くにさくロゴ
1978/10/12 第85回国会 参議院 参議院会議録情報 第085回国会 本会議 第5号
姉妹サイト
 
1978/10/12 第85回国会 参議院

参議院会議録情報 第085回国会 本会議 第5号

#1
第085回国会 本会議 第5号
昭和五十三年十月十二日(木曜日)
   午後五時三十三分開議
    ―――――――――――――
#2
○議事日程 第五号
  昭和五十三年十月十二日
   午後五時開議
 第一 裁判官弾劾裁判所裁判員予備員、裁判官
  訴追委員及び同予備員辞件の件
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 一、請暇の件
 一、日程第一
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員予備員、裁判官訴
  追委員、同予備員、検察官適格審査会委員、
  同予備委員、四国地方開発審議会委員、中国
  地方開発審議会委員、首都圏整備審議会委
  員、離島振興対策審議会委員及び北海道開発
  審議会委員の選挙
 一、昭和五十三年度一般会計補正予算(第1
  号)
 一、昭和五十三年度特別会計補正予算(特第1
  号)
 一、昭和五十三年度政府関係機関補正予算(機
  第一号)
 一、天災による被害農林漁業者等に対する資金
  の融通に関する暫定措置法及び激甚災害に対
  処するための特別の財政援助等に関する法律
  の一部を改正する法律案(災害対策特別委員
  長提出)
 一、千九百七十一年の国際小麦協定を構成する
  小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の
  第四次延長に関する千九百七十八年の議定書
  の締結について承認を求めるの件
     ―――――・―――――
#3
○議長(安井謙君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 山田勇君から海外旅行のため八日間請暇の申し出がございました。
 これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(安井謙君) 御異議ないと認めます。よって、許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(安井謙君) 日程第一 裁判官弾劾裁判所裁判員予備員、裁判官訴追委員及び同予備員辞任の件
 中村啓一君、藤井恒男君から裁判官弾劾裁判所裁判員予備員を、永野嚴雄君から裁判官訴追委員を、坂野重信君、田代富士男君から同予備員を、それぞれ辞任いたしたいとの申し出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(安井謙君) 御異議ないと認めます。よって、いずれも許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#7
○議長(安井謙君) つきましては、この際、
 裁判官弾劾裁判所裁判員予備員二名、裁判官訴追委員一名、同予備員二名、
 検察官適格審査会委員、同予備委員、
 四国地方開発審議会委員、
 中国地方開発審議会委員、
 首都圏整備審議会委員、
 離島振興対策審議会委員各一名、
 北海道開発審議会委員二名の選挙を行います。
#8
○遠藤要君 各種委員の選挙は、いずれもその手続を省略し、議長において指名することとし、また、裁判官弾劾裁判所裁判員予備員、裁判官訴追委員予備員の職務を行う順序は、これを議長に一任することの動議を提出いたします。
#9
○大塚喬君 私は、ただいまの遠藤君の動議に賛成をいたします。
#10
○議長(安井謙君) 遠藤君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○議長(安井謙君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、裁判官弾劾裁判所裁判員予備員に、第一順位として鈴木正一君、第四順位として降矢敬義君を、
 裁判官訴追委員に安孫子藤吉君を、
 同予備員に、第二順位として藤井裕久君、第四順位として広田幸一君を、
 検察官適格審査会委員に秦野章君を、
 同予備委員に山中郁子君を、
 四国地方開発審議会委員に青井政美君を、
 中国地方開発審議会委員に成相善十君を、
 首都圏整備審議会委員に高橋誉冨君を、
 離島振興対策審議会委員に竹内潔君を、
 北海道開発審議会委員に北修二君、中村啓一君を、それぞれ指名いたします。
     ―――――・―――――
#12
○議長(安井謙君) この際、日程に追加して、
 昭和五十三年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和五十三年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和五十三年度政府関係機関補正予算(機第1号)
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○議長(安井謙君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長町村金五君。
    ―――――――――――――
   〔町村金五君登壇、拍手〕
#14
○町村金五君 ただいま議題となりました昭和五十三年度補正予算(第1号、特第1号、機第1号)三案の委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
 今回の補正予算は、最近の内外の経済情勢にかんがみ、九月二日政府が決定した総合経済対策を推進することによって景気の着実な回復と対外均衡に資するためのもので、一般公共事業費、文教・社会福祉施設等整備費の追加を初め、構造不況業種・中小企業対策費など歳出の追加額は七千百五十二億円となっております。
 他方、既定経費の節減二千二百九十二億円、公共事業等予備費の減額二千億円等を行っており、修正減少額の合計は五千七百二億円となりますので、歳出予算の純追加額は一千四百五十億円となっております。
 歳入につきましては、租税及び印紙収入について五十二年分所得税の特別減税による減収見込み三千億円を減額するとともに、建設公債二千八百億円、特例公債二百億円の増発を行うほか、前年度剰余金受け入れ一千二百八十一億円、専売納付金三十億円等を計上しております。
 本補正の結果、五十三年度一般会計予算の総額は、歳入歳出ともに三十四兆四千四百億円となります。
 また、一般会計予算補正に関連して、国立学校特別会計等二十六特別会計と日本専売公社等政府関係機関予算の補正が行われております。
 補正予算三案は、九月二十六日国会に提出され、三十日に村山大蔵大臣から趣旨説明を聴取し、衆議院からの送付を待って、十月七日から十二日までの四日間にわたり、福田総理大臣並びに関係各大臣に対し、国政全般にわたり広範な質疑が行われました。
 以下、質疑の主なるもの若干につき、その要旨を御報告申し上げます。
 まず、経済、財政問題の質疑として、「政府が内外に公約した五十三年度実質七%の成長は、個人消費支出の停滞、民間住宅投資の伸び悩み、設備過剰の産業界の実情等から実現が困難ではないか。当然第二次補正が必要となるのではないか。仮に七%成長が達成された場合の日本経済をどう描いているのか。春暖秋冷と評される景気の動きは、予算の前倒し運用と中期展望のないことが原因ではないか。昨年来の円高によって相当巨額な円高差益が出ておるのに、その還元は不十分で、政府はもっと積極的な指導を行うべきではないか」などの質疑がありました。
 これに対し、福田総理を初め関係各大臣より、「経済指標で見る限り、わが国の経済は着実な回復基調にある。ちなみに、個人消費支出は極端な買い控えといった最悪の事態を脱し、民間設備投資も非製造業で伸びており、特に電力の投資は当初見通しの二倍の四〇%増が見込まれるほか、政府投資を昨年以来大幅に伸ばしてきた効果が大きくあらわれておる。円高の影響を受け、輸出は数量ベース、円ベースともに前年度より落ち込む見通しであるが、今回の内需拡大策で補っているので七%程度の成長達成は間違いない。したがって、現時点では二次補正は考えていない。ただ、経済は生き物であり、変転する内外の情勢を慎重に見守りながら有効適切な手段を講ずる考えである。七%程度の成長が達成できれば、長かった不況のトンネルの出口が見える状態になり、そのときには製造業の操業度が八三%程度と、好ましい操業度八五%にいま一歩のところまで回復することになる。そうなれば、来年度の経済展望が開け、設備投資が動き出す条件が整うと思う。上期に高く、下期に低い経済成長は、だれにも予測できなかった円高の影響によるものである。経済運営には、当面の対策と中長期の対策が必要で、異常な円高によって五十年代前期経済計画が経済運営の指針となり得なくなったので、来年度予算の編成時期に間に合うよう中期計画の概案をまとめることにしている。円高差益の還元については、すでに電気、ガスではこれを実施し、今後航空運賃、国際電話料金等について検討していきたい。さらに、わが国の輸入の八割までは原材料という特殊事情があるため、直接還元という形ではなく、卸売物価の異常なまでの鎮静を通じて消費者物価の安定に寄与し、国民生活を潤している。また、食料品や輸入製品三十五品目について追跡調査を行って差益還元に努めてきたが、今後なお一層の努力をしていく」旨の答弁がありました。
 次に、防衛問題に関する質疑として、「福田総理は、最近ことさらに有事立法、奇襲攻撃に対する防衛体制などを取り上げ、危機意識をあおるような姿勢は問題ではないか。また、将来の問題として機密保護法を考えているか。さらに、自衛隊はすでに有事体制を想定した内訓を定めているのではないか」などの質疑がありました。
 これに対し、福田総理並びに防衛庁当局より、「自衛隊は有事のために設けられたもので、国民の税金二兆円を使い、二十七万人に及ぶ隊員がその任に当たっていることにかんがみ、有事の際の対処策を調査検討するのは政府の責務である。奇襲攻撃に対する対処についても同様で、万々一の場合に現行の法制では対処策に欠けるので、法制面を含め、あらゆる角度から研究する必要がある。また、機密保護法については、現在は自衛隊法五十九条によって機密が保護されているが、違反した場合の罰則が「一年以下の懲役又は三万円以下の罰金」というのでは、平時はとにかく、有事の際にこれでいいか疑問もあるので、当面の検討課題にはしないが、将来の問題として考えたい。いずれの場合でも、国の基本法である憲法を守り、シビリアンコントロールの範囲内での検討であることが基本姿勢である」旨の答弁がありました。
 なお、質疑はその他広範多岐にわたって行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 本日をもって質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して竹田委員が反対、自由民主党・自由国民会議を代表して糸山委員が賛成、公明党を代表して多田委員が反対、日本共産党を代表して内藤委員が反対、民社党を代表して井上委員が反対の旨、それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、昭和五十三年度補正予算三案は、いずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#15
○議長(安井謙君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。吉田忠三郎君。
   〔吉田忠三郎君登壇、拍手〕
#16
○吉田忠三郎君 私は、日本社会党を代表し、ただいま議題となりました昭和五十三年度補正予算三案に反対の討論を行うものであります。
 まず指摘さるべきは、福田内閣の経済政策の失敗であります。
 いまから六カ月前、当初予算審査に際し、政府は五十三年度経済成長率七%、経常収支六十億ドルの達成を強弁したことは、すでに御承知のところでございます。わが党は、たびたび政府見通し実現の困難を指摘し、国民福祉本位の財政政策への転換、すなわち一兆円減税、福祉年金の大幅かさ上げ、生活関連事業の増額こそが政府のとり得る道であり、それなくしては政府の目標の達成もあり得ないことを再三にわたって指摘をしたのであります。これに対して、福田総理は、大規模プロジェクトによる公共事業の景気誘発効果を過信し、われわれの主張を退けたのみならず、在庫調整終了による景気回復と補正予算の不要を強調し、逆に、財政収支試算を根拠とした財源不足額を逆手にとって、一般消費税の増税攻勢を国民にかけたのであります。
 こうした政府の態度は、不況克服、経常収支の黒字減らしとならないだけではなく、かえって経済の先行きと国民生活の不安をかき立てる結果となったのであります。四月以降、政府の景気回復宣言にかかわらず、春闘の低率賃上げにより、所得は伸び悩み、消費性向も低下し、個人消費支出は低迷あるいは低下しているばかりではなく、民間設備投資も、政府の強圧によって投資を行っている電力を除けば、その増加も見るべきものはないのであります。生産活動は容易に高まらず、国民生活の基礎である雇用の改善も遅々として進まないのであります。現に、失業者は百二十万人、失業率二%は何ら改善されていないのが実態でございます。逆に、四月以降じり高を続けていた円レートが八月に百八十二円まで急騰し、輸出は急減し、これを引き金に日本経済がさらに大きく崩れることを政府自身が認めざるを得なくなったのであります。
 六カ月前の福田総理、あの豪言はどこに行ったのでありましょう。副総理時代を含めて福田総理が経済政策の責任者となって以来四年間、毎年下期になると経済が低落し、追加補正を余儀なくされ、今回も繰り返さざるを得ないことは単なる偶然ではなく、すでに指摘をした福田内閣の公共投資優先に誤りがあることが明らかだと思うのであります。こうした経済に対する誤れる認識と政策の失敗に起因することは、何人も認めざるを得ない余りにも明白な結果と言わなければならないと私は指摘をいたすのであります。
 以下、本補正予算に即し、反対の理由を申し述べます。
 その第一は、本補正によっても、なお政府目標の七%成長が困難なことであります。
 政府説明によれば、輸出数量の減少によって経済成長率が五・七%にとどまるとし、残り一・三%に当たる約二兆五千億円を本補正予算により補てんするものと説明しております。しかし、今回の措置で政府が最も期待を寄せている住宅金融公庫からの融資の追加については、すでに民間自力で住宅建設が予定されているものが公的資金による建設に入れかえるだけという根本的難点のほか、今回の審議においてわが党が明らかにしたごとく、政府の言うとおり着工したとしても、住宅融資八千四百億円のうち本年度内に住宅ベースにカウントされるのは五千八百億円にすぎないことであります。今後新規住宅着工しようとしても、認可までに約半年程度の期間を要することなどから、住宅投資について政府が期待するほどのものではないことが、これまた指摘することができるのであります。
 そもそも今年の七%成長は、昨年度の経済政策の失敗から、海外の批判を避けるため、苦し紛れに福田内閣が意識的にかさ上げをした幻の成長率にすぎないのであります。経済の実態は、今回の追加によっても、せいぜい六・四%が上限であり、それを七%に近づけようとすれば、意識的な為替介入によって円安としなければならないのであります。その結果、物価高騰という悪い影響を受けざるを得ないのが実態であります。
 反対の第二の理由は、相も変わらず公共投資一辺倒であり、国民が切実に要求している一兆円の所得減税が行われないことであります。
 政府は、減税と比較をし、公共投資の景気浮揚効果を挙げていますが、公共事業が地域的な偏りと特定産業にのみ大きな効果を持つのに対し、減税は幅広く国民一般に均てんするという大きな性格の違いがあります。それゆえ、アメリカはもとより、英国、西ドイツなど、先進資本主義国の財政政策として重用されているのであります。わが国の財政運営は、少なくともこの面から見てまいりますると十年時代おくれのものと言わざるを得ません。公共事業一辺倒の政策が何よりも限界に突き当たっていることは、この数年来の財政運営、なかんずく史上最高の公共事業費の伸びを見た本年度当初予算が追加補正に追い込まれたことで明らかと言えるでありましょう。しかも、減税は、仕方によって、二年目には公共事業との格差が縮まり、三年目にはほぼ同様の効果を持つことが政府自身の研究によっても明白とされているのであります。経済実態をわきまえず、二宮尊徳的勤倹貯蓄のみを強調し、個人消費を敵視する福田財政政策は、時代錯誤はなはだしきものと言わなければなりません。
 反対の第三の理由は、国民福祉充実の転換が行われていないということであります。
 福田総理は、今回の補正に際し、公共事業でもなければ減税でもない、国民福祉充実の「第三の道」という思わせぶりな発言をいたしております。国民に淡い期待を抱かせましたが、しかし、補正予算には何の国民福祉充実策も見られず、国民が期待した生活向上の施策が何ら講ぜられていないのであります。しさいに見ると、公共事業の追加の中に文教・社会福祉施設整備や船舶建造費等、やや異質なものが目を引くにすぎません。総理の言う第三の道とは何を指すのでありましょうか。もし文教・社会福祉施設整備がそうだとすれれば、わが党が従来から強調してきたものであり、何ら目新しいものではないことを私はここで断言をいたしておきたいと思うのであります。
#17
○議長(安井謙君) 吉田君、時間が超過しております。結論をお急ぎください。
#18
○吉田忠三郎君(続) むしろ、現在に至り認識したとすれば、その立ちおくれが非難されるものであります。百歩譲り、今回の措置を認めたとしても、公共事業の追加四千六百億円のうちわずか一千三十七億円と、三分の一に満たないのであります。鳴り物入りで宣伝したわりに、内容、規模も国民福祉の充実からほど遠く、羊頭狗肉の感を抱かざるを得ません。
#19
○議長(安井謙君) 吉田君、時間が超過しております。結論を急いでください。
#20
○吉田忠三郎君(続) 反対の第四の理由は、毎年の補正予算に見られる惰性と慣行の方法が今補正にも見られることであります。
 われわれは、補正予算に際し、毎年、経費の軽重を無視した一律削減などの節減を厳しく注意をしてきたはずであります。しかるに、今回も、費目ごとの徹底精査を怠り、各省庁の庁費一律節減を行うことによって、あたかも節約の努力によって財源を捻出したかのごとく装っていることは、明らかに従来の惰性的予算編成を踏襲しているのであります。意図的に当初予算を水増し、補正財源を盛り込んでいると疑わざるを得ないのであります。今後不必要な経費は徹底して削減するとともに、真に必要な経費は確保する予算編成を強く要求するものであります。
 最後に、私は、今補正予算審議に際し見られた福田内閣の反動的姿勢に強く反対するものであります。
#21
○議長(安井謙君) 吉田君、時間が超過しております。結論を急いでください。三分間超過しております。
#22
○吉田忠三郎君(続) 栗栖解任を機に見られた有事立法の推進問題は、いわば平和憲法に対する福田内閣の挑戦であり、しかも、防衛庁内部はもとより、閣僚間にさえ意思の統一がなされていないのが実情であります。このような状況を考えるならば、福田総理は、速やかに有事立法研究を中止をし、
#23
○議長(安井謙君) 吉田君、時間が超過しております。急いでください。
#24
○吉田忠三郎君(続) せめて国際公約となった七%成長に邁進する姿勢こそが大切だと私は思うのであります。私は、こうした努力もせずに、いま今日この段階で有事立法などを言うごときものに対しては、この際、福田総理の猛反省をここに促して、反対討論を終わりたいと思います。(拍手)
    ―――――――――――――
#25
○議長(安井謙君) 中村太郎君。
   〔中村太郎君登壇、拍手〕
#26
○中村太郎君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表して、昭和五十三年度補正予算三案に対し、賛成の討論を行います。
 まず、賛成の第一の理由は、本補正によって五十三年度実質経済成長率おおむね七%が達成されることであります。
 申すまでもなく、石油ショックという外的要因によって、わが国経済は戦後最大の経済危機に見舞われ、自来五年、暗いトンネルの中を過ごしてまいりました。しかし、昨年春ごろより景気回復の兆しが見え始め、五十二年度の成長率も五・五%を達成するなど、経済は着実に改善されております。しかし、将来の経済見通しへの不安や構造不況業種の存在によって民間活動にいま一歩の力強さが欠けていることも見逃し得ぬ状況にあります。この点を配慮し、政府は五十三年度経済成長率をおおむね七%という高目の成長を確保することにより、民間企業に残る不安の払拭と産業構造の円滑な転換を図り、もって安定成長への軟着陸を図ったのであります。
 このため、五十三年度当初予算と合わせた十五カ月予算構想とし、実質公債依存度三七%に高めるとともに、公共投資の大幅な拡充による臨時異例な財政運営が行われているのであります。この結果、一月以来、民間活動は活発化し、内需は盛り上がり、個人消費支出、民間設備投資など国内需要は着実な増加を示しているのであります。
 しかし、政府の意図した内需拡大の反面、六月以降異常な円高と自粛によって輸出が数量ベースで急減したため、今後実体経済にかなりの悪影響を与えるものと危惧されておるのであります。したがって、このまま放置すれば、せっかく盛り上がりを始めた民間活動の芽を摘み、ひいては七%成長の達成も危うくしかねません。補正予算はこのような状況に対応するものであります。
 今回の政府支出によるもろもろの影響を勘案すると、約二兆五千億円のGNPの追加が行われることとなり、輸出減少によるデフレ効果を完全に相殺し、七%成長を確実なものとすることができるのであります。この結果、来年三月には企業の稼動率も八三%程度に回復し、五十四年度以降の経済にも明るい展望が期待されるのであります。
 賛成の第二の理由は、公共投資による福祉充実の施策が講じられていることであります。
 たとえば、公共事業の追加補正四千六百億円には、われわれの日常生活に身近なもので、なおかつ不足が痛感されております文教施設や社会福祉施設、病院の建設整備に約一千三十八億円、住宅関連公共施設整備や下水道や都市公園整備の生活環境整備に七百五十億円など、合わせて一千八百億円、すなわち、その約三分の一以上もの額が含まれており、このような巨額な追加は補正予算では初めてであります。これらの各種施設や社会資本は、以前から整備を進めてきたものの、国民生活の基盤充実を図るため今回飛躍的に増額されたものであります。今回の措置が金額的に過少であるとの批判もありますが、これらの施設整備や生活環境整備の事業は、一般の大規模公共事業と異なり、技術者等の不足などから事業の消化能力に限界があり、無計画な膨張は直ちに隘路を生じさせることを考えねばなりません。いずれにしても、今後の公共投資に当たってこの方向が一層促進され、公共投資の新しい中心として、ひいては今後の国づくりの中心として継続的に進められるならば、内需拡大による経済成長と国民生活の充実という一石二鳥の効果を生み出すことが期待されるのであります。
 賛成の第三の理由は、国民生活安定の諸施策が十分配慮されていることであります。
 国民生活の安定には雇用の安定と中小企業対策が絶対に不可欠でありますが、本補正には、七%達成による雇用機会の拡大とあわせ、きめ細かな中小企業不況対策が講じられております。すなわち、その一は、二十八カ所と予想される特定地域に生ずる離職者に対し、失業保険給付期間の延長など、雇用安定資金制度の積極的活用を図り、不況地域の離職者の生活安定策を講ずることであり、その二は、中小企業対策として、事業資金の融資のための各種対策のほか、円高により被害を受ける輸出型産地に対し市場転換等への助成を行うことであり、その三は、不況業種対策として、造船業や中小繊維産業の過剰施設や設備解消の処理を行うための諸施策が講じられていることであります。
 なお、私は、財政健全化のための努力を政府に要望するものであります。
 今回の補正による追加によって、現在わが国の国債依存度は約三八%と、先進国財政に例を見ない高さとなっており、公債残高も本年度末で約四十三兆円に達するのであります。もし現在のようなベースで国債を発行していくとすれば、遠からず、国債利払いによって財政の首が回らなくなるおそれがあります。このような意味から、今回の補正予算で赤字国債引き当ての所得税減税が見送られたことは、財政健全化のためにもきわめて適切なことと言わなければなりません。(拍手)また、減税は景気浮揚の面から言っても公共投資に劣ることは理論的にも明らかであり、実際にも、二年連続の戻し税減税も目立った効果をあらわさなかったことを考えると、景気対策上の減税論はいまや完全に説得力を失ったものと言わざるを得ません。国債は、適時適切に活用されてこそその効能を発揮するものであり、一歩誤れば悪性インフレという副作用を持つものであります。昭和四十年、わが自民党政府が野党の反対を押し切って導入して以来堅持してまいりました国債に対する基本方針もここにあるのであります。政府は、今後とも、野党の主張する一時的人気策にとらわれることなく、国債発行の節度を守るとともに、歳出面の合理化を行い、財政健全化の実を上げられることを強く要望いたします。
 なお、最後に私は一言申し上げます。
 今回の委員会におきましては、多くの野党から有事体制検討に対する反対論が展開をされました。しかし、私どもは、総理の言われるように、自衛隊そのものが有事のための存在である限り、有事に際して迅速適確に対応できるよう、平時においてこそ研究しておくことが当然過ぎるほど当然のことであると考えておるのであります。(拍手)むしろ、いままでこのことが放任されてきたことこそ政治の怠慢として責められてしかるべきであると存じておるのであります。どうぞ、政府は、反体制の立場から自衛隊そのものを否定する一部野党の言い分に惑わされてはなりません。あくまでも正々堂々、毅然として本問題に今後とも真剣に取り組んでいただきまするよう、あえて要請をいたしまして、賛成討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#27
○議長(安井謙君) 峯山昭範君。
   〔峯山昭範君登壇、拍手〕
#28
○峯山昭範君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となっております昭和五十三年度補正予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。
 福田総理は、内閣組閣以前から常に経済運営に自信のほどを示してこられたのでありますが、現実の日本経済は、毎年政府の年度当初の見通しを下方修正せざるを得ない状態に追い込まれております。長期不況の中で、企業は減量経営を定着化し、投資意欲は冷え切ったままであり、国民の家計は、不況に対応し、生活不安から財布のひもをかたく閉ざしており、政府がもっぱら景気対策の効果を呼号しても、失業者は一向に減らず、民間の経済力は盛り上がりを見せず、低迷を続けているのであります。わが党の矢野書記長の質問に答え、総理は、国民の消費を政策をもって刺激させるような態度は私のとらざるところであると明言されました。これがあなたの経済観かもしれませんが、一国の総理の政治姿勢として述べられた場合、国民はどう受け取るでしょうか。経済は極度に心理的な側面を持つものであります。その総理の節約ムードにより販路を断たれた日本商品は、はけ口を輸出に求め、怒濤のごとく外国市場に押し寄せたのは理の当然でありました。そのため、昨秋以降、世界を挙げての円高攻撃となってはね返り、あげくの果ては、輸出の道も狭められてしまったのが今日の姿ではありませんか。
 総理は、五十三年度予算編成に至って、おくればせながら、内需振興、内需喚起策を提唱しました。そのため、臨時異例の措置と銘打って、それまで金科玉条のごとく言っていた国債依存度三〇%限界説の壁をかなぐり捨て、財政主導型予算を組み、七%成長を内外に公約したのであります。しかるに、半年を出ずして七%成長に危険信号がともり、今回の補正予算案提出のやむなきに追い込まれたのであります。これはまさに証文の出しおくれでしかありません。いまや日本経済は、財政の呼び水にさえ呼応できないほど自律回復力を喪失してしまったのであります。その意味で、今日の不況のもとは総理の経済観にありと私は断定してはばかりません。
 さらに私が指摘したい点は、今度の衆議院段階における本補正予算修正問題に対する総理のかたくなな態度についてであります。
 野党五党がこぞって一兆円減税の要求をまとめ上げ、政府・自民党に再考を求めたのに際し、びた一文の減税もまかりならぬ、解散も辞さずとの強圧的態度をもってこれに応じ、これに終始されたことはまことに許しがたく、これでは、総理の話し合いの政治という看板も泣くと言わざるを得ません。
 国民は、現在の世界経済の厳しさ、その中における日本経済のかじ取りのむずかしさは十分承知しております。さればこそ、衆知を集めての方向是正が必要なのではありませんか。国民、すなわち企業家、消費者、勤労大衆という、広い各般各層の信頼と協力を得た経済政策、財政再建がいまこそ求められているのではありませんか。総理の猛省を促しておきたいのであります。
 以下、数点にわたり、本補正予算につき反対の理由を申し上げます。
 反対理由の第一は、一般会計の歳出純増わずか一千数百億円で事業規模二兆五千億円を支えるという離れわざをやってのけられるかのような、ごまかし予算であるという点であります。
 七%程度の実質成長率を達成するには、事業規模二兆五千億円の追加需要が必要であるとの政府の言い分の当否はしばらくおくとしても、この二兆五千億円に対し、資金面において、一般会計で四千五百九十五億円、財投で五千九百五億円と、合わせて国が出す資金はわずか一兆五百億円で、残りは地方自治体、民間に依存するという、全く他人任せの景気対策になっております。また、それだけでなく、一般会計計上の四千五百億円余の金も、すでに当初予算に、公共事業予備費、給与改善費等として計上されていた額をこれに振りかえたのみで、純増はわずか一千四百五十億円でしかないというのが、からくりの実態であります。これで果たして所期の需要効果を年度内半年間に生むでありましょうか。いわんや、今回の補正予算には二千五百億円の国庫債務負担行為という後年度負担すら含んでいるのであります。民間の各経済研究機関が、今度の補正予算による追加措置を含めても五%台の成長がせいぜいで、七%達成はとうてい無理と声をそろえて指摘しているのも、ゆえなしとしません。総理は来年先進国首脳会議を東京で開くことを希望されているやに聞いていますが、そのとき、七%達成と胸を張って誇示したいなら、第二次補正も必至と言えるのではないでしょうか。
 反対理由の第二は、本補正予算案でも相変わらず公共事業一辺倒で、減税を全く無視している点であります。
 減税は、国民総生産の五七%を占める個人消費を直接刺激して消費を拡大し、政府の言う内需拡大による景気回復になることは明らかであります。しかるに、政府は、相変わらず、減税しても貯蓄に回るだけで、景気回復には効果なしと言っています。しかし、これは、政府が一般庶民の暮らしの実態を御存じないか、あるいはわざと知ろうとしないことから来る発言であります。このことは、過去二回野党要求により実現を見た戻し税減税の効果は、九〇%は消費に回ったとの経済調査機関のアンケート調査の結果からも明らかであります。私は、この際、国際的視野から見た減税の必要性という点について、一言触れておきたい。
 政府が言うように、社会資本の整備という点では、西欧先進諸国とわが国との間に大きな隔たりがあるのは事実であります。われわれもかねてから、国民の足元の生活関連社会資本の整備を計画的、持続的に進めることを強く主張してきました。しかしながら、景気振興策と言えばまず最初に減税が浮かぶという固定観念の西欧諸国の伝統的な受け取り方をどう受けとめていくか。これらの人々に、果たして、政府の減税無視、公共事業一辺倒の内需喚起策が素直に共感、共鳴を呼ぶものかどうか。これらの点をただいまの時点で、もう一度反省すべきではないでしょうか。このことがまたまた円高攻勢となってはね返ってくることを憂慮するものであります。したがって、特に国際的視野に立った減税論の見直しを提言しておきたいのであります。現に、この八月出されたOECDの日本経済の年次報告を見ても、その必要性が痛感されるのであります。
 ここで、総理が述べられたいわゆる第三の道について一言触れておきたい。
 この発言は、政府がいままで進めてきた公共投資主導型の財政運営について、その破綻、その限界をみずから認められたものとして理解するものであります。また、今回第三の道としてとられた文教・社会福祉施設の整備については、かねてからわが党が政府に強く要求してきたところであり、今後の計画を明示し、持続的整備の促進に努力されることを要求しておきます。
 反対理由の第三は、円高差益還元問題に対する政府の取り組み方の消極性についてであります。
 委員会審査の段階でもたびたび指摘されたことでありますが、最近における個人消費の動向は、政府が見ているような力強さを欠いております。家計調査等の指標の動きを見ましても、所得の伸びは小さく、消費性向は低下の傾向すら見せ始めております。その意味でも、円高差益の還元問題に政府はもっと積極的に取り組むべきであります。あの電力・ガス料金の値下げも、差益還元要求の国民世論に押されて、やっと政府が重い腰を上げたのが実態ではありませんか。輸入商品について、円高メリットをもっと消費者に直接反映させるよう、監視並びに行政指導を強めるとともに、政府みずからが価格決定に関与している、たとえば小麦、牛肉、石油製品等々の分野については、みずから値下げの先鞭をつける姿勢を示すべきであります。これが内需喚起による景気振興の第一歩ではありませんか。一ドル二百円を大きく割った円高が、真実日本の経済力をあらわしていると言うならば、国民一人一人をして生活の場で、はだで感ぜしめるのが政治の責任であります。それを感ぜしめないところに、国民の不満、政治不信がつのっていることを政府は真摯に反省すべきであります。
 以上、政府補正予算案に対する反対の理由をきわめて重点的に述べ、私の反対討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#29
○議長(安井謙君) 内藤功君。
   〔内藤功君登壇、拍手〕
#30
○内藤功君 私は、日本共産党を代表して、昭和五十三年度政府補正予算三案に反対の討論を行います。
 以下三点にわたり、反対理由を申し述べます。
 反対理由の第一点は、この補正予算は大企業本位、高度成長型の本年度当初予算の延長であり、今日の国民生活と日本経済の危機を打開できるものではないという点にあります。
 総理は、この補正予算案によって七%程度の経済成長は確実であるなどの言明を繰り返しております。しかし、国民が求めているものは、アメリカに約束した七%成長が達成できるかどうかということではありません。最大の問題は、今日の国民生活と日本経済の危機の原因は何か、また、その根本的な打開策は何かという点であります。
 長期不況と円高、深刻な失業と倒産など、今日の経済危機をもたらした根本の原因が、発達した資本主義国には類例を見ない低福祉、低賃金を土台とした大企業本位の高度成長政策、エネルギーと食糧の危機、そして国際通貨政策などに典型的にあらわれているわが国経済の深刻な対米依存にあることは、わが党が繰り返し指摘してきたところであります。したがって、今日の危機を打開する最良の道は、この低賃金、低福祉の体制を打破して、国民の所得を向上させ、不況と円高の原因を取り除き、経済の仕組みを国民本位の自主的で民主的な仕組みに転換させる以外にはありません。
 ところが、政府提案のこの補正予算案は、大企業本位、高度成長型の本年度当初予算の単なる延長にすぎません。このような予算が今日の国民生活と日本経済の危機を打開するものではなく、かえってこれを一層深刻なものとすることは明白であります。
 反対の第二の理由は、この予算案が国民に対してはきわめて冷酷であり、大企業に対してきわめて温かい内容のものであるところにあります。
 わが党は、衆議院におきまして、低所得者のための住民税減税を含めての一兆円減税と老齢福祉年金二万円への引き上げなどを内容とする組み替え案を提出いたしました。特に、一兆円減税は他の野党も賛成する国民共通の要求であったことは言うまでもありません。ところが、政府・自民党は、一部の党の協力によってこの減税要求を圧殺し、政府原案に固執してこれを成立させようとしているのであります。公共事業費一つをとってみましても、一般会計歳出追加額の約五割、三千五百十七億円が、新幹線、本四架橋、石油備蓄基地の建設など、大型プロジェクトに振り向けられる一方で、総理が第三の道と宣伝した文教・社会福祉関係整備費などはその三分の一以下にすぎません。大企業の減量経営を口実とした大量首切りを野放しにし、十分な雇用対策も講ぜず、倒産防止対策や不況地域対策もおざなりなものにすぎません。
 反対理由の第三は、政府が依然として国民に重税とインフレをもたらす国債増発政策をとり、将来国民に対して大増税を行おうとしているところにあります。
 国債の依存率が三七%を超えているにもかかわらず、政府はさらに三千億円もの長期国債の増発を盛り込んでおります。国債発行残高は、今年度末には予算規模をはるかに超える四十三兆三千億円と予想されております。このような状態が必ずインフレ高進と大増税の原因となるものであることは議論の余地がありません。ところが、総理は、魅力ある税制などと称して、最悪の大衆課税である一般消費税の導入に積極的な姿勢を示しております。これは、みずから引き起こしたいわゆるサラ金財政のツケをすべて国民に回そうということであり、断じて許すことができません。
 以上が本補正予算に反対する三つの理由であります。
 わが党は、すでに八月三十一日、政府に対して、補正予算と円高差益の還元に関する申し入れを行いました。また、九月十九日には、「経済危機の現局面と当面の経済政策」、これを発表いたしまして、不公平税制の是正、不要不急の経費の徹底的圧縮などによって三兆九千億円の財源を確保できるということを指摘しております。これこそ、今日の財政経済危機を真に打開する国民本位の道であります。この方向に沿って政府が経済財政政策を根本的に転換させることを私は強く要求するものであります。(拍手)
 最後に、私は、本予算案の審議の過程で、有事立法の制定をたくらみ、軍事ファシズムへの危険きわまりない道を急ぐ政府の意図が明白にされたことについて一言触れないわけにはいきません。
 そもそも有事法制研究は、ベトナム戦争後のカーター新戦略に対応した日米共同作戦態勢の急速な展開に伴い、朝鮮半島における戦争体制に焦点を当てて、わが国民を再び戦争の惨禍に巻き込みかねない危険なものであり、わが国の命運を左右しかねない重大問題であります。
 総理は、有事法制研究の一環として、将来、機密保護法も考えていること、その際、一般国民に対しても罰則適用を検討対象にするという答弁を行いました。さらに、軍事優先の立場から、土地・建物・物資の使用・収用、医療、運輸、土木建築業者に対する従事命令を発した際、これに従わない者に対する罰則を検討するということも明らかにいたしました。これは、総理がいかに憲法の枠内での研究だと強弁されましても、有事立法が憲法の基本的人権、財産権、国民の諸自由を踏みにじらざるを得ない憲法違反のきわめて危険なものであること、このことは、戦前の暗黒の歴史を顧みるまでもなく、明らかなことを証明しておると思います。また、このことは、有事法制研究に関して示された防衛庁の統一見解なるものが、国民の世論を一時鎮静化するための欺瞞的なものであることをも明らかにいたしました。日本共産党の追及で明確になった領空侵犯に対する防衛庁内訓一つとってみても、武器使用の権限を一線パイロットの判断に任せており、このことは、パイロットの判断と一発のミサイル発射で戦争に突入する危険性を包蔵したものであることを示しております。
 しかも、政府・防衛庁は、この秘密訓令、すなわち内訓の国会への提出をかたくなに拒否しております。このことは、政府・防衛庁の言うシビリアンコントロールなるものが、いかに実体のないものであるか、これを明らかにしたものであります。とともに、この態度は、米軍に追随し、また、わが国会に対するはなはだしい軽視であると言わなければなりません。(拍手)そうして、自衛隊は日本に対する侵略に対する有事の際に備えるものではなく、対米従属、違憲の軍隊であることを如実に証明したものであります。
 私は、福田内閣のこの危険な企てを厳しく糾弾するとともに、いま進められている日米共同作戦の研究、有事法制の研究、民間防衛研究のすべてを直ちに中止することを強く要求して、反対討論を終わるものであります。(拍手)
    ―――――――――――――
#31
○議長(安井謙君) 井上計君。
   〔井上計君登壇、拍手〕
#32
○井上計君 私は、民社党を代表して、ただいま提案されております昭和五十三年度補正予算の三案について、一括して反対の討論を行います。
 わが党が政府補正予算案に反対する最大の理由は、国民の大多数が期待し、切望していた一兆円の所得税減税の要求に対し、政府は全く耳をかさず、かたくなに拒否した態度は、余りにも独善的な政治姿勢であり、この政府原案では不況の克服はとうてい期待し得ないと判断したからであります。
 私は、去る四月四日、当院の予算委員会において、民社党を代表して、昭和五十三年度の当初予算三案に対し反対の意向を表明いたしましたが、その中で、公共投資一辺倒で景気の回復が可能であるという政府の考え方では、目標とする実質七%の経済成長の達成は不可能であると強く指摘をいたし、速やかに政策の転換を行い、補正予算の早期提出を提言をいたしておきました。長期にわたる大不況に苦しんでいる国民を一日も早く安定成長路線へ導くためには、今年度はまず大幅減税を行い、政府支出、個人消費支出、民間投資の適正なバランスを図らなければ目標の達成は不可能であることを強く主張したのであります。総理、もしあのとき、五十三年度当初予算の審議の際にわが党の主張を取り入れて修正を行い、大幅減税を実施していた場合、公共投資の成果も倍加して、四月以降の企業の倒産数は減少していたことは間違いないものと思われます。企業の倒産、縮小によって生じた失業者の数は、これまた確実に減少していたことでありましょう。
 総理は、昨年春以来再度にわたって、トンネルの出口がようやく見えてきました、いましばらくのしんぼうですと、国民に向かって言明してこられました。しかるに、残念ながら、総理の約束と経済見通しは物のみごとに外れてしまったではありませんか。総理は、このように再度にわたって見通しを誤り、その経済政策の失敗を各方面から批判されているのにもかかわらず、依然として政策の転換を一向に考慮しない理由は何ゆえでありましょうか。今国会においても、総理の説明では、われわれは全く理解できなかったのであります。
 わが党の一兆円減税の要求は、ただ単なる無責任な人気取り政策ではありません。先般、わが党が衆知を集めて編さんし、発表した中期経済計画中の財政五カ年計画は、すでに多くの専門家より強い賛意が寄せられております。すなわち、五十三、五十四の両年度は財政主導によって景気の回復に向かって全力投球を行い、そうして、しかる後、昭和五十五年度以降日本経済が立ち直り、新しい発展段階を迎えたときにおいて財政再建の体制づくりを行うという主張であります。総理、やせた鶏は卵を生まないのであります。栄養を与えなくては、いかに優秀な牛といえども乳の出は細いのであります。私は、わが党の提唱する所得税減税をかたくなに拒否した政府の姿勢の中には、余りにも近視眼的な財政政策を金科玉条と考える、メンツにこだわり過ぎた官僚的な態度がありありとあらわれていることを、はなはだ残念に思うものであります。
 申すまでもなく、政治の最大の目的は、国民の幸せを常に念頭に置いて努力することであります。そのためには、国民の持つ不満と不安を速やかに解消し、まじめに努力を続ける国民に明るい希望を与えなくてはならないことは言うまでもありません。ところが、残念ながら、長年にわたる深刻な不況から生じてきた政治への不信と国民の不安は、最近に至ってますます増幅しております。雇用不安は薄らぐどころか一層増大し、失業者は日を追うごとに増加しております。特定不況地域や輸出産地の中小企業者の窮状はいまさら言うまでもありません。総理、一日も早くこのような事態を改善しなければ、予期せざるゆゆしき事態が発生して社会的大混乱が起きることが憂慮されているのであります。
 総理が国際的にも強く公約されました七%の成長は、今度こそ絶対に達成されなければなりません。昨年度のように下方修正するということは、国民が認めないのみでなく、今回は国際的にも許されないのであります。予想しなかった円高のために見通しが狂ったと、このような、やむを得なかったというような言いわけは、今度はもう通用しないのであります。ことわざに、仏の顔も三度ということがあります。仏様でも三度だましたら怒ることはあたりまえ、罰が当たるのであります。過去二回総理の公約は破られております。三度目の正直、このことわざが立証されるように、総理、鋭意努力することを国民に改めて約束されるべきでありましよう。
 そこで、私はいま一度提言をいたします。この数年間、政府の予想した成長率がそのとおりに達成されたことは一度もありません。実態と乖離した官僚主導型の財政経済政策の失敗の結果であります。過ちはもうこれ以上繰り返してはなりません。この上は、従来の言動にこだわることなく、七%成長が確実に達成できる見通しを立てるためには、第二次補正の編成を急ぐべきであります。さらにまた、五十四年度の予算編成に当たっては、わが党の政策主張を取り入れることによって、国民の信頼を取り戻す政策を実現されるよう強く要望いたすものであります。
 さらに、いま一つ、これは警告をいたしておきます。
 大蔵省当局は、一般消費税の早期導入を企図しておりますが、もってのほかと言わざるを得ません。七%成長の達成が不可能と言われ、また、そのときには福田総理の政治責任をどうするかという論議が行われているときに、一般消費税のように明らかに不況に追い打ちをかける新税の創設を進めるがごときは、国民不在の政治のあらわれと言わざるを得ないのであります。万一、この新税を創設し、導入した場合、消費はさらに減退して、中小企業の経営は一層苦しさを加え、不況の中での物価高となって、国民生活は一段と深刻さを増すことは火を見るより明らかであります。財政健全化のために新税を創設する、あるいは増税を行うというやむを得ない場合でも、絶対忘れてならないことは、タイミングと、国民の合意を得ることが必要でありましよう。
 福田内閣の最大の公約であった、行政改革の断行によって歳出の縮小、経費節減の実行は、全く影をひそめてしまいました。不公正税制の改革も行わずして、不足だから取る、国民の負担増は当然とする大蔵当局の考え方は、封建時代における苛斂誅求の搾取政治と全く変わるところなしと断ぜざるを得ないのであります。一般消費税の創設は直ちに断念し、その計画を中止すべきことを、この機会に強く申し入れておきます。
 総理、あなたは今国会において有事体制のあり方についての質疑に対し所信を述べられましたが、総理の有事体制に備えての立法化の必要性については、私も全く同感であり、総理の、国益を守り、国民の利益と自由と平和を守るためには、万々が一に備えて十分なる体制づくりをすべきというお考えに対しても、大いに賛意を表するものであります。(拍手)そのためにも、わが党が一昨年来要求している防衛委員会を速やかに衆参両院に設置することを改めて提案をいたしておきます。
 願わくば、総理のこの先取りの思想を、国民がひとしく切望している景気の回復、雇用不安の解消のためにも、ぜひとも取り入れていただきたいと思うのであります。
 国民の不安を解消するためにはどうすべきか、いま一度真剣に検討されると同時に、わが党の主張を素直に受け入れて、直ちに政策の転換を行うよう強く要望して、私の反対討論を終わります。(拍手)
#33
○議長(安井謙君) これにて討論は終局いたしました。
 これより三案を一括して採決いたします。
 表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#34
○議長(安井謙君) 投票漏れはございませんか。(「まだまだ」と呼ぶ者あり)――投票漏れはございませんか。――投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#35
○議長(安井謙君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#36
○議長(安井謙君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十八票
  白色票          百二十五票
  青色票           百十三票
 よって、三案は可決されました。(拍手)
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百二十五名
      安孫子藤吉君    青井 政美君
      浅野  拡君    井上 吉夫君
      伊江 朝雄君    岩動 道行君
      石破 二朗君    石本  茂君
      糸山英太郎君    稲嶺 一郎君
      岩上 二郎君    岩崎 純三君
      上田  稔君    上原 正吉君
      植木 光教君    江藤  智君
      衛藤征士郎君    遠藤  要君
      遠藤 政夫君    小澤 太郎君
      大石 武一君    大島 友治君
      大鷹 淑子君    大谷藤之助君
      岡田  広君    長田 裕二君
      加藤 武徳君    梶木 又三君
      片山 正英君    金井 元彦君
      金丸 三郎君    上條 勝久君
      亀井 久興君    亀長 友義君
      河本嘉久蔵君    木村 睦男君
      北  修二君    久次米健太郎君
      楠  正俊君    熊谷太三郎君
      熊谷  弘君    源田  実君
      小林 国司君    古賀雷四郎君
      後藤 正夫君    郡  祐一君
      佐々木 満君    佐藤 信二君
      斎藤栄三郎君    斎藤 十朗君
      坂野 重信君    坂元 親男君
      山東 昭子君    志村 愛子君
      嶋崎  均君    下条進一郎君
      新谷寅三郎君    菅野 儀作君
      鈴木 正一君    鈴木 省吾君
      世耕 政隆君    園田 清充君
      田代由紀男君    田原 武雄君
      高橋 圭三君    高橋 誉冨君
      高平 公友君    竹内  潔君
      玉置 和郎君    塚田十一郎君
      土屋 義彦君    寺下 岩蔵君
      戸塚 進也君    徳永 正利君
      内藤誉三郎君    中西 一郎君
      中村 啓一君    中村 太郎君
      中村 禎二君    中山 太郎君
      永野 嚴雄君    夏目 忠雄君
      鍋島 直紹君    成相 善十君
      西村 尚治君    野呂田芳成君
      長谷 川信君    秦野  章君
      初村滝一郎君    鳩山威一郎君
      林  寛子君    林  ゆう君
      原 文兵衛君    桧垣徳太郎君
      平井 卓志君    福岡日出麿君
      福島 茂夫君    藤井 裕久君
      藤井 丙午君    藤川 一秋君
      二木 謙吾君    降矢 敬義君
      降矢 敬雄君    細川 護煕君
      堀内 俊夫君    堀江 正夫君
      真鍋 賢二君    前田 勲男君
      増岡 康治君    増田  盛君
      町村 金五君    丸茂 重貞君
      宮田  輝君    最上  進君
      望月 邦夫君    森下  泰君
      八木 一郎君    安田 隆明君
      山崎 竜男君    山内 一郎君
      山本 富雄君    吉田  実君
      柿澤 弘治君    円山 雅也君
      森田 重郎君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百十三名
      阿具根 登君    青木 薪次君
      赤桐  操君    茜ケ久保重光君
      秋山 長造君    穐山  篤君
      案納  勝君    上田  哲君
      小野  明君    大木 正吾君
      大塚  喬君    大森  昭君
      粕谷 照美君    片岡 勝治君
      片山 甚市君    勝又 武一君
      川村 清一君    久保  亘君
      栗原 俊夫君    小谷  守君
      小柳  勇君    佐藤 三吾君
      坂倉 藤吾君    志苫  裕君
      瀬谷 英行君    田中寿美子君
      高杉 廸忠君    竹田 四郎君
      対馬 孝且君    寺田 熊雄君
      戸叶  武君    野口 忠夫君
      野田  哲君    浜本 万三君
      広田 幸一君    福間 知之君
      松前 達郎君    丸谷 金保君
      宮之原貞光君    村沢  牧君
      村田 秀三君    目黒今朝次郎君
      森下 昭司君    矢田部 理君
      安恒 良一君    安永 英雄君
      山崎  昇君    吉田忠三郎君
      吉田 正雄君    和田 静夫君
      阿部 憲一君    相沢 武彦君
      和泉 照雄君    内田 善利君
      太田 淳夫君    柏原 ヤス君
      上林繁次郎君    黒柳  明君
      桑名 義治君    小平 芳平君
      塩出 啓典君    渋谷 邦彦君
      白木義一郎君    鈴木 一弘君
      田代富士男君    多田 省吾君
      中尾 辰義君    中野  明君
      二宮 文造君    馬場  富君
      原田  立君    藤原 房雄君
      三木 忠雄君    峯山 昭範君
      宮崎 正義君    矢追 秀彦君
      矢原 秀男君    渡部 通子君
      市川 正一君    上田耕一郎君
      小笠原貞子君    神谷信之助君
      河田 賢治君    沓脱タケ子君
      小巻 敏雄君    佐藤 昭夫君
      下田 京子君    立木  洋君
      内藤  功君    橋本  敦君
      安武 洋子君    山中 郁子君
      渡辺  武君    井上  計君
      木島 則夫君    栗林 卓司君
      三治 重信君    田渕 哲也君
      中村 利次君    藤井 恒男君
      向井 長年君    柳澤 錬造君
      和田 春生君    青島 幸男君
      市川 房枝君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    野末 陳平君
      江田 五月君    田  英夫君
      秦   豊君    加瀬  完君
      前島英三郎君
     ―――――・―――――
#37
○議長(安井謙君) この際、日程に追加して、
 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法及び激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部を改正する法律案(災害対策特別委員長提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○議長(安井謙君) 御異議ないと認めます。
 まず、提出者の趣旨説明を求めます。災害対策特別委員長川村清一君。
    ―――――――――――――
   〔川村清一君登壇、拍手〕
#39
○川村清一君 ただいま議題となりました天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法及び激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 御承知のとおり、わが国は世界でも有数の災害国であり、毎年自然災害により幾多のとうとい人命と貴重な財産が失われておりますことは、まことに遺憾にたえないところであります。
 特に、六月十二日の宮城県沖地震、六月中旬から下旬に至る梅雨前線豪雨及び高温による激甚災害が発生し、振興著しい仙台市とその周辺地域及び新潟県等において、中小企業者、農林漁業者等はきわめて甚大な被害を受け、今日の社会経済情勢の変化の中でその生活再建はきわめて深刻な事態となっているのであります。
 このような被災者に対する救済策としましては、天災融資法及び激甚災害法がありますが、最近における農林漁業者、中小企業者等の経営の動向及び経済規模の拡大等から見て、現行の被害農林漁業者、被害中小企業者等に対する貸付金の限度額では、災害時に必要とする経営再建のための資金需要に対して必ずしも十分に対応し得ている状態とは言いがたいのであります。
 以上の観点から、今回の激甚災害を機会に、農林漁業者、中小企業者等の災害による資金需要の増大に対処するため、これらの者に貸し付けられる資金に係る貸付限度額の引き上げ等を内容とする法律案を提出することとした次第であります。
 次に、法律案の要旨について御説明申し上げます。
 まず、天災融資法の改正でありますが、第一点は、被災農林漁業者に貸し付けられる経営資金の貸付限度額の引き上げについてであります。すなわち、従来都府県にあっては八十万円、北海道にあっては百四十万円、政令で定める資金の場合は二百万円、政令で定める法人に貸し付けられる場合は千万円、漁具の購入資金の場合は二千万円と定められている貸付限度額を、いずれも二倍の額に引き上げるものとし、それぞれ百六十万円、二百八十万円、四百万円、二千万円、四千万円とすることであります。
 第二点は、被害を受けた農業協同組合、森林組合、水産業協同組合等に貸し付けられる事業資金の貸付限度額の引き上げについてであります。すなわち、従来単位組合にあっては千万円、連合会にあっては二千万円と定められている貸付限度額を、いずれも二倍の額に引き上げるものとし、それぞれ二千万円、四千万円とすることであります。
 次に、激甚災害法の改正でありますが、その第一点は、激甚災害における天災融資法の特例措置に関する規定を改め、激甚災害の場合の経営資金及び事業資金の貸付限度額について、いずれも従来の二倍の額に引き上げるものとし、経営資金につき、都府県にあっては二百万円、北海道にあっては三百二十万円、政令で定める資金の場合は四百八十万円、政令で定める法人に貸し付けられる場合は二千万円、漁具の購入資金の場合は四千万円とすることとし、事業資金につき、単位組合にあっては四千万円、連合会にあっては六千万円とすることであります。
 第二点は、中小企業者等に対する資金の融通に関する規定を改め、従来激甚災害を受けた中小企業者については四百万円、協業組合及び中小企業等協同組合その他の団体については千二百万円と定められている貸付限度額を、いずれも二倍の額に引き上げるものとし、それぞれ八百万円、二千四百万円とするとともに、その貸付金利については「年六・二パーセントの利率」を「年六・二パーセントを超えない範囲内において政令で定める利率」に改めるものとすることであります。
 なお、経過措置といたしまして、昭和五十三年六月一日以後に災害資金の融通措置を講ずべく指定された天災または災害につきまして遡及して適用するものとすることといたしております。
 なお、当委員会におきましては、古賀個人災害対策小委員長より草案の説明があり、引き続きこれを審査し、内閣の意見を聴取した後、全会一致をもってこの草案を委員会提出の法律案とすることに決定した次第であります。
 以上が本法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ速やかに御可決いただきますようお願い申し上げる次第であります。(拍手)
#40
○議長(安井謙君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#41
○議長(安井謙君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#42
○議長(安井謙君) この際、日程に追加して、
 千九百七十一年の国際小麦協定を構成する小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書の締結について承認を求めるの件を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○議長(安井謙君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長菅野儀作君。
    ―――――――――――――
   〔菅野儀作君登壇、拍手〕
#44
○菅野儀作君 ただいま議題となりました一九七一年の国際小麦協定の第四次延長議定書につき、外務委員会における審議の経過と結果を御報告いたします。
 この議定書は、これまで三回にわたって延長されてきた一九七一年の国際小麦協定の有効期間をさらに一年間延長しようとするものであります。なお、同協定は小麦貿易規約と食糧援助規約の二つより成りますが、わが国は食糧援助義務に関し、これまでと同様「米または農業物資の形態で援助を行う」旨の留保を付しております。
 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知を願います。
 本日質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#45
○議長(安井謙君) これより採決をいたします。
 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#46
○議長(安井謙君) 過半数と認めます。よって、本件は承認することに決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
 午後七時五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト