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1977/12/09 第83回国会 参議院 参議院会議録情報 第083回国会 内閣委員会 第2号
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1977/12/09 第83回国会 参議院

参議院会議録情報 第083回国会 内閣委員会 第2号

#1
第083回国会 内閣委員会 第2号
昭和五十二年十二月九日(金曜日)
   午後一時十二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月八日
    辞任         補欠選任
     三治 重信君     井上  計君
 十二月九日
    辞任         補欠選任
     鈴木 正一君     斎藤栄三郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         塚田十一郎君
    理 事
                林  ゆう君
                藤田 正明君
                大塚  喬君
                野田  哲君
    委 員
                岡田  広君
                源田  実君
                斎藤栄三郎君
                下条進一郎君
                竹内  潔君
                林  寛子君
                堀江 正夫君
                勝又 武一君
                山崎  昇君
                和泉 照雄君
                黒柳  明君
                山中 郁子君
                井上  計君
   国務大臣
       文 部 大 臣  砂田 重民君
       国 務 大 臣
       (総理府総務長
       官)      稻村左近四郎君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  金丸  信君
   政府委員
       人事院総裁    藤井 貞夫君
       人事院事務総局
       給与局長     角野幸三郎君
       人事院事務総局
       職員局長     金井 八郎君
       総理府総務副長
       官        越智 通雄君
       総理府人事局長  秋富 公正君
       防衛庁長官官房
       長        竹岡 勝美君
       防衛庁防衛局長  伊藤 圭一君
       防衛庁人事教育
       局長       渡邊 伊助君
       防衛庁経理局長  原   徹君
       文部省初等中等
       教育局長     諸澤 正道君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        首藤 俊彦君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○継続審査要求に関する件
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(塚田十一郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 三治重信君及び鈴木正一君が委員を辞任され、その補欠として井上計君及び斎藤栄三郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(塚田十一郎君) 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案、以上三案を便宜一括して議題といたします。
 これより三案について質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○林寛子君 大変、初めてでございますので、なれない部分は御寛容いただきたいと思います。
 今度の法案の中で、人事院勧告をされました、この勧告の基本的な骨子、どこから出されたか人事院総裁に伺いたいと思います。
#5
○政府委員(藤井貞夫君) 人事院勧告は、これは法律において明確に規定をせられておりまして、これに基づいて最近はずっと毎年行ってきておるところでございます。
 勧告の基本的な姿勢でございますが、これはいろいろむずかしい問題点もあるわけでありますけれども、人事院といたしましては、いろいろ試行錯誤も重ねてまいりました結果、一般に受け入れられる原則といたしまして官民給与の比較ということを骨子といたしまして、毎年四月に大々的な民間給与の実態というものを調査をいたしております一それと合わせまして、国家公務員自体につきましても、これも詳細な調査をいたしておりますので、職種なり、あるいは学歴でありますとか、あるいは経験年数とか、その他類似をいたしておりまするものについて個々に突き合わせをいたしまして、そして、民間がこうであるが、国家公務員の実態はこうであるということで検討いたします。その結果較差が出てまいりましたならば、その較差を四月時点で埋めるという意味において勧告を続けてまいっておるわけでございます。
 このやり方は、幸いにいたしまして、政府におかれましても、あるいは国会におかれましても尊重をしていただきまして、大体定着をしてきておるのではないかというふうに考えております。また、国民の中でも、民間が非常に不況であるとかいうような時代になりますと、いろいろ御批判もいただいておるわけでございますけれども、われわれといたしましては、やはり公務員にはりっぱな人材というものを確保しなければ、公務の能率的な、また公正な運営が期しがたいという観点に立ちまして、やはり民間並みの待遇というものはやってまいりませんと、この職場というものが魅力のあるものにならないという観点に立ちまして、従来までやってきたところでございます。
 本年の場合におきましても、その基本的なたてまえは同様でございまして、春闘が行われまする四月時点におきまして、常民の較差というものを調査をいたしまして、その結果出てまいりました較差が六・九二%ということに相なりましたので、その較差をひとつ埋めていただきたいという意味の勧告をお願いを申し上げた次第でございます。
 この勧告の内容はすでに御承知であると思いますけれども、やはりどうしても基本的なものは本俸でございます。そういうことで、俸給表の改善ということを基本にいたしますとともに、民間の実態とも合わせまして、その他の生活給的なものを基本にいたしまして諸手当等についても改善措置を講ずることにいたしました。すなわち扶養手当、住居手当、通勤手当等を中心といたしつつ、最も生活等においても配慮しなければならない世帯持ちの方々というものを中心に据えまして、それぞれの配分を行うということにいたした次第でございます。この傾向は、大体民間等の実態も考え合わせまして、それとの見合いにおいて適正な配分をお願いをいたしておるというのがことしの勧告の骨子でございます。
#6
○林寛子君 いま、毎年四月に行われる民間との平均値をとるということをおっしゃったんですけれども、民間の場合は、もういま皆さんがおっしゃっていますように失業者がふえ、構造不況業種多々ふえている中で、四月の時点で決まったことがいま平均値に果たしてなるのかどうか、それはどんな常識で考えても変動してきているわけですね。それをいまもって同じ時点で、それを平均値をとって、毎年四月だからということで、春闘の後でということでおっしゃることに関しては疑問が残ると思うのですけれども、いまその毎年の四月ということと、特に現時点では異常事態だと言われるぐらいの倒産件数、不況業種がふえている中での平均値はそれでとれたと言えるでしょうか。
#7
○政府委員(藤井貞夫君) われわれの方の調査というのは、四月時点において全国の民間企業の従業者の過半数以上というものは全部とらえるという形において、いわば大変精細な大規模調査を実施をいたしておるのであります。したがいまして、ある時点ということにこれはどうしても限らざるを得ません。そうでありませんと、その後のいろいろの変動状況というものを加味するといたしましても、それはやはり合理性、科学性というものに当然欠けてくるということで、どういう視点でもってそういう変改を加えたかということがまた別の問題になって浮かび上がってまいるわけでございます。そういう点もございますので、われわれといたしましては、従来から四月時点ということで調査を実施をいたしておりまして、大変細かい調査、大々的な調査でございますので、これは大体結果が出るのは七月末になるというようなことの毎年の繰り返しをやっておる次第でございます。
 四月時点以降にいろいろ世の中の変動というものがございます。いま先生御指摘になりましたような、倒産その他の民間の不況の実態というものがあるということは私たちも承知をいたしておるのであります。しかし、それを数値的にどういうふうにあらわしてこれを反映していくかということに相なりますと、これは大変むずかしいことに相なりまして、そこに合理的な根拠も欠くということでございますし、第一、公務員の組合の方々その他の御意見からいたしましても、大体民間の場合は春闘ということで、四月時点で大体妥結をして四月から給与のベースアップその他が行われておるという実態にもかかわらず、公務員の場合は、特殊の事情があるにいたしましても大変おくれる、ことしあたりは大体順調に推移してまいったとはいうものの、まだやはり一般の公務員にはベースアップ分が手渡っていないという、そういう実態に対して、大変不満のあるということも事実でございます。そういう点もございますし、また一年間の総決算でございますので、ことしの不況の実態その他というものは、来年になりますと、こちらの調査でもってその点がはっきり出てまいります。出てまいりました結果というものが、来年の勧告その他で数字となって具体的に出てまいるわけでございますので、そういう点につきましてはおのずから調査の実態に反映するということで、われわれといたしましても従来から対処をしてまいったのでございますし、また国民各位からも、そういう意味ではそれなりの評価をいただいておるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
#8
○林寛子君 いまおっしゃったように、勧告が行われてそれを実施に移す場合に、いま国家の赤字財政が云々されている中で、その中でいま現状時点の赤字財政を考慮するというお気持ちはないんでしょうか。
#9
○政府委員(藤井貞夫君) これは先生も御承知だと思いますが、実は公務員の給与問題というのは、基本的にはこれは労働問題ということに集約できるのではないかと思います。民間ではこのために団体交渉、その他ということが行われまして、これは労働基本権ということで保障されておるわけでございます。それに対しまして公務員につきましては、公務の実態というものからいたしまして、労働基本権については、民間並みのそのままでやはり適用することは適当ではないという考え方から、労働基本権については制約が実は設けられておるわけでございます。その制約の代償といたしまして人事院というものが設けられ、人事院がそういう意味から公正な第三者的な立場でもって科学的な調査検討を行いまして、そしてこれについての措置を従来まで講じてきておるということでございます。そういう意味から申しますと、やはり労働問題でございますので、われわれといたしまして財政問題を全然考慮しないということになりますと、これは言い過ぎであろうかと思います。しかし、それらの点は民間との給与の比較ということで割り切っておるということでございまして、民間の関係では、不況あるいは民間の給与支払い能力、その他の点というものは、やはり春闘その他の民間の給与の相場ということで、全部溶け込んで、それが反映されておるという前提に立っておるのであります。そういうものの実態を詳細に調査し、これを把握いたしまして、その結果として出てまいりまするものをひとつ公務員についても較差の是正をやっていただきたいという趣旨でもってやっておるのでありまして、そういう意味からは、人事院といたしましては、やはり財政的な見地というものは、これはやはり二の次でございまして、それはあくまで国会及び政府においてお考えをいただくことであろうと思いますし、また、財政問題とは別に、私たちといたしましては、やはりこれは義務的な経費として当然の負担をしていただかなければいかぬものであるという立場において従来から勧告を行っておるということでございます。
#10
○林寛子君 総裁の話からわかったのですけれども、これはよく民間の人たちに言われるのですけれども、公務員は必ずしも平等に行われていないのじゃないか、これは総理府の総務長官にも関係があることなんですけれども、いわゆる学閥主義だとか、年功序列というようなことが国民の間で多々言われてきているのですけれども、そういうことに対して、民間の会社の中でも年功序列とか学閥ということで偏重している会社も幾つかはありますけれども、特に公務員の場合は、そういうふうに行われているのではないかという国民の批判があるのですけれども、そういうものをもう少し改善方向に持っていくと、いわゆる実力主義というか、成績本位という本来の姿に返すというようなことをどういうふうに考慮して、また今後どう図ろうとしていらっしゃるのか、簡単で結構です。
#11
○政府委員(藤井貞夫君) 民間でもそうでございますが、特に公務の場においては成績本位の原則というものが一番大切でございます。これは世界各国が長年の歴史的な経験から出てまいっておることでもございますし、日本におきましても明治以来そういう方針でだんだん近代的な公務員制度というものが確立をされてまいったのではないかというふうに考えております。そういう意味から、法律自体におきましても成績本位ということは明確にこれは規定をされております。現実の問題といたしましても、運用上もそういう精神に沿って実際の昇格昇任その他が行われてきておるということは、私は大きな方向としては間違いのないことではなかろうかというふうに思っております。まあ見方といたしましては、どうも年功序列的ではないかというような見方があるかもしれませんけれども、しかし、その点はおのずから職場の秩序なり経験年数なり、あるいは本人の実力なりというものの定着度合いというようなものがございまして、それらは自然にやはり職場におきましては、皆が納得する方向で決まったものがやはり人事当局の関心の的となってそれが処理されていくということが現実の姿であろうというふうに思っておりまして、そのために情実因縁が入り込んでおるというふうに私たちは考えておりません。しかし、あくまで年功序列を廃して成績本位の原則で人事管理が行われなければならぬということは一つの鉄則でございますので、それらの点につきましては、われわれ人事院といたしましても、各省庁と協力をいたしまして、さらにその方向に進んでまいりますようになお努力を続けるつもりでございます。
#12
○林寛子君 この八月に勧告を受けて、民間では春闘があって四月からすでに支給されているにもかかわらず、現在、八月に勧告が行われて、総理府では今度総務長官がおかわりになるということがあったのですけれども、早急に処理するという前向きの姿勢はどの程度お考えになっているのか、伺わせてください。
#13
○国務大臣(稻村左近四郎君) 人事院勧告の実施、去る八月九日に人事院勧告を受けた政府は、八月九日、九月九日の二回にわたって給与閣僚会議を開催いたしましてその取り扱いについて協議をいたしました。第一回の会議では、政府は誠意を持って勧告に対処するという方針のもとに、今後財源を初め諸般の事情をさらに検討することといたしました。その後関係省庁で検討を重ねた結果、九月九日第二回給与関係閣僚会議で、現下の財政がその歳入の約三割を公債に依存するという異常な状態のもとにあることにかんがみ、行政経費の節約を行い、給与改善の財源の一部に充てるとともに、行政経費と人件費の累増を極力阻止をすることとして人事院勧告を完全に実施する方針を固め、同日閣議で決定を行い、これを受けて十月三日法案の閣議決定を行い、十月七日国会提出の運びとなったものであります。
 それから、二十五日に前国会で廃案、それから十二月七日、臨時国会に冒頭再提出をいたしたわけであります。
#14
○林寛子君 それでは、三公社五現業の方はどうなっているんでしょうか。
#15
○政府委員(秋富公正君) 御承知のとおり、三公社五現業につきましては、すでに国鉄につきましても、国会で公労法十六条の承認をいただきまして、早いところは七月の終わり、遅いところでも十月の末にはすでに三公社五現業は新しい給与改定が実施されている状況でございます。
#16
○林寛子君 いまお話伺いまして、大体皆さんから役所仕事は遅い遅いと言われるんですけれども、先ほど人事院総裁からお話のありましたように、いわゆる民間での調査方法をもっと簡略に、より速やかにすれば、もっと早く勧告できるのではないかと、その方法自体にも改良策というものはあるのではないかと思うんですけれども、その辺はどうなんですか。
#17
○政府委員(藤井貞夫君) 調査方法につきまして、改善すべき点あるいはもっと早くやるための方策はないかというお話でございます。それらの点につきましては、われわれといたしましても、毎年いろいろな角度から検討を重ねて研究をいたしておることは事実でございます。全く問題点がないというふうには考えておりません。ただ、これは問題が問題でございますので、世の中のやはり一般的な御了解を得なければ事柄というものは進んでまいらないと考えます。また、公務員諸君にも御了解が願えないというような点がございます。そういう面から、長年の経験を通じまして、やはり民間の従業員の少なくとも過半数というものは全部調査の対象にして、これを基礎にして考えていくということが一番いいのではないかという結論にも到達して、その方式にのっとって従来からやってきておるわけでございます。といたしますと、統計学的にはいろいろな方法、手段がございますけれども、全部が全部いまの過半数の従業員について調べるなんということは、これはとても技術的、事務的にも不可能でございます。したがって、統計的に、結果的にはその過半数以上というものを掌握できるようなことで間違いのない方法ということで処理をいたしておりますけれども、そのためにはやはりおのずから限界がございまして、現在行っておりまする調査方法、調査対象というものが、やはりどうしても最小限度必要ではないかということで実施をいたしておるわけでございます。そうなりますと、やはり、大体春闘が終わった後調査に出かけまして、現実に個個の会社に参って調査をするというような手数をかけておるものでございますので、どうしてもそのためには手間暇がかかるということで、毎年努力はいたしておりますけれども、現在の調査方法をもっていたしますると、現在の検討の結果出てまいりまする調査結果、それを踏まえての勧告というものが、現在のところ大体八月初旬あるいは中旬というものが精いっぱいのところではないかということでございます。
 ただ、いまお話もございましたように、われわれ自身としても、問題点があるということは承知をいたしております。なお今後改善を得られるかどうか、手段、方法等につきましては万全を尽くしてさらに改善措置について検討を加えたいと考えております。
#18
○林寛子君 いまおっしゃったその割り出し方なんですけれども、いわゆる月例給与というものの割り出し方の計算の仕方なんですけれども、いわゆる公務員というのは、年金とか退職金というのがべらぼうに高いという国民の声があるんですけれども、その一面、いわゆる定年制がいま漠然としているものですから、いわゆる生涯の給与、そういう計算でいくと、いまおっしゃったように民間の月給俸の平均値ですか、それをとったのでは最後の計算が全く違ってくると思うんですよね。だから、毎月の一般の給与だけを実例にして、そして骨子をつくると、そうすると、官の場合は退職金とか、そして定年の制度がきちんとできていないからはるかに上回るんじゃないかという国民の声もあるんですけれども、その辺の計算の仕方、それもいいところだけとって見ているんじゃないかという気がするんですけれども、その辺はどうなんでしょうか、簡単で結構です。
#19
○政府委員(藤井貞夫君) 私だけでお答えをすべき問題ではないかもしれませんが、便宜考えておりますことを申し上げさしていただきたいと思います。
 いまのいわゆる生涯年金、生涯給与という問題につきましては、最近特に大変論議をいただいております。新聞紙上その他についても、いろいろ問題として取り上げられておることは私たちも十分承知をいたしております。ただ、いまの退職手当なり、それから年金問題というものを、全然これは別問題として、それらは考える必要なしというふうに私たちも考えておるわけではございません。大変な関心を持っております。ただ、一般に言われておりますように、退職手当なり退職年金が公務員というものは問題なく民間よりもいいのか、高いのかということになりますと、これはやはり比較方法その他でもって十分に検討しなければ、そう簡単に軽々に結論が出せない問題ではないかというふうに考えます。たとえば退職年金、共済年金の問題といたしましても、よく厚生年金との比較というものが問題になりますけれども、先生も御承知のように、民間では一般の国の制度としての厚生年金と並行いたしまして、いわゆる企業年金というものが並行してこれが支給されるというのが一般的でございます。そういう意味では、公務員の共済年金というものは一種の企業年金という性質のものでありまして、そういう意味のやっぱり比較検討の方法というものがよほどやはり慎重な考慮をいたしませんと、そう簡単に公務員の方がいいとか悪いとかということは言えないということであろうかと思っております。
 それと、もう一つつけ加えて申し上げまするならば、私といたしましては、生涯年金の問題は等閑視いたしませんけれども、しかし、年金あるいは退職手当というものが仮に――民間との比較方法は問題がございましょうが、それよりもいいというような仮に結論が出ましたといたしましても、それとの見合いで、毎年のあるいは毎月の給与をいろいろ論議をすることは、私は本末転倒ではないかというふうに考えております。むしろ、給与は給与、俸給は俸給として、それは最も基本的なこれは収入でございますので、それを基礎にとって退職手当をどうするか、あるいは退職年金をどうするかということは、別個の立場からやはりこれは検討を加えるべき筋合いのものではないかという考え方をとっておりまして、そういう生涯年金の角度から毎年の本俸、われわれの方の対象でございまする、勧告をする対象としての給与という問題についてとやかく言うということは、むしろ筋違いなことではないかという考え方を持っております。
#20
○林寛子君 簡単で結構なんですけれども、ここに附帯決議の三にございますけれども、昨年十月からちょうど週休二日制ということが実施されて一年たったわけですけれども、その一年間の結果、経緯を見ながらこれを本格的に実施しようとなさるのかどうか、これを簡略に報告してください。
#21
○政府委員(藤井貞夫君) 去年の十月から一カ年ということで週休二日制についてのテストを行いました。その結果は、現在各省庁から協力を得まして報告を受け付けております。大体みんなまとまりました。現在職員局を中心にいたしまして、その結果の集約、検討を急いでおります。まだ正式の集約、結果というものは、人事院会議にもまだ報告はございません。しかしそのうちにまとまるというふうに思っております。まとまった段階で次のステップをどうするかというものを決めたいと思っておりますが、その点につきましては、大体いままでも申し上げておりますように、もう少し密度を濃くしたテストというものを、やっぱりもう一回行う必要があるのではないかというふうに考えております。いままで行いましたのは密度が非常に薄いものでございます。また、各省庁の事情等もございまして、全く実施ができなかったところ、あるいは実施が年間になかなかわたり得なかったというようなところもございますので、もう少しやはり自信を得ますためには、いろいろな事情もざいますが、これを克服をいたしまして、もう少し内容の濃い、密度の濃いテストというものをやってみる必要があるのではないかというふうに考えております。その次のステップは、まだいまのところ最終的には時期その他について申し上げる段階でございませんですが、結果がまとまり次第、できるだけ速やかに次のステップに移りたい、かように考えております。
#22
○林寛子君 いま構造不況とか、倒産件数がふえるということで、やむなく、仕事がしたくても会社の事情で週休二日というような苦しい会社も多多あるんですけれども、いまおっしゃったように軽い措置とか、軽い試みだというようなのんきなことをしている場合ではないというような気もしないではありませんので、速やかに対処していただきたいと思います。
 それから、次は文部省関係なんですけれども、文部省の四十九年から始まりました人確法、もうすでにこれで三年たっているわけなんですけれども、その人確法に基づいて、実施状況、その結果、三年の簡単な経緯と、果たして当初の目的であった人材確保というその結果がどのようになっているか、伺わしてください。
#23
○国務大臣(砂田重民君) ここ数年間の教員養成系学部への入学志望率が大変ふえておりますこと、あるいはまた、公立学校教員を志望する方々の競争率がもう非常に高まっていること等、私は人確法が制定されましてから大変な改善を見てきている、さような目で見ているわけでございます。人確法の効果は大変上がっている、もう自信を持ってお答えができると思います。
 計数的なことを局長からお答えさせます。
#24
○政府委員(諸澤正道君) 御指摘のように四十九年度から計画的な改善を図ってまいったわけでありますが、計画を立てるに当たりまして、三回に分けまして四十七年度当時の本俸を基礎として二五%引き上げると、こういう計画を立てたわけでございます。それに基づきまして、第一回におきましては本俸の九%引き上げ、それから第二回におきましては本俸を三%引き上げまして、それにプラスして義務教育等教員特別手当という手当を創設していただいて、これは本俸の四%相当額を与えるということにいたしたわけでございます。そして、ただいま第三回の第一年次分の御審議を願っておるわけでございますが、この計画におきましては、いまの全教員に対する手当を四%から六%に引き上げるということを法律案において規定いたしておるわけでございます。それに加えまして、いまの主任の制度化に伴う手当の支給あるいは部活動等を指導する場合の先生の手当の支給範囲の拡大、そして校長先生を全部特一等級、教頭を一等級に昇格するというようなことを考えておるわけでございます。
 そういたしまして、それじゃ実際にどのくらい俸給が上がったかということでございますが、これは本俸で四十七年度当時のベースに比べて大体二五%の引き上げが行われ、それにプラスいたしまして、大体一般の人事院勧告に基づく昇給がございますので、教員につきましては非常な優遇となっておるわけでありまして、具体的な点を少し、数字で申し上げますより、たとえば一般の県の職員との関係でどのくらいになっておるかというふうな方がわかりいいかと思うんでおりますが、普通の先生で言いますと、改善の行われます前は、その俸給は県で言うと係長と課長補佐の中間ぐらいというところが、これが三次改善が済みますと、県の課長級と部長級の間ぐらいになるというようなことで、それに準じまして、教頭さんも校長さんも県の職員に比べましてもかなり遜色のないところまでベースが引き上げられると、こういうことになるわけでございます。
 そこで、具体的に人材が集まったかということでございますが、ただいま大臣がお話し申し上げましたように、最近では先生になりたいというために教員養成学部へ志願する志願者の数が非常にふえておる、あるいは先生になりたいというので、公立学校教員の競争倍率でございますが、これなども、昭和四十六年には、小学校の教員でありますと一・七倍、中学校の教員でありますと五・五倍というのが、ことしの四月の、五十二年の状況で見ますと、小学校の教員は三・五倍、中学校の教員は九・八倍ということになっておるわけでありまして、いまの国立大学の教員養成系の学部への志願者の増の傾向でございますが、国立大学全般について言いますと、昭和四十六年と五十一年度の比較において、志願者の増加率が全体で三三・九%でありましたものが、現在、教員養成学部だけをとってみますと、その志願者は倍以上の六七・六%というふうになっておるわけでございまして、これは全部人確法のせいだということでもないかもしれません、いろいろ経済情勢その他もございますけれども、現実にこういう状況から見まして、優秀な人々が集まってきておられるということは事実だろうと思います。
#25
○林寛子君 数がふえればいいというものではなくて質の問題だと思うんです。学校がふえているんだから多くなるのは当然なことなんで、中身の問題だと一母親としては申し上げたいところなんです。
 時間がありませんので先へ急がしていただきたいんですけれども、いま問題になっています主任制度なんですけれども、一般にも大変わかりにくい、理解されていない。これはまた文部省のPRが下手なのか、それとも母親が不勉強だとおっしゃるのか、その辺のところよくわからないんですけれども、両方に責任があるでしょう。けれども、大変文部省がむだなことをしているんじゃないかという声もある。そして街頭には主任制度反対というデモばっかりが目立つんです。いいことはちっとも宣伝しない。だから、必要であれば必要なだけの宣伝をしていただきたいというのが、やはり私も高校生を持っておりますので、その辺のところをはっきりしていただきたいということなんですけれども、いま主任制度自体の説明をしていただいていると時間がないので、いま現在、全国で主任制度の実施状態、それを簡単に時間がご一ざいませんので教えていただきたいと思います。
#26
○政府委員(諸澤正道君) 主任というものは現在全都道府県市町村にあるわけでございますが、これを制度化して、つまり教育委員会の管理規則で明らかに明定いたしましてその職務内容等をはっきりさせたところというのは、四十七都道府県のうち、県で言いますと四十二道県でございます。
 それから、市町村で申しますと、北海道と福岡で数市町村残っております。それから、兵庫県で全部の市町村が残っております。それから、奈良と新潟で一市が残っておりますが、あとは全部の市町村が制度化を終えておる、こういう状況でございます。
#27
○林寛子君 質問時間がないようなんですけれども、もっとこれを伺いたいんですけれども、時間がないのでちょっと残念ながら飛ばさしていただきます。ただ、いま申し上げたように、主任制度を行う限りは、どういう理由でどうだということを、ただ反対だけが目立つというようなことでなくて、政府として、文部省として、どういう理由でどうだということをもっと上手に説明していただきたい。またPR方法、母親が一番心配している点ですから、改良していただきたいと思います。
 それから、育児休業のことがちょっと残っておりますので、あと二、三分ちょっと時間をいただきたいんですけれども、現在、産前六週間の出産休業ですね、それから産後の六週間ということが行われ、その間は有給休暇ということなんですけれども、それが五十一年四月から十・五カ月の育児休業給が支給されるように今度なるという。五十一年四月から行われた育児休業の現在の利用状況、これは総理府でわかりますか。
#28
○政府委員(秋富公正君) いま対象となります女性は、義務教育等の女子職員並びに看護婦、保母の方でございますが、五十一年度におきまして、許可を受けて育児休業に入っています者が大体一万二千名でございます。
#29
○林寛子君 これは私たち、国民の声を聞いておりますと、一般の家庭の中では、こういう声なき声といいますか、普通の皆さんの奥さん方にもいらっしゃると思うんですけれども、職業を持っていない母親は、前の子、長男なり長女が一年半になっているのに、次の次男なり次女が生まれて、六カ月も十・五カ月も休んでいる暇というのはないのが一般の家庭の主婦の感覚なんです。ですから、その辺のところを、一番声のない人の声もくまなければいけないと思うんですけれども、働いている、たとえば教員なら教員のその職業を持った、そういうりっぱな職業を持って、ぜひ国民のために必要だという人のためのその利用状況が一万二千という話なんですけれども、その後の無給になる分、産前産後六週間ずつが有給で、あとは無給になるという、けれどもその予算ですね、果たして、今度の十・五カ月と言っている場合に有給にするという、しかも有給もわずかなんですけれども、その予算というものがすでにとってあるのか、いまからそれをどうしようとおっしゃるのか、その辺のところをちょっと明快におっしゃってくださいませんか。
#30
○政府委員(秋富公正君) これは共済組合掛金額相当でございまして、約本俸の八%でございますが、五十二年度におきましては、国の予算におきまして二億七千万計上いたしております。
#31
○林寛子君 あと時間がございませんので少し伺いたいんですけれども、高齢者の問題が大変話題になっているんですけれども、高齢者の職員の給与なんですけれども、たとえば民間ではある程度の高齢者になりますと、お給料というのは一定の限度でそれ以上昇給しないという制度もかなり民間の場合は決められているんですけれども、いまの場合、世間一般で役人天国だとかいろいろ言われておりますように、公務員において、ますます高齢者職員がこれから増加していくわけですね。そういう場合に、やっぱり役人はいいということで、いつまでたっても給与の天井知らずといいますか、そういうことに関して、民間とそれから役人との差というものがどんどん出てくると思うんですけれども、高齢者の職員の給与に関して人事院がどういうふうに処置しようとしているのか。また、幾らあってもこれはお金が足りなくなると思うんですよ、だんだん高齢者がふえていくんですから。その辺のところはどう考えていらっしゃいましょうか。
#32
○政府委員(角野幸三郎君) 官民給与を比較いたしますときに、それは職種別、学歴別、年齢別という、年齢の要素も入れて官民給与を比較いたしております。したがいまして、年齢別の官民給与の較差を算出しておりまして、その中を見ますと、明らかにいま先生申されましたように、民間では五十五歳のところに大きな節があるということとも関係いたしますが、五十五歳を越しまして六十歳近くなりますあたりから大変給与のカーブが下がっておりまして、したがいまして、官民給与の較差がその辺から、たとえば平均一〇%あるものだといたしますれば、そこら辺から半分ぐらいに落ちまして、それで六十歳を越しますと逆較差になる、逆に公務員の方が高いというような関係になるというのが一般的な従来のパターンでございます。それで、そういうことを、もう大分昔になりますが、四十四年、四十五年ごろそういう問題意識を持ちまして、配分としても気をつけようということで、民間の調査をいたしまして、現在それを実現いたしておりまして、五十八歳を越しましたあたりから――公務員の昇給でございます。五十八歳を越しましたあたりからの一般昇給一年という関係を、五十八歳を越した最初の昇給から延伸していくと、そういう措置を現在とっておりますのはそういうことを反映しての結果でございます。
#33
○林寛子君 時間になったようでございますけれども、いまおっしゃられたように、本当に国民の中には、役人天国と言うとまあ大変耳の痛い方も大ぜいいらっしゃるかもしれませんけれども、それだけがよくなって、本当に政府として、国民の福祉と、そして一般の声なき声、声が出せる人はまだいい方なんだと、本当に困っている人は声も出ないというようなことがございますので、その辺のところもよく配慮していただきたいと思います。
 時間ですから、あとちょっと防衛庁にも聞きたかったのですけれども、これはまた次回にさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
#34
○和泉照雄君 私は総務長官にお伺いいたしますが、私たち公明党は、ことしの八月の九日の官民給与の較差の是正の問題、その勧告については、これはいろいろと問題はございますけれども、今日のような経済情勢のもとでは一日も早く実施すべきだと、このように思っております。しかし、教員の給与改善のその中身、これはいろいろとありますけれども、今回の法案で処理するものには、義務教育等教員特別手当の増額だけで、このこと自体には私は問題はないと思いますけれども、しかし、これが実施をされれば、連動して人事院規則だけでいわゆる主任手当、教育業務指導連絡手当が出される、これが問題でございますので、私たちは反対をしているわけでございます。
 教員給与は、いわゆる人材確保法に基づいて計画的に実施されているものでありますから、官民給与較差是正のものとは、これは別個ではないかという、こういう見解を持つわけでございます。そういうことからは別個に処理すべきではなかったか、こういうふうに思うわけでございますが、長官の御見解をお伺いしたいと思います。
#35
○国務大臣(稻村左近四郎君) 教員給与の改善に関する勧告の取り扱いについては、第八十二回国会に法案を提出する段階においても種々御意見を承ったわけであります。政府としましては、すべての人事院勧告を尊重するという基本的なたてまえに立っておりまして、三つの勧告は、いずれも一般職給与法の改正において処置すべき事項であるので一本の法案とすることが自然であることといたしたわけであります。従来の経過を見ても、給与法案の提出段階で未実施の勧告については、これらはその際一本の法案として提出してきたものであること等の事情を考慮して、前国会に三つの勧告を一本の法案として提出したものであります。今回も、いま申し述べましたような考え方に立って再提出したものであります。
#36
○和泉照雄君 次は、文部大臣と人事院総裁にお尋ねをいたしますが、今回二%を増額される義務教育等教員特別手当、これは第二次教員給与改善で創設をされたものでございますけれども、この手当は幼稚園の先生には適用されておりません。このことは手当が創設をされるその当時から問題になったものでございますけれども、特に自治体の幼稚園の先生には、教育職俸給表が適用されないで行政職俸給表が適用されているところもあってなかなかむずかしいということでございますが、幼児教育の重要性から言えば、それに携わる先生の処遇にも万全を期さなければならないと、このように思います。この手当を幼稚園の先生に適用されることについて文部大臣並びに人事院総裁の御見解をお尋ねいたします。
#37
○国務大臣(砂田重民君) 文部省といたしましては、基本的に先生の御意見と同じ考え方を持つわけでございます。幼児教育の重要性を十分認識をいたしますだけにそういう方向に行くことが望ましい、そういうふうに考えるのでありまして、人事院にお願いをいたしておるところでございます。できるだけ早く人事院がこの方向で御勧告をいただきますことを実は期待をしているところでございます。
#38
○政府委員(藤井貞夫君) いま御指摘になりました点は、われわれも従来から各方面から御意見を承っておるところでございますし、また、文部省からもそういう御要望の点があることも十分承知をいたしております。ただ、この特別手当につきましては、人確法ができました当時からのいろいろいきさつがございます。また、特別手当を創設をいたしましたのが、まだ時期が早いというような事柄もございまして、それらの点についてなお慎重に検討を加えておる時期でございますが、いま先生もお話しになりましたように、実はこの幼稚園については、その重要性というものはわれわれもよく承知をいたしております。しかしながら、他面におきまして、この先生方につきましては、教育職の俸給表というものが適用されておるところもございますけれども、また一面そうじゃなくて、一般の行政職俸給表の適用を受けておるというようなところもあるわけです。また、一般の小中学校、高等学校と比べまして、おのずから学歴その他資格から申しましてかなりの差があるということも事実でございます。それともう一つ、基本的に問題がございますのは、幼稚園と保育所の関係があるわけでございます。実体的には幼稚園と保育所は一緒じゃないのかというようなことで、その取り扱いを別異にすべきではないというような御意見も非常に強くなっておるということがございまして、私たちといたしましては、やっぱり給与の均衡問題その他から考えてまいりますと、それらの声も無視はできません。したがって、幼稚園について措置をするということに相なりますれば、当然保育所関係をどうするかというような問題もあわせてやはり考えていかなきゃならぬというような問題もあるわけでございまして、それらにつきまして、総合的に結論を下すのにはどうしたらいいかというようなことを、いまとつおいつ思案をいたしておることでございます。これは関係当局、特に文部省、厚生省のお考えもいろいろ承りつつ、人事院は人事院としての立場から事柄を慎重に考慮し、また結論を出していかなければならぬ事柄ではないかというふうに考えておりまして、目下慎重にいま検討を加えておる段階でございます。しかし、幼児教育の重要性というような事柄は十分承知をいたしておるつもりでございまして、そういう観点から、この問題についても慎重にひとつ前向きに取り組んでまいりたい、かように考えます。
#39
○和泉照雄君 いま総裁がおっしゃったとおり、一生は大体幼児教育で決定するというぐらい重要なものだということはおっしゃるとおりでございます。また、日本の中で、地方自治体で教育職の俸給表を適用したところもあると、そういうようなアンバランスの状態であるということ。必要だからそういうふうに適用されたわけですから、文部大臣も人事院総裁の勇断のある処置を期待しておるという答弁もあったようでございますので、いかがでしょう、来年度の勧告あたりでは、少なくともこの是正をされるおつもりはないかどうか、お答え願いたいと思います。
#40
○政府委員(藤井貞夫君) いま申し上げましたように、いろいろな角度から慎重に検討中でございます。勧告のことでございますので、次の機会にどうするということをいまこの段階ではっきり申し上げることは差し控える方がいいのではないかと思っておりますが、問題点のあることは重々承知をいたしておりますので、前向きでひとつ検討をさしていただきたいと、かように考えております。
#41
○和泉照雄君 ではひとつ前向きで検討を御期待を申し上げます。
 次はまた、今度のこの法案が可決になりまして義務教育等教員特別手当が増額をされますと、さっき申し上げましたとおり、人事院は主任手当、つまり教育業務指導連絡手当を、文部省が制度化した主任の中のさらに特定の一部の主任に対し支給されることになるわけでございます。全国的に見てみますと、六十数種類くらいの主任がいろいろあるわけでございますが、特定の主任だけ制度化をして、さらに制度化された主任のうちの一部についての主任だけに手当を出すというのでは、他の主任との間に差別が出てくることはこれは当然であります。そのこと自体が、教員を賃金の面から差別、選別することになって決していい教育の効果が上がらないのではないかと思うわけでございますが、文部大臣、この点はどのように考えておられるか御見解をお示し願いたいと思います。
#42
○国務大臣(砂田重民君) 先生御承知のように、主任になっていただいて、教育指導という枠の中で、教壇に立って直接子供たちを教育指導するという仕事のほかに、時間割りをつくりますとか、あるいは同じ学年で幾つかのクラスがある、それぞれのクラスではそれぞれの分担の先生が創意工夫をこらして子供たちを指導してくださるわけですが、同じ学年の中の幾つかのクラスの中でアンバランスが起こることは好ましくない、そういうことを調整をしていただく、そういった仕事を教壇に立つ仕事以外に分担願うわけでございます。
 そこで、全国的にこういう校務を分担してやっていただく先生の仕組みというものが、御承知のように自然発生的に生まれておりまして、それを追認するような形で文部省令でその校務の分掌を明確に決めたわけでございます。これが第一回のことでございますから、自然発生的にできておりました各種各様ございます主任の方々を、全国的な、できるだけ広く自然発生的に生まれた主任にまず限ってスタートをさせていただき、その後さらに検討を前向きに続けまして、何さま大変むずかしい仕事を教壇に立つという本来的な仕事のほかに分担を願うわけでございますから、しかしそれぞれのお仕事が重要なことでもございますので、まず全国的に非常に一般化されたそういうポストに限ってやらせていただくわけでございます。これで終わりというわけではございません。やはりこれからこの主任の数をふやしていくということも前向きに検討をさせていただきたい、かように考えているものでございます。
#43
○和泉照雄君 この主任の制度は、たしか前の永井文部大臣の答弁では、中間管理職ではないんだと、こういうふうにおっしゃったわけでございますけれども、手当を出して教育業務指導連絡という任務を与えられれば、やがてこれは中間管理職の性格を帯びてくるのは当然じゃないかと思いますが、それについて歯どめはどのように考えていらっしゃるのか、また将来、中教審が答申された五段階――校長、教頭、主任、教諭、助教諭、この賃金体系をとらないということについては、文部大臣あるいは人事院総裁、このお二方の御見解をお聞かせ願いたいと思います。
#44
○国務大臣(砂田重民君) 私は就任をいたしましたばかりでございますけれども、就任当初にまず心に固く決めましたことは、永井文教路線、海部文教路線というものをそのまま踏襲していくということでございます。これをまず皆様に披瀝をしておきたいと思います。
 そこで、永井元文相が当委員会においても先生方にお答えになったことと思いますけれども、この主任という制度は絶対に中間管理職の性格は持たせません。これはもう釈迦に説法かもしれませんけれども、やはり学校運営には管理面という一つの仕事と、教育指導面というもう一つの仕事と、大切な二つの柱がございます。主任制度に絡んでの問題というものは、あくまでも教育指導面、そこに限られた、その中での問題でございます。したがって、中間教育指導という呼び方をすればあるいはできるかもしれませんけれども、中間管理職的な、そういう含みは全く持っておりません。そういうことに取り扱っていこうという考えは毛頭ございません。さらに、ただいまお尋ねのございました五段階職階によるような制度、これをとる意思も私には毛頭ありませんことを明確にお答えをいたしておきます。
#45
○政府委員(藤井貞夫君) ただいま文部大臣がお答えになりましたとおりでございまして、私も前前からこの問題についてはいろいろ関係させていただいて今日に来ておるわけでございますが、主任というのは、これはあくまで管理職ではないということにつきましては、たびたび文部省からも確約を得ておりますし、私自身もそういう受け取り方の上で主任手当というものを制度化するということにいたしたような次第でございます。したがいまして、はっきり申し上げておきますと、これは管理職手当というものではない、管理職手当であれば、御承知のように別にそういう手当があるわけ、特別調整額というようなことで制度があるわけでありまして、そういうことではなくて、特殊勤務手当という形態をとりましたのは、まさしくこれを裏書きするものであるということでございまして、私もはっきり申し上げますと、あくまで主任というものは管理職ではないという立場に立っておるものでございます。
#46
○和泉照雄君 じゃ、次の問題で人事院総裁にお尋ねしますが、今回の勧告によりますと、行政第(一)表、これの五等級以上が七・一%の改善率となっております。中堅階層以上の改善に力点を置かれたという。しかし、考えてみますと、行政(一)表の職員というのは約三分の一の八万人程度が五等級にかたまっているわけでございます。これにはいろいろと昇給率、改善率の問題はあろうかと思いますけれども、今後これだけの八万人がかたまっている五等級の方々の改善ということは、意を用いられることはわかっておりますけれども、今後どのようなふうに改善をしていくおつもりか、お答え願いたいと思います。
#47
○政府委員(角野幸三郎君) お答え申し上げます。
 私どもは、給与水準を上げますと同時に、その配分につきましてもできるだけ民間の配分傾向に合わせた配分にするということで、実は詳しい調査もし、配分も考えておるということでございます。
 そこで、大体ここ十年、昭和四十年代の、四十七年ぐらいまででございますが、非常に、雇用情勢からくるわけでありますが、若年労働力が逼迫いたしますということとの関係で、係員、係長、その下の方といいますか、年齢が若いところの賃金が毎年毎年連続的に上がっていったという時代がございます。ところが、最近いわばその調整過程に入ったといいますか、雇用情勢を反映してのことでありますが、昭和五十年ごろから、いわばそれと逆の現象が起こっておりまして、民間のそういう配分傾向を見ましても、どっちかといいますと、一般係員よりは係長、二十歳代よりは三十歳代、さらに本年の場合には四十歳代にかかったところに配分の重点が移動しつつあるというのが民間の現状でございます。そういうことで、私どもも昨年に続いて本年それを反映いたしまして、いま先生お話しのように、五等級、大体年齢にいたしましても三十歳代の後半から四十というあたりから上のところに、本年の数字で言いますと七・一%という比較的高い改善率でもって改善したわけでございます。
 これが今後どうかというお話でございますが、これはやはり私どもとしては民間のそういう傾向を反映してと、厳密にはそういうお答えになるかと思いますが、現在のいわば雇用事情ということからしまして、急激にまた初任給が上がるというようなことはちょっとここ近いうちに起こりそうもないということでありますれば、現在のようなこういう中ごろに手厚いような改善が今後しばらく続くのではないだろうかということを前提といたしますれば、このような改善が、わかりませんが今後も続くんじゃないだろうかというふうに考えております。
#48
○和泉照雄君 次は、総務長官にお尋ねしますが、今回特別職の職員の給与法改正案が提出されたわけでございますが、これを見ますと、内閣総理大臣初め大使、秘書官まで給与改定を一般職に準じて行っているわけです。特に総理大臣と国務大臣については、時の政治経済情勢に応じて改正を遠慮してみたり、あるいは改正をやめたり、こういうことを過去繰り返されてきたのは事実でございますが、本年はこれらの給与改定が図られておりますけれども、このように財政の逼迫した、国債を多発しておるこういう財政下で遠慮すべきではなかったかと思うわけでございますが、改定を行った背景と経緯について、また改定の基準をお尋ねいたしたいと思います。
#49
○国務大臣(稻村左近四郎君) いま内閣総理大臣あるいはまた国務大臣、特別職の給与等の問題がバランスがとれていないがということでありますが、指定職俸給とのバランスのみならず、民間企業との役員の給与の動向、その他社会経済情勢等等を勘案をして決定しておるところであります。なお、本年の給与改定に当たっては、現下の社会経済情勢を考慮し、総理の指示により一般職の給与改善率をも準用し、その改定額を抑えたものであります。
#50
○和泉照雄君 次は、防衛庁長官にお尋ねをいたしますが、防衛庁の職員給与法改正案に関連をしてお尋ねをいたします。
 私たちの党は、防衛庁設置法及び自衛隊法の改正案にはこれは反対でございますけれども、しかし、所属している職員の処遇改善には従来とも賛成していることは長官も御承知のとおりでございますが、先日の当委員会でも、ある委員の方が発言をされたことは、自衛官と行政職との給与の比較のことが問題になったことは御承知と思います。自衛官の給与は警察官の俸給を基礎にしていろいろの要素を加味してつくられていることは承知しておりますけれども、自衛官には一般の職員と異なって労働組合もございませんし、給与の面で内部からいろいろと希望なり意見が出てこないのではないかと、このように心配をするわけでございますが、そうだとすれば、自衛官の俸給表を作成される場合でも、また、いろいろの運営面でも、内部の声をよく吸収して実施することはぜひとも必要なことではないかと思いますが、今後この給与の改定等で内部の声をいかにして吸い上げるか、具体的なことはどのようにお考えか、お聞かせ願いたいと思います。長官。
#51
○国務大臣(金丸信君) ただいまのお話はまことに適切なお話だと思っております。組合もないことでありますし、そういう下からのすべての考えというものを把握しなければ隊の一体の行動はできないというような考え方で今後も対処してまいりたい、このように考えております。
#52
○和泉照雄君 じゃ、次も防衛庁関係でございますが、航空管制手当ということについてお尋ねをいたします。
 千歳、三沢空港などでは、民間航空、米軍、自衛隊の三者が共用しておるわけでありますが、管制業務は自衛隊がやっていることは御承知のとおりでございます。しかし、一般にこの業務は、その責任の重さと困難性から手当が支給されているわけでございますが、担当の自衛隊員には手当が支給されていないのもこれは事実でございます。この件で何か検討されたことがあるかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
#53
○政府委員(渡邊伊助君) 先生おっしゃいますように、現在管制手当というものは支給されておりません。実は自衛官の俸給表は、先生先ほど御指摘のとおり、公安職にリンクして定められておるわけでございます。その中には、勤務の特殊性を考慮して一定の調整率による額を加味しているという考え方で作成をしているわけでございます。ただ、自衛官につきましては、一般職と同じように、特殊な勤務内容を持っているわけではございますけれども、その勤務内容がいろいろ困難性とか危険性とかいうものはございますけれども、そういうものが自衛官の俸給の中に全部あるいは一部カバーされているというような場合には、そういう当該勤務に見合う手当というものは支給をいたしておらないわけでございます。あるいはまた、一部だけカバーされているという場合には若干の調整を行う程度にいたしておるわけであります。
 ただいま御質問の航空管制手当でございますけれども、これは運輸省の管制官を対象として支給されている手当でございます。公安職の俸給表にリンクして定められている自衛官の俸給表は若干水準が高うございます。その意味において、水準差があるということと同時に、勤務の内容においても必ずしも全く同一ではない。航空の機種も違いますし、それから管制の回数等も異なっておるわけでございます。そのために年間の給与を比較いたしましてそれほど遜色がないということで現在手当を支給していないわけでございますけれども、しかし、そういうことで本当にいいかどうかということは確かに御指摘のとおり問題があろうかと思いますので、これは現在私ども部内に学識経験者にお願いいたしまして、いろいろ給与の問題について御意見をお伺いしながら措置してまいっておるわけでございますけれども、それらの先生方に対しましても、こういう問題について御説明申し上げて、御意見を伺いながら検討を進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
#54
○和泉照雄君 次は、防衛大学の卒業生のことについてお尋ねをしますが、自衛隊の幹部を育成させるために防大生には多額の国費を使用しているのは御承知のとおりでございますが、しかし、その卒業生が自衛隊員にならないで民間企業へ就職する者が相当数あるようでございますが、ここ数年の卒業生に占める民間就職者の数及びその比率、また、民間企業へ流出するその防止対策はどのように考えていらっしゃるか、お聞かせ願いたいと思います。
#55
○政府委員(渡邊伊助君) 本年の三月卒業いたしました防大卒業生のうちの退職者は三十七名でございます。これは卒業時でございます。先生御指摘のとおり、卒業生のうちこれらの者が部隊に勤務する前に退職をするということは、防衛庁の立場に立ってみますると大変残念なことであるというふうに私どもは考えております。ただ、これらの者が防大で国費をもって教育を受けたということは、一般社会に出て勤務をいたしてもそれば国家的な損失では必ずしもないとは思いますが、ただ、防衛庁の立場に立ってみれば残念だと思うわけでございます。それで、この理由として考えられるものをそれらの者から聴取いたしますと、性格が合わないとか、あるいは家庭の事情によるとか、あるいは大学院に進学する、それから他に就職をするというような理由が目立っておるわけでございます。で、これらを最小限にとどめるためには、やはり何と申しましても、防大において強固な自衛官意識の涵養というような見地から、教育面で彼らがなるべく自衛隊に勤務するようにということに期待をする以外にはないというふうに考えているわけでございます。なお、学生舎において集団生活等を営ましているわけでございますので、極力自衛隊の中に溶け込むように指導をいたしますし、また、体力的に不向きな者につきましても、防衛庁における技官とか、教官の配置につけさせるようにいたしておるわけでございます。
#56
○和泉照雄君 最後に防衛庁長官にお尋ねをしますが、これは給与とは全然違うわけでございますが、きのうときょうの新聞で、いよいよ十二月十二日に国防会議が開かれて、P3CあるいはF15の採用の審議があるやに聞いておりますが、その直前のきのうときょうに、防衛庁がたしかことしの広報誌でも、非常に空中戦ではすばらしい性能を持ったF15だと推賞をされた、現在米空軍が採用しているF15と、米海軍が採用しているF14が模擬空中戦を去る十月十六日アメリカで行ったところが、まあ一番防衛庁が、急上昇、急旋回ということが非常にすぐれて機動性が優秀であると採用の目的にしておられるそのものが、F14という海軍の採用した機種に非常に劣って、テレビで撮影した中では捕捉をされておる、しかもそればほとんど、格闘空中戦と言うんですか、機関砲を撃ってのという想定の空中戦でそういう非常に劣った性能が暴露された、こういうことがイギリスの方の雑誌社から出たということで、きのうときようの新聞に載っておるようでありますが、これはもう決定前であって非常に私たちはいい材料ではないか、こういうように思うわけでございますが、このような重要な資料が出た今日、国防会議に対処されるためにはどのような情報収集を行うお考えがあるのか、あるいは係を米国に派遣をして、本当の事実を、資料を収集するお考えがあるのかどうか、その点をお聞かせ願いたいと思います。
#57
○国務大臣(金丸信君) きのうあるいはきょう、いろいろ新聞にも出ておるわけでございますが、ちょうどこの問題は、防衛庁は係官をアメリカにやり、パイロットあるいは技術屋あるいは事務屋、あらゆる角度からこれを調査検討して防衛庁としてはF15というようなことに腹を決めたわけでございますが、この問題は、そういう意味では素人が決めたわけではないんですから、相当権威のあるものだと私は確信をいたしております。しておりますが、国民のとうとい税金を使うことでございますから、慎重に対処しなければならぬことは当然でありますし、また国防会議にもかけなければならぬ、その事前にこの問題が出てまいりました。そういうことであるならば、この問題については十二分な、アメリカに対しましても、ただいまこちらから人を派遣して調査するのかというようなお話もありましたが、向こうにも武官もおりますことでありますし、外務省を通し一応の調査もし、なおその様子によればこちらから派遣するというようなことにも相なるかとも思うわけでありますが、詳細につきましては事務当局から説明をいたさせますが、私はこの問題については慎重に扱ってまいりたい、こういうふうに考えております。
#58
○政府委員(伊藤圭一君) 昨日の朝、新聞に記事が出ておりまして、私どもといたしましても、この問題につきまして解明する必要があると存じますし、また大臣からも御指示がございまして、昨日公式のルートを通しまして国防省の方に問い合わせをいたしております。しかしながら、私どもの方からも調査団が行っておりますので、あの記事にあるようなことが一体起こり得る場合があるのか、あるいはまた、そういったことをやるようなケースがあるのか、そういうことにつきまして、従来の調査結果、あるいはいわゆる戦術訓練等の経験からいたしまして、昨日いろいろ検討いたしたわけでございます。
 そこで、結論といたしましては、ある条件のもとにおいてはいろいろな弱点というものをそれぞれの飛行機は持っているということでございますが、飛行機というものはすべてに弱点がないというものはあり得ないわけでございます。そしてまた、F14という飛行機は、御承知のようにアメリカの海軍が採用した飛行機でございまして、いわゆる艦隊防空という面からいたしますときわめてすぐれた能力を持っているというのも事実でございます。そこで、あのような状態が起こり得るかということを想定いたしましていろんな角度から検討いたしますと、一つは、スピードの遅い場合、といいますと具体的に申し上げますと、〇・五マッハ以下のスピードにおきましては、高空におきます飛行性能というのはF14というのはきわめてすぐれているわけでございます。と申しますのは、可変翼を持っておりまして、スピードに合わせまして翼が、後退角といいますか、これが動くわけでございます。そして、これが〇・七マッハ以上になりますと、一定の角度にとまりまして、そのままの状態でそれ以上の状況では飛ぶわけでございます。したがいまして、〇・五マッハ以下のところにおきますと、そのスピードに合った翼の角度というものを保つために、行動というのはきわめて自由になるというようなことがデータからも判明されるわけでございます。したがいまして、あの記事にありますような二万フィートから四万フィートの間におきましては、仮に〇・三マッハから〇・五マッハの間でいわゆる戦闘訓練をやる場合には、きわめて有効にその可変翼が働くということは事実のようでございます。ただ、御注目いただきたいのは、いわゆる戦術をやる場合には、何も自分の不利なスピードというものに従って訓練をするということはやらないわけでございまして、また戦闘の場合にも、戦術的には自分の有利な態勢で戦うというのが当然のことでございます。したがいまして、F14と15を比べてみますると、際立っておりますのは、F14の方が機体の重量というのは重うございます。それに対しましてエンジンの力というのは、F15の方は十一トンの推力を持っておりますエンジンを二基装備しているわけでございますが、F14の方は九・五トンの二基ということでございますから、推力が劣っているわけでございます。そういうようなことから考えまして、上昇性能、飛行性能ともにこのF15がすぐれているということは事実でございます。
 それならば、一体ああいったミサイルを使わない訓練というものをやる場合があるのかということでございますが、これは実は航空自衛隊におきましても、いろんな機種に対応する戦術訓練の一環といたしまして、その飛行機の持っている弱点、あるいは戦術的にむずかしい点、そういうものをパイロットに理解させるためには、どうしても、理論的にやるのではなくて実験させるということがやはりあるわけでございます。したがいまして、たとえば104とF86Fという古い飛行機の格闘をやらしてみて、104がスピードを殺して86Fと同じようなマッハ以下のスピードになってまいりますと、86Fは翼が大きゅうございますから、きわめて低空におきましては運動性能がよくなってまいります。そういうときには104というものは脆弱性を持っておるということを体験させるというような意味でやっているということもあるわけでございます。
 いろんな角度から検討いたしましたが、いずれにいたしましてもこの事実、どういう条件のもとにどういうふうに行われたかということをきわめて、そしてまた一般の方々にも、また国防会議におきましても、自信を持って御説明できるようにと考えまして、ただいま米側にその事実関係を調査をしてもらっている状況でございます。
#59
○黒柳明君 委員長、時間ちょっと過ぎていますけれどもね、一問だけ済みません。
 大臣、十二日の国防会議ではP3CとこのF15と導入決定するやに新聞報道では伺っていますが、いま慎重にということは、この問題がはっきりしないうち――しないと言うよりも、やっぱり国会に報告する義務があると思うのです。欠陥問題でもありました。まだはっきりしていないのです、私たちとしてはすっきりしていない。またあった。内政では与野党相当歩み寄って合理的な政治が行われている。何か国防、外交問題ではもう与党だけ、政府だけ突っ走るという姿もうまくないと思うのです。当然対決姿勢にならざるを得ない。ひとつこのことを契機にしまして、私は何もいいものを悪いからストップしろと言っているのじゃないのです。いいものはひとつ買っても結構だと思いますよ、百歩譲ったとしても。ですけれども、ここでこういう問題が起こったのですから、願わくは十二日の国防会議では、はっきりするまではひとつ防衛庁長官の責任で導入は決定しないでいただきたい。そしてその後に安全保障問題、与野党で対決姿勢なんかぜひとも通常国会には持ち込んでほしくないと、私はこう希望するのですが、ひとつ一言御所信お述べいただけますか。
#60
○国務大臣(金丸信君) この問題は重要な問題でありまして、私一人でこの判断をしていいのかどうかわかりませんし、しかし、おっしゃられることは事重大な問題でありますから、慎重に対処しなければならぬ、こう考えております。
#61
○山中郁子君 初めに育児休業給の問題についてお伺いします。
 育児休業給の支給時期の問題が、今度の法案で、給与法の中で主任手当の連動の問題とあわせて一つの焦点になっているということはもう御承知のとおりです。これはすでに昨年三月の人事院の勧告で、昭和五十一年四月一日から支給するというふうになっておりました。政府はいままでも何回も何回も勧告尊重ということを言ってこられましたけれども、これを五十一年四月一日支給でなくて、五十二年四月一日ということで法案を再度出されてきているということについては、私は勧告尊重どころか、勧告無視であるということと同時に、何よりも現場の婦人公務員の切実な要求を一つも理解していないという態度だというふうに思いますが、まず、これは当然勧告どおり五十一年四月一日から支給するというふうに改めるべきだと思いますが、見解を伺います。
#62
○政府委員(秋富公正君) 昨年の三月に育児休業給の人事院勧告を受けたわけでございますが、これを受けまして、政府におきましては、昨年直ちに給与法案を昨年の四月一日から施行ということで提出いたしましたが、廃案になりまして、再度ことしの通常国会に、二月でございますが、同じく昨年の四月一日からという人事院勧告どおりの案で提出いたしましたが、これも廃案になりましたことは先生御承知のとおりでございます。
 そこで、本年度になりまして、八月九日の人事院勧告とともに改めて臨時国会に提出したのでございますが、この際には本年の四月一日からにこれを改めたわけでございます。これはいわゆる定期的、継続的に支給をいたします給与の改善を過年度にさかのぼって実施するということは、会計年度独立のいわゆる財政運営の立場から考えまして適当でありませんので、本年四月一日に変えたわけでございます。
 なお、昨年の三月に人事院勧告のございました義務教育等特別手当、これは昨年の三月一日からでございましたが、そのときに出しました原案は昨年の三月といたしましたが、五十一年度になりまして提出いたしました法案におきましては、五十一年度四月に改めましたのも、ただいまの育児休業給と同じように、会計年度独立の原則に基づきまして単年度主義で法律を提出した次第でございます。
#63
○山中郁子君 廃案になったとおっしゃるけれども、何で廃案になったか、後でその主任制度の問題でやりますけれども、政府に責任があることでしょう。それで、予算措置にしても、来年度予算に遡及を組めばそれで実現できるんですよ、政府がやる気になればできること。けちなことを言わないで、まずとにかくこの問題については、いまの要求はちゃんとわかっているんだし、私どもも何回もそのことは提起いたしました。ほかの党の皆さんからも要求が出ております。修正案も前の経過では出ております。そこのところをきちんと取り入れて善処するということの態度を、ぜひ総務長官からお約束をいただきたいと思います。
#64
○国務大臣(稻村左近四郎君) いろいろ問題があるようでありますが、前向きに検討させていただきたいと思います。
#65
○山中郁子君 主任手当の問題に関して質問いたします。
 いま答弁がありましたように、この給与問題が何で先臨時国会で廃案になって、またこういう形になってきているのか、これはいろいろな問題があります。しかし、これと絡めて主任制度を導入するということの政府の意図、人事院の意図、それに対する現場の先生方の皆さん初め多くの国民から批判もあり、反対もあり、私どもも一貫してその部分の削除を求めて要求してまいりました。これは政府がそこのところをきちんと押さえて、そして先ほどの臨時国会で廃案になった経過を反省した上で削除した法案を提出なされば、もうこんなことしてなくたって満場一致で解決できる問題です、成立できる問題です。ここの年末へ来て、そして差額支給を本当に待ち望んでおられる公務員の人たちのその生活の苦しみを一体どう考えておられるのか。私は、そういう形で先臨時国会で廃案になった経過に照らして、また今度同じものをそのまま出していらっしゃった政府の態度、どういうことを一体反省されて、どういう考えでもってまた同じものを出していらっしゃったのか、そこのところはぜひお伺いをしておきたいと思います。総務長官にお願いいたします。
#66
○国務大臣(稻村左近四郎君) お尋ねの趣旨でございますが、主任手当と関連する義務教育教員特別手当の部分を撤回すべきでないかという主張と、どう考えるかという問題でございますが、すべての人事院勧告を尊重するという基本的なたてまえに立っておりまして、三件の勧告をこの際実施することが適当であると、こういうふうに考えまして、法案の一部を撤回することの考え方はありません。
 なお、主任手当の支給に関する事項は、給与法の規定により人事院規則で行うこととされているので、今後さらに人事院において文部省の意見を聴取して慎重に検討されることを期待するものであります。
#67
○山中郁子君 先ほどの和泉委員の質問に対する御答弁にもあったように私は聞きましたけれども、人事院がそうした形で勧告をしてきたから一本の法案にして出しましたとね。この前、いまそこにたまたま藤田先生がいらっしゃいますけれども、藤田先生が総務長官でいらっしゃったときに、人事院がそういうことで出してきたということを理由にしてまとめて、絡めて出すというようなことはいたしませんということは、総務長官として明確に答弁をされていらっしゃったわけです。私はそこのところが、本当に卑劣なやり方だということががまんがならないんです。で、先ほどから議論にもなっておりましたけれども、公務員の方たちはもう九カ月も、賃上げをすべきだということで、その中身自体にはいろいろ意見があるけれども、実際にそういう状態になってもう待たされているわけです。民間や三公社五現業ではすでに四月から賃上げが実施されているという事態のもとで、九カ月もおくれて、なおかついまここでこの目途が立たないという事態になっている。私は、本当にそうした正当な賃上げを人質にとって、そして問題のある主任手当の導入をたくらむ、こういう卑劣な態度ということは断固として糾弾をせざるを得ないんです。
 それで、具体的にお伺いをいたしますけれども、この主任手当の問題、主任制度化の問題、これはいままでの経過を振り返ってみますと、私は人事院の果たした役割りというものは大変問題にすべき点が多いというふうに考えています。それで人事院総裁にお伺いいたしますけれども、結局もとを正していきますと、文部省が教員待遇問題研究会というふうな文部大臣の私的諮問機関をつくって、そこで主任手当支給の意見書を出させて、そしてそれをもとに人事院に主任手当導入を要望したという経過があります。で、一つは、ここで重大なことは、この研究会に、現在人事院事務総長の、当時は給与局長でしたけれども、茨木さんが委員として加わって、そして文部省と人事院が一体になって主任手当導入の口火を切ったという経過は、これはだれも否定することができない事実です。私は、そもそも人事院というのは一体何のためにできたのか。日本の労働者の労働基本権を否定して、そして労働基本権を奪い取ったそれの代償として、労働者の権利と暮らしを守ると、そういう立場から、それを一つの重要な存在意義として人事院がつくられているにもかかわらず、人事院が政府と一緒になって、癒着をして、そしてこういう重要な問題をつくっていくそのお先棒を担いでいるということは、本来人事院の果たすべき役割りを大きく逸脱して、しかも全く正反対な方向で労働者を苦しめる、国民に対する挑戦をする、そういう内容になっているということを言わざるを得ないというふうに思います。私は絶対に、人事院がそういう役割りを果たしたということについての反省をして、そしてこの問題については、人事院としてもはっきりした態度で主任制度連動のこの持ち込みをやめるということをはっきりさせるべきだと思いますけれども、人事院総裁に御所見を伺います。
#68
○政府委員(藤井貞夫君) 人事院の機能は先生御指摘になったとおりでありまして、私たちも終始一貫そういう基本的な立場に立って仕事を進めているつもりでございます。
 この人確法に基づく義務教育教員等の待遇改善の問題につきましては、実は一般の給与勧告等とはたてまえが若干違うということは、これは御承知のとおりであろうと思います。すなわち一般の給与勧告等におきましては、これは官民の給与比較をして、その較差があればそれを埋めていただくということが一つの基本的な姿勢に相なっておるわけでございますが、この人確法というのは、法律が一つできて、この法律をさらに肉づけをいたしまするために財政的な裏づけもともに講ぜられるという非常に変わったたてまえの制度が行われてきたわけでございます。これはいろいろ制度ができます際のいきさつその他もございました。そこで、私が就任をいたします前でございましたけれども、人事院のこれに対する考え方というような……
#69
○山中郁子君 簡単にお願いします、時間ないですから。
#70
○政府委員(藤井貞夫君) 考え方というものもいろいろ論議をされてまいったようなわけでございますが、しかし、法律自体で勧告が義務づけられたという点がございます。ただ、問題が問題でございますので、文部省当局の考え方というものも十分これはお聞かせいただくということも重要であるというふうな立場でおりました。これにつきましては、初めから文部省の方からわれわれの方に、次にはこういうようなことの内容でやっていただきたいというような要望が出されておる点もございました。その中に主任制度の確立、また主任に対して給与上のひとつ適当な処遇をやってもらいたいというものも含まれていたのでございます。これに対しましては、人事院は人事院なりに制度的にちゃんと整備をしてもらいたいという注文をつけまして、この注文に応じて制度が省令化されたというようなこともございますので、それを踏まえてわれわれの方といたしましても、それならばひとつそれにふさわしい給与上の処遇をやろうということに踏み切ったわけでございます。それはそれ相当の理由があってのことでございまして、人事院といたしましては、その立場を放棄して政府のお先棒を担いだというような考え方は持っておりません。
#71
○山中郁子君 人事院が文部省と一緒になって口火を切って、そういうふうにおぜん立てして動かしてきたじゃないかと、それは人事院の役割りを逸脱するものだと、こういうことを私言っているのです。答弁になってないけど、もう時間がないから私は先に進みます。
 それで、もうすでに周知のとおり、現在の主任の職務の責任や複雑、困難の度合い、程度の評価、そうしたものが画然とできていない、それにもかかわらずこうした問題を持ち込むということは、私は国家公務員法の給与の根本基準というものに反するものだというふうに思うんです。国家公務員法の給与の根本基準、六十二条ですね、「職員の給与は、その官職の職務と責任に応じてこれをなす。」と、こうなっているわけですよ。私はこれは指摘をするにとどめますけれども、明らかに現状から見てそういうことがはっきりしていない。そして逆に、そのことがどんなに大きな問題を引き起こしているかということは、もう再三指摘されたとおりですから、そういう点に立って、国家公務員法のこの給与の根本基準にも明らかに違反するものであるということを指摘をしておきます。
 それで問題は、その主任の制度化がどういう事態をもたらすかということですけれども、きょうは大変限られた時間で、私もう不本意なんですけれども、中身について詳しく申し上げる時間がありません。しかし、管理体制が反動的に強化をされてくる、学校での先生方のですね、という問題だとか、それから教育の民主的な保障が破壊される、自主的な教育活動が抑圧される、教師間の相互協力関係が破壊される、こういうことはもう本当に数え切れないほど、一日挙げても切りがないほど全国で起こっているわけですよね。そういう事態のもとで、かつて永井元文部大臣が言われた中間管理職ではないというふうにおっしゃるけれども、それで先ほど文部大臣からもそういう御答弁があったように聞きましたけれども、一体それでは制度化主任が中間管理職化しないという制度的な保障――先ほど文部大臣は釈迦に説法でしょうがというふうな言葉をたしか使われたと思うんですけれども、結局御自分でもそれを説得するという自信がおありにならないんだろうと、私はそういうふうに受け取らざるを得ませんでした。結局、どういうことでそれを説得、納得させるかと言えば、どこに制度的保障があるのか、中間管理職化しないんだとおっしゃるならば制度的保障として何があるのか、それがはっきりしなければだれも納得させることができない、これは明らかだと思います。文部大臣の見解を伺いたい。
#72
○国務大臣(砂田重民君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、学校運営の大事な二本の柱の仕事、管理面の仕事、そして教育指導面の仕事。教育指導面の仕事の枠の中でのみ私どもは主任の制度を考えているわけでございます。制度的にとお話しでございましたけれども、文部省令で明らかにこの校務分掌を明確にいたしました、それぞれの主任の方々に分担していただきます事務は、管理面と関係のない学校指導面の中のことだけを書き記しているわけでございます。このような面からも、制度的にまた明確に、この国会の場で歴代文部大臣が明確にその意思表示をいたしておりますように、中間管理職のような考えは将来とも全く持っていない、これはひとつ御理解をいただきたい点でございます。
#73
○山中郁子君 まあ、そういうことでは理解するすべもないということは、きょうもたくさんお見えになっている現場の先生方が一番よくおわかりだというふうに思います。
 で、私はこの前の、これは十一月十七日ですね、前国会の衆議院の内閣委員会でわが党の柴田議員が、実態ですね、学校の。いまの問題に絡んで、教育現場での実態調査に基づいて、多くの学校で校長、教頭が主任を中間管理職として位置づけている、そして管理監督業務を代行させている、そのために学年主任を中心に教育内容の画一化や統一が進んで、学校教育現場から民主的要素の破壊が進んでいること等々を挙げて、文部大臣に質疑をいたしました。これは具体的には千葉県だとか静岡県だとかの事例をたくさん資料としてもお出ししました。で、当時の海部文部大臣は、そういうことの事態は大変好ましいことではないと、こう答弁されているんですね。そして、具体例を挙げてもらえば全部調査すると、こうお約束をなさいました。そして柴田議員は具体例をかなり差し出したわけです。提出してあります。で、当然調査をされていなければならないはずだと思いますけれども、まずそのことについて御答弁をいただきます。
#74
○政府委員(諸澤正道君) 確かに柴田委員からそういう御質問がございまして、具体例をお出しいただいたら私の方で調査をしますと、こうお答えしたわけでございますが、いただきましたその具体例というのが、組合の情報、新聞のようなものもあったかと思いますが、とにかくそれに基づきまして、それでは少し調査をしようということで、いまやっております。いずれその結果がまとまりましたならばまた御報告をいたしたいと思います。
#75
○山中郁子君 それでは伺いますけれどもね、そもそもがこれだけ長い期間問題になっているのに、組合の調査だから信用できないみたいにおっしゃるなら、なぜあなた方いままで調査しなかったんですか、私はそのことを一つ言いたいです。それと同時に、だったら、調査をしなければならぬと、あるとすれば好ましいことではないと、はっきりしてるわけですよね、文部省の見解も。それだったら、少なくともおたくがそういうことを調査して、そのことがはっきりした上でなければこういう問題は出すべきじゃないでしょう、それが理屈というものでしょう、いかがですか。
#76
○政府委員(諸澤正道君) 私は組合の調査だから信用しないなどとはさらさら申していないのでございまして……
#77
○山中郁子君 じゃ、信用すれば、すぐやめるべきじゃない。
#78
○政府委員(諸澤正道君) やはりその調査をいたしますからには、その資料を出された側と、それから教育委員会と学校の校長さんとのまた御意見も伺わなければ正確な判断ができないと、こういうふうに思いましたので、引き続きそれを係に命じてやっておると、こういう状況でございます。
#79
○山中郁子君 だから、それでしたらね、調査がちゃんとできて、そういう問題があるとかないとかはっきりした上でなければ、好ましいことじゃないんだから、これをいまの時点で主任制度絡みでもって給与法を強引に押し通そうとする態度は当然改めるべきじゃないですか。文部大臣並びに私は総務長官にあえて見解を伺います。
#80
○国務大臣(砂田重民君) いま、海部大臣が衆議院の委員会で答弁されましたことを先生から承ったわけでございますけれども、こういう具体的な問題、そういうことがあれば好ましくないということは、私も改めてお答えをしておきたいと思います。しかし、そのことによって、一部にそういうことがあるからといって、主任制度を全くこの際取りやめるという考えを私は持ちません。
 それは実は、少し長くなるかもしれませんが、先般、特にこの問題について、学校運営に携わっておられる方々の各種団体多数の方々とお目にかかりまして、積極的に私の方から御意見を求めたわけでございます。そういたしますと、学校というものが運営されていく、そのためにいろんな団体――先生方もおられますし、教育委員会もございますし、先生方のいろいろな団体もあるわけでございますけれども、これらの方々の御意見を伺いましても、ある団体は反対だとおっしゃる、ある団体はどうしても早くこれを施行するべきだとおっしゃる、御意見はいろいろでございます。そこで、その御反対になります方々の御意見は、なぜ反対するかということのその根拠が、ほとんどすべて学校の管理を強めるから反対だという御意見でございます。しかし、私には学校管理をこの主任の制度によって強めていこうという考えが全くございませんから、教育指導面の中の問題としてのみそのことを考えてやってまいりますので、そこで、ただいま先生のお話しのような事態は、個々の実例として調査はやって、できるだけ早い時期にその答えを出してまた御報告もいたしますけれども、それが一部あるからといって、他の大ぜいの方もまた望んでおられるこの制度をここで切り離すという考えは私は持ちません。
#81
○国務大臣(稻村左近四郎君) 文部行政を担当しております文部大臣の意見を尊重してまいりたいと思います。
#82
○山中郁子君 文部大臣のいまのお話は事実とまず一つ違います。事実と違う上に立って、そして自分にそういう考えがないから、だからそういうことにはならないんだと、そんな不遜な発言というのは、私はいままでの経過、実態に照らしてもうあり得ないことで、逆に言えば大変恐ろしいことだと、自分が思うということだけでそのようになるというふうなことではないということは、もうはつきりしているわけです。そこは重ねて強く指摘をしておきたいと思います。
 いま主任手当の連動の問題、それから育児休業給の遡及支給、これについては、連動を削除して、そして育児休業給の遡及支給を重ねて要求するわけですけれども、私はいまからでも決して遅くないと思います。政府が本当にその立場に立って、そういうふうにして修正をして、会期内に成立をして年内に支給する、これが一番働く方たち、公務員や先生方が望んでいらっしゃることだ。政府が本当に現場の先生方やあるいは公務員の人たちの意向を尊重し、そのお気持ちがわかると、こうおっしゃるならば、直ちにそういうことを行うべきであるということを私は重ねて主張をしておきたいと思います。
 そして最後に、今回のこの問題に関しましても、他の問題とあわせて、最初に申し上げましたけれども、健保、国鉄、それから防衛二法、また離職者法、そしてこの給与法、そうしたものを、共産党を除く他の五党の方たちが、国会の審議が始まる前にもう合意をされて、そしてこれを議了するとか、あるいろ継続審議にするとか、議了に努力するとか、そういうことの中に絡めてこの切実な給与法を提出をされてきたということは、まさに私は国会の審議のあり方自体を根本から問われる問題だというふうに思います。そういうところに利用した形で公務員の労働者の皆さんの切実な要求を踏みにじるという政府の態度は、重ねて私は強く糾弾をせざるを得ない、このことを申し上げまして質問を終わります。
#83
○井上計君 まず、お尋ねする前に、最近の町中での、特に中小企業者の声を、ひとつ各大臣、政府側にお聞き取りをいただきたいと思います。
 あるいは御存じかもしれませんけれども、大変な不況の中で中小企業の倒産が日々相次いでおります。さらに加えて、雇用不安の中で、あるいは失業の不安におびえている人が非常に多いわけでありますが、それらの人たちの中に、公務員の人はいいなあ、この不況の中でも給料は上がるんだ、こういうふうな素朴な疑問といいますか、不満があることは事実であります。やはりお役人は、親方日の丸というのはいいんだなあというふうな、そのような疑問でありますが、それらの疑問が、あるいは不満が、現在程度ではよろしいわけでありますけれども、さらに大きく助長されますと大変な事態になるということを憂えております。その点を、ひとつまずお含みをいただきまして、以下若干のひとつ質問にお答えをいただきたいと、こう思います。
 そこで、いま山中委員の質問に対しまして文部大臣から、主任手当制度につきましては絶対に管理職にしないんだと、こういう御答弁がありました。私もこれは十分理解をいたしますが、ところが、やはりこの主任手当制度について多くの反対がある。それにつきまして、また一般の人たちは、手当を支給をしようとするのになぜ反対をするのか全くわからぬという、これまた素朴な疑問も実は一般は多く持っておるわけでありますから、さらに文部省としても一般の国民に対して十分、先ほどの大臣御答弁のようなことを理解をされるような、ひとつ周知徹底はぜひおやりになるべきである、これは一つ意見として申し上げておきます。
 そこで、文部省に、これは大臣はまだ御就任間もないのでありますから、あるいは御存じないかもしれませんので、文部省の局長にお伺いいたしますが、去る十一月の二十四日、日教組の方々がストをおやりになった、この主任制度化反対について。このストは違法ストですかどうですかをお伺いいたします。
#84
○政府委員(諸澤正道君) 違法ストでございます。
#85
○井上計君 過去において、しばしば日教組のストが、違法ストがしばしば行われると、こう聞いておりますけれども、ことしのたしか四月の十五日にやはり違法ストが行われておりますね、これについての処分はどうなっておりますか、およそで結構です。
#86
○政府委員(諸澤正道君) 処分の済んでおりますところが、私の記憶では長崎等五県くらいだろうと思います。
#87
○井上計君 私は、日教組の人たちの考え方で反対をされることについてとやかく言うものではありませんけれども、やはり違法ストであるなら、やはりそれについては毅然たる態度でこの処分はおやりになるべきだ。処分がおくれておりますと、やはりそれが違法ストが違法でないような印象を与えて、ますます教育の現場の混乱にも通じておるのではなかろうかと、こう考えますので、毅然たる態度をひとつおとりになるように強く要望しておきます。過去におきましてもかなり違法ストが行われておるようでありますから、それらについても十分ひとつ、今後とも文部省当局としても毅然たる態度をおとりになる、これを強く要望をしておきます。
 それから、もう一つ文部省に要望いたしておきますが、今回の主任制度化反対等につきまして、私どものところに賛否両論のいろんな陳情が多くなされました。特に反対の陳情といいますか、反対の運動の方が多かったわけでありますけれども、文書で約一万通近いものが私のところに来ておりますけれども、その中に全く非常識きわまりない、こういうふうなものが実はあるわけであります。手元に電報一通持っておりますが、「シユニンテアテノセイドカハンタイニヤトウトアシナミヲソロエヨ」、これは岩手県のある日教組の分会であります。私はこの電文を見まして、やはりいろんなことを実は考えました。最近電報料金が値上がりしておりますから、あるいは料金の節約ということかもしれませんけれども、しかし少なくとも私どもに対しまして、野党と足並みをそろえよというふうな命令であります。これは反対の陳情とは全く違うわけでありますが、こういう非常識な、いわば反対の運動、陳情されるような人たちについての、ひとつ文部省の教育、指導というものはどうお考えになっておるか。私はそれらにつきまして特にいま御答弁要りません。御答弁要りませんけれども、あわせてそういうことにつきまして、これは文部省だけじゃありませんが、人事院もそうでありますけれども、ひとつ十分、これからこのような指導につきましてもお考えにならぬと、余り文部省当局が日教組に対して、どうも私どもあるいは一般国民から見て大変弱い、弱腰だという印象を与えておりますから、やはり教育の現場を守るということ、先ほどから山中委員からも特に主張がありました。見解の相違で、どういうふうなことが教育の民主化あるいは現場を守るということになるか知りませんけれども、少なくとも大切な、やはり次代を担う子弟を教育をする立場にある教職にあります方々は、このようないわば非常識な行動をとる、非常識な態度をとるようなその考え方はやはり改めるべきである、これについて文部省当局、十分なる指導をひとつ特にされるよう要望をいたしておきます。
 時間がありませんので、余り意見と質問を言っておりますとなくなります。そこで、一般職の給与改定等につきまして人事院総裁にお伺いいたしたいと思いますが、同じ公務員でありながら三公社五現業の人たちはもうすでに支給をされておる、ほとんど。一般職だけがまだ支給をされていない、こういうことでありますけれども、これはまあ三公社五現業のすでに支給された日にちは私持っておりますが、時間がありませんから、もう人事院総裁答弁結構でありますけれども、これらについて、いわば支給日のばらつきということにつきまして人事院総裁どうお考えか、簡単にちょっとお願いいたします。
#88
○政府委員(藤井貞夫君) 三公五現の関係、これは、特に五現業については公務員の身分を持っておるわけでございまして、その均衡論ということは常に、日ごろわれわれも気にしておるところでございます。ただ、制度のたてまえというものが先生御承知のように違っておるわけでございまして、一般の公務員については給与法という法律が必要であるということでございます。今回の場合も、政府側といたしましては大変手っ取り早く措置をしていただきまして法案提出ということになったのでございますけれども、いろんな観点から今日まで来ておるということは、そのためにおくれておるということは、私自身も遺憾千万であるというふうに考えております。ただ、これにつきまして、早期支給の問題についてどういう措置を講じたらいいのかということについては、従来からも国会等でもいろいろ御論議をいただいておるところでございまして、われわれの方、また政府部内でも真剣に取り組んで検討をいたしておるわけでございますけれども、目下のところはやはり法律制度とたてまえ論がございまして、まだ名案が出ないままに今日に来ておるのであります。しかし、一般の均衡の問題、三公五現とのつり合いの問題もございますので、今後ともやはり早期にこの内容が実現をいたしまするように、われわれといたしましてもせっかくの努力を進めてまいる所存でございます。
#89
○井上計君 そこで、じゃお伺いいたしますが、今回政府から提案されておりますところの給与改定が実施をされたといたしますと、それについての所要額といいますか、支給額は幾らになるのか、ひとつお答えをいただきたいと思います。差額分ですよ。
#90
○政府委員(秋富公正君) もし現在支給したといたしますと、四月から十二月まででございます。そして、それに夏と暮れのボーナス、これを合わせますと一般職公務員でいきますと大体平均十六万円、さらに定期昇給のはね返りを入れますと約二十万円になります。それから、この法律、一般職公務員と同様に特別職、防衛庁職員、判事、検事五つの法案がございますが、この対象人員が八十三万人でございます。で、もしこの法律が十二月に成立し支給できるといたしますと、その総額は約二千八百五十億円でございます。
#91
○井上計君 この給与の改定が行われますと、そこで地方公務員も当然連動することだと思いますけれども、それらを含めますとどうなりますか。
#92
○政府委員(秋富公正君) いま御指摘のように、ただいま私の申しましたのは国家公務員で八十三万人でございます。で、ただいま、これは自治省の関係でございますが、国家公務員に地方公務員も準ずるということがございますので、地方公務員についても現在まだ改定が行われておりません。また、国会職員の方々とか、いろいろと連動する方々もおりますが、私はそういった関係、それにつきましてただいまちょっと資料を持っておりません。
#93
○井上計君 私に提出をいただいた資料によりますと、特別職、さらに地方公務員分全部入れますと約六千七百八十億円、このような数字になるという実は手元に資料を持っておりますが、まず大体間違いがないようであります。
 そこで、私の感じでありますけれども、これが一日も早く支給されること、もちろん受給される公務員の方々――国家公務員、地方公務員、特別職通じまして待ち望んでおられることはこれは当然であるわけでありますけれども、同時に、受給をされる人たちだけでなくして一般の市民、特に中小企業者等が一日も早い支給を大変待ち望んでおるということであります。大変な不況であります。これが暮れに向かって一日でも早く支給されることは、六千七百八十億、約七千億円のものが支給されるということは、これは大変な消費刺激の効果があるというふうに思います。これがどの程度の需要創出効果になるかわかりませんが、仮に二倍といたしましても一兆四千億円であります。全部が消費に回るかどうかわかりませんけれども、いわば余分にと言うと受けられる方に語弊があるかもしれませんが、余分にいま暮れに向かって入る金でありますから、少なくとも七〇%ぐらいは消費に回るのではなかろうか。こういたしますと約五千億円、需要創出効果は暮れでありますから二倍半とすると一兆二千五百億円。したがって、先般の補正予算のいわば前倒し効果よりもさらに実は効果があるんではなかろうかというふうに考えますと、私は一日も早い支給――まあ幸いにまだ会期は明日まで残っておるわけでありますから、ぜひひとつ政府側も御努力をされまして、この明日の会期内にこれが成立されるように努力されるべきではなかろうか、このように考えますけれども、ひとっこれについては関係大臣いかがでございますか、総務長官ひとつ。
#94
○国務大臣(稻村左近四郎君) 公務員の給与がおくれておることは大変残念であり、申しわけないと思っております。早くこの改定が行われますように国会に提出をいたしておりますので、一日も早く御審議をお願い申し上げたいと思います。
#95
○井上計君 総務長官から一日も早い審議をという御要望がありました。ただ、残念ながら、聞くところによりますと、何か次の通常国会冒頭でというふうなことが、私は個人的な立場で申し上げますけれども、そのようないわば取り決めといいますか、申し合わせがすでに国会の、(「書記長がいいと言っている」と呼ぶ者あり)だから、それは私個人として申し上げております。私自身はそれについては大変な不満を実は持っておるわけでありますけれども、事がどうなるか別といたしまして、ひとつそれらの点につきまして十分政府としても御努力されますように、再度要望いたしまして、時間が余っておりますけれども、審議短縮という意味でこれで終わります。
#96
○委員長(塚田十一郎君) 暫時休憩いたします。
   午後三時十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後三時二十八分開会
#97
○委員長(塚田十一郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 この際、継続審査要求に関する件についてお諮りいたします。
 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、本案の継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#98
○委員長(塚田十一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案並びに防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、本案の継続審査要求書を議長に提出することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#99
○委員長(塚田十一郎君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたします。
#100
○山中郁子君 委員長。
#101
○委員長(塚田十一郎君) 山中君。
#102
○山中郁子君 防衛二法案の処理について一言意見を述べさせていただきます。
 防衛二法案は、すでに国民の合意が得られないで四回も廃案になったものですから、当然私は今国会で廃案処理にするべきだというふうに考えております。しかも、今国会では国鉄、健保などを議了して防衛二法、給与法案は議了に努力するなどという、まだ全く国会審議が始まる前に共産党を除く五党で合意されているという大変異常な事態です。これは国会とは別の場で法案の取り扱いを決定するという、まさに議会制民主主義を破壊するものだと言わなければならないと思います。重ねて防衛二法は当然廃案にするべきものであるという立場から、継続審議に断固反対するという私の意見を表明させていただきます。
#103
○委員長(塚田十一郎君) なお、四案についての要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#104
○委員長(塚田十一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#105
○委員長(塚田十一郎君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、両件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#106
○委員長(塚田十一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#107
○委員長(塚田十一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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