岩木哲夫君 ちよつと屑米のことでお聞きしたいのですが、屑米を政府が買入れるというのは、買入価格はやはり各府県ごとに違うのか。その価格を聞きたいというのが一点と、それから販売というのはこれは配給ではなく、販売するというのはどういう方面へ販売するのか、政府に申請をしたならば、その申請書に基いて政府が判断して誰が申請しても販売するのか、或いは特定の業種の申請人等に販売するのか、そういうようなことの明細を承りたい。
#286
○政府委員(安孫子藤吉君) 価格は全国一律だと私は記憶いたしております。大体四等米の価格の何割引というようなことで価格を決めたと私は記憶いたしております。
 それからこれの配給を受ける方法でありますが、それは大体都道府県の知事にお任せしようと思つております。都道府県知事の方でこういうものに出したいというようなことでありますれば、そういうところへこれを拂下げて参りたいというふうに考えております。
 私共の一応予定しておりますのは味噌醤油、「こうじ」、合成酒等の醸造用、或いは幼兒又は兒童加配、労務加配、学校給食、困窮者の救済というような食品加工用、餌用、その他配給を必要と認めるというようなものについてこれを考えて参りたいと存じております。
#287
○委員長(岡本愛祐君) もう一点お聞きいたして置きますが、同じく請願におきまして、この飲食営業臨時規整法第五條について、只今全国の旅館組合連合会の会長から請願が参つております。それは旅館においては旅行者側から言つても旅館側から言つても現在の制度では非常に不便であるから、携帶主食を旅館において委託加工をすることを認められて、同法の目的とする国民生活の明朗化を現実化できるように特別の御配慮を願いたいと言つて来ております。これに対する食糧庁長官の意見を承りたい。
#288
○政府委員(安孫子藤吉君) 実情の方から申しますと甚だおかしいのでありまするが、その点について再三関係方面とも折衝いたしたのでありますが、旅館において委託加工はいかんというようなことに実はなつております。今後とも……。
#289
○委員長(岡本愛祐君) それではちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#290
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。
 外に御質疑ございませんか。――外に御質疑もないようでありますから、これより討論に入ります。賛否を明らかにしてお述べを願います。御意見ございませんか。――それではこれより採決に入ります。
 飲食営業臨時規整法の一部を改正する法律案につきまして採決を行います。本案を可とせられる方の御挙手を願います。尚衆議院の修正案を含めて採決いたします。本案の修正案を可とせられる方の御挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#291
○委員長(岡本愛祐君) 全会一致と認めます。よつて本案は可決すべきものと決定いたします。
 尚本会議における委員長の口頭報告については委員長から予め結果を御報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#292
○委員長(岡本愛祐君) 御異議ないと認めます。本院規則第七十二條により委員長が議院に提出する報告書について多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とせられる方は順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    吉川末次郎  堀  末治
    竹中 七郎  三木 治朗
    黒川 武雄  山田 佐一
    岩木 哲夫  林屋亀次郎
    鈴木 直人  島村 軍次
    柏木 庫治  濱田 寅藏
#293
○島村軍次君 これで済みましたから、農林大臣が折角御出席になつておりますから、簡單に希望を申上げて御研究をお願いしたいと思いますが。
#294
○委員長(岡本愛祐君) 御署名洩れはありませんか。――御署名洩れないと認めます。
  ―――――――――――――
#295
○委員長(岡本愛祐君) それでは島村君から……。
#296
○島村軍次君 昨日災害国庫負担に関する二十五年度の特例の法律案が出ましたが、それによりますと、従来の土木災害費だけについての規定であります。そこで従来の農林省所管の林道、溜池、漁港その他の災害に対する今後の措置はどういうふうにされるかということを昨日承りましたが、はつきりしないのであります。そこで関係各省とよく御協議の上で法律案を出されるのかどうか、出さんとすればどういう方法によつてやるのかということをはつきり御答弁願いたいということを希望申上げて置きます。
#297
○国務大臣(森幸太郎君) この問題につきましては、一応原案を作りまして、従来予算の範囲内において助成いたしておりました事項につきましては特別な法律によつてこれをやりたい、かように考えて今草案を以ちまして先方との交渉を進めているのであります。これは地方財政法との折衝もありましたので非常に遅れましたのと、漁港の施設が港湾法と関係がありますので、運輸省との折衝が手間取る等の関係で、一応大体の案はできておりますので、取急いでおるわけであります。今会期に間に合うかどうかと思いますが、成るべく早く御審議を願いたいと努力いたしておるわけであります。
#298
○鈴木直人君 それに関連して昨日も私は質問してあつたのですが、二十五年度の予算の中に、いわゆる災害に対する国庫の負担金として相当額がある。継続年度は別として二十五年中においては災害の予想をせらるべき分として百億がある。その百億の中にそういうふうな農業の災害の全額国庫負担の経費というものが入つているのか。又これは別ですが、文部省の市町村の学校の災害等におけるところの復旧に対する全額国庫負担というようなものが入つているのか、勿論全額国庫負担ではありませんが、あの法律によりますると、農業関係としましては漁港は入つておりますけれども、その外のものは入つておらない。海岸堤防となつておりましたが、海岸堤防は市町村が管理しておるものは入つておるようでありますが、それ以外の組合等において管理しておるもののは入つていない。こういうことになつておりまして、あの法律は主として建設省だけの事業項目に対する国庫全額負担というような法律になつている。併しながら予算はその百億の中には農林省関係におけるところの全額国庫負担になりますか、或いは三分の二の国庫の負担になりますか、それは分りませんが、そういうふうなものが予算としてすでに計上されているのだという説明もありましたのですが、その点は如何でしようか。今大臣の答弁では予算については触れておらないので、農業災害に対するところの法律を今研究しつつあるということでありまするから、その法律でできました場合には、その法律を執行する予算というのは、この二十五年度の災害復旧費としてあるところの前年度予算としては三百七十億でしたか、そうして二十五年度の予算としては百億、そう中に入つておるのかどうか。これをお聞きしたい。
#299
○国務大臣(森幸太郎君) 今の法律化せんとしているのは、公共事業費の農業に対する経費に対しての、一方に全額国庫負担という建前になつておるのに対照した考えでありますが、今百億というあの数字は昨年の均衡予算の建前から、再々風水害がありまして、応急措置をしなければならん。ところが、その経費を要求いたしましても枠がないのであります。それで第二四年期、第三四半期、第四四半期という割当のうちから繰上げて臨時的に応急措置として支出しておつたような状態であります。これは災害を予想するということは甚だいかんかと存じますが、日本の国柄といたしましては多少のここに予備費的な措置をしなければならん、こういう考えで、あの百億というものが二十五年度の、災害が全くなければ結構でありますが、あればそれから一応一時的に出す、こういう建前であの百億が組んであるのであります。昨年はこれがないために第二、第三四半期と、すでに割当ててあるものの中から幾らかずつ臨時的に借りたような形で応急措置したようなわけでありますが、そういう昨年のことからいたしまして、本年はそういう措置を取つたのであります。
#300
○鈴木直人君 分りましたが、そうしますと、あのものには現在国会に提出してありまするところの地方自治体に対するところの全額国庫負担の災害に関する法律というものを施行する予算以外に、その法律以外に、農林省関係とか、或いは文部省関係等におけるところの災害の費用をも含むものである、こう解釈してよろしいですか。
#301
○国務大臣(森幸太郎君) さようでございます。
#302
○委員長(岡本愛祐君) それではこれで散会いたします。
   午後五時八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           吉川末次郎君
           堀  末治君
           竹中 七郎君
   委員
           三木 治朗君
           黒川 武雄君
           山田 佐一君
           岩木 哲夫君
           林屋亀次郎君
           柏木 庫治君
           西郷吉之助君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           米倉 龍也君
           濱田 寅藏君
  衆議院議員
           竹山祐太郎君
  国務大臣
   農 林 大 臣 森 幸太郎君
  政府委員
   地方自治庁次長 荻田  保君
   農林政務次官  坂本  實君
   倉糧庁長官   安孫子藤吉君
  説明員
   農林事務官
   (食糧庁企画課
   長)      立川 宗保君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト