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1949/01/27 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第17号
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1949/01/27 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第17号

#1
第007回国会 議院運営委員会 第17号
昭和二十五年一月二十七日(金曜日)
   午後二時二十二分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員藤田芳雄君辞任につき、その
補欠として佐々木良作君を議長におい
て指名した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○議院運営小委員の補欠選任の件
○議院運営小委員予備員の補欠選任の
 件
○議員辞職の件
○委員長の辞任に関する件
○委員の選任及び辞任に関する件
○公共企業体労働関係法第十六條第二
 項の規定に基き、国会の議決を求め
 るの件に関する件
○証人喚問に関する件
  ―――――――――――――
#2
○理事(竹下豐次君) それでは開会いたします。
#3
○参事(宮坂完孝君) 議院運営小委員に藤井丙午君の補欠として加賀操君が推薦されております。又議院運営小委員予備委員として加賀操君の後任として九鬼紋十郎君、中山壽彦君の後任として中川以良君がそれぞれ推薦されております。
#4
○理事(竹下豐次君) 只今報告通り御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○理事(竹下豐次君) 異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#6
○参事(河野義克君) 議員中西功君から一月二十六日付で辞職願が出ております。これは議員を辞職をしようとなさる場合には辞表を議長に提出して、議長は参事をして本議場で辞表を朗読せしめまして、その辞任を許可するかどうかを本議場で諮るわけでありますが、本議場の議事の円滑を期する意味で、ここで一応辞表を朗読し、お諮り願つておきたいと思います。それで辞表を朗読いたします。
  今般共産党を除名されましたので、共産党公認として当選した私の共産主義者としての政治的進退を明らかにするため議員辞職を御許可願います。
 こういう辞表でございます。
#7
○理事(竹下豐次君) 只今議事部長から御報告の件を認めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○理事(竹下豐次君) 異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#9
○参事(河野義克君) 次に常任委員長の辞任の件について申上げます。予算委員長の黒川武雄君と郵政委員長の山田佐一君からそれぞれ
  今般都合により郵政委員長を辞任いたします。御許可願います。
  今般都合により予算委員長を辞任いたします。御許可願います。
 これも国会役員の辞任でございますから、本会議で辞任を許可することになりますから予めここで御審議願います。
#10
○理事(竹下豐次君) 只今議事部長から御報告申上げました件について御異議ございませんか。
#11
○門屋盛一君 これは大体常任委員長が当院の慣例として各派交渉会で各派に割当ててあり、各派内でお変えになることは自由というようなことでやつて来ているのです。この場合の常任委員長については民自党の方でそういうふうになさつてよかろうと思いますが、併し悉くそれがこの会派だけで自由に決定されるということは、本会議で選挙するという建前の常任委員長でありますから、やはり一通り民自党の方でも簡單な御説明をなさつて頂いた方がいいのじやないか。
#12
○小林英三君 では私から。今門屋さんから民自党内の枠の範囲内において委員長の更迭をするということについてはその通りでありますが、実は私の方の党内といたしまして大体申合せをしておつたのです。それは大体において一年ぐらいやつたら委員長の何も十分知悉するからして、適当なんであとは一つやろうじやないかという申合せがありましたので、先般の十二月の通常国会の召集されました直後において総会で決定いたしておつたのであります。そういうような問題もございますのでどうか一つ皆様方の方でも党内事情につきまして十分御了承願いまして、この際民自党の委員長の枠内における一つ更迭につきましては御協力をお願い申上げたいと思います。
#13
○大野幸一君 国会法が参議院規則か今分りませんが、委員長はその任期中委員長たるということになつております。そもそも参議院の委員長たるや非常に権威のあるとか、そうして委員長としての権威というようなものについてはもう一度考えなければならん。ややもすると一党の自由、党内の便宜主義ということに堕するということは運営委員会の権威という点からも甚だ面白くないということと、任期が間近かに迫つておる人が或いは委員長になるということは職務と選挙との関連性において甚だ面白からざることと思う。こういう点を参議院はこの権威のために相当考慮に入れなければならんというので、この点についての疑念がないかということを聊か討議する必要があると思うのです。
#14
○門屋盛一君 理窟は今大野さんの言われる通りで、私初め申上げた通り今までの慣例でそういう各派に割当てた委員長は今までの実例としてもたびたび何らの疑問なしに変つておるのでありますから、今民自党から出ておるものについて議論するということは今回に限りこれはしない方がいいと存じます。但し今後において常任委員長を変更するということは、只今小林委員の御説明のようなものでなしにもう少しはつきりした理由によつて変るというふうに持つて行くべきがいわゆる国会の権威を尊重したことになるから、これは議論としても大野委員の言われる通りでありますが、今までの前例もあることで、これは一応辞任を認めて代りを出して貰うということにこの際はした方がいい。今後の常任委員長の変えることについては更に各派で愼重に考えて頂くということを改めてここに一つ申合せをして置きませんと、今までの慣例上今突然と民自党だけを抑えることになることは何か円満を欠くことになりはしないか。
#15
○大野幸一君 私は候補に上つた個人のことで、或いは辞職される個人のことについて申上げたわけでありませんが、一応このまますらすらと疑問なくしてこれを決定されることについても疑念を抱いたのであります。門屋委員の言われるように今後については検討を留保されて今回は承認されるということには異議ございません。
#16
○小林英三君 今皆さんからしていろいろ御同情と申しますか、御理解のある御意見がございました。実は私の方にその外にも建設並びに電気の委員長が近いうちに更迭することになつております。ただ手続上、二、三日遅れておりますけれども、これも一つ併せて御了承を願いたいと思います。
#17
○佐々木良作君 今のところこれは許可せんと言つてみたところでやれるだろうと思いますけれども、併し今ここで大野君や門屋君から言われた内容は非常に重要な意味を持つておると思う。この委員会でその重要な意味を確認した上で今後はつきり善処することを約したいと思う。それは委員長だけではありません。常任委員も更迭自身が一番最初問題になつたのは石炭国管問題のときだつたと思います。委員によつて賛成するとかせんとかいうことで入替せんとかするとかいう問題になつて、若し常任委員会というものがそういう恰好で括られるなら、本来常任委員会を作つた制度の元が失われる、だからそういう政治的な差替を成るべくやらないようにというのがあのとき繰返し言われた議論だつたと思います。併しそれはそれとして、非常に強く言われるものだから、僕は一応はと言つて了解した而もあり了解しなかつた面もあると思います。それがその後段々参議院自身が政治的になつて、衆議院の亜流に巻込まれて来るに従つて、常任委員の差替というものは検討されることなくさつさとやられた。それで若しそういうことを本当にしなければならんならば、常任委員会制度なるものの基本をもう一遍改めて行かなければならない。そういうふうにどうしても替えなきやならないということになつたら、常任委員会をやめてしまつて、読会制度でも何でもやればいいと思う。そういう意味で今提起されておる問題は非常に重要な意味を持つておりますから、今小林君からこの次に出す二、三人についてもというお話がありましたけれども、それを許可するとかせんとかいうことを問題外にしまして、常任委員会のメンバーの入替につきましては愼重な態度をとられんことを特に要望しておきたいと思います。大体あの問題が出たときから、議運のメンバーも変つておりまするから、その辺の経過が忘れられておると思いますけれども、あくまでも現在のところ法律の建前は常任委員会制度になつておりますので、その点は僕はこの委員会で考え直しながら今後の問題を善処するようにお取計らい願いたいと思います。
#18
○門屋盛一君 私が最初発言しましたのは、時間が長くなるから言わなかつたのですが、飽くまで常任委員長は国会役員でありますので、本会議選出が建前なのです。数は各派に割当ててあるが、その人については相当考えなければならん場合もあるし、いろいろな関係もあるので、少くとも議運の承認を得るまでは各派の方で御選考なさつてもやはり自重して新聞等の発表を延ばしてもらう。今世間から見ますと、常任委員長というものは各会派で決めるべきものように国民に感じを與えるということが、私は参議院の品位を落すことになるのじやないかと、こう考えますので、儀礼的に言えば失礼であつたのですけれども、今後自重して行きたいという意味で、後のことは後のこととして、前からの慣例もあることですから、そう大して議論もなかろうと思いますが、まだ出ておらん諸君まで認めるということはちよつと行き過ぎじやないかと思いますので、その自重して行くという意味を十分民自党だけじやなく各派が守つて行く。私の方の会派でも委員長更迭問題が起つておりますけれども、会派でも議論が起きておるわけです。どうか一つその意味においてこれを認めて後も成るべくそういうふうにして行きたいと思いますけれども、自重してもらうということにお願いしたいと思います。
#19
○佐々木良作君 もう一つ、今のメンバーの選考は各派に任されておるというものの、これも今のようにだらけておつてはおかしいのだ。最初委員を割振りしたりなんかする場合に、この委員会でうまくできなくて折衝する過程におきましては、常に名前を出し合つて選挙に代る意味で納得ができるという方法をとつたわけですから、そういう経過も十分考慮願いたいと思います。つまり選挙をやる手数を省くということでやつたので、実質的には人間の選考をもこの委員会又はこの委員会の亜流に属する会合でやつておつたと思いますから、それを思い出して頂いて、常任委員会制度の元を考え直して貰つて善処されるようにお願いいたします。
#20
○理事(竹下豐次君) お諮りいたしますが、自重するということにいたしまして、先程議事部長から御報告がありました山田、黒川両委員長の辞任を認めるということに進めて行くということで御異議ございませんか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり)
#21
○理事(竹下豐次君) 異議なしと認めます。
  ―――――――――――――
#22
○参事(河野義克君) ちよつと念のために伺つて置きますが、只今佐々木委員から常任委員長のことでなくて、常任委員の入替の問題について常任委員会の制度の本質と睨み合せて愼重に考えられたいというようなお話があつて、外に特段の御意見も出なくて終つたわけでありますが、議長としても常任委員会制度の本質からいつて今議長の権限に委ねられておる辞任の許可、指名等がああいうふうに頻繁に行われることについてはやや疑問を持つておられたわけでありますが、この委員の凸凹調整というような問題があつて一段落した場合には或いはそういう所でそういう問題も御相談になつて貰つたらいいのじやないかと思つておりましたら、今佐々木委員からも議院運営委員会として愼重に考えようという御発言があつて別に他に御発言がなかつたこの段階におきましては、やはり各派から申入があれば許可してもいいということでありますのが、その点を議院運営委員会としてのお考えを決定して置いて頂きたいと思います。
#23
○佐々木良作君 去年の暮からの話でだいぶ入替せにやならんことになつておる。それを理事家と通称されるもので或る程度相談しながらここで並行的に進めて行こうという段取になつておると思います。併しそれもまだなかなか他の特別委員会の問題もあつてすぐには行きかねる状況にあると思いますが、少くともそれをやつた後においては本格的に愼重な取扱にならなきやいかんと思いますが、今までのところそれができるまでのところ止むを得んと思います。止むを得んけれどもやはり少くともここにだけは出して貰つて、そうしてその都度そう大きな政治的な問題であるかないかということを或る程度見ながら進めることが、今日問題が出た時からいつていいのじやないかと思います。従つて権限は飽くまでも議長がやられることですが、一応ここで相談しながら進めて行かれるのがいいのじやないかと思います。
#24
○門屋盛一君 今佐々木委員の言われる議運を通じてというところを、議運又はそれに代る小委員会を通じてやるということにして行つたら差支ないのじやないかと思います。
#25
○小林英三君 議長の権限でありますけれども、一応議運に諮つて決めるということですね。
#26
○門屋盛一君 議運というか、正式議運のない場合もあるから議運又は小委員会……
#27
○理事(竹下豐次君) それじや一応議運又は議運小委員会を通じて議長の方でやるということで御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○理事(竹下豐次君) 御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#29
○理事(竹下豐次君) 次に公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件、この件について御意見を承ります。政府からは官房長官と大蔵政務次官と今のところ二人お見えになつております。労働大臣は衆議院の本会議に今出ておられるそうであります。
#30
○栗山良夫君 今あなたのお話になりました意見を求めるとおつしやつたのですが、それはどういう意味ですか。
#31
○理事(竹下豐次君) 意見と申しましたが、それは御質疑でもございましたならば……
#32
○栗山良夫君 問題がよく分らない。
#33
○兼岩傳一君 問題の所在が全然分らないのだ。
#34
○理事(竹下豐次君) もう一度言い直します。
 公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求める件を議題に供します。これにつきまして先ず政府の御説明を求めることにいたしたいと思うのであります。
#35
○兼岩傳一君 予備審査という意味ですか、どういう意味ですか。
#36
○参事(河野義克君) 公報の議院運営委員会の議題といたしましては、公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件に関する件となつておつたかと思いますが、委員長の今ここで申されておりますのは、この件が衆議院に提出されまして本院に予備審査で提出されておりますので、この件をどの委員会に付託するかということについて、御審議を願うという考え方に基いておると思いますが、これを受理するとか、そういつた取扱自体についても、前の国鉄の裁定につきましてもいろいろありましたので、そういつたいろいろな御見解もあれば、この際併せて議院運営委員会で御審議を願いたい。こういう意味で委員長としては、ここに議題を出されたんであろうと思います。
#37
○理事(竹下豐次君) 私の説明が不十分であつたと思いますが、今議事部長から申上げましたような意味で申上げたわけであります。さよう御了承願います。
#38
○佐々木良作君 差当つてどういうつもりで出されたのか、どう考えておられるのか、やつぱり提案理由を含めて政府からの説明を聞いた方がいいんじやないかと思いますが……
#39
○国務大臣(増田甲子七君) 政府は今回公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基いて、国会の議決を求めておきたいと思います。というのは、專売公社の労働関係におきまして、調停委員会を経て仲裁委員会において裁定が十二月二十八日でございましたかでございました。政府はこの通告を受けますと同時に、愼重裁定を如何なる程度において履行し得るやということについて研究を重ねました。その結果六日でありましたか、凡そ第一項が履行し得ないことを、第二項乃至第四項はもとより公社において履行されておるのであると、こう心得た次第でございます。そこで七日の臨時開議におきまして同じく愼重審議いたしまして同様の結論を出し、国会に議決を求めるの件を衆議院にこの前と同様に諮りまして提出いたしました次第でございます。第一項は、いわゆる第三項によつて裁定不承認が政府の見解である。而うして第二項乃至第四項は、当然政府及び公社において履行し得る可能なところでございまするが、議決の請求のいたし方といたしましては、裁定全体をこの前出したのでありまするから、それでそういう形式に倣いまして裁定をそのまま第十六條第二項に従つて提出いたしまして、皆様の適当な議決あらんことをお願いいたす次第でございます。内容といたしましては、第十六條第一項に触れるものは裁定の第一であると、こういうわけでございます。
#40
○栗山良夫君 いろいろの問題を含んでおりますが、官房長官にちよつと御質問したいのは、裁定書は、その理由書の第三に「本委員会は公社の経理状態を調査した結果、公社はその予算上又は資金上今年度内に主文第一項に記した金額を支給し得る十分の経理能力を有し、従つて公労法第十六條第二項に関係なく、その支給に必要な措置をとり得べきものと認める」と、こういう工合に極めて明瞭に裁定をいたしております。そうして而もこの裁定委員会の裁定というものは專売公社の経営者、労働組合間の平和を招来するためにこれを尊重し、実行しなければならんというのが公労法の基本精神であるわけでありますが、こういうような極めて明瞭な形において書かれておりますることについて、政府側の方が第十六條第二項によつて承認しがたいというような態度を一応お取りになつたその見解ですね。ここのところを先ず明らかにして頂かないと、この問題を取上げるわけには行かない、こう考えますので、そこを明らかに願いたいのであります。
 附加えて申して置きますが、この前の国鉄に対する裁定の場合とこの場合とは相当本質的に違うものがあるということを私申上げて置きます。
#41
○国務大臣(増田甲子七君) 栗山さんにお答え申しますが、この三項はもとより我々も拜見いたしまして、そこで公社の経理部長等も招致いたしまして十二分の研究を重ねた次第でございます。その結果遺憾ながら仲裁委員会の第三項、理由の第三項に関する意見と所見を異にするということに相成りました。もとよりこの第十六條第一項に該当する、即ち公社の予算上、資金上裁定の第三項に関する支出をすることは不可能である、こういうふうな結論に到達いたしております。その細かいことは大蔵政務次官なり、或いは労働大臣、或いは大蔵大臣、或いは労働政務次官等において申上げますが、三項はもとより我々も承知いたして、その上そういう結論に到達いたした次第でございます。
 ただ概略的のことを申しますと、こういうふうに考えております。專売公社はもとより千三百九十億の一般会計繰入という益金を持つておることは分つております。併しながらその益金を食い込むというようなことがあると、專売制度の本質に鑑みて、千三百九十億の益金に食い込むようなことでは……、むしろ今の工合では千三百九十億の方へ食い込まざるを得ない。食い込めばもとより一億三千万円という金は出し得ますが、益金は一種のこれは間接税制度と申しますか、政府の財政制度でございまするから、こういうような金を、幾らでも金があるから出せば出し得るというようなことは考えられない。ああいうような專売制度の本質を書してはいけない。こういうような大きなプリンシプルを申しますとそういうような見地。それから細かい議論といたしましては人件費の方からは支出できない、こういうような関係もあつたかと思います。もう一つは御承知のごとく俸給の三分の一にその七百円を加えた、あれがその裁定の三日か四日前に支出済みであるというようなことも考慮いたしまして、かたがた公社の資金上、予算上は支出しにくい、こういう結論に到達したわけであります。細かいことにつきましての具体的説明は今申上げました通り政務次官等から申上げることに御了承願いたいと思います。
#42
○大野幸一君 私は先ず第一に本議案の政府が国会に出し方について一つ議事部長から御説明を願つて、その意味は、この前国鉄問題について出した、政府が国会に国鉄の議案を提出した場合の形式と、今度の形式とにおいて差異がある、こういう点に聞いておりますが、この点について議事部長の御説明を聞いた後、然る後官房長官に説明を求めたいと思います。先ず議事部長の御説明を願います。
#43
○参事(河野義克君) 前の国鉄裁定のときの議案の出し方と今回の出し方は別に変つていないと存じます。それで国鉄の裁定は一等初め出まして、その次にそれが訂正されたわけでありますが、前に出たものとこれとは趣を同じくしておると存じます。それから訂正された分は、実は十五億五百万円を除く云々ということだけの訂正でありまして、本質においてはこういうものの国会の議決を求めるという書き方でありまして、その書き方自体については、今度の書き方と同じであろうと考えております。
#44
○大野幸一君 官房長官にお尋ねしますが、そうすると噂に聞きますると、今度は衆議院の方へ先に出して、こちらは予備審査として送付を受けて来ておるので、政府の意図するところは、絶対多数を擁する衆議院で一度否決になれば、予備審査の形式を持つておるのだから参議院は回付しなくてもいいのだと、否決になつたものは参議院でもう回付する必要がないものであるというような、そんな意図は持つておられないと思うが、この点をはつきりしておきたいがどうですか。
#45
○国務大臣(増田甲子七君) 大野さんにお答え申上げます。法案の扱い方の細かいことについては私詳細に存じませんが、これは法律案にも予算案にも、同意案にもあらざる議案だというようなふうに、国会事務局においては御解釈のようでありまして、そこで衆議院に提出いたしました予算にも関係いたしません。そこで衆議院において否決した場合に、同意案でしたら参議院に回る必要がない。尤も同意案は両方に一遍に提出するのでとにかく議案でございますから、衆議院の議決の如何に拘わらず、参議院へ回付されるべきものと、こういうふうに考えております。そこで先ず衆議院にこの前と同様に扱いまして提出いたした次第でございます。
#46
○山下義信君 その点について先ず官房長官に伺いますが、国会の議決を求められるのは、両院の意思の一致を求められますか。できるだけ国会が一つの一定した意思を求められますか。或いは両院が食い違つたままでもいいというお考えでありますか。これは前回の国鉄の裁定書に関して両院の意見が食い違う。これは若し両院の一致の意見を希望せられるならば、当然衆議院側の方から両院協議会をお求めになる筈である。併しながら食い違つたままでもいいという考えでありますれば、そのままで捨て置かれる。こういうことになります。その辺はどうお考えになりますか。先ずこの点を伺いたいと思います。
#47
○国務大臣(増田甲子七君) 政府といたしましては、国会の共通意思が御決定になることを熱望いたしております。
#48
○山下義信君 そうであろうと思います。政府として両院の意思の食い違いを望まれる筈はありません。ですからできるだけ国会が一定の議決を、一致した議決が見られることを希望せられる筈でありますから、これは当然両院協議会を衆議院側が求められる筈であると思う。あなたはまあ衆議院の運営委員長であるわけではありませんけれども、言うまでもなく政府で、不離一体でありますから、何故両院協議会をお求めになるように自由党の方としてお諮りになりませんでしたか。この辺を伺つておきたいと思います。
#49
○国務大臣(増田甲子七君) それはもとより御指摘のような点も御尤な節もございまするが、当時衆議院のやり方等につきまして、政府は注文がましいことは申さなかつたのです。その点御了承願います。
#50
○山下義信君 今の官房長官の答弁、ちよつと聞きそこねたのですが、耳が遠いのですが、もう一度済みませんですけれども……
#51
○国務大臣(増田甲子七君) 山下さんにお答え申上げます。御指摘の点は御尤もな点がないわけではありませんが、当時は衆議院に対して政府は何らの要望もいたしません。衆議院独自の自由なる御決定をお待ちしておつたのであります。
#52
○山下義信君 まあ政府の方に御熱意がなかつたものと思うのでありますが、これは御考慮を願いたいと思うのであります。まあこれは問題が後に残ると思いますが、関連して私伺つておきたいのはこの議決の方法です。これは予算案でもなし、法律案でもなし、別個の案件であるという点は私達もそう思います。そこに取扱い方がありますが、政府が不承認を求めると、こういう建前でお出しになつて、不承認を議決いたしますと、案件のこの議決の方法としましては、私は可決だと思うのです。その可決せられたものが当院へ回付せられまして、当院が異なつた意思の表示をいたしますと、一種の修正をいたしたものと言わなければなりません。当然これは両院協議会を求めて、その間の調節を図らなきやならんものであると考えるのであります。政府はこの点をどういうふうにお考えになりますか。否決ではなくして、政府の要望通りに衆議院が不承認を與えたという決議をすれば、これは案件に対しては可決である。従つてそれを回付せられた当院が、異なつた議決を意思表示すれば一種の修正である。然らば当然これは両院協議会に掛かるべき、それは掛けなくてもいいという国会法もありますけれども、一応慣例として掛くべきものではないかと、かように考えます。その衆議院の議決に対しては政府はどういうふうにお考えになつておられますか。
#53
○国務大臣(増田甲子七君) どうも議事運営の手続は存じません。余り存じませんので、私もはつきり申上げかねるわけでございまするが、この国会の議決を求めるの件と言われるこれは、承認の議決、或いは不承認の議決、或いはもつと外の議決をなされるかも知れませんが、我々は形の上で申しますというと、承認の議決或いは不承認の議決を求めて、イエス或いはノーをおつしやつて頂くので、仮にノーとおつしやつて頂くことを可決とも考えていないわけであります。ただ言い得ることは、衆議院の議決と参議院の議決とが違つておる場合もあり得ると、この前はその違つた場合である、こういうふうに考えております。そういう違つた場合に政府は能動的に何か立場を取ればよろしいのである。取り得るという御意見は承わつて置くことにいたします。
#54
○山下義信君 議事部長はその点の扱い方を、どう当院としては解釈しておりますか。
#55
○参事(河野義克君) その点の解釈という、その点というのがどの点であるか、或いは取違えておるかも知れませんが、この議案の出し方、送り方、返し方、そういうこと全般について申上げて見ますと、この議決を求める件につきましては、政府といたしましては、両院に別々に出す出し方と、前と又今度政府が取つておられますように、衆議院若しくは参議院でもいいでありましようが、一院に提出して他院には国会法五十八條によつて予備審査のため送付する方法と、二つのことが可能性としてはあり得ると考えます。併しながらすでに政府が一院に提出し、他院に予備審査のため送付した場合におきましては、普通の法律案その他の両院の議決を、一院から他院に回つて行つて、両院の議決がなされる普通の議案の恰好と同じように動くことが当然と思いますが、その場合におきましては国会法八十三條の手続によつて、議案が参議院に送られ、参議院が前回のごとく衆議院と異なつた議決をしました場合には、これが衆議院に回付されて、その参議院の議決に対して衆議院は同意するかしないかを議決する。そうしてその場合に、衆議院が同意しなかつた場合においては、両院協議会を求めるか求めないかを更に議決する。こういう恰好で動くべきものと思います。ただ若干疑義がございますのは、前回衆議院の議決が国会法八十三條にある否決と同じ意外のものであるならば、衆議院に否決の旨を通知すべきものでありまして、案件を送付すべきものではないわけでありますが、それが可決的なものと解されて参議院に送付されたものだと存じます。それにつきまして、衆議院もそれを受けて、運営委員会で本審査をされ、本会議で議決をされたわけでありますから、その点につきましては、衆議院の送付を参議院としても受けて、こちらで又異なつた議決をして衆議院に回付した、こういう恰好になつておると思います。山下さんの御質問に合つているかどうか存じませんが、一応……
#56
○山下義信君 一体この点をルールをはつきりいたして置きませんと、これからこれをどの委員会に付託しまするか、この内容に入つて審議はするでしようが、一応運営委員会としては、当院の議決の態度、今後の扱い方というものが、前回の扱い方が非常にそういう点が不明瞭になつておると思う。これは最非一つ明らかにいたして置かなければ、運営委員会として済まないと私思うのです。その点は当院としてどういうふうな態度を取るかということをお諮り願いたいと思います。
#57
○門屋盛一君 大体この運営委員会の役目としましては、これはどこへ付託するかを決めればよいと、こういうふうに簡單に考えられるのでありますけれども、先程栗山委員からいわれましたが、鉄道公社の裁定書とこの裁定とは本質的に、大分異なつておる。ただ出て来たところの案件をどの委員会に付託すればよいかという、決めることは簡單なことでありますが、それを決めるまでに、議運としては相当愼重に考えて行かなければならんということを前提としたいのであります。大体只今の官房長官の説明で伺いますと、栗山委員の質疑に対してこの裁定理由第三の「本委員会は公社の経理状態を調査した結果、公社はその予算上又は資金上、今年度内に主文第一項に記した金額を支給し得る十分の経理能力を有し、従つて公労法第十六條第二項に関係なく、その支給に必要な措置をとり得べきものと認める。」こういうことになつておる。これが公社の実態が中裁委の見るところと変りがなかつたならば、恐らくこれは国会に持つて来られたことは、これは滑稽極まる問題です。私が新聞紙上等で簡單に見ておりましたのでは、非常に多額の金額が裁定されておるものであるかのように考えておつたのでありますが、実質上一億二千八百万という金額にしか過ぎないのであります。これに対して只今官房長官の御説明では、大蔵大臣は多分こういう発言をされておると思うのであります。裁定の一部を拒否したのは政治的な関係はなく、千二百億の専売益金確保が困難な情勢にあるからこれを拒否する。この建前で閣議はこれを拒否することに決まつたと思うのであります。これが重大な問題になるのでありまして、考えようによれば、そういうことは、大蔵委員会の方でやればいいじやないかと言われる諸君もあるかも知れませんが、この問題に限りこの議運に案件のあります間に、大蔵大臣並びに專売公社の総裁を証人として呼んで、この点を今すぐ明らかにしなければ、その裁定書を国会に掛けるか掛けんかの本質が分らない。普通の場合と違う。(「そうだそうだ」と呼ぶ者あり)直ちに当該委員会に掛けるとか掛けんとかという議論に入る必要はない。といいますのは私は架空の想像の下にいつておるのではないのであります。秋山総裁は一月六日に專売公社と労働組合と折衝の中にこういうことをいつております。公社としては裁定を尊重してこれを実施に移したいということを言うておる。それから又或る方面から得ました資料によりますと、千二百億の一般会計繰入をしましても、或いはデラ台風関係によつて余剰を生じたものと、その他種々の項目から四十億というこれに充てるべき財源がある。それは專売公社の監理をしておるところの大蔵大臣の考え方として他の費目には費目流用をするが、この僅か一億数千万円のものには流用できないと言われておるのです。これは專売公社の事業性質が多くの従業員の一致協力したるところの生産意欲によつて、千二百億の專売益金というものが一般会計に繰入れられるのであつて、ここで僅か一億二、三千万円のものを惜んだことによつて、本年度内において果して予定の千二百億の益金を挙げ得るような生産意欲が起るか起らんかという重大な問題なんです。これは我々率直に考えまして、鉄道公社の裁定を認めんとした政府の建前からそれに政治的意図はないと言うておるけれども、その政治的意図によつて僅かこの一億のものを認めなかつたという感じが、本員は深いのであります。それでそれらの重要な点につきましての説明は政務次官に聞いておるわけではありません。今日に限つたことではない。まだ衆議院の方でも結論が出たわけじやない。大蔵大臣みずから御出席になつて納得の行く御説明を聞いた上でないと、これをどこの委員会に付託するかしないかという点の判定が私としては付かない。果してこれが益金の中から出ないということが……、この委員会でなくても、我々も参議院議員に間違いない、この議運も参議院の一つの機関に間違いないのであります、而もこれは各派を代表して出ておる。ここで納得の行くような御説明をやつて貰わなければ、これを議運が軽々に扱うということは、これは日本の将来の労働運動に対しても、殊に專売公社という国家が全部の資本を投入しておるところの一つの事業会社の運営上の大きな問題なんです。この意味におきまして、折角政務次官が御出席になつておりますが、私はこの点につきましては大蔵大臣の御出席を求め、そうして直接質疑を行なつて行きたいということが一点と、今一点はたびたび公労法によりますところの仲裁委の決定内容について議会が審議しなければならんというような状態に追い込まれるということに対しては、非常なる不安を私は今後の労働問題に対して持つのであります。(「その通り」と呼ぶ者あり)所管大臣たるところの労働大臣の所見をも兼ね伺つてこれを決めたい。
 それから次に官房長官に質問して置きたいのですが、今少しどういう理由で今あなたが説明されたようなことを日本の財政上千二百億の益金繰入ができないからこの通りであるということを、この前の国鉄の折にもあつたことでありますから、書類を以て政府が第一項を否認しなければならない、拒否しなければならない財政上の理由を今少しこれにはつきり書かなかつたら、国会議員だつて医者じやない、見ただけでは分らない。もう少し今後の書類の出し方については、はつきりなさつて貰いたい。それだけ申上げまして、私は大蔵大臣の出席あるまで本問題の審議を議運としては保留して頂きたいと思うのであります。
#58
○栗山良夫君 私は門屋君の只今の御意見と全く同一でありまして、賛成をしたいのでありますが、ただ私が違いまする点は、門屋君は只今大蔵大臣の出席を求めて事態を明らかにしたいとおつしやつたのでありますけれでも、これはよく見ますと今縷々述べられましたように、專売公社の経営者と労働組合の間の紛争が、裁定委員会で一応権威ある機関の下に紛争処理の決定がなされたわけであります。そうしてそれに対して專売公社の経営者と労働組合の間では、その裁定を尊重しようということがかずかずの交渉の過程において極めて明瞭になつておるのであります。專売公社の総裁もこの裁定を尊重したいというはつきりした意思表示をしておるわけです。それがこういう工合に紛糾しておるのは、この問題が專売公社対政府の間の問題になり、それが結論が付かないまま国会に持込んだという恰好になつております。従つて私は問題として非常に不明朗な形をとつたと考えるのでありますが、その一つの現象を挙げますと政府のとつておる態度は極めてけしからんことが一つあります。例えば一月の十二日に郡副官房長官は裁定拒否の事態に関する組合の申入に対しまして次の通り回答しておる。專売裁定を政府が拒否したのは、政治的なものではなく、仲裁委員会が錯覚を起して不当な裁定を下したからである。仲裁委員会の錯覚というのは公社の経理上支出可能と考えられておることである。政府としては公社の予算上、資金上支出不可能と考えたからこれを否定したとの回答である。こういうことを言つておるのであります。これは全く政府の独断と言わざるを得ない。
 そこで私が更にまだ申上げたいことが沢山あります。例えば池田大蔵大臣は組合との会見においてこういうことを言つております。專売公社が不用予算科目を、流用を以て裁定を実施したいとの申請を出して来たが、大臣としては日本の現状を考え科目流用までして出すことはどうしてもできなかつた。こういうことを言つておる。全く理由になつていない。日本の現状というのはどういうことなのかよく分らない。その他まだ沢山この組合と政府との間の交渉の記録においても私共が納得し得るような内容はないのであります。政府が全く独断でこの問題を処理しようということが含まれておるのでございますから、私はこの問題を参議院の各委員会に付託する前に、只今門屋議員の言われたように、この委員会において半ば詳細の内容に亘るかも知れませんけれども、十分に審査をしてそうして結末をつけて、委員会に責任ある運営委員会の態度の下において渡したい、こう考えます。
 ところでそういう工合になつて参りますると、官房長官なり大蔵大臣だけの説明をここで聞きましても、一方的な独善的な説明を聞くだけであります。私共が聞いて腹が立つだけであります。そこで專売公社の総裁なり組合なり、或いは大蔵大臣、官房長官なりの列席を求めて、そうして対決の形において私共はここで伺いまして、それから問題をはつきりと極めて行くというような工合にいたしたいものと考えます。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それからもう一つ官房長官に伺つて置きたいことは、若し参議院におきまして今申上げました一億数千万円の僅かの端た金であります。この金すら出せないというような独断的な解釈をとつたことに対しまして、参議院はそれは無理だ、出せということによりまして、国会へこの議案を出す必要は認めない。支出可能なものとして処理しろというような裁定を了しましたときには、政府はどうされるか。それを私は伺つて置きたいと思います。
#59
○国務大臣(増田甲子七君) 十六條第一項に該当いたしますので、第二項に、法所定の手続をとつてすでに国会に、国会と申しましても衆議院でございますが、すでに提出し繋属いたしておる次第でございまして、今の御仮定はちよつとそういうわけでございますから、何らかの処置がされてそれから我々のところに意思表示がなされる。こういうことに考えております。
#60
○栗山良夫君 今の点甚だ不明瞭でありますが、私打切ります。それからもう一つ伺つて置きたいことは、今日も先程山下君或いはその他から念を押して、重要な問題を長官にお尋ねになつたのでありますが、長官は自信のない言葉を若干挾んで御回答になつております。こう言うと甚だあなたに失礼になりますけれども去年の暮から昨日までの状態を見ましても、あなたの言葉は一〇〇%信用することにちよつと疑義を持つておる。従つてあなたが自信を以て述べられても私共は疑義を持つのでありますが、その回答においてあなた自信が若干疑いの言葉を挾みながら回答されるということになれば、私共全く更に疑問を持つ。そこで今後あなたの答えられることについて私共の一〇〇%信用できるような形において具体的にどういう工合にされるか、その点を伺つて置きたい。
#61
○国務大臣(増田甲子七君) 両院協議会を求めるかどうかということに関しての山下さんの御質問でございましたが、これは政府がかれこれ差出がましいことを申すべき筋ではないと考えまして、ああいうふうにお答えいたしました。それから事務局の決定が、事務局と申しますか、両院の決定が有権的な決定でございますから、或いは御処置御手続に関する御見解が有権的なんですから、そこで私はああいうふうに申しました。
 それから公労法十六條第二項によつて承認を十日以内に求めなければならない。こう書いてございまするから十日以内に承認を求める手続をとつた次第でございます。これについて却下されるといつたような意思表示がちよつとあつた場合は、そのときは又公労法第十六條第二項に照してよく研究いたしますが、恐らく国会に今提出し、而して掛つておるのでありますから、却下されるといたしましても、裁判所みたいなことはないのじやないかと私は確信しております。
#62
○門屋盛一君 栗山委員のと私のと違うというわけですけれども、大体同じです。あとの括りが足らなかつたのですが、大蔵大臣の出席を求めると同時に委員会にお諮りして專売公社の秋山総裁を証人として当委員会に出頭を求める。これは対決の意味でなくてよろしい。
#63
○栗山良夫君 それからその問題をやりまするときに、この前国鉄の裁定の問題をこの委員会で扱いましたときに、若干その運営委員会の議論が議案の内容に入りました場合に、委員の各位からそれは内容に入るのであつて、この委員会のとるべき処置でない。こういうことが相当言われたと思いますが、そういう点で、今度の場合におきましてはこの議院運営委員会におきまして相当内容に亘つて審議をしませんと結論が出ないと思いますから、そこでその点は予めここで各位の御了承を得て置きたい、こういう工合に思います。
#64
○左藤義詮君 この前国鉄の問題もいろいろ御迷惑をかけましたが、あのときにもあまり運営委員会において内容の問題にまでタッチしない。これを参議院がとり上げるかとり上げないか。それはどういうふうに委員会に付託するかということが本委員会の趣旨でございますので、証人を申請するときには対決するとかいうところまで行かないで、私はすらつとこれを片附けたい。そうして当該委員会において十分に御審議された方がいいと思います。
#65
○門屋盛一君 左藤委員は先程私が縷々申上げたことをお聞取りにならなかつたと思います。この裁定書の内容には運営委員会においてこうした表紙だけ見ても付託するわけじやないということ、この案件の内容が裁定理由の第三において、本委員会にはこれは速記に載つておりますので繰返しませんが、要するに公労法第十六條第二項に関係ないということを、その仲裁委の方ではつきり言うておる。これは関係ないものであつたならば国会に持込む必要もない。持込む必要のないものを政府が持込んだ。その持込んだ理由は千二百億円を一般会計に繰入れることはできないと大蔵大臣は言つておるが、一方において專売公社の総裁は立派に拂えるということを公開の席上で言つておる事実がある。こういう曖昧なものをどの委員会に付託すべきであるかということを決めるのは運営委員会の職責上の問題である。物事を簡單に済ましてはいかん。念を入れて後のこだわりをなくしておくことが運営委員会の責務であると思います。これは佐藤委員御了承願いたいと思います。
#66
○小林英三君 先程から門屋君並びに他の委員から、この問題に対しては国鉄の場合と違つて理由書においても裁定委員の理由書の第三項においてもはつきり拂えるといつておる、従つてこの問題を十分探求してしまわなければ議院運営委員会としてこの案件についていずれの委員会に付託するかということは決めることはできない。こういうような御意見でありますけれども、私共は政府が国会に議決を要するという意味でここに出しました以上は、これはいずれの委員会に付託するかということを議院運営委員会で決める、そうしてその他の問題は当該委員会において十分にこれを論究すればいいじやないか。議院運営委員会としての職責はいずれの委員会に付託するかということを決定すればいいじやないかというふうに私は考えております。
#67
○門屋盛一君 小林君の言われる通りでありますけれども、いずれの委員会に付託するかということを決めるために、これは縷々前置きに言つたように大蔵大臣と專売公社の総裁を呼んで、そうしてもう一つ分り易く言いますれば政府の方でこれが履行できないというような場合には、こう少し具体的な文書が付いていれば当委員会は楽に廻せる。いつも官房長官のやり方はずるい。もう少し詳しい文書を付けて来ないからこういう問題が起る。起つた以上仕方がない。これは運営委員会の責務上ここに大蔵大臣と專売公社の総裁を呼んで、これだけは明らかにしておかなければ運営委員会が大蔵委員会には付託すべきか、合同審査を要するものか否かということを判断する資料に欠けるのです。これは御了承願いたいと思います。
#68
○左藤義詮君 その間の事情を明らかにするために、門屋君から今申上げました対決云々は私は如何かと思います。ここに呼び出してその間の事情を説明するということは私も賛成いたします。
#69
○理事(竹下豐次君) それでは門屋委員から申出でた專売公社の総裁を証人としてお出でを願うということに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○栗山良夫君 私共ははつきりした速記を持つておるのですが、総裁と大蔵大臣とここでお話を聞きます場合に、私は総裁の人格から考えて言葉を濁されることは毛頭あり得ないと思いますけれども、総裁は組合との関係において極めてはつきりした態度を表明しておられる。その態度が若し変るようなことがあればこれは又問題を徒らに紛糾させるだけでございますから、それで組合の方も総裁との交渉においてどういうような交渉の内容があつたのか、その点は明らかにしておく必要がある。そういうことを申上げておきます。
#71
○門屋盛一君 それは栗山委員の言われることは尤もですが、私の申上げているのは本当に一千二百億の一般会計繰入がなせるかなせんかということさえ分ればいいのであつて、それ以上の深入りはそのときにこの委員会で判断して当該委員会でやる。そのときは労働組合も呼ばなければならぬし、又この証人として仲裁委はどういう根拠によつてこういうことを書いたか調べなければならぬが、今のところは大蔵大臣と総裁だけでいいのではないかと思います。
#72
○理事(竹下豐次君) それでは專売公社の総裁を証人として呼ぶことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○理事(竹下豐次君) それから門屋君にお伺いしますが、先程大蔵大臣と労働大臣を呼ぶようにという御希望でございましたが、これは両人とも……
#74
○門屋盛一君 大蔵大臣だけでいいか……(「両大臣とも」と呼ぶ者あり)
#75
○理事(竹下豐次君) それでは両大臣を呼ぶことにいたします。そうしてもう一遍伺いますが、順序はどういうことにいたしますか。
#76
○兼岩傳一君 一番先に総裁を……
#77
○理事(竹下豐次君) それでは総裁を一番先に呼んで証言を求めるということにいたします。
  ―――――――――――――
#78
○兼岩傳一君 僕は今問題になつたところでなくて参議院の運営の根本問題を一つ関係しているのでちよつとお尋ねしておきたいと思います。一問一答の形でごく本質的なことだけ簡単な問題を……。それは今專売公社も無論問題になつているのたが、国鉄公社の問題は衆議院では認めない、参議院じや拂わなければいけないということになつたが、その結果として政府から言えば債務、これが消滅したという見解を持つておられるのですか。これは專売公社の問題に関係がある。
#79
○国務大臣(増田甲子七君) 兼岩さんにお答え申上げます。昨日の法務総裁の解釈通りでございます。承認があつて初めて政府と公社との両方とを遡つて拘束する、それまでは拘束しない、こういう解釈でございますから承認がない場合には拘束しない、債権債務は発生しないという考え方です。
#80
○兼岩傳一君 それから今度出しておられますのもやはりそういうようなわけで、門屋さんの言われたように「うらない」でも分らないようですが、あなたの最も得意とする法律の方で言うと、これは承認してくれるという意味ですね。そうしてこれは両院が違えばやはり債権債務は消滅したと同樣な方法で行きたいという見解をはつきり持つておられるわけですね。
#81
○国務大臣(増田甲子七君) それはまあ委員会において申上げますけれども、その形で飽くまでも議決を求めるの件というわけで行くと、政府の気持を入れろということですでに十六條第一項に該当するとこう言つておるわけですから、そういうふうに相成るような議決を願いたい、こういうことになります。
#82
○兼岩傳一君 そうすると政府は第一項というのは、どちらでも決めてくれという態度で出しておられるのですね。
#83
○国務大臣(増田甲子七君) これは前も問題になつたと思いますが、議決を求めておりますので、結局承認或いは不承認或いは承認がないという状態でもあるでしようが、形はそういうように議決を求めているわけです。
#84
○兼岩傳一君 どういうつもりでやつているのか……
#85
○国務大臣(増田甲子七君) つもりということは、承認に相成つたならば、経理上はその方が適正であり適当である、こういうことであります。
#86
○佐々木良作君 恐らく次からは今の総裁か何かやつて来ることになると思いますが、先程大野さん、山下さんそれから門屋さんも出されている問題、つまり出し方、体裁の問題が全然解決が付いていないと思う。これは打切られてないと確認して頂きたい、私自身も幾ら考えてみても議決を求めるという出し方はあり得ない、そういう意味でそういう問題が残つていることを一つ確認して貰いたい。そうでないと困るからお願いしたいと思います。
#87
○山下義信君 最前私が質疑した時、同僚諸君が今そういう質疑の時間でないというような御意向でありましたので控えておりましたが、ちよつと官房長官に御注意申上げておきたいと思いますが、私は官房長官は当り前の所管大臣でなくして、政治的の御任務もある政府代表者として考えておつた。然るに本日のあなたの御答弁は、衆議院の運営は衆議院です、政府とは違います。そんな三百代言のような御答弁をなさるようでは、政府代表をなさる官房長長官ではないと思う。表裏一体でありますから、両院協議会をお求めになるというようなことについての御考慮についても、やはり誠意のある御答弁をなさらなければならん。それは、先般来から問題になつたのは参議院軽視の問題なんです。軽視するかどうかの問題です。然るに国鉄の裁定案については、参議院は決議もいたし、又その議決につきましても、衆議院と異なつた参議院の意思の表示をしておる。それを眼中に置かずして、衆議院の議決のみで、両院協議会を求めずに、それつきりおつぽり出しておるという態度、その態度が参議院を軽視しておると思うのであります。そのことを今持出すのは或いは早いかも知れませんが、どういう決議を参議院が今後するか知れませんが、同じ決議になるか、異なつた決議になるか知りませんけれども、異なつた決議をいたしたときの処置、考えにつきましては、専売公社の件について言うのは早過ぎますけれども、国鉄仲裁の議決はもう済んだ問題でありますから、それに対して両院協議会を進んでお求めになるような誠意があるべきではないかということの質疑を私はいたしたのでありますが、大変形式的な御答弁でありまして、甚だ遺憾でありますということをこの際私は申上げて置きます。何か所感がありますれば承ります。
#88
○国務大臣(増田甲子七君) 御意見は謹んで承わつて置きます。この前はただ両院協議会を開いてくれというようなことを、衆議院に私達が強く要望しなかつたという過去の事実を御説明したわけでありますが、将来の政府のやり方等につきましては、御高見は謹んで拜聽いたして置きます。
#89
○佐々木良作君 そうしますと、議事進行についてですが、先程言いましたように、今の内容的な大蔵大臣だとか総裁だとかを呼んで聽くのと並行的な、或いは済んだ後におきまして、又第十六條第二項の規定に基き国会の議決を求めるの件、この件のこの議案の提出の仕方その他について、官房長官その他を呼んで聽く必要があるということを確認されたわけでしようか。
(「その通り」と呼ぶ者あり)
#90
○国務大臣(増田甲子七君) いつでもお伺いいたします。
#91
○理事(竹下豐次君) それでは先程の話に帰りますが、專売公社の総裁の証言を求めるのをいつにするか、その点を御相談願いたいと思います。
#92
○小川久義君 明日やつたらどうですか。一時半か二時に総裁を先ず呼ぶということにしたらどうですか。
#93
○理事(竹下豐次君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#94
○理事(竹下豐次君) 速記を始めて下さい。專売公社の総裁出頭を求めますのは、月曜日の午後一時半ということに決定しては如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○理事(竹下豐次君) 御異議ないと認めます。
#96
○佐々木良作君 今のが済んだら、散会されても私は結構ですが、そこに官房長官がおられるので、私は一ことだけ聽いておきたいのです。後にずつと残る問題ですが、問題は提案理由と共に今述べられたから、一口だけ私は聽いておきたい。法律的良心に基いて答えて頂きたいのですが、この公労法建前からしてそれから今の国家財政及び会計上の立場からして、この前の国鉄裁定の場合には、一般会計からそこに繰入れることは不可能であるしこれは金がないから駄目だと言われましたが、今度の場合は專売益金として、これは一般会計に入れることになつておるからそれから流用することは不可能であるという見解を取られておる。要するに公社が二つになり三つになつてこれを本当に特別会計を通すという考え方であるならば、これは專売公社の場合には当然に金があるわけです。片つ方の場合はないわけです。而もそれを云々する場合に、この公労法について非常に政治的に両方とも引つくくつてやられるということについて、公労法をどう考えておられるか。これは基本的な後の問題になりますけれども、一体どういう考えでおられるか僕は聽きたいのです。
#97
○理事(竹下豐次君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#98
○理事(竹下豐次君) 速記を始めて下さい。他に問題がございませんでしたら本日はこれで散会いたしたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○理事(竹下豐次君) それでは散会いたします。
   午後三時四十一分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           小林 英三君
           左藤 義詮君
           大隈 信幸君
           竹下 豐次君
   委員
           大野 幸一君
           栗山 良夫君
           河野 正夫君
           山下 義信君
           小串 清一君
           城  義臣君
           門屋 盛一君
           鈴木 順一君
           宇都宮 登君
           加賀  操君
           九鬼紋十郎君
           島村 軍次君
           兼岩 傳一君
           佐々木良作君
           鈴木 清一君
           小川 久義君
  ―――――――――――――
   議長      佐藤 尚武君
  ―――――――――――――
  国務大臣
   国 務 大 臣 増田甲子七君
  政府委員
   大蔵政務次官  水田三喜男君
  事務局側
   参     事
   (事務次長)  芥川  治君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  丹羽 寒月君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
ソース: 国立国会図書館
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