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1949/02/15 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 大蔵委員会 第12号
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1949/02/15 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 大蔵委員会 第12号

#1
第007回国会 大蔵委員会 第12号
昭和二十五年二月十五日(水曜日)
   午前十一時八分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
二月十三日委員小林米三郎君及び小川
友三君辞任につき、その補欠として來
馬琢道君及び平沼彌太郎君を議長にお
いて指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○国有林野事業特別会計法の一部を改
 正する法律案(内閣送付)
○国民金融公庫法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○昭和二十一年度における一般会計、
 帝国鉄道会計及び通信事業特別会計
 の借入金の償還期限の延期に関する
 法律案(内閣送付)
○公団等の予算及び決算の暫定措置に
 関する法律の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○アルコール專売事業特別会計から一
 般会計への納付の特例に関する法律
 案(内閣送付)
○連合国軍の需要に応じ連合国軍のた
 めに労務に服する者等に支拂うべき
 給料その他の給與の支拂事務の処理
 の特例に関する法律案(内閣提出)
  ―――――――――――――
#2
○理事(黒田英雄君) これより大蔵委員会を開会いたします。
 本日は一括して国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案、それから国民金融公庫法の一部を改正する法律案、昭和三十一年度における一般会計、帝国鉄道会計及び通信事業特別会計の借入金の償還期限の延期に関する法律案、公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案、アルコール專売事業特別会計から一般会計への納付の特例に関する法律案、連合国軍の需要に応じ連合国軍のために労務に服する者等に支拂うべき給料その他の給與の支拂事務の処理の特例に関する法律案、これを議題にいたしまして、先ず政府の提案理由の説明を聽くことにいたします。
#3
○政府委員(東條猛猪君) 只今議題なりました国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案外五法案の提出の理由を御説明申上げます。
 先ず国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案について御説明いたします。従来、国有林野事業特別会計に所属しておりました林業試験場は、企業的な運営をいたしまするこの会計の所属としておくことは、必ずしも適当でないということが考えられますので、昭和二十五年度から一般会計の所属とすることといたしたいので、この会計の事業の範囲から林業試験場の業務に属する事項を削除することといたそうとするものであります。
 右に伴いまして、現に林業試験場の用に供する資産の帰属と一般会計の所属に移さないこととする資産についての経過規定を置く必要がありますので、これを併せて附則第二項に規定した次第であります。
 次に国民金融公庫法の一部を改正する法律案について御説明いたします。
 最近の金融情勢におきましては、国民大衆が、生活の再建のために一般の金融機関から資金の供給を受けることは、なかなか困難な状況にありますので、この種の資金を供給すべき国民金融公庫に対する資金の需要は、極めて多いのでありまして、発足以来昨年十二月末までに、生業資金七億一千万円、更生資金三億円の貸付を行い、鋭意その目的の完遂に努力してまいりましたがへ昭和二十五年度におきましても、この小口生業資金に対する需要は、相当の額に上るものと思われるのであります。この資金を円滑に国民本衆に供給し、その生活再建を図りますことは、民生の安定と経済の復興とに欠くべからざることであると考えまして、昭和二十五年度予算におきましては、国民金融公庫に対する出資金として十二億円を予定し、御審議を願うことにいたしたわけであります。これに伴いまして、国民金融公庫法の一部を改正いたしまして、国民金融公庫の現在の資本金十八億円を三十億円に増加することにしたのであります。
 次に昭和二十一年度における一般会計、帝国鉄道会計及び通信事業特別会計の借入金の償還期限の延期等に関する法律案の提出の理由を御説明申し上げます。
 政府は、昭和二十一年度におきまして、一般会計経験処理費の財源に充てるため、同会計の負担で百億円、帝国鉄道会計の収益勘定における経費支弁及び歳入不足補填のため、同特別会計の負担で四十一億四百六十万円、通信事業特別会計の業務勘定における経費支弁のため、同特別会計の負担で十五億三千万円の借入金をいたしたのでありますが、その後、帝国鉄道会計の借入金につきましては、国有鉄道法施行法の規定によりまして、これを一般会計に、又通信事業特別会計の借入金につきましては、郵政事業特別会計法の規定によりまして、これを郵政事業及び電気通信事業の各特別会計に、それぞれ帰属せしめられているのでありまして、これら借入金は、その償還期限が昭和二十四年度末と定められているのでありますが、既定の償還期限までには、償還は困難と認められますので、その償還期限を昭和二十七年度まで延期できるようにいたそうとするものであります。
 次に公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案の提出の理由を御説明申し上げます。
 今回改正しようといたします点は、三点でありまして、その第一点は、新に設置を予定されております住宅金融公庫及び商船管理委員会に対し、これらが政府関係機関であるという建前から、他の政府関係機関と同様に、この法律を適用しようとする点であります。
 第二点は、公団等の予算が成立致しましたときは、手続として内閣が各公団等にこれを通知するのが適当と考えられますので、この点を明確にしようとする点であります。
 第三点は、従来政府関係機関の予算の執行については、「予算の移用、流用」についてのみ法律で統制を加えて参りましたが、これ等機関の経理の適正を期するため、新たに支出負担行為及び支拂の計画の統制を行うこととし、尚必要ある場合は、大蔵大臣が主務大臣に協議して、予算執行に関し国に準ずる統制を行い得るようにいたそうとする点であります。
 次にアルコール專売事業特別会計から一般会計への納付の特例に関する法律案の提出の理由を御説明申し上げます。
 今回この法律を制定しようといたしますのは、昭和二十五年度において、アルコール專売事業特別会計から一般会計の歳入への納付につき特例を定めようとするものであります。
 現在アルコール專売事業特別会計におきましては、毎会計年度の決算上の益金を一般会計の歳入に納付することとなつているのでありますが、昭和二十五年度におきましては、この会計の昭和二十五年度末における固定資産及び作業資産の価額の合計額が、昭和二十四年度末における当該資産の価額の合計額より約一億四千三百万円減少いたす見込でありますので、その金額をも決算上の一般の益金約八億五千六百万円とともに昭和二十五年度において、この会計から一般会計の歳入に納付することといたそうとするものであります。
 而して、この減少額に相当する金額を一般会計に納付いたしましたときは、その金額に相当する金額だけこの会計の固有資本の額を減少することといたそうとするものでありまして、これがためには、法律を以てこれを規定する必要があります。
 次に連合国軍の需要に応じ連合国軍のために労務に服する者等に支拂うべき給料その他の給與の支拂事務の処理の特例に関する法律案の提出の理由を御説明申し上げます。
 連合国軍の需要に応じ連合国軍のために労務に服する者及び公共事業費又は米国対日援助見返資金による公共事業に使用される労務者に支拂うべき給與金の支拂は、他の労働者の賃金と同様、労働基準法第二十四條の規定によりまして、通貨で直接労働者にその全額を支拂わなければならないこととなつておりますが、地区によつては、賃金の支拂月額が数千万円というところもあり、施設、場所その他の諸点から、所管官庁におきまして直接現金支拂をすることに著しい困難が伴うばかりでなく、各種の事故発生の原因となる虞れもありますので、これが賃金の支拂を迅速且つ確実ならしめるため、特に必要があるときは、大蔵大臣の定めるところによりまして、日本銀行以外の市中銀行に支拂事務の一部を委託して取扱わせることができる特例を設けようとするものであります。
 以上が六法律案を提出いたしました理由であります。
 なにとぞ御審議の上、速やかに御賛成あらんことをお願いいたします。
#4
○理事(黒田英雄君) 只今説明のありました国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案からアルコール專売事業の特別会計から一般会計への納付の特例に関する法律案までは予備審査であるのでありますが、これらに対する御質疑は他日に譲るごとにいたしまして、最後に説明がありました連合国軍の需要に応じ連合国軍のために労務に服する者等に支拂うべき給料その他の給與の支拂事務の処理の特例に関する法律案は、参議院の方が先議になつておりまして、本審査になつておりますから、これにつきまして御質疑のおありの方は御質疑を願いたいと思います。
#5
○米倉龍也君 この扱い方はこうあるべきことと思います。官庁が直接支拂うというようなことは、理由にありますようにいろいろ支障が起る今日まで原因になつておりますから大変いいと思いますが、これは一応支拂事務の委託を受ける銀行に対しては予め前渡しとか預託とかいうようなことで、必要な資金を予め出して置くようなことに相成るのでありますか、その点をお伺いいたしたいと思います。
#6
○政府委員(東條猛猪君) この法律案の第三項におきまして、給與金の支拂に関し必要な手続は大蔵大臣が定めることに相成つておりまして、如何なる具体的な内容の手続を定めまするかは、只今その細部につきましては検討中でございますが、概略只今のところ考えておりまする考え方といたしましては、資金前渡官吏は、大体各地の労務管理事務所の事務所長が資金前渡官吏になつておりますが、それが自己宛の小切手を振り出しまして、それを日本銀行の大体代理店に持つて参ります。そういたしまして、そこで現地に国庫金の支拂が出るわけであります。多くの場合におきましては、日本銀行の代理店が同時に御承知のように市中銀行でありまして、同じ銀行が二つの資格で仕事をいたしておるわけであります。今申上げましたように、自己宛小切手によりまして資金の調達ができまして、それが市中銀行のいわゆる資金となりまして、別途仕別先はすでに給與簿等によりまして通知をいたしてございますから、その給與簿によりまして、今までの現金を各人別に仕別をいたして支拂をいたしますという仕組を只今考えております。従いまして、只今お尋ねの点でございますが、市中銀行に対しましては予め資金の手当ができる、こういう結果になりますということを申上げて置きます。
#7
○米倉龍也君 これは極めて事務的な理由で御改正になつたとは承知をするのですが、このことによつて多少事務的な関係が起るので、市中銀行の手許資金が幾らか緩和するというような、そういうような意図もこの金融引締りの際にそういうことも幾分お考えになつて、こういうことをなさつたのですか、全然これは事務的な問題でこういう改正をなさつたのですか、その点も一つ……。
#8
○政府委員(東條猛猪君) お尋の点でございますが、この法律案を提案いたしました趣旨は、純然たる会計上の事務上の観点から提案をいたしたのでありまして、先程提案理由の御説明に申上げましたように、現在の取扱では非常に煩瑣な手続がかかるのみならず、やはりいろいろ間違いの因になる、その点を国庫金の経理の適正を期するという観点から是正をいたさなければならないという、会計法上の事務上の観点から提案をいたしました次第であります。
#9
○木内四郎君 御趣旨はこれは非常に結構だと思うんですが、さつきの御説明だと、今までと殆んど違いないということになりはしませんか。それとただ一点伺つて置きたいのは、銀行自身が各支拂先の名前別に銀行が拂うのですか、その点を……。
#10
○政府委員(東條猛猪君) 現在やつておることと大した違いはないのではなかろうかということでありますが、左程大した点はございませんが、現在は御承知のように資金前渡官吏が小切手を切りまして、自分のところへ金を持つて参りまして、大体それが渉外労務管理事務所長でありますが、それから更に各末端までその金を持つて参ります。それでそこで各本人に金を手渡して参るというのが只今の扱いになつております。それでその資金前渡官吏のところに現金が参りまして、更に必要があれば末端まで金が流れて行く。それから受取るべき各労務者の手許に入るという道程を、銀行から、実際の手続といたしましては各本人に各人別に金が参るようにしたいという手続の簡素化の点だけが違つております。こういうふうに考えております。
#11
○木内四郎君 そうすると、各労務者毎に銀行が拂うというふうに了解していいのですか。
#12
○政府委員(東條猛猪君) 実際の手続といたしましては、各人別の給與名簿によりまして、各人別の支拂いの金額を勘定いたしまして、各人別に渡すという事務を銀行にやらせる、こういうふうに考えておりまする
#13
○平沼彌太郎君 この連合軍の仕事は全国に散在しておりますのですが、そうしてその地元々々でその労務者に拂うというのが一層便利じやないか。それでこの法律の改正を見ますると、市中銀行に支拂事務を移すということになつておりますわけでありますが、市中銀行だけでその地元々々の労務者に拂えるような支店網が完成しておるかどうか、それを御説明願いたい。
#14
○政府委員(東條猛猪君) 只今までのところでは日本銀行の代理店だけで実はやつておつたわけでありまするが、それ以上に今度は市中銀行に拡充しよう、つまり場合によりましては日本銀行代理店でないところの市中銀行も出て参ろうかと考えております。只今私共の見込では先ずこの市中銀行を利用すればやつて行けるのではなかろうか、こういうふうな見込を立てておる次第でございます。
#15
○平沼彌太郎君 日本銀行の代理店は、日本銀行というのは除くということで、日本銀行以外の市中銀行となつていますから、そうすると日本銀行の代理店が地方の銀行にありましても今後は利用できない。そうしますると各府県には立派な地方銀行がありますのですが、それには沢山の日本銀行の代理店があつて、非常に工合がいいのでございますが、市中銀行に限つた理由はどこにあるか、その辺をちよつと伺いたい。
#16
○政府委員(東條猛猪君) 或いは私の申上げ方が惡かつたのかも分りませんが、従来日本銀行代理店といたしまして仕事をいたしておりまする銀行を、新たにこの法律によつて廃止するという趣旨では決してございません。従来日本銀行の代理店の事務をいたしております銀行は、同時に一面におきましては市中銀行としての務めを勿論いたしておるわけであります。この法律でその事務の一部を……日本銀行を除くというふうに書きました趣旨は、日本銀行代理店としての資格を持たない、いわゆる市中銀行というものの資格においてその事務を委託するというのが法文の趣旨でございますから、さよう御了承願います。
#17
○平沼彌太郎君 そうするとたとえ地方銀行だつても日本銀行の代理店をやつておるような、やはり取扱いを同時にできるというわけに解釈してよろしゆうございますか。
#18
○政府委員(東條猛猪君) おつしやる通りでございます。
#19
○油井賢太郎君 この際伺つて置きたいのは、連合軍のための労務に服するものと、それから公共事業費、対日援助見返資金、この三つの分野があるのですが、この中差支なかつたならば各分野毎に全国にどの位の労務者に対する支拂を行うか、或いは公共事業費として行うか、内訳を一つお知らせ願いたい。
#20
○政府委員(東條猛猪君) 昭和二十四年度の数字で申上げたいと存じますが、昭和二十四年度の終戰処理費の都道府県別の示達額の総合計額は金額にいたしまして三百四十三億円に上つております。大きなところを二、三申上げますと、三百四十三億円のうち東京が百五億円でございます。端数は便宜切捨てて申上げますが、東京は百五億円でございます。神奈川は七十億円でございます。それから兵庫が十六億円でございます。福岡が同様十六億円でございます。広島が十五億であります。それから宮城、埼玉は十一億であります。大阪もやはり十一億であります。あとは大分小さくなります。億以下の單位であります。それで労務管理事務所の数は、この三百四十三億円の全体の示達額に対応いたしまするところの労務管理事務所の数は九十三というのが昭和二十四年度になつております。
 それから労務者の終戰処理関係で、どの程度の労務者が働いておるかという数字でありまするが、これは時々異動がございまして、はつきりした実は数字を申上げかねるのでありまするが、大体におきまして、二十三万乃至二十五万、こういうふうに御承知を願いまして大過なかろうかと、こう考えております。
 それから公共事業費の方の計数でありまするが、手許に建設省関係の数字しか持つておりませんが、大体便宜上建設省だけを申上げますが、建設省の工事事務所の数は、全体を合せまして現在昭和二十四年度におきまして百二十八という見当に相成つております。それからそれでは公共事業費の中で労務費がどれくらいを占めそんだという問題でございますが、御承知のように公共事業はいろいろ直轄のものもありまするし、補助の分もございますが、労務費として申上げましても比較的大過なかろうかと思われまする金額は、昭和二十四年度の公共事業費の予算におきまして、約九十三億円見当に相成つております。
 補助費の方ははつきり計数が掴みかねておりまして、今私が申上げましたのは直轄工事の数字というふうに御承知願いたい。労務者の数につきましては誠に恐縮でありますが、本日用意しておりません。
#21
○油井賢太郎君 では見返資金の方は……。
#22
○政府委員(東條猛猪君) 御承知のようにこの見返資金から公共事業費を出すのは、昭和二十五年度から見返資金の運用といたしまして目下のところでは大体百十億円見当を予定いたしておるのでありますが、この見返資金の運用によりまするところの公共事業がどういう規模で、どういう形とどういう種類でということは、今のところ、実は関係方面の意向もありまして決まつておりません。従いまして、この見返資金の百十億円見当の公共事業費で、どの程度の労務者が雇用せられるか、支拂賃金が幾らになるか、或いはその支拂の場所がどの程度に分散するであろうかというところは、只今のところ分りかねております。
#23
○油井賢太郎君 最近沖縄へ大分労務者が行つて、あちらで大工事があるという噂があるのですが、沖縄関係の処理はどういうふうになされておるか。
#24
○政府委員(東條猛猪君) 沖繩関係の工事費は、予算に計上いたされておりまするところの終戰処理費とは一応無関係のものであるというふうに私共考えております。従来、昭和二十三年度あたりでありましたか、沖縄方面で住宅を建てるという関係で、資料を内地で買込みまして、それを沖縄に送りまする運送費等につきましては、予算に特に計上いたしたこともございましたが、最近はそういう費目も予算に上つておりません。
 それから実は只今御審議を願つておりまする昭和二十五年度の予算の立て方が、従来とは、予算等で御覧頂きましても分りますように、まるで変つて参りました。従来はこの終戰処理費を使いまする側の性質別で、例えば工事費が幾ら、或いは労務費が幾らというような経費の性質別で区別ができておつたのであります。昭和二十五年度の予算からは、どこが使うかという使う主体別に、この分類が直つたわけであります。そうしてその経費の内容がどういうふうになるかということは、そういう分類に改正が行れましたような関係で、的確に実は分りかねる実情もございますが、私共が只今了解いたしておりまするところでは、終戰処理費は沖繩関係の工事費方面には関係がないというふうに了解いたしております。
#25
○油井賢太郎君 じやあこの終戰処理り二十五年度の内訳、大体の見当でいいが、資料を一つ御提出願いたい。
#26
○政府委員(東條猛猪君) 只今ちよつと申上げましたように、この昭和二十五年度の予算につきまして、従来の性質別でやつて予算に計上しておつたものを、使用する機関別に分類をするようにという関係方面の話がありまして、その主体別の区分は、お手許に御配付申上げであると思いますが、昭和二十五年度の予算の説明書の中に挙げてございます。従いまして、只今のお話は、従来のような分類でというお話でなかろうかと思いますが、さよう……。そういたしますと、ちよつと資料と申しますよりは、私この席で、口頭で、極く大分類で申上げる程度で一応御了承を願いたいと思います。ちよつとあれでございますから。特に問題は、終戰処理費の中でも大宗を占めております終戰処理事業費の問題であります。終戰処理事業費は、一千六十四億円を挙げております。そのうち労務費は三百七億円を挙げております。それから工事費は十四億八千万円、需品費において九十三億四千万円、石炭費において六十四億六千万円、用役費において六十億八千万円、維持費におきまして四十一億三千万円、それから作業費におきまして二百四十一億五千万円、運輸費におきまして七十五億四千万円、通信費におきまして四十四億、借上費におきまして十九億八千万円、各種の諸費におきまして、百一億八千万円といのが千六十四億の内訳になつております。この経費の分類は、先程申上げているような事情もありますから、お取扱いにはお含み置きを願いたいと思います。
#27
○油井賢太郎君 もう一つ、これはやはり国家の財政と国の経済上非常に重大でありますが、この厖大な、午六十四億の地方の分野、北海道或いは東北とか、そういつたような分野において、どの程度使用されるかということがお分りですか。私はなぜこういうことをお伺いするかというと、やはりこれは国民の租税によつて賄おれるものであつて、一方に偏したような使用であれば、その半面においてこういう恩沢を蒙らない地方には公共事業費を出して貰うとか何とかというような含みも招来するのではないかと思います。そういう点において、極く大雑把で地方別ぐらいに御発表願いたいと思います。
#28
○政府委員(東條猛猪君) 昭和二十五年度の分は、勿論予算でございますから、これはどういう地域別ということは見当がつき兼ねますが、只今資料を用意しておりませんが、昭和二十四年度の分につきましては、或程度のものはできるだろうと、こう考えておりますから、私立戻りまして、御趣旨に副うように検討いたして見ます。それでできましたならば御配布を申上げます。
#29
○油井賢太郎君 序に今の問題に関連いたしまして、こういう経験処理費と、それから日本の各地域におけるところの経済状況ということと関連して、安本あたりで似ていろいろ国土総合計画を立てるとか、或いは公共事業費の分布を決めるとかいうようなことをやつておられるかどうか、この点はあなたで御回答できるか、若しお分りでしたら、この際御発表願いたい。
#30
○政府委員(東條猛猪君) 安定本部で公共事業費の分類とか、国土計画の時に、終戰処理費の分布のことを考えているかということでございますが、安定本部の方から御答弁を願うべき問題かと存じますが、私がこうではなかろうかということを、或る程度無責任な話になりますが申上げますと、終戰処理費の金がどこにどう使われるかという見通というものは、実はなかなか困難でありまして、従いまして又一面公共事業費の予算の配分の仕方は、御承知のように公共事業自体の災害復旧の緊急度でありますとか、或いはその事業を達成いたしました場合の経済の効果度、どの程度速やかにできるか、或いはどの程度の効果が発生するかという公共事業自体の経済の復興性と申しますが、そういうところを重点に置いて公共事業費の予算の配付はいたしておるわけでありまして、両者の間には、必ずしも実際の扱いにおきまして一致した、あちらを考えるとこうなる、こちらがこうだからあそこを増してやろうというまでの密接な関係なしに、独自の立場から決めておるのではなかろうか、こう考えております。尚必要がございましたら、私の方から安定本部に連絡いたしまして、然るべき担当官からお答えいたしたいと存じます。
#31
○油井賢太郎君 今の問題は、これは相当重要な問題ですから、一つ委員長からも今の点について安定本部の方に御連絡願つて、大蔵省を通じてでも結構ですからやつて頂きたいので、この次の委員会ででも御回答願いたいと思います。
#32
○木内四郎君 大蔵大臣の定めるところによつて日本銀行以外の市中銀行に支拂いの事務の一部を委託云々と書いてございますが、これは銀行を決めるのは誰が決めるのですか。勝手に決めるのですか。銀行が例えば三つあり四つある場合に……。
#33
○政府委員(東條猛猪君) 形式的には大蔵大臣が勿論決定いたします。ただ先程来ちよつと申上げましたが、大部分の場合におきましては、実際問題といたしましては、日本銀行の代理店が同時に市中銀行としての資格で事務を処理するととになりますから、大蔵大臣がこの銀行はやるとか、或いはこの銀行は工合が悪いとか、何と申しますか自由裁量と申しますか、判断の余地は比較的一般には乏しいという結果になると思つております。
#34
○木内四郎君 併し形の上でははつきりした規定がないから、そこに代理店があつても、外の銀行に持つて行くここもできるわけですね、この規定だと。
#35
○政府委員(東條猛猪君) 規定の形式の上ではできますが、実際の運用におきましては、日本銀行代理店であります場合におきましてはそこでやらせるというのを、実際の手続問題としてはいたしたいと考えております。
#36
○木内四郎君 そうすると、或る地域における工事を請負つたというような会社があつた場合に、その会社の取引銀行か何かを指定する。その方が便宜だから、それを指定するというようなことはないのですか。
#37
○政府委員(東條猛猪君) ここで考えております労務者は、大体におきまして直轄……進駐軍の場合でありますと、進駐軍が現地で使つている労務者であります。工事もお話のような請負の場合もあろうかと思いますが、大体におきまして、殆んどすべての場合直轄工事であつて、国が自分が給料を拂うことになりますので、木内さんのお尋ねのように、請負業者がおつて、これと非常に取引が多い銀行が便旬だという実例は殆んど先ずないのではなかろうか、こういうふうに考えます。
#38
○油井賢太郎君 今のに関連してですか、日本銀行の代理店をしていない市中銀行というのは、一体どのくらいの数があるのですか。大抵代理店という看板を掛けておるのではありませんか。
#39
○政府委員(東條猛猪君) 誠に恐縮なんですが、余り的確な計数を申上げかねますが、各地方並びに地元の有力銀行はすべてが日本銀行の代理店になつておる、こういう実情であると申上げて結構かと思つております。
#40
○油井賢太郎君 そうしますと、銀行以外の、例えば信用組合とか無盡会社とか、そういつたようなものは含まないで、銀行と限定されるのですか。
#41
○政府委員(東條猛猪君) 仰せの通りでございまして、銀行ということを考えております。
#42
○平沼彌太郎君 只今の御質問で段々分つて来たのですが、日本銀行の代理店をやつておる銀行にやらせるとすれば、市中銀行という市中という字をどうして入れであるのですか。
#43
○政府委員(東條猛猪君) 御質問を十分聽き取れなかつたのでございますが、私は便宜市中銀行市中銀行と申しましたが、法律案におきましては單に銀行とありまして、日本銀行を除くと書いてございます。
#44
○平沼彌太郎君 一般銀行ということに解釈してよろしいのですね。
#45
○政府委員(東條猛猪君) さようでございます。
#46
○玉屋喜章君 今の問題ですが、市中銀行に支拂事務の一部を委託して取扱わせるということは、こちらから、私の方でこれは扱わせてくれという申請でもして、そうして許可を以てやるのであるか、それを一つ……。
#47
○政府委員(東條猛猪君) 第二項に「必要な手続は、大蔵大臣が定める」と書いてございまして、まだこの手紙の具体的な非常に細かい細目までは決めておりませんけれども、形式的にはやはり大蔵大臣が指定をいたすという恰好に相成ろうかと心得ております。
#48
○理事(黒田英雄君) 他に御質問ございませんでしようか。
 油井君の先程の御質問は、あとで安本の人に来て貰つて説明を聽いてもよろしいのじやないでしようか。本案に直接関係はないわけですね。
#49
○油井賢太郎君 直接関係はないが、やつはり関連する大きな問題ですから。
#50
○理事(黒田英雄君) 他に御質問がなければ、直ちに討論に入ることにいたして如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#51
○理事(黒田英雄君) 御異議ないようでありますから、それでは討論に移ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願いたいと思います。
 別に御発言もないようでありますから、直ちに採決に移ることにいたします。
 連合国軍の需要に応じ連合国軍のために労務に服する者等に支拂うべき給料その他の給與の支拂事務の処理の特例に関する法律案について採決をいたします。本法案を原案通り可決することに賛成のお方の御挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#52
○理事(黒田英雄君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、例によつて委員長にお委せ願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#53
○理事(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。
 それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書に多数意見者の御署名を附することになつておりますから、本案を可とされました方は順次御署名をお願いいたします。
 多数意見者署名
  伊藤 保平    玉屋 喜章
   西川甚五郎   木内 四郎
   油井賢太郎   小宮山常吉
   米倉 龍也   平沼彌太郎
   來馬 琢道
#54
○理事(黒田英雄君) 御署名漏れはございませんか。御署名漏れはないと認めます。
 それでは本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十二分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           黒田 英雄君
           伊藤 保平君
   委員
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           平沼彌太郎君
           木内 四郎君
           油井賢太郎君
           來馬 琢道君
           小宮山常吉君
           米倉 龍也君
  政府委員
   大蔵事務官
   (主計局次長) 東條 猛猪君
ソース: 国立国会図書館
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