くにさくロゴ
1949/02/10 第7回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第007回国会 考査特別委員会 第9号
姉妹サイト
 
1949/02/10 第7回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第007回国会 考査特別委員会 第9号

#1
第007回国会 考査特別委員会 第9号
昭和二十五年二月十日(金曜日)
    午後二時十五分開議
 出席委員
   委員長 鍛冶 良作君
   理事 大橋 武夫君 理事 内藤  隆君
   理事 吉武 惠市君 理事 大森 玉木君
   理事 小松 勇次君 理事 横田甚太郎君
      安部 俊吾君    岡延右エ門君
      菅家 喜六君    塚原 俊郎君
      福田  一君    梨木作次郎君
      小林  進君    浦口 鉄男君
 委員外の出席者
        証     人
        (損害保險料率
        算定委員会理事
        長)      山根 春衞君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 公団をめぐる不正事件(配炭公団関係)
    ―――――――――――――
#2
○鍛冶委員長 これより会議を開きます。
 この際お諮りいたします。本日出頭を求めました証人高柳徳藏君は、今朝狭心症の発作のため、本日出頭できぬむねの届出が出ておりますので、高柳証人の喚問については、これを後日に延期いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○鍛冶委員長 御異議なきものと認め、それではさようとりはからいます。
    ―――――――――――――
#4
○鍛冶委員長 また本日は山根春衞証人、馬屋原隆志証人がお見えになつておりますが、本日二人とも尋問をすることはむずかしいと思いますので、山根証人一人だけとし、馬屋原、高柳二証人は後日喚問いたすことにしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○鍛冶委員長 御異議なきものと認めます。それではさようとりはからいます。
 なお出頭日時については委員長に御一任を願います。
    ―――――――――――――
#6
○鍛冶委員長 ではこれより配炭公団をめぐる不正事件につき前会に引続き証言を求めることにいたします。
 山根春衞さんですね。
#7
○山根証人 そうであります。
#8
○鍛冶委員長 一昨日宣誓してもらいましたから、きようはあらためていたしませんが、宣誓の趣旨はよくおわかりだろうと思います。
#9
○山根証人 わかりました。
#10
○鍛冶委員長 こちらから聞くときは腰かけられていてよろしゆうございますが、発言せられるときは、立つてなるべく許可を求めて発言していただきたいと思います。
#11
○山根証人 はい。
#12
○鍛冶委員長 あなたは損害保険料率算定会の理事長のようですが……
#13
○山根証人 そうであります。
#14
○鍛冶委員長 いつからおやりですか。
#15
○山根証人 昭和二十三年十一月一日からでございます。そのときに算定会が設立されたのであります。
#16
○鍛冶委員長 それまで算定会というものはなかつたのですね。
#17
○山根証人 ございません。
#18
○鍛冶委員長 それから大正海上保險会社の社長……。
#19
○山根証人 そうであります。
#20
○鍛冶委員長 それはいつからです。
#21
○山根証人 昭和二十二年五月一日からであります。
#22
○鍛冶委員長 現在もその通りですか。
#23
○山根証人 その通りであります。
#24
○鍛冶委員長 大正海上保険会社の社長として、この算定会の理事長になられた、こういうのですね。
#25
○山根証人 そうであります。
#26
○鍛冶委員長 この料率算定会というものの構成、目的、任務、その他監督官庁との関係の大要を承りたいと思います。
#27
○山根証人 保險業法によりまして、従来損害保險の料率は、その協定は大蔵省の監督するところであつたのでありますが、その保險の協定なるものが独占禁止法に触れるというので、従来の民間の協定は禁止されることになつたのであります。ところが損害保険に。おきましては、保険料率の協定がなくては、とうてい健全な経営はできないというので、昭和二十三年の五月の国会におきまして損害保險料率算出に関する団体法が制定されたのであります。その後法律によりまして、昭和二十三年の十一月にこの算定会が設立されたのであります。料率算出に関する団体法におきましては、その目的が公正、妥当な料率を算定して、一つには保險会社の健全な経営をはかり、かつ一般契約者の利益を擁護する。そういう目的を持つて設立された次第であります。その公正、妥当なる料率とは同法第九條に、合理的であつて、十分であり、かつ不当に差別的でない料率であるべきであるという規定があるのであります。その趣旨によりまして算定会が設立されましたので、この算定会の役員の構成といたしまして、理事は業者から八人、学識経験者から四人、そういう構成をもつて算定会が発足したのであります。その機構のもとに現在料率の算定並びに従来ありました料率の是正を行いつつある次第であります。
#28
○鍛冶委員長 そこできまれば、そのまま確定になるのですか。
#29
○山根証人 きまりました料率は、監督官庁が大蔵省でありますが、大蔵省の認可を得てこれを発表するということになつております。また発表の方法といたしましては、官報並びに新聞に発表するほかに、公聽会を催しまして、利害関係者に通知すると同時に、その意見を聞くことになつております。
#30
○鍛冶委員長 決定権はそうするとあなた方の算定会にあるのですか、大蔵省にあるのですか。
#31
○山根証人 大蔵省にあると思います。調査は算定会でやつて最後は大蔵省の意見によつて決定しております。
#32
○鍛冶委員長 あなたがさつき言われたのは、大蔵省に認可を求めるというが……
#33
○山根証人 認可というとあれですが、算定会が大蔵省に承認を求めて発表することになつております。
#34
○鍛冶委員長 承認を求めて発表するなら、あなたの方がきめる主体になる。
#35
○山根証人 実際問題としますと、大蔵省の意見があれば、大蔵省の意見を取入れてやつております。
#36
○鍛冶委員長 その官報に告示するのはだれの名で告示するのですか。
#37
○山根証人 算定会の名前でやつております。
#38
○鍛冶委員長 大蔵大臣でないのですか。
#39
○山根証人 ではありません。
#40
○鍛冶委員長 それなら算定会がきめるのだ。大蔵省の承認を得なければきめられないが、きめるのは算定会だろう。
#41
○山根証人 そうです。
#42
○鍛冶委員長 そこをはつきり聞きたいのだが、間違いないのですか。
#43
○山根証人 算定会がきめて、大蔵省の承認を得る。
#44
○鍛冶委員長 大蔵省がきめるものでしたら、算定会というものは、大蔵省の料率決定に対する諮問機関になるわけだ。それから算定会がきめるのなら、大蔵省の承認を得て、算定会がきる。こういうことになる。どこが主体か。
#45
○山根証人 算定会がきめて、大蔵省の承認を得て発表する。
#46
○鍛冶委員長 業者というと、みんな保險会社を代表して出るのですか。
#47
○山根証人 そうでございます。算定会の会員は、日本において損害保險事業を営む会社が会員であります。
#48
○鍛冶委員長 会社が主体ですか。
#49
○山根証人 そうです。
#50
○鍛冶委員長 社長が入つておるのですか。
#51
○山根証人 はい。
#52
○鍛冶委員長 そのほか学識経験者としてどんな人が入つておりますか。
#53
○山根証人 東大の教授の脇村義太郎博士、それから以前保險会社におつて、経験をつんでおります者が三人入つております。
#54
○鍛冶委員長 そうすると純粋なる第三者の学識経験者というのは一人ですか。
#55
○山根証人 脇村さん一人です。
#56
○鍛冶委員長 その点に関して一般から何か不平でもありませんか。
#57
○山根証人 一般からの不平と申しますと、実は公正取引委員から、その点について学識経験者を外部から一人か二人入れたらどうだという御意見があります。目下そのように手配はいたしております。
#58
○鍛冶委員長 いろいろ聞いているんだが、その程度にしておきましよう、一旦算定せられたる料率は、相手方の要求その他によつて変更することはないでしような。
#59
○山根証人 ありません。ないのが建前になつております。ただ日本の料率算出団体法と略称しておりますが、この団体法によりますと、法律の面では会員を拘束することはできないことになつております。これは保險事業の事業報告書によつて、大蔵省に各保險業者が使用する料率を届けることになつているのであります。そうしてこの届出た料率に違反した場合には、この監督は大蔵省が行うことになつております。
#60
○鍛冶委員長 そういうことがあつたら、大蔵省がいかぬと言うのですか、さしつかえないのですか。
#61
○山根証人 いや、いけません。
#62
○鍛冶委員長 変更したら――高くしても悪いし、安くしてもいけない。
#63
○山根証人 そうであります。
#64
○鍛冶委員長 ところで、それを調節するために代理店に手数料を拂うということになつているそうですね。
#65
○山根証人 それを調節するという意味ではありません。代理店は保險の仕事を会社にかわりまして、いろいろ募集の人を使い、事務費を使いしておりますので、その手数料として代理店に口銭を出しております。出すことはこれを認めております。
#66
○鍛冶委員長 どれだけまで出せるのです。
#67
○山根証人 海上保険におきましては、保険料の一割であります。
#68
○鍛冶委員長 それから火災は……
#69
○山根証人 船体保險におきましては、鉄船に対しましては口銭は出しておりません。それから火災保険に対しましては、工場料率と、普通の住宅料率と区別いたしまして、工場物件に対しては一割、普通物件に対しましては一割五分出すことを認めております。
#70
○鍛冶委員長 ところが世上大口について代理店に相当入ると、今度は渡したは渡したが、それをまた割もどしをとることがはやるそうですね。
#71
○山根証人 そういう事実が――つまり代理店から契約者に割もどしをするということですね。お聞きのことはそれですか。
#72
○鍛冶委員長 そういうこともある。それからいろいろな方面へごちそうをさせられる、ごちそうを命ぜられる機関になつておるという話だが……
#73
○山根証人 そういうことも商売として全然ないということは申し上げられないと思います。実際を申し上げますと、保險募集取締法によりまして、代理店が、あるいは保険会社が割もどすということは、禁止されておることになつておるのです。
#74
○鍛冶委員長 それはそれだけにしておいて、そこで具体的に入りますが、配炭公団に関する海上保險はどういうことになつておりましたか。
#75
○山根証人 契約の状況ですか。
#76
○鍛冶委員長 実際の取扱い、その他代理店との関係。
#77
○山根証人 配炭公団の前に、もと日本石炭株式会社というのがございまして、その当時石炭の保險をやつておりました。引続きまして配炭公団になりましたときに、業者は従来の商売を維持するために契約をお願いした次第であります。その当時たしか九社が、従来日本石炭に契約の実績を持つておる会社が契約を許されました。分担の割合をきめまして契約をもらつておりました。そのうち一番大きな分担の割合を持つておりました東京海上が、代表幹事として事務の取扱いをやつておりました。それから代理店として千代田商業を――これは多分公団の御推薦だと思いましたが、千代田商業を代理店として契約をしておりました。料率の点は昭和十八年に、まだ戰争でありますが、統制協定料率がありまして、その料率をずつと適用いたして参つたのであります。これは日本の輸送貨物の全部に対して同じ料率を適用して参つたのでありますが、終戰の年から昭和二十二年にかけて非常に損害がふえまして、保險会社の経理が非常に困難になりましたので、当時GHQ並びに大蔵省に了解を求めまして、この料率の値上げを行いました。これは全面的に値上げを行つたのであります。そうしてその料率を配炭公団にも適用したと私は記憶しております。この料率はその後昭和二十二年、二十三年はすえ置きにしたのでありますが、成績が比較的良好になりましたので、昭和二十四年九月か、十月かに引下げを行いまして、また甲板積み料率については、たしか昭和二十四年の三月から従来割増しをとつておりましたのを割増しを撤廃いたしました。つまりそれだけ料率を安くしたと私は記憶しております。
#78
○鍛冶委員長 そこで千代田商業を代理店にした実情ですが、最初配炭公団からは料率を負けてもらいたいという交渉をしたそうですな、あなた方の方へ。
#79
○山根証人 それはどの契約者もみんな負けてくれという御交渉がありますし、日本石炭時代は、必ずしも非常にいい成績とは言えなかつたと思います。従つてあるいはそう御交渉があつたのかと思いますが、保險会社側としましては、従来石炭の成績はよくなかつたものでありますから、引下げに応じなかつたように思います。
#80
○鍛冶委員長 そこで値を下げるというわけにはいかぬが、代理店手数料としてなら、一割お上げします。こういうことになつて窓口を一本にする代理店をこしらえるという話をしたということですが、それは間違いありせんか。
#81
○山根証人 これはどちらから代理店にしてくれと言つたか、私今記憶がありませんが、しかし従来日本石炭時代には、それぞれの地区におきまして、代理店を通して契約をしておつたのであります。従つてこれらの代理店が配炭公団ができましたために、もし配炭公団が石炭の保險契約をやめる、あるいは、自分たちを代理店にしないならば、非常に自分たちの商売に影響するというので、配炭公団に代理店をさせてくれということを、各方面から運動があつたように聞いております。それに対して配炭公団といたしましては、そういうふうにたくさんの代理店を通るということは、非常に煩雑でもあり、めんどうだ、なるべくこれを一つにまとめて代理店をつくろうという考えで、千代田商業をつくつたという話を聞いております。
#82
○鍛冶委員長 そういう話で、負けてはやらぬが、一割拂う……
#83
○山根証人 これは先ほど申しましたように、海上保險料率を立てます場合に、代理店の手数料の一割ということは、これは慣習として認めております。料率を立てる場合にもこれを認めておるのであります。従つて代理店を通すということは、一割出すということを承認したことになるのでございます。
#84
○鍛冶委員長 それで千代田商業というものはできたわけですね。
#85
○山根証人 いや、それでこしらえたのか、千代田商業ができたから、それを代理店にしたのか、私はよくわかりませんが、保險の代理店をやらせるために千代田商業をこしらえたのだというふうには、私は問いおりませんが……
#86
○鍛冶委員長 そのときに新しくできておりますね。
#87
○山根証人 ええ、そのときに新しくできております。
#88
○鍛冶委員長 そうして公団の前の理事、監事、それと代理店の大きなものを一人、二人入れてこういうものをつくつた……
#89
○山根証人 はい。
#90
○鍛冶委員長 その一割の手数料に関してわけ前を、あなた方の方で何か相談を受けられたことがありますか。
#91
○山根証人 それは当時私はただ大正海上の社長としてはおりましたが、先ほど申し上げましたように、算定委員会は設立されておりません。当時は損害保險協会の名前でやつておりましたので、その当時千代田商業を代理店に認めるについて、千代田商業に全部手数料を公団としてやることを欲しない。それで一部は自分の方で社員の方面の厚生費かなんかに使いたいというので、それをわけたいという話はあつたように聞いております。
#92
○鍛冶委員長 どういうふうにわけました。
#93
○山根証人 千代田商業が六分か、六分五厘ですか、そうして配炭公団がその差額をもらう。それが昭和二十三年からですか、非常に契約高もふえて、千代田商業の事務費としてそんなにやる必要はないというので、従業六分五厘であつたやつを三分に減らしたというように聞いております。
#94
○鍛冶委員長 最初のときに、六分五厘を千代田商業にやると、あと三分五厘残りますが、その三分を公団へやつて、今あなたの言われた五厘を協会の費用として積立てたということですか。
#95
○山根証人 協会というのはどこのことですか。
#96
○鍛冶委員長 損害保險協会。
#97
○山根証人 それは違います。そんなことはないと思います。
#98
○鍛冶委員長 配炭公団に関するものは、十社で何かつくりましたね。それは協会と違うのですか。
#99
○山根証人 それは違います。引受団です。
#100
○鍛冶委員長 その引受団の費用として……
#101
○山根証人 そこの準備費としてあるいは積み立てたかもしれませんが、私はそれは詳しく知りません。
#102
○鍛冶委員長 あなたのところも入つておつたんじやないですか。
#103
○山根証人 入つております。
#104
○鍛冶委員長 その時分は東京海上の方が幹事会社であつたわけですか。
#105
○山根証人 幹事会社であります。
#106
○鍛冶委員長 そうなりますと、実際におい七三分五厘安い保険をつけてやつたと同じ結果になりますね。一割やつたとは言うものの、その中から三分五厘だけ除いて六分五厘だけしか代理店にやらないのですから、事実において保險料を三分安くしてやつたわけですね。
#107
○山根証人 それはつまり契約者に安くしてやつたという意味でございますか。
#108
○鍛冶委員長 そういうことです。
#109
○山根証人 三分の使い道は、保險会社はあまり詳しく承知していないのだと思いますが、しかしこれは公団に三分もどしたのではなくて、公団の共済会にもどしたのではないでしようか。
#110
○鍛冶委員長 共済会と言つても、公団の中のものでしよう。名前はそうかもしれぬが。
#111
○山根証人 同じ勘定であつたかどうかは、私知りません。
#112
○鍛冶委員長 だけど、公団であることには間違いないでしよう。使途はきめてやられたかどうか知らぬが、公団にもどることは間違いないですね。
#113
○山根証人 公団の会計にそれが使われたというふうに聞いておりません。
#114
○鍛冶委員長 会計とはどういうことか知らぬが、公団以外へ行つたのですか。
#115
○山根証人 いや、公団の従業員の共済会。
#116
○鍛冶委員長 とにかく何であろうと、相手方は公団でしよう。公団が受取るのでしよう。共済会とか何部とかいうように、部は違うかもしれないが、公団であることには間違いないでしよう。しかも保險会社団がそういうことに携わつてやるということはいいことですか。
#117
○山根証人 それはただいま申し上げましたように、同じ料率を適用さるべき契約者に対して、差別的な料率をとつてはいかぬ。たとえば鋼造船の同じ料率に対して、甲には五円をとり、乙には四円とることはいけないという趣旨から言えばいけないことであります。
#118
○鍛冶委員長 それともう一つは、その損害保険団の費用に、またそのうちから五厘をとるということは、これはさしつかえないものですか。そういうことは確かに手数料を渡してやつたもののもどしになるね。
#119
○山根証人 そうですね。私は実際のことを申し上げますと、あまりはつきり知つておりません。
#120
○鍛冶委員長 そういうことがあつたのは、御承知あつたでしよう。
#121
○山根証人 いや五厘を引受団がとつたということは私知りませんでした。
#122
○鍛冶委員長 しかもこの公団へ渡す金は、代理店から渡したのではなくて、保險会社から直接渡しておつたという話ですがそれはどうですか。
#123
○山根証人 それとも当時引受団として東京海上に幹事を依頼しておりましたから、普通で行きますならば、東京海上が保險料を全額もらいまして、代理店に一割もどし、あるいは代理店に入金すれば、代理店が一割差引いて保險会社に納めるというのが普通の取扱いなんであつて、それを公団に保險会社が直接もどしたということは、実は私もあまり詳しくは存じませんが……
#124
○鍛冶委員長 実際はどうですか。代理店にあなた方が一割拂つて、それを代理店から持つて行つたらしいのではないですか。
#125
○山根証人 そうでないらしいことを、私は最近聞きました。
#126
○鍛冶委員長 そうでしよう。そうすると実際は、保險会社は料金を受取つて、そのうち代理店へ六分五厘やり、三分は共済会へやり、五分は団で使うということでわけたのですか。
#127
○山根証人 こまかい取扱いは実は私はよく存じませんが……
#128
○鍛冶委員長 実際聞いておられるところはそうなんでしよう。
#129
○山根証人 そこまで実は私詳しく調べておりません。
#130
○鍛冶委員長 だけど、代理店からではなくて、保險会社から行つたということは聞かれたのでしよう。
#131
○山根証人 聞きました。しかしその取扱いの方法はどうも……
#132
○鍛冶委員長 知らぬのですか。
#133
○山根証人 はあ。
#134
○鍛冶委員長 これがかわつて、千代田商業へ三分、あと七分は公団へとるということになつたのはいつですか。
#135
○山根証人 それも実は時間的のことははつさりわかりませんが、二十三年に多分炭価の引上げか何かあつたのであろうと思いますが、非常に保險料が増加したのであります。たしか二十二年は保険料で一億ぐらいあつたと私は記憶しておりますが、二十三年には四億何千万というように聞いております。それが非常にふえたので、千代田に対する手数料の金額を減額したのだと聞いておりますが、それがいつからであるか、実ははつきりした日付は存じておりません。
#136
○鍛冶委員長 二十三年中ですか。二十四年になつてからですか。
#137
○山根証人 二十三年じやないかと思います。
#138
○鍛冶委員長 それは算定会ができてからですか。できる前ですか。
#139
○山根証人 できる前だと思います。
#140
○鍛冶委員長 算定会になつてから、算定会でそういう取扱いをせられたことはありませんか。
#141
○山根証人 ありません。私は、実際の各種の料率の建て方なんかに対しまして、根本的な話合いには参加しておりますけれども、取扱いの方法等について、一々全部の相談を受けておらないために、あるいは聞き漏らしている点があるかとも思いますけれども、私はそういう問題が算定会設立後あるとは聞いておりません。
#142
○鍛冶委員長 算定会は日本全体に対するものでしようね。
#143
○山根証人 そうです。
#144
○鍛冶委員長 配炭公団だけのことで相談するというようなことはないわけだね。
#145
○山根証人 そういう場合はあまりないと思います。
#146
○鍛冶委員長 七分、三分にしたのは算定会らしいね。この間出た証人は、算定会から言われたからやむを得ずやりましたと言つているんだが……
#147
○山根証人 そうですか。そうすると二十三年十一月以後だということなんですか。
#148
○鍛冶委員長 そうらしい。保險団でそういうふうに、前にきめたらしい。それから算定会になつて、またそれが問題になつて、算定会でやはりその通りやれと言つたらしい。
#149
○山根証人 それを引継いだわけですね。そうですか。
#150
○鍛冶委員長 引継ぐといつて、そのままでは算定会が金を受取るわけではないが、七分、三分でやれと命令して、そういうふうになつたらしい。
#151
○山根証人 命令するわけはないと思います。それは業者からそういう申請があつて、承認したということにはなるかと思いますけれども、命令したということになると、算定会が能動的にそうやれと言つたふうにとれるのですが、そういうことはないと思います。
#152
○鍛冶委員長 算定会からやれと言われましたからやりましたと言つている。
#153
○山根証人 ああそうですが。もしそういう点の詳しい事情が御必要ならば、事務局の者と一緒に参りまして、申し上げてもいいと思いますが……
#154
○鍛冶委員長 いやそれはまた聞きますがね。一体そういうことがさしつかえないのか。その料率をかえていかぬというのに、実際の名前はかわつているか知らぬが、公団にもどしてやるかと言われれば、三割下げて七割で保險をつけてやるということになつて、七分だけ安くしたことになるね。
#155
○山根証人 そうですな。
#156
○鍛冶委員長 そうですなつて、そういうことでいいのですかどうですか。それをあなたに聞きたいから来てもらつているんだ。
#157
○山根証人 ああそうですか。普通の場合、代理店の手数料の一割は、これは認めております。代理店手数料のうち、代理店がこれをどういうふうに使うか、これは実際問題としてわれわれ知らない場合が多いんです。私自身は、実はそういうふうに取扱うべきものだとも思いますし、そう取扱つておるものと思つておつたのです。こちらのお呼出しにあずかりましたとき、不正事件をいうので、実はどういうことだろうと存じまして、どういう取扱いになつているかということを、それは私の会社の係の者に聞いたのです。そうしましたら、ただいま私の知つている範囲の千代田商業の設立時のこともそれから手数料のことを聞きまして、それを算定会が命令したとか、算定会が積極的にそう言つて手数料を分配したということは、実はあまり詳しく知らなかつたのであります。
#158
○鍛冶委員長 まあ御承知なかつたのなら、今わかつたでもよろしゆうございますが、さようなことはいいことですかどうですか。許さるべきことですか。
#159
○山根証人 それはいけないですな。
#160
○鍛冶委員長 料率をかえちやいかぬと言いながらだ、ところが配炭公団が去年の秋廃止になりましたね。
#161
○山根証人 はあ。
#162
○鍛冶委員長 その後非常に保険料率が下つたようですが、それはどういうことなんですか。
#163
○山根証人 それは先ほどちよつと申し上げましたが、二十一年の秋に料率の値上げがありまして、二十二年度の成績は、まあ私は全体の海上保險のことについて申し上げているのですが、そう非常に悪くはなかつたのです。しかし二十三年度は大分成績がよろしくなりまして、全体の損害率も二割何分とかいうふうに非常に低下したものですから、それで料率を下げてはどうか。これは契約者の方面からも言われますし、また大蔵省もしよつちゆう料率については関心を持つておりますので、いろいろな関係から、料率を下げるのが妥当じやないかという話がありましたので、全体としての料率を昨年の秋でございますか、大体二割引下げたのであります。
#164
○鍛冶委員長 それは石炭の方だけじやないですか。
#165
○山根証人 全部です。
#166
○鍛冶委員長 全部下つたのですか。
#167
○山根証人 ええ、石炭の料率としましては、従来甲板積みの石炭の料率というのは、三割増しの料率をとつておりましたが、石炭の成績が比較的よいというので、三割の増しは引下げをいたしまして、撤廃をいたしました。これは昭和二十四年三月かと記憶しております。
#168
○鍛冶委員長 現在はどうしておりますか、相かわらずやつておりますか。
#169
○山根証人 どこですか。
#170
○鍛冶委員長 千代田商業……
#171
○山根証人 現在千代田商業が契約の取扱いをしておるかどうか、実は私は知りませんが……
#172
○鍛冶委員長 保險は相かわらずつけておるでしよう。
#173
○山根証人 配炭公団の仕事ですか。――ああ、そうですか。
#174
○鍛冶委員長 やつておるでしよう。まだ残つておるのですから……
#175
○山根証人 最近の取扱いの状況は、私知りません。
#176
○鍛冶委員長 東京海上の方がよくわかるのですか。
#177
○山根証人 それはよくわかると思います。
#178
○鍛冶委員長 保險をつけて、あとになつて、つけただけのものが出なかつたり、それから期間が長いのか、それだけかからなかつたりして、最初に渡した保險料のいらぬことになることが多いようですね。
#179
○山根証人 海上保険の場合ですか。どういう場合でございましようか。
#180
○鍛冶委員長 たとえば今千トン積むといつて保險をつけたが、実際は五百トンより積まなかつた。一箇月かかると思つておつたのが、十五日で済んだとかいう実例があるようですが……
#181
○山根証人 それはあると思います。
#182
○鍛冶委員長 そのもどしは、そういう場合、もどるでしよう。
#183
○山根証人 それはもどします。
#184
○鍛冶委員長 それは厳格にもどしておりますか。
#185
○山根証人 それはむしろ契約者が権利として主張しますから、もし細心な注意をする事務家であれば、当然割もどしの要求をして、保險会社は、規定する範囲内でそれに応じます。
#186
○鍛冶委員長 りくつはその通りだろうが、実際はどうか。
#187
○山根証人 実際がそうですよ。実際商売をやつておる人が、五百トンしか積まないのに、千トンの保險料を拂うという人はおそらくないと思います。
#188
○鍛冶委員長 ところが実際はそのことがあるんだね。そうしてその金が行方不明になることがあるんですね。保險会社からはもどるらしいが……
#189
○山根証人 そうですか。
#190
○鍛冶委員長 この配炭公団に関するそういう実例は御承知ありませんか。
#191
○山根証人 ありません。
#192
○鍛冶委員長 御承知ないならやむを得ないが、外国の保険会社では、直接みな保險会社と保險をつけるところと契約するようだが。日本ではどうしてこういう代理店という制度が必要なんですか。
#193
○山根証人 どうも私の知つている範囲では、ただいまの委員長のお話は逆ではないかと思つております。外国の保險会社は、直接営業をやるという場合はほとんどないといつてもいいと思います。全部代理店を通してやつております。現在外国の保險会社として、日本に出ております数社のアメリカの保險会社がありますが、これは全部代理店といつてもいいと思います。
#194
○鍛冶委員長 今の場合は、配炭公団が代理店というものをつくらしておいて、そこから割もどしをとつた例ですが、そのほか保險会社が下請会社みたような代理店を持つているというような事実があるということですが……
#195
○山根証人 保險会社が代理店を持つて、そこを通すというのですか。
#196
○鍛冶委員長 ええ、
#197
○山根証人 そういうことを行つているところもあるかもしれません。しかしそれは、もし代理店が代理店としての仕事をやりました場合に、それに口銭を拂う、手数料を拂うのはやむを得ないと思いますが、そういう事実は全然ないとは言えないかもしれません。私はそういうのはどういうふうにやるかということをおつしやられても、どこがどうだということは申し上げられません。
#198
○鍛冶委員長 要するに代理店といういらぬものをわざわざこしらえて、それに一割やつた形にして一割渡すといつても、七分までとつてしまうのですから、まつたくげたをはく会社をわざわざつくつたことになる。
#199
○山根証人 これはアメリカあたりでも問題になつているようですが、機関代理店と称するものですが、こういうのはやはりアメリカなんかでも問題になつているようであります。日本でも機関代理店は一種の割もどしに該当するものだから、これは取締らなくてはいかぬというので、実はそういうものに対して保險会社の取締を行うために、いろいろな案をつくつたこともあるのです。機関代理店というのはどこまでを機関代理店というかということは、大分問題になるのですが、たとえば、千代田商業が配炭公団の契約しか扱わない、その他の契約は扱わないという場合は、配炭公団の機関代理店ときめるということは割合にはつきりするのであります。ところが千代田商業がもし配炭公団以外の契約者も相当持つているという場合に、これを機関代理店として廃止され得るかどうかということは問題になります。どういうところに線を引いてこれを制限づけるかということは、相当悩みなんでございます。
#200
○鍛冶委員長 そんなことより保險料を拂つた形にしておいて、あとで割もどしをとるとか、それが根本じやないですか、どんなに何と言おうが、割もどしをとるのは機関代理店だ。それだけは保險料は実際は安くなつているのだ。保險会社からは絶対に割もどしはできないでしよう。
#201
○山根証人 できません。
#202
○鍛冶委員長 いわんや保險会社、ことに公式の会であるあなたの算定会というものが中に入つて割もどしをさせるというに至つては、はなはだ穏やかでないように思うのですが、いかがですか。
#203
○山根証人 御意見の通りです。
#204
○鍛冶委員長 どれくらいの金です、御存じありませんか。手数料はいくらであつて、割もどしはいくら行つているか。
#205
○山根証人 全体の正確な数字はわかりません。しかし私の記憶しているところでは、公団設立以来、昨年まで保險料が大体六億五千万ぐらい入つているように聞いております。そうしますと、先ほどの三分と六分五厘にかえた時期にもよりますけれども、一割としますと、六千五百万円が手数料として支拂われる数字であります。
#206
○鍛冶委員長 そうすると六千五百万円の三分のときもあつたが、七分に至つてはどうしたつて半分以上は行つていますね。
#207
○山根証人 まあそうでございますね。
#208
○鍛冶委員長 そのほかこれだけ割もどしをとられても、千代田商業というものは利益があるので、保險会社なり、配炭公団なりのごちそうを仰せつける機関のようであつたということですが、それはいかがですか。
#209
○山根証人 それは私は存じません。千代田商業がごちそうをする役だつたのですか。
#210
○鍛冶委員長 ええ。
#211
○山根証人 それはわれわれはごちそうになつたことはありませんから、存じません。
#212
○鍛冶委員長 資本金が百万円の会社だが、一年に三百万円以上の交際費その他の接待費が出ている。御存じないですか。
#213
○山根証人 私は千代田商業の経営に参加したことはありませんから、存じません。
#214
○鍛冶委員長 あなたはそれをもとして、お前これだけ負けぬでもよい、公団へこれくらいやれというのだつたらわかりそうなものだけれども、あなたは直接事務にあずからなかつたとおつしやるから……。何かございますか。浦口君
#215
○浦口委員 損害保險協会というのは今もありますか。
#216
○山根証人 あります。損害保險協会は昭和二十三年の十一月に改組されまして、従来料率を扱つております部門が算定会になりました。その他の業者の親睦とか連絡、そういうものに従事する協会が事業者団体法によつて設立せられまして、現在あります。
#217
○浦口委員 この維持費はどういうふうになつておりますか。
#218
○山根証人 維持費は、現在業者が、日本会社が十六社ございます。私は金額をはつきり覚えておりませんが、各社が半分して一部の経費を負担し、それからその六割か七割は保險料の取扱い方に応じて経費を分担しております。算定会も同様であります。ちよつとつけ加えさしていただきます。それから外国保險会社は、アメリカの会社が昨年日本内地で経営を認可されまして、現在日本の法律がまだ改正されておりませんものですから、算定会並びに協会に外国会社が入ることはまだ許されておりませんが、現在は客員として経費の一部を負担してもらつております。
#219
○浦口委員 そのほかの意味での収入というものはありませんか。
#220
○山根証人 協会でございますか。
#221
○浦口委員 はあ。
#222
○山根証人 何か紙くずを売るとか何とかいう雑収入はあるかもしれませんが、まとまつた定期的な収入はないと思います。
#223
○浦口委員 石炭の料率をきめる場合には、一般の石炭と公団の所有しておる石炭とは料率が違いますか。
#224
○山根証人 それは違いありません。大体現在行われております料率の建て方は、船と荷物の種類を中心にしておりまして、同じ荷物であれば所有者のいかんにかかわらず、同じ料率を適用しております。
#225
○浦口委員 先ほど石炭に対する利率は、二十四年の九月か十月に引下げになつておると、こういうお話でしたが、配炭公団も昨年の九月十五日から清算事務に入つておるのでありますが、その後もやはり清算事務所として相当契約をいたしておりますが、これはやはり昨年の九月に引下げられた料率で契約されておるかどうかということをお聞きしたい。
#226
○山根証人 これはもちろん昨年の九月に引下げました料率を適用しておるはずであります。全部その新しい料率にしておるはずでございます。
#227
○浦口委員 実はおとといここに証人でおいでになつた千代田商業の黒崎さんは、火災保險のコミツシヨンをきめるときに、会社の方から、お前の方は六分五厘でがまんしろと、こう言われて、六分五厘に決定した。こういう話をされておるのでありますが、手数料は一割ということがきまつておりますものを、会社が間に入つてそういう交渉をするということは、事実あり得ないと思うのでありますが、その点いかがでしよう。
#228
○山根証人 御質問はまことにごもつともだと思います。代理店とわれわれは普通代理店契約書を交換いたしますが、代理店契約書には、算定会のきめた料率によつてとり、手数料は算定会のきめた手数料で拂うということが一般でありまして、千代田商業のごとく、それを何分にしろといつた例は、実はあまり聞いておりません。
#229
○浦口委員 もしそういうことがあれば、これは明らかに違反だと思いますが、それは会社の責任になりますか、それとも代理店の責任になるか、その点をお聞かせ願いたい。
#230
○山根証人 今の御質問は手数料を減らしたことに対する責任でございますか。
#231
○浦口委員 そうです。
#232
○山根証人 これは保險会社の責任だと思いますね。
#233
○浦口委員 先ほど配炭公団の機関代理店という話が出たのでありますが、事実この千代田商業は火災保險の代理店をやつて、公団の火災保險を一手に扱つたということは、この千代田商業の幹部が全部かつての配炭公団の幹部であつたということから考えましても、これは明らかに配炭公団の機関代理店、いわゆる配炭公団の石炭に対する火災保險料の手数料を、合法的に配炭公団に返すための機関代理店である。こういうことは明らかになつておるのでありますが、その場合に、この千代田商業が扱う火災保險は、配炭公団の契約とそれから一般第三者の契約との割合によつて、これが機関代理店かそうでないかという決定がなされると思うのでありますが、その標準は今業界ではおきめになつておりませんか。
#234
○山根証人 いまきめておりませんが、大体第三者の契約が一箇年の保險料の扱いの半分以上あれば、機関代理店と認めないというように解釈しておるのであります。
#235
○浦口委員 その場合にこの千代田商業はそれに違反するかどうか、その点御研究になつていませんか。
#236
○山根証人 私的確な数字は持つておりませんが、もちろん千代田商業がそれだけの、現在の上げました配炭公団の保險料以上の保險料を、他の第三者から上げておるとは思つておりません。
#237
○浦口委員 それでは最後に、実は私一昨日黒崎さんにも申し上げたのでありますが、火災保險の代理店が正規の一割の手数料をもらつて、それを契約者にいろいろな意味で、サービスとか礼とかいう意味で、料金を返すとかいうことでなしに、手数料の一部から、これがいろいろな形で契約者にいくらか還元されるということは、これは事実あるのでありますが、なぜこの千代田商業はそういう手続をとらずに、いわゆる引受団の十社と、黒崎さんのお話によれば、損害保險料率算定会の人も立会つて、この手数料の分け前をきめ、そしてしかも会社が直接配炭公団にこれを返した。もちろんその場合に正規の勘定に入つていないことは事実でありますが、実質的には配炭公団に会社が直接返すというふうな形式がとられたということは、千代田商業としては、この違反行為を会社に転嫁するためにやつたのではないか。また会社はそれに、早く言えば乗せられたのではないか、こういうふうにわれわれは考えるのでありますが、そういう点どういうふうにお考えか。
#238
○山根証人 私ただいまの御質問に対して申し上げたいのは、保險会社が能動的にそういつた違反行為をするということは、実際あまりないと思うのです。従つてそういう千代田商業に対するような取扱いをしましたことは、保險会社が契約がほしいために、そういうふうにさせられたのではないかという考えを私も実は持つております。
#239
○浦口委員 なぜそういうことを申し上げるかというと、千代田商業の性格そのものが、おそらく配炭公団の保險については、何と申しますか、第二会社的な存在であり、しかも配炭公団が公的な性格をもつたものであるということから、千代田商業がそういう手段をとつたのだろうと、こういうふうに考えられるわけでありますが、それに会社が積極的あるいは消極的にかかわらず加わつて、事実そういう違反の行いをされたということは、公団が一般の営利会社であるならば、私はあえてそれを追究するつもりはないのでありますが、国家的の機関であるために、その国家機関の経理を非常に誤つたという点をたいへん遺憾に思うのであります。その点山根さんはどういうふうにお考えになつていらつしやいますか。
#240
○山根証人 私も保險会社は、規定の範囲内の手数料ならば出してもいい。これはもしわれわれが、先ほど申し上げました代理店としての資格に欠けない代理店であるならば、一割までの手数料は出すのはあたりまえであるということは考えておるのでありますが、その範囲内であるから、そのうちの一部を契約者にもどしてもいいというふうに――またことに相手が配炭公団のような、国家の仕事を扱つておるものに対してそういうふうな取扱いをしたということに対しましては、そうしてそれが配炭公団の経理におもしろくない影響を持つたということでありますれば、まことに申訳ないことだと思つております。
#241
○梨木委員 この保險会社が三分ないし後には七分というようなものを配炭公団へ割もどすこの約束、協定ですね。この協定をするときにはだれとだれとだれが立ち会つて契約したかということは、御承知でしようか。
#242
○山根証人 いや、存じません。
#243
○梨木委員 全然知りませんか。
#244
○山根証人 全然知りません。
#245
○梨木委員 それではそういう協定ができたということをいうあなたは聞かれましたか。報告を受けられましたか。報告を受けているでしよう。
#246
○山根証人 いや、受けておりませんでした。
#247
○梨木委員 今日まで報告を受けていないのですか。
#248
○山根証人 いや、実は数日前こちらのお呼出しがありましたので配炭公団に関する不正事件とか何とか文句がありましたので、一体どういう取扱いになつておるのか、それを聞きたいために、私の会社の係員を呼びまして、大体のことを聞いて参りました。しかし御質問の要旨その他細目にわたつては、私の会社の者も詳しくは知つているかどうかはわかりませんですが、私は聞いておりません。想像し得るのは、当時算定会の――協会でございましたか、協会の簡易保險部長をやつておりました者と……
#249
○鍛冶委員長 何というのですか。
#250
○山根証人 守屋。
#251
○鍛冶委員長 協会の守屋部長……
#252
○山根証人 守屋部長と東京海上の係員の――これはだれが出たか存じません。それとあるいは千代田商業の方、公団はどなたか――どなたも存じておりません。
#253
○梨木委員 それではこういうことなんですか。幹事会社の東京海上、これは出ておつたですね。
#254
○山根証人 と思います。もしそういう三者が打合せをしたというならば、出ておつたかと思います。あるいは公団と千代田商業と算定会と東京海上が四者集まつて相談したのか、個々に話したのか、私存じ上げません。
#255
○梨木委員 そうするとあなたの方は二分というもの、ないし七分というものは、直接配炭公団へ行つておるということは今日まで知らないのですか。知らないことになつておるのですか。
#256
○山根証人 知りませんでした。
#257
○梨木委員 しかしあなたもこの十社の中に入つておりますね。
#258
○山根証人 はい。
#259
○梨木委員 事実あなたは知らないのですか。
#260
○山根証人 知りません。
#261
○梨木委員 報告も受けておらないのですか。
#262
○山根証人 おりません。
#263
○梨木委員 しかしあなたは社長として報告を受けておらないとしましても、係の人は……
#264
○山根証人 知つておるはずです。それは……
#265
○梨木委員 直接配炭公団に行つておることは知つておるはずですね。
#266
○山根証人 それは知つておるべきだと思います。ただ普通の契約について、配炭公団の契約は非常に大きな契約ではありますけれども、一箇年に数億の保險料を拂うお得意さんは相当ございます。そうしてまたそういう契約のこまかい事務的のことを聞く場合もありますが、一々開いて、実際それに対して決済を與えるということもありませんので、配炭公団の場合、一番最初の話も、それから算定会になつてからこういう取扱いになつたということも、私報告を受けておりません。
#267
○梨木委員 では参考までに伺いたいのですが、あなたの会社としては、この配炭公団はやはり非常にいいお得意さんの一つになつておるわけでしようか。
#268
○山根証人 なつております。われわれは配炭公団の仕事を、私の会社としてどれくらい頂戴しておるかはつきりわかつておりません。
#269
○梨木委員 次に伺いますが、結局保險会社というものは割もどししてはいかぬというのは、これは法律にも違反しておるわけですね、保險募集の取締に関する法律、この法律の十六條ですか……
#270
○山根証人 十六條です。
#271
○梨木委員 これははつきり違反しておるわけですね。それは御承知なのですね。やつておるとすれば、割もどしをしておるというのは事実でありますから、はつきり法律に違反しておるわけですね。
#272
○山根証人 そうです。
#273
○鍛冶委員長 それでは本日はこれにて散会いたします。
    午後三時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト