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1949/12/13 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第3号
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1949/12/13 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第3号

#1
第007回国会 議院運営委員会 第3号
昭和二十四年十二月十三日(火曜日)
   午前十時五十八分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十二月五日(月曜日)委員中村正雄
君、羽生三七君及び下條恭兵君辞任に
つき、その補欠として山下義信君、岡
田宗司君及び栗山良夫君を議長におい
て指名した。
十二月十二日(月曜日)委員奥むめお
君及び加賀操君辞任につき、その補欠
として宿谷榮一君及び宇都宮登君を議
長において指名した。
十二月十三日(火曜日)委員河崎ナツ
君及び宿谷榮一君辞任につき、その補
欠として羽生三七君及び岡本愛祐君を
議長において指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○開会式の件
○議院運営小委員の補欠選任の件
○議院運営小委員予備員の補欠選任の
 件
○庶務関係小委員の補欠選任の件
○検察及び裁判の運営等に関する実地
 調査のための議員派遣要求の件
○地方行政の改革に関する調査承認要
 求の件
○社会保障制度審議会設置法第五條第
 二項の規定による社会保障制度審議
 会委員推薦の件
○予算及び法律案の提出、施政方針演
 説の時期に関する件
○公共企業体労働関係法第十六條第二
 項の規定に基き、国会の議決を求め
 るの件に関する件
○仲裁裁定書に基く給與支拂に関する
 決議案の件
○国鉄裁定等に関する緊急質問の件
○国鉄裁定案に対する緊急質問の件
○電力料金値上に関する緊急質問の件
○最高裁判所裁判官国民審査管理委員
 の選挙に関する件
○議院の運営に関する件
○常任委員会專門員の給與に関する件
○常任委員会及び特別委員会の制度に
 関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(高田寛君) それではこれより議院運営委員会を開きます。最初に議長。
#3
○議長(佐藤尚武君) 私から御報告申上げることがございます。衆議院議長と協議いたしまして、来る十五日に第七回国会の開会式を挙げることに協定いたしました。以上御承知置きをお願いいたします。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(高田寛君) それでは次に小委員及び同予備員補欠選任の件をお諮りいたします。
#5
○事務総長(近藤英明君) 議院運営小委員の補欠選任につきましては、社会党の中村正雄君の議院運営委員辞任に伴う補欠として山下義信君。同予備員の補欠選任は、下條康麿君の議院運営委員辞任に伴う補欠として栗山良夫君。庶務関係小委員補欠選定の件は中村正雄君の議院運営委員辞任に伴う補欠として山下義信君、いずれも御推薦に相なつております。
#6
○委員長(高田寛君) 御推薦の通り承認いたすことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(高田寛君) 御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#8
○委員長(高田寛君) それでは次に議員派遣要求に関する件をお諮りいたします。
#9
○参事(宮坂完孝君) 法務委員会から提出いたして参りました議員派遣要求書を朗読いたします。
   議員派遣要求書
 一、派遣の目的 検察及び裁判の運営等に関する調査
 一、派遣議員
  第一班 鬼丸義齊、岩木哲夫、松村眞一郎
  第二班 來馬琢道、大野幸一、星野芳樹
  第三班 宮城タマヨ、遠山丙市、來馬琢道
  第四班 伊藤修、鈴木安隆、松井道夫
 一、派遣期間
  第一班 十二月十四日より同月三十一日までの内八日間
  第二班 十二月十四日より同月三十一日までの内十二日間
  第三班 一月六日より同月三十一日までの内八日間
  第四班 一月六日より同月三十一日までの内十日間
 一、派遣地
  第一班 愛知県、京都府、大阪府
  第二班 広島県、山口県、長崎県
  第三班 埼玉県、群馬県、長野県
  第四班 新潟県、富山県、石川県
 一 費用 概算一三六、八〇〇円
   内 訳
  議員派遣旅費 一名一日一、二〇〇円十二名一一四日分
   右参議院規則第百八十條により要求する。
  昭和二十四年十二月五日
     法務委員長 伊藤  修
  参議院議長 佐藤尚武殿
 これは前回検察及び裁判の運営等に関する調査承認を、この委員会で御承認を願いました調査事件について地方に出張いたします。この目的は、司法制度に関する調査、新刑事訴訟法の運用に関する調査、青少年犯罪に関する調査でございまして、地方に参りましては、裁判所、検察庁、それから少年に関する少年院、それから刑務所の方も見学するということになつております。
#10
○事務総長(近藤英明君) ちよつと御参考までに本年度の残りの議員派遣旅費について申上げます。
 現在までに議員旅費の方としては十二万円ばかりオーバーしておりますが、証人旅費、公述人旅費は、これの残がございます。これを入れまして年度末までに四十四万円見当現在ある、かような状況でございます。
#11
○小林英三君 オーバーしているのはどれだけオーバーしているんですか。
#12
○事務総長(近藤英明君) 十二万円でございます。
#13
○委員長(高田寛君) 如何いたしましようか。
#14
○小川久義君 法務委員会だけですか。
#15
○事務総長(近藤英明君) 現在正式に出ておりますのは、法務委員会のこれだけでございます。その他は現在のところ伺つておりません。正式におありになるという御計画は伺つておりますが、今日ここに諮らないで貰いたいということになつておりますので、この点はまだここに申上げる筋合ではなかろうかと思います。
#16
○岡田宗司君 公報に出ているあとの地方行政の方のやつは大部額が大きいのですが、これはどういうことになりますか。
#17
○委員長(高田寛君) こちらは派遣じやなくて調査承認要求。
#18
○岡田宗司君 このうちには議員の旅費というのが入つているんですが、十五万円。四十万円しかないというと、これも議員旅費で出すというととんでもないことになる。二つだけで大抵取つてしまう。
#19
○事務総長(近藤英明君) 外務の方で十一万五千円ばかり計画があるということを伺つております。
 それから地方行政委員会の調査承認の中で、調査に伴う経費と、中に議員の旅費が十五万円かかるという御計画が一応御計画になつておりますことを伺つております。
#20
○岡田宗司君 そうするとみんななくなつてしまうな。
#21
○門屋盛一君 これは理窟から言えば、法務委員会の費用を含めたもので、調査承認を承認しておるのですから、やかましい委員会ですから、これは権利があつて行くようなお考えであろうと思いますけれども、併し予算ということを議運でも考えなければいけない、これは調査も必要でありましようけれども、これを見ますと、各班とも皆三名ずつの人員になつているのですが、なかなか練達の士が行かれるのですから、一班一名ずつにこれを切下げて貰うわけにはいかんでしようか。当該委員長との折衝後にしたいので、今はこれを保留して頂きたい。そういうふうに事務局の方で折衝して貰いたい。
#22
○委員長(高田寛君) 如何でございましよう。今門屋委員の御発言のように、今少しく……
#23
○門屋盛一君 尚附加して申上げさして貰いたいと思うのは、この委員会のみならず、議員派遣については二名以上はやらないというような申合せを曾ての議運でやつたことがある。
#24
○参事(宮坂完孝君) それは三名。
#25
○門屋盛一君 三名です。併しそれは金のあるときで、金がないから、これを同じ要件で一つ所に議員さんが三人も行かれないで調査できるじやないかと思うのですが、その点は委員会の方でどういう御意向であるか、当該委員長にでも出て頂いて御説明を聽かなければ分らない。これは同じ用で同じ地区に三名行かなければ用事が足せないということはないと思う。(「保留」と呼ぶ者あり)
#26
○委員長(高田寛君) それでは当該委員長と今一応折衝するまで保留ということで御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(高田寛君) では保留ということにいたします。
  ―――――――――――――
#28
○委員長(高田寛君) 次に調査承認要求に関する件をお諮りいたします。
#29
○参事(宮坂完孝君) 地方行政委員会から提出されたものであります。朗読いたします。
   地方行政の改革に関する調査承認要求書
 一、事件の名称
  地方行政の改革に関する調査
 一、調査の目的
  治安の維持、地方制度の改革及び地方財政の確立並びに選挙(選挙法改正に関する特別委員会所管の事項を除く)消防等についての関係法律の改正、立案等を調査研究する。特にシャウプ勧告に基く国・都道府県、市町村の間の事務配分、税配分、都道府県の区域変更等については、内閣に強力な地方行政調査委員会議が設置され、国会に勧告することになつたので国会においては独自の立場から問題を究明し、立法上の調査研究を急施する。
 一、利 益
  治安維持及び地方行政上の諸改革についての根本方策の確立を計り基本問題の綜合的解決に資する。
 一、方 法
  関係者から意見を聽取し、資料を蒐集し、且つ必要に応じ各地における事情を実地調査する。
 一、期 間
  今期国会開中
 一、費 用 一、〇〇〇、〇〇〇円右本委員会の決議を経て、参議院規則第三十四條第二項により要求する。
   地方行政委員長 岡本 愛祐
  参議院議長 佐藤尚武殿
 只今の朗読いたしました調査承認事件でございますが、これは経費の点につきましては、もつと詳しい附属書がございますからそれを御報告申上げます。公報には載つておりますけれども……(「読まなくてもいい」と呼ぶ者あり)
#30
○事務総長(近藤英明君) 経費の点につきましては、問題になるだろうと思いますけれども、ここで仮に御承認願いましても、新たな予算措置をしなければこれだけの経費は出ないことだろうと思いますが、又併し個々の議員派遣とか証人旅費とか、職員がこれに随行いたします職員旅費というような点は、派遣のときに御承認願えば、そのときの御承認だけは出せると思います。
#31
○門屋盛一君 この調査事項はいずれも必要なことと思いますから、調査承認はしたいのですが、ただこの要求書全部を承認するのでなくして、この要求書の中の費用の点は、予算との関係がありますので、予算措置のつくまで、費用を含めた承認ということにせずに、その費用の点を除いて承認したい。調査は承認していいのです。調査は承認して、費用の点は、予算のないものを承認するというのは不見識です。これは費用の承認は受けなくても、議員派遣をするときとか証人を喚ぶときとかというときは支出の方法があるのですから、私は費用の承認をせずに調査だけ承認して済むことだと思います。
#32
○山下義信君 只今の門屋君の御意見に私は賛成します。これは調査要求はここで承認したいと思います。予算の点は一つ何とか考究することにして、元来国会の国政調査は非常に我々の重大なる権限なんですからできるだけやりたいと思います。予算のないことはできないわけですが、できるだけ予算の善後策を事務局あたりと研究して貰つて願いたいと思います。取敢えず調査承認要求を承認したいと思います。門屋君の御意見に賛成いたします。
#33
○藤井丙午君 予算関係をもう一度……
#34
○事務総長(近藤英明君) 予算関係の資料はかようなことに相成ろうかと思います。現在百万円とここで決まりましても、百万円の金は予算がなければ出ません、かようなことを申上げる筋だと思います。委員会で、これに伴つて派遣があるという場合には、派遣の問題として更にここに派遣に伴う予算と睨み合しこの上御協議御決定を願わなければならんし、それから例えば職員のそれについて行く費用というものも、やはり派遣の場合には御決定にならなければならんと思います。それから職員の俸給、非常勤職員の謝金、賞與金というのが出ておりますが、どういう意味か……俸給と賞與金は別個になると思いますが、これが二十五万円五ケ月分と出ております。非常勤というのは、現在非常勤職員がございませんから、事実上は承認できないだろうと思います。将来補正予算の要求でもございますれば、そういうものを要求して、それが通れば初めて要求ができる、消耗品費とか役務費というものが出ておりますが、既定経費で賄えば賄えるだけはやる、それ以上のものは出せない、それ以上のものは今後の補正予算等の場合に要求して、これが通ればそれができる、かようなことに相成ります。
#35
○左藤義詮君 非常勤職員というのは、現在参議院として持つておりますか。或いはそれに対する謝金、賞與金とか今まで例があるか伺いたいと思います。
#36
○事務総長(近藤英明君) 非常勤職員と申しますのは、元の制度で申しますと大体嘱託のようであります。嘱託制度が廃止になりまして非常勤職員ができたわけであります。現在非常勤職員の最もはつきりいたしましたのは医者のようなものです。医務室の医者のようなものでこれは非常勤でありまして、何時間一週働くということで賃金が定つております。それから更に考えられます問題は、飜訳者とかいうようなものが本来の性質のものです。非常勤職員の給料というものは、これに一人一万五千円二人分、一人一万円の二人分ということになつておりますが、これは個々の人につきましては、現実には査定を経て、この資格のものはこれだけ働けば一ケ月非常勤務が何ぼになるということを計算しなければ金額は出ない、かようなものであります。
#37
○栗山良夫君 今の百万円というのは、地方行政委員会と事務局の方と十分事前にお打合せになつたのか、ならないのかその点を伺いたいと思います。
 もう一つは、会計年度ももうあと残り少くなつて補正予算の成立が困難だろうと思います。残つた金を最も重点的に使わなければならんと思いますが、その場合に外の委員会で緊急止むを得ないような調査、こういうことと金額というようなことと関連して決定されなければ困ると思うのですが、その点の調査はどうなつておりますか。
#38
○事務総長(近藤英明君) この経費は、委員会の方でお作りになつた資料そのままだそうであります。それで一応現在の予算の状況ではこれは困難である、金は出ないということはよく現在御承知で、併し一応委員会の方ではこれをお諮り願いたいとこういう御趣旨であつたと思います。(「適当に」「委員長採決」と呼ぶ者あり)
#39
○藤井丙午君 門屋、山下両氏からの御提案に私は賛成いたします。というのは、大体これは必要な事項でございますから、調査承認はいたしまして、その調査の事項につきましては、既定経費の中で賄えるもの等を勘案して一つやるということにして頂けばいいと思います。
#40
○委員長(高田寛君) それでは本件は調査の事項は承認する、但し経費につきましては個々のものについて既定経費で賄えるものはこれを賄う、それでここに要求としては、調査の事項だけ承認して、経費というものは別問題にする、そういうことで御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#41
○委員長(高田寛君) それではさように決定いたしました。
  ―――――――――――――
#42
○委員長(高田寛君) それから次に社会保障制度審議会委員の推薦に関する件をお諮りいたします。
#43
○参事(河野義克君) 内閣総理大臣から議長宛に、
 左記国会議員の社会保障制度審議会委員は本年十二月二十二日任期満了となりますので後任を御推薦を願います。
    記
           谷口弥三郎
           中山 壽彦
           穗積眞六郎
 こういう書面が参つております。この社会保障制度審議会委員は、法律によつて設置されておるものでありまして、国会議員として出ておりますのは、人数は十人でございます、当時それの振り分けを参衆両院の間でどうするかということが問題になり、結局五人ずつ出すことになつたのでありますが、その任期は、元来は二年でありますが、第一回の委員につきましては、一年のものと二年のものを作ることになり、その両院から人数を出す配分の御相談の際に、二年議員は衆議院が三人、参議院が二人、従つて一年議員は参議院が三人衆議院が二人、こういう御協定になつておつたのであります。それでその御協定があつて、本院から五人の委員が出ておられますか、そのうち谷口、中山、穗積の三議員が任期一年の委員になつておられて、その任期が十二月二十二日に満了になる。それで内閣の方から後任の推薦方を依頼して参つた。こういう筋合でございます。
#44
○山下義信君 簡單な問題ですが、ちよつと私伺つておくのですか、これは社会保障制度審議会の設置法ができた日からの任期になるのでしようか。委員の任命になつた日から任期を数えるのでしようか。若し委員が任命になつた日からということになると、この委員の任命は五月であつたと思いますが、この辺のことはどういう解釈ですか。
#45
○中山壽彦君 その任期の問題は、総理庁や内閣によりますと、審議会法が決定した時から起算すると、それが十二月二十二日に審議会法が決まりましたから、それから起算して本月の二十二日が丁度一年になる、こういう御解釈になるらしいのです。私も尋ねて見たのです。
#46
○参事(河野義克君) 社会保障制度審議会設置法は、昭和二十三年十二月二十三日法律第二百六十六号として公布されておりますが、それの附則の第三項に、「その法律公布後最初に委員となる者のうち、内閣総理大臣が任命又は委嘱の際に指定する半数の者の任期は、この法律公布の日から一年とし、残りの半数の者の任期は、この法律公布の日から二年とする。」と書いてございます。この社会保障制度審議会委員は、現在緑風会から二人、民自党から一人、民主党から一人、社会党から一人出ておられます。それで今度任期満了になる方は緑風会の二人の中の一人の委員の穗積さん、民自党の一人の中の一人、民主党の一人の中の一人、かようになつております。それで従来の各派の構成通りお出しになるということでございますれば、後は議事部の方にお申出願えれば結構だと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○委員長(高田寛君) それでは議事部の方にお申出を願いたいと思います。
  ―――――――――――――
#48
○委員長(高田寛君) それから次に、今日は増田国務大臣の出席を要求して置きましたが、風邪のために出席できませんので、代つて小澤国務大臣が今見えておりますが、この国会の運営特に予算に提出の時期とか、施政方針演説の時期とか、そのようなことについて見通しを最初に聽きたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○委員長(高田寛君) それでは小澤国務大臣
#50
○國務大臣(小澤佐重喜君) 実は政府といたしましては、大体予算案の提案時期は、本月の中旬というような目標で努力して参つたのでありますが、予算の大綱は皆さんもすでに御想像が付いておる通り決定いたしておるのであります。併しこれに関連しました諸法案は、まだその確定時期までになつておりませんので、毎国会に、例えば会期間際になつて関係法案を出すというようなことは、非常に国会の皆さんに御迷惑をかけるというような線から、施政方針演説は、時期において全部法案の揃つたところでやらして貰つた方が便利であろうという見地から、大体私共の希望といたしましては、予算の提出時期は大体二十日過ぎになるのではないかというような見解を持つておりますので、従つてそれに伴うところの財政演説等は、それ以後にお願いしたいと、こう考えております。
#51
○門屋盛一君 政府の方でも御承知と思うのでありますが、参議院は来年五月二日で、半数任期が満了になる。それでその点を考慮されて今通常国会は十二月四日に召集される。これはまあ法律の上からはできないことかも知れんが、又やつても差支ないて思うのですが、私も三年議員ですが、四月頃になりましたならば、これは幾ら何でも多少選挙区へ帰る回数が多くなる。さなきだにいろいろな関係で定足数等を欠く場合がしばしばあるのであります。大体におきまして半数の議員が選挙に関係する。選挙ということは、国の政治の上で最も大事なことで、これは成るだけ選挙運動は十分にやらなければならんと思います。そうしますと結論的に言いますと、四月以降は極めて定足数の問題が不安になるのではないかということは、もう政治でも御承知のことと思うのであります。これは單に参議院の問題だけでなくして衆議院との関連もありまして、参議院の定足数にも影響して来るのであります。従つて政府は当初に十二月四日に通常国会を召集された意図は、極めて早期に予算とか重要法案を審議できるようにしたいという御意図があつたものと私は敬服しておつた。然るに十二月四日に通常国会をお開きになつて、もうすでに十二月も半ばに達して予算の提出もなし、総理の施政方針の演説もない、殆んど本年中は開店休業して、噂に聞くがごとくんば、衆議院の方では一月の二十日以後でなければ本会議を開かないということで、この通常国会の会期の初めの間、一ケ月半なり二ケ月を無為に過して、そうして終いの方になつて非常に審議に差支えるように思うのですが、これに対する政府のお考えはどうなんです。
#52
○國務大臣(小澤佐重喜君) お話の通りの点は、政府でも十分考慮いたしましてできるだけ参議院選挙に妨げないように配慮いたしております。ただ問題は、四日に決めたという問題は、今門屋さんの御指摘の点ばかりではないのであります。もう一つは、選挙期日等の関係もありまして、又国会法の百五十日という点も考慮いたしまして四日にいたしましたが、いずれにいたしましても財政法上から見ますると、予算は通例翌年度の予算を十二月に出すことの條項の規定がありますから、この線は守りたいと思います。従つて来年になつてから出すということはありませんが、本年中は必ず全部を出しまして、そうして適当に御審議を願いたい、こう考えております。
#53
○門屋盛一君 そうしましたならば、来年の国会劈頭に総理の施政方針演説、財政演説等一緒くたになりますし、非常に来年計画審議をやります上において困難になるのですが、年内に総理の施政方針演説をおやりになる意思はないのでありますか。
#54
○國務大臣(小澤佐重喜君) これは大体私の方だけ一方的に決定すべきものでありませんし、国会の方で十二月三十一日でもやれというお話でありますれば、これは国家の意見を尊重いたしましてやらなければならんと思います。ただ見通しから考えまして、やはり三十一日と一日を施政方針演説もおかしいと思いまして、私の方で提出するのが大体二十五日から二十八日ということになりますれば、勢いそれが大晦日と元日に演説をするようなことになりますから、そういう点をともかく考えますので、一応休会明けというような意味に考えておるのですが、私の方で否定する意味ではございません。
#55
○門屋盛一君 小澤国務大臣は今突然来られたから、まあ持前の味でそういうことがのんきに言えるのでありますが、我々は根拠を持つて話をしておるのです。前の運営委員会におきましては、政府を代表するところの増田国務大臣から、十七日に総理の施政方針演説をやりますということは、速記録を調べれは分るが、はつきり言われておる。そのことを棚に上げて置いて三十一日や一日なんと言う。苟くも国務大臣たる者が非常識のことを言われては困るのです。十七日にやるということをこの議運で言明されておる。それによつて我々は計画審議を立てつつある。これは参議院だけでなく、衆議院との関連もあるから、衆議院がやらないでこつちだけやるというわけにも行かないから、一応政府は十七日にやるといつたのが変りましたということの言訳は棚に上げて置いて、私は年内に総理の施政方針演説をやつて貰いたいということは、十七日というあなた方の指定された日があるんですが、それが何で狂つたんですか、それから伺います。
#56
○國務大臣(小澤佐重喜君) その点は、増田君の言つたことは私は記憶しませんでしたが、そういうことを採入れますと馬鹿にしたようなことになりますから謝まつて置きます。そこで十も日という最初見通しもなかつたわけではないのであります。即に大綱だけを出しますれば、或いは二十日頃でも出せますけれども、前国会でも法案が会期終了の二三日前に出て、非常に皆さんに御迷惑をかけておるという点を考慮しますると、予算の全部と関係法案というものが全部揃つて御審議願つてこそ初めて円満なる御審議ができるんじやないかという点を考慮いたしまして、増田官房長官の見通しが必ずしも誤まつておるわけではございませんけれども、そのときの気持といたしましては、予算の大綱が決定いたしておりますから、それは出すならば出せるという意味で言つたんじやないかと思います。そういう報告は大体受けておりましたが、我々といたしましてはいつでも国会に非常に叱られることは、法案が不揃いであるという点を非常に叱られて参つたし、又御迷惑をかけて参つておりますから、今回は割合に財政法上通りの提案が可能なことでありますから、余り遅れた時期でありますれば、やはりその要綱だけでも先に出しまして御審議願つて、審議期間をできるだけゆとりのあるようにすることが適切であると思いますけれども、本件は、御承知の通り今年度中に出しますれば、来年度に御審議を願える、そうするというと、仮に五十日かかりましても二月の末には予算は議定願えるんじやないか、併し政府だけの見通しでこうして下さいというわけではありませんけれども、そういうような関係から考えまして、愼重の上にも愼重な態度をとり、殊に国会の御希望等も考えますというと、不揃いの法案を出して徒らに揉むというよりも、一所懸命勉強して、全部法案が揃つたところで御審議願う方がいいんじやないかという趣旨なんです。官房長官の考え方と、それから後に政府でもいろいろ検討いたしたのであります。従つて官房長官が言つたことと違うかも知れませんけれども、その違つた趣意は、要するに今のような事情を考慮した上に違つたのでありますから、何分御了承を願います。
#57
○門屋盛一君 官房長官の言われることと小澤大臣の言われることと違うが、併し私は内閣は一本だと思います。内閣が二つあるならばこれは仕方がないが、二つあることはないんですから、官房長官が十七日という御説明をなさる折に、まだ予算が決まらない先に施政方針演説ができるかということを念を押してある、ところが御承知のように予算の大綱も決まつておりますし、予算の財政演説とは切離してまで、総理の施政方針の演説は十七日には必ずできますということを言われた点から考えますならば、この施政方針演説の中に織込まれるところの予算の大綱というものは、施政方針演説の中に織込まれてやられる趣意のように我我は解しておつた。大綱だけの提案なら直ぐでもできるけれども、予算の大綱の提案をしなければ総理の施政方針演説ができない理由はない。それで私達は十七日に総理の施政方針演説があれば、何も暮の三十一日までやらなくても、この施政方針演説に対する質問戰だけを年内に終えて置いた方が、計画審議の上から、来年日にちの短い間に十分な審議ができるんじやないか、御承知のように食確法等にいたしましても、甚だ参議院が不熱心なようなことを政府当局が言われておりますけれども、三日間しかない、三日間にあれだけのことをやつたのは栄議院の農林委員会でも相当勉強してやつておる。そういうことの点から参議院としては成るたけ早くやつて貰いたい。そうでないと我々は愼重審議ができない、私は十七日に施政方針演説がやれんようになつた理由は何か外にあるであろうと思うけれども、このことは小澤大臣だけに言つてもしようがないが、今後代つて来られましても、前の言つたことは知らんとか違うとかいうようなことだと困る。本当は今日は増田官房長官に出て貰いたいのだが、今日は本当の風邪らしいんです。大体今日は風邪になるような日なんです。(笑声)だからこれはもう仕方がないんです。まあこれはそれくらいにしておきましよう。併し希望して置きますことは、今お話にあつたように来年度は極めてこれを計画的に揃えて出して貰つて、本当に短時日の間に愼重審議のできるように、政府の方でも十分に考慮をして貰うことと、前国会の例から行きましても、案は出した、案は出したけれども各委員会で説明等を求められた場合に、国務大臣その他政府委員の出席が非常に悪かつたんです。本国会はそういうことのないように、我々も早く片附けるものは片附けて、安心して選挙に臨めるようにやつて貰いたいということを希望して置きます。
  ―――――――――――――
#58
○委員長(高田寛君) 別段この件について御質問もありませんければ、次は公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件、これの取扱いにつきましてお諮りいたしたいと思います。
#59
○事務総長(近藤英明君) お手許へ只今お配りいたしました公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件、御承知の国鉄の仲裁裁定書が国会の議決を求めるために提出に昨日相成つた次第でございます。そうしてこれは衆議院に昨日中提出になりまして、参議院の方へは予備審査を求める件として送付に相成つておりますことを申上げて置きます。
#60
○山下義信君 予備審査であつても、政府として予備審査として参議院にこれを提案になつた、こういうことに私了承するのであります。先ず第一に、こういうような提案の仕方をされたのはどういうわけであるか、政府から一つ簡單に明暸に経過についてというか、考え方を伺いたいと思います。尚この案件の題名でありますが、これは「第十六條第二項の規定に基き」とありますが、十六條の第二項は、承認を求めよとある。然るにこの案件は、「議決を求めるの件」となつておる、先ずこの件名をどういうわけでこういう件名で出したのであるかということも伺つて置きたい。政府の明快なる説明を願いたいと思います。
#61
○國務大臣(小澤佐重喜君) お話の点でありますが、先ず第一点で、この裁定は今事務総長の話の通り、今月の二日だと思います。裁定がありまして参つたのでありますが、御承知のように公共企業体にはそれに対する国会の承認を求める時期の制限の規定がございまして、十日間に求めろということになつております。従つて十日間の期日内に出すことが政府の責任と考えましたので、この期日までに間に合わせるために、その期日現在における政府の考え方を盛りまして本提案をしたような理由であります。もつと具体的に申上げますれば、これは全部不承認という建前で提案をいたしたような次第であります。
 それから名前の問題でありまするが、これは法律の解釈で、同法には承認を求めるということがありまするが、結局においては、私共は承認の場合も不承認の場合も、やはり国家の最高機関である国会の承認を得ることが適切ではないかと、こう考えましたので、解釈のしようによつては承認の場合だけを出すとか、或いは不承認の場合は要らんとかというような考え方がいろいろございまするが、とにかく私共はこういう疑問のものは、結局国会においていずれの場合でも議決を願うことに解釈することが、国会を尊重することだという解釈を出したわけであります。
#62
○山下義信君 この政府の提案に、今この件は政府は全面的に不承認の考えである。こういうことでありますが、その理由は、この議案のどこに出ておりますか。なぜ理由を附けて出さないか。不承認の理由を……。その説明を願います。
#63
○國務大臣(小澤佐重喜君) つまり私の方の考えとしましては、その理由というものを直ちに議案に添付することか尚結構でありますけれども、要するに審議に入り、或いは審議が終了するまでに、適当な資料や意見を国会に申上げまして、それを参考にして御審議願えればよいという考え方と同時に、十日間の期間というものは非常に短い期間でございまして、而も法律が新らしいもので、その取扱方につきましても、事務当局におきましてもいろいろの意見かございまして、最終の日までに大体こうしい結論を得ましたので、印刷物やその他の都合で間に合いませんでしたが、理想といたしましては、政府は全部否認するものであつて、否認する理由は、こういう理由に基くのだということをはつきり申上げることが理想と考えますけれども、非常に短時日のうちに、而も限られた期間内に出した関係上、一応議案として最小限度の体裁を保つた程度でございますので、遺憾ではございますが、今後必要に応じてどんな資料でも、どんな意見でも申上げたいと思います。
#64
○門屋盛一君 大体意外なことを小澤大臣から聽いたのでありますが、不承認ということに内閣の意見か決まつたならば、不承認の理由ははつきり附けて出さなければこれを出す一つの根拠にならない。この案の扱いについては、大体こういうものをこの形のままで国会に持込むこと自体が非常識なんだ。併し今不承認ということを言われましたから、そのことについて私は一つ伺つて置きたいのですが、先ず劈頭に労働大臣の出席を求めて置きます。
 大体この公共企業体労働関係法案を我々は曾て審議をしたのであります。労働委員会でその審議に当りまして政府の提案理由の説明中、提案の第三の理由といたしましては、公共企業体の職員には、団体交渉権は労働組合法の定めるところにより、完全に保有するのでありますが、これが行使の方法につきまして、従来一般組合においては、ややもすれば混乱を生じ、無用に労働紛争議を生ぜしめている傾向があります。併しながらかかる混乱は努めて排除されることは望ましいことでありますが、特に公共企業体において、これら無用な紛争議を極力排除することにより、正常な団体交渉を保障し、これによつて職員の地位の維持向上を図り、以て公共企業体の能率発揮と、正常な運営を確保しようとする法制的措置を必要としたことであります。ということが第三の理由であつて、次に第四の理由といたしまして、公共企業体の職員には、国家公務員に認められるその地位に関する特別の保障がない。これに替えて……ここをよく聽いて貰いたい。完全な団体交渉と、適正迅速な調停と、嚴正なる仲裁制度を確保することにより、職員の生活の安定を保障する必要があるのである。これに関する法制的措置を講ずるを必要とした。これが提案理由になつております。後に又附加えて、尚この点に関しましては御承知のように先程申上げましたマッカーサー元帥の書簡におきましても、かかる仲裁調停の制度が設けられることが示喚されておるというのが、時の労働大臣、増田君のこれは提案理由の説明にある。そうして現時の国鉄と日本国有鉄道との間に起つたところのこの問題が、この提案理由と背馳した行き方をやつておる。これは仲裁を受けるまでもない。公共企業体自体、運輸大臣監督の下における調停で事足りるべき問題なんです。それが協定もできず、遂に最終決定であるところの裁定のできたものに対して、政府は不承認とか何とかいう理由はどこにある。これを不承認というならば、今政府は、この国鉄四十数万の従業員は、このまま見殺しにするつもりであるかどうか。運輸大臣のその意向を聽きたい。
 この案の取扱いについて結論的にいいますならば、国会提出の形式を具備していない。裁定書のみでは国会において審議することはできない。これについてはあとで政府の方で説明せいというなら幾らでも説明するが、こんなものを持つて来てどうする。運輸大臣はどう考えておるか、労働大臣はあとから御出席になれば、公共企業体の主管大臣としてどういうお考えを持つておるか、不承認ということを軽々に言われたが、先ずこれから先に片付けなければならん。
#65
○國務大臣(大屋晋三君) 今門屋君のお話があつたが、こういうことなのです。この公共企業体労働関係法の十六條の規定というのは、資金上、予算上において、つまり支出不可能のものについては政府は責任を負うものでない。こういうことが書いてあります。ところが公共企業体は、仲裁委員会の裁定というものは、今門屋君の御指摘のように国鉄の経営者、国鉄の組合はこれによつて拘束を受ける義務が発生するということはこれは言うまでもないことである。そこであれを貰つたのが今月の二日なのです。その貰つたときに御承知のように三十億を年内に出せという裁定になつておりますが、国鉄のつまり予算で、給與という項目においては予算上これは一文もないわけであります。そこでいわゆる予算上という点からいえば、今小澤君の言われる通り、一文もないから、国鉄の総裁は、そのまま自分は義務は負うのですけれども、自分で出せる範囲と自分で出せない範囲を吟味して考えて、それを政府に申達する。こういう段取りになる。そこで加賀山総裁においては、自分の方は明々白々な給與と銘打つた予算では一文も出す余地はないけれども、かれこれ費目の流用によつて凡そどのくらい出せるだろうか、そして三十億のうち全部出せるか或いは一部出せるかというようなことを、加賀山総裁が検討して、それに相当な時間がかかつた。約十日かかつた。そこで今から三日ぐらい前に加賀山君の方から監督者の科に対して具申があつた。その具申の内容は、一部分は直接費目の流用によつて何とか出したい、あとは十六條の規定で、これは政府を通じて国会の協賛を求め予算的措置なり或いは借入金をかるとかしたい。こういうような具申が加賀山君から私にあつた。そこで私としてはその具申に基いてかれこれ目下検討中なんです。ところが本来ならば今門屋君のおつしやる通りこういうものを議会に出すときは、一部は予算的に呑めるとか、一部は呑めないということを十分に説明を付けて政府はこれを議会に出すことが本来でしよう。併しながら事実として嚴格に言うならば、只今小澤君の言つた通り、真正面からいつて給與という面だけから言うならば、予算がないから一文も出せないのですから、小澤君の今の言葉ずかい通り、これは受入れることはできないでしよう。加賀山国鉄総裁は一部分出そうという考えで実はやつておる。それが私の手許へ来て私が今検討中なんです。そこで十二日で期限が来た、併し意見がまだ具体的に決まらん、そこでまあかれこれそういうような事情があつて、これを白紙で出した。それで小澤君の最後の説明にもちよつとありましたが、法案は一応出すが、ここ数日、或いは一両日かのうちにさような資料も目下出すべく検討しておる、こういうことが小澤君の説明にもありましたが、その通りなんで、今出すべく準備をやつておる。こういう情勢なんです。
#66
○門屋盛一君 もう一口、大体ね、お考えが違えばこれは重要なことですがね、殊に労働問題で非常な影響のあることですからお考えが違つておつたらば、小澤大臣は取消願いたいと思うのです。公労法の第三十五條では「仲裁委員会の裁定に対しては、当事者双方とも最終的決定としてこれに服従しなければならない。」というのです。不承認も何もないのです。ただ私が不承認という意味を善意に解釈しますならば、その予算的措置に対して政府は日本国有鉄道の要求に応じ得られない事情があるかないかは、これは政府部内の問題です。この嚴粛なる、提案理由も示す通りに、誠に厳粛なんです。裁定をしなければならないという法律、この法律はあなたの内閣で作つて出し我々は協賛した。その法律によつて嚴粛なる裁定がされたことに対して一国の国務大臣がこの裁定は不承認だ何だということは、これは非常なことになるのです。これから先に一つ……好意的な忠告です。どういう意味の不承認です。
#67
○國務大臣(小澤佐重喜君) 先程申上げた通り、現在の段階においては不承認ということであります。
#68
○門屋盛一君 この裁定を不承認なのですか。
#69
○國務大臣(小澤佐重喜君) どうも御質問は、裁定はこれは当事者を拘束いたしまして、国有鉄道と労働組合を拘束しておりますが、この裁定が当時者を通して政府を直ちに拘束するものじやないと思うのです。ただ承認を求めるということは、この裁定に基いて、公労法の規定によつて政府が予算的措置を講じた場合に、その予算的措置が適法か適法でないかを、つまり国会の意見に基くのでありまするが、これがいわゆる承認でありまするが、そういう場合に政府の意見は、これに対して裁定に従うという、予算的措置をとることが反対だというのです。
#70
○門屋盛一君 そうするとこの裁定書は不承認ではないが、この裁定書に対する予算的措置をとることが不承認であるとなれば、どういう意味でここに出されたのですか分らないのですよ。
#71
○國務大臣(小澤佐重喜君) それは先程も申上げました通り不承認の場合は国会に承認を求めなくてもいいという考え方があります。併しながらこの法律の解釈は不承認であるから、つまり予算的措置を講じない場合は政府が国会に、いわゆるこの規定に基いて審議を求めなくてもいいという解釈がありますけれども、私共といたしましては仮に予算的措置を講じない場合でも国会に審議を願うことが国会尊重の意味で適当だという考慮の下に、予算的措置は講じませんけれども国会にその取らぬという措置の承認を求めておるのです。
#72
○門屋盛一君 そうすると小澤国務大臣も国会議員ですがね、その予算的措置をとることは不承認である、言葉を換えて言えば、現内閣はこれに対して予算的措置をとる意思はないと小澤さんは言われた、運輸大臣は近く予算的措置をとりたい、そこにもうすでにここで一つの食違いができておることがおかしいのですが、今政府を代表しての小澤さんの不承認ということを敷衍して予算的措置をとる必要がないとしたならば、取る必要がない理由でも附して、これだけで裁定書そのものをここで審議せいと言つてもあなたは国会議員としてどこを審議しますか。この裁定書というものは普通の裁判でいつたならば最高裁判所の決定と同じである。最高裁判所で決定されておるものを国会がこれをどうだこうだという理由はどこに準拠法があつて我々は審議するのだ。審議する準拠法はどこにあるのか。それからどこの準拠法で我々にこれを求めたのか、十六條はこういうことが書いてある。十六條によつてあなた方の方は議決を求められた。議決という文句も我々は分らないのですが、十六條というものは資金の追加支出に対する国会の承認を要件としてできておる。資金の追加支出の意思がなかつたならばこの忙しい際にこういうものを国会におし出になるどこにその根拠法があるか。
#73
○國務大臣(小澤佐重喜君) 私は先程も申上げまたした通り、あなたのように解釈する人もありますし、つまり政府は予算的措置をこの裁定に基いてやらない場合には政府は呑んでおればよいのであつて、この裁定の措置について積極的に国会の承認を求める必要がないのだ、こういうあなたと同じような御意見もありますが、政府といたしましては、要するに国権の最高機関である国会であるから、その解釈から言うと必ずしも出さなくちやならんとは決定しておりませんが、つまり政府が予算的措置をとらない措置というものの承認を求めるという意味でこの法案を出したのだ、こういう意味です。
#74
○門屋盛一君 だから聽いておるのは、政府が、あなたは口頭では不承認だと言つておるが、この裁定書だけでは我々審議できない。裁定書は審議すべき性質のものでない。これくらいあなた内閣に人があるのだから分るでしよう。十六條には追加支出を要する場合だけ国会の承認を要する。これはあなたのような解釈だとかどなたのような解釈だとかいつても。誰が解釈したつて、裁定書だけなら国会に出す必要がないと思うが、どこを審議せいというのか。
#75
○國務大臣(小澤佐重喜君) 十六條の規定は十分読んでおります。従つて十六條を見ると政府が予算的措置をとる場合にのみ国会の審議を求めるというように一応解釈できます。併しながらそれでは全然予算的措置をとらん場合には国会に出さんでよいのか、こういうことになつて来ると、やはり予算的措置をとらないという場合も政府の措置でありまするから、そのとらないという措置を国会でよいか惡いか審議を願いたいのです。
#76
○門屋盛一君 そこなんですよ。だから予算的措置をとる必要がないというのは、この案はどこに書いてあるか、わしらはどこを読んでも書いてない。
#77
○國務大臣(小澤佐重喜君) だから私が口頭で申上げてここでお願いしているのです。
#78
○門屋盛一君 口頭じや駄目ですよ。
#79
○國務大臣(小澤佐重喜君) つまりその点は私がお詫び申上げます。つまり資料は本当の審議を開始するまでには必要な書類も出しまするし、又意見も何しますが、こういうことがはつきりしないから……、私に答えろというから政府を代表して答えているのであります。従つて資料を出せというのでありますれば、又私の方で出す時期が来ますればどんどん出して参考に供したいと思うのです。
#80
○門屋盛一君 資料の問題じやないのですよ、この裁定書に対する政府の意思はどこにも書いてないのですよ。どこを審議したらいいのか。
#81
○國務大臣(小澤佐重喜君) 私共の説明が徹底していないようですが、あの十六條の二項の解釈はあなたのような解釈の仕方もありまするし、私の方の解釈では予算的措置を講じない場合はその講じないという点を国会の……
#82
○門屋盛一君 講じないということがどこに書いてあるのですか
#83
○國務大臣(小澤佐重喜君) それは解釈の相違です。(「解釈の相違じや……」その他発言する者多し。)そんなに大きな声を出さんでもいいでしよう。そんな怒る必要はないでしよう。解釈の仕方はお互いに自由です。国会も自由だろうし、政府も自由だから、しようがしまいが意見を述べる度にそう怒られたのじやどうにもならんです。要するにそういうふうな解釈を持つておりますというのです。従つて門屋さんの言うのには、それではその意見はこの議案の中の入つていないのじやないかというのでありまするから、その出せない理由というものは私も話したように、又運輸大臣も話したように匆々の間でありまするから、審議開始までには準備をいたしますと、こういうのです。
#84
○山下義信君 案件が出ていないということになつて来る。
#85
○板谷順助君 どうも政府は何ですね。不承認という言葉をお使いになつたのは私は不穩当だと思う。御承知の通り大体公共企業体たる国鉄に対するこの裁定案が出た、ところが国鉄の現在といたしましては、予算上或いは資金上不可能であるという意味において、恐らくは運輸大臣に上申をしたことと思う。ところが現在国鉄が年内に三十億の金を出すことができれば何も問題はない、ないのでありますが、その捻出について只今運輸大臣は非常に苦心をしておる。恐らくは公共企業体たる国鉄ができるだけ捻出をして出して、あと足りない場合はこれは予算的措置をとるとかなんとか政府は考えるべきものだ、こう私は考える。だから不承認という言葉は、それをお取消になつた方がいい。それでなければ納まりません。
#86
○國務大臣(小澤佐重喜君) 不承認という言葉自体はどうか知りませんが、要するに私の方では只今申上げました通り、現在は予算的措置を伴つた議案ではないのであります。予算的措置が伴わない議案というものは何かといえば、この現在の段階では、予算的措置をとる方法もなければとる考えもないというのであります。そういうことの政府の考え方が国会で認められるか認められないかを御審議願いたい。
#87
○門屋盛一君 そうすると、私の質問に関連しておるのだが、小澤大臣は予算的措置をとる考えも何もないと言うし、運輸大臣は一生懸命捻出中であると言う、これはどつちが本当であるが。
#88
○國務大臣(大屋晋三君) そう怒らんでもいいのですが、小澤君の言うのはその裁定案を貰つたときに、私がさつきも、言つた通り明らかに予算がないのです。ないから、つまり小澤君がないと言つたのです。ところが十日間ある。十日間あるのだから、何とか、そこに良い智慧が出るだろうということをまあ言われるんだが、十日間一生懸命いろいろやつておつたが、すでに政府から具申が来てから三日です。実はその具申がなかなかむずかしい、その理由を付けて出す時期がまだ来てないことが甚だ遺憾であるからその点を御了承して下さい。極く近い時期に明らかに私が説明して出しますから。
#89
○門屋盛一君 そこに食違いが出ておるのです。運輸大臣が言われることを聞けば理由を付けて出せなかつたことはまあ了承して呉れ、極めて近い中に具体的なものを出すということです。小澤さんはそうじやなくて、何らの措置をとる意思がないから不承認だと、これは重大な食い違いがあるが、どつちか内閣では妥協がつかんですか。
#90
○國務大臣(小澤佐重喜君) それは大屋君の言うことと必ずしも考え方が違つておらない。というのは私の方では現在、審議を願つておる案といたしましては、要するに予算的措置をとらんという建前で御審議を願うのである。併しながらそういうことでは政府の立場或いは国鉄労組の立場でも非常に困難であるから、そうした現状に満足せずに一歩進んで何とか予算的措置をとらなくちやいけないというのが運輸大臣の考えだと思う。
 私は将来のことをどうこうと申上げませんで、この案そのものはそういう考えで出したということだけを申上げたのですからどうぞ御了承願います。
#91
○岡田宗司君 只今小澤さんのお話ですと結局不承認ということを議決して呉れ、論議して議決して呉れというそういうことになる。そうするとその不承認ということがこの案件として出て来なければならん。それはどこにもない。私の方としてはそういうふうに政府の方で申されたことは、何を一体基礎にして、その不承認の良いか惡いかということを決定するのか困る。その点小澤さんどうなんでしよう。
#92
○國務大臣(小澤佐重喜君) その点が要するに参考資料を出さないから、政府の意見も整つておらんから、議案としては少しも完全なものではありません。完全なものでないという理由は、先程申上げました通り、承認期間が迫つておる、十二日には出さなければならんということになつている。そこで補うものは将来補うとして一応提案だけをしておつたわけでありまして、今私の申上げたのはただ政府が漫然応じないということではなくして、例えば予算的措置をとることはとるといたしましても、二日や三日で大きな予算的措置は困難であります。でありまするからこの提案をする当時におきましても、又現在におきましても、予算的措置ということは相当困難であります。従つて困難であるのにこの国会の審議を求めるということはどうだ。まだ議案として審議はできないという御議論がありまするから、私の方といたしましては、現在の立場におきましては予算的措置というものは殆んどできませんので、このままで御審議を願う。而も現在のお願いしている御審議というものはどういう目的を持つておるかといえば、予算上の措置をとらないで、その政府の予算的措置をとらないのがいいか惡いかを御審議願うということです。
#93
○藤井丙午君 この問題につきまして我々緑風会の方でも重大な関心を持つておりますので、私は今の両大臣の御答弁の中で一点だけはつきりさしておきたいと思う。それは先程来再々小澤国務大臣が、政府としてはこの問題については予算的措置をとる意思はないと、従つて政府が予算的措置を講じないということについて国会の承認を求めるんだと、これが提案の理由だとこういうふうにいわれた。そういたしますと、運輸大臣のいわれるように、今後何か研究するとか何とかという余地は全然ないのであつて、小澤さんのいわれることが政府の方針だとすると、ただ承認しないということ、予算的措置を講じないということを国会で承認して貰えばいいということが唯一の提案理由だということになれば、あと運輸大臣からとかくのことは出ないはずなんです。そう私は解釈しておる。そこで運輸大臣が先程いわれることが、まだ政府として考えの中にあるかどうかということを明らかにして貰いたい。というのは換言すれば、政府としては今後研究の上予算的措置を講ずる余地があるという考えを持つておられるかどうか、その点をはつきりして貰いたい。
#94
○國務大臣(大屋晋三君) 勿論今流用が可能であるかどうか、而もその金額が幾らであるかというようなことを折角研究中でありますので、それはもう嚴として間違いない政府の意図であります。小澤君の言いましたのはこういうことだろうと思います。つまりあれを受けた十二月二日現在、尚又今日においても予算は現実には一文もないということを端的に小澤君が申上げた、こう御解釈願つたら私はいいと思うのです。併しながらこの問題を解決しなければいけませんから、目下予算的措置を如何に金額的に、如何に名目的に取ろうかということを、熱心に研究中であります。
#95
○藤井丙午君 そういたしますと、只今の運輸大臣の御説明だと予算的措置を講ずることについて熱心に研究すると、こういう話ですね。そうすると、諄いようでございますけれども、先程の小澤さんの御提案は現在も予算的措置を講ずる意思はないと、講じないということについて承認を求めると、こういうことは、政府の方針が、現段階においてすらはつきり二つに少くとも分れておるように考えられるんですが、この点はどうですか。
#96
○國務大臣(小澤佐重喜君) 私の先程言つたのは、現在政府の肚という問題じやなくして、現実に政府といたしましてはこの予算的措置を講じて、そうして国会の審議を求める場面になつておりませんので、じや肚の中はどんな気持かということになりますれば、運輸大臣と同じです。ところが予算的措置をなぜ講じてないかといえば、まだ講じてないことを、或は将来講ずるであろうということを、可能か不可能か分らんことを申上げるのもどうかと思うので、現在予算的措置を講じないということを申上げておるのです。
#97
○藤井丙午君 先程のあなたの御発言は、現在は事実として予算はないという話でなくして、それはないと同時に、講ずる意思がないと肚の中まではつきりおつしやつたでしよう。意思がないということをおつしやつた。はつきり書いてある。これは速記録を見れば分ると思う。同時に予算的措置を講じないということについて、国会に承認を求めておるということをはつきり言い切られておるので、我々は非常に疑問を起したわけなんです。これは私共緑風会としましてもこの問題について先程来役員会等を開いて、重大問題として取上げておりますので、言葉尻を捉えて言うわけじやありませんが、これは軽々に、そう簡單に、予算的措置をとらないということで以て国会の承認を求めるということでは納得できないので、よくその辺を両大臣の間に言葉の言い廻しその他不統一の点があつたらお打合せの上、はつきり政府の意思を御答弁願いたいと思う。
#98
○山下義信君 結局政府が不承認を求めるということは、この裁定案そのものを不承認せよというのか、或は政府の予算的措置ができないということを承認せよというのか、案件の本質が不明瞭であります。若しこの裁定案を、この案件を、そのまま不承認したら、後日運輸大臣のいわれるように、予算措置をすることによつて、出して来るところの案件は何かという食い違いが出て来る。如何にしても我々にはこれをどう取扱うかということは分りませんから、政府はこれが案件になるように適当に具備したところのものに組替えて来るか、或いは答弁を統一して来るか、二者いずれかにして来なければ私はこの審議はできないと思う。
#99
○門屋盛一君 これは今山下委員が言われましたけれども、この案件は不承認した場合はというが、この裁定書は承認も不承認も国会はこれをどうする必要もない問題なのです。だからこのままであつたら国会はもう直ちに撤回要求以外にないのです。ただこれを国会に諮らなければならないというのは、ここに書いてあるように、十六條によつてこれを出されておるのです。十六條をお読みになれば分るのです。今小澤さんの言われるように、今の場合予算がなくて予算的措置がとれないということが主体であつて、その参考としてこの裁定書を付けられたのならここは受諾できるのです。これ一本を出されて予算的措置、つまり資金の追加支出に対する国会の承認というのが十六條です。この裁定は決つたと、裁定が決つたがこの裁定の中の十六條の問題に対しては十六條の通りにおれという。だからこの裁定を承認するかしないかということならば、ここへお諮りになる必要もなければ、諮られても国会は審議する準拠法がない、これは明暸なんです。ただ十六條によつて必ず予算を組まなければならないという拘束はしていないのです。予算が組めないというところの政府の意思表示で以て国会の承認を求めるというのならそれは肯ける。だからどうですか、これは一応撤回なさつて出し直されたらどうですか。午後でもいいです。これは衆議院の方だつて恐らく問題が起る。
#100
○國務大臣(小澤佐重喜君) 大体先程のお話によりますと、この裁定書そのものの承認か不承認かという御質問がございましたが、それは勿論裁定書は決定しておる問題で、国会においても覆すことはできないし、政府においても覆すことのできんことははつきりしておる問題で、そういうことの御審議を願う趣旨ではありません。この覆すことのできない確定した裁定書に基く政府の処置が妥当であるかどうかということの御審議を国会に願うのでありまして、(「それじや案件がない」と呼ぶ者あり)従つてそういう問題は具体的に申上げますならば、その場合における十六條の件について御審議を願つておるのでありまして、従つて裁定書は実質的には勧告書になるのであります。つまり承認を求めるか不承認を求めるかということについて、あの法律に基いて御審議を願つておるのであります。
#101
○門屋盛一君 それははつきりしておるのです。十六條に対しては政府は何らの案件を御提出になつていない。だから審議するものがないのです。
#102
○板谷順助君 法理的の解釈についてはいろいろ御議論もありましようが、大体この公共企業体たる国鉄に対する裁定案は、国鉄が負担すべきものであるが、今財政上或いは資金上困るというような関係で以て運輸大臣に恐らくは上申して来たと思うのでありますが、現在現実の問題として国鉄側においてできるだけあらゆる方法によつて生み出すことを考慮しておるということであります。従つて、もう年も迫つておるのに、この問題を早く解決してやらなければ多数の従業員が非常に困る問題が起るのでありまするから、運輸大臣は直ちに国鉄が現在のやり繰りによつてどれだけ金ができるか、これを明らかにしたらどうです。明らかにしてあとの不足の分は、或いは予算措置によるか、或いは又何らかの方法によつてできるかできないかというのはこれは政府の問題だ。そうして行かなければいつまで経つてもこの問題は解決せんし、あの五十万の従業員が非常に生活に苦しんでおる、ここをよく一つお考えを願いたい。
#103
○國務大臣(大屋晋三君) 只今板谷君のおつしやられた趣旨に従つて、国鉄自体で予算の流用といつたような方法で幾ら支出ができるか、又到底国鉄では支出ができない、従つて国会の予算的措置を求めるかという問題を、お説の通り目下鋭意やつております。
#104
○兼岩傳一君 僕は裁定案というものは最終的決定だと思うのです。だから予算的措置が出ることを期待していたら出ていないのです。そこで小澤大臣に僕は簡潔でよいから明瞭に説明して欲しいのは、何故予算措置を組まなかつたか、或いは組めなかつたかという関係を明瞭に一つ説明して頂きたい。
#105
○國務大臣(小澤佐重喜君) これはまだ政府として代表的に答弁を申上げる時期に達しておりませんが、要するに現在の財源或いは今運輸大臣の言つたように、款項目に流用の可能性というものは、見通しから言うといろいろありまするけれども、現在我々国会に対して責任を持つて出せますというような程度には行つておらんのであります。そういう時期に、流用した場合にこうだということになりますると、却つて逆に国会でいい加減なことを答弁したようなことになりますので、私は現在のままで率直に申上げておるのでありまして、従つて、例えば二十五年度の財源、或いは補正予算の財源、或いは国鉄の総財源等を考慮したしまして、少くとも独立採算制というようなことを考えますならば、これを支拂うだけの財源を求むることは、現在の料金、現在の運用のし方では困難であるという立場からであります。
#106
○兼岩傳一君 出せないという意思を決定する必要もないではないですか。あなたの御説明では、頭から出せないと、予算的措置を講ずることができないと決めてかかつて来る理由もないでしよう。
#107
○國務大臣(小澤佐重喜君) それは私がたびたび藤井さんに申上げた通り、現在ではそういう措置は不可能であるという意味であります。従つて、運輸大臣などと協力をいたしまして、或いは可能かも知らん、或いは不可能かも知らん、併しながら私共は、現在においてこの法案を審議するに率直に政府の意見を言えと言われれば、それはできないというよりないのであります。
#108
○兼岩傳一君 当分というといいですが、どのくらいですか、非常に差迫つた問題だと思う。
#109
○國務大臣(大屋晋三君) とにかくこの金の支出をするということになれば、年内に支出をしなければなりませんのですから、それに間に合うようにやるつもりですが、何していろいろな交渉団体のあることですし、なかなか案件がむずかしいのですから、いつといつて日を限ることはできませんが、これこそ年内に支出をして年内に従業員に渡すということが目標なんですから、いつと限ることはできませんが、もう明日にもできればやるし、そういう気持です。
#110
○兼岩傳一君 それだつたら、それが決つたら出されたらどうか。なぜこういうものを出されたのか。
#111
○國務大臣(大屋晋三君) それは規則が十二日とあるから、止むを得ずとにかくこういう形で出したことを重ねて御了承願います。
#112
○佐々木良作君 これはなんぼやつても、十六條の精神というものは、ともかくも公共企業体が予算上或いは資金上で不可能な資金の支出ができない場合に、その不可能なやつを可能にするための措置を議会に求めようということなんだと思うのです。だから、可能にするための措置ができてこれをくつつけて来なければ、これは問題にならんと思うのです。だから、その措置を年内に何とかするために一生懸命考えておると大屋大臣言われるのだから、その年内に何とかするということを考えられた上で、その措置をくつつけて提出する、それまで撤回して出し直されるということが一番よいと思う。そうでなければ、国会としてもちよつと扱うことができないと思うのです。
#113
○左藤義詮君 両大臣の答弁にも若干の食違いもあるようでありますし、若し小澤大臣の言われたように、これを議決を求むるということでありますというと、各委員からの御発言のように体裁も整つておらないと思います。私與党でありますが、政府としても切迫しておりますので、いろいろその間に苦慮しておる点もあると思いますので、そういう点をもう一度政府としても調整をし、再提出するにいたしましても、各委員の御希望のようにできるだけ案件の体裁を整えるように、まあ撤回ということはちよつとどうかと思いますので、一応本委員会を休憩いたしまして、そうして政府の方で十分纒められてその上で私は再開せられて、撤回なり或いはこれに対してもう少し十分の納得のつく説明のせられるように、暫く休憩せられて、政府の態度を決せられるのを待ちたいと思います。
#114
○委員長(高田寛君) 丁度晝にもなりましたから、御異議なければ一時半まで休憩いたしたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#115
○國務大臣(小澤佐重喜君) 撤回について休憩中に……。(「撤回じやないよ。」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)ただ説明の足らんということ、資料が足らんという場合には国会の……(「資料の問題じやない。」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
#116
○委員長(高田寛君) 一時半まで休憩いたします。
   午後零時二十一分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時十一分開会
#117
○委員長(高田寛君) それでは休憩前に引続きまして委員会を再開いたします。
#118
○門屋盛一君 午前中大分問題になつたのですが、労働大臣が御出席になつておらなかつたので保留してあつたのですが、大体政府の……労働大臣はどこへ行つた。
#119
○佐々木良作君 労働大臣が来るまで議事進行について、いいですか。
#120
○委員長(高田寛君) どうぞ佐々木委員。
#121
○佐々木良作君 議事進行なんですが、どういうことになつているのですか、先きの打切りは、出て来ておつた大臣に対して、こちらはこういうふうに思うのだが、お前の方の考え方を統一してこつちに持つて来いということになつておつたわけですか。答弁があつて、もう一遍これをどう扱うかということを相談するという仕組になるのですか。
#122
○委員長(高田寛君) そのように承知いたしております。
#123
○佐々木良作君 僕は議運の運営について申上げるのですが、どこからかつぎつぎと別の問題が出て来て、休む場合でも始まる場合でも何を審議しているか分らんときがあるのです。分らんと言つたら語弊がありますけれども、こつちはこの問題を相談しなければいかんと思つて、済んでからと思つておると、おかしくなつたりすることがありますが、成るべくそういうふうに締くくりと問題の焦点を宣告して頂くなり、そういうふうに議事進行をお願いしたいと思います。
#124
○委員長(高田寛君) 承知いたしました。
#125
○門屋盛一君 労働大臣にお尋ねしたいのですが、本日この公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件というのが、ここに問題に供されております。午前中このことについていろいろと政府の意見を質したのでありますが、一番関係の深い労働大臣にお尋ねしたいのは、この理由書を読んで見ますと「昭和二十四年十二月二日、公共企業体仲裁委員会が、国鉄労働組合の申請にかかる賃金ベース改訂の問題に関して下した裁定は、公共企業体労働関係法第十六條第一項に該当するので、同條第二項の規定により、国会に付議する必要があるからである」という理由なんですが、議決を求めるの件というので御請求になつたのはどういうわけか。
 それから十六條の第二項によつてどこを承認すればいいのか。今出ている書類は仲裁裁定書だけです。これを国会が議決せねばならんのは、どの法律に基いてそういうことをなさるのか、これを簡單に御説明願いたい。
#126
○國務大臣(鈴木正文君) 只今御指摘の公労法の十六條の二項から申しますると、仲裁案の中で例の一項で示しているような予算上、資金上不可能な部分は国会に提出してそうして承認とありまするが、あれは承認又は不承認の意味で、これは法を立法した当時からそういう意味に解してでき上つております。それを国会に求めるということになつておるのでございます。従つて極く平面的に申しますると、裁定案の中の不可能な部分というものを国会に提出して承認、不承認の議決をして頂くというのが、極くあたり前の考え方だろうと考えております。但し、今回の件になりまするが、私共の考え方では根本論の法の解釈といたしましては、そういうふうに可能なものと不可能なものと二つに分け得る場合が十分あり得る。その場合においては、そういつた措置を伴わなくてもやり得る可分なものがあり得る場合は、それは直ちに拘束力を持ち、それから不可分の問題については今申しましたような関係になる。こう解釈しておりまするが、今回の裁定案に盛られました四十五億円、これは大屋運輸大臣から詳しく御説明を聽いて頂いたかとも存じますけれども、流用その他の措置を伴わなければできない事柄でありまして、政府はそういつた場合について渾身努力はいたしましたし又いたしておりまするけれども、今日只今の段階におきましては名実共にその條件を整えて、これだけのものは可能でありますという説明をいたし得る域には至つておらないのでありまして、今日只今強いてどれだけ可能かといいますというと、全部條件を持つておらないのでございますからして、形の上で不可能という範疇に入らざるを得ないと、こういうふうに解釈しておるのでございます。従つて、全体として一括してそれを提出して御審議をお願いする、こういうふうに考えております。
#127
○門屋盛一君 今の場合これは不能、不可能の区分はしなくても全体的に不可能であると、政府の方ではこういうわけですか。
#128
○國務大臣(鈴木正文君) 先程から申しましたように、條件が一つも整つておらないものをその計算の根拠に入れることはできませんからして、そういう意味におきまして、全体として不可能であるという考え方であります。
#129
○門屋盛一君 不可能ということはこの書類のどこに書いてあつて、どこを承認したらいいんですか。
#130
○國務大臣(鈴木正文君) 全体を不可能とするという御説明は、御質問に応じて政府はすればよろしいというふうに考えております。
#131
○門屋盛一君 そうはいかんでしよう。これは裁定書以外のものは何も附いておらん。最終決定をした裁定書を、十六條の場合に、労働大臣みずからが言われたように、資金の追加支出に対する国会の承認の要件が十六條に規定されておる。だからその承認を、あなたの方で予算を組んで予算を承認して呉れという場合と、予算が組めないから予算が組めないことを承認して呉れ、この二つしかあり得ない。そのいずれもどこにも書いてないのですから、これは我々には審議のしようがないのです。これはどういう解釈ですか。
#132
○國務大臣(鈴木正文君) 理由書のしまいの方に「公共企業体労働関係法第十六條第一項に該当するので」云々と書いてある意味は、不可能という範疇に入るのでという意味でございます。
#133
○門屋盛一君 十六條の全文を読みますと、「公共企業体の予算上又は資金上、不可能な資金の支出を内容とするいかなる協定も、政府を拘束するものではない。」と書いてある。この不可能なということが一つも明示していない。可能とも不可能とも書いてない。何らの意思表示のしてないもので、裁定書だけでこれを国会に持つて来るというのはどういうわけですか。これは日本では初めてのことですからはつきりして貰いたい。
#134
○國務大臣(鈴木正文君) 法律の方に不可能な協定をしてはならない。そういう協定が行われた場合は国会にかけろというのと睨み合わせて出したのでございまして、只今の御質問の、不可能の意味が理由書のどこに説明してあるかと申しましたが、それはさつきも申しましたように、言葉は簡單でございましたかも知れませんが、第一項に該当するからということで……
#135
○門屋盛一君 第一項のどつちに該当するか書いてない、理由書には……。第一項に該当はしている。該当しているが、該当することに対する政府の意思表示がどこにもない。こういう不完全なものを国会に出して、労働大臣、政府委員の方では平気なんですか。どこに意思表示がしてあるんですか。私の目が惡いかも知れませんが、意思表示は一つも書いてない。政府の意思表示は一つもない。ですから可能、不可能を想像で審議せよと言われても困る。又説明すると言つてもこれは審議に入つてから説明されるのであつて、提案は一つの文書を以てやるのが本国会の慣例である。
#136
○國務大臣(鈴木正文君) 今回のような特殊な関係でできた場合におきましては、勿論政府も諸般の努力はいたしたのでございますけれども、いろいろまだ十分間に合わない点もあり、そうして今申しましたような解釈で以て、全体がそういう状況の下においては不可能という見解の下に提出したというのが実情であります。
#137
○門屋盛一君 その見解がここに書いてないのです。見解があつて政府はこう思うから承認して呉れというなら、これは或いは審議に入れるかも知れませんが、見解が何も書いてない。これでもまだ完全な提案だとおつしやるのですか。
#138
○國務大臣(鈴木正文君) 先程から繰返しておりますように、理由書の中にありまする第一項に属するという意味が不可能という意味でございます。
#139
○國務大臣(小澤佐重喜君) 関連しまして、門屋さんからいろいろ理路整然な御質問でございますが、結論においては、仮に労働大臣の言うような解釈をしましても、国会がはつきり分るようにすることが政府の務めだと考えまするので、そのいい惡いは別にして国会で政府に可能なことを要求される場合には、いつでもこれに応ずる。その点を明瞭にしたいと考えております。御了承願います。
#140
○山下義信君 休憩前の、我々が要望いたしまして、政府の答弁を統一するということ、或いは又この提案になつておりまする点に不備があつたから何らか考慮するということにつきまして、それの回答といいますか政府側の見解を求めるために休憩したのですが、まだ何らその点のお話もないようで、どういうふうに休息中にお考えになりましたか。場合によりましては我我も釈然としてこの審議を進める用意もあるわけでありますから、御答弁が統一されましたらそれをお示し願いたい。即ち午前中に小澤国務大臣は不承認を求めるんだ、こういうことをおつしやつたのでありまして、そうすると国会は不承認の決定をするようにお求めになつておるように我々は解釈しておる。それであるから、我々の方では承認を、政府は不承認を要求するということに幾分食違いがあつて、案件の不明瞭が只今門屋委員の指摘されたような点があつた。これも一つ政府側のこの案件の不備或いは説明、不承認という午前中の政府側の答弁の統一問題について、御説明を願いたいと思います。
 尚関連しまして、只今労働大臣が、この政府支拂の不可能なことについては協定ができないことに、規定が第十六條になつておるということをおつしやつたのでありまして、それは何をお指しになつたのでありますか。私は御説明を求めたいと思います。
#141
○國務大臣(小澤佐重喜君) 今お話のように、午前中に私の申上げたことが不十分のために、いろいろ誤解を招いた点もあると思うのでありますが、要するにこの法案に関しましては、二日に裁定書が国鉄の方へ参りまして現に政府の方へ入つたのは三日でありますが、その後こういう現下の情勢から考えまして、できるだけこの裁定の気持というものに対して副うように努力すべくいろいろやつておつたのであります。ところが法定期間である十二日に至りましても、具体的な案件がございませんので、一応という言葉を使つたら適当かどうか分りませんけれども、とにかく現在の状況を率直に判断をいたしまして不承認というような案で出したのであります。この出し方については、今門屋さんからもいろいろ御意見がありまして、必ずしも政府は十分とは考えておりませんから、門屋さんに御答弁したような処置をとりたいと考えております。それでは将来どうかという問題でありますが、引続いて政府の裁定というものに対するできるだけの措置を全力を盡してやるべきだという考え方には変りないのでありますが、併しながらこれはそういう努力をいたしましても、将来のことでありまするから、その努力が果して現実になつて現われ得るか現われ得ないかということになると全然見通しがつかないのであります。そういう意味で政府の気持だけは率直に言えるのでありますけれども、それはいつそういうことができるとか、いくらそうなるかということになりますというと、答弁する何ものも見通しがつきませんので、私は現在の形では不承認の外ないのだという、極めて官僚的といいまするか、変な言葉を使つたのでありますが、気持においては今申上げた通り少しも変らないのであります。従つて今私らとして少くとも国会にお答えする場合は、こういう努力をして、いつか、或いは金額がどうかということを言えない現状において、こういう努力をしているからこうだということは余り僭越過ぎるということから、私はどこまでも現在の段階では、大体この案で御審議願うつもりであるという意味のことを申上げたのでありまして、運輸大臣もそうした気持を先程来表しておりますように、勿論政府といたしましては最善の努力を傾注いたすのであります。ただその点は皆さんから御質問を受ける段階の期日、或いは金額等につきましては殆んど今日申上げるだけの何らの資料も持つておりませんので、私がああいう言葉の表現を出して皆さんに申上げたと御了承願いたいと思うのであります。その意味で運輸大臣の気持も私の気持も一致いたしておりますし、その他政府においても全部一致いたしております。
#142
○山下義信君 大分御意思が分つて来ましたし、案件の具備、不備は別にいたしまして、大分御意思が分つて来ました。結局午前中の運輸大臣のお肚と大体政府は一本で行くに違いない。要するにこれは打割つて言えば、御努力なさつたら他日予算措置をなさり得る場合があるということの政府はお考えを持つていらつしやるというふうな印象を、今の御答弁で私は受けたのであります。そうすると、今日の段階できないから、一応不承認とこういう議決を国会に求められるということは、今日只今の答弁に要請されましても、これを万一政府の要望せられた通り、ただ予算措置をしないということに、即ち不承認ということに国会が議決いたしますると、私は今国会中政府は予算措置を仲裁書に基いてなさるということは、再び国会の議決を求められるということはできなくなるのではないか、一事不再議の原則によりまして、先で拔差しならないのではないかということを憂慮いたすのであります。そこで政府が他日予算措置をなさるというお考えがありますならば、この国会に承認を求められる案件の内容は、そういう線に沿うような何らかの意思表示を、門屋委員の指摘されるように、なさるのでなければ我々は審議の対象にならんと考えるのであります。その点はどういうふうにこれを改めるというお考えでございましようか、どういうふうにお考えがまとまりましたか、その点を承わりたいと思います。
#143
○國務大臣(小澤佐重喜君) 大体山下さんのお話と同じ趣旨でありまするが、只今も申上げました通り、予算的措置を講ずべく政府は献身の努力を拂つております。併しながら将来のことでございまするから、それが必ずできるということは断言ではないのであります。仮にそういう措置が不可能な場合ということを前提にして政府の現在の考えを申上げますれば、現在は不可能という形で御審議を願いまするけれども、その最後の決定当時まで予算的措御が不可能である場合はそのままで御審議を願うかも分りませんけれども、国会の審議がまだ御決定がなくて、そうして予算的措置が仮に可能だという場合においてはやはり政府は何と申しますか、修正とか或いは補正とかいう適当な方法によつて政府の考え方が、こういう事実が、新らしく予算的措置ができたから、その予算的措置ができたことを前提として御審議願いたいということになり得ると思います。まあこの議決を求めるという、何かやはり修正というようなことになるんじやないかと思いますが、この点についてはまだ細かい研究をしておりませんから、どういう措置になるか知りませんが、実質的にはやはり最初の政府の考えと第二の考えの違いが出て来るから、これはやはり修正なり、国会が要求を出して、その修正された範囲で御審議を願うのじやないかと考えております。
#144
○委員長(高田寛君) 関連しておりましたら。
#145
○山下義信君 関連して、私は政府の意思のあることははつきりいたしました。従いまして我々が問題にいたしておりますこの政府提案の不備の問題は、政府が予算措置を出されるときに至つて初めて條件が完備いたしまして、我々審議の対象になる一つの完全なるいわゆる案件になると考えるのであります。ですから要すれば今日の場合は一応これは預かつて置きまして、予算措置の裏付けができたときに初めて一つの案件として我々が取計らつてよろしいのじやないかとかように考えるのであります。一応念のために伺つて置きます。
#146
○國務大臣(小澤佐重喜君) 一旦議案を提案いたしますれば、これをどう審議するかしないかということは私ら申上げるまでもなく国会の特権でございまして、私らでどうこう言われませんけれども、私共の気持は皆さんはそれでも結構であるかも知れませんけれども、今の予算的措置が必ずされるんだという前提でありますればお話の通りであります。併しながら私共は最善の努力はしますれれども、そういう事実が果して来るか来ないかということはここではつきり申上げることができないので、これは非常にむずかしいことになつておるのでありますから、そういう事情を考慮願つて後は国会で適当に措置を願うより外に途はないと思います。
#147
○國務大臣(鈴木正文君) 先程御質問にありました、政府はできないと言つたのは、これは公共企業体の労働関係法の中にある「公共企業体の予算上又は資金上、不可能な資金の支出を内容とするいかなる協定も、政府を拘束するものではない」ということを申しましたので、できないという言葉を使つたかどうか知りませんが、若しそうでなくても多少疑問がありましたならば、拘束するものでないというこの法律の言葉を平面的にそのまま使つたのであります。こういう意味でありますからそれをどうぞ……
#148
○佐々木良作君 これは何遍繰返しても同じことになりますので、この法律を作つたときの一番当事者である労働大臣の解釈を聞きましても、解釈にはいろいろ問題があると思いますけれども、それから法務庁あたりの解釈も同じような解釈を大体しておると思いますが、ともかくも裁定書が出てそれが予算上或いは資金上の不可能な資金の支出を内容としておる場合には、国会の承認を得んとその支出ができないから従つてこの第二項の承認を受けるということになる。今労働大臣は裁定中不可能な部分の承認と言われましたが、裁定中不可能な部分というのは、国会の承認を新たに得なければ資金上の措置がとれない、予算上の措置ができないという部分を私は指すんだと思うのです。で、この部分の承認ということに実質的になると思います。従つてこの不可能の部分を国会の承認によつて金が出せるように、可能にする所定の行為の承認を受けるというふうに解釈するのが、先ず順当な解釈だし又そうでなければこの出し方はナンセンスになると思うのです。従つてここに出されるこの裁定書の承認を求められたこの要求は、今言いましたようにこれを実施するためにどうしても必要で、今の政府なり国鉄なりの実力ではできなくて、新らしく国会の承認を得て予算上、或いは資金上の措置をするというためのもんだと思うのです。ただこの内容が審議の対象になるというのは、これは先程の労働大臣の方からも繰返して言われておるように僕も同じことになると思うのです。ですからそれは今まで言われておつたように若しそうでないという解釈をとつても、実際上には今小澤さんの言うたように新らしく出て来なければ、或いは新らしい資料が出なければ審議できない。結論は同じことになると思う。ですから私はやはりここで撤回するなり何なりせられて、そうして実質上の意味の審議のできる内容を整えて、そうして提出されなければならんとこういうふうに私は思うわけなんです。それに対して政府は今も言われたわけなんですが、どうしてもそういう措置がとれんということになるわけですか。取れんと言つたつてこれは法律で要求しておることなんですから、取れんということは、これは政府が怠慢であるか、或いは政府が不備な行為ということになるので、これはおかしいじやないかと思うのですが、どういうことになるのですか。
#149
○國務大臣(小澤佐重喜君) これはまあ先程も議論になつたんですが、佐々木君の言うように、政府が予算的措置をとるということは、法律で一つの義務付けられておるんだというような解釈が佐々木君の考えの前提のように思うのですが、政府ではそういうふうには考えておりません。つまりこういう裁定があつた場合に予算的措置をとるか取らんかは政府があらゆる客観情勢、経済上の客観情勢から判断して然るべく、取ることが必要だと認めた場合には取るし、又取ることが他の経済関係にとか、或いはいろいろの事情に非常な影響がある場合には取ることができない、或いは取らんでもいいというような法律解釈を持つておるのであります。併しながら私は法律解釈を以て現在の段階で直ちに取らんことが適当だということじやないことは先程お話申上げた通りでありますから、従つて佐々木君の解釈とは政府は遺憾ながら違つた見解を持つております。勿論私が聞いたような解釈であるとすれば……
#150
○佐々木良作君 関連しますが、政府としてはと言われますが、法務庁としての解釈も大体十六條の二項のこの承認ということは、不可能な措置を可能にする所定の行為の承認だという解釈を大体しておるんですよ。
#151
○國務大臣(小澤佐重喜君) この解釈はまあ法務庁の役人の方かどなたかさつきどう言うたか知りませんが、私らとしましては政府として決定した解釈を言つておるのであります。仮に法務庁の役人がどういうことを言いましてもこれは政府の方針じやなくして、私が申上げた解釈が政府の解釈であるということを附加えて申上げて置きます。
#152
○佐々木良作君 法律解釈の問題は、これはこつちで又勝手にやればいいのであつて、ただ実際問題として私の解釈にしろ、小澤大臣の法律解釈にしろ、実際問題としてこの内容の審議ができなければこれは処置なしということは分り切つておるのだから、この内容を審議するために今の予算上、或いは資金上の措置をもつて来られなければ審議できんという、先程のお話の通りなんですから、そういうことをともかく出されるまでは実際問題として審議できんわけでしよう。認められるでしよう。小澤さんどういうことなんです。
#153
○國務大臣(小澤佐重喜君) 法律論を言うと国会と真正面から喧嘩しているみたいで、私法律論を余り言いたくないのですが、今の問題も先程たびたび門屋さんに申上げた通り、この解釈が絶対的なものなのかどうかはまあ御批判の余地があるといたしましても、とにかく私の方でも予算的措置がとれない場合でも、やはり国会に対しては取れないという処置が適法かどうかということを、国会の意見によつて決めるということが適当であるというふうに解釈しております。この解釈がいいかということは又御批判を自由に願うとして、政府の方では一応そういうように考えておりますので、ただ法律解釈はそうであるが、待つていましたとばかりにこれを承認しようという気持ではないということを御了解を願つて、そうして政府の努力している点を十分御了承を願つて、然るべく御審議を願いたいと思います。
#154
○佐々木良作君 結論だけを申上げたいと思うのですが、今の解釈の問題は参議院の我々で審議して決定すればよいと思います。従つて今の解釈を聽く必要はないわけですが、今のような政府の発言に基いて処置を決めればよいという考えを持つております。
#155
○藤井丙午君 再開後の小澤国務大臣の説明で、政府のまあ肚と言いますか、方針がはつきりしましたので、その点は私は了承いたしました。結局今の段階では関係方面との事情もあつて、予算的措置を講ずるか、講ぜんかということははつきりと言えない。現段階としてはまあ政府としては不承認の形で出す外はないけれども、併し今後引続き予算的措置が講ぜられるように折角努力するというようなことでございますので、従つて参議院としましては、まあいろいろな関係もありますので、一応この案をお預りして、まあ受理して、そうして予算的措置が講ぜられるというような……小澤さんの説明によれば、講ぜられない場合でもまあ承認を求めたと、そのいずれかになると思いますが、我々としては予算的措置を講ぜられることを希望するのですが、いずれにしてもそういつた條件が整つた段階で参議院としては審議を始めるということで、一応このままで預つて置きたいと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#156
○板谷順助君 法理論は意見の相違でいつまで話合つても盡きないわけですが、ただ私は遺憾に考えておりますのは、政府の答弁がこの案全体に対して不承認であるとか、或いは不可能であるという言葉を使われることは、前の補足された言葉でやや明瞭にはなりましたけれども、現にこの仲裁案は先程お話するように、つまり公共事業の鉄道に出された問題で、鉄道が現在年内に三十億出せるか、或いは明年三ケ月の間に十五億出せるかということで、先程運輸大臣も答弁された通り、研究調査中であります。又私の方の委員会でも一時から委員会を開きまして、鉄道の方を呼んで現在の国有鉄道の内容がどういう状態であるか、どれだけ出せるかということを審議するのであります。従つてこの問題が、つまり国鉄がどれだけ金を出せるかということが先ず第一に決まつて、その後予算的措置を取るについて政府に要求をして、政府が出せるか出せないか、そこで初めて問題が解決することと思うのであります。従つて今申上げたようにこれを撤回するとか、延ばすとかいう御意見もあるけれども、もう押迫つてとにかく年内に何とかして、現在の国鉄が捻出し得る金は従業員に拂つてやりたい、こういう考えでありますから、受理して審議をお進め願うことを希望いたします。
#157
○委員長(高田寛君) 御質問は……
#158
○門屋盛一君 緑風会や民自党の方からこの案の取扱について意見があつたようですが、政府に対する質疑は打切るなら打切つて、あとはこの委員会だけでやりたいと思います。私としてはもう一点だけ質して置きたいのは、労働大臣でも誰でもいいが、この案を受理するかしないかが、今日この委員会に懸けられたわけで、これに対する意見ははつきりして置きたい。毎度くどいようですが、三十五條の裁定というものは嚴正なものである。これが十六條の関係の條項については、十六條の手続を取らなければならん。この提出された書類は十六條の第二項とは書いてあるが、政府の意思表示がない、その意味においてこれは受理したいけれども受理できない。政府がどういうふうにお直しになるかどうかということをここではつきり聞かないと、受理するとも保留するとも撤回するとも言えないのであります。このままで行くと労働大臣の説明では、この裁定書を国会で審議せよというふうに取れる、労働大臣はそういうお考えはないと思うのですが、念のために……これは重要な問題ですから聞くのです。裁定書を審議しなければならんのですか、それとも十六條の二項に関係する事項を政府の方から提出されて、それを審議するのか、これだけはつきりして置かんと、今後たびたび起る問題で、最終決定である仲裁委の裁定書を、再び国会が審議するということは、私はやる必要がないと思う。この裁定書の内容は十六條に触れておるから、この十六條に対することの政府の意思表示があつて、その政府の意思表示をここで審議するというなら受取れる、それをはつきりして貰いたい。それがはつきりすれば私としては質疑を打切つてもこの取扱方法はこの委員会みずからが決定するものである。
#159
○國務大臣(鈴木正文君) 先程からの点をもう一度繰返しますけれども、どこにこの不可能だという説明がつけてあるかという御質問に対しましては、先程から申しましたように、理由書の中で昭和二十四年十二月二日公共企業体仲裁委員会が国鉄労働組合の申請にかかる賃金ベースの改訂の問題に関して下した裁定は、公共企業体労働関係法十六條の第一項に該当すると書いてあるのでございます。つまり第一項の不可能……
#160
○門屋盛一君 何も書いていない。
#161
○國務大臣(鈴木正文君) 裁定書について、裁定書の中の不可能な部分についてという意味でございます。
#162
○門屋盛一君 乱暴だね、この労働大臣は……
#163
○山下義信君 関連して一点、質疑も盡きたようでありますが、私も最後に一つだけ、先程政府は門屋君のつまり政府の意思表示がない、我々はこれを明らかにして貰いたいという点に対して、政府は多少修正の用意があると言われるが、どういうふうに修正するか、そういうふうに用意されたものを一応出して貰いたいと思います。
#164
○門屋盛一君 労働大臣は私の質問に答えられていない。労働大臣に私が聽きたいのは、十六條の第一項の具体的なことが一つも書いてないから、これは受取れない。併しこれに対しては今後とも裁定書が下される場合に裁定書に対して国会は審議を続けなければならんのか、と言うのです。政府は裁定書が出たら、説明の上でどこがどういうふうに不可能だ、どこが可能だということを意思表示をしなくても政府の責任が済むのか。この重要な点を質して置かなければならない。そのお答えがなかつたならばいけない。
 もう一つは、それが不備である。不備であればどういうふうに直して整えられるのか。労働大臣の説明によると、これは完全なものであるということになる。裁定書によつて審議せよということです。それから又午前中では運輸大臣と小澤国務大臣とは意見が対立して、又今度労働大臣が出て来て又違つている。
#165
○山下義信君 答弁の整理を願います。(「答弁々々」と呼ぶ者あり)
#166
○國務大臣(小澤佐重喜君) お答えいたします。皆樣からいろいろ御意見がございますが、成る程裁定全部に応ぜられないということは分つたけれども、応ぜられないから応ぜられないという措置の進言を求めるのだという文言は、どこにもないのだというお話、そういう文言を明確にするための補正なり或いは修正なり、或いは訂正なりをしたいということであります。
#167
○山下義信君 文言はまだ決まらないのですか。
#168
○國務大臣(小澤佐重喜君) これは正式に一応閣議にかけて、正式の手続をとらなければなりません。
#169
○國務大臣(鈴木正文君) 言葉が足りなかつたかも知れませんが、小澤運輸大臣と政府の意見と同じでございまして、私の申しましたのは、理由書の中にはそういうふうに謳つてあるけれども、併し前後の推移から言いまして、御指摘のような完璧を期し得なかつた経緯もあるからして、そういう点は将来に亘つて十分の説明を加えて訂正するように進んで参りたいと考えております。
#170
○門屋盛一君 労働大臣は、この仲裁裁定書を国会で審議するのではないというお考えなんですね。
#171
○國務大臣(小澤佐重喜君) その通りであります。(笑声)
#172
○小串清一君 段々皆さんの御意見を拜聽すると、私はただ事実問題としてここに一言申上げたいのは、この問題は法理論をやつておるような場合ではないと思う。現在においての非常に切迫しておる問題であつて、政府は予算の用意がないときに裁定された。だからこの裁定に対して政府も、露骨に言えば考えておるが、今のところ予算がないから出せない。我々の方ではそんなものでは審議しない、こういう論争をしておる。すでに国鉄の方でもできるだけの金を出そうという、政府も又予算も苦しかろう、又関係方面の了解を得ることも困難だろう。併しながら彼らをこの際満足させるようにしてやりたいということは、これは我々お互いの考えであろうと思う。然らば余り議論をしないでとにかくこれを受取つて政府の方にもできるだけのことをやらせる。それから我々の方でも、政府の方で若し足りなければこつちから出しても……、それから我々の方でも、こういうふうにしようというような考えを起したいと思います。だからこれを本日蹴飛ばすとか、ごたごたすればする程待つておる者が可哀そうだ。そういう意味において先刻おつしやつたように、これを受理して調べて、全然内容が議するに足らないものならば、そのときには議論をしてもよい。多少不備のことはあつても私はこれを受取つて調べるということが、国民に誠なるものだと私は考えておる。それだけ諸君に進言します。
#173
○佐々木良作君 小串君の意見はおかしい。何もこつちで承認するかせんかという問題と、当事者である国鉄が今拂い得る措置で拂つてよいかどうかという問題とは別問題だ。だから今の問題はおかしいので、そうではなくて、今政府の方でもこの提出の仕方について考えたいと言われるし、こつちでも考える必要があると思う。いろいろな問題を含んでおると思う。これは両方共考え直すという意味で一応承わつて、本当に考え直すことをやることがよいと思う。
#174
○板谷順助君 これを考え直すというのは、御承知のように年末に迫つておるときでありますし、とにかく金額は幾らになるか分らないけれども、或る程度は拂つてやらなければならん。一体撤回して延ばすというのはどういう意味か了解しかねる。
#175
○小川久義君 これは午前中から先輩方が熱心に御論議になつておるが、審議の対象がないということが根本である。従つてこの審議の対象になるものを政府が閣議を開いて出すということですから、決して従業員に金を拂うとか拂わないという問題ではない。できるだけ給與を拂つてやりたいからこれを言つておるのであつて、従つてこの提案理由をはつきり閣議で決定して出すまで、これを延ばすことは、我々拂わないということではないと思う。従つてこれは受理してもしなくても本質的には変らないと思う。従つてこれは受理せずということで結構だと思う。
#176
○門屋盛一君 板谷、小串先生の方は少し誤解があるのじやないかと思う。これは政府の方が予算措置を取つて来たものを、ここで審議を停頓させるならば、これは支拂が遅れるのだが、政府の方に予算措置が取つてないなら予算の採算をとらないで、費用流用その他で以て国有鉄道が拂い得るものは、ここで何日保留して置いてもそれは拂い得るのだから、これは保留して置いて先に進んだ方がよいと思う。
#177
○栗山良夫君 只今各議員の御発言によりますると、法律論、或いは予算論を別として、国鉄の職員諸君に緊急にとにかく金を出してやらなければならんということは、民自党の小串さんも今言われたわけです。私共も出すということについては全く同感でありますので、この際国会特に参議院の意思といたしまして、政府に院議を以てさような意思表示をいたしたいと実は考え、動議を提出いたしたいと思います。その内容は仲裁裁定書に基く給與支拂に関する決議案、こういう形式のものでございまして、内容は極めて簡單なものでございます。「政府は公共企業体仲裁委員会の裁定に基き、緊急に万般の方途を講じ、速かにその支拂いをなすべきである。右決議する」こういう工合にいたしまして、恐らく民自党も、今小串委員の御発言によれば、これに全面的に御賛成を頂けると思うので、各派共同提案の形で、明日本会議がございましたならば、明日の本会議においてこれを院議を以て決定する、こういうふうに考えます。
#178
○小串清一君 私は、こういう決議はもう幾度でも出せるものですけれども、先刻から政府と議論している私の考え方は、さつきも言う通り国鉄がそれだけの勉強をする、尚政府にも、予算を何とかして殖さしたい、国会もいけなければ政府を助けてやつたらよかろう、こう思つているのですから、財源を何も考えずにこういうものをやる、増税でやるというようなことになつて来ると、それは私は無責任になると思いますから、その気持は賛成ですけれども、暫く今後この案を決めて、そうしてこの程度まで出せる、又出させるということを、国会並びに政府との間に意思を合致せしめた後にやつて、一時撤回したらいいのじやないか、そうすればその財源をどこから持つて来ればいいじやないか、政府が増税でも何でもやつてしまうというようなことは、やはり国会議員としては無責任だろう、国会はこれを決議する以上は財源を示して、こういうものがあるのだからというのが本当だと思います。撤回という意味じやないが留保して……、賛成はしておりますけれども留保する。
#179
○門屋盛一君 この決議案を読んで見ますと、「政府は公共企業体仲裁委員会の裁定に基き、緊急に万般の方途を講じ、速かにその支拂いをなすべきである」というのであつて、予算措置をとれとも何とも、政府を抑え付けてやるのでないのです。増税でやるとか何とか、仮に予算措置をとれと言つても、予算の編成権は政府にあるのですから……
#180
○竹下豐次君 私は少くとも、決議案をどう取扱うかということにつきまして、この席で直に決めて頂くということは好ましいことと思いません。それは、政府の方でも先様から小澤大臣がおりますので、この提案が十分でなかつたということを相当に認識されまして、何らかの追加なり修正をして政府に受付けて貰うような方途を講じようとして、一生懸命努力されるような模様が見えております。そう時間を要しないうちに政府の意思が決まつて、又新たにこれに代るものが、或いはこれに追加するものが出て来るだろうと思います。そう考えますと、そうやんやんやつていないでもいいのじやないかというのが一つと、それからもう一つは、我々も党に帰りまして、党の意見を聞かなければならないと思いますので、そこで即決されるということは暫く見合して頂きたいと思います。
#181
○栗山良夫君 各党のお立場もいろいろございましようから、一応持ち帰つて御審議願うことは私も異議ございません。ただ問題は、政府の方も折角努力しつつあるからというような御理由でございましたが、それは私共認めるのでございますけれども、先程小澤大臣も、予算の措置を講じているけれども、それに対してもはつきりした自信が持てないというようなことも、ここではつきりとおつしやつたわけであります。従いまして国会としては、国会の意思として、とにかくこの裁定書に基いたところの給與を、基くという意味の解釈は、これは各党派でできるでしようけれども、一応裁定書に基く給與の支拂いを敏速にいたすべきである、こういう意思表示をいたすということは、却つて小串さんたち御與党のお立場から考えましても、政府鞭撻の意味において非常に大きな効果を挙げ得るものである、こういうふうに思うのであります。
#182
○委員長(高田寛君) 如何いたしましよう、決議案の点がございましたが、先程から政府の方から裁定案の諸決を求めて来ておるのですが、この扱い方を一つにまとめて置きたいと思いますが……
#183
○島村軍次君 先程から問題になつております政府の出した案を保留するかどうかという決定後に、私もこの決議案については一応今日御説明を願つて党に持帰つて、そうして明日の朝の委員会において、更に決定するというような進行に、委員長に諮つて頂きたいということを提案いたします。
#184
○委員長(高田寛君) ちよつとお待ち下さい。それよりも先に、その取扱い方を決定する前に決議案の話が出て、二つの問題になつておるようですから、前からの問題を……
   〔「前のやつを先に決めて下さい。」と呼ぶ者あり〕
#185
○藤井丙午君 これは一応取扱上留保ということにしたらいいと思います。
#186
○委員長(高田寛君) それではこの仲裁委員会の裁定の議決を求める件は、今日は留保ということにして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#187
○委員長(高田寛君) では御異議ないものと認めます。
  ―――――――――――――
#188
○委員長(高田寛君) それでは今栗山委員から御発言の点の取扱い方をお諮りいたしたいと思います。
#189
○岡田宗司君 只今島村委員の方から、これはそれぞれの会派に持帰つて、そうして審議をして明日、こういう話があつたのでありますけれども、これは各会派において御相談願いまして、本日中に決定するようにお願いしたい、こういうふうに思います。
#190
○栗山良夫君 後で問題になるといけませんので、一応御了承を願いたいと思いますが、この決議案はまだ関係筋のオーケーは頂いておりませんから、さよう御了承を願いたい。それから大体御賛成を得るような情勢でありますならば、早速そういうふうな措置を取りたいと思います。
#191
○委員長(高田寛君) それでは栗山委員にお尋ねいたしますが、この決議案は今日皆さんお持帰りになつて、各会派で御相談願つて次回のときにお諮りするということでよろしうございますか。
#192
○佐々木良作君 それは明日の委員会でやれという案と、今日中に休憩して相談してやつて呉れという二つの案があるのですよ。
#193
○藤井丙午君 僕の方は今日は本会議の予定も何もないので、これは相当に重要な問題ですから、やはり総会にかけなければならん、それについては定足数を欠いて、今日ではまとまりが付きませんから、これはどうしても明日でなければ、これに対する具体的な御返事ができないと思います。
#194
○委員長(高田寛君) それでは決議案の件は、明日の議院運営委員会でお諮りするということに、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#195
○委員長(高田寛君) それではさように決定いたします。
  ―――――――――――――
#196
○委員長(高田寛君) それから外に本日は緊急質問の申出がございますから、これをお諮りいたします。事務総長。
#197
○事務総長(近藤英明君) 本日こちらに出ております緊急質問のお申込の通告が三件ございます。うち二件は国鉄裁定等に関する件というのでございますが、これは一つは共産党の中野重治君から国鉄裁定等に関する緊急質問、二十分間の要求、それから内村清次君から国鉄裁定案に対する緊急質問、十五分の御要求、それからもう一つ電力料金値上げに関する緊急質問、これは栗山良夫君、時間十五分、以上三件のお申出があつたのです。
#198
○栗山良夫君 私の質問は二十分に御変更願えませんか。
#199
○門屋盛一君 栗山君の質問はいいと思います。それからこの裁定案に対する質問は緊急性はあるんですけれども、今問題になつておる仲裁裁定書に基く給與支拂に関する決議案が出るとすれば、それに関連しましてこの緊急質問は参議院らしく止めて、この決議案で行つた方がいいんじやないかというような気もしますので、この決議案が明日どういう結果になりますか、明日中に結果を見ますまで、この緊急質問の採否は御留保願いたいと思います。
#200
○小川久義君 門屋委員の意見に賛成いたします。
#201
○岡田宗司君 私も門屋君の意見に賛成いたしますが、先ずその前提として明日本会議を開くか開かないかということを御決定願いたいと思います。そういたしまして、定例日であるならば開くということにいたしまして、若しこの決議案が明日上程されるということが決まりましたならば、一つこの問題に関する緊急質問は止めて頂くということに、御決定願いたいと思います。
#202
○委員長(高田寛君) それでは今、明日本会議を開くかどうか、この問題を一つお諮りいたします。
#203
○岡田宗司君 緊急質問が出ておるくらいでありますから、明日は開くということにして頂きたいと思います。(「定例日ならやつた方がいい」「賛成」と呼ぶ者あり)
#204
○委員長(高田寛君) 外に別段御異議ございませんか。
#205
○山下義信君 事務局の方で調査承認要求なり、その他案件があれば、定例日ですから本会議をお開き願いたいと思います。
#206
○事務総長(近藤英明君) ちよつと今申上げますが、最高裁判所裁判官の国民審査委員の補欠選挙の一件があるということを聞いております。これは尚取調べます。それから議員派遣の問題につきまして、先程法務委員長と御相談するようにということになつておりましたのが、法務委員長と相談いたしました結果が一応できておりますので、これをもう一遍御報告いたしまして、これが決まりますれば議員派遣の件は諮ることができると存じます。議題として正式に出しますものは今の最高裁判所の裁判官の国民審査委員の選挙の問題かと一応考えますが、尚もう一応取調べさした上で申上げさして頂きたいと思います。
#207
○山下義信君 少し無理なような感もいたしますが、万一の用意に本会議を開くようにして頂きたいと思います。これはもう通常国会が召集されておるんですから、定例日に本会議を開かないというならば開かない理由を明らかにしなければならんと思います。一応開くことに決めて置いて頂く方が妥当と思います。
#208
○委員長(高田寛君) 如何でございましようか。明日は本会議を開くということに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#209
○委員長(高田寛君) それでは本会議を開くことに決定いたします。
  ―――――――――――――
#210
○事務総長(近藤英明君) 最高裁判所裁判官国民審査管理委員というのが正式の名前でございます。そうしてこれは只今申しましたのに堀眞琴君の辞任がございます。これは堀眞琴君は御承知の通りこの委員になられたときは社会党におられましたが、現在は無所属懇談会に所属せられております。それから尚この委員の中には山下義信さんが緑風会から社会党にお変りになつておる。こういうちよつと念のいつた入れ代りがございますので、現実に明日日程に組みますことは何でもありませんが、これをやりますには打合せの上でなければできない、日程に組むことは直ちにできます。こういう状況でございます。
#211
○参事(宮坂完孝君) 法務委員長の訂正の個所がございます。第一班、第二班、第三班、第四班となつておりまして、前回のには一班に三名ずつでございましたのが二名ずつに相成りまして、日程の点は前回と変りませんが、費用概算は九万一千二百円でありまして、前回は十三万六千八百円、これで承認願いたい、こういうことであります。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#212
○委員長(高田寛君) 承認することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#213
○委員長(高田寛君) それでは承認することにいたします。
#214
○門屋盛一君 どうも話が本筋を外れて困る、委員長はもう少ししつかりやつて呉れなければ困る、こういうものは明日の議運でもできるんですから、本筋へ戻つてやつて貰いたい。
#215
○委員長(高田寛君) それでは先程のお話の緊急質問の三件、このうち国鉄の裁定に関する件は保留ということでよろしうございますか。
#216
○栗山良夫君 電力料金値上げに関する緊急質問ですが、これは次回にして下さい、これは答弁のために本省と連絡を取るということになつておりますから……
#217
○委員長(高田寛君) それでは電力料金の値上げに関する緊急質問は、承認することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#218
○委員長(高田寛君) それでは承認することに決定いたします。
  ―――――――――――――
#219
○大隈信幸君 この際ちよつと伺つて置きたいんですが、これは前国会におきまして專門員の給與の問題を私がここで出しまして、この参議院の議運並びに参議院常任委員長の懇談会の決定の際、即ち十四級三号俸ですか、その線でやつて頂きたいということを申上げて、その後その経過がどうなつておるか、一応念のために伺つて置きたいのであります。
#220
○事務総長(近藤英明君) 只今の問題につきまして、一応経過を御報告いたします。先般議院運営委員会の御決定に基きまして、正副議長、常任委員長の中からは人事委員長、内閣委員長、議院運営委員長、議院運営庶務関係小委員長、これらの方々が実質的に審査をして、そうして有効にこの問題を取扱う、かようなことにこの議院運営委員会で決まりましたわけであります。その議院運営委員会の趣旨に従いまして、数次に亘りまして只今申しました方々がお集まりになつて、現実にその問題を御協議願つて、その案は一応まとまりまして、まとまつた案は正式の決定ということにせずに、その状況のままで大蔵省等と折衝もし、衆議院とも協議する、かようなことになつて、現在協議の途中にありますということだけをここで申上げさして頂きたいと思います。(「了承」と呼ぶ者あり)
#221
○大隈信幸君 どうかここで決めた方向を一つ十分守つて、参議院の意思が徹底できるように事務局において努力をして頂きたいということをお願いいたして置きます。
#222
○事務総長(近藤英明君) 只今の点でございますが、庶務関係小委員長の中村さんがお変りになりまして、そうして大隈さんが庶務関係小委員長におなりになりましたので、更に大隈さんも御参加願い、尚前回以来御存じであるところの中村さんにもおいでを願つて、そうしてそれらの方々と御協議を進めることが適当であろう、さように存じます。
#223
○門屋盛一君 大変お急ぎのようですけれども、これは重要なことだからちよつとお待ち願いたいのですが、それはこの前の議運で私から何といいますか、話題を投げて置きました特別委員会を作るか作らんかという問題に関連しまして、特別委員会を作らないとすれば参議院規則の改正によつて、例えば常任委員会等を減らして委員数を生み出すか、若しくは国会法の修正をやつて兼務ができるようにするかいずれかにしないと、今電気の問題とか、講和問題とか、いろいろ特別委員会の希望が大分あるのです。この問題をどう取計らうかということをお考え置き願つて、次の議運で決定して頂きたいということをお願いして置いたのですから、このことを一つ、それからもう一点はこの議運を本当に議運らしく運営して行くということについて、懇談会を開こうという提案がある、懇談会等に対することも決めて置きませんと、開会式が済んだ、又ちらばつてしまう、そのまま来年に持込むというようなことは、私はどうも議運としてよろしくない。この二つのことを今御協議願いたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#224
○委員長(高田寛君) 先ず最初の特別委員会の設置のことですが、これは……
#225
○佐々木良作君 聞こえんぞ、今何を議題にされたのですか。
#226
○委員長(高田寛君) 今の先ず最初の特別委員会の設置の件をお諮りいたします。
#227
○門屋盛一君 特別委員会設置の件じやないのです。特別委員会の今後設置を認める方針にするか、認めない方針にするか、認めない方針にすればこうこうこういう手続をとらんならんが、どつちにしますかということなんです。
#228
○小串清一君 それは研究したらどうです。
#229
○門屋盛一君 相当研究したのですが。
#230
○小串清一君 いや、私も門屋さんに賛成ですけれども、今日今直ぐどうするとか何とかいうことは……
#231
○門屋盛一君 それは早く決めて貰わんと今常任委員会の凸凹を直さずに、各会派共委員会の希望を持つている、その際に若し参議院規則の変更等によつて議員数に変更を来すようならば、早くやらないと各会派ともお困りになるのじやないかと思うのです。それだからこれを言つているのだから、研究は結構ですけれども、いつ頃までにどうするというような一つの見通しを決めて貰わないと困るのじやないかと思うのです。
#232
○佐々木良作君 今の提案者に私同感で、今日決まらないとすれば、次でもその次でも結構だから、成るべく早い機会に方針を決めて貰わないと困る。その場合におのおの各会派でも御相談になると思いますが、一言だけお願いして置きたいのは、私は今の常任委員会制度、それから衆議院と参議院との今の状態から見て、でき得れば第一に私はあの特別委員会はよかろうということ、第二番目にはこの前やつたときの経験から鑑みても、国会法をそのままにして置いたら人数だけでも処理するのは非常に困難になつておると思う。だからでき得れば国会法自身を修正して兼務もできるとか、何とかいう恰好にするというように考えられる。できればこの二つの中でなすべきじやなかろうかということだけを、希望として述べて置きます。
#233
○鈴木直人君 今度は各会派で十分検討して同じような考え方に行くものもあると思う。議運で持込みまして速記で以てやるとなかなかうまく行かんと思う。何か会派がなごやかに話合うような、代表の者でも作つて話合つて、そうして決めて議運に出すというような方向にでもするように、決めて貰えばよいのじやないか。そうして早急に決めて明日にでも集まりまして、満場一致で行くべきものであると思う。
#234
○委員長(高田寛君) 如何でしよう。鈴木君の御発議のように各会派から一人ずつでよろしうございますか、各会派から代表の方をお出し願つて明日から行きますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#235
○左藤義詮君 委員長それは議運の懇談会ですか、会派の懇談会ですか。
#236
○佐々木良作君 今の問題に対して、私はそれは議運のというよりも議運にかける案を作成する意味で、各派の代表という恰好のむしろ申合せにして置けばよいのじやないかと思いますが……
#237
○委員長(高田寛君) それでは各会派から一人ずつ代表をおいで願つて、一つ今の案を決めるような打合せを願うということに御了承願いたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#238
○兼岩傳一君 それを進行したらどうでしよう。委員長か議長か誰か斡旋者を……
#239
○竹下豐次君 一人ずつというお話のようですが、私は二人ぐらいおいで願つた方がよいと思う。この問題につきましては両方の強い意見があるので、一人じや荷が重くないですか。
#240
○委員長(高田寛君) この問題について別にここで決議をする問題じやないし、一人でも二人でも適当においで願つたらよいでしよう。
#241
○兼岩傳一君 斡旋役を一、二名ということで……
#242
○門屋盛一君 別に発言もなければ議運懇談会の問題は、一応散会をした後で懇談会形式でやるということを決めたらどうか、速記は止めたら……
#243
○佐々木良作君 今の問題の結論を付けて置いて……
#244
○委員長(高田寛君) それでは問題は後は斡旋役ですね。
#245
○佐々木良作君 議長と委員長と御相談願つて、どちらかで斡旋して貰うということにしたら如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#246
○委員長(高田寛君) 承知いたしました。さように取計らいます。
  ―――――――――――――
#247
○委員長(高田寛君) 明日の本会議は定例によればやはり午前十時となりますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#248
○委員長(高田寛君) それでは議運の時間はそうしますと午後一時にしますか。本会議散会後にいたしますか。
#249
○門屋盛一君 提案の問題があるのだから……
#250
○兼岩傳一君 逆にしたら、本会議を午後一時からにして、議運を十時にしたら……
#251
○委員長(高田寛君) 本会議の一時というのは特別な理由がなければ、参議院としてはどうかと思いますが。
#252
○栗山良夫君 十時にやつて延ばして置けばいいから。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#253
○委員長(高田寛君) それでは本会議は十時で御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#254
○委員長(高田寛君) そうすると外に御発言もなければ、これを以て散会いたします。
   午後三時二十八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     高田  寛君
   理事
           小林 英三君
           左藤 義詮君
           大隈 信幸君
           竹下 豐次君
           藤井 丙午君
   委員
           岡田 宗司君
           栗山 良夫君
           羽生 三七君
           山下 義信君
           板谷 順助君
           小串 清一君
           中山 壽彦君
           門屋 盛一君
           小林 勝馬君
           鈴木 順一君
           宇都宮 登君
           岡本 愛祐君
           岡元 義人君
           宿谷 榮一君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           兼岩 傳一君
           佐々木良作君
           鈴木 清一君
           小川 久義君
  ―――――――――――――
   議長      佐藤 尚武君
   副議長     松嶋 喜作君
  ―――――――――――――
  国務大臣
   運 輸 大 臣 大屋 晋三君
   郵 政 大 臣
   電気通信大臣  小澤佐重喜君
   勞 働 大 臣 鈴木 正文君
  事務局側
   事 務 総 長 近藤 英明君
   参     事
   (総務部長)  芥川  治君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  丹羽 寒月君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
ソース: 国立国会図書館
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