くにさくロゴ
1976/03/04 第80回国会 参議院 参議院会議録情報 第080回国会 物価等対策特別委員会 第3号
姉妹サイト
 
1976/03/04 第80回国会 参議院

参議院会議録情報 第080回国会 物価等対策特別委員会 第3号

#1
第080回国会 物価等対策特別委員会 第3号
昭和五十二年三月四日(金曜日)
   午後零時三十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月二日
    辞任         補欠選任
     平井 卓志君     山東 昭子君
 三月四日
    辞任         補欠選任
     田代富士男君     塩出 啓典君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         世耕 政隆君
    理 事
                斎藤栄三郎君
                山東 昭子君
                福間 知之君
    委 員
                小笠 公韶君
                岡本  悟君
                増田  盛君
                望月 邦夫君
                松永 忠二君
                塩出 啓典君
                渡辺  武君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       倉成  正君
   政府委員
       公正取引委員会
       委員長      澤田  悌君
       公正取引委員会
       事務局長     後藤 英輔君
       経済企画政務次
       官        森  美秀君
       経済企画庁国民
       生活局長     井川  博君
       経済企画庁物価
       局長       藤井 直樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菊地  拓君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事選任の件
○当面の物価等対策樹立に関する調査
 (物価対策の基本方針に関する件)
 (公正取引委員会の物価対策関係業務に関する
 件)
 (昭和五十二年度物価対策関係経費及び消費者
 行政関係経費に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(世耕政隆君) ただいまから物価等対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二月二日に平井卓志君が委員を辞任され、その補欠として山東昭子君が選任されました。また、本日、田代富士男君が委員を辞任され、その補欠とし塩出啓典君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(世耕政隆君) まず理事の選任を行います。
 昨年十二月三十日の本委員会におきまして、理事のうち四名を選任し、あと一名につきましては、後日委員長が指名することとなっておりましたので、この際、山東昭子君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(世耕政隆君) 当面の物価等対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、物価対策の基本方針につきまして、倉成経済企画庁長官から所信を聴取いたします。倉成経済企画庁長官。
#5
○国務大臣(倉成正君) 私は、昨年暮れ経済企画庁長官に就任いたしましたが、わが国経済が内外にわたって厳しい局面に直面している今日、経済運営の任に当たる責任の重大さを痛感いたしております。皆様方の御協力を得て、この職責を全うすべく最善を尽くしてまいりたいと存じますので、何とぞよろしくお願いをいたします。
 わが国経済運営の基本的方向と当面の諸施策につきましては、さきの経済演説において明らかにしたところでありますが、当委員会が開催されるに当たり、重ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。
 顧みますと、石油危機に始まる異常な物価上昇と厳しい不況、大幅な国際収支の赤字からいかにして脱却するか、これはわが国のみならず、欧米先進諸国の共通の悩みであり、課題でありました。
 この中にあって、わが国は、これまで三年間にわたるいわゆる調整過程を通じて、マイナス成長から立ち直るとともに、物価も狂乱期を脱し、また、国際収支の大幅赤字も解消するなど、同様な困難を経験した先進諸国の中にあって、比較的順調な推移をたどっております。
 しかしながら、その過程で、なお解決すべき問題として残されている点も少くありません。本年の経済運営に当たっては、それらの諸問題を将来にわたって解決していくため、適切かつ機動的な政策の展開を図り、この年をわが国経済の新しい展望を切り開く年となるよう、一層の努力を続けてまいらなければなりません。
 私は、このため、昭和五十二度の経済運営の目標を次の三点に置き、これに積極的に取り組んでまいる所存であります。
 その第一は、景気の回復をより着実な、より持続的なものとし、第二は、物価のなお一層の安定化に努め、第三には、わが国経済を長期的な安定成長路線に円滑に乗せていくための基盤を築いていくことであります。
 さて、最近のわが国経済を見ますと、景気は基調としては回復過程をたどっており、五十一年度の国民総生産は、ほぼ政府の当初見通しどおり、実質五一七%程度の成長を達成するものと見込まれます。
 しかしながら、昨年夏以降、景気回復のテンポが緩慢なものにとどまっている中にあって、業種地域によって回復の進度に格差が見られるほか、企業倒産も高水準に推移し、雇用情勢の改善もはかばかしくないなどの問題が残されております。
 こうした情勢のもとで、今後の経済運営に当たっては、まず第一に、景気の一層着実かつ持続的な回復を図り、特に雇用の安定について十分な配慮を払ってまいることが最も緊要であります。
 政府は、昨年十一月に公共事業等の執行促進等七項目の措置を決定、推進しているところでありますが、昭和五十一年度補正予算及び昭和五十二年度予算の編成に当たりましても、特に当面の経済に好ましい需要創出の効果をもたらし、かつ長期的に見ても、国民生活の充実と経済社会の基盤整備に役立つ公共事業費等の投資的経費に重点を置き、経済情勢に見合った財政規模と投資水準の確保に意を用いております。
 昭和五十年度のわが国経済は、政府の施策の機動的な運営と民間の自律回復力とが相まって、実質六・七%前後の成長を達成し、安定して均衡のとれた、しかも活力ある経済の実現に向かって、さらに着実な歩みを進め得るものと考えております。
 次は物価の安定。
 物価の安定は、景気の回復と並んで当面する最も重要な課題であります。
 最近の物価動向を見ますと、まず卸売物価は、一昨年末から昨年夏にかけてやや高いテンポの上昇を続けておりましたが、その後は景気回復のテンポが緩慢化した中で、海外商品市況の軟化等もあって一層落ちついた動きで推移しております。しかしながら、不安定な海外要因等を考慮いたしますと、先行きなお警戒を怠ることはできないと考えます。
 一方、消費者物価は、季節的な要因等により若干の変動はあるものの、昨年末基調としては安定化の方向にありますが、その上昇率はなお高く、本年度末の政府目標の達成に向かって格段の努力を続けることはもとより、今後ともその一層の安定化を図っていかなければなりません。
 このような情勢のもとで、政府は、物価の安定が引き続き経済運営の重要課題であるという観点に立ち、適切かつ機動的な政策の展開を進めることにより、景気回復の過程で、物価の安定化傾向が損なわれることのないよう、十分注意を払ってまいる所存であります。
 同時に、今後とも生活必需物資の価格安定や需給、価格動向の監視に努めるとともに、消費者に対する適切な情報の提供等のきめ細かな諸施策を実施してまいります。さらに、長期的、構造的な物価対策として、競争政策の推進、流通機構の合理化、低生産部門の近代化等の各般の施策を引き続き強力に推進してまいりたいと考えております。
 なお、公共料金につきましては、これらの関係事業が国民生活に不可欠のサービスを安定的に供給していくためにも、その健全な運営が確保されることが必要であり、経営の合理化に努めることを前提としつつ、受益者負担の原則により、適時適正な水準に定められるべきものと考えます。しかしながら、一方において、その改定が国民生活に及ぼす影響についても十分考慮し、物価の安定化を阻害しないよう配慮してまいる所存であります。
 以上により五十二年度中の消費者物価上昇率を七%台にとどめたいと考えております。
 昭和五十年代前期経済計画の推進について。
 経済運営に当たりまましては、当面する課題の解決を図りつつも、常に長期的観点から経済社会のあるべき姿を求め、これを実現する基盤をつくっていくことが肝要であることは申すまでもありません。
 一九七〇年代に入り、わが国経済は、外にあっては国際通貨危機や石油危機を契機とする国際経済バランスの動揺にさらされ、内においては国民の意識の多様化、環境問題の深刻化、住宅や公共部門の立ちおくれ等を背景として、量的拡大から質的充実を目指すものへと転換を図る中にあって、成長率の低下、資源有限性の高まりという新しい事態への対応を迫られております。
 こうした内外諸条件の変化を踏まえ、望ましい経済社会発展の道を開いていくため、政府も、企業も、家計も、従来の発想や慣行にとらわれることなく、新しい時代に対応するための態勢の整備に努めるとともに、経済の活力の維持に一層の配慮を払っていかなければなりません。
 このような時期にあって最も重要なことは、わが国経済社会が長期にわたって進むべき発展の方向を明らかにすることによって、政府がとるべき政策の基本的方向を見定め、あわせて民間の経済活動の指針となるべきものを示すことであります。政府が昨年五月、昭和五十年代前期経済計画を策定いたしたのも、このような趣旨によるものであります。
 政府は、今後同計画に示されている政策体系を着実に実施していくとともに、内外諸情勢の変化に対応しながら、常に計画の推進が図られるよう、その前向きな展開に努めてまいる所存であります。私はこのことを通じて、企業や家計に新しい環境を乗り切っていく自信を与え得るものと確信いたしております。
 国民生活行政の推進について。
 景気の回復と雇用と物価の安定は、国民生活の安定のための必要最少限度の課題でありますが、もとよりそれにとどまるべきではなく、真に豊かで落ちついた国民生活を実現するため、各般の国民生活行政を一層幅広く推進していかなければならないと考えます。
 特に、消費者保護のための施策につきまましては、従来からその拡充に努めてきたところでありますが、昭和五十二年度予算においては、消費者保護に当たる機構の強化を図るとともに、国民生活センターに研修テスト施設を設け、その機能の充実を進めることといたしております。
 以上、わが国経済が当面する諸問題と、これに対する所信を申し述べましたが、私は、今後とも経済の動向を適確に把握し、機に応じて適切な経済運営を進めてまいる所存であります。
 本委員会の皆様方の御理解と御支援を切にお願い申し上げまます。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(世耕政隆君) この際、森経済企画政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。森経済企画政務次官。
#7
○政府委員(森美秀君) 昨年暮れ経済企画政務次官になりました森美秀でございます。よろしくお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(世耕政隆君) 次に、公正取引委員会の物価対策関係業務につきまして説明を聴取いたします。澤田公正取引委員会委員長。
#9
○政府委員(澤田悌君) それでは昭和五十一年における公正取引委員会の業務につきまして、その概略を御説明申し上げます。
 御承知のように、昨年のわが国経済は、年初に景気回復の傾向があらわれましたが、その後回復のテンポは緩み、足踏み状態を続けました。
 このような状況において、公正取引委員会といたしましては、わが国経済の健全な発展と消費者利益の保護のため、カルテルや不正な取引方法等競争制限的な行為を排除することにより、市場機構が有効に働くよう努力してまいりました。
 まず、昨年における独占禁止法の運用状況でありますが、昭和五十一年中に審査いたしました独占禁止法違反被疑事件は百六十七件、同年中に審査を終了した事件は九十件であり、そのうち、法に基づき排除措置を勧告したものは二十七件でありました。
 これら二十七件のうち、カルテル事件が十九件を占めており、主な事件としては石油製品、家庭用プロパンガス等の一般消費財の販売価格についての協定事件があったほか、価格以外のカルテル事件としては受注調整に関する事件が増加しており、昨年は五件について勧告を行いました。
 このほか、近年目立っているのは、不公正な取引方法に関する事件が多くなってきていることであり、二十七件中八件を占めておりまして、再販売価格の維持行為、競争品の取り扱い等の禁止行為について必要な排除措置を講じました。
 次に、許認可、届け出受理等に関する業務でありますが、まず、合併、営業譲り受けにつきましては、昭和五十一年中にそれぞれ九百二十五件、五百十八件、合わせて千四百四十三件の届け出があり、一昨年より若干の増となりました。内容的には、ほとんどが中小企業等の合併、営業譲り受けでありまして、特に問題となるものはありませんでしたが、特殊鋼メーカー三社の合併につきましては、市場占拠率の点から問題のある品目がありましたので、慎重に検討し、所要の措置を講じさせた上、合併届け出書を受理しました。また、近年、企業間の業務提携が活発になっていることにかんがみ、その実態を調査し、結果を取りまとめました。
 事業者団体については、事業者団体の成立等の届け出について督促に努めた結果、昭和五十一年中に千四百件に上る届け出がなされておりますが、事業者団体はカルテルの温床になりやすいところから、その活動状況等について実態調査を実施するとともに、そのあり方について基本的検討を行っております。
 また、国際契約等につきましては、昭和五十一年中に六千百三十二件の届け出があり、改良技術に関する制限条項、競争品の取り扱い制限条項等を含む三百四十件について、これを是正するよう指導いたしました。
 独占禁止法の適用除外関係では、昭和四十九年九月から再販指定商品の大幅縮小が実施されているところでありますが、残された再販商品につきましても、弊害が生ずることのないよう指導及び監視に努めております。
 独占禁止法上の不況カルテルにつきましては、昨年中に小形棒鋼、ガラス長繊維製品及びセメントの三業種について不況カルテルが実施されまして、ガラス長繊維製品とセメントについては、昨年一月に終了しましたが、小形棒鋼につきましては、景気の低迷と相まって需要の伸びがはかばかしくなかったため、昨年五月からの六カ月問の中断を経て、再び不況カルテルの申請がありました。これについては、認可要件に照らし慎重に審査した結果、不況事態の克服に必要な限度を超えることがないよう所要の修正を行わせた上、認可いたしております。
 次に、独占禁止法の適用除外を受けているカルテルについてでありますが、その総計は、昭和五十一年十二月末現在で、一昨年に比べ百二十八件減って五百三十一件となっております。これらのうち、昨年独占禁止法によるもの以外の不況カルテルとして、主務大臣等の協議に新たに応じたものは、中小企業団体の組織に関する法律に基づく生コンクリート、線材製品、黄銅棒等のほか、砂糖価格の安定等に関する法律に基づく砂糖のカルテルがあります。
 さらに、経済実態の調査についてでありますが、昨年は昭和四十八年、四十九年の生産集中度について調査分析を行い、その結果を公表いたしました。また、従来から実施しております寡占産業の実態を把握するための調査を引き続き進めております。
 なお、鉄鋼業界において、一昨年に引き続き鋼材価格が同調的に値上げされたことに対し、事情を聴取する等調査を実施いたしまして、独占禁止法上の問題点を明らかにするよう努力いたしました。
 最後に、不当景品類及び不当表示防止法の運用状況について申しますと、昭和五十一年中に公正取引委員会が同法違反の疑いで取り上げた事件は千五百九十四件でありまして、このうち排除命令を行いましたものは十一件、警告により是正させましたものは六百七十件でありました。
 また、過大な景品類の提供行為の規制基準を整備するための検討を行っております。
 公正競争規約につきましては、新たにトマト加工品の表示に関するもの等五件について認定し、昭和五十一年末現在における公正競争規約の総数は五十八件となっております。
 また、都道府県の行いました違反事件の処理件数は約二千六百件となっており、今後とも都道府県との協力を一層推進してまいる所存であります。
 以上、簡単でございますが、業務の概略につきまして御説明申し上げました。
 なお、この際、独占禁止法の改正問題につきまして一言述べさせていただきます。
 独占禁止法の改正については、従来の経緯も踏まえ、政府において各方面と協議を進めた上で結論を得るという方向で現在調整作業が進められておりますが、公正取引委員会といたしましては、寡占化の進行等、最近における経済社会の変化にかんがみ、独占禁止法の強化のための改正が速やかに実現するよう切に期待いたしております。
 以上をもちまして公正取引委員会の業務の概略についての説明を終わりますが、何とぞよろしく御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。
#10
○委員長(世耕政隆君) 昭和五十二年度物価対策関係経費及び消費者行政関係経費の概要について説明を聴取いたします。藤井物価局長。
#11
○政府委員(藤井直樹君) 昭和五十二年度の物価対策関係経費の概要につきまして、お手元に差し上げております資料によりまして御説明申し上げます。
 物価対策関係経費は、一般会計及び特別会計予算案に計上されております経費のうち、長期、短期にわたりまして物価の安定に資することとなります経費を取りまとめたものでございます。取りまととめに当たりましては、お手元の一枚目の半裁の資料にありますように、低生産性部門の生産性向上、流通対策、労働力の流動化促進、競争条件の整備、生活必需物資等の安定的供給、住宅及び地価の安定、その他の七項目に分類整理いたしております。
 昭和五十二年度の物価対策関係経費の総額は、この表の一番下の合計欄にありますように、二兆六千七百六十七億七千九百万円でございまして、昭和五十一年度当初予算二兆二千百六十五億八千七百万円に比べて二〇・八%の増加となっております。
 次に、各項目別の経費の概要を次の縦長の二枚つづりの資料によりまして御説明申し上げます。この資料の「主要経費の例示」欄に掲げてございます経費は、各項目に属する主要な経費の例示とその予算額であります。また、括弧の中の数字は五十一年度の当初予算額でございます。
 第一の項目は、低生産性部門の生産性向上でございます。この項目におきましては、農林漁業、中小企業など、生産性の伸びが低い部門につきまして、その生産性の向上と供給の増大を通じて物価の安定に資する経費が取りまとめられております。その総額は一兆二千百二十九億五百万円で、五十一年度当初予算一兆二十三億四千万円に比べまして二千百五億六千五百万円、二一%の増加となっております。具体的な内容といたしましては、一番右の欄にありますように、農林漁業対策の面では、たとえば野菜関係で野菜生産安定対策事業費、野菜指定産地整備近代化事業費、畜産関係では肉用牛経営規模拡大促進事業費、配合飼料価格安定対策事業費、畜産振興事業団交付金などが取り上げられております。また、中小企業対策関係では小企業等経営改善資金融資制度に関する経費、小規模事業対策推進費、中小企業近代化促進費などが含まれております。
 第二は、流通対策であります。この項目におきましては、流通機構の合理化や近代化を通じて流通コストの節減に資する経費が取りまとめられておりまして、その総額は四百五十九億七千九百万円、五十一年度当初予算四百五十三億円に比べまして六億七千九百万円、一・五%の増加となっております。具体的な経費としましては、生鮮食料品の流通対策として卸売市場施設整備費、新流通経路育成事業費、野菜生産出荷安定資金造成事業費、野菜売買保管事業費、次のページになりますが、野菜高騰時対策実験特別事業費、野菜広域流通加工施設整備事業費が計上されておりますし、畜産関係の流通対策としまして肉用子牛の価格安定事業費鶏卵流通体系整備モデル事業費、標準食肉販売店育成事業費が取り上げられております。このほか、食料品配送合理化施設設置費、生鮮食料品の流通情報サービス事業費などがございまして、流通部門につきましては広い範囲にわたりまして、各種の施策が進められているわけでございます。
 第三の項目は、労働力の流動化促進でございます。価格に占める賃金コストの上昇圧力を緩和していくためには、労働力の質を高め、その流動化を図っていくことが重要であります。このような労働力の流動化を促進するために計上されております経費の総額は千九百二十七億三千七百万円で、五十一年度当初予算千六百四十四億二千万円に比べまして二百八十三億千七百万円、一七・二%の増加となっております。職業転換対策事業費、職業訓練費、雇用改善等事業費などがこの内容でございます。
 第四は競争条件の整備であります。この項目におきましては、価格が公正自由な競争を通じて適正に形成されるよう、市場の競争条件を整備するための経費が取りまとめられておりまして、総額は十九億六千六百万円、五十一年度当初予算十七億九千八百万円に比べ一億六千八百万円、九・三%の増加となっております。その大部分は公正取引委員会経費でございます。
 第五は、生活必需物資等の安定的供給でございます。この項目におきましては、生活必需物資及び鉄道輸送等のサービスの安定した供給の確保に資すると考えられる経費が取りまとめられておりまして、総額は六千六百七十七億一千六百万円で、五十一年度当初予算五千三百三十二億九千六百万円に比べまして千三百四十四億二千万円、二五・二%の増加となっています。この内容としましては、たとえば飼料穀物や大豆、木材の備蓄対策費石油の備蓄増強対策費、日本国有鉄道事業助成費、地方鉄道軌道整備費補助金、地下高速鉄道建設費補助金、地方公営企業助成費、環境衛生施設整備費などの経費が取り上げられております。
 第六は、住宅及び地価の安定であります。住宅供給を促進し、土地の有効利用を図ることは、住宅及び地価の安定に資することになるわけでありまして、これらの経費の総額は五千五百二十一億四千万円で、五十一年度当初予算四千六百五十一億一千二百万円に比べ八百七十億二千八百万円、
 一八・七%の増加となっております。内容といたしましては、地価公示等の経費、土地利用規制等の経費、公営住宅建設事業費や、次のページにございます住宅金融公庫補給金、新住宅供給システムの開発費などがございます。
 第七番目のその他の項目には国民生活安定特別対策費や生活関連物資の需給価格についての情報提供協力店システム整備費などのように、これまでの一から六までの各項目に分類しがたい経費が取りまとめられておりまして、その総額は三十三億三千六百万円、五十一年度当初予算四十三億二千百万円に比べ九億八千五百万円、二二・八%の減少となっておりまして、減少の事由の大部分は、国民生活安定特別対策費の減少によるものでございます。
 以上、簡単でございますが、昭和五十二年度の物価対策関係経費の概要を御説明申し上げました。
 何とぞよろしくお願い申し上げます。
#12
○委員長(世耕政隆君) 次に、井川国民生活局長。
#13
○政府委員(井川博君) 昭和五十二年度消費者行政関係経費について御説明を申し上げます。
 お手元に二枚のガリ版の要約がございますが、ここの経費は関係各省の分を全部取りまとめたものでございまして、二枚目にそれぞれの各省の予算が載っております。一枚目は、この百六十項目に上ります項目を消費者保護基本法の各項目に従いまして十二に分類いたしたものでございます。
 簡単に御説明をいたしますと、まず最初に消費者の危害の防止のための経費でございます。これは五十一年度六十五億から五十二年度四十九億と十六億ばかり減っております。これは国立衛生試験所の施設整備費が十八億ばかり減った、五十一年度までで施設整備を終ったということのためにこういうマイナスが出ているわけでございますが、中身としましては、括弧(1)から(5)にございますように食品衛生関係、あるいは添加物の調査等の経費、あるいは医薬品安全、さらに電気、ガス器具、生活用品等の家庭用品関係、あるいは化学物質、建築費等が含まっておりまして、消費者関係経費の中では四〇%以上というふうな大宗を占めているわけでございます。
 2は計量法の施行関係の計量の適正化、それから3はJIS、JAS等の規格の適正化、それから不当表示の取り締まり等の表示の適正化、これが4でございまして、この2、3、4は消費者の正しい選択のための規制ということのための経費でございます。
 それから消費者の利益を阻害する要因を除去するための処置といたしまして5と6がございまして、独占禁止法の施行を中心といたしまして公正自由な競争の確保という5の項目、あるいは割賦販売法の施行等の契約の適正化を期する6の項目がございます。
 以上1から6までは消費者の利益を保護するために事業者に対する規制を中心とした項目でございますが、7から12までの項目は消費者に対して情報を提供する、あるいは消費者の意見を吸収するといったような項目でございまして、テレビ、パンフレット等の消費者教育のための7の消費者啓発の項、あるいはモニターの経費である8の意見の反映、あるいは商品テストの9の試験研究機関等の施設整備というのがございます。さらには、苦情処理体制整備、10、それから消費者の組織の育成、11という項目があるわけでございます。12のその他の項目でございますが、五十一年度の二十二億に対しまして、五十二年度は三十四億と十二億余の増加をいたしておりますが、その大部分が右の主要内容というところに書いてございます国民生活センターの研修、テスト機能の強化ということでございまして、この国民生活センターの経費が八億余ふえております。その八億余のうち七億三千万円が研修、テスト施設の強化を三カ年間で実現をしたいという経費の項目になっておるわけでございます。
 以上、トータルをいたしますと、一番最後の合計にございますように百十六億余でございまして、伸び率といたしましては、欄外に対前年比一・〇三、要するに三%アップということを書いてございますが、これを一番最初に申し上げました国立衛生試験所の施設整備費十八億というものを除いて考えますと二四%アップになっておるわけでございます。事務経費が主体でございますので、全体としてはそう大きい額ではございませんが、着実な伸びを見せておると考えていいかと思います。
 詳細につきましては、別の五十ページばかりのガリ版刷りの昭和五十二年度消費者行政関係経費に書いてございます。
 以上、簡単でございますが、御説明を申し上げました。
#14
○委員長(世耕政隆君) 以上をもちまして政府からの説明聴取は終了いたしました。
 ただいまの所信及び説明に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後一時六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト