くにさくロゴ
1947/11/13 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 労働委員会 第19号
姉妹サイト
 
1947/11/13 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 労働委員会 第19号

#1
第001回国会 労働委員会 第19号
  付託事件
○勞働基準法の適用除外規定設定に關
 する陳情(第二百五十二號)
○失業手當法案(内閣送付)
○失業保險法案(内閣送付)
○企業再建整備その他に關する陳情
 (第三百四十三號)
○勞働基準法第四十條の特例に關する
 陳情(第三百四十四號)
○勞働者教育充實に關する陳情(第四
 百四十五號)
○積雪寒冷越冬手當即時支給竝びに越
 冬衣具特別配給に關する請願(第四
 百五號)
○税務職員の待遇改善に關する請願
 (第四百二十一號)
○別府市の勤務地手當地域給を特地に
 引上げることに關する陳情(第五百
 三十號)
○税務職員の待遇改善に關する陳情
 (第五百四十二號)
○税務職員の待遇改善に關する請願
 (第四百五十五號)
○雪害地手當支給に關する請願(第四
 百六十五號)
○税務職員の待遇改善に關する請願
 (第四百八十三號)
○各縣吏員の暫定加給國庫補助等に關
 する陳情(第五百六十三號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月十三日(木曜日)
   午後三時三十四分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○職業安定法案附帶決議に關する件
○請願及び陳情に關する小委員設置の
 件
○失業保險法案
○失業手當法案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(原虎一君) それでは大變お待たせいたしました。只今から委員會を開會いたします。昨日の委員會におきまして附帶決議の取消が決定いたしました。つきましては栗山委員からこれに關する意見の開陳をあたしたいというお申出でありますから、これを許可いたします。
#3
○栗山良夫君 昨日の委員會におきまして、職業安定法案に對する附帶決議が取消に相成りました。その取消の理由といたしましては、附帶決議の重要性はこれを十分確認せられたのでありますが、更に強力なる措置を講すべきものであるとせられたことと了承いたしておるのであります。從つて今後本會議の決議とするか、或いは法律を修正するか、とにかく附帶決議以上の效果のある方法を將來考慮しようということであつたわけでございます。私はこの意味で取消を了とし、これに贊成をいたしました一人であります。申すまでもなく附帶決議は、法案の審議の過程におきまして明らかにせられましたところの重要なる問題が集約せられ、決議と相成つてものであります。附帶決議の有無に拘わらず、政府におかれましては十分にその意向を尊重し行政の面に反映せらるべきものであると存じます。
 さて附帶決議の取消竝びに今後の問題の措置に關しましては以上申述べました通りでございますが、私は念のために討論の場合に各委員から開陳せられました意見の中で附帶決議の中に盛られておりました重要事項について、漏れておりますところの二、三の點について意見を申述べたい、こう考えるのであります。
 その第一點は職業安定所の施設の改善、職員の待遇向上等を圖るための豫算の獲得の問題であります。安定法案の第五十五條によりますれば、必要なる費用は國庫が支辨しなければならない、こういうことに相成つております。然るに勞働基準法或いは職業安定法によつて設立いたされまするところの地方の行政機構をみますると、極めて豫算が輕少でありまして、設備の問題にいたしましても或いは職員の待遇の問題にいたしましても、或いは運營いたしますところの筆墨のようなものに至りますまで、非常に事缺いておりまして、行政の運營に多大な支障を現在生じておるのであります。私はこのためにすでに一部においてはこの基準法或いは安定法によつて、設置せられるところの政府機關が少くとも嚴正中立的な國民に奉仕するところの機關でなければならないのに、一部の國民からの寄附を仰ぎまして、或いはこれによつて性格を歪められるというような事態がすでに例として二、三擧げられておるのであります。誠に遺憾であると思いますから、これを責めるのでなくて、十分なる豫算を法律に定める通りに國家が支辨いたしまして、そうして名實ともに國民に奉仕するところの機關を造り上げるように御協力願いたい、こういうことでございます。
 それから第二點といたしましては、職業安定所におきまして窓口の婦人求職者のための專門の窓口を設けまして、そうして特にその窓口には婦人の職員を配置いたしまして、その年歳紹介の經驗等を十分に勘案いたしまして、婦人の持つところの特別な求職に對しまして、墾切丁寧に十分にその目的を達するように措置せられるべきものであるとこう考えるのであります。
 第三點といたしましては、この職業安定法案の二十條に勞働爭議に關する不介入の條文があるのでありますが、この條文の適用に當りまして勞働爭議、同盟罷業、又は作業所閉鎖、そういうた粉爭が起きておりまする所、或いは起きる虞れのあるような所に對しては職業の紹介をしないという趣旨のものでございますが、この爭議が起きておるとか、或いは起きる虞れがあるとか、そういつた問題は安定所も常に注意を拂われまして情報を蒐集せられるのでありましようけれども、やはりこれは自發的にその事實を事業主が安定所に通報する、そういう途を講ずるのが當然であろうと思いますので、この運用に當りましては同盟罷業又は作業所閉鎖か行われた場合には、事業主は職業安定所に對してその事實を通報するように政府において實際上の措置を講じて頂きたい、こういうことなのであります。
 次に第四點でありますが、職業指導所の補給金その他の問題は二十七條に掲げられております。併しこの職業補導所の職員の選び方或いは設備の萬端、更に補導所で使用するところの資材の獲得、工具の完備、その他擧げますればきりのない程に、一つの工場を建設する程までにいろいろな面において頭を使わなければならないのであります。この職業補導所の運營の當否はやはり職業安定に最も大きな關係を有するものでありまするが故に、政府におきましては特に十分に注意を拂われたいのであります。分けても今後國民の完全雇傭の立場からいたしますならば、産業の合理化と結び付きまして、勞働者の職場轉換というようなことも恐らく考えられなければならないと思います。そういうときに職業補導所の持つところの使命は極めて重大でありますので、その内容の充實につきましては特に關心を拂われたいということなんであります。
 最後に無料の勞働者供給事業を行いまする者が今後組合の書記局の職員になるというような形をとりまして、表面供給業者としての姿を消しましても、實質的に税法行爲によりまして事實上中間搾取を行うというようなことがありましては、この第四十五條の法の精神にも悖ることでありますので、職業安定法案とは直接の關連は持たないのでありますが、關係法案或いはその運用において十分の法意を拂われまして、巖重にかくのごとき方法がなくなり、その根絶を期せられますように巖重な取締を要望いたしたいのであります。以上の各點につきまして補足意見を申述べて討論の追加といたしたいと思うのであります。
#4
○委員長(原虎一君) 続いて勞働委員會に付託されました請願竝びに陳情がございます。專門調査員から報告いたします。
#5
○專門調査員(芝田義彦君) 請願としては五件入つております。それの件名だけをざつと読み上げます。一、積雪寒冷越冬手當即時支給竝びに衣具特別配給に關する請願、二、税務職員の待遇改善に關する請願、三、税務職員の待遇改善に關する請願、四、雪害地手當支給に關する請願、五、税務職員の待遇改善に關する請願、この五つであります。
 陳情といたしましては七件入つておりまして、一、勞働基準法の適用除外規程設定に關する陳情、二、企業再建整備その他に關する陳情、三、勞働基準法第四十條の特例に關する陳情、四、勞働者教育充實に關する陳情、五、別府市の勤務地手當地域給を特地に引上げることに關する陳情、六、税務職員待遇改善に關する陳情、七、各縣縣吏員の暫定加給國庫補助等に關する陳情、この七つであります。
#6
○委員長(原虎一君) 只今報告いたしました陳情竝びに請願につきましては、特別委員七名を擧げて處理願いたいと思いますが、いかがでしようか。
#7
○委員長(原虎一君) 御異議なきものと認めます。委員の選出ににつきましては、委員長から御指名いたしますことをお許し願えますか。
#8
○委員長(原虎一君) 御異議ないと思いまして指名申上げます。山田委員、千葉委員、深川委員、堀委員、竹下委員、松井委員、栗山委員、以上七名の方にお願いいたします。委員長はこの七名の方によつて互選あつてよいと思います。さよう決定いたしましてよろしうございますか。別に御異議もございませんから、委員長は小委員によつて互選ということにいたしたいと思います。速記を止めて。
#9
○委員長(原虎一君) それでは速記を生かして……。
#10
○政府委員(上山顯君) 前に中野委員から失業保險法の第六條の當然被保險者から除外されます者、それから第十條の日雇等の臨時勞働者につきまして、その人數が大體どのくらいあつたかというお尋ねがあつたのでございまして、後程資料を以ちましてお答えすることをお約束いたしておつたわけでございます。大變遲れておりますが、この機會にお答えさして頂きたいと思います。
 先ず第六條の當然被保險者に漏れております者で勞働基準法に掲げられておりますが者の人數でございますが、土木建築業が七十六萬五千人、農林業が十萬六千人、畜産業が三千人、水産業が三萬八千人、映畫演劇が二萬五千人、通信業が三十四萬六千人、教育研究調査が五十一萬七千人、醫療衞生が十五萬二千人、接客業、料理飲食店旅館等でございますが、それが十一萬三千人、合計二百六萬九千人になつております。これは昭和二十一年六月末の年次勤勞統計調査による數字でございます。それから後の關係がございますので、尚附加えて申しますと、この中には日雇等の臨時的の勞務者も含まつております。それから尚農林業、畜産業、水産業の従業者につきましては、これは企業的な經營體のものだけでございまして、即ち農林關係の會社の事務員でございますとか、或いは企業的に經營されておりますものの實際の農業勞働者でございまして、普通の農家に下男として雇われておるという家庭的のものは含まれておりません。それからもう一つ通信業三十四萬六千人の中で、官吏が殆ど大部分を占めまして、三十四萬人までは官吏であります。それから教育研究調査の中の教育調査五十一萬七千人の中、これも官公立學校が非常に大きな部門を占めまして、四十二萬九千人までは官公立關係でございます。以上が第六條に關連しましてのお答であります。
 次に第十條の關係といたしまして、日雇等の臨時勞務者の數でございますが、これは實は正確な數は統計の數字に現われていないのでございまして、推定でございますが、約百一萬と推定いたしております。それから先刻申上げましたように、第六條の當然適用から除外されていると申上げた二百萬の中には、臨時勞務者も入つておりますので、その數がダブつておりますことを御承知願いたいと思います。以上でございます。
#11
○委員長(原虎一君) 中野委員にお伺いいたしますが、今の答辯について發言よろしうございますか。
#12
○中野重治君 結構でございます。
#13
○委員長(原虎一君) それでは速記を止めて下さい。
   午後三時五十七分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時二十分速記開始
#14
○委員長(原虎一君) 速記を始めて。本日はこれにて散會いたします。
   午後四時二十一分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     原  虎一君
   理事
           堀  末治君
           小川 久義君
           栗山 良夫君
   委員
           赤松 常子君
           千葉  信君
           川村 松助君
           紅露 みつ君
           深川タマヱ君
           早川 愼一君
           穗積眞六郎君
           中野 重治君
           岩間 正男君
  國務大臣
   勞 働 大 臣 米窪 滿亮君
  政府委員
   勞働事務官
   (職業安定局
   長)      上山  顯君
  ―――――――――――――
  專門調査員
           芝田 義彦君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト