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1978/09/30 第85回国会 参議院 参議院会議録情報 第085回国会 本会議 第4号
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1978/09/30 第85回国会 参議院

参議院会議録情報 第085回国会 本会議 第4号

#1
第085回国会 本会議 第4号
昭和五十三年九月三十日(土曜日)
   午前十時三分開議
    ―――――――――――――
#2
○議事日程 第四号
  昭和五十三年九月三十日
   午前十時開議
第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 一、国家公務員等の任命に関する件
 以下 議事日程のとおり
    ―――――――――――――
#3
○議長(安井謙君) これより会議を開きます。
 この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、電波監理審議会委員に阪本捷房君、八藤東禧君を任命したことについて、本院の同意を求めてまいりました。
 まず、阪本捷房君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#4
○議長(安井謙君) 総員起立と認めます、よりて、全会一致をもってこれに同意することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(安井謙君) 次に、八藤東禧君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#6
○議長(安井謙君) 過半数と認めます。よって、これに同意することに決しました。
     ―――――・―――――
#7
○議長(安井謙君) 日程第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
 昨日に引き続き、これより順次質疑を許します。桑名義治君。
   〔桑名義治君登壇、拍手〕
#8
○桑名義治君 私は、公明党を代表して、政府の所信表明に対し、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 全国民念願の日中平和友好条約が締結されたことにより、日本外交はいま新しい出発点に立っております。しかし、目を国内に転ずれば、厳しい景気の見通しの中で、雇用問題も一段と深刻さを加えております。今年度予算は実質三七%もの多額の国債を発行し、公共事業中心の未曾有の景気対策を立て、七%成長を目指したにもかかわらず、失業者は一向に減る傾向はなく、働く人たちも、賃金上昇も低く抑えられ、生活レベルのダウンを余儀なくされております。加えて、急激な円高は、輸出関連中小企業に大きな打撃を与え、七%成長もますます実現不可能となってきております。一方、円高にもかかわらず、国際収支は依然として大幅黒字で、経常収支の政府の年度初めの見通しも大幅に修正せざるを得ない現状であります。これでは国民は、福田内閣に日本の行く手を安心して任せることはとうていできないと言わなければなりません。総理、このような現実に対して、どう反省し、どう対処するのか、伺いたい。
 総理は、世界はいままさに転機に立っていると言われました。もしそのように認識されているならば、それにふさわしい政治理念と勇気ある施策が強く望まれるのであります。しかし、今回提出された補正予算を見ても明らかなごとく、転換期にふさわしい施策は何一つなく、総理の説く精神論だけでは国民は満足しないのであります。総理の頭の中には総裁選のことしかないという世評も、あながち否定し得ない現状と言わねばなりません。国民が熱望している不公平税制の是正、抜本的な行政改革、予算編成のあり方の根本的改革等は何一つ前進せず、一方では、財政難を救うためと言って、大衆課税たる一般消費税の導入をもくろんでいるなど、まさに不見識と言わざるを得ません。
 以下、具体的に質問いたします。
 まず、経済政策についてお尋ねいたします。
 政府は、新たな総合景気対策の追加を行い、国際的公約である七%の実質経済成長率の達成を行うと言っておりますが、それは、事業規模二兆五千二百億円と言っても、五十三年度中の需要効果は二兆円程度であります。また、資金面を見ると、一般会計で四千五百九十五億円と、財投で五千九百五億円、合わせて国が出す資金は一兆五百億円であり、残りは地方自治体、民間に依存するという、まことに他人任せの景気対策となっているのであります。さらに、昨年来の円高による輸出数量の減少が、今年度後半の景気回復の足を引っ張ることは予想以上に大きいというのがわれわれの認識であります。
 このような事態から、早くも二次補正必至の声さえ出ているのは当然と言えましょう。総理は、本当に七%の経済成長実現に自信がおありですか。もしその実現が不可能となった場合の政治責任はどうとられるのでしょうか。
 次に、経常収支黒字の見通しでありますが、年度当初の六十億ドルから一挙に二兆七千億円、すなわち一ドル二百円換算で百三十五億ドルに増額修正されました。それでもその見通しは甘く、政府の言う黒字減らし対策の効果も余り出ておりません。民間機関の調査では、百六十億ドルから二百億ドルと、政府予測をはるかに上回っております。しかも、政府予測の二兆七千億円、すなわち百三十五億ドルも、緊急輸入四十億ドルが前提となっての見通しであります。年度内緊急輸入が実現しなければ不可能な数値であります。
 政府の黒字減らし対策は、実行の裏づけのないきわめてずさんな場当たり的対策に終始しております。今後、年末にかけて日米準閣僚会議、東京ラウンド交渉が予定されており、昨年の例から見て、これらの会議の後に報復的な投機攻勢になることも十分予想されます。総理は、経常収支黒字の見通しと、黒字不均衡是正のための具体的な対策をどう考えられておられるのか、お伺いします。
 次に、補正予算についてお尋ねいたします。
 政府は、この補正予算では公共事業一辺倒で、減税を全く無視しておりますが、減税は、国民総生産の五七%を占める個人消費を直接刺激して、消費の拡大を促し、政府の言う内需拡大による景気回復になることは明らかであります。しかるに、政府は、減税しても貯蓄に回るだけで景気回復の効果はないと言っておられます。しかし、経済調査機関あるいは労働組合の戻し税による所得税減税に対するアンケート調査では、戻し税の九〇%が消費に回っており、減税の効果は証明済みであります。また、これらのアンケート調査では、戻し税を銀行振り込みではなく現金で手渡す方式が圧倒的に消費率が高く、また、年収別に見ると、年収が低くなるほど消費率が高くなっているのであります。つまり、国民生活は政府が考えているほど余裕はなく、特に低所得者ほど不況のしわ寄せを受け、生活が圧迫されていることを示しているのです。
 さらに、政府は減税の反対理由として財源難を言い、国債を発行してまで減税をすることはできないと主張しております。果たして政府に財源難を口にする資格がありましょうか。わが公明党は、いままで再三にわたって、新たな財源対策として、不公平税制の是正とか、会社臨時特別税の復活などによる税収入の拡大、あるいは歳出の徹底的な洗い直しによる合理化を主張してきましたが、政府は何もしなかったと言っても決して過言ではありません。一兆円減税の財源がないのではなく、財源をつくろうとしない政府の姿勢こそ正すべきではありませんか。
 また、この財源難についてですが、それを今日のように深刻化した責任は政府にあります。
 まず第一に、五十年度に始まった赤字国債の発行は、政府のオイルショック後の経済運営の失敗にありますし、昨年度の八千億円にも及ぶ赤字国債の追加発行も、政府は円高が原因であると言って責任を回避しておりますが、実は政府の公共事業一本やりで所得減税を小幅にとどめるなど、景気対策の失敗にあったと思うのであります。したがって、政府が財源難を理由に大幅所得減税を見送ることは、過去の過ちを繰り返すとともに、その過ちの責任を国民に転嫁するものであります。
 私は、ここに政策の転換、すなわち大幅所得減税の必要があると考えます。同時に、その実施は、かつてない高い水準で推移している失業者や中小企業の倒産を救済するものであると考えますが、いかがでしょうか。大幅減税について総理の決断を伺いたい。
 次に、一般消費税についてお尋ねいたします。
 国民は、現在の税制に対して強い不信感を持っております。それは、申すまでもなく、不公平税制から来るものであります。現行税制は、担税力のあるところから徴収するというのではなく、取りやすいところから取るという方向であり、大きく税制本来のあり方からずれていることであります。税負担感が少ないという理由で一般消費税を導入しようとする政府の安易な姿勢は、税制本来の公平中立という性格を大きくゆがめるものであります。
 もし一般消費税が実施された場合は、国民生活、特に低所得者層に対する負担は大変なものと思われます。たとえば、税率を七%とした場合に、一般消費税額は一世帯平均九万三千円の負担となり、しかもその負担は高所得者よりも低所得者の生活に大きく響く逆進性のものとなるのであります。ざらに、税率のおおむね半分の物価上昇を招くことは大蔵省も認めており、これは国民の生活を二重に圧迫するものであります。当面の最大の課題である景気回復にとって、ふやす必要のある個人消費支出を、逆に減少をもたらすことは必至であります。
 とのような多くの弊害を持つ一般消費税にわが党は強く反対であります。総理は、この一般消費税については、しゃにむに五十四年度から導入する方針かどうか、お伺いいたします。
 次に、総合経済対策による景気振興の方向は相変わらず公共事業一辺倒になっております。すでに当初予算でも、公共事業に財政拡大の最重点を置き、対前年度伸び率三四・五%と、昭和三十六年以来の大盤振る舞いをしましたが、その内容は、かつての列島改造型か高度成長型の手法と大同小異であり、長年安定成長論を唱えてきた総理のその主張にふさわしい手法は見当たらず、場当たり的、無定見と言わざるを得ません。しかも、その硝化には滞りが目立ちます。地方自治体の中には、用地の取得難、技術者不足から工事を来年度に繰り越す話も聞かれます。また、関連業界の消化能力も限界に近い状況にあると言っても過言ではありません。四千六百億円の公共事業を追加するに当たって、これらの点を総理はどのように判断されておられますか。
 さらに、総理が第三の道と言われた文教、国立医療・社会福祉施設の整備につきましては、かねてからわが党が政府に強く要求し続けてきたものであります。その促進を図ることは、けだし当然のことであります。しかし、その中身が問題です。たとえば、児童生徒急増市町村の学校用地の取得に対する国庫補助は総面積の七割しか対象とならず、その上補助率は三分の一と低く、施設の建設についても、基準面積、補助単価などがきわめて不十分であります。また、図書館、公民館などの実施単価は一平方メートル当たり十五万円であるのに対し、国の補助単価は、図書館、公民館ともに約二万円程度と非常に低い状態に抑えられています。また、用地は建設費に占める割合が高く、用地取得に対する補助制度の新設が急務です。こうした不合理、不十分な制度改革を行わなければ、第三の道も画餅に帰するでしょう。改善の決意が総理におありですか。御所見をお伺いいたします。
 政府が公共事業とともに七%成長達成の牽引車として期待を寄せている民間住宅建設については、当初予算において住宅金融公庫の貸付枠の拡大、貸付条件の改善、ローン減税など促進策を盛り込みましたが、所得の先行き不安や雇用不安、不況に伴う企業の住宅資金貸付枠の縮小などが重くのしかかり、潜在需要を引き出すまでには至らず、依然として低迷を続けております。
 ところで、いま大都市圏では、小規模ながら一戸建て住宅を取得するとしたら、通勤一時間半という距離でさえ最低一千五百万円は必要です。また、潜在需要者層の大半は三十代の年収三百万円の人たちだと言われており、仮に三百万円の貯金を持ち、公庫金融五百万円、銀行借り入れ七百万円とした場合、二十年間くらいは毎月の返済額は実に八万八千百円にもなり、所得の三〇%を超えます。これでは、家は建てたが生活はできないということになりかねません。したがって、個人住宅の公庫貸付限度を一千万円以上に引き上げ、償還期限の延長を行うとともに、若年層の持ち家の促進を図るため、最初の五年間程度は返済額を大幅に軽減する、いわゆるステップ償還方式を採用し、さらに土地購入資金の融資制度についても改善すべきでありますが、政府の見解を伺いたい。
 また、長期化する不況の中で、ひとり暮らしのお年寄り、夫に先立たれた御婦人等、単身世帯は公営住宅から締め出されています。単身世帯への公営住宅の開放について七十八、八十国会の二回にわたってわが党の提案に対し検討を約束しておりますが、その後の検討経過と見通しを伺いたい。
 さらに、土地対策の確立も焦眉の急務です。地価上昇の最大要因となっている関連公共公益施設の整備に対する国の助成を拡大し、地方公共団体の負担を軽減する等、低廉な価格で宅地の供給ができる措置を講ずべきであります。また、住宅供給公社等の保有地並びに今後の取得用地に対する住宅金融公庫の貸付金利を引き下げるとともに、償還期間を延長すべきと思いますが、政府の見解を伺います。
 次に、円高差益の還元について伺います。
 国民世論の高まりと、わが党を初め野党側の強い要求によって、ようやく電力・ガス料金値下げの方針を決定したが、これは全体的な円高差益還元からすればごく一部にすぎません。今後、差益還元を問われている国際電話、国際航空、小麦、牛肉、石油製品等、政府関与物資について政府はどのように対処されるのか、総理に御所見を伺いたい。
 さらに、円高差益に関連して、「円高は国民生活にどのように恩恵があったか」といった各種の世論調査がマスコミをにぎわしております。ところが、この結果を見ると、「海外旅行で得をした」という一部の人を除いて、ほとんどの人が「何の利益もない」と回答しています。こうした現実は、差益の還元が不十分であることを如実に物語っており、国民の大半は円高差益を実感できず、企業や政府の無策に対する不信感はつのる一方です。この不信感を取り除くためには、差益還元をさらに進めなければなりません。そのためには、電力、ガスなど公益企業については、電気事業法、ガス事業法に企業経理の公開を義務づけるとともに、石油企業、総合商社など一般の民間企業においても商法や証券取引法による企業経理の公開基準の強化を主張するものであります。御所見を伺いたいと思います。
 次に、円高差益の還元が進まない大きな理由に、わが国特有の複雑な流通機構があります。牛肉やめがねフレーム、砂糖など、輸入価格が四倍から五倍にはね上がる商品がたくさんあります。これは、流通機構が幾つもの段階に分かれ、流通マージンが高過ぎたり、輸入価格が値下がりしても途中で商社や流通業者に吸収されているのが現状であります。これらの弊害を防止するため、特定の総代理店による独占的輸入制度を改め、一般の輸入業者も並行的に輸入できる並行輸入制度をさらに促進することが、お互いの競争を促し、独占的利益を排除し、為替差益が流通機構の中に吸収されるのを防止する効果を持つものでありますが、政府の御所見を伺いたいと思います。
 次に、年々深刻さを増している雇用問題について伺います。
 完全失業者は、四十九年七十三万人でありましたが、五十年からは百万人を超え、今日では百五十万人、失業率二・三四%となっております。さらに、潜在失業者を含めますと、失業者は三百万人を優に超えると推定され、失業率六%にも達し、戦後日本の最高値を示すものであります。一方、企業内失業者も二百五十万人と言われ、労働者はいつ失業するかとの不安を抱きながら就業しているのが実情であり、大きな社会不安をつくり出しております。業種の中には企業収益が増加しているものもありますが、これは、人減らし減量経営と下請中小企業等の犠牲の上に進められた結果であり、直接雇用の増加に役立ってはおりません。政府は、構造不況業種離職者と中高年齢者層の再就職には周到な対策を講ずると強調してきましたが、四十八年からの失業者増加の内訳を見ますと、三分の二が男子であり、うち半分は四十五歳以上の中高年齢者であります。この人々は家庭の大黒柱で、生活や教育費がその肩に重くのしかかっております。しかも、戦後の廃墟の中から経済復興をなし遂げた世代でもあります。政府は、中高年齢者層の失業の持つ重大性を真剣に受けとめなければなりません。また、失業は直ちに所得減となり、それがマイナスの相乗効果となって景気をさらに悪化させる要因となり、景気を回復し、国民生活を守り、民生を安定させるための重要課題として取り組まなければなりません。政府は今後、雇用不安、失業の解消のため、就業の場創出にどう取り組まれるのか、その具体策を伺います。
 次に、老齢化社会が急速に進展しているわが国では、年金制度を充実し、老後の所得の保障こそが重要であり、また、そのことは景気対策、経済政策の面からも大切な問題であります。政府は、野党の追及と国民の要望にこたえて、三回目の国民年金の特例納付を実施しておりますが、保険料の払い込みができない等のさまざまな理由から、今回の特例納付に漏れる方々に対しどのように対応されるのか、伺いたい。
 また、老齢福祉年金月額二万円実施が表明され、久しい歳月が流れました。老齢福祉年金の金額は、月額で昭和五十年から毎年千五百円しか増額されておりません。本年やっと一万六千五百円になりましたが、いつになったら二万円の実施がなされるのか、お伺いいたしたいと思います。
 次に、農業問題について伺います。
 昨今の情勢を見ますと、政府自民党の長年にわたる場当たり農政の矛盾が一挙に噴き出した感が強いのであります。たとえば、米の問題を見ましても、例の水田利用再編対策による百七十万トン、三十九万一千ヘクタールの転作は、農家の皆さんの犠牲と協力により一二%も計画をオーバーする見込みになっておりますが、反面、本年の稲作は作況指数一〇六と、大変な豊作で、このままでは政府の古米在庫は六百万トンを超える可能性が強いと見られております。
 そこで、政府は、いわゆる余り米の処理方針を従来どおりの方向で決定したようですが、米作農家の皆さんは納得していません。身を削られる思いで政府の減反政策に協力し、達成した上で出てきた余り米については、政府は責任を持って全量買い上げるべきではないでしょうか。また、それが生産農家の政府に対する一つの信頼となるのではないでしょうか。この点総理はどうお考えでしょうか。
 また、農産物の対米貿易交渉については、ミカン農家、畜産農家などが文字どおり息を詰めてその行方を見守っています。過日の中川農林水産大臣とストラウス代表の交渉は、一応物別れになったとはいうものの、これはつくられた筋書きで、いずれ米側に押し切られ、輸入量を増大されるだろうと報道されております。今後も、農産物の対外貿易交渉のたび、なし崩し的に輸入量を増大されれば、わが国生産農家は甚大な影響を受けることは明らかであります。
 そこで総理に伺いたいのは、一体日本農業をこのまま手をこまねいて安楽死させるつもりなのか。総理は国際分業論の立場をとられているのでしょうか。そうでないとすれば、どのような手段で日本農業の展開を図るおつもりなのか。その御見解をとくとお聞きしたいと思います。
 次に、漁業についてお尋ねいたします。
 二百海里時代の到来は、漁獲割り当ての削減、操業区域の制限、入漁料の支払い、減船とそれに伴う共補償など、わが国の遠洋漁業に深刻な打撃を与えました。しかも、最近の報道によると、米国は二百海里水域内で操業する外国漁船に対し、新たに米国漁民保護の補償基金積み立てのための追加入漁料を来年一月から徴収することが伝えられています。このように経営環境が今後ますます厳しくなる一方の遠洋漁業に対する援護策、また転換策をどのように講ずるおつもりか。
 また、わが国二百海里内における沖合い漁業と沿岸漁業の競合が予想されますが、その調整を図るため、水産関係法案の整備をなさる用意があるのか。さらに、原魚不足により消滅的な痛手を受けている水産加工業に対する救済策について、総理の明快な御所見を承りたいのであります。
 このたび、長年の懸案でありました日中平和友好条約が調印されました。同条約の早期締結は、わが党のかねてからの主張であり、心から歓迎するとともに、関係各位の御努力に対し敬意を表するものであります。今後、日中条約を基礎といたしまして、恒久的な平和友好関係の発展を期することが必要であると思うのでありますが、今後の日中経済、文化交流の拡大に具体的にどう取り組むおつもりなのか、所信をお伺いしたいのであります。
 特に、中国側は学生の日本留学に対し今後力を入れることが伝えられておりますが、これについて政府はどう考えておられるのか、また、どう対処されるのか、明らかにしていただきたい。
 これまでアジア諸国からの留学生は必ずしもよい結果を生んでおらず、さまざまな問題が提起され、留学生の失望、ひいては対日不信をも招来していることが指摘されているのであります。このことは、政府の留学生問題に対する安易な態度、施策の欠如がその根本的な原因であったと思うのであります。政府は、この際、アジア諸国との真の相互理解と友好親善を深めるために、根本的に留学生問題を再検討すべきであると思うが、政府の所信を伺いたいのであります。また、中国との技術協力協定の締結をどうお考えになっておられるのか、明らかにしていただきたい。
 日中条約締結とともに、ソ連政府はこの条約を厳しく非難しており、日ソ関係の前途が心配されていることも事実であります。さきのニューヨークにおける日ソ外相会談の結果はいかなる内容であったのか、ソ連側の態度はどのようなものであったのか、御説明を願いたいのであります。政府としては、今後具体的な対ソ外交を示していただきたいのであります。
 特に、最近、日ソ両国関係がともすれば冷却しつつあると言われておりますが、一九七二年以来久しく両首脳の会談が行われていないのですが、この際、政府は、両国間にある諸問題を話し合い、相互の意思の疎通を図るとともに、日ソ首脳会談を提案することも一つの考えであると思うのですが、総理の見解を伺いたいのであります。
 昨年訪問したASEAN諸国では、すでに福田内閣の約束不履行という批判の声も上がっていると言われているのですが、今後中東、ASEAN諸国との経済協力にどう取り組むのか、明らかにしていただきたい。特に今回の訪問で約束した石油半製品の輸入は、わが国の産業構造に直接関連するものであり、経済界でも疑問視する向きもあるのですが、総理の見解を改めてお伺いしたいのであります。
 また、中東和平問題に対する三国会談の評価、わが国の基本的見解並びに果たすべき役割りをどう認識しているのかも、あわせてお伺いいたします。
 次に、栗栖発言を機に、福田総理が防衛当局に有事法制の研究を指示し、いわゆる有事立法問題が国民の間で関心を呼んでおります。なぜこの時期にこうした研究が必要なのか、また、有事立法の研究は憲法の恒久平和主義を形骸化し、憲法の枠を逸脱する論議に発展しかねないことは明らかであります。有事に名をかりて、国民の基本的人権、とりわけ個人の財産権や言論の自由が著しく制限されるおそれもあります。この点は、総理、どのようにお考えですか、あなたの言う全方位外交の基本は、いずれの国も敵視しないということではありませんか。このような動きがわが国の対外関係に緊張をもたらしたならば、国際的に日本の不信を招くと思われます。
 わが党は、現在政府・自民党内で検討されている、いわゆる有事立法論には反対であります。いまわが国に必要なことは、有事にどう対処するのかの議論ではなく、有事を未然に防ぎ、有事を起こさないための論議こそが必要ではないでしょうか。そのためには、総合的な安全保障政策の確立と国民的コンセンサスづくりのための論議こそ大切だと思います。いまは、国権の最高機関である国会において、シビリアンコントロールの大原則にのっとり、国会内に安全保障特別委員会を設置することを主張しております。総理の率直な所信を承りたいのであります。
 次に、エネルギー問題についてお伺いいたします。
 さきに総理は中近東諸国を訪問され、それぞれの相手国のエネルギー開発や工業化に経済協力をすることを通じて、わが国のエネルギー確保の長期的安定供給に努められたのでありますが、この際、資源供給国に対する経済外交の基本方針を伺いたいのであります。
 総理は、イラン製油所並びにサウジアラビア石油化学コンビナート計画に協力を約束ざれたようでありますが、この経済協力とて、両計画とも、オイルショック当時にわが国が約束したいわば懸案事項であり、それがここに来てやっと具体化したものにすぎず、遅過ぎた実行と言えましょう。
 さらに、わが国は石油の供給のほとんどをメジャーに依存しております。このような現状から脱却して独自の供給体制を確立することは、石油多消費国として当然なさねばならぬ責務であり、また、石油の供給先を分散化、多角化することは、わが国の石油供給を安定化するための重要な課題であります。幸いにして中国原油の受け入れ準備は進み、また、石油の共同開発も具体化しようとしておりますが、中国、ソ連、その他の産油国との共同開発はどのように進められるおつもりか、御見解を伺いたい。
 なお、政府の総合エネルギー対策は余りにも原子力開発に期待をし過ぎております。御承知のとおり、世界の先進国の中にも、原子力発電の安全性や環境問題などから、下方修正せざるを得ない状態に置かれている国が多数存在しております。わが国においても、原子力発電所の建設に際しては、自主・民主・公開の原則の確立を期し、特に、安全性、放射性廃棄物の処理処分体制、温排水等の問題について環境アセスメントの手法の確立が必要であります。政府の対応策はどうするのか、明らかにしてもらいたい。すでにわが党が提案した環境アセスメント法案の趣旨に沿って立法化を行うべきでありますが、どうですか。総理のこれらの点についての御所見をお尋ねいたします。
 次に、新エネルギーの技術開発についてでありますが、石油資源への依存度の低減とエネルギー源の多様化の観点から、政府は石油にかわる代替エネルギーの開発を主張しておりますが、遅々として進んでおりません。LNG輸入の促進、国内炭の見通しとその活用、地熱エネルギー等の研究開発を強力に推進するとともに、新エネルギーの技術開発を国家的事業として積極的に取り組む必要があると思うのであります。特にエネルギー資源の乏しいわが国にとり、エネルギー問題は、国民生活の向上はもちろんのこと、国の安全保障にもかかわる重要な問題であることにかんがみ、エネルギー問題を総合的に論ずる場として、エネルギー対策特別委員会を国会に設置するよう提案いたします。自民党総裁としての御所見を伺いたいのであります。
 最後に、水資源対策についてお伺いいたします。
 ことしの夏は、わが国気象観測上記録的な猛暑の連続により、北部九州、首都圏、近畿圏を中心に、全国二十六都府県で給水制限が行われ、市町村数では延べ百十市、二十三区、百二十五町村に上りました。加えて、さきに建設省が発表した五十三年度建設白書によれば、現在建設中のダムが計画どおりにすべて完成したとしても、なお昭和六十五年には、関東、近畿、四国、北部九州など十一の地域で、年間約百五十億トンの水不足を来すと予測されています。今日なお深刻な水不足に悩まされ五カ月にも及ぶ給水制限を強いられている福岡では、給水が一日にわずか六時間という非常に厳しい状況が続いており、全く解除の見通しさえついておりません。人々は、入浴どころか、炊事も思うに任せぬ不便な生活を強いられています。この渇水禍の原因は決して天候だけに負わすべきではなく、行政府の水需給の見通しの甘さ、施策のおくれを指摘せざるを得ません。緊急を要する水行政にどのように対応するのか、具体的にお伺いしたい。
 従来政府は、洪水調節と利水とを兼ねた多目的ダムと、洪水調節に重点を置いた治水ダムのどちらかを主体に建設してきましたが、異常渇水となった際に非常用として直ちに生活用水に向けられる特別ダムの建設を推進するとともに、ダムに堆積した土砂の除去作業を実施して、ダム本来の機能を確保すべきです。また、下水処理水の再利用、いわゆる中水道の法的整備を図り、普及を急ぐべきだと考えますが、いかがですか。
 さらに、水問題所管の建設省、厚生省、国土庁等、各省庁が協議し、長期計画に基づく総合的な水需給対策を作成し、水資源の安定供給に努むべきであると考えますが、総理の考えをお伺いいたします。
 以上、私は、わが国が当面する緊急課題の中から幾つかの重点事項についてお伺いいたしましたが、誠意と責任ある答弁を要求して、代表質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(福田赳夫君) お答えを申し上げます。
 まず、経済政策につきまして厳しい御批判をいただいたわけであります。
 私は、しばしば申し上げておるわけでございますが、いま国際情勢が非常に混乱をしておる。不透明時代とも言われるくらいな状態の時期であります。そういう中にありまして、私は、国際通貨不安、これがかくも急激に、しかも厳しい状態でやってきようと、それを予測し得なかったんです。そこから、わが国のいろいろ御指摘に相なられる問題が出てきておるわけですが、私がその通貨不安の先行きにつきまして見通しができなかった、この点は私の不明のいたすところである、このように考えまして、まことに遺憾なことであったというふうに考えております。しかし、その他の側面を見ますと、大体わが国は、その混乱をしておる国際社会の中では、まずまず私はいい歩みをしておると、このように見ておるわけであります。
 今日のこの経済全体を展望してみますと、その対内的側面、これは御承知のように、民需も着実に伸びておるわけであります。また、設備投資、この伸びは微弱ではありまするけれども、政府の予見をいたした状態で動いておる。また、住宅投資、これも活発でございます。在庫調整、これも順調な動きになっておる。それから政府投資、これは膨大な公共投資予算を反映いたしまして、非常な伸びを示しておるわけです。ですから、わが国経済全体として見て、その対内的側面は本当に順調なんです。
 ただ、問題は円高だと。そういうようなことから、対外貿易、これがだんだん数量的に減少し始めておる。そういうことで、この貿易の減少というものが、内需で大変な活発な動きを示しておる日本経済全体の足取りを引っ張る、これが私は実態ではあるまいか、そのように見ておるのであります。したがいまして、これを、いまこの状態をほうっておきますると、国全体の経済が七%成長どころではない、こういうことになりかねないんでありますが、そこで、輸出の減退に伴うところのデフレ要因、これをさらに内需を積み上げるという形で補っていこうと。そこで、九月二日のあの総合経済対策なり、その一部として補正予算ということになってくるわけでありますが、私は、この施策を着実に実行する、そして七%成長は必ずこれを実現をすると。いま七%成長が実現されなかったら一体責任をとるかと、こういうようなお話でございますが、私はこの七%成長に責任を持つということをはっきり申し上げます。
 それから第二に、わが国はそういう状態ではあるのでありまするが、国際収支面において非常によ過ぎるんです。そこで、諸外国からそのとがめを受けておるわけでありますが、そこで、国際収支の過剰黒字をここで縮減しなきゃならぬ。これはわが国の国際社会に対する責任でもあり、また、公約にもなっておるわけであります。その黒字をどういうふうに縮減をするかというお話でありますが、これは私は、基本的な考え方として、輸出を抑えちゃえば、これは決定的な効果があるんです。しかし、それはまた国内経済の問題がありまするから、これはとるべきではないし、また、輸出を抑えるということは、これはまた国際社会全体から見まして縮小均衡ということになる。国際経済全体から見ましてもよろしくないことであります。何としても主軸は、これは内需の振興に置かなければならぬ、こういうふうに考えまして、そういう考え方から補正予算だとかその他の総合政策をとる、そういう考え方をいたしておるわけです。ただ、その効果が急にあらわれてくるかというと、そうはいかない。そこで緊急輸入を行う。こういうことで、濃縮ウランでありますとか、原油の備蓄でありますとか、いろんな工夫をいたしまして緊急輸入を大幅に実行いたしたい、これによって黒字減らしの実効を早目に上げていきたいと、こういうふうに考えておるわけであります。
 次に、所得税減税を大いに強調されました。私は、所得税減税、これはまあお話の趣旨はわからないわけじゃありません。ありませんけれども、これをとり得ないんだということにつきましてはるる申し上げておりますので余り言いたくはないんですが、減税をするためには金が要るんです。さあ一兆円減税と言えば一兆円の金が要るんです。その一兆円の金があれば一体これをどういうふうに活用したら一番有効かという問題でありますが、桑名さんは減税だとおっしゃる。さあしかし、一兆円の金があれば、減税よりは、いま当面している問題は何だというと、雇用の問題です。雇用を喚起する。減税で一体すぐ雇用の喚起ができますか。そうじゃない。公共事業を、公共投資をやって、そこでその雇用の喚起ができるんです。また、いま日本社会が求められておるのは社会投資です。学校だとか病院だとか福祉諸施設だとか、そういうものです。同じ金なら、それは、一人一人わずかな負担の軽減よりは、そういう社会施設をやった方がいいじゃないか、そのように考えるのであります。いかがでしょうか。しかし、桑名さんは、そういう公共投資もやりなさい、その上減税もやりなさい、こういうことだろうと思いますが、そうなると、財源はどうだというと、財源は不公平税制を是正するんだと、こういう話です。しかし、これやったって、そんな大きな金は出てこないです。また、時間もかかる問題です。そういうことで、結局これは赤字公債を増発をするということになる。そういうことになったら一体日本の社会秩序はどうなるのだ、こういうことを考えますと、いま日本のこの厳しい財政状態の中で、減税ということはまあ考えられない。趣旨はわかりますけれども、考えられない。取り上げられない。よろしくお願い申し上げます。
 また、一般消費税について反対だと、こういうお話でございますが、まだ一般消費税、政府は意見を決めておるわけじゃないんです。これは税制調査会の特別部会が一般消費税について試案をまとめた、こういう段階でございます。しかし、この試案は大変細かい心遣いをしておるのでありまして、消費税でありまするから逆進性もあります。大衆課税だという一面もあります。そこで、食料品を対象から除外するとか、あるいは中小企業を納税者にしないと――中小というか、零細企業、零細企業を納税者にしないとか、いろんな配意を加えておりまして、私は言っておるんです、魅力ある提案だなと、こういうふうに思っておるわけでありますけれども、政府がこれが採用を決断するというまでにはまだいろいろ過程があるわけでありまして、私は、その採用につきましては慎重の上にも慎重を期していきたい、かように考える次第でございます。
 それから、円高差益の還元につきましては、これもしばしば申し上げておるところでありますが、円高差益、これは国民に物価の安定となって広く還元はされておるんです。そういう中で政府が介入し得るものの価格、料金、これが問題かと思いますが、電気・ガス料金につきましては割引措置をすでに発表しております。また、輸入牛肉につきましては、その差益を活用し、また、さらにこれを進めようといたしております。それから石油製品につきましては、これは行政指導をお話のような方向でやっておるし、さらに進めたい。また、実績も上げております。それから国際電信電話のお話がありました。これは差益というほどの差益はありません。しかし、今後なお検討します。それから国際航空運賃につきましては、これは国際協定との関係がありまして、日本だけでは決められませんけれども、国際航空協定の了承が得られるように、引き下げの方向で努力をいたしたいと、このように考えております。
 また、企業経理を公開せよというお話でありますが、公益企業につきましては、そのとおりその方向で努力をいたします。しかし、一般の企業につきましては、これは自由経済の原則がありますから、これを公開をする、円高差益を公開する、こういう措置をとるのはいかがであろうか、これには私はお答えといたしましては消極的でございます。
 それから総代理店制を正せと、こういうお話でございますが、これは独禁法によりまして、公正取引委員会において監視、規制を行うことにいたしておりまして、そのようにいたす次第でございます。
 また、雇用問題につきまして言及をされました。雇用を重視せよと、このお考えは私は全く同感でありまして、私のとっておる経済政策、これは大方、雇用という問題をにらんでやっておるのであります。今回、減税というようなことをやらぬ、そして公共事業、公共投資ですね、公共投資というような考え方をとっておる。これも雇用ということをにらんでおるからなんですよ。同じ金を使って雇用をどういうふうに拡大するかといいますれば、減税よりは公共投資と大方の人が考えられるんではあるまいか、そういうふうに考えておる次第でございます。そういう中におきまして、中高年齢者がだんだん増加してくる、その雇用の問題、これは非常に重要な問題になってくることは御指摘のとおりでありまして、やっぱり第三の道という私の考え方、これが私は大事になってくるんじゃないかと思います。そういう方面に中高年齢層の職場が傾斜する、そういうことになろうかと思いますので、これから先々のいろんな計画を立てるに当たりましては、そのような考え方を取り入れてまいりたいと、このように考えております。
 それから、国民年金の特例納付の保険料を払えない人への対応策いかんと、こういうお話でございますが、これは、そのような者に対しましては、本年七月から二年間特例納付制度を実施中でありますが、実施状況を見て、低所得層には世帯更生資金貸付制度を適用したらどうだろうということを検討いたしておるのであります。
 また、老齢福祉年金二万円をいつ実現するかというお話でございますが、いま一万六千五百円までいったんです。もう一歩で二万円というところでございますが、これも財政の事情等を見てでないと、いつということまでは申し上げられません。なるべく早くそれに到達するようにはいたしたいという気持ちではございますけれども、いつ幾日ということまでは遠慮さしていただきたいのであります。
 それから、今後の日本農業の進むべき道、これは中川農林水産大臣からお答え申し上げまするけれども、基本的な考え方といたしましては、食糧の基本となるものを安定的に確保する、それによりまして国民生活の安定を守ると、こういう考え方でなければならぬというふうに考えております。農村は、私は、健全な地域社会をつくる上において中心的な役割りをなしておるというふうにも思いまするし、また、国土及びその自然環境の保全というようなことを考えましても、農業は非常に大事な社会階層であると、こういうふうに考えまして、農業の基本はこれを守り続ける、そういうふうな見解であるということを申し上げたいのであります。詳細は農林水産大臣からお答えを申し上げる次第でございます。
 日中間の今後の経済・文化交流の拡大について具体策を示せと、こういうお話でございますが、日中条約は、これはできただけではそう大きな意味はないわけであります。これから、これを基盤といたしまして、日中の経済の交流もあります、技術の交流もあります、人の交流もあります、文化の交流もあります、そういう各分野における交流を発展さしていく、これが大事だと、このように考えるわけでありますが、経済につきましては、すでに条約調印後河本通産大臣が北京に参りまして北京の要路と話し合いをいたしておりますし、相当の成果を上げております。三、四日前には中国科学院の総裁、周さんとおっしゃる方が日本に参って、私も会談をいたしましたが、そのように、科学技術の方面の交流も始まっておるわけです。留学生を増加しようという話も持ち上がっておるわけでありますが、日中平和友好条約を真に実のある平和友好条約にいたしたいと、このように考えております。
 なお、東南アジアを含めまして留学生の問題で御所見が述べられましたが、留学生は非常に大事だと思うのです。ことに、日本に留学して国に帰ったその後で日本を理解しないというような行動、そういう傾向があってはならぬわけでありまして、私は、留学生は大事にすると同時に、日本留学を終えてそれぞれの国に帰ったその人々、この人々とのそれから後々も日本との間の関係を長くもち続けるということにつきまして施策を進めておりますが、これは相当の成果を上げております。
 また、ASEAN諸国との経済協力についてはどういう姿勢かというお話でございますが、この点につきましては、私は昨年八月ASEAN諸国を訪問しました。その最後の訪問国であるフィリピンのマニラにおきまして演説をし、福田ドクトリンとまで言われて、国際社会でも評価をされておりますが、私はこういう基本的な考え方です。
 東南アジアとの関係、これは、戦後、物と金といいますか、経済を中心といたしまして非常に緊密になってきた。なってきましたけれども、まあ、金の切れ目は縁の切れ目とも言われる、そういう状態で、わが国とASEAN諸国との関係は金と物とを通じての関係だけであってはならない。この関係はさらにさらに強化する。強化するが、お互いにお互いの立場を理解し合って、そうしてその理解の上に立っての相互協力でなければならぬ、このように考えておるわけでありまして、私は「心と心との触れ合い」という言葉を使ってまいりましたが、その側面が非常に大事である、このように考え、また、その私の考え方に立ちましてASEANとの関係は発展しつつある。
 いま、ASEANで、福田さんは向こうへ行って何か約束をしてきて、それを不実行で向こうに不安があるというようなお話でございますが、先方の都合で、約束したもので実施のおくれておるものはあります。わが国の都合でおくれておるというものはありませんから、その辺はひとつ御安心願いたい、このように思うわけであります。
 それから、まあ、ASEANに対する考え方、これは同時に他の国々との協力関係にも連なっていくわけであります。
 私は先般中東諸国を訪問いたしました。しかし、この訪問も、石油を頼みますという石油ごい外交という考え方じゃございません。私は、石油はもとより、わが国は、その安定的供給、これが絶対必要な立場にありまするけれども、それ以上に必要なことは、これは中東諸国とわが国との間に、やはり相互理解、日本と中東諸国とが世界の平和、アジア、中東の平和、それに対しまして相互に理解を持ち、そして相協力するという関係でなければ、長続きした中東・日本の関係とはならないのでありまして、私はその点に重点を置いて会談を進めてきたわけであります。もとより、中東との間には、あるいはASHANもそうでありますが、わが国の経済協力のもとにいろんな化学工場なんかの建設が進められておるわけであります。その化学工場の建設を進める、そういう際に、そのできた製品をどういうふうにさばくかという問題、これはわが国の経済との調整の問題がありますが、御指摘のように心してまいらなければならぬ問題である、このように考えております。
 次に、有事立法の問題に触れられましたが、私は「有事立法」と言ってないんです。「有事体制」と言っているんですよ。つまり、自衛隊は現に存在しているんです。その存在している自衛隊は何のために存在しているんだと言えば、有事のために存在しているわけなんです。その有事の際にどういうふうに動くかというようなことについて研究をしないというようなことがありましたならば、これは自衛隊の責任問題であり、また政府の義務違反である、このようにも考えておりますので、憲法との関係はどうかというようなお話ですが、憲法改正なんということを考えているわけじゃありません。日本憲法のその枠内におきまして、そして有事の際の検討を急ごうと、こういうのでありまして、そういう検討の結果、これは立法上欠陥があるというようなことがあれば、国会に対しまして立法の御審議のお願いをしなけりゃならぬ、こういうことになる筋合いのものであります。
 また、桑名さんは、有事立法の研究と全方位平和外交とはたてまえが矛盾するじゃないかというような趣旨のお話でございますが、矛盾するわけじゃないんですよ。全方位外交というのはわが国の外交の基本方針である。しかし、相手のあることでありまして、相手がみんな日本と同じように平和外交方針であってくださりますればこんな結構なことはありません。しかし、現実の世界情勢というものは、そうたんたんたる時代が続くばかりとは思われません。万々一のことも考えておかなけりゃならぬ、これが有事でございます。したがいまして、そういう意味において、まず全方位外交を強力に展開して、有事のないようにする、それはもちろん大事なことでありまするけれども、その万々一の有事の際に対しまして検討しておくということもまた大事なことであるということを申し上げたいのであります。
 また、国会に安全保障特別委員会と申すべきものを設置したらどうかというお話でございますが、これは私も賛成でございます。どうかそのような方向でひとつお進め願いたいと、このように考えます。
 それからさらに、エネルギー問題に触れられまして、資源供給国に対して経済外交をどういうふうに持っていくんだと、こういうお話でありますが、これは先ほど申し上げました。物ごい外交であってはならない、お互いに世界平和、世界の繁栄、発展、それについて正しい理解を交換し、その理解の上に立って、わが国は技術を提供する、あるいは経済上の協力を行う、先方は、石油その他の資源をわが国に安定的に供給をするという結果が出てくることを期待しながら、心と心との触れ合う資源外交、そういう形にいたしてまいりたいと、そのように考えておるのであります。
 それから、そういう際に、共同石油開発についてどういうふうに考えるかというお尋ねでございますが、先方が共同開発と言えば、もとよりこれはわが国が進んでこれに協力すべきものであると、こういうふうに考えます。そういう考え方からいたしまして、産油国との共同開発、これはもう積極的にやっていきます。また、中国やソ連との間におきましても、そういう話が持ち上がってくるということがありますれば、これを前向きに検討する、こういうふうにいたしたいと思っておるのであります。
 また、桑名さんは、原子力発電とアセスメントの関係について触れられておりますが、原子力発電は積極的に推進しなけりゃならぬ。しかしながら、安全と環境、この二つの問題は非常に重大な問題であります。これは御指摘のとおりであります。その問題につきまして公明党からも具体的な御提案があるわけでありますが、今後この問題を進める上の参考として取り上げさせることを検討さしていただきます。それから、新エネルギー技術開発とエネルギー対策特別委員会の設置というような点についてお触れになられましたが、私はこれも施政方針演説でも申し述べたと思いますが、また、その他の機会に申し上げたかと思うのですが、いま不確実時代ということが言われる。なぜ不確実時代かというと、これはまあ東西関係が一体どうなるだろうというような問題もあります。ありまするけれども、しかし一番大きな問題は、さあこれからのエネルギーは一体どうなっていくんだろう、石油は有限である、その際に、代替エネルギー、石油後のエネルギーはどうなっていくんだろう、あるいはその途中において、十年か五年か、あるいは十五年かたちますというと、石油の生産が減る時代が来るだろう、そういう際にどういうふうに対処するんだというような点が非常にまだ不透明であるという点が、この先行き不透明の大きな原因になっておるというふうに思いますので、私ども日本といたしましても、わが国のエネルギーの展望、それに立ちまして新エネルギーの開発を大いに進めなけりゃならぬと思っておりますると同時に、まあわが国はとにかくこれだけの経済力、工業力を持ってきたんですから、石油後のエネルギーの開発までぐらい、もうそろそろ国際社会と協力いたしまして手をつけたらどうだろうと、このように考え、いま日米間でそういう新エネルギーの開発の共同研究を進めようという相談をいたしておりますが、この点につきましても考えは桑名さんと一緒なわけでありまするから、理解のある御協力を賜りたい、このように考えます。
 それから、国会の場でエネルギー委員会を設けたらどうだろうというお話でございますが、これは、いま商工委員会でエネルギー問題は相当やっておるんです。そういう関係で、さあ屋上屋ということになるかならないか、その辺にあるいは問題があるのじゃないかというように考えますが、これはいずれにしても国会の問題でありますので、ひとつ国会内において御論議を願いたいと、このように考えます。
 また、最後に水の問題にお触れになられたわけですが、これは、水はこれからまたエネルギーと並んで大きな問題でございます。六十五年展望百五十億トンの水不足というようなお話ですが、私はそこまでの大きな水不足という数字は聞いておりませんけれども、いずれにしても、水があと十年ぐらいたちますると非常に大きな問題になるということは、これは事実でありますから、政府といたしましてもそこに着目をいたしまして、本年八月、関係省庁と協力いたしまして、長期水需給計画を策定しておるわけであります。この需給計画にのっとりまして、その場になって水不足だというような事態にならないように極力努力をしてまいる所存であります。
 その他の案件につきましては、関係大臣からお答え申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(村山達雄君) 私に対する御質問は、公共事業の消化が大丈夫かという点が一点でございます。現在までの消化状況を申し上げますと、八月末で六六・六%でございますから、過去最高の消化率でございます。今度追加いたしました公共事業につきましても、事業主体官庁と十分打ち合わせまして、消化能力のある事業だけを取り上げておりますので心配は要らないと思っています。なお、しかし念のために、公共事業等施行推進本部なり、あるいはブロック別の連絡協議会等がありますので、この積み増しされたものを含めまして、今後とも公共事業の消化が物価を引き上げることがないように、また、労賃なり土地の引き上げがないように、十分注意してまいりたいと思います。
 それから第二点は、今度の追加で大きな部分を占めております教育施設、社会福祉施設あるいは病院と、こういったものの補助率、補助対象についてもっと改善の余地はないかと、こういうお話でございます。これらの補助率、補助対象の問題を決めるに当たりましては、国と地方の事業の事務配分の問題、それから両者の財政状況というものを毎年勘案いたしまして、篤と相談の上決めておりますので、現在のところ適正妥当の水準であると、かように考えているわけでございます。(拍手)
   〔国務大臣核内義雄君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(櫻内義雄君) 御質問、五点にわたっておったと思いますが、まず、住宅を建てたが、その負担が長い期間生活に影響を与えている例をお取り上げになっての御質問でありましたが、これに対処する施策の一つといたしまして、住宅金融公庫融資については、毎年その拡充を図っているところでございまして、五十三年度におきましても、貸付限度額の引き上げ、償還期間の延長、償還元金の一年間据え置き措置を行うこととしたほか、民間ローンの返済金についても減税措置を拡大したところでございます。今後も住宅需要に対処して施策の充実に努力をし、負担の軽減に資してまいりたいと思います。
 次に、公営住宅への単身者入居についてのお尋ねでございました。各方面の協力を得まして、単身者の居住の実情、希望、ひとり暮らしのための条件等について調査を行ったところでございますが、この調査結果を踏まえて、供給対象住宅、入居対象者、住宅の管理体制、入居継続の条件等について検討を行っているところでございますが、さらに事業主体の意向を十分把握した上で善処をいたしたいと考えております。
 次に、住宅宅地関連公共施設の整備についてのお尋ねでございましたが、極力国庫補助事業として採択するよう努めておりますほか、立てかえ施行制度の活用により促進に努めておるところであります。五十二年度は新たに公共施設整備の促進事業制度を設け、国費三百億円を計上し、補正予算案で五十億円の追加計上をお願いしておる次第でございますが、今後とも住宅宅地供給の重要性にかんがみ、関連公共施設整備の促進に一層努力してまいりたいと思います。
 それから、地方住宅供給公社の事業につきましてお尋ねでございましたが、地域の住宅事情に即した住宅供給主体として重要と考えておりますので、従来から特段の配慮を払っておりますが、今後さらに地方住宅供給公社に対する融資について配慮をしてまいりたいと思います。
 それから渇水に関連しての御質問でございました。本年の渇水は大都市地域を中心として著しいものがございました。このような状況にかんがみ、かかる異常渇水時に対処するため、従来の水資源開発の一層の推進を図るとともに、御指摘のようなさらに新たな施策についても検討を進め、対処していきたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣中川一郎君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(中川一郎君) 農業、水産について御指摘がございましたが、まず最初に、ことしは減反をお願いしまして、目標が達成したことはまことに喜びにたえません。ただ、豊作でございましたために、大変な豊作米が出まして、いわゆる限度数量オーバーについても買い上げるべきであると、この声は農家の皆さんの中にも非常に強いのでございますけれども、御承知のように、食管制度は、国民に配給するために必要な米を買い上げる、こういうために限度数量というものを設けてあるわけでございます。しかし、これは買い上げられませんけれども、自主流通ルートを通じまして集荷、販売させることになっており、その販売あるいは集荷に対しまして国が助成をし、豊作米だけのメリットがあるように、買い上げはできませんけれども、買い上げに近い対策を講じて営農家に対処したい。このことは従来もやっておりましたし、ことしもそのようなことで処置したい考えでございます。特に本年は、転作目標の達成状況を十分踏まえた上でその措置を講じてまいる、こういうことにいたしておるわけでございます。
 次に、農産物交渉について御意見がありましたが、私ども政府といたしましては、今度の問題を農家のみにしわ寄せするということではなくして、わが国の総合食糧政策、あるいは農家の経営に支障を与えないということを基本として交渉してまいったわけでございます。残念ながら、先般のストラウスさんとの話し合いで合意を得ませんでしたが、今後もそういった基本方針を踏まえて、粘り強く理解を求めた上で妥当な解決を図りたい、このように考えておるところでございます。
 それらを踏まえまして、わが国の農業が今後どうなるのかということでございますが、先ほど総理がお答え申し上げましたように、食糧の確保ということは国家の安全保障上からもきわめて重要であるばかりではなく、健全な人間及び地域社会の形成、あるいは国土、自然環境の保全という、国家にとってきわめて重要なものでございますので、さらに今後とも生産の振興、あるいは構造改善、あるいは価格対策、各般の施策をきめ細かくいたしまして、将来に向かって農業者の皆様方が誇りと生きがいの持てる、そして生産にいそしめる農業をつくりたいと、最善を尽くしてまいる所存でございます。
 次に、遠洋漁業についてお話がありましたが、二百海里時代を迎えまして、漁獲量の削減、区域の縮小、入漁料の支払い、こういった厳しい状況にございますが、水産外交を強力に展開をして、できる限りの権益を確保するとともに、また、入漁料につきましては、漁業者が負担にたえられないというようなことにならないよう最善の交渉を図り、とれの軽減を図ることといたしておるわけでございます。
 また、二百海里時代を迎えまして、沖合い漁業と沿岸漁業の競合の問題について御指摘がありましたが、現在ございます漁業法あるいは水産資源保護法等の適切な運用によりまして、混乱の起こらないように処理をしてまいりたいと存じます。
 また、加工業者に対しても御指摘がございましたが、御承知のように、水産加工経営維持安定資金というものを措置を講じまして、転換に必要な施設資金融通について措置を講じておるところであり、また、水産加工業の長期的展望に立って、多獲性魚の有効利用を図るための加工処理技術あるいは新製品の研究開発等も推進いたしまして、加工業者に対する措置も万全を期してまいりたいと思う次第でございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣園田直君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(園田直君) お答えをいたします。
 中国の留学生でありますが、中国側から多数の留学生を派遣したいという打診をしてきております。留学生の問題は、御発言のとおり、外交の基礎であり、しかも末永く効果があるものでありますので、これは多数ではありますけれども、近く中国から教育関係の方も来日されますので、文部大臣と緊密に連絡をして、中国側の希望に沿うよう、困難はありますけれども、検討したいと考えております。
 アジアの留学生の問題、これもまた御発言のとおりでありまして、なかなかこれも微妙であり、かつまた問題もしばしばあったわけであります。留学生は、国費の留学生と私費の留学生に分かれておりまして、国費の留学生は文部省の所管、私費の留学生は外務省の所管でありましたが、こういうことではうまくまいりませんので、相談の結果、私費、国費とも文部省に所管をしてもらって、私費の留学生にも何らかの国の配慮を行い、これを拡充強化すべきであると考えております。
 中国との技術協力の問題でありますが、私が参りましたときにケ小平副主席からも直接話があり、先般、河本通産大臣が訪中された際にもこの協定についてのお話があったわけでありますので、中国側の具体的な希望も聞きつつ検討したいと考えております。
 なお、ニューヨークにおけるグロムイコ外務大臣から会談の申し入れがあって会談をいたしました。この会談では、当初友好条約についてのソ連側の立場が申し述べられ、私からは、正月に行ったときに、中ソに対する日本の方針は、ソ連と組んで中国に脅威を与えず、中国と組んでソ連に敵対行為はしないということは表明をし、しかし将来近い時期に友好条約は締結するということを
 はっきり申し上げましたと、その言ったとおりであります。条約文をお続みくださいと言ったら、読んだという話でありました。どこに反ソとありましたかと、こう言ったら、おれと対立をしている国と友好条約を結ぶことが問題であるという意見の開陳はありましたが、十分間ぐらいでこれは終わって、そこで今後の問題、こういうことで、向こうの方は、ソ連の方は日ソの関係を改善したい、私の方は従来どおりの方針で日ソの関係は友好関係を進めていきたい、こういうことでありましたが、向こうからは、善隣友好条約を出しておるが検討しろ、それで日ソ関係友好の実を示せと、こういう話でありましたから、それは正月、御承知のとおり私の方から平和条約案を提出をし、あなたの方からは善隣友好条約案を出されて、両方とも預かるということで帰ってきた、それを外交慣例に反して一方的に公表されたことは遺憾であると言ったら、発表しないと約束はしないと、こういう話でありましたから、そういう過去のことはどうでもいいからとにかくお互いに話し合う機会をつくろうではありませんか、私の方は従来どおり未解決の問題を解決をして平和条約、それから友好条約という順序があります、したがって友好条約そのものを拒否する腹はありません、ただし、いま出されているもののその案については異議があります、いずれにいたしましても先般の約束で外務大臣が日本においでになる番であるからなるべく早くおいで願いたい、こういう話をしましたら、行くことは行くが、ここでいつとは言えぬと、こういうことでありました。このような話し合いではありますが、両方とも日ソの関係の友好促進をしたいということでは合意はしたわけでありますから、御発言のとおり、なるべく首脳者あるいは外務大臣等の会談を逐次やっていきたいと考えておるわけであります。
 最後に、中東和平の問題でありますが、キャンプ・デービッドの会談における三国首脳会談を実現した関係者の勇断を高く評価し、これが公正かつ永続的な和平につながることをわれわれは希望するものであります。
 先般、総理は中東各国を回られ、和平に対する各国の希望を聴取され、私はまた二十五日にバンス国務長官と会談をして、この問題についていろいろ率直な意見を交換をして帰ってきたわけであります。中東の地域の和平が世界の平和と繁栄のために不可欠であるという認識のもとに、今後この地域の和平に対し、関係諸国に対する協力を積極的にやる所存でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#14
○議長(安井謙君) 上田耕一郎君。
   〔上田耕一郎君登壇、拍手〕
#15
○上田耕一郎君 私は、日本共産党を代表して、日中平和友好条約、補正予算、有事立法問題などについて質問いたします。
 日本共産党は、戦前の日本軍国主義の中国侵略に反対し、戦後もいち早く平和五原則に基づく真の日中友好のために力を注いできた党であります。同時に、一切の干渉に反対して自主独立の立場を堅持してきた党として、今回の条約交渉にも、中国におもねって、とにかく早く結べというような無責任な態度はとりませんでした。調印後も、他党と異なり、国会で十分内容を究明した上、最終態度を決めることを表明しております。なぜなら、本条約には、積極面とともに幾つかの重要な問題点が含まれているからであります。
 第一点は、条約の性格と領土問題であります。
 政府は、本条約は平和条約ではなく、両国間の基本関係を定めたものとしております。では、なぜ「平和」という文字が入っているのか。十五年に及んだ対中国侵略戦争を完全に終結させた平和条約はどの条約なのか。一九五二年の日華平和条約がそれだったといまでもみなしているのか、明確にお答えいただきたい。
 六年前の日中国交回復に際しても、政府がこの点をあいまいにしたため、今日なお両国間に領土問題の不明確さが残ったままであります。政府は、はっきりと国際法上、台湾を中華人民共和国の領土と認めているのかどうか。また、中国は、尖閣列島を日本の領土だと明確に承認しているのかどうか。園田外務大臣は、ケ小平副首相が尖閣列島に対し、中国は二、三十年手を出さないと述べた事実を明らかにしましたけれども、その先は言わないでくれなどと、あいまいにすることがどうして国益に沿うことになるのですか。
 第二点は、日米安保条約、米台相互防衛条約との関係であります。
 政府は、安保条約の極東条項、一九六九年の日米共同声明の台湾条項について、いまだに有効性を否定していません。この態度と条約第一条の平和五原則とは、とうてい両立できません。日本政府は、直ちに台湾条項の無効を宣言し、台湾問題に関しては一切中国の内政問題として、アメリカの態度いかんにかかわらず不干渉の原則を厳しく守る態度を宣明すべきであると思うが、どうか。
 第三点は、中国政府の内政干渉であります。
 繰り返し指摘してきたように、中国政府と関係機関は、わが国の各級議会が決めた訪中代表団に対してさえ、日本共産党員の除外を求めています。これは、わが党だけの問題ではなく、不当な内政干渉にほかなりません。これが対等・平等という基準と矛盾しないのか、外務大臣の見解を求めます。
 第四点は、第二条の反覇権条項についてであります。
 そもそも覇権とは何かを、まず伺いたい。きのう、総理と外務大臣は、力による威嚇と答えましたが、ヘゲモニー主義とは、力によろうとよるまいと、一国の方針を他国の政府や国民に押しつけることではありませんか。中心概念なので、正確な答弁を求めるものであります。
 日本共産党は、いかなる国のものであれ、一切の覇権行為に反対であり、他国からのすべての干渉に対しても、近年最大の覇権行為だったアメリカのベトナム侵略戦争に対しても、断固反対しました。そして、ベトナム侵略の場合、その拠点となったのは日米軍事同盟であり、今日でも日米安保条約の発動がアジアの平和と諸国民の独立を脅かす危険な覇権行為となることは言うまでもありません。
   〔議長退席、副議長着席〕
ところが、日中両国政府とも、日米軍事同盟の強化に賛成しているのです。これでは第二条の反覇権の誓約は、別の目的を持つという疑念を抱かざるを得ません。
 すでに本条約を、特定の第三国を敵視した米中日の準軍事同盟化とする国際的指摘も生まれています。調印後の最初の公的交流が中国の副総参謀長の訪日だったことは象徴的であります。今後制服同士の交流はどの範囲で行うのか、軍事情報の交換や軍事技術開発への協力もあり得るのか、お答えいただきたい。そして、第四条が、中国の特殊な外交、軍事路線への追従の危険をなくす有効な保障となっているのかどうか、交渉内容を報告していただきたい。
 本条約と総理の所信表明にいう全方位平和外交との関係は、わが国の今後の外交路線にかかわる重要な問題であり、以上の諸点について、総理並びに外務大臣の責任ある答弁を求めるものであります。
 なお、総理は近く日韓首脳会談を開く意向ともいうので、日韓関係についても一言ただしておきたい。
 金大中事件から五年たったことし、当時の田中伊三次法務大臣らの言明によって、KCIAの犯行という真相がさらに鮮明になりましたが、依然として総理は、金大中事件は決着済みと見ているのか。また、国会であれだけ問題となったソウル地下鉄問題など、日韓癒着の疑惑も晴れたと思っているのか。私は、いま必要なことは首脳会談ではなく、これらの疑惑の徹底的解明であると確信しており、逃げ口上でない答弁を求めたいと思います。
 次に、補正予算並びに当面の経済問題について質問します。
 補正予算案は、さきのボン首脳会議で総理が公約した七%成長の達成を最大の目標とし、一部大企業を潤す従来型の不況対策を追加したものにすぎません。これでは、長期不況と円高危機のもとで倒産と失業に苦しむ国民の要求にこたえることはとうてい不可能であります。
 そこで第一に、ボンでの約束は自主的に修正できるのかどうか、お聞きしたい。
 わが党が政府への申し入れで強調したように、成長率の高さではなく、その中身が大切であり、国民の購買力向上、雇用の確保、生活環境の整備などを中心にした補正予算が必要であるからであります。ところが、ボンの共同宣言では、逆に、七%達成だけでなく、必要ならば適切な措置をとることまで約束させられている。この補正予算案こそ、まさにそれではありませんか。のみならず、産業政策、社会政策、構造政策、地域政策の形についてまで責任を負わされているのであります。サミット体制とは、こんなアメリカ中心の国際管理を受ける体制のことなのでしょうか。いま必要なことは、自主性の放棄ではなく、強化であります。円高問題の克服でも、ドル対策をなぜ政府は毅然としてアメリカに要求しないのですか。不況対策でも、ボンでの約束を金科玉条とせずに、日本経済の再建に必要な自主的施策をとることこそ求められているのであります。国際的に目指すべきものも、対米追従のサミット体制ではなく、国連総会で決議され、去る七月の宮本・チャウシェスク共同宣言で一致して強調された公正平等な新しい国際経済秩序なのであります。総理の所見を伺いたい。
 第二は、減税問題であります。
 大幅な減税で購買力をふやすことは、不況から抜け出る有効な道であります。わが党は、低所得層にも効果が及ぶよう、地方住民税を含めた一兆円規模の減税を要求し、その財源も具体的に挙げております。ところが、総理は、減税を拒否するにとどまらず、魅力的などと称して、最悪の大衆課税である一般消費税の導入に共感を示しております。私は、不況をさらに悪化させる一般消費税導入計画を放棄し、一兆円減税の実施に踏み切ることを重ねて政府に求めるものであります。
 第三に、今日の財政破綻に対する政府の再建政策について伺いたい。
 本年度末、国債発行残高は、一般会計規模三十四兆円をはるかに超える四十三兆円に達します。新聞がサラ金財政と名づけるのも当然という危機的状況ではありませんか。第八十四通常国会に政府が提出した財政収支試算のケースCでは、今後四年間に累計何と二十六兆六千九百億円、二・三四倍の増税という驚くべき国民収奪計画の案さえ示されていました。国債の増発か増税かという、あれかこれかでは、国家財政の再建も日本経済の再建も不可能であり、わが党が提案し続けてきた政策、大企業本位から国民生活本位へという経済財政政策の根本的転換だけがそれを可能にすることが、すべての事実によって浮き彫りにされております。総理は、これ以上国債増発はできないと答弁しましたが、それなら増税政策をとるつもりなのか。そうでないなら、どんな財政再建政策を考えているのか、総理並びに大蔵大臣の所見を伺います。
 経済問題の最後に、二つだけ個別問題を取り上げたい。
 一つは、読売新聞の調査によると、ことしすでに百九十四人の自殺と心中、五百六十九件の家出、蒸発を数えるに至っているサラ金問題についての政府の責任であります。
 政府は、これまで野放しにしてきた態度を改め、規制金利の大幅引き下げ、免許制の導入、悪質取り立て行為の禁止など、至急抜本的対策をとるべきだと思うが、どうか。また、違法行為を取り締まるべき立場にある瀬戸山法務大臣が業者団体である全国庶民金融業協会連合会の顧問となっていることは、言語道断と言わなければなりません。しかも、同連合会は、最高裁の判例を覆すことを公言しており、三権分立のたてまえからしても、直ちに顧問を辞任すべきだと思うが、イエスかノーか、はっきりとお答えいただきたい。
 もう一つは、現在対象住宅の三分の二近い二十万世帯以上が現行家賃のまま支払いを行っております公団家賃の値上げ問題です。
 政府、住宅公団は、一片の通知書による値上げを強行した上、大量裁判に訴える考えなのか。全国公団自治協は、維持管理費の不足分などは応分の負担をすると言っており、何よりもまず、各団地代表との民主的話し合いという国会審議での約束を実行すべきだと思うが、どうか。
 次に、今日最も重大な政治問題となっている有事立法問題について質問します。
 衆議院の代表質問でも指摘したように、あの三矢研究問題から十三年たった今日、今度は総理が指揮して新三矢研究と、そのための立法を推し進めている、ここに今回の事態の三矢以上の重大性が横たわっていることを、まず強調しておきたい。
 栗栖氏解任直後の七月二十七日、総理は、国防会議議員懇談会の席上行った三自衛隊の統合作戦研究、有事立法研究、民間防衛推進という三つの指示を、いまでも当然と開き直るつもりなのですか。一体総理は、三矢研究の問題から、総理が指示すればよかったという教訓だけをくみ取ったのですか、あわせてお答えいただきたい。
 総理の指示に基づき、早くも八月七日、統合作戦研究の第一回会合が開かれています。防衛庁は、どの国を仮想敵国とし、どんな状況を想定し、どんな内容の研究を開始しているのか、国民の前に明らかにすべきであります。
 有事立法研究の内容については、八月十七日、竹岡官房長が八項目の内容を内閣委員会で明らかにしました。二項に待機命令下の準備、五項に国民への協力強制、六項に捕虜の取り扱い、七項に米軍用の国内法整備まで含まれているという大変な内容であります。自衛隊だけでなく、在日米軍の行動の自由のための有事立法まで含め、言論の自由まで制限しようとする研究とは、日米共同作戦のための法制的準備にほかならず、憲法が厳しく保障した基本的人権を侵すファッショ的専制をねらうものであることは余りにも明白ではありませんか。一体何が当然ですか。
 この八項目の研究内容は、総理の指示と合致した研究なのか。また、総理は、この憲法違反の研究を政府の責任として続けさせるつもりなのですか。私は、挑戦的、居直り的答弁を続けている福田総理と防衛庁長官の許しがたい態度を厳しく糾弾し、さきに指摘した三つの指示を直ちに取り消すことを要求します。
 三十三回目の八・一五を迎えた今日、国民の意思と希望を踏みにじって、きな臭い戦争準備計画が登場した根源は、日米安保条約体制にあります。有事立法研究も、この二年来、日米共同作戦について研究している日米防衛協力小委員会の秘密の軍事協議から生まれたことは、国会答弁によっても明らかにされています。報道された日米間の作戦指揮の調整所設置については、将来ともあり得ないのか。私は、この危険な秘密軍事協議の打ち切りを強く総理に要求いたします。
 自衛隊のこうした危険な動向に関連して、日本共産党の調査と追及で明らかになった自衛隊幹部のクーデター関与についても質問したい。
 すでに「赤旗」で詳しく報道したように、当時陸上自衛隊調査学校の副校長だった山本舜勝元陸将補は、一九六八年から六九年にかけて、自衛隊の治安出動にかけた三島由紀夫のクーデター計画に深くかかわり、「楯の会」の軍事教育を行い、決起について三島と黙契を交わした事実をみずから認めております。現職の自衛隊高級将校が議会制民主主義を破壊するクーデター計画に直接かかわっていた事実は、断じて不問に付することはできません。韓国の情報将校もかかわっていた事実もあります。これらを含めて、この重大問題についてどんな調査をし、どのように責任をとるのか、防衛庁長官の答弁を求めます。
 以上、事はわが国の平和と民主主義にかかわる問題であり、総理と関係大臣の明確な答弁を求めて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(福田赳夫君) お答えを申し上げます。
 まず、日中戦争を完全に終結した平和条約はどの条約かと、そのようなお尋ねでございますが、純法理論の問題とすると、これはいろいろ議論があるんです。また、それぞれの国の立場もありますが、日中間では、戦争状態終了の問題は、一九七二年の国交正常化の際に、日中共同声明において最終的に決着を見たと、このように考えております。
 それから、今度の日中条約、これが日中平和友好条約と言って「平和」という字が使ってあるのはどういう意味かと、こういうお尋ねでございます。これは特に格別の意味があるわけではないんです。平和友好と、そういう友好という気持ちを表明する条約であるということでありまして、これはいわゆる法律上の平和条約であるという趣旨を示したものではございません。
 それから、国際法上、台湾を中華人民共和国の領土と認めるのかというお話でありますが、この問題につきましては、日本政府の立場といたしましては、日中共同声明第三項の立場をとっておる、このように御理解を願います。
 それから、中国は尖閣列島を日本の領土として承認しておるのかというお尋ねでございます。これは、尖閣列島はわが国の固有の領土である、これは歴史的にもまた国際法上も疑念の余地がありません。また、現にわが国は実効的な支配を行っております。日本の領土たる地位につきましては何ら問題はないと、このように存じ、これに対しまして中国は、尖閣諸島の現状につきましてこれを問題にする姿勢は示しておりません。こうして、何ら問題のないわが国の領土であるこの尖閣列島問題であるということは、しかとひとつ御了知おき願いたいのであります。
 日韓関係につきまして、金大中事件は政治的決着を見たのかというお話でございますが、これは一応政治的に決着は見ておるわけであります。ただ、刑事事件としてなお継続中であるということは御承知のとおりでありますが、いま日韓に癒着癒着とおっしゃいますが、日韓両国は、わが国から見てもわが国の最も近い隣国であります。また、韓国から見ましてもわが日本は最も近い隣国である。その両国の間に緊密な関係ができるということは、これはもうむしろ歓迎すべきことである。私は、その緊密なる関係が悪い関係であっては相ならぬわけでありますから、いい関係として発展することを今後さらに推進する考えであります。
 そういうことを考えまするときに、私が日米首脳会談をやる、あるいはASEANの首脳との会談をやる、そういうような遠い国々と、韓国よりも遠い国と首脳会談をするというのに、日韓間に首脳会談がないというのは私はまことに不自然だと思うのです。これはいつの日にか実現すべきものである、このように考えております。
 また、ボンの首脳会議につきまして、あのいわゆるコミットメント、これは国際約束かというようなお話でございますが、私は、この共同宣言に盛られましたコミットメントは、これは条約上の義務とは考えておりません。しかし、これを各国が努力して守るということ、これは国際信義の問題である。わが国といたしましては、国際信義の上に立ちまして、どこまでもこのコミットメントを果たしていく、こういう考えであると御理解を願います。
 また、いま国際社会がアメリカ中心で動いておるということでございますが、私は、もう世界じゅうの国が、協調と連帯、この精神でやっていかなけりゃとても打開できないような困難な状態である、このことをしばしば申し上げておるわけでありますが、アメリカだけがこれが中心で、そうしてこれが幾ら努力いたしましても世界はこの困難を切り抜けることはできません。これは各国とも、相互連帯、連帯と協調、との姿勢でいかなければならぬ、このように考えております。
 それから、一般消費税反対、一兆円減税をやれというお話でございますが、これはもう何回もここで私の所見を述べておるわけでありまして、別に一般消費税をいま私どもが決めておるわけじゃない、これが導入につきましては慎重の上にも慎重を期すと、こう申し上げておるのであります。また、一兆円減税について、これはお気持ちはわかるけれども取り上げることはできない。本当に私も考えに考えてみましたけれども、これに御賛成することはできないということ、結論だけを申し上げさしていただきます。
 しからば、その財政再建をどうするのか、こういうことになるわけでございますが、この財政問題、これはもう非常にわが国とすると深刻になっておると思うのです。私は、わが国の経済情勢というものは、これはそう長期間を要せずして克服し得るというふうに考えております。しかし、その後遺症というものが残るんです。後遺症とは一体何だというと、これは財政であります。この財政の問題、これは本当に真剣に私どもとしては考えていかなけりゃならぬ問題でありますが、しかし、さらばといって、当面公債政策を続けざるを得ません。当面は公債である、しかし、との公債政策を長く続けていくわけにはまいらない。そこで、国民の負担の増加ということ、これを求める、その求め方、また求める時期、これは慎重にも慎重を期さなけりゃならぬけれども、そういう趨勢にあるという認識であるということだけははっきり申し上げさしていただきます。
 それから、サラ金問題につきまして御指摘がありましたが、これは社会問題化しておること、よく私も承知しております。いま関係各省の間でいろいろ検討しております。次の国会には、立法化を含めまして、どういう措置をとるか、政府の考え方を決めます。
 それから公団家賃の値上がりの問題ですが、これは先国会で野党の皆さんにも十分お話し申し上げ、大体御理解をいただいたというふうな政府の見解なんです。その理解の上に立って九月改定ということに踏み切ったわけでございますが、まあ、入居者の間で一部反対運動の動きもあることも承知しておるわけでございますが、まあ国会でるる御説明しておりまするとおり、これは万やむを得ざる処置なんです。大方の人まで、もうしようないなあ、やむを得ないなあと、こういうふうに考えられておる問題なんでね、どうかひとつ、共産党の皆の皆さんにおかれましても事態を御理解賜りまして、御協力くださるようお願いを申し上げる次第でございます。(拍手)
 最終的に不払いが出てきた場合に一体どうするかと、こういうお尋ねでございますが、私は、そういうような状態は期待しておりません。まあ、皆さんの御協力のもとにぜひ円満に事態を収拾したいとは思っておりますが、万々一どうしても不払いだというような人が出てくれば、これは裁判に訴えるほかはないということをはっきり申し上げます。
 また、いわゆる有事立法問題でありますが、私は「有事立法」とは申し上げておらないんです。くどくど言っているんですが、「有事体制」と言っているんですよ。自衛隊が何のために存在しているか。いまとにかく自衛隊というものが存在して、そして国費二兆円近いものが使われておるんです。これは何のためにあるかといえば、有事のためにある。その有事のときに自衛隊がどうあるべきかという検討をしないということは、これはおかしな話じゃないか。これはもうそんなことをしなかったら、それはもう政府、自衛隊の怠慢ということになってくるわけであります。私は、いま私が防衛庁に与えた了解、これは撤回すべし、こういうような御意見でありますが、これは撤回する意図は全然持っておりません。(拍手)
 また、研究項目などいわゆる八項目というのを承知しているかというお話でありますが、それらの具体的研究項目は憲法の範囲内のものといたしまして自衛隊にこれを任せる、こういう考えでございます。(拍手)
   〔国務大臣園田直君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(園田直君) お答えをいたします。
 日中国交正常化並びに共同声明が日米安保条約とかかわりなく行われたと同様、今般の友好条約も日米安保条約とはかかわりなく調印されたものでございます。したがって、日米安保条約及び同条約にかかわるわが国の政府の立場は、条約調印の締結によって何ら変わることはございません。極東の範囲に台湾が含まれることについても、何ら変わりはございません。一九六九年の日米共同声明台湾条項については、一九六九年当時の両国首脳の台湾地域の情勢の認識を述べたものでありまして、その後情勢は大きな変化を遂げ、この地域をめぐって武力紛争が現実に発生する可能性ははなはだ薄れ、現実には想像できない状態になったわけであります。したがいまして、このような見地から、右の認識が政府としては変化をしたわけでありまして、これにかんがみ、台湾条項の無効宣言をする考えはございません。
 次に、友好条約第四条、これは、ごらんのとおり、お読みになればよくわかりますとおり、各条約締結国は第三国に対する関係は独自の立場をもって行う、それぞれの外交の基本的立場は自由であるということを明記しておりますから、これによって日本が中ソの対立に引き込まれ、またはこの路線を走ることは断じてございません。
 最後に、中国が日本共産党を査証から――ビザを拒否したと、こういう問題でありますが、これは、入国の査証は一国の主権に属することでありますので、それを拒否したからといって内政干渉だとは考えません。しかし、日本の外務大臣としては不愉快でございますから、日本共産党の方は正しい方であるから、今後拒否しないようにと努力はするつもりでございます。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(村山達雄君) 総理からほとんどお話しいただきましたので、私は財政再建につきまして一言補足的に申し上げたいと存じます。
 この前の通常国会でも財政収支試算でお示ししたところでございますが、わが国の財政状況はきわめて悪化しているのは、もう御承知のとおりでございます。一口で申しますれば、いま日本の経済の建て直しを財政の犠牲の上にやっておると言っても私は過言でないと思います。それだけに、財政収支バランスは世界各国のうちでも最も悪い状態にあることは御案内のとおりでございます。三七%というこの公債、さらにまた特例公債の依存度だけでも実質二四%を超えているという状況でございます。このままやってまいりまして、赤字公債を累増してまいりますれば、やがては、国債費の増高を通じまして、本来財政が経済に対して、あるいは国民の要望に対して奉仕していかなければならない、そういう機能を失ってしまう。余裕財源がないわけでございます。それをまた赤字公債で賄うということになれば、全くサラ金と同じことになってまいりまして、いつかは必ず経済は破綻するに違いない。特に民間の資金需要が出たときに一体どうなるか。たびたび申し上げましたように、公共事業の方は何とかそこは調節はつくと思います。しかし、赤字公債というものは、人件費なり、あるいは皆さんのおっしゃる福祉なり、あるいは教育なりを賄っているわけでございますから、資金需要が出てきたから法律改正して減俸する、あるいは福祉にも、年金は落とす、医療は落とすというわけにはまいらぬのでございます。そういうことを考えますと、早くこの公債政策から脱却しなければならない。その意味で、やはり一般的な負担の増は避けられない。こういうことを申し上げているのでございます。
 ただ、どのような税目をいつやるかということにつきましては、需給ギャップとの関係、あるいは経常収支との関係、こういう問題と非常に関係いたしますので、やはり慎重に決断しなければならぬと思いますけれども、長期的に見ますれば、早くこの赤字公債からの脱却を急がねばならぬというのが、いま私たちの持っておる考えでございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣瀬戸山三男君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(瀬戸山三男君) 上田さんから、私が貸金業者の、いわゆる庶民金融業協会の顧問に名を連ねておることについて、これを適当でないからやめたらどうかという御注意でございます。この問題については、いままでも参衆両院の共産党の皆さんからいろいろ御注意いただいておりまして、ありがとうございます。いま顧問を引いたらどうかと、イエスかノーかとおっしゃると、いま引く必要があるとは考えておりません。と申しますのは、上田さんも御承知のとおり、いわゆる庶民金融についていろいろ弊害がありますから、昭和四十七年でございますが、この弊害を除去するために、貸金業者の自主規制の助長に関する法律、これを国会のいわゆる議員立法として、共産党さんは棄権されましたけれども、全党一致でその法律ができております。その法律に従って正しい庶民金融をしなくちゃならないという協会が各県にできております。それによって庶民金融業協会をつくって、そして貸金業の適正な運営と不正金融の防止にいま全力を尽くしておる、こういうことでありますが、残念ながら、御存じのとおり十七万とも言われておる届け出業者の中で、このいわゆる規制協会に入っているのがわずかに一〇%足らず、一万二、三千ということになっている。今日多くの問題を起こしておるのはいわゆるアウトサイダーでありまして、ほとんど九〇%に上るのがそういう忌まわしい状況であります。でありますから、私はむしろ、こういうものから逃げ出すよりも、この際、この貸金業法あるいは出資法、こういうものを根本的に改める、国民の需要にこたえる、また、正しい金融ができる制度を速やかにつくる、これに全力を挙げるのが私の責任だと思っております。(発言する者あり)法務大臣だからこういう不法な行為の取り締まりに支障がないかという御懸念でありますれば、さような御懸念は断じてありませんから、御了承いただきたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣金丸信君登壇、拍手〕
#20
○国務大臣(金丸信君) 中国の人民解放軍との交流はあるのかないのかというお話、との問題につきましては、現時点におきましてそのような具体的な計画はないと申し上げて、御質問に答えます。
 また、本年八月より開始されました防衛研究は、特定という国を指して研究をいたしておるわけではありません。先ほど総理からお話がありましたように、二十七万の自衛隊がある以上、わが国を侵攻しようとする場合、その状態をたとえて申しますれば、着上陸を目的とする場合、あるいは海上交通を破壊する等、その場合自衛隊はどのような運用をするかというような研究をすることは当然だと私は思うわけでありまして、たとえて言えば、上田さんが秘書を使っておる、その秘書も、有効、効率のあるように使うというところに私はそういう理屈も出てくると思うわけでありまして、先ほど来から有事立法等の問題につきましても、私は憲法の範囲内だとしばしば述べておるわけでありまして、なお、研究した問題につきましては、ひた隠しはいたしません。シビリアンコントロールというものは政治が優先だと、政治が優先である以上、政治家も勇気を持っていただいて、特別委員会等をつくり、あるいは常任委員会等をつくって、その場でこういう問題をどんどんひとつ検討していただいて、これはつくらなくちゃいかぬという法律であるならばこれを立法するということ、だめであれば却下する、ぜひそういうように御理解を願いたいと思います。(拍手)
#21
○副議長(加瀬完君) 答弁の補足があります。福田内閣総理大臣。
   〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(福田赳夫君) いわゆる三矢研究と今回の有事体制の検討とはどこが違うのか、このような御質問でございましたが、いわゆる三矢研究は、これは防衛庁長官も知らない、そういう間に制服が独走しちゃったと、そこが問題にされたわけでありますが、今回の有事体制の検討は、これは私の了承のもとに行われる。しかも、私は憲法の範囲内においてこれを検討せいと、こういうことを言っておりますので、これは三矢研究と今回の有事体制の問題は根本的に違うんだということを、はっきり申し上げます。(拍手)
#23
○副議長(加瀬完君) 重ねて答弁の補足があります。金丸国務大臣。
   〔国務大臣金丸信君登壇、拍手〕
#24
○国務大臣(金丸信君) 質問に一つお答えできなかったことをおわび申し上げますが、三島氏の問題につきましては、いろいろ調査、当時の捜索した結果を見まして、上田先生のおっしゃるようなことは、事実はないと私は思いますし、また、三島、山本という関係につきましては、これは個人の問題でありまして、何ら自衛隊とは関係のないことであるということを申し上げておきます。
#25
○副議長(加瀬完君) これにて、午後一時二十分まで休憩いたします。
   午後零時十二分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時二十三分開議
#26
○議長(安井謙君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 国務大臣の演説に対する質疑を続けます。三治重信君。
   〔三治重信君登壇、拍手〕
#27
○三治重信君 私は、民社党を代表して、木臨時国会における総理を初めとする政府の所信表明に対し、質問を行います。
 民社党は、日中国交正常化が実現して以来、一日も早い平和友好条約の締結を希望してまいりました。新しい提携、平和と友好をもたらす日中条約の締結を喜ぶものであります。
 総理は、わが国の国力が充実するに従って、世界の平和、世界の繁栄のため積極的な役割りを果たすときが来た、日中条約の締結を契機として全方位外交を展開すると言明されました。全方位外交とは、世界のすべての方向に向かって、あらゆる地域、あらゆる国との間に平和友好を求めることとあります。福田総理の全方位外交は、日米安保体制を堅持しての平和外交政策とどう違うのか。
 日中条約に対しては、ソ連は日中米の反ソ同盟という見方をしております。また、中国の考え方は、反覇権は反ソであり、日中条約はソ連に対抗するものだという性格を持っていることを明らかにしております。また米国は、日中条約は米国の対ソ連外交戦略に合致するとの見方を持っております。総理の言う全方位外交を実現するためには、従来の対米従属外交から脱却し、また、中国、ソ連からも影響されない自主外交の推進が必要と思います。これに対する総理の抱負と方策をお伺いいたします。
 次に、総理の解散権についてお考えを伺います。
 との春以来、福田総理は、その地位を確固たるものにするため早期解散の機会をねらっていると報道されております。憲法で、立法府たる衆議院議員の任期は四年と定めてあるのに、行政府の恣意的な意思によって左右されるがごときは、憲法の指向するところではないと信じます。国会議員の任期が保障されない限り、議員は常に選挙運動に追われ、国政の審議がおろそかになることは明らかであります。かりそめにも閥略や野党対策のために解散風を吹かすことは、解散権の乱用であると思います。
 昭和二十七年六月の両院法規委員会の両院議長に提出された勧告に、憲法の解釈としては六十九条の場合以外にも、国民の総意を問う必要ありと客観的に判断され得る十分な理由がある場合には解散が行われ得るものと解することが妥当である、いやしくも内閣の恣意的判断によってなされることのないようにせねばならない、たとえば衆議院が解散に関する決議を成立せしめた場合には内閣はこれを尊重するというような歯どめが必要であり、将来民主的な解散のルールが必要であるとしております。総理の所感をお伺いいたします。
 次に、参議院の地方区定数是正問題についてお伺いいたします。
 衆議院議員の各選挙区定数是正は、五年ごとの国勢調査の結果によって更正するのを例とすると定めてあります。参議院議員の各選挙区の定数是正は、このような定めはございません。しかしながら、昭和五十一年四月十四日の最高裁の違憲判決、本年九月十三日の東京高裁の違憲判決に見るごとく、地域性を考慮してもなお一般に是認されない程度の格差が生じている場合は違憲であります。したがって、参議院議員の地方区定数は、公職選挙法制定以来一度も是正されていないから、現行定数のもとでの選挙は違憲であろうことは明らかであります。
 このような理由からも、総理が勇気を持って速やかに地方区定数是正を実現し、次の五十五年選挙に間に合うごとく取り組む決意を望む次第であります。
 次に、財政経済問題についてお伺いをいたします。
 第一に、円高問題であります。
 高度成長期の重化学工業への設備投資、技術革新による生産性向上効果が輸出力強化となり、貿易の大幅黒字を生じて円が強くなった原因であることは御承知のとおりであります。一部学者が言うように、貿易黒字が解消しない限り円が高くなるのはやむを得ない、変動相場制が存在する限り円相場は市場に聞けという態度を政府はおとりになりますか。
 本年度になって、円の対ドルレートは百八、九十円と、非常に高くなっております。購買力平価から見ると二百二十五円ぐらいが実力かと思います。円高にもかかわらず、今年度に入ってもなお黒字は続いております。しかし、輸出認証額は円ベースで対前年比一割を超えるマイナスとなってまいりました。政府は、一方で膨大な赤字積極財政で景気刺激をやりながら、片方で、国際経済では円レートの急上昇に対処できず、強力な不況圧力を受けて、まさにイタチごっこをしていると言っても過言ではないと思います。景気回復のための円レート対策は、購買力平価による適正水準に近づけることであります。これがため、貿易黒字は、国際貸借、すなわち外債や投資に使用し、国際経済に還元する財政経済政策が必要と考えますが、政府の対応策はいかがであるか、お伺いいたします。
 第二に、景気回復対策であります。
 円高によって企業は減量経営を強化し、コストダウン、下請へのしわ寄せ、赤字輸出等によって生き延びる懸命な努力をしております。かかる状態は不況受け入れ体制であって、景気回復の底固めにはなっても景気上昇には役立ちません。この減量経営に対して、政府側、すなわち公経済部門の事業規模約二兆五千億円の補正予算では、国内需要の振興によって円高影響を解消することはとうていできないと思います。公共投資は現在土木事業に偏しており、たび重なる追加は波及効果を減殺しております。土木事業中心から、住宅のほか学校、病院、会館等の建築工事や、二百海里時代に対応する艦船の大量発注による造船業の救済等、関連産業に波及効果の多い事業にも重点をかけるべきだと思いますが、どうでしょう。
 また、不況対策として減税が必要なことを民社党は再三政府に要求してきたにもかかわりませず、昨年も今年もわずか三千億円程度の減税をしたにすぎません。大幅赤字財政のために公共事業だけでなく、また、減税は一般的な需要が偏せずバランスがとれたものとしても評価をされておりますとともに、現在の追加予算程度では七%成長はとうてい達成できないというのが一般の調査機関の見るところであります。大幅減税の最後の機会として、思い切った一兆円減税を実現してみませんか。
 第三に、一般消費税についてであります。
 最近、政府の税制調査会が一般消費税構想を発表いたしましたが、民社党はこれに強く反対するものであります。一つは、景気対策に悪影響を与えます。赤字財政の克服は景気回復が第一であります。大幅な赤字財政を長年続けることのとうてい不可能なことは、国民も理解をしております。行政改革と経費の節減、不公平税制の是正等が、まず実施されるべきであります。一般消費税のごとき大衆課税構想は最後の手段となるべきものでしょう。大蔵大臣は一般消費税構想を撤回するお考えはありませんか。
 第四に、不況地域対策であります。
 従来の構造不況業種離職者対策、中小企業円高対策はそれぞれ効果を出しているとしても、なお最近、造船業、産地等において、特定不況地域対策として地域面に拡大する要望が強いのであります。民社党はさきに、このような要望に対し、特定不況地域対策臨時措置法案を決定し、発表いたしましたところであります。政府は、昨二十九日決定された、特定不況地域の雇用、失業、金融、税の軽減、公共事業等の総合対策として新たな立法措置をやると決定されましたが、その概要をお伺いいたします。
 第五に、中期経済計画の問題であります。
 総理は、中期経済計画の立案に着手すると言われましたが、この計画は明五十四年度から実施されるものと存じますが、間違いありませんか。民社党は、かねてから中期経済計画の必要性を認め、計画性、参加、分権の新しい調整システムを導入することとしております。今後五カ年間、実質六%強の持続的成長のもとに、社会保障の充実と住宅環境の整備を図るとともに、国際協力と産業構造改革の方向を示しております。政府の中期経済計画立案に当たって、わが党の先日発表した中期経済計画を御参考にされんことを特に希望いたす次第であります。
 次に、住宅、宅地問題の長期展望についてであります。
 いまやわが国民は、衣食については、ほぼその要求を達しました。生活水準の向上のためには、どうしても住宅問題に努力を集中することであると存じます。第三次全国総合開発計画において、総理は、定住圏を計画的に創造すると言われております。世論調査では、国民は庭つき二戸建て住宅を望んでおります。しかし、首都圏のような過密地帯では、土地の細分化を抑制し、都心部を再開発して、高層建築による十分な広さの住宅を確保すべきではないでしょうか。
 政府は、きのう、七月一日の地価調査結果を発表されました。住宅地の地価は、全国平均で四%、首都圏では五・八%と、昨年の倍以上の上昇率となっております。住みよい住宅の建設は、適正価格を確保しながら土地の円滑な供給が必要であります。都市計画の市街化区域内農地は現在二十三万ヘクタール、そのうち三大都市圏に十万ヘクタール余があります。宅地並み課税の対象となっているA・B農地はその約一割にすぎないのであります。九万ヘクタール余のC農地にはどのように対処していく考えか。A・B農地は三カ年の軽減措置が今年度で切れますが、宅地並み課税は宅地化にどれほど効果があったか。建設、国土庁は、三大都市圏の宅地化促進のためにいかなる土地税制の改正を考えておられますか。減額措置の延長を図りつつ、速やかに区画整理事業によって宅地化を図る努力をすべきではないでしょうか。
 だが、区画整理事業の推進を妨げているものは、地主にとって平均約三五%に及ぶ減歩、すなわち、このような土地の無償供出は負担が過大であります。民間デベロッパーでは、許可を得て住宅用地とするには、買収価格の最低二・五倍の売却価格になると言っております。最近、公共用地及び施設の負担を逃れるために、規制以下の狭い面積を開発し、ばらばらな住宅街が各所にできつつあります。まことに遺憾な現象ができてきております。計画的な町づくりをしようとするには、事業主に対し負担軽減を図る必要があると思いますが、どうでしょう。お伺いいたします。
 政府の住宅五カ年計画の六万六千ヘクタール、三全総の六十五年までの十九万ヘクタールの宅地供給対策は、どのようにその実現の設計がされておりますか。速やかに、市街化区域と調整区域との調整を図るため、土地利用の実態に即した線引きの改定を行う必要があると思うが、どうか。
 最後に、米の備蓄についてお伺いいたします。
 米の計画的生産調整のために、水田利用再編対策を本年度から実施したところであります。今年は天候に恵まれ、大豊作の予想で、当然過剰米が生じると思われます。このため、さらに生産調整策を強化していくのか。この際、特に豊作余剰米は、もみでの備蓄対策で処理さるべき必要があると思いますが、どうでしょう。
 以上をもって、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕
#28
○国務大臣(福田赳夫君) お答えを申し上げます。
 私の言う全方位平和外交、この言葉は、日米安保体制を維持しながら平和的な外交を進めようという従来の考え方と何か違うのか、このようなお尋ねでございますが、これは全然変わりません。日米関係を基軸とし、アメリカ初め、あらゆる国と親善関係を結ぶということを一言で全方位平和外交と、こういうふうに申し上げておるわけであります。
 申し上げるまでもなく、わが国はもう経済大国にはなりましたけれども、軍事大国へという道はこれを放棄しておるわけであります。そうしますと、世界じゅうが平和で、世界じゅうが発展繁栄する、その中にのみ、わが国の平和、わが国の繁栄、発展があり得るわけであります。もう当然、わが国は、どこの国とも仲よくしなけりゃならぬという姿勢をとらざるを得ない国柄になっておるわけでありまして、わが国は、そういう認識のもとに、今後とも世界じゅうのいずれの国とも親善関係を進めていきたいと、このように考えております。したがいまして、私が全方位平和外交と言いますが、これは、アメリカとの関係を薄くしようという意図を持っておるわけではございませんし、また、アメリカ依存、それから脱却して自主独立を宣言するんだというような、そういう変わった考え方を持っておるわけじゃございません。全方位平和外交を進める上においては、依然として日米関係はその基軸をなすものであるという認識でございます。
 またさらに、全方位平和外交と言うと、日米中、この三国による反ソ同盟という見方があるが、それを薄めようというような、あるいはそれを打ち消そうというような意図に出たものであるかというようなお話でございますが、さような考え方も持っておりません。日中関係、これは日中平和友好条約の締結がありましたが、あの条約に明確になっておりまするとおり、わが国の外交方針に対しまして、あの条約は何ら影響するところはないのであります。わが国は、わが国の大事な隣組といたしまして、中国もあればソビエトもあるわけであります。日中は日中、日ソは日ソ、そういう立場において、両国ともどもに平和友好の関係を進めたいと、このように考えております。
 次に、衆議院の解散についてお尋ねがありました。その前提として、何か私が早期解散論を吹聴しているがごとく受け取っておられるようでございますが、私は早期解散論を提唱したことは一度もありませんから、その辺は誤解のないようにお願いをしたいわけでございますが、衆議院議員の任期は、申し上げるまでもなく、四年ある。これはよく私も承知しておりますが、しかし同時に、政府は、これは国民に意見を聞かなけりゃならぬという重大な問題がある際に解散権を与えられておる。ただ、この解散権は政府に専属した非常に重大な権限であり、また、貴重な権能でありますから、これをみだりに行使するというようなことは、これは断じて許すべきものでない。三治さんの御所見に全く同意見でございます。
 御指摘の両院法規委員会の勧告、これはよく承知しておりますが、いずれにいたしましても、解散権の行使、これは本当に厳正、厳粛な立場においてこれをとり行うべきでありまして、これを党利党略のために使うとか、ましてや派利派略のためにこれを行使するというがごときことは、これは断じて排していかなければならぬ、このように考えております。
 次に、三治さんから、参議院の地方区の定数是正、これを急ぐべきだと、こういう御所見でございます。参議院の地方区定数是正につきまして各方面からその是正を行うべしという動きのあることは私もよく承知をしており、その必要のあることを私も認識をいたしております。ただ、この問題はいわば各政党間の競争の土俵づくりとも申すべき性格のものでございます。でありまするから、各党間でよく話し合いまして、そして各党納得の上にこれができ上がる、これが私は好ましい姿ではあるまいか、そのように考えるのでありまして、私は自由民主党の総裁といたしまして、その相談には積極的な姿勢を持って臨みますが、どうか皆さんにおかれましても、この相談を早く進めるようにしていただきたいと、これはお願いを申し上げます。
 次に、円高の問題に触れられまして、さあ円高をどうするのかと、こういうお話でございますが、円高現象の基本は、これはドル安にあるわけであります。やっぱり、世界の基軸通貨であるアメリカのドル、このドルの姿勢というもの、これに私は最大の関心を持ち続けてきておるわけでありますが、幸いにいたしまして、アメリカにおきましても、ドルの価値の維持、これにつきまして最近幾つかの施策を打ち出しております。なお今後もその方向の施策が打ち出されると、このように考えておるのでありまして、私はその動きを歓迎いたしております。しかし、基軸通貨たるドルの安定のない限り世界の通貨は安定いたしません。世界の通貨の安定なくして世界の経済が安定するはずはありませんから、アメリカが、さような基軸通貨の責任という上に立ちまして、この上とも努力せられるよう要請するとともに、また同時に、わが国といたしましても、昨年百四十億ドルの大黒字を出しましたが、このような黒字は、これは多過ぎます。どうしてもこれを縮減をしなけりゃならぬ。そのためには、国内の需要を喚起いたしまして、そして海外からの輸入がふえるようにすべきだ、このように考えますが、しかし、国内の需要を喚起したからといって、すぐ輸入が著増するというふうにも考えられませんので、そこで緊急輸入という努力をいまいたしておるのでありまして、これはかなりのことができるだろうと、このように考えております。したがいまして、輸出の方の円高による鈍化と相まちまして、私は、貿易収支、したがって経常収支におきましては、これは下半期におきましては、上半期と違いまして、かなりの変化が出てくるということを確信をいたしておりますが、それにいたしましても、やっぱり総合収支ということが問題であります、最終的には。御指摘のように、わが国は、円建ての外債、これに対して積極的な構えでこれが受け入れに臨まなければならぬ。現にそういう方向で相当多額の円貨債が募集をされておるわけでございます。さらにこの傾向は助長をいたしたい、かように考えておるわけでありますが、なお、御承知のように、対外経済協力、これは五年倍増の方針でやってまいりましたけれども、さらにこれを三年のうちに倍増するということも考えておるわけでありまするし、また、海外投資につきましても、これが自由化という体制のもとに、さらにこれを推し進めていきたい、このように考えております。
 さらに、国内景気対策、そういう側面から御議論が発展いたしまして、一兆円減税のお話でございます。この一兆円減税に対する見解につきましては、私はもうしばしばここでお答えを申し上げておりますので、余り重複してお答えをしたくはないのでありますが、私は、三治さんのおっしゃる一兆円減税の趣旨はわからぬわけではないのです。しかし、考えていただきたいのは、この減税をしようといたしますれば、これは金が要るのです。貴重な金をいかに効率使用するかということを考えなければなりませんけれども、いま何といっても国内の需要を喚起するということが一番問題になっておるわけです。需要を喚起するには一体減税がいいのか、あるいは公共投資がいいのか。またいま最大の政治課題は何だというと、三治さんもお触れになりましたけれども、雇用ですよ。雇用を喚起するには、いま納税者で所得のある人の減税をするというより、それは公共投資をやって、所得のない人にも所得を得る機会を与えるという、これも大事なことじゃありませんでしょうか。まして、いま一兆円減税をしようというようなことになりますれば、これは赤字公債をまたさらに増発しなけりゃならぬ。その成り行く先がどういうことになるかということは、私は、それは三治さんはよく御理解願えるのじゃないかと、このように思いますので、どうかひとつ御一考のほどを切にお願いを申し上げたいのであります。
 なお、それと関連いたしまして、一般消費税のお話がありましたが、これは大蔵大臣からお答えを申し上げます。
 それから、不況地域対策につきましての御提言でございますが、これはもう私は三治さんと全く同じ考えで、やっぱり不況現象が地域的に集中するという、その動きが非常に顕著になってきております。そういうことで、政府はそういう状態を重視いたしまして、そういう地域の中小企業の経営安定対策、雇用対策、企業導入促進対策を総合的かつ効果的に実施するために、いま二つの立法を御審議をお願いしたいと、このように考えているのですが、特定不況地域中小企業対策臨時措置法、特定不況地域離職者臨時措置法、この二つでございます。何とぞ御審議の上、御賛成あらんことをお願いを申し上げます。
 なお、中期経済計画は五十四年度から実施する、きっとそのとおりにやるかというお話ですが、そのとおりにいたします。つまり、いま長期計画につきまして検討が経済審議会で始まりました。そして来年度の予算に間に合うように、年末にその概案について報告があるわけであります。この正式の答申は五月になるということでありますが、まあ概案が年末には出ますので、それに基づきまして予算の編成等はいたしてみたいと、このように考えておるのであります。
 それから、それに関連して、三全総、住みよい居住環境の整備に積極的に取り組め、こういうお話でありまするが、そのとおりに考えておるわけであります。
 長期計画を策定するその背景といたしまして、私は、第三の道、第三の道と言っておりまするけれども、その第三の道という考え方の背景には三全総があるわけであります。つまり、過密過疎、こういう問題に着目し、もうこれ以上なるべく都市集中というものを起こさないようにする、そして地方の開発を行いまして、そして、それぞれの地方にはそれぞれの伝統も歴史もあるのです。そういう伝統と歴史の上に立って望ましい地域環境をつくっていこうというのがこの三全総のねらいでございますが、中期計画の策定と同時に、三全総の思想、これを推進する、その際におきましては、民社党の御提案、これは十分に参考にさしていただきたいと、さように考えております。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#29
○国務大臣(村山達雄君) 三治議員の私に対する質疑は、一般消費税を撤回する意思はないか、こういうお話でございます。実はまだ、一般消費税は税調のところで検討されている段階でございまして、政府には上がってきておりません。
 ただ、経緯だけ申し上げますと、日本の租税体系は、御承知のように、アメリカと並びまして、直接税のウエートが非常に多いわけでございます。そして、その累進構造も世界に冠たるものであります。しかし、ここに来まして、たびたび申し上げておりますように、いまのような財政状況でございますと一般的な負担の増は中長期的に見て避けられないというところから、昨年、税制調査会に諮問いたしまして、そして、一体いかなる歳入の増加策があるかということを検討してもらいましたところ、昨年の秋、やはり近代諸国がいま相次いで採用しておる一般消費税、これを検討すべきである、特に日本においては、租税負担全体は先進諸外国の三分の二であるけれども、消費税負担は実に三分の一であるというところから見ても、やはり一般消費税が検討課題になるであろう、こういう中期答申をいただきました。続いて政府の方から、ぜひひとつ具体案をつくってもらわないとやはり国民の賛否が明らかにならない、ぜひ具体案をつくってほしいということを申し述べまして、先般、特別部会から税制調査会の総会に具体案の輪郭が出たわけでございます。それがいま盛んに新聞紙上その他に出ているわけでございまして、各種の意見が寄せられているわけでございます。これらの一般の国民の利害関係者あるいは有識者あるいは国会等からのいろんな議論が出ておりますが、いずれにいたしましても、いまはそういう段階でございまして、やがて五十四年度の予算編成に関連いたしまして、税制改正の中にその消費税を取り入れて答申されるかどうか、それはまた一つの問題なのでございます。これは来年度予算編成との関係でございまして、その段階から政府として初めて問題になるわけでございます。
 しかし、しばしば申し上げておりますように、現在は財政収支バランスはきわめて悪いのでございます。私は、先般IMF総会に参りましたところ、ドイツの蔵相が胸を張って言いました。来年度はわれわれは大変な景気政策をとると。どれくらいなのかと聞きましたら、その演説の中に出たわけでございますが、国・地方を挙げての公共債の発行額をGNPに対して実に四・五%までに引き上げると、こう言って非常に積極財政をいばったのでございます。よく考えてみますと、わが国はすでに今年度で一〇%になっているわけでございますから、いかに積極的財政をとっておるかということは御理解いただけるだろうと思いますが、それだけに、また逆に、財政当局といたしましては、本来、財政というものはやはり経済に奉仕する、国民のいろんな要望に奉仕する立場にあると思いますけれども、このままほうっておきますと、そのうちに国民の要望に応じ切れなくなりはしないか、あるいは国民の福祉を財政の方が壊す結果になりはしないか、こういうことを実は心配しているわけでございます。したがいまして、この消費税の問題はまだ政府段階では取り上げておりませんけれども、これを取り入れるときにはいろんな角度で慎重に検討しなければならないであろう。そのタイミング、その幅、成長との関係、あるいは財政収支は一体どうなるのであろうか、こういうふうに多方面にわたって慎重に検討してまいりたいと、かように思っておるところでございます。(拍手)
   〔国務大臣桜内義雄君登壇、拍手〕
#30
○国務大臣(櫻内義雄君) 住宅、宅地について何点かのお尋ねでございました。
 土地の細分化規制についてでございますが、最小敷地規模の規制等の直接規制を行うことは、現在の住宅敷地の実情等から見て、直ちに実施することは困難であると考えます。基本的には、ミニ開発から居住環境の整った計画的な宅地開発及び防災的な観点等からの再開発へ誘導していくことが必要だと考えます。
 それから、既成市街地の再開発を促進することは重要であることは言うまでもありません。市街地再開発事業、住宅地区改良事業等により、計画的に市街地の再開発を推進することとしており、そのため、国庫補助、融資等の措置を講じていますが、今後ともこれらの事業を積極的に推進してまいりたいと思います。
 宅地開発者の負担の増大が住宅建設及び宅地供給の大きな障害となっておる事実は認めざるを得ません。このため、住宅宅地関連公共施設について極力国の補助事業として整備に努め、五十三年度においては新制度を設けた次第でありますが、今後ともこれらの施策を推し進めてまいりたいと思います。
 なお、減歩率についての御指摘がございました。新市街地は、宅地としての造成費が、既成市街地の事業の場合より減歩率が相当高くなることにはやむを得ない面もあるかと思いますが、宅地供給を促進する見地から、現行補助制度などの一層の活用を図っていきたいと思います。
 それから宅地の長期的供給の確保についてお尋ねでございました。宅地需要は大都市地域を中心として根強いものがあるわけでございますが、このため、市街化区域内の公共公益施設の整備の推進、公的機関による宅地開発の促進、民間の優良な宅地造成に対する政策金融の拡充などの施策を講じてまいりたいと思います。農地等の所有者による土地区画整理事業、賃貸住宅の建設を促進し、市街化区域内の農地等の計画的な宅地化を図ってまいりたいと思います。
 なお、土地税制についてのお尋ねがございましたが、現在、個人長期譲渡所得税、また、市街化区域内農地に対する固定資産税に係る制度の改善などについて検討を行っておるところでございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣中川一郎君登壇、拍手〕
#31
○国務大臣(中川一郎君) 米の備蓄につきまして御指摘がございましたが、食糧の安定的供給を図るため、二百万トンの古米を年々持ち越すこととしておりますが、現在の古米在庫はこれを大幅に上回り、本年十月末には五百三十万トン以上になるものと見込まれる状態にあります。
 米の貯蔵の方法につきましては、いろいろの考え方がありますが、御指摘の、もみ貯蔵につきましては、第一番目に、品質保持の点で、玄米の低温貯蔵に比べて必ずしもすぐれているとは言えないということが一点、第二点は、玄米に比べて約二倍の倉庫収容力が必要となるなど、問題がありますので、現段階でこれを取り入れるということは困難な事情にございます。(拍手)
   〔国務大臣加藤武徳君登壇、拍手〕
#32
○国務大臣(加藤武徳君) 御承知の三大都市圏内の百八十四の市におきましては、市街化区域内のA農地並びにB農地に対しまして、いわゆる宅地並み課税が行われておるのでありますが、しかし、一定の条件を具備しております場合には、審議会に諮りまして市町村長が減額することができる、かようなたてまえでございまして、この減額措置は昭和五十一年度から五十三年度までと、かようなことでございますから、三治議員が御指摘のように本年度で切れると、かようなことでございます。そこで、市街化区域内の農地に対します課税につきましては、いろいろ御意見があるのでありまして、土地政策の観点から、住宅の供給を促進するためにC農地にも宅地並み課税を行うべきだ、かような御意見もありますし、また一方、市街化区域内とはいいながら、現に農地に使われておるんだから、また将来も農地として使われる可能性が強いんだから宅地並みの課税は不自然である、廃止すべきである、かような御意見等もあるのでございまして、そこで、五十四年度の税制改正を検討いたしている最中でございますけれども、ただいま申し上げましたような問題、ことに御指摘のございました本年度で切れる減額措置を存続すべきかどうか、このことをも含めまして慎重に検討してまいりたいと、かように存じております。(拍手)
    ―――――――――――――
#33
○議長(安井謙君) 目黒今朝次郎君。
   〔目黒今朝次郎君登壇、拍手〕
#34
○目黒今朝次郎君 私は、日本社会党を代表いたしまして、九月二十日行われた政府三演説に対して、雇用、農業問題を中心に若干の質問を行いたいと存じます。
 造船不況や二百海里問題で大打撃を受け、社会不安におびえている宮城県の石巻市で、私は小学校のある先生から次のような話を聞きました。この学校は一クラス四十人前後、そのうち、失業し、保険給付も切れ、毎日の生活に困っている方々の子供さんが十人前後おります。昼の給食終了後、一人の生徒がビニール袋に残飯を詰めているのを給食係の先生が見つけて問いただすと、生徒は、「犬やネコに食べさせるのではありません、小遣いもなく、空腹に耐え、食べ物を欲しがっている小さな妹や弟に上げるのです、堪忍してください。」と、涙ながらに訴えられ、先生も返す言葉がなかったとのことです。私自身も胸を打たれました。私は、この話を頭の中に置きながら政府三演説を聞いて、なるほどと胸に響くものは何もありませんでした。このことは、私だけでなく、不況と失業にあえぐ国民の大多数が受けたことではないでしょうか。
 総理、あなたは、所信表明の冒頭から日中平和友好条約締結を取り上げ、これを軸に、ボン首脳会議、アジア及び中東訪問など、福田外交の成果を自画自賛いたしまして、あたかも総裁選のための演説かと勘違いするくらい話がありまして、国民生活の実態を知らない空虚なものだと、こう私は受けとめました。
 結びで、すぐれた日本人を育てるために人づくりを力説されました。私は、人づくりの基本は、冒頭述べたような悲惨な生徒や子供たちをつくり出さないために、政治体制のいかんを問わず、働く意思のある者には職場を保障し、不幸にして職を失った者には家族を含めて人間らしい生活を保障し、働けない老人、子供及び病人にとっては血の通った人間らしい生活を保障するのが政治のかなめであり、人づくりの最も根本であると考えますが、総理の見解を伺いたいと存じます。
 次に、雇用問題についてお伺いいたします。
 福田内閣は、円高と構造不況による経済の長期停滞の中で、再び公共事業の追加投資による景気の回復と、ボン会議で合意した経済成長七%の目標を達成することを夢見ています。しかし、わが国の失業情勢は、統計の好きな政府の数字をとって、完全失業者は恒常的に百十万から百二十万台にも達するような深刻な事態になっております。しかも、このことは福田内閣発足してから毎年毎年ふえているのです。完全失業者の八割以上は福田内閣が発足してから失業した方々であり、これらの人たちの六割以上は、全く収入がありません。このような事態になったのは、政府がどんなに、きょうきのう公共投資公共投資、七%維持論を言おうとも、しょせんこの数字は甘い経済見通しと対策のまずさによるものであって、歴代自民党内閣にもその例を見ない大失政でなくて何でありましょう。総理は、このたびの補正によって総合経済対策を述べておりますが、この失政をどの程度埋め合わせするのか、具体的には失業者をどれだけ具体的に吸収するのか、各部門別に御提示願いたいと存じます。(拍手)
 総理は、第三次全国総合開発計画の定住圏構想を、地域住民の参加と連帯により、健全で調和のとれた地域社会づくりとして取り組むと先ほども述べられました。その決意は結構でございます。要は、いかに実行するかであります。
 私は、具体的にお伺いいたします。
 釜石市は、鉄の町として、岩手県全体の工業出荷額の一五%を占め、第二次農業のウエートの少ない東北地方の代表的な産業都市であります。この釜石市が、いま新日鉄釜石製鉄所の縮小合理化と日鉄釜石鉱業所の閉山というダブルパンチによって、関連産業の労働者とその家族六千八百五十八人、総人口の一割強が生活を奪われ、そして、そのために地域の消費購買力の大幅な低下、地方自治体の税収の激減など、社会不安を巻き起こしております。市、県当局はもちろん、地域住民挙げて新日鉄の合理化と日鉄鉱業の閉山に反対し、地域社会の崩壊を食いとめるに必死になっております。
 特に、わが国唯一の鉄鉱石を生産している釜石鉱業所は、数少ない国内資源を確保するためにも、資源政策の基本に据えてその存続を図るべきであります。このままでは、定住圏づくりどころか、住みなれた家や町を追われる人々が続出することは必至であります。日本の製鉄業発祥の歴史と、あなたが言った文化の釜石市の危機を政府はどう救済し、地域住民を安心させようとするのか。運輸大臣が佐世保重工問題で示したあの異常なまでの自民党政府の熱意を、この釜石の問題で果たして生かすのかどうか、具体的にお答えいただきたいと存じます。
 また、このことは、私は、単にひとり釜石のみの問題でなく、産業構造の転換に揺れる地域社会をどうつくるかというポイントにもなりますので、総体的なお答えを願いたいと存じます。
 また、政府は、今回特定不況地域離職者等臨時措置法案を提出するとのことでありますが、同法案では、昨年末の特定不況業種の離職者法によって行った就職促進手当あるいは訓練手当の支給は予定されておりません。同じ町の中で、中核企業には支給され、中小企業には支給されないというのはどうも片手落ちではないでしょうか、労働大臣の見解を伺います。
 同時に、この法案の地域指定については、十五とか十六とかということは聞いておりますが、私は、冒頭申し上げた石巻の問題あるいは釜石の問題も含めて、との地域指定は十分に関係労働者、関係機関の意見を聞いて、大幅に拡大すべきだと、こう思いますが、労働大臣の見解を聞きたいと存じます。
 政府は、再就職の困難な中高年齢者の問題について非常に手厚くしていると、こういうことをPRをしております。しかし、われわれが調べた中では、再就職促進の措置は、現に仕事を求めている対象年齢の方々千人当たりごくわずかなものであります。さらに、失業者の居住する地域にはまともな仕事がなく、いわゆる広域紹介ということで県外の就職の道をとっておるわけでありますが、これも年々狭くなりまして、現在では十二、三人に一人しかなく、しかもその九割は臨時または日雇いにすぎません。したがって、少なくともこれらの人たちについては、わが党がかねてから提案してきた中高年齢者等の特別失業手当――いままでもらっておった保険の大体日額の八割程度を目安にこういう制度を新設をして、当面の生活保障に万全を尽くすべきではないでしょうか。こういう特別の措置をしなければ、私が冒頭申し上げたような悲惨なことが全国各地に繰り返され、果ては生活苦のために自殺をすると、こういう事態も招きかねないと思いますので、誠意ある総理大臣の答弁を願いたいと存じます。
 ここでもう九月。十月になりますと、北海道にまた冬がやってまいります。北海道では、北海道の季節労働者の問題が毎年毎年三十万程度前後で、問題になるわけでありますが、この北海道季節労働者に対する考え方、取り組みについて、労働大臣の見解を聞きたいと思います。
 沖繩では、米軍基地の労働者が十月三十日に八百二十五名の解雇通告を受けていると、こういうことを聞いております。中高年齢の対策の面からも、沖繩が日本で一番失業状態の悪い地域だと、そういう点から考えますと、この問題はどうしても容認できません。政府は、全力を尽くしてこの問題の解消と、米軍に撤回方を働きかけるべきと思いますが、その後の経過と政府の決意を伺いたいと存じます。
 政府は、国際婦人年の国内行動計画に基づいて、男女平等の指針になるガイドラインを設定する委員会を近く発足させようとしておりますが、この構成については、少なくとも働く婦人の代表を過半数以上は送り込むべきだと、こう思いますが、見解を聞きたいと存じます。いま労働省が行っている男女差別の個別的な苦情処理ではなく、わが党がさきの国会に提案した男女雇用平等法案を速やかに成立さして、国の機関による救済制度を確立することが、この国際婦人年の最も大事なポイントと思いますが、総理の見解を聞きたいと思います。
 総理は、中期経済計画を早急に作成すると述べました。このことは、雇用の面から見るならば、昭和五十五年の目標年度までにインフレなき完全雇用を達成するとした昭和五十年代前期経済計画と現在の第三次雇用対策基本計画が完全に破綻したことを物語っていると思います。政府は、今日まで企業の減量経営に名をかりた合理化、人減らし、首切りを放任し、一方財界は、労働時間の短縮による雇用確保という行政指導を無視するどころか、好況産業では労働者を雇わないで年々時間外労働を延ばすなど、ひきょうな手段を行っておるわけでありまして、このようでは雇用の実効性は期待できません。わが党は、今日の段階では、やはり週休二日、週四十時間制の法改正以外に雇用問題の抜本的な解決の方法はないと確信いたしますが、この問題に対する総理と労働大臣の見解を求めます。
 次は、中期経済政策について若干お伺いいたします。
 この計画で、従来の公共事業、道路、橋、新幹線といった日本列島改造型中心から、学校や病院、保育所、老人ホームなど、国民生活や福祉に関連の深い社会的生活手段の充実に重点を移し、そうして内需の創出を図るという方向についてであります。
 まず第一は、私は、これは遅きに失した感はありますが、しかし、政府の総合経済対策の中ではまともな考えとして一応評価したいと存じます。しかし、その姿勢は、この場限りの問題ではなくて、五十四年度の予算なりあるいは中期経済計画の中で最重点政策として必ず金も仕事もつけて実行するということを、ひとつ具体的に総理から御答弁願いたいと存じます。
 第二には、教育、医療、福祉など国民のための社会的手段の充実については、単に設備を整備するという偏ったものだけでは国民は納得はできません。いわゆる設備、施設の内容あるいは社会保障政策のあり方、そういう中身の充実をした再編整備計画の策定と実行が必要であると思いますが、この点についてもお伺いしたいと存じます。
 また、産業構造の高度化や知識集約型への転換を踏まえて、これらの領域に雇用の創出を図ると総理は述べております。しからば、わが党は、国民生活の質を確保するために、少なくとも五年以内に、教育の面では約三十五万人、医療の面では二十九万人、社会福祉の面では三十六万人程度の雇用の増が必要だと、こういうようにわが社会党は一応中期計画で計算をしておりますが、政府はどのような雇用の創出を考え、どのようにこれを評価しようとしているのか。抽象的ではなくて、わが党が言っているように、学校は幾ら、医療は幾ら、社会保障は幾ら、そういうことを具体的にこの場で国民の前に明らかにし、それを実行することをお願いしたいと存じます。(拍手)
 次に、年金の問題でありますが、先ほど聞いておって私もがっかりしました。二万円年金は、私が四年前国会に来たときから叫ばれておりますが、いまだに二万円年金が成立いたしておりません。したがって、この中期計画では、福祉元年のようなごまかしではなくて、本当にお年寄りが食べていける年金をどのくらいを目安にして年次ごとに実行いたしますということを具体的に明らかにしてもらいたい、このように思うのであります。
 次は、農業問題についてお伺いいたします。
 夏の好天に恵まれ、十年ぶりの米の大豊作が予想されておりますが、農民には笑顔はありません。減反は、中川大臣が言うとおり、政府計画を上回っておるわけでありますが、農林水産省は、ことしの豊作を口実に、来年さらに強制的な減反上乗せの追い打ちをもくろむという報道がありまして、農民は苦悩を深めております。
   〔議長退席、副議長着席〕
米の生産調整計画は少なくとも五十五年までは変えないと農民に約束しているわけでありますから、この点について具体的に大臣の見解をお聞きしたいと思います。
 総合農政や減反政策に協力して、麦、大豆、果樹、畜産等へ転換中の今日、米国の農産物輸入自由化要求に対する政府の弱腰も苦悩の一つであります。ここで米国の要求に屈するならば、かつてのオレンジの自由化でミカンの農家と果樹農家がつぶされ、ことしは稲作転換の山形のサクランボがつぶされ、次には、農林水産省の指導で家畜の多頭飼育を行っている農家がつぶされることは必至と私は思います。日本の農民は一体何をつくればいいんでしょうか。私は、大臣が本当の日本の農林水産大臣ならば、どんな時代になってもこれ以上アメリカの自由化の要求は断固拒否すべきだと思いますが、大臣の見解を聞きたいと存じます。大臣は、先ほど午前中の答弁で、経営に支障がないように妥当な線でと抽象的に言われましたが、裏を返せば、自由化はあり得ると、こう私は読めると思うのでありますが、その点も明確にお答え願いたいと存じます。
 それから、この問題に関連して、日米農産物交渉の結論が一日で逆転したと、これはもう新聞、ラジオで報道されておるわけでありますが、その真相はわかりません。農民の間には、先ほどどなたか言ったように、日本のやみ取引と、自由化への舞台づくりの演出ではないのかと、そういう非常に農民の不信感がありますから、その交渉の経緯と今後の方針について承りたいと存じます。
 また、新聞の報ずるところによれば、この一日で結論が食い違ったその陰には、一民間人の仲介があって、農林水産大臣とストラウス代表の単独会見のおぜん立てがあったと、ある新聞は報じておるわけでありますが、この真相はどうであったのか、お聞かせ願いたいと存じます。
 全国農民の死活に関する重大問題が、一人の民間人の介入で一日でころっと内容が変わるようでは、ロッキード事件の教訓ではありませんが、非常に心配でなりませんので、隠さずにお答え願いたいと存じます。同時に、とのことが可能であるならば、一体日本の外務省は何のためにあるのかということも、また聞きたいのであります。したがって、農林水産大臣の答弁との関連で、総理の明確な御見解も聞かしてもらいたい、このように考えます。
 米はつくれない。政府の指導に従った農民は借金を背負わされて、自由化のあらしの中にほうり出される。昨年の農家所得に占める農業所得は三割を切っておるにもかかわらず、米価や乳価は据え置きであります。いままで述べたことが今日の自民党政権の農政の姿であることを私は特に強調しておきたいと存じます。農民はいま何をやればいいのか、どうすれば人並みに生活できるか、思案に暮れています。全国五百万農家に、生きる道しるべと、政府の責任を明確にしてもらうことを要求いたします。
 政府は、九月二十二日、国有林事業の改善に関する計画を決定いたしました。その内容は、荒廃した森林を放棄したまま、生産基盤などの充実を無視し、赤字克服のみに目を奪われております。
 わが党は、さきの国会でも明らかにしたとおり、数次にわたる現地調査から、国有林の造林面積約二百万ヘクタールのうち四十万ヘクタールに及ぶ不良造林があることを指摘しました。そして今後の改善事業は、何といってもこの不良造林、まあ俗に言うはげ山――失礼になる方もいらっしゃいますが、このはげ山にやはり木を植えて、手入れをして、りっぱな緑の山にすることが今日の農林の一番大事なことであります。同時に、このことは、山に木を植えるわけでありますから、現在非常に問題になっている失業者を吸収する雇用の創出になるわけであります。われわれの試算では二十万から三十万前後の山の労働者が必要だと、こういう試算にもなるわけであります。また、財政措置についても、いわゆる相次ぐ災害の防止や、あるいはこの干ばつで経験した水がめに水がなくなったと、いわゆる水資源確保の点からも、公益機能として、私たちは一般会計からの導入は当然であると存じます。
 政府は、こういう問題を解決するために、事業所の統廃合や民間委託、あまつさえ二万五千人の首切りを行うなど、この安易な政治責任回避の姿勢は絶対に私は容認できません。この際、大臣は、関係する山の地域住民や直接林業に携わる関係者、あるいは労働者の皆さんとよく協議をして、全面的な見直しをしながら、本当に国の宝である、よりよい山づくりのために最大の努力をされんことを述べ、大臣の見解を求めたいと存じます。
 次に、農村の、働く農家の婦人は農業者総数の六二%を占めております。したがって、農家の奥さん方の存在を無視しては農業は成り立ちません。この方々は、毎日の過酷な仕事で、肩こりや貧血、腰の痛み、高血圧など、いわゆる農婦病と言われておりますが、この農婦病に悩まされて、流産、異常出産が多くなっています。このことは、角度を変えてみるならば、まさに農業にかかわる疾病でありまして、職業病と同一の性格のものだと、このように考えられる点であります。農家のお母さん方の健康と母性を守ることは社会の責任であります。わが党は、公費による婦人の健康診査の制度化と、出産を医療給付の対象として、出産費の自己負担をなくすよう、母子保健法や健康保険法の改正を提案しておりますが、ひとつ総理大臣の見解を聞きたいと思います。
 同時に、私は、この問題は本来厚生大臣の担当でありますが、農業問題は自民党きっての名人と言われる中川農林水産大臣に、この農家の婦人の問題をどうとらえ、どのように解消するか、御見解を聞きたいと存じます。
 次に、宮城県沖地震の問題について御質問いたします。
 宮城県沖地震に関連して、法的ないろいろな問題がありますが、小さいかもしれませんが、私は、被災地の皆さんの切実な訴えを一つ二つとらえて、政府の見解をお伺いします。
 一つは地震保険でありますが、この地震保険は、今回の宮城沖地震で八百七十八件の申請がありましたが、具体的に保険金が支払われたのは、わずか百三十一件、そうして金額も一件当たり平均百四十万円になっておりまして、被害額に比べて、この金額は焼け石に一滴の水にも及ばない、こういう微々たるものでございます。損保会社の不明確な鑑定基準など、被害者の不満が多いのでありますが、この地震保険は、その性格から見て、被災時の補償機能に欠陥が出ることは許されません。したがって、大蔵省は損保業界を指導して保険金の支払いに万全を期してもらいたいと思うのであります。
 同時に、私は、地震国、地震の多いわが国が、被災時に何の心配もなく各家庭が災害から守られるような地震保険の改善について早急に政府で検討してもらって、できれば次の通常国会に提案されるよう、心から大蔵大臣と国土庁長官にお願いして、その見解を求めたいと存じます。
 もう一つ、の問題は、都市型地震の典型として、新造成宅地による集中被害の問題であります。全壊、半壊を受けた上に、地盤軟弱から集団移転を余儀なくされた場合の地域の対策であります。仙台市の緑ケ丘団地が具体例としてテレビ、新聞、雑誌などでその悲惨さが全国に紹介され、政府も調査をして、その生々しさがまだ残っていると思うのでありますが、今日いまだにその対策なく、関係自治体や市民の皆さんが苦労しております。政府は、防災のための集団移転促進事業の中身を改善強化して対応する意図があると聞きますが、その内容と対策を国土庁長官からお伺いいたします。最近、にわかに、福田内閣の閣僚や自民党有力者の口から、善良な国民の耳を疑わせるような有事立法の積極的な研究、元号法案の推進など、一連の反動的な発言が行われていますが、いまだに大東亜戦争の戦後処理が十分でない。たとえば国民の要望である被爆者援護法あるいは戦時災害援護法など、いまだに制定されていないのは残念でありまして、有事立法を議論する前に、この問題に対する積極的な姿勢を私は政府に要求したいと存じます。(拍手)
 同時に、この問題と関連して、戦後ソ連に抑留された、厚生省の調査で現在四十七万三千人の方々がいらっしゃると聞いておりますが、これらの方々がすでに六十歳になり、現在、恩給の有無にかかわらず国家補償を求めようとしておりますが、これに対する総理の見解をお聞きしたいと存じます。
 私は、最後に、ブラジルのお年寄りの問題についてお伺いいたします。
 ことしは、本年六月十八日、移民七十周年で、相当はでな行事がありました。しかし、その中で、このブラジルの移民で志が十分にいかないまま、現在コロニアの援護を受けたり、ひとり暮らしを余儀なくされている方々が大体三千人おると聞いております。これらの方々の要求に対して、現在の福田内閣の閣僚の中にも大分人間がいらっしゃるようでありますが、いわゆるブラジルの現地に行った際に、わかった、任せておけ、わかった、任せておけと言って、お年寄りたちにずいぶん景気のいい話をして日本に帰られるわけであります。ところが、一たん日本に帰ってしまうと、遠いブラジルの年寄りのことは忘れて、公共投資、公共投資とばかり言っておるのが実態であります。私は、この前の予算委員会で、当時の三木総理、当時の副総理であったあなたのいる前でこの問題を取り上げ、当時三木総理は、前向きに検討して何らか善処いたしますという点をあなたの右側で言ったはずであります。したがって、それを引き継いで、福田総理大臣はこの問題をどう考え、どう国際信義を守ろうとするのか、お答え願いたいと存じます。
 以上、私は、毎日額に汗しながら一生懸命に生きようとしている庶民の生の声を、次元が低いと言われるかもしれませんが、率直に総理大臣にぶつけました。したがって、総理大臣は、私に答えるだけでなく、いわゆるこういう本当の庶民の皆さんが、なるほど福田総理はりっぱだ、よし元気を出して働こうと、そういうことがあることを望みながら、果たして出るかどうかわかりませんが、そういうことを心から期待いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕
#35
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。
 目黒さんから、まず雇用問題について、これを非常に強調されました。私も、いま経済運営の衝に当たっておる者といたしまして、私の考え方の焦点は雇用問題にこれを置いておると、このことを御理解願いたいのであります。それにもかかわらず、雇用問題がまだ満足し得るような状態まで至っておらない。失業率は依然として二%を超えると、このような状態でございまするが、なぜそういうことになっておるかということを考えてみますると、まだあの石油ショック以来、これは個別に見まするといろいろありまするけれども、総体的に見まして、新職場、つまり設備投資ということが始まってこないんです。そこに問題がある。なぜ設備投資が始まってこないかといいますると、石油ショック以前あれだけ大きな設備投資をやった。この稼働力は非常に大きいわけでありまするが、その稼働力に応ずるところの需要というものが出てこない。そこに問題があるわけでありまして、私は、来年の三月ごろ、本年度末になると、日本経済もトンネルの出口が見えるような時期になるであろう、こういうふうに言っておりますが、これはつまり、稼働率がだんだん望ましい稼働率というものに近接してくるということを意味しておるわけでございますが、そういうことになりますると、そこで新しい設備投資が始まってきて、そうして職場が増設されて雇用問題が解決、改善される、こういうことになるわけです。いま今日この時点はそれまでの過程をたどっておるわけでありまして、そういうことで、日本の国力としてできる限りの高い成長をここで実現をして、そしていわゆる稼働率というものが望ましい水準に一歩一歩近づくようにという努力を積み重ねておるんだと、このことを御理解願いたいのであります。
 そういう考え方でありまするが、一つ一つの企業を見てみますると、いろいろ問題がある。また、業界全体としても問題があるんです。いま、新日鉄の釜石製鉄所のお話がありました。まあ鉄鋼業界は、御承知のとおり、一億四千万トンから一億五千万トンの生産設備ができちゃった。ところが、需要は一億トンであるというから、そこで膨大な設備過剰という状態になっており、この状態を解消するためには、需要が起こってくることを待っておるというだけで解決できないんです。そこで、新日鉄といたしましても、人員の整理でありますとか、設備の廃棄でありますとか、そういうものもある程度はしなけりゃならぬ。その一環といたしまして、釜石製鉄所の問題が出てくるわけでありまするけれども、私が聞いておるところでは、釜石製鉄所におきましては、全面的に操業停止をするとか、あるいは大幅な人員整理をするとか、大幅な配置転換をするとか、そういうことは考えていない由に承っておるのであります。しかし、問題の地域でありますので、釜石地域は一体どういう状態にこれからなっていくかということにつきましては、政府といたしましても注意深くこれを見守り、必要に応じまして、関連する中小企業対策、これに遺憾なきを期してまいりたい、このように考えております。
 それから、沖繩の全駐労の解雇問題、これに関連いたしまして御質問がありました。
 政府は、今回の在沖繩米陸軍の日本人従業員解雇問題に関しましては、できる限り多くのものの雇用を引き続き確保するとの方針のもとに、米側との交渉を鋭意重ねてきた結果、今回の発表に見られるとおり、当初の解雇計画よりも解雇者数の減少を見たところであります。政府といたしましては、今後とも解雇者を一人でも少なくするようと、あらゆる努力を傾注する次第でございます。
 次に、いわゆる男女平等ガイドライン委員会におきまして働く婦人の代表が過半数になるようにという御所見でございますが、いま、男女平等のガイドライン策定のための委員会を五十四年度から発足させたいというので、これは労働省から予算の要求が出ておるのであります。政府といたしましては、この問題につきましては、これをどういうふうに進めていくか、現在、関係省庁間で検討中でありますが、その結論を踏まえて適当に善処いたしますが、いずれにいたしましても、目黒さんのお話のように、ガイドライン策定に当たって、働く婦人の意見が十分反映されるようにいたします。
 それから、週休二日制あるいは週四十時間労働制、これを法律で決めよと、こういう御所見でございますが、この種の問題は画一的に法律で決めるのは私は妥当ではないんじゃないか、そのように考えておるわけであります。しかし、労働時間の短縮、週休二日制が着実に進められるように行政指導はいたしております。また、この上ともこれを続けてまいりたいと、このように考えるわけであります。
 さらに、中期経済計画におきまして、第三の道を最優先すべしと、こういう御所見でございますが、私の考え方といたしましては、そのとおりに考えているんです。ただ、金額の量でこれを示せなんというようなことになりますと、そう簡単にはまいりません。やっぱり過密過疎というような問題を考えまするときに、新幹線というような、こういうビッグプロジェクトの問題も考えなきゃなりませんから、また、そういう方面には相当金がかかりまするから、金で第三の道がどのくらいになるかということについては、これは、気持ちといたしましては最大の配慮はいたしまするけれども、金額的にこれを幾らになるんだということは申し上げかねるのであります。また、そういう過程におきまして、雇用が拡大をするということは、これは十分気をつけてまいりたい。ただ、どの程度の雇用が進められるかということになりますると、これはいま長期計画、これを検討を始めたばかりでありまして、この検討を待ちませんと、その辺の数字的な見解は申し上げかねる、このように御理解を願いたいのであります。
 また、年金制度を充実すべしという御所見でありまするが、これはそのとおりに考えます。給付水準は、これはもう従来も逐次改善をいたしておりまするけれども、この上とも財政需要とのにらみ合いのもとに改善をいたしていくつもりでありまするし、また、制度のあり方につきましては、年金制度基本構想懇談会で来年早々結論が出そうです。それを踏まえまして改善に着手いたしたい。
 それから、農村婦人の立場について切々お話がありましたこのことにつきましては十分考えなけりゃならぬと思います。保育所をつくるとか、あるいはその他の福祉施設を充実するとか、農村婦人の立場を考慮いたしまして、できる限りの配慮をいたしたいと、このように考えております。
 それから、戦争被害者の善後措置、これがまだ十分でないじゃないかというお話でございますが、私は、との問題はかなり政府といたしましては充実した施策をとってきたと、このように確信をいたしております。そこで、目黒さんから、ソ連抑留帰還者に対しまして、国内的措置で慰謝料なんかを払う何らかの措置をとれと、こういうお話でございますが、シベリアで抑留されて、そして苦しい環境の中でお帰りになった、そういう人々の御苦労には、これははかり知れないものがあると、こういうふうに思いますが、戦中戦後におきまして、すべての日本人が、程度の差こそあれ、みんな犠牲を払っておるんです。そういう中で、シベリアの抑留者だけをどうするかということになると、これはいろいろ問題がある。しかし、戦後、シベリアに抑留されまして帰られた人の中で、死亡した人や負傷した人に対しましては、戦傷病者戦没者遺族等援護法によりまして援護をやっていることは御承知のとおりでありまするし、また、旧軍人や一般公務員につきましては、恩給法により抑留期間を割り増し評価した上、勤務期間に算入をするというような特例措置をとっておるということも御承知のとおりかと思うのでありまするが、そのように御理解を願いたいのであります。
 それから、ブラジル移民者で、生活が困窮しておる者に対して何らかの生活保障をしなけりゃならぬというお話でございますが、これはちょっとデリケートな問題ではあるんです。つまり、ブラジル移民、これは大体ブラジルの国籍を取得しておるわけであります。そのブララジルの国民に対しましてわが国政府が直接手を差し伸べるということは、これはまた相当問題を提起します。そこで、日本人会でありますとか、日本人の援護協会でありますとか、そういうものを通じまして保護謝金を支出するというような仕組みをとっておるのでありまするが、御指摘でもありますが、今後困窮移住者の実情把握につきましては、国際協力事業団、これを中心にいたしまして、よくまた調べてみます。また、更生資金の融資により、可能な限り特別の配慮もしてみたい、このように考えておる次第でございます。(拍手)
   〔国務大臣藤井勝志君登壇、拍手〕
#36
○国務大臣(藤井勝志君) 雇用問題について大変御熱心に、また御心配をいただいて、いろいろの角度から御質問がございました。総理からただいま御答弁がございましたが、私の立場から補足的にお答えをいたしたいと思います。
 まず、大変厳しい雇用失業情勢が続いておるわけでございまして、その中でも中高年齢者の雇用問題というのは大切な問題であり、一番骨の折れる問題であろうと私は思うのでございます。したがって、そういう観点からいろいろ手当てを現在進めておるわけでございまして、中高年齢者を雇い入れる場合の事業主に対する助成措置、いわゆる中高年齢者雇用開発給付金制度というのがすでに発足をいたしておりますことは御案内のとおりでありまして、そういったことをやりながら、いわゆる特に高年齢者の場合には、雇用率制度、六%の雇用率制度、これを軸といたしまして、そして定年延長奨励金制度あるいはまた継続雇用奨励金制度、こういった助成措置と相まちまして、何とかしてひとつ早く定年延長、六十歳を目標に努力をいたしたい、これが中高年齢対策の中心でございまして、特に社会党の方で御提案がございます中高年齢者に対する特別なまた失業手当を新しくつくり出すということにつきましては、現在の制度におきまして個別延長給付の制度であるとか、あるいはまた、訓練延長の給付金の制度であるとか、こういったことがございますし、また、特定不況業種離職者臨時措置法、また、今度御審議いただきます特定不況地域離職者臨時措置法によりまして、延長九十日という、こういったことがございますので、現在の制度を十二分に活用して御期待にこたえたいと、このように考えるわけでございます。
 釜石の具体的な問題がございまして、私も情報は聞き及んでおるわけでございまして、大変深刻な雇用失業情勢に見舞われておられるわけでございますから、現在の制度をフルに活用いたしまして大いに雇用対策に努めたい。そして同時に、やはり仕事を何とかしてつなぐという、こういった配慮もせなきゃなりませんから、すなわち、造船関係では新しく船をつくるということに、官公庁のいわゆる建造船、海上保安庁の巡視艇の増強の問題、あるいはまた、船舶の解体事業あるいはプラント・バージ、石油備蓄タンクの増設、こういった問題につきましては、関係省庁と十二分に連絡をとって、今度の予算にもある程度内容が盛られておるわけでございまして、そういった努力を大いに今後も重ねていきたいと、このように考えるわけでございます。
 また、北海道の雇用問題についても言及されたわけでございますが、やはり季節労働者対策あるいは冬期雇用奨励金制度、こういった従来の制度を活用いたしまして、今後に起こる雇用失業状態に対しては一層配慮していきたいと、このように考えるわけでございます。
 それから労働時間短縮、週休二日制につきましては、総理からお答えがあったとおりでございますが、これは去年の暮れ、中央労働基準審議会の建議がございまして、これは公労使が一致して行政指導でこれを進めるべきであると、こういう建議をいただいております。また、五月の下旬でございましたか、衆参両院の決議においても行政指導によってこれを進めるようにという、これが私は現実に沿うた労働時間対策ではないかと、このように考えるわけでございますので、やはり着実に、前向きに進めていく、粘り強く努力をする、こういったことでお答えにいたしたいと思うのでございます。
 それから、社会福祉関係に雇用の機会を見つけるべきであるという御提言でございまして、私もそのとおりに考えております。教育とか、医療とか、社会福祉等の部面というのは欧米に比較いたしまして非常にまだ日本はおくれておるという、こういった状態でありますから、おくれておるというのはそういうところに雇用の機会をつくり出す可能性が十分あるという、こういったことでございますから、大いにこういった方面へ働き手を誘導していく、そうしてその方向に働き得るように職業訓練の体制を充実していく、あるいはまた雇用開発給付金制度もこの部面に展開をしていく、こういったことも考えなければならぬと思うのでありまして、こういったことについてどの程度の雇用が拡大をするかということは、現在雇用政策調査研究会において検討していただいております。その検討の結果を踏まえて、また皆さん方に御報告をいたしたいと思う次第でございます。
 それから、男女平等の問題でございますが、最近職場に婦人が進出を大いにしていただいておりまして、日本経済の担い手としてりっぱに働いていただいておるわけでございますが、男女平等という面から言うと、まだ十分ではない、確かにそのとおりでありまして、雇用における男女平等というのは今後の雇用政策の重大な課題であると考えております。したがって、われわれといたしましては、この法制の整備を急がなきゃならぬと、こういったことで、労働基準法研究会で現在検討していただいておりまして、できるだけ早い機会に、その検討の結果を踏まえて、職場における男女平等の確立ということについて大いに努力をいたしたい、このように考えるわけでございます。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#37
○国務大臣(村山達雄君) お答えいたします。
 地震保険の問題について不十分な点を御指摘でございました。確かに、宮城の地震につきましていろいろ調査いたしますと、現行制度の上で全損を条件にしていること、並びにその全損の認定について問題があるというように承知しております。目下、それの立法措置なり、あるいは行政措置の対策を含めまして現在検討中でございまして、何らかの結論を早急に出したいと思っております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣中川一郎君登壇、拍手〕
#38
○国務大臣(中川一郎君) 農政についていろいろお尋ねがございましたが、まず第一番目に、来年度の転作面積について御指摘がございました。御承知のように、五百三十万トンからの在庫を抱える中で、本年度も昨年に引き続き豊作が見込まれます。しかしながら、転作農家の営農の安定を図る等の見地から、本年度の豊作によって来年度の転作目標面積を本年度の面積に上乗せするような変更は考えておりません。したがいまして、目黒議員御指摘のとおり私どもも考えておる次第でございます。農林水産省といたしましては、今後とも米の消費拡大に一層努力するとともに、明年度も本年度と同様な転作推進が関係者の努力により引き続き継続されるよう、理解と協力を求めて実施してまいりたいと存じます。
 次に、農産物の輸入問題について御指摘がございましたが、わが国の農産物の需給動向等を踏まえ、わが国農業生産の健全な発展と調和のとれた形で行われることが重要であると考えております。自由化問題につきましても、基本的にはこの考え方に立ちつつ、総合食糧政策の推進及び農家の経営の安定に支障を及ぼさないよう十分配慮して対処する所存であります。
 次に、アメリカとの交渉経緯についてどうであったかという御指摘でございますが、先般の日米農産物交渉においてはもちろんでありますし、過去においてもいろいろと交渉の経緯はありますが、残念ながら合意に達するに至りませんで、演出とか、そんななまやさしいものではなく、非常に厳しいものであることは事実でございます。日米経済調整の重要性もありますし、また、MTN交渉の早期妥結ということも重要でございますから、今後とも鋭意努力を重ね、先ほど申し上げましたように、食糧需給の動向等を勘案し、総合食糧政策と農家経営に支障を及ぼさない範囲において調整をいたしたいと思う次第でございます。
 なお、民間人が関係したようなお話もありましたが、実は交渉が中断といいますか、打ち切られて、出発の朝、たまたま民間の人がストラウスさんと会う機会がありまして、もう一回、帰るに先立って話し合ってみたらどうかという話がちょっと出て、ストラウスさんが私の部屋を訪ねてくれたということであって、決して交渉内容に民間の方が立ち会ったということではありませんし、関与したということでもない。たまたまホテルに来ておりましたことが再度お会いする機会を得た、そのきっかけが民間人であったというだけでございまして、話し合った結果、われわれの話し合いの食い違いをお互いに煮詰める作業を代表を出してやろうではないか、場所についてはどこでもいい、時期は九月中にと、こういうことがセットをされただけで、重大な変更がその会議によってあったというわけではございません。
 次に、日本の農業はどうなるんだという御心配でございますが、確かに今日わが国農業を取り巻く情勢は内外ともに厳しいことは事実でございます。しかし、農業というものは国民に安定的に食糧を確保するというだけではなくして、健全な人間及び地域社会の形成と国土及び自然環境の保全という重要な役割りを持っておりますため、昭和六十年度を目標年度とする農産物の需要と生産の長期的見通しにも示されたごとく、需要の動向に即応した総合的な食糧自給力を持つ農業生産と、これら農業生産が意欲的に農業に取り組む中核的農業者によって主として担われるような生産構造を目標として、生産、構造、価格、流通等、世界じゅうに見られないぐらい多くの施策を講じて、農家の皆様方に生きがいとゆとりを持てるように、しっかりがんばってまいりたいと存じます。
 次に、国有林の改善についていろいろ御指摘がございましたが、国有林が今日非常なピンチにあることは御承知のとおりでございます。そこで、先般、国有林野事業改善特別措置法に基づき長期的な改善計画を定め、これに従って、事業の能率化、事業規模の縮小に見合った要員規模の適正化、組織機構の改善合理化等の自主的な改善をいたしますとともに、政府からも所要の財政措置を講じ、国民の負託にこたえる国有林といたしたいと考えております。
 なお、営林署の統廃合につきましては、行政改革の推進についての閣議決定に即して進めていくこととしておりますが、実施に当たりましては、地元の理解と協力を得るよう努めてまいることは言うに及ばないところでございます。
 また、働く林野庁の方々、労働組合の方々とも改善計画について十分話し合って、理解を得ながら、ともどもに努力し、ともどもに汗を流すことが基本的に大切なことであると存じております。
 最後に、農家婦人の問題について御指摘がありました。私も農村出身であり、おふくろも農村の出身でありましただけに、農村の婦人は非常に重要な地位にあり、また苦労もしておることも十分認識しておるつもりでございます。特に最近は腰痛あるいは肩こりを初めとするいわゆる農婦症と言われる症状の発生及び高血圧など健康上の問題も生じております。このようなことにかんがみまして、全国に約二千名の改良普及員を配置し、一般活動において、特に「健康を目指す生活と生産の調和」を当面する重点目標の一つとして指導を行っております。農業者健康モデル地区育成事業あるいは農業従事者健康推進特別事業等の実施により、農村婦人の健康対策を講じてまいりましたが、今後とも最善の努力をして、農家の御婦人の期待にこたえ、目黒議員の御指摘にもこたえたいと存じます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣櫻内義雄君登壇、拍手〕
#39
○国務大臣(櫻内義雄君) 宮城沖地震に関連して、防災集団移転促進事業についての御質問でございました。同事業の補助については、従来から年々その改善を図ってきたところであり、今後とも、最近の災害の発生状況等を勘案し、その充実強化に努めてまいりたいと思います。
 なお、仙台市の緑ケ丘地区については、現在仙台市において観測を継続中であり、ほぼ煮詰まりつつあると聞いておりますが、調査の結果、防災集団移転事業の実施について結論が得られた場合には、関係地方公共団体と緊密な連絡をとりながら適切に対処してまいりたいと思います。(拍手)
#40
○副議長(加瀬完君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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