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1977/04/11 第84回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第084回国会 本会議 第21号
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1977/04/11 第84回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第084回国会 本会議 第21号

#1
第084回国会 本会議 第21号
昭和五十三年四月十一日(火曜日)
    ―――――――――――――
  昭和五十三年四月十一日
    午後一時 本会議
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出)
 石油開発公団法及び石炭及び石油対策特別会計
  法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣
  旨説明及び質疑
    午後一時十四分開議
#2
○議長(保利茂君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○加藤紘一君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(保利茂君) 加藤紘一君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#6
○議長(保利茂君) 駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。社会労働委員長木野晴夫君。
    ―――――――――――――
 駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔木野晴夫君登壇〕
#7
○木野晴夫君 ただいま議題となりました駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、駐留軍関係離職者の発生が今後においても引き続き予想される状況にかんがみ、駐留軍関係離職者等臨時措置法の有効期限をさらに五年延長しようとするものであります。
 本案は、二月十六日に付託となり、三月二十八日の委員会において質疑を終了し、本日採決の結果、原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#8
○議長(保利茂君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 石油開発公団法及び石炭及び石油対策特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
#10
○議長(保利茂君) 内閣提出、石油開発公団法及び石炭及び石油対策特別会計法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。通商産業大臣河本敏夫君。
    〔国務大臣河本敏夫君登壇〕
#11
○国務大臣(河本敏夫君) 石油開発公団法及び石炭及び石油対策特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 わが国の一次エネルギーの大宗を占める石油は、申すまでもなく、国民生活の安定と国民経済の円滑な運営に欠くことのできないものであります。石油をめぐる国際情勢が流動的である今日、石油の安定的供給の確保は、石油資源を海外に大きく依存するわが国にとって解決を要する喫緊の課題でありますが、このために備蓄の増強を推進していくことは、石油資源の開発促進と並んでエネルギー政策の重要な柱であります。
 石油備蓄につきましては、現在石油備蓄法に基づき、民間石油企業により、昭和五十四年度末までに九十日備蓄を達成するべくその計画を鋭意推進しているところでありますが、このたび、石油備蓄対策の重要性にかんがみまして、格段の拡充強化を図ることといたしました。このため、石油開発公団を石油公団とし、同公団がみずから石油の備蓄を行うこととする等、同公団の備蓄関連業務の拡充強化を図るほか、石炭及び石油対策特別会計から石油備蓄対策等への補助を拡充することを主たる内容といたしまして、この法律案を提出いたした次第であります。
 次に、法律案の要旨を御説明申し上げます。
 本法律案は、第一に石油開発公団法の一部改正、第二に石炭及び石油対策特別会計法の一部改正をその内容とするものであります。
 まず、第一条は石油開発公団法の改正でありますが、改正の内容の第一点は、石油開発公団を石油公団とし、同公団の目的に新たに石油の備蓄の増強を推進することを追加することであります。同公団は、従来から石油及び可燃性天然ガス資源開発の中核的な推進機関としての役割りを果たしてまいりましたが、今回の改正で、石油備蓄の増強のための業務も開発業務と並ぶものとなる次第であります。
 第二点は、同公団の業務に石油の備蓄をみずから行うことを追加するとともに、従来から石油開発公団法の附則業務として行ってまいりました民間石油企業に対する資金の貸し付け等、石油備蓄増強のための助成業務を本則化し、同公団の主要な業務の一つとすることであります。その他、同公団がみずから行う石油の備蓄業務を円滑に遂行し得るよう、所要の規定を設けることといたしております。
 第二条は石炭及び石油対策特別会計法の改正でありますが、改正の内容の第一点は、石炭及び石油対策特別会計の石油勘定から、石油公団がみずから行う備蓄に係る補助を行い得るようにすることであります。これは、同公団による備蓄について、財政的な裏づけを行うものであります。
 第二点は、同特別会計の石油勘定から、石油貯蔵施設の設置の円滑化に資するため、石油貯蔵施設の周辺の地域における公共用の施設の整備に係る経費に充てるための補助を地方公共団体に対しまして交付し得るものとすることであります。これによりまして、石油貯蔵施設の立地についてより一層の理解と協力が得られることと期待しております。
 第三点は、石油の安定的供給の確保を図るためには、石油の生産及び流通の合理化を図ることが重要であることにかんがみ、このために行う事業に対しても同特別会計石油勘定から補助し得るようにすることであります。
 第四点は、以上申し述べました石油対策の実施等に必要な財源の確保を図るために、石油税の税収額に相当する金額を一般会計から同特別会計の石油勘定に繰り入れる規定を設けることであります。
 以上がこの法案の趣旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 石油開発公団法及び石炭及び石油対策特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#12
○議長(保利茂君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。清水勇君。
    〔清水勇君登壇〕
#13
○清水勇君 私は、日本社会党を代表して、ただいま上程となりました石油開発公団法及び石炭・石油特別会計法の一部を改正する法律案について、福田総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 総理、私は、法案に入る前に、まず政府のエネルギー政策の基本姿勢について、お尋ねをいたします。
 改めて言うまでもなく、歴代自民党政府は、資源小国の立場を無視し、一貫して資源多消費、公害発生型産業の発展を推し進めてまいりました。だがしかし、その政策は、石油ショックによって破綻を来したのであります。すなわち、世界のエネルギー情勢は、石油供給構造の変化と価格の高騰によって、豊富、低廉の時代から高価格、供給不安定の時代を迎えているのであります。
 かくして政府は、成長率よりも消費率が高いエネルギー多消費の経済体制と産業構造の転換に迫られたのであります。にもかかわらず、率直に言って、口にエネルギー政策の転換をうたうだけで、実際には何ら経済政策の転換を進めておりません。最近の不況対策においても、相変わらず列島改造型公共投資と民間の設備投資の拡充に重点を置き、資本の要求を満たす産業構造づくりに力を入れております。これでは、エネルギー危機が叫ばれた四十八年以前の政策と基本的に軌を一にするものであり、公害と環境破壊をますます進行させることは明白であります。
 そこで、私が総理に提言したいことは、エネルギー問題を経済政策の制約条件と位置づけ、石油資源や新エネルギー確保の可能性、省エネルギーとエネルギーの有効利用、そして、自然や環境との調和を図りつつ、国民福祉の充実、物価の抑制、公害の絶滅を目標とする経済政策に転換すべきだと思いますが、その所信を承りたいのであります。(拍手)
 次に、私は、よい機会でありますから、わが党のエネルギー政策に触れつつ、総理並びに通産大臣の所見を伺いたいと思います。
 御承知のように、社会党は四十三年に石油業の集約化と石油法の制定を提唱し、四十八年にはまた石油公団に関する提案を行ったのであります。その際、エネルギーの効率利用の促進、計画的な石油の確保、そして産油国との対等平等な経済協力や共同開発を行うために、
 第一に、石油開発公団を石油公団に改め、開発の一元的実施主体とし、輸入業務を行うなど、その機能を強化する。
 第二に、石油精製業の集約化を促進するため、新規設備は特殊法人によることを原則とする。
 第三に、エネルギーの効率利用と産業構造の転換を図るため、設備投資、生産、消費、備蓄等を計画的に実施する。
 第四に、石油製品価格については、エネルギー資源政策に基づく価格構造を実現をするため、一定の公的規制を設ける。
 そして、第五に、製品価格や設備投資計画等に対して、消費者の恒常的な監視体制を確立する。等を明らかにいたしたのであります。
 顧みて、この内容は先見性に富み、今日の時代の要請にこたえるものと確信するのでありますが、総理は、今回の法改正に当たって、この提案について、取り入れるべきはこれを取り入れるという積極的配慮を払われたかどうか、具体的にお聞かせをいただきたいと思います。
 ここで私は、本法案の中身に触れて質問を重ねてまいりたいと思います。
 一口に言って、本法案の主要テーマは、石油備蓄の増強、なかんずく国家備蓄にあると思います。言うまでもなく、IEA、国際石油会議の決定と、わが国が世界有数の消費国であるところから、九十日備蓄に国家備蓄をプラスする石油政策をとることは否定をいたしません。しかしながら、備蓄備蓄の大合唱をかき立て、政府がいま進めんとするタンカー備蓄や洋上備蓄については強い警告を発せざるを得ないのであります。
 言うまでもなく、石油備蓄は恒久対策であります。しかるに、タンカー備蓄二ヵ年を限度とする臨時対策だと思います。それは石油備蓄に主眼を置くのではなく、なすべき対策を怠って、急激な円高を招来した政府の失政のしりぬぐいの性格が強く、また、海運業界へのてこ入れが主眼ではないかと思うのであります。(拍手)
 タンカー備蓄は世界に全く例を見ず、最も重視すべき安全保障の裏づけもありません。そして、現に特定政治家や特定企業の要請によるとの見方さえ出ております。一体、二十五万トンタンカー二十隻をどこに停泊をさせるというのでしょうか。台風や地震に伴う津波の際はどうするのか。多分政府は、緊急避難を行うと言われるでしょうが、衝突や座礁事故が起こらない保証はどこにもありません。もし事故が発生し、油の流出を起こしたらどうなるか。
 去る三月半ばに発生したフランス、ブルターニュ半島沿岸の二十三万トン級タンカーの座礁事故と同様に、海洋汚染を拡散し、漁業の全滅、環境をどす黒い油で塗りつぶし、住民生活に大被害をもたらすことは目に見えております。いかに円高対策、緊急備蓄が重要だと説明をされても、安全性を軽視する方法は暴挙というほかはありません。この際、総理と通産大臣に再検討と責任ある答弁を求めるものであります。
 一方、洋上備蓄も同じ危険をはらむものであります。これもまた、造船産業の不況下にあって特定企業と結びついたプロジェクトであり、陸上基地の立地難を口実にしてはおりますが、備蓄政策は二義的となっていると言わざるを得ません。政府は、二重タンクだから安全だと強調しておりますが、どこにその実証的根拠があるというのでしょう。研究所内の実験と実際の海洋における現実とのギャップは大きいと言わなければなりません。これまた世界にほとんどその類例がなく、わずかに小型備蓄の一例を見るにすぎないのであります。わが国ではもちろん技術的にも実証的にも初体験でありますから、想定されるあらゆる面で安全の保証が確保されるまでは急ぐべきではありません。にもかかわらず、これを急ぐのはなぜか。私はそこに重大な疑問を抱かざるを得ないのであります。一たび洋上あるいは海中におけるタンクの事故を想定するとき、それは水島コンビナート事故の数倍という収拾しがたい大被害をあらゆる方面に波及させることは、これまた火を見るよりも明らかなことであります。
 ところで、備蓄の本命は陸上備蓄にあると思うのでありますが、立地問題を初めこれまた多難であります。計画によれば、一千万キロリッターの国家備蓄には十万キロリッターのタンク基地を百二十五基建設しなければならず、九十日分の民間備蓄と合わせて三百三十の備蓄基地を要するというのであります。しかも一基の備蓄基地は後楽園球場の二倍相当の用地を必要としており、限られた臨海のどこにその立地を求めるのか。また、環境アセスメント法への対応が後退の一途をたどっていることと思い合わせて、立地と環境問題、かけがえのない人間の健康と生命、つまり住民福祉との調整をどうつけようとされるのか。納得のいく措置が講じられなければなりません。
 私は、ここで、備蓄政策に関連する立地問題について多くのトラブルが予想されるだけに、地元の立地に対する要求や条件について尊重することは当然でありますが、具体的にどのような考えを持っておられるのか。また、たとえば地元住民の三分の一がノーと言うような場合は、計画を放棄するのが妥当と思うのであります。通産大臣の考えをお聞かせ願いたいと思います。
 同時に、後退を重ね、最近やっと環境アセスメント法案を取りまとめた環境庁に対し、通産当局はなお反発をしていると聞きますが、備蓄基地の建設等に絡む立地と環境保全の調和等の問題を踏まえて、この際、環境庁長官からも決意ある所信をお聞かせいただきたいと思います。(拍手)
 さらにまた、政府は、今回の備蓄政策に当たって、立地問題の円滑な解決を図るとのねらいで、立地促進交付金制度を新設しております。ところで私の心配は、あらかじめ住民の反発、反対を想定するがゆえに、都道府県や市町村を交付金と称する札束で懐柔して、仮にも住民の意思を踏みにじるがごときことはあり得ないことを明確にすべきだと思うのであります。
 最後に、公団の業務と投融資、特に監査体制についてお尋ねをいたします。
 石油開発公団は過去十年間に六十数社に開発を担当させ、事実上何らの業績も持たない休眠会社を含めて、総額三千五百億円を超す投融資を行っております。開発の成功例はきわめて少なく、成功払い制度によって、その返済額はわずか数億円にとどまっていると仄聞をいたします。このため、開発資金をめぐる黒いうわさが絶えず、公団の甘い汁を吸おうという利権あさりが云々され、税金のむだ遣い、政治献金の温床などという批判が出ていることに、政府は前向きにこたえなければならないと思うのであります。
 さて、資源エネルギー庁の公団備蓄計画によれば、五十三年度からの五年間に備蓄事業に約七千五百億円の支出を見込んでおり、他方、九十日備蓄の達成には総額で一兆六千億円の巨額な資金を必要としております。また、五十三年度の公団予算は約四千八百億円を計上しているのであります。
 そこで、私は、かくのごとき膨大な国民の血税がつぎ込まれんとする公団の業務について、たとえば投融資先の企業に何らのチェックが行われていないとか、実績もない企業に投融資を行うという甘い姿勢は改めなければいけません。そして、備蓄政策に伴う巨額な資金の運用を含めて、業務の監査体制を強化し、もって国民と国会に責任を負う監査体制の確立を期すべきだと考えるのであります。
 先ごろの公団総裁人事の政治的決定を見るまでもなく、従来、公団の役員の主流は通産、大蔵の出身者で占められておりますが、これでは厳しい運営はできません。本法案で公団の性格を大きく変えようとしている今日、政府は人事のあり方に再検討を加え、特に監査体制について、そのチェックの機能を確保するため監事の増強を行い、人選の民主化を図るべきだと思いますが、総理並びに通産大臣の決意のほどを承りたいのでございます。
 以上をもって、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
#14
○内閣総理大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。
 エネルギー事情が非常に窮屈になってきておる、そういう中で政府のエネルギー政策は余り有効に機能しておらぬ、そういうような御指摘でございますが、私は、かねて、数年前から、世界情勢が非常に変わってきた、つまり資源・エネルギー有限時代に入ってきたということを強調をいたしておるわけであります。内閣を組織いたしてからも、この考え方に立ちまして、従来のようないわゆる高度成長というような考え方ではとうていやっていけない、わが国はいわゆる安定成長路線に思い切って転換をしなければならぬということを強調し、その路線に従いまして経済運営をいたしておるわけであります。
 ただ、いま御承知のように非常に経済が不況である。それには有効な需要を政府の力で喚起しなければならぬという必要に政府は迫られておるわけでありまして、有効な需要を政府の力によって喚起する。その手段とは一体何だと言いますれば、これはいろいろありましょう。ありましょうけれども、最も有効な手段というのは公共事業、これ以外にはない、私はこのように考えるのでありまして、その公共事業を強力に進めておる。それを目しまして、いま清水さんはまた高度成長時代への復元かというような御指摘でございますが、そうじゃない。いま政府が進めておる公共事業というのは、それは住宅であり、住宅に関連するところの下水道であり、上水道であり、あるいは道路であり、あるいは治山治水であり、われわれの生活に本当に必要な、そういういわゆる社会資本の整備ということなのであります。
 私は、施政方針でも申し上げましたが、そのうちにトンネルは出口が見えるようになる、しかし、そのトンネルを出た先はいままで来た道、つまり高度成長路線へまた返っていくというのじゃない、新しい安定成長社会へ入っていくんだということを強調しておりますが、そのような考え方でやっておるのであります。
 また、エネルギー政策につきましては、これはもちろん非常に世の中が変わってはきておりまするけれども、依然として石油のエネルギー源としての地位は高い。そこで、石油の安定的供給、このために努力するということはもちろんでございまするけれども、同時にもう一つ考えなければならぬことは、石油にかわる新しいエネルギー源、つまり原子力でありますとか、あるいはまだ開発にはなっておりませんけれども、核融合でありますとか、そういうような新しい資源開発、こういうことにも着目をしていかなければならぬだろう。同時に、省エネルギー政策、これにつきましても、国民の理解を得ながらこれを強力に進めていかなければならぬ、そのように考えておるのであります。
 なお、清水さんからタンカー備蓄あるいは洋上備蓄、これは円高対策だとか海運対策だとか、そういうような考え方でやっておるんじゃないかというような御指摘であります。また同時に、安全性を強調されております。この洋上備蓄でありますとかタンカー備蓄でありますとか、そういう施策を出しておりまするけれども、そのそもそもの考え方というものは、これは石油備蓄そのものにあるわけであります。いま、御承知のとおり、九十日備蓄の政策を進めておりまするけれども、これから先々の石油事情を考えますると、もっともっと積み増しをしなければならぬ、しかもわが国はいま膨大な外貨を保有しておる、この際こそは大変いい機会である、そのように考えるのでございまするけれども、しかし、陸上に恒久的な石油備蓄基地をつくるということは、これはもう時間がかかる、容易なことじゃない、そこでつなぎとして、いま遊んでおるというか、過剰状態になっておるところのタンカーを使うということ、これに着目することは当然のことである、このように考えるのでございまするけれども、しかし、御指摘のように、その安全につきましてはできる限り配慮をいたし、いやしくも国民に御迷惑をかけるようなことは絶対にいたしませんから、この点は御安心を願いたいと思うのであります。
 なお、自余の点につきましては、所管大臣からお答えを申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣河本敏夫君登壇〕
#15
○国務大臣(河本敏夫君) まず、石油政策の基本でございますが、第一は、日本の立場から考えまして、石油を安定的に輸入をしていく。どうすれば安定的輸入を確保することができるかという、それに対する対応策でございます。それから第二は、石油の依存度をだんだんと減少させていくということ。この二つが基本政策でございますが、そのために、政府といたしましては開発、それから節約、備蓄、この三本柱で石油政策を進めておるところでございます。もちろん、これに関連いたしましては、各方面の意見を聞きながら進めておるところでございます。
 なお、備蓄政策は、わが国にとりまして非常に重要な課題でございますが、その備蓄の進め方は、地上で備蓄をする方法、地下で備蓄をする方法、洋上で備蓄をする方法、タンカーで備蓄をする方法、幾つかございますが、やはり本命は陸上で備蓄をする方法にあると考えておりますが、なかなかこれが急速に進みませんので、しばらくの間幾つかの対策を併用して進めていくことが肝心だと考えております。ただし、その場合には安全性、環境の保全、地元の完全な理解、以上の三点が必要かと考えております。
 なお、最後に、石油公団の業務に対して十分監督をすべし、こういう御意見がございましたが、ごもっともな御意見でございますので、今回の公団法の改正に伴いまして、石油公団の果たす使命というものは非常に重大になりますので、十分その使命が果たせますように指導してまいりたいと考えております。(拍手)
    〔国務大臣山田久就君登壇〕
#16
○国務大臣(山田久就君) タンカーによる洋上での石油備蓄、また、陸上における石油備蓄基地の立地に当たりましては、海上汚染をも含めまして、環境保全に対しては十分に留意する必要のあることは当然でございます。このような観点に立ちまして、今後とも関係各省と十分な連絡をとりまして、万遺憾なきを期していきたい所存でございます。(拍手)
#17
○議長(保利茂君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#18
○議長(保利茂君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時四十六分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  福田 赳夫君
        通商産業大臣  河本 敏夫君
        労 働 大 臣 藤井 勝志君
        国 務 大 臣 山田 久就君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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