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1949/12/21 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第9号
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1949/12/21 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第9号

#1
第007回国会 議院運営委員会 第9号
昭和二十四年十二月二十一日(水曜
日)
   午前十一時七分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員玉置吉之丞君辞任につき、そ
の補欠として小宮山常吉君を議長にお
いて指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○人事院の給與改訂勧告の予算化に関
 する決議案の委員会審査省略要求の
 件
○人事院の給與改訂勧告に関する決議
 案の委員会審査省略要求の件
○議案の付託に関する件
○議院運営小委員予備員の補欠選任の
 件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(高田寛君) これより議院運営委員会を開きます。
#3
○事務総長(近藤英明君) 只今丁度運営小委員会を済みまして、本会議を開く前に定足数を欠いておりましたので開かれませんでした。その間に社会党からお申出がございまして、一昨日以来、議院運営委員会で御協議中に相成つております人事院の給與改訂勧告に関するこの決議案、これを本日の議事日程にとにかく載せて貰いたい、かようなお申出が出て参りましたので、これはまだ委員会省略の件がここで御決定に相成つておりませんために、緊急に議院運営委員会をお集まりを願つた、かような次第でございます。
#4
○山下義信君 社会党から御審議をお願いいたしておりまするこの決議案につきましては、説明を申上げるまでもなく御了承のことでございますから、省略さして頂きます。事、緊急を要しまするので、本日幸い本会議が開かれますので、緊急日程に追加上程をして頂きますように御審議を仰ぎますれば甚だ有難いと存じます。尚、只今事務総長が説明いたしましたように、委員会の審査省略が希望として附けてございますので、併せて御審議を願いたいと存じます。
#5
○委員長(高田寛君) それではこの委員会審査省略の御要求がございますが、これを如何いたしましようか、お諮りいたします。
#6
○鈴木直人君 この社会党の提案された決議の案文の内容を見ますると、「人事院の勧告を尊重し、速かにこれを予算化して、」ということになつておるのであります。そうして只今の御説明によりましても、予算化ということがこの決議案の要点になつておるように考えます。ところがこの予算化という点は、いろいろな国の財政もございますし、又現在日本が置かれているところの国際的な関係もございますし、ドツジ・ラインの関係もございます。こういうような関係からして、この予算化するという点については相当検討を要する必要があると思うのであります。そこでこの議院運営委員会におきましては、この予算化という点について確信を得るまでこの委員会においていろいろ検討をする余裕はございません。従つて予算化することを中心とした、それを主とした、予算化をすることを内容とした決議案については、一応この予算化の方はこれに関係するところの委員会の方に付託いたしまして、そうしてその方面において審議をされたものについて、これを本会議にかけるというような取運びをすることが最もまじめな、良心的な考え方であると思いまして、私はそういうふうに主張するものであります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#7
○高橋啓君 只今の鈴木さんからの御発言ですが、私は予算化と言つても、これは委員会に送り込んで、委員会ではどういうことを審議するか、果してこれが予算化できるかどうかということにつきましては、委員会では予算化して提出された場合に、その内容やその他について検討できるけれども、国家財政全般について、委員会がこれを果してこの予算化ができるかできないかということは審議ができ得ないのであつて、單に委員会に持つて行つて、そうして形式が委員会を通したということになるだけで、何も意味をなさない。だだ委員会を通すについては、委員会でその審議目標というものをはつきりしてやらなければ出すべきものではない。そういう意味で今日までのいろいろな、国会における委員会において決議案として出ておるものは沢山あります。その中には予算を組むものが沢山あるのであります。これは予算は政府でやるべきものであつて、予算化をして支拂えるような状況においてこの問題を政府に勧奬するのであるからして、これは何も差支えないものではないか。こういう意味で非常に緊急を要するものであるから、この際かような手続を省略すべきである。かような意味で私は只今の鈴木さんの御意見に反対するものであります。
#8
○委員長(高田寛君) それでは委員会に付託すべきであるという御意見と、それから提案者は委員会の付託の省略を要求いたしておりますが……。
#9
○鈴木清一君 私は委員長にちよつと一言申上げたいのですが、どうしてか、どうも委員長はとかく発言の取り方がどうも何か意図があられるように考える。気を付けて貰いたい。というのは、今の問題でも、先程から高橋君が手を挙げられる前に私が手を挙げていたにも拘わらず、どういうのか高橋さんに指している。その後で手を挙げてあなたに求めているにも拘わらず、あなたはわざわざ委員長として別な態度をとられている。そうした態度は今後気を付けて貰いたい。
 私は今鈴木直人さんが言われました点につきまして反対いたします。高橋さんと大体意見は同じなんでございますが、ただ附加えて申上げたいのは予算化、問題は政府が予算化をして、私共の方で仮に院議で決定して、予算を明示さして、ここに出して頂くということになれば、実際のところは、こちらから命令を出しても政府はできる限度から予算化するから、こちらから命令して向うから資料を出すということでは非常に時間がかかる。それよりも院として命令する場合は、少くとも予算化をして来いと言うだけの権利があるのですから、それを命じてどんどん政府から出させるというような処置の行き方からいたしまして、速かに予算化をして来いということは、少くとも私は妥当な決議だろうと思う。この決議に対しましては、我々から言う場合いろいろ問題は残されるところが沢山あると思いますが、一応現在におきましては、早急の問題として私共はこの案に賛成すると同時に、今高橋さんの言われたように、予算化するということは異議がないが、而もそれは時間が非常に緊迫しておるので、緊急を要するという意味で委員会を省略するということで、直ちにこれを本会議にかけるということに賛成いたします。
#10
○兼岩傳一君 議事進行について、これは内容は論議しないのですか。
#11
○委員長(高田寛君) 今ここで議院運営委員会においてお諮りするのは、委員会の付託を省略すべきかどうかということを今議題にしておるのであります。
#12
○兼岩傳一君 僕の方は、内容についてはこれではまだ足りないので、少くとも九千七百円ということで行かなければならないという意見を持つております。それは省略するとして、この決議案は極めて自明で、反対する理由は何もないので、これは簡單明瞭に満場一致で賛成できるものだと思う。これを委員会に又持つて行つて揉むべき内容ではないと思う。すでによく分つておるように物価は騰貴しておりますし、政府は統計その他を多少細工しましても、すでに相当の値上りを示しておりますので、人事院の勧告のごときはもうとうにずつと前にやるべきものがずつと遅れて来ておるのでありまして、これを又委員会などにかけて論議するような余地はない。極めて明々白々の事柄であります。先程鈴木直人君が言われましたが、緑風会の議員各位は或いは勤労人民の生活の状態を知つておられないのではないかと思う。(「ノーノー」と呼ぶ者あり)このような非常な困難な生活の状態において(「侮辱するな」と呼ぶ者あり)これは極めて明瞭だと思う。だから委員会にかける必要はないと僕は主張いたします。
#13
○小川久義君 実はこの問題はいろいろ議論がありましようが、ここで決定いたしましても、本会議の議決を要する案件であると思いますので、(「その通り」と呼ぶ者あり)成規の手続通り運ぶように御決定願いたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#14
○委員長(高田寛君) そうすると、委員会の審査を省略するかしないかという問題ですが……。
#15
○鈴木直人君 実は今共産党の兼岩君から、緑風会は勤労者に対して理解がないという。従つてこれを委員会に繰り込むという処置をとることが勤労生活者に対して理解がないのだ、こういうようなお話ですが、全然それは間違いでございまして、この決議案については我々は賛成しておる。ただ取運び方を、いわゆる委員会にかけないで、この議運だけで直ちに本会議にかけるという手続について慎重を要するということを話したので、決してこの内容について反対しておるのではない。勤労大衆についてどうというようなことを話しておるのではないので、どうかその点は誤解のないように願います。
#16
○栗山良夫君 鈴木委員の先程からの御発言について一言述べさせて頂きたい。予算化ということが主体になつておるからして、委員会付託にしなければならないという結論をお出しになつたけれども、その理由として只今ドツジ予算が実行されておる。このためには予算化するのには各般の処置をめぐらさなければできないのであつて、慎重を期する意味においてそうすべきであると言われましたが、大体今度の人事院の給與ベースを改訂するということが、これが即ち予算化しなければならんことであつて、この字を取つても当然予算化しなければならない。それをしなければ実行できないわけでありまして、その点は今鈴木委員の言われたこととちよつと違うと思う。その点は一つ明確に、誤まりのないようにして置きたいと思います。(「議事進行」と呼ぶ者あり)
#17
○委員長(高田寛君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#18
○委員長(高田寛君) 速記を始めて。それでは本決議案の審査省略の要求が出ておりますが、委員会審査省略に御賛成の方の挙手を願います。
   〔挙手者少数〕
#19
○委員長(高田寛君) 少数と認めます。よつて審査を省略しないことに決定いたします。つきましては、どの委員会に付託するかを続いてお諮りいたします。
#20
○島村軍次君 予算に関係のある事項でありますので、大蔵委員会に付託されることを提案いたします。
#21
○委員長(高田寛君) 大蔵委員会に付託することに御異議ございませんか。
#22
○山下義信君 給與に関しまする問題でございますので、人事委員会に付託することを希望します。
#23
○委員長(高田寛君) それでは今二つ御意見が出ましたが、大蔵委員会に付託すべしという御意見と、人事委員会に付託すべしという御意見が出ましたが、外に御意見はございませんか……。それでは採決いたします。人事委員会に付託すべしという御意見の方の挙手を願います。
   〔挙手者少数〕
#24
○委員長(高田寛君) 少数と認めます。
 次に、大蔵委員会に付託すべしという御意見の方の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#25
○委員長(高田寛君) 過半数と認めます。よつて大蔵委員会に付託すべきものと決定いたします。
  ―――――――――――――
#26
○島村軍次君 昨日緑風会から提案いたしました人事院の給與に関する決議につきまして、皆さんに懇談中にお諮り申上げた点は、生活安定につきということを広い意味で提案いたしたのでありまして、只今御審議になりました委員会に付託する問題よりは広汎に亘つておりますので、これには皆さんの御賛成を得られると思いますので、本件に対して直ちに審査省略の上で本会議に上程されるように運営委員会で御次定願いたいと願います。もう一度朗読いたします。
   人事院の給與改訂勧告に関する決議
  政府は、十二月四日の人事院の勧告を尊重して、公務員の生活安定につき、速かに最善の努力をなすべきである。
  右決議する。以上であります。
#27
○大野幸一君 それは成規の手続をしてない。
#28
○事務総長(近藤英明君) この方は只今成規に御提案に相成つておりません。尚関係方面のクリアランスも無論済んでおりません。
#29
○島村軍次君 成規の手続はクリーアを得まして直ちにいたしたいと思いますので、議院運営委員会をもう一遍開いて頂くか、或いは又ここで予め御承認を願つて置きまして、クリーアが来た場合には直ちに手続をやつて頂くように、それは皆さんの雅量で、この際御決定を願つて置きたいと思います。
#30
○大野幸一君 それは條件附決議になつておる、そういうことは許されないと思います。
#31
○委員長(高田寛君) 如何でしようか、これは今御披露して御検討願つて置いて、成規の手続を得た場合に又改めて……。
#32
○島村軍次君 それでは附加えて申上げますが、成規の手続を得ましたら、直ちに議院運営委員会をもう一度開いて御決定を願うようにいたします。
#33
○委員長(高田寛君) それでは只今別に御発言もなければ暫時休憩いたします。
   午前十一時二十八分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時五十三分開会
#34
○委員長(高田寛君) それではこれより休憩前に引続きまして会議を開きます。
#35
○事務総長(近藤英明君) 御報告申上げます。
 今朝お話のありました緑風会からの御提案になつております人事院の給與改訂勧告に関する決議案は、これは只今お手許に印刷してお配りいたした通りでございますが、これにつきまして関係方面のクリーアが済みましたということを先ず御報告申上げます。それから本件は正式に緑風会から御提案になりまして、尚併せて委員会の審査省略の要求が出ておりますことを申添えて置きます。
#36
○島村軍次君 内容については、昨日来御検討になつておりまするので、省略いたしますが、是非この際各位の御賛成を得まして、審査省略の御決定をお願いいたします。
#37
○小林勝馬君 昨日御説明があつたというお話でありますけれども、もう少し公務員の生活安定というぼやつとした点と、それからこの表題の給與改訂という点と少し違いがあるような感じがしますが、もう少し御説明をして頂きたいと思います。
#38
○島村軍次君 表題の点は、そこに上つておりまするように、給與改訂勧告というものをこの際尊重して、速かに政府に要求をするというための表題であります。公務員の生活安定ということは、広く公務員の給與の問題は勿論のこと、或いは実質賃金、或いはその他の厚生施設等についても、この勧告案を基礎にして、政府は大幅に特殊の研究を進めて安定を期せしめるということを早急に取つて貰いたいという意味でありまして、本日社会党の御提案になりました文よりは広汎になることを附言いたしまして、御養成を得たいと存じます。
#39
○委員長(高田寛君) 如何がいたしましようか、審査省略の件をお諮りいたしますか。
#40
○河野正夫君 社会党から提案されたものが、審査省略でなくと委員会に付託するということになつており、私は殆んど同様の決議ですから、やはり同じ委員会に付託すべきものだと思います。委査省略を承認することはできません。広汎だから尚一層検討を要する。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#41
○鈴木清一君 私はその前の件について、今提案理由につきましてちよつと意見を申上げたいのですが、実はこの「公務員の生活安定につき、速かに最善の努力」というような、いわゆる先程どなたか申された漠という感じを非常に受ける。というのは、こうした今の経済状態の中におけるところの問題といたしましては、公務員自体は特に取上げないでも、こうして取上げなくても、いつも生活不安定の状態に置かれておるということが今の実情でありますことは御承知の通りであります。従つて若し院でそういうことが問題にならないときにでも、一々院の決議として、公務員の生活安定というふうなことにつきましては、出し得べきだけの、やはり或る程度の責任と言えば責任さえあるじやないか、こういうことさえ考えられるのであります。併しながら、それはやはり何と言いますか、国会で一々そうした具体的の事例幹ないときにそういう問題を取上げるということは、国会の威嚴にもかかりましようけれども、たまたまこういう問題が起きたときにこれを取上げることは、常日頃そうした責任を結集していなければならんので、こうした問題について取上げるべきでありませんので、従つて漠とした生活安定につき速かに最善の努力をなすべきであるというようなことでなくして、そこに具体的の事実を示して、そうして政府はこうすべきであるという意見を盛つた決議でなければ、国会はこうした常日頃公務員の生活状況とか、或いは公共企業体に従事する人の生活の状況ということは、いつも考えていないということになるじやないか、こういうように私は解釈されるのであります。先程社会党から提案されましたあの決議こそ、私は院議を以て行くべきものである。こうした漠とした、こうした点については私共はむしろ何か殊更に取上げること自体が、字句の内容から言つても大きな意味だということを言われておりますが、そういうことは言われなくても、常日頃経済面については公務員に限らず、一般労務者、国民そのものさえ悩んでおるような状況であります。私は殊更に院として取上げて、こうした事態が起きた場合に、尚それをはつきりするという意味ならば、先程社会党から出された決議案の内容が至当であつて、こういうような趣旨については私は何か漠としてちよつと賛成し兼ねる。こういうことを一言申上げて置きます。従つて社会党から出された決議の問題につきましては、すでに委員会に付託するということが大体決議されておりますので、本会議によつてどういう結論が出るか別といたしまして、やはり同じ途をとつて、これを委員会に付託になることを私は意見として申上げるわけであります。
#42
○高橋啓君 この意味がはつきりしないので伺いたいのですが、人事員の勧告は具体的の数字を出して勧告しておるのであります。その勧告に対して政府が怠慢だ、これを議会において尻を叩いてやる、そういうことであります。そこで尊重するということは、具体的の数字を院議を以て認めて、そうしてそれを早くせいというような意味であるかどうか、その他に、それに加えてもつと厚生施設その他において、公務員の生活安定のため、尚それに附加えて努力せよということになるのですか。そこをはつきりしませんと、この文句は余り名文句で、私共はとる人によつては幾多の考え方になるのじやないか、若し具体的な数字で人事院が勧告してありますから、それをそのまま早く、政府が怠慢であつてはならない。直ちにこれをできるだけ早くやれという意味であれば、さつきの社会党の出した案と同じように、その数字に対する予算措置というものが伴わなければいけませんから、やまり前と同じように行かなければならんのです。こうなるのです。ここをはつきり一つ提案者から御説明願いたいと思います。
#43
○島村軍次君 この問題は、只今の御質問の点は、勧告というものは、これは法律上当然人事院が人事院の権限においてされたことであり、これは政府においてもこれを尊重すべきであるということは当然でありまするが、従つて只今の御質問の点にプラス、広くその他の問題について特に速かにもつと深刻に、政府は速かに研究を進めて、早くその生活安定についての施設を講ずべきであるという考え方であります。
#44
○鈴木清一君 時間を少し何するようで申訳ありませんが、今島村さんの言われたことは、よく私共分るのであります。ただ私は先程申しました趣旨は、今までよく公共企業体の従事員或いは公務員が、御承知のように労働運動の中でストライキとか何とかというようなことはやつて参りました。併しながらこうしたことは、いつかちよつと知名な人が言われた言葉でありますが、こうした結果が起きるということ自体は、むしろ公務員に対して責任のみを追求することであつて、国会が公務員を真に理解するなれば、それで又これに対する責務を十分負わせるならば、その生活状態或いは給與状態は、国民みずから先に発意してこの問題を解津するという方針に行かなければならない。こうしたことが私は趣旨であろうと思うのであります。国会も又そうしたことの考え方を持つていなければならないのであつて、たまたま公務員の方から、生活に堪えられなくなつて一つ問題を起し、その問題を一つの機関にかけて、漸くその機関が問題として国会に提示されて来たときに、公務員の問題を漸く取上げて国会が審議するというような今の状態でありまするので、余りにも公務員或いは公共企業に対して、公共企業に携わるからと言つて、その人達に対する業務にのみ責任を追求して、これに対しまして、国民の総意として、国民がその生活を守るということについて、今まで労働者の方から意思を表示されなければ、何ら国民総体が意思を表示したことはない、国民大衆が意思表示したこともなければ、国会の意思でやつたことは一つもないのであります。その結果が、今のような問題が、たまたま起るのであります。でありますから、そういう意味から考えましても、先程申しましたように「公務員の生活安定につき、速かに最善の努力」というような漠としたような字句であつては、これは国会としてはいつも出せることなんです。責任上から言つてもいつも出していなければならない問題でありますので、少くとも政府を鞭撻して努力するということは、それを具体化して我々がこれを出さなければならないということが私共の主張なんであります。そういう意味で、どうか公務員の状態或いは公共企業体に携わる諸君の従事員の問題等には、そういう意味から私共は考えてやつて頂きたいということを盛るところのこの決議案というものに賛成するわけであります。従つてこうした漠としたのではなく、今少し予算問題とか、政府に突き付ける意味として要望する決議であるならば、もつと具体的に取上げて、実際的にやれるかやれないか。政府の答えることは決まつておる、私共は生活安定については常日頃考えておる、これだけであります。一つのゼスチユアなんです。先程佐々木君の私語でも言われておるが、こうしたものを出したならばおかしいじやないか、そういう意味で、どうかこうした公務員、そうして又公共企業体に携わるところの者には常日頃考えてやつて、而もその総意を決議の中に盛つて頂きたい。
#45
○小林英三君 ちよつと先程の委員長のお言葉が聞き取れなかつたのですが、今盛んに内容について論議されておるが、委員長のお諮り願つておるのは、これを委員会省略にするかどうかの件じやなかつたのですか。
#46
○委員長(高田寛君) さようでございます。
#47
○小林英三君 今論議されておるのは隔たつておるようじやないですか。(「異議なしだ」と呼ぶ者あり)
#48
○委員長(高田寛君) 委員会省略の件をここに付議しておるのです。
#49
○大野幸一君 これは勧告でなくて、常に政府の答弁であるのであります。従つてこういうことは、たびたび政府が繰返しておるような答弁であるということは私は賛成いたします。あなたは委員会を省略するかどうかについて関係があるから申上げたのでありますが、只今提案者の説明によりますと、給與ベース改訂を望むところの社会党より広範囲だという話があります。それならば、給與ベースを予算化することと何ら異ならないのであります。こういう二つの決議案が同時に提出される場合において、これを一は委員会を省略し、一は院議に付託するということが解せないのであります。こういう場合において、同一委員会においてもつとこの内容をはつきりし、或いは又それが事実かどうかということについて委員会が審議して、二つの決議案を同時に審議して一つに纏めるということもできるでありましよう。又院議でありまするから、多数決によつてしたのも一つの院議であり、一つが否決されるというものとの間において、それだけでは国民が納得が行かない。だから国民の納得が行かれるように、一つに纏める意味においても、それを同一委員会に付託すべきものである。従つてこの点については特に再度、常に中立というか、知性的立場においでになるところの緑風会に対して再考を要する、特に委員会に付託するの寛容を示めされたいと思うのであります。
#50
○兼岩傳一君 僕は態度を決めるために緑風会にお尋ねしたいのですが、予算化という文字を最善の努力というような形に直されたのは、それが国民生活に今後どういう点にいい影響を及ぼすかということ、もう一つ、先程社会党の案を委員会に付託する、緑風会が提出したものは委員会付託になさらないで、本会議で直ちに決議したいという御主張の根拠、それは日頃老練な権威者揃いで、公明正大、知性の高いのを誇つておる緑風会のお立場から、我々に分り易く明快に御説明を願いたい。この二つです。
#51
○島村軍次君 只今のお尋ねは、社会党の修正をするという考え方ではなかつたわけであります。最初からこういう意味のことを考えて昨日も御提案を申上げたのでありますが、各派にお持帰りになつて御検討の結果、問題が出たのでありますが、予算化の問題については、午前中鈴木委員から申上げた通りでありまして、繰返して申上げる必要もないと思いまするが、内容については表題にありまする通りに、人事院の給與改訂勧告の趣旨を尊重して、速かに最善の努力をするようにということが、本参議院として政府を鞭撻するゆえんである。而もそれは既往の事実からしますると、いろいろと考えられますが、少くとも皆さんの御賛成を得て、議院で決定するという意味における提案でありまして、どうぞ皆さんの御賛成をお願い申上げます。
#52
○兼岩傳一君 どうもよく分らないのですが、あなたの方で出しておられる最善の努力というのは、即ち他の言葉で言えば、予算化ということだと思うのです。予算化という具体的なものの入つておるものは、つまり委員会で十分審議しなければいけないということを主張され、多数で主張されたあなた方が、そういうもののないものは、これは委員会で審議しないでも、委員会を通らずに本会議で直ちに決定していいとされる論拠です。これを拜聽したいんです。
#53
○島村軍次君 審査省略して急ぐ理由というものは、只今説明しました通りで、ちよつとそれ以上附加える理由はないと思います。
#54
○佐々木良作君 ちよつと聞取れなかつたのですが、理由をもう一遍ちよつて言つて頂けませんか。
#55
○島村軍次君 申上げた通りです。
#56
○佐々木良作君 ちよつと聞取れなかつたんですが。
#57
○小串清一君 もう二時に開会が約束されているのだから、決まりを付けて貰いたいと思います。
#58
○佐々木良作君 委員長から一つ提案者にもう一遍言つて下さい。聞取れなかつたから、しようがないでしよう。片一方の決議案は審査省略ができるし、こいつはできないというその理由です。
#59
○島村軍次君 午前中の鈴木君の説明で御了解を願えると存じまするけれども、予算化については、予算の内容について十分な審議をすべき必要があると思うのであります。従りまして、これは当然委員会に付議すべしということが我々の主張であり、特にこの決議案についは予算化の問題も含めて、そうして広くその他の実質賃金の向上、或いは厚生社会施設等の拡充についても国家で、政府全体が給與改訂勧告に基いて、速かなる措置を講ずべきであるということを穏当と認めたのが提案の理由であります。
#60
○佐々木良作君 そうすると、社会党からの決議案のやつは、予算化という具体的な問題があるから、具体的に委員会で審議しなければ、予算ができるかできないか分らない。それから公務員の生活安定につき云々のこの方の決議案については、それも含めたが、もつと広いから委員会で内容を調べる必要がない。こういうことですか。
#61
○島村軍次君 私は不慣れでありまして、御質問に対する答弁は、或いは佐々木さんの御趣旨に反するかも知れませんが、運営委員会の前例から見ましても、この間の決議案は懇談の結果、仲裁に関する決議案は、裁定を尊重して、速かに必要なる措置を講ずべきであると、こういうふうな御決定にもなつておりますし、むしろ参議院としては、先の決議よりは広汎な意味の決議をして、各般に亘る研究を進めることを政府に要求すると、こういう意味における提案であります。
#62
○佐々木良作君 ですから、この提案理由は分るのですが、何故審査省略がこれにま必要か。そうして前の社会党の提案については何故不必要であつたか。これは言うまでもないことなんですけれども、若し今のことでその前の決議案が、必要なる措置を政府に講ずべきであるという、似たようなことであるからと言うならば、あの場合も賃金の支拂につき、或いは支給につきという具体的な措置が入つておつた筈なんです。具体的な言葉が入つておつた筈なんです。それとむしろ社会党の提案された決議案とが内容的に似たようなものであつて、これはもつと広いと言われるから、そういう措置を含めたもつと広汎なものだから、尚より詳しく委員会で審議する必要が出て来るのじやないですか。そういう論拠で言うと……。
#63
○鈴木直人君 私の先程申上げたことに関連しておるようでありますから、申上げますが、先程のは、特に研究を要するものであるということは、これは同じでありますが、その内容において、社会党の御説明によるというと、予算化するという具体的なものが要点になつておるわけです。それが非常な強い要点になつておる。それがなくなつたならば、その決議の意味はない。こういうものである。そうしてそれは相当具体性を持つた決議案であるわけです。従つてその程度の具体性を持つたものは、我々の良心として更に委員会に付託して審議をして、そうしてこれが参議院として、第二院的な立場におけるところの参議院の決議というものを尊重する意味においても、而もこの決議は普通のものと違つて、相当やはり実行を促すという点から言つても、そういう具体的なものは委員会において更に検討を加えることが至当であろう。勿論この議院運営委員会において検討してもいいと思いますけれども、これはそういたしますと時間がかかりますし、又委員会の本質からしましても、当該委員会に付託した方が至当と認めて申上げたのであります。今度のこの決議案につきましては、先程島村君の申されましたように、勿論予算といものを含めてでございますが、その要点は、具体的なことを強く実行するという趣旨を実は含んでおるものではないわけであります。勿論予算化という強い具体的なものでなくして、いわゆる文字の通り生活改善、生活安定ということでありまして、従いまして生活安定全般、あらゆる点において生活安定ができるならばいいのであります。(「苦しいぞ」と呼ぶ者あり)こういうものにつきましては、いわゆる専門的なところの委員会と言いましても、実はどこの委員会ということもはつきりせんくらいの抽象的な言葉でございますし、又この点から見まして、我々の考え方としましては、専門の委員会に付託せずとも、直ちに本会議にかけてもいい程度の、具体性の強い色彩を持たないところの、いわゆる一般的な決議案であると考えるために、この程度のものは、従来も慣例として委員会に付託しておらなかつたし、又今後もこの程度のものは委員会に付託する必要がないというふうにも考えたので、その慣例等も考え、その内容等も考えまして、二つの決議案を別々の取扱いをいたしたわけです。
#64
○委員長(高田寛君) ちよつと速記を止めて。
   午後二時十九分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時三十四分速記開始
#65
○委員長(高田寛君) 速記を始めて下さい。では暫時休憩いたします。
   午後二時三十五分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時十二分開会
#66
○委員長(高田寛君) それでは休憩前に引続きまして議院運営委員会を開きます。
#67
○河野正夫君 これはこの前の運営委員会で、我が党の出したこの決議案に対する委員会審査省略の件は否決になつたのでありますが、尚、本会議でこの件を要求するという案であつたのでありますけれども、それは社会党としては撤回いたします。ついては今議題となつておるのは緑風会の案でありますけれども、両方の案共に審査省略をいずれも撤回して頂いて、併しながらこれは緑風会の諸君も言われたように、今国民も相当注視しておることでもありまするので、この際この決議案を出すことについての趣旨だけを本会議場で述べる機会を與えて頂きたい。それにつきましては、運営委員会の決議を要するものと思いますが、そのように取計らつて頂きたい。これを提案いたします。
#68
○島村軍次君 緑風会から提案いたしました本決議案は、社会党の只今のお申出に従いまして、審査省略を撤回いたします。尚、本会議において提案の趣旨説明をさして頂きたいということを附言いたします。
#69
○委員長(高田寛君) それでは只今決議案二件につきましては、委員会審査省略の件は、提案者から撤回になりました。それからこの只今の国会法五十五條の二によりまして、この趣旨説明を本会議において求めたいという御希望がありますが、この点は如何取計らいましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○委員長(高田寛君) それでは本会議において趣旨説明を求めることにいたします。それから付託は、午前中前の決議案は大蔵委員会に付託ということに決定しておりますが、両案を大蔵委員会に付託することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○委員長(高田寛君) それでは御異議ないものと認めます。
  ―――――――――――――
#72
○事務総長(近藤英明君) 委員会の組織の問題についてちよつとお諮り願いたいと思います。それは議院運営小委員予備委員の補欠の選任が、社会党の河崎ナツ君議院運営委員辞任に伴う補欠といたしまして、大野幸一君を御推薦に相成つておりますことを御報告いたします。
#73
○委員長(高田寛君) 御推薦の通り承認することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#74
○委員長(高田寛君) 御異議ないものと認めます。
 では別段御発言もなければ、これにさ散会いたします。
   午後三時十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     高田  寛君
   理事
           小林 英三君
           左藤 義詮君
           大隈 信幸君
           竹下 豐次君
   委員
           大野 幸一君
           栗山 良夫君
           河野 正夫君
           山下 義信君
           小串 清一君
           城  義臣君
           中山 壽彦君
           小林 勝馬君
           高橋  啓君
           宇都宮 登君
           岡本 愛祐君
           加賀  操君
           小宮山常吉君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           兼岩 傳一君
           佐々木良作君
           鈴木 清一君
           小川 久義君
  ―――――――――――――
   議長      佐藤 尚武君
   副議長     松嶋 喜作君
  ―――――――――――――
  事務局側
   事 務 総 長 近藤 英明君
   参     事
   (総務部長)  芥川  治君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  丹羽 寒月君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
ソース: 国立国会図書館
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