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1947/09/30 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 労働委員会 第9号
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1947/09/30 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 労働委員会 第9号

#1
第001回国会 労働委員会 第9号
  付託事件
○職業安定法案(内閣送付)
○労働基準法の適用除外規定設定に関
 する陳情(第二百五十二号)
○失業手当法案(内閣送付)
○失業保險法案(内閣送付)
○企業再建整備その他に関する陳情
 (第三百四十三号)
○労働基準法第四十條の特例に関する
 陳情(第三百四十四号)
  ―――――――――――――
昭和二十二年九月三十日(火曜日)
   午後一時二十九分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○失業保險法案
○失業手当法案
  ―――――――――――――
#2
○理事(堀末治君) それではこれから委員会を開催いたします。政府委員の一通りの御説明が終つた次第でありますから、御質問に移りたいと思います。
#3
○政府委員(上山顯君) 先般大臣から保險法手当法の提案理由を御説明いたしまして、尚私から補充いたしまして主な條項についての御説明をいたしたわけでございますが、尚そのとき申上げませんでしたことで、大体これによりましての保險の経費がどのくらい掛かりまするかという概算を申上げたいと思います。
 それで先ずこの平年度につきまして、即ち普通の年につきましてのことを申上げたいと存じます。
 その前に被保險者の概数を申上げたいと思います。被保險者の概数といたしましては、先だつても申上げましたように、被保險者の範囲は一應この法律では官吏公吏等も含むことにいたしました。但し官吏公吏等につきましては、離職の場合に給與いたします諸給與の内容が、この失業保險の内容と同じ程度以上であります場合には、これを被保險者といたさないということに相成つておるわけでございます。それで大体の私たちの考えといたしましては、官公吏につきましては、これらの退職時の給與を改めまして、最少限度失業保險法の給與と実質上同程度以上のものにいたしまして、この保險から除外いたしたいと考えておりますが、その数を一應申上げまして御参考に供したいと思います。保險の被保險者は、民間だけで約四百七十万の予定でございます。それに國並に公共團体の現業、即ち鉄道、逓信でございますとか、專賣局等でございますが、そういう現業の数が國、公共團体を通じまして約百二十万でございます。概数でございます。それから現業以外の官吏、公共團体職員が約八十万でございます。但しこの中には教育関係の職員が入つておりません。即ち民間のものが四百七十万、現業が百二十万、現業以外が八十万ということでございまして、全部合計いたしますと六百七十万ということに相成るわけでございます。
 それから船員につきましては、この間御説明いたしましたように、この失業保險法適用からは除外することになつております。その数を御参考までに申上げますと、十四万ございます。
 それで経費の概算といたしましては、一應國、公共團体のものを含めません民間だけのものについて御説明いたしたいと思います。
 そういたしますと、被保險者の数は今申しましたように四百七十万でございます。それから失業者がどのくらい出るかということは、これは一番むずかしい問題でございます。それでいろいろな数字なり、又私たちがこの行政に携わつての経驗等からしまして、一應被保險者の中でいつもその十%に当るものが失業者として存在をしておる、こういう想定をいたしております。即ち四十七万がいつもおります失業者の数ということになります。
 それで、これは一年間にどれだけの離職者が出るかという数字とは違うのでございまして、仮に一年間に出ますところの離職者としましては、百万以上でございましても、それが又外の場所へ就職をするというようなことになりまして、結局四百七十万という被保險者であつた者の中で、失業者である者は四十七万、かような数に想定をいたしておるわけでございます。
 ところが、そういう失業者になりました者の中でも、六ケ月未満の資格期間、六ケ月未満しか勤めていなくて、未だ受給資格者としての資格期間を満了してないという人もございますし、待期中の者もありますし、それから百八十日の給付を貰いました場合には、そのあとは最早給付が貰えないということがございますし、この間御説明いたしましたようないろいろな給付の制限の規定がありますし、それから本人が全然安定所へ出頭して参らんというような者もありまするし、そういういろいろな数を、これもなかなかどの程度になるかということはむずかしいのでございますが、概数といたしまして失業者予定数四十七万の約半数はそういう受給されない人だろう。即ち半数だけがいつも受給されておる人だろう、こういう仮定をいたしまして受給者の予定数を二十三万五千と抑えております。
 それからもう一つは標準報酬でございますが、これも賃金がどのようになるかによりまして金額が変つて参るわけでございますが、一應只今千八百円ベースということをいつておりますので、標準報酬月額の平均が千八百円になると仮定いたします。
 それから給付の月額は、原則はそれの百分の六十でございまして、下の方は百分の八十まで上げることができる、上の方は百分の四十まで下げることができる、かようになつておるわけでございまするが、むしろ百分の六十よりも比率が上りますものの方が多かろうと思いまして、大体百分の六十六ということで保險料率は計算いたしております。それを勘定のいいような概算で申上げますと、給付月額の平均は千二百円ということになります。從つて二十三万五千の人に毎月千二百円ずつ支給するということになりますと、年額といたしましては三十三億八千四百万円という数字に相成ります。それでその中、國が三分の一を國庫負担金として持ち、あとの三分の一ずつを事業主、被保險者がそれぞれ保險料として納めるということに相成ります。そういたしますと、國の負担といたしましては、三十三億八千四百万円の三分の一でございますので、十一億二千八百万円というのが、保險給付金の三分の一として國が負担すべき金額でございます。その外に事務費が仮に給付金の一割ということを見込みますと、約三億ということになりまして、國庫負担は総額で十四億二千八百万円、かような数字でございます。これが民間のものだけを対象にいたしました場合の國の負担額でございます。
 官吏、公共團体は先刻申上げましたように、実質上失業保險と同じような内容の給與を離職所に支給するような方法を別に考えまして、失業保險の被保險者からは除きたいつもりでございますが、仮にそれも全部被保險者といたします場合は、先刻申上げましたように被保險者の数は六百七十万ということであります。そういう場合には前と同じような方法で計算をいたしますと、給付支給の総額は四十八億二千四百万円となります。それで國の負担といたしましては給付総額の三分の一として十六億八百万円という金額が負担額となつて参ります。それから事務費といたしまして四十八億の約一割といたしまして四億五千万円というものになります。その外に、この場合には、國としましては國に使用しておりますものの事業主の立場での保險料というものを負担しなければなりません。それが官公吏二百万の中、官吏が、國に使用されますものが百五十万、それに対する保險料に相当する額が三億六千万円、それで全部を含めましての國の負担額は二十四億一千八百万円、かように相成つております。これが平年度即ち普通の場合の一年間での保險料総額なり、國の負担額でございます。
 それで昭和二十二年度、今年の問題といたしましては、仮に十月一日から実施するといたしまして、あと六ケ月余りございますが、保險料といたしましては、今申しましたような割合での、結局半年分の保險料が收入として入るわけでございます。ところが、歳出の方では、嚴格な意味での失業保險金は、今年はまだ資格期間の六ケ月というのが完了しておりませんので、保險給付は本年はまだ始まらないのでありまして、それに代りまして、先だつて申します通りに、失業手当金を支給するわけでございます。その手当金といたしましては、御承知のように待期が一月ございますので、大体五ケ月分ということになります。さように考えますと、失業手当金としまして支給すべき金額は十億に足らない金になるのでございます。
 本年度といたしましては、失業者がどの程度出ますかもはつきりしないわけでございますが、いわば安全を見込みまして、予備に相当の金を残す考えでございまして、結局総額としまして、船員関係のものを含めまして、十五億ということで一應閣議では決めておりますが、そのうち船員関係約四千五百万円が十五億の中から控除されるということになります。但し昭和二十二年度の分につきましては、まだ予算案といたしまして関係方面にいろいろ折衝中でございますので、最後的には未だ決定を見ていない次第でございます。
 大体といたしましてはそのような数字で只今進行いたしております。
#4
○理事(堀末治君) いかがでございます。本会議のベルがなりましたから、それでは本日はこの程度で散会したいと思いますが……
#5
○理事(堀末治君) ではこれにて散会いたします。
   午後一時四十六分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           堀  末治君
           栗山 良夫君
   委員
           千葉  信君
           荒井 八郎君
           平岡 市三君
           紅露 みつ君
           深川タマヱ君
           奥 むめお君
           竹下 豐次君
           早川 愼一君
           姫井 伊介君
           穗積眞六郎君
           中野 重治君
  政府委員
   労働事務官
   (職業安定局
   長)      上山  顯君
ソース: 国立国会図書館
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