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1947/10/10 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 労働委員会 第11号
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1947/10/10 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 労働委員会 第11号

#1
第001回国会 労働委員会 第11号
  付託事件
○職業安定法案(内閣送付)
○労働基準法の適用除外規定設定に関
 する陳情(第二百五十二号)
○失業手当法案(内閣送付)
○失業保險法案(内閣送付)
○企業再建整備その他に関する陳情
 (第三百四十三号)
○労働基準法第四十條の特例に関する
 陳情(第三百四十四号)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月十日(金曜日)
   午前十時三十五分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○失業手当法案
○失業保險法案
○一般労働問題に関する調査承認要求
 に関する件
  ―――――――――――――
#2
○理事(栗山良夫君) それでは只今から昨日に引続きまして失業保險法案並びに失業手当法案の逐條的な質疑に入りたいとこう思います。本日委員長は登院中でございますが、昨日の労働委員会の申合せによりまして只今運営委員会の方へ出席して頂いておりますので、委員長が來られるまで私が委員長の代理の席に着かして頂くことにいたします。
 それでは昨日は第一章のところに入つたのでございますが、全部盡さないで散会をいたしました。從いまして第一章の残部から開始いたしたいと、こう考えます。
#3
○姫井伊介君 逐條ですね。もうすでに質問があつたかも存じませんが、第四條の「給料及びこれらに準ずるもの」というのにはいろいろの手当は含むのでありますかどうか。それから第七條の第二行目の「恩給、退隱料その他これらに準ずる」とありますが、恩給はよいとして、退隱料などは、一時的の支給のものではないか。そういう場合には、この被保險関係がどういうふうになりますか、お尋ねいたします。以上です。
#4
○政府委員(上山顯君) 第四條の賃金、給料及びこれらに準ずるものの範囲といたしましては、名称としましては手当とかその他いろいろな名称がございますものも、原則的には全部入れたいつもりでございます。但し臨時に支給されるものでございますとか、三ケ月の期間を超えて支給されるものでありますとか、それから現物給與の一部等についてはこれを除外したいつもりでございまして、そういう細かい細目の点を政令で決めたいと思います。尚具体的に申しますと、只今まで健康保險、厚生年金等におきましては家族手当が入りませんでしたが、今度こちらでは家族手当等もはつきり入れたいと思つております。
 それから第七條の点でございますが、この恩給とか退隱料とかその他どういう名義でございましてもこれが養老年金のような性質のものでございますと、必ずしもこの失業保險金の役目を果すということは言えないかとも思いますが、名義は恩給、退隱料という名義の中に包含されておりましても、一時金的の性質を持つておりまして、その内容が失業保險金の内容と同じような働きをいたすものは、政令を以ちまして考えて参りたい。かように考えております。
#5
○堀末治君 この法律と、それから現在いろいろな会社あたりで行われておる或いは退職金、或いは解雇手当とか、そういうものに対するこう関係と申しますか、それに対する政府のお考えは如何でありましようか。
#6
○政府委員(上山顯君) 退職金等につきましては、現在会社等もいろいろございますが、それらは多くは勤続年限等を考慮いたしましてのものが多いのではないかと思います。ところがこの失業保險金につきましては、苟くも六ケ月以上の資格期間を持ちましたものは、同じように失業期間中は失業保險金を支給するということになつておりまして、若干その間に役目が違つて参るのじやないかと思います。それから解雇手当につきましては、これは労働基準法にも規定がございますが、三十日以上の予告期間があります場合には、全然支給しない。予告がない場合に初めて三十日分に相当する解雇手当を支給するというような規定になつておりまして、その他それぞれ別の役目を持つておるという関係がございますので、この失業保險法ができましたからといつて、今までありました退職金なり解雇手当等を全部なくすというようなことは考えておりません。但し現実に工場等におきまして解職をするというような場合に、どの程度の退職金を支給するがよいか、又基準法の工場の解雇手当以上のどの程度の手当を支給するがよいかというようなことは、いろいろ議論があると存じます。そういう場合の國の失業保險におきまして、こういう程度の失業保險金が支給されるかということが決まつておりますると、当然その退職金なり解雇手当をどの程度支給するがよいかといつて判断をいたします前提には当然なつて参ろうと思います。そういう意味で退職金と解雇手当との制限を成るたけ標準化すると申しますか、そういう働きは現実にはあると思いますが、この保險法ができましたために、そういうものを整理するというようなことは特別考えておりません。
#7
○中野重治君 皆さんの質問が第二章にも入つておるようですが、第二章に入つてよければ私もあるのです。
#8
○理事(栗山良夫君) 第一章は、それでは非常に短こうございますし、第二章との関聯もございますので、第二章に移つてもよろしうございましようか……。それでは第二章に移ります。
#9
○中野重治君 第二章の第六條に、失業保險法の方ですが、被保險者に包括される仕事の部分が(イ)から(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)、(ヘ)、(ト)に、且つ一、二、三とあるのですが、その中からは土建業、農林畜産、水産、映画演藝、通信、教育調査研究事業、保健衛生、そういうものが除かれておりまするし、それから日雇労働二ケ月以内の臨時労働、四ケ月以内の新設労働者というものが、強制保險からも任意包括保險からも除外されておりますが、なぜ除外されなければならんかという理由と、それからこの除外されておる人々を想定した場合どれくらいの数になるかということ、それから第八條では第六條の規定以外の場合のものに触れておりますが、この場合は、「第六條に規定する事業以外の事業所の事業主は、労働大臣の認可を受けて、」云々という項目がありますが、この場合、これが事業主に委ねられて、その事業所に雇われておる從業員に委ねられないのはなぜであるか、その点伺いたい。
#10
○政府委員(上山顯君) 第六條の強制当然適用から御指摘になりましたような事業を除外いたしました理由としましてはこの日雇労務でございますとか、それから土建というのは大体日雇労務と非常に密接な関係でございますが、そういうものにつきましては保險技術上と申しますか、保險料の徴收でございますとか、報酬の定め方でございますとか、そういう点は適用が非常に困難な事情もございまして、殊に業務の事業所が非常に位置がはつきり決まつてないというような関係がございまして、いろいろ適用上困難な点がございまして、從來健康保險、厚生年金等におきましても、こういうものを除外いたしておるわけでございます。又農林等におきましては比較的こういう失業問題というような問題も現状におきましては少いのでございまして、尚健康保險、厚生年金等におきましても、それらの法律の適用の必要が少いというので現に規定除外されておるわけでございます。それでこの第六條の適用事業につきましては、これは文字の表現としましては基準法の文字が使つてございますが、実質的な適用範囲としましては從來の健康保險なり更生年金なりと全然同じ適用範囲にいたしておりまして、一應私たちとしましては、今出発するに際しましては適用上の実際の困難等のことも考えましてこの程度で出発をいたしたいとかように考えております。但し健康保險なり更生年金なりとも相並べまして少し適用を拡張する必要がありますれば、將來十分更に檢討しました上で法律改正の手続を取つて参りたい、かような考えでございます。但しこの日傭労務につきましては、第十條にございますように、常傭的になりましたものは日傭なり或いは臨時雇であるに拘わらず、被保險者に入れることにいたしておりまして、日傭の名儀を借りまして実質上常傭的なものを適用上から除外するということがないようにいたしたいつもりでございます。尚この十條の日傭なり臨時雇の適用いたしますやり方からも健康保險法等に傚いましてそれと調子を合してやつております。
 それからもう一つ除外されますものの数でございますが、只今手許にはつきりした数字を持つておりませんので必要ございますれば後程御報告いたします。それから第八條の点でございますが、これはいわゆる任意包括でございまして、一人々々の労働者が保險に入りたいというものは、例えば整理されます前にその人だけが急に保險に入つて來るというようなことと、失業する機会が多いようなものだけが失業保險の被保險者になるというようなこともありまして、普通保險で逆選択というようなことを申しておりますが、そういうことはそういう意味からも適当でないし、又事務的にもそこまではとても手が届かないというので、これも健康保險、更生年金といずれも包括被保險者ということにいたしまして、その事業場におりますものを全部纒めて被保險者にするということに相成つておるわけでございます。從いまして一人一人の從業員からその認可を申請さすのではございませず、事業主の方から纒めてさしたい、こういうつもりでございます。但しこの第二項にもございますように、從業員の同意を得なければならぬことになつておりますし、それから第三項にあります点は、自分の、從業員の希望がある場合には申請をしなければならないということになつております。これは從來健康保險等では特にこういう規定を設けませずに、実質上こういう趣旨で運用されることを希望しておつたのでありますが、今囘失業保險法におきましては、法律上はつきり、多数が希望した場合には必ず被保險者にいたすということの申請を事業主がやらなければならぬ。かような規定にいたしたわけでございます。
#11
○山田節男君 今囘初めてこういつたような失業保險法案が上程されて、これは日本としては非常な冒險をおかすことを意味するのでありますが、その中でこの失業問題は、殊に差迫つた大量の失業ということを控えておりまして、この殴米諸國が、平常時の経済下における失業対策、從つてそれとしての失業保險、それから日本のような非常にアブノーマルな経済情勢においての失業対策ということと、それからもう一つ、社会保障的な観念から見て社会保險の観点からこの失業保險を見て行く、大体こういうふうに見て行く必要があるのではないか。私はそういう前提から、以後御質問申上げる。
 第三條でありますが、第三條の失業の定義でありますが、「被保險者が離職し、」これは第二項に定義がありますが、「労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、」これが各國の失業保險論者にとつて、実に困るというのです。この点におきましては、諸外國の立法例を見ますると、実際上非常にむづかしい問題でありまして、いろいろな規定をいたしております。ただここでは労働の意思及び能力を有するにも拘わらずと、こういうふうに極めて簡單に謳つてあるのでありますが、これは立案者の方面から見まして、ここで実際の、例えば職業安定所におきまして、失業登録をしたから、そうしてここに出張して手帳に捺して貰う、こういうようなことから、それだけのことでは私は労働者の、労働の意思及び能力があるということは、認定は甚だむづかしいと思うのでありますが、殊更こういうように簡略化された理由は何か、政令か何かおいてこれを確定できるような……これは非常にむづかしいのですが、どういうようにカヴアーするかということが、何か御腹案があるか、どうか、あれば一つ御説明願いたい。
#12
○國務大臣(米窪滿亮君) これは山田さんの御説明のように考えれば非常に複雜でございまして、例えば経済状態も考えなければならない。或いはもつと掘り下げて行けばいわゆる日本の國策及びそれといわゆる立地計画といいますか、人口政策といいますか、そういつたことまでも考えが行くのです。そういうことをこの法律に、一つの條項に纒めて書くということは、到底困難でありまして、從つて多少アムビギユアスな点があるかも知れませんが、こういう工合に抑えたのであります。即ち憲法で、各人は公共の安寧に背かない限り職業の選択ができる、この精神をここに表わしたのであります。
#13
○山田節男君 今の御説明は尤もでありますが、私はこの失業保險の、失業の行政の問題としてお尋ねしておるのでありますが、まだ日本においてはこの失業保險の行政が行われていないのでありますから、未経驗でありますから、私は敢えてこれを断言しようとはいたしませんが、実際の諸外國でやつている失業保險行政の実情を見まするというと、この労働の意思及び能力があるというだけで、それを失業者ということは、私は至極簡略過ぎるのではないか。これは大臣には無理かも存じませんけれども、他の政府委員から、いろいろ研究されておることと思いますから、政令か何かで、もう少し、この簡略せる点を……、要は失業保險の範囲、それから失業被保險者の利益を擁護する、これをお伺いするのであります。
#14
○國務大臣(米窪滿亮君) 労働の意思及び能力ということは誰が判定するかということになつて來ますと、非常にむづかしい問題であります。経済学的には、或いは医学的にも、又社会学的にも、いろいろ問題が起つて來るのであります。我々はそう問題を深く掘り下げて紛糾せしめることのないように、とにかく常織的に本人が申出て、いわゆる求職を申し出て、而もそれがノーマルな、いわゆる体力或いは精神状況、そういつた状況で、本人の希望意思を確めて、それが労働する意思があり、又それだけの体力がある。こう係官の認定したときに、而もそれは職業がない。これで以て失業として解釋しておるのであります。別に法令によつて、どういう場合、こういう場合と書く考えはありません。
#15
○山田節男君 それでは申上げますがこの一体失業の認定を職業安定所でやる。そういうことになつた場合に、労働の意思があるか、或いは能力があるか、意思があつても主観的のもので、失業手帳に記帳されただけでは、実際意思ということができるかどうか、私は認定はむづかしいと思います。それから能力があるということでありますが、能力ということも如何ようの意味があるか、若し失業資格者が失業しまして、保險の給付を受けておりながら、一週間に二日とか三日とかいうような仕事を見付けまして、それをやつておりながら、尚失業保險の給付を貰えるか、即ちそれは失業者として他の方面に使えるかどうか。例えば織物をやつております織物師のようなものでありますが、そういう者が失業した場合に、これは織る能力はあるかも知れませんけれども、能力は他に利用するというようなことはできない。例えば、西陣織物をやつておる者とか、或いは貴金属の方の仕事を多年やつておつた者は、他に利用ができない、そういう意味の能力もあるだろうと思います。專門にぶつかりまして。それでありますから、これは一例でありますが、第六條に言つておられる失業被保險者たるべき範囲において伺つて、行政上そういう運用は多々あるだろうと思います。この点は私は若し大臣の仰しやるようなことでお考えになつていないならば、それこそ政令において、そういうものの細則を決めて置かないと、丁度これは今日の生活保護法が非常に濫費に陥つている。文句は簡略でありますが、非常に濫費されておる。あれを思い出して御質問申上げたのであります。
#16
○國務大臣(米窪滿亮君) 大体この三條は、如何なる場合に如何なる人を失業であり、失業者であるということを、大体総括的に決めたものでございまして、いま山田委員の御指摘になつたような問題、例えば二十一條で以て、いわゆる今まで失業者、前にその労務者が得ておつた労働條件であるとか、或いは仕事の種類であるとか、そういつたことと相当離れて、その間に相当の差異のある者に対しても、職業紹介をなし得べきものであるかどうかというような規定、即ちそれは失業に非常に関係のある問題になつて來るのですが、これについては、ここに二十一條で決めている。この場合も、この法案の起算委員会では、相当問題になつたので、日本の今日の現状と比べて、他のいわゆる先進國といいますか、経済問題、労働問題について、いろいろの條件から見て、日本よりも惠まれている國々の規定に從うべきであるか、或いは日本の今日の情勢から見て更に一段落すべきだ。こういうことでいろいろ論議がありましたが、例えば二十一條の第一号の「受給資格者の能力からみて不適当と認められるとき」、こういつた問題のときに、英語でいうイントレラブル・シーバーという言葉を使うならば、或いはアンスータブル・レーバーこういうふうにすべきか、このカテゴリーについては非常に問題になつたのでありますが、結局はやはり日本もたとい今は敗戰國であり、いろいろの條件が呼ばれておる。これはアンスータブルの程度に止むべきである、こういう工合に委員会の意向が決つた。そこでそうかといつて労務の配置轉換というものの配置轉換をなし得る余裕も非常に狭くすることはいけないのであつて、これは本人の意思を聽き、そうして本人の意思によつては前の給料よりも非常に安い仕事、或いは前の仕事とは相当懸け離れておつても本人の意思がそれで我慢する。全然違つた職ではいけないが、多少でも類似点のある仕事に本人がそれに進んでやる場合においては就職を斡旋することができると、こういう工合に考えておるので、このことについては濫給であるとか或いは非常に就職の期間を狹ばめるようにして行きたいとこういう工合に考えております。
#17
○山田節男君 今の第三條に関する労働大臣の説明は、尚二十一條のときに関連して又御質問申上げることにしまして一應打切りまするが、その次に第六條の失業保險の被保險者の範囲でありますが、これには第三國人を含むのか或いは年齢はどうするのか、それから本法においては被保險者たるべき最低の收入というものに対する規定を欠いておるが、これはどういう理由で欠いておるか、それからこの十條には二箇月の期間以内にこれを雇用した者、こういうような規定があります。併しながらこの徒弟はもつと廣い意味の二年も三年もこの基準法が今後適用されることになりますと、この徒弟に対する年齢から申上げますと、十五歳以上の被保險者が出るんじやないかと思いますが、そういうことに対する御対策をどうやるかこの点をお尋ねしたい。それから併せて性の問題ですが、男女性の問題ですが……。
#18
○政府委員(上山顯君) 適用範囲でございますが、第三國人も入ることに考えております。それから年齢の点につきましては、これも実はいろいろ議論がございまして、社会保險制度調査会以來、最低年齢なり最高年齢を定めようではないかという意見もあつたのでございますが、最低年齢につきましては、労働基準法等に規定もございますし、苟くもこれらの事業場に雇われておるものについては、年齢の制限は寧ろ設けない方がいいのじやないかという結論に到達いたしまして、適用年齢に制限を設けなかつた次第でございます。それから最低の收入の点につきましても、苟くもそれが本人の定職として考えられます以上は收入の如何によりましては制限をいたさないということにいたした次第でございます。尤も最低の收入につきましては、労働基準法等におきまして最低賃銀の規定があるわけでありまして、漸次そういうものの具体的なきまりができるのじやないかと思つております。それから第十條の臨時雇用についてでありますが、徒弟という名義でございましても、同じようにこれを被保險者にいたしたい考えであります。それから性の点でございますが、これは確か最初の御説明のときに申上げたかと存じますが、女子につきましては、日本の労働事情から考えまして、女子は任意包括でもいいのじやないかという意見も相当強力な意見だつたのであります。これ又社会保險としましての社会連帶と申しますか、そういう考え方から又現在の男女を差別するのは、男女を差別をするというような誤解の起るような規定は適当でないではないかという意見もいろいろございまして、男女は全然区別をいたさないことになつております。
#19
○山田節男君 今の被保險者、即ち給付を受ける被保險者たるの條件としては最低收入、これは健康保險の場合はどうなつておりますか、この規定でよろしいのでございますか。
#20
○政府委員(上山顯君) 健康保健の詳しい規程は只今よく存じておりませんが、向うの方も標準報酬といたしまして非常に低い標準報酬が決つておりますが、最低收入の規程は確かなかつたように記憶いたしております。それで実質からは結局そういうものが就職と認められるかどうか、そういう者が就職しておると見られるかどうかという認定の点では、只今山田委員の仰しやつたことが問題になると思います。即ちほんの副業的なものであつて、そういうものは就職と見られるかどうかという意味では問題になり得るが、苟も就職しておる限りにおいては收入に拘わらず被保險者にしたい、かように考えております。
#21
○山田節男君 この第六條でありますが、(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)、(ヘ)、(ト)と分けておりますが、これ等の事業に働いておる者で、雜役と申しますか、掃除人夫、いわゆる日雇、カジュアル・レーバー、こういつたものがこれに含めるのかどうか。それから二の、「法人の事務所であつて、常時五人以上の從業員を雇用するもの、」これは若し法人の事務所であつて、これが漁業水産、こういつたようなものの法人であつた場合に、これが適用されるかどうかということをお飼いしたいと思います。
#22
○政府委員(上山顯君) 雜役の問題としましては、結局第十條の規定と関係すると思うのでございまして、日日雇い入れられる関係に考えますれば、原則として被保險者から除外されるのでありますが、併したとい日雇の雇用形式でありましても、現実に同一の事業主に雇用されておりまして、引続いて一ヶ月以上超えました場合には、一ヶ月を超えました後はこれを被保險者にいたすということになつております。尚これに関連しましては、職業安定法で御審議願いたしたように、そういう雜役の人が労務供給業によつて非常に工場に供給されておつたのでありますが、労務供給業が廃止されるに伴いまして、これはできるだけ工場等の雜役で今まで労務供給業で日雇として供給されましたものは、工場の方で常雇に切り替えて貰いたい、かような方法で指導いたしたいと思つております。それからもう一つ、法人の事務所でございますが、農林業はこれは先刻も御質問があつたのでありますが、被保險者にはしておりませんが、法人ということになりますと、農林業でも公益法人に違いありませんので、法人であります限りは、農林関係の法人でもやはり第六條第二号に該当することになつております。
#23
○堀末治君 この法律と関連いたしまして健康保險法或いは厚生年金保險、こういうものがあるわけでありますが、この施行後の実績を考える上において、この二つの法律の今日までの実績をお示しを願えませんでしようか。健康保險が施行されて以來計数的にどうなつておるか、厚生年金もそういうようなことでできることなら数字を示して、この実績を一度御説明願えれば、この法案の審議に大変参考になると思いますが……。
#24
○理事(栗山良夫君) これは厚生省の所管関係が大部分だろうと思いますので、只今直ぐというわけには参りませんが、厚生省と連絡を取つて御囘答相成るようにしたいと思います。
#25
○堀末治君 もう一つ、健康保險があり、続いて又今度この法令が施行される。それに在來の退職手当のようなものの規定があり、或いは解雇手当のようなものがあり、かようなことで事業経営者の負担が次から次へと増すわけでありますが、こういうものが國家の手でつぎつぎに施行されるようなことになりますと、或いは退職金の如き会社でそういう制度を置かなくてもよいのじやないかというふうな感じもいたします。固よりどの事業も十分に收益を收めておる間はどういう制度をしても経営には困難を感じませんでしようが、今後における事業の経営と今の國情に照して考えるとき、事業主の負担も次から次と増すわけです。從つてこれらのことは事業主の負担になり、同時に又賃銀の中に必らず織り込まれるという結果になるわけであります。さようなことで結局すべてのものが原價高になるいうような結果を來すわけでありますが、いわゆる退職金などの將來に対する政府のお考えはどういうものか、それを一つお聞かせ願いたい。
#26
○國務大臣(米窪滿亮君) 堀さんのお尋ねの点御尤もだと思いますが、失業保險は失業者だけが全額を負担するのじやなしに、御承知の通り三分の一を持つということになつておる。と同時に一方から見れば、一種の社会保障であり、且つ相互扶助の観念から、社会連帶の観念から出ておる法令であるわけであります。これが実行されるからと言つて、私企業における退職手当或いは解雇手当を廃めてよいと、こういう工合に政府は考えておらないのでありまして、勿論これは経営者の経斉状態によるのでありますが、大体解雇手当及び退職手当というものは多少の例外はあつても團体契約でこれは決めておるのでありまして、從つてこの法令ができたからと言つて、團体契約の変更まで政府は考えておると、こういう工合には我々は考えておりません。ただ將來失業保險ができて、それによつて或る程度失業中の生活費が保障されるといいますか、多少その生活が樂になるということは事実でございますから、今後退職手当、解雇手当を決める場合において、失業手当或いは失業保險があるということによつてその率を加減することは当然起り得るだろうと考えております。かようなことは考えております。
#27
○山田節男君 第六條の一項の(イ)に「物の製造、改造、加工、修理、淨洗、選別、包裝、裝飾、仕上、販賣のためにする仕立、」こう出ておりまして、その次に「破壊若しくは解体又は材料の変造の事業」とありますが、これはちよつと私分りにくいのです。これは英語の方を見ますと、こうではなくて、英文のコンストラクシヨンからいえば、仕上、販賣のためにする仕立、それから物の材料の破壊若しくは解体又は……、こういうふうにとるべきじやないかと思います。「仕上、販賣のためにする仕立、破壊若しくは解体又は……」というふうに書かれると、これの主格がどこにあるのかよく分らない。
#28
○政府委員(上山顯君) これは結局物の製造或いは物の販賣のためにする仕立、物の破壊若しくは解体ということになつておるわけであります。
#29
○山田節男君 そうなりませんね。それでよいのですか、ちよつとおかしいですね。物――グツズの変造はあり得ない。グツズといえばすでにできた物。マテイリヤルのオーレターレーシヨンという意味からここまで続くわけです。物というのは選別、包裝、裝飾までかかつておる。仕上販賣のためにする仕立……テイラーリングですね。物とそれから仕立というものがあつて、その次が今度は材料の問題になつてくると、そうでないと日本文のコンストラクシヨンの意味が分らない。物の破壊とか、解体とかいうものはあり得ないと思う。マテイリヤルの破壊若しくは解体又はオールターレーシヨンにかかるのでしよう。英文の方の訳されておるのを見ると、物ではなくて材料にかかつておると思います。一つ御研究願います。
#30
○政府委員(上山顯君) 変造の方はこれははつきり材料の変造でありまして、又は以下は上にはかかつておりません。尚この字句については労働基準法の関係規定そのままでありまして、特別の深い檢討はいたしておりませんが、間違ないつもりでございますが、万一間違つておりましたら御修正いたします。
#31
○理事(栗山良夫君) 只今厚生局長がこちらにおられませんので、できれば次囘に願いたいとのことですが、よろしうございますか。
#32
○堀末治君 結構です。成るべく資料を揃えてやつて頂きたいと思います。
#33
○山田節男君 第三章以下の審査に当りまして政府側にお願いしたいのでありますが、本案を立案するに当つての失業保險の経理上のいろいろな資料並びに公共職業安定所ですが、そこあたりでお使いになる失業保險登録手帳、こういつたものの実物をこちらに持つて來て頂きたい。その他失業保險給付のためのいわゆる待期期間、給付期間等について経理上の数字、これがどういう査定でこういうふうにしたのであるか。その他失業保險経理に関する、本案に関係する材料を是非一つ御提出願つて、併せて審査さして頂きたい、こういうふうに考えております。
#34
○政府委員(上山顯君) 資料につきましてはできる限りのものはお揃えして、御檢討願いたいと思います。但し取扱手続等につきましては、目下一應の案も持つておりまするが、尚関係方面ともいろいろ折衝中でございまして、最後的には決つていない、始終改正を加えておるようなものでございますので、その辺お含みを願いたいと思います。
#35
○山田節男君 あるだけで結構です。
#36
○堀末治君 もう一つ、これは労働大臣にお尋ね申上げたいのでありますが、最近、今の退職手当の問題は大分各方面で問題を起しておるのでありますが、これは今まで別に何らの基準なく、各社各樣にやつておりますというようなことで、段々労働組合が発達するに随つて、そういうものが漸次組合員の手によつて調べられて、できるだけいい方面にそれを規定せられるように、各事業主の方に迫られておるような傾向でありますが、さようなことでございまするので、今の日本の実際の経済状態あたりを勘案いたしまして、折角労働省もできたことでありまするから、何かそういうふうなことに対する一種の標準なり、或いは甲、乙、丙とか、A、B、Cとかいうふうな段階でも設けて標準を示すというようなお考えはございませんでしようか。
#37
○國務大臣(米窪滿亮君) 從來の建て方は、そういう問題はすべて経営協議会において、労資の間に團体協約を結んでやつて行くという方針ですが、併し基準をどの程度に、退職手当の最高最低と言いますか、そういつた基準を設けることは、或いは必要じやないかとも考えられまするので、いよいよ失業保險が実施されて、それによつて労働者の失業中の生活がどの程度にカバーされるかということとも睨み合せまして、私としてはそういう基準について労働省で案を作つて見たいと、こういう工合に考えております。
#38
○堀末治君 成るべく早い機会に願いたいと思います。
#39
○理事(栗山良夫君) 第二章はこの辺で打切りまして、第三章へ移つてよろしうございましようか。
#40
○理事(栗山良夫君) 中野委員から、地方労働基準脇の問題について御質問がある旨今御要求がございましたが、大臣の御都合もございますので、ここでちよつと中断しましてお聽きしたいと思います。よろしうございますか。
#41
○中野重治君 これはこの間から政府委員の方にも一應お話ししてあるわけですが、時間がございませんから、私は成るべく問題を單純にしてお問いします。それから皆さん立つてお話しされるのですが、私ちよつと足が惡いので坐つてお話ししますから、皆さん氣を惡くなさらないで頂きたいと思います。
 実は労働基準局の問題については、最初のときからいろいろ問題がありまして、殊に初めてできるものですから、いろいろな関係上手違いがあるということは、これは或る程度止むを得ないと、こう考えられます。そこで私も細かいことをつつ突き出すという意味でお問いするのではないので、そのことはよく政府委員の方でも了解して頂きたいと思います。
 問題は、九月の二十九日の福井新聞に、福井の労働基準局のやつた仕事についてこういう投書があるのです。ちよつと簡單に読みます。題は、「ジヤンパー配給」という題になつております。「先日縣内労務者用として福井労働基準局からジヤンパーの上衣が配給された。極めてお粗末なものであるが、一枚二百九十九円五銭で、その上基準局の手数料が三十円附加されているので、結局一枚三百二十九円五銭となる。値段の高いということは、このジヤンパー上下一着分が二百二十円で市場で販賣されておることで御了解願えると思う。特に基準局がこの一枚について三十円の手数料を附加しているのは何故か、受給者が受取りに行くのだから輸送費も要らん筈である。私は敢えて労働基準局がブローカーをやつているとは思わない。何か理由があることと考える。
 更に最近配給される品物には、事業関係組合が基準局の手数料と同額程度の手数料を附加しているから、結局労務者の手に入るまでには非常な高値となつてしまう。厭なら配給を受けるなと言えばそれまでだが、それでは納得できない。納得できるように本欄で次の項について福井労働基準局長さんの御説明を願います。一、ジヤンパー上衣一枚が市價の三倍にもつく理由二、労働基準局がかような高手数料を附加した理由三、中間機関に手数料附加を認めるのかどうか、認めるとすればその限度」と、こういう問が出ております。それでこれにいつてお答えを願つて、それから福井の労働基準局自身がどう答えておるかということと突き合せて問題にするのが当然でありますけれども、時間がありませんから、労働基準局がそれに答えておりますから、その答えの方も読みます。「お答え」として、「今囘配給したジヤンパーは、絹紡製で、福井繊研興業組合(組合長泉茂二氏)から入荷をみたものですが、以下項目を追つて御囘答いたします。(一)市價は当方として周知するところでなく、二百九十九円五銭の値段は、縣價格査定委員会の査定値であることを御了承下さい。(二)(三)については、予算不足その他の理由から、当局が直接皆樣の手許に配給した場合は一割、中間に配給機関が存在したときは当方三分配給機関七分の割で手数料を頂いて、これを不足がちな通信連絡その他の費用に廻しており、これは局長の方針によるものであります。又限度と言われますが、これはそのとき扱う品物の内容などによつて中間機関がないときもあつて、一概には言い切れません。(福井労働基準局)」と、こういう答えが載つております。
 それで、これについて政府委員にこの前から話してありますので、問い合せもあつたことと思いますが、私として問いたいことは、最初基準局ができたときに、基準局関係の人が地方の事業主に寄附を求めたというようなこともあつて、そういうものの禁止の手続が取られておるわけですが、それと内面的に共通したことがここにも現われておるかと思います。それで、これから出て來る問題はいろいろありますが、基準局には現に予算が取つてあるのですから、お問いしたいことの第一は、基準局がそういう物資を労働者に向つて配給するのかどうか、これが第一、それから配給する場合は、基準局の性質上、その値段は最高市價市の價よりも高くなつてはならない。ノーマルに行けば市價以下でなければいかんと私は考えます。その点はどうかということであります。それから第三は、基準局は原則として中間配給機関を排除してやらなければならんのではないか。そのことに対する当局のお考え。第四は、手数料を取らんということが原則として実行されなければならんのではないか。これに対するお答え。その次は手数料を取つて基準局の費用に当てるということは違法ではないかという問題。これは予算との関係で殊に……。
 それから仮りになにかの事情でそういうことが問題になる場合、基準局長がこれをすることができるかどうか。手数料を一割取るということを基準局長が一方的に決めて、そうしてこの労働者に品物を押付けたわけですから、これがこのまま行われれば、つまり物資の配給について、基準局長が一方的に附加金を徴收するということになりますが、そういうことができるかどうか。それが違法でないかどうか。若し基準局が基準局の費用を捻り出すために、配給物資に一方的に一割、或いはさまざまの手数料を附加してこれを取ることが違法であるとすれば、そういうことを独断的にやつた基準局長は罰せられるかどうか。それからこの問題が全部明らかになつた場合には、この人の場合、この取られた三十円というものは戻るかどうか。こういう点についてお答え願いたい。
 それでは私はこれはこういうことが外にもあり得ると考えますので、新らしく発足した基準局の仕事が、こういうふうなことで最初から汚されると外のいろいろな労働関係の仕事をやろうとしても工合が惡くなる。その点でお問いするわけであります。
#42
○國務大臣(米窪滿亮君) 中野さんの御指摘のことは私文字通り今初めて伺うので、大体において遺憾のことだと思うんです。それはどういうわけであるかというと、基準局が労務用物資の取扱をするところまで、私のところへ來た情報によれば、まだやつておらないと私は解釈いたします。これは從來は縣の労働部がある所は労働部、ない所は労政課、そういうところで從來配給を掌つておるのでありまして、基準局がそういう物の配給の実務に当るということは、少しく異樣に私は考えております。勿論私としては、目下閣議においても、労働関係閣僚懇談会においても、將來は加配米及び労務用物資という物は、安本でその割当の大綱を決めて、それからそのクーポンの発行、或いは実物を流すことは、一應中央においては労働省、地方においては労働省の出先機関へ一つその事務を移牒して、それから商工省、農林省、或いは運輸省、そういう所へ……。労働省で一應その仕事をして、そうして向うへ移すとこういうことにしたい。で、ただ今日は、御承知の通り傾斜生産本位で、そこへ重点を置いてやつておるわけであり、勢い現業廳というものが配給の実務をとつておるのですが、將來我々としては、名目賃金と実質賃金との差額を物で埋めて行きたいという理念の上に立つて行く以上は、一應安本の割当計画を実行に移すというときは、労働省に一任されたい。こういうことをいつておりますが、まだそれは閣議で決定しておりません。從つて労働省のいわゆる地方機構である基準局がそういうことを扱うのがすでに私としては不思議と思うのでありまして、これは福井縣の越権であるとはいいませんが、もう一辺それは嚴重に至急私の方で調査を命ずることにいたします。
 第二の点は、この基準局で労務用物資を扱う場合においては、これは勿論最高市價を超えては相成らんと私は思つております。若し希望を述べれば、最高市價よりも安く配給すべきである。即ち中央から地方へ労務用物資が流れて行つた場合において、それの諸掛りはやはり加えなければならんですが、それ以上の利益というものを加えるべきではないと考えておるのでありまして、三十円ですか、何ですか、手数料を取るということは以ての外です。まだはつきり調べておりませんが、そういう工合で、福井の労働基準局長としては、それを配給するのに要した通信費というようなものの意味で、その手数料を取つたと思うので、決してそれは役人のポケツトに入つたものでないとこうは思いますが、併しその場合でも、それはそういう予算が本省からして割当てられておらないから、勢いそういう配給のときにいわゆる手数料として取つたと思いますが、併しそれはそういう現実の理由があつたところで、それは成り立たない。当然労働省はサービス省ということをいつておるので、特にサービスをする省が、國民にいわゆる自由販賣以上の値段で配給品を賣付けるというようなことはよろしくない。そういう工合に考えております。併しこれは今中野さんから私がお伺いした点について私の意見を申し上げておるので、もつと私が申し上げておる外に、基準局長として何かこれに対する説明であるか、弁解であるか、そういつた理由があるかも知れませんから、至急これは取調べまして、そうしていずれこの委員会で後日その眞相を御報告いたしますが、今のところは私は基準局長の行き過ぎだと思います。又これが今あなたからお尋ねになり、私の答えておる程度であるならばこれは相当の処置をとりこの基準局長に反省を求めるばかりでなく、いわゆる官吏服務規律その他の官吏に対する諸法規の範囲において処置をとる。又こういうことは福井縣ばかりでなく全國にあると思いますから、これは全國の労働基準局長に至急嚴重なる戒告を労働大臣の名において発しようと思います。
#43
○中野重治君 今の労働大臣のお答えで私は非常に満足します、尚ついでに申しますと、この福井の労働基準局の答えの中にある値段のつけ方について、それは労働基準局自身がつけたのではなく、業者の團体がつけたので、自分たちは関知しないという項があります。それはそうだろうと思います。ただ福井縣の場合なんかは、今新聞にも問題になつておりますように、繊維製品の大きな闇の問題がありまして、場合によると闇業者がストツクを押えられる危險のある場合、予め正式の機関へこれを移して、合法的に流してしまうということが今までもあつたと思いますし、又あり得るわけです。そのことをも十分勘定に入れて調査をして頂きたいとこう思います。
#44
○荒井八郎君 ちよつと私お尋ねしたいのですが、基準局の寄附の問題ですが、大体國の基準局出張所などに出す予算が余り少いのじやないかと思うのですが、私は埼玉縣の忍でありますが、ここへ出張所ができまするが、國の予算は五千五百円、それで出張所がこれを決めた予算が十二万円ばかりの予算で、そこでその捻出をどうするかということにつきまして、非常に業者が多大の寄附を仰せつかつておるのですが、業者といたしましては無理からんこととは思つておるのですが、余り國の予算が少な過ぎて、半分くらいは國で出して、あと半分は一つ地方で持つてくれ、こういうならば話は分るが、実にこれには迷惑しておるのですが、私の所ばかりではないと思いますが、その点どうでせう。何かそこに予算が少いのだから、もう少し見積りを多く見たらどうか、こう思うのですが、その点どうでせう。
#45
○國務大臣(米窪滿亮君) これは中野委員も御指摘になつたのでございまして、この前に衆議院でも問題になつた。実は兵庫縣、愛知縣等にも寄附を頼んだということがあるのであります。これについては労働基準局長の名において、又労働大臣の名において、嚴重にそういうことは相成らん、こういう通達を全國に出しております。その通達前にそういうことが、あつたのがそれを今お取上げになつたものと思うのでありますが、これは勿論予算が非常に少いので、出先の局長或いは所長が困つておることは認めておるが、現在追加予算として大藏省に折衝中でございまするが、御承知の通り、財源がないとか、いろいろの点で関係筋の方面で削限されたり、いろいろのことで基準局の関係の追加予算が承認されるかどうか、自信がない。從つて出先の者の意見を聽くと無理からん点があるようですが、一應併し労働大臣として嚴重なる戒告を発しておりますが、打割つて現状を聽いて見ますと、誠に氣の毒だと思う点があるのであります。從つてこの点は目下大藏省の方へも要請しておりますが、甚だ虫のいいことをお願いするのですが、適当の機会に皆の方から質問の形で大藏大臣にその点をお尋ねして頂けば結構だと思つております。
#46
○理事(栗山良夫君) 只今委員長がお見えになりましたので、私はここでこの席を下らして頂きます。
#47
○委員長(原虎一君) 代つて委員長をいたしますが、昨日の委員会におきましての申合せに基きまする連合委員会の決定権と運営の方法について運営委員会に対して当委員会の希望要請として傳えろというので、先程運営委員会に参りました。この問題につきましては、運営委員の方もおられると思いますが、運営委員会は即に問題にいたしまして、今日が決定する日になつておつたようであります。決定前に私発言を求めまして、私から連合委員会の運営について、最終決定権を付託された委員会にのみ時たすというやり方に対して、法的解釈は別として、運営をやつて來た実情から見ますというと、次のような大きな難点といいますか、障碍にぶつかつておると申しますのか、最終決定権を持たない参加した委員は、関心は深くても、決定権がないということによつて、やはり人情として関心を薄くする。関心の深度が変つて來るという事実、それから極端のことを申しますというと、付託された委員会に二名若しくは三名が出席して、参加した方は委員会に多数出席して、委員会が定数に達して構成するとしますと、付託を受けた委員会の意見というものは余り出ない、参加した委員会の意見が反映しておりましても、決定の場合においてはこの二三名の者によつて決定するというような、非民主的なこともあり得るといえことが発見されて、こういう問題についてすでに我々が欠点を発見したのであるから、再審議して決定権を持つように変えて貰いたいということを申添えましたが、すでにこれは今日まで討議なくして、各派の意見を持ち寄つて直ぐ決定するということになりましたので、余り討議というものが行われずして、多数によつてこれが一應現状のまま決定権は付託された委員会で持つ、こういうふうに決つたわけであります。解釈は現行法に基いて連合委員会の運営は、本日運営委員会の再確認した方法が妥当だ、こう認めるというのであります。將來この方法によつて事実上いろいろ欠陥が現われて來ますれば、法の改正も考えなければならんであろうということで、一應決つたわけでありますから、甚だ徴力にして申合せの趣旨を徹底することができませんでしたが、左樣御了解を願いたいと思います。
#48
○天田勝正君 この問題につきましては、議院運営委員も兼ねております私として、非常に苦慮いたしたのでありますが、運営委員会におきましても、実は各派の中でも、現在運營委員会で議題になつておるポイントが何処にあるかということを非常に混同して考えられておるのではないかということを、しよつちゆう感ずるのであります。先程労働委員長が参られまして、発言されたのでありますが、結果においては現行法規においてはかくかくに解釈するというふうに、今報告の通り決定を見ました。併しながら今すでに問題になつておりますのは、現行法規の如何を問わずして、連合委員会に決定権を持たすべきである、その上においての規則の不備等は改正でもなんでも、その都度やるべしということで、運営委員会で問題になつておるのだけれども、飽くまで三十六條の解釈をそのまま推進めまして、決定される嫌いがあるのであります。今日の問題になりましたのは、各党派の意見を持ち寄る、こういうことでありましたので、恐らく私は各党派においても今の混同と同様になつたのではないか、私自らの会派の決定をみましても、どうもそういうことが考え得られるのでありまして、從つて私は労働委員の各位は、自分の会派において決して今の解釈をどうするという問題ではないので、今後において、連合委員会に決定権を持たすべしという空氣を醸成して頂くならば、必ず運営委員会も好轉して行くのではなかろうかと考えるのです。今日のようないわゆる採決をされますれば、どうしても今まで八月四日すでに決定したことでありますから、やはり現行解釈によればそれはできない。こういうことに賛成せざるを得ないのではないか。この点お含み願いまして、一つ御活躍を願いたいということを申上げます。
#49
○岩間正男君 一應運営委員会が、そのような決定をしたにしましても、現実は飽くまでこのことを要求しておるということを深く自分の体驗を通じて言うことができると思うのであります。この法規の適用を受ける所の勤労大衆の大きな関心のある問題でありまして、恐らくこれがその内容に通じておるところの労働委員会というものの中心的な参加なしに決定されて行くことは、全勤労大衆は決して満足していないだろうと思うのであります。そういう点から考えまして、議院内部の運営委員会は只今天田委員の報告のような決定をされたということでありますが、この上は我々としましては、現状に即應したところの規約の改正を至急取計らわれたいというところの要求にこれを切替えるべきでないかと思うのであります。今までのは何でもかでも現実的に、とにかくここで決議権を持つようにして欲しいというような希望條件を出したのでありますけれでも、併し今度はその希望條件でなくて、はつきりと現状に即應した規約に改正をすべきであることは、すでに参議院規則がこの前決定されますときに附帶事項としまして、この参議院規則そのものは必らずしも完璧のものじやない。これを実際実施して見て非常にいろいろな問題が起つて來るだろう。不合理なことがある場合にはこれを適時改正して行くという、そういう民主的な方法によつて取り敢えずこれを施行するのだということが附帶條件として謳われておるのであります。從つてその趣旨に則つて現実がそれを要求しておるのでありますから、この上は附則の改正をできるだけ早くこの連合委員会の決定までに間に合うようにされることを切望するというような要求に切替えまして、労働委員会はこの当面しておる切実な問題のために本当にその職責を果すためにやはり努力すべきじやないかというような意見を持つのであります。
#50
○委員長(原虎一君) 只今御意見がありましたが、別に御動議でもないようでありますから、御意見として十分承つておきたいと思います。
 そうしますと、時間の関係で本日はこの程度にいたしますか、或いは他にまだ……。
#51
○栗山良夫君 ちよつと懇談申上げたい点がございますので、速記を止めまして、懇談会の形式に移行願いたいと思います。
#52
○委員長(原虎一君) それでは懇談会の御請求がありましたから、速記を止めて懇談会に移ります。
  午前十一時五十四分懇談会に移る
   ―――――・―――――
  午後零時三十七分懇談会を終る
#53
○委員長(原虎一君) 懇談会を終りまして委員会に移ります。報告申し上げます。一般労働問題に関する調査承認要求につきましては、本日付を以て議長より許可がありましたので、その第一囘の調査会の日時は、委員長が適当に決するといたしまして、次のようなプランで進みたいと思います。
 労働委員会より見た労資問題につきまして、末弘博士の御出席を願い、それから全國的組織を有する労働組合の代表、例えば全官公労、國鉄労組、産別会議、労働総同盟等の代表者、資本家側の代表者といたしましては、主として経営者團体の代表者に出席を願う。第二には、労働基準法の施行方針並びに施行状況に関して政府の説明を求める。労働委員会の運営状況に関し政府より説明を聽取する。第三番目につきましては、連合軍司令部の労働関係についての講演を開くと、こういうふうに進めて参りたいと思います。御決定を願いたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#54
○委員長(原虎一君) それでは本日はこれを以て閉会いたします。
   午後零時三十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     原  虎一君
   理事
           堀  末治君
           小川 久義君
           栗山 良夫君
   委員
           天田 勝正君
           山田 節男君
           荒井 八郎君
           植竹 春彦君
           紅露 みつ君
           平野善治郎君
           深川タマヱ君
           姫井 伊介君
           藤井 丙午君
           中野 重治君
           岩間 正男君
  國務大臣
   労 働 大 臣 米窪 滿亮君
  政府委員
   労働事務官
   (職業安定局
   長)      上山  顯君
ソース: 国立国会図書館
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