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1949/12/20 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 大蔵委員会 第2号
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1949/12/20 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 大蔵委員会 第2号

#1
第007回国会 大蔵委員会 第2号
昭和二十四年十二月二十日(火曜日)
   午後二時三十五分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員中野重治君辞任につき、その
補欠として岩間正男君を議長において
指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○連合委員会開会の件
○海外残留者留守家族に対する越年資
 金支給に関する決議案(岡元義人君
 外十九名発議)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(櫻内辰郎君) これより委員会を開会いたします。議案の審議に入ります前にお諮りいたしたいことがございます。国家公務員に対する随時年末手当の支給に関する法律案につきまして、人事委員会の方から連合委員会を開いて頂けるならば、連合委員会を開いて頂きたいというお申出があつたのでございまするが、これに対して如何取計いますか。連合委員会を開くことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めて連合委員会を開くことにいたします。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(櫻内辰郎君) それから次は海外残留者留守家族に対する越年資金支給に関する決議案が、運営委員会から本委員に付託になりましたので、本件に対する審議に移りたいと存じます。
#5
○波多野鼎君 この決議案につきましては、いろいろ問題があるのじやないかと思うので、それで海外残留者の留守家族に対しましては、我々同情する点については人後に落ちる者じやありませんけれども、この決議案の取扱い方について考えなければならんという点が少しあるのじやないかと思いますが、一つは、当然にこの予算的な措置を、これは背後に持つておるものなので、こういう決議の、仮に決議しつぱなしにならないけれども、そういうふうな扱い方ができないで、決議すれば是非これを貫徹するという心組でなければ決議はやれない筈なんで、そうしますと予算的措置を含んでおりますので、これは衆議院の方が先に先議すべき筋合のものじやないかと思うのです。これは一つの疑問ですが、議院運営委員会において、どういう意味で取上げられて、我々の委員会にかけられたかということを一応伺つて置きたいと思います。運営委員長を一つの参考のために来て頂いてお説を聞きたいと思いますが。
#6
○委員長(櫻内辰郎君) 波多野君の御発言の通りに、それでは運営委員長に来て頂くようにいたします。暫く休憩いたします。
   午後二時四十一分休憩
  ―――――――――――――
   午後三時十二分開会
#7
○委員長(櫻内辰郎君) それでは休憩前に引続き開会いたします。運営委員長を呼びますか。
#8
○波多野鼎君 運営委員長を呼ぶ前に一応提案者からの趣旨の説明を聞きたいと思いますが……。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#9
○委員長(櫻内辰郎君) それでは岡元さん。
#10
○委員外議員(岡元義人君) 実は決議案を上程する経緯につきましては、過日国鉄の裁定からの関係において、当院において決議案が上程され、その際に一番困窮状態にありますのは、これは何と申しましても留守家族でありますので、あちらの方がそういうふうに持つて行かれる場合には、これと並行して留守家族にも、何らかの方法を講じてやることを考えてやらなければならんのではないかというようなことから、委員会では決議案を出そう、こういうことで出した次第であります。その際片一方の方が越冬資金と、こういうふうになつておりますために、その決議案の内容、字句等について、越冬資金という字句が出て来たわけでありますが、今日から見ますれば、成る程越冬資金ということはおかしいのでございますけれども、一応そのときの状況から前以てそういう工合にお出し頂いたので、この点お含みを願いたいと思いますことと、裏附方法につきましては、二つの方法があり、その一つは特別立法いたしまして、そうして大体予算財源が、これは概算でございますが、一億二千万円程度あるのではないかというところから、六万世帯を大体めどにいたしまして、二千円程度ということは可能ではないかというので、二千円という字句が出て来たわけであります。それから尚勿論全部これが残つておる予算財源ではなくて、いつでも外に一万人程還つて来ても、給與が支給できるということも含み置いて、一億二千万円程度あるという概算を委員会ではいたした次第であります。それではこの特別立法処置をいたしますると、事実は非常に切迫いたしておりますので、非常な困難性が予想され、できますならば、特別立法でやつた方がいいのですが、併し何とかして年末に間に合せようというので、第二案といたしまして考えておりましたのは、本人の給與が、本人が帰つて来なければ今まで渡さないということになつておりますので、これらを單に前拂いするという形を取りますならば、越年資金に間に合うのではないかという点が考えられて、第二案の方も並行して、今まで委員会では検討し続けて来て、只今も審議している最中なのであります。第二案の場合におきましては、その目的といたしますのは、とにかく三月までには、若し万が一十二月に拂えないといたしましても、三月までには拂わなければならんというようなことになるのではないかと考えられるのであります。
 それからもう一つは、この来年還つて参ります帰還者は非常に死亡者が多い、遺骨が多い、こういうことが考えられますから、この十二月に、むしろそれよりも家族の人達がこのお正月が越せるような方法を考えてやつた方がいいのではなかろうかというような考え方から、給與を前拂いして貰うというような方法で、只今まで検討して参つている次第であります。尚この……ちよつと速記を……
#11
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#12
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。
#13
○小川友三君 特別委員会の委員長さんに御説明を伺いまして大体話は呑み込めたのでありますが、この決議案は先程波多野先生油井先生とも話合つたのであります、懇談会で……。特別に二千円を一世帯当り、いわゆる未復員者給與法の第三條の末頃の規定ではなく、別に一世帯二千円出すというような決議案でないように思われますが、これは未復員者給與法の第三條の末項における規定で二千円出させるというような感じがするのですが、その点をはつきりして頂きたい。
#14
○委員外議員(岡元義人君) 今申しましたように、そのいずれを採るか、二つあるわけでありますけれども、小川委員のおつしやいましたように、別途立法いたしまして、別途に二千円というものを、給與法の上に特別立法した措置によつて拂うという方法がいいのか、そうして又それが一番可能性があるのかという点と、先程御説明申上げました後の現在の給與を繰上げて行く方が、これが技術的にも目的を達成する上において、結果から見ていいのか、その点をいずれかをば決めなければならんということは、特別委員会でもまだ結論には至つていないのであります。
#15
○小川友三君 そこで今日岡元委員長さんにこちらにおいでを願つたということでもありますが、委員長さんの方では、これは第三條の末項によるところの二千円の支出であれば、すでに給與法は出来ておりまして、主計局長さんの説明では、これは出せるというような説明がございましたのですが、そこでそれじや別に決議案を出さなくても政府は出すということになつてしまいますれば、決議案の効力というものは、出ればよろしいわけであります。そう思つておるからして、本議員の意見では岡元委員長の方の委員会では、これは前渡しをやつても後で差引かれるのだから、同じだから、別に二千円を出せという要求であるかどうかということをお伺いしたいというので、お出でを給わつたようにもなりますけれども、これにつきまして、未だ岡元委員長の方の委員会では、どちらも決まつていないのだ、両方採つたらどうですか。
#16
○委員外議員(岡元義人君) 主計局長からどんな御回答があつたのかまだ私伺つておりませんので、ただどちらで行くかということは委員会といたしましては、取敢ず裏附財源としては後者の方は筋が通つておる問題だから、或る程度までの可能性があるのじやないかということから、とにかく決議案を上程して片一方で決議して置きながら、政府にそれを処置さして行く、こういう方向で進んで参つたのでありますが、併しまだ関係方面とも折衝中でありますので、そのいずれがいいか、本当にどちらかということはまだ委員会として……むしろこれは大蔵委員会の方になつて来るわけでございます。
   〔「それはおかしい」と呼ぶ者あり〕
#17
○森下政一君 岡元委員長に伺いますが、こういう決議案を提起された、特別委員会の方から……。そこで運営委員会がこれを大蔵委員会に付託するということになつたのだと思いますが、すでに新聞でもこれが取上げられておつて、恐らくこの決議案が上程される限りにおいては、これは同院を通過するだろうということが予想されておる。そこで留守宅の家族に與えておる印象は、官公吏に対する年末給與と同様に並行して越年資金を支給しようというのだから、従来受けておる末復員者の俸給はこれを帰つた時に貰うわけですが、必要のある者は別に前拂いを受けておる。そういつたものでなしに、別に留守家族に対して、一世帶当りほぼ二千円の越年資金が支給されるのだと、そういう温い配慮を特別委員会にして頂いたのだ、こういう印象を恐らく與えておるのじやないかと思うのですが、ところが今お話を聞いて第一案と第二案とある。その裏附の方法として、そこで先ず一番可能性の多い簡單な道は第二案である。それは結局これまで必要な者に対して前渡しがされておつたものを、全体に対して二千円近いものの前渡しをしようというだけのことであつて、別に特別に毎月の給料の外のものを二千円貰うということにはならない。そこで只今あなたもお話になつたように、海軍あたりは全部前渡しを受けておるのだということになれば、これらは来年一月なり二月なり三月に貰うものを、十二月に早く貰うという措置が講じられるだけのことであつて、結局特別に各世帶が特別委員会の温い配慮を受けるというような期待に副わんという結果になるのじやないか、ちよつと考え様によつては、極端な表現かも知れませんが、糖喜びをさせるようなものだ。羊頭を掲げて狗肉を売るというようなことになるのじやないかと思う。若し、第一案を採るということになつて、その代り別に予算的措置を講じて、二千円というものを官公吏に対する年末手当と同様に並行して支給するのであつて、官公吏と並行してということで、特別な措置が講じられるのだという期待に報いるために、そういうことをせねばならんということになれば、それならば予め政府当局とも、特別委員会は、若しさような決議案が採択された場合において、そういう予算的な措置を講ずる用意があるか。政府の決心を促すことが私は必要だと思う。外の決議案ならば、決議のしつ放しで、政府を鞭撻して、その両院を通つた決議案を是非実行せよというくらいのことで、たとえそれが直ちに実行されなくても、そう問題はないと思いますけれども、年末を控えて留守家族に対して、温い心やりを見せようという場合に、それが決議はしたけれども、政府はさようなことはないというようなことになつたのでは、これはいよいよ以て留守家族の期待を欺くということになるので、容易ならんことだと思うのです。同時に更にもう一つ重大だと思いますことは、先刻懇談会の形で主計局長から話合を聽いたのですが、主計局長の了解する範囲内というのは、結局あなたの言われる第二案だつたのですが、今国を挙げて留守家族に同情し、そうして両院の特別委員会においても、又政府も一日も早く帰還せしめて貰いたいというので、この際引揚を継続して貰いたいというふうなことを言つておる際に、すでに組まれておる既決予算で、帰つたときに渡す、こう考えておるものを、今前渡しをして貰うという、あなたの言われる第二案の措置を講ずることは、或いは取りようによつては、それを当局がもう今年は引揚げて来ることを予想はしていない、懇請しているけれども、單なる掛声だという態度を若し取られようものなら、これはもう留守家族に対して非常なる失望を與えることである。彼らに若し個々に案の内容全体の予算的裏附というものを説明して、かようなことで前渡しの二千円を貰うのがいいか、一日も早く夫なり兄なりが帰つて来るのがいいかということを質して見たならば、歯を食い縛つても我慢しますから、一日も早く帰すように、引揚を継続するように努力して貰いたいと言うに違いないと私は思う。そこでどの方法によるかなんということもまだはつきり特別委員会では決まつておらないならば、この案を出されるということは、非常に私は軽率だと思いますのですがどうですか。
#18
○委員外議員(岡元義人君) 多少私の考え方が違つておるところがあつたのかも知れません。私はこの決議案が先達ての運営委員会で、一応大蔵委員会にこれは付託した方がいいという際に、私が考えさせられましたのは、決議案を出しつ放しでも困るから、一応裏附等の見通しがあるかないかというような点が、これは非常に必要だというところから、大蔵委員会に一応付託して、財源の見通し等を検討して頂く、こういう工合に私解釈したので、そこで只今我々の未復員者関係の給與にいたしましても、最後的な審議というものは特別委員会ではできませんので、いつも大蔵委員会の方にお願いするか、或いは委員会を省略いたしまして、話合の上でやるというような方法を従来採つて参りました。で、この問題がどちらがいいのかということに対しまして、特別委員会がどうこう言うのは非常に又おかしいのじやないかというような考え方も一応あつたものですから、先程まだどちらを採るかということは決定しておりませんということを申上げたのですが、実際は特別委員会としては重点を今の第二案の方に持つて行つたのであります。ちよつと速記を……
#19
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#20
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて下さい。
#21
○森下政一君 この決議案というものを見て見ますと、こういうことになつておるのですね。真中からおしまいの方は、前段において海外残留同胞の留守家族の困窮状態というものが説明してある。それに続いて、「この際、一般公務員に対する越年資金の支給と平行し、未復員者給與法及び特別未帰還者給與法の規定により、扶養親族に対する扶養手当を支給されている海外残留同胞の留守家族に対し、政府は一世帶当り二千円の越年資金を支給するの措置を講ずべきである。」この文句はどう考えて見てもあなたの今言われる第二の方法なのだという、既可決予算の範囲内における前渡しをするのだというようには取れない。別に二千円各世帶に対して越年資金を支給して、そうして今日の生活の窮状を救うという措置を講ずべきものだという印象を、留守家族はもとより、一般国民に強く與えておると私は思うのです。それだから若し第二のような方法を講ずるのだということになれば私は非常な失望になると思う。期待に反したことになると思う。殊に只今の委員長の御説明を聞くと、これを支給した後におけるところの予算的の裏附のことについては、失業手当或いは退職手当というような方途を講ずるというような段まで、大蔵当局と折衝なさつたという事実があるのだから、金の出場とか何とかいうことは、どつちの方法によるということは大蔵委員会に任かすのだというようなことをおつしやらずに、須らく海外残留同胞の引揚に熱心になつておるのはあなた方ですから、極力政府と折衝されて、そうして決議案が両院を通過した限り、必ず年末までに実際に支給されるのだという、私は態勢を整えて提案さるべきじやなかつたかと思うのですが、どうですか。
#22
○委員外議員(岡元義人君) 誠に御説は御尤もなんです。特別委員会といたしましては、この決議案の際に実は特別立法をしておるのです。電話でございましたが、主計局長見えておりますけれども、その線で折衝いたしましたところが、主計局長は不賛成ということでありましたが、それは決定的な返事ではなかつたかと解釈しております。そこで私達の方といたしましては、更にその方面の折衝も続けて行くべきであつたと思うのでありますが、ただ非常に未復員者という者の取扱いの点につきまして、公務員であるかないかという点についていつもぶつかるのであります。そこでこういう決議案の際には今申しましたように、こういう線で以て特別立法をいたしまして、ここに持つて参つておりますが、これと並行して考えておつたのでありますが、又解釈の点について相当な時日を費すというようなことで以て、折角の越年に間に合わないというのでは何にもならないというので、今の第二に説明いたしましたような方向で、そうしてその減つた分に対しましては、退職手当或いはその他の方法を時期を置いて第二段として検討しよう、こういう具合に持つて行つたわけなんです。
#23
○森下政一君 いろいろお話を承りますが、どうでしよう委員長。これは重大な政治的な影響のある問題で、直ちに又これが留守宅の家族に非常な密接な関係があるということなんですから、一応これは特別委員会が撤回されて、その予算の裏附等についても総令司部の了解を得、政府とも折衝を遂げられて、然る後に提案される、そうして提案された限りにおいては、本当に留守宅の家族に満足を與えるというふうに体裁を整えて提案なさる、特別委員会としてもそうなさることが言い出された限り有終の美を全うすることだと思うのですが、そういう措置をお講じになつてはどうですか、そういうお考はありませんか。
#24
○波多野鼎君 その前に一つお聽きして置きたいのは、先程の御説明を聞いておると、この決議の案文を作られた当座は、そのときには特別公法をするという考であつた。ところが現在はそれが甚だ困難であり、又時日も要するというので、現在では特別立法の方法にはよらないで、未復員者給與法の第三條によるというふうに考を変えておられるということであるために、この決議の案文と現在実行しようとしておることが食い違つておるのじやないかという印象を受けるのですが、そうじやないですか。
#25
○委員外議員(岡元義人君) 食い違つてはいなのでありまして、結論から申しますならば、最後に書いてございます通りに、この際は時期的に間に合わないから、こういう処置をするが、その代り帰つて来たときの金に該当するものをここに履行して置こうということで臨んでおるのです。退職手当とか失業保險のいずれかを検討して解決をつける、こういうことなんです。
#26
○波多野鼎君 決議の案文を私は言つておる。案文と今言われる内容とが、案文を書かれたときの気持は特別立法をするということであつたが、現在行わんとするところはそうじやない。
#27
○委員外議員(岡元義人君) お答えいたしますが、この決議案を作りますときの財源というものは、今の一案であろうと二案であろうとも、財源のいわゆるネックは一つなんです。同じものなんです。いずれにいたしましても財源があることには間違いない。その財源の残つておるものをしてどういう工合に何するかということから、こういう工合に発展して来たわけです。
#28
○波多野鼎君 そうじやないのです。特別に立法を且つ特別の予算的な措置を講ずる、補正予算を組むということであれば、そういう考でずつと進んで来ておられるなら、これは参議院が先議すべき筋合でない、衆議院が先議すべきものである。そうでなくて未復員者給與法の第三條によられるなら参議院が先議しいもいいかと思うのですが、この点多少疑問があると私は思いますが、とにかくそういうような重大な問題にも係わつておるので、あなた方の委員会の方の考え方がどつちかに決まつていないと扱いに困ると私は思う。財源が一つというわけじやないのですから。
#29
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#30
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて下さい。
#31
○森下政一君 岡元委員長のお話を承りますと、大体総司令部の方も折衝された向きではよかろうということになつたので、オー・ケーを呉れておるのですから、政府が何とか糠喜びに終らせんように、又家族の期待に反しないようにしたいと思えば、何とか別にこの既設予算の他に一億二千万円捻出されたらよいのですね。そうして幸に支給して貰うことができれば、あなたがさつき言われたような、あなたの折衝された関係方面の心配もなくなるわけです。別に出すということになれば既設予算の範囲内で前拂いをするということになれば、これはあなたが言われたような関係方面の意向が出て来るということは、これは当然と思う。併し別に政府が予算の遣繰りをして一億二千万円、僅か一億二千万円それを出して各世帶に二千円ずつ特にやりたいということになれば、これは関係方面の心配は杞憂に終つてしまう。そうして家族も満足する、国民にも特別委員会の暖かい計らいということがはつきり呑込めると、これは八方円満に治まる方法ですが、政府は一億二千万円、僅か一億二千万円を努力されたらいい。別に公務員と解釈するとせんとかということとは別問題で、未復員者の家族に対して、こういうわけだからここに一億二千万円というものを、あなたの努力で見つけ出すというふうに行かんのでしようか。これがここまで来ますと、新聞でも問題になつておるし、これが闇から闇に葬られるということはしたくないのです。
#32
○政府委員(河野一之君) 今から補正予算を組むということはちよつと困難じやないかという気が私はいたします。
#33
○森下政一君 補正予算じやないですよ。公務員に対して……
#34
○政府委員(河野一之君) そういたしますと、この範囲から一億二千万円というものは使い切つてしまうというわけでございますね。ですから一万人分ですが、一億二千万円残してあるわけです。そうしますとそれを補正予算でなしに使い切つてしまうということになりますと、今引揚の継続を懇請しておる立場と、どういうことになるだろうかということを申上げたのですが、一応そういうことでございます。
#35
○波多野鼎君 それより前に、これは二兎を追つておられるような気がいたしまして、我々は何を審議するのか実際分らないのです。議院運営委員会には委員長はどういうふうに説明されたか、これを聞いて置きたいのです。どういうふうに説明されたのですか。
#36
○委員外議員(岡元義人君) 今特別委員会を並行して今日開いておりまして、今結論を出しまして、やはり最初の通り特別立法で行くのだということを決定したそうでありますから、一つその点はこれではつきりしましたから……
#37
○波多野鼎君 そうしますとこれは直接に予算に関係する問題であるから、衆議院先議でなくちやならないと思います。そこでそれならば議院運営委員長を呼んで、どうしてここにかけたかということを一応聞きたい。それは私も留守家族に対する温かい思遣りをしなければならんという点についてはちつとも異議はないのです。ただやる上において、民主主義のルールを守らなければいかんと思います。こういう問題に関して民主主義のルールを破るということになると、これは又恐しいですよ。どんな問題で破るか知れない。やはり正しいこと、望ましいことであるが故に、ますますそのルールの上に載せて実現して行きたい。一つその点の疑問を解くために、運営委員長をお呼び願いたいと思います。
#38
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#39
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて下さい。
#40
○岩間正男君 これは念のために伺つて置きたいのですが、この決議案を作られるときに、さつきお話の第一案でやられたか、第二案でやられたか、その点如何ですか。
#41
○委員外議員(岡元義人君) 第一案。
#42
○岩間正男君 第一案だと、この決議案の案文から行くと納得が行かない。未復員者給與法及び特別未帰還者給與法の規定により」ということを謳つてある。第二案を予想してやつているわけですね。それで形は一般公務員のあれをやるということですね。
#43
○委員外議員(岡元義人君) 「規定により」は下に引つ掛つておる。これはですね、未復員者と言いましても、いろいろ種類がある、というとおかしいが、種類があるわけであります。例えば次男坊であるとか、いろいろな場合があります。それでここで範囲を掴まえておるわけであります。要するに六十以上の家族を抱えておる者、それから妻、子供、そういう一つの範囲をば、これで掴まえるために、こういうように書いたのです。
#44
○岩間正男君 これは形容詞だと言われるが、どつちにでもかけて解釈ができる。そういうところが、一案、二案つき混ぜた曖昧な形で出ておるのじやないかと思うのです。実際問題として……
#45
○木内四郎君 提案者の方に冷却期間を置いて、少し研究して頂いて、大蔵省と折衝して頂いて、又明日やろうじやないですか。
#46
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#47
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。それでは本日はこの程度で散会いたします。
   午後四時二分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           波多野 鼎君
           黒田 英雄君
           伊藤 保平君
           九鬼紋十郎君
   委員
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           木内 四郎君
           油井賢太郎君
           小宮山常吉君
           岩間 正男君
           川上  嘉君
           木村禧八郎君
           米倉 龍也君
           小川 友三君
  委員外議員
   在外同胞引揚問
   題に関する特別
   委員長     岡元 義人君
  政府委員
   大蔵政務次官  水田三喜男君
   大蔵事務官
   (主計局長)  河野 一之君
ソース: 国立国会図書館
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