くにさくロゴ
1977/03/07 第84回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第084回国会 本会議 第11号
姉妹サイト
 
1977/03/07 第84回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第084回国会 本会議 第11号

#1
第084回国会 本会議 第11号
昭和五十三年三月七日(火曜日)
    ―――――――――――――
  昭和五十三年三月七日
    午後二時 本会議
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 議員請暇の件
 昭和五十三年度一般会計予算
 昭和五十三年度特別会計予算
 昭和五十三年度政府関係機関予算
 日本学校安全会法及び学校保健法の一部を改正
  する法律案(内閣提出)
    午後三時三十四分開議
#2
○議長(保利茂君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 議員請暇の件
#3
○議長(保利茂君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。
 小坂善太郎君から、三月八日より十八日まで十一日間、福田篤泰君から、三月十一日より二十二日まで十二日間、右いずれも海外旅行のため、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、いずれも許可するに決しました。
     ――――◇―――――
#5
○加藤紘一君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、昭和五十三年度一般会計予算、昭和五十三年度特別会計予算、昭和五十三年度政府関係機関予算、右三件を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#6
○議長(保利茂君) 加藤紘一君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 昭和五十三年度一般会計予算
 昭和五十三年度特別会計予算
 昭和五十三年度政府関係機関予算
#8
○議長(保利茂君) 昭和五十三年度一般会計予算、昭和五十三年度特別会計予算、昭和五十三年度政府関係機関予算、右三件を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。予算委員長中野四郎君。
    ―――――――――――――
 昭和五十三年度一般会計予算及び同報告書
 昭和五十三年度特別会計予算及び同報告書
 昭和五十三年度政府関係機関予算及び同報告書
    〔本号(二)に掲載〕
    〔中野四郎君登壇〕
#9
○中野四郎君 ただいま議題となりました昭和五十三年度一般会計予算外二件につきまして、予算委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 この予算三件は、去る一月二十四日本委員会に付託され、同月二十六日政府から提案理由の説明があり、二月一日より質疑に入り、公聴会、分科会を合わせて二十七日間審議を行い、本七日討論、採決いたしたものであります。
 まず、予算の規模等について申し上げます。
 一般会計予算の総額は、歳入歳出とも三十四兆二千九百五十億円でありまして、五十二年度当初予算に対し、二〇・三%の増加となっております。歳入予算のうち、租税及び印紙収入は二十一兆四千五百億円でありますが、五十三年度内に納税義務が成立し、五十四年五月中に収納される税収を五十三年度の歳入とすることとし、その見込み額二兆百四十億円を含めております。
 また、公債発行限度額は、建設公債六兆五百億円、特例公債四兆九千三百五十億円、合計十兆九千八百五十億円であり、公債依存度は三二%となっております。
 特別会計の数は、五十二年度より一つ少ない三十九であり、また、政府関係機関の数は、五十二年度と同様十五であります。
 なお、財政投融資計画の規模は、十四兆八千八百七十六億円であり、五十二年度当初計画に比較して一八・七%増となっております。
 次に、質疑について申し上げます。
 質疑は、国政の全般にわたって行われたのでありますが、そのうち、主なものについて申し上げます。
 第一に、五十三年度の経済の見通し並びに景気対策についてであります。
 政府の説明によりますと、五十三年度総予算は、景気の速やかな回復を図るには、財政が主導的役割りを果たす必要があるとの立場から、臨時異例のものとして編成したものであり、七%程度の実質経済成長を目指しているとのことでありまして、この点に関し、各委員からそれぞれ活発な質疑が行われたのであります。
 すなわち、「公共投資の乗数効果は以前ほどには高くなく、ことに翌々年度になると減税の波及効果の方が明らかに大きいにもかかわらず、なぜ政府は減税を全く行おうとせず、公共投資一点張りで景気の回復を図ろうとするのか。現在は企業の稼働率がきわめて低いので、土木建設事業中心の公共投資のみでは民間の設備投資など新規需要を喚起することは不可能ではないか。政府は個人消費支出について実質五・三%の伸びを見込んでいるが、雇用情勢の改善、賃金の大幅な引き上げが望めない以上、所得税減税及び年金等の増額を行わない限り、このような個人消費の伸びを期待することはできないのではないか」などの質疑がありました。
 これに対して、政府から、「公共投資は需要創出の点からも雇用拡大の点からも速効性があり、かつきわめて厳しい財政事情下では財源に余裕がなく、また立ちおくれている生活環境の整備を促進する必要もあるので、公共事業を選択し、減税を行わないことにした。昭和五十二年度は在庫量が大きかったため投資の効果が吸収されてしまったが、現在では在庫量も減少しており、五十二年度補正予算の経済効果も新年度にはあらわれてくるであろう。個人所得の伸びは自営業所得等を含めれば全体として必ずしも悪くなく、他方物価の動向等から消費性向に多少の上昇が期待できるので、名目で一一・九%程度の消費の伸びを見込むことができる」旨の答弁がありました。
 次に、公共事業費の消化に関し、「政府は五十三年度は前年度比二七・三%増という膨大な公共事業費を計上しているが、地方公共団体の受け入れ体制は十分に整っているのか。各地ですでに地価の上昇、建設資材の値上がり、技能労務者の不足の兆しが出ているが、公共事業費を円滑に消化することは果たして可能なのか」との趣旨の質疑がありました。
 これに対して、政府から、「公共事業費の消化については、地方公共団体に対する資金手当てを十分に行うとともに、補助金の決定並びに交付のための手続を簡素化する。地域的、時期的に生ずる人員、資材の不足問題に対しては、関係省庁間で十分に連絡して対処することとし、また資材の高騰に対しては国民生活安定緊急措置法の適用を考慮するなど、公共事業の完全消化に全力を挙げて取り組む」旨の答弁がありました。
 次に、民間設備投資に関し、「現在、企業が過剰設備に苦しんでおり、新規の投資が見込めないので、政府は電力会社に期待をかけ五兆円の投資目標を要請しているが、主要電源の立地問題がいずれも未解決であるから、五十三年度に大規模な投資が行われるはずがないではないか」との趣旨の質疑があり、これに対し、政府から、「電力投資については、継続工事分等約四兆円が確定しているほか二、三年後の電力不足に備えて積み増しを要請しており、立地問題については、地元との話し合いに際し側面的に援助するなど、個々の実情に即して促進を図る」旨の答弁がありました。
 次に、民間住宅建設に関し、「昨年の住宅建設の実績は、公的ローンを拡大しても建設戸数全体は増加しておらず、また宅地供給の実績は毎年減少しているが、政府は来年度の住宅建設計画目標の達成並びにこれに対応する宅地供給の見通しを持っているのか」との趣旨の質疑があり、これに対して、政府から、「民間の潜在的な住宅需要は相当あると思われるので、開銀等の融資対象地域の拡大及び条件の緩和を図り、土地重課税制度について適正利益率要件を廃止し適正価格要件に改める等の改正をするほか、関連公共公益施設の整備についても、現在の制度の改善に加えて別枠で補助を行い、宅地の確保に努めるとともに、公庫融資の拡大、貸付条件の改善、住宅取得控除制度の拡充等の施策を総合的に行うことにより、住宅建設の目標を達成できると考えている」旨の答弁がありました。
 第二に、公債についてであります。
 まず、その大量発行について、「政府は昨年、公債依存度三〇%を財政節度のガイドラインとし、あくまでも守ると言っていたが、五十三年度は三二%、実質的には三七%の公債を発行しようとしており、これは財政方針の重大な変更であり政策の転換ではないか」との趣旨の質疑に対し、政府から、「経済が異常な事態となったため、財政の大幅拡大という臨時異例の措置をしたものであり、財政主導で経済運営を図るとの基調は昨年と変わらず、したがって政策の転換ではない」旨の答弁がありました。
 また、公債の償還計画について、「特例公債は十年後に全額を現金で償還せねばならぬのに、政府は毎年六十分の一ずつを整理基金に繰り入れるだけで償還の計画を立てず、これでは現金償還が不可能となるおそれがあるが、財政法の精神に従い、財源措置をも含めた具体的償還計画を国会に示すべきではないか」との趣旨の質疑があり、これに対し、政府から、「特例公債の償還期である昭和六十年までの経済を見通すことは非常に困難であり、償還財源を求めるよりも特例公債依存の財政から脱却する方が先決であるとの考え方から、五十七年には脱却するための財政収支試算を提出したので、それで判断してほしい」旨の答弁がありました。
 本件については、政府において、さらに検討の結果、負担平準化のため、国債整理基金へあらかじめ予算繰り入れをする場合の仮定計算が提出されました。
 第三に、雇用問題についてであります。
 「政府は雇用の確保のためにも公共投資が最もすぐれていると主張するが、七%の経済成長を達成すれば失業者数はどう変化する見込みか。現在、構造不況業種からの離職者等失業者が地域的にも職種的にも偏在しているので、公共事業を行ってもこれを吸収することは困難と思われるが、いかなる対策を持っているのか」との質疑がありました。
 これに対し、政府からは、「五十三年度は企業内の遊休労働力が生産に参加するほか新規参入が見込めるが、総体的に見て雇用情勢に大きな改善は期待できない。公共事業の執行に当たっては関係諸機関が緊密に連絡し地域的な配慮を十分にするほか離職者雇用促進助成制度の活用、職業訓練の拡充など雇用対策に取り組む」旨の答弁がありました。
 また、「石油ショック以降わが国のGNPは増加しているにもかかわらず、失業者は増大し、経済成長が雇用問題を解決できないことが明らかであるが、政府は今後いかなる分野に労働力を吸収できると見込んでいるのか。製造業における就業者が減少し、流通部門においても雇用吸収がすでに限界に来ているため、今後の雇用安定対策として労働時間の短縮の方向に進まざるを得ないと思われるが、この点政府はどう対処するつもりか」との趣旨の質疑があり、これに対し、政府から、「当面建設関係に吸収できるが、将来の問題としては教育関係、医療関係等が考えられ、ことにわが国は今後社会福祉の一層の充実を図らねばならず、その結果としてこの方面で雇用機会が創出されることになろう。労働時間の短縮については、長期的目標として前向きで対処するが、現在直ちに雇用の増大と関連づけて解決することは厳しい経済情勢下であり困難である」旨の答弁がありました。
 第四に、水田利用再編対策についてであります政府は農林省の通達をもって新しい米作転換政策を行おうとし、そのための予算を計上しているが、地方自治体や農民に転作を強制する以上、行政指導で行わずに法律によって措置すべきものではないか。目標未達成の場合の転作目標の後年度への加算等の措置はペナルティーであるから撤回したらどうか。また、余り米の取り扱いについて、政府は対策に協力した者と非協力者との間で差をつけずに買い入れるべきではないか」との趣旨の質疑がありました。
 これに対し、政府から、「最近の米の需給動向にかんがみ、米の消費拡大を図る一方、総合食糧政策として米作転換のための新しい施策を行うことにしたが、これは農家その他関係者の理解と協力により進めることが不可人であり、法律によって強権的に行うことは適当でないと考える。目標未達成の場合の加算は、ペナルティーという性質のものではなく、必要最小限度の公平確保の措置であり対策の推進上ぜひ必要であるが、一部に誤解があるので、再度通達を出して誤解を解くようにする。余り米については、政府買い入れは行わず自主流通ルートで販売させるが、公平確保の見地から、協力農家の超過米については特に円滑な流通を図るための措置を講ずる」旨の答弁がありました。また、「転作作目は、最近の傾向から見て小麦、大豆にそれほど期待できず野菜が多くなる可能性があり、価格暴落等により野菜生産農家を圧迫するおそれがあるが、いかなる対策を立てているのか」との趣旨の質疑があり、これに対して、政府から、「野菜の生産については、都道府県がその地域における需給動向等を勘案し、農業団体とも相談の上、計画生産など適切な指導を行うことを期待しており、国としても野菜生産農家が転作に苦しむことのないように行政指導を徹底して行う」旨の答弁がありました。
 第五に、減税問題についてであります。
 減税は、予算審議の劈頭から各野党の主張するところでありましたが、二月二十日の理事会において、野党五党から与党に対し、所得税減税、年金増額等の共同要求が提示され、その後、与野党の首脳部間で折衝が続けられたのであります。
 三月四日の委員会において、「減税問題について与野党間で折衝が行われていることを政府は知っているか。与党は実質的修正を約束したにもかかわらず、形式的修正には断じて応じようとしないが、メンツにこだわっているからではないか。政府は野党の意見を取り入れた補正予算を組む考えはあるか」との質疑があり、これに対して、政府から、「公党間で予算修正について話し合いが行われていることは聞いている。政府としては原案が最善と考えているので賛成できないが、関係委員会における折衝の結果を見て財政上の処置をとりたい。また、経済の動きを注視し、異変があれば与野党間の論議の経緯を踏まえ前向きかつ大胆に対処する」旨の答弁がありました。
 以上のほか、財政収支試算、不公正税制の是正、円高対策と為替差益の消費者への還元、日中平和友好条約締結交渉再開の見通し、日ソ平和条約交渉と北方領土の返還、国際人権規約の批准、自衛力の限界とF15、P3Cの保有、その他防衛上の諸問題、大学構内の暴力事件と違法状態、社会保険制度の改善その他福祉政策、水俣病患者の救済対策、不況産業及び中小企業の安定対策、永大産業の倒産問題、石油備蓄とエネルギー対策、住宅公団の家賃値上げと経営のあり方、地震対策と地震予知体制の整備、同和対策事業特別措置法の延長問題、ロッキード事件公判における大久保証人等の証言問題、ソウル地下鉄、新韓碍子等日韓両国間の諸問題、その他、国政の各般の事項にわたって熱心な質疑が行われましたが、詳細は会議録により御承知願いたいと存じます。
 本日、質疑終了後、日本社会党から、また、公明党・国民会議及び民社党から両党共同提案により、さらに、日本共産党・革新共同から、それぞれ昭和五十三年度予算三件につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出され、趣旨説明が行われました。
 次いで、予算三件及び三動議を一括して討論に付しましたところ、自由民主党は、政府原案に賛成、三動議に反対、日本社会党は、同党提出の動議に賛成、政府原案に反対、公明党・国民会議及び民社党は、いずれも両党共同提出の動議に賛成、政府原案及び他党提出の動議に反対、日本共産党・革新共同は、同党提出の動議に賛成、政府原案及び他党提出の動議に反対、新自由クラブは、政府原案に賛成、三動議に反対の討論を行いました。
 次いで、採決を行った結果、三動議はいずれも否決され、昭和五十三年度予算三件は、多数をもっていずれも可決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#10
○議長(保利茂君) 昭和五十三年度一般会計予算外二件に対しては、武藤山治君外十一名から、三件につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出されております。
 この際、その趣旨弁明を許します。武藤山治君。
    ―――――――――――――
 昭和五十三年度一般会計予算、昭和五十三年度
  特別会計予算及び昭和五十三年度政府関係機
  関予算につき撤回のうえ編成替えを求めるの
  動議
    〔本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔武藤山治君登壇〕
#11
○武藤山治君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました予算三案について動議を提出し、その理由及び概要を御説明いたします。
 まず、動議の主文を朗読いたします。
  昭和五十三年度一般会計予算、昭和五十三年度特別会計予算及び昭和五十三年度政府関係機関予算については、政府はこれを撤回し、左記要綱により速やかに組替えをなし、再提出することを要求する。
  右の動議を提出する。
    〔拍手〕
 まず第一に、編成替えを求める理由について申し述べます。
 経済の福田を任ずる福田首相は、就任一年にして経済見通しの大幅な狂いを招く結果となり、不況は長期化する情勢にあります。福田内閣にはこれらの厳しい経済に対処するための発想の転換も見られず、構造改革を迫る政策のシステム化も放棄されているのであります。
 昭和五十三年度予算編成は、従来のパターンから抜け出せず、ただ公共事業費の大幅増額で、古い感覚に貫かれていると言わざるを得ません。政治家に求められている情熱、ロマン、勇気は、片りんすらも見受けられないのであります。(拍手)
 政府は、予算編成に当たって広く国民の意見を聞くと言いながら、野党党首の要求をほとんど取り入れておらず、五党共同の申し入れ事項についても配慮していないのであります。
 このため、政府の予算案は、多くの矛盾と欠陥を持っているのであります。
 一つには、日本経済の現状を見ると、資本主義自由経済の矛盾が多くの分野で露出しております。したがって、予算額の膨張のみで今日の事態を克服しようとしても不可能であり、制度、構造、発想の転換が最も必要な時代となったのであります。しかしながら、政府・自民党の経済見通し及び予算は旧来の惰性から一歩も抜け出ておらず、その政策は展望のないその日暮らしの後手後手に終始しております。
 二つには、政府が財政運営に当たって最重点目標としている七%の実質経済成長は達成困難であるとともに、無理すれば、物価上昇、業種間格差の拡大など、多くの悪影響を引き起こす危険があります。まして、今日大きな問題となっている構造不況業種に対しては何らの救済にもなりません。しかも、公共事業支出の三四・五%増は、地方財政の窮状、全体的施行能力などから見て、消化不良となることが懸念されるのであります。
 三つには、今日の緊急政策課題となっている雇用対策として、わが党が提案した雇用創出プランにもこたえておりません。また、産業転換についての政策も前進が見られず、中小企業、農業は一層苦境に追い込まれる予算であり、その上、円高の圧力は今年も起こりつつあります。この結果、雇用不安は最悪の局面を迎える心配があり、特に失業多発地域に特別の措置が必要であるが、この点も政府案には欠落しているのであります。
 四つには、政府案は、減税、社会福祉、農業、中小企業などに配慮が足りない。特に酒税の引き上げ、国鉄運賃、健康保険料、大学、高校の授業料、公団住宅家賃等の値上げに加えて、石油税の新設などによって国民負担増は一兆二千億円を超えることとなり、庶民収奪の予算と断ぜざるを得ません。(拍手)
 さらに、一方、ドル減らしと不況産業対策に便乗して、防衛費を一二・四%増額し、きわめて問題の多いP3C、F15などに多額の血税を浪費することは許されないのであります。
 以上のような展望なき国民生活犠牲、庶民収奪の予算を容認することはできない。
 日本社会党は、ここに、政府が昭和五十三年度予算を撤回し、次の基本方針及び重点組み替え要綱に基づき、編成替えをすることを要求するものであります。(拍手)
 次に、予算編成替えの基本方針を明らかにいたします。
 日本経済は四年間に及ぶ長期停滞が続き、倒産、失業は高水準にあり、構造不況に加えて、円高不況という二重の不況局面にあります今日の経済危機を克服するためには、中期的展望に立って、富と所得の再分配を行い、個人消費支出の増大、福祉の充実による経済構造の転換、不公正な税財政制度を改革する必要があることは言うまでもありません。(拍手)特に、現在の需給ギャップは、かなり長い期間均衡点に達しないであろうと予測されるのであり、そのため、今日の財政危機も、中期財政計画を明示し、計画的改革に着手しなければ打開できないのであります。
 今後の財政運営に当たっては、これらの課題に取り組むことを前提にしつつ、この三年間完全失業者百万人を超えるという深刻な雇用情勢を踏まえ、当面の緊急課題として、雇用確保、国民生活防衛を基本目標に置き、諸政策を推進しなければなりません。
 したがって、昭和五十三年度予算は、この基本目標のもとに、次の基本方針に基づいて編成替えすることが必要であります。
 なお、主な点について申し上げ、詳細は動議の文案を御参照されたいと存じます。
 最初に、歳入関係でありますが、公正公平な税制による所得の再配分機能を十分に生かさなければなりません。特に不公平税制の是正と財源の確保が重要であります。
 一つは、給与所得控除のいわゆる青天井は、高額所得者優遇の制度であるので、控除限度額を百九十万円とする頭打ち制度を設けること。
 二つは、高額所得者、資産所得者の課税を強化するため、所得税の課税所得一千万円以上の部分に対しては一〇%の付加税を課し、利子所得、配当所得の分離課税は廃止し、総合累進課税とすること。
 三つは、会社臨時特別税を復活すること。さらに、法人税制を改革し、大企業の税負担を強化するため、法人税率を段階制に改める。また、大法人の貸し倒れ引当金、退職給与引当金などを縮小するとともに、大企業が独占的に利用している準備金等は廃止する。なお、社会保険診療報酬課税の特例措置を廃止すること。最後に、土地の含み益課税を行うため、土地増価税を新設することなど、歳入構造の転換を図る必要があります。なお、国債については、年度末残高四十三兆四千億円に達することにかんがみ、その発行を圧縮することが必要であります。
 第二に、雇用確保を最重点政策とし、雇用機会を創出し、雇用増加を図ることであります。
 一つ、二十万人の雇用の創出を図るため、地方自治団体が雇用増大、新規雇用のための独自のプランを作成した場合には、国はそのプラン実施に必要な財源を全額保証する。特に、沖繩等失業多発地域においては、失業者の救済、地域開発のための開発就労事業を興すことが必要であります。
 二つ、公共事業支出は、雇用効果を重視して、生活に密着した公共施設の建てかえ等、用地買収費の少ない事業に重点を置くこと。
 三つ、災害復旧事業は、改良復旧を基本に置き、初年度三〇%の方針にとらわれず、三年継続を二年に短縮するなど、年度内に可能な限りの工事を進めること。
 四つ、農業基盤整備事業を積極的に進め、雇用の創出を図る。また、沿岸漁場整備開発事業に関連する雇用対策事業を創設し、漁業離職者を優先雇用すること。
 五つ、労働基準法等を、週休二日、週四十時間労働に改正し、時短を実質賃金の引き下げなしに実現すること。
 六つ、失業給付日数を一律に九十日延長し、給付率を八〇%に引き上げ、広域延長、全国延長の発効基準を緩和することであります。
 第三として、国民生活防衛のため、個人所得税の減税、社会保障の充実を進めることであります。
 一つ、インフレによる実質所得の目減りを補償し、あわせて、個人消費の増大に資するため、所得税及び住民税減税合わせて一兆円減税を行う。なお、減税方式は、低所得者層に効果の大きい税額控除で行い、住民税減税財源は、国が地方独立税源を付与し措置すること。
 二つ、国民生活の防衛と年金格差の是正のために、福祉年金を五十三年四月分から月額二万円とし、五年年金、十年年金をこれに準じて引き上げる。無年金者に対して、国民年金制度による救済措置を講ずること。
 三つ、医療保険及びその関連制度の総合的抜本的改革を図るため、差額ベッド、付き添い看護、歯科、薬価差額等に関する患者側の調査など、正確な実態調査を行うこと。
 四つ、予防活動の拠点並びに健康、環境保障行政の拠点として、保健所再建五カ年計画を策定し、保健所を再建すること。
 五つ、高齢化社会に対応するため、国公立病院にリハビリテーション科を必置すること。
 物価対策の強化については、
 一つ、独占禁止法の適切な運用を行うとともに、独占価格、管理価格の規制、値上げに際しての原価公表の制度化等を図ること。基礎資材、日用品の在庫調査を実施する等、寡占体制の監視を強化すること。
 二つ、物価に関する各種審議会の構成を民主化し、労働団体、婦人団体、農民団体、消費者団体、生協等の委員を増員する。なお、委員の創意性、発想をできる限り併記答申させ、官僚先行を改めること。
 教育、文化向上対策については、
 一つ、公立高校新設について、国は建設費の二分の一を補助し、用地費については起債枠を確保し、利子補給を行うこと。
 二つ、私学助成をふやし、授業料の公私立間の格差を縮める。私大、短大、私立高校、幼稚園への補助率を引き上げ、学費値上げを抑えることであります。
 第四には、内需を拡大して景気回復を図るため、生活環境整備投資の増大、農林漁業基盤の整備、中小企業対策を強化することであります。
 住宅、生活環境の整備については、
 一つ、住宅難打開のための公的土地開発の推進、公共賃貸住宅建設用地の借り上げ方式の採用により、宅地の確保を図る。住宅公団への国費の投入、銀行住宅ローンの金利引き下げ措置、関連公共施設への国庫補助の増額等、公共借家建設のネックの解消と国民の高負担を解消すること。
 二つ、上下水道、公園等、生活環境整備のための投資を拡大し、文教施設、保育所、病院建設などを積極的に進めることであります。
 公害、環境保全対策については、特に開発行政による公害環境破壊を未然に防止するため、住民への手続と公開を原則とする環境影響事前評価による開発事業規制法を制定することであります。
 農林漁業の再建対策及び中小零細企業対策の強化については、
 一つ、米問題解決のため、一般消費拡大、酒米、給食米飯導入の拡大、酒米のアルコール添加抑制など、政府の財政支出によって消費拡大を図ること。強権的な罰則を伴う減反政策、買い入れ制限などは即刻やめることであります。
 二つ、林業の崩壊を防止し、国土と自然環境を保全するため、国有林野事業再建整備特別措置法を制定し、林野事業の健全化を図り、同時に、国営分収造林法の制定、山林労働者の労働条件の改善等によって、治山治水の完備、木材の安定供給が図られるようにすること。
 三つ、漁業の国際環境の急変に対応するため、沿岸漁業振興を図ること。
 四つ、中小企業向け官公需については、発注枠を当面五〇%まで拡大するとともに、受注者が下請発注を行う場合、下請単価、支払手形等について監督をする。また、競争入札指名業者の新規登録受付や審査制度を改善すると同時に、可能な限りの分離、分割発注及び協同組合など中小企業者の自主的組織に対しての発注を行うこと。
 五つ、中小企業倒産防止共済制度への出資を増額し、連鎖倒産や販売不振、売掛金回収難による倒産など、外因性の強い倒産を防止することであります。
 円高、構造不況、産業構造転換対策については、
 一つ、中小企業為替変動対策緊急融資制度による政府系三機関の融資について、貸出金利の引き下げ及び償還期間の延長措置を行う。また、政府系中小企業金融機関の既往貸付分の返済条件を緩和すること。
 二つ、産地型輸出関連企業の非価格競争力をつけるため、技術やデザインの向上、新製品の開発に対する指導措置を行うことであります。
 特に、産業構造転換対策は現下の急務であります。
 その一つは、屎尿、家庭廃棄物、畜産ふん尿、事業廃棄物を総合的に処理し、再資源化、土壌還元、再生利用、温室利用などを図る廃棄物総合処理資源化事業を国、自治体、民間で共同で行う体制確立すること。
 二つ、地域小規模水力発電と地熱発電の開発を促進することは、現にわが国にある資源の活用であり、地熱利用についてはその賦存量が十億キロワットと推定されている。これに思い切った開発助成が必要であります。
 また、太陽、波力エネルギー利用の研究開発と実用化のための助成措置を講ずる。ソーラー施設を公共施設へ積極的に設置させる、省エネルギー施設導入に対する融資措置を行うことが重要であります。
 三つ、住宅建設、都市再開発、プラント輸出等、積極的に推進し、知識集約型産業の育成を図ることが必要であります。
 四つ、構造不況業種の過剰設備廃棄のための助成を行うとともに、事業転換のための助成を行うことといたします。
 資源エネルギー政策については、
 一つ、省エネルギー対策を推進するため、エネルギー・リサイクル・システムの開発、省エネルギー技術開発を促進するとともに、産業ごとのエネルギー有効利用基準の設定、低燃費交通自動車等の普及、耐久財や建築物の省エネルギー化を進める措置を実施すること。
 二つ、総合エネルギーにおける国内炭の位置を明確にし、石炭合理化法を廃止し、石炭資源活用法を制定し、生産力拡大のための十分な予算措置を図る。海外石炭の輸入の拡大を図るとともに、一手買い取り機関が行い、国内炭とプールするなどの措置を行うことが必要であります。
 第五は、高度成長型財政構造を改めるため、既定経費の洗い直し、税制改革案を含む中期財政計画を策定することであります。
 防衛関係費の削減については、防衛力整備計画を中止し、兵器装備費、防衛増強費を計上しないこと、特に問題の多いP3C、F15の購入費を削減すること。
 不要不急経費の削減及び予算の効率的使用については、
 一つ、公共事業等予備費を全額削除すること。
 二つ、高度成長型財政構造を改めるため、五カ年計画で既定経費を洗い直し、初年度には五%程度の経費削減を行うこと。
 三つ、補助金支出は予算補助を法律補助に改め、整理、改廃するとともに、財政の民主化を図ること。
 地方財政対策の強化についても多くを語らなければならないが、一項目だけ申し上げることといたします。
 一つ、地方交付税法にのっとり、交付税率を引き上げて総額を確保し、公共事業の自治体負担分の起債振りかえは行わないこと。
 財政投融資計画の改革については、財政投融資計画の大企業中心の運用を国民生活優先の運用に改める。特に主要な原資である年金積立金は、主として福祉資金として活用し、社会福祉施設の整備などのため、地方自治体、年金福祉事業団等へ重点的に貸し付ける。なお、財投計画は、全体として国会議決にすること。
 以上により、歳入、歳出は政府案と同額とすることといたしました。
 以上、日本社会党が提案いたしました昭和五十三年度予算につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議の理由及びその概要を申し述べました。
 これらは、多くの国民が期待し、要望するものであり、政府は潔く予算案を撤回し、速やかに組み替えを行い、再提出するよう強く要求をいたしまして、趣旨弁明を終わります。(拍手)
#12
○議長(保利茂君) これより、予算三件に対する討論と、動議に対する討論とを一括して行います。順次これを許します。小此木彦三郎君。
    〔小此木彦三郎君登壇〕
#13
○小此木彦三郎君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっております昭和五十三年度総予算三件につきまして、政府原案に賛成し、日本社会党提出の組み替え動議に反対の討論を行います。(拍手)
 最近のわが国を取り巻く内外の情勢はきわめて厳しく、石油ショックの後四年を経た今日、先進国経済はいまだその後遺症から脱出できず、昨年後半には不況が一段と深刻化し、各国における失業の増加が貿易面にも影響し、先進国間に対立と摩擦を生み、国際社会の大きな問題となっております。
 特に、通商、通貨の問題では、巨大な対外黒字を計上した日本に対し、アメリカを初めEC等各国の批判が集中し、円高攻勢が続き、その結果、円の対ドルレートが二百三十円台にもはね上がり、わが国産業、経済の存亡にかかわる重大事となったのであります。
 このような緊急課題にこたえるための政策手段は並み大抵のものではなく、臨機応変、積極果断に行わなければなりません。それゆえ政府は、五十三年度予算を編成するに当たり、予算の効果が実現する成果として実質経済の成長率七%を大きな目標としておりますが、事実この程度の成長率が達成されなければ不況からの脱出も、経常収支六十億ドルへの黒字の縮小も困難でありますので、あえて七%の成長を堂々と掲げ、その実現を図らんとする政府の意欲、姿勢に対してわれわれは衷心より敬意を表するものであります。(拍手)
 以上の観点から、五十三年度総予算をながめ、私が予算に賛成する第一の理由は、予算全体が現下の急務である景気の回復を目指し、内需の拡大、雇用の安定を主眼に編成されている点であります。
 五十三年度の一般会計予算の規模は三十四兆二千九百五十億円でありますが、一般会計の伸び率は二〇・三%でGNPの伸び率一二%を大きく上回っており、GNPの政府資本支出の伸びも昨年の一五・九%を上回る二〇・八%となるなど、社会資本の充実を中心に財政支出の増大によってGNPを伸ばすという意欲が随所にあらわれているのであります。
 さらに、健全財政を志向する政府の立場から、今日まで一般会計の公債の依存度を三〇%以下に抑え、財政の節度を厳守してきたところでありますが、臨時異例という緊急対策が必要とされるに至り、勇断をもってその一線を超え、実質三七%まで依存度を上げてまで財政主導による景気の回復という至上命題にこたえたものと評価するところであります。(拍手)
 このように、景気重点の予算を編成し、五十二年度第二次補正予算を加えた十五カ月予算の構想のもとに、対前年度比三四・五%の公共事業費と財投などを活用し、切れ目のない諸施策を行うならば、景気浮揚の効果は一段と高まることと思うのであります。(拍手)
 私が予算に賛成する第二の理由は、このような臨時異例の経済情勢の中にあっても、財政の健全化に最大限の努力を払っているという点であります。
 経常部門の経費については、補助金の整理、行政事務の簡素化など既定経費のすべてについて、制度、慣行にまでさかのぼって徹底的な見直しを行い、補助金の八五%が法律に基づいているという制約下にもかかわらず、前年度の二倍に当たる一千四百二十二億円に上る補助金の整理を行うなど経費の節減、合理化に努め、前年度当初予算の伸び率を下回る二十六兆七千八百三十八億円、一七・四%の伸びに経費を抑えるなど、並み並みならぬ努力を払っております。
 予算に賛成する第三の理由は、社会資本の整備を中心に公共事業を推進しようという点であります。
 西欧諸国に比べ社会資本の蓄積のおくれているわが国は、中長期的観点からも公共投資に重点を置き、特に生活関連の社会資本の整備を進めなければなりません。西欧諸国においては、社会資本の整備が進んでいるため、景気対策としても最も需要創出効果の大きい公共事業を行うことができず、もっぱら減税策で景気の振興を図っているようでありますが、わが国においては、このような時期にこそ立ちおくれている社会資本を整備することによって景気の回復を図ることは、まさに時宜を得た最善の策と思うのであります。(拍手)
 五十三年度においては、かかる立場から、限られた財源を有効に使い、景気への波及効果の高い公共投資の拡大により社会資本の整備を進めるために、一般会計投資部門においては、公共事業予備費と合わせ七兆五千億円余の投資を行うこととしております。また、財政投融資計画は総額十四兆八千八百八十億円で一八・七%の伸びでありますが、国民生活の安定と社会資本の整備を重視し、特に事業部門においては二四・六%増の九兆五千六百七十億円をこれに割り当てております。
 これら公共事業の遂行に当たり、政府が事業の発注促進、資材、労力等の確保に万全を期せられ、円滑なる消化を図られるならば、社会資本の整備も順調に進み、早晩わが国経済もようやく長いトンネルから抜け出すことができるものと確信するのであります。
 この際、野党五党から要求のあった予算の修正問題について一言申し述べます。
 野党各党は、二月二十日、わが党に対し、所得税の減税等総額一兆二千百億円に上る予算の修正を求めてまいりました。しかしながら、五十三年度予算の主眼とするところは、内需の拡大により景気の回復を図り、対外黒字の縮小を行うという緊急課題にこたえようとするものであります。
 さらに、国債の大量発行という財政の非常事態の中で、国際的に見て租税負担率のきわめて低いわが国が福祉充実など国民の要望にこたえていくためには、近い将来の増税は避けられないところであり、われわれとしては長期的観点からその要求に反対してまいったのであります。
 しかし、せっかくの五野党の共同要求でもありますので、誠意をもってこれを検討した結果、予算を原案のまま採決することを条件として、今国会中に大蔵委員会、社会労働委員会で結論が得られた場合は、おおむね所得税減税三千億円、低所得者対策に四百億円を追加する用意がある旨を明らかにいたしたのであります。
 これに対して、必ずしも全野党の賛同を得られなかったことはまことに遺憾であります。私は、今後関係委員会において十分審議の上、わが党の考え方に賛同していただけるよう期待するものであります。
 以上、私は、五十三年度予算の主要なる点について賛意を表してまいりましたが、今日わが国においては、国民は比較的豊かで、貯蓄が多いのに反し、国は不況の長期化で、税収の伸びが少なく、財政の赤字で、気息えんえんという異常な現象を呈しております。しかしながら、このような実態とは無関係に、国民のニーズはますます多様化し、国際社会でのわが国の責務も大きくなっております。
 したがって、われわれは、かかるわが国の置かれている厳しい立場を国民の前に明らかにし、政府ともども一体となってこの異常事態を乗り切るために、租税負担等についても応分の協力を求めるべきであります。同時に、政府においても、不公平税制といわれるものの見直しなど、行財政の体質改善を本格的に行う必要があると思います。
 最後に、日本社会党提出の組み替え動議については、その内容及び発想の基盤がわれわれの考えとは余りにもかけ離れたものであり、しかも現下の厳しい財政事情の中においてはとうてい許されるものではなく、わが党はこれに反対であることを明らかにするものであります。
 以上、私は、政府原案に賛成し、日本社会党の組み替え動議に反対して、討論を終わります。(拍手)
#14
○議長(保利茂君) 横路孝弘君。
    〔横路孝弘君登壇〕
#15
○横路孝弘君 私は、日本社会党を代表し、政府提案の五十三年度一般会計予算、同特別会計予算及び同政府関係機関予算に反対し、わが党提案に係る予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議に賛成の討論を行います。(拍手)
 今日、わが国の経済、財政は、歴代自民党内閣、とりわけ福田内閣の判断の誤りと政策の破綻により、いまや全く行き詰まり、前途はますます暗さを増すばかりであります。
 国民は、長期にわたり重苦しくのしかかっている不況から速やかに脱出し、生活の安定と職場の確保に少しでも明るい展望が開かれることを期待していたのであります。
 しかし、五十三年度予算には、どこに国民の期待にこたえ、明るい未来の道筋を示すものがあるでしょうか。政府がやろうとしているのは、超赤字財政と公共投資一点張りの従来の政策でしかありません。何の役にも立たぬ穴を掘るだけでも景気回復には役立つのだと公言し、全国至るところで道路を掘り起こし、橋を二重三重にかけ、無計画に小さいマイホームを乱造し、ミニ開発の乱発を招くにすぎないことは、もはやだれの目にも明らかと言わなければなりません。(拍手)
 予算審議を通じて明らかになったことは、政府が目標としている実質七%の経済成長率も、経常収支を六十億ドルに抑えることも根拠薄弱な数字であって、この予算では、景気の回復も国民生活の安定も全くおぼつかないということであります。
 福田総理の答弁も、ただひたすら暗やみを手探りで探っている現状も、この予算によってトンネルの出口は必ず見つかると思うという無責任な信念の披露だけだったのです。トンネルを出たらまた雪国だったでは話にもなりません。経済運営に対する確固とした政治信念も、国民に対する説得も、苦しい現状を越えての未来への展望も、福田総理の口から語られることはなかったのであります。
 もっとも、この激動、変革の時代、明治三十八歳のこの人に、今日の重大な選択に適した発想の転換や構造の改革を求めることが無理というものです。
 最近の福田総理の力のない後ろ姿を見るにつけ、もはやこの人には政権担当能力がないと痛感したのは私一人ではないと思うのであります。(拍手)いや、同じ気持ちでいるのはむしろ与党の諸君の中に多いのではないでしょうか。
 私が、政府予算に反対し、組み替えに賛成する一番大きな点は、今日の経済情勢をどう認識し、今後の日本の歩むべき道をどうするかという基本的選択に関してなのであります。
 今日、公共投資で需要をつくり、それによって設備投資を誘発し、経済全体が拡大再生産の道を歩み得るのでしょうか。そうではないのであります。
 一般的に公共投資は、確かに投資関連産業の伸びとなり、その需要と生産を拡大させることが期待されます。しかし、公共投資は、在庫減、稼働率の上昇を経て初めて生産財の設備投資へ向かうのでありまして、今日のわが国のような原材料在庫水準の高さや民間向けの資本生産財の稼働率の低さを考えれば、セメントなど一部建設資材を除いては、まず在庫に吸収されるだけで、設備投資に向かうことはあり得ない状況なのであります。しかも、今日、設備過剰の原因は一律ではなく、生産財の生産部門の多くは不況業種であり、財政投資を行っても無関係な産業分野が多いのであります。
 これに対して、減税の実施や年金などの社会保障の充実は、倒産の危険にさらされている中小企業に対する支えとなり、サービス、軽工業などの消費財関連産業への影響が大きいのであります。この分野は、需要増が投資に結びつく可能性が高いのであります。経済企画庁のモデルでも、第二年度からは公共投資よりも減税の方がより需要創出効果があることがすでに明らかにされているのであります。
 当面の需要拡大政策としても、公共投資一辺倒は誤りであり、振りかえ所得による需要の確保とバランスをとらなければなりません。減税や社会保障の充実など、国民の支出に支えられた景気対策を行うのが国民の要求であり、また日本の選択すべき道でもあると確信をしているのであります。(拍手)
 同時に問題なのは、国民が最も必要としている需要と、今日の産業の供給構造に大きなギャップがあるという点であります。
 国民が何を望んでいるのかは国民生活白書や国民の貯蓄目的を見れば明らかです。国民の貯蓄性向が高いのは、消費の満足や余裕があってのストックではなく、むしろ病気の備え、子供の教育、住宅や老後の不安にあるのであります。
 総理は、日本の貯蓄率が高いことは誇るべきことだという趣旨の発言をしておりましたが、これは的外れの発言と言うべきであって、貯蓄性向の高いことの原因を直視し、無理な貯蓄をしなくても生活できるようにするのが政治ではないでしょうか。(拍手)教育、住宅、病院あるいは生活環境の整備、きれいな水や空気……。
 問題は、こうした国民の需要に経済が対応し、積極的に供給できるように、富や資源の再配分をいかに行うかということであり、これはまさに産業構造の転換の問題なのであります。
 このことは、またわが国を取り巻く国際経済環境の中でも問われていることです。
 日米通商交渉や対EC交渉にも見られるように、国際競争力が強いからといって単純に輸出を伸ばせる事態ではなくなってきているのであります。他方、わが国は、新しい国際経済秩序を求める南の国々の声にもこたえていかなければなりません。
 国内的には国民の需要にこたえ、国際的には南北間と先進国間の経済調整の中に日本の産業構造をどうするかという、避けて通ることのできない問題に現在の日本は直面をしているのであります。政府の予算のどこにそうした未来への確固たる展望と誘導があるのでしょうか。
 このような生産と消費、投資と貯蓄、このアンバランスこそ不況が構造性を持っている原因であり、家計も企業も国の財政も、高度成長型の生産供給構造や消費構造から、今後のあるべき需要に適応した安定型にいかにソフトランディングさせるかが来年度予算に問われている大きなポイントなのであります。
 今日の雇用問題もまた、このような構造変化の反映なのであります。
 雇用の安定を第一に掲げた来年度予算が実は雇用政策が皆無に等しいことは、予算委員会の審議を通して明らかになったことであります。
 最近の雇用拡大の基調が第二次産業から第三次産業へと移行し、重化学工業の発展による雇用拡大が望めないことは、不況産業はもとより、好況産業でさえ人減らしをしていることからも明らかであります。今後の雇用拡大は、私たち社会党が主張してきたように、国民が求めている分野、すなわち教育、医療、社会福祉などの分野に求めなければなりません。日本の政府ほど国民に対するサービスの低い先進国はないのであります。こうした分野だけで、将来二百万人を超える雇用も可能だということを指摘しておきたいと思うのであります。
 今後の日本にとって最大の課題は、産業政策と雇用政策です。この二つともさっぱり方向性の明らかでない予算に、私たちはとうてい賛成できるものではありません。(拍手)
 以上のような展望なき予算の性格は、政府が責任ある長期財政計画の策定を避けていることで、その極に達していると言わなくてはなりません。今日のような財政危機のときこそ、再建へ向けての具体的計画を明示すべきであります。それなしに十兆円を超える国債を発行し、歳入の三割強を国債収入に依存する、こんな国は一体どこにあるでしょうか。
 地方財政は、政府の地方自治軽視の政策と無理な公共投資のしわ寄せを受け、破綻の危機に直面をしているのであります。
 財政収支試算も毎年やり直す始末であって、しかもその上、出されてみれば、増税か福祉切り下げかの選択を国民に無理に押しつけるものでしかないのであります。
 こうした危機にもかかわらず、不公平税制の抜本的改革に着手することなく、安易な国債発行を続けているのであります。来年度末で国債発行残高は四十三兆四千億円に達し、国民一人当たり四十万円近い借金を背負うことになるのであり、将来に禍根を残すと言わなくてはなりません。
 一方、国民生活はどうなるのでしょうか。国鉄運賃の値上げや医療費の値上げなどにより、国民は来年度一兆二千億円という負担増を強いられるのであります。
 他方、年金、扶助料の引き上げは物価上昇率並みに抑えるという、高負担、低福祉政策であり、まさに来年度予算は生活圧迫型予算と言わざるを得ないのであります。(拍手)
 農業では百七十万トンの減反政策が強圧的に実施されようとし、二百海里時代といいながら、沿岸漁場の整備などの不十分さは、おくれた水産外交と相まって、展望なき状況になっているのであります。
 私は、最後に指摘をしなければならないのは、総額一兆九千億円にも上る防衛費についてであります。
 今日ほど、国際政治の中で、軍事力の役割りが低くなっているときはありません。
 福田総理が、昨年ASEAN諸国を訪問したとき、日本は軍事大国の道は歩まないと発言され、日本国憲法を紹介されたときは、どこでも温かく迎えられたと聞いているのであります。
 しかし、最近、周辺国家に脅威を与える軍事力でなければ防衛は成り立たないなどの発言が相次ぎ、この発言を裏づけるように、一機七十億円、足の長い、しかも空中給油装置までつけた戦闘爆撃機F15を採用しようとしているのであります。
 不況のとき、イデオロギー論争を巻き起こし、国民の不満をそのことで解消しようとする手口は、かつてのファシズムの常套手段であり、ヒトラーのとった手口でもあります。(拍手)
 紀元節を後援したり、ことさらに軍事拡大論争を巻き起こし、排外的ナショナリズムをあおることは許されないのであります。不況の中で、ナショナリズムを強調し、軍靴の足音を高くするとき、その道がどこに通じているかは、すでに歴史の証明しているところであります。(拍手)
 軍事大国の道を選択する本予算を認めるわけにはいかないのであります。
 以上、私は、政府案反対の討論を行ってまいりました。この予算が何をもたらすか、半年もたたないうちに明らかになるでありましょう。
 輸出は減少せず、輸入は伸びず、大幅黒字は再び円の切り上げを引き起こし、不況をさらに深刻なものにすることでありましょう。雇用問題はより厳しく、不況感、先行きの暗さは変わらず、したがって家計の消費も企業の設備投資も伸びることはないでありましょう。そして残るものは、国と自治体の莫大な借金だけとなり、不況下で国民の負担増だけが将来重くなることは明らかであります。遠からず、福田内閣の政治責任そのものが追及されることになるでありましょう。(拍手)
 国会は、国権の最高機関であるとは、憲法の定めるところであります。昨年の予算の修正は、行政に対する国会の権威を高めたものとして、高く評価されたのであります。
 私は、いま、この予算の採決に当たり、国会の権威を失墜させ、国会の権限を放棄したのは自由民主党であることを明確にして、社会党提案の組み替え案に賛成し、政府関係三案に反対の討論を終わります。(拍手)
#16
○議長(保利茂君) 大原一三君。
    〔大原一三君登壇〕
#17
○大原一三君 私は、新自由クラブを代表して、ただいま議題となりました昭和五十三年度予算三案に対し、賛成の立場から討論を行おうとするものであります。(拍手)
 まず初めに、賛成の立場を表明する理由を要約いたします。
 第一の理由は、当面の不況の深刻さに由来するものであります。
 昭和五十三年度予算案は、予想される未曾有の失業の多発、累増する倒産、深刻化する特定業種の構造不況問題等の根本的打開のために、決して十分なものではありませんが、しかし、有効需要創出のため、旧来の国庫優先主義をとりあえずたな上げし、当面の不況打開のため、ようやく積極的に取り組もうとする姿勢が評価されるからであります。われわれとしても、切れ目のない予算の執行によって、三十四兆円の政府需要が、国、地方を通じて速やかに連動し、冷却し切った国民経済の浮揚力として作用することを期待するものであります。
 われわれは、今回の予算修正についての政治決着を決して好ましいものであるとは考えません。政治決着の内容についても、一兆円規模の所得税減税を主張した新自由クラブとして、どの党よりも不満でさえあります。しかし、われわれが今回の決断を行わなかった場合に起こったであろう混乱と予算の成立のおくれは、予算修正の効果を相殺する結果すらもたらすことも考えられ、あえて新自由クラブが賛成した最大の理由はここにあったのであります。(拍手)
 わが国経済には、いま約二十兆円近いデフレギャップが内在し、それが国際的不均衡、国内的不完全雇用の基本的要因となっております。経済の現段階においては、私が予算委員会において指摘した、いわゆる在庫調整の動向についても政府の見通しは楽観的に過ぎ、また雇用につながる企業の生産動向もようやく四十八年水準に比べ水面上に頭を出しただけであります。一方、企業の設備投資に動意が見られず、逆に企業収益は再び水面下に低く沈んでしまいました。
 この段階において最も重要なことは、雇用不安、失業の多発の問題であります。それは、深刻な社会不安の温床ともなる問題でありますから、政府は、特に雇用問題に配慮しながら、きめ細かい、しかも弾力的な予算の執行を機を失せず実行に移すべきであります。
 第二に、減税問題でありますが、さきに政治決着を見た三千億円の減税は、物価上昇に見合って、所得税の負担の増加が実質所得の減少をもたらさない、いわゆる物価調整見合いの減税であること、さらに五十二年度の一年限りの戻し税減税が五十三年度ゼロに戻るため、実質増税をもたらさないという意味で、それなりに評価したいと思います。
 しかし、この程度の減税では景気浮揚のための消費刺激効果は期待できません。
 われわれの河野代表が、代表質問において、一兆円規模の減税を提案いたしましたのは、国際的公約と受け取られている七%成長、さらに予想以上の円高の進行状況を踏まえ、一方における公共投資、他方における消費刺激、つまり、投資と消費の両面作戦がこの際ぜひとも必要であると考えたからであります。われわれも、政府財政の苦しさは十分認識しておりますが、緊急避難的財政政策のいま一歩の前進を要請したものであります。
 総理は、昨日の予算委員会において、新自由クラブの小林正巳委員の質問に対し、今後の経済政策について、状況の推移を見ながら「大胆かつ前向きに対処したい」と述べられましたが、この際、われわれとしても、経済の推移によっては、金利政策はもとより、減税を含む補正予算を機を失せず実行に移されることを改めて提案しておきます。
 第三に、低所得者対策については、われわれも法律上疑義のない予算修正という形式をとるべきことを主張いたしたのでありますが、今後、政府とされましても、国会審議の状況を踏まえ、適切な対応をされることを強く要望いたします。
 次に、特にわれわれが主張した教育費の負担軽減措置、住宅ローン減税並びに雇用対策については、可及的に実現を目指して検討するとの政治的判断を政府の側においてもしっかりと受けとめられたものと認識し、その解決に重大な関心を払うものであります。
 以上、本予算に賛成しつつ、若干の要望を申し上げましたが、この際、予算編成のあり方並びに経済政策の基本にかかわる問題について、政府の政策の転換を求めつつ、意見を申し述べてみたいと思います。
 まず、予算編成のあり方について、国権の最高機関たる国会とのかかわり合いの問題であります。
 ここ両年度の予算委員会における予算の修正問題は、当然起こり得べくして起こった事態であります。政府提出の予算案に対し、国会は、元来、いかなる修正でも可能であるはずであります。
 賢明なる政府は、与野党伯仲下の勢力バランスに細心の配慮を用い、自由主義政党としてその政策の根幹に触れない限り、広く各政党の政策に耳を傾け、胸襟を開いて、真に有効な政策手段は思い切って吸収するでありましょう。
 これに反して、頑迷な政府は、いつまでも古いしきたりに固執し、みずからのからを閉ざし、秘密主義的で、政策に思い切った発想の転換が見られず、予算の国会審議もしばしばすれ違い、時として不測の事態を招きかねません。
 これを回避する道は、われわれのかねての持論であります予算編成の段階において、単に形式的ではなく、政府を交えて、与野党が実質的な討議の場所を持つことであります。(拍手)そして時間をかけ、共通の土俵を見出すためのあらゆる努力が傾注される必要があります。このことは、これからの国会と政府の関係改善のためにぜひとも必要であり、時代の要請する政治の近代化のために不可欠な布石であると信じますので、特に総理に強く要請しておきたいと思います。
 次に、経済政策の基本にかかわる問題について、われわれの立場を述べ、今後の財政金融政策の転換を強く求めたいと思います。
 現在の不況は、これまでの循環的不況と異なり、構造的不況であるとわれわれは考えます。それは自由主義経済体制にとってまさに大きな試練であります。政府は、何よりもまず、激しく揺れ動いている経済を安定成長路線に軟着陸させることが当面の急務であります。しかし、それと同時に、経済の構造政策にメスを入れるのでなければなりません。
 現在の不況は、単に石油ショックとドルショックのみによってもたらされたものではありません。高度成長期を通じて自由経済の底辺に堆積されてきた数々のひずみが、外圧を契機に一度に顕在化したと考えることが正しいと思います。この病気は、決してこれまでの古い手法では治すことができないと考えます。大きく言えば、自由経済の浮沈にもかかわる重大な選択であります。
 われわれは、いま政府が、高度成長になれた古い自由主義の惰性の手法を去り、節度と秩序に裏づけられた新しい自由の復活のために、まさに大胆な発想の転換を行うのでなければ、自由経済は枯渇し、動脈硬化が進み、老朽化せざるを得ないと思います。
 いま、二、三、その例を申し上げます。
 第一は、国家の最も第一義的な物質的基礎である国土、つまり土地について、現在の政府には有効な政策がありません。公共財とも考えられる国土が、もっぱら私経済の中に醜く埋没し、ために住宅政策や都市政策は空念仏に終わっております。行き過ぎた自由主義が不自由に転化している典型的な例であります。われわれは、土地の公共性に着目し、特に大都市圏の私所有権の制限と一部地価の凍結を求めます。
 第二に、食糧問題、特に農政でありますが、今回の生産調整に見られるように、農政それ自体の貧困が農家経済の貧困を生んでおります。政府は、二十一世紀への地球人口の急増を踏まえ、真の食糧自給率の向上のため、農地流動化政策を含む抜本的農地政策によって、自立農家の育成にいまから着手すべきであります。
 第三に、産業構造の変革が好むと好まざるとにかかわらず進行する中で、政府は目先の対応に終始し、いまだ中長期のビジョンと、その転換への手法を十分に明らかにしておりません。ビジョンなき自由は、まさに弱肉強食の自由であります。
 第四に、企業並びにその金融機構も高度成長の惰性から抜け切れず、他人資本依存経営が企業の不況抵抗力を著しく弱めております。企業の活力を蘇生させるために、時代に即応した金融制度の再構築が急務であります。
 第五に、あれほど世界を揺り動かしたエネルギー問題について、政府の決断は怠慢でさえあります。もはや議論の段階は過ぎました。二十一世紀へ向けての国際的、国内的エネルギー戦略が、国民のはだに感じる程度に厳しく実行されるべきであります。
 第六に、南北問題を踏まえながら、国際協力に対するわが国の指導的役割りを重視し、国際不均衡是正のための経済外交の積極的展開であります。これまでの企業主導型を政府主導型に改め、わが国の利益よりその国の利益に密着した基盤的な生活条件の改善に資するための援助体系の早急な確立が急務であります。
 第七に、財政再建の問題であります。
 その前に、まず重畳的な政府機構と予算の重複を思い切って簡素化し、横断的な政策決定機構を整備する必要があります。
 われわれは、万年減税論者ではありません。特に、将来の年金制度の成熟と体系整備に伴い、財政負担の増高は目に見えております。そのため、社会福祉税の導入等、国民の税負担にまつべき部分が少なくないことは、先進国の例等からして明瞭であります。政府は、租税体系を見直し、所得再配分的税制を重視しつつ、その不公正を是正するとともに、広く一般に負担を求めるいわゆる付加価値税的福祉税の漸進的導入を図るべきであると考えます。いわゆる財政収支試算的計数よりも、それらのあるべき実際の内容についていまから国民のコンセンサスを得る行動を開始すべきであります。
 最後に、予算編成の方法について、従来の実績主義に基づく積み上げ方式をこの辺で改め、毎年その実効を見きわめながら洗い直すいわゆるゼロベース・バジェット方式による財政資金の効率的運用を図るべきであることを、繰り返して強調しておきます。
 なお、社会党の提案に係る組み替え動議に対しては、意見を異にしますので反対申し上げ、以上、本予算案に対する私の賛成討論を終わります。(拍手)
#18
○議長(保利茂君) 近江巳記夫君。
    〔近江巳記夫君登壇〕
#19
○近江巳記夫君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和五十三年度予算三案に反対、日本社会党から提出された予算三案の編成替えを求めるの動議に反対の態度を明らかにして、討論を行うものであります。(拍手)
 まず、予算三案に反対する理由を申し述べる前に、私は政府・自民党の予算案修正に対する姿勢を強く糾弾せざるを得ないのであります。政府・自民党は、五野党が慎重に協議してまとめた共同修正要求に対して、予算案を修正しないまま、減税、年金等の増額のための三千四百億を予備費の流用あるいは補正予算にゆだねようといたしております。
 言うまでもなく、五野党の共同修正要求は、景気対策と生活防衛の両面から見て多くの矛盾を持つ政府案を、それぞれの立場を越えて少しでもよりよい内容にするために合意したもので、当面する経済情勢あるいは国民生活の実情から見て、現実的かつ最小限度の範囲にとどめたものであります。
 しかるに、政府・自民党はこの要求を踏みにじり、また財政民主主義をないがしろにし、びほう的な手段を弄してわれわれの修正要求を回避しようとすることは、国民生活の実態を無視するものであると断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 広範囲に及ぶ予算の修正権が国会に存在することは、憲法の規定に明らかであります。これを尊重することが議会制民主政治における予算編成のあるべき姿であることを強く訴え、政府・自民党の独善的な態度に強く猛省を促すものであります。
 以下、本予算三案に反対する主な理由を申し上げます。
 その第一は、政府予算案は、不況脱出のための臨時異例の予算と称しながら、その内容は、国債依存率を実質三七・八%にも高め、財政規模を膨張させただけで、最大の課題である不況克服、景気回復には多くの矛盾を持っていることであります。
 すなわち、実質経済成長七%が内外を通じて公約視される中で、景気対策をもっぱら公共事業に集中させ、生活防衛と個人消費の喚起に目をつむり、これまでの政策の失敗を繰り返すおそれを持っているのであります。
 もちろん、生活関連公共投資の拡大はわれわれの主張するところでもあります。しかし、五十三年度において実質七%の経済成長を実現し、景気回復を図ろうとすれば、五十二年度に比べはるかに悪条件の中で、個人消費の実質伸び率五・九%を確保する具体的措置を講じなければならないことは当然のことであります。
 しかるに政府は、所得税減税等を回避し、われわれの減税要求に対しても所得税減税三千億の回答のみで、その具体的な方法もあいまいにしております。これでは、政府見通しの個人消費の伸び率はとうてい達成できません。ここにわれわれが景気回復のために大幅所得税減税を主張する根拠があります。
 一方、公共事業費の拡大といっても、公的住宅の削減等に見られるように、生活関連公共投資を軽視し、反面、産業基盤整備の公共投資を最優先しておりますが、それさえも地方財政の窮迫、技術者等の不足等によって事業の消化が懸念されております。
 こうした政府の態度と予算案では、とうてい所期の景気回復と経済成長は実現できないと考えるものであります。
 また、国債依存率を実質三七・八%にも引き上げながら、五十二年度予算修正の際における与野党合意事項である不公平税制の是正に積極的に取り組んでいないことも許しがたいのであります。
 さらに、巨額な赤字国債を発行しながら、かねてからの懸案である国債管理政策の確立に手をこまねいていることも納得できません。
 反対する理由の第二は、五十三年度予算案は国民生活への配慮が著しく欠如していることであります。
 景気回復の実相とあわせ、国民生活の防衛から要求した減税に対し、政府は三千億円の減税を約束していますが、たとえ三千億円の減税が実施されたとしても、たとえば年収二百三十万円の標準世帯で、五%のベースアップがあったとして、物価上昇分約一万円を含め所得税、住民税を合わせ二万四千円もの実質増税を押しつけられることになるのであります。したがって、われわれが主張する教育減税、住宅ローン減税などを含め所得税減税七千六百十億円程度の減税をすることは、当然の措置であります。
 また、公共料金を引き上げ、物価上昇の要因をつくっていることも納得できません。酒税の引き上げ、国鉄運賃など、各種の公共料金の値上げが国民生活へ重くのしかかってくることは必至と見なければなりません。
 政府は、物価は安定したと強調しておりますが、あくまでも狂乱物価のときと比較してのことであり、国民生活の実感とはかけ離れたものであります。財政インフレさえも懸念される中で、各種公共料金の大幅引き上げはとうてい認めることができません。
 反対理由の第三は、国民福祉と逆行し、また緊急課題である雇用の安定及び中小企業対策にきめの細かな具体策を講じようとしていないことであります。
 長期不況と物価高の中で、老人、身障者、生活保護世帯等の生活が想像以上に深刻な状況に追い込まれておるにもかかわらず、社会保障関係費の伸び率は、一般会計の伸び率を下回る一九・一%に抑えられております。老齢福祉年金にしても、八月から月額わずか千五百円引き上げで一万六千五百円という、依然として低水準に置かれています。
 国民年金その他の社会保障給付の引き上げも、物価上昇分にも満たない程度に抑えられております。健康保険料のボーナス時の特別徴収まで実施し、また四月からは国民年金の保険料を値上げしようとしております。
 社会保障関係施策は、不況のときこそ、社会的に弱い立場の人たちの生活を守るために拡充を図らなければならないのであります。予算案は、まさにこれに逆行するものであります。
 雇用対策についても、多くの疑問を持たざるを得ません。鉱工業生産指数が伸びながら逆に失業者が増大している現実は、政府の雇用対策の無策を鮮明にしていると言うべきであります。政府の雇用対策の強化を強く要求するものであります。
 倒産の増大、大型化の中で、中小企業関係予算は一般会計の伸び率を下回るのみならず、倒産を防止するためのきめ細かな具体策がとられておりません。こうした中小企業の切り捨て政策に通ずる予算案は、認めることはできないのであります。
 理由の第四は、公共事業と不可分である地方財政対策がきわめて不十分であることであります。
 本予算案における地方財政対策は、地方財政が三兆五百億円もの財源不足を生じているのに対し、二兆九千億円を、地方交付税特別会計の借金と地方債の増発という安易な借金を押しつけようとしているのであります。この結果、五十三年度末の地方債と交付税特別会計の借金は、実に四十兆円を超える膨大な額に上ろうとしているのであります。
 もともと地方交付税法には、地方財政が連続して著しい財源不足を生ずる場合は、交付税率の引き上げか地方行財政の抜本改革を行うことが明確にされております。
 五十年度以来、三年連続二兆円以上の地方財源不足にもかかわらず、この地方交付税法の趣旨をねじ曲げ、交付税率の引き上げや制度改革を行おうとしない態度は、断じて見逃すことはできないのであります。
 理由の第五は、防衛関係費が大幅に増額されていることであります。
 防衛問題については、かねてよりわれわれが主張しているように、国会に安全保障特別委員会を設置し、その中で十分に審議すべきであります。そうした努力を怠って、一方的に防衛費を増額して軍事力の増強政策をとることは、平和憲法に逆行し、一方、厳しい財政事情のもとでは生活関連予算を圧迫することは避けられません。
 この際、防衛力増強政策をやめ、防衛費の削減を強く要求するものであります。
 以上、反対する主な理由を申し上げましたが、なお、予算委員会でわが党の矢野書記長が、政府の財政収支試算の矛盾を追及するとともに、中期財政計画の立案の必要性を訴えたのでありますが、政府は速やかに安定成長を展望した中期財政計画をつくり、国民に展望を与えつつ景気回復を図るべきであります。政府に、中期財政計画の速やかな策定を強く要求をいたします。
 最後に、われわれの予算修正要求に事実上応じなかった福田内閣は、予算案で見込んでいる実質経済成長七%や、経常収支六十億ドル等が達成できなかった場合は、その政治責任をとるべきであると強く要求をいたします。(拍手)
 なお、日本社会党提案の組み替え動議につきましては、その主張において一致するところもありますが、若干意見を異にいたしますので、反対の意を表します。
 以上をもちまして、私の討論を終わります。(拍手)
#20
○議長(保利茂君) 中野寛成君。
    〔中野寛成君登壇〕
#21
○中野寛成君 この一月から今日まで、私たちは全力を傾注して各予算案を審議してまいりました。
 しかし、その間にもいよいよ深刻な破産倒産、人員整理が相次ぎ、国民の雇用と生活に対する苦悩は急激に増幅の一途をたどっております。
 そのような中で、私はいま民社党を代表し、ただいま議題となっております昭和五十三年度一般会計予算、同特別会計予算並びに政府関係機関予算に対し、一括して反対の討論を行うものでありますが、反対するに至った最大の理由が、責任野党に徹した私たちの建設的な提言を完全に拒否した政府・自民党の旧態依然たるメンツ重視の硬直姿勢にあることを考えるとき、苦難にあえぐ国民の皆さんとともに心から残念でなりません。
 なお、日本社会党提案による編成替えを求める動議につきましても、見解を異にいたしておりますから、反対であることを明らかにいたしておきます。
 さて、いま国民の皆さんが最も強く望み、かつ私たちが是が非でもこたえなければならないこと、それはいま日本経済が直面している危機的状況の乗り切りと、構造改革を進めながらの安定成長経済への軟着陸を与野党が協力して実現することのはずであります。
 しかるに、政府・自民党は、私たちの誠意と努力、そして国民の必死の願いをも完全に踏みにじったのであります。
 なかんずく、今日のわが国政に最も欠けていることは、激動する世界の経済情勢と思惑に対する国際的な戦略と長期展望であります。国際的な経済戦略の欠如は、いたずらにアメリカやEC諸国から集中砲火を浴びるままとなり、そのことが急激な円高と通商外圧に脅かされる結果を招いたと言っても決して過言ではありません。
 昨日、再び円に対する新高値がつきました。総理は、やはり想像し得なかった事態と答えるのでしょうか。むしろ私は、国際的な経済戦略への見通しと対策の欠如がその原因であると断ぜざるを得ないのであります。
 すなわち、現在の不況が国際性の強いものであるだけに、それは福田内閣の内外にわたる経済政策の失敗による政策不況であり、加えてその認識と反省が全くないところにこそ、事態の深刻さを感じさせられてなりません。ましてや現在の経済外交の失敗は、長い将来にわたってきわめて大きな負担を残します。ゆえに、未来を担うべき青年の一人として、私はここに強く抗議するものであります。(拍手)
 次に、第二の反対理由は、日本経済の中期展望が全く示されていないことであります。
 今日の深刻な危機を乗り切ることは、決して一朝一夕にできることではありません。ゆえに、わが党は、すでに昨年来、日本経済の中期的展望を持つ必要性を強調し、その前提として、一つ、昭和五十三、五十四の両年度を不況克服期間として、国債依存率三〇%にこだわることなく積極財政を展開して、内需の拡大を図ること。二つ、予算の使途は、国民生活並びに日本経済の中期的課題を念頭に置いた減税、年金、住宅、雇用などの諸施策に重点を置くこと。三つ、昭和五十五年度以降、財政の健全化を図る布石として、当面、不公平税制の是正、行政改革を断行すること。この三点を提言したのであります。しかし、ついにこの積極的な提言に対して何らの明確な姿勢も示されませんでした。
 中期経済、財政計画の欠如を初め、公債償還計画、雇用創出計画、構造不況産業に対する中期政策、さらには財政硬直化対策など、予算の裏づけとなるべき中期的対策が何一つ準備されていないことが露呈されました。政治の重要な任務は、国民に対し将来計画を示し、その協力を求めることにあるはずでありますが、政府の五十三年度予算はこの重要な課題を全くおざなりにしているとしか言わざるを得ません。
 さらに、反対する第三の理由は、政府予算案では、政府の目指す経済成長率七%の達成はもとより、国民生活の向上が不可能だということであります。
 確かに今回の予算は、その規模だけを見れば、わが党の主張どおり大型予算となっております。しかし、その内容は余りにも公共投資一辺倒であり、その発想自体すでに時代おくれの景気対策であります。
 申し上げるまでもなく、経済成長は、個人消費支出、政府支出、民間投資などから成り立っております。ちなみに、政府が宣伝し、頼りにしている公共投資等への政府支出は、わずかにGNPの一〇%を占めるにすぎません。むしろ現下の不況の性格を冷静に分析するとき、GNPの六〇%を占める個人消費支出、民間住宅投資、設備投資など、直接国民の生活を向上させつつ民間の活力を生かすことこそ、景気回復への最大の決め手でなければなりません。
 ましてや、先ほど来指摘されておりますように、わが国民の貯蓄率は異常に高くなっております。その貯蓄の理由となっている国民の不安を除去することは、そのまま消費支出につながること言うまでもありません。ゆえに、わが党は、貯蓄の四大目的である病気、老後、教育、住宅という政策的課題を克服することこそ緊急かつ最大の使命であり、これこそ日本経済の中期展望を開く最短、最良の道であると考え、予算修正の眼目としたのであります。(拍手)
 わが党の一兆余円に及ぶ予算修正案はまさにこれでありました。いわばこの要求は、現在の財政状況、政治の現状等を踏まえた国民の最低限の要求にしかすぎません。ましてや、わが党は、その修正が実現しさえすれば、予算に賛成し、残された問題は、景気の動向を見て補正予算を組むとの二段階景気対策論さえ提示したのでありました。しかるに、政府・自民党は、この国民の最低限の要求さえ拒否しました。そして、いま、わずか三千億の所得税減税と四百億円の一時金支給で事態を糊塗しようとしているのであります。
 教育費減税にかえて学費の値上げ、国民年金の給付引き上げにかえて各種保険料の引き上げ、住宅対策にかえて公団家賃の引き上げ、このような悪政を強行しようとする政府の姿勢に対して、国民の不信感はいよいよつのり、個人の消費支出はますます落ち込み、再び経済政策が失敗の憂き目を見ることは明らかであります。その責任は挙げて政府・自民党にあり、必ずや近い将来国民の厳しい審判を受けるであろうことをここに断言してはばかりません。(拍手)
 しかし、私はあえて最後に付言いたします。
 昨年来の与野党の話し合いによって、よりよい予算をつくろうとする慣行ができかけました。しかし、これを踏みにじられたにもかかわらず、わが党は決して責任野党としての立場と努力を放棄するものではないということであります。失政の責任を負うのは政府・自民党であります。しかし、その犠牲になるのは国民であります。政府・自民党の非民主的な姿勢が明確であればあるほど、国民の犠牲を最小限に食いとめるために、ますますわが民社党は責任野党に徹して、粘り強く所期の目的達成のために闘い抜くことを明確にして、政府の予算三案並びに動議に対する反対討論といたします。(拍手)
#22
○議長(保利茂君) 津川武一君。
    〔津川武一君登壇〕
#23
○津川武一君 私は、日本共産党・革新共同を代表し、政府提出の予算三案に反対の討論を行います。
 提出されている予算は、五年来のスタグフレーションに、昨年末からの円高危機が追い打ちをかけ、年間約一万八千件に及ぶ中小企業と一部大企業まで含む倒産、この一月には百二十六万人という完全失業者、そして減反の押しつけによる農民の不安など、不況が一層深まり、日本の経済と国民生活のかつてない危機という中で編成されました。
 円高危機の要因は、国内的には、日本の大企業が労働者を低賃金で働かせ、下請中小企業には低単価を押しつけるなどによって国際的競争力を強め、さらに、大企業への特権的減免税、産業基盤重点の公共投資、政府系金融機関からの低利融資など、税制、財政、金融面からの政府の手厚い助成によって支えられてきたことにあります。その反面、こうした政府の施策の裏側では、国民には、低福祉、生活環境の悪化、公共料金の相次ぐ引き上げ、インフレなどを押しつけています。
 また、国際的には、アメリカが、その国際金融上の力と日米安保条約のもとにある日本経済への影響力を行使して、アメリカ経済の困難を日本への一方的なしわ寄せで打開しようと推し進めてきた経済攻勢のもとで起きたものであります。
 アメリカは、こうした円高攻勢にとどまらず、農産物の輸入の拡大、七、八%の成長率を目指した財政運営、三〇%の枠を超える国債依存の押しつけなど、内政干渉までしてきたのであります。
 さらに、アメリカのカーター政権は、ベトナム戦争の敗北後、朝鮮半島に照準を合わせた日米軍事同盟の再編成に乗り出し、沖繩基地を初め、在日米軍基地からの自由出撃体制の強化を目指し、現在も米韓の大規模な軍事演習を行っております。沖繩での核攻撃訓練も、わが党の質疑と調査で隠すべくもなく明らかになったのでございます。
 財界も、アメリカのこうした対日攻勢のもとで、土光経団連会長の三十五兆円予算の編成の要求、大型公共投資の促進、投資減税、法人土地重課税の緩和など、大企業奉仕の予算を編成するよう政府に圧力をかけております。
 不況と円高危機を打開し、国民の命と暮らしを守り、日本経済を再建しようとすれば、五十三年度予算は、アメリカと財界からの圧力を排し、自主的で国民的立場に立ち、国民生活を防衛するため、不況、円高危機をもたらした大企業奉仕の従来型の経済政策や、低賃金、低福祉、中小企業の犠牲、農業破壊などを土台にしている経済構造を転換するのでなければ、たとえ当面を糊塗できたとしても、また新しい危機を招くという悪循環に陥らざるを得ないのであります。(拍手)
 そこで、私たち日本共産党・革新共同は、政府の五十三年度予算に対して、減税と福祉の充実で国民の購買力を向上させる、公共投資を生活密着型中心に転換させる、そのために地方自治体の財政を確立する、国債の増発を抑えて財政の健全化を図る、主な農産物に米並みの労働報酬を保障して農業を発展させる、そして、そのための財源として軍事費など不要不急の経費は削減する、大企業、大資産家などへの特権的減免税は大幅に整理するなどを内容とした予算の抜本的組み替えを要求したのであります。(拍手)
 以上が予算編成上の特徴であります。
 以下、本予算に反対する主な理由を述べてみます。
 反対の第一は、提案されている予算が、アメリカと財界の要求に忠実に従い、七%という日本経済の実態を無視した成長率を掲げ、それに合わせて予算の規模を大幅に膨張させていること、そして、その財源として、政府みずから定めていた三〇%という危機ラインを大きく超え、実質三七・八%という依存度の国債を発行していることであります。そのために、国民は、増税とインフレの地獄に突き落とされようとしております。
 反対の第二は、大企業本位の景気刺激に役立つかどうかを予算配分の至上命令とし、それに役立つものには大盤振る舞いで予算をつけ、そうでないものは極力圧縮していることであります。
 その結果、財政の景気刺激調整機能だけが一面的に強化され、国民生活を守るための所得再配分機能は犠牲にされております。
 景気刺激の投資として一般公共事業費は三四・五%と大幅に伸ばした中で、高速道路、新幹線、本四架橋などが大幅に伸ばされた反面、国民の要求の強い公営公団住宅はことしより三万戸も減らしており、また文教及び科学振興費の伸びはたったの一四・七%という低さであります。公共事業における大型プロジェクト優先、土地買い占め救済の土地重課税の緩和、もうけている大企業に一層もうけを保障する投資減税など、この予算は少数者の利益に偏したものになっております。
 反対の第三は、財政危機がきわめて深刻な中で、憲法違反の自衛隊費は着実にふやされ、一兆九千億を超えていることであります。
 対米黒字減らし論に便乗して、ロッキード疑獄絡みのP3C対潜哨戒機四十五機、渡洋侵攻の強力な能力を持つF15戦闘機百機の同時導入を図り、日米軍事同盟の侵略的強化を進めています。P3C、F15は来年度予算に計上されるのは約十八億円ばかりですが、残りは十年から十一年の国庫債務負担行為となり、合計百四十五機、一兆五千億円にも上る国民の血税を吸い上げることになります。
 反対の第四は、所得税、地方税などの減税、各種年金の引き上げなど、国民各層の切実なる要求実現のための予算修正をかたくなに拒否し続けてきたことであります。
 わが党を初め野党五党が共同して一兆二千億円の修正を行うよう要求したのに対して、自民党はきわめて低額の回答しかしていません。しかも、それを実行するのに、政府は必要な予算の修正をかたくなに拒否し、財政民主主義の原則を踏みにじっております。
 以上指摘したように、本予算は、国民に犠牲を一方的に押しつけながら、対米従属、大企業本位のこれまでの不況対策をさらに新しい段階に拡大させたものにほかなりません。こうした方向では、当面の不況、円高危機を打開できないばかりでなく、かえって国民の購買力を押し下げてしまい、不況を長期化させることは明らかであります。
 日本共産党・革新共同は、予算の編成に当たっては、アメリカと大企業の圧力を排除し、国民生活防衛を最優先とし、大企業本位の経済構造の転換を図ることこそ、不況、インフレ、円高危機を打開し、日本経済を再建するただ一つの道であることを重ねて強調するものであります。
 次に、予算組み替えの動議です。
 わが党は、予算委員会に組み替えの動議を提出しました。社会党の組み替え動議については、内容上、多くの点で評価できますが、なお若干の点で見解を異にしますので、反対するのでございます。
 以上をもって私の反対討論を終わります。(拍手)
#24
○議長(保利茂君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#25
○議長(保利茂君) これより採決に入ります。
 まず、武藤山治君外十一名提出、昭和五十二年度一般会計予算外二件につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について採決いたします。
 武藤山治君外十一名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#26
○議長(保利茂君) 起立少数。よって、武藤山治君外十一名提出の動議は否決されました。
 次に、昭和五十三年度一般会計予算外二件を一括して採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 三件の委員長の報告はいずれも可決であります。三件を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
#27
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#28
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
#29
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#30
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 四百八十五
  可とする者(白票)       二百六十七
    〔拍手〕
  否とする者(青票)       二百十八
    〔拍手〕
#31
○議長(保利茂君) 右の結果、昭和五十三年度一般会計予算外二件は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
    ―――――――――――――
 昭和五十三年度一般会計予算外二件を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      青木 正久君    天野 光晴君
      荒舩清十郎君    有馬 元治君
      井出一太郎君    井上  裕君
      伊東 正義君    伊藤宗一郎君
      池田 行彦君    石井  一君
      石川 要三君    石田 博英君
      石橋 一弥君    石原慎太郎君
      稲垣 実男君    稻葉  修君
      稻村佐近四郎君    稲村 利幸君
      今井  勇君    宇野 宗佑君
      宇野  亨君    上村千一郎君
      内海 英男君    江崎 真澄君
      江藤 隆美君    小此木彦三郎君
      小沢 一郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    越智 伊平君
      越智 通雄君    大石 千八君
      大塚 雄司君    大坪健一郎君
      大西 正男君    大野  明君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤 紘一君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鹿野 道彦君
      海部 俊樹君    粕谷  茂君
      片岡 清一君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐沢俊二郎君    川田 正則君
      瓦   力君    木野 晴夫君
      木村 武雄君    木村武千代君
      木村 俊夫君    岸  信介君
      北川 石松君    久野 忠治君
      久保田円次君    鯨岡 兵輔君
      熊谷 義雄君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      栗原 祐幸君    小泉純一郎君
      小坂善太郎君    小坂徳三郎君
      小島 静馬君    小宮山重四郎君
      後藤田正晴君    河本 敏夫君
      高村 坂彦君    國場 幸昌君
      近藤 鉄雄君    左藤  恵君
      佐々木義武君    佐藤  隆君
      佐藤 文生君    佐藤 守良君
      佐野 嘉吉君    斉藤滋与史君
      齋藤 邦吉君    坂田 道太君
      坂本三十次君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    志賀  節君
      始関 伊平君    塩川正十郎君
      塩崎  潤君    塩谷 一夫君
      篠田 弘作君    澁谷 直藏君
      島村 宜伸君    正示啓次郎君
      白浜 仁吉君    菅波  茂君
      鈴木 善幸君    砂田 重民君
      住  栄作君    瀬戸山三男君
      関谷 勝嗣君    園田  直君
      染谷  誠君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田村  元君
      高鳥  修君    竹内 黎一君
      竹下  登君    竹中 修一君
      谷  洋一君    谷川 寛三君
      玉生 孝久君    玉沢徳一郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      津島 雄二君    塚田  徹君
      塚原 俊平君    辻  英雄君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      渡海元三郎君    登坂重次郎君
      友納 武人君    中尾 栄一君
      中川 一郎君    中島源太郎君
      中島  衛君    中曽根康弘君
      中西 啓介君    中野 四郎君
      中村喜四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    中山 正暉君
      永田 亮一君    灘尾 弘吉君
      楢橋  進君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    西田  司君
      西村 英一君    西銘 順治君
      根本龍太郎君    野田  毅君
      野中 英二君    野呂 恭一君
      羽田  孜君    羽田野忠文君
      羽生 田進君    葉梨 信行君
      橋口  隆君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      服部 安司君    浜田 幸一君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      林  大幹君    林  義郎君
      原 健三郎君    原田  憲君
      原田昇左右君    平泉  渉君
      廣瀬 正雄君    福島 譲二君
      福田 赳夫君    福田 篤泰君
      福田  一君    福永 一臣君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤田 義光君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      船田  中君    古井 喜實君
      古屋  亨君    坊  秀男君
      細田 吉藏君    堀内 光雄君
      堀之内久男君    本名  武君
      前尾繁三郎君    前田治一郎君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松澤 雄藏君    松永  光君
      松野 幸泰君    松野 頼三君
      三池  信君    三木 武夫君
      三原 朝雄君    三塚  博君
      箕輪  登君    水平 豊彦君
      宮崎 茂一君    宮澤 喜一君
      武藤 嘉文君    向山 一人君
      村上  勇君    村上 茂利君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森   清君
      森  美秀君    森  喜朗君
      森下 元晴君    森田 欽二君
      森山 欽司君    保岡 興治君
      山口シヅエ君    山崎  拓君
      山崎武三郎君    山崎平八郎君
      山下 元利君    山下 徳夫君
      山田 久就君    山中 貞則君
      湯川  宏君    与謝野 馨君
      綿貫 民輔君    渡部 恒三君
      渡辺 栄一君    渡辺 紘三君
      渡辺 秀央君    渡辺美智雄君
      甘利  正君    伊藤 公介君
      大成 正雄君    大原 一三君
      加地  和君    川合  武君
      菊池福治郎君    工藤  晃君
      小林 正巳君    河野 洋平君
      田川 誠一君    中馬 弘毅君
      中川 秀直君    永原  稔君
      西岡 武夫君    山口 敏夫君
      依田  実君    鳩山 邦夫君
      橋本登美三郎君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    石野 久男君
      石橋 政嗣君    板川 正吾君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大島  弘君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 哲児君    岡田 利春君
      岡田 春夫君    加藤 清二君
      加藤 万吉君    角屋堅次郎君
      金子 みつ君    川口 大助君
      川崎 寛治君    川俣健二郎君
      川本 敏美君    河上 民雄君
      木島喜兵衞君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保  等君    栗林 三郎君
      小林  進君    兒玉 末男君
      後藤  茂君    上坂  昇君
      佐藤 観樹君    佐藤 敬治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      坂本 恭一君    沢田  広君
      柴田 健治君    渋沢 利久君
      島田 琢郎君    島本 虎三君
      嶋崎  譲君    清水  勇君
      下平 正一君    新村 勝雄君
      新盛 辰雄君    鈴木  強君
      田口 一男君    田邊  誠君
      田畑政一郎君    多賀谷真稔君
      高沢 寅男君    高田 富之君
      竹内  猛君    只松 祐治君
      楯 兼次郎君    千葉千代世君
      塚田 庄平君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    中村 重光君
      成田 知巳君    西宮  弘君
      野口 幸一君    野坂 浩賢君
      芳賀  貢君    馬場猪太郎君
      馬場  昇君    長谷川正三君
      原   茂君    日野 市朗君
      平林  剛君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    藤田 高敏君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      松沢 俊昭君    松本 七郎君
      美濃 政市君    水田  稔君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      村山 富市君    森井 忠良君
      八百板 正君    矢山 有作君
      安井 吉典君    山口 鶴男君
      山花 貞夫君    山本 政弘君
      湯山  勇君    横路 孝弘君
      横山 利秋君    吉原 米治君
      米田 東吾君    渡部 行雄君
      渡辺 三郎君    渡辺 芳男君
      浅井 美幸君    新井 彬之君
      有島 重武君    飯田 忠雄君
      池田 克也君    石田幸四郎君
      市川 雄一君    小川新一郎君
      大久保直彦君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      岡本 富夫君    沖本 泰幸君
      長田 武士君    鍛冶  清君
      貝沼 次郎君    北側 義一君
      草川 昭三君    草野  威君
      古寺  宏君    権藤 恒夫君
      斎藤  実君    坂井 弘一君
      坂口  力君    鈴切 康雄君
      瀬野栄次郎君    田中 昭二君
      竹入 義勝君    竹内 勝彦君
      武田 一夫君    谷口 是巨君
      玉城 栄一君    鳥居 一雄君
      中川 嘉美君    西中  清君
      野村 光雄君    長谷雄幸久君
      林  孝矩君    春田 重昭君
      平石磨作太郎君    広沢 直樹君
      伏木 和雄君    伏屋 修治君
      二見 伸明君    古川 雅司君
      正木 良明君    松本 忠助君
      宮井 泰良君    宮地 正介君
      矢野 絢也君    薮仲 義彦君
      山田 太郎君    吉浦 忠治君
      和田 一郎君    渡部 一郎君
      青山  丘君    稲富 稜人君
      受田 新吉君    大内 啓伍君
      河村  勝君    神田  厚君
      小宮 武喜君    曾禰  益君
      高橋 高望君    竹本 孫一君
      玉置 一徳君    中井  洽君
      中野 寛成君    永末 英一君
      西田 八郎君    西村 章三君
      宮田 早苗君    山本悌二郎君
      吉田 之久君    米沢  隆君
      和田 耕作君    渡辺 武三君
      渡辺  朗君    安藤  巖君
      荒木  宏君    浦井  洋君
      工藤  晃君    小林 政子君
      柴田 睦夫君    瀬崎 博義君
      瀬長亀次郎君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    不破 哲三君
      藤原ひろ子君    正森 成二君
      松本 善明君    三谷 秀治君
      安田 純治君    山原健二郎君
      阿部 昭吾君    大柴 滋夫君
      楢崎弥之助君    三宅 正一君
     ――――◇―――――
#32
○加藤紘一君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、日本学校安全会法及び学校保健法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#33
○議長(保利茂君) 加藤紘一君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 日本学校安全会法及び学校保健法の一部を改
  正する法律案(内閣提出)
#35
○議長(保利茂君) 日本学校安全会法及び学校保健法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。文教委員長菅波茂君。
    ―――――――――――――
 日本学校安全会法及び学校保健法の一部を改正
  する法律案及び同報告書
    〔本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔菅波茂君登壇〕
#36
○菅波茂君 ただいま議題となりました法律案について、文教委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案の要旨は、
 第一に、国が日本学校安全会の災害共済給付に要する経費の一部を補助することができること、
 第二に、高等学校、幼稚園等の設置者が共済掛金の一部を負担すること、
 第三に、学校における安全管理に関し必要な事項を定めること、
 第四に、就学時の健康診断について、養護学校に就学させるべき者を新たにその対象とすることとし、あわせて義務教育諸学校の校長、教員の健康診断について所要の改正を行うこと等であります。
 本案は、去る二月十日当委員会に付託となり、同月二十二日政府より提案理由の説明を聴取いたしました。三月三日質疑に入り、同日質疑を終了、本日採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決いたしました。
 次いで、唐沢俊二郎君外五名から、本案に対し、附帯決議案が提出され、採決の結果、異議なく可決されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#37
○議長(保利茂君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
#39
○議長(保利茂君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後六時四分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  福田 赳夫君
        法 務 大 臣 瀬戸山三男君
        外 務 大 臣 園田  直君
        大 蔵 大 臣 村山 達雄君
        文 部 大 臣 砂田 重民君
        厚 生 大 臣 小沢 辰男君
        農 林 大 臣 中川 一郎君
        通商産業大臣  河本 敏夫君
        運 輸 大 臣 福永 健司君
        郵 政 大 臣 服部 安司君
        労 働 大 臣 藤井 勝志君
        建 設 大 臣 櫻内 義雄君
        自 治 大 臣 加藤 武徳君
        国 務 大 臣 安倍晋太郎君
        国 務 大 臣 荒舩清十郎君
       国 務 大 臣 稻村左近四郎君
        国 務 大 臣 牛場 信彦君
        国 務 大 臣 金丸  信君
        国 務 大 臣 熊谷太三郎君
        国 務 大 臣 宮澤 喜一君
        国 務 大 臣 山田 久就君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト