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1949/02/28 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 運輸委員会 第6号
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1949/02/28 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 運輸委員会 第6号

#1
第007回国会 運輸委員会 第6号
昭和二十五年二月二十八日(火曜日)
   午後一時四十八分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○小委員長の報告
○五條、新宮両駅間に鉄道敷設の請願
 (第一九四号)
○美深、枝幸両駅間に鉄道敷設の請願
 (第四四三号)
○直江津、六日町両駅間に鉄道敷設の
 請願(第四七九号)
○三陸沿岸鉄道敷設促進に関する請願
 (第五五二号)
○三陸沿岸鉄道敷設促進に関する陳情
 (第一〇三号)
○中村駅貨物ホーム拡張に関する請願
 (第四七五号)
○菅谷駅車扱貨物施設工事促進に関す
 る請願(第四八九号)
○山田線の水害復旧工事促進に関する
 請願(第五〇四号)
○保倉川鉄橋拡張に関する請願(第五
 一〇号)
○米原、姫路両駅間鉄道電化促進に関
 する請願(第五四三号)
○四条畷、長尾両駅間の鉄道電車化促
 進に関する請願(第五四四号)
○浜松、米原両駅間鉄道電化促進に関
 する請願(第五五八号)
○西鹿兒島駅改築に関する請願(第五
 四六号)
○鹿兒島駅改造に関する請願(第一〇
 八号)
○指宿線ガソリンカー復活に関する請
 願(第五四七号)
○湯の元駅に下り急行列車停車の請願
 (第五四八号)
○船舶運営会の船員の退職手当に関す
 る交付金を船舶所有者に交付する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提
 出)
○日本国有鉄道法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(中山壽彦君) それでは只今より運輸委員会を開会いたします。
先ず請願及び陳情に関する小委員会の審査の経過について御報告願います。
#3
○飯田精太郎君 只今から請願第一九四号、五條、新宮両駅間に鉄道敷設の請願外十三件、陳情第一〇三号、三陸沿岸鉄道敷設促進に関する陳情外一件の小委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 請願第一九四号、五條、新宮両駅間に鉄道敷設の請願、請願の要旨は戰争のため工事が中止になつているが、沿線は豊富な各種資源に惠まれており、鉄道がないため、これらの資源の開発に重大な支障を来しているから、速やかに鉄道を敷設せられたいというのであります。
 請願第四四三号、美深、枝幸両駅間に鉄道敷設の請願、本請願の要旨は、北海道総合開発が叫ばれている今日、各種資源の開発上重要な鉄道であるから、速やかに鉄道を敷設せられたいというのであります。
 請願第四七九号、直江津、六日町両駅間に鉄道敷設の請願、請願の要旨は、各種の資源に惠まれている当地方は、豪雪と運輸交通が極めて不便のため、資源の輸送力が低下しているので、取敢えず第一期工事として、飯田線十日町駅より中魚沼郡を経て東頸城郡松代村に至る十八キロなりと速やかに敷設せられたいというのであります。
 以上三件についてはいずれも、経済、文化、産業の発達並びに交通網の完成を期する意味で、又敷設法の予定線及び一部建設線に該当する五條、新宮間については、更に建設を促進する意味において、小委員会においては願意を妥当と認めました。
 請願第五五二号、陳情第一〇三号、三陸沿岸鉄道敷設促進に関する請願並びに陳情、請願及び陳情の要旨は建設線である三陸鉄道、前谷地、柳津、気仙沼間の一部を、石巻、柳津、気仙沼に変更の上、資源開発のため、速やかに本路線を建設せられたいというのであります。小委員会におきましては審議の結果願意を妥当と認めました。
 請願第四七五号、中村駅貨物ホーム拡張に関する請願、請願の要旨は駅の背後地は、各種農林、鉱山物の資源に惠まれており、これらの資源を輸送するに、貨物ホーム狹少のため常に滞貨が山積している状態であるから、速やかに貨物ホームを拡張せられたいというのであります。小委員会におきましては審議の結果願意を妥当と認めました。
 請願第四八九号、菅谷駅車扱貨物施設工事促進に関する請願、請願の要旨は、現在車扱貨物の施設がないため、輸送上重大な支障を来しているから、速やかに車扱貨物の施設工事を施行せられたいというのであります。本請願に対する政府の説明は予算、資材の関係にて早急に実現は困難であるが、考慮いたす旨の解答もあり、小委員会におきましては願意を妥当と認めました。
 請願第五〇四号、山田線の水害復旧工事促進に関する請願、本請願の要旨は、台風により全面的に被害を受けたが、その後一部のみが復旧され、大部分放棄されたままの状態であるが、本線は岩手、秋田県を横に結ぶ重要路線であるから、二十五年度に平津戸、茂市間の復旧工事を施行せられたいというのであります。政府の説明によりすれば、治山、治水に関し、関係各省と連絡中であるとのことでありましたが、小委員会におきましては審議の結果、願意を妥当と認めました。
 請願第五一〇号、保倉川鉄橋拡張に関する請願、請願の要旨は、鉄橋が狹小なため、増水の度に沿岸の耕地、家屋並びに下流の工場地帯に甚大な被害を與えているから、鉄橋を拡張せられたいというのであります。本件につきましては、政府も速やかに工事を実施する意向であり、小委員会においても願意を妥当と認めました。
 請願第五四三号、米原、姫路両駅間鉄道電化促進に関する請願、請願第五四四号、四条畷、長尾両駅間の鉄道電車化促進に関する請願、請願第五五八号、浜松、米原両駅間鉄道電化促進に関する請願、以上三件はいずれも電化に関する請願であり、輸送力の増強及び石炭節約のため速やかにこれを実施せられたいというのであります。小委員会におきましては審議の結果、願意を妥当と認めました。
 請願第五四六号、西鹿兒島駅改築に関する請願、陳情第一〇八号、鹿兒島駅改造に関する請願、以上二件はいずれも駅の改築に関するものでありまして、戰災のため燒失した駅舎を速やかに復旧して欲しいというのでありまして、小委員会においてはいずれも願意を妥当と認めました。
 請願第五四七号、指宿線ガソリンカー復活に関する請願、請願の要旨は観光地区の発展と地方交通改善の見地より、速やかに一日三往復のガソリンカーと復活して欲しいというのであります。これについては政府も十分考慮するとのことでありましたし、小委員会におきましても現地の事情を考慮して、願意を妥当と認めました。
 請願第五四八号、湯の元駅に下り急行列車停車の請願、請願の要旨は、観光事業の発展と湯の元温泉を利用する乗客のため、下り第一列車のみを湯の元駅に停車せしめられたいというのであります。本件については政府も考慮する旨の意思表示もあり、小委員会においても審議の結果、願意を妥当と認めました。
 以上、請願十四件、陳情二件は審議の結果、願意は妥当と認め、全会一致速やかにこれを議員の会議に付し、これを内閣に送付を要するものと議決致しました。
 右御報告申上げます。
#4
○委員長(中山壽彦君) 只今の小委員長の報告通り決定いたして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(中山壽彦君) それではさように決定いたします。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(中山壽彦君) 次に「船舶運営会の船員の退職手当に関する交付金を船舶所有者に交付する法律の一部を改正する法律案」を議決にいたします。御質疑ございませんか。
#7
○小泉秀吉君 大体この前に質疑が盡きておるので……。
#8
○委員長(中山壽彦君) 他に御質疑ございませんか。
#9
○村上義一君 別に質疑ではないのでありますが、私この際政府委員にお願いしたいのでありますが、この運営会の最近の繋船状態、それと今チャーターを決定せられる傭船料決定の基準、これを伺いたいと思います。今日でなしに、なるべく早い適当な機会に書面でお示し願いたいと思います。
#10
○政府委員(山口傳君) これは私ちよつと所管が違いますから海運局長にお伝えしておきます。
#11
○委員長(中山壽彦君) 別に御発言もないようでありますから、討論に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(中山壽彦君) 御異議ないと認めます。
#13
○小泉秀吉君 本案に対しましては、先般質疑の際に触れたことでもありますけれども、大体別表についてでありますが、私共は、この別表によつて二年以上給與額の百分の二百というように指定されておるものも、今回の改正によりますると、当然三年以上のものができるわけになりますのですから、從つてその者に対しては百分の三百というような給與をすべきであるがどうだということに対して、政府委員の説明がありました。それはやはり現行法でどうしても行かなければならないというような政府委員の見解がありましたのです。ところがこれは現行のつまり規定によりますと、一年未満が給與額の百分の五十、一年以上二年未満は給與額の百分の百、二年以上は給与額の百分の二百というように区切つておりまして、誠に勤続年数に応じた給與額というものが均衡が取れておるようなふうに見受けますので、私は、やはりそれが二年以上、三年以上というようなふうになりまする限り、やはりその均衡を保つて、三年以上の者には百分の三百即ち三ヶ月分を給與すべきであるということが最も至当であろうと存ずるわけであります。又それによつて一体どのくらいの経費がかかるかといいますると、政府の説明書によりますると、退職手当の方の増加は一年加算しましても僅かに九百万円である。その人数は九百二十九人の見込みであるという、こういうようなことでありました。誠に金額からいうても少額であり、又いわゆる給與の均衡を取るという意味からいいましても、当然二ヶ年以上、三ヶ年以上というようなものをそれぞれ不均衡のないようにする方が、海運政策の上からいいましても、又船員、或いは船主というような、この海運に従事するものの士気に及ぼす将来の影響というようなものを考えましても、当然これはやはり三ヶ年以上のものと二ヶ年以上のものとの区別をすべきが妥当であると考えますのでありまするが、政府のさまざまの説明並びに周囲の事情を考慮しますると、これを特に主張することが如何かと思いますので、私は遺憾でありまするが、そういう遺憾の意を表しつつも本件に賛成をするものであります。
どうかそういうことを十分政府は考慮いたしまして、できれば適当な機会に私共の念願の通るような方向に是非運営の意味において持つて行き、又将来アメリカに速急に返すべき船があるようであります。それに応じて失職する船員に対しても十分考慮をした方策を講ぜられんことを希望する次第であります。
#14
○委員長(中山壽彦君) 他に別に御意見はございませんか。――別に御意見もないようであります。只今小泉委員より、この運営上についての希望條件を付帯して原案通り可決するようにという御意見でありました。小泉君の御動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(中山壽彦君) では全会一致原案通り可決すべきものと決定をいたします。尚本会議における委員長の口頭報告の内容につきましては、委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(中山壽彦君) 御異議ないと認めます。それから本案を可とされる方は慣例によりまして順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    小泉 秀吉  飯田精太郎
    内村 清次  横尾  龍
    村上 義一  早川 愼一
  ―――――――――――――
#17
○委員長(中山壽彦君) 次に日本国有鉄道法の一部を改正する法律案の提案理由の御説明と願います。
#18
○政府委員(原健三郎君) 只今かわ日本国有鉄道法の一部を改正する法律案の提案理由の御説明を申上げます。
 現行日本国有鉄道法第五條は、日本国有鉄道設立の際における資本金について定め、これが増加するに当つての規定を設けておりませんので、資本金の増加の場合を考え、日本国有鉄道の資本金を政府の出資により増加し得る途を拓いた次第であります。この法律案は昭和二十五年四月一日から施行いたしたいと存じますので、愼重御審議の上速やかに可決せられんことをお願い申上げる次第でございます。
#19
○委員長(中山壽彦君) 御質疑がございましたら、御質疑を願います。
#20
○村上義一君 この一部を改正する法律案自体は極めて簡明な案であります。資本増加を政府の出資によつてやるという途を拓くに過ぎない。併しその内容実質につきましては、政府から提出せられております予算案と対照して見ますると、四十億の建設改良費、これを見返資金から仰ぐという項目があるのであります。これに関連しておるやに考えるのでありますが、どうでありましようか。
#21
○政府委員(原健三郎君) その通りでございます。
#22
○村上義一君 そうすると、尚続いて順次伺いたいと思います。この見返資金を政府の出資とした点についてですね。何か特に事由がありまするか、伺いたいと思うのであります。
勿論この質問をいたしまするのは、この金の性質についてであります。勿論法律上の性質と申しますか、表面から言えば、見返資金を政府が使う、そうして政府が国鉄に投資すると、こういうことでありますから、見返資金と国鉄の資本との間には因果関係は中断されておるというふうにも解釈されるのでありますが、予算書に明記せられてある点と総合しますると、何らかそこに密接な関係があるように思う。この点一つその性質に鑑みて御説明を願いたいと思うのであります。
#23
○政府委員(足羽則之君) 只今村上さんからの御質疑がありましたのは、お話の通りでありまして、これは政府からの国有鉄道に対する出資でございます。そこでこれは大蔵省の方から立案されて、本期議会に法律案が出るように私承知いたしておるのでありますが、政府からこの対日援助見返資金を、本年度は公企業に対してはこれを交付して、そうして返還させない方針、こういうことで大蔵省から出ます法案としても、電気通信事業特別会計、国有林野事業特別会計に対する見返資金からの繰入金、及び国有鉄道に対してはこれを出資金とする、こういう法律案が出る予定になつておりまして、それを受けてこの国有鉄道法を改正して、政府からの国有鉄道に対する出資と、それを受入れる途を拓いたという法律案でありまして、これは政府からの国有鉄道に対する出資でございます。
#24
○村上義一君 終戰後国有鉄道へ一般会計から借入れてある金は相当の金額になつておると記憶しますが、特に昨年度の分は百五十億円、これは見返資金であつたと記憶しております。昨年度の見返資金百五十億円は、勿論特別会計からいいまして借入金となつておる。これはどういうふうに処理せられることになるのでありましようか。
#25
○政府委員(足羽則之君) 昨年度の百五十億につきましては御承知のように利子が付いておりまして、尚今のところ一応五ヶ年で返済をする、こういうことになつておると考えております。
#26
○村上義一君 本年四十億円見返資金から国鉄会計に編入されるこの金は、要するに資本金として入つて来るのでありますか。実はこれについて少しく内容に入つてお尋ねしたいと思うのでありますが、速記を止めて頂きたいと思います。
#27
○委員長(中山壽彦君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#28
○委員長(中山壽彦君) 速記を始めて。外に御質疑はございませんか。
#29
○内村清次君 ちよつと政府委員にお尋ねしたいのですが、朝鮮の郵船会社に対する船舶を日本政府から賠償として出すということで、而も又この問題につきましてはこの賠償を出すところは日本国有鉄道の、いわゆる公社の所管であるところの船舶を三隻出すというようなことを聞いておるのでありますが、而もこの問題は次官会議において御相談なされて、而もこれが今日か明日かの閣議においてポ勅令を以て出すというような話でありまするが、その点について先ず政務次官に……これは運輸大臣に聴きたかつたのですが、政務次官から、その内容の点を一つ詳細に説明して頂きたいと思います。
#30
○政府委員(足羽則之君) 鉄道監督局といたしましては、嚴格には所管外でございますが、鉄道の船に関連いたしまして、大体において内容を承知いたしておりますので、私の知つております範囲で御説明申上げたいと思います。朝鮮郵船の船が、現在朝鮮で動いておる船が五隻ございまして、その船に対してそれを日本政府にその所有権を譲渡して、それに対して政府の船と、それから日本国有鉄道の持つておる船、それと交換に、向うに船を譲渡しろ、こういう内容のスキャピンが実は参つたのでございます。尚そのスキャピンに引続きまして、メモランダムとして船を指定して参つたのでございますが、そのうち国有鉄道の所属の船は壱岐丸と興安丸がございます。そこでそのスキャピンを実施いたしますためにポツダム政令を出さなければならない、こういうことで、その譲渡する期日を三月一日というふうに指定をして参つておりますので、三月一日施行公布の予定で、目下そのポツダム勅令を検討立案中でございます。
#31
○内村清次君 そうしますと、なぜこの国有鉄道が賠償対象としてその船を出さなくてはならないか。これはどういういきさつか。ただ只今のお話では十二月十六日付のスキャピン第七百十号で日本政府に発せられたからして、そのためになぜそういう企業体である、即ち国有財産ではないところのそういうような船を出さなくてはならないかということですね。この経過について、もう少し詳しく話して頂きたいと思います。
#32
○政府委員(岡田修一君) 只今の御質問に対しましてお答えいたしますが、只今答弁をいたしたかと思いまするが、十二月に出されましたスキャピンでは、朝鮮郵船の持つておつて朝鮮に提供した船と同じトン数、同じアーニング・パワーの船を朝郵に引渡すようにと、こういうことでございまして、特にどこの船を渡すようにということが明記がしてないのでございます。ちよつと速記を止めて頂きたいと思います。
#33
○委員長(中山壽彦君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#34
○委員長(中山壽彦君) 速記を始めて。
#35
○内村清次君 只今お話を承りますと、運輸省といたしましても、この国有財産ではない、即ち企業体の船を出すということについては、相当御交渉があつたというようなことは、これは仄かに聞いておるのでありますが、併し現在の気持においては、いわゆる命令であるからもういたし方ないというような気持でおられるように承るのでありますが、このお引受けになるときに、ただ書面だけで、或いは閣議全体の席上で、この問題はいわゆる運輸大臣が引受けておいでになつたかとうか、この点につきまして、一つもう少し明確に御答弁をお願いしたいと思います。
#36
○政府委員(岡田修一君) 只今申しましたように、関係方面の意向もありまするので、それを中心に、大蔵省、賠償庁、運輸省内では関係の局、国有鉄道と相談をいたしまして、メモランダムの趣旨に副う方法で解決しようということで話がまとまりまして、それに副つた政令を、期日が三月一日でございまするので、それに間に合わすように、本日の閣議でその政令の決定を願つたような次第でございます。
#37
○内村清次君 そうしますと、ポ勅令でお出しになるとおつしやるのですが、ポ勅令でお出しになる根拠は、国会開会中において、たとえ御命令があるといたしましても、開会中の国会に、而も又国有鉄道の予算関係においてもこれは当然これだけの三隻の財産関係はやはり登記されておることだと思うのでありますが、こういうような点がありながら、これをお出しになるというようなこと、即ち、国会開会中になぜこれを出せなくてはならないかというようなこと、こういうような点に対しまして、どうも私達はまだ腑に落ちないところがあるのですが、もう少しその法的根拠を一つはつきりとお話し願いたいと思います。
#38
○政府委員(岡田修一君) このメモランダムが出ましたのは、二月十五日でございまして、実際受取りましたのはそれより後でございます。ところが、これを実行する日附が三月一日という非常な短い期間でございまして、三月一日に実行いたしまするためには、国会開会中でございまするが、どうしても政令によらざるを得なかつたような次第でございまして、先例等もある由でございます。誠に国会に対しましては申訳ないことでございまするが、さような時日がなかつたという止むを得ざる処置として一つ御承認を願いたいと存じます。
#39
○内村清次君 只今のポ勅令をお出しになつた、即ち期間の問題につきましては、十分承つて置きますが、併しこの根拠につきましては、まだ私は疑義がありますからして、この問題は後に保留いたすことにいたしまして、このポ勅令の即ち内容ですね、その内容を一つできますならばこの委員会に出して頂くこと、同時に現在この三隻の保有船を朝鮮郵船会社に御提供になると申しますならば、いわゆるこれは国有鉄道と即ち雇傭関係のあるところの船員の方々が相当あると思うのですが、この雇傭関係の点についてはどういうような方法を採つておられるのか、その点を一つ明確にして頂きたいと思います。
#40
○政府委員(岡田修一君) 政令につきましては時間がございませんでしたので、この委員会にお配りして御説明することができなかつたわけでございますが、早速にでもこれを作りまして、この委員会で更めて御説明申上げたいと存じております。
 それから船員の措置でございますが、これにつきましては、まだ国有鉄道の方と十分なる打合せを遂げてないのでございまして、国有鉄道の方で朝鮮郵船に引渡した船を再び裸チャーターして自分の船員を乘組ましてお動かしになるか、或いはもう完全にその船と手を切る、その代りに、それに関係のあつた船員を朝鮮郵船の方に引取らすかというふうな点についての、まだ十分なる打合せを遂げてないような次第でございまして、目下その点についての実際的な措置、方法を協議いたしておるような次第でございます。私共といたしましては、できる限り国有鉄道の船員の方々の御要望に副えるように努力いたしたい、かように考え、国有鉄道の方からお見えになつたときもかように言われておるのであります。併し一方のおいて、朝鮮郵船会社というものは御承知のように非常に小さい会社でございまして、その受入能力というものにつきましても限度があるわけでございます。果して朝鮮郵船が船員を過剰の者をお引受けすることが船員のためになるかどうかということも、非常に疑問があるわけでございます。そういう点を十分考えまして、最も妥当なところに落着けるようにいたしたい、かように考えております。
#41
○内村清次君 お尋ねいたしますが、この国鉄の今回賠償の対象になつている船の宇品丸、興安丸というような合計三隻の船に対しまする船員は、今あなたの方で挙つております船員の数はどのくらいになつているのでありますか。
#42
○政府委員(岡田修一君) その点に関しまして端的に申しますると、この問題は極く最近までなかなかむずかしい問題が多々あつて、意見がまとまらずに、この再三日内に大体話が決まつたというふうなことでございまして、まだこれに関連する乗組員は何名である、どういう人達を、仮に朝鮮郵船に引受けさせるとすれば、引取らなければならないかというふうな点についての具体的なものを頂いていないのでございます。私共としては、恐らく二百五十人ぐらいの船員がその数として考えられるのじやないか、かように考えております。
#43
○内村清次君 只今の御説明では、最近において急迫して来て、ポ勅令も出さなければならんというような逼迫した状態になつた、こういうようなことに伺うのでございまするが、併し大体事件の起りというものは、相当長くなつておつて、その間において運輸省自体が努力されたことも、これはよく存じているのでございまするが、併しながらこの間、運輸省のそういう御努力に対して、あなた方で言われる二百五十名、我々が考えておりますのは約三百十名ぐらいと思つておりますが、こういうような方々は皆もう運輸省の処置に対しまして全幅的に期待を持つておつたのですが、現在朝鮮郵船会社というものは非常に小さい会社である。それに今度これが全部船員を引継ぐというようなことも、到底不可能だろうと思うし、同時に又ああいうところにまで転地をするというようなことも、これは考えられない。実際この三百名以上の方々は非常に心配しておられる。ただそういうことだけでも相当心配しておられるということは、当然なことだと思うのであります。而も又今後の雇傭関係がどうなるかというようなこと、これを考えますると、これは当然こういうような問題はやはり相当な対策がはつきとして、そうしてポ勅令でも出すというようなことにならないといけないと私は思うのであります。これは船員関係の急迫な問題でありますが、併しその間におきましてのいろいろなことについて、どうも私共はまだ納得の行かないことも実は伺つているような状態でありまして、この問題はポ勅令が三月一日にはもう出さなければならんというような切羽詰まつているというようなことも実は初耳で、それで今日質問したような次第でありますが、この問題は今少し詳しく私達も調べまして、又政府も一つこの問題につきましては、善後処置については十分一つ問題のないようにやつて頂きたい、かように私はお願いして、今日の質問はこれで閉じますが、序にもう一つ、これは海運局長が御存じか知りませんが、美島丸が香川県の小豆郡坂手村沖で沈没をいたしておりまするが、この遭難者が約四十七名死亡している。その中に屍体を收容したものが僅かに六名だ。船員の死亡も五名ある。合計五十二名の死亡者であるし、生存して救助されたものが、乗客が二名、船長のこれは妾さんですが、これが一人、こういうような悲惨な状態が起きているのでありまするが、未だに屍体收容が僅かに六名であつて、この四十一名は沈没したままに放置されてあるというようなことで、船主の方におきましても、僅かに弔慰金としては一万円支拂つた。そうしてその引揚げについてはもう現在ではやつておらないというようなことで、而も引揚げに要するところの費用というものは僅か七十万円か、或いは八十万円くらいの経費で完了できるというような状況でございますが、これを今日まで放置しているというようなこと、而も又この遭難の原因というものが、現在は神戸地方の海難審判所において審理されているけれども、一方船長は不可抗力の突風が来たと主張しているけれどもが、遺族方面は船体修理の不完全、或いは修理箇所以外に甚だしく弱体の部分があつた又このために浸水して沈没したというようなこと、同時に又こういうような老朽船舶であるからして、高松阪神間の航路は非常に無理であるというようなことを申立てているというようなことでありますが、この点につきまして監督官庁といたしまして、この実体について御調査なさつたことがあるかどうか。これを一つお伺いいたしたいと思います。
#44
○政府委員(岡田修一君) 美島丸の沈没の件でございますが、沈没船の捜査、屍体の捜査というような点は、海上保安庁の方で担当いたしておりまして、或いは海上保安庁の方から御答弁と願つた方が適当かと存じます。
 弔慰金の点につきましては私共の聞いていることろでは、恐らく一時の弔慰金であつて、あと遺族に対して如何程の本格的な弔慰金を出すかというようなことは、海難審判所の審判の結果その他を考えて会社の方で出すものと、かように考えている次第でございまして、
この点につきまして遺族その他において或いは相当の不満もあるかと思うのでございますが、尚詳細を調べまして御報告を申上させて頂くようにいたしたいと思います。
#45
○村上義一君 国鉄法の改正法律案に関連して尚一点お伺いしたいのであります。この四十億円を増資して、その四十億円の使途でありますが、建設改良費ということは予算書にも明記されておりますが、この建設改良の内容を御説明願えればお願いしたいと思います。
#46
○政府委員(原健三郎君) 大体司令部と細かいところは折衝中でございますが、向うと折衝の段階にある点を申上げたいと存じます。最後の結論ではございませんが、大体二十何億というものを信濃川の発電所の第三工事に使いたいという話が相当進んでおります。その他のことにつきましては電化にするとか、或いは鉄道を改良する必要があるとかいう小さい点も目下向うと折衝いたしておりまして、いずれにしても結論を得ておりません。
#47
○村上義一君 尚今二十数億を信濃川の発電工事に振向けておられるという御説明でありますが、これはやはり第三発電所の工事の完成費という意味ですか。
#48
○政府委員(原健三郎君) さようでございます。
#49
○村上義一君 尚もう一点伺つて置きたいのですが、今折衝中というお話でありますが、これは信濃川の第三発電所完成ということについて問題があるのですか、或いは残りの十数億の電化その他についてだけが折衝中なんですか。
#50
○政府委員(原健三郎君) 私の承知いたしているところでは、この第三の発電の方は大体話が相当まとまつて来ております。後者の方はいずれとも、こちらの意見と先方の意見は必ずしも一致していない、交渉が目下続けられておるという状況であります。
#51
○早川愼一君 見返資金から借入金にするか出資にするかということがどうもはつきり先程の答弁では了解しにくいのです。それでもう一つ別の法律が出ておりますが、これは大蔵省の立案ですが、大蔵当局から聴かないとその点はつきりしないのじやないかと思います。今日はどうですか、政府側の方で……。
#52
○委員長(中山壽彦君) 大蔵省の方とちよつと連絡していないものですから、早急に間に合わないものですから、尚これは予備審査でもありますから今後に一つお願いしたいと思います。それでは今日はこの程度で散会いたします。
   午後二時四十八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     中山 壽彦君
   理事
           小泉 秀吉君
           飯田精太郎君
   委員
           内村 清次君
           横尾  龍君
           村上 義一君
           早川 愼一君
  政府委員
   運輸政務次官  原 健三郎君
   運輸事務官
   (海運局長)  岡田 修一君
   運輸事務官
   (船員局長)  山口  傳君
   運輸事務官
   (鉄道監督局
   長)      足羽 則之君
ソース: 国立国会図書館
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