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1977/05/09 第84回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第084回国会 地方行政委員会 第21号
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1977/05/09 第84回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第084回国会 地方行政委員会 第21号

#1
第084回国会 地方行政委員会 第21号
昭和五十三年五月九日(火曜日)
    午前十時三十分開議
 出席委員
   委員長 木村武千代君
   理事 大西 正男君 理事 高村 坂彦君
   理事 中村 弘海君 理事 中山 利生君
   理事 小川 省吾君 理事 佐藤 敬治君
   理事 小川新一郎君 理事 山本悌二郎君
      相沢 英之君    井上  裕君
      石川 要三君    谷  洋一君
      地崎宇三郎君    渡海元三郎君
      中村喜四郎君    中村  直君
      西田  司君    与謝野 馨君
      加藤 万吉君    北山 愛郎君
      新村 勝雄君    水田  稔君
      権藤 恒夫君    斎藤  実君
      和田 一郎君    中井  洽君
      三谷 秀治君    川合  武君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 加藤 武徳君
 出席政府委員
        自治省行政局公
        務員部長    塩田  章君
 委員外の出席者
        総理府恩給局恩
        給問題審議室長 手塚 康夫君
        大蔵省主計局共
        済課長     山崎  登君
        大蔵省主税局総
        務課長     梅澤 節男君
        文部省初等中等
        教育局地方課長 加戸 守行君
        厚生省保険局保
        険課長     小島 弘仲君
        厚生省年金局企
        画課長     山本 純男君
        自治省行政局公
        務員部福利課長 桑名 靖典君
        地方行政委員会
        調査室長    日原 正雄君
    ―――――――――――――
五月八日
 退職地方公務員の共済年金・恩給改善等に関す
 る請願(永末英一君紹介)(第三九八九号)
 ボイラー技士の地方自治法に基づく格付変更に
 関する請願(飯田忠雄君紹介)(第四〇一〇
 号)
 同(河上民雄君紹介)(第四〇三五号)
 同(佐々木良作君紹介)(第四〇九四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
五月一日
 地方行財政の改革に関する陳情書外九件(山口
 県議会議長吹田ナ外九名)(第二八九号)
 地方事務官制度の廃止に関する陳情書外一件(
 長崎県議会議長松田九郎外一名)(第二九〇
 号)
 地方公営交通事業の経営健全化に関する陳情書
 外四件(尾道市議会議長小倉八郎外四名)(第
 二九一号)
 市街化区域内農地の固定資産税に関する陳情書
 (大阪市東区法円坂町一〇大阪府農業会議会長
 置田忠義)(第二九二号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済
 組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一
 部を改正する法律案(内閣提出第六三号)
     ――――◇―――――
#2
○木村委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出に係る昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。小川省吾君。
#3
○小川(省)委員 まず最初に、恩給局にお尋ねをいたします。
 昭和五十三年度の恩給の改正に当たりまして、七%プラス一千三百円という額を決定したわけであります。定額部分をもう少しふやすべきだったというふうには思っておりますが、その限りにおいては評価をできるというふうに思っております。しかし、最近における春闘の賃上げの状況等を見ますると、物価の値上がり以下に賃上げが抑え込まれているというか、賃上げ率は物価の値上がり以下にとどめられているわけであります。本年の賃上げがまさにそのとおりだというふうに思います。
 そこで、来年度以降を展望してみた場合、ただ単に公務員の賃上げ率に準拠するだけの恩給の改定では済まなくなってくるのではないかというふうに思っております。昨年から定率部分と定額部分を加えて実施するようになったことは前進でありますけれども、物価の値上がり率との差額を何らか補てんをするような形をとっていかなければならないのではないかというふうに思います。恩給や年金の受給者がいわゆる割りを食うといいますか、そういう状態になるのではないかというふうに思っていますが、来年以降物価の値上がり率をどう反映させていくおつもりなのか、恩給局に対してまずお伺いをいたしたいと思います。
#4
○手塚説明員 ただいまの御質問でございますが、毎年恩給増額を行っております。これは物価等の情勢を考えながら実質価値の維持を図っていかなければいけないために、このところほとんど毎年増額を行っておるわけでございます。ただ問題は、その指標を何に求めるかということがきわめてむずかしい問題でございまして、先生とうに御存じのように、かつては物価をむしろ主体にして、公務員給与も勘案しながら増額指標とするという方針をとってきました。四十八年以降、むしろ公務員給与が総合的な指標として使えるんじゃないかということで、公務員給与そのものを指標とするというふうに踏み切ったわけでございます。その結果、まさに五十一年から、先生からおほめの言葉を賜りましたように、回帰分析方式と称しまして、公務員給与を平均でやるのではなくて傾向まで反映したもので指標とするという方式をとったわけでございます。ただ、ここ二、三年、先生御指摘のように、確かに公務員給与そのものがいわば見方によっては物価を下回っているという状況が続いているわけでございます。ただ、それでは四十八年以降、現在公務員給与を指標としていることをやめて、物価の方が高いからそちらに乗り移れるかといえば、単年度だけをそういうことをやるのはやはりむずかしい話です。これは試算でございましてはっきりした数字は持っておりませんが、過去の物価上昇分とそれから公務員給与に準拠した恩給のアップ率をずっと累積して比較してみましても、まだ物価よりも公務員給与に準拠した恩給の上がりの方が高いわけでございます。したがって、ここ数年確かに先生御指摘のような状況が続いておりますが、ここですぐ物価に乗り移るといったようなことはわれわれまだ考えておりません。
 ただ、もう一つの問題としては、ここ数年だけで見て確かに低いのですが、実は恩給はベースアップ以外にもいろいろな改善を行っております。その改善、たとえば今度の、この間法案を通していただきましたが、その予算の伸びでいきますと一四・四%という伸びですが、一人頭の平均で見ますと、恩給は二八%伸びているわけです。したがって、いわば物価を上回った改善が全体としてはなされているというふうに私どもは実は理解しているところでございます。
#5
○小川(省)委員 物価にすぐ乗り移っていくわけにはいかない、物価の値上がりよりもまだいいような改定をしておるというのは、七%プラス千三百円というような改定方式を出したわけですから、そういう点は配慮されているとは思いますが、物価の値上がり率等も参考にして来年以降の改定に当たっていただきたい、こういうことを特にお願いをいたしておきたいと思っております。
 次に、恩給における最低保障額の決定でありますが、最低保障額の決定が少し低きに過ぎるのではないかというふうに思っております。この決定の経緯と額の引き上げについてお伺いをいたしたいわけですが、少なくとも標準世帯の生活扶助基準月額よりも現在の状態ではかなり下回っている状態というのは余り好ましい状態ではないというふうに思っていますが、標準世帯最低扶助基準月額との関係等はどうなっているのか、この点についてお伺いをいたします。
#6
○手塚説明員 生活保護と恩給とを比較するということは私どもこれはなかなかむずかしい、次元の全く違うものを比較されるということは多少つらいというふうに考えております。生活保護は、その人が本当にいろいろな努力をしたにもかかわらず最後ぎりぎり落ち込んだときに国としてその生活を支えるものとしての最終的な制度でございましょうし、恩給はそれなりに国に尽くしたというその尽くした度合いに応じて支給するというふうになっているわけでございます。したがって、生活保護と――生活保護も四人世帯と比べられるというのはこれもいかがかというふうに考えます。むしろ老人の単身世帯あるいはせいぜい夫婦の世帯と比較していただきたいと思いますが、その比較自体いま申したようにちょっと次元が違うものではないかというふうに考えているわけでございます。
 最低保障の額が低過ぎるという点、これは実は私どもからお答えするよりは共済の方からお答えいただきたいという感じもいたすわけでございます。
 と申しますのは、増額等いろいろ恩給がリードしているように見えますが、この点だけは実は恩給の方が後追いの形になっております。むしろ四十一年に共済制度の方で最低保障制度があるということに着目して、恩給的ではございませんが、そういったもの、かつての公務員といまの公務員とそう差があってはいけないじゃないか、少なくとも最低については差があってはいけないじゃないかということで、後追いで実はまいった次第でございます。途中は実は金額も共済の最低保障にとても及ばなかった、時期的にも一年ないしは二年おくれているということもございまして、最近ようやく大体同じような水準に持ってきたということでございますので、われわれとしてはようやく共済に追いついたという感じを持っておるわけでございます。
#7
○小川(省)委員 恩給というのは国に尽くした度合いに応じて支給をする、生活扶助というのはどうしても抜け出られないところにある者に対して支給するのだから、比較をする基準がないというか、次元が違うというお話であります。しかし、恩給や年金の額が生活扶助基準を大幅に下回っているというのはやはり何と考えてもおかしい、こういうふうに思いますので、最低保障月額についてはさらに大幅に上げていくような努力をぜひお願いをいたしたいと思っております。
 恩給局から聞き始めてまいりましたので、あと一、二お伺いをいたしたいと思います。
 共済年金の改定については、共済年金の基礎期間に恩給期間を現在通算をして恩給の改定に準じて措置をしているわけですが、恩給も年金も、御承知のように、現職の公務員よりは一年の改定時期のおくれがあるわけであります。今後どのようにしてこの改定時期のおくれについて措置をしていくおつもりなのか、この点についてお伺いをいたします。
#8
○手塚説明員 恩給の改定、改善、四十八年までは十月ということで過去ずっと十月で来たわけでございます。先生方の御尽力もございまして、四十九年から一月ずつ前進をして、去年これはたまたま減税問題もございまして、当面の目標であった四月というのがようやく実現を見、ことしも財政当局とも話し合って四月というのは基本的な分についてはさらに実現したわけでございます。これが一年おくれであるということは、実はまだ異論もあるところでございます。一年おくれ議論が出たのは、やはり四十八年に公務員給与そのものを指標ととるというふうに指標を公務員給与にとったために、それに比べて一年おくれているじゃないか――当時としては一年半ですが、という認識が出てきたわけでございます。
 ただ最近の国会での御議論でも、実は先ほど先生も御指摘があったように、むしろ物価でいくべきではないかというような御意見もあるような時代でございます。したがって、私どもはまだその短期間の、数年の動向だけで現在の増額指標に公務員給与をとっていることを放てきする意図は毛頭ございませんが、いろんな情勢をさらに見ていかなければいけない、そういった点を見きわめて本当に公務員給与そのものでいくということが確立した段階においては、やはりそれとの一年おくれといったものを真剣に考えていかなければいけないのではないかというふうに考えておりますが、現段階ではもうしばらく推移を見ていきたい、当面の目標である四月を二年いきましたが、定着させていきたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#9
○小川(省)委員 公務員給与をとったから一年のおくれがあるということですが、そういう意味では最近における年々の改定が公務員給与に準じて改定をしてきたわけでありますから、やはりこれは恩給や年金額の低きがゆえにそういう議論が出てくるんだろうというふうに思っております。
 それから、地方公共団体が恩給制度に準じて条例等に基づいて支給をしている年金については、共済の新法年金との間に格差があると思いますが、恩給制度についても共済年金の場合のような通年方式といいますか、通年ルールを採用していくべきだというふうに思っておりますが、恩給の上で通年ルールを採用していくようなお考えはありますか、どうですか。
#10
○手塚説明員 通年方式あるいは通老方式と私どもも称しておりますが、ある意味で頭が痛い問題であります。と申しますのは、年次別格差問題、あるいは後でまた先生御質問あるかもしれませんが、確かに最近やめていく方と恩給時代にやめた方とでは年金額で差があるとわれわれ理解しております。
 一般的に古い方が低いという傾向のほかに、実はわれわれは制度間格差と言っている問題でございます。恩給と共済と計算方式自体違います。片っ方は百五十分の五十で出発して後、百五十分の一ずつ伸びていく。それに対して片っ方は、百済の四十から、さらにこれに一年ごとに百分の一・五というような伸び、これ自体が実は大きく違っているわけでございます。そこに新たに通年方式といったものを、四十九年でしたか共済の方で導入されたわけですが、ただ、これははっきり申しまして、社会保険制度の一環としての共済制度が厚年との通算といったことを考慮して入れたものだというふうに聞いているわけなんです。効果としては確かにそのために低い方、長い方で特に恩給で申せば仮定俸給の低い方がきわめて有利であるということは私どもも理解しているわけですが、ただそのように取り入れた経緯から申しますと、それをそのまま恩給にすぐ反映させるということが妥当かどうか、いろいろ疑問のあるところでございます。したがって、われわれはそのものを取り入れるというふうには実はいまのところ考えておりませんでして、むしろ恩給的に、しかし新制度、共済制度との格差が余りはなはだしくなるのは遺憾でございますので、それを恩給的に何か詰めていく方法はないか、そういったことを目下研究しているところでございます。
#11
○小川(省)委員 わかりました。
 次に、遺族年金についてでありますが、毎回私が主張をしておりますように、受給者が亡くなった、すぐ半額だということは、どうも生活の実態から見てこれはなじみがたいといいますか、私はそんなことはあり得ないことだというふうに思っておるわけであります。私らの要求は、御承知のように恩給額の八〇%という主張をしておるわけでありますが、二分の一というのをさらに引き上げていく考えはないのか、まずこの点を伺います。
#12
○手塚説明員 遺族に対して給付する年金、これは二分の一が妥当かどうかということになりますと、私どもも必ずしも二分の一が絶対的な線だというふうに実は考えているわけではございません。まあ大正十二年に恩給法を制定して以来ずっと二分の一ということで来たということは事実でございますが、それが絶対的に正しいかどうか、特に社会経済情勢の変化した時代においてそれが正しいかどうかということはやはり問題があるというふうに考えているわけです。ただ、そのために何にも手を打ってないかと申しますと、そうではないわけです。過去二年間、二つの方法でやってきたわけです。
 その一つの方法は寡婦加算、これは全員じゃございませんが、やはりその二分の一というのが一番響く層ということで、妻、それも老齢の妻ないしは小さな子供のある妻、それを対象として加算をつける。これは発想的には定額でつけるということなんです。この定額でつけるという意味は、御説明するまでもないと思いますが、仮に三十万の年金をもらっている方の奥さん、それから三百万の年金をもらっている方の奥さんを考えますと、それぞれ御主人が亡くなった場合に、三十万の方の奥さんは十五万になってしまう。片や三百万の場合には百五十万ですね。どっちも半分です。半分では気の毒じゃないかということで、六割にしたらどうだといいますと、その十五万が十八万になります。三万ふえます。ところが百五十万の方は百八十万。すなわち三十万ふえるわけです。したがって、その率を上げるというのは、より高い恩給をもらっている方の奥さんに有利だということになるわけです。これをたとえば定額で三万でなくて五万を十五万に積めば、下の方、三十万の奥さんは二十万もらえるということになります。率にすると六割七分ぐらい行くわけです。片や三百万の奥さんは百五十万が百五十五万、だから五割ちょっと超えただけ。むしろこの方がより状況に合っているのではないかということで、この定額加算という方式を取り入れたわけです。
 それから、さらにそれでも救えない下の方、最低保障にかかっている方、その最低保障の基準を二分の一にしているというのを改めまして、老齢者の方とか、そういう寡婦加算の対象になるような方については、二分の一よりもさらに上回った最低保障を設ける、この二つの方式をおととし、去年取り入れまして、ことしもさらにそれを一歩進めたということでございます。ただ、それでも下の方で見ますと六割三分七厘ですか、まだ七割に行っていないわけなんです。私どもとしてはもう少し努力していかなければいけないと考えておりますが、方法としては、率を改めるよりはやはりこの定額加算なりあるいは最低保障をさらに引き上げていく、そういう方法で進んでいくべきではないかというふうに考えております。
#13
○小川(省)委員 寡婦加算を導入したことは評価をしているわけでありますが、いまもありましたように六割三分七厘ですか、やっぱりまだまだ低いというふうに思っています。これは後ほどまた別に取り上げますけれども、ぜひひとつ検討をしていっていただきたい。寡婦加算等をさらに引き上げるような御努力をお願いいたしたいと思っています。
 次に、大蔵省に対してお尋ねをいたします。
 共済年金に対する公的負担の問題でありますが、現行一五%であります。農林共済の一八%または厚生年金の二〇%に比べて不均衡であると思っております。当然これは引き上げられてしかるべきだと思いますが、引き上げてくださるかどうか、伺いたいと思います。
#14
○山崎説明員 現在公的年金制度に対する国庫負担率は、先生御指摘のように共済年金が一五%でございまして、他の制度に比較いたしまして低率となっているのは御指摘のとおりでございます。しかしながら、社会保険に対する国庫負担のあり方につきましては種々の議論のあるところでございますけれども、実は、保険料だけで社会的に要求されるような最低限度の生活保障をすることができないような場合、あるいは被保険者の範囲が負担能力の低い者にまで及んでいる場合、それから性質上被保険者や事業主だけに費用負担させることは必ずしも適当でない場合、こういった合理的な理由がある場合に限られるべきだと考えております。また、それも社会保障制度あるいは社会保険制度全般にわたって緊要度に応じまして決められるべきだというふうに考えております。現在の制度ごとの公的負担の割合につきまして差のあるのは、そういった理由のほかに、各制度における年金の支給開始年齢あるいは給付の全体の額というような給付水準の差をも考慮いたしまして、全体として不均衡にならないように現在配慮しているところでございまして、地方公務員あるいは国家公務員共済が他の制度に比較いたしまして低きに過ぎるというふうには現在考えておりません。
#15
○小川(省)委員 確かに各制度間に差があることは承知をいたしておるわけでありますが、共済年金の一五%あるいは農林年金の一八%、厚生年金の二〇%と比べて差があるとは思わないということも私はおかしいと思うのでありますが、もう少し説明してください。
#16
○山崎説明員 制度の格差というものは、最近いろいろな面で共済、厚生年金等におきまして格差問題が取り上げられております。そこの一つの大きな柱といたしましては、支給開始年齢の相違というのがございます。それから、いろいろ算定の方法が違っておりますので、それで給付、年金額の相違というものを来しておるわけでございまして、そういった差を見ますと、二〇と一五の差というものは一応均衡のとれているものというふうに考えております。さらに、私学、農林につきまして差のあることでございますが、先ほど国庫負担の基本の考え方ということで申し上げましたように、私学、農林につきましては非常に被保険者階層の低いところがございまして、一人当たりの給与の面にとりましても、あるいは実際に出ている年金額を比較いたしましても、相当の差がございます。そういった面を十分考慮して現在の率が決められているわけでございまして、御指摘のように不均衡というふうには私ども現在考えておらないわけでございます。この点については今後ともにいろいろと全体の諸情勢を見ながら検討してまいりたいというふうに考えております。
#17
○小川(省)委員 まあいいでしょう。
 自治省に伺いたいと思うのですが、遺族年金に加算をされる寡婦加算、遺族加算でありますけれども、今回もお情けばかりの措置がとられているようであります。これらを加算をすると、現行遺族年金は実質的には何%になるのか、先ほど六割三分七厘というお答えがありましたけれども、共済年金の場合でもそうなっているのか、もう少し、引き上げるなら、さらに大幅にこの寡婦加算というのは引き上げるべきだと思いますが、いかがですか。
#18
○桑名説明員 今回御提案を申し上げております法律案に基づきまして、遺族年金の最低保障額等を引き上げることにいたしておりますが、五十三年度の改定によります年金額の増加額を推計いたしますと、全部の平均が、現在改定前が五万七千三百四十七円に対しまして、改定後が六万二千四百二十七円になりまして、その増加率は八・九%となっている次第でございます。
#19
○小川(省)委員 厚生省の年金局が忙しいようでありますから、厚生省にお伺いをいたしたいと思うのです。
 公的年金、恩給受給者に対する老齢福祉年金の併給制限を撤廃をしていただきたいということなんですが、現在併給制限をしています。その理由はどういうことで併給制限を実施をしているのか、老齢福祉年金は国民年金制度の発足の際にすでに高齢のため加入できなかった者に対する無拠出年金のはずであります。公的年金受給者は多年保険料を負担をしてきた結果の年金であります。
 これを無拠出年金を併給制限をするというのは不公平であると考えるわけであります。他の公的年金、恩給といっても、その額はきわめて少額な方が多いわけであります。ぜひ併給制限を撤廃をするようにお願いをいたしたいと存じてこの質問をするわけでありますが、検討をしていただけるでしょうか。
#20
○山本説明員 ただいまも先生からお話ございましたように、福祉年金が設けられました趣旨といいますのは、国民皆年金ということで昭和三十六年から始めたわけでございますけれども、保険料を納める機会がないままに年金に結びつかない方が大ぜいおられたということにかんがみまして、年齢層を限りまして、現在で言いますと六十七歳でございましたか、を超える年齢層の方を対象にいたしまして、他の公的年金が受けられないという条件で設けられたというのが事の趣旨でございますので、これを併給するということは大変むずかしいというふうに考えております。
 しかしながら、これも御指摘ございましたように、その他の公的年金の中にはかなり額の低いものもございますので、そういう非常に低い額の年金をお受けの方の場合には、ある限度額を設けまして、その額に届くまでは部分的に併給をするということをいたしているわけでございます。その限度額は今年度から三十七万円に引き上げるということにいたしてきたわけでございまして、これもこれまで年を追ってその額を引き上げる、あるいはその水準の決め方を少し緩和するというような措置はいたしてきたわけでございますが、大変むずかしい問題でございますので、御要望の趣旨は十分当局としても承っておりますが、むずかしいという点で、今後ともひとつ検討さしていただきたい項目でございます。
#21
○小川(省)委員 努力をしているのはわかります。現在三十七万だそうでありますが、やはりその額が少し低過ぎるのではないかというふうに思っておるわけでありますが、ぜひひとつこの点については検討をしていただきたいと思います。
 年金局は参議院の国民健康保険の審議があるそうでありますから結構です。
 そこで自治省に伺うわけでありますが、御承知のように、現在労働組合には非在籍の専従役員がかなりいるわけであります。これらの人たちに対して共済組合の組合員期間を継続をして扱うようにかなりの強い要望が出ているわけであります。ふえていると言っても人数は限られているわけでありますから、継続するように取り扱いができないのかどうか伺いたいと思います。
#22
○塩田政府委員 御指摘の非在籍専従役員を組合員とするかどうかということでございますが、たとえば昭和四十九年に創設されましたような任意継続組合員制度でありますとか、あるいは現在検討しております退職者医療制度のような、退職後の地方公務員の生活の安定、福祉の向上といったような特定の目的のためにすべての組合員を対象とするというような制度であれば考えられるわけでございますけれども、いまお話しのような特定のもののみを対象としました地方公務員以外の者を組合員とするということは、御指摘のように人数は大した人数ではないと思いますけれども、制度の基本という点からいきましてやはり社会保険制度全般の適用関係を乱すということにもつながりますので、私どもこれは適当ではないというふうに考えておるところでございます。
#23
○小川(省)委員 制度そのものを乱すようなことにはならぬと思うのですね。そう多くない数でありますから、これは検討課題として検討をしてみていただけるでしょうか。
#24
○塩田政府委員 いろいろそういった御要望があることもよく承知しておりまして、かねてから問題点にはしておるわけでございますけれども、先ほどお答えいたしましたような結論でいまのところ適当ではないというふうに考えておりますが、問題点としては承知いたしております。
#25
○小川(省)委員 問題点として承知していたら、ひとつ検討をしてみていただきたいと思うのであります。
 次に、退職年金の老齢加算の問題であります。今回、改正をされるようであります。しかし、この対象期間なんでありますけれども、旧年金条例の適用期間に限られておりますためにかなりこの加算の恩恵漏れがある職員がおるわけであります。廃疾年金や遺族年金ではこの制限は撤廃されておって全職員期間を通じて恩恵を受けておるわけであります。これと同様に、旧年金条例期間の適用を受けなかった職員期間も老齢加算の対象にしていくべきではないかというふうに考えますが、いかがですか。
#26
○塩田政府委員 ただいま御指摘ございましたように、七十歳以上の老齢者等に支給する年金の額に係る老齢加算につきましては、四十九年度の改正におきまして恩給制度の改正に準じた措置をとったわけでございます。その際、いわゆる退職年金に係る老齢加算と、一方、廃疾年金、遺族年金に係る老齢加算につきまして異なった取り扱いをしたことも御指摘のとおりでございます。
 このように退職年金の場合と廃疾年金、遺族年金の場合とで対象期間の算定につきまして取り扱いを異にいたしました理由は、当時その加算制度を取り入れましたときに、廃疾年金あるいは遺族年金の受給者につきましては、その年金受給者の生活実態といったようなことを考慮いたしまして、緊急に給付の改善を図る必要があるというふうに考えたために、廃疾年金、遺族年金の方を有利にするという形で配慮をしたということでございます。そのこと自体は、私ども恩給制度の取り扱いとの均衡から見ましても一応妥当な措置であったというふうに考えておるわけです。さらにこの対象期間の範囲を広げるかどうかということにつきましては、他の共済制度との関係も当然ございますので、いまのところ実現はむずかしいのではないかというふうに見ておりますけれども、さらに今後とも各省と協議はしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#27
○小川(省)委員 廃疾年金と遺族年金にとられた措置は大変よくわかるわけであります。各省と協議の上今後措置をしていきたいというふうに言うわけですが、やはり長い間職員として勤めて、たまたま旧年金条例の適用期間になかったというだけで老齢加算がつかないというのは、七十歳以上のお年寄りにとってはひがみというか、そんなばかなはずはないというのが当然の要求だというふうに思うわけであります。そういう点で、各省と協議をされるのもわかりますけれども、ぜひひとつこの項は、年寄りたちの要求としても、当然のことながら廃疾年金、遺族年金と同じように適用を受けられるように検討をしてほしいと思いますが、いかがですか。
#28
○塩田政府委員 ただいま申しましたように、この問題、各省との協議は続けてまいるつもりでございます。そういう意味では検討を続けていきたいと思っておりますが、現状において困難であるという事情も先ほど申し上げたとおりでございまして、引き続き検討させていただきたいと思います。
#29
○小川(省)委員 ぜひひとつ、国会答弁の検討ではなくて、本当に検討してくださいよ。
 それから、これはむしろ恩給局かもしれませんが、旧年金制度の適用者を初め退職年金の古いものほど少額である年金額の是正はできないかという問題であります。退職年次によるいわゆる年金の格差の問題であります。これは旧来の年金、恩給が適切を欠いたことに起因をすると思いますが、古い給料を今日の現実に合わせて再評価を行うなどしてぜひ是正措置を講じてほしいと思いますがいかがですか。
#30
○手塚説明員 この問題、たしか去年も先生から御質問を受けまして、去年は、実は恩給内部の年次別格差といりたものに着目いたしまして、古い方で三号俸あるいは二号俸、一号俸という是正を行ったわけでございます。ことしはこの問題、手をつけておりません。去年もお話ししましたように、なかなかむずかしい問題であり、いろいろな研究を重ねて去年やったわけです。ただ、去年もお答えいたしましたように、これで完全に解消しているかと言えば、解消しているというふうに胸を張ってはお答えできませんというふうにたしか答弁申し上げたかと思います。さらにいろいろ研究を重ねていかなければいけないというふうに考えているわけですが、ただ、私先ほども申し上げましたように、恩給でその年次別格差を言うならば、いまわれわれの頭の中にいっぱいなのはむしろ制度間格差であって、共済に足を踏み入れた方と恩給だけでやめられた方、これに大分大きな差がついている、これをどういうふうにとらまえて解決方法を得られるかどうか、これが実は私どもの一番の関心事でございます。
 それから、仮定俸給だけの問題ではございません。先ほどもちょっと出ておりましたが、私ども年数評価と申しております最短年限を超える一年ごとの評価が、恩給では百五十分の一に対して共済では百分の一・五というきわめてギャップがあるわけです。この差が年金額に大きく響いてくるということに着目いたしまして、ここ数年、今回も取り上げておりますし、いま御質問もちょっと出ておりました老齢者の加給、七十歳以上の方は三百分の二ずつアップして、百五十分の一ですが、これを十三年までつけるといったような措置を今回も行っております。これによって年数評価の点は大分共済に近づいてきたというふうに考えております。仮定俸給の問題、いろいろございますが、こういった点も含めてさらに研究してまいりたいと考えております。
#31
○小川(省)委員 いま御答弁にありましたように、格差があることはお認めのわけですから、ぜひひとつ検討をしていただきたい、このように思っております。
 次に、大蔵の主税局に伺いたいわけでありますが、公的年金や恩給はぜひひとつ課税の対象から外していただきたいということなのであります。
 言うまでもなく、退職後の生活の維持であり、長年にわたる掛金の納付による給付でありますから、現行七十八万ですか、非課税対象は七十八万だと思いますが、いま厚生年金も十万円年金と言われている時代でありますから、ぜひ年額百二十万までぐらいは非課税にしてほしいと思いますが、いかがですか。
#32
○梅澤説明員 年金に対する課税問題でございますが、御案内のとおり、わが国の現行の税制のもとにおきましては、年金のうち、いわゆる遺族年金の系統、それから障害年金あるいは廃疾年金と言われる系統、それからもう一つは国民年金法に言います福祉年金、この系統につきましては課税の対象といたしておりません。
 この制度の趣旨でございますが、それぞれいま申しました年金につきましては、年金を受けられる方の稼得能力と申しますか、税負担能力という観点から、いわば福祉的な見地から課税の対象にしていない、こういうことでございます。
 そこで、この系統の年金以外のもの、代表的なものといたしまして退職年金とか老齢年金と言われる系統のものでございますが、これにつきましては、年金という所得の性格上、税法上は給与所得として課税の対象になっているわけでございますけれども、これらの年金につきましても現在老年者年金特別控除という制度がございまして、先ほど委員が御指摘になりました七十八万円というのが、この所得控除の額でございます。したがいまして、そういう老人の受けられる年金について一体どういう具体的な課税になっているかと申しますと、いま申しました特別控除のほかに、冒頭に申し上げましたように、給与所得としての給与所得控除がございますし、それからその他各種の人的控除が働いてまいります。それから老年者控除という制度も別個に働いてまいります。したがいまして、課税最低限、つまり課税される最低限の金額というものがどうなるかと申し上げますと、老人御夫婦の場合、現行の制度で年間二百十九万円までは税金がかからないわけでございます。これを現役の労働者と比較いたしますと、同じく現役の労働者で夫婦二人の世帯の場合は百十三万円以上について税金がかかるわけでございます。
 年金の課税をどういうふうに考えるかというのは、わが国の将来の年金制度を見ました場合に非常に大きな問題であるかと思います。現に、非常に年金制度が成熟化しておりますヨーロッパでは、年金の種類のいかんを問わずそこに所得の発生ありとして課税の対象にしておるわけでございますけれども、わが国の場合は、先ほど申しましたような系統の年金については非課税にいたしておりますし、いわゆる老齢年金につきましても、老齢者の方については特別の控除が働いておるということで、現役の労働者の課税最低限の大体倍の水準まで税金がかからないという現状でございますので、私どもはかなりの水準に現行の制度はあるのではないかと考えておりますので、御了解を賜りたいと思います。
#33
○小川(省)委員 私も、その辺のところの知識がないわけでありますからお教えをいただきたいのですが、そうすると、いまおっしゃるように、老夫婦は二百十九万円まで課税にならない。すると、七十八万というのは、たとえば老夫婦のうち夫の方が退職年金受給者である場合、妻は何らの年金も持っていない場合の課税最低限は幾らになりますか。
#34
○梅澤説明員 先ほど御説明申し上げました二百十九万円の内訳をざっと申し上げますと、基礎控除、これはお年寄りも若い者も所得控除の対象になるわけでございます。が、これが二十九万でございます。それから奥様の控除、これも同じく二十九万、これも老人も若い者も変わりないわけでございます。それから給与所得控除、これは最終的にはそれぞれの年収額によって控除の比率が決まっておるわけでございますけれども、そのほかに先ほど申しました老年者の年金特別控除、これも所得控除でございまして、七十八万円それから老年者控除というのが別にございまして、これが二十三万円、先ほどの二百十九万円というモデルで申し上げますと、給与所得控除が差し引き五十六万円控除されますので、年収額二百十九万以下の場合、つまり年金だけの収入が二百十九万以下の場合には税金はかから、ない、こういうことでございます。
#35
○小川(省)委員 すると、七十八万というのは何ですか。二百十九万までは税金がかからないということであれば、七十八万という数字は何になるわけですか。
#36
○梅澤説明員 非常に端的に御説明申し上げますと、二百十九万から七十八万と老年者控除の二十三万を引いていただきます。この二つを合わせますと約百万になりますけれども、その分だけが老年者の方に対する特別の控除である。そのほかの部分は、年寄りも若い者もこういう家族構成の場合は当然のこととして控除が働く、そういう仕掛けになっているというふうに御理解願ったらいかがかと思います。
#37
○小川(省)委員 わかりました。
 これと関連をするような問題でありますが、これはどこへ伺ったらいいかわからぬけれども、自治省なんでしょうか、被扶養者の所得の問題であります。
 被扶養者の認定基準における収入の限度額は、昭和四十九年四月で年額七十万円に引き上げられて、そのまま据え置かれているものと思うわけであります。不況とインフレが続く現在、実質的な価値は下落をしておりますし、最近の受給者の中には限度額七十万を上回る者がかなり出てきているわけであります。限度額を超えれば国民健康保険へ移動が行われるわけでありますし、問題はかなり発生をして生活を脅かされているケースが大変多くなっております。
 被扶養者認定の収入限度額を少なくとも百二十万ぐらいには上げる必要があると思うわけであります。お答えをいただきたいと思います。
#38
○塩田政府委員 被扶養者として認定されるためには、主として組合員の収入により生計を維持しているということが必要になっております。その生計維持要件の中の所得の限度額が現在、いまお話のございましたように、所得税法に規定する控除対象配偶者に係る取り扱いをしんしゃくいたしまして七十万円というふうに決まっておることは御指摘のとおりであります。この七十万円という限度額を上げるべきではないかというお尋ねでございますが、現在のところ、私どもは共済制度における相互救済の対象範囲としては一応妥当なものではないか、また他の社会保険制度との均衡という点から考えましても、地方公務員共済だけでこれをどうこうするというわけにもまいりませんので、いまのところそれを引き上げるということを考えてはおらないわけでございます。
#39
○小川(省)委員 いや、最近いろんなケースが発生をしているわけでありますが、年寄りが年金証書を持ったまま入院をしてしまった、それで、七十万を超えているために国民健康保険の方に移されてしまった、そこで多額の医療費の請求が来たというようなケースがあるわけでありますから、現状七十万という収入の基準は、私はどうしても低いというふうに思っているわけであります。そういう意味では、やはりこれは検討に値をすることではないか、こういうふうに思いますが、一応妥当なものであるというような根拠といいますか、そんなことはないんじゃないかというふうに思いますが、いかがですか。
#40
○桑名説明員 ただいま先生から御指摘のありました生計維持要件になっております。十万という所得の根拠でございますが、この七十万という根拠は、先ほど部長から説明申し上げましたとおり、所得税法の二条の規定によりまして控除対象配偶者になります所得金額が二十万円でございまして、同様に所得税法の二十八条によりまして所得控除されますのが、収入から五十万を控除することに規定をされておりまして、その五十万円と二十万円を勘案いたしまして七十万円というふうに決めているわけでございまして、所得税法等の取り扱いを参酌して決めているわけでございまして、共済制度独自で解決できる問題ではないのではなかろうかという感じがいたすわけでございます。
#41
○小川(省)委員 私は、共済制度独自で解決できる問題とは思っていないわけでありますが、やはり七十万という額が確かに低過ぎるという考え方を自治省にも持ってもらわないとなかなか実現できないわけでありますから。七十万という額が妥当であると思っているわけですか。
#42
○塩田政府委員 いまの時点では他の社会保障と均衡がとれておりまして、先ほど申し上げましたように、地方共済だけでどうという問題ではございません。ただ、お話しのように、四十九年以来の数字でございますから、こういったものも逐次改善されていくべきものであろうというふうには考えますので、そういった努力はいたしますけれども、地方共済だけでできる問題ではないということはひとつ御了解いただきたいと思います。
#43
○小川(省)委員 私は、地方共済だけでできる問題じゃないということは百も承知しているわけで、他の制度と均衡がとれていることは決まっているわけですから、当然なんです。ところが、先ほど申し上げたようなかなりひどい事例がたくさん至るところに出てきているわけでありますから、その点についてそういう声を上げていただいて、四十九年四月に決めた七十万という数字をやはり上げるようにしていかないと、社会問題として一つ取り上げられるようなケースになるのではないか。お年寄りが後生大事に年金証書を抱えたまま入院をしているなんというケースはたくさんあるわけですから、そういうことがありますので、ぜひひとつ自治省からでも声を上げていただきたい、こういうことをお願いいたしておきたいと思います。
 次に、特定事務従事者、二年前ですか、改正をいたしました特定事務従事者に準ずる臨時職員や非常勤職員の職員期間を持つ職員の問題であります。更新組合員のこれらの問題は大方片づいたものと考えますが、特定事務従事者に準ずる砂利や砂を食っていたような非現業の職員の問題やあるいは婦人相談員の問題、新法施行以降に雇用されていて、新法施行以降に組合員になった者の取り扱いがいまだにはっきりしていないと思うのであります。自治省はけりがついたというふうにお思いでしょうが、東京都を初めとして六都の関係にはかなりの職員がいるようであります。年はとってくる、年金はつかない、やめるにやめられないというようなこれらの職員に対して、特別な恩情をもって処していくことが必要だというふうに思うわけであります。前向きに対処をして、検討をしていただけることをお約束していただけますか。
#44
○塩田政府委員 お話しの特定事務従事者の問題の解決によりましてこういった問題がすべて終わったというふうに思っているわけではございませんで、いろいろ似たようなケースで問題のあることは承知いたしております。
 しかし、そこのところがなかなか実際には、どこまで取り入れるかということがむずかしいわけでございまして、申し上げるまでもないことですけれども、いわゆる継続的な雇用関係ということが基本になっておりますし、臨時職員の場合は、やはり少なくとも最初は短期間の在職をたてまえとしておるわけでございますから、その意に反して掛金の徴収をなされるというようなことにもなりかねませんし、どこまで、どういうふうに拾っていくか、なかなかむずかしい問題でございます。
 広く、臨時職員になったときにすべて組合員として扱うということは、私どもきわめて困難であろうというふうに考えておるところでございますが、一方、特定事務従事者の問題によってすべてが解決したと思っておるわけでもございませんので、そこら辺は具体のケースについて検討していくことは検討していかなければならぬというふうに考えておりますが、いま申し上げたような基本的な原則も一方ございまして、なかなかむずかしいということでございます。
#45
○小川(省)委員 新法の施行時に一つの時期を置いているわけですね。私は、新法施行以降に組合員になったこういう者を救済していかないと、こういうケースが後を絶たないのではないかというふうに思っております。現状、組合員であれば、新法施行以前のいわゆる非常勤や何かの期間であっても、これは救済をしていくのに別にむずかしいことはない、組合員であるということを基本にして、そして検討をし直す必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。
#46
○桑名説明員 特定事務従事者の資格期間算入の規定が設けられたのが五十年でございますが、その当時の考え方といたしまして、終戦直後の地方公共団体の特殊な雇用条件によりまして、たとえば地方財政的にPTAで給食婦を雇用しておったというような特殊な雇用条件の者を救済する措置でこの制度がとられたわけでございます。その後、地方公共団体の財政も健全化をしてまいりまして、そういう雇用条件の地方公共団体は数少なくなったものと理解しておるわけでございまして、その当時考えましたのは、終戦後のそういう雇用条件を背景といたしまして、いわゆる更新組合員、施行日前にそういう状態にあった人で新法施行の三十七年十二月一日以降にまたがった更新組合員についての規定を導入したわけでございますが、いま先生が御指摘のように、三十七年十二月一日以後にそういう状態になった職員については、地方公共団体の現在の雇用条件からして数が多くないと思いますし、また、あったにいたしましても、特定事故従事者の制度自体が十五年以上なければいけないわけでございますので、三十七年創設後まだ十五年たったばかりでございますので、そういう方たちが、もしこの制度を適用するといたしましても、その資格要件が発生するのはまだ大分先でございますので、今後の検討課題とさせていただきたいと思っているわけでございます。
#47
○小川(省)委員 いま桑名課長が言ったように、確かに更新組合員ではない方々の問題でありますから、そういう点で、これらの人たちが現在組合員であって何ともできないということではまずいので、ぜひ検討していっていただきたいと思います。
 そこで、この際に十五年特例年金を実施をしてこれらの人たちを救済していく方途はとれないのかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
#48
○塩田政府委員 先生よく御存じのように、現行の公的年金制度は、特殊な場合は別でございますけれども、すべて二十年――国民年金は二十五年でございますが、二十年以上ということになっております。そういう形で制度的に統一されております。したがいまして、地方公務員共済制度におきまして受給資格の期間を特例を設けるということは、これはやはり他の年金制度との均衡という問題もありましょうし、また組合員の掛金にもはね返ってくるという問題もございますので、私ども現段階においてたとえば十五年年金というようなことを考えることは困難であろうというふうに考えております。
#49
○小川(省)委員 十五年特例年金を考えない。考えないなら考えないで結構でありますが、いま申し上げたような特定事務従事者に準ずる者の救済措置をぜひ検討をしてもらいたい、こう思いますが、いかがですか。
#50
○塩田政府委員 御指摘の問題は、私ども基本的には通算年金制度で解決されるべき問題ではないかというふうにも考えられるわけでございます。したがいまして、自治省といたしましては他の公的年金制度あるいは通算年金制度といったような動向には十分注意しながら、いま御指摘の問題に対処していきたいというふうに考えております。
#51
○小川(省)委員 ぜひひとつ検討をしてもらいたいと思います。
 次は、恩給局になるのだろうと思うのですが、現在四半期ごとの支給をやっているわけでありますが、これを毎月支給に改めてほしいという要望があるわけであります。人員の面や人手間の面で毎月支給というのは無理かとも思いますが、せめて隔月というか一カ月置きぐらいの支給にしていくことはできないのかどうか。額が余り少ないのでだめなのかどうか、隔月支給ぐらいにはできないのか、お伺いをいたしたいと思います。
#52
○手塚説明員 これは恩給だけの問題ではございません。私どもの方、確かに現在三カ月ごと年四回の支給をしているわけでございます。これを可能ならば毎月という御要望、確かにわからないではないのですが、ただ御存じのように、私どもの方実は裁定庁ということで、支給庁は郵政省が行っているわけでございます。私どもの方で勝手にどうこうというのはできないわけなんですが、ただ郵政の方も、実は私どもの方だけではなくていろいろな年金がございまして、これを扱っている。それを調整しまして、支給月も変えたりして行っているというのが実は現状でございます。したがって、現在の四回を六回、すなわち五割ふやすということになりますと、端的に荒っぽく言えば、業務量が五割ふえるということで、郵政省としてもなかなかむずかしい問題ではないかというふうに考えているわけでございます。
#53
○小川(省)委員 かなりむずかしい問題であろうと思いますが、ぜひひとつそういう声があることもよく承知をして対処をしていっていただきたいと思います。
 また、恩給、年金に寒冷地加算をつけてほしいという声があるわけであります。現職のときは寒冷地給が加算されているわけでありますから、この要求というのは自然の声なんではないかというふうに思いますが、いかがですか。
#54
○手塚説明員 これは恩給の性格論にもなりかねないものでございます。恩給も生活保障ではないかという御質問も受けますが、これは残念ながら私どもの方は生活保障と必ずしも理解してないわけでございます。短い方には短いなりに遇するということをやっているわけでございまして、それで食べていけるとかいったようなことは残念ながら恩給の性格上ちょっと考えられない。地域手当的なものをそういった恩給に取り込むことは可能かと言いますと、これはなかなかむずかしいのではないか。現職の場合には、やはりそこに勤務する必要がある、いわば義務的に勤務するということに着目をして、その地域の特性に応じた地域手当的なものを出しているのだと思いますが、退職者になりますと、現実にその寒い地域で生活をしておられる方はいろいろ費用がかかるというのはわかりますが、国から見てそこに勤務しなければいけないといったものとはちょっと事情が異なってまいりますので、そういった方々に特別な措置をするということになりますと、恩給の性格上なかなかむずかしいのではないかというふうに考えております。
#55
○小川(省)委員 この論議はかみ合いそうもありません。やめておきます。
 続いて、短期給付について若干お尋ねをいたしてまいりたいと思っております。
 最近政府は、医療及び年金制度の基本的見通しと言いながら全面的な再編成を行おうとしているわけでありますが、結果としては受益者負担の増大を強いてくるのではないかというふうに思っております。深刻な長期不況のわが国経済の中で、ひとり医療費のみが上昇を続け、とりわけ本年二月からの再引き上げで、昭和五十三年度の短期経理は組合員給与の伸び悩みと相まってその財政状況はきわめて深刻なものとなっております。このような事態は、いわばわが国における医療行政施策並びに経済政策の破綻に起因をするものではないかというふうに考えます。
 そこで大蔵省にお尋ねをいたしますが、政府管掌健康保険と同様に、共済組合の短期給付に対しても国庫負担の措置を導入していくことが必要ではないかというふうに考えますが、いかがですか。
#56
○山崎説明員 国庫負担のあり方につきましては、先ほど長期の年金の関係で申し上げましたように、いろいろの議論があるところでございますが、いろんな保険料だけでは社会的に要求される最低限度の生活保障ができないとか、あるいは被保険者の範囲が低所得者に及ぶとか、それからその事項が被保険者や事業主だけに負担させるのは必ずしも適当でないような場合に、しかも社会保険全般における緊急度に応じまして決められるということを先ほど申し上げましたが、共済組合の短期給付の場合におきまして、国民健康保険やあるいは政管健保と比較いたしまして、給付あるいは保険料からいたしまして必ずしも国庫負担を導入しなくても現在でバランスしている、かように考えております。
#57
○小川(省)委員 私はバランスしているとは思わないのでそういう質問をしたのですが、まあいいでしょう。
 掛金率の上昇に伴って掛金額が上昇をしてきておりますので、労使の折半というのを改めて、この比率を六対四なり七対三なりに変更していくおつもりはないのか、重ねて伺います。
#58
○桑名説明員 短期給付に要する費用の負担のあり方の問題でございますが、一部の方々からその負担を折半でなくて、たとえば七対三で負担をしてほしいという御要望のあることは承知をいたしているところでございます。しかしながら、社会保険全般を通ずる基本的な問題といたしまして、社会保険の負担は労使折半で負担するのが原則であるように伺っておりますし、また、かつて社会保障制度審議会の答申等でも、保険の負担は労使折半でやるのが適当であるという旨の御答申も出されていること等から考えまして、その負担割合につきましてはやはり労使が折半で負担するのが基本的な考え方ではなかろうかという感じをいたしているわけでございます。
#59
○小川(省)委員 財政の現状あるいは組合員の負担能力の限界等の見地から、短期掛金率に千分の四十五の上限を設定をして、これを超える部分については、地方公共団体の負担として国が財政措置を行うこととしたらどうかと考えますが、いかがですか。
#60
○塩田政府委員 すでに御案内と思いますが、千分の百を超えます場合に五十一年度からいま御指摘のありましたような措置をとっております。これは地方公務員関係独自の措置としてとっておりますが、いま御指摘の千分の九十でどうかというお尋ねでございますが、ただいまのところ私どもは千分の百という従前の線でしばらくはまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#61
○小川(省)委員 私、いま大蔵省に聞いたのだけれども、いま申し上げたことに関連をして、地方公共団体の場合も法定給付の所要財源率が一定率以上の組合については地方公共団体の補助金による補てん措置を講じておりますが、国家公務員共済組合の場合はどうでしょうか。
#62
○山崎説明員 国家公務員の共済組合の場合におきましては、御指摘のように、私どもの短期給付の悪化に伴いまして法定給付だけの掛金で千分の五十を超える組合がございます。林野庁の共済組合でございますが、その共済組合につきましては掛金を千分の五十にとどめまして、その不足予定額につきまして最大限の経営努力と申しましょうか、そういったものを収支改善を図ることを前提にいたしまして臨時的に補助金を出している次第でございます。しかしながら、この措置につきましては、実は林野庁の共済組合自身が他の共済に比べまして財政的に非常に脆弱なものになっているわけです。たとえば被扶養率を見ましても、国共済全体の平均が一・六三人でございますが、林野庁は二・二六というように、あるいは組合員の年齢構成が非常に高いとかあるいは平均俸給が低いとか、こういったいわゆる特殊な事情がございます。そういったことに着目いたしまして、実は臨時的に補助金を出しているわけでございます。ただ、これは法定化されているという意味のものではございません。
#63
○小川(省)委員 いま臨時的に措置をしていらっしゃるということでありますが、同様の措置を講じているわけですね。そうすると、健保組合との均衡からもこの措置をルール化するというか、臨時的な措置ではなくて法定化をすべきであるというふうに思いますが、いかがですか。
#64
○山崎説明員 組合員の掛金についての上限の設定ということを法定化しろという御質問でございますけれども、私どもの共済組合というのは実は各省庁に分かれて二十五組合ぐらいあるわけでございますけれども、現在千分の三十二から千分の五十というように、掛金に各省庁の共済組合で格差があるわけでございます。実はこの格差をそのままにしておきまして上限の設定、法制化ということには非常に問題があろう、事業主が同じ国であるというところに着目いたしますと、やはり共済組合間の財政調整の問題が一つ起こってくるかと思います。さらには、共済組合が現在のように各省庁に分かれていいのかどうかという問題も検討されなければならないと思います。さらに、こういったものがたとえばいろいろ検討の結果仮に出たといたしましても、さらにその上限をどこに決めるか。現在のように、健保と共済では掛金の基礎になる俸給と申しますか、基礎になる給与のとり方に差があるわけでございます。私どもは本俸をとり、健保は標準報酬をとり、さらにはボーナスまで含めて保険料を取っているということもございまして、なかなかその上限の率そのものも相当の検討の期間を要すると考えているわけでございます。現在、医療保険制度の問題についてはいろいろと厚生省等も検討している最中でございますので、それらを十分に見きわめながら検討してまいりたいと考えております。
#65
○小川(省)委員 法定化をするというのは困難だということはわかりました。それなちば、いま林野庁共済組合にとっている制度というのはルール化をしたものだと考えてよろしいか。
#66
○山崎説明員 先ほども申し上げましたように、林野庁の共済組合につきましては、他の共済組合にない財政的な脆弱なものがあるわけでございまして、そういうものに着目いたしまして臨時応急的に私ども考えて補助金を導入したわけでございまして、実はこれをルール化するというふうな考えはなく、むしろ医療保険全般の問題といたしまして医療費全体の問題をいま政府全体といたしまして検討している段階にあるわけでございます。
#67
○小川(省)委員 ルール化もしていないということなんですが、それならば、じゃ仮に農林省の共済組合に同じようなケースが出たらどうなりますか。
#68
○山崎説明員 私ども共済組合を預かる者といたしまして、できるだけ医療費が増高しないように企業努力をしてまいりたいと考えております。不幸にしてそういう事態が起こった場合には、その時点でもう一度さらに検討をさせていただきたい、こういうふうに考えております。
#69
○小川(省)委員 しかし、林野庁の共済組合にとったわけですから、国の共済組合幾つあるかわかりませんが、他のところで同じようなケースが発生した場合には、林野庁に準ずる措置をとらざるを得ないわけではないでしょうか。
#70
○山崎説明員 確かに先生おっしゃるように、一つの例といたしまして林野庁を千分の五十ということで措置したわけでございますので、その時点になってやはり林野庁と同じような特殊な事情があるとか、あるいは企業努力といいますか経営努力というものを前提として、いろいろな視野から検討した上で今後十分に検討してまいりたい、かように考えております。
#71
○小川(省)委員 あなたの口からルール化したとかあるいは法定化に近いような措置だとは言えないのかもしれないけれども、林野にとっているわけですから、ほかでも発生をすれば当然同じような措置をとっていかなければならぬことは、これは自明の理でありますから、そういうことをお進めになるのだと思いますが、わかりました。
 そこで自治省にお聞きをいたしたいと思っていますが、短期給付の掛金率は昨年度よりさらに上昇傾向にあるわけであります。昭和五十三年度の財源率の設定について自治省はどのように各単位共済を指導をしてきたのか、その結果はどうなっておるわけですか。
#72
○塩田政府委員 五十三年度の財源率の設定に当たりまして、次のような要点で指導をいたしたわけでございます。
 まず第一点は、法定給付に係る財源率が、法定給付分だけですが、千分の百を超えるということが見込まれる場合には、千分の百に調整することができるということにいたしました。この場合、もちろん前提といたしまして、いろいろ給付費の増加の抑制のための努力をしていただく、あるいはまた家族の療養費の付加金の控除額を三千円にするというふうに条件はつけておりますけれども、基本的に、まず千分の百を超える場合には千分の百に調整するというのが第一点。
 それから、千分の百に達しない、以下の場合でありましては、収支の均衡を得るに必要な財源率を設定するわけでございますが、個々の団体によりまして、千分の百は超えないけれども財源率そのものの引き上げ幅が非常に大きいという場合もあり得るわけでございます。そういう場合には、負担の軽減を図るために不足金補てん積立金の取り扱いについて特例を認めますというようなこと、あるいは医療費の増高対策のための内部努力をしておるわけでございますが、その点につきまして原則は過去三年の医療費の増高の傾向で予算を組むということにしておりますけれども、内部努力の実績が上がっているという場合には、その実績を考慮した医療費の見込みをしてもよろしいといったようなことを指導いたしたわけでございます。
 その結果を申し上げますと、地方職員共済組合の方はまだ最終的な決定をしておりませんので、現段階では前年どおりの形になっておりますが、市町村の共済組合につきまして申し上げますと、平均で五十二年度が千分の八十八でありましたものが八十九・六になっておるわけでございます。その内容を個々に分けてみますと、財源率を下げた組合が五組合ございます。それから、財源率を変更なし、前年と同じとしましたものが二十八組合ございまして、残りの組合は財源率を上げたというわけでございます。その上げた組合の上げ方の平均は五・六四ということになっております。
#73
○小川(省)委員 指導のよろしきをお願いをしておきたいと思います。
 そこで、短期給付の単年度収支の原則は理解できないわけではありませんけれども、最近のような経済情勢の見通しが困難な時代においては、この原則をそのまま適用することはむしろ妥当性を欠くものではないかというふうに思われますので、複数年次的な処理を認めていくべきではないかと思いますが、いかがですか。
#74
○塩田政府委員 先生よく御存じのように、短期の場合、給付事由が発生した都度給付を行うという性質のものでございますから、短期間に均衡を図るということがこれはもう当然の前提でございます。もしそうしなければ、組合員の世代間の負担の不公平という問題も起こりますので、原則的に複数年次で考えるべきものでなくて、単年度で収支の相等を図るということ、この原則を私ども変えるわけにはいかないというふうに存じております。しかしながら、御指摘のように、単年度におきます収支の見込みが最近のような情勢でございますと、非常に困難になるという事情がございますので、昭和五十三年度の財源率の設定に当たりましては、過去におきます給付の実績を詳細に分析いたしまして、実質的に単年度における収支の均衡を図るというような形で努力をしたわけでございます。
 このようにしましても、昭和五十二年度に多額の繰り越し赤字を生じておる、そうしてそれを五十三年度に単年度で解消することが困難であるといったような組合もございますので、そういった組合につきましては、健全な再建計画が出されるという前提におきまして、複数年次で赤字を解消するような措置も考えられるということで、そういう措置もとったわけでございます。
 繰り返して申し上げますと、原則を変えるわけにはいきませんが、実情に応じた対応策は個々の組合によりまして指導していきたいというふうに考えておるわけでございます。
#75
○小川(省)委員 ぜひ実情に応じた対応策を重点にしながらとっていっていただきたいと思います。
 問題は変わるのですが、療養の給付として出産給付を新設をしてほしいという声がありますが、新設をしていくことはかなりむずかしいですか。
#76
○塩田政府委員 そういう声をよく聞くわけでございますが、もう御承知のように、この医療給付というものがそもそもやはり病気または負傷ということを保険事故としておる給付でございますから、いわゆる正常な出産でございます限り、それを医療給付として認めるわけにはいかないというのが現在の共通する原則でございまして、この原則を変更するということは私どもは適当でないというふうに考えております。
#77
○小川(省)委員 出産費及び配偶者出産費を現在の実情に合わせて二十万円にしてほしいという声があります。現在、大体組合員の収入の一カ月分になっているのだと思いますが、もう少し引き上げるわけにはまいりませんか。
#78
○桑名説明員 出産費なり配偶者出産費につきましては、健康保険制度の改正に準じまして昭和五十一年度から最低保障額を大幅に引き上げられまして、現在十万円にしているところでございます。したがいまして、本人であれば一月分、配偶者の出産であれば本人の半月分の給料の額が出るのを、最低保障額といたしまして十万円保障いたしているわけでございます。これらの法定給付のほかに、各共済組合の財政状況によりまして付加給付を実施している組合も数多くございまして、これらの法定給付それから付加給付を合わせまして、実質的には実勢に見合った給付がなされている仕組みになっているものと考えているわけでございます。
 なお、現在公的の医療機関における出産費の費用等とも考え合わせながら、また他の社会保険制度との均衡も考慮して、御指摘の点は十分検討をしてまいりたいと思っております。
#79
○小川(省)委員 現在市町村の職員にあっては、約三十三万七千人が健康保険の適用職員で、八十五万人が共済組合の適用職員だと言われておるわけであります。自治省はこのままで手をつけないつもりなんですか、それとも何らかの指導方針をお持ちですか。
#80
○塩田政府委員 御指摘のように、市町村の職員でありながら共済の短期の方と健保の方がおられるということはそのとおりでございます。これは非常に沿革がある問題でございまして、いま私ども直ちにこれをどうこうということは考えておりません。
#81
○小川(省)委員 いま掛金の負担割合を見てみますと、全部の健康保険ですね、千六百組合の平均では四十三対五十七、都市健保では四十七組合の平均で三十一対六十九になっているわけであります。いずれも組合員の負担が少額であるわけであります。御承知のように、共済は五十対五十の折半ですが、職員負担の不均衡をどうするつもりですか。
#82
○塩田政府委員 まさに御指摘のような問題があるわけでございます。どうするかというお尋ねでございますけれども、基本的に私どもフィフティー・フィフティーであるべきだというたてまえで、共済の場合は当然それを守っているわけでございますが、健保におきましても、先ほどのお尋ねの際に福利課長からお答えを申し上げましたように、社会保障制度審議会の答申等を見ましても、原則は折半であるべきだというのがたてまえでございまして、厚生省もそのような指導をしておられるわけでございます。したがいまして、非常にむずかしい問題でございますけれども、私どもはむしろ折半の方向に厚生省の方の御指導をお願いしたいというふうに考えておるわけでございます。
#83
○小川(省)委員 健保組合の上限は御承知のように四十ですね。共済についても当然負担割合を変更すべきだし、上限を設けるべきだ、こういうふうに思いますが、いかがですか。
#84
○桑名説明員 御指摘のように、健康保険組合における被保険者の掛金の上限が千分の四十と法定されているわけでございますが、これは標準報酬を基礎といたしまして、その千分の四十でとめているわけでございまして、共済組合の組合員の負担は、組合員の給料の本俸を基礎といたしまして、それに財源率の掛金割合を掛けたものが掛金として徴収されているわけでございます。したがいまして、標準報酬制度に含まれている諸手当とそれから本俸との開きを換算いたしますと、健康保険組合における千分の四十に相当するものとして、共済ベースに直しますと千分の五十に相当するものと考えられるわけでございます。したがいまして、先ほど来申し上げておりますような法定給付だけで千分の百というような基準を設けたのもそこに根拠を置いているわけでございます。
#85
○小川(省)委員 健康保険制度の抜本改正について厚生省にお尋ねをいたしたいと思います。
 健康保険制度の抜本改正の検討で、付加給付の廃止を打ち出しているようでありますが、互助制度が代替をするとしても、それが法律上の制度でない以上、実質的に組合員の給付の低下を招くのではないかと思いますが、いかがですか。
#86
○小島説明員 お答え申し上げます。
 現在健康保険制度の抜本改正につきまして、社会保険審議会、社会保障制度審議会に御諮問申し上げておりますが、その一環といたしまして、いまお尋ねの付加給付の廃止という考え方を打ち出しております。これは、皆保険下におきまして給付の平等を図るべきであるという基本的な理念に基づくものでございまして、また実態といたしましても、今回の改正によりまして、主たる給付でございます医療に関する給付につきましては、従来の何割給付というような考え方を改めまして、世帯単位に家計の破綻を来さないような負担の限度にとどめようという考え方から、現在の案では、一応月単位の負担の限度額、どんなに金のかかる病気につきましても二万円、それから年単位では一世帯当たり十二万円、月平均では一万円という限度額に抑えるという仕組みもとっております。したがいまして、医療に関する給付につきましては、本人も家族も給付の仕方を全く平等にする考え方でございますので、従前のような付加給付の必要性はなくなるんじゃなかろうかという考え方にも基づいております。また、現金給付に着目してみましても、先般お願いいたしました健康保険法の改正によりまして、傷病手当金の給付期間が六カ月から一年半に延長されまして、障害年金に接続するというような仕組みをとられました。また、今回の改正によりまして、分娩費あるいは埋葬料等の最低保障額等につきましては、実勢価格に応じまして直ちに改定できるというような仕組みを組み込もうと考えておりますので、付加給付の意義というものはきわめて薄くなるというふうに考えております。
#87
○小川(省)委員 次に、被用者医療保険間の財源調整の構想についてお聞きをしたいわけでありますが、共済組合では総合的保険の特色を生かして費用負担の増加を抑制する内部努力をしておるわけでありますが、財源調整はこのような内部努力を損なうことにむしろなるのではないかと思いますが、いかがですか。
#88
○小島説明員 健康保険組合制度のメリットの一つといたしまして、共済組合と同様に非常に経営努力が費用負担に反映する、あるいは組合員の直接参加ができるというようなところが大きなメリットとされております。それは事実でございますが、現在組合間におきましても、相当程度の財政格差が出てきております。たとえば一番保険料の負担の少ない組合、直近の例で申し上げますと、千分の五十六ぐらいでございますが、すでに上限の九十に達している組合が約百を数える状態になっております。九十までしか取れないわけですが、それでもなおかつ実際に法定給付に要する費用だけを保険料で賄おうとしますと、千分の百五十ぐらい取らなくちゃならぬというような組合も出てまいっております。このような財政力格差と申しますか、そういうところの実態を見ますと、なるほど先生御指摘のように、同じような規模の組合、同じような条件の組合でも相当保険料負担の違うところがございます。これは経営努力のあらわれだと思いますが、このような全体をマクロと見まして大きな差が出てきますのは、一つには組合員の年齢構成の差、平均年齢が高いとなりますと、どうしても医療費がふえます。あるいは平均標準報酬の低さというような構造的な要因による分野が非常に多かろうと考えておりますので、これらにつきましては、負担の公平を図る意味においても、まず財政調整ということにどうしても取り組むべきではなかろうか。健保組合制度を健全にするためにもぜひ必要なことだと判断している次第でございまして、今回考えております財政調整の仕方といたしましては、経営努力を阻害することのないような方法をとることにしております。
#89
○小川(省)委員 財政調整の構想、大変結構なんでありますが、ぜひひとつ経営努力を損なわないような方法で、まあむずかしいと思いますが、いまも言われるような方法でぜひお願いをいたしたいと思っています。
 さて、自治省に伺いますが、共済組合における組合員の住宅資金等の貸付金の利率の現況はどうなっておりますか。
#90
○桑名説明員 組合員に対する住宅貸し付けの貸付金利は、五分七厘六毛でやっております。これは各組合がそれぞれ定款その他によって規定をすることになっておりますが、現在地方公務員の共済組合につきましては、すべての組合が五分七厘六毛となっております。
#91
○小川(省)委員 五分七厘六毛だそうでありますが、最近の低金利時代に即応してこの金利をもう少し下げることができないのかどうか。
#92
○桑名説明員 御案内のように、共済組合の住宅貸し付けの原資となりますのは年金の積立金でございまして、長期給付の年金の積立金は五分五厘以上で運用しなければいけないわけでございます。したがいまして、住宅貸し付けの貸付金利の五分七厘六毛と五分五厘との差でその貸し付けの事務費を賄っているわけでございまして、金利が下がっている現時点におきましても、いま直ちに住宅貸し付けの金利を下げるということは事務費との見合い等からいたしましてむずかしい問題ではなかろうかという感じがいたす次第でございます。
#93
○小川(省)委員 少なくとも五分か五分五厘くらいにはやるべきだと思うのですが、五分五厘以上で運用するということでありますが、二厘六毛の事務費がかかっているわけですが、これをもう少し減らすように、さらに努力をお願いをいたしたいと思っております。
 次に、地方公共団体における厚生制度の実態についてでありますが、厚生制度というのは地公法四十二条に定められているにもかかわらず、互助会または共済組合に任せっ放しというのが現状の実態だろうと思うのです。自治省はことしの次官通達の中には厚生の問題を取り入れるというふうなお話でありますが、早急に地方公共団体の行うべき厚生制度の範囲や基準を定めてこれに基づいて具体的計画を樹立をして実施させるような指導をすべきではないかと思いますが、いかがですか。
#94
○塩田政府委員 御指摘の地方公務員法四十二条に基づく職員厚生の問題でございますが、いまもお話のございましたように、地方自治体当局、それから互助会あるいは共済組合、それぞれいろんな形でやっておりまして、これがまた各団体間にばらつきがあるというのは事実でございます。
 これをどういうふうに指導していくか、非常に苦心をしておるところでございますが、具体的にこういうところまでは当局でやるべきだとかいう具体の基準となるべきものを何かつくれるならばつくりたいということで考えておるわけでございますけれども、実際問題としてなかなかむずかしゅうございます。これは引き続き検討課題として努力していきたいと思っておりますが、いまお話がございました当面の措置としましては、近く出すことを予定しております財政運用通達の中にもその趣旨をうたいましてその重要性は強調していきたい、具体の基準については今後の課題として引き続き検討させていただきたい、こういうふうに考えております。
#95
○小川(省)委員 いずれにしても、互助会や共済組合に任せっ放しという状態はよくないわけですね。しかし、現状はそうなっておりますね。任せっ放しでいいと思っていますか。
#96
○塩田政府委員 決していいと思っているわけでもございませんし、また任せっ放しになっておるわけでもなくて、各団体それぞれの御努力はしていただいておると思うのですけれども、実情は先ほど申し上げましたようにばらばらであり、非常にばらつきがあるということで、この辺は何とかいたしたいというふうに考えておるわけでございます。
#97
○小川(省)委員 地方議会議員の年金について若干お伺いをいたしたいと思います。
 いま都道府県議会議員の報酬の大体の平均はどのぐらいですか。
#98
○塩田政府委員 約四十六万円でございます。
#99
○小川(省)委員 今回掛金及び給付額の算定の基礎となる給料の最高限度額が三十六万から三十八万に引き上げとなりました。これは地方議会議員の年金にも適用されるというか、定款の変更でやられていくんだというふうに思いますが、私はこの際、都道府県知事等三役及び地方議会議員の最高限度額をさらに引き上げるべきが妥当だと思っているわけであります。特に議員年金は共済組合法の中に置かれてはおりますが、すべてが定款で定めるという別なものではないかというふうにも思っておりますが、いかがですか。
#100
○塩田政府委員 いまのお尋ねは、知事あるいはその他の特別職あわせて三十八万円の限度額を引き上げて実勢に合わせたらどうかという御趣旨かと思いますが、今回の三十六万円が三十八万円に上がったということは、すべての共済におきまして共通の限度額でございまして、それを地方団体の議会議員あるいは知事その他の特別職だけ引き上げるということは私ども適当ではないというふうに考えておるところでございます。
#101
○小川(省)委員 地方議会の議員の年金というのは、この共済組合法の中に決まっていますけれども、定款によってやっていくわけでしょう。で、一般職と通算になるわけではないですよね。そういう意味では、私はやっぱり互助年金から出発をした別個のものだというふうに考えていますので、少なくとも平均が四十六万ならばそれに合わせるぐらいの努力をしていくべきではないかと思いますが、定款変更の際に三十八万を上回ることはできないのですか。
#102
○塩田政府委員 おっしゃいますように、定款で自主的に決めていくことになっておるわけでございますが、この制度、互助年金としてスタートをしながらも、御承知のように、四十七年以降は公的資金も入れておるわけでございます。そういう限りにおきましては、やはり広い意味の社会保険制度の一環という、公的年金の一種ということに広い意味では当然なるわけでございまして、そういう性質を持ちます以上は、やはり下限の方は引き上げる、上の方は一定の上限を設けて抑えていくということは、これはやむを得ないことではないかというふうに考えられますので、定款で自主的に決めるというたてまえにはなっておりますけれども、私ども、三十八万円というような統一した線でやっていっていただきたいというふうに考えておるわけでございます。
#103
○小川(省)委員 三十八万を引き上げられるような努力をぜひお願いをいたしたいと思っています。全国の地方議会議員からもかなり強い要求があるというふうに思っておりますが、ぜひ御検討をいただきたいと思います。
 最後に、質疑をお聞きになっておられた大臣に若干の点について所見のほどを伺いたいと思うわけであります。
 その一つは、老齢加算の不均衡の問題であります。旧年金条例の適用期間以外の職員期間を認めていく問題であります。廃疾年金や遺族年金と同様にやるように検討していただけないものでしょうか。七十歳以上の老齢者の切なる願いでありますけれども、いかがでしょうか。
#104
○加藤国務大臣 老齢年金の支給につきましての期間の計算につきましては、先ほど来御質疑がございまして、また部長が答弁をいたしましたように、廃疾年金と遺族年金につきましては特例処置と申しますか、その処置がなされておるのでありますけれども、私はこれは生活実態を踏まえての特別の処置がなされておる、かように理解をいたすのでございます。がしかし、その他の面にも範囲を広げてほしい、かような希望の強いことも承知をいたしておるのでございますから、先ほど部長が関係省庁とよく相談をしてみたい、かような答弁をいたしたのでございますけれども、私も同様な考え方を持っておりまして、関係省庁とよく相談をしてまいってみたい、かように考えております。
#105
○小川(省)委員 その二番目は、新法の施行以降に定数化をされた東京都等の非常勤、いわゆる臨時職員や非常勤の職員の問題であります。何らかの方法を講じて対処をしていただきたいというふうに思っておりますが、いかがですか。
#106
○加藤国務大臣 臨時職員なり非常勤の職員は実態がいろいろあろうかと思うのでございまして、この期間を共済年金に加算いたしますかどうかは、個々のケースを見て判断してまいらなければならぬ、かように考えるのでありますけれども、実態をよく調査いたしまして対処いたしてまいりたい、かように考えます。
#107
○小川(省)委員 最後に、被扶養者の収入限度額七十万円の問題であります。これは自治省だけで片づく問題ではないわけでありますが、先ほど私が例を申し上げたように、国民健康保険に移行をして被扶養者でなくなって病床に苦しむ人間がかなり増加をしてきているわけであります。そういう意味では、これは政府全体として検討をし直さなければならない問題だというふうに考えておりますけれども、折を通じてこの声をいろいろ反映をして、ぜひ実現の方向へ向かって努力をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
#108
○加藤国務大臣 被扶養者の対象になるかどうかの線を引きます。十万円の限度額でございますけれども、先ほども説明を聞いておりまして、所得税法等の関連もありますし、かつまた、他の共済関係に共通いたすことでございますから、自治省だけのことで取り運び得る問題ではございませんけれども、昭和四十九年以来七十万円で据え置かれておるのでありますから、この間に物価の変動等もございまして、七十万円が必ずしも現時点においては適当だとは考えられない点もございますから、各面にわたりましての努力をいたしてまいりたい、かように考えます。
#109
○小川(省)委員 ありがとうございました。終わります。
#110
○木村委員長 本会議終了後再開することとし、休憩いたします。
    午後零時二十一分休憩
     ――――◇―――――
    午後五時十分開議
#111
○木村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。和田一郎君。
#112
○和田(一)委員 それでは数点にわたって質問をさせていただきます。
 最初に、厚生省の方にお伺いいたしますけれども、わが国のいわゆる老齢化のスピードは急速に高まっております。将来年金を受けるため現在積み立てを行っておりますけれども、著しい老齢化によって積立金では年金を支払うことが不可能な状態になるときもそう遠くはないと思います。また、一方において、国民年金、厚生年金、共済年金等、異なった年金制度が分立していることなどを考えたとき、わが国の年金制度の抜本的改革を行わなければならないが、この点に対する見解をまず伺っておきたい。
 もう一つは、ここ数年来公務員関係共済制度について関係閣僚会議を開くことが要求されておりますけれども、この点についても伺っておきたいと思います。
#113
○塩田政府委員 いまのお尋ねの後段の部分についてお答えいたします。
 公務員関係の共済制度に関します閣僚協議会の設置についてのお尋ねでございましたわけですが、この点につきましては、去る七十二国会におきまして衆参両院の地方行政委員会の附帯決議もいただいておりまして、関係機関と協議をしてきたわけでございますが、近い将来に年金制度の抜本的改革を行うべきだという御承知のような各種審議会の答申等も出ておりまして、単に公務員の共済関係だけで閣僚協議会を設置することはかえって問題があるのではないかということでございまして、現在各種審議会の答申あるいは建議、そういったことを十分検討の上で、附帯決議の御趣旨に沿うように努力していきたいと考えております。
#114
○加藤国務大臣 ただいま御指摘がございましたように、わが国の人口構成は高年齢化が進んでまいっておりまして、したがって、各年金におきましても成熟度が逐次高まってきておる。地方公務員共済の場合を見ましても二〇%を超えているようなものもございますし、平均いたしましても一七・数%、かような成熟度でございます。そこで、成熟度が高まってまいりますればまいりますだけに財政的にも非常に問題が生じてまいりますのと、そして各年金間のアンバランスが生じてきておるのであります。
 そこで、さようなことを踏まえまして年金を根本的に見直さなければならぬ、かような議論が生まれてきておりますことは御指摘がございましたとおりでございます。自治省におきましても、さようなことを踏まえまして、そしていかにあるべきかにつきましての問題意識は十分持っておりますけれども、しかし、具体的に幾つかの年金を統合することになりますと、それなりにいろいろの問題が生じてまいりますこともこれまた事実でございますが、将来的な考え方といたしましては、やはり統合なさるべき性格のものだ、そのことが財政的にも安定いたしますし、ひいては高年齢化時代に対応するゆえんだ、かように考えている次第でございます。
#115
○和田(一)委員 厚生省の方がお見えになったかどうか私わかりませんが、これはもう少ししてもう一遍やります。自治省の方にお伺いいたしますけれども、前回の再計算の際、財源率の再計算はどのようにされましたか。
#116
○桑名説明員 ただいまお尋ねの共済組合の財源率の再計算でございますが、地方公務員の共済制度が発足いたしましたのが三十七年でございますが、その後三回再計算をいたしておりまして、ただいま御質問のございました前回の再計算は昭和四十九年十二月にやったものでございます。昭和四十九年にやりました第三回の再計算の際には、長期給付の所要財源率の計算方法といたしまして原則として平準保険料率によることにいたしておったわけでございますが、これは昭和四十八年度に厚生年金保険料の改正の際に行われました措置に合わせまして修正率を乗じたものを所要財源率とすることができるようにいたしたわけでございます。しかし、地方公務員の共済組合におきましては、現実にこの平準保険料の計算をするに当たりまして不足金補てん財源率の算出の基礎となります資料が制度発足後日が浅かったためにまだ十分整備していなかった部分もございまして、したがいまして、そういうような共済組合につきましてはなお従前の算定方法、すなわち、数理的保険料率によって算定をすることにいたしまして、それをもとにして再計算後の所要財源率にいたしたわけでございます。
#117
○和田(一)委員 前回の再計算のときは、必要な金額の八割しか積み立てておらず二割分は後送りになっておりますけれども、来年度の見直しの場合はどのような措置をとる予定ですか。
#118
○桑名説明員 ただいま御指摘の前回の再計算の際の八割に修正をしたと申しますのは、国家公務員共済組合が行いました平準保険料方式による再計算の場合でございまして、地方公務員の場合には、ただいま申し上げましたような資料の整備状況等からいたしまして、数理的保険料率によって計算をいたしたわけでございます。
 ただいまお尋ねの、国家公務員が行いました八割にいたしましたのは、先ほども申し上げましたように、昭和四十八年度に行いました厚生年金保険の料率を定める際の措置との均衡を考慮したこと、並びに実際の運用利回りと資金の五分五厘の運用利回りとのその利回りの差をそれで見たというために八割にしているわけでございます。
 それで、お尋ねのございました次回の再計算でございますが、四十九年から五年たちました来年の五十四年十二月が再計算期になるわけでございますが、五十四年十二月に再計算をする際の方法につきましても、前回と同様の方式を基本的にはとっていくつもりでございます。
#119
○和田(一)委員 地方共済も今後成熟度が厚生年金並みに高まっていくと思いますけれども、この場合の財政見通しについては自治省ではどのように考えておりますか。
#120
○塩田政府委員 御指摘のように、地方公務員の共済組合の関係におきましても急速に成熟度が高まっていくであろうということが想定されております。
 現在の年金財政について見ますと、五十一年度決算で申し上げますと、収入は一兆一千九百十一億円に対しまして、支出額が五千五百十九億円ということで、差し引き六千三百九十二億円の資産増ということになっておりまして、五十一年度末の責任準備金の積立額は合計四兆五百五十八億円という数字になるわけでございますけれども、これをもってしては責任準備金の所要積立額につきましては相当に不足するという見通しでございます。現在のところ、その具体の数字はまだわかりませんけれども、前回計算しました四十八年度末で見ましても、積立金に対します責任準備金の不足金が四割以上に達しておりますので、相当な不足金を生ずるということが考えられるわけでございます。
 したがいまして、この積み立て不足分の取り扱いを含めまして、共済組合の今後の財政運営についてどう考えるかということでございますが、既裁定の年金受給者の分も含めました将来の給付費の支出等を推計いたしますとともに、組合員の負担が急激な増加を来さないような配慮をしながら、しかも長期的に収支が相償うように財政計画を立てることが必要であろうというふうに考えられます。
 いまも課長からお答えいたしましたように、次期再計算期が来年の十二月に参るわけでございますが、国家公務員共済組合の取り扱いなどとの均衡も十分考慮しながら財政見通しについて慎重に検討していく必要があるというふうに考えております。
#121
○和田(一)委員 それじゃ厚生省の方にお伺いしますが、先ほども自治大臣からは、やはり今後抜本的な改革をよく検討していかなければならないという御答弁がございまして、いまも自治省の方からのいろいろな御報告で、非常に今後問題であるということです。これからわが国もいわゆる高齢化がどんどん進んでいく、そして国民年金、厚生年金、共済年金といろいろ変わった年金制度がばらばらになっておりますけれども、国民皆年金という思想のもとに年金制度の抜本的改革を行っていかなければならないとわれわれは考えますけれども、厚生省はどういう考えでしょうか。
#122
○山本説明員 先生の御指摘のとおり、年金制度の現在のあり方につきましては、いろいろな項目につきまして種々問題があるという御指摘を多方面から私どもいただいております。その中で、一昨年以来、年金基本構想懇談会という非公式な場所で各界の権威の方々から御意見を伺ってまいっておるわけでございますが、その中でも、大きく言いまして八つの制度が分立しているということに一つの大きな問題があるという御指摘がございます。しかしながら、それと同時に、やはり八つの制度というものはそれぞれの趣旨、目的というものがございまして、そういう沿革をもっていままで創設され、運営されてきたものでございますので、そういうような個別の制度の特殊性あるいは必要性、そういうものももう一度洗い直してみる必要があるだろう。それと同時にまた、そういう制度が分立しておりますことから出てまいりますいろいろな不都合あるいは格差、そういうものの中で不合理なものにつきましてはこれをなるべく改めるようにやっていかなければいけない、こういう御指摘をいただいているわけでございます。
 大変むずかしい課題かと存じますけれども、われわれといたしましても関係の各省あるいは各機関の御意見も十分に伺いながら、私どもとしてもまた、年金制度の望ましいあり方というものを鋭意検討することが私どもの役割りであるというふうに考えております。
#123
○和田(一)委員 それじゃ、これはまだ具体的に考えは進んでいないけれども、やらなければならないだろうという、そういう程度の考えですか。
#124
○山本説明員 これは大臣からも国会の場所で数次にわたって申し上げておる内容を私から御紹介することになるのでございますけれども、やはりまだ具体的にどの項目をどういうふうにがっちりと改革するということが考えとして固まっておる段階ではございませんが、大臣から私どもが御指示いただいておりますのは、一年程度の間に十分諸方面から御指摘の問題点を検討いたしまして、その上で厚生省としての年金制度の望ましいあり方というものについては一つの方針を固めなさいということを大臣からは御指示いただいております。
#125
○和田(一)委員 そうしますと、まだ固まっていないということでございますけれども、もし年金制度の抜本的改正が行われたとしたならば、公務員関係の共済組合はどういう形になるかということ、これはどうでしょうかね、どういう形が望ましいかということをひとつ自治省からお答え願います。
#126
○塩田政府委員 まだ根本の方が決まっておらない段階でございますから、大変お答えしにくい問題でございますけれども、たとえば昨年末に出されました社会保障制度審議会の基本年金構想などというようなものが一つの案として出されております。こういうことになりました場合に、公務員共済関係はもちろん大変大きな影響を受けるわけでございますが、これに対する評価ということをいま私どもが申し上げる段階でございませんけれども、一つのきわめて、しかも有力な提案がなされているのじゃないかというふうに考えます。
 そうしますと、よかれあしかれ、私どもはこれに対応する形を考えていかなければいけない。もちろん、いきなり実現するというようなやさしい問題ではございませんで、その間の経過的な問題は技術的にいろいろあると思いますけれども、その辺はいまからの検討課題でございますが、そういうことも一つの案であろうというふうには考えられるわけでございます。
#127
○和田(一)委員 それでは地方公務員の共済年金とそれから厚生年金の掛金の実態、これをちょっと御説明願います。
#128
○桑名説明員 地方公務員共済組合の掛金率と厚生年金保険の被保険者の負担いたします掛金率を比較いたしてみますと、現在厚生年金保険の保険料、これは男子の被保険者分でございますが、千分の四十五・五となっております。御案内のように、これは標準報酬ベースでございますために、公務員の本俸ベースに換算いたしますと、千分の五十五・七程度になるわけでございまして、都道府県の職員が加入しております地方職員共済組合の一般組合員の掛金率が現在千分の四十七でございますので、厚生年金の保険料の方が若干上回っている結果になっております。
#129
○和田(一)委員 ただいまの御指摘で、厚生年金の方が多少上回っている。この掛金の違いの原因は一体どういうことでしょうか。
#130
○桑名説明員 保険料の掛金の違いと申しますか、財源率の算定に当たりまして大きなファクターとなってまいります給付の水準の違い、それから財政方式の違い、御案内のように、厚生年金保険につきましては段階保険料方式をとっておりますし、それから公務員の共済制度につきましては平準保険料方式をとっているわけでございますが、そのように財政方式の違い、あるいは過去の積立金のあるなし、あるいは過去勤務債務、地方公務員が三十七年にこの制度を発足させました際の過去の勤務の債務の処理の仕方、そういう違いによって掛金率が違ってきているものと考えられます。
#131
○和田(一)委員 厚生省の方はお答えできますか。
#132
○山本説明員 私、数理の専門ではございませんので、きわめて正確なお答えはむずかしいかと存じますが、私どもの関係で保険料を計算いたします方式と共済組合の関係では計算の方法が違うというのは、いまの御指摘のとおりであると思いますし、もう一つは、年金制度の保険料といいますのは制度の発足してからの年限によりまして違ってくる。これは、現に私どもが段階保険料方式ということで年を追って引き上げるという形をとっておりますので、どうしても始まってからの年限で変わってまいるわけでございます。その意味で、共済組合は昭和三十四年その他、そういう時期から恩給から移行してお始めになったのに対して、私どもは昭和十六年から運営されておりますので、そういう意味では、やはり同じ給付の水準に見合ってはやや高くなる傾向があろうかと思います。
 そのほかまた、被保険者の年齢構成といったようなものも影響いたしますので、その辺の事情が複雑に絡み合ってそういう差が出てきたものというふうに考えております。
#133
○和田(一)委員 昭和五十年度末における一人当たり平均年金額は、厚生年金の六十六万八千円に対し、地方公務員の共済年金は百十二万二千円であり、一・六八倍の格差がありますけれども、格差があり過ぎるのではないかと思いますが、この原因はどうか。
#134
○桑名説明員 ただいま御指摘のように、昭和五十年度末における一人当たりの平均年金額を比較いたしますと、共済年金は厚生年金よりも一・六八倍上回っているわけでございます。しかしながら、両制度の間におきましてこのような格差が生じましたことは、両制度の間に一人当たりの平均年金額の基礎となっております年金制度の適用期間の平均の差があるわけでございまして、ただいま御指摘の地方公務員の共済年金の百十二万二千円というのは二十九・四年の人の平均でございます。御指摘のありました厚生年金の六十六万八千円というのが二十一・八年となっておりまして、そのように両方の制度の間に七・六年の差があることがまず第一点でございます。
 それから、年金額の計算の方法といたしまして、共済年金につきましてはその全額が基礎期間と給与とによって比例計算されるのに対しまして、厚生年金の方は年金額の約四〇%だけが期間に比例計算をされるにすぎないわけでございまして、基礎期間のとり方が比較的長い場合には共済年金の方式により計算する方が多額でございます。そういうような原因がこの格差を生じたものと考えられるわけでございます。
#135
○和田(一)委員 いまの御説明でわかりましたけれども、この格差の原因は、年金計算額の基礎となる給与のとり方、またはその年数ですか。これを是正することは考えていないのですか。厚生省はどうでしょうか。
#136
○山本説明員 まず年数の違いというものは、共済組合は御存じのように恩給制度を引き継いだ関係で受給者の年金額の基礎になります組合員である期間というものが長期である、それに対しまして厚生年金は、その前が、十六年の前は何もない、白紙でございますから、それで短い、こういうことでございます。その点は、これから次第に退職していらっしゃるこれからの老齢者の場合にはこの格差は自然と短縮するという事情にはあるわけでございますが、それにもかかわらず、現在加入期間が短いことによって年金が低いということもまた一つの問題であるという御指摘をいただいております。これはまた、もう一つの国民年金の場合に加入期間が五年であるとか、十年そこそこという方が非常に大ぜいおられまして、ある意味では両制度共通の問題として、加入期間の短さによる年金額の低さという問題については何か考える必要があろうという御指摘をいただいておりまして、私どもとしても、これから検討してまいりたいという点でございます。
 もう一点の、給与のとり方が違うという点は、これまた御指摘のとおりでございまして、最終給与でとります方が高いという傾向があることは当然でございますけれども、共済組合の場合には一つのまとまった職域と申しますか、というところで、給与の体系というものが加入者の間でかなり似通っているわけでございますが、私どもの厚生年金では企業ごとに大変違いがございまして、最終給与というような形をとりますことはむしろ加入者相互間の不均衡につながりかねないということで、社会保険審議会あたりでは長年にわたっていろいろ御意見があるわけでございますが、現在の段階ではいまの方式がベストであるという御結論でございます。そういうことでございますので、最終給与をとるわけにはまいらないのでございますが、その点の差があることはまた事実でございます。
#137
○和田(一)委員 いろいろ格差がありまして、あと一つ、年金の支給開始年齢、これも厚生年金が六十歳であるのに対して、共済年金は五十五歳となっておりまして、五年の格差がございますけれども、この点についてはどのように考えていますか、自治省にお伺いいたします。
#138
○塩田政府委員 地方公務員の支給開始年齢につきましては、昭和三十七年に現行の制度に移行いたしました際に、従前の制度であった恩給制度が四十五歳、旧共済制度が五十歳であったものを幾らにするかということで検討いたしました結果、支給開始年齢の急激な変化ということも避ける必要がある、あるいはまた国家公務員共済その他との整合性ということも考える必要があるということで、いま御指摘のように、五十五歳というふうに決まったわけでございます。それに対しまして、厚生年金の方が六十歳であるということもいま御指摘があったとおりでございます。で、この差というものは、広い意味での公的年金でございますから、その公的年金制度の中でこういった差があるということは少なくとも調整する必要があるのではないかという見地からいま重要な問題点になっていることは事実でございます。そういういきさつで、いま公務員の場合五十五歳になっておるわけでございますけれども、その後の御承知のような平均寿命の延びとか、あるいは退職年齢の変化とか、あるいは全体的な高齢化の傾向とか、こういったことを、諸条件を考え、あるいはまた、先ほど先生からも御指摘がございました将来の年金財政そのものに対する圧迫というようなことも考えますと、私ども、この五十五歳ということが妥当かどうかということは十分検討を要する問題だというふうに考えられます。したがいまして、地方公務員だけでできる問題ではございませんけれども、これは地方公務員共済組合審議会におきましても問題を取り上げて検討をいたしておるところでございます。
#139
○和田(一)委員 厚生年金の受給者が民間会社に就職した場合には、その年齢、報酬額等により厚生年金の支給が一部制限されるのに対し、共済年金受給者が民間の会社に就職しても支給の制限が行われない、こういう格差があるわけですけれども、これは自治省と厚生省、両方からひとつお答えを願いたいと思います。
#140
○桑名説明員 ただいま御指摘がございましたように、共済年金の受給者が民間会社に就職をいたしました場合には、支給の制限が全く行われないわけでございまして、その点に関して不公平であるという御指摘でございます。これは年金制度の給付事由の発生の理由が違っておりまして、共済年金につきましては退職という事実によって年金の受給権が発生するのに対しまして、厚生年金保険の方は、被保険者の資格を喪失するという事実のほかに、一定の年齢に達することによって受給資格を生ずるいわゆる在職老齢年金という制度もあり、それぞれ年金制度の仕組みの相違によるものであると考えられるわけでございます。
 しかしながら、このような両方の制度における取り扱いの差がありますことは、社会的にも公平を欠く、こういう御指摘があることは事実でございまして、こういう問題につきまして、現在多くの制度に分かれております他の各年金制度とどのように調和を図っていくか、いわゆる併給の調整を図っていくかという問題、また従来の制度の仕組みをどのように考えるかといういろいろの問題もあろうかと思いますので、今後の研究課題にさせていただきたい、こう思っておる次第でございます。
#141
○山本説明員 ただいま自治省から説明のございましたとおり、制度の仕掛けの上の違いというところから起こるわけでございますけれども、それが結果といたしまして、共済組合をやめた方はほとんどの方が民間に再就職なさる。それに対して、厚生年金を一度おやめになった方は、ほとんどの方がまた再び厚生年金の職場にお戻りになるという社会の実態の差がございますために、結果として不均衡の現象を招いている。そういうことではございますけれども、大変御指摘がございますので、やはり私どもとしても何か打開策を考えたいと思っておるのでございますけれども、しかしまた六十−六十五の間に、現にいまかなりな所得を持って就業しておられる方に全員年金を無条件で支給するということは、一方負担をする側の青壮年の立場から見ますと、保険料が大変高くなりましてとても負担し切れないという見通しでございますので、そういう方向での解決は非常にむずかしかろうと思っております。そういうことの中で、関係制度の間の合理的なあり方を各省とも相談をしながら考えていかなければいかぬ問題であると考えております。
#142
○和田(一)委員 聞いておりますと、既得権という問題もありますし、制度の生い立ちから考えてこうだということにもなります。しかし、現実にこのようないわゆる不公平、格差があるということ、これは自治省の方も厚生省の方も是正しなければならぬ、こうなっていますね。先ほどは大臣も抜本的な改正をやっていかなければならぬ、こういうふうに問題点は浮き彫りにされているわけなんですね。山本企画課長さんの方も、大臣から早くやれとおっしゃられているのですから、来年とか再来年とか言わずに、何とか早くしないとまた官民格差がどうのこうのということがどんどん出てまいりますよ。いずれにしても、みんな同じ労働者ですから、格差という問題はまずいです。そういう点で、一日も早く手をつけてもらいたい。これはやはり厚生省の方でやっていく以外にないと思います。大臣に言われたからどうのこうのじゃなくて、お仕事としてのお考えをちょっと述べてください。
#143
○山本説明員 たてまえだけを申し上げますと、私どもとしては厚生年金、国民年金、船員保険の三つの制度を管掌する権限しか実は持ち合わせがないわけでございますけれども、二十から六十までに六千万ほどの人口がございまして、そのうちの五千万人が実は私どものお預かりする制度の加入者であるということから申しますと、やはり私どもがある意味では、各省一緒に議論いたします場合にも実質的な幹事役に近い役割りを果たさざるを得ないということは十分自覚をいたしておりますので、また、そういうような見地から各省ともよくよく御相談してまいりたいと考えております。
#144
○和田(一)委員 どうも、聞いていますと、向こうの所管だから、これはこっちの所管だからという形で、なかなか進んでいかないのじゃないかなと思うのですが、大臣、こういうのはどうですか。
#145
○加藤国務大臣 大まかに分けまして八つの制度があるわけでございますけれども、地方公務員共済はいわば八分の一という立場でございます。しかし、国務大臣という立場におきましては、政府の方針といたしまして、なるべく早く統合いたしたい、それも抜本的な体制をとりたい、かようなことでございますから、その立場におきましては、私ども極力推進いたす、かような考えであります。
#146
○和田(一)委員 次に、自治省にお伺いしますが、被用者個人が負担する保険料は、厚生年金が先ほど御答弁されました千分の四十五・五であるのに対し、共済年金は千分の四十七とほぼ同様となっているにもかかわらず、年金額に大きな差が生じているのは、共済年金に対しては地元公共団体が追加費用という名目で多額の法外負担を行っているからだとよく聞きます。これについて実態はどうか、またどのようにお考えになっているかということをお答え願いたいと思います。
#147
○桑名説明員 保険料の違いにつきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり保険料算定の仕組みの違いもございますし、給付水準の違いもございますし、あるいは積立金の違い、過去勤務債務の取り扱いの違い等があるわけでございますが、いま御指摘がございましたように、保険料が余り違わないにもかかわらず、地方公務員の共済組合制度には追加費用、整理資源というかっこうで負担をしている、こういうことでございます。
 御案内のように、地方公務員の共済組合制度における、追加費用と申しておりますが、整理資源は、現在の共済組合制度が昭和三十七年十二月に、従前の恩給制度あるいは地方公共団体の退穏料条例の制度あるいは旧共済組合の制度、こういうものを統合いたしまして新しく発足したわけでございまして、その統合いたしました際に、当時在職しておりましたこれらの制度の適用を受けておった公務員の既得権あるいは期待権を尊重する趣旨から、過去の期間を全部新しい共済制度の組合員期間に通算をいたすことにしたわけでございます。そういうことによって生じた不足費用がいま申し上げております追加費用でございまして、現行の共済組合制度がもし設けられないといたしましたならば、地方公共団体は従前どおり公務員から二%の恩給納金あるいは条例納金を徴収するとともに、今後その公務員が退職しました場合に永久にその年金を支給することになるわけでございまして、その追加費用の実質は、現在の地方公務員共済組合制度が設けられなければ地方公共団体が当然負担しなければならない年金の原資であると理解されるわけでございます。
 そうして、その負担の方法につきまして、三十七年に新しい制度ができました際に、地方公共団体が一度に負担する方式をとらず、将来その地方公共団体について具体的に年金の受給権が生じた場合に、追加費用というかっこうで毎年必要の額を使用者である地方公共団体が負担する方式をとったわけでございまして、御指摘のように法外の負担ではなくて、従来の制度からの経過に伴う不足費用を年次に分けて負担をしているという性格のものと理解しているわけでございます。
#148
○和田(一)委員 時間が余りありませんので、先へ進んでいきます。
 昭和五十二年十二月十九日に社会保障制度審議会が福田総理大臣に対して「皆年金下の新年金体系について」ということで答申をしております。その一中で、国庫負担による定額の基本年金と社会保険一方式による社会保険年金として、年金をいわば上下二階層に区分して、そして国民皆年金制度を徹底するという趣旨の提言がありますが、このような方式については関係当局はどう考えているか。
#149
○塩田政府委員 いまお尋ねの件、先ほどもちょっと触れたわけでございますけれども、社会保障制度審議会からいま御指摘のような抜本的な改革案が提案をされておるわけでございます。これは私どもに非常に大きな影響のある大きな問題でございまして、国民全部が大きく老齢化社会に移行しようとすることが目に見えておる時期でございますから、これは一つの評価すべき提案であるというふうに受けとめております。ただ、その中でわれわれの共済がどう対応していくか、これはこれからの検討事項だと思っておりますが、全般的には一つの提案として評価いたしておるわけでございます。
#150
○山本説明員 私どもの立場といたしましても、御指摘の審議会の建議というものは大変貴重な御意見であるというふうに受けとめております。しかしながら、これを具体的に実施に移すということを前提に考えますと、それまでの間には、なお十分細部にわたって詰めなければならない問題がまだ多々論議が尽くされていない状況にあるのも事実でございますので、私どもとしては、これからの年金の望ましいあり方というものを検討していきます過程で、一つの貴重な御意見として受けとめ、また十分に参考にさせていただきたいというふうに考えておるわけでございます。
#151
○和田(一)委員 次に、同じことについての質問ですが、基本年金についてはその財源を全額国庫負担とし、それは従来のさまざまな形の国庫負担部分を移すのではなく、新たに年金税ともいうべき特別な目的税によるものとする、それは国民全部の所得にかかる純粋な意味における付加価値税であることが好ましいと、はっきりとうたっております。これに対してどのような受けとめ方をしていらっしゃるか。
#152
○塩田政府委員 私どもといたしましては、先ほど申し上げましたような一つの御提案としては受けとめておりますし、評価すべきものと思っておりますが、たとえば、財源については年金税の提唱という個々の問題につきまして、いま私どもそれについていろいろ評価をできるような段階ではないというふうに申し上げざるを得ないと思います。すべてそういった問題はいまからの検討であろうというふうに考えます。
#153
○山本説明員 御指摘のような改革に当たっての一つの構想としても大変貴重な御意見でありますと同時に、私どもが現在当面しております大きな問題は幾つもございますが、その中でも、ことに将来に向かって大変費用がかかるという意味でむずかしい問題として、一つは、先ほども御議論がございましたような期間が短いことによる低い年金をどう手当てしていくか、もう一つは、婦人の年金制度上のあり方の問題をめぐりまして不十分な点があるのではないか、これはいずれも大変お金のかかる問題でございますが、そういうものと、これからの老齢化の進行あるいは制度の成熟化、こういうものを考えますと、年金財政というものは今後大変むずかしい、苦しい状況に差しかかるわけでございまして、こういう点につきましては、年金の財源というものを関係の加入者あるいはその雇い主の方の保険料でどういうふうに賄うか、また一般財源からの国の負担をどういうふうに位置づけていくか、さらにはまた特別な税金その他という特別な財源をまた別途求めるか、これが大変大きな課題とされているわけでございまして、そういう問題を検討いたします場合にも、また貴重な御意見としてぜひ参考にさせていただきたいというふうに考えております。
#154
○和田(一)委員 お答えを聞いておりますと、付加価値税というのはどうやら皆さん方反対のようなふうにとれますので、その辺でこれはやめておきます。
 次に、大臣にこれはお伺いしますけれども、私たち公明党では、福祉トータルプランで、現行のばらばらな年金制度を改革して国民が一律に基本的な生活が保障されるいわゆる国民基本年金と、その制度の上にさらに掛金に応じた年金を上乗せするいわゆる二階建て年金制度への抜本的改革を行う、このようにしておりますけれども、現行制度をこういう形で改めるということは、御意見はどうでしょう。
#155
○加藤国務大臣 私は、公明党が持っていらっしゃいます案の概略につきましては承知をいたしておりますけれども、その詳細についてはまだ十分に勉強いたしておらないところでございますが、しかし・先ほど来答弁をいたしておりますよう、に、なるべく早い機会に抜本的な改正を行わなければならぬ、このことに関しましては、政府の考え方もほぼ統一をされておるのでありますから、さような改正を行ってまいります際の貴重な資料にさせていただく、かようなことになろうかと思います。
#156
○和田(一)委員 五十一年の七月改定から段階方式による改定が行われてきましたけれども、それ以前は一律何%という改定が行われてきた。この一律改定方式が今日受給者に対していわゆる上に厚く下に薄いという格差となっておりますけれども、この格差についてはどのように今後されますか。
#157
○手塚説明員 先生御指摘の点、確かに五十一年から、回帰分析方式という多少むずかしい言葉を使っておりますが、公務員給与の平均だけではなくて、傾向も反映することができないかという工夫をこらしまして、一律でない方式に切りかえたわけでございます。ただ、公務員年金というものは、ほかの国を見てみましても、たとえば先進国でも、フランスとかドイツは確かに給与スライド的な方法をとっているようでございます。英米系は物価を使っているわけでございます。物価を使うとやはり一律ということになるわけでして、どちらがいいのかというのはなかなかむずかしい問題で、指標をどこに求めるかということになるかと思います。ただ、確かに一律でやっていくと、同じ率でやるものですから、額の方で見ると、上はより高く、下は相対的に抑えられるではないかという感じもわれわれ持ったがために、回帰分析方式というものを取り入れたわけでございます。ただ、それじゃ下の方はこれをもっとさかのぼらせてやったらどうかというような点は、われわれも検討はいたしたのです。恩給はやはり下の方が低いという認識に立ちまして、いろいろ工夫をこらして、たとえば七十歳以上の方には仮定俸給で四号俸アップするといったような方法も取り入れて、そういったことで下の方を救うといったようなこともやっております。それから、四十一年からは最低保障制度、これは恩給にはなじまないのじゃないかという批判もあったわけですが、これを取り入れまして、相当程度それにカバーされています。そのために、その辺を調べますと、実は最低保障で相当程度カバーされているのではないかというふうにわれわれは現在のところは認識しているわけでございます。
#158
○和田(一)委員 同じく総理府にお尋ねいたしますけれども、従来から賃金改定に比べて年金の改定は一年おくれとなっておりますけれども、これを賃金と同様の改定とする考えはないかどうか、これに対しては技術的な問題があるのか、それとも精算払いの制度は考えられないかどうかということでひとつお尋ねします。
#159
○手塚説明員 ただいまの点、実は公務員給与自体を指標とすることになりましたのは四十八年、さらに給与改善の傾向まで加えるとなったのは五十一年ということで、実はまだ比較的日も浅いわけなんです。それまではむしろ物価などを使っていたわけなんですが、その四十八年に公務員給与自体を指標とすることによって、中身も合わせるなら実施時期もという考えも出てまいりまして、国会筋の御援助もありまして、四十九年から一月ずつ前進してきて、ようやく当面の目標である四月といったものにこぎつけたわけでございます。ただ、これをさらに現職公務員と合わせるのがどうかということになりますと、技術的な問題ばかりでなくて、当面いろいろな改善も急がなければいけないものもありますし、予算の枠と申しますか、そういったものの配分もわれわれ考えなければいけない。それから技術的に前年度に食い込んでいくというのがいいか悪いかというような問題もございます。
 それから、午前中もちょっと答弁いたしましたが、指標自体に、ここ数年総合指標としてとらえている公務員給与の改善がむしろ物価を下回っているというような現象も見られるために、指標もこのままいっていいのかどうか、もう少し様子を見てまいりたいというふうに現在のところ考えておるわけでございます。
#160
○和田(一)委員 続いて、今度は短期の方でちょっと質問いたしますけれども、まず厚生省にお伺いしますが、健保組合の保険料の事業主の負担割合状況を最高、最低、平均について伺いたいと思います。
#161
○小島説明員 現在健保組合の数は千六百五十八ほどありますが、そのうち事業主負担の割合が一番高いのは、保険料全体の八〇・六%を持っている。一番低いところは半々で持つというケースでございまして、五〇%、平均で見ますと五七・二%が事業主負担という形になっております。
#162
○和田(一)委員 地方公務員等共済組合法附則第二十九条で、地方公共団体の職員を被保険者とする健保組合が認められております。この組合数及び使用者の負担の実態について、最高、最低、平均についてそれぞれの数値をお知らせ願いたいと思います。
#163
○桑名説明員 地方公務員を被保険者といたします健康保険組合が、現在四十七組合ございます。その事業主の負担割合の平均は、算術平均でございますが、六九でございます。最高は八〇、最低が六〇でございます。
#164
○和田(一)委員 一般の健保組合の場合と比べ、地方公共団体職員の健保組合の場合は使用者負担が高い、このような官民格差の実態について、厚生省と自治省の見解はどうでしょう。
#165
○小島説明員 健康保険組合ができましたのは、昭和元年と申しますか、大正十五年からと思いますが、古い時期の組合ほど事業主の負担割合が高いような傾向がございます。最近では新しく設立する場合には折半負担ということでございまして、特に法定給付に要する料率については折半負担にするような指導を行っておりますが、市町村職員で構成しております健保組合は相当古い時期の設立のものでございますから、このような負担割合になっているのかと考えます。
 さらにもう一つの理由といたしましては、平均保険料率で見ますと、健保組合の場合の平均は千分の七十六でございます。一方、地方公共団体職員で構成しております健保組合の平均保険料率は千分の八十・八と高目に出ておりますので、高くなるほど事業主の負担割合が高くなる傾向もございますので、このような要素が相まってのことではないかと考えております。
#166
○塩田政府委員 地方団体の職員の健保組合の負担率の問題でございますが、基本的に私どもも、厚生省の指導のように、少なくとも法定給付については折半であるべきだということは全く同感でございます。この問題の所管は厚生省でございますので、私どもが直接指導をしておるわけではございませんけれども、厚生省のような御指導で逐次折半の方向に御指導いただければいいのではないか、また事実そういうふうに御指導いただいているということでございますので、私どもそれでよろしいのではないかというように思っております。
#167
○和田(一)委員 いまの厚生省の小島課長さんの御答弁では、実態はこうだということだけであって、それがいい、悪いは言えないかもわかりませんけれども、大体五〇、五O――法的に考えれば五〇、五〇だと思うのですが、それはあなたとしては一体どうすればいいかということをおっしゃらなかったのです。ですから、健康保険制度の抜本的改正、これは先ほどの年金と違っていまやっているのでしょう、来年出すのですかことし出すのかわかりませんけれども、そのときの改正の検討に当たっては、この格差はどうされますかということを伺いたいのです。
#168
○小島説明員 負担の公平という観点から見ましても、負担率に差があるということは望ましくない姿だと思っております。ただ健保組合によりましては、付加給付等をやっておる組合とそうでない組合等もございますので、一律に論ずるわけにいかぬと思いますが、少なくとも法定給付部分については折半負担であるべきだ、特に昭和三十六年以降皆保険になりましたので、全国民的な負担の公平ということも考えてまいらなければならぬと思いまして、その後逐次指導を強化しているところでございまして、ただ一気に現在の料率を変更するということは事実上困難な面もございます。したがって、料率の引き上げの都度、法定給付については折半負担に近づけるような努力を各健保組合にお願いしているところでございまして、こういう方向でさらに努力してまいるつもりでございます。
#169
○和田(一)委員 民間と公務員、いわゆる官民格差ですね、この方たちは平均で六九、これは地方公共団体、それから健保の場合は五七・二となっておりますけれども、何もこの地方公共団体のそれを下げて、そしてそれぞれ公務員にうんと負担させろということを言っているわけではなくて、民間の方もこれに近づける必要があるのじゃないか、そういうふうにして是正していかなければ、さらにまたこの官民格差が広がっていくのじゃないかと思いますが、そういうことを含めて検討に当たっていますかということなんです。いまあなたは五〇、五〇にしなければならぬというように指導しておりますとおっしゃっているけれども、現実にはそうなってないのだから、民間の一般の方々ももう少し守っていく必要があるのじゃないかということを言っているわけなんです。その点についての御答弁をお願いします。
#170
○小島説明員 これは社会保険制度の負担割合全般に影響する問題でございますし、特に政府管掌健康保険では法律上折半負担ということが法定されております。したがいまして、政管健保との均衡上も、健保組合等につきましても、少なくとも政管見合いの、法定給付費に要する料率については折半負担という方向があるべき姿ではなかろうか、これは年金等々、社会保険全体の問題でございますので……。
#171
○和田(一)委員 自治省にお伺いしますが、保険料の負担割合について、いま明らかになったような大きな格差がございます。これは単に格差があるというだけではなくて、同一県内の都市職員共済組合と市町村職員共済組合が合併しようとするとき、この格差が問題になって合併が進まないという例が少なくないけれども、自治省としてはこのような場合はどう考えるか。
#172
○塩田政府委員 先ほどからのお話のように格差があるわけでございまして、同一県内におきましても御指摘のように格差があります。したがいまして、もしこれが合併をするというような問題の場合に一つのネックになるということは当然考えられます。私ども基本的にフィフティー・フィフティーということでやっておりまして、いわゆる共済組合の場合はすべてそれによっているわけでございますが、健保の場合、そうでないものがあるという場合に、合併したからといって特例を認めてフィフティー・フィフティーでなくてもいいというふうにはなかなかいかない。やはり共済に入る以上はフィフティー・フィフティーであるべきだということになるわけでございます。
 また一方、合併ということも結構なことで、ひとつ進めていかなければならぬという問題もございますので、もし合併に当たっていまの負担割合の格差だけがネックであるという場合には、何か合併ができるような個別な対応をする必要があるのではないかということで、端的に申し上げますと、経過的な措置を入れるとかいうようなことでそのネックを排除していくことを考えていかなければいかぬのじゃないかというように思っております。
#173
○和田(一)委員 どういうふうに考えていくのですか。
#174
○塩田政府委員 まだ具体的にどことどこが合併するという話が来ておりませんので、具体的な御説明はちょっとしにくいのですけれども、やはりケース・バイ・ケースで考えなければいかぬと思うのです。要するに、いままでフィフティーフィフティーでなかったところがあったところと合併しまして、こちら側が一挙にフィフティー・フィフティーにしろと言うこともなかなかむずかしいだろうということも踏まえまして、いわゆる段階的なことも考えるというようなことでございます。いまのところ具体案があるわけではございませんが、そういうことを含めて考える必要があるだろうということでございます。
#175
○和田(一)委員 最後に、福祉関係で質問いたしますが、共済年金の積立金は組合員の福祉充実のためどのように現在活用しているか。そして積立金の運用益のうち、法定の運用率五・五%を上回る分については組合員の福祉の充実のため使用すべきであると思いますが、どのように行っているか、また今後の見通し等すべてお答え願います。
#176
○桑名説明員 共済組合の資金の運用につきましては、事業の目的なりあるいは資金の性質に応じまして安全かつ効率的な方法によって、かつ組合員の福祉の増進または地方公共団体の行政目的の実現に資するよう運用するように法律で定めているところでございます。その趣旨に従いまして、年金原資の積立金の運用に当たりまして、地方行政の目的のために地方債の取得あるいは公営企業金融公庫債の取得等一般の有価証券の取得に充てておりますのが構成割合から申しまして四四・七%でございます。そのほか職員の福祉のための不動産の取得のために使っている資金が八・二%、それから組合員の住宅貸し付け等組合員の貸し付けのための資金の運用が四七%、こうなっているわけでございます。
 長期給付の積立金につきましては、いま申し上げましたような見地から、できるだけ福祉事業に貸し出しをいたしまして、組合員のための住宅建築資金の貸し付けあるいは保養所の建築資金等として極力活用することにいたしているわけでございます。
 この長期給付積立金の運用益のうち法定の五・五%を上回る分を福祉事業に用うるべきであるという御指摘がただいまございましたが、現在の積立額は、年金額の改定等によりまして責任準備金としては大幅な不足金を生じているわけでございまして、法定利回りの五・五%を上回る運用益でそれを充当しているのが実情でございまして、それでもなお巨額の不足金を生じている現状でございます。したがいまして、法定運用率の五・五%を上回る運用益をすべて福祉事業に繰り入れて使用するということはできないと思いますが、組合員の福祉の充実を図りますために、今後とも長期経理の資金の効率的な活用を図るように指導してまいりたい、こう思っている次第でございます。
#177
○和田(一)委員 時間が参りましたので、終わります。
#178
○木村委員長 中井洽君。
#179
○中井委員 共済あるいは年金等の問題につきまして非常にむずかしい問題がございます。私も一応目を通したのでありますが、なかなかわかりにくいので、ごく基本的なことを簡単にお尋ねをして質問を終えたいと思います。
 最初に、地方公務員等の共済組合の現行制度が昭和三十七年から行われて、いろいろな改正がやられてきたわけでありますが、その間考えてみましたら、先ほどからお話が出ました、たとえば老齢化の問題、昭和三十七年度当時には考えていなかったほど、あるいはもっと昔には考えられなかったほど、定年退職後長く御健在でおられる。あるいは公務員自体がそうふえていかない。あるいはここ数年の財政状況にかんがみて、これからそう給与が上がっていくということも期待ができない。そうしますと、いまの掛金の率あるいはいまの公的負担の率というような形そのままでいけば、大体財政的に何年ぐらい悠々と運用ができるのか。聞くところによりますと、国鉄等はあと五年の間に十万人ぐらいの退職が出て、共済組合は大変な財政的破綻を迎えようとしていると言われているが、地方公務員についてはどうでございますか。
#180
○塩田政府委員 いま御指摘の点は、地方公務員のみならずわが国全体の高齢化ということで非常に切実な問題で、もちろんわが組合の方も同じ問題を抱えております。何年ごろかということでございますけれども、具体的な計算は来年の五十四年の再計算の時期にこれははっきり計算しなければいかぬと思っておりますが、六十五年に成熟度が四〇%になります。四〇%になるということになりますと、なかなかその辺からむずかしいのじゃないかというふうなことも考えられますので、来年その辺を踏まえて慎重に計算してみる必要があると考えます。
#181
○中井委員 そうしますと、ざっと十年ぐらいはいまの制度をやっても財政的にはいける、こういうことでございますか。
#182
○塩田政府委員 単年度の赤を出さないというだけのことでしたら、あるいはもっといけるかもしれません。
#183
○中井委員 いろいろな議論の中で、大臣が先ほどから官官あるいは官民の格差の是正についてこれはやっていかなければいかぬ、こういうお言葉であったわけでありますが、いろいろな理由はあるにしろ、歴然として官民の格差がある、これを是正していく。あるいは先ほどからお話が出ました基本年金の構想等がまとまれば、そこへ一本化という方向も考えていくということでありましたが、たとえばその基本年金の構想等も、先ほどの厚生省の方のお話ですと、一年ぐらいで構想を練っていこうということだと思う。そうしますと、昭和三十七年当時にはそれまでの既得権を全部残したまま新しいいまの制度に持ってきた、この次、新しい構想のもとへ集約をしていこう、一本化をしていこう、あるいは格差をなくしていこうというときに、たとえば地方公務員の共済だけで独立して単年度だけで考えていけば、十年以上もっていけるのだ、こういうときに、ぼくはなかなかむずかしい問題があるし、格差是正といいましても簡単にはいかない、このように思うわけであります。大臣、いわゆる官民の格差是正について、そういったむずかしさを踏まえてどういう決意で取り組まれるか、あるいはどういう方向で取り組まれようとお考えになっているか、そこのところを率直にお答えをいただければありがたいと思います。
#184
○加藤国務大臣 現行制度のもとにおきましても、同じ市町村の中でも健康保険の制度をとっておりますところと地方公務員共済制度をとっておりますところに非常な格差がありますことは、先ほど来申したとおりでございます。そこで、同じ地方公務員、市町村の職員でありながらもこういう状況で、なかなか格差の是正が困難である、かようなことでございまして、そこで基本的な改正を行います際に、最大の問題は基本財産をどの程度持っておられるか、そしてその制度を新たな制度に移行します場合に、既得権をどのように尊重しながら対応していくか、このことが最大の課題になってこようか、かように考えます。
 ですけれども、いままでのいきさつ等を振り返ってみましても、既得権を大きくにわかに変えていきますことはなかなか困難であろうかと思うことでございますから、さようなことを踏まえながら考えます際には、なかなかなまやさしいことではないぞ、かような感じを深ういたすのでございますけれども、しかし老齢化社会がやってき、そして成熟度も次第に高まってまいります昨今の情勢でございますから、なるべく早く改革はやらなければならぬ、しかし非常にむずかしい、かような感じを強く持ちます。
#185
○中井委員 そうしますと、これからそういった改正あるいは一本化、あるいはこの社会保障制度審議会の共済制度に関する意見(昭和五十三年二月十日)に「「皆年金下の新年金体系」の提言の阻害要因とならないよう、」こういう文章があるわけであります。これからそういった既得権は、いまその既得権のもとに年金、恩給等をいただいている人たちはそれはそのままだけれども、これから新しく公務員に関して既得権とか格差をつくっていくというような方向はもうしない、あるいはそういったものをできるだけ縮めていくという形に理解をしてよろしゅうございますか。
#186
○塩田政府委員 基本的にはそのとおりだと思います。ただ、いまの格差の問題の中では、公務員の勤務の特殊性ということも一つあわせ考える必要があるということは言えると思いますが、基本的な観点としましてはいま御指摘のとおりの考え方でいくべきだろうと思います。
#187
○中井委員 その公務員の勤務の特殊性というのはどういうことをお考えなのですか。
#188
○塩田政府委員 具体的なというよりも抽象的なことかもしれませんが、公務員の年金制度というものは公務員の勤務全体の中の一環として考えるということでございまして、民間の場合は社会保障という観点からのみ考えていいわけでございますけれども、公務員の場合は、そこに要するに公務員の勤務の特殊性が反映されるべきである。たとえば公務員としての勤務の期間、忠実に勤務したということによりまして年金が支給される。ということは、逆に言いますと、懲戒処分その他によって制限をされることがあるというようなことも公務員の場合はあり得るわけでございます。そういった特殊性はあり得るということで、それは考えていく必要があるというふうに思っておるわけでございます。
#189
○中井委員 何も公務員の人の悪口を言うつもりはないわけでありますが、一般の民間の方から見れば公務員の特殊性というのは、率直に言って非常に楽な仕事をしているというふうに端的に受け取っているわけであります。何も公務員全体がそういうことであるとは私は考えておりませんが、いまのそういった民間の、特に年金あるいは恩給等の格差の問題にかんがみて、公務員の姿勢に厳しい声が私はあると思います。また、それは厳しく求めていくのがあたりまえだと思うのです。現状でこれ以上格差というものを出していかないというような形でぜひとも御努力をいただきたい、このように考えるわけであります。
 あと、今度の法律案について幾つかお尋ねを申し上げます。
 今回のこの改正案も、昭和五十一年以降と同じく国家公務員給与の改善傾向というものの分析に基づいて出されているわけですが、来年もこういった形で国家公務員給与の改善傾向ということでお考えになっていくのか、あるいは逆に言えば、先ほどからるるお話が出ておりましたけれども、国家公務員の給与は今度人勧がどんなことになるかわからぬ、これからそういった状態がしばらく続くのじゃないかということすら考えられるわけであります。そのときに、果たしてそういった形を続けていっていいのかどうか、あるいは新しいまた物価に戻すとか、物価と公務員給与と高い方をとるとか、そういった方法をお考えになっているのかどうか、その点についてお尋ねいたします。
#190
○塩田政府委員 この問題は基本的には恩給にリンクするという形を私どもとっておりますので、恩給の方でどういうふうに考えていかれるかということに大いに関係があるわけでございますけれども、いまのところ、まだ公務員のベース改定にリンクするという形、が定着しておるわけではないということは、先ほど恩給局の人からもお答えがあったようでございます。しかし、特段の事情がなければ来年も恐らくことしと同じような形でいくのではなかろうかという、これは私どもの推定でございますけれども、そういう意味では、まだ安定した形として公務員の給与改定にリンクするには至っていないというふうに考えられると思います。
#191
○中井委員 また、今度の改定案では昭和五十一年の給与改定を受けずに退職した人に対する特例措置というものが盛られているわけでありますが、五十一年といいますと、ちょうど石油ショックが始まってもう二年であります。各地の地方公共団体で給与改定が見送られた団体もあると思うのです。そういった人たちに対する特例措置というのはお考えにはなっておらないのですか。
#192
○塩田政府委員 五十一年に給与改定を見送った団体が、都道府県ではございませんけれども、市町村で八団体ございます。このことについては、確かに御指摘のような問題がございますので、検討はしたわけでございますけれども、一つは同一団体の中の不均衡ということ、たとえば七月ごろに改定があった場合に、四月から七月までにやめた人は改定の恩恵がない、しかし七月以降にやめた人は改定の恩恵があるという同一団体の中での不均衡があっては、それは四月から七月までにやめた人がちょっとかわいそうではないかということで、今回お願いしておるような特例措置をお願いしておるわけですけれども、そもそも改定をしなかったといった団体の場合に、その年度で退職した人に後から改定を認めるというような形をもしとりますと、今度はその団体の次の年にやめる人との間に新たな不均衡を生ずるおそれがあります。そういうことでございますので、いまのところ同一団体の中で年度の途中に改定があった場合だけの特例をお願いしておりまして、改定がそもそもなかった場合には特例としては考えておらないという措置をとっておるわけであります。
#193
○中井委員 続いて、午前中の小川議員の質疑の中にちょっとあったわけでありますが、いわゆる短期給付の問題で大蔵省の方の答弁の中に、共済の短期給付が現在まあまあバランスがとれている、こういう答弁があったように思うわけでありますが、現在見てみますと、千分の百を超えている都道府県は、五十一年から見ると五十二年はずいぶんふえております。それから五十二年十二月一日で全国平均で八十八・二というところまできているわけでございます。現在千分の百を超えておる団体、青森、岩手、山形、秋田、徳島、高知、長崎、熊本、これだけ特交で見ておられるようであります。先ほども申し上げたように、これから給与はそう上がらないわけでありますから、掛金はそうふえない。そこへ向かって、医療制度の抜本的な改正がどのように出るかわかりませんが、五十三年度のものもまだ何か国会で御承知のような状態で、医療費の支払いの負担というものはまだまだふえてくると思うのであります。そうすると、こういった千分の百を超えるところは全部特交で見るんだというような臨時的なことばかりやっておったのでは、一向にらちが明かぬと思うのであります。これに対する抜本的な対策を何かお考えかどうか、その点についてお尋ねをいたします。
#194
○塩田政府委員 この問題は大変むずかしい問題でございまして、本当に抜本的対策ということになりますと、やはり医療制度そのものの方の問題にも直接に結びついてくると思います。私どもは医療制度の改革については訴えながらも、一方、いまの制度のもとにおいてわれわれ努力をしていく必要があるということでいろいろやっておりますが、なかなかむずかしくて、千分の百を超すところがどうしても出てくるということで、御指摘のような特例措置をとってきたということでございますが、そういう意味では、現行の医療制度のもとにおいて抜本的に何かいい案というのは実はなかなかむずかしいわけでございます。もちろん、千分の百を超えた場合の措置というのはあくまでも臨時特例措置ということでございまして、それでもって決して問題の解決になるわけではないということでございます。私どもとしましては、基本的には内部努力をお願いする一方、医療制度の動向を見守っていくということになろうかと思います。
#195
○中井委員 医療制度の抜本的対策ができるまでは、先ほど午前中の答弁にあったように、内部でとにかくいろいろ努力してできるだけ抑えていくんだ、こういうことしかないような感じであります。しかし、それをいつまでも続けるわけじゃないし、逆に私どもだって医療制度については早く抜本的対策をとろうということで必死になってやっているわけでありますが、何かこのままでいけば、医療制度が直らない限り短期給付の財政難というのは仕方がないのだというような感じを受けるわけです。これらに対して何か本当に考えるという方向を打ち出していただくわけにはいきませんか。
#196
○塩田政府委員 いま先生お話しございましたように、健保の問題、医療問題、いま国会に提案するような段階に来ておるわけでございますが、私ども、これにつきまして運営審議会において厚生省に対して意見を述べておるわけでありますが、一方でそういう努力は当然やっていかなければならぬということで努力しております。
 御指摘のように、抜本的にいま具体的ないい案がなかなかございませんので、一方で内部努力しながら、一方で健康保険の問題、医療問題についての改正の努力をしていくということでございます。
#197
○中井委員 それでは議員年金の関係について一、二お尋ねをいたします。
 現在、地方公共団体が議員さんの年金制度にどのくらいの負担をしているのか。そういった統計がありましたら、額的にどのくらいのものなのか、簡単にお知らせをいただきたい。
#198
○桑名説明員 地方議会議員の議員年金の負担率は現在百分の九・五でございます。したがって、標準報酬の百分の九・五毎月納付しておられるわけでございます。
 五十二年度における掛金の額は、都道府県議員共済会の場合は十一億三千九百万、市議会議員共済会の場合は四十八億九千四百万、町村議会議員共済会の場合には四十五億六千五百万でございます。
#199
○中井委員 先ほどの地方公務員の共済制度と同じく、この地方議員さんの方は財政的にはもっと苦しいと私は思うのであります。単純に先ほどと同じ仮定で公的負担等もこのままでいくとして、財政的に何年ぐらいもちそうでございますか。
#200
○塩田政府委員 現在、議会議員共済会の場合、先ほど申し上げましたように、百分の九・五の掛金に対して公的負担が五十三年度で百分の七でございます。このまま推移するとすれば、五十五年以降フィフティー・フィフティーになるまでは上げていくというふうに考えておるわけでございますが、それを前提にしまして、これもまた大まかな感触で恐縮でございますけれども、都道府県の共済会が財政的には一番裕福でございまして、これは十年そこらは大丈夫じゃないか、それから市の方もややそれに近いぐらい大丈夫、町村の場合は具体的な年数をちょっと申し上げかねますけれども、それよりはるかに近い時期に赤字になっていくおそれがあるというふうに考えております。
#201
○中井委員 私どももあちこちで町村議員等を長年やっておられた人というのを見ておりますと、非常に安い額の恩給をもらっております。昔、私が子供のころは本当に名誉職で月給をもらわぬでいいという人がやっておったみたいなところがございましたし、戦前は皆さんの方が御承知だと思いますが、それこそ月給なしでやっているようなだんな衆ばかりということもございました。しかし、いまや地方自治体の役割り、議会の役割りというのは非常に高くなりまして、地方議会あるいは町村議会までと申し上げたら大変僭越で失礼でありますが、非常に専門化し、それだけで食べていけるという形に持っていくのがあたりまえ、こういうふうに私は考えるわけであります。そういったときに、その全体的な地方議員の皆さんの年金制度がいまのような現状でいいのかどうか、あるいはまた町村議員さんから市会議員さん、県会議員さんというふうに上がっていく方がこれが通算されないというような問題等もある、そういったことも含めて、これらの制度全体を見直すというお考えはおありかどうか、お尋ねをいたします。
#202
○塩田政府委員 議会議員の共済会の見直しの問題でございますけれども、いままでは一部の手直しという形で推移してきております。
 今後これをどう持っていくかということでございますけれども、全体的には、先ほど申し上げましたように、そう財政的に将来の余裕がございませんので、いずれ根本的に考えなければいかぬという時代が来ると思います。
 ただ一方、先ほどからの御議論にもございますように、公的年金全般がいま大問題を抱えておりまして、大きな構想が出されておるという時期でございまして、その時期に個々の――この場合、公的年金といいましても性格のやや異なる公的年金でございますが、少なくとも公的資金を入れている年金でございます。そういった個々のものをどの程度改正していくかということもなかなかむずかしい問題でございまして、当面の手直しとは別に根本的に直すということになりますと、これはやはり全体の公的年金の中で考える必要があるというふうに思いますので、私どもいまの時点でこの問題を根本的に直すということは考えておらないということでございます。
#203
○中井委員 そうしますと、地方公務員の共済あるいは地方議員の皆さんの年金、これらも問題点はいろいろある一しかし財政的にまだまあまあ少しはいける、したがって、政府あるいは国全体が大きな年金構想の中で考えていこうというところに向かって大是正を加えていく、それまでは手直しをやっていこう、こういうふうに理解してよろしいわけですか。
#204
○塩田政府委員 基本的な考え方といたしましては、そのとおりでございます。
#205
○中井委員 最後に、一つだけ大変いやなことを伺いますが、実は先ほど部長の御答弁の中に、公務員の仕事の特殊性にかんがみと、こういうお言葉があったわけでありますが、あちこちで地方公務員のいわゆる不祥事が起こるわけであります。過日の成田空港のような問題あるいは汚職の問題、こういったときに、いまの法制度そのものがそういうことであろうかとも思いますが、非常に恩情主義的なものがあって依願退職をする。それによって逮捕されたり裁判あるいは取り調べを受けるときにはすでにもう元職員である、それによって共済制度の適用を受けていくあるいは退職金をもらう。公務員の勤務のモラル性あるいは国民に奉仕するという形から縛られるものが高ければ高いほどこういった安易な、妥協的な、あるいは国民の目から見たらずるくさいやり方というのはよくない。そういった既得権、特権あるいは格差というものを残していくということであるならば、それだけよけい毅然たる態度をとってもらわなければならないと思うわけであります。個人個人の方についてはそういう共済の適用を受けないとお気の毒でありますが、それは公務員として仕方がない、私はこのように思うわけであります。そういったことに対して毅然たる態度で自治省は御指導をしていただけるものと思いますが、その点について最後に確約をいただいて質問を終わりたいと思います。
#206
○塩田政府委員 まことに御指摘のとおりでございまして、一方で公務員としてのいろいろの給付を受けながら、一方でいろいろ汚職その他の不詳事が発生しておるということについてはまことに残念であり、申しわけないと思います。こういうことにつきましては、申すまでもないことでございますけれども、えりを正して毅然たる態度でいかなければいけないということを私ども平素から申しているわけでございます。今後とも特段の配慮をしてそういう指導をしてまいりたいと思います。
#207
○中井委員 ありがとうございました。
#208
○木村委員長 三谷秀治君。
#209
○三谷委員 時間もありませんから、具体の問題について二、三点お尋ねしたいと思います。
 一つは、地方公務員共済に加入できる資格要件はどうなっておりますか、簡単に説明してください。
#210
○桑名説明員 基本的には、常時勤務に服することを要する地方公務員が共済組合の組合員となる資格を持つことに法律で規定されております。
#211
○三谷委員 文部省からお越しいただいておりますが、女子教育職員の出産に際しての補助教育職員の確保に関する法律に基づいて産休補助教員の制度を設けております。この産休補助教員の勤務制度はどうなっておりますでしょうか。
#212
○加戸説明員 お答え申し上げます。
 地方公務員法の上におきましては、一般職の地方公務員として通常の正規採用教員と同様な取り扱いがされているのがたてまえでございます。
#213
○三谷委員 しかし、勤務条件の範囲で地公共済法の適用の問題があるわけであります。これによりますと月二十二日以上、一年以上勤務した者が加入できるわけでありますから、概してこの産休の補助教員はこれに該当しないということになりますが、その点はいかがなんでしょう。それはもう一緒の扱いですか。
#214
○桑名説明員 ただいま御指摘がございましたように、常勤の地方公務員について定められている勤務時間以上勤務した日が引き続いて二十二日以上で、その状態が十二月を超えて、その超えるに至った日以後、同様の勤務時間によって勤務することが必要とされているわけでございます。御指摘の産休補助職員につきましては、原則として女子教育職員の出産予定日の六週間前の日から産後六週間を経過する日までの期間、あるいは女子教育職員が産前の休業を始める日から起算して十二週間を経過する日までの期間のいずれかの期間を任用期間として臨時的に任用されるものであることから考えまして、勤務地を移動しながら引き続き勤務し、先ほど申し上げました要件に該当する場合を除きまして、原則として要件に該当しないために地方公務員の共済組合の組合員としての資格を取得することができないのが実情でございます。
#215
○三谷委員 産休補助教員は現在何名くらいいらっしゃいますか。
#216
○加戸説明員 公的な調査といたしましては、毎年五月一日現在での産休職員の人数をつかんでございますが、昭和五十年度の調査でございますれば、その五月時点での人数で、小、中、高等学校につきまして約五千人でございます。したがいまして、任用期間が十二週間程度でございますので、年間約二万人程度が毎年任用されているというぐあいに把握している状況でございます。
#217
○三谷委員 そうしますと、先生の率から見ますと何%くらいの産休補助職員が現在仕事についておられますか。
#218
○加戸説明員 先ほどの五月時点でのその調査でございますれば、全教職員数の〇・六%、女子教育職員の一・六%程度が任用されているわけでございまして、年間を通じますと約三・数倍になりますので、この数字を掛け合わせますと、通常、私ども毎年のケースとしては、女子教員の出産率、つまり産休代替職員の任用率が五%程度というぐあいに承知いたしております。
#219
○三谷委員 そうしますと、現在教壇に立っていらっしゃる先生のかなりの方が臨時の教員である。いまの説明によりましてもかなりなパーセンテージが出ておりますが、この先生方は、個別に見ますと、いまおっしゃいました法律に示されておりますが、一定の期間各学校で就職されて教育の仕事に当たっていらっしゃる。これが産後六週間たちますと、今度は産休の職員が出てこられるから仕事がなくなってくる。今度はまたほかの方に移る。ですから、一つ一つの学校で見ますと、これは確かに臨時的なきわめて短期間の職務におつきになっておりますが、これを教育全体の部分において見ました場合、あるいは一つの社会層として見ました場合、これは一定の期間断続して仕事についていらっしゃる。そういう立場にあるわけでありますが、これが共済の対象になり得ないというのはどこに根拠があるのでしょうか。いかにも不公正の感じをぬぐいがたいわけでありますが、この点はいかがでしょうか。
#220
○塩田政府委員 結局、勤務の継続度によるわけでございますけれども、いまお話がございましたように、先ほどもまた福利課長がお答えしましたように、その先生がある学校での勤務が終わりまして次の学校に行くという場合が継続しております場合には、先ほどの要件に達することになりますから、これは要件に該当するわけでございます。そこが切れる場合に、継続性ということで、私ども一つの共済組合に入るか入らないかということのめどといいますか基準を継続性ということに置いておりますので、その点で問題があろうかということになろうかと思います。
#221
○三谷委員 確かに正教員の方と同じ条件ではない、ずっと継続して同じところに職務を奉ずるわけではない、これは確かにおっしゃるとおりだ。しかし、産休教員というものが年間を通じて一定の数字で出ておりますから、その一定のパーセンテージというものはいつでも埋め合わせをする、そういう産休補助職員がいらっしゃる。それは全体として見ますと、社会的に一つの流れになっている。一つ一つの学校で見ますと、これは確かに期間が限定されておりまして一年に足りないということはあると思います。しかし、これは個別の学校ではなしに、全体としての教育の仕事という面から見ていきますと、継続してその職務に当たっていらっしゃるわけであって、そういう場合におきましては何分の配慮を払うのが当然であると私は思いますが、その点はいかがでしょうか。いま一年継続という条文があるとかないとかいう問題は別として、それが公正性を欠くものであれば、その条文を直せばいいわけでありますから、そういう努力をして、当然扱いの不公正さを是正するのが至当であると私は思いますが、いかがですか。
#222
○塩田政府委員 おっしゃいますように、一つ一つの学校で見るということではございませんで、その人を一人の先生として見た場合に継続性があるかという観点から申し上げておるわけでございまして、逆に言いますと、継続性があれば当然組合員になれるということでございまして、そこに基準を置いておる、こういうことでございます。
#223
○三谷委員 その継続性というのは、もう休みなしに継続という意味なんでしょう。ところが、その条件は、本人は希望しても、いまの学校側の条件といいますか教育委員会側の条件が整っていないから、ある期間をそこで休職しなくちゃいけない、そしてまた起用されていく、そういう状況になっている。ですから、これは教育委員会などが登録をして、そしてその登録期間は当然これはそういう継続期間とみなしてこれを共済法の対象にするという措置などをとれば、その点は解決します。そういう措置などをとりまして、当然これは実態に応じた対応をやるべきだと私は思いますが、その点はいかがなものでしょう。
#224
○塩田政府委員 いまお話しのように、登録制のような形をとりまして、具体的には断続があっても対象に考えるのはどうかというお話でございますけれども確かにそれは一つの考え方としては考えられるわけでございますけれども、私どもとしましては、個々の個人で見た場合に断続性がある、切れるという場合に、この学校の先生の問題のみならず他にもやはりいろいろの問題がございますので、少なくともいまの時点では継続性ということを要件の基準にしておる、そこから見てやはり難点があるということでございまして、いま直ちに踏み切れるというわけにはまいらないというふうに存じます。
#225
○三谷委員 他の条件とはどういう条件ですか。他の条件で、たとえば女子教育職員の出産に際しての補助教育職員の確保に関する法律などがあって、そしてこういう教職員のような特殊な人間教育の場所において責任を持って仕事をやられるというふうなものが他にあるわけですか。
#226
○塩田政府委員 ちょっと言葉が間違ったかもしれませんが、他の条件と申し上げたのじゃございませんで、他の要するに臨時的職員でございますね、そういった形の臨時的職員、いま御指摘の産休補助の先生に限らず、すべての臨時的職員について先ほどから申し上げましたような基準をとってやっておる、そことの不均衡の問題が起こるであろうということを申し上げたわけでございます。
#227
○三谷委員 他の臨時的職員ということをおっしゃいますが、従来からそういうことをおっしゃっておったようでありますが、教育がいかに重要な仕事であるかということは憲法や教育基本法を引用するまでもありません。この条項を一つ一つ挙げませんけれども、「教員の身分は、尊重され、その待遇の適正が、期せられなければならない。」ということがうたわれておるのであります。そして女子教育職員の出産に際しての補助教育職員の確保に関する法律というふうな特例的な法律までできている。そしてそれを確保している。確保しなければ教育ができないという条件があるわけです。その先生が、本人の意思ではありません、わずかの期間出産された先生の補助職員として勤務される、永久に勤務したいけれどもできないから、一定の期間たてば一たんは退職する。また今度新しく生じてくる。次々と出産される職員が出るわけでありまして、これは特に人口過密地区におきましてはかなりなパーセンテージになっております。教員数の中の女子教員率が、五十一年五月、いまおっしゃいました時限におきまして、全国平均で五五%でありますが、埼玉、千葉、東京、神奈川など高いところは六七%にもなっている。したがって、教員の平均年齢も低いものですから、出産の可能性が高い。次々と需要が起きてくる。しかし、それは一つの学校としては、必ず一定の期間、あれは産後六週間ですか、たてばそれでもう仕事は終わってしまう。そして一たんはそれで失業するわけですね。そしてまた新しく今度は必要な学校が生じてくる、そういう状態に置かれているわけでありますから、一般に言う臨時の職員とは条件が違っている。ですから、いわば断絶期間はありますけれども、しかし、継続して補助職員としてずっと勤務されてきている、そういう方々が少なくない数に達している。ここに私が持っている資料を見ますと、そういう産休の補助期間が十年を超える先生がかなりな数に達しておるのであります。五年とか六年とか七年とかというのはもうざらであって、十年を超える方が少なくない数存在しておるわけでありますが、十年間も学校教育に携わって、そして、これは本人側の条件ではありません、教育委員会側の条件によりまして、一定期間勤務すればまた断絶をする、また一定期間勤務する、また断絶をする、こうなってきている。その状態に対して何らかの対策を考えるべきではないかということは、だれが考えても当然考えつくことなんですね。大臣、お聞きになりましてどうお考えでしょうか。しかも、これが正教員に採用されましても、その臨時の期間は共済の対象になり得ないわけです。ですから、勤続年数が満たない。十年も十五年も産休の職員としてやってこられました。年がいきますから、その段階で正教員になりましても、二十年の勤続ができないという条件になっている。これは一つの悲劇じゃありませんか。これはこのまま放置していいものだろうか。これは社会正義の観点から見ましても問題であると私は思いますが、大臣いかがでしょう。
#228
○加藤国務大臣 教育のきわめて重要でありますことは、三谷議員が御指摘のとおりでございまして、断続的ではございますけれども、産休の補助職員として勤務しております方がこれまた重要な立場でありますことも議論のないところでございます。だからといいまして、直ちに組合員になり得るかという問題でございますけれども、組合員となりますには継続して勤務をしておる、このことが条件でありますことも先ほど来申しておるとおりでございますから、したがって、いかにその仕事が重要でありましょうとも、その勤務形態が継続し得ておらない者につきましては、やはり組合員となりますことはきわめて困難だ、かように判断せざるを得ないのでございますけれども、しかし、先ほども説明がございましたように、継続して勤務していらっしゃる産休補助職員もいらっしゃるのでありますから、この方は当然組合員としてそのフェーバーを受ける、かようなことになろうかと思います。
#229
○三谷委員 いまの御説明は少し合点がいきませんが、継続して勤務しておる産休補助職員というのはどういう存在なんでしょうか。
 それからもう一つ、いま大臣は継続が基本である、こうおっしゃっているんですね。私はそうじゃないと思うのです。私は、これの一番の基本は、子供を教育するという重要な職務について長年それに貢献をされてきた、そこが基本であって、継続しているかしていないかというのは基本ではない。継続しているというのは便宜的に法文の上に書いただけのことであって、継続に等しい内容、類似した内容というものが存在をしておれば、それは問題になるものではないと私は思うのです。ですから、継続しておることが基本じゃかい。教員として長年子供の教育に携わって功労があった、貢献された、これが基本である。そしてその基本に基づいて、一定の継続年数というものがここで条件として出ておりますが、この一定の継続年数というものは、いま説明しましたようか場合は、これは本人の意思にかかわらず一定の期間たてばその学校では仕事が終わってしまうわけでありますから、その段階で一応はその仕事の就職期間は切れるわけでありますから、そしてまた次のところに行くわけでありますが、切れますからこれは継続したことにならぬわけです。いかにもこれは矛盾があるでしょう。それをどのようにして解決するかということをやはり研究してもらう必要がある。こういう継続して一年という法文があるからといって、それをいいことにして、そんな者は対象にならぬ、基本が違うという考え方は間違っている。基本は、この方たちが教員としての仕事をおやりになって教員としての責任を果たされて、そして子供の教育に貢献されておるかどうか、これが基本なんです。それで後はその継続をどう見るかという問題だ。一年間もずっと欠落なしに勤めるか、あるいはいまのように、教育委員会側の条件によって短期間の補助教員が要るわけでありますから、それがなくては困るわけでありますから、そういう教育委員会側の条件に沿って短期間ずつの勤務をされてきておる。しかもそれが十年もあるいは八年も続けておやりになっている。そういう状態を見ましたときに、この八年なり十年なりという産休補助期間というものは断続しておりますが、その断続した分を寄せ集めますと八年なり十年になるわけですね。その寄せ集めた分ぐらいは正教員になったときには勤続期間として見ていく、それぐらいのことはあたりまえのことじゃないですか。そこに何の欠陥があるわけですか。それを是正してもらいたいということを私は要求している。研究の余地があるでしょう。どうですか。
#230
○加藤国務大臣 組合員となりますにはそれなりの要件がありますことは、先ほど来申しているとおりでございます。私は、補助職員といえどもきわめて重要な仕事をなさっていらっしゃることに議論を持つわけではないのでございますけれども、共済組合制度は職務の内容とは関連なしの他の条件があるわけでありますから、それに該当いたさない方は残念ながら現行制度のもとにおきましては組合員となることは困難だ、かように解釈せざるを得ないのであります。
#231
○三谷委員 現行制度といいますのは、継続して一年以上勤務するという法文があるのを現行制度とおっしゃっているんでしょう。それならそこを変えたらどうなんですか。要するに、それが適用できるような処置を行政上行っていくか、あるいは法文の改正を行っていくか、何らかの処置によってこれは十分に共済の適用ができる内容のものであって、これをすればこの共済法の趣旨に反するという性質のものでは全くないと私は考えております。
 そこで、これについてはさらにお答えいただきたいわけでありますが、幾つか例を挙げてみましょうか。私のところにずいぶんたくさんの実例が来ておりますが、上床加奈さんという先生がいらっしゃいます。これは戦前に九年五カ月にわたりまして正規の職員として採用されましたが、戦後、産休補助教員制度が実施されるまでの間、家庭に入っていらっしゃった。この先生が昭和四十二年に正規に採用されました。それまでの間、三十二年から四十二年まで十一年間、いわゆる産休補助教員として働かれました。十一年目に正規に採用されたわけであります。その十一年間に臨時採用されました回数が二十六回に及んでおります。延べ就労期間が六年と五カ月であります。あとはいわゆる失業状態。これは四年と四カ月。全体の年月から見ますと就労していた方が長い。ところが、十一年間に二十六回の採用と解雇を繰り返したわけでありますが、この間六年以上にわたってりっぱに教員として教育の仕事をやってこられた。ところが、これを現行法では臨時の教員だから共済法の対象にはなり得ない、こうおっしゃっている。
 この方のような下積みの犠牲なしには産休臨時補助教員というものは存在しないわけです。要するに、そういう犠牲の一つの焦点になっておるわけでありますが、中には産休補助教員として十八年も勤めていらっしゃる方もいます。このような方が仮に正規の職員に採用されたとしましても、これはその期間は全く対象になり得ないわけです。ですから、これは救済的な処置を考えなくちゃいけません。これほど矛盾に満ちた制度であるとしますならば、どこかでこれはその救済処置を考えていくということが私は必要だと思います。文部省も、教育に携わる側としてこれを放置していいとお考えなんでしょうか。その点はどうでしょう。
#232
○塩田政府委員 いまお示しのようなケース、現行制度上該当しないことは先生も御指摘のとおりでございます。先ほど、現行制度はそうなっているのであって、それを改正すべきでないかというお話がございましたわけですが、そこが私ども一番の問題でございまして、共済組合の要件と共済組合の組合員の要件という点からいきますと、この継続性ということを少なくともいま一番基準にしているわけでございますし、今後ともそれを緩めるということは、今度はまた違った面でのいろいろな問題が、つまり似たような臨時職員の場合にどう扱うかという問題が当然出てきますので、そこは私どもよほど慎重に考えなければいけないというふうに考えて、先ほどから申し上げているわけでございます。
#233
○加戸説明員 御承知のように、産休代替職員の制度といいますものは、産前産後の十二週間を任用の期間として、その期間に限り任用される性格でございますために、現実の実態としての各県におきます取り扱いも、一種のそういった代替教員要員というような形で登録制あるいは現実に現場でお探しになりまして、その都度お願いをする、そういう形態をとっている。しかしながら、いま申し上げました登録制度の場合でございますと、毎年同様な方が登録されまして臨時的に任用される、そういう実態があるために、現在先生の御指摘のような形の先生もおいでになっていることだと思うわけでございます。その辺の問題につきましては、私どもは、現場におきます教育の実を確保するために必要な要員でございますし、そういった運用の適正というのは期待したいわけでございますが、一つの難点と申しますのは、やはり正規採用いたします前提としては、各県で行います教員採用試験の合格者のみを採用している、こういう実態でございまして、その辺の関係が、将来ともに正規採用職員になることを前提として産休代替要員を希望される方もいらっしゃると思います。そういった期間が長くなるという点についての配慮の仕方、これは任用制度の根本の問題でもございますし、そういった取り扱いの問題については今後とも研究をしてまいりたいと考えております。
#234
○三谷委員 自治省の答弁ですが、これは私は納得しません。他の職員に影響を及ぼすとおっしゃっていますが、その点についてはさきに触れました。こういう特例法までできておって、そして教育という重要な仕事に携わる者であって、そしてこれは断続して仕事についておる。ちょこっと臨時でもってそれでやめてしまうものじゃない。やめてまた就職し、やめてまた就職し、やめてまた就職し、つまり継続して就職する意思もある、あるいは教育の仕事に将来とも携わっていきたいという意思がある。しかし教育委員会側の条件でこれはできない。できないけれども、これがなければ困りますから、こういう補助教育職員という制度ができている。これを確保するための法律までできている。これを他の方の、どこのことをおっしゃっているか私はわかりませんが、これによりまして他に波及をするというふうなことによりましてこの問題を等閑視されるとしますならば、これは大変な間違いであると私は思っています。条件が違っておる。そして、その点からこれの適用を図ろうとしますならば、産休補助教育職員確保法の三条を改正すればよろしい。それからもう一つは、共済法の資格条件を緩めればよろしい。どちらでも構わない。どちらをやってもこの問題は解決するわけです。
 ですから、こういう実態をごらんになってそこに矛盾があるとお考えになれば、いずれかの方法でこれは処置ができる。文部省と自治省が話し合いをして処置をとればできる要素のものだ。そうして、それをやって不合理があるものではないというのが私の考え方でありますが、自治省としてはこれは研究する意思はないですか。
#235
○塩田政府委員 産休職員の任務の重要性というような点からの御議論とは私どもは違いまして、同時に、こういうことで資格要件を緩めるということは、共済組合にとってもまた一つのきわめて重要な問題でございます。そういう点からはやけり慎重に考えざるを得ないということを先ほど来申し上げているわけでございまして、産休職員のそういった重要性ということとは議論としては別の議論であると私どもは考えておるわけでございます。
#236
○三谷委員 議論としては別ではないですよ。
 それで、これにつきましては国会請願も行われまして、任用期間が十六週間という臨時採用のために、一年間継続して勤務することがむずかしいという条件もあるというようなことなども考慮しまして、これは道理があるということで請願を採択しておるのであります。しかし、この請願といいますのは、いま私が主張しましたことよりはもっと困難な問題、つまり、これは産休補助教員を就職した時点で共済組合に加入させる、あるいはこの適用を昭和三十二年にさかのぼって適用する、こうなっている。私が言っているのは、これが正教員として採用されました場合に、過去において臨時職員として十年も十八年もお勤めになっておる。その労をむだにすべきものではないのだ、正教員になった場合には、それはその産休臨時職員当時の勤続年数というものを加算をしてあげるべきだ、そうしなければ、若いときならともかくとしまして、年齢がいってから正職員に採用されるわけであって、それまでに十年なり十五年なり、もうそういう臨時職員として過ごしていらっしゃる。その場合にやはり考慮する必要があるんだということを言っている。この採択されました請願はそうじやありませんですよ。正教員に採用されるされないにかかわらず、それも全部そのように適用すべきだとなっておりますが、私の言っていますのは、まず正教員に採用されました場合、さかのぼってどうするかという問題ですね、これについての改善策をとるべきだということを私は言っているわけです。
#237
○塩田政府委員 先ほど来先生のおっしゃっておられることはよくわかっておるつもりでございます。ただ、私どもの方の共済組合の立場と基準というものを先ほど来私の方からもるる申し上げていることでございまして、この点はやはり慎重に考えざるを得ないということでございます。
#238
○三谷委員 ちょっとも合点がいかぬじゃないか。一年継続という問題はそこになぜ絶対性があるのだ。私は結局勤務の状態という実質を問題にすべきであると言っているわけであって、一年でなくちゃならぬ、一年あるいは一年半でなくちゃいかぬ、これは全くの一つのけじめにすぎないのでしょう。一つの基準にすぎないわけなんでしょう。基準の変更はできるわけであって、基本の精神というものがどこにあるかということ、そこらを考えていけば、一年というものが絶対的な条件であるとかあるいは実質がそういうものであっても、形式的に反するんだという言い方では、私は納得できない。形式論じゃない。ですから、実質問題としてこれは考えていく必要があるんではないかということを言っているわけです。
#239
○塩田政府委員 一年というものが絶対的なものでないということは、これは当然でございます。制度でございますから、どこに基準を置くかということでございますから、そういう意味では、絶対的なものではもちろんございません。どこかに線を引かなければいけないということで、現在そういう制度をとっておる、それを変えるということになりますと、私どもとしては慎重に検討せざるを得ない、こういうことを申し上げておるわけでございます。
#240
○三谷委員 一年というものは絶対的なものではないと言うけれども、産休補助職員として五年なり十年なり、これは実質ですよ。断続していますけれども、実質勤めておるわけです。その五年なり十年なり勤めたる人を、一年の基準に沿わないから、つまり継続して一年ではないからと、こうおっしゃる。しかし、継続していないのは本人の意思ではないでしょう。教育委員会ではそれが必要なんでしょう。継続していない、断続して産休の補助をする職員が必要なんでしょうが。だから、その必要に応じて勤務されている。そうして、その勤務されておる年数を合わせますと、十年なり十八年になるわけです。それに対して、これは当然一年だからそれに該当しないという論理は、実質的に見ますと全くの形式論にすぎない。事実、これは実質十年なりあるいは八年なり勤めていらっしゃる。これは実質の内容なんです。それを見るということがなぜできないかということなんです。見るべきだというのです。これは行政の一部門でありますから、そういう点を考慮しながら改善を図っていくということ、これは大事なことなんです。大臣、もう一度お答えいただきたい。
#241
○加藤国務大臣 私や担当部長が申しておりますことは、産休代替職員、産休補助職員の重要性に関しては全く議論のないところでございますけれども、しかし、現行共済制度は、共済の名のごとく、相当期間勤務をいたしまして一体的な関係にありますことが条件でございますから、したがって、さような要件には勤務形態が合致いたさない、かようなことを申しておるのでございますから、この点は区分しての御理解をいただければありがたい、かように思います。
#242
○三谷委員 これは八年なり十年なり、勤務の実態があるのですよ。事実、その期間教員として勤務されて、教育の仕事に携わっていらっしゃる。ただ、それがたまたま十六週間ですかで切れている。切れているけれども、切れて外れた分を引きましても、十年なり十八年間実質勤務されているわけだ。実態があるわけなんです。それがたまたま切れているからいけない、こうおっしゃっているわけです。切れているのは、本人の意思じゃないのです。それはむしろ教育委員会側の希望なんだ。そして、それを実質的に見ると、十年なり十八年なり勤めていらっしゃる。それがなぜ評価できませんか。それが切れ日なしに一年続けばいいし、切れ目があったために十年でも十五年でもだめだと、こうおっしゃっている。これはおかしいでしょう。実際に勤務している年数というものが、断続しましたけれどもあるわけだ。それが十年なり十五年だ。これが資格がなくて、一年間継続して勤めたら資格がある。その形式論にはどこに根拠があるか。
#243
○塩田政府委員 先ほどから何度も申し上げることでございますけれども、そういった実態、いろいろあることはあるわけでございますけれども、共済組合の基準としてどこに線を引くかということに結局は尽きると思います。
 私どもは、先ほど来申し上げておるような基準を一つの線として引いておりますし、これをいま変えるということは容易なことではなくて、慎重に考えなければいけないということを申し上げているわけでございまして、繰り返しになりまして恐縮ですけれども、どこに線を引くかということでございまして、いまのような形に現在はとっておりまして、これを変えることは簡単にはいかない、慎重にいかなければいかぬということを申し上げておるわけでございます。
#244
○三谷委員 通算ができなしのかね。通算すれば、どこにどういう影響が出てくるか。
#245
○塩田政府委員 現在、通算をほかのすべての職員に対していたしておりませんので、同じような問題が起ころうかと思います。通算をしまして、先生のおっしゃいますように合わせて何年だからというようなことは、現在やっておらないわけでございます。それをやるとなりますと、これは共済としましては根本的な問題になりますので、慎重な検討を要しますということを申し上げているわけでございます。
#246
○三谷委員 ほかにそういう職業がありますか。二十回も三十回も断続して勤めなくちゃならぬ、それが法律によって決められている、そういう職業がほかにありますか。それがあればその問題も一緒に論議する必要があるけれども、そんな職種があるのですか。
#247
○塩田政府委員 職種としてあるとかということではございませんで、要するに、臨時的に採用されている人はすべて該当するわけでございます。
#248
○三谷委員 それはいまのあなたの判断なんでしょう。臨時的に採用されるといっても、この臨時採用は反復して繰り返し繰り返しやっているわけだ。そうして、二十回も三十回も就職しているわけなんだ。そういう例がほかにありますか。ないでしょう。これは産休補助職員に限られた特殊な形態なんだ。その特殊な形態に対して、それに応じた処置を考えていくのはあたりまえのことじゃないですか。それがどうして一般に影響するのですか。遁辞を設けたらだめだ、君たち。それを押し通そうとするから無理なことを言わなくちゃいけない。理屈が通らぬじゃないですか。
#249
○塩田政府委員 断続した場合に、つまり切れた場合に、基準を欠くということを申し上げておるわけで、産休の先生の場合にはそれに当たるということでございますから、産休の先生のみならず、要するに切れる、継続してなくて断続してるというところに私どもは一線を引いておるわけでございますから、先ほどから申し上げているように、それを変えるということについては、これは共済の基本的な問題として慎重に考えざるを得ないということを申し上げているわけでございます。
#250
○三谷委員 それはあなた方官僚がそういう線を引いておるかどうか知らぬけれども、これは四十八年九月の地方行政委員会の請願においても採択された問題じゃないですか。国民の、つまり世論がそうなっているということや。その上に立って、どう考えるかということだ。君の頭の中だけで問題を主観的に考えて、一年継続して、欠ければだめだ、そんなことを議会の方では言っていない。それが請願の採択になっているわけじゃないか。そういう国民の意思というものをどのように調節していくのだ。知らぬ顔の半兵衛で通すつもりかね。
#251
○塩田政府委員 先ほど来のお答えを繰り返すようで恐縮でございますけれども、共済組合制度の基本にかかわりますので、これは慎重に考えさせていただきたいということでございます。
#252
○三谷委員 どこが基本にかかわるのだ。基本にかかわらぬことをさっきから繰り返し繰り返し具体的に説明して言っているじゃないか。聞いているのかね、君は。どこが基本にかかわるのだ。どこで共済制度が崩壊するんだ。それを納得いくように説明してください。
#253
○塩田政府委員 この点も、先ほどから申し上げておりますように、継続性ということに共済組合の場合の資格認定の基準を置いておるわけでございます。そこにかかわるわけでございます。
#254
○三谷委員 継続というのは、一年継続なんでしょう。要するに、継続が一年継続していなくても、六年も十年も実質そこで教員をやっているという存在があるわけだ。それがなぜ継続という規定に反するというので対象にならないかという問題なんです。まだ時間があるので、いまの点については、さらに検討を加えて対策を明らかにしてください。そういう論理や道理に反する答弁なんというものは、何ぼしゃちほこばったってだめだ。納得できません。
 そこで、もう一つ聞いておきますが、社会保障憲章は、社会保障制度の管理運営については、労働組合が主体的に参加し、労働者を初め受益者の代表によって民主的に運営される、これを基本原則として示している。しかし、実際には公務員共済組合の運営においてもこの基本原則が軽視されて、非民主的な運営が改善されていない。共済組合が独立した法人格を認められておるにもかかわらず、みずから管理運営する実質的な権限を持たない。出向機関の責任者は各省の最高幹部になっている。実質的な出向者は担当部課長になっている。共済組合の主体であり、構成員の大半を占める公務員労働者の意見は、その代表を通じて運営審議会に反映されるにとどまっている。これは一体どういうことなんでしょう。運営の民主化という問題が以前からやかましく言われておりますけれども、一体、地方公務員共済組合に出向している国家公務員は何人に上っていますか。
#255
○桑名説明員 共済組合の運営につきましては、先生御指摘のとおり、運営審議会なり組合会はすべて労使対等に選出をいたしておるわけでございまして、運営審議会の運営並びに組合会の運営につきましては、組合員の意思を十分反映して運営されているものと私どもは考えているわけでございます。
#256
○三谷委員 それはあなたが根拠なしに考えてもだめじゃないか。たとえば地方職員共済組合の理事、監事、事務局次長、福祉課長、経理課長、調査課長、監査室長、業務課次長、出納室次長心得、麹町会館総務部長、これはすべて国家公務員の出向じゃないのですか。どこに半々があるのですか。
 それからなお、地方職員共済組合の課長、これは三十人ぐらいありますか、これは全部国家公務員の出向じゃないですか。これはどういう仕組みになっているわけですか。
#257
○桑名説明員 労使半々で運営をしていると申し上げましたのは、共済組合に置かれております運営審議会あるいは組合会等の構成が半々となっている点を申し上げたわけでございます。
 先生がただいま御指摘になりました地方職員共済組合の事務局等に自治省の職員が休職というかっこうで出向している事例が多い、こういう御指摘でございますが、地方職員共済組合に自治省の職員を休職として勤務をさせている事実があることは、御指摘のとおりでございます。地方職員共済組合の構成団体あるいはその業務内容の性質等を見ますならば、本来、国の職員が国家公務員としての身分を有したままその組合に勤務することは原則として適当でないと思われるわけでございますけれども、そのような人事は、法令の規定によりまして国が必要な援助または配慮をすることとされている公共的機関の設立に伴う臨時的要求に基づきまして、その職員の職務と関連があると認められる業務に従事する場合には、人事院規則の定めるところによりまして出向させて勤務をさせているわけでございます。
#258
○三谷委員 そこはわかりました。確かに人事院規則の一一−四の第三条第一項第三号には、公的機関の設立に伴う臨時的措置であることがうたわれておる。そこで、昭和五十年の本委員会で植弘公務員部長が答えておりますのは、「これはやはり基本的にはそういった公的機関が発足いたしまして、内容が充実し、本来の機能を果たし得るようになるまで」の臨時的な措置であります。こうおっしゃっている。組合ができてすでに十五年たった今日でも、地方公務員共済組合は休職事務官の派遣が臨時的に必要なほど内容が充実していない。派遣がなければ本来の機能が果たし得ないという状態なんでしょうか。
#259
○塩田政府委員 御指摘のように、もう十五年たっておりますので、逐次ひとり歩きができるような、ひとり立ちができるような形に持っていかなければならぬわけでございますが、この共済制度そのものが非常に膨大、むずかしい問題でございますので、必ずしも現在のところそこまで達していないということでいま出向職員を出しているわけでございますが、いずれにしましても、逐次改善していくべきものであることは御指摘のとおりでございまして、私どももそういうふうに配慮していきたいというふうに考えております。
#260
○三谷委員 公的機関の設立に伴う臨時的な措置でありますから臨時的な措置というのは十五年も二十年も指すわけじゃない。そんなのはごく短時日の内容を意味している。そうしますと、この法律のたてまえから見ますと、いつまでもここに古手の役人が出向して、そして事実上共済組合の仕事を牛耳るというようなことは改善すべきだ。あなた方はいまの補助職員に関してはいまの不十分な法律を盾にしてとやかくおっしゃっているけれども、こういう場合におきましては、いずれにしても今後検討と、こうなっている。御都合主義が過ぎるんだ。厳密に法律を守るんだったらこういうところにおいてみずから守ってもらいたい。そうして、しかし事実上の関係があって考慮を払う必要があるならば、これはいまの産休補助職員におきましても、当然そういう事実上の関係から考慮を払うべきものなんだ。大臣、その点どうでしょうか。
#261
○加藤国務大臣 制度発足間もないころの処置が今日まで続いておりますのは、私は実態をつまびらかには承知をいたしませんけれども、いまだそれなりの理由が残存いたしておる、かように理解をせざるを得ないのでありますけれども、しかし、なるべく早く民主的な運営に切りかえていく、これがたてまえであろうかと思います。
#262
○三谷委員 いまだそういう理由が残存しているというのは、天下りポストを維持するということなんだ。これはすでに行政改革の面におきまして問題になっている内容の一端を構成しているものです。このことを指摘しておきます。
 なお、きょう恩給局と厚生省にお越しいただきましたが、時間の関係で御質問ができませんので、また機会を得てお願いしたいと思います。どうも済みませんでした。
 終わります。
#263
○木村委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#264
○木村委員長 ただいま本案に対して、中山利生君、佐藤敬治君、小川新一郎君、山本悌二郎君、三谷秀治君及び川合武君から、六党共同をもって修正案が提出されました。
 この際、修正案の提出者から趣旨の説明を求めます。中山利生君。
    ―――――――――――――
 昭和四十二年以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案
   〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#265
○中山(利)委員 ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、私は、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブの六党を代表いたしまして、提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。
 御承知のとおり、政府原案におきましては、施行期日は「昭和五十三年四月一日」となっておりますが、すでにその期日が経過しておりますので、修正案は、施行期日を「公布の日」に改め、これに伴いまして所要の規定の整備を図ろうとするものであります。
 以上が、修正案の提案の趣旨及びその内容であります。
 何とぞ、御賛成くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
#266
○木村委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。
 修正案については、別に発言の申し出もありません。
#267
○木村委員長 これより本案及びこれに対する修正案を一括して討論を行うのでありますが、別に討論の申し出もありません。
 これより採決いたします。
 まず、中山利生君外五名提出の修正案の採決をいたします。
 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#268
○木村委員長 起立総員。よって、中山利生君外五名提出の修正案は可決いたしました。
 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除いて原案について採決いたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#269
○木村委員長 起立総員。よって、修正部分を除いて原案は可決いたしました。したがって、本案は修正議決すべきものと決しました。(拍手)
#270
○木村委員長 ただいま議決いたしました法律案に対して、中山利生君、佐藤敬治君、小川新一郎君、山本悌二郎君、三谷秀治君及び川合武君から、六党共同をもって附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 この際、本動議の提出者から趣旨の説明を求めます。佐藤敬治君。
#271
○佐藤(敬)委員 私は、この際、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブの六党を代表いたしまして、昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、附帯決議を付したいと思います。
 案文の朗読により趣旨説明にかえさせていただきます。
    昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、地方公務員共済制度の一層の充実と地方公務員の退職後の生活を配慮し、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、地方公務員共済組合が支給する年金については、国民の生活水準、公務員の給与、物価の上昇等を考慮し、既裁定年金の実質的価値保全のための具体的な対策を早急に検討すること。
 二、年金額の改定実施時期については、現職公務員の給与より一年の遅れがあるので、遅れをなくすよう特段の配慮をすること。
 三、長期給付に要する費用の公的負担分については、厚生年金等の負担と異なつている現状にかんがみ、公的年金制度間の均衡を考慮して、すみやかに適切な措置を講ずるよう検討すること。また、短期給付に要する費用の負担についても、組合員の負担上限について配意しつつ、適切な措置を検討すること。
 四、退職年金等の最低保障額について、引き続きその引上げを図ること。
 五、遺族年金の給付水準を七〇%とするよう法律上の措置を講ずること。
  右決議する。
以上であります。
 何とぞ皆様の御賛同をお願いいたします。(拍手)
#272
○木村委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 これより採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#273
○木村委員長 起立総員。よって、中山利生君外五名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。
 この際、加藤自治大臣より発言を求められておりますので、これを許します。加藤自治大臣。
#274
○加藤国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を尊重して善処してまいりたいと存じます。(拍手)
    ―――――――――――――
#275
○木村委員長 この際、お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#276
○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#277
○木村委員長 次回は、来る十一日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後七時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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