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1949/02/06 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第20号
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1949/02/06 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 議院運営委員会 第20号

#1
第007回国会 議院運営委員会 第20号
昭和二十五年二月六日(月曜日)
   午前十時五十九分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○議院運営小委員の補欠選任の件
○議院運営小委員予備員の補欠選任の
 件
○日本国有鉄道職員の賃金に関する公
 共企業体労働関係法第十六條第二項
 の規定に基き、国会の議決を求める
 の件に対する取扱に関する件
  ―――――――――――――
#2
○理事(竹下豐次君) 只今から議院運営委員会を開会いたします。先ず委員の変更につきましてお諮りいたします。
#3
○参事(宮坂完孝君) 議運の小委員として兼岩傳一君の後任として中野重治君、予備員として九鬼紋十郎君の辞任に伴い鎌田逸郎君、奥むめお君の辞任に伴い小宮山常吉君がそれぞれ推薦されております。
#4
○理事(竹下豐次君) 只今委員部長から報告いたしましたように御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○理事(竹下豐次君) 異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#6
○理事(竹下豐次君) 本日は特別委員会の問題、それから自由討議に関する件等についてもお諮りいたしたいのでありまするが、その前に先日議長に御質問になりました裁定問題に関する件につきまして議長の御答弁をお願いしたいと思います。尚これに関連いたしまして資料の説明を議事部長にお願いしたいと思います。
#7
○参事(河野義克君) 議長から御答弁になることに関係があると思いますから、只今お手許に配りましたものにつきましてちよつと御説明申上げます。これは衆議院からこちらへの通知文、それからこちらから衆議院に対する回付文がちよつと問題になつておりましたから、それを全部刷りまして、時間的な順序に従つてお手許にお配りしたわけでありまして、その一番初めのものは内閣総理大臣から衆議院議長に出したやつでありまして、二枚目のは内閣総理大臣から国会法第五十八條によつて予備審査のため参議院に送付するという意味の参議院議長宛の文でございます。次が公共企業体の労働関係法第十六條第二項の規定に基き国会の議決を求める件の前文と理由書を訂正して来た、その通知でございます。これは衆議院も参議院も同じでありますから一つになつております。それの前文、理由書がどういうふうに変つたかということが次に書いてあります。それからその次が衆議院の労働委員会の衆議院議長宛に対する委員会審査報告書でございます。それからその次は衆議院議長から本院議長宛の送付文でございます。それから次に印刷した本印刷のものがありますが、これは本院の運輸委員長から議長宛の審査報告書でございます。それからその次のガリ版刷のものは参議院議長から衆議院議長に対する回付文でございます。それからその次は衆議院議長から参議院議長に対して、参議院の回付について同意しないことを議決したという通知文でございます。その次は衆議院議長から本院議長に対して国会の承認はなかつたということを内閣に通知したという、その又通知文でございます。以上。
#8
○議長(佐藤尚武君) 去る二月三日の本委員会におきまする栗山君並びに門屋君の御質問にお答えいたします。御質問の各点にお答えする前に、便宜上先ず国鉄裁定審査の経緯及び総括的な考え方を申述べて、然る後にそれぞれの御質問にお答えいたしたいと存じます。
 この「公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件」は、昨年十二月十二日内閣より衆議院に提出せられ、同日国会法第五十八條の規定によつて予備審査のために本院に送付して参つたのであります。衆議院におきましては十二月十六日労働委員会に付託し、委員会は同月二十一日議決を行い、同日本会議の議決があつて本院に送付して参りました。この間政府は十二月十九日本件の前文及び理由書の一部を訂正いたして参つております。本院におきましては十二月二十一日本会議において政府の提出趣旨説明を聽取した後、予備審査のために運輸委員会に付託し、更に同日衆議院よりの送付を受けて運輸委員会に本付託いたし、運輸委員会は十二月二十三日議決を行い、同日本会議の議決を行なつて衆議院に回付したのであります。衆議院は翌二十四日参議院の議決に同意しないことを議決して本院に通知すると共に、両院協議会はこれを求めないことを議決したのであります。本件は以上のような経過を辿つて参つたのでありまするが、何分成立後日の浅い公共企業体労働関係法に基き、且つ初めて提出されました案件でありましたので、その提出の方法、議決の態様等につきまして少からず疑義はあるでありましよう。私は先ず全体としての考え方を述べまして、然る後に御質疑にお答えいたしたいと思います。
 先ず政府は本件を「公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件」として衆議院に提出し、且つ参議院に予備審査のため送付して参つたのであります。このような提出の仕方に関しましては、両院とも議院運営委員会におきまして極めて愼重な論議を盡された上、衆議院におきましては十二月十六日受理の上労働委員会に付託することに決定し、本院におきましては同月二十日本件の受理を確認して審議に入るべきことを決定し、運輸委員会に付託すべきものとされたのであります。
 衆議院におきましては本件の付託を受けました労働委員会において、公共企業体仲裁委員会の裁定中十五億五百万円以内の支出を除き、残余については承認すべきでないと議決し、本会議においてはこの労働委員会の委員長報告の通り議決したのであります。衆議院はかくして国会法第八十三條の趣旨に基きまして本件を本院に送付して参りました。議長といたしましては、本件に関する予備審査以来の取扱の経緯に鑑みまして、送付を妥当の措置と考えて受理することといたし、運輸委員会に付託したのであります。運輸委員会におきましては愼重な審議の末、村上委員の動議に基き、「公共企業体仲裁委員会の裁定第二項に関しては十五億五百万円以内の支出を除き、残余は昭和二十五年一月一日以降日本国有鉄道の予算上、資金上及び独立採算上支出可能となつたとき速かにこれを支給すべきもの」と議決し、本会議におきましては運輸委員長報告の通り議決いたしたのであります。門屋君の御質問にもありましたように、本院におきまして議決の対象となるべきものは衆議院よりの送付案でありますが、本会議におきまする運輸委員長の報告は衆議院の議決全般に亘る実質的修正を内容とするものでありまして、本会議におきましてはその報告の通り議決されたのでありまするから、この委員長報告が可決された瞬間に修正案に対する原案、即ち衆議院の送付案につきましては、もはや議決の余地がなくなると考うるべきが会議の通則上当然と考えられるのであります。
 さて議長といたしましては、右の本院の議決に基きまして国会法第八十三條第三項の規定に準拠し、次のような回付文を添えて衆議院に回付したのであります。即ち
 公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件
 右の件は貴院から公共企業体仲裁委員会の裁定中十五億五百万円以内の支出を除き、残余について承認しないことを議決して送付されたが、本院においては公共企業体仲裁委員会の裁定第二項に関しては十五億五百万円以内の支出を除き、残余は昭和二十五年一月一日以降日本国有鉄道の予算上、資金上及び独立採算上支出可能となつたとき速かにこれを支給すべきものと議決した。
 よつてここに回付する。
 というのであります。衆議院におきましては、この本院の回付案に対しまして、国会法第八十三條第四項の規定に準拠してこれに同意しないことを議決して本院にその旨を通知し、又国会法第八十七條に準拠して、両院協議会はこれを求めないことを議決したのであります。門屋君の御質問にありましたが、衆議院が本院の回付案に対する同意又は不同意の議決を行うには、国会法第八十三條第四項により過半数の議決を以て足るのでありまして、殊に本件は法律案ではありませんので、憲法第五十九條第二項の規定による出席議員の三分の二以上の多数決はこの際関係がないのであります。かくして本件につきましては、衆議院が両院協議会を求めないことを議決確定いたしましたので、国会における本件審査の過程は終了したのであります。衆議院議長は右の結果に基いて十二月二十四日内閣に対し、「本件について国会の承認はなかつた」旨の通知を行うと共に、私に対して次のような通知をなして参りました。即ち
 公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件
 右件について国会の承認はなかつた旨内閣に通知した。
 よつてここに通知する。というのでありました。
 栗山君の御質問にもありましたが、ここに国会とあるのは、衆参両院を含めた文字通り国会のことであると存じます。即ち「国会の承認はなかつた」という通知は、衆議院の最初の不承認の議決を基礎としてなされたのではないのであります。右に述べて参りましたように、先ず衆議院が不承認の議決を行い、参議院がこれと異なつた議決を行なつたのに対して衆議院が同意せず且つ両院協議会を求めないという議決を行なつたことによりまして、国会の審査過程が終了し、国会の議決がないということが確定しましたので、衆議院議長は、これらすべての過程の上に立つてその結果を法律的に判断された上、右の通知をなされたのでありましよう。又「承認はなかつた」という用語は妥当でなかつたのではないかというお尋ねでありますが、この点につきましては、国会法第六十五條にあります通り、衆議院議長が国会を代表して内閣に送付又は通知を行うべき権限を有し、又職責を負つているのでありまして、このような法律上の根拠に基いて行われた衆議院議長の行為に対しては、参議院議長といたしましてはかれこれ申すべき限りではないのではないかと考えたのであります。のみならず衆議院議長の私宛のこの通知は、衆議院議長が内閣に対してかくかくの通知を行なつたという事実だけの通知でありますから、これに対しては当不当を論ずべきものではないと考えられるのであります。実体的に申しますれば、参議院が本件を承認しなかつたという事実のないことは勿論であり、先に申述べましたような衆議院とは別個の一部承認的な議決を行なつたのでありまして、この参議院の議決は、衆議院議長の通知文の中には現われていないのでありまするけれども、衆議院議長は国会を代表して国会の最終的結論を端的に国会としては承認がなかつたというように通知されたものと考えております。
 以上総括的に申上げましたが、念のため御質疑のあつた各点について重複する点もありますが、御答弁いたします。先ず栗山君にお答えいたします。第一点の衆議院議長よりの通知文中の国会という言葉は、文字通り国会の意味で使用されたのであろうと考えます。この際に参議院の議決を度外視して衆議院の原議決のみを立てて通知されたのでないことは先に申述べた通りであります。第二点は「承認はなかつた」という用語についてでありますが、先刻申上げましたように、私といたしましては、国会法の規定による衆議院議長の適法な権限に基く行為の通知として受領いたした次第であります。
 次に門屋君にお答えいたします。第一点は、衆議院が参議院に対して両院協議会を求めないという議決を行なつたかどうか。又本院の回付案に対して同意しない旨の議決は三分の二以上の多数によつて行われたかどうかという点でありますが、衆議院は十二月二十四日の本会議におきまして、本院の回付案に同意しないことを議決した後、両院協議会を求めるや否やを議長より諮り、これを求めないことに決定しておるのであります。先にも申上げましたように、これらの議決は過半数をもつて足りるのでありまして、殊に本件は法律案でありませんから、三分の二以上の多数という問題は関係がないのであります。第二点は回付文の書き方如何というお尋ねと存じますが、先刻も申上げました通りであり、お手許に印刷配付してありますから御覧を願います。第三点は、本院の議決の対象についてのお尋ねでありましたが、本院の議決の対象となるべきものは衆議院の送付案であります。然るに運輸委員会においてはその議決の対象となつた村上委員の動議が、又本会議においては委員長報告が、衆議院送付案全部を実質的に修正する内容のものでありましたから、これを可決したときに、もはや修正案に対する原案即ち衆議院の送付案は別に議決をする余地がなくなつたものと考えるのであります。以上お答えいたします。
#9
○門屋盛一君 今議長の御説明があつたのですが、私の質問の要点は用語の表現とかということではありません。十二月二十四日の衆議院議長の用語の問題は栗山委員の方から言われた。私はそういうことになる実体から論じておる。今議長の御説明を伺つておると非常な疑問が生じて来るのですが、十二月二十四日の衆議院の議長から内閣に通知したというのをこちらに廻して来たのを見ましても、これは両院が一致の決議ができた場合若しくは両院一致の決議ができない場合に、参議院の回付案に対して衆議院が三分の二でこれを切返した場合に初めて国会の意思が決定するのである。本件のごとく衆議院の議決と参議院の議決が異なつた場合には国会の意思は決定しない、政府の提案というものは成立しないのである。成立しなかつたという通知を衆議院議長が出したなら問題はない。これは平たく見ても恰かも両院が同じ決議をしたかのごとき通知になつておる。その点を私は言つておる。今議長の説明は、そういうふうに解したとか、そういうふうに思いましたとか、明らかに異なつた決議が出ておるにも拘わらず、衆議院議長は、この文句に書いてあるように、右件について国会の承認はなかつた、結論的には承認はなかつたことになるのです。実際にこれは承認をするしないの問題ではなく、国会では成立しなかつた問題である。ここに今後の扱い上なり、今までのやつたことに間違いがある。これが一点、まだ一点あるのですが、これから一つ御説明願います。これはあなたが分らなかつたら法制局長でも或いは議事部長でもよろしい。衆議院議長の文句には国会は承認がなかつた。国会で同じ議決になつたならこれは承認はなかつたで済むが、衆議院だけが政府案に賛成して、参議院では異なつた議決で行つたのです。それに対して両院協議会を求めない、三分の二の切返しもしない。三分の二の切返しの必要はないと言われるが、一院だけで国会の意思表示を決定する場合には、三分の二の議決を要する。だから三分の二の議決があつたかないかを聞いたのです。三分の二の議決がなかつたということであれば、これは衆議院の答は出ておるのですが、参議院は参議院としての異なつた答が出ておるのです。でこれは国会の承認がなかつたという一つの通牒文では済まない。それを一つの通牒文で済ませるとすれば、国会ではこの案件の議決に至らなかつた、両院一致の議決に至らなかつたという通知をすべきが至当ではないか。今後こんなことでやられたならば、参議院が如何なる修正案を持つて行つても、衆議院が異なつた議決で、それは受けないということで、衆議院が勝手に国会が承認したとか承認しなかつたという通知をやられたら、参議院は要らない。これに対する議長なり、又議長で御都合が悪ければ議事部長でもよい。これは重大な問題と考えます。用語の一字や二字の問題を言つておるのではないのです。
#10
○議長(佐藤尚武君) 詳しいことは議事部長か法制局長が御説明するでありましようが、私の考えたのは、この政府が参議院の議決を求めて来たのはここにもある通り、公共企業体労働関係方の第一六條第二項の規定に基いて求めて来たのであり、即ちこの規定によれば、承認を求めるということになつておる。承認若しくは不承認を求めたということになるでありましようが、従つて成る程衆議院におきましてはその参議院の異なつた議決によつて、この両院一致の議決がなかつた、即ち十六條第二項の規定に基く承認がなかつたということを、その事実を内閣に報告されたということになるでありましようからして、私はこれで差支ないというように思つております。
#11
○門屋盛一君 そうすると参議院議長は、参議院が満場一致で決議したところの、公労法の裁定の十六條二項によつて政府は予算上又は資金上の措置が取れないという承認をしてくれという承認を求めておる。それに対して参議院は一月以降はかくかくの場合に政府は拂つてやれ、これは参議院の場合は明らかに政府と異なつておる。政府は不承認してくれ、予算上支出ができないからできないことを承認してくれという、参議院の方ではこれこれ書いてある通り、決議を見ましても参議院は一月以降拂つてやれということを言つておる。そうすると参議院議長たるあなたは参議院が拂つてやれという意思表示をしておるにも拘わらず、政府の拂わんでもよいということを衆議院で承認しておる。それと同じ議決と解釈するというのは、どこにその根拠があるのですか。
#12
○議長(佐藤尚武君) そういうことの参議院の……。
#13
○門屋盛一君 事実を話しておるのです。
#14
○議長(佐藤尚武君) 参議院の議決が如何ようであつたかということは文書によつても明らかになつておる。であるからしてその文書によつて詳しくは見るべきものであつて、国会としてどういうことに相成つたかということは今の衆議院議長の通知文で私はよかつたと、それで足りるとこういうふうに私は考えたのであります。
#15
○門屋盛一君 議事部長に聞きますが、今議長の言われた通りでいいんですか。一致の議決と認めますか。
#16
○参事(河野義克君) 門屋さんも言われました通り、又議長も言われました通り、参議院においてあの件を承認したというような事実はない、むしろ承認的な、政府の出し方全部ではありませんが、一部承認的な議決をしておるわけであつて、国会の一致した議決はないわけでございます。そういう状態の場合に衆議院議長は衆議院の原議決のみを基礎にしたのではなくて、衆議院が不承認をし、参議院は修正的ではあるけれども承認的な議決をした、その状態を総合的且つ法律的に判断して、国会としては承認がなかつたというふうに衆議院議長の権限として通知された。こういうふうに解するわけで、例えば国会の同意を求めて来たような案件について、一院が同意、他が不安意をしたような場合には、国会としては同意しなかつた、つまり国会の同意はないというように両院関係を通じてそういつた慣習的な考えに立つて、衆議院議長としてはこういう衆参両院の議決の大要をありのままに見て、国会としては承認はなかつたというように考えられて、国会の承認はなかつたということに国会法の六十五條によつてやられたものと考えております。
#17
○門屋盛一君 今のことで議事部長も間違つておると思うことは、私の聞いておるのは、衆議院の方では全然拂わなくていいということを承認するんだから、政府案を承認したんです。参議院の方では拂わなければいけない、一月以降は拂わなければいけないじやない、拂わなければならないという参議院のはつきりした決議があるにも拘わらず、この衆議院議長の案件から行くならば、承認がなかつた。これはこつちの意思と異なつた報告を衆議院議長がしておるにも拘わらず、それでも参議院議長はいいとおつしやるんですか。参議院の議決というものはあなたはお考えにならなくていいんですか。参議院議長は明らかに異なつた報告なんです。
 それから議事部長に聞きたいのは、この案件のごとくに国会の意思として向うで内閣に通知せられたのには、一院のみで国会の意思として出す場合には、必ず三分の二以上の切返しをしなかつたらいけないと思う。
#18
○参事(河野義克君) 今の門屋さんの御質問でございますが、三分の二云々ということは憲法の五十九條の二項でございますが、五十九條の第一項に、「法律案は、この憲法に特別の定めのある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。」その第二項は、「衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。」とこういうふうにあるわけでありまして、衆議院の三分の二以上の多数を以て衆議院の原議決を国会の議決とするという、憲法上の衆議院優位の権限は法律についてだけ存ずるのであります。予算や條約、首相の指名については三分の二とは別個に衆議院優位の法則がとられておりますが、その他の案件については両院は平等であります。そういうわけであります。
#19
○門屋盛一君 分りました。そうすると、この案件は予算がついて来れば予算案……予算を組まなくてもよろしいということを承認して呉れと政府は言つて来ておる。この場合に国会は法律の扱い方に準拠してやつたか、総理の指名その他の扱い方に準拠してやつたか、いずれに準拠して議事部長はお考えになつたか。いずれからしても、ただ衆議院の一方的な決議のみを国会の代表とするには、十日間とか三十日間とか六十日間という憲法上の経過規定というか、何というか待たなければならん規定があるんです。それを待たずに衆議院議長が直ちに通知したことをも衆議院のやつたことは正しいと議長は言われるのですが、議事部長、法制局長の御意見も参考に……、我々が法制局長の意見を求める必要はないのですけれども、議論がここまで来たんですから聞くんです。私は議員の一人としてかくのごとき衆議院議長の通達は、両院制度を県視しておる行いである。これに対して参議院議長が正しいと言うのは、あなたは参議院の議決を全然無視しておる。これに対する御答弁、どちらかによらなけれバよりどころがない。
#20
○参事(河野義克君) 法制局長から御説明を願うかも知れませんが、私としては一応御説明申上げますが、国会に対して提出して、先ず衆議院に先に出して参議院に予備審査に出す。それから衆議院からこちらへ送付して来る。送付をした場合に異なつた議決をした、その回付に同意する、しないということ、そういうことは国会法八十三條に準拠してなされたものと考えられます。なぜ準拠と申しますかと言えば、八十三條にぴつたり合つているかどうかは疑義があると共に、衆議院から普通法律案を送付して参りますときに、国会法八十三條によつてここに送付するとありますが、本件についてはそういうことはありません。参議院から又先方に回付する場合にも国会法八十三條第何項によつて回付するということを書くんですが、そういうふうに、は書かなかつたんで、それで準拠ということを言うんですが、その両院関係はこの八十三條でありますが、今度の実体がそれによつてなされているので国会法八十三條によつて国会の議決を要する議案として扱われております。それから法律案、予算案、條約、そういうものについて国会法に八十四、八十五、八十六條というように規定がございまして、第八十七條に、「前三條に規定したものを除いて、国会の議決を要する事件について、後議の議院が先議の議院の議決に同意しないときは、先議の議院は、両院協議会を求めることができる。」とありますが、いわば前三條に規定したものではないけれども、その他の国会の議決を要する案件として両院の関係では扱つてないと、こういうふうに考えます。
#21
○門屋盛一君 いずれにしてもこう一院の議決のみを以て国会の意思であるかのごとき通知を出すという準拠は、今までの議長の言われたこと、議事部長の説明でもあり得ないことです。衆議院議長の報告は、本院は承認したが、参議院の方では承認しなかつたと、異なつたらそのままやつたらいい。それにも疑義を挾まないということは参議院の自主性を議長そのものが失つておる。
#22
○栗山良夫君 私が議長に質問を申上げました一点の国会というのを、どちらに解釈されるかということを私はお尋ねいたしました理由は、国会の承認がなかつた旨とありますけれども、今度の国鉄裁定の場合は、衆議院においてはあれは不承認の要求を政府がしておつたんですから、その通り不承認を無論議決したのでありますから、これは提案議案に対する可決です。参議院は政府原案に対する否決ということに一応なるわけですが、こういう工合にはつきり分れておる。実体において国会の承認がなかつたという意思表示は、衆議院の承認がなかつたと私は解するが故に敢て申上げたんですが、その場合に今議長から両院一致の議決がないことが可決されたと。そこまではよろしいのでありますけれども、その後その議決のなかつたことを総合的に判断して、衆参両院の承認がなかつたということを触れられたということについて何ら異議はないと。こういうことを言われたんでありますが、この点は今門屋君が言われた通り私共としてどうしても了解し得ない点であります。参議院が全くその議決に対して権威を失つたと、こういうふうに断定せざるを得ないのであります。特にこういうような異なつた議決を両院がやつたということについて法律的にも何らそれを決める最後の措置がないわけです。
 そこで私が重ねてもう一点伺いたいのは、国会法の六十五條に「両議院の議決を要する議案について、最後の議決があつた場合、及び衆議院の議決が国会の議決となつた場合には、衆議院議長からこれを内閣に送付する。」こういうふうな状態の下に六十五條によつてこういう工合に取られた措置であるから、自分としては正しいものと認めるということを議長が先程おつしやいましたが、最後の議決があつたと、こういうふうにどうしてお考えになるか。又衆議院の議決が国会の議決になつたと、そういうふうにどういうふうにしてなつたとお考えになつたか。どちらかに当ると思いますが、その点を明確に御説明願いたい。そうでなければ六十五條によつて衆議院議長が取つた行いというものは誤りであると言わざるを得ない。
#23
○議長(佐藤尚武君) 先程もその点について私はお答えしたと思いますが、衆議院においては参議院の回付案に対して十二月二十日でありますか、参議院の回付案に同意しないという決議をしたのであります。従つて私は最終的の決議があつたものと、こういうふうに解釈せざるを得ないのであります。尚議事部長から補足して……。
#24
○参事(河野義克君) 今栗山委員の御質問に対して端的にお答え申上げますが、六十五條のいわゆる衆議院の議決が国会の議決となつた場合とは全然違うわけでありまして、この国会法の第十章両議院関係として両議院に議案がやり取りされて、最後にどうなるという立法手続が詳細に規定されておりますけれども、本件についての衆議院の送付、参議院の回付に対する同意、不同意及び両院協議会を求めないという議院の議決によつて、両議院間の立法というのはおかしいが、本件に関する議決手続は外に手続がなくなつたということで完了したと、そういうように解されるわけであります。
 又これは私から申上げてよいかどうか分りませんが、先程参議院議長として参議院議決が全然入ついないのをどう思うかという門屋さんの御質問がありましたが、これはさつき国会の同意、不同意ということを申上げましたが、衆議院議長はこういう場合にも国会の承認はなかつたということの表現を取つたであろうと思われますことは、例えば衆議院としてはこの件を承認し、参議院としてはこの件を承認しなかつたという事実が仮にあつたとしますれば、これは法律案や條約、予算案のように衆議院が優位に立つ案件ではございませんから、両院が平等でございますから、衆議院議長の用語の使い方から行きますれば、参議院一院たりとも承認しなかつた場合は、国会の承認はなかつたということを内閣に通知したであろうと思うのであります。従つて参議院の議決が無視されたということはこの場合はそういう感じも受けますが、要するに一院が承認し、一院が不承認の場合、国会としては承認しないというふうな書き方をされると衆議院議長としては考えておられるのだと解する外はないと思います。
#25
○栗山良夫君 今の御説明で六十五條のうちの「衆議院の議決が国会の議決となつた場合」、そういう場合でない、こういうことが明らかに証明されたわけでありますが、そうすると問題は最後の議決があつた、なかつたという前段の問題になるのでありますが、今河野部長からお話があつた通り、法律案でありませんから憲法上の五十九條の点は全然問題にならない。従つてそういうような憲法上の問題にならない議案の場合は、ここで明瞭になつておりますように、先程からたびたび言われております通り、両院協議会を開いてそれで議がまとまらない場合におきましては、いわゆる両院協議会を開きましてそうして尚且議がまとまらなかつた場合におきましても、第九十四條に「両院協議会において、成案を得なかつたときは、各議院の協議委員議長は各々その旨を議院に報告しなければならない。」ここまであるだけでありまして、それから後それを両院の意思として一本に決定するというようなことはどこにもないのであります。従つてどこにもないにも拘わらず、衆議院議長がどういう法律で解釈したか知りませんけれども、明らかに衆議院と参議院と違つた議決をしたに拘わらず、これを衆議院の議決そのままを内閣に通知したということについては、今非常に言葉を濁されて、総合的な判断の上に立つてこうされたであろうという想像でありますけれども、私はこういう重要な問題についてそういうような想像で問題を判断して、そうしてこれを解決するということはできないわけであります。これは飽くまでも今後の問題もありますし、特に国鉄の裁定というような問題、專売公社の裁定というような問題は、国会法ができ、国会規則ができた後に成立したものであります。従つてその運用について欠くるところがありましようけれども、そういうことがあればあるほど尚且この点は明確に申述べて置きませんと、国会の運営に支障を来たすだけではなくして参議院の権威そのものも非常に障礙を受けるということになると思う。この点はもう少し納得のいくように一つそういう抽象的な総合判断の結果、こうされたであろうというようなことでなくして、明確にその点を明らかにせられたい、こう思うのであります。
 附け加えて置きますが、私は国会の議決がなかつた旨ということならば異議ないのであります。国会の承認ということはこれは議決の内容を指しておる。そこに私は重要な疑問を持つておる。
#26
○参事(河野義克君) 私はこういうのであろうというふうなそういうことは申しません。それは衆議院議長がなされたことでありますから、いわば人のなされたことであるから、それは法律上解釈すればこういうふうに解釈すべきものであろうという意味で申上げておるわけでありまして、曖昧に申上げておるつもりはないのでございます。この立法、さつき両院協議会の問題がありましたが、お話の通りに、両院協議会を求めるか、求めないかを、この場合で言えば衆議院が選択権を持つたわけでありますが、いわゆる両院協議会を求めないというふうに議決すればそこまでで国会の審査手続は終る。あと両院協議会を求めた場合に、お話の通り、成案ができますればその成案を先ず両院協議会を初めに求めた一院の議決に付して、然る後に他の院の議決に付して、その成案がそれぞれの案が可決することができる。その場合に成案ができますれば、それぞれ両院に対して報告する。そこまでで終つたわけでありますが、報告は、成案ができなかつたということは、その案件が可決といいますか、承認といいますか、いわば積極的な方向には成立しなかつたというふうに国会の両院関係ではなるわけであります。その意味におきまして、最終国会の審査手続としては最後の段階まで行き、而も両院の議決の態様からいつて国会としての承認はなかつた。このことは例えばさつきは同意、不同意の問題で申上げましたが、予備金の支出とか、地方自治法の百五十六條第四項に、地方出先機関を設ける場合には両議院の承認を求めろというようなことがございまして、この承認を求める件は、この件と同じように、一院に先に出して他院に出して行くわけでありますが、この案件も一院だけが承認をしない場合においても国会として承認はなかつたということで、その案件は国会の承認は得られなかつたという取扱になつておるのであります。
#27
○門屋盛一君 今の御答弁を聞いていても、非常にこれは長くなるのですが想像で以て向うのやつたことをよいように解釈しておる。併しこの案件の昨年十二月十二日に出されたときからの議事部の扱い方から行きまして、これは大体議決を求めるの件という言葉を使つておるのが変だ。大体これはまともにやれば承認を求めるの件で来なければならない。これを出すところの公労法にははつきり承認という文句が使つてある。承認を求めるの件で出して来なければならんものを、ことさらに議決を求めるの件……。これは全く衆議院の事務局が、今度政府の方に答えるときに議決はなかつたと書けばよいのに、承認はなかつたというふうに……私は喝破しますが、現在の事務局は行政府と通じておる。そういう扱いをやつておる。これは事務局の裏面工作だ。これははつきり警告しておく。今後とも国会議員として監視します。立法の権能に関することを、行政府と通じて、我々議員が法律上の知識が足りないと思つて、最初からごまかしておるということである。議決を求めるの件では受入れられないということが、議論になつたときには、今渡米中の事務総長はそれでも扱えないことはないから扱おう……それなら飽くまで議決に至らなかつたという通知を何故書かない。
#28
○参事(河野義克君) 議長……。
#29
○門屋盛一君 これは聞いておるのじやない、わしの意見だ。今後事務局においてはこういうことをもう少し注意して貰いたい。
 それからこれだけの間違いができておることに対して、疑議を差挾まないのみならず、参議院の議決と異なつたもので両院の一致した承認がなかつたに拘わらず、ただ自分の立場……自分の立場というよりも、行政府の立場を擁護するがごとき言い廻しを議長、議事部長も言つておる。これは不思議に堪えない。明らかに衆議院の扱いは間違つておる、今後注意しますということは一言も言わない。これでは我々は安心してやつて行けない。この問題を取上げたのも、これを警告せんとして、事務局が参議院の品位を落さないだけのことをやつて貰いたいからである。
 もう一つは、議案の取扱について何らの間違いはないと議長は言われますが、そうすると何ですか、議長は今後本会議でこうした案の取扱方についてこの形式で扱われますか。もう一つ理屈を言えば、これは修正案として扱つたか、修正案であるということをはつきり議事部は認識して扱つたかどうか。それをあやふやで取扱つた方が行政府に都合がよいという観点の下に扱われたかということは、これは速記録を調べて見れば分る。議事部長今初めて議事部長になつたのじやない。この扱い方は飽くまでも衆議院の送付案は原案が否決ですよ。それを委員長の報告通りでいつものように今後御採決なさいますか。今議長の説明を聞くと、委員長の報告をそのままやつたら瞬間にどうこうしたという、そういう曖昧な議事が議長は当り前だと認識されておつたら、今後において甚だしい支障が起つて来る。これは飽くまでも只今のは委員長の修正議決でございます、これは一口も言わない。これは採否を諮るときには当然使うべき用語で、この問題から修正案の扱い方を事務局の方では改めたのですか。以上。
#30
○参事(河野義克君) 只今総長渡米されておりますから、参議院の事務局が行政府と通謀しておる云々ということは全然事実はございませんし、私といたしましてそういうことは全然ございませんということをはつきり申上げます。それから国会の議決を求めるの件という政府の出し方がおかしいということは、それが問題になつた議院運営委員会におきましても、私の立場としての発言として、この出し方には疑義があるということは、申上げております。それ以上は私見になるから申上げませんが、私見で申しますれば、私はこの出し方はおかしいと思つております。
 尚修正案の取扱の問題でありますが、これは御存じの通り、例えばこれを法律案として考えまするならば、かかつておる法律案の中の一部の点の修正でございますれば、修正案を先に採決をいたしましてそれでそれが例えば可決されますと、その点についてはこういうふうに修正議決されました、次に残余の分について採決いたしますというふうにして決まるわけでございます。ところが……。
#31
○門屋盛一君 それを聞いておるのじやない。それを修正案として扱つたか扱わんか……。
#32
○参事(河野義克君) ところが、それは修正案として扱つたわけでございます。そうしてその例は吉田内閣ができて早々の六千三百七円ベースに変るときの給與ベースの法律の改正、あれに関して吉田内閣から六千三百七円じやない、もう少し低いベースの原案が出まして、衆議院の委員会におきまして民主党以下の五派連合の共同修正案が出て、それが法案全部に跨がる修正でありましたので、委員会におきましてはその修正案を出した動議を採決し、それが法案全部に跨がつておる関係で、別に政府原案については採決をすることなく、又尚委員長報告が本会議でなされておりますので、その委員長報告について本会議で採決をし、別に民自党の吉田内閣の原案に対しては採決をすることがなかつた。そういう過去のやり方と同じやり方を採つたものと思い、今後もそういうつもりでございます。
#33
○門屋盛一君 私の言うのは、原案と修正案と別々に決を採れというのではなくて、それをはつきりさせるためにこの議事録になるのですから、議事録が元になつてこれが他の院の方に報告されるので、本件は修正議決であるということを今後はつきりなさつて採決をなさる意思か、今後ともこういう議事を重ねながら採決をされるのか、これを聞いておるのです。
#34
○参事(河野義克君) その点については法律案としては、委員長報告は修正議決であるというふうに申しておりますが、それがこれについてはないわけでございますが、その点についてはこういうことなんでありまして、こういう承認を求める件、なんかずく最終的な効力を持ちと法律に書かれておる仲裁裁定に関する承認を求める件について、国会が修正権を持つか否か、具体的に言えば参議院のあのような議決が法律上可能であるかどうかということには疑義があるわけでございます。それで例えば参議院がああいう議決をして衆議院に回付した場合に、衆議院としては、参議院のああいう議決は法律上無効であるとして、これの回付を受付けないというようなことも、あの当時においては懸念というか想像したわけであります。そういう場合において、先程から国会法八十三條に準拠してとか何とか言つておるのでありますが、はつきり八十三條に該当しているのではないので、その場合修正ということをはつきり書くことが、その衆議院の、参議院の回付案を受理しないという論に対して一つの論拠を與えるということを恐れまして、それで参議院の回付案においても、貴院においてはこう議決したけれども、本院においては、こういうふうに議決した、よつてここに回付するとして、向うが受理しない余地をなからしめんとしたために、普通の報告における、委員長報告は修正議決であるというような報告をしませんので、その点は或いは手落かも知れませんが、経緯はそういうことであります。
#35
○門屋盛一君 そこが重大なところです。まあ行政府に通謀しておる、しておらんということは、これは実際問題で争うのだからいいけれども、とにかくその結果がどうなろうとも、院全体の決議は、修正している決議をしておる。それを扱う折に事務局の、何だか衆議院との何か関係をそこまでお気が付いたならば、ここの議運にでもこうなることを、議事部長発言は求められるのだから、そういうことをやればいいが、何だか衆議院と通謀しておつて、何だかわけの分らんような議決に殊更導いたように感せられる。結果はどうなろうとも、それは議事部長の責任ではなく参議院全体の責任になるのだから、その議決の方法としてはこれははつきり修正議決なら修正議決、若し修正議決ということが通らなかつたならば、原案の承認を求めるという件は、衆議院の送付案は否決した、衆議院の送付案は否決であるが、参議院は送付案にこれだけの付帶議決をしたら、そのときの議案の性格を今少しはつきりしておいてやるということは考えないか、こういうのです。
#36
○参事(河野義克君) 議院運営委員会に今の取扱方を御相談する、或いは本議場の採決の場合に議長の宣告とか、議案の取扱を更に明確にすべきでなかつたかという御意見に対しては、そういうことを更に考慮した方がよかつたかと思われる点はあると思います。ただ私といたしましては、参議院が折角実体的に議決をなさつたことが、衆議院において回付を受付けられなかつたり、それから参議院の議決が全然無になるようなことは避くべきだ、というような気持が働いたということを申上げざるを得ないわけであります。
#37
○栗山良夫君 議長にもう二点ばかりお伺いいたしますが、大体いろいろここで論議をいたしまして、問題の要点が明らかになりましたが、こういう工合に参議院の立場といたしますと、極めて不満足な通知を衆議院議長は内閣にしたわけでありますが、このような通知に接せられて、現在も参議院として、参議院の権威を代表される議長として、聊かもこれで不当でない、こういう工合にはつきりとお考えになつておるかどうか。その点先ず伺いたいと思います。もう一遍更めて伺いいたします。
#38
○議長(佐藤尚武君) それは先程来詳しく御説明申上げた通りに議長といたしましては、あの通告文をそのまま伝えて差支ないと考えたわけであります。
#39
○栗山良夫君 そういたしますと私は更にもう一点だけ申上げます。衆議院が優位に立つておる。いわゆる一般法律案に対しましても、参議院は余程精力を傾けてこれを審議し、或いは衆議院の抑制機関としての公正なる任務を果そうと思いましても、法律上なかなかむずかしいのでありますが、幸いにこういうような裁定問題というものは、両院が平等の立場に立つて審議して、そうして意思を決定する立場にあるわけであります。併しながら今朝の読売新聞の社説を御覽になつたと思いますが、国鉄裁定、或いは專売裁定に執つた政府の態度というものは痛烈に批判されておるのであります。権威ある裁定を蹂躙して、そうして政府が何ら支拂の努力をしないでこの国会に臨んでおる態度については、誠に完膚なきまでに痛撃されておる。そういうような政府のとつておる態度に対して、参議院が少くとも国民の意思を代表いたしましてああいう結論を出して、そうして何らかの国民の期待に応えようとしておりますときに、多数を衆議院の多数を占めている党の意思によつて一方的に決定されましたそのことが、そのまま通つて行くということになりまするならば、今後とももう目の先に見えておる專売公社の裁定の問題にしましても、私たち全く同じ運命を迫ることは明らかであります。そういうときにあなたは、今後私共が極めて熱を入れてやつておりますこういうような問題について、如何なる結論が参議院で出ましても、すべて全部衆議院のああいう一方的な意思、いわゆる多数党の意思によつて決定されて、国民の全く批判の中にありながらもその結論が実行される。そういうことについて甚だ危惧を抱かざるを得ないのでありますが、それでも参議院はそういうような誠に腑甲斐ない、くらげのような態度をとる参議院であつても一向差支ない、そういう工合にあなたはお考えになりますか。又それを今後どういう工合にして、それでも今の状態において参議院の意思というものを尊重して、そうしてこれを権威を高めて国民の期待に応えるように実際的になし得る方法があるのかどうか。その点をどういう工合にお考えになるか。この二点を先ず伺いたい。
#40
○議長(佐藤尚武君) 今栗山君、参議院が腑甲斐ない態度をとつたというふうに言われておりますが、私は全然そうは考えません。参議院は参議院の與えられたる権限において立派な決議をしたものと考えている。世間もそういうふうに承知しているに相違ない。参議院はこの問題に対して何ら決議をしなかつたとか決議をしても何らの熱意を示さなかつたということを判断すべきものじや勿論ないのであります。この問題に対してはすべての文書が物を言うのでありますから、それに対して参議院のとつた態度はおのずから明らかになると思う。従つて私は参議院が今まで腑甲斐ない態度をとつたというようには思つておりません。のみならず今後参議院の態度が無視されるような、そういうようなことを容認するかどうかということにつきましては、これは個々の問題について判断すべきものであろうと思います。すべて両院の行動は憲法なり国会法なりによつて規制されるのであります。その範囲において行動すべきものである。両院はその規則の範囲内においてお互いに独立しているはずのものである。勿論例外はその規則の中に書いてありますが、その例外を除いては両院の同等なる権限でもつて立つている。従つて一院のやつたことについては他院は干渉しないというような原則で行かなければならないと思います。参議院のやつたことに対して衆議院が不当に干渉することも排除しなければならん。それと同時に衆議院のやつたことに対して参議院が不当に喙を容れるということもこれも避けなければならない。従つて例えば衆議院の議長が議長の権限においてなすべきこと、参議院の議長が議長の権限においてなすべきことに対してはお互いに干渉しないということでなければならんと思います。その範囲内において参議院の権威を保つて行くということは、これは議長として当然努めなければならんということであります。一々個々の場合についてそれは良識の判断によつてやつて行くべきものであろうと考えます。
#41
○栗山良夫君 今参議院は腑甲斐ない態度をとつたのじやないとおつしやつたのでありますが、立派な決議をいたしておるとこう言われましたが、決議でなくて参議院が権威を保てるならば私は至極やさしいものであると思います。問題はその決議を如何にして実行するかということにあるわけであります。今度は特に国会の議決がなかつたとした場合には政府は非常な窮地に追込まれたと思いますが、一応法律的な解釈からしても、国会の承認がなかつたという国会側からの決議に接した政府としては、極めて私はその取扱上安心してやり得た、そういうところに参議院は今の決議の権威を保つてこれを強力に押し進めたならばあの国鉄の裁定というものはもつと有利に展開した。こういう工合に私は考えております。そういう点を私は申上げているわけであります。でありますから今議長が言われた点はもう少しよくお考え願いたい、こういう工合に思います。
 それから私は一つ議院運営委員会としてお考えを願いたい点を提案しておきたいと思うのでありますが、それはこの問題の処置対衆議院の処置衆議院議長に対する処置をどういう工合にするかということを議院運営委員会でまとめて頂きたいということが一つ。それからもう一つは大体この専売公社、或いは国鉄等の公共企業体の裁定のようなこういう議案が今後どんどん出て来るわけであります。只今の国会法は不備であります。この国会法をもつてこういうことをやろうとしまいと何回となくこういうようなことを行わなければならない。そうして法律をいろいろと曲解したり或いは法律と法律の隙間を縫つていろいろな解釈をしたものが慣習的に前例として取上げられまして、公共企業体の本来の精神を方々で曲げて行くということになると思います。従つて私はこの際国会法の中にこの裁定に関する取扱をもう少し明確化するための法文を入れるべきだ、いわゆる国会法の公共企業体法に対する立法精神を十分に採入れたところの取扱を入れるべき国会法の修正をしなければならないこう考えている。それに対する取扱を一つ議院運営委員会として取上げて頂きたいこう考えております。
#42
○門屋盛一君 議院運営委員会はこれに対して結論をつけるという御希望が出ておるのでありますけれども、これは何しろ議長の言葉を藉りていうじやないが、相手が、衆加院議長が自分の職権において勝手にやつたことである。これに対して参議院が結論を付けようとしても付けようがありません。議長も平つたく断わらずに衆議院議長が職権を以ておやりになつたことにとやかくいうことはございませんが、こと国会という文字が使つてある以上は参議院に関係あるからそういうことは私が前にいうたのですけれども、公共企業体の第十六條の第二項の規定に基き、国会の議決を求めるものとして出たものを国会の議決に至らないという点について、国会の承認を得られなかつたものを内閣に送付したとあるのでありますが、国会の議決がなかつた旨内閣に送付することが至当であつたのではないかと思うのであります。
#43
○佐々木良作君 今のについて、ちよつと議事進行について、実はそれが一番中心の問題だと思うのであります。今そこで議長に返事せえと言つてもこれはちよつと無理な話だと思うのであります。その点一つ委員長で然るべく議院の運営を考えて頂きたいと思います。
#44
○山下義信君 佐々木君の今のことですが、運営上一つ考慮して考えて見ていいのですが、その前に議長にお伺いしたいのでありますが、さつきから門屋君が繰返して言つておられるのでありますが、私先も先程の議長の答弁といいますか御説明を聞いておる中に、どうしても納得が行かないのは、衆議院議長が国会法の第六十五條の権限でやつたことであるからどういう報告をしたつても衆議院議長としてはいたし方がないということをしばしば繰返しとおりますが、この考えは再考慮願わなければならんと考えるのであります。成る程衆議院議長の権限といてなすことに対して容喙をすることはないのであります。衆議院議長の報告する内容が先程から私ら議員が心配しているのは、こと参議院の規定に関することについて一方的な解釈においてこれを知らん顔をしておるということは、これはあつてならんことであるから注意しなれればならんという点を指摘してやつた、それが如何ように政府に対して報告をしようとも、それが衆議院議長が六十五條の権限でやることだから仕方がないという態度は、私はその御説明では納得行かんと思うのであります。でありまするから将来でも衆議院議長の政府に対する態度について、衆議院の議決を無視するような報告をいたしたときには、承知相成らん注意いたすという考えぐらいなくてはならんと思うのであります。この点は如何お考えになりますか。それをもう一つ伺つて置きたいと思います。
 それから私は議事部長に伺いますが、国会の承認するに至らないというときに、衆議院議長の回答文についてあなたは弁護御説明をなさる、間接的には……。当面は我々の質疑にお答えになるのでありますが、国会の同意を得るに至らなかつたいろいろの例をお出しになりますが、その例の中には両院別々に提出して承認を求むるの件、或いは主として人事は両院別々に議決をする、国会法第五十八條によつて送付せられるということを同じように扱われてこれを例として引用されておると思うのでありますが、悉くその例は当嵌まらんと思うのでありますが、議事部長はそう言つたことをどうお考えになりますか。
 最後に一点は先程からいろいろ問題が出とおりますが、いわゆる採決は修正案の採決の扱いをなさる、そうして衆議院に対するところの議決の送付案は修正案の、送付案の、お扱いをなさらなかつたというこの議決の実質的お扱いと、衆議院に対するところのこちらの送付のその表現との食い違いを将来如何なるルールによつてなさるか。又そういうルールは現状の参議院規則、或いは国会法のどれに該当するのであるか。将来どういうふうにせさるかということを我々同僚議員が心配をいたしておるのである。忽ち専売公社の裁定案の扱い方が直ぐにここに出て来るのでございますから、ここに新らしい先例の議決の仕方をするのか、どれによつてやるのかという合法的な根拠が示されなければならんと思うのでありますが、それは只今ここでそれが出すことができませんければ、佐々木君の指摘されましたように、又他の機会午後でもよろしうございますが、取敢ず一応議長のお考えというもの、それから議事部長の同意、不同意の例が悉く五十八條の例に適用されるのかどうかということ、この三点について答弁を願いたいと思います。
#45
○議長(佐藤尚武君) 私は衆議院議長の権限に属する問題について、衆議院議長として全然容喙の余地がないということは申さなかつたつもりであります。それはでありまするから、個々の場合において常識の判断で以て善処すべきものであろうと思います。と申しますのは、例えば衆議院議長のこの政府に対する通告、両院の議決を経た後の通告のごときにおいても、若しそれが明らかに事実に違つておるというようなことがありましたならば、参議院に関する限り、衆議院議長の注意を喚起するとか、場合によつては形勢を見るとかいうようなことが、私はあり得ると思います。但しこの場合におきましては、私は両院一致の議決がなかつたら、即ちそれは承認が成り立たなかつたということであると思つたので、解釈したので、(「それは違う」と呼ぶ者あり)その通り私は衆議院議長の言うことを聞いて来たということでございます。というのは、先程も申したと思いまするが、十六條の第二項によつて政府は議決を求めて来ている。その十六條の第二項には「承認を求めなければならない」と書いてあります。即ち議決をするとか、承認をするとか、或いは不承認をするとかいうのだからして、議決が成り立たなかつたということは、即ち承認はなかつた、国会としては承認がなかつたということになりまするから、衆議院議長の報告、通告をそのまま私は受取つたのでありまして、何らそれに対して爾後において衆議院議長に対して訂正を申込むとか、或いは抗議をするとかいうような必要はない、こういうように考えたのであります。
#46
○門屋盛一君 私の質問に対する御答弁でありますが、私の質問は、今これを訂正しようつたつて訂正のしようがないのであります、あなたの言う十六條第二項によつて議決を求められた、第二項は承認を求めるの件となつております。それを殊更、ここに議決を求めるという方法を政府は取つた。この衆議院議長の政府に対する通知は、次の件について国会の議決はなかつたとすべきではなかつたと思う。今でもあなたはやはり承認でいいということをお考えになつておるならば、今予備審査に廻わされておるところの專売公社、あれにも同意の議決を求める件としておるのでありますが、我々はこれを練つておる、この練つておる道程において、この問題が関連して持上つておる、これをどうお考えになるか。用語ということは、私は素人であるし、あなたは御承知でしようが……。
#47
○山下義信君 僕の質問の答弁を……。
#48
○議長(佐藤尚武君) 私は山下君のその質疑に対してお答えを申上げたのであります。
#49
○参事(河野義克君) 山下さんの御質疑に対してお答え申上げます。先程いろいろ同意、不同意の先例を挙げたけれどもこれは国会法の五十八條によつて、一院に予備審査のために出されるのと違うではないかというお話があつたのでありますが、私が申上げたうち、例えば国会法三十九條によつて国会議員が政府の委員その他の者になる場合に限られる、これは山下さんがお考えの通りに両議院に別個に出されるわけでありまして、衆議院議長から国会としては同意がなかつたとかあつたとか返事するもではありません。ただその場合に、国会の同意を要するというふうに法律がなつておる場合に、内閣といたしましては、一院たりとも同意しない場合には、その国会の同意がなかつたということで、内閣は任命を断念せざるを得ない、そういうふうに内閣としては解する、又国会としても当然解すべきものとしておるというのであります。
 それから一院から他院に廻つて来る承認ということは、先程申上げました地方自治法百五十六條の第四項によります地方出先機関の国会による承認という問題は、これは本院と同じく一院から他院に廻つて来る恰好になつて審議されるわけでありまして、この場合に一院たりとも承認しなければ、国会の承認がなかつたという返事を衆議院議長はするわけであります。引例が両方に亘りましたが、そういうふうに御了承願います。
 それから修正と回付の問題でありますが、私共採決のときと、回付文を書きますときと、回付を二、三にしておるとは思わないわけでありまして、いずれの場合にもただ一つ実質的な修正であると、こういうふうに考えております。従つて採決の場合には、そういう全面的な実質的な修正がなされたから、それで送付案については改めて採決をすることをはなかつたと。それから回付につきましてはこれは実質的な修正であります。形式的な修正とすることには危さを感じますから、実質的な修正としてあなたの方ではこれこれ、これこれと議決したが、本院としてはこれこれ、これこれと議決した、よつてここに回付すると、こういう書き方は、その実質的な修正を表現したものと心得ておるわけでございます。
#50
○佐々木良作君 今この問題が議長に対する質問という形で出されておるのは、これは本来おかしい。議長自身が、今たびたび問われれば問われるほど非常に固い解釈を繰返されますけれども、これは止められた方がいいと思う。本来この問題は、今ここに出て来ておる質問だの云々の前に、この扱いがあつたときに議長は御存じなかつた筈です。解釈も御存じなかつた筈です。それですから今日聞かれるだろうといつて解釈を段々固くされ行くということは、これは私はあまりよくないことだと思う。むしろこれは全然知らなかつたというぐらいでいいと思う。議長に対する質問でも今こういう問題がこういうふうに挙げられちやいかんと思う。議長に対する質問ということではおかしい。私自身この解釈おかしいと思う。本来これのあつたときに、今の疑問があつたままのものが今まで残つておつたのです。あの本会議で決議するときにでも、議案の対象が何になつておるのかということは、はつきりしないで済んでしまつたのです。だから私はあの議決には参加しなかつたのだけれども……。それが当然議長に対する議運で質問という形で出て来、議長が昨日か一昨日教わつた解釈を言われるということはないと思う。それよりも数点の疑問が栗山議員その他から出ておる、数点の疑問が出ておるのです。その疑問を委員会の中で抽出して、新らしくこの專売公社の問題に対して、前のが違つておれば、これはどういうふうにすべきかということの、建設的な方に進んで行つて貰いたい。議長に対する解釈の問題は、内容はあくまで建設的な議運の中に持込むような恰好で議せられたいと思う。
#51
○栗山良夫君 だから私は先つき質問を切つて二つの問題を委員長に頼んでおいたのですが、ここのところのけじめがつかないから……。
#52
○理事(竹下豐次君) 次々に関連した質問が出たからそのままにしておつたわけであります。
 どうでしよう、暫らく休憩いたしまして、又午後引続いて開会することにいたしましようか。
#53
○鈴木直人君 それでは私は提案したいのですが、今佐々木委員の言われた方向に一つ今後いろいろ研究を進めるということに一つ申合せをして頂きたい。
#54
○栗山良夫君 それだけは一つ決めて頂きたい。
#55
○中野重治君 決めておくと言われるが、初めからなつている元来あるのが、話して行く上で多少入り込んだということはあるかも知れないが、今までなかつたのを、そのためにそれを今改めて決議するということであれば私はそういう決議には反対せざるを得ない。
#56
○鈴木直人君 私の申上げましたのは、議長に対する質疑応答という形でなく、議運の中で考え方をまとめて行くということで今度一つ進めて行く、こういうことであります。
#57
○中野重治君 技術的な問題だな。
#58
○議長(佐藤尚武君) ちよつと休憩前に一言私から申上げておかなければならんことがあるのでありますが、先程門屋君の発言中に、事務局に対して、事務局が行政府と通謀しておるということがありましたが、その事務局というのはどつちの事務局を言われたか私はよく分らなかつたけれども、若しそれが参議院の事務局であるならば、私は門屋君の御発言に対しては承服することができない。我々の事務局が行政府と通謀するというようなことは断じてあり得ないことであるし、又そういうことがあつたのでは私の職責を私として全うしていないということになる。私は自分の責任上そういうことは断じてないということを申上げますると同時に、又そういう事務局に対する非難に対しましては私としては承服ができないということを申上げなければならんのであります。
#59
○門屋盛一君 議長はそういうふうに御信用になつておるが私は私の見たところを言つておる。具体的に言いましようか、まあ名前は指せないでしようが、最初に十六條第二項の議決を求めるの件と言つたときに、私は議決という文字では受付けられんと言つたときに、とにかく議決しなければならんから議決を受けるという、渡米後の事務総長はそれを受けた。今度は衆議院の方からなされた回答には不承認としてある、ここに疑義を差挾まざるを得ない。今日の事務局は、問題の起るまで事務局が議長にも我々にも何らの報告もせずにいるということは、これは、私の僻みも知れないが行政府のことをカバーしておると見るのは当り前でしよう。それはむしろこういう国民に非常な関心を持たれている案件の取扱に対し、これはそう見られてもしようがない。これは官僚は繋がつておるのであつて、国会職員というのは別になつておるのではないから、それくらいの私は一種の疑問を持ちながらも参議院を正しく建設しようということに対して、誹謗される議長の方がおかしいと思う。今後そういうことのないように注意します。ないと信ずるがあつたら今後ないようにやつて行くと言われるのが議長として当然だと思う。それに対して若し私が悪かつたら今懲罰に付されるだけの覚悟はある。併し私の信念から言つたことに承服できないということは私を侮辱しておることだ。
#60
○議長(佐藤尚武君) いずれを侮辱しておるか私はそれを……。
#61
○栗山良夫君 議事進行。
#62
○理事(竹下豐次君) ちよつとお尋ねいたしますが、先程のあなたの御発言中に本問題の処理をどうするかということを諮つて貰いたいということが一つ。もう一つは裁定関係の法律がまだ不明確な点があるから、これを修正するような点があるかも知れないから、そういう点も諮りたい、こういう二つの問題が提案されたと思つておりますが、先の問題は先程佐々木君から言われたあの提案の中に包含されておるのではないかと思つておりますが、あとで佐々木君の発言に対して鈴木君が支応されましたように取計らうことにしていいのではないかと思いますが如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#63
○理事(竹下豐次君) それでは佐々木君のその方向で今後御相談を進めたいと思います。
  ―――――――――――――
#64
○理事(竹下豐次君) それからもう一つの法律の改正の問題は、これは栗山君の御提案でございましたが、どういうことにお取扱いいたしますか。これは今直ぐというわけではないが……。
#65
○栗山良夫君 今言つた前段の中で検討する必要があればやるということなんです。そういうことを含めて私は提案したのであります。
#66
○理事(竹下豐次君) それではそういうことに……。
#67
○門屋盛一君 私は激昂しておるが……。その事務局のことで序でに言つておきますが、例えは大臣の出席要求にしても何にしても、国会が出席を要求しても今政府の都合が悪いと言う。これは向うの都合で国会というものを無視しておる、軽く見ておる。事務局は国会議員より国務大臣の方が大切だという観念を確かに持つておる。あなたにどうこう言うわけではないが、そういう事務局の頭に立法府の補助機関だということが入り込んでいない。これはあなたの責任だとか何とかいうのでなく、我々にも責任があるから言つておるんですよ。あなたが今喧嘩を売りかけて来られたから私の方で買いますが、今後は実例で私はたびたび指示しますから、今後においてそういう行ないがあつたらそれぞれ聽かせてあげます。大きな口はきかん方がいい。
#68
○小林勝馬君 午後何か差支あるでしようか。
#69
○理事(竹下豐次君) 民自党の方で何かお差支があるというお話があつたのですが……。
#70
○小林勝馬君 明日に延期しましよう。
#71
○理事(竹下豐次君) それでは本日はこれにて散会といたしましてあとは明後日ということにいたします。
   午後零時二十六分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           小林 英三君
           竹下 豐次君
           鈴木 直人君
   委員
           栗山 良夫君
           山下 義信君
           小串 清一君
           城  義臣君
           中川 以良君
           門屋 盛一君
           小林 勝馬君
           加賀  操君
           小宮山常吉君
           島村 軍次君
           中野 重治君
           佐々木良作君
           小川 久義君
  ―――――――――――――
   議長      佐藤 尚武君
   副議長     松嶋 喜作君
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  事務局側
   参     事
   (事務次長)  芥川  治君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  丹羽 寒月君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
   参     議
   (第二部長)  寺光  忠君
ソース: 国立国会図書館
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