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1949/04/06 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 建設委員会 第14号
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1949/04/06 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 建設委員会 第14号

#1
第007回国会 建設委員会 第14号
昭和二十五年四月六日(木曜日)
   午後二時十三分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員玉屋喜章君辞任につき、その
補欠として、大隅憲二君を議長におい
て指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○別府国際観光温泉文化都市建設法案
 (衆議院提出)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(中川幸平君) それでは只今より建設委員会を開会いたします。別府国際観光温泉文化都市建設法案を議題といたします。本案は質疑は終了いたしたことになつておりますので、直ちに討論に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(中川幸平君) それでは御異議ないものと認めます。御意見のある方はそれぞれ賛否を明らかにして御発言を願いたいと思います。
#4
○安達良助君 この法案には賛成いたしまするが、但し別府市とそれから大分県がこれに関するところの必要上の予算を裏付をしてやつて頂きたいことを、附帯希望として申上げて賛成をいたす次第でございます。
#5
○赤木正雄君 この第四條に普通財産を譲与するとありますが、この普通財産とは、この間提案者から申されました、特にあの市の関係の従来からあつたその部分と解釈するという意味において、この譲与する点については異議はありません。
 次にこの前の委員会におきまして、特に建設大臣からしてお話がありました通りに、特に別府なるがため特別に、戦災都市その他多くの都市が困つている場合に、特に多くの金をここにやる、そういうことはしない、公平に予算措置をするというお話を私は信用いたしまして、この法案に賛成いたします。
#6
○石坂豊一君 私も本案について賛成の意を表するものであります。元来国際都市を建設するということは頗る至難のことでありますが、我が国の現状においてはこれは最も切要なることであり、狭い今までの日本といたしまして極東の絶海の孤島のように感ぜられておつた都市であるのであります。ただ幸か不幸か占領治下にありまして多数の外国人が入り込んで参つて来ておるのであります。この機会を捉えまして、日本が住みよい国である、気持のよい国である、丁度我々がスイスに行つてスイスには泥棒もいない、又非常に風光明媚ないい所であるという感を抱く、イタリヤに行くと実に暖い、いい国であるけれども、泥棒がおり、淫売がおり、又極めて都市が不潔であるという感を抱く、そういうようなことが、非常に国際間の外国人を誘致するのに大関係があるのであります。我我は本案に対して国際という字を用いるということからいたしまして、ただ眺めてみますると、別府のような土地は日本にもそう多くない、いわゆる日本のパラダイスとして誰も許している。これを国内的ばかりならばこれに我々は参加する必要はない、地元においてなさればそれで結構である。又観覧者を寄せるのにも十分であると思いますけれども、一歩進んで対外的に国際間の名声を博して、日本に多数の観光客を寄せるその途を開くことが切要と感じて、かく連日に亘つて論議を重ねておるわけでありますから、この案には私共は賛成をいたしまして、只今安達君から申されたことく地元の県、市の御奮発は勿論、これに伴うこの法案にも書いてあります文化という字にふさわしく、土地の教養も高め、道徳観念も高め、外来者が来て如何にもいい気持になつたというように、物的並びに心的の各種の考慮を以て、本案を国会が通過した趣旨に副うようにして頂きたい。かくのごとくにして九州の一角に立派なる国際観光地ができる。而して豊富なる天然資源たる温泉が湧き出て千古にその名声を誇ることができるような都市を建設することになれば、我々がこの法案を議したという意味は永久に残ることであると考えます。私共は端的に一番苦しんでいることは、国の財源は国家再建に非常な欠乏を来している、その際にも拘わらず、これを乏しきを忍んでいたすのでありますから、これに見返るだけの観光客を招致するような設備を速かに建てて頂くことをお願いいたしまして、本案に賛成をいたします。
#7
○安部定君 私は本法案に賛成するものであります。
 私は質問のときにも意見として又質問として申上げたのでありますが、我が国が戦後観光事業を国策として取上げるという方向に副つていることは事実でありますが、併し我々立法府といたしましてこの観光のことに関してやつていることは、僅かに第五国会で通訳案内業法、第六国会で国際観光事業の助成に関する法律、第六国会で国際観光ホテル整備法の三つの法律を作つたに過ぎないという現状でありまして、観光国策を樹立しなければならぬことはひとしく国民が認めながらも、樹立する方向に向つてやつたことは甚だ少いものがあつたのでありますが、先般アメリカに旅行に行きました国会議員団のお話を聴いてみましても、我が国が国策としての観光事業を早く具体的に踏み出す必要があることは、議員団の報告に徴しても明らかなところであります。即ち議員団の一、二の人の意見を聞きますと、ハワイでは昨年度の観光による収入の三千五百万ドルを、今年度は一億ドルにしようという意気込を見せているということであります。それはどういうことかと言いますと、戦後米国では、従来欧州方面の旅行が盛であつたのが、反対に西の方に向つた傾向がある。国内でもカリフオルニヤに集中的に旅行客が多くなり、更に進んでハワイの方まで足を延ばす傾向が見えて、更に西の方の東洋、日本の方に足を踏入れる傾向が甚だ多くなつて来た。かような情勢にあるときこそ、今こそ我が国が観光についての準備をすることは、国策を樹立させる上からいつて絶交のチヤンスであるということをいつておるのであります。国際観光事業助成法によりますと、日本交通公社に、これは政令で交通公社が指定されたのでありますが、対外宣伝費として先般本院で可決いたしました二十五年度予算におきましても、二千万円を交通公社に渡されているのでありますが、これに基きまして今年秋から直ちに宣伝を準備するということを交通公社当局が申しているのでありますが、かような対外的な施策が行われていることと合せまして、本法律案がここに提出されましたことは誠に時宜を得たものと考えます。法律案の内容は国際観光都市を完全無欠のものに一挙に作り上げるということには、必ずしも十分のものとは言えませんが、この法律を作ることによりまして少しでもそのような対外宣伝に相呼応して我が国が観光国家としての形を整えることができるとするならば、これに越した幸いはないと考えまして、私は本法案に賛成をいたす者であります。
#8
○久松定武君 私もこの法案に対しましては賛成の意を表する者でありまするが、但し私はこの法律の附則に対して修正をいたしたい、こういう考えを持つております。それは目下こちらに来ております類似した法律案の中の、伊東国際観光温泉文化都市建設法案並びに同じく熱海の建設法案が参つております。その他旧軍港市転換法、これらの類似な法律案を見ましても、附則において、特にこの法律案は日本国憲法九十五條の規定により何々市の住民投票に附するものとすると規定しているのであります。然るに別府市のみはこの附則がない、成る程憲法にこういう規定があるから附則を附さなくともいいのではないかという御意見もありましようが、外の法案は全部この附則がついている、別府市のみがこの附則を省いている。こういうような点がありますので、私はやはりこういう類似の法案に対しては、やはり同じ附則を附する方がはつきりする。こういう見地から私共は賛成いたすと同時に修正の動議を提出いたしたいと思います。
#9
○委員長(中川幸平君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#10
○委員長(中川幸平君) 速記を始めて下さい。
#11
○北條秀一君 只今久松委員から言われました修正意見については私も全く同意見であります。何故かなれば、我々緑風会におきましては本件を討議いたしました際に、特にこれは別府市の市民の関心を一層高める、そうして本法案の目的をより以上に効果あらしめるというために、住民投票をするということを憲法には規定されてありますけれども、法律に入れた方がより有効である。のみならず昨年成立しました広島の平和都市建設法案、長崎の文化都市建設法の例を見ましても明らかでありますので、これはどうしても修正をした方がいいという見解であります。
 もう一つは、この法案の第七條の中に「特別都市法及び都市計画法の適用があるものとする」となつておりますが、別府市は特別都市計画法の適用を受けておるかどうか、この点について私まだ十分研究いたしておりませんが、この点は特別都市計画法の適用を受けていないのじやないかという点がありますので、これは若しそうであるとすれば修正しなくちやならぬと思います。
 それから最後に、私はこの法律案が別府国際観光温泉文化都市建設法という非常に長い名前になつておりますが、先程安部委員が言われましたように、日本の国策としての観光事業というものは当然慫慂しなくちやならぬのでありますが、既往において国会において成立した観光事業に対する法律案は、いずれも国際という字はついておりません。でありますので国際という字をつけることには特別な意義があることは十分了承するのでありますが、如何にもこの法案が長つたらしい名前を、而も非常に慾張つた国際観光温泉文化と、こういうふうに慾張つた名前をつけておりますことが一つ。
 もう一つは先程石坂委員が別府は温泉観光都市として文化的にも十分に気を付けなくちやならんという、極めて適切な希望があつたのでありますが、私は確かに狙いはそうでありますけれども、別府の既往の歴史或いは現状から申しまして、或いは将来を勘案いたしまして、文化という字を付けるということはいいことには間違いないと思いますけれども、簡単に申しますと如何にも長つたらしい名前でありますので、これはむしろこの際別府観光温泉都市建設法というふうにすつきりとした名前にした方がいいのじやないか。国際という字を付けることは特別な意味があるのでありますけれども先程申しました通りでありますので、今申しましたように、別府温泉観光都市建設法にするか、乃至は別府観光温泉都市建設法というふうに修正した方が私は羊頭を掲げて狗肉を売るというよう皮肉な見方をするわけではありませんが、すつきりした名前でいいと考えますので、そういう修正をしたいという意見を強く持つておるのであります。
 結局以上言いました、久松委員から出しました修正の動議と、私が出しました第七條の特別都市計画法の適用ありや否や、この点についてのもう一度の検討を加えて頂きたいということと、最後には法案の名前を修正すべきじやないかという意見を持つのであります。
 以上のことを申上げまして、この法律案については、緑風会におきましても先程議員総会におきまして賛成されましたので、私はその意見に基きまして賛成をいたしますが、今後これに似た法律が沢出来て来ると思います。そういう点について多少の意見があつたのでありますけれども、少くとも別府市及び大分県が非常な熱意を以てこういう特殊な法律を国会に要求されて来たということは、非常に高く評価していいと私はそう思います。でこれによつて他のもろもろの都市がいろいろな法律をそれぞれ出して来るということは当然に予想されるところでありますが、併し先頭を切つたというところに私は特別な、大きな意義を見出す者でありますが、その先頭を切つた別府市並びに大分県は、その先頭を切つた栄誉に応じまして、先程安達委員が言われましたように、万全の措置を講ぜられることを特にこの際最後に希望して置きたいと考えます。
#12
○委員長(中川幸平君) 他に御意見もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(中川幸平君) それでは御異議ないと認めます。直ちに採決に入ります。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手をお願いいたします。
   〔総員挙手〕
#14
○委員長(中川幸平君) 全会一致本案は可決すべきものと決定いたしました。
 尚本会議における委員長の口頭報告の内容は本院規則第百四條によつて予め多数意見者の承認を得なければならんことになつておりますが、これは委員長において本案の内容、本委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することといたしまして承認を願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(中川幸平君) 御異議ないと認めます。
 それから本院規則第七十二條によりまして、委員長の議院に提出する報告書につき多数意見者の署名を付することになつておりますから、本案を可とせられました方は順次御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    仲子  隆  赤木 正雄
    島田 千壽  石坂 豊一
    大隅 憲二  佐々木鹿藏
    安部  定  北條 秀一
    安達 良助  久松 定武
#16
○委員長(中川幸平君) それでは御署名が済んだものとして本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     中川 幸平君
   理事
           仲子  隆君
           赤木 正雄君
   委員
           島田 千壽君
           石坂 豊一君
           大隅 憲二君
           佐々木鹿藏君
           安達 良助君
           北條 秀一君
           安部  定君
           久松 定武君
  国務大臣
   建 設 大 臣 益谷 秀次君
  政府委員
   建設政務次官  鈴木 仙八君
   建設事務官
   (都市局長)  八嶋 三郎君
   運輸事務官
   (大臣官房観光
   部長)     間嶋大治郎君
   厚生事務官
   (大臣官房国立
   公園部長)   飯島  稔君
ソース: 国立国会図書館
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