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1949/01/23 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第13号
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1949/01/23 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第13号

#1
第007回国会 議院運営委員会 第13号
昭和二十五年一月二十三日(月曜日)
   午前十時四十九分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○本委員会の決議に関する件
○国務大臣の演説に付する質疑の件
○緊急質問の取扱に関する件
○議員派遣要求の取扱に関する件
  ―――――――――――――
#2
○理事(竹下豐次君) 只今御懇談で不肖私を高田委員長の留守の間代理を勤めるよう御指摘がありましたが、元来非常に不束でございまして、殊に不慣れでございますので、重大なる職責を全うすることができるかどうか分らないと思うので、無事議事を進行することができますように、皆さんの御援助をお願いいたします。
 これから開会いたします。只今私から開会前に御挨拶申上げましたことは皆さんの御了承を得まして、記録に残して頂きたいと存じます。よろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○理事(竹下豐次君) 今日は先ず総理大臣その他の演説に対する質問等に関することをお諮りしなければならない順序になつているのでありますが、一昨日、栗山委員から国鉄裁定に関する問題について、その後の経過がどういうことになつているか、そのことを先ず聞く必要があるというお申し出があつたのであります。それにつきまして、佐藤議長の方におかれまして御処置相成りました経過について、御報告を願つた方がよかろうと存ずる次第であります。ところが議長は外に本日お急ぎの御予定があるそうでありますので、ここに長くお出ができないそうでありまするので、順序を変えまして、先ず先にその経過に関する、議長の報告をお願いしたらよかろうと思います。さよう御了承願います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(佐藤尚武君) それでは私からありのままの事実を御報告申上げます。
 十二月の二十四日に参議院が休会に入つたと記憶しておりますが、二十六日に、つまり月曜日の晝、私は宮中で吉田総理とお会いいたしました。そうして私にお渡しになりました、あの運営委員会の決議をもつて参りまして、首相にそれを読んでお聞かせしました。その後、その書いたものを首相にお渡ししたわけであります。首相はそれを聽いておられまして、例のこの公共企業体労働関係法の第何條かの、あの解釈が違つたというあの問題に関しましては、これは自分の方で一つその成り行きを調べて見るからということを言われました。それからもう一つの問題と申しますのは、首相が運営委員会なり、或いはその他の委員会に首相の出席が当方の要求通りに、うまく運ばないというその問題でありますが、それについて私は実は附加えて強く首相に要求して置きました。今までもたびたび問題になつたことであるし、これは一つ是非首相の方で従来以上に参議院の意向を一つ注意して頂きたい、そうしてできるだけその希望に副うようにお取計いを願いたいということを申しました。首相は自分はできるだけ努めてその、参議院には出席したいと考えているのである、ただ急にこの言われたりするというと、いろいろな先約があつたり、都合があつたりして、その御要求に応ずることができないことになるので、それさえなければ、つまり事前に相当の幅を持つて申込んで下されば、自分の方としてはできるだけ都合をつけるからということをお答えになりました。私は是非そういうふうにお願いしたい、我々の方でも、勿論首相は非常にお忙がしいことは知つているのであるからして、事前に適当の時間の余裕をおいて、そして出席をお願いすることに取計うから、こう言つてお別れしたのであります。それで私の実はお頼まれしたことは果し得たと思いましたので、それ以後の経過については、私は首相に対して問い質したりするようなことはいたしませなんだ。それも併せて御報告申上げます。それだけのことで一つ御了承願いたいと思います。
#5
○栗山良夫君 今の議長の前段の国鉄の裁定に関する問題で、政府側の意思と参議院の意思との食違いの点は、あの申入れで明らかにされたわけでありますが、それについて只今首相が成行きを調べたいということをおつしやつたということでございますが、その成行きというのは、どういうような意味なのでございましようか。それと同時にそれを調べられた後、参議院の方に何らか更に見解を表明されることにお約束願つてあるのでありましようか。
#6
○議長(佐藤尚武君) 只今申上げました通り、首相はその問題について参議院側と、どういうふうな経緯で以て解釈意見を異にすることになつたかということを取調べたい、こう言われたのであります。それ以後首相の方から参議院に対して回答をするとかいうようなことは、私は要求いたしませんでした。何故かなればあの決議はそういう回答を要求することはなかつたからであります。首相に注意を喚起するという程度に止めて置きました。
#7
○栗山良夫君 回答の要求の内容がなかつたことはその通りであると思いますが、そうしますと首相は成行きがああいう状態になつて食違いができたということは認められるわけでありますね。
#8
○議長(佐藤尚武君) でありますからその成行きを調べたいということを言われたのであります。調べた結果どうであるということは私はまだ承知しておりません。
#9
○理事(竹下豐次君) 栗山議員にちよつと伺いますが、如何でしよう。議長から総理に交渉されたことは今御報告の通りであります。総理のおつしやつたことに対して、それはどうなつたかということは議長は承つていないで、この問題を議長にお尋ねして見たところで、これ以上は進められないだろうと思います。いずれ又後で官房長官もおいでになります。それでその後総理の方でどういう処置をされたかというようなことについて、官房長官その他政府方面に対して、質問するということも一つのやり方ではないかと思いますが、如何でございましようか。
#10
○大野幸一君 議長は二十六日の日に宮中にて会われた。こういうのは他の要件で宮中にお行きになつたわけでありますか。
#11
○議長(佐藤尚武君) そうでございます。
#12
○大野幸一君 そこで偶然と、この要件で会うために宮中で会見を申込まれたわけでありませんね。行つた機会におつしやつた。こうおつしやるのですね。
#13
○議長(佐藤尚武君) 丁度その日に総理、両院議長、それだけが御陪食申しつけられておりましたので、総理はその日に朝政務に関する内奏をしておられました。その内奏が終つて出て来られるのを私は待つておつて、私は会見したのであります。と申しますのは二十四日はたしか土曜日でありまして、首相はたしか東京におられなかつたので、会見を申込むことができなかつたのであります。ところが二十六日の御陪食には当然首相が出て来られるから、その機会を私は利用してこういうことになつたわけであります。
#14
○大野幸一君 こういう参議院の決議、当時参議院は休会に入らんとしておつたから、世の中にはアツピールしなかつたかも知れませんが、参議院全体は内閣総理大臣に対して、一大反省を促した。最後に、総理大臣及び政府の猛省を促し、将来の善処を要望する、こういう決議文になつておるのであります。その趣旨によつて議長はこれを総理大臣に通告をして貰いたい。当時の参議院運営委員会の全体の空気は、会つたときに渡して貰いたい。会つた機会に言つて貰いたいというような、そんな空気ではありませんでした。私はこの点について二十四日が二十五日でなくて、二十六日になつたことを議長に対して不滿を言うものではありません。事参議院の運営委員会の意思を、議長の資格において伝達して頂きたかつた。たまたま宮中において会つたから、その機会に言うて置いたというのは、私は議長に対して甚だ不滿であります。議長はどうお考えになるのでありますか。
#15
○議長(佐藤尚武君) 私は場所の如何は、それも非常に場末のような所でお会いしたというならこれは別問題ですが、そのために場所の如何は私は問題ではないと思います。例えばこの国会の大臣室で会うとか、或いは首相官邸なり、若しくは外相官邸で会うとか、或いは私の部屋で会うのは、それはいずれにしても差支ないと私は心得ております。況んやそれは宮中で丁度そこに折よく会合になつておつたからして、その宮中の一室を拜借したということにしたのであつて、その点において私は自分の職責はないがしろにしなかつたと心得ております。
#16
○大野幸一君 偶然に会つたときの機会というのは、まあ我々から見ますれば偶然に会つたときの機会であります。そのときに伝達する場合と、議長が議長室において総理大臣にこれを伝達されることなら、私達は全くそれは賛成であります。それは議長の権威上私は非常に喜ばしいことだと思います。総理大臣に招致して、そして議長室において嚴然たる我々の意思を体して御伝達して下さるならばそれは結構であります。若しくは便宜上総理大臣官邸を訪れて、そして正式に我々にはやつて頂きたかつたのであります。又恐らくこの決議をなした運営委員会の委員の諸公は、全部そういう形式を以てやつて頂くことを期待したと私は思うのであります。その点について議長は宮中であるから、それでより以上よい場所のように考えられるかも知れませんが、宮廷政治というものは、よく世の中に言われております。宮中が政治の中心であつた頃は、これは宮中というものは尊かつたでありましよう。併し今は天皇は国政にすべて干渉されないのであります。こういう新憲法の建前から、私は宮中においてこの意思を伝達されたことはむしろ遺憾である、こういうふうに考えます。そして我々には議長が我々の運営委員会の本当の心持を十分に体しておられたかどうかということに対して、議長みずから運営委員会の雰囲気というものに対して余り御理解がなかつた。むしろこれは故意ではないでしようが、議長の公正は御人格から言つて故意ではないでしようが、少くともその熱意がなかつたというように窺えるのであります。如何でしようか。
#17
○議長(佐藤尚武君) 私に熱意があつたかなかつたかということは皆様の御判断に任せるより外ありません。ただ私は運営委員会の空気は、その際お伝えいたしました。会つたから、こういうようないきさつで以てこの決議が成立つた。そういう意味でお伝えいたしました。それから又今お話がありました宮中政治云々、宮廷政治云々というようなことは、そういうようなこととは全くこれは問題が違いまして、ただ私は成るべく早くこれを首相にお伝えするということが必要であろうと考えましたので、最初に会う機会、而も事前に打合せることができなかつたような状態において、最初に会う機会を私は捉えたのであります。而してこれがたまたま宮中で会つたのであつて、而もその宮中たるや宮廷政治という、そういうような宮中の意味ではない。ただ清淨な、清らかなまじめな場所、そういう意味において私はその一室を拜借した、こういうことにしたのでございます。
#18
○大野幸一君 宮中が清らかな場所というと、清らかでない場所はどういう場所ですか。政治を行う上において……。
#19
○議長(佐藤尚武君) 先程私が申しました通り、場末のような所とか、我々政治家として集まることのできないような場所で会合したというならともかくであるけれどもという、そういう意味を先程申上げたのであります。それと比較してのお話であります。
#20
○大野幸一君 それは文章にして渡されましたか。
#21
○議長(佐藤尚武君) 書ものにしてお渡しになつたのであります。運営委員会から……。それをそのままお渡ししたというだけです。
#22
○栗山良夫君 委員長から先程成行きを調べるということについて、首相の方へ別段その経過を報告するようには議長は申入れしないということについて、然らば増田長官をここへ列挙を求めて、その間の事情を聞いたらどうかということを委員長は言われたが、私はそれは反対です。ということはこの決議の中にはつきり書いてあるように、増田国務大臣が終始一貫解釈を採つたにも拘わらず、こういうようなことになつたということが明白に書かれております。例えて申しますと、「増田国務大臣をして終始一貫一定の解釈を取らしめたにも拘わらず、参議院のこれに関する意思の決定を見るに及び、忽ち全くこれと相反する解釈に変更し、本院において釈明を行わずしてこれを公表した。」公表した責任者は国務大臣である。この人に対して幾ら聞いたところで意味がない。それだからして、首相に議院運営委員会の決議を以て申入れをしたわけであります。従つてこれをもう少し明瞭にするためには又首相みずからの出席を求めて、そうしてその態度を明らかにしなければ私はできないと思います。
#23
○理事(竹下豐次君) 私の申上げた言葉の一部分を聞き落されたと思います。増田長官と言われましたが、それは政府の方にという言葉を私は使いました。そのうちには総理大臣は当然含んでおります。どちらをお呼びになりましようと御滿足の行く方をお呼びになればそれで結構だと思います。
#24
○鈴木清一君 栗山、大野両氏の申されたことと重複するかも知れませんが、私も実は議長にお尋ねしたい。議長の先程来のお答えを聞いておりますと、やはり我々の考えておるところと、ちよつと相違があるように考えられます。というのは、若し宮中で吉田さんにお会いになられたのならば、むしろそのときに、こういう決議が出ておる、実はこれは議院で決定されたものであるから、こういう場所でなく、むしろ外の場所を選んで、議長室に来て貰うなり、あなたの御都合によつては総理大臣官邸に行くと、こういう公式な態度を採つて頂きたかつたということが考えられる。つまり会つたから渡したというような、そういう單純な決議でなかつたことは、今皆さんが申されたように雰囲気をよく御承知下されば十分分つたことと思います。今議長の御説明を聞いておるとそうしたことに対しては、どうも我々の見解と相当違つた心持で、この問題を処理されておるようでありますが、どうかこれは今後における裁定の問題でもありますし、そうして今その決議文の中にあるように、政府が一貫した態度を持つていて、そうして院議で以て決定した後で態度を糺断して呉れというようなことであつたのであります。これは事重大であります。而も今後、直ちに今回の国会で裁定が問題になつております。これに対しまする影響というものを、我々は院議として十分今後考えなければならないという堅い決議をしているような状態であります。これは全部、議院運営委員の諸君ばかりでなく、少くとも参議院の議員すべての人達、全部心している問題だと思います。こうした問題について議長として少し考え方が……、ただこの問題を向うに話せばいいのだという單純な気持で取扱われたことに対して私は非常に不滿に堪えない、今後こうしたことについては、十分お気をつけてお願いしたい。そうして向うへお話した内容を聞いておりますと、報告の中で成り行を調査して見るというようなことを総理が言われた。それに対して議長は何ら反駁をしておらない、ただそれではその成り行を調査するという程度で以て、その言葉をそのまま受けて来たように考えられる。そうしたことも我々の考え方と議長の考え方には、相当この問題の重要性としての扱い方には、非常な相違があるように考えられてならないのでありますが、どうかこうした点につきまして、もつと真劍な議院運営委員会の決定された事項というものは、そういう軽々しく、ただ議長の気持だけで扱うべきものではないということを私は十分御承知置き願いたいと思う。
#25
○兼岩傳一君 僕はちよつと第二項の方、一項にもいろいろ問題がありますけれども、二項の方にちよつと議長にお尋ねしたいのでありますが、僕の聞きそこないかもしれませんが、何か総理はあれですか、いつでも出る誠意もあり、出る心構えもあるのだけれども、丁度こちらからいつたときには、外に用事があるので出られなかつたので、自分はちつとも悪くない、そういう口吻でしたか、それとも非常に遺憾の意を表しましたか、その点をもつと議長から第二項ですね……。度々の要求にも拘わらず、言を左右に託して出席を怠るがごときは、政府が参議院軽視、延いては国会を無視したものである。これに対して政府の猛省、将来の善処を要望したわけですが、それに対して何か議長の説明を聞いていると、何かこちらの方の要求のときに、たまたま向うの都合の惡いときばかりであるようで、こちらが何か余りうまくないような口ぶりなんで、総理は欠けるところがないように聞き取れたけれども、僕の聞取り方が悪かつたかもしれないが……、その点をもう少しはつきりして頂きたい。
#26
○議長(佐藤尚武君) 総理は今まで取つた態度が悪かつた、そういうようなことは一言も申されなかつたのであります。私はそこに書いてある通りのことを申上げて、そしてこういうことが今まで度重なつているから、参議院若しくは運営委員会の心証を甚だしく害している。であるからして、今後は今までとは違つた行き方でやつて頂きたい、参議院の要請がある場合には努めて出るようにして頂きたい、そういうふうに申上げておつたのであります。併し私はそれに対して先程も御説明した通りに、今直ぐ出て来て呉れというようなことでは、自分の都合があつたりしてその御要求に応ずることができないということになり、自分としては努めて参議院には出るつもりでいる。が併し今言う通りに今直ぐ出て来て貰いたいということであつては御要求に応じ兼ねる。ついては事前に相当の時間の余裕を以てお話をお願いしたい、そうすれば自分の方でできるだけ都合をつけますから、こういうことであります。
#27
○兼岩傳一君 どのくらいの時間の余猶をいうのですか。それは事務的な問題もあるし、議長としてもこれからのお運び上そういうことは具体的に決めて貰わんと……。及び今までどのくらい前にお願いしたにも拘わらず、出られなかつたというような関係ですね。
#28
○議長(佐藤尚武君) 詳細の問題について、私は今までの成行は承知しておりませんが、それだけの幅を持つて、前以て申し込むかということは、これはその場合によつての常識の判断でいくより外ないと思います。
#29
○兼岩傳一君 どうもそのお答が甚だ了承できんのですが、ついでにもう一つ関連してお尋ねしたいのですが、議長もよく御承知のように、非常に問題になつたときに、銀座へ買物に行つていたという問題ですね。僕は二十四日の晩、もつと重大な情報を持つていたけれども、わざと発表しなかつた。というのは二十四日の日に、あの問題のときに朝から出ることを要求しまして、病気だと称してあの晩の決議、この今の問題になつた案件を決定したあの晩に同じその病気で出られないと言つておる吉田総理が、同じこの院内で、我々が深刻にこの問題を論議しておるときに、民主自由党の総会に、服裝はどうでもいいのですが、羽織、袴、白足袋で出ておつたという情報を確かにそのときに持つておつた。併しこれ以上こういうことを言うのは適当であるまいと思つて、わざとその問題を默つていたようなわけですが、そのような、総理がそのような態度をとるとすれば、このような重要なまじめな参議院の議決が行われたそのときに、我々の委員会は何日も前から揉みに揉んで、首相の出席を朝から要求し、自分は病気だから一歩も出られないのだという、その同じ人間が同じこの問題を夜遅くまで、家へ帰る時間も遅れて非常に議員各位も困りながらこの問題を論議しておるときに、民主自由党の総会に白足袋姿で出られていたということ、こういうことは議長は御存じだつたのですか。そういつたことを肚に置いて御交渉になつたのですか、それとも総理に出て呉れという要求に対して、時間の関係で直ぐ出て呉れと言つたらたまたま出て呉れなかつたというような、そういう單純な問題というふうに議長は考えて、御交渉になつたのでしようか。この点について。
#30
○議長(佐藤尚武君) その日に首相がどこにおられるかというようなことは、これは私は問題にしませんでした。
#31
○大野幸一君 内容をすべて検討した結果、議院運営委員会は、決議をしたのであります。民自党以外の全員一致で可決しておる。與党であるところの民自党が若し與党でなかつたならば、全員否決(笑声)そういう院議を以てあなたは内容には左右されないで、院議があるという事実の嚴然たる態度をあなたはお示しにならなかつたと我々は見るより外ない。そういう議院運営委員会の決議があつたという、その嚴然たる事実、再び繰返すがその事実をあなたはあなた自身軽視されたのではないか。そういう御態度であつては我々は国会としての権威、行政府に対するところの国会の権威が保たれないのですが、あなたが吉田さんとの個人的の感情においてこれこそ公私混同されていやしないかと私は思うのですが、再びもう少し力強く一つ……。
#32
○議長(佐藤尚武君) 私は個人的事情をこういう事件に混えるということは、これは一切いたしません。これは一切いたしません。ただ私の態度がそういうときに一部、例えばあなたが希望されるごとく非常に強いものであつたかどうかということは、これは皆さんの御判断に任せるより仕方ありません。ただ私が申したいのは、私の態度とか何とかいうことは第二の問題であつて、要は一番力強いのは運営委員会の決議そのものにあつたと思う。そのものは確かに私は吉田さんに御説明申上げ、そうしてその決議は確かにお伝えいたしました。手渡しいたしました。それが私は第一の義務であろうと感じたのであります。その私の態度如何によつてその決議の重さが左右されるべきものでなくて、決議そのものの力が私は吉田さんに伝わるべきものであると、そういうふうに感ずるのであります。
#33
○大野幸一君 これはだんだんお聞きになつて今のようなことをおつしやいましたが、最初のあなたの御報告を聞くと、あなた自身どうも運営委員会の議決を軽々しく取扱われたような印象を受けた。まあ将来議長がもう少し我我の議決そのもの自体を心の底から一つ保持して貰つて、我々の代表者だということを考えて貰いたいと思います。併し私は、突然今こういう問題が起きて来ましたので、議長に対するこの点については了承するということを一時留保をして置きたいと思います。
#34
○佐々木良作君 将来というお話、今大野君から出ておりますが、将来の問題じやなくて現実の問題、今の、院議を代表して施行された問題であると思いますから、はつきりしなければならない問題だと思います。特に兼岩君が指摘した問題がはつきりしていないのでありますが、二項の、参議院の議院運営委員会では、総理がこつちに出て来なかつたものを、要するに総理の方に手落ちがあつて、こつちの方に手落がないのだという認定の下に、文句になつているわけなんですが、度々の御要求にも拘わらず言を左右にして出席を怠るがごときは、政府が参議院を軽視し、延いては國会を無視したるものである。従つて若し総理が、おれの方は間違いでないのだ、そうして惡いとすれば、参議院の運営委員会の方から申入が遅かつたのであるというような感じとすれば、この点は余程はつきりして置かなければならんと思うのであります。それと併せまして、この問題の後始末の問題、非常に重要だと思いますので、私はやはりもう一ぺんちやんと、再開された國会ではありますし、この決定をもう一ぺんはつきりと議長から総理の方に意思表示をして項いて、今度総理から議長を通じてか、或いはここになまの格好で返事して貰う、それによつて態度を決定する、そうして新らしい問題としてもう一ぺん取上げ直して見たらどうかと思うのであります。そうでないというと、やりつぱなしで、中途半ぱでおかしい格好が残るのじやないかと思のであります。
#35
○理事(竹下豐次君) いろいろ御意見があつたようでありまするが、只今の佐々木君から御発言の通りに如何でございますか。ただ佐々木君にお尋ねしたいというのは、総理に直接ここに来て貰つて説明を求めるか。或いは議長から、更にこの前の経過に続いて更に質問し、答弁を求められる方途をとるか、二つのことが並べられてお話なさつたと思うのでありますが、そのうちいずれをとるかということについて、御希望を承つて置いたらどうですか。
#36
○佐々木良作君 私は、これは個人的な提案ですから幾らでも修正して貰つて結構だと思うのでありますが、今ここで出された内容をそのまま、議長と一緒に議運の委員長が行かれて、吉田総理にはつきりと明示されて、そうして今度一緒に総理と戻つて来て返事して貰う、それによつて態度を決するというのがいいのじやないかと思うのであります。
#37
○大野幸一君 議会開会中でありますから議長みずから参議院に総理大臣を招致されて議長が行く必要ないと思います。議長の権威で招致されたい。(「どつちでもいいや。」と呼ぶ者あり)
#38
○栗山良夫君 僕は昨日、一昨日ですが、わざわざこの問題を出した意味が議長が首相に会われて言葉のやり取りをなさつたことを今日議長から承つて大体私はつきりしたのですけれども、大体その程度のものであろうということを想像しておつたわけです。従つてそういうことであるならば私はこれは軽々に見送る訳には参らん。特に今御報告を承わり第一段、第二段と考えて見ましても、政府が参議院のこの議院運営委員会の議決を重要視して、これでは大変である。参議院へ積極的に動いて議院運営委員会なら議院運営委員会の了解を求めるべき積極的に努力しようというような、議会運営を円満に、而も極めて豁達に処理したいというような、政府の意思というものは私は讀取れないように感じるわけです。従つて若し参議院で今ここでこういうような議題を取上げて論議しなくても、政府が昨年の暮に行なつた対参議院工作において全く過ちであつたという強い認識があるならば、もう再開劈頭に政府から申入れがあつて、これに対する一応の言明があつて然るべきであると思う。それがなくて今言われたようなことで問題が過ぎるということであるならば、決議した参議院の議院運営委員会は、更に去年の暮よりももつとひどく政府側から軽視されていると思うのです。だからその点は極めて今の点を確認せられて、私はこの議決があく迄も非常に重要なものであるということを徹底的に認識して頂くように私は議長、副議長の善処を要望したいと思います。
#39
○佐々木良作君 私再開劈頭やつた方がいいという意味は、先程の栗山君の意味も含めてこの意見は二つのはつきりした内容、事実に基いた意見であると思います。この二つの参議院の議院運営委員会で認定した事実と、それからすでに政府で考えておる事実と全然違うとすれば、それはあく迄も究明しなければならん。参議院はこちらが正しいという認識に基いて一点これこれ、二点これこれの間違いがあつたからこれを質すとこう言つておるわけです。その一点二点の内容を政府で間違いであつたかどうかということを、はつきりしてあつたならば、釈明して今後の問題になりますし、こつちが間違いだつたならば謝らなければならんと思うのです。その二つをはつきりして、ここで又やり直したらいいと思うのです。その前に議長と運営委員長が行つてやるか、こつちへ呼ぶかということはどつちでもいいと思います。ともかくも二点を質してはつきりしてここに出て来てそれに基いて、こつちか、政府か、どつちかが間違いになるわけですから、決定しなければならんと思うのです。
#40
○鈴木直人君 最もいい御意見であると思つて拜聽いたしておりますが、一応あの決議が議長を通じて政府に申入れをするように皆さんによつて御決定をして、そうして議長は議長の良心と信念に基いて、場所は先程お話のような場所においてそれを手渡したということになつておりまして、そのやり方、場所その他については、只今の御意見のような御説もあると思いますが、併しそれについては、議長は決議そのものが強いものであるという信念の下にやられたのである。一応はその手続は終つたということにしてそうして御了承願つて、そうしてその後政府において第一点についてどういうふうにやつたのかというふうに進んで行つた方がいいのではないか、もう一度やり直す。もう一度議長からやり直すというようなこともおかしいような感じがするので、一応手交したことは間違いないのであるから、又総理も相当その内容については一応受取つておるのであるから、意見は相当あると思いますけれども、先程の御説明によりますと。併しながら一応の手続は了したのであるから、今後若しこれについて政府により強く反映せしめようとすることはいいと思いますので、その後におけるところの第一の問題についてはどうであつたか、或いは第二については、今度は事実がそれを証明すると思うのでありますが、第二については、この事実と同じようなことがないというような場合においては、これは別でありますが、そういうふうに一応はそれでやり直すというようなことになりますと、私は議長に対して、一応やつたことについて、これを何といいますか、認められないようなふうにも考えられるので、私は一応手交したというのが事実であるから、それで一応終つて、そうして今度は政府自体にそれについてのことを質すというふうに進むことがいいんではないかと、ここでこういうふうに私は考えております。
#41
○小林勝馬君 只今鈴木君のお話のやり直し、書類を又やり直すという我々の考えでなくて、先程から議長の御説明のように、第一点並びに第二点が我々としては了承しかねる点が沢山ある。極端に申上げると、議長がこの議決に対して、議長自身が軽視されたような点が甚だ遺憾であります。で我々としましては、どうしても今申上げたように、総理並びに政府当局を呼んででも第一点、第二点を追及して行くというようなやり直し方であつて、この書類をもう一遍手交し直すというような、そういうような意味のやり直しではないと思うのです。
#42
○鈴木清一君 小林さん、鈴木さんのお話とちよつと私と食い違うのですが、先程申上げましたように、私はこれをただ決議をしたと、そうしてその決議はただ單純な決議でなかつたのですね。この議院運営委員会では大体全会一致を以てそのことに対して決議をしたのです。而もただ單に採決で僅少の差ということでなく、皆さんの雰囲気というものがあつて決議してあるのです。だから決議は重要性が相当あると思う。こうしたものの扱い方につきましては、政治性を含んだとか何とかいうならば別問題ですが、そうした言葉に対しての議長の態度というものが説明されておらない。むしろただ形式的にこれを出して、こういうことであつたから、これを出してその説明を聞いただけであつて、院議がこうであつたというような空気を反映させた、反映させたならば何とかの言葉がある。その言葉の御説明もないとすれば、我々はただ形式的に向うにやつたことになる。そうするとただ議長がやつても、議事部長がやつたんでも形式は同じことになつてしまう。何故議長に御足労を願つたかというところに重要な意味がある。その点を十分に議長がお考えになられておつて、向うへお役目を果しておられたとするならば、相当形式というものもあつたであろうと同時に、そこには十分院の決意というものが示めされておつたと思うのです。従つて今こちらに来て、今の御説明を聞いておりますと、議長はただ單に向うへ言つてやつたから、向うからこういう話があつたというだけしか話が来ておらない。そうした努めを議長としては当然であつたように考えておられるようなところに、我々はちよつと不満な点があるのでありますから、この点につきまして議長が何かのお言葉を出して頂くなり、今後につきまするところの自分の気持を幾分でも出して頂けば、又我々の解釈のしようも違つて来るのです。第二段となつて、今度は方法論になりますが、その前に私は議長にお尋ねしておる点については、何ら触れておらずに、むしろ自分のとつたとり方は当然であつたかのごとく言われたのでは、我々がわざわざ議院運営委員会として作つた決議の処理方法としては、余りにも議長は軽卒ではなかつたか。こういうことを申上げたい。その点につきまするところのお考えがまだ議長から何ら説明されておらないので、我々はそれを聞きたいということを最前から質問しておるわけです。
#43
○小林勝馬君 今鈴木君の言われるのと同感でありまして、結局済んだことをやはりいつまでも言つておつてもしようがないから、それを如何ようにして行くかということを……。
#44
○栗山良夫君 済んだことだということを小林さんは言われましたけれども……。
#45
○小林勝馬君 議長の手交の点です。議長が手交した点を又蒸し返す必要はないので、それから先のものを……。
#46
○栗山良夫君 ちよつと待つて下さい。私は去年二十四日の議院運営委員会で深更まで及んだわけですけれども、あの時、恐らく御記憶になると思いますが、休会問題が起きたときに、佐々木君が先ずこれをやる。この問題を処理しなければ休会に反対である。私もこれに賛成した。二人だつたと思いますが、そこまで強い意思を持つて、一応政府に強い猛省を促さなければならんというので、あの決議がなされたわけですね。この決議が首相によく通じたか通じないかということが問題だと思います。恐らく今の状態では通じていないと見なければならない。それならばそういう状態のままに置いて、国鉄の裁定と全く同じ問題が專売公社の問題として今出ようとしておるわけですね。そういう場合はこの問題を解決して置かないで、政府の方にはつきりした反省の色が見えないままで入つて行くということになれば、参議院の運営上非常に大きな支障を生ずる。従つて私はこの場合参議院の運営を円滑にするためにも、去年の問題を今年再び蒸し返すようで、誠に恐縮ですけれども、極めて明瞭にして置いて、そうして專売公社の問題へ入つて行く。こういうことにしなければ工合が惡いというので、昨日から提案しておるわけです。
#47
○小林勝馬君 今栗山君がおつしやるのは同感で、これは私共起草委員で、わざわざ起草した一人でありますからよく分るのです。よく分るのだけれども、先程言つておるように議長をこれ以上いくら追及しても、済んだものはしようがないので、これから総理なり何なりを呼んで、その次をどうするかということをやつた方がいいのじやないかということを言つておるのです。
#48
○理事(竹下豐次君) ちよつとお諮りいたしますが……。
#49
○鈴木清一君 ちよつと小林さんのことで分るのです。ただ今小林さんが言われたような済んでしまつたことはしようがない。そういうことは現実の問題として残るから、それは一応現実のものとして、済んだことで仕方がないが、済んだそのことが議長として、その態度として釈明がなされておらないのです。そこが聽きたいのです。それは私等は、議長が今後に対する所信として、そこに言葉を出されて、その言葉の内容の如何によれば、済んだことで仕方がない。ただ今後に対するそういう言葉を、その点を聽きたいということが皆さんの肚と思います。先程暗に申上げておるのは、議長が何等か意思表示をされて、そうして話をされたならば、大体話がスムーズに行くのでないかと思うので、暗に言葉を出しておるので、議長の方では考えていない……。
#50
○鈴木直人君 それはお互いの議長の報告に対して受取つた感じに過ぎない。総理大臣がどういうふうに受取つたかということを総理大臣に聽いておらない。その前に議長の報告されたより以上のことを、議長から聽くということは無理だと思う。そこで問題は、同じ裁定案が出ようとしておる、そういう際に、先ず総理大臣に直接聽いて、議長から我々が最終日に議決したものを手交してある筈である。でこういう点がはつきりされておる筈である。でこの第一問題については、今後又同じような問題が生じつつある。これに対してはどういうふうな意見であるかというように、むしろ総理大臣に聽くことが筋であつて、今議長からの報告を聽いて、その報告が、どうも政府にうまく行つたか行かないか分らないから、議長から何等かの言葉を聽こうということは、これはちよつと無理であつて、先ず総理大臣に手交して、総理大臣からいや、これはどうもちつとも我々は知らなかつた、聽かなかつたというような場合ならば又別だけれども、そのことも聽かずして、今そういうことを話すことは私は無理だと思う。
#51
○鈴木清一君 今少しお話しすれば分る。こうなんです。私の申上げたいのは、今鈴木さんの言われたのは、第二の問題なんです。私の申上げた言葉は相当現実の問題として処置するところにある。先程これは意思表示されたが、そんなことはどうでもいい、そんなことに私は触れておるのじやない。例えばその文面の中に、御承知のように、総理を呼んで今まで再三再四注意しておるにも拘わらず、いつ聞かれても本会議の席上で参議院を軽視しておらない、重要視しておるのであつて、いつでも呼ばれれば出席します、殊更に私は参議院には敬意を拂うために積極的ですということは幾度も言われておる、今後も彼は言う、言うのですが、これは政治家ですから言うことは私は承知しております。併しそうしたことがたまたま問題になつてあの決議まで手交されたということ、そうして重要性を持つておるということを参議院で考えなければならん、それを参議院で決定したわけです。ですから議長も今までのような態度を続けるなら、先程からの言葉を頂こうとは私は思わない、それに対する考え方というものを考えて頂きたいということは思いたくないのでありますが、御承知のように今後の問題は政府でそういう態度をとられておつたんでは、いつこういう権威ある決議をしても何ら価値がない。この問題がたまたま前回起きておるからはつきりしなければ今後はやつて行けないということを申上げた。それに対する議長の態度はどういうふうに考えられるか、我々の考えられる限りにおいては、この間扱つた扱い方、それを申上げて頂いたというだけに過ぎないとしたならば、参議院議長として議運で決定されたことに対しまする態度は、私は不満である、はつきり申上げると、そういう点について何らかの言葉が出ない限り、この問題は今後伸展して行かないということを私共申上げたいと思いますけれども、それに対する先程からの議長の釈明が出ておらない、それを聞きたい、この点さえ我々に理解がつけば、後の方法は第二段であろうと、第三段であろうと、その説明の中で吉田大臣を呼んで来て聞こうと、官房に言わせようと、それは第二段の討議としてよろしい、その場合のことをお尋ねいたしたい。議長がその点をお気付きになられていたら一言先きに出して頂きたい、私らはこういうのは嫌だからそこのところを御答弁願いたい。私は責任追及とか、言質をとろうということで言つておるんじやないんですから、私らは特別にそれ程含みのある政治家でないんですから、その点をどうかお願いいたしたいと思います。
#52
○理事(竹下豐次君) ちよつとお諮りいたしますが、いろいろ今鈴木君からの御意見もございましたが、総理大臣の方で議長から交渉を受けられましたときに、どのくらい強く印象を受けられたかどうかということは、ちよつと我々には分らないと思いますが、(「そんなことは問題ではない」と呼ぶ者あり)やはり総理大臣にここへ来て貰つて、(「その前だ」と呼ぶ者あり)いや、政府でここへ来て貰つて話を承わりますれば、目的を達するだけの態度を議長としてとられたか否かということがはつきりするんじやないかと思いますが、この点は如何でございますか。(「異議あり」と呼ぶ者あり)
#53
○佐々木良作君 それも一つの案だと思いますが、そうなれば非常にこんがらがり過ぎて来るのであります。ということは総理大臣が来てやる場合には、実体的にこの内閣の一、二の問題はどうかという問題でなければならんわけであります。それと並行的に、議長が総理に伝達した内容によつて強い印象を受けられたか受けられなかつたかという判断を一緒にやろうと思いますから、非常にこんがらがると思います。従つてこれはやはり二つに切つて、とにかく議長のとられた方法は軽卒であつたかなかつたか、言葉は別としまして、とにかくこれを一応片附けて、それを今後の問題と絡んでこの問題を処理する、やはり二段的にやつた方がいいと思います。そして前段の部分については総理をここへ呼んでやるということになると、僕は問題はこんがらがり過ぎると思います。総理をやる方は後段の方の実質的の問題についてだと思います。
#54
○議長(佐藤尚武君) 私からもう一度御説明申上げる方が適当かと思いますが、私と総理との会見の模様は先程申上げた通りでありまして、それ以外に附け加えることはございません。ただ私が若し附け加えるとするならば、勿論私としてはこの決議の伝達を運営委員会から頼まれたのでありまして、その伝達をする場合に、運営委員会の空気がどうであつたか、どういうような経緯で以てこういう決議になつたかということは、言葉は簡單でありましたけれども、その空気は十分伝えたと思つております。首相の態度も非常にまじめでありまして、そうしてこの私の話は勿論よく聽かれましたし、それからこの決議文も又一応眼を通されて、そうして先程申しました通りに、どういうわけでこういう意見の食い違いができたかという、そういう経過について取調べるということを言われたのであります。それから又もう一つは、今の出席の問題については先程申しました通り、自分は参議院に対して出席をするつもりでおる、ただ余猶を持つて前以て申込んで貰いたい、こういうこともあつたのであります。そこで私がこの決議を見まして、そうして私の感じたことは、これは大臣及び政府の猛省を促し、将来の善処を要望するということであつて、猛省を促す点については、聊か私は自分の職責を完うすべく努力したつもりでおります。そうして政府の将来に対する最善の処置を要求したということも附け加えて申上げることができます。併し私の申しましたことは、この決議以上には一つも出ていないのでありまして、又それ以上に出るということは、私はこれを伝達するという役目からいい、又議長としての役目からいつても、私は政府、つまり総理を相手にして、政府はこういう考えでおるんだというような、そういう参議院に対する総理のこの決議に対する考えを私が総理から取つて来るということは、これは私の職責以外だと思つたのであります。でありまするからして、私のやつたことは政府の猛省を促した、若しくは将来の善処を要望したという程度でございます。それをはつきりさして頂きたいと思います。
#55
○栗山良夫君 今議長は議院運営委員会の決議を伝達するのが義務であると言われましたが、それは形式的にはそうであろうと思いますが、議院運営委員会がこういう決議をしなければならなくなつたということは、参議院が政府側から軽視されたという具体的な事例によつて決議を行なつたのであつて、その責任は参議院議長が私は負うべきものであると思います。従つて参議院の権威を守るために政府へそういう申入れをしたということは、伝達というような、そういう軽い意味でなくて、もう少し強い意味合を以て私は政府へ交渉されるべきものであつたと思います。そこが私は問題だろうと思うわけなんです。従つてそういう感じで若し政府側にお渡しになつておるとするならば、この問題はもう少し本質的に掘り下げて進めなければならないと私は考えます。そこのところをもう少し議長からはつきりとおつしやつて頂きたいと思います。明らかにおつしやつて頂きたいと思います。
#56
○議長(佐藤尚武君) 政府が参議院に対してどういう態度を取つておるかということについて、若しくは具体的にいえば、この問題に対して政府は参議院を軽んじて、そうして前の最初の解釈を反古にしたということそれ自身が議長の責任であるとするならば、これは私は少し異議があります。そういうことは議長として直ぐ責任を取ることはなかろうと私は思います。これは参議院全体として政府に対する態度をどうするかということにはなりましようけれども、そういうことがあつたという事実に対して、それは議長の努力が足りなかつたのであるとか、或いは議長の権威が低かつたから、そういうことになつたんだということであつて見れば、議長として、これは責任を取れない問題だと申上げるより外は仕方がないと思います。
#57
○佐々木良作君 今この結果が直ちにうまく出るようなふうに結果が出なかつたことの責任が議長にあるということを私は言つておるのではないと思うのです。そうじやなくて聞いた話によると、どうも余りピンとしていないらしい。向うがそれを聞くと同時に、そうすれば手交の仕方なり或いはどうも余り向うが強く感じていなかつたのではなかろうか。そこら辺のことが私は問題だろうと思う。だからそれ程深い意味じやないからその辺の感情をすつきりすれば次の問題に移れることだと思います。もう少し話合をして行きたいと思いますので休憩して貰つたらどうかと思うのですが……。
   〔「賛成」「懇談」と呼ぶ者あり〕
#58
○理事(竹下豐次君) それでは暫く休憩いたします。
   午前十一時五十一分休憩
   ―――――・―――――
   午後零時七分開会
#59
○理事(竹下豐次君) それじや再開いたします。委員長からお諮りいたしますですが、今回の政府に対する申入れの件につきましては、議長の採られた措置については、議長御自身は善処されたことを確信しておられるように察せられるのでありますが、併し一方、それについては必ずしもそうでなくて軽かつた、軽く扱われたという印象を持たれた委員が多数あるように窺われたのであります。そこで委員長といたしましては、今後そういうふうなことの起らないように議長に御注意をお願い申上げたいと、こういうふうに考えておるのでありますが、それで議長に対する問題は、これで打切り、次の問題に移つて行くということに御了承願えませんでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#60
○理事(竹下豐次君) それじやそういうふうに取り計います。
#61
○議長(佐藤尚武君) お手数かけまして……。
#62
○栗山良夫君 第二段の問題は、これはやはり一応の御意見が出まして、それを集約するのに相当時間もかかろうと思いますから、この辺で休憩されんことをお願いいたします。
#63
○佐々木良作君 休憩結構ですけれども、段取りを決めて置かんでいいですか。例えば総連に来て貰うにしても、或いは大臣に来て貰うにしても……。
#64
○理事(竹下豐次君) 一時再開ということでよろしうございますか。
#65
○左藤義詮君 ちよつと発言して置きたいと思いますが、今日三時からこちらで総理の施政方針を開くということは二十一日にお決めになつたのでございますから、この点については今の問題とは直接の関係はなしにお進め頂けると了承してよろしうございますか。
#66
○理事(竹下豐次君) さようでございます。
 それでは速記を暫く休んで下さい。
   〔速記中止〕
#67
○理事(竹下豐次君) 速記を始めて。それでは休憩をいたしまして、一時から再開いたします。
   午後零時十九分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時五十三分開会
#68
○理事(竹下豐次君) 只今から再開いたします。午前の懇談会で御協議申しましたことにつきまして、各会派で何か御相談が纏つたことでもございますれば御報告願います。
#69
○佐々木良作君 僕は会派でもつて纏つたやつの報告みたいな恰好で問題を出すとまずいのじやないかと思います。あの問題の扱い方につきまして討論した方がよいと思います。
#70
○島村軍次君 懇談に入つて結論も御相談の結果だろうと思うけれども、どう扱うかということでおやりになつたらどうですか。
#71
○栗山良夫君 実はあの決議につきまして一応政府の方へ手交した、政府がそれに対して握りつぶしにしようと、猛反省をしようと、参議院に意思表示をしようと、それは全く政府の勝手であるということに形式上はなるわけでありますが、あれだけ重要な問題にまで発展したのであるからして、一応政府側から何かの御挨拶をされて然るべきものだと考えるのであります。請求をしてせられるというのも非常に面白い話ですけれでも、請求がなくても自発的に来て何とかされるべきじやないか。その内容について更に疑義があれば、各委員諸君からいろいろ質問なり追究なりが行われると思います。こういう意味において先程委員長が議長のなされたことに対して委員長としての意思表示をなされた、その線に副つて緊急に首相をここへ呼んで、私共が請求したという形でなく、この決議を受取つた、それについてかくかくに自分は考えるということを述べられた方が、問題をスムースに発展させることになるのじやないか。
#72
○佐々木良作君 今委員長から言われた各会派で相談されたことについてどうであるかということについて、私は各会派で相談した結果というよりも、実質的に討論した方がいいだろう、大体そういうことになると思いますが、その後今懇談でやるか、このまま会議を続けてやるかということが、議論のしつ放しになつていると思いますから、その問題をどつちかに決められてから今の問題に入る方がいいと思います。
#73
○鈴木直人君 私は懇談でやつて自由にお互いに話合つた方がいいのじやないかと思います。
#74
○理事(竹下豐次君) 懇談に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○理事(竹下豐次君) それじやこれから懇談に入ることにいたします。速記を止めて下さい。
   午後一時五十七分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時四十八分速記開始
#76
○理事(竹下豐次君) 速記を始めて下さい。懇談の席で左藤さんからお話がありましたが、間もなく総理もお見えになるだろうと思いますから、その前に総理の演説に関する件につきまして質問なり御意見なりがありましたらお願いいたします。
#77
○鈴木清一君 この際この間のときに大体時間の話があつたのですが、一応もう一点今までの関係の時間を出して頂いて、この持時間のことについて議事部長から伺いたいと思います。
#78
○参事(河野義克君) 最近の機会といたしまして第五回と第六回のことを申上げますが、先ず第六国会、前国会のものを申上げます。前国会は緑風会が百分、民自党が六十分、民主党が六十分、社会党が六十分、無所属懇談会が三十分、新政クラブが二十分、共産党が二十分、計三百五十分、五時間五十分であつたわけでありますが、実際におきましては民自党は六十分のものを全部棄権されました。それから第五回国会におきましては民自党が第六回で六十分と申上げましたのが四十分であつた以外に第六回と同じであります。その四十分につきましても第六回と同様民自党は棄権されました。尚第六回の場合は総理の一般施政方針の演説と大蔵大臣の財政演説が別個に行われました関係上、総理の施政方針演説は今申上げましたようにやりまして、その後更に大蔵大臣の財政演説に対する質疑をやつたのでございますが、これは緑風会、民自党、民主党、社会党は三十分、無所属懇談会、新政クラブ、共産党は二十分ということでやつたわけであります。これも民自党は棄権されました。第五回国会におきましてはこれは一本の形でなされました。これを参議院の前の例として一つには御了解を願うと同時に、衆議院の本国会における予定は、四日間に亘りまして質疑をやるというふうに一応衆議院の議院運営委員会としては決めておられるようであります。時間にしまして十時間であります。
 以上御報告申上げます。
#79
○佐々木良作君 今の前例の一番近い第六国会の首相の演説と、それから大蔵大臣の財政演説に対する質問とこれを合計したものから相談の下で決めて行こうと思います。
#80
○理事(竹下豐次君) それじやそういうふうに取計らいます。
#81
○参事(河野義克君) それでは今のを申上げますと、緑風会が百三十分、民自党が九十分、民主党が九十分、社会党が九十分、無所属懇談会五十分、新政クラブ四十分、共産党が四十分、合計五百三十分、八時間五十分であります。
#82
○理事(竹下豐次君) 大体時間は宜しうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#83
○理事(竹下豐次君) それでは総計八時間五十分が先例になつておりますが、大体この限度において質問するということで宜しうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#84
○理事(竹下豐次君) 各会派間の割当時間は只今議事部長から申上げました先例によつて宜しうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#85
○理事(竹下豐次君) 御異議ないと認めます。
 それでは順序をお決め願います。
#86
○佐々木良作君 順序を決めるのはいいと思うのですけれども、これはどうせ一人でやるのではなくて、分けてやることになると思いますが、そうするとそれでやらんというと工合が悪くなりはしませんか。同じ方ばかり、例えば緑風会なら緑風会が五人出るとすると、五人ずらつと並べるのはちよつとおかしいじやないかと思います。
#87
○山下義信君 順位でありますが、順位は初日の第一日だけここで決めまして、後は先例その他もあるかと思いますので、第一日を一つお決め願いたいと思うのですが、それで従来社会党にお願いしておりますから、今回も前例により殊に和田君が質問したいと言つておりますので御了承願いまして、第一日にお願いしたいと思います。
#88
○理事(竹下豐次君) 山下君の御意見に御異議ございませんか。
#89
○兼岩傳一君 僕はいつだけ言つて置きたいのです。この前野党という性格でつまり質的な観点で物を見るか、或いは参議院の特殊性で量的な面から見るか、そういうことは、僕は曖昧にしない方がいいと思います。僕は無論質的な点を賛成します。だから今のような常識的な御趣旨はよく分りますが、そういうような常識的な形ですることはどうかと僕は思います。
#90
○山下義信君 それでは只今私の申上げましたような趣旨をお含み下さいまして、尚御審議は小委員会で一つ十分御審議を願うことにいたしたいと思います。この点如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○参事(河野義克君) 今山下さんの御提案でございましたが、今日本会議を開きます前に小委員会があるわけでありますが、そのときは今日の議事だけのことしか時間的にもないと思います。それで小委員会は通常本会議のある日の前に開いておりますが、明後日の当日になりまして順序を決めますと、質問される方の準備の都合、要求大臣の関係等から言つてもまずいかと思うのでありまして、今日か明日中に少くとも第一日は誰方がやるかということまではお決め願いたい、こう存ずるわけでありますが。
#92
○河野正夫君 只今山下君の御意見のように小委員会で決定できればいいのですけれども、今の事務総長代理のお話もありましたので、それはここで初日だけでも決めて置くことが皆さんの御反対がなければよいと思います。
#93
○理事(竹下豐次君) 如何ですか。
#94
○佐々木良作君 私は同じ決めるのなら全部決めればいいと思います。ただ問題は各派何人でやるかということを決めて、その際に初日から決めれば全部決まると思います。そうすると演説者も準備の都合もいいので、やるのなら全部やつた方がいい。やはり何人やるかということを決めさえすればすぐできると思います。
#95
○鈴木直人君 緑風会は五人、これは各会派で決めておいたらどうですか。
#96
○河野正夫君 社会党は三名。
#97
○左藤義詮君 民自党は一応三名と申上げて置きます。或いは棄権いたすかも知れませんが。
#98
○大隈信幸君 民主党は四人。
#99
○佐々木良作君 無所属懇談会は一応二人にして置きます。
#100
○兼岩傳一君 共産党は二人。
#101
○佐々木良作君 若し人数が変つたら、後で小委員会で決定することにしたら如何ですか。
#102
○理事(竹下豐次君) それでは佐々木君の御発言通り決めることにいたします。
#103
○佐々木良作君 そうすると今のところ二十一人が決まりますれば、さつきからお話が出ております初日のトツプだけを決めて貰いたいというお話がありましたが、それだけ決めてあとは全部抽籤にいたしたらいいと思います。(「従来の慣例は」と呼ぶ者あり〕
#104
○佐々木良作君 従来は抽籤にしたこともあれば、人数の多い党ということにやつたこともあるしごちやごちやになつておると思います。
#105
○山下義信君 ちよつと速記を止めて貰いたい。
#106
○理事(竹下豐次君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#107
○理事(竹下豐次君) それじや速記を始めて下さい。それじや全部抽籤にいたしまして、そうしてトツプは社会党にお願いする。(「そこまでは」「抽籤にするということにして」と呼ぶ者あり。発言する者あり)それじや今のを取消しまして、全部を抽籤にいたしまして、その後トツプに当つた方とその他の方と御相談の上、先位順位をお讓りになるという場合には、それでもよろしい……(「なる場合じやない、社会党に讓つて貰うことに御了承を得たい」「そうまで言わんでもいいじやないか」と呼ぶ者あり)
#108
○河野正夫君 委員長の最後の案は、先程からの話合とちよつと食い違つておるんですが、それでもいいと皆さん御了承になればいいのですが、最初の七会派の第一の抽籤と残りの抽籤と、こういうことで二つに分けるのでないか。(「それは分つておる」と呼ぶ者あり)それがお分りで、御了承ならばいいのですが……(「それでいいじやないですか」と呼ぶ者あり)
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#109
○理事(竹下豐次君) それじや御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#110
○理事(竹下豐次君) 総理大臣がお見えになつておりまするが、総理大臣から発言を求められておりますので、お許しいたします。
#111
○国務大臣(吉田茂君) この間公共企業体労働関係法の問題について政府の解釈が二つになつたという問題がありましたそうでありますが、何分制定以来日が浅いものですから研究の足りなかつたこともありますので、政府といたしましては法務総裁の解釈に従うつもりでございます。どうぞそう御了承願います。ただこの間議長からお叱りを受けたのでありますが、各種委員会には成るべく都合をつけて出席いたすつもりでおります。
#112
○河野正夫君 前年の十二月二十四日に、当運営委員会で議決をした結果が、佐藤議長を通じて政府並びに総理の方に申入れがあつたことに対する只今の総理の御挨拶だつたと了承いたすのでありまするが、この二十四日の速記録を総理が御研究下さればよくお分りでありますが、折角総理が御出席なのでこの際我々の考えている点を申上げ、更に我々に只今の御挨拶では了承いたしかねる点を御説明を願いたい、こう思うのであります。公企労法の解釈については、制定以来尚日浅く研究が不足であつた、それ故に法務総裁の解釈が最後には従つたのであるというお話でありまするが、我々といたしましては、相当長い日数をかけて常任委員会におきましても、又この運営委員会におきましても、政府の議決の求め方についても、更に公企労法十六條第二項の解釈につきましても、我々の反対的な解釈を持つていることを含みとして種々質問をしたのであります。数えて見ると、ある委員は前後十三回と申しまするが、何遍であつたか増田官房長官、そこにお見えのようでありまするが、はつきりした一定の解釈をとつておる。然るに参議院の決議の表明があつた直後にその解釈を全く覆すような解釈を新聞発表なさつた、そのことの責任を我々は追及しておるのであります。研究が不足で解釈が決まらまかつたので、法務総裁の智慧を拜借して政府が決めましたというのであるならば、それはもはやずつと以前に行わるべきであつて、両院の議決が行われた後で急に今まで一貫した解釈を覆すような解釈をするという態度そのものが国会を軽視しているのではないか、参議院を無視しているのではないかというような我々は意見を持つたのであります。その点について御反省を求めたのであつて、その点について行き届かなかつたという御挨拶であるならば格別でありまするが、その点がそういう意味に了承してよろしいかどうか、総理のお答えを願いたい第一点であります。
 その次には、総理は委員会等に出席を今後はするつもりでありますというのでありますが、実は総理自身の御意思ではなくして、側近者に甚だ人を得ないというお気の毒な状況かも知れませんけれども、とにかく我々の本会議なり常任委員会に対して出席を求める我々の意思が総理の手許に届いていないのではないかと思う。すでにこの二十四日の運営委員会において、委員外議員として原虎一君から発言があり、その原虎一君の運輸労働連合委員会における総理出席の要求に対して総理がお見えになつたときに、さような話は先程伺つたばかりであつたという御答弁があつたそうであります。併しそれはもう四日も前から出席を猛烈に求めておられたのを総理が御承知なかつたとしか我々には了解できない。そういう意味でこの総理の出席ということが、民主自由党の多数を擁しておられる衆議院では或いは問題にならんかも知れませんが、参議院においては、しばしば問題になつたのであります。二十四日の運営委員会の冒頭におきまして、原虎一君の質問に対して増田官房長官から、本日総理はここに、この運営委員会に出席される約束を忘れているのじやないかという要求があつたのに対して、速記録を読み上げて見ますと、「一言申上げます。原さんの御指摘でございましたが、総理は本朝は出席いたしまして、議院において発言するということを昨日申上げましたが、本日は不快でございまして、ずつと欠席いたしておるような次第でございまして、何とぞよろしく御了承の程お願いいたします。」こういうのであります。その後に私自身も発言して増田長官の言は信用できない。それ故に参議院の院議を以て総理の出席を要求したら如何であろうか、更に又若しも本当に御病気であるならば一つ運営委員会から総理の許に見舞に行つたらどうかというようなことまで話が出て来ておつたのであります。ここにお見えになる左藤議員が、いや生理的な御都合であるのにそれは余りであるから、勘弁して貰いたいというような話で、この二十四日の会議は午後十時三十六分を以て閉会しております。然るに十二月二十五日の朝日新聞を見ますると、その午後八時不快で我々の要求に応じなかつた総理は、衆議院の民主自由党の部屋において保守合同について演説しておるのであります。このことは総理は御承知であるかどうかということを先ず伺いたい。つまり我々がかくも熱心に要求をし、而も総理の手許に届くところの佐藤議長を通ずる我々の決議がなされておる、その会議が持たれている最中に不快であると側近者が言うにも拘わらず実は登院し、民主自由党において保守合同の問題について議員総会で演説をしておられる、こういうことはつまり我々の要求を知つてそういうことをなさつておられたか、この点を第二に明瞭にお答え願いたい。
 第三に、これはすでに二十四日の官房長官の出席を求めたときにも我々が説明を要求したのでありましたが、十二月二十二日丁度原虎一君が運輸労働連合委員会において総理の出席を猛烈に要求しておつたときに、総理は病気で寢ておられる、強いて出られませんというお話があつた。而もその委員会の開会しておる丁度同じ時刻に銀座で某外人に対してクリスマス・プレゼントを買つておられる新聞の写真が堂堂と撮られておるのであります。こういう点が国会を侮辱するも甚だしいと我々が憤慨しておる点でありますが、この点について、二十二日の行動についての御説明を伺いたい。
 最後に思うにこういうふうに我々の意思というものが総理の許に通じない、通じておるとすれば総理と共謀であるか、或いは單独であるかは存じませんけれども要するに嘘を言つておる。こういう嘘を言うような者を側近者乃至は国務大臣待遇として、(笑声)国務大臣として政府に列ねて置くという政府の責任について承わりたい。
#113
○国務大臣(吉田茂君) 第一のお話でありますが、この問題は経過はそうでありましようが、政府としても決定に迷つていろいろな論議の末に法務総裁の解釈に従うということになつたのであります。この点は御了承願いたいと思います。
 今の私のことについてはどういう経過があつたか存じませんが、日々の経過で、日々のいろいろな輻輳した事務を処理しておりますから、二十四日はどうであつたか、私はここにはつきりした記憶はないのでありますが、とにかく二十四日は出ましたが午前中から工合が悪くて医者に行つたという事実があつたのであります。でありますから細かいことはここで以て事実調べをする程今正確なる事実を持つておりませんが、とにかくその日は工合が悪くて朝から咳をいたしておつて、そして対症療法をして貰つて出て行つたということは事実であります。いずれにしても将来成るべく諸君の御希望に応じて出席するように努めますということでもつて御了承を願います。
#114
○栗山良夫君 今吉田総理のお話を聞いていると参議院が去る十二月二十四日に深更十二時近くまで吉田首相の態度に関していろいろと論議をして、あの重要な決議をしたことについて、決議の最後には政府の猛省を促し、将来の善処を要望すると、総理大臣から各大臣のことについて言及したのでありますが、猛省を促す以上は政府の方に若干の落度があつたということを端的に首相自身がお認めにならなければ決して将来の善処が出て来ないと私は思うのです。ところが今のお言葉を聞いて見ると、自分の方はそう大して何にも惡いところはないんだが、併し参議院が何だか問題にしておるので、将来できるだけは期待に副うようにしてやろうというような、非常に軽い意味の御発言のように私は思いますので、これは重大だと思う。今日も午前中から議院運営委員会を開いて非常に問題にしておりますのは、参議院議長が首相に申入れをせられたことについても、参議院の運営委員会が十二月二十四日深更にまで亘つて討論を討かわして、こういう決議をいたしました真意が首相に十分徹底していないのではないか、これでは将来の参議院の議院の運営上非常に禍根を残すから、是非とも政府側の出席を求めていろいろ参議院の意のあるところを伝えなければならんということが言われたのでありますけれども、たまたま今日首相がお見えになりまして、みずから御発言を要求せられたので、もう少しはつきりした所信が伺えると思つたのでありますが、私は意外に感じました。従つて一つ質問を申上げたいのは、この参議院の議院運営委員会の決議ですね、総理大臣及び政府の猛省を促し、将来の善処を要望する、その猛省を促し将来の善処を要望する点は、第一段と第二段と二つに分れております。先程河野君が言われましたように、第二段は首相の政治的な、首相個人の態度に対する問題、それから第一段の問題は国鉄の裁定に関する問題であります。この二つの問題について政府が猛省をせられたかどうか、ここをはつきりと伺いたいと思うのであります。今のお言葉では決して猛省されておるとは私も了解し難い、この点をお伺いいたします。
#115
○国務大臣(吉田茂君) 猛省をしたかしないかはとにかく、私の今お話しした通りに、その日は私も工合が悪くてそうしておつたことは私のところに集まつた閣僚諸君がよく承知しておるところであります。私として言い得ることは、私としてこの委員会に成るべく出て、そして政府の態度等を説明いたす、これ以上に言うことはないと思う。
#116
○栗山良夫君 そうしますと、今のあなたの個人の決議の第二段に関するところを主として御発言になりましたが、第一段の参議院の出席要求に応じられるか応じられないかという問題について、三回に亘つて実例を挙げて参議院に出られないと言われたのにも拘わらず、こういうところに出ておられるのじやないかということを河野君が指摘されましたが、これは事実であります。出席せられたことは事実であります。そうしますと総理でありますから非常に体を大事にしておられるし、重要なお体でありますからそれぞれ善処せられておると思うのでありますが、参議院の出席を要求をしたその事件と、或いは党の仕事、或いは銀座の買物の仕事、或いはその他とどちらが重要であるとお考えになるのか、それを先ず伺わなければ私共はただ参議院を尊重して成るべく出るように努めるというあなたのお言葉だけでは、将来この決議を尊重して政府が当られるという解釈の下に議会の運営をやつて行くことはできないと、こう考えるのであります。
#117
○国務大臣(吉田茂君) お答えいたしますが、私も議会の出席ばかりが職務じやないので、いろいろの職務が輻湊しておりますから、それで今お話のように若し私が怠けておつたとするならば甚だよろしくありませんけれども、私の職務としては、朝から晩まで官舎においても仕事をしているのでありますから、できるだけ議会に出席をするという説明以上に私は説明はできないのであります。又その日はどうであつたかということは記憶いたしませんが、とにかく医療を加えたということは事実なんであります。そうしてそれ以上の説明は一身上の弁明というのに当りますから申しませんが、併し成るべく出席して議事を進行さすということについては、全然異議がないのであります。
#118
○兼岩傳一君 僕はこの今の問題は、そういう細かな時間の問題とか、日にちの問題などではそういうような御記憶の点が不十分な点もあろうと思うから、そうでなしに問題のもつと本質的な点から実はお尋ねしたいと思うのであります。それは議長を通して我々が要請いたしましたものには、本会議におけるたびたびの要求にも拘わらず、言を左右に託して出席を怠たるがごときことは、政府が参議院を軽視し、延いては国会を無視したるものである、という極めてきつい言葉を使つているのであります。これはただ先程の論議の程度では、総理には分らんと思うが、僕はもう少し大きな根本的な問題で説明したいと思うのです。
 第一は定員法の問題、全国の労働者の幾十万の人が首になるというような定員法に際して、総理が風邪ぎみでお医者に行つたという理由によつて、はしなくもあのような懲罰という問題まで惹起した。而も多数を以て懲罰が断行せられた。これはいろいろな意見はありましよう、立場によつて、会派によつて、……。併しながら幾十万の労働者が首になる、家族を入れれば幾百万の労働者が文字通り首になるという問題について、風邪ぎみだというので総理大臣が出なかつたという事実。
 それからその次は食確法、幾千万の農民の営々たる辛苦の上にできておるところの農作物を強制的に取上げると、いうような食確法に対して、これ又風邪引きその他リクリエーシヨン等々という理由によつて出られなかつたという事実。
 第三はここで初め僕が速記録を読んだような強い言葉で、総理並びに政府の猛省を促している国鉄裁定の問題、国鉄幾十万の労働者が年の瀬を越すか越さないかという問題、而も一方においては憲法で保障された国民の基本的人権を制限して、そうして裁定という形に持つて行つて、その裁定というものは無條件に服従すべきことを決定していた政府がみずからそれを破るというような重大な問題、つまり定員法の問題、食確法の問題、国鉄裁定の問題、このような重大なときに出なかつた。而も單に出なかつたのみならず、銀の小船の問題だとか、或いは保守合同に出たかというようなことで、而も出なければならない理由が、我々の考えから見れば比較にならん小さな問題のために、比較にならん大きな問題に対して犠牲になつておるというところに、我々が民主自由党を除く全会派で以て、かような決定をして猛省を促したのであります。それに対して、先程からの総理の答弁は、我々が納得できないのみならず、これをこの全国民、全勤労人民が聞いて、全く納得のできないような、僕は答弁だと思うのです。だから細かい二十四日とか、何時何分とかという細かいことは言わないが、そのような根本的な問題のときどうして総理は出なかつたか、今後はそういうようなとき総理は出られるか。それをはつきり答弁願いたい。
#119
○左藤義詮君 議事進行について……(「答弁々々」と呼ぶ者あり)許可を得ました。本日、一昨日の決定で、三時から施政法針の演説をする予定にもなつております。その前に、昨年の二十四日の御申入れがありましたが、それに対して総理から釈明と申しますか、弁明をするということでございまして、その点につきまして、今具体的な個々の問題につきましては朝病気でありまして、治療を受けて夕方になつて若干の小康を得て出たというような問題につきましては、只今総理が申される通りでありますので、そういうことにつきはしては、政府としては反省して今後できるだけ出席するという、こういうことでありますので、今後の運営の問題についての今日はお話でありますので、只今の釈明の程度で一つ御了解を頂きまして、本会議に移らんことを希望いたします。(「答弁」と呼ぶ者あり)
#120
○佐々木良作君 予定された本会議の問題もありますが、我々はそれをやるとかやらんとかという問題につきましては別に留保しまして、只今の左藤さんの意見によりますとこの問題はここで打切つてはつきり本会議を開くということらしいのですが、つまり今までの総理の釈明によつて釈明が済んだということであれば、まだ釈明がついていないのでありますから反対であります。
#121
○兼岩傳一君 僕の質問に対して総理の答弁を求めます。
#122
○国務大臣(吉田茂君) 私が今申したのは当時の経過を答弁しただけであつて、私が常に議会に朝から晩まで出なければならんということであれば、それはできないということをお答えいたします。そのために副総理があつたりして、政府としては機関を持つているのでありますから、私が始終出席しなければならんということは、私においてはできないことであります。
#123
○兼岩傳一君 僕はそういうことは言つていないのです。総理が多忙であることも分るし、高齢であるし、それから重要な任務を持つておることも分るが、定員法とか、食確法とか、或いは国鉄裁定とか、そういう重大な、一年に数回の重大なときに、前日から、或いは前々日から前以てお願いしておるのに、どうして公僕としての総理が人民の代表である我々の前に出られないか、そういうことを聞いておるので、そういう細かなことを聞いておるのではないのです。御答弁を願います。
#124
○国務大臣(吉田茂君) たとえ御要求があつても、私の身体の状態がこれを許さなかつたときは副総理なりその他の者によつて答えるように、副総理その他のものができているのであるから、私はいつでも出る、身体が病気のときも出て来る、公務に差支があつても出て来るということはお約束できません、できるだけ委員会には出て来ますが……。
#125
○鈴木直人君 先程議院運営委員会におけるところの話合と言いますか、先般議長を通じて総理大臣に提出しましたところの決議文につきまして、積極的に総理が出席されて、そうしてその決議に基いて今後のですね、今後の処置について一応意思を発表されるというようなことのお話であり、それに関してこれについてのまあ質疑も幾らかやられるという意味のことであつたようでありますが、今ですね、この決議をするまでに至つたところの過去のことについて一々やり出すということはですね、本会議も控えておる関係から相当時間もかかることでありましようし、又あの際に相当我々もこの決議をするに至るまでにおいては官房長官に対して相当強く話してございますし、官房長官も今責任を感じられたような答弁をされたように記憶しておりますので、この運営委員会におけるところの質問は一応この程度にして、そうして本会議において施政方針を聞くというようなことにして、打切られたらよいのではないかと思います。(「賛成」「絶対反対」と呼ぶ者あり)
#126
○佐々木良作君 今日の議事日程その他の問題に移るのはそれで結構ですが、今鈴木君の意見にしても出されておる問題は過去のことだから、済んだことだから止むを得ん。今日のやつを引受けて呉れということならば僕は絶対反対です。今総理の言われておるのは、むしろ参議院は虚僞の事実に基いて申出たというような挑戰的態度である。それならば僕は飽くまで究明しなければならん。私は今本会議その他であるならば、それをどう扱うかという技術的な目的ならば考えてもよいが、今の内容であるならば飽くまでも究明しなければならん。
#127
○河野正夫君 総理に対して私質問の火蓋を切つたのですが、まだ私自身了承する程度に至つておりません。その後総理のいろいろな御答弁がありましたが、その点についてはまだ問題は解消しておらないと思います。それ故その点は又後日もう一遍総理の御出席を求めたり、或いはその他必要ないろいろな会議を持つことにいたしまして、本日は左藤委員の御発言のように外の方向に問題を、議事を移して頂くことについては私は賛成いたします。
#128
○理事(竹下豐次君) 只今河野君の御発言がありましたが、如何でございますか。(「賛成」「反対」と呼ぶ者あり)
#129
○佐々木良作君 その会議の技術的調整をするならば、別に技術的調整をするべきである。問題をやるならやるべきである。それが後日というなら今のことでは我々は治まらない。今日この会議をどうするかという技術的な問題と、今ここに出されておる問題をこれからどういうふうに審議して行くかという問題と、別個に仕分けして検討して貫いたいと思います。
#130
○理事(竹下豐次君) 河野君にお伺いしますが、後日という言葉をお使いになりましたが、明日の午前とかいうようなことでもお考えになつておりますか、その点をお伺いします。
#131
○河野正夫君 私は後日ということははつきりいたしませんでしたが、明日運営委員会を持たれるならば明日。それから明日が都合惡いならば明後日。これは是非とも……。(「明後日は遅い」「本格的審議に入れない」と呼ぶ者あり)
#132
○河野正夫君 それなら明日で結構です。
#133
○鈴木清一君 今大体いろいろお話が出ました結果、佐藤さんの御提案に対しまして河野さんは御賛成になつたようでありますが、私は畫前のときにはつきり申上げたように賛成でき得ないのは、この問題が解決して我々の了解がつかなければ、要するにこの施政演説にしても聞かれないということを私は発言したんです。その理由は重ねて申上げるわけではありませんが、御承知のように政府がですね、都合がよく昨年の暮にでも予算を発表することができれば幸いでしたが、それがここで自然休会が明けて、初めて出すということは政府の一方的意思である。一方的意思で国会の問題が残つておるにも拘わらず、そこを考慮せずに政府の都合によつて予算を提出された。その施政演説を聞かなければならない。施政演説をするということは政府の一方的処置である。国会から殊に意思を表示してこの日にやつて呉れということは言つたことはない。それより重大なことは参議院の問題として昨年の暮から裁定ということについて、又総理の責任について追及し、而も決議文まで出しておる。参議院の問題としてはその方が重大でなければならん。それを解決しなければ政府から出された、一方的意思から出されたところの施政演説に対して云々するという問題は後に審議すべきである。その位のことを決意しておるのが参議院の本当の趣意であろうと思つておる。それだから午前中私が発言した通りであります。先程からのお話を聞いておりますと、皆さんは大体了解されたようでありますが、私は後日に讓る讓らないという問題は別問題で、施政演説は今申しましたような我々の要求が、この日に施政演説おやつて呉れということはない。そういうふうに我々は一方的な不滿に対する一つの回答を誠意を以て示されない、その問題について何でも解決がつかないので、一方的に出されるものに取入つてやらなければならんということは絶対にない。ですから私はそういう意味において午前中の意見とはちつとも変つておりません。
#134
○左藤義詮君 施政方針演説をすることにつきましては、一昨日議院運営委員会で決定をしておると思います。この解釈についていろいろ御意見があるようでありますが、政府としてはこれに対して釈明をいたしまして、今後健康の許す限りできるだけ総理の出席を申されておるのでありますから、尚個個の具体的な問題につきましては後日に残すことにいたしまして、この問題については打切つて頂きまして、施政方針の演説の問題を……。
#135
○栗山良夫君 これは問題は今皆さん了解しておるように打切るわけには行かない。これはどうしても明日……今日どうしても本会議を開かれるというならば、本会議の後へ持つて行つて、明日でも結構ですが、それを開きまして、この問題は徹底的に究明しなければならない。特に今の吉田総理大臣の御発言の内容から言えば、これは全然了解がないんだから、この点を明らかにしなければならん。
#136
○理事(竹下豐次君) 如何でしようか、総理大臣に対する質問を打切るということにいたしませんで、とにかく本会議の施政方針演説を承わるということに進めて、後、又できるだけ早い機会において、更に総理大臣についての質問を重ねるということに取計らつて如何でございましようか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#137
○理事(竹下豐次君) それでは、いつ首相にお出でを願いますか、その点を御相談願います。
#138
○島村軍次君 総理の答弁はこの程度で委員会としては打切ると、こういう意味であつて、この審議を打切るということではないと思いますので、この際一応休憩しまして、或いは総理の演説後引続き運営委員会を開く、或いは明日やるか。私の希望としては、大分時間も経過しておりますから、明日の午前十時に運営委員会を開いて、この問題を更に検討を進める、こういうことで本日の議院運営委員会はこの程度で閉会すると、こういうことを御提案いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#139
○佐々木良作君 今の話ですね、ずつと聽いているといいように見えますけれども、この問題は、つまり総理に対する質問を打切る。そして、この問題を明日やるということになると、明日総理が来るのか来ないのかということが別問題として残つて来る。実際には総理にまだ質問が残つておる。総理を相手でなくてはこの問題は解決できない。ですから今、ここで私はこの質問の後で本会議へ入つてもいいと思う。入つてもいいがその前に、本会議の後か、或いは明日か、今ここではつきり、総理の都合もあるのですから、聞いて貰つて、いつ幾日ぴたつとこの継続をやるということを聞いて貰いたいと思う。そうでなければいけない。
#140
○栗山良夫君 又ここまで出席を要求するのに四苦八苦しなければならない。
#141
○理事(竹下豐次君) 総理には別に質問はないでしよう。(「あるある」と呼ぶ者あり)
#142
○鈴木清一君 まだ発言しないで待つているんだよ。
#143
○理事(竹下豐次君) 申上げます。今総理の方で、はつきりここで明日の十時に来るとか、又いつとかいうことははつきりお答えになることができないそうであります……いろいろ御事情がありまして。それで、こちらから出席の要求をいたしまするということになりますれば、又相談に上で、できるだけ早く決めて……。
#144
○栗山良夫君 出席の要求じやないのです。今日首相は自発的に来られた。たまたま質問が始まつて、まだ質問が終らないわけです。だからこちらの要求じやなくて明日開いた場合に、又ここに来られるというのは自然で、それくらいの襟度があつて然るべきだと僕は思う。
#145
○理事(竹下豐次君) いろいろ御用もあるようでありまして、今直ぐに明日の十時にというこははつきりお答えすることができないという首相のお話なんでございます。だから適当なその時間につきましては、話合つて、できるだけ早くこちらにお出でを願つて、そして質問を続けて行かなければならないと思います。
#146
○栗山良夫君 委員会の出席要求をするわけですか。
#147
○鈴木清一君 ですから、皆さんが、すでに今総理にそういう確約を取ろうとお骨折をしても、今総理の方では返事ができないということが、今までしよつちゆう起きて、今後も起きるわけです。だから先程から私が申し上げているのは、事やるときには、けじめをつけ、はつきりして貰わなければ駄目だと言うんだ。総理に議長を通じて、先程議長のお答えの中にあるように総理に申上げた。そうしたら総理は成行きについては又研究して、というようなことを言われた。併しながらその後の経過について、誠意があるなら何と言えどもこちらから言わないうちに何らかすべきだ。ところが何ら考慮がない。それですからこれからまじめに出るということは、この前二回も三回も参議院本会議で決定して、総理に伝えて貰つたけれども、「参議院を決して軽視しておりません。重大視しておりますから御要求があればいつでも誠意を以て出ます。」ということを今までも言つている。今も言われたが何も変りがない。そういうようなことをたびたび繰返されているから我々がああいう決議をした。それでなければあんな決議というものは何の価値もない。だから私の申上げたいのは、施政方針演説があるのは分つております。新聞にも発表しておりますから国民も知つておりましよう。ですからこれをやらんということはいろいろの問題になりましよう。併しながら時間の関係でやるやらんは別問題である。先程も言いましたように、政府から勝手に出された、こつちから要求したのでない。向うの都合だ。向うの都合で去年の暮にでもやれたのに都合が惡いから今年出した。自然休会で我々はいつでも始められる態勢を持つておつた筈である。私共の方では何らそういう自儘を言つているのではない。自儘を言つて来たところで参議院の面目を潰してもその自儘に我々が従わなければならんのかということを私は訴えているわけです。すでに先程のお話の中で、いついつまでと院議を以て申入れろということになつても、向うはいろいろ都合が惡いから出られないということになつている。それにも拘わらず我々は先程から皆さんの質問の中で強く聽きたいのは御承知のように個々的の問題として我々は公式に要求している問題についての問題なんだ。二十四日の問題は公式じやない、首相の問題はプライベートの問題で来られないと言つている。公式の問題じやなくプライベートの問題でこつちの公式の要求を蹴つて、いろいろの弁明をしておつて、それを議会では承知して、それでそれを何ら追及せず、これを決定せずして、こういうふうに出されているから、施政方針演説はやらなければならないのだからその責任を追及する必要はないというのなら、これは決議された真義というものは我々の気持が何も通つていない。ほんの書面を出したというのに過ぎない。こういう見解から、私はどこまでもこの問題が解決しなければ、首相の方針演説にすることはできないということを言明いたします。
#148
○国務大臣(吉田茂君) 私の言うのは、時間の都合をよく知らないから明日出るとか明後日出るとか言うことはできないという話で、出席を避けているのではない。又私の言つたことを信用するか信用しないかはあなたの御自由ですが、私としては誠意を以て答えている。
#149
○鈴木清一君 それなら今少し言葉を、舌を長く言つて貰いたい。というのは明日やるとか明後日やるとか言うからそういうことになる。併し現在あなたはここにおられるのだから、あと一時間でも二時間でもいられるのだ。それならば、問題を解決しなければならないから、あなたが解決してやると何故出さない。出さないでおいてここで以てこの問題が、非難が起きたからここで打切つて、そのあとの時間は見当が付かないということではいかん。これは私らが、そういう決定をする前に、あなたから先に、今から時間は大分あります、それですから、いろいろお尋ねしてもよろしい、一時間でも二時間でもよろしいという意思表示をして、初めからその誠意を現わすべきで、そうしたことを出さないで分らないと言つているが、現在の時間は分つている筈です。
#150
○小串清一君 先刻から皆さんの御意見を謹聽しておりますが、この問題はどこまで行つても私は了解のできない人は了解できないのでありますが、私はそれではこれを打切れとは申さないが、苟くもこの参議院がすでに決定首相の施政方針演説を聞くということに決まつておるのに、この運営委員会の人達が、ここで論争しておつてすでに一時間空費……、(「空費」ではない」と呼ぶ者あり)空費ではないが、非常に熱心に費やしたのでしようが、この国会の本会議というものを無視するような態度を取るのは、私はどうであろうかと思う。それですからとにかく委員の皆さんの御意見が、御了解ができない人は三年でも五年でも御勉強なさるがいいが、今日の会議はすでに一時間怠けた、一時間延ばした。(「怠けたのじやない」と呼ぶ者あり)だけれども本会議の方から言えば怠けたんですから、本会議を開くことだけは皆さんここでやつて頂くように私は諸君にお勧めします。
#151
○佐々木良作君 委員長と総理で相談されるなら一応休憩でもしてやられるなら結構ですけれども、委員会をやつておる以上は委員長としての任務をとつて貰いたいと思います。今の発言の中で、委員長としても非常に聽き捨てならない点があつたと思う、現在この運営委員会がサボつておるということを表明しておる。これは何とかしなければ処置ならんと思う。そうしておいて何とか言えば懲罰とか何とか言つておるが何事だ、君の方が懲罰じやないか。
#152
○小串清一君 空費じやないと言つたじやないか。
#153
○河野正夫君 今の小串君の発言の内容は相当取消をさして貰いたい。
#154
○小串清一君 私は取消したつもりです。
#155
○理事(竹下豐次君) 総理は出席のことにつきまして時間を取調べてお答えいたしますということであります。急いでお答えがある筈だと思います。
#156
○佐々木良作君 それでは答えがあるまで持ちましよう。
#157
○河野正夫君 総理の出席に対して質問をするかどうかということで議論されておるのだが、総理がいなくなりましたから、この点につきましては……。
#158
○理事(竹下豐次君) 今時間の、この次に出席される時間がいつであるかということについて相談のために出られました。後刻返事をするということであります。
#159
○栗山良夫君 今の発言取消の問題を取扱つて貰いたい。一点だけでない、三点くらいあるのです。
#160
○河野正夫君 御承知の通り委員長の統制下にこの会議はありませんので、暫時休憩をし、然る間に今総理は時間の点を取調べに相談に行つておるというのですから、その返事を聞くこともできようかと思うので、暫時休憩の動議を提出いたします。
#161
○理事(竹下豐次君) 暫く休憩したいと思いますが……。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#162
○理事(竹下豐次君) それでは暫く休憩いたします。
   午後四時四分休憩
   ―――――・―――――
   午後四時十二分開会
#163
○理事(竹下豐次君) 只今より委員会を再開いたします。懇談会は二十分間以内にやります。それでは懇談会に入ります。では速記を止めて。
   〔速記中止〕
#164
○理事(竹下豐次君) 速記を始めて。只今懇談会の際に左藤委員からお述べになりましたように、総理大臣は特別の用が起らない限り明日十時半に運営委員会に出席するという答えがあつたそうでありますから、本日は施政方針の演説をやるとそういうように議事を進行して行くことに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#165
○鈴木清一君 私は先程から非常に一人反対をしておつたのですが、この際一言言わせて頂きたいと思います。今皆さんが大多数で異議なしというお話のようでありますから私も賛成はいたします。併しながら先程申上げましたように本当に誠意があるものなら総理の方から我々がこうしたことを殊更にここで口角泡を飛ばして話す前にちやんとした処置に出るべきである。そして官房長官もここにおいでになりますが、そうした点は百戰練磨の人ですから、そうした点は気を付けて処置して頂きたい。私はそうした点余り強く言いたくはないのでありますが、余り総理の誠意がないということと、又参議院を軽視しているということは私は今日の態度でも考えられるのであります。殊更にここで尚追及したい点もありますけれども皆さんがそうした点に各派御了解でありますからこれで止めて置きます。
#166
○参事(河野義克君) 先程の御決定に従いまして二つ抽籤をして頂きました。その結果について御報告をいたします。初めの七つにつきましては第一番目が民自党、二番目民主党、三番目緑風会、四番目新政クラブ、五番目社会党、六番目無所属懇談会、七番目共産党、八番目以下につきましては、八番目社会党、九番目無所属懇談会、十番目民主党、十一番目緑風会、十二番目緑風会、十三番目緑風会、十四番目新政クラブ、十五番目共産党、十六番目民主党、十七番目民主党、十八番目民自党、十九番目民自党、二十番目緑風会、二十一番目社会党、以上でございます。
#167
○左藤義詮君 民自党は今一番の籤を引きましたが、口約を守りまして社会党にお讓りしたいと思います。
#168
○参事(河野義克君) 只今の問題に関連いたしまして、先程申上げる機会を失しましたので恐縮でございますが、実は純無所属の小川友三さんから、純無所属といたしましては大体第一回国会以来施政方針演説に対する質疑をする機会に惠まれておらないから、今度は通常国会ではあるし、是非御考慮を願いたいというお申出がございます。(「議事進行」と呼ぶ者あり)それからこの問題を御決定願う御参考に申上げますが、もう一つ後に申上げようと思つておつたのでありますが、緊急質問の御要求を小川友三さんから五分間として申出ておられるのでありまして、小川友三さんとされては総理の施政方針に関する質問が御許可が願えれば、緊急質問の方はやらないということでありまして、但しお許しがなければ緊急質問の方はやらして頂きたい、こういうことであつたのであります。(「保留保留」と呼ぶ者あり)
#169
○理事(竹下豐次君) 保留ということにいたしまして、施政方針演説に対する質問はこれでやらないということにいたします。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  ―――――――――――――
#170
○参事(宮坂完孝君) 法務委員長から議員派遣が一件提出されております。(「簡單に」と呼ぶ者あり)目的は群馬県の草津の癩療養所において騷擾事件が起きました、それの調査でございます。派遣議員星野芳樹君、一月中四日間、群馬県、費用概算四千八百円。(「保留」、「ちよつと保留して勉強して見ましよう」と呼ぶ者あり)
#171
○理事(竹下豐次君) では次回まで保留することにいたします。それでは議院運営委員会といたしましては次回まで保留するということにいたします。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#172
○理事(竹下豐次君) それでは散会いたしましようか、何か外に……。
   〔「散会」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#173
○理事(竹下豐次君) 本日は散会いたします。
   午後四時二十一分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           小林 英三君
           左藤 義詮君
           大隈 信幸君
           竹下 豐次君
           藤井 丙午君
   委員
           大野 幸一君
           栗山 良夫君
           河野 正夫君
           山下 義信君
           小串 清一君
           城  義臣君
           小林 勝馬君
           鈴木 順一君
           宇都宮 登君
           奥 むめお君
           加賀  操君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           兼岩 傳一君
           佐々木良作君
           鈴木 清一君
           小川 久義君
  ―――――――――――――
   議長      佐藤 尚武君
   副議長     松嶋 喜作君
  ―――――――――――――
  国務大臣
   内閣総理大臣
   外 務 大 臣 吉田  茂君
   国 務 大 臣 増田甲子七君
  事務局側
   参     事
   (事務次長)  芥川  治君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  丹羽 寒月君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
ソース: 国立国会図書館
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