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1978/10/19 第85回国会 参議院 参議院会議録情報 第085回国会 運輸委員会 第3号
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1978/10/19 第85回国会 参議院

参議院会議録情報 第085回国会 運輸委員会 第3号

#1
第085回国会 運輸委員会 第3号
昭和五十三年十月十九日(木曜日)
   午前十時三十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月十九日
    辞任         補欠選任
     平井 卓志君     中村 啓一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         三木 忠雄君
    理 事
                高平 公友君
                安田 隆明君
                青木 薪次君
                太田 淳夫君
    委 員
                井上 吉夫君
                伊江 朝雄君
                石破 二朗君
                江藤  智君
                木村 睦男君
                佐藤 信二君
                中村 啓一君
                山崎 竜男君
               茜ケ久保重光君
                瀬谷 英行君
               目黒今朝次郎君
                田代富士男君
                内藤  功君
                柳澤 錬造君
   衆議院議員
       発  議  者 小此木彦三郎君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  福永 健司君
   政府委員
       文部省大学局長  佐野文一郎君
       運輸省港湾局長  大久保喜市君
       運輸省鉄道監督
       局長       山上 孝史君
       運輸省自動車局
       長        梶原  清君
       運輸省航空局長  松本  操君
       海上保安庁次長  飯島  篤君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村上  登君
   説明員
       警察庁警備局警
       備課長      依田 智治君
       大蔵省主計局主
       計官       小粥 正巳君
       厚生省社会局更
       生課長      板山 賢治君
       日本国有鉄道総
       裁        高木 文雄君
       日本国有鉄道常
       務理事      吉武 秀夫君
       日本国有鉄道建
       設局長      半谷 哲夫君
       日本国有鉄道公
       安本部長     氏平 秀夫君
   参考人
       日本鉄道建設公
       団理事      大平 拓也君
       新東京国際空港
       公団総裁     大塚  茂君
       新東京国際空港
       公団理事     角坂 仁忠君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案(衆議
 院提出)
○参考人の出席要求に関する件
○運輸事情等に関する調査
 (国鉄の財政再建問題等に関する件)
 (上越新幹線の進捗状況に関する件)
 (離島の交通施設整備に関する件)
 (国際航空運賃問題等に関する件)
 (新東京国際空港の騒音対策等に関する件)
 (私鉄運賃値上げ問題に関する件)
○新東京国際空港開港に伴う航空機騒音対策に関
 する請願(第七五号)
○運賃値上げ反対に関する請願(第八四号)
○広島空港へのジェット機乗入れ反対に関する請
 願(第二八五号外九件)
○日豊本線の電化に伴い鹿児島駅の始発終着駅化
 実現に関する請願(第一〇七七号)
○広島空港へのジェット機乗入れ計画反対に関す
 る請願(第一二七八号)
○広島空港へのジェット機早期就航に関する請願
 (第一三五五号)
○北陸新幹線の早期着工に関する請願(第一五四
 三号外一件)
○中央新幹線の建設促進に関する請願(第一五五
 〇号)
○東北新幹線(盛岡・青森間)の早期着工に関す
 る請願(第一五五一号)
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(三木忠雄君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、発議者から趣旨説明を聴取いたします。衆議院議員小此木彦三郎君。
#3
○衆議院議員(小此木彦三郎君) ただいま議題となりました国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。
 日本国有鉄道の運賃計算の基礎となる営業キロについては、法文上の規定はありませんが、従来から営業線における駅間の距離によることを原則とし、既設の営業線に増設された場合には、既設の営業線の営業キロを適用するのが通例となっております。
 ところで、現在、全国新幹線鉄道整備法に基づき、新規路線として昭和五十五年度開業を目指し建設されている東北新幹線及び上越新幹線は、東北本線、上越及び信越本線に接近、並行して建設され、鉄道としての機能も東北本線及び上越、信越本線と同じなので、駅間の距離に多少の相違はあっても、旅客の利便の確保及び鉄道事業の効率的運営の観点からいって、現在の東海道新幹線、山陽新幹線と同様、既設の営業線の営業キロを適用することが望ましいと考えます。しかるに、現行運賃法では、両新幹線の営業キロをいかに定めるか明確でないため、営業キロの定め方について疑義が生ずるおそれがあります。かかる法の不備により種々問題が生じるおそれがあることが明らかになった場合には、速やかに法の整備を図ることが、立法機関である国会の本来の使命であると存じます。
 また、さらに両新幹線の開業のための営業体制の整備に長期間を要することを考えるとき、もろもろの準備の前提となる営業キロについての規定を早急に整備する必要があると考え、ここに本改正案を提案した次第であります。
 次に本法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、営業キロは、営業線の線路または航路における隣接する駅の区間ごとに、その距離を基礎として日本国有鉄道が定めるキロ数によることといたしております。
 ただし、既設の営業線の線路等に接近、並行して新増設された営業線の線路等における隣接する駅の区間については、既設の営業線の線路等に相当する駅の区間がある場合には、その相当する駅の区間の距離を基礎として日本国有鉄道が運輸大臣の承認を受けて定めるキロ数によることができることといたしております。
 第二に、この法律の施行の際、現に日本国有鉄道が営業線の線路または航路における隣接する駅の区間について適用している営業キロ程は、改正後の国有鉄道運賃法第七条の二の規定により日本国有鉄道が当該駅の区間について定めたキロ数とみなすことといたしております。
 以上が、この法律案を提案する理由及びその概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
#4
○委員長(三木忠雄君) これより本案の質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○青木薪次君 本法案の審議に入る前に、私は高木総裁に質問いたしたいと思うのでありますが、いま国鉄は日本一の赤字会社だと言われているのであります。これを蘇生させるために大蔵省出身の高木総裁を国鉄に派遣して、そしてこの破産寸前にあると言われている国鉄を何としても財政再建を図るのだということでありまして、一昨年の三月に高木総裁が就任されてから二年半たったわけであります。ことしの八月の監査報告書でいきますと、総裁が就任されてからやはり八千三百億円の大赤字を出しているということでございますけれども、こういう中で、国鉄は再建の三本の柱というものを依然として持っておられる。で、この中で特に世間からいろいろ企業努力の考え方というものが言われるわけでありますが、一昨年の五〇%の運賃値上げ以来、客離れ、国鉄離れというものが相当深刻な影響をしてきているというように考えるわけでありまして、その中で総裁の指導方針というものについては、これはきわめて国民各位から注目されているところであります。で、過去に、私どもの記憶に新たなところでは、よく突拍子もないような発言をされた各歴代の総裁がおられるわけでありますが、それなりにきちんと職員やあるいはまた全国民に対して受け取られておる。たとえばその発言の中で、十河さんという新幹線をつくった総裁は、今日まで特に皆さんの記憶に新たなところでは、線路をまくらに討ち死にするような気特ちでやれと、こう言ったと。それから石田禮助さんは、民間人らしく非常に突拍子もないことも言われた。たとえば、改札を通るときに、切符のはさみをお客さんに持たしたまま切るなんて失礼じゃないかというようなことを言ってみたり、みずから湘南電車でもって藤沢から通勤されたり、あるいはまたわれわれがはらはらするような、たとえばたばこ巻きの皆さんと、国鉄で日夜生死をともに働いているところの従業員と賃金が一諸であっていいなんてはずはないと言ってみたり、非常に突拍子もないことを言われたんでありまするけれども、それはそれなりに皆さんが大胆なことを言うもんだというようなことを下部末端の職員はいろいろ考えておった。高木総裁は、その意味では私は大蔵省のエリートとして、国鉄の財政問題について指導されてきたと思うんでありますけれども、いま皆さんが非常に注目いたしているのは、あなたが東京都の都知事に立候補するといううわさが非常に全般に伝わっているわけでありまして、聞くところによると、高木総裁も余り悪い気持ちはしていないらしいということなんでありますけれども、もちろん東京都も非常に破算寸前にある。アメリカのニューヨーク市みたいなもの。しかし国鉄も破算寸前にある。一体あなたは現在国鉄の総裁として、私が先ほどまで申し上げましたような国鉄をいかにして再建させるか、蘇生させるかという任務を持っているわけでありますが、東京都だってこれは財政再建しなきゃならぬことはよくわかんるでありますけれども、いまこの問題についてどういうように東京都知事選立候補という問題について考えておられるか、それをまず第一に聞いてみたい、こう思います。
#6
○説明員(高木文雄君) 一部の新聞でそういう報道がなされたわけでございますけれども、私自身に関する限り、別にどちらからもそういう御推薦を受けているわけでもございませんし、お話もないわけでございますが、私は現在そういうことに気を散らすことなく、専心総裁の仕事をいたしておるつもりでございますし、これからもまだまだとても再建のめどがついておりませんので、任期いっぱい仕事をやらしていただきたいと思っております。
#7
○青木薪次君 そういたしますと、来年四月の統一地方選挙の中で行われるわけでありますから、あと半年しかないわけでありますけれども、立候補されるということになったら、半年間の期間というものはこれはなかなか時期的時間的に、非常に時期が切迫していると思うのでありますが、そういうことはないというようにここで確認してよろしゅうございますか。
#8
○説明員(高木文雄君) 結構でございます。
#9
○青木薪次君 わかりました。
 それじゃ、本論に入ります。国鉄の運賃等の算定基礎となる営業キロについては、現在のところ法文上の規定はないんでありますが、そういたしますと、営業キロというものはこれは国鉄独自の考え方でもって設定されるというのが至当であるのかどうなのか、ちょっとお伺いしたい。
#10
○衆議院議員(小此木彦三郎君) 国鉄独自ということでなしに、営業キロに関する規定がいままではっきりしていなかった、そこで、議員発議をもって営業キロというものを法律上明らかにしようということで、ここにお諮りしている次第でございます。
#11
○青木薪次君 その場合、営業線における駅間の距離、これが原則とされているわけでありまするけれども、すでに定まっている営業線に新しい営業線が増設されるという場合においては、すべてこの法律でもって国鉄の判断でやられるということになるんですか。
#12
○衆議院議員(小此木彦三郎君) 国鉄の判断というよりも、在来線に並行、隣接した線路に対して、在来線の営業キロをもってこれを充てるということでございます。
#13
○青木薪次君 そういたしますと、新幹線では在来線の営業キロを適用しているために、今後において東北新幹線、上越新幹線あるいはまたいま整備五新幹線の問題が議論されているわけでありまするけれども、これはすべて在来線の営業キロ、これを基本としてそれを営業キロとするということになるわけですね。
#14
○説明員(高木文雄君) 新幹線のうちで、現在東北新幹線と上越新幹線はどこをどういうふうに通りますということがはっきりいたしております。したがいまして、在来線といわゆる並行という概念に入り得るかどうかということを考えてみますと、まあ在来線の駅と新幹線の駅とが異なる場所がないわけではございませんが、それはあたかも東海道におきます新横浜であるとかあるいは岐阜羽島であるとかいう例もあるわけでございまして、それと同程度に離れてはおりますけれども、まあまあ常識的に言って並行線と言えるものばかりではないかと思います。したがって、私どもといたしましては、いま議員から衆議院でお立てになりました法案を拝見させていただいて、これに基づいて私どもはどう適用するかということにつきましては、盛岡まで、そして新潟までにつきましてはこの方式で在来線並行ということで、その在来線の営業キロにならうということでさせていただきたいと思っております。
 ただ、そのほかのいわゆる整備五線につきましては、まだこれから環境アセスメントというようなことが行われました上で、どこを通るのかということが決まりますから、したがって、これは並行の概念に入り得るものかどうか、それが決まりませんと、在来線の営業キロによった方がよろしいかどうかというのはまだわからないわけでございまして、事実、五線の中には必ずしも並行したところを通らぬというようなことが、いま漠とでございますけれども、考えられているものもあるわけでございますから、五線については何とも言いがたいという状況でございます。
#15
○青木薪次君 そういたしますと、この法案というのは従来の営業キロの定め方をただ法文化しただけだと、第七条の二の「運輸省令で」これを定めるというのは、いま総裁の言ったようなことも考えつつ、そのときどきに省令で定めるということになるのかどうなのか、その点をお伺いしたい。
#16
○政府委員(山上孝史君) この法案でお考えになっております「運輸省令で定める」内容につきましては、一応私の方といたしましては、大きく分けて、これから申し上げます四つの事項について定めたいと考えております。
 まず第一は、距離の計測の方法、はかる方法でございます。第二は、距離よりキロ数を算定する方法、それから第三は、キロ数より営業キロを算定する方法、それから第四は、複線の新線を建設した場合、上り線路と下り線路のどちらの距離を基礎としてキロ数を算定するかということ、このようなことをこの運輸省令で定められないかと検討してまいりたいと考えております。
#17
○青木薪次君 そういたしますと、このはかる方法等についてその都度定めるということに実はなると思うんでありますが、この「既設の線路等に接近し、又は並行して」とあるんでありますけれども、どこまで接近し、どこまで並行しているか、非常にあいまいもことする点が多いと思うのでありますが、そういうような場合においては、運輸省のいわゆる鉄監局において国鉄と相談して、そのことについては公示の内容といいますか、を定めるということになるんですか。
#18
○政府委員(山上孝史君) この法律が将来成立いたしましたら、まず国鉄が定めるわけでありますので、国鉄が運輸大臣の承認を得るにつきまして、国鉄自身がこの法案の趣旨に従いまして考えて相談があると思います。で、私どもといたしましては、「接近し、又は並行して」と、この法文にございますのは、機能的に見た場合に既設の線路等と同一であると認められる線路等の外形的な特徴をあらわしたものと、このように考えております。つまり「既設の線路等に接近し、又は並行して」建設された線路等は、既設の線路等と機能的に同一であることが多いと、このようなことで判断いたしたいと思っております。
#19
○青木薪次君 運賃法では、対キロ運賃制と実はなっているんでありますが、この中で、一キロメートル七円九十銭あるいは三円九十銭等とはっきり定まっておるんですね。で、このように賃率は明確なんだけれども、他方営業キロの方は、国鉄がいわゆる国鉄の考え方で決めていくということに実はならざるを得ないと思うんでありますが、営業キロの定め方も明確にしていきませんと、たとえばことしの運賃改正のときに、東京駅から中央線の武蔵小金井までと、それからここで国電に乗って、同区間は二百三十円だと、たまたま中野まで行ったところが、東京−中野間は百十円、中野駅で運賃表を見ると中野−武蔵小金井間は百十円と。すると、東京−武蔵小金井間の切符を買うよりも、中野で切符を買いました方が十円安くなる、国鉄運賃は遠くへ行くほど安くなる遠距離逓減制を採用しているのにおかしいといったような議論が実は再々あるんですよ。こういうような問題等についても将来検討をしなければならない仕組みになるのかどうなのか、そういう点についてちょっとお伺いしておきます。
#20
○説明員(吉武秀夫君) ただいま御指摘にありましたのは、たとえば東京から小金井までよりも、中野で一回乗り継いだ方が結果的に十円安くなるんではないかということは、これは運賃法の第三条の二項に書いてあります「営業キロの区間別に定める」ということで、たとえば十一キロから十五キロの場合には、十三キロの地点で運賃を取るということで、その五キロの間は同じ運賃になるものでありますから、それがたまたま二つ重なったときには一本で計算した営業キロの区間よりは結果的に運賃が安くなるということはあり得るわけでありまして、これは距離比例でずっと各キロ別に行きません場合には、くくりによって生ずる結果となるところが全国で間々ございます。したがって、これは確か十年ぐらい前だったと思うんですが、いろいろな業務上の簡素化の問題とか、そういったようなものも勘案してこの規定が設けられまして、ただいまではある程度以上の区間につきましては、そういった営業キロの区間で、その中間地点で計算しておるというところから出てきた結果でございます。
#21
○青木薪次君 今度このような形で運賃法の改正をしなきゃならぬということについて、非常に私どもとしては疑念を持つわけですよ。その理由について、ひとつ簡単に言ってください。
#22
○説明員(吉武秀夫君) 今回お願いいたしました運賃法の一部を改正する法律案につきましては、東北、上越の新幹線が昭和五十五年度にできるということで、現在工事をしておりますが、その際に、開業の暁に、開業いたしまして営業するまでの間にいろいろ準備期間が必要でございます。その準備の中には、いろいろな種類のものがありますが、短いものは数カ月から、長いものにつきましてはやはり二年近くかかるというような作業が必要でございますので、そういった点にかんがみまして、開業の相当期間前に東北、上越の新幹線については営業キロについての明確化をお願いしたいと。と申しますのは、東海道新幹線、山陽新幹線の場合には、両線とも線路増設ということで認可をいただいておりますが、東北、上越につきましては、新幹線鉄道整備法という別の法律で建設がなされておりますので、従来の線増と違うということで、何らかの明確化の必要があるんではないかということが前から言われておりますので、そういったようなことから、今回改正をお願いした次第でございます。
#23
○青木薪次君 営業キロというのは、これは基本的にはやはり実測距離に通じてやるべきだということは、これは言えると思うのですよ。それはいいでしょう。だから営業キロをつくるということ自体について私どもは反対しているわけじゃないのですよ。反対しているわけじゃないけれども、急遽議員提案というような形でもって出されてきたこのことについて私たちは言っているんであります。したがって運賃の基礎の一つである営業キロというものは、実測キロというものがやはり頭の中に離れないんだという立場というものを、原則としてやはり守っていくべきではないのかということについて考えているわけなんですが、その点いかがですか。
#24
○衆議院議員(小此木彦三郎君) 急遽議員提案としてなぜ出されたのであるかということになりますと、私どもでお答えしなければなりませんけれども、提案理由の説明で詳しく申し上げましたとおり、営業キロというものが営業区間の長さを示すもので、それが運賃算定の基礎であるということになれば、営業キロというものが法律上はっきりしていないということによって疑義が生ずるおそれがあるとすれば、これは私どもがはっきりさせておかなければいけない。しかもそれは立法機関にある議員であるわれわれの義務であり使命であると考えてこれを出したということでございますので、御了承願いたいのであります。
#25
○目黒今朝次郎君 私は、まあここへ入ったら、高木総裁の東京都知事候補の問題があったのですが、私がこの前、国民の足を守る集会であるとか、前の運賃緩和法の際に、国会の議論がなくなるから、それにかわる機関として、総裁の諮問機関を設けて常時御意見を聞くという制度も発足したと、そういう点があるんですが、私は率直に言って、国鉄運賃法が改正されて国会の議論をしなくてもいいと、そういうふうになってから、国鉄のやり方がきわめて不親切だという評判をよく聞くんです。皆さんが国鉄本社に陳情に行っても、要請に行ってもきわめて事務的で官僚的だ、国鉄問題が国会にかかるまではきわめて、国会ということを意識してかどうか知らぬけれども、きわめて選挙民に対応する対応の仕方が非常によかったと、そういう一般の方が受け取りをしているということをよく聞くんですが、総裁としてそういう指導はしておりませんと言うでしょうけれども、あなたを中心とした窓口がそういう受けとめ方をしていると、こういう問題についてお考えがあったら、まず総裁の考え方を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。
#26
○説明員(高木文雄君) 本来、国鉄は公共的な輸送機関でございまして、その点は他の私的企業とは違うわけでございますから、いろいろな機会に国民の皆さんがどういうふうにこの国鉄の仕事を受けとってくださっているかということについてよく教えていただくというか、耳を大きくして聞くというか、そういう態度でなければならないわけでございまして、そのことと、運賃法でどういう手続で運賃が決められますかということは本来関係のないことではないかと思うわけでございます。ただ、現実問題として、国会にいろいろ法案の審議を願うという場合としからざる場合とで、いま御指摘のような心配があるわけでございますし、そういうことが起こらないようによほど注意はいたしておるつもりでございますが、もし具体的にそうしたケースをお感じになるようなことがございましたならば、どうかひとつお教えいただきたい、それは是正していかなければならない、こういうふうに考えております。
#27
○目黒今朝次郎君 たとえば国鉄の運賃値上げをする際には国会の議論を通じていろんな議事録も出るし、あるいは質問も出るし、あるいはマスコミを通じて国民の皆さんはわかるわけですね、いままでは国会の議論を通じて。ところが、いまは運賃の際にはおたくの方で算定をして、そして運輸省に申請をして、運輸省も運輸省で絶対中身は、きのうおとといの造船じゃないけれども、肝心かなめのところはちっとも説明しない、それで決定する。結局、それじゃ国民の皆さんはこの問題はどうなんだろうと、そういう疑問を持っていくと玄関払いを食わされる。こういうことでは、むしろ運賃そのものは公共性だと総裁は言われるけれども、国民から見るときわめて密室の中で運賃問題が決められていってるというふうに受けとれるんですよ。それをチェックするために何とか委員会というのをつくったんでしょう。その何とか委員会も、聞いてみると、年間二回か三回やるだけであって、資料の提示の仕方もきわめて不親切だと、こうなると完全に国会をボイコットした段階ですから、密室の中で国鉄の行政が行われると、そういう姿勢がぽっと出てしまう。たとえば私はこの前、こういうことを聞かれたんです。東北線が十月二日からスピードダウンしましたね。十五分延びたでしょう、いままで三時間五十八分か九分か、百二十キロ運転で。路盤が悪いので、今度速度を落としたでしょう。ビールびんは確かに倒れなくなった、私も仙台だからしょっちゅう乗っているから……。ビールびんは倒れないで、年寄りばあさんが歩いて転んで腰を折るなんということはなくなった、確かに、速度を落としているから。だけれども、何で速度を落としたのか、それで特急料金が上がる、これはどういうことなんですかという質問をされたら、やっぱり、路盤が悪いからスピードを落としたんですと親切に教えてやればいいじゃないですか。それを全然、仙台駅の窓口で聞いても、東京の窓口で聞いても、窓口が教えてくれない。こういうのは私は一例を挙げるときわめて不親切だと思うのですよ。だから、そういう細かいことまでについてやっぱり――私が国会でなぜ今回はスピードダウンしたんですかとこういう質問をしますよ。すると、おたくの方では、金がないから路盤を直せません、脱線転覆の心配はありませんが、旅客のサービス上、若干速度をダウンして十五分だけひとりおくらせましたと、こういう答弁をするから、その新聞を見たりあるいは議事録を見て、ああ、こういうことだなあとわかるのですよ。たとえばそういうきめ細かいことまで含めると、きわめて不親切だと言うのですよ。この点はどう考えますか。
#28
○説明員(高木文雄君) 私、どこの委員会でございましたか、衆議院でございましたか、参議院でございましたか、また予算委員会でございましたか、運輸委員会でございましたか、記憶がはっきりいたしませんが、この春国会で御質問がございまして、これは主として東北線が非常に揺れる、これに対する対策いかんという御質問もございました。間合いをとらしていただいて保守を進めさしていただきたい、そのためには十月以降のダイヤ改正で少し特急の時間がおくれますけれども、それは御勘弁いただきたいということは御説明申した記憶がございます。それからダイヤ改正の大筋を六月に発表いたしましたときにも新聞で十五分おくれるということについて説明はなされておりますが、どうも残念ながら、その記事の中には載っておるのでございますけれども、皆さんのお目にとまるほどには新聞の取り上げ方を十分してもらえなかったといううらみを持っております。いまの上野の駅なりあるいは仙台の駅で御説明をしていないということでございました。それはいま承りましたのですが、ぜひ、そういうことがないように、よくお客様に御説明をするように是正をいたします。いずれにいたしましても、そうしたことにつきましては当然旅客の皆さんに知っていただかなければならない。私の方から申しますとこちらが提供いたしますサービスの内容でございますから、それに大きな変革があります場合には知っておっていただかなければならぬわけでございまして、いまからでもなお一層徹底を図ることにいたしたいと思います。
#29
○目黒今朝次郎君 ここにいっぱいあるんだけれども、きょうは時間がないから、そのうちおたくに持っていくなりしますよ。ただ私は、総裁はそんな気がないんでしょうけれども、私自身から見てもやっぱり感ずるときがあるんです。たとえば、私は通常国会の予算委員会で国鉄の明るいニュースという形で中国との技術交流、中国はわれわれも交流して、新幹線とかヤードの関係とか非常に珍しがっておる。ぜひ技術交流をしてみたいと。これは当時の運輸大臣も、それはいいことだというので予算委員会で答弁して、それであなたが中国へ行ったでしょう。中国へ行って技術交流したら、やっぱり機会があれば、向こうに行ってこういう話があった、われわれもこういうことがあった、こういういいことだ、そういうぐらい、あなたも中国との交流について機会があったら、親切に、こっちから聞かれる前に教えるとか、あるいは情報を提供するとか、われわれにはこういう情報があったけれども総裁が行った場合には鉄道部門ではわれわれがわからない情報があるかもしれません。そういうことで相互にやっぱり交流し合う、あるいは理解し合うというのが私は必要ではないか。そういう国鉄側の姿勢が、運賃法がああいう形になってからきわめておかしい、私もそう思うんですよ。ですから、きょうは時間がありませんから、そういうことがあるから――私はなぜそういうことを言うかというと、この法案はこれは自民党の皆さんは大変御苦労さんです。御苦労さんであるので、これは同僚として敬意を表します。同僚として敬意を表しますが、この問題の問題点などは自民党の議員さんの労を煩わさなくとも、国鉄側は当然こんなことはわかっていることでしょう、こんなことは。いままで新幹線だけじゃなくて、何遍も論戦になったことですよ。たとえば複線にする際に現在の路盤があれだからぐいっと迂回して、一・五倍ぐらいに迂回してくると、区間でね、一つの区間で。そういうときもこれは議論になったことがあるんですよ。私は、直接のきっかけはこれは裁判問題だと、こう聞いているんですがね。ですから、裁判問題があるから当事者――原告・被告の関係で国鉄側はなかなか大変だと。だから、自民党さんの方にお願いして何とか頼むということなのかどうなのか。私は、仮にそうだとすれば、前段で申し上げた国鉄の姿勢としておかしいと。いいはいい、悪いは悪いと、不備は不備。そうして、やっぱり国鉄側は、責任を持ってあなた方から提案すべきですよ。政府から提案すべきですよ。何も自民党の議員さんにこんなこと煩わして議員提案なんというかっこうつける必要ないと、そういうことを私は言いたいために、前段の国鉄の姿勢がおかしいと、こう思うんですが、その辺はどうなんですか。本来これは政府が出すべきだと思うんですが、議員提案に振りかえたその背景と原因は何ですか。都合が悪いことみんな――都合のいいやつはほおかぶりして、都合の悪いやつは自民党さんの交通部会に持っていって、そして議員提案でやってくれと、こんなことでは私は、月給払って、行政の責任者なんというのはナンセンスだと、こう思うんですよ。だから、いいはいい、悪いは悪い、誤りは誤りと。あなたたちは労働組合に文句言うときは言うでしょう。私たちも大分文句言われましたよ。労働組合に文句言ったり、首切ったり――解雇とか処分するときはやるけれども、自分の都合の悪いところはどうも自民党さんお願いしますなんというのは、これは行政としては私はよくないと思うんですよ。この点どうですか。
#30
○国務大臣(福永健司君) 私、率直に目黒さんのおっしゃる点の一部については大いにそういう気持ちで考えなきゃならないと思いますが、余り積極的に部会の人にぜひともそっちで出してくださいという、そんなようなことがあったというわけではございません。ございませんが、こういうことになると目黒さんのように言ってしかられるのもこれまた無理からぬところであると私は思います。それで、私は大体もともと長く議会の運営というような仕事をやっておりました関係上、立法につきましては現在のごとく圧倒的に政府提出のものを中心として審議が進められている日本の姿がいいかどうかということについては、これは別個の問題といたしまして私なりに考えを持っているものでございますが、たまたまこのたびのことにつきましてこういう形で立法がされました。そこで正直、政府側がしゃにむに自民党の小此木さん以下部会の人に押しつけたという事情では、これはそれではございませんけれども、正直に言ってこういうようにしていただければ政府や国鉄まことにありがたいということは、これも正直に言うべきだと思い、私は申します。本当にありがたいんです。ありがたいんでございますが、そのありがたいことになるようにしゃにむに押しつけたというほどのことではございません。いろいろな話も若干あったわけでございますが、政府や国鉄がこういうことにみずから配意すべきことは、これはそういうことであると思います。だがしかし、現実にこのたびこういう形になりましたということについてはいまも申し上げたわけでございますが、将来のことにつきましては、この種のことにつきましては政府や国鉄が大いに配意しなければならぬと。
 それからまた、先ほどからいろいろお話ございました現在の国鉄について、いろいろ警告等をいただいたのであります。私はまさに国民の国鉄であること、したがって国民各位が愛してくれるような国鉄になってくれるようということを強く強く念願いたしております。そういう観点からただいまもある程度御指摘がございましたが、いろんな点に気をつけてそういう国鉄になるようにと、それを強く念じておる次第でございます。
#31
○目黒今朝次郎君 裁判の関係どうなんです。
#32
○衆議院議員(小此木彦三郎君) いま委員からのお話でもって自民党に頼んだとか頼まないとかというお話でございますが、これはあくまでも立法機関の義務として法の不備を速やかに整備しようということでございまして、われわれが使命感に駆られてやったことでありまして、もしも委員のおっしゃるような裏があるとすれば、運輸大臣や国鉄総裁はもっと私に頭を下げるはずであります。そのようなことが全然ないとすればそのような不届きなことはないと私は考えておる次第でございますので、よろしく御了承のほどお願いいたします。
#33
○政府委員(山上孝史君) 先生御指摘の裁判とこの法案との関係でございますが、私どもといたしましては、この法案は先ほど来御論議のように五十五年度開業を目指しております東北、上越両新幹線の営業キロにつきまして明確にしておくための規定であると理解しております。現在提起されております東海道新幹線の訴訟、これは五十年の三月ですが、これとは関係がございません。この法律は公布の日から施行するということでございまして、現在提起されている訴訟とは無関係でございます。そのように理解しております。
#34
○目黒今朝次郎君 そうすると、これが改定されたことと裁判で被告として主張しておることとは矛盾しないんですか。
#35
○政府委員(山上孝史君) この法案が現在国鉄が被告として提起されております訴訟とは関係がないということを申し上げたわけでございます。
#36
○目黒今朝次郎君 国鉄側の主張に矛盾が生じませんかと言っているんですよ。
#37
○説明員(吉武秀夫君) 現在提起されております東海道の裁判につきましては、われわれといたしましては東海道線は線増として全体として総合一体の運用をしておりますものですから、営業キロが在来線のキロ程によっておって新幹線の実キロと若干違っておりますが、それはそういったような理由で、従来から線増の場合にはそういうやり方をとっておりますものですから、われわれの主張としてはいまでも正しいと思っておるわけでございます。
#38
○目黒今朝次郎君 何と言うか、われわれは余り知り過ぎているからいまの答弁が詭弁に見えるのか、それは一般の人ならそれで通るだろうけれども、その増設と並行と何とかということね、だから私は、執拗にそこを弁護士につかれておると、あなた方はそれで国会答弁は通るだろうけれども、これが法改正やって現実の東北新幹線の路線の状態と東海道新幹線、博多新幹線の関係の路線のやつを、じゃあ実地検証で実測されて問題が出た場合に、この主張でいくと従来の国鉄の解釈で増設であるから従来の既存の区間云々ということには非常に根拠が弱くなるんじゃありませんかということを言っているんですよ。在来線と並行だったら余り問題はないですよ。結構ぐるぐる回っているでしょう、ぐるぐる。それ以上私は言いません。しかし私は率直に言って、そういう問題があれば、まあ大臣の答弁がありましたからこれ以上言いません。
 最後に一つ、新幹線でありますからお伺いするのですが、今度の予算委員会で民社党の栗林議員から整備五線の取り扱いについてあったんですが、大臣は非常に政治的な答弁されて名答弁と私も感心をしておったのですが、ただ私は、あの整備五線の問題と国鉄の立場と、国鉄の労使がこの前の十月二日の時刻表改正に伴って今後協力関係をしていこうやと言って結んだ労使の協定と、こう見ますとどうも何というか木に竹を継いだようなかっこうで一体国鉄がどうなるんだろうかということで私自身もわからないんですよ、率直に言って。ただ、大臣に一つお伺いしたいのは、今度の整備五線は原則として現在問題になっている国鉄再建論争に新しいげたをはかせないという大原則で整備五線の建設にかかる、それが国民のためだと、こういう立場で政府が決定されたと私は思うんですが、それならそれなりで私らも理解の仕方があるんです。ところが高木国鉄総裁は北海道の新幹線は貨物線だと言って一回問題を起こしたこともあるんですから、私は別な見方からすると、総裁の言い方賛成です。こういう点を考えますと、整備五線、こういうのは結構だけれども、整備五線の取り扱いについてはこれ以上に私は大事な問題だと。佐世保に行ったら、佐世保にむつ湾と振りかえでもう長崎新幹線だと公然と言われているんですからね、長崎へ行くと。そういう政治的な問題も絡んだ、再建論争を無視した整備五線のやり方は私はどうも腑に落ちないんで、これは運輸委員会ですから予算委員会みたいな政治的な発言でなくて、本当のところを一回聞かせてもらって、私の質問を終わります。
#39
○国務大臣(福永健司君) 国鉄はぜひ再建しなければならない、より健全な姿のものにしなければならない、これは当然でございます。ではございますが、これはこれといたしまして、日本の国土全体を調和ある姿にする。率直に言って、いままでのままだけでは、一部のところには大変いいかもしらぬが、日本の国土全体、ことに東京あたりからかなり遠隔の地になりますと、これでは困るという国民の皆さんの声がかなり強いわけでございまして、そこいらのところを総合的に考えて対処しなきゃならない。と言って採算関係を全然無視してかかるというわけにもまいらないわけでございまして、したがって、そこいらに必ずしもぴたっとごもっともということばかりそろわないわけです。幾らか不合理と言うか、幾らか容易ならざる事態があるわけでございますので、そこいらあたりに若干、完全なる論理的にもその他の諸事情の上から言ってもぴたっと合う、ごもっともだということがなくても、そこいらのあたりを、一見矛盾するがごとくであるが、これを調和さしていかなきゃならないというところに政治としてのめんどうがあるわけでございますので、いまも目黒さんおっしゃるような点から申しますと、容易ならざる事態のもとで整備五線というようなものを進めていかなきゃならないということでございますが、私といたしますとそういうめんどうがあるから整備五線、新幹線はやめとこうというようなことでは政治にならぬというように考えております。したがって、そこいらのめんどうなところを克服しつつ今後進みたいと、こういう次第でございます。
#40
○目黒今朝次郎君 要望ですがね、きょう時間がありませんから、国鉄側も整備五線に対する見解をまとめてもらって、表明してもらいたいと思うんです。
 ただ、大臣ね、相矛盾するのも結構なんですけれども、それを国鉄労働者がけしからぬというふうに何でもストレートに国鉄の労働者にぶつけてくる、従業員にぶつけてくる、重箱のすみっこをほじくって国労、動労の悪口を言う、そんなふうにこの質を転化されるようなかっこうで政治を論争されたんでは、労働組合もいいですけれどもね、本当に従業員かわいそうですよ。夜も寝ないで働いている従業員かわいそうですよ。戦前、戦中、戦後やってきたようないまの五十何歳の諸君などもろにその赤字をかぶせられて肩身の狭い思いをして歩いている。そんなことを従業員にさせては、これは政治が成り立たぬと、私はこう思うんです。だから、政治的発言はいいけれども、しわ寄せを全部国鉄労働者にやるような形はやっぱりやめるべきだと、そういう点は私は特にこの整備五線については言っておきますから、総裁と労働組合が結んだ協約とあなたの発言が全然すれ違っているんです。それで何ぼ労使関係をうまくやれと言ったって労使関係うまくいくわけないです。総裁の立場はどうなるんですか。
#41
○国務大臣(福永健司君) 私は、いま御主張のような点につきましては大変あなたのお考えに似ている人間なんでございまして、私はいま御指摘のような点について、国鉄の従業員に対しては大きく理解し、同情をもって臨まなければならないというような考えを強く持っております。でございますから、しわ寄せを従業員の方へすべて押しつけるというような、そういう考えでは毛頭ございません。むしろ、私は日本の国鉄をして世界の中でもっともっと高い位置づけをしていくよう、幸いにしていま世界の各国でいろんな観点から日本の国鉄を見直して、日本の国鉄の協力を得て、ないしはそういうところにいろんな指導もしてもらってというようなこと等もあらわれていることを大変私は喜んでいる次第でございまして、こういうところを実際に生かしていかなければならない、そういうように考えております。
 ただいま目黒さんからいろいろお話がございましたその精神を、そういう方面にも、まだまだいろいろございましょうが、強く生かして、日本の国鉄、赤字の国鉄、赤字の国鉄と言われております日本の国鉄を何とかして蘇生させる、生かしていく、こういうことにしたいと強く念じておる次第でございます。
#42
○目黒今朝次郎君 まあ期待しています。
#43
○田代富士男君 ちょうど質問時間は三十分という短い時間でございます。そこで、まとめて質問をしていきたいと思いますから、よろしくお願い申し上げます。
 提案理由を見てみますと、現行の国鉄運賃法上営業キロについて規定がなく、営業キロの定め方について疑惑が生ずるおそれがありまして、速やかに法の整備を図る必要があると述べられておりますけれども、現在、国鉄の行っている営業キロの定め方について何らかの疑義が発生しているのか、この法律を提案された事情について説明を求めたいと思います。
 また、現行の国鉄運賃法が昭和二十四年に制定されて三十年近くなりますが、現在国鉄が定めております営業キロで問題なく今日まで運営されていたのでありますが、この営業キロの概念というものは社会的にも確立したのではないかと私は思っておりました。ところが今回急に法の不備というようなことから改めて営業キロについて定める規定を設けることになっておりますけれども、現在の営業キロの定め方を誤りだときめつけることにならないのか。特に昭和二十四年に御承知のとおりに国鉄運賃法が制定された際には、第三条の営業キロというものはどのように理解されていたのか。このことも改めて聞きたいと思いますし、また、新幹線が発足した時点でどうしてこの問題に供しなかったのか、そこらあたりも私は疑問でなりません。その点を御答弁いただきます。
#44
○国務大臣(福永健司君) いま田代さん御指摘の数点につきましては、後刻担当者からも答弁をさせますが、いずれにいたしましても、いままで間違っておったとか何とかというほどのことではございませんけれども、読み方によっては、ないし理解の仕方によっては疑惑を生ずるようなところが若干あるというようなこと、そしてそのことが、前よりも、いまも御指摘があったような幾つかの変化した事態のもとにおいてそういう点についてそれなりの備えをすることが疑義を少なくする、なくするということになると、こういうようなところからその措置が望ましいと考えるわけでございますが、それからそれで、政府や国鉄みずからが進んでそういうことをせずに議員の皆さんからこういうことを言い出していただいたんで、これはありがたいという、率直に言ってそういうかっこうでございますが、そういうことではそのこと自体について反省を必要とするではないか、こういうような点については、ある程度私もそういう反省をしなければならない、こういうように思っております。
 また、新幹線ができた当時においてある種の事情の変更ないし変化があったのでありますから、そのときはそこときで対処すべかりしものではなかったかという点、これもまあ、それほどではありませんという説明をいろいろいたしておりますけれども、私といたしますと、いまからそう言ってもしようがありませんけれども、早くからそういう顧慮がなされていれば、なお一層よかったということは私は認めるべきである、こういうように思います。そういうようなことを踏まえまして、いろいろ変化もあった現時点でございますから、それなりのことをたまたま議員提案でこういうことをなにしていただいて、大変率直に言ってありがたいんです。ありがたいんですが、ありがたい方にかぶせてほおかぶりしておったというんでおしかりを受けるかもしれませんが、将来できるだけそういうほおかぶりのないようにしなけりゃならない、こういうように考えております。ただ、先ほども申し上げましたように、どうも日本では政府なんかがいろいろなのを提案して、国会で御審議いただく案件は圧倒的に政府提案のものが多いという、これが民主国会のもとにおいていいか悪いかは別問題でございまして、政府は一生懸命に努めますと同時に、今度のようなありがたいことを議員さん方でやっていただけばなおありがたいと、こういうように存じておる次第でございます。
#45
○田代富士男君 二十四年発足の運賃のときの解釈についての御説明がありませんでしたけれども、時間がありませんから、いま大臣が、読み方、理解の仕方によればそういう疑わしきことがあると、言いにくそうに言っていらっしゃいますけれども、言いにくいところの問題が今回の法案の趣旨じゃないかと思うわけなんですが、そういう点で新幹線のときにもこの問題を検討しておけばよかったということも素直に認めていらっしゃいますから、その点を了としたいと思いますが、今回問題となっております新幹線だけでなく、過去に実測路線と実測距離と相当かけ隔てのある営業キロが採用されている区間があると聞いておりますけれども、具体的な事例を説明していただきたいと思います。これは時間もありませんから概略で結構でございますが、たとえば航路区間の運賃については実測距離と相当開きがあるということを聞きますけれども、実情の説明を求めたいと思います。また、今回の改正法でこれらの実測距離と開きのある営業キロを採用している線区のすべてについて明確な法的根拠を与えることになるのか、ここらあたりもあわせて御答弁いただきたいと思います。
#46
○説明員(吉武秀夫君) 航路につきましては、貨物について青函、それから宇高航路について実キロと異なる営業キロを設定しております。青函航路につきましては、営業キロ程は百十三キロでありますが、貨物の場合にはこれが三百キロとなっておりまして、宇高の場合には同じく十八キロが五十キロというふうになっております。そのほかのところとして上りと下りの実測が異なる例がございまして、たとえば大垣と関ケ原、ここが垂井経由で十三・七八キロ、それから新垂井の増設したところが十六・六八キロで、十三・八キロと違っております。それから上越線の湯檜曾と土合は、これは上りが六・六一キロ、下りが三・四八キロということで六・六キロというふうに違っておりますが、線増の場合にはいずれももとあった在来の線を営業キロというふうにしておりまして、今回の場合も現在行っておりますものはそのままお認めいただきたいというふうに考えております。
#47
○田代富士男君 今回の問題で営業キロの取り扱いを明確にするというのでは現状の不合理を糊塗することになるのではないかと私は思うわけなんですが、すでに実測キロを基礎としまして営業キロを定める方向に持っていくという、これが一つ正しい方向ではないかと私は私なりに理解をしておりますけれども、たとえばいまもいろいろ説明がありましたが、東京から大阪までの新幹線を利用した場合は三十七キロ、東京から博多まで新幹線を利用した場合は百キロばかり長い料金を支払っていることになりますけれども、もうこの現行の取り扱いを正当化するような法制でなくして、すべて実測キロを基礎とした営業キロによる運賃算定制度というものにすべきではないかと思いますけれども、ここらあたりが一番今回の問題点でありますけれども、いかがでございましょうか。
#48
○政府委員(山上孝史君) 全部実測キロで営業キロとしたらどうかという御指摘でございますが、現に営業しております東海道、山陽新幹線は、先ほど来出ておりますように、在来線の線増路線として扱っております。また、東北、上越新幹線は、全国新幹線鉄道整備法に基づき建設されております新規路線でありますが、これらの新幹線はいずれも輸送機能におきましては、在来線であります東海道本線あるいは山陽本線あるいは東北本線、上越本線と同一と考えられます。このように新幹線と在来線の輸送機能が同一であるということでありますので、新幹線の営業キロは在来線の営業キロと同一とすることが適切であると考えるものでございます。で、この場合に、実キロの短い新幹線の方に――区間によっては新幹線の方か実キロが長いところも御承知のようにございますが、この実キロが大勢として短い新幹線の方に営業キロを合わせればよいのではないかという御指摘でございますが、この新幹線の中の駅の区間の距離に合わせまして接近、並行する在来線の各駅の区間の距離を手直しをするということになるわけでございます。今度逆にですね。そういたしますと、新幹線と接近、並行しております在来線の利用者と、新幹線と関係のない在来線の利用者との間で営業キロの定め方に公平を欠く、不公平が生ずる等のいろいろな問題がございまして、これを直ちに取り上げるということは非常に困難であると、こう考えます。
#49
○田代富士男君 いま鉄監局長はそういう新幹線と在来線とは輸送機能が同一であると、そういう立場のもとにいま御説明をしていらっしゃいますけれども、そこで私は昭和二十四年に制定されました国鉄運賃法の解釈というものを一番最初にお聞きしましたけれども、この説明を省略しましたけれども、このことを私はここで聞きたかったわけなんです。あえてこれは私は追及いたしませんけれども。
 そこで一つお尋ねしますけれども、附則の第二項で、この法律の施行の際に適用している営業キロは、すでに改正法第七条の二に定める営業キロとみなすということは、少し広げ過ぎたのではないかと、私はこのように思うわけなんですが、少なくとも七条の二に規定する要件に該当する線区に限定して、その他については現行の営業キロを実測キロに基づいたものに改めるべきではないかと思うんですが、どうでございますか。
#50
○政府委員(山上孝史君) 国鉄が現在適用しております営業キロ程は、すでに長期間にわたりまして社会通念的に妥当なものと認められるということで判断して定めてきたものでございます。そういうことで一般社会にも定着しておりますので、この法案の第七条の二に規定するキロ数に該当するものと私は理解しているのでございます。また、仮に現在適用されております営業キロを改めて定め直すということになりますと、利用者の間に無用の混乱を生ずるというような事態も考えられますので、このような事態を回避するために確認的に経過措置を設けたものではないかと、このように私は理解しております。
#51
○田代富士男君 今回の法律をいろいろ見てみますと、いろいろな問題点がありますが、端的に言えば営業キロと実測キロとの間に乖離を固定化いたしまして、国鉄運賃制度の不合理をますます拡大しまして、今後の問題をさらに将来に持ち越すことになるんではないかと思うんですが、大臣、この点いかがでございましょうか。
#52
○国務大臣(福永健司君) まず局長に先に答えさせます。
#53
○政府委員(山上孝史君) 現在提案されておりますこの法案によりますと、営業キロは原則として実測キロによることといたしまして、例外的に同条のただし書きで、国鉄は既設の営業線に接近、並行して新増設された営業線の営業キロにつきまして、実測キロによらずに運輸大臣の承認を受けて既設営業線の営業キロによることができるというものでございまして、この現在の乖離を固定化いたしまして不合理を拡大するようなことで問題の解決を将来に持ち込むというものではないと理解しております。
#54
○国務大臣(福永健司君) ただいま局長がお答えを申し上げましたような趣旨でございますが、私が承認をするという手順も入っているわけでございますが、この承認に当たりましては、いま読みました一行、二行のことだけですと非常に簡単のように聞こえますが、なかなかお話を伺っていて思いますことは、心すべきことがたくさんあると思います。こういうことを念頭に置きつつ今後対処いたしたいと存じます。
#55
○田代富士男君 そこで、ただいまも同僚委員からこの問題よりも整備五新幹線の問題が大事であるという御発言もございましたが、けさほども鉄建審の審議の席上で、私、この整備五新幹線の問題をお尋ねいたしましたが、そのとき時間がありませんでしたからちょっとお尋ねいたしますが、私が申し上げたのはこの建設財源をどこに求めるのかということに対して、鉄監局長は公共輸送整備特別会計を新設して対処したいというような意味のお話をなされましたが、これは結構なことであると思いますけれども、この構想は関係省庁、関係業界の利害も絡むので、その実現というものは可能性が薄いのではないかという疑問が持たれるわけなんですが、特別会計の構想及び実現性についての見解をお示しいただきたいと思います。簡単で結構でございます。
#56
○国務大臣(福永健司君) まあ率直に申しまして、ある種の新税等を考慮しつつというようなことになりますと、これはなかなか問題は厄介でございます。だがしかし、私は本質的に思いますことは、国の方針として、政府の方針としてこういうことをやろうということになりまするならば、財源措置等については、たとえば新幹線の場合、運輸省がどういうものをどうなんて言うべきものではないと思います。これは政府を挙げて、大蔵省なんかは当然にこの考え方に沿って対処すべきものだと私は思います。でございますから、いまのところで何か新幹線をつくるのに、運輸省が財源を自分で見つけてどうみたいな話のようなぐあいに伝えられていることははなはだ私は心外千万に存じておるわけでございます。国でどういうことをしなければならぬかと言えば、それについての考慮はおのずからそういうことに責任のある者がみんなでやるべきものだと、こう思います。でございますから、いまのお聞きの点ですが、せっかく、鉄監局長が何を言ったか私知りませんけれども、多分言うたであろうというようなことを想像して申し上げますと、ある種の新税なんというようなことの構想もあるいは言ったかもしれませんが、それがむずかしいから鉄道は全然敷くわけにはいかぬぞというような話になったら政治にならぬと私は考えます。でございますから、可能性はあるのかどうかという御質問に対しましては、鉄道監督局長は監督局長での答えがあるかもしれませんが、私といたしましては、安定した財源を確保して何とかしてそういうことをやるのでなければできるはずがないんでございまして、やろうということを政府が決めたんでございますからやれるようにするのが政府の責任である、こういうように思いますので御理解をいただきたいと思います。
#57
○田代富士男君 ずいぶん大きい声ですが……。(笑声)
 それで、建設の一部を関係地方自治体にも負担をというような考えもあるそうでございますけれども、この問題につきましては、去る十月の三日、加藤自治大臣が記者会見をされている。それを見てみますと、こうした事業に対しまして地方自治体の財政負担というものは禁じられている。特に、もう私が説明するまでもございませんが、地方財政再建促進特別措置法二十四条の二項にこのことが、地方公共団体は寄付金、土地、建物の無償、そういうものをあれしてはならぬという規定がございます。明確にされておりますし、地方財政再建促進特別措置法施行令の十二条にも自治大臣が特に認める事項について規定されてありますけれども、大臣たりともこれはだめであるというようなことがるる述べてございますけれども、こういうことを考えますと、果たしてこれができるのか。国を挙げてやるべきであるといまは申されましたけれども、こういうように決められている。金を出すことができるのは、新幹線五線に当てはめると、地方公共団体が五線の関係で金を出せるのは橋上駅の道路部分で、橋上駅の一部だけには金を出すことはできるけれども、それ以外には金を出すことはできないと明確にこのように自治大臣が言っておりますけれども、この点はいかがでございましょうか。
#58
○国務大臣(福永健司君) 自治大臣がどういうようなことを言ったか、私必ずしもよく知りませんが、言うたかもしれぬということはわかります。でございますけれども、それはそれといたしまして、新幹線をどういうように進めようかということにつきましては、数回にわたりまして関係閣僚会議等でも協議をいたしております。したがって、内閣の方針においてどうしようということに対して自治大臣が反対することは私はないであろうと思います。そういうように見えることを彼が言ったとすれば、これよく読んでみなければわからぬと、こういうように思うわけでございまして、恐らくその言っている意味は、私どもの考えているということとは大分違うのであって、内閣の中がそういうことで不統一であるはずはないと考えております。いまおっしゃいました点、私必ずしも条文等の一字一句についてまことにこれに通じ切っているというような性格の人間ではございませんけれども、精神において私は申し上げたいと思うのでございますが、たとえば九州あたりの遠くの知事なんかは、進んで応分の負担もさしていただきまして、何とかしてひとつ新幹線はつくってくださいと。これは別に九州ばかりじゃない、あちこちで言っております。その応分がなかなかむずかしいわけでございまして、どうせ大した応分にはならぬと私――いや、これはここでうっかり言っちゃまずいんでございますけれども、そう多額の応分ということにはならぬだろうと思いますけれども、しかし進んで地方の人、知事などがそういうこともやってこの新幹線の完成を期してくれというこの気持ちは、私は非常にありがたいと思うのです。でございますから、そういう気持ちも受けまして――まあ、自治大臣か言うておりますということについて、自治大臣の言う意味はこうでございますと私が言うことではないと思いますけれども、そう食い違いがあるはずはございませんので、もし万一食い違うようでございましたら、私この上ともまた総理大臣とともに、こういうことについては考え方を統一していくべきものである、こういうように考えておりますし、閣議で申し合わせをいたします前に自治省がこういうような話であるということは私一部聞きました。それについて私は私なりの主張もいたしまして、そういうことが総合された上で皆さんに見ていただきましたように発表をいたしておる。あれに間違いはない。あれが間違いだというような人は、それなりのやっぱり覚悟をしてもらう必要があろうと私は思うのです。それでないと、あっちでもこっちでもやるんだ、やらぬのだというようなことを、こういう重大問題についていろんなことを言うべきではない。恐らくそういうことはないと私は確信いたします。話してみれば、ああそうかという程度のことであろうと思います。御理解をいただきたいと思います。
#59
○田代富士男君 では、この問題については時間がありませんから、ああそうかで終わればよろしいですけれども、ああそうかで終わらないから私は質問したわけなんですが、そのことも知っておいていただきたいと思います。
 五新幹線の着工順位についてでございますが、具体的実施計画によって、第二項で、地元の協力体制、投資採算性等を条件として工事実施計画の申請許可が行われることになっておりますが、また第三項で、「地元の協力状況等を勘案し」、土地を買収するとか、工事着工は投資採算基準に従い実施することになっている、このようになっておりますけれども、これは第二項、第三項はどんなことを意味しており、着工の時期、順位はどのようになるのか。これも鉄監局長はけさは、こういうような条件との見合いというものが非常に問題であるというような意味をけさちょっとお聞きしたところでございますけれども、けさは時間がありませんでしたから、この点について御説明願いたいと思います。
#60
○政府委員(山上孝史君) 十月三日に了承されました具体的実施計画によりますと、端的に言いますと、逐次着工ということでありまして、そのためにまず第一では、速やかに一斉に本格的な環境影響評価を実施をする、それが完結した路線につきまして地元の協力を取りつけて、それで国鉄の再建に支障のないような情勢判断ができましたら、工事実施計画の認可等手続を進めて逐次着工ということに運びたいということでございます。
 その中で、特に先生御指摘の「投資採算を考慮した基準」という言葉もございます。これについて若干申し述べますが、この完成後の収支見込みは、当然といたしまして、輸送の需要、それから建設のコスト、時間の短縮効果あるいは公害等の外部不経済、これを考慮し、また国民経済の発展と国民生活領域の拡大等国土の総合的な発展に果たす役割り等を勘案した総合的な基準を考えたいと思っております。
 それで、工事の実施計画の認可は、二にありますように、並行在来線、これを含めまして計画の投資採算を考慮して国鉄の再建に支障を来さないというときに認めることになっておりますが、この投資採算を確保する手段とか、公的助成及び財源措置の検討結果による助成のあり方等と見合う問題でございます。その条件の整ったところから逐次工事実施計画を認可し、着工いたしたい、こういう考え方になっているわけでございます。
#61
○田代富士男君 もう時間が来たようでございますから、最後の質問でございますが、整備五新幹線の具体的実施計画の決定というものに対しては、きょうは時間が余りありませんでしたから、もっと具体的な問題、収支採算の問題等も質問したかったのでございますけれども、もう御承知のとおりに、こういうような建設への重要な前提条件となるべきいろいろな諸問題が、私の立場から見るならば、たな上げしたままこれが見切り発車的な感じもするような決定をしておりますけれども、着工のための条件が整ってない。いまさっき同僚委員が申されたとおりに、「むつ」を佐世保港へ受け入れるために新幹線を敷設すると、こういうような政治思惑的なそういうところからこういうことが実施されるとするならば、これは国鉄再建の道がいま緒についたところでございますし、五十三年、五十四年でどうするかという対策も立てなくちゃならない、その再建のめども立ってないときにさらにこれが赤字を生むような――現在の予定では五兆五千億ですか、それだけの予算がかかる。これが価格上昇等で約八兆円近くもかかる。そのような莫大な、国鉄だけでは負担できないような、さらに赤字も生むべきそういう事業をやろう、その前提条件が整っていない、こういうところから、建設に当たって財源措置を明確にし、諸問題をこのようにいたしますということをもう一度運輸省、国鉄部内において検討して、さらに構想を示すべきではないかと思うのでございますが、時間が参りましたから私の質問を終わります。
#62
○国務大臣(福永健司君) ただいまのお話の点につきましては、私自身も整備新幹線等に着工して、そしてまたそのことについてはすでに方針をある程度明らかにしたのでありますが、このことによって、仕事を進めることによって国鉄の足を大きく引っ張るというようなことであっては、これはとんでもない話でございまして、いまいろいろお話をいただきましたが、私は国鉄のためにも大変いいことになるように、そして日本全体のためにいいようにと思ってのことでございますので、いろいろお話しの点等につきましては、よく気をつけて対処したいと存じます。
    ―――――――――――――
#63
○委員長(三木忠雄君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、平井卓志君が委員を辞任され、その補欠として中村啓一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#64
○内藤功君 本法案の条文の質問に入ります前に、一点だけこの機会にお考えを聞いておきたい問題がございます。
 これは現在国鉄の周辺が、いろいろ環境が変わってくる、それから国鉄の線路をはさんだ両側の通行のいろいろな問題が起きてくるということに絡みまして、国鉄の跨線橋なり自由通路の使用問題というのがあっちこっちで非常に多くなってきているのです。それで、緊急にいま一つお聞きをしておきたいのは、国鉄当局が――国鉄常盤線の水戸駅の跨線橋の問題なんですね。これはまず建設はいつで、どのくらいの資金がどこから出ているのかという点をちょっと御説明願いたい。
#65
○説明員(半谷哲夫君) お答え申し上げます。
 水戸の跨線橋をつくりましたのが、できましたのが昭和四十九年でございます。それで、これは当時茨城国体がございまして、地元の水戸市を中心に非常に要望の強かったものでございまして、お金は全額水戸市側で負担ということで、工事費は約二億一千万円であります。
#66
○内藤功君 国鉄の負担はないんですね。
#67
○説明員(半谷哲夫君) 全額市側負担でございます。
#68
○内藤功君 そこで、これは総裁も聞いていただきたいんですが、四十九年に建設されたものなんですけれども、ここに地図を持ってきましたが、これは水戸駅ですね。ごらんになれますか。これが南北を通ずる跨線橋なんですよ。それで、全額県と市の支出でつくられたものなんですが、市の方に還元がないどころか、ここを通る人はいま八十円の通行料、入場券を買ってここを出入りをしている。全部これ市と県がつくったのに、それを全部、通る人は小学校、中学校の子供も含めてお金を払っている。一日八十円で、往復すると百六十円。大体学区で言いますと、ここが小学校で三ノ丸小学校というのがあって、ここに第二中学校がある。これね、毎年必ず新聞が特集やるわけです。この問題で。この南の方にいる人たちは、この有料の通路を通らないとずっと二十五分ぐらいかかって、この赤白で点線を引きましたこの踏み切りを通って行くから、二十五分ぐらいよけい時間がかかる、こういう状況なんです。国鉄さんは一銭も出していないで市と県に全部負担を負わせてお金の方は取っている。国鉄の運賃とか料金というものは、人間様が足で歩かないからかわりに車で運んでくれる、それでお金を払うんですが、人間様が自分で歩いてお金を払っている、こういうような状況があるわけです。しかも四十九年のときは三十円だったけれどもいまは八十円、こういうふうに値上がりをしている状況で、これはもうだれが見ても常識的に考えることのできない問題なんですね。
 そこで私は、こういうのはほかにもいろいろ例を聞きますが、貴重な時間なので余りこの点ばかりに時間をかけてられませんけれども、総裁並びに国鉄当局はこういう住民の利便、それから地方自治体に全額を負わせているこういう跨線橋の利用について、もう少しこれは改善の方法があり得ると、たとえばこの北南を通ずる通路は自由に通行させるようにして、そしてこの各ホームに降りるところに改札口をつける、これ一つの方法です。これはもういっぱいあるわけですね。このぐらいがなぜできないか。
 それから、当面の方法としては、小中学校へ通う子が、中学の場合四百六十五名、それから小学校の場合は六十五名おります。こういう子供たちについては、少なくとも証明書を出してやって子供たちだけは無料で通せるというような、たとえばの検討ですが、こういった点をひとつ考えていただきたい。このぐらいのことを考えられなくて値上げの方ばかりどんどん出してくる。さっきもお話がありましたが、値上げの方はよけい入ることばっかりやっている。まず私は注文すべきものをちゃんと注文しておかないと、こういう法案の出し方も問題ですし、やり方も問題です。これどうですか。
#69
○説明員(吉武秀夫君) いま図面でお示しいただいたように、現在は北口と南口との間を跨線橋がございますが、これも実は四十九年ですから、そう遠い昔にできたものではないんでございまして、このころのそういった構造につきましては、かなり橋上駅というような発想があちらこちらにありまして、そういう形でできておるものが多いと思います。ただ、水戸の場合にどうしてそういうふうな形になっておるかと言いますと、どうもいろんな協議をする際に、橋上駅の方はどうだという話もあったんでございますが、南口に駅の口が欲しいというようなこともあって協議が調わなくて、そういう形になりますといきなりホームに降りることになりますので、お客様の乗り降り等、非常に混雑するし、かつまた改札が北口と南口というところにありまして、コンコースの、ラッチの中に入ってしまうので、それではまずいんではないかということでいろいろ議論があったんですが、結論的に申しまして、水戸市はそれでもいいからとにかくいまの形にしてもらいたいということで協議が調ったというふうに聞いております。
 で、先生がおっしゃいますように、橋上駅にしてやるのが普通は自然なんでございますが、現在そういう形になっておりますので、いまのままでそういったハードの面が変わりませんとちょっとほかの橋上駅と同じような扱いにするのは困難ではないかということで、まことに残念ではございますがそういうことになっておるわけでございます。
#70
○内藤功君 市の当局にもいろいろ話を聞きましたが、市長は、市議会の方では、国会に対しても運輸省当局に対しても、今度は無料で通れるようないろいろな御配慮をお願いするために陳情する、最近ではそういう答弁になってきているんですね、四十九年当時のことは私は知りませんが。
 それからもう一つは、いまの子供の通行の問題ですね。子供の通学の問題。定期券を買っているらしいんだね。入場券の定期券ですか、一日往復で百六十円。まともにいくとこれは約四千円ぐらいかかる。そのまた定期券を買って、よけいな出費を市民の子弟が払わされている。何としても通行は無料にするというようなことを、これは当局の御配慮で研究してもらいたいと思うんですがね。総裁、これはいかがですか。
#71
○説明員(高木文雄君) ただいま初めて伺いましたですが、いろいろ経緯もございましょうけれども、また時代とともに変化もあることと存じます。したがいまして、現状に即してどうしたらいいか、よく事情を聴取してみたいと思います。お話を承ります限りでは何か対策をとる必要があるのではないかなという感じでございますが、なお恐縮でございますが、ただいま初めて伺ってまいりましたので、対策については後日お答えを申し上げたいと思います。
#72
○内藤功君 大臣にひとつ煩わしたいと思いますが、これもやっぱり国鉄がこういう細かいところもやっているということがないと、値上げばかりしてあとはいばっているという、さっき目黒委員からも発言がありましたが、往々にそういうことも感じるんです。例を出せと言うから私は一ついま例を出したわけです。ひとつこの点を大臣の方からも極力当局を督励して、これだけ愛される国鉄をやっているんだということをこういうところで示さないといかぬと思うんですね。子供に無料で通れるような証明書を出す、これはどうですか。御即答されてもいいような問題だと思うんですか……。
#73
○国務大臣(福永健司君) 国鉄総裁がいまお答え申し上げましたが、そういう趣旨で善処するように私の方からも督励をいたしたいと思います。
#74
○内藤功君 それでは次に、私は一番この法案で問題に思うのは、いわゆる在来線の線増工事と言いますか、線路増設工事、この場合あるいは改良工事と同じような考え方でこの新幹線というものを考える。先ほど山上鉄監局長は輸送機能が同一だということからごくごく形式論理的に御説明なさったわけですが、どうも輸送機能が同じだということは両方とも輸送機関だ、理屈っぽく言えば。両方とも輸送機関だという説明であって、これでは説明にならぬですよ。線増工事とこれは違うことば非常にはっきりしていると思う。新幹線というのは、経理の面から見ましても、運行の面から見ましても、在来線の単なる線増の場合とは違って、独立した営業路線として国鉄御自身がお取り扱いになっているんじゃございませんか。これを線増工事の場合と同じようなお扱いをされるということは、私は筋が通らぬと思います。この点についての御説明、ただ輸送機能が同じだというだけではちょっと納得できないですがね。
#75
○政府委員(山上孝史君) 東海道新幹線、それから山陽新幹線につきましては、国鉄法の五十三条の規定に基づきまして線増として認可したものでございます。
 なお、先ほども申し上げましたけれども、並行するあるいは近接する在来線の営業キロ程を適用するということにつきましては、輸送機能が同じであるからそれが適当であろうということでいままで長期間定着してきたということを申し上げたわけでございます。
#76
○内藤功君 それが私は非常に説得力がないと思うのは、いいですか、私、この間イギリスへ行きまして、あの鉄道にも乗ってみてまいりましたが、あすこは日本流に言うと昔からの在来線が走っておって、その線路の上をインター・シティと言うのですか、時速百二十五キロですか、百二十五マイルで走るインター・シティという特急が走っておるというんですね。ところが、日本の場合は全国に新幹線網をつくるという広大な計画のもとに、まず経理上から見ると、線区別損益でも新幹線は独立して損益を出しておるんです。ダイヤもまた全然これは独自のダイヤであります。旅客にとっても在来線と違って選択の余地がない。こういうようなものを私はいわゆる線増工事と同じように見ていくと、いままでの線に沿って一つ線をつくるというようなものと同じに見るということ自体がどう見ても運行上、管理上、経理上も納得いかないと。この説明に山上さんのは何度聞いてもならぬのです。さっきからの答弁を聞きていると。この点はどううふうに見ますか。
#77
○政府委員(山上孝史君) 国鉄法の五十三条に基づいて線増として認可をいたしました営業中の東海道新幹線、山陽新幹線につきましては、再三御説明したとおりでございます。それから上越、東北両新幹線につきましては、新幹線整備法に基づきまして新線として認めるものでございますが、これにつきましても、その実態が在来の東北本線等に並行あるいは近接してその輸送機能が同一と考えられますので、本日御審議中のこの法案、この趣旨で措置していただけたら非常にありがたいと、このように理解しているわけでございます。
 なお、先ほど来話題になりました整備五新幹線等につきましては、これから本格的な環境影響評価等を実施いたしますので、路線等もまだ全然決まっておりません。それは具体的な路線等が決まって、そのときにその法案の趣旨に従ってこの規定を適用し、それで結論を出すべきだと思います。
#78
○内藤功君 新幹線というのは独自のやはり営業部門ですね。これは何回も繰り返しになりますが、経理上も線区別の損益というものは別に独立しておるし、それからダイヤも独自のものです。何回繰り返しても同じですが、あなたの答弁は同じです。結局値上げのためのいろんな理屈、値上げを合理化するための理屈というふうにわれわれは考えざるを得ません。
 最後に、この問題について、これも先ほどから質問がありましたけれども、議員立法で出してきたということももちろん問題ですけれども、今臨時国会の前に運輸省関係の法案、国鉄関係の法案というものの中にこれは一つも話題に出ておりませんね。出ておりません。これはいかなる場合でも、臨時国会、通常国会の前にこういう法案であれば事前に準備をして、本来なら政府提案で出してくる、閣法で出してくるべきものです。仮に議員提案で出してくるにしても、さっき福永大臣は声を大きくして言っておられたけれども、結局もとは国鉄なんです。去年の国鉄運賃法にしたってそうなんだね。みんなもとは国鉄なんです。これはみんなこの中ではわかっているんです。そういうものを事前に何の話もなく、私どもがこういう法案が出てくるということを聞いたのはもう一週間ぐらい前です。これは国会軽視もはなはだしいと思うんですね。私は、こういうような点について非常に国会を軽視をして、国鉄なり運輸省当局が自由民主党の何人かの議員の方を提案者として出してきた。あれは自民党の議員さんが勝手にやったんだから国鉄は知りません、運輸省は知りません、これでは通りません。言葉では議事録の上に残っても、われわれはこれは通らない話だと思うんですね。非常な国会軽視であって、はなはだぼくは遺憾なことだと思うんです。理事会でもこれは言いました。これは運輸大臣にお聞きしたいんですが、こういうような点について、率直にどういうふうにお考えになるかということです。
#79
○国務大臣(福永健司君) 先ほどから申し上げておりますように、国会における立法の経過の中で圧倒的に政府提案のみが多いということがいいか悪いかということは、これはいろいろ意見があろうと思います。少なくとも民主国家においては逆のことも主張はできると思うわけでございまして、今度のことにつきましては先ほどからいろいろ申し上げておりますが、国会の側で御提出になった議案としてお取り扱いいただいておりますことについては、まことにありがたいということを率直に申し上げます。内藤さん、軽視とおっしゃいますが、私どもは軽視しているのではなくて非常に尊重して、国会でやっていただくことがありがたいと、こういうように言うておるわけでございまして、ひとつまたこう申し上げれば何かおしかりがあるような顔つきでございますが、どうぞひとつ軽視しておるのではございませんので、大変尊重し、かつありがたがっておるのであると、こういうことに御理解をいただきたいと思います。
#80
○内藤功君 国会の重視、軽視という問題は、福永さんのお言葉返すようだが、与党の議員が非常に熱心にこういう提案に提案者になって出してきてくれた、これはありがたいと、この面を言うんですが、野党は一体どうなんです。野党は、やっぱりこれを受けてからそれなりの期間をもらって、そして法案を真剣に議論をし、党内でもきちんと時間をかけて議論をして、そして質問のいろんな材料を集める余裕期間というのが常識的にございます。これは議会政治家としての長い経験をお持ちの福永さん、野党になられたことはあるかどうか、長い政治経験なので私はわからないけれども、野党というのはそういうものなんです。どういう問題があるかと。これはやはり国会の重視、軽視という問題、与党、野党両方を通じて考えていただかなくちゃなりません。われわれはそういう意味で、これは遺憾ながら国会の軽視だという念をぬぐい切れないんです。このことを申し上げておきたいと思う。
#81
○国務大臣(福永健司君) 議論するつもりではございません。御提案をいただいたことも、それから後御熱心に御審議をいただいていろいろ御注意等をいただいておりますことに対しましても感謝をいたしておる次第でございまして、別にこれは御質問ではございませんが、私も鳩山内閣の初期にごく短い間野党になったこと等がございまして、ある雑誌に「野党の味」という随筆を書いて、それがわりあいに好評であったことをいま思い出しておるわけでございますが、ただいまのお言葉はありがたくちょうだいしておきたいと思います。
#82
○内藤功君 先ほどから裁判云々という問題があるんですね。そこで、これはどなたがお答えになるかわからないが、この法案が出た場合に、この裁判を起こしている原告の立場から見ると、こういう法案が出た、見なさい、いままでは法律の根拠がなくてやってきたことがこれで逆に明らかになった、こういう理論構成になるんです。そして、ほかのところでも同じような訴訟が――これは訴訟の金額が少ないから軽く見るかもしれないけれども、やっぱりその訴訟に出すことにかけられた市民の執念というものは軽視すべからざるものですね。そのあたりの影響をどうお考えになるかということを、これは訴訟の問題ですが、どなたですか、担当者に伺いたい。
#83
○説明員(高木文雄君) 私どもはしかし、この法案は訴訟とは関係ないと考えているわけでございます。今後この法律が通りました後の問題としてはこういうルールで行くということになりますけれども、それ以前の問題はやはりその法律が通る前の状態で原告、被告の間で争っていかなければならないわけでございまして、そういう意味ではこの訴訟には、今回の法案を出していただき、もし成立させていただくといたしましても、やはり訴訟問題は訴訟問題としてこれから原告は原告の立場でがんばられましょうし、私どもは私どもで被告の立場でがんばっていかなければいかぬというふうに考えております。
#84
○委員長(三木忠雄君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#85
○委員長(三木忠雄君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#86
○委員長(三木忠雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#87
○委員長(三木忠雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 午後一時二十分まで休憩いたします。
   午後零時二十分休憩
     ――――◇―――――
   午後一時二十二分開会
#88
○委員長(三木忠雄君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 運輸事情等に関する調査のため、本日の委員会に新東京国際空港公団総裁大塚茂君、同理事角坂仁忠君、日本鉄道建設公団理事大平拓也君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(三木忠雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#90
○委員長(三木忠雄君) 運輸事情等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#91
○青木薪次君 大臣にお伺いいたしたいと思いますけれども、国鉄の構造的な欠損の問題についてどうするかということが前回の国会まで各回の国会で議論をされてまいりました。当委員会でも再三論議したわけでありますが、国鉄再建の基本方向というものが決定をされたわけであります。このことは、国鉄の運賃法定制緩和の問題とうらはらの関係で国鉄再建の基本方向は決定されているはずであります。このことは、国鉄の経営上の負担の限界を超えると認められる構造的欠損について国民的な立場、すなわち国民経済的な立場と言った方がいいと思うのでありますが、これを考慮して公的助成を含む所要の措置をとるということになっているわけでありますが、各新聞その他資料を持っているわけでありますけれども、この問題について、政府部内でも関係閣僚協において議論をされてまいりましたし、その都度福永運輸大臣も積極的な発言をされておるやに聞いておるわけでありますが、五十四年度予算を策定する段階において、どのような形になっているかお伺いをいたしたいと、こう思います。
#92
○国務大臣(福永健司君) 青木さんのいまのお話のごとく、国鉄の構造的欠損に対して国がしかるべき方策を講ずることはもちろん必要でございまして、いろいろいままでにもそういう物の考え方のもとに関係閣僚等で検討をしてまいっておりますが、正直に申しまして、まだ、それじゃ、しかとそういうことができるというような財政的な方策等が確立するに実は至っていないわけでございまして、この点につきましては、私も非常に遺憾に思っておりますが、来年度の予算要求等に当たりましても、そういうような見地から、われわれは相当な決意を持ってこれに対処する必要があり、財政当局等についても強くそれを求めているわけでございます。一部新税等についても考慮したりはしておりますが、私は国鉄の構造的欠損に対してどうするかということ、これについて内閣は内閣で考えなきゃならないということの結論からいたしますならば、別に運輸当局が新税についてどういうものがというようなことを考えるということは、私は幾らか筋違いのような気がしておるんでございますが、いかんせん、実情といたしますと、この種の要求をいたしますると、それじゃどういうような考えがあるんだとかというような話が一緒に出てまいります。そういう見地から、それのみだとは思っておりませんが、一部そういうことも考え、かつ、その考え方を表明しつついま対処しているということでございます。
 しからば、そういうことについてどの程度は財政当局も賛成しようとか何とかいうところまでまだ実際のところ行っておりません。はなはだ残念でございますが、これから強力に、こういうことが必要であるということ、そういうことについてはおおむね意見の一致を見ているというような、そういう根拠に立ちまして、その必要なことに対する財政支出その他しかるべき方途について、今後も強く対処していきたい、こういうように考えておる次第でございます。
#93
○青木薪次君 構造的欠損については公的助成を含む所要の措置をとるということとうらはらの関係で、これを裏打ちした前提に立って所要の措置をとるというように政府の方向として決まっているという方向で理解していいですか。
#94
○国務大臣(福永健司君) そういう考え方のもとに、どの程度にその公的な措置がとれるかということではなかなか問題はございますが、物の考え方といたしましてはいま青木さんのお話のような考え方で進んでまいりたい、こう思っております。
#95
○青木薪次君 国鉄総裁、構造的欠損というのがどういうように課題としてあるかということを、課題ごとに、余り長くなく、あなたは演説がうまいから、時間がありませんから、課題ごとに言ってください。
#96
○説明員(高木文雄君) いろいろな見方があると思いますが、いますぐに頭に浮かびますのは、地方交通線に関連するもろもろの負担、それから戦中戦後を通ずるいろいろな事情によって大ぜいの職員を抱えたわけでございますが、それに関連して年齢構成がゆがんでおりますが、それに伴って生ずる過剰な退職金負担あるいは年金等の負担、それからよく言われます学生割引を初めとするもろもろの公共割引負担、最後に収支均衡がとられた上で処理を決めることになっております包括的に申しますれば過去債務とも言うべきもの、それに関連する負担というようなことが構造的欠損の典型的なものとして今日まで言われてきたわけでございまして、なおいろいろうちの経営状態を分析いたしますと、また違った要素でお願いをしなきゃならない国鉄だけで処理しかねる部分というのが出てくる可能性がございますが、いままでのところしばしば多くの方から言われ、私どもも認識しておりますものを申しますと、いまの四種類ぐらいになるかと思います。
#97
○青木薪次君 いま総裁の言われたその中で、学生割引の点で、文部省の大学局長ですか、お見えになってますのでお聞きしたいと思いますけれども、国鉄から何か要請なり陳情を受けましたか。
#98
○政府委員(佐野文一郎君) 本年八月三日付で国鉄総裁から文部大臣に対しまして、五十四年度において六百九億円と見込まれる通学定期旅客運賃に係る割引負担額について、五十四年度予算案策定に際し御配意を願いたいという御要請をいただいております。
#99
○青木薪次君 そのことについて、いわゆる公的な立場において負担をするということについて、文部省としては、これは文部省が負担するとか大蔵省が負担するとかということは別として、この公共負担の問題については何とかしなきゃならぬということについてはどう思いますか。
#100
○政府委員(佐野文一郎君) この通学定期割引等の文部省関係の運賃割引につきましては、いずれも長い歴史を持って行われているものでございますし、私どもとしてはそれが維持されることを切望をしているわけでございます。国鉄だけではなくて、民営鉄道においても措置されている事柄であり、これらに対して対処をするということがかねての懸案になっているということは十分に承知をいたしておりますが、われわれも御要請をいただいて検討はいたしておりますけれども、事の性質上文部省で対応するということが非常に困難であると、やはり広く関係省庁の割引を含めまして運輸省の御当局において総合的に御対処をいただくというのが望ましいという考え方を持っております。
#101
○青木薪次君 厚生省見えておりますか。厚生省は同じ考え方ですか。
#102
○説明員(板山賢治君) 身体障害者の国鉄料金の割引問題というのは、やはり運輸省あるいは国鉄から先ほど来のようなお話がございまして、私ども検討をさしていただきましたが、実は心身障害者対策基本法というものがございまして、心身障害者の福祉は国だけの責任ではなくて、公共機関、民間その他みんなの力でこれを推進していくと、国鉄料金の割引というのはそういう国民各層の努力の一つの象徴として私ども実はとらえておりまして、これがもし肩がわりないし廃止というようなことになりますると、現在行われておりまする放送受信料の軽減とかあるいは各種の割引問題、すべてこれを公的に負担しろというふうな問題にも発展しかねませんし、そういった国民各層の力で福祉を推進するということが阻害される、後退するという一つのきっかけにもなりかねないと、このような観点から、いま文部省からもお話ありましたように、なかなか政策負担ということで私どもの立場でこれに対して手を差し伸べるということは困難だと、このような状況にいまありますことを申し上げたいと思います。
#103
○青木薪次君 破産寸前にある国鉄について、いまの答弁の、わしらはとにかく困るんだということだけでは、これはやっぱり行政官庁としての答弁ではないように思うんです。厚生省のいまの更生課長の答弁より大学局長の方がまだ前向きだがね。こういう点について、学割を廃止しちゃいけないということは同じ意見ですよ。また、身障者の割引を廃止しちゃいけないというのも同じ意見ですよ。これは政策担当実施官庁で負担するのか、あるいはまた運輸省で負担するのか、まあ運輸省と大蔵省同じ立場だと思うんだけれども、そういうことになるのか、その点についていろいろな談話やその他座談会の内容も私ども聞いておりますけれども、その点について運輸大臣、とにかく趣旨には賛成だけれども、おれのところに被害があっちゃ困るんだということだけで問題の解決はできないという段階に来ていると思うんですよ。この点大臣どう考えますか。
#104
○国務大臣(福永健司君) 委員会からの督励もいただきまして、関係閣僚会議等も何回かやりましたのでございますが、その都度私はいまのままではいかぬということを主張し、そこは他の閣僚諸君もわかっておるのでございますが、さてそれから政策実施官庁においてそれでは負担するというところへなかなかいかない。私はそういうことにしてもらわなければ困る、国鉄はどうにもならぬというようなことを言うておるのでありますが、割引はしてもらいたいが、自分の方で負担してということにはどうも賛成できないということで、実はなお一層研究しようというようなことでだんだんだんだん何回も順送りに後へ来ております。しかし、今年も次の年の予算要求をする時期に来ていろいろ折衝しているときでありますから、何とかしてこのことについて前進をさせたい、こういうように私はひたすら考えておるわけでございます。まだその前進した姿にまで至っていないことは残念でございますが、あきらめて、もうそれじゃいままでのとおりかというように考えているわけでは全然ございません。何とかしたいと、こういうように考えて対処している次第でございます。
#105
○青木薪次君 大蔵省の小粥主計官、見えていますね。大蔵省としてはどう考えますか。
#106
○説明員(小粥正巳君) ただいまの公共割引の問題でございますが、御議論ございましたように、実は各省の予算にも大変密接な関連がございますむずかしい問題でございます。私ども、この問題につきまして関係各省間で御議論が十分に詰まって一つの方向が出ていると、そこまでの段階にはまだ至ってないように思います。さしあたって来年度予算の問題でももちろんございます。その中でなお関係各省のお話も十分に承りながら慎重に検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
#107
○青木薪次君 この問題については、私が知っている限り、慎重にひとつ検討すると言ってから、記憶に新たなところでは十年くらい慎重に検討しているんですね、このごろは、さっき午前中大臣はわれわれがびっくりするくらい大きな声を出されたんだけれども、そういう声をわれわれはつい最近でも石田博英さん、それから田村運輸大臣、それから福永運輸大臣に至るまで、歴代の大物運輸大臣が最近でもこのことを大きな声で実は政策実施担当官庁という答弁をされているわけですが、来年度予算でこの問題については決着をつけるというような決意に立つように、大臣、その辺で強力にひとつ閣内で検討してもらいたいと思うんですけれども、いかがですか。
#108
○国務大臣(福永健司君) 青木さんのおっしゃるとおりのことが望ましいと思います。しかし、いま正直に申し上げますと、こっちが望ましいと思うほどにはどうも関係閣僚の方が望ましいほどの姿勢に至っていないということは、もう正直に申し上げて残念に思います。ですから、必ずしもどの役所に負担させるというようなこと等ばかりでなくて、何らかの財源措置を講じて、いまどれだけをどの役所に負担させるというようなことではとてもじゃないがなかなか容易ではない。しかし、そう言っちまったんでは早いので、やってくれりゃまことにありがたいし、そう望んでおるのでありますが、いろいろ考えて、いまも御鞭撻いただいておりますように、何とかここらあたりで前進させることにしたい、こういうことを強く念願しておりますことについては変わりはございません。
#109
○青木薪次君 これが運賃法の一部を改正する法律案と同じように、われわれは与党の立場にある諸君と野党の立場にある諸君と一緒になって議員提案で出してもいいと思うんですけれども、この点運輸大臣は歓迎しますか。
#110
○国務大臣(福永健司君) それを歓迎するとか、していただきたいというとまた別の議論に発展いたしますが、民主政治を旨とするわが国にあっては、そういうことがまずいなどというような失礼なことは私は決して申さないつもりでございます。
#111
○青木薪次君 構造的欠損の大きな柱である地方交通線の欠損については、一部助成措置がとられてきたわけでありますけれども、これはあくまで暫定的な方向なんであります。運政審で国鉄ローカル線問題についての検討が再開されたと聞いておりますけれども、審議内容については、鉄監局長、どんなものですか。
#112
○政府委員(山上孝史君) 御指摘の国鉄の地方交通線問題につきましては、五十一年以来運輸政策審議会の委員によります国鉄地方交通線問題小委員会、これにおきましてその取り扱いについて検討が進められ、御承知のように、昨年の一月には中間報告が行われております。しかし、その後審議がちょっととだえておりましたので、去る九月の二十五日にこの審議の再開をお願いいたしまして、それで年内にも――来年度の予算要求の決着の時期に間に合うように、年内にも最終報告をおまとめいただけるように鋭意努力を重ねているところでございます。運輸省といたしましては、この小委員会の結論を踏まえまして、国鉄再建の基本方針、あの閣議了解の基本方針の線に沿いまして、先ほど来御指摘のように、五十三年度、五十四年度の両年度中にこの地方交通線の取り扱いにつきまして具体的な対策を立てたい、かように考えております。
#113
○青木薪次君 新幹線の整備関係閣僚会議で整備五新幹線の具体的実施計画が了承されたわけですね。このことについて午前中も請願で出たわけでありますけれども、この基本的な問題については、午前中の同僚議員の質問にもありましたように、政府においてこの新幹線にかかわる経費については全部負担する、こういうことを言い切れるわけですね。
#114
○国務大臣(福永健司君) 新幹線をさらに幾つかやっていくという考え方について、これがより一層大きく国鉄の足を引っ張るというようなことであってはならぬと考えております。したがって、考え方の本筋はいま青木さんもおっしゃったようなことで、政府を中心としてこれに対処することにしなければならぬわけでございますが、確かにああいうような具体的な方策としての考え方をすでに表明をいたしておりますが、率直に申しまして具体的と言いながらなかなかもう一つ具体性において欠けるところもわれわれが考えてもある次第でございますので、この物の考え方をなるほど具体的であるというようなことになるように今後大いに進めていかなければならないと思うわけでございまして、事はかなり大きな重大なことでございますので、それなりの考えで臨みたいと存じておる次第でございます。
#115
○青木薪次君 総裁、いまの新幹線の建設にかかわる閣僚会議の結論についてどう受けとめておりますか。
#116
○説明員(高木文雄君) 昨年以来いろんな機会に申し上げておりますように、建設費を政府の方で調達していただけるということでありまする場合には、運営費についてだけ考えればよろしいということでありまする場合には、在来線に追加して生じますところの赤字を考えましても、どうにか償えるのではあるまいか。今後の運賃水準のあり方とか、お客さんがどの程度鉄道を利用していただけるかという予測しがたい問題がございますから、明確には申し上げかねますが、どうにかこうにかつじつまが合い得るんではないかというような感じを持っておりますので、先般の了解事項に基づきまして、ひとつ全く利息のかからない金で工事を進めることができるようにお取り計らい願えるのであれば、私どもとしても国土計画なりあるいはいま人口分散計画なりというようなこととの関連上必要であるものだと思われますから、私どもとしてもやらしていただきたいというふうに考えております。
#117
○青木薪次君 情報によれば二百億の調査費がついたと、このことによってその五新幹線のいわゆる環境影響調査も行うと、それからいま総裁の言われた収支が償えるものであるのかないのかというような点も考えるということでありまして、そのことが着工の時期だとか順位にかかわってくるというように実は考えているわけでありますが、私は九州で佐世保に「むつ」が着いて、そのかわりに長崎新幹線なんというこの思想は、こういうものは私は非常に問題があるし反対なんです。ですから、こんなようなどんぶり勘定で取引されるようなやり方でやるんじゃなくて、本当にそこに新幹線が走ったならば地域性なり文化性なりが、非常に経済性なり文化性が高まるかどうか。あるいはまたそのことについて喜んでもらえるかどうか。地元の人はそういう意味で現在どう待望しているかといったような問題と、それから営業ですからもちろん収支の関係もあるでしょう。しかし、そういったような問題を考えていかなきゃならないと思うんでありますけれども、これ以上国鉄に負担をかくべきではないという問題であると同時に、いま私が申し上げたような諸条件を完備したものでなけりゃならないというように考えているわけでありますが、大臣いかがですか。
#118
○国務大臣(福永健司君) 御指摘の点私も至極同感でございまして、たとえば長崎新幹線が「むつ」が云々というようなことで、そういうこととの交換条件でそういうことになったというようなことは、それは私どもそんなこと全然考えておりませんし、まあ一部そういうことを考える人もあるかもしれませんが、本旨はそういうことではない、こういうように考えております。私は、いままで余りそういう議論もなかったんでありますけれども、長崎というようなところはいろいろの条件からいたしまして非常に大事なところであるし、ことに日中関係がこういうように進展してまいりますと、私は年寄りでございますから、戦前の日中関係が、長崎と上海の間を行き来するということで、非常にあそこで頻繁な交通があったわけであります。幸いにして日中条約の締結も成り、議会での所要の手続もとっていただきました今日において、私はそういうような意味からも今日以後のあの地域の、日本においてのみならずアジアにおいて大きな意義を持つわけでありまして、あの辺へ新幹線が行っているということは、いまの日本で、いまのアジアで必要であると、こういうような気もするわけでございまして、「むつ」とは何にも関係はございませんので、くどいようでございますけれども、何かの機会にこれは言うておかないと、かなりそういうように誤解されている向きがあるのを大変私も残念に思うわけでございまして、新幹線につきましても、新たなるこの日本の情勢等に合うように考えていきたいと、そういうように考えておる次第でございます。
#119
○青木薪次君 陸上公共輸送整備に関して特別会計の設置を考えているようでありますけれども、この点についてはいまも変わりありませんか。
#120
○国務大臣(福永健司君) その考え方につきまして、細部にわたって、どういうところに財源を求めてどうっていうようなことになりますと、必ずしも最終的な考え方ではございません。いずれにしてもそういうものをつくって、しかと安定した財源を確保してこういうことをやらなければいけないんだと、毎年ぽつぽつ予算で多いの少ないのって言われて、やりかけてみたりストップを食ったりというようなことをしてるんじゃ、これは大変だから、どうしてもコンスタントにこういうことを大きく前進せしめていくためにはこの種のことが必要である、こう考えておりまして、この考え方に変わりはございません。
#121
○青木薪次君 それから、先日、国鉄労働組合が全国の自治体の首長と言われる皆さん、それから議会の議長にアンケートを一斉にやったわけです。その中で出てまいりましたのは、基本問題会議の特殊会社に国鉄をすることについてどう考えるかという問いに対して、賛成が二二・八%、反対は六八・四%です。こういう考え方というものは、やはり今日、四分割とかなんとかというような問題が出ておるときに、一つの大きな答えを出していると実は思うんですが、それと同時に、いま、一昨年ですか、昭和五十一年だったと思うんでありますが、国が累積債務に対する二兆四千四百億を肩がわりしましたね、この考え方が実は正しいと言っているんでありますが、欠損や債務等について国が全面的に肩がわりすべきだということについての答えが六一・八%でありまして、運賃値上げや合理化などの企業努力で努力すべきだというのが一六%しかない。これは、もちろん厳しい答えもたくさん出ているわけでありますけれども、これが今日いまの現状における責任ある自治体の首長や議長の皆さんの答えだというように解釈していいと思うんでありますけれども、この点大臣お聞きになったことありますか。
#122
○国務大臣(福永健司君) いまお話、ことに数字的に御表現になっていらっしゃるようなことについて、正確にそのとおり把握しているというわけではございませんが、その種の話は承知をいたしているところであります。ただ、私は考えますのは、そういうことの中で、そういう意見が多いんだから、国鉄も赤字が出たら出たで右左に国の方で心配してくれるんだというような考え方を持たれてはこれ困りますので、そういうような御意見もある中において、なるほどという経営をやって、うまくやっていってもらうと、こういうことも考えてもらいたいということを申し添えさしていただきます。
#123
○青木薪次君 最後に大臣、ヨーロッパの各国における国鉄に対する公的助成の関係等については、私は時間がありませんからここで申し上げませんけれども、日本のそれとは雲泥の差があるという点については、ひとつ大いに資料を取り寄せていただいて検討してもらって、今後における問題点については、やはりこの国鉄の再建といった問題は、運賃値上げだとかあるいはまた合理化で人だけ減らせばいいんだというだけの考え方ではもう通らなくなっているという点について御認識をいただきたいというように考えます。
#124
○国務大臣(福永健司君) お話しのような点に心いたしまして十分研究をさせていただき、かつ、研究するばかりでなくて、これを大いに参考として今後に対処したいと存じます。
#125
○茜ケ久保重光君 私は、上越新幹線に限って質問したいと思っております。
 運輸大臣ね、まあせっかく一生懸命やってもらってますがね、通過する線の付近の住民諸君は現状ではさっぱりわけがわからないですよ、どうなっているのか、どうなるのか。これはまあ私、運輸委員ですが、出かせぎみたいな委員ですから勉強不足でありますけど、私自身も余りよくわかってない。ただ、たまにああいう事故など起こすもんですからね、それでまたこういうぐあいで、非常にわかってないことがまた不安を起こす面もあるし、また、自分たちの生活をこれが完成した後では何か乱すんではないかという点もあります。そういった意味で、これは具体的な質問でありますし、政治的な質問じゃありませんから、ひとつ端的にお答え願いたいと思うんです。まあ運輸大臣には最後に御答弁をお願いしたいと思っておりますが、そういうことで質問してまいりますので、答弁される方はそのところを含んでひとつ答弁をお願いしたいと思います。
 最初に、これは大平理事ね、質問通告にはなかったんですが、トンネルの工事が陥没しましたね。まああれは、私もその後ちょっと現地に行ってみましたが、陥没後の対策というか、付近住民のこれに対するいろんな対処の仕方、何か変わってる面が出てるように感じるんですね。まあ、中では非常に努力されている、一応当時は速やかに事後処理ができたと思っておるんでありますけれども、先般行ったときの感触では幾らか変わってるんじゃないかという感じを受けております。したがいまして、あの陥没事故後の今日に至る状況と、それからあの陥没事故がトンネル工事に対してどのような今後やはり影響をもたらすか、またどういうふうに具体的に再開されることになるのか、この点について最初にお伺いします。
#126
○参考人(大平拓也君) 陥没事故は七月二十日に起こったわけでございますが、その後地元と早速いろいろのお話し合いを進めさしていただきまして、応急工事につきましては一応御了解を得まして早速応急処置は講じてしまいました。それで、その現場におきます本格的な工事の再開につきましては、慎重に地元と協議を重ねてまいりまして、ようやく地元地区、六区というところでございますが、六区の方々と、それから村御当局とも了解に達することができまして、近く村議会の結果で本格的工事を再開することができるという見通しになりました。ただ、それに至りますまでに、陥没そのものではございませんで、それまでに進めておりましたトンネル工事によります渇水並びに家屋変状その他のことにつきまして徹底的に補償事務を進めまして、それらが全部終わりましたので非常に地区の方、村議会も了としていただきまして、近く約二百メーター残っておるわけでございますが、その本格的工事を再開することができる見通しになっております。そのやり方につきましては、学識経験者を含む技術委員会を持ちまして完璧な体制で施行してまいる所存でございます。
#127
○茜ケ久保重光君 大体すべて解決して、村もあるいは住民諸君も協力体制ができていると、こう理解していいですか。
#128
○参考人(大平拓也君) そのとおりでございます。
#129
○茜ケ久保重光君 上越新幹線も、これは当初は大分早い完成の予定だったようでありますが、大分おくれてまいっております。現時点における建設の状況と大体完成の、これはまあ鉄建公団の担当は大宮からであるようですが、大体現状と完成予定はどう見ておられるか、御説明いただきたいと思います。
#130
○参考人(大平拓也君) 工事の進捗についてまず申し上げます。
 大宮から新潟、さらに先に車両基地がございますので、一応やっております延長は二百七十五キロメートルでございまして、そのうちの九〇%に当たります二百四十九キロがすでに着手済みでございます。それと、中心測量が一部まだできていないところがございますが、これのパーセンテージは二%でございます。それから完成目標といいますか、予定でございますが、一応五十五年度完成を目途として現在進んでおります。
#131
○茜ケ久保重光君 五十五年度といいましても、五十五年の四月から五十六年の三月まであるでしょう。大体どの辺を見越しているんですか、五十五年度ね。それと次に、この工事は大分当初予定よりおくれたでしょう、ずいぶんおくれておるはずですね。最初何か決まった時点では五十年か五十一年ごろに完成予定だったですよね。大分おくれた、そのおくれた理由はどこにあるのか、主な理由。
#132
○説明員(高木文雄君) 委員長……
#133
○茜ケ久保重光君 ちょっと待ちなさいよ。工事は公団だから公団に聞いて答えてもらわなけりゃならぬ……
#134
○説明員(高木文雄君) 大宮のこっちがありますので……
#135
○茜ケ久保重光君 それはまた後で聞く。何も焦らんでもいいよ。その点をひとつ、大宮から向こうについて。
#136
○参考人(大平拓也君) 五十五年度といいますのは、五十五年度いっぱいのつもりでございます。
 それから当初五十一年度完成ということでございましたですが、四十九年度以来の総需要抑制によります予算の引き締めと、物価の異常高騰などが原因して工事がおくれたものと考えております。
#137
○茜ケ久保重光君 大体あれですか、大宮から新潟間の工事は大分着工しておりますが、まだ土地買収の残っているところはありますか。土地買収の残っているところがあるならば、その実態とその土地買収はいつごろ完成する予定かお伺いします。
#138
○参考人(大平拓也君) 用地買収につきましては、大宮−新潟間の所要面積の八九%がすでに買収済みでございます。その買収の八九%を県別に申し上げますと埼玉県が七六%、それから群馬県が八八%、新潟県が九五%というふうになっておりまして、未買収地は埼玉、群馬にかなりあるわけでございますが、これらの未取得地域、町で申し上げますと上尾市、伊奈町、熊谷市、それから群馬県の群馬町等も一部についてあるわけでございますが、現在、鋭意協議中でございまして、本年度中には全部取得できる予定でおります。
#139
○茜ケ久保重光君 それはその残っている非買収地区というのは原因はどこにあるんです。地価のいわゆる折り合いがつかぬのかあるいはまた特殊な事情があってだめなのか、それはいかがです。
#140
○参考人(大平拓也君) いろいろのケースがございますが、伊奈町につきましては当初よりいろいろの問題ございまして、いまだ用地の取得に至っておりませんが、これ以外のところではケース・バイ・ケースのいろいろな問題がございまして、いままで話し合いがつかなかったということでございますが、現在非常にムードも上がりまして、本年度中には取得できるような状況になっております。
#141
○茜ケ久保重光君 いろんな事情があって反対があろうかと思うんでありますが、ここまできますとやっぱりわずかのものが残っている、それが反対している。となりますと、結局は地価がやっぱり一番大きな問題になると思うんですね。そうしますと早い時期に協力をして買却した人と、いままでいわゆる土地を自分で所持しながら、耕作しながら反対をして、そして最後に売りたいと。その場合、非常にそこに地価の差ができる可能性があると思うんですね。このことはやはり私は上越新幹線だけじゃなくて、今後五つの新幹線をつくろうとする国鉄、あなたもおられますが、それをやるということがはっきり出てまいりますと、今後新幹線をつくる場合に土地を早く協力して売った者が非常にばかをみて、最後までごねていた者が非常な取得が大きいという実例をつくっては困ると思うんですね。それはそうやってはいかぬと思うんです。いま残っているものは、いわゆる最初買収された地価とどのくらいの差ができる状態でありますか、わかりませんか。
#142
○参考人(大平拓也君) 一概に数値的にちょっと申し上げかねるわけでございますが、われわれの用地取得価格はあくまで時価ということで交渉を進めております。したがいまして、その間におきます土地の値上がり等がございましたら、やはり必然的に上がったというような結果になろうかと思いますが、あくまで時価で買収をいたしております。
#143
○茜ケ久保重光君 買収といったって地価について、ここでは資料もないでしょうから後で、ひとつこれは具体的にあるわけですから、どの地域を幾らで買ったという資料を欲しいと思うんだが、出せますか。
#144
○参考人(大平拓也君) 調べましてつくって提出をいたします。
#145
○茜ケ久保重光君 全線の交渉をずっとやっておるのですが、その中でトンネル部分がたくさんありますね。それから高架があります。それから盛り土ですか、さらに鉄橋がありますね。この上越新幹線の中で、いま言ったトンネル、高架、土盛り、そして鉄橋と、この四つの全線に対する比率をお願いしておいたんですが、鉄橋はちょっとそこに入ってなかったんですが、鉄橋はわかるでしょう、鉄橋部分、それをちょっと……。
#146
○参考人(大平拓也君) 全線の構造物別の構成比をちょっと申し上げますと、トンネルが二百七十五キロのうち百六キロを占めておりまして、三八%がトンネルでございます。それから高架橋は百十五キロございまして、これが四二%を占めております。それから先生おっしゃいますいわゆる鉄橋というものは、あと騒音その他のことで極力使っておりませんので、いわゆる河川等にかかる橋梁ということで申し上げますと、この橋梁が約二十九キロメートルございまして、一一%になっております。で、この一一%の中には切り取りの一・八%を含んでおりまして、先生のおっしゃいます盛り土というものは全然ございません。構造的に言って盛り土という構造はほとんど用いておりません。それから停車場、車両基地等がかなりのパーセンテージを占めておりまして、それらが占める延長が二十六キロございまして、これは九%になっております。
#147
○茜ケ久保重光君 盛り土部分はない。
#148
○参考人(大平拓也君) はい、ございません。
#149
○茜ケ久保重光君 はい、わかりました。
 それで、今度はいま言ったいわゆるトンネル、高架、それから橋梁、これのキロ当たりの単価をひとつお示し願いたい。
#150
○参考人(大平拓也君) この構造別に申し上げまして、この建設費――純建設費で申し上げますと、トンネルは、まあいろいろ発注時期その他のずれもございますので、これは平均でございますが、トンネルはキロ当たり二十三億円を要しております。それから高架橋はキロ当たり十八億円、それから河川等にかかります橋梁の平均はキロ当たり二十八億円という実績になっております。
#151
○茜ケ久保重光君 完成時の全建設費はどのぐらいに見積もっていらっしゃいますか。それから全建設費の、何というんですか、仮に借りるとか、国鉄から出るとか、国から出るとか、あなたの方で、鉄建公団はお金は持っておるみたいですからね、おたくは。調達する大体内訳はどうなっていますか、全建設費に対する調達の内訳。
#152
○参考人(大平拓也君) 一応現段階での上越新幹線の総工事費は一兆二千五百億ということになっておりまして、これの資金の内容といたしましては、全部終わってみないと正確な数字は出ないわけでございますが、その新幹線の建設原価軽減のために国から助成を受けておるわけでございますから、これは工事費補助金、それから公団に業務外収入、これは雑収入等があるわけでございますが、それらの資金、これは今後約一〇%ぐらいの感じではないかと思うんですが、それ以外の金を財政投融資約七〇%、縁故債約三〇%という割合で起債をしておるわけでございます。
#153
○茜ケ久保重光君 その大体一年間の利息はどのぐらいになります。それは計算していませんか。大体見当で結構です。
#154
○参考人(大平拓也君) 三・五%になるまで助成を受け取るということでございますので、その建設費の利息はまあ公団としては三・五%と、こう言えるんではないかと……。
#155
○茜ケ久保重光君 いまあれですか、工事中に、地元住民とかその他関係当局とトラブル等は起こっていませんか。また起こる可能性がある地区はありませんか。いわゆる工事中の沿線の住民とかあるいは自治体とかその他のものとのトラブルが工事中に起こっている事実はありませんか。また今後起こる可能性のある場所はありませんか。
#156
○参考人(大平拓也君) まだ話し合いがついていないという地域はございますが、工事そのものでトラブルを地元で起こしておるというところはございません。
#157
○茜ケ久保重光君 騒音対策、それからこれはまあ東海道新幹線は、岐阜−米原、あの辺でいつもちょっと雪が降るとすぐとまっちゃうんですが、上越新幹線は清水トンネルを越えますと、これはもうずうっと雪の多いところですが、これに対する研究は恐らくされておると思うのでありますが、絶対に雪が降ったから新幹線が動かないとか、おくれるとか、こういうことのないような万全の策を講じておられるか、具体策があったらひとつ教えてください。
#158
○参考人(大平拓也君) 上越新幹線は豪雪地帯を走る新幹線でございますので、その雪害対策には万全を期しておるつもりでございます。
 具体的に申し上げますと、新潟県側も、平野部におきましては、平野部の高架橋――全線が高架橋になるわけでございますが、その高架橋におきましては循環使用によります散水消雪ということを考えておりまして、四十六年度以来試験設備を設けまして、数次にわたる実験結果を積み重ねておりまして、近くはそれのさらに大型な規模におきますモデル的な線区もやって試験を繰り返して、具体的な全線設備についての設計施工に移りたいと考えております。
 それから、山間部豪雪地帯でございますが、これらが大部分がトンネルでございますので、一応雪害に対しましては問題外でございまして、トンネルとトンネルとの間のちょっとした明かり部分につきましては、覆いをかけるとか、それからなだれの多発地帯、これをよく調査をいたしまして、なだれ対策並びに防止林等の取得を計画しておりまして、具体的な設計と施工をすでに進めておる状況でございます。
#159
○茜ケ久保重光君 現在、上越線になりますと、特急の「とき」などはかなりおくれたり、あるいは運転休止が多いですね。高崎駅などで待っていると、もう三十分以上もおくれる、あるいはまあ運転休止になった。だが新幹線の場合にはそういうことは絶対ないといわゆる理解しておいていいですね。これはまあ国鉄も関係しますが、運転の面ですから。そうすれば運転に入る前の工事はあなたの方でやるんですから。工事はうまくやらなきゃいけないんですからね。その点で、そういう意味で、あなた工事を担当する責任者としてそういうことは絶対ありませんという答弁ができるかどうか、お伺いします。
#160
○参考人(大平拓也君) 一応線路設備といたしましては、まあいかな豪雪――ちょっと言い過ぎかもしれませんが、豪雪がございましても完全に線路が空いておるという状態の設備をつくることにしております。
#161
○茜ケ久保重光君 そこで総裁ね、あなたの方にお聞きするのだが、いまお聞きのとおり、大分順調にいっているようですし、私が心配している雪も心配ないと。ところが、新潟の方はいいですよ、肝心の大宮から上野−東京、これはさっぱりめどがついてないとわれわれは理解している。この上野−大宮、さらに最近では何か上越、東北新幹線の終点が上野でストップになる、そういう心配もあるわけですね。それは現状の状態から見て思うわけですね。したがって、総裁、大宮−上野−東京間は、この現状については理事でもいいが、少なくとも総裁はね、必ず東京まで通すという確信があるのか。いま上野駅は地下を始めましたね。これは結構です。しかし、始めたが、上野と東京の間は全然手つかず、見通しつかず、これでは困るんで、必ず上越、東北新幹線は東京まで入れるというひとつ客観的な情勢から見て確信があるのか、またそういう決意でおられるのか、これをひとつお聞きをしておきます。
#162
○説明員(高木文雄君) まず第一次的には何とか五十五年度中に完成をいたしたいと思っておりますが、その完成をするという意味は、上野駅で暫定開業をするという前提でございます。上野と東京駅の間は五十五年度までにはちょっとまだ見込みが立たないということでございます。その事情は、神田を中心といたしまして用地の取得難でございまして、これは私どもが鉄道を引くというだけでなしに、東京都区内の区画整理のような仕事と一緒にやりませんと用地の生み出しが困難だというふうに見ております。そこで、それを待つわけにまいりませんので、急遽方針を変更して上野に駅をつくることにいたしました。そこで、上野までで暫定開業をいたしたいというふうに考えております。その場合に、五十五年度中に確実に開業ができるかどうかということについての最大の難点は、埼玉県、東京都の用地問題でございますが、大宮から以北はおかげさまで伊奈町等の御協力を得られる見込みが十分ついてまいりましたので、大宮まではまずまず確実に大丈夫だという状態になってまいりましたが、残っておりますのは与野と浦和と戸田と、埼玉県の南部の三つの市におきましてはなおまだ反対住民の方が大ぜいおりますということのほかに、それぞれの市当局との間でもまだ十分了解をしていただくというところまでいっておりませんので、それをいつまでに解決をするかということで苦慮いたしております。もう一つは、東京都内、荒川を渡って南へ下がってまいりまして、東京都内の問題でございますけれども、東京都内におきましても、赤羽を中心とした北区におきまして、区議会は正式に了解をしていただくばかりになっております。また、区長も熱心に説得に回ってくださっておりますけれども、まだまだこれもかなりの数の反対者がおられますので、いつまでに用地取得ができるということを申し上げるところまでは至っていないわけでございます。
 なお最後に、上野と東京駅の間は、先ほど申しましたような事情でちょっと五十五年度までの用地手当てが見込みがついておりませんけれども、上野で開業するということにしましたということの意味は、上野を起点とするということに変更したわけではないわけでございます。あくまでも計画上といいますか、土地の手当てがつきまするならば上野から東京に入れてくるということを前提にして万事考えておる次第でございます。
#163
○茜ケ久保重光君 総裁ね、反対している埼玉県は運輸大臣の地元なんですな。私は運輸大臣に別にいやみを言おうとは思いませんよ。お互いに選挙する身ですからいろいろあります。しかも、知事はこれは社会党の知事なんですね。知事も大分協力しておるようですし、恐らく運輸大臣も陰ではかなりの協力をしてもらっていると思っております。しかし、残念ながらそういう実態でありますね。で、大宮−上野が五十五年に間に合わなければ、一部大宮−新潟で見切り発車するんじゃないかといういろんな思惑も巷間あるわけなんです。これはどうです。五十五年に間に合わぬ場合、やりますか。
#164
○説明員(高木文雄君) 大宮の駅の工事の仕事というのは相当手間取るものでございますから、現在までのところでは、なお何とか埼玉県の南部に当たります三つの市町村の住民の方々の御了解を得て、大宮の駅が完成するまでには同時に大宮より南の方の上野までの間の用地手当てを済ませ、さらに工事をやってしまいたいというつもりでございました。その意味では、私どもはいまのところは大宮で暫定開業ということは考えていないわけでございます。特にお客様の便宜を考えますと、京浜東北線その他を利用して大宮まで行っていただいて、そこからまた新幹線に乗っていただくというのはサービスとして余り適当でございませんものですから、何とかそういうことにならないように一挙に上野開業へ持っていきたいと思っておりますが、何分こうしたいと申しましても相手のある仕事といいますか、関係住民の了解が得られるか得られないかという問題がございますので、一〇〇%確たることは申し上げかねますが、現段階では最初から上野駅でスタートするという決意でやっておるということで御理解いただきたいと存じます。
#165
○茜ケ久保重光君 大分質問残っているんですが、時間が来ましたから次回に譲ります。
 最後に、運輸大臣、先ほど言ったようにあなたの地元もかなり困難のようです。これはわかりますが、やっぱりしかし向こうが、協力した諸君が、たとえば群馬、新潟、この諸君がかなり無理をして協力しているんですね。それででき上がった。しかし、埼玉と東京の一部の者が反対したために通せぬと、これではやっぱり困るわけですよね。したがって、運輸大臣、いつまで大臣をされるかは別として、これはあなたの地元ですから、ひとつ、決して私はいやみではなくて、ぜひあなたの政治力で一日も早く解決して、群馬、新潟の諸君の協力に対して、やはり東京、埼玉の南部ですね、理解を示していただいて、上越新幹線の一日も早い全通を期待したいと思うんです。ほかの質問はまた後日に譲りますが、最後に運輸大臣の、決意とは申しませんよ、決意とは申しませんが、ひとつあなたのこれに対する所信の一端をお聞きして質問を終わります。
#166
○国務大臣(福永健司君) 私といたしましても、この上越新幹線が速やかに完成することをひたすら望んでおります。先ほどお話があったところはかって私の選挙区でございましたが、いま戸田とか浦和とかというようなところは選挙区人口がふえて二つに分けました。妙な話でございますが、大体私の現在の選挙区のところはかなりよく協力をしてくれております。正直な話、そうであります。なおしかし、私の選挙区でなくなったところの市長などを例にとってみますと、しばしば私のところへも来まして、ずいぶん心配かけているが、もう近く何とかなりますというようなことで、先ほど国鉄総裁が言われたよりはもうちょっとうまくいくんじゃないかというような気がいたします。国鉄の総裁の観測が甘くて、あと容易じゃないということよりはいいと思うのでございますが、そういう意味で私自身も関係の諸方面には、いまも茜ケ久保さんがおっしゃってくださるように、私がその責任者でいながら、そのあたりがうんとおくれるというようなことは非常に残念でございます。何とかして急いでと思っておりますし、またここでどういう方面の人がどうということは申し上げることははばかりますが、わりあいにいいような気が私はいたしております。いずれにいたしましても、いまのお話のようなことにつきましては一生懸命努力いたしたいと考えております。
#167
○目黒今朝次郎君 新幹線の話が出たので、一つだけ要望しておきますが、結局雪に対する、何というか、抵抗力、対抗力というか、それは机の上で考えているように簡単じゃありませんし、せっかく開通してもおくれると、また動力車乗務員がけしからぬなんと怒られるのが関の山ですから、私は運輸省と総裁に雪に対するテスト、これは相当事前に、余裕を特った試験区の設定と試験の実施というものを十分にやってもらって、本当に雪に対する確信ができたら開業すると、そういうことを昔の経験と、いまの乗っている乗務員の方々の意見を聞くと、いまの東北、上越もテーブルでやっておるように簡単ではないということを皆乗務員が言っておりますから、これは要望しておきます。
 それから、いまから私は、きょうこの委員会で最後だそうでありますから、本当は専門的に二つ三つ集中してやりたいと思ったんですが、いまから述べることは項目的に非常に多うございますから、次の通常国会までは明るい返事ができるように、この休会中に一生懸命政府ががんばってもらうことを期待しながら、答えについては簡潔にお願いしたいと、こう思います  三十分だそうでありますから。
 一つは、私は九月四日、予算委員会のメンバーに加わって沖繩県を調査に行ってきました。その際、与那国という台湾も見える、尖閣列島も見えるところまで行ってきまして、大分いろんな事情を聞いてまいりました。これは鍋島予算委員長以下、各党の皆さんがいっぱい行きまして、共通したことで与党、野党ともこれは本当にやってやるべきだなということが二、三ありましたので、大臣にひとつお願いしたいと思うんです。
 一つは、与那国の航空関係なんです。いわゆる飛行場の整備と、やはりジェット機が飛べるようなふうに早急にしてもらいたい。石垣島まではYS11が行くんですけれども、石垣島から向こうの方は十人か十五人乗りの、ちょっと風が吹くとトンボのように飛ばされていってしまう飛行機が一日置きに午前、午後二回しか飛ばないと、週三回ですか。それで非常にやっぱり住民の方が困っておるんで、まあ聞くところによると、復帰前まではYS11が入っておったと、こういうことも聞きますので、何か飛行場の改良工事などについても現状と現地の意見、あるいは土地などについては十分に提供いたしますという話も聞いてまいりましたので、この与那国の航空の整備の問題についてどんなふうに考えられておるか、遠く与那国の皆さんに答えるつもりでひとつ希望を持たしてもらいたいと、こう思うんです。
#168
○政府委員(松本操君) 沖繩の復帰に伴いまして、与那国と先島の飛行場の整備ということに取りかかったわけでございますが、それまでは実は千二百メートルの滑走路をYSが飛んでおったわけでございます。ただ、これは米軍占領下の特殊な事情でやっておったわけでございますので、復帰と同時にわが国の航空法に基ついて安全も確保し、サービスも向上させたいということで、地元といろいろ御相談をしました時点において、やはり千二百の滑走路は、は、どうも何か滑走路の東側の方に障害物がある……
#169
○目黒今朝次郎君 山。
#170
○政府委員(松本操君) はい。これを振るかどうかというような議論がございましたけれども、さしあたっては、それでは八百メートルの、いま先生おっしゃいましたが、十九人乗りでございますけれども、STOL機を使うことにいたしたいということで、それの処置をいたしまして、復帰後三億六千万程度の金を入れて照明設備等もつけまして、現在一日に二便と、それから週八便という形で飛んでおるわけでございます。最初の段階あるいはしばらくたちましてから、同じ与那国でも風向きがあの空港はよくない、どちらかというと横風が多いものですから、島の東側の方に移そうではないかという御意見がありまして、沖繩県が主体になっていろいろと調査をしていただいたわけでございますけれども、どうも非常に、いまわりあいに生産高の多い耕地をつぶさなければならないというふうなことがございまして、残念ながらその問題はさたやみになってしまいました。ただ、先生おっしゃいますように、現在就航しております飛行機は十九人乗りでございますので、将来のことを考えれば何とかもう少しましな飛行場にしたい、ついては現在の滑走路の方向を少し変えることによって、千二百か、できれば千五百でフルに使えるようなのができないだろうかということで地元の与那国村の方の申し出もあり、県の方でいま調査にかかったというふうに私ども聞いております。現在の第三次空整では以上のような事態でございますので、八百メートルで終始しておりますけれども、これからの計画の中におきまして、県の方でまとまった議論がだんだんと煮詰ってまいりましたらば、私どもの方はひとつ前向きに取り組んでまいりたいと、このように考えております。
#171
○目黒今朝次郎君 県も調査しているけれどもね、なかなか遠いもので、陸地がつながっていれば一日か二日で来るんだろうけれども、調査していると言っても一カ月か二カ月に一回程度と、こういうことではなかなか大変だと。それから県の方の事情もわかりますが、ひとつ航空局の方でも少しハッパをかけて――私も現地を見てきました、二十度程度を変えれば千二百か千五百の滑走路ができると。こっちに山がありますから、山は結局その関係で私は二十までいかなくてもこれはできるんじゃないかなといって、素人なりに見てきましたんで、ひとつ非常に待望しておりますから、それと、当面YS11なら11の就航について五十四年度予算段階で少し思い切ったひとつ措置を努力してもらいたい、これは要望しておきます。
 それからもう一つは、これは保安庁おりますかな――あそこには鍋島予算員長も、ここに保安の何か物があるだろうと言ったら、石垣島にあって、あそこには何もないと、そういうことなんです。非常に魚がとれるところでありまして、これは悪いことですが、ある国の船もちょいちょい入ってきて、そっとこう魚とって帰ってしまうと、あるいは尖閣列島がいろいろ国会で議論になっておるわけでありますが、まさか海上自衛隊を置くとよその国を刺激すると、こういうこともあるので、やはり一番台湾の近くですからね、あそこに海上保安庁のやっぱり保安署というんですか、何か分室といいますか、そういうものを設置して住民のいろんなそういう、われわれがわからないいろんな問題、台風との関係などについてやっぱり対応措置を講ずべきじゃないかという点も、これまた調査団一同やっぱり早急にやってやるべきだと、こういうことがありましたので、保安庁の方でそういうことを検討されたことがあるかどうか、今後の問題を含めて事情を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。
#172
○政府委員(飯島篤君) 先生御指摘のとおり、与那国島及び尖閣諸島周辺海域は非常に重要な海域であると当庁としても認識いたしておりまして、その警備につきましては十一管区海上保安本部の巡視艇八隻、航空機四機を運用するとともに、必要に応じまして他の管区からも船艇、航空機を派遣して監視、取り締まりを行っているところでございます。昨年七月、海洋二法施行に伴いまして巡視船艇、航空機、通信体制の整備増強を図ってきておりまして、五十三年度には千トン型巡視船一隻、大型飛行機、中型ヘリコプター各一機、昭和五十四年度当初にはヘリコプター搭載型巡視船一隻を増強配備することといたしております。
 さらに、今回の補正予算において同海域への配備を予定しまして、ヘリコプター搭載型巡視船一隻、千トン型巡視船一隻、三十メートル型高速巡視艇二隻を計上して一層の強化を図ることといたしております。
 御指摘の与那国島周辺海域についての諸問題については、このような海上保安体制の整備によって対応してまいりたいと考えておりますが、さらに与那国島への海上保安庁出先機関を設置することにつきましては、今後の諸情勢の推移を見きわめながら、前向きに検討してまいりたいと考えております。
#173
○国務大臣(福永健司君) 私、いま目黒さんおっしゃったようなことについて余り詳しくは存じませんが、最近のあの周辺でのいろんな事情にかんがみ、またあの地域本来の事情にもかんがみまして、今度の補正予算に当たりましても、ぜひそういうことを考慮したことを要求して達成するようにということを海上保安庁長官に指示をいたしておきました。
 大体そういうことになっておりますが、ただいまもお話を伺いまして、より一層重点を置いて考えるようにいたさせます。
#174
○目黒今朝次郎君 やっぱり、ベトナムの難民の方がボートで何回かあそこに来られたと、そのボートなども皆見せていただきました。そういうことをやりますと、やっぱり最果ての地でがんばっている方々ですからね、それらの方々が本当に、もう私もずいぶん全国を歩きますが、若い町長さんと若いスタッフが、四十代、三十代のスタッフががんばっているあの姿を見て、情にほだされました。ですから、これは鍋島予算委員長、与党野党を問わず空港の問題といま言った海上保安の問題。それからもう一つ時間がありませんが、九月十九日の老人の日にドキュメンタリーで皆さん見たと思うんですが、あの画面に出てくる与那国の漁港なんというのは漁港の部類に入りませんな。ですから漁港と港湾の整備、空と海と港湾、これはやっぱり県とか経営ベースに任せるのではなくて、国の責任できちっとしてやるというくらいは私は当然の措置だと考えてきましたから、自民党の鍋島委員長も含めて見てきましたから、十分来年度予算でこれらの問題についていま大臣の答弁がありましたから要りませんが、最大の努力をお願いしておきたい、こう思っております。
 次は、自動車局長来ておるんですが、私は最近地方を歩いて、岩手の都タクシー問題、福島の会津のツバメタクシー問題、山形の長井タクシー問題、札幌問題、旭川問題、近畿の問題、私は八つばかりタクシー問題をずうっと扱っているんですが、どうも率直に言って仙台の陸運局と札幌の陸運局はけしからぬ。新潟は非常に誠意を持って――新潟の問題一番むずかしいなあと私はこう思ったんだけれども、新潟の問題はわりあいに、自動車部長が積極的に労をとって解決してくださった。いろいろ聞いてみると、結局陸運局は労使関係に介入したくないと通り一遍のことで答えている。しかし岩手県知事から、自治体の県知事から陸運局長に向かって、この問題は陸運局の積極的な指導で解決する以外に方法がないという異例の県知事の要請文まで出て解決した――解決の方向を見出した問題もいまだに解決してない、都タクシーの問題。私はこれらの一連の問題を見ると、大臣知らないんでしょうけれどもね、許可業務をやっている自動車運送の問題について車の整備がどうの、需要がどうの、供給がどうの、あるいは油がどうの、ガソリン税がどうの、地方税がどうの、そういう車に対する問題は非常に陸運局も陸運行政も熱心にやるんだけれども、その裏側におる運転手の問題、従業員の問題、こういう問題については本当に切り捨てごめん。あるりっぱな人は、おれが憲法である、おれが法律だと。国会が何言おうと大臣が何言おうと、目黒のチンピラ参議院議員が何言おうとおれが憲法であり、おれが法律だと、こういうことを言ってやっておるりっぱな方がいらっしゃるのですよ。そのりっぱな方に陸運行政は何の指導もできない。こんなこと三年間もほうっておいて、一体運輸省の看板があるんですかね、これ。ですから、私は大臣にまず物と人、この関係は陸運行政でどうあるべきかという基本線をあなたに――あなたも労働大臣をやった大物ですからね、労働大臣をやった大物ですから、やはり労働者の気持ちというものはわかっているんですから、物と人という関係は陸運行政でどうあるべきかという点をまず基本的に見解を大臣に聞きたいとこう思うのです。
#175
○国務大臣(福永健司君) 事情にもよりますが、原則的に言って人か物かという意味での御指摘でございます。これは当然人が主であるべきであると思います。ということは、同時にもう一つ言うならば、人か金か物かということになったら、人がまずイの一番であるというように考えます。ただ、運輸行政の実際に当たって、そういう点から言って目黒さんいろいろお気づきになった点もおありのようでございますが、それぞれ所管を持っているので、自分の所管のことを中心にして物を言うのがままいまおっしゃったような意味において、全体としての調和を欠くというようなこともあり得ようかと思います。しかし、りっぱな役人、りっぱな公務員である上から申しますと、所管のことだけで後のことは知らぬというのじゃりっぱな連中ではない、そういうように思うわけでございます。いま仰せのようなことにつきましては、心して臨ましめるようにしなければなりません。具体的な事情等につきましては、私も私なりに調査をいたしまして善処いたしたいと思います。
#176
○目黒今朝次郎君 この運輸六法の道交法に、人間を大切に扱うとか、免許を扱う際に人間のことを考えるなんていうことは一項もないから、やっぱり陸運行政では、この条文にある物という考え以外は出ませんというのが陸運行政の第一線の連中の解釈ですよ。人間の関係はどうぞ労働省に行ってください。労働省は、労働省に行ったって免許権を持っているのは運輸省だから、これは非常に悪いですよと言っても、陸運局と陸運事務所がこの法令によって許認可の問題を扱っておるのですから、労働省はどうにもなりません。運輸省は労働省、労働省は運輸省、運輸省は労働省、行ったり来たり時間かせいでおって、中に入っておる労働者はもう待っていられないからアルバイトして食う、こういうかっこうになっているんですよ。その悪循環をずっとやっている。
 ただ私は、新潟の陸運局がりっぱだというのは、そういう問題をよく見きわめて、やはり陸運局は陸運局なりに問題をとらえながら、県あるいは労働省関係を十分調整して、そしてやっぱり出るときはぼっと出て勝負をする、だから新潟は解決した、こうなるのですよ。だからその点はやっぱり自動車局長、あなたは直接扱わぬでしょうけれども、もう少しこれに、いま大臣が言ったとおり、物にばかりこだわらないで、物を操縦するのは人間ですから、そうでしょう。この安全条項を支えているのは整備工でしょう。あるいは操縦だって、操縦を実際にやっているのは運行管理者でなくて実際ハンドルを持っている運転手でしょう。そうすると、やっぱり人間と物は表裏一体じゃないですか。そこのところを自動車局長、あなたも幾らかいま言った、仙台、それから札幌から新潟から陸運局関係ずっと歩いて行っているんだけれども、その点あなたの感じをひとつ東北の方を向いて、おれは憲法だと言う人に向かって陸運行政の根本を教えてくださいよ。
#177
○政府委員(梶原清君) 私どもが道路運送事業者を監督いたします場合、事業監督の際に労働条件の改善と、こうした一般的な考え方から取り組んでおることは先生御案内のとおりでございます。遺憾ながら先般来岩手県の都タクシーとか、福島県のツバメ観光タクシー、また旭川市内で若干の会社が現在なお紛争状態にあるわけでございます。先般来先生御指摘のとおり長井タクシーなり北九州のタクシーの紛争問題につきましては、円満に解決を見たわけでございます。私どもとしましては、大臣も先ほど御答弁になりましたような姿勢で、事業の安定的な運営ができますように最善の努力をいたしたいと、かように考える次第でございます。ただ先生も御指摘のとおり、運輸省はこの事業所の監督をやっておるわけでございまして、紛争状態になりましたときこの労使の中へ、たてまえとして中へ入っていくということが非常にむずかしい立場にあるわけでございますが、できるだけ早期に円満解決のための努力をいたしたいと、かように考える次第でございます。
#178
○目黒今朝次郎君 大臣ね、もうきょうは時間がないから、ここに持っているやつは、これは昭和五十二年九月二十八日署名しているやつがおれは憲法だと、一番偉い人が一番上に書いて署名、捺印している。その次が全自交盛岡地本の委員長、これは岩手全体、県の委員長、それからここずっときて、ここに岩手県陸運事務所の所長さんね、それから労政事務所の所長さん、これは立ち会い人ですよ。五十二年九月二十八日、私はこれを協定するまで一年かかった。当時の石田博英運輸大臣を仲介にしながら一年かかってやっとこれまとめた、去年。いま五十三年の十月ですね、全然これを履行しないんですよ、この一番上の偉い人が。偉い人が履行しないで署名、立ち会いした、この立ち会いしたやつがぼさっとして一年間見ておって、ぼさっとしておったといってもいろいろ努力しているんだけれども、おれさえもどうにもならぬ、おれが憲法だ、がいるものですからね。でもやっぱりおれが憲法だと言ったってこれは陸運行政のメンツにかかわりますよ。こういう者をほうっておくから仙台陸運局管内に蔓延する。いつの間にか津軽海峡を越えて北海道まで行って、それで上陸して函館から札幌へ行って、札幌で物足りなくて旭川まで行って、みんな憲法の偉い人がこれは東北、北海道を荒らし回っているんだ。こういうことを陸運行政で認めたら、この波が今度トラックに行きますよ、あるいは港に行きますよ。こういうやつを私は陸運行政がほうっておいちゃいかぬ。やはり自動車局長の責任で、まあできれば今月中ぐらいにやっぱり決着をつけると、そのくらいの――そういう意味で、私はこういう悪いやつには行政が介入してもよろしいと、こう思うんですよ。行政は傍観すべきじゃない、こういうものは。だから、やっぱり大臣とよく相談して、一番知っているのはまあ悪友というわけじゃないけれども、石田博英前々大臣が少しは、おれは憲法だを知っておるらしいから、人間的に。こういう方の助言も受けて、やっぱりこういうのは陸運行政から抹殺するというと怒られるから、やっぱり引退をしてもらう、身を引いてもらうということをひとつ自動車局長がんばってもらいたいと、こう私は注文をつけるんですが、内容のことは言いません、もう時間がありませんから。また、おたくの方も困るようなことが、きのう何だか来たおっさんがくどくどしく私を口説いっおったから、口説かなくったって私もわかっています。三年もやっているんだから。まあおたくの立場を尊重して内部は言いませんから、精神的な決意だけはぜひ表明してもらいたいと、こう思うんです。
#179
○政府委員(梶原清君) 特に岩手県の都タクシーの社長のことを先生御指摘になっておるわけでございますが、非常にむずかしゅうございますけれども、大体解決のめどもついておりますし、円満解決のために全力を注ぎたいと思っております。
#180
○目黒今朝次郎君 まあ心から期待しています。今度私が行かなくてもいいようにね。私が仙台へ行くと東京へ来る、東京へ来ると仙台に行っちゃうんだからね、これは。どうしても私会えないんだ、この偉い人に。これはお願いします。
 それからもう一つは、物のついでにこれは港湾局ね、福崎運輸の関係、これはひとつ港湾にも大分あるんですがね。これは私は港湾労働法を設置した歴史的な経緯を考えて、やっぱり港湾経営者あるいはその港湾経営者の元締めね、元締め、これらにやっぱり理解してもらわないと、これまた港湾の私は紛争が絶えない。福崎運輸の問題についても私は見てきました。近畿海運局長はこれはやっぱり元請の責任で解決すべきだと言って、海運局長が非常に努力したということも私は敬意を表します。敬意を表しますが、一番大事な最後の一線で負けてしまったんだから、あれ海運局長の限界と思いますから、最後の一線を港湾局長の手で守ってやって、やっぱりこういう問題がまた波及しないように、ひとつ海運局長の英断をこの際お願いしたいなと思ってきょうは来たわけなんです。これも同じ運輸関係のタクシー、トラック、港湾、この三つですから、これどうですか。
#181
○政府委員(大久保喜市君) 先生御指摘のように港湾運送事業と申しますのは、実は港湾の機能を果たすためには、やはり専門の技能力を持った労務者、労働者諸君の労働に期待するところが非常に大きいわけでございまして、港湾運送業の生い立ちからいたしましてもそういうような学働者諸君を抱えての港湾運送事業というのが各港に存在しているわけでございますが、残念ながら非常に港湾運送事業者というのが零細のものが多うございまして、そういうようなことからいろいろと問題があるようでございます。それで港湾運送事業法は、それらの港湾運送事業者が健全な形で存在していただきませんというと港湾の機能も麻痺してしまうということから港湾運送事業法が制定されているわけでございますが、ただいま御指摘の福崎運輸の場合で申しますというと、そういうような中におきましていわゆる荷主限定といいますか、特定の荷主の荷物を扱うというような形での港湾運送業者として免許を受けた福崎運輸というのがございまして、これがいろいろまあ最近の諸般の社会情勢の変化によりまして、荷主の方がそこの福崎運輸の港湾作業に依存しなくなってきたということが問題の発端でございます。そこいらから御指摘のようないろいろ問題がございまして、業者の方から廃業届が出る。しかし、そうなるというと労働者の問題が出てくる。それでいろいろと港湾運送事業法のたてまえからいたしますと、先生御承知のように近畿海運局がいろいろ配慮いたしまして努力をしたわけでございますが、何分にも荷物のない、荷主限定のその荷主の方の荷物がないということじゃもう業が成り立たない、こういうようなことで、労使関係の問題を何とか円満にうまく解決すべくいろいろとあっせんをしてまいったわけでございますが、結局、廃業を認めざるを得なくなったという経緯がございます。しかしながら、なお近畿海運局といたしましては、いわゆる雇用者側の団体であります日本港運協会というのがございます。その日本港運協会の大阪の地域の協会長、この人を仲介人といたしまして関係者間の調整を何とか図っていけないかということで努力しているという報告を受けております。私どもといたしましても、全般といたしまして港湾運送事業は非常にいま厳しい状況にございますので、なかなか大変なこととは思いますが、港湾運送業者の団体でありますところのいまの協会長と、それから関係者との間で何とかうまい解決の道を見出してくれることを期待しておりまして、私どももその成り行きを見ている状況でございます。こういう事情にありますことをどうか御理解いただきたいと思います。
#182
○目黒今朝次郎君 いまちょっと局長の答弁で食い違いがあるのは、荷物はあるんですよ。荷物はあるけれども限定された福崎運輸に荷物をやらないで、別なルートで流しているんですよ。だから別なルートで流さざるを得なかったそのややっこしい労使関係や、経営者の基本姿勢やらあるいはああいう港独特の何というか、どういう表現を使うか、私らは簡単に言うんだけれども、議事録に載るから目黒のやろうあんな言葉を使ったというと港湾の方に怒られるから言いませんが、なかなか港湾労働法をつくらざるを得なかったあのむずかしい関係があると、そういうのが絡んでこれできたらしいですよ。私は岡谷工機の本社にも電話しました。服部さんという支店長代理ですか、その人にも話をしましていろいろ話を聞くと、幾つかの方法があると、こう言っているんです。その話は、私は幾つかの方法の中に労使関係の問題があったら、われわれも皆さんに言うところは言うと。で、その体制のエンジンがかかるように、歯車がかかるようにそういう努力を、私は私で惜しむものじゃありませんから、ひとつここの岡谷工機の東京の本社、そういうところもひとつ港湾局長の方から話をかけて、新しい免許になるけれども、近畿海運局はまだいつでもやるだけのその構えをとっていると、こういってその経緯は尊重しますから、その構えにうまくかみ合うようにひとつ積極的な岡谷工機の本社に向かっても御努力方お願いしたいと、こう思います。
 最後に、私はこのごろ国鉄の問題も自分のことで余り言わないんですが、総裁には午前中大分言ったけれどもね、それは御勘弁願って。これは私はちょっと見てびっくりして、九月十一日、十九時三十分、函館の五稜郭、あそこに――私も何回も行くんですが、有川という踏切があるんですよ。その踏切、両方に遮断機があるんですが、この遮断機を四つとも、列車が通過をした後十分か十五分の間に、遮断機を全部四つ切って、のこぎりでゴリゴリと。それで踏切の遮断機ですから故障が起きれば故障の警報器がつくでしょう。その故障の警報器をあらかじめ壊しちゃって、コードを抜いて、それで機能しないようにして、そうして行ったと私はこの新聞見て、新聞で報告を受けて、これは余りにも悪質な私は列車妨害だと思うんですよ。列車往来妨害罪。これは最も交通量の多いところです。五稜郭で。私はこれね、警察にもお願いし、鉄道公安にもお願いしたいんですが、私は何回か予算委員会でも、この委員会でも、この悪質な列車妨害、特に信号関係、信号関係に対する妨害だけはこれは絶対徹底糾明をして、やっぱり明らかにしてもらわないと、こんなことをやられたんでは乗務員が安心して走れない。たまたまうちの乗務員が見つけたからこれは事故にならなかったんですよ。この前の新幹線もそう。それからこういうことについてはもう少し公安官も、あるいは警察の方も、こういう悪質な信号機その他に対する妨害については、やはり徹底的に調べてもらいたい。やり得だということがあって松川事件じゃありませんが、松川事件はもう私は言いません。松川事件言いませんが、こういう妨害だけはぜひ私は責任を持って明らかにしてもらいたい。いままで私は三件言っていますから――村上駅の事件、新幹線の事件、この事件、こういうやつはぜひ国鉄公安の総力を挙げて、労働組合いじめばかりやらないで、こういうのもやっぱり総力を挙げてやりなさいよ、鉄道公安官。画面に、映画のドラマみたいに出てこないでね、これはやってもらいたいですな。これやらないと乗務員は乗っていけないと、こう思いますから、この辺の見解なり今後の方針をぜひ聞かしてもらいたいと、そうお願いします。わかっていますか。
#183
○説明員(氏平秀夫君) お尋ねの九月十一日に函館本線の御指摘のございました有川踏切での悪質な踏切妨害の事件でございますが、この事件発生当時、付近で目撃者が四名ほどございまして、その人々の協力を得まして警察と十分協力しながら鉄道公安は捜査を進めておりますが、ただこの供述の内容では、当時時間帯としまして夕方の七時半ごろでございまして、あたりが暗やみでございました。そのために被疑者の人相とか服装、体格等がほぼ輪郭程度ということでございまして、詳細にわかっておりません。しかし一応の御協力いただきましたので、その御協力の内容をもとにしまして、地元の道警の函館方面本部鑑識課の御協力を得まして、被疑者の似顔絵を作成いたしました。それをもとにしまして、警察官と協力のもとでいま付近の地域住民の間に聞き込み捜査を継続いたしておるところでございます。現在までのところ被疑者の発見に至っていないことは残念でございますけれども、鋭意捜査を継続中でございます。
#184
○目黒今朝次郎君 ここでね、公安官の挙動がこうのあるいは警察の挙動がどうのというのを随分聞きますが、そういう時間ありませんから、これは別途、私の方からただします。何はともあれ、警察庁は村上の列車妨害事件も含めて、やっぱり徹底的に真相を明らかにしてもらいたいということを重ねて要請します。
 それから、きのうおととい申し上げた大型トラックの死角の問題とか、船員雇用センターにかかわる問題については、時間が来ましたから後ほど資料その他について御提示を願って、私の方の意見もその際に申し上げるという点で、資料の提示だけ、雇用センターと大型トラック対策についてはお願いいたしまして終わります。
#185
○田代富士男君 私は最初に、航空運賃並びにサービスの面、それから国鉄の身障者に対する対策のことについて質問をしたいと思います。
 最初に、福永運輸大臣も御承知のとおりに、国際航空運賃に関する問題が多く論じられております。一つは値下げ競争の激化、航空運賃の自由化、般空運賃の弾力化、いろいろな形で報じられておりますし、五十三年六月三十日から七月一日にかけてカナダのモントリオールで開かれましたIATAの会議でも、運賃面がクローズアップされていることは御承知のとおりでございます。特にこの会議で目玉となったのは、航空運賃の決め方に関する問題であったと聞いております。従来とってきておりました基本方針であります全員一致主義というものをやめまして、これからは二国間協定といいますか、それを優先しようというような、そういう新しい方向づけがなされようとしております。このような国際的な動向に対しまして、わが国といたしましてどのように対応しようとされるのか、まず最初に運輸大臣から御見解をお聞きしたいと思います。
#186
○国務大臣(福永健司君) ただいまは田代さんお話しのごとく、世界的にいまお話しのような傾向が生じております。まあ世界的にと申しましても、大西洋方面で起こっている事情と太平洋の事情などは幾らか違うと言えば違うのでございますが、いずれにしてもわが国といたしましては、そういう新しい動きに対応して余りおくれをとらないような方策を講ずることが必要であろうと、こういうようにまず思います。
 まあすでに私どもの方といたしましては、団体包括旅行運賃のようなものについての割引、結果において割引になるような、そういう考え方のもとに一部交渉を開始しようといたしておりますし、その他まあこれに類似のような考え等をもちまして、いずれにしてもアメリカ等がこういうことでかなりの攻勢をかけてきておりますから、おのずからこれに対処するに必要な方策を講じていかなければならない、こういうように存じております次第でございます。こういうことはやはり相手の動きと関連して適切に動かなければならぬということはもちろんございます。こちらだけで独走するというわけにもまいりませんが、それだけにより一層適切な処置が必要であろうと思います。いまそういう意味ではかなり焦眉の問題であると思いますので、それなりの対処をしてまいりたいと思います。
#187
○田代富士男君 そこで、いま申し上げました二国間協定を優先させようという問題でございますが、問題になりました一つは、イギリス、オーストラリアの間の路線の問題でございますが、これはイギリス、オーストラリアだけにとどまらず、日本とオーストラリアとの間でも同じような問題が言えるのではないかと思うわけなんです。こういう問題を今後どうするのか。それといま運輸大臣が、こういう諸問題にはおくれをとらないような対策が必要であるし、対処していくということでございますが、現実にいま日本とアメリカとの間において起きている方向別運賃の格差、同一方向の運賃の格差の問題と、これも解決していかなくてはならない問題ではないかと思いますし、特に利用する一個人の立場からするならば、これは不可解でならないわけなんです。これはこのまま放置するあるいは看過するべき問題ではないし、これこそおくれをとらないよりも、現実に起きている問題ですから解決すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#188
○国務大臣(福永健司君) 方向別運賃格差を是正するということ、御説のごとく急いでこれに対処しなければならぬと思います。もとより、考え方といたしましては、外貨建てで向こうで買って出発するような人にはサーチャージをぜひお願いするというようなこと、日本から出発するものについてはディスカウントするというようなこと、こういうこと等ぜひそうあらねばならぬと思うわけでございますが、話は出ておりますが、正直な話まだそういうことでぴたりと適切な施策が講じられているというところへいっていないことは大変残念に思いますが、急いで結論に到達するように交渉を遂げていき、そしていままでの間違っていることを是正していくという方向へ進みたいと存じております。
#189
○田代富士男君 じゃ、その日米間の運賃格差の問題については大臣のただいまの決意がございましたから、是正していただくことを私も確信いたしまして、大臣に努力していただくことを重ねてお願いを申し上げておきます。
 それで、ひとつこれはもう大臣も御承知のとおりに、去年の秋イギリスとアメリカとの間で起きましたいわゆるピストル・バズーカ戦争というべきものが起こっておりますが、これは何も戦争ではありませんが、航空業界の問題でございますが、ピストルにたとえられたイギリスのある航空会社は、飛行機を二機ほど持っていたんですが、格安の運賃を行いましてお客の受けが大変よかった。そこにカーター政権がこの問題を政策として取り上げようとして、いま自由化政策というものを研究されて実行に移そうとしておりますが、その自由化政策の中で柱になる問題が二つあるんじゃないかと思いますが、御承知のとおりに、一つは多くの航空会社による自由競争によりまして運賃をどんどん下げようという政策、二つ目には、定期便だけでなく、チャーター機をどんどん自由化しようという、こうしたカーター政権の自由化政策というものが今後日米航空関係に一体どういう影響を与えてくるのであろうか、その場合に、いまも日米間の方面別格差、同一方向の格差等の諸問題がございますが、今後の海外旅行のときの運賃にどういう影響を与えるのか、アメリカからの新しい攻撃に対してどういうふうに対処していくのか、日米航空協定というものは御承知のとおりアメリカ側が多くの路線、多くの航空会社が乗り入れてきておりまして、そしてさまざまな有利な立場になって不平等協定であると、われわれはこのように言っておりますけれども、今後も強者の論理によりまして資本の強い国がどんどん市場を奪っていくことにはなってはならないと、私はこのように深く決意をしておりますけれども、今後の日米航空交渉というものが、農産物交渉等に見られますように、あのような難航するのか、中断されるのか、どのように対処されるのか、さらに運輸大臣の決意を確認したいと思いますが。
#190
○国務大臣(福永健司君) いずれにいたしましても、いまアメリカが言っております。ないし言いかけておりますようなこと、ないしそれが高じていくということになりますと、わが方の考え方とはかなり差が生じてくるわけでございまして、したがってわれわれといたしましては、アメリカに対しましてしんぼう強く、根強く交渉を続けていかなければならぬと思います。いままでの経験に徴しましてもなかなか簡単にいきそうにないということではございますが、そういうことにくじけてはならぬと思います。幾らか具体的なことで進めておりますので、そのことにつきましては局長をして答えさせることにいたします。
#191
○政府委員(松本操君) まず前段に先生が例示されましたピストル・バズーカ戦争の話でございますが、これは多少大西洋という特殊な地域における運賃値下げ競争ということではないかというふうにも見られます。と申しますのは、もともとアメリカ人の祖先はこれ全部ヨーロッパ人でございますので、したがって里帰りその他の非常に特殊な需要がある。そこで、先生おっしゃいましたように、たとえばレーカー社のようなごときものは、ともかくそこへ行って並んで切符を買えばいい、そのかわり何のサービスもいたしません、こういうことで、ことしの夏あたりは寝袋までかついで切符を買ったと、こういう話でございます。したがいまして、こういう形がそのまま太平洋の運賃に一つの規範になってくるというふうなことは、実務的にも理論的にもいささか無理ではないか、このように思うわけでございます。ただ、そうは言いながらも、先ほど大臣がお答え申し上げましたような一般的な消費者のための低運賃政策ということについては何ら異存のないところでございますので、したがってさっき大臣が例示いたしましたような団体割引運賃とかあるいは個人の旅行につきましても、一定の制約は加えるものの相当思い切った割引運賃というふうなものをIATAの会議にJALをして提案をさせておる次第でございます。
 それから、米側がいま盛んに主張しておりますいわゆるカーターの航空新政策、こういうふうに呼ばれるものは、いま話題になっております低運賃政策と、それから先生おっしゃいましたようにチャーターの大幅な自由化、それと多数の航空会社の競争、競争の原理を積極的に導入することによって消費者の便益を向上しよう、こういう議論でございますけれども、これは私どもの立場から考えますと、輸送事業というものを免許に係らしめまして、そしてその結果、しかしそれが独占等の弊害に陥らないように管理監督をしていくという考え方とは非常に立場が違っております。アメリカの場合は国際線に従事し得る能力を持つ会社だけでも七、八社ございますので、これが一斉に、たとえばの話でございますが、一斉にそれこそカーター理論で言うところの革新的低運賃なるものをひっ提げて全部日本へなだれ込んできた、こういうふうなことがもしあり得たといたしますと、これは直ちに市場混乱し、日米間の定期航空というものをめちゃめちゃにしてしまうということはどなたもおわかりいただけるんではないか。したがって、こういうふうな議論とまともに議論をしておるわけにもまいらないわけでございます。
 また、これと離れて、これまた先生御指摘のように、日米航空協定に内在しております基本的な不平等の問題、これの是正についてはもうかれこれ二年近く議論をしておるわけでございますが、議論の過程におきましてアメリカ側がいま話題になっておりますような別の議論を引っ張り出してきておりますので、大臣申し上げましたように、短兵急にこれと戦をしようということをいたしましても、なかなかうまくいかないだろう。したがって、やはり世界的な国際航空輸送の動きというものも十分踏まえながら、しかしそうは言いながらも、私どもの基本的な考え方というものはあくまで堅持するという形で粘り強い交渉をしていきたい。ことしの三月までそういう形で交渉を継続してまいったわけでございまして、いま中断の形になっておりますが、いずれそう遠くない時点でまたこの連続の話をしていかなければならないだろうと考えております。その場合には、やや抽象的ではございましたが、いま私が申し上げましたようなことを基本に、皆様方の意見を十分踏まえた上で積極的な交渉をしていきたい、このように考えております。
#192
○田代富士男君 いまいろいろお話を聞きましたけれども、いずれにしましても自由化政策というものが国際的に広まっていく可能性というものはあるんではないかと思うわけなんですが、これに関連してお尋ねいたしますけれども、全日空がこのような国際航空業界のチャーター機の自由化という、そういう動きに対応して、また国際線に乗り出せる態勢を整えるためかわかりませんが、東京に拠点ともなるべくホテルを開設すると、これは新聞にも報道されたわけなんですが、現在日本の国では一つの路線になるべく過当競争等が起きないようにということで、幹線は日本航空、ローカル線は全日空と国内航空、国際線は日航、このようにいろいろ分けられておりますけれども、このような全日空がそれだけの莫大な資本を投じてでもホテルを建てて対応しようということは、全日空に対しましても国際線就航の免許を与える方向にあるのか、あるいはそれだけのものをやるからには何らかのそういうものの示唆でもなされたのか、そこらあたり明確にしていただきたいと思います。
#193
○政府委員(松本操君) 全日空がホテルを直接経営しているのではございませんので、これは全日空の子会社と申してよろしいかと思いますけれども、全日空が資本参加しております会社がかなりございます。その中の一つがこういったホテルチェーンを動かそうとしておるわけでございますが、私どもの基本的な考え方としては、全日空自身の経営状態というものにいささかなりともマイナスの影響を与えるような形であるならば、これは航空行政の立場からしかるべき監督、指導をすべきではないか。そうではございませんで、現在のところ私どもも注意深く見ておりますけれども、これらの子会社に対して全日空が直接みずからの稼ぎを大幅にはき出し、あるいはその子会社の負債を肩がわりしたというふうなことで、本来航空事業に投入すべき金を別の方面に使っておるというふうな疑いはいまのところ見られておりませんので、これも一私企業でございますので、航空法の定める範囲内においての管理、監督というものはさらに十分強化していくことは考えておりますが、さしあたっての問題はないだろうと思います。
 そこで、先生おっしゃるように、これが将来の布石であるのかないのか、あるいは航空局としてそれについて何らかの前向きあるいは陰に陽にそういったような考え方を持っておるのかという御質問でございますが、これは四十五年の閣議了解に基づきまして、まさに先生いま仰せられましたような基本的なラインを私どもは現時点において堅持しておるわけでございます。したがって、全日空につきましても当然のことながら近距離チャーターという問題については、それはこの閣議了解の範囲内において運営していくことを認めていくつもりでございますけれども、いまここを積極的に根本的な変更を加えて、全日空をして別の国際線の分野に進出させるというふうなことを考えておるわけでは毛頭ございません。
#194
○田代富士男君 いまそういう国際線就航等は現時点においては考えてないと、いまさっき私申し上げました基本線であるということでございますけれども、こういういまさっきからるる申し上げておりますようなカーター政権の自由化政策の攻勢とか、そういうものがかけられた場合は、対抗上そうせざるを得ないことが起きてくるかわからないけれども、その点はどうですか、どの程度堅持されるのか、そこらあたりは明確にされない面もありますけれども、運輸大臣いかがでございましょうか。
#195
○国務大臣(福永健司君) 物の言い方によって、これ影響するところがかなりございますので大変むずかしいと思いますが、国際的に考えればアメリカの方でうんと競争力の強いのがたくさんあると、そういう現実を前にして日本は一つだけで、あとのものは歯が立たないというままでいいかと、こういうふうに質問されると、だんだんもう少し強いやつが日本もあらわれてきた方が望ましいと、私の性分としては言いたいのであります。しかし、これをうっかり言いますと、いよいよ国際線にほかの会社、たとえば全日空というようなものにそういう国際線に就航せしめる意図かということになりますので、答えは先ほど局長が申しましたように、そういうことではございませんと、こういうことでございますが、先ほど申しましたことは田代さんも、カーター政権のもとでああした動きがあるのに対して何にも考えてないかと言われますと、考えたいような気もいたしますとこういうことでございまして、これが現実的にそういうものをいま許可しようと私どもが考えているということではないと、わかったようなわからぬようなことでございますが、御理解いただきたいと思います。
#196
○田代富士男君 じゃ、話題を次に移します。
 航空需要の増大に伴いまして、各航空会社は旅客に対するサービス向上にこれは努めなくちゃならないし、努めていると私は思いますけれども、最近幾つかの問題がいろいろ起きていることを私も耳にしております。そういう搭乗手続時におけるいろいろな問題が起きておりますけれども、実態はどのように掌握されていらっしゃるのか。キャンセルの状況等、キャンセルに関するトラブルでございますが、旅客に対する扱い方が周知徹底されておるけれども、どのような周知徹底をチケットあるいはチケットホルダー、タイムテーブルなど徹底されているのか、実情と、掌握されていることと、問題になっている点というものをまとめて御説明願いたいと思います。
#197
○政府委員(松本操君) 最近のような航空輸送事情にかんがみまして、航空企業のサービスの向上というものはますます要求されるわけでございまして、したがいまして、私どもの方も、従前から繰り返し関係企業に対してはいささかもそういう面において怠りのないようにということの注意を喚起してきたわけでございますけれども、実は最近正直申しまして二、三いささか問題があるのではないかと思われるような事象を私どもも承知をいたしました。したがいまして、まず基本的な物の考え方という意味におきまして、関係の問題を起こしました航空企業に対しましては、私自身社長を呼びまして、こういった面の配慮を十分にしながら制度的にあるいは職員の訓練について十分今後努力をするようにということをきつく申し渡したわけでございますが、具体的な問題として一番問題が出てまいりますのは、やはり先生いまおっしゃいました予約をしておいて、それをキャンセルする、キャンセルしたときに正規の手続を早目にしておいてくれれば実は問題ないわけでございますが、キャンセルの手続をしないでおくというふうなことがしばしば行われる、あるいはもう一つの問題といたしまして搭乗時刻の二十分前には搭乗手続を終わってほしいと、こういうことを言っておるわけでございますが、それの趣旨徹底を欠いている面もあって、実は非常にしばしば際どいところで問題を起こすと、こういうことがございます。そこで、特にこの搭乗手続を出発二十分前に済ませるという点につきましては、まず代理店店頭での案内、チラシの配布あるいは航空会社が電話で予約を受け付けたときに必ずそのことをメンションする、あるいはラジオでいまいろいろと便のディレー等を言っておりますが、こういう場合にも搭乗手続はお乗りになる飛行機の二十分前までに済ましてくださいということを繰り返し言わせるということを、先月の末から実施させるようにいたしました。それからまた、今月の半ばから案内、チラシをつくりまして、この中ではっきりと搭乗手続を二十分前までにしていただかない場合には、場合によっては予約をキャンセルしてしまうことがありますので御注意していただきたいとチラシの配付を先月半ばから開始をいたしました。さらに、時刻表を皆さんに配るわけでございますが、その時刻表の表示その他を見やすいところに、やはり搭乗手続は必ず二十分前までにしていただきたいというふうなことを書き込むことを来月早々実施させようとしております。そういうようなことによって、一方では十分に旅客の方に搭乗手続について周知徹底を図る一方、今度は窓口での扱い方あるいはキャンセルした後の扱い方という点について、さらに一段と関係企業の方で工夫をこらして、実際問題として切符が買えない、行ってみたらば席がすいていたとか、あるいはちょっとした差で乗り損なってしまったとか、そういうふうな窓口サービス面の不行き届きということが起こらないようにこれからも厳に指導監督をしてまいりたいと、こう考えております。
#198
○田代富士男君 いま航空局長がこういう指導徹底を先月の末から始めたと、これはよいことだと思いますが、それが行われてなかった。私は改めて申しますが、私も非公式にそういうサービスの改善をやるべきであるということを運輸省航空局に申し入れたわけなんです。その結果、そのような改善の方向に動いた。ほかからもいろいろあったかわかりませんけれども。
 それで、いま二十分前の問題ですけれども、ここに日本航空と全日空と東亜国内航空の航空券があるわけなんです。大臣も航空局長も皆さん方も搭乗されるときに、航空券をもらったときに裏なんか第一見ませんよ。だから、飛行機の時間は二十分前が常識であると、これは日本の常識であると一応は言われますけれども、こういうことは明記すべきです。目につくところに、再度。三つの日航、全日空、東亜国内航空、この中で一面にそのことが明記しているのは日本航空だけです。全日空と東亜国内航空は書かれてない。裏面を注意してくださいと、それも裏面もまあ見てください、小さな字で、これは恐らく年齢にして四十代の人以上は読めませんよ。そのためにいろいろなトラブルが起きております。私は、だからこういうものは搭乗する場合の一番基本になるべきものは、問題が起こる前に防げるものは防いでいかなくちゃならないし、それが旅客に対するサービスじゃないでしょうか。また、日本航空、全日空、東亜国内航空、ここにもいろいろな徹底事項は書いてありますけれども、これは青地に白です。これもこういう青地に白の色のところにいろいろ書いてあります。これは普通の人は読めません。で、広告の欄を見ますと、広告の欄は明確に読めるんです。ここまで利益を上げなくてはならないのか。やはり、生命尊重です。いまさっきも物が大事か人間が大事かという同僚議員の質問に対して、人間が大事ですということを言われた。人間の生命を安全第一でいくべきで、私はこういうことに対して、いままで運輸省当局としましても乗客の立場からのそういう気持ちでなくして放置していたと思うんです。だから、先月末からこの問題に対して取り組んだと思いますけれども、こういう意味で私はこういう航空券に対しましてもこれは一面に明記させる、これは一面に明記させなくちゃだめなんです。一面に明記して、そしてある程度航空会社によってスタイルは違っても明記すべきものは明記すると。そして、裏面なんかは読みません。そして、こういう広告を私はとるなとは言いませんけれども、広告は自粛して小さな広告にしまして、そういう注意事項等を明記すべきじゃないかと思いますけれども、この点大臣いかがですか。事故が起こる前に、これ防ぐことになるんですよ。
#199
○国務大臣(福永健司君) 大変お話ごもっともに伺います。私は、人間が正直なせいか、物事を大体表を見て裏面は見ないことにいたしておりますが、いまのお話の点ぜひそういうことになるように、われわれもしかるべき方策をとりたいと思います。
#200
○田代富士男君 そこで、そこまでしかるべき方策をとるとおっしゃるならば、(資料を示す)これは日本航空全日空、東亜国内航空です。だから、そこまで検討していただくならば、これは一つの私の提案ですけれども、航空会社のこの券を見ればどこの航空会社かわかるというように、日本航空なら赤、全日空なら青というような線を入れまして、少しばかり線を入れればよろしいのですから、あとは白地に活字を組んで見やすいようにすべきだと思うのです。どの航空会社がどの色にするかという、これはまた決めるのに一苦労されるかわかりませんけれども、そこまで検討されるならば、抜本的に改めるならばこのようにやっていただきたい。
 それと、そういうキャンセルの問題等で二十分前の問題でトラブルが起きていることは、いままでは羽田の空港施設が比較的近いところであったけれども、成田空港ができまして移転した、そのために国際線の既存の施設を使っている。そういう意味におきまして、なかなかいろいろ時間もかかる。そういう空港ビルの問題、そういうような施設の改善をしていかなくちゃならないし、いままでの国際線の跡を利用しておりますから、乗り場所が明確にわからない人たちがいっぱいおる。こういうところに対しましても、場所を移せばよいのじゃなくして、改善をし対策を講ずべきではないかと思いますが、どうでしょう。
#201
○政府委員(松本操君) 先生のいまの具体的な御提案につきましては、先ほどの大臣のお答えもございますし、私どもの方で積極的に研究をした上で、また関係企業を十分に指導するようにしてまいりたいと考えております。特に、羽田を例示的にお示しになりましたけれども、空港の構造そのものが旅客の案内に、最初設計したときはそういうことをいろいろ考えて恐らくつくってあるわけでございますが、やがて便数が伸び、ビルを追加していくというふうな工事が行われますと、どうしても最初の基本的なラインからずれて、多少曲がりくねったところを通すようになったり、あるいは羽田の例でございますと、いまおっしゃいましたように、もともと国際線用の建物でありましたものを国内用に使うというふうなことから、案内が非常にわかりにくいという点も、私自身そのように思います。そこで、いま例示的におっしゃいました航空券に何か色の線を入れて区別をするという、それをたとえばそのまま拝借して拡張していきますと、それによって青い線なら青い線をたどって行けば、間違いなくセキュリティーチェックを通ってゲートまで行けるとか、そううまくいくのかどうかわかりませんけれども、羽田の例で申しますと、現在案内方法の改善を含めまして、施設改善の私どもの出先機関が入りました委員会をつくっておりますので、そういうところでひとつ徹底的に検討をさした上で、具体化できるものから逐次具体化さしていくようにいたしたい、このように考えます。
#202
○田代富士男君 次に、キャンセルした場合になぜキャンセルの料金を取るのか、この趣旨説明と、最近五年間のキャンセル料の収入、航空会社別に年度ごとに説明していただきたい。それと、本年七月一日からそのキャンセル料が改定されております。なぜこのようにキャンセル料を値上げしなくてはならなかったのか、三点について御説明願います。
#203
○政府委員(松本操君) 予約の取り消し手数料というものは、これはやはり航空機の座席の数というものは限られたものでございますし、いたずらに予約して席を押さえたままで他人に迷惑をかけるというふうなことはなるべくやめてもらいたいということでございますので、不確実なまま座席を保留しておくということをなるべくないようにしたい、そのためにも多少そういったような取り消しのときの手数料というものを課することによって、いたずらにひょっと予約だけしておいて、後でまたぱっと取り消すというふうなことはしないようによく考えてやってもらいたいというような気持ちが一つと、それからやはり多少ではございますけれども、予約の事務をとり、またそれを取り消すということでございますと、それなりの手数、手間暇というものも航空会社としてはかかるわけでございまして、国鉄の場合でもたとえば座席指定券でございますか、こういうふうなものは予約をして取り消した場合には、何がしかの取り消し手数料をいただくというのがならいではなかろうかと思います。そういうふうな形でございますので、従前はそんなに大きな額ではなかったわけでございまして、五年間の数字を申し上げますと、これ全部……
#204
○田代富士男君 三社、会社ごとに。
#205
○政府委員(松本操君) はい。日本航空の国内線で申しますと、四十八年が一億五千二百万、四十九年同じく国内線一億七千八百万、五十年が三億一千一百万、五十一年が一億四千九百万、五十二年一億七千八百万。
 それから全日本空輸につきましては、四十八年が四億三千七百万、四十九年が五億五千五百万、五十年が五億九千一百万、五十一年が五億六千五百万、五十二年が六億七千四百万。
 東亜国内につきましては、四十八年が一億三千四百万、四十九年が一億七千万、五十年が一億六千七百万、五十一年が一億七千百万、五十二年が二億一千四百万。数字は以上のようなものでございまして、大体経常収入の〇・三%前後というところ、年により会社によって違います。日本航空あたりは低うございますが、日航、東亜は〇・三ないし〇・五%という程度のものになっておるわけでございます。
 それから、ことしの七月にこの手数料を改定いたしましたのは、これはやはり安易な予約取り消しという形で空席発生を生じてしまうというふうなことをある程度抑止する効果を持ちたいという意味で、従来はいささか手数料としては安きに失したのではないかというふうな点もございまして、この七月から取り消し手数料を上げたわけでございますが、これは金額によって、航空券の金額によって数字が違ってまいりますが、高額のものにつきましては大体一四、五%から二〇%程度、それから五千円未満のわりあい低額なものにつきましては二〇%程度というふうな間で、いろいろと変わっておりますけれども、数字的には大体国鉄指定席の取り消しが三〇%でございますので、まあまあそれに見合った程度のところへ改定をしたと、こういうことでございます。
#206
○田代富士男君 いま航空局長、簡単にすらすらと御答弁されましたけれども、この中には納得できない問題がいっぱいありますよ。キャンセル料を取る趣旨は、そういうふうに簡単にキャンセルされないように手間、手数がかかったから取るんだと、この趣旨はわかりますけれども、それを防ぐためにさらにキャンセル料を上げるという、こういう理屈はいままでこの委員会でもいろいろな値上げをやりましたけれども、そういうあれはないですよ。いま申すとおりに、こういうお客に対するサービスというものが欠けていて、そして上げるだけ上げるという。たとえて申し上げますと、いま国鉄の場合とほぼ同じですとおっしゃいますけれども、国鉄の場合とは全然違いますよ。国鉄の場合キャンセル料は取りませんよ。これは値上げの理由は何らない。そうしてキャンセルをしたらそれはそのまま空席で走っている、空席で飛んでいるのかと言えば、そのキャンセルした空席は全部ほとんど最近は満杯で飛んでいるんじゃないですか。収入は行われているじゃないですか。言うなればいま述べていただいたキャンセル料というのはもうただもうけの収入ということになるんです。いま申された数字を五年間、四十八年から五十二年度間、いま言われた数字をちょっと計算してみましたら、日本航空が国際線を含めて十七億四千七百万円、国内線だけが九億六千八百万円、全日空が二十八億二千二百万円、東亜国内航空八億五千五百万円、これは空席で走ったならば、これだけの収入はなるほどと理解できますが、お客さんが乗っていっている。なおかつこれはこれだけの収入がある、にもかかわらずまたキャンセル料を値上げすると言う。これはどうもそこの神経というかお客を物扱い、いまさっき同僚議員がおっしゃった物が大事か人間が大事か、人間じゃなくして物扱い的な考えのところから出発していませんか。運輸大臣これどうですか、運輸大臣は人情深い人だといまさっきもおっしゃったけれども、ここまではいままで掌握されておりませんでした。私、具体的な説明をしました。値上げする理由なんか何もない、私はこれはもっと下げるべきだと思うんです。それよりもキャンセルされないように努力すべきじゃないですか、キャンセルされないように。いかがですか。
#207
○国務大臣(福永健司君) キャンセルされないようにするということ、これに配意の重点が置かるべきであると私も存じます。そういうような意味で上げたつもりのような説明がさっきあったんでございますが、よく私もさらに調査さしていただきたいと思います。
 先ほど田代さんは、たとえばキャンセルというようなことがあってもそのかわりに別の人が満席というような、ほぼそういう状況で飛行機が立っていったというようなことが多いと言われましたが、そのとおりであるかどうかわかりませんが、事ほどさように飛行機にお客さんが多いということは、これは結構と言えば結構ではございますが、それほどたくさんの人がたとえばキャンセルがあっても乗るというような状況であるとするなら、キャンセル料は余り高く取るというのはおかしいというような気もいたします。もう少しひとつ調査さしてみていただきたいと思います。
#208
○田代富士男君 そこで、私はキャンセル料よりもお客に対するサービスという面で検討すべきだということは、これはくしくも五年間でこれだけの日航十七億四千七百万円、これは国際線を含んでですよ、全日空二十八億二千二百万円、東亜国内八億五千六百万円、これは路線のいろいろな便数にもよりますけれども、日航と全日空と比べた場合に、国内線と国際線とほぼそういうことを同格というわけにはいきませんけれども、東亜国内はちょっとこれはおくとしましても、これは余りにも全日空のキャンセル料金というものは多過ぎる。私はこれは何らかの形で問題があると思うんです。検討する――いま大臣が実態を調査してとおっしゃいますけれども、やはりこういうようなことも細かく検討していただいて、お客に対するサービスということに対して徹すべきだと思いますよ。だからいま大臣おっしゃるように、キャンセル料を上げる理由は何もないと思うんですが、もう一度いかがでございますか。
#209
○国務大臣(福永健司君) ただいまお話しの点のようなことを念頭に置いて対処したいと思うわけでございます。どうもキャンセルも少し多過ぎるような気がいたしますが、そこいらのことについてはなおもう少しく実際を調べてみたいと、こういうふうに思います。
#210
○田代富士男君 それでいま国鉄総裁が横にいらっしゃいますけれども、国鉄の場合は、これは電話で予約申し込みの場合は二日前に購入しない場合、自動的にこれはコンピューターから消されるようなシステムになっているかと思いますけれども、だからいま同僚の委員の方から航空券を買おうと思っても手に入らない、こういう実情だと、それは私もそういうことはわかっております。わかっておりますが、その問題もいまなぜそれが手に入らないのか、直前になったらあいている、ここの問題にメスを入れるべきだと思うんですよ。こういうことも、(「その通り」と呼ぶ者あり)雑音はやめて。だからそこもメスを入れて、それよりも国鉄が赤字再建のために何とかしなくちゃならないと、お客様を大事なためにということで、その一つとしてコンピューターを入れまして、全国のあの主要駅、お客に間違いのないようにと、あれだけの体制づくりをやった。それに対しますと、航空会社はこのコンピューターの容積不足――能力がないのか知りませんが、しかしキャンセル料だけでもこれだけ取っている。国鉄はキャンセルしても取りません。国鉄もキャンセル料取れたならばなあと、恐らく高木総裁は、赤字を少しでも埋めることができるんじゃないかと思っていらっしゃると思いますけれども、ここらあたりの航空業界に対する指導というものを、航空会社に対する指導をどうしていられるのか、お尋ねしたいと思います。
#211
○政府委員(松本操君) 実は航空券の予約というのは、ついせんだってまでは、たてまえは券を買っていただくということになっておったわけでございますが、しばらく前から、これはいささか不便である。まあ国鉄がしばしば引き合いに出されますが、国鉄の駅ほど切符を売っているところがございませんので、電話予約ということを実は始めておったわけでございます。この電話予約をしたということが、そのキャンセルを多発させる一つの原因にも、実は結果論的でございますけれども、なってしまった。そこでややさかのぼりますが、四十九年ごろに私どもとしてコンピューターを積極的に導入をして、たとえば電話予約を受けつけましても、一定の日数が経過して、なおかつ券の購入がない場合には、それを予約のリストから落としてしまう、こういうふうなプログラムを組んで、各社一様にこれを動かしたらどうだということを示唆をいたしました。で、そのためにいろいろと関係の企業の方で検討を始めたわけでございますけれども、聞いてみますと、私も完全にはよくわかってない面もありますが、なかなかこのシステムが複雑で、そのプログラムの開発にかなりの手間暇をかけたようでございます。しかし、結論的にはことしの十一月から来年にかけまして、三社とも多少のでこぼこはございますけれども、
  〔委員長退席、理事安田隆明君着席〕
いま仰せのように、一定の期間がたって、なおかつ航空券の購入がない者につきましては、コンピューターの方で自動的に予約から落としてしまうというふうなプログラムを運転することが可能になってまいりましたので、その点につきましては、いま御指摘のようなことがこれからはなくなってくる、このように考えております。
 なおまた、電話予約ということが、いま冒頭申し上げましたような、何かちょっとはっきりしないような形で、電話予約をしておいて、しかもそれを一定の日数たった場合には予約リストから落としてしまうというのも、これまた問題ございますので、それの対応といたしまして、先日運送約款の方を直しました。電話予約というものを一つの予約の形態として、運送約款の中で正規に位置づける。それと同時に、いま先生おっしゃいましたような形で、一定の期間がたっても券の購入のない者は落とす。で、このプログラムを本年十一月から来年早々にかけて、各社多少のでこぼこはありながらも運用していくと、こういうふうなところまで追い込んでまいりましたので、これからはこの点についての一般旅客に対する迷惑、支障というふうなものをかなりの程度減少していけるのではないかと、このように考えております。
#212
○田代富士男君 それから大臣、もう一つあるんですね。まあ大臣、ここまでは御承知なかったと思いますが、いまキャンセル料がこんなに多いじゃないかとおっしゃった。これを防ぐ方法があるんですね。それは、この航空券の中にも、これはオープンにすれば二カ月間有効なんです。だからそのときに乗れない、乗れないから、じゃあキャンセルしなさいと、キャンセルする。だからキャンセルをして、キャンセル収入はあるけれども、そのときにこの航空券はオープンにすれば二カ月間有効ですよと言えば、飛行機を利用している人は二カ月に一回ぐらいまた利用できますよ。
  〔理事安田隆明君退席、委員長着席〕
そこで、これを小さな真心というのです。カウンターにおる職員、そういう人たちがキャンセルする前に、これは二カ月間有効ですよと言ってあげれば、そういう庶民の皆さんがキャンセル料まで取られなくてもこれ防げるわけなんです。そういうことに対する配慮というものがなされてない。だから、そういうような配慮というものも、これは裏に書いてあります。虫めがねで見なくちゃならないくらい。しかし実際にはそれがされてない。こういう点に対して血の通った、本当にお客本位のサービスというものが欠けておりますけれども、こういう点も大々的にやるべきであると思いますが、きょうは時間の関係がありますから、もっと細かいこと、私取り組んだ以上はこれ取り組んでいきますけれども、あわせて大臣、この問題いろいろの問題がありますが、どのように解決していただくのか、決意をお聞かせいただきたい。
#213
○国務大臣(福永健司君) いまお話しの点、オープン化するということになると、その次いつ乗るとか、どういうことかで予測しがたい事態が生ずるんじゃないかと、素人なりにちょっとそんな気がしましたが、それはまあそういうことにならぬようになっているのかと思いますが、いろいろそういうことを研究いたしまして、いずれにしてもサービス心を向上せしめると、サービスの向上ということにより一層意を用いさせるようにしていきたいと存じます。
#214
○田代富士男君 じゃあ次に質問を移します。
 国鉄の問題についてお尋ねいたしますが、国鉄の身体障害者に対する設備改善につきまして基本的な考え方はどうであるのか。身体障害者に対する設備改善の内容の実態はどうなっているのか。特に視力障害者に対する装置、車椅子使用者に対する装置、これについて改善の実績がどうなっているのか。時間の関係もありますから、概要で結構でございますからお願いいたします。
#215
○説明員(吉武秀夫君) 最近はいろいろなところで身体障害者の対応設備が進んでまいりましたので、国鉄も四十八年ぐらいからかなり力を入れてまいりまして、いまお尋ねの目の不自由な人に対しましては、たとえば盲学校があるというようなところでは要望が多いわけですから、こういうところに重点を置くとか、あるいは町ぐるみで対策を講じておこうという場合には、駅だけ穴があかないようにするとか、あるいは駅を新しくつくるというような場合にはできるだけそういったものを織り込むというようなことでやっております。また車椅子の利用者に対しましては、これは非常に一カ所に対して設備がかかりますものですから、主として重点を新幹線に置きまして、新幹線の設備改善を行っていくという、そのほか在来線についても、利用者の多いところについては逐次進めていくということで、具体的な数字を申し上げますと、視力障害者に対しましてはまあたとえば誘導ブロックであるとか、点字テープ、点字運賃表といったものを五十年度までに百六十四駅。五十一年度五十三駅、五十二年度四十六駅ということで、五十二年度末で二百六十三駅という駅に設置してあります。それから車椅子の利用者に対しましては、たとえばトイレの改良であるとか、改札口を拡大するあるいはエレベーターを設置するというようなことがございまして、五十年度までに五十三駅、五十一年度十二駅、五十二年度二十四駅ということで、現在八十九駅に対して設備を行っております。
#216
○田代富士男君 で、五十三年度の計画あるいは五十四年度の見通し、また予算はどうなっているのか、簡単に御説明願います。
#217
○説明員(吉武秀夫君) この中で、たとえばエレベーターとかそういったようなものは非常にお金がかかるわけで、こういうお金のかかるものについては、一部本社の方で予算措置等をやるわけなんでございますが、大部分はわりに一件の金額としては小さいものが数多くあるというような形なものですから、全国に三十近くあります鉄道管理局別に、その局のプライオリティーに応じていろいろ設備をしております。五十三年度はそういったようなものを集計してみますと、誘導ブロックで大体三十九カ所ぐらい。それから安全手すりで二カ所、点字運賃表で二カ所、それから駅内の案内板で五カ所程度であります。それから、車いすの使用者に対しては、トイレで四カ所、改札口の拡大が八カ所、その他エレベーターの改良が二カ所というような数字になっております。五十四年度はいま申し上げましたような細かいものの積み上げがありますものですから、五十四年度の予算とかそういうものを見まして管理局でいろいろ計画をするということで、恐らく各地ごとに局に対して来年はこういうことをやりたいというような要求をまだしておる段階だと思いますので、予算的には決まっておりません。
#218
○田代富士男君 こういう身障者対策に対するいろいろ陳情書が全国で出ているかと思いますが、全国聞いたら時間がありませんから、大阪鉄道管理局内あるいは天王寺鉄道管理局内にどのくらいの陳情書が出されておるのか、その実態を教えていただきたいことと、特に一つだけ取り上げますと、阪和線の上野芝駅改造についての陳情書が天王寺鉄道管理局長あてに出されております。大阪府立身体障害者福祉センター所長、大阪府身体障害者更生相談所長、大阪府立百舌鳥学園、大阪府堺児童相談所、大阪身体障害者職業訓練校長、こういう人、あるいは上野芝駅をよくする会という皆さんから出されておりますが、この上野芝駅の付近の状況を申し上げますと、ここには市立の藤谷学校、市立あけぼの療育園センター、府立身障センター、同じく付属病院、大阪身障者職業訓練所、府立百舌鳥学園、府立ろう学校、市立百舌鳥養護学校、府立堺養護学校、府立堺児童相談所、あすなろ授産所、市立えのきはいむ、こういうようないろいろな福祉施設というものがかたまっております。そういう意味で上野芝駅が福祉駅としての性格を強く持っている関係上、そういう皆さん方がこの駅に対する要望というものを出されておりますけれども、これに対して国鉄として、いまさっき運輸大臣が物よりも人が大事であると、ましてこのように社会的に弱い立場におる皆さん方でありますし、そういう人たちに対して暖かくこれを受け入れて対処してあげるべきではないかと思いますが、どのように取り組まれていくのか、そこらあたりあわせてお聞かせいただきたいと思います。
#219
○説明員(吉武秀夫君) まず最初の、どれぐらい陳情が来ておるのかという実態でございますが、過去三年間で四十八件来ております。それから、五十三年度は、年度途中でございますが、現在までに十六件来ております。これにつきましてはできるものから逐次やっておるわけでありますが、特に先ほど御指摘のありました上野芝の駅は、阪和線の輸送力増強という工事の一環で駅を改築といいますか、駅舎を新築をしております。で、四十八年度から着工をしておるわけでありますが、この際に身障者の方々のことも織り込みまして幾つか考えておりまして、ただいま先生の方からお読みになりました要求書といいますか、陳情書が来ておりまして、これらの項目がいろいろあるわけであります。その中で、車いすの利用者が駅前広場からホームに容易に行けないので、この辺を考えてくれというようなことがございますが、この駅は階段を上って、やや橋上駅的になってしまいますので、現在考えておりますのは、直接ホームの上に階段を上がらずに入れるようにしたらどうかというような改良の仕方を考えております。それから、ホームの安全確保ということで幾つか要求が来ておりますが、これは電車駅でございますので、ホームも電車の高さに応じた高さになっておりますから、電車と汽車との競合するような駅でかなり段差があるというような駅でありませんので、そういった建設規定に基づいてきちっとやっております。それから、いろんな列車接近の点滅灯であるとか、そういった設備にも配慮をするような設計上の指導もいたしております。それから、車いすのトイレをホームにつくってくれないかというようなこともありますが、これは一日に〇・何人というぐらいでありますから、むしろ国鉄のホームの上というよりは、もっと広く利用できるような場所で市あたりでおつくりになるということであれば、そういった意味でのいろんな協議をしていきたいということで管理局と市とで話しておるというふうにわれわれ聞いておるわけでございます。
 そのほか二、三ございますが、その辺のこともそういった御要望を聞きながら工事を進めておるということでございます。
#220
○田代富士男君 じゃ、よろしくお願いしたいと思いますが、それと身障者割引の実情というものがどのようになっているのか、それと従来の身障者だけでなくして内部疾患者に対する割引というものは実施できないものであるか、この点もお尋ねしたいと思いますし、身障者のための運賃割引というものが急行まででございますが、この割引が決定したときは特急がなかったときでありますから、少なくとも現在急行を特急に変えようという国鉄の政策もありますことだし、こういう現行の割引制度を実情に合わすように変えるべきではないかと思いますが、どうでしょうか。
#221
○説明員(吉武秀夫君) 身障者の運賃割引でございますが、現在第一種という身体障害の度合いが重い人と、それから第二種という比較的症状の軽い人と二通りございまして、第一種の場合には介護者とともに乗車をなさるという場合に、普通乗車券、定期乗車券、回数券、普通急行券それぞれ五〇%の割引ということになっております。それから、障害度の軽い方は普通乗車券について五〇%割引をしておるということで、五十二年度で約二十五億ぐらいの額に上っております。で、いま先生がおっしゃいましたその他の特急の問題あるいは内部疾患の問題につきましては、これは前からいろいろお話は聞いております。おりますが、ただいま公共料金についていろんな見直しが行われておりまして、七十八国会でも、これは国鉄の負担じゃなくて政策実施官庁で負担すべきじゃないかというような附帯決議もございますし、この公共負担という中にいろんな性格のものがございまして、あるものは営業割引的なものもあるじゃないかというようなこともありまして、先ほど厚生省あるいは文部省につきましてはわれわれの方からも五十四年度予算について御要望、お願いしておるところでございますが、そういうことで全体的にその見直しもしておる、それから閣僚協議会でもお取り上げになっておるというような段階でありますので、現下の財政事情ともにらみ合わせまして、国鉄の負担でいまこのまま広げるということについては御容赦を願いたいというふうに考えておるわけでございます。
#222
○田代富士男君 最後に高木総裁、ただいま私、身障者対策の問題を取り上げましたが、時間の関係でごく一点にしぼって取り上げたわけなんですが、こういう要望は全国管理局集めますとずいぶん来ていると思うわけなんですから、いま上野芝の駅の問題に対してはこれは前向きに対処していただくということでございますから、こういうような社会的に弱い立場にいらっしゃる身障者の皆さんに対しましては特段の配慮をしていただきたいと思いますが、最後に総裁の御見解を聞かせていただきたい。
#223
○説明員(高木文雄君) 身障者の方々に対する対応といたしましては、あくまで弱い方といいますか、そういう方の生活が少しでも明るいものになるようにしなければいけないわけでございまして、そういう気持ちで臨んでまいりたいと存じます。ただ、私どもの方はいかにも駅数が非常に大きいものでございますから、数が多いものでございますから、なかなかかゆいところへ手の届くようなわけにいかないので、私自身も何とかもう少し進まないかと思いながら思うようにならぬという現状でございます。ただ、気持ちとしては、なるべく早く、なるべく多くの場所で少しずつでも進めていくようにいたしたいというふうに考えております。
#224
○内藤功君 まず、新東京国際空港で働く人たちの労働組合の活動の権利の問題について若干質問をいたしたいと思います。
 本年の三月二十五日に、成田空港で働く人たちでつくっている五つの労働組合と空港公団との間で覚書で交わされて、空港管理規程の六条二項四号、五号は国際空港内に職場を有しまたは勤務する者が組織する労働組合の正当な組合活動には適用しない、そしてそこで言う正当な組合活動というのは、労働基本権に基づく行為と東京国際空港、羽田で行われていた労働組合活動を言うのであるということが明文上はっきりされて、なおその過程において、六条二項四号の中で配布という行為がもとはあったんだが、それは空港側の方でこれを取り除いたという、まずその私の言った経過について間違いないかどうかお答え願いたい。
#225
○参考人(大塚茂君) おっしゃられるとおりでございます。
#226
○内藤功君 新東京国際空港周辺の暴力集団に対する厳然たる態度をとるべきことを私もあの当時要求いたしましたが、それはしかしながら空港で働くまじめな真摯な勤労者の方々の組合活動をそれを口実によもや侵害するようなことがあってはならぬということも三月三十日予算委員会の分科会の席上御質問申し上げ、御確認を願ったところであります。
 さて、この正当な労働組合活動というのは非常にこれは大事なことであって、しかも労使間でこのように正当な労働組合活動というものがきちんと定義をされたということである以上、これは関係各方面にきちんと周知徹底をされたはずであると思うんです。特に正当な労働組合活動というのは、法律上刑事の免責、民事の免責、不当労働行為の保障、この三つが正当な労働組合活動には法律効果として付与されていると言われておる。なかんずく刑事の免責は、労働組合法一条の二項で刑事上の免責が正当な労働組合活動にはある。警察には大きな関係があるわけなんですね。
 そこでお伺いしたいのは、成田空港警察署あるいは成田の警備本部などの、あるいはそれに関連する各警察当局に対するかような覚書ができ、覚書に関連する経緯はかような経過であり、また国会での論議はかような論議があったということも含めて、警察に対して間違いのないような周知徹底をされたかどうか、されたとするならばどのような経過でされたかという点をまず伺いたいと思います。
#227
○参考人(大塚茂君) 私から直接連絡ということはいたしませんけれども、担当の者が警察署に対しましてうちの管理規程並びに覚書をお渡しをいたしましてその経過を御説明したというふうに報告を受けております。
#228
○内藤功君 そこのところをもう少し具体的に、いつごろ公団のどなたが警察のどういう人に渡したのか、文書はどれとどれとを渡したのかを御説明を願いたいのですがね。
#229
○参考人(大塚茂君) いまその担当者が来ておりませんので詳しくは何でございますが、管理規程とそれから覚書をお渡しをしたということは確かでございます。何月何日にだれがどこでというところまで実ははっきりいたしておりませんが、恐らく空港警察署並びに千葉県警の警備本部というようなところには御連絡をしたはずであるというふうに私は感じております。
#230
○内藤功君 私は質問通告で昨日も詳しく、いつ、だれが、だれに、どういう文書を渡して、どういうふうに説明したのかということをこの委員会で質問するから、それだけは答えられるようにしておいてくださいよと念を押したんですよ。これはもう政府委員室に聞いていただければわかるんです。本当にやっているんですか。この具体的な答えが出なければこれは質問の意味がない。
#231
○参考人(大塚茂君) 何回かやっておるようでございまして、一々その日にちと具体的なあれはわかりませんけれども、うちの春山参与から空港警察署長にお話ししたことがあるということは確かに聞いております。
#232
○内藤功君 問題はこの覚書と管理規程だけじゃなくて、これに絡む国会の議事録ですね。それからおたくの法務室ですか、法務室でつくった一切の経過という詳しい文書があるんですよ。労働組合側にはこういうものが全部出されているらしいんです。ところが、労働組合の方には渡しているんだけれども、肝心の正当な労働組合活動かどうかを判断する上で一番渡しておいてもらいたい警察には、いまの話だと少なくとも覚書と管理規程しか渡してないと、これでは労働組合の活動に対して警察が間違った職権の行使をするおそれがあると思うんですよ。至急にこれは点検をして、いまの私の言った全部の資料を警察の責任者に対してきちんと渡して、労働組合に対して説明したと同じような説明をきちんと責任者にしてください、これ約束してください。
#233
○参考人(大塚茂君) 調べまして、もしまだやってないとすれば、そのような措置を講じたいというふうに思います。
#234
○内藤功君 まあ心証としてはやってないということが私ははっきりしていると思うんです。すぐにこれはやっていただきたいと思う。というのは、私はこの問題についてお聞きしたのは、六月の三日、七月十八日、この二回にわたって、この覚書や管理規程を見ておったら起こることのない事件が起きているんですね。六月の三日にはこのAGS労組という組合の書記長さんが組合のビラを一枚ですよ、たった一枚、これを建物の中で職員の方に渡した。組合の書記長ですからあたりまえですわ、ビラはもう組合活動の基本だから渡した。そうしたら機動隊が走ってきてこれはいけないと、取り上げるというふうなことを言った。二度目は七月の十八日にAGSの成田ビルですか、その前でAGSの組合員がビラまきをしておった。それに対して機動隊が寄ってきてビラを一枚貸してくれ、ああ労働組合ですかということを言いながら、いろいろ根掘り葉掘り聞くというふうな干渉があったんですね。事はまだこの程度だといって少しも安心できない。これは徹底してない証拠なんですね。これは私が口やかましく言いますのは、ビラの権利というのはこれはやっぱり人間の言論の表現の権利として非常にこれは大事なものですよ。労働組合にとっては自分たちの要求をビラで配るというのは最低の、ミニマムの権利ですね。それに対してもこういう危険にさらされているということははなはだこれはよくない。いろいろこう調べてみると、どうも大塚さん、あなたの方の空港公団がせっかくりっぱな協約を――われわれも国会で、あの三月時点で二回も、衆議院でも参議院でも質問をし、目黒さんもやられたようであります。私も聞いて、そうして、そういう中でああいう、正当な組合活動には管理規程を適用して抑えつけないというのを決めても、あなたが肝心の警察に言わなければ、これは底抜けなんですね。権利というものは、刑事の面と民事の面と不当労働行為の面と、三つの面で守られて初めて保障されるわけなんですね。ですから、ぼやっとしておるようですけれども、困るんです。そういうことじゃ。そういうことです。あなたは確約をされた、ぜひ速やかにその説明をやって、その結果を報告していただきたい。再度お約束願いたい
#235
○参考人(大塚茂君) 先ほども申し上げましたように、まだやってなかったら、やるように早速いたします。
#236
○内藤功君 大体、この委員会に出てくる前に、しかも質問事項はちゃんとわかっておる。やってなかったらというような答弁を、それで恥ずかしくないですか。はなはだ遺憾ですな。まあいま確約があったので、私はもう今後は待てませんが、いま大塚総裁の確約、これも私は本当にやるかどうかと言いたいところですが、この確約を待つということにしたい。
 次に、きょうの主題であります私鉄の問題についてお伺いをします。大手私鉄十三社が八月の十二日に平均二〇・五%の値上げ申請をした。私どもは、今回の運賃値上げが私鉄各社の経営実態から見ても非常に不当なものだということを、当委員会その他におきましてずっと明らかにしてまいりました。たとえば経常損益を見ますならば、昭和五十二年度は十三社合計で二億二千万円の黒字である。またこれは橋本敦委員が閉会中審査で追及いたしましたように、七%から一〇%の高配当も経費に含めて計算をして、そして赤字だと、こういうことも橋本委員によって指摘をされたところであります。これに対して、同日の運輸委員会におきまして福永運輸大臣は、厳しく対処するという答弁をされた。福永運輸大臣、その後どういうふうに厳しく対処されてきたかということをお話し願いたいと思います。
#237
○国務大臣(福永健司君) 申請がされまして、審議会の方へこれについてどうするかということを諮問しておるわけでございますが、これと関連して、関係の責任者においては、それぞれ必要な手続といいますか、手順を経てきたわけでございますが、まあ最も大きな問題として現実にこの申請をどういうようにわれわれが後、値上げ等の措置について聞くか聞かないか、どの程度に聞くかというようなことについては、まだもちろん予備的にどういうことであるというようなことを申しているわけではございません。いずれにいたしましても、答申がありまして後に、その厳しくのところは、いままでのところじゃまだ厳しいというような現実的な処置は目立ったものはないわけです。今後そういう気持ちで対処してまいりたいと、こういうように考えております。
#238
○内藤功君 大分歯切れが先ほどに比べると悪くなったように思うんです。いろいろ形容詞もつけられましたが、形容詞を全部省いて骨だけ見ると、まだ厳しくやってないという御答弁のように私は理解をいたします。はなはだ遺憾であります。
 八月の十二日に申請があるというと、九月の七日に諮問をした。一カ月たちませんですね。これまでの例を見ますと、昭和四十九年の値上げの際には、申請から諮問まで一年三カ月かかってますね。その前のときも、つまり前の前のときも一年かけています。今度はもう一カ月足らず。これはもう、こういう点から見てもね、運輸省が本気になって厳しくしたとは私は思えないんです。厳しくしていないということにならざるを得ないと思うんです。これ、局長、どうですか。
#239
○政府委員(山上孝史君) 内藤先生御指摘のとおりに、去る九月の七日に運輸審議会に諮問をいたしております。この大手民鉄の運賃改定申請につきましては、これは運輸省設置法の規定に基づきまして、先生すでに御高承のとおり、運輸審議会に対しまして諮問する義務がございます。で、運輸審議会の公平かつ合理的な決定をいただくために、事務的に運輸審議会に諮問すると、こういう手続をしたわけでございます。
 なお、申請受理から諮問まで、過去においていろんな例がございますが、先生御指摘のような例もございますし、あるいは前回、五十年につきましては、五十年の八月に申請を受理して、同年の九月に諮問したと、こういう例もあるわけでございます。私どもといたしましては純粋に事務的に申請内容を検討して、申請内容自体についてそのまま運輸審議会に諮問したと、こういう事務的な処理をさしていただいておる、こういうつもりでございます。
#240
○内藤功君 八月のこの閉会中審査でも橋本委員が指摘したと思いますが、事務的にじゃなくて、国民生活、特に物価全般に与える影響を考えてやれと、そういう追及に対して福永大臣が、その点は厳しくやるということを、私は議事録で拝見しますと三度ぐらい言っておるんですね。私は遺憾ながら、もうこの問答で明らかなように、厳しくやらないどころか、いまの局長のお話だと、きわめて純粋に事務的にやったと。これは、いままで二回の値上げと比べても非常に冷たい私は仕打ちと国民には映るだろうと思いますよ。私はね、そういう意味でまだまだその厳しくというのが本気になってやってないと思うので、きょう、材料を一つ示したい。これで厳しくならないなら大問題です。
 従来から、私鉄運賃の値上げのたびに、会計操作を行なうことによりまして鉄軌道部門の経費を過大に、また収益は過小に評価をして、赤字が多いというふうにして値上げの口実にしてやってきたと、こういう指摘が多く国民の中からなされております。この点ではいろんな材料がいままでも出され、これからも指摘をいたしますが、きょうはその一つといたしまして、鉄軌道部門の、鉄道部門の経費の中の大きな割合を占めております鉄道部門の利子負担の問題についてお伺いをしたいと思うんであります。
 私鉄各社が莫大な借金をいたしまして土地の買い占めをしてきているということは周知の事実でございますが、この土地買い占めの資金となるいわば借金の利息を鉄道部門に多く負担をさせている――私はまあ多くというより、過大にと言った方が私の気持ちには合うんですが――多く負担させている、こういう指摘が強くなされ、私どもの党も国会などで繰り返しこれを検討し、追及してまいりました。前回の値上げの際のことを一つだけ繰り返すようですが申しますと、それまでとり続けてきましたいわゆる売買残高方式、こういう計算方式を変更いたしまして、期末簿価方式という方式に改めた結果、昭和四十九年度実績につきましては従来方式に比べまして大手十四社の合計で百六十三億五千三百万円、こういう利子負担が鉄道部門で軽減をされたことがあったはずであります。このことは御承知でございますか。
#241
○政府委員(山上孝史君) 私は当時の、いま先生御指摘の数字なりその措置については現在承知しておりません。
#242
○内藤功君 これは当時の記録を見れば明らかなんです。数字はいまそこに持っておりませんか。百六十三億五千三百万円というえらい数がこれで軽減されたんです。恐らく数字を持っていないから答えなかったと思うけれども、かような事実があったことは御存じでしょう。
#243
○政府委員(山上孝史君) そのような――たぶん運賃の査定のときの作業の一環だと思いますが、そのような作業の実態なりその結果の数字については、現在私は承知しておりません。
#244
○内藤功君 それじゃ、これは至急調べていただくことを要求しておきます。
 ところで、私がいまこれを出したのは、あなたから即答されると否とにかかわらず、このように少し計算の方法を変えただけで、鉄道部門の負担する利息が大きな影響、つまりプラスマイナスの影響を受けることになるということで申し上げたんで、鉄道監督局長はよくおわかりのことだと思うのです。
 ところで、運輸省は去年の五月二十五日に、「鉄軌道部門の収支実績について」と題する「鉄監第一八四号鉄道監督局民営鉄道部監理課長から陸運局鉄道部長あて通達」をお出しになりましたか。出したとすればその内容を……。
#245
○政府委員(山上孝史君) 御指摘の通達は承知しております。これは「鉄軌道部門の収支実績について」という表題で、先生のおっしゃったような番号で鉄道監督局の監理課長から各陸運局の鉄道部長あて通達をしております。
 これは内容といたしましては、鉄軌道部門の会計の処理についての基準を指示したものでございます。
#246
○内藤功君 確認ですが、その中の、私がこれから質問で申し上げようと思うのは、全部じゃなくて「記」としたところの「記」、算用数字の「2」のかたかなイロハの「ハ」です。「受取利息、支払利息及び配当所要額」というところで、「各事業部門固定資産」「の百分比」――「各事業部門固定資産」の次に括弧して「(預り保証金に相当する額を控除した額。)」、つまり預かり保証金を控除するという部門についてであります。いまこのような、私が申したのは確かにありますね。
#247
○政府委員(山上孝史君) 先生の御指摘のとおりにあります。
#248
○内藤功君 この方式が去年の五月二十五日の通達でとられましてから、新しい預かり保証金控除という方式で計算いたしますと、大手十四社各社どのような変化が生じてまいりますか。また大手十四社全体ではおおよそどのような数字上の変化が起きてまいりますか。この点をいまのこの通達の方式、それから前回の方式というもので計算をして示していただきたい。このことを数日来運輸省に申し上げておるんですが、その結果がおわかりでしたら御報告願いたいと思うのです。
#249
○政府委員(山上孝史君) 五十二年度の決算、これは御指摘の通達に基づいたものでございますが、これはすでに御高承のとおり十三社、いま申請を出しております十三社、合計で、収入が四千八百五億、支出が四千九百七十億、差し引き百六十五億の赤字ということになっております。これを仮に先生の御指摘のような修正といいますか、この通達の前の姿で預かり保証金を専属固定資産から控除しないで仮に計算をいたしますと、五十二年度の数字では差し引きで百六十五億の赤字と申し上げましたのが百四十五億の赤字になります。
#250
○内藤功君 各社別の計算をされたことがありませんか。これも要求しておりました。
#251
○政府委員(山上孝史君) 全体の姿について申し上げましたが、その前提としては各社別の姿も私どもの資料として持っております。
#252
○内藤功君 そこで、私の方で具体的に今回の方式によって不動産部門の利子負担が減る半面、鉄道部門の利子負担が増加すると、こういう結果、たとえばある大手会社ではどうなるかということを計算をしてみたんであります。これは便宜、ここに大臣、局長用に持ってきましたから、ちょっと見てください。(資料提示)私は大手のうち、阪急を取り上げます。日本シリーズやっているから取り上げるわけじゃないんです。これは非常に典型的なんです。阪急は鉄道部門の利子だけで八億円もの負担が増加をしておるのですね。利子負担の増加は同様な方式で計算されている配当とか法人税にも影響することになりますから、阪急は黒字になるというのが私の計算なんです。これはまた皆さん方の方で違うのがあればまたお示し願いたいんですが、このお渡しした表ですね、どこが違うかというと預かり保証金というのを固定資産の中から引くというのが今度の特徴であります。それに従ってやってみますと、預かり保証金の額は、私が阪急のこの有価証券報告書で見ますというと、三百三十七億一千五百万円と、かように承知をしておりますので、それを引いてみますと、今度のこの方式でいくと鉄道部門が千十一億、それから不動産事業部門が六百三十二億、これ、固定資産の額です。この分担率を計算しますと、鉄道部門が四九・八%、そうして不動産部門が三一・二%になるんですね。ところがこの五十二年五月の通達の前のやり方でいくと、固定資産の計算は分担率はどうなるか、鉄道の方は四二・七%、不動産は四一・〇%、こういう数字になるというのが、この下の私の計算であります。このように大きな変化がこの五月二十五日通達を適用しますと出てまいります。私はこれはもうことさらに通達まで出しまして不動産部門の負担が減って、そして鉄道部門の負担がふえる、こういうように変更したというふうにしかこれは読めないですね。三百三十七億という非常に大きな数字であります。それをもとにこの今回の方式の場合と前回の方式の場合と分けまして、利息、配当、法人税がどう変わるかを示したのが上の表でございます。上の表によると大きく変わってまいります。委員長初め、委員各位には小さい表が見えませんので、ここにでっかく書いてきましたが、こういうふうに新しい方式でやりますとこの数字です。支払いの利息だとか配当だとか法人税、これ赤く書きました。それから前の方式でやると、この一番左の表になるわけなんです。どういうふうに結局違ってくるか、細かい数字を余り質問の中で言っても大変ですから結論をずばり言いますと、私の計算では今回の方式でいきますと――今回というか、去年五月の通達の方式でいきますと、阪急は十一億五千四百万円の赤字、収入不足になるわけなんです。十一億五千四百万円。ところが前の方式、つまりこんな通達がない前の方式でいきますと、八百万円の黒字になるんです。こういう変化が、阪急の場合には計算上もこれは何回も電子計算機入れてみましたが、出てくるんですね。ですから、これは非常に鉄軌道部門の分担率を変えることによりまして、阪急などの大手会社の鉄道部門の赤字を帳面上つくっていくという、こういう経理操作であるというのが私のこの計算上の結論になったわけなんです。こういうやはり経理の処理は適正に処理しなければならない、真実な内容をあらわさなきゃならぬというのは民鉄ばかりじゃなくて、経理の基本原則であります。さらに、公正妥当の原則というものがあるだろうし、こういう点をどういうふうに考えていらっしゃるのかと、私、非常に疑問に思いますので、私の経理知識も非常に不十分なものでありますから、間違っておったら間違っておったと指摘してください。しかし、計算はどうしてもこう出てくる。いかがでございますか。
#253
○政府委員(山上孝史君) 先生御指摘のような阪急電鉄の資料でございますが、これは先生のようなお考えで、昨年の五月の通達より前の決算の仕方でするとこうなるということは、これは計数としておおむねこんなものだと思います。ところで、それでは昨年五月にどうしてこういう通達を出したかということでございますが、端的に言いますと、これは決算の場合の各部門別の配分の基準でございますが、これが合理的であると、先生おっしゃる公正妥当なものであるという判断でございます。と申しますのは、預かり保証金といいますのは、もう先生御承知のように、不動産の譲渡とか、それから賃貸等に際しまして、いわゆる手付金、権利金、敷金として事業者側が収受しているものでございます。で、これは有価証券報告書におきましても、預かり保証金の額、それからその内容が明記されておりまして、その使途もおのずから限定されるべきものでございます。このために、当該不動産業用の固定資産の取得のため調達すべき資金の額は、預かり保証金を差し引いた額になるわけでございます。現金で入りますから、差し引いたものになるわけでございます。したがいまして、支払い利息も預かり保証金を差し引いた額について生ずるわけでございます。したがって、各事業部門別に支払い利息を配付する場合には、分ける場合には当該預かり保証金に相当する額を控除して算出することがより合理的であると、こう考えた結果でございます。
 なお、支払い利息の配付に当たりましては、類似のケースといたしまして鉄道事業において連続立体交差化工事というのがございます。それの補助金とかあるいは負担金とか、これを受けた場合におきましては、当該補助金あるいは負担金の額を差し引いて、圧縮して鉄道事業用の固定資産の額を計算することにしているわけでございます。このように、これが公正妥当であると、いままでの扱い方よりもさらに合理的であるという判断のもとに、このような基準に昨年五月にしたわけでございます。
#254
○内藤功君 公正妥当のにしきの御旗いずれにあるかという論争なんです。それは二つ疑問があるんです。一つは、しからば昭和五十二年五月二十五日以前になぜそういう処理をしていないで、五十二年五月二十五日に至って、つまりもっとずばり言うと、今回の私鉄値上げを前にする一年余り前にこういうことをやってきたかという問題ですよ、一つは。これはどう答えられますか。
#255
○政府委員(山上孝史君) 前回、五十年の運賃改定がございました。また、それ以前からも各兼業別の共通経費の配付につきまして、いろいろ内外で問題点の指摘がございました。そういうことで、前回の運賃の査定以降におきましても、何が、どういう関連部門の利息等の支払いの配付の仕方が最も合理的であるかということをずっと検討してまいりまして、その結果、昨年五月に、このような預かり保証金というような利息が発生しないもの、これを含めた専属固定資産、それの割合で配算することに比べましてより合理的であるという判断を下したということでございます。
#256
○内藤功君 答えにならぬのです。それはもう会計原則というのは合理的なものになっていくんだというのはだれでも説明しますが、去年の五月までやらなくて、去年の五月になってなぜやったかという説明には、いまの山上局長の話はなっていない。ただ、いろいろ検討した結果、これがいいと思ったからと言うんでは去年の五月という説明にはなりません。
 そこでもう一つ、わかりやすく言うと、あなたはいまこの預かり保証金の性質をいろいろ言われた。もう十分私は承知の上で質問しているんです。テナントさんから敷金を取るとか、預かり金を取るとかいうものであることは百も承知。そういうものは無利子性のお金である。しからば無利子性の資金というものはこれだけですか。これだけじゃないですね。これだけ除いているんですよ、この通達は。もし無利子性の資金全部を除くというのであれば、またそれなりの論理の一貫性があるんです。公正妥当ということになるのかもしれませんがね。ほかにどんなものがあります。たとえば退職給与引当金、これは無利子性の資金であります。それから特定引当金、こういうものもそうであります。主にこれは鉄軌道部門に関係してくるわけですね。そっちの方は引かない。そしてこちらの不動産部門に関係する預かり保証金というものだけを、しかも去年の五月二十五日に至って引いた。これは私は会計原則上、合理性の原則、妥当性の原則、こういったものから見ても非常にこれは問題であって、首尾一貫しない、筋の通らないものではないかという疑いを私はいまの説明でついにぬぐうことができないんですよ。この点はいかがです。
#257
○政府委員(山上孝史君) いま先生御指摘の、無利子性の金、御指摘がありましたのは退職給与引当金等の引当金あるいは準備金等のことだと思います。このような金は、損益計算あるいは貸借対照表上で留保されているという、いわゆる損益ベースの問題でございまして、現実的にそれに相当する資金が留保されているというものではございません。この点において、先ほど来問題にしております預かり保証金あるいは補助金、負担金のように、現実にそれに相当する金額の資金が入金するといういわゆる資金ベースの問題とは性質が違うわけでございます。そこで、支払い利息の配付は各事業部門別にどれだけの借入金を要するかといういわゆる資金ベースの問題でありますので、そこで、このような退職給与の引当金、こういうものは控除をしない、預かり保証金等につきましては控除をするということが合理的であると、このように判断したものでございます。
#258
○内藤功君 これは私もこの質問をする前に、いろんな会計学の文献、その他専門家にもいろいろ意見を聞いてみました。もちろん学説ですから、いろんな説があり得ることは事実でしょう。しかし、基本的にやはりこの無利子性の資金という面について着目するということになれば、これはいまの説明は通らない。退職給与引当金、特定引当金というものを除いて、この預かり保証金だけを取り出したということは、非常にこれは問題だと言う人が私の聞いた範囲では非常に多かったわけですね。これははっきり申し上げておきます。そして少なくとも去年の五月の二十五日までこういう処理をなさないで、去年やってきたということ、これはもう明らかに五十三年のこの値上げというものを見越した会計処理のやり方だと、私どもはこういうふうに考えざるを得ないわけです。少なくともそれについてのあなたの説明というのは、妥当性ということを盛んに言われますけれども、とても納得できないと私は思うのです。
 なお、私が試算したところでは、小田急のケース、これもここにありますけれども、小田急の場合で言いますと、さっきあなたが計算の方法はそのとおりだと認められたのによると、一億七千五百万円の赤字収入不足が消えて、逆に小田急さんの場合一億円ぐらいの収入超過、黒字になる計算になります。この私鉄の問題は、さらにこの次の機会に、円高差益の問題を私究明したいと思いますがね。円高差益の問題を私究明したいと思っているんですがね、円高差益は大体結論だけ言うと、十四社で、私の計算では二十五億円あります。これと円高差益十四社二十五億円と、この前橋本敦君が本委員会の閉会審査で追及したあの配当ですね、配当。それからきょう私の出したこの利子の問題、これらを加えますと、これは大臣ね、厳しく追及するというこの前のせっかくの御答弁があるんですから、厳しく究明する対象はもう私は大臣の目の前にあり余るほどあると思うんです。それをさあっと事務的にですか、準実務的に運輸審議会に出してしまっていくというやり方は、少しくこれはお考え直していただいて、本当に厳しくやっぱり対処していただかなきゃならぬと思うんですよ。私は、この問題については四つ問題があると思うんです。
 一つは、私鉄の鉄道部門が黒字か赤字か。値上げ認可に重大な影響を与えるこういう問題について、私鉄の大手の申請のたびに、計算方法、基準が変更をされていると、こういう問題です。恐らく私鉄の値上げ申請の直前にやると、これはいろいろ問題が起きるんで、少し時間を置いて、去年の五月にこういう通達を私は出したと、こう言わざるを得ないんです。
 二点目は、この基準のとり方の変更が少し変われば赤字が黒字になると、きわめて自在に事実上の会計操作が行われているという問題、これを私は指摘したい。いいですか。
 三点目は、この計算方法、基準が不動産事業部門の負担を減らし、鉄軌道部門の負担増となるように、合理的な筋道の通らない理由、さっき私の言った無利子制資金全体をやらないということもその一つであります。こういうやり方に変更されたという問題。
 四つ目は、以上の会計操作による赤字づくりに、遺憾ながら運輸省が通達という形で指導をし、指示をしているという問題、私は率直に言いましてこういう四点をここで指摘をしておきたいと思うんです。これについてはあなた方の方も意見もあるでしょうが、私どもはさっきの説明では全くこれは納得できない、こういう問題を指摘いたしたいと思います。これについて局長なり大臣なり、どういうふうに言明されますか。
#259
○政府委員(山上孝史君) 鉄道部門につきまして、兼業部門との関係上、経理を明確にするというのが一番大切なことでございまして、それに対しまして従来鉄道行政上いろいろ苦慮してまいったわけであります。その結果、昨年五月に鉄軌道部門の経理の実態を一番実態に対応して明確にするというためにこのような基準をつくり、これを指示したものでございます。
 なお、これはもう先生当然御承知のことでございますが、前回から運賃申請の査定に当たっての支払い利子の査定につきましては、電気事業あるいはガス事業の公益事業ですでに制度化されております事業報酬制度というものを採用しております。この事業報酬制度につきましては、固定資産――建設借り勘定、繰り延べ資産、営業費、貯蔵費を含む事業用の固定資産そのものを実態で合計いたしまして、それでそれに対しまして適切な事業報酬というものを考え、それで査定をしているわけでございます。なお、昨年五月の指導の基準は、決算上このような支払い利息について配分をすべきであると、こういうことの指針でございます。
#260
○内藤功君 いろいろこの弁解をお聞きしましたけどね。私のポイントはもう全部外されているか、あるいは答えになっていないのですよ。なぜ去年の五月二十五日になってやったのかということ。それからもう一つは、無利子性の同様の資金について、退職給与引当金なりあるいは特定引当金、こういったものについてなぜ貫かなかったかという理由について、さっきの御答弁では、ただ妥当というお言葉を繰り返すだけで、これは私の疑いは消えません。
 これはもう私時間がないので、引き続き今後も究明しますが、重大なやはり疑点として私が持っているということ、そういう答弁ではこの値上げに対する、国民に対する説明にならぬのです。これはこの次の十四社二十五億円に上る円高差益の問題と絡めてもう一つ質問をしたいと、そういう意味で留保をしておきたいと思います。
#261
○国務大臣(福永健司君) いろいろ頭のいい内藤さんの御指摘でございますが、私は本申請の取り扱いにつきまして、ことさらに急いで審議会に諮問したということではございません。山上君以下も何回か呼びまして、本件の取り扱いについての係、局長以下としての話もいろいろ聞きました。だれがどう言ったということを申し上げる必要もございませんが、その結果、その諮問前にいろいろなことをして、しかる後まあ審議会の方へというのでなくて、素直に出てきたものを審議会で審議をしてもらうと。で、その答申のあって後に運輸省としては運輸省なりにいろいろやるべきものでございましょう。そういう意味におきましては、いまも内藤さん等から伺っておりますこと、これは大いに参考にいたしたいと思うわけでありますが、私はちっとも別に、私鉄について先ほどからあなたの話だけ聞いておると、いかにも私がかばっているかみたいな話でございますが、そういうことは全然ございません。どうぞひとつ仕上げのところまでごらんになっていただきたいと思うわけでありますが、厳しくと私が申し上げておりますゆえんのものは、いまもいろいろ御指摘でございますが、それがしかとどうであるかということについては、正直申しまして私よくわかりません。だが、なお今後とも検討してまいりますし、それらのことは答申後においてしかとやるべきものであろうと思いますが、先ほど申しました厳しく対処するという考え方で今後もぜひ対処いたしたいと、こう思っておりますので、もう一度申し上げて大変恐縮でございますが、ことさらにその私鉄の損益計算等について会社側に有利なよう、そういうことをすれば大衆に対して不利な結果ということになるのであります。さようなことをしようとは全然思っておりません。もう一度申し上げます。厳しく対処してまいりたいと思います。
#262
○内藤功君 ですから、この前の委員会でも、同僚の議員から、運輸委員会その他で十分にこの私鉄問題について経理上の問題も含めて論議をして、それからこの諮問をするというふうな姿勢が強く、八月のあれはたしか十八日で、私はちょうど出られなかった日ですが、橋本委員から強く要望されたと私は聞いておるのです。議事録にも載っております。ですから、そういうやはり議論がいろいろ出てきます。いろいろな指摘がありますから、そういうものを踏まえて対処するという姿勢が私は非常に必要だろうと思うのですね。厳しい姿勢についての弁明の御答弁はいま伺いましたが、私はそれ以上大臣に求めませんが、文字どおり厳しく対処するということをさらに再度強く要求をしておきます。
#263
○国務大臣(福永健司君) 私は、いまの内藤さんのお話でございますが、国会の運輸委員会等でいろいろやった後に審議会に諮問ということは、これは必ずしもそうでなければならぬと思いません。国会は国会の立場においていろいろ御審議をいただき、いろんな御意見等を賜ること、これはもとよりありがたい話であり、結構なことでございますが、というので、当然に法律上審議会に諮問しなければならないというこれが、国会のそういうことが終わらなければそっちへ、審議会の方で審議をするということができないということでも困ると思うんです。それぞれ別途の使命がございますから、その辺につきましてはよろしきを得るようにという配慮は必要でございましょうが、まあ、そういうことでございますから、このたびの場合、審議会への諮問が比較的早かったということは、別に先ほどからもお話が出ておりますような意図あってのことではございません。今後はその御意見もまた参考にして対処したいと思いますが、ただいまの場合、そういうことであることを御理解いただきたいと思います。
#264
○柳澤錬造君 最初に、空港公団の総裁に御質問してまいります。
 空港が国際空港として秩序を保持するために警察官の配置をするということは、これはあると思うんです。しかし成田のように、あの建設の過程であれだけ長期にわたって大量の警察官が配置をされて、その中でやっとと言ってもいいくらいに空港ができ上がったと、そういう例はちょっとないと思います。言うならば、大変警察官のお世話になってあの新東京国際空港ができ上がったんだと私は思うんです。まあ、ともかく五月二十日に開港になって、公団総裁としてこの警察官に対して何をしたか、それをまずお聞きしたいんです。
#265
○参考人(大塚茂君) 仰せのとおり、成田空港のように警察に建設段階でお世話になったという例は、恐らく私もないだろうというふうに思います。そういう意味におきまして本当にお世話になりまして、私どもは心から感謝をいたしておるわけでございます。
 それで、警察に対してどういうことをしたかというお話でございますが、それがどういう意味かちょっと私もわかりかねるんでございますが、警察から要望のありました自主警備については公団としてもできるだけのことをやったつもりでございます。場周さくの強化とか、あるいは施設の防護整備とかいうような点、それから公団の監督のもとに警備員を雇った自主警備というようなことについては、警察の御意向あるいは御指示等に沿って、公団としてできるだけのことをやってきたつもりでございます。
#266
○柳澤錬造君 総裁、私は何をしたかと聞いているのは、何かこの物質的にありがとうございましたと言って、何か物を持っていってお礼しろなんと言っているんじゃないんです。いま総裁は、いみじくも心から感謝をしてますということをここでは答弁されたんです。私は、五月の二十日に開港になったら、総裁としたらイの一番にそれはまた運輸大臣のところにも飛んで行ってお礼を言わなければいかぬだろうけれども、何はともあれ警察官の関係の責任者のところへ行って、総裁みずから頭を下げて、本当に長いことお世話になりました、ありがとうございましたと言う、それをやってこそ、いま総裁がおっしゃった心から感謝をしているということに私はなると思うんです。そのことを恐らくなさってないから、私がそういうことを聞いても、何を意味しているかわかりませんというような答弁になってしまうんだと思うんです。本当に感謝をしているならば、そういうことをやっぱり態度で示していただきたいと思うんです。私はあの警察官の人たちというのは本当に長い間大変だったと思うんです。これは後でまた警察の方に聞きますけれども、総裁には次にお聞きしたいのは、そういう形の中で開港がされて、八月の二十三日に成田空港公害対策連絡協議会から申し入れ書を受け取っているわけです。私もこれを見まして、二十二項目にわたった申し入れ書があるのですね。どうしてそんなたくさんのものを文書でもって申し入れをされなければ公団側として話ができないのかということが私はわからない。もう少し、いろいろのことがいままであったわけなんで、何かあったら来てください、話に応じましょう――もちろん、来たからといって、その地域住民の人たちの注文、要望を何でも聞くわけには、それはいかないでしょう。しかし、あんな文書を持ってべらべらべらと書かれてこなくても、話のできることはいたしましょうと言って、そういう話し合いの姿勢がどうしてとれなかったのかということをまずお聞きをしたいのです。
#267
○参考人(大塚茂君) まず、先ほどの答弁を補足さしていただきますが、私は五月二十日の開港が済んだ直後、これは警察の首脳部を初め千葉県警等にも早速お礼に伺っておりますし、これは開港後だけではございません。たとえば、この間の九月十七日の大集会があった、ああいうふうな後は必ず、後と前には、警備のお願いとそれから済んだ後のお礼には必ず私は伺っております。まず、その点をひとつ御答弁さしていただきたいと思います。
 それから八月二十三日の公害対策連絡協議会からの申し入れでございますが、これにはいろいろいきさつがございまして、地元にいろいろの団体ができて、それらが大同団結をするというような動きが出てきました。そういういろいろの団体が大同団結をということになりますと、どうしてもその中の強いというか、強硬な主張というものがやっぱり前面に、最大公約数的なものとして出てくるという傾向になりがちでございまして、私は項目が多くなったということ、あるいは強硬な申し入れ等が含まれておるというようなことは、そうした協議会ができるいきさつの関係があるというふうに考えております。しかし、それだけを出させないで、なぜ事前に公団と話し合いができなかったかということでございますが、これは先ほど申し上げましたように、いろいろの団体がございまして、そういうのがいろいろ大同団結の動きをしておってなかなか焦点が決まりませんので、われわれとしては連絡をとったり話し合いをしたりする手だてがなかなか得られなかったという点もあると思います。
#268
○柳澤錬造君 その点も不服があるんだけれども、先を聞いていきますが、じゃ、それに対して、九月の二十日、文書回答をなさったんですが、総裁それをごらんになりましたんですか。
#269
○参考人(大塚茂君) 最初に申し入れを受けたのは私でございますし、それに対して回答を出す場合にも、私も各理事とともに慎重審議をいたして出した回答でございます。
#270
○柳澤錬造君 じゃ、ごらんになっているわけですね。
#271
○参考人(大塚茂君) はい。
#272
○柳澤錬造君 その二十二項目あるんですから、私一つだけここで読み上げてみますからお聞きいただきたいと思うんです。この公害対策連絡協議会の方から幾つか出された中の一つに、「土地利用法の適用に際しては、地元住民を参加させて立案し、実施においては地域住民の同意を得ること。」という、こういう申し入れに対して大塚総裁名の答えは、こういう答えをしている。「公団は、空港内において緊急事態が発生したとき及び空港周辺において緊急事態が発生し、消防機関からの出動要請等により出動の必要が生じたときにおける迅速な出動と適切な消火救難活動を実施するため、所要の機材等を整備するともに、「新東京国際空港公団消火救難業務処理規程」を定め、二十四時間出動できる体制をとっております。」おわかりになりますですか。
#273
○参考人(大塚茂君) はい。
#274
○柳澤錬造君 全くピント外れの――これは全部を読めばわかるんです。そのお答えが別なところにあるのは私もこれ見てわかっているんですが、少なくとも総裁ごらんになって、そうして御自分の名前で回答出されるならば、ちょっと見れば何てずさんな回答を各委員の方で、いまお聞きしたって、こういう申し入れにいま私が読み上げたような回答をと言ったって理解がつかないでしょう。それは総裁、御存じじゃなかったんですか。
#275
○参考人(大塚茂君) いまの先生がお読みになった要望というか、質問と回答とがちょっとこうずれておると申しますか、いまお読みになった回答に対する質問は、救急、防疫体制を地域住民に示してくれ、こういう要望に対するそれは回答でございます。
#276
○柳澤錬造君 あのね、総裁よく、あなたがあれを見てないから言われるんですよ。この私がさっき読んだのは、申し入れ書の中の六番の項目、読んだ回答もその六番についての回答なんですよ。それで、いまこの六番についての回答というものは別なところに書いてある。ですから、いかに空港公団というものが地域の人たちから来たことについて私はもう少し誠意を持っていれば、また、公団の中で私は総裁一人を責めようとは思いません、また、直接書いたのは職員の人たちですから、その書いた職員ですらもいかにそういうピント外れなずさんな回答書を書いているかということがあらわれている。だから、そういうことが地域の人たちのいろいろ話し合いをしていくについての誠意の欠けている点のあらわれだと思うんですよ。ですから、そういう点でもって私はもう少しやっぱり地域の人たちと誠意を持って話をしてもらいたいと思うんです。
 次に、聞いてまいりたいんですが、それとの関係で今度は、総裁は二期工事については「地元関係者の方々のご協力とご理解を得て、早期に実現するよう努力を重ねているところであり」ますと言っているんですけれども、五月二十日の回答が済んで、まああのころは大変だったですからね、そんなこともやってられない。一応一段落ついて軌道に乗った、じゃ今度は第二期工事だということになっていって、そういう地元の皆さん方の御協力、御理解を得なくてはと言っているわけなんです。それを具体的にどういうふうにして、そのことについて地元の人たちとお話をなさるようなことをしたんですか。そこのところをお聞きしたいんです。
#277
○参考人(大塚茂君) 二期工事を開始するに当たりましては、私どもとしては一期の場合の反省の上に立って地元の御理解と御協力を得て始めなければならない、こういう考え方でございまして、それでは開港後それについてどういうことをやったかという御質問でございますが、これには第一に、やはり第一期の開港について地元と約束をしたことを果たすということが第二期工事について御理解、御協力を得る、まずやるべきことであるというふうに考えまして、第一期開港に際して地元と約束したことの実行に努力をいたしております。
 それから、第二期工事をやるにつきましてはいろいろの第二期工事の計画――これは空港自体の計画だけでなく、それと歩調を合わした周辺対策でございますね。これについての具体的な計画、たとえば騒音対策につきましてもBランあるいはCランについてどういう時期にどういうコンターを作成をし、その中の家に対して防音工事その他の騒音対策をどういうスケジュールで進めていくかというようなそうした周辺に対する計画もちゃんと立てまして、そういうものをもとにして地元の方々に御説明をし理解を得なきゃいかぬということで、そうした計画のいま取りまとめに努力をいたしておるという状況でございます。
 その中には周辺の農業振興対策というようなものも当然打ち出されなければいけないということも含まれているわけでございまして、そういうふうな二期工事の準備――一期で約束したことを果たして二期に対しても約束を果たすんだという姿勢をまず示すということが第一。その次は、先ほど申しましたように、いろいろの計画についてできるだけ具体的詳細な御説明を申し上げまして、二期工事についての理解と協力を得るようにする、こういう大きな線で目下努力をしておるということでございます。
#278
○柳澤錬造君 この間の回答の中もそういうふうに書いてあるので、そうすると、いまだにまだその話し合いに入る段階に入っていないということであって、そのいま言われました防音対策とか騒音対策というのをいろいろ立てて、でき上がってからお話に入るんだというお話なんですが、そうすると、おおよそのところいつごろから地元のそういう人たちとそういう話ができるようなことになるんですか、そこをちょっと聞かしてください。
#279
○参考人(大塚茂君) これは地元の関係者と言いましても県、市町村とそれから反対派農民いろいろあるわけでございます。公害防止対策協議会、先ほど出たような団体も入るかと思うのでありますが、そういうふうな相手方によっていろいろ違うわけでございまして、県や市町村等とはいろいろまだまとまった先ほどの計画をもとにしての話まではいっておりませんが、いろいろ話は出ております。
 それから、反対派農民に対しましても反対同盟と正面切って話し合いということはやっておりませんが、われわれは従来から反対農民の方々には今後のその人たちの生活設計とかあるいは代替地提供等についての話し合いというものはずっと続けてきておるわけでございまして、そういうふうな話し合いはやっておると言っていいかと思います。
#280
○柳澤錬造君 私、聞いているのは、公害対策連絡協議会のその人たちとお話し合いが大体何月の何日と言わないまでも、上旬、中旬でもいいですけれども、そのころになったらそういうお話ができますか、その時期を聞いているんです。
#281
○参考人(大塚茂君) さっきの連絡協議会につきましては、最初に私がお会いをしましたときに、文書で回答をくれということが書いてあったのですが、文書で回答をくれというような形式張ったことでなしに以後お互いに会って実際に話をして、できることはやるし、できないことについては十分理解をしてもらうようにわれわれとしてはお話しをしたいんだ、そういうふうな方向でひとつお互いにやっていこうじゃないかという話をいたしまして、そういうことでいこうというのが私は最初お会いしたときの結論というか、大体の方向だったと思っておるんです。そういうことで、文書で回答するというのは別にそう急ぐ必要はなしという……
#282
○柳澤錬造君 総裁、時期を聞いているんですよ、私が聞いているのは。
#283
○参考人(大塚茂君) これはいつでも話し合いはいたします。
#284
○柳澤錬造君 いやいや、いま総裁は騒音対策や防音、そういうことのやつができてから話に入るんですと言ったんだから、それに入るのがいつごろから入れるんですかと聞いたんです。
#285
○参考人(大塚茂君) それは連絡協議会等そういうものが全部そろわなければ話し合いをしないというものではございません。この間も全戸防音について話し合いというか説明会をやっておりますので、そういうふうに個々の問題について適時やっていくつもりでございます。
#286
○柳澤錬造君 時間もったいないからもうあれだけど、それは総裁ね、本当言ってそういう総裁の態度だから、いまここでもって私が聞いていることですらもまともにお答えにならないようなことしているから、私が知る限りでは地元の人たちの関係というものも、公団との関係は悪くなっていってもちっともよくならないんです。それから公団の労働組合、労使関係もそうでしょう。あの三月のときもここでもって申し上げて、もうちょっといい労使関係にしたらどうですかと言ったんだけれども、その労使関係ですらも悪くなっても少しもよくならない、その辺がやっぱり私ね、総裁のそういう、あなたはさっき騒音対策こういうものが全部でき上がってからその二期工事について話をするんですって言うから、じゃそれはいつごろになったらそういうお話ができるようになるんですかって言えば、それに答えないで、またああでもないこうでもないしかないわけです。私は、これはやっぱりお互いに人間なんですから、地元の人たちががんとして聞かない人もいることは、それはね事実です。しかし、少なくとも五月の開港する前の、運輸大臣ここにいる前で別に私何して言うわけじゃないけど、少なくとも運輸大臣があのときにどれだけの情熱と熱意を持ってその開港のために努力をしたかという、もう少し総裁もそのくらいのことをまねられたらどうです。少なくとも私が知る限りでは、公団と地元との関係は悪くなったって少しもよくならないんですよ。ですから、その点はもうそういう要望を申し上げて、最後にもう一つこれ聞きますけれども、空港ができて人口が大分あそこはふえて、何かもう七万になるというんですね、成田市も七万弱に。そして、そんな大きな都市じゃないんだから、まあ言えば満足な病院もないわけです。空港だって今度はあそこへあれでしょう、あれだけの大きな国際空港、それででき上がってかなりの飛行機が発着するわけです。それこそ万が一にも起きてもらっちゃ困るけれど、そうは言ったって飛行機事故は全然なしとはしないわけです。それで、飛行機事故といったらかなり大きな事故になってしまうんで、そういうときにいまあの状態のままだったら、それと言って羽田と違ってすぐそういうけがした人を持ち込む場所がないわけです。ですから、そういう点からいくならば、ひとつ大きな病院を建ててそして空港でも、万が一、起きてもらっては困るけれども、そういう飛行機事故が起きたときにもすぐそこへそういうけが人を運び込んで手当てができるように、そして日常の、ふだんのときは地元の人たちがそういうものを利用ができて、そしてああやっぱりいろいろ空港ができてうるさいこともあるけれども、こういう点においてはよかったなあと言って、そして地元の人たちがそういう意味では理解がされるようなことを私なさったらと思うんですけれども、そういう病院を建てようという、そういうお気持ちはどうですか、ありませんか。
#287
○参考人(大塚茂君) 空港でございますのでいろいろのことも考えられるわけでございますが、それに対する救急医療ということにつきましては、ターミナルビルの中に診療所が設けてあります。小規模のものとか小人数の救急についてはそこでもやれるわけでございますが、大規模なものになりますとそこではとても手が足りませんので、これは地元の医師会とも話をしまして、成田市の日赤を初め三つの大きな病院に協力をしてもらって、大きな事故の場合にはそこで救急医療をやっていただくという話し合いができております。それで間に合うか間に合わぬかという問題もありますし、仰せのような住民がふえたんで医療機関が足りなくなったろうからその辺を公団でやったらどうかというお話で、気持ちとしては私どもも公団がそこまでやれるんならばやりたいという気持ちはいたしますが、病院をつくるということになりますと、公団法上、しかもそれが一般の地元の方々の診療にも使わせるというようなことになると、果たして公団法上それが可能かどうか、あるいは医療行政との関係あるいは地元医師会との関係その他等から言って、相当慎重に検討しなければならない問題だというふうに考えております。
#288
○柳澤錬造君 これはもう大臣の方にいまの点で……。
 それで、私は海軍の航空隊におったから――おったからと言わなくたって、みんな飛行機事故は世界じゅう起きてはどんな大きな状態になるかわかっているんですから申し上げているんですし、それからいま公団法というのはああいうこと、それから、私ども造船産業もわりあいに、いまもうなくなりましたけれども、事故が起きると死亡災害、それですから、どこへ行っても造船はかなり大きな病院を持っている。それで、ふだんそこはその地域の人たちが全部、これは造船所の会社の病院ですから一般市民入れないなんて言っていないんです。みんなふだん利用さして入院もさしているわけなんですが、そういう点で、結論的に大臣の方としてそういうことを考えてやってやろうというお気持ちがあるかどうか、結論のところだけちょっとお聞きしたい。
#289
○国務大臣(福永健司君) 先ほどの大塚総裁のように法律上可能であるかどうかというようなことから申しますと、なかなか厄介な話であると思いますが、私はああした経過をたどって世の注目を浴びた成田空港ということでございますから、これは必ずしも法律上可能であるとか可能でないとかというようなことばっかりでなくて、いま私は大変いいお話を伺ったと思うんですが、お話のような点を初めといたしまして、いろいろめんどうはあったが、空港ができて、それと関連していろんないいこともあったと言われるようなことにしたいと私は思います。そういうことで、余り私がいろいろ言いましても、これ、あいつは成田屋専門かということになりますから、それは気をつけなきゃいかぬと思いますが、ああいうような経過を経たところだけにいろんなことを考えてみたいと思っております。そして、必ずしも法律上当然にどうであるかどうかというようなことのほかに、あの地域の皆さんともますます心を相通ずるようにして善処していかなければならぬ。私も実は何でございます。冒頭に御注意がありましたように、あちこち関係方面にお礼を言ったり顔を出したりということをある程度しましたが、何せ忙しいものでございますから十分でなくて、電話で済ましているところ等もございますが、きょう話を伺いつつ、私自身もなお一層そういうことを心がけなきゃならない、そういうように存じております。
#290
○柳澤錬造君 大臣、ありがとうございました。それが血の通った政治だと思うのですね。ですからそういうことでぜひともお考えいただきたい。
 それで公団総裁の方終わります。
 警察庁の方、お聞きするんですけれども、やっぱり成田の関係で、何年間になりますか、空港できてからでも五年ちょっとになるんですから、そういう点であれだけの大規模な警察官を動員をして警備をしてきたわけだけれど、通常の状態じゃないと思うんですよね。先ほども言ったように、空港がある、何かがあってそこを警備しなければならないという配置ということはどこにもあるけれども、あの成田空港のいままでの警備体制というのは異常な状態の中で、かなり長期にわたって大量な警察官を動員してやってきたんです。
 そこで警察庁の方にお聞きしたいことは、あの第一線で御苦労なさった警察官に対して、任務遂行に支障がないように待遇その他をきちんとしてあげたんですかどうですか、というところをまずお聞きしたい。
#291
○説明員(依田智治君) いま御指摘のように、成田の警備の場合は本当に通常でない状況でございまして、北は北海道から南は九州の果てまで、最大時一万人という応援をすると、地元と合わせて一万四千人という警察官が警備をする、しかも北総台地というのが非常に冬になると寒い、そういう寒い中。また夏は、特にことしは滑走路ができておりまして、どこも避難するところのないようなところで警備をしておる、こういう状況でございまして、これは大変に、まさに第一線警察官の汗と努力によって空港警備というものの大部分が確保されてきているというような状況でございますので、私も実はちょうど開港後約四カ月くらいほとんど警察庁から派遣されて空港の方に行っておったわけですが、実際に警備についておる警察官諸君のたとえば食事とかその他いろいろな要望があるわけでございますが、そういうような問題、それから長期にわたる勤務という問題もありますので、帰ってからの休暇の問題。警察官の場合、応援して帰るとまた暴力団取り締まり、交通取り締まりと、こういろいろありますので、さあ若い者が帰ってきたということですぐ使われるというか、頼りにされていることがあるわけですが、そういうような面でも十分休養をとったり、家族とも団らんの機会を持つようにというようなことも言っておりますし、手当――超過勤務手当その他いろいろな面でも十分その労に報いるようにということできめ細かい、また関係方面、先ほど公団の話がいろいろ出ておりましたが、公団の方にもいろいろ御協力いただき、関係方面にもいろいろ御協力いただいて警察庁としてもできる限りの努力をしておる、こういうつもりでございます。
#292
○柳澤錬造君 しておるではなくて、過去少なくとも約五年間ぐらいになるわけなんで、そのときちゃんとしていたんですか。そして私が聞き及ぶところでは、昼飯なんかは普通の何というんですか、駅弁のようなあれしか与えられていなかったということも聞いたんです。あの若いお巡りさんたちがですね。それであれだけの場でもってああいう活動が果たしてできるのかどうだろうか。宿泊なんかについてもどういう待遇がされておったんだろうか。私はやっぱり警察官だって人間だと思うんですよ。それで、ともすればこの国会の場なんかにあっても、何か警察官というと、どちらかというと悪者扱いにされるという場面が多いんだけれども、もう少しそういう国の治安というか、秩序を保つために一生懸命になって夜も寝ないで働いているお巡りさんとか警察官に対してそれだけのことはして安心してやっぱり勤務についてもらうということを考えなくちゃいけない。そういう面から食事のことや宿泊のことや、さらにつけ加えて生命を落とした方も何人かいるんだけれども、そういう人たちなんかの補償金なんかもきちんとあんたらはなさったのかどうだろうか。規定でいくならば、幾らの補償がされるようになっているのかということも含め、お聞きしたいんです。
#293
○説明員(依田智治君) まず食事の関係でございますが、駅弁と、こういう話がございましたが、駅弁を買ってきてすぐやるというようなことはやっておりませんが、実はああいう広大なところで勤務についておる、しかも万という人間が、警察官が警備についておる、こういう状況下ではどうしてもこれは暖かい御飯にみそ汁を全員に食べさせてやるということがなかなかできない。そこでどうしても駅弁と言われる趣旨が、折り詰め弁当ということですとどうしてもやっぱり折り詰め弁当が携帯にも便利ですし、多くなるわけでございます。そこで私どもとしては一番注意しているのは、夏季なんかは集団中毒というようなことで、大変だというようなことで、できるだけそういうなまものは避けなきゃならぬとか、いろいろ制約はあるわけでございますが、おかずなんかについては隊員の好みをできるだけ最大多数で取り入れてやるとか、弁当屋も三十数軒一応いろいろ契約しておりまして、一日幾つかのところに無理しないで献立が変わるように工夫するというようなこともやっております。それからかん詰め類をいろいろ開発しまして、いろいろ鳥飯とか何とか飯というようなことでやったり、それから最近ではパック入りのカレーライスというようなのも開発したり、あと野菜、みそ汁――日本人というのはみそ汁を非常に飲みたがるわけでございますが、かん入りの携帯でインスタントみそ汁というようなことだと、どうも日本人は満足できませんので、わりあい固定配置についておるような部隊については大きななべ等持ってきて、地元で比較的新鮮な野菜を購入して野戦料理みたいな形でみそ汁をつくって飲むとか、そういういろいろな配慮をしておるわけでございますが、今後ともいろいろ努力を続けるようにというように考えておるわけでございます。
 それから宿舎の問題、これがやはり大変公団の方でいろいろ緊急につくっていただいたこのB地区というか、あそこの地区の方に八千名――五千と三千入る八千人収容できるプレハブの平家ないし二階建ての宿舎をつくっていただいているわけでございますが、この夏やはり一番大変だったのはこの暑さでございまして、それで何とかひとつ苦労して汗流して帰ってくるので、休めるようにということで努力したんですが、やはり電気容量の関係とか、いろいろ熱をさえぎる効果の問題等ありまして、冷房装置はどうしてもつかない。原始的でございますが、公団の方でよしずをいろいろ見つけていただいて日当たりのところに下げるとか、扇風機をやるとか、こういうようなことでしのいだわけです。そういう点、また氷なんかできるだけ買ってきて熱を取るというようなことですね。
 それから補償の関係につきましては、地方公務員の災害補償法、それから退職金、警察共済組合の関係、それから警察官の場合壮烈な殉職に対しましては内閣総理大臣の特別賞じゅつ金、それから警察庁長官の賞じゅつ金、それに各都道府県知事等からの賞じゅつ金、これまで五人殉職してございますが、四十六年から今日までの間、時期の差もありますが、大体一時金では二千万から四千万くらい、それから年金といたしましては一人当たり大体二百万から三百万ということで大体支給されております。
#294
○柳澤錬造君 時間が大分もうなくなったですから、あと航空局長の方へ。
 この成田に関係して、当初のあそこに空港――飛行場や全部設備ができたというのは四十八年の三月末。本来ならそこで開港ができなければいけなかったのがもう五年ちょっとも延びたので、でき上がっていながらあれだけの施設が使えなかった損失、それからやらなくてもいいあそこにいろいろの鉄条網を張りめぐらしたりなんかしてやってきたんですけれども、ともかくこの五年ちょっとのおくれでもって成田をめぐっていまも言う警察官も百万以上恐らく動員していると思うのですけれども、そうしたものの使わないでもよかった金を使った、そういうものも含めての損失というのは大体どのくらいだという判断をなさっているのですか。
#295
○政府委員(松本操君) 非常に勘定しにくい――どこまでをどう入れて勘定するかという点がむずかしいんでございまして、なかなか、数字をまとめるのに実は多少のちゅうちょもあるわけでございますけれども、一応完成はしていたと、そして完成して動いておりますればしかるべき収入が当然あったはずでございます。収入があれば借金の利子などはそれで当然払っていける。ところが、収入がございませんと、やはり借金は返さなきゃならないというふうな点を含めて、一定の仮定ではございますけれども、を置いて考えてみました場合に、大体百四十億前後ではなかろうか。かなり直接的な、と申し上げた方がよろしいかとも思いますけれども、その程度ではないかというふうに考えております。これは直接的な損失経費と見てよろしいかというものでございます。
#296
○柳澤錬造君 別にこだわりません。ただ、これはむずかしいんだけれども、あそこへ私ども運輸委員会で視察に行ったときに、京成の地下駅を見たときに、京成の副社長が、成田からここまで八・二キロですか、路線を引っぱるのに百十億かかりました、車両も冷房のいいのだからそれが十五億です。この地下駅に二十五億かかって、百五十億かけました、ところが使えないでこの間五年間来たんで、その金利だけで八十億は払ったんです。いよいよ今度は使うことになった、ところが、エスカレーターはしょっちゅう来てボタンを押していたからよかったんだけれども、あの無人改札機が五年間じいっとしていたので全部アウトでもってだめになってやりかえになりました、それらを含めてこの改造に十億かかるんです。そのお金はだれが見てくれるんですか、と言って、私は副社長が言われたことを、やっぱりさすが民間だけあって、それは悲痛なものだと思うんですね、それみんな私企業がしょうんですから。その辺が大塚公団総裁なんかになると、幾ら金がかかってもそれで何してくれば、初めの予定じゃ取らないはずの、あれ何ですか、飛行機に乗るたんびに千円か何かいま余分な金を取るわけでしょう。本来きちんとしておけば取らぬでいい金を飛行機に乗る人たちからそうやって取ってやるというふうな、そういう点からいくならば、私は、京成電鉄だけだっていま言うとおり九十億、上がるべく利益は全然考えないでそれだけのことをあの一社でやっているわけですよ。あの周辺のホテルから何から、それはもう大変なことだと思うんですよ。しかし、それは別にそれでどうこうじゃないんですから、そういうことも考えて、そしていかにむだなことをしたか、それでそのむだなことはだれが払おうが、飛行機に乗る人たちが払おうが、究極は最後は日本の国家、国民全部がそれだけの損を負うことなんですから、そこのところをはっきりと見詰めなかったならば、あの成田の問題というものの結論が出てこないはずなんです。そういうことでお聞きをしただけですから、それ以上よろしいんですけれども。
 それから、国鉄の関係の人たちの方は、もう総裁の御都合も聞いておったですからいいし、時間もなくなりまして、こんなに遅いのに皆さんに御迷惑をかけることになるからやめます。
 ただ一つだけ、これも要望を申し上げておきますが、通常国会のときに、昨年の十二月にあの法定制緩和法ができて、完全じゃないけれどもある程度当事者能力も持つようになったので、再建が軌道に乗りましたかとお聞きしたときに、高木総裁は、まだとてもじゃないけれどもそういう形になりませんという御返事だったんです。それは、あれだけの大きなことであって無理もない。私は大事なことは、国鉄のような大きな、だれがやったって私はむずかしいと思うんです。同時に、あの膨大な赤字を今度は黒字に転化するなんということのペニシリン注射はないと思うんです。それはもう皆さん方が本気になって、そうして再建のために何をしなければならぬかという、どんな小さいことでもいい、このことはそこへつながると思ったならば、そういうことを一つ一つを積み重ねて、むだな金は使わぬ、そうして必要なことをやっていくことが究極のの再建に私はつながることだと思う。
 いろいろそういう問題でもお聞きしたいと思ったけれども、やめて、ただ一つだけ要望申し上げておきますけれども、実際にあの国鉄で働いている人たちが四十万ちょっといらっしゃるんだから、その人たちに向かって、国鉄の再建のために知恵をかしてくれ、何かいいアイデアはないか、それでいいアイデアだったら、それは賞金やったって何だっていいから、そういうことをやって、実際に現場で働いている、そういう苦労をしている人たちに再建のための、いろいろ君らの頭の中にあるそういうことを出してくれ、そしてそういう中からいいものを取り上げて、一つでも二つでもやれるものをやって、そうして本当に国鉄が総裁以下全部第一線にいる人たちが一緒になって取り組んでいくという、この姿勢が私は大事だと思う。そんなもの、いまあの膨大な十兆円近くになった赤字をちょこちょこと行って消すような、そんなペニシリン注射はないんですから、そういう点をお考えいただきたいという要望だけ申し上げて、この点終わります。
#297
○参考人(大塚茂君) 先ほどの柳澤先生の御質問で、ちょっと誤解がおありになったんじゃないかと思いますので……。
 例の協議会からの質問でございますね、あれは第六項は国に対する要望で、公団に対する六項はまた違うんでございます。それで、先生は国に対する要望の六項をお読みになって、回答の方は公団の六項をお読みになったような感じがいたしますので、一言…。
#298
○委員長(三木忠雄君) 本日の質疑は、この程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#299
○委員長(三木忠雄君) これより請願の審査を行います。
 第七五号新東京国際空港開港に伴う航空機騒音対策に関する請願外十八件を議題といたします。
 先刻の理事会において慎重に協議いたしました結果、第七五号新東京国際空港開港に伴う航空機騒音対策に関する請願外十八件は保留と決定する旨意見の一致を見ました。
 以上、理事会協議のとおり決定することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#300
○委員長(三木忠雄君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#301
○委員長(三木忠雄君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 運輸事情等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#302
○委員長(三木忠雄君) 御異議ないと認めます。
 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#303
○委員長(三木忠雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四十七分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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